2022年度の女子高生おすすめアニメランキング 18

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2022年度の女子高生成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月13日の時点で一番の2022年度の女子高生おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.3 1 2022年度の女子高生アニメランキング1位
すずめの戸締まり(アニメ映画)

2022年11月11日
★★★★☆ 4.0 (251)
889人が棚に入れました
九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、
「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。
彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、
まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにぽつんとたたずむ、
古ぼけた扉。
なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが...

やがて、日本各地で次々に開き始める扉。
その向こう側からは災いが訪れてしまうため、
開いた扉は閉めなければいけないのだという。

――星と、夕陽と、朝の空と。迷い込んだその場所には、
すべての時間が溶けあったような、空があった――

不思議な扉に導かれ、すずめの“戸締まりの旅”がはじまる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

扉とロードムービーの効果により格段に見易くなった新海誠監督作品(追記:“最後の戸締まり上映”いってきました)

半年のロングランの末、5/27(土)の終映に向け、
“最後の戸締まり上映”と銘打ったラストスパートを仕掛けてきた本作。
ラスト2週は新規来場者特典に加え、後々の映像ソフト化、配信も睨んで、
のべ273カット(全体の1割くらい?)に調整を施したリテイク版を上映。

私も『君の名は。』同様、2回目の鑑賞を終映直前、小さなスクリーンで、観客私も含め2名。ほぼ貸し切り状態で行ってきました。

公式が発表している主な修正箇所としては……
光、水しぶき等のエフェクト強化。
新幹線内の乗客にマスク装着を追加。
(本作の舞台は2023年9月頃。震災だけでなく、コロナ禍をも歴史として記憶しておきたいとの監督の意向を反映し、数カ月後のマスク装着率をぷち未来予測)

など事前に言われなければ分からない微細なクオリティアップ。

私が一番、変化を感じたのは音響。
本作の劇伴は、繊細な心情曲中心のRADWIMPSと、パワー型の戦闘曲中心の陣内 一馬氏の共作体制。
一回目の鑑賞では、両氏のBGMの“段差”が引っ掛かっていましたが、
リテイク版ではBGMの入り方も調整されたのか、より切り替えがスムーズになった印象。

再見して改めて思うのは、本作は賛否を恐れず時代を切り取りに行った価値ある挑戦だったということ。
興行も残り10日余り。
まばらな客席で、静かに、あの震災について、過ぎ去った日本の“青年期”について、
思いを馳せてみるのも一興かと思います。




以下2022/12/14初回投稿レビュー。

IMAXで劇場鑑賞。

【物語 4.5点】
危なげなし。

内容は新海誠監督作品の再生産、集大成。
今回は骨格となる設定が強固で安定感がある。

従来作では、ここはファンタジー志向なのか、リアル志向なのか。
どう構えたら良いか分からず、暴投&捕逸(パスボール)が散発する傾向もありました。

しかし本作の場合は、道中の日常シーンは旅情と人情。廃墟の扉が開いたらファンタジー。
場面の切り替えが設定で信号化されており、折り合いが付きやすい。

ファンタジー体験で一皮むける青春ジュブナイルでもある同監督作。
これまでは、そこでいきなり主人公&ヒロインの深層心理をぶつけてくるなんて危険球w
という場面も散見されました。
けれど今回はロードムービー。
旅先の出会いを通じて徐々に心が解きほぐされる。
手順を踏んだ上で主人公たちが囚われている、語り辛いトラウマを明示し浄化する。
同ジャンルには確立された文法があります。
あとはそれに則り手順を追って心情描写すれば、とっ散らかる心配はありません。
私は終始、首肯しながら完走できました。
普段はフォアボール出しながらも何とか……というピッチャーがスルスルと無四球完投して驚かされた感じw

このロードムービーはヒロインだけでなく時代のトラウマにも果敢に挑んで来ました。
{netabare}東日本大震災だけでなく、四国・愛媛(西日本豪雨)→関西・神戸(阪神淡路大震災)→東京(関東大震災)と巡る旅路。
本作は日本人と災害を巡る精神史の総括でもあります。
神戸では阪神淡路大震災は“安全神話”の崩壊と報道されたトラウマを思い出しました。
災害は街を壊すだけでなく、ひとつの時代を終焉させる節目ともなるのです。
“成長神話”を象徴したバブルの残り香も醸した廃墟。{/netabare}
本作は日本人が時代を鎮魂する物語でもあるのです。


【作画5.0点】
光を反射する埃まで描き込む緻密さは健在。
旧来こうした情景描写は、人の気持ちなどお構いなしに過ぎ去る四季の冷酷さなどを反映して来ました。
ところが今回は監督が小説版でも言及している通り、旅先の生活空間に漂う“匂い”を重視。
全体的に部屋の空気が温かいです。
“飯テロ”も料理の描き込みによる力業ではなく、空間全体で丹念に誘導。
{netabare}愛媛でようやくありつけた温かい家庭の晩飯で、鈴芽が流した涙にも説得力があります。{/netabare}

躍動する小物も印象的。
椅子にされてしまった「閉じ師」は言うに及ばず。
ヒロインが走り抜ける際に倒れる小物など、
物にもアクション演技をさせることで映像にリズムを生み出しています。


【キャラ4.0点】
ヒロイン・鈴芽が、道中、働く同世代少女や年上のお姉さんに触れ合うことで自分と向き合っていく。
スタッフ公言通りの『魔女の宅急便』をオマージュしたキャラ設定。
叔母の環(たまき)さんはオソノさんポジションでもあるのです。
ただオソノさんは妊婦でしたが、環さんは鈴芽にいい加減、彼氏作ってくれないかな~とウザがられる育ての母。
そういう意味でも、環さんに片想いの稔さんはアタック&ゴールを決めるべきなのですw

『魔女宅』と言えば猫。
ですがダイジンはジジというよりキュウべぇと言っても過言じゃない倫理観を共有できないタイプw
このわけがわからない感じが段々と病み付きになってくる不思議もQBw
余計なお世話ですがダイジンを楽しげに演じる子役の将来が心配になりますw
ヒロイン心情などに関しては割りとスッキリと完結する本作において、
ダイジンは残された謎の象徴であり、考察の起点となるキャラクターでもあります。
ただし私は{netabare}巨大黒猫?のサダイジン{/netabare}の方が好きです。

【声優4.0点】
ヒロイン・岩戸鈴芽役には若手女優・原 菜乃華さんを1700名超の中から抜擢。
「閉じ師」の青年・宗像 草太役にはSixTONES・松村 北斗さんをオーディション選抜。

近年、映画界では実写とアニメの中間領域開拓が進展。
その中で、声優より俳優の方が合っていると感じる作品も出て来ています。
湿度高めの旅情、家族愛などを描くこのロードムービーもまた、
濃厚なキャラを提供する声優より、湿っぽい実写邦画・ドラマ出演経験のある俳優の領分という感じがします。

加えて松村 北斗さんに関してはジャニタレとしてのコメディ対応力も買われての起用。
椅子キャラギャグの瞬発力でタレント能力も引き出されていたと思います。

声優関連ではTVアニメ版『映像研』の伊藤 沙莉さんがルミ役で出演してますが本職は俳優。
新海監督も好きな花澤 香菜さんも出ますが、彼女もキャリアのスタートは子役。

この作風に対して“ちゃんとした声優”を出せというのは筋が違うのかなと感じます。
むしろ今後、声優界が、こうした俳優・タレントの縄張りに、割って入れる役者をどれだけ生み出せるかということなのだと思います。


尚、神木 隆之介さんは今回も出ます。
瀧くんとは違う性格のキャラボイスだったので、事前情報なしで挑んだ私には分かりませんでした。
『シンエヴァ』で奇襲して来た時も驚かされましたが、この人、潜伏するの上手いですねw

【音楽4.0点】
劇伴はRADWIMPSがピアノ&ストリングスで心情曲を。
新海作品は初となる陣内 一真氏が金管や和楽器でアクション、ホラーテイストなど、
ラッドに不足するパワーを補う共作体制。
陣内氏がジャズでスウィングするコメディシーンも中々斬新ですが、
従来作に慣れたファンは面喰らう可能性も。

風味の異なる両者のBGM切り替えもまた日常&非日常のスイッチとして機能。
ただ私はこれが最適解ではないとも感じました。

ラッドの繊細な音色で掘り下げる心情も捨て難いのは分かります。
ですが個人的にはラッドは歌に専念して、
劇伴は信頼できる方を決めて一任するのが良いと思います。


EDを始め主題歌&劇中歌はRADWIMPSが続投。
その中で、作品を象徴する「すずめ」には女性ボーカル・十明をSNSから発掘して迎える。
SNSを通じて見る日常も織り込まれた本作らしい起用。

昭和の懐メロが流れるのも特徴的なこのロードムービ。
露骨だなと思ったのが{netabare}ユーミンの「ルージュの伝言」を東京からの旅立ちに流した場面。
ジブリの次の国民的アニメ映画(及び猫映画)を作るのは俺だ!との監督の主張を強く感じますw{/netabare}
タイムリーヒットだったのが{netabare}河合奈保子さんの「けんかをやめて」{/netabare}
こんなストレートに状況を捉えるヒット曲があるなんて昭和の歌謡界は奥が深いですw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 41

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

映像、音楽、ストーリィ展開、全てに満足しました

新海監督の映画を多く見てきましたが、この映画が最も素晴らしかったと思います。
映像、音楽、ストーリィ展開、全てに満足しました。

但し、東日本大震災や阪神大震災が物語に含まれていますので、見たくない方もおられると思います。
映像や音響効果が、あまりにも迫力ありすぎるのです。
被災者の方が見られる際は気分が悪くなられるのでは…、と危惧しています。


主人公の岩戸 鈴芽(いわと すずめ)は宮崎県に住む女子高生。
ひょんなことから(実はすずめが年上の美男子が大好きなので)、すずめは青年(?)と一緒に愛媛、神戸、東京、そして東北へと旅をします。
旅をすると言っても、恋愛要素は全くありませんので安心してください。

旅の目的をすずめは理解しているつもりでした。
でも、旅の真の目的をすずめが理解したのは、旅が終わるときでした。
実はこの旅には、深い意味があるのです。

旅の途中ですずめは、いろんな人から優しさを分けてもらいます。
その優しさは、とても心地よいものでした。
そして知らず知らずのうちにすずめは、大きな愛情を各地の人々に与えていたのです。

だから、この物語は優しさを与え合う物語でもあるのです。

そういえば東日本大震災のとき、日本じゅうの心が一つになりました。
誰もが募金をし、たくさんのボランティアの方々が被災地で活躍された…
確かにあのとき、日本中の人々が優しさを分かち合ったと思います。


新海監督の映画だけあって作画はこの上なく美しい。そして迫力があります。
それに今回は音響効果も抜群で、開始10分ほどで映画に没頭しました。
しかも物語の内容も、丁寧で奥深い考慮がされていました。

この映画は多くの人にお勧めします。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 40
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

あの日の星空(追記しました)

[2023.9.30追記]
2回目鑑賞したのであらためて感じた・思ったことを書きたいと思います。

{netabare} 扉を閉じる際に聞こえる声。
それは災害が起こる前、そこにいた人たちの記憶の残滓なのかなと感じました。。
扉を閉めて鍵をかけることで声は聞こえなくなります。
あるレビュアーさんがおっしゃっていた、自分の気持ちに向き合って受け止める=扉を閉めるってところ、そうなんだろなって私も思いました。

"死ぬのが怖くない"
なぜ私は生き残ってしまったんだろう
なぜ私はいきてるんだろう
たぶん、すずめはずっとそう思ってきたのかもしれません。
でも、草太に出会って、要石になった草太から君と出会えたのに!と言われたすずめは独りは怖い、生きたい!と叫ぶんです。

自分に足が欠けたイスをくれたのはお母さんじゃなくて自分からだったんですね。
欠けた足はもうもとに戻ることはありません。
でもすずめは未来は怖くないとあの日のすずめに語り掛けるんです。
光が、明日がきっとくるって。
そして、行ってきますと鍵をかけて前に進んでいくんですね。

それからすずめの子になりたかったというダイジンはもしかすると災害で亡くなった子供の魂だったのかもって思いました。{/netabare}

[2023.9.24初見感想]
劇場公開時、あの新海監督最新作ということで宣伝はよく見かけてたし、君の名はも天気の子も劇場で見たので、見ようか迷いましたが、結局見に行かず、今回配信で見ました。

作画、相変わらずすごく綺麗ですね!
雨や水のシーンが多いのも新海監督ならではかも。

緊急地震速報は心臓に悪いです・・
お話の中のことってわかっていてもドキっとしてしまいます。

メインテーマ曲のルールー・・とかルージュの伝言とか白猫とかジブリっぽいなぁって。
これたぶん狙ってますよね。
いままでの新海監督作品に比べて尖った部分が少なくなってきた感じがしました。
悪いことではないですけど、個人的には初期作品みたいなのも見たいなぁ。。

すずめの{netabare}絵日記が3.11以降真っ黒に塗りつぶされている{/netabare}シーンがとても胸にきました。

もうあれから12年経つんですね・・

震災の記憶はおぼろげになってきていますが、強く印象に残っているのはあの日の星空がすごく綺麗だったこと。
普通は街のあかりで星はほとんど見えないのですが、満天の星空でびっくりした記憶があります。

震災では知り合いが亡くなりましたし、私自身も色々と大変でしたけど、なぜか一番覚えているのはあの星空なんですよね。
そうやって人は前に進んでいくのかな。。
私もすずめも。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 37

90.9 2 2022年度の女子高生アニメランキング2位
ぼっち・ざ・ろっく!(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (850)
3473人が棚に入れました
“ぼっちちゃん”こと後藤ひとりは 会話の頭に必ず「あっ」って付けてしまう極度の人見知りで陰キャな少女。 そんな自分でも輝けそうなバンド活動に憧れギターを始めるも 友達がいないため、 一人で毎日6時間ギターを弾く中学生時代を過ごすことに。 上手くなったギターの演奏動画を“ギターヒーロー”としてネットに投稿したり文化祭ライブで活躍したりする妄想なんかをしていると、 気づいたときにはバンドメンバーを見つけるどころか友達が一人も出来ないまま高校生になっていた……! ひきこもり一歩手前の彼女だったが ある日“結束バンド”でドラムをやっている伊地知虹夏に声をかけられたことで、 そんな日常がほんの少しずつ変わっていく――

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

私だけの日本武道館

とても面白かったです、女の子達が仲良く何か活動するアニメが好きな人にオススメ!

主人公のひとりちゃんはギターが好きな引きこもり・・・
友達も作らず誰にも邪魔されない押し入れの中で一人、理想の学園生活を妄想するだけの日々
なりたい自分を思い描いても現実は厳しくて、うまくいきません
そんな彼女のささやかな夢

「みんなからチヤホヤされたい」

灰色の青春を謳歌する引きこもりの女子高生が、ギター一本でその野望をかなえられるでしょうか?

―日本武道館―
それはすべてのロックバンドの夢・・・
ひとりちゃんだってそれは一緒、でも彼女にとっての日本武道館は他にもあって、他人から見たらそれはちっぽけな夢かもしれません
でも、ひとりちゃんにとっては壮大な夢、人見知り・ネガティブ思考・体力なし・コミュニケーションも苦手でなかなかうまくいかないけれど
夢に向かって慣れないことにも必死に頑張るぼっちちゃんが尊い!

わたしは人と話すのが好きなのでぼっちちゃんの気持ちにはあまり共感できないけど、得意とか苦手とかは人それぞれ
ニガテなことにも一生懸命挑戦する子は応援したくなりますよね

急に覚醒してどうにかなっちゃうようなご都合主義じゃなかったし、バンドメンバーも周りの人も優しくて暖かくて楽しい雰囲気が良かったし、とても良いアニメでした

投稿 : 2024/05/11
♥ : 53

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

「きららアニメ」でありながら単なる「萌えアニメ」に非ず?

『ぼっち・ざ・ろっく』では、主人公のぼっち(本名: 後藤ひとり)がメンバーとして所属している女子高生ロックバンド「結束バンド」を中心にバンドメンバー4人やその周辺人物の日常と音楽活動が描かれます。

原作漫画の掲載誌は「まんがタイムきららMAX」であるという点からは、紛うことなき「きららアニメ」です。そして主要登場人物は女性ばかりです。
(ただ、主人公であるぼっちの父親以外にも他バンドであったりライブハウスのオーナーであったり、まったく男性が出てこないというわけでもなかったりはします。)

作中の登場人物たちは「きららアニメ」らしい人間関係を築いて仲良くやってはいるのでその点では「きららアニメ」として邪道というわけではありません。いわゆる「百合」的な視点でのキャラの関係性を求める視聴者層にも応えるように作られています。

ですが、本作では「キャラがカワイイ」という点を当然にクリアしているだけではなく、音楽的な意味でも完成度が高い作品だと思います。

それはこのアニメ劇中で演奏される楽曲であったり、演奏シーンでの演出であったりしますが、音楽関係の漫画や小説が原作の場合、アニメ化すると楽曲やその演奏というものを具体化するという共通の課題があります。昨今名作とされるアニメはこの課題を高度なレベルでクリアしている作品と言えるでしょう。

また演出というか作画上の特徴として、場面によっては実写取り込みだろうがコマ撮りアニメだろうがCGだろうが躊躇なく使うという点があります。

実写映像を取り込んでフィルタ加工するというのはシャフト制作の『ひだまり☆スケッチ』などで多用されていた手法ですが、別に作画の工数削減のためにやっているわけではなくて、特にコマ撮りアニメなんかはむしろ工数増やしてまでやっている感がありますね。

あと、機材関連のあるあるネタだったりライブ演奏中でのあるあるネタだったりという点で、バンド経験者的な視聴層にも応えるように作られていると思います。

ぼっちの行動は突飛ですが、作中で「実際にそんなことは起きるわけがない」という出来事は意外と起きないという意味で、地に足のついた脚本になっていると思います。

また単話での完結性に優れていながら、全話通してのシリーズ構成的な面でもストーリー的にかなり良く出来ている作品だと思います。

こう言ってしまっては何ですが、実際にロックバンドをやっている当該年代(高校生)が観ても楽しめる作りになっていると思うので、そういう意味では深夜アニメとしては異例な作品だったんじゃないでしょうか。
(そういうアニメで他にすぐに思い付くのは『響け!ユーフォニアム』くらい?)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 48
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

転がるぼっち、笑い転げるオレっち

陰キャでボッチでも、バンドなら陽キャでリア充になれる!
とギターを始めるも、コミュ症故にネット動画配信に籠もっていた主人公・後藤ひとりこと“ぼっちちゃん”が、
“結束バンド”の仲間ら、人と接する度に自己嫌悪等を悶々とこじらせながら、
夢のバンドライフ実現に向けて三歩進んで二歩下がったりする。
「まんがタイムきららMAX」連載中の原作コミック(未読)のアニメ化作品。

【物語 4.0点】
大筋は典型的なバンド青春物。やはりライブがヤマ場。
だが、ぼっちにとっては、バイトする、友達を家に呼ぶといった当たり前のコミュニケーションが、
ライブに匹敵する生命の危機、ギャグもしくは妄想ワールドへの大脱線へと展開。

ぼっちちゃんの将来悲観妄想が具体的過ぎて笑えますw
{netabare}その心太(ところてん)俺が買ってやるから{/netabare}って感じで居た堪れなくなりますw
結果、客観的に見てバンド活動は進まなくとも、毎回笑って楽しめるので捨て回がない。

普段、情けない感じのぼっちちゃんだが、決める時は決める。
ぼっちちゃんの凄い所をちゃんと見ているバンド仲間を通じて、
自身が見えていなかった長所を発見し、
承認欲求よりもかけがえのない自己肯定感を獲得していく。

マイナス思考で地べたを転げ回っていたぼっちを見て笑い転げた末に、
終わってみれば良質な王道青春物の余韻が残る満足度の高いシナリオでした。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・CloverWorks

ぼっちちゃんは低すぎる対人スキルやメンタルのメーターが振り切れる度に、
バグって、顔面の各パーツが散り散りになるわ、{netabare}黒部ダムだわ、胞子飛ばすわ。{/netabare}
実に多彩な表情で楽しませてくれます(笑)

ところで、原作者によると、ぼっちの身体は人体ではない設定だそうでw
よって、ぼっちちゃんの形態変化はデフォルメではなく、リアリティの追求w
だからこそ、ぼっちちゃんは幾度も死と再生を繰り返しますし、
結束バンドの仲間たちは、実際に視認した崩れたぼっちちゃんの顔面も味だなと論評しますし、
{netabare}紙やすりでぼっちちゃんの顔を整え損ねたりもするのですw{/netabare}

この形態激変モンスター・ぼっちを映像化するため、CloverWorksは時に実写の挿入も厭わず尽力。

その他のキャラについても、絵を整えることのみに囚われない。
適宜、絵を崩す遊び心で視聴者を結束バンドに拘束。


3度のバンド演奏シーン。
実際の奏者の動きを取り込んで臨場感を演出。
作画カロリーよりも、ギターの運指に至るまで音響と絵を合わせる調整力が半端ない。

結束バンドの結束が尻上がりに上昇するのに比例して、
演奏シーンに込められた情報量も右肩上がり。
よって満足度も最後のライブが一番という方が多いのは分かります。
ですが私の場合は3回目の演奏シーンは、よもやここまで作画に濃密な情報を詰め込んでくるとは思っておらず。
加えてギターに疎い私にとっては{netabare}ボトルネック奏法がどれくらい凄いことなのか即座に理解できず。{/netabare}
パンクしてバグったぼっち状態にw

落ち着いて整理して再見すると、
{netabare}喜多ちゃんのアドリブフォローだったり、虹夏とリョウが阿吽の呼吸でリピートして場をつないだり、{/netabare}
結束バンドが結束している細かい描写がエモいと分かるのですが。

結局、私は2回目の演奏シーンが一番シンプルに感動できたので何度も再生しています。
ぼっちちゃんのアドリブギターパフォーマンスから曲が始まる流れは何度見てもシビれます。


