退会済のユーザー さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ダイヴァー・ダウン
きららが大丈夫な人には手放しでおすすめ。無理な人は無理。
邦ロックな世界観ですが洋楽オジサンもニチャアできます。
OP・ちゃんとイマドキっぽいクオリティ
ED・ゆうほがあまりにもゆうほ過ぎて浮いている
物語・あくまでもきららであることを貫いた姿勢は天晴
作画・演出や美術面のセンスもグレイト、トレス背景も効果的
声優・きららの強いアニメ芝居がギャグにもかなり効いている
音楽・劇伴もいい雰囲気。楽曲の録音もかなりいい
キャラ・変に捻らずテンプレの使い方が上手い
きららアニメを超えそうな予感はしたがあくまでもきららを貫く心意気。メインキャラは全員知り合いといういつもの内輪劇だが対外的にはまだ陰キャですよって言い訳はよかった。
JKのギタープレイがやけにおっさんくさいのもけいおん同様。アニソンは普段使いしてもらってナンボってな予算感を感じる楽曲群。即興バンドの練度の低い演奏をガチで再現してもアレなので当然商業品質。バンドのポテンシャルって解釈でいいのでは。
けいおん同様に専門用語も使わずウザい通ぶったアピールが薄いのも見やすさの秘訣。かなりの数を仕込んでるんですけど何もイジらないしこれ見よがしにも映さないでサラッと流すさりげなさが心地いい。これはあくまでもきららですっていう無駄にイキらない謙虚さ。コミックの購入特典なんかでしれっとオマージュするやり方もさりげなくていい。
アルバム聴きました。
けいおんみたく無駄に小難しいフレーズをこれみよがしに入れてくるドヤア感はあまりないし、ゴリゴリな萌えボイスで歌詞が聞き取れないということもない。ただどちらにしても異常に巧過ぎるJKらしくなさをどう感じるか。どうせ熟練のおっさんが弾いてるんだろってのがチラついてしまうのは修行が足りないってことなんでしょうか。
きららのキャラソンとしても聴けるし普段使いできるアニソンとしても機能する作り。一般のキャラソンはボーカルを立てるためオケはぼんやりさせることが多いが、これはギンギンにエッジの効いたギターの音も楽しめるミックスで音楽アニメのサントラとしても成立。メインボーカル以外の3人も一曲ずつ歌うファンの需要に応えるサービス精神。楽曲もバラエティに富んでおり四人のルーツが混ざるバンドのシナジーを表現したファーストアルバムあるあるのやりたいこと全部ぶっ込みました感。アニメの補完としても結束バンドの輪郭をさらに浮き彫りにするアルバムとなってて、これ一枚で終わるにはさすがに惜しいと思わされる。すぐ2期が無くとも定期的に音源をリリースしても売れそうな気はする。
ただこれをぼっちのギャグアニメとして観てた層には微妙かも。ほぼキタが歌うし面白い陰キャソングでもない。ぼっちボーカルのラスト曲こそぼっちらしい陰キャソングで一番この作品らしくて秀逸だと思えばカバー曲というね。結束バンドのファーストとして考えるならぼっちのカバーをラストにもってくる構成には違和感しかない。この作品を一番体現している楽曲だが、あの曲の存在こそがこれはアニメのサントラですよって現実に引き戻す。出来がいいがために逆に気になる惜しいポイント。
楽曲はバラエティ感のためか作曲者の芸風があまりに露骨過ぎ。アニソンとして聞けばいろんな曲が楽しめるのでいいのだが、バンドのアルバムとして聴けばカオス過ぎて「こいつら結局なにがしたいねん」となってしまう。ただここまでバラバラな楽曲群なのにアレンジャーはほぼ一人なので一応1バンドのアルバムという体裁は保ててる。ギターを押し出した作品なら作曲よりも編曲の方が重要だろうしいい仕事してると思う。
アニプレの親会社ソニミュもきらら(笑)でスルーしてチェンソーマンに注力したのでしょうが、アニメファンにバズったのはこっち。もし二期があるならソニミュがしゃしゃって宣伝アニメにならなければいいですね。