江戸でノイタミナなおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの江戸でノイタミナな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月20日の時点で一番の江戸でノイタミナなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.4 1 江戸でノイタミナなアニメランキング1位
モノノ怪(TVアニメ動画)

2007年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (844)
4368人が棚に入れました
“モノノ怪”を斬ることができる退魔の剣を携えて諸国を巡る薬売りの男がいる。
彼が呼ぶのか、剣が呼ぶのか、薬売りの前には次々と妖異が現れる。
“モノノ怪”を成すのは、人の因果と縁(えにし)。人の情念や怨念があやかしに取りついたとき、“モノノ怪”となる。 こうして彼の行く所、様々な“この世のあはれ”が浮かんで消える……。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、田中理恵、藤田淑子、塩屋浩三、竹本英史、沼田祐介、日比愛子

awachan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

カラフルさって実は奇妙なのだね

絵と色彩が奇抜なので、勢いのアニメかと思いきや
細部まで練られている物語演出がおもしろく、引き
込まれやすい。
これは怪との戦いではなく人と人との戦いなのかも。

一見ごちゃごちゃしてそうで実はまとまった
色彩の世界がとても奇妙さを際立てている。

3話構成でひとつの事件が進んでいく。
3話に1回、水戸黄門のように決めシーンがある。
オムニバスアニメ怪ayakashiの「化猫」の続編という形。
ちなみに「化猫」も良い作品です。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 5

U-tantan-U さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

飛びぬけた表現力が生んだ傑作!個人的にノイタミナの代表作!

最近あの花でさらに評価が高まっているノイタミナの作品。この作品がきっかけで私はノイタミナの作品をよく見るようになりました。


まず最初に、この作品はホラーと銘打っていますが、純粋に私たちがイメージするような、ホラー的な怖さを感じさせるようなものではないです。


世界観が独特だとか、万人受けしないとかいう評価はよく耳にしますが、これほどその表現がしっくりくる作品もないと思います。おそらく観る人によって、作品の感じ方が真っ二つに割れると思います。



おおまかな内容としては、、、そう、アヤカシものなのですが、正直、文章で表現するのが非常に難しい^^;純粋にアヤカシの怖さを表現しているというよりは、アヤカシを通じて、人の業、内面の恐ろしさと醜さを表現しているのではないか、、という自分なりの解釈でした。
抽象的な表現が非常に多いので、かなり難しかったですw
何度か観てわかることも多いです。



ただ、エピソードごとにきっちりと分かれているので、そこについてはわかりやすく、様々な問題を投影している部分があります。堕胎、シングルマザー、女性差別等が取り上げられているんですかね。


そして前述した世界観ですが、圧倒的です。他には絶対にない表現力だと思います。映像美とでも言いますか、、和紙のテクスチャ、鮮やかな色彩の映像、音楽、作画等含めて、他の作品とは一線を画していると思います。たぶん普通のアニメ絵だったらこの世界観は表現できなかったのではないかなーと。これぞ日本のアニメ!和!というような主張が全面に出ていました。


ここらへんがたぶん万人に受け入れられるか、そうでないかの大きな部分だと思います。自分は見ていて、すごくキレイだと思い、ひきこまれましたが、これらを気持ち悪いと感じる方も大勢いると思います。


ダラダラと分かりにくく語ってきましたが、前述のとおり評価はやはり分かれると思います。そう、真っ二つかってくらいに。でも、他のアニメとは確実に趣向が異なるものなので、まずはこの世界観に足を踏み入れることをオススメします。そこから判断してみてください!日本がセカイに誇れるアニメのひとつだと私は思います。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 38

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

千代紙の賑やかさを懐紙が吸い取ったような、斬新で乾いた怪談オムニバス

ステンドグラスの入った大きな扉、柄に柄を合わせた天井の模様。
浮世絵と千代紙でコラージュしたような色彩と、
大正浪漫を随所に感じるインテリア、建物、服装、配色。
和紙のようなどこか乾いた感じの風合いと香りが、
ほの暗く湿った日本古来の怪談に侵食された・・そんな感覚。

