2021年度の東京おすすめアニメランキング 13

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2021年度の東京成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月14日の時点で一番の2021年度の東京おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.2 1 2021年度の東京アニメランキング1位
大正オトメ御伽話(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (239)
705人が棚に入れました
時は大正——。事故がもとで母と右手の自由、父の期待を失い田舎に養生という名目で家を追われた青年・珠彦。世の中の全てに嫌気がさし、引き籠もりの厭世家となり果てていた珠彦のもとに、夕月という少女がやってきた。彼女は父が珠彦の世話をさせるため買ってきた嫁で…。

声優・キャラクター
小林裕介、会沢紗弥

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

とても心が和みます

とても心が和む物語です。
ヒロイン夕月(ゆうづき)のはつらつと働く姿や、主人公に対するいたわりの心がとても素敵です。
夕月は姿かたちこそ幼い少女ですが、立派で広い心をもった優しいオトメです。


物語は、交通事故で右手が動かなくなったために親から死んだように扱われ、世の中を疎むようになった主人公志磨 珠彦(しま たまひこ)のもとへ夕月が嫁いできます。
夕月は、親の借金返済のために、お金で買われた女性でした。
でも、夕月はそんなことを気にしません。いつも珠彦のことを気遣い、身の回りの世話をします。
珠彦がふさぎ込んでいたら外へ連れ出し、珠彦の心を和ませます。

最初の頃は夕月を追い返そうとしていた珠彦も、彼女の清らかな心と明るく元気な性格に魅かれてゆきます。


貴方は、お金持ちだけど心がすさんだ人生と、ぜいたくはできないけど明るく笑顔に絶えない人生と、どちらが好きですか?

この物語を見ると、きっとその答が見つかるでしょう。

原作はまだまだ続きがあるようですが、このアニメはどうやらここでキリが良いので終了するようです。
夕月の花嫁衣装や珠彦の教師として働く姿が見たかったですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 36
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

優しい気持ち、ありがとうの気持ちがみんなを救う

【紹介】
世の中にうんざりしたご主人とその周りの面倒くさい人たちの凍てついた心を、心の綺麗な少女が溶かしていく話。
全体的にフルーツバスケットに似ていて、ギスギスドロドロしない爽やかなフルーツバスケットって感じ

少女マンガじゃないようですが、女性作者ですし全体的に少女マンガっぽい作りですね。
嫌な人も出てくるけどゆずのやさしさを見せるためにやってるところあって、悪役があまり出しゃばってこないなど優しい作りです
奇跡に近いような偶然が多くてかなりご都合主義なところあるけどとても純粋で優しくて好きなアニメ、素直な心で楽しんで欲しい、オススメです!

挿入歌の「戀ノ歌」がとても好きです!

【キャラクター】
キャラデザは頭身高めですっきりした顔立ちの典型的な少女マンガだけど、萌えアニメ寄りにデザインを少し柔らかくしている感じで男女ともにウケが良さそう。

{netabare}
主人公は彼女の優しさのおかげでどんどん人間的に成長していくのが良い。
ちょっと溶かされるのが早すぎる気はするけど、絶望して傷ついた心にこんなに優しくされたらそりゃ改心もしたくなりますよね。

他のキャラクターも最初は面倒くさくて嫌な人が多いけど、夕月のおかげでどんどん自分をさらけ出すようになって雰囲気が良くなっていきます。
ずっと夕月ちゃんの頑張る姿を応援しながら視聴していました。
{/netabare}

【シナリオ】
{netabare}
夕月は奴隷とか使用人じゃなくてあくまで将来の嫁として来てて、お嫁さんが家のために献身的に働いて無償の愛をささげるところ、今の感覚だと女性蔑視って言われそうだけど、これは大正時代なのでこれでいいんだと思いますし、
夕月の優しさのおかげで成り立っている関係だけど、考え方によっては夕月も優しく献身していたらちゃんと報われる良いご主人に巡り合えて幸せって言えると思うので、当時の常識で考えればWINWINな関係なのだと思う。

ひねりはないけど、わかりやすくて視聴しやすいシナリオ。
全編にわたってヒロインの可愛さによって支えられていますね。

キャラクターのほとんどはこれくらいじゃ改心しないでしょってくらい腐ってて、最終話も震災でめちゃくちゃになった大正時代の東京で人を見つけるのはたぶん無理だと思うから、ちょっとご都合主義が過ぎるんじゃって思うけど
一生懸命相手のことを思いやって頑張る女の子に、心を開いていく人たちを見て「良かったね」って素直に思って涙出てきました。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 35

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

少女漫画系ラブコメ(OP『オトメの心得』は名曲!)

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
まだ第1話しか放送されていませんが、観た時点で幸せな気持ちになり、現時点で大変気に入っております。

原作漫画のタイトルは『大正処女御伽話』でアニメのタイトルは『大正オトメ御伽話』、原作は処女を「オトメ」と読ませるらしく発音的には同じになります。

原作は未読なのですが「ジャンプSQ.(スクエア)」掲載作品だそうで、全5巻で既に完結しているそうです。

事前情報としてはテレビ放送1週間前の「大正オトメ御伽話アニメ前日譚」という番組を視聴済みです。期限は不明ですが現在もYouTube配信されているようなのでよろしかったらご覧になってみてください。

作中の物語はちょうど今から100年前、大正10年(1921年)の冬から始まります。志磨珠彦(しま たまひこ)はかなり裕福そうな志磨家の次男ですが、怪我で右手が利かなくなったことから東京の実家を離れ、独り千葉の山村で暮らすことになります。

そこに、結婚相手として立花夕月(たちばな ゆづき)が訪ねてくるという導入でした。珠彦は17歳であり夕月は14歳ということで「即結婚」ということにはならないのですが、二人きりでの田舎暮らしが始まります。

ネタバレ的なことはあまり書きたくないのでストーリー詳細は割愛しますが、個人的には夕月を主人公として、少女漫画的に話を追う方がしっくりくる感じがします。

別に呪いとかは無いんですが、時代相応のそれなりにヘビーな設定などもあり必ずしもほんわかほのぼの一辺倒の話にはならないような気はしますが、私はライト系でもヘビー系でも恋愛ものの少女漫画は大好物なので、楽しませてもらえると思っています。

余談その1:「大正オトメ御伽話アニメ前日譚」に原作者×監督×脚本の三者対談があったのですが、そちらを観る限りではアニメ制作陣と原作者の波長はかなり合っていそうです。

余談その2:「大正オトメ御伽話アニメ前日譚」の最後に「※この番組はアフレコ終了後、時間が経ってから収録しております」とテロップが出ていたので、制作スケジュール的には優良だったことが窺われます。
== [第1話視聴終了時のレビュー: ここまで。] ==

2022.3.31追記:
最終話を観終わってから約3ヶ月後のレビュー更新ですね。

実は2話目を観るか観ないかあたりでもう原作が気になって仕方がなく、『大正処女御伽話』はさくっと全巻揃えてしまいました。原作漫画もとても面白かったです。

OP曲『オトメの心得』の作りから見ても「大正オトメ」は夕月だけではなく、珠彦の妹である珠子、珠彦の住む村の地元の少女である綾、人気歌手の小鳥ちゃんもみんな「大正オトメ」であるというスタンスの作品だったのでしょうね。

GARNiDELiAといえば一番好きな曲は『SPEED STAR』だったんですが、まったく違う曲風のこの『オトメの心得』ですっかりやられてしまいました。個人的には2021年のアニメOP大賞くらいの勢いかも?

アニメでもチラッと垣間見ることはできましたが、原作の志磨家はかなり闇深い一族でした。特に珠代姉さまがおっかない人です。

多少ウジウジと珠彦が悩むシーンなどもあったにしろほぼ終始爽やかだったアニメと比べてみると面白いかも。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 31

68.5 2 2021年度の東京アニメランキング2位
ラブライブ!スーパースター!!(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (269)
545人が棚に入れました
私立結ヶ丘女子高等学校、
表参道と原宿と青山という3つの街のはざまにある新設校に初めての入学生がやってきた。

歴史もない、先輩もいない、名前も全く知られていない、ないない尽くしの新設校で、
澁谷かのんを中心とした5人の少女たちは"スクールアイドル"と出会う。

私、やっぱり歌が好き! 歌でなにかを……叶えたい!!

まだ小さな星たちの、大きな想いが重なっていく――。

全てが真っ白で、無限の可能性を持つ彼女たちとの「みんなで叶える物語スクールアイドルプロジェクト」。
はばたけ!私たちのラブライブ!

声優・キャラクター
伊達さゆり、Liyuu、岬なこ、ペイトン尚未、青山なぎさ

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

危なかった・・・。

うっかり沼にハマるところだったw

ラブライブは本作が初めてです。
アイドル物は、ゾンビランドとかウマ娘とかを
知っているぐらい。
NHKが作るアニメだから綺麗にまとめて
お堅いんでしょと思っていましたが、
すっかりLiella!のファンになってしまいました。

まず、ライブ映像が他のアイドル作品の
完全に上位互換ですね。
動きもいいし、振り付けも凝ってる。
ところどころ入れてくるカットインがにくい。

そして楽曲がストレートに私の好みでした。
OPもいいけど、ヴァージョン違いのEDも
これまた、にくいですね。
お気に入りは8話のWish songか最終話かな…。

最後に、初めてセンターが一番いいと思えました。
どこから掘り出しのか、公募で選ばれた伊達さん、
めちゃくちゃ歌がうまいです。
演技も役柄と合っていて、すごい逸材ですね。
(youtubeチャンネルのMCも上手です。)

シナリオがパワープレイなのが気になりますが、
ラブライブ新参者の私は十分楽しませてもらいました。
2期があるのは当然期待したいのですが、
Liella!が紅白に出るまで応援し続けますよw

(追記)
2期の製作が公表されました!
とりあえずは一安心。
5人のままもいいけど新キャラも…悩ましいですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

安定の高揚感。。キャラとキャストがシンクロする成長物語 

 
一見、二番煎じにも思えますが見方を変えれば、これこそがラブライブの遺伝子ではないでしょうか。。

あ、小生、ラブライバーではないです。
ですが、このシリーズは好きです。

 原作:オリジナル(メディアミックス)
 制作:サンライズ
 放送:2021年7-10月
 視聴:2021年10月

OP/EDが、歌、映像ともにイイ。
さすがの安定感、そしてワクワク感。
キャラの表情もキラキラ輝いていて元気をもらえる。
特に個人的にはEDの背景が好き。彩り、透明感、華やかさがいい。
物語も、ゼロから始めるストーリーはやっぱ気分がアガる。
さすがに応援したくなるラブライブのテイストは健在。

Liellaの実写キャスト達を初めて観たのはAqours、虹ヶ咲と共に出ていた動画でした。
そこでこのアニメが制作されることを知り、その時は虹ヶ咲の2期は決まってなかったので・・思わず、「もう次かーい!」とツッコんでしまいました。。

ぶっちゃけ・・美少女揃いでビックリ。
その後NHKアニソンプレミアムで、シリーズ4作品のキャストが出演した『ラブライブ!SP』も観ました。

シリーズ初の試みとしてメインキャスト1名の一般公募オーディションを開催したものの、合格したのは2名。
絞れなかったんですね・・
英断だったと思います。

さて、その顔ぶれは・・

■キャスト
(ネタバレではないですが畳んどきます)
~▼{netabare}
<伊達さゆり(澁谷 かのん役)>
一般オーディションで本作デビュー。
素朴な感じの元気っ娘。
本作の駆動系ヒロインにぴったり。
「歌で誰かを笑顔に」というヒロインのセリフは、
本作のオーディションで伊達さんが言っていた言葉でした。
宮城県出身とのことで頑張って欲しいです。

<青山なぎさ(葉月 恋役)>
一般オーディションでデビューしたもう一人。
大学ミスコンで準グランプリを獲ったことのある美少女系。
特技はクラシックバレエとのことで役に合っていますね。
清楚系に見えるけど、実は結構ひょうきん者のようですw
別名、青山アナw
普通に女優でやっていけるんじゃないかな。。

<Liyuu(唐 可可役)>
Lynnさんじゃありませんw
本名は黎獄(リー ユー)。中国語が上手いと思ったら中国の有名レイヤーだったとのこと。上海出身で体力がなくてダンスが苦手らしく、キャラ設定を彼女に寄せたんじゃないかと思ったり。

<ペイトン尚未(平安名すみれ役)>
個性的な名前や顔立ちから想像していた通りハーフのようですね。
アイドル活動経験者のようで、場慣れしている感があります。
明るいし、このコも面白いw

<岬なこ(嵐 千砂都役)>
兵庫県出身以外、経歴はわかりませんでしたが、所属事務所のサンプルボイスを聞く限り声優さんとして修業を積んできたようですね。かわいい系で良いのではないでしょうか。
{/netabare}~▲

何本かようつべ動画を拝見しましたが・・ナニこの人たち、おもろいw
ペイちゃんのボケ加減がなんともw
青山アナもいい味。

シリーズ最小人数の5人だとまとまりがありますね。
メンバの絆が既にしっかり構築されている感があります。

■ストーリー
~▼ツッコミ{netabare}レビュー
キャラもだけどやはり展開は似てきますねえ。
廃校を逃れるべくスクールアイドル・・
部活が認められない・・
ラブライブの遺伝子なのでしょうかね。

珍しく、曲作りのエピソードがちょっとありました。
体力づくりは、定番的にありました。
え、あと5日で本番・・バンドは?音撮りは?
まさかイマドキの楽曲作成ソフトとか?
衣装はいつだれが・・OPの絵しかないやんw

LoveLive東京大会がリモートライブだと・・?
コロナも意識してるのかもだけど、アマチュアが自費でステージ製作とか厳しくね?
そして生配信とか言うワリに事務局スタッフが現場にいないw
まあそんな細かいところに触れてたら尺に収まらないだろうけど。
2クールくらい欲しいよね。

大会がコンクールとブッキングする話は、2期を思い出しました。

最終話、雪の中、その先には青く輝くステージ。
1期のクライマックスを再現したような形でした。

にしても、μ'sやAqoursや虹ヶ咲も名前くらいは出して欲しかった。
{/netabare}~▲

と、まあツッコミどころはありすぎる程ありますが、
別に悪い気はせず、むしろ嬉しい部分も。

■まとめ
動きも彩りもいい。
キャラは正直ストライクではないけど悪くない。

Liellaを投入して、三次元では3つのグループが同時に活動することになりました。
これがラブライブの進化した姿なんでしょうね。
μ'sはLASTライブをやっちゃったようなので、1グループ追加するのは必定だったのかも知れません。
しかもAqours、虹ヶ咲は本業あっての活動なので、あまり制約を受けない新人だけを集めることが大事だったのかも、とか思ってしまいます。

じつは評価は正直アニメ単体のものではなく、動画や歌や制作過程などの印象も反映されてしまっています・・
そこはファンゆえの高揚感と思い多めに見ていただければ ^^;

というか・・

ラブライブシリーズのファンがラブライブの声優になり、キャラを演じてライブを行う時代に、ついになったワケで。。

キャラがラブライブを目指す物語にシンクロして、キャストの夢を体現している姿が感慨深く、胸が震えてしまいます。。
(いつもチョロくてry)
 

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「学校」で「アイドル」☆ 5人の少女たちを結ぶ青春学園ドラマ、スタート!

無印、サンシャイン!!、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に続く、ラブライブシリーズ4番目に相当する作品です。

しかも今回は監督が京極尚彦さん、シリーズ構成が花田十輝さんという、無印依頼の組み合わせが実現しているので、視聴が楽しみな作品の一つでした。


私立結ヶ丘女子高等学校、
表参道と原宿と青山という3つの街のはざまにある新設校に初めての入学生がやってきた。

歴史もない、先輩もいない、名前も全く知られていない、ないない尽くしの新設校で、
澁谷かのんを中心とした5人の少女たちは"スクールアイドル"と出会う。

私、やっぱり歌が好き! 歌でなにかを……叶えたい!!

まだ小さな星たちの、大きな想いが重なっていく――。

全てが真っ白で、無限の可能性を持つ彼女たちとの
「みんなで叶える物語(スクールアイドルプロジェクト)」。

はばたけ!私たちのラブライブ!


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

いやぁ…濃厚な物語をしっかり堪能させて貰いました。
本作品はシリーズ第4作目となりますが、思いきり堪能するなら是非無印からの視聴をお勧めします。

物語は、学校内で結成されたアイドルグループが各地の激戦を潜り抜け、ラブライブの頂点を目指すという大きな流れが踏襲されているので、単発で視聴しても内容は通るのですが、どうしてここまでラブライブにのめり込めるのか、そしてのめり込まなきゃいけないのか…
このラブライブに秘められた熱量は、無印から彼女たちの打ち込む姿勢そのものなんですよね。

アイドルグループの結成理由や、目指す目標はそれぞれ違います。
ラブライブは、彼女たちにとってあくまで通過点でしかないのですから…
ラブライブの先に彼女たちの目には何が映っているのか興味湧きますよね^^;

そんな今回のスクールアイドル「Liella!」のメンバーは全部で5人です。
澁谷 かのん(CV:伊達さゆりさん)
唐 可可(CV:Liyuuさん)
嵐 千砂都(CV:岬なこさん)
平安名 すみれ(CV:ペイトン尚未さん)
葉月 恋(CV:青山なぎささん)
恥ずかしながらLiyuuさん以外はお初にお目にかかる方々だと思いますが、随分大胆に新人の声優さんを起用していたんですね。

皆さんに共通していたのは、歌が上手なこと…
歌が上手なのは、今どきの声優さんの必須のスキルなんでしょうかね。

「Liella!」のメンバーはスクールアイドル活動を通して色んな刺激を知っていきます。
ですが、一番は何と言っても「ラブライブに出場することに対する責任」だったのではないでしょうか。
アイドル活動は、自分たちだけでは留まらず加速度的な広がりを持っていました。

お互いに支え合って一つの作品に昇華させていく…
このこと自体にはとても意味があると思いますが、これだけじゃダメなんですよね。
こんなんじゃ絶対に終われないし、こんなところに留まってなんかいられない…
この気付きが今後の彼女たちを大きく変えるきっかけになると確信しています。

オープニングテーマは、「START!! True dreams」
エンディングテーマは、「未来は風のように」

1クール全12話の物語でした。
先ほどネットをチェックしていたら、テレビアニメ第2期の制作が発表になっていました。
キャッチコピーは「みんなで新しい星空へ!」だそうです。
放送時期など詳しいことは分かりませんでしたが、続報に期待したいと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 18

72.8 3 2021年度の東京アニメランキング3位
ひげを剃る。そして女子高生を拾う。(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (490)
1481人が棚に入れました
片思いした相手にバッサリ振られ、ヤケ酒をした帰り道、26歳のサラリーマン・吉田は路上に座り込む女子高生・沙優と出会った。べろべろに酔った吉田は、前後不覚のまま行き場のない沙優を一晩泊める。…翌朝、ふわりと美味しそうな香りに目覚めると、食卓には味噌汁が。「おはよう」「なんだお前!!なんでJKが俺ん家に!」「泊めてって言ったら泊めてくれたじゃん」「…味噌汁」「昨日“毎日味噌汁を作ってくれ~”って」「ハァ!?絶対言わねェ!!」家出をして行き場のない沙優を追い出すわけにもいかず、吉田は家事を条件に彼女の同居を認めることに…。こうして、家出女子高生とサラリーマンの微妙な距離がもどかしくもあたたかい、不思議な同居生活が始まった―。
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

拾うか?届けるか?正直悩む

原作未読

物か人かで事情が変わるのよね。

『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』

指摘するまでもなく釣りタイトルでしょう。そしてパクっと釣られる私。
セクシャルな要素入れ込むとわりと賛否別れるのよね。そんな作品です。

神待ち女子高生荻原沙優(CV市ノ瀬加那)を26歳IT企業勤務の吉田(CV興津和幸)が酔った帰りに拾う出だし。そこからの同居生活すったもんだを描くラブコメ。
沙優役一ノ瀬さんのこれまでって、気弱さの中に芯がある配役が多い印象でややビブラートかかり気味な発声が好みの役者さんです。『色づく世界の明日から』あさぎ役と『キャロル&チューズディ』チューズディ役の人って感じ。大事に育てられてるお嬢さん、決してお姉さんにはなれない声です。
それがトーンそのままなのに設定はもろセクシャル。このギャップでおなか一杯になる変態は私だけでしょうか。とどのつまり

 それ(市ノ瀬姐さん熱演)だけでよくね?

