「ブルーロック(TVアニメ動画)」

総合得点
75.4
感想・評価
290
棚に入れた
871
ランキング
796
★★★★☆ 3.9 (290)
物語
4.0
作画
3.9
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

リアルのサッカー好きな方にはお勧めできない、

そんな、「亜リアル{netabare}=ニセモノ{/netabare}」サッカーのお話{netabare}。
キャプテン翼みたいな感じの超サッカーとも違うし、
テニプリみたいな異次元スポーツとも違う、
見ていて、つづきは気になるんだけど
同時に胃の中に正体不明な違和感・不快感がどんどん貯まる、
そんな作品でした。
そしてその正体はすぐにわかりました。
そうこれは、スポーツアニメではなくて、
現実に存在するスポーツをある程度に模倣した「デスゲーム」アニメ!
現実のスポーツをディスることでしか成立できない作品。
そう理解して{/netabare}、何とか最後まで見通せました。

ちゃんとしたスポーツアニメを観たいなら、
バレーボールの「ハイキュー!」シリーズや、
弓道の「ツルネ」シリーズの方を、
ついでに言っちゃえば、
高校バスケの「1st.SLAM DUNK」を、
私は断然おすすめします。

念のために言っておくと、{netabare}集められた「原石ども君」たちは全然、とは言えないけど、そんなには悪くないです。
(強いて言えばキャラ設定に合わせて誇張し過ぎな演技が不快だったけど)
サッカーという仮の衣はまとっているけど、理不尽なデスゲームに付き合わされて、
それでも頑張っているんだから、全否定は出来ません。
とは言え「身体への攻撃あり」って格闘技じゃないんだから、ルールとして禁止されて当然なのに、それも放置されてるからと他人を押さえ込んだり顔面ねらって蹴り入れたりが容認されるなんて、これはやはりスポーツではなくてデスゲームなんだと痛感させられます。
あとチーム戦のときの八百長行為容認。これいくらデスゲームでも認めてはいけません。アンスポーツマンライク行為で、久遠も、久遠の誘いに乗った相手チームメンバーも全員即失格即退場にするのがスポーツなんであって、これを「面白い理不尽展開でしょ?」とウソブクのはデスゲームならではのことで、全然スポーツではないです!
こういう、モラルから逸脱した下劣な展開で、「いかにもデスゲームっぽいでしょ?」って、見ていて吐き気もよおすようにわざと仕向けて来るの、ダメダメですよ。

ダメ過ぎるのは、このプロジェクトの主宰である「エゴ甚八」と、その秘書だかおもり役だかの「アンリ」と、そんな大プロジェクトに金だけ注ぎ込んで文句しか言ってない日本サッカー連合の役員たち。
これ絶対、視聴者ねらって煽ってますよね?!
視聴者の不興を買うことで印象づけ、視聴継続させる炎上商法。

気になってちょっと調べたらすぐ出て来ました。
原作自体が、
連載開始早々「エゴ甚八」自身に本田圭佑さんや香川真司さんを実名で侮辱する発言させて炎上プロモーションで売った作品なんですから、中身がこんなでも、そりゃしょうがない。
日本サッカー連合だって巨額注ぎ込むなら人もいっぱい送り込んでるのが当然なはずなのに、その辺をぜんっぜん無視しちゃってるとか、ランクごとに食事が違っていてランキング下位だと必須アミノ酸も摂れない(=蛋白質不足になる)食事しか支給されないとか、デスゲームならではの理不尽演出が気色悪さ助長します。
アニメではさすがにサッカー関係者の実名は出さなかったけど、
日本サッカー連合なる、JFAを彷彿とさせる団体が、
金儲けのことばかり考えてる間抜けジジイ集団として描かれている。
これって、まったくトンチンカンでしょ!
実業団はおろかプロチームでさえ金儲けの道具としてスポーツ全然知らない素人が運営してるのって、野球の方ですよね?
プロ野球創立当時から、フロントには新聞社や鉄道会社といった親会社からとばされて来たネクタイ組ばかり。そもそも新聞屋さんや鉄道屋さんが、新聞売るため、鉄道乗車客や周辺の不動産開発のためだけに始めて、2024年の現在でも、いまだにプロ野球を名乗りながら、実態は親会社からの出向者だらけで、新聞売るとか、食品売るとか、ITブランド株価あげるとかしか興味がない、こっちがダメな奴らでしょ!

