1993年度に放送されたアニメOVA一覧 97

あにこれの全ユーザーが1993年度に放送されたアニメOVAを評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月10日の時点で一番の1993年度に放送されたアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

69.0 1 1993年度アニメランキング1位
銀河の魚(OVA)

1993年5月21日
★★★★☆ 3.9 (20)
98人が棚に入れました
絵本作家、映像作家、イラストレイターとして活躍のマルチクリエイター・たむらしげるによるファンタジーもののOVA。水に囲まれた町。そこの湖に浮かぶ島に暮らす天文学者の老人と孫のユーリーは、ある夜、こぐま座の異変に気づく。ボートに乗って川をのぼる二人は人間の町、そして地球からも離脱。天の川に赴き、魔法使いトンガリと会う。トンガリと情報を交換した老学者とユーリー。実はこぐま座には、邪悪な巨大な怪魚が出現。銀河の星を襲っていた。ユーリーはトンガリから託された銛で怪魚に挑むが……。原作、脚本、監督、作中イラストレーションは全てたむらしげるが担当。ドラマよりも独特の雰囲気とイマジネーションを味わうOVA。全編がCGによる、当時としては画期的な作品だった。毎日映画コンクール大藤信郎賞など複数の賞を受賞。

Anna さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

真っ青な星空に広がる、素敵なファンタジー!

マルチクリエイター、たむらしげるによる、ファンタジーアニメーション。彼の絵本が原作で、23分のショートストーリーです。

天文学者のおじいさんと、その孫である男の子は、水に囲まれた街に2人で暮らしていた。星座たちに異変が起きていることに気づいた2人は、星を元に戻すため、ボートに乗って小さな冒険の旅に出かけるのだった…。

真っ青な海、真っ青な青空、真っ青な夜空。
同じ青色でも、少しずつ色みを変え、鮮やかで神秘的な世界を作り上げています。
遊び心のある音楽もとても素敵で、本当に癒されます。
魚の群れが飛び跳ね、水しぶきがきらきら光る様子が美しく描かれています!
水面の下に見える街の様子や、黄金の渦巻き銀河がとても綺麗で印象的。

ちょっぴりお茶目なおじいさんと、心優しい少年が繰り広げる、とっても素敵な冒険の物語です!


投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

ラ ム ネ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

夢だけど!夢じゃなかった!

 老人が孫を見込んで命を与え、孫がそれを叶えるという物語を、幻想的に広げた作品です。宮沢賢治、稲垣足穂に影響を受けているそうです。

ネタバレになります。

 星の観測者である老人の家で、孫は望遠鏡を覗きながら小熊座の星がひとつ増えていることに気がつきます。その謎を確かめるために、老人と孫は魔法使いを訪ねます。魔法使いは、小熊座に星が増えたことで、星座が魚のかたちになってしまった、その魚は凶暴で、今も星々を呑み込んでいっている、と話します。そこでだ、と魔法使い。君は銛の使いが上手いようだね、一つ仕留めてはくれないか。そう言われて、彗星で打った銛を渡されます。
 これは少年の願いが夢のかたちで叶われたような物語です。まだ幼く世界を知らない少年が、銛で魚を獲ることを祖父に褒められ、そうなのか!と純粋な自信がつきます。そしてその気分のいい夜に、その腕を活かしてみんなを助けなくちゃならない!という夢を見るのです。夢なので、思わぬことが描かれていきますが、それを描く少年(創造者)の心理の方(姿の奥!)に着眼すると、こういうイメージが見えました。
 夢や神話は、主に精神の働きだけで出来ている現象ですから、他にあるような重層性や複雑性を増すような様々な意匠や物質的な要素は最初から省かれて簡潔としているので、純粋な構造の流れ(核心!)を読みやすいです。
 老人と少年は魔法使いと別れ、魚の退治のため、空と海の境目を失くした宇宙に舟を漕ぎ出していきます。宇宙の海では、喋る木々や、ビル人間、魚に齧られたロボットに出会うわけですが、それは冒険に出た少年が初めて見た外世界にある不可思議さの象徴でしょうか。「外にはこんな人もいるのか」という外界にある具象への驚きが抽象化されたもの、なにか特別な役割、嗜好が与えられない過ぎ去っていくだけの不思議な表象として彼らは登場します。舟を漕ぐ老人には見慣れたものなので、彼は気に留めず静かに舟を進ませていきます。少年の見る世界の奇妙さと、老人が静かに宇宙の海を舟を漕ぎ続ける光景、その静かなる奇妙さは、老人と少年の世界観を同時に映像に収めているのです。・・・と言いつつ評価は控えめ。
 本作は、セカイ系に属しません。セカイ系は、つまり物語に社会という中間構造が欠落した、自己の問題と世界の問題が直結する、自意識に世界は収まってしまうという、不条理否定とヲタク救済的な特殊な意味論のことですが、・・・たとえば少年の意思と力次第で世界はどうにでもなる、魚を倒して星々を救うことだって、ハルマゲドンしたりすることだって可能なわけですが・・・、そのセカイ系作品群にありがちなイタいげな虚栄観、誇張観がなく、少年は幼いし、夢の想像についての動機の純粋な経緯(いきさつ)が描かれているので、これは感情的に懐かしむものだと推定しました。疑った、そんな概念当てはめようと思ったのは、前に本で読んで納得していたばかりだったからで、しかもセカイ系波及は1995エヴァ以降のことであり、失礼。
 さて、宇宙の海を渡りながら、水面下には町々の灯りが見えて参ります(といったところか)。荒らし屋の星魚を退治すると、その拍子に生まれた銀河の渦に巻き込まれてしまい、渦を抜けて勢いづいた舟は水面下を滑るように降りていくと(夜の夢が叶えられて夜明け前の現実、微睡みに帰る表現か)、もとの家近くの湖に降り立ちました。…ここで少年は疲れて寝てしまいます。これがまた妙。この冒険は少年の夢だと私は思っていたが、どうやらそうじゃなかったらしい。だって寝ちゃったんですから。また老人が舟を漕ぐ。また老人が舟を漕ぐ。2016/5/22

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

sobako777 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

美しい映像と音楽、穏やかな不思議冒険活劇だが・・・印象もはかない

美しい映像と音楽、やさしく嫌味のないストーリー・・・たむらしげるの世界観に気持ちよく浸れるショートムービーだ。だが、見方によっては一応‘不思議冒険活劇’なのに、余りにも穏やかで短いせいか、その印象もはかなく記憶に残らない。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 1

68.7 2 1993年度アニメランキング2位
ジョジョの奇妙な冒険(OVA)

1993年11月19日
★★★★☆ 3.8 (36)
237人が棚に入れました
週刊少年ジャンプに掲載されていた人気連載の第三部をOVA化したもの。 母の命を脅かす宿敵DIOを討つため、遙々エジプトの地まで旅をしてきた空条承太郎とその仲間たち。しかしそんな彼らの前にDIOの配下ンドゥールが襲いかかる。特殊な能力「スタンド」を用いて、からくも敵を撃退した承太郎はなんとかDIOの屋敷を探し出すことに成功。しかしDIOのスタンドは時間を停止させるという恐るべき能力であり、それに抗えぬまま一人また一人と味方が斃されていく。勝てるか承太郎? 説明らしい説明もなく、物語の途中から映像化するというある意味原作ファン向けに特化したような作りが斬新。後に、欠けていた導入部を改めて映像化した続編OVAも制作されている。

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

タンクローリーだッ!

サイトのあらすじがネタバレ全開ですね。
3部人気に推され終了後に製作されたOVA。
エジプト入り直前からはじまります。

オトナの事情でか、最終決戦すらもすべてを映像化できず、ペットショップたちはでてきません。

我々世の子供たちが『オラオラ』『無駄無駄ァ』しててもちょっとメインストリームから外れていた作品だったのかしら・・。

めぐまれなかった製作背景からか、お話の展開はかなり無理やり。ヴァニラとかあっさり。
でもうまくDIO様の脅威を伝えているとおもいますけど。

原作絵の面影を残しつつうまいことデザインされたキャラたちが大好きです。
幽波紋ことスタンドの表現もかっこいい。
あの効果音の使い方、とあるの魔術ののあれ? 
観ると思い出します。ゲームより似合ってると思います。
ジャンプするときとかにスタンドがうっすらとアシだけとかみえるのもかっちょいい。
一般人には何が起こっているのかわからないシーンをいれてたり、スタンドは超能力の視覚化であるという前提をしっかり守ってます。
だからなのか最終決戦はAKIRAっぽい。市街戦最高。

OVA版の話あるあるはやっぱりDIOのキャストの是非。
うまいとかヘタとかそういう次元じゃなくて・・。
吸血鬼、永遠の命、オレは人間を止めたのは20歳?
TVチャンピオンの人では若さと悪のカリスマがないのですよ、たしかに。
そういった意味では4代目?の子安さんは鉄板、安全牌ではありますが、違和感ないかと・・。

でもOVA版のみどころはDIOではなくてバービー君なのです!
これを映像化したかっただけじゃね?というグッド!すぎる1本。
グッドの言い方が原作より原作っぽいよ、オービー君。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 12

テンガロン さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

今や言わずと知れた超有名マンガ(笑)

ジョジョは本当にいろんな作品にネタとしても
使われるくらい有名なマンガです。

その中でジョジョ人気を一気に高めた
第3部を全13話でアニメにしたOVA作品です。

13話なので原作の良い部分だけを
アニメにした内容になってます。

初のアニメ化の時は全6話くらいだっと思うのですが
その後、ジョジョ人気が再燃し、
初期にアニメ化が出来なかった話を
再度制作するという異例があったくらいの
人気作品です。

連載当時から読んでる私の印象としては
ジョジョの格闘ゲームが大人気になったのを
きっかけに再度人気が出たように思いますね。

あの格闘ゲームは私には難し過ぎでした(-_-;)

また新しくジョジョのゲームが出ましたが
ジョジョと格闘ゲームに
一体何の関係があるの?と、言いたい!
ジョジョは冒険でしょ!アドベンチャーでしょ!(笑)

まぁ何にせよ原作ファンの私は
どんな形であれ、アニメで見れてありがたかったです(笑)

地上波で放送した第1部、第2部に引き続き、
第3部のアニメ化も決定したので今から非常に楽しみです!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 12

68.6 3 1993年度アニメランキング3位
海がきこえる(OVA)

1993年5月5日
★★★★☆ 3.6 (274)
1273人が棚に入れました
高知の進学校から東京の大学に入学した杜崎拓は、吉祥寺駅のホームで武藤里伽子に似た女性を見かける。その後、はじめての夏休みに同窓会のために故郷・高知へと帰省する道中、拓はその高校時代を思い起こす。季節外れに東京から転校して来た里伽子との出会い、ハワイへの修学旅行、里伽子と2人だけの東京旅行、親友と喧嘩別れした文化祭。ほろ苦い記憶をたどりながら、拓は里伽子の存在を振り返っていく。

声優・キャラクター
坂本洋子、飛田展男、関俊彦
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

揺れる十代とバブルの香り

先だって観た「ポルフィの長い旅」の望月 智充監督の作品が気になったので観てみました。

なに?十代の飲酒喫煙シーンがあって再放送の障害となったそうな。そいつはタイヘンだっ!?
高校生がタクシー飛ばしたり飛行機乗ったりと、背伸びした行動ですね。氷室冴子原作で。十代の子が読んで背伸びした気持ちになってワクワクするための原作小説だったのかな?色々とバブルの残り香を感じました。

高知から、お父さんに会いに行く女の子にふりまわされて東京へ。その時の空気でなんとなく大学も東京に決めちゃう。自分たちのいる世界から飛び出て、振り返って見えてくるものを描く恋愛模様と成長劇。

背伸びしている反面、冒頭の学校への抗議のやり取りなどは一昔前の感覚を感じました。コクリコ坂とそう変わらない。
修学旅行中止なら、みんなで夏休み旅行すればいいじゃん〜、とはならないんですね。管理される抑圧への青年の主張になり、その時の気持ちを共有できたのが親友。
親友の気にかけるりかこは自分の抱えた悩み事に精いっぱい。
{netabare}告白されても「あなたみたいに方言しゃべってる人好きにならないわ」なんて。
どういう気持ちなんでしょう。“そんな風に身に馴染んだ自分の居場所があるくせに、私なんかを気にかけるって、同情してんじゃないわよ!わかるもんか!”…ってことかな?
いい語りがあればこの子の魅力はもっと引き出たんじゃないかな。