と釣られたまま完走です。異論は受け付けます。

そして本題。

 おー未成年略取か…そうかそうか

犯罪の匂いどころかこれあかんやつです。保護するでも児相ならOKで一個人ならNGな法律の建て付け。結局、ここでリリースしたらこの子にとってあかん!と吉田が思ったわけで古き良き昭和のお節介みたいなもんでしょう。それを良しとするか否か。
基本的に家出娘なんて頭のネジぶっ飛んでたりするもんなのに、けっこうな常識人に見えるところがむしろリアリティに欠けるのでツッコミどころはそこでした。設定そのものが許容範囲の内か外かで出だしの評価は分かれるでしょう。

私はわりと寛容的です。
法律を守るのは前提。さりとて現状に則してない法律がわんさかあるのはどこの法治国家だって一緒。近々のコロナでは、ロックダウンして私権制限しようにも法律がその建て付けになってないし、それゆえ制限と引き換えの補償も根拠薄弱で運用でカバー。法の整備を待たずに「主権制限しろ!」と主張してる方々と吉田の行為との根っこは同じ。「現状を良くするための具体的な方策はこれ」という意識なんだと思います。良し悪しは別としてですよ(笑)

 見ず知らずの他人に手を差し伸べるか否か

ぶっ壊れそうな娘を放り出せるか?って自問したのでしょう。
この最初のハードルをクリアできればそれなりに楽しめるんじゃないでしょうか。“違法行為”に目くじら立てるよか“違法行為しちゃう心の動き”に焦点を当てたい。そこはまずまず。拾う動機はわかるんだけど吉田は拾うにあたってもっと葛藤して良い。

その上でセクシャルなの取り扱う作品っておおむね3択だと思います。

1.『D×D』や『エグゼロス』みたいなアニメらしい能天気なやつ
2.とりあえずおまえら○○見たいんだろ?なあからさまなやつ(僧侶枠あたり)
3.山本直樹的な文芸作品(希少)

意外や意外。3.の雰囲気を感じました。全体の展開は中途半端な箇所も散見されますが時折光る部分があるんですよね~。私好きですよ。
1クールでスッキリまとめてラブコメらしい帰着をしており、手の出しやすい良作だと思います。
主人公が娘に出を出すかどうかは見てのお楽しみではあります。



※ネタバレ所感

■その時折光るやつ

・{netabare}バイト先で沙優と再会した矢口くんの一挙手一投足

 ややモブ的立ち位置な彼。これ普通のアニメなら嫌な役回りのキャラにしてお終いでしたよ。そうはなってません。登場からフェードアウトしてくまでの一連の所作が腑に落ちる感じがするのは私だけでしょうか…{/netabare}

・{netabare}自殺しちゃった娘と沙優との関係

 沙優の何もできない感じと自責の念とで堕ちていく感覚はわかるよね。{/netabare}


あっ!でも…
 {netabare}社内でマルチタスクする気にはなりません。こっちが真のリスクかと。{/netabare}



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

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2021.07.03 初稿
2022.05.28 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 49

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ラブコメと呼ぶには気持ち悪い

== [下記は第5話まで視聴終了じのレビュー: 以下、追記あり。] ==
第5話まで視聴終了した時点で、このレビューを書いています。

スニーカー文庫では有名タイトルだとは思っていますが、カクヨム掲載も含めて原作は未読です。

別の作品を読んでる「月刊少年エース」をBook☆Walkerの「マンガ・雑誌読み放題」で読んでいるのでコミカライズは何度かチラ見してますが、ほぼ読み飛ばしていたのでアニメがストーリー初見と言って差し支えありません。

家出した女子高生が20代半ばの社会人男性に拾われて同居するという、保護者の同意なしに行うと未成年略取に当たる犯罪行為という判例があるらしい設定でストーリーが展開します。その点では原作は良くスニーカー文庫から刊行できたなとも、良くテレビアニメ化されて地上波放送されているなとも思います。

ただ、私は「創作物でも犯罪行為を描いてはいけない」という立場には立たないので、この設定自体に関しては特に問題とは思いません。
(そもそも親告罪なので親がアクションを起こさなければ犯罪ではない。)

ということで設定に関しての議論は横に置いての話なのですが、ラブコメというのは「ラブ(恋愛)」と頭には付いても「コメディ」要素がそれなりにあって欲しいと思うのですが、本作にコメディ要素ってほとんどないような気がするのは私だけでしょうか。

それと、主人公の吉田の職場の先輩に当たるアラサー女子の後藤さんが、面倒くささを極めた「特大地雷物件」としか思えません。

ヒロイン荻原沙優(おぎわら さゆ)の心理描写など見るべきものはそれなりにあって、文学作品的な面白さはちゃんとあると思うのですが少なくとも現在アニメで放送されている時点のストーリーにおいて、本作は断じて「ラブコメディ」ではないと私は思います…。
== [第5話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.6.29追記:
最終話まで視聴終了しました。

現在コミカライズの連載で差し掛かっている、吉田の高校の先輩(元カノ: アニメでは写真のみ登場)の話をバッサリとオミットして、原作最後までアニメ化したという感じでしょうか。

基本的に好感を持てる人物が見当たりません。敢えて挙げるなら沙優(さゆ)のコンビニバイトの同僚だったあさみくらい?

フィクションとして割り引いて考えても、各キャラクターの行動が「どうしてそうなった?」という疑問に溢れかえるストーリーでした。なんかもう、話題性だけで見続けて完走したようなきがします。

余談: テレビ放送だと提供テロップの後に「次回も観てね」的な1カットが入るんですが、最終回放送後は沙優のドアップでした。

それは良いのですが、テロップで表示されたのが「今度はあなたの家に泊めてよ♥」ってそれ、作品内容全否定のコメントとちゃいますのん…?

投稿 : 2024/05/11
♥ : 47
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
本作は「家出した女子高生と、それを家に泊めるがエロいことはしない社会人との恋愛モノ」という、過去に例のない設定が見処。

とはいえ、これはつまり「美人で金持ちで周りの男子全員からチヤホヤされてる女の子と、それに全くなびかず正論で説教かましてくるネクラ男子のラブコメ」という、王道設定の変化球なんだと思います(皆と違い、なんでアイツだけは、、、的なw)

本作の主人公の行為は、そこに悪意や性行為がなくても「未成年者略取・誘拐罪」にあたり、それに不快感覚える方はそもそも視聴しない方が吉だと思います。

本作を視聴するのであれば、そういう違法行為がある前提で、(主人公達も自らの違法性は認識してますから)その中で悩んだり歩み寄ったりする登場人物達の成長と恋愛を楽しむというスタンスが必須だと思います。

レビューでは、「犯罪、ダメ、絶対」ではなく、もっと内面的な部分で、本作で気になった点を。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
私はアニメにおいて、設定は重要視していて、その上できちんと成立していれば褒めるし、破綻していれば批判するのだけれど、本作に関しては、やや破綻しているように感じる点がある。

まず、吉田の聖人君子っぷりが気持ち悪い、、、のは一旦置いといて(笑)、

荻原沙優は、これだけお世話になっている吉田を、「自分が犯罪者にしている」ことに対してどんな気持ちなのだろうか?

バレれば(吉田が)普通に警察に捕まることは理解している。なのに、身バレのリスクが上がるだけのバイトをしたり、あまつさえ初対面(どんな人かもまだ分からない)の友達(あさみ)を連れてくるとか、軽率が過ぎる。

あれ、結城あさみが通報してたら、一撃で吉田は犯罪者。社会的に大ダメージを受けるわけで。

そこに頭が回らないほど、バカなキャラじゃないでしょ、沙優は。

「すぐに身体を求める男→ヤらしてやったから対等の関係(貸し借りなし)→警察に捕まってもそれは自分のせいじゃない」という沙優なりのロジックがあるのは分かる。

でも、吉田の場合はそのロジックの外側にいる存在なわけで。

沙優が吉田を大切に思うほど、吉田の元を去らなければならないと考えるのが自然であり、でも、吉田の元にいたい自分の恋心との葛藤がちゃんと描かれていれば、この作品の設定をきちんと活かした恋愛アニメになったんじゃないかと思うんだよね。

その点は、後藤さんに諭され、矢口に襲われかけて、少しは描かれてたけど、それだと遅いんだよな~。

つまり、順番の問題ですね。

矢口に迫られたり、兄貴が来て初めて危機感を覚えるのではなく、もっと前の段階から葛藤していて、それでもズルズルと甘い汁を吸ってしまっていた自分が嫌で。

この設定でやるなら、こういうドラマだよな~と思うんですよね。

本作の縦軸となっているのは、「沙優が自分の過去を受け入れて、未来に向かって自立する」ことなんだろうけど、本作で1番リスクを背負っているはずの吉田に対し、「まあ、吉田自身がリスクを承知で良いって言ってるんだから、良いでしょ」っていうスタンスで、彼の犯罪行為を責める奴、もしくは吉田の為になんとかして沙優を追い出そうとする奴が誰もいないことが、めちゃめちゃ不自然。

だから、沙優にとって甘すぎる世界が生まれ、沙優が自分のことばかり考えているように見えちゃうんですよね。吉田のことを考えれば、最後の思い出作りに夏祭りになんて行っている場合じゃないし。

学校への不法侵入のクダリもそう。沙優の気持ちも分かるが、吉田のことを考えるなら連れていくべきではない(セキュリティ甘いとか、誰も来ないとかは理由にならない)。

ということで、「沙優の危機感のなさ」=「沙優が自分本意である」という構図になっているのが残念。確かに沙優にも同情すべき理由はあるけれど、ただ(男や友達に)依存体質なだけじゃないかともとれる。

本作の設定ならば、沙優のワガママに吉田が振り回されるよりも、吉田のワガママに沙優が振り回される方が、自然だったと思う。

例えば、吉田が沙優の母に対して正論で説得しきるより、「沙優、結婚しよう」と、吉田がぶちあげ、母親を見限り、父親に結婚の同意をとりにいくくらいが、個人的には好きでしたね(民法上、未成年の結婚は、親権がなくても父母の片方が認めれば可能なはずなので)。

このアニメは、あまりキレイじゃないことをやっているのに、結論をキレイにまとめようとしているところがあって、だから、なんかこう違和感を感じるんだよな。

まあ、(私の案はトリッキー過ぎるので)本作のゴールとしては、しっかり大人になった沙優と吉田が結ばれる、しかないわけで。

その過程をどう魅せていくかということに対して、全ての登場人物(沙優、吉田、後藤さん、三島ちゃん、橋本)の心理描写が雑だったように感じる。

ちなみに、個人的には完全に三島ちゃん推しです。あざと可愛いくて素敵だ思うので、それも吉田の好感が下がる一因でした(笑) 
{/netabare}

【余談~本作を例にし、アニメ(創作物)における犯罪行為について考える~】
{netabare}
例えばドラクエやってモンスター殺しても動物虐待なんて言う人はいない。

バトルものなんて全部暴行罪だし、ラブコメでお風呂覗いちゃうのも完全に犯罪だ(のび太君もw)。

ただしそれは、作り手も受け手も「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」という約束事の中で遊んでいるからであり、この作品に賛否があるのは、作り手も受け手もそこが曖昧になっているからだと思う。

家出女子高生を社会人が自宅に泊める。それはリアルにあること。

そんな女子高生が「ヤッても良いよ」といっているのにヤラずに住ませ続けてあげる男がいる。それはややファンタジー。

まあ、お化け屋敷みたいなもんだね。作り手は極力リアルになるように作る。受け手は、それに全力でのっかって恐がる(楽しむ)か、あくまで作り物という枠内で俯瞰して楽しむか。

私の場合は後者のタイプだけど、前者のタイプの方は吉田の犯罪行為を許せないのだと思う。

本作の場合、なぜここまで批判を呼んだかと言うと、「真似できる犯罪だから」だと思う(悟空がカメハメ波で街を壊しても「真似したらどうする」という苦情は出ないもんねw)。

昔、ドラマでタバコを吸うシーンがあって、ある保護者から「子供が真似したらどうするんだ」というクレームが入って、それに対して、「子供に真似していいことと悪いことの違いを教えるのが親の仕事だ」と言ったコメンテーターに共感したことがある。

本作の行為は犯罪行為であり、それは絶対に許されないことだけど、単純に「真似した奴が悪いだけで、作品自体は悪くない」と思う。世の中で犯罪者が出たとき、「それはアニメの影響だ」みたいな風潮がたまにあって、1アニメファンとして腹立たしく思うことも多い。

と、は、い、え。

本作の場合、「吉田みたいな良い奴がいるかもしれない」と、年端もいかない女の子の家出のハードルを下げてしまう心配はある。

女子高生くらいになれば多少の分別はついても、中学生や、あるいは小学生ならどうだろうか。世の中にはそういう子を狙う変態もいる。

彼女らを家に泊め、セックスをしない人が0人とは言わないが、割合はかなり低いだろう。中には、トラウマになったり、望まぬ妊娠をしてしまったり、命を奪われたり。そういう危険性がある行為であることには違いはない。

「真似して良いかどうかを教えるのが親の仕事」というのは正論だし、私は誰の親でもないからただのお節介なのだけろうけれど、正論をしゃべりたくなる気持ちも分かる。

だから、このように、「低年齢でも真似しやすい犯罪行為」について、あまりに美しく描きすぎることの危険性はあると思う。対比として、沙優の友達(知り合い)とかで、同じようなことをしていて殺されてしまうようなことも、描く必要はあるように感じた。

ということで、「アニメで犯罪行為を描くこと自体は批判しない」が、「低年齢でも真似しやすい犯罪に関しては最大限の配慮をすべき」だと思います(まして今は、たくさんの子供が深夜アニメを観ているからね)。

ちなみに、同様の事例で、「家についていきたい」と言ってきた家出女子中学生を拾った男子大学生は、自室に女性の友達を呼び、2人で女子中学生の悩みごと(父親による家庭内暴力)を聞いた上で、しっかり説得し、警察と児童相談所に通報し、警察から表彰されたらしいですよ、参考までに(笑)

よって、私がこのレビュータイトルにつけようと悩んでいたのが、「ひげは剃れ。そして、女子高生は拾うな」です(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
まあ、ヤるよな、普通は。聖人君子。

2話目 ☆3
会社の後輩、可愛いよな。三島ちゃん。

3話目 ☆3
三島ちゃん、良い子(笑) 沙優は、自分の身体に興味をもってくれないことが、自分に興味をもってくれないのかと思うわけね。う~ん、あまりに良い人過ぎてな、犯罪者であっても。

4話目 ☆3
どうやってコンビニでバイト採用になったの? てか、不用意だな。

5話目 ☆3
男性経験豊富なJkと、処女のアラサーの対決か。

6話目 ☆3
いやいや、それを店長にしゃべったら、通報されて自分も逮捕されるんだから、大丈夫でしょ。ここで吉田のことを心配するのは、まあ、そうだよな。

7話目 ☆3
兄貴ね。完全にバレてる設定で動かないとね。

8話目 ☆4
超正論。三島ちゃん、切ないな~。可愛いのに。花火大会、行ってる場合か? 

9話目 ☆3
世間体しか気にしない母親なら、家庭訪問を月1回とかにしてもらい、その時だけ帰省すれば?

10話目 ☆3
う~ん、感動的な話だとは思うけど、やっぱり、順番がな。吉田にヤキモキするし。

11話目 ☆3
更に不法侵入、とか、叩かれそうだな(苦笑) ビンタの1発で驚いたのは、もっと無関心を想定したからか。

12話目 ☆2
自覚していれば良いってもんじゃない。その通り。だから、そういう母親の性格を知っているなら、沙優は吉田を家に連れてくるべきじゃないよな。母親が訴えたら、どうする? 売り言葉に買い言葉。養子縁組なら、笑える(笑) ここで、法的根拠や正論が、通じるか? 

13話目☆3
ここまできてヤッちまったら、めっちゃ笑うけどな(笑) 吉田、もういっそ気持ち悪いよな、ヘタレ過ぎて。これで、吉田が結婚せず待っていて、沙優が会いに行くの忘れてたら、めっちゃ笑うけどな(笑) もしくは、三島ちゃんや先輩と付き合っていた吉田のとこれに沙優が来て、School Days展開に(笑)  とかって、最終話なのにふざけちゃう時点で、このアニメにハマらなかったってことだよな(苦笑) 最終シーンは、結構好きだけどね。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 36

74.3 4 2021年度の東京アニメランキング4位
東京リベンジャーズ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (390)
1439人が棚に入れました
人生どん底のダメフリーター花垣武道(タケミチ)。中学時代に付き合っていた人生唯一の恋人・橘日向(ヒナタ)が、最凶最悪の悪党連合"東京卍會"に殺されたことを知る。事件を知った翌日、駅のホームにいたタケミチは何者かに背中を押され線路に転落し死を覚悟したが、目を開けると何故か12年前にタイムリープしていた。人生のピークだった12年前の中学時代にタイムリープし、恋人を救うため、逃げ続けた自分を変えるため、人生のリベンジを開始する!

声優・キャラクター
新祐樹、和氣あず未、逢坂良太、林勇、鈴木達央
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

元ヤン、母校に帰る。

【紹介】
元ヤンがヤンキーやってた中学生時代にタイムリープして未来を変えるため奮闘する話。
暴力や殺人など刺激的なシーンが多いので苦手な方はやめたほうがいいかも。
シナリオはかなり雑で粗が多いけど面白い。
特に主人公の行動の妥当性のなさと、タイムリープの取り扱いの適当さが酷い。
キャラクターの魅力がすべてかもしれない。
バジ君、ドラケン君、ミツヤ君、マイキー君、千冬あたりが特に好きです。

きさきも含めて敵対するキャラにほぼ人間的な魅力がないのが欠点かも。
味方の魅力を描くのは上手でも、敵の魅力を描くのは苦手なのかな?

【タイムリープについて】
{netabare}
タイムリープはかなりご都合主義というか、いい加減ですね。
過去と現在を行き来して過去の出来事が未来に影響及ぼすのはいいのですが、その影響がかなり大雑把ですね。
それに、未来にいってる間のタケミチや過去変えた後未来に行くまでの十数年は当時のタケミチが自分の意思で動いている設定ですが、そのタケミチは大人の記憶がないので、あんな都合よく話が進まないとおもう。
細かいこと気にしないほうがよさそうです。
{/netabare}

【シナリオ】
{netabare}
タイムリープだけじゃなくシナリオも結構いい加減。

最初はヒナを助けるという明確な目的があったけど、その目的がいつの間にか暴走族の仲間を助けることにすり替わっていて、まずはヒナの安全確保という誰でも思いつくような当たり前の安全策をとらずに、ふつうはどうにもできるわけがない不良の抗争をなんとかすることばかり考えていて、都合のいいときだけヒナを助けるために根性で身体はってんだ!みたいな空気出すのがおかしいと思う。

最初からヒナは誰かに命狙われているわけじゃなくて、事故に巻き込まれているだけなんだから、抗争を止める必要なんてないんじゃないの?
タケミチが何度もタイムリープする動機付けのためだけに関係ないのに殺されるから不自然な感じがする。

きっかけはヒナを救うためでもいいけど、とりあえずヒナの安全を確保して、ドラケン君たちを気に入ってしまったから助けたいという風にタイムリープする目的を切り替えれば良かったと思う。

どっちかというと命狙われているのはヒナじゃなくてタケミチなわけで
劇中でもタケミッチ自身も提案していたが
事件の日付と場所だけマサトとヒナに伝えておいて、この日は絶対にここに近づかないようにって言うのが一番確実で安全な方法だと思う。
ふつうはまずこれを試そうとする。

その方法はマサトが、変な奴だと思われて嫌われるだけだからやめとけって言って止めるけど、これがこの作品で一番おかしいところ。
大事な姉の命かかってるのに何言ってるの?って思った。

それにヒナの性格からしてその程度で嫌うような子じゃないでしょうに

{/netabare}


【キャラクター】
{netabare}
こういう世界と全く縁がないので詳しくないですが、これって昔の暴走族ですよね? 
今はあんまりここまでベタな暴走族なかなかいない気がしますね。
登場キャラは多いが重要な人物とモブの書き分けもしっかりしているしキャラづけがしっかりしているので誰これ?ってのがあまりない。
生き方がカッコいいキャラが多くて魅力的。

残念なのはキサキ。
敵だからというのを抜きにしても魅力が低いですね。
やたら脅威感を強調されていますが、そんなに脅威でしょうか?
現状、ただの詐欺師ですよ?

こういう詐欺師キャラで本人の力が強くない場合って、
たいてい根っこがしょうもない場合が多い。
底がすごく浅そう。

圧倒的な力を持っていて、手が届きそうにない圧倒的な差があるって感じなら良かったんだけど、そうでもなくて
もし演技じゃないのなら、頭もそんなに良くないし、強くもないと思う。
暗躍するのも、そんなにうまくやっている感じもしない

それなのにみんなして、「きさきがこえーんだよ」「とにかくやべーんだよ」ばっかりなのが冷める。
なんでこんな口先だけの詐欺師にビクビクしてるの?
{/netabare}

【バトル】
{netabare}
自分のチームの総長が敵に囲まれて、卑怯な方法で一方的に攻撃されているのに、ぼーっと見ている人多すぎ。助けに行ってあげて。

あと、乱戦中に刃物で刺されるシーン何度かあるけど、刺した人は殺す気で刺していて、刺された人は無警戒で、不意打ちに成功しているのに、なんか変な場所刺しているのが雑だった。

マイキー君の兄は、あの武器の重さと一虎の叩き方からして一撃で即死になるでしょうか? 
ドラケン君はあの出血量だとたぶん死ぬと思うし、バジ君はあの位置刺されてもたぶん死なないと思う。こういうところもよくわかんなかった。


{/netabare}

【音楽】
主題歌はOPもEDもかなりの良曲で作品のテーマにもよくあっている。

【総評】
変なところで終わりますね。
このあとどうなっちゃうんでしょうか?早く続きが見たいです。
細かいことを気にしなければ面白いアニメだと思う。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

マイキー キックで Good Enough

原作未読

“ヤンキー”דタイムリープ”ですって。
水と油に見えてなかなかどうして化学反応起こっていい感じで乳化してくれた模様です。
“タイムリープ”要素が牽引役になるんだろうなぁと思いきや意外なことに“ヤンキー”が面白い一品。

(1)ヤンキー
ヤンキーものは苦手です。面白いと感じたことがないですね。そういえばどんなのあるかと人気ヤンキー漫画を挙げてた某サイトから引っ張ってきたのがこちら↓

 1位 東京卍リベンジャーズ
 2位 今日から俺は!!
 3位 クローズ
 4位 ろくでなしBLUES
 5位 ごくせん
 6位 ビー・バップ・ハイスクール
 6位 湘南純愛組!
 8位 ROOKIES
 9位 GTO
 9位 カメレオン
 11位 疾風伝説 特攻の拓
 12位 湘南爆走族

直近の調査だからってのもあって堂々の一位が本作。ちなみに当方まともに読んだのは4位6位くらいです。よくある“強い仲間意識”とかヤンキーものでなくても代替が利くし、“不屈の闘志”“拳の強さ”見るなら格闘漫画でよいのですよ。中高生でやる必要はありません。
一方、長渕剛や北野作品だったりコッポラ監督の一連シリーズはもちろん、あと当方のサムネがそうであるようにヤクザやマフィアもんは好きだったりします。両者の違いはさておき、本作には“本職”の匂いが色濃いのであります。たぶん中高生ものでは無縁なはずだった命のやり取りが描かれててそう感じるのかもしれません。物騒です。
一言で言えば、“男”がかっこいい。非行ものにありがちな荒んだ家庭環境的背景説明は控えめ。筋を通すやつと打算でごまかすやつらのギリギリな人間模様が描かれているのは社会の縮図ですね。


(2)タイムリープ
視聴のトリガーでした。が、けっこうザル設定でところどころ気分が削がれちゃって没入することは無かったと思います。
ただしタイトル“リベンジ”にあるように行動の根っこにあるのが主人公の“後悔”なので、繰り返しを経て濃縮されていくリープもののお約束は踏まえてたような。ちゃんとしたスパイスにはなってます。


全24話。最終話が兼総集編みたいで、これは2期含みといったところでしょうか。
2017年を現在と見立てそこから遡って12年。20代後半に差し掛かったうだつのあがらない主人公花垣武道(CV新祐樹)が過去改変目指してタイムリープ(の亜種!?)する物語。
ヤンキーものというより『仁義なき戦い』『ゴッドファーザー』を学生にやらせてみたら○○だった!な印象です。ヤンキーものは大概強いやつがメイン張りますが、本作では中田小兵二(こへーじ『ろくでなしBLUES』)や兼子信雄(ノブ『ビーバップ』)みたいな雑魚キャラが主役。ダメダメなしゃば僧が覚悟決めたりするわけでして、普段とのギャップにドキッとする仕様なのかと思えます。
ヤンキー特有のイキリ日常が延々と続くわけではないことは私が保障します。



