Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
陰キャならロックをやれ!(1/15:追伸以下を追記)
この作品の原作は未読です。
久々の女子高生バンド物語…という程度の認識で事前情報も特に無く何となく視聴を始めた作品でした。
きっと私と同じくらいのごく普通のテンションや知識で視聴を始めた方もきっと多いのではないでしょうか。
終わってみたら、私の中で今期の覇権アニメになっていました。
気が付いてみると、結束バンドTシャツとアルバムまで購入している始末…^^;
そう、気付いた時に購入しないと買えなくなることを学んだので、見た瞬間にポチりましたよ。
今では原作や円盤の在庫がなくなると言う現象が起きているようですね。
でも、そこまで人気が出るのも納得できる作品だと思います。
"ぼっちちゃん"こと後藤ひとりは会話の頭に必ず「あっ」って付けてしまう極度の人見知りで陰キャな少女。
そんな自分でも輝けそうなバンド活動に憧れギターを始めるも友達がいないため、
一人で毎日6時間ギターを弾く中学生時代を過ごすことに。
上手くなったギターの動画を"ギターヒーロー"としてネットに投稿したり文化祭ライブで活躍したりする
妄想なんかをしていると、気づいたときにはバンドメンバーを見つけるどころか
友達が一人もできないまま高校生になっていた……!
ひきこもり一歩手前に彼女だったがある日"結束バンド"でドラムをやっている伊地知虹夏に
声をかけられたことで、そんな日常がほんの少しずつ変わっていく――
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
作り手と原作者の愛溢れる作品だったのではないでしょうか。
私はTV放送の他にYouTubeで配信されている解説も視聴していました。
私が視聴していた配信者は、アニメと原作を読み込んだ上での配信なので、原作を読まなきゃ知らないことも沢山知ることができました。
まず、原作は『まんがタイムきららMAX』で掲載されている「はまじあき」先生の4コマ漫画です。
4コマ漫画なので1話ずつで起承転結が成立しているのですが、この作品では原作の話を補完するアニオリパートがメッチャ多いんだそうです。
このアニオリパートがより原作を深掘りする結果となると共に、物語に一貫性やキャラの魅力を引き出す源泉になっているんだとか…
こういうのって、原作読まなきゃ絶対分からないですよね。
そしてもう一つ、キャラの魅力が半端無い作品でした。
まず、主要キャラを紹介しておきます。
後藤 ひとり(CV:青山吉能さん)
伊地知 虹夏(CV:鈴代紗弓さん)
山田 リョウ(CV:水野朔さん)
喜多 郁代(CV:長谷川育美さん)
青山さんと言えば、WUGのリーダーである七瀬佳乃が思い浮かびます。
鈴代さんは、「ハイスコアガール」の大野晶、「ぼくたちは勉強ができない」の武元うるかや、「シャインポスト」の青天国春を始めとする沢山の作品で活躍されています。
水野さんは、最近Twitterをフォローさせて頂きましたが、同じ秋アニメで放送された「後宮の烏」の柳寿雪役が個人的にはメッチャ刺さりました。
長谷川さんと言えば、「弱キャラ友崎くん」の七海みなみは絶対外せませんね。他にも「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」のミホノブルボン、「恋は世界征服のあとで」の禍原デス美や「86-エイティシックス-」のヴラディレーナ・ミリーゼなど絶賛大活躍中の声優さんです。
こうして改めて声優さんを見てみると、結束バンドの4人の印象に合っていてメッチャ適役だと思います。
迫力あるライブシーンは、この作品の最も見どころだと思いますし、内容も展開も激アツです。
でも、この作品はそれだけじゃないんです。
ライブまでの紆余曲折と、終わった後の展開にも旨味成分が満載なんです。
だから最初から最後まで中だるみすることなく終始面白さや感動が高いレベルで推移していく作品です。
