2016年秋(10月~12月)に放送されたアニメ映画一覧 27

あにこれの全ユーザーが2016年秋(10月~12月)に放送されたアニメ映画を評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月22日の時点で一番の2016年秋(10月~12月)に放送されたアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

82.8 1 2016年秋(10月~12月)アニメランキング1位
この世界の片隅に(アニメ映画)

2016年11月12日
★★★★★ 4.2 (700)
3106人が棚に入れました
18歳のすずさんに、突然縁談がもちあがる。
良いも悪いも決められないまま話は進み、1944(昭和19)年2月、すずさんは呉へとお嫁にやって来る。呉はそのころ日本海軍の一大拠点で、軍港の街として栄え、世界最大の戦艦と謳われた「大和」も呉を母港としていた。
見知らぬ土地で、海軍勤務の文官・北條周作の妻となったすずさんの日々が始まった。

夫の両親は優しく、義姉の径子は厳しく、その娘の晴美はおっとりしてかわいらしい。隣保班の知多さん、刈谷さん、堂本さんも個性的だ。
配給物資がだんだん減っていく中でも、すずさんは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、毎日のくらしを積み重ねていく。

ある時、道に迷い遊郭に迷い込んだすずさんは、遊女のリンと出会う。
またある時は、重巡洋艦「青葉」の水兵となった小学校の同級生・水原哲が現れ、すずさんも夫の周作も複雑な想いを抱える。

1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの数の艦載機による空襲にさらされ、すずさんが大切にしていたものが失われていく。それでも毎日は続く。
そして、昭和20年の夏がやってくる――。

声優・キャラクター
のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、牛山茂、新谷真弓、澁谷天外

tao_hiro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

さようなら

<2019年6月13日追記>

12月20日(金)に公開予定の「拡張版」を応援するチームの
募集が始まりました。

応援チームに参加された方は、エンドロールにお名前が掲載
されます。

私はいろいろ考えて、応援チームには参加しないことにしました。
このレビューでの告知もこれを最後にしたいと思います。

2年以上の長きにわたりお付き合いいただき誠にありがとうござい
ました。

<2018年10月19日追記>

「拡張版」の公開が延期されました。

<2018年7月27日追記>

以前から噂となっていた「拡張版」の12月全国公開が発表されました。

「拡張版」とは、諸般の事情により本編から泣く泣くカットされたシーンを追加し、当初構想された形で公開されるものです。

正式タイトルは「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」です。

こちらもぜひご期待ください!!


・・・ところで、拡張版の公開を記念して、こぼれ話を一つ披露させていただきたいと思います。

私はクラウドファンディングに参加しました。その特典としてエンドロールに氏名が掲載されました。

ところが・・・なんと誤記されていたのです!

あはは、すずさんのあわてんぼう(笑)

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『人生のひとこま。』

<2017年3月1日追記>

この作品の最大のテーマは、「日常を大切にする」という事だと思います。戦時中であれ、現代であれ、人々は様々な苦難に囲まれています。そのなかから、いかに幸せを見つけ出し、育て育むこと。それの営みが「日常」であることを教えてくれます。

余談ですが、英語で「日常」は「Slice of life」と表現されることがあります。「人生のひとこま。」って、ちょっと洒落てますよね。

さて、この作品を劇場で見終えた後、脳裏に浮かんだ詩を披露させていただくことで、全5回にわたる冗長なレビューをまとめさせていただきます。


「人生のひとこま。」

誰かが 泣く
誰かが 笑う
誰かが 怒る
誰かが 祈る

この世界の片隅に
いつのときでも・・・

ありがとうございました。
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『豊かさとは?』

<2017年2月19日追記>

例えば、「裕福だけど不幸せな生活」と「貧しいけれど幸せな生活」ならば、どちらを選びますか?

ここで「裕福」とは「財産や収入がゆたかで生活に余裕があること」を意味します。「幸せ」とは「不平や不満が無く楽しいこと」を意味します。

私は迷わず「貧しいけれど幸せな生活」を選びます。

人間はモノの不足には耐えられても、ココロの不足には耐えられないように思えます。

この作品は戦時中が描かれています。物資は何でも不足している状態です。しかし主人公は、その物資不足を補うべくあれこれ工夫を凝らします。その工夫を楽しみます。たまにはドジを踏みますが、温かい家族のきずながそれを支えます。同じ貧乏の近所の方々とも支え合います。

それから70年経った現在で、貧困が問題となっています。さまざまな原因分析と対策が議論されています。しかし私はそれらは効果がないと考えています。

『心の豊かさ』とはなにか?を見つめなおす必要を感じています。
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『健全な社会について考えてみた』

<2017年2月13日追記>

例えば、「毎年の戦死者が2万人で自殺者が0の社会」と「毎年の自殺者が2万人で戦死者が0の社会」とでは、どちらが”健全”な社会だと思いますか?(2万人という数字は、昨年の日本の自殺者数を基にしています)

どちらの社会も「平和な状態」とは言えないことは明らかですが、どっちがマシでしょうか?

私は迷わず自殺者0の社会を選びます。

戦死は「敵に殺された」という疑いようのない理由がありますから、ある意味、交通事故と同じでしょう。遺族や友人は心の整理が比較的つけやすいでしょう。(ちなみに昨年の交通事故死者数は3000人です)

しかし、自殺は「自ら死を選ぶ」という禁忌を犯すわけです。遺書や何らかの形で理由を遺す場合もあるでしょうが、なにぶん当人の心の中にしか本当の理由は遺されていないのですから、遺族や友人はやりきれないでしょう。そして、「あのとき助けてあげてたら」といった後悔の念に囚われるでしょう。

自殺者の多い社会は、戦死者の多い社会よりも、世の中に暗い影を落とすと思います。

また、自殺の原因は、当人だけでなく、家庭や職場などの環境にもあることが多いと思います。周囲の環境が当人の危険信号をいち早く察知し、適切な手を打つことが出来れば、自殺を食い止めることが出来たかもしれないケースは多いと思います。

この作品で描かれた家族や地域社会は、それができる社会であったように思えます。

実際、自殺死亡者数の年次推移をみると、昭和11年の15000人までは増加傾向を示していますが、昭和12年から戦時中まで減少傾向となっています(ただし戦時中につき資料に不備有)。

「戦争でいつ死ぬか分からないのに、わざわざ自分で死ぬ必要はない」という考えもあるでしょうが、私は社会が自殺希望者を思いとどまらせたのではないかと考えます。

私は「毎年の戦死者が2万人で自殺者が0の社会」のモデルである戦中の方が現代よりも人の心は「健全」だったと信じます。
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<2017年2月6日追記>

『戦争映画の復興』

色々な気持ちが交差してうまくまとまりませんので小分けにすることにしました。その第一弾です。

この作品、色々な賞を受賞し、各種メディアで取り上げられ、ネットでも多くの賞賛を頂いているのですが、私は「そんなに評価される作品かぁ?」と戸惑っています。クラウドファンディングに参加した人間としてはあるまじき感想ですが正直なものです。

戦争映画というジャンルは、本来、極限の状況における人間の姿を描く一大スペクタクルでした。光と闇、理性と感情、英知と無知、科学と精神、秩序と無秩序、勇気と卑怯、我儘と寛容、傲慢と卑屈、などのありとあらゆるテーマを取り扱う事ができました。

私が子供の頃の1970年代までは、そうしたバラエティーにとんだ作品たちが多く制作され、劇場やテレビで流れていました。この作品は、それらの作品と比べると、アニメ作品であることを覗けば特に目新しいものは見当たりません。もちろん、負けず劣らず良い作品ですが。

ところが、1980年代に入って、戦争映画というジャンルは一気に衰退します。原因は二つあると考えられます。

一つは娯楽の主役の座が映画からテレビに移ったことです。興行収入が減る中、製作費が高い戦争映画は避けられるようになりました。

もう一つは、70年代のムーブメントとして、ベトナム反戦・安保闘争・学園紛争・過激派闘争などを受け社会が左傾化したため、大東亜戦争観が変貌し、「反戦平和」をテーマとした作品が作られるようになったことです。これらの作品は、イデオロギー色が強く、エンターテイメント性に乏しく、興行成績は振るいませんでした。

2000年代に入ってから、若干のエンターテイメント性が感じられる作品が制作されるようになりましたが、「反戦平和」から抜け出すことはできないまま現在に至っています。

このため、若い人にとっては、戦争映画・アニメは「暗くて悲惨」というイメージになっているようです。

この作品は、イデオロギー色を極力排除できているように思えます。「何を訴えたかったのか良くわからなかった」といった感想がときおり見受けられるのがその証拠だと思います。

そして何よりも、劇場に足を運んでいただいたご年配の方やお子様たちが、上映中に何度も笑っていました。そして、すすり泣いていました。これこそエンターテイメントです。これは、80年代以降の戦争映画しか見たことない方々にとっては新鮮だったでしょう。そしてこれがヒットの一因だと思います。

この作品が「戦争映画の復興」への足掛かりとなることを強く期待します。それでこそクラウドファンディングに参加した甲斐があるというものです。

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<2017年1月15日追記>

『Slice of life』

全国公開から遅れる事2ヶ月。やっとやっとやっと見る事が出来ました!
クラウドファンディングに参加した甲斐がある素晴らしい仕上がりでした。

色んな思いが渦巻き合って、納得できるレビューが書けません。
今はこの詩に思いを託したいと思います。


”Slice of life”

Somebody cry
Somebody smile
Somebody angry
Somebody pray
In a corner of this world
At any time.


お粗末さまでしたm(__)m

投稿 : 2024/12/21
♥ : 50
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

日常のレトリックに覆われたアンビバレントな交錯

考察、専門用語あり。
難易度中。

本作は初回を劇場で鑑賞。
その後、マスコミで騒がれたからか、妻も観たいという要望がありiTunesストアでビデオを購入した。
つまり、いつでも鑑賞可能な状態にある。

☆制作情報

▼原作者:こうの史代
▼アニメーション制作:MAPPA

▼話数:劇場版129分
{netabare}▼監督:片渕須直
・実績
(監督)
『名犬ラッシー 』『BLACK LAGOON』『この星の上に』『アリーテ姫』ほか
▼脚本:片渕須直
▼キャラクターデザイン/作画監督:松原秀典
・実績
(キャラクターデザイン)
『サクラ大戦TV』『ああっ女神さまっシリーズ』『巌窟王』ほか
▼音楽関係
音楽:コトリンゴ
主題歌「みぎてのうた」(コトリンゴ)
オープニングテーマ「悲しくてやりきれない」(コトリンゴ)
エンディングテーマ「たんぽぽ」(コトリンゴ)
▼CAST(略)
北條すずcvのん
北條周作cv細谷佳正
水原哲cv小野大輔
黒村径子cv尾身美詞
黒村晴美cv稲葉菜月
浦野すみcv潘めぐみ
ほか{/netabare}

【物語】
《反戦とシナリオに潜む唯物史観》
本作はあにこれに限らず、既に多くの場所で様々な評価をがされているが、未だに「反戦」であるとか否かという論争もあるようだ。
本作において「反戦」をメッセージの一つとしていることは、鑑賞をすれば一目瞭然だろう。
メディア作品は「印象」が全てであり、多くの方々が「すず」に共感や同情をしつつも、けっして同じ時代で同じ境遇を送りたいとは思わないだろう。
そう思った時点で本作の「反戦」メッセージはあなたに届いているのだ。

本作が今までの反戦作品と異なっているのは、唯物史観(自虐史観)の教条に満ちたイデオロギーが過去作(はだしのゲンなど)と比して、プロットで日常バイアスをかけることで反戦メッセージの希釈化とエンタメ指向を高め、鑑賞者に対し導入のハードル下げる誘導を行うなど、独特の印象操作により「反戦」がレトリックされている点であろう。

私はここで本作が「反戦」であるか否かのロジックを立ててまで分析をする気はない。
既に左翼は本作を反戦作品と認めているからだ。
左翼ネットメディアの「LITERA(リテラ)」の記事が的を射た左翼の代弁をしているので紹介する。

『この世界の片隅に』に「反戦じゃないからいい」の評価はおかしい! “戦争”をめぐる価値観の転倒が
https://lite-ra.com/2016/11/post-2722_3.html
(引用)
>「反戦じゃないからいい」とうそぶいている人たちにも、この映画は、確実に戦争への恐怖を刻み込んでいるだろう。

私は理系であるゆえに帰納的に観測される他の方々のレビューに記述されている事後評価と「LITERA」の主張を照合することで、概ねその主張は実態に即していると結論している。

何も難しく考えることはない。
本作が「反戦」であれば、そのように素直に認めればいいのだ。
あとは鑑賞者が「戦争」をどう考えるのかに委ねればよい。
そこで表明された意見こそが、その人の思想の発露なのであり、その意味で本作はリトマス試験紙の役割も兼ねているのだ。

{netabare}まず、今まで我が国で製作された戦争関連のメディア作品は程度の差こそあれ、ほとんどは「反戦」と考えていい。
実際、1980年代まで監督クラスはマルクス第一世代であり、制作現場には戦争体験者が多くいた。
また、観客にも戦争体験者が多かった時代でもあり、実体験した戦争の正体(残虐、非人道的)をしっかり伝えないと共感が得られない時代でもあった。
おそらく、作り手も観客も戦争体験者であった時代は「思想」の問題ではなく「経験の共感」が大切であったのだろう。
しかし、現代は作り手も観客も大東亜戦争のことは知らない世代であり、戦争を伝えるにはどうしてもイデオロギーを用いざるを得ないのである。
そして、その当時の戦争作品に関する製作の土台が世代交代を経た現在においてもフォーマットとして生きていても不思議ではない。

我が国で製作される戦争映画は史的事実においても、どうしても「反戦」となる運命である。
また、戦時中に製作された『陸軍』(1944 火野葦平原作 木下惠介監督 松竹)でさえ一瞬反戦作品ではないかと紛うほど戦争賛美とはほど遠く、悲壮感を全面に押し出した作風であった。
どのような意図で脚本を書いても、ハリウッド作品のような記号性を強調し実在論に立脚した表現とは真逆な、隠喩、暗喩を多用し露骨な表現を避ける日本映画の様式美は「戦争賛美」とは相性が悪いのではなかろうか。

参考として、戦後、日米両軍をそれぞれの視点で初めて一つの作品とした『トラ・トラ・トラ!』(1970 日米合作 20th Century Fox)を観た当時の観客は熱狂した。
この群衆心理は更に深い考察が必要なのだが、今までの日本映画では見られない圧倒的な戦闘アクションと自虐に走る日本映画の鬱屈した描写に不満を抱いていた大衆が、真珠湾に停泊する米艦船を次々と撃破していくシーンに敗戦で失った自尊心を回復する爽快感に浸ったのではなかろうか。
好戦的作品でも否定をしない、日本人が戦争に想うセンシティブな感情がこの作品の評価に現れていると思う。

また、ハリウッドで米国が負ける作品が製作されたのもこの作品が最初だが、我が国で戦争賛美のメディア作品を製作すれば非難轟々だろうが、その後の『地獄の黙示録』(1980 ゾエトロープ F.コッポラ監督)を始め、米国では様々な価値観のメディア作品の製作がされる懐の深さに驚嘆したとともに、自由主義が地に着いている印象を受けたものだ。

ゆえに、戦時国策映画であっても戦争に懐疑的な姿勢を示す表現手法の伝統を踏まえれば、作品の反戦性を論う批判はさして建設的ではなく、寧ろイデオロギー的な反戦メッセージに無防備に引きずり込まれないよう受け手(鑑賞者)の思想的準備が重要なのである。
そこがしっかりとしていれば、以下で紹介する五味川作品であれ、日本映画の反戦作品としては最高傑作とも評される『軍旗はためく下に』(1972 結城昌治原作、深作欣二監督 東宝)であれメッセージにワンクッション置いて「反戦」とは何かの「哲学」の深化に至るプロセス過程で戦争と向かい合う姿勢が決まるのであろうと思う。
なお、『軍旗はためく下に』は精神的ブラクラを伴うカニバリズム作品でもあり、鑑賞には相当の覚悟を要する。

ここで戦史系の話題を振ればレビューは良い感じに埋まるのだが、今回は公開から時間が経過したこともあり、やめておこう。

さて、本作の場合、前述した『はだしのゲン』(1983 中沢啓治原作 真崎守監督 ゲンプロダクション マッドハウス)(1986 中沢啓治原作 平田敏夫監督 ゲンプロダクション マッドハウス)や『火垂るの墓』(1988 野坂昭如原作 高畑勲監督 スタジオジブリ)に代表される反戦アニメと比較するのは妥当ではない。
『はだしのゲン』は原作者自身が被爆体験者でもあり、原爆の地獄絵図を体験した方の訴求には大きな説得力がある反面、原作者が共産主義に傾倒した刹那、被爆体験から反戦反核《プロパガンダ》へと大きく変節をし、あまつさえ反日にさえ利用された顚末もある。
本作が中国や韓国での評価が芳しくないのは周知の事実であるので、国内の反日左翼のみならず、特アにも反日利用をされた『はだしのゲン』と同じ土俵には出来ない。

『火垂るの墓』は奇しくも左派の宮崎監督の「物足りない」批判が有名であるので批評は割愛するが、それ以前に設定が稚拙であり、精密な考証を為している本作と同じ土俵で論じるのは難がある。

右派の支持が高い『艦隊これくしょん』(TV版)について一言述べる。
左派からは歴史修正だの戦争賛美アニメとも批判されているが、思想以前に英霊を馬鹿にした戦争揶揄アニメと評した方が正確であろう。
この作品を企画した製作委員会の面々は、頭を丸めて靖国神社の社殿に向かって土下座をしろといいたい気持ちだ。

したがって、本作物語における比較対象は映画ないしはドラマとなる。

正直、本作なぜこれほどまで注目を浴びているのか私には理解が出来ない。
戦時中の日常や「すず」の生き方に共感を覚えるのはいいが、他に戦時中の日常を描写したドラマや映画、小説に出会ったことがないのか?とさえ思う。

実際、戦時中の日常と戦争を投射した映画、ドラマ作品は数多く存在する。
特に1970年代のNHK朝の連続テレビ小説でも多く取り上げられているテーマでもあり、現在放送中の『まんぷく』も戦時中の日常と戦争と向き合う作品だ。
かつての『藍より青く』(1972)『鳩子の海』(1974)が本作のコンセプションとかなり近い内容であるが、こういう作品を観てきた私にとって本作は、アニメーションでこれらを焼き直したに過ぎない感覚なのである。

以前『ZEPO』のレビューでも述べたことだが、明確な反戦(反核)プロパガンダでもない限り、テーマが反戦であるなり、発するメッセージがストレートでしっかり伝わる反戦作品については思想信条を問わず作品としてのレベルを評価する旨述べた。
しかし、本作は様々な賞を受賞している経緯もあり、いわゆるプロの評論家から【反戦】ではないとの声に相当捻じ曲げられてもおり、それが※外化して一般のレビュー評価のマクロ的な結果にも影響をしているようである。
※外部からの干渉を自己想念の結果であると錯覚する態様。(哲学・心理学)
※外化の手段はドグマである。

正直、外部評価と私の感覚にこれほどまでに差異が生じるのは珍しいことである。
その理由として考えられることを箇条書きとしてみる。

①私は戦記を含め戦前、戦時中に関する書籍や映像作品を大量に読み、観ていることから、一般の方よりも醒めた目で本作を捉えている。

②両親を含め私が子供の時分の周囲の大人には戦争体験者が多く存命をしており、戦時中の食料衣料の生活事情、艦砲射撃や空襲の恐怖をはじめ前線の武勇伝や玉砕の刹那と捕虜生活、大和特攻の坊ノ岬沖海戦の生き残り(乗務艦「雪風」)まで、相当数の体験談を意図せずともに聞いている。
特に広島の原爆関連は叔父と親交があり、当時、広島に司令部があった第2総軍で被爆した総軍参謀副長(元参謀本部第1部長[作戦]元陸軍省軍務局長)真田穣一郎少将の御遺族から手記やお話しを伺う機会があったが、大東亜戦争の実像を知る参謀本部、陸軍省の要職を経験している高級軍人視点の体験は『戦史叢書』と同等とも言える圧巻であった。
少将御自身が存命で直接語りを聞くことが叶えば、更に感慨が深かったであったろう。(伺った話しは御遺族の意向で一切公表出来ないが、近代史、戦争関連作品の評価には活かしている。)

③日常というバイアスをかけて、反戦メッセージを刷り込んでくるあざとさに抵抗を感じると同時に朝の連続テレビ小説のようなホームドラマ的軽薄さも感じる。

④反戦作品の大御所『人間の条件』(1959-1961 五味川純平原作 小林正樹監督 松竹)や『戦争と人間』(1970 五味川純平原作 山本薩夫監督 日活)から比べて世界観、テーマが稚拙であり中途半端である。
両作品とも群像劇の構成であるが、戦争により日常が破壊されていく描写は重厚かつ心の奥底を抉るプロフィットファクターに満ちており、残念ながら本作はまだ追いついていない。

#1史的唯物論とは
本作のレビューでは「史的唯物論」や「唯物史観」の表現を用いた内容が多いので簡単に説明する。
史的唯物論とは『ドイツ・イデオロギー』(1848 カール・マルクス、フリードリヒ・エンゲルス共著)で著された共産主義の正当性を示す原理的な考え方だ。
「ダーウィンが生物界の発展法則を発見したように、マルクスは、人間の歴史の発展法則を発見した。・・・人間はなによりもまず飲み、食い、住み、着なければならないのっであって、しかるのちに政治や科学や芸術や宗教等々にたずさわることができるのだ。」(1983 マルクスの葬儀におけるエンゲルスの弔辞より)。

『若おかみは小学生!(劇場版)』で高坂監督の公式でコメントでも触れたが、エンゲルスの弔辞で示されているように、マルクスの世界観は「労働(生産活動≒経済活動)[下部構造]が政治、科学、芸術、宗教等の社会活動[上部構造]を規定する。」における二元世界観は発展的に進化する法則に支配されるとした考え方で、共産革命は進化の過程での必然とした【暴力革命】正当化の絶対的根拠である。

また、史的唯物論はマルクスの二元論的世界観と、進化論をイデオロギー化したダーウイニズムとで構成され、その立場で歴史を論じたものである。
古くは『資本論』から日共の活動方針、最近の新左翼や中国共産党の政治理論など、共産主義の全ての領域において基礎となる最重要理論である。
なお、よく勘違いされることだが、史的唯物論は唯物的弁証法で導いた結果ではない。
唯物的弁証法の理論体系は20世紀に入ってからレーニン語録と合わせてソ連で整理されたものであり、今日の学問の一つ社会科学の始祖ともなる。
つまり、史的唯物論に弁証法的根拠を付したのは後付けの理屈であり、共産主義が如何にいい加減で適当なものであるかはここでも分かる。

史的唯物論で重要なことは【革命の為の歴史観を構築】することにあり、全ては反革命的既存概念を「批判」で「倒置」して結論(規定)することにある。
さて『資本論』のサブタイトルは「経済学批判」であることに注目して頂きたい。
マルクスはアダム・スミスから連なる古典資本主義経済学を史的唯物論と弁証法を駆使した「批判的弁証」から「剰余価値説Δd」を導き出して資本主義の正体は「搾取」とし共産革命の必然並びに正当化と、資本主義の崩壊を著したものであるが、吟味をすれば元ネタである古典経済学を延々と屁理屈を並べたてて「倒置」しただけの内容でもある。
なお、史的唯物論をベースに弁証法で倒置するスタイルが、唯物的弁証法の基礎構造でもある。
※哲学における批判と一般で通用される批判は意味が異なるので注意。

