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「この世界の(さらにいくつもの)片隅に(アニメ映画)」

総合得点
79.4
感想・評価
101
棚に入れた
661
ランキング
505
★★★★★ 4.3 (101)
物語
4.4
作画
4.3
声優
4.2
音楽
4.1
キャラ
4.3

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この世界の(さらにいくつもの)片隅にの感想・評価はどうでしたか?

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

二つを繋ぎあわせる手。

日本人であることに幸福を感じることが現代で一体どれだけあろうか?。そんな稀有な存在が今ここにある。


某ディズニー二大タイトルは、世界中どこでも見れるし、両手を挙げて褒められる物でもない。そんなところに人が殺到している中で片隅にひっそりと咲いている奇跡のような花が一輪。この美と香りに酔いしれないのは国家的損失である。


今更何を言うか!、な傑作という言葉すらもの足りぬ「この世界の片隅に」、それが更にパワーアップしたらどうなるか?。そりゃもう恐ろしい爆発力でエンディングロールでも泣き続けるという初体験。「この世界の片隅に」のレビューでは私なんかより山田玲二先生が素晴らしいのをやってるので書きません。ただ、この尊さと、愛おしさを味わって頂きたいとしか私は言えない。


どうしようもなくてやるせない大いなる痛み、それでも生きていく大いなる愛。失われてしまった物と、失われなかった物のために。二つを繋ぎあわせる手がある限り。

投稿 : 2024/06/11
閲覧 : 750
サンキュー:

24

フェイルン さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

完全版

原作はこうの史代による日本の漫画。
これから観る予定の方は原作の漫画のほぼ全てのエピソードを映像化した完全版とも言える。
これから観る人は「この世界の片隅に」より本作を観た方が良いでしょう。

2019/12/20(金) TOHOシネマズ 市川コルトンプラザ SCREEN7にて鑑賞。

クラウドファンディングにより映画化された作品だが、クラウドファンディングが終わってから知り後悔。

第二次世界大戦前後あたりに結婚をした家族間での話がメイン。火垂るの墓ほど観た後の落ち込みは無いものの、戦争における弱者の生活やメンタルなどがそれなりに面白く、時には辛く描かれている。
舞台は広島や呉。勘の良い人ならば分かるだろうが、第二次世界大戦で広島と言えばアレについても当然ある。


▼追加シーンについて
最も大きな追加シーンはやはり白木リンさんのエピソード。
他にも追加シーンで主役ヒロインについても深掘りされて、キャラクターやストーリーと世界観に深みが出ている。

ヒロインの声優役「のん」の演技もハマっていて役との親和性も高い。
10年に1本レベルくらいの良作かと。

投稿 : 2024/02/04
閲覧 : 63
サンキュー:

3

ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

情緒と歴史。

【概要】

アニメーション制作:MAPPA
2019年12月20日に公開された168分間の劇場アニメ。
原作は、『漫画アクション』に連載されていた漫画作品。原作者は、こうの史代。

監督は、片渕須直。

【あらすじ】

広島市江波(えば)地区で生まれ育った浦野すずは、絵を描くのが上手なぼんやりした少女。
戦時中の1943年(昭和18年)12月。すずに、知らない男性との縁談が舞い込む。

相手は、すずの4つ歳上で大日本帝国海軍の一大拠点である呉鎮守府に勤める書記官の北條周作。
すずは幼い頃に相生橋で人さらいのばけもんが背負うカゴの中で周作と出会ってるのだが、
すずは全く覚えていない。周作は不器用で真面目な青年であり、
とある女性に入れ込んで、彼女を今の境遇から掬い上げて夫婦になろうとしたのだが、
好き嫌いと結婚は別の話であると彼女の職業の問題で家族の猛反対で叶わず、
その女性との関係も終わってしまう。縁談の理由として体を弱らせてる周作の母親の代わりの、
家庭内の働き手としての嫁が欲しかったのと、
周作の過去をきっぱり終わらせるための存在としての嫁。
一度きりの出会いであったが、周作自身がすずを気に入ってたのもある。『ええ話じゃったけ』と、
すずの両親の判断にて、すずの預かり知らぬところで縁談が成立してしまう。

翌1944年(昭和19年)2月に呉の北條家にて、身内だけのささやかな祝言が行われる。
それは、すずが18歳の出来事であった。そそっかしく失敗しながらも北條家の嫁として、
そして、呉の上長ノ木町(かみながのきちょう)のひとりとして、すずは受け入れられていく。
嫁に行って北條の家に娘を連れて戻った義理の姉の径子に小言をちょくちょく言われながらも、
それなりに関係を築いている。

戦時中の呉で、配給物資の供給が滞るようになった時勢で、
闇市に行った帰りに道に迷ったすずは、遊郭で働く遊女の白木リンに助けられて、
彼女と友達になるのだった。

【感想】

原作漫画を読んでみると、2016年に公開のアニメ映画では白木リンのエピソードが大幅にカット。
興行収入10億円達成を条件に、40分相当のシーン追加で原作漫画の9割以上をアニメ化。
結果として2時間48分の大長尺映画に。

