2016年度に放送されたアニメ映画一覧 103

あにこれの全ユーザーが2016年度に放送されたアニメ映画を評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月05日の時点で一番の2016年度に放送されたアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

64.3 51 2016年度アニメランキング51位
劇場版アイカツスターズ!(アニメ映画)

2016年8月13日
★★★★☆ 3.7 (14)
76人が棚に入れました
四ツ星学園の生徒たちが南の島に旅立ち、「伝説のドレス」をめぐる物語が展開される。

声優・キャラクター
富田美憂、朝井彩加

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

夢は見るものじゃ_な_い_叶える_もの_だよ_輝き_たい_衝_動_に_素直で_い_よ_う

女児向けアーケードカードゲーム『アイカツ!』のテレビアニメ新シリーズで2016年春から始まった『アイカツスターズ!』の最初の劇場版
同時上映付きで本編は59分
『アイカツ!』からは一部を除きほぼ全てのスタッフが交代
世界観を前作と共有しているかは現時点では不明ですが、登場人物は総入れ替え
『プリティーリズムDMF』と『プリティーリズムRL』の関係に似ていると言えます
この劇場版の監督はシリーズとも縁の深い綿田慎也


アイドル界を席巻する国民的アイドルユニット「S4」に憧れる中学1年生、虹野ゆめ
S4が所属するアイドル養成の専門校、四つ星学園にこの春から入学したゆめは、同級生のローラ、小春、あこ、真昼ら共に切磋琢磨のアイドルカツドウ~アイカツする日々
ある夏休みの日、四つ星学園が主催する南国の孤島を3日間まるごと貸しきったリゾートイベント、「アイカツ☆アイランド」が始まり、ゆめら一年生もステージやアトラクションに参加する
オフの時間はビーチやアトラクションを楽しむ傍ら、ゆめの一番の親友にして最大のライバルでもあるローラは、一年生二人組ユニットによるS4との共演を掛けたオーディションにゆめと参加するつもりでいた
しかし諸星学園長は、ローラが辞退すればゆめを憧れの先輩であるS4の白鳥ひめとユニットを組ませると告げ、ゆめとローラがコンビを解消するよう仕向ける
ゆめを想うあまりローラは冷たく当たってしまい、衆目の前で喧嘩になってしまう二人
ローラと喧嘩別れしてしたゆめは、島の中で迷子になってしまうが島の住民でありアイドルに憧れる少女、マオリと偶然出会う
マオリはゆめに祖母を紹介したいと自宅に連れて行ってくれるが、そこで島に言い伝わる「伝説のドレス」の真相を聞かされる・・・


テレビシリーズの地が固まる前に映画化、ということで少しキャラの掘り下げが足りてないようにも思いますが、短い時間の中でよくまとまっている映画になっております
『アイカツスターズ!』はおろか、『アイカツ!』シリーズを知らない人が観ても良いと思います


ポイントは無印『アイカツ!』ではお約束と化していた“ステージ衣装を手に入れる為に奮闘する”というお話を描いている点でしょう
無印では一癖も二癖もあるデザイナーとアイドルが師弟関係のようなものを結び、デザイナーの出す無理難題をアイドルが努力と根性で乗り越えた末にやっとドレスが手に入る
というエピソードが各々のキャラに用意されていたんです


ところが『アイカツスターズ!』の最も大きな新要素が「ドレスメイク」といって自分でドレスを改造出来る様になったことなので、ただでさえセルフプロデュースが鉄則の『アイカツ!』においてドレスすらも自分で用意するようになってしまったんです
なので『アイカツスターズ!』には未だデザイナーと呼べる人物が登場していません


それが今回、新シリーズ冒頭での劇場版ってことであまり変わったことはせず、無印と同じやり口で行こうと思ったのでしょう
ゆめの出自に関しては未だ謎が多い為、ゆめとローラのダブルヒロインにしてお話を広げつつ、その上で結果的に物語の鍵になるのが“ドレスを手に入れるか否か”というところに落ち着いているんです


一見すると単純明快なお話です
しかし今後のテレビシリーズ本編への布石とも言うべき描写も見受けられ、単に番外編というわけでは無いのでテレビシリーズを追いかけている方も観逃して欲しくは無いです
ちなみにS4が4人揃ってライブをするのはこの映画が初ですね
ややぎこちなさの残る初々しい一年生のライブシーンとの対比でS4のライブシーンは圧巻です
テレビシリーズED曲として早くも名曲と名高い「episode solo」を劇場のスクリーンで拝めたのは感無量


クライマックスでS4の一人である夜空と、ゆめの換わりにローラの相方候補に挙がった真昼が姉妹であることを示唆する描写をちゃんと入れたのはgoodでしたねb
てか泣きました;


小春ちゃんとあこちゃんがギャグ要員なのは嬉しいようでもっと他の活躍も観たいな、という複雑な心境でしたよw

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2

pop22 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ゆめ×ローラ

狙いすぎだが興奮した。
だからと言って、かませ犬可愛いローラちゃんが救われることは無い。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

ねこみん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイトルなし

ゆめロラ最高

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

63.6 52 2016年度アニメランキング52位
甲鉄城のカバネリ 序章(アニメ映画)

2016年3月18日
★★★★☆ 3.8 (20)
236人が棚に入れました
2016年4月より放送開始の甲鉄城のカバネリの特別先行版

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

進撃のゾンビ

巨人がゾンビに切り替わった進撃の巨人です。
メインスタッフも大体同じですし。

甲鉄城のカバネリ 序章、は第1話~第3話までをまとめたもののようです。
何処をとってもクオリティの高い作品になっています。

テレビ放送が非常に楽しみです。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 8

63.6 52 2016年度アニメランキング52位
アーロと少年(アニメ映画)

2016年3月12日
★★★★☆ 3.7 (18)
107人が棚に入れました
もしも、隕石が地球に衝突せず、恐竜が絶滅をまぬがれていたら?」というかつてないスケールの世界観をテーマにしている。

絶望をまぬがれ文明を言葉を得た恐竜たちは、言葉を持たない人間たちと共存しており、我々が知っている地球とは少し異なる舞台で物語が進行する。

本作の主人公は臆病で甘えん坊の恐竜アーロ。

大好きな家族とはぐれてしまった彼は、言葉も通じない見たこともない生き物・人間の子どものスポットと出会う。

見た目も性格も正反対なひとりぼっちの同士の二人が手を取りあうことで、どのようなストーリーが紡ぎ上げられるのか。

壮大なアドベンチャーである最新作も見逃せない内容となった。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

斜め上過ぎる文化観と美し過ぎる自然描写、そして言葉無き友情

2015年11月に本国で公開されたピクサーの最新作
監督は『崖の上のポニョ』の全米公開版のディレクションや『カールじいさん』の同時上映短篇であった『晴れ ときどき くもり』の監督を務めたピーター・ソーン


日本公開の予告編では言葉を話す恐竜と原始人の少年が言葉無き友情を育む物語とされてますが、オイラにざっくり解説させてもらうとコレは立場が逆転した人と動物の話で所謂【動物モノ映画】
本来なら飼い主の立場にいる人間がペット的な扱いを受け、文化的上位にいるのが恐竜、やがてお互いの立ち位置や種族を超えた友情が芽生えていく・・・というのがこの映画です


もし隕石が地球に衝突せず、恐竜が絶滅していなかったら・・・
恐竜たちは姿こそ変えずも言葉を話し、家を建て、畑を耕し、家畜を飼って暮らすという文化を持っていたであろう、というちょっと斜め上過ぎる世界観
草食性恐竜一家の末っ子として生まれたアーロは体も小さく、とても怖がりのため満足に仕事をこなせず姉や兄からはからかわれていた
そんなアーロを一人前にしてやろうと、パパはサイロを荒らす謎の泥棒を捕まえて殺すようアーロに仕事を与える
しかしサイロを荒らしていたのはこれまで見たことも無い生き物、原始人の少年スポットだった
スポットの気迫に恐れを為し、殺すことをためらったアーロはスポットを逃がしてしまう
パパは一家にとっては害獣であるスポットを逃がしておけんとアーロを連れ出しスポットに止めを刺そうとするが氾濫した川の濁流に飲まれ命を落としてしまう
パパを死なせてしまったアーロは気に病むがある日またも一家の敷居にスポットが忍び込んできたのだった・・・


まず四足歩行の草食性恐竜が首を器用に使って畑を耕している、という世界観があまりに突拍子も無く、コレを素直に受け止められるかが多くの人にとっての関門になりそうです
『のび太と竜の騎士』みたいに人の姿をした恐竜でなく、基本的なフォルムは変えず知性と文化を持ち合わせた恐竜というのがあまりに幼稚に見えてしまいます


また、スポットそのものの行動が犬っぽいというのも人によって可愛く見えるか否か怪しいです
原始人ならむしろ猿っぽく動く気がしますからね


にも関わらず、パパの死を境にシリアスな展開が続き子供が泣き出してしまうようなショッキングな場面も多々あります


最も見どころに感じるのがアーロとスポットの二人旅の中で時折挟まれる雄大な自然
草花や木々、山々に河川、雲や雨などまるで実写かと見紛う美しさの自然が、果てしなく広大に描かれておりココには本当にお金がかかっていそうなだなぁ、と溜息が漏れます


お話の中で演出が上手いなぁ、と感心したのがアーロとスポットが自分の出生を語る場面でお互い言葉が通じないが故に一言も交わすことなく互いの家族を説明していたのが印象的でした


日本語吹き替え版には子役の石川樹をはじめとした話題の芸能人が起用されていましたが、旅の途中で出会うティラノサウルスのブッチ役である松重豊の座った声は聴きどころです
松重豊は『百日紅』といいナレーター業といい、声の仕事も器用にこなしていて凄いですね


全体的にイイハナシであることや美しすぎるフィールド描写には素直に拍手を送りたいところ
ですが、前述のとおり根本的に【動物モノ映画】なので臭過ぎるというか泣かせが露骨なところがワザとらしい一作でした
Kiroroのbestfriendのアレンジが流れる日本語版エンドロールも寒い、そんなハッピーエンドじゃないし
また、最新の学説に伴いヴェロキラプトルに羽毛が生えているといった描写があるのに対し、そもそも巨大な四足獣が家を建てて暮らしているという生活感は説得力に欠け、‟映画的な嘘”があまり上手くなかったという印象を与えます
世界的にもそれなりのヒットはした模様ですが製作費が予算を遥かにオーバーしたようでピクサー初の赤字作品となった模様ですね

投稿 : 2025/02/01
♥ : 8
ネタバレ

NANA さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アーロの成長を描いた王道物語。子供に見せたい映画

物語は友情や家族をテーマに大事に描かれていて、どこか懐かしさを思い起こさせる。奇想天外なストーリーや派手な演出はないかもしれませんが、ゆっくりと、でも確かに心に響く映画でした。
言葉が少なく情景やキャラの表情で心情を描いていたのも、子供には逆に親しみやすかったのかもしれません。(劇場の子供達の反応は良さそうでした)
言葉で全て語るのでなく、表情や行動からそれを感じ取って欲しいという作り手の思いが込められた作品だと思いました。

この映画の大前提は、「もしも地球に隕石が落ちなかったら」

恐竜は絶滅せず、知識を得て彼らなりの生きる術を身に付けている。ここでは後から生まれてくる人類の方が知能が低く、まるで犬のような扱いです。
アーロは恐竜ですが、中身は人間そのものです。外見は異なっても、アーロの考え方や行動は共感しやすく描かれていて、アーロの経験や成長を美しい大自然の中で疑似体験出来ます。劇場でこれを観ていた子供達は、きっと素敵な冒険をしたことでしょう。

CGによる背景はどこまでもリアルで、本物と見間違う出来でした。必ずしもリアルが良いとは思いませんが、この作品はとことん本物を追及し、あたかもそこにいるような気分にさせてくれます。

物語は弱虫のアーロが勇敢な少年と出会い、一緒に冒険をしながら成長していく話です。
中でも、下記の3つの成長か印象に残っています。

{netabare}
アーロは偉大な父親を、少年スポットのせいで失ってしまいます。でも、スポットが殺したわけではなく大自然の脅威によるもので、その危険を避けることも出来たのです。アーロはスポットを憎んていましたが、次第に心を許していきます。
岩の下敷きになった時、穴を掘って助けてくれたのはおそらくスポットです。アーロを元気付けるために食べ物を運んで来てくれたのもスポットです。アーロは戸惑いながらも心を許し、憎むのをやめます。彼を憎んだところで父親は帰って来ない。そして、アーロ自身が生きていくために彼が必要だと感じたのでしょう。

死んだ父親の幻と再会したシーンでは、切なくて涙が出ました。このまま父親の後に付いて行く方がアーロにとって幸せなのかもしれない。そこには怖いものもなければ、悲しみもない。きっとこれまでの弱虫アーロなら、それを選んだはず。でも、アーロは友達のために生きることを選びます。幻を振り払い、自分の力で起き上がり、スポットを助けに行きます。
生前父親がアーロに「お前は強い子だ」と言った理由がようやくここでわかりました。

スポットとの別れのシーンでは、最初に他の人間の姿を見掛けた時、アーロはスポットを彼らから遠ざけようとします。自分以外の者の所へ行って欲しくなかったのでしょう。アーロにとってスポットは、もはやなくてはならない大切な友達になっていました。ずっと一緒にいて欲しい、いるべきだと。
当初、アーロは、親を失ったスポットが人間の元へ戻ることはないと思っていたかもしれません。でも、アーロの目の前でスポットを温かく迎え入れる人間の家族を見て、そして彼らに甘えるスポットを見て、考えを改めます。自分に帰る場所があるように、スポットにも帰るべき場所がある。ずっと一緒にいられたらアーロはどんなに幸せだったでしょう。でも、スポットの幸せを願うからこそ、アーロはスポットを彼らの元へ送り出します。
最後のハグは互いの幸せを願い、道は別れても決して忘れない、大好きたよと告げているようでした。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 3

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「怖さを受け入れろ。逃げも逆らいもせず、乗り越えていくんだ。自分の事を信じてな。」

もしも地球に隕石が衝突せず、
恐竜たちが絶滅していなかったら…?

恐竜たちは言葉を持ち、
生きていくために家族や仲間と力を合わせて暮らす文明を築いていたかもしれない。

そんな切り口で描かれた物語の世界。

ピクサーの圧倒的な映像技術が見せる、
太古の世界を満喫できます。

90分ほどの作品です。
同時上映は「ボクのスーパーチーム」(7分)

毎回ディズニーの同時上映短編アニメーションはクオリティが高い…。


● ストーリー
トウモロコシを栽培して暮らす恐竜の夫妻に3匹の子どもが生まれる。

末っ子のアーロは体が小さく、気も弱い。

自分に自信をなくしているアーロに、
父はトウモロコシ泥棒の退治を任せる。

罠にかかったのは、
言葉を持たない原始人の子ども・スポットだった。


この作品では、
2つの変化が物語として描かれています。

1つ目は、弱虫なアーロが成長していく姿。
2つ目は、アーロとスポットの関係。


≪ アーロの成長 ≫

自分は何もできない弱虫だと思っているアーロ。

だけど、その気になった時には、
本人も気付かないうちに大きな力を発揮している。

自分では自分の成長に気付きにくいもの。
アーロは、自分の持っている力に気付いていないだけ。

そんな描写が至る所で表現されています。

こうやって成長していく姿は、
観ていて嫌な気分になる人がいない、

王道な展開ですね♪


≪ アーロとスポット ≫

恐竜と人間。

アーロは草食なようなので、
スポットを“食べ物”とは思わないみたいです(笑)

アーロは言葉を話すけれど、
スポットは言葉を一切話しません。

身振りで何かを伝えようとします。

二人の間に言葉のやり取りはないけれど、

一緒に過ごす時間の積み重なりが
徐々に二人の心の距離を近づけていく。

互いが伝えようとしていることが
わかるようになる。

それは二人と観客の距離も同様。

二人が心で会話している内容が、
観ている側にも伝わってくる。

これはピクサーの映像技術がなせる業…
なのかもしれませんが、

ここは夢見る気持ちに従い、
観ている人も言葉を越えた何かを感じている、と思いたいです。


● 作画
アーロの質感。
怪我をした皮膚。

美しい自然。
荒れ狂う自然。

全てが見惚れてしまう美しさです。

川に落ちたり流されたりするシーンが何度かありますが、
実際にスタッフは荒れた川に流されてみたんじゃないの!?

と質問してみたくなるぐらい、再現度が高いです。

この技術は、さすがトップレベルというか、
もはやぶっちぎってますね。笑


● 音楽
【 日本語版主題歌「Best Friend」/ Kiroro 】

う~ん…。

確かにいい曲ではあるけれど、
定番ソングすぎて、

わざわざこの曲にしなくても…というがっかり感。

この曲を主題歌として使う意図がつかめません。

う~ん…。


● まとめ
ストーリーとしては、なんてことないよくある話。

家族とはぐれてしまった弱虫アーロが、
スポットと一緒に家を目指す旅物語です。

途中で飽きてしまうシーンもあったけれど、
衝撃的な展開も、笑える場面も、感動できる場面も用意されています。

ただまあ、ハードルを上げて観る作品ではありません(笑)

美しい自然と、
美しい友情と家族の愛を、

ゆったりと楽しむ分には、ちょうど良い作品でした^^

投稿 : 2025/02/01
♥ : 12

63.5 54 2016年度アニメランキング54位
亜人 第2部 - 衝突 -(アニメ映画)

2016年5月6日
★★★★☆ 3.5 (43)
459人が棚に入れました
17年前、アフリカ。 神の兵と呼ばれた不死身の兵士が、米軍によって拿捕された。世界で初めて、"亜人"の­存在が実証された瞬間だった。その特徴は、不死。病死、事故死、どのような状況下で死­亡しようとも即座に身体を再生し、完璧な状態で復活する。それはまさに人類の夢であり­、その利用価値は無限に考えられた。その後、亜人は世界で46体、日本では2体が確認された。 しかし、「死ななければ、分からない」亜人はその性質上、発見が難しく、世界にはもっ­と多くの亜人がいると推測された。高校生・永井圭は、下校中トラックによる追突され死­亡。しかし、直後に蘇生を果たす。国内3例目の亜人であることが判明した圭は、警察及­び亜人管理委員会、さらには、賞金を狙うすべての人間から追われる身となる。山奥へと­逃げ込んだ圭は、幼なじみの少年・海斗の力を借り、緊急配備が敷かれた警察の包囲網を­突破。さらなる逃走を図る。 同刻、日本国の管理下にあった2例目の亜人・田中が、"帽子"と呼ばれる男の幇助によ­り脱走。この者らは直ちに人類へのテロ活動を開始した。亜人管理委員会の責任者・戸崎は、永井­圭の捕獲と、亜人らが起こしたテロ行為の鎮圧に奔走する。そして、手がかりとなる、圭­の妹・永井慧理子に目を付ける。だが、そこにはすでに人類への復讐を誓う別の亜人とIBMと呼ばれる謎の黒い物体が侵­入していた……。

声優・キャラクター
宮野真守、細谷佳正、大塚芳忠、櫻井孝宏、小松未可子、平川大輔、洲崎綾、木下浩之、福山潤

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

【亜人戦争】~これは日本のアニメが出来る精一杯を詰め込んだ戦争映画だ~

現代における最高のスリラーアニメ、『亜人』劇場版3部作の第2作
前作のダイジェスト、テレビシリーズ第1期の第7話~13話、それらに加えて今回が初出となる13話以降のパートを加えた106分
PG12、3週間限定上映、劇場限定でのみBDを販売


佐藤の研究所襲撃に乗じて脱走を果たした国内3例目の亜人、永井圭は辿り着いた寒村で心優しい老婆、山中婦人に匿ってもらうことが出来た
一方、帽子の男=佐藤は亜人管理委員会の非人道的な人体実験をマスコミに暴露することで日本中に隠れ潜む亜人を集結させ、仲間集めを図る
佐藤は政府や社会に反旗を翻す、大量殺戮計画を口にするが計画に同意出来ない亜人の少年、中野攻は佐藤から逃亡する
佐藤からも戸崎からも追われる攻は、偶然にも発見した圭に佐藤の計画を阻止しようと協力を依頼するのだが、穏やかに過ごしていたいだけの圭は攻と対立
そして佐藤と仲間達は亜人管理委員会に携わっているグランド製薬の襲撃を予告
奇策でテロを成功させる佐藤を、戸崎も必死の攻防で追い詰めるがあと一歩のところで突破されてしまう
佐藤が一部始終を全世界に配信していたことで恥を上塗りしてしまった戸崎は、責任者としての地位が危うくなっていくことで焦りを隠せずにはいられなくなる
そんな中、永井圭の所在を知らせる一報が戸崎の元に入る・・・


既にテレビシリーズでも劇中大半のエピソードが消費されているので、やはり今作のポイントは劇場用に再フォーマットされた演出面を楽しむのがポイントですね
ちなみにテレビシリーズと劇場版は映像素材自体は同じものです
別人が演出することで演出や編集の方向性をそれぞれに適したものにしてるので、その差は極僅か
「なんだほとんどテレビと同じじゃん」と逆ギレしないようにw


今作からポリゴンピクチュアズのトゥーンシェード作品としては初のモーションキャプチャが取り入れられたそうですが、特に違和感や逆に特徴が感じられるところはありませんでした
おそらく日常芝居がリアル調の本作では、モーションキャプチャを取り入れれば作業効率が上がるという判断の下での導入なのでしょう


