タック二階堂 さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:途中で断念した
4話でトドメを刺しちゃったかな…
詳細は公式サイトでも。
イースト・プレスのWEBコミック配信サイト『マトグロッソ』で連載されていたnohoさん原作コミックのアニメ化作品です。制作はライデンフィルム。
まあ「となりのトトロ」に着想を得たのでしょうね。にしても、何の説明もなく人と妖怪が違和感なく共存しているのを、ただただ淡々と描いていくのはいかがなものか。せめて冒頭ナレーションで「この国では古来から八百万の神々といった云々」みたいなものがあってもよくないですか?
なので1話の段階では、いったい妖怪がどういうポジションなのか不明です。
で、主人公は「猫又」なのかしら?
ビックリするぐらいモブ感満載の子どもたちは、あれは主人公ではないよね?
そういう意味では妖怪以外の人間は、めちゃくちゃキャラが弱いです。
どこまでいっても優しい世界。烏天狗の気の良いお兄ちゃん。口は悪いけど心根は優しい化け狐。で、最後にヘビが出てきて少し不穏な感じで次回へという初回。
「トトロ」みたいな優しい世界を感じたいなら、おすすめです。初回はライデンのわりには作画も良好でした。
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
なんていうのかなぁ。まとまりがないというか、統一感がないというか。
あのさ、「トイレの花子さん」って妖怪なの? あれは都市伝説じゃないの?
なんか、意図して出してきたのか知らんけど、こっちからすると「妖怪あんまり知らないから、ゲゲゲで知っているとか、河童みたいな有名どころ出したらネタが尽きて、じゃあ花子さんでも出しちゃえ」に見えるんですよね。
このモチーフでやるなら、せめて水木しげる先生の妖怪図鑑ぐらいはチェックして描いたほうが良いのでは?
僕ァね、これで終盤に何かきっかけがあって、妖怪たちが人を襲い始めるって展開なら高く評価しますよ。でも、おそらくはそうはならないでしょうね。
なんかさ、まずは人間と妖怪が共存している世界について、もう少し説明しましょうや。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
ちょっといい話風にまとめた感じですが、やっぱり説明不足なので頭に「???」を付けながら観ている感じです。
なぜ妖怪と共存しているのか。そもそも妖怪と人間の関係性は? 村にいる妖怪たちと、水神とに何が違いがあるのか。烏天狗は戦争に駆り出されたと言いましたが、妖怪が従軍したら無敵でしょうが、とか。
こういう前提の話をオールカットして、そこにあるがままに妖怪がいる世界を描いても、何も感じないですよ。
そして、作品としてのフォーカスも曖昧。主軸が人間サイドにあるのなら、今回のメインだった睦美をはじめ、子どもたちのキャラが弱すぎます。あ、見た目の話ね。どう見てもモブです。
じゃあ、妖怪サイドが主軸だったとしたら、やってることは普通の人間と同じってのが違和感でしかない。「良き隣人」ぐらいのポジションならまだしも、ガッツリと村人ですからね。
ここまで、常に「何やってんだか」ぐらいの感想で観ているのが、どうにも歯がゆいというか…
{/netabare}
=====第4話視聴後、追記です。
{netabare}
猫又が東京へ魔王に会いに行く話です。
やー、もう世界観がグッチャグチャ。
山奥のとある村では、妖怪と人が共存しているんです、という話の設定だと勝手に思っていたんです。それなら、この圧倒的な説明不足でも飲み込むこともできました。
でもさ、東京に魔王が住んでいて、その東京でもそこら中に妖怪がいるじゃないの。
てことは、この作品の世界が、すでに妖怪と人間が共存するってことですよね。なぜ、その経緯を説明しない? なんでもいいんだよ、どうせ創作なんだから。徳川の時代に、武士と妖怪が戦って和平を結んで、とかでもさ。
そういうことを一切省いて、君の隣には妖怪がいるんだよって、誰がそれを納得できるんだって話。しかもさあ、言うに事欠いて「魔王」だって…
ワーゲンの付喪神もいるし、しかもドイツ国籍だったから日本国籍を取るのに苦労しただって。もうさぁ…
創作物は何をやってもいいというわけではないと思う。
それは、受け取り手が日本という国に住んで、日々の暮らしが常識の上に成り立っているから。そのリアリティラインで描くなら、もう少し受け取る側が納得できるだけの材料を示しなさいよ。
竜神だってそうです。なんだよ、変化した姿を「親しみやすいようにアイドルにした」ってのは。
そして、視聴断念の決定打になったのが最後のシーン。
なんだか、司令室みたいな場所で「空間のゆらぎが認められました」的な。ちょっと待てい。そういうSF要素いらないだろ、この作品に。
何もかもがチグハグ。常に頭に「???」を浮かばせながら観るストレスフルな作品です。ちょっともう付いていけません。
{/netabare}