色々、え?それ、なんで?どういう意味?と一人で物語の肩を掴んで追いかけてみたのですが、返ってくる答えは「何故なら、青春ラブストーリーだから。」という風でした…。素直に爽やかな青春恋愛物語を感じ取れる人には良い作品かもしれません。
例えばよくわからないのが「腹いせに無防備なりかこの水着写真を買ってやった」という…
…今、文字にしたら何となく表現したい感覚がわかった気もするんですが、ジブリテイストに妙に爽やかでスマートな語り口でやられると、え?それ、なんで?っていう気持ちにさせられました。土佐弁はよかったと思います。



高校生の頃、この作品をやたらと熱く語っていた同級生男子がいました。「よし、コレは彼の聖域って事で、別に感動を共にしたくはないな。」という気持ちから観てこなかったのでした。今思うと別段何にも悪い子じゃなかったのですが。
彼にとってこの作品は、自分のいる場所では無いどこかへの憧れ、所属(故郷)のはっきりした場所からの成長への憧れの気持ちを膨らませてくれるものだったのかな、などと今更考えてみました。東京の高校でしたがこの作品にあるようなものはそういえばなにひとつ無かったような。東京に集まってる子供の大半が既に根無し草ですからね。{/netabare}

当時の自分が観ていたらどうだったかとも考えると、もっと近視眼的なことしか興味なかったので、やはり共感できなかったと思います。

この作品の中でも高校生達はみんな近視眼的で、修学旅行の問題も真面目におおごとで、やってきた転校生の意味深な身元も真面目におおごとで、高校生のうちは身近な事がとてもおおごとで…それはわかります。
しかし、時代のチョイスと、会話のニュアンス…ノリがスマートすぎて(方言なのにね。)何か気持が入っていけませんでした。
時間が短い(72分)ので駆け足だから、というせいもあるかもしれません。

現実的な描写なので、そこから排除されている現実にある不具合な要素や、自分の知っている記憶との差が気になって、入り込めないんだと思います。
実際にこの人がいたらどうだろう、この人の選択はどうだろうというすり合わせで観てしまうので、没頭できないのでした。
アニメで感情移入できるかは、リアルな描写であるかには依らないな、というのが不思議なところです。デフォルメされたものでも生々しい感情を触発されることがありますね。
あと、現実的なわりに、大人の存在がおざなりだった気がします。大人のやってる事に影響される十代だけど、近視眼的だから大人の事を捉え切れない、という意味なのかな。



“こういう時女の子はこういうもんでしょ!わからずや!パシーン!なんなんだアイツは!おまえ、なにもわかってないな!ボカッ!”

なにやら、そっけない割に、ラテンの血の気配がするぶつかり合いでした。
すごい喧嘩したあとで熱烈に抱き合いそうな。
(高知はカラッとしてそうだものな)
バブル期の社会自体、ラテンなイメージがつきまといますね。
作品中、主人公はちゃんと髪の毛センター分けで白いTシャツでジーンズに裾いれてる栄作スタイルだし、女の子は女子大生になったら前髪カールさせてタイトスカートをはいてました。うーむ、バブルテイストッ。いや、そんな時代は私は子供でしたよ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 46

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

心に突き刺さる高校時代の回顧録

私はジブリの中で、このアニメが1番好きなのかもしれません。
主人公の拓とヒロインの里伽子のほろ苦い高校生の頃の思い出を回想した物語です。

誰もが若い頃は、純粋であるがゆえに、まっしぐらに突き進み、ときには感情が抑えきれなくなります。
大人になった人が過去を顧みると、馬鹿なことをしたと思うことが結構あるはずです。
でも、最も楽しかった時期に違いありません。
だから、大人の方は高校時代の頃と比較しながら視聴されると、親しみが湧くと思います。

但し、このアニメは、1回の視聴で全てを理解するのが難しいかもしれません。
なぜならば、拓と里伽子の高校時代の回顧録と同時に、現在の出来事も進行するので、ややこしいのです。
しかも、高校時代の回顧録の中で更に中学時代の出来事も拓が回想するため、複雑さが増します。

だから、このアニメを理解するには2回見ることをお勧めします。
そうすれば2回目に、里伽子の心の弱さと、拓の心の強さを感じるとることができるでしょう。
そして、心に突き刺さるような感動を味わえます。

里伽子は、学業優秀でスポーツ万能、美人ですが、人と接することが極端に下手な女の子
だから周りからは我儘とみなされ、敬遠されます。

その里伽子が、ひょんなことから拓と行動を共にします。
そのときの拓はかっこよかった。まさに「土佐の男」といった感じでした。
しかもそのとき、里伽子は初めて自分の心の弱さを拓に見せます。
里伽子は、寂しくて悲しくて涙を見せることもある普通の女の子だったのです。

あなたも拓と里伽子の激しい心の揺らぎを感じ取ってください。

ところで、
友達に悪いことをしたと反省し「明日謝ろう」と思っている人の多くは、
いざ明日になったら、なかなか謝る機会が無いことに気づきます。
後悔しないためにも、謝ろうと決めたら、今すぐ追いかけて謝ったほうが良いですよ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 34

ぶっかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

感じろ!方言SEXY

ジブリ作品だが、その枠であまり評価を受けることがない本作
珍しく劇場公開でなく、TVのスペシャル版として企画された
地方から出て来て、東京で学生生活を送る主人公が
同窓会で帰京することをきっかけに、当時を回顧する

この主人公の出身と言うのが、高知県
ちょっと前にあの『幕末バカ』がブームになったことで
馴染みもあろう、土佐弁を操るかの国である
作中は見事なまでに、全員がこれで会話をするがで、独特な雰囲気が物語を覆っちゅうよ

東京で生まれ育った私としては、この手の地方を舞台にした群像劇には凄く惹かれてしまう
ゆったりと流れる空気感は心地がよく
何より前述した方言が、実際に土地の人に触れてるような錯覚をさせてくれ、非常に魅力なのだ

これはご理解頂けないかもしれないが
私の中に『方言SEXY』と言う感覚がある
その土地固有の言語を操る人に宿る艶っぽさ
京都弁等はベタな所で「色っぽいよね」なんて話を良く聞くが、もう、どこの土地だろうが無差別に、もちろん発する人の性別さえ問わず感じる、郷土愛、勝手にイメージする純朴さをバックボーンとした色気に、メロメロになってしまうのである
ちょっと、伝わってない気がするので、これを書いた今、猛烈な悪寒に襲われているが…
本作を見てこの意味を少しでも体感して頂ければと思う

と、本作のポイントはヒロイン
離婚した親の事情で東京から母の生家である、高知へ
主人公の学校へ、途中から転校して来る東京モンであるが
これが性悪wだが美人
正確に言えば、配慮の無いやり手なだけなのだが
純朴な田舎の若者達の中にあっては、図太い悪女のような描かれ方をしている
主人公は因果あって、この美人に振り回される
馳浩のジャイアントスイングを彷彿とさせるほど振り回す

関わらなければいいのに、世話を焼く主人公にイラ立つ方も多いかもしれないが
私は彼の気持ちが理解できた
だって美人ですよ。
頼られてみなさいよ、ちょっとくらい面倒だって
骨折ってやりたくなるのが、男の父性と言う本能
男って、基本そう言う生き物だと思ってるし
『ツンデレ』って言葉が定着したのも、この現象と同じラインにあることだと認識してるのですが
まぁ「男が皆お前と同じだと思ったら大間違いだよ」
って突っ込まれたら、ぐぅの音も出ないんだけど…ね♪

いい大人になった男がノスタルジーに浸るには持って来いの作品となっておりますので
未視聴なら是非どうぞ

投稿 : 2024/06/08
♥ : 31

67.7 4 1993年度アニメランキング4位
ああっ女神さまっ(OVA)

1993年2月21日
★★★★☆ 3.8 (51)
353人が棚に入れました
『逮捕しちゃうぞ』で人気の漫画家・藤島康介が手掛ける、もうひとつの代表作を初映像化したOVA。さえない大学生・森里蛍一は、ある日電話で女神ベルダンディーを呼び出してしまう。何でも願いを叶えてくれるという彼女に対し「ずっとそばにいて欲しい」と言ってしまったことから、彼の暮らしは一変。学生寮を追い出され、新たな住まいにはベルダンディーの姉妹ウルドとスクルドも乱入してきて、もはや収拾のつかない状態に?「ハイ・クオリティー・アニメ」と称された本作は、絵柄の変化が激しい原作のイメージをうまく抽出した丁寧な作画、そしてヒロイン役を好演した井上喜久子ら役者陣の存在感もあって高い人気を博した。本作を起点に後年、劇場作品やTVシリーズ等が息の長いスパンで制作され続けることからも、その支持層の厚さが窺える。

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ああっ運営さまっ!!

いやいや・・マジですんません・・・。あほうなリクエストに対応していただきありがとうございます。
アニメの女神さまっていったらこれなんですわ。逮捕はTVのにまざってるからいいんですけど。

ストーリーはうる星やつら的な。通称落ちモノ。だがなんか違う。形式もハーレムだがまったくそうならない。
最大の原因はやはり主人公がいいヤツなのと、みんながファミリーなんだよね。作者も意図的にしてるんだと思います。そこんとこがすごい好きな理由でしょうか。

冴えない大学生、森里くんが間違い電話で偶然かかったお助け女神事務所(実は間違い電話ではなく『何でも願いをかなえてくれる』女神様の宅配サービスに当たった。綺麗な心じゃないと繋がらないよw)から派遣された女神ベルダンディーに『君のような女神に、ずっとそばにいてほしい』とむちゃくちゃな願いを冗談で言ってしまったことからはじまるラブコメ。
その実、ラブコメ色よりもスケールがでかいのか小さいのかわからない小難しいSFやら自動車部の部活、アホな学園モノの雰囲気が強かったし好きだった。

日常の中にたまに非日常が入ってくるという。
ベルダンディーはあんまり活躍しないことが多かった。
基本姉、妹達がトラブルを起こすのがデフォ。
愛すべきキャラクターたちたくさんいて、そこがとにかくいいんです。日常的なお話も多くほっこりするエピソードもいっぱいあったね。昔は・・・。


初代OVAは当時としては相当にデキがいい。人気もそもそもすごかったし、原作者も協力しまくり。
藤島絵もこの頃がいちばんよかったな。原作なら10巻くらいまでが好きであとはアゴとんがりすぎだよ・・。

関連書籍での合田監督と藤島さんのアホなやり取りが楽しかった。製作日記的な漫画もかわいかったな。
声優さんもスタッフもこの初代OVA以降はいまだに変わりませんね。


全5話だが原作が当時でも古いのでネタが多くいっぱいつめこんである。氏の作品お約束のバイクネタもちゃんとある。

第5話は原作最終回用のプロットをあげたといっていた。時代も時代だったんで気合が違うんですよ。

OPが地味に知る人ぞ知るってびみょーな名曲なんだが・・
喜久子ねーさんがうますぎて2番だけぜんぜん違う歌になるw
ハヤテだったかな・・カバーしてて笑いました。どんだけマニアなんだ。

知らない方が今見ると既知感があると思います。だからストーリーは一般的で、けして面白いとはならないかもしれない。
だってこの作品がテンプレになったものがあまりにも世の中に多いんでございます。
あと現代的なアホ毛の元祖はベルダンディーってことになってたはずです。あれ、電動消しゴムをつかうとかいってましたね・・。アニメ化で一番だるい要素だと書いてあった。

このときにアニメイトにだな、販促の等身大のタペがあって・・非売品だったっけ。ほしかったといえばほしかったが・・。
いやでもそういう作品じゃないんだよ。。


個人的にはお調子者、シスコン、マッドサイエンティストなスクルドがかわいくてたまらんのよ。年齢の問題で唯一感情移入ができるキャラだったし。髪形をしょっちゅう変える作画泣かせ。
OVAでは登場が遅い、尺の都合あんまり見せ場がないのがかなしい・・。しかし当時は同じような年頃だったのに・・・20年経ってもスクルドはロリのままだな。寂しいような、落ち着くような。。



投稿 : 2024/06/08
♥ : 7

おーいん君 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

どうしても贔屓目にみちゃう。

だから、他人にはオススメはしないね。

若い女性なんかに見せても共感は得られないよね。

でもさ、もし貴方が自分自身が不遇だと感じる事があるなら。

一度見てみたらいい。

羨ましいけれど、女神様にとっても癒されるから。



この作品を見た人がどういう感想を持とうと自由だ。
それはどの作品に対しても私は自由であるべきだと思う。


だけどさ、この時代に描かれたアニメってどれもある種の究極的な存在だったりするんだよね。

そういうのを見直して欲しいなと、ポツリおじさんは愚痴を言いたいな。

定型のキャラが定型の物語で、苦悩も葛藤もせずに最強とか、正直救われないんだよ。

同時代にも、そういうカストリみたいなジャンルは存在したよ。

それを否定したいんじゃなくて、そういうものはそういうものでいいさ。

例えるなら、それらはトイレットペーパーだと思うんだ。

つまり、本当にアニメが好きでその世界に何かを求めている人なら、もうわかっていると思うんだけど、もっと上質で高級で、ずっと役に立つ紙が欲しいんじゃあないのかって事だよ。

