ノーマルオタ さんの感想・評価
2.4
物語 : 1.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 2.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
物語は平坦だしギャグは微妙だしで、自分には全く合わなかった
総評
なんて言うか、全てが「微妙」で留まり、後半からは腹が立ってくる、そんな作品でしたね。好きな人には好きだと思うけど…それでも個人的には本当に何が面白いのかは最後まで理解不能でした。理由書いていきます。
良かったところ
悪く言う前に、まずは良かったところ書きます。作画と声優は一級品に思えましたね。作画は昨今ではあまり見ないタイプで新鮮でしたし、声優の演技も磨きがかかっていたように感じました。正直良かったところはこれくらいしか自分には分かりませんでした…
悪い、気になったところ
・音楽について
バンドアニメなので、楽曲もアニメの良し悪しを決めるのに重要な判断材料となります。個人的に結束バンドの中では「青春コンプレックス」とアニメでは流れませんが「ひとりぼっち東京」は好きでした。しかし、それ以外は微妙に感じてしまいました…と言うのも、味気なさと「THE普通のバンド曲」って感じる曲が多かった気がします。つまり、曲に心を揺さぶられるということが作中で起こらなかったんですね。まあこれは完全に個人の好みなのでどうでもいいです。
・アニメーションとしての魅せ方
これ、世間的評価では一番大絶賛されている要素ですが、正直自分には「は…?」としか感じませんでした。一番思ったのは「スベるギャグ」が多すぎです。後述で書きますが、ぼざろのキャラは全体的に痛いんですよ。そのキャラ達によるかなり長く退屈に感じるギャグやらパロディーやらをずっと続けるのは本当に腹立たしく感じました。勿論、好きな人には好きでしょう。ですが、物語を重視して見たい自分にとっては本当に余計な要素です。誤解を招かないために、ギャグやらパロディーやらを入れるのは別にいいんです。苛ついたのはその多さとつまらなさ、この二点です。多くやるなら、その分もっと振りきれて欲しかったと感じます。アニメーションとしての魅せ方として擁護出来るのはバンドシーンくらいでしょうね。
・キャラクター
正直これも自分にはキツかった。キャラ的にまだ大丈夫なのは虹夏ちゃんと喜多ちゃんくらいですね。不快感を感じるのは一番はぼっちちゃん。次に山田。主人公が気に入らないって時点でだいぶヤバいですが、理由書いていきます。まずぼっちちゃん。一言で表すと「めっちゃ陰キャ」のキャラです。おそらくではありますが、このアニメが大ヒットした要因の一つがぼっちちゃんでしょう。その「陰キャ」という設定が、きらら作品の中では珍しく、かつ世間的にも刺さる人が多かったのだろう。ただ、その陰キャとしてはあまりにも「痛すぎる」。陰キャってほとんどのアニメでは自己主張が弱いキャラとして描かれるんです。ですが、このぼっちちゃんに関しては、前述に書きましたが、あまりにもギャグ要員として駆り出されすぎで、かつ現実の陰キャを模したのかつまらない妄想が激しすぎです。別に可愛さを感じるわけでもない解像度が高すぎる陰キャを主人公にすると本当に不快感しか感じない。山田に関しても似たような理由です。可愛くもなく、掴みどころもないキャラなのでクセは強いですが、キャラクターとして魅力はあまり感じられなかった。虹夏ちゃんと喜多ちゃんがいたおかげですねこのアニメをなんとか完走できたのは。
・物語
何がしたいんだ?って感じの一期でしたね。これに関しては二期で化けるかもしれないですが、一期の段階だとなんも面白くありません。描こうとしていることはわかる。「バンド仲間を通じたぼっちちゃんの成長」、これを一期では描きたかったのだろう。だが、実際はどうだろうか?確かに成長はしている。一話とはかなり変わったと思うが、その変わる過程である。そう、この作品で一番気になったのは「物語が平坦すぎる」ことだ。本当に、山も谷もないよこの作品は。「ここぼざろの佳境のシーンだよ!」って思われる箇所も、全くもってそう感じない。だいたいはぼっちちゃんが覚醒して、最後につまらないギャグで締める。それだけ。全キャラクターも特に問題を抱えてるわけでもなく、葛藤もあまり描かれない。だから、見ていても「こいつらはなんで成長してるんだ?」としか思えない。じゃあギャグアニメとして捉えるか?それにしては先ほどの通りつまらなさすぎる。だから、微妙なのだこの作品は。
長々と書いたが、好きな人には好きだと思うので見ればいい。無味無臭のこの作品を。脳をからっぽにして眠くなれるこの作品を。