【キャラ 4.5点】
結束バンドの各キャラがぼっちちゃんの自己発見に寄与した点は前述の通り。

ぼっちちゃんの家族について。
当初、私は、妹の後藤ふたりに、ぼっちちゃんの陰キャの傷に塩を塗り込む役をさせる以外は、
最後まで表情が描かれない父など、家族があまり存在感を見せない作品。
娘がロックに走っても無関心な両親なの?と思っていました。

これがまさか最終回のギャグで伏線回収するための家族の潜伏だとは思いもよりませんでしたw
{netabare}動画投稿サイトで虚言を吐く娘を見守ってきた父の心境は如何にw
……いや、ちゃっかり広告収入稼ぐ辺り、あんまし気にしてないのかもw{/netabare}


中盤、出没した酔っぱらいベース・廣井きくり。
バンド知識が乏しい私にとっては、ぼっちちゃんのスイッチが入る時、演奏の変わり目を察知するナビゲーターとしても重宝。
それにしても、きくりの飲酒が無限ループする“幸せのスパイラル”を回す原資はどこから来るのか謎ですw
リョウといい、きくりといい、ベーシストは誰かに集るものなのでしょうかw


【声優 4.5点】
ぼっちちゃんこと後藤ひとり役の青山 吉能さん。ぼっちだが独り言と妄想によりセリフ量は膨大。
加えてその生態から人の枠を越えた演技も求められますが、魂の怪演によりクリア。

特に4話の{netabare}SNSで自らが承認欲求モンスターを生み出してしまう恐れから、{/netabare}
いつもより余計に自我が崩壊した際に上げた奇声を“加工なし”で熱演した件には恐怖すら覚えますw
まさか、よっぴーにこれ程までのエンターテイメント性があったとは。間違いなく彼女の代表作ですね。


ボーカル・喜多郁代役の長谷川 育美さん。
ひとりカラオケで鍛え上げたという歌唱力も上々。
リア充独特の後光のSE?「きたーん」もフォローし、ぼっちに有害な陽キャ光線を照射w

ドラム・伊地知虹夏役の鈴代 紗弓さん。
特に夜道でぼっちちゃんを呼び出した際の語り口は天使としか言い様がありません。
前クールでの『シャインポスト』TINGSセンター役といい、さゆみんキテますね~♪


【音楽 4.5点】
結束バンドによる主題歌、挿入歌。
キャラ回だからキャラソンでテコ入れという感じではなく、
数話かけて、視聴者とキャラ理解が共有できた、
ここぞというタイミングで満を持して投入するので、歌詞一つ一つが心に響いて来ます。

虹夏のタイトル回収からの「なにが悪い」へのED切り替えなど完璧。
よって「なにが悪い」がイチオシになる方が多いのも頷けます。
ですが、ここも私は「あのバンド」がお気に入り。
結局、私は{netabare}野草{/netabare}食ってようが、ぼっちに集ろうが、
孤高の信念を貫くリョウというベーシストが好きなのでしょう。


【余談】
作品人気を受け、調子に乗った芳文社。
原作連載雑誌の付録に“ぼっちちゃん福笑いセット”を用意し、ひと儲けしたそうで。
顔面のパーツをどこにどうばら撒こうが、ぼっちにしかならない。凄いw


【5話感想】「ギターと孤独と蒼い惑星」結束バンド……良いロックじゃないか👍
{netabare}
ライブ出演オーディションにて、ようやく披露された挿入歌「ギターと孤独と蒼い惑星(ほし)」
演奏するキャラのCGはそこそこでしたが、踏み込んだ靴がキュッと鳴ってぼっちのギアが上がる演出など、
やはりスタッフはここに力を入れて来ました。

今回、挿入歌の作詞を担当したのはZAQさん。
『よう実』OP主題歌などでも知られるシンガーソングライター。
詞のパンチ力はそのままに、ぼっちちゃんが徹夜で考えた陰キャ&中二病の歌詞世界という設定に寄せるため、
絶妙に未熟で青臭い感じに調整されているのに唸らされました。

ボーカル・喜多 郁代役の長谷川 育美さんの歌声も陰鬱とした歌詞と合っていて良かったです。
もっとも、陰キャ・ぼっちちゃんの目が眩むくらいの後光が差す陽キャの喜多ちゃんは、普段こんな鬱々としたこと考えてはいないのでしょうがw

尚、公式では作中ライブシーン動画と合わせて、
リリックビデオ風のMV(FullVer.)も公開されているので、
アニメ未見の方も、まずはこれだけでも見て、
劣等感を燃料にしたロックに殴り倒されてみて欲しいです。
そこで、何か刺さる物があったら、多分アニメも行けるかと思います。{/netabare}


【4話までの感想】ぼっちちゃんガンバレ~
{netabare}
ぼっちちゃんが根暗なだけならハマらなかったのでしょうが、
彼女の場合は理想と現実のギャップが激し過ぎる故のアイデンティティ崩壊芸が笑撃的で、私も無事、結束バンドに拘束されましたw
ぼっちちゃんが極度に狼狽した際の、
垂れた両目が著しく離間した、あの情けない顔が頭から離れませんw
でも心身が溶解するくらい、いや、むしろ{netabare}プランクトンだの、ゾウリムシだの、下北沢のツチノコ{/netabare}だの、人ならざる物に成り果てて(笑)まで、
落ち込むのは、ぼっちちゃんが変わることを諦めていないから。
こういうキャラは、あんましプレッシャーかけるのも良くないのでwゆる~く応援したくなります。


CloverWorksのアニメーションもキャラデザが激変するギャグにも対応したり、歪み補正も交えたりと構図も大胆でゆる~い笑いをアシスト。
かと思えばフォトリアルな背景等で引き締めて来たりと、今後のライブシーン等にも期待が高まります。
その前にまず{netabare}ぼっちちゃんはダンボール箱から出ないとw{/netabare}


ぼっちちゃん役の青山 吉能さん。
4年前に「Wake Up, Girls!」解散した時は、このままフェードアウトか?
とも思っていましたが、こうやって主役を務めたりと、順調に活躍されているようで何よりです。
自己否定沼に沈没する、ぼっちちゃんは唐突に{netabare}「押し入れより愛をこめて」{/netabare}などのぼっちフォーク?(笑)を吟じたりしますが、歌唱へのつなぎもスムーズです。
「WUG」では演じてるキャラがセンターの娘と髪型一緒で見分けが付かないとかイジられていたよっぴーですが、
これもぼっちちゃんの日陰のメンタルを汲むのに役に立っているのかも?と思うと感慨深いですw


本作も、きらら系ということで、サブキャラのバンドメンバーも、
多少、強烈なぼっち生態を喰らっても、ゆるふわと吸収してしまう曲者揃い。
最近、私は“ひとり好き”(ぼっちとは大きく異なるらしいw)のベース・リョウにもハマりつつあります。
最初は{netabare}野草{/netabare}喰ってる変な人という印象でしたが、四話では音楽に対する芯のある発言で魅せてくれました。
いい加減だけど、この人なら振り回されても良いと感じる不思議な引力があります。
ある意味、リョウは最もバンドマンらしいキャラなのかもしれません。
だからと言って{netabare}驕らせるのはどうかと思いますがw{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 46

70.2 3 2022年度の女子高生アニメランキング3位
夏へのトンネル、さよならの出口(アニメ映画)

2022年9月9日
★★★★☆ 3.6 (81)
291人が棚に入れました
あの日の君に会いに行く。

ウラシマトンネル――そのトンネルに入ったら、欲しいものがなんでも手に入る。
ただし、それと引き換えに……

掴みどころがない性格のように見えて過去の事故を心の傷として抱える塔野カオルと、芯の通った態度の裏で自身の持つ理想像との違いに悩む花城あんず。ふたりは不思議なトンネルを調査し欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶ。

これは、とある片田舎で起こる郷愁と疾走の、忘れられないひと夏の物語。
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

過去ではなく未来へ向かって生きてゆく

これは主人公にとっては、ほんのひと夏のできごと。
でも、現実世界では…

ウラシマトンネル。これは過去で失ったものを手に入れることができる魔法のトンネル。
トンネルに入ると過去へ行くことができるそうです。
但しトンネルの中と外とでは時間の流れが違います。
トンネルの中ではわずか数秒の時間でも、トンネルの外では数時間も時間が経過します。


主人公は塔野カオル(とうの かおる)。彼は過去のできごとにより笑顔を失った高校生。

彼には、とても仲の良い妹がいました。
{netabare}でも、些細なことで喧嘩して、その日に妹は亡くなった。
妹は兄に大好きなカブトムシをあげて仲直りするつもりだった。
そのために木に登り、木から落ちて…

その後、家庭は冷え切ってしまい、母は家を出て行きます。
それから父は、酒に酔うたびにカオルを責め続けるのです。
{/netabare}
こんなことがあったら、誰でも笑顔を失います。
だからカオルは、未来を向いて生きていません。
彼の願いはたった一つだけ。{netabare}「妹が生き返ってほしい」それだけです。

それは無理な願いだと、彼にも十分にわかっています。
でも、それができるのならば、他は全ていらない。自分の命すら… 彼にはその覚悟がありました。{/netabare}


そんな彼が駅で出会った転入生の花城あんず(はなしろあんず)。
彼女も決して笑顔を見せない女の子。
{netabare}
大好きだったおじいさんが売れない漫画家だったため、彼女の両親はおじいさんを嫌っていました。
でも、おじいさんの影響で漫画家を目指そうとするあんず。
両親は、彼女の将来の夢を全く認めようとしません。{/netabare}


その二人が偶然見つけたウラシマトンネル。
このトンネルをめぐって物語は進行します。


トンネルの中で咲き誇る紅葉が幻想的で、とても奇麗でした。
二人とも無口で笑顔を見せませんが、お互いに相手を思いやる気持ちが十分に伝わってきます。
だから、この物語は意外と優しい物語です。

私は、ウラシマトンネルよりも、カオルの心の葛藤にいたく感情移入しました。

亡くなった人は、決して戻って来ません。
喧嘩をした後で後悔して、今度謝ろうと思っても、その人は、そのときまでに生きていないかもしれません。
だから、仲の良い人と喧嘩をしたときには、すぐに謝ったほうが良いですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ウラシマ効果と願いの狭間で浮き彫りになる若気の至り

【あらすじ】
{netabare}欲しいものが何でも手に入る「ウラシマトンネル」
鹿との衝突事故により電車が止まるくらいの田舎を舞台に、
{netabare}亡き妹・カレンと幸福な家庭{/netabare}を取り戻したい高校生男子・カオル。
{netabare}漫画で世界に爪痕を残せる才能{/netabare}が欲しい女子高生・あんず。
二人が願望の代償として世界を捨てるに等しいウラシマ効果をもたらすトンネルを前に、
“共同戦線”を張る内に、距離が縮まる同名ライトノベル(未読)の映画化作品({netabare}83{/netabare}分){/netabare}

【物語 4.0点】
監督・田口 智久氏。

実写「デートムービー」も意識して、主人公の少年少女二人に焦点を絞り原作を再構築。
ヒロイン視点補強を試みて、二人の出会いなどの節目を詳述するため、
三度にわたる駅のシーンをアニメオリジナルで追加し、ボーイ・ミーツ・ガール成分増量。

「ウラシマトンネル」になかなか飛び込めずに事前調査を重ねる二人。
浦島太郎が予め竜宮城に行った後の顛末を知ってしまったら、
亀に乗るのにメッチャ逡巡して物語が停滞するでしょうがw
これが青春を生きる高校生二人なら、人生経験の少なさもあって不安定なアイデンティティや居場所のなさ。
“共同戦線”に下心や恋心はないのか?など整理できない自分の気持ち。
モヤモヤが些細な衝撃で暴発しかねない危なっかしさ。
若さは逡巡すらメインストーリーとして魅力十分な甘ずっぱいドラマに昇華させます。

トンネルの先を描いた終盤も、既視感は覚えるものの見応え十分。
何を言ってもネタバレになりますが敢えて一言だけ叫ぶと、
{netabare}気づくのおせーよ{/netabare}ってことでしょうか。


ガラケーがスマホに駆逐される前の時代が舞台とあって携帯メールが活躍するシナリオ。
連絡事項に改行スペースを重ねてスクロールさせ末尾に{netabare}「塔野くんてちょっとエッチだよね」{/netabare}と本音を仕込む技もベタですがあざといです。
ケータイ共々爆発して下さいw


【作画 4.5点】
アニメーション制作・CLAP

草薙(KUSANAGI)提供の細密な背景に押し負けない映像作りで、夏を始めとした季節感を好表現。
同スタジオの前作『ポンポさん』でも多用した、
色トレス(近景等の色彩に人物の主線の色を合わせる)も駆使して、
世界と登場人物の一体感をアップ。

小物に“演技”をさせる演出も上々で、
特に上記アニオリシーンで“助演俳優賞”級の活躍をしたビニール傘については、
描き込みが面倒な透明色にもめげずに二人の仲を橋渡し。
終盤の{netabare}錆{/netabare}の描写も良い仕事してました。

ただ私としては“助演俳優賞”は笑顔を彩ったヒマワリに授与したい心境です。

ケータイ画面やビニール傘が濡れる心情演出も文学的。
CGで構築された水面もまた波紋で揺れる男女の言動を反映する“役者”ぶり。


【キャラ 4.0点】
主人公の高校生男子・塔野カオル。
携帯プレイヤーは音楽鑑賞じゃなく外界の音を遮断するために使う系。
家庭に安寧の場所はなく、斜に構え、田舎で朽ち果てつつある典型的な疎外感を抱えた主人公少年。
世界から外れかかっている彼のメンタルこそが「ウラシマトンネル」を招き寄せた
という作中での考察、一理あります。

ヒロインの女子高生・花城あんず
東京から田舎に転校して来た、これまた典型的な孤高の黒髪ロングJK。
寄らば斬る(むしろ{netabare}殴り倒すw{/netabare})
そんなテンプレでツンツン、デレデレされたって俺は萌えないぞ。
……と頑なになっていた私ですが、彼女が{netabare}カオルに初めて自作漫画を読まれ論評{/netabare}されるシーンの足芸で、
あっさり萌えて陥落しましたw

それ以上にあんずにグッと来たのは世界に爪痕を刻むと決意する強さ。
特に{netabare}絵で物語る漫画がなくなるはずがない{/netabare}と熱弁する件。
「特別」を目指すヒロインのカッコ良さには異性としてではなく人として惚れ込みます。


【声優 3.5点】
実写とアニメの中間領域を志向し、メインキャストは俳優をオーディションで選出。

主人公・カオル役の鈴鹿 央士さんは声優初挑戦。
スタッフ陣はナチュラルなボイスがハマり役と好評していますが、
私は走って息切れるシーンの演技にしても、自然さより経験不足を感じてシックリ来ませんでした。

声に人生が滲み出る演技だなとも感じはしましたが、
哀しみ故に荒れた生活を送るカオルの父役の小山 力也さんにはまだまだ及ばない印象。

その点、ヒロイン・あんず役の飯豊 まりえさんは、声優経験もありまだ安定感がありました。

それでも、脇に回った畠中 祐さん&小宮 有紗さんじゃ駄目なんでしょうか?
という私の疑問をかき消すほどの演技ではなかったかなと。

ただし、カオルの妹・塔野カレン役の小林 星蘭さんは子役時代のスキルも生かした幼女ボイスで上々。
塔野家の天使に免じて評点は基準点+0.5点で。


【音楽 4.0点】
劇伴は富貴 晴美氏のフィルムスコアリング。
氏のBGMは管弦楽の迫力でねじ伏せるよりも、ピアノを中心に心情にそっと寄り添う方が味わい深いです。
本作でも遅効性の恋に繊細な音色がマッチしていました。

主題歌、挿入歌はeill。
アップテンポな劇伴ソング「プレロマンス」では二人の恋愛未満を的確に射抜き、
主題歌バラード「フィナーレ。」では濡れるリスクが増える相合傘の利点を恋愛面から力説。
一番刺さったのは既存曲のアコースティックアレンジとなった「方っぽ」
世界から外れそうな位の喪失感が痛切で抉って来ます。


【付記】
イケメン俳優&朝ドラヒロインをキャスティングして、
実写恋愛映画の如く、カップル集客も目論んでいるという本作。
ですが初週鑑賞時、まばらな観客は私も含めてアニメ&ラノベファンと思しきソロの男性ばかりで、
デート中のカップルなんて一組も見当たりませんでしたw

プロデュースが滑っている以上、上映期間も長くはないと思われるので、
興味がある方は、夏が消え去る前に、お早めに劇場に行くことをオススメします。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

青春の共同戦線~ビニール傘をかして返してもらうまでの時間~

この作品は私が、ずっと楽しみにしてた作品の1つです。
原作を知ってる訳でもありません。
私はよくアニメ映画を見にくのですが、その中に必ずある映画告知でよく流れていたからです。
その時に、面白そうと感じたのが「夏へのトンネルさよならの出口」です。

2022年10月も凄く気になる作品がありますが、見に行きたいなぁ(*´˘`*)ニコッ
見たらきっとレビュー書いてると思います。




さて、私がこの作品に感じた事を書いていきます。
物語は、ウラシマトンネルと言う外と中では時間の流れが違うトンネルを発見する。
そのトンネルを潜ると欲しい物が何でも手に入る。
その対価として100年歳をとる。

そんな都市伝説的なトンネル発見した主人公とヒロインはお互いの願いの為にトンネルを攻略する共同戦線を張る!


主人公 カオル

彼の願いは「妹を取り戻す事」
妹のカレンは優しい女の子でした。
彼女は人の幸せを心から願える女の子です。
彼女の夢は「人が幸せになる世界にする事」
この幼い年齢でこの願いは凄いw

この歳だと、普通に可愛いぬいぐるみとか、欲しいゲームとか、願いませんか?
自分が恥ずかしくなるww

主人公のカオルの願いは「カブトムシが欲しい」コレコレ!コレが子供の夢よww

ある日、兄妹喧嘩をしてしまいます。
カオルは妹に「大嫌い」と言われて「大嫌い」と返して家を出ます。
妹はすぐに「嘘!大好き!いってらっしゃい!」と返すのですが、兄はそれも無視します。

彼が帰ると妹は木から落ちて事故死してました。
兄と仲直りしようとして兄の欲しいカブトムシを取りに行ったから起きた事故でした。

うん、これって結構キツいよね。
喧嘩なんて当然します……
でも、喧嘩をして永遠に会えなくなるのは……
私も似た経験あって中学生の時の思春期におばあちゃんと喧嘩しました。
その後、数日後におばあちゃんは亡くなってしまいました。

二度と謝る事もなく一緒に暮らしてる訳でも無かったので、それから言葉も交わさずに……
今でも心残りです。
だから、カオルの気持ちって凄く解ります。

彼が妹を生き返らせたいってのも凄く解る。
正直、多分、ずっと心残りになると思う。
いつになっても、「あの時なぁ〜」ってなります。

それに彼は妹が自分と仲直りしようとしての事なら尚更……
何を犠牲にしても叶えたい願いだと思いました。



アンズ

彼女の願いは「特別な才能が欲しい」
彼女のお爺さんは、漫画家でした。
しかし、売れる事もなく借金してまでも漫画を描き続けた。

そんなアンズも漫画を書く楽しさをお爺さんから教えて貰って彼女も漫画家になりたいと願うも踏み出せないでいました。

父に「お爺さんと同じになるつもりか!」と原稿をビリビリに破かれたそうです。
だから、彼女は漫画家になりたかった。
お爺さんを反面教師扱いする両親を見返したかった。

でも、自分の漫画は、どうしても普通にしか見えなかった。
出版社に持ち込んでもダメだと思い込んでしまう。

でも、自分も何か残したいと考えていました。
それが、彼女にとっては漫画でした。

実は私は彼女に凄く共感出来ました。
私も産まれて来たからには「世の中に何かを残したい」と思ってしまいます。
せっかく産まれてきたのですから私が私個人が生きていた証を……

で、私が他にも共感出来たのは自分の作品を自分の線引きで出版社に持ち込めないって点です。
自分の作品は普通だから……勿論書くがわからすれば面白いから書いてるけど、世の中には更に面白い漫画は沢山ある……だからこのレベルではダメだと……

実は、私も物語を書いていました。
今は書いてませんが……当時は、文庫本作家になってみたいなぁ〜とw
電撃大賞とかに出したいなぁ〜と思って書き上げたりしてましたが、結局は私も同じ理由で足踏みしてました。
文才も言葉も拙いのでw

結局、彼女は最後に編集に持ち込むので私なんかとは全然違うのですけどねw
で、アンズと私って多分、そんなに年齢変わらないです。
2005年になってたから1つか2つ先輩かな?
でも、同年代の子だと考えたら凄いなぁーって本当に思いますね。


だから、彼女の気持ちって色々共感出来ちゃいました。


ウラシマトンネル攻略 8月2日

攻略前日……アンズから自分の漫画を出版社に持ち込んだら気に入って貰えたそうなんです。
担当さんが付いて一緒に漫画を作りませんか?と提案されたのだと。

相談されたカオルは攻略の延期を持ちかけます。
それはウラシマトンネルの中と外では時間の流れが違うので数時間で数年経つ……すると多分、この漫画家への道は失われる……

しかし、カオルは1人でウラシマトンネルへ行きます。
アンズが気付いた頃には手遅れでした。

カオルのした事って正しくはあると思います。
共同戦線だからって最後まで付き合う必要はないし、トンネルは願いを叶えるのではなく、失った物を取り戻すトンネルだからです。
つまり彼女の才能は手に入らない。
それなら、尚のこと自分で掴んだ才能とチャンスを手放してまで一緒に来る必要はないのです。