いけない、はなしが脱線してしまいました。

少なくともJFAは、「サッカー人」たちが、サッカー不毛の国・日本で、何とか代表チームを強化しようと、サッカー弱小国に財界の圧力に抗ってJリーグを立ち上げ、政界の不興にも屈しないでTOTOをスタートさせ、日本サッカーを短期間で世界レベルまで引っ張り上げた組織で、その当時の「サッカー人」たちがまだ、組織の中でサッカー熱を冷ますことなく関わっているのですよ。

ちょっと誰か「エゴ甚八」をセルジオさんのところに引っ張って行って、お説教してもらって欲しい。
「ストライカーは作れない」これって日頃からセルジオさん言ってますよね。
だったら作ればいい?セルジオさんなら言下に否定しますよ。
「ストライカーは作られるものではなく、勝手に生まれてくるものなんだよ」
「閉鎖空間で育てられたどんな俊才も、アウェイでの公式戦で揉まれ続けなければ本物のサッカー選手にはならないよ」って、
「ナショナルチームを強くしたいなら根っこである国内リーグを強化しないといけないよ」って理路整然とイチから教えて貰えますよ。

それから、
そもそも情報が古いとも感じました。
お話が展開しているのが2018年時点なのかな?
有名な日本選手がヨーロッパに2~3年行って、ベンチでくすぶって戻って来るって話が出てるけど、いまや私たちが名前覚えるより前にたくさんの選手がヨーロッパに渡ってガンガン戦って代表に呼ばれる準備している時代ですよ!
あと「ここで脱落した者は、生涯日本代表には呼ばれない」って何ですか?
代表選手選考は代表監督の専権事項ですよ!こんなこと勝手に決めちゃったら有能なヨーロッパのヘッドコーチは監督引き受けて来てくれなくなっちゃうでしょ!
そもそもエゴ甚八は代表選手永久選考権か何かでももってるの??

作品内容の、エゴ甚八を除いての部分では、
最初の「鬼ごっこ」と、途中で一人で挑む4方向からランダムに供給されるボールに即応して4つの壁面にランダムに映し出されるゴールに蹴りこむ練習は、「アリ」と思いました。ただこれだって、今ではどのチームでも「逆鬼ごっこ」だけど、ひとりの鬼がパス回しする輪の中でボール奪いに行く練習してるし、イビツァ・オシムさんがJEF千葉時代に練習でやってた4色ビブでワンタッチ強化だけでなくコンビネーション強化まで「廉価に」実現できますけど。
あと、ストライカー300人集めたってことだけど、明らかに違いますよね。数人はストライカータイプはいたけど、トップ下タイプや1.5列目(セカンドアタッカー=シャドウ)タイプ、ポストプレーヤータイプやサイドアタッカータイプの方が多かったですよね?お話の前提自体に無理があると自ら吐露するような、この選手のプレイスタイル描き分け、最低です。


「エゴ甚八」はふた言目にはすぐこう言います。
「そいつはW杯を獲ったのか?」と。
その全く同じ言葉を生前のイビツァ・オシムさんにぶつけて、出来るものならぜひ論破して欲しいものです。
オシムさんならきっとこう言います。
「W杯?素晴らしい目標だ。だが、そこに辿り着くには、まずベスト8に進めるチームを作りなさい。ベスト8に勝ち進めなければその先にあるものはとれないんだよ」って。そして
「私が率いたユーゴスラビアはベスト8どまりだったんだが、君はW杯はとれたのか?」ってね。

ついでに最後に私からもひと言。{/netabare}
「エースストライカー不在?そんなの世界中おんなじでしょ!」

投稿 : 2024/05/20
閲覧 : 60
サンキュー:

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