侵略おすすめアニメランキング 92

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの侵略成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月21日の時点で一番の侵略おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

80.6 1 侵略アニメランキング1位
侵略!イカ娘(TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (2044)
9973人が棚に入れました
海洋汚染を続けてきた人類を侵略するために地上にやってきたイカ娘。しかし最初の拠点として目をつけた海の家すら制圧できず、挙句にそこで働かされるはめに。果たしてイカ娘が人類侵略を達成する日は来るのだろうか。

声優・キャラクター
金元寿子、藤村歩、田中理恵、大谷美貴、伊藤かな恵、中村悠一、榎あづさ、生天目仁美、小山力也、川澄綾子、菊池こころ

ペチ14 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

Q質問 A解答 T突っ込み

Q1、このアニメを見て思ったことをいってください

A1、侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!侵略!イカ娘!

T1、ごめん質問した俺が馬鹿だった。しかも侵略の部分6回だしw

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

Q2、最後にこのアニメはお勧めですか?

A2、神アニメ!!!!

t2、さっきの事まるで忘れてるしw
  皆さん最後まで見てくれてありがとうございます^^

投稿 : 2024/05/18
♥ : 18

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

気軽に観たいほのぼのコメディです(。・ρ・)o━<コ:彡

■イカ娘ちゃんの魅力をちょっとだけ紹介です(*^o^*)
人類侵略を目指して海から地上へ上がってきたイカ娘ちゃん!
侵略拠点として最初に目を付けたのが「海の家れもん」だったのですけど・・・
良かったのか?悪かったのか?ミイラ取りがミイラになっちゃいましたね≧(´▽`)≦アハハハ
れもんで働く千鶴と栄子には逆らっちゃダメなのですよ・・・
そんなんで、いきなり働かされることになったイカ娘ちゃんなのでした!
そもそも人類を1000人と思っていたイカちゃんって可愛いすぎなのです♪

そんな世間しらずで常識はずれのイカ娘ちゃんが真剣に侵略しようとする姿が楽しくて、思わず笑ってしまいます♪
とっても表情豊かなイカ娘ちゃんですけど、口癖の方も強力で「○○じゃなイカ」とか「○○でゲソ」ってとっても耳に残りますね(゚-゚*)(。。*)ウンウン
思わずうつってしまう程に影響力抜群なのです♪
そんなイカ娘ちゃんが人の温かみに触れ、人と少しずつ馴染んでいく姿が愛らしいのです(*^-^)
イカ娘ちゃんの魅力に侵略されること間違いないですね♪


■総評
徹底したイカ娘ちゃんありきの作品作りが功を奏したのか、安定感抜群でブレがなく最後まで楽しく、ほのぼのした雰囲気を堪能することが出来ました♪
監督の水島努さんは、「クレヨンしんちゃん」で育ってきたような方なので、ちょっと憎まれ口をたたく様なキャラの扱いがうまいのかもしれませんねヽ( ゚ 3゚)ノ

2期の方も過度な期待はせずに、気軽に楽しんで観れたらいいなって思ってます♪


■MUSIC♫
OP曲『侵略ノススメ☆』
 【歌】ULTRA-PRISM with イカ娘(金元寿子)
 イカ娘ちゃんをイメージしたインパクト大のキャラソンですね♪
 脳内にイカ娘ちゃんが侵略してくるんじゃなイカ~~~~くコ:彡

ED曲『メタメリズム』
 【歌】長月早苗(伊藤かな恵)
 かな恵ちゃんの誕生日に発売となった自身2枚目のとなる2ndシングル♪
 ましろ色シンフォニーの「水彩キャンディー」のmarbleが編曲を担当してるのですよ♪
 仲間との出逢いを歌った歌詞をあどけなさを感じる歌声でしっとり歌ってくれてます(^_^)


2011.09.09・第一の手記
2012.01.12・第二の手記(追記:■MUSIC)

投稿 : 2024/05/18
♥ : 62

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

イカ娘(CV金元寿子)の可愛さを愛でるアニメ

海からやってきたイカ娘(CV金元寿子)が人類を侵略するアニメ-と書くと恐ろしそうなアニメですが、実際はイカ娘が海の家で働かされるアニメと言っても過言ではありませんね。本当は侵略しに来たはずなのに海の家れもんで相沢栄子と相沢千鶴に主にこき使われています。

