1998年度に放送されたアニメOVA一覧 81

あにこれの全ユーザーが1998年度に放送されたアニメOVAを評価したーデータを元にランキングにしました!
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年代別アニメ一覧

74.5 1 1998年度アニメランキング1位
銀河英雄伝説 外伝(OVA)

1998年2月1日
★★★★★ 4.1 (140)
746人が棚に入れました
銀河英雄伝説シリーズの外伝。銀河系宇宙を舞台に、英雄たちの群像劇を壮大なスケールで描く。銀河帝国幼年学校を卒業し酷寒の惑星・カプチェランカに赴任したラインハルトたち。ベーネミュンデ侯爵夫人は彼らの抹殺をヘルダー大佐に指示する。

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

銀河の歴史がまた1ページ。

アニメーション制作:ケイファクトリー
OVA外伝第1期 — 全24話(1998年2月 - 1998年)
OVA外伝第2期 — 全28話(1999年12月 - 2000年7月)


銀河英雄伝説本伝の前日談にあたる物語で全部で52話にも及びます。

銀河帝国で後に“金髪の英雄”として知られるラインハルトと、
彼の忠実な腹心にして“赤毛の親友”キルヒアイスが未成年だった頃の話。
彼らが如何に活躍して出世の階段を登っていったのか?

片や“エル・ファシルの英雄”となったヤン・ウェンリーが新たな任地に赴任し、
事件に巻き込まれたり、後の人生で関わることになる人達との出会いがあったり。

本伝では歴史を眺めるといった具合なのに対して、
外伝では登場人物の更なる掘り下げが行われている気がします。

本伝では既に艦隊を所有して、更には元帥府を開き、
後には最高権力者にまで登りつめてしまうラインハルトしか観られないので、
艦長やら司令官やら上官に敬礼する中間管理職なラインハルトが新鮮ですね。

そこでは下級兵士など様々な立場の人間に直に接することにより彼らの気持ちを知ることもあり、
孤高ではあるが、足もとを疎かにして前を向いて走ることしか知らなかったラインハルトが、
帝国の腐敗と問題点を認識する上で中々に重要なエピソードなのかもしれません。
(ラインハルトの圧倒的な才能と最高のパートナーのキルヒアイスの補佐で危機を切り抜けられますけどね)

にしてもオリジナルエピソード3部作は波乱万丈な気もしますがw

アニメオリキャラの美幼女伯爵令嬢(CV.大谷育江)が出てきたり、
某侯爵の娘(CV.榎本温子)が美少女だったり、
銀英伝にも萌えの時代が来たのか?という驚きが…w
ふたりとも、碌でもない父親に似てなくて良かったですねえ。

おおよそ、原作外伝に存在しているエピソードが中心なのですが、帝国サイドが殆どですね。
なかでもいちばん嬉しいのは本伝では第1部で退場したキルヒアイスの出番が主役並に多い事ですね!
本作品の中では人気の高い魅力的な人物であり、キルヒアイスファンにはたまらないことかと思います。
実際にキルヒアイスが主役のエピソードもありますしね!

逆に残念だったのは富山敬さんが亡くなられて、主役の一人のヤン役が変更されていることでしょうか?
二代目の声優の郷田ほづみさんも十分に実力のある方ですし、郷田さんの声も好きですけどね!

そういえば、ヤンが主役の捕虜収容所のお話以外ではヤンの出番が少なかったような?

同盟サイドではシェーンコップの出番が多かったですね。陸戦部隊の出番が多めですので、
コンバット物が好きな人には、ちょっと嬉しいかもしれませんね。

とりあえず本伝110話を視聴済みで、こっちをまだ観てない方には是非とも観ることをおすすめします。
時系列順に各話の関連性がありますが、それぞれを独立したエピソードとして楽しむことが出来ますしね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 36

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

白銀の谷('16.5.2視聴) 第三次ティアマト会戦('16.5.5視聴)そして壮大なる叙事詩の幕が上がる・・・

銀河英雄伝説の視聴にあたって
(視聴とレビューの方針を1作目の「螺旋迷宮」に代表して記載しています)
https://www.anikore.jp/review/1475830/

【銀河英雄伝説の時系列】
 (1) 「螺旋迷宮」
⇒(2) 「白銀の谷」
 (3) 「叛乱者」(宇宙暦791年/帝国暦482年8月〜)
 (4) 「決闘者」(宇宙暦792年/帝国暦483年1月〜)
 (5) 「黄金の翼」
 (6) 「奪還者」(宇宙暦792年/帝国暦483年12月〜)
 (7) 「朝の夢、夜の歌」
 (8) 「千億の星、千億の光」
 (9) 「第三次ティアマト会戦」
 (10)「わが征くは星の大海」
 (11)「汚名」
 本編 第1話「永遠の夜の中で」
 ※ 「新たなる戦いの序曲」

前作OVA「螺旋迷宮」は、自由惑星同盟のヤンを主人公として物語が描かれていましたが、本作「白銀の谷」は、銀河帝国のラインハルトが主人公の物語です。
これで自由惑星同盟と銀河帝国の主人公がそれぞれ出揃った訳ですが、両者がぶつかるのはもう少し先の事のようです。

ラインハルトは元々下級貴族の長男として生まれ、5歳年上の姉であるアンネローゼがずっと面倒を見てくれてきました。
ラインハルトは友達を作りませんでしたが、それでも隣の家に住むジークフリード・キルヒアイス(以下、キルヒアイス)がラインハルトの唯一無二の親友でした。

清楚で気品があり、そして優しく温かい微笑みを二人に向けるアンネローゼは、二人にとってとても大切な存在・・・アンネローゼの作ってくれるおやつは絶品で、こんな時間がずっと続けばいい・・・きっとみんなそう思っていたのだと思います。

でも事はそう上手くは運びませんでした・・・アンネローゼが皇帝フリードリヒ4世の後宮に召されてしまったんです・・・
皇帝を激しく憎悪するラインハルト・・・精神的ショックで打ちのめされたキルヒアイス・・・
これまで何もかもが上手く回っていた歯車が音を立てて崩れ去ったよう・・・

ここで二人は誓い合います・・・現王朝を倒し帝国の現体勢を変えてアンネローゼを取り戻す事を・・・
二人はその誓いを最短で叶える事のできる軍人への道を選び・・・物語が動いていきます。

現王朝も帝国軍も規律から大きく逸脱していたのが実態で、元々下級貴族の生まれであるアンネローゼが皇帝に見初められたこと・・・皇帝の後宮を姉に持つラインハルトが特別待遇で少尉から軍歴を始めること・・・これら全てが面白く無い、と思う輩も少なくなかったのです。

今は150年にも渡る戦乱の真っ只中・・・優先事項は限られている筈なのですが、何故人間は面白くないと人の足を引っ張るのでしょう・・・^^;?
思いがけない出世を羨む事はあって良いと思います・・・同じ目標に進んでいるライバル同士なら尚更です。
でも、そこで迷惑をかけて恩恵を受ける人なんて、ひと握りだけなんです。
そのひと握りのために尊い犠牲を厭わないんじゃ、勝てる局面も勝てなくなってしまいます。

そんな渦中に放り出されたラインハルトとキルヒアイスですが、どんな逆境にも毅然と立ち向かいます。
彼らには誓いがありますから・・・それを成就するまで負けられませんから・・・
二人の行動と事の顛末は、是非本編をご覧下さい。
約束と純愛が随所に感じられる作品だったと思います。

視聴前のキャラデザから、個人的にはヤンの方が好みかと思っていましたが、この作品を視聴して軍配がどちらに上がるか、全く分からなくなってしまいました^^;

OVA全4話の物語でした。
もう少し視聴を進めたらキャラに対する見方に深みが出てくる事を期待しながら、次作の「叛乱者」を視聴したいと思います。

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あにこれに作品が登録されてなかったので、第三次ティアマト会戦のレビューをここに記載します。

【銀河英雄伝説の時系列】
 (1) 「螺旋迷宮」
 (2) 「白銀の谷」
 (3) 「叛乱者」(宇宙暦791年/帝国暦482年8月〜)
 (4) 「決闘者」(宇宙暦792年/帝国暦483年1月〜)
 (5) 「黄金の翼」
 (6) 「奪還者」(宇宙暦792年/帝国暦483年12月〜)
 (7) 「朝の夢、夜の歌」
 (8) 「千億の星、千億の光」
⇒(9) 「第三次ティアマト会戦」
 (10)「わが征くは星の大海」
 (11)「汚名」
 本編 第1話「永遠の夜の中で」
 ※ 「新たなる戦いの序曲」 (1) 「螺旋迷宮」

この物語はタイトル通り第三次ティアマト会戦が描かれた作品です。
「ティアマト会戦」は特に自由惑星同盟軍にとっては、思い入れのある戦いです。

ブルース・アッシュビー・・・士官学校を主席で卒業し、たくさんの輝かしい戦績を残した彼が僅か35歳の大将として挑んだ戦いが、先の第二次ティアマト会戦だったんです。
ですが、ブルース・アッシュビーはその戦いで自艦に被弾して戦死してしまいました。
生きていれば36歳で元帥という過去に類を見ない早さで昇進する筈だった彼は、今でも英雄として称えられています。

3度目のティアマト会戦・・・この戦いがどういう意味を持つか・・・国民が期待しているのは何か・・・
幕僚関係者には分かりすぎるくらい理解しています。
これまで帝国軍と同盟軍の戦いは一進一退の繰り返し・・・150年という戦争の歴史が、戦争の目的自体を「相手に勝利する」事ではなく「戦争を続けること」に変わってしまったのでは・・・と思えるくらい膠着状態が続いているんです。
そんな中、国民の苦しい生活を強いられているのでしょう・・・そんな国民が抱くのは「英雄の再来」による明るい希望そのもの・・・

でも、そんなにポンポン英雄が出て来る事なんて有り得ません・・・ブルース・アッシュビーが没してまだ4,50年しか経っていないんです・・・
それでも、同盟軍の荒ぶる獅子のごときポーランド中将がティアマトでの作戦を提案し・・・通算300回目の幕が上がっていきます。

第3次ティアマト会戦・・・ここでの教訓は、集団行動を行う時には仲間と蜜に連絡を取りつつ、常に余裕を持った行動をする事・・・だったと思います。
文字にすると、子供でも分かる簡単な事です。

でも、世の中にはその判断を鈍らせるトラップが張り巡らされていて、得てして気付けない時があるんですよね・・・^^;
「予想以上に上手く事が運んでいる時」なんかは最も典型的だと思います。
物事が一番見えていないのは当事者自身で、事が上手く運びすぎるとつい自分を過信してしまう・・・それが敵の罠かもしれないのに・・・
これを常に肝に銘じておき、人の話をちゃんと聴く耳を持っていればそんなトラップには引っかからないのですが・・・

今回の会戦で一番得をしたのは、殆ど働いていないラインハルトでした。
戦いにおけるポイントをしっかり押さえた結果だったので当然と言えば当然ですが・・・
第三次ティアマト会戦の具体的内容については、是非本編でご確認下さい。

OVA全2話の作品でした。そろそろラインハルトとヤンの直接対決の雰囲気が色濃くなってきましたが、一方で外伝と劇場版も残すところあと僅かです。
もしかしたら二人の真剣勝負は本編に持ち越しなのかもしれません・・・
OVAとしての続編は「汚名」になるようですが、時系列的には間に劇場版「わが征くは星の大海」が間に入るようなので、次は劇場版を視聴したいと思います。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 14

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

よっしゃー。これでコンプリート?