ストーリー上では亜人への理解を深めていくことで自信と熱意に目覚めていく圭
殺戮を怪しげな笑みで進める佐藤
組織の責任者としての地位を逸脱し独断専行に走る戸崎
そして、圭に置いてきぼりにされたあと少年院に投獄されるも淡々と我を貫く海斗
各々の場所で各々の物語が並行していく群像劇的な構成で、圭ひとりの視点に絞り込まれていた第1部とは違った方向性で楽しませてくれます
人と人、亜人と亜人、人と亜人、それぞれの視点で交錯していく亜人を廻る攻防はまるで戦争映画のようだとも感じます


CGアニメとしての観どころと言えば、やはり佐藤がSATと戦う銃撃戦
これはCGたる真骨頂を感じるリアルなミリタリーアクションというところで観応えあります
でも一番のお気に入りはやっとIBM(黒い幽霊)をモノにすることが出来た圭と泉のクロちゃんが直接対決する肉弾戦ですね
あの戦闘自体が原作には無いアニメオリジナルのシークエンスだそうです
発現と同時に崩壊が始まる、という不確定な存在として狼煙のような粒子のエフェクトと共に描かれるIBMが、重量感のあるタメの効いた動きで殴り合う様は作画で表現するのには難し過ぎる
だからこそのCG
あそこは近年でも稀に観る傑作アクションシークエンスに仕上がったと思います


前作に引き続き、菅野裕悟の手掛けた緊張感ある劇伴は劇場で堪能すると背筋が凍りつくような恐怖感や高揚感に駆られます
正直、数年前まではスリラーというジャンルにおいてアニメが実写を越えることは「絶対無い」とまで思い込んでおりました
ところが記憶にある最も古いところだとやはり『空の境界』か
それから『いばらの王』『マルドゥック・スクランブル』『ベルセルク(新3部作)』『STi』『バイオハザード』『アシュラ』『アップルシード・アルファ』『シドニア』『ハーモニー』・・・(劇場版『ガルパン』もある意味スリラーとして機能してますw)
とうとう日本のアニメもここまでキタかという感じ
特に3DCG作品は世界中のスリラーと比べてもフェアに戦えるクオリティ持ってますね
とにかくドキドキする映画が観たい方にはチェックしていただいきたいです


さて2016年秋期からはいよいよテレビシリーズ第2期、それに先んじて9月には完結篇となる第3部『衝撃』が待ち構えています
不死身の亜人、佐藤の暴走は止められるのか!?
そして圭に安息の日々は訪れるのか?
期待のハードルは上がる一方ですb

投稿 : 2025/02/01
♥ : 9
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ポリゴンは劇場版の方が好き

映画館で視聴

第1部に続く内容となっており、テレビアニメ後編の総集編となっている。
2期最終回後の物語も少し入っている模様。

テレビアニメは1話を除いて未視聴である。
テレビ版を観なかった理由については、1部を視聴していたので、伸びた話数が、物語のテンポを遅くしていると感じたためと、新鮮味がなく、それでも観たいという気になれなかったため。
また、シドニア、亜人第一部とポリゴンピクチュアズは総集編映画は編集が上手く、こちらだけ見れば内容把握も、作品の雰囲気も充分に楽しめるだろうと思っていた。

実際に、映画は大満足だった。
特に良かった点として
①繋ぎが上手い
②音が良い
この2点を挙げたい。

①繋ぎが上手い
ナレーションに頼らない繋ぎはただ切り貼りしたのでは無い事の表れだ。
他の総集編映画でも新規カットを挿入し、テレビアニメを視聴していた人でも楽しめる様な工夫をしている事は良くあるけれども、ストーリー全体を通して違和感を感じさせない作りというのは殆ど出来ているものは無いと思う。
{netabare}同時期に公開された響けユーフォ二アムの総集編でも、セリフの取り直し、吹奏楽パートの追加等を行っていたが、ストーリーとしての縫合性は目を向けられず、結局ナレーションに頼る形になっていた。{/netabare}
そう言った作品に対して思うのは、頑張る所はそこじゃ無いだろ!という感想だ。
テレビアニメの総集編はまだ許せる。けれども、映画にしてまでやるものなのか?という疑問は常にある。映画にする以上は一つの作品であって欲しい。

②音が良い
これぞ、劇場でやるの醍醐味。
ガルパンにも迫る迫力のある音が味わえる。
家だと、イヤホン・ヘッドホンを使えば再生出来るが、通常は一人しか聞こえない。みんなで楽しむなら、断然映画だと思う。


一部については、何というか、グロくて、まだこのシーン続くの?と完全に集中力が切れたそわそわしてしまう場面も中盤にはあった。
その点二部は緩める所は緩んで、程良い緊張感で物語が進み、グロさも1部と比べて控えめなので、一部より断然見やすかった。
しかし、派手さという意味では二部<一部。一部では死が非日常のものであったから、描き方も一つ一つを派手に描いていたが、主人公の永井圭が死ぬ事に対して慣れてきた分、自由に動けるのだが、死に対する描き方が軽くなってきており、緊張感に欠ける。

ストーリーについて
{netabare}佐藤の食えなさと、最強っぷりが、今作の見所。
圭が田舎籠りをして動かない分、佐藤・攻・戸崎など、周りのキャラが大きく動いてい面白かった。圭って主人公としては地味なのかも。
物語の進度は、テレビ版は圭と攻が飛び込んだところまでという話を聞いていたのだが、その後の話も5シーン分くらいあった。
オリジナルな要素も登場しているようなので、これからどの様に完結に向かっていくのかとても楽しみ。{/netabare}

作画
一部の最初と比べると、CGアニメーションにより磨きがかかっていて、何処がアクターで何処が手付けなのか見分けがつかない。
ライトは通常運転かな…
美術については、一部でも薄々感じていたのだが、言の葉の庭、花とアリスの滝口比呂志さんが関わっているにしては、ガツンとくる背景が無い気がする。
もちろん、作品の暗い雰囲気に合わせているから鮮やかな背景なんて入れられる余地無いのかもしれないけど、深海作品の様に背景を魅せるカットがほとんどなく、キャラアップの画像が多いので背景自体の存在感が無くなってる。


亜人とは何か、人間では無いのかという問題提起をした第一部から、亜人と政府の関わりを描き、手一杯いろんな要素を入れた第二部。そして完結の第三部へ。
テレビアニメは2期が決まった様で…
話の続きが気になるから、テレビアニメが先に放送されるならまた挑戦してみようかな。前向きに楽しみです。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 5
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

あっという間に進んだように思えたです。

 前回の衝動で、凄いことが起こるのかなぁ?と期待してたら、TV放送で半分ネタバレした内容そのままをやや縮小した展開+TV放送の先だったので、新鮮さ、面白味に欠けたです。

{netabare} 違ったところというと、圭の友人、海斗が最初から圭を手助けしたことで、捕まってて少年院に入れられてきたところと、そこにいる琴吹武と後の展開に必要になる物語が、特に後半ラストまでに出てくることですかです。

 圭がとある村に逃げ込んだ時、出会った嫌な爺さんとその他村人2人の絡みが、カットされているですねです。TV放送では、そこら辺が詳しくなってるです。その爺さんグランド製薬に全財産をつぎ込み佐藤にそこを襲撃されて、財産がパァになったところに亜人の指名手配懸賞金付きの放送に目がくらむのに、ただ電話通報と懸賞金のデマを聞かされ唖然とするに終わったし・・。それとか、{/netabare}TV放送まんまだったなぁです。

 TV放送の先が、海斗のいる少年院の出来事と、圭と中野攻の逃亡だったです。{netabare}相変わらず圭したたかで、戸崎の弱みを知り昏睡状態でいる戸崎の婚約者を盾にとって、取引するのだから一筋縄でなかったです。中野攻が結構、やかましかったなぁでしたです。佐藤何だかんだ、日本征服したいみたいだし・・・。最後には、{/netabare}謎のIBMが出てきて次回のお楽しみというところでしたです。

 劇場の内容をそのままだったりをTV放送されると、何のための劇場アニメなのか?意味なくなってしまうです。どちらかに限定するべしです。TV放送2期、このレビュの年の秋??にやるようだけど・・・。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 6

63.4 55 2016年度アニメランキング55位
orange -未来-(アニメ映画)

2016年11月18日
★★★★☆ 3.6 (69)
362人が棚に入れました
「翔にあやまりたいと思っている」 26 歳の春──。須和弘人は、高校の同級生の茅野貴子、萩田朔、村坂あずさ、卒業後に結婚した高宮菜穂、そして、二人の間に生まれた子供と共に、桜の舞う弘法山を訪れた。彼らはそこから沈みゆく夕日を眺めながら、10 年前に亡くなった成瀬翔のことを考えていた。成瀬翔は高校二年生の始業式の日に、東京から松本市に引っ越してきた転校生。すぐに翔と親しくなった須和は、彼と菜穂が互いに思いを寄せ合っていることを知るが、それに気付かないフリをしてしまっていた。そして、17 歳の冬に突然、翔は全てを置いて亡くなってしまう。10 年後、翔の死が自殺だったことを知り、須和の後悔は募る。「自分は、翔から、未来も菜穂も奪ったズルいやつだ」。もしも、あの頃の自分が今の気持ちを知っていたら……須和は奇跡を信じ、過去の自分へと手紙を送る。そこに綴ったのは、これから起こる出来事と、26 歳の彼が抱える後悔と本心。そして、16 歳の自分へ向けたあるメッセージだった。その思いを受け取った 16 歳の須和。手紙の言葉に後押しされ、彼が最後にした選択が、“まだ誰も見たことのない新しい未来"を作り出していく。菜穂と翔がこれから描く未来とは?それを見守る須和の想いとは──。

声優・キャラクター
花澤香菜、山下誠一郎、古川慎、高森奈津美、衣川里佳、興津和幸

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

あの日から、この未来を二人に見せたかった…。

本作品のテレビアニメが放送されたのが2016年の夏なので、今から約2年半前になります。

10年後の自分から届いた自分宛の手紙…
現実での出来事が手紙をなぞらえたように過ぎていくので、否が応でも手紙の信憑性は高まっていきます。
その手紙を出した未来の自分は大きな悔いを残していました。
だから未来に悔いの残らない選択肢を選ぼうとみんなで懸命に努力する…
でも努力が必ず実るとは限りません。

この物語の顛末も決してハッピーエンド…ではありませんでした。
でも振り返ってみると全員がバッドエンド、という訳でもないんです。
そう感じてしまうのは、決して塞がる事の無い心に大きな穴がぽっかり空いてしまったから…

この作品が描いているのは、後悔を未来に残さない「if…」の世界を導き出す物語…
そしてこれまで知ることのできなかった「物語のその後」に触れる物語…
この物語の語り部は須和…

本作の主人公である高宮 菜穂に思いを寄せながらも東京から転校してきた成瀬 翔と、菜穂の気持ちを応援したい気持ちが誰より強い彼が、未来の自分から受け取った手紙には何が書かれていたのか…そしてその手紙をどの様に須和が解釈するのか…

序盤からいきなりコブクロさんの曲に合わせて懐かしい映像と展開が目に飛び込んでくるので、一気に記憶が甦ってくるのが感じられます。
テレビ版の物語が順不同で展開されていくのですが、どれも見覚えのある場面ばかり…
そういえば、どこまでも胸に染み込んでいく優しさと、痛いくらいの友達思いには何度も涙腺が熱くなりましたっけ…

物語は順不同に展開されるテレビ版の合間を縫って新作エピソードが織り込まれています。
だから序盤は見たことのある展開が延々と続く…という構成ではないので、序盤から見どころ満載です。
ただ、殆どいらっしゃらないとは思いますが、いきなりこの劇場版から視聴する一見さんには、難しい作品になっていると思います。

描かれているのはたくさんの笑顔…
その屈託の無い笑顔を見ているだけで幸せな気持ちになります。

テレビ版では苦しい事、悲しい事が沢山あって、何度も涙を流す場面を見てきました。
当然新作エピソードでも涙を流すシーンが無い訳じゃありません。
でも、流す涙の質が違うんです。

そうえいば、この作品のタイトルである「オレンジ」は、この劇場版でタイトル回収されましたが、この作品らしさに溢れていたと思います。

上映時間は1時間強ですが見どころ満載の作品です。
個人的には物語の終わり方に一抹の寂しさを感じてしまいましたが、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌はコブクロさんの「未来」
テレビ版のエンディングでも使用されていたので、とても馴染のある楽曲です。

唯一気になったのは、この作品の上映期間が2週間限定だったことです。
もう少し上映期間が長くても良かったように思いますが…
そして我らが香菜ちゃんの仕事はこの作品でも完璧でしたね。
もう終始耳が幸せって言っていた気がします。

今期の作品の視聴が遅れ気味ですが、それでも時間を作って過去作の視聴を
続けていけたら…なんて思っています^^;

投稿 : 2025/02/01
♥ : 10
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

須和 これでいいのか? な~んちゃって???

 TV放送のorangeは、かなり菜穂と翔目線での展開が多い話だったと思うです。これは、どちらかというと須和目線での話だったなぁです。TV放送以上に未来の須和と菜穂の心情が、出ていると思ったです。

 最初、ざっとTV放送のおさらいから始まったです。
 そして未来で菜穂達が、手紙を海に流すエピソードが詳しく見れたです。{netabare}バミューダ海域に流れて、菜穂達都合の過去に手紙がタイムスリップ。それを誰かが拾って日時指定で郵便する手はず。これが、うまい具合にいき、このアニメのお話を進めてしまう。誰もが普通こんなことできると思うだろうか?だけど、できなかったらこのアニメは成り立たないと改めて思うアニメだなぁです。

 自分に届いた未来の証拠を同封した手紙を見た、須和目線のお話が始まっていくのだが・・・。これはこれで、面白味あったです。結構、須和は、翔に駄々こねたり、時には手紙より自分を責めている感があるでしたです。翔を助けたい気持ちもありながら、菜穂の幸せを願う姿が、男らしいというのか?須和自身本当に納得できているのか?と思ってしまうです。そんな姿を見て須和に語るアズ、貴子、萩田も見所です。

 で、翔の命を救えた未来は、TV放送と違う未来になっていたです。それが、「須和 これでいいのか?」な未来だったです。菜穂はいいかもしれないけど、須和これからどうしていくのかなぁです。確かに6人+1人笑顔であることに変わりもないのだが・・・。菜穂~~TV放送でも言っていた、「翔が生きてても〇〇を選ぶよ!」とか言っておいて、お前なんだったんだぁ~~です。

また、翔を救うきっかけを翔自身も未練がまだあるのか?笑顔でかあやりたいとか言ってるし。そう何度も君たち都合でことは進むのかなぁです。

 と思った矢先、このオチ何なのかなぁ?と違う未来は????今までのは????。「オイ、オイ」とも受け取れてしまうラストかなぁです。{/netabare}

 にしても、これが本当に届くかなど否定もしたけど、「(手紙が、過去の自分達に)届かなくても出すことに意味がある」萩田の言葉は、どことなく心に染みるものがあったでしたです。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7

sobako777 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

設定を活かしきれず、チープなエピソードやセリフ

随分と前に、余りにも人気だったので原作漫画を読んでみて、金と時間をドブに捨てたような不愉快な気分になったのを覚えている。確か、作者が途中書けなくなったりもして話題になっていた。内容はきれいさっぱり忘れていたので新たな気持ちでアニメを見てみたが、声優に救われているなーというのが第一印象でやはり不愉快!設定を活かしきれず場当たり的なクサいセリフやチープなエピソードで毎回つなぎ、やたら感動を煽る音楽とこれ見よがしな終盤への展開でごまかしている。声優のおかげで原作よりはマシだったが、それでもストレスにはなった。色々と辻褄合わない部分もあるし、まず、とにかく、キーとなる友情の表現がペラペラ過ぎるし、ヘビーなトラウマに対する対応も上っ面過ぎる。これで愛だの友情だの感じて涙するような、めちゃめちゃ中身の薄い偽善者には育って欲しくないなー、青少年少女の皆様には…って、まあ、余計なお世話だけど…。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 3

63.3 56 2016年度アニメランキング56位
デュラララ!!×2 結 外伝!? 第19.5話“デュフフフ!!”(アニメ映画)

2016年5月21日
★★★★☆ 3.7 (45)
235人が棚に入れました
TVアニメ「デュラララ!!×2」シリーズ、OVA第3弾の制作が決定!原作10周年を記念して出版された「デュラララ!! 外伝!?」(成田良悟著)の短編エピソード「デュフフフ!!」が待望の映像化!沼袋からやってきた静雄の偽物に、池袋はちょっとだけ大混乱に……!?パッケージ化に先駆けて、5月21日(土)より劇場先行上映決定!

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

『デュラララ!!』完結!?えっ、これで?いや、マジでw

池袋を舞台にした群像劇、『デュラララ!!×2 結』の番外編エピソードでありつつ、事実上アニメ『デュラララ!!』シリーズ6年の歴史に幕を下ろす最後の1話


沼袋のチンピラで巨漢金髪サングラスの野襖志津夫(のぶすましづお)はある日、池袋の伝説である平和島静雄と間違われる
コレに気を良くした野襖志津夫は、平和島静雄を名乗り池袋を闊歩
虎の威を借る狐として恐喝で私腹を肥やす
しかしそんな都合が良く行くはずもなく・・・


まさか最後の1話がコレになるとはwというのが率直な感想
トンデモナイギャグの応酬で30分間笑いっぱなしでしたw


金髪サングラス、でも物凄いデブ(笑)である志津夫は静ちゃんとは似ても似つかないのですがw彼は静ちゃんの都市伝説を利用して池袋を恐怖に陥れる
しかしやることが恐喝、というのがあまりに小物
そんなコミカルな志津夫を演じるのはまさかの津田健次郎というのがさらに笑いを誘います
名優ツダケン、初の『デュラララ!!』参戦にもかかわらず最終エピソード、しかもギャグキャラ


静ちゃん自身はもちろんのこと、新羅、ドタチン、ヴァローナ、セルティといった静ちゃんを囲む面々も次々に登場します
ニセ静雄こと志津夫との絡みは爆笑必至
個人的にはテレビ本編の本筋にはあまり絡まなかった狩沢と遊馬崎が改めて“ヤバイ”ことが示唆されるシークエンスが最高でしたね


劇場イベント上映の際は『私の心は鍋模様』『お惚気チャコポコ』とセットで3本立てで『デュラララ!!×2』を総括するお祭りになっていました


数々の名キャラクターを生み出し、ラノベやアニメといったジャンルを超越し【現代における最高の群像劇】として君臨した『デュラララ!!』シリーズ
その最後の1話、ファンなら是非堪能していただきたいですb

投稿 : 2025/02/01
♥ : 5
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

のぶすましづお×志津男×静雄

 まだ見たこともない、承 第4.5話 「私の心は鍋模様」、転 第13.5話 「お惚気チャカポコ」も同時上映されることもあって見てきたです。だから、劇場アニメというより、TVシリーズのおまけエピソードなのは、予想通りです。
 帝人、杏里、正臣は、出てこない別エピソードです。

 沼袋という所で、太った志津男という男が、静雄に何故か間違えられるところからはじまるです。この太ったのが静雄になりすまし、池袋に出てきて調子に乗るです。

 最後どうなるのかは、誰もが想像つくです。{netabare}この19.5話のタイトルは、一回だけみせただけだったか志津男の、笑い声だったです。

 非常に間抜けで、周りに流され利用されたり、本物に出会って想像通りの結末だったです。

 にもこりず、誰かさん達のまねして、同じような結末を迎えるこの{/netabare}野襖志津男、主人公のアニメです。お馴染みの人達に笑われて、最後まで懲りない男だったです。

 DVD、BDとか買わずに劇場スクリーンで、他2話も見るアニメとしては、まあまあですかねです。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 3

かるほ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

通常運転の池袋。

平和島静雄のニセモノの話。
クオリティの低い変装によく騙されるなぁと思っていたら
実は街の人々は皆気づいているのに同情してあげていて
池袋の街は通常運転で平和だなーと思いました。
臨也に至ってはうまく利用するという。さすがです。
サングラスなしの静雄の登場はかっこよすぎましたし(ノ∀`)
加えて懲りずに門田とセルティにもなりきるニセモノのメンタル強さ。
本人と気づかずに声をかけるあたりまぬけで最後まで滑稽でした。
だけど別のキャラにスポットを当てたストーリーが見たかったなというのが本音。
正臣を拝めなくて残念でした。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

63.1 57 2016年度アニメランキング57位
劇場版 探偵オペラ ミルキィホームズ~逆襲のミルキィホームズ~(アニメ映画)

2016年2月27日
★★★★☆ 3.6 (35)
142人が棚に入れました
研修旅行に来ていたミルキィホームズの4人。猿たちに囲まれ温泉につかり、のんびりしているところに警報が鳴り響く!怪盗帝国の4人が宝を狙ってやってきたのだ。ミルキィホームズVS怪盗帝国、双方トイズをフルに使っての激しいバトルが繰り広げられる!さらにGenius4の面々も駆けつけ、三つ巴の激闘に発展!だが、その大激闘の最中に、上空から激しい雷が!!被雷したミルキィホームズの4人はまたしてもトイズを失ってしまい・・・。

声優・キャラクター
三森すずこ、徳井青空、佐々木未来、橘田いずみ、明坂聡美、岸尾だいすけ、寺島拓篤、下野紘、南條愛乃、新谷良子、田村ゆかり、沢城みゆき、真壁刀義、金尾哲夫、伊藤静

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

何度転んでも立ち上がる! 七転八倒!それがミルキィホームズです!