イカ娘と相沢姉妹やバイトの斉藤渚、栄子の同級生、長月早苗との日常を描いています。これも日常系ギャグアニメに入るのかな?
キャラも良くてイカ娘の語尾の「~じゃなイカ」や「~でゲソ」が流行っていたでゲソ。
これを読んでいる人類もイカ娘を見るでゲソ。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 46

83.3 2 侵略アニメランキング2位
86-エイティシックス-(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (628)
2156人が棚に入れました
サンマグノリア共和国。そこは日々、隣国である「帝国」の無人兵器《レギオン》による侵略を受けていた。しかしその攻撃に対して、共和国側も同型兵器の開発に成功し、辛うじて犠牲を出すことなく、その脅威を退けていたのだった。そう、表向きは。本当は誰も死んでいないわけではなかった。共和国全85区画の外。《存在しない“第86区"》。そこでは「エイティシックス」の烙印を押された少年少女たちが日夜《有人の無人機として》戦い続けていた――。死地へ向かう若者たちを率いる少年・シンと、遥か後方から、特殊通信で彼らの指揮を執る“指揮管制官(ハンドラー)"となった少女・レーナ。二人の激しくも悲しい戦いと、別れの物語が始まる!

声優・キャラクター
千葉翔也、長谷川育美
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

やっぱり冗長で差別問題の掘り下げ不足だと思います。原作読後追記です。

原作の第1巻を読みましたので改めてレビューします。2クール目を見終わった後、冗長すぎて2クールの物語として成立していない気がしましたので確認のためです。

 やっぱり、アニメ版は相当引き延ばしがありますね。まったく1巻にないシーンがあります。ラノベは後から話を補ったり整合性を調整したりするために過去編とか補足を入れることがありますから、それを入れたんでしょうか。あの学園での講演のシーンって原作1巻にはありませんでした。スピアヘッドのシーンもアニメ版はやたらと冗長でした。

 話の構造についてはアニメ同様「差別問題」の不足感はありますね。差別問題はやっぱりセリフだけの説明に終始してしまいました。アニメ版の方がシーンで見させれれている分まだ感情的に動く部分がなくはないです。

 なんといってもSF設定として、社会の人口構成とか食料問題とか86の具体的な歴史とか兵器やITの技術レベル、部隊運用が差別とかの必然性が全く描かれていないので、セリフだけで終わってしまいました。差別はリソースの解消が主な理由ですが、86として有色人種を差別するという、その解決方法をとる必然性にまったく納得感がないと思います。
 また、差別の方法についても、自分の首を絞めているような馬鹿さ加減がリアリティを失わせていました。

 というように差別ありきのストーリ展開になっていますが、差別の結果の悲惨さをシンたちを使って描いた部分はわからなくはないですし、5人が生き残る経緯とレーナちゃんとのやり取り、過去の話は悪くはないです。

 で、原作と比較した印象と、アニメ版を改めて振り返って、アニメ版、本作の2話3話と最後数話の逃避行の部分が顕著ですが、そこの引き延ばしが冗長でしたね。

 原作は、SF小説ではなく「ラノベ」だと割り切って、楽しみ方は別にある。レーナちゃんとシンたちの素性の説明だと思えばまあまあかなあ、という印象でした。ちょっと厨2で熟語使い過ぎですがまあ雰囲気でしょう。
 これは原作が1巻に収まったからそう思えるので、1クールかかってやる話ではないです。一般論ですがラノベ原作なら1クールである程度丁寧にやっても普通3、4巻消化しますからね。
 あの設定過剰と言われる魔法科高校の劣等生ですら2クールで6巻分やってます。

 あのアネットの喧嘩と屋敷の実験の話はアニメ版が良かった気がします。あそこがあるから1クール目は成立した気がします。
 そして、最大の相違ですけど、レーナとスピアヘッド…特にシンとの交流が思ったよりも淡泊ですね。確かにレーナを見直してシンとのコミュニケーションはありましたが、それだけでした。

