ヨッシャア! さんの感想・評価
1.6
物語 : 1.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
「不愉快」と「百合・エロ」を天秤にかけて、前者に大きく傾く作品
【物語】 1.0 / 5.0
脅される形で正義の魔法少女に敵対するヴィランとなった女の子が、魔法少女と戦っているうちに自分の中の性癖に気づいていき…、という話だが、やりたいことが散らかっている印象を受けた。
作品描写の割合を見るに「百合・エロ」がメインなのだから、そちらに偏らせればいいのに変にシリアスを挟むものだから、ギャグみたいな「百合・エロ」が途端にチープに見える。つまり、一方がもう一方へのノイズとなっている。
また、「作者の性癖である百合・ソフトSMを、無理やり一般向けに落とし込んだ結果、脚本やキャラが歪んで何がしたいのかよくわからなくなった」という印象を受けた。
【作画】 2.0 / 5.0
性的な描写が極めて多い作品で、美少女・百合・エロ好きを狙い撃っているにも関わらず、どうにも作画が不安定だった。
物語や主人公などの構成に魅力があまりないからこそ、作画の力でごまかさなければならないはずなのだが、それすらもできていないかった。
【声優】 3.0 / 5.0
2024年からアニメの主演が増えた和泉風花を主人公役に抜擢し、それがしっかりハマるなど、キャスティングは光る点があった。
が、やはり性的な描写に不慣れな若手声優もそこそこおり、キャスティングや演技が特別秀でているという印象はなかった。
【音楽】 1.0 / 5.0
印象に残らない。
【キャラ】 1.0 / 5.0
主人公がとかく不愉快だった。
「巻き込まれたから仕方なく…」という体で、憧れの魔法少女を襲い、そのうち自分の性欲や願望を相手に押し付けるだけの存在になっており、重ねて言うが、ただひたすらに不愉快だった。
また、いわゆる「なろう系」と揶揄される作品群の主人公にありがちな、「実はキレると怖くて強い陰キャ」という安直でねちっこいキャラ付けも不愉快さを加速させていた。
身内との仲良し描写も、視聴者へのメタ的な免罪符にしか見えず、「結局作中世界にとっては害にしかなっていないのでは?」と感じたし、その釈明もなかったように思える。
【総括】 8.0 / 25.0 (平均 1.6)
タイトル通り、「百合・エロ」でごまかしきれない強烈な「不愉快」が存在する作品であり、かといって「百合・エロ」もなかなかに強いので、両者あわせてとてもじゃないが他人におすすめできるような作品ではないし、はっきり言ってその出来もお粗末。
もっとテンポを上げたり、尺を短くしたり、ギャグに寄せたりすることで、気を楽にして見られる作風にすればよかったのに、変なところで時間のかかるシリアスをやりたがるところも理解に苦しむ。このアニメの視聴者はそういう展開を望んではいないのでは?
やりたいことがとっちらかってて、どういう姿勢で向き合えばいいのかわからない作品だった。
かいつまんで言えば、「舵取りが迷子になっているうえに、不愉快でつまらない」といったところか。