タック二階堂 さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.5
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 2.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
なろう「異世界」「チート」「やれやれ系黒髪ホスト主人公」の「無双」モノ。
詳細は略。
タイトルの通り。臭みたっぷりの「なろう」のウンザリテンプレ異世界転移でチート無双モノです。制作は「俺だけ入れる隠しダンジョン」「トモダチゲーム」のオクルトノボルです。
修学旅行のバスごと異世界転移して、その世界を支配する「賢者」の一人でありシオンと名乗る元日本人の少女に、召喚という名の誘拐されるという話からスタート。なんでも、賢者の欠員を埋めるために日本から新たな賢者候補として彼らを召喚したそうです。ふうん。
で、誘拐された特典としてギフトを与えられるのですが、主人公を含めて4人だけギフトがもらえず、クラスメートから囮にされて逃げられるという。
で、ここから鼻につくんですが、そういった顛末に微塵も興味ねえとばかりに居眠りをしているやれやれ系主人公。彼には、思っただけで相手を即死させるというドラクエのザキから設定をパクったようなチート能力があり、それを使って異世界を生き抜くようです。というか、ハブったクラスメートにざまあしていくようです。
なろう自体が、異世界転生・転移のトレンドから悪役令嬢モノへシフトしていた過渡期の作品なのでしょうね。実際、今期も悪役令嬢モノが複数作品アニメ化されていますし。なので、ブームの最後期(本作の初出が2016年)らしい、ある程度のテンプレができあがっている状態での作品といった雰囲気があります。
なろうからアニメの題材を持ってくる流れがある以上、今後は雨後の筍のようにボコボコと悪役令嬢モノの亜種がアニメ化されていくんでしょうね。アニメの企画から実際に放送されるまでの時間的なラグがあるので、現在の恋愛モノブームがアニメ化のトレンドになるまで2年はかかるでしょうから、しばらくは「まーた、なろう悪役令嬢モノかよ」ということになりそうで憂鬱になります。
閑話休題。
えっと、たいして面白くないし、作画も微妙です。さすが「俺ダン」を作ったオクルトノボルといった感じですかね。
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
いよいよもって、てめえの設定すら揺るがし始めましたよ。即死チートを、体のパーツごとに放って手加減するという。いや、それが出来ちゃったら、単なる強いなろう主人公の無双モノでしかない。まあ、即死チート自体が無双モノではあるんですけどね…
ヒロインの富田美憂さんが、必死にきゃいきゃいやって盛り上げようとしてるんですが、いかんせん主人公が無気力系やれやれ黒髪ホストなもんだからさー。あくびしながら衛兵と話すとか、イキリとも違う何様系やれやれ主人公ですよね。
そのくせ、ヒロインが巨乳なので助けるとか、ワケわからないです。
次で判断ですかね。ここまでは面白くはないですね。
{/netabare}
=====最終話視聴後、追記です。
{netabare}
最後まで観て、こんなことを言うのもなんですが、さっさと切ればよかったなと。
そういうコンセプトだから文句をつけるのもお門違いではありますが、「即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないのは、いったい何が面白いんだろうか?」ってタイトルにすればいい。
最強な即死チートだけに、ロードローラーで均された道をスキップしながら歩いているような異世界冒険譚。それではどうにもならないもんだから、むりやり「殺意を向けてくる相手だけを屠る」という制限?的なものを設けてるけど、たまに出会い頭にKILL。「何やってんだよー」ってツッコミをさせるためのやり取り。
なんて言うんだろうな…。こういう能力を使った物語って、要はカタルシスを感じさせるためのものじゃないのかな。イキって、残虐非道な敵が、この能力を知って「お願いします、助けてください」ってひれ伏す。序盤こそ、こういう流れがあったけど、話が多岐にわたると、そういうカタルシスもなくなっていきました。
ま、どう転んでも、こんな能力持ちを主人公にした時点で面白くはならないと思うんだけど、「なろう」ならアリなんだろうねぇ…
オクルトノボルの安っぽい作画も相まって、とてもじゃないけど未視聴におすすめできるような作品ではないというところですね。
{/netabare}