でも、カオルはその反面考えが足りなかった。
アンズが自分の漫画が気に入られた時に相談したのは一緒に考えたかったのだと思います。

2人で共同戦線を辞めて2人で共に過ごす時間と、一緒にウラシマトンネルで妹のカレンを取り戻して3人で過ごす時間

その為なら、全てを投げ出してでも一緒に居たかった。
彼女は恋をしていたのです。

特別な才能が欲しかった彼女は、今はカオル特別な存在になりたかったのでしょうね……

でも、彼の決意は硬かった。
カレンダーを8月2日から破り捨ててました。
それは、それから先の時間は彼にはないからです。
更にはメールも全て消して、携帯も捨てて……
だから、決意の強さが伝わりました。


カオルは妹に再会します。
妹と兄の失われた時間。
カオルも子供になってました。
つまり時間が戻ったのです。

妹は自分が捕まえたカブトムシを兄にプレゼントします。
あの日、兄と仲良くする為に捕まえようとしたカブトムシ。

2人は幸せそうに話をする。
けど、カオルは気づく。鏡に映る自分の姿は高校生である事に……

そこに捨てたはずの携帯がメールの着信音を鳴らします。
そこには消したメールが全て復活してました。

ウラシマトンネルは無くした物を取り戻すトンネルですが、これでは言葉足らずです。

ウラシマトンネルは大切な物を取り戻すトンネルってのが正確だと思います。

過去の時間に戻ったって事は、元の時間の世界の大切な物を失ったと言う意味です。
だから、携帯もメールも戻った……そして自分の気持ちも。

妹も大事だけど妹と同じくらい好きな人……

実はカオルとアンズの2人はトンネルの外から中へのメールは届かないと実験していました。
しかし、今はメールが届いた。
それは、アンズの時間軸から無駄だ……届かない……そう知ってても送らずにないられなかったメール

経過する時間の中、アンズが送り続けたメール。
そのメールは、カオルが失った時間に送られたメールです。
だから、失った物としてトンネルを通じて彼に届いた。

彼は現実世界に戻るために走り出す!
カレンは知っていたのかもしれません。
兄が別の時間軸の兄だと……だから背中を押した。

カレン「大好きだよ!いってらっしゃい!」
自分に囚われてないで、気にしないでって彼女なりの優しさで。
喧嘩した時に本当に言いたかった言葉を添えて。

彼女の願いはなんだったけ?
「人が幸せになる世界にする事」
彼女が生きた時間のアンズは、引きずってる……カオルの事を……夢を叶えて連載を持っても彼女は笑えなかった……カレンの言う、人が幸せってのはアンズも含めてです。
だから、兄の背中を押した。
兄の幸せを考えられる強さを持ってるから。

私は死んだ人に生きてる人が出来る事って多くはないって思います。
でも、カレンにカオルがしてあげられる事がある。

それは現実世界で幸せになる事です。
人の幸せを願える妹の兄に出来るのは自身が幸せになり好きな人を幸せする事だと思います。
何故ならそれがカレンの願いだから……その1歩になる事が彼女に唯一してあげられる事なのかな?と思いました。

そうして、カオルとアンズは十三年ぶりに再会する。
13年……ウラシマトンネルの時間差……
13年間、ずっと待ち続けてくれたアンズ。
彼が戻る確信なんてなかった。
それでも、彼を待ってくれていた。
本物の愛なんでしょうね。
好きな人にそこまで待って貰えるカオルが幸せ過ぎますねw

理由はどうであれカオルは13年間アンズに心配を掛けて悲しませてきました。
これからの時間は、全力でアンズを幸せにしてあげて欲しいですね(*´˘`*)ニコッ

正直、この作品、ウラシマトンネルの調査中に大幅カットされてるような描写もあるけど、私に共感出来る事が多い作品でビックリしました。


因みに、ココに出てくる大人は最低の象徴として描かれています。

酔って暴力を振るうわ、息子が体調を崩すと心配すらしないで暴言暴力を振るう父親。

娘の夢を反対して原稿を破るわ、田舎に転校させ1人で暮らして頭冷やせとか言う両親。


この2人の出会いに……「親なんか居ないわ」「いいねそれ」って言葉があります。
最初は、カオルのいいね発言にビックリしましたが、これは2人が友達ではなく理解者であるんだろうなぁ〜と見ていて感じました。
ウラシマトンネルの共同戦線もお互いの利害が一致してるからでしょうし、お互いに理解者から恋人になるまでが描かれているのかな?とw

さて、この作品のタイトルって、「夏へのトンネル」はカレンの死んだ夏への入口、「さよならの出口」ってカレンへの未練を断ち切る為の、さよならの出口なんですね。
劇場版みた後に気づきました。
ある意味タイトルで盛大なネタバレされてるけど意外と気づけない上手いタイトルですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 9

71.0 4 2022年度の女子高生アニメランキング4位
阿波連さんははかれない(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (308)
1019人が棚に入れました
小柄で物静かな女の子、阿波連(あはれん)れいなさん。人との距離をはかるのが少し苦手。そんな彼女の隣の席に座るライドウくんは、阿波連さんとの間に距離を感じていた。ある日、阿波連さんが落としてしまった消しゴムをライドウくんが拾ったことをキッカケに、ふたりの距離は急接近!?「遠すぎたり」「近すぎたり」予測不能な阿波連さん。色んな意味で、『はかれない』密着系?青春ラブコメディの幕が上がる!!


声優・キャラクター
阿波連れいな:水瀬いのり
ライドウ:寺島拓篤
大城みつき:M・A・O
桃原先生:花澤香菜
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ライドウ君ははからない

【紹介】
素朴な男子高校生と隣の席の無口な不思議ちゃん系美少女のほのぼの学園ハートフルコメディアニメ、ラブコメもあるけどかなりギャグ寄り
授業中にあり得ないことをしても誰も突っ込んではこなくて、からかい上手の髙木さんをさらに上回る「二人だけの世界」感がすごい。
ギャグ多めだけど笑えるところはなくて、二人のほのぼのしたやりとり見てほっこり癒されるアニメ

【感想】{netabare}
カップルって言うより、仲のいい兄妹みたいで微笑ましいですね
ラブコメとしては異質で二人が徐々に惹かれ合っていく様子とか心の揺れ動きとか描写が不足しているのでイイと思えるかは人によりますが、ほのぼのギャグアニメとしては面白くて気軽に見れるので私は好きです

二人のラブコメ展開は微笑ましくて良かったけれど、ラブコメ展開にしたことで二人のすれ違うコントがなくなっていったのであまり恋愛描写を入れずにくっつけるのなら、もっと二人のはかれない距離感を見ていたかったかも

阿波連さんはもちろん可愛いし、ライドウ君は妄想がぶっ飛んでいてだいたい寒いけど時々面白いときもあって、ズレた二人のやりとりが微笑ましいです
ギャグはかなりシュールで、スローテンポで阿波連さんのシュールなギャグとライドウ君の心の中でのんびりしたツッコミがいいですね

阿波連さんははかれないってタイトルだけどライドウ君以外にはそれなりに距離はかってて、弟や妹との距離感もそんなに変じゃないです(どっちが姉なのかって思うけど)、はかれてないのはライドウ君だけなように見えます(他のクラスメイトがあまり絡んでこないからでしょうけど)
でも阿波連さんはライドウ君を信頼してたし、ライドウ君はツッコミはしても嫌がってなくて、阿波連さんとの距離感を心地よく感じてるからちゃんと「はかれてる」ことになります
つまり、阿波連さんは最初からちゃんと距離をはかっていたのです
はからなくてもいいライドウ君と巡り合えて良かったね
{/netabare}
【キャラクター】
阿波連さんはもちろん、ライドウ君とれん君がかなり良かった!

【欠点】
笑いも少ないし山や谷がなく刺激が少ないアニメなので退屈に感じて飽きる人も多そうです、わたしはそんなに真剣に見てなかったのが良かったのかもです

【気になったところ】{netabare}
・優しく受け止めてあげるのがこのアニメの癒されるところだけど、頭から落ちそうだったり、パンツみえるような体勢だったりするのはさすがに何をするのか眺めるんじゃなくて教えてあげるのが優しさだと思う。
・ストレッチ一緒にやるのも変だけど高校の体育の授業は男女で一緒にやらないでしょう、水泳は一緒にやってたけどね
・水泳回で高速バタフライしてましたが、ストロークの異常な速さの割に全然前に進んでないのでただ手を動かしてるだけでバタフライがちゃんとできてないってことです、それなのに上手っていう評価は間違ってますよ、ライドウ君のクロールシーンはなんで高速道路みたいな速度で景色が流れるのでしょうか?ライドウ君の妄想?
・ゲームセンターで銃をクロスして持ってたけど、あれじゃゾンビ撃てなくね?
{/netabare}
【主題歌】
OP「はかれない距離」ED「キョリ感」
どちらも作品の雰囲気に合った可愛らしい曲で良い感じですね

投稿 : 2024/05/11
♥ : 31
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ギャグは面白い。ラブはマイルドすぎかなあ。萌えの次世代はしゃべらないこと?

 ギャグからラブが唐突ですよね。出会いからして話す人探しですから。その辺ストーリーとしてどうなのよ?という気がします。もちろんいつも一緒にいる、というのは恋愛の大きなファクターですから、現実としてはそんなものでしょう。でも、物語ですのでなにか展開は欲しかったなあ。
 事件らしい事件が12話の果たし状かあ…で、リバーシですもんね。リバーシの4隅の取られ方とかギャグになってましたし。雰囲気を外されたので悔しいけどちょと笑いました。倦怠期とか花言葉の時の阿波連さんの顔とか、結局ギャグだし…ギャグはやっぱり面白かったです。

 ラブは「古見さん」同様で、やっぱりマイルドだなあ…これが令和の少年たちの妄想かあ。平穏無事な日常と草食系の恋愛かあ…ノーストレスがいいのかあ。物語くらいちょっと起伏が合っていい気がしますけど。
 萌えの次世代は、自分以外とはしゃべらない玩具的な美少女なんですかねえ。
 
 まあ、総評すると、ギャグは面白かったです。ですので、12話通して楽しめました。その点では出来がいいストーリーだと思います。
 ラブは刺激が無さすぎですが、ぬるくてマイルドなのが好みの人にはいいでしょう。



1話 最近は隣の席に美少女が座る妄想が流行っているみたいですね。
 {netabare} ロシア美女とか、コミュ障(症)の娘とか、その他沢山です…いたずら好きな子はちょっと意味が違いますけど(いや、一緒かなあ…プロセスを省いていきなりいたずらできる関係からスタートしてるだけかも)。

 前期覇権のコスプレビッチの娘と精神性は共通する気もします。ただ、これは女性にも人気があったみたいなので、どうなんでしょう。違いがあるのかないのか。視聴している女性が主人公の男に自己投影するんでしょうか。
 この隣の席の美少女のメンタリティは研究したいところです。
 長瀞さんとか、宇崎ちゃんとの共通性とかも含めてですね。古典といえば古典なのかもしれませんが。
 ハルヒの構造といえばそうなんですが、より「純化」してます。部活とか友人とか事件とか一気に通りこして「2人きりありき」です。次回予告ではちょっと生活を彩るハーレムとか女子か友人が後付けででてくる?
 
 妄想が異世界から一周回って現実に戻ったようですけど、草食系男子のささやかな夢は恐らく異世界よりも更に遠い世界観です。何が妄想っていきなり「都合の良い美少女」と2人きりの生活が始まることですね。
「都合の良い美少女」ですねえ…コミュニケーション上のハードルを設けて、教室の一番後ろに「異世界」を作り出して、友達がいない草食系のボッチ少年とかあ…うーん、切なすぎて涙がでます。

 対人コミュニケーションの最大の努力が消しゴムを拾う事かあ…それでも頑張ったんでしょう。
 コミュニケーション障害の解消ならラインで良くね…にはならないんですよ。それどころか、現代高校生の話なのにスマホが影も形もないですね…これがこの世界の価値観なんでしょう。異世界ですらスマホが必要だったのに。

 これを日常系と言っていいのか、癒し系といっていいのか…明日ちゃんとの差と共通性はないのか…

 アニメそのものを楽しむのかといえば、まあ、一気見は辛いかもしれませんが、週1なら見るかもしれません。むしろ異世界からちょっと変わってきた流れを研究したいところです。 {/netabare}


2話 不覚にも目薬のところは笑った。コメディというよりギャグ?

{netabare}  まあ本作の設定そのものは女の子といきなり仲良くなるファンタジーですけど、目薬の一連の流れは、なんか笑ってしまいました。ストーリーそのものと連動している面白さではなくシチュエーションですので、コメディというよりもギャグすね。
 話の構成からいって4コマかそれに準ずる短編の積み重ね?という感じですね。

 ただ、ファスナーのところとか、幼馴染の大きな娘の話がやりすぎ感が…それと距離感どこに行った?2人きりの世界だとギャグがすぐ枯渇しますので、ある程度のキャラは必要でしょう。

 画面は綺麗ですね。止め絵ばっかりなので作画というとちょっと違う気もしますけど。

 なお、ツッコミどころですけど、目薬って本来人に貸しちゃ駄目だと思うんですけど。
 それと眼科用薬って丁寧に作画されていたのはなぜ?眼科用薬って定義は詳しく知りませんが効能がある目薬で症状によって使い分けるものじゃあ…なおさら人に貸すのはまずい気がします。あと目以外のところに入るのもまずいはずです。 そう言えば本作って中国資本ですよね。その関係なんでしょうか?
 あと1年生なのに2次方程式の接線?あれって微分ですよね?レベル高い進学校か理数科とかなんでしょうか。
 それともこういうところって細かいギャグなんでしょうか?

 アニメーションは意図したこと以外作画するものではないはずです。こういうところに気が回っていないなら、クリエータのレベルがちょっと心配かなあ。{/netabare}


3話 通常の〇〇さん系とは作りが違いますね。

{netabare}  冒頭の髪の毛のギャグですが、あの大きい幼馴染の子が理髪のセットを持っている…というか学校でヘアカットを始める、というシチュエーションがギャグなんでしょうか。

 まあ、髪の毛の絵面も含めやっぱりコメディではなくて4コマギャグですね。クスリとする、ニヤニヤする。そういう系のほのぼのギャグなんでしょう。ちょっと〇〇さん系統のラブコメとは作品の作りが違う感じですね。

 そう…やっぱり恋愛はモチーフで、中身はギャグですね。もちろん視点の持ち方でイチャイチャラブラブを面白がるのもいいでしょうけど、恋愛に重心を置いているわけではなさそうですね。
 ヒロインの距離感と天然ボケもそうでしょうけど、主人公の内面の絵面とモノローグ、幼馴染の子のちょっとズレているというギャグなんでしょう。

 ということでまあサイトの更新があったらチェックするかもしれませんので扱いは継続で。レビューは気が付いたことがあれば書きます。ヒューマンドラマか恋愛で進展があれば、でしょうね。

 なお、天秤打法とか古いですよね。ということは初めの髪型って、ララ―シュタイン??{/netabare}


4話 やっぱりギャグですね。

{netabare}  ラブコメでなくギャグということで見れば良さそうですね。設定上甘酸っぱい要素もあるでしょうけど、それはまあ飾り付けみたいなものでしょう。

 恋の行方どうこうよりも見方を変えてギャグとして割り切ると面白いです。ハンドスピナーとかラップとか結構笑いました。そういう見方で初めから見直しても良さそうです。 

 視聴継続でいいでしょう。


追記 視聴継続ですからレビューはまとめてにしますが、ちょっと気になりました。
 スマホ持ってるなら1話のコミュニケーションってラインでよくね?{/netabare}

7話のレビューは下らないので抹消しました。


11話 もう10話完結でよくね?

 先週最終回だった気分だなあ…なんか、距離感が定まらないのが良かったのに、距離感決まっちゃったなあ。
 ギャグだかラブコメだかわからなくなってしまいました。いまさらラブを真面目にやられても…阿波連さんの内面の表現が間接的なだけに、ラブコメという視点になると決してレベルが高い話ではないからなあ。

 ギャグとして面白ければいいんですけど、なんかなあ。以前と同じことをやられても…もはやラブコメとしてしか見えないので、急に出来が悪く感じてしまいました。

 うーん。ストーリー構成どうなんでしょう?ここまで見たから最終回の確認はしますけど。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ちゃんとラブコメなんじゃね?

いやー面白かったです。
そして、ほんのりあったかい気持ちにもなりました。

ちょっと人との距離感がつかみにくいという個性を持つ主人公:阿波連れいな。
HPのキャラ紹介順であれば阿波連さんがメインという事でいいんでしょうね。
メタな発言をすれば、実際、こういった様な個性を持った人は大勢いるはずでして、これは古見さんの時にも思ったことですが、色々とデリケートな部分も出てきそうです。

私としては、思いと思い、気持ちと気持ちがつながる系のアニメとしても、好きな部類のアニメーションでした。
先に挙げた「古見さん」や、ちょっと飛躍しますが「デミちゃんは~」に通じるものも感じながらの視聴でした。

もちろん、こんな小難しいことばかりを考えて視聴していた訳ではありません、しっかりとラブコメ系、可愛い系としての要素もしっかりと楽しませていただきました。


・阿波連れいな
ちょっと、人との距離感をはかるのが苦手な女の娘。
小さくて可愛らしい。
あの距離感でくっつかれると勘違いしちゃいそう、でもちゃんと「いい人」に出合えているみたいで良かった。
いろいろと、行動が面白い、アニメらしくちょっとぶっ飛んでるところもある。
観ていて楽しい、かわいらしい、一生懸命さも伝わってくる。
ちゃんと、ラブコメの主人公出来てるw。


・ライドウくん
阿波連さんの席のお隣になったことから、はじまるあれやこれや。
なんと、HP情報によると高校での目標は、どこかで聞いたことのある「友だち100人つくること」。
「~じゃね?」「~じゃね?」とうるさい、がこのツッコミがクセになってくる。
ちゃんと阿波連さんと向き合って、正々堂々ラブコメしてました。


・大城みつき
ひそかに阿波連さんを見守ってきた幼なじみ。
いろいろとアニメらしい設定。
サイズ感大きめの女の娘。
この娘もみているといろいろと面白い。


・桃原先生
いろいろと、おっかしい先生登場。
阿波連さんとライドウくんの距離感に反応し流血するw
いとあはれなりw


・宮平先生
ふつうの先生かなぁ。
桃原先生と仲良しみたい。


・ふたばちゃん
学校外で阿波連さんに絡んでくる小学生。
あつしくんという子が崇拝している阿波連さんをライバル視している。
タイプがどこかの才川みたい。


気になったキャラクタはこんなところだったかな。
阿波連さんの弟や妹も登場しますので、ここも楽しかったです。



いろいろと物語を紡いできた1クールでしたが、
最後は阿波連さんの感謝のお茶会で締めくくられました。
阿波連さんの高校1年生生活は充実したものだったようです。


私的には続きもみたいなぁ、と思う作品でした。
とっぴな行動をするかわいい阿波連さんを愛でるという視聴もアリかとは思いますが、周囲の友達との人間関係の構築も楽しかったです。
私の好きな仲間が増える、理解者が増える系に通じるものがあったと思います。

ぜひ機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

75.6 5 2022年度の女子高生アニメランキング5位
まちカドまぞく 2丁目(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (279)
906人が棚に入れました
大人気ご町内日常ファンタジーが帰ってくる!魔族の力に目覚めて以来、闇の一族の封印を解くためポンコツながらも戦ってきた主人公・シャミ子。ライバルだったはずの魔法少女・桃とは、なぜか協力関係になってしまい、町から姿を消した魔法少女の謎をともに追うことに……!?さらに町に潜む新たな魔族も登場し、シャミ子たちの行く末やいかに──。
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

かわいいだけじゃないシャミ子さん

【紹介】
ぽんこつで優しい善良な魔族とマイペースで優しい魔法少女と2人を取り巻く変な住人達がおくるハートフルゆるギャグ系萌えアニメの2期

【感想】
私はまちカドまぞくのファンです、シャミ子可愛すぎ
相変わらず本人は魔族らしく悪くなろうとしているのに発想が善人すぎてたまらなくかわいい
シャミ子のしっぽの動きから目が離せなくて困る

期待通りの2期でした、最初から最後まで綺麗、かわいい、楽しい、癒される!
ただのゆるくてかわいい萌えアニメと思いきや、ストーリーも伏線も小ネタもしっかりしています
話自体は特に面白さはないんですが、かわいいだけで価値のある萌えアニメなのにちゃんと細かいところまでこだわって世界観を作っているところがいい
きらら系の萌えアニメが苦手な人が楽しめるかはわかりませんが、きらら系が好きな人ならかわいい+やり取りの面白さもあっていい作品だと思います
{netabare}
6話は神回でまるで最終回のような盛り上がりでしたね
ここで一区切りついてからの後半ですが、これもまた伏線がしっかりしていて最後ちゃんと締めていていい最終回でした、安定した良作です
{/netabare}
面白さはこれより上の作品はいっぱりありますが、一番好きなのはコレ!
好きです!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 30

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

安定した小ボケ、と見せかけて本筋の話はしっかり展開してたりする

<2022/5/13 初投稿>
原作は未読。
6話まで見ました。

相変わらず小気味良い小ボケが気持ちいい。
銀玉鉄砲でピスピス撃たれてるような気分。

その小ボケで目を眩まされそうになるけど、本筋のストーリーはしっかり展開されています。

どんな話かは、1期のレビューも書いたのでよかったらそちらをご覧ください。

変わっていく桃がいいですね。
6話の最後は「桃園の誓い」
桃だけに?
桃だから?笑

<2022/7/20 追記>
リアタイで最終回見ました。
安定の面白さ。
感動しそうなところでもちゃんと細かくボケてくるところは作品の価値を忘れない作りで好感度大!

