花言葉で中学生なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの花言葉で中学生な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月17日の時点で一番の花言葉で中学生なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.0 1 花言葉で中学生なアニメランキング1位
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(アニメ映画)

2017年8月18日
★★★★☆ 3.3 (462)
1772人が棚に入れました
物語の舞台は、夏休みのある一日。花火大会をまえに「花火は横から見たら丸いのか?平たいのか?」の答えを求め、町の灯台から花火を見ようと計画する少年たち。一方、クラスのアイドル的存在・なずなに想い寄せる典道は、時間が巻き戻る不思議な体験のなかで、なずなから「かけおち」に誘われることに……。何度も繰り返す一日のなか、なずなと典道を待ち受ける運命は? そして、果たして花火は下から見ても、横から見ても丸いのか?

声優・キャラクター
広瀬すず、菅田将暉、宮野真守、松たか子、花澤香菜、浅沼晋太郎、豊永利行、梶裕貴
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

夏の日の少年少女

繰り返す、夏のある一日。
とある海辺の町。
花火大会を前に盛り上がる典道と友人たち。
花火って横から見ると丸いの!?平べったいの!?

90年代、新進気鋭の映像作家として名を上げた、
岩井俊二監督の同名実写映画にして出世作。

人生の選択の分岐点をテーマに、
1つの物語で2つの結末を描いています。
{netabare}「なぜ時間が巻き戻るのか」{/netabare}
これは物語を成功へ導く最も重要なファクターだ。

舞台は茂下町、風力発電機が立ち並び、
渡り鳥が羽を休める憩いの渚。
幻想的な夕景と海の上を走る電車。
美しい景観に圧倒されます。
上手く表現できない好きと言う感情。
思春期の少年少女に突きつけられる厳しい現実。
{netabare}「もう1度やり直せれば」と願った先に、
時間の巻き戻しという幻想的な奇跡が起こる。{/netabare}

これは典道が望んだ世界でしょうか?
僕にはヒロインなずなの世界にも思えます。

自転車で駆け下りる海辺の坂道。
飛び込んだプールの水飛沫と夜空に咲く花火。
数々の夏の風物詩が眩しい、
美しくも切ない余韻を残す夏の物語。

これは恋の物語ではなく、
思春期の試練と決別を描いたのではなかろうか。

花火が上がるとき、恋の奇跡が起きる。
涼やかな夏の物語、楽しんで下さい。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 91
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

名作ドラマのアニメ化…心揺さぶる青春恋愛ファンタジー

【視聴前】
この夏の楽しみ、それは終物語の続編とこの映画です。共通点は「シャフト制作」というところです。

岩井俊二の名を世に広めたことで知られるこのタイトル。もう20年以上前になるわけか…。衝撃だったのは主演の奥菜恵。こんな可愛い子がいるんだ…というくらいビックリしたのを覚えています。あれから…時は残酷であるの見本としか言いようがありません。

名作映画のアニメ化というと、時かけを思い出しますが、あれは原作ありでさらに中身は全く違うものになっています。これは作品をなぞりながらだというのでこれまでにはないパターンと言えるかもしれません。予告編見ましたが、絵がシャフトだなと感じます。というより、主人公、どこからどう見てもガハラさんだよね…。それもそのはず、キャラデザインは同じ人だった。作中、首を変な方向に曲げたら…。

新房×シャフトなので内容も絵も心配はしていません。自分好みの面白い作品のはずです。が、心配なのは中の人、主役の二人です。予告編ですでに「あれっ?」となっています。特に広瀬すず。すでにキャラデザインと声が合っていないし…。

【視聴後】
この映画を見る前にもう一度実写を見たいと思いレンタル探したけど、もう20年以上前の作品だけになかなか探しきれず…。諦めかけていた時、偶然にもスカパーの日本映画チャンネルで放映していたのでじっくり見ることができました。そしてこの作品を鑑賞。実写を丁寧にオマージュしているなというのが最初の感想でした。アニメ化にあたって、スタッフは実写を細かく分析して、アニメでも通じるところはそのままに、また、原作のイメージを壊さないことを念頭に置いていたのかなと思います。そして、その上で現代の言葉や風景、風俗に当てはめていたと感じました。面白かったのは{netabare}スラムダンクをワンピースにしていたのに、なぜか「観月ありさ」は残したところ。今なら「広瀬すず」でも良いじゃないかと思いますが、これはスタッフの遊び心か、なんなのか判りかねます。{/netabare}

名作と言われる原作ではなかなかアニメになりにくいです。あれは素の子供たちがそのままの姿で演じ、幻想的な部分になり勝ちなところは現実の描写で伝えようとしているとこが良いわけです。が、アニメにするならさらにプラスアルファが必要と思っておりました。そこをうまくファンタジーでまとめたと思います。{netabare}原作では典道となずなは駅舎から帰ることになります。ここからなずなが引っ越すのか残るのかは曖昧なままで終えることになります。アニメでは駅からが本番になっていきます。でも終わりは原作のように曖昧なままで終えるのですが…。{/netabare}それから原作と決定的に違うのは恋愛要素を強めた点。典道となずなの関係は原作では恋しているのかなんなのかをなずなの表現だけで想像させる作りになっています。{netabare}祐介と典道に水を掛けるシーンでのなずなの表情がまさにそれ。アニメでも見事に表現されていました。{/netabare}この辺りは「君の名は。」の影響が大きいような感じもしましたがさて…。