ぼっちは基本的に受け身ですが承認欲求が強いので、何でもあと一歩のところまで頑張るんです。
最後の一歩が踏み出せないのがぼっちらしいと思いますし、きっと誰にでも一度は経験があるんじゃないかと思います。
でも、その頑張りが無かったら結束バンドのメンバーと出会うことも無かったと思うと、ぼっちの頑張りが結実して本当に良かったと思います。
本当はもっと色々書きたいことはあるのですが、きっとこれ以上はネタバレになるのでここで止めておきますね^^;
アニメが始まる前の人気はランク外…
そこから破竹の勢いで一気にトップの躍り出た作品です。
アニプレックスで改めてグッズの販売状況を見てみました。
すると、グッズは軒並み販売終了になっていました。
アルバムは未だ予約できるようですが、店舗共通特典のラバーリストバンドは終了したそうです。
最早、社会現象化していると言っても過言ではないのでは…!?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、「青春コンプレックス」
エンディングテーマは、1-3話が「Distortion!!」、4-7話が「カラカラ」(歌:山田リョウ)、8-11話が「なにが悪い」(歌:伊地知虹夏)、12話が「転がる岩、君に朝が降る」(歌:後藤ひとり)
アルバムには全14曲が収録されており、劇中歌の「ギターと孤独と蒼い惑星(ほし)」と「あのバンド」は個人的にムッチャ大好きな楽曲です。
アニメには使用されませんでしたが、個人的に「ひとりぼっち東京」という歌には痺れました。
私はアルバムは到着待ちで未所持ですが、既にAmazon Musicで全曲ダウンロードしています。
個人的には、青春コンプレックス→ひとりぼっち東京→ギターと孤独と蒼い惑星→あのバンド…の曲順が大のお気に入りです。
1クール全12話の物語でした。
CloverWorksさんがメッチャ良き仕事をしてくれました。
この勢いなら第2期はほぼ確実でしょうね。
原作のストックも十分みたいですし…
メッチャ堪能させて頂きました。
作り手の皆さまには感謝しかありません。
朗報を期待して待っています。
1/15追伸
この作品で使用された楽曲…メッチャ良きというレビューを拝見しました。
私もホントそう思います。
特にぼっちが演奏するリードギターパートの格好良さが半端無いのは、皆さんご存じの事と思います。
そして格好良いのはソロパートだけじゃないんですよね。
しかもぼっちの演奏のレベルの高さが際立っているのがアニメを見るとメッチャ伝わってくるんです。
YouTubeで検索すると、「~を弾いてみた」みたいな感じの動画が結構UPされています。
例えば「ギターと孤独と蒼い惑星」の動画を見ると曲が始まってから奏者の方は結構大変そうに弾いています。
(実際に難しい曲だと思いますし、私がそう感じているだけかもしれませんが…)
しかもぼっちみたいに立って演奏している動画は私の知る限り見たことがありません。
立って弾くと必然的にギターの位置が下がって弾きにくくなるので…
(私が学生時代にバンド組んでギター弾いていた頃の感覚です)
アニメはモーションキャプチャーを収録し、3DCGに変換してから手書きに再構成する手法を取っているらしいので、運指はちゃんと曲調に合っています。
これは、私がアニメ本編を見ているからだと思いますが、ぼっちちゃんの演奏の仕方が極めて平常運転っぽく平然と弾いているんですよね。
しかも、ギター弾きながら物思いに耽っているというオマケつき…
リアルで演奏している奏者とのギャップを如実に感じることができるのって凄いことだと思います。
これも作り手の皆さまの愛情なんだろうなぁ…と思っています。
私にはぼっちの演奏の上手さを表現する語彙力はありませんが、ぼっちの演奏は本当に凄いんだというのをどうしてもレビューに残したかったので追記させて頂きました。
追伸2
あにこれのレビュー数が現時点で400を超えています。
レビュー数が100に満たない作品が多い中で、ここまでレビューの多い作品も久々なのではないでしょうか。
レビュー上げた時にちょっとビックリしちゃいました^^;