上記を踏まえ、「自虐史観」ないしは「東京裁判史観」が「唯物史観」と評されるのは、倒置の元ネタが「皇国史観」であることに由来する。
「皇国史観」とは「天皇機関説」批判から生じた「國體明徴運動」を端とする国史の再定義により『國體の本義』(1937 文部省)で同定された国史解釈の俗称である。
戦前、国史の権威であった平泉澄文学博士を頂点とする国史学派により、他の歴史学派が在野に放逐された経緯がある。
終戦で平泉博士が失脚するとウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)におけるGHQの占領方針の下、反平泉派の左派歴史学者や日本共産党が中心となって皇国史観の全否定を行った際に用いられた手法が史的唯物論による倒置であり、これが史観としてイデオロギー化した経緯があることから【自虐史観、東京裁判史観=唯物史観】と評されている。

特ア(中国、韓国、北朝鮮)や左派、左翼が金切り声を上げて批判する「歴史修正主義」(左翼造語)とは「自虐、東京裁判史観」のイデオロギーからの脱却を目指す行為なのだが、そもそも「史観」とは史的事実の解釈であり、史的事実そのものは変更のしようがない。
特アや左派、左翼にとって日本国民が「自虐、東京裁判史観」に束縛されている方が都合が良いから「史観」の見直しを進める我々保守派に対しての警戒が、造語まで用いて連中を必死にさせるのであろう。

なお、史観歴史とは東南アジアの一部と東アジアで用いられる歴史教育だが、欧米では事実関係を重視した史学が一般的な歴史教育である。
自由主義国の我が国において、かつて日教組主導で進められた小学生からイデオロギーを刷り込む史観歴史教育は百害あって一理なしであり、政府は一刻も早く改めるべきだろう。

#2本作における唯物史観に関する考察
#1を踏まえ、五味川作品は唯物史観で描写される世界だが、本作も思想鑑別を進めれば「すず」という一つの観念体が戦争という一種の生産活動(唯物)へ概念の外化が図られ倒置的に描かれる世界観を構築している。
ゆえに、史的唯物論の応用であることが浮き出てくる
考察全文を掲載すると文字数オーバーのペナルティを受けるため、ポイントのみ記す。
本作での戦争=生産は呉軍港に停泊する各種軍艦の存在と「すず目線の観測」が唯物メタファーの一つとなる。
また、物議を醸している太極旗の描写だが、この話は長くなるのでメタファーの意味のみとする。
本作の太極旗は戦前日本が歩んできた道程(左派、左翼が主張するところの侵略)に対する批判メタファーと捉えられるだろう。
8月15日に実際に呉市内で太極旗が掲揚された事実はないようであり、原作者の想いから察するに太極旗=プロレタリアート(抑圧の対象)の解放のメタファーとして考える方が道筋として整合する。

戦争がある観念(本作の場合はすずの目を通した戦時中の日常とすずの思考傾向)と密接な関係にある場合、戦争(生産と支配層たるブルジョアジーの暗喩)と人間(被支配層、プロレタリアート的立ち位置)の関係を異状と正常のアシトノメタイジア(換称)に写像させて唯物と観念の二項対立の構図を連立することで、テーゼ(平和な日常)アンチテーゼ(戦争と破壊)ジンテーゼ(過去の過ちと再生)からなる弁証構造と、玉音は天皇陛下(左翼が認識するところのブルジョアジーの代表)を隠喩し、8月15日を境に太極旗を用いた弁証を繰り返すことで倒置させる【批判弁証】の流れが観測される。

大きな観測点として、時限爆弾で右腕と姪のを失った後、やさぐれて行く「すず」を克明に描写しつつ、玉音放送後の「すず」の豹変を導きくことでアウフヘーベンに到達する。
「すず」が自分の右手の歴史を自問自答描写こそが、平和な日常と戦争の悲惨を対話で定立する弁証過程である。
玉音放送された「大東亜戦争終結ノ詔書」(・・茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク)は形式的には天皇大権に基づく臣民(国民)に対する命令である。
「すず」の怒りの心理描写は他のレビュアーさんが行っているのでお任せして、政治的な意味に着眼すると天皇陛下の命令に抗っている態度となる。
この表現を考察すると原作者(戦争を推進した)権力を妄信してはいけないと「すず」を通して訴えている政治的メッセージが読み取れるだろう。

物語は唯物化された戦争という大きなうねりのなかで「すず」の精神性が左右されるという構図であることからも、史的唯物論に立脚した弁証構造であることは明白である。
本作で展開される唯物的弁証は玉音放送から隠喩を導くことで、歴史の運動性が根底にあることも読解出来ることから、紛うことなく史的唯物論が基軸であると結論づけられる。
更に史的唯物論がセリフと視覚を通して外化し、唯物史観(イデオロギー)のドグマが形成されメッセージへと変幻する。
ゆえに、戦争が唯物とブルジョアジーの二重構造であり、プロレタリアート解放という階級闘争の動態とセットである五味川作品との比較対象を満足する。{/netabare}

《物語まとめ》
{netabare}五味川作品と本作の相違店
・五味川作品(20世紀の反戦作品の代表として)
→満洲、ノモンハンでソ連軍に敗北する帝国陸軍を象徴的に描写。
デストピア(戦前戦中の日本)→解放→ユートピア(共産主義社会)
・本作(21世紀の反戦作品)
→原爆投下、呉空襲など帝国海軍の衰退と非戦闘員にも及ぶ米軍の攻撃を象徴的に描写。
デストピア(戦中の日本)→解放→ユートピア(自虐、東京裁判史観を是とする現代の日本社会の維持)

20世紀の反戦作品は理想を共産主義に求めているが故に、1945年以前の日本を全否定しているが、共産主義(マルクス=レーニン主義)が廃れた21世紀の本作における否定の対象は戦中の日本(戦争状態)であり、理想はひたすら軍事を否定する9条を信じる現代日本とそれを支持する国民感情の維持である。
空襲で犠牲となるのは社会的弱者である子供(晴美)であることを強調、軍港内を模写した「すず」をスパイ行為であると咎めにきた憲兵からは戦中は自由が制限された暗黒の時代であるとのメッセージから9条の廃止、変更は戦中に戻るという左派、左翼の主張への同調が読み取れ、暗に憲法改正を牽制をしていることから社会風刺の目的も含まれる作品といえる。
※「すず」が憲兵に詰問された根拠法令は「要塞地帯法」及び「軍機保護法」であり、戦時平時を問わずに適用される。解説等の一部で「治安維持法」と錯誤しているケースが多いので明確にしておく。

在野では片渕監督の言質から反戦を炙りだそうとしている試みも散見されるが、作品において唯物史観が成立している以上その必要はないだろう。{/netabare}

以上、本作を手放しで評価はできない理由は上記に集約される。
反原発の『みつあみの神様』のように、反戦アニメでも是非私を唸らせる作品に巡り会いたいと思う。
映画で出来ることはアニメでも可能なはずだ。
したがって、評価の分母が時代とその背景をより精密に描写し、隙がない反戦メッセージを発している五味川作品であるので、低評価となることは悪く思わないでいただきたい。

なお、五味川作品も本作も敵視をしているのは「ある時代の日本」である点が共通である。
本作が従前の反戦作品のフレームに囚われず、自分達の生命を狙った「米国」を批判対象としたなら、最大限の賛辞を捧げたであろう。

『トラ・トラ・トラ!』でも述べたが映像メディアは政治ではないのだから自由なのだ。
言論、表現は旧弊や政治に囚われず自由闊達に行うべきであり、原爆も空襲も本来怒りをぶつける相手は「米国」ではなかろうか。

我が国では「ポツダム宣言」に基づき戦争犯罪者を「平和に対する罪(A級戦犯)」(事後法遡及適用)、「通常の戦争犯罪(B級戦犯)」戦時国際法違反、「人道に対する罪(C級戦犯)」(事後法遡及適用)を処罰の対象とされた経緯がある。
なお、極東国際軍事裁判ではC級戦犯の訴追事実はない。
「人道に対する罪」はニュルンベルク裁判においてナチスによるユダヤ人絶滅(ジュノサイド)を裁く目的で設けられた事後法である。

大日本帝国時代をことさら悪のように強調する目的で朝日、毎日等の左派の報道そして日共のプロパガンダではBC級戦犯という表現を使用し、悪意あるミスリードで自虐史観の刷り込みを誘う作為的な誤りであり、C級戦犯判決の事実は存在しないことを強調しておく。
極東国際軍事裁判の話しをすれば長くなるので、ここでは必要なことだけを記す。

まず、裁かれたのは全て第二次世界大戦の敗戦国であり、裁いたのは戦勝国であることを再認識して頂きたい。
要するに、戦勝国の戦争犯罪は裁きたくても裁けない状況下にあったのである。
ここで問題にするのは、米軍による原爆投下を含む日本本土空襲である。
我が国が受けた空襲は全て軍事目標だけであったのだろうか。
否である。

1945年3月10日の下町一帯を目標とした東京空襲をはじめ、原爆投下を含めほとんどの空襲は軍事目標とはいえない地域を対象に行われた。
これは、大東亜戦争時に有効であった「ハーグ陸戦条約(陸戦の法規慣例に関する条約)」違反であり、米国も本来裁かれるべき行為であるのだ。
----------------------------------
条約附属書(陸戦の法規慣例に関する規則)
第二五条
防守セサル都市、村落、住宅又ハ建物ハ、如何ナル手段ニ依ルモ之ヲ攻撃又ハ砲撃スルコトヲ得ス
----------------------------------
我々はそのことをけっして忘れてはいけないし、戦争とは勝てば官軍であり、勝利者の論理が正義となる不条理な状況を生むのだ。
自虐史観は誰にとって都合が良いものなのか、賢明な閲覧者の皆様はここに答えを記述しなくても分かっていただけるだろう。

原爆死没者慰霊碑に刻まれている「安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから」には主語がない。
「過ちを繰り返しませぬ」は「米国」に向けてのコンプライアンスでもあるのだ。

少し物足りないないが『俺は、君のためにこそ死ににいく』(2007 新城卓監督 東映)は大東亜戦争のもう一つの主役である名も無き兵士達が、特攻で死地に赴く際の本音から、間接的に米国批判を行っている稀有な作品であり、この作品のベクトルを担う作品こそがポスト反戦なのだろう。
そろそろ勝利者側の論理、東京裁判史観の自虐から脱皮し、本音をぶつける反戦作品が出て来ても良い頃ではなかろうか。

テーマとメッセージ
★★★★★☆☆☆☆☆2.5(五味川二作品を5とした場合の評価点)

※エンタメ性と表裏一体する参考評価
思想の刷り込みなどマインドコントロール技法
(評価が高いほど悪質である。)
★★★★★★☆☆☆☆3.0(五味川二作品を4.5とした場合の評価点)
5-3=2

プロパガンダ性
(評価が高いほど悪質である。)
★★☆☆☆☆☆☆☆☆1.0(五味川二作品を3.5とした場合の評価点)
5-1=4

エンタメ性
五味川二作品は重厚である分、エンタメ性には難がある。
その点本作は、前半部分では親しみ易い日常光景からキャラへの共感を誘導する。
{netabare}後半はしだいに戦争の牙が向いてくるシリアスな展開だが、キャラへの共感度が高ければ高いほど、戦争の悲惨さ不条理さが強調される巧みな構成となっている。
本作では人さらいのエピソードなど、展開に興味を抱かせる様々なメタファーがあるが、長くなるのでレビューでは割愛する。
次に特筆をすべきは、背景美術の精密描写と「すず」の天然なキャラ設定だ。
呉軍港の背景を時系列で見ると帝国海軍の衰退がよく分かる。
実に考えられた描写だ。
また、当時の生活の細かい描写など特筆すべき点はいくつもあるが、すべて観客に「観せる」ことを意識した心憎い演出といえよう。
広島の街の情景、戦時の平和な街から総力戦の戦場の街へに至る推移で艦載機による軍港攻撃、非人道的な時限爆弾の爆発、M69焼夷弾や12.7mmブローニング機銃掃射シーンなど、迫力ある効果音と相乗し{/netabare}高クオリティな描写を演出している。

★★★★★★★★☆☆4.0(五味川二作品を2とした場合の評価点)

(2.5+2+4+4)/4=3.125≒3.0(物語)

(★は一個0.5点)
物語★★★★★★☆☆☆☆3.0(評価点)
作画★★★★★★★★☆☆4.0(評価点)
声優★★★★★★★★★☆4.5(評価点)
音楽★★★★★★★☆☆☆3.5(評価点)
キャラ★★★★★★★★☆☆4.0(評価点)

平成30年(皇紀2678年)12月8日大詔奉戴日初稿

投稿 : 2024/12/21
♥ : 62
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

本作自体は良作と思いますが、本当に考えるべきことは別にあるのでは?

(2018.12.8 戦争名称と戦争原因について補足説明を追記)

登場人物の手が顔と同じくらいの大きさに描かれていて、明らかに作画ミスってると思われるシーン等、ちょくちょく作画・演出が乱れている箇所があった他は、概(おおむ)ね丁寧に作られていると思いました。
シナリオも、{netabare}玉音放送のあとヒロインが悔しい気持ちをぶちまけるシーン{/netabare}で思いがけない感動を覚えるなど、最初から最後まで飽きずに楽しめました。
ということで、まず良作認定しておきます。

・・・でも、個人的に本作を鑑賞していて改めて強く感じたのは、

戦争の悲惨さ残酷さを確り描き出して、視聴者に「二度と戦争を起こしてはならない」という"メッセージ"を繰り返し喚起するのは、それはそれで意味のあることなのだろうけれども、

責任ある大人が本当に考えるべきは、そういう戦争の「結果」の方ではなくて、

「そういう誰も望まないはずの戦争がなぜ起きてしまったのか?」
「なぜそういう悲惨で残酷な戦争に我が国が巻き込まれてしまったのか?」

という戦争の「原因」の方を、史実に即して冷静に見極めていく、ということなのではないか?ということでした。

とくにここで「巻き込まれてしまった」という私の受動表現に抵抗を感じてしまった方は要注意です。

・戦前の日本は暗愚で粗暴な軍国主義のファシズム国家だった。
・中国や朝鮮半島やアジア各地に醜い侵略を仕掛けた果てがあの悲惨な戦争だ。

↑みたいな話をNHK夏の恒例の「太平洋戦争(*3)」特集番組では今も延々とやってるそうですが(※これって終戦後にGHQ進駐軍にそういう番組を作るように命令されて以来ずっとやってるそうです)、こんな話を今でも信じ込んでいる人ってどれくらいいるのでしょうか?(まだまだ沢山いそうな気もしますけど)

但し、上に書いた「誰も望まないはずの戦争」という表現には例外があって、実は「日本とアメリカが全面戦争に突入し、その結果として、国力の大幅に劣る日本が壊滅的な敗戦を迎える」というシナリオを事前に描いて、そのシナリオが実現すべく画策した人々ないし組織が(日本側にもアメリカ側にも、そしてこの両国の外側にも)いた、という話は一度検証してみる価値があります。

◆戦争「原因」の一考察

社会科の教科書には、第一次世界大戦の混乱のさなかに誕生したソ連の指導者が、ソ連一国だけの革命ではなく“世界革命”を目指した、ということまでは書かれていますが、その“世界革命”が具体的には“敗戦革命”という戦略プランに基づいて、各国に思想的共鳴者や工作員を扶植・養成し、ことに政府部内や報道関係者に内通者・協力者を獲得ないし送り込むことにより、時間をかけて実際に着々と遂行されていった(*1)、ということまでは書かれていません(※なぜ書かれていないか?は(*4)へ)。

もう少し詳しく説明すると、この“敗戦革命”というのは、

(1) かってソ連が、帝政ロシアが第一次世界大戦でドイツに敗戦を重ねて国内に生じた混乱(既存支配層の権威失墜と国民各層の窮乏・社会不安の増大)に乗じて、まんまと革命を成功させ発足したこと、をモデルとして、
(2) 革命対象国を何らかの形で悲惨な敗戦に追い込み、その混乱に乗じて革命を成功させる、とする冷酷な戦略で、
(3) 具体例として、第二次世界大戦での枢軸国側の敗戦に乗じて枢軸参加国であったハンガリー・ルーマニア・ブルガリア・チェコ等で共産主義/社会主義政権が成立、敗戦国ドイツも東半分が共産化、また東アジアでは敗戦国日本に協力していた満州国や南モンゴルの自治政府が倒れ、また日本と戦って消耗していた蒋介石率いる国民党政府がその後の国共内戦に敗れて共産主義中国が成立、日本と合邦していた朝鮮半島でも北半分で労働党政権が成立しています。

そうした、日本の「誰も望んでいなかったはず」の戦争突入とその必然的な敗戦、そしてその結果としての戦後の東アジアの激変という状況証拠から見て、

<1> 戦前は「ソ連を盟主とする共産主義勢力の東アジア浸透の防波堤」になっていた日本をアメリカとの全面戦争に追い込み、
<2> この防共の防波堤を決壊させるとともに、あわよくば日本にまで“敗戦革命”を引き起こそう、と策動する勢力が、
<3> 我が国の内外に(※日本だけでなくアメリカや蒋介石の国民政府の側にも、また政治指導者だけでなくマスコミ・言論人にも)浸透していて、
<4> そうした策動に免疫のない我が国の政府や国民が相手の仕掛けに右往左往するうちに「誰も望んでいなかった戦争」にまんまと引きずりこまれていってしまった、

・・・と考えると色々と辻褄が合う所があります。

→つまり、先の戦争で結局誰が一番得をしたのか?という観点から逆算して、その原因を作った者を考える、という視点を持つ。
→あるいは、先の戦争の「成果」を現在、誰が一番固守しようとしているのか?という観点から逆算して、その黒幕を考える、という視点を持つ。

・・・ということで、この辺の話は興味があればネットや書籍で色々と調べて検討していただきたいのですが、要は、

「戦争は悲惨で残酷だ、二度と戦争を起こしてはならない」

とせっかく思うのならば、上で指摘したように

「では何故戦争が起きてしまったのか?」

というところまで、真剣に考えるのでないと片手落ちですよ、ということです。

※そうした視点の欠落を考慮して本作の評価点数を少し低く付けています。
※本作のような話は今までも色々と作られてきたと思うし、今後も作られてマスコミの陰/日向のバックアップ(*2)もあってヒットもすると思いますが、もうこういう「戦争は悲惨で残酷だ。二度と戦争はしてはいけない」と何となく思う段階で思考停止するのは止めませんか?

※レビュー本文ここまで。

///////////////////////////////////////////////////////////////
※以下、補足説明。
{netabare}
(*1)“世界革命“(※そして、その手段としての“敗戦革命”)を遂行するための謀略組織としてモスクワに「コミンテルン(共産主義インターナショナル)」が設置され、その指導下に日本/中国/イタリア/フランス等各国の支部組織(=各国の共産党)が設立された。

※なおコミンテルンの日本での具体的な活動成果として、日本の大東亜戦争突入直前に発覚した「ゾルゲ事件」(1941年9月発覚、ドイツ国籍のソ連工作員ゾルゲの逮捕を切っ掛けとする朝日新聞や近衛内閣周辺の工作員・協力者の検挙事件)が有名。

(*2)本作はクラウドファンデング(群衆の資金拠出)によって製作されたことを謳っていますが、実は某大手マスコミが色々とバックアップしているそうです(エンドクレジットにも登場)。

※参考→http://yaraon-blog.com/archives/96560

(*3)戦争名称について、ここでカッコ書きで「太平洋戦争」としているのは、それが実は、今でも決して日本政府の公式の用語ではないからです(※あくまで、マスコミおよび教科書執筆者が好んで使用する俗称でしかない、ということ)。
こう書くと驚かれる方も多いと思いますが、例えば、下記の

◎戦没者追悼式 天皇陛下のお言葉全文(2018/8/15)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34167800V10C18A8000000/

・・・を謹んで拝読すればわかるように、政府の公式の表現は「さきの大戦」で一貫しています。
なぜそうなるのか?
一番簡単な説明は「戦没者の方々は決して先の大戦のことを“太平洋戦争”などと呼ばれなかったから」になると思います(※戦没者の方々、また実際に当時の戦争を経験された方々は、先の戦争のことを、開戦直後に日本政府が命名した“大東亜戦争”と呼んでいたはず)。

ところが、進駐軍は“東亜を解放する”という戦争当時日本が掲げた大義を連想させるこの用語を使用禁止とし、代わりに自分たちの用語である、“Pacific War”をそのまま翻訳した“太平洋戦争”という用語を使用するよう、日本政府・マスコミ・教育界に強要し、この方針に従わない者は職を解く(※いわゆる「公職追放」「教職追放」)という強硬手段に出たため、選挙の洗礼を受ける政治家はともかく、マスコミ・教育界の方は、その当時保身のため、あるいは自分の主義として積極的に進駐軍の方針を受け入れた“太平洋戦争派(つまり“東京裁判肯定派”=“自虐史観派”)”が今でも強く、頑なにこの用語を使い続けているのが実情です。

私個人の意見を言えば、上に書いたように“先の大戦”は、敗戦革命を目論む旧ソ連&コミンテルン(国際共産党)の各国(日・米・中華民国)・各方面(政界・官界・言論界)の策動に、我が国の政府や国民がまんまと嵌められてしまった(※我が国だけでなく、F.D.ルーズベルト政権下の米国や蒋介石執政下の中華民国も同様)結果として勃発した“愚行”であって、これを当時の政府が後付けで“大東亜聖戦”(※英米列強の支配する東亜植民地を解放するための聖戦)と壮語して、その真の勃発原因を糊塗してしまったことは評価したくないし、かといって、自虐に塗(まみ)れた“太平洋戦争”という用語も極力使いたくないので、結局、日本政府ではありませんが、“先の大戦”と表現するのが一番無難かと思っています。
但し、それでは私のスタンスがはっきりしない、という場合は、前記の“東亜解放の聖戦”というイデオロギー的含意を外して、専ら戦争範囲の地理的名称を明確に示す用語として“大東亜戦争”という用語を使用する方が、より妥当だと思っています(※米軍は専ら太平洋で戦ったので“Pacific War”が適切。一方、我が軍は太平洋だけでなくインド洋・支那大陸・満州・南モンゴル・東南アジア各地・さらにインパール作戦では英領インド領内まで戦闘を行ったので、それらを地理的に包含する名称として、“大東亜戦争”の語がより適切という意味)。

因みに以上の用語(戦争名称)の区別は、政治家・言論人・その他様々な立場の人たちの“先の大戦”に関する意識を推測するのに非常に有効です(※マスコミの報道にとらわれず、本人の直接の発言内容やTwitter/Blogなどでの発信内容を確認すれば、その人の意識がほぼ確実に推測できる、ということ)。

(*4)“敗戦革命”がなぜ社会科教科書には書かれないのか?
ひと言でいえば、執筆者の側が、かってそれを目指した(今も目指している?)側の立場だから。
上記のように、進駐軍の占領政策の結果、マスコミ・教育界に“太平洋戦争派”が強固な根を張ってしまい、それが今に至るまで続いている。
たまにそれに反発して『新しい教科書を作る会』のような組織が出てきても、ギルド化した既存の教科書執筆者/選定者の壁を打ち破れない。

※因みに、下記の動画にある「近衛上奏文」(※ゾルゲ指導下の工作員である尾崎秀実やその影響下にあった昭和研究会を政策ブレインとして重用し日本が対米戦争に引き釣り込まれるに至る最大の引責者となった近衛元首相が、戦争末期の1945年2月に昭和天皇に上奏した戦争原因と国内情勢を分析した文章)には“敗戦革命”が割と分かりやすく説明されています(※音楽が扇情的な点が鼻に付きますが)。

https://www.youtube.com/watch?v=73T4WDDkWfE

◎近衛上奏文(解説)

近衛上奏文(このえじょうそうぶん)とは、太平洋戦争末期の1945年(昭和20年)2月14日に、近衛文麿が昭和天皇に対して出した上奏文である。
近衛は昭和天皇に対して、「敗戦は遺憾ながら最早必至なりと存候」で始まる「近衛上奏文」を奏上し、英米の世論は天皇制廃止にまでは至っていないとの情勢判断の下、いわゆる「国体護持」には敗戦それ自体よりも敗戦の混乱に伴う共産革命を恐れるべきであるとの問題意識を示した。

1. 「大東亜戦争」(太平洋戦争)は日本の革新を目的とする軍の一味の計画によるものであること、
2. 一味の目的は共産革命とは断言できないが、共産革命を目的とした官僚や民間有志がこれを支援していること、
3. 「一億玉砕」はレーニンの「敗戦革命論」のための詞(ことば)であること、
4. 米英撃滅の論が出てきている反面、一部の陸軍将校にはソ連軍や中国共産党と手を組むことを考えるものもでてきていること、

近衛は陸軍内に共産主義者が存在し、敗戦を利用して共産革命を行おうとしている旨を述べた。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 55

70.8 2 2016年秋(10月~12月)アニメランキング2位
映画 魔法つかいプリキュア! -奇跡の変身! キュアモフルン!-(アニメ映画)

2016年10月29日
★★★★★ 4.1 (25)
98人が棚に入れました
わたし、朝比奈みらい!みんな、“願いの石"って知ってる?どんな願いも叶えてくれるすっごい石なの!今日はその復活をお祝いする、100年に一度の大魔法フェスティバル♪リコもはーちゃんも一緒に“願いの石"にお願いごとをしたんだけど、なんと石のちからに選ばれたのはモフルンだったの!ほんとワクワクもんだぁ!!なのに…とつぜんあらわれた謎のクマ・ダークマターに、モフルンが連れさられてしまったの!!モフルンは絶対に助けてみせる!離ればなれになっても、みんなの願いが奇跡をおこすよ!!と思ったら、え~~~!!モフルンがプリキュアになっちゃった!?

