1991年度に放送されたアニメ映画一覧 40

あにこれの全ユーザーが1991年度に放送されたアニメ映画を評価したーデータを元にランキングにしました!
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年代別アニメ一覧

72.1 1 1991年度アニメランキング1位
機動戦士ガンダム F91(アニメ映画)

1991年3月16日
★★★★☆ 3.8 (462)
2546人が棚に入れました
宇宙世紀0123年、シャアの反乱から約30年が経った時代。大きな戦乱も無く平和な世界の中、人類はその大半が地球から月までの軌道に設置されたスペースコロニーに移住し、地球連邦政府という国家の枠組みを超えた全地球規模の組織に統治されていた。しかし、地球連邦政府の疲弊・腐敗から、秘密裏にコスモ貴族主義を掲げる軍事組織クロスボーン・バンガードが設立され、スペースコロニー「フロンティアIV」を急襲する。その最中、民間人の少年 シーブック・アノーは襲撃から避難するために、友人達とともにコロニーを脱出するが、同行していた内の一人 セシリーが連れ去られてしまう。近隣のコロニー「フロンティアI」に辿り着いた一行は、地球連邦軍の宇宙練習艦スペース・アークに保護される。艦内にはF91と名付けられた整備中の新型MS(モビルスーツ)があった。混乱の中成り行きでF91で出撃することになったシーブックが戦場で対峙したのは、クロスボーン・バンガード軍のMSビギナ・ギナに搭乗していたセシリーだった…。

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

第2次ネオジオン抗争から30年、スペースノイド達の戦いが勃発する。

1991年公開の劇場用アニメ 115分

原作監督脚本 冨野由悠季 脚本 伊東恒久 キャラデザ 安彦良和
メカデザ 大河原邦男 制作 サンライズ 

逆襲のシャアの27年後を描いた機動戦士ガンダムF90は1990年にコミックとプラモで展開した。
このガンダムF90はモビルスーツの小型化が特徴で劇場版と近い規格。
この直後の年代を背景にしたのがスーパーファミコンソフト「機動戦士ガンダムF91フォーミュラー戦記0123」で、
劇場公開の直前に新兵器「ヴェスバー」のお目見えとなったようです。
ただしスピンアウト。

さらにその3年後、宇宙世紀0123年が本作「F91」の舞台で、
劇場版「逆襲のシャア」以前の登場人物は一切登場しない。

「機動戦士ガンダム」劇場公開10周年記念作品ですが、
一年戦争から40年後、逆シャアからは30年後です。
1クールつまり12話分の構想を劇場用に変更したらしいので少し駆け足気味に感じます。
時間にして6話=120分くらいなので、半分に縮めた感じでしょうか。

地球を破壊する可能性のある人類は、地球と月のあいだにあるコロニーに移住し、
地球連邦政府の名のもとに統治される。
この確約はまたしても破られ、特権階級は地球へと戻っていった。
スペースノイドたちはこの腐敗を断ずるために軍事組織「クロスボーンバンガード」を造り地球連邦政府と対立する。

シーブック・アノー CV辻谷耕史 ガンダム開発者の息子 民間人
セシリー・フェアチャイルド CV冬馬由美 クロスボーンの貴族の娘

本来は対立する立場ではないが、セシリー(ベラ・ロナ)の実の父カロッゾ・ロナ(鉄仮面)が、
コスモ貴族主義の急先鋒として地球や月の「重力に縛られた人類」を滅亡させようと企んだため、両陣営に分かれる。

劇場版のストーリーは主に、シーブックとセシリーの運命の戦いから、まあ予定調和へのスムーズな流れで、
当時としては非常に高い作画レベルのロボット戦闘アニメではあります。

冨野ガンダムサーガ全体の流れとしては「逆襲のシャア」と「機動戦士Vガンダム」をつなぐ時代ではありますが、
冨野氏の主張した「Vガンダムは観てはいけません」により宙に浮いた感じです。

Vガンに続くのが∀ガンダムで、発表順に観れば一番良いのでしょうが、
どれをどんな順番でお勧めすればよいのか難しいです。
それでも、日本アニメ史上に燦然と輝く長期シリーズの全貌はいつかは整理して、
いや、それ以前に自分が理解できていなくてはどうにもなりませんね。

今回は20年ぶりの視聴でしたが、まだ難しいと感じました。
この作品にも延々と続編があるようで、
「機動戦士クロスボーン・ガンダム」では、シーブックはキンケドゥ・ナウと名乗っていたりします。

残念ですが、シーブックの物語の理解は私には難しいようです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 27
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

「F91」の「F」(フォーミュラ)は当時「F1グランプリ」が人気だったから?「91」は製作が1991年だから?・・・と勝手に解釈・・・えーっとロボ物:第8弾

「ファーストガンダム」と「Z(ゼータ)ガンダム」
「逆襲のシャア」を観てからの視聴
「ZZ(ダブルゼータ)」は未視聴です
その他
「ユニコーン」1話~4話
を参考までに視聴

時は宇宙世紀0123年
逆襲のシャアの舞台となった
「第二次ネオ・ジオン抗争」(宇宙世紀0093年)から30年後です


物語の背景となるのは
「地球連邦」と貴族主義を理想とする軍事組織「クロスボーン・バンガード」の抗争
っていうか
いつものごとく地球連邦側と一部コロニー側の諍いです

前作の「逆シャア」からのお話の繋がりはほとんどなく
共通しているのは
年号の「宇宙世紀」と「スペースコロニー」(コロニー公社)があることくらい

また
「貴族主義」というものを意識してなのか
コロニー内の建物が古めかしいデザインになっていたりして
時代のギャップというより
時代の後退を感じてしまうほどです

超独占モビルスーツ製造メーカー「アナハイム・エレクトロニクス社」も
なりを潜め
変わって
サナリィ(S.N.R.I.: Strategic Naval Research Institute, 正式名称:海軍戦略研究所(かいぐんせんりゃくけんきゅうじょ))(wikiより)
という組織が
モビルスーツの製造メーカーとして台頭しています


お話は全体的に"ローカル"なお話で纏まってます

個人的な解釈になりますが
逆シャアまでのガンダムシリーズは一貫して「戦争」や「戦場」
そして「政治的背景」を中心とした
壮大なストーリーの展開で
それだけでおなかいっぱいになっていたのですが
本作品はちょっとばかり違ってます

お話のメインとなるのは「家族」
「家族スケール」のお話といったほうがいいのでしょうか
戦争の大局的なものや
組織の構図などの小難しい描写はあまり表に出てきません

主人公「シーブック・アノー」のお母さんが{netabare}モビルスーツの開発技術者という{/netabare}立場や
ヒロイン「セシリー・フェアチャイルド」は{netabare}貴族の娘{/netabare}という立場が
お話に深く関わってきます

しかも
ともに複雑な家庭環境

特にセシリーのほうは
{netabare}貴族という家柄であり
お祖父さんとお父さんがともに
クロスボーン・バンガードの偉い人
しかも
お母さんが浮気して駆け落ちまでしてる{/netabare}

戦争してる場合なの?って
ツッコミ入れたくなるくらい
ドロドロしてて
まるで昼ドラのようです


戦闘シーンや戦況については
クロスボーン・バンガードの超悪モノっぽいモビルスーツと
地球連邦のそれなりに正義っぽいモビルスーツで
私のような素人にも付いていけるレベル
なにより
上層部(特に地球連邦)の難しいお話があまりなく
分かりやすい内容となっています

ただ
最初の方での
人が亡くなるシーンは
少々違和感を感じました
爆風で飛ばされて壁に激突して・・・とか
モビルスーツが撃った機銃の薬莢が頭に当たって・・・なんて
いい言い方が見当たらなくて申し訳ないのですが
とてもあっさりと・・・
流血はありません
目を開けたままの死の描写に
少しばかり
悲惨さが感じられます


さて
モビルスーツについてですが
「逆シャア」までのものと比べると
外見がとても変わっています

一番は小型化

これまでの"大型化"のトレンドはなくなり
全体的に小さくなっています

ファーストに登場したガンダムは全高は18mほど
それが逆シャアに出てきた「νガンダム」は25mほどまで大きくなっています
(νガンダムは「ファンネル」っていうおまけがついてるからちょっと大きい)
しかし
本作に出てくるF91は約15m

作中でシーブックがガンダムに乗り込むシーンを見たら
明らかに小さくなっているのが分かります

その他
見た目の特徴としては
「ビームシールド」の採用と
「モノアイ」がなくなったこと

ビームシールドはそのまんま「シールド」(盾)が
ビームで出来ていること
必要なときにだけ出して使うことが出来るので
軽量化や狭いところでの運用に威力を発揮するそうです

もう一つの「モノアイ」とは
モビルスーツ(特に敵方)の特徴であった
「ひとつ目」のこと

このモノアイ
正義(地球連邦)と悪モノ(敵方)を区別する目印的なもので(厳密に区別はされていません)
私もこれを頼りに戦闘シーンを見ていたのですが
その目印がなくなってしまいました
そのためなのでしょうか
本作品の敵方(クロスボーン・バンガード)のモビルスーツは
ファーストガンダムの頃ぐらいに悪モノっぽいデザインになってます


肝心の「ガンダム"F91"」という名前についてですが
作中での最初の呼称は「F91」という"型番"だけでした
(本作品が1991年制作なので"91"になったと推測いたします)
しかし
{netabare}お話の中で誰かがF91の顔の形を見て
「昔こんな顔のモビルスーツあったね~」
「あ~、ガンダムって言ったね」
「これ、ガンダム"F91"ってコードにしよう」って流れで
名前が「ガンダム」{/netabare}になってしまったなんて・・・

ネーミングにもドラマがあるんですね

やっぱり「ガンダム」・・・
深いですね~


総括して
前ストーリーの「逆襲のシャア」から30年後
「ファースト」からは約40年後のお話ですが
ここまでストーリーを切り離すと
なんだか世界観まで変わってしまったような感じもします
でも
ストーリー自体が分かりやすいので
ガンダムシリーズ初見の方でも案外楽しめると思います

個人的には
この「F91」の存在を認識した上で
ファーストから視聴しながら
「ここから30年後40年後はどんな風になっているんだろ?」って
想像するのも
楽しみ方としてアリかも

