2022年度の花火アニメ映画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の2022年度の花火成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月02日の時点で一番の2022年度の花火アニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

70.4 1 2022年度の花火アニメランキング1位
夏へのトンネル、さよならの出口(アニメ映画)

2022年9月9日
★★★★☆ 3.6 (82)
296人が棚に入れました
あの日の君に会いに行く。

ウラシマトンネル――そのトンネルに入ったら、欲しいものがなんでも手に入る。
ただし、それと引き換えに……

掴みどころがない性格のように見えて過去の事故を心の傷として抱える塔野カオルと、芯の通った態度の裏で自身の持つ理想像との違いに悩む花城あんず。ふたりは不思議なトンネルを調査し欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶ。

これは、とある片田舎で起こる郷愁と疾走の、忘れられないひと夏の物語。

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

青春の共同戦線~ビニール傘をかして返してもらうまでの時間~

この作品は私が、ずっと楽しみにしてた作品の1つです。
原作を知ってる訳でもありません。
私はよくアニメ映画を見にくのですが、その中に必ずある映画告知でよく流れていたからです。
その時に、面白そうと感じたのが「夏へのトンネルさよならの出口」です。

2022年10月も凄く気になる作品がありますが、見に行きたいなぁ(*´˘`*)ニコッ
見たらきっとレビュー書いてると思います。




さて、私がこの作品に感じた事を書いていきます。
物語は、ウラシマトンネルと言う外と中では時間の流れが違うトンネルを発見する。
そのトンネルを潜ると欲しい物が何でも手に入る。
その対価として100年歳をとる。

そんな都市伝説的なトンネル発見した主人公とヒロインはお互いの願いの為にトンネルを攻略する共同戦線を張る!


主人公 カオル

彼の願いは「妹を取り戻す事」
妹のカレンは優しい女の子でした。
彼女は人の幸せを心から願える女の子です。
彼女の夢は「人が幸せになる世界にする事」
この幼い年齢でこの願いは凄いw

この歳だと、普通に可愛いぬいぐるみとか、欲しいゲームとか、願いませんか?
自分が恥ずかしくなるww

主人公のカオルの願いは「カブトムシが欲しい」コレコレ!コレが子供の夢よww

ある日、兄妹喧嘩をしてしまいます。
カオルは妹に「大嫌い」と言われて「大嫌い」と返して家を出ます。
妹はすぐに「嘘!大好き!いってらっしゃい!」と返すのですが、兄はそれも無視します。

彼が帰ると妹は木から落ちて事故死してました。
兄と仲直りしようとして兄の欲しいカブトムシを取りに行ったから起きた事故でした。

うん、これって結構キツいよね。
喧嘩なんて当然します……
でも、喧嘩をして永遠に会えなくなるのは……
私も似た経験あって中学生の時の思春期におばあちゃんと喧嘩しました。
その後、数日後におばあちゃんは亡くなってしまいました。

二度と謝る事もなく一緒に暮らしてる訳でも無かったので、それから言葉も交わさずに……
今でも心残りです。
だから、カオルの気持ちって凄く解ります。

彼が妹を生き返らせたいってのも凄く解る。
正直、多分、ずっと心残りになると思う。
いつになっても、「あの時なぁ〜」ってなります。

それに彼は妹が自分と仲直りしようとしての事なら尚更……
何を犠牲にしても叶えたい願いだと思いました。



アンズ

彼女の願いは「特別な才能が欲しい」
彼女のお爺さんは、漫画家でした。
しかし、売れる事もなく借金してまでも漫画を描き続けた。

そんなアンズも漫画を書く楽しさをお爺さんから教えて貰って彼女も漫画家になりたいと願うも踏み出せないでいました。

父に「お爺さんと同じになるつもりか!」と原稿をビリビリに破かれたそうです。
だから、彼女は漫画家になりたかった。
お爺さんを反面教師扱いする両親を見返したかった。

でも、自分の漫画は、どうしても普通にしか見えなかった。
出版社に持ち込んでもダメだと思い込んでしまう。

でも、自分も何か残したいと考えていました。
それが、彼女にとっては漫画でした。

実は私は彼女に凄く共感出来ました。
私も産まれて来たからには「世の中に何かを残したい」と思ってしまいます。
せっかく産まれてきたのですから私が私個人が生きていた証を……

で、私が他にも共感出来たのは自分の作品を自分の線引きで出版社に持ち込めないって点です。
自分の作品は普通だから……勿論書くがわからすれば面白いから書いてるけど、世の中には更に面白い漫画は沢山ある……だからこのレベルではダメだと……

実は、私も物語を書いていました。
今は書いてませんが……当時は、文庫本作家になってみたいなぁ〜とw
電撃大賞とかに出したいなぁ〜と思って書き上げたりしてましたが、結局は私も同じ理由で足踏みしてました。
文才も言葉も拙いのでw