本編を観た勢いでこちらもコンプリートなう!
いやー、長かった、長かった。外伝なのに何時間あるんだよ…

■アニメとしてはこっちのほうがベタな意味では出来がいい

 アニメとしては、こちらのほうが「普通」のアニメになっていたな、というように思います。というか、キャラクターの人格表現や、話の盛り上げ方とかは、こっちの外伝のほうが、オーソドックスな意味ではよくできいた、と言ってもいいように思います。基本的に2話~12話完結の短編がオムニバス方式で並べられているものなので、起承転結が短いターンでよくできてたな、っていう印象が残りました。
 ラインハルトとか、もはやただのツンデレじゃないかとか、キルヒアイスとラインハルトはどんどんとやおいネタ一直線じゃないかとか……まあ、そういう配慮もこちらでは前面に押し出されつつ。
 ラインハルトや、ヤン・ウェンリーの人格的な統一性は、こっちをみたほうが本編をみる前にはよかったね。

■本編の異質さがあらためて際立った

 なんか、こっちを観たことで、逆に本編の話の構成のさせ方の異質さがあらためてきわだって感じられた、という気もしました。
 本編のほうって、ヤン・ウェンリーとかは「名言」がとても多いのだけど、それが物語構成上のクライマックスにはなってないんですよね。つまり「民主主義における軍隊というのは云々~」とか、いくつかの名言は、物語においてクライマックスが登場したあとに、解説のようにして付け加わる。
 でもこれって、ベタな物語作法から言えば、クライマックスを盛り上げるために、主人公たちがどういうジレンマを抱えているかを先に書いたほういいわけですよ。
 本編ではいくつかのジレンマがあるけれども、ジレンマがクライマックスにいたる前の「仕込み」として、ジレンマ状況を説明するための認識って示すのが普通なわけですよ。でも、クライマックスが終わったあとに「解説」として言葉を付ける。何なんだ、これが、ということを思うわけです。
 一応図式化しておくと

 【ジレンマ状況の説明】→【対立のクライマックス】
 
 というのが普通の物語作法。この方法によって、クライマックスのときに、登場人物たちが何に歯ぎしりしているのかを視聴者は共感して見ることができるわけです。

 【対立のクライマックス】→【ジレンマ状況の説明】

 という形を、銀英伝の本編はとっています。

■銀英伝は、物語作法ではなく、論説文の作法を採っている

 まあ、クライマックスの前の説明がないわけじゃないんだけれども、クライマックスが終わった「後」の解説がふつうの物語よりもかなり多いのですよ。
 この「ジレンマ状況の説明」が「ヤン・ウェンリーの名言」なのですよ。これは、けっこう不思議な構成で、物語のなかのポジションとしては、エピローグみたいなところに入るのが普通でしょう。これって。なんだけれども、エピローグに入り込ませられるべきものが、本編のなかの途中途中で、入り込むことになっています。
 「ジレンマ状況の説明」を、クライマックスの前ではなくて後にもってくるという作法は、物語作法というよりも、エッセイとか論説文を書くときのノウハウ。物語を最初に紹介することで、そのあとに続く抽象度の高い議論を理解するための補助線にする、というのはエッセイとかではよくやる技法です。
 これは、ヤン・ウェンリーが歴史学者としての側面をもっているキャラだからこそ…というのもあるのでしょうけど、物語が終わった「後」に説明をするからこそ、何か抽象度の高い議論にもみえるし、銀英伝は分析的な思考をかきたてるのにも、面白い物語になっているのでしょうね。

■各シリーズごとレビュー

螺旋迷宮:★★★☆
ヤンがエル・ファシルの英雄として帰還してからの14話。某老人の人格描写はちょっとおもしろかったかな。

白銀の谷:★★★
極寒の地で生き延びろ!ラインハルト少尉!のはなし。お前ら強すぎだろう。

叛乱者:★★★★
宇宙船からの生還だ!ラインハルト中尉!の巻。これは、クライマックスの作り方がうまかった。物語技法的には、一番ベタにしっかりとしていた。銀英伝そのものの良さとは別方向だけれども、エンタメとしては出来がよかった。

決闘者:★★★
今度は決闘だ!ラインハルト!の巻。なんかハウス食品劇場もののアニメを観ているような気分になった。ラインハルトせんせい、つよすぐるよ…w

奪還者:★★★☆
今度はスパイだ!ラインハルト!の巻。これは外伝全体のなかでは三番目ぐらいによかったかな。こういう話は比較的好きですよ。

朝の夢、夜の歌:★★★
今度は探偵だ!ラインハルト大佐!の巻。なんかベタな探偵物だった。

千億の星、千億の光:★★★
今度は地上戦だ!ラインハルト少将!の巻。銀英伝らしいかんじのはなし。これは本編の雰囲気と比較的連続性がたかいと思う。

第三次ティアマト会戦:★★★☆
今度は艦隊船だ!ラインハルト中将!
これは、本編+αといえる内容。組織の無能なやつへのいらだちの表現とか、よかったですよ。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 11

72.1 2 1998年度アニメランキング2位
銀河英雄伝説外伝/汚名(OVA)

1998年1月1日
★★★★☆ 3.9 (19)
162人が棚に入れました
田中芳樹原作のスペースオペラで、人気OVAシリーズの「銀河英雄伝説」外伝第4弾。銀河系宇宙の国家間で繰り広げられる英雄たちの群像劇を壮大なスケールで描く。第四次ティアマト会戦の終結後、休暇でクロイツナハIIIにやってきたキルヒアイスは、滞在先のホテルで暴漢に襲われた老人を救うが、その事件をきっかけに麻薬密売組織と関わりを持ってしまう。当地の治安責任者に麻薬密売組織の摘発を依頼されたキルヒアイスは……。脚本は、シリーズ全編を通して河中志摩夫が執筆を担当。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

失われた時に愛惜を込めて・・・

銀河英雄伝説の視聴にあたって
(視聴とレビューの方針を1作目の「螺旋迷宮」に代表して記載しています)
https://www.anikore.jp/review/1475830/

【銀河英雄伝説の時系列】
 (1) 「螺旋迷宮」
 (2) 「白銀の谷」
 (3) 「叛乱者」(宇宙暦791年/帝国暦482年8月〜)
 (4) 「決闘者」(宇宙暦792年/帝国暦483年1月〜)
 (5) 「黄金の翼」
 (6) 「奪還者」(宇宙暦792年/帝国暦483年12月〜)
 (7) 「朝の夢、夜の歌」
 (8) 「千億の星、千億の光」
 (9) 「第三次ティアマト会戦」
 (10)「わが征くは星の大海」
⇒(11)「汚名」
 本編 第1話「永遠の夜の中で」
 ※ 「新たなる戦いの序曲」

この物語は、キルヒアイスがラインハルトより一足先に休暇に入り、訪れた休暇先で事件に巻き込まれる・・・そんなキルヒアイスを主人公に据えた物語です。
これまでのOVAや劇場版は、当然ながらラインハルトやヤンを主軸に置いていましたが、外伝丸々1作分を占めてキルヒアイスが描かれる・・・という事はよほど彼の人気が高かった事の証なんだと思います。

でも、この作品は何故本編より外伝やを後から制作したんだろう・・・と素朴な疑問が湧いています。
外伝だけでも相当な情報量があります。この情報が無くても本編は堪能できるように制作されているとは思いますが、時系列で視聴した方が頭に入りやすいのに・・・と個人的には思ったりもしています。

物語の方ですが、キルヒアイスは休暇先のホテルでチェックインをしていたところ、初老の男性が巨漢の男に襲われそうになっているのを見て助けるのですが、その男性・・・自身が中将として指揮していた先のアルレスハイム星域での大敗北の責任を糾弾され、少将降格の上退役となったカイザーリング男爵だったんです。

アルレスハイム星域での戦闘において、カイザーリングは同盟軍を奇襲するため待ち伏せしていたところ、攻撃のタイミングの前に艦隊が突如暴走して一斉射撃を行うという、前代未聞の出来事が起こったのです。
こんな有り得ない事が起こるなんて・・・何か理由があったに違いない、と誰もが思った事でしょう。ですが、彼は被告席で頑ななまでに沈黙を貫いた結果、「無能な卑怯者」という汚名を被る事になってしまったんです。

それでは、何故彼はそこまで頑なだったのでしょう・・・?
それは彼が一生独身を貫いた事にも関係があるのですが、彼なりの哲学があったようです。
どれだけ時間が過ぎても色褪せることのない想い・・・
そんな風に人の事を想える事自体はとても素敵な事だと思います。
でも、時間の積み重ねに伴い、その重さに心が耐え切れなくなり、結果的に正しい判断が出来なくなってしまったら・・・それはとても不幸な事だと思いますが、これは誰にでも可能性がある事だと思います。
だって・・・ずっと笑っていて欲しいじゃないですか・・・その笑顔を曇らせたくないじゃありませんか・・・

しかし、負う責任の重さが重くなるほど一個人の感傷は捨て去らなければいけないのかもしれません。
きっとその時は身を切るより辛いと思います。でもその決断によって忌まわしい連鎖が止められるのだとしたら・・・選択せざるを得ないんでしょう。
それが例えこれまでの自分を支えてきた全てであっても・・・

物語の内容的には心にズッシリくる感じなのですが、ここで引き立つのがキルヒアイスの優しさと礼節を重んじる姿勢です。
普段はラインハルトの後ろに控えていますが、そこに収まる器じゃ無い事は確かな様です。
これからの彼の活躍には期待したいですね^^

OVA全4話の作品でした。これで52話のOVAと2作の劇場版を視聴した事になりますが、人気のある有名作品である事を肌で実感しました。
まず、物語が面白いから作品の古さ自体はあまり気になりませんし、慣れてくるとこの作画が一番しっくりしている様にも思えてきました。
何よりコンピュターも無く殆どが手作業だった頃に、これだけの大作を作り上げるなんて・・・
ただ感服するばかりです。

でも完走の感動はOVAより本編の方がきっと大きいと思います。
全110話の作品なので、まるで大海原に乗り出すような不安感はありますが、しっかり堪能させて頂きたいと思います。
それでは、引き続き本編を視聴します。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 12

ahirunoko さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

やっぱりストーリー凄い!

原作小説。未読。

ストーリーは相変わらず文句無し!
リアルな因果相関の描写に舌を巻く。
あとBGMがオーケストラっていうのが凄くイイ!

さすがに1998年(約20年前!)製作なので作画などは古さは感じる。
だって連絡が固定電話だよ(- -;)
でもわりとキレイだったかな。

気になったのが、その当時のアフレコってボリューム一定、滑舌よく、って感じ?とても聞き取りやすいけど一本調子でイマイチ感情移入しにくい。
でもこれって、昭和元禄落語心中観たからかな?

リメイクされるのか理想だけど、何にせよ全話完走したいなぁ。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 9

りおんぱん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

想われることより自分がどう想うかが大事

第四次ティアマト会戦後
ラインハルトより一足先に休暇でクロイツナハIIIにやって来た
キルヒアイスはある事件をきっかけに麻薬密売組織の摘発を依頼される



原作未読 外伝1期 全24話
・白銀の谷 全4話
・朝の夢、夜の歌 全4話
・『汚名 全4話』
・千億の星、千億の光 全12話

時系列
「螺旋迷宮」
「白銀の谷」
「叛乱者」
「決闘者」
「奪還者」
「朝の夢、夜の歌」
「千億の星、千億の光」
「第三次ティアマト会戦」
「汚名」

投稿 : 2025/01/11
♥ : 7

72.0 3 1998年度アニメランキング3位
装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツ(OVA)

1998年3月19日
★★★★☆ 3.9 (40)
245人が棚に入れました
1988年3月19日発売のOVA作品。時間軸上最も古いエピソードで、『ザ・ラストレッドショルダー』の前日譚に当たる。劇伴音楽は乾裕樹による新作。オープニングアニメーションはアニメアールの吉田徹の絵コンテによる新作が予定されていたが、スケジュールの都合により本編カットを抜粋し構成したダイジェストが使用された。

声優・キャラクター
郷田ほづみ、小林清志、塩沢兼人、中尾隆聖、池田勝、大塚周夫

おふとん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

キリコの地獄巡礼行一番札所。

「突然の転属命令・・・・名も無くありふれたメルキア機甲部隊兵士の生活が終わり、
オレは旅立っていた・・・・・・・地獄に向かって・・・・」
メルキア方面軍第24戦略機甲兵団特殊任務班X-1(通称レッドショルダー、以下RS)にキリコが赴任
するところから始まる本作は、ボトムズシリーズの時系列中最初のエピソードになります。

本編中でも度々話題に上った吸血部隊RSの実態が描かれた本作のテーマは、「異能の証明」
遺伝確率250億分の1、遺伝的に生存を保証された、死なない個体「異能生存体」は存在するのか?
果たしてキリコは、RS指揮官ヨラン・ペールゼン大佐の探し求めた死なない兵士なのか?
ちょっとPTSD気味のキリコに繰り返し襲いかかる様々な試練で、その不死性が実証されてゆきます。

カスタマイズされたRS仕様ATやリーマン機のパイルバンカー、「ブースタンドだぜ!」、RSマーチ等々、
相変わらずキリコ機と他のATの判別に苦労しつつ、ファンは喜んで「むせる」ことができるでしょう。
特に第3次サンサ攻略戦におけるリーマン少佐とキリコの「共喰い」は、これぞATバトル!
(易易と貫通する銃弾で、ATが撃破されるより前に、中の人が出血多量で意識混濁とか・・・
どれだけ装甲薄いんだよAT!)