2016年の大晦日に「探偵オペラ ミルキィホームズ ファンファンパーリーナイト♪ 〜ケンとジャネットの贈り物〜」が放送されました。
このミルキィシリーズはこれまでずっと視聴を続けてきて穴を空けたくなかったので、大晦日の特番前に本作を視聴する事としました。

このシリーズ…短編作品を踏まえると、結構な数の作品が制作されているんです。
時系列で並べると以下の構成になります。

・探偵オペラ ミルキィホームズ:2010年秋アニメ 全12話
・探偵オペラ ミルキィホームズ 特別編:2011年8月 全1話
・探偵オペラ ミルキィホームズ 第2幕:2012年冬アニメ 全12話
・探偵オペラ ミルキィホームズ Alternative ONE & TWO:2012年8,12月 全2話
・ふたりはミルキィホームズ:2013年夏アニメ 全12話
・探偵歌劇ミルキィホームズTD:2015年冬アニメ 全12話
・劇場版 探偵オペラ ミルキィホームズ〜逆襲のミルキィホームズ〜

物語の舞台は「偵都ヨコハマ」
この街には「トイズ」と呼ばれる特殊能力を使って暗躍する「怪盗」と「探偵」が存在しており、日々己のプライドをかけて激しい攻防が繰り広げられ…という下りなら、手に汗握る展開の連続が期待できそうな作品をイメージできますが、この作品は少し趣向が異なっているんです。

物語の中心にはミルキィホームズ…著名な探偵をご先祖様に持つ4人組のチームですが、これまで見てきたところ、彼女たちは「トイズ」の能力の定着がどうも今一つ…
もう今まで何度失ったり復活したりを繰り返してきた事か…

トイズの能力を持たない探偵は怪盗にとって赤子の手をひねるようなモノ…
当然展開もグダグダになりますし、トイズを失って何度も苦い思いを味わってきました。
それでも彼女達は絶対諦めないんです。
例えどんなにボロボロになっても…
このシリーズ…グダグダな展開が数多くありながら、それでもここまで続いているのは根強いファンのお陰だと思っています。

こうして本作の物語が動いていく訳ですが、ミルキィの原点に還ったような…そんな印象を受けた作品でした。
まず本作の大前提として「一見さんお断り」の作品となっています。
まずキャラの説明は一切なく、これまで視聴してきた人には懐かしく感じられる「ボケとツッコミ」についても、何の前触れもありません。

でもこの作品はこれで良いんだと思います。劇場版ですから尺に限りがあります。
無駄な説明に時間を割く余裕なんてこれっぽっちも無いんです。
なので、この作品をしっかり楽しみたい方は、過去作品からの視聴をお勧めします。

これまで事件の起きる展開は大体お約束でした。
①怪盗アルセーヌとその一味である怪盗帝国が騒ぎを起こす
②探偵ミルキィホームズが出動~現場に急行し怪盗と対峙
③明智小衣率いる警察組織「Genius4」が現場に駆け付け、良かれと思ってやった事が結果的にミルキィの足を引っ張る
④グダグダな展開に移行…

でも、今回「偵都ヨコハマ」を騒がせる怪盗はアルセーヌではありません。
「偵都ヨコハマ」には暗黙のルールがあるんです…禁忌を犯したモノには鉄槌が下される筈…
しかし、遥か時空を超えた因縁…蓄積された時間と抑圧を糧に立ち塞がる力はとても強大…
「偵都ヨコハマ」を舞台に繰り広げられる捕物帖…決して画面から目が離せません。

何故ならこの作品に出演する登場人物は、これまでそれだけの歴史を刻んできているから…
ミルキィ…いつも明るい4人組ですが、落ち込む事だってあります…
自分達の無力さ…不甲斐なさを本気で攻めた事も一度や二度ではありません。
でも…どん底から這い上がるための4人組…それがミルキィホームズなんだと思います。

そんなミルキィを見守るアンリエットさん…
何だかんだ言いながら窮地には必ず駆け付けるこころちゃん…
それにフェザースだって…
そしてそれらの糸が絡み合ってミルキィの逆襲に繋がっていくのです…
本作でも十分過ぎるくらい、登場するキャラは魅力的に描かれていたと思います。

ワクワクする展開と魅力的なキャラ…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

上映時間約70分の作品です。
完走して振り返ってみると、これまでの主要キャラは全て登場したのではないでしょうか?
ミルキィの活躍を称える新聞記事の下には天城茉莉音ちゃんの名前もありましたし…
久々にミルキィを視聴しましたが、色々と思い出しながら視聴できたので嬉しく思いました。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 5

qwerty さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ミルキアンには◯〜△ 初見さんは×

森脇真琴監督が作るミルキィが帰って来る!と期待していたのですが…
第1幕、第2幕の皮を被った何か得体の知れないものを見た、というのが正直な感想です。
これはおそらく森脇監督が総監督という立場で、実際に制作の中心にいたであろう人は、桜井弘明監督であったことが理由かもしれません。

前半はほとんどギャグパートですが、ネタを詰め込みすぎてわかりにくい上に、みんなテンションが高すぎる。尺が足りないのか?と思っていたが、その割にはトゥエンティが出てきて解説するシーンは長すぎる。そして何よりもTV盤第1幕、第2幕でやったネタを映画でやる。くどいくらいやる。同じネタを繰り返し過ぎて、ギャグが面白いというより「またか…」と思ってしまう。

後半はキャラクターが真面目に現実に向き合うようになり、演出もガラリと変わる。所々にギャグを挟みつつそのままクライマックスへ。
後半は落ち着いていて割と良かった。キャラクター、特にシャロの可愛さと良い子っぷりが十分に感じられてぐっときました。
しかし、前半から急にテンションがかわるので、「さっきまであんなにいい加減だったじゃないか!」と思わずにはいられませんでした。



音楽:TDでも担当していたELEMENTS GARDEN。とても良い曲を作るグループだと思いますが、今回はキャラクターの声にかき消されて聞こえません。
作画:PVで見たそのまま。第1幕のタッチをTDの塗りにした感じです。それと顔芸多し。
ストーリー:そんなものは存在しません
脚本:理性を疑うレベル。
演技:終始テンションが高い。それと、プロレスラーの真壁刀義さんが演じる役がありますが、思っていたよりも悪くない演技でした。もともとセリフは少ないですが。
ギャグ:面白いものもありますが、どんどん流れていくのでその面白さを感じる暇がない。
キャラクター:TVに出てきたレギュラー、準レギュラー、端役に至るまで全員出てきます(一瞬しか出ないこともありますが)。探して見るのも楽しみのひとつです。

良いところ:エリーが今回は結構エロいです。後、変身シーンは思わず笑ってしまいました。G4が久しぶりに全員出てきたたことにもちょっとだけ感動。最初に流れる、「映画を見るときの注意」(シャロ編)も面白かったです。


総評:
ミルキアンにとっては好きなキャラクターがまた見れるということで◯ですが、作品自体の質は良くないので△。

初見さんには絶対にオススメしませんし、見たとしてもミルキィホームズはこんなものなのかとは思わないで欲しい。TV版は本当に名作です。

適度なカオス、そして可愛く魅力的なキャラクター、加えて最後はちょっと良い話で終わる。それがミルキィホームズの魅力で、いまだに第1幕が1番人気が高い所以なのだと思います。
製作者は今後、続編(期待してます!)を作るときはこのことを念頭において作って欲しいです。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

全てのシリーズの伏線を回収する!たぶんこれが最初で最後の集大成的ファンムービー!!バリツ!!!

2009年からメディアミックス作品としてスタートした『ミルキィホームズ』シリーズの集大成的劇場版


偵都ヨコハマを舞台にトイズと呼ばれる超能力を駆使する探偵学院の少女4人組ミルキィホームズ
それに相対する怪盗帝国、さらに警察組織Genius4を絡めた三つ巴の争いを描いたヒロイックファンタジー
シリーズによって作風が異なるものの、今作は総監督に森脇真琴、監督に桜井弘明、脚本にふでやすかずゆき、キャラデザに沼田誠也、ということでパロディやデフォルメなど不条理コメディ色がメインの作品となっています


まず第2幕で散々【黒幕】っぽい動きを見せていながら結局何一つ正体が明かされなかった森・アーティ(ちゃん?)の正体が明かされる
まあバレバレにも程がありましたがw
さらに黒歴史などと酷評された岩崎版ミルキィこと『Alternative』シリーズからエドガー・モランがメインの敵役として登場
錦織版ミルキィこと『ふたりは~』と『TD』からフェザーズが登場
そしてアイリーンちゃんをはじめとしたゲストキャラが多数登場
モブを含めるとホント凄いことになっています;
つまりこれまで並行していた全てのアニメ作品を【全肯定】しつつ特に各作品を説明する描写やセリフが無いため【ファンムービー】であることが大前提となっているお祭り映画であると言えます


さらっと新日プロレスネタもいくつかありつつwそもそも今作の敵役の一人に真壁刀義が声優で参加していてショートケーキを食べていたのが特に面白かったですねw


森脇版ミルキィと言えば原作ゲームを無視しまくった‟ダメダメなミルキィホームズ”によるポンンコツ不条理コメディですが、それを逆手にとった今作のクライマックスではウルっとさせてくれる泣かせのシークエンスで成長した4人の声優の渾身の芝居が堪能できます


オチは少し弱い・・・というかアルセーヌさんの手の上で転がっていましたーwっていうこれもシリーズではお馴染みの落とし方でしたね;
ただでさえ上級者向けと言われれるシリーズでしかもかなりハイテンポに進む今作ですが、ファンであるなら観ない手は無いでしょうb

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7

63.1 57 2016年度アニメランキング57位
ルドルフとイッパイアッテナ(アニメ映画)

2016年8月6日
★★★★☆ 3.6 (20)
76人が棚に入れました
飼い主のもとを離れて東京に来た黒猫のルドルフが、街を取り仕切る猫イッパイアッテナとの出会いをきっかけに、野良猫として成長していく冒険物語。

声優・キャラクター
井上真央、鈴木亮平、水樹奈々、八嶋智人、古田新太

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

びっくりするぐらい原作に忠実にアニメ化された名作児童文学 原作愛と敬意あるオマージュには拍手だが3DCG映画の引き出しの少なさを痛感;

1986年に斉藤洋が発表した児童文学をフルCG&3D視聴対応でOLMが長編映画化した作品
監督は湯山邦彦と榊原幹典
OLMが長篇フルCG作品を制作するのは今作が初


飼い主宅から一歩も外に出たことが無い小猫のルドルフ
ひょんなことから外の世界に飛び出すも、長距離トラックに乗っかってしまい見知らぬ土地にやってきてしまった
そこでルドルフを助けたのは野良の虎猫
ルドルフに名を聞かれた虎猫は「俺の名前は、一杯あってなぁ・・・」と返答したところ、虎猫の名前を“イッパイアッテナ”だと誤解する
イッパイアッテナはなんと人間の文字が読み書き出来るという才能を身につけていた
紆余曲折ありつつもイッパイアッテナに面倒を見て貰ううちに、野良猫としての生き様や文字の読み書きを学んでいくルドルフ
やがて故郷の飼い主宅への手がかりを見つけたルドルフは、猫仲間の協力を得ながらも自力で帰郷する計画を練る
そしていよいよ出発の前日
だがイッパイアッテナが猫達から恐れられる猛犬デビルに怪我を負わされたと聞いて、ルドルフは思い留まる・・・


原作はある一定層から下の人にとっては知らぬものは居らぬであろう大ベストセラーです
なんせオイラの小学校時代の国語の教科書に載ってましたからね


そして30年を経ての映画化、びっくりするぐらい原作に忠実というか内容は原作そのまんまなんです
ラストは少しだけ付け足した形にはなってますがね
斎藤先生としては、某ディズニー映画のように服を着た動物が二足歩行したりしなきゃいい、みたいな注文があったそうですが(笑)結果的に原作の雰囲気を全く壊さないお話になっていると思います


制作スタジオのOLMのCG技術と言えば、『ダンボール戦機』や『パックワールド』を観た人ならかなり高いことを知っていると思います
小猫らしい、頭でっかちでふさふさとした毛並みのルドルフの愛らしい造形やてくてく歩く姿は変なデフォルメでなく子猫の魅力そのものを伝えてくれるいい画になってます


ただ3D視聴に対応させたせいなのか;
アクションは基本的に空中に高く飛び上がって滞空スローモーション~そこから画面手前に向かって加速~手前に飛び出す、というお約束のような飛び出す系のアクションレイアウトにはウンザリでした
こーゆーのは今作に限ったことにあらず、白組制作『GAMBA』も似た様なもんでしたので、3D視聴対応CG映画が馬鹿の一つ覚えになりつつあることへの始まりの様な気がしてなりません


劇中で具体的な地名が登場するため、象徴的なロケーションがちょこちょこ映し出されるちょっとしたロードムービーにもなっています
基本的に猫目線なので、人間自体や人間目線のモノはあまり出てきませんが街並みや風景は観客への訴えかけとして頻繁に挿入されますのでお見逃しなく
看板や標識がなぜかやたらとアーティスティックですw


声優はルドルフを井上真央、イッパイアッテナを鈴木亮平、ブッチーを八嶋智人、デビルを古田新太が演じてます
特に変態仮面・・・げふんげふんw鈴木亮平は声優初挑戦とは思えない快演っぷりで、もはやイッパイアッテナの声は彼以外ありえないといったところでしょう
古田新太がデビルってのは絶対顔で選んだろw
脇を固めるのは大塚明夫、水樹奈々、寺崎裕香といったプロ声優
こういったごちゃ混ぜのキャスティングは湯山監督と三間雅文音響監督らしいですね
でもオイラが関心したのは途中にチョイ役で出てくる毒蝮三太夫です
ええ、オイラ世代なら忘れもしません!
毒蝮さんは90年代のNHK教育で原作を朗読するスチールアニメ作品のナレーターだったんですよ
25年前はルドルフもイッパイアッテナもブッチーも全部毒蝮さんが演じてたわけです
それがこのような形で復活するとは、いやはや感激ですね


さて、全体的に言ってみて平凡な作品になったと思います
『GAMBA』もそうでしたが原作を知っていると特になんのサプライズもなく、まあ『GAMBA』のネズミよりか猫は可愛く描けてたんでないかと思う反面、そんな可愛いルドルフの口から井上真央の声が聞こえてくるってのはなんとも釈然としない
グラフィックも、現代の世界水準にこそ達してはいるものの、既視感しかないレイアウトや演出は退屈しか生まない
この映画をキッカケに原作に触れてもらえる人が増えるとはいいと思うのですが、やはり長篇でやるならばもっとインパクトが欲しいと思いました
或いは子どもの純粋な目で観れば違ったのでしょうか?
オトナになるって悲しきかな

投稿 : 2025/02/01
♥ : 4
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

イッパイアッテナっていい名前だなぁ!です。

 3Dで見てきたです。全体的にCGも良かったと思うです。これの原作自体はもともと知ってるです。

 飼い主のりえちゃん追って家を出たけど、トラブルに会いトラックに乗ってしまいそのまま、東京のとある町に迷い、イッパイアッテナと知り合い一緒に生活していくお話です。ルドルフとイッパイアッテナが、互いを思いやり行動するところも見所です。家族向けでも通用するアニメだと思うです。

 私が学校行ってた頃、NHK教育テレビ(今のEテレ)で、たまたま絵本の紙芝居みたいなのをやっているのを偶然一話から見ることがきっかけで、面白いので全話聴取したです。科学特捜隊、ウルトラ警備隊の元隊員だった人が、ナレーション一人芝居をしていて面白かったのを覚えてるです。
 それをきっかけに私の兄弟も面白くて、本も買って読んだことがあるけど、今はどこへいったのか?です。2時間くらいで、読める子供抜けの本だったと思うです。
 続編の「ルドルフともだちひとりだち」の内容は、このアニメでやや少ない印象で、少し変えられていたです。

 印象に残っていたのは、原作だと「お前の耳をそぎ落としてドラえもんみたいな面にするぞ」だったかのセリフは、このアニメだとドラえもんという言葉を使わず、別のセリフになっていることです。

{netabare} あと紙芝居と本で記憶の違っていたと思うこのアニメでの印象は、ルドルフにとさかのような、白い毛があるです。あとブッチーが痩せすぎて、こんなにもひょうきんなキャラでなかったと思うこと。ミーシャなんて猫?いたかなぁ?です。
 あと、ルドルフの家ってこんな豪華かなぁ?と隣に猫のおばさんは、いなかったなぁです。りえちゃんが地元の方言でしゃべらない所かなぁです。
 イッパイアッテナの飼い主の戻りタイミングが原作とかと違い、このアニメにおいて美味しい所をついて、HAPPY ENDにつなげるところがうまいと思ったです。

 ルドルフがイッパイアッテナに文字を教えてもらえる内に、偶然家に帰る手がかりを見つけ、実行するけどイッパイアッテナがデビルにケガさせられてかたき討ちをしたため、帰る機会を一つ失ったのは、猫の友情を感じたです。
 で、違う方法で帰れたけど、ルドルフにとっていたたまれない事実と直面したです。でも、ルドルフに帰る場所があったことは、最後の場面でルドルフの心を救うことができたんじゃないかと見たです。{/netabare}

 これでいいのだ!です。動物にも文字分かったり書けたりできれば、人間との距離は、けっこ縮まるかもです。

 

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7
ネタバレ

ノリノリメガネ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

薄情な飼い主たち

飼い猫ルドルフが意図せず遠出しもどれなくなってしまい、野良猫イッパイアッテナと出会って、友情を育みながら自身も成長を遂げていく冒険もの。
{netabare}
全体的に悪くはないが、子供に媚びすぎているかな、と思う。完全に小学生までが対象かな、と。
設定や演出も甘い。特に人間の文字を覚えさせるってのはやりすぎな感じがした。せっかく猫や動物の視点で進むのに人間の分化にならっていくのがどうにもかっこ悪く見えた。猫のプライドってものはないのか、と。

後半はそれでも胸熱展開。
ラストはそれまでのゆるゆるストーリーと比べるとなんだか切なく厳しい感じ。

気になったのは、イッパイアッテナの元飼い主は、彼に文字を教えるほど熱心だったのに、アメリカに行く際にイッパイアッテナを野良猫として放っておいたのはなんでなの、という点。それなのに帰ってきてまた何事もなかったかのように飼うってのは虫が良すぎるのではないか。
リエちゃんもひどいし。

ルドルフとイッパイアッテナとの友情にはグッとくるかもしれんが、飼い主との関係は最悪と言っていい。ハートフルにしたいのか、切なくしたいのか良く分からなかった。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2

62.5 59 2016年度アニメランキング59位
風の又三郎(アニメ映画)

2016年3月1日
★★★★☆ 3.5 (20)
59人が棚に入れました
あにめたまご2016作品。制作は武右ェ門。

父の仕事の都合で一時的に都会から山の学校に転校してきた女の子。
クラスの子供たちから”風の子”と勘違いされ、ちょっと遠巻きな扱いを受けます。少女に興味を抱く男の子は仲良くなりたいのですが
気になりながらもなかなか近づけません。女の子は田舎暮らしはあまり気に入らず、早く帰りたいと思っていますが
偶然に本物の風神様に出会ってしまったことで
周りとの微妙な距離感を取りつつも和に加わっていきます。子供たちの持つ畏怖と柔軟さ、恋愛以前、といった風景を
童話を通して短く、儚く描ければと思います。

声優・キャラクター
山崎智史、稲葉菜月、田中正彦、関根航、堀江瞬、諸星すみれ、阿久津秀寿、下地紫野、斎藤桃子、小島幸子、高橋理恵子、阪口周平、岡田栄美

ato00 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4

古い!

あにめたまご2016の作品。

このアニメは宮沢賢治の童話が原作なのかな?
どうも、以前アニメ化されているので、この作品はパクリという位置づけ?
それとも、アニメーターの練習ということかな?
どちらにしても独創性ゼロの作品です。

作画は水彩画風。
この絵柄でノスタルジックの演出?
古すぎます。

これを言っちゃおしまいと思うんですが、生徒が動物の必然性は?
ミミズの生徒は流石にやり過ぎ。

唯一、羽根を振ると風がふっと生じる所は、いい感じ。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 18

あじかん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

子供目線

この作品は主人公とヒロイン以外のクラスメイトが動物。
熊からミミズまでいます(笑。
そういった、体のつくりや生き方も違う生きもの達の中で、主人公が助け合いながら共存しています。

私たちは人間ですが、一人ひとり得意不得意があって考え方もちがい、障害をもった人もいます。この作品を観て「みんな一緒でみんな違う」ということを子供たちが感じてくれれば、偏見やイジメの無い学校生活が送れると思います。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 1

藤乃 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

風の又三郎

原作は宮沢賢治の「風の又三郎」で、株式会社武右ェ門制作のあにめたまご(旧アニメミライ)2016の作品。
3Dを使った絵本のような水彩画風の作画はレベル高いし、あたたかみがあって好きです。
主人公とヒロイン以外のクラスメイトに熊や亀、ミミズがいる不思議な設定には笑った。
30分という短い時間の中で起承転結はあるけどストーリーは薄く、結末も微妙でしたのでちょっと残念。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

62.5 59 2016年度アニメランキング59位
カラフル忍者いろまき(アニメ映画)

2016年3月1日
★★★★☆ 3.5 (14)
44人が棚に入れました
あにめたまご2016作品。制作はシグナル・エムディ

小学3年生の姫乃が田舎の大きな屋敷に引っ越してきた。
しかし、そこはなんと忍者屋敷だった!
炎を操る赤巻、水回り担当の青巻、日曜大工担当の黄色巻。
忍者たちは、姫乃を姫と勘違いして、
それぞれの得意ワザでこじんまりと問題を解決していく。
しかし、忍者の力はそれだけではなかった。
青巻と黄色巻の分身が合体して混ざると緑巻が、
同様に赤巻と青巻で紫巻が、赤巻と黄色巻で橙巻が誕生するのだ!
そんな色とりどりの忍者たちとの不思議な生活が始まる一方で、
屋敷に近づくのは巨大な竜巻。姫乃一家はどうなるのか!?
カラフル忍者は姫乃を守ることができるのか!?

