猫太郎 さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
面白いってこういう事か
最近色々とあり、アニメの視聴が続かない中で子供の頃から久しく久々に自然と12話を駆け抜けたアニメ
視聴への入りやすさ、没入させるための引き込み、見やすさにおいて色々なこだわりが詰まった作りで漫画だからできる事、アニメだからできる事が非常にうまく融合した例として一つの歴史になってもいいと思う。
原作とは違いぼっちちゃん以外の結束バンドのメンバーにもスポットが当てられて人物描写がより細かいものになっており、見れば見るほど新しい発見があるほど細かいところまで作り込まれていている。
キャラクターもそれだけ見どころが際立つ作りになっており、登場人物の顔と名前が終わる頃には自然と焼き付いて覚えてしまっているというのはそれだけ印象深いということで間違いない。
登場人物は決して真面目でまともで明るいと言った青春ものにありがちな綺麗な人物像ではなく、誰もが悩みやコンプレックスと言った表に出しづらい生きづらさを抱えており、時にそれに苦しみながら、そして時にそれに向き合いながら生きているという心の影が物語の焦点になっている。主要人物はバンドという集団の中で演奏を成功させるために必要な絆を深めるために自身が持っているコンプレックスを仲間にさらけだし、そして他の仲間のコンプレックスを受け入れてお互いに少しずついい方向へ向かうように努力していくという、ゆっくりとした一つ一つの変化を大事にする姿勢は今の苦しい情勢の中で大切な事を訴えているのではないかと思う。