とにかく美術が斬新で素晴らしかった。
日本の文化を、これまた日本らしい怪談話に絡めて
じわじわとした恐怖感を煽りつつ、惹きつけてくる。

そしてさまざまな登場人物の中、主人公である薬売りの男が
なんとも粋な感じでカッコイイ。
櫻井孝弘さん演じる彼の声が見事にマッチ。
ややもすると飽きが来てしまいそうになる怪談オムニバスの
全12話を、彼の魅力で引っ張ってくれたと言っても
過言ではないような気がするほどだ。

ほとんどが室内だったが、10~12話の「化け猫編」は
列車の中でのシーンが多い。
時折、線路や駅などの外のシーンが描かれ、
やっと呼吸を許されたような開放感を味わう。

そんなわけで、観る人を選ぶ演出であることは確かだが、
個人的にはとても好きで、趣味に合う1本だった。
こういう作品って、今までありそうで意外となかったのが不思議。
怪談にまつわる人の愚かさ、醜さ、悲しさを
アニメならではの映像でうまく表現されていたのも素敵。
それに何より、古さを感じさせない。
たぶんこれから10年経っても、それは変わらない気がする。

人の強い怨念を食らう怪(あやかし)、それこそがモノノ怪。
薬売りはその怪から、人間が生んだ怨念や情念、憎悪を
断ち斬る術を持っているという、これもまたひとつの薬のようで。
そのあたりも面白い。

この作品は、怪談の怖さを味わうことより、
アート的なこの演出を楽しむために作られたのだということは
間違いないだろう。

おそらく、時間を経てまたもう一度観直したら、
違う何かに気づけそうな気がする。
そんな余韻を残す傑作だった。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 70

67.5 2 江戸でノイタミナなアニメランキング2位
さらい屋五葉(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (379)
2000人が棚に入れました
『さらい屋 五葉』(さらいや ごよう)は、オノ・ナツメによる日本の漫画。『月刊IKKI』(小学館)において2006年より連載。

田舎から江戸に出てきた侍である秋津政之助は、ひょんなことから誘拐組織「五葉」の頭目である弥一の用心棒をしてしまう。弥一に剣の腕を見込まれ、自らの意向とは逆に五葉の一味にされてしまう政之助だったが…。


声優・キャラクター
浪川大輔、櫻井孝宏、緒乃冬華、高塚正也、内田夕夜、木下浩之、高梁碧、宝亀克寿

もちすい さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

キャラが色っぽい

観る前は必殺仕事人みたいなものをイメージしていましたが、ものすごく落ち着いた雰囲気の人情劇でした。

会話の間、カット割りやアングルなど、かなり実写映像の手法で作られていて、これにアニメーションという媒体の利点である色彩の自由度がよく活かされているので、ものすごく雰囲気のある作品になってます。

ただ、特にこれといって話が盛り上がるわけでもなく、アニメーション的にも派手な動きが無いので、そういうものを求めている人には向かないです。

あと、雰囲気だけの作品ではないけれど、この雰囲気が大きな魅力であることには違いないので、これが合わないなら、あえて観る作品でもないです。

それにしてもOPとEDの曲は、あまりにも雰囲気と合ってなく、観ていると笑いがこみ上げてくるほど。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 7

color さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

風情たっぷりの時代劇

江戸の華やかさから離れひっそりした雰囲気がたまりません。

江戸に出てきて知り合いもいない弱気な侍・政之助(まさのすけ)。
剣の腕は立つけど人の視線が苦手だったり、空気の読めない発言で失笑を買ったりするダメ侍。
そんな彼が"かどわかし"を生業にする五葉(ごよう)の裏稼業に巻き込まれていきます。

五葉の頭目である弥一(やいち)と新参者の政之助を中心にした人間関係が物語の軸。
酸いも甘いも噛み分けた人間達がなぜ裏稼業に手を出してしまったのか。
じわじわ明かされる五葉の面々の過去がすごく魅力的で、
派手な斬り合いもない人間ドラマにグイグイ引き込まれました。