こういう意見に少し同意してくれるなら、この作品を見てほしい。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 3

ひるね さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

原点かつ頂点

原作の作画がかなり変わる中で、一番良かった頃のデザインで当時の最高の技術を使って制作された、シリーズの中で最良の作品。
原作を知らないと置き去り感があるのは確か。
ただ、ファンから見ると、『原作もこのクオリティのまま終了してくれたら』と思わせるほど。
できればHD化してBDで再販して欲しい。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 1

67.5 5 1993年度アニメランキング5位
ザ・コクピット(OVA)

1993年10月22日
★★★★☆ 3.7 (46)
140人が棚に入れました
SFマンガ界の雄・松本零士の手によるもうひとつの代表作『戦場まんがシリーズ』を原作として制作されたOVA。オムニバス形式で3作品が映像化された。第二次大戦下、ドイツ空軍にてエースパイロットと称されたラインダースの栄誉は、一夜にして陥落した。夜間哨戒中に敵襲を受け、被弾前に愛機を捨て脱出したことから卑怯者としての烙印を押されてしまったのだ。そんな彼へ新たに下された任務とは、核爆弾を搭載した機体の護衛であり、それに乗り込むのは、かつて愛した女メルヘンナーだった。彼女は禁じられた兵器の製造に関わってしまった自責の念に囚われており、それを感じ取ったラインダースは敵襲を受けた際にある決断をする。(成層圏気流)「成層圏気流」「音速雷撃隊」「鉄の龍騎兵」からなる3本はそれぞれ異なる著名なアニメ監督が手掛けており、各人の個性が光る仕上がりとなっている。
ネタバレ

おふとん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「死ななくてもよかった男たちがなぜ死んだのか」・・・敗者たちの物語。

原作は松本零士氏の戦場漫画シリーズ「ザ・コクピット」。93年制作のOVA。
1話完結のオムニバス形式による戦場漫画は松本氏のライフワークで、
他に「ハードメタル」「ケースハード」「コクピット・レジェンド」等の諸作品があります。

主に第2次大戦時の日本・ドイツの一兵士(架空の人物。実録戦記ではなくフィクションです)を主人公に、兵器にもスポットを当てつつ、彼らが何を想い戦い、如何に敗れていったかが描かれています。

戦場における敗北は死に直結しますので、当然主人公が死んでしまうお話も多いわけですが、
単純に戦場のダンディズムや滅びの美学を讃美するようなものではありません。

OVA化された3作品を観て頂くだけでも、松本氏がシリーズに込めた想いが伝わってくると思います。
無謀な戦争に若者を駆り立て死に追いやる国家や、国家公認の殺し合いの場である戦場の「狂気」への批判を、キャラたちのセリフの端々から感じ取って頂けるのではないかと。
(ただし、3作品全編通して反戦一色の激鬱アニメというわけでもないですよ)

私の印象に残っているセリフを一言づつ。それと各作品の史実における背景を少々。


・「成層圏気流」・・・1944年8月ヨーロッパ戦線。ドイツ上空における夜間航空戦。

{netabare}「イヤな時代だ・・・人間は銃剣で渡り合うぐらいのところで、やめておくべきだったと思うよ」

6月の連合軍によるノルマンディー上陸作戦により、ヨーロッパに西部戦線が形成され、
東部戦線でソ連軍に押され後退を重ねていたドイツは、苦しい二正面作戦を強いられることに。
ナチスの支配体制も揺らぎを見せ始め、ドイツの敗北が既定路線に乗ったと言ってよい時期。{/netabare}


・「音速雷撃隊」・・・1945年8月太平洋戦線。九州・沖縄方面における航空特攻作戦。

{netabare}「オレは、ロケット工学を学んだからよくわかるよ 桜花を設計させられた技師は、とても悲しかったに違いない・・ なのに、造る限りは高性能を目指さねばならない・・ 悲しくて・・・悲しくて・・・・ 何しろ、桜花には人間が乗っていくんだからね 飛び出したら、二度と還れないロケットなんだからね」

前年10月、レイテ海戦の大敗で聯合艦隊は組織的戦闘能力を失い、フィリピン失陥により南方資源
地帯との補給路も断たれ、既に敗戦は確定的。航空戦力による絶望的な反撃が行なわれていた時期。
ハード・ソフト両面で極限の域に達していた米艦隊の防空網を突破して攻撃を行うのは困難を極めた。
史実では本土決戦に備え戦力温存が図られていた8月に、大規模な特攻作戦は行われていない。{/netabare}


・「鉄の竜騎兵」・・・1944年太平洋戦線。フィリピン・レイテ島における地上戦。

{netabare}「馬鹿!我が日本軍は命令がない限り死んでも逃げたりはせんのだ!!百年でも二百年でも頑張るのだ!!!・・・・・・・・えっらい国に生まれたなぁ」

大本営の戦況判断の誤りから、現地軍司令部の反対を押し切って行われたレイテ島地上戦。
ルソン島に集中させていた兵力を、アメリカ軍の大部隊が待ち受けるレイテ島に逐次投入した結果、
投入兵力約84,000人、戦死者約81,000人、戦死率約96%(各数値は諸説あり)という地獄を現出。{/netabare}


好き嫌いが極端に別れるジャンルであり、古い作品でもありますので、これから観ようという方はあまり居ないかと思いますが、「音速雷撃隊」と「鉄の竜騎兵」はぜひ機会があれば観て頂きたい作品ですね。

追記:ED曲「悲しいときはいつも」(松田博幸)は一般に殆ど認知されていない隠れた名曲です。


【投稿履歴】
2013/05/02 初稿
2013/09/20 改稿

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

オパマ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「音速雷撃隊」のみの評価。

短編3話が収録されているオムニバス形式だが、そのうちの「音速雷撃隊」のみを評価したい。

私はミリタリー好きではあるし、自衛隊の国軍化に賛成のやや右寄り思考だ。
だが、最初から死ぬと解っている自爆攻撃を推奨した当時の帝国日本は大嫌いだ。

私の大叔父は遺書ではお国のためと、立派な事を書き遺していたが、出発前夜には「行きたくない」「死にたくない」と母親にすがって泣いていたそうだ。
その後、帰らぬ人となっている。
もう一人の大叔父は軍艦と一緒に海に沈んだ。

身内に戦争で亡くなった人がいる自分としては、胸が締め付けられる思いでこのエピソードを視聴した。

この作品は一つのアニメとして質が高いが、反戦作品の一つとして捉え、観て欲しい。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6
ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

今でも覚えているのは、一話目 成層圏気流

成層圏気流は、考えてみればなかなか衝撃的なお話だった。
{netabare}
大量破壊兵器を葬るために愛する人を撃ち殺すわけで、
筋立てとしては
{/netabare}なかなかよくできている話。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

67.3 6 1993年度アニメランキング6位
ぼくの地球を守って[ぼくたま](OVA)

1993年4月1日
★★★★☆ 3.7 (100)
571人が棚に入れました
少女たちの間でひそかな前世ブームを呼んだ人気少女漫画をOVAにしたもの。東京の高校に転入してきた少女・坂口亜梨子(ありす)は、知り合ったふたりの少年が同じ内容の夢を見ているということを聞かされた。彼らは夢の中では別の名を名乗り、月の基地から地球を見守っているらしい。しばらくして、亜梨子もまたふたりの語った世界に自分がいる夢を見る。それは三人の前世を示しているのか……、他の仲間もまた転生しているかもという可能性を探るため、雑誌の投稿コーナーで呼び掛けることに。一方で、亜梨子の隣に住む悪ガキ・輪は転落事故に遭って以降、超能力を用いて暗躍を開始する。

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

前世にまつわる人間たちが示す未来への道標。

もう20年以上も前の作品だというのに全く色褪せないものだと思いました。
名作は時代を超えて評価されるということを実感します。



主人公の坂口亜梨子(さかぐちありす)は、隣に住む少年・小林輪を誤ってマンションのベランダから突き落としてしまう。

そのことを切っ掛けに前世の記憶が甦り能力に目覚めた輪や、

同じ夢を共有し合っているというクラスメイトの小椋迅八(おぐらじんぱち)と錦織一成(にしきおりいっせい)らと出会い、

彼女は前世を共有するという人間たちの因縁に巻き込まれていく・・・・
というのがあらすじです。



見る前は前世を共有するなんてロマンチックだなあなんて思っていたら、そんなに甘いお話でもなくてけっこうショックでした。

彼女たちが前世暮らしていた月面基地の人間関係は愛憎に包まれていて、決してメルヘンではなく複雑なものでした。


もちろんその複雑な関係は現世でも無関係ではなく、お互いの前世を知ってしまった時から再び苦悩に包まれるのです。


前世と現世と来世。この全てが相互に作用しあう様が非常に巧く描かれていると思いました。


ただ、このアニメ決してBL作品ではないのですがナチュラルにそういった描写を盛り込んでくるので苦手な方はご注意ください。

自分はそういう気はないのですが、なんだかあまりにも美しいので危うく目覚めそうになりました(笑)



こういったミステリアスなテーマに合った映像、そして音楽のレベルが非常に高く、視聴者を作品の世界に引き込みドップリと浸らせるだけの魅力が詰まっています。


EDテーマの「時の記憶」。
この曲は皆さんが触れているように菅野よう子さん作曲によるものですが、本当に見事の一言。

歌っている方の歌声はもちろん、間奏などから感じる壮大な表現力は聴いていて鳥肌が立ちました。



ただ、やはり6話だけでは上手くまとまっているとは言い難いです。
最終話である6話は特に、これを見ても話の帰結を理解できるとは思えません。


登場人物の出番の比率に偏りがある所も残念ではあります。

前述の小椋くん・錦織くんはまだいい方で、前世で関係する国生桜(こくしょうさくら)や土橋大介はほとんど描かれていません。


あと最大の難点は、この作品は輪くんと亜梨子が話の核になっているのに肝心の亜梨子がおざなりになってしまっている所でしょうか。

もっと亜梨子ちゃんが他人と交流する場面や覚醒する様子をアニメで見てみたかったと思います。



その分アニメでクローズアップされていた笠間晴彦くんはお気に入りのキャラになりました。

晴彦役の山口勝平さんはらんまや新一のように活発なキャラを担当することが多いだけに、晴彦のようなか弱い美青年を演じていること自体新鮮でした。

でもこういった繊細なキャラでこそ光る勝平さんの魅力に気づかされ、
また晴彦というキャラ自体がもつ力強さと儚さに魅かれました。


あと彼の知り合いの薬師丸未来路(やくしまるみくろ)くんも二枚目でクールな所がカッコイイと思います。
無愛想に見えて人間味溢れた性格がギャップで良いです。声優さんが関俊彦さんなのも個人的に有り難い。



サクっと見られるライトな作品でなく、深く雰囲気に引き込まれるような作品を求めている方には、正にうってつけのアニメだと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 12
ネタバレ

聖剣 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

お贅沢な販促ビデオアニメ(OhVA)

偶然というか、たまたま出会って
こんなに面白い作品があるんだぁ!?って
ちょっとした衝撃を受けたのが最初の印象

それは
視聴当時まだ夏休みの膨大な時間を持て余しても許される年頃で
何の気なしにつけたTVに映っていたのがこの作品
一緒に見ていた妹もハマって
二人で結託して親を説得し
原作のマンガを買ってもらったのを記憶している

今思えば
なぜ原作購入まで至ったのか覚えていないが
Wikipediaの情報と当時の微かな記憶を辿って類推すると
全話放送したと思われるOVAの中途半端さを
「まだ続きがあるはずッ!なぜ放送されないッ!!」という思い込みから
その欲求を補完するためにマンガ購入という手段に至ったのだろう
つまり
物足りなかったんだろうな、たぶん
だって、あの時一度見たっきりだからなぁ
OVAは原作をどこまで描いているのか改めて見直してみようか


少しだけ書き足しておくと
{netabare}この作品に出会えたときは、本当に衝撃的で
「こりゃスゴい!」って思った当時の自分が誇らしく思っている
今見れば、ごくありふれた異能バトルなんだけど
当時はまだ珍しい部類だったのもあるから
この感覚は、残念だけどたぶん共有できないんだろうなぁ

