タック二階堂 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
令和の「けいおん!」爆誕…と言っていいでしょう。
詳細は公式サイトでも見てください。
芳文社「まんがタイムきららMAX」連載中の、はまじあきさん原作のコミックのアニメ化作品です。制作はCloverWorks。
開幕前は「きららの最終兵器」との呼び声もあった、期待感もMAXの「きらら系」ガールズバンドアニメです。つまり「けいおん!」の後輩ということになりますね。
極度の人見知りでコミュ障のJK・後藤ひとり。だが、動画投稿サイトでは評判のギタリストでした。
そんなひとりが、たまたま出会った伊地知虹夏にギタリストとして誘われ、結束バンドのメンバーとして活動していくという話のようです。
初回は文句なし。
いい滑り出しだったと思います。
「けいおん!」は、陽キャの唯を中心としたバンドストーリーですが、こちらのひとりは典型的なコミュ障。でも、内に秘めたバンドへの思いは熱く、承認欲求は強そうです。このへんが、平成と令和の違いなのかなー。
多士済々の秋アニメに、またひとつトップ争いを演じそうな作品が来ました。まず第一印象は上々です。
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
オーケーオーケー!
これなら大丈夫。面白さが2話で爆上がり。
会話のテンポ、間、ツッコミのキレも文句なし。
「けいおん!」リスペクトも随所に感じられますね。時間差で風邪ひくくだりとか。場面転換でギターの音をSEに使うとことか。
個人的には、今期のトップに躍り出た感じです。
どんな物語を見せてくれるのか。次週が楽しみです!
{/netabare}
=====第8話視聴後、追記です。
{netabare}
いやー、これは今期で突き抜けちゃったかな。
見事なまでのタイトル回収回。
完璧な神回でした。
いやあ、もう好きだわ、このアニメ。
うん。おそらく90%以上の確率で、今期でナンバーワンの作品になるでしょうね。文句なし。
{/netabare}
=====最終話視聴後、追記です。
{netabare}
ぼっちと喜多ちゃんの高校の学祭で、結束バンドがライブをやって、すったもんだあって壊したギターを買いに行くという感じでEDでした。
うん。まあ、話題性という意味では「令和のけいおん!」になったんじゃないかなと思います。結束バンドの楽曲は秀逸でしたし、きらら×ガールズバンドというベースラインはしっかりと受け継いでいたと思います。
ちゃんと、盛り上げる回は盛り上げて、構成的にも「けいおん!」と遜色なかったと思います。Clover Worksの作画も、いい塩梅で崩した感じで良かったなと思います。
ただ、「けいおん!」のときと同じくらいバチコーンと刺さったかと言われると、そこまでは…
あくまで僕の感想なのですが、8話が頂点だったなぁと。
あそこまでググーッと盛り上げて、そのあとに江ノ島に遊びに行くというクールダウン。
しかも、僕はちょっとリョウが好きになれないんだよね…
おそらく「ヒモバンドマン」というキャラを女の子で作り上げましたよってことなんだろうけど、女子高生だからねぇ…
金がねえ、ぼっちにタカる。返さねえ。
友人だからこそ、金の貸し借りは人間関係を崩壊させるからやめとけって教わらなかった?
金を借りて返さないのがギャグになる世界線はないですよ。非常に不愉快なキャラになってしまった。
いちおう、同じポジションなんでしょう「けいおん!」の秋山澪は、非常に常識人よね。むしろ、田井中律がそういうキャラではありますが、金をせびるなんてことはない。
いや、別にアニメのキャラは優等生であれと言っているわけではないんです。なんていうかなぁ。嫌悪感を持たないラインっていうのがある気がする。金絡みはよくないよ。
んー、まあ結局、最後の学園祭ライブもね、うーん…
結局のところ、「けいおん!」のような、きらら日常ガールズバンドアニメを令和に作りましたという域は超えてこなかった印象。別に「けいおん!」こそ至高と言うつもりはないですが、ちょっと意識が強すぎたんじゃないかな…。だって、最終話の楽器屋でギターをみんなと一緒に買いに行くくだりとか、「けいおん!」序盤に観た感じだったもんね。
そのときの空気感とか、流れとか、いろいろなものがあるとは思うんだけど、リアタイ時の「けいおん!」の衝撃ほどは、この作品には感じなかったというところ。もちろん、「けいおん!」リアタイではない若い人にとっては、こういうのがハマる可能性は否定しません。だからこその「令和のけいおん!」なのだろうと思うんですよね。
ただ、本音は「『令和のけいおん!』? 冗談じゃないわ。私たちは『ぼっち・ざ・ろっく!』です!」と作品がロックしてほしかったなぁ。
でも、面白かったですよ。
今期では上位の位置づけなのは間違いないところです。
{/netabare}