声優・キャラクター
高橋李依、堀江由衣、早見沙織、齋藤彩夏、浪川大輔

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

④岩をも動かす想いの力

ツカミの戦闘あり、作画良し、悪役にちゃんと意味があるというプリキュア映画当たりの法則にしっかりのっている。

クライマックスの戦闘では、まほプリの特徴であるライダーのフォームチェンジのように次々に変身しながら闘うの旨味が見事に活きている。

そして、プリキュア全作品に通じることだが、想いの力を、人の心の究極的な力を信じているという信念が本作でもしっかり生きている。

ただ、明らかにこの話がキラプリの神回の47話「大好きを取り戻せ、キュアペコリン出来上がり」に脚本家さんが同じようなだし繋がったのだろうが、あっちのが遥かに上手くいってるよなぁ~。あと、おまけの5分くらいのCGアニメいらねぇ…。まぁ、オールスターズメモリーズに繋がる、CG表現の挑戦だったのだろうが。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

68.2 3 2016年秋(10月~12月)アニメランキング3位
きんいろモザイク Pretty Days(アニメ映画)

2016年11月12日
★★★★☆ 3.9 (157)
690人が棚に入れました
イギリスからやってきた高校生、アリス・カータレット! 大親友・大宮忍の家にホームステイしています。アリスに忍、凸凹コンビの小路綾と猪熊陽子、アリスを追いかけてきたもう一人のイギリス人留学生・九条カレンたち仲良し5人組は高校2年生の秋を迎えます! アリスと忍、二人一緒に玄関をくぐれば朝日に照れされてキラキラ輝く通学路。通い慣れた道を小走りに駆けていって、いつもの駅前でいつものメンバーと待ち合わせて。綾に陽子、そしてカレンが笑顔でアリスたちを迎えます。どこにでもあるようで、世界に一つしかない彼女たちだけの大切な日常――プリティ*デイズ! 二度目の学校祭が近づいてきたこの頃、忍の様子がちょっとおかしい!? 「このところ、なんだか朝が眠くて……」いつものんびりしている忍ですが、クラスの演劇で脚本&衣装リーダーを任され、頑張りすぎているみたいです。違うクラスのアリスと陽子も、その様子は気にかけているけれど……果たして忍たちの劇は無事成功するのか、どうなる学校祭当日!?

声優・キャラクター
西明日香、田中真奈美、種田梨沙、内山夕実、東山奈央
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

受験生の皆さんにこのトーテムポールの歌を贈りたい。

原作コミックは五巻まで購読中。

短編アニメ映画一本のために、
わざわざ映画館に遠出するのもどうか?とも思いましたが、
冬の寒さが厳しくなっていく、ここ北陸でも、
一月遅れで映画館で難民向けに期間限定で金髪パワー配給が実施される
ということで行ってきました♪


短さ以上に、日常系だから、ふわふわしているだけで
上映時間が終わってしまうのではw
との懸念もありましたが、
それなりにストーリーもあって難民として
一定の満腹感はありました。


本作の実質的な主役は{netabare}小路綾でしょうか。

要は些細なことで仲間内での自らの存在意義を見失い、
クヨクヨしてしまう、あややの十八番(苦笑)
……あややが悩み出したら、映画一本くらい軽くできますねw


本作はそこから中学時代のあややとシノ、陽子、
三人の進路、高校受験のエピソードから、
あややの存在意義の再確認が行われる壮大な?展開にw

ある意味、『きんモザ』最大の?ミステリーである、
学力壊滅なシノと陽子が、偏差値に大差があると思われるあややと
何故、同じ高校に通っているのか?
という謎も解き明かされます。


この受験奮闘記を鑑賞していて、
ふと、受験と友情についての回顧から、
受験に友情は必要か?という問答が私の頭で回り出しました。

私の現役時代、教師の中には、
勉強は自分一人でやるもの。受験は孤独。進路は自己都合。
みんなでお勉強会なんて馴れ合い。
とお説教なさる方がいらっしゃいました。

確かに、一人で集中して学力を高め、合格を勝ち取ることができるなら理想的です。

ただ世の中、それを貫ける人は少数。
孤独に負けそうになったり、自分だけの視野狭窄に陥り空回りする人の方が多いと思います。

そういう時、進路や勉強について相談できる仲間がいれば心強い。
私も情報交換の中で勉学についても、ふと気付かされた視点が多々ありました。

自分一人で集中する時間も、仲間との情報交換も、
両方あって初めて受験を乗り切れたと私は思います。

だから、もうすぐ受験という大戦に挑む方の中で、
もし一人で煮詰まっている人がいらっしゃったら、
是非、周りとコミュニケーションを図って欲しいと思います。

残された時間はそう多くはありませんが、
アプローチの転換ひとつで一変するのが若者のポテンシャル。

恥を捨てて、周りやあややにしがみつけば、
トーテムポールみたいにニョキニョキ!っと
合格ラインまで偏差値が伸びるかもしれませんよ。{/netabare}


……とゆるふわ日常系で、無駄に熱弁してしまいましたがw
本作はTVアニメ1期の第一話くらいのストーリー内容はある作品。
難民の方なら、一見する価値がある作品だと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 23

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

劇場版も安定のゆるふわ感

原作未読。TV版は1期・2期とも視聴。

1時間と、劇場版としては短い作品ですが、そう感じさせないほど盛り沢山の内容。
ゆるふわ感とちょっぴり感動の物語。
『TV版大好き!』って方には安心してお勧めできる作品です。

本作の主役は綾。
中学生の時の忍と陽子との出会い。
そして、同じ高校に進学するエピソード。
ちょっぴり感動しました。

忍は相変わらず。
『はろーはろわーはろりすと』はさすがに笑ってしまった。

アリスとカレン『そわそわダンス』は必見。

後半の文化祭のドタバタ演劇は、きんモザワールド全開!って感じでした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26
ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

綾視点で送るいつもの日常物語

[きっかけ]
AT_Xで放送はされていたものの、きんモザについては2期を視聴してからが良かったので、少し遅れていましたが、期待しながら視聴を致しました。
[感想]
{netabare}
今回まさかのキャラクターの視点というのがあり、
指定されたのが私が一番大好きな綾ちゃんでした。

これは俺得すぎるんだけど、
綾ちゃんばかり出てきてくれるから素晴らしいかった。

綾ちゃんは、軽いスランプというか悩みを抱えてしまったけど、
私にとっては綾ちゃんがいないと陽子が大変になるから
絶対に必要なメンバーなんだよ。と伝えたい。

今回の話は過去編が中心でみんなが疑問に思っていた忍がどうやってもえぎ高校(忍たちが通っている学校)に入れたのか?
という疑問からストーリーが中心に始まって行きます。

というかもえぎ高校と言うんですね。(WIKIによればここで学校名が決定されたのこと)。

忍は確かにアニメの中でも断念で赤点ラインっぽい描写が多くあり、本当にどうやって受かったのか不思議な点でした。

学校見学はしっかりとやっていたんですね。
烏丸先生は相変わらずぶれない先生ですね。

忍がここまで行きたい学校というか見学を初めてしてからここにしたいと思ったのでしょうか?

雰囲気が良いというのも分かるけど、実際に行きたい高校がなかったから好印象に思ったのかな?と思っていました。

勉強会が開始。綾ちゃんはまさか違う学校を選んでいたなんて...でももえぎ高校に入っているということは、やっぱりその第1志望の高校に落ちたからここに来たのかな?

何故だろうと思いながら続けていくと受験当日。
まずは綾ちゃんからなんと合格。お嬢様学校に入れるなんて綾ちゃん入っていたら確かにそんな気がするような感じはする。

絶対に不合格になると思っていた。なんか落ちそうな予感しかしてなかった。

忍たちの受験当日はなんと綾も一緒に受験することに。ここも受験していたのはまさに日常系のいいところ。

そしてみんな合格したけど、綾だけが...離れることになるのか?
と思った...
入学式当日忍たちが学校に来ると、なんと綾ちゃんまでこっちに来ていた展開に。

まさか選んでここに来たという神展開(もう知ってたことなんだけど)でも、こうしなかったら陽子との関係も悪化していたかもしれないから
これで正解だよ綾ちゃん。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

67.3 4 2016年秋(10月~12月)アニメランキング4位
機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅳ 運命の前夜(アニメ映画)

2016年12月9日
★★★★☆ 3.9 (91)
488人が棚に入れました
「暁の蜂起」のあと、地球に向かったシャアは、不思議な力を持つ少女、ララァ・スンと出会う。一方、RX-78開発計画を推進するアムロの父テム・レイは、ジオンのモビルスーツ開発の重要人物、ミノフスキー博士亡命の報を得て、月へ向かう。その月面のトワイライトゾーンで繰り広げられる人類史上初のモビルスーツの死闘。そして、時に宇宙世紀0079年——。 地球から最も遠い宇宙都市サイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦政府に独立戦争を挑んできた。人類が総人口の半分を死に至らしめた、動乱の時代が始まろうとしていた——。

声優・キャラクター
池田秀一、早見沙織、浦山迅、銀河万丈、三宅健太、渡辺明乃、柿原徹也、喜山茂雄、一条和矢、松田健一郎、土屋トシヒデ、中博史、古谷徹、福圓美里、坂口候一、大塚明夫
ネタバレ

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

シャアと運命の少女の出会い 宇宙世紀最大の悲劇の幕が

2016年に上映されたOVA 機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅳ 運命の前夜

シャア・セイラ編の第4章で最終章
宇宙世紀0078つまりタイトル通り大戦の前年のジオン側と地球連邦政府の前哨戦が描かれる。
物語は静かなようでいて複雑に絡み合い少し難しい作品となった。

まずは暁の蜂起の後始末。
シャアはガルマ達の責任を負い除隊して地球へ向かう。
その際、ちょっと面白いエピソードはドズル・ザビとミネバの母親になる女性の出会いだろう。
ドズルが汗びっしょりで女性下士官に告白すると、満面ではないがほっとした笑顔が。
ちょっといいシーンだと思う。

地球へ降りたったシャアだが土木工事現場でなんだか楽しそうにはたらいている。
休養でカジノで遊ぶシャアの前に「運命の少女」が!
シャアは天才的な軍事能力の上に不思議な力を得たことを知るのである。
少女の顔が萌え系に変わっているのも嬉しい見どころ。

後半はモビルスーツと同時に重大な軍事要素となるミノフスキー粒子の発明家、
ミノフスキー博士の月面での争奪戦となる。
その前にコロニー内のテム・レイ博士の自宅が描かれる。
慌てて帰る少女はフラウ・ボウ、下着でうろうろしてるとぼけた少年は息子のアムロ。
テム・レイはミノフスキー博士に会って「RX・78」の開発を急ぐため月に向かうが。

{netabare}ガンキャノンを配備した地球連邦政府の強襲部隊だったが、
その前に現れる5体のモビルスーツ「ザク」
赤い彗星のシャアと黒い三連星の敵ではない!!!

ジオンは地球連邦政府に対して独立を宣言し、キシリアの隊は月面基地グラナダを占領する。
そして全面戦争へ。

「ララア、いい子で待ってなさい。仕事が終わったらすぐ帰る。」{/netabare}

感想は言うまでもありません。そして伝説へ・・・コードネームは「ガンダム」

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ジオン勢力拡大の歴史、序章とでもいうのかな?

 Ⅰからのざっとリピートから始まり、前回の「暁の蜂起」の活躍でパレードをしているガルマ、シャアだったです。今回、セイラは回想ちょっとだけだったです。

 1/3以上くらいが、アムロとテムの日常だったです。{netabare}前回の引っ越し先にフラウ・ボゥが近所に住んでいて世話を焼かれ、ガンキャノンのカイ・シデンが同じ学校に通っている不良だったのは、びっくりです。次回以降にハヤトも出てくるのかなぁです。
 とジオン公国の独立宣言から、地球連邦に対する宣戦布告、聞き覚えのあるグラナダ、フォンブランとかを制圧するお話です。

 前回の騒ぎでシャアは除隊されられ、地球の工事現場で働いてる設定。上司に連れられたカジノで、ギャンブルの手助けをするララァと運命の出会い。その後、シャアがララァを気にかけるという意外な形の出会いだったです。で、トラブルあって、{/netabare}シャア、ララァにニュータイプを思わせる勘みたいなエピソードあって2人で宇宙へだったです。g
 早みんのララァ新鮮です。

 場面が変わりアムロのお父さんテム・レイによる、ガンダム開発秘話も明らかになるです。ジオンのモビルスーツ、ザクがこのころ、圧倒的だったです。ガンキャノンの量産機数体をパイロットが優れているにしても、月で全滅させたのが凄かったです。
 だらしなくぼぉとしたアムロ、どう成長するですかぁです。

 今までの話に比べると今回は、シャアのエピソード少ない感だったように見えたです。特にⅠが、インパクト強かったからかなぁです。
 どちらかというと一年戦争前の歴史的な流れみたいだったです。まだまだ来年続くです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

恐ろしく現実的な足音。

シャアの生い立ちから始まる本シリーズも4作目です。
今更言うまでもなく、
この作品はファーストガンダムの前日譚ですが、
ファーストを知っていれば、知っているほど
この作品にちりばめられている
事象は意味を広げ膨らんでいきます。
逆にファーストをほとんど知らない人から見れば、
歴史ドキュメンタリーのように見えるのではないでしょうか。
ゆっくりと着実にファーストの1話目に近づいていくのが
分かります。
しかもファーストに対して
事象的には補正され、
人間関係はしっかり深みを増していきます。
当然ですが、シャアは【赤い彗星】への階段を上っており
アムロはガンダムと出会う準備が始まっています。
この時のアムロはこんな事を言ってました
【僕には何もできる事がないから、、、】

まるで自分の部屋が開けられる直前に廊下に響く
誰かの足音の様に。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

67.1 5 2016年秋(10月~12月)アニメランキング5位
GANTZ:O(アニメ映画)

2016年10月14日
★★★★☆ 3.8 (115)
477人が棚に入れました
地下鉄で事件に巻き込まれ、命を落とした高校生の加藤勝。次の瞬間、加藤はマンションの一室にいた。そこで玄野というリーダーを亡くし失意の東京チームと出会う。彼らと共に転送された先は、東京ではなく、火の手があがる大阪の街だった。加藤は命がけのサバイバルゲームに挑むこことなる。曲者揃いの大阪チームとの遭遇。強力な妖怪型の星人軍団=百鬼夜行との戦闘。シングルマザーでありながら戦いに身を投じていた大阪チーム山咲杏との出会い。さまざまな事態に翻弄されつつも、加藤はたった一人の家族である弟のもとへ帰るため、死線を潜り抜けていく。やがて、加藤らの前に大ボス「ぬらりひょん」が立ちはだかる…!

声優・キャラクター
小野大輔、M・A・O、郭智博、早見沙織、池田秀一、津嘉山正種、小野坂昌也、津田健次郎、小川輝晃、梶裕貴
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ナニワの妖怪……メッチャ激しいわw

原作コミックは未読。

原作で人気が高いと言う大阪編の映像化。
特にファンでもない私には、進行した長期連載の漫画原作らしい
能力インフレアニメだとも思いました。
加えて“ボーナス”等により、命の価値が低下しているとも感じました。

それでいてサバイバル感も出すためか、
主人公役には一旦リセット効果を狙った設定、展開が計られる。
能力インフレが激しいのは敵の妖怪たちや、大阪で勝ち星を重ねて来た凄腕戦士たち。
主人公グループはまるで大規模自然災害の如きバトルの大波から、
生き残ろうとする避難民のようなポジションでスタート……。


それでも、私は結構、楽しめました。
その要因はやはり本作のCGアニメーション技術の高さ。

能力インフレには本来、限界を次々に突破していく心地よさがあるはず。
ですが、大抵の作品はハイパーインフレにクオリティが追いつきません。
酷いアニメになるとインフレと共に作画が崩壊しギャグみたいな惨状にw

けれど本作の場合はスケール、スピード共に相当な無茶振りバトル展開が続くにも関わらず、
3DCG作画がしっかりと付いていき、エンターテイメント性を維持しています。
例えば{netabare}巨大ロボが乱入しても私の場合は笑撃よりも浪漫が上回りました。{/netabare}


『GANTZ』シリーズの伝統?であるピッチリ黒スーツの美女たちも3DCGでバッチリ表現。
加えて本作ではCGならではのサラサラヘアーの質感もかなり好印象でした。
“輝け靡け私の髪 地肌に優しく潤う”

但しエログロのグロは本作でも盛りだくさんでしたがw
エロの方はそれ程、期待はできません。

一応、本作も{netabare}広い意味で乳首の見えるアニメ映画ではありますが、
それは主にグロ方面で消費されるのであしからずw{/netabare}


大阪に友好的じゃない妖怪をウォッチしに行きたい方や、
バトルアトラクションを楽しみたい方にはオススメできる作品だと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 24
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

くろの 0てん

原作、漫画、奥浩哉。

大人気コミックの映画化、
道頓堀が壊滅的にやられました。

妖怪軍団、百鬼夜行と、
東京・大阪、ガンツチームの共闘。
{netabare}敵のボス、ぬらりひょん強すぎ、
GANTZ特有の絶望感が半端ないです。{/netabare}
岡八郎が漫画同様にカッコいい、
見た目は松田優作ですから、渋い。

デジタルフロンティア制作の、
フル3DCGで話題になりましたが、
人物はまだマネキン感がありますね。
動きや背景は迫力ある映像で引き込まれます。
戦闘アニメが好きなら見応えはあるでしょう。
ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
原作未読でも楽しめる設定ですよ。

転送先は地獄、
地獄から生きて還れ。

人気の大阪編、ぜひお時間のある方は。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 36

Seven_7G3A さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

GANTZ全部これでやってほしい!...無理か...

