Witch さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
中学生ラブコメでスタンダードながらも、明快で気軽に楽しめる良作
【レビューNo.64】(初回登録:2023/6/16)
コミック原作で2016年作品。全12話。
「僕ヤバ」のレビューを書いているうちに、
「『中学生ラブコメ』って他に何かあったっけ?」
で浮かんだのが、本作だったんだよなあ。
(ストーリー)
月杜中学の美術部に所属している「宇佐美みずき」は、部活動で頑張りつつ
も、同じ部の「内巻すばる」に絶賛片思い中。しかし、内巻君は三次元女子
に全く興味がなく、「最強のニ次元嫁」を描くためだけに部活動している、
重度なオタク。
他にも惰眠を貪るだけの頼りにならない「部長」や天真爛漫で「電波系トラ
ブルメーカー」の後輩「コレット」と、この美術部は問題だらけなのだ。
(評 価)
・中学生らしさが丁度いいラブコメ
作品としては、美術部唯一の「常識人」宇佐美さんが、他の「非常識部員」
に振り回されるドタバタ劇や「残念男子」の内巻君との恋模様を描いた、
日常系学園ラブコメになります。
「僕ヤバ」は主人公・市川らの心の機微の描写といった、少し複雑な面も
ありますが、本作はかなりコメディよりで、単純に宇佐美さんの奮闘ぶり
を気軽に楽しむという、明快な面白さが魅力の作品となっています。
日々のコメディ展開も過剰な表現もなくほど良い感じですし、初恋を思わ
せるような甘酸っぱい恋模様も、中学生らしく微笑ましいです。
・主役2人のキャラがしっかり立ってる
●宇佐美みずき
・ウサギの髪留めがトレードマークで、中学生らしいショートカットが
よく似合う愛らしいキャラデザです。
・美術部唯一の「常識人」でしっかりとした描写が多いですが、意外と
ドジっ子なところがあり、よく内巻君にパンツを見られていますw
・それに妄想力も逞しく、よく内巻君とのことを想像しては舞い上がっ
たり、恥ずしがったりと結構忙しいです。
・内巻君への恋心はダダ洩れ状態で、内巻君以外は周知の事実。
・そして彼女の一番の魅力は「赤面顔キャラ」です(笑)。
上述のようなキャラなので、いろいろとやらかしてはよく、顔を真っ
赤しているという、照れてる宇佐美さんは本当にかわいいです。
この宇佐美さんを愛でるだけでも、この作品は楽しめます。
●内巻すばる
彼の魅力は清々しいまでにブレないところです。
・夕方観ていたアニメが終わったから美術部に途中入部したり、コンク
ールで受賞するほとの腕を持ちながらも、それを全て「最強の二次元
嫁を描き出すこと」に注ぎ込むというw
(宇佐美さんも「二次元嫁」には否定的だが、彼の真剣な創作姿勢に
は一目置いている)
しかも「2次元嫁」も下書きで下着姿から描くという、見えない部分
についても謎のこだわりぶりでw
(そのことを指摘すると「では宇佐美さんは服の下は裸なんですか?」
と当然のように言ってのけるという変人ぶり)
・そして他の女子からラブレターをもらうなど、意外とモテるようです
が、三次元女子には全く興味を示しません。
(途中で厨二病キャラの美少女「伊万莉まりあ」が転校してくるが、
あくまでも「同好の士」として意気投合。その様子に宇佐美さんは
ヤキモキ)
・なので、宇佐美さんに対し、女子扱いしないデリカシーのない言動が
目に付くところも。
・でも、部員のピンチには進んで助けに向かう等、基本的にはお人好し。
こんな内巻君に恋する宇佐美さんは前途多難です(笑)
内巻君の「ニ次元嫁」以外は優等生っぽい作りですが、
「スタンダードに外れなし」
という感じで、明快な面白さがあり甘酸っぱさも残るラブコメとして、気軽
に楽しんでいただけたらと思います。
OPは「水樹奈々/STARTING NOW!」。
青春応援歌ともいうべき、爽やかなロックチューンが心地よいです。
EDは「上坂すみれ/恋する図形 (cubic futurismo)」。
カタカナ用語を多用した歌詞とサイケ感のあるアレンジ等芸術を意識したよう
な感じでこちらも良曲。