通常版との違いは、夫・周作の過去の色恋の残照を組み込むことで、夫婦げんかの火種となって、
少女と大人の中間のようだった柔らかいぼんやりさんな、すずさんが、
とある女性との交流をしていく過程で、夫との彼女の元恋人関係の過去を察するようになり、
自分は元恋人の代用品だったのではないかとの夫への不安。

そして、その女性へのコンプレックスで悩まされることで一人の女性として生々しくなる。
より、すずさんの感情が鮮明になることで大人の女性向けのドラマ作品としての見ごたえがあります。

一組の夫婦と女性との三角関係を描くことで、
人の思いはいつの時代だって大きく変わらないことを示しながらも、やはり根本は、
ありふれた日常・いつもの生活が戦時下で踏み潰されていく、
空襲や原子爆弾で親しい人たちを奪われて心に穴が空いてどんなに苦しくても悲しくても、
人は働いてご飯を食べて笑って生きていかんとならん、地に足をつけて生きる人間の逞しさの話。

アニメの描写に説得力をもたせるのは、反戦イデオロギーに染まっていない原作者である、
こうの史代先生によって描かれる隣組や愛国少年少女ら当時の市井の人々は、
どのようなことを考えて暮らしていたのか、
戦時下の生き証人である、ご老人たちへの取材への賜物でもありますし、
更には片渕須直監督らアニメスタッフによる資料集めで取材された人たちが口々に言ってたのが、
資料を元にした映像でのディティールにこだわり抜いた再現力への称賛ではなくて、
うんざりするほど何度もしつこく尋ねて来たという徹底したアニメづくりへの姿勢なのでしょうね。

アニメで史実を扱うにおいては、登場人物の情緒とは別に善悪好悪を超えて歴史を俯瞰する能力。
物語上での創作はすれども、いい加減な嘘で誤魔化したくないという信念。
保守系思想でもない原作者の、こうの史代先生が左系メディアに擦り寄られたときも、
ノンポリを貫いて体よくあしらってお帰りいただいた。
また、片渕須直監督も個人的な政治思想をアニメに持ち込むことがないプロフェッショナルなこと。
いろいろと人に恵まれて、名作になるべくして名作が生まれたことは喜ばしいことですね。

個人的には、どっちのバージョンのアニメ映画もそれぞれに良いという評価ですが、
ただ、今回の『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は、
子供に見せたら気まずいシーンが一部あるのと、時間が長すぎるかな?と思いました。
視聴者に合わせて使い分ければいいだけで、子供にプレゼントするなら、
わかりやすくシンプルに戦時下を扱っている前作のほうが断然オススメではありますね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2023/08/15
閲覧 : 164
サンキュー:

26

グレイシア さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

 「作られてない」を作り出せてる

作られたストーリー展開でないのを上手く作り出せています。

ただただ一人の女の子の半生をありのままに描いている。

それがなかなか上手くできることではないし、すごくこの作品の特徴的なところだと思います。

まだ、個人的には昔の女の子の「一人で知らぬ土地へ嫁いでいく」そんな生き様が現代には珍しい姿で、

その不安と覚悟と運命も大変楽しめました。

投稿 : 2023/03/12
閲覧 : 103
サンキュー:

1

lostmemory さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

反戦の作品では無い

原作漫画よりあとがきの作者のコメントの要約。
「私は広島生まれだったので幼少の頃から戦争の話を山ほど聞かされた。しかし私には戦争が本当に悪いのか?命がそれほど重いのか?よく分からなかった。自分で漫画を描いてみたらそれが分かるかもしれないと思ってこの作品を描いた。だからこの作品を完結まで描けるとは全く思ってなかった」 

タイトル通りこの作品は反戦の作品ではない。言い方は悪いが作者が自分の疑問を解決出来るかもしれないと描いた実験的作品なのだ。

前作から大量に足りてない部分をプラスして原作全3巻をほぼ完璧
に映像化した。

残念なのは広島県と広島市の協力が入っているためどうしても
反戦色の強い作品になってしまっている。これを見て興味を
持った人はぜひ原作漫画の方を読んで欲しい。
原作は戦争の時代をすずさんという一人の女性が生きた
姿を本当にありのままに描いている。それがこの作品の全てだ。

「あたなにはこの世界、どんな風に見えますか?」(ED曲の歌詞より)

投稿 : 2023/02/18
閲覧 : 129
サンキュー:

3

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

1940年代の広島で家庭に入る女性を体験する映画…かな。

 この作品のオリジナルを2016年の劇場公開時に見たときは数日間衝撃で朦朧としていました。それは戦争の悲惨さというか広島原爆の現実というか、そういうものを見せられたからでは無かったと思います。

 やはりはこの作品は価値観の物語だと思います。オリジナル版の玉音放送によるパラダイムシフトで根底から自分の生き方を否定されたところで、そこはわかってはいました。ただ、なんでそこまで衝撃を受けたんだろう?というのが咀嚼しきれずモヤモヤが残る映画でした。

 本作において、リンさんとの交流と水原との恋愛を丁寧に描くことで、家や夫婦というものを当時の価値観の視点で描いていました。恋愛が結婚の前提になっている現代とはまったく異なる価値観です。愛してるから夫婦になるのではない、夫婦だから愛せるようになる…と言うと単純かもしれません。
 旧劇場版では分かりづらかった、例の水原のお泊りのシーンとか、リンのノートのシーンなどの意味が良くわかりました。「代用品」問題ですね。