GANTZは原作においても賛否両論があると思いますが、肯定的側面では、その独特の世界観や設定、デザインが、「日本の漫画」という競争のフィールドに収まらず、海外でこの作品を原作に映画を撮っても良いのでは?と思わせるレベルにある事と思います。(一方、否定的側面ではその設定が緻密さを欠き、その場しのぎ的にインフレを起こしていく点にあるのですが...)
GANTZ:O以前のテレビ版アニメなどではGANTZの独特の世界観の魅力が伝えきれていなかったのですが、本作はかなり高レベルで魅力を伝える事が出来ていると思います。技術レベルに感動させられました。

この制作方法でつくられた「AKIRA」が見てみたいと思いました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

66.7 6 2016年秋(10月~12月)アニメランキング6位
黒子のバスケ ウインターカップ総集編 ~扉の向こう~(アニメ映画)

2016年12月3日
★★★★☆ 3.9 (20)
137人が棚に入れました
もうひとつの準決勝・秀徳VS洛山戦と、決勝戦を描く。

声優・キャラクター
小野賢章、小野友樹、斎藤千和、細谷佳正、浜田賢二、野島裕史、諏訪部順一、中井和哉、折笠富美子、木村良平、小野大輔、鈴村健一、神谷浩史

さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

なぜ今まで観ていなかったのか

熱い、濃い、迫力のある3部作だった。
物語は総集編になるのでテレビアニメや原作のファンからすると、良いシーンがカットされてしまった!残念…!!と思うかもしれない。
しかし、私のように観たことのない人にとって、このシリーズはとても優れた入り口になっていることは間違いないと思う。

総集編第一部を観るまでは、どうせイケメンが特殊能力を使って戦うだけのアニメでしょ、と偏見を持っていた。しかし、この3部作を通してあっさり偏見は崩れたし、超王道のスポーツアニメを一度にガッツリ堪能できたのが何より良かった。

まず、話の起点となっているキセキの世代と呼ばれる天才集団(笑)も意外と人間味があるんだなとわかったのが、偏見を崩す1つ目のポイント。
緑間や赤司で特に違和感を感じていたキャラづけは抑え目になり、スポーツマンとしての気迫や情熱、希望、喪失感といった感情が溢れていた。
試合の優勢不利に関連して、敵も味方も成長と絶望を繰り返しながら成長していく様子はドラマを感じることができた。おかげで長い試合でも飽きることは無く、局面によって変わる空気を楽しむことができる。
魅力的なストーリーだった。

2つ目のポイントは、作画。
滑らかに、キレがあり、迫力のある動きが魅力。
実はテレビアニメの1期を何話か観たのだが、作画のレベルが高いという印象は受けなかったので、この総集編の作画のレベルの高さに驚いた。
劇場版でも通用するレベル
本当にテレビアニメで放送していたのだろうか…!?
テレビで観ていたら、さぞ興奮が止まなかっただろう、テレビアニメを観ていなかったことを後悔した。

3つ目のポイントは、音楽。
主題歌が騒がしくてあまり好きではなかったが、場面展開に合わせたBGMが分かりやすく印象的で、評価を改めなければいけないと感じた。少年漫画らしい王道ストーリーを盛り上げる花となっていると思う。


物語については、テレビアニメの方が丁寧に描かれているのかもしれないが、総集編としての構成力は優れたもので、黒バスをほとんど観たことがなくても手軽に良いところだけを楽しむことができると感じた。
まだ未視聴で興味のある方は劇場版の予習に、興味のない方も話題のタネに観ても良いのではないだろうか。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

miki0908 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

スポーツは勝敗が全てです

テレビはちゃんと見ておらず映画館で見ました。
大体のあらすじは知ってるつもりでした。
映画館で号泣。
おっさんになると涙腺が弱くなっていかんですね。

黒子の影としてのプライド、それを脅かす敵。
しかし、目立たないことがいかに難しいことかを見事に描いています。
そして若者たちは潰し合うことでは無く、
互いに築き上げる存在であることを確認して終わります。

スポーツは勝敗が全てです。
しかし人生はスポーツが全てではありません。

オススメですが、家で見るとそんなでもなかったので、
映画館パワー凄いです。

あと黒子のバスケをiphoneとかで見ながら、聴きながらジムで筋トレすると、
めっちゃテンション上がります。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

66.3 7 2016年秋(10月~12月)アニメランキング7位
劇場版マジェスティックプリンス 覚醒の遺伝子(アニメ映画)

2016年11月4日
★★★★☆ 3.8 (71)
296人が棚に入れました
宇宙に進出を果たした人類は、数多の資源小惑星を手中に収め、その未来と繁栄は約束されたかに思えた。しかし、汎銀河統一帝国を名乗る謎の勢力“ウルガル"が襲来し、地球は存亡の危機に。遺伝子操作によって戦うために生まれた5人の少年少女、イズル、アサギ、ケイ、タマキ、スルガの「チームラビッツ」は、最新鋭の戦闘デバイス「AHSMB(アッシュ)」で戦いを挑み、最終決戦においてウルガルの部隊を退ける。その戦闘によりイズルは…。そんなチームラビッツを、新たな外敵、新たな戦いが待ち受けていた―。

声優・キャラクター
相葉裕樹、浅沼晋太郎、日笠陽子、井口裕香、池田純矢、渡辺明乃、沢城みゆき、伊藤静、東地宏樹、藤原祐規、三瓶由布子、杉田智和、斉藤壮馬、代永翼、雨宮天、鈴木愛奈
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

TVシリーズ以来3年ぶり、完全新作の劇場版だよ!お兄ちゃん!

待ちに待った劇場版でしたが、期待通りの出来栄えでした。
敵ウルガルとの最終決戦ではなく、太陽系に取り残された残存部隊との戦いなので、
スケール的には小じんまりした印象は否めませんが(上映時間が約80分しかない時点で嫌な予感はしてた)
実際見てみるとこれぞマジェプリといった感じで、TVシリーズを視聴した時の熱がこみあげてきましたね。

マジェプリの魅力は
・シリアスな設定や描写を引きずらずにギャグで落とすところ
・視聴者目線でなく保護者目線で見守りたくなる危なっかしくて愛らしいキャラ
・オレンジCG班による超絶メカ戦闘

特に本作は劇場版だけあって戦闘作画はとんでもないレベルに達してますね!
アニメにおける「高速の動き」って光がビュンビュン飛び交うだけの誤魔化しがよく見られるんですが、
マジェプリの戦闘は精密な動きまできちんと描写されてる点が素晴らしい(しかもそれが長時間続く)。
更に本作は「緩急」の織り交ぜも効果的で、絵の動きのみならず「魅せ方」にも拘りを感じました。

{netabare}覚醒したブルーワンの殺陣シーンは格好良すぎでしょうよ。
のっしのっし・・・からの超ダッシュで上空へ駆け上がり敵機を薙ぎ払う一連のシーンは何度見ても痺れる。
終盤の戦いの舞台がTVシリーズでも好評だったラベンダー畑なのも個人的に良かったです。
美しい空と雲と花畑の中での激しい戦闘ってのが、コントラストが映えに映えて思わず見惚れてしまう。{/netabare}

本作をもってTVシリーズから続いた第1期が終了したって感じですかね。
まだ物語的に消化しきれてない部分や伏線もあるので、続編に期待したいです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14

haiga さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ロボットアニメの完成系

いやー面白かった。
残念ファイブの最後の闘いの劇場版です。最高に面白かった本編の続編ですからどうなるかと期待半分、不安半分で観ましたが最高×2倍でした。このアニメがスタッフに愛されてるのが判りますね。素晴らしい出来映えに大感謝。(2回目を見たので加筆します)

続編なのでぜひ本編を観てからこの映画を見てくださいね。残念ファイブの保護者になった気分で観てください。このアニメの特徴で敵がむちゃくちゃ強くて、チーム全員で死力を尽くして闘うんですよね。全然舐めプしない。
時にはズルい手を使ってでも。命がけの闘いなんだからそれくらい当たり前です。そこが大好きなところです。

あとチームのみんなに見せ場がちゃんとあるし、黄色キャラのスナイパーと言う一見地味なキャラがこれだけ活躍するアニメは見たことがないです。
今回アッシュ(ロボットの事です)が覚醒しまくりますが、どれも半端ないかっこよさです。是非実際に観てください♪

今まで観たロボットアニメの中での最高傑作と私は思っています(ガンダム、マクロスより瞬間最大風速は上です)ある意味ロボットアニメの究極の完成形だとおもいます。騙されたと思って観て下さい。むちゃくちゃお薦めですよ

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

TVシリーズの続編、首を長くして待ってました!!!

原作なしのオリジナルアニメとして制作された
2013年春クールスタートのTVシリーズ(全24話)は大好きです。
円盤で全話3周以上リピートしました。

このころ、ロボットアニメが豊作で
「革命機ヴァルヴレイヴ」と「翠星のガルガンティア」が同時期に放映されてましたね。
ロビットアニメも好きな私は三作とも観ましたが、
ガルガンティアもかなり好かったけど個人的に今作がダントツ。

TVシリーズでは脚本と作画に、
制作者の並々ならぬ作品とキャラに対する愛情を感じられたことが一番印象的でした。
ロボットの迫真のバトルに魅了されました。

ロボのメカニックデザインも
ロボアニメで一番好きだったガンダムSEEDと並ぶ出来のよさ。
人間キャラも敵味方問わず皆、血が通っていて実にいい味出せてた。

物語の盛り上げ方やキャラ描写の秀逸さは、
元永慶太郎監督と吉田玲子さんを中心とした脚本チームの賜物でしょう。
また、シリアスな展開でも上手く挟まれたユーモアによく爆笑してました。

映画化により3年ぶりの続編…TV第二シリーズでないのは残念だけど
円盤売り上げの実績からいって続編あるだけでもありがたいこと。
制作チームの皆さんに感謝します。

さらに、後日談でもあり劇場版へ繋がるTV用新作第25話も作られ
公開前の再放送の締めくくりとして放映されるとのこと。

ロボットアニメに興味ない方にもおススメですよ~
ぜひ2016年7〜8月の再放送(1時間枠)を御覧になってみてください。

作品評価は、2016年5月末時点では基本的にはできませんが
声優とキャラだけはTVシリーズの延長として捉え、満点の★5にしておきます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10

66.1 8 2016年秋(10月~12月)アニメランキング8位
劇場版「艦これ」(アニメ映画)

2016年11月26日
★★★★☆ 3.7 (162)
792人が棚に入れました
海を蹂躙する謎の敵「深海棲艦」。
在りし日の艦艇の魂を胸に抱き、その脅威に唯一対抗できる「艦娘」たち。
艦娘たちの拠点「鎮守府」の存亡をかけ双方が激突した「MI作戦」では特型駆逐艦「吹雪」の括約もあり艦娘たちが勝利を収めたが、その激戦以降、彼女たちの戦いはますます熾烈なものとなっていった。

MI作戦の成功を足がかりに、鎮守府の戦力は南方の海域に進出。
敵泊地の攻略を続け、その戦域を少しずつ拡大していた。
その中で新たな前線基地に集結し、次の作戦に備える艦娘たち。
戦いを経て成長し、そして新たな戦力も加わり続けて作戦に成功を収め意気上がる彼女たちだったが、目標とする海域に重大な異変が発生していることが判明する。
そこで艦娘たちを待ち受けるものとは―――。

声優・キャラクター
上坂すみれ、藤田咲、井口裕香、佐倉綾音、竹達彩奈、東山奈央、野水伊織、日高里菜、谷邊由美、大坪由佳、中島愛、洲崎綾、ブリドカットセーラ恵美、堀江由衣、川澄綾子
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

日高里菜さんをはじめ、声優さんの熱演に感激!

原作未読。ゲーム未プレイ。TV版は全話視聴済み。

TV版の続編にあたる作品。
TV版では一切説明の無かった、{netabare}「艦娘」と「深海棲艦」の出自について・・・、{/netabare}の補完にあたる作品か?
ともあれ、TV版を視聴してからじゃないと楽しめないかも。

TV版はコメディパートとシリアスパートがあったが、本作はシリアスな展開のみで構成される。

個人的にはコメディパートが好きだったので少し残念。
{netabare}大井は大人しいし、金剛もまともなことしか言わないし、島風に至っては姿がチラッと見えただけ・・・。{/netabare}う~ん、残念!
その分、おチビキャラの健気な姿には、ほっこりさせて戴きました。

ラストのバトルシーンは、見ごたえ十分で良かった。
作画は綺麗だし、動きはすごく滑らか。
さすが、劇場版!

Cパートで{netabare}如月のもとにお弁当を届ける睦月。
復活したかと思えば、深海棲艦化したり、消滅したかと思ったら、完全復活・・・。{/netabare}
いろんな意味で{netabare}「如月」{/netabare}が大活躍する作品。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 27
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

邂逅…そして希望。

・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:

【作品DATA】

{netabare}
《Staff》
製作総指揮-井上伸一郎
原作-DMM.com POWERCHORD STUDIO /
「艦これ」運営鎮守府
原案/コンセプト-田中謙介
監督-草川啓造
脚本-花田十輝、田中謙介
キャラクターデザイン-井出直美、松本麻友子
メカニックデザイン-宮澤 努、諸石康太
音楽制作-フライングドッグ
主題歌-「帰還」西沢幸奏
アニメーション制作-ディオメディア
製作-「劇場版 艦これ」連合艦隊司令部
配給-KADOKAWA
公開-2016年11月26日
上映時間-90分

《Cast》
上坂すみれ-吹雪、蒼龍、飛龍
日高里菜-睦月、如月、龍驤
タニベユミ-夕立
竹達彩奈-大和
藤田咲-赤城、時津風
井口裕香-加賀、利根、筑摩、天龍、龍田
佐倉綾音-長門、陸奥、川内、神通、那珂、島風
野水伊織-翔鶴、瑞鶴
大坪由佳-古鷹、加古、北上、大井
東山奈央-金剛、比叡、榛名、霧島、鳥海、愛宕、高雄、綾波
洲崎綾-青葉、暁、響、雷、電
中島愛-衣笠
川澄綾子-大淀
小倉唯-天津風
ブリドカットセーラ恵美-鈴谷、熊野、夕張
種田梨沙-明石、妙高、那智、足柄、羽黒
堀江由衣-間宮
{/netabare}


【introduction〜公式HPより〜】

{netabare}
海を蹂躙する謎の敵「深海棲艦」。

在りし日の艦艇の魂を胸に抱き、その脅威に唯一対抗
できる「艦娘」たち。

艦娘たちの拠点「鎮守府」の存亡をかけ双方が激突した
「MI作戦」では特型駆逐艦「吹雪」の活躍もあり艦娘たち
が勝利を収めたが、その激戦以降、彼女たちの戦いはます
ます熾烈なものとなっていた。

MI作戦の成功を足がかりに、鎮守府の戦力は南方の海域に
進出。
敵泊地の攻略を続け、その戦域を少しずつ拡大していた。

その中で新たな前線基地に集結し、次の作戦に備える艦娘
たち。
戦いを経て成長し、そして新たな戦力も加わり続けて作戦
に成功を収め意気上がる彼女たちだったが、目標とする海
域に重大な異変が発生していることが判明する。

そこで艦娘たちを待ち受けるものとは――。

吹雪の、そして艦娘たちの物語は、今、新たな海域ヘ!

{/netabare}

・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:


【公開前のきもち】

{netabare}
TVアニメ版では賛否両論様々な意見が飛び交いました
「艦これ」。
今回の「劇場版 艦これ」
はっきりと申し上げまして、私、楽しみにしています♪
ある意味「聲の形」、「君の名は。」よりも楽しみにして
いた作品かもしれません。

「ある意味」ではですよ〜w

その「ある意味」の理由の半分以上は私自身が現役提督で
あり、自分の育てた艦娘達がスクリーンの中を縦横無尽に
駆け回る姿が見たい!
あのキャラの声優さんのセリフを劇場で聴きたい!
劇場であの主題歌を聴きたい!
迫力の戦闘シーンを劇場で観てみたい!
原作ゲームをやっていても意味のわからない設定の謎が
知りたい!
などなどありますが、一言で申し上げるならば、

「艦娘に逢いたい…」

これが半分です。
だって本当にみんな可愛いくて面白くてカッコイイん
ですもの♡

特に現役提督の方はこの気持ち分かって頂けると思います。
今まで殆どゲームとかやった事がなく、友人からの薦めで
何気に申し込んだら当選して始めた艦これ。
何日かやってみたもの中々成長しない艦娘に痺れを切らし
遂には1年近くの放置プレイ。
釣った魚に餌をやらない無責任な提督…。

TVアニメ版の艦これを視聴してから再びどこからともなく
現れたやる気スイッチ♪
えっ、何々、改二になると容姿も変わるしセリフも変わる
ではないか!
それに1年を通して色んなイベントもある!
なにこれ、面白いぞ!
こんな感じですw

恐らく他のゲームも似たような感じだとは思うのですが、
なにせ経験の少ない私には少しずつ成長していく彼女達が
日に日にとっても愛しい存在になっていったんです。

恐らくTVアニメ版の艦これは5周はしたと思います。
最初の1、2回では私自身楽しめた所もありましたけれど、
それなりに不満を覚える所もありました。
でも3回、4回って観ていくと意外とこれが細かい。
原作のゲームとしてのネタ、史実を交えたお話などなど。
焦点を絞るのが難しくて凄く作るのが難しい作品だったん
じゃないかって、私は思います。

特に史実に関して絡めたネタとか様々な御意見はあるかと
思いますが私は艦これを視聴した事でもっと深い歴史の
事実を知る事が出来ました。
この事だけでも私は感謝しています。

見れば見るほど色んな要素を絡め難しい作品の脚本を担当
された花田十輝さんはやっぱり…凄いかな…?
素人の意見ですが…。

でも今回の「劇場版艦これ」
1つの物語として語るなら最重要課題の一つでもあり、
私にとっても1番と言って良いほど興味のある「深海棲艦」
の謎にも深くツッコむみたいなので楽しみです。
本当かなぁ?
本当なのぉ?

半信半疑な私!どっか飛んでけ〜!
花田さんお願いします!
今は楽しみな気持ちでいっぱいなんですから。

そして主題歌「帰還」歌うのは西沢幸奏さん。
凄く素敵な曲ですね。
もうこれを劇場で聴くと私涙溢れちゃう自信があります!
あくまでも内容次第ですけれど…。
まだ半信半疑な私がいるw

そしてそして現役提督さんには更に楽しみなのが今回の
劇場版で初登場となる艦娘達も何人かいる事ですね♪

公式の本編予告でも登場してますけれど、あの娘とあの娘
とあの娘…。
「俺の嫁」的な提督さんには有頂天外!歓天喜地!
な作品になるかもしれませんね。
私もその1人かも…w

でも私が一番気になっているのがHPでのキービジュアル。
通常6人編成で1つの艦隊を組み戦いに挑む艦娘。
キービジュアルに映っているのは5人…。
何かのサインなのでしょうか…。
今作の舞台となるのは史実でも度重なる激戦が行われた
アイアンボトム・サウンド(鉄底海峡)。
不吉な事は考えないようにしよう。うんうん。

おそらく私にとっては今年最後となるアニメの劇場版。
トリを飾るのは「劇場版 艦これ」。

「気合い!入れて!行きます!」
{/netabare}


【ネタバレなし感想】

{netabare}
公開3日目。
なんとか時間を作って行って参りました劇場版「艦これ」
もちろん私的にお約束のレイトショー。
お値段もリーズナブルで何しろこの貸切状態に近いのが
大好き♡
300席くらいあってお客さんは15人くらい。
少なっ…まぁ月曜日ですからね。
しかも私以外は全て男性。おぉっ…。
ふむ、皆さん提督さんなのかしら…。
そんな事を考えつつ、お話はスタート。

って、いっぱいいっぱいお話ししたいんですけれど、
ネタバレなしででちょこっとだけ。

まず全体のイメージとしてはTV版アニメ艦これとは
かなり違うかも。
TVアニメ版で豊富にあったコミカル&萌え的な要素が
かなり削られています。
完全オリジナルストーリーで、一言で言うならばかなり
シリアスです。
そしてハラハラドキドキです。
そして泣けます…。私的に涙が出たシーンが2回、
胸にグッときたシーンが3回くらいありましたから。
(涙脆くてごめんなさい…。)

TV版のあのお話しはこの為の伏線だったんだとか、
艦娘の新たな秘密、深海棲艦の謎など約1時間30分の
上映時間の中にギュッと詰め込まれていると思います。

このストーリー、私的に大好きです。

そして劇場版で新たに登場する艦娘達。
これは特に現役提督さんには本当たまらないと思います。
登場した時、私も思わず声が出そうになりましたから♪

キャラデザはTV版と比べてちょこっと修正が入っている
感じかな?
いくつかのシーンであれっ?て思う作画の時もありました
けれど、やっぱり艦娘、可愛いですね♡何をしても可愛い
くてカッコいいです♪

そして艦これと言えばやっぱり声優さん。
今回も一人何役も頑張っています。
(これが見所の一つでもあるんですけどね♪)
私的には日高里菜さんと東山奈央さんの演技がとても印象的でした。

そんな艦娘達が大スクリーンの中を馳け廻るシーンを盛り
上げる迫力のBGMと音響。

TV版アニメでもそうでしたけれど戦闘シーンはかなり
クオリティが高かったと思います。
劇場版だけにさらに製作陣の力の入れようが伝わってきま
すね。
そんな力の入ったバトルシーンが全体の半分位はあるかな
っ?て感じです。
私も初見でそこまで確認は出来ませんでしたけれど、細か
い所にまで手が入っていて、後で見直しても色んな発見が
あったりして楽しめる作品だと思います。

主題歌【帰還】
優しくて力強い曲に切なくて胸が熱くなる歌詞。
劇場版艦これの世界観を見事に表現した楽曲が
西沢幸奏さんの素敵な歌声と共にこの作品を優しく包んで
くれます。

この主題歌が流れている間、色んな事を考えました。
というか、見た方々それぞれがこの作品から発せられる
メッセージに対して色んな解釈が出来る作品かなって思い
ます。
TV版アニメには無かったテーマ(ごめんなさい、もちろん
それなりにはあったと思うのですが…)がこの作品から
感じられます。
ディオメディアさんにとっても初めての劇場版アニメ。
原作がブラウザゲームで設定自体もアニメ化するのが
難しい作品だったと思います。
私もファンでありながら少なからずの不安がありました。

特にストーリーでね…

でもこの作品でTV版アニメではあやふやだった設定や
世界観が出来ていたのが何よりも本当に嬉しい。

敢えて言うならば、艦これ原作ブラウザゲームをやって、
色んな艦娘を覚えて、更に史実をそれなりに知ってから
この作品を見るといっぱい楽しめるのでしょうけれど、
アニメからだけ入った方にはストーリー的に多少分かりに
くい点もあるかと思います。
それでもTV版アニメよりもはっきりと設定を打ち立てて
いましたし、この続編となる二期に期待を持てる仕上がり
だったと私的には思います。

それなりにツッコミどころも多く、言い出せばきりのない
作品かもしれませんが、それでも私的には提督としての
プラス査定が入っているとしてもかなり楽しめた作品です。

現在、劇場版と同時進行で製作中のTVアニメ2期がまたま
た楽しみになりました。
行けるなら2回目、「気合い!入れて!行きます!」

また時間のある時、【mio's café】追記したいです♪
{/netabare}


【mio's café】
〜工事中〜


〜アイアンボトム・サウンドとは〜
興味のある方は見てね♪

{netabare}
【アイアンボトム・サウンド】
アイアンボトム・サウンド(英語: Ironbottom Sound)
は、ソロモン諸島のサボ島、フロリダ諸島の南方、ガダル
カナル島の北方に存在する海域(海峡)のことです。
太平洋戦争中、日米の大消耗戦となったガダルカナル島の
戦いにより多数の艦船、航空機がこの海域に沈み、海底を
鋼鉄の残骸が埋め尽くしていることから、
アイアンボトム・サウンド(鉄底海峡)と称されるように
なりました。
現在は、スキューバ・ダイビングの名所として有名に
なっています。


【太平洋戦争時この海域で行われた主な海戦】
{netabare}
・第一次ソロモン海戦(1942年8月9日)
・サボ島沖海戦(1942年10月11日 - 12日)
・第三次ソロモン海戦(1942年11月13日 - 15日)
・ルンガ沖夜戦(1942年11月30日)
・い号作戦・フロリダ沖海戦(1943年4月7日-15日)
・ルンガ沖航空戦(1943年6月7日-16日)

{/netabare}

【この海域に沈んでいる艦船】

《大日本帝国》
{netabare}
・暁 - 吹雪型駆逐艦。第三次ソロモン海戦で沈没。
・吾妻山丸 - 陸軍徴用軍隊輸送船。
第一次増援輸送船団(第2師団)で沈没。
・綾波 - 吹雪型駆逐艦。第三次ソロモン海戦で沈没。
・伊号第一潜水艦 (初代)
・伊号第三潜水艦
・鬼怒川丸 - 陸軍徴用軍隊輸送船。
第二次増援輸送船団(第38師団)で擱座。
・九州丸 - 陸軍徴用軍隊輸送船。
第一次増援輸送船団(第2師団)で擱座。
・霧島 - 金剛型戦艦。第三次ソロモン海戦で沈没。
・笹子丸 - 陸軍徴用軍隊輸送船。
第一次増援輸送船団(第2師団)で沈没。
・高波 - 夕雲型駆逐艦。ルンガ沖夜戦で沈没。
・照月 - 秋月型駆逐艦。
第四次輸送作戦(鼠輸送)で沈没。
・比叡 - 金剛型戦艦。第三次ソロモン海戦で沈没。(自沈)
・宏川丸 - 陸軍徴用軍隊輸送船。
第二次増援輸送船団(第38師団)で擱座。
・吹雪 - 吹雪型駆逐艦。サボ島沖海戦で沈没。
・古鷹 - 古鷹型重巡洋艦。サボ島沖海戦で沈没。
・巻雲 - 夕雲型駆逐艦。ケ号作戦で沈没。
・山浦丸 - 陸軍徴用軍隊輸送船。
第二次増援輸送船団(第38師団)で擱座。
・山月丸 - 陸軍徴用軍隊輸送船。
第二次増援輸送船団(第38師団)で擱座。
・夕立 - 白露型駆逐艦。第三次ソロモン海戦で沈没。
{/netabare}