前世とか輪廻という切り口も斬新だったんだ
ただ、ちょっと調べると
オカルト界じゃ「前世の仲間捜し」は当時ちょっとしたブームみたいで
その分野に通じていれば珍しい話題ではなかったようだね
「月の裏側」ってのもUFO陰謀論の定番のネタみたいだし。
そう知ってしまうと少しガッカリしてしまう
だけど自分が受けたインパクトが揺らぐことはない!
これが
原作の連載時期がちょっとズレていれば
コックリさんやツチノコ、口裂け女になったり
人面犬やUMAになっていたんだろうか?
また、今と違って情報が簡単に得られる時代じゃないから
情報元はおそらくオカルト雑誌『ムー』
原作者が『ムー』を目を皿のようにしてネタ探ししてたと想像すると
ちょっと愉快だ

加えて
作中の描写は、よく時代を捉えていて
ちょっと今見ると時代錯誤なところも多い
例えば
待ち合わせ場所に目印となる物を持って相手を探し出すだなんて…

雑誌を介して出会うことが実際にあったようだ
それこそ、
文通相手やバンドメンバーの募集みたいな内容で
名前から住所まで個人情報垂れ流し状態の雑誌が
本屋で購入可能だったなんて
今の10代20代の人にはきっと理解できないだろう

あと、Wikiにあるオカルトブームの後押しが
思っている以上に影響を及ぼしていたと見込んでおこう
自分はその末期を知っている程度だが
心霊や超能力、UFOネタを扱うTV特番が定期的に放送されていた
それも夜の7時台のゴールデンタイムにだ。
でも
1995年を期に半強制的に終焉となる
それは地下鉄サリン事件から始まるオウムの一連の事件が発覚したから
TV局はオウムをオカルトネタの賑やかしとして
軽率に扱った負い目があって一斉にこのジャンルから手を引いたのだ

オウム事件の全貌は他を参照してもらうとして、
教団の拡大していった要因にオカルトブームが一役買ってしまった
オウム信者の多くは当時20代の若者が多く
ちょっとした現実逃避やお遊び程度の集まりが
暴走し行き着く先があの事件だったのだ
つまり
作中のあの「集まり」と、きっかけは大差ない事に気付く
それが理解できると、
妙なリアリティが出てきてちょっと怖い


あと細かいとこだと、
制作が設立してそれほど経っていないProduction I.Gだとか
EDテーマに菅野よう子の名前があったりとか、
スタッフ欄もなかなか感慨深い


ついでに
原作まで読了した人向けに
{netabare}モクレンのキャラクター設定にちょっとビックリしたが
結果的に原作者のセンスの良さを感じる点だと思っている

最後の輪の姿には、腐女子の願望そのものが体現しているので
嫌悪感が否めないが、大団円に味噌をつけたくないので
歯を食いしばって我慢しよう{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 9

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

7人そろえば This is トレンディ

ご存じ、キ〇ンビバレッジプレゼンツ、“トレンディの法則”である。

出会いは最悪、クソガキである。
突然の再会は夢の中。
さて、この辺から不穏の兆し…。
プレーボーイはサイコパス。
個性豊かな“月”の仲間たち(女性3人、男性4人)の恋模様である。
ネタバレなしとは言え少しだけ。
なぜか地球に転生した彼らであるが、その構成は変化して、女性2人と男性5人。
これが楽しいく、絶妙な笑いを提供してくれる。

ここからは、ファンタジーSF少女漫画の真骨頂、恋のさや当ても壮大なものとなり、シリアスな展開に突入する。
加えて、薔薇の香り漂う田村兄さんの登場で硬軟取り混ぜた展開だ。
AKIRAテイストのE.S.Pアクションまで飛び出し、非常に贅沢な作りである。

“雨と涙と電話ボックス、悲しみ三点セット”と“人力メリーゴーラウンド”、これらのお約束がどのように使われているかは観てのお楽しみだ。

佐々木淳子と並ぶ少女SF漫画“第二世代”の描き手、日渡早紀の代表作である。
アニメはその中の人間模様にフォーカスを当て、全てのストーリーをなぞるようなことはしていない。
中途半端と捉える向きもあろうが、これはこれで良いように思う。

なにより、後藤隆幸氏の細部まで神経の行き届いた作画とキャラデザが素晴らしい。
是非多くの人に楽しんでもらいたいと、心の底から感じさせられる作品だ。

そして、菅野よう子作曲の「時の記憶」に、登場人物の止め絵をからめたエンディングテーマがまた良く、エモーショナルな仕上がりとなっていることを付け加えねば。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 9

66.7 7 1993年度アニメランキング7位
今日から俺は!!(OVA)

1993年4月1日
★★★★☆ 3.6 (64)
281人が棚に入れました
同時に美容院と理髪店から出て来たふたりの高校生は一時間前とは見違えるヘアスタイルになっていた!金髪パーマの三橋、バリバリ・ウニ頭の伊藤。それぞれ千葉県の新興住宅地にある軟葉高校への転校をきっかけに”今日からツッパリ”を決意したのだ。その翌日。軟高2年4組の派手な転校生2人は、一躍全校に名を轟かすことになった。シメにかかる番長グループも、正義感・伊藤とヒキョーな三橋の攻撃の前に敗退。軟高を支配下にいれた2人だが、彼らの本当の試練はまだ始まったばかりであった…。

ISSA さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

TVドラマで再び脚光

原作 西森博之
少年サンデー連載中はこれが目的でハマっては読んでたヤンキー×ギャグ漫画
金髪の三橋、ツンツン頭の伊藤、ヒロイン赤坂理子の「三ちゃん~」だけは今でも記憶に…

アニメ化されるも、なぜかOVAで作りもの雑だった印象でした、漫画めっちゃ笑えて面白かっただけに残念。
TVアニメシリーズで作りが良ければヒットしていたはずなのに…

西森博行さんの次のシリーズ、「天使な小生意気」はアニメ化でもヒットしていただけに、「今日から俺は!!」の扱いが何故って思いでした。
TVドラマで再び脚光浴びて良かったかな。

ちなみに現在連載中の「柊様は自分を探してる。」面白いのでアニメ化あるかも?

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

けいP さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

アイライキュ~僕らはファミリー♪

僕が小学生の時に
サッカー少年団の遠征の帰りに
バスの中でこのOVAの一話を観ました。
(小学生の集団にヤンキーアニメを見せるなんて
教育的にどうなんだ?w)

その一話が面白かったので
漫画も全巻集めましたね。
このアニメもだいぶ前だけど
レンタルビデオで全話観ましたね。

ストーリーは基本原作をベ-スにしている。
女キャラのデザインが80年代ぽくて
時代を感じる。
漫画が連載されてたのは
90年代だけどね。

エンディングテ-マが印象的
まるで三橋が作ったような
歌詞と音楽
(男の勲章ではないw)

この作品が実写ドラマ&映画で
今の時代に観られるなんて
思ってもみなかったですね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

3284 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ぼこぼこ・・・

男二人中心に話が展開。。

不良アニメってやっぱ男同士の友情がかたい。
それに熱い。

だから言うことも筋が通っててすっきりしました。

ギャグ交えてだから重すぎず軽すぎず、バランスがよかったなー。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

66.6 8 1993年度アニメランキング8位
キャシャーン(OVA)

1993年8月21日
★★★★☆ 3.7 (12)
45人が棚に入れました
 タツノコプロが生んだ英雄譚の傑作を、TVシリーズ開始から20年後に全4話からなるOVAとして復活させた。アンドロ軍団が世界を支配してから三年が経ち、人類はブライキング・ボス率いるロボットたちの奴隷としてのみ生存を許されていた。彼らにとっての僅かな希望は救世主として噂される「キャシャーン」の存在。レジスタンスの少女ルナが窮地に陥った時、颯爽と現れたのは彼女と親しかった少年・鉄也が鋼鉄の体に自らを改造した姿……、すなわちキャシャーンだった! 人気アニメーター・梅津泰臣の個性が炸裂する各種ビジュアルが見もの。彼を始めスタッフ並びにキャストはほとんど旧作から入れ替わったが、ブライキング・ボスのみ引き続き内海賢二が熱演した。
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

たった一人で悪に立ち向かう正義の戦士。

90年代のタツノコリメイク 三部作 '93キャシャーン、'94ガッチャマン、'95ポリマー。
このキャシャーンが最後に見る作品になるのですが、実は新造人間キャシャーンの方は見てないんですよね(笑)

なので、全くキャシャーンを知らない人間の感想です。
ちょっと酷評になってしまったので申し訳ないです。期待の裏返しということでお許しを。

あらすじ↓
{netabare}
アンドロ軍団なるロボット集団が世界征服を果たし、人間は彼らの奴隷として労働させられていた。

しかし人間たちの間には一つの希望があった。それは唯一ロボットに対抗できる力をもった救世主「キャシャーン」の伝説であった。

ある日一人の少女、上月ルナがキャシャーンに扮してアンドロ軍団の工場の一つを強襲するが、逆に捕らえられてしまう。

アンドロ軍団の手によってルナが処刑されようとしたその時、ついに本当の救世主キャシャーンが現れる・・・。
{/netabare}


このアニメ、というかキャシャーンの斬新な所はヒーローが現れる前から既に悪の手によって世界征服がなされてしまっていることです。

それに加えてキャシャーンはアンドロ軍団に立ち向かうため人造人間となっていて、自身が人間なのかロボットなのか苦しむ描写があることです。
これは仮面ライダーやキカイダーに似通った面がありますが、やはり他のヒーローと比べると異端であると思います。

あとお供の犬がロボット犬だったり、白鳥型のロボットと合体したりとか、面白い助っ人が出てきました。

基本的な設定は変わってないとのことなので、原作のキャシャーンが70年代の作品と考えるとどれも先進的な設定です。


キャシャーンの設定やデザインは優秀だと思うのですが、このOVA自体は何とも言い難い出来なのが惜しいところ。


キャシャーンが現れて、アンドロ軍団と闘って、段々傷ついていく中で自身の存在意義・アイデンティティに苦しんで、ヒロイン(ルナ)や母の言葉によって気力を取り戻し、アンドロ軍団の親玉ブライキング・ボスに立ち向かっていく・・・。

みたいな流れです。なんというか、淡々としすぎてて面白みがありませんでした。

終始シリアスな空気で息が詰まりそうになる、徹底した世界は魅力的だっただけに、創意工夫が見られない構成や演出が残念でなりません。

ヒロインもただ「戦うのはもう止めて!」「キャシャーンなんて止めて平和に暮らしましょう!」しか言わないのが昔のヒロインらしいというかなんというか、魅力を感じませんでした。



良い所は・・・まず作画はOVAということもあって綺麗でした。まあ感動するほどもなく、無難に見られると思います。

音楽は本当に素晴らしいと思います。殺伐としたキャシャーンの世界に合ったハードな感じが良いです。

主題歌も影山ヒロノブさんや堀江美都子さんが歌っているので外れなしでした。特に最終話ED、堀江さんが歌う‘IN MY HEART~夢のままで~’は文句なしに素晴らしい!