時系列的に最初のエピソードなので、他のOVA作品群よりは比較的、初心者にも難易度低め。
OVAということもあり、本編より作画が向上していて現在の視聴にも何とか・・・・・・耐える!
「ボトムズ観てみたいけど作画古そうだし、いきなり52話もある本編はちょっと・・・・」という方が
60分でボトムズワールドにお触りしてみるのにちょうどいい作品かもしれません。

また、近年制作されたOVA「ペールゼンファイルズ」は時系列で本作直後のお話であり、
テーマ、ミリタリー色の濃いストーリー、女性キャラが登場しない(笑)等、共通項が多いので、
本作と合わせて1セットとしてご覧になるのもよいかと思います。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 8

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ボトムズ好きにすら賛否両論に割れた作品

 いろんな方書かれてると思いますが、この作品でペールゼンが何故キリコという男に執着してたのかが描かれてます。

死なない男

斬新すぎますw
まぁ昔のアニメでは死なない主人公なんて当たり前の時代で御座います。
イデオンとかダンバインは置いといて。
この話でも何故キリコは死なないのかは明確に答えが出ないまま、ペールゼンファイルに続く訳ですが・・・

無双の強さな訳でも無く、怪我もする。時には瀕死の重傷にも。
乗ってる機体が普通のロボット物みたいな主人公スペシャルな機体かというと、汎用品。乗り手の技量と乗り手自身がミッションディスクに構築した機体の動きのプログラムのみってのがボトムズ世界のルールです。
スペシャルな機体が出てきても、せいぜいヘビー級の新型ATの先行試作機程度のもんです。

でも死なないんだなw
目の前で拳銃打たれても、ATのコクピットに敵弾が貫通して跳ね回っても。
殺す気満々の人に首絞められても。

キリコが特別な人間だって事は、本編の終盤の流れから皆理解はしていたものの「死なない」って言われちゃうとね(汗)
ってのが、ボトムズ好きでも意見が割れた理由なんでしょうけどね。

私は受け入れました。だってボトムズの続き見たかったもん。
結果論ですが、これが有ったから赫奕たる異端もペールゼンファイルズも話が成り立つ訳ですしね。

という事で作品のレビューとしては何言ってんの?って感じですが、本編見てた世代なら必見、本編なんて古すぎて知らねぇよという方は見なくて正解です。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 2

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ラストカットのキリコがカッコ良すぎ

 時間軸的には、シリーズ史上最も古い時期を描いた作品のようです。キリコがレッドショルダーに在籍していたころのエピソードなので、戦闘シーンが盛りだくさんで大興奮でした。

 そもそも僕は、ガンダムシリーズ(というかロボットアニメ全般)における戦闘シーンには全く興味がありません。乱暴な事を言ってしまえば、戦闘中に有益な会話が無ければ早送りしても良いとさえ思っています。しかし、ボトムズでは不思議とそうは思いませんでした。

 特に今作では、ATが基本全て同じ規格なところが最高に燃えます。ヘルメットも同じなので、正直戦闘中は誰が誰なのかいまいちわかりませんでしたが(笑)、それこそがリアルな戦場でしょう。

 声優陣では、ペールゼン閣下がとにかくカッコ良すぎでした。大塚周夫さんのお声に魂が震えること間違いなしです!

 なんだか、ガンダム派からボトムズ派に乗り換えそうな勢いです。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 1

69.0 4 1998年度アニメランキング4位
銀河英雄伝説外伝/千億の星、千億の光(OVA)

1998年10月21日
★★★★☆ 3.8 (17)
136人が棚に入れました
遠い未来、銀河を舞台に描かれる英雄たちの壮大な叙事詩。田中芳樹原作のSF大河ロマンを忠実に再現したOVA「銀河英雄伝説」外伝の第2弾。帝国暦485年3月、ヴァンフリート星域において帝国、同盟両軍が対峙していた。初陣の功績で准将となっていたラインハルトだが、諸般の理由から戦闘に出ることも功績を挙げることもできず、鬱屈した毎日を送っていた。上官への進言も無視され、膠着状態の戦況と対面したまま何もできずにいるラインハルトは、戦績をあげることのできない現状に苛立ちを強めていったが……。制作は『藤子・F・不二雄のSFシアター』『うる星やつら 完結編』などを手がけたマジックバスが担当。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

男たちの野望が・・・銀河を駆ける

銀河英雄伝説の視聴にあたって
(視聴とレビューの方針を1作目の「螺旋迷宮」に代表して記載しています)
https://www.anikore.jp/review/1475830/

【銀河英雄伝説の時系列】
 (1) 「螺旋迷宮」
 (2) 「白銀の谷」
 (3) 「叛乱者」(宇宙暦791年/帝国暦482年8月〜)
 (4) 「決闘者」(宇宙暦792年/帝国暦483年1月〜)
 (5) 「黄金の翼」
 (6) 「奪還者」(宇宙暦792年/帝国暦483年12月〜)
 (7) 「朝の夢、夜の歌」
⇒(8) 「千億の星、千億の光」
 (9) 「第三次ティアマト会戦」
 (10)「わが征くは星の大海」
 (11)「汚名」
 本編 第1話「永遠の夜の中で」
 ※ 「新たなる戦いの序曲」

この物語では、2度に渡って帝国軍と自由惑星同盟とが激突します。
ヴァンフリート星域での会戦と、第6次イゼルローン攻防戦です。
物語は、主にラインハルト側帝国軍の視点で描かれており、所々で自由惑星同盟が登場する・・・という形で描かれています。
勿論、ヤンも登場します^^

でも、この物語がこれまでと大きく異なるのは、ラインハルトとキルヒアイスばかりではなく、ラインハルトをライバル視する帝国軍周辺の存在にも、きちんと焦点が当てられて描かれている事です。
その存在はリューネブルグ准将・・・ラインハルトの物語の中に大きく彼が食い込んできた事によって、物語の幅は広がったと思います。

物語は、ラインハルトが先の戦闘の功績が評価され准将に昇格したところから始まります。
准将にもなると200隻もの艦隊の長になる訳ですが、果てしない野望を抱くラインハルトにとっては中途半端な通過点にしか過ぎません。

そしてラインハルトは実感する事になります・・・階級が上がるにつれ自身の保身の事ばかり考える古狸の集団になっていき、やっている事はまるで化かし合い・・・
そんな老骨ばかりの所に18歳の若者が紛れ込んだら・・・思考、文化、育ってきた環境が著しく異なることから、対話にすらならないでしょう・・・
同年代という横の広がりの中でも分かり合うのが難しい世の中です・・・年齢という縦の広がりが加わったら、より難易度が上がるのは明白です。

それに加えラインハルトは誰よりも聡明であると共に、野心でギラギラしているんです。
保守とは対極に位置する彼は、より交わり辛い存在であった事でしょう・・・

ですが、ラインハルトの快進撃に待ったをかける存在が出現します。
それがリューネブルグ准将でした。年齢は35歳とラインハルトより17歳年上ですが、階級が一緒な彼は、ヴァンフリート星域の海戦で近傍の惑星に降下する指令を司令官から艦隊が受けた際、ラインハルトを自分の配下において降下する作戦が提案・受理され、ラインハルトの武勲をも我が物にしようと企んだんです。

これまで何度か邪魔されたり、時には命を狙われたりもしたラインハルトですが、自分の挙げた武勲を取り上げようとする輩との出会いは初めてでした。
ラインハルトは相当怒っていましたけれど・・・^^;

これは・・・私ならどうだろう・・・
仕事の一環で色んな開発に従事してきましたが、利益や権利は基本的に会社に帰属する事が分かってるので、あまり何も感じないかもしれません・・・^^;

でも、リューネブルグ准将はこれだけでは済みませんでした。
事あるごとにラインハルトを陥れようと画策するんです・・・
その画策は・・・正直あまり好きにはなれませんでいた。
自分より権力の大きいモノの力を借りて突き落とそうとしたり、ロクに実態を知りもしないのに相手を侮辱したり・・・
正直こういう事をする人とは仲良くなれないと思います。

今の私の身の回りにはリューネブルグ准将の様な人はいませんが、俯瞰してみたらきっとどこかにはいるんでしょうね・・・

物語が進むにつれ、色々な事が明らかになっていくのですが、印象的だったのはラインハルトが少将に、キルヒアイスが少佐に昇進した事と・・・同じく少将に昇進したリューネブルグは決して幸運な人生を歩んでこなかった・・・という事です。

そして色んな問題が拗れたまま、物語は第6次イゼルローン攻防戦に突入していきます。
この攻防戦も激しい戦いになりました。
それでも、これまでの攻防戦と明らかに違ったのは、ラインハルトとヤンが「相手の中に切れるヤツがいる」という事をお互い認識した、という事です。

ラインハルトは少将、ヤンは大佐なので艦隊全てに与える影響力はありません。
ですが、戦局を見て相手の出方を予測しながら次の一手を講じる・・・2人の才能が徐々に認められてきた証なんだと思います。

一方、リューネブルグ少将の件も落着するのですが・・・想定外の悲しい結末だったと思います。
でも、人の情って凄い・・・例えどんなに関係が拗れても・・・例え敵味方に別れてしまってもその尊厳を大切にし、ちゃんと相手を偲ぶ事ができるんです。
辛く悲しいことが連続しましたが、最後に救われた気持ちになりました。

OVA全12話の物語でした。これからラインハルトとヤンの攻防は静かに幕を開けていくのだと思うと楽しみで仕方ありません。
戦争をしているのですから、全く血を流さない訳にはいきません・・・
けれど、戦争で悲しむ人を一人でも減らして欲しい・・・そう思います。
引き続き、「第三次ティアマト会戦」を視聴します。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 14

りおんぱん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「千億の星、ひとつの野心」

ヴァンフリート星域において帝国、同盟両軍が対峙していた
初陣の功績で准将となっていたラインハルトだが
諸般の理由から戦闘に出ることも功績を挙げることもできず
鬱屈した毎日を送っていた
上官への進言も無視され
膠着状態の戦況と対面したまま何もできずにいるラインハルトは
戦績をあげることのできない現状に苛立ちを強めていったが…。


原作未読 外伝1期 全24話
・白銀の谷 全4話
・朝の夢、夜の歌 全4話
・汚名 全4話
・『千億の星、千億の光 全12話』

時系列
「螺旋迷宮」
「白銀の谷」
「叛乱者」
「決闘者」
「奪還者」
「朝の夢、夜の歌」
「千億の星、千億の光」
「第三次ティアマト会戦」
「汚名」

投稿 : 2025/01/11
♥ : 5

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

千億の星、千億の光

ヴァンフリート星域で准将となったラインハルトだったが、
功績を挙げる機会がなく彼の苛立ちは深刻化という状態から始まる。

短編OVAよりも、全12話だと見応えがあって面白かった!

