孤島でトリックなおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの孤島でトリックな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月13日の時点で一番の孤島でトリックなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.1 1 孤島でトリックなアニメランキング1位
すべてがFになる THE PERFECT INSIDER(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (803)
3509人が棚に入れました
森博嗣の『S&Mシリーズ』が原作。

映像化するのは、「エルフェンリート」の神戸守監督とA-1 Picturesのタッグ!


理系の女子大生の西之園萌絵と工学部建築学科准教授の犀川創平が難事件に挑むサイエンスミステリーとなる。

声優・キャラクター
加瀬康之、種﨑敦美、木戸衣吹
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

感覚の病的な鋭さ

森博嗣メフィスト賞受賞の本格ミステリー。
多くの続編を生んだ傑作シリーズの始まり。

混乱を覚えます。
すべての言葉が意味をなさないのではと。
{netabare}事件を丁寧に描いてくれていますが、
事件の全貌が見えてくると同時に、
犯人の動機がとても繊細で、
観念的な方向へ進むからです。
そして告白しなければいけません。
その動機をどこか「理解できる」のです。{/netabare}
極めて理性的で合理的な方、
真反対に精神薄弱の方にはお勧め出来ません。

ここでは劇中で交わされた、
印象的なある独白をピックアップして、
皆さんの判断を仰ぎたいと思います。
物語の根幹に通じる独白ですので、
少しでも興味のある方は開かないで下さい。

{netabare}子供の頃は誰でも1つの人格ではなかったはずだ。
常に矛盾し今よりもっと多様な考え方をしていた。
それが成長するにつれて矛盾を統合し、
1つの人格になろうとする。
大人になるとは1つの精神、肉体に縛られることだ。
ただ解き放たれたい、その為の儀式である。{/netabare}

問いかけに立ち止まるのが人間だと思う。
束縛と寄り添って歩むのが人生だと思う。

もしどこかで出会えたら、
聞いてみたいことがたくさんあるな。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 77

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ノイタミナミステリー(o・д・)

愛知県のとある離島で起こる数奇な殺人事件。
巻き込まれた大学助教授とその教え子である
女子大生が謎を解き明かすミステリー作品。
全11話。
原作:森博嗣による推理小説(未読)


ノイタミナ枠、A-1 Pictures制作という事で
丁寧に作られたミステリー作品を期待して視聴。
結果から言うと充分合格点を付けられる出来と
個人的には評価させて頂きました!

事件のストーリーやあらすじは割愛。
本編で楽しんで頂ければと思います。

1つの事件をプロローグからエピローグまで
じっくりと描いて行く展開は個人的に◎です。
本格的なミステリーとあってストーリー、登場人物に
誇張した派手さが見られない点も良かったと思います。
裏を返せば地味展開が続く、地味キャラという事ですが
まぁ、その辺りは人それぞれの好みって事で…(´∀`;)

OP、EDを含めた作画とキャラクター、声優陣や
音楽とどれも作品の世界観に合ったものでした。
アニメという映像を観ているにも関わらず
まるで小説を読んでいる感覚になっちゃいました。


ここ最近、ミステリーものを観ていなかったので
ちと褒め過ぎ・高評価過ぎかも知れませんw
サイコパスなどの方がやはり面白かったような…
そんでもラストまで楽しめるミステリー作品だと
思います(・ω・)ノ

原作は賞を受賞したり、ドラマ化もされている
作品なのでミステリーファンなら抑えておいて
損のない1本だと思います。



《キャスト》

犀川 創平(CV.加瀬康之)
西之園 萌絵(CV.種崎敦美)
真賀田 四季(CV.木戸衣吹)
山根 幸宏(CV.鈴木達央)
弓永 富彦(CV.佐々木敏)
水谷 主税(CV.伊藤健太郎)
島田 文子(CV.日笠陽子)
新藤 清二(CV.咲野俊介)
新藤 裕見子(CV.小林さやか)



《主題歌》

OP
『talking』/-KANA-BOON
ED
『ナナヒツジ』/シナリオアート

投稿 : 2024/05/11
♥ : 57
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

簡単そうで難解なパズルを埋めるような

原作未読 全11話

大学助教授の犀川創平(さいかわ そうへい)と犀川の恩師の娘で同じ大学の学生である西之園萌絵(にしのその もえ)は、ある事情で完全密室殺人事件のトリックと事件の真相に迫るお話です。