※雑感

■小並感

ちなみにレビューのタイトルが『グーニーズ』からってお気づきだったでしょうか?
主人公マイキーはゲームだとキック専任でした。そんな1980年代。

{netabare}ドラケンは武道を気に入っちゃう。
「“譲れねえもんがある”。今どき女にそれ言うやついねえぞ。昭和だな」
マイキーも河原の土手と限りなく昭和的な場所でこうも言う。
「今って…不良がダセえって言われる時代だろ?」
「だからオレが…不良の時代を創ってやる。…(以下略)」{/netabare}

校内暴力やらヤンキーが跋扈してたピークってたしか80年代とのこと。

{netabare}それからどんどん減っていって、マイキー兄貴が不良やってた10年くらい前(1995年前後!?)までがギリギリ不良がかっこよかった時代だと言われると、『SLAMDUNK』のメインどころが不良設定だったのを思い出し、たしかにそうだと妙に納得する。
そして時は2005年。不肖ぺーが破壊王の訃報を旅先ホテルで知りその足で“知床遊覧船”に乗船した年ですね。そんなんどうでもよいとして、不良関連だと『青春アミーゴ』リリース年だったか。亀梨君や山Pが不良枠だったりでたしかにぬるい。ただの不機嫌そうなイケメンですから。{/netabare}

そんでもって本題。

{netabare}マイキーが理想とした“不良の時代”ってけっして現在(2017年)の東京卍會じゃないんだろうと思われる。
武道と同じく「こんなはずじゃなかった」人という対比も可能。時折マイキーが武道に「お前ほんとに中学生?」と匂わせツッコミするのってマイキーなりのSOSな気がしてくる。ヒナ弟みたいに仕組みを感づいているよないないよな。はたまた実はタイムリーパー仲間だったりしてね。{/netabare}

そんでもって副題。

鈴木達央さんのドラケン良かったよ。余人をもって代えがたしだと思うんだけどなぁ。


続きに期待してます。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 25

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「ゲームチェンジャー」

胸ぐらを掴まれて 強烈なパンチを食らってよろけて肩を並べうずくまった
予報通りの雨にお前はにやけて
「傷口が綺麗になる」なんて嘘をつく

いつも口喧嘩さえうまく出来ないくせして
冴えない冗談言うなよ
あまりのつまらなさに目が潤んだ

何度も青アザだらけで涙を 流して 流して
不安定な心を肩に預け合いながら 腐り切ったバッドエンドに抗う
なぜだろう 喜びよりも心地よい痛み ずっしりと響いて
濡れた服に舌打ちしながら 腫れ上がった顔を見合って笑う
土砂降りの夜に 誓ったリベンジ

Official髭男dismさんによるOP曲
「Cry Baby」
絶対カラオケでは歌えないKeyの乱高下による転調が特徴的だけど歌詞と共にタイムリープの繰り返しと転調の繰り返しが凄くシンクロ&マッチしています。

アニメファンにはヤンキー物は毛嫌いされてそうだけど…
主人公を応援したくなる物語の作りや漫画原作の良さである続きが知りたくなる見応えは十分。
2クール目も楽しみです。


視聴完了
うんリゼロことゼロから始まる異世界生活の現代ヤンキー版だった。

スピード感があって劇的な展開、一話の結びに気になる展開をもってきて続きが気になる引きの良さ。

無力感が漂う主人公が奥の手として使うリセットする能力、タイムリープと死に戻り…本質的には同じだし。

二期ありきの最後のしめだったのかな?二期するならリゼロみたく主人公が漢を見せたり、泣ける話を挟むとさらに面白くなりそう。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22

73.9 5 2021年度の東京アニメランキング5位
アニメ ブルーピリオド(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (274)
870人が棚に入れました
成績優秀で世渡り上手な高校2年生・矢口八虎は、悪友たちと遊びながら、毎日を過ごしていた。誰もが思う"リア充"……そんな八虎は、いつも、どこかで虚しかった。ある日、美術室で出会った1枚の絵に、八虎は心を奪われる。「絵は、文字じゃない言語だから」絵を通じてはじめて正直な気持ちを表現できた八虎は、美術のおもしろさに目覚め、衝動のままにスケッチブックへ向かっていく。そして八虎は、ついに進路を固める。「第一志望 東京藝術大学」実質倍率200倍、入学試験まで、あと650日──!国内最難関の美大を目指して青春を燃やす、アート系スポ根物語、開幕!
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

美大を選択するという生き方

アニメーション制作:Seven Arcs
総監督:舛成孝二、監督:浅野勝也
シリーズ構成・脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:下谷智之
美術監督:仲村謙、金子雄司、
美術設定:緒川マミオ、中島美佳
音楽:井上一平、原作:山口つばさ

よく行く飲み屋には、美大出身の人が何人かいた。
多摩美、ムサビ、東京藝大の人もいたように思う。
ひとりはフィギュアを制作する会社に勤めていて、
ほかには、三越に勤務している人や、
飲み屋を経営している人もいた。
彼らと話していると、美大出身の人は
インテリが多いのだと感じさせられた。
幅広い知識を持っているし、音楽や文学、芸術には
やはりこだわりがあって詳しかった。
彼らと話す時間は楽しかった。

今回、美大受験がテーマのこの作品を観ていて、
彼らがなぜ深い知識を有し、面白い話ができるのかが
分かったような気がした。
東京の美大は難関が多いのはよく聞いていたし、
彼らはやはりほかの人と少し違った性質を
持っていたように思う。

それは美大を選択するという困難さ、
そして、受験するに当たり、
自分という人間を深く理解しなければならないという
難しいテーマについて、この若い時期に対峙するからだろう。
しかも、美大に入学したとして、
それが良い就職につながるというイメージはない。
もちろん、美大は優秀なところが多いので、
それなりに良い就職先はあるだろうが、
普通のサラリーマンになることを考えるような人は、
まず選ばない進学先だと思う。
美大を選択することは、将来の仕事というより、
生き方を選択することに近いのかもしれない。

主人公の矢口八虎は、ノルマをクリアする感覚で
楽しく人生を謳歌している人間だった。
頭は良いし、何でもそつなくこなす。
ピアスと夜遊びで、周囲から不良と見られているが、
それは、自分が何を好きなのかが分からないことの
裏返しの行為だった。
趣味のひとつは、サッカー日本代表の試合を
スポーツバーで観戦し、友人たちと騒いで、
喜びを共有することだった。

ある日、八虎は学校で美術を本気で志している人の
F100号という大型サイズの天使の絵を目にする。
そのことによって自分のなかの何かが動く。
美術講師から授業で「好きな風景」の課題を出され、
徹夜明けの渋谷の街が心のなかで膨らむ。
自分の感じたもの、自分の目に見えた渋谷の街を
ブルー基調で紙に表現する。
その絵を多くの人から感じ取ってもらえたことで、
自分の好きなもの、自身の感覚を大切にする
真っ直ぐな生き方に心が動かされる。
そして、絵を描くことで、これまで見えていなかった
現実の景色も、より明瞭に見えるようになるのだった。

この作品は、矢口八虎が美術に出会い、
美大受験に取り組んでいく話でしかないのだが、
内容はとても深く、哲学的ですらある。
物事の「価値」は、一体どこにあるのか。
自分にとって大切なものは、何なのかを
一人ひとりに突き付けてくる。
もちろん、美大受験、あるいは好きなことを
目指すことだけが幸せになるとは限らない。
しかし、自分の好きなことに対して、
真正面から取り組むことは、きっとその人の人生に
豊かな彩りを与えてくれるのだろうと思わせてくれる。

私は美大受験に対して全くの無知なのだが、
東京藝大出身の作者が描くこの世界の論理は
スッと自分のなかにも入ってくる。
結局、東京藝大を目指すには、
「好きなもの」や「表現したいこと」が
自身のなかではっきりしていないといけないし、
そこには誰もが知っているありきたりなものではなく、
自分自身が何度も反芻して導き出した
理屈が必要になってくる。
そこは、企画書作成のやり方に似ているかもしれない。
誰もが分かりやすい表現方法で、問いに対する明快な解答を
オリジナリティを加えながら行わなければならない。

「美術は生き方」だと予備校の大場講師は言う。
人によってゴールの場所が違うし、
ゴールに行くまでの方法は、自分で考えなければならない。
正しい解答があるというよりも、
見た人を納得させられるロジックと技術力が必要なのだ。
これはもう「受験」という部分とは外れているように思える。
一般的な大学と違い、2浪、3浪、4浪以上までが
たくさんいるのもかなり特殊だろう。

受験で興味深いのがスケッチブックを提出すること。
普通の試験なら解答が合っているか間違っているかでしかないのに、
美大受験の場合、作品と一緒にその過程を表現するものも
提出しなければならない。つまり作品を補完する役割のもので、
これがとても重要になってくる。
その解答に至った「過程」や「考え方」を重視するのだ。

受験は人生の重要イベントのひとつだ。
思春期ということもあり、
人によっては色々なことが起こるだろう。
でも、私自身の経験では、やはりかけがえのない日々だったように思う。
自分が将来何をやりたいのかも見えない時期に
ただひたすら勉強ばかりするのは辛くもあるが、
自分の知らなかったことをどんどん吸収できる喜びがあった。
勉強のことしか考えていなかったのに、
未知の世界を旅するような感覚だった気がする。
八虎はそんな時期に龍二の悩みにまで入り込み、
自分自身の問題として捉える。
海に飛び込まないと、冷たさや暗さ、怖さなど、
本当のところが分からないのなら、飛び込むしかないと思える。
これは、八虎が美大受験を通して受け入れた副産物ともいえる
他人に対する考え方でもあったのだろう。

{netabare}東京藝大の一次試験・自画像に続き、
二次試験のモチーフはヌードモデル。
実際に若い裸の女性が現れてモチーフにするという。
こんなテーマが受験で出されることがあるのは驚きだ。
やはり美大受験は一筋縄ではいかない。
八虎は龍二との小旅行時に自分の裸を描いたことで、
自分にとって裸が意味することを理解していた。
毛の生えた薄いゴムのように情けないのが裸で、
だからずっと武装しようとしていたのが
自分自身だと気づいていたのだった。

ありのままを認めること

それが人生において、生き方において
とても大切なことなのだと八虎は最後に行き着く。{/netabare}

受験を通して、主人公が自分自身について深く考え、
成長していく様子をつぶさに見せてくれる。
これはどの世代にも響くだろう。

私は、この作品がとても気に入っているのだが、
はっきり言ってアニメ自体には不満も多い。
いろいろな事情で制作の難しい面はあっただろう。
12話で受験までを構成しなければならないのは、
どう考えても必須だっただろうし、
そのためには、時間をかけずに物語を
進めなければならなかったのも分かる。
ただ、個人的にはメリハリが不足していたと思う。
というのも、内容は良さそうなのに1度観ただけでは、
ぼんやりしている部分が多すぎるのだ。
これは、見せ方や演出、そして捨てる部分を
増やすべきだったのではないだろうか。

内容はとても好きだったので、
アニメを全話鑑賞したあとに、コミックスを全巻購入した。
そして、読後に感じたのが、漫画で大切にして
2ページを使って表現しているような部分を
アニメでは軽く流してしまっているので、
そこが、重要で心に響くシーンなのだということに
気づきにくいのだ。これは演出の問題だと思う。

この作品は作者の「言葉の選び方」も秀逸で、
そこをきっちりと視聴者に伝えないといけないのだが、
アニメでは無頓着に感じる。
原作者との打ち合わせなど擦り合わせが必要な部分も
多かっただろうが、個人的には制作会社の力不足を感じた。

しかし、それはあくまで作品の良さのいくつかを
表現できていないというだけで、
私はアニメを鑑賞して原作購入を決めたので、
十分に奥深い魅力を伝えてくれているとは思う。
あくまで、原作レベルでの良さを
伝えきれていないという意味だ。

おそらく時間や人手不足もあったのだろう。
本編のアニメーションの質自体は、
崩れる一歩手前というレベルの部分など、
観ていて引っかかる場面は多数あった。
美術作品をアニメーションのなかで表現しないといけないという
とてつもない高いハードルもあったので、
仕方ないのかもしれないが、良い作品だけに
余計に気になってしまったのかもしれない。
ただ、OPとEDのアニメーションは、
とても良く出来ていたと思う。美術アニメとしての
イメージを存分に生かして落とし込んでいる。

私の感覚でしかないのだが、
この作品のアニメにおける続編は
BDがよほど売れない限り、
ほぼ期待できないのではないだろうか。
内容がそもそも一般受けしないことに加え、
視聴者に伝わりにくいと思えるからだ。

「青の時代」なのか青春なのか、
それとも全く別の何かなのか。
タイトルへと導く物語の行く末は、
コミックスで最後まで見届けたい。
(2022年2月19日初投稿)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 44
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

自分の意思で絵を描いたことが少しでもある人には殊更に響く

<2021/10/5 初投稿>
「ずっきゅーん!」
撃ち抜かれました
これは・・・凄い・・・かも

<2021/11/21 追記>
7話まで見ました。
いいですね。
素晴らしく面白い。

音楽ものの物語ってアニメにしろ小説にしろ映画やドラマにしろ数多くあるんですが
「絵画」系は実は少ない。
特に絵画制作における葛藤とかを具体的に真っ向から描いた作品となると全く思い出せない。

例えばハチクロははぐみや森田の天才性を抽象的に表現しているけど、メインは人間模様ですし。
(この手法は3月のライオンも全く同じ)

こういう作品って、実際に美大で真剣に絵画に取り組んだ人には物足りなく感じるかもしれないのですが。
私のように趣味で絵を描いてた時期があるような人間には大大大好物なのです。

ところで東京藝大について少し。
本名は「国立大学法人東京藝術大学」
日本で唯一の「国立」の「総合芸術大学」なのだそうです。
総合なので絵画から音楽まであらゆる芸術を網羅してるんでしょう(よく知らんけど)

そして特定の学科専攻はえげつない競争率と難易度でも有名。
例えばピアノやヴァイオリンとかの「器楽科」や
そして本作に登場する油画や日本画などの「絵画科」も。
さらに言えば学科専攻によって、合否基準にかなりの個性というかクセがあるそうで。
ピアノやヴァイオリンはいくらコンクールで優勝とかしてても関係なく、特定の技術(流派なのか?)を叩き込まれた人の中からだけ合格者が生まれるのだとか。
おそらく絵画科も難易度でだけでなく、かなりクセ強なんでしょう、たぶん。

ただどんな学科専攻でもそんなアホのような難易度とクセ強ではないそうで。
以前、東京藝大の邦楽科卒のお琴の先生に聞いたら「琴なんて競争率低すぎてラクショー」なんて言ってました。
もちろん多分に謙遜が入ってるんでしょうけどね。
でも「全然違う」はめちゃくちゃ力込めて言ってました。

そんなわけで、東京藝大受けるのは他の美大受けるのとは根本的に違うらしいですよ。

ちなみに東京藝大・絵画科出身のアニメ関係の有名人には安倍吉俊さん、そして故・増岡弘さんがいらっしゃいます。

安倍吉俊さんは「灰羽連盟」の原作・脚本・キャラデザなど多数のアニメ作品に携わる名イラストレーター
19の時、先輩の漫画の手伝いをきっかけに絵の道へ進もうと専門学校へ進学。
バイトで学費稼ぎながら勉強して東京藝大の絵画科の日本画に一発合格したのだそうです。
すげえ!

そしてまさかの増岡弘さん!
まさかマスオさんが東京藝大出身とは!
本作で芸大受験する矢虎の声がマスオさんで再生されそう笑

<2021/11/28 追記>
9話見ました。
一次試験と二次の狭間、鮎川龍二がクローズアップ。
前話で久しぶりの登場でしたが、9話は凄かったですね。
声優さんって凄いな、とあらためて。
龍二の声を当てている花守ゆみりさんの演技力が凄すぎる。
龍二という性自認が身体の性と異なるキャラクター。
身体は♂なので声の高い男性声優が演じるという選択肢もあったのかもしれないけど。
(実際、自分は3話くらいまで龍二のことを「たまに男っぽい格好する美女」だと思ってました 笑)
ここまで話が進んでみると花守ゆみりさんで大正解だったんだな、と。
「心が女性の男性」としての男っぽさと可愛らしさを醸し出しながら、そして肝のシーンでは凄まじいまでの迫力。
これ、花守さんも演じてて楽しいんじゃないかな。
もちろん物凄い努力と苦労されてるとは思うんですが。

<2021/12/18 追記>
最終話見終えました。

{netabare}矢虎合格しましたね!
びっくり!
これまでの流れから浪人させるのかな?とも思ってましたが。
これからは世田助くんと共に藝大ライフを送ることになるのでしょうが、どんなふうに展開するのか楽しみです。
でも龍二や森先輩、佐伯先生や大葉先生とか普通に出てほしい。
{/netabare}

ところで毎話予告後の山田五郎先生のコーナー。
内容はごくごく普通なんだけど。
まさかの山田五郎先生。
昔「タモリ倶楽部」で女性のお尻の品評会みたいなコーナーやったて人ですよね。
出てくると毎回笑っちゃって。
Wikipedia調べたら本当に美術に詳しい人でした。
Wikiに書いてあったのですが、この山田という苗字は芸名なのだそう。
この芸名が生まれ、世に広まった経緯が最高に頭おかしいwww

閑話休題。

というわけで本作は、他に類を見ないスペシャルな作品でした。
続きが見たいです。

2期はあるのが当然、と期待していいんですよね。
とにかく待ちます。
んー、でも原作読みたいな。
どうしよっかな

<2022/2/11 追記>
最近知ったのですが「ドロヘドロ」作者の林田球さんも東京藝大卒なんですね。
それも矢虎と同じ絵画科油画専攻。
凄いな。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 41
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

青い水平線を駆け抜けていくような

原作未読


芸術で『青の時代』ときたら、あーピカソっすねくらい想像しやすい親切なタイトル。たしかあれも偉大な芸術家20歳前後のゆらぎだったような。
そのピカソの時まで“青”が憂鬱や貧困などの負のイメージと結びつける表現は無かったよとどこかの美術館の説明文で見かけた気がします。

物語は主人公矢口八虎(CV峯田大夢)が高校2年生の時から始まります。彼がとあるきっかけで絵画に目覚め美大を目指して奮闘するストーリー。美大受験とは珍しいテーマです。

そんでもってこちら↓

 『響け!ユーフォニアム』の吹奏楽
 『この音とまれ!』の箏

共通するのは原作者が実務者であったこと。『響け!』の武田氏は吹奏楽部経験者、『とまれ!』のアミュー氏は一家総出の筝曲家一族で自身も英才教育受けとります。血肉レベルまで落とし込まれている題材への深い造詣が

 知識 +α

αの部分。その題材ならではの心の動きみたいなのが垣間見えて作品のオリジナリティを担保しているところがありますよね。本作の原作者山口つばさ氏は東京芸術大学卒かつ芸術系高校出身のいわばサラブレット。全12話を通して期待したい+αを感じることのできた良作でした。

大多数の視聴者?と同じく当方絵心とは無縁です。噂では狭き門と聞く美大受験も一般受験しか経験したことのない身にとってはこれまた縁遠い。
そんな僕らに美大受験のお作法だったり美大専門予備校の存在だったり、そしてなにより受験に向かう若者のメンタリティを教えてくれました。良きチュートリアル系アニメで自身の見識を広げることに繋がるかもです。



 
※ネタバレ所感

■驚きと納得

芸術畑の人って独自の感性があって空気読むのに長けておらず唯我独尊っていうパブリックイメージ。一方で芯を突いた発言に納得させることも多々で変人と言い切れないハイスペック常識人が実際会った方には多い気がします。なぜか?