投稿 : 2024/06/08
♥ : 18

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

正当なるリメイク、ネクストガンダムだったはずが・・

バンダイが金がいまいち儲からないってことでTVシリーズ化を反故にしてモメた作品。もう逆シャアで熱も最高潮だったし、われわれ子供はSD最高潮だったし・・
スーファミでてゲームが戦国時代の終焉。そりゃプラモはかわないわなぁ。
わたしはデナン(デッサ)系は好きでCV機は全部買いましたけど・・。

体制派、反体制派どことじゃなく話のスケールもキャラクターもwめちゃくちゃにになった逆シャアを忘れて、旧作(ファースト)スタッフを集め新たな世代のガンダムを描いた本作。
ガンダムってどういう話だったのか、なにがいいたかったのか見つめなおしている気があります。
主人公がシーブック(見本、お手本)というくらいキャラクターにクセがなく見やすい。NTだけど逆シャアまでと違い、エスパーじみてなくリアリティがある。
もともともTVで予定してたので詰め込み感はハンパないです。劇場で見たときはもっと短く意味不明で絵も汚かった。
ストーリー自体は逆シャア以上に面白く、戦闘演出はあいかわらずかっこいい。それまでの作品に比べケレンミ溢れる演出が軽くて程よい。
ガンダムらしく残酷な描写も多いがちゃんと単品で完結してるし希望と救いがある。
いまさら不可能だろうがCVガンダムとは少し違う、TVシリーズでの展開を見てみたかったです。


余談として、ファーストの小説版はあまりにも有名ですが、F91もなかなかどうして・・。
ご本人は文才がないというがw
小学校の図書室の本に転がってたおしえてえらい人的な本では『ガンダムなんか作りたくない』とか書いてたオッサンがファーストのあとがきでアツいことをかいてる・・。私は??!!

F91はシーブック、セシリー双方の家庭の事情が書かれています。現実に親が離婚した友人が数人でてきたりするわけで、その理由はさまざま。
しかたなく離婚した、おジャ魔女のあいこちゃん的な、アノー家の子供を愛する両親が妙にリアル。、『望まないで作った子ではないでしょう?』みたいな台詞が20年近く経った今でも頭に残っています。

そんな大人の事情を教えてくれた本作でした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 14

69.7 2 1991年度アニメランキング2位
老人Z(アニメ映画)

1991年9月1日
★★★★☆ 3.7 (213)
1037人が棚に入れました
看護学校に通うハルコはボランティアで高沢老人の介護を行っていたが、高沢が最新型介護ロボット「Z-001号機」のモニターに選ばれ、お役御免となってしまう。見舞いに行った先でチューブだらけになった高沢の姿を見てショックをうけたハルコは高沢を助け出そうとするが失敗。実習先で知り合ったハッカー老人らに助けを求めるが…

声優・キャラクター
松村彦次郎、横山智佐、小川真司、近石真介、辻谷耕史
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

気分はもう戦争

北久保弘之監督、原作大友克洋、
キャラクターデザイン江口寿史、
錚々たる制作チームで送るSF活劇。

高齢化社会により独居老人は増える一方で、
ペンダント式新緊急通報体制はパンク状態。
厚生省は明るい長寿計画を謳い、
次世代の新事業として自己増殖機能を持つ、
第6世代コンピューターを介護に導入した。

老人介護をテーマにした活劇ですが、
独居老人と取り巻く環境をコミカルに描き、
社会風刺でありながらその軽薄さも浮き彫りにする。
{netabare}やがて女子大生やマスコミを巻き込み、
バイオコンピューターが暴走を始め大事件に。{/netabare}
怒涛のメカアクション・デザインは匠の技です。

あまり考えなくて良いのです。
コメディとしては十分の出来でしょう。
破天荒な物語ですが、
軽快な構成ですのでサクッと見れます。

空虚で軽薄な時代の空気も良く表れている。
全てを真に受けてはダメなのだろう。

老人Z、世界を粉砕してくれ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 42

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

浅薄だがおもしろい、そんな歪なアニメ映画

1991年公開のアニメ映画。
監督:北久保弘之氏、
メカニックデザイン:大友克洋氏、キャラクターデザイン:江口寿史氏
作画を担当しているのも、今敏氏、沖浦啓之氏、黄瀬和哉氏、井上俊之氏
鶴巻和哉氏、松本憲生氏等々数え上げればキリがない程超豪華スタッフです。

「簡単なあらすじ」
看護学生の三橋晴子がボランティアで看護している寝たきり老人の高沢喜十郎は、
ある日突然日本政府の推進する最新型介護ロボット「Z-001号機」のモニターに選ばれる。
体中チューブだらけの高沢に胸を痛める晴子。
そんな中介護ロボットは暴走していくことになる・・・。

*現在においては看護と介護の違いは明確化されていますが、
ここではほぼ同義語として取り扱います。

さて、私が本作を観終えた直後の率直な感想を述べると、
アニメーションとしてはおもしろいと思う・・・
けれども、一体何なのこの作品? 何が言いたいの? そもそも何の為に作ったの?
と狐につままれたような気分になりましたw

本作を視聴する前は当然介護問題を取り扱った作品だろうと想定しているわけです。
劇中でも「愛のある看護でなければいけない」的なことを晴子が発言していたので、
ああ、そういうメッセージ性の作品なんだと思っていたんですけど、
テーマ性、ストーリー性、舞台設定、キャラ造形、さらには話のオチに至っても、
その全てが浅薄極まりなく、もうペラッペラですw
本作を観終えて、「介護問題について深く考えさせられた」なんて言われた日には
真顔で「は???」と聞き返してしまうレベルw

高齢化社会が進んだ現在において介護問題は当時とは比較にならない程深刻化しています。
家族の認知症介護の経験者、あるいは現在介護している立場の方からしたら、
本作は極めて不愉快なものに映るかもしれません。

高沢をどこか小馬鹿にしたかのような描写、
高沢の願望の為に介護ロボットとして暴走し、周りに迷惑をかける描写、
劇中にアーパーギャル(死語)などという言葉が出てきましたが、
晴子含めアホな学生たちの軽佻浮薄な言動、
ご都合主義にも程があるだろうという登場人物の存在等々
本作の欠点は数え切れない程ありますし、
見る人によっては不謹慎だなんて言う人もいるかもしれません。

しかし、アニメーションとしては結構おもしろいw
何故ゆえにこんな歪な作品が出来上がったのかその背景に興味をそそられました。
それで、ちょっと調べてみたんですけど、
「アニメ監督・北久保弘之氏、『老人Z』の当時のエピソードを語る」という
Twitterのつぶやきがありました。興味があれば是非ご覧になってください。

この北久保弘之氏のつぶやきを要約すると、
飲み屋で酔っ払った北久保弘之氏と大友克洋氏がノリと勢いで作った企画を、
プロデューサーに持ちかけたら、よもや企画が通ってしまって、それで作るはめになったとw
売れる企画って何だ?→売れるといったらロボットものでしょ!!
→最強のロボットの操縦者が逆に寝たきり老人だったらおもしろくね?
→可愛いお姉ちゃんも必要でしょ→じゃあ、江口寿史さんに描いてもらっちゃう?(笑)
こんな感じだったのでしょうねww
それで、集められたスタッフは(もちろん今振り返るというのは考慮しても)超一流揃いだったので、
出発点がバカ企画とは思えない本格的なSF作品に仕上がってしまったとw

制作動機も不純ですし、見る人によっては不快感を与えるかもしれません。
前述したように不謹慎と捉える人もいるでしょう。
こういったブラックユーモアはエンターテインメントとして成立しづらいのが、昨今の風潮です。
それは、多少不謹慎だろうとおもしろければなんだっていいじゃん!という、
当時は当たり前のように受容されていた往年の❍ジテレビのようなノリが
もはや時代錯誤ということなのでしょう。

個人的にはこの程度のブラックユーモアなら許容できる範囲だと思いますし、
現在のあまりに行き過ぎた規制の掛け方は、表現する側にとっても窮屈でしょうし、
なによりも業界から活気を奪うので、如何なものかという思いはあります。

ちょっと話が逸れましたが、
本作を楽しむには、テーマ性? キャラ造形? 
そんなもんおもしろければなんだっていいじゃん!という
ある種バブリーなノリが必要なのかもしれませんね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 34
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

[酷評]なんちゃって介護風刺のSF老人活劇

制作はA.P.P.P.のオリジナルアニメ映画です。
ジャンルはSFです。
酷評なので、本作がお好きな方はスルーして頂ければ幸いです。


看護学校に通う晴子はボランティアで高沢という老人の介護を行っていたが、彼は最新型介護ロボット「Z-001号機」のモニターに選ばれる。
その後、高沢老人を見舞いに行った際にチューブに繋がれた痛々しい姿を見て、晴子は彼の救出を画策する。


原作・脚本に大友克洋氏、キャラクター原案に江口寿史氏、美術設定に今敏氏などの著名スタッフが携わった作品。
作品を数秒見れば分かると思いますが、老人介護問題を扱っています。

介護問題だからと言って、シリアスな感じで描いているわけではない。
コメディタッチが強く、笑える場面も多い。
しかし反対に、実験台にされる老人の描写が無駄に痛々しく、コメディとのアンバランスさを感じる。
ボケた老人をボケ要因にさせても、ただボケているだけっていうよく分からんことになるしw


「老人介護」を扱うと冒頭でありありと示しているので、もっと踏み込んでほしかった。
テーマは「心の通った介護の実現とは」でしょうけど、それが冒頭付近で完結している。
その後の展開は別にあってもなくてもテーマに直結しないのが無駄に感じた。
もっと言えば{netabare}暴走パニックものにする必要性が無い{/netabare}という事。
作品全体で綿密に描かなければ、テーマはテーマ足り得ません。
インフラ崩壊とかメカニックとか、大友さんがやりたいだけのような気がw


テーマ性を強めるために配置した(と思われる)ヒロインの晴子も微妙。
終始彼女は老人たちを第一に考えますが、映画の短い尺だとその極端な行動原理の掘り下げが無いだけに不自然。
ピーピー「おじいちゃん!」って騒いでいるようにしか見えないw
もっと柔軟なキャラ造詣とかも出来たんじゃないかなと。
そっちの方が話は動かしやすいでしょうけど。
これは実験台にされた老人にも言えるね。
各種キャラ造詣がどうも本作に不適切な気がする。