作画はきれいなシャフトという感じです。シャフトの不可思議な描写は控えめにしてます。感心したのはとにかく水の描写がきれいです。ホースからの水の出方が美しすぎて見とれました。それと、なずはどっからどう見てもガハラさんです。ガハラさん好きの自分が言うのだから間違いありません(苦笑)。シャフ度ぎりぎりに抑えた首の角度にしびれました。でも…中学一年生には見えない…。とはいえ、原作のなずなは小学6年生で奥菜恵だったからなぁ…あれも小学生には到底見えなかったし…。それと問題の中の人。広瀬すずは声質はなずなに合っていたと思います(視聴前の前言撤回します)。例え棒でも声が合っていれば納得してしまうので個人的にはOKです。心配していた典道は…う~ん、頑張っていたと思います。でも中学一年生の声ではないよね。周り固めたのがシャフトでお馴染みの方ばかりなので、劣ってしまうのは仕方ないです。

個人的にこの作品は気に入りました。シャフト好きな人(特にefのような作品が好きな人)には合うのではないかなと思います。できれば原作も見ておくとより楽しめるのではないかと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 43
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

蠱惑の球面

元ネタである岩井俊二監督のスペシャルテレビドラマは視聴済み。

球とは実に不思議な形をしています。
どの角度から見ても見える形は同じですが、
見えてる面は視点によって全部違う。

その上、光の加減まで考慮すると球はさらに神秘的。
特に例えばガラス玉のような透過性の高い球体ともなれば、
光の屈折まで加味されて見る視点によって輝き方が目まぐるしく変わる……。
そして、その透き通った球体は、あらゆる光を集めると共に、
球の境界を隔てた人々の視線や思念、願望をも惹き付け誘惑するのだ……。


本作は原作にもあった花火の見え方のウンチクによる好奇心刺激に加え、
シャフト作画によって全編に散りばめられた円柱、球形への違和感、興味。
それらが心を浮つかせる夏の空気、ヒロイン少女の魅惑的な美しさ等により加速され、
常識や倫理の壁をも超越して行く、真夏の青春アニメ映画。

主人公少年らと共に気持ちよくジャンプするには、
映像全体が醸すムードに憑かれることが必須で、ハードルはやや高めですが、
私としては夏に劇場鑑賞チャレンジした甲斐があった作品でした。



本作は単純に興味を持って観る。のとは別に色々な動機での鑑賞があり得る作品ですが、
以下、それぞれの立場からの見え方を想定してみると……。


①岩井俊二監督作のリメイクを期待して本作を観る。

……これは正直かなり失敗するリスクが高いと思われます(苦笑)

{netabare}私が思うに原作ドラマは脚本、シナリオ等により賞賛されているだけでなく、
90年代当時の子供の世界。その再現性によるノスタルジーにより、
年々、思い出としても美化され続けている作品。

(例えば{netabare}本アニメ映画だと少年宅でプレイされるゲームは『キラキラスターナイトDX』という
2016年発売のファミコン用新作レトロゲームという恐ろしく懐古狙いなマニアックぶりですがw
原作ドラマではスーパーファミコンの『スーパーマリオワールド』という大衆向け定番作 {/netabare})

それら当時の流行も取り込みつつ、しょーもない冗談や下ネタを言い合うw
ガキの会話あるあるな掛け合いが醸す、子供の世界にリアリティや説得力があります。
こうした子供の世界に背伸びしてる感を纏わせつつ、
大人の都合と対峙させることにより、物語の推進力と共感度をアップ。
さらに当時15歳の美少女だったヒロイン役・奥菜恵さんを画面に閉じ込めた希少性と相まって、
今なおタイムカプセルのような輝きを放ち続けている原作ドラマだと思います。

対して本作は後世、思い出となり得るような同時代性の強調は控えめ。
(例えば{netabare} スマホが出て来ない時点でタイムカプセルにはなり辛いですし、
松田聖子さんだの観月ありささんだの叫んでいる時点で
原作の時代に対するオマージュの方が勝っています{/netabare})

むしろ本作は花火の見え方というSFファンタジー世界展開の着火点により注目し、
そこからオリジナル要素も広げていくシャフト作品。

加えて本作では何故か主人公少年らを原作ドラマの小6から中1に設定変更していますが、
原作の掛け合いの流れも引きずっているためでしょうか?
少年少女たちの言動が今風でない感じがするだけでなく、
微妙に小学校卒業してない感じが、
原作ドラマ視聴後だと目につきやすく、それらがストレス要素になりかねません。{/netabare}

いずれにせよ、リメイク期待組とのキャッチボールは波乱含みのようです。

もしも原作ドラマ未見で、ドラマ観てから本作観に行こうと検討されている方がおられたら、
私としては是非、そのまま、よそ見をせずに映画館に直行することをオススメします。


②『君の名は。』川村元気氏のプロデュース作として、前年の感動再現を期待して観る。

……これも大分、失敗するリスクが高いと思われます(苦笑)

{netabare}特に『君の名は。』を気軽なエンタメ作品として楽しんだ方は、
それを期待して本作を観ると事故る可能性がいっそう高まると思われます。

『君の名は。』は何となく観ていても状況は説明してくれるライトな作品でありつつも、
深読みしても得るものがあるコアな作品でもあった、
間口の広いヒット作だったと私は考えていますが、

本作の場合は作画や表情、ちょっとした台詞の違いなどを深読みしに行かないと、
状況すらも把握し難く、物語の迷宮入りと共に、失意の途中下車に追い込まれかねません。

逆に些細な違和感から考察を巡らすことができる方なら価値を見出せると思います。{/netabare}


③シャフト、新房昭之監督のファンとして本作を観る。

……これはまだ割と期待できそうです。

{netabare} そもそも背景絵等が醸すムードが作品を牽引する構造である以上、
まず本作でも相変わらず癖がある作画、構図等に興味を持って鑑賞し続けることが、
作品と折り合うための必須条件。

