ローズ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
君子危うきに近寄る
生徒会を体験入会しようとした小糸侑。
移動中に男女交際を断った七海燈子と出会う。
生徒会長に立候補した七海を小糸は推薦人となり手伝う事となった。
本作品は百合です。女性同士が恋愛感情を持つ百合作品です。
苦手な方は御免なさいm(_ _)m
180度回転して、お出口の方へ向かって下さい。
私には特に違和感はありませんが、同性同士のカップルに嫌悪感を抱く人が存在する、
という事は知っています。
ただ、人類は男と女の2種類だけ。
たまたま好きになった相手が同性でも不思議では無いです。
反対する人達には、厳格な宗教の教えを守っているイメージがあります。
日本にも「神道」という宗教がありますが、自然崇拝を主とした教えなので、性に対しては寛容。
個人的には戒律をキッチリ守る一神教よりも、曖昧な教えが混在する多神教のほうが日本人には合っていると思います。
過度な性描写はありません。
あるとしたらキスくらいです。
キスは挨拶代わりに使う国もあるので、あまり気になりません。
しかし、舌を絡まらせる箇所もあるので、見る人を選びますね。
姉の面影を理想とした七海。
理想像が高すぎるので、常に緊張感を持っています。
その緊張を緩和して、小糸に自分の弱い部分をさらけ出してしまう所が後半になるにつれて多くなってきます。
小糸は誰に対しても特別な感情を持たない、と言っていましたが、
話が進んで行くと七海に対して、無意識かどうかは判断できませんが、特別な感情を持つようになったと思えます。
話が中途半端なところで終わってしまうのがマイナスポイント。
せめて、生徒会の演劇の場面までは進んでもらいたかったです。
ただし、純粋な気持ちで想いあっているのが、作中人物の心理と場面展開の繊細な描写で、
美しい表現に昇華しています。
話が進むにつれて、想いが深まって行くのは見ごたえあり。
本物の愛情を見た、と思わせるような作品でした。