投稿 : 2025/01/11
♥ : 1

68.7 5 1998年度アニメランキング5位
ルパン三世 炎の記憶~TOKYO CRISIS~(OVA)

1998年7月24日
★★★★☆ 3.8 (73)
512人が棚に入れました
時価二千億とも言われる徳川家の財宝。それは今でも東京のどこかに眠っており、その在処は徳川慶喜を写した2枚のガラス乾板、通称「巽の慶喜」と「乾の慶喜」に記されているという。月曜日、さっそくルパンは、若き実業家・マイケル・スズキの依頼で銭形が運搬担当している「巽の慶喜」を狙うが、銭形の機転で計画は失敗。火曜日、次元に協力を求めたルパンであったが、次元は虫歯のために銃を撃つのもままならないありさま…。協力を断られたルパンは、仕方なく単独で行動を開始した。一方、銭形のもとには雑誌記者のまりやが取材に押しかけてくる。取材攻勢にあいながらもガラス乾板を届けた銭形は、マイケル・スズキが造ったテーマパーク「アクアポリス」の警備を命じられてはりきっていた。銭形の警備のもと、残る「乾の慶喜」をトラックで輸送することを知ったルパンは、輸送中にガラス乾板を盗む作戦を実行する。
ネタバレ

ヲリノコトリ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ルパンベスト10のためのレビュー

【あらすじ】
東京を舞台に、ルパンが実業家の陰謀を暴く。予知能力を持つ女性と銭形がいい感じに……。

【成分表】
笑い★★☆☆☆ ゆる☆☆☆☆☆
恋愛★★☆☆☆ 感動★★☆☆☆
頭脳★★☆☆☆ 深い★★☆☆☆

【ジャンル】
ルパン三世、TVスペシャル10作目(1998)、銭形中心

【こういう人におすすめ】
「ルパン三世全部見るぞ」って人。ハラハラドキドキ系ルパン。銭形ファン必見。

【あにこれ評価(おおよそ)】
67.9点。

【個人的評価】
トップクラスに好きなルパン作品。ヒロインの可愛さと悪役の腹黒さがトップクラス。
『自分のお気に入り』

【他なんか書きたかったこと】
{netabare}
 ルパンベスト10のためのレビュー。↓以下同文。
{netabare}
 まだ私が無垢な魂をぶら下げて山野を駆け巡っていた頃、風邪をひくと隣町の小児科に行き、ついでに隣町のレンタル屋で「ビデオ」を借りてきて、布団の中でそれを見ながら、私の液性免疫が急性上気道炎を撃退するのを待つ、という風習が我が家にはあった。
 その「ビデオ」(現在で言うDVDの立ち位置)はほとんどがアニメ映画であり、そのため私は、私が受精卵としてすら存在していなかったときの古いアニメ映画をほとんど知っている。
 ジブリコンプリートなどは我が家にとっては序の口で、ルパン映画、劇場版クレヨンしんちゃん、劇場版ドラえもんなどはほぼ制覇したと思われる。 その中でクレヨンしんちゃんとドラえもんはあまり覚えていないが、ルパン三世は当時の汚れ始めた私の魂にジャストフィットしたらしく、各作品を非常に鮮明に覚えている。

 で、今回ルパンベスト10を作ろうと思い立って、ついでに短めにレビュー書きます。最低でも10個書かなあかん(笑)
 あ、ルパン三世のテレビアニメ1期もたぶん「ビデオ」で観てるんですが、さすがに作画が古すぎて心に留まらなかったようで覚えてないです。だから「ルパンは本来こういうものなのだ!」みたいなのは無理っす。原作も知らないし、というかモンキー・D・パンチさんが何者かもいまいちわかってないし、栗田貫一さんの声に何の違和感も感じてません(笑)
 そういう若輩者の素直な感想です。
{/netabare}

 
 ルパン作品を書き散らした結果、私はどうやら年代で言うと世紀末付近のTVスペシャルと、それ以前の映画版が好きだったらしいということが分かりました。思い返せるほか作品との違いとしては作画か。そのあたりで丁度作画が急成長したかもしれませんね。で、その直後にセル画じゃなくなって、作画の面白みが無くなって低迷したのかな。
 無垢な私は作画でアニメを観てたのか。今は作画はあまり重視してないなあ。

 これもすごく印象に残っている好きな作品。でもこの作品のとっつぁんですら、すこしかっこよすぎると感じていた。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/11
♥ : 7

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

銭形警部がメイン

ルパン作品の中でも、今回は珍しく日本が舞台。
この作品の見どころは、何といっても銭形警部にスポットが当てられたことです。
次元と五エ門は完全に脇役です。
そしてもう一つの見どころが、ゲストヒロイン役で声優を務める「林原めぐみ」の演技。
銭形警部とゲストヒロインの役所を十分楽しんでほしい作品です。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 3

ぼろーん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

炎の記憶~TOKYO CRISIS~

これがTVSPの一番!!
若干とっつぁん回ですが、虫歯・・ぇw

投稿 : 2025/01/11
♥ : 1

68.6 6 1998年度アニメランキング6位
銀河英雄伝説外伝/朝の夢、夜の歌(OVA)

1998年1月1日
★★★★☆ 3.8 (17)
127人が棚に入れました
田中芳樹原作の人気シリーズ「銀河英雄伝説」外伝の第3弾。大佐に昇進したラインハルトは、キルヒアイスとともに研修で帝国軍幼年学校を訪れたが、旧態依然とした学内の雰囲気に嫌気がさす。さらに幼年学校から帰還した直後に発せられた新たな辞令が、彼の意にそぐわない憲兵隊への出向と知り、彼の憂鬱はますます増すばかりであった……。一方、幼年学校では、成績の振るわないライフアイゼンが、厨房関係者の横領の噂を聞いて、それを暴いて尊敬する先輩ラインハルトのように実績を得ようと食料倉庫に忍び込んでいた……。堀川亮、富山敬、佐々木望ら「銀河英雄伝説」本編と同様の豪華キャストで送るOVA。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

銀河には、未だ語り尽くせぬ歴史がある・・・

銀河英雄伝説の視聴にあたって
(視聴とレビューの方針を1作目の「螺旋迷宮」に代表して記載しています)
https://www.anikore.jp/review/1475830/

【銀河英雄伝説の時系列】
 (1) 「螺旋迷宮」
 (2) 「白銀の谷」
 (3) 「叛乱者」(宇宙暦791年/帝国暦482年8月〜)
 (4) 「決闘者」(宇宙暦792年/帝国暦483年1月〜)
 (5) 「黄金の翼」
 (6) 「奪還者」(宇宙暦792年/帝国暦483年12月〜)
⇒(7) 「朝の夢、夜の歌」
 (8) 「千億の星、千億の光」
 (9) 「第三次ティアマト会戦」
 (10)「わが征くは星の大海」
 (11)「汚名」
 本編 第1話「永遠の夜の中で」
 ※ 「新たなる戦いの序曲」

これまでの戦績からラインハルトは大佐、キルヒアイスは大尉に昇進しました。
帝国軍幼年学校を卒業してたった2年・・・ラインハルトの出世の早さは最早常軌を逸しているといっても過言ではないでしょう。
そんな飛ぶ鳥を落とす勢いの2人の新たな勤務先ですが、ちょっとビックリ・・・なんと憲兵隊に出向する事になってしまうんです。

でも、これには事情がありました・・・二人が卒業した幼年学校内で在校生が亡くなる、という事件が発生したんです。
この幼年学校は軍の息のかかった施設・・・不祥事をおおっぴらにできない手前、学校の卒業生であるう2人に白羽の矢が立つ事に・・・

殺人事件かもしれないと噂されているこの事件・・・本来であれば、本職の方に調査していただくのが自然な発想だと思いますが、事を隠蔽したがる軍の体質・・・最前線や本部だけでなく、学校の様な教育機関にまで浸透してしまっている事の裏返しです。

ラインハルトとキルヒアイスは事件解決の命を受け・・・物語が動いていきます。

完走して振り返ってみると、これまで視聴した作品の中で一番人間の本質を深掘りしている作品だと思いました。

「人間は差別をせずにはいられないのでしょうか・・・?」
「自分より弱い者、自分とは少し違うというだけでその相手を攻撃し、それによって自分の優越感を満たす・・・」
物語の中でこんな会話のやり取りがあります。

相手を攻撃する事はありませんが、誰かと何かを比較した時に自分の方が優位だと感じた事は無いでしょうか?
比較して・・・優位に立っていると感じる事そのものが優越感だとすると、我々は生存競争の中を生きているので、決して綺麗事だけでは片付けられません。
もちろん、私も身に覚えがあります・・・学生の頃だったら「あの人より良い点数を取りたい」とか「励んでいる部活動で目標にしている人に勝ちたい」と思って努力し、それが達成できた時には優越感を感じていたと思います。

こんな事が出来るのは様々な自由が守られているからだと思います。
でもラインハルトの住む世界は、腐りきった軍や王朝の存在だけでなく過去の遺産の様な軍規やしきたりだけが蔓延している・・・そして常に利益を貪るのは一部の特権階級の人ばかり・・・
当然不平不満も出ると思いますが、それを縛り付ける社会そのものが、弱き者・・・小さな声を拾い上げてくれないんです。

だからこのやり取りには続きがあります。
「個人の差別や優越感すら支配され、差別されるシステムの一部に取り込まれている事だと気付かず・・・」
「地を這いずりまわり似通った境遇の者と共食いをする事でしか幸福を追求し得ないのが人間の本質だとしたら・・・」
歪みきった社会は人間の本質すら変えてしまうのかもしれません・・・
この警鐘は、まだほんのさざ波程度・・・何の効力もありません。
ですが、いつかこの声が大きなうねりに変わり・・・時代が変革していく様を期待せずにはいられません。

今回は事件と犯人には物語の性質上触れませんでした。気になる方は本編でご確認下さい。
悪い事をしたら裁かれなければなりません・・・でも、それをも考えさせられる内容だったと思います。
せめて、努力が報われるように・・・理不尽に負けないように祈るばかりです。

OVA全4話の作品でした。今回はこれまでの作品とは少し異質でしたが、十分楽しむと共に我々が普段決して表に出さない裏側に痛みを伴う作品だったと思います。
このシリーズ・・・相当面白くなってきました。作画の古さで敬遠するのが勿体無い作品です。
今度は「千億の星、千億の光」を視聴したいと思います。

○独り言○
GW中に結構視聴進むかな・・・と思っていましたが、レビューを書きながらだとあまり進まない事がわかりました。
マイペースで出来るところまでやってみようと思います^^

投稿 : 2025/01/11
♥ : 10

りおんぱん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「凶器はこれか」

憲兵隊に配属先が決まった
大佐に昇進したラインハルトと大尉に昇進したキルヒアイスに
帝国軍幼年学校生徒の変死事件の捜査の命令が下る


~感想~
原作未読 外伝1期 全24話
・白銀の谷 全4話
・『朝の夢、夜の歌 全4話』
・汚名 全4話
・千億の星、千億の光 全12話

時系列
「螺旋迷宮」
「白銀の谷」
「叛乱者」
「決闘者」
「奪還者」
「朝の夢、夜の歌」
「千億の星、千億の光」
「第三次ティアマト会戦」
「汚名」


まさか憲兵隊にも配属されているとは思いもよらなかったです
いろんな場数を踏んでいるのだと感じました

この外伝にてラインハルトの父セバスチャン死去している
父に対して嫌悪していたので重い話にはならず
物語に流れの出来事のような感じです

投稿 : 2025/01/11
♥ : 4

67.6 7 1998年度アニメランキング7位
A KITE [カイト](OVA)

1998年7月25日
★★★★☆ 3.6 (126)
660人が棚に入れました
女子校生と殺人請負人、2つの顔を持つ美少女・砂羽。表と裏の世界を巧みに使い分ける大人達の淫靡な呪縛から逃れられず、泥沼の世界に生きる砂羽が唯一心を許せる存在は、同じ世界に生きる謎の少年・音不利のみであった。二人はお互いに同じ性を感じながら、惹かれ合う。ある時、砂羽は組織と決別しようとする音不利の始末を命じられ、音不利に銃口を突き付けるが…。儚いと知りながらも愛情を育むか、それとも殺し屋の掟を優先するか。やがて物語は、冷酷なクライマックスを迎える。そして、砂羽の行方は…。
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

このクールさはフィルムノワールを感じさせる

女子高生と殺し屋、2つの顔を持つ女の子、砂羽が主人公。
始終、一貫して冷酷な展開を見せる今作は、
原作、脚本、キャラクターデザイン、絵コンテ、監督を
梅津泰臣によって手掛けられた1998年の作品。

弾が体内で破裂するような仕掛けのピストルとか、
手に千枚通しのようなものを仕掛けてたりと、なかなか面白く、
この梅津監督らしい派手なアクションにも一貫性があって楽しめた。
とにかく、見せ場が満載だったと思う。