 つまりアニメ版 {netabare}レーナちゃんとの再会というか邂逅を2クール目のカタルシスに持ってきましたけど、原作ではその意図はもうちょっと違った感じです{/netabare}。その点ではアニメ版の方が上手く行ったかもしれません。それとも2巻3巻ではレーナちゃん、アニメよりも沢山でるんでしょうか。

 私に原作を買わせた点においては、アニメは成功?これから2、3巻チェックします。

 ただ、アニメのクオリティ、そして制作する姿勢は数多ある異世界ものより格段に丁寧だし、2クールの視聴に耐える内容はあると思います。
 私はSFには厳しいので酷評する部分もありますが、根本になるレーナちゃんとシンを中心にしたストーリーの出来は良いと思います。

 




以下 再視聴初回完走時の視聴時のレビューです。

 きっかけあって再評価しました。ちょっと面白いかも。

 かなりひどいレビューを以前しましたが、白い砂のアクアトープを見ていたら1クール目でJK館長の無力さを表現していました。で、その時「あれ、ひょっとして86も同じ構造だった?」と思いついて、断念した3話目の最後から視聴しました。

 なるほど、やっぱりそんな感じでしたね。まずレーナちゃんの挫折と覚醒の物語をやったわけですね。3話までのダラダラした展開と、レーナちゃんのミニスカとあまりに無能で独善的で押しつけがましかったのでムカムカして断念しましたが…その意味では以前の私の批評がそのまま演出意図だったのかもしれません。

 初回、2回目視聴時はレーナちゃんがケーキ喰ってるところ見るだけで「お前が死ね」という感じでイライラしましたが、それは自分事になっていないレーナちゃんの甘さの表現だったと。最後の方でアネットちゃんがちゃんと言ってくれたので、スッキリしました。

 で、あのアネットちゃんの話になるわけですね。これ勿体なさすぎます。1話か2話からもっとはっきり伏線這っておけば、興味が持続したし導入部として謎を上手く作れたのに。さらに兄の件もからめた伏線がはれれば結構分厚いストーリー展開になったと思います。(一応王宮の前云々という伏線はありしたね)

 後付けで説明みたいに見せられる感じがして、なんというか脚本の弱さで評価的に非常に損している可能性があります。本作の最大の欠点は1~3話の視聴者を引き込む力が弱かったことだと思います。原作がどうかしりませんが、ここは脚本と構成でなんとかすべきだったかと。

 4話~9話は結構入り込んでみることができました。10話の最後のあのメモリーの部分を演出に取り込んで、スピアヘッドの過去の皆の半年をもっと早い段階で見せれば2話、3話はもう少しうまくできた気がしました。

 ということでSF設定も落ち着いて考察しましたが、やっぱり本作のSF設定は非常に甘いと思います。社会の人口比問題とか、レギオン側の戦略の問題、AIの発展度合い、貴族無能すぎて社会が維持できないだろう、9年でそこまで豚扱いできるの?とか言いたい事はいっぱいあります。
 また、過去の個人の因縁にみんなつながりがありすぎて、おいおいそれはご都合主義だろうというのもありました。

 あのレギオンと脳波が繋がるような設定は、シンは死にかけたからと言っていました。自覚してませんでしたが昔実験した後遺症なんですかね?
 あと帝国って日本だったってこと?で86は帝国と同じ人種で日本人の子孫だったっていうことになるんでしょうか?これは深読みし過ぎですね。2期で確認しますけど。

 ただ、話として、貴族社会で正義を叫ぶ無力で独りよがりな正義感に浸っている少佐と、自分たちの運命を知っている被差別側のスピアヘッドという関係を作りたかったのはわかりました。
 この関係をあまり深く考えず受け入れれば、それなりに面白い話だったといえるでしょう。という意味で先ほどいった1~3話がもったいなかったですね。


 やっぱりアニメは最後まで見て評価した方がいいかもしれません。特にSFとか作り込んだ話は、今後は(なるべく)切らないで最後まで見るようにします。
 言い訳ですが、最近3話以降の結構遅い回から面白くなる作品が増えてきた気がします。まあ、1話のキャッチ―さばっかり気にするとおかしな話になるからいいのですが、3話または9話くらいまでひどすぎる話が多いきがします。