ガッチャマンは良かったです。ポリマーは・・イマイチでした。そしてこのキャシャーンは・・・・。
もしかしたら新造人間キャシャーンを見ていた方がこのOVAを見たらまた別の感想を抱くかもしれません。

でも個人的にこれは残念なリメイクなのではないかと思ってしまいました。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

環境と労働者など思想性が濃い作品。肉感的なキャラにも注目。

 1973年と50年前の作品のリメイクです。とはいえ本作が1993年ですので、もう30年近く前となります。

 TV版旧キャシャーンは50年前の作品でありながら、環境問題(とはいえ今と違って公害問題)は人類がいなくならないと解決できないという、逆シャア(1988年)の思想にもつながるような先進性を持った作品です。
 また、労働階級と支配階級も描いており、ブライキングが必ずしも一方的に悪者に見えないという点もありました。統治方法もある意味では人間よりもまともと見ることもできました。
 安保闘争失敗の絶望が漂う時代、こういった社会問題をせめてアニメ作品で表現したのでしょう。
 旧キャシャーンについては、かなり先進的なテーマ性を内包した優れたTVアニメとして今でも評価が高いようです。

 その他、新造人間=ロボットでもなく人間でもない存在になった悲哀も描いています。そこで上月ルナですね。ルナ=月ですので、女性の象徴のような名前です。
 TV版もOVA版も煽情的な恰好をしていますが、これは戦うマシーンになったキャシャーンの肉体性の喪失、恋愛と生殖が出来ないという悲哀を出すために、生々しい女性の姿を配置したのだと思います。もちろん制作者の趣味もあるでしょう。
 中途半端な存在=自分が誰だかわからないようなアイデンティティの絶望感も時代の雰囲気なのかもしれません。

 この肉感的な作画は旧、OVAの両方に共通しています。TV版旧作は、絵柄は古く作画も荒れているところはありますが、1970年代の濃い線画の味が味わえます。
 また、OVA版は「A KITE」の梅津康臣が作画監督をやっているのでなかなか上月ルナもそうですけど、キャシャーンも東ミドリも(映像も白鳥も)エロいです。ヌードシーンもありますが、これはキャシャーンの機械との対比だと捉えましょう。作画は若干安っぽいところは安っぽいですが、止め画は美しいです。
 
 TV版は何話か公式のユーチューブでも見られるみたいですので、確認していただければと思います。

 OVAはTVをほぼ引き継ぎダイジェストにしたような作品です。ブライキングの生まれたきっかけや、最後は結論は大筋同じですが若干差があります。必ずしもキャシャーン個人に対してはバッドエンドには見えません。ただ、環境問題と労働問題に含みを持つことになります。

 4話で2時間かからないくらいですので、ストーリー的には駆け足ですが、名作のダイジェストとしては悪くないまとまり方はしていると思います。絵柄も旧作よりもかなり見やすいです。
 何より、キャシャーンは雰囲気の暗さがたまらない味を出しているので、そこを味わえます。

 音楽は旧作を踏襲してくれれば最高だったのに。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

早とちり、、、してしまった。

正月のキッズステーションでやっていました。
最初は、愚かにも、、、
TVオリジナル版だと思っていたのです。
1話目はOPもなく、本編から、、、
むむ、、なかなかやるじゃないか。
現代でも十分通じる画質と構成。
そんな風に一人で勘違い。
2話目のOPで違和感を感じました。
タイトルが黒に白抜きで「キャシャーン」のみ、、、
もっとけばけばしい印象だったはず、
それに何かが足りない
(新造人間の文字なのですね)
それにこの歌はなんだ?
どうして「響けキャシャーン、叩けキャシャーン、
砕けキャシャーン」じゃないのか、と
その時はっきり気が付きました。
私はあの凄まじいOPが聞きたかったのだと。
そして一人で「騙された」との思い。

そうか、4話のみリメークOVAか。
確かにTV版を4話に凝縮したとするなら、
あの1話の出だしも頷ける、、
そしてこの4話のみ話でもメインプロットは
戦いと、人間でも機械でもない己の自我。
TV版を見た人間には懐かしく、そしてそれなりに
楽しく見れるかもしれませんが、、
TVを見たことのない方には、
いささか詰め込みすぎかも、、、

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

66.0 9 1993年度アニメランキング9位
ルパン三世 ルパン暗殺指令(OVA)

1993年7月23日
★★★★☆ 3.6 (60)
347人が棚に入れました
ある夜、ルパンと次元はヘマをやらかしてしまい、警官隊に追われてアジトのある建物に逃げ込む。パトカーに建物を取り囲まれ、外の様子をうかがっていた2人であったが、後からやってきた銭形警部の指示でパトカーはすべて退却する。さらに銭形は単身ビル内に乗り込んでくるではないか。銭形の行動に不信感を抱いていた2人であったが、銭形は懐から酒のビンを取り出し「一緒に飲まないか?」と酒を勧めてくる。理由を聞くルパンに対して、銭形は1枚の紙を手渡した。ルパンがその紙の内容に目を通すと、「銭形警部、貴君を7月23日正午をもって、ルパン三世の専従捜査から解任する」つまり、銭形をルパン三世専従捜査官から解任するというICPOからの通達だったのだ。 さらに銭形は、後任の捜査官には傭兵あがりのキース・ヘイドンが着任したことも伝える。ICPOがキースに出した指令は、「逮捕というのは建て前、生死は問わない」、つまり事実上はルパン三世暗殺指令だったのである。

声優・キャラクター
山田康雄、納谷悟朗、小林清志、井上真樹夫、増山江威子、野沢那智、田中敦子、石塚運昇、銀河万丈、飛田展男

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

危機感たっぷり

タイトルからも分かる通り、ルパン一味が暗殺される話。
シリーズ中、最も盛り上がった作品でもあり最高傑作のひとつに入る内容だと思います。
この作品の面白い点は全体通して危機感溢れる内容であり、ルパン一味全員がバランスよく濃い見せ場がある事、銭形警部もルパン側であるという事です。
前作「ロシアより愛をこめて」の視聴率低下からTVスペシャル打ち切りになりそうだったルパンアニメを見事救った作品でもあります。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 3

鰻Monkeys さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

次元の背中に男を見た

次元 「殺したければ殺せ・・・俺は行く・・・」

そう言い残し、かつて次元を裏切って殺された男の娘に自分のマグナムを託し去ろうとする。

ですが、その直後にキースに命を狙われ必死に逃げる次元。

過去の清算、理由はどうあれ父を殺したという事実に報いる気構えがかっこいい!

自分が殺す相手も殺される相手も自分で決めるという姿勢にしびれました。



本作品は、銭形のために「ショット・シェル」を壊滅しついでに金も盗もうとするという物語。

小さい頃見たときも面白かったですが、今見直すとなおのことおもしろいです。

展開の仕方が面白い、作画はみんな日本人臭くてちょっとあれですがw

なんども見ていますが何度見ても面白い作品だと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 3

Moji さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

TVスペシャル第5弾(1993)

ショット・シェルを壊滅せよ!今回のターゲットはゲンナマ。
歴史上のお宝の謎はありません。
とっつあんとの追いかけっこもありません。
では、つまらない?
いいえ、そこは「ルパン三世」つまらないわけがないです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 1

65.6 10 1993年度アニメランキング10位
アイドル防衛隊ハミングバード(OVA)

1993年9月1日
★★★★☆ 3.8 (11)
54人が棚に入れました
 吉岡平の手掛けた小説を原作としたOVAシリーズ。 自衛隊が民営化され、さっそく参入した芸能界は戦闘機パイロットをなんとアイドルに務めさせることにした。行方不明になった父の夢を受け継ぎパイロットを目指していた取石姉妹の5人は、この流れの中でアイドルグループとしてデビューすることになってしまう。その名もハミングバード! 姉妹の母と因縁のある矢島オフィスの社長は、彼女らの活動に対して様々な妨害工作を仕掛けるが……。 90年代中期の声優ブームを牽引した一作。柳沢まさひでの手による美少女キャラの人気も高かったが、彼女らの声を担当した声優たちも劇中同様にアイドルユニットとしてコンサートを開催。五女・美無を演じた椎名へきるの人気をブレイクさせるきっかけとなった。

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

歌って踊って空とぶアイドル

当時は椎名へきる登場前夜?この作品に認知しました。
結構人気あったともうんだけどなぁ・・・。
まぁ兵器とアイドル・・80sですなぁ。。

自衛隊に民間資本が参入、なぜかアイドルユニット同士が競い合うという・・・・。カオス。

SNAPとかすげーやばい名前のユニットもでてきた気がする。

原作はタイラーの人。

絵はまぁあれだけど、OVAだからいまでもなかなか観れるはず。

で椎名へきるってどこいったの・・・。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

アイドルと自衛隊の斬新な組み合わせ。

アイドルが歌いながら戦う、というのはマクロスの様式美ですが、
この作品はアイドルが航空自衛隊のパイロットとして、戦闘機を乗りこなしながら歌ったり戦ったりする、正に新機軸のアイドルアニメです。

あらすじ↓
{netabare}
西暦199X年、自衛隊の民営化が導入されるも中々名乗りを上げる企業・団体・業界が現れなかった。そんな中でいち早く参入に乗り出したのはなんと芸能界。
取石プロダクションの取石五姉妹も『ハミングバード』のアイドルパイロットとして活動を開始する。
しかしアイドルとパイロットの二足のわらじは想像以上に過酷なものだった・・・?
{/netabare}


アイドルが戦闘機パイロットなんてそんな無茶な、と思うかもしれませんが実際このアニメはかなりぶっ飛んでます(笑)

どう考えてもあり得ない道理を無理やり押し通していく、荒唐無稽でエネルギッシュな作風なので、現実的な航空モノがお好きな方には合わないと思います。


ですが一応最初から自由自在に戦闘機を乗りこなせる訳では無く、アイドル業をこなしながら飛行訓練を積み、アイドルとしてパイロットとして着々と成長していく少女達の姿があります。

アイドルであっても中身はそこらにいる女の子と変わらない。等身大の姿がとても可愛らしく、身近に感じられました。

アイドルパイロットは彼女たちだけではないので、ライバルたちとのし烈な争いも見所があってハラハラします。

また、戦闘機への微細な描き込みやリアルに見せる飛行風景、ダイナミックに魅せる美しさは感じられました。


何よりこのアニメはアイドルをテーマにしているが故、中心となるアイドルユニット「ハミングバード」へのこだわりが尋常ではありません。

OVA各巻に異なったOP/ED主題歌を作曲、劇中でもハミングバード全員だったり各メンバーが歌う挿入歌が多く使われています。

ハミングバードのメンバー・・・皐月、神無(かんな)、弥生、卯月、水無(みな)の五人は年齢も性格もてんでバラバラ。
通常のアイドルユニットのように何らかの必然性をもって集められているのではなく、単に姉妹であるというだけで組んでいるので当然です(笑)


しかしいざライブステージに立つと五人の足並みはピッタリ揃って、一つのユニットとして見事な共演を果たしてくれます。

そのライブシーンは振りつけ、表情、歌声どれを取っても現実のアイドルに引けを取らない迫力で、特にラストステージはカメラワークや音響、演出的にも最高です。

個人的に最も魅力を感じたのは四女の卯月ちゃん。身内にさえも中々本当の顔を見せない、天然そうでミステリアスな彼女は天性のアイドル気質だと思います。

曲だと「情熱」のインパクトが凄いです。
この曲のライブ演出はスタッフの情熱というかもう執念に近いこだわりを感じます・・・・。

他にもたくさん良質なアイドルソングが収録されているので、興味のある方はYoutubeなんかで検索してもらえると嬉しいです。

ちなみにキャストは
皐月(三女):三石琴乃
神無(長女):玉川紗己子
弥生(次女):天野由梨
卯月(四女):草地章江
水無(五女):椎名へきる

豪華ですねー。三女の皐月を一番上に表記したのは、彼女が本作の主人公だからです。



アイドルとパイロット。果たしてこの組み合わせが正解だったのか、そして上手く合わさっていたかは不確かとしか言えません。

アイドルとしても、今見ると古臭さを感じてしまう部分があるかも・・・。
何しろ20年近くも前の作品ですから、その間に世のアイドル像は様変わりしているし、単純な比較は出来ないと思います。

この時代から今のアイドルに通じるアイドルユニットを題材にしたアニメがあった、そして容易ではない多人数のライブシーンを描き切ったということが、今もって素晴らしいと評価できます。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

OK! さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

アイドル!

五姉妹が戦闘機で戦って、ステージで踊って、歌ってと活躍する物語です!

五姉妹がステージで歌っている時のカメラ回しや照明、振り付けなどが凄かったです。作画は少し古いですが、それでもライブは色あせない輝きがあります。
エンディングのテロップでもスタッフの遊び心が見られますよ!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 2

64.6 11 1993年度アニメランキング11位
THE 八犬伝 ~新章~(OVA)

1993年11月25日
★★★★☆ 3.6 (13)
63人が棚に入れました
伝奇小説の祖たる南総里見八犬伝を原作とするOVAシリーズが、前作終了より2年半という期間を経て「新章」として復活。全7巻が発売された。 残る八犬士を求めて旅する犬塚信乃は、母の仇を討つべく大道芸人に化けて虎視眈々と機会を狙う犬山道節に出会った。復讐に逸る彼にとって、八犬士の宿命などはまるで興味がなかったが、闘いの中で犬士たる我が身を庇い、斃れた者たちを目にした道節は慟哭する。そしてもうひとりの犬士、犬坂毛野もまた謀略によって殺された父の仇討ちのため、その正体を隠していた。一方で、各地に散らばる犬士たちの前に現れては彼らを陥れんと暗躍する船虫という女がいる。そうした怪異の妨害を退け、八犬士が揃って里見家に仕える日はいつなのか……。 旧作より前衛的に、そしてよりスタイリッシュな作風となったこのシリーズは第4話「浜路再臨」にてその作風が頂点を迎える。当時の人気声優をズラリ揃えた豪華キャスティングも特筆モノ。

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

大平晋也×湯浅政明コラボの4話が秀逸

作品についてはあにこれの、あらすじにけっこう詳しく書いてあるので
今回は簡単に感想だけ残しておきます。

馬琴原作の「南総里見八犬伝」をベースに、
よりアクション色を出した作品。
里見家を守る為、伏姫が自らの命と引き換えに生み出した八人の犬士。
終結した八犬士たちは遂に里見家を狙う怨霊、
玉梓と対峙する、というお話。

制作は1993年から1995年。


全7話なのだけれど、どうも1話ごとの雰囲気が違うぞと
思ったら、1話ごとに作画監督をはじめ、スタッフが微妙に違っていた。
なるほど納得。
で、そんな中・・・4話が秀逸!