《連合国》
{netabare}
・アーロン・ワード - グリーブス級駆逐艦。
い号作戦で沈没。
・アストリア - ニューオーリンズ級重巡洋艦。
第一次ソロモン海戦で沈没。
・アトランタ - アトランタ級軽巡洋艦。
第三次ソロモン海戦で沈没。
・バートン - ベンソン級駆逐艦。
第三次ソロモン海戦で沈没。
・ブルー - バッグレイ級駆逐艦。
1942年8月23日、駆逐艦江風の雷撃により沈没。
・キャンベラ - ケント級重巡洋艦。
第一次ソロモン海戦で沈没。
・コルホーン - ウィックス級駆逐艦。
1942年8月30日、日本機の攻撃により沈没。
・カッシング - マハン級駆逐艦。
第三次ソロモン海戦で沈没。
・ド・ヘイヴン - フレッチャー級駆逐艦。
1943年2月1日、日本機の攻撃により沈没。
・ダンカン - グリーブス級駆逐艦。サボ島沖海戦で沈没。
・ジョージ・F・エリオット - 輸送船。
・グレゴリー - ウィックス級駆逐艦。
1942年9月5日、駆逐艦夕立の雷撃により沈没。
・ジャービス - バッグレイ級駆逐艦。
1942年8月9日、日本機の攻撃により沈没。
・ジョン・ペン - 輸送船。
・カナワ - 給油艦。
1943年4月8日、日本機の攻撃により沈没。
・ラフィー - ベンソン級駆逐艦。
第三次ソロモン海戦で沈没。
・リトル - ウィックス級駆逐艦。
1942年9月5日、駆逐艦夕立の雷撃により沈没。
・モア - 掃海艇。
1943年4月7日、日本機の攻撃により沈没。
・モンセン - グリーブス級駆逐艦。
第三次ソロモン海戦で沈没。
・ノーザンプトン - ノーザンプトン級重巡洋艦。
ルンガ沖夜戦で沈没。
・プレストン - マハン級駆逐艦。
第三次ソロモン海戦で沈没。
・PTボート5隻-PT-37,PT-44,PT-111,PT-112,PT-123
・クインシー - ニューオーリンズ級重巡洋艦。
第一次ソロモン海戦で沈没。
・セミノール - タグボート。
・サーペンス - リバティ船。
・ヴィンセンス - ニューオーリンズ級重巡洋艦。
第一次ソロモン海戦で沈没。
・ウォーク - シムス級駆逐艦。
第三次ソロモン海戦で沈没。
{/netabare}
この作品に限らずミリタリー系の要素を萌え要素と絡め
ゲーム、漫画、アニメ等様々なコンテンツが溢れかえる
現代の日本。
その手段に対しては様々な意見や見解があるかと思います。

だからと言って決して身構えて観なくてもいいし、単純に
アニメとして楽しんで、そして1人でも多くの方がこの歴史
を知り、感じて頂けるきっかけになれば良いと私は思いま
す。

繰り返してはいけない悲劇。

アイアンボトム・サウンド。
海底の奥深くで…。

{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 40
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

ミステリー仕立ての劇場版は、志(こころざし)高く秀麗な「象徴主義」の香り

先日、「この世界の片隅に」とダブルヘッダーで観てきました。

上映時間の関係でたまたま「このせか」の方を先に鑑賞したのですが、これが・・・{netabare}呉鎮守府とか戦艦大和とか重巡洋艦青葉とか{/netabare}色々出て来て・・・お前、狙ってたな!?というレベルで、観ていて、{netabare}呉軍港が繰り返し米軍の空襲を受ける{/netabare}シーンとダブって「劇場版艦これ」が「このせか」に狙い撃ちされて大破着底させられてしまう悪夢を見ているような憂鬱さを感じてしまい、これは観る順番を間違えてしまったかも?とちょっと後悔してしまいました。

で、そういうナーバスな気分を引きずったまま本作を鑑賞し始めたのですが、見始めすぐに「あれ?これやっぱり面白い?」となって、見終わった頃には、やはり大きな満足感と、また早く観に来たいという気持ちが残りました。


◆ミステリー仕立ての「象徴主義(*)」アニメ

本作の内容については、一度鑑賞しただけではまだまだ消化不足で、再度の鑑賞後にまた考えていこうと思いますが、見終えた直後の印象は、

まるで19世紀末のイギリスやオーストリアで興った象徴主義 Symbolism 絵画(ラファエル前派などが有名)をイメージさせる、秀麗で神秘的(ミステリアス)な、スピリチュアルな暗示に満ちたアニメ作品

・・・というものでした。

まあ最後の「スピリチュアルな暗示に満ちた」という部分が大切なのですけどね(※ここで「鎮魂の祈りに満ちた」とはっきり書くのは私には役不足でしょう、きっと)。

(*)象徴主義は、19世紀後半に隆盛を極めた写実主義/自然主義の美術・芸術潮流に反旗を翻し「目にみえない人間の魂を象徴的に描き出す」ことを目指した文芸運動。

確かに本作は、観客動員数や話題性など、目に見える部分で「このせか」に"してやられた"格好になっていますが、個人的には事前の期待値を超えて楽しめた印象的な作品となりそうです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 23

65.8 9 2016年秋(10月~12月)アニメランキング9位
ゼーガペイン ADP(アニメ映画)

2016年10月15日
★★★★☆ 3.8 (36)
167人が棚に入れました
千葉県の舞浜南高校に通う「ソゴル・キョウ」は、幼なじみのGF「カミナギ・リョーコ」やケンカ仲間の悪友たちに囲まれて、たったひとりの水泳部を再興する為に奮闘していた。日々の生活に小さな不思議がいくつも重なり、やがてキョウは世界の秘密に気付いてゆく。くり返される日常――――それはまさにループする世界だった。

実験場として世界を改変しようとするガルズオルムと、永遠の夏に閉じ込められた人類の戦いはたったひとつの希望、光の鎧ゼーガペインと「ミサキ・シズノ」の微笑みによって大きく変化してゆく。

声優・キャラクター
浅沼晋太郎、花澤香菜、川澄綾子、朴璐美、牧野由依、渡辺明乃、坪井智浩、柿原徹也、戸松遥、甲斐田裕子、久野美咲

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

総集編を観に行ったはずが!完全新作だった?何を言ってるかわからねぇと思うがとりまもう一回『ゼーガ』観ような!?っていう強烈な強要

2006年春~夏にかけて放送されたサンライズによるテレ東夕方2クール枠のロボットアニメ『ゼーガペイン』
その10周年に併せてシリーズ全26話の映像素材とパチスロ版用カット、さらに新作カットで作られた2時間作品
2週間の限定劇場上映と劇場限定BDの販売、配信の同時開始
11/25には通常版BDを販売予定


千葉県舞浜で暮らす高校生1年生のソゴル・キョウはある日世界の異変に気付く
自分達が暮らす世界が量子コンピューターによって再現された仮想空間であること
世界人類は既に息絶えて滅びていること
自分達はデータでしかない実体を持たない存在であること
彼と仲間達は光装甲を持つロボット兵器、ホロニックアーマー「ゼーガペイン」に乗り込み人類を仮想世界に拘束し続けようとする敵との戦いに身を投じる・・・


総集編と聞かされていたのでてっきりテレビシリーズの美味しいところを掻い摘む作品なのだとばかり思っていました
が、冒頭からオイラの知ってる『ゼーガ』とは何か違う???
もしかして『マクロス愛おぼ』や『エウレカポケ虹』のようなifストーリーの映画なのか???
そうこうしてるうちにも話は進み、ラストカットでやっと理解しました
そうか、これはテレビシリーズを補完する作品なのだと(笑)


つまり今作、『ゼーガペイン』という作品の設定を十分に理解した上で視聴することを前提とし、さらにテレビシリーズへと橋を繋いでるんです
総集編なのにw
確かに映像素材はテレビシリーズの流用がのほど
なのにお話は完全新作なんです
テレビシリーズの名場面が劇場で拝めると期待していたのになんだこれはw
なんなんだこれはw


最初の違和感の正体は新キャラクターがちょいちょい存在していること
あまり話しに絡むキャラではないが、よくよく考えるとテレビシリーズでは名前だけが語られていたキャラだったり、パチスロ版の為に新造されたキャラだったり
結果的にパチスロ版を含むシリーズ全てを補完しているのが今作なのだと気付かされます


作中では今作がテレビシリーズと明白に繋がっていることを示唆する描写が随所に発見することが出来るも、具体的な説明は無いに等しい
ですからテレビシリーズを観て今作の世界観や設定を十分に理解してる人にしか視聴が薦められませんw
一見さん完全シャットアウトです(爆


ゼーガといえばやはり声優抜きには語れません
昨今も活躍が目まぐるしい浅沼晋太郎と花澤香菜の二人を発掘したのが何を隠そう『ゼーガ』だったからです
声優としてほぼ経験の無かった二人の初々しい演技が逆に高校生らしさを醸し出していると評価を上げる一因になっていました
今作収録に当たり、二人の芝居が見事に10年前のイメージに戻ってるのには拍手
声優って本当に凄いですね、高校卒業から10年経っても高校生に戻れるんですよ?
面白いのが新キャラのキャストに戸松遥や久野美咲といった『ゼーガ』放送時にはデビューしてなかったメンツがさらっといること
映像は2006年当時とのギャップを埋める為か、今風に描かれたり無理にクオリティを上げたりしてない
要は画は古いんだがキャストは新しいというなんとも不思議な感覚に襲われます


全体的に説明に尺を割いていない、時系列の前後が繰り返される、唐突な回想やモノローグやカットインといった情報量の多さ、肝心のゼーガペインがなかなか出てこない(笑)、その反面に現実と仮想空間に差異が無く判別しづらい、カミナギが未来の記憶を持っている理由が不明、といったように映画としての完成度はあまり褒められたものではありません
オイラ自身は『ゼーガ』の魅力とは“非人間達の群像劇”という要素にあるのだと思っているのですが、それも控えめでほぼ主人公一人に焦点を絞ってきています
しかし『ゼーガ』という作品の世界観、そして当時の映像素材でここまで話を膨らませることが出来るというのには感服いたしました
これは新しい映画のアプローチといっていいでしょう


ああ、ですがミナトちゃんを鬱展開の数少ない救いとして機能させるとこだけは以前と同じでしたねw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

しゅりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

セレブラント(ゼーガペインファン)に向けられた痛みの記憶

2006年に2クールでTV放送されたサンライズのSFロボットアニメ、ゼーガペイン。
TVアニメ放送時はDVDの売り上げが低調で多少物議を醸したようですが
放送終了後もスタッフとセレブラントを名乗るコアなファンに愛され続けているアニメです。
その10周年企画として2週間限定で2016年10月15日よりイベント劇場公開されたのが本作。
公開と同時に劇場でBD販売、データ配信も開始というガンダムUC型の商業展開がされています。

簡単なあらすじとしては・・・
千葉県の舞浜に暮らす男子高校生ソゴル・キョウは自分のいる世界が
既に生物としては滅んでしまった人類のデータを集めた量子コンピューターの中であることに気付く。
人類を滅ぼし世界を実験に都合の良い環境に改変しようとする敵:ガルズオルムと戦うために、
人類側の抵抗組織:セレブラントが開発した機動兵器:ゼーガペインに搭乗して戦うというもの。


今回タイトルについた「adaptation」という単語から前評判は
TVアニメを元にして多少脚色した総集編のような地味なイメージだったと思います。
私も新キャラクターが出た分のストーリーが少し追加されるくらいかと予想していました。
ところがふたを開けてみると世界観はともかくストーリーはTVアニメとは別物になっていました。

映像はTVアニメとパチンコ展開時の既存映像を元に本作用の新規カットを加えた物ですが
台詞やシーンの繋ぎ合わせを大幅に変更されているのが本作の特色です。
似たような作品が以前にあったとは思いますが私の知識が浅く何とは言いにくいです。

台詞については全編新録とのことで、同じ声優さんでも10年の時間でだいぶ
演技が変わっていると感じる方がいらっしゃいました。
世間的には花澤香菜さんの演じるカミナギ・リョーコの演技が注目されていたと思います。
10年前は棒読みを揶揄されたキャラクターですが、印象をそのままに棒読みのない好演をされています。
個人的にはゆかなさんと井上麻里奈さんの演技が少女らしく聴きごたえがありました。
あとはシマ司令役の坪井智浩さんの台詞で語尾が若いころの若本規夫さんみたいな
響きに感じるところがあり、ドキドキしていたことがありました(笑)

物語については色々と込み入った設定が多いアニメなのでなかなか忙しなく、評価が分かれる印象です。
そもそも26話使って描かれた世界観を2時間ちょっとで描いている作品です。
本作のみでは何のことやらなところが多いため、1回はTVアニメの視聴をオススメします。
事前知識があればある程度おもしろく観ることができるのではと思いますが、
TVアニメと比べて設定や人物描写に矛盾を感じてしまうところがあるかもしれません。
基本的にそういった矛盾が粗として見えてしまうとマイナスイメージが大きいですが、
矛盾も故意に散りばめられているのではと勘ぐれるアニメになっています。

このアニメでは記憶が重要なキーワードになり、各キャラが忘れてしまうことの痛みに苦しみ、
知ってしまった知識の重さに苛まれる姿が描かれます。
さらに記憶は時間が経って事実からかけ離れた印象になることが多くあります。
作中の設定からそういった記憶の変化が発生しやすいために、回想やモノローグどころか
現在進行で描かれるシーンすら本当のことか怪しく思えてしまうくらいです。

また、主人公であるキョウが哲学や量子力学などの話をしており、
観測者などの用語も出てくるためもしかしたらTVアニメ、本作のどちらにしても
複数の観測者がいてシーンごとに別々の印象で物事が描かれているかもしれないと感じてしまいます。
本作についてはそのような不安定な印象の世界に存在するキョウが
世界や周囲の人々とどう関わり、どのように心を動かしていくのかが話のキモになっていると思います。


視聴して、こうして拙いながらレビューまで書いてみると
この映画のみで言えばそこまで高評価にはならないとは思います。
しかし、ゼーガペインで映画を作るなら…という考えでは正解の映画だと信じています。
あまり多くの人には薦められないですが、TVアニメのゼーガペインに良い印象をお持ちの方には
是非とも観ていただきたいし、この後の展開も期待したい作品でした。





2016/10/16投稿
2016/10/17改訂

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ゼーガペインはやはりゼーガペインだった。

TV放送10周年記念の劇場版アニメ。
とは言え、もう8年前の作品です。
そもそもTV版が難解で、良く理解できなかったのが正直なところ。
劇場版でも、やはりちんぷんかんぷんでした。

あれ、こんなアニメだっけ?
とハテナ状態での視聴でした。
だって、花澤さん演じるリョーコの登場が少ない。
{netabare}ヒロインがシズノに交代していました。{/netabare}

それに、2クール作品を2時間弱にしたものだから、展開が早い。
目まぐるしく変わるストーリーについて行くのがやっと。
そのせいか、人心の機微を描くことが貧弱だと感じました。

一種、哲学じみた側面をもつロボットアニメ。
ラストもモヤモヤです。
ただ、花澤さんが10年前のコピーとして、下手めに演じていたのはわかりました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

65.3 10 2016年秋(10月~12月)アニメランキング10位
黒子のバスケ ウインターカップ総集編 ~涙の先へ~(アニメ映画)

2016年10月8日
★★★★☆ 3.8 (18)
109人が棚に入れました
準々決勝・誠凛VS陽泉戦と準決勝・誠凛VS海常戦を描く。

声優・キャラクター
小野賢章、小野友樹、斎藤千和、細谷佳正、浜田賢二、野島裕史、諏訪部順一、中井和哉、折笠富美子、木村良平、小野大輔、鈴村健一、神谷浩史

65.0 11 2016年秋(10月~12月)アニメランキング11位
劇場版 暗殺教室 365日の時間(アニメ映画)

2016年11月19日
★★★★☆ 3.7 (39)
237人が棚に入れました
TVアニメ「暗殺教室」に新規オリジナルシーンが加わえた総集編となる。

声優・キャラクター
福山潤、杉田智和、伊藤静、岡本信彦、逢坂良太、内藤玲、田中美海、矢作紗友里、松浦チエ、洲崎綾、佐藤聡美、川辺俊介、金元寿子、渕上舞、宮下栄治、山谷祥生、水島大宙、間島淳司、木村昴、沼倉愛美、斎藤楓子、河原木志穂、日野未歩、植田佳奈、浅沼晋太郎、高橋伸也、はらさわ晃綺、諏訪彩花、下妻由幸、藤田咲、緒方恵美
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

卒業した渚くんが、E組に行くと…

 TV放送最終回に描かれなかった卒業後、E組のみんなで集まる前日にE組に訪れた渚くんと業くんが、思い出に浸るお話だったです。

 総集編と謳っている通りTV放送の場面が、そのまま出てきたりするけど、うまい具合に二人の会話に合わせて、名場面を思い起こすです。特にTV放送後半が多かったです。
 でも暗殺教室を初めて見る人には、やはりTV放送全話を先に見たほうが、いいかなぁです。

{netabare} 印象に残るのは、業くん初登場の出来事、渚くんの決意、渚くんと業くんの喧嘩。特に長く描かれたと感じたのは、殺センセーが校舎周辺に閉じ込められ、E組みんなで助けに行った時の最大のヤマ場だったです。
 E組皆と殺センセーとの別れの時、出欠をとる場面は見てきた人には知られているけど、劇場だとTV放送より妙に長く感じたのは、私だけだろうか?だったです。{/netabare}

 でもそれ以外も含めてすべてが、渚くんと業くんにとって懸け替えもないない体験だということを見せてくれた劇場版だったでしたです。
 E組にたたずむ2人の姿は、どことなく雰囲気が良かったです。未来に向かって進んでも、いつまでも殺センセーのことを忘れないでいる。確かにこんなクラスメイトや先生がいたら、いいでしょうねです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

buon さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

殺せんせーとおまけたち

どうも、私の得意ではない総集編です。
総集編たちの中では良い方です。
しかし、暗殺教室としては悪い方です。

教室、
学校もので部活ものでなく恋愛ものでもない、
数は少ない学び系です。もちろん、『暗殺』はありますが。

こういう作品って過程が一番の盛り上がりどころ。
そして、殺せんせーの最後は余韻に当たります。

生徒たちが殺せんせーの教育を受ける前はどうだったか、
どう失敗してどう成長したか、
何が変わらなくて何が変わったか、
そこが面白いところじゃないでしょうか。

この作品の大半は殺せんせーの最後に時間が割かれています。
過程があっての余韻なので、
そこを差っ引いて余韻をメインにされても困ってしまいます。

それなら、10年後設定にして、
それぞれの生徒の過去に2分ぐらい充てて数十秒ほど今の話をした方が良かったのでは。

そもそも現在・未来の話は読み手が想像して楽しむところなので、
それを明確に示すのも考え物ですがね。

そんなわけで、
暗殺教室としては優れた作品ではありません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

64.9 12 2016年秋(10月~12月)アニメランキング12位
亜人 第3部 - 衝戟 -(アニメ映画)

2016年9月23日
★★★★☆ 3.7 (38)
376人が棚に入れました
「これが、カウントダウン開始の合図だ」 第2ウェーブ――“浄化"が始まった。石丸、桜井、岸、甲斐、李……リストの順番通りに殺されていく要人たち。だが、日本政府は断固としてテロリストには屈しない姿勢を貫く。水面下で動く、警察、対亜特選群、自衛隊、米国国防総省、そして、亜人管理委員会役人・戸崎と高校生亜人・永井圭。「第2ウェーブの終了とともに、我々は次のウェーブへとコマを進める。第3――それが、最終ウェーブだ」 圭は、亜人である佐藤を無力化するための策を練るが、彼の気付かぬところで計画は綻びを見せ始めていた……。ついに動き出した、亜人過激派集団。史上最悪最凶のテロリスト・佐藤の真の狙いとは――? 佐藤を止めるのは、誰だ。

声優・キャラクター
宮野真守、細谷佳正、福山潤、大塚芳忠、平川大輔、櫻井孝宏、小松未可子、木下浩之
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

衝撃に備えたほうが、良いかもしれないです。 +

 このレビュの昨日、家に帰るのが面倒くさくなったです。宿泊した近辺に上映劇場もあったこともあり、とある地方で早朝、初日観ることできたです。平日早朝の少ない客入りで、見易かったです。

 週替わりの亜人キャラによる週替わりでトークショーがあるです。{netabare}最初は、圭、中野、戸崎のトークで中野が一人で盛り上がったです。{/netabare}

 前回の最後の方で佐藤の予告した第2ウェーブが、開始されるです。最初のターゲットをいきなり捕らえていて・・・・、スタートだです。現実なら許されない非人道的暴挙だったです。

 これまでのお話と比べ物にならない展開、アクション凄かったです。長かったような印象だったです。

 佐藤を止めるために圭達が、いろいろ対策を練っている。情に流されない淡々とした圭らしいキャラが見ものです。そのさなか、佐藤の行動を先回りするために情報収取にむかった{netabare}戸崎、下村だったが、戸崎が外人に捕まってしまうです。外人にもまさかの〇〇〇が、いるでしたです。

 下村は情報を手に入れながらも、戸崎助けたいためにその情報を圭達に隠し、救出に向かうことに・・・。下村の隠された過去も明らかになるです。
 その結果、佐藤の計画が終わりに近づいてしまうです。佐藤の余裕な犯行予告。救出した戸崎の行動によって、チャンスが得られるです。

 佐藤を止め、第2ウェーブを阻止すべく対亜という部隊の最後の保険として、待ち伏せる圭達です。ここでも佐藤は、考え付かない兵器を使って、対亜の装備の無力化し、警備を混乱させるです。
 待ち伏せで、佐藤と対峙する圭。作戦がうまくいったと思いきや、またも佐藤の圭達も思わない能力のまえになすすべ無かったです。第2ウェーブが成功してしまうです。

 最終ウェーブになるのか?、佐藤が最後のターゲットから奪った兵器を使い、国を脅すです。それを見た一般人たちが暴徒化し、圭の妹に危険が及ぶです。そこに、圭も駆けつけダメだという所に前回最後のところで、逃げようとしていた海斗も駆けつけ間一髪。このあと続くと思ったけど、意外と海斗の出番少なすぎたです。

 圭は、戸崎たちの元に戻った。そこに米国までも介入してきてとんでもない事態に!です。佐藤の行動に恐れと不信を抱いた田中以外の仲間が、戸崎に電話を・・・。{/netabare}圭達、佐藤と最後の戦いに挑むです。
 この戦いにおいても、佐藤はしぶとく圭たちの総力戦が見ものです。本当にまたもだめだと思ったとき、またも思わぬことが・・・。

 最後、{netabare}これでいいのだ!と思うと、佐藤と田中が逃げ出したのか?爆死したのか?意味ありげなラストに、終わりがないのかなぁ?と思ってしまったです。圭が、戸崎に電話で呼ばれた向こうで、戸崎の周りの人員見ると佐藤と田中が逃げ出したとも思うです。{/netabare}

 ホントに展開が今までの2作と比べ物にならないスピード感、圭を中心としたキャラ達の心理が交錯するとでもいうのか?、迫力ある進行と音楽に目が離せなかったです。佐藤が、狂気に満ちてたです。

2016 9.23 +

 週替わりの亜人キャラによる2週目{netabare}は、圭と海斗トークに戸崎少し{/netabare}だったです。{netabare}2人で逃げる話だったななぁです。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

64.4 13 2016年秋(10月~12月)アニメランキング13位
好きになるその瞬間を。~告白実行委員会~(アニメ映画)

2016年12月7日
★★★★☆ 3.6 (97)
447人が棚に入れました
雛は中学の先輩恋雪にひかれ 同じ高校に進学を決意して猛勉強。
幼なじみの虎太朗と桜丘高校に入学する。
冴えなかった恋雪は片思いの相手の為に、休み明けにイメチェンしてモテ始める。
そんな状況に雛は「告白」を決意するけれど――!?