理由①{netabare}おかんの観察。デッサンの絡みで八虎の気づきは絵を描いてなければ知り得なかったことと描写されてます。目にはしててもスルーするのか意味を見出すかで断然後者のほうが有能なんでしょう。{/netabare}
理由②{netabare}構図の計算。名画と呼ばれるものは三角形四角形の配分が完璧だとか。これ数式解くのと全く一緒ですやん。{/netabare}
理由③{netabare}手段の多様性。画材いっぱいあり過ぎて(笑) なんだかんだ成果物が出来上がるわけでして、都度都度選択した表現手段に評価が下されるわけです。{/netabare}

対象の本質を見抜いた上で①、整合性を保ちながらプレゼンプランを練り②、相手に納得理解を促す方法を採用する③。
めちゃくちゃ普遍的なことだよね、と納得しました。こんなん若い時分から訓練してたらすごいことになりそうです。


■さらに納得

{netabare}「違うな。矢口さんはご飯食べたりう〇こしたりするのを褒められたらそれに自信持てるの?」

八虎に才能を褒められての高橋世田介(CV山下大輝)のセリフ。結局自分すら客観視できているがゆえに断言できるのだと思います。
徹底した観察を経ての表現(アウトプット)と捉えるならば、こういったキツイ台詞も根拠があるのだな、と。はたから見て「ちょっとユニークね」なのは鮎川龍二(CV花守ゆみり)の女装なんかもそうですね。

“本人なりに突き詰めた結果”と“突発的な奇行”とではまるで違うのでしょう。自省も込めて後者と受け取りがちなところをもしかすると前者かもねと懐深くあたりたいものです。そしてひとかどの芸術家もまた前者であることに説得力のある作品でした。{/netabare}


■アニメーションにも納得…わりと重要

おおむね満足しましたが、一歩間違えれば作品を台無しにしてたかもしれないのが成果物の魅力。ここはアニメ制作スタッフありがとう!です。

{netabare}絵です。これしょっぱいと興ざめもいいとこなんですが描いた絵どれもが美術品っぽい。工程如何に凝りまくっても蘊蓄たれまくっても出てきたものがこれですか?となれば説得力もなにもなくなります。{/netabare}


※余談

■OPって…

一瞬…{netabare}山下達郎かと思った。良い意味でまとわりつくねっとりとした高音。{/netabare}
{netabare}なお、EDはEPOかと思った。どなたか共感できる方おります?{/netabare}


■なんか普通

脱陰キャな主人公はそれだけでポイント高い。
おいそれと都合よくいじめられてたり、ぼっちだったり、ゲームやアニメ好きだったりしないのです。
見た目よかろうが、友達いようが、それなりにコミュ力あろうが、煙草吸おうが悩むものは悩む。

{netabare}「後悔はないですよ。反省は山ほどあるけど」
受験しながら脳味噌フル回転だったからこそ課題が具体的に見えてくる。ものすごい成長です。{/netabare}

{netabare}そしてそんな成長を促すことのできる良い大人がいるアニメってだいたい良作なんですよ。{/netabare}



視聴時期:2021年10月~12月 地上波リアタイ

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2022.02.01 初稿

投稿 : 2024/05/11
♥ : 35

69.5 6 2021年度の東京アニメランキング6位
ましろのおと(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (193)
609人が棚に入れました
「俺の、音――」伝説的な腕を持つ、津軽三味線の奏者・澤村松吾郎。彼を祖父に持つ少年・澤村 雪は、祖父の死をきっかけに、三味線を弾けなくなった……。"好きな音"を失い、アテもなく上京する雪。キャバクラで働く女性「立樹ユナ」に助けられた雪は、ライブの前座として津軽三味線の演奏を披露することになる。雪は、様々な出会いを、想いを三味線の音色にのせて弾く。自分の音を、自分の想いを探しつづけて――

声優・キャラクター
島﨑信長、細谷佳正、本田貴子、麻生智久、宮本侑芽、近藤玲奈、岡本信彦、鈴木達央、梅原裕一郎、畠中祐、三上枝織、梶裕貴、落合福嗣、谷口夢奈、高柳知葉、木村匡也、逢田梨香子、柿原徹也
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

北東北最後のとりで

注) 読み返してみたら内容にあまり触れてないのに気づく。どうかご容赦をば…
原作未読


「僕らが冬の曲書くとなぜか“乗り越えて”“克服するぞ”って色が強くなってしまう(笑)」

『My Desire~冬を越えて』リリース直後にラジオでそう答えてたSLTの佐藤竹善氏は青森の出身。
お隣岩手県民の自分も妙に納得したのを覚えてます。思い浮かぶは厳しい冬が似合う土地柄。雪中行軍といえば八甲田ですし、やはり上野発の夜行列車をおりたら雪の中だったり北へ帰る人の群れはみんな無口でいてほしかったりする私です。

そして三味線。幼少期に近所を回っていた石焼き芋やさんは松村和子「帰って来いよ」がBGMでした。私の冬の記憶。
似たような構造で同じ三本線でも津軽の三味線と沖縄・奄美の三線では見える海の景色が全く違うんですよね。見た目や材質が違うとかさほど問題ではありません。背景となる風土が違うのです。
たぶん三線での『津軽じょんがら節』、三味線での『安里屋ユンタ』に違和感を感じることでしょう。その流れで三味線は津軽の人、三線は島人に演ってもらいたかったりする気持ちわかります?
その地方のエトスが詰まっている楽器がアニメ作品の中でどう扱われているかは見所だったりします。

結論↓

 津軽海峡の波しぶきが見えるアニメ

私にとってはこれだけで充分かしら。原作者の方は八戸出身らしいですね。なんか納得しました。
正直演者の津軽弁は微妙に違和感あったけど、イギリス英語/アメリカ英語ほどではないというかケンタッキーとテネシーの違いくらいの範疇には収まってるので気にせず。皆さんお疲れさまでした。

音と合わせて登場人物。特に青森に所縁のあるキャラたちに共通する

 強情っぱり加減

がいちいち頷ける感覚。そのまま“ごうじょっぱり”と読むわけでしてその字面でお察しください。揃いも揃ってこんなん不器用なのばっかりしかいないのも好印象でした。


音を取り扱うアニメはぱっと思い浮かぶ限り良作ばかりです。アプローチも種類豊富。
作るほうも大変でしょうが本作なりの創意工夫をあえて指摘するなら“風土”です。だいたいここまで述べてきた通り。
和太鼓・和琴など冠に日本がついてるのはいくつかあれど“津軽”みたいに一地方を指してる楽器はそうそうないでしょう。そりゃ濃ゆいわけです。特定エリアに絞られるわけですから。濃ゆい題材を濃ゆいまま表舞台に出した感じ。
OPにもEDにも三味線の音が組み込まれてますし、EDの加藤ミリヤさんなんて歌唱中にそこはかとなく濁音いれてませんでした?

とことんエスニックを楽しんだ良作でした。


{netabare}実は三味線より第2話梅子が唄う『津軽小原節』に最もびっくらこいた記憶がある。{/netabare}



※余談

■青森県民よスマン!

ちょい偏見はいるけど青森新幹線開通はたかだか10年ちょっと前ですよ。
都会からの往来がないので手つかずの東北が残ってるイメージ。いやバイアス?もとい偏見!?

例えばTHEヨーロッパ的な景色がフランスやドイツの旧西側よりもチェコやハンガリーのほうに色濃く残っているように津軽地方には北東北の濃ゆいものが残ってる気がするのでした。
今は夜行列車に乗らずとも新幹線一本で行けちゃいますのでぜひぜひお越しくださいな。


■日本のラテン語

以前、秋田弁がフランス語に似てる~って検証してる番組を見たことがある。
それを受けての以下体験談だが、、、

ヨーロッパをぶらり一人旅してた時、イタリアはヴェニスの水上ゴンドラで青森出身の子と同席したことがある。
目的地一緒で話が弾み、そのうち調子に乗ってずうずう弁でのやりとりに発展し盛り上がってたら途中乗車してきた日本人に

 「Could you take my picture?」

と英語で話しかけられた。

 「Sure」

と快諾し、「はいチーズ」でパチリ。今思いだしてもだいぶシュールですね。



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

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2021.06.20 初稿
2022.05.20 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 40
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

津軽三味線の演奏に引き込まれます♫

[2021.6.19]
最終話を見終わりました。
中盤以降は三味線甲子園の話になって、この音とまれみたいだなーって思いながら見てて、悪くはないんだけど、このまま優勝とかして終わりはつまらないなぁって思ったり。。
で、最終話なんですが・・すごーく良かったです!ビター展開好きの私も満足でした♪
この物語は雪くんが自分の音を探し求める旅なんだなーって。
雪くんの音は澄んだ綺麗な静かな音。色に例えると白。だから真っ白な音=ましろのおと。
大会の結果は・・{netabare}そして勝ちたいと悔しがり、嗚咽を漏らしながら泣く雪くん。
梅子にとっては残念な結果だったかもだけど、この甲子園は雪くんにとってとても大きなものを得られたんだと思います。{/netabare}
すごく続きが気になるところで終わりましたけど、2期あるのかな?
原作読んじゃおうかな・・27巻もあるけどw
※12話の感想も下にちょっとだけ書きました。

[2021.4.18初投稿]
原作は月刊マガジン連載みたいですが未読です。
作者の羅川真里茂さんは青森出身のようです。

春アニメの視聴作品を物色してた時は、サムネの男の子が暗そうだし、津軽三味線のお話?って感じであまり期待しないで見た作品でした。

澤村雪(さらむらせつ)は弘前の高校生。
津軽三味線の名人で憧れだった祖父の澤村松吾郎(さわむらまつごろう)が亡くなり、自分の音を探すために東京へ行くけど・・

絵は綺麗でいいですね!
舞台は弘前と東京。弘前といえば、ふらいんぐういっちを思い出します。
結構津軽弁でしゃべってるけど大丈夫かな、と思っちゃいましたけどそれも含めてなかなかいい雰囲気です。
キャラデザもクセがなくて好きですね。

なんといっても良かったのは津軽三味線の演奏シーン!!
演奏を聴いていると、なんだかどんどん引き込まれていく感じです。

お話自体もとても面白いし、これは今期の中でもおすすめしたい作品です☆
ちょっと原作読みたくなっちゃいました。

[2021.4.20追記]
原作コミックを2巻まで軽く読んでみました。
演奏ももちろんですが演出がいい意味で渋い感じに変わっててアニメのほうが好きかも。
2話の時点でコミック2巻ちょっとと、カットされたシーンも多く進行ペースもわりと早いんですが、うまく編集し直して良い作品になっていると感じました。

以下、各話の感想です♫

【第一話-寂寞】
{netabare} 雪のシーンが綺麗。
ユナさん親切すぎ。というか強すぎ。
自分をきちんと持ってる子みたいだしやりたいことが見つかればいいよね。
雪くんの津軽三味線すごく良かった♫
配信で見てた子はあとで登場するのかな。
ラストはちょっとギャグっぽくて浮いてたようなwって誰?{/netabare}

【第二話-林檎の花】
{netabare} 個性的な女性は梅子さんといって雪くんの母親なんですね。
梅子に促されて、雪くん演奏と梅子さん唄の競演が始まる。
うわ!唄も本格的っぽくてすごい!
そのおかげで下宿先が見つかって良かった♪
東京の高校に転入した雪くん。
同じクラスの前田朱利(まえだしゅり)が1人で津軽三味線愛好会をやってて。
雪くんの兄の若菜が東京に。
兄弟の距離感がなんかいいな。優しいお兄さんだね。
兄弟で競演した演奏がこれまた素晴らしいです♫
ED見てわかったんですが、この作品オリジナル曲みたいで題名が「アレ」だそうですw{/netabare}

【第三話-驟雨】
{netabare} 朱利さんと一緒にいる子って1話で配信見てた子?
朱利さんが聴いてた祖母が口ずさむ曲を聞いた雪くんは松吾郎の曲に似てると感じて。
祖母の前で演奏して欲しいと頼むけど、雪くんに弾けないといわれて。
青森から来た津軽三味線の神木清流(かみきせいりゅう)のライブ演奏を聞く雪くん。
雪くんに興味を持った神木から、何か弾くように言われて弾くけど、どういう音を聞かせればいいか分からなくて。
雪くんって芸術家肌というか、繊細なんだね。難しいな。
でも、とても大切なことでやらなきゃ後悔するんだったらやります、と朱利さんに言われて松五郎の曲を演奏したいと思う雪くん。{/netabare}

【第四話-春の暁】
{netabare} 青森から送ってもらった松吾郎の「春暁」のカセットテープ。
朱利さんたちと一緒にいた矢口海人(やぐちかいと)にテープの再生をお願いして、矢口宅で聴く雪くん。
でも松五郎のように弾きたいと練習するけどなかなかうまくいかなくて。
永森雷(ながもりらい)に言われた「シンプルであることの良さ」をヒントに、松五郎の音をひとつひとつそぎ落としてシンプルな自分の春暁にしようと思う。
雪くんは朱利さんの祖母の前で春暁の演奏をはじめる。
昔疎開先で聞いた若い頃の松五郎のことを思い出すおばあちゃん。
必死に生きるために津軽三味線を弾いていた松五郎。
松五郎の優くて生きる勇気をくれた音色と同じようなものを雪くんに感じて。
松五郎の魂はしっかりと雪くんに受け継がれているんだと。
なんだか見ててちょっとうるっとしちゃいました。
津軽三味線愛好会を朱利さん、雪くん、山里結(やまざとゆい)さん、矢口くんの4人で活動することになりそう。
それを聞いた雪くんの母親の梅子が津軽三味線甲子園を企画するみたいだけど、青森の雪くんをライバルと思ってる女の子とかも絡んできそうで今後の展開が楽しみです♫{/netabare}

【第五話-合奏】
{netabare} 初心者ばかりの津軽三味線同好会。
雪くんの演奏に感動して少しでもそれに近づきたいと話す朱利さんの言葉。
それは雪くんが松五郎に抱く気持ちと同じような気がして。
顧問が連れてきた神木清流と雪くんの合奏・・・今回もすごく良かったです♫ {/netabare}

【第六話-原郷】
{netabare} OP変わりました・・けど前の曲のほうが三味線入ってたし合ってたような。。
青森に合宿に来た雪くんたち。
聴いてくれる人の反応がなによりの教え、人に聴かせなければ自分の音は見つからない。
松五郎が語った話を聞いて個人戦に出る気になり雪くん。
朱利さんや矢口くんの話も盛り込みながら、全員最後まで合わせて弾けるようになるお話の流れは良かったです♪
ちなみに青森市のは「ねぶた」、弘前市のは「ねぷた」です。{/netabare}

【第七話-風】
{netabare} いよいよ始まった津軽三味線甲子園!
青森の人って独特のイントネーションあるから、なんとなくわかるんだよね。
雪くんって自分の気持ちを表に出さないから矢口くんのイライラもわかる。
でも優勝したいって気持ちは同じなんだって分かってよかった。
けど自分中心なとこは相変わらずなのね(-.-)
団体戦やって個人戦も、となるとそれだけで1クール終わっちゃうかも。{/netabare}

【第八話-音叉】
{netabare} 青森のマイマイのチームの演奏、さすがって感じ。
すごーく雪くんを意識しちゃってるとこも面白いです。
いいキャラしてますね♪
梅園学園が優勝しておしまいって展開はちょっとつまらないので、もうひとひねりの展開を期待します。{/netabare}

【第九話-風花】
{netabare} 梅園学園の演奏、とても良かった!
雪くんがスタンドプレーすることなく、みんなの音を大切にしながら演奏してたのも。
そして結果発表。
うん。物語の展開としては良い結果だと思いました。特別賞もらったし。
メンバーみんながすごく悔しい思いをしてる姿にじんわりきました。
それだけ頑張ってやりきったという思いがあるということだから。{/netabare}

【第十話-山嵐】
{netabare} 青森の赤飯って甘いんですね♪ちょっと食べてみたいかも。
雪くんの父親ってあの人だったなんてちょっとびっくり。
だからマイマイはあんなにライバル視してたのかな。{/netabare}

【第十二話-ましろのおと】
OP、前のに戻りましたね♫やっぱりこっちのほうがいいな。
雪くんの演奏をスマホで見てるユナさんが一瞬写って元気そうで良かった。
感想は上のほうにだいたい書いちゃったので。。
今回みたいな苦味のあるビターな展開は物語に深みが出ていいと思います。
雪くんの今後の成長がとても楽しみに感じたところで1期は幕を閉じましたね。
できれば2期やってほしいけど、津軽三味線という地味な題材だけに厳しいかもですねー。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

音楽と映像の親和性が初心者には嬉しい、津軽三味線アニメ。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
「高校生の部活モノ(和楽器)」ということで、おそらく、多くの視聴者が比較するだろう「この音とまれ!」との比較を、自分もしてみたいと思う。

個人的には、

①ストーリーの深さは互角で、共に○。この音は群像劇で、ましろは一人称小説的なため、好みは分かれると思う。

②(恋愛面含めた)キャラクターの良さなら、この音が圧倒的に良い○。ましろは△。

③音楽的な表現なら、この音は○で、ましろは◎。どちらも良いがましろに軍配。

ということで、総合評価は両作共に☆4。この音はバランスのとれた良作であり、ましろは音楽的な表現や苦悩に特化した良作であると言える。

レビューでは、本作の、特に音楽的に良かったと思う部分を書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
自分は岩手県の生まれであり、お隣、青森県の津軽三味線は幼い頃から身近にあった。ニュースとかで音色を聴く機会も多かったし、なにより数年、津軽三味線の本場、弘前市に住んでいたしね。

その上で言わせてもらえば、「三線(沖縄)の方が圧倒的に好き(笑)」。

なんか、魂が震えるんだよね、三線の音色(HYとかBEGINとか、沖縄民謡とか、全部好き)。穏やかで柔らかい響きは、南国の景色とよく似合う。一方、津軽三味線の張り詰めた緊張感と力強い響きは、雪国の景色とよく似合う(実際に演奏方法も全く違い、津軽三味線は打楽器に近い性質を併せ持つ)。

私が津軽三味線より三線を好きなのは、単に私が雪国出身で、雪景色の美しさだけでなく、雪道の運転や雪かきの大変さを嫌っちゅう程知っていて、南国に憧れがあるから(とはいえ、住んでみれば南国には南国の大変さはあるのだろうけどね)。

津軽三味線は、雪国を表現する楽器。

ということを感じるくらい、本作の津軽三味線の演奏と、アニメ演出はスゴい。色々な音楽系のアニメの中でも、ここまで、「音色」「解説台詞」「映像」に親和性を感じる作品は、そうない。

音楽のプロの方々なら、「音」だけで「色」を感じられるのだろうけれど、私のような素人には、「言葉」と「映像」があって初めて感じられる。アニメが総合芸術であることがよく感じられる作品だったと思う。

冬景色には、きちんと冬っぽい音が鳴る。春の訪れも音色で感じる。松吾郎風(雪の前半)の演奏には、老獪さを感じ、雪本来(後半)の演奏には若いエネルギーを感じる。サブキャラもそう。お利口さんとその反抗期が音色で分かる梶貴臣の演奏。スリ上げを多用する荒川潮の演奏。1つとして同じ演奏はなかった(唯一の不満は、皆がベタ誉めする松吾郎の演奏を聴きたかった。雪に似ていて、雪とはレベチの演奏ってやつを)。

これを、曲そのもののを変えて表現するのは難しくないが、「津軽じょんがら節」という(課題曲の)1曲のみで表現しきるには、かなり高い演奏技術が必要だろう。そういう意味では、本作の最大の貢献者は、津軽三味線監修の吉田兄弟さんと、演奏の葛西頼之さんや柴田雅人さんなんじゃないかと思っている。

また、(原作由来だからということもあるかもだけど)あえて1曲のみで表現しきったことで、「津軽三味線の奥行きの深さ」を伝えることもできていた。たった3本の弦でこれだけの違いを生み出せる、凄い楽器だし凄い曲だと思う(これができたのは、「じょんがら節」という、展開が大きく演奏者の個性を引き出しやすい楽曲だからという視点もあり、さすが津軽三味線の圧倒的な代表曲だと思った)。

てか、冷静に考えれば、アニメで同じ曲を3話も弾き続けるって、かなりチャレンジングだよな。決断した監督も偉いと思う。

この感じなら、2期も期待できる。部活動編はここでスッパリ切り、個々を深める展開になるのかな。

海人はサッカー(夢)への再挑戦。雷先輩は複雑っぽい家庭環境の解消と就職(咄家の演奏)。雪は勿論、自分の音を探す旅。

更に、海人×結×朱利の三角関係と、雪×朱利×舞×桜の四角関係の解消。まあ、海人と結、雪と朱利の組み合わせになるだろうけど、ワンチャン、海人と朱利、雪と舞の可能性もあるかな?(笑)

という具合に、本作に足りていなかった群像劇的要素や恋愛要素は今後、、、「伸び代ですね!」(笑)
{/netabare}

【余談 ~「じょんがら」と発音すると、東北訛りの練習になるw~】
{netabare}
東北方言の特徴に「鼻濁音」というものがあります。

鼻濁音とは、日本語で濁音の子音を発音するとき鼻に音を抜くものを言います。特に、「が、ぎ、ぐ、げ、ご」のガ行を「んが、んぎ、んぐ、んげ、んご」というふうに、鼻の方へ抜いた発声法です。通常の「が」は「Ga」で、鼻濁音の「が」は「nGaA」になると書けば、分かりやすいでしょうか。

現代の日本人で、この鼻濁音を発音できるのは、2~3割にとどまり、その多くが東北、北陸地方の人です。(ちなみに、この鼻濁音は中国語では多用されるので、大学の中国語の時に、「発音が完璧」と誉められましたw)

我々東北人は、語頭は「Ga」で、それ以外は鼻濁音のがぎぐげごを使います。つまり、「学校」は「Ga kko 」ですが、「小学校」は「Sho nGaA kko」になります(笑)

私も今回初めて気付きましたが、「じょんがら」という言葉は、「ん(n)」と「Ra(アの母音)」で「が(Ga)」を挟む言葉なので、普通の人が「じょんがら」と発音しても、鼻濁音っぽくなる言葉なんだと思います。

ちなみに、本作の声優陣の津軽弁ですが、「ほぼ全員微妙」でした(苦笑) 主人公の澤村雪役の島﨑信長さんは宮城出身ということで、下手ではないけど、津軽弁とは微妙に違うな~と感じてました。まあ、☆3か4。後は、わりと(津軽弁としては)下手くそで、☆2か3な。特に、澤村梅子と田沼総一は違和感あったな~。圧倒的に上手かったのは田沼舞 役の三上枝織さんです。まあ、青森出身で、ネイティブですもんね(笑) 皆さん、プロなので鼻濁音とか基本的なことはできていましたが、特に文末のイントネーションが微妙に違ったり、濁点をつけるのがちょいと少なかったり、多分、地元民にしか分からない微妙な違和感です(笑)

本来はこれ以外にも、「ザ行」も特徴あるけど、それはまたどこかの機会に(笑)

さあ、「じょんがら」を連呼し、君も東北弁マスターに近づこう! 何のメリッドもねぇけんど(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
津軽三味線。女優かアイドルか分からんが、その卵が、リスク犯して見知らぬ男救うためにチンピラ殴り、泊めるって、絶対にないだろう。ガチの本物の才能との出会い。依存。津軽じょんがら節。津軽三味線の絶対的代表曲だな。まさかの加藤ミリア(笑)

2話目 ☆4
民謡、上手いな(笑) この親子ユニット(笑)、人気出そうだな。なんか、素敵だな、家出息子に手厚い比護(笑) 全国3位で、東京で三味線教室開いたらそれなりに儲かりそうだけどな。

3話目 ☆3
部活になるのね。しかへる、というド津軽弁もそのまま使うか。完璧主義から、1歩を踏み出す。そたらはんかくせぇ(そんなに中途半端な)奴、死ねぇ(笑) 

4話目 ☆3
生きてる?(笑) バアちゃん、語るな~。

5話目 ☆4
こういう、初心者系の部活モノはよくあるけど、いつも思うのは、「皆、よくそんなに熱くなれるよな」ということ。自分はやらされてた剣道だったし、本気でやってたのは、全国がリアリティな目標となってから。初心者なのにあんなに一生懸命になれるのが凄いなと。

6話目 ☆3
OPが6話で変わるのか。ねぶた囃子はちゃんと音にしてほしかったな、こういうアニメだけに。

7話目 ☆3
大会。頭突き(笑) まあ、オール1年である程度いければ、2年後には優勝見えるやな。

8話目 ☆3
素人には大歓声、プロにはイマイチか。戦う前に負けセリフ(笑) 

9話目 ☆4
なんかもう、この音止まれ、だな(笑) 団体は団体の演奏からの個人技。熱い展開だな。集団催眠か(笑)  え? 未成年だっけか(笑)

10話目 ☆4
そうだよな、北東北の赤飯は甘いから(笑) 子供か(笑) 自分勝手な親2人。同じ曲を何十曲もはキツいな(苦笑) 古典の中の異端。プロ向けってことだよな。めっちゃ棒読み(笑) 確かに、少しの雑さは感じる。上手いよな、再現。

11話目 ☆3
演奏の途中でぶった切るのは、どうだろう? こうなると、松五郎の演奏も聴きたいよな。雪が似ていて、雪とはレベチの演奏ってやつを。

12話目 ☆4
ここで初代OPは良いな。もはやファザコン。慕情。やる気にさせるためか。まだ真っ白な音なのね、雪のように。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 24

