N0TT0N さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
みんなが主人公?
最初、しょぼいご主人と自立型のネットキャラがなんやかややっていく話だと思っていたけど、完全にそういう話ではなかったです。
これはなんと言っていいのか・・
面白そう♪と1話目で思って見始めたものの、実際面白いと思うまで8話目まで待たなくてはいけない「過去」と「能力」に纏わる全12話のお話です。
まあ大型遊園地の人気アトラクション並の待ち時間になっております。
てか、考えてみると毎週放送としても50日程度は作品の方向性が見えないというリアルタイム視聴の方にとって拷問のような作品だったかもしれません。。
しかも、1話目で思った「面白そう」とは違った方向に話が進みます。
一見、1話完結のオムニバスかのような作りで、それぞれ違った各話毎の主人公の「あれ?なんか繋がってるっぽいな?」な話が延々7話目まで続きます。
作画は化物語的なCAD風の背景と、多少一般アニメよりの、ちょいスタイリッシュなキャラデでとても好印象でした。
背景描写はそれだけで印象に残るよう雄弁な表現になっていて、「スゲえ!」と思うことも少なくなかったです。
てか、むしろこれ無しでは拷問に耐えられなかった可能性大ですw
ストーリーは過去の出来事(記憶?)が集約されていく話と言っていいかと思います。
それ自体は全然問題ないんだけど、流石に8話目まで方向性すら見えないのはちょっと問題ではないかと思いました。
時系列を説明無しで複雑にしている点や、主人公(如月伸太郎で間違いないと思うw)の登場時間が全キャラのトップ3に入るかどうか微妙な点も、前半のカオス感に拍車をかけている原因じゃないかと思います。
個人的には、時系列の「現在パート」に作品のテーマに関する事件を1つドーンと据えて、それと過去の問題を関連させながら解決していけば主人公を立てることも、早めに方向性を示すこともできたのではと思うし、カオス気味の前半部分を引っ張る動力源に成り得た‥と思わなくはないです。
まあ、多分作者的には後半一気に謎が解明する作戦だったのでは?という印象だけど、50日の我慢は流石に厳しい気がします。
何にしろ、縦(時間)の繋がりと横(人間関係)の繋がりをまぜこぜにして、ぶつ切りに近い状態で、この人数分描くには、背骨となる軸が欲しかったですね。
最終的な現象は多分理解しきっていないですが、フワッとは解った気がしますw
設定自体や着眼点は面白いので、ちょっともったいなかったな。という印象は拭えないけど、個人的には楽しめました。
お勧めはしませんがチャレンジしてみようという勇者は現れてほしいですw
※以下、ネタバレ雑記(主に解釈について。。)
{netabare}
多分伸太郎が一旦命を絶ってアヤノとハルカをつれ戻したんだろうけど、雰囲気は解るが理屈がよく解らない。。
そしてハルカは寿命だと思ってたんだけど最後のシルエットの中にハルカらしき人物を確認できる。。生きてんの?
ヒヨリ…この娘も最後のシルエットの中に存在を確認できた。
ループの張本人である蛇をヒヨリの命に変える?
ハルカの力で?結構謎だw
そもそも一般人であるヒヨリの復活。。勿論心情的には復活して欲しいのは山々だけど、蛇つながりでもないヒヨリの復活は世の理的にギリギリどうなんだろうって感じがする。。
エネの身体は現在の世界に蛇を集めるためケンジロウ(蛇)が造った(呼んだ?)もので、いつの間にかエネが戻っていたということでいいんでしょうか?
それと、生き返るのはいいんだけど、物語のスタート時点で居なかった人物が生き返るのって因果関係がおかしくなってる印象を受けてしまう。
心情的には大歓迎なんだけど、過去に居たアヤノが復活するのはギリギリ微妙に引っかかるラインです。
ケンジロウ(本人)の願いの成就は死後の世界という解釈でいいんだろうか?
あれがメカクシ団のメンバーだったらいい終わり方とは言えないよね(汗
しんでるし(^^;)
グッドエンディングに隠れてはいるけど、「大人はみんな居なくなるエンディング」ってどうなの?という違和感は残る。
以上です(`∀´)ゞ!
{/netabare}