舞台は一応日本となっているが、殺し屋たちのアジトやその近辺、
アメリカあたりのスラム街のように見える。
そんな無国籍な雰囲気が、このダークな展開を見せるストーリーに
リアリティを持たせる効果を感じた。
1998年の作品とのことだが、
フランスやアメリカ映画で流行したフィルムノワールの影響を多大に
受けていると思える展開とラストは、好みが分かれそうで、
でも僕はけっこう懐かしい気持ちで観ていたので、
こういうのもアリかなと。

もちろん、後味が良くて心から楽しめた作品は、
同じ梅津監督作品である『MezzoForte』のほうだけれど、
この『KITE』は、1940年代から1950年代にかけてのギャング映画に
よくあったような救いようのない主人公の退廃的悲壮感によって、
観終わった後しばらく虚無感に襲われるような、ズッシリとした重さがあり、
でも、それが現実的でもあるので、どこか納得してしまう。
だって、もともとインモラルな内容なんだしね(苦笑)
{netabare}
主人公の砂羽に関しては、すごく同情するし、
プラトニックな愛情をひそかに育んでいた音不利が始末されるのは、
砂羽をさらに孤独と奈落の底に叩き落すであろうことは
わかりきっているのだが、音不利にとっては、ある意味解放とも
受け取れるのではないかなと思ったりした。
そして、銃声の後に落とした買い物袋からキャットフード缶が転がる、
という、間接的な見せ方が秀逸だった。

砂羽がいつも身に着けているピアスにいち早く気づいて綺麗と言い
ピアスをしていない日の砂羽を無言でなぐさめた音不利と、
「あんなもの片方あればいいじゃないか」と実際は踏み潰していた赤井
との対比も、砂羽の心が音不利に急速に傾いていった気持ちが
わかりやすく描かれていて、なかなか良かった。

それだけに、2人で手を取り合って幸せに・・というラストを
予感したいところだったが、ダークに統一された展開を全うして
赤井が言っていた「代わりの新しい殺し屋」を最後に登場させ、
もしかしたら続編に繋げようとした?のかもしれない。

そしてこの物語は何よりも砂羽の復讐劇。

復讐するためにあえて、犯人である人間の意のままになり、
殺し屋となって殺しの手ほどきを受ける・・っていう彼女の
深い執念と哀しみは、何度か生々しく描かれる性描写以上に、
観終えたあとのほうが強く伝わってくる。
そして観るものにその想いを強くさせるには、ハッピーエンドじゃなく
彼女が孤立無援にならないといけなかったよなと。
観終えてしばらく経った今でも僕はそう感じている。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/11
♥ : 35

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

最後が少し気になったが、それ以外は期待通り。古いからと言って舐めてはいけません。秀作です。

梅津泰臣が初めて監督として製作された作品です。
個人的にはMEZZO FORTEの方が好きですが、この作品も十分楽しめます。というか、普通にそこらの最近放送されてるアニメよりよっぽど面白いです!

MEZZO FORTEのレビューでも書きましたが、最近のアニメしか見ていない人程、見てもらいたい作品ですね。

この作品もまたR指定なんですが、偏見で見る前からこの作品を断念することはやめてもらいたい。エロシーンは実に生々しいものの、逆に最近の新しいアニメばかり見ている者から見たら斬新でもあります。

MEZZO FORTEより少し暗い雰囲気を醸し出している今作品はかなり刺激の強いアニメになっていますが、その刺激が良い。

前述したその二要素、生々しさと刺激。これらは昔の作品だからこそ感じられるものだと思います。
最近のアニメはあまりにも美化されすぎている。

この作品は(MEZZO FORTEも含む)アニメ本来の面白さ、刺激、感動を与えてくれます。非現実的な設定やストーリー展開ながらも視聴者にスッと入り込む世界観。
こういうアニメは最近ないんじゃないかな~。


ここからは物語の話を・・・
冒頭に書いたように個人的にはMEZZO FORTEの方が好きです。なんといっても後味がね・・・・
果たして、最後のシーンは必要だったのか?主人公を不幸に陥れる、この方法をとった場合作品がハッピーエンドで終わるのどどういった違いが得られるのか。ここがポイントでしょうね。
私が思うに最後、音不利(本当に変な名前だと思うw)が死ぬことで得られるポイントは二つ。サプライズと一貫性です。
一貫性とは、まぁつまり本編が最初からずーっと暗い話で続いているから最後まで暗くする、ということです。要は物語を全体として安定させることが出来ます。
それから、サプライズ。視聴者に幸せの予感をさせながら、最後のその期待を裏切るというものですね。この点に置いては、正直MEZZO FORTEの方が一枚上だと思いますが。
こう書いていると、最後に音不利が死ぬ必要があったのか本当に判らないですね。
それとも赤井が言っていた代わりの殺し屋の伏線を回収する為だけに音不利は殺されたのでしょうかw
ここはもう一度見直さなければいけないですね。

見直すと言えば、主役である砂羽と赤井がMEZZO FORTEに出ているとのことなので、もう一度MEZZO FORTEを見ようと思っています。

今作品はMEZZO FORTEと同じくストーリーもさることながらアクションも素晴らしく、1時間を費やすには十分価値に値する作品です。
未視聴の方は是非、見てもらいたいですね。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 14

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

AVをなめるな(笑)

OVA?
OAV?
いやいやw


MEZZO FORTEでも書きましたがハリウッドに多大な影響を与えたアニメーター【梅津泰臣】の監督作品


MEZZOの前身となる作品のため、当時の手塗りのセルの温もりを残した映像となった


ストーリーはMEZZOをエンターティメント性が強いとするならば、こちらはもっとダークネスでシリアス
ただちょっと厨二的カッコツケな演出が挟まれているのはご愛嬌


主人公も美少女という点が共通するが向こうは何でも屋でこちらはれっきとした殺し屋


世界観は向こうが欧米日を混ぜこぜにした近未来なのに対してこちらは日本と思しき描写がチラホラと


2作の間で多少好みが分かれるでしょうがそこは天才アニメタのうめんづですから、
アクションシーンの凄まじさは言うまでもなし
コンクリが発泡スチロールのように砕ける様は爽快
ガンアクション好きの方は必見ですね


ラストの爆発なんかも見所


オイラはこっちの方が好みかな

投稿 : 2025/01/11
♥ : 11

67.5 8 1998年度アニメランキング8位
ヨコハマ買い出し紀行(OVA)

1998年3月1日
★★★★☆ 3.7 (110)
481人が棚に入れました
 講談社「月刊アフタヌーン」に連載され、四季賞、星雲賞など数多くの賞を受賞した芦奈野ひとしの同名コミックスが原作。98年に制作され、好評だった前作を受け、新たにスタッフを一新しストーリーを再構築した本作。エッセイのような語り口でノスタルジー漂う独自の世界観を描く。喫茶店のオーナーは、カフェ・アルファをロボットのアルファに任せてどこかへ旅立ってしまった。お店を経営しながらオーナーの帰りを待っていたアルファだが、ある夏にやってきた台風によりお店は大破。アルファはカフェ再建の資金を稼ぐため、ちょっと長めの旅に出ることにした……。声の出演は椎名へきる、陶山章央、寺山幹夫、中川亜紀子ほか。

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

1日中 コーヒーと向き合っていられる贅沢

芦奈野ひとしによる漫画作品を原作として制作された全2話のOVA作品。
「ヨコハマ買出し紀行」というタイトルとパッケージの絵から
横浜をショッピングする女の子のお話かと思ったら、まったく違っていた(笑)
でも嬉しかったのは音楽がGONTITIだったこと。
横浜の風景によく似合っていた。

主人公はアルファという少女型のロボット。
オーナーが彼女にカフェを任せたまま、長い外出をしているという設定。

午後から夕方にかけて変化していく空の淡い色合い。
やがて赤みが増し、紫色のグラデーションから徐々に深い青へと変わる夕刻。
住居らしい住居がほとんど見当たらない景色は静まり返り、
時間が止まっているわけではないけれど、
何かの時間が止まっているような、そんな感覚。

江ノ島を遠くに見る場所だから、鎌倉、湘南あたりだと思うのだが
キラキラと輝く波の音、カモメやトンビの鳴き声を少し遠くに聞きながら
ゆったり、まったりとした時間を過ごすアルファの暮らし。
ただそれだけなら、よくある癒しの風景なのだけれど、
アルファが意外なものを携帯していることと、
中型以上のビルの高層階が水面から飛び出している、という風景は異様。
何があったのだろう?って感じで引き込まれていくが
この作品では多くを語ることなく緊迫感もなく、ただひたすらのんびりしている。
水底から浮かび上がる美しい夜景や、誰にも使われなくなった歩行者用信号機が
水面から顔を出して点滅しているのが見えたりすると、なんだか切ない。

人々が行き交うような街の光景もなく、だけど彼女は孤独に見えず、
ただただぼんやりとコーヒーを半日かけて淹れ、
夜になるまでコーヒーカップを目の前にして、物思いにふけっている。

日々、忙しいとこんな時間が欲しくなったりもするけれど、
さすがに毎日続くとなると、普通は退屈になっていくのが人間で。
充実しているように見えるアルファの贅沢な時間を見ていると、
ほんの少しだけ羨ましく、でもやっぱり自分は忙しいほうが
性に合ってるなと思ったりする。

とにかく、細かな風景の描写は本当に美しかった。
空だけでなく、風の強弱、雷雨、部屋に差し込む光の筋や
コーヒー豆の香ばしい香りがしてきそうな時間の流れとか。

ついクセで、いろいろ深読みしそうになってしまうが、
「今、この時間に情報は必要ない。この風景をゆっくり眺めよう?」
そう囁いているような作品だった。
のんびりしたい時に観るにはいいが、忙しい人が観るとイラッとくるかも。
少なくとも、原作を知らないのでそうとしか受け取れなかった。

観る人によっては眠くなると思うので、お休み前にオススメ。
あ、でもそれやると電源消し忘れるかもです(笑)

投稿 : 2025/01/11
♥ : 34

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

シニカルな絵本みたいなオハナシ

あにこれあらすじ
「エッセイのような語り口でノスタルジー漂う独自の世界観を描く。喫茶店のオーナーは、カフェ・アルファをロボットのアルファに任せてどこかへ旅立ってしまった。お店を経営しながらオーナーの帰りを待っていたアルファだが、ちょっと長めの旅に出ることにした (OVA『ヨコハマ買い出し紀行』のwikipedia・公式サイト等参照)」

あらすじにあるように、ロボットのアルファがちょっと長めの旅に出る話なのだが、旅と言っても何があるわけでもなく、わけがあるわけでもない。時代の果てにあるような荒廃した大地を、ただただ彷徨う話。何故ロボットなのか、オーナーはいつ帰ってくるのか、それもただ、分からずに、ぶらぶらとてろてろと、時間の概念なんて考えずに過ごしてゆく。その世界に黄昏て物思いにふけってポツリと呟く台詞。時々会う数人の知り合いと過ごす程度のオハナシ。

何て言うんでしょう。本作は人それぞれの感覚のそれ、に応じて違った角度に観えてくる作品に感じる。雰囲気自体が、エンディングテロップのような、物語そのものが余韻のような、特質したところとか、見所とか、そんなハッキリした輪郭なんてないような作品。でも、そんなところに何やら変な感慨を抱いてしまう。

ふと、絵本っぽいなとも感じた。よくあるじゃないすか、綺麗なのに皮肉が混じってる物悲しいやつ。ざっと言えばそんな感じ。ヘンテコと言えばヘンテコ。精巧と言えば精巧。どっちにも傾いてしまう危うさを備え、ある意味個性的な世界観を放ち、ある意味主人公アルファは無個性なのかもしれない。

無個性なアルファと取れば、この世界を映すものさしであるし、「私は多分、この黄昏の世をずーっと観ていくんだと思う」とのアルファの台詞が物語を閉口させ、半ば終わりを遠回しに伝え、物語は視聴者の中で膨張してゆき、アルファにも長い流浪の果ての悲しみを想像させる。簡略した情緒と、軽量なユーモア、シニカルな雰囲気。無駄ばかりあるようで、いらないシーンは一つもない。そんな美妙なオハナシ。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 31

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

てろてろの時間を味わう癒し系アニメ

原作はアフタヌーンの漫画

癒し系アニメといえばこれ
どうやら原作ファンにはどうも評判がよろしくないようで。
原作をパラパラっと読んだことがある程度なので、比較は少し難しいのですが
このアニメは単体でも非常に良いアニメで、
癒し系アニメと思われるジャンルでは一番好きなアニメです。