物語はテンポよく進みますが行間を読むような構成が素晴らしい。
江戸時代の潔さや身分違いの悲しさを考えてより深く楽しめる作品になっています。

独特なキャラデザも好みでした。
顔はカエルっぽいんですが逐一繊細に変わる表情が素晴らしく、
女性キャラはびっくりするくらい色気があり笑顔に隠れた憂いも見てとれるほどです。

マングローブの時代劇アニメは安心安定。
次回作も期待しています。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 20

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

趣深い大人向け人情時代劇でござる

原作は漫画らしいが、実にマングローブ臭がするアニメでござるw
暗く落ち着いた雰囲気でしっとりと・・・・
荒んだ世の中だが・・・ちょっぴり人情を感じる

ストーリー展開はかなりスローテンポかつ地味で起伏に欠けるが
徐々に登場人物の人物像が見えてくる展開を、じっくり楽しむアニメです
人さらいを生業としてるので、微妙にサスペンスな展開も含みつつ進む

雰囲気を醸し出す演出とキャラクターの魅力が良いです
アクションシーンはほとんどなく、人情劇を重視しています
完全に大人向けのアニメですが、独特な人情時代劇ですね
好きな人は凄く好きだと思います

超弱気な侍である主人公が良い感じにアクセントになっている
ござるござる連発しやがるのが、妙に愛らしく感じるのでござる
正しく、ござる萌えアニメあろうw

万人受けを狙わないマングローブらしさが光る良作。
それがしのおすすめのアニメでござる

投稿 : 2024/05/18
♥ : 22

63.2 3 江戸でノイタミナなアニメランキング3位
怪~ayakashi~Japanese Classic Horror[アヤカシ](TVアニメ動画)

2006年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (197)
921人が棚に入れました
本作はそれまで少女漫画原作のアニメ(「ハチミツとクローバー」など)を放送していたノイタミナ枠の路線とは打って変わり、日本古来の怪談の中から著名な三話『四谷怪談』、『天守物語』、『化猫』を元に、俊英クリエーター達が原作を独自に解釈、あるいは新規にストーリーを書き起こして現代的な視点・様式を加味し、原作既読者も新鮮な感覚で視聴できる前衛風味の強い異色作となった。(その後のノイタミナ枠作品は、再び少女漫画原作ものアニメ路線に戻った、)
それぞれの三話はオムニバス形式として制作され、それぞれの作品にストーリー上の繋がりは特に無く、制作スタッフも別チームが行なった。この事により、各作品は全く別の作風に仕上がっている。作画もまったく異なる。
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

全体としては悪くないと思います

全て見終えたので更に追記

四谷怪談
定番の怪談で有りますし、殆どの映像化が不幸なお岩さんへの同情と無念を晴らしての成仏で作品として組み立てててる筈です。
私も、この作中の四谷怪談もその方向で泣かせに来ると思ってたんですよね。
でも、それにしてはチョット心情に訴える部分がイマイチだったもので、天野善孝デザインが売りでは有るもののありきたりな凡作だなと思ったんです。そしたらこのエピソードの語り部である東海道四谷怪談の原作者鶴屋南北が語る訳です。
{netabare}
これは創作物語であると。
しかし初演以降、現代に至るまでこの作品に携わった方々を不幸が襲う。これは呪いである。
では誰の呪いなのか?
作中の鶴屋南北は、この作品を観た者の呪いだと結論付けるんですよね。
お岩さんへの観客たちの同情は、物語の中の伊右衛門の復讐の完結だけで納まらず彼女への共感として今も影響を与えているんだと言う訳です。

来ましたよ、ミーム説w
lain観てる最中にこう来ると、俄然評価UPの自分の浅はかさ嫌になります。また難しい概念に翻弄されちゃう俺、踊らされ過ぎ(汗)
{/netabare}
という事で、途中退屈なんですけどラストで ほぇ? となって中々でした。

んで、天守物語
まぁ・・・以前も感想描いてるのでw
30分4話に無駄に広げなくて良かったのにと今でも思います。
どうせなら、高野聖か天守物語+夜叉ヶ池で4話使えばよかったのにとか。