ちなみに本作、今んところ最終回まで見た唯一の魔法少女ものです。
(まどマギは10話くらいまで見てなんとなく放置してるという人非人でございます)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 26

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

このアニメが面白いのはメソポタでは常識

原作漫画自体も大好きですが、アニメ化のクオリティが素晴らしいですね。

2期目が作られる予定なんか一切なかったと思われるのにあえてそのまま話が続くかのように作られた1期目最終回でしたが、そんな1期目を受けて普通に2期目が始まったのが笑ってしまいますね。

そんなアニメのストーリーはわりと原作に忠実です。でも演出面で「アニメならでは」と思わせる描写が多々あり、そのあたりは流石ですね。

あと、原作のアニメ化エピソード時点では小倉さんはアニメほどには目立っていなかったという気がしますが、アニメでは小倉さんがとても目立ちます。アニメ以後のストーリーへの関与から出番が多くもらえているのか、それとも単にアニメ制作スタッフに愛されているのか…?

エピソード個々の描写はコミカルなのに、ストーリーの本質部分は結構シリアスな設定になっていて不思議なバランスの作品ですよね。何千年も闇の中で孤独に耐えていた御先祖が不憫。無邪気にキャラ萌えもできるし考察要素や伏線もけっこうあります。

2期目を全部観終わった後に1期目を見直してみるのも面白いかもしれないです。ちなみに1期目の最終話でこの2期からのキャラであるはずの白澤店長とかも街中を歩いています。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 24

71.4 6 2022年度の女子高生アニメランキング6位
スローループ(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (270)
785人が棚に入れました
海辺でひとり、亡き父に教えてもらったフライフィッシングを嗜む少女・ひより。 いつもどおりに釣りをしていると、いきなり海に入ろうとする天真爛漫な少女・小春と出会います。 一緒に釣りをする事になった2人でしたが、実は親の再婚相手の娘どうしで…? ひょんな出会いから「姉妹」になったひよりと小春と一緒に、「釣り」をしながらスローに過ごしてみませんか?

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

沈んだ気持ちも釣り上げるフライフィッシングの魅力

私は釣りにあまり興味ないのもあって、そんなに惹かれるものはなかったけどキャラクターが可愛いし雰囲気もいいのでまったり見るにはいいですね。

ただ釣りばっかりしているアニメじゃなくて、二人は悩みも持っていて釣りを通じてその悩みに向き合っていきます。
楽しいことばっかりが人生じゃないけど、釣りを通じて前向きに、楽しく生きている二人を見て少し幸せを分けてもらえる作品。

きらら作品にしては設定が結構重くてびっくりした。
話を作るために無理やり重くして釣りと結び付けている感じがして蛇足感はありますが、単調なのも良くないので好き好きでしょうか。

作画は色使いがとても可愛らしくて綺麗だけど、ときどき顔や体のバランスが気になるところがあった。

友達の亡くなったお父さんが使ってた部屋って、いろいろな意味で嫌じゃないかな?
あと死んだお父さんの部屋を与えたってことは、元々は父と娘が部屋となり同士で部屋の仕切りもすぐガラッとあくタイプ
これだけプライバシーないとどれだけ仲良くても娘は嫌がると思うけどなあ。
そういう面倒くさいところサラッと無視するところが好きですねー

人に向けて竿振るのは、注意書き書いても実際にやっちゃだめだと思う。
釣り詳しくないけど、たぶんあれ身体に刺さったらたいへんな事になると思う。
こういうのはダメですっていうチュートリアルで例として出すだけならやるべきだと思うけど。

釣り担当と料理担当に分かれていて、釣った後はおいしく料理するので飯テロアニメとしても良かったです。

姉妹になる必要あったのかわかんないけど、のんびりスローライフで楽しそう。可愛くて癒されますね。
ていぼう日誌、ゆるキャン△あたりが好きならおススメ!

これぞきららって感じの安心してみられる雰囲気の良い癒し作品。
釣りの専門用語とかは全然覚えられないけど、釣りの魅力は伝わってきました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

初めは偏見で過小評価してましたね。日常+ノウハウの良作でした。

 総括ですね。スク水女子がいきなり海に飛び込んだり、釣り針をひっかけたり、再婚同居とか鬱まっしぐらな設定で驚きましたし、ちょっと「アレアレ…おかしいですよ?」という感じでマイナスイメージが先行してしまいました。「また日常系かあ」という偏見も確かにあったと思います。が、結果的にレベルの高い日常モノ+ノウハウものだったと思います。

 完全にストレスレス設計ではなく、若干のスパイス的な負の感情があったし、登場人物の年齢層性別に幅があって、それが自然なストーリーになっていたのも、新鮮で良かったですね。で、癒しパートではしっかり癒されますし。

 ノウハウも料理と釣りでどっちつかずじゃね?という心配も大丈夫だったですね。まあやっぱり興味がもてたのは釣りの方かなあ。

 一方できらら系の特性で物語が中途半端でも気になりませんし、伏線とかテーマ性とかそういうのが無くても満足できました。初めの方は集中して見られなかった部分もあるので色眼鏡を外して再視聴してもいいかな、と思ってます。

 釣り版のヤマノススメですかね。日常+ノウハウにちょっと負の感情とスト―リーがある…みたいな面白さがちゃんとある、という良い意味で言ってます。是非ヤマノススメ同様2期が来るといいですね。



以下 視聴時のレビューです。


1話です。{netabare}初め、海で毛バリなんか使うかよ、と思って調べたら最近は使うみたいですね。勉強不足でした。虫を食べる渓流の魚向けだと思ってたらメバルは確かに釣れるみたいです。

 作品です。きらら系ということで、日常な気もしますがヤマノススメみたいに若干ストーリー性を感じます。完全な癒し系ではないということでしょうね。少し暗い要素も入っていますし、いきなり再婚で同い年の姉妹ができるというのは普通メンタル的にハードな設定だと思います。

 ただまあ、あまりシリアスにはならない気がします。コハルとヒヨリで小春日和ですね。これがまあストーリーの性格になるんでしょう。

 ヤマノススメみたいな話だとすればちょっと展開が楽しみです。ただ、1話の様子からして料理も釣りも専門性が中途半端かなあ…まあ、見てみないと分からないですけど。

 キャラデザの横顔、鼻のラインが極端に凹になっているかなり昔の感じですね。髪型は輪郭を隠すような最近の流行ですね。制服がリボンとネクタイなのって普通の高校だと有りなんでしょうか(調べたら選べる高校も多いみたいですね。これも勉強不足でした)。私服のセンスは…うーん…

 とにかく気軽に見られそうですし、なんとなく引っかかりがあるアニメなので今期の視聴候補ですね。

 なお、冒頭のスク水シーンは一応スルーしておきます。つかみ…なんですよね? {/netabare}

2話 ひよりちゃんってコミュ障じゃなかったでしたっけ?

{netabare}  ひよりちゃん、友達のお父さんと気軽に話せたり、積極的に釣りに誘ったりどうもコミュ障には見えませんね。いいですけど。
 キャラデザで睫毛に白いのが混ざるのが気になりますね。光沢なんでしょうけど白髪に見えます。

 思ったよりも釣りの話がありましたが…ちょっと物足りないかなあ…4種類の毛ばりの動きのところとかもっと見せ方が…それと釣りの技術に関してループとは何なのかどういう技術が必要か、釣れるポイントとかウンチクがもっとあってもいいですけど。

 OPで「料理・エフェクト作監」で鷲北恭太とおっしゃる方ががクレジットされていました。食戟のソーマの料理の作画ををやった方らしいですね。ということは料理には力が入るのでしょうか。{/netabare}

3話 ひよりちゃん、語りすぎ?

{netabare}  話そのものは家族の問題に焦点を当てて、かつ、釣りの話、料理の話とあって、そこそこ面白いですし、作品に求めるニーズも満たしていると思います。イワナの作画綺麗でしたね。イワナって湖とか海に降りるとマスになる…と思ってたんですけど湖で釣れるんですね。

 ただ、ひよりちゃん、語りすぎですね。というかそのほかの人たちも内面をセリフで垂れ流している気がします。セリフじゃないにしても分かりやすい表情とか。語るのではなくて演出を使うとか…説明セリフばかりだとやっぱり心情の表現が物足りなくなります。深さのチューニングが中途半端でせっかくの子連れ再婚という設定がかえってノイズになっている気がします。特に父母のキャラが薄っぺらいからなあ…そこがなあ。

 そもそも、家族の問題なら事件…つまりエピソードで見せた方がいいと思うんですけど…あっさりとこれでみんな仲良しならその設定は不要でしたね。仲良しJK同士が料理と釣りに…でいいと思います。設定活かすならこの後何かあるならいいですが。

 なお、梅干しのウンチクは良かったですね。こういう感じが沢山あると面白いと思います。バナナって何があるんでしょうね。気になります。

 まあ、継続視聴…でしょうね。 {/netabare}


9話です。ダーク設定がいい隠し味になっているのかも
 
{netabare} 初めはきらら系の日常に親の再婚とかきついダーク設定いるかなあ、と思ってたんですけど、そのおかげでキャラが描けていて、癒しパートがなかなかいい感じですね。だらだらした日常ものよりも、少しだけの辛さや涙が心の琴線に触れるせいでしょう、いい隠し味になっている感じです。

 話も海にいったり、渓流にいったり、釣り堀だったりと薄く広く話が展開するので飽きない感じですね。ちょこっと入るウンチクもなかなかいいレベルだと思います。キャラも増えちゃったけど、きらら系には珍しく家族…老若男女でてるのもいいですね。ちょっと新しいかもしれません。

 思っていたよりも面白いかもしれません。ちょっと消化枠として、ながらっぽくまとめて流してみてたらいつの間にか集中してみていました。引き込まれる何かはあるのでしょう。それがダーク設定とか家族の部分なのだと思います。9話、面白かったと思います。{/netabare}



11話 再婚と恋のキャラを話として上手く回収しましたね。

 10話のてんからという単語を始めてしりました。そしてやっと毛ばり以外のまともな釣りも出てきましたね。ちょこちょこと面白い知識がはいってきました。1話2話辺りはノウハウものとしてどうかなと思いましたが、なかなか機能していますね。

 イソメきましたね。いや無駄にリアルすぎるでしょう。なんでここだけ作画いいんだよ…そして寄生虫ですか…うーん。食欲が…で、その後釣った生サバの調理とか…胸がいっぱいです。ただ、文化祭回ってシリーズで一番面白い場合と、騒ぐだけ騒いで面白くない場合がありますが、本作は面白いほうでしたね。

 本作は可愛いとかそういう作画ではありませんが、給仕のコスプレのヒヨリちゃん、可愛かったです。


 11話です。あーモヤモヤですね。友情の優先順位的な嫉妬ですね。可愛いエピソードですけど、やっぱり心の闇的な感性が原作者にはあるんでしょうか。これは実際感じたことがある人じゃないと描けない気がします。

 日常系としては、どこかダークな雰囲気が漂いますね。そこが面白いんでしょうね。再婚話、恋ちゃんとの思い出を絡めて上手くまとめました。なかなか良かったですね。

 ここまでは日常系の要素もノウハウとしても面白かったうえに、ちょっとした友情家族のストーリーもなかなか良くできていました。ちょっと新しいですね。
 なお、やっぱり東山奈央さんの声はいいですね。追加声優って…でもOPはとばさず聞いてます。


 

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

きららの皮をかぶった軽く闇(やみ)な人間ドラマ(釣りもやってます!)

まんがタイムきららフォワードに掲載の漫画原作は、連載は読んでいますが単行本は持っていません。

タイトルの「スローループ」はフライフィッシング(毛針を使った釣り)の用語から。フライ(毛針)のついた釣り糸を目的の場所に向かって送り出す(キャスティング)時の方法ですね。

キャラクターデザインは、原作からかけ離れてはいないものの過去のきららアニメっぽさに寄せた感じになっています。私はアニメのキャラデザの方が好きかもしれないです。

さて、そんな『スローループ』ですが…。

母親を亡くしている小春と父親を亡くしているひよりが親同士の再婚で血のつながらないしまいになってしまうという、ときどきラブコメ(の場合は男女ですけど)で見かけるような設定になっています。二人の名前をつなげると「小春日和」になるのはもちろん狙っているんでしょうけどね。

小春とひよりの他に、ひよりの幼馴染みである恋ちゃんを含めた三人がメインキャラとしてED主題歌でもフィーチャーされています。このときの三人でスクリーンを見ているみたいなアニメーションがけっこう好きです。

本作では基本的には、父から教えてもらったフライフィッシングにこだわりを持つひより、釣り用具店の娘として釣りに詳しい恋ちゃん、そしてそんな二人を通して釣りに興味を持ち元々得意であった料理で釣った魚を捌いてゆく小春、といった構図でほのぼのとしたストーリーが展開していきます。

ですがその裏では三人それぞれになんとなく闇を抱えて生きています。そんな三人がそれぞれの闇と向き合いながらお互いの距離を縮めてゆく、『スローループ』はそんな物語…。

個人的にはネタバレとは思わないのですが、三人の闇については一応改行を多めに挟んだ以下で言及しておきますね。





ひより: 実父にはとても可愛がられて育ち、そんな実父を亡くした傷みから立ち直りきっていません。母の再婚自体は祝福しているものの、再婚相手を自身の父親としては認められていなかった感があります。

小春: こちらも母と弟を亡くした経緯がかなり悲しい物であり、ひより同様父の再婚相手を自身の母親としては認められていなかった感があります。

恋: 父親同士も釣りを通して仲が良く、ひよりとは小さな頃からの長い付き合いであったはずなのに、ぽっと出の小春に「ひよりの隣」というポジションを取られてしまったという嫉妬めいた感情が生まれてしまっています。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22

72.7 7 2022年度の女子高生アニメランキング7位
古見さんは、コミュ症です。 2期(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (179)
687人が棚に入れました
2022年4月予定
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

古見が通り過ぎたあとに

原作未読

“○○な誰それ(♀)さん”系統作品の2期扱いですが、2021秋の初登場から1コ跳び程度と分割2クールみたいなもんかと。登場人物もやることもそう変わらず、良い方向で少しばかり調整してますね。

 人付き合いは苦手だけど人が嫌いなのではない

毎度繰り返されるフレーズはどこまでもコミュニケーション下手への優しい目線を崩しません。
わりと整理されてるので基本評価は1期レビューご参照。良い方向に傾いた理由/差分をまとめます。


■良かったとこ(ネタバレ無し)
 高校入学当初から美人な古見さんに興味津々なクラスメイトで真っ先に距離を詰めることに成功した只野君。彼が通訳役として次々投入される変キャラを媒介してた1期でした。個人的には古見⇔只野間の比重高めだったらきつかったろうなぁと思ってたので周囲を強キャラで固めてくれて見やすかったです。
 2期では通訳の役回りはやや後退。長名くん山井さんその他面々が好き勝手やってました。

 いつもの分かりにくい例えをすると…
 ヒロイン古見さんに期待するポジションは点取り屋ストライカーではなくボランチということになるんだと思います。自らゴールを決める強烈な個性を彼女に求めると物足りない。下がり目のポジションにいて必ずボールが経由する位置取りですね。なんせ喋らないですから。派手な活躍を期待せず、古見さんとのボール交換で周りが輝く、みたいな視点で俯瞰したらけっこう楽しめました。
 友達100人欲しくて人付き合い苦手な私でもどっこい今日も元気です!みたいなコミュ障讃歌展開だったら秒で切ってたと思います。

 とかく映像表現の評価が高かった1期と比較し内容“も”安定していたと思います。

■悪かったとこ(ネタバレ無し)
 OPは曲作った人{netabare}(川本真琴さん){/netabare}がそのまま歌えばよかったのでは? 


1期を受けて安定感の増した2期と言えましょう。コメディ方面でキャラ立ちした面々の動物園的な楽しみ方のできる佳作でした。
コメディ色強めてときおりほっこりさせる。少年誌らしいアプローチだったと思います。
なおラブは要らんと思ってます。現実味ないファンタジックなキャラ付けの子たちが愛を語ることは空疎ですもの。仮に古見さんリアルにいたら確実に持て余す自信があります。…なんだけどこれラブコメカテゴリーでしたっけ?肌に合うのか合わないのかよくわからんとです。



※ネタバレ所感

■コミュ症とコミュお化け
お化けとはなじみくんのことではありません。古見さんのママでもありません。
{netabare}週刊少年サンデー連載。ナレーションが日髙のり子さん。
その昔。大事なことは語らず匂わせまくって登場人物はこぶ平(現正蔵師匠)以外は察する術に長けたコミュニケーションお化けだらけの双子の野球アニメがありましたけど、本作品のナレーションに日高さん起用で思い出し個人的にツボでした。
そういえば双子弟がアレしたあまりにも有名なシーンで『幻想即興曲』流れてましたよね。こちらでは古見さんパパ登場で同じショパンの『革命のエチュード』流れてましたよ。
ただどうやら制作会社がもともと『タッチ』関連のお仕事でご一緒だった面々らしいです。その絡みかしら?いつもの邪推です。{/netabare}


■顔のないエンディング
好みではないOPと対照的にお気に入りのED。曲はもちろんアニメーションもインパクト強めでした。

{netabare}2パターンの下校シーン。前半は独り、後半は只野君と一緒に教室を出ていく古見さんでした。前半は窓の外が桜色だったので入学当初で、マフラー巻いてる後半は冬ってことなんでしょう。一年間のクラスの歩みが凝縮されてました。

それとなんでキャラの顔消してのっぺらぼうにしたんですかね?
歌詞とリンクしてるのもありますが、こちらあえて顔がないことで私たち視聴者が経験した高校時代のクラス風景と置き換えてみてね?との作り手からのメッセージではないかと思うのです。アニメほどじゃなくても同窓会で話題になりそうな濃いキャラの1~2人はいたし、狭い箱の中でのイチャコラはありました。当然1年間での変化もある。
卒業して年月が経ってなお繋がってる人は限られるし顔も忘れてたり。でも「こういうやついたよな~」は不思議と覚えてたり。のっぺらぼうに顔を描き足すなら案外身近な人になるのかもしれません。{/netabare}


そういえば王様ゲーで躊躇なくキス命令ぶち込む古見さんママだったり、「結婚しろよ」至極真っ当なツッコミをするバスガイドさんだったり、迷いのない大人がまぶしかったです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

優しさは1000の言葉に勝る

一期はそれなりに楽しめましたが、1期に比べてラブコメもギャグも良くなっていて面白かった

一期から変わらずシナリオやキャラデザは薄くてあまり好みじゃないです
癖が強すぎるキャラクター達がわちゃわちゃやってるのを見て楽しむだけのアニメです

でも古見さんの成長も感じられるし、新キャラもいい感じだし、どんどん賑やかで楽しくなっていきます
二人の関係性も見どころ十分で最終回の締め方も綺麗に締めてて期待以上の2期だったように思います

個性的なキャラクター達のかけあいが面白い作品なので、一期の蓄積が良い感じに効いていますね
EDアニメも作品の魅力が詰まっていてとても良かったです
一期見てハマった人なら視聴して間違いなしです!

3期にも期待してます

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「1cmずつ 恋に落ちる」

【物語 3.0点】
1期から中1クールで放送された2期。話数も1期から継続。
実質分割2クールで1年生編を完走。

内容はごくごく平凡な学園生活・歳時記の再生産。
古見さん&只野君の関係等も、
OP主題歌から拝借したレビュータイトルの通り、
互いに遠慮しながら、ゆっく~りと亀の歩み。

“コミュ症”視点から、もしくは変人だらけのクラス構成から、
一年間、普通の青春がつつがなく完遂される価値を再認識し、
当たり前が幸せとホッコリできるか否かが折り合いポイント。
よって一定以上のキャラ理解や共感は不可欠。

私は古見さんが振動している姿を見ているだけで癒されるので、
本作は毎回脱力して楽しめる安全スポットでした。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・OLMが引き続き、光を反射する埃まで捉える高水準を維持。

歪ませた背景に回想を映し出すなど、作画と一体となって演出された映像美も健在。
{netabare}愛しの古見さんのストッキングを奪取して頭に被り逃走する山井さん。{/netabare}
など良く動くカメラワークにも妙な迫力がありw

顔の各パーツを少しずつ赤らめながら、距離を測って測って詰めないw古見さんなど、
心情表現も繊細で拾ってみるとキュンキュンできます。

それだけに漫画らしい心情説明の吹き出しテロップ。
説明文のツッコミがギャグの中核と理解しつつも、
私はやはり蛇足に感じることも……。
一度、一話限定で良いので、テロップも解説ナレーションも只野君の補足もなしで、
古見さんの心情解析に視聴者がチャレンジする回も欲しいと思ってみたり。


【キャラ 4.0点】
新たな強面“コミュ症”片居誠が登場し、古見さんに弟子入り(本人非公認)し、
相互誤解に基づいたギャグが多様化するなど、
ともだち100人に向けて“古見友人帳”は微増傾向。

そんな中、私の印象に残ったのは今回も大人。
{netabare}修学旅行のバスガイドさん。変人サファリパークの1年1組相手に、
ほとんど誰も聞いてない観光説明などで懸命に場を作ろうと奮闘。{/netabare}
行事が滞りなく進行するのって快挙だなw
と普通のかけがえのなさをここでも痛感。
1組担任みたいにもっとテキトーで良いのにと思いつつも、
その不器用な努力を応援したくなります。

14話からは三バカトリオが“クラスの女子 付き合うなら誰?”などと妄想を開始w
私も1組は意外と魅力的な女子が多いと錯覚w
私は、帰宅時、家にいたら安心できるという観点で言えば
尾根峰さんか尾鶏さんかな?(※あくまで妄想上の話w)

只野君が鈍感キャラではなく、
{netabare}バレンタインデーにチョコもらえなくて落ち込む{/netabare}わりと普通に青い男子だったのが胸キュンポイント。
そんな兄のドギマギを同室二段ベッドの特等席から観察する妹・瞳は共感度高し。
(というより普通に女子力高めで可愛い。リアルに付き合うなら瞳が本命まである←いい加減、妄想やめいw)

長名なじみのコミュ力もちょっとウザいかもと思い始めた2期。
ですが23話、{netabare}古見さんと只野君が詰将棋でギクシャクした際、
「いつの間に 喧嘩するほど仲良くなったの?」とサラリと一言で氷塊させてしまう。{/netabare}
“全校生徒の幼馴染”は伊達じゃないと脱帽しました。