 女性として子供を作る、身体を売る、夫と別れる、そして、子供を失う。そういった女性の人生の激動が淡々と描かれていました。

 そして生命観です。知り合いがぽろぽろと死んでゆく。いつどこで知り合いが死ぬとは限らない世界。遊郭に出てくる風邪を引いている娘のところが一番心がざわつきました。

 その世界においては、家族の意味が決定的に異なる気がします。最後のシーンの孤児の意味が旧劇場版では分かりづらいですが、本作においてはかなり鮮明にわかった気がします。広島で同じ時代に生きた意味。必要にしてくれるなら一緒に住もうと。同情ではないのでしょう。むしろすずの救済でもあり、北条家全体の救済になりました。

 このシーンは始めの方の屋根裏の子供にもつながります。食べ物や住む場所をシェアすることに抵抗がない。そうしないとお互い生き残れないからでしょう。それが家族なのかなあという気がします。(天井裏の子って結局リンさんだったってことでしょうか?)

 家族、恋愛、生命、食べ物…いろんな価値観が今とは全く違います。これが本作の凄いところで、大抵の創作物は、現時点の価値観・道徳観・倫理観に引っ張られて作られます。そこが1940年台の広島の価値観で描き切ったところがこの作品の最大の価値なんだと思います。

 だからこそ、スズさんの人生の部分を切り取って見ているような感覚。戦争があったから不幸ということではなく、そこにそういう時代があった、そしてスズさんという女性がいた、と言う風に感じました。

 なので、私は本作を反戦映画というと違和感があります。スズさんは戦争で大変だったと思います。別れも沢山経験しました。しかし、戦争という時代を生き抜いた、家族を持ち懸命に生きたスズさんを見てどうしても不幸だったとは言えないです。
 原作者の意図が、結果的に反戦なんだとしても、スズさんの人生を見ていると、裏で起こっている戦争への忌避がかすんでしまうんですよね。そこがちょっと問題な気がします。

 まあ、これは私の感想なので、個々の体験としてこの映画は見た方がいいと思います。いくらでも語りたい事はありますがこれくらいにします。一生に一度はスズさん体験はすべきだと思いますが、繰り返し見るような映画ではない気がします。

 私は「名作」とは繰り返しの視聴に耐える作品というのを重要なファクターにしているので、名作と呼ぶのがためらわれます。本作は1回でいい気がします。その代わり映画館のような場所で没入して見るべきでしょう。

 評価は…うーん。満点でもいい気がするんですけど、なんとなくアニメ作品という枠であんまり評価したい気もしないんですよね。「はだしのゲン」「火垂るの墓」より劣ってるとも思いません…うーん、なぜでしょう?

投稿 : 2023/01/11
閲覧 : 196
サンキュー:

10

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

この限りない虚しさの救いはないのだろうか

こうの史代さんのマンガを原作にした劇場版アニメ『この世界の片隅に』に40分程度の追加カットを加えた長尺版です。
元々2時間9分の劇場版だったのが、追加カットにより2時間48分となり、そこそこ長いです。
また、追加カットにより作品のイメージが若干異なります。
個人的には、通常の2時間9分の方がおすすめですが、好みの分かれるところと思いました。

大まかなストーリーは『この世界の片隅に』と変わらないです。
太平洋戦争が開戦し激化しつつある時代の広島に、「浦野すず」という絵が上手な少女がいた。
18歳になり呉から縁談の話が入り、「北條周作」と祝言をあげる。
呉での生活が始まり、なんとかこうにか暮らしてゆくが、戦争はますます酷くなってゆく展開です。
すずの声優を担当しているのんさんは、元々関西の出身ということもあって、声に違和感はなく、とてもあっています。
本作では、新しいキャラクターとしてテルちゃんという女性が登場し、こちらは声優の花澤香菜さんが声をあてていますが、どちらかというとそっちのほうが声に違和感を感じたのが意外でした。
福岡の方の方言を話す女性なのですが、私自身生まれが福岡だからか、イントネーションに違和感を感じました。

中盤までは『この世界の片隅に』そのままで、目立って加筆が入るのは中盤以降です。
中盤、すずは、道に迷ったことをきっかけに遊郭で働くリンさんと仲良くなります。
彼女、リンさんのシーンが増え、元々匂わす程度だった周作とリンの関係性がくっきり浮き彫りとなって見える形になりました。
その上で、すずと周作の結婚生活に加筆が入り、そもそもすずが呉に嫁に来た理由についても明確となっています。
つまり、男女の関係や夫婦の日常描写に追加カットが入っています。
原作にもないオリジナル展開で、戦時中における、とあるありふれた一家の日常描写だったのが、本作ではいくらかドラマティックになっていると思いました。
ただ、個人的には、そこは割りとどうでもいいと思える箇所で、それよりも原作でこうの史代さんが描いていた、呉に停留していた軍艦、弾薬の種類や仕組み、隣組の仕組みについて、詳細に描いてくれたら良かったのにと思いました。
アニメでも盛り込まれてはいましたが、マンガに比較するとだいぶカットされているので、より原作に近づけてくれた方が、個人的には嬉しいですね。