結局、彼女は最後に編集に持ち込むので私なんかとは全然違うのですけどねw
で、アンズと私って多分、そんなに年齢変わらないです。
2005年になってたから1つか2つ先輩かな?
でも、同年代の子だと考えたら凄いなぁーって本当に思いますね。


だから、彼女の気持ちって色々共感出来ちゃいました。


ウラシマトンネル攻略 8月2日

攻略前日……アンズから自分の漫画を出版社に持ち込んだら気に入って貰えたそうなんです。
担当さんが付いて一緒に漫画を作りませんか?と提案されたのだと。

相談されたカオルは攻略の延期を持ちかけます。
それはウラシマトンネルの中と外では時間の流れが違うので数時間で数年経つ……すると多分、この漫画家への道は失われる……

しかし、カオルは1人でウラシマトンネルへ行きます。
アンズが気付いた頃には手遅れでした。

カオルのした事って正しくはあると思います。
共同戦線だからって最後まで付き合う必要はないし、トンネルは願いを叶えるのではなく、失った物を取り戻すトンネルだからです。
つまり彼女の才能は手に入らない。
それなら、尚のこと自分で掴んだ才能とチャンスを手放してまで一緒に来る必要はないのです。


でも、カオルはその反面考えが足りなかった。
アンズが自分の漫画が気に入られた時に相談したのは一緒に考えたかったのだと思います。

2人で共同戦線を辞めて2人で共に過ごす時間と、一緒にウラシマトンネルで妹のカレンを取り戻して3人で過ごす時間

その為なら、全てを投げ出してでも一緒に居たかった。
彼女は恋をしていたのです。

特別な才能が欲しかった彼女は、今はカオル特別な存在になりたかったのでしょうね……

でも、彼の決意は硬かった。
カレンダーを8月2日から破り捨ててました。
それは、それから先の時間は彼にはないからです。
更にはメールも全て消して、携帯も捨てて……
だから、決意の強さが伝わりました。


カオルは妹に再会します。
妹と兄の失われた時間。
カオルも子供になってました。
つまり時間が戻ったのです。

妹は自分が捕まえたカブトムシを兄にプレゼントします。
あの日、兄と仲良くする為に捕まえようとしたカブトムシ。

2人は幸せそうに話をする。
けど、カオルは気づく。鏡に映る自分の姿は高校生である事に……

そこに捨てたはずの携帯がメールの着信音を鳴らします。
そこには消したメールが全て復活してました。

ウラシマトンネルは無くした物を取り戻すトンネルですが、これでは言葉足らずです。

ウラシマトンネルは大切な物を取り戻すトンネルってのが正確だと思います。

過去の時間に戻ったって事は、元の時間の世界の大切な物を失ったと言う意味です。
だから、携帯もメールも戻った……そして自分の気持ちも。

妹も大事だけど妹と同じくらい好きな人……

実はカオルとアンズの2人はトンネルの外から中へのメールは届かないと実験していました。
しかし、今はメールが届いた。
それは、アンズの時間軸から無駄だ……届かない……そう知ってても送らずにないられなかったメール

経過する時間の中、アンズが送り続けたメール。
そのメールは、カオルが失った時間に送られたメールです。
だから、失った物としてトンネルを通じて彼に届いた。

彼は現実世界に戻るために走り出す!
カレンは知っていたのかもしれません。
兄が別の時間軸の兄だと……だから背中を押した。

カレン「大好きだよ!いってらっしゃい!」
自分に囚われてないで、気にしないでって彼女なりの優しさで。
喧嘩した時に本当に言いたかった言葉を添えて。

彼女の願いはなんだったけ?
「人が幸せになる世界にする事」
彼女が生きた時間のアンズは、引きずってる……カオルの事を……夢を叶えて連載を持っても彼女は笑えなかった……カレンの言う、人が幸せってのはアンズも含めてです。
だから、兄の背中を押した。
兄の幸せを考えられる強さを持ってるから。

私は死んだ人に生きてる人が出来る事って多くはないって思います。
でも、カレンにカオルがしてあげられる事がある。

それは現実世界で幸せになる事です。
人の幸せを願える妹の兄に出来るのは自身が幸せになり好きな人を幸せする事だと思います。
何故ならそれがカレンの願いだから……その1歩になる事が彼女に唯一してあげられる事なのかな?と思いました。

そうして、カオルとアンズは十三年ぶりに再会する。
13年……ウラシマトンネルの時間差……
13年間、ずっと待ち続けてくれたアンズ。
彼が戻る確信なんてなかった。
それでも、彼を待ってくれていた。
本物の愛なんでしょうね。
好きな人にそこまで待って貰えるカオルが幸せ過ぎますねw