68.7 7 2021年度の東京アニメランキング7位
MARS RED(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (115)
371人が棚に入れました
時は大正十二年、東京の夜に其の者どもは現れた。彼らは闇に紛れて人の生き血を啜る吸血鬼と呼ばれ、古の時代よりこの世界に隠れ住んでいた。それらを取り締まるべく陸軍内部に創設されたのが第十六特務隊、通称『零機関』である。中島中将は近代化著しい列強諸国の情報戦に対抗するためにこの部隊を創設したのだが、目下のところ、零機関の任務は東京の闇に潜む吸血鬼事件の対応にある。それに当たるのが――、人類最強の前田義信大佐。国内最強クラスの吸血鬼にして新人の栗栖秀太郎。インテリジェンスなランク外の山上徳一。江戸の昔から吸血鬼を続けているスワ。老いることのない脳を喜ぶマッドサイエンティストのタケウチ。――以上、零機関の実行部隊の面々である。増え続ける吸血鬼たち。そして裏に暗躍する影と、謎の人工血液「アスクラ」の存在。この事態を冷ややかに見つめるのは、齢300歳を越えているにも拘らず、子供にしか見えないSクラスの吸血鬼デフロットであった。弱き者、汝の名はヴァンパイア――。零機関が今、大正ロマンの夜を駆け抜ける。

声優・キャラクター
畠中祐、諏訪部順一、石田彰、鈴村健一、折笠富美子、家中宏、高垣彩陽、古川慎、國立幸
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

みんな大好き吸血鬼もの

舞台原作らしい


MARSでREDと聞くと『Afrojack vs. THIRTY SECONDS TO MARS』の曲に合わせて登場し、投げては160km/h、打ってはホームラン!と人外さんばりの働きをする赤いユニフォーム着て活躍中の日本人野球選手を思い出しますがどうやら違うようで、こちらのアニメ作品はガチな人外さんのお話だそうです。


そして人外さんの中でも吸血鬼ものは別格。おそらく『ポーの一族』あたりが先駆けなんでしょうけど、“永遠の命を持つが故の哀しみ”“耽美”“ある意味生命の象徴太陽に触れると塵と消える諸行無常感”とスプラッタ的なものでは味わえないコクのあるジャンル、という理解です。
ストーリーはあればあったでいいですけど雰囲気を味わいたい気分。時代設定も良いですね。浪漫溢れる大正時代。以前やってた『天狼 Sirius the Jaeger』も昭和初期くらいの設定でしたね。闇夜の似合うヴァンパイアにとって都会といえど空白余白が多いこれくらいの時代と相性はいいのかもしれませんね。現代は密度が濃すぎて闇を堪能できる心の空き地部分がないような気がします。

内容
吸血鬼が一部では認知されてる世界。彼らを狩る捉える特務機関らの物語です。構成員には吸血鬼を狩る吸血鬼みたいな人もいて単純な善悪二元論にはならないキャラ分布。
大正十二年(1923)なので関東大震災を発災するわけです。がれきの山と化した帝都にうごめくヴァンパイアと対峙する特務機関。帝国陸軍も健在な頃合いでございます。健在というよりイケイケで大陸や首相官邸回りでズンドコするちょっと前にあたるわけですよね。その陸軍の特務機関としてみると彼らの良い意味での高いプライドは物語に華を添えてます。


正直なところ、物語が素敵ってことはありません。
ただし私と似たような性癖をお持ちのヴァンパイア好きな皆さん方が満足できる“雰囲気”だけはある作品と思われます。作中で二組の夫婦(“ふうふ”というより“めおと”と呼びたい)が登場しますけど、この顛末を追うだけで軽くご飯三杯はイケます。{netabare}※山ちゃん夫婦と諏訪部さん夫婦のことです。{/netabare}
主題歌の歌い手のチョイスもわかってる感あり。
OPは和楽器バンド。大正浪漫との親和性もさることながら、和音階って哀愁漂っていて“永遠の命を持つが故の哀しみ”少しオーバーラップするのです。わかってらっしゃる。
EDはHYDEさん。ヴィジュアル系(死語)の大御所です。“耽美”を表現するにうってつけといえる。理想はMALICE MIZERだけどこれだとやり過ぎだとも。

{netabare}・金綱鉄兵は結局なんだったんだろう
・金髪美女ヴァンパイア二人組も役回りが不明そして即退場
・岬のおとん中島中将は何したかったのだろう?ただの外患誘致にしか…
・モブ吸血鬼がどちらかというと佇まいがゾンビィ(笑){/netabare}

あくまで雰囲気重視と言い聞かせる私(笑) レビューはここまでにしときます。



※だらだらと無駄話

■其の一:ペルソナノングラータ

第5話のサブタイ。こんな外交用語持ってきたセンスがナイス。
{netabare}直近ですと日本に敵意むき出しなくせに大使候補として某半島から派遣された人物を承認することをだいぶ渋ってましたね。「ついにペルソナノングラータ発動か?」とワクワクした覚えがあります。
それで次の第6話で関東大震災発生。関東大震災といえば、井戸に毒入れたとかこれまた有名な半島エピソードがあったりしますよね。それでゾンビィ化した吸血鬼が夜の街を徘徊して人間襲ってるわけですから、こっちは笑えません。いかんいかん。{/netabare}


■其の二:関東大震災

注)アニメ関係ありません

{netabare}話は跳んで、数年前山口県萩市を訪れた際、失礼ながらよくもまぁこんな田舎からあれだけの人材を輩出したもんだと関心した覚えがあります。言わずもがな松下村塾の門下生達のこと。
スケールはだいぶ小さくなって私の育った場所も“偉人の町”を謳ってまして、高野長英・後藤新平・斎藤実を三偉人と顕彰しております。記念館もあるよ。私ゃ地元だから「歴オタじゃなくても知ってるだろ」くらい思ってますがどうなんですかね。一応左から蘭学者・医者で政治家・総理大臣。

なぜ唐突にと思われるかもしれませんが、三人のうち一人東京市長を務めた後藤新平が関東大震災後の帝都復興の担い役だったわけで、地元びいきもあってか、このあたりの時代の物語はつい前のめりになってしまいます。ね!?個人的とお断りした通りです。
小学校の郷土史授業にもお三方は登場します。役に立ったかは怪しいですが、愛郷心をはぐくみ自分も立派な人になろうというきっかけにはなるのかもしれない。偉人伝とかほんと大事。
むしろ大人になってからの再評価。環八や環七を車で走ってる時に「あ、これ帝都復興計画の一環だよね」とか。記念館に足を運べば一級資料に巡り合えるし、街を歩けば所縁を辿ることもできます。
隣の小学校にはしれっと斎藤実直筆の書を納めた額縁が飾られてたりします。書かれてたのが↓

 進徳修業

『易経』の一節で「立派な人格を持った人となるためには、徳を進め、学問や仕事を身につけなければならない」という意味らしいです。斎藤から後進へのメッセージでしょう。小学生の私は目もくれませんでしたし大人の今ならまぶしく映るフレーズ。
とこかで引っかかってなんだかんだこうして諸先輩を顕彰しながら語り継いで、自分の生き方に反映していくのが人間の人間たるところでしょうか。{/netabare}


「○○は日本の誇り」のカウンターで「いや凄いのは○○であなたでないから」ってのがあります。
それ全然無視しちゃって誇りに思っちゃえばいいと思います。○○がどっかで引っかかりロールモデルとなって人生に益をもたらすかもしれません。思った時が頑張りどき!


{netabare} 徳を進め学問や仕事を身につけなければならない

受け継がれていくなにか。この小学校のOBでまんま体現されてるのが“二刀流”のあの方ですね。

なんならエンゼルスタジアムで校歌をうたってもよい(迷惑行為){/netabare}



勝手に郷土の偉人の薫陶が受け継がれてる設定にして一人盛り上がってる私。
バトンを繋いでいく物語は現実も仮想も好きです。そんなとき、刹那(人間)と永遠(吸血鬼)の交差する物語にしやすい吸血鬼ものには惹かれるというのはあると思います。
人間単体よりも、すぐ隣に永遠を具現する存在が比較対象としてそこにいるからこそ刹那の人間が輝いて見えるのかもしれません。

{netabare}高野長英は日本初のビールのレシピを書き残したとか。当方にはこっちの影響が強いです。{/netabare}



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

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2021.07.08 初稿
2022.05.28 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

大正ロマン+伝奇ロマン

テレビ放送時に入るCMを観た限りでは舞台劇とかスマホアプリがあるらしいです。知らんけど。

主人公は吸血鬼による犯罪に対処する陸軍の特務機関「零(ゼロ)機関」を指揮する前田義信です。

普通に吸血鬼退治の話と思いきや、吸血鬼を不死身の兵隊として無敵の部隊を作ろうと画策する「金剛鉄兵(こんごうてっぺい)」構想とか怪しさ大爆発な作品です。流血バトルはけっこうあるので、嫌いな方には向きません。

作中では意外と男女関係的な要素が重視されていて、ただの伝奇物にとどまらないロマンチックなストーリーが展開されます。そういう意味では、男性よりは女性の支持を狙った作品なのかもしれません。

特に大ヒットする感じはまったくありませんが、ストーリー重視で観るなら意外と面白いかもしれませんよ。

おまけ: 前田さんのへろった調書の字とか、敬礼時の右手の形とかで「ああ、そういうことなのか」とは思うんだけど説明的な台詞はなかったりとか意外と注意深く観てないと見落としがあるアニメかもしれません。

2021.7.1追記:
和楽器バンドによるOP主題歌「生命のアリア」が好きすぎる。キャラクターデザインにはかなり癖があるけど、作画は崩れたりはしないというか実はそこそこ良い方?
(高速移動しての戦闘場面は手抜きっぽいけど、それはまあ許容範囲でしょう。)

前田さんの右手の件は、最終回で「なるほどそうだったか」と納得しました。個人的にはわりと楽しめましたが、特にお勧めという感じでもないですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 29

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

作画も良いし、声優さんも良いし・・・。

面白くなかったわけじゃないけど、期待したほどでは無かったというのが正直な感想かな。
まあ、雰囲気を楽しむ作品だと思えば及第点。
作画も良いし、声優さんも良いし。

だけど、それだけなんだよな。

私の理解力の低さを差し引いても、物語が分かりづらい。
説明が少なすぎるというのもあるのかも知れない。

これでは高評価は難しいかな。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

63.4 8 2021年度の東京アニメランキング8位
2.43 清陰高校男子バレー部(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (97)
371人が棚に入れました
東京の強豪中学バレーチームで深刻なトラブルを起こしてしまった灰島公誓は、子供時代を過ごした母方の郷里・福井に転居し、幼なじみの黒羽祐仁と再会。ずばぬけた身体能力を持ちながらプレッシャーに弱い黒羽と、バレーへの圧倒的な情熱と才能ゆえに周囲との摩擦を引き起こしてばかりの灰島はエースコンビとして成長していくが、中学最後の県大会で衝突し、絶縁状態のまま二人は地元の清陰高校に進学する。男子バレー部で待っていたのは、身長163cmの熱血主将小田と、秀才で毒舌家の副主将青木の3年生コンビや日光アレルギーで常に長袖長ズボンの棺野、バレー初心者の大隈をはじめとする2年生たち。山と青空に囲まれた福井を舞台に、弱小男子バレー部が全国を目指す熱い青春ストーリー!

声優・キャラクター
榎木淳弥、小野賢章、梅原裕一郎、伊東健人、蒼井翔太、木村昴、石川界人、天﨑滉平
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

試合にもっと力入れて欲しかった

※前のレビューをだいぶ書き直しました
【感想】
ハイキューと比べちゃうといろいろ残念だけど、面白かったです

ハイキューと比べるとこちらは試合よりも人間関係が中心で、子どもっぽい理由でもめたりするので、キャラクターがいい子すぎるハイキューより高校生らしさはあるけど、戦術も調子悪い選手や足を引っ張っている選手のフォローをどうしようくらいで工夫している感じがなくて、全国に通用するチームには見えなかったです、試合に期待する人には物足りなく思うかも

あと、男子バレー部のパワーがあまり感じられないのも惜しいかなー

中学の時はバレー部で男子バレー部が人数少ないので男女で一緒に練習していたのですが、女子のスパイクは速くないし角度も緩やかなので県選抜の選手のスパイクでも結構拾えます、でも男子バレーのスパイクは一撃必殺で、すごい角度でドーンと重い一撃がくるのでなかなか拾えません
世界の男子プロとかだと最高到達点は4m近くで時速160kmにも達するそうです、想像するだけでも怖いですねー
スパイクが半分以上拾われる女子と違って男子はスパイクをしっかり撃てばほぼほぼ決まります
だから男子は特にブロックとかでなんとか撃たせないようにするわけです

試合の描写見る感じだと、高校の全国レベルには見えなかったです
あれならたぶん私でも拾える
これは作画とか演出のせいかな?

ハイキューにはそういったスパイクやサーブの重みが感じられたけど、2.43には感じられなかったです、試合やってるシーンも短いですし

バレーは身体能力の差が出やすいスポーツなので心も折れやすいし、レギュラーの枠が少ないので人間関係でよくもめる(-_-;)
部内で起きている問題も、実体験しているのですごくよくわかる
経験者の人が話を書いているってのは感じました、もっと試合シーンに力が入っていればよい作品になったかも

【高校バレーの実情】
地方の高校バレーの強豪校は県大会を何連覇もしているのは当たり前で、男女ともに中学の時に県選抜だったメンバーが揃っているので他のチームが勝つのは難しい
そんな男子バレーボール部の実態がちゃんと反映されているのは良いと思いますけど、エンタメとしては一強とその他大勢ではイマイチ盛り上がらないかも

【キャラクター】
灰島がまるでハイキューの主要キャラ影山(ポジションと能力)と月島(外見と性格)と日向(髪の色)を混ぜたようなキャラクターで、ここまで似てると比較してくれって言ってるようなものよね

主人公はともだち思いなのはいいけど、無神経な発言が多いのと精神的に脆くて、灰島よりこっちのほうが性格に問題アリかな
高校生らしいけど

【一つ許せない描写が9話にあって】
{netabare} 福井の至宝って言われているスバルが、女の子からもらったチョコレートをその場で食べて食べ終えたゴミを投げて後輩によこし、捨てさせるのは態度悪くて引いた

これが福井の至宝がやることなのでしょうか?
「俺は福井の期待を背負ってる」みたいなこと言って悦に浸ってカッコつけてたけど、こんな姿みたら県民もガッカリでしょう

ハイキューにも白鳥沢の牛島君が彼みたいな格上のライバル校の絶対エースというキャラ付けですが、至宝っていうのは牛島君のような心技体兼ね備えた選手のことを言うと思います

{/netabare}

【音楽】
OP曲は結構好きです。スポーツにかけた青春を「麻痺」と表現したところもセンスあって面白いと思います


【各話で思ったこと】
1話
{netabare}
最初ゆにが灰島に話しかけた時にバレーやっていることも話しているのに興味ないみたいな反応だったのに
一緒に練習やろうとしただけで態度が豹変するのはなんでかなー?
どうせ根暗な俺と一緒に練習してくれるやつなんていないって勝手に思ってやさぐれてたの?
それなら最初から愛想よくしたら?

幽霊部員状態だった部員が復帰してきて毎日練習一生懸命やるようになる流れが不自然かな
1クールだしこんなところに時間費やしている場合ではないんでしょうけれど

{/netabare}

2話
{netabare}
地区大会の予選が参加校少なくて予選免除
県大会が1・2回戦で準決勝 上位3校が北信越
参加チーム少ないですね
北信越大会って言うのは多分、石川富山福井新潟長野かな?

試合の動きを見た感じだと、地区大会レベルかなって思いました
たぶん作中の強豪校、守りが残念なので女子の強豪校にも負けますよ
中学編は、いくら地方でも県大会レベルならもう少しレベル高いんじゃないかと思います
でも部活練習風景を見た感じだと人数少ないのが残念ですが強豪校の練習って感じはしました

{/netabare}

5話
{netabare}

灰島の過去の話についてはうまく消化できたみたいで良かった
ただ、暴力事件の真相を話さなかったのは色々と雑だなと思った

バレーは心折れやすいスポーツなんですよね
アタッカーだと特に身長の差がとても大きいですから
挫折とか部員同士の衝突が多くなるのも無理もないかな

それをどうやって技術でカバーするかが面白いところなのですけどね
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 26
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

二人のバレーボール

原作は小説らしい

福井県を舞台にした高校バレー男子の話。弱小校に有能な転校生がきて県の強豪校をジャイアントキリングするぞーみたいなやつです。
タイトルの『2.43』は春高でのネットの高さ2m43cmのことらしく予選だと2m40cmなんだそう。県予選と違うレギュレーションにする意味ってない気がするのでなんか不思議です。

小説原作だと内面描写が面白いのが多い印象です。女性作者のスポーツものだと『風が強く吹いている』という良作があるのでそれくらい内面に向き合ってほしいと期待しての視聴でした。
バレーボールだと私は未視聴の『ハイキュー』みたいな比較対象があってその辺楽しめる方も多いのではないかと思います。

蓋を開けてみたら…うーんどうなんでしょう???
内面描写というより競技中のシーンが楽しい作品といったところでしょうか。
団体競技ですからせめて自チームのスターター6名を有機的に絡ませることが肝だった気がします。これが残念ながら主人公格2名に傾斜しすぎでした。題材をバレーボールとする意味がありません。

・バイ(セクシャルじゃないよ)の関係に焦点絞って楽しむならOK
・試合運びに手に汗握るならこれはこれでOK
・競技に向き合いすぎて味方に刃を突き付けるセッターと能天気なアタッカーという相性も◎
 {netabare}※中田久美と大林素子の組み合わせを想像すればよいです{/netabare}

スポーツものとしてそこそこ楽しめる佳作です。水泳や陸上のような個人競技ならなお良かったかも。



※余談

■二番煎じ?

『ハイキュー』知りませんが、比較対象とされてしまう宿命から逃げられないとは思います。
二番煎じ感を象徴するのが主題歌ですね。OPはAdoさん風でEDはセカオワ風に聞こえなくもないというわたくし。いや耳に残る良曲ではあるんですけど。


■ノリきれなかった理由1:バイの関係を深掘り

主人公チームメンバーの作品への関与度合いを◎→○→△→×で示すとこうなります。

【七符清陰高校の面々】
◎灰島公誓(CV小野賢章) セッター(183cm) 中学から福井に出戻ったカミソリセッター
◎黒羽祐仁(CV榎木淳弥) ウィングスパイカー(186cm) センスの塊だがメンタル弱げ。灰島と幼馴染。
○小田伸一郎(CV伊東健人) ミドルブロッカー(163cm) 主将。熱い!だが小さい。
△青木操(CV梅原裕一郎) ミドルブロッカー(193cm) 副主将。小田に誘われバレーを始めた。
×棺野秋人(CV蒼井翔太) ウィングスパイカー(181cm) 病弱設定。詳しくはよくわからない。
×大隈優介(CV木村昴) ミドルブロッカー(187cm) 元ラグビー部。詳しくはよくわからない。
×内村直泰(CV梶原岳人) ウィングスパイカー(175cm) 2年生ということ以外よくわからない。
×外尾一馬(CV若林佑) リベロ(170cm) いたっけ?

せめて自チームは最低限△くらい欲しいところ。1話分×メンバーらのキャラ回あれば景色は違いました。小田と青木なんて良い素材だったのに勿体ない。花道と流川だけ目立つ湘北みたいな感じでした。
ライバルの全国常連福蜂工業高校に至ってはエースの三村統(CV石川界人)とマネジャー越智光臣(CV天﨑滉平)ともはや選手でもなく。裏方に焦点絞るアイディアを面白いと捉えても良いのですけどこのへんは好き好きでしょうね。

{netabare}クライマックスの決勝戦についても、実際問題として清陰2名対福蜂1名で戦ってるようなもんだから、だったらビーチバレーでいーじゃん!と。そんで舞台も北陸から沖縄に移して降り注ぐ陽光のもと水着で…ってどっかにあった気がする。{/netabare}


■ノリきれなかった理由2:ユニくんの勝者のメンタリティ!?