何じゃ!?このワケわからん絵は~~wとなるか、
あっこれやっぱりシャフトだ(笑)イヌカレーだ(笑)とニヤニヤできるかは、
本作でも満足度を左右する重要な分岐点になると思われます。

但し作画レベルは背景画等については良好ですが、
人物描写、特にキャラ造形の安定度等については標準レベルなので、
至高の劇場版作画を求める等の過度なハードル上げはオススメできないと思います。{/netabare}



以上、色んな角度から長々と書いてしまいましたがw

簡潔にまとめると本作は普段あまりアニメを観ない層にはあまりオススメできませんが、
コアなアニメファンや、あにこれユーザ等には、
合う合わない、好き嫌いも含めて、是非、感想、考察を聞いてみたい作品だと思います。

例えば核心部分について、私見を述べると……

{netabare}あの夏、最後、典道は平行世界に飛翔したまま戻って来なくなった。
なずなは元の世界に戻って転校し、典道を待ち続けている……。
というのが私の解釈と言うより願望?ですが、如何でしょうか?

典道も平行世界から一応、戻っては来たけど……という見解が多そうかつ、
妥当性も高そうなラストではあったのですが……。
「もしも玉」と平行世界の妖しさに取り憑かれた私としては、
あっさり元の世界に戻って来るのは何か勿体ない感じもするんですよね……。{/netabare}

みなさんの評価、感想……お待ちしております♪

投稿 : 2024/05/11
♥ : 41

62.1 2 花言葉で中学生なアニメランキング2位
ななついろ★ドロップス(TVアニメ動画)

2007年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (188)
1205人が棚に入れました
石蕗正晴は、ごく普通の高校2年生。ところがある日、怪しいジュースを飲んでしまい、日が沈むと羊のぬいぐるみになってしまう体質となる。
元に戻るためには、星のしずくを七つ集めて作る薬が必要だと如月先生に知らされる。しかも、星のしずくを採るのは選ばれた人間にしかできない。偶然にも秋姫すももの許に降り立ち、すももは星のしずくを集めることになった…。


声優・キャラクター
野島裕史、結下みちる、後藤麻衣、清水香里、松岡由貴、谷山紀章、高橋広樹、黒河奈美、日野聡、久保田恵、あおきさやか、本井えみ、井上和彦、伊藤美紀
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

純粋な学園恋愛ファンタジー

原作は18禁恋愛アドベンチャーゲーム 未プレイ

全12話

ハーレム&エロなしです!

魔法少女もので、とにかくピュアな恋愛ものなのです。^^

主人公・石蕗正晴 高校2年生
根は優しいけど人付き合いが苦手な、少し不器用な少年。純情で思いやりのある性格。

ヒロイン・秋姫 すもも
正晴のクラスメイト。恥ずかしがり屋で臆病だが、がんばり屋の女の子。純粋で優しい性格。


ストーリーは単純。

間違いで可愛い羊のぬいぐるみになってしまった主人公を、元に戻すため、魔法少女になって、「星のしずく」を七つ集めます。
昼は人間の姿でいられるが、夜は羊のぬいぐるみになってしまいます。

ベタな設定、展開、ストーリーなんだけど、それでもいいんです!

二人はピュアで純粋な恋愛をします。キュンとなる。 (いい歳してるのに。) (^^;

{netabare}
星のしずくを七つ集め、元に戻ったら・・・今までの事をすべて忘れてしまいます。
切ないです。 うわぁ~ん (ToT)

11話で正晴が元に戻る前に言います。「なにもかも忘れてしまっても、俺、もう一度すももを好きになる。」
ちょと泣ける。
元に戻った正晴は、やっぱりすべて忘れてしまっています。
すももが可愛そうで・・・
切ないです。
最後は・・・・・
{/netabare}

全12話で余計な寄り道的な話も少ないので飽きずに見れました。

声優さんも、知らない人がメインになってて新鮮でした。^^

恋愛ファンタジーものが好きな人には絶対おすすめです。
もう少し評価されても良い作品だと思います。

ベタだけど、ラストは感動でした。 (●´ω`●)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 68
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

あまぁ~い!!

あまり引き付けられるところがなくて、これ当時は1話で切っちゃったんですよね。
で、あにこれで幾つかのレビューを読んで気になったので再視聴することに。

いやー凄いですねコレ。今時こんなぴゅあぴゅあハートな恋愛ストーリーも珍しい。
これがエロゲ原作なんてシンジラレナーイ
ある意味同じエロゲ原作の「スクールデイズ」と対極に位置する作品でしょう。
この2作品、放送時期が完全に被ってるのが笑えますw

エロゲ(ギャルゲ)原作アニメは、ヒロイン全員の恋愛的見せ場を作るために
各ルートをつまみ食いするパターンが多く、そのため焦点がぶれてしまいがちなんですが
本作は完全にすももルート一本に絞っていて、そこがまず良かったです。

主人公の取り合いとか、ハーレムとか、そんなものとは無縁。
どこまでも不器用で初々しい主人公とヒロインの恋愛模様を終始描いていて
サブヒロインや脇キャラ達は皆、2人を応援するという立場で徹底しています。
そして視聴者もそんな2人を暖かく見守ってあげたくなる、そんな初恋応援アニメです。