総括して、介護問題をやりたいのか活劇をやりたいのか、はっきりしなかったのが残念。
エンタメを意識し過ぎて、肝心なテーマ性が伝わってこなかったです。
厳しい批評になりましたが、どうしても社会派かぶれな作品は見る目が厳しくなるのでご容赦くださいw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 29

68.3 3 1991年度アニメランキング3位
うしろの正面だあれ(アニメ映画)

1991年3月9日
★★★★☆ 3.8 (12)
58人が棚に入れました
落語家・故林家三平夫人、海老名香葉子の同名原作を映画化した長編アニメーション。太平洋戦争を背景に、東京の下町に暮らす一家の温かな日常と、そんな家族を空襲でいっぺんに失った少女が悲劇を乗り越え自力で前へと進んでいく姿を描く。昭和15年、東京の下町・本所に暮らす8歳の少女かよ子。彼女の家は、5代続いた釣竿づくりの老舗“竿忠”。働き者の両親と祖母、そして妹思いの3人の兄に囲まれ、楽しい毎日を送るかよ子。やがて弟が生まれ喜びに沸いたのも束の間、日本はついに太平洋戦争に突入、一家の周囲にも暗い影を落としていく。その後昭和19年に入り、B29の来襲が頻繁になってきたことから、かよ子は一人で沼津のおばの家に縁故疎開するこになるのだった。

声優・キャラクター
三輪勝恵、池田昌子、野沢雅子、若本規夫、沼波輝枝、佐々木望

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

家族・幸せ・日常・命は当たり前ではないと思い出させてくれる。

「この世界の片隅に」「火垂るの墓」「アンネの日記」「風が吹くとき」「はだしのゲン」など直接的な戦場じゃなところでの戦争の悲惨さが描かれた作品がアニメ作品には沢山あります。ほとんど原作付きで原作者に戦争体験があるので生々しいですけど、どの作品もアニメ化によって更に生々しいものになっています。

 どの作品も正直見たくないです。けど、定期的にこういう作品に触れるようにしています。自分はどういう過去の上に今暮らしているのかを感じることができますし、逆に今後自分に降りかかるかもしれない可能性を意識しておけるからです。
 本作は、この見るのが辛い作品の中ではかなり見やすくはあります。悲惨さや感情の動きが少ないわけではないです。

 今、戦争が世界で起きていますが、残念ながら報道だと妙に現実感が欠如してしまいます。ニュース報道のやり方がバラエティ化したというのもありますが、やっぱり感情移入できないからかなあと思います。
 戦争どころか気象災害や震災ですら自分の周囲で起こらないと自分ごとにならないのが実感かもしれません。

 報道される現地の被災者は情報でしかありません。しかもそれが、MLB速報や犬猫のおもしろ動画と同じ枠で流れます。つまりそれは世界のどこかで起きている他人事です。
 ところが、アニメですと登場人物の生活に触れることで、追体験・感情移入につながってきます。つまり臨場感があり生々しく感じることができます。

 特に本作なんですが、90分映画の初めの60分近く疎開が始まるまではかよ子という少女の日常を延々と描写します。映画ですので起伏があって退屈はしないのですが、先入観なく見ていれば何を描いたテーマなのかわからないかもしれません。
 ですが、後半三分の一の展開。この映画構成における日常と非日常の断絶が見ているこちらを絶望に陥れます。だから結末の意味が深くなってくるのだと思います。

 変な言い方ですけど、ストーリーそのものは単純です。伏線といえば題名に関わることくらいです。ただ、家族という存在の大切さとか自分は家族によって生まれて生かされている、ということを忘れてはいけないということを強く感じます。

 そう、ポリコレで議論から抜けてるなあと思うのが、自分ひとりで生まれてきたのか?男女の営みと家族や地域の人間の努力の上に生きてるんだろう?と言いたいところです。
 自分の生命としての存在や、家族・先祖の生きる努力を否定してどうすんの?と。
 そして個人だけで幸福を論じるから、幸せが経済性やルッキズム、怠惰と安寧に帰結します。共同体、特に家族のために生きる人生だからこそ、どんな人間にも生きる意味と幸せの形があるというのを忘れてしまいます。そういう事もこういう映画を見て、思い出したいところです。

 少子高齢化は逆説的な言い方で誤解を招かないようにしなければいけませんが、戦争が長期間起こらない結果です。生命として子孫を残そうというモチベーションが低下して個人の生存が種の保存の本能を上回ります。

 今我々が言っている「閉塞感」の正体は長期の平和による贅沢病です。一人当たりのGDPがどうのこうの、日本はオワコンとか言っている人の言説はこれが感じられないので薄っぺらく感じるんだと改めて思います。
 一時流行ったトマ・ピケティのr>gという経済理論を見ればわかりますが資本家に富が集中するのは必然で、それを助長するのが消費=幸せと感じる社会です。それをリセットするのが戦争です。

 アニメそのものは90年代の非常に丁寧な作画です。そこは結構大事で感情移入の為にこのクオリティはとても役立ったと思います。
 
 総評すると、幸せ・家族・人権を考えるならせめて本作のような優れたアニメを見て、自分はどこから来て、今後どうなるかを考えたいところです。デオドラントされたハッピーエンドの作品ではなく、悲惨でやり場のない感情が生まれる作品といえるでしょう。

 23年8月現在で本作レビューが私が初めてというのもちょっと寂しいですねえ。「幸せ」「家族」の視点を変えて価値観をリセットするには、戦争ものはお勧めです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

68.1 4 1991年度アニメランキング4位
安達が原(アニメ映画)

1991年11月16日
★★★★☆ 3.8 (11)
30人が棚に入れました
 手塚治虫の『ライオンブックス』シリーズの1本である同名漫画をアニメ化した短編SFファンタジー。能の「黒塚」をモチーフにした、実験的色合いの強い作品だ。独裁者を倒すために活動していた宇宙パイロットのジェスは、政府に捕まり、はるか遠い流刑星に送られてしまう。彼の恋人、アンニー黒塚はそれをきっかけに反政府運動に身を投じるが、彼女もまた追われる身となり、小さな星に逃亡する。彼女は追手を殺し、その肉を喰らって、主人公の帰りを待ち続けるのだが…。

声優・キャラクター
辻谷耕史、伊藤美紀、沢りつお、石井敏郎、京田尚子、内海賢二

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

待ち続ける想いの深さと皮肉な現実 

手塚治虫原作による30分ほどの短編アニメ作品です。

舞台は、宇宙の片隅の忘れられた星でSFになっていますが、
能や浄瑠璃の演目である『安達ヶ原の鬼婆伝説(黒塚の伝説)』を
ベースにした、大人向けの物語です。

主人公は、宇宙調査官であるユーケイ。
ある星に1人で住んでいる人喰い魔女を始末せよ、
という大統領からの命を受け、
その星に降り立つところからストーリーは始まります。

宇宙船の残骸があちこちに残る荒野の先に魔女の住処をみつけ、潜入。
そこには噂どおりの老婆が居て、彼を招き入れ、食事をご馳走し、
寝床まで用意してくれるのですが、疑念が消えないユーケイは
家中を調べ上げるべく地下室へ・・・・そこで彼が見たものは・・
そしてその魔女の正体とは・・というお話です。 

訪ねてきたユーケイの顔を見た瞬間の魔女の表情で、
だいたいの先は読めてしまうものの、
魔女の意外な事実が明かされるシーンには、声優さんの迫真の演技に
涙が溢れ出して止まらず・・・参りました。

これがたった30分の作品だなんて。
あまりに濃い内容と、彼女の想いの深さと、物語の皮肉さに
1時間半くらいの映画を観たような後味がしました。

革命や独裁者に関しての件では、これまで何度となく作品の中で
社会批判してきた手塚氏独特の展開もあり、そしてそのことが何より、
この悲劇を生むことになった原因かと思うと
なんとも皮肉で、胸が痛みます。

彼の最後の選択は賛否の分かれるところかもしれませんが、
哀しく救いようがないけれど、僕としては納得できるラストでした。

この作品はおそらく、歳をそれなりに重ねた女性のほうが、
男性が観るよりもずっと心に響くものがあるのではないでしょうか。
ということで、ぜひ、40代以上くらいの大人の女性の方に
おススメしたい作品です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 20

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

あさましやはずかしのわがすがた

原作は手塚治虫の短編SF漫画。
能の演目である黒塚の伝説を下敷きにした物語。

主人公のユーケイは大統領の勅命を受け、ある星の魔女を始末することを命じられる。

黒塚については全く知りませんが、なかなか面白かったですね
物語は古典的でオチも読めてしまいますが、濃厚な30分でありました。
少々黒塚について調べてみたところ、大分脚色もされているようです
独裁と革命、権力者とそれに抗えぬ者・・・
社会批判の色も濃く感じられるところは手塚治虫らしさを感じました

真実を知ったのにも関わらず主人公は、現実には抗えず悲劇のうちに幕を下ろします
シチュー(スープ?)を素手でむさぼり食い、号泣するラストは心にぐっと来るものがある。
30分の短編映画としては素晴らしいアニメだったけど、ひどく救いようもない内容ではありますw

同じ黒塚を扱った夢枕獏原作の『黒塚 KUROZUKA』も見てみたいですね

投稿 : 2024/06/08
♥ : 7

しげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

権力の犬の悲哀

圧政を敷く政府に反抗してテロを起こした男が逮捕され、数百光年先へ流刑となる。流刑地に向かう途中で革命が成功し、男は国に帰るが、恋人はいない。革命政府の暗殺者となった男は革命政府に楯突く者を殺し続け、最後の標的である老婆が恋人の成れの果てである事を知る。

少し前に見た英国アニメのアニマルファームと内容が似ていますね。人間社会は正義だ平等だと振りかざしても、結局は私利私欲で動くのだと言う、どうしようもない結末です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 1

67.8 5 1991年度アニメランキング5位
おもひでぽろぽろ(アニメ映画)

1991年7月20日
★★★★☆ 3.5 (339)
1743人が棚に入れました
東京の会社に勤めるタエ子は東京生まれの東京育ち。27歳のある日、結婚した姉の縁で、姉の夫の親類の家に2度目の居候をしに出かける。山形へ向かう夜汽車の中、東京育ちで田舎を持つことにあこがれた小学生時代を思い出し、山形の風景の中で小学5年の自分が溢れ出す。

