タック二階堂 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
お久しぶりのWHITE FOXが3クールぶち抜きで贈る大作候補。
詳細は公式でも。
マックガーデン『月刊コミックブレイド』などで連載された水上悟志さん原作コミックのアニメ化作品です。制作は「リゼロ」のWHITE FOX。TVアニメは「二人の白皇」以来、約1年半ぶりの制作です。脚本は「よりもい」の花田十輝さん。
原作の水上さんは、JC制作で、それなりに評価されている「プラネット・ウィズ」と、NAZ制作でとんでもアニメになってしまった「惑星のさみだれ」に続いて3作目のアニメ化ということになりますね。
原作人気も高く、しかも「さみだれ」のリベンジというところで、本作への期待は相当なものです。WHITE FOXを確保し、しかも3クールぶち抜きで放送されるという力の入れよう。これは期待せざるを得ないというところでしょうか。
で、初回。
さすがといった出来に仕上がっている印象です。バトルシーンもよく動くし、作画も安定感バツグンでした。話としてはプロローグなので、まだこれからといった感じではありますが、続きが気になる引きですし、文句なしの立ち上がりじゃなかったかと思いますね。まあ、主人公?の青年武士がかなり鬱陶しいキャラなので(野武士から隠れているのに大声で叫んで見つかるとか)、まあ、これもこれからというところで。
継続に値するだけのポテンシャルだと思います。楽しみですね。
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
非常に安定感のある良作といった雰囲気がありますね。ただ、今んとこ、どうにも受け入れられないのが真介の存在。や、もちろんストーリーテラーとしての役割なのは分かっていますが、とにかく弱いくせにしゃしゃってきてうるさい。なんていいますが、同じWHITE FOX制作の「リゼロ」のナツキ・スバルのような嫌悪感がありますね。
それを差っ引いても、ストーリーが2話に入ってググッと面白くなってきた感じです。おそらくは、この「世直し姉弟編」のラスボスはツダケン演じる野禅なのでしょう。展開が早い気もしますが、早々に目的を明確にするのは好感です。
ED主題歌、KEIKO(元Kalafina)の「夕闇のうた」も雰囲気に合っていていいですね。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
自分の心の中で、すごいせめぎ合いが行われています。
「これは面白いに違いない」「いや、意外と面白くないんじゃないかこれ」という両極。
妖狐・たま率いる主人公グループvs.野禅を中心とした断怪衆という単純な構図。そして、野禅が移した断怪衆の総本山を探して旅をする中で、襲いくる死角を倒しながら進んでいくというもの、になりそうです。
いや、それを3クールやられてもなぁ。
これ、キャラが魅力的なら持つとは思うんですが、今のところ真介がどうにも容認できないキャラに描かれていてね…
いくら灼岩とたまを逃がすためとはいえ、闇(かたわら)に変化した断怪衆の僧を前に、土下座して「どうか命だけはお助けくだせえ」とか。霊力強化改造人間として殺戮を繰り返していたことを思い出した灼岩が、複雑な感情で逃げてしまったのを追いかける真介。木の根につまずいてごろごろ転げるシーンが2回。もうさぁ…
なんでこんなキャラにしたのかね。
それでいて、なんか熱い主人公感を演出してくるから、感情がどうにも追いつかないというか。
うーん、どうしたものやら。
面白そうなんだけど、面白くなさそう。せめぎ合いのまま、もう少し様子見。
{/netabare}
=====第6話視聴後、追記です。
{netabare}
なんつーか、展開もアニメの造りも、早くも雑になっている気がするんですよね。大枠の流れは、現時点での目標は龍を倒しに行くということで、その道中ということなのでしょうけど。
単なる珍道中にしないために、ルーティンワークのように登場させるモブ断怪衆。ワンパンチで退場。ずっと昔から滅びた村を守り続けてきた「ふこう」を解放するたま。
うん、響かないねえ、この話。
面白くないこともないんだけど、ハネきれない。おそらくは原作の問題もあるのでしょうけど、じゃあ丁寧なアニメ化かと言われると、それもうーん…
今のところ「リゼロ」のWHITE FOXという片鱗は見えないです。
{/netabare}