んで、化け猫
 も前に書きましたのでね。
モノノ怪が好きな方は是非~という事で。

結局総体で観るとまずまずの四谷怪談とイマイチな天守物語が、素晴らしい出来の化け猫の足を引っ張った感じで微妙かなと思います。



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 そういえばモノノ怪の原型であった化け猫の部分をまだ視ていなかったなと思い出したので視聴しました。
モノノ怪の方の最終エピソードの化け猫と違って、こちらの方は海坊主とかのっぺらぼうの様な悲しくて泣ける話ですね。私は泣いちゃいました。
とてもイイと思います。
 まだ四谷怪談は観てませんが、確かに制作側がこの化け猫という作品をこのままで終わりにしちゃ勿体ないと思ったのも納得のクオリティです。
オサレアニメとかホラーだとか、そういう色眼鏡でコレを観ないでおくのは絶対勿体ないです。この化け猫の部分だけでも観る価値有ります。
この化け猫だけの評価なら私は4つ星以上付けたいです。
・・・天守物語がちと残念な出来ですしねw
とりあえず暫定で評価上げます。

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他の方のレビューで、この作品の中盤が天守物語をアニメ化してると知りましてソコだけ見ました。
泉鏡花が好きなもので、ちょっと期待してたんですが・・・まぁ天守物語原案と言う程度で別物ですね。

 原作の天守物語はもっとシンプルで短いお話ですが、30分×4話にするが為に話広げてます。
私の原作のイメージって、表現難しいんですが原作ってもっと富姫とお付の者ものんびりした怪異というか人間臭いイメージなんですけどね。冒頭は遊んでたりしますし。このアニメだと面妖且つガッツリ殺す気満々な雰囲気でして。まぁここら辺は読み手側のイメージの話ですので、アニメの様な表現でもいいんでしょうけど。

 んで、違和感有るのがヒロインの富姫が原作は"夫人"な訳ですが、どうもアニメの富姫は"婦人"に思えるんですよね。まぁ実際富姫は神様みたいな古よりの存在ですから実年齢は高いんでしょうし、まぁ長い年月には色々とアレもあったんでしょうが。
でも泉鏡花が夫人って書いてるんだから、そこ位はアニメも準拠すればいいんじゃないのと思うんですが・・・そこはアニメとしてヒロインは夫人ではイカンという政治的判断だったんでしょうかね。

原作レ〇プと言われても仕方ないかなと思う作りですが、原作から離れて見て見る分にはオッサンの中の乙女心くすぐる恋のお話で御座いますw
ただ正直に言わせてもらえば、せっかく30分×4話ならば高野聖をアニメ化した方が良かったんじゃないの?と思います。

全12話で1~4が四谷怪談で9~12話が化猫という事ですが、似たような作りならばちと表現も雑そうであまり食指動かないかなという感想です。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 8

たこ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

珍しい古典ホラーアニメ

これでもかというぐらいのホラーアニメ
「四谷怪談」「天守物語」「化猫」の3部構成になっており
其々作風も大きく異なるのが特徴。
個人的には四谷怪談が非常に面白かった
まず天野喜孝の絵をよくここまで動かしたものである
作画レベルはともかく絵から漂う色気の再現度は見事。
絵柄や雰囲気はいいが演出が微妙で怖いとは感じない。

古典や妖怪・幽霊に興味があれば楽しめるとは思うが
興味がない人を引き込むほどのパワーは無い。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 2
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

四谷怪談6点、天守物語5点、化猫9点

※採点は10点満点

初期ノイタミナ。3つの怪談話によるオムニバス形式の作品。


●四谷怪談(全4話)

怪談話としてメジャーだが、最低限の知識しかなかったので新鮮な気持ちで観れた。
{netabare}終盤で四谷怪談に纏わる歴史を語る方向に話はシフト。
「観客自身が祟る事を望んでいる」という台詞には、なるほど、と唸らされるものがあった。{/netabare}
ただ、尺の大部分を四谷怪談の物語そのものに費やしていて
いかにも低予算で作った感のあるヘボ作画や
チープ感が漂う演出(一部、恐怖を煽る演出は良かったけど)含め、正直微妙な出来。
本作の内容をよく知る人にとっては、アニメ化の意義を感じられないという感想を持つかも。