ラストも変わらないのですが、何度見てもやはり涙腺に来ました。
多分4回目くらいの視聴で、マンガの方も何度も読んでいて、あらすじは知っているはずなのに、何度見ても不思議と涙が止まらないです。
『この世界の片隅に』であっても、長尺版の本作であっても、どちらも変わらず名作ですが、両方見てしまってもいいと思います。

投稿 : 2022/10/02
閲覧 : 147
サンキュー:

2

瑞樹 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

広島での戦時中から終戦後までを描いた日常アニメ

ずっと前から気になっていたアニメ。ネットフリックスで配信されていると知り、視聴しました。

どういうアニメかまったく知らなかったので、前半は退屈。

ほのぼの昭和の日常アニメ、かと思っていたのですが、広島での戦時中であることに気づき、「ああなるほど」と思いました。

これは「昭和20年8月5日を挟んだ日常アニメ」なのです。

この日常がたいへんリアルで、我々は終戦に向けてどうなっていくか知っているので、それが面白かった。

涙もろい人は間違いなく泣いてしまうでしょう。


オチもすごくいいです。

最後まで日常を貫いた、すばらしい終わり方でした。

投稿 : 2021/08/15
閲覧 : 204
サンキュー:

4

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

日本が「善」で、アメリカが「悪」ではない

祖父や祖母は、「火垂るの墓」や「この世界の片隅に」の世界の中で生きてきた人間であり、しかも江戸の下町出身なので、東京の大空襲や広島、長崎の原爆についてはお盆になるとよく話していた。

しかも、家は築100年経とうかというような所謂昔の日本家屋であり、木造の一戸建てであり、瓦屋根の縁側でスイカを食べたり、畑の作物を食べたりするのは今でも日常茶飯事なので「となりのトトロ」などで「日本の昔の暮らし」等いわれても現在進行形なのである。

なので、どちらかといえばこの作品も他人事などでは決して思えないので自然に泣けてくるのである。

しかし、今回の「完全版」はのん演じる「すずさん」の恋敵であもある「白木リン」さんとの三角関係が描かれると思っていたが、そこは強調されず、水商売で浮世離れした人も「死んで」しまえば、皆同じだという。。何とも寂しく悲しい話として描かれている。

こういう戦争議論でよくあるのが、では被爆国であり損害を被った「日本」が被害者で、原爆を落としそれに一度は酔いしれた「アメリカ」が加害者であるという単純な図式で語られることが多いが、確かにアメリカはこのあともベトナム、湾岸、イラクと学んでないように思われるが、日本も満州に渡った際には大量に人を殺してきたわけであり、西洋では「シンドラーのリスト」に描かれているようなナチスによる大量虐殺、一般のアメリカ人も「プライベートライアン」のように実は戦争など政治家の勝手な都合で、人など殺したくない人が大半である。

どの国も政治が「悪」なのであり、一般人は迷惑しているだけなのだ。

アニメーションや映画という立場は、そういった政治を皮肉ったり風刺する意味合いで作られる庶民の叫びなのであって、今年の「ジョーカー」や本作もそういった権力に踊らされた悲しい人間の話なのである。

どの国もその辛さに変わりはしない。普遍的な内容だと思います。

投稿 : 2021/05/22
閲覧 : 421
サンキュー:

10

ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

この世界の。。全ての人々に観てほしい

 
2016年8月、『君の名は。』公開
2016年9月、『聲の形』公開
2016年11月、『この世界の片隅に』公開

この年は本当にアニメ映画の話題に事欠かない年でした。
本作は感動して漫画も全巻揃えました。

そして・・2019年12月、
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』封切

約40分間の映像が追加され168分に。
作画クオリティーも上がってるような気がします。
見比べた訳ではないので確証はありませんが。

■エピソード
~{netabare}
嫁入りの翌朝から一人で朝食用意とか。当時の主婦ってすごい!
よその家、よその土地で生活するってどれだけストレスなことか。
ましてや出戻りの姉までいた日にゃ、ハゲができても仕方ないですね。

特に食事を作るシーン、かまどで火を焚くシーンなんか、親の故郷の田舎を思い出し懐かしく思います。

そんな日常も、だんだん戦時下の日常になって行く。

晴美が爆弾で亡くなり、すずの右腕が無くなるシーンは、初見ほどではないにしろ、やはりキツかった。

初見の時より、晴美の母が可哀想に思えました。
最近は紛争で民間人が犠牲になると問題視され報道されますが、当時の戦争は人道的という概念はなかったんですね・・

そして、終盤の孤児の娘が親を亡くすシーン・・
戦争の残酷さを思い知らされ一番堪えました。

EDとその後のシーン・・
初作では、孤児のシーンが印象的でしたが、
今作では、遊女リンのシーンが、印象に残りました。
何か変わったのかな・・
ひょっとして自分が変わったのかも。
{/netabare}~

日常部分だけでも楽しく観られる。
特に呉での生活は、昭和の生活を肌で感じられるほど秀逸だし、妙に楽しい。

そのギャップで、戦争の悲惨さも身に沁みました。
そして、現代でも地球上から戦争はなくなっていない・・
批評もいいけど、機会があれば何かしたい・・
そんな気持ちにさせられました。