プレッシャーに弱すぎるのがなんともかんとも。後半の覚醒を良しとする以前に全国目指すチームのエースとしてはその資格すら持ってないように見えた私。
県全体のレベルや層が薄いから仕方ないと咀嚼してもよいのだけどなんか煮え切らん。
緊張とは練習量や質が追いついてない弱小校ほどするもんだと思うのです。強豪校だと「これだけやってきたんだから」を拠り所にしびれる場面でアドレナリンが出てくると思われ、それでもやらかしてしまう危うさみたいなのが若狭…じゃなかった若さが持つ輝きというものなんじゃないかしら。

 お前練習してねーだろ

って匂いがぷんぷん。ただでさえ予選に向けた練習だったりプロセスを省いて「こいつらすごく頑張ってきたよな」がない構成なので、ユニくん筆頭に全国レベルのセッターが一人加入してみんな調子に乗ってイキりだしただけのように見えてしまう。
勝利してもカタルシスがないのです。



ユニ役榎木さんはオーディションに臨むにあたり福井出身の親戚に指導を仰いだとか。
『ちはやふる』で福井弁の方言監修されてたあの方でしょうか。
ついでに主人公二人の名前をもじって“ユニチカ”コンビということで実在した女子バリボーチームのなんかしらオマージュがあったものと信じてます。



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ視聴

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2021.04.14 初稿
2021.12.12 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 24
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

壁井ユカコ氏・原作小説、待望のアニメ化

原作小説はsecond seasonを集英社文庫版で購読中。

【物語 3.5点】
1クールで{netabare}福井県代表決定戦の決着{/netabare}という区切りまでやり切る。

そのため原作の1stシーズン(文庫本4冊相当)から、
展開、個別エピソードなどを切除し、押し込む。
文芸としての良さを出し切るには尺不足で、
スポ根アニメ風に、無難に締めざるを得なかった感。

ただ、スポ根としても、爽やかさより、心情重視で、
北陸を舞台にした文芸の湿っぽさが先に立つ作風故、
スカッとしたい方は折り合えない可能性。

シナリオの転換点に派手さがないのも文芸原作ならでは。
ここも高校の三年間は、大人が25歳から28歳になるのとは違う密度がある。
大人たちにとっては取るに足らないことも、少年たちにとっては一大事。
といった描写が視聴者に伝われっていれば、これもまた青春と納得できるのですが、
色々、端折った内容で、原作未読組に、届いたのかどうか……。

下手したら、何でこんなことで?結局、引っかき回したいだけなの?となりかねない。
そのリスクが一番大きい脱落ポイントが第5話。
正直、原作既読組の私から見ても、重要シナリオなのに雑だと思いました。


そこを乗り越えれば、終盤、上々の試合描写に酔える。
高校生如きが考え抜いたプランなど、
嘲笑う勝利の女神という皮肉な展開も含めてビターでグッド。

ただ、スピード感重視のため、
作中バレーの専門用語を詳説なしで乱発するスパルタぶりも原作同様w


【作画 3.5点】
アニメーション制作・david production

背景美術は冬の北陸・福井の曇天などを描き込み、
早々、晴れ間が差さない青春の度し難さをフォロー。

人物作画も、決してソースは潤沢ではないが、
ここはキャラデザ・総作画監督の高橋裕一氏らのスタッフ陣が、
試合に賭ける執念の表情、動作等に注力。
最後の{netabare}一撃に賭けた三村統は鬼気迫る描写でした。{/netabare}

印象的なのはCGも交えて再現されたボール。
時にバトル漫画で殴打された顔面の如く、
表皮を波立たせながらコートに叩き付けられるなど、
多彩な“表情”で魅せてくれたMIKASAの公式球が作画面の影の“MVP”


【キャラ 3.5点】
キャラの掘り下げという点で、構成のあおりを受けたのは清陰の二年・棺野。
個別回を飛ばされた上、関連キャラである荊(いばら)ちゃんは人物ごと削除……。
棺野も、フードを目深に被り、時々、女子バレー部で練習したりしていますが、
決して怪しい者ではありませんw(特殊な事情はありますが)

ただ、棺野はまだ思い切ってキャラ整理された清々しさもありますが、
ダメージが大きかったのは主人公の黒羽祐仁(ゆに)でしょうか。
フィジカルに恵まれながら中々バレーに本気にならない。
特に前半部はストレス要因にもなる懸念。

ここも、彼は地元の名家・黒羽家の“本家のボンボン”として、
街の何処行っても注目され、その煩わしさ、甘さから、何事にも打ち込めず、
親戚で不良の頼道に寄り道しているという心情が斟酌されていれば、
共感はできなくても理解はできるのですが……。


もう一方の主役・灰島公誓(きみちか)はバレー馬鹿な部分も含めて“舌好調”♪

そんな生意気な一年の才能と正論に賭けた小柄なキャプテン・小田や、
甘やかさないが認めてはいる長身の青木の凸凹三年生コンビ。

壁となるライバル校の“英雄”三村統(すばる)とマネージャー。

この辺りは“カップリング”含めて掘り下げも良好。


【声優 4.0点】
祐仁……榎木 淳弥さん。青木……梅原 裕一郎さん。統……石川 界人さん。
など豪華男性声優陣が、キツいが温かみがある福井弁の掛け合いを繰り広げる、
県内高校バレー界隈に、
東京から帰って来た灰島……小野 賢章さんが
標準語の言葉のナイフで切り込んでいく構図。

彼女はバボちゃんか~などと方言で突っかかる祐仁に、赤面する灰島w
バレーではえげつなくても、高校生はまだ子供。
男の子って可愛いな~と私を錯乱させる程度にはBLにも訴求する?演技w


【音楽 4.0点】
劇伴は菅野 祐悟氏。小気味よいギターサウンドが大会を好アシスト。

体育館床にボールが弾む音、シューズが鳴る音など、効果音にも臨場感あり。

OPはyamaさんの「麻痺」
バンド&ブラスのコンビネーションが心地良い快作♪
歌詞世界はどちらかと言うと祐仁と親和性が高い。

EDはシンガーソングライター・崎山 蒼志さんの「Undulation」
研ぎ澄まされた個性的なボーカルで、青春を達観したようなエッジの効いたメッセージを放つ。
どこのオッサンなんだろう?と思いきや、御年なんと18歳!若くして悟り過ぎでしょうw
因みに40歳になったら出家したい願望をお持ちだそうですw



以下、放送前の勇み足長文。長いので折りたたみw

{netabare}
ライトノベル作家の登竜門・電撃小説大賞。
かつてその大賞を二年連続で女性作家が制した時期があります。

2003年(第10回)が有川 浩氏。
そして、その前年(第9回)が壁井 ユカコ氏です。

ゼロ年代の同賞は、本当に凄い新人を続々と発掘していましたが、
その中でも、特に、このお二人は文体から既に新人離れしていて、
これは、一介のラノベレーベルの人気作家で収まるスケールじゃない。
電撃文庫もとんでもないことになって来たな。
と、興奮したことを今でも覚えています。

その後、両人はラノベ界から文芸界へと活動の場を移して行きましたが、
有川氏が“大人向けのライトノベル”を志向して、
ヒット作、映像化作品を量産し、一般に認知されていったのに対して、
壁井氏は、ドロリとした描写もあってか?
ここまでアニメ脚本経験はあれど自作の映像化はなし。


ところが今年に入って、壁井氏の小説がついにアニメ化されるらしいと聞き及び、
浮き足だった私は、2012年よりWEB文芸サイトで連載されているという
この高校男子バレー部の青春小説シリーズを手に取り、
久々に壁井ワールドへと足を踏み入れました。


ストーリーは中学時代からの業を抱えた登場人物が高校で……というスポ根の王道。
一方、描写は相変わらずドロっと重たい壁井節。
ザラリとした文体から、アクション描写(本シリーズではバレーの描写)は、
読者のイマジネーションを信じたスピード重視のキラー“トス”を。
心情描写は、心に一体どんな重しを抱えてささくれたら、
目に映る風景がそんなに歪んで見えるんだ。
という主観視点でネットリと。

大体、人物名からして灰島だの黒羽だの、棺野だの荊(いばら)ちゃんだの。
心に土足で踏み込んだら返り討ちにされそうな、
危険な雰囲気がピリピリと伝わって来ます。

で、毒沼に引きずり込まれて悶えている読者のハートに、
試合の流れを読むセンスは抜群なのに、人間関係の空気は読まない
訳あり天才セッター・灰島 公誓(きみちか)の剥き出しの毒舌鋒が突き刺さる。


そんな毒々しいムードに吸い寄せられたのか?
2021年1月よりフジ「ノイタミナ」他で、
david production制作により放送予定の本作には、
シリーズ構成に黒田 洋介氏、
音楽に菅野 祐悟氏など濃い面子が集結♪

ただ、2021年冬もまた深夜アニメは激戦ムード。
そもそも、男子高校バレーの青春アニメ枠には既に、
某ジャンプの人気作が君臨し需要を満たしており、
弱小高校が強豪校相手に下剋上を目指す本作のベタなシナリオ同様、
商業面の戦前予想は苦戦必至……。

原作の醍醐味であるドロっとした心情描写を斟酌できなければ、
変哲もないスポ根物で終わりかねない。
だからと言って、練り上げられた選手各々の過去について、
一人一人ジックリ、ネットリ掘り下げていたら、
ろくに大会もできないまま放送が終わってしまう。
脚本、構成等、良作へのハードルも低くはない。


大体、何で舞台が福井なんや?
そう首を傾げていた私は失念していました。

福井県と言えば、スーパーエース・ガイチこと中垣内 祐一氏(現・全日本男子監督)の出身地。
福井のご当地マイナーアニメと舐めてかかると、
青春の葛藤など諸々詰め込んだバックアタックに吹き飛ばされる!?

黒を纏った奴らがどんなコンビネーションアタックを繰り出してくるのか?
私も引き続き原作小説をめくる指関節をポキポキ解しながら攻撃に備えたいと思います♪{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22

64.7 9 2021年度の東京アニメランキング9位
でーじミーツガール(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (85)
229人が棚に入れました
夏、沖縄。ひと夏の“でーじ”な出会いー。これは毎週90秒の、ちょっと不思議なものがたり。沖縄の高校一年生・比嘉舞星(ひがまいせ)は、家業のホテルでフロント係のアルバイトをしながら、だらだら夏休みを過ごしていた。ある日、東京から一人の宿泊客がやってくる。そのワケアリな男の名は、すずきいちろう(?)。すずきが来てから、ホテルの中でおかしなことが…。部屋を泳ぎ回る魚たち。ホテルの天井を突き破る巨大なガジュマルの木。二人の間に突如巻き起こる不思議な出来事とはー?監督は新海誠作品にも初期から携わる、演出家アニメーターの田澤潮。キャラクター原案・脚本は沖縄出身で、DAOKOのアニメMVキャラ原案をはじめ、漫画や書籍・音楽関係のイラストなど、幅広いジャンルで活躍する丸紅茜。気鋭のクリエイターの出会いが紡ぎだす、“新感覚”ショートアニメ、できました。※でーじ=沖縄の言葉で、「とても」や「大変」といった意味

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

でーじなこと心のこと

アニメーション制作:ライデンフィルム
監督・キャラクターデザイン:田澤 潮、
キャラクター原案・シリーズ構成:丸紅 茜
方言指導:儀武ゆう子、音楽:中村博

秋クールでは屈指の作品だった『ブルーピリオド』。
私の住んでいる地方では、放映後にこの作品が放映されていたため、
濃厚な芸大受験の世界観の後に、のんびりした沖縄の風景を
見せられてもあまり入ってこないのが正直なところだった。
それに分かりやすい話でもないのに
1話が90秒で1週間空いてしまうと、
何となく観ているだけという状態になってしまった。

でも、気になる作品ではあった。
ひとつは、アニメーションというより
漫画のような絵のタッチだったこと。
もうひとつは、主人公・比嘉舞星の声と方言が
妙に耳に残ったことだった。

絵については、少しにじんだような色も
魅力的で沖縄の風景となじんでいた。
また、比嘉舞星の声が可愛くて、
ショートアニメということで、
どこかの新人声優さんかと思ったら、
安野希世乃だったのにも驚いた。
冴えカノの加藤恵役で知られおり、
個人的には、声の作り方があまり好みではないが、
今回はとても魅力的に感じた。

そして、改めて全話を通して観ると、
とてもよくできている。
沖縄のホテルを舞台にして
「でーじ」なことが起こるわけだが、
その想像力に好感が持てる。
短い時間のなかで人の「心」をしっかり表現し、
美しい世界観を構築している。

また、方言のイントネーションが
自然なのも美点。
インタビューで読んだが、沖縄出身の原作者が
演出も行っているということもあり、
方言指導者とともに、入念な訓練が行われたそうだ。
この方言の魅力は、クドカンの『あまちゃん』を
彷彿とさせるほどだった。

『あまちゃん』では「じぇじぇじぇ」がポイントなら
『でーじミーツ・ガール』は「でーじ」となる。

「でーじ」とは

大変
大ごと
とても

という意味に加え、感嘆詞的な使用や、
相槌を打つようにして、
より優れていること、
上位の意味で多くの場面で使われる、
沖縄という風土をよく表す言葉だそうだ。
説明をいろいろ読んでも、
その土地の人の言葉に実際にふれてみないと
完全には理解しきれない気がする。

すずきいちろうが胸のうちで大切にしているもの。
それを天真爛漫な比嘉舞星と一緒に
追体験できる構成になっており、
人の想いや感情が短い時間のなかで、
沖縄の景観のなかに溶けていく。

個人的に沖縄はずっと昔に訪れる計画を立てていながら、
結局は行けずじまいになってしまった土地だ。
この作品は、そのときの憧れの感情を
呼び覚ましてくれた。
(2022年1月2日初投稿)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 37
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

でーじの宿であなたと出会い

ショートアニメ ※ショートものはデフォルト評価3.5点で統一


1話90秒×12でございます。
リアタイだと私の居住地域では『ブルーピリオド』のバーター。尺からしてちょっと長めの予告編みてるのと変わらずで駆け足なのとそもそも各話がブツ切りだったりもしてリアタイには向きません。
全12話終了後のまとめ一挙放送『30分まるごとでーじミーツガールSP!』でやっとこ理解できました。一気推奨です。

中身には触れませんが強いてなら↓

{netabare}不調のトンネルでもがいてた青年すずきいちろうの打ち返した打球がでーじの森…じゃなかった林の横をすり抜けたかどうかってところでフィナーレを迎えるお話です。
たぶんセンター前に落ちるんだろうなぁ、とハッピーエンドを予感させての結末は視聴後感が良い。{/netabare}

おすすめポイントはヒロイン役の安野さんも触れてましたが画でしょうか。
イラストをそのまま動かしたような独特な風合いを楽しむだけでも元が取れる18分と言えそうです。



※ネタバレ所感

■あちゃー

すずきいちろうの沖縄逃避行の原因が↓
{netabare}新型ウィルス流行による公演中止/延期に端を発した仲間とのすれ違い…というのがやるせない。
実際、小中高だと修学旅行や運動会/文化祭の中止や規模縮小もそうだし、大学1,2年生時のゴールデンタイムも無味乾燥。…と貴重な経験を積ませてあげられないことに申し訳なさを感じる。大人の不作為です。全国大会期間中、陽性者出して大会を去らざるを得なかったチームもありました。とてもじゃないが「うつむくなよ 振り向くなよ」とは言えない、まじで。{/netabare}

後ろめたさも残しつつ、とはいっても現状でやれることに全力投球してほしいかしら。
{netabare}ヒロイン比嘉舞星(CV安野希世乃)が走り回ってやっと見つけたドアに飛び込み光明を見つけたのもコロナ期を象徴してるようないないよな。
あくまで20世紀の出来事とお断りの上で↓
鮮やかに描かれた虹のドアを見つけるまであの頃はいくつものドアをノックしてた(できてた)と思います。1個ではなく複数。ドアそのものが少なくなってることの暗喩に見えてちょっと寂しくもありました。機会が多いに越したことはないですよね。{/netabare}

とどのつまり出会いこそ人生の宝さがしだっちゅうことです、たぶん。



視聴時期:2021年10月~12月 地上波リアタイ

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2022.02.01 初稿

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

夢をあきらめないで!

極めて少ない予算にもかかわらず、奇麗に纏められているアニメです。
そして、大切なことを視聴者へしっかりとうったえています。
素晴らしいアニメを作成してくださった監督をはじめとした制作スタッフの皆様に感謝します。


沖縄という場所は、都会で疲れ果てた人達が多くやって来るようです。
南国の眩しい日差し、温かな気温、青い海と空、白い砂浜、
都会では決して味わえない癒しの空間です。

沖縄で疲れた心と体を癒してほしい。
でも、自分の夢は諦めないでほしい。
元気を取り戻したら、また夢に向かって進んでほしい。

どうやら、そんな願いを込めたアニメのようです。

物語の内容は…、全話で20分にも満たないので、自分で確かめてください。
きっと心が楽しくなり、元気が出ますよ。

主役を演じられた安野希世乃さんのうちなー弁(沖縄弁)のイントネーションが
ほのぼのとして心地よさを感じます。

エンディングは、久保あおいさんが歌う「お伽話のような奇跡」
時間の都合でサビの部分のみの歌ですが、元気が出る歌です。
そしてこの物語のためにつくられた歌詞と曲でした。

久保あおいさんはネット発信系アーティストで、作詞や作曲もされています。
16歳とのことですが、今後の彼女の活躍に期待します。

監督は、田澤潮さん。
フリーのアニメーターの方ですが、アニメの基本に忠実な方のようです。
田澤さんの今後の作品を見てみたくなりました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 24

60.7 10 2021年度の東京アニメランキング10位
D_CIDE TRAUMEREI(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (79)
224人が棚に入れました
舞台は渋谷。小学生の頃、優しく憧れの存在だった兄。その謎の死を目撃した龍平は、今や周囲にはその悪夢を感じさせない快活な高校生になっていた。キックボクシングに明け暮れる或る日、不思議な生物トリスに噛まれた夜、いつもとは違う夢を見る。巷で噂のドロップが闇を飛び交う中、歪んだ欲望と対峙する。彼がその先に見るものとは——

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

美少女に重火器の様式美(でも話も普通に面白い)

ブシロード+サンジゲンという、バンドリやD4DJで実績のあるタッグによる、異能バトル作品です。

テレビ地上波では同じ世界観で共通のキャラクターが出てくるっぽいスマホゲームのCMが流れています。

第6話まで観終わった時点でこのレビューを書いています。

渋谷を舞台に、違法薬物を暗喩するかのようなソムニウムドロップと呼ばれる物で見た夢から生まれる怪物ウィアードと戦う、少年少女たちのお話のようですね。

主人公は織田龍平だと思うのですが、「取りあえず女の子を戦わせておけば良いだろう」ということにはなっていなくて、作中で「ノッカーアップ」と呼ばれる変身をして戦うメンバーの男女比がバランス良く、また心の闇を突かれてウィアードを生み出してしまう「ユメミテ」と呼ばれる人々もここまで社会人男性、少女、少年とある程度のバリエーションを見せていて何となくバランスの良い作品というイメージを持っています。

武装もナックルガード的な物で殴る、スケート、槍状の武器、飛行する刃物、ガトリングガンと近距離、遠距離交えた物になっていて戦闘シーンにもそれなりに華があります。

そういった画的な爽快感は若年層向けなのかもしれないですが、作中で扱われる問題はブラック企業、スクールカースト、SNS炎上、メディアスクラムといった具合で、シリーズ構成や脚本は案外志の高いところから作られてるのかもしれないので注目して観ています。

なお、タイトルに「美少女」と書きましたが、ジェシカは本人によると見かけ通りの年齢ではないらしい…。

ゲームと共通らしいのですが、主題歌に東京事変が起用されてるのはアニメとしては異例かも?

2021.10.3追記:
最終話まで視聴終了しました。

登場キャラクターから察するに、ゲームの前日譚的な位置付けのストーリーになるんでしょうか。

特に後半の話数で単話シナリオ的に、またシリーズ構成的にもキャラクターの性格的にどうなのという雑な回もあったのですが、ビジュアル的な満足度は高いので、アニメーション作品としては合格作品といえるでしょう。

最終的な決着も難癖つけるような内容ではなかったので、ながら見するアニメとしてはわりとお勧めできると思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

この泪は 現実か 夢物語か

この作品の原作はゲームだったみたいですね。
wikiによるこの作品のジャンルは「ホラー」だそうですが、ホラー要素ってありましたっけ…^^;?
もしかすると原作ゲームにホラー的要素が盛り込まれているのかもしれませんね。


舞台は渋谷。

小学生の頃、優しく憧れの存在だった兄。
その謎の死を目撃した龍平は、
今や周囲にはその悪夢を感じさせない
快活な高校生になっていた。

キックボクシングに明け暮れる或る日、
不思議な生物トリスに噛まれた夜、
いつもとは違う夢を見る。

巷で噂のドロップが闇を飛び交う中、歪んだ欲望と対峙する。

彼がその先に見るものとは—


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

アニメーション制作はサンジゲンさんなので、3DCGアニメーションだと思うのですが、最初に感じるのは3DCGアニメーションのクオリティが向上している点です。

3DCGアニメーションのキャラデザって、細やかな表情や個性の表現が難しかったと思うのですが、この点がどんどんレベルアップしていると思うんです。

CPUの処理速度が上がったり、記憶媒体の容量が大きくなるなどインフラ面も拡充の一途を辿っているので、もしかすると近い将来、2次元と遜色ない高いまで昇り詰めるのかもしれません。
個人的には味のある2次元が大好きなんですけどね…
でも、圧倒的情報量を持つ3DCGアニメーションも十分魅力的だと思っています。

一方物語の方は、願いと負の感情を題材にした物語となっています。
誰もが心に抱く「願い」は、往々にして叶わないことを知りながらも、人は強く願ってしまいます。
願いは十人十色で大小様々であることから、叶えられる願いと叶わない願いの2つに分けることができます。

叶えられる願いはそこでサイクルを回し続ければ良いと思いますが、問題なのは叶わない願いの方…
叶えるだけに見合った努力と研鑽を積んでいれば別ですが、大抵は、これをすっ飛ばして結果だけを求めようとしてしまいます。
だから、結果を得るのに代償が必要になるのだと思います。

甘く都合の良い言葉を耳元で囁かれたら、それしか縋るモノがなかったら絶対に手を出してしまうと思うんです。
これが人間が一番陥りやすいワナの一つなのではないでしょうか。

この作品でもこの人間の弱い部分を巧妙に突いてくるんです。
そして傍から見ているのと当の本人とでは見え方が違うのがやっかいなところ…
そりゃ、願っている本人と第3者とでは当事者意識に段違いの差があるので、当然と言えば当然なのですが、当の本人には気付けないんですよね。

こういうことって、私たちの身の回りでも良くあることだと思います。
だって、これも一つの選択なのですから…

キャラデザは総じて良かったと思います。
個人的には伊吹咲 愛莉みたいな感じが好みなのですが、今回はギャルの毛利 玲菜一択で。
ギャル…のことはは良く分かりませんが、彼女の真っ直ぐさには好感が持てたので。

オープニグテーマは、東京事変さんによる「獣の理」
エンディングテーマは、燐舞曲による「BLACK LOTUS」
東京事変は、椎名林檎さんの結成されたバンドであることを今回初めて知りました。
燐舞曲は「D4DJ」からの派生ですね。

1クール全13話の物語でした。
3DCGアニメーションのクオリティって、どこまで上がるんでしょうね。
いつかは、実写の様にあらゆる物体が動き出すのかもしれません。
こうなったら「アニメ最強時代」が到来するんでしょうね。
2次元の作品も愛すべき存在ですが、そんな未来も見てみたい気がします。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 10

ひろたん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

「夢」の世界で「希望」と言う名の「悪夢」を見る

現実の裏側に存在するもう一つの世界(トロイメライ)。
トロイメライとは、「夢」、「夢想」、「(将来の)夢を見ること」です。
心の弱みに付け込まれた人々は、「夢」の世界で自分の「叶えたい夢」を見ます。
しかし、それは希望にあふれたものではなく、ナイトメア(悪夢)だったのです。
この物語は、そんなトロイメライが現実に干渉するところが舞台です。
なんて、面白い世界観と設定でしょう。

自分は、単純なバトルアクションものは苦手です。
しかし、この作品は、それがメインではなかったので良かったです。
登場人物が装着する武器や技についての説明は、ほとんどありません。
出てくる敵も毎回同じで、バトルもサクッと終わりあっさりしたものです。
バトルそのものに力点が置かれていない証拠です。
バトルはゲームで、ストーリーはアニメで楽しんでと言うことでしょうか・・・。

では、肝心なストーリーはどうでしょうか?
1つ1つのエピソードは、結構面白いです。
事件を解決しながら仲間集めをしていくのは、王道の面白さがあります。
ただ、残念なのは、全体としてぐっと引いてくるものがありません。
謎を追っていく物語の割には、わくわく感がありません。
世界観に引き込まれるために必要な何かが足りないのです。

この作品では、一連の事件の謎とそれに関係する組織を追っていきます。
しかし、秘密に届きそうで届かないとか、尻尾をつかんだけど逃げられたとか。
なぜか、そのようなエピソードがこの作品では、出てこないのです。
事件解決ものって、これらの要素がほしくないですか?
この作品では、各話が独立していて、そのつながりが希薄です。
そのため一連のストーリーの中で、謎を追っていく醍醐味がないのです。

作中、ところどころ、その組織の話はでるのですが、何となく見えてきません。
登場人物たちも「なかなか実体が見えてこないね」と言っています。
それは、観ているこちらのセリフなのですが・・・。

