Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
鉄の翼を広げ、少女は往く――。
この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
コロナウィルスの影響で放送が夏アニメから秋アニメに延期されましたが、シリーズ構成・脚本に『Re:ゼロから始める異世界生活』の長月達平さん、キャラクター原案に『魔法少女リリカルなのはViVid』の藤真拓哉さん、世界観設定・設定考証に『ガールズ&パンツァー』の鈴木貴昭さんがタッグを組んだ作品ということは前々から宣伝されていたので、視聴を楽しみにしていた作品でした。
――突如、地球上に現れ、あらゆる生命の脅威となった『ピラー』。
打つ手もなく追い込まれていく人類に手を差し伸べたのは、
自らを『オーディン』と名乗る神の存在だった。
オーディンはピラーに対抗する術として、戦乙女『ワルキューレ』と、
彼女たちの翼となる英霊機を人類に授け、反撃を宣言した。
それから数年――人類とピラーとの戦いが続く空、
戦翼を纏った戦乙女たちが、
そんな戦乙女たちを支える男たちが、
世界を救うために命懸けの空を翔けている。
ここ日本も例外ではない。
霊峰富士にそびえし巨大なピラーと対峙する、3人の戦乙女。
いずれも腕は確かだが、揃いも揃って問題児ばかり。
そこに、欧州から訳アリのエースパイロットがやって来ることになり……。
「さあ、反撃の時だ、人類。
来るべき決戦の日――ラグナロクの時は近い」
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
私が今期の作品の中で「アサルトリリィ」の次にハマった作品でした。
神オーディンの加護を受けた戦乙女の魅力もさることながら、シールド隊という戦場で戦乙女の壁役に徹する彼らの格好良さが半端無いんです。
もちろん、演出であることも承知しています。
各国の代表だって、凡そ口にしないような恥ずかしい台詞を口にしていることも…
でも物語として筋が通っているから良いんです。
だって、これはフィクションなんですから…
そんな最後まで最高に格好良かったシールド隊の皆さまがコチラ…
ロン毛(CV:中村悠一さん)
金髪(CV:杉田智和さん)
グラサン(CV:マフィア梶田)
声優さんをみると、一切の妥協が無いのが一目瞭然ですね。
そして我らが愛する戦乙女の皆さまがコチラ…
クラウディア・ブラフォード(CV:山村響さん)
六車・宮古(CV:稗田寧々さん)
駒込・アズズ(CV:M・A・Oさん)
渡来・園香(CV:菊池紗矢香さん)
山村響さんとM・A・Oさんはよく存じ上げておりますが、ほかのお二方を意識して見たのは本作品が初めてかもしれません。
宮古の元気一杯は見ていて気持ち良かったですし、園香の優しさはチームに彩りを加えてくれていました。
これから要チェックの声優さんですね。
この作品の舞台は千葉県ですね。
これだけ地名が出てくると聖地感があると思います。
館山を舞台に海ほたる、鋸山など実在する名所が沢山登場しましたから…
ググったりTwitterを見ても聖地巡礼情報が色々アップされていますし、この作品の館山市観光マップが公開されていたり…
でも、これだけあちこち映っていたら実物を見たくなる気持ちも分かります。
コロナ禍じゃなかったら、きっと私も聖地巡礼していたと思います。
一方、物語の方は、所属する部隊が尽く壊滅しその損耗率が99.9%となることから「死神」と呼ばれていたクラウディア・ブラフォードが館山基地に転属になり、館山基地の戦乙女が4人になったところから始まります。
人類の敵であるピラーに対抗するため、激戦が繰り広げられることになるのですが、いくら戦乙女が神の加護を受けていたとしても犠牲がゼロという訳にはいきません。
そこまでピラーも人類に対して甘くないので…
そんな館山基地では「戦乙女に見送られた者は英雄になれる」という噂が信じられています。
だから…という訳ではありませんが、誰もが戦乙女に命を捧げることを厭わないんです。
危険なのは百も承知です。
でも、みんな…笑って出ていくんですよ。
戦乙女に見送られて幸せ…
宮古ちゃんの朝ごはんが食べれるのが楽しみ…って。
そして館山基地の戦乙女はその思いを残らず受け止めるんです。
この作品の根底に流れる優しさ、慈しみの思いが堪らなく愛おしく感じました。
見る人の気持ちを優しくしつつ、奮い立たせてくれる作品です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、ナナヲアカリさんの「Higher's High」
エンディングテーマは、スピラ・スピカさんの「サヨナラナミダ」
個人的に大好きだったのはオープニングです。
SEを被せてきた最終話のオープニングは最高に格好良かったと思います。
1クール全12話の物語でした。
この作品はオリジナルでしたが、「Rusalka」「Sakura」という小説や漫画が発刊されています。
ピラーとの戦いはこれで終わった訳ではありません。
もし続編が制作されるなら喜んで視聴したいと思います。