色々と難しい用語が飛び交いますので、難解なお話になっていますね。

私はなんとなくわかるお話でした。{netabare}(まさかの16進数w){/netabare}

劇的な展開やアクションシーンもなく、お話は最初はゆっくり進行して会話が中心なため、途中で退屈な感じがするかもしれません。

また、最後までみると謎は分かりましたが、現実と幻想が入り混じっていますのでどうなっているのか分からない部分がありましたね。{netabare}(最終話の最後の部分、親子の会話の部分とか、結局、真賀田四季はどこに行ったんでしょうね){/netabare}

独特な作品なので好き嫌いが分かれると思います。推理ものが好きな方には見てもいいかもしれませんね。

OP・EDは歌っている方が違いますが、CD1枚になっていてお財布に優しくなっています。OPのイントロ部分が好きですね。

最後に、犀川の着ているTシャツが妙に気になっていましたw{netabare}(妹さんのセンスや趣味だとしたら何とも言えませんねw){/netabare}あとタバコのシーンも多くて(犀川がヘビースモーカーなので)私は気にならなかったのですが、気になる方は気をつけてくださいね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 35

76.9 2 孤島でトリックなアニメランキング2位
無能なナナ(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (541)
1715人が棚に入れました
「わたし、人の心が読めます!でも、ちょっと空気は読めません!よろしくお願いします!」孤島にある奇妙な学園。生徒、中島ナナオの前にあらわれたのは、転校生の柊ナナ。ここは、さまざまな能力を持つ少年少女が集う施設。炎や氷をあやつる者。自在に宙を飛べる者。空気を刃にして攻撃できる者――。生徒たちは、「人類の敵」と呼ばれる怪物と戦うために訓練を受けているのだ。だが、島にはいくつもの秘密が隠され、おそるべき罠が牙をむく。続発する怪事件。学園にひそむ殺人鬼。一人、また一人と姿を消してゆく同級生。予想を裏切る展開。知力、能力の限りを尽くした頭脳戦。そして友情。熱いドラマにいろどられた、「人類の敵」との死闘が、いま、始まる!

声優・キャラクター
大久保瑠美、下野紘、中村悠一、中原麻衣、増田俊樹、中島卓也、井上雄貴、大塚剛央、山谷祥生、手塚ヒロミチ、堤雪菜、小坂井祐莉絵、田丸篤志、富田美憂、二ノ宮愛子、大野智敬、鎌倉有那、髙坂篤志、遊佐浩二
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

天使のようなミチルにより氷のようなナナの心が融けてゆく物語

超能力者が集められた孤島にて、物語前半は無能力者のナナが超能力者を一人ずつ暗殺していく物語でした。
正直、ナナの心には暖かさのかけらもありません。だから途中で見るのをやめようと何度も思いました。

でも、天使のようなミチルちゃんにより、氷のようなナナの心が少しずつ融けてゆくのです。そこが感動します。


ナナはある機関に雇われた暗殺者。
ナナは超能力者に家族全員を殺されたため、超能力者を恨んでいます。

ミチルは誰の言葉でも信じる少女。決して相手を疑いません。
そして相手のためならば自分の身を犠牲にしてでも守り抜こうとします。

ナナが機関から受け取っている超能力者ごとの推定殺害人数を記載した情報。それがデタラメです。
例えば他人の傷を癒す能力を持つミチルの推定殺害人数が15万人以上と書いてあります。
ナナの頭脳であれば、それが実現不可能な人数だとすぐにわかるのですが、
家族を殺されたナナにとって、超能力者は全て殺人鬼にしか見えません。
正常な判断ができなくなっているのです。ナナは、無能なナナとして機関から利用されていたのです。


でも、ミチルの献身的な愛によりナナの心に人間らしさが少しずつ戻ってくる。
{netabare}
高熱で意識不明のミチルをナナが助ける際、助ける理由を言い訳のように述べて助けます。
きっとナナは、本心では今すぐにでもミチルを助けたかったのでしょう。
でも、超能力者を暗殺するナナには助ける理由は無いのです。

ミチルの熱が下がったとき、思わず「よかった」とナナはつぶやきます。
その言葉にナナ自身が驚きます。
なぜ「よかった」とつぶやいたのか…、ナナは考えます。
{/netabare}
そして…

最終回は大いに感動しました。ぜひ見てください。


私たちは誰でも間違いを犯します。
そのときに、間違いを気づかせてくれる友達がいたならば、とても幸せなことだと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 67

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

おもろいやんけ!こんなんちょっと泣くやんけ!