全編通して甘酸っぱさ全開の恋愛が見所ですが、終盤の展開には素直に感心させられました。
恋に障害はつきものっていうベタな展開ではありますが、
主人公とヒロイン、2人の切ない心情がうまく表現されていて、物語にグッと引き込まれます。
{netabare}そして何より素晴らしいと思ったのは、絆創膏・携帯といった小道具の使い方。
特に携帯の予測変換、これはガチで感動。
何かとドラマの妨げになりがちな「携帯」というアイテムをこれ程上手く使うとは!{/netabare}

エロゲというより、少女漫画(それこそ「ちゃお」辺りで連載してそうな)の世界観、
いずにれせよ人を選ぶ作風です。甘酸っぱい雰囲気・純愛好きな方なら見る価値十分。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 34

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

とにかく気持ち良いくらい真っ直ぐな恋愛物語でした^^

ゲームが原作のこの作品・・・まだ初々しかった幼き日のあの頃を思い出せる・・・そんな恋愛物語です。

この作品の主人公は、クラスメイトと中々打ち解けられない高校2年生の石蕗 正晴(つわぶき まさはる)。ごく普通の高校生活を送っていた彼なのですが、ある日自分の身にとんでもない事が起こってしまいます。自分自身を元に戻すには「星のしずく」が必要・・・けれどその「星のしずく」は誰もが手に入れられる物ではなく選ばれた女の子・・・ステラスピニアしか採れないものでした。そして、巡りあったステラスピニアと一緒に「星のしずく」を集めることとなり、物語が動いていきます。

彼の身に起きた突然変異・・・選ばれたステラスピニアとの出会い・・・「星のしずく」を集めるお話ですが、この恋愛物語をより面白くするスパイスのようなもので、恋愛の王道を突っ走っているような印象の作品です。

「・・・あの時、何であんな事言っちゃったんだろう・・・」
「あの場所で、何で何も言えなかったんだろう・・・」
このような後悔の経験って、誰にでもあると思います。

妙に恥ずかしくなったり、自分に自身が持てなくなったり・・・
何気ない出来事に一喜一憂していた幼かったあの頃・・・
好きな人に片思いをしていた頃・・・

好きだから、一生懸命になって・・・
でも、何も出来なくて・・・
そして、たくさん泣いて・・・
それでも、勇気を出して一歩踏み出した時の結果がやけに嬉しかったり・・・

そんな頃の出来事が走馬灯のようにグルグル頭の中を駆け巡ってしまう・・・そんな作品でした^^

序盤は少しスローテンポですが、それもあっという間です^^
そして迎える物語の結末も私好みで良かったと思います。

ニヤニヤしながら恋愛物語を見たくなったら、この作品・・・悪くないと思いますよ♪

投稿 : 2024/05/11
♥ : 18

66.6 3 花言葉で中学生なアニメランキング3位
ハートキャッチプリキュア!(TVアニメ動画)

2010年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (195)
964人が棚に入れました
中学2年生の花咲つぼみは、こころの大樹が砂漠の使徒に襲われ、キュアムーンライトが敗れゆく夢を見ながら引越しのトラックに乗っていた。鎌倉から祖母のいる希望ヶ花市に移り住み、私立明堂学園に転校したつぼみは、それを期に内気な自分を変えようとしていた。しかし、強引でマイペースなクラスメイト・来海えりかに振り回されてしまう。新たな環境に戸惑う中、つぼみの前に、夢の中で見たこころの大樹の妖精・シプレとコフレが現れる。それと同時に砂漠の使徒の一人・サソリーナが彼らを追ってきて、えりかのこころの花を奪ってしまう。彼女を救うため、つぼみはプリキュアに変身することを決める。

声優・キャラクター
水樹奈々、水沢史絵、桑島法子、久川綾、川田妙子、くまいもとこ、菊池こころ
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

シリーズ初完走記念!「心を受けとめる」プリキュア

いやあ、第1話冒頭、いきなり{netabare}片翼の戦士、その名も「ダーク・プリキュア」が登場してノーマルのプリキュアと死闘を繰り広げ{/netabare}、そして最終第49話では{netabare}「ハートキャッチプリキュア・無限シルエット」という最終形態が出現・・・これって「アルティメットまどか」の原型{/netabare}では?笑。

◆本作視聴までの経緯

私が個人的に一番評価しているアニメ作品『魔法少女まどか☆マギカ』の劇場版『新編:叛逆の物語』(2013年秋)の序盤の魔法少女たちの描かれ方が、明らかに『プリキュア』を意識していることは前々から気になっていて、何とかこの有名シリーズを一作でも確り齧(かじ)ってみたいものだ・・・と思っていたのですが、何せ一作につき50近い話数があることから、これまで何回か幾つかのシリーズ作品を観始めては挫折を繰り返してきました。

(1)最初は、2014年頃、とにかくシリーズ第1作ということで『ふたりはプリキュア』を見始めたのですが、絵柄の古さとシナリオの微妙さに付いていけず最初の数話で挫折。
(2)その後、当時放送中だった『ハピネスチャージプリキュア!』さらに去年放送されていた『魔法つかいプリキュア』等をつまみ食いしてみるも、どれも続かず。
(3) そこで、今年に入って下記のように事前リサーチし、二次創作で人気が高い(=大人にも人気がある)と評判の『スマイルプリキュア』を見始め、その作画・演出の良さにはちょっと惹かれるものの、序盤の展開のマンネリさに飽きてきて、一旦視聴を中断。
(4) そしてやっと、あにこれで同シリーズ中唯一、総合 ★ 4.0 という高い評価をとっている本作に手を出したところ、これが第1話から想定外の面白さで、そのまま一気観してしまいました。