声優・キャラクター
麻倉もも、花江夏樹、代永翼、細谷佳正、松岡禎丞、東山奈央、神谷浩史、戸松遥、梶裕貴、阿澄佳奈、鈴村健一、豊崎愛生、雨宮天、Gero
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

片思いと空振り

 「ずっと前から好きでした!告白実行委員会」と並行のお話のアニメだったです。この手のアニメについて何かということが多いのだが、相変わらず容姿端麗なキャラが織りなす世界観ですねです。わたモテどの太った芹沼さんみたいのが、主人公だと面白くなるような気がするが・・・。

 話は、主人公の 瀬戸口 雛 の中学生のころから始まり前作にも出てきた 綾瀬 恋雪 に壁ドンから一目ぼれすることから展開するです。恋雪の卒業には号泣し、幼馴染の 榎本 虎太郎 と同じ高校に2年後入学するのだが・・・。この虎太郎は、雛に思いを寄せているというありがち三角展開かなぁ?です。

 そこに長髪ツインテール、チャラ男、メガネ男子も絡んでくるですねぇです。前作に出てきたキャラもちょっと登場ななぁです。優、夏樹は、兄妹、姉弟主演というのですかねです。この2人は、終盤重要な展開にからむけど・・・。

 非常に雛の片思いの妄想なのか?思い込み?自分の世界にひたる場面が、多いなぁです。物語が進み、遂に告白の手紙を作って、待ち伏せするのだが・・・・。恋雪もあれだけ雛にあっているのに「気づけバ~カ」と思うこともあるし、雛も虎太郎に「気づけバ~カ」と思ってしまうです。

 夏樹と優が、前作でおめでたになる瞬間を目のあたりにしていた恋雪・・・。その直後、雛上手くいくのかなぁ??{netabare}だったです。虎太郎も熱くなるけど、誰かさんの一言にかわされるのも見どころだけどです。

 一番最後、誰かさんに絶望の淵があっても忘れて少しは、雛や夏樹に日が当たるといいなぁだったと思ったです。恋雪はどこへ・・・?。何でもかんでも上手くいくばかりが、多い{/netabare}恋愛アニメにもこういうのもアリですかねです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6
ネタバレ

プクミン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

一途な女の子の物語

告白実行委員会~恋愛シリーズ~というのがあるらしく、
第一弾:ずっと前から好きでした ← 高校3年生が主体
第二弾:好きになるその瞬間を ←本作品はこれ
第三弾:いつだって僕らの恋は10センチだった ←テレビアニメ全6話

本作品は、第一弾の主役だったキャラの妹を中心とした物語というか視点。

という事で、キャラ紹介、内容、感想です。

{netabare}
・キャラ
[瀬戸口 雛]
物語の中心となる高校1年生の女の子。優の妹で、恋雪が好き。兄の事も好き。
[榎本 虎太朗]
雛と幼馴染で同学年の男の子。夏樹の弟で、雛が好き。
[綾瀬 恋雪]
第一弾でも出ていたあの男。夏樹の事が好き。
[高見沢 アリサ]
雛とは中学からの友人?で、高校もクラスも同じな女の子。

基本的には、高見沢はおまけで、この3人を中心とした物語。
視点も雛を中心としているので、前作よりは分かりやすいです。
というか、前作を知っていたから分かりやすかったのかも知れません。

・内容と感想+気持ち
雛が恋雪と知り合うシーンから始まり、それがきっかけで初恋が芽生えどうのこうの。
本当にそれだけの物語。
ただキャラを絞っただけあって、キャラの気持ちは分かりやすかったです。

開始1分ちょっとで、雛と恋雪が初めて会ったところから始まる。
この時恋雪は転んで雛に怒られるんだけど、その位置と角度からだとパンツは見えないだろ!!
しかもそこから追って行って、雛の壁ドン。
ちょっと狙い過ぎだなぁ~と。

その後、夏樹のクラスメイトと知ると同時に、必然的に恋雪が先輩である事を知るんだけど、そこでなぜ好きになるのだっ!?
心の声「やめとけやめとけ、その男だけはやめとけ」
とか思っていると、高見沢という女が、二人の間に割り込みまくって邪魔をしてくれるんだけど、これはこれでうざい!!

途中、虎太朗が雛の気持ちに気付いてか、
虎太朗「あんな奴のどこがいいんだよっ!」
心の声「全くだよっ!!」

話は進んで行き、雛が恋雪へラブレターを書く。その内容は100点!!その手紙欲しい!!

更に話は進んで行き、優と夏樹が結ばれたところを盗み聞きしていた恋雪は失恋という形になり、ひとり下校をしようとしてたところ、雛が待っていて、
雛「先輩の事が好きですっ!!」
心の声「ぐはっ!!5000ダメージ!!」

ま、ま、ま、まさか…このまま雛は恋雪と付き合うBADENDになるんじゃないかとハラハラドキドキ!!
でも、そうはならず取り合えずホッとしました。
その後、何事もなく終わります。
…虎太朗ENDにならないの?
{/netabare}

恋愛がテーマなのは分かるけど、印象に残るようなところも特になく、特にこれといった感動も無く、普通でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

という訳で第二弾です。

続編というか、これ別視点なんですね。
主人公は2年下に移行。
第一弾カップルの妹と弟のお話。
だからまた幼馴染ってことか。

{netabare}紆余曲折有って未だ結論出ずってところ?
だけど、もう決まっているじゃないかな。
だって、エンディングが笑顔なんだもん。
後味は最高です。{/netabare}

今回は虎太朗が可愛すぎる。
いじられっぱなしで、切れまくる。
純粋で一途で、憎めない。
こんな奴は絶対幸せになるんでしょう。

好きになる瞬間。
それはドラマですね。
だって、出会いはいつも偶然の風の中。
表情だったり、声だったり、しぐさだったり。
気づいたら自然に目で追ってしまう。
そうしたらもう最後、魔法にかかったように・・・
ホント、恋って不思議です。

それにしても、{netabare}ケーキ{/netabare}はどうなったのさ。
絶対気になる。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

64.3 14 2016年秋(10月~12月)アニメランキング14位
モンスターストライク THE MOVIE(アニメ映画)

2016年12月10日
★★★★☆ 3.7 (14)
57人が棚に入れました
物語の主な舞台は、「モンスト」が誕生したばかりの日本。主人公の少年少女が、世界を脅かす強大な敵と、互いの絆を信じて「モンスト」で戦う姿を通じて、友情とは本気で相手に感情をぶつけることだという熱いメッセージを発信していきます。

声優・キャラクター
坂本真綾、Lynn、村中知、木村珠莉、河西健吾、福島潤、小林裕介、山寺宏一、水樹奈々

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

リゼロのスバルとこのすばカズマ、鉄血の三日月が夢の共演………中身の声優さんの事ですが。

ゲーム未プレイ

cast
焔レン:坂本真綾(小学生時代)
焔レン:小林祐介(高校生時代)
水澤葵 :Lynn
若葉皆:木村珠莉
神倶土春馬:村中知
その他:河西健吾・福島潤・水樹奈々・山寺宏一
北大路欣也

主題歌:「夢のありか」ナオト・インティライミ

CMで作画綺麗だなと気になってました、ポケモン的なキッズアニメ映画かと思いきや全年令対象ですね。

話の内容的には単純で90年代映画ロードムービー代表作のスタンド・バイ・ミー かなりモチーフにした子供達の友情物語。

castみて頂ければ分かりますが声優豪華、作画綺麗で恐るべしソーシャルゲームの資金力。
コナンの映画版ぐらいの面白さと完成度です。

ゲーム未プレイでも十分楽しめると思います。
これからはソーシャルゲームの豊富な資金力活かした作品もアニメの柱になっていきそうですね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

島根ではよくあることです

ゲーム未プレイ。
2018年10月5日にモンストアニメ劇場版第二弾公開、ってことでそれを記念して?第一弾に当たるこの作品を9月30日から10月16日まで公式がyoutubeで無料配信することに。
いよっ、太っ腹!
ってことでやっとこさ見ることができました。

{netabare}劇場版とは別に本編に当たるものがweb配信されてて、そっちは全部見てたのですが…そこで幾つか疑問に感じる部分があって、勝手に想像で補っていたのだけどこの劇場版で多少ばかり解決されました。
元々宣伝で内容は大体察しが付いてたのですが…レンの失われた過去とオラゴンとの出会いとアキラの掘り下げってのは予想通り、それ以外にも本編に関わる部分がちょくちょくあって…あれ、これ両方見ないとアカンくないか?

・最初に出てたモンスターのサクラ、あ、こいつ妖精じゃん(“花咲ク絆ノ浪漫譚”参照)、本編の時は全然気付かなかった
・オラゴンの名付け親ミナミだったのか!
・作中「皆風」の看板が出てきてたので4年前にはミナミの親父は退役してた模様
・アキラの指輪も「始まりの指輪」だったのか!え、じゃあ本編の最後アカンのでは…
・ゲンマがおかしくなり出したのはこの時が原因か
・人間に扮してるゲノムが幻魔大戦のカフーみたい、意識してる?
・軍絡みに関しては本編よりも“マーメイドラプソディ”の方が関連強いかも?
・ってか特務自衛隊の偉い人、あれ劇場第二弾でボスっぽく振舞ってる人か?

それと劇場版見るまでは過去の偉人をモンスター呼ばわりするのがどうにも違和感を覚え、「最初の頃は技術も低くて下級のモンスターしか召還できず、その頃に名付けられた名残かな?」と納得させてたのだけど、思った通りそれに近いっぽい。
むしろもそれより予想以上だったかも?
秘密裏に球場跡で子供達に開発中のゲームのテストプレイと偽って遊ばさせてたの、あれを何て呼んでたかは不明だけど…その後アキラの持ってきた未来スマホで特務のエライい人が「モンスト」って名称を知る。
ひょっとしてタイムパラドックス?
意図的なね、ゼルダの時オカの嵐の歌(ムジュラのフラットはあくまでパラレルとして無視する)みたいな。
そうでなければ…劇場版第二弾で明かされてるのかねぇ?箇条書きの方で書いたようにセンジュ?っぽいので。

更には別の方向でもちょっとした発見があったり。
ちょいと前に“はねバド”ってTVアニメがやってて、スタッフがこれと同じ(監督・江崎慎平、脚本・岸本卓、制作・ライデンフィルム)で、なんでもスタジオを代表する作品を作ろうと気を吐いてたらしい(モンストじゃアカンのか?と自分は疑問)。
で、こっちの作品でのひとコマ、
レン「オレはお前達なんか居なくても一人でできるンだよ」
アキラ「レン…お前は甘えてるよ」
レン「どういう意味だよ」
アキラ「父親が居ないのがそンなに偉いのかよ!」
鉄雄「金田ぁ!」
金田「さんを付けろよデコ助野郎!!」
(後ろ2つはウソ)
うん、まぁ、うん。
これで味を占めちゃったのかな?と思ったり思わなかったり。

それとこれは原作ゲームが恐らくそうで、アニメに言ってもしょうがないんだろうけど…アーサーが女なのヤメテクレ、左上の画像のヤツね。
あとデトラビは分かるけどフォックスメタルは4年前のモンスターの方が強そうじゃね?
一度リセットでもしたのかな?
ガブリエルこの後解放されたのか?本編どうだったっけ…。

総評としては、自分はどうしても本編を見てる立場として「新たな発見があって面白かった」が、本編見てない人にはどう映るのかはちょっと分からない。
多分平行して見ないと分からないことが多いのでは…ってかゲームやってないと分からない部分も多いみたいだし。
この際だし本編も見て欲しいトコロ、公式がyoutubeで全話上げてるんだし…この劇場版の影響する範囲は第一期(2016)だけっす。
あと“はねバド”をおもしれーおもしれー言ってる人は見て損は………………どうだろ?{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

子供たちの冒険ですよねぇ

 モンストをやっていると変な女の子とピエロみたいのが現れて、仲間の明が、過去の世界に巻き込まれたことから始まったです。

 他の仲間の小学生時代に行ってしまうわけです。そのほかの仲間たちは、子供らしくモンストしているわけであるです。

{netabare} 子供ながら近寄ってはいけない建物に入り込んだところから、陰謀だかに巻き込まれるです。その建物に入り込んだ時、レン、晴馬、葵は、悪そうな連中に見つからないようにしているのに、皆実とかいうのか後からついてきて、大声で呼んだりするからその苦労が無駄になってしまうです。これがあるから物語は進んでいくわけだけど、見ているだけでこういうのがいると、ふざけんな!と非常にイライラしたです。{/netabare}

 仲間たちで助け合って、トロッコに乗ったり、途中もめたりもしながら目的地に向けて、地元の人とかにも助けられたりする展開は、冒険というか?悪くなかったです。

 めでたし展開だったわけだけど、初めて見たけど私にはレンとか、明とか良く分からなかったなぁでしたです。押さないレンとお父さんが出てくるCNを見て、作画がよかったなぁと思って見に行ったですが・・・。
 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

63.5 15 2016年秋(10月~12月)アニメランキング15位
orange -未来-(アニメ映画)

2016年11月18日
★★★★☆ 3.6 (69)
361人が棚に入れました
「翔にあやまりたいと思っている」 26 歳の春──。須和弘人は、高校の同級生の茅野貴子、萩田朔、村坂あずさ、卒業後に結婚した高宮菜穂、そして、二人の間に生まれた子供と共に、桜の舞う弘法山を訪れた。彼らはそこから沈みゆく夕日を眺めながら、10 年前に亡くなった成瀬翔のことを考えていた。成瀬翔は高校二年生の始業式の日に、東京から松本市に引っ越してきた転校生。すぐに翔と親しくなった須和は、彼と菜穂が互いに思いを寄せ合っていることを知るが、それに気付かないフリをしてしまっていた。そして、17 歳の冬に突然、翔は全てを置いて亡くなってしまう。10 年後、翔の死が自殺だったことを知り、須和の後悔は募る。「自分は、翔から、未来も菜穂も奪ったズルいやつだ」。もしも、あの頃の自分が今の気持ちを知っていたら……須和は奇跡を信じ、過去の自分へと手紙を送る。そこに綴ったのは、これから起こる出来事と、26 歳の彼が抱える後悔と本心。そして、16 歳の自分へ向けたあるメッセージだった。その思いを受け取った 16 歳の須和。手紙の言葉に後押しされ、彼が最後にした選択が、“まだ誰も見たことのない新しい未来"を作り出していく。菜穂と翔がこれから描く未来とは?それを見守る須和の想いとは──。

声優・キャラクター
花澤香菜、山下誠一郎、古川慎、高森奈津美、衣川里佳、興津和幸

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

あの日から、この未来を二人に見せたかった…。

本作品のテレビアニメが放送されたのが2016年の夏なので、今から約2年半前になります。

10年後の自分から届いた自分宛の手紙…
現実での出来事が手紙をなぞらえたように過ぎていくので、否が応でも手紙の信憑性は高まっていきます。
その手紙を出した未来の自分は大きな悔いを残していました。
だから未来に悔いの残らない選択肢を選ぼうとみんなで懸命に努力する…
でも努力が必ず実るとは限りません。

この物語の顛末も決してハッピーエンド…ではありませんでした。
でも振り返ってみると全員がバッドエンド、という訳でもないんです。
そう感じてしまうのは、決して塞がる事の無い心に大きな穴がぽっかり空いてしまったから…

この作品が描いているのは、後悔を未来に残さない「if…」の世界を導き出す物語…
そしてこれまで知ることのできなかった「物語のその後」に触れる物語…
この物語の語り部は須和…

本作の主人公である高宮 菜穂に思いを寄せながらも東京から転校してきた成瀬 翔と、菜穂の気持ちを応援したい気持ちが誰より強い彼が、未来の自分から受け取った手紙には何が書かれていたのか…そしてその手紙をどの様に須和が解釈するのか…

序盤からいきなりコブクロさんの曲に合わせて懐かしい映像と展開が目に飛び込んでくるので、一気に記憶が甦ってくるのが感じられます。
テレビ版の物語が順不同で展開されていくのですが、どれも見覚えのある場面ばかり…
そういえば、どこまでも胸に染み込んでいく優しさと、痛いくらいの友達思いには何度も涙腺が熱くなりましたっけ…

物語は順不同に展開されるテレビ版の合間を縫って新作エピソードが織り込まれています。
だから序盤は見たことのある展開が延々と続く…という構成ではないので、序盤から見どころ満載です。
ただ、殆どいらっしゃらないとは思いますが、いきなりこの劇場版から視聴する一見さんには、難しい作品になっていると思います。

描かれているのはたくさんの笑顔…
その屈託の無い笑顔を見ているだけで幸せな気持ちになります。

テレビ版では苦しい事、悲しい事が沢山あって、何度も涙を流す場面を見てきました。
当然新作エピソードでも涙を流すシーンが無い訳じゃありません。
でも、流す涙の質が違うんです。

そうえいば、この作品のタイトルである「オレンジ」は、この劇場版でタイトル回収されましたが、この作品らしさに溢れていたと思います。

上映時間は1時間強ですが見どころ満載の作品です。
個人的には物語の終わり方に一抹の寂しさを感じてしまいましたが、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌はコブクロさんの「未来」
テレビ版のエンディングでも使用されていたので、とても馴染のある楽曲です。

唯一気になったのは、この作品の上映期間が2週間限定だったことです。
もう少し上映期間が長くても良かったように思いますが…
そして我らが香菜ちゃんの仕事はこの作品でも完璧でしたね。
もう終始耳が幸せって言っていた気がします。

今期の作品の視聴が遅れ気味ですが、それでも時間を作って過去作の視聴を
続けていけたら…なんて思っています^^;

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

須和 これでいいのか? な~んちゃって???

 TV放送のorangeは、かなり菜穂と翔目線での展開が多い話だったと思うです。これは、どちらかというと須和目線での話だったなぁです。TV放送以上に未来の須和と菜穂の心情が、出ていると思ったです。

 最初、ざっとTV放送のおさらいから始まったです。
 そして未来で菜穂達が、手紙を海に流すエピソードが詳しく見れたです。{netabare}バミューダ海域に流れて、菜穂達都合の過去に手紙がタイムスリップ。それを誰かが拾って日時指定で郵便する手はず。これが、うまい具合にいき、このアニメのお話を進めてしまう。誰もが普通こんなことできると思うだろうか?だけど、できなかったらこのアニメは成り立たないと改めて思うアニメだなぁです。

 自分に届いた未来の証拠を同封した手紙を見た、須和目線のお話が始まっていくのだが・・・。これはこれで、面白味あったです。結構、須和は、翔に駄々こねたり、時には手紙より自分を責めている感があるでしたです。翔を助けたい気持ちもありながら、菜穂の幸せを願う姿が、男らしいというのか?須和自身本当に納得できているのか?と思ってしまうです。そんな姿を見て須和に語るアズ、貴子、萩田も見所です。

 で、翔の命を救えた未来は、TV放送と違う未来になっていたです。それが、「須和 これでいいのか?」な未来だったです。菜穂はいいかもしれないけど、須和これからどうしていくのかなぁです。確かに6人+1人笑顔であることに変わりもないのだが・・・。菜穂~~TV放送でも言っていた、「翔が生きてても〇〇を選ぶよ!」とか言っておいて、お前なんだったんだぁ~~です。

また、翔を救うきっかけを翔自身も未練がまだあるのか?笑顔でかあやりたいとか言ってるし。そう何度も君たち都合でことは進むのかなぁです。

 と思った矢先、このオチ何なのかなぁ?と違う未来は????今までのは????。「オイ、オイ」とも受け取れてしまうラストかなぁです。{/netabare}

 にしても、これが本当に届くかなど否定もしたけど、「(手紙が、過去の自分達に)届かなくても出すことに意味がある」萩田の言葉は、どことなく心に染みるものがあったでしたです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

sobako777 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

設定を活かしきれず、チープなエピソードやセリフ

随分と前に、余りにも人気だったので原作漫画を読んでみて、金と時間をドブに捨てたような不愉快な気分になったのを覚えている。確か、作者が途中書けなくなったりもして話題になっていた。内容はきれいさっぱり忘れていたので新たな気持ちでアニメを見てみたが、声優に救われているなーというのが第一印象でやはり不愉快!設定を活かしきれず場当たり的なクサいセリフやチープなエピソードで毎回つなぎ、やたら感動を煽る音楽とこれ見よがしな終盤への展開でごまかしている。声優のおかげで原作よりはマシだったが、それでもストレスにはなった。色々と辻褄合わない部分もあるし、まず、とにかく、キーとなる友情の表現がペラペラ過ぎるし、ヘビーなトラウマに対する対応も上っ面過ぎる。これで愛だの友情だの感じて涙するような、めちゃめちゃ中身の薄い偽善者には育って欲しくないなー、青少年少女の皆様には…って、まあ、余計なお世話だけど…。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

62.1 16 2016年秋(10月~12月)アニメランキング16位
デジモンアドベンチャー tri.第3章「告白」(アニメ映画)

2016年9月24日
★★★★☆ 3.5 (34)
243人が棚に入れました
メイクーモンが突如異変を起こし、レオモンを消滅させてゆがみの向こう側へその姿を消したことで、動揺を隠せない太一たち。「メイクーモンが感染したんだとしたら、原因を探りたい。何か兆候はなかったのか?感染したのはいったいいつなのか?」想像を超えた状況に直面しながらも、何か対策を取れないかと苦闘する光子郎。しかし有効な手立てもなく、なんとか情報を得ようと芽心を問い詰めてしまう。「思い出して下さい。感染の理由を突き止めるには情報が必要です」うなだれ、何も答えることが出来ない芽心―感染を防ぐために光子郎のオフィスに隔離されていたアグモンたちだったが、パタモンに感染の兆候が見え始める…時を同じくしてアグモンたちは、ヒカリに宿った声を通してデジタルワールドに関する重大な秘密を告げられる。「時が…迫る…」そして再び姿を現したメイクーモンとの戦いの中で、その「時」は訪れるのだった。明かされた秘密に苦悩する太一たち。それぞれの想いが交錯する中、彼らはある決意をする…「いつかなんて待ってたら、あっという間に大人になっちまうよな」今、再び 冒険が進化する―