<2020/10/4 初投稿>
見始めなので評価はデフォルトの3.0です。
そしていつも通りに原作未読です。


かなり面白いかも。
今期「百万の命〜」に続いての大穴かも。
ノーマークだったので危うく見逃すところでした。

それにしても作品紹介のサムネ、酷いですね。
いつもならこれで切ってるところでした。
酷い詐欺だw
いや、これもバズるための作戦か?

内容ですが第一話はネタバレ要素多く、あまり書けないので、Wikiからあらすじ引用します。

(以下、Wikipediaより)
能力者と呼ばれる特殊な能力を持った少年少女たちがいた。
彼らは"人類の敵"と呼ばれる怪物と戦うため、孤島の学園に集められ、日夜訓練を行っていた。
中島ナナオもその1人であったが、能力を誰にも見せない彼は無能と呼ばれクラスの中で嘲笑の対象となっていた。
ある日、2人の転入生がナナオの前に現れる。


・・・無能で超能力と言ってもジャンプで大人気のあの超能力学園バトル作品とはかなり違うと思います。
無個性じゃなく無能なのでw

レビューのタイトル「第一話で掴みは完璧」はこの通りで気になる方は是非ご覧ください。

それにしてもそもそもバトルものなのか、これ?

第一話終了後にATXで放送されたSP番組(主要キャラの声優によるトーク)を見る限り、今後もいろいろとトリッキーなようで。

「大穴が二つあればどちらかは大当たりなんじゃないか?」
という意味も含めて期待したい作品です。

<2021/1/1 追記>
最終話まで見て。

途中は「軽い推理サスペンスものなんかな?」
とか思ってたけどちゃんとしてますね。
とても良い作品。

作画が良くないととにかくダメ、という方にはお勧めできませんが。
そうでなければ万人にお勧めできるかも。

「安西先生・・・続きが見たいです。」(CV置鮎龍太郎)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 57
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ナナとミチル

アニメーション制作:ブリッジ
監督:石平信司、シリーズ構成:志茂文彦、
キャラクターデザイン:佐野聡彦、音楽:高梨康治、
原作:るーすぼーい、古屋庵

原作はスクウェア・エニックス発行の月刊『少年ガンガン』。
この雑誌は、ゲームとのリンクを目的に発刊され、
ほかの少年誌に比べると読者層の年齢は低めの印象。
かつては『鋼の錬金術師』連載で大注目されたが、
そのほかは、『ソウルイーター』、『ばらかもん』、
『ギルティクラウン』などが知られているくらいで、
最近は発行部数も2万部まで落ち込んでいるという。

ゲームを楽しむ層がターゲットのため
作品は、どちらかというと設定に重きを置いた
ストーリーになっている気がする。
私の知る限りで作風が近いのは、
少年チャンピオン原作漫画の
『弱虫ペダル』や『魔法少女サイト』。
それは作画レベルの低さという部分もあるが、
勢いで進めていく力技頼みの物語という面で、
特に近しいものを感じさせた。

とはいえ、ある意味、物語の構成は上手い。
1話目から読者や視聴者にインパクトを与え続け、
途中から主人公の心の声を聞かせることで、
能力者に対抗する展開を見せてくれる。
粗の多さは気になるところだが、
物語の面白さでそれを打ち消すだけの勢いはある。
{netabare}犯人の柊ナナと探偵役の小野寺キョウヤとの攻防で見せる{/netabare}
序盤は、とても退屈で視聴断念しそうだったが、
中盤から登場する犬飼ミチルによって、
大きく物語が転換する。
最初は、ただの頭の足りない子供に見えるミチルだが、
いつもナナを愚直に庇い続けることで、
次第にナナの心を開かせていく。
やがて、常に善人であり続けるミチルの体験を
ナナが聞いてしまうことで、自分のやっていることが
本当に正しいことなのか、迷いを生じさせることになる。
後半は、ナナの心の葛藤が表現されていき、
最後に、それを結実させる構成は面白かった。

色々な部分で読者(視聴者)の裏をかく展開は
成功しているといっていいと思う。
それとともにキャラクターの過去や心情を
上手く描いていく。

個々の超能力のご都合主義感や
バランス感覚についていけない面はある。
序盤のナナの読心術や人心掌握にも
ほとんど説得力がないため、
物語に入っていけない大きなマイナスポイントがある。
しかし、追われる展開になってから、
ナナの過去が明らかになるにつれ、
それまでのストーリーが物語に活かされてくる。
ナナとミチルのキャラにポイントを絞って
視聴すると、十分に楽しむことができる。