●天守物語(全4話)

愛し合ってはならない人間と神、異種族間の悲恋を描いた物語だが
その定型フォーマット通りの展開で、やや物足りなさを感じた。
四谷怪談同様、作画も演出も低調。
心理描写が不足しているためか、メインの男女に全く感情移入できない。
ただひたすら身勝手で傍迷惑な2人だなーとしか思えなかったです。


●化猫(全3話)

散々言われてるけど、これは凄すぎる・・・別格。
質感たっぷりの和紙に浮世絵を描いたような、独特で美的センス溢れる背景。
カット割やカメラワークも印象的で、思わず画面に釘付けにされる。
特に化猫目線によるカメラワークは秀逸で、とてつもない緊張感を醸し出している。

物語の内容や構成もよく練られているし、ミステリアスで色気のある薬売りのキャラも良い。

陰鬱な空気を吹き飛ばすクライマックスの殺陣シーンがまた素晴らしく
ありえない程よく動くしエフェクトも派手で見栄えたっぷり。思わず何度も見返してしまった。

物悲しくも救いを感じさせる結末含め、全てにおいて文句なしの出来栄え。
アニメーションの持つ多様性を示してくれた傑作です。


なお、3作に通じて言えるのは声優陣の豪華さ。
特に四谷怪談でのお岩さん演じる小山茉美の恨みのこもった演技や
天守物語での桑島法子、化猫での櫻井孝宏による艶やかな演技は絶品。

そしてOPの謎ラップ・・・hey yo チェキラ!的なノリに最初は戸惑ったけど
化猫に関してはマッチしていると言えるかもしれない。(単に慣れただけ?)
hey hey yo yo! 魑魅魍魎!

投稿 : 2024/05/18
♥ : 32

60.7 4 江戸でノイタミナなアニメランキング4位
天保異聞 妖奇士(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (77)
447人が棚に入れました
時は天保14年。マシュー・ペリー提督の黒船が来る10年前。江戸の町には、異界から来たと思われる、骨肉を持った獣「妖夷」(ようい)が人々を襲っていた。それに立ち向かうは「蛮社改所」(ばんしゃあらためしょ)と呼ばれる組織のメンバー達、コードネーム「奇士」(あやし)と呼ばれる者だった。

声優・キャラクター
藤原啓治、川島得愛、三木眞一郎、新野美知、小山力也、折笠富美子、うえだゆうじ、若本規夫
ネタバレ

銀くじら船ブリキ丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

異界でいいじゃない

江戸時代。年号は天保。
人々は貧しさや差別などで現世を悲観し、異界に憧れを持ちます。
異界とは突如現れる異次元空間です。
人々の苦悩が異界を呼び寄せるのか、彼らは別世界へ引き込まれます。
主人公・往壓(ゆきあつ)が彼らを悟します。言葉は響き、彼らは正気に戻ったりします。

往壓は40のオッサンで、仲間は数名。侍、 {netabare}身分の低い人、性別怪しい人、 {/netabare}美少女も数名居ます。
彼の仲間も同様に、 {netabare}異界にひかれたりします。理由は人それぞれです。
彼らを連れ戻す {/netabare}エピソードも数話あったりします。この辺が作品の見所でしょうか。

また異界には妖夷(ようい)という怪物が居てバトルになります。
往壓が漢字を唱えて武器にするとか、巨大な怪物が不気味に動いたりします。
バトルは正直かっこ悪いんですが、映像的な迫力はあるかもしれません。

それから異界の中を入ってみると、幻想的な光景で美しいです。
もちろん一人で行っちゃ駄目です!!! (^_^)
という感じで、おもしろい作品じゃないでしょうか。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 6

Moji さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

土6枠にしては人気がない

江戸時代の妖夷と呼ばれるバケモノ退治の話だが、バトルメインではなく、
漢字からその本質を取り出し武器にする主人公の心情がメインになっている。
漢字の成り立ちの話は興味が湧くし、そんなに退屈な話でもない。
ただ、妖夷がデカすぎてアクションが今ひとつだったのと、時代設定が悪いのか、
ジミな印象を与える作品になってしまっている。
なぜ妖夷が現れるのかを表現すればもう少し深い話になっていただろう。
OPに「いきものがかり」や「ポルノグラフィティ」を使っていただけにこの知名度は残念。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 2

白兎尾 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

普通に面白い

時代もの 主人公おっさん・・・誰得?