理由はどうであれカオルは13年間アンズに心配を掛けて悲しませてきました。
これからの時間は、全力でアンズを幸せにしてあげて欲しいですね(*´˘`*)ニコッ

正直、この作品、ウラシマトンネルの調査中に大幅カットされてるような描写もあるけど、私に共感出来る事が多い作品でビックリしました。


因みに、ココに出てくる大人は最低の象徴として描かれています。

酔って暴力を振るうわ、息子が体調を崩すと心配すらしないで暴言暴力を振るう父親。

娘の夢を反対して原稿を破るわ、田舎に転校させ1人で暮らして頭冷やせとか言う両親。


この2人の出会いに……「親なんか居ないわ」「いいねそれ」って言葉があります。
最初は、カオルのいいね発言にビックリしましたが、これは2人が友達ではなく理解者であるんだろうなぁ〜と見ていて感じました。
ウラシマトンネルの共同戦線もお互いの利害が一致してるからでしょうし、お互いに理解者から恋人になるまでが描かれているのかな?とw

さて、この作品のタイトルって、「夏へのトンネル」はカレンの死んだ夏への入口、「さよならの出口」ってカレンへの未練を断ち切る為の、さよならの出口なんですね。
劇場版みた後に気づきました。
ある意味タイトルで盛大なネタバレされてるけど意外と気づけない上手いタイトルですね。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ウラシマ効果と願いの狭間で浮き彫りになる若気の至り

【あらすじ】
{netabare}欲しいものが何でも手に入る「ウラシマトンネル」
鹿との衝突事故により電車が止まるくらいの田舎を舞台に、
{netabare}亡き妹・カレンと幸福な家庭{/netabare}を取り戻したい高校生男子・カオル。
{netabare}漫画で世界に爪痕を残せる才能{/netabare}が欲しい女子高生・あんず。
二人が願望の代償として世界を捨てるに等しいウラシマ効果をもたらすトンネルを前に、
“共同戦線”を張る内に、距離が縮まる同名ライトノベル(未読)の映画化作品({netabare}83{/netabare}分){/netabare}

【物語 4.0点】
監督・田口 智久氏。

実写「デートムービー」も意識して、主人公の少年少女二人に焦点を絞り原作を再構築。
ヒロイン視点補強を試みて、二人の出会いなどの節目を詳述するため、
三度にわたる駅のシーンをアニメオリジナルで追加し、ボーイ・ミーツ・ガール成分増量。

「ウラシマトンネル」になかなか飛び込めずに事前調査を重ねる二人。
浦島太郎が予め竜宮城に行った後の顛末を知ってしまったら、
亀に乗るのにメッチャ逡巡して物語が停滞するでしょうがw
これが青春を生きる高校生二人なら、人生経験の少なさもあって不安定なアイデンティティや居場所のなさ。
“共同戦線”に下心や恋心はないのか?など整理できない自分の気持ち。
モヤモヤが些細な衝撃で暴発しかねない危なっかしさ。
若さは逡巡すらメインストーリーとして魅力十分な甘ずっぱいドラマに昇華させます。

トンネルの先を描いた終盤も、既視感は覚えるものの見応え十分。
何を言ってもネタバレになりますが敢えて一言だけ叫ぶと、
{netabare}気づくのおせーよ{/netabare}ってことでしょうか。


ガラケーがスマホに駆逐される前の時代が舞台とあって携帯メールが活躍するシナリオ。
連絡事項に改行スペースを重ねてスクロールさせ末尾に{netabare}「塔野くんてちょっとエッチだよね」{/netabare}と本音を仕込む技もベタですがあざといです。
ケータイ共々爆発して下さいw


【作画 4.5点】
アニメーション制作・CLAP

草薙(KUSANAGI)提供の細密な背景に押し負けない映像作りで、夏を始めとした季節感を好表現。
同スタジオの前作『ポンポさん』でも多用した、
色トレス(近景等の色彩に人物の主線の色を合わせる)も駆使して、
世界と登場人物の一体感をアップ。

小物に“演技”をさせる演出も上々で、
特に上記アニオリシーンで“助演俳優賞”級の活躍をしたビニール傘については、
描き込みが面倒な透明色にもめげずに二人の仲を橋渡し。
終盤の{netabare}錆{/netabare}の描写も良い仕事してました。

ただ私としては“助演俳優賞”は笑顔を彩ったヒマワリに授与したい心境です。

ケータイ画面やビニール傘が濡れる心情演出も文学的。
CGで構築された水面もまた波紋で揺れる男女の言動を反映する“役者”ぶり。


【キャラ 4.0点】
主人公の高校生男子・塔野カオル。
携帯プレイヤーは音楽鑑賞じゃなく外界の音を遮断するために使う系。
家庭に安寧の場所はなく、斜に構え、田舎で朽ち果てつつある典型的な疎外感を抱えた主人公少年。
世界から外れかかっている彼のメンタルこそが「ウラシマトンネル」を招き寄せた
という作中での考察、一理あります。