声優・キャラクター
清水葉月、板倉光隆、水野理紗、犬山イヌコ、山﨑バニラ、一龍斎貞友、長縄まりあ、キンタロー。、柳原哲也、打田マサシ、吉田仁美

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

忍者何人じゃ

あにめたまご2016の作品。

田舎のぼろ屋に引っ越した3人家族。
なんとその家には、妖怪と思しき三色忍者が寄生。
たわいのないほのぼの感が漂う教育アニメです。

絵柄がEテレ昼間って感じで、幼い。
忍者の顔がお尻とは・・・安っぽいです。

色の三原色の美術授業を思い出す内容。
二色づつ忍者を混ぜ、六色忍者へ。
最終的には全色混ぜて、正義の味方ブラック忍者登場。
個人的には、ブラックな展開が良かったかな。
でも、ブラックアニメは教育上好ましくないですね。

美術としては良いのですが、竜巻の気象学的考証が甘い。
このため理科としては失格です。
出直してくるように。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 16

62.2 61 2016年度アニメランキング61位
映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年(アニメ映画)

2015年12月23日
★★★★☆ 3.7 (16)
62人が棚に入れました
TVアニメの放送開始から25周年を迎えることを記念して制作されるこの新作映画。脚本はさくらももこが自ら担当し、まる子がイタリア人の男の子に求愛されたり、大阪と京都に旅行したりするというストーリーが展開される。

声優・キャラクター
TARAKO、屋良有作、一龍斎貞友、島田敏、佐々木優子、水谷優子、渡辺菜生子、キートン山田、中川大志、劇団ひとり、パパイヤ鈴木、渡辺直美、ローラ
ネタバレ

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

ちびまる子ちゃんのファンですが…これは違う気がする…。

 「あにこれ」でも良いレビューが多い今作ですが…正直言いますと、個人的には全く楽しめませんでした…。

 「ちびまる子ちゃん」を「子供向け作品」と考えている人には、大の大人が今更今作をつかまえて、「面白くない」なんて書いてるのも変に感じるかもしれませんが、原作や他の劇場版2作は、「大人が楽しめる」作品でした。

 原作は未だに繰り返し読んでも笑えますし、劇場版の「大野君と杉山君」は非常に感動できるノスタルジックな名作です。「わたしの好きな歌」の音楽性と芸術性は、むしろ大人向けですし、音楽シーンだけでも繰り返し観る価値があります。

 そんなわけで、大人でも楽しめることを期待して今作に挑んだ私ですが、作品として「変わらない部分」よりも「変わってしまった部分」を強く感じました。

 以下批判的なネタバレ付き感想
{netabare}
「ちびまる子ちゃんらしくない」と感じた点
①キートン山田が空気…。
 原作を含め、「ちびまる子ちゃん」と言えば、ナレーター(キートン山田)のツッコミで成立してる部分があると思うんです…。しかし、今作は本当に目立ってないですし、物足りないです。

➁オチが来ずに終わる…。
 これはかなり残念な点の一つです。原作だって、感動する劇場版だって、最後は必ずオチがあって笑って終わる、それが「ちびまる子ちゃん」だと思います…。キートン山田が目立たなかった理由の一つでもあるかと。

➂丸尾君の扱いが可哀想
 一番嫌だった点かも知れません。丸尾君は周りがドン引きするキャラではありますが、「ちびまる子ちゃん」の世界では、周りがドン引きするようなキャラ達も、結局は輪の中に入れて一緒に出掛けたり遊んだりするんです。
 それだけに熱心に留学生と交流したがっていた丸尾君をあそこまで冷遇するのには違和感しかありません。ホームステイは駄目でも、旅行に連れて行ってあげればよかったと思います。
 花輪君は泣いて頼まれたら、若干引きつつも大抵のことは受け入れる懐の深いキャラだったはずでは?彼が最後まで断ったのが、ファンとして予想外でショックでした。(花輪君の提案が広まって沢山来ちゃうみたいな展開多いですよね…。)

④友蔵が普通過ぎて面白くない…。
 友蔵はさくら家のお笑い担当のボケ爺(さくらももこの祖父の理想像)ですが、今作の彼はまともなことばっかり言っていて、違和感しかありません…。
今のまる子だと、友蔵って阿呆なこと言わないのかな…?

その他物語的に嫌なところ
➄「イタリアから来た少年」の違和感
 物語の中心の彼ですが、不自然なほどにいい人です。そんな彼が、「マルコ」というあだ名だけで、丸尾君の頼みを断る辺りにそもそも違和感があります。

 また、イタリア人であるという設定をまんま忘れそうなぐらい、日本語がペラペラです。原作の「南の島」の話では、言葉が通じなくても友情が生まれる感動作を書いていたのに…。
 外国人が日本に来たなら、「言葉の壁」は多少なりとも描くべきでは?外国人の留学生が来るっていう展開は、小学生時代経験した人も多いと思いますが、最大の問題は「言葉の壁」でしたよね…。外国人にはせめてカタコト感でも出してほしかった…俳優とかタレントが声優やってるから無理だったのかな??

⑥留学生の声優がひどい
 完全に話題づくりのキャスティング。イタリア少年に感情移入しづらいのも、外人がみんな外人っぽくないのも、ひとえに声優が酷いって言うのもあるかもしれません…。俳優・タレント・芸人を使うならせめて、ハーフとか使えばよかったかも。
 外国人の日本語の演技ではなく、完全に日本語の下手な日本人の演技になっている。俳優の中には、いい声出す人もいますが、今作は全員最悪でした。
 TARAKOさんは相変わらず最高の演技しているのに…。「まる子ちゃん」でこういうキャスティングをしてほしくなかった…。(たいして話題にもなってないし)

➆綺麗なだけの絵柄
 絵柄が原作により近い「大野君と杉山君」、芸術的な作画で遊んでいた「わたしの好きな歌」…。どっちも今作よりどこか薄暗くて、古臭い感じはします。今作の絵柄はとても明るくて、綺麗です…。しかし、過去の2作の作画の方が絶対に魅力的です!!
 もちろん感性の問題だと思いますけど…過去2作しっかり観たなら、きっと作画に物足りなさを感じると思います…。
{/netabare}
 てな感じで、嫌いな点を沢山挙げてしまいましたが、感動シーンは一応あります。(私は泣けませんでしたが…)

 あとは小杉君とかが目立ってるのは嬉しいですね。

 大人が一人で観る作品としては全くお勧めできません。子供に見せる感じなら問題なしだと思います。
 
 ただ、どちらにしても、物語・作画・音楽、あらゆる点で「大野君と杉山君」の方が優れていますし、芸術点満点の「わたしの好きな歌」の方が見ごたえがあります。(後者は、放送を録画して楽しむしかありませんが…)

 原作の「南の島」の話とかを劇場化した方がよかったと思う…。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 5
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ボーノ まる子泣き 友情の栓抜き +

 2015年最後に見た劇場アニメ。「映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年」、クリスマスイブに見たです。
一番最後の21時過ぎということもあって、親子連れは流石にいなかったし見てる人も少なかったです。去年最後に見た劇場映画より、こっちのほうが好きでしたです。
 ちびまる子ちゃんというとアニメ化した当初は見てたです。でも、ドラえもんみたいにマンネリ化し、同じ話を繰り返したりしんみりする話が多すぎたようで、いつの間にか私はすっかり見なくなってしまったです。でも、数年ぶりの映画化ということやCN見て、もう一度だけでもと思い見たです。

 劇場CNなどでお馴染み、花輪くん家に来た6人の外国のお友達が、まる子たちの家にホームステイして仲良くなったけど、帰ってしまうお話です。焦点は、まる子とアンドレアです。
 これは、ドラ泣きならぬ、まる子泣きといった感動を感じたです。

 外国のお友達といっても、声優さんの演技からしても外見だけで、外国人のように思えなかったです。まる子たち以外で目立ったのは、まる子のおじいちゃん、たまちゃんのお父さん、小杉くんですかねぇ。
 小杉くん、ハワイから来たネブをホームステイすることになるけど、かなり気が合う反面、食い意地張りすぎて、わがままになってしまうのがたまに傷です。

 まる子、アンドレアに突然気に入られるけど、めんどくさがって初めはかなり嫌がったです。でも、アンドレアの亡くなったおじいさんの話を聞いて、友情を深めていったです。+まる子のおじいちゃんも。
 それがキーワードになった、大阪の「のん気屋吞兵衛」と店の栓抜きなのです。{netabare}ここでなど、アンドレアの言う「半年前におじいちゃんは、死んでしまいました」という表現は、「亡くなりました」とか「他界しました」というほうが、良かったです。{/netabare}

{netabare} 花輪くんの伝手で、大阪、京都に分かれて旅行することに。そこらで、地元の人の暖かさが、非常に良かったです。こういうのも人間味あふれたちびまる子ちゃんの長所なんだなぁです。
 まる子とまる子のおじいちゃんの聞き込み空しく、のん気屋吞兵衛は無くなってて、その夫婦は上野に引っ越したまでで、全く手掛かりは閉ざされてしまったです。{/netabare}

 劇中歌が、何か感動したです。学校のピアノ演奏で、外国のお友達達の歌。巴川灯ろう流しに行った浴衣姿のまる子とアンドレアが過ごす時に流れた歌なんか、あの花EDや最終回を思い起こすような感じみたいな良い歌でしたです。

 アンドレアがイタリアへ帰る日、東京に着いて帰りまでかなり時間があった。アンドレアのために、そこからのまる子とまる子のおじいちゃんの行動も、友情パワーのなせる業だと思ったです。
 今度こそ、アンドレアの日本に来た一番の願いが叶い感動したです。まる子とおじいちゃん凄い!です。

 アンドレア空港から帰るとき、切なさが半端なかったです。以前、まる子が南の島に行ったとき、プサディという少女と仲良くなったけど、帰るときの話を思い起こしたです。今回それとは、比較にならないと思ったです。
 アンドレアがイタリアに帰ったとき、両親に話した内容や、旅行でたまちゃんのお父さんのカメラを借りて取った写真が、良かったです。
 あの栓抜きも素晴らしいものになった!です。これでいいのだ!です。

                         2015 12.25 +


 あれからまた見に行ったけど、平日昼間とはいえ客が、私一人というのも悲しいです。このまる子良い話なのになぁ・・・。もっといろんな人に見てもらいたいと思うのだが・・・。

 まる子とアンドレアの友情、やっぱり泣けるです。感動のまる子です。

 それ以外にも、相変わらず丸尾君の「ズバリ・・・でしょう」や藤木くんと毒のある永沢くんの存在感もあったです。

 アンドレア、外人とは思えない人間味あふれていて良かったです。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 9
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「おどるポンポコリン」のレビューです(笑)

[文量→小盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
さくらももこさんが脚本を担当した、劇場版。話としては劇場版で完結しているので、テレビ版に詳しくなくても問題ないです。

ゲストで登場する芸能人達が非常に豪華であることでも話題になりましたね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
劇場版というこで、普段よりも少し毒は弱くなり、純粋に良い話に。まる子とアンドレアの別れは、単純ながら感動的だった。
{/netabare}

【余談~ 名曲「おどるポンポコリン」~】
{netabare}
先日、「UTAGE!」のスペシャルで、「B.B.クィーンズ」さんや、みんなで楽しそうに「おどるポンポコリン」を歌ってました。素敵過ぎて、ちょっと泣きそうになりました(笑)

んで、今日、カーラジオ聴いてたら、モモクロのラジオ流れてて、そこでモモクロバージョンの「おどるポンポコリン」。てか、今、モモクロが歌ってることすら、初めて知りましたw

ということで、偶然も重なったので、「おどるポンポコリン」レビューですw

まず、「おどるポンポコリン」は、ものすごくたくさんのアーティストにカバーされてます。

「モモクロ」「ゴールデンボンバー」「E-girls」「マナカナ」「大原櫻子」など。

この中で、一番好きなのは「E-girls」のカバーです。他の方のカバーは、ぶっちゃけカラオケクオリティで、だったら原曲の方が100倍良い。せっかくのカバーですから、その歌手「らしさ」が出ていて、原曲とはまた違う魅力がないとね。

「E-girls」のカバーは、単純に上手いというのもあるけど、POPでオシャレに仕上がっていて、ああいうのから、小中学生が、ちびまる子ちゃんにハマっていってくれれば嬉しいな~と。

今日聴いた「モモクロ」バージョンは、かなりガッカリ。単純に歌が上手くないのは今さらだから別に良いんだけど、せっかくの「モモクロ」なんだから、もっとハッチャケて欲しかった。「怪盗少女」くらい。いや、私はアイドル全般があまり好きではないのですが、モモクロは結構好きなんです。CD買ったりライブに行ったりはしませんが、観てるとなんか元気になるし、一生懸命さに好感ももてるので、アイドルの中では一番好きかもしれません。だからこそ、歌もダンスもなんか大人しいなと。コンセプト的に、幼稚園児~小学生低学年くらいに向けて作ったんだろうけど、おっきいお友達向けに作った方が、良かったんじゃないかと思いました。

さて、前置きwはこのぐらいにして、B.B.クィーンズの曲ですが、久々に聴いてみて、何に感動したかって、メインボーカルの坪倉唯子さんの変わらぬ歌声もだけど、「タッタタラリラ」なんかでコーラスに入る近藤房之助さん、メチャクチャ上手くないですか(笑)? 当時は全然注目してなかったけど、生で歌ってあの上手さ、しかも、声量からタイミングから、コーラスとして完璧でした。68歳で、あの歌声。渋くてすんごい素敵でした。

てか、近藤房之助さん、本業はブルース歌手で、容姿もかなり渋い。坪倉唯子さんも、本来はかなりハスキーな歌声なんですね。今回調べてみて、初めて知りました。インタビュー記事によると、コーラスやバンド含め、B.B.クィーンズは全員が本業でも活躍するプロの集まりで、あの変な格好は、「恥ずかしいから変装している」んだとか(笑) 元々、ああいう人達だと思ってましたよw

やっぱり、ヒットには理由があるんですね。実力のあるプロ集団による本気のふざけ。だから、ただのおふざけにならなかった。イロモノじゃない。

なんか、「おどるポンポコリン」がますます好きになりました♪
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 10

61.9 62 2016年度アニメランキング62位
デジモンアドベンチャー tri.第3章「告白」(アニメ映画)

2016年9月24日
★★★★☆ 3.5 (35)
244人が棚に入れました
メイクーモンが突如異変を起こし、レオモンを消滅させてゆがみの向こう側へその姿を消したことで、動揺を隠せない太一たち。「メイクーモンが感染したんだとしたら、原因を探りたい。何か兆候はなかったのか?感染したのはいったいいつなのか?」想像を超えた状況に直面しながらも、何か対策を取れないかと苦闘する光子郎。しかし有効な手立てもなく、なんとか情報を得ようと芽心を問い詰めてしまう。「思い出して下さい。感染の理由を突き止めるには情報が必要です」うなだれ、何も答えることが出来ない芽心―感染を防ぐために光子郎のオフィスに隔離されていたアグモンたちだったが、パタモンに感染の兆候が見え始める…時を同じくしてアグモンたちは、ヒカリに宿った声を通してデジタルワールドに関する重大な秘密を告げられる。「時が…迫る…」そして再び姿を現したメイクーモンとの戦いの中で、その「時」は訪れるのだった。明かされた秘密に苦悩する太一たち。それぞれの想いが交錯する中、彼らはある決意をする…「いつかなんて待ってたら、あっという間に大人になっちまうよな」今、再び 冒険が進化する―

声優・キャラクター
花江夏樹、細谷佳正、三森すずこ、田村睦心、吉田仁美、池田純矢、榎木淳弥、M・A・O、荒川美穂、浪川大輔、甲斐田裕子

LOLO さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

そんなに悪くない

懐かしのデジモン。
初代好きだったので視聴。
全6部、つまり2クール分。
なので面白い話も、微妙な話もある。
結末に期待。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

61.8 63 2016年度アニメランキング63位
CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第1章(アニメ映画)

2016年11月25日
★★★★☆ 3.5 (17)
60人が棚に入れました
人智を遥かに超えた異能を持つ者たち「ブレスド」。太古より人類の歴史を陰ながら操ってきた彼らが、今再び不穏な胎動を始めた。彼らの狙いは何なのか。戦いの暗雲が、世界を覆い始めようとしていた―。「ブレスド」の存在に勘づいた数少ない人間の一人、ジャーナリストのルーシー・ダベンポートが、アメリカのテキサス州にある家を訪ねた。彼女を出迎えたのは、009こと島村ジョーをはじめとするゼロゼロナンバーサイボーグたち。彼らは改造手術により、核兵器ともわたりあえる存在として、冷戦時代から幾度も人類の危機を救ってきた。しかしその後、国連軍ガーディアンズの創設により、サイボーグ戦士たちは人類を守るという使命を離れ、ようやく穏やかな生活を送れるようになっていた。だが、ルーシーの来訪と「ブレスド」の脅威が、ジョーたちを再び新たな戦乱の中へと導く。人は戦いを忘れることはできないのか。人類の未来はどこへ向かうのか。

声優・キャラクター
河本啓佑、福圓美里、佐藤拓也、種田梨沙、日野聡、乃村健次、真殿光昭、佐藤せつじ、石谷春貴
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

誰がために戦う? サイボーグ009 VS X-MEN

石ノ森章太郎先生原作のSF漫画「サイボーグ009」の映像化50周年を記念して制作されたフル3DCGアニメ。2016年に3章仕立てで劇場版として公開。現在はNetflixにて独占配信中です。

脚本・監督を担当されたのは「攻殻機動隊S.A.C.」「東のエデン」などを手がけた神山健治さん。

神山さんと言えば、2012年に劇場公開された「009 RE:CYBORG」でも、同じく脚本・監督を務められた事で記憶に新しい方もいらっしゃるかと思われますが、当時のインタビュー記事に目を通すと「自分の中の正義のルールや道徳観が、石ノ森先生の描いてきたもので出来ていたことに気づいた」なんてものがあって、同氏が石ノ森作品から受けた影響は並々ならぬものである事が伺えます。

神山さんが少年時代を送ったのは冷戦真っ只中の1960年代~70年代。「サイボーグ009」「仮面ライダー」の2大タイトルが世に出た石ノ森作品の黄金期。

原水爆などに代表される、科学技術の兵器への転用が苛烈を極めた時代に、あえて最初の敵役として、多国籍企業、民間軍事会社的な性質を持つブラックゴーストを登場させるなど、「サイボーグ009」は連載初期から、営利主義と環境破壊を下敷きにした科学万能の時代に警鐘を鳴らし、勧善懲悪の枠を越えた正義のあり方を打ち出した、先進的な漫画作品の一つであったと想像されます。

本作「CALL OF JUSTICE」でも、石ノ森先生の提示したテーマは継承されており、疎ましく思いつつも戦いの場に身を投じ、平和への道を模索する悩めるサイボーグ達の姿が描かれます。

「自分達が戦いを放棄しても別の誰かがやってくれる…」と、戦いの日々に疲弊し、これまで映像化されたシリーズの中でも、とりわけ消極的な※1ゼロゼロナンバーサイボーグ達の姿が印象的でした。小説・漫画作品の「2012 009 conclusion GOD'S WAR」における彼等もそうでしたが、人としての弱さがより強調されて描かれている様です。

SF設定については、ブレスドと呼ばれる超能力者が多数登場する関係で、科学描写の曖昧さが目立ち、異能ものを見ているのと同じ感覚に陥る事が度々ありました(汗)原作でも001こと赤ちゃんのイワンが、テレパシーやらテレポーテーションやら、超常現象を起こす描写がありますが、当時は米ソを始めとした国々が、超能力(超心理学)を軍事利用目的でさかんに研究していた程の時代。SFとしての魅力を損ねる事は無かったのではと思われます。

本来SFとして作られたものが、いつの間にかファンタジーの域に足を踏み入れている(その逆もあるけど)という事は、アニメのみならず、小説の分野においても幾度となく繰り返されてきた事ですが、「サイボーグ009」が発表されたのは既に50年以上も前。リメイクを成功させるには、最新の科学事情を踏まえた、より思い切った改変が必要なのではと思えてしまいました。今の目で見ると尚更ですが、突然変異でヒトが※2大自然の女王とか磁界の王とかになっちゃうなんて、いくら何でも信じられませんもの(笑)作中台詞を一部引用させてもらうと「SFとファンタジーの境界面を越えてしまった!」という感じでしょうか。

地味ながら好感が持てた点は、※3加速装置のテクノロジーを補完する説明として「高速移動を制御するには脳の処理速度も上げなければならない」と明確な表現で語られているところ。原作漫画にも※4補助電子頭脳の設定はありましたが、機能についての詳細な記述がなかった様に記憶しているので…やっと説明してくれたかと胸を撫で下ろす感覚に浸れました(笑)

同じく原作由来の"サイボーグは生身の人間には知覚出来ない情報を脳で処理しているので、それによって本来ヒトの持ち得ない意識の獲得が可能になる"という、いわゆる※5ナイトヘッドの問題に、ちょこっとだけ触れられていた点も嬉しかったです。近年ではデジタルネイティブなんて言葉がありますが、多分その延長上にある概念ですね。

攻殻シリーズから電脳っぽい設定(平成版にも首からコードとか、RE:CYBORGではそのまんま笑)をちゃっかり掠め取っている点も◎。原作漫画には無い設定ですが(でも電脳通信はあった!)、時代に則した良アレンジでした。