 ということで、2期に期待できる終わりかっただったし、結構面白かったです。批判しすぎました。ごめんなさいと言っておきたいと思います。評価上げておきます。

(追記 あの混血の子の背中の文字ってわかるんでしょうか。見えてるところがaughなので第一印象では笑うlaughなんですが、ちょっと横棒が見えるのでaughtだとするとcaught(つかまった)、daughter(娘)、naught(ゼロ、無い、無価値)あたりでしょうか)

 あと作画はムラがありますが、アベレージで見ると良かったですね。こちらもごめんなさいと言っておきます。





以下 1回目、2回目の途中断念時の視聴時のレビューです。

{netabare}
 2回目挑戦して結局断念しました。少し冷静にレビューしたいと思います。
 
 断念の理由は、1つは、ヒロインの日常生活時の描写が戦場で戦っている人間を想っているようには見えないこと。人間として扱っていないのはヒロインじゃないか、とも思いました。結局は86という制度を肯定している、といいましょうか。
 もう1つは、本当に戦う人間が必要な状況なら誰かが戦わなければなりません。戦争ですから。誰をチョイスするかで、人種差別があってはいけませんが、死そのものは避けられません。ヒロインはそれを忘れてしまっているように見えました。じゃあ誰が変わりに死ぬんだ?他の貴族に行けって?なら、代わりにお前が死地に赴けよ、と。

 さらに、SFをやるなら「取材」「研究」「教養」「想像力」が不可欠です。なんといってもサイエンスのフィクション、ですから。Fがファンタジーならいいですけどね。
 SFをするなら裏で相当頑張って脳みそを働かせないと、いい物はできません。異世界転生ものや、VRMMO、日常ものなどなら、テンプレ設定でそこそこ面白い話が描けても、このSFの世界はその点は甘くありません。まして、差別とか戦場での死とかをSFで主張するなら、なおさらです。そこの不足感が相当ありました。世界観、兵器、社会制度、AIのテクノロジーの度合い、等々です。

 SFに挑戦しようとする意気込みは買います。が、やはり、取材不足でSF作品、戦争作品として成立していない気がします。
 途中で断念したのでこの辺りの説明があったらすみません。


以下 視聴中のレビューです。

 原作等全く知りません。レビューもあらすじも見てません。それくらい楽しみにしておりました。

 第1話からヒロインの作画の同一性が厳しいですね。場面によって別人に見えます。髪の艶、背景など低予算の感じですね。ディスプレイの映像や光の演出などでがんばって雰囲気はだしていますが。

 女性の制服、いい加減ミニスカにするのやめられませんかね。他の良作アニメの女性の服装のリアリティはどんどん上がっています。安っぽく見えますよね。せめて学校の制服とは区別してよ、と。
 少佐が無能力なティーンですか。貴族特権ですよね。他人の批判する前に自分の能力を磨いたほうがよろしいのでは?

 第1話でヒロインサイドにコミカルな雰囲気は必要なし。そのくせエピソードも演出も陳腐ですし。
 第1話は状況の厳しさ、命の軽さを嘆くヒロインの心情や人柄、または舞台や技術設定などにフォーカスすべきでしょう。やっているつもりなら全然できていません。

 戦闘シーン、兵器のCGはなかなかいいのが救いです。

 「壁の中の貴族」が差別階級に戦わせる。設定は、亡国のアキトとかマージナルオペレーション的ななにかの雰囲気ですね。でもハンドラーの役割の意味がちょっとわかりません。

 科学技術の差が大きすぎます。少数の人間の犠牲で持ちこたえるには不自然でしょう。銀髪軍団たちは、無気力の極みですし。一人優秀な人間がいたから何とかなってたんですか?1国を滅ぼした戦闘機械軍団なのに?なら、それほど脅威じゃないですよね。

 情報の伝達方法をハンドラーがいきなり間違うとかそれは軍隊の最低限のルールでしょう。
 相手がAIに滅ぼされているので、AIは使えないという設定なのですかね。それにしては研究所らしきところではコンピュータ使ってましたが。戦闘記録は人力で作成するレベルらしいですね。