絵コンテ・演出が大平晋也氏、作監に湯浅政明氏。
この八犬伝でのお2人のテンション、息が合ってるな~と。
斬新な表現、生々しいインパクトMAXで、
まさに時代劇の醍醐味を見せ付けられたという感じ。
リアルな動きはとても不気味。

EDは、もろ1990年代~~って感じのハイトーンポップスで
ちょっと懐かしい雰囲気ぷんぷん。

また、声の出演にはベテラン揃い。

犬塚信乃 (関俊彦)
犬川荘助 (山口勝平)
犬田小文吾(玄田哲章)
犬山道節 (山寺宏一)
犬村大角 (大塚明夫)
犬飼現八 (西村智博)
犬坂毛野 (高山みなみ)
犬江親兵衛 (日高のりこ)
網干左母二郎)(鈴置洋孝)
浜路   (久川綾)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 11

momomax さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

八犬士がもう格好良過ぎです~~~!!!(((((((*^o^*)

THE八犬伝 (全6話)から2年半のブランクがあったとか。
作画が別物ってくらい違うので少し戸惑いましたが
迫力、表現力、技術力etc.凄かったです。
第4話は「神アニメ」言われてるらしい…。
本当に凄いのですが、まったくの別物に感じてしまうので
私個人としては統一された作画で観てみたかったです。


八犬士がめちゃくちゃ格好良いです!
皆個性的です。
NHK人形劇の新八犬伝の時もそうですが
やっぱり犬塚信乃が一番かな(≧∇≦)b!

話の内容も密度が濃くて、考え深いシーンが多々ありました。
伏から八犬伝ものが気になり視聴しましたが
この作品に出会えて本当に良かったです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 8

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

湯浅節がみたくてのう…

作画のいいアニメがみたいなーと、ウロウロしてたら
Webアニメスタイルで中澤一登がしきりと進めていたので見てみました。http://www.style.fm/as/04_watch/watch19_1.shtml

その、絶賛の新章4話を見てみたくて。
この話は、四畳半神話体系やケモノヅメの湯浅政明作画なのです。
確かに、湯浅節炸裂。
斜陽の強調、余計なものを削ぎ落としたドラマチックな竹薮の横切り方、小刻みに静かに振り向く菅笠の不気味な動き、全身が動かない時の、唇の演技の細かさ。みえ切りが渋くて見とれました。

で、他の話も見つつネットの感想を読んでたら、
もともとthe八犬伝はキャラクターデザインを公表後に声優を投票で決めたらしく、初期から作品を見守っていた思い入れの強い「おらが育てた!」的なファンからは、この4話は、キャラ耽美度に欠けるから見ない方がいい‼と酷評されていました。エー。

全話見たのですが、途中でキャラクターの見分けがいまいち掴めなかったりしてしまいまして…。

オープニングの、大時代な劇場映画的な始まり方と音楽は、何か今にない伝統を感じさせて好きです。

そういえば、もののけ姫っぽいですね。テーマそのもの、かぶってるしね。こっちの方が、原作も随分先だけどね。やはりジブリは大衆受けするように作るのが上手いんだなぁと遠くに萌える山を見るようにおもったのであった。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 7

62.9 12 1993年度アニメランキング12位
特捜戦車隊ドミニオン(OVA)

1993年10月21日
★★★★☆ 3.4 (20)
79人が棚に入れました
近未来。人間と区別がつかないほどのアンドロイドも開発可能なこの時代、武装した犯罪組織に対抗するために、警察には戦車隊という組織がいた。兵庫警察ニューポート署のタンクポリス課に所属するレオナは、豆戦車のボナパルトを駆り、相棒のアルとともに日々悪人退治に励むのだった。士郎正宗原作のポリスアクション!

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

視聴前から好みであることはわかっていた

原作は未読です。士郎正宗さんの他作品の世界観も混ぜて、
当時彼が考えていた最大限の科学(SF)設定が物語内に組み込まれているようです。

それを踏まえて改めて考えると、今見ても全く古く感じないことには驚くばかりです
(しかも、どうやら2016年の設定みたいです)。

オープニング曲のリフめっちゃカッコいいな、と思ったらヨッちゃんでした。宇田川綾子さんの歌声も個人的に非常に好みです。さらに、彼女は声優も務めておられます。これがまた、ものすごくカワイイんです。いかにも素人くさくて甲高いスットンキョウな声なのですが、めっちゃ好みです。三浦理恵子さんを彷彿とさせます。

全体的にドタバタとしたコメディー調なのですが、攻殻機動隊の原作漫画も基本的にはこんな感じです。なので、攻殻機動隊もこのノリで一度アニメ化しても面白いような気がしました。

声優では、佐久間レイさんが素晴らしいことは言うまでもありません。熊谷ニーナさんの声は、ほぼ初めて聞きましたが大好(以下略)。久川綾さんも含めて、プーマコンビはキャラとしても一番のお気に入りです。

今作の前後にもドミニオンシリーズはアニメ化されているようです。
どちらも機会があったら視聴してみたいものです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 7

チョビ髭 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

原作:士郎正宗

(シリーズ:ドミニオン あにこれタイトル無し含む)
◆原作未読者のレビュー
パトレイバと攻殻のあいのこ。愛すべきB級作品。

1988-1989年【ドミニオン】※1期:全4話
(エイジェント21制作)
総評★×2.6 : 物語★×2 作画★×3 声優★×3 音楽★×2.5 キャラ★×2.5
・レオナ入隊から立派な隊員への成長記

1993-1994年 【特捜戦車隊ドミニオン】※2期:全6話
(J.C.STAFF制作)
総評★×2.6 : 物語★×2.5 作画★×3 声優★×2 音楽★×2.5 キャラ★×3
・タチコマ/フチコマの登場が見所

2005年【警察戦車隊 TANK S.W.A.T.】※3期:全1話
(監督:ロマのフ比嘉、デジタルトキワ荘プロジェクト)
総評★×1.9 : 物語★×2 作画★×1.5 声優★×3 音楽★×1 キャラ★×2
・フルCG作品 ※商業作品ではあるが・・・
ロマのフ比嘉によるプライベート作品をDOGAにより商業作品枠に滑り込ませた?と考えるなら上々なのか?

※時代性を鑑みると厳しい評価してしまってますが、2012年視聴直後のレビュー

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

62.4 13 1993年度アニメランキング13位
超時空世紀オーガス02(OVA)

1993年12月5日
★★★★☆ 3.4 (18)
71人が棚に入れました
中世を思わせる異世界を支配する二大大国、リヴリアとザーフレンは「アーマー」と呼ばれる古代兵器の発掘を巡り一触即発状態にあった。リヴリアの少年リーンは亡き親方の借金を払うため軍に入隊し、ザーフレン領内に潜入。素性の知れぬ美少女ナタルマと共に国境脱出を図る。そんな2人の前に謎のアーマー、オーガスIIに乗る老人が現われる。

自分はなんだったのか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

完全マニア向け

なぜ2を作ったのか
前作の終わり方が曖昧でスッキリしないから?
世界改変の行くへがどうなったのか知ることが出来る作品だけど
作画、キャラデザはもろ90年代と分かる

お好きな方は楽しめるかも。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19

しげ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

異世界での戦争

ストーリーは次元震動弾によって過去と未来と異世界が入り混じった世界での覇権を争う戦争とそれに巻き込まれた人々のお話です。SFとしてはありふれていて、それほど魅力があるわけではない。作画はあまり美しいとは言えないが、個人的に好みなので高めの採点。OPとEDは今まで出会ったアニメの中では一二を争うほどの酷さですw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

敦賀迷彩 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

超時空世紀オーガスのOVA

なんだけど、オーガス2 は、正直、内容は覚えていない。オーガスに比べて、感情移入出来なかったみたいだ。オーガス同様に、美樹本晴彦が作画をしてて、オーガスより、作画はいいんだけどなぁーと、だけは覚えている。
アタシにとっては、その様な作品です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

61.6 14 1993年度アニメランキング14位
銃夢(OVA)

1993年6月21日
★★★★☆ 3.4 (29)
113人が棚に入れました
全身サイボーグの戦闘技能に優れた少女ガリィが「機甲術」(パンツァークンスト)と呼ばれるサイバネティクス格闘技術を駆使してさまざまな強敵と戦うという、サイバーパンク格闘アクションとでも言うべきストーリーである。
一方で、軌道エレベータやナノマシンなどの最先端技術や、ハチソン効果、サイコメトリー、ニコラ・テスラのスカラー波兵器などといった怪しげなガジェットも豊富に詰め込まれている。
ネタバレ

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ジェームズ・キャメロン版、銃夢。『アリータ:バトル・エンジェル』2018年12月21日公開(予定)

ジェームズ・キャメロンとロバート・ロドリゲスの『Alita: Battle Angel』夏公開!なんて言われてたのに
制作は遅れ気味。構想は十数年前から既にあったらしいですがキャメロンは如何せん売れっ子なので仕方ないw

サイバーパンク・アクション漫画でも代表的な一作。
攻殻機動隊シリーズに比べると地味なので注目されないですが、大の日本贔屓であるギレルモ・デル・トロが
目をつけて、ジェームズ・キャメロンが脚本を書いてくれたことにより、世界での認知度も上がるかもしれない。

今年公開された予告映像を見ていただかないとダメですが、ファンの間で論争が行われているキャメロン版銃夢。
主人公の『ガリィ(Gally)』(海外版のコミックでは「アリタ(Alita)」)の目がおっきくて賛否両論です。
不気味の谷現象なんてのを近年CGが克服しだして、そんな中キャラクターデザインを漫画的表現へと寄せたのは
主人公がサイボーグであることも加味すれば理解はできますが、実写作品だとやっぱり不気味ですよね。

それこそ人間そっくりにCGを作ることも可能なのに何故?と思います。いや“少し前まで”そう思っていました。

ネット上のアバターが活躍する「レディ・プレイヤー1(Ready Player One)」を観て理解できた気がするんです。
レディ・プレイヤー1のアバターも目がデカイデカイ(笑)日本的というより、海外のカートゥーン文化に近く
実際にネットゲームで使用するようなデフォルメ感で、区別がつかないリアルなCGの仮想空間と現実世界との差を
上手く分けて映像的に表したのだと思います。説明なしの一目瞭然で人間以外の人型だと理解させることが可能で
デザインの段階で計算し視覚的に伝える方法だと、個人的には落とし所が見つかりました。

『Alita: Battle Angel』の予告にも出てきますが、銃夢にはサイボーグと人との恋模様もあります。
アバターとサイボーグでは意味合いも変わるかもしれないけれど、アリタと青年が見つめ合うシーンで
自分の想像が大きく間違ってはいないかもと感じましたね。成功するか失敗するか、どっちにしろ楽しみです。


そんな『銃夢』のアニメ版なんですが、このアニメは原作ファン以外はちょっとオススメし難いOVA。
いや、むしろ原作読んでるとダメなのかもしれないですね。ファンの理想が高いのもあるのでしょうけど、
このアニメ版に関してはそこを省いてもあまり出来はよろしくありません。

人物の声がかなり印象と違います。主人公のガリィも幼い感じ。背も想像より低くて驚きましたがこんなもん?
ガリィの恋のお相手、ユーゴのビジュアルに寄せたのかもしれません。映画の印象のほうが近いですね。

作画は綺麗なんですけど、デザインに凝りすぎてあまり動かせないのが、監督「りんたろう」らしいです。
逆にドラマをしっかり見せるシーンは秀逸ですね。2話の雨が降る窓辺での会話は、原作ファンも納得の出来!
残念なのは作中の舞台「くず鉄街」の描写も俯瞰や引きの画を使ってしっかり見せて欲しかった・・雑だよぉ。

原作の抜粋でオリジナルも挟みつつ話を作っていて、以降も製作予定はあったようですが2話で完結します。
この頃はOVA化が流行っていて、アニメ化することに意味があった為、このタイプの作り方は多い気がする。
そんなに腐すほど出来が悪い訳でなく、原作との違いを見ながら動かない作画の美麗さを眺めるアニメです。