ヒロインの女子高生・花城あんず
東京から田舎に転校して来た、これまた典型的な孤高の黒髪ロングJK。
寄らば斬る(むしろ{netabare}殴り倒すw{/netabare})
そんなテンプレでツンツン、デレデレされたって俺は萌えないぞ。
……と頑なになっていた私ですが、彼女が{netabare}カオルに初めて自作漫画を読まれ論評{/netabare}されるシーンの足芸で、
あっさり萌えて陥落しましたw

それ以上にあんずにグッと来たのは世界に爪痕を刻むと決意する強さ。
特に{netabare}絵で物語る漫画がなくなるはずがない{/netabare}と熱弁する件。
「特別」を目指すヒロインのカッコ良さには異性としてではなく人として惚れ込みます。


【声優 3.5点】
実写とアニメの中間領域を志向し、メインキャストは俳優をオーディションで選出。

主人公・カオル役の鈴鹿 央士さんは声優初挑戦。
スタッフ陣はナチュラルなボイスがハマり役と好評していますが、
私は走って息切れるシーンの演技にしても、自然さより経験不足を感じてシックリ来ませんでした。

声に人生が滲み出る演技だなとも感じはしましたが、
哀しみ故に荒れた生活を送るカオルの父役の小山 力也さんにはまだまだ及ばない印象。

その点、ヒロイン・あんず役の飯豊 まりえさんは、声優経験もありまだ安定感がありました。

それでも、脇に回った畠中 祐さん&小宮 有紗さんじゃ駄目なんでしょうか?
という私の疑問をかき消すほどの演技ではなかったかなと。

ただし、カオルの妹・塔野カレン役の小林 星蘭さんは子役時代のスキルも生かした幼女ボイスで上々。
塔野家の天使に免じて評点は基準点+0.5点で。


【音楽 4.0点】
劇伴は富貴 晴美氏のフィルムスコアリング。
氏のBGMは管弦楽の迫力でねじ伏せるよりも、ピアノを中心に心情にそっと寄り添う方が味わい深いです。
本作でも遅効性の恋に繊細な音色がマッチしていました。

主題歌、挿入歌はeill。
アップテンポな劇伴ソング「プレロマンス」では二人の恋愛未満を的確に射抜き、
主題歌バラード「フィナーレ。」では濡れるリスクが増える相合傘の利点を恋愛面から力説。
一番刺さったのは既存曲のアコースティックアレンジとなった「方っぽ」
世界から外れそうな位の喪失感が痛切で抉って来ます。


【付記】
イケメン俳優&朝ドラヒロインをキャスティングして、
実写恋愛映画の如く、カップル集客も目論んでいるという本作。
ですが初週鑑賞時、まばらな観客は私も含めてアニメ&ラノベファンと思しきソロの男性ばかりで、
デート中のカップルなんて一組も見当たりませんでしたw

プロデュースが滑っている以上、上映期間も長くはないと思われるので、
興味がある方は、夏が消え去る前に、お早めに劇場に行くことをオススメします。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ありがとうの入口

この話は転校生が来た話
個人的には嫌いでは無い

元々小説の存在は知っていて、いつかは買おうと思っていたのですが、先延ばし先延ばしにしてたらアニメ映画をやるというではありませんか。しかも結構作画が良さそう。見るしかないですよね
そんなこんなで見た本作ですが、個人的には嫌いでは無いです
もちろん(というと失礼に聞こえるかもしれませんが)「超好き!」という訳では無いのですが、予想していた中(俳優さんたちが声優をやるような映画という意味)では結構良い作品でした

異世界ほどファンタジーではありませんが、完全に物理法則をガン無視しているため、「現実的な作品しか私は見ないんだ!」という方には厳しいかもしれませんが、特にこだわりがない方は見ても良いかもしれません。

主人公がいわゆるダウナー系ですので、「こんな根暗な奴が主人公だったらコッチまで気分が沈むわ!」という過激派も厳しいかも。

アニメ映画ですので、やはり内容が凝縮されています。原作が激厚小説とは言わずとも短編とはとても言えないようなボリュームなため、アニメ映画という形が正解だと私は思いました。これでTVアニメだったらどんなにグダっていたか。

完結します。恐らく今後追加されるストーリーはないでしょう。あるとしても物語の本筋にあまり関係のない所か二次創作のどちらかでしょう。(と言ったが入場者特典をしっかり読んでいる)

悪かった点としては全体的に内容が薄い

{netabare}
見かけない女子高生(花城あんず)に傘を貸した主人公(塔野カオル)の学校に花城が転校生としてやってくる。父親から逃げた主人公が偶然発見した祠は時間の流れが極端に遅くなる代わりに願ったものが手に入る「浦島トンネル」だった。ついてきた花城に事情を話し2人の秘密(共同戦線)とした。調査を重ねる毎に二人の仲は深まる。家族から忌避されてる漫画の才能を手に入れたい花城の元に編集部が来た事を知った塔野は死んだ妹を取り戻すために単独でトンネルに入り妹に会う。そこで届かないはずのメールが届き花城がまだ待っていることを知る。自覚した塔野は花城にメールを送り13年越しに再開しキスをする