ストーリーはまぁ無いに等しい、完全なる雰囲気アニメだが
ヒーリングビデオをみる感覚で見れば至高のアニメ。
窓から差し込む光、海面に浮かぶ街灯。滅び行く世界の美学。
軍艦島の廃墟の美学と似たような感覚がありますね・・・

しかし悲壮感といったものはなく、穏やかでとてもゆっくりした時間を味わえる
その幻想的な独特の世界観は本当に素晴らしいし、演出も非常に良かった
静寂な空気のなかで、ぽつりぽつりと主人公とつぶやく様も実に良い!
ほのぼの系や日常系が少々苦手な私でも随分と楽しめた希少なアニメです。

『ヨコハマ買い出し紀行-Quiet Country Cafe-』という続編がありますが
全然タッチが違うので、これもまた違う楽しみ方が出来るかも知れない
ただ個人的には98年版のこちらのアニメの方が確実に良いと思えました
この辺は個人の趣向の違いもかなり出てくると思われます。

何にせよ、癒し系アニメが好きな人ならオススメ出来る良作。
その空気感を味わいつつ、コーヒーでも飲みながら見てはいかがかと。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 18

66.9 9 1998年度アニメランキング9位
ポケットモンスター ピカチュウのふゆやすみ(OVA)

1998年12月1日
★★★★☆ 3.7 (11)
76人が棚に入れました
作品の出発点となったゲームの世界だけでなく、愛らしいキャラクターやコレクター性が話題を呼び、アニメや関連グッズなどでも世界的に大人気キャラクターとなった、ポケモンことポケットモンスター。TVアニメは1997年より放送され、2002年には『アドバンスジェネレーション』、2006年からは『ダイヤモンド&パール』が制作され、長期のTVアニメシリーズとなっている。本作は、アニメ版ポケモンの世界を踏襲した1998年のクリスマスシーズン限定で発売されたOVA。サトシがクリスマスケーキを買いに行っている間、ポケモンたちだけでクリスマス・パーティの留守番をすることになった「クリスマスであそぼ!」、一面の雪景色を見たピカチュウたちとガルーラ親子との交流を描いた「雪であそぼ!」の2本を収録している。

66.8 10 1998年度アニメランキング10位
青の6号(OVA)

1998年10月25日
★★★★☆ 3.5 (184)
997人が棚に入れました
近未来。地球の人口は膨れ上がり、環境は劣悪を極めていた。世界各国は人類最後のフロンティア=「海」に希望を求め、新たな世界を築こうとしていた。そのために設立されたのが、会場及び海中の安全を守る超国家組織「青」。各国は協力して自国の潜水艦を「青」に派遣することになった。日本の自衛隊から「青」に送られた潜水艦も6号艦として「青」の任務に就くことになった。しかし、そんな折、海洋開発のリーダーでもある天才科学者ゾーンダイクが突然反旗を翻し、凶悪なテロで世界を恐怖に陥れる。海洋テロ結社を築き、人類殲滅を宣言したゾーンダイクの野望とは?ゾーンダイク率いるキメラ兵器たちと、それを阻止せんと立ち上がる「青」の潜水艦隊。人類の存亡を賭けた戦いの火蓋が、今、切って落とされた!
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

花と銃と知性を携える それが平和への道しるべ

原作はなんと、1967年の連載だったそうだ。
思えば、戦後まだ20年程だったからこその物語だったと言える。

舞台は劣悪な環境を極める近未来。
海へと希望を見出した人類は、新たな世界を築こうとしていたが、
海洋開発のリーダーであり天才科学者ゾーン・ダイクが反旗を翻し、
世界を恐怖に陥れる・・・そんな冒頭から始まるお話。

まず、アップテンポの音楽が小気味良い。
特に気に入ったのが、YUKARIEが歌うEDの『みなそこに眠れ』
しっとりした雰囲気と囁くようなヴォーカルが、人魚を連想させる。
タイトルも面白いよね・・「皆 そこに眠れ」なのか「水底に眠れ」なのか
きっとどっちもなんだろう?なんてクスッと笑える。

そして潜水艦をはじめとする3DCGIがとても美しい。
海面なんて実写かと思うほどリアルで、リアル以上に光沢が綺麗。
艦内の赤、海中のさまざまな青、蒼、碧、藍の濃淡。
また静の間合いと、動の迫力ある戦闘シーンのバランスがいい。
そのほか、幽霊船や高速艇の凝ったデザイン、
巨大な鯨のような生体兵器ムスカなども、独特の世界を作り上げている。

人類の未来をかけた青の作戦に、一躍買うのが主人公の速水。
{netabare}
敵側であるミュータントを助けたことも、後々彼を助けることになり
その事実からまたさらに、奥深く広がっていく展開。{/netabare}
原作をご存知の方からは、不満の声もあるようだが、
全4話と短いながら、なかなか見応えある作品だったと思う。

ゾーン・ダイクやムスカ、速水の言葉がとても深く考えさせられ、印象的。
{netabare}
「なぜ 私たちに知性を与えたのか」

これは、知性があればお互いの言葉が理解できるじゃないかという
深い思いから投げかけられた一言に違いない。

「陸を歩くもの、海を行くもの、対立する2つの殺し合い。
 だが、未来を変えるのは俺達次第だ」

「言葉を交わせ。まず会話をしろ。言葉がわかるのだから」

「俺達は 互いに理解しあえる隣人だ」

「いつも海では、助けられてばかりだ」 {/netabare}

これらはどれも、隣人を助け、助けられるという揶揄。
知性を持ち、言葉を交わし、理解し合い助け合う。それこそが平和。
これが、この作品の一番のテーマなんだと思う。

取っ組み合いのケンカ程度で済んだ両者の憤りの後、
速水がつぶやいたセリフも、すごくいい。

{netabare}
「今までいろんな場所で戦い、人を手に掛けてきた。だけど
 明るいところで正面から対話して闘った。初めてだった」 {/netabare}

戦闘モノかと思って観た作品だったけれど、実はいかに戦争などせずに
どう平和であるべきか・・ということがテーマだった。

ラスト近くで、すごく心に残ったのは、
黄色い花と銃と書物が、地面に並べられていた映像。
花を愛でるやさしい心、大切なものを守るためにある銃、
そして知性の象徴である書物。これらがおそらく、
平和のための3種の神器ということを言いたいのかもしれない。
観て本当に良かった!

投稿 : 2025/01/11
♥ : 49

momomax さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

感慨深い作品です。

平和へのメッセージがあり
とても深い作品!


海面、波がリアルで美しかった!!

人や生物がたくさん死に
無残な世界にしてしまう戦は悲し過ぎる。
憎しみだけが増殖して殺しあう。

対話し、理解しあい、共存することができたら
穏やかな世界が広がるのでしょうね…。

ラストは感慨深いです。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 17
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

GONZOの名を世に知らしめた名作

観始める前はSF・艦隊と聞き、ハードボイルドで哲学要素があり、社会に問いかける攻殻機動隊のようなイメージを連想していたのですが、小難しい話はなく、抽象的な世界を徐々に明らかにしていき最後に大きなテーマを抱えて待ち構えている構成で見ごたえがありました。

映像に関しては、1998年の作品と言うことですが、デジタル制作なので映像が観やすく、絵柄も落ち着いた感じなので古さは全然感じませんでした。
それどころか、優秀なアニメーターさんたちが携わっていることもあり、話数が進むにつれてどんどん迫力のある映像になっています。
今見ても見ごたえのある映像になっているかと思います。


物語
前述したように、抽象的な世界から始まり徐々に情勢が明らかになっていくので1話はよくわかりません。
2話は状況説明が主となります。
丁寧に世界を構築したおかげで3話4話の惹き込みはすごいです。
難しい話になりそうだったのでメモを取りながら視聴していたのですがいつの間にかメモを取ることを忘れていましたw

1話BLUES
あらすじ
戦いに飽きて隠遁生活を送る身勝手な主人公速水は、戦艦"青の6号"の乗組員である紀之真弓を助け操舵手に復帰する。そして久々の出撃で人類の敵である半獣達の一人、赤い目のミーティオを助けたのだった。

タイトルBLUESは憂鬱な気持ちを歌で表現する突飛なメロディの曲です。
ということは、キャラが憂鬱な気分に浸っていたということでしょう。
まずはヒロインの紀之真弓。青の6号の命令で速水を探しに来ましたが、身勝手な彼の態度はさぞかし憂鬱になったことでしょう。
次に主人公の速水、戦いに飽きたというそぶりでしたが、出撃時には前へ出るなど、案外隠遁生活にも退屈していたのかもしれませんね。

もちろんEDや挿入歌のブルース?ジャズ?な音楽にも注目です。

2話PILOTS
あらすじ
{netabare}基地に戻った青の艦隊たち。そこで行われたミーティングにより切り札として核爆弾を使うことが提案される。
その後速水は基地内で敵につかまり獣人に改造されてしまった昔の仲間と遭遇する。敵への復讐心を強めた彼は命令を反し一人で出撃、あえなく撃沈される。{/netabare}

1話では殆ど良くわからなかった敵の全貌、見方の内情が分かります。
タイトルのPILOTS、複数形ですから意味は
操舵手、艦長、種火、案内棒辺りが入るかなあと思います。
タイトルが物語にしっかりと食い込んでいるのがすごいです。

3話HEARTS
{netabare}あらすじ
撃沈された小型機から脱出した彼を助けたのは、以前助けたミーティオだった。速水はミーティオや巨型の人工生物ムスカと接するうち、獣人を作り戦を始めたユング・ゾーンダイクの真意を確かめたくなる。

HEARTSの意図について
最初はミーティオの恋心だけかなあと思っていたのですが、観ているうちに紀之真弓の恋心と、ゾーンダイクの心の内と言う意味でも使われているかもしれません。

海と陸それぞれのヒロインと共の立場から観てきた速水はいったいどんな結論を出すのか楽しみです~
ミーティオは魚を加えて速水に差し出すシーンが可愛いですね

それから、速水が海では助けられてばかりだということを繰り返し言っていましたが、振り返ると結構助けたシーンも多いです。ここは共生というテーマにもつながっているのかもしれません
{/netabare}

4話MINASOKO
{netabare}あらすじ
青の艦隊はいよいよ切り札の使用に乗り込む。
しかし、切り札を使ってしまえば敵だけでなく見方も巻き込んでしまう。そこで戻った速水はユング・ゾーンダイクの元へ赴き、真意を確かめたうえで実行してほしいと青の6号の艦長に頼み込む。
見方の援助のおかげで無事ゾーンダイクの元へたどり着いた速水は争いでは何も解決しないと悟り、ゾーンダイクからも希望を託され、青の艦隊に停戦を求める。
そして、獣人側の指揮をとっていたベルグと話し合いをして敵側も収めたのだった。

MINASOKO
水底に沈んだ銃が哀愁を漂わせています。
そして敵は人間を憎んでもゾーンダイクが帰ることはないと悟り、落胆して海の中へ消えました。
悲嘆にくれるベルグと速水への恋心を抑えベルグと共に海へ戻ったミーティオちゃんが気がかりですね。
戦いは終わっても共存は実現していないテーマの深さが浮き彫りになりました。{/netabare}


作画
1話ずつ制作しているみたいなので、最初はOVA初のデジタルアニメで手探りという感じだった作画が、話数を追うごとにグレードアップしていくのが目に見えて面白いです。

中でも一番の成長を感じたのはエフェクトでした。

1話の爆発はゲームの一マスに生えた草みたいで面白い形をしていたのですが、2話3話とナチュラルになり、形も変えてきているので話毎に見比べるのが面白かったです。

水の描写はかなり綺麗でした。場所によってはCGを使われているところと、手書きにエフェクトをかけたところがあったのかな?
1話の廃ビルから見下ろした水の景色がとても綺麗でした。

動きはCG手書き共に良かったですね。
CGでは2話の小型船が水面を滑走するシーン、迫力がありました。
手書きでは、ベルグがはやみんに殴り掛かるシーン、迫力があります。
ゾーンダイクがシャツのボタンをはずすシーン
それからベルグが沈んだ後、はやみんが「イーストセブンからイリアンジャヤ、何人も手にかけてきた、だけど、だけど初めてだったんだ。明るいところで、正面から」フッと笑いながら震えるシーン、そんなはやみんを紀之真弓がそっと抱きしめるシーン芸が細かいです。