声優・キャラクター
花江夏樹、細谷佳正、三森すずこ、田村睦心、吉田仁美、池田純矢、榎木淳弥、M・A・O、荒川美穂、浪川大輔、甲斐田裕子

61.8 17 2016年秋(10月~12月)アニメランキング17位
CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第1章(アニメ映画)

2016年11月25日
★★★★☆ 3.5 (17)
60人が棚に入れました
人智を遥かに超えた異能を持つ者たち「ブレスド」。太古より人類の歴史を陰ながら操ってきた彼らが、今再び不穏な胎動を始めた。彼らの狙いは何なのか。戦いの暗雲が、世界を覆い始めようとしていた―。「ブレスド」の存在に勘づいた数少ない人間の一人、ジャーナリストのルーシー・ダベンポートが、アメリカのテキサス州にある家を訪ねた。彼女を出迎えたのは、009こと島村ジョーをはじめとするゼロゼロナンバーサイボーグたち。彼らは改造手術により、核兵器ともわたりあえる存在として、冷戦時代から幾度も人類の危機を救ってきた。しかしその後、国連軍ガーディアンズの創設により、サイボーグ戦士たちは人類を守るという使命を離れ、ようやく穏やかな生活を送れるようになっていた。だが、ルーシーの来訪と「ブレスド」の脅威が、ジョーたちを再び新たな戦乱の中へと導く。人は戦いを忘れることはできないのか。人類の未来はどこへ向かうのか。

声優・キャラクター
河本啓佑、福圓美里、佐藤拓也、種田梨沙、日野聡、乃村健次、真殿光昭、佐藤せつじ、石谷春貴
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

誰がために戦う? サイボーグ009 VS X-MEN

石ノ森章太郎先生原作のSF漫画「サイボーグ009」の映像化50周年を記念して制作されたフル3DCGアニメ。2016年に3章仕立てで劇場版として公開。現在はNetflixにて独占配信中です。

脚本・監督を担当されたのは「攻殻機動隊S.A.C.」「東のエデン」などを手がけた神山健治さん。

神山さんと言えば、2012年に劇場公開された「009 RE:CYBORG」でも、同じく脚本・監督を務められた事で記憶に新しい方もいらっしゃるかと思われますが、当時のインタビュー記事に目を通すと「自分の中の正義のルールや道徳観が、石ノ森先生の描いてきたもので出来ていたことに気づいた」なんてものがあって、同氏が石ノ森作品から受けた影響は並々ならぬものである事が伺えます。

神山さんが少年時代を送ったのは冷戦真っ只中の1960年代~70年代。「サイボーグ009」「仮面ライダー」の2大タイトルが世に出た石ノ森作品の黄金期。

原水爆などに代表される、科学技術の兵器への転用が苛烈を極めた時代に、あえて最初の敵役として、多国籍企業、民間軍事会社的な性質を持つブラックゴーストを登場させるなど、「サイボーグ009」は連載初期から、営利主義と環境破壊を下敷きにした科学万能の時代に警鐘を鳴らし、勧善懲悪の枠を越えた正義のあり方を打ち出した、先進的な漫画作品の一つであったと想像されます。

本作「CALL OF JUSTICE」でも、石ノ森先生の提示したテーマは継承されており、疎ましく思いつつも戦いの場に身を投じ、平和への道を模索する悩めるサイボーグ達の姿が描かれます。

「自分達が戦いを放棄しても別の誰かがやってくれる…」と、戦いの日々に疲弊し、これまで映像化されたシリーズの中でも、とりわけ消極的な※1ゼロゼロナンバーサイボーグ達の姿が印象的でした。小説・漫画作品の「2012 009 conclusion GOD'S WAR」における彼等もそうでしたが、人としての弱さがより強調されて描かれている様です。

SF設定については、ブレスドと呼ばれる超能力者が多数登場する関係で、科学描写の曖昧さが目立ち、異能ものを見ているのと同じ感覚に陥る事が度々ありました(汗)原作でも001こと赤ちゃんのイワンが、テレパシーやらテレポーテーションやら、超常現象を起こす描写がありますが、当時は米ソを始めとした国々が、超能力(超心理学)を軍事利用目的でさかんに研究していた程の時代。SFとしての魅力を損ねる事は無かったのではと思われます。

本来SFとして作られたものが、いつの間にかファンタジーの域に足を踏み入れている(その逆もあるけど)という事は、アニメのみならず、小説の分野においても幾度となく繰り返されてきた事ですが、「サイボーグ009」が発表されたのは既に50年以上も前。リメイクを成功させるには、最新の科学事情を踏まえた、より思い切った改変が必要なのではと思えてしまいました。今の目で見ると尚更ですが、突然変異でヒトが※2大自然の女王とか磁界の王とかになっちゃうなんて、いくら何でも信じられませんもの(笑)作中台詞を一部引用させてもらうと「SFとファンタジーの境界面を越えてしまった!」という感じでしょうか。

地味ながら好感が持てた点は、※3加速装置のテクノロジーを補完する説明として「高速移動を制御するには脳の処理速度も上げなければならない」と明確な表現で語られているところ。原作漫画にも※4補助電子頭脳の設定はありましたが、機能についての詳細な記述がなかった様に記憶しているので…やっと説明してくれたかと胸を撫で下ろす感覚に浸れました(笑)

同じく原作由来の"サイボーグは生身の人間には知覚出来ない情報を脳で処理しているので、それによって本来ヒトの持ち得ない意識の獲得が可能になる"という、いわゆる※5ナイトヘッドの問題に、ちょこっとだけ触れられていた点も嬉しかったです。近年ではデジタルネイティブなんて言葉がありますが、多分その延長上にある概念ですね。

攻殻シリーズから電脳っぽい設定(平成版にも首からコードとか、RE:CYBORGではそのまんま笑)をちゃっかり掠め取っている点も◎。原作漫画には無い設定ですが(でも電脳通信はあった!)、時代に則した良アレンジでした。


キャラについて、「サイボーグ009」と言えば、赤い強化服に黄色いマフラー(赤ーいマフラ~♪なんてのもありますが…笑)ですが、本作では柔軟性のある繊維製のものから、硬質な※6ボディアーマーの様なプロテクターにデザインが変更されています。CG作画と相まってかなりゴツく感じ、何となくアメリカンナイズされているよーな印象を受けました。私的には前者の方が日本的で優雅だと思います。針や刃物による刺突攻撃に弱い欠点もあって演出的にも面白いですし…。マフラーは相変らずヒラヒラとはためく布製でとっても長い(笑)

キャラデザはややリアル寄り。「009 RE:CYBORG」に近く、一貫してシリアスな物語が描かれる作品なので、コミカルさを廃している点は気になりませんでしたが、フランソワーズが萌えキャラ寄りのデザインになってしまっていたのにはびっくり。少女らしい大きな目が可愛いんですが、原作色はすっかり失われている様でした(汗)あとピュンマのキャラデザもコロコロ変わるので、イーカゲン安定して欲しい(笑)


総評として、原作へのオマージュシーンがそこかしこに入っている点は楽しめましたが、単調なバトルシーンが多めで、台詞やストーリーにも目新しさがなく、全体的な雰囲気はマーベル・コミックスを題材にしたハリウッド映画という印象でした。SF設定も相応にラフ。上述のブレスドの設定についてもX-MENとほぼ同じで、筋書きまで同作品と酷似する箇所があったので、興醒めしてしまう場面もありました。

また、優れたものが劣ったものを支配する!という様な、選民思想どっぷりの独裁者的な悪人像、良心の声に従え!みたいな漠然とした正義観も、取っ付きやすくはありますが、良い意味でも悪い意味でも古典的で、前者には魅力が、後者には説得力が足りず、時代錯誤的なキャラ像を見る様で、いまいち気がノリませんでした(汗)

アクション面については、やはり加速装置に迫力ありましたが、尖った表現が無く、物足りなく感じる場面が多かった様に思います。009における大きな見所の一つなので、これは取り分け残念な点でした。リアリティの限界を良い意味で無視した、振り切った加速装置アクション満載の、前述「009 RE:CYBORG」は超オススメです。本作を見て加速し足りなかった人は是非そちらをどーぞ(笑)


最後に、酷評気味になってしまいましたが、正義が乱立し、個々人の快楽が優先され、良心の呵責や自己犠牲、利他的精神や勇敢な行動が軽視される昨今にあって、それらをただただストレートに描くという試みは、古臭くはありますが、一定の価値はあるのではないかと、やや贔屓目の評価を本作に献じたいと思います。

攻殻SACの笑い男やクゼ、作者は違いますけど、Fateシリーズの衛宮親子の様な人達が、苦悩しながら戦い続けている様を見ていると、何故かわたしは生身の人物ではなく、鉄腕アトムから始まり、サイボーグ009、仮面ライダーと続いた、人ならざる憂いを帯びたヒーロー達の姿を思い出します。

偽者と本物、2枚のネガを重ね合わせた時、初めて浮かび上がる真の像を見る様に、機械の身体を持ちながら、人よりも人らしくあろうとする者達の姿を見、その系譜を辿り、人が人たらんとする根源とは何? 彼等が命を賭して救わんとする世界とは何? と思索を巡らすと、ついついグローバルな視点で身の回りの世界を見てしまう、(これでも)人の子であるブリキ男なのでした(笑)


それでは、このレビューを書きながら思い出した※7アメリカ・インディアンの一部族、ナバホ族の言葉の引用をもって本レビューの締め括りとさせて頂きます。

「自然は祖先から譲り受けたものでなく、子孫から借りているものである。」

石ノ森作品に触れるきっかけになれば幸いとレビュー綴らせて頂きました。



※1:「黒い幽霊(ブラックゴースト)団」が主に社会との接点を失った人達を拉致改造して作り上げたサイボーグ達。彼等の手先になるはずが、開発者の一人ギルモア博士の裏切りで001~009までが逃走、彼と共に反旗を翻す。0010以降の00ナンバーも存在する。
{netabare}
001(イワン・ウイスキー):ロシア人。脳改造によりナイトヘッドを覚醒させ天才的な頭脳と多彩な超能力を得た赤んぼ。

002(ジェット・リンク):アメリカ人。マッハ5で空を飛べる上、初期型加速装置も内臓している。元不良。やや喧嘩っ早い(笑)

003(フランソワーズ・アルヌール):フランス人。超・視聴覚能力を持つ。半径4km以内の音を聴き分け、周囲50kmを見渡せる。

004(アルベルト・ハインリヒ):ドイツ人。マシンガン、ミサイル、ナイフ、原爆!を前身に内臓。頭脳はクールで心はアツイ!

005(ジェロニモ):ネイティブ・アメリカン。砲弾にも耐える頑強な装甲と、戦車をも担ぎ上げる怪力の持ち主。精霊と会話も出来る!

006(張々湖):中国人。地面にトンネルを掘れる程高温の炎と熱線を口から吐ける。モハメド・アヴドゥルの師匠(嘘)料理が大得意。

007(グレート・ブリテン)イギリス人。体の分子配列を自由に変えて様々なものに変身する。元舞台俳優なので物言いが大仰(笑)

008(ピュンマ)アフリカ人。水中活動用に改造された人。宇宙空間でも長時間生存できる。キャラデザがコロコロ変わる人(笑)

009(島村ジョー)日本人。奥歯のスイッチで起動する多段変速式加速装置を持つ。私生児でハーフという境遇。
{/netabare}
※2:X-MENに登場するミュータント"ストーム"と"マグニートー"の事。{netabare}本作にはプロフェッサーXやローグみたいなキャラまで登場する。パクりパクられの世界なので深くは追求すまい(笑){/netabare}

※3:機械駆動と補助電子頭脳の助けにより、最大時速マッハ3(作品によってはそれ以上とか)で行動できる装置。初期型が002に、改良型変速式が009に内蔵。009以降の00ナンバーサイボーグの殆どに装備されている! 緩衝装置と無摩擦間接のおかげで駆動系へのダメージは軽減されているものの、エネルギーの損耗、摩擦熱による加熱のため使用時間に限界がある。強化服以外のものを身に付けていると空気との摩擦で大抵燃えてしまう。方々から跳躍時と自由落下時の弱点を指摘されているそうな(笑)

※4:原作にある解剖図には記憶用人工頭脳と記述がありますが、本編を読む限り、判断力強化、体感時間の伸長など、脳の処理速度を上げていると思しき描写もある様でした。また初期のエピソードで描かれる、サイボーグに改造されたてのジョーが、ジェット機や潜水艦の操縦を訓練無しに難なくこなしているシーンを見ると、単なる意味記憶だけでなく、洋画「マトリックス」の様に、体感記憶も蓄積されている事が伺えます。{netabare}でも加速装置の体感記憶って誰から抽出したんだろ…スカール様とか?(笑){/netabare}

※5:サイボーグ009連載当初は「ヒトの脳は10%程度しか機能していない」と、知識人、一般人も含めて、まことしやかに信じられていた風潮があった様ですが、実際の所は、脳科学の研究不足に端を発する都市伝説まがいのお話で、この説は近年では否定されつつあります。ただ最新の、ヒトの脳と機械を繋げるブレイン・マシン・インターフェース(BMI)、人工臓器(人口網膜とか人口内耳とか)の研究分野においては、これまで未確認であった脳の適応性、あるいは「超感覚」と呼ばれるものが確認されているそうで、脳に未知の機能が存在しているという点に関しては確実の様です。SF好き、ゲーム好きとしては受け入れやすいニュースでした(笑)

※6:銃弾等から主に胴体部分を守る防護服の事。現実の軍隊などでも採用されている。

※7:直訳するとアメリカのインド人。呼称に迷いました(汗)注釈005の項では原作表現に準拠し「ネイティブ・アメリカン」とさせて頂きました。


余談

キャラデザ含め、CG作画がシャープ過ぎ、長時間見ていると、やや目が疲れるアニメですので、豆知識を一つ。他レビュアーさんから教えてもらったウラワザなんですが、テレビの映像設定(シャープネスなど)を調整してぼやかすと、キャラの輪郭などが心なしか丸みを帯びソフトな印象になります。目がチカチカしてしまう方はお試しあれ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 17
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イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「ジャスティスッ!!!」by S池崎

<2019/3/17初投稿>
昨夜までBS236でやってました。
映画三部作をテレビ用に全12話にして。

映画「009 RE:CYBORG」と同じ監督さん(攻殻SACの方)ということで、その映画が私には珍紛漢紛だったので全く期待せず視聴。


・・・あれ?
わかりやすくて、面白い。

丸みを帯びたキャラクターも
SFとファンタジーの狭間のようなとこも、
みんな仲良く力合わせるところも

昔懐かしい石ノ森009の空気感がよく出てる。
(と言っても原作は子供の頃に途中までしか読んでないし、アニメも昔のテレビシリーズぐらいしか観てないけど(REは久しぶりの009でした))


設定の中の技術とか現代調にアレンジされてるところも多々あります。

でも
「身体は勝手に機械にされたけど、魂は人間のままですよ」
の心意気や悲哀がよく表わされてる。
009シリーズの一番大事なところを大事に扱ってる。

さらに言えば

浮気性のジョーに
ヤキモチを妬くフランソワ

短気だけど気風の良い元ヤンのジェット
クールで熱いハートのハインリヒ

鬼太郎で言うとこのヌリカベポジのジェロニモ

張々湖、グレート・ブリテンの脇役コンビ

有能、意外と高性能で人格も素晴らしいピュンマ

「見た目は赤ちゃん、頭脳と人格はチーム1の大人」イワン

キャラクター一人一人が原作から飛び出てCGになったかのよう。
そして、みんな一人一人にちゃんと見せ場もある。

惜しむらくはストーリーのラスト。
ジョーがどうやって{netabare} ラスボス倒したか、{/netabare} 私の頭では理解できませんでした。
事象の地平線とかとんでもないこと言ってたような。
まるでデウス・エクス・マーキナー。

でもこういうあっさりした終わり方も009っぽいっちゃぽい。

本作では00ナンバーのうち、{netabare} 三人ほど逝ってしまったので{/netabare} 一見続編無さそうな感じ。
でも{netabare} 三人とも最後を明確に描いてない{/netabare} のでシレッと続編作れそうな気もする。
ラストシーンで{netabare} 6人の影に後から3人の影が加わるし。{/netabare}

続編作ってほしいな。
でもあんま人気なさそうだから難しいのか。

個人的にはすごく好きな方の「サイボーグ009」でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21
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ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

XMEN顔負け、超能力者ブレスト

 フルCGの009って不思議に見えたけど、良くできていたです。この009は、TV放送の世界観とは、別物だったです。

 幼い頃に見た知っている009は、ネオブラックゴーストの親玉、部分部分体半分サイボーグの坊主三人組が、合体して地球を離れる。後を追うジョーたちだったが、その宇宙船に乗り込んでいたガンダールだったか?お坊さんの犠牲によって終わったです。
後のTVで見た、イワンを誘拐され宇宙へ出た劇場版だったか?は、敵の本拠地でハインリヒが身を挺して自爆し、ジョーたちを脱出させた。ジョーたちは、ゾラとかいう敵を追って追い詰めたたけど自滅されて、ボルテックス???だったかという力で、ジョーたちが地球へ戻ったのを覚えているです。ハインリヒの追悼で、終わったかなぁ?です。

 この009では、それらの事実が全くなく00サイボーグ全員そろっているです。キャラはかなり美化され、イケメンみたくなっているです。殆ど知っているサイボーグ戦士達と殆ど容姿が違う中で、特にジェットリンク、ジェロニモ・ジュニア、ちゃんちゃんこが違っているです。フランソワーズなんか、かなり美人になっているです。

 出てくる敵が、あまりにも人間離れした超能力者で、ジョーたちが束になっても苦戦するレベルの違いすぎて、凄かったです。あんな能力ありえないし、00No.サイボーグでもないと倒せない敵ですよねです。
 また別に00No.サイボーグ全員の能力が、かなり引き立っていたCGアニメだったと思うです。第一章でこれだけの展開だと、次回楽しみですよねです。目立つのは、やはりジョーの加速装置です。あと、よく空飛ぶジェットリンク、ハインリヒの全身兵器、グレートブリテンの変身能力なんか、後半に大どんでん返しあるです。しいて言うとピュンマは、存在感あっても今回能力はあまり出てなかったかなぁです。

{netabare} ルーシーがジョーたちのところに訪ねてきた。いろいろな証拠写真を突き付けて、00サイボーグであることを問い詰める。

 で、戦いたくない気持ちを伝えると、ルーシーが本題に入る。謎の存在ブレストについてとルーシーの父から託されたという謎の箱を手渡す。突如、家の周りの天候が変わり、ひょうだか氷の塊の攻撃を受ける。イワンの能力により、敵の位置が判明。大富豪かなんかのカウボーイ姿の親父で、天候を操る能力に苦戦する。
 イワンが敵の能力の正体を推測し、ジョーとジェットリンクの能力より何とか倒すことができるです。
 
 国連に救助を求めると、すぐ様に敵の攻撃を受ける。変な仮面をかぶった男による重力を操る能力にまたもや00No.サイボーグ総動員しても苦戦するです。イワンのサイコキネシスで激戦の末、勝利をつかむも、ルーシーの持ってきた過去の写真に写っていた男だと気づき驚くです。これが高校教師として生活送っていたわけだから、さらに驚きです。
 ブレストは不老不死と言ってても、倒されると簡単に死ぬし・・・。ブレルトって、ミュータントみたいです。
 イワンは疲れて寝るわけだが、結構可愛いです。

 国連のガーディアンが到着するも、現状のありさまにジョーたちが疑われ、連行されることになるのだが、謎のミサイルによって攻撃を受け、またもやジョー達が疑われ戦闘になってしまうです。
 住む家を追われ、空母でひとまず後にする。国連に潜む潜むブレストによってイワンを狙われることになるです。{/netabare}

 次回予告もあったけど、どうなるのかなぁ?です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

58.9 18 2016年秋(10月~12月)アニメランキング18位
チェインクロニクル ~ヘクセイタスの閃~ 第1章(アニメ映画)

2016年12月3日
★★★★☆ 3.4 (13)
79人が棚に入れました
世界のすべてを記述した本“チェインクロニクル”を巡る物語。

最果ての大陸“ユグド”。
住人達は自分たちの住むその大陸が、世界の広さのすべてだと思っていた。 大陸はいくつかの領地に分かれ、それぞれの地に王が存在していた。 各勢力によって、小規模戦闘が起きる事はあっても 諸王たちの円卓会議により選ばれた“盟王”によって、バランスが保たれていた。暗黒の魔物“黒の軍勢”が現れるまでは—。

「全ては闇に覆われる…」黒の軍勢に挑んだユーリ率いる義勇軍だったが、力及ばず敗退。
さらにはチェインクロニクルの半分を黒の王に奪われてしまう。
黒の王によって占領されてしまった王都。その王都から撤退する最中、ユーリたちはたった一人で黒の軍勢と戦う少年と遭遇する。

この世の全てが記述された本“チェインクロニクル”をめぐる、
黒の軍勢と義勇軍たちの世界の命運を懸けた戦い、そして“キズナ”の物語が、始まる-。
ネタバレ

jujube さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

これはサブキャラが美味しいw[完走後追記]

3話まで視聴。ゲーム未プレイ。
最初は可も無く不可も無くという無難な出だしだったんだけど、3話からちょっと楽しくなってきた。

1話、2話までであらすじレベルで言うと、
世界を滅ぼそうとする黒の王勢に対して、対抗しようとする主人公ユーリ率いる義勇軍。初っ端から最終決戦やってたけど、義勇軍はあっさり敗退して部隊を立て直す所から始まる。

他に仲間のキャラは、1話で消えた妖精や、帝国のユリアナという姫様とか、ギルドのパーティメンバーとか、めちゃくちゃキャラクターが多くて関係性がまだ良く分からん。
敗退途中の義勇軍がとある村に進軍してくると、アラムという俊敏さと剣の腕の立つ少年(オリキャラらしく視聴者目線での導入の役割を担う)と出会い、パーティに引き入れることとなる。

ユーリcv.石田さんはキャラの背格好に似合わず落ち着きすぎで、さすが義勇軍の隊長だぜ!何もしてないけど人望ありそうだぜ!
キャラデザだとちゃっかりミスりそうな顔してんのに、実際ポカしたら石田さんなのに!てなりそう(笑)

世界観はやんわりと提示されたけど、設定は小出しな雰囲気。(チェインクロニクルという叡智を集めた魔道書?とか)
まだまだ説明不足は続く。

そんな中で、めちゃくちゃキャラ立ってたブルクハルトさん!(姫様お付きの騎士団のエリート?)
お手本のような闇落ちを披露してくれました(笑)
それまでのフラグが丁寧に差し込まれて華麗な闇落ち!いやブルクハルトさん擁護したくなるけどね!
⇒{netabare}新参のアラムの謎能力のせいで、肝心の戦闘シーンで(命かかってる)まさかのタイミングで自分の魔力を勝手に持ってかれる、後で力返して貰ったからって心象良くないよね。
その不意打ちのために、後々闇落ちのきっかけでもある負傷をするわけだし。
そん時はまだ仲間でなかったアラムは(ブルクさんからすると)大して反省せず、才能があるからって迷惑かけられてない他の仲間からは大歓迎されてて。ユーリなんて義勇軍に大推薦までして、唯でさえブルクさん立場無いのに、決定的事件が…
アラムが運良く刀商から貰った名刀をこれ見よがしに持ってるから、ブルクさん盗みじゃないのか?って。ムッとしたアラムは子供っぽい意地で貰った商人の名も言わずに、盗みの嫌疑も晴らさない。ますます疑わしいってなったら、刀商本人登場で俺があげたよ〜ってw本当ブルクさん弄ばれてるw穴があったら入りたいwww
そんなブルクさんに追い打ちをかけるかのように、姫様の命で別行動、それもユーリ達に付いていけと。(アラムの面倒見てやれ的な)
俺は姫様の為に生きてきたのに、負傷した足手まといなんて要らないのですかぁああ!(姫様的には、仲間って大事、それをユーリ達と一緒に学んで、のつもり)
まあ姫様もメンタルケア出来なかったんだけど、ユーリも彼のメンタルケア出来なかったね。
とは言え、ブルクさんそんななりしてメンタル弱すぎw
最後は黒の王の先鋭・エロ担セクシー美女の精神攻撃によって、あっさり闇落ち→黒の王パーティに参加。ミニキャラ予告の「ちぇいん黒にくる‼︎」(本編w)に華麗に登場!{/netabare}
…こんなにキャラ立ってたのに、お前オリキャラかよぉぉぉ‼︎

最後の最後まで彼の闇落ちに気づかなかったユーリ勢が無能なのか、余りにも時間が短かったからか、絶妙なラインで誤魔化しつつ、次回へ続く!
(他にも同様に闇落ちの影があるのが、ユーリと他参謀1名。)

これからのユーリ勢と姫様の対応が気になるところ!
ブルクさんをあっさり見捨てるだけの、仲間とは名ばかりの白状なパーティになるのか、時間がかかっても(義勇軍的にオリキャラであんま美味しく無い)仲間を助けに行く情に厚いパーティになるのか、そこが見所だぜ!(どっちでも楽しみ方は見出したw)



2017.4.1追記(最終話完走後)
{netabare}結局最後まで救われなかったブルクハルトさん。。。
ユーリとの扱いの差に泣けるわー{/netabare}

それにしても、ひたすら王道をどう外すかを実践していたように見えた今作でしたね。
視聴者の意表をつこうとして失敗している形に。
矛盾しては無いけど、面白くは無いんだよね、それ。
まさかユーリが闇落ちするとわ!(笑)←皆CMで知ってたっしょ?
ユーリの黒の軍団姿は何アレ?!一人だけ別人じゃないか!
キャラデザどうしたのwww
声はさす石田w悪役らしく変わりすぎ。

うーん、やっぱりゲームならではのキャラ大杉で脚本が扱いきれなかった感が満載だね。
雑多なキャラが戦闘中とかに1言ずつ喋ってくのは、本筋を阻害してテンポを悪くする要因だなと。
キャラデザ色んな人に描かせ過ぎで、戦国武将風まで登場して来た時にはどうしようかと思ったよ。鬼とか言って、和洋折衷な世界観混ぜすぎ。ファンタジーで統一感なさすぎると消化不良起こすもんだね。
そのへんはアプリゲームの弊害ですな。

それにしても姫様が酷過ぎてブルクハルトが報われなすぎたwww
姫様の良いこと言ってる風の台詞が心に響かないよ!

