エイ8 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
全体的に第一弾寄り
『GRIDMAN UNIVERSE』(グリッドマンユニバース)は、円谷プロダクションによる特撮テレビドラマ『電光超人グリッドマン』原作のアニメーション作品群を中心とした、日本のメディアミックスプロジェクトである
『グリッドマン ユニバース』のタイトルで、2023年3月24日より全国151館で公開。『GRIDMAN』と『DYNAZENON』のクロスオーバーとなり、両作品の半年後を舞台とする完全新作ストーリーが展開される。監督の雨宮は、本作品が映画初監督となる(wikipedia)
アニメ『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』を同じ世界にまとめあげるメタバースもの。こういうのは相当昔にも藤子不二雄作品でありましたし、最近だと『幼女戦記』『オーバーロード』『この素晴らしい世界に祝福を!』『Re:ゼロから始める異世界生活』などのKADOKAWA産を一つの世界にまとめた「異世界かるてっと」なんかが有名でしょうか。ただこれらはお祭り企画でおそらく正史には関係がないであろう一方で本作はちゃんと正史に絡んでくるのだと思います。
とりあえず本作をもって完結なのでしょうかね?まあこれ以上やっても蛇足だろうなというか、これ以上のでっかい世界観の設定を用意するのもめんどくさそうだしこの辺で終わるべきかもw過去にはサムライフラメンコという作品があって、あれも風呂敷広げまくった挙句わけのわからん着地の仕方してたけど、あれはどっちかっていうとあーいうのが作風でしたがグリッドマンでそんな感じにするわけにもいかなそう。
個人的には視聴時期の理由でダイナゼノンの方が強く印象に残ってたのでグリッドマンよりな本作は正直ちょっと消化不良気味。というのも脚本としてガウマが普通に生きてたり、かなり匂わせた伏線だった姫の問題をやっつけとしか見えない方法で消化したり、その一方で暦とムジナの伏線なんかは完璧になかったものとして無視され怪獣優生思想のメンバー自体が一枚絵の中に閉じ込められて終わりだったりでかなりがっかり。ムジナを除けば地元の繋がりの強い暦は別世界となる本作舞台では特に影が薄く『SSSS.DYNAZENON』では『.』担当だった(らしい)ちせの方がゴルドバーンのお陰でシーン多めという何とも残念な扱いに。まあそりゃ30代で就活中(何があった?)のおっさんよりもJCの方が映えるよね。(なのに入浴シーンはおっさんの方だったりしたのですが。いやだからこそおっさんシーンだったのか)
ただ半年の時間が経過していたせいかそれとも付き合って色々と成長したせいか『SSSS.DYNAZENON』の時に感じた蓬と夢芽のキャラデザ的幼さは少し減退していたなという印象(検証したわけじゃないのでほんとにただの印象です)
他にもシナリオには問題が多いというか、純粋にあまり好きじゃなかった。メタバースものなのである程度哲学的な感じになるのは致し方ないと思うけど、特にラスボスがFF9のペプシマン(知らない人はぐぐってねw)並みに唐突な登場なのは一番興ざめ。正直君たち何と戦ってるの?感がすごかった。一作目のラスボスだったアレクシスの扱いは悪くはなかったが最後に消滅させるのはやりすぎかとも。ただ新世紀中学生らが言うようにあいつの言う事真に受けるなという伏線を残したことは良かった。
アカネの扱いに関しては実写版として顔を含め全身を映したというのは冒険だったとも思いますが自分は概ねあれで良かったんじゃないかと好意的に受け止めています。
作画は綺麗といえば綺麗だけど、色彩も含めてヴィヴィッド過ぎて戦闘シーンなんかは逆に安っぽく見えるきらいがあった。有機ELには映えそうだなあとは思ったがメカがどれがどれだかわからないというのは致命的。あんなんちゃんと観てるコアなファンにしか伝わらなくないかい?