もっと残念なのは、トロイメライの存在が前提になってしまっていることです。
そのうえで、敵が出現したら、ただ戦うだけになってしまっています。
そもそもトロイメライとは何か。そして、なぜ存在するのか。
これらのことを物語の中で追及していこうとはしていませんでした。

この物語の本編は、この後、スマホゲームに続きます。
そのため、謎もバトルの楽しみもそちらにとってあるのでは?とさえ思えます。
それでも、出し惜しみはいけません。
今の世の中、ゲームとアニメは切り離せません。
だからこそ、アニメでも勝負をかけてほしかったと思いました。


ちなみにキャラデザは、好感が持てました。
黒髪でクールな女の子「伊吹咲愛莉」は、自分の好きなタイプです。

作画や映像は、ゲームのイベントムービーがずっと続く感じです。
作画崩壊等の破綻が無く、最初から最後まで、くっきりかっちりです。
最初は、すごいなと思いますが、観ていくうちに味気なさも感じます。
恐らく感情の起伏に関係なく、良くも悪くも作画が一定なんだと思います。
多少作画が崩れても感情の起伏に応じた揺らぎがあった方が面白いと思います。


この作品は、非常に面白い設定と世界観を持っています。
それをストーリーで支えきれず活かせなかったのはもったいないと感じました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 10

59.2 11 2021年度の東京アニメランキング11位
プレイタの傷(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (55)
180人が棚に入れました
東京―『暁特区』。国が新たに打ち立てた経済特区予定地で、大企業『サキシマ・ホールディングス』に行政権が譲渡された。特区内でのみ適用される課税軽減などの利権を巡り、敵対企業が陰謀を巡らせた結果、大型な暴動・暁抗争が勃発。内政は荒れ果て、『サキシマ・ホールディングス』も解体。暁特区は国の自治も及ばない不管理地域となる。その無法地帯となった街を守る男たちがいた。『ディヴァイン・タトゥー』という、荒ぶる神獣の力を封じ込めたタトゥーを持つ人間、通称『スカード』はそれぞれ固有の特殊能力と、全ての攻撃を無力化するほど―銃弾が身体に届く前に弾け飛び、刀は砕ける―の防御力を有する。タトゥーの能力を生かし、街を守る『ヘリオス』、組織を守る『アルテミス』、秩序を守る『公安特務』たちが新興勢力となり、暁特区に鎮座する。未だ日常的に、微力ではあるが抗争が続く中で、それでもなお彼らは自らの『正義』を貫く。これはそんな激動の中を生きる彼らの、当たり前の日常を描いた物語である。

声優・キャラクター
高坂篤志、千葉翔也、榎木淳弥、ランズベリー・アーサー、益山武明、野上翔、八代拓、畠中祐、福原かつみ、津田健次郎、上田燿司
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

実はKの続編だったと言われても、信じる(笑)

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
いや、Kの続編ではないですよ(笑) ただ、制作会社が同じで、作画やキャラデザ、雰囲気がとても近いということです。

GoHandsのキラキラした作画、私はあまり得意ではありませんが、こういう、「この作画や演出はあの制作会社だ」と分かる、個性豊かな制作会社は結構好きです(だからこそ、盗作問題はいただけませんが)。

基本的には、イケメン達のバトルアクションを観るアニメですが、そこにミステリー的要素が入るのが新しかった。ネタバレ厳禁系ですね。

意外と、と言っては失礼かもしれませんが、意外と面白かったです。

レビューでは、本作の複雑なストーリーを、時系列にまとめて整理してみました。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ヘリオス、アルテミス、特務、ダスク。様々な組織が絡み合う展開なのに、複雑になりすぎないのは、各組織の主要人物が2~4人程度に絞られていたから。

この辺、Kっぽい。

あと、登場人物が皆、もったいぶった言い方をするのも、厨2秒丸出しなのに格好つけているのも、

Kっぽい(笑)

いや、悪口じゃなくてね、それが個性だよなと思うんです。

さて、本作の場合、「フェンリルが実はヤマト」「エイジが実は生きていた」という、2つのビックリ箱をどう評価するか、というのがポイントでしょうね。

個人的には、「動機と結末には納得できるが見せ方が不十分」でしょうか。

本作を時系列にまとめると、

①カズマ、フェンリルになるも、ケットシーで封印。
②エイジ、戦いの果てに心が壊れかける。
③カガミ、エイジを救いたいと考える。
④コウガ、カガミに魔弾でのケルベロス破壊を提案。
⑤カガミ、エイジを救うため魔弾を作製。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⑥アニメ1話スタート
⑦カガミ、エイジを魔弾で撃つ。
⑧ヤマト、エイジを庇い、魔弾を受ける(計算外)。
⑨エイジ、ケルベロスを譲ることでヤマトを救う。
⑩エイジ、瀕死の重症(死んだと思われる)。
⑪コウガ、エイジ助け、手札とする。
⑫カズマ、エイジの死を受け、暁特区を憎む。
⑬カズマ、強い憎しみにより、フェンリル顕現。
⑭ヤマト、カズマと共にフェンリルを追う。
⑮ダスクやアルテミスになんやかんや(笑)ある。
⑯カガミ、カズマがフェンリルであることを明かす。
⑰エイジ、再登場。
⑱なんやかんやあって、全員が救われる。
⑲終わりよければ、全て良し(笑)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⑳今後、エイジはカガミを助ける方法を探し、ヤマトとカズマは暁特区を守る。

ということでしょうか、多分(間違いあったら教えて下さい)。

まあ、どう見てもコウガが悪者ですよね(笑) でもそれは、先輩の死を受け、一般市民や公安に出来るだけ被害を出さず、スカード内の抗争で、物事を納めようとしたからであり、その動機や方策には納得できる。

カガミもまあ、エイジのことが好きだんだねぇ、ということで、ちょっと色々間違えているけど、その後、自分の計画を台無しにした、でも、自分の愛するエイジが守ったヤマトを、複雑な心境の中で支え続けた苦しみで、間違いが帳消しになっている感じ。(ふと思うが、殺気を感じるケルベロスを持つエイジなら、カガミが自分(ケルベロス)に向ける殺気にはとうに気づいていたのではないだろうか。タイミングは別にして、いつかカガミに撃たれることを、望んでいたのかもしれないなと思う。)

ヤマトとカズマに関しては、主要人物なのに蚊帳の外、何も知らないからな~。何も出来ようがない。

ラン、ジン、アズサの3人(アルテミス)は、自衛の為の戦いであり、巻き込まれただけ。本筋には関係ないし。イツキ君もまあ、己の正義に従って、知り得る情報の中で懸命に戦っているだけだしね。

誰が悪いということはなく、少しボタンをかけ違えたことが、大きなドラマを生み出していくというシナリオ構成は、とても良かったように思います。

ただ、「カズマがフェンリル」も「エイジ生存」も、もう少し伏線を視聴者に提示しないと、ただの後出しジャンケンになるから、その「見せ方」が、ミステリーとしてはイマイチだったかもしれない。

最上のミステリーとは、誰もが聞き流したり見過ごしたりする、何気ない発言や行動が、ネタバレ後に見直すと「確かに変だわ。クソ、なんで俺はここで気づけなかったんだよ!」という1本取られた感があるものだが、本作はここが足りなかったと思う。

特に、「エイジ生存」は、「生きてたんか~い」という視聴者の総ツッコミが、聞こえたような気がした(笑)

まあ、多少の問題はありつつも、男でも楽しめたし、女子にはちゃんと素敵なカップリングを魅せられた、良いアニメだと思う。

ただ、「世界から見捨てられた街の、最も危険な街」なのに、ヤマトがやたらオシャレで綺麗な部屋に住んでいるのは、気になりましたが(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
なんか、ゲームのOPみたいだな。Kの制作会社だっけか。世界から見捨てられた街の、最も危険な街なのに、やたらオシャレで綺麗な部屋だな。

2話目 ☆3
う~ん、ケルベロスって、そんなに強いか? まあ、未来予知だけど、定番は、回避不能の広範囲攻撃だよな。

3話目 ☆


4話目 ☆


5話目 ☆3
津田さん、わりと早く退場。アルテミスの内情ね。

6話目 ☆3
いい、パジャマだ(笑)  

7話目 ☆3
返り討ちに。互いを認めてきたか?

8話目 ☆3
何話観るつもりだよ(笑) 少し面白くなってきた。

9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆3
ケットシーでフェンリルを封印。カガミが魔弾を? 早送りみたいなバトルだな。

12話目 ☆3
生きてた(笑) それやっちゃうと、な~。まあ、ハッピーエンドは好きだが、これまで全ての話が茶番になるんだよな~。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 14
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

大きな矛盾は無いが特段面白い部分も無い

前情報一切ナシで1話を見た個人的な感想、作品の感想というよりスタジオへの感想
{netabare}まず“K”は見てません。
その一方で“ハンドシェイカー”は見てまして、話が途中で終わってて「なんだよー」と思ったらまさかの“W'z”という続編が始まって一応の完結を迎えてくれました。
気になるのは、なんで“ハンドシェイカー2”ではなく“W'z”って別タイトルだったのか。
そもそも“W'z”の開始前の宣伝がまるっきり女性向けの別作品かのようなもので、実際本編を見るまで続編だったと気付かなかった人は多いんじゃないかな。
そこで思うのは…ひょっとしてアニメスタッフは「今度は女性向けに『新作』作りまーす」とスポンサーに偽企画を言いつつコッソリと続編を作ったのではなかろうか?と。
“ハンドシェイカー”が途中で終わっててモヤモヤするのでどうしても最後までやりたかったとするなら視聴者のこっちとしては「よくやった」と感謝の極みなんだけど、その一方で「そんなことやって業界から干されない?」という心配までしちゃいましてw
今作“プレイタの傷”が放送されたことで干されてなかったみたいでいや~良かった良かった、と胸を撫で下ろすと同時に、これ、ひょっとして…。

“W'z”を作る時に出した偽企画の内容通りに作ったモノなのでは?

なぁ~~んてことを思ってしまったりw
もはや陰謀論ですかね?けどそう考えて見るとなかなかに感慨深い…かも?
まぁ“K”を見てないんでねー、思い切り見当違いなこと言ってるかも…“K”見た方が良いっすかね?しんどいんだよなぁ…。{/netabare}

1話感想
{netabare}背景に対しキャラが浮いてるのは“ボーンフリー”みたいなものだと思ってまだ我慢しよう。
けど…終盤のジッポの炎、なんだアレは!?
他の方も指摘されてるけどキャラの髪がバザバザなびくほどには風が吹いてるのに…あんなんじゃ点かないってw
ついでにその後のタバコの煙もあまり風の影響受けてないし、もの凄い違和感。
髪の毛作画する人とタバコの煙描く人が別で連絡上手く行ってなかったのか?
似た現象は前期“100万の命の上に俺は立っている”でもあったけど、こっちの方が作画頑張ってるせいで余計に目立つ。
“ハンドシェイカー”→“W'z”でクオリティが下がった印象だったけど、こっちはW'zから更に落ちた?大丈夫か??

で内容だけど、前半で逃がした少年の件、匿ってもらうんじゃなくてどこかに姿をくらましてしまったけど、依頼した側はそれでいいのか?
今後もあの少年登場する?
でもっていきなり専門用語(ギリシャ神話由来で造語ではないけど)が多数飛び交って…勢力は3つ?いやそれ以上あるみたい。
覚えるの面倒臭いようだったら脱落しちゃうかも。{/netabare}

3話までの感想{netabare}
2話は公安、3話はアルテミスという勢力の紹介ってところかな。
これでこの世界はどんな力関係なのかの説明が終わって、ようやく次から本格的に話がスタート…と思って良いのだろうか?

3話、「アルテミスの監視の目をかいくぐってダスクが特区にこんな武器を持ち込めることはありえない→アルテミス内に裏切り者が居る?」
ということからの、ヘリオスの溜まり場(エイジの弟のレストラン、まだ本部かどうか分からないので)に「アルテミスに追われてる、特区の外に逃がしてくれ」と少女が駆け込んでくる。
で、その後の「双翼」の態度やダスクの行動からして、少女や両親を追ってた「アルテミスの怖い人」とやらは単なるダスクの成りすましなだけかアルテミス内部の裏切り者か。
エイジを撃った「魔弾」の出所やフェンリルがそれに絡んでる…のか?
──と、いかにもな謎は提示されてるのだけど、いやちょっと待って。

1話の「ただその場から逃がすだけ」でその後の身の安全に無関心だった少年の扱いに疑問だったのだけど、3話で駆け込んできた少女が…特区の中に入れてくれと外に逃がしてくれとの違いはあれど、ある意味では焼き直しで。
逃がした後まんまとダスクに囲まれて~って展開は…な、なんて言えばいいんだ。
「そうそうこれこれ、1話で逃がした少年もその後こういう目に遭ってるんじゃないの?」って思ったワケなんだけど、「ハイそうです」と別のキャラで答えを見せられた感じ。
答え分かってんなら1話の段階でどうにかせーよw
もしくは1話の少年もあの後アルテミスか公安に助けられてたってタネ明かしが今後される…のかなぁ?
ぶっちゃけ1話と3話は混ぜて1話にまとめられた気がする。

まぁそれよりも、エイジが死んだことは世間にバレててパワーバランスが大きく崩れたと思うのだけど、ヤマトが昏睡してた一週間何も大きな動きは無かったのか。
ヤマトもヤマトで公安に置いてきた弟のことを心配しようよw
ハンドシェイカー→W'zと同じノリで「対立することもあったけど実は皆イイ人」ってことになりそうなんだけど、現時点では公安はコワイ人扱いじゃないの?{/netabare}

6話までの感想{netabare}
4話は公安にせっつかれてヤマトがヘリオスに正式加入する話。
ああ、この回までが世界観説明回か。
ここまでに提示された謎は「フェンリルとは?」「ダスクが特区に銃器持ち込みできたのは?」「魔弾の出どころは?」。
ヘリオス、アルテミス、公安、各勢力の持ってる情報がそれぞれ別で、それを集結させて真実に迫る展開なのかな?

と思ってたら5話、3話の続きでダスクの銃器持ち込みにはアルテミス内部(厳密には隠居)に裏切り者が居たということでソイツを始末する話。
おや?これで「ダスクの銃器持ち込み」は解決しちゃった?
ダスクはネームドキャラ不在でスポットを当てた話も無く、無条件でやっつけていい悪モノ扱いなので、もうちょいダスク側の事情に迫ってくれると有難いんだが…。
と思ってたら6話、ダスクのイケメンキターー!
最後の方でちょろっと出ただけなので掘り下げるのは次回か。
これは俄然次回が楽しみに……うーんどうなんだろう?

「これって何?」→「ハイこういうことです」→「これってどうなるんだろう」→「ハイこうなります」。
と、視聴者の興味の持つ方向へリードしてく…視線誘導でいいのかな?それは出来てる気はするんだけど、如何せん肝心の「興味を持つ」の熱量が低い。
私にしたってこうして文章に起こしてるから把握してるだけで、ただダラっと見てただけでは何が起きてるのかサッパリ分からなかった予感。
話が難しくて分からないのではなく、興味が薄くて頭に入らない。

絵面が淡々としてる(BGMも眠い)せいかな?とは思ってるんだけど、それに加えて世界がキレイ過ぎるのが没頭することを妨げてる?
酒瓶持った浮浪者がドラム缶の焚き火で暖取ってる後ろでゴロツキ同士が喧嘩してる、そんな世界観じゃないのん?と。
町には掃除のおばさんが居て子供も一人で通学してそう、みーんな身奇麗で電気ガス水道等のインフラ完備で毎月律儀に光熱費払ってるかのよう、マッポー感では“エクスアーム”に劣る。
他の作品でもこういう現象ってあるけど、手描きアニメだとフィルターがかかるせいかあんまり気にならないハズなんだけどなぁ。
雰囲気が近い作品として“千銃士”を個人的にはちょいちょい思い出すのだけど、あっちはこの件(キレイすぎる問題)に関しては気にならなかった。
ところがゴーハンズはそうならない、CGアニメで起きがちな違和感(※)を手描きで起こすってのは凄いことなのかどうなのか。
意図的なのは分かるけど、どうにも作風が内容に合ってない気ががが…。


手描きアニメだと手描きならではの歪みの部分に「汚れ」を感じるのかな?
比較例として…“モンストアニメ”の3期がフルCGで、ルシファー編は「まぁこいつらみんな天使だからな(宝石の国と同じ感覚)」で脳内処理できたけど、アーサー編に移ったらどいつもこいつも新品卸したての装束を纏ってるような違和感が凄かった。
祝典に参列って設定ならまだしも、数ヶ月間放浪してたランスロットも超身奇麗で、一応マントのスソがビリビリにはなってはいるものの「最初からそういうデザインの新品のマント」にしか見えなかった。
それと同じ現象がこの作品に起こってる感じ、手描きなのにw
こういう画風で作品作るなら、そもそも人間じゃないとか物凄く管理の行き届いた世界とかを舞台にする方が向いてると思うんだけどなぁ…。{/netabare}

9話までの感想{netabare}
7・8話、アルテミスのトップ(アズサ)の強さのお披露目&攻めてきたダスクを退治する話。
ああ、アズサがこんだけ強いなら公安(政府)もおいそれと手出しできずに特区が特区でいられるワケか、と一定の説得力はあったものの…えっ、これでダスクやっつけたってことでダスク絡みはお終い?
ダスク側が「なんでアルテミスが手出ししてくるんだ」みたいなこと言ってたが、アルテミス幹部を抱きこんで武器密輸してたのがバレたんだから報復はむしろ当たり前のような?
悪巧みがバレたってのを気付いてなかった設定だったのだろうか。
報復を食らう前にヘリオスを制圧して地固めしよう、って展開の方が自然だったんじゃないかな。
ってかよう、エイジが死んでから一週間=ヤマトが昏睡してた間、これといって大局に変動が無かったのが不思議で、その期間にダスクが襲撃しなかったのは何で?の説明は…無し?
追い詰められたホクトの「計画が狂った、どこからだ?」は、エイジが死んだと聞いて即座にヘリオス潰さなかったせいだと思うぞ、その時期ならまだ武器密輸もバレてなかっただろうに…う~ん?
序盤ホクトに余裕ぶっこいた演技させてたせいでひっどくアホキャラに成り下がってしまった。
「ダスクとフェンリルは繋がってなかった」って情報は重要かも知れないが、ホクトはそのためだけの噛ませキャラだった?

そんなことより7話、1話で逃がした例の少年が再登場し、更に今まで画面に映さない様にしてた特区で生活してるらしい一般住民も登場。
…。
なんで「か弱い村民」みたいな描写なんだ?
外ではお尋ね者で生きていけない犯罪者共が特区に居座ってるんじゃないのか。
(公式のB1の項目にも「暁特区で最も荒れた場所。貧しい者、犯罪者、訳ありの者たちが流れつく無法地帯。住人のほとんどが不法居住者。」と書かれてる)
設定的には火炎瓶の一つでも投げそうなモンで、1話の少年もそこらに転がってる死体から耳削いで生活してる(花の慶次ネタ)んじゃないのか。

9話、フェンリルの正体に何か勘付いたカガミがティターンを飛び出し、その頃アルテミス本部ではアズサがフェンリルに襲われたらしい。
「あんなに強いアズサがどうして!?」とビックリして欲しいところなのかな、いや全然。
秘書?から「何かを聞いた」双翼がカズマ達に襲い掛かり、「カガミが倒れてるのでちとタイム」ってところで次回へ続く~。
「フェンリルの正体は一体…?」ってことに興味持って欲しいのかな、いや全然。
秘書?が何を言ったのかは一応気にはなるけど、それよりその…魔弾の件はどうなったんだろう?
まだフェンリルと魔弾は出所が同じとは明言されてないよね?
実はエイジがフェンリルで、魔弾撃ったのはフェンリル倒そうとしてたヤツって可能性は…どうだろ?
そもそも上記の感想にも関係するけど特区のパワーバランスに係わるエイジ死亡情報はどうやって世間にバレたの?という部分には違和感を覚える。
身内のヘリオスですら公安(コウガ)から聞かされたヤマトから聞くまで知らなかったくらいで、英雄の死を悼んだ大々的な葬儀がB1地区で行われたワケでもないみたいだし、なんでアルテミスとダスクは知ってるんだ?と。
ホクトの身柄も公安が預ってるみたいだし、公安ないしその裏がなにか企んでる?
次点でアルテミスの秘書。{/netabare}

10話感想{netabare}
フェンリルの正体はカズマでした、但し「今この瞬間だけ」って可能性は消えてないかな。
ある意味順当ではあるんだけど…何て言えばいいんだろうなぁ、「あれ?これおかしくない?」って部分が意図的(伏線やミスリード)なのかヘボいだけなのか、判定できるのは先まで見ないとどうにもならない。
最後までおかしいままだったら総評の方に書こうと思ってたのだけど…どうやらミスリードを狙ってたっぽい。
で、そのおかしい部分というのは「カズマがフェンリルを目の仇にしてる理由が薄い」。
ちと気になって公式のあらすじを見てみたけど、こっちでもやっぱりそう。
3話あらすじの一部「エイジの死に関わった可能性がある謎の男『フェンリル』のスカードとの関係~」って…可能性なだけじゃねーかw
しかもそんなに高くない、「え、関連あったっけ?」ってレベル。
今一度整理すると──

・エイジにトドメを刺した(まだ疑わしい)のはあくまで魔弾
・魔弾を撃った者とフェンリルが同一だとは語られてない
・なのに、何故かカズマは魔弾はスルーしてフェンリルを「あたかも」エイジの仇とばかりに捜査にご執心

理由が「無い」ではなく「薄い」で、好意的解釈を広げればなんとか理屈が成立するのが厄介なところ。
カズマは、エイジが死んだのはヤマトのせいだと責めたいのだけどそうもいかず、行き場を失った怒りの矛先をフェンリルに向けた?、とか。
そもそも1話がヘンテコで、エイジが撃たれた場所とカズマがフェンリルと遭遇した場所は離れてる。
「ダスクに追い回されて孤立したエイジの援護に向かいたいところをフェンリルに邪魔された→だからフェンリルを恨んでる」と思おうにも、カズマがフェンリルと遭遇したのはエイジが撃たれてケルベロスをヤマトに譲渡した後で、フェンリルに邪魔されずに合流できたとしても手遅れ。
これは視聴者にしか分からないことなのでカズマが思い違いしてるでも構わないのだけど、そうはいっても、じゃあ次に恨むのはフェンリルじゃなくてダスクじゃね?となる。
そこから更に「ダスク如きがエイジを倒せるワケない」→「犯人=TUEE奴」と信じたがってるって描写が一応あるので「そう解釈しろ」ってことなんだろうけど…いやぁまどろっこしいって。
正直深読みしないと「なんでエイジ殺したのがフェンリルみたいなことになってるの?」だし、そんなゴチャゴチャしたことよりも…魔弾を気にしろよと。
魔弾は関わった可能性があるどころじゃなくて「確定」だろ?何故そっちを優先しない?
で、この感想はカズマだけじゃなくて他のキャラにも当てはまることで、フェンリルフェンリルって、そんなん放っておいても向こうからやってきてくれるってw

どこかの感想で「キャラ達が何をやってるのか分からない」ってのを見たけどそりゃそうだ、勘違い(ミスリード)させようとして騙しきれてない。
ミステリー系で、物凄く怪しい容疑者が居るのにそっちには目をくれず、容疑者とも呼べない他人を追い続ける話を(後で繋がるとしても)ダラダラやられても「何やってんだコイツら?」としかならない。
まぁ今後魔弾について掘り下げてくと思うのでその締め方次第かなぁ。
これで魔弾に話が向かわなかったらちとヤバいかも。
ヤマトにわざわざ魔弾の件を教えた公安になにかウラがありそうな気がするが、果たしてどうかのう。

ついでに今回新たな謎が生まれました。
フェンリルはどうして瀕死に追い込むだけでトドメ刺さないの?
これについてもちゃんと理由提示されたらいいなぁ、宿主の良心が寸でのところで阻止したでもいい、単なる作り手側の事情(商品展開的にキャラを殺せない)だけだったらヤダなぁ。{/netabare}

11話感想{netabare}
予想では「1話より前の時期からフェンリルはエイジにとり憑いてて、魔弾に撃たれたことで離れてそこでカズマと遭遇したってことかな?」と思ってたが違った。
ずっと前からカズマに憑いてたんだって、へーえ。
1話で現れたフェンリルはカズマ自身の欲求が見せた幻だって…えええええ。
カズマの「エイジを殺したのは魔弾なのにそっちを追求しないでフェンリルを必死に追う」という異常行動の説明もされたけど、そもそもそれが異常行動だと感じるのはかなり真面目に見てないと分からない(キャラがおかしいのかシナリオがおかしいのか分からない)ワケで、もうちっと分かり易くしても良かったような?
ってか魔弾についても調べてたって、後から言われてもちょっと…。

でもって肝心の魔弾、作ったのも撃ったのもカガミでした。
これは順当…かな?ってかこれ以上新キャラ出されても厳しいのでホっとした。
けど、やっぱり動機がなぁ。
英雄という重しから開放したかったって、寿命縮めてそんなことしたってエイジ的には悔いが増すだけのような…。
…ハッ。
婦女子向けってことでそれ的に考えると、カガミはエイジの心に自分を刻みたかった?
実は先代ケットシーに嫉妬してたとか?
ってかそれくらい病んでるのなら動機としては充分だけど、だったらなんでそう描かないの?って疑問。
婦女子的に妄想の余地を残したってこと?う~んわからんなぁ…。
あと「魔弾を撃つためのライフルも特注品で、それを特区に持ち込むためにダスクとアルテミスの裏取引を利用した」みたいなのを期待してたんだけど、それは無いのか。
先代フレスヴェルグが噛ませ扱い過ぎな気が…ダスクのトップ(ホクト)といい、出したはいいけど扱い切れてない様な?