声優・キャラクター
今井美樹、柳葉敏郎、本名陽子、伊藤正博、寺田路恵、増田裕生、山下容莉枝、三野輪有紀、北川智恵子

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ん~「おもいでぽろぽろ」の味がわかる年になったか

ん~「おもいでぽろぽろ」の味がわかる年になったか、としみじみ感じ入った。小さい頃からジブリ作品をさんざん見てナウシカ、ラピュタのような冒険活劇にワクワクした自分としては、小品な本作のような作品の味わいがまだわからない年頃だった。しかし、日常系とかがありふれたジャンルになった現代で見ると、むしろ進んだ作品だったのかもしれない。


 とにかく目につくのが背景の良さ。流石の男鹿さん!としか言いようがない。新海さんとかのように美しすぎたり、フォトジェニックなタイプではなく、あくまで現実に忠実という感じである。


 しかし、田舎の風景の現実感があるしみじみとした味わいの素晴らしさ、郷愁の思い出の甘い味わい。どちらも見事としか言いようがない。特にツボだったのが小学生の頃の恋の思い出のところ。目立つ過ぎず、騒ぎすぎず、静かに世界を包んでくれている。


 もう一つのポイントが近藤喜文さんの作画。スッキリとしながらも、漫画的な表現に留まらない表情豊かさがあるキャラクターデザインの妙。大人の時のリアルに寄せた表情が良い感じで、幼い頃はスッキリした味わいが初々しさを強調している。「耳をすませば」の時もそうだったが、この作画で恋愛展開をやられると、そのあまりのいじらしさに思わずニヨニヨしてしまう。


 田舎の人々まで言葉からして田舎感が溢れているのが偉い。理想化された田舎ではなく、地味で目立たないし、少しも綺麗でない、それなのに日本人の共通のノスタルジーとでもいうところを突くものがある。芸能人の起用も、この頃はハマってたのにのう…。


 ストーリーも、薄味な中にもしっかりメリハリがあるから物語にちゃんと没入できる。しょせん自分は、田舎を外から見てる人間に過ぎなかったと主人公が感じるところも、大袈裟に過ぎないように気遣われながらも心に沁みる。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 25

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

地味なジブリ作品

昭和50年代、高度成長期とバブルの間のやや抑鬱的な時代。
幼少時代の記憶にとらわれた女性の話。

当時のジブリとしては珍しく日常的な作品。
ジブリの常なのか日常性の演出のためなのか声優はうまくありません。

言いたいことはなんとなくわかりますが、極普通の話なので、刺激がありません。
アニメ化する必要性は感じませんでした。

ただ、ノスタルジックな上野駅や山形の美しい風景は印象に残りました。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 23

はがね さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

大人向け思い出日常アニメ

ジブリ作品は物凄く好きなのですが、、

この、作品は最近初めて観ました、、笑

マァ~俺の年代には物凄く共感出来る時代背景で楽しめました\(^o^)/

ただ、他のジブリ作品に比べて作風の違いもありますが、今一つ盛り上がりにかけている気がします、、( ω-、)

物足りない感じがしてしまい、評価が伸び悩みました。。。残念

投稿 : 2024/06/08
♥ : 21

67.6 6 1991年度アニメランキング6位
リトル・マーメイド(アニメ映画)

1991年7月1日
★★★★☆ 3.8 (73)
653人が棚に入れました
“ディズニー・ニュー・クラシック”と称される、近年のディズニー・アニメの流れを作るきっかけとなった作品。童話としてはスタンダードな人魚姫の素材をディズニー風ミュージカルにアレンジして描いている。アメリカ本国で大ヒットを記録し、しばらく低迷していたディズニー・ブランドがこれで息を吹き返した。ヒットの要因は、現代風の軽快なテンポや、レゲエをふんだんに使った音楽のノリの良さ等様々あるが、中でも注目されたのが、従来の説教臭さを一新し、主役の人魚姫を中心にティーンエイジャーの青春ドラマとして仕上げた点。これが、アメリカでは十代二十代の観客の絶大な支持を集め、以後ディズニーの大作が注目を集めるようになった。'82年に大量採用した新人スタッフを大胆に投入したのもこの作品からで、その効果がよく出てリニューアルに成功した。映画の成功を受けてTVシリーズ化もされている。

スカルダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

Part of Your World

リトル・マーメイドの主題歌Part of Your WorldやUnder The Seaは飽きるほど聞いているのですが、全編見たのは初めて。英語・字幕無しで視聴。
原作はラダーシリーズ・レベル1・アンデルセン・クラシックスで既読w

地上に憧れを持つ人魚のお話。

原作はバッドエンドなので、原作魔改造のディズニー版の方が好き。
喜怒哀楽の感情が全て詰め込んであるのはディズニーとして当然ですが、喜怒哀楽の山と谷が次々出てきて2時間で10回は泣けますw

アリエルは好奇心旺盛な思春期の女の子。アリエルが地上への憧れを漏らす度に切なくなり、何度もため息が出てしまいます。アリエルがたまらなく愛おしい。父親のトリトンとの微妙な関係も必見。意外と細い父と思春期の娘の描写があって驚いた。

男なのに何故だかディズニー・プリンセス物が大好物なんですが、アラジンとリトル・マーメイドどっちが好きかと言われると辛い選択かも知れない。もっと早く見ればよかった・・・色々挙げるとキリがないのですが、100回見ても泣ける文句なしの名作。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

★ほのぽん★ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

色がたくさんあふれててきれい!

やっぱりハッピーエンドで終わる!
これが一番の指示する理由です。

アリエルの友達の魚たち、
とくにヤドカリが面白くてかわいくて好き。

魔女(悪役)も倒されるからすっきりする!

アリエルのお父さんが人間にしてくれるという粋な計らいが
良い!!!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

悪くはないけれど

「人魚姫」の話があまりに有名なだけに、オリジナリティはどうしても薄れる。今や大人気のキャラクターであるアリエルは確かに可愛いけど、全体的に雰囲気が軽いので、人魚姫の悲哀さがなく物語りに重みがない。近年のディズニー映画に通じて言えることだが、今風の音楽や演出にかたより気味なので映画として濃密さに乏しい感じがする。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

66.0 7 1991年度アニメランキング7位
うる星やつら いつだってマイ・ダーリン(アニメ映画)

1991年11月2日
★★★★☆ 3.7 (40)
230人が棚に入れました
 人気コミック『うる星やつら』のアニメ化10周年を記念して製作された劇場用オリジナル版。女好きで、相変わらずナンパに精を出す諸星あたるは、ある日ルピカ姫と名乗る美女の色香に迷い、宇宙へと連れさられてしまう。そのルピカは、幼馴染みの豆腐屋・リオの心を捕まえるため、神殿星にある究極のホレ薬を手に入れようとしていたのだが、それには宇宙一の煩悩の持ち主あたるが必要だったのだ。それを知ったラムは愛しいダーリンあたるを奪い返そうと、宇宙へ向かう……。

声優・キャラクター
平野文、古川登志夫、神谷明、島津冴子、松井菜桜子、古本新乃輔

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

天使がはじいてた恋の矢の代わり、乙女の願いをかなえるのはなに?

1991年公開の劇場版うる星やつら 第6作 77分

原作 高橋留美子 監督 山田勝久 脚本 高屋敷英夫 金春智子
作画監督 高橋久美子 制作 キティフィルム マッドハウス

うる星やつらはテレビ版では完結せず、終了後の1988年に「うる星やつら 完結編」が公開され物語は終了した。
その後も未アニメ化のエピソードが10作以上OVA化されるという人気作で、
この作品はアニメ化10周年を記念した劇場公開オリジナルストーリーです。

同時上映は「らんま1/2 掟破りの激闘編」なので時代が変わったのちの作品と言えます。
ソフト化は犬夜叉公開記念の2001年。なんと21世紀です。

80年代アニメの金字塔であった本シリーズも90年代ではレトロ化と思いきや、
スタッフ一新で90年代らしいポップなキャラデザと軽快な進行の快作となっています。

物語は「オンリーユー」「リメンバーマイラブ」同様、
厄介なオリキャラ登場によりラムと当たるを引き裂くドタバタコメディです。
金春さん・・・・
しかし、当時夫だった大ベテラン高屋敷氏によりストレスを感じないテンポ感のある良い脚本です。

最も気になる点はキャラデザや作画の変更ですが、
前作「完結編」ですでに監督が出崎哲氏に変わっており、時代の流れと受け入れました。
完結編の脚本も金春さんですが原作に忠実だと言うことと、出崎兄の監督により良作になりました。

この劇場版は全編ラムがトラ縞ビキニ!それだけで満足です。
セーラー服などという無粋なものは脱ぎ捨ててビキニで大活劇、本道です。
なぜかランちゃんのセーラー服が妙に可愛い。

そして、副主人公は弁天様のようです。
舌足らずのべらんめえ口調が可愛い弁天様を堪能できる嬉しい1本です。
なぜかお雪がロボット風で変ですが、引き立て用なんでしょうね。
ラムの幼馴染の3人娘にスポットがあてられたこの作品、実は割と好きです。

劇場版全6作中最も原作の雰囲気に近いすっからかんのストーリーは、
押井氏の呪縛から完全に解き放たれた新時代のうる星やつらを予感させましたが、
現在のところこれが劇場版最新作です。

現代のアニメスタッフによる21世紀劇場版うる星やつらは実現するんでしょうか。
その前にテレビシリーズのリメイクでしょうねえ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 17

Britannia さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

惚れ薬に纏わるエピソード

ルピカとリオに使われてるBGMが切なく、余韻有る曲で好きです。

落ちも面白く、映画版うる星やつらの中で一番思入れの有る好きな作品。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 9

ごはんちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

普段通りが面白い

相変わらずのドタバタコメディです。
ラムちゃんがあたるを追って、あたるが逃げて
宇宙の果てへ。うる星やつらの、王道といっても
いいストーリー構成となっております。

キャラクターもあら、そんなキャラまで?
といった感じでちょいちょい出てます。
(テンちゃんのお母さんもちょっとだけうつってる)

面白いと言いますか、うる星ファンなら是非
見て頂きたい作品のひとつです。

(そういえば、お雪ちゃんの声って
のびたの小原乃梨子さんなんですね。
今更気がつきました…。うる星何度も見たのに・・・。)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