「有り得ない」とひと言で切り捨てることも可能ですが、私は本作を嫌いには慣れませんでした。主人公含め登場人物みんな(父除く)好き、ということもあり素直に面白かったと表現できます。
ヒロインが可愛い恋愛アニメはどうにも嫌いになれない、の典型例だと思います

見る前は「どうせトンネルはただのトンネルでトンネルのジンクスを経て人間として成長する、的なやつだろう」と思っていたのですが、まさかのガチファンタジー。ただのトンネルではなく、怪奇現象そのもの。これには甘く見ていた私もびっくり目を見開いて話をちゃんと楽しもうと決心しました。

合理的、というと少し違いますが、下手に人情を重んじるキャラではなく非常に助かりました。ちゃんと妹の為に身を犠牲にしようとしたのも好感が持てますし、花城ちゃんを置いて行ったのも非常に好感が高い。あと、花城ちゃんが後を追いかけなかったのも非常に良い

とはいえ13年以上帰ってくるか分からない人を思い続ける、なんて現実では相当有り得ませんが、まぁ浦島トンネルがある時点で「なんでもありだね」という結論に至ってしまうため、あまり深く考えないようにしましょう

話は変わりますが、妹の幻覚によってメッセージを受け取るあのシーン。非常に優秀ですよね。失ったものを取り戻す、という浦島トンネルでメッセージを受け取ったということはそのメッセージ、ひいては花城ちゃんを失った、ということ。そして「失った」、ということは同時に「得てた」という示唆であり、それに気づいた主人公が自覚をする、そして妹にあの日言えなかった「行ってきます」を言う。
この行ってきます、がマイナスなものではないことは明白ですが、過去にすがるのではなく未来に対して行ってきますと言うのは非常に素晴らしい。そしてその失った妹は「行ってらっしゃい」と言った。これは主人公の中での「失った妹」が過去に縋っていると自覚していた現れ、だと私は思っています。
果たして妹が言ったから自覚したのか、自覚があったから妹が言ったのか、恐らくそこを言及する必要はないでしょう。
なにせこの話は「未来」へ向かう話ですから。
{/netabare}

好きではありませんが嫌いでもありませんので時間があるときに見てください。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

69.1 2 2022年度の花火アニメランキング2位
グッバイ、ドン・グリーズ!(アニメ映画)

2022年2月18日
★★★★☆ 3.6 (67)
198人が棚に入れました
東京から少し離れた田舎町に暮らす少年・ロウマ。
周囲と上手く馴染むことができないロウマは、
同じように浮いた存在であったトトと二人だけのチーム"ドン・グリーズ"を結成する。
その関係はトトが東京の高校に進学して、離れ離れになっても変わらないはずだった。

「ねえ、世界を見下ろしてみたいと思わない?」

高校1年生の夏休み。それは新たに"ドン・グリーズ"に加わったドロップの何気ない一言から始まった。
ドロップの言葉にのせられた結果、山火事の犯人に仕立て上げられてしまったロウマたちは、
無実の証拠を求めて、空の彼方へと消えていったドローンを探しに行く羽目に。
ひと夏の小さな冒険は、やがて少年たちの“LIFE”生き方を一変させる大冒険へと発展していく。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

2回目。内容が絞り切れないのは、言いたい事が希薄だから。

 初見の翌日、2回目見ました。そうかあ…ドローンと風景を見下ろす、つまり劣等感から脱して、世界を見下ろせ…という意味ですか。
 それと、友人論…15歳の冒険を共にする「真の友人」ですねえ。でも、だったら、やっぱりチボリは余計な気がします。


 ドロップの{netabare} 死別{/netabare}です。「最後の冒険」の意味と関連しますが…うーん…せっかく「15歳の」という成長過程の意味で「思春期の冒険」の意味を入れようとしたのに、{netabare}病死 {/netabare}だと意味性が変わってくる気がします。
 そこは勇気をもって、別離の理由を別に置くべきでは?恋愛をどうしても入れたいなら、チボリとドロップの結婚とかでもいいじゃないですか?やっぱり最近のアニメはこの点が安易です。よほどの理由がない限り、感動ポルノにしかなりません。

 しかも、振り返りの時期ですけど、やっぱり高校時代に振り返るのではまだまだ同じ状況です。もっと年齢が行ってから「15歳の意味」を振り返らないのは良くなかったです。そこもドロップの設定が邪魔をしている気がします。

 クマなあ…クマ。「スタンドバイミー」の「鹿」と対応しているのはわかります。同作では自分だけの経験・発見という意味性があったんだと思いますが、本作のクマは何を象徴しているのでしょう?3人だけの冒険の意味性でしょうか?