【声優 4.0点】
古見さんの弟・笑介役の榎木 淳弥さん。
古見 硝子役の古賀 葵さんと合わせて、
喋ってナンボの声優さんの中でも、さらに巧みな喋りが人気のお二人が、
息遣いだけで掛け合いを展開する贅沢さが相変わらず笑点w
たまに喋ったらイケボなのもまたジワジワ来ますw
古賀さんも綺麗な声で一生懸命伝える場面が少しずつ増えては来ましたが……。
19話で絞り出した{netabare}修学旅行{/netabare}への想いグッと来ました。

寡黙なコミュニケーションも深まりナレーション・日高 のり子さんも
“執行ボイス”による心情判定に大忙しw
中盤には照れ隠しな手紙の代読までカバーする活躍ぶり。

2期ではさらに成瀬 詩守斗(しすと)の行動解説役などとして、
米谷 忠釈役の鵜澤 正太郎さんが淡々と茶々入れ。

声に出せない想いが積み重なるクラスとは対照的に“解説席”はにぎやか。


【音楽 4.0点】
ほとんど喋らない古見さんの反動なのか主題歌は饒舌。

OP主題歌は伊藤 美来さんの「青100色」
サビの終わりにかけて、喋り足りない胸の高鳴りを早口で畳み掛けて行くこの構成。
どこかで……と思っていたら、楽曲提供に川本 真琴さんの名がありビックリ。
四半世紀ほど前にアニメ版『るろ剣』OPなどで一世を風靡したシンガーの曲調に再会できるとは。
この点からも本作は古き良き青春アニメ志向。

ED主題歌はFantasticYouth「小喋日和」(こしゃべりびより)
こちらは想いがポエトリーにまで溢れ出す系。
EDアニメーション。表情のないキャラのシルエットが動き回るクラスの日常風景。
説明解説なしでも誰が何してるか分かってしまうキャラの濃さ。
上記の通りテロップアレルギー気味の私にとってはED眺めるのが、
毎回、何気に一番ウキウキする時間だったり。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20

70.2 8 2022年度の女子高生アニメランキング8位
Do It Yourself!! どぅー・いっと・ゆあせるふ(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (216)
611人が棚に入れました
『ディー‐アイ‐ワイ【DIY】Do it yourself「自分でしなさい」の意、家具などを自分の手で作ったり修理したりすること』――広辞苑より。 「Do It Yourself!!」は、女子高生を主人公に、家具や友情や、ひいては人生までも、考え、工夫し、苦労し、失敗し、それでも諦めずに自分の手で完成させて、未来を切り開いていこうとする少女たちの、その最初の一歩を描く物語です。

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

温かい雰囲気が心地良いです(^_^)

この物語は超のんびり屋さんの主人公の結愛せるふがDIY(Do It Yourself)部に入部し、いろんなものを自分で工作する物語。

主人公せるふの”超のんびーり”したしぐさや話し方がとても気に入りました。
多くの動物たちに囲まれている彼女は、きっと温かい心の持ち主です。たぶん…
2022年秋のアニメの中で、なぜか一番好きになりました。不思議と心が温まったのです。


のんびり屋さんにも関わらず、せるふは毎日毎日怪我をします。
そそっかしいのか、とろいのか、おそらく後者のようです。
その彼女が今回初めて示した決断は、DIY部に入部することです。

おそらくせるふは、今後いろんな決断を迫られるようになるでしょう。
そして、いろんなものをつくっていくことになるでしょう。

きっと失敗のほうが圧倒的に多いと思います。
でも、そのたびに彼女は少しずつ少しずつ、成長していくでしょう。
そんな彼女を温かく見守っていきたいと思います。


少しずつ仲間が増えてきました。
廃部寸前だったDIY部は、いつの間にかにぎやかな部になりました。
せるふは手先が不器用でDIY部には不向きのように思えましたが…
誰でも拒まない彼女の性格がDIY部を救ったようですね。

DIY部は、D(誰もが)・I(居心地)・Y(良い)部になりました。

エンディングは、セルフとプリンが歌う「続く話」。
とても心地良い歌です。

最後に部室の壁や床の板をはがして材料としたのは、ガッカリしました。
この行為が無かったら、もっと評価は良かったと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 38

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

どこへ 行くのか 結愛せるふ…?

原作は特にない、オリジナルTVアニメ作品です。

DIY、いわゆる「素人が欲しいものを自作する」的な趣味を目的に掲げる「DIY部」という部活を舞台に描く、女子高生の青春物語ですね。

舞台は実在の三条市(新潟県)のようですが、街中には物品搬送などに使用されていると思われるドローンなども飛び交い、近未来の時代設定のようです。

主人公のせるふ(結愛せるふ: ゆあ せるふ)、せるふの幼馴染みであるぷりん(須理出未来: すりで みく)、DIY部の部長くれい(矢差呉礼: やさく れい)、せるふのクラスメイトたくみん(日蔭匠: ひかげ たくみ)、ぷりんのクラスメイトしーちゃん(幸希心: こうき こころ)、そしてせるふの学校に留学中のジョブ子(ジュリエット・クイーン・エリザベス8世)といった女子高生の面々と、治子(はるこ)先生が主要メンバーで、そこにせるふたちの家族などが関わってきます。

本作で印象的なのはOP/ED両主題歌での各々最後のカットで、多くの登場人物がいても究極的には「せるふとぷりんの物語」なんだなという形を見せてくれます。

ぷりんがバランス良く成長した秀才型のキャラなのに対して、せるふは興味を持てたことにだけピーキーに能力を発揮する独創的なタイプであるため、そこから生まれるすれ違いと相互理解の話としてとても面白く観ることができました。

ただペットの豚に「ミート」とか名付けて、彼の前で豚肉料理をおいしそうに食べる結愛家の母子に対して「いかがなものか」と感じて嫌う向きはありそう…。

食事シーンでおびえるミートくんを見るとちょっとかわいそうなんだけど、それは「豚肉」を認知してるってことで、ミートくん賢過ぎひん…(笑)?

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

和顔愛語のDIY少女

【物語 3.5点】
ゆったりペースの1クールオリジナルアニメ。

プロットはマイナー部活物の典型。
DIY部存続のための部員集め→みんなで物づくりの流れ。
道中、熱血などの圧迫感は少なく、終始、癒やしを提供。

これを可能にするのが主人公・結愛(ゆあ) せるふ独特のまったり感。
ツンデレな幼馴染・ぷりんに、せるふアレルギーとツンツンされても、
「そっか~~」って感じでマイペースを貫き、急かす気分の調子を崩すw

1クールアニメが主流の近年。とかくすぐに展開を求める風潮が。
ですが、せるふを見ていると、もうこのアニメはゆっくりと付き合う他ないと諦めさせられますw

新入部員も気張って獲得すると言うよりは、
全てをいなす、せるふゾーンに、電動ドライバーでネジが穴に収まっていくが如く、
校内外の少女がスルスル吸い込まれていく感じw
ホントいつの間にか、みんなで「どぅ~いっと~ゆあせるふ~♪」と手を上げて団結している。不思議な感覚ですw


諦めて羽根を伸ばせば、ゆるい日常パターンに取り囲まれる至福が待っています。
結愛家の食卓に並ぶ強引な豚肉料理に震えるペットの豚・ミートw
ドジせるふが続ける負傷→保健室皆勤賞wあと酢昆布。
など序盤で、またここへ帰ってきたいと思えるパターンを構築するのは地味に凄い。

あとはジョブ子の「グッジョ~ブ♪」が決まれば、
D(どんどん)I(いごこち)Y(よくなるよ)w


【作画 4.0点】
アニメーション制作・PINE JAM

基本は水彩タッチの癒し系。

一方で、迫真なのが工作シーン。
監修にDIY系ユーチューバーなどで活動しているスワロ氏を迎える。
一部DIY作品デザインまでカバーしつつ、工具の取り扱い方までリアリティを追求。
良い子は真似しないで下さいなどの注意喚起テロップを敢えて出さないのは自信の現れです。


上空には鳥を飛ばす代わりに、宅配ドローンを飛ばし、
近未来に敢えてカビの生えたDIYをやる意義を見出す世界観を構築。
鳥は絶滅したのか?と思いきや、部室近くの樹木をキツツキが突いていて安心。
このキツツキ終盤{netabare}ツリーハウス建築{/netabare}の際も、部員を導いてくれました。


キャラクターデザインには『ヤマノススメ』などの松尾 祐輔氏。
DIY部員の髪色は平凡。ですが髪の裏側の影に青、緑などを入れツートンカラー風にすることで個性を出す。
ヒロインをピンク髪とかにしなくても見分けが付く。これ結構、使えそう。


せるふの隣の家が幼馴染のぷりん宅。窓から会話。ぷりんのツンデレが捗る。ここまでなら普通。
大胆なのは、せるふが通う平凡な普通科高校“潟女”を取り囲むように立地する、
ぷりんが通うエリート高専“湯専”の構図。
上の湯専から丸見えの潟女のせるふが気になって仕方がないツンデレぷりんw

この立地、何かの条例とかに違反しないのだろうか?
ツッコむ間もなく、{netabare}上からショートカットして部室に降ってくる“忍者”しーw{/netabare}


【キャラ 4.5点】
“潟女”校舎前の石碑に掘られた和顔愛語(仏教用語らしい)を体現するノンビリペースのせるふ。
突っぱねつつも世話焼いてしまう須理出 未来こと、ぷりん。
付かず離れずの間に、中盤から入って、{netabare}ぷりん宅に転がり込み、{/netabare}徐々に動かしていくのが飛び級留学生の12歳ジョブ子。
ジョブ子は最先端AIなどに精通しつつもDIYもイケるロリっ娘で、
2人だけじゃなく未来とDIYも橋渡しするキーマンに。

堅い性格と思われたDIY部長・くれい。
打ち解けていくにつれ、工作は得意だが勉強や菓子作りは苦手などの人間味が現れる。
奥手な三つ編みメガネっ娘・たくみに、少女漫画「ひまわりの少女」(ひましょー)について、
熱く語られた時も、部長も一緒にヒートアップする意外性。
コミック、小説版の違いまで論じる少女漫画愛。今度あにこれに何か投稿してみませんかw


水着回等もありますが、エロ萌え要素は控え目。
そんな中、ぷりん宅にて、しきりに入浴を進言するクラゲ型AIが地味にツボw


【声優 4.5点】
主人公せるふ役の稲垣 好さん。
若手ながら、ゆっく~~り語る落ち着いた口調でムードを緩める。

ぷりん役の市ノ瀬 加那さん。
同時期『水星の魔女』ではツンツンされるヒロインも演じ、ここではツンツンする側をこなす。
中々、器用なお方。今後もエンカウント率は高そうです。

ジョブ子役の大森 日雅さん。
せるふに匹敵する中毒性の高いダミ声。
「グッジョ~ブ」だけじゃなく、ナマイキな日本語から滑らかな英語までカバー。
しー役の高橋 花林さんの高めのダミ声の語尾ニャ~とも共鳴しつつ、リズムを生み出す。


【音楽 3.5点】
劇伴担当は佐高 陵平氏
バックグラウンドで、ピアノ、アコースティックギターなどの優しい音色のミニマル・ミュージックに徹し、
ゆる~い掛け合いを下支え。

OP主題歌は部員たちによるDIY賛歌「どきどきアイデアをよろしく!」
もうこれ、どこかのホームセンターのテーマ曲でよいのではw

ED主題歌は、せるふ&ぷりん「続く話」
ずっと2人いっしょなバラード曲。
これが序盤から流れている時点で、ぷりんがデレるなど時間の問題でしたw


【余談】
物づくりが盛んな新潟県・三条市が舞台の本作。
私も燕三条のスライサー使ってますが良く切れますね。
で、先日、調子に乗ってキャベツ千切りしていたら誤って指までスライスw
これは、せるふの負傷を笑えませんねw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32

73.1 9 2022年度の女子高生アニメランキング9位
ヤマノススメ Next Summit(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (181)
555人が棚に入れました
あおいとひなた、ふたりで始めた山登りは、標高197mの天覧山、599mの高尾山、1786mの三つ峠山と徐々に標高を上げていく。 ふたりの思い出の山である谷川岳にも登頂し、関東の名峰を周るうちにここなやかえで、ほのかといった仲間も増えて充実するアウトドアライフ。 山への知識、道具、体力を充実させたあおいは更なる高みを目指す。

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

再び富士山を目指して

これはヤマノススメの第四部です。
但し第一話から第四話までは過去の総集編がメインで新規エピソードは少ししかありません。
第五話からが本当の第四部の物語といえそうです。

主人公は高校一年生の雪村あおい。
入学当初は内気で他人とのかかわりを極度に拒絶していましたが、今では友達がたくさんできました。それは親友のひなたのおかげ。
ひなたが強引にあおいを山登りに誘ったことで楓(かえで)やここな、それにほのかとも知り合えて友達になりました。
そしてクラスメイトとも一緒におしゃべりしたり遊びに行けるようになりました。

そして第四部では登山部部長の小春(こはる)をはじめとして、さらに多くの人と友達になります。


第四話であおいは富士急ハイランドのジェットコースターに乗るのですが、そのときのあおいの青ざめた表情と、ここなやひなたの楽しそうな表情の対比が、とても頬笑ましいですね。


第五話であおいは、秩父の武甲山に登ります。
この山は秩父の繁栄を支えてきた山であるとともに東京にある多くのビルディングのコンクリートを提供してきた山です。
コンクリートの原料となる石灰岩を採掘したために山の半分が無くなっています。でも、残りの部分は自然が豊かです。

私も武甲山に登ったことがありますが、この山は結構険しい坂が続くので、登山の初心者にはお勧めできません。
今回あおいがペットボトルをしょって武甲山に登ることができたのは、再び富士山を目指す目標があったから。あおいは以前に比べて体力がかなりついてきました。
この分だと来年あおいは富士山の頂上まで登ることができるでしょう。
あおいの頑張りに拍手を送りたいです。
それよりも、あおいのお母さんが息切れせずに登ることができたのには驚きです。(あおいのお母さんはスーパーウーマンかも?)


第六話では、あおいやここながサンタクロースの衣装を着るのですが、ここなちゃんは何を着せても似合いますね。


第七話では、あおいたちが日和田山に登ります。
私も登ったことがありますが、日和田山の男坂は崖にしがみついて登っているような気分になるので面白いですよ。但し一人で登るのは危険なので必ず複数で登ってください。
それに9月中旬には、ふもとの巾着田で800万本の彼岸花が咲き乱れます。日和田山の中腹からも、その場所が真っ赤に染まって見えます。


第八話では、あおいたちは奥多摩の御岳(みたけ)に登ります。
最寄り駅は青梅線の御嶽(みたけ)駅です。駅から東京方面に50mも歩くとバス停があり、そこからバスで滝本駅まで行きます。
滝本駅からはケーブルカーでほぼ頂上近くまで登ります。
秋は紅葉が奇麗だし、夏は山の中のロックガーデンというせせらぎの場所で涼を感じることができます。
また、御岳から日の出山までは、なだらかなコースなので気軽な山登りには最適です。
私はもっぱら、御岳→日の出山→つるつる温泉のコースを歩きます。
山登りの後の温泉は気持ちいいですよ。


第九話では、あおいたちは名栗で渓流釣りをします。
このとき、ひなたがここなちゃんよりも年下に見えました。あいおもひなたも高校生には見えないほど可愛いですね。
名栗で渓流釣りをされる方は、禁漁期間があると思いますので、事前に確認されたほうが良いです。


第十話は、あおいの成長が見れる内容でした。
内気で引っ込み思案だったあおいが、クラスのみんなを引き連れて天覧山に登るようになったのです。
あおいは山登りをするようになって良かったと思います。


第十一話から第十二は再び富士山です。
あおいは頑張りました。成長しました。まさに、一歩、一歩、さらに一歩と、進んでゆきました。
追い越されてもいい。休んでもいい。少しずつ少しずつ前へ。
山登りは、どこか人生と似たようなところがあります。

最終話のエンディングは、あおいとひなたが歌う「スタッカート・デイズ」
これはヤマノススメ1のテーマ曲でもあります。
このアニメは最初は5分間だけの放映でした。それがヤマノススメ2では15分になり、そしてヤマノススメ NextSummitでは30分になりました。
このアニメも、制作の方々の努力で、少しずつ少しずつ成長していったのですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

昨日より輝いて見える景色

【紹介】
NextSummitってタイトルついてますがこれは2期じゃなくて4期です
1~4話はこれまでの総集編
5話から続きの話になります

【感想】
ただ険しい山を登ってみんなで絶景見て綺麗だねー良かったねーっていうアニメじゃなくて、いろいろな切り口から山の良さを描いていてこれまでと変わらず山の魅力と山の険しさがいっぱい詰まっています

あおいは一期から着実に成長していっているし、登山友達が増えて賑やかになって、苦労や挫折があったぶん楽しい時の充実感がより強調されてます
山あり谷ありで最後にはちゃんと充実感があって、綺麗な景色を見せてくれる正に富士山のような作品でした

4期になってはじめて30分アニメになりました、あおい達だけでなく作品も5分→15分→30分と着実に成長?してきましたねー!
今期アニメの頂上もとれるかな?! 

【作画】{netabare}
これまでと変わらず山頂からの絶景、山道の豊かな自然、木々の間から差す木漏れ日の美しさ、目印や山小屋、休憩スポットの雰囲気、、そしておいしそうなご飯!
山の魅力がたくさん詰まった美しい作画が魅力的!
空気がおいしそうだなあってのが伝わってきます

気が抜けた場面とか作画の質がたまにすごく落ちる時あるけど、見せるべきところでちゃんと魅せてくれるのでそんなに気にならなかった、作画の質というか作画の癖も各話で変化があって、絵を描く人が違うと印象が結構違いますね、コロナのせいかな?
EDアニメも毎回絵が違っていて、旅の思い出が詰まっていてとても良かったです!{/netabare}

【シナリオ】{netabare}
3期まではみんなと一緒で楽しい、最高ー!!!ばっかりじゃなくて、失敗も挫折も喧嘩もすれ違いもあって登山も友達関係もうまくいくことばっかりじゃないよってところを見せてきました
ちょっとネガティブ過ぎるかな?って思うことは何度かあったけど、これまでの3期でしっかり失敗や挫折を描いてきたからこそ、あおい達の成長が実感できて良かったと思いました
{/netabare}
【ちょっとモヤっとしたところ】
{netabare}
3期でも時々ひなたにモヤっとしたけど、2期であおいが寝不足で高山病になった失敗があって、それがあおいのトラウマになっていることを知っているはずなのに、自分が寝れないからって夜中に寝ているあおいを叩き起こした時はちょっとイラっとした

2期と3期を乗り越えてあおいは反省して成長してるけど、ひなたはそんなに成長している感じはないかなあ

ついでなので2期のことも言うと、あおいの富士山登頂失敗は周りのみんなにも責任あると思ってます、いちばん体力がない子が寝不足で体調悪そうなのはすぐ気づけると思うから、誰か後ろについてあげればよかったのにって思った
それに比べてあおいは4期になって体力がない人と一緒に登山するときにちゃんと気遣って歩調合せて登山している様子が良くて、あおいはネガティブでも優しいところが好き

{/netabare}
【あおいの成長!】{netabare}
身体を鍛えたり精神的に強くなって以前できなかったことができるようになるっていうシナリオはよくあるけど、ヤマノススメはちゃんと失敗した経験をいかしてルートや持っていく装備を再考していました

努力もあった、精神的な成長もあった、でもそういう目に見えづらいことだけじゃなくてちゃんと頭を使って失敗を繰り返さないために万全を尽くすところがリアリティがあって経験をもとに成功につなげていくところがより「成長」を実感できて良かった!
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 30

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

いろいろと感慨深いよね。

原作未読、アニメ前作全話視聴済みです。
しかし、アニメの根強い固定ファンがいるのか、
10年かけて完結するというすごい作品です。

この作品のテーマは好き嫌いがあるとして、
1期から、制作陣や声優さんの作品に対する愛を
ものすごく感じます。
1期2期は、5分だからといって手を抜かないところが
視聴者を驚かせ、
3期で15分に拡大してもクオリティを落とさず、
4年後の4期でフィナーレをかざるという、
今後も本作のような経過をたどる作品は出てこないでしょう。

3期の私の感想は、
「クオリティは高いけどぶっちゃけ見なくてもいいんじゃね」
というものだったのですが、
4期を見ると、3期は絶対に見なければいけませんw
あおいがちゃんと成長しているんです。
なんというか、時間をかけた分、あおいの成長がグッときます。

また、4期の目玉は吉成氏オール監修の毎話新作EDでしょう。
いやあ、あれはアニメではないんですが、
アニメの神髄を感じました。
声もない、動きもない。なのにどんな場面か想像できる。
もちろん、作中で各キャラの設定を知っていることが
大きいのですが、
それを逆手にとって大事な場面を切り取って構成することで
まるでアニメを見ている気分になるんですよね。
すごい。すごいから吉成氏の分、作画の星を0.5上げましたw

終わってしまうのかなあ。
このロス感は、ARIAに似ているのですが、
だとするとちょこちょこ新作が出たりしますかね。
ぜひ、お姉さんになったあおい達を見てみたいものです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

70.5 10 2022年度の女子高生アニメランキング10位
BIRDIE WING Golf Girls’ Story(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (159)
381人が棚に入れました
イヴ:鬼頭明里
天鷲 葵:瀬戸麻沙美
新庄雨音:小清水亜美
リリィ・リップマン:関根明良
亜室麗矢:古谷徹
レオ・ミラフォーデン:池田秀一
ローズ・アレオン:行成とあ
早乙女イチナ:藤田咲
神宮寺絹江:中原麻衣
姫川みずほ:田村ゆかり
及川楓:小林ゆう
飯島薫子:M・A・O
伊勢芝九葉:新井里美
ヴィペール:名塚佳織
実園遥香:佐藤利奈
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

イヴたちの熱い戦いにわくわくしてます♪(追記)

[ちょっと追記]
某所でBIRDIE WINGの制作プロデューサーの方へのインタビューが前半・後半と載ってました。(検索すれば見つかるかな?)
最初はけいおんみたいなゆるふわゴルフアニメを作ろうと思ってたとか、エラい人にゆるふわアニメなんかじゃ他の作品に埋もれてしまうと言われて練り直した結果、今の作品になったとか、などなど書いてました。
最初から2クールで作ろうと思ってたとの記述があったので、↓で3クールあればいいなと書きましたが、どうやら2クールみたいですね。
・・でも高校選手権やってイヴの過去やって世界大会もって・・あと1クールで収まるんでしょうか。。もう2クールやっていただいて全然OKなんですけど・・

[シーズン1を見終わって・・]※13話感想は↓にあります。
・・まさか大会の途中でお預けになるとは思いませんでした。
とはいえ、公式で公開されてるシーズン2のPVを見ると、2023年1月のシーズン2も面白くなりそうでとても楽しみです♪
しかも、あの感じだとシーズン3(世界大会編?)もあるようにも見えたけど・・
春アニメ選定時はまったく眼中になくて、他の方の感想を読んでちょっと興味が出て見てみたら・・なにこれ面白い!・・そこからはまりました。
確かになんちゃってゴルフだし、ちょっとクセのある作風は万人受けしないかもしれないですが、なんていうか、バカバカしい演出も含めてすごくアニメっぽくて好きなんですよね。毎回ちりばめられてる笑いポイントもw

[2022.4.21初投稿]
ゴルフは実際にプレイしたことありませんが、ゴルフゲームはやったことあるので基本的なルールは分かります・・たぶん。

賭けゴルフで家族のために生活費を稼ぐ「レインボーバレット」の凄腕イヴ。
力強くて真っ直ぐな独特のゴルフでプロも圧倒する無敵の彼女が、ある日運命の出会いをして・・
で始まる物語。

原作はなくて、オリジナルアニメみたいです。

たぶん、ゴルフがお好きな方がこれ見たらこんなのゴルフなんかじゃない!ってなるかもしれません。
あまり詳しくない私でさえ、これOBじゃ・・って思ったり枝が折れるってどんだけスーパーショット?とか思っちゃいましたしw
この時点で作品の評価も二分されそうな気がします。

ゴルフを生活費を稼ぐための手段と考え、力でねじ伏せるプレイをするイヴ。
ゴルフを神聖なスポーツと考え、無邪気に楽しんでプレイする葵(あおい)。

裏世界で生きるイヴと華やかな世界で生きる葵。
対照的な二人がライバルとして戦う展開はベタかもだけど大好きです♡
なんちゃってゴルフかもしれないけど、単純な私はスーパーショットにスカっとするし、ライバルの熱い関係や戦いにわくわくしちゃうんですよね。

あまり注目されていない作品ですけど、これなかなか面白いです♪
今期のダークホース・・になるといいな。。

4話見ました。
七色スーパーショットの時点ですでに・・ですけど、結構ぶっとんでる作品ですねこれ。
このノリを楽しめるかどうかで評価が大きく変わる作品かも。
もちろん私はこういうギャグっぽいノリは嫌いじゃないです♪
あとは葵との戦いが熱くなれるような展開を期待したいところですね!