孤島の学園、能力者、人類の敵、推定殺害人数、委員会。
無能ではあるが有能なナナ。
今後、彼女が目指す場所。
自分の行動を顧みて、どのような決心に至るのかを
2期制作を実現させてじっくりと描いてくれることに期待したい。
(2020年12月29日初投稿)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 54

66.2 3 孤島でトリックなアニメランキング3位
戯言シリーズ クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い(OVA)

2016年9月18日
★★★★☆ 3.9 (38)
199人が棚に入れました
日本海に浮かぶ孤島、鴉の濡れ羽島。そこに建つ屋敷には、島の主の赤神イリアによってあらゆる分野の天才たちが客として招かれていた。だがある朝、屋敷の中で、首斬り死体が発見される。そして事件は、それだけでは終わらなかった。

声優・キャラクター
梶裕貴、悠木碧、嶋村侑、川澄綾子、浜田賢二、遠藤綾、池澤春菜、伊瀬茉莉也、桑島法子、桑谷夏子、後藤邑子、甲斐田裕子

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

クビキリサイクル

過去に視聴済み。

このアニメを見てから戯言シリーズの原作を読破しました。
(人間シリーズ、最強シリーズも読破)
だから、見ている時は事件のトリックや犯人が
わからなかったので、けっこうワクワクでした。

是非このシリーズの続きもアニメ化してほしいです。
個性的なキャラが多く面白いので。

いーちゃんの梶裕貴さん、
玖渚友の悠木碧さんはキャラに合っていて最高です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 7
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「戯言遣い」の「ぼく」が魅せる「西尾節」の真骨頂

【レビューNo.51】(初回登録:2023/4/19)
小説原作のOVAで2016-2017年作品。全8話(最終話のみ45分)
「物語シリーズ」を観て「西尾維新」の作品を読みたいと思ったが、今更「物語シリーズ」
を読む気にもなれなかったので、本作品の原作を選択。読み終えて
「これアニメ化されてたらいいなあ」
って思ってたら、既にアニメ化されてたんだなあ~これが(笑)
ちなみに本作が「西尾維新」のデビュー作らしく、後続の作品と合わせ「戯言シリーズ」と
呼ばれてるようです。

(ストーリー)
大学生である「ぼく」は、友人「玖渚友」の付き添いとして、日本海に浮かぶ孤島「鴉の濡
れ羽島」を訪れる。そこには、画家・料理人・占い師といった各界の天才やその関係者が招
かれていた。
やがて1件目の密室殺人が起こる。事態を収拾しようと「ぼく」は1つ提案をするも、2人目の
被害者を出してしまう。犯人を探すため「ぼく」は本格的に動き出す。

(評 価)
・「西尾維新」×「シャフト」の安定のクオリティだが・・・
 ・西尾維新といえば「言葉遊びの暴力」ともいうべき、独特の言い回し・無駄に(笑)湾曲さ
  れた表現で、含蓄に富んでいるようでそうでもないような口上をひたすら展開いくという
  スタイルですが、本作も例に漏れずで、冒頭3分程ですが「イントロダクション」ともいう
  べき部分で早くも「西尾節」がさく裂します。
 ・またキャラクター紹介も兼ねて序盤は「ぼく」と(玖渚友を除く)「4人の天才たち」と会話
  を交わすことになりますが、彼女たちがまた個性的で個々の価値観や天才の定義について等
  「西尾節」が始まります。
  これらの冗長的な会話劇を、シャフトお得意の「あの演出」で魅せるという・・・
 ・ただ難しいのは「化物語」では「怪異」がテーマであったため、この魅せ方がドンピシャだ
  ったこと、また「怪異の解説」という必要情報でなので「西尾節」にも意義があったのだが、
   「それってあなたの感想ですよね」 byひろ〇き
  ってことで、本作の「西尾節」は、ある意味世界観の演出以外あまり重要な意義があるわけ
  じゃないんだよな。だからその点で評価は分かれると思います。シャフトの演出が「化物語」
  より劣ると評されるのもその辺りが原因でしょうね。
  個人的には「西尾維新」の世界は嫌いじゃないし、
  「『西尾節』をシャフト以外の演出でどう魅せるのか」
  は難しい命題だと思いますので、そこは評価していいのかなっと思います。
  まあ原作読んで改めてアニメを観ると、「元々映像化の難しい作品」という評判はあながち
  間違いではないように感じますね。