 この作品、クマとかチボリとか山火事とか尺が不足なんじゃなくて、テーマが絞りきれていないんだと思います。学校のシーンとチボリ全カットで、劣等感なんてセリフと回想だけでいいじゃないですか。極端なことを言えば3人の冒険中の会話劇だけでもいいくらいです。
 90分という尺を精査して削り切ったでしょうか?尺不足じゃなくて削り足りてないと思います。

 それと作品を精査しましたが、{netabare}国番号違いの電話番号{/netabare}、電話番号があそこにつながる、そこにたまたまドロップがいる、そして、そのドロップが2人と出会う…全部偶然みたいですね。いっそのこと、ならばそこはファンタジーを入れればよかったのに、と思います。それにしてもこの電話ボックスの意味が弱いですねえ…。

 それと星ですねえ。見下ろすがテーマなのに、見上げちゃいましたねえ…星の下では平等的な意味や、人間の小ささなどの意味にもとれますが、どういう意味でしょうか。やはり友情は美しい、なんでしょうか。それとも醜いようでも世界は美しいかもしれません。

 とにかくアナロジーがはっきりしないのは、テーマ性・メッセージ性が絞り切れていません。15歳の最後の冒険が見下ろす…劣等感の克服につながるのか?恋愛が登場した意味は?なぜ {netabare}病気{/netabare}を持ち出したなどなど、やはり完成度が低い映画だなあという印象でした。

 もう、頭が否定的になっているのでこれ以上は書きませんが、やはり私には何も刺さらなかったです。背景美術も私はそれほど魅力的に感じませんでした。



以下、1回目のレビューです。

劣化スタンドバイミー。何を伝えたいのか全くわからないです。

 ほぼ話の骨格は「スタンドバイミー」です。細部や動機は違いますけど、それは問題ではないでしょう。秘密基地と仲間、不条理な環境と疎外感、そして冒険へ。そして成長後に訪れる知らせ。そういったものすべてが「スタンドバイミー」でした。
 
「線路を歩く」というセリフがありましたので、制作者側もそこは意識しているのでしょう。つまり、結末に何も見つからないけど、冒険した意味をかみしめる映画です、という一つの骨格があります。

 まあ、元の話がいいので当然そこはある程度良い話になるに決まっています。そこをどう評価するかですね。「スタンドバイミー」を見たことが無い人にはいいと思いますが、正直比較するのが古今東西の映画でトップクラスの名画なので、どうしても大きな減点要素です。
 最近「リコリスリコイル」で例のオマージュがあったので、見直したばっかりなので余計ですね。

 なにより死の理由ですね。「スタンドバイミー」であの最悪の環境で育った悪ガキだった彼が {netabare}弁護士になって喧嘩の仲裁をして刺されるという意味性と、病気では全然違います。「線路」と「死を探す冒険」は人生そのものです。そういう重要な要素が拾えてないので換骨奪胎になっておらず、意味性がすっぽりと抜け落ちてしまっています。 {/netabare}

 で、まあそこに別の意味性を加えるために、何を重なるかですが、もう一つのストーリー、チボリという女の子への恋心の話です。しかし、ここは弱いですねえ…観客がチボリに恋しないと成立しない気がします。あるいは風景写真に対する情熱のようなものが必要でしょう。「美しい」が何を象徴しているかがはっきりしません。友情…なのかなあ…そうなると、チボリの意味性が希薄になってしまいます。

 国際電話の意味とか、電話ボックスが何を象徴するのかとか、そもそも話の偶然性の要素とかまあ、なんか煙に巻かれたというか、スタンドバイミーにしないために、無理に作ったストーリーというか…
(そういえば、ドロップは相手が誰かをどうやって知ったのでしたっけ?後で確認しますけど、1回目視聴時は拾えてません。偶然だとしたらご都合主義もいいところすぎです。可能性としては、{netabare}ドロップが相手が国番号を間違えたことに気が付いて、チボリと連絡を取って仲良くなって素性を聞いて… {/netabare}うーん、あり得ないですねえ…)

 しかも、平成になって成長が無くなったせいか、ノスタルジーという感情が成立しなくなっています。もちろん、個々人には生まれ育った環境がありますが、わざわざ田舎暮らしを設定しなければ舞台が作れない時点で、この企画・脚本が何を描きたかったのが見えてきません。つまり旧世代の作家の作劇法から脱しきれていない気がします。

 田舎を脱出したいというモチベーションなのか、東京という幻想なのか、更に先にある世界なのか。空港を見せたということは、ある程度、世界への広がりは意識したんだと思いますが、この話で世界に夢を見られるのかは、ちょっと疑問でした。
「空の青さを知る人よ」でも扱いあぐねていましたが、なぜ今の時代になっても田舎をモチーフにするのかは、情報の均一化や東京への憧れの意味性が無くなってきたことから言って、難しい問題だと思います。

 日本を脱出する、というならそこはもっとちゃんと描かないと、国名で言葉遊びをしているだけに見えました…というより、コーラにしても国番号にしてもジャストアイデアであって、そこにメッセージ性が全くありません。