キャラについて、「サイボーグ009」と言えば、赤い強化服に黄色いマフラー(赤ーいマフラ~♪なんてのもありますが…笑)ですが、本作では柔軟性のある繊維製のものから、硬質な※6ボディアーマーの様なプロテクターにデザインが変更されています。CG作画と相まってかなりゴツく感じ、何となくアメリカンナイズされているよーな印象を受けました。私的には前者の方が日本的で優雅だと思います。針や刃物による刺突攻撃に弱い欠点もあって演出的にも面白いですし…。マフラーは相変らずヒラヒラとはためく布製でとっても長い(笑)

キャラデザはややリアル寄り。「009 RE:CYBORG」に近く、一貫してシリアスな物語が描かれる作品なので、コミカルさを廃している点は気になりませんでしたが、フランソワーズが萌えキャラ寄りのデザインになってしまっていたのにはびっくり。少女らしい大きな目が可愛いんですが、原作色はすっかり失われている様でした(汗)あとピュンマのキャラデザもコロコロ変わるので、イーカゲン安定して欲しい(笑)


総評として、原作へのオマージュシーンがそこかしこに入っている点は楽しめましたが、単調なバトルシーンが多めで、台詞やストーリーにも目新しさがなく、全体的な雰囲気はマーベル・コミックスを題材にしたハリウッド映画という印象でした。SF設定も相応にラフ。上述のブレスドの設定についてもX-MENとほぼ同じで、筋書きまで同作品と酷似する箇所があったので、興醒めしてしまう場面もありました。

また、優れたものが劣ったものを支配する!という様な、選民思想どっぷりの独裁者的な悪人像、良心の声に従え!みたいな漠然とした正義観も、取っ付きやすくはありますが、良い意味でも悪い意味でも古典的で、前者には魅力が、後者には説得力が足りず、時代錯誤的なキャラ像を見る様で、いまいち気がノリませんでした(汗)

アクション面については、やはり加速装置に迫力ありましたが、尖った表現が無く、物足りなく感じる場面が多かった様に思います。009における大きな見所の一つなので、これは取り分け残念な点でした。リアリティの限界を良い意味で無視した、振り切った加速装置アクション満載の、前述「009 RE:CYBORG」は超オススメです。本作を見て加速し足りなかった人は是非そちらをどーぞ(笑)


最後に、酷評気味になってしまいましたが、正義が乱立し、個々人の快楽が優先され、良心の呵責や自己犠牲、利他的精神や勇敢な行動が軽視される昨今にあって、それらをただただストレートに描くという試みは、古臭くはありますが、一定の価値はあるのではないかと、やや贔屓目の評価を本作に献じたいと思います。

攻殻SACの笑い男やクゼ、作者は違いますけど、Fateシリーズの衛宮親子の様な人達が、苦悩しながら戦い続けている様を見ていると、何故かわたしは生身の人物ではなく、鉄腕アトムから始まり、サイボーグ009、仮面ライダーと続いた、人ならざる憂いを帯びたヒーロー達の姿を思い出します。

偽者と本物、2枚のネガを重ね合わせた時、初めて浮かび上がる真の像を見る様に、機械の身体を持ちながら、人よりも人らしくあろうとする者達の姿を見、その系譜を辿り、人が人たらんとする根源とは何? 彼等が命を賭して救わんとする世界とは何? と思索を巡らすと、ついついグローバルな視点で身の回りの世界を見てしまう、(これでも)人の子であるブリキ男なのでした(笑)


それでは、このレビューを書きながら思い出した※7アメリカ・インディアンの一部族、ナバホ族の言葉の引用をもって本レビューの締め括りとさせて頂きます。

「自然は祖先から譲り受けたものでなく、子孫から借りているものである。」

石ノ森作品に触れるきっかけになれば幸いとレビュー綴らせて頂きました。



※1:「黒い幽霊(ブラックゴースト)団」が主に社会との接点を失った人達を拉致改造して作り上げたサイボーグ達。彼等の手先になるはずが、開発者の一人ギルモア博士の裏切りで001~009までが逃走、彼と共に反旗を翻す。0010以降の00ナンバーも存在する。
{netabare}
001(イワン・ウイスキー):ロシア人。脳改造によりナイトヘッドを覚醒させ天才的な頭脳と多彩な超能力を得た赤んぼ。

002(ジェット・リンク):アメリカ人。マッハ5で空を飛べる上、初期型加速装置も内臓している。元不良。やや喧嘩っ早い(笑)

003(フランソワーズ・アルヌール):フランス人。超・視聴覚能力を持つ。半径4km以内の音を聴き分け、周囲50kmを見渡せる。

004(アルベルト・ハインリヒ):ドイツ人。マシンガン、ミサイル、ナイフ、原爆!を前身に内臓。頭脳はクールで心はアツイ!

005(ジェロニモ):ネイティブ・アメリカン。砲弾にも耐える頑強な装甲と、戦車をも担ぎ上げる怪力の持ち主。精霊と会話も出来る!

006(張々湖):中国人。地面にトンネルを掘れる程高温の炎と熱線を口から吐ける。モハメド・アヴドゥルの師匠(嘘)料理が大得意。

007(グレート・ブリテン)イギリス人。体の分子配列を自由に変えて様々なものに変身する。元舞台俳優なので物言いが大仰(笑)

008(ピュンマ)アフリカ人。水中活動用に改造された人。宇宙空間でも長時間生存できる。キャラデザがコロコロ変わる人(笑)

009(島村ジョー)日本人。奥歯のスイッチで起動する多段変速式加速装置を持つ。私生児でハーフという境遇。
{/netabare}
※2:X-MENに登場するミュータント"ストーム"と"マグニートー"の事。{netabare}本作にはプロフェッサーXやローグみたいなキャラまで登場する。パクりパクられの世界なので深くは追求すまい(笑){/netabare}

※3:機械駆動と補助電子頭脳の助けにより、最大時速マッハ3(作品によってはそれ以上とか)で行動できる装置。初期型が002に、改良型変速式が009に内蔵。009以降の00ナンバーサイボーグの殆どに装備されている! 緩衝装置と無摩擦間接のおかげで駆動系へのダメージは軽減されているものの、エネルギーの損耗、摩擦熱による加熱のため使用時間に限界がある。強化服以外のものを身に付けていると空気との摩擦で大抵燃えてしまう。方々から跳躍時と自由落下時の弱点を指摘されているそうな(笑)

※4:原作にある解剖図には記憶用人工頭脳と記述がありますが、本編を読む限り、判断力強化、体感時間の伸長など、脳の処理速度を上げていると思しき描写もある様でした。また初期のエピソードで描かれる、サイボーグに改造されたてのジョーが、ジェット機や潜水艦の操縦を訓練無しに難なくこなしているシーンを見ると、単なる意味記憶だけでなく、洋画「マトリックス」の様に、体感記憶も蓄積されている事が伺えます。{netabare}でも加速装置の体感記憶って誰から抽出したんだろ…スカール様とか?(笑){/netabare}

※5:サイボーグ009連載当初は「ヒトの脳は10%程度しか機能していない」と、知識人、一般人も含めて、まことしやかに信じられていた風潮があった様ですが、実際の所は、脳科学の研究不足に端を発する都市伝説まがいのお話で、この説は近年では否定されつつあります。ただ最新の、ヒトの脳と機械を繋げるブレイン・マシン・インターフェース(BMI)、人工臓器(人口網膜とか人口内耳とか)の研究分野においては、これまで未確認であった脳の適応性、あるいは「超感覚」と呼ばれるものが確認されているそうで、脳に未知の機能が存在しているという点に関しては確実の様です。SF好き、ゲーム好きとしては受け入れやすいニュースでした(笑)

※6:銃弾等から主に胴体部分を守る防護服の事。現実の軍隊などでも採用されている。

※7:直訳するとアメリカのインド人。呼称に迷いました(汗)注釈005の項では原作表現に準拠し「ネイティブ・アメリカン」とさせて頂きました。


余談

キャラデザ含め、CG作画がシャープ過ぎ、長時間見ていると、やや目が疲れるアニメですので、豆知識を一つ。他レビュアーさんから教えてもらったウラワザなんですが、テレビの映像設定(シャープネスなど)を調整してぼやかすと、キャラの輪郭などが心なしか丸みを帯びソフトな印象になります。目がチカチカしてしまう方はお試しあれ。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 17
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

XMEN顔負け、超能力者ブレスト

 フルCGの009って不思議に見えたけど、良くできていたです。この009は、TV放送の世界観とは、別物だったです。

 幼い頃に見た知っている009は、ネオブラックゴーストの親玉、部分部分体半分サイボーグの坊主三人組が、合体して地球を離れる。後を追うジョーたちだったが、その宇宙船に乗り込んでいたガンダールだったか?お坊さんの犠牲によって終わったです。
後のTVで見た、イワンを誘拐され宇宙へ出た劇場版だったか?は、敵の本拠地でハインリヒが身を挺して自爆し、ジョーたちを脱出させた。ジョーたちは、ゾラとかいう敵を追って追い詰めたたけど自滅されて、ボルテックス???だったかという力で、ジョーたちが地球へ戻ったのを覚えているです。ハインリヒの追悼で、終わったかなぁ?です。

 この009では、それらの事実が全くなく00サイボーグ全員そろっているです。キャラはかなり美化され、イケメンみたくなっているです。殆ど知っているサイボーグ戦士達と殆ど容姿が違う中で、特にジェットリンク、ジェロニモ・ジュニア、ちゃんちゃんこが違っているです。フランソワーズなんか、かなり美人になっているです。

 出てくる敵が、あまりにも人間離れした超能力者で、ジョーたちが束になっても苦戦するレベルの違いすぎて、凄かったです。あんな能力ありえないし、00No.サイボーグでもないと倒せない敵ですよねです。
 また別に00No.サイボーグ全員の能力が、かなり引き立っていたCGアニメだったと思うです。第一章でこれだけの展開だと、次回楽しみですよねです。目立つのは、やはりジョーの加速装置です。あと、よく空飛ぶジェットリンク、ハインリヒの全身兵器、グレートブリテンの変身能力なんか、後半に大どんでん返しあるです。しいて言うとピュンマは、存在感あっても今回能力はあまり出てなかったかなぁです。

{netabare} ルーシーがジョーたちのところに訪ねてきた。いろいろな証拠写真を突き付けて、00サイボーグであることを問い詰める。

 で、戦いたくない気持ちを伝えると、ルーシーが本題に入る。謎の存在ブレストについてとルーシーの父から託されたという謎の箱を手渡す。突如、家の周りの天候が変わり、ひょうだか氷の塊の攻撃を受ける。イワンの能力により、敵の位置が判明。大富豪かなんかのカウボーイ姿の親父で、天候を操る能力に苦戦する。
 イワンが敵の能力の正体を推測し、ジョーとジェットリンクの能力より何とか倒すことができるです。
 
 国連に救助を求めると、すぐ様に敵の攻撃を受ける。変な仮面をかぶった男による重力を操る能力にまたもや00No.サイボーグ総動員しても苦戦するです。イワンのサイコキネシスで激戦の末、勝利をつかむも、ルーシーの持ってきた過去の写真に写っていた男だと気づき驚くです。これが高校教師として生活送っていたわけだから、さらに驚きです。
 ブレストは不老不死と言ってても、倒されると簡単に死ぬし・・・。ブレルトって、ミュータントみたいです。
 イワンは疲れて寝るわけだが、結構可愛いです。

 国連のガーディアンが到着するも、現状のありさまにジョーたちが疑われ、連行されることになるのだが、謎のミサイルによって攻撃を受け、またもやジョー達が疑われ戦闘になってしまうです。
 住む家を追われ、空母でひとまず後にする。国連に潜む潜むブレストによってイワンを狙われることになるです。{/netabare}

 次回予告もあったけど、どうなるのかなぁ?です。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 9
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「ジャスティスッ!!!」by S池崎

<2019/3/17初投稿>
昨夜までBS236でやってました。
映画三部作をテレビ用に全12話にして。

映画「009 RE:CYBORG」と同じ監督さん(攻殻SACの方)ということで、その映画が私には珍紛漢紛だったので全く期待せず視聴。


・・・あれ?
わかりやすくて、面白い。

丸みを帯びたキャラクターも
SFとファンタジーの狭間のようなとこも、
みんな仲良く力合わせるところも

昔懐かしい石ノ森009の空気感がよく出てる。
(と言っても原作は子供の頃に途中までしか読んでないし、アニメも昔のテレビシリーズぐらいしか観てないけど(REは久しぶりの009でした))


設定の中の技術とか現代調にアレンジされてるところも多々あります。

でも
「身体は勝手に機械にされたけど、魂は人間のままですよ」
の心意気や悲哀がよく表わされてる。
009シリーズの一番大事なところを大事に扱ってる。

さらに言えば

浮気性のジョーに
ヤキモチを妬くフランソワ

短気だけど気風の良い元ヤンのジェット
クールで熱いハートのハインリヒ

鬼太郎で言うとこのヌリカベポジのジェロニモ

張々湖、グレート・ブリテンの脇役コンビ

有能、意外と高性能で人格も素晴らしいピュンマ

「見た目は赤ちゃん、頭脳と人格はチーム1の大人」イワン

キャラクター一人一人が原作から飛び出てCGになったかのよう。
そして、みんな一人一人にちゃんと見せ場もある。

惜しむらくはストーリーのラスト。
ジョーがどうやって{netabare} ラスボス倒したか、{/netabare} 私の頭では理解できませんでした。
事象の地平線とかとんでもないこと言ってたような。
まるでデウス・エクス・マーキナー。

でもこういうあっさりした終わり方も009っぽいっちゃぽい。

本作では00ナンバーのうち、{netabare} 三人ほど逝ってしまったので{/netabare} 一見続編無さそうな感じ。
でも{netabare} 三人とも最後を明確に描いてない{/netabare} のでシレッと続編作れそうな気もする。
ラストシーンで{netabare} 6人の影に後から3人の影が加わるし。{/netabare}

続編作ってほしいな。
でもあんま人気なさそうだから難しいのか。

個人的にはすごく好きな方の「サイボーグ009」でした。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 21

61.7 64 2016年度アニメランキング64位
アクセル・ワールド INFINITE∞BURST(アニメ映画)

2016年7月23日
★★★★☆ 3.4 (172)
1082人が棚に入れました
ウェブ上の仮想世界で行われるオンライン型対戦格闘ゲーム《ブレイン・バースト》。プレイヤーである《バーストリンカー》たちは、現実の1000倍に《加速》した世界で、戦いを楽しんでいた。私立梅郷中学に通う有田春雪(ハルユキ)もそのひとり。高円寺を拠点とする《ネガ・ネビュラス》に所属する彼は、《軍団》の長である黒雪姫と共に、渋谷エリアでの《領土戦》を戦っていた。そこに訪れた《変遷》と漆黒の巨大な竜巻、そして突然の回線切断。本来、起こるはずのない不可思議な現象は、《加速世界》を徐々に侵食し、竜巻に包まれたエリアでは、《加速》することができなくなってしまっていた。いったい、《加速世界》に何が起こっているのか?原因を突き止めるべく、ハルユキと仲間たちは、黒い竜巻に立ち向かう――!

声優・キャラクター
三澤紗千香、梶裕貴、豊崎愛生、浅沼晋太郎

Ryuvay さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

アニメ版AWに過度な期待はしないほうがいい(酷評)

構成はすでに知られているように、前半TVシリーズ総集編+後半新作OVAです。

後半の新作OVA部分に絞ってレビューしますが、その前に、この酷評であることの経緯を説明すると・・・

──個人的にアクセル・ワールド(以降「AW」)に、この劇場版に期待はしていなかった。──
TVシリーズのAWを観終わったあと、ほぼ同時期に始まったアニメ版ソードアート・オンライン。そのソードアート・オンライン(以降「SAO」)は個人的評価のかなり上位に入る凄いアニメだった。SAOがAWと同じ原作者だと知ると、やっぱりどうしても比較しちゃいますよね。するとAWが凡作を下回る酷いものと感じてしまうようになってしまった。
そんな話を友人にしていると
「あー、あれね。いや、原作読んでみ?凄い良いから。川原礫は『キャラがもつ熱い情熱』をすごくうまく自然に表現する作家だから」
と言われ、読みました。で、めちゃくちゃドハマりました。
その後、当然のようにSAOも2期が始まる前にアニメ版SAOの続きを原作で読み始めることになった。

では、なぜこうも差ができたのか。

──TVアニメ版AWは、そんなに重要ではないものを盛り込んで無駄が多いうえに、重要な台詞回しやエピソードを削ってしまっている──
アニメ版のシナリオライターと監督が、原作がどういう作品で、なぜ人気があり高い評価を得ているのかを理解していないという、よくあるアニメ化失敗の理由。

AWという作品がどういう物語なのかをまとめると
── 自分を蔑み、自分には何もいいところがない、何も持っていないと考えていた主人公ハルユキが、ブレイン・バーストを通じて友情を知り、仲間との絆を感じ、仲間からの信頼を知り、自身も仲間を信頼し、自身の考えを改めてくれた黒雪姫を尊敬し、存在意義も無かった自分がどういう存在であるかを再確認しながら、精神的に弱く腐った心根で、学校ではいじめられる側だったそれまでと違い、立ち塞がる壁をその翼で飛び越え、火傷するほどに熱い情熱とともに成長していく。そんな中、黒雪姫がブレイン・バーストの作者と会い、ブレイン・バーストという世界作った理由を知るという願いをハルユキは叶えるために奮闘し、その結果ブレイン・バーストという世界の成り立ちの秘密を追い求めることになってゆく。
付加要素として、ツンデレヒロインとその想いに気が付かない鈍感主人公というよくある構図があり、その構図には「成長しているとは言え、元々ハルユキの自己評価が低く、そんな自分に尊敬する黒雪姫が恋心を抱いているなどあるはずがない。まだそんな資格は自分にはない」という、確たる理由がある。 ──

たしかに、アニメ版AWには、前述の要素が多少なりとも反映され盛り込まれてはいますが、薄い。とにかく薄い。何が薄いっていうと、AWという作品の骨子のひとつである仲間の情熱、特にハルユキの情熱の表現がとにかく薄く弱い。原作での情熱の熱さは本当に読んでいてとにかくすさまじいものでした。
アニメ版は監督やシナリオライターがそれを勘違いしたか表面的にしかとらえておらず
──キャラのかわいさ表現するためのエピソードや演出を盛り込んで多めにプッシュし、その尺のためにキャラの情熱を表現するための重要な台詞回しやエピソードを削った──
ということに帰結すると思います。
アニメ化されるときは、ある程度端折られるのは当たり前なのは理解してます。が、そこはアニメでしかできない演出や表現を使ってカバーすることで、原作と同等以上の仕上がりになると、自分は思っています。
正直に言うと、沖縄のエピソードはアニメで詳細に描く理由もなく、原作でも閑話扱いで特典OVAなど不要でこれを特典アニメにしてもいい程度のエピソードだった。どうでもよいと言っては語弊がありますが、この沖縄のエピソードは端折ってもよかったのに、削ったらダメでしょっていうセリフやエピソードが端折られてしまった。

その結果、TVアニメ版AWは自分の中でもう取り返しのつかない駄作になった。

そしてそこからのこの「アクセル・ワールド INFINITE∞BURST」です。
期待できるわけがない。
観終わったあとの端的な感想は
「まるで素人同人作家が作ったような、それ以下のクォリティで、かつ盛りすぎて物語の本質を失った作品」
でした。

「TVシリーズの製作から時間がたっている」ということを理由にしては本当はダメでしょうけど、元々勘違い演出だったものがさらに増長し、インパクトと派手さを盛りに盛ってプッシュしまくったうえ、キャストもその殆どがキャラの演技を忘れていて、それに関するディレクションも恐らくは無い。ってか、私みたいな素人がそれに気がつくようじゃ本当にダメでしょ。さらに新キャラのキャスティングも違和感ありまくりで勘違いしてるし、原作ではありえない、タブーとされていることも犯しているという、もう散々たる結果。
間違いなく原作を表面的にとらえて理解せず読み込んでいない証左です。
そんな状況で、原作時系列に存在しているが描かれていないエピソードをOVAとして作ったとしたら、当然の結果でしょう。

「原作者 川原礫の描き下ろしエピソード + 監修」
ということでしたが、物凄く怪しいですし、かなり疑問です。



個人的本音 ──

マジで「A-1 Pictures × 伊藤監督」でリメイクしてくれんかな・・・・。

── この「アクセル・ワールド INFINITE∞BURST」の制作が決まる前から、もうずっとそう切望しています。……ありえないし絶望的ですけどね。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

文字通りの“加速体験”無我夢中の気持ち良さに酔いしれる至宝のビデオドラッグにして現代の『幻魔大戦』!なんで話題になってないのか正直悔しい!