65.4 8 1991年度アニメランキング8位
ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強(アニメ映画)

1991年7月20日
★★★★☆ 3.6 (113)
625人が棚に入れました
サイヤ人の中から伝説の超サイヤ人が現れ、いずれ自分の脅威となることを危惧したフリーザの手により、惑星ベジータもろともサイヤ人の大部分が吹き飛ばされる直前、惑星ベジータから一人の下級戦士の赤ん坊「カカロット(後の孫悟空)」を乗せた宇宙ポッドが辺境惑星に発射されていた。フリーザの兄であるクウラはその一部始終を映像で見ていたが、その際クウラの部下が悟空を乗せた宇宙ポッドを発見。しかし、クウラはフリーザの不注意でポッドを見落とした以上、フリーザ自身が始末をつけるべきとして見逃した。その二十数年後、フリーザがサイヤ人に倒されたことを知ったクウラは、そのサイヤ人を滅ぼすために機甲戦隊を引き連れて地球へと向かうのだった。

声優・キャラクター
野沢雅子、田中真弓、古川登志夫、中尾隆聖

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

大全集には「劇中で「悟空のやつ、ナメック星から戻ってきて(略)」と亀仙人が語っている。

悟空は悟飯たちと渓谷でキャンプを楽しんでいたが、サイヤ人を滅亡させるために地球に攻め込んできたフリーザの兄、クウラらに襲われる。悟空は必死に応戦するが、クウラの巨大なパワーに圧倒され、千尋の谷に落下してしまう。容赦ないクウラは止めを刺そうとエネルギー弾を放ち、地球はみるみるうちに破壊されていった。悟飯たちは悟空を救うために仙豆をとりにカリン塔へ向うが、クウラ達にみつかりハイヤードラゴンは殺されてしまう。悟空と悟飯はこのまま息絶えてしまうのか、クウラに地球をめちゃくちゃにされてしまうのだろうか?!

1991年7月20日に公開された『ドラゴンボール』シリーズの劇場公開作第8弾である。

大全集には「劇中で「悟空のやつ、ナメック星から戻ってきて(略)」と亀仙人が語っている。この点からトランクス登場から人造人間出現までの3年間の間の事件であることは間違いないだろう」と書かれている.

なお、映画公開時点では原作でもトランクスが登場したばかりで、作中で悟空がフリーザを倒したという台詞がありながらアニメ『ドラゴンボールZ』ではナメック星での戦いは終わっていなかった。このように、物語が大きく動いている最中に作られた映画作品である。

オープニングテーマ - 「CHA-LA HEAD-CHA-LA」
エンディングテーマ - 「とびっきりの最強対最強」

投稿 : 2024/06/08
♥ : 8

閻王 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

カッコいい!

時系列的にはフリーザ編直後くらいなのでしょうか、まだ超サイヤ人に自分のコントロールではなれない時代のお話です
お話はさておき、超サイヤ人もたしかに格好いいですが、界王拳が好きな私にとってはめっちゃ盛り上がる作品です(笑)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 3

AKIRA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

クウラかっけ~

クウラの最終形態はかっこよかったです

クウラの部下の名前由来はサラダの調味料からw

てか超サイヤ人の戦闘短くないですか?

大体上半身の衣服破れてぼろぼろになってから逆転が多すぎるw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 2

65.4 8 1991年度アニメランキング8位
ドラえもん のび太のドラビアンナイト(アニメ映画)

1991年3月9日
★★★★☆ 3.5 (85)
483人が棚に入れました
ある日、絵本の世界を体験できる『絵本はいりこみぐつ』でいろいろな童話や物語を楽しんでいたのび太たち。ところが絵本の話なんか全部知っていると、ジャイアンとスネ夫は、たくさんの絵本をバラバラにしてその順番を目茶苦茶にしてしまう。怒って帰ろうとしたしずかは、帰る途中空飛ぶじゅうたんとぶつかり、片方のくつをなくしてしまう。翌日、くつが足りないことに気づいたドラえもんは大慌て。片一方だけだと絵本から出られないのだ。さらに絵本はのび太のママに燃やされされてしまうのだった。絵本の中に閉じ込められたしずかを助け出すため、『シンドバットの冒険』の物語を手掛かりに、タイムマシンでアラビアンナイトの世界へと向かう・・。

声優・キャラクター
大山のぶ代、小原乃梨子、野村道子、肝付兼太、たてかべ和也、加藤正之、千々松幸子、阪脩、加藤治、加藤精三、松島みのり
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

少しの黒さが光る、「映画ドラえもん」の名作の一角

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
映画ドラえもん12作目。千一夜物語、というよりは、アラビアンナイトを下敷きにした作品、という方がしっくりくる。

数ある映画ドラえもんの中でも、「冒険」「戦い」という点に重きがおかれ、個人的にはかなり好きな作品です♪

【視聴終了】
{netabare}
ドラえもんの話の中でも、他の創作モノを旅するというのはいくつかありますね。これらの作品群は、やはり原作(元ネタ)があるぶん世界観に入り込みやすいけど、一方で、どう原作を裏切っ(違いを出し)てくるかというのも見所のひとつ。

アラビアンナイトの主人公である「シンドバット」という分かりやすい「英雄」と、のび太達が「共闘」することで、のび太達を英雄として描くことに分かりやすく成功している。また、途中で四次元ポケットを奪われ、「自力」で戦う姿は、共感性の高いものだと思う。

数ある映画ドラえもんの中でも、黒さというか、怖さがあった。しずかちゃんが奴隷扱いされる場面とか、子供ながらにドキッとした。

でも、それでこそ「ドラえもん」だと思う。

自分が好きな映画ドラえもんの一角。らしさがいっぱいに詰まってると思う。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 14

ASKA さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

旧ドラ版ドラビアンナイト。元ネタはアラビアンナイト。

旧ドラキャストのドラ映画。
子どもの頃見て以来また見てみました。
のび太たちが絵本の中に入って遊んでいるうちにしずかちゃんだけ絵本の中に取り残されてしまい・・・そんなしずかちゃんをドラえもんたちが助けに行くことになります。
今回も色々道具が出てきて楽しかったです。
またミクジンやランプの精など意志を持った道具やロボットも愛嬌たっぷりでした。ミクジンはお茶目なところもあって面白かったです。
アラビアンナイトや色々な絵本というか昔話や童話のネタが多かったです。

EDの夢のゆくえも名曲です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 7
ネタバレ

ノリノリメガネ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

しずかちゃん救出大冒険

シリーズ12作目。
{netabare}
絵本入り込み靴を使った導入部分でつかみはOK。
みんなが良く知っている童話や昔話をうまく利用して、それをごちゃまぜにするというのも子ども心をくすぐるナイスアイデアだと思う。

今回は奴隷として売られたしずかちゃんを助けるための冒険な訳だけど、その元凶を作ったのは、元はと言えばのび太のお母さんである。勝手に絵本を処分されてピンチに陥ってしまう。なんだかいつぞやも、もしもボックスを勝手に処分されたこともあったような…笑。お母さん危険すぎる。

しずかを探して過去のバグダッドへ。ドラえもんが四次元ポケットを失うなど、ドラえもんの能力を制限したのもスリルが上がって良かったと思う。

登場ゲストキャラもなかなか魅力的で良かった。特にランプの精がおバカでかわいい。あと旅行ガイドのミクジンもナイス。

そして本作も全裸しずかが登場。
しずかちゃんが奴隷となり、変なおじさんに鞭を振るわれたりして、画的にまずい感じがした。

さらに今回特筆すべきは、全体的にブラックユーモアが光っていて笑えた。とにかく本作はみんな口が悪くていちいち面白い。
「ポケットの無いドラえもんなんかただの中古ロボットじゃないか」とか、「ドラえもんは心配性なんだから。だから頭に毛が1本も無いんだよ」とか。
ひどすぎるwww
{/netabare}
いつもよりもギャグ路線でこれまでのシリーズの中でもおもしろい方だと思った。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

64.7 10 1991年度アニメランキング10位
ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空(アニメ映画)

1991年3月9日
★★★★☆ 3.5 (70)
436人が棚に入れました
全宇宙を支配しようとたくらむ悪の宇宙人スラッグが、地球を最新型惑星クルーザーとして使用するために襲来。太陽の光を直接浴びると1時間も生きていられない種族であるスラッグ軍団の魔族は、手始めに地球の太陽光線を遮断する。悟空たちはスラッグの野望を阻止しようと闘うが、スラッグの強さはあのフリーザや超サイヤ人をも上回るかもしれないと言う。悟空たちとスラッグ軍団との戦いが始まる。

声優・キャラクター
野沢雅子、古川登志夫、田中真弓、鶴ひろみ

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

悟飯が口笛を吹くシーンは原作者の鳥山明のアイデアによるもの。

ある日、天空の一角に現れた謎の怪星が地球に近づく。悟空は"かめはめ波"で軌道を外そうとするが、はじき返され瀕死の重傷を負う。地球に降り立った超ナメック星人のスラッグは、「この星はたった今から大宇宙の王、スラッグ様のものとなる!」と宣言。悟飯はスラッグ兵に挑みますが取り押さえられてしまう。スラッグは神龍を呼び出し永遠の若さとパワーを取り戻し、地球を氷地獄にするが、その寒さで悟空は目覚め、悟飯のもとへと向かう。ついに地球の生命を賭けて、悟空とスラッグの凄まじい戦闘の火ぶたが切って落とされる!