 まあ、どこかでいろいろ説明があるのかもしれませんが、ちょっとこの辺りを考察する気力もなくなってきました。
 何かを主題にして、それを軸に、というのが3話くらいまでに読み取れるなら、ここまで設定とか作画、演出にこだわらなくていいんですが、世界観もヒロインの目的もなにも提示できていません。言葉で「命は大切」って言ってるだけで、お前主体的に何かしたのかよって言いたくなります。演出が上手くて引き込まれるわけでもありません。

 ああ、いい言葉が見つかりました。クリエーターの気持ちが伝わってきません。

 楽しみにしていたのでちょっと辛辣になりました。お好きな方には申し訳ありません。残念ながら第3話の延々とつづく日常シーンで心が折れましたので、視聴は継続しないと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 22
ネタバレ

とろとろとろろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

わたし、ホントは凄いんです(笑

第9話まで見た。
{netabare}主人公のレーナとシンは少々キャラクターが古臭く感じる。
もちろん絵的な意味じゃなくて。
第8話まではグダグダ感満載だったが、第9話でようやく大きく動いた。
2クールなのかな?
ここからが本番だと信じたい。{/netabare}

・第11話まで
2クール目への繋ぎとしてはなかなか。
アニメとしての見せ方が上手いのは感心する。
今後のヒロインの覚醒に期待!(笑

投稿 : 2024/05/18
♥ : 3

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

あなたはゲームと戦争の違いを知っていますか?

この物語では、『あなたはいつも、他人を自分と同じ人間として尊重していますか?』と、問いかけています。
そして物語の中では、人間の強欲さや軍隊の理不尽な振る舞いが多く描かれます。
あなたはいつも、他人を自分と同じ人間として尊重してられますでしょうか?

この物語の背景では、大国ギアーデ帝国が完全自立無人戦闘機械(レギオン)を用いてサンマグノリア共和国などの諸国へ侵略を行っています。
サンマグノリア共和国も無人戦闘機械を用いて防戦をしているように国民へ公表しますが、その実態は第86区にいる少年少女たちを戦闘機に乗せて戦わせていました。

サンマグノリア共和国では、第86区に住んでいる人たちを人間として認めていません。その理由は『髪の色も瞳の色も違うから』 ただそれだけでした。
だから戦闘が発生しても戦死者はいつもゼロ。たとえ第86区の人たちが何人死んでも、戦死者はゼロと公表されます。

サンマグノリア共和国に住む16歳の少女レーナは、指揮管制官(ハンドラー)として第86区の精鋭部隊・スピアヘッドの指揮を執ることになります。
他の上官や同僚は、『第86区のものは将棋の駒と同じ』と考えているので、どんな犠牲を払おうとも気にしません。
でもレーナは第86区の人たちが人間であることを知っています。髪の色や瞳の色が違っても同じ人間であることを理解しています。

だから彼女は悩みます。
彼女の指令一つで何人もの人間が死ぬことを彼女は理解しています。
彼女は、指揮管制官となるには優しすぎる心の持ち主でした。

レーナは、理不尽な軍のやり方に憤りを感じます。でも、どんなに抗議をしても、軍の冷酷な命令は変わりません。
だから彼女は、隊員たちの命を守るために、あらゆる手段を講じます。
彼らを守るためならば卑怯者と呼ばれても気にしません。軍法違反も覚悟のうえです。

彼女が行ったことは確かに軍人としては問題ですが、人間としては大変立派な行動でした。レーナは部下を人間として尊重していたのです。
そんな彼女を私は尊敬します。


ところで、この物語を見て、ふと思い出したことがあります。
以前、米軍の戦闘機が敵とは無関係の建物を破壊したり、民間の人たちを殺戮したりしている映像をドキュメンタリーで見たときのことです。

数年前から中東やアフガンで戦う戦闘機の操縦者は、実はアメリカの米軍基地で操縦しています。
つまり、リモートで無人機を飛ばして地球の裏側の戦闘をしているわけです。
どんなことがあっても自分の安全が保障されているので、まるでゲームをしているように、「殺せ!、殺せ!」と戦闘員が叫んでいたのが忘れられません。

こうした愚行をする人はほんの一部であり、大部分の人は正常であることがわかっているのですが…
ゲームと戦争の違いが判らない人たちが戦争するのは、困ったものを通り越して恐怖です。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 49