6話見ました。
{netabare}蛇女さん再登場。実は結構いい人だったり♪
明らかにギャグを狙ってるシーンもあったりして、可笑しくて笑っちゃいました☀
今回もいい意味でわかりやすい展開で面白かったですけど、これ1クールでお話がまとまらないような気が・・
実は2クール?・・だと嬉しいんだけど。。
ED結構好きです♫最後の月がゴルフボールに見える絵も素敵。{/netabare}

7話見ました。
{netabare}弟子同士の対決も熱いけど、入りそうで入らない、ハラハラさせる演出もベタかもだけど見てて楽しいです。
細かいことはいいんだよ!みたいな勢いで魅せる演出がなんかいいんですよね!
カトリーヌの、いいから落ちなさいよぉぉ!とか、毎回色々と笑いを入れてくるところも好きです♪
EDの入りかたもいいですね!
Cパートが予想の斜め上の展開でびっくり!! 次回がすごく楽しみです!{/netabare}

8話見ました。
{netabare}どんなプレッシャーや逆境にも負けずに全力で振りぬいていくイヴが見てて気持ちいいです。
裏世界で生きてきたローズ。
彼女の中にあるプライドと葛藤。
Cパートの「後悔もできねぇか・・」にイヴに対する思いが込められてる気がしました。
蛇女さんいいキャラでした。ここで退場はちょっともったいない気も。
8話で第一部完結・・2クール全24話で第三部まであったりして・・
あ、2クールというのは私の完全な妄想と願望です。。
OP見た感じだとまだまだイヴの強敵が色々と登場する予感・・
今後の展開もとても楽しみで、これ今期のダークホースじゃ?って本気で思い始めてます。。{/netabare}

9話見ました。
{netabare}第二部の学園編?が始まりました♪
第一部の賭けゴルフ編と比べて和やかな雰囲気っぽいですね。
練習ホールがある名門ゴルフ部ってなんか凄いwかなりのお嬢様学校?
イヴと葵の再会シーン・・なんだけど葵の背景がピンク色なのはギャグっぽくて笑った。。
日本語の件もだけど、イヴの過去も少しずつ明らかになっていきそうですね。
葵や早乙女イチナたち学園の子とイヴがどう絡んでいくのか、今後の展開も楽しみです♪
ED月詠みさん「ヨダカ」MV見ました。曲もいいけど歌詞が作品と合ってたところもいいですねー♫
そういえば、OPのボール、もしかして毎回変わってました?{/netabare}

10話見ました。
{netabare}安室監督ってイヴを入学させたりできてすごい権限持ってるみたいだけど、葵の母親の意向?
ゴルフのダブルス選手権!?交互に打つんでしょうか?面白そう!
街中でゴルフパター持ってる女子高生って絵がなんかシュールw
強引すぎるカップインとか、今回も笑わせていただきました♪
次回練習会みたいだし、今後ダブルス選手権もやるし世界大会も出そうだしイヴの過去の話もやるんだろうし・・ってこれ2クールでも話数足りない気がしてきましたw
それはそれで嬉しいんですけどねー。
高校女子なのにプロ顔負けのすごい子たちがたくさん出てきたりする展開も確かに熱いんだけど、初盤のツアープロやジュニア世界大会よりも日本の高校生のほうが強く見えたりする展開は・・ね。
できればイヴが高校生たちをイチナの助けを借りながら、圧倒的な力で倒していく展開のほうを見たいです。{/netabare}

11話見ました。
{netabare}葵の祖父が登場。2つの写真が写ってたけど伏線でしょうか。
タイトルの雑草ってイヴのことだと思ったら・・
丁寧で確実にスコアを上げていくプレイとは対照な、強い気持ちでまっすぐに攻めるイヴのプレイにあこがれのような光を見た部長。
部長のえいっ!と投げるしぐさが面白可愛くてリピート再生しちゃいましたw
葵とイヴのコンビでダブルス大会出場なんて次回の大会がすごく楽しみでわくわくです♪{/netabare}

12話見ました。
{netabare}全国大会から始まると思ったら、県大会からなんですね。
大会・・なんだけどイヴと葵のレベルが高くて二人の勝負になってるしw
葵のバァーリア♡とか部長の渡しませんよ・・などなど今回も笑いポイント満載でしたw
ガンダムネタが色々仕込まれてるみたいだけどよくわからなくて。。
分かるともっと楽しいんでしょうねー。
そういえば、公式TwitterでBD発売告知してました。「シーズン1」13話分をとりあえず発売らしい。。
ということは・・2クール以上確定ですね♪
あとは連続か分割か気になるところだけど、話の流れから考えると連続かなと思うんですがどうなんでしょうね。{/netabare}

13話見ました。
{netabare}部長・・クールキャラだと思ってたらすっかりギャグ要員になっちゃいましたねw
イチナと雨音のキャディー凸凹コンビ?もいいですね。
リスク無視の攻めのゴルフをするイヴ。だからボギー出すこともあるけどイーグル出したりもするんですよね。
姫川みずほのゴルフに父親の姿を見た葵。伊達監督もだけど色々とありそうですね。
シーズン2はイヴの過去も含めその辺も明らかになっていく展開みたいなので、半年後が待ち遠しいです!{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 44
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

彷徨わない青い弾丸

オリジナルアニメ 全13話

はっきり申し上げて好みの作品。振り切ったおふざけ無問題のB級コレクターにはたまりません。
ゴルフを扱ってるっちゅうもの珍しさで手に取ってみるのも良いでしょう。流しの賭けゴルフで日銭を稼ぐイヴ(CV鬼頭明里)と大企業令嬢な天鷲葵(CV瀬戸麻沙美)のWヒロイン。裏社会に身を置くイヴはきちんとすれっからしており、お嬢様の葵はきちんと天真爛漫。主役の設定一つを例にヘタにこねくり回さぬ潔さにある種の爽快感を感じることでしょう。

実力者は実力者と呼応し合うとでも言いますか、ひょんなきっかけで二人が出会い共鳴し、通称『無邪気な暴君』葵さんはイヴを欲し、一方の裏街道歩んでいたイヴさんが足抜けして陽のあたる坂道を登って葵さんとまた何処かで会えるといいな~ってなるかどうかが物語の基本線となります。両者ともイノセント感満載とくれば外野がとやかく言うことはありません。
さらにそこからのストーリーの転回(注:展開×)もなかなか良いです{netabare}(第8話){/netabare}。緻密さよりも勢いとノリ優先が徹底されてるという意味でですよ。
だいたいOP主題歌の担当に広瀬香美さんという人選。ここまで半信半疑な方も試しにOPムービーをご覧ください。出だし10秒でお尻突き出した葵のローアングルからのイブの胸のどアップ。何を狙ってるかがなんとなく窺い知れます。
かかとのあるブーツ履いてドライバー打つ時点で真面目なゴルフをする気がないのは前提で、バトルは仰々しかったりするのもペー的にポイント高いです。

かくして開き直った脚本と演出に舌鼓を打ったわけですが、数多あるヘンテコな作品でも好意的に受け止められるものとそうでないものがあるうち本作品は前者にあたります。
制作陣はロクにゴルフやったことないらしいですが、かの『キャプテン翼』原作者高橋陽一氏がサッカー知らずに思いっきりエンタメに振り切れたことと相通じるかもしれません。とは言っても、スイングモーションはきっちりキャプチャー取ってたり最低限の下ごしらえはしてます。

 ぶっ飛んでるのに意外と丁寧な仕事

冬の女王の曲って言葉の詰め方やコード進行が凝ってるくせにキャッチーに聴こえる特長あるんですけど、きちんとできる人が思いっきりくだけて世に出した成果物となっている。そんな作品です。



※ネタバレ所感

■ナントカのほにゃららバレット
イヴの必殺技の体で叫ばれる『○○の△△バレット』。△△には“色”が入ります。尚○○にはそれらしい修飾語が入ります。放たれるショットを弾丸(バレット)に見立て、おそらく7種類あるのか虹色のバレットを操る凄腕の持ち主という設定。なかでもブルーバレットが多かったですよね。
でも言うてもゴルフですから真っすぐかスライスかフックなわけでして、せいぜい弾道に色彩効果を加えるくらいの演出に制作陣の苦労が偲ばれました。へたにジグザグ弾道みたいにせずギリギリでゴルフのお作法を守ってました。
{netabare}よってイヴがなにか叫びながらショットを打つ度に「普通の綺麗なドライブショットやん」とのツッコミを抑えつつ何かしらすごいことが起きているような演出を毎度楽しんだ私です。{/netabare}
{netabare}このまま終わるかと思ってたら不意打ちを食らったのが薫子先輩(CV M・A・O)の『イン・ザ・ゾーン』。ショットそのものをデコったのがイヴならこちらは予備動作をデコるかたち。こちらも単に集中してゾーンに入っただけの話なのですが視聴者を飽きさせない工夫をされてたと思います。
なお、先輩とペアを組む伊勢芝九葉の声は新井里美さん。『とある』や『リゼロ』あたりの怪演が印象深かった方でしたがそれらとも違う味わい深さを感じる演技をされてました。{/netabare}

■軌道戦士
もうお気づきですね。古谷徹/池田秀一両名の起用。そして唐突に挟まれるガンダムオマージュの数々。
{netabare}名門ゴルフ部顧問亜室麗矢(CV古谷徹)役とイヴとローズの闇師匠レオ・ミラフォーデン(CV池田秀一)役。残念ながら物語の進行上掛け合いシーンはありませんでした。だがしかし実は二人には因縁があって…みたいな展開は充分ありえそうなので続編で実現したら胸アツ展開となることでしょう。{/netabare}
{netabare}そしてオマージュ担当のリリィ(CV関根明良)です。ヨーロッパ某国のスラム街の住人にしてガンプラ収集が趣味という無茶な設定がそそります。都度都度のぶっこみ方がバラエティ出演した俳優さんの唐突な番宣みたいでこれまた味わい深いのです。{/netabare}
{netabare}イヴが日本に渡ってからは登場機会と同じくオマージュも減少傾向となるかと思いきや継承者が登場します。キャディ志望の早乙女イチナ(CV藤田咲)ですね。今度はモビルスーツ絡みのボケではなく数々の名言の引用。前述の薫子先輩でも感じたことですが似たようなことやるにしても飽きさせないように味変してるんですよね。
それにしても日本編に移ってもガンダムネタを続けるとはアッパレじゃないでしょうか。{/netabare}

■#08ファイナルバレット
なんかすごかったとしか言いようが…
{netabare}第8話『ファイナルバレット』を機に話がガラッと変わりました。裏社会のきなくささが色濃い前半部分と学園スポーツライバル物語の後半部分。一粒で二度美味しい。

・ローズ(CV行成とあ)の悲劇が秒で陳腐化
・多額の金や利権と生命もかかる賭けゴルフの猛者よりも日本の一介の女子高生らが実力派揃い
・本気出せば日本に追手差し向けられるよね

このへんを指摘するのは野暮というものなんでしょう。{/netabare}


これは続編希望かも。
そのまんま続けてもなんとかなりそうだし、アムロもシャアも謎めいた過去や因縁がありそうです。ゴルフへの興味を問わずお勧めしたい一品ですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33
ネタバレ

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

わいは猿や!ぷ・・・いや、何でもないです。

あとは・・・チャー・シュー・メン!

かなぁ。

何の話かって?

そりゃあ、あんた昭和のゴルフアニメの話ですよ、いやだなぁ。



スミマセン、えらく昔のお話になりますわなぁ。。。


ゴルフ漫画って定期的に表れるし、長く続くことが多いな、って個人的には思っています。
それに、ちゃんと面白いものが多い印象。
バカっぽい必殺技が登場するのはすぐに消えていくかなぁ。
でも「プロゴルファー猿」はある意味おバカ設定だったけど・・・これは先駆者的な意味合いもあるから例外かなぁ。
なんて思ったり。

でも意外と、ゴルフアニメって少ない印象なんですよねぇ。

この作品は、どなたかのレビューで令和の「プロゴルファー猿」って評しておられた方がいらっしゃいましたが、言い得て妙な気がします。

まずー、絵がきれい、華やかでよろしい。
物語も前半がイヴのパーソナリティを紹介するパート、後半が学園生活的正統派ゴルフプレイヤーへ・・・って感じでオーソドックスだけど、陰陽メリハリがついていてよかったと思います。

作画はとってもキレイな方ではないかとの評価です。
キャラと背景のバランスもとれていて全体的に好印象。

声優さんも良かったですね。
どういう因果なのかガンダムオマージュがいくつか仕込まれており、声優さんも・・・。
ただ、そうですねぇ。
古谷さんも池田さんもお年を感じさせる部分もありましたね。
もちろん私は視聴者として一方的にですが、古谷さんも池田さんも大変長いお付き合いですw。
だからこそ、少しスローになったしゃべりを感じてしまったのですが、これは仕方のないことかもしれません、それだけ長く一線で活躍されてきたという事です、ありがたく思いますし、敬意を払いたいと考えています。
それにやっぱり、このお二方がセットで出演されていると嬉しくなって、ニヤリとしてしまいます。

音楽は・・・EDが落ち着いた感じで好きでした。
OPは・・・勢いがあって素敵ですし、絵ともタイミングがあっていていいとは思ったのですが・・・。

作品と関係ない個人の感想中の感想、まさに独断と偏見かもしれないので・・・隠させていただきます。

{netabare}
最近の広瀬香美さんが少々苦手でして・・・。
どうも、ご自身のスキルアピールや表現したい事が前面に出過ぎている感じがしていて・・・。
これはアーティストそしては素晴らしいことで、自分の表現したいことを、表現したいように実行できる稀有な方だと思います。
そして、いちアーティストとしては絶対にもっていなければならない要素である事は間違いないのですが・・・、なにかと合わせるとなるとオーバースペックになってしまう事があるのではないかと・・・(個人の感想です)
もしかしたら、失礼な意見かもしれません。
{/netabare}


キャラクタは多彩で楽しかったです。
悪役で登場し、いいコンビ感が出てきた者もいますし、ハードボイルドに去っていったキャラもいます。
そして、学園生活パート、いわゆる表の世界へのパートに入ってからは、天鷲 葵の性格も変化を見せますし、早乙女イチナとのパートナーシップもでき始めます。
ワチャワチャ感もどんどん増してきました。

そして、さらに周囲を固めるキャラも多彩、ライバルも個性的な面々が続々と登場してきました。
また、キャラクタ間の関係性もいろいろで興味深いです。
ちょっと百合っぽい香りもし始めましたし、ここら辺もいろいろと興味深い限りですwww。

そして、いい感じの所で今期は終了となるのですが、シーズン2は来年2023年1月との事、とても楽しみです。

当然のことながら、あくまでも予測になりますが、
イブの過去、または表の世界でこの過去が問題となったり、マフィアとのあれやこれやが出始めたり、企業としての姿勢やメンツが問題となったり、それぞれのライバル関係、周囲のキャラクタの関係性、などなど、気になることは山ほどあります。

そしてイヴと葵の関係性にも長い目で観れば「何か」あるでしょう。
ゴルフという個人競技を考えて観れば、雌雄を決すること、袂を分かつこともあるかもしれません。

いやー、楽しみですねぇ(性格悪いかなw)


とにも、かくにも今後が気になるゴルフアニメとなりました。
機会があれば、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32

68.0 11 2022年度の女子高生アニメランキング11位
ヒーラー・ガール(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (124)
313人が棚に入れました
――歌の『癒し(ヒーリング)』を信じてる。―

声優・キャラクター
藤井かな(ふじい かな):礒部花凜
五城玲美(いつしろ れいみ):堀内まり菜
森嶋 響(もりしま ひびき):熊田茜音
矢薙ソニア(やなぎ そにあ):吉武千颯
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

彼女たちの歌声で癒される

ヒーラー・ガール
歌で病気や怪我を治す手助けをする少女たちのことです。
そんなことできるわけないと思う方もいますが、彼女たちの癒しの歌声を聴くと患者の心が穏やかになります。そして容態が良くなるのです。

でも、この物語で彼女たちが本当に癒してくれたのは、視聴者である私でした。
ストレスで疲れきった心を癒されたい方にお勧めのアニメです。


西洋医学や東洋医学と並ぶ第三の医学、それがヒーリング。
主人公の藤井 かな(ふじい かな)は、歌うことで医療するヒーラーを目指す見習いヒーラーです。同僚の五城 玲美(いつしろ れいみ)や森嶋 響(もりしま ひびき)と共に烏丸音声治療院で修行をしています。
その彼女たちが、いろいろな患者さんや友人との出会いを通して日々成長してゆく物語です。
彼女たちの前向きで懸命に頑張る姿や歌声に心が癒されます。

但し、一つ良くなかったのがあります。{netabare}
かなの友達の矢薙 ソニア(やなぎ そにあ)ですが、ソニアはかなが務めている病院とは別の病院の院長の娘。そのためソニアは、かなの師匠である烏丸 理彩(からすま りあ)をライバル視しています。
それだけならば良いのですが、遥かに年上でヒーラーとして大先輩の烏丸先生の名前をいつもを呼び捨てで話しています。

その行為だけで不快さを感じます。この子はヒーラーが最も大切にすべきことを知らないのではないかと思います。一般常識もないのではないかと疑ってしまいます。

どんなに技術があっても、不快さを周りにばらまく人はヒーラーには向いていません。
なぜ物語をそのような設定にしたのか、監督さんの意図が不明です。{/netabare}


以下雑談です。

人間は誰でも治癒力や免疫力があります。
ヒーラー・ガールの歌声を聴くと、患者の治癒力や免疫力が向上します。それにより病気や怪我の回復が向上するのです。
例えば、好きな歌手の歌声を聴くと疲れがとれたりしますよね。それと同じようなものです。
これは科学的に証明されています。但し、このアニメのように効果てきめんというわけではありませんが、何度も何度も好きな歌を聴くことにより、心のストレスはかなり緩和されるようです。


また、昔から病気や怪我を治すときに「手当をする」という言葉が使われます。
これは文字通り、患部や傷口に手を当てて治したことが、この言葉の由来です。

祈祷師や親族などが手を当てることにより、傷口からばい菌が入ることを防ぎ、病気で弱まった患者の治癒力を向上させることができます。
もちろん昔の人たちは、ばい菌や治癒力などはわかりませんでしたが、手を当てるだけの行為も、一種のヒーラー療法だったのですね。

【大切なお話】{netabare}
3人の少女たちの仕事着の白い服の隙間から素肌や下着が見えるかもと期待されている男性の方へ
どんなに目を凝らしても、スローで再生しても、素肌や下着は見えませんので…
私が確かめました(^_^;){/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 30

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

言葉を音符にのせて人の心を安らげる。それがヒーラーの仕事。

ヒーラーという職業がありまして歌で人の心を安らげてあげるのです。
また、少しの怪我程度なら治せる効果もあるようですね。

物語の始まりはヒロイン3人のうちのひとりの女子が転んだ男の子の怪我を直してあげました。
良いことをしましたが、師匠からは怒られてしまいます。
怒られる理由は本人も解っていました。ヒーラーは知識と資格がないと治療ができないのです。
医療と同等の扱いですね。扱いを間違えれば大変な事になるかもしれません。当然です。
師匠は天才と言われる烏丸師匠。3人のヒーラー見習いを優しく後押ししてくれます。

12話を通して3人の成長が感じられるアニメ。
最後までとても楽しめました。終わりも良かったです。
ミュージカル要素を取入れ、言葉を音符に乗せて(そして映像を加えて)3人の楽しさや頑張りを表現してあげています。
何となく。アニメ制作会社Sutudio3Hzが彼女達を助けてあげている感じです。そんな感じで観ることができました。言い過ぎかな?

