ヘンゼル さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:途中で断念した
オリジナルアニメの悪い所が出た結果
ギャグのテンポ感がついていけず断念。
オリジナルアニメはやはり原作がないから、あらかじめ読者の批評や感想を把握できないのが辛い所ですよね。
本作品もまさしく脚本家の手腕と絵コンテのみが作品の心臓となるオリジナルアニメの悪いところが出ています。
その最たるものが話のテンポの悪さ。
本作品でのテンポの悪さというのは、決して話がグダグダで遅いというわけではなく、むしろ早すぎるという点にあります。
話の緩急がほとんどない、もしくはあっても数秒程度で、終始急ぎ足のようなテンポで物語が進みます。
またギャグがマシンガンのように繰り出されるため、胃もたれするような感覚に襲われました。
正直あの問題作の『ボーボボ』の方が、ギャグの緩急と間の取り方がこの作品よりも上手いです。
しかし、ボーボボは原作があるため、原作者の澤井哲夫先生のギャグ漫画の上手さがアニメにも現れた結果だと言えなくもありません。
そして何より、ボーボボは12話で完結させなくてもいい。
これがやはり本作品が急ぎ足になった要因でしょう。
やりたいこと、やるべき展開、見せたい表現、披露したいギャグ、そういったものを無理やり12話に押し込んだ結果、作品のテンポ、緩急をないがしろにしていたと感じました。
本作品が不評かつギャグが面白くないのは、そういった所が原因なのではないでしょうか?
すなわち、もっとストーリーや絵コンテを煮詰めて、テンポ感を大事にすれば、十分面白い作品に仕上がったんじゃないかなと思います。
ただオタクの描写が、2007年ぐらいの『らき☆すた』や『ケロロ軍曹』とかの雰囲気の、いわゆる「古のオタク」だったので、正直ライトなファンが主流の今の現代にはもう古いし共感できないんじゃないかなと思いましたね。
ゼロ年代にオタクだった人達も、とうにおじさんですし…。
少なくとも年齢層高めの作品だなと思いました。
主要キャラの面々はかなり個性が尖ってて観ていて新鮮だったのは確かです。
TRIGGERならもっと面白くさせてただろうな…、と思いますね。
非常に惜しい作品だなと思いました。