今時の歪体型娘・ランジェリー・脳味噌崩壊ヒロインは
出てきません

妖怪 妖魔が出現して退治する ある意味王道物です

退治の仕方がこの作品の個性の一つ 観て損はない
退治後の後始末って珍しいけど・・・どうなのそれ?

子供キャラより 大人キャラが悩み成長する不思議な
ストーリー

登場人物の個性もしっかりしていて安心できる


時間がもし余っていたら 観てほしいかな~的作品

投稿 : 2024/05/18
♥ : 4

72.4 5 江戸でノイタミナなアニメランキング5位
さらざんまい(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (313)
1234人が棚に入れました
舞台は浅草。中学2年生の矢逆一稀、久慈悠、陣内燕太の3人はある日、謎のカッパ型生命体“ケッピ"に出会い、無理やり尻子玉を奪われカッパに変身させられてしまう。『元の姿に戻りたければ“ある方法"でつながり、ゾンビの尻子玉を持ってこい』ケッピにそう告げられる3人。少年たちはつながりあい、ゾンビの尻子玉を奪うことができるのか?!同じ頃、新星玲央と阿久津真武が勤務する交番でも何かが起ころうとしていたー。

声優・キャラクター
村瀬歩、内山昂輝、堀江瞬、諏訪部順一、宮野真守、細谷佳正、釘宮理恵、津田健次郎、伊瀬茉莉也、帝子、加藤諒
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

三匹が掘る!

何を?ってそれは言わぬが花。
主人公らネーミング元ネタがまんま『三匹が斬る』でした。

そもそもの視聴動機は「ノイタミナ」だからとわりとノーマーク。幾原邦彦監督作品も当方初です。


いつから芸術に哲学というものが持ち込まれたのだろう?

と思うことがあります。美術館では音声ガイドオプションが当たり前となり、クラシック音楽も“解釈”というものが幅を利かせております。
たまには小難しさより見たまま感じたままの分かり易さを求めたくもなりますが、今回の芸術作品もところがどっこいなわけであります。

・・・抽象的な作品のレビューはちょっとやっかい(愚痴)。もといおそらく解釈いろいろで面白いレビューが数多く出てきそうなタイプ、というのが視聴後印象。


本作『さらざんまい』は浅草と上野の中間合羽橋近辺の東京下町で繰り広げられるカッパのお話。
そんなスタッフの悪ノリから生まれた浅い話かと思わせといて、それこそ正真正銘の“カッパ淵(岩手県遠野)”の水深よりかは深いと思われるちょっぴり良いお話でした。


 “テーマは繋がり”


物理的に、精神的に、「繋がること」の定義も定まらない中、善玉も悪玉も大切に思う人との結びつきを求めて苦悩します。そして「繋がるとは何ぞや?」は毎話形を変えて繰り返されます。
{netabare}カパゾンビから抜いた尻子玉をケッピに転送する時の“漏洩タイム”。インターネットでも送信する時にはネットワークを繋げる必要があるわけでして、ここで繋がるということは、不必要または心を抉られるネガティブ情報にも触れることでもあるという暗喩。
「繋がること」を無条件に賛美するでもなく、それでも「繋がること」で乗り越えられる未来に希望を見い出す内容でした。{/netabare}


合わせて面白いと感じたのが、対抗する概念であると作中で位置づけられていた


 “愛と欲”


このへん踏み込むと長くなってしまうので、今回は、皿っとサラッとさらざんまいでぃっしゅ 
※注 シラフです
{netabare}結局のところ両者を明確に分かつことはなく、むしろ一緒だねというミスリードでした。{/netabare}