投稿 : 2024/05/11
♥ : 28
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

こっちのヒーラーもめんどくさい?!

【紹介】
同期にこのヒーラーめんどくさいがありますが、こちらはギャグアニメではなくマジメでまともなヒーラーの話
元々は主役3人+ソニアの中の人が声優ユニット「ヒーラーガールズ」として昨年から活動していて、このアニメもそのプロデュース計画の一環のようですね
私がよく見てるアニソン番組「Anison days」に結構出演してます
アニソンを多く手掛けるランティスやTV局、事務所が連携して進めているプロジェクトでアニメ化にあたって声優の売り出し、楽曲の発売やグッズ展開、ライブイベントなどアニメ外でのさらなる展開を予定しているでしょうから、様々な期待を背負っての絶対失敗できないアニメ化なのだと思われます

もしかしたら、本当にめんどくさいのはカーラじゃなくてこっちのヒーラーかもしれませんね

【感想】
そこそこ面白かったですけど毒がなさすぎで、女児向けアニメなのでしょうね、「ヒーラー」部分の掘り下げや専門性に欠けるのが少し残念ですが、ストレスなく平和で優しい話で3人の成長も感じられて良いアニメだと思います
特に小さいお子さんにおススメ!

思っていたよりも話や設定がちゃんとしていて良かったです、コンセプトや軸がしっかりしているので安心してみられますね
キャラクターの掛け合いはテンポ良くていい感じだし、急に始まる歌への導入もスムーズ、ミュージカルの割に華やかさはないけど、かわりに歌唱中のイメージを映像で表現することに長けていて丁寧でちゃんとした作りなので安心してみられる作品

【気になること】{netabare}
4話で患者の命がかかった大事な手術の時に見習いの子が「業界交流」で手術室に入るっていうのは倫理的にどうなのかなー?
歌が治療に有効っていう設定だから歌うのはいいけど、それでも生きる死ぬの話の時は失敗が許されないわけで、初仕事の3人に任せる仕事でしょうか?
もっと軽い症状から経験を積ませるべきでしょう
それから手術成功後に手術室で騒ぐのはダメなんじゃないのかなー?
あと、走っている車の前に飛び出すのはやめましょう
{/netabare}

【声優と音楽】
さすがに歌うことがテーマの作品なだけに楽曲はとてもいいですね
声優は経験不足なのでたまに気になるけどそんなに悪くないし、歌も上手いので5年後くらいには人気声優に名を連ねてるかも
プロデュースが成功するといいですね

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27

66.8 12 2022年度の女子高生アニメランキング12位
エスタブライフ グレイトエスケープ(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (104)
249人が棚に入れました
「生きるのがツライ? なら逃げちゃえばいいんですよ」 ずっと先の未来。人間はそれまでの姿形だけでなく、獣人・サイボーグ・魔族など多様な姿を持つようになった。東京の街は、AIが管理する高い壁に囲まれた数多の地域「クラスタ」となり、自由な行き来をやめ、それぞれが独自の文化・常識を育んだ。人々は、自らが生まれたクラスタの常識を基準に幸せな人生を送る。 しかし、なかには自らのクラスタに適応できない者も現れる──。 そうした人々を、別のクラスタへと「逃がす」ことを生業にする者たちがいる。 「逃げたい人」たちから依頼を受け、あらゆる方法を駆使してAIの裏をかき、本来は不可能であるクラスタ間の移動を成し遂げる者たち──「逃がし屋」。 逃げて、逃げて、逃げまくる!! 逃げたい人をお手伝いする、5人の逃がし屋たちの物語──!
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

逃がし屋さんは逃がさないようにするのは苦手

【紹介】
人々はたくさんのクラスタと呼ばれる区画に隔離され、それぞれがAIに管理されて独自の文化を持つことになった世界で、隔離された区画から逃げ出したい人を逃がす逃がし屋の少女達の話

【感想】
最初は微妙でしたが、後半は面白かったです、微妙なエピソードも多かったけど各話完結型なのもあって全体でみれば見てよかったと思えるアニメでした
中盤までコンセプトはわかるけど何か行き当たりばったりなシナリオで微妙でしたが、中盤~ラストにかけて面白くなっていきました

ただ面白くなるまでもたもたしている間に、視聴者も逃がしてしまったのではないでしょうか?
逃がすのは得意でも、逃がさないようにするのは得意じゃなかったみたいですね

単純に善と悪に分けないシナリオで色々と考えさせられました、細かいことを気にしなければ楽しめる作品だと思います

【キャラクター】
キャラクター付けがなんか令和アニメの感覚とは違っていて多少の古さを感じます

【世界観】
隔離区画という世界観のおかげで統一性のなさに説得力があって、バラエティに富んだ世界観を見せてくれるので飽きない作りがうまいと思いました
ただ、変な設定のクラスタが多く面白い話とよくわからない話の差が激しい
一つ一つのクラスタの世界観は面白いところもあったけど、この世界全体の世界観を小出しに出しすぎで勿体ないかなーと思います
へんにもったいぶらずに全体の世界観について最初に出したほうが良かったかも

【欠点】{netabare}
・5話のパンツ履いてはいけないクラスタに行って、パンツ脱がないと捕まえられるから脱げってやり取りしているのは変な設定すぎて視聴するのがつらかったです、どういう進化をすればそんな文化になるのでしょうか?
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

大脱走ってことでよい?

谷口悟朗氏が原案・クリエイティブ統括を務めるオリジナルアニメ


ファンには人気が高い『コードギアス』『プラネテス』を作った人の新作。まあ社会派です。

似たような価値観や嗜好を持った者同士がコミュニティを形成するのは自然なことで仮にそのまま外部と遮断したらどうなるの?がテーマ。AIが管理する高い壁に覆われた「クラスタ」毎に社会が形成されクラスタ間の往来は認められず。自身が住むクラスタに適応できるかどうかは別の話で

 ここではない何処かへと

青い鳥を求めるのか、つらい現実からの逃避なのか、あぶれちゃった人たちの「クラスタ」からの逃亡を手助けする逃がし屋さんたちのお話です。

【逃がし屋ゴレンジャー】
 エクア(CV嶺内ともみ)
 フェレス(CV高橋李依)
 マルテース(CV長縄まりあ)
 アルガ(CV速水奨)
 ウルラ(CV三木眞一郎)

見た目ロボや犬の男連中はよいとして、見た目人間に寄せてるフェレスは魔族、マルテースはスライム人間とちょいわかりづらいのですが、人間以外の種族が共生している世界ということみたいです。

多様性が行きつく先とでも言えましょうか。多様な価値観を認め合うにも限界はあるもの。例えば豚肉食いたい社会と豚肉は禁忌の社会とを両立し互いが共生できるようにするには食材のハラール表記を進め一定の供給役を確保する必要があります。しかし一定数なければ高コストで事業が立ち行かないし、小学校給食で豚禁止にしようものなら多数を占める逆サイドからの反発は避けられません。

 多文化強制
 郷に入っては郷“が”従え

そして少数派は先鋭化して多数の支持を失うかヘイトが地下に溜まるようになります。綱引きは必ず発生するため絶えることのない落としどころ探しを続ける必要があるんだけど、なかなか難しいので国家の線引きをするのです。価値観・文化・民族その他諸々を考慮しないで適当に線引きしたアフリカは内戦が絶えません。適当な線引きは南アフリカも一緒ですがここは土着の民を一掃したので摩擦は少ない。それが良いことかと言われるとちょい返答に困りますけどね。
きっとこのアニメの前日譚の世界においても軋轢があったのでしょう。それなら「えーい閉じてしまえ」とクラスタ作ってみました!ってアイディアを形にしたのが本作だと思います。WWⅡ前のブロック化みたいなもんですね。


前置き長くなりましたが、完走理由は第一話。池袋を東と西とで疑似冷戦構造を作ったアイディアが面白かったのでした。これは期待できると。
結果は期待外れです。社会派のノリは以後トーンダウンし相応の結論は終盤まで待たねばなりません。その間はめっちゃ冗長なのでした。これって実は逃げたがってる人達同様に視聴者にも「こんな世界(クラスタ)は嫌だ」と思わせ、単一の価値観に染まるきまりの悪さ・気持ち悪さを体感してほしい作り手の意図だったと最大限好意的に解釈してみます。それがゆえのレビューでの長い前フリなのでした。
扱ってるテーマは悪くはございません。いくばくか社会派なノリが好きだったり、谷口氏の旧作ファンでしたら手にとっても良いかもしれません。



※雑感

■「わかりました。では逃げましょう」
 {netabare}そのクラスタに留まることすら説得しないで、ただちに逃げの手に着手過ぎるのが清々しすぎます。クラスタの目的や概念を否定しているからこそ迷いがない逃がし屋なんでしょうね。よって“パブリックエネミー”扱いとなるのは自然なことだったかと思います。{/netabare}

 {netabare}だから最後は“マネージャー”がその役目から逃げるって結末だったのでは?逃がし屋の大義を正とすれば、『この世界は間違っている』ってことを象徴するエピソードが最終話だったと理解してます。{/netabare}


■グレートエスケープ
 {netabare}…といえば往年の名作洋画『大脱走』(邦題)となるかと。戦時下の捕虜収容所からの脱走劇でした。逃げるとしたらこういうところか刑務所くらいだった数十年前から比べれば、だいぶ対象が広がった2020年代の世界情勢ですね。{/netabare}


深いのかなぁ。そうは思わないんだよなぁ。でも「深い」と言われたいんだろうなぁ。



視聴時期:2022年4月~2022年6月 リアタイ

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2022.07.05 初稿

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19
ネタバレ

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

逃がし屋エクストラクターズはコソコソとは逃がしませんよ。

コソコソとは逃がしませんよ。いつの間にか豪快に逃がします。
池袋で逃がして
上野で逃がして
秋葉原、新宿、お台場、白金台でも逃がしちゃいます。

「それでは、逃げましょう!」
と、チームのリーダー、エクアはおっとりとした口調で依頼を請けます。
逃がしプランは何通りかあるのでしょうが主にワイヤー&滑車でシャーッと行くかまたは大砲でドッカンして逃がします。
能天気な逃がし屋ですよ。

また、いつも治安部隊に追われるのですが、不思議と弾幕からも逃げることができます。
なぜでしょう。逃げれる理由はあるのです。実はエクアは {netabare}本編観てください{/netabare} なのです。

本作品、世界設定はしっかりしているからこそ、逃がすというシンプルな設定で、豪快にドンパチして、依頼人のお役に立つ。
深い設定はあえて見せることなく終わらせていることが、このアニメの楽しめるところだと思います。

どうやら、劇場とゲームを組み合わせて制作しているようなので、深い設定はそちらに任せて、ノープランで楽しんでください。

スピード感があるOP、世界感のED。どちらも良い曲です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19

62.3 13 2022年度の女子高生アニメランキング13位
てっぺんっ!!!!!!!!!!!!!!!(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (95)
244人が棚に入れました
お笑いが大好きな阪本やよいは、大阪・なんばにある私立華月高校に入学。小さい頃に「こなもんず」というコンビを組んでいた幼馴染み・高橋よもぎと再会する。早速、商店街のコンテストに出るために、思い出の公園でネタ合わせしていると、謎の少女が声をかけてきた――。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

漫才のビジュアライズって、こういうことだよね!(個人的納得)

最終話まで観終わりました。

本作は上方漫才のスピリットをアニメという媒体に見事に落とし込んだ快作で、ノリや勢いが重視されがちな現代の笑いに反したロジックの積み上げによる丁寧な昭和の笑いを提供しています。

漫才が日常をデフォルメして「あり得んやろ」とツッコませつつ、それでもどこかで見たような風景や会話をベースに成り立っている、綿密な脚本によって作られた笑いであることを思い出させてくれるような、古典的な漫才のスタイルを本作は体現していました。

それでいて舞台はしっかりと現代であり、社会状況や作中のガジェットはそれを踏まえたものになっている名作です。

ただ、刺さらない人には全く刺さらない作品でもあるようには思われます。

なお、漫画『てっぺんっ!!!』は時系列的に本作の前日譚ということのようでした。

== [以下は第9話視聴終了時のレビュー] ==
漫画『てっぺんっ!!!』には同じヤングワイワイが出ていますが、直接的なストーリーとしての原作ではなさそうです。

一時お蔵入りが危惧された第2話は9/10に放送・配信されることになったようです。良かった良かった。

アニメでネタにされている事象はちゃんと現代を踏まえたものですけど、ホン(漫才の台本)的には古典的なものを感じるというか、笑いの方向がけっこう昭和を感じさせるものになっています。

同じく女子高生のお笑い芸人が出てくる『まえせつ!』は「お笑い芸人を目指す女子高生の青春ストーリー」を志向していると思いますが、本作では各話ストーリー自体がいわば「漫才をビジュアル化した」ような物なのです。

古典落語を落語家が語っているのに合わせて役者が口パクで演じたドラマを見せるNHK「超入門!落語 THE MOVIE」という番組があるのですが、方向性としてはそれに近い物があるかもしれないです。

つまり、このアニメで各キャラがドタバタ動いているのはその世界で本当に発生している出来事ではなくて、漫才として語っている内容が誇張された表現されたものと考えるととてもしっくりします。

上沼恵美子さんの設定として「淡路島全島を所有している」という物があって、そういう体(てい)でバラエティー番組などに出演して喋ったりしますが、もちろん実際に所有しているわけではありません。

各メンバーのキャラ付けをそうした視点で見てアニメ本編を見るととてもしっくりきます。関西人が日常会話でもいろいろと「盛ってくる」のとも感性的には近いかもしれないです。

というわけで私はこのアニメがものすごく好きですが、まあそんな人がたくさんいるとも思えないのでお勧めできるかどうかは微妙なところですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 18
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

べっぴんっ!!!!!!!!!!!!

【紹介】
大阪や名古屋など全国各地で同じ地方出身の3人の美少女でお笑いトリオを作ってお笑いのてっぺんを目指すアニメ

※第2話が放送延期になった理由は予告されていたあらすじが「大統領暗殺を防ぐ話」だったので前日に起きた例の事件を受けて自粛したのでしょうね
その後、無事放送されました

【感想】
笑えるポイントなかったけど、女の子達の掛け合いは面白いところもありました
芸人トリオがテーマですが、芸人というよりもバラエティに特化したご当地アイドル番組を見ているような感じでキャラクターは可愛くて良かったです

なんかよくわからない話が多かったし、漫才とかネタはまったく笑えなかったけど、日常シーンでのキャラのかけあいは良くていい萌えアニメだと思います
「てっぺん」は見れなかったけど「べっぴん」はたくさん見れました!!!

・・・はい、こんな感じでネタがずっと滑ってて笑いどころはなかったのがちょっと残念です

日常で起きたことを生かしてネタ作りするところは良かった
良い話もあったし笑いにこだわらなければいいアニメだと思います
{netabare}
話の面白さにムラがあって面白い回も2回くらいあったけど、北海道の七不思議タイムループネタは特に退屈で私には何が面白いのかわかりませんでした
ただお笑いがテーマのアニメだからつまらないって思ったけど、そうじゃないアニメだったら特に気にならなかったかも
{/netabare}
【主題歌】
曲は響かなかったけど、OPアニメはいい感じ

【作画】
あまり作画は良くないけど、CM前後のポップなアイキャッチなど良かった

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

女子ワチャワチャ系のコメディとしては及第点は超えているのか。

いわゆる「お笑い」をテーマにした作品はいくつかある中で、「作品として」のコメディと言う点では及第点を越えているかな、とは思った。
「コメディ作品」として楽しめるレベルになっていたという評価です。


この手の作品や、あるいはアイドル(歌手)なんかをテーマにした作品だと、作品自体の面白さの他に、その作品に内包される「ネタ」や「歌」が強烈に作品の評価に影響してくる。

ガッツリその世界を描こうとすればするほど「このネタでそうはならんやろ」とか「この歌でそれはないわ」と言った視聴者側のシラケムードをクリアしなければならないからだ。

そんななか、この作品は、ワチャワチャしたお話と各グループの個性とそれを活かした構成で上手にその点を回避していたと思う。
もっとも、それゆえ、ガチ作品だとかお笑いで成上がっていくプロセスを描く、とかクリエイターの生みの苦しみを描く、と言った路線からは完全に外れているのだがw。
そこが目的でないなら、このことは大きな問題ではない。


あとは、いろいろな作品のコメディやパロディも盛り込まれていましたね。
古くは昭和のセブンとメトロン星人のちゃぶ台会議・・・、いやなんでもないです、ほか、人気ドラマ、人気アニメ、あの通販、あの人々ほか多彩でした。
シチュエーションもループものなど、話題になったタイプを上手に盛り込んでいました。


作画もキャラ造形もなかなかに良かったですね。
そもそもタレントが豊富過ぎて、頭に入るか心配だったのですが、トリオのユニットごとに個性的な設定があったのと、構成自体も各話で区切られていたりしていたので混乱なく視聴できました。
今作では、どのキャラが、という事はなく、私的には割と平等に、どのキャラクタも楽しく観れたと思いました。
意外とこれって珍しいなぁ、と個人的には思いました。



一年後、あるいは数年後に記憶にちゃんと残っているか?と言われると少々、答えに窮してしまいますが、視聴時点では確かに楽しめた感はありました。


女子のわちゃわちゃ楽しい系をご覧になりたい方は観てみても良いのではないかと思いました。
コメディとしても視聴にネガティブな影響があるレベルでは無かったと思いましたし、機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 15

65.2 14 2022年度の女子高生アニメランキング14位
Extreme Hearts(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (90)
212人が棚に入れました
現在より少し、未来の話。 サポートアイテム・エクストリームギアを駆使して遊ぶ「ハイパースポーツ」は子供から大人まで様々な層に人気のホビー競技。 そんなハイパースポーツとはなんの縁もなかった高校生歌手、葉山陽和に訪れた ある事件と出会いをきっかけに、物語は動き出す。 「これは私たちが、最高の仲間と出会っていく物語」

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ツッコミ上等のとんちきハイパースポーツアニメ

最初にお断りしておきますが、スマホアプリでおなじみの「女の子のアイドルがなんらかの競技で勝つとライブができる」というフォーマットにはもはや何の新鮮味もありません。

ただ、本作はまさに「毒にも薬にもならない」感じで流し見するにはとても向いているアニメではないかと思います。止め画が多用される節はありますがトンデモ作画になったりはしないので、わりとストレスフリーに観ることができます。

内容としては、生身の身体能力を超える運動能力の発揮を可能とする「エクストリームギア」を装着して行う「ハイパースポーツ」というカテゴリーの競技を女の子が行うアニメです。

「ハイパースポーツ」のベースは通常のフットサル、バレーボール、野球、テニスなど球技が中心のようです。作中の説明によると元の競技に準拠したルールで行われますが、競技の高負荷に耐えうる特殊なボールが使用されたり、ボールごと相手をゴールに押し込んで得点するといったことが認められるようです。

作中では女子芸能人によるハイパースポーツの大会「Extreme Hearts(エクストリームハーツ)」が開催されており、競技で勝ち進むとライブステージ実施の権利を得るという設定になっています。

「ハイパースポーツ」を可能たらしめる「エクストリームギア」についても、装着者の身体能力についても、真面目に考えたらダメな感じです。実際ならギアがどれだけ優れていようが、あんなプレーをしたらプレイヤーがぶっ壊れます(笑)。

「人数の不足をプレイヤーロボで補える」とか、アイドルアニメというよりはトンデモスポーツ物として観る方が楽しめる気がします。正直なところ、ライブステージが一番気を抜いて観ている箇所です。

主人公チームRISE(ライズ)のメンバーがプレイヤーロボにも愛着を持ち、1号ロボを「いっちゃん」とか親しみを込めて呼んでいるのはなんとなくほのぼのとします。

余談: 本作を観ていると2005年頃に行われていた「スフィアリーグ」(女子芸能人フットサル大会)を思い出します。もっともこちらは競技はフットサルだけでしたし、勝ち抜きトーナメントではなくリーグ戦でしたが…。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

頂を目指して

【紹介】
音楽会社主催の身体能力強化機能付のアイテムをつけていろいろなスポーツをして勝ち上がるとライブができるアイドルアニメ

また、本編とは別にExtreme Hearts S×S×Sという薄桜鬼の原作ゲームみたいな感じの紙芝居付きのボイスドラマが別にあって、そこで各キャラクターの深堀がされています
見なくても楽しめるけど、見るとキャラに愛着が出てくるのでより楽しめます
ただ、S×S×Sは紙芝居とか乙女ゲームを見てるような感じなので、好き嫌いありそう


【感想】
面白かったです!
何故かスポーツの試合で勝つとライブができるっていう謎設定
ウマ娘の二番煎じ感あるけど、変わったアイドルアニメって感じでキャラクターもかわいくて面白かった
メインキャラ少なめだし合流にも時間かかるので、キャラの掘り下げもしっかり時間使われてて良いですね