56.1 3 侵略アニメランキング3位
ケイオスドラゴン 赤竜戦役(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (323)
1571人が棚に入れました
ドナティアと黄爛、覇権をかけて争うふたつの超大国の、冷戦によって引き裂かれた世界。
その睨み合いの只中で、独立を失った島国ニル・カムイ。
島の守護神たる<赤の竜>の異変をめぐって結成された混成調査隊のメンバーに、この島の運命は委ねられた!
ケイオスドラゴンの世界 世界を分かつのは、冷戦状態にあるふたつの大国。

一度は世界を征しながらも、いまでは衰退しつつある
軍事国家・ドナティア帝国。
もう一方は、かつては遅れをとったが、いまや旭日の極みにある黄爛国。
その中間地点には、世界の覇権をめぐって相争う大国の間で
翻弄され続けてきた島国――ニル・カムイが存在した。

声優・キャラクター
井上麻里奈、沢城みゆき、斉藤壮馬、内田真礼、石塚運昇、大塚芳忠、赤羽根健治、江口拓也、大川透、山寺宏一、古木のぞみ、渡辺はるか、照井春佳、中田譲治、藤原啓治、愛美、佐藤晴男、関智一、大原さやか、松井恵理子、白石涼子、田丸篤志

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

悲壮感漂うストーリー。メリルの存在だけが救いでした。

ファンタジーバトル色を前面に押し出した戦記もの。
赤の竜の謎を解明するために結成された3国混成調査隊が物語の主軸です。
元々設定されている世界観が広いようで、アニメは一部のエピソードなのかな。
アニメタイトルにケイオスとあるように、物語はまさに混沌。
簡単についていけないような流れになっています。
ラストもそれなりに混沌、なんかすっきりしません。

残酷な描写が多く、私には合わなかったかな。
各話最後の赤バッテン演出には気が滅入りました。
ついでに言うと、Aパートラストの説明文は10分の1も読めません。
速読技術必須です。

キャラは個性的ですが、主人公はいただけない。
すぐに涙を浮かべる悲劇的主人公にはイライラでした。

その一方、ドナティアのスアロー・メリルコンビはいいですね。
飄々としたスアローをしっかりものもメリルがたしなめる。
ちょっとした夫婦漫才的なノリがたまらない。
メリルの少し掠れた柔らかい声。
デレを極力隠したツンツン声は私の大好物です。
このアニメ、メリルを眺めるために観ていたようなものです。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

何を主において視聴するかで、印象が大きく変わる作品だったと思います。

この作品で私の知っていた事前情報は大きく2つ・・・まず1つ目は、内田さん、沢城さん、井上さんといった大好きな声優さんが出演されること、そして2つ目はキャラクター原案に虚淵玄さん、那須きのこさんといった超有名シナリオライターが関係していること、でした。
この方々が組んで作品を作る・・・この事に対して期待しないなんて私にはできません。
キャラクターデザインをシナリオライターが・・・という疑問は一瞬頭を過りましたが、「凄い人達なんだから、きっと何でも出来るんだろうな」と極めて楽観的な考えの下、期待値MAXで視聴に臨みました。

物語の舞台は、ニル・カムイという2つの大きな国に挟まれた小さな島国です。
その片一方の国である黄爛(こうらん)が突如ニル・カムイに侵略を開始し、領土の3割を奪取したのです。もう一方の国ドナティア帝国は沈黙を続けたことからニル・カムイは混乱の渦中に引き込まれることを余儀なくされてしまいます。

また、それぞれの国には守り神である竜が存在し、ニル・カムイは赤の竜の加護を受けているのですが、その赤の竜が突如原因不明の錯乱状態に陥った事から事態は混沌さを増していくのです。
そこで事態を重く見たニル・カムイを含む近隣諸国は「赤の竜討伐隊」を結成し、物語が動いていきます。

ダークファンタジー的世界観とキャラデザは好みだったので、1話目からのめり込んでしまいました^^;
特に主人公のイブキの力を引き出すための対価はあまりにも大きく掴みはバッチリ・・・
と思ったのですが、視聴を重ねるうちに物語が難解になったと感じたのは私だけでしょうか^^;?