公安(政府)の“当初の狙い”はエイジが死ぬことでダスクがヘリオスを倒し、次いでアルテミスと直接対決をおっ始めて治安が悪化することだったらしい。
ん?アルテミス(アズサ)の戦力を割く、じゃないの?「つまりはそういうこと」ってこと?
今までの描写を見る限り戦闘力だけならアルテミス以外のスカードはぶっちゃけ機動隊でもなんとかなりそうで、政府が特区に手を出せずにいるのはアズサを警戒してるからって感が強い。
抽象的な言い回ししないでハッキリ言った方が良い気がするんだがなぁ。

公安(コウガ)がまだなにか企んでるみたいなのでそれに期待か、頼んますよ。{/netabare}

13話までの感想{netabare}
前から指摘してる通り「エイジの死亡、なんでみんな知ってんの?」が不思議だったのだけど、案の定公安が嘘の情報を流したってことでした。
あーあ。
魔弾は作るだけでなく撃つ時にも寿命を犠牲にするらしい。
ってことでエイジ生存でカズマに揺さぶりをかけてフェンリルを抑えてたところにエイジが魔弾を撃ってフェンリルを倒して今後カガミと一緒に呪いを解く方法を探そう、でエンド。
いやさ、エイジの死を誰も疑わなかったの?と。
カズマはもとよりカガミなんて、エイジからスカードの能力を奪って英雄という社会的地位から抹殺しようとしてたワケで、本当の本当に目論見は失敗したのかどうか気にするでしょー。
「死体見せろ、それを見るまで信じない」と散々公安に詰め寄るんじゃないの?
ってか視聴者的にも死体見せてないので死んだという実感が無く、「死んだと思ったでしょ?実は生きてたのでしたー」も全然騙せてない。
ニセの死体を用意して葬式を偽装するシーンくらいはあっても良かったんじゃないかな?

ってかよう、物語的にヤマトって居る意味あった?弟とは結局離れ離れのまま終了だし。
意味が無かったといえばイツキもそうだし、更には前任者との思い出なんて物語を分かりにくくする雑音でしかなかった。
物語に直接関係なくても世界観に深みを増すための描写なら良いのだけど、ほかにもっと優先すべきと感じるシーンがおざなりの状態でそれをやられても…。
一番はなんといってもエイジを英雄と称える特区の住人(民衆)が一切出てこないこと、ティターンもいっつも閑古鳥だし。
いくらセリフで英雄だ英雄だ言われても全くピンと来ない。
そしてこれはかなり個人的なことになってしまいそうだけど…ダスクのトップのホクトがど~にも可哀想に思えてしまって。
まんまと公安に踊らされて、アルテミスに裏工作が利かなくなって、フェンリルの噛ませになって、最後は公安に捕まってエイジと同じ様な扱いをされるのだろう。
なんか脚本家にとって都合の良い駒って感じで、何も悪いことしてない(悪いことしたのかも知れないが、それはアルテミスも同様)のにヒッデーなぁ、と。
続編は無いだろうけど、もしあったらホクトを主役とした復習劇をやって欲しい。{/netabare}

総評{netabare}
大きな矛盾は無いが特段面白い部分も無い

あえて言えば「特区」の設定が大嘘過ぎて受け入れられないかも?
こういう特殊な世界設定でありながらそこに住む住人の暮らしぶりが見えないのはキツい。
普通に現実の世界の延長にして、マフィアの抗争──アルテミス組とダスク組が縄張り争いをしてて、地元素人集団のヘリオスが自警する話──ではいけなかったのかな?
いや、そのつもりだったのかも知れない、が、いかんせん皆がみんなピッカピカの小奇麗な格好で、リアリティというか生活感が無い。
ヘリオスのアジトの喫茶店?軽食屋?そこに食事目的の客って来るのかどうかも疑わしい。

が、これもよくよく考えると矛盾ポイント(ツッコミどころ)ではなくなるのが話しにくい部分でしてw
フェンリルにしろ魔弾にしろ、騒動の火元は少人数しか居ないヘリオスばかりで「ヘリオスって問題しか起こさないな」と思う一方で「ま、素人集団だしね」ってことでは筋が一応通る。
サキシマの御曹司が居てソレ?って思わなくもないけど、エイジを救いたくて頭がおかしくなったってことなら、まぁ…。

特区の住人の暮らしぶりもさることながら「描かないことで視聴者の想像に任せる」部分が多く、目一杯好意的解釈をすれば矛盾は無い(面白いかどうかは別)のだけど、そんな好意的な視聴者ばかりじゃないでしょう。
テキトーに流して見る分には「何をやってるか分からない」だし、肝心のミスリード(騙し)をした後で真実を明かして驚かす展開も、そもそも前提の「騙し」で騙せてない。

・フェンリルの正体は、な、なんと味方であるハズのカズマだったのでした!
・エイジを魔弾で撃ったのは、な、なんと味方であるハズのカガミだったのでした!!
・エイジは死んだと思ったでしょ?な、なんと実は生きてたのでした!!!

この作品のビックリポイントは上記3つだけど、「ああ、味方だったんだ」「ああ、死んだ扱いだったんだ」程度しか受け取らないのが大半じゃないかな。
実際あにこれ外で感想を収集してみたところ「この前敵対してたのになんで親しくなってるの?」とか、逆に「この前親しくしてたのになんで戦ってるの?」とか、状況を把握してないことが多い。
…まぁそりゃそうだよ、細部(主に汚い部分)を隠してるせいで世界観そのものに興味沸きづらいんだもの。
また、分かったところで大して面白くないのも…リアリティ(主に汚い部分)が無いので感情移入できない、どれも「へー、そーなんだ」としか心が動かない。
例えば3番目で言えば、匿ったエイジを死んだと偽るために公安は物凄いトリックを仕掛けたのか?というとそんなモノは無い。
「おお、そんなことをして世間を騙したのか、やるねぇ」と思えることが何も無い、スカしてるだけで誰もカッコ良くない。
個人的に一番感情移入できたのは登場頻度の少ないホクトで、こういう現象(登場の少ないキャラが一番マトモに見える)って…その…クソアニメではよくあることで…。

結論、キレイキレイ過ぎて全然その世界に没頭できない。
「キレイキレイ過ぎ=汚い部分を隠してる」で、その隠してる部分まで想像を働かせば色々と納得(矛盾を感じない)はできるけど、そこまで付き合うのはかなり億劫。
そしてそこまでしたところで面白くはない。

そうそう、作画に関しては、ハンドシェイカー→ウィズ→コレ、で確実にクオリティが落ちてる。
アクションシーンとか頑張ってる様に見せかけてカメラをグルグル回してるだけだったり。
どうしたんだ一体?だだだ大丈夫か?{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

友さえいれば、青春は続く。俺たちは同じ道を駆け抜けていく。そして俺たちは家族になる。

この作品は、フロンティアワークスによるメディアミックス作品だったみたいですね。
ドラマCDやキャラクターソング、声優によるインターネット番組が配信されているそうです。

アニメーション制作がGoHandsさんと知り視聴を決めた作品です。
GoHandsさんといえば、緻密で圧倒的な情報量を持つ作画が印象的な制作会社さんという認識です。
これまで制作されてきた「K」や「ハンドシェイカー」などでその実力は折り紙付き…
視聴を楽しみにしていた作品でした。


東京――『暁特区』。

国から捨てられ、無法地帯となった街を守るのは、
神を封じたタトゥーを宿す者たち ――スカードだった。

様々な困難が『ヘリオス』『アルテミス』『公安特務』に襲いかかり、
ぶつかり合いながら乗り越えていく。

いつしか彼らを繋ぐ絆は憎しみや怒りではなく信頼へと形を変えていく。

「プレイタの傷」は彼らが背中を預け合える
仲間になるまでの物語である。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走後に公式サイトを見て知りましたが、このアニメは先に展開されたドラマCDのその後を描いた作品なんだそうです。
私はドラマCDは未視聴なので、どの様な物語が展開されていたかは分かりませんが、この作品の視聴を進める上で障害になるという感じはありませんでした。

この作品の作画も見惚れるほど綺麗でした。
これがGoHandsさんの真骨頂…
放送日までに完全納品する方針のため、すべて社内で制作する「in house」体制で制作期間も長めに確保していたり、余計な宣伝をせず創ったフィルムで勝負したいという理由で、ホームページやツイッターアカウントを持たないなどといった社風がもたらす成果なんだと思います。

だから、「東京BABYLON 2021」の件は個人的にショックでした。
CLAMPさんの漫画とGoHandsさんの作画は絶対愛称抜群だと思っていたのに…
これだけ様々な情報が蔓延しているのだから、意識していなくても似てしまうことは実際あると思うのですが、そこまで含めてしっかり管理しなければならないのでしょう。
アニメーション制作の難しさを改めて思い知った気がしました。

GoHandsさんのキャラデザも綺麗…
キャラデザの特徴としては、全般的に容姿が若いということでしょうか。
オジサンキャラも登場するのですが、どう見てもオジサンには見えませんでしたから…
まぁ、これはこの作品に始まった話じゃありませんけどね。
結果的に綺麗だから良いんです!

完走後にwikiを見てビックリしたこと…
本作の紅一点は、くぎゅ演じる由岐アズサというリーダー格の女性だったのですが、25歳という年齢に全く見えない容姿にも驚きでしたが、身長が170㎝もあったことの方がビックリでした。
物語の中ではとてもそんな大きさに見えなかったんですけど…
アズサのボディーガードらの伸長が大きかったからそう感じたのかもしれませんが…

オープニングテーマは、「プレイタの傷」
エンディングテーマは、「BUSTLING SHOW」
どちらも登場人物8名で歌っています。

1クール全13話の物語でした。
ラストの円満な纏め方は良かったのではないでしょうか。
もう少し華の多い方が個人的には嬉しかったですが、総じて楽しませて貰いました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 6

62.1 12 2021年度の東京アニメランキング12位
スケートリーディング☆スターズ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (59)
172人が棚に入れました
「君は一生僕には勝てない。」ライバル・篠崎怜鳳からのその一言に、フィギュアスケートを辞めた前島絢晴。数年後、高校生となった前島は持ち前の運動神経をいかし、様々な部活の助っ人をしながら、何かに打ち込むことのない日々を過ごしていた。ある日、前島はライバルだった篠崎がシングルからスケートリーディングへ転向するという記者会見を目にする。そんな前島の前に流石井隼人と名乗る少年が現れる。彼は前島が以前シングルで活躍していたことも知っている様子で、「俺には、お前が必要だ」とフィギュア団体競技・スケートリーディングの世界へ誘うのだった。

声優・キャラクター
内田雄馬、古川慎、佐藤元、梅原裕一郎、土田玲央、千葉翔也、日野聡、前野智昭、花江夏樹、神谷浩史、竹田海渡、小野友樹、斉藤壮馬、野島裕史、野島健児

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

面白いところもあるけど、スポーツを甘くみすぎている

【紹介】
スケートリーディングっていうフィギュアスケートとシンクロナイズドスイミングを合わせたようなオリジナル競技をやる高校生の話。
女子向けな作りしていますが、男性でも楽しめる作品だと思います。

【キャラクター】
オネエみたいな子もいますね。化粧水とかつけてました。
結構男でも化粧水つける人いるみたいですが、高校生からそこまでするのは相当意識高いね。
自己中な主人公が鬱陶しいからかすみがちだけど、なんかみんな少しずつ変なところありますね。
真剣に向き合ってるキャラと遊び感覚なキャラと何考えてるのかよくわからないキャラなど、キャラによって温度差がありすぎて、集団競技なのにバラバラなので、作品のコンセプトがあやふやになりがち。
遊び半分ならそれはそれでいいけど、気持ちがバラバラなのは問題だと思う。
主人公含めて何人かは集団競技やめて普通のフィギュアスケートに戻ったほうがいいでしょう

【シナリオ】
シナリオは王道な感じで面白いと思うけど、展開が色々と不自然だし
行き当たりばったりなことばかり。
あれでうまくいくのは奇跡じゃなくて、魔法。
あとは、努力とか根性よりも、感情がシナリオの核になっていて、スポーツアニメとしては異質な作品だと思いました。
この辺りも女性向けかなって思うところがありますね。

練習量も理論も足らずただ才能に頼り切りなだけで、仲間との連携もエゴとエゴのぶつかりあいでバラバラなのにあんなにうまくいくわけがないです。
スポーツを甘く見すぎなところはあまりいい感じしなかった。

【総評】
キャラクターがいちいち鼻につくことが多かったけど、スポーツアニメとしての要点は抑えていました。
キャラクターに好感が持てれば普通に楽しめるアニメだと思いますが、キャラクターに好感が持てなかったのでこれくらいの評価になります。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 12
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

2.5次元俳優が苦労しそうだな(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
スケートリーディングという、フィギュアスケートと新体操を足したような架空の競技を題材にしています。

イケメンパラダイスで女の子なんていない世界。基本的に女子向けですが、BLというより、友情やスポ根要素が強いので、男でも観られると思います。

「ただの女子向けイケメンパラダイス」と一刀両断できない魅力があり、何気にストーリーがしっかりしていたので、私的には期待値が低かったこともあり、そこそこの掘り出し物でした。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
第一印象として、

「2.5次元で稼ぎそう」だけど、「2.5次元で再現するの、役者が大変すぎる」ですかね(笑)

チアリーディングとかバレーボールならまだしも、フィギアスケートは初心者にはハードル高過ぎ(苦笑) まあ多分、バレエのような感じで表現するんでしょうね。

って、観に行くわけでもなしに、勝手に心配してしまいました(笑)

次に思ったのは、「あんな回転力落ちる無駄な装飾まみれの衣装で、よく滑れるな」ですね(笑) 剣とか、下手すりゃ腹に刺さってリンクが赤く染まるんじゃないかと(苦笑)

んで、「つーか、谷口悟朗監督、何作ってるの?(苦笑)」ですかね。「プラネテス」「コードギアス」を最盛期に、最近、苦戦が続いている同氏。本作に関しては、らしくない作風ながら、ストーリー的には結構楽しめたのは、流石に力があるなと。

さて、アニメですが、まあ、可もなく不可もなくな部活モノ。もう少しフィギュアを魅せてくれるかとは思いましたが、ポンポン4回転跳ぶし、クアドアクセル(4回転半)までこなすのに、努力や技術の描写は少ない。多分これ、別にどんなスポーツでも同じアニメ作れますね。例えば、スケボーでの団体戦とか。

個人的には、スポーツアニメはマニアックな技術をしっかり魅せてくれる作風が好きなので、スケートリーディングならではの、リアルでマニアックな難しさを、もっと見たかったです。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3


2話目 ☆3


3話目 ☆3


4話目 ☆3


5話目 ☆4
こういう、トモみたいなキャラは、好きだな~。

6話目 ☆3
あんたけユニゾン言ってたのに、ほとんど演技を見せない、中帝大(苦笑) 

7話目 ☆4
何気にシナリオ良いんだよな。そこで折れないか。

8話目 ☆


9話目 ☆3
ただの素人から、ここまで来られるって、天才か? 衣装の中に花火(笑) 

10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆3
試合に負けて、勝負に勝った的な? 天才同士の会話。なんだ、試合にも勝ったの? それは負けでも良かったと思う。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 12

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

オリジナルのフィギュアスケート団体競技"スケートリーディング"にかける高校生たちの物語――。

この作品は、オリジナルアニメだったみたいですね。
その上、スケートリーディング自体も架空のスポーツだったなんて…
完走してwikiをチラ見するまで、実在する競技だとばかり思っていましたよ。


谷口悟朗(総監督)×枢やな(キャラクターデザイン原案)×J.C.STAFF(アニメーション制作)が贈るオリジナルアニメ

「君は一生僕には勝てない。」

ライバル・篠崎怜鳳からのその一言に、フィギュアスケートを辞めた前島絢晴。

数年後、高校生となった前島は持ち前の運動神経をいかし、
様々な部活の助っ人をしながら、何かに打ち込むことのない日々を過ごしていた。

ある日、前島はライバルだった篠崎がシングルからスケートリーディングへ転向するという記者会見を目にする。
そんな前島の前に流石井隼人と名乗る少年が現れる。
彼は前島が以前シングルで活躍していたことも知っている様子で、
「俺には、お前が必要だ」とフィギュア団体競技・スケートリーディングの世界へ誘うのだった。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
スケートリーディングがどの様な競技なのか、公式サイトで紹介されていました。


架空のフィギュアスケート団体競技。
1チーム5人が一斉に滑り、技術点(ユニゾン性など)と
芸術点(構成、エンターテイメント性など)の合計で勝敗を競う。
3つのポジションがあり、各ポジションにつき必ず1人はいなければならない。

①リード:連続ジャンプ技の多いポイントゲッター
②ウイング:ツイストリフトなどで空中を飛ぶ役割を主に担当
③ガード:リフトやステップなどの演技面を支える

採点は、カメラを使用した自動計測システムと9名の審査員によって行われる。


元々視聴する予定ではありませんでしたが、気が付いたら完走していました。
これもスケートリーディングという競技そのものが魅力的だったからにほかなりません。

実在しても決しておかしくない競技だと思いますが、多人数で交錯するジャンプなど、きっと危険が伴うのでしょう。
見ている分には綺麗なんですけどね…
それに5人で滑るので迫力も人数分増している感じです。

唯一残念だったのは、華が無かったこと…でしょうか。
それっぽい人がいなかった訳ではありませんが、あくまでも「それっぽい」範疇でしかありませんでしたので。
女性向けの作品だったんでしょうか…?
スケートリーディングという競技自体は男性目線でも十分楽しめたので、この競技の女性版があっても少しも不思議じゃないと思うんですけどね。
寧ろ、もっと華やかになるのではないでしょうか。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、佐久間貴生さんの「Chase the core」
エンディングテーマは、仲村宗悟さんの「JUMP」

1クール全12話の物語でした。
架空の競技ということでしたが見ていてアツくなれる作品だったと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 7

65.3 13 2021年度の東京アニメランキング13位
神在月のこども(アニメ映画)

2021年10月16日
★★★★☆ 3.3 (19)
92人が棚に入れました
少女の名は、カンナ。母を亡くし、大好きだった"走ること"と向き合えなくなったこども。そんな少女が、在る月、絶望の淵に母の形見に触れたことで、歯車が廻りはじめる。現れたのは神の使いの、うさぎ。出雲までの旅にカンナを誘う。少女は問う「本当に、お母さんに会えるの?」白兎は答える「ご縁が、あれば。」行く手を阻むのは、鬼の子孫、夜叉。行く先で出あうのは、大小様々な八百万の神々。神無月と書き、全国から神々が姿を消す月を神在月と呼び、神々を迎えてまつる神話の地。島根・出雲、この島国の根と読む場所へ、自分を信じて駆ける少女のものがたり。

声優・キャラクター
蒔田彩珠、坂本真綾、入野自由

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

神無月でも神在月でもどっちでもいい

 幸せだったころの回想から、走ることに現在は違和感ある主人公カンナが、夜叉、シロに出会って、韋駄天としての役目をすることになったです。亡くなった母親を求めて旅の途中迷い、そそのかされながらも自分を見つめ、本来の自分を取り戻していくお話だったです。
 東京から出雲へと神社を訪れるので、神がかりな話が盛り込まれているです。出雲の神様に渡す供物をゲットしていくわけです。

 カンナの内面、母との日々、亡くなったことが自分に非があるのかと思い込む苦悩といろいろです。カンナの声優さんが、私にとても子供の声のように聞こえなかった点が残念なところです。

 目的は、達成されなければ話にならないけど、なんか平凡なような気がしないでもなかったです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 4
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