意識を1000倍に加速させた仮想空間を舞台にしたSFアドベンチャー、『アクセル・ワールド』のイベントで上映する為に川原礫の原案を元に制作された完全新作
さらにそれをテレビシリーズの総集編と合わせて82分の劇場版とした作品です


一人の少女が体操の大会中、跳馬で不慮の事故に合う
彼女は事故の直前、咄嗟に加速世界にダイブしたのだが・・・
一方、幾多の戦いを経て成長した黒のレギオン「ネガ・ネビュラス」と、連合を組む赤のレギオン「プロミネンス」の面々
領土戦も軽くこなし、全てが順調かに思えていた
しかし突如として現れた黒い竜巻に飲まれ、皆ブレイン・バーストから強制切断されてしまう
現実世界ではソーシャルカメラが原因不明の異常をきたし、同時にバーストリンカー達は一部では加速出来ないという事態に陥っていた
この現象は、超級エネミー「四聖」の一体で、かつてその危険性からダンジョンごと封印された「女神ニュクス」の仕業であると踏んだ連合一同
このままニュクスを放置しておけば、やがて加速世界は滅び、自分達はバーストリンカーでは無くなるという
バーストリンカーで無くなる危惧を恐れる黒雪姫、彼女の意思を尊重したいと想うハルユキ
連合一同は意を決し、ニュクス討伐の為の一大作戦を決行する


まずテレビシリーズの総集編が上手いです
1~5話、8~12話という美味しい部分だけを抽出し、尚且つBD版マスターに用いられた修正済み作画によるハイクオリティな映像が劇場に良く栄えてます
ハルユキがバーストリンカーとなった経緯
黒雪姫との関係
タクムとの友情
そして、ネガ・ネビュラスとプロミネンスの合併が小一時間ほどに綺麗に詰め込まれていてこれだけでも十分視聴の価値はあります


そして新作本編は原作最新巻の20巻の後日談になっている為、現時点で最も先の話を描いていることになります
つまりアニメ化されていない部分に関してはバッサリカットしてあって、ダイジェスト的な映像は一瞬挿入されますが原作に全く無頓着な方には知らないキャラも沢山出て来ることでしょう


具体的にはアクア・カレントとスカイ・レイカーがネガ・ネビュラスに加入(再加入)しており、アーダー・メイデンがアニメ化してる上に日下部綸がハルユキ達と行動を共にしてたり
(まあテレビシリーズ最終回でチラッと出てましたが)
序盤にはグレート・ウォールのシックス・アーマーと呼ばれる幹部のうち4人が登場してます、これも初アニメ化
原作でも未だ謎が多い四聖の一体、メタトロンもさらっと登場、終盤のピンチを救ってくれます
そして何より、今作では七王のうちの6人が初アニメ化を含めて一堂に会す、という素晴らしいファンサービスが実現しています
(グリーン・グランデが初めて声を出す、というのも笑いましたw)


こーゆーの興味ない人はホントどーでもいいんでしょうけど、かつて敵対していた王達が一致団結する、というカタルシスは何物にも変えがたい興奮ですね
この瞬間、「観に来て良かったw」と本当に思えました
各々のキャラが縦横無尽に活躍するバトルシークエンスは、椛島洋介さんを筆頭にサンライズ第8スタジオの面々がハイクオリティなアクション、ド派手なエフェクト、超高速サーカスで送ります
無駄に破壊!無駄に爆発!!無駄に速く飛ぶ!!!
ああ、これが8スタだよな、としみじみします


最近の角川ってかつての『幻魔大戦』みたいな映画ってもう作らないのかな・・・そんなことをふと思ったことがあるのですが、【この『アクセル・ワールド-インフィニットバースト-』こそが限りなく現代における『幻魔大戦』だ】という結論に至りました(笑)
後悔はしてませんw


新作本編自体は30分ほどだったでしょうか?
短い割りにやりたいことが明瞭ため観応えはありましたし、何より前半の総集編で高められたwktkを一気に解き放つような構成には拍手
本編の中でも「尺が無ぇんだよ!尺が!」とメタ的に絶叫してたのも面白いw
その尺の無さが、逆に今作の“ヤリタイコト詰メ込ンダ感”を作っているのが皮肉なところです


今作、この夏のアニメ映画の中ではてんで話題になって無いのが正直オイラは悔しいです
ファンに向けたお祭りムービーであることに違いないんですが、バトルアニメがお嫌いでない方には是非チェックして欲しいですね
超気持ち良い高速戦闘作画は、まさにビデオドラッグと呼んでいいぐらい癖になることでしょうb
原作未読者にオススメ出来ないのではなく、構成上抜け落ちてる部分の補完が苦手な方にオススメ出来ない作品です、間違い無きよう!

投稿 : 2025/02/01
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

2047年7月27日[土]国立代々木競技場第一体育館は無限への跳躍に向けたprologue…

この作品はTVアニメ版「アクセル・ワールド」の続編に位置する作品です。
上映時間82分のうち、ほぼ半分を使ってTVアニメの再編集版が上映されますが、もともと2クール24話もの大作なので一見さんを相手にした構成にはなっておらず、TVアニメ版を懐かしみつつ劇場版に誘うためのフリ…といった感じです。
なので、TVアニメ版を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

劇場版の構成は大きく二つ…
TVアニメ版を再編集した前半と完全新作の後半…

まず再編集した前半ですが、内容はほぼ頭に入っているので記憶を辿りながらの視聴となりました。
内容は分かっていたとしても、映画館で見る映像と音響の迫力と躍動感は半端ありません。

でもこの前半戦は正直意外でした…
この作品はタイトルの前に「完全新作ストーリー」という枕詞が付与されていたので、TV版の焼き直しが流れるとは思っていなかったからです。

この作品は劇場版…尺に限りがあるんです…
1分1秒だって無駄にできない…と時間が気になったのも事実です。
このモヤモヤは後半で見事に吹っ飛ばされる事となる訳ですが、これは見てのお楽しみ^^;

そしていよいよ完全新作の本編…
物語は2047年7月27日[土]国立代々木競技場第一体育館…
助走開始地点から25m先に立ちはだかる跳馬に向かって走り出す月折リサ…
ポニーテールを白いフワッとしたリボンで結んだ可愛らしい女の子です。
近づいてくるロイター板…
そしてロイター板を踏み込んだ次の瞬間、「アンリミテッド・バースト」
リサは声にならない叫び声を上げ…物語が動いていきます。

この本編…所謂「全部乗せ丼」みたいな感じでした。
TVアニメ版の主要キャラはもちろん、赤の王やハルユキが「翼の事件」の時に「飛ぶ」事の真意を教えてくれたスカイレイカー、低レベルのバーストリンカーを支援していたアクア・カレントも立場を変えて登場してくれるんです。
それに王様だって、そうそうたる顔ぶれがお目見えしてくれます。
このTVアニメ版より全然豪華なキャスティングが加速世界で繰り広げる魅了されるひと時…
もう「極上の時間」としか言い様がありませんでした^^

私は7月24日…2日目に観にいったのですが、振り返ってみるとそのタイミングも良かったと思います。
なぜなら入場者プレゼントが原作者である川原礫先生の描き下ろし短編小説だったのですが、この小説…月折リサが跳馬に向かって走り出すまでを描いた劇場版の前日譚だったんです。

月折リサには夢があった。
とあるルーマニアの体操選手が世界で初めて披露し成功させた技を自ら再現すること―。
この夢の実現に向け、彼女がどの様に体操と…跳馬と向き合ってきたかが記されています。

この小説の内容を知らないと劇場版が楽しめないか…というと決してその様な事はありません。
知っていると「より深く作品を感じられる」という事だと思います。

それとこのレビューを書きながら思ったのは、パンフレットを買って正解だった…という事です。
登場人物の設定については本編で触れられないため、「あれ、この人誰だっけ。」という人を思い返すのに重宝したり…中にはパンフレットを見ないと絶対に設定の分からない人もいらっしゃいましたけれど…^^;

この劇場版を視聴して私の中の株が一気に上昇したのが、ニコことスカーレットレイン「赤の王」です。
CVが日高さん…というのもポイントが高いのですが、何より立ち位置が素晴らしかったです。
それに強化外装群「インビンシブル」も恰好良い上、お茶目な一面もあったり…
しかし日高さんの「おにいちゃん…」は破壊力抜群です。
もし日高さんに兄がいたら、リアルで「おにいちゃん…」を連呼されるんですよね…
これってどんなご褒美なの…^^;?
私もリアル妹に「おにいちゃん」と言われますが、日高さんのとは違うんだよなぁ…^^;

メインテーマは、KOTOKO×ALTIMAさんの「PLASMIC FIRE」
恰好良い曲です…カラオケで歌っても盛り上がる曲だと思います。

82分の上映時間はあっという間でした。
しかし、最近アニメ本編の後に劇場版…というパターンの作品が多いような気がします。
この作品なんかは原作のストックもあるようなので、TVアニメで放送して貰いたいのが本音です。
この作品で弾みを付けて続編が制作される事を期待しています^^

投稿 : 2025/02/01
♥ : 17

61.5 65 2016年度アニメランキング65位
ねむれ思い子 空のしとねに(アニメ映画)

2016年8月6日
★★★★☆ 3.4 (28)
156人が棚に入れました
赤ん坊の時に両親を失った “織音(おりね)”。彼女はある事件で警察に追われる身となり、逃亡の手助けと 引き換えに「組織」の人間、蒼嶋ユリの要求をのみ、ある実験用宇宙ステーションへと連れて行かれる。なぜか織音しか入れないという無人の宇宙ステーションの奥に事故当時のままの20 歳の姿をした母、里美がいたという衝撃の物語が展開される。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

海外で絶賛されたインディアニメ映画が凱旋帰国!SFサスペンスという戦慄と興奮の中に垣間見られる強いメッセージ性!!明日を担う逸材の誕生か!!!?

Youtubeや映画コンペなどで自主制作3DCGアニメを発表している栗栖直也監督が、7年間たった一人で制作した50分の中篇映画
2014年に完成し、世界各国の映画祭などで高い評価を受けるも当の日本ではほぼ未公開状態に等しかった
そして2016年、急遽ミニシアター系での配給が決定し、あの新海誠監督の『彼女と彼女の猫』がスタートを切った下北沢トリウッドを皮切りに公開されていく予定の作品です


舞台はレーザーディスプレイが普及した近未来
ある事件をきっかけに逃亡生活を余儀なくされていた19歳の孤児、入之波 織音(しおのは おりね)
彼女は急に得体の知れない視線に追われている恐怖を感じ始めていた
そこに現れた蒼嶋ユリと名乗る女性と黒服の男達
蒼嶋は逃亡者である織音の事情を知りつつ、ある作戦への協力を依頼する
衛星軌道上にあった宇宙ステーションで行われていたとある実験で、実験体が暴走しステーションを占拠したのだ
実験体は織音をステーションに連れて来るように要求していた
一方の蒼嶋は織音を使ってステーション奪還を企むのだが、ステーションの中にいたのは、なんと19年前に死んだはずの織音の母親、里見だった・・・


物語はとてもショッキングな幕開けから始まり、さらに織音に忍び寄る蒼嶋達、宇宙ステーションという閉鎖空間で得体の知れない実験体なる者との遭遇
と、とてもスリリングなサスペンス調になっております
画面のクオリティ自体はゼロ年代初頭ほどなのですが、とはいえ戦慄と興奮が物語の中に一気に惹き込んでくれるため、実のところあまり気にならなかったというのが率直な感想です


また、どちらかという昨今のCGアニメよりも二昔前のゲームムービーを彷彿とさせるモデリング、テクスチャなのでそちらに免疫のある方はすぐ好きになれると思います
さらにたった一人で制作したとは思えぬほど場面転換が多用で、宇宙ステーションという見慣れない情景をデザインしたというポイントも含めて、背景のモデリングは目を見張るボリュームになっています
間違っても“手抜き”ではないのがオイラにもよくわかりました


19年間、生と死に断絶されていた母娘関係
突然の再会、埋まらないギャップ、明かせぬ真実、そこから見えてくる強いメッセージ性が今作最大の魅力と言えます
親子とは何なのか?
人間とは何なのか?
目に見えているものが全てなのか?
本当に大切なものとは何なのか?
そして、生きるとは何なのか?
この作品はSFという大舞台が用意されてはいますが、何もSFファンに向けた難解な謎掛け、例えば『攻殻機動隊』のような作品だとは思いません
哲学的でありつつも、とても入り込み易い入門向けSF
『エイリアン4』のオマージュも観受けられました
そう、老若男女問わず万人に観て頂きたいメッセージが詰め込まれてると感じましたね


インパクトのある映像に加えて、親しみ易い確かなメッセージ
各国の映画祭で評価された理由はまさにココあると判りました


さらに音響制作と主役の織音役の声優を兼任した福島央俐音の尽力もあり、井上喜久子、田中敦子、平田広明といった超豪華声優陣が参加しているのも観どころです
名優達の芝居は物語のメッセージ性をより際立たせており、これだけでもチェックしていただくには十分な理由ではないかと思います
織音の母、里見を演じた喜久子お姉ちゃん(母役なのにお姉ちゃんとはコレ如何にw)が久々に痛快で可憐な芝居を観せてくれたのには脱帽モノです


最後に爽やかなテーマソングと共に流れるエンドクレジット中も映像が進んでいき、このED映像の為だけに起こしたモデリングもあったりと一体ドコまで作り込んでんだ・・・;と、監督の今作に掛ける情熱にスッカリとやられてしまいました
デジタルツールの進化と動画サイトの登場によって自主制作アニメ、の発表は新海誠監督の時代以上に容易になったのかもしれません
その反面、劇場公開まで辿り着く作品はほぼ絶滅してしまいました


そんな中、世界中で評価された本作の公開は力いっぱい歓迎すべきところでしょう
気負うことなく、先入観を捨てて、本当に純粋な意味で“イイ映画”に仕上がってました
是非チェックしていただきたい一本です

投稿 : 2025/02/01
♥ : 15
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これはすごい

栗栖直也監督が映像・物語をほぼ一人で作ったという作品。
構想に2年、制作に5年かけたそう。
モチベーションを保ち続けられる強靭な精神はバケモノだと思います。


さて、それでは作品の感想を

物語
始まって10分くらいは、急に変な人が出てきたw設定が厨二病っぽいなーなどと思っていたのですが、主人公織音のお母さんが出てきた辺りからどんどん物語に惹き込まれていきました。
義体とプログラムで動くお母さんの愛情に触れるうち、お母さんを機械とみるか、母とみるかで悩み始める織音の苦悩がドラマチックに描かれていて、織音とその周りの人々はどのようなつながり、どのように生きていくのか最後まで続きの気になる展開になりました。
物語の伝えたいテーマ(母の愛・データに依存する現代人)が明確に伝わってくるのも良いですね。
{netabare}思うところがあるとすれば結局お母さんを大切にした織音もデータに依存していたことになるんじゃないかということです。
そもそも、記憶も感情も電気信号…といったらお母さんに殴られてしまうでしょうか。
私はとても大事にしているデータがあるので、娘を守るためだとしても、お母さんの行動は、やり過ぎじゃないかと思います。価値観は人それぞれだよ!と言いたいです。{/netabare}

予想を裏切る展開もあり、物語の完成度は非常に高いと感じました。

声優
織音の声が時々引っかかるところを除けば完璧でしたね。

キャラ
キャラがとてもいきていました。
最初は最初は共感しづらいなと感じていたが、シリアス設定をいとも簡単に崩したお母さんの存在は偉大です。
その後からは段々とキャラが物語を引っ張っていく存在になっていきました。
このキャラ達で続編も作れそうですね。
特に先生と織音とユリとお母さんと彼氏はもっと観てみたくなりました。

作画
物量があって、細かいところまで作り込まれているのがすごいです。
単なるトゥーンシェーダだともっと影のエッジがはっきり出てしまうと思うので、テクスチャが相当頑張っているんだと思います。
そしてアニメーションとカメラワーク!
しっかり綺麗に動いています。モデルだけじゃなく、アニメーションまでできちゃう、編集も出来ちゃうなんて超人ですか!?
絵柄にしても動きにしても好みのど真ん中の作品でした。

音楽
劇中歌・効果音とても良かったです。子守唄が耳に残りました。良い曲ですね。

最後にED!
びっくりしました、どこまで作り込んでるんだ…

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

「世界が驚愕した新たなる才能」・・・新人監督を生暖かく応援できる人なら楽しめるでしょう。

2014年頃(?)の劇場用(?)アニメ 50分くらい

監督 栗栖直也

国内のアニメコンペで多くの受賞歴を持つ栗栖直也監督が7年の歳月をかけてほぼ一人で作画を手掛けた3DCGアニメ

自主製作ながら、カナダ、アメリカ、イスラエルなど世界各地の映画祭やイベントで注目を集めた本格SFサスペンスヒューマンドラマ

と言ううたい文句なので自主製作に近い作品でしょうか。
声優は、
井上喜久子、田中敦子が好演しているのですが、
主役の福島おりねという人は声優業で成功せず芸能事務所の社長らしいです。
ここは大人の事情。

3DCGのみで作ったようなアニメで、全体の出来は丁寧ですがアニメとしてはゴミに近いような気がします。
同様に自主製作レベル(制作状況はこれ以下)の新海監督のほしのこえと比べても映像の価値は認められないような気がします。

3DCGなので自動的にSF設定になったような感じが嫌です。
唯一のテーマが母子愛のようなので、すべて妥協の産物のように見えます。

超一流プロと比べてはいけないんでしょうが、
「おおかみこどもの雨と雪」のアマチュア版っぽいです。

内容はすべてが駄目だと言うわけでもなく、CGにしては丁寧な部分もあります。
特にエンドロールはいいです。
我慢して本編を観終わったのなら必ずエンドロールを見てください。
序盤とエンドロール(時系列は逆)だけでもいいような。
本編は3DCGの練習でしょうね。

評価点通りお勧めは出来ないのですが、自主製作の妙なパワーや、
大人になり切れていない素直な表現に興味がある人なら楽しめるでしょう。
実を言うとノンストップで観たので楽しめていたのかもしれません。
過度な期待は禁物というか、頑張ってる若い人の作品を観るつもりなら。

追記
声優としてほとんどガヤしかやらせてもらえず挫折した人が、
社長になって初めての主役を演じるのも一つのロマンかも知れませんね。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 23

61.5 65 2016年度アニメランキング65位
かっちけねぇ!(アニメ映画)

2016年3月1日
★★★★☆ 3.4 (15)
57人が棚に入れました
あにめたまご2016作品。制作は手塚プロダクション。

愛子の暮らす寺には半分しか絵が描かれてない不思議な襖があった。
本当は天女が描かれるはずだったというその襖。「そんな絵を描けるようになりたい!」
な~んて、幼い頃は思っていけど、17歳になった愛子は将来の夢も展望もない。
そんな愛子の前に突然、謎の男が現れた。
「かっちけねえ!」なんて江戸言葉を話し、着物姿で褌をはいた変態男。
住職である祖父の一存で、寺で寝泊まりすることになり、「冗談じゃない!」と怒っていた愛子だったが、ぶっきら棒な彼の優しさに気づき、次第に惹かれていく。
やがて、明らかになる彼の正体は――。

声優・キャラクター
茜屋日海夏、加古臨王、大竹宏、会一太郎、芝原チヤコ、牧口真幸、うえだゆうじ、中尾友美、仲村美沙希、梶川翔平、古賀葵

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ビバ!タイムスリップ

あにめたまご2016の作品。
国家予算を使ったこの企画。
視聴四作品目で初めての当たりです。

東京・江戸間タイムスリップもの。
江戸の絵師が現代東京に。
絵画の好きな女子高校生が面倒をみることに・・・
絵師の驚きと女子高生のツッコミが楽しい。

設定は、2016春アニメの某作品と被る。
でも、こちらはあくまで文化的。
軽いラブコメの様相です。
ほんの少しの感動要素の味付で、シナリオがキュッと締まってます。

ラストはお決まりですが、なかなか楽しいオチ。
長編アニメにしてエピソードを追加すれば、ひとかどのものが出来そうです。

最後に。
スカイツリーから眺める富士山はそんなに大きくありません。
ひとつだけ気になったところでした。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14

いぬわん! さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

タイトルなし

 文化庁の若手アニメーター等人材育成プロジェクト”あにめたまご2016”参加作品。手塚プロダクション制作。

 現代の女子高生と、江戸時代からタイムスリップしてきた襖絵職人の物語。

 時代の文明ギャップに驚くシーンは、当時放送されていた『クロムクロ』と被っていた。考えることはみんな一緒なのね。

 寺の住職である女子高生の祖父は、手塚治虫のキャラからの流用。手塚プロは、そろそろ手塚キャラから離れたほうがいいのでは。

 エンドクレジットの『中堅アニメーター』に杉野昭夫さんの名前がある。同名異人でなければ大ベテランなのではないかな。そうすると、現役アニメーターのほとんどが若手に該当してしまう気がする。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ロボットの出ない○○○○○

あにめたまご2016 公式
https://animetamago.jp/2016/piece/

製作は手塚プロダクション

現代にタイムトラベルしたサムライ時代の若者と現代の女学生の物語

SF色を弱めた少しのラブロマンスという感じでしょうか。

作画など丁寧で悪くないです^^

投稿 : 2025/02/01
♥ : 5

61.1 67 2016年度アニメランキング67位
なぜ生きる -蓮如上人と吉崎炎上ー(アニメ映画)

2016年5月21日
★★★★★ 4.1 (13)
40人が棚に入れました
鎌倉時代に親鸞によって開かれた浄土真宗が花開く戦国時代を背景に、「人はなぜ生きるのか」という問いへの答えを求めた男たちの姿を描いた歴史アニメ。自身の不遇な身を嘆き、もがき苦しんでいた若き了顕は、浄土真宗の僧・蓮如の法話と出会う。親鸞が明らかにした「なぜ生きる」の答えが示されたその法話により、心が晴れた了顕は蓮如に弟子入りする。本願寺の参詣者が増えることで、他宗派からの恨みを買った蓮如と了顕たちは京都を追われ、吉崎(現在の福井)にたどり着くが……。

ppp さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

貴重な映画!?

まず声優陣の豪華さに驚かされます!
水戸黄門で有名な里見浩太朗さんをはじめ、アニメ好きなら知ってる、小西克幸 さん、田中秀幸さん、藤村歩さん、関貴昭さん、などの有名な声優陣や、音楽、美術も業界トップクラスの人がたずさわってますね。
生きにくさを感じている時代、このようなクオリティーの高い作品が公開されたことはとても意義あることで、貴重なことだと思います。
音楽と風景の美しさだけでも、映画館に行く価値あるといってもいいかもしれませんね。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2

宗平 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

劇場アニメならではの、臨場感!