赤の竜討伐という主題は明確・・・でもその裏で蠢く策略に対する説明が圧倒的に少ないんです。
そのため、登場するキャラの言動が唐突だったり理解できなかったり、という場面が結構あったのが少し残念に感じました。

視聴を重ねると愛着の沸くキャラが当然出てきます。今後の活躍や展開を期待したくなるキャラだっているのに、そんなキャラが意味も分からず突然ドンパチ・・・
それで推しのキャラが無事だったらまだしも、傷つくような事があるとやっぱり心が痛みます。

なぜここまで物語が難解なのか・・・どうしても知りたくなってwikiを調べてみました。
この作品の原作は、「テーブルトークRPG」というジャンルに位置付けられているそうです。
これは実際にゲームを遊び、その後その状況を記録したもの、という事のようです。
そして、キャラクター原案は実際にそのキャラを用いてプレイした方々だったようです。
つまり、虚淵さんや那須さんがプレイヤーとして遊んだ記録がアニメ化された作品という事になるようです。

作品の起点は実際にプレイしたゲームの記録でも全然構わないと思います。ただ展開に振り落とされないような説明はもう少し欲しかったのが本音です。それでもラストは綺麗に纏めてくれていたと思います。

ストーリーが難解でも目の前で起こっている出来事は十分見ごたえがあります。
沢城さん演じるエィハ・・・その一貫して一途な姿勢はとても好印象でした。ラストの展開も悪くなかったと思います^^
愛美さん演じるウルリーカ・・・密かに推しのキャラだっただけに色々と複雑です^^;
内田さん演じる婁震華(ロー・チェンファ)・・・私にとって一番行動原理の説明を欲っするキャラでした。これからどの様な道を彼女が歩むのかが気になります^^

オープニングテーマは、昆夏美さんの「ISOtone」
エンディングテーマは、エィハ、婁、メリルの「Delta Decision」
どちらの曲も無茶苦茶格好良い曲でした。どちらも好きですが、エンディングは完全に私のツボに入った曲でした。

1クール12話の作品でした。途中の展開に付いていけなかったのは残念でしたが、もう一度視聴して内容が頭に入ると作品に対する印象も変わって来るような気がします。
物語的には次期への布石も見られましたが・・・どうなるんでしょうね^^?

投稿 : 2024/05/18
♥ : 17

Yuyu さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

ここまでツマラナイなんて

豪華脚本陣って言うから期待したけど……。

これ、本当に売れると思ったの?頭悪いの?

映像作品なのに、キャラの顔一緒って気持ち悪いと思えないの?
はい、こいつら死ぬ予定です。殺しますって最初から言われて感情移入できると、本気で思ってたの?本当に豪華脚本家?小学生でも分かると思うのだけど……。せめて、キャラ立てしようよ。

キャラに愛情ないでしょ。
キャラに時間取らないくせに、やけにストーリー進行とろいし……。バカなの?

戦闘シーンまで、つまらないなんて……。何を観るアニメなの?

曲もパッとしない。

Aパート終わりの、あの長ったるい用語の説明文はなに?巨人のパクリ?
まったく世界観に興味が持てない作品で、それやると痛いだけなのに気づけないの?

投稿 : 2024/05/18
♥ : 7

90.7 4 侵略アニメランキング4位
新世紀エヴァンゲリオン(TVアニメ動画)

1995年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (6255)
25250人が棚に入れました
西暦2015年。15年前に起こった大災害・セカンドインパクトで総人口の半数近くを失った人類は、使徒と呼ばれる新たな脅威にさらされていた。国連直属の非公開組織である特務機関NERV(ネルフ)は、汎用人型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン (EVA) を極秘に開発し、予測されていた使徒の襲来に備えていた。そのパイロットに選ばれたのは、わずか14歳の少年少女たちだった。
 主人公である「碇シンジ」は、他人との接触を好まない内向的な少年だが、ネルフの総司令である父親ゲンドウによって、EVA初号機のパイロットに突如選任される。こうしてシンジらEVAのパイロットたちは、世界の命運を託され、命をかけて戦う過酷な状況に追い込まれる。セカンドインパクトの真相や襲来する使徒の正体、そして秘密裏に進められる「人類補完計画」など数多くの謎と共に、主人公シンジの成長と挫折を織り交ぜながら物語は進んでいく。