オリジナル展開でまとまりを出そうとしてますが、重要な設定を大幅カットしてまでやらなくてもいいよなぁ。
{netabare}登場するオリジナルキャラクターは、原作で殺せないキャラの為にやられ役をつくったのか?と思いきや
原作で重要なキャラも死んでしまって、今観るとめちゃくちゃ。オリジナルのキャラも殺すというナゾの展開に、
一体なんの意味があるのだろう?血なまぐさい西部劇をやりたかったのかな。どこか世紀末感もある‥。{/netabare}

不満はありますがOVAとしては十分。
原作者は複雑でしょうが、ファンとしてはifストーリーとして楽しめるので良いですよね。

(※前に書いたのを大幅加筆で映画の紹介もしてみました。12月が楽しみだなー!観に行くぞ~!)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 15
ネタバレ

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ガリィ、空に行こう。

今からおよそ3年前、20になったばかりの若輩者は衝撃を受けていました。
1993年に作られた全2話の作品に、何も知らない若造がその時、確かな衝撃を貰っていました。
私が往年の傑作と言う物を「古臭い」と嫌悪せず、今日まで生きてこれたのは、間違いなく本作が一端を担っています。
このアニメが無ければ、私の嗜好も興味も人生も、今とは違った物になっていたかもしれない。
3年経った現在になってそんな事を思ってしまうのは、今日実写映画が公開された故の誇張表現……なんかではありません。
紹介しようと思うきっかけとしては今回の出来事、実に有難かったのですが、それは逆に自分を見つめ直す良い機会とも相成ったのです。
そもそもにして本作を、私はどのように捉えているのか。
原作ファンからは賛否両論なこのOVA
根幹に根付いた出発点として息衝いているか。
原点と呼ぶにはやはり大げさな産物だったか。
怖々と改めて拝見した昨日、明確な解答を得られた次第でした。
甦った再度の思いは、初めて観たあの時の感情は、決して思い出に塗れた補正なんかじゃなかった。
そんな安心と幸福、そして切なさに従った故、今回は本作を紹介します。
2016年に私の中へ現れた超新星作品『銃夢』
原作から少しばかり改変が加えられたこのOVA、私は堪らなく大好きです。



【あらすじ】
世界は、2つに分かたれていた。
天上に繋ぎ止められた空中都市「ザレム」
そこから吐き出された廃棄物を再利用する集団によって形成された「クズ鉄町」

イド・ダイスケはそんな「廃棄物国家」に住むサイバネティックスドクター
彼は無数のゴミ山から、少女型サイボーグの上半身を見つける。
過去の記憶をすっかり失っていた彼女は「ガリィ」と名付けられ、大切に育てられた。
そして、失われた身体の代用品を与えられた少女ガリィは、1人の少年と出会う。


これは、翼の折れた天使と翼を生やそうとした少年の物語



『銃夢』
名前だけは聞いた事がある、そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本作は知る人ぞ知るカルト的作品として、世間の陽光をあまり浴びる事なく、今日まで生き続けて来ました。
その原因は色々ありましょうが、まず単行本がどれを買えば良いのかわからない、と言うのは間違いなく根底にあるでしょう。
作者が最終回に納得いかず作り直したり、途中で出版社が移籍する問題も起こったり。
そのようにして作られたヴァージョン達は、興味持った人ならまず戸惑う事確実(どれを買えばいいかはP.S.にて、簡単に記載しております)
取り敢えず、この『銃夢』と言う作品を良く知らない方
もし、本作に興味が芽生えたら、このOVAからご覧になって下さい。
全2話の本作に惹かれたなら、貴方は間違いなくこの作品に適合する条件を獲得しているでしょう。


ここからは、まだ観ていない方は絶対読まないで下さい。
致命的なネタバレがある為、本作における「衝撃」を体感したい人は、未視聴の状態で読まない事を強くオススメします。


{netabare}
切ない。
この物語を初めて観た後に見えたのは、上記の言葉一色の世界でした。
空中都市への思いを抱くが故に、そのザレム自体に殺されるユーゴ
そんな彼を愛するが、愛だけでは行かせてあげられなかったガリィ
2人のガールミーツボーイがこのような切なき結末を導き出す事に、当時は全く予想が出来ず、只々唖然
茫然自失な虚脱状態
「衝撃」に支配された私は原作本購入の為、すぐさま外へと赴いた次第でした。

正直、意外だったんです。
全2話、計60分でここまで心を動かされた作品にはこれまで巡り会って来なかった。
それは、初めて本作を観てから3年経った現在に至っても、ギネス記録更新中です。
アニメーションって積み重ねの極致を具現化出来る所があって、何十話も数百話も続いた話を気に入ると、それだけそこから抜け出せなくなる、思い入れ深くなります。
気に入らなければ、地獄
気に入ったならば、視聴中天国、視聴後地獄
全ての道は地獄に通ず。
それは偏に当たり前であり、周知の事実でしょう。
しかし、本作は私にとって、全2話と言う短すぎる程の物語で、数十話を観終えたが如き満足感が与えられた奇作なんです。
これを衝撃と言わずして、何と言いましょうか。

そんな状態へと至らせる為、齎されたのは、1話1話に生じる「深み」
空気感から来る説得力のような物を、作中の描写、音楽、物語全てから感じました。
ユーゴのザレムに対する「憧憬」
ガリィの彼を真に愛した「自己」
くず鉄街の荒廃で錆びれた「現実」
デッキマン等を例とした「近未来」
このアニメは、それらの点を短い話数ながらも充分過ぎる程の出来に仕上げていたのが大変素晴らしかった。
撃ち落されると分かっていながらも、死んでしまった者全ての鎮魂歌を打ち上げる寂寞のエンディングは、未だに忘れられません。
リメイクを否定する気はありませんが、この切なく寂しい雰囲気を完成させた『銃夢』を再度作り上げるのは、正直不可能に近いと思うのです。

しかしどうも、原作を先に知っているとその視点で確立される、と言う現象は今も昔も変わらんようで。
このOVAが出た当時の評判は、ぶっちゃけ賛否両論
その主な理由として挙げられる2点が、原作シーンのカット具合、オリジナルキャラクターの参入です。
『銃夢』の漫画は序盤にマカク編、ユーゴ編、モーターボール編とストーリーが続いていく訳ですが、本OVAはマカク編の要素であるガリィが戦いに赴くきっかけを少しばかり取り入れた上で、ユーゴ編にて終わらせると言う再構成を行っています。
そして、その中に元々ザレムの住民、現在は追放された女性医師「チレン」をオリジナルキャラクターに加えていました。
上記の「改変」こそ、原作に慣れ親しんでいた身なら、受け入れにくい方もいたのは確実
チレンのザレムと関連した葛藤は詳しく描写されていないし、ベクターやイドの性格も原作と少しばかり異なっています。
このOVAが出た当時、漫画は3巻までしか出てなかった事実も大きいのでしょう。
確かに原作ファンの方がおっしゃるように、中途半端な部分もあるのは否めません。

しかし、その事実は決して「再構成」自体が下手だった事の証明にはなりません。
私は原作漫画を購入したので、違いも充分把握しているのですが、ユーゴ編で終わらせる事を基軸としている故か、このアニメ版は全体の構成が一本の軸として確立しているのが好印象なのです。
例えば、原作はマカク編でガリィと言う人物像を知っている故、ユーゴに恋してしまう過程がやや突発的な印象も否めないのが正直な所
しかし、本作ではマカク編とユーゴ編を同時並行して物語を進めているので、違和感をあまり感じません。
ガリィがハンターウォーリアを志す理由も、ユーゴとの会話によって「自己」が芽生え始めてきた結果と言うのを、少ない描写で端的に説明していました。
そして、オリジナルキャラクターであるチレンはガリィの女性性を表す対比として、不十分でありつつ不必要ではない、正に「深み」を齎すキャラクターとしての側面も描かれています。
原作通り、原作通りじゃないと言う前に、当時出ていたのは3巻までと言うのを考慮に挙げるなら、本作は充分な出来であると考えられるのです。

総じて申し上げるなら……
個人的に気に入っているこのOVAは『銃夢』の世界観の一端を垣間見る産物として、非常に素晴らしい作品です。
ガリィとユーゴのガールミーツボーイを求める人にも、良質な物語として必ず心に残るかと思われます。
ただ、原作を既に知っている方はメディアの違いを理解して観る事だけ、念頭に置いておきましょう。


最後に少しばかり戯言
本作を観終わって、私はとある神話を思い出した次第でした。
とても有名なギリシャ神話、イーカロスの物語です。
王の不興を買って幽閉されてしまうダイダロスとイーカロスの親子
彼らは蝋で鳥の羽根を固めて翼を作る事によって、空を飛んで脱出する計画を立てました。
結果は無事に成功、舞い上がったイーカロスは自由自在に空を飛び、蝋が熱で溶けてしまうので太陽に近付いてはいけないと言うダイダロスの忠告を無視
自らを過信したイーカロスは、太陽にも到達出来るという傲慢さから、太陽神ヘリオス(アポロン)の元へ飛んでいきます。
その結果、彼は熱によって蝋を溶かされ墜落死したと言う物語

私はこの神話を初めて聞いた時、少しばかり憤りを感じた事を憶えています。
太陽の熱で溶けて死んでいったと言う描写に、神の記述を付け加えた事に、何か納得できない物を感じました。
傲慢なのは寧ろお前(神様)の方だろ、と矛盾を突きつけたくなる心境だったかと思います。

しかし、本作を観た後で、この神話に対する見方は変わったのです。
イーカロスは短い時間でも、自由自在な翼を手に入れる事が出来て、幸せだったと。
何故なら、夢には例え届かなくとも、彼の翼が飛んだ情景は確かに輝きを放ったから。
翼を無くしたガリィの翼として、ザレムを求めた少年ユーゴ
翼を手に入れられなくても、ガリィに認められた少年ユーゴ

「キミに会えて、良かった」

翼が無くても、彼は天使を愛した。
翼を無くしても、天使は彼を愛した。
「くず鉄街」にも「ザレム」にも無い世界
新しい世界、2人だけの世界
それを、彼等は少しの間でも作れたのです。
私は、それだけで、充分幸せな結末だと思います。
-----------------------------------------
Oh,Just once
思いを告げ 涙零せればいい
Oh,Just once
宇宙の海で 夢を見られればいい

Oh,Just once
壊れるほど 強く抱いてほしいの
Oh,Just once
ぬくもりだと 思えたなら 砕け散ってもいいから
……女の子として

『銃夢』ED「CYBORG MERMAID」より抜粋
-----------------------------------------
{/netabare}


P.S.
『銃夢』に興味をお持ちの方は
『銃夢』愛蔵版(YOUNG JUMP愛蔵版)全6巻→『銃夢Last Order New Edition』全12巻→『銃夢 火星戦記』既刊6巻(以下続刊)で購入するべし。
『銃夢』愛蔵版(YOUNG JUMP愛蔵版)は、色々な設定資料やら裏設定やら外伝やらが入った正に完全版
最終巻は、OVAで描かれなかったモーターボール編が少しばかり映像化されたDVDも付属しています。

また上記の流れとは別に、最初の『銃夢』全9巻(ヤングジャンプコミックス)は、これ単体で完結しています。
結末に納得いかなかった作者が、新たに作り出したのが上記の流れであり、取り敢えず完結作品を読みたいなら、このヴァージョンだけ読めばOK
最後が気になる方は、本作の最終巻だけ買いましょう。

俺?
俺は全ver買っちまったがな(泣)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 8

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

今、ハリウッドで実写映画化される意味

。。。。は、正直言ってないと思います。

80年代から始まるサイバーパンク作品は日本では「AKIRA」や「攻殻」の講談社が始めたので、集英社も対抗馬として出された感じ。しかし、正直「AKIRA」や「攻殻」より娯楽感が強く内容が薄いです。

というよりも、既に数多くのサイバーパンク漫画があったので二番煎じ感が強いと言った方が良いかもしれません。

キャラクターデザインもまたこの頃特有のクセが強い感じなので、人を選ぶ感じもするので、今正直、ジェームズキャメロンが200億円の大予算で作ってもアメリカは愚か日本でも当たらないでしょう。

僕は一応観ますけどね。(笑)

アリータ:バトルエンジェル視聴感想 

さすがはジェームズキャメロンがプロデュースしているだけあって、お金のかかった超大作でした。話の筋も最低限ねじ曲げずに、漫画のままのストーリー展開と、クリストフ・ヴァルツや、ジェニファー・コネリー、 エドワード・ノートンなどのハリウッドのアカデミー賞クラスの俳優を連れてきているところが日本の漫画作品といえど、手抜きしてない感じでした。それは素直にすごかった。