1991年3月9日に公開された『ドラゴンボール』シリーズの劇場公開作第7弾である。

『ドラゴンボール大全集』には「悟空がまだ超サイヤ人になっていない点から、フリーザ最終対決より前の物語。ただし、この時期は悟空たちはナメック星での闘いの真最中。これも劇場版ならではの矛盾だろう」と書かれている。

作中に流れた悟飯の口笛は口笛奏者・上柴はじめによるものであり、映画を観終わって劇場から出てきた子供たちが真似したというエピソードがある。この悟飯が口笛を吹くシーンは原作者の鳥山明のアイデアによるもの。なおタイトルに『超サイヤ人だ孫悟空』と銘打ってはいるが、実際に劇中で悟空が超サイヤ人化することはない。劇場版で悟空が超サイヤ人になるのは次作『ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強』から。

チチの声優は荘真由美が妊娠と出産後の育児休業のため、この作品から 渡辺菜生子に変更された。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 8

AKIRA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

タイトル詐欺w

タイトルに超サイヤ人とありますが

悟空が超サイヤ人になるシーンはありませんw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 1

63.6 11 1991年度アニメランキング11位
電影少女 VIDEO GIRL AI(アニメ映画)

1991年6月29日
★★★★☆ 3.5 (22)
123人が棚に入れました
 桂正和の人気コミックスを映像化。限られた尺数の中で原作の持つエッセンスをうまく消化して製作されており、1本の作品としてテーマが完結する展開となっている。同級生もえみへ自分の気持ちが伝えられない内気な高校生洋太。そんなある日、洋太がレンタルビデオで借りたビデオの画面から不思議な少女あいが飛び出し、洋太とともえの恋を実らせようと提案する……。

キリン  さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

全6話なんて勿体無い

私が中学3年から高校1年の時
初めて購入したOVA
ここまで、何とか親に交渉だけでゲームやおもちゃを
買って貰おうとして、勝率が2割以下の私が
高校に合格したから、なんかくれと
スーパーファミコンを手に入れたばかりだと言うのに
さすがにこれは無理だと思って
(電影少女て・・・ビデオガールて・・・)
ずーっと貯めていたお年玉を
ついに使うときが来た!!
と決意したのがこの『電影少女』でした。

当時、私の学校では
週刊少年ジャンプで『電影少女-ビデオガール-』
を読んでる奴はエッチな奴
と言うレッテルが貼られていました。

しかし
ちっちゃな頃からエロガキで~15で変態と呼ばれたよ~♪
の私にとっては、エロレッテルなど、
どうってことは無い感じでした。
この感覚も現在とは少し違うので
多分、今の15歳の方が観ても
なんだ、この程度のエロか・・・って思うんじゃないかな?

そもそも私はエッチなシーンが
目的で読んでいたわけではなく、
桂正和先生の絵が大好きだったのと
やっぱりウイングマンの頃からのファンと言うことで
読まないわけにはいかない
という使命感から読むようになりました。

そのアニメがTV放送じゃなくて
ビデオってどういう事じゃい!?
とも思いましたが、
「ピュアな心の持ち主なら買う」
という訳の分からない自分への言い聞かせで
納得する方向へ持っていきました。

この“ピュア(純粋)”というのが
物語のひとつの鍵で
主人公の弄内洋太が失恋するところから始まり
洋太がピュアな心の持ち主だったからこそ
ビデオガール天野あいに出会うことになるわけです。

若干、中2病をこじらせていた私は
「ピュアな心があったら
ビデオガールとエッチなことが出来るかも・・・」
と本気で思いピュアになる様に努めましたが、
その考え自体が全然ピュアじゃないことに
しばらく気が付きませんでした。

アニメは原作の一区切りの山場までですが
全6話という短い話数で
よく出来ていると思います。
欲を言えば、原作(あい編)の最後までやってほしかったです。
あんなにBGM効果も声優もない状態で
感動して泣けた漫画は初めてでした。
本当にやっていたら、
きっと私の中の知る限りでラブコメアニメ1位です。

ちなみに主題歌は桂先生が大ファンの
酒井のりピーですが、
いい雰囲気の歌で私も好きです。
のりピーは、まあ、アレでしたけど
私ものりピー好きなのでいいです。

青春時代の思い出って自分のことより
『電影少女』の内容思い出す方が
胸がキュンとしてしまう・・・
恋に恋する乙女じゃねーか!!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16
ネタバレ

kakizaki さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

今のアニメのハーレムもいいが、90年代アニメの純愛もいいよ

このアニメを見ると、この時代の良さが出ていてとてもいい。

恋愛の心理描写も淡白なものではなく、主人公や親友にとても共感できた。

そして、ここ最近復帰した、酒井法子さんが絶頂期の時代、何故か観ていて心地よく感じる、アニメが時代を物語っていました。


{netabare}

内容としては、失恋した主人公を慰める為に、ビデオから少女がでてくるという斬新なもので、SFラブコメという分野である。


結論からいえば、もっとほっこり終わるのかと思ったら、ロボットアニメみたいな劇場型の終わり方に少し興ざめしてしまった。

それにしても、桂さんが書く少女は美しい。

声優の豪華さも観る価値あるだろう。

6話という短い作品なので、暇があれば観て欲しい。

{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

62.3 12 1991年度アニメランキング12位
らんま1/2 中国寝崑崙大決戦!掟やぶりの激闘篇!!(アニメ映画)

1991年11月2日
★★★★☆ 3.4 (26)
228人が棚に入れました
 高橋留美子のドタバタ格闘漫画をアニメ化。本作は劇場用作品の第1弾。TVシリーズと同じく中嶋敦子がキャラクターデザインと作画監督を担当。早乙女乱馬は父と共に格闘技の修行をしている青年。だが、修行で中国を訪れた際、入ると女に変身してしまうという泉に落ち、それ以来、水に触れるとキュートでナイスバディな女の体になるように…。また、彼の父もパンダに変身する泉に落ちて変身体質になってしまった。ふたりともお湯をかければ元に戻るのだが…。そんな乱馬には親が決めた許嫁がいる。天道道場師範の三女・高校生のあかねだ。乱馬とあかねはお互いに惹かれあっているはずなのに、しょっちゅうケンカばかりしている。ある日、らんまは天道家三姉妹の下着を狙っている男“八宝斎”を見つけ、とっつかまえようと町中を巻き込んでの追いかけっこを繰り広げていた。だが、八宝斎を追っている人物がもうひとりいた。象使いの少女“ライチ”だ。彼女はなんと八宝斎に、「私の青春をかえせ」と迫るのだった…!?

kakizaki さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ごめんなさい 視聴したのですが・・・・

ごめんなさい、視聴したのですが、これといった感想を持てませんでした。


らんま観た事ある人なら楽しめるかな?という作品です。


こんな感想で、わざわざ読んでもらった人に申し訳ないです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 3

62.1 13 1991年度アニメランキング13位
風の名はアムネジア(アニメ映画)

1990年12月22日
★★★★☆ 3.4 (22)
93人が棚に入れました
199X年、ジープでアメリカ大陸を旅しているワタルは荒廃した夜中のサンフランシスコを走行中に言葉を聴く。そこへ向かうとガーディアンと呼ばれるロボットが記憶を無くした人間の集団を殺していた。ワタルはガーディアンと対峙し窮地に陥るが別の声が聞こえ、その指示通りにガーディアンを撃ち抜く。ワタルはその声の主であるソフィアが自分以上の知識を持っていることに驚き、アムネジアの風が吹く前後のこと、大男との対決とジョニーとの出会い、現在世界がどのような状況に陥っているか、ジョニーとの別れと旅立ちなど、これまでの経緯をソフィアに語り始める。ワタルとソフィアは共に旅をすることになったが、ソフィアは目的地のニューヨークまでに新たに仲間を作れるかという賭けを提案。理由は定かではないが、ワタルはそれに同意する。

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

アムネジアと言ったら・・・

人類が記憶を失ってしまった荒んだ世界。
そんな中で人はどう生きていくのか・・・

軽くしか内容は覚えてませんが、雰囲気はかなり好きな作品でした。
退廃的な世界観・人の本質を探るテーマには一昔前の正統派SFらしさがある。
SF特有の難解さは全くないのですんなり見れると思いますが、なかなか濃厚な味わいがあります。
雰囲気はやや暗めだけど、硬派でガチガチなSFではなく意外とハートフルな良作。
旅をしていく中で人の真の姿、可能性というものを見つけていく・・・そんな話だっただろうか・・・
いまいち印象が微妙なのは、ちょっと尺が足りてなかったせいもある。
綺麗に話は纏まってはいるし、一つ一つの話を見ればかなり良い話なのだけど
複数のエピソードを詰め込んだせいでやや駆け足気味である:・・・そこは残念だったが仕方がない。
ラストは何故かエロティック(笑)で不思議な魅力があった映画であります。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 13

えんな さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

テーマは壮大

原作は83年、アニメ映画は90年の作品です
主人公ワタルが謎の美女ソフィアとサンフランシスコからニューヨークまで旅をする物語
作画はやはり時代相応です
メカも出てきますがロボットモノではありません
SF冒険かな・・?

人間がある日突然記憶喪失になり文明文化がすべて崩壊、その中で人はどこに向かうのか?

ラストがちょっと曖昧なんですよね・・・

あとマリア像の前で地球式の祝福は必要だったのでしょうか?

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

チョビ0314 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

原作とは違う展開も

タイトルはネタバレですけど、ネタバレはしないレビューとなります。

作品の肝は「記憶を失った人類がどうなるか」。
アムネジアとは健忘の事で、世界中の人間が一斉に記憶を奪われた世界を旅する少年ワタルと謎の美女ソフィアが、様々な人々に出会って紡がれる物語です。
この物語で面白いのが、全世界に同じ「アムネジアの風」が吹くのですが、風を受ける側は同じ状況ではないという点。
老若男女、生身、病人、一部機械、機械そのもの、等という色々な状況あり、それぞれ事件後に変化している所が面白いです。

キャラクターデザインは地味でそこそこ。でも声優陣は豪華かな…
(そもそも言葉を話せるキャラが少ないんですけどね(苦笑)
作画は当時としては頑張ってるというレベルですが、それなりに動きますので悪くないと思います。

状況描写やストーリー展開は菊地秀行さんの原作と違う部分もあるが、原作がシビアな描写の多い作品なので、「映像化するにあたり仕方のない範囲での改変かも」と感じました。
古いですし少しキツイ描写もある作品だけど、SF好きなら見てみる価値はあるかと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

61.6 14 1991年度アニメランキング14位
サイレントメビウス(アニメ映画)

1991年8月17日
★★★★☆ 3.4 (10)
53人が棚に入れました
『快傑蒸気探偵団』などの俊英漫画家・麻宮騎亜の躍進作となった、大人気SFポリスアクションのアニメ化。西暦2028年。人口・情報・経済活動、全てが肥大化した都市TOKYOに、異次元世界ネメシスから妖魔の影が襲い来る。これに挑むのは、万能乗用車マシーンスピナーに搭乗、それぞれの能力で敵に挑む美しき者たち。対妖魔用特殊警察=AMPに集う婦警の面々だった。凄絶な戦いに挑む彼女らの前に、いままた新たな局面が。

声優・キャラクター
川久保潔、松井菜桜子、藤田淑子、鶴ひろみ、池田昌子、中田浩二、具志堅ティナ

58.6 15 1991年度アニメランキング15位
ふしぎの海のナディア 劇場用オリジナル版(アニメ映画)

1991年6月29日
★★★★☆ 3.2 (37)
163人が棚に入れました
好評・熱狂の内に終了したテレビシリーズの後日談として制作された、主人公ナディアとジャンの新たな冒険の物語。今回の本編製作はグループ・タックが担当する。19世紀末、世界に大戦勃発の緊張がみなぎる中、各国の要人蒸発の怪事件が起こる。現在は新聞記者見習いとして働くナディアは、奇妙な人造人間についての書類を手にした。一方ナディアの恋人のジャンも謎の少女ファジィと出会う。彼らが迎える新たな事件の内容とは?