・・・ということで、もっと早く本作を見始めるべきでした。
私のように、これから初めてプリキュア・シリーズを観始めようと考えている人は、序盤の惹き付けの強い本作から手をつけるのが、一番挫折の恐れが少なくて賢明ではないかと思います。

なお、本作の完走後、その勢いで視聴を中断していた『スマイルプリキュア』の方も無事完走できました。
両作を比較すると、おそらく、

<1> 『スマイルプリキュア』は、王道展開の「美少女戦隊もの」(その分ちょっと退屈)。 ※個人評価 ☆ 3.7
<2> 『ハートキャッチプリキュア』は、展開に変化をつけたプリキュアシリーズの中の異端作品。 ※個人評価 ★ 4.1

ということになるのではないでしょうか。


◆(参考) 歴代プリキュア・シリーズ 事前リサーチ
{netabare}
№ 作品名 (期間) 話数 プリキュア数 Goods等売上高 あにこれ総合評価 レビュー数 お気に入り登録数
-----------------------------------------------
1 ふたりはプリキュア      (04.2-05.1) 49話 2人 101億△ ☆ 3.6△ 122件◎ 703人◎ (優先:A)
2 ふたりはプリキュア Max Heart (05.2-06.1) 47話 3人 123億◎ ☆ 3.5  59件  429人△ (優先:B)
3 ふたりはプリキュア Splash Star(06.2-07.1) 49話 2人  60億  ☆ 3.6△ 61件  329人
4 Yes!プリキュア5       (07.2-08.1) 49話 5人  96億  ☆ 3.6△ 73件  395人 (優先:C)
5 Yes!プリキュア5GoGo!    (08.2-09.1) 48話 6人 101億△ ☆ 3.6△ 57件  326人 (優先:C)
6 フレッシュプリキュア!    (09.2-10.1) 50話 4人 115億◎ ☆ 3.6△ 80件  346人  (優先:B)
7 ハートキャッチプリキュア!  (10.2-11.1) 49話 4人 130億◎ ★ 4.0◎ 156件◎ 773人◎ (優先:A)
8 スイートプリキュア♪     (11.2-12.1) 48話 4人 103億△ ☆ 3.6△ 109件△ 472人△ (優先:B)
9 スマイルプリキュア!     (12.2-13.1) 48話 5人 108億△ ☆ 3.9◎ 215件◎ 952人◎ (優先:A)
10 ドキドキ!プリキュア     (13.2-14.1) 49話 5人  96億  ☆ 3.6△ 113件△ 533人△ (優先:C)
11 ハピネスチャージプリキュア! (14.2-15.1) 49話 4人  78億   × 3.2  76件  360人
12 Go!プリンセスプリキュア   (15.2-16.1) 50話 4人  64億  ☆ 3.6△ 46件  217人
13 魔法つかいプリキュア!    (16.2-17.1) 50話 3人  71億  ☆ 3.6△ 36件  183人
14 キラキラ☆プリキュアアラモード (17.2- )   -  5人  -
-----------------------------------------------
 ※右端の (優先:)は、視聴の個人的な優先順位(A・B・C・無印の順)
 ※今のところ、『スマプリ』『ハトプリ』のみ完走{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作         東堂いづみ(東映アニメーションの共同ペンネーム)
シリーズディレクター 長峯達也
シリーズ構成     山田隆司
キャラクターデザイン 馬越嘉彦
音楽         高梨康治
アニメーション制作  東映アニメーション{/netabare}


◆視聴メモ
{netabare}
・ダークプリキュアとプリキュアムーンライトが登場する回が圧倒的に面白い。
・逆に言うと、彼女らが出てこない回は若干マンネリ傾向あり。
・最終回のプリキュア「無限シルエット」が憎しみに満ちたラスボスを優しく包み込み浄化させてしまう展開(だから「ハートキャッチ(心を受けとめる)プリキュア」だったんですね)は、もはや日本アニメの様式美なのか?と思ってしまいました(オリジナルは一体どんな作品なのだろう?ちょっと気になります)。
・本作のターゲット層がシナリオの整合性には煩(うるさ)くない人達であることを反映して、全体シナリオは結構粗や矛盾が目立ち、その分『魔法少女まどか☆マギカ』等に比べて個人的評価点数を落としています(それでも ★ 4.1 と『天元突破グレンラガン』や『ラーゼフォン』と同水準の高評価)。{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

========= ハートキャッチプリキュア! (2010年2月-2011年1月) ========
{netabare}
 - OP「Alright! ハートキャッチプリキュア!」、ED「ハートキャッチ☆パラダイス!」 -