【シナリオ・設定】{netabare}
動機も士気もバラバラでよくわからない寄せ集めチームの主人公達にガチでやってそうな相手チームがどんどん負けていくなどご都合主義だし
なんで歌手やアイドル目指してる子たちが一歩間違うと顔が変形して二度とテレビに出られなくなりそうな危険スポーツで争ってるのかよくわからない
芸能関係者しか出れないのに県大会にたくさんチーム参加してて競技人口多すぎじゃない?って思うし
腕力とか脚力などパワーだけ超強化されてるから、強化されてない部分が壊れそうとか、これ当たったら死ぬんじゃ・・・とかツッコミどころ満載
勝ったらライブができるっていうのはウマ娘と一緒

各種スポーツは薄味で適当だけどそれなりにスポーツやってるのは良いかも、純粋なサッカーアニメのシュートはもっと動きが酷いです
設定はメチャクチャで作画は止まった絵が多いけど、純粋なスポーツアニメじゃないから気にならなかった
それより気になったのはバンシーの「どんな手を使ってでも勝つ」かな、スポーツ選手ならそれでもいいかもですが、本業は人気が大事な芸能活動でしょ?{/netabare}

細かいこと気にしなければいいアイドルアニメだと思います

投稿 : 2024/05/11
♥ : 15
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

思ってたのと違った。

{netabare}
エクストリームギアを装着して色々なスポーツをする話。
一話時点だと謎にロボットが大量に出てきたり、アイドルとして成功するためにスポーツをやると言った意味不明な流れだったり、明らかギャグアニメというか、狙ったクソアニメと言う感じで面白かったけど、後半でなぜか真面目路線に切り替わって突っ込みどころも減り何か見たかったものと違うなと言う気分になった。
この設定で王道なスポコンは求めてなかったし、王道としてやるなら序盤のふざけた設定が邪魔にしかなっていなくて纏まりがあまりなかった。
アイドルとしての成功のためにスポーツ大会で優勝と言う設定が支離滅裂すぎて...。
スポーツ頑張りました、その結果スポーツ大会優勝できました→アイドルとして大成しました、の矢印部分で「は?」ってなるせいで最後それっぽい雰囲気出されても何の感動も得られなかった。

キャラもなぜか主人公チームだけがモブみたいな見た目でキャラデザ的にも印象に残らないし、掘り下げもロクにないから全く印象に残らない。
主人公もアイドルを志してる設定だけど、途中からは謎設定故スポーツばかりに気が入ってて結局アイドルになりたいという元の意思が薄く感じるし。

スポーツアニメとしても微妙。
ハイパースポーツと言う割に見栄えは普通のスポーツで、設定のわりにあまりこの作品独自のものを感じられなかったのが残念。
浅く広く色んなスポーツをやっている感じで、スポーツアニメとしての面白さはあまりなかった。

まあ、最終回のライブは予算はそれほどながらそれっぽい盛り上がりは作れていたとは思う。他は、スノーウルフの回は1話と言う尺で綺麗に相手側の掘り下げが出来ていて良かったと思います。
全体的につまらなくはなかったけど面白くもなかった。
曲は地味に良曲が沢山あった作品でした。
明日へのBreakShoot好き。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆5
トライブナイン? 歌なのかスポーツなのか。俺も好きだぞこの曲。
アイドルになれなかったという話を真面目にやっておきながら、
そこから意味不明設定のスポーツ大会の流れに持っていくのは正直感情がついていけないし、そもそも目的から逸れていて題材も噛み合ってないように感じる。
これならアイドル云々設定いらなかったのでは? 真面目な雰囲気とやってる内容があってない。共感しにくい。
この意味不明スポーツを真面目設定でやられてもって感じだな。キャラの見分けつかん。

2話 ☆8
サッカーの試合なのに野球の選抜メンバーって紹介するのなんやねんw
パワープレイw テニプリかな? スポーツかと思ったら今度はカラオケw
ホント方向性が定まってないなw
スポーツ→歌→スポーツとシーンが変わっていくのがもうついていけないw
今度はテニスw

3話 ☆7
データ系は負けフラグ。いつの間にこんな強くなっとんねん。
まるでスポーツアニメ。100パー↑セント ロボをバカにするな。
ガバガバブロック 未だに青目と緑目の区別つかん。
てか相手キャラの方が可愛くね? マジで相手の方が。
草お前戦えるんか。
かっこつけて出てきたのにキャプテン何もせずに負けてて草。
ウィニングライブ? マジで何がしたいねんw モブの方が可愛いのほんとw
入りから語り口調なの固すぎだわ いい最終回だった。

4話 ☆7
謎のロボ。またロボ増えるのか。ロボの方が可愛い。適当グラフやめろ。
やっぱこの3人顔同じ過ぎない? でもロボがいるから。ロボ差別やめろ。
150kg なんでバッティングセンターでバント。黒髪蒼眼好き。

5話 ☆7
尺調整前回のあらすじ。
なんで主人公チームだけモブみたいな顔のキャラばっかなのw
リトルじゃ相手ならんだろ。ロボも声出せや。まともな話やめろ。
誘うんやめたんじゃないんか。てかロボも人数にカウントしろw

6話 ☆7
走っていけ。ロボもメンバーに数えろw 打てや。賢い戦略。
ロボが本気出せば全部決められそう。2人チームサッカーどうすんねん。
5人目さん。結構簡単に割れそう。

7話 ☆4
真面目な展開やらんでくれ…。ほんと面白くないこれ。
シュートの方がネタアニメとして面白い。なんだその止め方。
もっとちゃんとふざけろ。百合か? 結局勝つんかい。
何そのオレンジともお茶とも取れない色の液体 

8話 ☆5
ゴール小さくね? このアニメモブの方が可愛いのはなぜ?
いきなりライブかよ。テコ入れ回か。ブラを取ったら面白いのに。
真面目すぎるんだよな…ほんと。
シュート>テニヌ>エクハ

9話 ☆9
この銀髪?可愛いな。この子マジで可愛い。声好き。
エンゲージキスかな? 今回ミシェルしか見てない。

10話 ☆5
まだスノーウルフ回か。百合か? 今回内容薄いなw
足つった時みたいな姿勢してんな。

11話 ☆5
出OP。モブくそかわいい。28も充分ダメだぞ。
最初とられまくったのはなんだったのか。
1周まわって面白いとかじゃなくてただただ統一感のない中途半端なアニメだな。
モブの方が可愛いのやめろ。作画頑張れ。

12話 ☆5
あまり近未来のハイパースポーツという感じもなくただただ色んなスポーツを転々とやってた印象だったな。ライブエンドか。
悪くは無いけどさ。

曲評価(好み)
OP「インフィニット」☆6.5
2話ED「SUNRISE (Ver.First 2)」☆7.5
3話ED「SUNRISE (Ver.First 3)」☆7.5
4,5話ED「SUNRISE (Ver.Starting 3)」☆7.5
6話ED「SUNRISE(Ver.Unite 4)」☆7.5
7話ED「SUNRISE(Ver.RISE)」☆8
12話ED「SUNRISE(ver.Summer memories)」☆8
1話挿入曲「名も無き花」☆7
1話挿入曲「青空に逢えるよ」☆8
2話挿入曲「明日へのBreakShoot」☆10
3話挿入曲「Dream Soda」☆7.5
3話挿入曲「Rise Up Dreaming」☆8
4話挿入曲「Buzz Everyday」☆7.5
8話挿入曲「大好きだって叫ぶんだ」☆7
8話挿入曲「青空に逢えるよ (feat.Michelle)」☆7.5
9話挿入曲「Hydrangea」☆7.5
10話挿入曲「無限大の魔法」☆6
12話挿入曲「HELLO HERO」☆7
12話挿入曲「Happy☆Shiny Stories」☆6
12話挿入曲「全力Challenger」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 8

59.4 15 2022年度の女子高生アニメランキング15位
イロドリミドリ(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (57)
188人が棚に入れました
舞ヶ原音楽大学付属舞ヶ原高等学校(通称まいまい)。 才能あるミュージシャンの卵が全国から集まるこの学び舎には、ある噂がある。 『ライブですごいパフォーマンスができたら、追加で特別な点数がもらえる(らしい)』 単位の危ない芹菜は噂を信じてバンドを結成! 演奏したり、お泊りしたり、コスプレしたり?な、いろとりどりの毎日。 学園フェスでいい演奏をして無事に単位をゲットできるのか!? ゆるゆる日常系ガールズバンドストーリー開演!

声優・キャラクター
明坂芹菜:新田恵海
御形アリシアナ:福原綾香
天王洲なずな:山本彩乃
小仏凪:佐倉薫
箱部なる:M・A・O

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

税金対策?

チュウニズムという音ゲームのバンドユニット「イロドリミドリ」をショートアニメにしたものみたいです。
短すぎますね。あっという間に終わる。

絵が綺麗でキャラ可愛くてゆるい雰囲気なので手軽に見れる萌えアニメです。
エピソードも萌えアニメのツボは抑えてる感じで悪くないです。
ただ、音楽がメインのはずなのに音楽に全然力を入れてないのが残念。

短いし悪くなかったけどショートアニメのためシナリオもキャラも薄いので、プレイヤー以外が見ても好きになれると思えないです。
チュウニズムのプレイヤー向けのアニメなのでしょうね。

放送局は少なくてこのアニメの存在自体知らないアニメファン多そうだし宣伝効果なんてないと思うので何のために作ったのか謎のアニメ。

もしかして税金対策?

投稿 : 2024/05/11
♥ : 15

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

イロイロコウコウセイ

全8話 5分枠のショートアニメ

ミュージシャンが集まる高校で、ある理由で学園フェスに最高のパフォーマンスを披露するために頑張る生徒たちを描いた作品です。

ゲーム原作なのですね〜 お話はゆる〜い展開でした。

最後はきちんとパフォーマンスを披露してくれましたね。

箸休めにどうぞ〜

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「セガの音ゲー「CHUNITHM (チュウニズム) 」から生まれたオリジナルガールズバンド!」のメディアミックス作品

この作品の原作ゲームは未プレイです。
原作ゲームは音ゲーらしいのですが、メインストーリーが漫画動画を軸に展開されているんだそうです。
そのため、原作の公式サイトを覗いてみると「学園フェス編」などのマンガが掲載されています。

ですが、原作ゲームと聞いて納得した点が一つ…
起用されている声優さんが凄いんですよ。
新田恵海さん、福原綾香さんにM・A・Oさん…
アニメで描かれていたバンドは総勢5名でしたが、ストーリー展開に合わせて
メンバーも増えるんだそうです。

これは原作がゲームだったからですね。
じゃなかったら、5分枠のショート作品に起用できるとは思えませんので…


舞ヶ原音楽大学付属舞ヶ原高等学校(通称まいまい)。
才能あるミュージシャンの卵が全国から集まるこの学び舎には、ある噂がある。

『ライブですごいパフォーマンスができたら、追加で特別な点数がもらえる(らしい)』

単位の危ない芹菜は噂を信じてバンドを結成!
演奏したり、お泊りしたり、コスプレしたり?な、いろとりどりの毎日。
学園フェスでいい演奏をして無事に単位をゲットできるのか!?
ゆるゆる日常系ガールズバンドストーリー開演!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

アニメはサクッと終わってしまうので楽しみ方は人それぞれ…
私は、M・A・Oさんの台詞を楽しみにしていたかな^^
役どころが自らボケとツッコミの両刀使いなので、1粒で2度おいしいみたいな感じが良き…^^;

そしてもう一つ腑に落ちた点が…
エンドカードが毎回ゲームセンターっぽい場所の紹介だったんですよね。
これも、セガの作品ならでは、ということなんでしょうね。

個人的にビックリした点が一つ…
この原作ゲームはアーケードゲームなんだそうです。
これで、ゲームセンターがエンドカードになっていた理由はより理解できましたが、アーケードゲームがアニメ化されるって、個人的には珍しいような気がします。

1クール全8話の物語でした。
5分枠のショート作品なので、あっという間に視聴は終わってしまいます。
推しの声優さんがいたら、メッチャ効率よく推しを堪能できる作品だと思いました^^;

投稿 : 2024/05/11
♥ : 9

65.2 16 2022年度の女子高生アニメランキング16位
八十亀ちゃんかんさつにっき 4さつめ(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (54)
154人が棚に入れました
おばあちゃん子で名古屋訛りが露骨な愛知県出身の女子高生八十亀最中(やとがめもなか/CV:戸松遥)と東京都から引っ越してきた陣界斗(じんかいと/CV:市来光弘)、最中と同じ高校に通う岐阜県出身の只草舞衣(ただくさまい/CV:若井友希)、三重県出身の笹津やん菜(ささつやんな/CV:小松未可子)の4人の個性的なキャラクターを通じて、名古屋や中京圏の方言や文化、県民性に触れることができるコメディー作品です! 更に、2期、3期では、静岡県出身の初内ララ(しょないらら/CV:南條愛乃)や、大阪府出身の一天前紫春(いてまえしはる/CV:黒木ほの香)、京都府出身の輿安七帆(こしやすななほ/CV:伊藤彩沙)といったキャラクターも登場! 中京圏だけでなく、その広がりは近畿地方にまで達しました。『八十亀ちゃんかんさつにっき』第4期でも、作品を通じて名古屋市はもちろん、東海地区やその他の地域の魅力や独自の文化を“愛あるディスり”を交えながらさらに発信していきます。

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

にゃごやの野望、全国編

ゆるふわご当地ネタアニメ八十亀ちゃんもついに4期、やっとかめ!!

さすがにネタギレなのか、4期は東海三県とは関係ない都道府県や、愛知県内の一都市の擬人化キャラがたくさん登場してこっすいことしとりゃーすけど、これがちゃんと成功しとるがね!!

ようかんこーしとりゃーすなあ

短く気軽に見れるプチ県民SHOWみたいで面白いから、めちゃんこ好きだがや!

欠点は、今まで東海三県の身内自虐ネタなところもあったから笑えとったけど、よその地方をディスりだしたらちょこっと笑いづらい
ディスるって言ってもかなりやんわりとですけどね、なんで名古屋にバカにされないといけないの?って他県の人が怒るかも?

これからもゆるーく、続けていこみゃあ

このへんで、ごぶれいします ペコリ(o_ _)o))


ところで、八十亀ちゃんの由来でもある「やっとかめ」って生で使ってる人見たことないです

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

もはや岐阜アニメ(笑)

[文量→一言・内容→感想系]

【総括】
名古屋を愛あるディスりでフォーカスするショートアニメ。

流石にネタ切れなのか、中京や東海を飛び出し、関東の話題も増えた。個人的には、岐阜の(自虐)ネタが一番好きでした(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
名古屋アニメなのに名古屋をあまり出さないという、もはや高度な名古屋いじりなのかもしれない(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

最大の危機?!

全10話 1話5分枠のショートアニメ

八十亀ちゃんかんさつにっきの4期です。4期から観ても問題ないかと思います。

名古屋を中心に地元愛が強い八十亀ちゃんが所属している写真部の部員たちとのお話。

今回は写真部最大の危機をどうやって乗り越えていくか、名古屋を絡めたお話でした。

お話はコミカルな感じなのであまり危機感のないようなお話でしたねw

箸休めにどうぞ~

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

61.3 17 2022年度の女子高生アニメランキング17位
ある朝ダミーヘッドマイクになっていた俺クンの人生(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (38)
121人が棚に入れました
ASMR甲子園出場を目指す高校生、浅草ゆりと、そんな彼女をどこか冷ややかに見守る蔵前ぱんだ。 ゆりとぱんだ、2人を取り巻く友人たちの日常に忍び込んだのは、突如ダミーヘッドマイクに転生した“俺クン”だった… 女子高生たちと俺クンであなたの耳に最上の幸せをお届けする、新感覚ASMRコメディが誕生!

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ダミーヘッドマイク以外にも色々なものになっていた俺クンの人生

全12話 1話5分枠のショートアニメ

転生したものがダミーヘッドマイクなったり、他の無機物に転生したりして、それを使用するASMR部との高校生女子とのエピソード

意思はほとんど伝わらないので、高校生女子に使用された俺クンの感想になることがほとんどですね。

応援している声優さん(杉田智和さん、大西沙織さん、鬼頭明里さんなど)がいたら見てもいいかもしれませんね。

箸休めにどうぞ〜

投稿 : 2024/05/11
♥ : 10
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

杉田アニメ

{netabare}
杉田主演のショートアニメ。
ダミーヘッドマイクに...と書いてるけど、ダミーヘッドマイクになるのは2回だけ。
このタイトルと、制作会社が180秒で...と同じと言うことで、ASMRアニメ化と思ったけど、そんなことはなく百合作品だった。

毎回変なものに変化させられる杉田が、そこから女子高生たちの狂った行動に振り回されてるのが面白かった。
エロ枠ではたぶんないんだけど、どのキャラも僧侶枠にいそうなぶっ飛んだキャラ笑
それに結構百合作品で、キャラが可愛かったのもプラス。
最後の終わり方はちょっと中途半端な気もするけど、見て損はなかった。
落語の回が一番好きです。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆8
これ180の系列? こういうのを斬新な転生ものというw
見てるか転生剣。コメディ色強めだから180より断然面白いわ。
百合アニメ? 百合に挟まるマイク KOTOKOで草。

2話 ☆9
早速タイトル詐欺やめろw キャラデザ好き。この髪色いい。
最高か? おいやれよ。

3話 ☆9
毎回毎回タイトル詐欺やめろ。殺されたのに意識あるのか…
まあそりゃマイクにもあったしあるかw 可愛いから好きだわ。
それほどASMRもしてないし。

4話 ☆6
多元宇宙論w 何もない回だった。

5話 ☆7
高校生にもなって何ままごととかやってるん。赤ちゃんプレイ

6話 ☆7
いかがわしいのはどっちだよw

7話 ☆6
哲学。超弦理論か? 意味わからん。

8話 ☆9
落語か? これがしっぽなですか。怖い。良回。

9話 ☆8
女児? 妹なのか。とうとう杉田の出番なくて草。

10話 ☆8
喋るなw 杉田がいい味出してる。

11話 ☆6
初のASMR要素。無機物だからセーフ。

12話 ☆7
これが犯沢さんですか。唐突な告白。ここで終わりかよ。

曲評価(好み)
ED「形にできないモノローグ」☆5.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 1

67.6 18 2022年度の女子高生アニメランキング18位
世界の終わりに柴犬と(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (19)
83人が棚に入れました
終末世界で、しゃべる柴犬とかわいい女子高生があてどなく旅する4コママンガです。

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

SFの匂いのする、JK生足がまぶしい、柴犬あるあるギャグ。

 この作品がアニメなのかと言われると、セリフ付きコミックという感じです。口は辛うじて動きますけど。ユーチューブに無料公開+切り抜き版がいっぱいあるので、混乱しますが現状45話(22年11月6日現在)で数日毎に1話ずつ公開しているみたいです。

 60万回以上再生されている話もあるので、4コマの才能がある人なら収益化に挑戦しても悪くない手法です。切り抜きOKなのでそちらもかなりの再生数でした。動いてないのでAIの判断が不安ですけど、画面が結構切り替わるし独自性があるので大丈夫なんでしょうね。

 あまり4コマ漫画が好きではない私も、非常に見やすいしショートアニメ感覚…極主夫道みたいに楽しめますので、4コマ動画という新しい媒体と言えるでしょう。スマホ視聴にも適しているのではないでしょうか。
 たとえば同人サークルとかで女性がいれば声優さんもいるし、ボカロ等音声合成でも全然OKだと思います。

 こういう成功例が出てくると、今後増えるでしょうね。ただ、数が増えるとやっぱり質の問題もそうですけど、キャッチ―なサムネイルとかSNS連携ということになるんでしょう。

 作者は多分乱読派の物知りなんでしょう。そして、動物好きで、ユーチューブで「mugumogu」さんの段ボール猫を見ているのでしょう(もちまる日記と書いていましたが間違い)。
 ひょっとしたらひきこもりのご経験もあるかもしれません。なにより女子高生が好きで柴犬が好きと言う感じです。
「ご主人」こと、女子高生はちょっと性格きつめのS系美少女、生足派なのでそういう性癖もちょっと感じます。つまり作者が柴犬になりたい?

 内容ですが、世界が滅んでいますけど、これは異星人に滅ぼされたとみることもできるし、多元宇宙と見ることもできそうです。そこは世界観ありきで、話の主題にはならなさそうです。
 不条理系ともいえるし、柴犬、犬いろいろ、タヌキ、猫、オカルト?その他のあるあるともいえるし、哲学ともいえます。
 私はオウム(サトリ)が面白かったかなあ。あと白いシバ犬(メス)と、シベリアンハスキー、タヌキなどが面白いキャラでした。

 ふと地球最後の人類ということで物悲しい感じをほんの少し感じることが初めの方にはありますが、後半は登場人物が豊かになるのでそういう感じはありません。
 黒シバが途中でいつの間に女の子になるのですが、別犬でした。

 普通に面白いです。隙間時間にちょっと視聴するより、総編集版で45話1時間半を2回にわけて半分ずつ見きってしまいました。ステータスはうーん、多分「今見ている」が正しいんでしょうね。

 声優・音楽は評価しません。作画はアニメではないという意味で評価しません。ストーリーは無いようなものですが、発想と面白いので3.5点、キャラは秀逸なので4.5点という感じです。



追記 気が付いたらアニメが終了して3ヶ月経ってました。(23年5月現在)本作の行き着く先は「少女終末旅行」と一緒で人類の滅亡なんですけど、動物やその他しゃべれる知能がいる生物が残っていますので、地球の未来は他の生物に置き換わるという継続感がある分、まだ、雰囲気は柔らかいです。

 ですが、どちらにしても人類は名前の無い「ご主人」でおしまいですから、過度に想像を巡らせると悲しくなります。それを感じさせないいつまでも続く感じで救われてたんですけど、終わりを迎えるとなると結構感情に来ますね。ただ、明確な終了を感じさせないですけど「ホタル」の話を持ってきて、しかも「光」のギャグで締めくくるのはセンスを感じます。

 ほんのり面白く絵も奇麗だしご主人の生足も良かったです。いい作品でした。




 

投稿 : 2024/05/11
♥ : 9
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