剣道部 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
パーティーに乗り遅れるな!
[文量→中盛り・内容→感想系]
【総括】
まあ、パーティーなんて行ったことないですけど(自滅)w
タイトルと設定はふざけてますが、内容はかなりちゃんとしています。
三国志の時代から現代の日本に転生した諸葛亮孔明。彼が出会った無名の女性歌手、エーコ。物語ね主軸はあくまでエーコのサクセスストーリー。
三国志、、、というか、三国志演義が好きな方ならクスッとできる小ネタがたくさんありますが、三国志に詳しくない方でも、全く問題なく楽しめる秀作になっていると思います。
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作の最も秀逸な点は、孔明を主役にしなかったこと。
本作の主人公は、あくまでエーコ。孔明は、三国志同様に、あくまでも軍師としてのポジションを守っている。
それが成り立ったのは、エーコ自身が、主人公に足る魅力を持っているから。その歌唱力を含めて。
サクセスストーリーとして、かなり王道な道を歩みながらも、そこに「三国志(孔明)」というスパイスを振りかけることにより、どこにもない作品に仕上げている。狙ってやっているなら、原作者はかなりキレ者なのだろう。
また、一見するとギャグアニメのような本作だが、作画や演出がしっかりしていることで、安っぽく見えないのは、アニメスタッフの力が大きい。
更に言えば、エーコやナナミンの歌の部分は歌い手さん(プロの歌手)に任せているようだが、英断だと思う。本渡楓さんも山村響さんも、それぞれCDも出していて、普通以上に歌える力があるけど、作品に与える説得力としては、やはり本職の方の方が良いだろう。むしろ、歌と分離しないように日常会話の演技をこなせている声優としての力量こそ、称賛されるべき部分だろう。赤兎馬カンフーの木村昴さん含め、キャスティングには納得できる部分ばかりだった。
本作は、原作者・アニメ制作スタッフ・声優陣という三者がそれぞれに力を出し合い、高め合っている。それこそ、三国の英傑達のように(笑)
この様に、ほとんど文句のつけどころがない本作において、唯一難癖をつけるとしたら、KABE太人の存在である。
中盤から出てきたKABEだが、物語において、邪魔にまではなっていないが、正直、いなくても問題はなかった。11話でアザリエをディスったくらいが、唯一の見せ場に感じた。
別に、KABEが嫌いなわけでもないが、KABE関係の話やるくらいなら、もっとエーコのキャラを深めたり、ナナミンとのエピソードを厚くして欲しかったかな。KABEの登場は、作品がマンネリ化してからでも良かったように思う(それだけ、エーコ・孔明・ナナミンのキャラが良かったとも言えるけれど)。
まあとにかく、最終2話のクオリティは素晴らしいです。ユーフォとかもそうだったけど、音楽自体に説得力があり、シンプルに感動した。ラスト2話には☆5をつけた。
にしても、現代日本が舞台で、「お前、孫策かよ?」が通用するアニメは、他に無いだろうな(笑)
{/netabare}