音楽
主題歌の「みなそこに眠れ」
ジャズ?ブルース?な独特なテンポと色気のあるウィスパーボイスがいい味を出しています。
戦闘BGMも基本的にこんな感じです。
ピンチなシーンでもアップテンポな曲が流れるので、やや緊迫感にかけますが、カウボーイビバップでも同じような使われ方をしていますし、そういうテイストが楽しめる方は同様に楽しめると思います。


正直こんなに楽しめる作品だとは思っていませんでした。
あにこれの評価も賛否両論ありましたし。
残念なところはなくはないけれど、それ以上に良さが詰まった作品だと思います。
不朽の名作との呼び声の高さは妥当ではないでしょうか。

全4話、1話辺り30分ほどのアニメですので、是非見てみて下さい。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 12

66.1 11 1998年度アニメランキング11位
クジラの跳躍 Glassy Ocean(OVA)

1998年11月14日
★★★★☆ 3.7 (14)
48人が棚に入れました
漫画、イラスト、アニメと多彩な才能をみせる絵本作家・たむらしげるの初の劇場作品。たむら氏による描きおろしの原画イラストに3DCGを合成し、透き通るガラスの海を表現した幻想的なデジタルアニメーション。ナレーションは永瀬正敏。ガラスの海に住む老人が遭遇したクジラの跳躍。時間軸が異なるこの世界では、クジラは空中に止まっているかのようにみえた。半日をかけてクジラの跳躍を見物する住民たち。そこで老人は、あることを思い出す。

sobako777 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

美しい絵本の世界に入り込んでも、イマイチ、心に響かない

大切な絵本を1枚1枚めくると、そこから美しい音楽と物語が静かに流れ出てくる・・・といった感じなのだが、なぜか心に響いてこない。とても深い言葉が確かに発せられるのに、その完璧な世界観の中で完結してしまい、こちらに響いてこないのだ。ふむ・・・この物足りなさは何なのだろう・・・。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 1

65.8 12 1998年度アニメランキング12位
地獄先生ぬ~べ~ 決戦!陽神の術vs壁男(OVA)

1998年9月21日
★★★★☆ 3.6 (11)
52人が棚に入れました
「週刊少年ジャンプ」にて連載され、TVアニメ化にもなった真倉翔原作、岡野剛作画によるコミックがOVA化。妖怪や悪霊を浄化する最強の手「鬼の手」を持つ霊能力教師・鵺野鳴介(通称・ぬ~べ~)の活躍が描かれる。 「壁男」と呼ばれる妖怪によって、生徒たちが消失するという謎の事件が発生。妖怪を退治しようとするぬ~べ~だったが、不意をつかれ壁に引き込まれてしまう。とっさに「陽神の術」を使い小学生の頃の自分の姿をした分身に作るが、そのとき事件に興味を持った生徒たちと出くわしてしまい……!?

64.9 13 1998年度アニメランキング13位
スレイヤーズえくせれんと(OVA)

1998年10月25日
★★★★☆ 3.5 (30)
182人が棚に入れました
神坂一原作の人気ライトノベルのOVA版第2作。美少女天才魔法使い・リナ=インバースととんでもない性格と格好をしている白蛇(サーペント)のナーガ、二人が織りなすドタバタストーリーが展開される。 リナとナーガ二人の出会いが描かれた第1話、超がつくほどワガママ娘・シレーネの護衛を依頼される第2話、美女たちが繰りひろげるファッション闘争に巻きこまれ、リナとナーガが対立する第3話と、短編ストーリー3本が収録されている。

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

やっぱり大好きなシリーズです

 監督はテレビシリーズの渡部高志さんからわたなべひろしさんに代わっているのですが、面白さのクオリティが落ちていることはありません。

 監督もそうですが、桜美かつしさんがコンテで参加しているなど、個人的に好きなスタッフさんがいるのもうれしくなりました。

 原作小説は、さすがにものすごい巻数なので読むのは難しいかもしれませんが、生涯の目標にしてみようかなと思ったりもしました。

 REVOLUTION以降のテレビシリーズと劇場版は未見なので、こちらも生涯の目標にしたいです。

 こういうオーバーリアクションなアニメ、またやってくれないかなぁ。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 2

63.7 14 1998年度アニメランキング14位
地獄先生ぬ~べ~ なぞなぞ七不思議ブキミちゃん(OVA)

1998年10月21日
★★★★☆ 3.5 (11)
52人が棚に入れました
子供たちの夢の中に現れるという妖怪・ブキミちゃん。噂によると、夢の中でハーモニカを持ってくるように命令されるが、ハーモニカのある場所には正しい道順を通っていかなければたどりつくことができないという。そして、一度でも道を間違えれば、その子は二度と目を覚まさない――そんなブキミちゃんが童守小学校の生徒たちの夢の中にも現れて……!?「週刊少年ジャンプ」にて連載されていた学園怪談コメディがOVA化。鬼の手を持つ霊能力先生・ぬ~べ~と童守小学校の生徒たちが、妖怪たちの巻き起こす事件の数々に挑む!

63.4 15 1998年度アニメランキング15位
万能文化猫娘 DASH!(OVA)

1998年9月23日
★★★★☆ 3.5 (10)
43人が棚に入れました
高田裕三のコミックを原作にしたアニメ作品。本作は1992年の旧OVA、1998年のテレビアニメに続いて制作された新OVAシリーズとなる。なお3つのシリーズは、すべて設定や世界観が異なっている。高校生・夏目龍之介の家に居候することになったヌクヌクこと樋口温子。ヌクヌクに恋心を抱く龍之介だが、実は彼女の正体は、猫の心を持つ戦闘用「アンドロボット」だった。そんな折、ヌクヌクを作った三島重工が、彼女を追って攻撃を開始。龍之介や町の人々を守るため、ヌクヌクはバトルモードに変身する……。ギャグ&ドタバタ路線が強かった旧OVA、テレビアニメから作風を変更。シリアスなストーリーや、ヌクヌクと龍之介の恋愛模様などを盛り込み、新たな展開を見せている。

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

時代を感じるシンセ音

 これまでのドタバタコメディーな感じが大好きだったので、シリアスな今作を楽しむことができるか不安でした。しかし、結論から言うと結構楽しむことができました。

 まず、OVAということもあって(笑)女性キャラクターがとてつもなく魅力的でした。明らかにスタッフに気合が入っています。僕は、スタッフの方たちとシュミが合いそうです(笑)。

 機会があるたびに言っていますが、僕は明るい演技をしている林原めぐみさんは大好きです。しかし某レイや某哀役のときの、機械的な演技はあまり好きではありません。今回は後者の演技だろうから、ヌクヌクの魅力も半減してしまうだろうなと勝手に思っていました。しかし違いました、どちらでもありませんでした。いわゆる"しおらしい"演技でした。僕は他の作品で彼女のこういう演技を聞いたことがなかったので、非常に新鮮でした。そして、めちゃめちゃ気に入りました。

 全体を通して、もっと多くの人に知ってもらいたいシリーズだなと思います。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 1

61.8 16 1998年度アニメランキング16位
BLUE SEED2-ブルーシード(OVA)

1998年2月4日
★★★★☆ 3.3 (16)
78人が棚に入れました
ブルーシードの続編OVA。アメリカで復活した荒神を追って紅葉ら国土管理室のメンバーがサンフランシスコに乗り込む「奇稲田封滅作戦 Operation MITAMA PHASE1&2」と、アメリカから帰国して温泉旅行にでかけた国土管理室のメンバーが爆弾騒動に巻き込まれる。

60.9 17 1998年度アニメランキング17位
ゲキ・ガンガー3 熱血大決戦!!(OVA)

1998年2月21日
★★★★☆ 3.3 (11)
54人が棚に入れました
元々は『機動戦艦ナデシコ』の劇中劇であったが、あまりの人気のためスピンオフして制作されたOVA作品。制作陣の70年代のロボットアニメに対する愛情とオマージュに溢れた一作。なお、ゲストとしてナデシコ本編のキャラクターたちが登場する。 地球征服を企むキョアック星人の魔の手を退けるため、国分寺博士は超古代縄文人が遺した設計図を基に、熱血ロボ・ゲキガンガー3を建造。3人の若者を操縦者に任命し、キョアック星人との熾烈な戦いを続けていた。そんなある日、宇宙から超古代縄文人が来襲。その恐るべき戦力の前に、ゲキガンガーとキャック星人のアカラ王子は共闘を余儀なくされる。

58.4 18 1998年度アニメランキング18位
支配者の黄昏 TWILIGHT OF THE DARK MASTER(OVA)

1998年1月21日
★★★★☆ 3.1 (11)
41人が棚に入れました
新書館から刊行された漫画家・奥瀬サキの伝奇バイオレンスコミック『支配者の黄昏』を原作とする中編OVA。監督は『化物語』ほかの新房昭之が務めた。 近未来の東京は怪異な大爆発で壊滅状態となっていたが、都心部はネオ新宿として復興を遂げた。このネオ新宿で何者かに人間が食い殺される事件が発生。その犯人は角やキバを生やした鬼のような怪物だという。この鬼を「退治」する依頼を受けた私立探偵・紫擾津那美(しじょうつなみ)。実は彼こそ天敵たる鬼から人間社会を守って戦い続けてきた「守護者」だった。事件を追う紫擾津那美だが……。 本作の制作はマッドハウスが担当。主人公の紫擾津那美は関俊彦が演じた。

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

きれいにまとまってはいる

この作品は、奥瀬サキ氏の漫画を原作としたOVAである。
OVA視聴後に原作を知ったため、原作に関してのコメントはできない。

鬼を題材としたアニメであるため、どこか既視感を覚えるなと
感じたものの、私は好意的に受け止められた。

先に良いと思った点を挙げる。
比較的テンポがよく、そこまで中だるみはしなかったこと。
ちょっと気になるなーと思う場面が少しばかしあったものの、
50分足らずの時間なのでこれで正解なのかもしれない。
味気ないと言われればそれまでだが。

声優も豪華なメンツで固まっているため、そういった点でも楽しめた。
他のホラーOVAの時でも感じたのだが、この頃の関 俊彦氏は
ホラー物に結構携わっていたように思う。

これは私だけかもしれないが、設定は好みの部類に入る。
製薬会社が開発した薬によって、人間を鬼へ変えてしまうと
いう設定で私が思い出したのはBLOOD+というTVアニメ。
支配者の黄昏における鬼の形相も、それに類似したようなもの
を連想させる。まあ、支配者の黄昏に出てくる鬼に
翼のようなものは流石についていなかったが。

また、サバトを摸したような場面も登場する。最初はどういった
ものなのか分からずに、一瞬目を凝らしてしまったが、
その手の作品に慣れている方なら何事もなかったかの
ように目を通すだろう。

支配者の黄昏とBLOOD+の関係性は今の所発見できては
いないが、BLOOD+の製作スタッフが支配者の黄昏を
参考にした可能性は十分にある。

ここからは気になった所を。
尺が足りないのが災いし、後半はかなり慌ただしい展開へ
と変わっていった。もう少しじっくり描いてもいいのになーとは
思ったのは私だけではないはずだ。

中盤に登場したジャンク屋や敵キャラクターの出番が
かなり短いのも個人的には気がかり。
それ故、印象に残るキャラクターが少ない様に感じ
感情移入がしづらくなってしまった。

咬ませ犬的なポジションである晃龍は、作中の中でも好きな
部類の悪役であり
「貴様ァー、死ねぇー!!」
「うるさい、貴様も消えろー!!」
といった死亡フラグを丁寧にレクチャーしてくれていたのだが、
退場するのがあまりにも早くとても切ない気持ちで
終わってしまった。彼の咬ませ犬っぷりをもっと見たかったなー。
まあ今更こんなことを呟いてもしょうがないが。

良くも悪くも無難といった印象の作品ではあるが、
グロテスクな描写にある程度耐性のある人ならば
特に問題なく視聴できるだろう。
自信のある人ならば昼食時や夕食時でも普通にいけそうなレベル。
個人的には良作だと思う。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 7

56.2 19 1998年度アニメランキング19位
聖少女艦隊バージンフリート(OVA)