この繋がりだなんだであったり、愛と欲であったり、小難しい(っぽい)のは実は話数がだいぶ進んでから自分は気づいたよというのがお伝えしたかったこと。
伏線でもなんでもないものにしばらく気づかなかったのです。
{netabare}私みたいに後から気づいた方でも、最終盤ではこれでもかと出てくるので序盤中盤100%スルーしてても問題ありません。{/netabare}

その理由は他に気を奪われていたから。小難しい(っぽい)のなんて感づく暇もないくらい圧倒的な映像表現に目がいき、中身より見た目に気を取られておりました。


 “高揚感と生理的嫌悪感”


こちらが交互に押し寄せると言ったほうが適切かもしれません。そのへんは観りゃわかる(笑)
似たようなところで、“芸術”といえるかは微妙ながら映像表現はシュールです。醸し出す雰囲気はやや淫靡かしら。
{netabare}第2話で女装がばれたり、第3話でガチホモ展開きたり、序盤からついていけません。{/netabare}
{netabare}だいたい肛門突入からの液体ブシャーッ!なんて妄想たくましい自分には相当きついものがありました。{/netabare}
目が釘付けになるんだけれどなんか嫌っ!という感覚。



とここまできてふと感じた大事なこと。
結局のところ“哲学”なんてどこへやら、見たまま感じたままを楽しめてたことに気づきました。
哲学なんて仰々しいもんではないでしょうが考察するには楽しそうな作品。繰り返しますがかっぱ淵程度の深さです。


曲はEDがすこぶる良いですよね。FM横浜でのthe peggiesのライブをラジオ経由で聴きました。MC含めて上手に空気を作っていて、将来楽しみなアーティストさんです。
実写とアニメの融合したED映像については、深夜の人気のない都会の景色をもってくるのが通ですよね。グッときます。
例えば深夜遅くだったり朝まで飲んで家路につこうかという時。周囲に人っ子一人いない景色を見たことのある諸氏は多かろうと思います。

 “世界の中に自分ひとり”

という感覚になった経験ある方いらっしゃいませんか?自分にはあります。そこにきて曲題『スタンドバイミー』“そばにいて”です。
{netabare}毎度ED直前の「繋がりたいけど○○」メッセージを最終回で全投入してくる演出もGOODでした。{/netabare}



もう少し考える系の作品だと注意がそちらに行ってたかもしれません。
生理的嫌悪感がその他の要素を上回らない限り、このシュールなアニメーションを楽しめるんじゃないかと思います。
クールで一本くらいは欲しいかな~と私が思っている “作家性の強い作品” という位置づけです。
この目新しい感じ。好奇心という名の欲望を手離すな!と劇中からの引用で締めることにしましょう。



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2020.01.27
《配点を修正》+0.1


視聴時期:2019年4月~6月


2019.06.21 初稿
2019.07.16 修正
2020.01.27 追記/配点修正

投稿 : 2024/05/18
♥ : 51
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

煌めけ、太陽肛門

幾原邦彦×ノイタミナ。
制作MAPPA&ラパントラック。

この生命も世界もきっとパロディだ。
{netabare}人の世の裏側「欲望フィールド」を舞台に、
奇想天外な物語が展開されまず興味は尽きない。{/netabare}
自閉した群衆はピクトグラムで描かれ、
素性も知れぬものたちがこの星を運行している。

少年たちが商店街の河童像を、
破壊してしまったことから物語が始まる。
その不思議な色彩の世界で、
少年たちは尻の中に太陽光線をきらめかせる。
これこそが「太陽肛門」である。

欲望を生産するのだ。
尻の中から欲望を生産するのだ。

最終話視聴追記。
娯楽性を担保し謎が牽引する物語である。
考察は必要もなく丁寧に語られています。
{netabare}人は尻子玉で繋がっている。
それを失うと世界とは繋がれない。
世界の外部へと弾き飛ばされるためだ。{/netabare}
未来は欲望を繋ぐものたちだけが手に入れる。

