◇fumi◆ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
新スタンダードとなったゲゲゲの鬼太郎第四期 優等生的作風で整理した作品
1996年~1998年に放送された鬼太郎第四期 全114話
原作 水木しげる 監督 西尾大介 キャラデザ 荒木伸吾 姫野美智
音楽 和田薫 制作 東映アニメーション
熱い一本気なヒーローだった第三期鬼太郎とは打って変わって、
クールでやる気のない貸本時代風の鬼太郎が90年代に復活。
ねこ娘がメインヒロインに復帰するも原作タッチのため萌え系ではない地味系。
でも、キャラデザはレトロながら整っていて現代までの6作中最も安心できるタッチです。
原点回帰がテーマのため、1期2期のエピソードをより原作に忠実に描いたシリーズです。
ですが、時代的にグロやエロへの風当たりがもっと強く、
スタッフの苦労がしのばれる歯がゆい部分が多い作品でもありました。
全114話と6期中最も長大なシリーズになり、鬼太郎の全エピソード再現+αに成功しました。
作者が希望した「風の谷のナウシカ」風と言うことで、淡い色調の作画で統一され、
アニメーション技術の進歩が感じられる作品です。90年代レベルで。
憂歌団を使用したいつもの主題歌やED「カランコロンのうた」なども話題となり、
今までにない豪華版になったことは確かです。
かと言って、これから鬼太郎を知りたいという人にお勧めできるかと言うとちょっと微妙。
自分的には一期二期を勧めてしまいます。
時代的に薄口にならざるを得なかったと言うことと、
長期シリーズのため回によるばらつきが相当つらいと言うのがありました。
適当にリアルタイムで流すには良い作品だったんですが。
鬼太郎 CV松岡洋子
目玉おやじ CV田の中勇
ねこ娘 CV西村ちなみ
ねずみ男 CV千葉繁
ぬらりひょん CV西村知道
吸血鬼エリート CV佐野史郎
長期シリーズですので当時の人気声優のほとんどが登場しています。
演出助手として細田守が参加していたことも特筆すべきでしょう。
第六シリーズ2話の「見上げ入道」が第一話です。
一度、鬼太郎シリーズをきちんとまとめて21世紀に託したと言うことで、
重要な作品だったと思いますし、
やっぱり、レトロ作品に抵抗がある人にとってはスタンダードはこの作品といっても、
問題はない、歴史的な作品だと思います。