1998年4月25日
★★★☆☆ 3.0 (12)
34人が棚に入れました
『サクラ大戦』『機動新撰組 萌えよ剣』などの近代日本をモチーフとした作品で知られる広井王子が原作・総指揮を担当したアニメ作品。『新機動武闘伝Gガンダム』『ジャイアント・ロボ THE ANIMATION』などで知られる今川泰宏が原作・構成・シナリオを担当した意欲作でもある。 大艦巨砲時代の日本をモチーフとした「我が国」を舞台に、超能力を持つ少女を集めた海軍特殊部隊「バージンフリート」候補生たちの奮闘を描く。ごく普通の女学生・海野潮風はある時、超能力「バージンパワー」の高さを見込まれ、新生バージンフリート隊の候補生となる。だが、お嫁さんに憧れる潮風は未婚を強いられるバージンフリートへの参加に思い悩むのだった。

rocknlol さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

3話分のプロローグ

サクラ大戦の広井王子の作品だけあって、少しダサいOP曲からして同類の匂いが漂う。

サクラ大戦でもそうだったが、この広井王子なる人物からは乙女に対するただならぬ執着を感じる。もちろん私も乙女は好きだが、この作品の問題は「乙女が好き。ただそれだけ」という点にある。
ヴァージンなどとご大層な単語を用いている割には、その手のエロ描写はまったくなく、パンツはおろか水着まで一切出ない。入浴シーンさえも。
そうだ。ただ「美しい乙女を愛でるだけ」の作品なのだ。パンツはもちろん、ポロリさえも珍しくなくなった昨今の作品と比べるといまいち刺激にかける。まぁ、これは変態な私の感想なので一般人の方々はさほど気にならないだろう。

では、一般人の方々にも楽しんでいただけるようストーリが興味津々なのかというと、いや、全然そんなことはない。
サービスシーン好きな私なのだが、私がアニメを見る第一の理由はエロではない。その方面には18禁アニメの方がずっと役に(何の?w)立つ。私を含めみんな、基本的にアニメには面白さと感動を求めているのだ。
しかしこの作品はそのどれも備えていない。

始終盛り上がりに欠ける展開:淡々というより延々と続いていると言った方
が正しいくらいの日常パート。健全というより常識的過ぎてあくびしまくりのギャグパート。フリートなのに艦隊戦などは全くなく空中戦一色の戦闘パート。とにかくつまらないの一言に限る。
戦争の冷たい現実を突きつけられる2話のラストにはさすがに興味が沸いたが、結局はめでたしめでたしで片付けてしまうむなしさ。
極めつけは「我々の物語はこれからだよ!」と言わんばかりのしまりのないラスト。

わけの分からない設定:ヴァージンエネルギーという未知の力がこの作品の核心のようだが、それが最後まで未知の力である。ざっと念動力+都合のいい万能の力なのだが、これは未知と言うよりわけの分からないと言った方が正しいかも。しかも処女ではなくなると使えなくなるという何と面倒くさい設定までついている。さすがにこれには何も期待できまい。また「36歌仙12官女」という言葉が始終聞けるが、これに対する説明も無いに等しい。これはもはや不親切ではなく安普請だろう。


そして、ウィキペディアで検索してみてようやく納得した。
そうだ!そもそも期待していた私が間違っていたのだ。これは後に発売されたゲーム版の販促用デモだったから。
アニメ版でファンを集めてゲーム版で一儲けするするつもりだったんだろうけど、アニメ版がこれじゃ逆効果だったに違いない。

一般的にアニメに対して「必見の価値あり」、「見ない方をオススメします」、「まあまあかな」などの評価があるが、この作品に対しては「見なくても(大いに)結構」です。うむ、ぴったりだ。



最後に一つ。作品性とは別に関係ないかもしれないが、主人公は16歳なのに声が老けていて聞くたびに少々イタかった。どう見てもあれは精精30後半だろう。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 3

計測不能 20 1998年度アニメランキング20位
クイーン・エメラルダス(OVA)

1998年6月5日
★★★★☆ 3.5 (8)
51人が棚に入れました
「大宇宙の魔女」と呼ばれ、飛行船型の宇宙船「クイーン・エメラルダス号」に乗って宇宙を駆ける女海賊エメラルダス。彼女がなぜ宇宙を旅しているのかは誰も知らない。手製の宇宙船で宇宙に飛び出した少年・海野広は火星の衛星・ダイモスのアルギューレ北方の峡谷に墜落してしまう。広は重傷を負い病院に運ばれるがそこを抜け出し、戻ってきた墜落現場でエメラルダスと出会うところから物語は始まる。

gkc さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

女性宇宙海賊

松本零士の作品の中では、ヤマトでも999でもなく、ハーロックと、このエメラルダスが好きな作品です。

僕の知る女性キャラクターの中では、最もかっこいい女性ではないでしょうか。

物語の中での社会では「海賊」であり「悪」とされていますが、実際の中身は半端でない正義であります。

手足が細く長く、もちろん容姿端麗ではありますが、悪を憎み、勇敢であり、友、義を重んじる、正義の人であります。

最近おしゃべりな主人公も多いように思いますが、寡黙で凛々しいです。

ところが、女性らしい優しさも兼ね備えています。
男女を超えてその存在感はすごいものがあります。

キャラクターの魅力だけでも見れる作品だと思いますよ。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 3
ネタバレ

maruo さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

中途半端感が拭えない C

地球を発つ交易船に密航し、惑星ダイバランを目指す海野広。密航中の船が戦闘艦に襲われるが、ドクロの旗をつけた船に助けられ、なんとかダイバランに到着する。自分の宇宙船を持つ夢をかなえるため、酒場で働きはじめた広だが、トラブルに巻き込まれ殺されかかったところを、顔に傷をもつ美しい女に救われる。女は、ドクロ旗の船の持ち主で、“大宇宙の魔女”エメラルダスだった。(WOWOWオンラインより)

クイーンエメラルダス。顔に傷を持つ美形の女海賊です。
彼女が主人公なのは間違いないはずなのでえすが、この作品では、海野広という少年が準主人公として登場しており、話によってはエメラルダス以上の活躍を見せます。
1話、2話はエメラルダスが主人公、3,4話は実質的に海野広が主人公でエメラルダスは脇役になってしまっています。

(※)このOVAは当初2話製作の予定が、8話までに変更された後に、最終的に4話までしか製作されなかったという経緯があります。
このため、海野広の活躍にスポットを当てた3、4話で話が途切れてしまったようです。
そんな理由があるとはいえ、主人公が活躍しない話で終わるっていうのは何か違和感を覚えます。

第1話、第2話は、酒場で広が海賊アルフレスに絡まれたことにエメラルダスが助力したのをきっかけに、海賊アルフレス対エメラルダスへと話が展開していきます。
{netabare}この話でエメラルダスとメーテル(銀河鉄道999で主人公星野鉄郎と旅をする女)は双子だったことが判明。ちなみにエメラルダスが姉。 {/netabare}

第3話が体が半機械化した殺人鬼の話。

第4話がかつてトチローを虜にし殺そうとしたサイレン(ギリシャ神話のセイレーンのような能力を持つ女)との戦いです。
{netabare}エメラルダスが顔に傷を負った理由がここで明らかにされていますが、わが青春のアルカディア無限軌道SSXで描かれているのとは違っているようです。 {/netabare}


トチローという名が突然出てきましたが、キャプテンハーロックの幼馴染であり盟友、ハーロックの船アルカディア号を造った人物です。
エメラルダスとの間柄は恋人・・・になるのかな。
この作品において重要なポジションを占めているので、最低限その名前くらい知っておかないと視聴しても「?」だと思います。

また、松本零士の作品にはよくあることなのですが、他の作品と登場人物を共有化しているのに、微妙に設定が異なることがあります。
なので、話違うじゃねーかよー、ということがあっても大目にみる寛容さも必要です。
件のトチローも、作品ごとに設定が違っているようです。

で、結局のところ面白かったのかというと、正直中途半端感があってあんまり・・・です。
海野広を主人公として、エメラルダスがその成長を見守るというストーリーなら、まあ納得がいくかも。
あ、ひょっとしてそういう作品だったのかな?

投稿 : 2025/01/11
♥ : 2

しげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

顔の傷の由来

クイーンエメラルダス、美人なのに顔と背中に巨大な傷跡がある。なぜ傷ができたのか本作を観れば分かります。
海野ひろしという少年が夢に向かって冒険に出るわけだが、危機に立つとエメラルダスが現れ助けてくれる。エメラルダスは海野に全宇宙に五丁しか存在しない戦士の銃まで与えるわけだが。そこまで海野に親切にするわけは海野がエメラルダスの元恋人のトチローに似てるからなのか。
物語は1~2話と3、4話のエピソードが独立していて、冒険物としての興奮もバトル物としての迫力も普通程度。作画はそれなりに良いので松本零士ファンなら観る価値あり。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 1

計測不能 20 1998年度アニメランキング20位
今日から俺は!! 第9巻 ワンス・アポン・ア・タイム・イン千葉(OVA)

1997年12月21日
★★★★☆ 3.7 (8)
46人が棚に入れました
『今日から俺は!!』(きょうからおれは)は、西森博之による少年漫画作品。またそれを原作にしたOVA作品。千葉の架空の高校である軟葉高校と、その周辺地域を舞台にした「ツッパリ格闘漫画」でありギャグ漫画。主人公・三橋貴志と、相棒の伊藤真司の2人が様々な敵と戦ったり珍事に巻き込まれたりする。

計測不能 20 1998年度アニメランキング20位
今日から俺は!! 第10巻 極道のつまはじき達(OVA)

1997年12月21日
★★★★☆ 3.7 (8)
45人が棚に入れました
『今日から俺は!!』(きょうからおれは)は、西森博之による少年漫画作品。またそれを原作にしたOVA作品。千葉の架空の高校である軟葉高校と、その周辺地域を舞台にした「ツッパリ格闘漫画」でありギャグ漫画。主人公・三橋貴志と、相棒の伊藤真司の2人が様々な敵と戦ったり珍事に巻き込まれたりする。

計測不能 20 1998年度アニメランキング20位
エルフ版下級生 あなただけを見つめて…(OVA)

1998年9月3日
★★★★☆ 3.1 (7)
45人が棚に入れました
主人公の長瀬トオルと、ヒロインの結城瑞穂と神山みこを中心に話が展開していき、南里愛、佐竹晴彦などの面々が話に加わっていく。主人公が寮を追い出されるというOVA版独自の設定があるが、卯月学園、指切り神社、ガーデンプール、世界一公園、ボウリング場、喫茶店土下座、フラワーショップカトレアなどの舞台設定は、ゲーム原作にほぼ忠実である。『エルフ版 下級生~あなただけを見つめて~』というタイトルで、ピンクパイナップルから発売。全4話で構成されており、第4話は一般版と15禁版の2種類が存在する。なお、タイトルに「エルフ版」と付いているのは、これに先んじて1995年にピンクパイナップルが(OVA版『同級生』のヒットに便乗する形で)「下級生」のタイトルを付けたOVAシリーズを独自に製作・販売していた為。ちなみにその内容は、本作とはキャラクターや舞台設定も全く異なる、無関係なものであった。

計測不能 20 1998年度アニメランキング20位
同級生2 テレビ編集版(OVA)

1998年7月2日
★★★★☆ 3.5 (9)
41人が棚に入れました
98年7月~8月、「同級生2」のR指定部分を除いた編集版が第一章~九章まで、9週にわたって放映。

おその さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

エルフ全盛期のもはや化石アニメ

テレビ用に全年齢対象に再編集した全9話

正直つまんない

ヒロイン全員をいい感じに落としつつ(?)結局はメインヒロインルートで終る

アマガミみたいに一人につき1ストーリーで行けばそこそこ面白いかも知れないのに

てか、エルフってまだあったのね。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 9

計測不能 20 1998年度アニメランキング20位
火宵の月(OVA)

1998年4月1日
★★★★☆ 3.4 (8)
40人が棚に入れました
鎌倉時代末期の物語。陰陽師である土御門有匡の元に、火月と名乗る妖が現れ、有匡の子を産みたいと告げた。有匡は相手にしなかったが、あることをきっかけとして2人の絆は深まっていく…。
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