2021年度の少年時代おすすめアニメランキング 1

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2021年度の少年時代成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月11日の時点で一番の2021年度の少年時代おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

62.4 1 2021年度の少年時代アニメランキング1位
セスタス -The Roman Fighter-(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (63)
177人が棚に入れました
1997年に「ヤングアニマル」(白泉社)にて連載を開始し23年経つ現在も物語が続き、国内に限らずイタリアを始め世界的に熱烈な支持を獲得してきたロングセラー作品、技来静也さんの「拳闘暗黒伝/拳奴死闘伝セスタス」が、「セスタス -The Roman Fighter-」として待望のアニメ化、4月よりフジテレビ「+Ultra」ほかにて放送開始となる。

声優・キャラクター
峯田大夢、小山力也、小野賢章、東地宏樹、上村祐翔、井上喜久子、遠藤綾、竹内良太、小林沙苗、大塚明夫

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いきなりエムデン!(← 第1話冒頭にいきなり出てきてビックリしました)

== [下記は第4話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第4話まで視聴終了した時点でこのレビューを書いています。「アニメ化」の報に舞い上がってあにこれ運営さんに作品登録をせっついたりしていたわりには遅いレビュー開始になってしまい、申し訳ない気持ちです。

本作は古代ローマ時代、世界史などで「暴君」として知られるネロ帝時代の拳奴(拳闘士奴隷)のお話です。テーマ的に当たり前ですが格闘技や流血が好きではない人には、まったくもってお勧めできないアニメです。

原作では主人公のセスタス以外にも、ローマ皇帝ネロ、ネロの私兵で護衛任務を主とした「徒手格闘兵団衛帝隊(以下、衛帝隊)」に所属しセスタスと同年代のルスカにはけっこうストーリーの尺を割いて描いていますが、アニメでは話数の関係もあるのかスッパリと「セスタスの話」と割り切った感じになっています。

拳闘士ということで(ボクシングを中心とした)徒手格闘関連や、格闘とは直接関係ない古代ローマ文化に関する蘊蓄も多く描かれている原作漫画ですが、その辺りにもあまり尺を使わず人物関係や作中で発生するイベント中心でストーリーを進めています。

ということで格闘好きや世界史好きにお勧めの原作漫画なのですが、それを期待してアニメを観ると「物足りない」という感想を持ちそうですし、ほぼ格闘要素しか残らなくなってしまうので広くお勧めできる感じではなくなります。


原作がヤングアニマルに掲載されていた当時には好きな漫画として読んではいたのですが、単行本は買っていませんでしたしヤングアニマルに掲載されなくなってしまってからは原作漫画から遠ざかっていました。
(余談ですがセスタスや『ベルセルク』や『3月のライオン』がこぞって連載されていた当時のヤングアニマルはとても輝いていたと思います。)

今回のアニメ化を機会に電子書籍で原作(『拳闘暗黒伝セスタス』15巻+『拳隷死闘伝セスタス』10巻)を揃えて、最近再読していてこのレビューを書いている時点ではまだ未読部分には達していません。

アニメはまだ原作を読んでいた頃のエピソードで、未読部分には達していないようです。もしかしたらこのまま未読部分には達せずに終わるかも…。

アニメ化にあたってはセスタスと因縁の試合をするエムデンを早く見せたかったのと、練習や試合のシーンを中心に格闘アニメとして盛り上げたいという意図が感じられますね。まあ、1クールしかないテレビアニメ作品としては、これはこれで妥当な判断かもしれません。

ということでストーリーの評点: 3.5 は原作未読者には違った評価になる可能性がありますね。

ちなみに第1話冒頭の「いきなりエムデン」ですが、これはコミックスで確認したところ11話冒頭部分に相当します。そこからOPの後の本編で第1巻のエピソードに戻る感じですが、原作2巻の途中から10巻くらいまでのエピソードはかなりのダイジェスト感ですっとばされています。

ただ、すっとばされたエピソードはルスカやネロの掘り下げに相当するものが多く、また採用されたエピソード自体は特に改変はされていない感じなのでアニメがもし楽しめたのなら、原作も楽しめるんじゃないかとは思います。

もっとも、冊数がそれなりに多いので未読者はこれから原作に手を出す人は少なそうだなあ…。
== [第4話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.6.25追記:
最終話まで視聴終了しました。取りあえず「1クールでアニメ化するにはかなり無理があった気がするけど、原作紹介の販促アニメと考えると悪くはなかった」といったところでしょうか。

YouTubeの感想動画でも「原作未読だったけど読んでみようかな?」みたいな声もあったようですし。

ただ、3DCGでのアニメーションとしての動きは、ちょっとぎこちなかったかなあ…?