人も社会も、繋がれば傷付き失う、
それでも希望はその先にあるということでしょう。
始まらず終わらず、繋がらない絶望への反撃か、
世界はいつだって試されているのだから。

このエールはきっと、
始まらないあなたへ贈る太陽光線なのでしょう。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 54
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

観終わった

3話までの感想{netabare}
かっぱ橋とかあるしそれで舞台が浅草なのかなぁと思ったが、うんこビルから浅草って繋がりだったりして。
カッパといえば最近(といっても一年近く前になるのか)ではゲゲゲの鬼太郎6期でキュウリ支給のみでブラック企業にコキ使われたりと、妖怪の中でも扱いやすいのかな?
でもって内容は…いつもの幾原って感じ、相変わらず演出だけはスゲーなぁ。
と思ってたら2話、うっわ、LED育苗灯じゃねーかw
これってメジャーなのか?
自分もちと欲しいとは思いつつもヤベー物育ててるんじゃ?と噂されても困るので手出ししてない、あると便利そうなんだけどねぇ…。
でもってクジが大麻栽培しててヤベーと思ったら(車上荒らしも大概だが)今度はカズキが飼い猫盗難してて…だ、大丈夫か?w
ここまで未成年者による明らかな犯罪を描くのも珍しい気が…攻めるねぇ~。
これでエンタも犯罪に手を染めてたら更に危ないのだが、さすがにそれは無いっぽい?
3話ではかなりイカれてたことが明かされるが犯罪ではない…ないよね??
警官二人組がなにやら企ててるみたいだけど、主人公側が逮捕される展開とかあるのかな?{/netabare}

5話までの感想{netabare}
4話、入れ替わり作戦はどうした?と思ったら5話に続いたのね。
と、5話、ひゃああこれまたヘビーな過去を…。
しかも本当は叱って欲しいのに優しくされて余計に罪悪感を抱えてる模様。
サッカー辞めたのも自罰の念からだそうな。
なんか3人のうちエンタだけマトモというか浮いた感じになってるような?
まさか2人に匹敵するような過去あったりするのかねぇ?

ところでバンクシーンについてなんだけど、自分が印象にあるのはガンダムSEEDだったなぁ、動画の使い回しが叩かれてそれ以降急場凌ぎの使い回しではなく、使い回しを前提とした気合の入れまくった正真のバンクまで叩かれて作り手も避ける方向に向かい出したような?
プリキュアのような児童向けは別として。
SEED以外にも何かあったのかも知れないけどね、個人的には「別にいいじゃん」なんだけどねぇ。
で、この作品はそんな忘れ去られたような技術が使われてて仄かに懐かしさを感じる。
しかも歌まであるせいかタイムボカン…というかムテキングの「タコの頭にハチマキ巻いて~」を思い起こさせる。
有体に言えばすっごくタツノコっぽいんだけど、そう感じる人は他には居ないのだろうか。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
なーんか知らんけどすっごいほっとする感じで最後まで楽しく見ることができました。
一体何故なのか自分でも不思議で仕方ないんだけど、やっぱり↑でも書いた通りバンクの多さなのかなぁ?
とか考えてたら…わぁい、タツノコ公式が“ムテキング”1話を配信してるじゃないか!
https://www.youtube.com/watch?v=Pv4tw1qI87M
OPだけでも見て欲しい、結構「ああー」って言う部分あるんじゃないかな。
更にできれば17:15辺りからの井上和彦カラオケパート見て頂ければ…本音は全部見て欲しいけど、何故自分はさらざんまいでほっとするのか、その理由が垣間見れるようなそうでないような?
この頃の時代の空気を感じるのかなー??
なんか言葉じゃ説明し辛い、誰か訳してくれ…。

あと最後久慈が頭丸めてお勤めしたのはスゲーほっとした。
やっぱこうだよねー。
最近「ソイツがやらかしたこと」の大きさに対してなあなあで済ませた作品があってのう。
ちゃんとそういうことにケジメ付けたからこそ、ツナガルに繋がったのも納得できるワケで。{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
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