「なぜ生きる」。哲学的で堅苦しいイメージが
あったけど、意外と楽に観れた。
最近のアニメは無駄にグリグリ動いて逆に目が疲れるものが多いが、この映画は、落ち着いて見れた。
風景の描写や、炎や水の表現、人物の細かい表情の移り変わりなど、細部まで作り込んでいるのが分かる。
BGMも、主張しすぎること無く物語を自然に盛り上げていて耳に心地よかった。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

reiro さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

人によってはオススメ

タイトルがストレートでしかも本気モードだったので、つい観てしまった。思ったよりずっとストレートで真摯さが伝わるいい映画だった。「なんでいつか必ず死ぬのに生きるのか」ということ、ぼんやり考えたことのある人なら、オススメかも。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

60.5 68 2016年度アニメランキング68位
デジモンアドベンチャー tri.第2章「決意」(アニメ映画)

2016年3月12日
★★★★☆ 3.3 (45)
290人が棚に入れました
アルファモンが出現してから時は流れ、お台場の街は少しずつ復興が進んでいた。「日本に帰ったら、絶対大きいお風呂に入ろうって決めてたんだ!」ミミの一声もあり、新たに仲間に加わった望月芽心とメイクーモンを歓迎するために選ばれし子どもたちは近所の温泉テーマパークへ。楽しいひと時を過ごす一同だったが、そこに丈の姿はなかった。大学受験という目の前にある現実と、「選ばれし子ども」であるという責任の間で煩悶する丈。「なんでまた、僕達がやらなきゃならないんだ?」そんな折、またしてもお台場に感染デジモンが現れる。それはあの誇り高きウィルス種、オーガモン―暴走するその姿をTV局のヘリコプターが中継する中、立ち上がるミミとパルモン。「いいデジモンもいるってことを、はっきり分からせてあげる!」しかし、光子郎の制止を無視したミミとパルモンの戦いは、予想外の結果を招くのだった―それぞれに悩みを抱える丈とミミ。月島総合高校の文化祭当日、そんな二人の前に、あの男が現れる―今、再び 冒険が進化する―

声優・キャラクター
花江夏樹、三森すずこ、細谷佳正、田村睦心、吉田仁美、池田純矢、榎木淳弥、M・A・O、荒川美穂、坂本千夏、重松花鳥、山口眞弓、櫻井孝宏、山田きのこ、竹内順子、松本美和、徳光由禾、森下由樹子

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

選ばれし子どもたちの苦悩と日常コメディをほどよく混ぜながら物語の加速を感じる第2章、ズッキュゥーン!

『デジモンアドベンチャー』の6年後を描く正当な続編の第2作
前作を振り返るナレーションがお馴染み平田広明の声で語られるので極端に言えば今作からでも視聴可能です


前作ラストで9人目の選ばれし子どもである望月芽心とメイクーモンに合流した面々
しかしオメガモンとアルファモンの戦闘によってお台場近辺には壊滅的な被害が出ていた
現実世界でデジモンの力を行使することに戸惑いを感じ始める太一
その一方では、号令を無視し続け普通の子どもに戻りたがろうとする丈と、それを心配するゴマモンの姿があった
また、芽心を向かえた月島総合高校では文化祭の開催が迫っていたが実行委員に名乗り出たミミは、価値観の違いからトラブルを起こしてしまう・・・


前作はあまりにも軽すぎるシリアスパートでのノリや低調な作画に正直あんまり面白くありませんでしたが、今回は程よくコメディとシリアスが調和していてかなり良かったです


大江戸温泉物語で空や芽心達に裸を見られれてしまう太一
Hooters風のコスプレで踊るミミ、それに惚れる光子郎
メイクーモンに「お願い」されるレオモン、そしてそれに「ズッキュゥーン」しちゃうレオモン
と、まあ元永慶太郎監督らしいギャグは素直に面白かったです
時々方言になる芽心ちゃんかわええw


シリアスパートでも、選ばれし子どもを辞めたがる丈の話と子どものままで大人になりきれないミミの話が並行していき、二人が雨の中で悩みを打ち明けるシークエンスが印象的


相変わらず作画は低調でしたが今作では日常風景と心理描写がメインだったので前作ほどの違和感は感じませんでしたし、ラストのバトルも手に汗握る展開と演出で魅せてくれます


そして何より、シリーズファンの期待を最高潮に高めてくれたのがラストに登場したデジモンカイザー
つまり、そう【賢ちゃんのご帰還】ですよ!
これは素直に次回が楽しみですねー


それと、和田光司さん
本当にお疲れ様でしたm(__)m

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2
ネタバレ

latte さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

決意

2章!
まだまだ序盤だし、これからってところなので笑えるところも多くて面白かったです!
高校生っていう子供でも大人でもない時期。決意っていうタイトルだったから、1章での太一の葛藤のことかなって思ってたけど、丈先輩メインでした。

前回もだけど、OPでテンション上がりますね!やっぱいい曲です!
{netabare} ミミちゃんって思い立ったら行動力すごいけど、さすがに男湯入るのはまずいでしょwヒカリたちも便乗しちゃってるし、笑えたからいいけどさ!
太一、ヤマト、タケルの浴衣姿かっこよすぎ(笑)
それにしても、タケルなんであんなチャラ男みたいになっちゃったんだろう・・・やっぱヒカリとくっついてほしいな・・・とか思う(笑)

丈もミミもやりたいことがあって、無鉄砲に進んで時々反感買っちゃうミミも、大人になろうと必死で空回る丈も、なんかいいなって思います。いつまで選ばれし子供でいなきゃいけないのか、いつまで子供って言われるのかって悩んでるの見て、気づいたら大人になってる自分に少し悲しくなりました。うまく言えないけどね。
ゴマモンの進化泣きそうになりました。パートナーっていいな。デジモンたちはいつも無邪気で子供みたいで、成長した太一たちと少しギャップがあって・・・でも心が通じ合ってる感じがほんと素敵!

レオモンとかけんちゃんとか懐かしのキャラが続々出てきて、出てくるたびにテンション上がっちゃいます!レオモンはアグモンたちに振り回されてて笑えた!
けんちゃんは何考えてるんだろうね。ってか02のメンバーも登場するのか?ってちょっと期待してます(笑){/netabare}


次は夏ですね、楽しみです!

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2

Lotus さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

太一の…

成長が見れて嬉しいです。

こちらの第2章を見ようとしている方はすでに第1章をご覧になっているかと思うので、大まかに説明させていただきます。

この作品は初代デジモンの10年後を描いたもので、全6章を予定している中の第2章にあたります。

内容については今作のサブタイトルは「決意」となっていますが、個人的には「成長」、あるいは「苦悩」がしっくりくるかと思いました。

初代デジモンでは皆が子供だったため、子供もなりの考え方で行動していましたが、あれから10年経ち、皆高校生になりました。

大人になるにつれ考え方や見えてくるものが大きく変わり、何が正しいのかわからなくなっていく。そんな様子が今作には描写されていました。

そのため、キャラ1人1人の魅力がしっかりと伝わる作品に仕上がっていました。

まだまだ全6章中の2章です。言ってみれば序章に過ぎません。これからどのような展開になるのか楽しみでなりません。

やっぱりデジモンは最高です。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

58.9 69 2016年度アニメランキング69位
チェインクロニクル ~ヘクセイタスの閃~ 第1章(アニメ映画)

2016年12月3日
★★★★☆ 3.4 (13)
80人が棚に入れました
世界のすべてを記述した本“チェインクロニクル”を巡る物語。

最果ての大陸“ユグド”。
住人達は自分たちの住むその大陸が、世界の広さのすべてだと思っていた。 大陸はいくつかの領地に分かれ、それぞれの地に王が存在していた。 各勢力によって、小規模戦闘が起きる事はあっても 諸王たちの円卓会議により選ばれた“盟王”によって、バランスが保たれていた。暗黒の魔物“黒の軍勢”が現れるまでは—。

「全ては闇に覆われる…」黒の軍勢に挑んだユーリ率いる義勇軍だったが、力及ばず敗退。
さらにはチェインクロニクルの半分を黒の王に奪われてしまう。
黒の王によって占領されてしまった王都。その王都から撤退する最中、ユーリたちはたった一人で黒の軍勢と戦う少年と遭遇する。

この世の全てが記述された本“チェインクロニクル”をめぐる、
黒の軍勢と義勇軍たちの世界の命運を懸けた戦い、そして“キズナ”の物語が、始まる-。
ネタバレ

jujube さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

これはサブキャラが美味しいw[完走後追記]

3話まで視聴。ゲーム未プレイ。
最初は可も無く不可も無くという無難な出だしだったんだけど、3話からちょっと楽しくなってきた。

1話、2話までであらすじレベルで言うと、
世界を滅ぼそうとする黒の王勢に対して、対抗しようとする主人公ユーリ率いる義勇軍。初っ端から最終決戦やってたけど、義勇軍はあっさり敗退して部隊を立て直す所から始まる。

他に仲間のキャラは、1話で消えた妖精や、帝国のユリアナという姫様とか、ギルドのパーティメンバーとか、めちゃくちゃキャラクターが多くて関係性がまだ良く分からん。
敗退途中の義勇軍がとある村に進軍してくると、アラムという俊敏さと剣の腕の立つ少年(オリキャラらしく視聴者目線での導入の役割を担う)と出会い、パーティに引き入れることとなる。

ユーリcv.石田さんはキャラの背格好に似合わず落ち着きすぎで、さすが義勇軍の隊長だぜ!何もしてないけど人望ありそうだぜ!
キャラデザだとちゃっかりミスりそうな顔してんのに、実際ポカしたら石田さんなのに!てなりそう(笑)

世界観はやんわりと提示されたけど、設定は小出しな雰囲気。(チェインクロニクルという叡智を集めた魔道書?とか)
まだまだ説明不足は続く。

そんな中で、めちゃくちゃキャラ立ってたブルクハルトさん!(姫様お付きの騎士団のエリート?)
お手本のような闇落ちを披露してくれました(笑)
それまでのフラグが丁寧に差し込まれて華麗な闇落ち!いやブルクハルトさん擁護したくなるけどね!
⇒{netabare}新参のアラムの謎能力のせいで、肝心の戦闘シーンで(命かかってる)まさかのタイミングで自分の魔力を勝手に持ってかれる、後で力返して貰ったからって心象良くないよね。
その不意打ちのために、後々闇落ちのきっかけでもある負傷をするわけだし。
そん時はまだ仲間でなかったアラムは(ブルクさんからすると)大して反省せず、才能があるからって迷惑かけられてない他の仲間からは大歓迎されてて。ユーリなんて義勇軍に大推薦までして、唯でさえブルクさん立場無いのに、決定的事件が…
アラムが運良く刀商から貰った名刀をこれ見よがしに持ってるから、ブルクさん盗みじゃないのか?って。ムッとしたアラムは子供っぽい意地で貰った商人の名も言わずに、盗みの嫌疑も晴らさない。ますます疑わしいってなったら、刀商本人登場で俺があげたよ〜ってw本当ブルクさん弄ばれてるw穴があったら入りたいwww
そんなブルクさんに追い打ちをかけるかのように、姫様の命で別行動、それもユーリ達に付いていけと。(アラムの面倒見てやれ的な)
俺は姫様の為に生きてきたのに、負傷した足手まといなんて要らないのですかぁああ!(姫様的には、仲間って大事、それをユーリ達と一緒に学んで、のつもり)
まあ姫様もメンタルケア出来なかったんだけど、ユーリも彼のメンタルケア出来なかったね。
とは言え、ブルクさんそんななりしてメンタル弱すぎw
最後は黒の王の先鋭・エロ担セクシー美女の精神攻撃によって、あっさり闇落ち→黒の王パーティに参加。ミニキャラ予告の「ちぇいん黒にくる‼︎」(本編w)に華麗に登場!{/netabare}
…こんなにキャラ立ってたのに、お前オリキャラかよぉぉぉ‼︎

最後の最後まで彼の闇落ちに気づかなかったユーリ勢が無能なのか、余りにも時間が短かったからか、絶妙なラインで誤魔化しつつ、次回へ続く!
(他にも同様に闇落ちの影があるのが、ユーリと他参謀1名。)

これからのユーリ勢と姫様の対応が気になるところ!
ブルクさんをあっさり見捨てるだけの、仲間とは名ばかりの白状なパーティになるのか、時間がかかっても(義勇軍的にオリキャラであんま美味しく無い)仲間を助けに行く情に厚いパーティになるのか、そこが見所だぜ!(どっちでも楽しみ方は見出したw)



2017.4.1追記(最終話完走後)
{netabare}結局最後まで救われなかったブルクハルトさん。。。
ユーリとの扱いの差に泣けるわー{/netabare}

それにしても、ひたすら王道をどう外すかを実践していたように見えた今作でしたね。
視聴者の意表をつこうとして失敗している形に。
矛盾しては無いけど、面白くは無いんだよね、それ。
まさかユーリが闇落ちするとわ!(笑)←皆CMで知ってたっしょ?
ユーリの黒の軍団姿は何アレ?!一人だけ別人じゃないか!
キャラデザどうしたのwww
声はさす石田w悪役らしく変わりすぎ。

うーん、やっぱりゲームならではのキャラ大杉で脚本が扱いきれなかった感が満載だね。
雑多なキャラが戦闘中とかに1言ずつ喋ってくのは、本筋を阻害してテンポを悪くする要因だなと。
キャラデザ色んな人に描かせ過ぎで、戦国武将風まで登場して来た時にはどうしようかと思ったよ。鬼とか言って、和洋折衷な世界観混ぜすぎ。ファンタジーで統一感なさすぎると消化不良起こすもんだね。
そのへんはアプリゲームの弊害ですな。

それにしても姫様が酷過ぎてブルクハルトが報われなすぎたwww
姫様の良いこと言ってる風の台詞が心に響かないよ!

そういうわけで、全体的に評価を落とした今作。
ソシャゲ会社は税金対策にアニメをやるのはやめましょうw

投稿 : 2025/02/01
♥ : 4

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

極・声優の無駄遣いを捧ぐ

CMで見たんだけど、ホントーに豪華声優ばっかりなんだよこれwww

黒の王(終わってたまるかーーー!!の人)を討伐に赴いた主人公達
その力は計り知れなかった
それで一時的に解散した

投稿 : 2025/02/01
♥ : 6

58.6 70 2016年度アニメランキング70位
UTOPA(アニメ映画)

2016年3月1日
★★★★☆ 3.3 (11)
35人が棚に入れました
あにめたまご2016作品。制作はSTUDIO4℃。

地球は20世紀以降、数百年に亘る自然破壊や生態系破壊、核や生物兵器などを使用した戦争により、大地が汚染や崩壊で荒廃し、大多数の動植物が死滅していった。そして、地球史上6度目の大量絶滅‘ビッグシックス’を迎えた。
 そんな中、人間は空中に都市を建設し、絶滅寸前の動物達を移住させ、種の保存を試みた。空高くに隔離されたこの空中都市では、長い年月をかけて動物達が進化を遂げた。人工的な遺伝子交配を経て進化した彼らは、言語を獲得し、二足歩行をする特殊な生命体として文明を築き始め、何不自由なく幸せな暮らしを営むまでに発展を遂げた。もはや、下界の存在を思う者は居なくなっていた――
 ある日、一粒の植物の種が空中都市に紛れこんでくる。種を拾った空中都市の子供達は、外の世界を覗いてみたいという衝動を抑えられなくなり、まだ見ぬ世界へ冒険に出ることを決意した。
 ひとたび地上に降りると、決して戻れないということを知らずに……


声優・キャラクター
田中あいみ、上田麗奈、深谷悠、星野貴紀、前田敏子
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

進化の行くつく先?

あにめたまご2016の作品。

環境破壊・戦争により地球生物がほぼ絶滅した設定。
冒頭に様々な御託を並べるけど、結局動物人間によるドタバタ冒険記です。

まず、巨大なイモムシ状ペットが気持ち悪い。
なんだか愛でられているんだけど、不自然極まりない。
そんなもの捨ててしまいなさいって感じ。
それと我儘な女子キャラがいちいち文句をたれるから、うざくて仕方ない。
そんなに嫌ならとっとと帰りなさいって感じ。

{netabare}ラストに人語を話す鳥との決闘ですか。
スリルと暖かさの演出のようだけど、とって付けた感は半端ない。{/netabare}

見るに堪えないアニメの中で、どぎつい色彩は少しだけ眩しかった。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 19

57.1 71 2016年度アニメランキング71位
レッドタートル(アニメ映画)

2016年9月17日
★★★★☆ 3.1 (31)
117人が棚に入れました
どこから来たのか、どこへ行くのか、いのちは?嵐の中、荒れ狂う海に放りだされた男が、九死に一生を得て、ある無人島にたどり着いた。必死に島からの脱出を試みるが、見えない力によって何度も島に引き戻される。絶望的な状況に置かれた男の前に、ある日、一人の女が現れた―。

古川憂 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

なんとも形容しがたい一品

 アカデミー賞にノミネートしたという一報を耳にし、それまで本作を視聴したことさえ忘れていた自分を思い出した。
 自分はカンヌ国際映画祭で賞を頂いてるような映画が割と好きで、映画に興味の無い人に向けて言えば、それらは「視聴者向けのサービスを排して批評家向けに重点を絞った」作品群と説明するほかないです。要するに伝統芸能の伝道者という趣で、悪く言えば「内輪向け」でもある。大衆向けのハリウッドとは真逆の位置に存在する賞ですね。
 そして本作『レッドタートル』は、そんなイロモノ映画の聖典、カンヌ国際映画祭にて「ある視点」部門を受賞している。……ある視点、部門??? なんじゃそりゃ、ということで、おwiki大先生に登場いただく。

「――あらゆる種類のヴィジョンやスタイルをもつ、「独自で特異な」作品群が提供される。世界各国から毎年20本ほどの作品が選出される。
「ある視点」賞(フランス語: Prix Un Certain Regard、「ある視点」部門グランプリ)は、1998年、若き才能を認め、フランス国内での配給を支援する補助金を提供することで、革新的で大胆な作品群を奨励すべく導入された……」

 とのこと。あらゆる種類のヴィジョンやスタイル……独自で特異な作品群……要するに、イロモノのなかでも更に浮いちゃうような作品を囲うってことなのだろうか。正直自分もそこまで映画に詳しいわけではないので判断には困るところ。
 しかし、本作が「そういう」作品、ということはここまでで理解していただけるだろう。大海に放り出された男が無人島に漂流する、というストーリー自体はトム・ハンクス主演の映画「キャストアウェイ」を彷彿とさせたりするが、役者が真っ当に演じているあちらでさえ、中だるみの感は否めなかったのだから、無声映画である本編がどこまで冗長な映像に仕上がっているかは推して知るべしだろう。
 無声映画という、斬新ではないにしても挑戦的な姿勢は評価できる。しかし、そういったスタイルを取るならば圧倒的な映像美で作品価値を補填するだとか、観客に向けたアピールがあってもいいのではないか。そこへの不注意が、振るわない興行収入という形で如実に表れている。同じジブリ作品で言えば「かぐや姫の物語」もかなり挑戦的だったが、あれは一枚絵が躍動しているようなアニメーション自体は見所のある作品だった。完全に観客を無視した本作とは明確な差がある。
 
 ……ここまで書いておいてなんだが、自分は本作、そこまで嫌いではない。客観的に高く評価できるかと言われれば断じて否、という話だが、淡々と静謐な現実を描いて、「まあ人生ってこんなものだよね」っていう監督の姿勢が窺えるようで、そこまで毎日が躍動的でない自分にとっては一定の共感は得られたし、ある程度の癒しにはなった。ただ、それならもう少し尺が短くてもいいのではないかとは思う。……やっぱり、ジブリでやるようなことでは無かった気がするな。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 1
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

その生涯に一遍の悔いないの?