原作コミック単行本で16巻だか17巻だかのストーリーが、エピソードを色々とカットするにしても1クールに詰め込まれるのは無理があるに決まっています。

ただ、原作ではキャラが深掘りされたルスカとネロ関連の描写をバッサリと諦めたことで、アニメ作品としては「拳奴セスタスの成長物語」として分かりやすく整理されていて良かったです。

また、個人的には原作を読み直す良い機会になりました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

自由は、苦しい。

この作品の原作は未読です。


これは、圧政ローマの世に生きる、
過酷な運命にもがき、闘い続ける優しき少年の物語―。

奴隷拳闘士の養成所で初めての試合に挑むセスタス。

相手が親友であることに戸惑いつつも勝利するが、相手はその場で殺されてしまう。
敗れし者に明日はない、と師ザファル。

「勝つたびに相手が死ぬんじゃ、まるで人殺しじゃないか!」
哀しみも怒りも全て両拳に握りしめ、生き抜くセスタスの前に、次々に立ちはだかる強敵、

そしてローマ帝国第5代皇帝ネロの影。
勝つより他に自由になる道がないセスタスは、明日を掴み取れるのか?!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

サブタイトルから闘いを描いた作品であると予想はできたものの、ローマ時代の選手として戦う奴隷(拳奴)を描いた作品であるとは思いもよりませんでした。

己の武器は拳一つ…
求めるのは自由…だけど手の甲に押された烙印が彼らを拳奴に縛り付けていました。

主人公であるセスタスは、拳奴としては決して恵まれた体格ではありませんでしたが、天性のスピードと類まれなる視覚、そして師匠から受け継いだテクニックを駆使して、難敵に立ち向かっていきます。
彼は難敵に立ち向かうための精神力も兼ね備えていたから…

ですが、全ての拳奴がセスタスの様に自分の弱点を補える技術を持っていた訳ではありません。
物語の中ではあまり触れられませんでしたが、むしろセスタス側の人間の方が圧倒的に少ないことでしょう。
試合は負けたら終わりで次は無いという常に崖っぷちに拳奴は立たされています。

だから自分の身体と拳を鍛え続けるのですが、それだって人それぞれです。
頑張った分だけ自分の血肉になる訳じゃありませんので…

勿論、物語の主人公ですし体格も小柄なセスタスを応援していましたが、同時にセスタスの同僚の今後に不安を覚えたのも事実です。
ここまで生き残ってきた強者ではあるものの、自分の事よりセスタスの応援に精を出していましたから…
決して悪い事だとは思いませんし、仲間だったら応援したくなるのも分かります。
でも、明日の闘技場に立っているのは自分かもしれない…
そういう緊迫感はもう少し欲しかったように思いました。

それと…物語はこれでお終いでしょうか?
原作の連載は未だ続いているようですが、あまりにも中途半端な場面で終わった感じがします。
ストックの都合なのか、尺の都合なのかは分かりませんが、続編が制作されなかったら単なる販促作品で終わってしまう気がしてなりません。
それだけは避けてほしいんだけどな…

オープニングテーマは、Dragon Ashさんによる「エンデヴァー」
エンディングテーマは、門脇更紗さんによる「きれいだ」

1クール全11話の物語でした。
モーションキャプチャーが使われていたので、キャラの動きはリアルで見応えも十分でした。
現代の拳闘との違いなども懇切丁寧に解説してくれていたので分かりやすかったですし、入り込みやすかったと思います。
だからこそ、ここで終わってしまうのは勿体ないと思ったんですけれどね…

投稿 : 2024/05/11
♥ : 10

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

闘うシーンの動きは良いのですが

ローマ時代の奴隷が命をかけて戦う、拳奴(けんど)と呼ばれる戦士たちの物語。
主人公セスタスは師匠の教えと天性のセンスによって強い力を身に着ける。
当時のローマの街並み、技術レベル等はしっかり検証されているようで、歴史的な知識も学べる。
とはいえ、このアニメは全編3Dであり、どちらかというと拳奴たちの闘いシーンが圧倒的に多い。
というか、試合になると突然時間の進みが遅くなるんだよね。
この時代に奴隷として生まれ、夢も希望もない人生のはずなのに、どうやってこの過酷な運命に打ち勝つのか・・がこの物語のメインであると思うのだが。
そんなことはあまり描かれず、試合のシーンばかりで、いかにして相手に勝つかが延々と表現される。
もうちょっとテンポよく進まないかなあ。最初は期待していたが、途中の間延びが惜しい。
結局今回は全国大会に出場が決定し、各地の猛者が一同に会して、さあ、これから・・というところで終わり。続編があるのかなあ・・。
OP曲はDragonAshで一聞の価値あり。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 7
ページの先頭へ