 原作:同名の漫画
 制作:MAPPA
  制作協力にはMADHOUSE、P.A.WORKS、
  Production I.G、タツノコプロ、
  亜細亜堂、SILVER LINK、動画工房、
  トリガー、等々、多くの制作会社の名前が
  ありました。
 公開:2016年11月/2019年12月
 視聴:2016年冬劇場/2020年11月DVDレンタル

■主要キャラ/キャスト
~{netabare}
すず:のん
あまちゃんのロケ地が岩手だった事もあり
特別な感情をもってしまう女優さんです。
CV良かったのでドラマも演って欲しかったですね。
 
北條周作:細谷佳正
すずの夫。
CV細谷さんだったんですね。忘れてました。
広島出身を度外視しても、ナイスなキャスティングかと。

黒村径子:尾身美詞
周作の姉。
初見時よりイヤミを感じなかったのは気のせいかな。

黒村晴美:稲葉菜月
径子の娘。
初見時は彼女の死が衝撃的過ぎました。
CV稲葉さん、初作の時は11歳。
声変わりを見越して、本作の台詞も録音していたとのこと。
なんかすごい。

水原哲:小野大輔
小学校時代のすずの幼なじみ。
こういう男性って女性から見てモテるタイプなんだろうか。
すずが、特異なんだろうか・・

浦野すみ:潘めぐみ
すずの1つ下の妹。
始め寿さんかと思いました。
映画の吹き替えとかも多いですね。
外見も好みだったり。

白木リン:岩井七世
呉の遊廓「二葉館」の遊女。
この娘の存在も大きいですね。

テルちゃん:花澤香菜
すずが遊郭で出会う九州出身の女性。
初作ではセリフなし。
今回そこに花澤さん・・
ボケっと見てたら気付かなかった・・
{/netabare}~

最後に。

この作品の関係者、クラウドファンディングに参加された方々には、

素晴らしい作品を世に出し、出会わせていただき、

本当に、ありがとうございました。

ただただ感謝しかありません。




(初見のレビュー)
https://www.anikore.jp/review/1618217/
 

投稿 : 2020/11/20
閲覧 : 465
サンキュー:

19

ネタバレ

ねっち さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

それでも彼女は生きてゆく

元々2016年にあった「この世界の片隅に」にリンさんとのエピソードを増量した作品。この作品より面白い作品があるなら教えてほしいです。やはりというかまるで他作品とは違う。本当に次元が違う。広島に住むすずさんという普通の女性がおくる普通の日常の断片を描いた作品です。ただ、彼女が生きた時代は戦争があった時代。そんな中、最初は戦争の嫌な面をこの作品は一切見せません。すずさんが嫁いでいき、新しい環境に苦労しながらも徐々に打ち解けていき、本当に一人の女性の一生の断片を覗いているような、そんな感覚になります。この作品ほどキャラが生きているという言葉が似合う作品も無いと思います。この作品の好きなシーンの一つに、すずさんが絵を描いているのを軍人さんに見つかってしまい、スパイと疑われるというシーンがあります。あれは本当に笑えた。そんな中、戦争というものが徐々に徐々に色を濃くしていきます。やがて空襲もくるようになり、ただどこか現実感がない、やや危機感が抜けているような、そんな感じになります。そして、お父さんの見舞いに行った帰り、時限爆弾に当たり、晴美さんとすずさんの右腕を亡くしてしまいます。それからは広島と長崎に原爆が落ち、日本が敗戦します。驚いたのは、すずさんが戦争に負けてしまい、それを悔しがるところです。戦争というものは当時は当然のことのようにあり、一種の思想というものが根付いていたんだと思いました。しかし絶望を生きる最中、最後に希望を見せてこの物語は終わります。いいえ、続いていきます。これは片隅でしかないのです。最後の女の子に径子さんが晴美さんの服を着せてあげたシーンは思わず泣いてしまいました。泣かずにすむのなら泣かずに見たい、隅々まで見たい作品なのですが僕にはこの作品を見るのに向いていないのかもしれません。頭の整理がついていないので変なことを書いていたら申し訳ありません。

100/100点

投稿 : 2020/10/31
閲覧 : 304
サンキュー:

9

ネタバレ

fuzzy さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

RE: 悲しくて悲しくて

ぶっちゃけ通常版の方がウケが良い気がしました
白木りんをフューチャリングしててブレる感がちょっとあるかな

でも特殊というか重要キャラなのでそれはそれでいいかなと

通常版はちょっといきなりのんが不機嫌なとこあった気がしてそれはこっちの版をみるとつながるなぁと

でもまぁ
あらためていい作品です
通常版が好きなら是非ですかね

YouTubeで岡田斗司夫さんとプロデューサーがカットしたとこについて語ってるのでそちらも是非

投稿 : 2020/09/26
閲覧 : 248
サンキュー:

3

Rodion さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

日本に生まれたのならば見るべきだ

この作品はテーマからわかるように面白いといった感想を持つ娯楽作品ではない。その為見ていない人も多いだろうと思う。
しかし、この作品は日本に生まれたのならば見るべきである。
それは決して学校の教師が言うような理由ではなく、アニメ作品を長年見てきた私個人が日本という島国に生まれ日本語が理解できるならば見なければ確実に後悔すると思うからである。
本作はとても素晴らしい作品で感想などいくらでもかける、ただ一言で本作を表現するのならば「すずさんはそこに居る」この言葉に尽きるだろう。
本作は主人公のすずの幼少期から嫁入りし、終戦までを描いた作品だ。
始めのころこそ空爆という本作最大の見せ場(この言い方が適切かわからないが)までのカウントダウンが気になり、どのように見せるのかと思ってしまうが
本作を見ているとすぐにそんなことは忘れてしまう。
展開は派手でもないし、急展開もない、朝ドラのような展開もなく、
ただただすずという時代に翻弄される少女が描かれつづける。
しかし本作はこの何気ない日常のすべてが完璧で嘘が見えなく、目が離せない
理由はいまだに自分でもわからない。
そしてこの世界が目の前で破壊せれる空爆のシーンで
あなたは言葉にできない感情を抱くことだろう。
この作品をここまで作り上げている要素で一つわかったものがあった
それはすずの声である。
この作品が完成したのはすずの声優のんの存在あってのものである。
彼女は声優ではないしかし本作見終わったあなたならば、彼女以外では成し遂げられなかったことがわかることだろう。

投稿 : 2020/08/12
閲覧 : 282
サンキュー:

8

aikawa さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

面白い

です。
とても質の高い作品だと思います。

投稿 : 2020/02/26
閲覧 : 251
サンキュー:

4

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

改めて冬から語り始める戦時下の日常

原作コミックは未読。

【物語 5.0点】
より文芸的に、より普遍的に。

すずさんの半生描写を通じ、戦時下でも語っても良い日常を確立した前作に、
すずとリンの関係シーンの追加等により、従来シーンの位置付けも新調された“完全新作”に。

すずさんが人として、秘密を持った女として、
立場について葛藤するなど、心情を掘り下げることにより、
人間にとって居場所とは何か?を問うなどテーマがさらに普遍化。

戦後の広島県が……{netabare}大型台風被害に見舞われるシーン追加による
本作公開年、同じく災害に苦しんだ現代と戦中の庶民感情の共有も◎。{/netabare}

戦時中という時代設定云々を越えて、語り継がれる名作が新生し深化。


【作画 5.0点】
作品リズムを変化させる追加カットの妙。

前作は時代ドキュメンタリー風の演出に、すずさんの日常を乗せたテンポ重視の構成。
一転、本作追加シーンでは、例えばリンさんがすずさんに語る場面でもゆったりとした時間が流れる。

2時間半越えの長尺以上に、緩急により醸し出される大作感。

あとは、{netabare}花見のシーン。満開の桜の木with秘密を語り合う女二人。{/netabare}美しかったです。


【声優 4.5点】
俳優でも声優として、しっかり仕事をさせる情熱。

主人公すず役・のんさん。本作で鍵となるリン役の岩井 七世さん。
共にいわゆる“ちゃんとした声優”ではないが、
役者として持っている演技力が追加シーンでも、しっかりと引き出されている。
結局、専業声優であろうがなかろうが、好演を引き出すのはスタッフ次第。

前作から周作役・細谷 佳正さんの“地元”広島弁の包容力も魅力的だったが、
本作ではCV.花澤 香菜さんの九州弁も追加され、声優ファンにとっても聴き所あり。



【音楽 5.0点】
音響パワーアップ。

元々、庶民の心情にも寄り添う繊細な弦楽や静かなボーカル曲が、
凡百の仰々しい金管爆音とは一線を画していた劇伴。
故に、戦争があろうが無かろうが変わらぬ蝉の声など、環境音もよく拾っていた前作。

音響技術が改善されたという本作では、人物の声などもさらにクリアに。
実はこの“完全版”で一番の評価ポイントは音響。


【キャラ 5.0点】
戦時中……この非常時だからって、夫婦喧嘩したって、営んだって何が悪い?
強烈な日常物のキャラ立てが“厳粛な戦時中ドラマ”の呪縛を克服していた前作。

加えて本作にて披露される、
{netabare}夫とのカンケーを問い質すべく竹槍で“武装”した、すずさんの遊郭“討ち入り”シーン。{/netabare}
時代に翻弄されるだけでなく、私事が時代を凌駕するのもまた庶民。勇猛果敢なり。

メインキャラとしてリンさんが確立される等、群像劇化が進行しても、
すずさんは薄まらないどころか、さらに深みを増す。


【感想】
季節としての夏は好きな私。けれど8月、特に上旬。
あの戦争を回顧しながら、変哲のない戦時下の日常など軽々に口にできない重苦しいムードの中。
“歴史戦”に熱中する輩が、戦時中の先人たちの人生経験の中から、
都合の良い体験や証言だけをピックアップ或いは創作して、主義主張を押し通し合う。
そして「8月15日」を過ぎたら「終わった終わった」とばかりに嘘みたいに静まりかえる。あの節操の無さ。
ひと夏過ぎるごとに、イデオロギーに引き千切られたあの時代の人々が、
現実世界から乖離し神話世界の住人になっていく……。