そういうわけで、全体的に評価を落とした今作。
ソシャゲ会社は税金対策にアニメをやるのはやめましょうw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

54.9 19 2016年秋(10月~12月)アニメランキング19位
カゲロウデイズ-in a days-(アニメ映画)

2016年11月4日
★★★★☆ 3.1 (10)
52人が棚に入れました
ウルトラシープ×1stPLACE×アニプレックスの共同プロジェクトとして、MX4Dで公開する体感型4Dショートムービー。

カゲロウプロジェクト」のMV・キャラクターデザインを担ってきた新進気鋭の映像作家"しづ"さんが初監督・脚本を担当する。

声優・キャラクター
寺島拓篤、阿澄佳奈、宮野真守、花澤香菜、保志総一朗、甲斐田裕子、立花慎之介、富樫美鈴、柏山奈々美、畠中祐

計測不能 20 2016年秋(10月~12月)アニメランキング20位
殺せんせーQ(クエスト)!(アニメ映画)

2016年11月19日
★★★★☆ 3.4 (9)
60人が棚に入れました
暗殺教室のスピンオフコミックをアニメ化。

「劇場版 暗殺教室 365日の時間」と同時上映になる。

計測不能 20 2016年秋(10月~12月)アニメランキング20位
CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第2章(アニメ映画)

2016年12月2日
★★★★☆ 3.4 (8)
30人が棚に入れました
人智を遥かに超えた異能を持つ者たち「ブレスド」。太古より人類の歴史を陰ながら操ってきた彼らが、今再び不穏な胎動を始めた。彼らの狙いは何なのか。戦いの暗雲が、世界を覆い始めようとしていた―。「ブレスド」の存在に勘づいた数少ない人間の一人、ジャーナリストのルーシー・ダベンポートが、アメリカのテキサス州にある家を訪ねた。彼女を出迎えたのは、009こと島村ジョーをはじめとするゼロゼロナンバーサイボーグたち。彼らは改造手術により、核兵器ともわたりあえる存在として、冷戦時代から幾度も人類の危機を救ってきた。しかしその後、国連軍ガーディアンズの創設により、サイボーグ戦士たちは人類を守るという使命を離れ、ようやく穏やかな生活を送れるようになっていた。だが、ルーシーの来訪と「ブレスド」の脅威が、ジョーたちを再び新たな戦乱の中へと導く。人は戦いを忘れることはできないのか。人類の未来はどこへ向かうのか。

声優・キャラクター
河本啓佑、福圓美里、佐藤拓也、種田梨沙、日野聡、乃村健次、真殿光昭、佐藤せつじ、石谷春貴
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

やっぱりジョー達、00No.サイボーグだからいいのだ!

 劇場CMや1章の次回予告でやっていた、フランソワ-ズに銃弾を突き抜ける場面の謎がここで明らかになるです。あと、1章でルーシーが持ってきた箱の中身の正体も。
 このアニメの流れは3章と続くけど、特にここでジョーは、自分がどうすればいいかの答えを見つける場面に印象に残ったです。

 ドルフィン3号で前回後にした00No.サイボーグ達、ブレスドの手がかりを追ってハインリヒ、グレートブリテンが、情報収集に動くです。ブレスドと分かりあう方法を模索するため、ブレスドの奇跡の僧侶と言われる爺さんに会いに山小屋に赴く、ジョー、フランソワーズ、ジェロニモです。

{netabare} その爺さんにブレスドの目的など聞いているさなか、一部のブレスドによるものだと告げられる。ジョーは戦わずして打開策はないか話したとき、爺さんによってジョー、フランソワーズは、人間にされてしまう。

 その一方で、ガーディアンズの五十嵐とカタリーナがハゲ上官ピュートルの命令により、00No.サイボーグ達の正確な位置が割り出されやってくるです。湖に潜んでいたドルフィン3号を見つけるため、ロボットで潜水を試みるガーディアン部隊。
 やっとピュンマ活躍ありです。水中でいろいろ巻くけど、長くは持たず五十嵐に残ったギルモア博士たちと共に捕らえられてしまう。

 ジョー達にも部隊はむけられた。ジェロニモは、抵抗するも人間になったジョーたち何もできなかった。ジョー加速装置ができず、フランソワーズが逃げるが敵の銃弾に当たってしまう。その時、ジョーの加速装置を最も必要いう思いに答えたように時間が巻き戻り、フランソワーズ撃たれる前になり、加速装置ができて助けることができたです。ひやひやする場面だったです。ビルスの付き人ウィスの能力に開眼したのかなぁ?です。
 爺さんは、ジョー達に幻覚を見せる能力のブレストだった。ジョーが戦う定めという答えを見つけたとき、消えていなくなった。

 五十嵐の部下ロボットが、操られたような怪行動をとり暴れ、イワンを連れ去ってしまう。後を追うジェットリンクと五十嵐。機械スーツ?を着たブレストが現れ、機械を狂わす液体をジェットリンク達にかけ、イワンを連れ去ってしまった。ジェットリンクも重傷を負うです。

 やっと五十嵐もブレストの存在を認識し、ジョー達に協力をする。ピュートルが怪しいことに疑いを持ち、期間命令も出され真相を暴くため部隊を置いてルーシー同伴で戻ると罠に欠けられ捕らえられてしまうです。

 イワンの位置を特定したジョー達、ブレスドの潜伏工場にカタリーナ率いるガーディアンズとともに乗り込む。
 そこで、親玉エンペラーによって人間進化計画を起きたイワンが、聞かされる。カタリーナもブレストだった。遂にエンペラーと対峙するジョーだが、ガーディアンのハゲ上官ピュートルが乱入し苦戦を強いられる。
 イワンは敵と共に自らテレポートしてしまう。ジョーに今やるべきことを託して。{/netabare}工場からジョー達が脱出したところで、終わってしまう。
 イワンの言ってた意味とは?イワンどうなるのかなぁです。

 ジョーとフランソワーズが人間になった??とき、これが自分の望んだことなのか?を考えるです。敵が来たときの自分の無力さを痛感し、いつもの加速装置を本当に必要だと思うとき、自分がサイボーグでなくてはならないと認識するというのかに起きた奇跡は、2章の大どんでん返しだっとと思うです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

計測不能 20 2016年秋(10月~12月)アニメランキング20位
CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第3章(アニメ映画)

2016年12月9日
★★★★☆ 3.4 (8)
30人が棚に入れました
人智を遥かに超えた異能を持つ者たち「ブレスド」。太古より人類の歴史を陰ながら操ってきた彼らが、今再び不穏な胎動を始めた。彼らの狙いは何なのか。戦いの暗雲が、世界を覆い始めようとしていた―。「ブレスド」の存在に勘づいた数少ない人間の一人、ジャーナリストのルーシー・ダベンポートが、アメリカのテキサス州にある家を訪ねた。彼女を出迎えたのは、009こと島村ジョーをはじめとするゼロゼロナンバーサイボーグたち。彼らは改造手術により、核兵器ともわたりあえる存在として、冷戦時代から幾度も人類の危機を救ってきた。しかしその後、国連軍ガーディアンズの創設により、サイボーグ戦士たちは人類を守るという使命を離れ、ようやく穏やかな生活を送れるようになっていた。だが、ルーシーの来訪と「ブレスド」の脅威が、ジョーたちを再び新たな戦乱の中へと導く。人は戦いを忘れることはできないのか。人類の未来はどこへ向かうのか。

声優・キャラクター
河本啓佑、福圓美里、佐藤拓也、種田梨沙、日野聡、乃村健次、真殿光昭、佐藤せつじ、石谷春貴
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

加速装置、使い過ぎの先にあるものは・・・

イワンが、エンペラーたちと共にテレポートする前に言っていた「君たちにやるべきことがある」何だったのか?カタリーナも連れて、前回工場を脱出したジョー達だったです。

 カタリーナよりエンペラーの恐るべき目的が明らかになり、ジョー、ジェット・リンク、ハインリヒ、ドルフィン3のミサイルに乗って宇宙ステーションへです。{netabare}そこに全開出てきた機械スーツのブレスド?が待ち受け、ジェット・リンクとのバトルです。先に行ったジョー達。その内部で、新たなブレスドの登場で、機械スーツのブレスド?が何なのか?明らかになるです。ジョー、ハインリヒの駆け引きで、エンペラーの目的を阻止できるのだが・・・。

 一方でこのことを知ったエンペラー、イワンと対峙するです。イワンが通信してきて、ジョーをテレポートさせ参戦することに。そこから、エンペラーの潜伏先が明らかになり、00No.サンボーグたちも急行するが・・・。
 大都市や遺跡後を舞台にしたバトルシーンが白熱するです。バイクにのるフランソワーズが絵になってるです。
 エンペラーって、タイバニの楓みたいな能力の持ち主だったです。ジョー苦戦を強いられる中、加速装置の光景がリアルに描かれるのも見所です。ディオや丈太郎の能力みたいに見えてしまうです。
 加速装置でエンペラーと共に行き過ぎた世界?に行ってしまった{/netabare}ジョー、どうなるのかなぁ?でしたです。

 勝利しても{netabare}3人の00No.サンボーグの犠牲になったと見えてしまう結末だと思ってしまう。でもその後、たたずむ影だけの9人の姿は何なのかなぁ?でしたです。生きていたのでしょうか?だったです。{/netabare}宇宙ステーションで身を張ったハインリヒ、ジェット・リンクが凄かったです。でも、その先の展開が、急展開すぎた感がいがめなかったこと、あまりめでたしめでたしに見えなかったところが、ややうんと言えない気がするでしたです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

計測不能 20 2016年秋(10月~12月)アニメランキング20位
映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!(アニメ映画)

2016年12月17日
★★★★☆ 3.8 (6)
26人が棚に入れました
今作はアニメと実写の2つの世界が物語の舞台となる。
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

毛穴世界と西洋足上げ踊りに懸けてた少女

 アニメと実写の融合というのに興味を持ち見に行ったです。巨大クジラの泣き声によって、ケータたちに変化が起きて、OPのゲラゲラポーが始まったです。
 アニメと違いケータの腕などの毛穴が、はっきり見えることに驚くケータ。実写世界の両親や、まわりの変化を目のあたりに驚くです。
{netabare} 陰に隠れて着いてきていたコアラの妖怪をコアラニャンと命名。このコアラニャンが、結構踊る姿や口調、可愛らしいです。ジバニャンも可愛かったです。
 コアラニャンに連れられ、踊れなくなった少女、カナミとの出会いにより、この現象の謎が明らかになっったです。

 踊りだすエンマ大王たちも面白かったです。誰かさんにとりついていた{/netabare}妖怪と、ケータたちの戦いも子供向けな感じだったです。アニメと実写の違いがはっきりし面白かったです。物語は、無事に終わり「これでいいのだ!」でしたです。

 TV放送を見ていないので、このアニメのキャラの事は良く分からないけど、このアニメでなくてほかのアニメでこれをやったら、絵にならないかもでしたかなぁ?です。この映画だから通用するように見えたです。
 ケータの妖怪の命名も単調に見えて特徴をとらえているのは、悪くなかったです。

 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

実写パートとアニメパートがある

実写版なので、実写パートの方が割合多いのですが、星の評価はアニメ部分で行いますね。

予告から期待していた作品でしたが、予想以上の面白さです。

配役が面白いし、ゲスト声優での出演よりレアリティが高いので、次回から積極的に実写を取り入れていってもいいんじゃないかなと思いました。
やっぱり、顔の売れている芸能人は、変に上手くない声の演技をするより、顔を映した方が輝きますよ。

ケイタくんを演じた南出凌嘉さんは実写版あの花の幼少期の仁太を演じた方、
本作オリジナルのカナミちゃん役は浜辺美波さん。みたことのある顔だなと思って調べたら、実写版あの花のめんまでした。うん、めんまの時よりかわいい。
ちなみに実写版咲でも主演だそうですよ。
また、浜辺美波さんは2次元キャラの声も担当されていましたが、お上手ですね。今後の活動に注目したくなりました。

そうそう、話の内容ですが、
毛穴世界(実写)とアニメ世界が逆転しながら進んでいきます。
毛穴世界はわかりやすいですが、普段の世界はのっぺりしているのが普通らしいですw現実的ww
アニメ世界で使われている百裂肉球の必殺技も現実世界ではスピード線や残像効果がかからないのでただの連続パンチにw

他の漫画アニメ実写版よりもよっぽど現実をみているところが面白かったです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

計測不能 20 2016年秋(10月~12月)アニメランキング20位
映画 アングリーバード(アニメ映画)

2016年10月1日
★★★★☆ 3.7 (8)
25人が棚に入れました
映画 アングリーバードは怒りん坊のレッドたちが、大切なたまごを取り返すために冒険の旅にでるアドベンチャーだ。

主人公のレッドは太い眉毛がトレードマーク、三角形で黄色いチャックはお喋りで調子者、大きな体のボムは見た目に反して小心者。個性豊かな3匹がどのような活躍を見せるのだろうか。

jujube さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

子供向けの皮をかぶった、、、

アングリーバード=レッドと仲間達の、歯に衣を着せぬ物言い、辛辣で軽快なやり取り。
日頃、上司に逆らえず社畜やってるサラリーマンにはかなりスッとすることでしょう!
しかしながら、下品なお言葉も散見するので、正直言うと年少〜小学校低学年にはお勧めできない代物。

前半はこの会話のやり取りが多いもんだから、上記のお子様は退屈するかも。
大人はこの会話劇の日常の方が楽しいのだが。
キャラの関係性とか、皮肉を皮肉で返すとかお子様には残念ながらまだ理解できないよな。
ここはサウスパークに近いものを感じる。

後半はアクション満載で、一致団結した仲間が敵陣に乗り込んで行く。この辺はちゃんと子供向けのピクサーぽい。
大人もジェットコースター気分で楽しめば良い。

それにしても敵がやりたい放題の描写、制作者達絶対移民反対派だろって感じましたが。原作者は知らんが。
寛大な心で歓迎しましょう!反対意見は思いやりの無い差別主義者ね!→結果。みたいな。
まあ、この表現もそれで正解だと思うがね。こっちも他人事ではいられない部分もあるし。

ただ劇中では最後ブタの逆襲が無かったから、ブタがこのまま何も無いと思えないが。
制作者2作目に繋げたいとか考えてるかな?
そうなると棘の抜けたレッドはちょっと自分的につまらないなー。

まあでも、同時期に見た「ペット」より断然面白かったよ。自分犬好きじゃないんでね。アホ犬は御免。

こちらのCGも丁寧で、なんと言ってもベビーバード達が愛くるしい!大群で来られると結構怖いが。
これぬいぐるみにしたら宣伝次第で、あの往年の(笑)ファービーを超えられるポテンシャルがありそうなんだが、映画が全然話題になってないので残念すぎる。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

計測不能 20 2016年秋(10月~12月)アニメランキング20位
コウノトリ大作戦!(アニメ映画)

2016年11月3日
★★★★☆ 3.7 (8)
18人が棚に入れました
ひとりっ子で遊び相手がいない少年ネイトの夢は、まだ見ぬ弟と忍者遊びをすること。ある日、物置で古びた「赤ちゃん申込書」を見つけたネイトは、大喜びで「赤ちゃん」を申し込みます。申込書が届いたところは、コウノトリ宅配便社。しかし売上重視になっていた会社は、すでに「赤ちゃんのお届け」を禁止していました。そのきっかけとなったのは、昔のある大事件……。
 ところが、ある手違いから、可愛い赤ちゃんが誕生してしまいます。この会社のNO.1配達員のコウノトリで、お人好しのジュニアは、赤ちゃんを見たとたん、その可愛らしさにメロメロに! ジュニアは会社に内緒で、赤ちゃんを届ける決心をするのでした。でも冒険には危険がいっぱい。迫り来る社長のスパイ、襲い来る“赤ちゃん好き”のオオカミの群れ……次々に起こるおかしなトラブルに巻き込まれながらも奮闘する、ジュニアの「赤ちゃんお届け大作戦」がはじまります!


声優・キャラクター
アンディ・サムバーグ、ケルシー・グラマー、ケイティ・クラウン、キーガン=マイケル・キー、ジョーダン・ピール、ジェニファー・アニストン、タイ・バーレル、ダニー・トレホ

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

機械仕掛けの赤ちゃん

この作品は、「赤ちゃんはコウノトリさんが運んでくる」
逸話を元にしたアニメ映画である。後になって分かったのだが、
どうやらディズニー・ピクサー製作の作品を手掛けたスタッフが
監督として参加しているようだ。とある方からの推薦がなければ、
見る事はなかっただろう。この場をお借りしてお礼申し上げます。

おおまかなあらすじとしては、こんな感じ。
コウノトリ達は、赤ちゃんを人間たちに届ける仕事をずっと前から
続けていたのだが、ある事件をきっかけに、宅急便を届ける
ビジネスへ切り替えるようになった。
主人公ジュニアは、宅配会社の中でも出世欲が特に強いコウノトリだ。
社長から、昇進を告げられ喜ぶが、その際会社に居続けている
人間チューリップを解雇する役を押し付けられる。

彼は、解雇をためらった挙句、チューリップに嘘をつき閉鎖した工場で
働くよう命ずる。そこへ赤ちゃん申込書の手紙が届き、
赤ちゃんを作る機械が作動してしまう。このことを知った
ジュニアは、社長に知られたら昇進できなくなると判断、
2人で赤ちゃんを両親の元へ届けにいくのだが…。

全体を通した感想としては、赤ちゃんが可愛いのだぞということを
終始アピールしているような印象を受けた。赤ちゃんが可愛いこと
に関して、反論の余地はないが余りにも押しつけがましい上に、
脚本が微妙なことも相まってそこまでのめり込むことはなかった。

まずは良かったところから。
ディズニー・ピクサー製作の作品を手掛けたスタッフが参加している
故に作画は高水準。特に、可愛いキャラクターを描くのが上手く
見とれてしまいそうになる程だ。

個人的には狼の集団が好きなキャラクターだ。連携力が異様なまで
に高く組体操を駆使し、終始主人公たちを追い詰めていく様には
流石に笑わざるを得なかった。
これには恐れ入った。この能力を付けようと提案したスタッフ
には尊敬の意を表する。

ここからは気になった所を。
キャラクター設定に相当なブレが生じている。
トーディという鳩は、誰に対しても「ブラー(お前、仲間という意味)」
というのが、これがとてもうっとうしい。ぶっちゃけうざい。
いい加減黙れよと憤りを感じた視聴者がいても不思議ではない。

中盤から登場する狼の群れだが、当初は人間の赤ちゃんを
食おうとしていたのに、赤ちゃんの声を聞いた瞬間、赤ちゃんの
可愛さの虜になるのは落胆した。
(アンパンマンで例えるとさわやか状態である)
今思い返してもなぜ虜になったのかよく分からない。

そして、弟が欲しいネイトの両親が、思い切り不動産ビジネスに
取りつかれていたのに、いきなり「愉快な父さん母さん」に
キャラクターを変えるのも不自然だ。
恐らく、この両親の精神状態はかなり不安定なのだろう。ビジネスを
するよりも先にすべきことがあるのでは?とは思ったが、
スタッフはそこまで頭が回っていなかった可能性が高い。
もしやこれもコメディとして取り入れたのだろうか?それなら納得だ。

ギャグシーンが多いのは構わないのだが、かなり滑っている場面が
多く所々気持ちが冷めていった。早く終わらないかなーと心の中
で呟いていたような気がする。

この作品における一番の大きな問題点は、ストーリー構成の
稚拙さにある。前述したように、赤ちゃんの可愛さを前面に
押し出したバーゲンセールにしか見えないのだ。
赤ちゃんのために、他のキャラクターが操り人形として扱われている
ようにも見受けられる。

もう少し、脚本を練り直そうと提案したスタッフはいなかったのか
かなり気になる所だ。他のキャラクターへの愛着はなかったのだろうか。
え?赤ちゃんが可愛いんだから、そんなことはどうでもいいんだよって?
左様でございますか。

今までの流れを踏まえても、これがやりたかっただけだろと感じる
作品に終わってしまったので特に推奨するつもりはない。
赤ちゃんが可愛く動いているアニメを常に欲している方ならば
見る価値はあると思う。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10
12
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