第1話 私、変わります! 変わってみせます!! ★ つぼみ&えりかの出遭い、キュアブロッサム誕生 ※掴みはOK
第2話 私って史上最弱のプリキュアですか?? ★ 砂漠の使途サソリーナ
第3話 2人目のプリキュアはやる気まんまんです! ★ キュアマリン誕生
第4話 早くもプリキュアコンビ解散ですか? ★ 砂漠の使途クモジャキー、「私たちは二人でプリキュア」、二人攻撃炸裂、親友 ※挿入歌「つ.ぼ.み 〜Future Flower〜」
第5話 拒否されたラーメン! 親子の絆なおします! ☆ 砂漠の使途コブラージャ
第6話 スクープ! プリキュアの正体ばれちゃいます!? ★ マリン石化、「心の種」初使用 
第7話 あこがれの生徒会長! 乙女心はかくせません!! ★ 明堂院兄妹、いつき生徒会長の本心
第8話 カリスマモデルのため息! って、なぜですか? ★ ももか(えりか姉)の本心、ゆり初登場 ※挿入歌「スペシャル*カラフル」
第9話 スカウトされたお父さん!お花屋さんをやめちゃいます!? ☆ 
第10話 最大のピンチ!ダークプリキュアが現れました! ★★ 強敵襲来、二人の戦う目的、謎の救援者(ゆり)
第11話 アチョー!!カンフーでパワーアップします!! ☆ 
第12話 ドッキドキです! プロポーズ大作戦!! ☆
第13話 真実が明かされます! キュアムーンライトの正体!! ★★ 強敵再襲来、欠けたプリキュアの種
第14話 涙の母の日! 家族の笑顔守ります!! ☆
第15話 なんと! 生徒会長がキュートな服着ちゃいます!! ★ 明堂院流道場破りの本心
第16話 ライバルはえりか! 演劇部からの挑戦状です!! ☆ 
第17話 認めてくださいっ! 私たちのプリキュア魂!! ★ 餅屋三代目の本心、頑なな心(ゆり)
第18話 最強伝説! 番長登場、ヨロシクです!! ★ 漫画家志望番長の本心
第19話 涙の嫁入り! 父の日の記念写真です!! ☆ ※挿入歌「スペシャル*カラフル」 
第20話 第3の妖精! ポプリはかわいい赤ちゃんです!! ☆ こころの大樹
第21話 妖精アドベンチャー! プリキュアスカウト作戦です! ☆
第22話 ついに見つけました!! 3人目のプリキュア!! ☆ 園芸部部長の本心
第23話 キュアサンシャイン誕生ですっ!! ★ 明堂院さつきの本心、いつき変身
第24話 こころの大樹の危機! プリキュア、飛びますっ!! ★ 続き、初飛行、ダークプリキュアvs.3人 ※挿入歌「つ.ぼ.み 〜Future Flower〜」

 - - - - OP (変わらず)、ED「Tomorrow Song 〜あしたのうた〜」 - - - -

第25話 海へゴーです! いつきウキウキ夏合宿! ☆ ファッション部合宿、砂漠の使徒との集団戦 ※挿入歌「つ.ぼ.み 〜Future Flower〜」
第26話 勇気を出して! 友達になるって素敵なんです!! ☆ 合宿続き、3人の実力向上
第27話 おじいちゃんはイケメンさん? キュアフラワーの初恋です! ☆ 薫子(かおるこ)さんの過去話(空さん)、オルゴールとラベンダー畑
第28話 サバーク史上最大の作戦! 夏休みの宿題おわりません!! ☆ 怠惰なえりか 
第29話 夏、ラストスパート! 私のドレスできました!! ☆ 自転車少年(林君)の嘘
第30話 ポプリが家出!いつき、ボロボロです!! ☆ ゆり久々の登場
第31話 悲しみの正体! それは、ゆりさんの妖精でした… ☆ ダークブレスレット初出
第32話 イケメンさんと対決? そんなの聞いてないです~!! ★ 砂漠の王デューン、プリキュアパレスの試練、ハートキャッチミラージュ
第33話 キュアムーンライト、ついに復活ですっ!! ★ ゆりの過去 ※復活できた経緯が安直×
第34話 すごいパワーです! キュアムーンライト!! ★ ダークプリキュア敗れる
第35話 ワクワク学園祭! ファッション部はバタバタです!! ☆ ※挿入歌「MOON 〜月光〜ATTACK」
第36話 みんなが主役! わたしたちのステージです!! ☆ ※挿入歌「HEART GOES ON」
第37話 強くなります! 試練はプリキュア対プリキュア!! ★ 再びプリキュアパレスへ、砂漠の種デザートデヴィル襲来
第38話 プリキュア、スーパーシルエットに変身ですっ!! ★ 続き ※挿入歌「HEART GOES ON」
第39話 えりかピンチ! マリンタクトが奪われました!! ☆ えりか&コフレの友情回 
第40話 さよならサソリーナ…砂漠にも咲くこころの花です! ★ サソリーヌ浄化 
第41話 妖精が変身!? プリキュア劇団はじめました!! ☆ 
第42話 とまどいのゆりさん! ラブレター見ちゃいました… ☆ ダークプリキュア復活
第43話 あたらしい家族! 私、お姉さんになります!! ☆ つぼみの母おめでた
第44話 クリスマスの奇跡!キュアフラワーに会えました! ★ 砂漠の王デューン出現
第45話 もうダメです…世界が砂漠になりました… ★ ※ここでセカイ系になる
第46話 クモジャキー! コブラージャ! あなたたちを忘れません!! ★ ※挿入歌「Power of Shine」
第47話 嘘だと言ってください! サバーク博士の正体!! ★ ※挿入歌「MOON 〜月光〜ATTACK」
第48話 地球のため! 夢のため! プリキュア最後の変身です! ★★ ※挿入歌「HEART GOES ON」
第49話 みんなの心をひとつに! 私は最強のプリキュア!! ★ ※最終回は何と「まどマギ」っぽい展開に!{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)23、☆(並回)23、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1


== 映画 ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!? (2010年10月) ==

全1話 ※未視聴

主題歌 「Alright!ハートキャッチプリキュア! for the Movie」
    「Tomorrow Song〜あしたのうた〜for the Movie」