・ただの謎解きミステリーだけじゃない
 ・ストーリーとしては「孤島」「クビキリ連続殺人」「密室」とまさに本格的なミステリーと
  しての舞台が整えられており、「ぼく」が探偵役となり殺人事件を解決していく流れとなり
  ます。「本格的な推理モノ」という見方をすれば、率直にいえば面白いが粗が目立つって感
  じですかね。
  {netabare}(ぶっちゃけ荒唐無稽って感じが強いですがw){/netabare}
  でもクライマックス等シャフトの演出を含め、見せ場はしっかり用意されています。
  それにこの作品はこれで終わらない!
 ・{netabare}「哀川潤(人類最強の請負人)」が最終話に登場することで、これまでの景色は一変します。
  (「鴉の濡れ羽島」に招待されていた天才の1人だが、合流が遅れ事件解決には間に合わず){/netabare}
  この最後のピースが埋まることにより、
  「ムムム西尾維新、デビュー作でこれとは・・・やはり只者ではない!」
  という満足感が得られるって作品ですかね。
 ・物語には、上述「ぼく」「玖渚友と5人の天才」の他に「館の主とメイドたち」等10人強の
  キャラが登場しますが、皆しっかりキャラ立ちしており各キャラ同士の絡みは面白いです。
  また西尾維新自身いろいろと伏線を張りまくるのが好きな方なので、「推理モノ」以外の
  仕掛けも楽しめる構成になっています。

・「戯言遣い」の「ぼく」が魅せる「西尾節」の真骨頂
 彼自身も「ER3システム」(世界中の頭脳という頭脳が集結し、『学術のさい果て』と呼ばれる
 機関)に在籍していた経歴もあり凡人ではないはずですが、自己評価が低いというか・・・
 「玖渚友」を始め周りの天才たちが規格外すぎるのと、その「玖渚友」の付き添い人と立場で
 参加しているので、いろいろと難しいところはあるんですよね。
 「ぼく」もいろいろと「西尾節」を語るのですが、最後に「それは『戯言』」で片づけてしま
 う習慣が身についているようで、その辺はちょっとイラっと感じるところはありますね。
 しかしラストで「ぼく」が語る「渾身の『戯言』」はまさに本作の真骨頂とも言えるでしょう。
 上述した通り、本作の「西尾節」は「化物語」のそれとは意味合いが異なり、本当に「戯言」
 でしかないんですよ。それを「作品の味」として楽しめるか否かというところでしょうか。

「西尾維新」×「シャフト」というと、どうしても「物語シリーズ」を期待しハードルが上がり
気味になりますが、「美少年探偵団」という例もありますので、「西尾節」や「シャフト演出」
に嫌悪感がなければ、同氏のデビュー作として気軽に楽しんでもらえたらと思います。

個人的には結構OPも好きだったな。「三月のパンタシア」の唄う綺麗なサビから「クビキリ」
をイメージするような上下分割スライドで、順次キャラを紹介いく印象的な演出がピッタリで。

(追 記) 
他の「戯言シリーズ」にも興味があるのですが、本作もP562あり他もそんな感じや上下があった
りで、しかも「西尾維新」作品となると結構覚悟がいるので、尻込みしてる状態ですね(笑)
(図書館のラノベコーナでも、ここだけ(分厚さの)存在感がハンパないんだよなw)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 7

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

クビキサイクル感想

OVAとして作られていますが、おそらく予算はほぼTVシリーズと同じくらいでしょう。作画もいたって普通です。

全8巻の中のなかで気になったのは、過度の引き伸ばしでしょう。ミステリー作品としてはまあまあのトリックでしたが、演出が化物語をそれまた劣化させたような演出で、解決編から永遠と続く説明ゼリフを手練手管使って観せるモノにまで仕上げるのは至難の業なんだなと改めて気づかされました。

西尾維新さんの原作は、その小説の内容からして映像化には不向きなタイプなのです。見せ場のあるアクションがあるわけでもないので難しいんですね。

アニメーションは「動き」の連続なので、確かに作画としては非常に楽ですが、演出家のみ際立って、アニメーターの出番がないのは痛いのです。

なので、内容はともかくアニメとしては非常にイマイチな作品でした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 5
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