そんな8月が私は大嫌いです。


前作は相当ロングランした後での劇場鑑賞だったので気が付きませんでしたが、前作は11月公開。
そして本作の封切りは12月20日。
作中の物語自体も12月から始まる。

この冬スタートの理由について片渕 須直監督は
「~第2次世界大戦を描いた作品は、どうしても8月のものと言われがちです。
でも、むしろそうではない、8月のものではないと考えてこの映画を推し進めていきました。
戦争、それ以前の歴史は、ずっと続いている毎日、と捉えてもらいたかった」
と語っていますが、

理由はどうあれ私にとっては、この8月と距離を取る制作方針が心地良かったです。
“終戦”しても話をおしまいにしない戦時中のドラマとして一目置いていた前作から、
私の好感度はさらに高まりました。


前作で掘り起こした戦時中の人々の人間性。
本作では、その人間の内面により深く踏み込んでいく。
戦争ドラマより人間ドラマとして秀逸になった本作。


要するに前作より本作の方が私のお気に入りだということです。

投稿 : 2020/02/06
閲覧 : 834
サンキュー:

26

ネタバレ

アニメ好き さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

見たあとにみんな色んな感情が交錯しシーンとしていた

前作を映画館で3回見て
今回シーン追加版を見たのが4周目だったので流石に号泣はしなくなっていた。
シーンが30分くらい追加されていて、{netabare}割と背景固定で長々と新セリフが入ってるシーンが多くて、間延び感が出てたので{/netabare}もっと演出工夫しろよと思った。

追加要素は原作にあったすずさんの恋愛感情の部分を全部書いた奴なので、{netabare} すずさんに女の部分が多分に加わり、平和でボーっとした一般人ではなく、一人の女としてのリアル感が{/netabare}出てしまった。
それを良しとするか悪いとするかですが、わたしは前作のほうがテンポが良くて、
{netabare} 無垢なすずさんが戦争に巻き込まれていったときの衝撃のほうがデカかった{/netabare}ので前作のほうが好きです。
よりリアルな人間として見るなら今作が、かなりわかり易くなっていていいかもしれません。

とりあえずこのアニメ映画は日本の戦争を伝えるアニメとして過去最高の作品だと思っています。
火垂るの墓のように重すぎて凹むのではなく、{netabare} どれだけ何が起ころうとも明日は生きている限りやってくる{/netabare}という。とても強い心を見せてくれます。
ブルーレイも買ったのでまた何年かごとに見返したい。
ちなみにアマゾンプライムでいま前作を見れるので見たことない方は見てください
私はこの前作のアニメに過去最高得点つけてます
付き合うならこの作品を見て泣けるような人と付き合いたいですね!

得点
前作98点
今作89点

投稿 : 2020/02/04
閲覧 : 280
サンキュー:

8

Exe. さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

うーん

自分には合わなかった

投稿 : 2020/01/23
閲覧 : 200
サンキュー:

0

Kuma さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

既存の戦争映画とは違う観点から人間に焦点を当てる作品!

前回の映画は視聴済み
前回では語られなかったキャラキャラクターの心情が深く掘り下げられています。特にリンさん。
今までの戦争映画は前線の兵士の話や、誇張されあまり戦争時の市民の心情は分かりずらいものが多く、戦争が半世紀前に起きたのか疑問に思うほど話を聞いたり、本を読んだりしても悲劇の空想と近いものと感じてしまうも多々ありました。しかし、この映画はどの事態でもいるような不器用な人物が戦時を生きるというもので、悲しい内容ではあるのですが強い実感とともに内容が進んでゆく為、それでも生きる人物を見て泣いてはいけないと感じられるほど共感できる内容だと思います。
3時間弱の長い映画ですがテンポは速く見やすいです。片淵監督に感謝!

投稿 : 2020/01/13
閲覧 : 173
サンキュー:

9

さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

1作目を見て、原作が読みたくなって、読んで、あぁ なんでこれ入れなかったの…って部分が詰まってるファン視点の映画でした。
ファンとしてはとても嬉しいです。

1作目より、より原作に忠実に作られていると思います。

ただ一本の映画としてであれば、私は前作のテンポ感の方が好きでした。

投稿 : 2020/01/11
閲覧 : 224
サンキュー:

5

ネタバレ

KANO さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

人の強さを描いた名作

前作観賞済
前作に様々なカットを入れての168分の長尺映画。
主に、遊郭に居るりんの人物像とすずの関連性を含む
演出が追加されています。

前作同様、反戦を全面に出し抑揚を付けた演出では無く、
当時の庶民の暮らしかたや風潮を主人公のすずの目線を
通して、戦時の激しくなる流れを日々の暮らしの中で
どちからと言うと緩やかに変化していく様が描かれています。尺が長くなる分が更に心に染み入ります。

のんさんの、ほがらかで素晴らしい演技こそが作品の世界観であり、戦時中でありながら安堵の時間を演出してます。

『玉音放送』を聴く当時の人達の心境は、現代人の私達には、到底計り知れない心境ではあるものの、主人公が感情をあらわにする姿に涙が出るのは、日本人として受け継がれた感情のあらわれだと…

戦時中、戦後の日本人の強さを描いた素晴らしい作品だと思います。168分しっかりと堪能させて頂きました。

投稿 : 2020/01/11
閲覧 : 266
サンキュー:

35

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

視点を変え長尺為す、もう一つの片隅に、、、

特別先行版に更に3シーン程追加されたそうで上映時間は168分!