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22
ネタバレ

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

シリーズ異彩、異端、の存在

きっかけは知人が見ないと損すると持ってきた開幕1ヶ月の録画DVD。
当時、初めてプリキュアを通しで全部みた。危なく人生損するとこだった。ハマっちゃったのよ。。
どれみ好きだったし。
俺なにやってんだって思うの、みんな思うの、
再放送まで録画して、DVDまで借りて見直しちゃったりなんかたりして、でもそれでプリキュア、オタク業界回っちゃってるわけ。バカバカしいと思うだろう?。だったらもうやめようよ? 
いやいやいや・・・むしろ仕事中でも布教だ。『子供のプリキュア見てるんすけどなんかライダーキックしててかっこいいすね』なんて言ったら・・・


賛否分かれる、馬越キャラクターがかわいい、動きもくっそかっこいい。
馬越さんについてはもうググってとしかいえん。
稀代キャラデザ、アニメーター、作監さん。
よく笑って、動いて、よく泣きます。とても中学生には見えず、子供っぽい。だがそれがいい!!
なんだ?プリキュアもとい、ハトプリに文句があるなら、僕が聞くぜ  
ちなみに僕の着信音は『プリキュア!オープンマイハート!(変身BGM)』だ!!



作画はプリキュア等のサガらしいですが業界用語で夏ダレというらしく、後半になると映画との兼ね合いがあったりして乱れ始めます。なんとかがんばったほうらしいです。
わたしは夏休み前は販促タイムがおおいなぁwwって思っただけで気にならず。
アクションもサンシャインあたりとか・・あれれれって感じね。
登場時の空手、カンフーアクション、裡門頂肘みたいなことはすっかりやらない方向へ。ただのバリア要員。
まぁ馬越さんのときだけやればいいさね。
ただクレームでヒップアタックを子供が真似するから禁止って・・かなしい世の中。子供が『オシリパンチ』するのかわいいのになぁ。プリプリプリリリンに関しては弁明の余地はないが、茶色い汁が消えただけだったね。お汁より『ハッ!ウッ!』って感じの腹が痛くなる描写がいけないんだとおもうが・・。

『ぜんぶパンチ』はハガー、ザンゲ、ヒューゴみたいなパワー系、垂直落下式ヘンタイ飛びだけじゃなくて、ミルマスカラスばりに華麗なポーズと横ベクトルも混ぜて蹴散らすバージョンも欲しかった。
運動神経が悪いって表現なんだろうけど。
もしくは成層圏から落ちて来い。




ストーリーは『ファッション部』という珍妙な部活を発足、活動させるという一連の部活ドラマになってたりする。
それはいいのだが、子供置いてけぼりのへヴィなもの、大人しかわからないマジな悩み、皮肉のきいたギャグが多数。
某日テレ裏番組に喧嘩うったときはなんというか・・オトナ気ないのか男気があるのかwとんでもねえことすんなと。


タキシード仮面的なのイケメン助っ人キャラは出さないのがシリーズのポリシーなんですが本作にかぎってはいるんです。
通称絶望先生。
なぜタブーなのかって?・・それはセーラームーンがゴニョゴニョ・・だからだろう。


最後の最強の雑魚敵も、ゲストキャラの心が折れることから生まれるのがお約束なのに、まさかの『クリスマスに彼女がいない』という、関係ない大友の視聴者たち、ではないが、モブのにーちゃんのしょーもない絶望・・・
そんなもんにヒッポリト星人みたいな目にあわされる、なんだそれ・・・。


しかしこのプリキュア、日曜の朝っぱらからへこまされる、クソシリアスな展開なんです。
{netabare}
最強のプリキュア、ムーンライトのマスコット(妖精)が死んでいる。(敵性の)プリキュア、メインキャラの父が最終回近辺で死ぬというw
しかもブロッサムが、嘆き、怒り狂う先輩の高見沢・・じゃなくてムーンライトを、本名呼び捨てで怒鳴りつける。

いやいや・・宿敵が自分のクローンの妹、失踪中の父が幹部だった上にラスボスに殺されたんだぞ、ダークさんは救済されたがゆりさんはまったく報われてない、最悪だ。
キレるだろ?絶望するだろ普通。。これなんのアニメだよw
スタッフドSや!本当に鬼やで。。。。

だがしかし、これシークエンスがトップをねらえなんです。
すべてはパロディのための壮大な布石だったというw
ツッコミ入れた人も多いはず。
ホロっと来た人残念!やっぱりハトプリはネタアニメでした!
と・・・。
製作側が話が臭くないように茶化してるんだと思いますけど。
でもやりたかったんだろうな。

ネタ元と同じタイミングで挿入歌、合体するはガンバスターではなくムーンライトの欠けていた変身アイテム。もちろん変身しまするは、完全主役状態の我が幼少よりの憧れ、久川ムーンライト綾様。。。。とブロッサム。
そのあとはトドメとばかりに、『今、万感の思いを込めて!~』って・・・そっちはアカン!そりゃ東映だけどマッキーになるw

これらを鑑みても、ムーンライトさんって私たち元子供だったオトナのメタファーらしいんすよね。
たしかに昭和臭すぎ、17歳といえば永遠、でどう考えてもキャシャーン×仮面ライダーブラック×セーラー戦士。
大人が子供に救済される話だと受け止めればいいのか・・。

彼女の復活劇も第1話からラストまで続く本筋ストーリー。
孤独に戦い、傷ついたオンナ、若き戦友と愛の力を手に入れて、朋友の復讐劇。まさに難波節節カツオ節。
愛っていってもコンビニで買えるほうじゃなくて、ためらわないほう。肉弾戦からビームになるだけ。



最近の子供アニメは地震でどうのこうの言われてますが、震災前後関係なく良くやれたもんだと、後にも先にもありえないことばかり。プリキュア以前の問題。
汚い言い方すれば『開幕から売り上げが良かったから』『キャラの子供ウケがすごかった』しかないだろう。
実際に、サバークの正体を途中でゆりパパに変えたって書いてあったしな。これぞやったモン勝ち・・。


