「ドラえもん のび太の南海大冒険(アニメ映画)」

総合得点
65.2
感想・評価
68
棚に入れた
438
ランキング
3449
★★★★☆ 3.5 (68)
物語
3.5
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.3
キャラ
3.6

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ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 2.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

冒険アニメを作ろう。

【概要】

アニメーション制作:シンエイ動画
1998年3月7日に公開された91分間の劇場アニメ。
原作は、漫画制作会社の藤子・F・不二雄プロが『月刊コロコロコミック』
にて連載していた「大長編ドラえもんシリーズ」作品。

監督は、芝山努。

【あらすじ】

夏休みのグループ研究で「海」をテーマに図書館に調べに来たいつもの4人。
のび太は小説「宝島」に夢中で「まじめにやれ!!」とジャイアンに殴られた。

小説の主人公のように海で冒険をして財宝を見つけるのを夢見るのび太。
そんなもの無いと言うドラえもんだが、
テレビで100億円相当の財宝発見のニュースが流れて、
のび太に押し切られる形でドラえもんが「宝さがし地図」を出して、
その道具で宝島の場所をピンポイントで当ててしまったのび太。

カリブ海のトモス島に「どこでもドア」で行こうとするドラえもんだが、
財宝入手以前に冒険を楽しみたいと主張するのび太に押し切られて、
ドラえもんとのび太はしずかを誘って3人でドラえもんが用意した小型船で出発。

旅を楽しむためにジャイアンとスネ夫を海賊役にして巻き込んだりの、
航海の途中でドラえもんたちは本物の怪物に襲われたりする。

時空間の乱れで四次元ポケットが故障したり、
17世紀にタイムスリップして本物の海賊に遭遇したり、
のび太だけはぐれて行方不明になったりで、

そんな状況で各々が宝島を目指すのだった。

【概要】

大長編ドラえもんの第19作目。

原作者が亡くなってからの初の大長編である今回からは、
製作総指揮 藤子・F・不二雄 がクレジットにありません。
原作45巻にある全20ページの短編を藤子プロのスタッフが、
単行本1冊の長さにリメイクしたものが原作漫画となります。

おなじみのオープニングテーマ「ドラえもんのうた」は大杉久美子でも山野さと子でもなく、
今回は、女優の吉川ひなのですが、甘ったるい歌い方が全然好きじゃないです。

藤子・F・不二雄先生の亡き後の新しいドラえもんのアニメを志しての変更かと思いきや、
2005年にリニューアル前の第25作目までの残りの大長編は、
太陽王伝説以外は大杉久美子が続投。やっぱりおなじみの歌手のほうが安心しますね。

これまでの大長編以上にカートゥーンアニメみたいにアクションと感情表現が賑やかだったり、
のび太とジャイアンとスネ夫の丸出し全裸姿があったり、タガが外れたかのような映像。
子供らしさを強調したいのか、これまでのドラえもんからの表現の変化が多いですね。
滝のような涙とか、ドラえもんの粘っこい鼻水とか個人的には好みではないですが。

他にも、大江千里の感動的な音楽でドラえもんに名言っぽいものを喋らせようとしたり、
メインターゲットである子供向けに様々な感情に訴えかけるアニメーションを目指したと、
私としては、そう判断せざるを得ません。

子供向けアニメに何を言ってるんだ!?ですが、藤子・F・不二雄先生の存命時よりは、
知的レベルが下がったかのような表現が目立ちますが、ストーリー自体は友情と冒険ものの王道で、

ひみつ道具が万能過ぎるので、危機感を煽るためにドラえもんの四次元ポケットを使用不可能にして、
その代わりにいつものキャラが自力で頑張ったり仲間の絆を強調したりで見せ場を作ったり、
共闘することになった海賊たちにも活躍があったりで、
いつも以上にゲストキャラが生き生きとしているなど、実はそんなに悪くはないのですが、
これまでの大長編ドラえもんを参考書にしたかのように、既視感のあるストーリーではあります。
ていうか、「のび太の日本誕生」の焼き直し部分が多い…。

終盤のドタバタ喜劇的なバトルが、個人的にはあまり面白くなかったものの、
爽やかな余韻を残す物語の締め方で、めでたしめでたし…と言いたいところですが、

またしても、吉川ひなのが歌うエンディングテーマ「HOT MILK」が頭を抱える出来。
間奏中にポエムみたいな語りが長々と入るのが、聴くに耐えられなかったです。
大江千里の劇中BGM自体は良かったのですが、歌がそれを台無しにするレベルなので、
音楽の評価を厳し目にせずにはいられなかったです。

「アニメは総合芸術」という表現する人たちがいますが、
良いところ悪いところ含めてトータルで作品であると思っている自分にしても、
致命的に気に食わない部分がありますと台無しだと思ってしまうわけでして、
自分が感情的になっている自覚はありますが、
手放しで称賛するにはちょっと厳しい作品だと思いました。

今回は、俳優や落語家などの芸能人が多数起用されていますが、
上手い人とそうでない人の差があったりですので、声優評価を若干下げました。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/05/03
閲覧 : 79
サンキュー:

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