声優・キャラクター
鷹森淑乃

Zel さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

汝の名は冒険者か?されば我を求めよ!

1991年上映作品
TV版の3年後を描く劇場版

TV版を制作したGAINAXは今回はキャラデザのみの関与
監督も庵野監督は辞退

あれから3年後、世界では突然各国の要人が煙を噴き上げ蒸発してしまうという奇妙な事件が連発していた
ジャンとナディアは偶然出会ったファジィという少女と共にこの事件に関わっていくことになる
黒幕であるネオアトランティスの残党が科学に溺れたガーゴイルの失敗に学び、今度は医学を駆使して世界征服を企んでいた

制作会社と監督が代われば同じキャラと世界観で作った続編もまったく別物になるものだ
あれ程面白かったオリジナルの面影はほぼ皆無
特にノーチラス号の生き残りメンバーやネモ船長とエレクトラの子供の現在が一切描写されないのはファンを舐めてるとしか思えない
オリジナルのファンが劇場版に何を求めてるかをもう少し配慮したストーリーにしても良かったのではないだろうか?

超個人的意見だが、ガーゴイルファンとして一言
劇場版の悪の親玉がオリジナルの悪役ガーゴイルを「超科学に溺れた愚か者」と蔑むのは物語上仕方がないとしても、最後には「ガーゴイルはやはり偉大な悪だった。自分など足元にも及ばない…」という感じで死んでいくようにして貰いたかった!

総評としてオリジナルは神クラスの作品なので是非未鑑賞の方には視聴してもらいたいが、こちらの劇場版は観る必要性はさほど無いように個人的には思います

投稿 : 2024/06/08
♥ : 11

watawata さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

本篇の完全なおまけ作品

ガイナックスの手を離れて他の制作会社が作ると悲惨な結果になってしまうという悪い例

すべての点で良い点がない蛇足的な作品。

何より作品に対する愛がない まあどうしてこういう事になってしまったのか…

2匹目のドジョウを見つけようと商業的にとりあえず作成してしまうとこういう事になってしまうのですなぁ

投稿 : 2024/06/08
♥ : 8

nayotake さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

TV後のお話

TV版のラストで昇華してるので映画は蛇足だった気がするなぁ、と思った作品。
でも、成長した二人を見れるという楽しみはありました。
メガドライブ版のナディアをリメイクしてアニメにしてくれればなぁ・・・と最近また思ってます。
TV版好きな方はやっぱりおすすめですよ!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 2

計測不能 16 1991年度アニメランキング16位
ドラミちゃん アララ少年山賊団(アニメ映画)

1991年3月9日
★★★★☆ 3.8 (9)
76人が棚に入れました
原作は藤子・F・不二雄。脚本、丸尾みほ。監督、原恵一。「ドラえもん のび太のドラビアンナイト」併映作品。のび太の孫の孫・セワシは、調査ロボット“アララ”に自分のご先祖様をすべて調べさせる。ダメご先祖を捜し出して立派なご先祖様にすれば、自分の状況がもっと良くなるだろうと考えたのだ。その結果、戦国時代にいるのび平というご先祖様がダメご先祖だと分かり、ドラミちゃんにのび平を自慢できるご先祖様にして欲しいと言う。戦国時代でのび平は、なんと山賊になっていた。ドラミちゃんはのび平に勇気の素だと言ってメガネを渡し、それを信じたのび平は横暴な領主から取られ過ぎた年貢の米を奪い返す。ところが、間違って一緒に領主の息子“スネ丸”まで連れてきてしまい…!? 

声優・キャラクター
よこざわけい子、肝付兼太、小原乃梨子、野村道子、たてかべ和也

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ドラミちゃんのスピンオフ作品。ドラミちゃんがのび太の先祖の時代で大冒険

ドラえもんの併映作品。ドラミちゃんが主役で、当然ドラえもんは出てきません。
ドラミちゃんがのび太の先祖(セワシの先祖でもある)のび平を戦国時代に行って助ける話。戦国時代でも構わず色々な道具を使って助けていたが、未来の道具を使っちゃって大丈夫かと思ってしまった。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

計測不能 16 1991年度アニメランキング16位
機動戦士SDガンダム劇場版 武者・騎士・コマンドSDガンダム緊急出撃(アニメ映画)

1991年3月16日
★★★★☆ 3.6 (7)
68人が棚に入れました
平和な街に突然現れた宇宙大魔王は、永遠の命を手にするために「生命の樹」を使い、人々の命を吸い取っていく。この危機に、博士は世界を救うヒーローを呼び出そうと転送機を開発した。呼び出されたのは武者頑駄無、騎士ガンダム、コマンドガンダム。3人のヒーローは、博士の孫のリプリンとともに、宇宙大魔王打倒のため出撃する! SDガンダムシリーズのヒーローたちが、ひとつの作品で協力して戦う、劇場公開作品。同時上映は『機動戦士ガンダムF91』。

計測不能 16 1991年度アニメランキング16位
銀河英雄伝説/初陣(アニメ映画)

1991年8月31日
★★★★★ 4.4 (6)
64人が棚に入れました
銀河英雄伝説OVAシリーズの第27話は、今作より第二期シリーズに突入。新兵訓練中に突如帝国軍と遭遇してしまったアッテンボロー。訓練生がいきなり実戦に出ることに。その新兵の中には軍属となったユリアンがいた。ヤンの勇名を恐れた帝国軍は、動きの鈍い同盟軍にいぶかしさを覚えながらも、積極的な行動を起こすことができないでいた。だが、あまりの鈍さにヤンの不在を確信した帝国軍は、一気呵成に同盟軍へと襲い掛かる。大混戦の中、スパルタニアンに搭乗したユリアンは、ワルキューレ3機、巡航艦1隻を撃沈。初陣にて華々しい武勲を挙げる。

計測不能 16 1991年度アニメランキング16位
創竜伝(アニメ映画)

1991年8月31日
★★★★☆ 3.1 (7)
47人が棚に入れました
 田中芳樹の伝奇アクション小説をアニメ化。監督はアニメ界の巨匠演出家・出崎統によるもの。 東京・中野。そこには一見して普通の人々と何ら変わりのない竜堂家の四人兄弟が暮らしていた。だが彼らは、実は聖獣である四海竜王の生まれ変わりであった。その力を狙い、日本政財界の黒幕といわれた鎌倉の御前が策謀をめぐらす。敵の罠にかかり、ついにその眠れる力を発揮させてしまう四男の余。事態はさらに竜堂兄弟の従姉妹・鳥羽茉理も巻き込んでゆき……。 本作は91年夏季から通信販売で毎月リリースされたOVAシリーズの第1~3巻をまとめて上映したもの。同じ田中芳樹原作のOVA『銀河英雄伝説 第2期シリーズ』の一編とともに公開された。

計測不能 16 1991年度アニメランキング16位
ドラゴンクエスト ダイの大冒険(アニメ映画)

1991年7月20日
★★★★☆ 4.0 (2)
42人が棚に入れました
人気テレビゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズをモチーフとしたコミックがアニメ化された作品。コミックは『週刊少年ジャンプ』にて連載され、本作品は1991年夏の東映アニメフェアにて上映された。かつて、魔王ハドラーが勇者の手で打倒された。そして、魔王の部下であった怪物たちは、正義の心を取り戻して南海の孤島デルムリン島で平和な生活を送るようになった。そのデルムリン島に、難破船から一人の赤ん坊が流れ着く。その赤ん坊は怪物・ブラス爺さんに拾われ、ダイと名づけられて彼の手で育てられることになった。それから15年ののち、怪物たちに囲まれながら、すくすくと成長したダイ。そのデルムリン島へ、ある日、パプニカ王国の姫レオナと使者がやってくる。魔王が復活するという神官たちの予言を確かめるのが目的だという。しかして、予言は的中、魔王が復活を果たす。ダイは魔王を倒すため、立ち上がるのだった。

声優・キャラクター
藤田淑子、難波圭一、冨永みーな、田中秀幸、青野武、日高綾

計測不能 16 1991年度アニメランキング16位
ガンバとカワウソの冒険(アニメ映画)

1991年7月20日
★★★★☆ 4.0 (7)
38人が棚に入れました
 今もなおファンの間に根強い人気を誇るTVアニメ「ガンバの冒険」の劇場用オリジナル作品。斎藤惇夫の同名の原作を、TVシリーズと同じキャラクターを使って描いている。港で出会った美少女ナギサに、島へ渡る切符を譲ったシジン。ところが、彼女はいつまで経っても帰ってこない。心配になったシジンは、ガンバや他の仲間たちに、一緒に彼女を捜してくれと頼む。その頃、港では変わったウワサが囁かれていた。港に注ぐ大川のどこかに、カワウソが隠れ住んでいるというのだ。そのカワウソと、ナギサが共にいるという情報をキャッチし、ガンバたちは大川を上ることにした。

声優・キャラクター
野沢雅子、水城蘭子、内海賢二、富山敬、堀絢子、島田彰、南杏子、三石琴乃、折笠愛、塩屋翼、井上瑤、嶋俊介、鈴木れい子、辻村真人、島田敏、大塚明夫
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