このいろいろ話題の尽きない作品のラスト、お涙頂戴すぎ、子供向けじゃない、プリキュアじゃないなど賛否両論らしいんですけど、自分にプリキュアという固定概念や愛着がなかったせいか、えらいロックというか、パンクなのか、宇宙規模でのバカ演出、
くらえこの愛wな荒唐無稽な一連の顛末を観ながら拍手、大笑い。
お涙頂戴目当てならワザとらしく予告とかでネタバレしない、もっと尺とって盛り上げるし、人死に対して相当ドライな扱い方。
親父と妹が死んだ?そんなことより変身だ!!っていう。
明らかに前面に出してるのは馬越作監のド派手な戦闘。どこかシュールでアツくるしいセリフ。

しかしこれもキャラクターが超絶秀逸だからできること。
1話から延々と、お約束の修行でメンタルが成長しようとも、人類が滅びかけであろうとも、1ミクロンもキャラの芯がブレることがなかったヒロイン、えりかちゃんwマジでシビれる、憧れる。
まさに、あの人は軸がぶれてない。素敵!

ブロッサムも終始ソロプレイは再弱でありつづけたのも良かった。だけど心は一番強くなったんだよと・・。
どうあがこうがムーンライトしかダークプリに対抗できないってのも斬新でした。
世の中『気合だー』じゃどうにもなんねえってこともあるって言いたいのだろうか。
死んだ妖精は生き返りそうでそうならないし、どれみ以上に奇跡も魔法もあるわけないってはハッキリ子供に向かって提示しちゃってる。
でも弱さは強さ、ウザさも強さ。主人公、友情補正もちゃんとございます。
{/netabare}



もうひとつのこの作品の特徴ですが、
{netabare}
花がテーマなせいか、世代交代というものを取り上げております。咲いて枯れてまた咲くみたいな。
むしろこっちが奇跡で魔法だといいたのかと。
前述のようにゆりの妖精が死にますが、新しい妖精が生まれます。彼女の妹も死にますがつぼみに妹が生まれます。
そして前代未聞、祖母と孫、家族でプリキュアなんです。
エピローグは14歳離れたつぼみの妹が跡目を継ぐような描写。
姉は少なくとも20代、プリキュアやってるわけがないんです。
ばーちゃんが変身すんだからやってるかもしれんが。
中の人もブロッサム&マリンへの変身をライブでやったらしいしな。そんな二人はキュアアラサー。
{/netabare}

あの悟空ですら死んでもw失敗して、挙句子供にもどされたwそんな子供向けヒーローが持つ宿命へ、せめてものアンチテーゼなのか。ハトプリワールドはフィルムの中の箱庭ではなく、あくまで時が流れる世界であれ!と言ったのか。
DX商法への・・・苦言?でも馬越DX見てみたいなぁww絶対ないだろうけど・・・・区別がつかなくなるからな。

マンネリ化を打破するために、新しい風を送り込みたかったというのは間違いない。
従来のプリキュアとはなんだか違う異色作。


商業的な視点でも、どこらへんからどんな層が食いついてくれて、どこまでなら許されて、どの規模のビジネスになるのか。
そんな試金石、名詞代わりで作られた気もする。
セーフの線引きすること自体がスタッフの一番の楽しみだったのかもしれない。

実際にその個性的な作風、人気からたくさんの置き土産を残してくれたハトプリ。プリキュアシリーズのテコ入れ以外にも聖矢Ω、どれみのコラボ、復活疑惑、京騒戯画、などなど、そしてもう腐ってんじゃねのっていう心の花に最終回で強烈な『拳パンチ』をくらった某魔法少女の脚本家、書き終わる前に食らいたかったと語っていた。その願いが叶い、はたして映画でどんなエンディングを見せてくれるのか。。。


賛否あれども、お父さん、お母さん、すべての世代がドハマりするかもしれない要素を兼ね備えています。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

2010年代表の作画アニメ 早期BD化を求む!

シリーズ第7作
通称:ハトプリ


以前からプリキュアに注目していたわけではないのですが・・・

日曜出勤が多くてスルーしていた日々にたまたま見たムーンライト様があまりにかっこよくて気付いたら魅入ってましたw

とにかく馬越さんデザインのキャラの魅力が大きい!
旧プリキュアシリーズとは違う感じが逆に楽しめるのではないか?と思います

前作(フレプリ)から引き継がれた特色として(フレプリ以前の)「カタルシスの追求」や「勧善懲悪主義」を『撤廃』し、
対話や理解、そして『癒し』に重点を置いたストーリーに注目していただきたいですね


具体的には敵キャラクターが毎話召喚する怪物ですが、これが以前のシリーズとは違って【登場人物たちの心のダークサイドが具現化する】というカタチで現れます
正直に女児向けアニメとは思えないほど深い話が多い;


その辺を子供にも分かるように・・・日曜朝から怖さに泣き出さないように・・・上手く落とし込んでるのが本当に凄いんです
(※フレプリの失敗点は露骨に大人向けだったことなので;)
そんな人々の心の闇を、プリキュア達が癒していく・・・
ただ悪を滅するだけではない!っていう、、、特に最終回が素晴らしかったですねー









あと、えりかがかわいいですw







に、してもテレ朝地上デジタル放送時のOPではあまりの高速テクスチャの嵐でジャギーが出てました
DVDでは逆に色彩が淡くなっちゃってるし
スイプリはBDになるようなので、ハトプリもBDで出してほしいところです

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17
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