視点を変えたことにより大幹に変化を与え、
加えられた小枝により各人を深く掘り下げ、
個々に纏わる事象も依り際立たせる、

全ての女性達に光当たる演出、
男性陣の想いもしっかり描写、
先暖かな終幕も心に滲みる。

情背景の描写は圧巻! 幾度か震えしたる、
リアルを追究しながらもリアル志向と相違、
昨今巷溢る端的実写模写との道違歴然成り、

静から動へと、僅音にも拘る音響に痺れる、

素晴らしいアニメーション作品でした。



----------------
2019年11月4日
東京国際映画祭にて「特別先行版」を鑑賞


冒頭から感極まり、

ずーっと、

ずーっと、

泣きながら観ていた(´;ω;`)

投稿 : 2020/01/04
閲覧 : 548
サンキュー:

13

ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

鈴さんのトレードマークは、口元のほくろ

 初めから見ると「あれっ?」と思ってしまった見覚えのある「この世界の片隅」にだったです。終わりも前作の内容としては、ほぼ変わらないのかなぁ?な印象です。

 でも確かな違いというのか、追加シーンがあったのは、分かったです。

{netabare} 闇市の帰り、鈴さんが迷子になったとき、出会った水商売みたいなお姉さん、リンさんとの出会い、ふれあいが濃く描かれているかなぁです。一緒に桜の木に登り、口紅をリンさんが鈴につけつシーンが印象的だったです。

 夫、周作との仲をさらに描いていたと思うです。子供にはまだ早いと思われるシーンもでてきたです。

 リンさんに会いに行ったとき、新キャラだと思われるけど、鈴さんと風邪ひいたテルとの出会いと会話のシーンもそうですかねです。

 家が台風に見舞われたときの鈴さんと周作の行動ですかねです。

 原爆後の広島で実家を訪ねると、窓を覗くと戦災孤児が中にいて、鈴が立ち去るところもだったです。{/netabare}

 エンドロールも違うかなぁです。

 再び同じ内容を見た中にさらに、追加エピソードがあって深く掘り下げているのだろうです。それが顕著に表れていたのは、やはり主人公の鈴さん外ならないのです。
 前作を見ないでこれを見たほうが、感動が大きいかもしれませんです。どこか間の抜けた鈴さん、劇場でまた見たとき、時代背景にあった女性の姿として、人間味あふれていた人だと思うです。

投稿 : 2019/12/24
閲覧 : 307
サンキュー:

9

yatchan66 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

傑作がさらに深化を遂げた。

原作既読、前作鑑賞済み。
リンさんのエピソードが加わることで、足らなかったピースが埋まり、すずの人物像がより深堀りされ、艶やかさが増した。ワンシーン、ワンシーンがさらに意味あるものになるとなり、前作とはまた違った感動が残った。
「さらにいくつもの」とは、リンが物語に加わることで、さまざまな人生が世界の片隅にあるのだということを示しているのだろう。
傑作がさらに深化を遂げた。

投稿 : 2019/12/21
閲覧 : 192
サンキュー:

5

めるぴん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/10
閲覧 : 1

おみや さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/06/13
閲覧 : 3

kuroneko さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2024/04/13
閲覧 : 7

ひろはる さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/04/01
閲覧 : 7

Metamon! さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/03/04
閲覧 : 7

チャリア さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/01/20
閲覧 : 6

茶碗 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/01/08
閲覧 : 12
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この世界の(さらにいくつもの)片隅にのストーリー・あらすじ

ここではひとりぼっち、と思ってた。広島県呉に嫁いだすずは、夫・周作とその家族に囲まれて、新たな生活を始める。昭和19(1944)年、日本が戦争のただ中にあった頃だ。戦況が悪化し、生活は困難を極めるが、すずは工夫を重ね日々の暮らしを紡いでいく。ある日、迷い込んだ遊郭でリンと出会う。境遇は異なるが呉で初めて出会った同世代の女性に心通わせていくすず。しかしその中で、夫・周作とリンとのつながりを感じてしまう。昭和20(1945)年3月、軍港のあった呉は大規模な空襲に見舞われる。その日から空襲はたび重なり、すずも大切なものを失ってしまう。そして昭和20年の夏がやってくる――。(アニメ映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2019年12月20日
制作会社
MAPPA
公式サイト
ikutsumono-katasumini.jp

声優・キャラクター

のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、岩井七世、牛山茂、新谷真弓、花澤香菜、澁谷天外

スタッフ

原作:こうの史代『この世界の片隅に』(双葉社刊)
監督:片渕須直、企画:丸山正雄、監督補・画面構成:浦谷千恵、キャラクターデザイン・作画監督:松原秀典、美術監督:林孝輔、音楽:コトリンゴ、プロデューサー:真木太郎、脚本:片渕須直、製作統括:GENCO

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