後は原作以上に「フィジカル(肉感的。肉体的)」なのがさすがハリウッドスタイルというところで、リアルでアメコミタッチなのもそうですが、オタク臭さが少なく、モーターボールなどのスポーツ描写や恋愛要素は原作以上にフューチャーされています。これは文化の違いかも知れないですね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 7

61.6 14 1993年度アニメランキング14位
アルスラーン戦記 汗血公路(OVA)

1993年10月21日
★★★★☆ 3.3 (12)
48人が棚に入れました
人気作家・田中芳樹のファンタジー戦記を原作とした劇場用アニメ2作から引き続き、OVAに舞台を移して制作されたシリーズ通算第4弾。 王都エクバターナ奪還に向けて進軍を続ける、かつて祖国を追われたアルスラーンを中心とした王太子軍。各地に檄を飛ばした彼の下には続々と精鋭が馳せ参じ、敵対するルシタニアの軍勢を次々と突破していく。そこに軍師ナルサスの知謀も加わり向かうところ敵無の様相だったが、敗残兵の悲惨な末路を目にしたことで心優しいアルスラーンの表情は曇っていく……。 正味30分弱の内容ではあるが、ノベル第4巻の内容をダイジェスト風にまとめてある。

61.5 16 1993年度アニメランキング16位
ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画(OVA)

1993年7月23日
★★★★☆ 3.3 (33)
193人が棚に入れました
新たな地球の神・デンデが地球に生命細胞を破壊するデストロンガスが増幅していると気づいた。ミスターポポからこの事を知った孫悟空達は地球の危機と知り、デストロンガス発生装置を破壊することを決意する。

計測不能 17 1993年度アニメランキング17位
らんま1/2 (OVA)(OVA)

1993年10月21日
★★★★☆ 3.7 (8)
67人が棚に入れました
TVシリーズの完結を惜しむファンの後押しもあり、放送終了から1年後にまずは全6巻という触れ込みで制作されたOVAシリーズ。 普段から乱馬に首ったけな美少女シャンプー。しかし彼女が女傑族の秘宝である「反転宝珠」を身につけてしまったことから突如態度が豹変し、邪険に扱われてしまう。その宝珠は愛憎の方向性を真逆にする作用があるのだ。これまでは言い寄られて迷惑顔をしていた乱馬もこれにはカチンときて、いつもとは正反対にシャンプーへ執拗なアタックを繰り返すが?(vol.1) 全6話中、まだアニメ化されていない原作のエピソードとオリジナルストーリーを半々の割合で取り扱っている。それぞれ原作ものはギャグっぽく、オリジナルに関しては恋愛要素を強めにと色分けがしてあった。

計測不能 17 1993年度アニメランキング17位
天地無用!魎皇鬼スペシャル 番外編「お祭り前日の夜!」(OVA)

1993年9月25日
★★★★★ 4.1 (6)
49人が棚に入れました
90年代を賑わした人気OVAシリーズの特別編。通常エピソードより若干尺が長い。 平凡な少年・柾木天地の元へ宇宙から色々なタイプの美少女が押しかけてきて、てんやわんやの末に一応の平和が訪れた現在。それぞれ天地を慕う女宇宙海賊・魎呼と異星の皇女・阿重霞は、今日も今日とていがみ合ってばかりだ。どちらが先に天地のハートを射止めるかを競い、ふたりは少女漫画を参考に的はずれなアプローチを仕掛けるが……? OVAの第一期と第二期を繋ぐ内容となる本作は、激しいバトルが繰り広げられた前回からはがらっと様変わりして日常のドタバタが中心に描かれた。ただし、人気ヒロイン砂沙美絡みで、新たな展開を予期させる場面も意味ありげに挿入されていたりする。

計測不能 17 1993年度アニメランキング17位
人魚の傷(OVA)

1993年9月24日
★★★★☆ 3.5 (9)
45人が棚に入れました
高橋留美子の描く連作ホラー漫画の一編を、先の『人魚の森』に継いで2年ぶりにOVA化。 人魚の肉を口にしたせいで不老不死の身となってしまった湧太と真魚。元の体に戻るため当て所なく続く二人の旅は、一人の少年との出逢いにより中断を余儀なくされる。その少年・真人は彼らと同じ身の上であり、死に別れた母の身代りを仕立てるためにこれまで何百人もの女性に人魚の肉を食べさせていた。その多くはなりそこないという異形と化していたが、元から不老不死である真魚の存在を知ると彼女を手に入れるため、邪魔な湧太の首を斬り落とそうと迫る。 湧太=山寺宏一、真魚=高山みなみという配役は前回と同じだが、スタッフは制作会社も含めてほぼ総入れ替えとなった。

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

高橋留美子が描く「ポーの一族」

高橋留美子は鳥山明と同じくもともとパロディ畑の漫画家で、ちばてつやや梶原一騎などの男子的熱血と萩尾望都や竹宮恵子などの耽美系少女漫画を「茶化す」立場の漫画家だった。

しかし、こと短編や中編になると作家性を全面に出し、それこそ往年の少女漫画のオマージュを捧げることをする。

特に、この「人魚の傷」は萩尾望都の「ポーの一族」をそのままと言って良いほどプロットをまんま拝借し、リメイクという形で出している。

なんだかんだで茶化しながらも、「少女漫画」や「SF」に対する深い愛情が見え隠れする作品です。

ちなみに萩尾望都作品と違って、アニメ化作品はOVAも含めて出来がいい数少ない漫画家だと思います。本人がまたアニメオタク世代だからかもしれないですけどね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 12

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

二人の旅は続く・・

1993年9月発売、全46分。人魚の森OVAの続編。
2003年TV版でリメイクされ放送されている。

同タイトルの原作を基にアニメ化した作品で、
基本的な雰囲気やエピソードは同じ。
展開や台詞まで被っているものが多く含まれ、
原作を重視しているようですが、途中に原作
には無い設定や展開が有る。R指定なし。

作画はサスペンスホラー風の雰囲気が出ている。
声優はあまり上手とはいえない人が多く感じた。
音楽等雰囲気が良く出ていて良かったと感じた。

監督・作監・制作会社が違い、キャラデザや
全体の雰囲気に若干違いが有る。

湧太 - 山寺宏一
真魚 - 高山みなみ
真人 - 原田優一(子役)
美沙 - 高島雅羅
雪枝 - 井上喜久子
春代 - 峰あつ子

投稿 : 2024/06/08
♥ : 3

計測不能 17 1993年度アニメランキング17位
仮面ライダーSD 怪奇クモ男(OVA)

1993年3月22日
★★★★☆ 3.7 (8)
44人が棚に入れました
特撮番組「仮面ライダー」シリーズのヒーローや怪人たちをSDキャラクターにした『仮面ライダーSD』。コミックや玩具などで幅広く展開された同作だが、このOVAもそのメディアミックスの一環として制作されたもの。ちなみに本作の怪人であるクモ男は、本家『仮面ライダー』第1作の第1話に登場した敵。 みんなから“おやっさん"と慕われている初老の立花藤兵衛とともに暮らしている正義の戦士SDライダーズ。だがそんな彼らの前に、悪の巨大組織グランショッカーが出現。グランショッカーは最強の改造人間を生み出すため、世界中の優秀なスポーツマンを拉致していく。そしてその魔の手は仮面ライダーBLACK RXが憧れる少女ミチルにも伸びた……。 本作のトピックは本家「仮面ライダー」シリーズの育ての親でもある脚本家・伊上勝の息子・井上敏樹が脚本を担当した点。平成「仮面ライダー」シリーズでも活躍の井上だが、このOVAは彼が携わった初の「仮面ライダー」でもある。なお本作の立花藤兵衛は、実写版と同じ小林昭二が演じた。

計測不能 17 1993年度アニメランキング17位
BAD BOYS(OVA)

1993年9月25日
★★★★☆ 3.7 (5)
39人が棚に入れました
累計2000万部以上のベストセラーとなった、人気漫画家・田中宏の代表作のOVA化。その第一弾。 広島市では、数百に及ぶ暴走族チームが覇権を掛けて争っていた。そんな折、金持ちの息子・桐木司はぬるま湯のような日々から脱却するため、暴走族の世界に飛び込む。そこで司が出会ったのは、それぞれ一匹狼のライダー・石見エイジ、川中陽二、中村寿雄たち、そして不良少女の由本久美だった。族の抗争の中、人質にされた久美を救出に行ったり、次々と窮地を潜り抜けていく司。そんな彼の中で、秘められた凶暴性と常人を超えたケンカの強さが、次第に目覚めようとしていた。 先行のOVAシリーズ『湘南爆走族』の大ヒットを背景に、東映ビデオが企画制作した同路線作品。監督は、サンライズのロボットアニメ諸作で各話演出などを担当した関田修が務める。

計測不能 17 1993年度アニメランキング17位
ドラゴンハーフ(OVA)

1993年3月26日
★★★★☆ 3.7 (6)
36人が棚に入れました
主人公ミンクはドラゴンと人間のハーフであるドラゴンハーフ。アイドル騎士ディック・ソーサーに一目ぼれするが、ソーサーはドラゴンスレイヤーであるためにこのままでは決して結ばれない。ピド=ポーションという人間になるための秘薬を探しにミンク、ルファ、ピアの3人で冒険の旅に出発するが、ピドの街は大魔王アザトデスに支配されピド=ポーションも独占されていた。人間になるための冒険を続けるうちに大魔王アザトデスと、その一族を戦うことになる。

計測不能 17 1993年度アニメランキング17位
魔物ハンター妖子3(OVA)

1993年4月11日
★★★★☆ 3.6 (4)
32人が棚に入れました
美少女伝奇アクションとして90年代前半に高い人気を誇った、OVAシリーズ第三弾。 妖子がある晩、夢に見たのは絶世の色男・美龍からのプロポーズ。妖子はただの夢だと思っていたが、突然招かれた異世界で美龍の存在を確認する。そして、美竜が龍王によって宝珠の中に閉じこめられたことを知ると、彼を救出に向かう。見事恋が成就すれば、処女にしか務まらない魔物ハンターの職務から解放されるかも? そんな願いを胸に抱く妖子は、戦いの中で同じく龍王に封印されていた柳姫を助けた。彼女と美龍の関係とは? 発売当初はシリーズ最終作としてアナウンスされていだけに、アクション&お色気共に見応えある一作に仕上がっている。

計測不能 17 1993年度アニメランキング17位
NG騎士ラムネ&40DX ワクワク時空 炎の大捜査戦(OVA)

1993年6月23日
★★★★☆ 3.9 (5)
31人が棚に入れました
TVシリーズの好評を受けて制作されたOVAシリーズ第二弾。 ダ・サイダーの元に、セクシーな双子姉妹・マウンテン・デューから救いを求める水晶球が届けられた。相棒にラムネスもさそい下心まる出しで彼女らの待つパフパフ宮殿に駆けだしていくが、行く先には同じく水晶球に導かれた凶暴な宇宙山賊が。そしてさらにやっかいなのは、ラムネスとダ・サイダーの恋人であるミルクとレスカが嫉妬全開で追跡してくることだった! 全3巻で綴られる本作は、発売当時の変身美少女戦士ブームを反映してヒロインである「聖なる三姉妹」もそれぞれセクシャルな(?)コスプレ姿を披露。OVA前作のラブコメ路線から趣を変え、よりギャグに特化した内容が楽しめる。

計測不能 17 1993年度アニメランキング17位
モルダイバー(OVA)

1993年2月25日
★★★☆☆ 3.0 (3)
30人が棚に入れました
発売当時一大ブームだった、変身美少女アクションを主題とするOVAシリーズ。 時は近未来。マシンガル教授を名乗る謎の怪人が、巨大メカや物質転送装置を使って派手な強奪を繰り返していた。ただし盗む物はなぜか、この時代において骨董となった機械製品ばかり。そんな横暴を許すまじと立ち上がったのは科学者のタマゴ・大宇宙寛。彼はひそかに、無敵のパワーと堅牢な装甲を誇るスーパーヒーローへと変身するユニットを開発するのだった。しかし寛の妹・未来はそれを横取りして自分好みにカスタマイズし、強くて可憐な「モルダイバー」として活躍することに! 人気アニメーター・北爪宏幸がキャラクターデザインと監督を兼任。SF味豊かな作風は他のスーパーヒロインものと一線を画した。人気声優ゆかな(当時・野上ゆかな)のデビュー作としても印象深い。
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