前作を踏襲した「良い」リメイク作

この映画は1984年に公開された映画(こちらはほぼTV版の再編集です)と異なり、完全新作の作品となります。

あらすじとして、行方が途絶えたシジンの婚約者ナギサを探すため南の島へ旅立ち、その島で出会ったカワウソ達と新たな敵に立ち向かう・・・というようなストーリーです。

{netabare}
この敵というのは野犬のことなのです。彼らは前作のイタチ以上の強敵で、実際にイタチを容易く殺してしまいます。ノロイほどではなくとも、中々鬼気迫る迫力がありました。
{/netabare}


スタッフが一新されているので、ガンバ達や作品の雰囲気が変わっています。
そのため前作に感じられた不気味さ、壮大さはやや薄れていた感があります。牧歌的な背景や挿入歌にその一端が見られます。


しかしスタッフなりの前作への意識や工夫も随所に感じました。

まず、川の水の美しさが綺麗に描かれていました。出崎監督の場合は海にこだわったそうですが、こちらも水の表現が良かったです。

それからネズミ達の繰り広げるドラマ、一匹一匹の個性が見事に表現されていました。ゲストキャラの使い方も上手かったです。無駄なキャラもシーンもなく、隙のない構成だったと思います。
{netabare} ・島ネズミのカゲロウ、ウキクサ
最期まで漢らしくてカッコイイ奴らでした。

・カモメのキマグレ
彼女は謎だらけで悟ったような言動をしますが、どういう生き方をしてきたのか非常に気になります。本編では判明せず。

・港ネズミのナギサ
ウキクサを引っ叩くシーンは感情がこもっていて素晴らしかったです。情に厚いネズミで、シジンが惚れるのも頷けます。

・カワウソのカワモ
いつもカモクを気遣い時には守るため戦う。「女は強し」を体現したようなキャラでした。 {/netabare}


この作品独自の特色も見られます。以下ネタバレ
{netabare}
この島でカワウソが激減したのは人間による環境汚染が原因という描写があります。野犬も同じく人間に行き場を追われた被害者であり、ガンバ達の真の敵は人間であった、という見方もできます。 {/netabare}



やはり、「ガンバの冒険」という名作の陰に埋もれて見えないのは仕方ないですが、今作も素晴らしいアニメ映画だと思います。見る機会があれば是非見ることをおすすめします。大人から子供まで楽しめること間違いないです。


あと蛇足ですが
{netabare}
シジンに婚約者がいることに驚きました(笑)意外にしっかりしてるんですね。
ナギサちゃんも確かに可愛らしかったですが、それ以上に自分はカワウソのカワモさんが魅力的でした。
ガンバの冒険でも忠太の姉シオジさんに魅かれましたが、弟持ちというより子持ちにしか見えない艶やかさがあります。 {/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

計測不能 16 1991年度アニメランキング16位
闇の司法官ジャッジ(アニメ映画)

1991年6月15日
★★★★☆ 3.4 (6)
36人が棚に入れました
漫画家・細野不二彦が青年コミック誌に連載した退魔ものの『ジャッジ』をアニメ化。劇場で先行公開された直後にOVAとして刊行されている。 普段はさえない会社員として日々を過ごす青年・逢魔法一郎だが、彼にはもうひとつの顔があった。それは世の法律で裁くことのできない無数の悪を何百年にもわたって裁いてきた、逢魔一族=闇の司法官としての姿だ。会社のライバルである山辺常務を謀殺した男・川俣に裁きを下すため、闇の司法官となる法一郎。しかし川俣は闇の弁護士こと四文裕神を味方につけて抵抗する。金次第で悪人をも弁護する四文の霊力に苦戦を強いられた法一郎は、最後の手段として閻魔大王(閻羅王)ら十王を冥界から呼び寄せ、十王裁判を開廷させる。地獄の裁判官が川俣に下す判決は……? 本作の実制作はJ.C.スタッフが担当。監督は『超音戦士ボーグマン』などの根岸弘が手がけ、主人公の法一郎は塩沢兼人が演じた。

きききき さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

おもしろいね

闇の弁護士が出た頃から急速に面白くなった
ラストもなかなか考えさせる内容でした

投稿 : 2024/06/08
♥ : 3

計測不能 16 1991年度アニメランキング16位
それいけ!アンパンマン とべ!とべ!ちびごん(アニメ映画)

1991年7月20日
★★★★★ 4.4 (4)
31人が棚に入れました
 やなせたかしが生んだ児童漫画の名作を原作にした、長期放映中の人気TVアニメのオリジナル劇場版第3弾。同時上映は「それいけ!アンパンマン ドキンちゃんのドキドキカレンダー」。雨の守り神ドラゴンの子のちびごんは、アンパンマンの100倍のパワーを持つのに、甘えん坊で気が弱いため、本当のパワーを発揮できない。彼の持つ緑の珠の力を狙って、ばいきんまんに追いかけられても、何も抵抗できずにただ逃げ回っているだけだ。ばいきんまんに好き放題暴れられ、美しかった緑の島はすっかり荒れ果ててしまう…。

声優・キャラクター
戸田恵子、中尾隆聖、増岡弘、佐久間レイ、山寺宏一

計測不能 16 1991年度アニメランキング16位
おたくのビデオ 劇場版(アニメ映画)

1991年11月30日
★★★★☆ 3.5 (6)
29人が棚に入れました
ごく普通の大学生がアニメに惹かれ、やがて会社まで作ってしまう。その経過をコメディタッチに描いた異色作。「新世紀エヴァンゲリオン」の制作会社ガイナックスが、1985年に制作した自伝的OVA「おたくのビデオ」「続・おたくのビデオ」を再編集した劇場版。ごく普通の大学生だった久保は、高校時代の友人の田中と再会し、その変貌ぶりに驚く。彼は「おたく」になっていたのだ。田中とその友人たちは、久保の前でまるで暗号のような内容不明の会話を繰り広げる。最初は馴染めなかったものの、いつしか興味を抱いていく久保。そこには大学生活になかった、不思議な面白さがあった。

計測不能 16 1991年度アニメランキング16位
好色一代男 井原西鶴(アニメ映画)

1991年1月18日
★★★★☆ 3.7 (8)
26人が棚に入れました
井原西鶴の代表作をアニメ化。
一人の男性(世之介)の好色で自由きままな人生を描く。

世之介は7歳にて性に目覚め、漁色の生活をはじめ、19歳にて勘当。35歳にして父の莫大な遺産を受け、これより諸国遊里の好色世界に遊ぶ。生涯抱いた女は3742人、悪戯した少年725人…。現世にあきたらず、60歳にして山盛りの宝と責め道具を好色丸に詰め込み、海の彼方にあるという女だらけの「女護島」を目指して船出し、それきり消息を絶えた。

米麹米子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

18禁 R指定

OVA 50分くらいかな?

浮世絵と春画を彷彿させる絵柄や
色使いまさに芸術かと。

タイトル通り、色恋や性的描写がメインなのですが
艶っぽい表情や足などで表現されていて
何をしているかはわかります。

花の使い方も見事ですね。
性描写で良く使われる花ですがこれがまた良い。
これは芸術作品と言って良いと思います。

時代の背景描写も見事ですが
足運び、高下駄はいて歩く動きなど丁寧だし

後は所作ですね。
花魁は中々手が届かない存在として
憧れであったのです。
誰とでもという訳にもいかず
知識、教養、品、芸事、色々なものに
秀でてないとなれないのです。

普通の置屋の遊女と質が違います。
呼ばれるのも時間がかかるのも
花魁の格の高さたる所以で
忠実だなと感心しました。

遊び慣れてる男の所作と慣れてない男の所作
遊び方をしらなければ馬鹿にされても当然なのです。

今は名残として飛田新地などがありますが
これからこういった形のものは消えてなくなるでしょうね。
言葉がわかるならスルスルと見れますが
もしわからなければぐぐるなりしてください。

遊び方が粋なのも、この時代ならではで
ちょっと珍しいものみれた感があって面白かったです。


人にあえておすすめはいたしませんが(;´∀`)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 41

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

成人向けでもちゃんとした古典。太夫と遊ぶ大変さがわかります。

 1990年の作品です。昔は成人向けでこういうのを作っていたんですねえ。発見したときはちょっと感動しました。
 本作の原作は、爛熟した江戸文化の代表作であり、浮世草子というジャンルの走りだと聞いています。残念ながら江戸文化には明るくないので、その価値がどれほどのものかは分かりませんが、少なくとも日本史の江戸文化では必ず名前があがる作品でしょう。

 この作品いろんな意味があると思いますが、1つは江戸の奔放でおおらかな性文化を垣間見ることができる、その中でも花魁・太夫と遊ぶとはどういう事かを知ることができます。
 もう1点は、ともすればとっつきづらい江戸文学の一端にアニメという分かりやすい形で触れることができます。

 これを成人向けにするのはどうかとも思います。少なくとも高校生くらいならこういう作品に触れることで、性に対する価値観というのは時代時代で違うもので、今の道徳だけが正義ではないという視点がもてる気がします。

 この辺、今の時代だと売春婦でかたずけられますが、マグダラのマリアは聖女でもあり、白拍子など神事に近いところにいる存在です。その辺りの遊女の歴史に興味があれば、江戸の花魁文化は非常に高度に発展していたみたいなので本作を見るのは勉強になると思います。

 さて、作品ですが、最高級の遊女というのは西洋版が「アルテ」で登場しますが、文化や芸事に明るく教養では最高水準でないと務まりません。
 そして、太夫と遊ぶためには本来、何度か沢山人を集め宴会を開き、その中の言動や振舞いが気に入られたら、やっと話ができて…みたいな手順があるそうです。気に入られないといくらお金を積んでも会話すらできません。

 そのお金も時間も手間もかかり、かつ客の側の教養が試される太夫を1度の宴会で抱けるかどうか、という掛けをする職人の話になります。困り切った職人が、大棚の旦那になった主人公のところに泣きついてくる話です。ネタバレはやめておきますが、結果どうなるのか?という話です。太夫がどれだけ凄い人間でまた情も深いか、などがちゃんと表現されています。

 話も面白いといえば面白いですが、やはり面白いのはアート面でしょう。春画的なアニメ表現がなかなか面白いし、「ありんす」みたいな、しゃべり方なども「ああ、オバロのしゃべり方ってここから来てるの?」などいろいろ文化面でも興味深い話でした。

 そしてエロいかといえば、春画なんてエロくないよともいえるし、集中して見ると下手な実写よりもエロい気もします。人それぞれでしょう。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5
12
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