 海に一人遭難して、無人島に漂流した青年の一生を描いているアニメだったです。

 声優さんが存在せず、オペラみたいな何だかわからない雄叫びだか歌と曲が、このアニメを進行させていたです。後半の成長した子供の雄叫びだけが、唯一の声だったです。

{netabare} いかだを作って脱出するにも失敗の繰り返しや、大きな赤い亀が出てきたり、仰向けに死んだと思ったら、人間の女性なって甲羅をまとって倒れたりしたです。生きているようで屋根を作ってあげたり、気が付くといなくなっていて海で泳いでいたりでしたです。

 で、海に潜って何か語っているのか?次になると小さな子供が一緒にいる。幸せな家庭みたいだったです。その子供が成長すると、島が津波に襲われたりなんやかんやです。
 子供が、3匹の亀と共に旅立つ。年を取った青年が、その後一生を終え女性が手を握っていると赤い亀に戻って海に去る。{/netabare}

 これだけの展開を映画に・・・・。小学校の視聴覚室ででも教材として、子供に鑑賞させると良いかもしれないです。何だかの映画賞を受賞と劇場CM見ていたけど、この音楽と青年の一生無人島生活が、芸術的とでもいうのかなぁ?と考えてしまうです。今までのジブリに見えないアニメだったです。う~~~んです

投稿 : 2025/02/01
♥ : 4

yosshi____ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

これは傑作ですよ。と言いたい。

強い嵐の中で、大海原に投げ出されもがき続ける1人の男。何とかたどり着いた無人島で、脱出を試みるも何度やっても島に引き戻されてしまう…。途方にくれる男の前に、1人の女性が現れて…。

会話がなくて、退屈だ。
と言う意見や、
ジブリらしくない。
と言う意見が多いみたいですが、
そう言う意見に対して私は、この作品の良さが分かってないなーと思ってしまいました。(笑)

逆に、会話がないのにも関わらず、映像だけで、これだけの内容のものを作り上げたことをすべきでしょう。と個人的には思います。

ジブリの作品ではありますが、ジブリらしくないと言う理由で低評価にしたり、最後まで見ずに退屈だと言って、切ってしまうのは、はっきり言って勿体無いです。

アニメを見慣れてない人には、かなりハードルの高い作品だとは思いますが、傑作であることは確かで、とても良い作品でした。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2

54.9 72 2016年度アニメランキング72位
カゲロウデイズ-in a days-(アニメ映画)

2016年11月4日
★★★★☆ 3.1 (10)
52人が棚に入れました
ウルトラシープ×1stPLACE×アニプレックスの共同プロジェクトとして、MX4Dで公開する体感型4Dショートムービー。

カゲロウプロジェクト」のMV・キャラクターデザインを担ってきた新進気鋭の映像作家"しづ"さんが初監督・脚本を担当する。

声優・キャラクター
寺島拓篤、阿澄佳奈、宮野真守、花澤香菜、保志総一朗、甲斐田裕子、立花慎之介、富樫美鈴、柏山奈々美、畠中祐

計測不能 73 2016年度アニメランキング73位
殺せんせーQ(クエスト)!(アニメ映画)

2016年11月19日
★★★★☆ 3.4 (9)
60人が棚に入れました
暗殺教室のスピンオフコミックをアニメ化。

「劇場版 暗殺教室 365日の時間」と同時上映になる。

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

クヌギガオカ魔法学校って…

 一番最初に渚くん達が、コミカルな姿で出てくるので、「365日の時間」に含まれた話だと、少し勘違いしてしまったです。

 暗殺教室のファンタジー世界版のショートアニメというところなのかぁです。二頭身の殺センセーとE組のみんなの起こす面白世界なお話??。

 勇者を求め洞窟へ業くん出てきて、話が強引にすんなり終わるようなでしたです・・・。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 1

計測不能 73 2016年度アニメランキング73位
映画 プリパラ み~んなのあこがれ♪レッツゴー☆プリパリ(アニメ映画)

2016年3月12日
★★★★☆ 3.9 (9)
50人が棚に入れました
えぇーっ!ファルルがいなくなっちゃうの!? はるか遠くプリパリにいるらぁらの大切なともだちのファルルから届いたメッセージ。アイドルの聖地「プリパリ」からキラキラがなくなり、このままだとプリパラの世界がなくなっちゃう!とSOSが届いたのだ!! プリパラアイドルたちは、チームにわかれて世界中のプリパラのステージで「いいね♥」を集めながらプリパリめがけて全力ダーッシュ!! らぁらたちはファルルを助けて、プリパラの世界を救うことが出来るのか?!

声優・キャラクター
茜屋日海夏、芹澤優、久保田未夢、山北早紀、澁谷梓希、若井友希、牧野由依、渡部優衣、佐藤あずさ、斎賀みつき、上田麗奈、赤﨑千夏、デヴィ夫人、川栄李奈

前原由羽 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

プリパリ完走したぷり

イオングループと提携したことにより、前作の2倍以上に上映会場が膨らみ、世の中にプリパラの輪が増えていって嬉しいです。地方の上映ながら、私の年齢の半分くらいの子が観に来てくれることにしみじみさを感じました。彼女たちが私と同じくらいの年齢になって、プリパラという素晴らしい作品が世に存在してたことを思い出してプリティーリズムシリーズを振り返ってもらえたら、それはもう感無量です。

さて、本題へ...

プリパラ映画のスタートはらぁらが観客に語りかけるような歌から始まります。題して、「あなたがプリパラに来るのを、あたし待ってる。」なんでそんなタイトルが長いのかというと、作詞がふでやすさんだからというわけではなくて、歌詞がミュージカル調だから。普段聞き慣れない音楽の上に、歌詞が思いっきり非日常に連れて行ってくれる内容だったので、3回行って3回聴き入りました。(ちなみに、作詞がふでやすさんだったことは3回目の時に初めて気づきました...けみかけ大先生のレビューにも書いてあったのに情けない...)
分岐ルートを見るのが目的のはずが、この曲が1番の目当てになっていたような。それにしても、なぜプリミュでこの曲を使わなかったんだろう...やっぱり、ライブミュージカルであって、ミュージカルじゃなかったからかな。

その後、なぜかグランドプリパラキャニオンという北アメリカと日本がつながった狭間の空間に落ちて、タツノコプロの宣伝(?)が始まります。(ヤッターマンとか私の世代じゃないから分かんない...詳しくはけみかけ大先生のレビューで)

そして、アロマゲドンの爆弾によりチームごとに上手い感じに固まって分かれて、ファルルのため(アイドル引退を逃れるため)にライブを各地で行うという所で、やっと主題がやってきます。あぁ、長かった。。。

そらみスマイルはグリオと田中さん(山田さん!?)が目立つオオサカプのプリパラで新曲を披露します。この曲は大きく4部で構成されるのですが、4部のリズムが全然違っていて非常に歌いにくいです。タイトルは「トライアングル・スター」となかなか意味深。プリパラ3期で登場するTriangleがカバーするのでしょうか。

Dressing Pafeとアロマゲドンは既曲を歌っただけなので、特筆することはレオナの英語が流暢だった以外は特にないです。尚、この時点であじみは大西洋にいます。

ここから分岐点

ふわり、あじみコースでは、あじみがなぜかパルプスにやって来て、ふわりの名曲の盛り上げ役として登場します。確かに新キャラ同士の組み合わせといえども、余りに不自然に見えました。このコースを入れた目的はただ一つで、ふわりのおじいさんをダビンチに仕立て上げたかったからだと思います。地上波では流せなかった内容だったかも。

ひびきコースでは、語尾砂漠でひびきをさんざんいじめます。本作に一番マッチしてた感があり、「純・アモーレ・愛」を映画館で聴けたのはホント嬉しかったです。映画はプリパラ2期終了後の後日談ということでしょうか、安藤がちゃんといました。

親衛隊コースでは、デスマッチで1回負けると100回勝たないと出られないプリパラ地下FC(ニューヨープにある)に入ってしまい、ちゃんこが半ば強制的にデスマッチ送りされて、戦って、いつの間にかライブをして勝って、出られました(めでたし!)というストーリーになります。これは、本当にファンサービスですね...美形でなく、決して体がスマートでないちゃんこがどう演出されるのか楽しみでしたが、力強さが前面に出てました。器用さや美しさだけが魅せるところじゃない、自分の個性を魅せるところは力強さ、体のポーズ、独特の動かし方、いろんなところにあるんだということを学ばさせて頂きました。
最後の最後に一瞬、飛行機にのったあじみが登場するのですが、彼女(たち)はパルプスからプリパリに飛び立ったはず。。。偏西風にでも乗ってニューヨープからプリパリに行く途中なのでしょうか。

主題に戻り、ファルルのいるプリパリにらぁらたち主人公が到着

ことの発端が、全て大神田姉妹の食べ物関連の喧嘩によることを知り、らぁらたちと同様に観衆たちも呆れかえりました(2人の喧嘩でプリパラがつぶれるって、どんだけ性善説でプリパラが成り立ってるのだか...)。だけど、それが原因でプランス革命がおこり、ファルルが眠りについてしまったのは現実(ガリバー旅行記みたい)。サイリウムチャームを使って何とかファルルに煌めきを届けようとするが、全然足りません。プリパラのシステムがダウンして、画面がどんどん暗闇に包まれてしまいます。
らぁらたち一行、ファルルそしてプリパラの運命は如何に!?

と盛り上がるところで、主人公以外のプリパラアイドルが突如勢ぞろいしてサイリウムチャームの煌めきを届け、あっけなくファルルは目覚めます。そして、「1階にプリズムストーンショップがあるよ」というミニファルルの貴重な一声を聞いて、衣装チェンジして、これまた歌いにくい組曲を披露します。ここで集めた煌めきを利用して大神田姉妹の喧嘩を止め、プリパラの平和を取り戻しました(めでたし!)、で終わり、後はエンディング(後述)。
以上が大まかなあらすじとなります。


今回の映画のテーマは何だろうと考えて、3回観たわけですがあんまり見えて来ないんです...(笑)。ただ単に大神田姉妹の喧嘩の部分をピックアップすれば、「戦争」と「平和」がすぐ近くにある(久里須かなめちゃんのネタ♪)が主題だと思われるのですが、そうすると今回散々登場したプリパラの世界観がただのネタで終わってしまうんですよね...
私としては、らぁらたちがライブをすることで世界中の多くの人にプリパラに関心を持ってもらい、平和なプリパラの世界と日常の混ざりあったバーチャルリアリティーな世界に引き込み、世界中を平和にしたいとかいう構図を考えてたわけですが、2人の喧嘩でシステムダウンするようなハリボテな世界がプリパラだったので、プリパラが平和を語るにはまだまだ改善の余地がありそうです。結局、戦争と平和の連続性がメインテーマだったのでしょうか。何か、考察対象が抜けてる感があります。

応援上演は、非常にやりにくかったです。というのも、1年前の映画はライブがほぼ連続で続いてたため、歌うなり、掛け声をかけるなり、盛り上がった場を冷やす余地はありませんでしたが、今作はライブとライブの間が比較的長く、合間を掛け声とかで場を何とか冷やさない努力をしないといけない上、近場の劇場が増えたことで応援上演の平均参加年齢がガタ落ちし、公式からお触書まで登場したため、あんまり盛り上がりませんでした。

でもって、最後のSKEの歌うEDに至っては、(私が観たときは30人ほど観衆がいましたが)誰もサイリウムを振ってませんでした。私は、直感でプリパラを知らない人が歌ってるんだろうと思いましたが、あながち間違ってなかったかもです。最初の2回はほぼ聞き流してたのですが、3回目によくよく聴いてみると、どうやら非日常から日常に立ち戻れというようなという歌詞のテーマで、歌い手に個性がない上に、SKEの誰が歌っているか分かんないし、裏拍の独特のリズムに合わされてるという、日常の前に倣えという現実味を表現したかのような音楽でした。
とすると、今作は日常→OP→非日常→ED→日常の構図を持ってきたということでしょうか。プリパラの曲は基本的に非日常を描いた曲がほぼ全てですが、この曲は真逆なので、非日常に浸かりたい観衆にとってはサイリウムを振りたくなかったのでしょうね。

今一つ、どこに対象を持ってきているのかが分かんない映画だったかと思います。私は1年前ほど、盛り上がれなかったし、プリパラの世界に浸かれなかったし、主題を味わえなかったと思います。しかし、今作が、いろんな劇場で上演され、より多くの人にプリパラの世界を体感してもらえたという意味では、それ相応の意義はあったかと思います。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

映画プリパラ初の‟完全新作”だ!面白くないわけがない!【全コース制覇】

2014年夏からテレビシリーズが続く『プリパラ』の3本目の映画でありつつ、前作までがライブパート中心の作品だったのに対して今作では初めてストーリー重視の完全新作となっています
メインスタッフもテレビシリーズの本陣スタッフがそのままスライドしてるのが特徴
作画が悪い(笑)ことをネタにすらしてしまう『プリパラ』ですが今作に関しては原画スタッフは日本のアニメタonlyですし、公開当初怪しかったカットも円盤化の際に修正されまくっててwある意味『プリパラ』らしくないクオリティの高い作品に仕上がってます


驚くべきというか、凄いのが前作までも通常興業は一切せずに一般が1200円という特別興業だったのに、今回は普通に60分完全新作で劇中に未発表の新曲まであるのに【一般でも1500円】という映画の価格破壊とも言うべき価格設定がされていることですね
『プリキュア』や『アイカツ』と比較してこのシリーズが最も異なる点は【超低予算アニメ】であることを自覚してるってことなんよ!
それなのにそれ感じさせないクオリティで今作は作られてるんです!
ホントお釣りが来る感じってのはまさにコレですね


本編が始まる前に製作委員会のロゴクレジットが挿入されるわけですが、サラっと「タツノコプロ設立54周年記念作品」とか書いているwww
何の記念だよ!すげぇ中途半端だろ!w
まさに出オチ


本編が始まるとすぐ、らぁらがミュージカルばりに歌い出すという『プリパラ』らしからぬオープニングでの幕開け
コレ、ちゃっかりふでやすかずゆきの作詞なんですよね(爆
そしてアイドルの聖地にしてプリパラの本部がある‟プリパリ”にいるファルルが助けを求めている、という緊急連絡に集結するパラ宿のアイドル達
1期クライマックスを彷彿とさせる胸アツな展開に一行はプリパリを目指す決意をするが、プリパリ行きに用意されたのはチキチキマシンのような一風変わった乗り物ばかり
実はコレ、全て【大河原邦夫デザイン】
21世紀の今になって‟女児向けアニメ”でビックリドッキリメカを巨匠にデザインさせる・・・こんなところでタツノコの力を無駄遣いさせるとは・・・何気にマッハ号みたいのもいるしw


しかしアロマゲドンの悪ふざけにより‟ドクロ型のキノコ雲を伴った大爆発”で世界各地に飛ばされてしまう面々(まさに爆
ここからユニット毎に場面転換して世界各地のプリパラにアクセスし、ファルルを救うのに必要な「いいね」を集めるためにライブをすることに
世界各地のプリパラ、という字面とその描写だけでも笑ってしまいますが世界各地にはやっぱりちゃんとメガ姉ぇとメガ兄ぃがいて、それぞれ各地に対応した服装と喋り方なのが細かいw


途中かなり自然な流れで分岐パートに入り公開週によってフィーチャーされるサブキャラが変わっていきます


映画公開第1週目は【緑風ふわり、黄木あじみ】がフィーチャーされます
これ、すごく面白かったですw
このライブは既存曲「コノウタトマレイヒ」のアレンジでしたがCGは作り直されてるので本編を知ってる人もそうじゃない人も笑えたと思います
なんせ‟あの”【あじみ先生がいるライブ】ですから面白くないわけがありませんからw
こんなに面白いのがあと2本も観れるとか尋常じゃないw
基本、何度も同じ映画に足を運ぶことはしませんがこれなら普通に3回観るわ!


公開第2週目は【紫京院ひびき】がフィーチャーされるコース
ゴビ砂漠(語尾砂漠)で映画の撮影をしていたひびき様
今回の騒動には無関係だったようですが遭難していたDressing Pafe一行を保護したが為に“ライブをして砂漠に水を湧き上がらせる”という無理難題をやってのけるハメに(笑)
しかしそこは語尾砂漠、あのあじみ先生を育て上げた地である(ゴクリ
当然、ひびき様も無事で済まされるわけ無く・・・
これホントに腹抱えて笑いましたw
ひびき様のキャラ崩壊w良い意味で耐えられませんわw


公開第3週目は【そふぃ親衛隊】がフィーチャーされるコース
ちゃん子、定子、なおちゃん、栄子ちゃん、蘭たん、ななみ、ラブちゃんといったサブキャラがニューヨープに集結し地下F・Cなるものに案内される
F・Cってファンクラブ?ファンシークラブ?いいえ、ファイトクラブです(爆
地下F・Cの正体は1回負けると100回勝たないと解放されない金網デスマッチの会場であった
一番強そうwという理由から代表者にされるちゃん子
そして遂にちゃん子がCGモデル&専用曲付きでライブ(という名の試合)をする!
これは究極のネタコースなのかwと思いきや、重量感を残しつつキレッキレに踊るちゃん子の姿はギャグというより感動モノでした;
『プリパラ』のキャッチコピーである「み~んなトモダチ、み~んなアイドル」を体現したコースだったので最も上級者向けの割にド直球な内容と言えます


クライマックスでのプリパラの終わり=ファルルの消滅を心配するユニコンやらぁら達の悲痛な叫びには胸が痛むみます
イイハナシやで、ホンマ
「み~んな友達、み~んなアイドル」がプリパラのキャッチコピーでありつつメインテーマ、それを象徴しているファルルの消滅は本当に悲しいことなんですよね


ラストを飾る新曲、「オールアイドル組曲 プリシャス♪」のライブシーンは圧巻
劇場の大スクリーンに映えるその美しさたるや、『アニマス』の「M@STERPIECE」や『ラブライブ』の「SUNNY DAY SONG」と並び立つスケールでありながらも、これぞ『プリパラ』ならでは!と言わしめんばかりに【文字通り世界を飛び回る演出】に『プリパラ』という作品の無限の可能性を感じましたねb


キーパーソンの新キャラを演じたゲストのデヴィ夫人の芝居もメチャクチャ上手くて面白かったです
「声優やりたかった」と言ってるだけあって【かなり‟酷い”キャラ】だったにも関わらずノリノリで演じられているのが伝わってきましたよ


ただよくわかんねーのがミニファルルの中の一人を川栄李奈という元AKBのトーシローがやってたり、エンドロールで流れる曲がSKE48だったり、しかもイマイチ『プリパラ』の世界観にマッチしてない曲だったりと、ちょっとよくわかんないタイアップがあったのには正直退きました・・・;
高柳明音が『プリパラ』ファンを公言してるのは存じてますが、正直に高柳自身がゲスト出演する・・・ぐらいで留めて欲しかったぁ
誰やねん川栄って・・・;
avexはこーゆー積み重ねたモノを台無しにするのホントヤメた方がいいです
それに良いタイミングでi☆Risが声優アワードに輝いたしで、推しどころがオカシイと感じたのはオイラだけ!?


しかしまあ森脇監督とふでやすかずゆきのコンビと言えば、奇しくも先々週の劇場版『ミルキィホームズ』で実にハッチャけてるなぁ~、と感服したばかりでした
が、今作はそれを数倍上回るインパクトでしたよb
アッチは良質なファンムービーでしたが、コッチは『プリパラ』も知らない人にも是非チェックして欲しい!
もちろん『キンプリ』ファンもウェルカムです!

投稿 : 2025/02/01
♥ : 6

XrJne07636 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

大画面でライブシーンを楽しもう!

物語としてはむちゃくちゃ
まあ子供向けってことで、突っ込みどころを「突っ込んだら負け」にした上で
みんなのライブシーンを詰め込んだ作品、といえばこんなんでもアリかな

そんなことより、ストーリの方の作画がだいぶ怪しいシーンがいくつかあったけど大丈夫か
その辺りも含めて「メインはライブだから、そっちを楽しんでね」というのを感じた

ラスト大団円の曲は良し
EDは・・・謎

投稿 : 2025/02/01
♥ : 1

計測不能 73 2016年度アニメランキング73位
ガルム・ウォーズ 日本版(アニメ映画)

2016年5月20日
★★★★☆ 3.7 (6)
42人が棚に入れました
遙かなる古代、戦いの星・アンヌン。ここには創造主・ダナンがつくったクローン戦士・ガルムと彼らから神聖視される犬・グラと、鳥が生息している。ガルムはたとえ命を落としても、その個体の記憶をクローンの脳に転写することで、幾世代も生き延びてきた。
ダナンが星を去った後、覇権をめぐり3部族の抗争が続いていた。ある日、空の部族・コルンバの女性飛行士「カラ」は、陸の部族・ブリガの兵士「スケリグ」との戦闘の最中、情報操作に長けた部族・クムタクの老人「ウィド」と出会う。

我々は何処から来て何処へ行くのか?

ウィドが投げかける不可思議な問いによって、敵同士である彼らの間に奇妙な連帯が生じ、3人は「ガルムの真実」を探る旅に出る。しかし、それは神の怒りに触れる行為だった――。

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アニメのカテゴリーに入るのかはわからないが

押井監督は本当に同じ題材しか扱わない。相変わらず、軍事社会だのネットワークの暴走だのクローンだの。。。

攻殻機動隊で有名になって以来、ほぼ変わらない。

それでもアヴァロン(あれは高校時代だからもう15年も前か。。)の時は実写で攻殻機動隊のようなことができてたので凄かった。

けど、ようやっとのこと映像化できた「ガルムウォーズ」は正直、もう古い。題材も古ければ映像もどことなく今までの作品の焼きまし。。
あとアクションの撮り方、カット割りも超下手。
中盤ストーリーの中だるみもそう

せっかく「エイリアン」のビショップ役の人が俳優として出てるのにアホなセリフばかり。。

押井監督は巨匠だけど、監督が崇拝するリドリースコットは「マーシャン」できちんと万人受けする映画とったし(プロメテウスは散々だったけど)
復活したジョージミラーはマッドマックスをさらに上の段階にまで引き上げた。。
しかし押井監督はまた同じことを繰り返す。。

少しは、尊敬してるのなら見習わないと。。監督。。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 9
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

マタイの悲劇

押井守監督作品。
構想15年、製作費20億円のSF巨編。

舞台は惑星アンヌン、
この星は「ガルム」の8部族が支配している。
8つの部族は異なる姿と言語を持ち、
互いに覇権を争っている。
大気は汚染され大地は荒廃している。

アニメーションのように実写映画をと、
Jキャメロンがアバターで実現した手法ですが、
悲しいかな、制作費が一桁違います。

ハイファンタジーの年代記。
説明ばかりで、少々退屈なのですが、
押井作品なら、つまり加点要素でしょう。
戦闘シーンは、大健闘だと思います。

しかしドラマパートでは、
{netabare}コンセプトに対し低予算が浮き彫りになり、
悲惨なことになっています。
他にも固有名詞の連続で理解に苦しみ、
字幕を読むのが、徒労に終わる。{/netabare}
独自の様式美に彩られた未開の物語です。

我々はどこから来たのか、どこへ行くのか。

お時間のある方は「洋画」の棚を探して下さい。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 26
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