ミュラー さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
傑作アニメどころではなくて、伝説級
もう恐れ入りました。CloverWorksおそろしや!
満点以上が無いのかと思うくらい。
何から述べるか迷う。まとまりなく書いているので日本語おかしいかも。
とんでもないコミュ障であるぼっちな少女が、
無理やり引き込まれたロックバンドで、仲間とともに成長していく。
果たしてまともな人間になれるのだろうか。
かの名作「けいおん!」が、
とっても明るい青春のシーンを描いていたのに対し、
こちらはひたすら暗い。
そしてそこがひたすら面白い。
元が4コマ漫画なのもあるのだろうが、実験的な表現も交えながら、
なんでもありと言った感じのアニメ。
ロックだねえ!!
{netabare}
おそろしくうまい空気感の作り方
8話。
初めてお客さんを入れた台風直撃下のライブ演奏。
アニメなのに劇伴何もなし。
数少ないお客さんの息遣いまで聞こえそうなライブ会場の中。
いつも通りの演奏ができない結束バンドの焦りが伝わる。
これをMCと演奏の音だけで再現している。
わざと歌を下手めに歌ったり、リズム隊とのテンポをずらしたりと、
いかにもな演奏を聞かせている。
これってうまく演奏するより難しくないか?
とにかく見ている側としても、こころがぎゅっと苦しくなるような、
逃げたくなる瞬間。
そんな瞬間をこれほどアニメで再現しているのを見たことない。
そんな重い空気をぼっちちゃんの演奏で切り裂いていく。
音主役で表現されたこのシーン。
近年まれに見る名シーン。
最終12話。
ギターってのは面白い楽器で、同じ音階の出るフレットが沢山あるのだ。
だから弦の1本や2本切れても、よほど音域の広い曲でなければ演奏可能。
しかし普段押さえていないフレットをすぐに抑えられるものではないよ。
バッキングは喜多ちゃんがカバーしてくれた。
そしてぼっちちゃんがソロで見せたボトルネック奏法。
確かにチューニング関係ないが、正確なバッキングはできない奏法。
でもソロならバリエーションの一つとして成立する。
おそらく以前から経験あったのだろうなあ。
ペグのゆるみは痛いところ。
最後は観客ダイブで盛り上げた。
劇中のライブも成功させるが、見ている視聴者も楽しめる素晴らしい展開。
まあ、普通のプロミュージシャンなら、
予備ギターをいくつか持ち込んでいるけどね。
これだけクオリティの高いライブシーンと
最高に面白いギャグシーンを盛り込んで、
なおかつさらに、背景の素晴らしさ。
影の使い方がとってもすごい。
静寂を褒めたけど、ここというときのBGMも秀逸。
そしてごくわずかなカットであってもちゃんと目的があり、
セリフに頼らない心情描写があり・・
構図も考え抜いているんだろう。
どのシーンも、ひとりちゃんの顔面崩壊シーンであっても、
芸術品じゃないだろうか。
いったいどこまで作り込んだんだ、このアニメは。
1話と12話でタイトルはアジカン続き。
何気ないカットを使った1話と12話の対比。
そして最後はアジカンのカバーで締めるとは・・
鳥肌ものの感動だった。書いているうちに涙が出てきちゃう。
{/netabare}
ロックは人生だよね。このアニメはまさにロック。
素晴らしい作品に最大限の感謝を。
これからもロックし続けて行こう!