 要するに伝えたいことがまったくないように見えました。だから、キャラが立たないのだと思います。

 総評すると、描きたい何かがあって作ったというより、何か作らなければならないから、スタンドバイミーを下敷きにしたエモい話を無理無理創り出したという感じの作品に見えます。
 ストーリー、キャラともに2点以上はつけられません。作画・音楽もあまり目立った良さはないし。まあ、声優さんがどうこうではないですが、オール2かなあ…満足度からいえば更に低いかも。

 

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

【辛口コメント】世界や自分の大きさを受け止めて少年は成長していく

【物語 3.0点】
1クールアニメ企画を劇場版に押し込んだような窮屈な構成。


少年期の悩みの大半は、理想とする自分と現実とのギャップから来るのだと思います。
踏み出せないのも、世界の大きさに直面し、自分の矮小さを思い知るのが怖いから。


田舎の男子高校生3人組"ドン・グリーズ”による、夏のある日の冒険を通じて、
共感できる葛藤を掘り起こす。

その他、永遠に思える少年時代とリアルでは有限な時間など、
興味深い青春要素が宝箱の如く詰まってはいるが、整理しきれず。

エピソードをメイン3名から、さらに主人公ロウマ1人の視点に絞って突破を試みるも、
半端に示唆した他キャラの過去等が未消化感を残す。
(トトの東京デビューの現実など、掘り下げ不足と感じる要素は、スピンオフ小説に回る。)

アイルランドだの、アイスランドだの、スケールのデカイ話を勿体ぶりつつ、
近所の裏山よりは遠い場所を徘徊する”冒険”が、
キッカケ程度ならまだしも、メインエピソードとしてダラダラ続くのも微妙。

この何気ない掛け合いの積み重ねこそが青春ということなのでしょうが、
1クールの1話の中でやるならほどよい脱線でも、
1本の映画の中でやられるとストレスが溜まります。
終盤{netabare}アイスランド編やそこに至る過程{/netabare}が短すぎたので余計に。
{netabare}「きらきら星」{/netabare}合唱シーンに尺を費やすくらいだったら、
例えばロウマが資金作りのために牛糞処理に精を出すシーンでも詳述してくれた方が、
私はまだ感動できたと思います。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・MADHOUSE

背景美術はリアル志向。
主要な冒険の舞台となった森林は、夏でも緑の色彩が控えめな本邦のジメジメした雑木林。
田舎って本当に道から数歩外れると原始林に迷い込むので危ないですし、クマも出ます。

この土台の上に終盤、満を持して披露される{netabare}アイスランド・黄金の滝{/netabare}は圧巻。


その他、適宜CGも交えて躍動するチャリンコ、キックボード、安物ドローンなどが、
免許取る前のガキンチョの目一杯を体現。

表情描写も口には出さないけど微妙だと思ってる、ノリ気じゃない。
漏出する本音も捉える上々の作画。


【キャラ 2.5点】
中途半端にサブに残したヒロインが主人公の焦点をぼかす。


理想の自分を大きく持ちすぎて黒歴史を重ねて来たトト。
(例えば{netabare}タイトル回収{/netabare}とか)
自分を卑下しすぎて他人に見えている長所を見逃しがちなロウマ。
(ユグドラシルのお浸し……是非、賞味したいですw)
二人に心のままに生きるよう背中を押すドロップ。

メインの少年キャラ3名はシンプルにまとまり良好。


ノイズに感じたのがロウマとトトの中学時代の同級生・チボリ。
過去のマドンナポジションとしてはありだと思いますが、
広い世界を意識させる存在がドロップと被ってしまうのが難儀。
サブの少女が眩しすぎて、メインのドロップがかすんでる感。

監督・脚本・いしづか あつこ氏によると、
当初、憧れのヒロインを助ける少年3人のプロットを構想したが、
男の子ならではの話を書こうと思い、思い切ってヒロインをメインから外したとのこと。

であれば、さらに思い切ってドロップかチボリ。
“ヒロイン枠”はどちらかに集約して欲しかったです。


【声優 4.0点】
ロウマ役・花江 夏樹さんVSトト役・梶 裕貴さん。
繰り広げられるトークは、傍から見れば森に迷い込んだ少年たちの奇声なのでしょうが、
当人たちは真剣に人生に迷って叫んでいる。
よく通るCVで葛藤を好表現。

転機をもたらすドロップ役の村瀬 歩さん。
女声の如き天使の少年ボイスで二人を導く。

サブに回されたヒロイン・チボリ役には花澤 香菜さん。
先駆けて旅立った世界から、少年と鑑賞者の心を溶かす甘いボイス。

……そうか、結局、俺はこの冒険に女っ気がなくて、
ざーさんボイスの女の子と冒険したくて、文句を垂れているだけなのか?(苦笑)


【音楽 4.0点】
劇伴担当・藤澤 慶昌氏。
これ!と決めた明快なメインフレーズを散りばめて、刷り込んで、
ここぞの場面でガツン!と回収して決めに行く、清々しい構成。

その他、ふんだんに挿入される英語詞のバンド曲群にも、
チャリンコ全力疾走をクライマックスに押し上げる勢いがある。

ED主題歌は[Alexandros]「Rock The World」
サビの歌詞でメインテーマをジャストミートする優秀な主題歌。

ここまでなら4.5点以上ですが、
{netabare}「きらきら星」{/netabare}合唱したのでやっぱり0.5点減点で(←しつこいw)


【感想】
『よりもい』スタッフ陣の作品とのことでしたが、
また違った物を見せてくれた時に『よりもい』引きずって鑑賞して折り合えなかったら嫌だなと、
『よりもい』の記憶はなるべく消しての鑑賞。

が、スタッフが想像以上に『よりもい』意識したと思われる構成で、否応なしに『よりもい』を参照せざるを得ず。
終始ぬかるみに足を取られたような劇場鑑賞でした。

ですが絶景に青春解明の一説と心には残りそうな一本。
観るのであれば、音響共々、劇場じゃなきゃ絶対に後悔するのは間違いないので、
興味のある方は、劇場へ急ぎましょう。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 25
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

Dont Gray!

この話は田舎でクラス高校一年生の話

まぁなんでしょ。正直期待はしてませんでした
主役は花江夏樹さん、梶裕貴さん、村瀬歩さん。
そしてヒロイン役に花澤香菜さん。
超がつくほどの大物を...それもメインキャストに...
まぁメインの男性声優三人は女性ターゲットでしょう。
炭治郎にエレンに日向君、と見事なまでに女性向け。(異論は認めます)

さてそんなこんなで期待値ゼロ(用法間違い)で始まった本作、結論から申し上げますと「雰囲気だけ」
内容としては「よりもい」に近しいものを感じました。同じ監督だから偏見が入ってることには入ってるのでしょうが、ヒューマンドラマというか人間模様を中心に書いている、という点では共通していると思います。
まぁ、あちらは北極に対して、本作は日本。さらにあちらは女子高生4人に対して、本作は男子高生3人です。違うと言えば違うのですけど。

個人的にはあまり好きではありません。
特にキャラ。よりもいは面白かったのですが、本作のキャラの自分勝手が過ぎていて好きになれませんでした。花澤香菜さんだけはまだ良かったのですが、それ以外は正直…
{netabare}村瀬歩さんが一番無理ですね。なんですかあのキャラ。セリフはイタイし、発想はイタイし、考えはイタイ。頭の中お花畑がふさわしい人で心底嫌になります。{/netabare}

{netabare}ロウマとトトが「ドングリーズ」というグループをつくり、逆張り花火大会を例年してたんだけどそこにドロップが参加、ドローンを奮発するも風に流される。同時刻に起きた山火事の犯人はドングリーズだとクラスメートに言われ身の潔白のためにドローン探しの旅に出る。その途中で友情UPそしてドロップの短命を知る。ドローン発見。帰還。ドロップ死。遺品の中に宝の地図。アイスランドに旅立ちドロップが言ってた「黄金の滝と公衆電話ボックス」を探す。見つけた。その電話番号が昔かけた間違い電話の電話番号であることが判明し、とんでもない奇跡の確率を認める

という話。まぁなんでしょ。無実を証明するためにドローンを回収しようするのも意味分かんないですし、律儀に通行禁止を守ったり、なんかいきなりアイスランドに行ったり、もうよくわかんない(泣)

トンデモない確率だとは思います。偶々電話番号を間違えて、しかもその事に偶々気づかずに、それっぽい単語がその時だけ出て、その間違えた先に偶々日本人がいて、偶々その日本人が人生の一番の宝ものを探していてその単語を聞いて、声と電話番号だけで個人を特定し、更に近づいて友達になり、ものすごく良いタイミングで死んだ。奇跡ですね(投げやり)
あとあんだけ珍しい場所なんですからネットかなんかに絶対情報あると思うんですけど…無いんですかね。だとしたら相当すごくないですか?主人公達。確率的に無いことは無いと思うのですが、まぁ無理でしょう。ご都合主義にも程があります。いしづかあつこさんは割と「確率的に少しでもあるなら通る」という節がありますよね。偶々かもしれませんが。
{/netabare}

基本スタッフは「よりもい」の方ですね
監督・脚本はいしづかあつこさん
キャラデザは吉松孝博さん。
劇伴は藤澤慶昌さん。
アニメ制作はMADHOUSEさん。

作画は良く、情景描写が上手く表現されていたと思います。特に自然の描写が最高峰でした。おそらくいしづかさんがこだわったんでしょうが、とても良い結果となったのでそこは感謝したいです。
声優は…まぁ…あまり好きではないです。なんでしょうね。

誰が一番幸せを見つけたか
ということで締めます

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6
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