声優・キャラクター
緒方恵美、三石琴乃、山口由里子、林原めぐみ、宮村優子、立木文彦、石田彰、清川元夢、優希比呂、長沢美樹、子安武人、関智一、岩永哲哉、岩男潤子、麦人

九条 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

あの時代、あの瞬間だからこそ生まれた神話。

言わずと知れた社会現象を巻き起こし後続作に計り知れない絶大な功績と悪しき産物を刻印した作品。
複雑難解なストーリー、専門用語の羅列、主題歌の衝撃、個性的なキャラなど、現在でも画期的であり
単刀直入に言うならば、全てが斬新でありながら全てが他の追随を許さない折り紙付きの歴史的傑作。
流石に全てと言うと、語弊を生むが、先行作品に対するオマージュを絡めながら、本作独自の世界観を
構築しており、結果的に唯一無二のエヴァ色に染め上げたと思う。先行作品の恩恵や当時の情勢など
大ヒットを後押しする因果が多々あったのは事実だが、それらを差し引いても社会現象たる謂れはある。

思春期の少年少女のインナースペースを深く抉った描写やアイデンティティ・クライシスの描写は見事。
リアルタイム世代でなくても、あの時代、あの瞬間の閉塞感を、如実に体験出来るのではないだろうか。
また、視聴者の心を掴んで離さない数多の謎は、最大の見せ場であると同時に賛否両論の火種であり
物議を醸した最終話は、受け取り方一つで全くの別物になってしまうという、台詞が象徴しているように
エヴァに対する見方・解釈は特に千差万別であり、称賛と同じく批判が入り混じるのは致し方ない事実。

それ故、他者の意見を唯々諾々と受け入れるのではなく、個人の見解を確立してこそ真価が問われる。
収拾すべからざる混乱を招いた無数の異本的解釈は、単線的・一元的な図式へのアンチテーゼであり
25話・26話に関してもエヴァがエヴァたる所以であり、当時の既存アニメに対する懐疑であると言える。
無論、付け焼刃的ガジェットや聖書の引用など、難解さを競うかの如き流儀が本作以降頻出しているが
個人的には良し悪しの問題は別個として、アグレッシブかつアヴァンギャルドな試みは高く評価したい。
賛否こそ分極化するものの、クオリティ・ポテンシャルの高さは、誰もが認めるところではないだろうか。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 61

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

エヴァは何を救ったのか

(エヴァ評 その1:承認欲求編)

 エヴァについて書くのは恥ずかしいことだ。
 そう思っている。
 間違いなく、これは90年代最大のインパクトを誇った物語だ。それゆえ、包括的に書くことは難しい。どう書いても、誰かに何か言われるだろう。「わたしにとっては、そういうものではなかった」と。
 だから、とりあえず、まずは個人的な雑感を――とりわけ人の承認欲求にかかわるものとしてのエヴァについての話を――すこしまとめておきたい ※1。

■「立派になりたいとすら思わないわたし」の居場所

 当時、内向的な性格だった私自身も、ご他聞にもれず、たいへんハマッた。
 そのこと自体が恥ずかしいといえば、恥ずかしい過去でもある。しかしながら、それは一方で、わたしにとっての大事な過去でもある。
 ハマッた当時、シンジくんに、ベタに感情移入しながら見ていた。
 これは、シンジくんに感情移入できるかどうか、でまったく観方が変わる。
 だから、ここからの記述は15年前にシンジくんに感情移入できた側の人間の書いたものだと思ってもらいたい。
 当時のわたしにとっては、エヴァは「内気なわたし」に何か希望をあたえてくれるもの、でもあった。

 その理由は主に二つある。
 一つには、「どこにでもいるしょぼい私が、一足とびに世界の救済にかかわる」はなし、だったことだ(※2)。
 シンジくんが世界の救済にかかわりえた要因ははっきりといえば偶然に与えられていた資質でしかない(※3)。だが、「偶然」ではなく、多くのスポーツマンガにあるような「能力もある人間が努力によって、世界をすくうヒーロー」の話よりも、偶然によって世界を救う、という話は多くの凡庸な人々に希望をあたえる。たいした能力もなければ、努力をすることもできない。そういう人間に希望を与える話だ。
 もっとも、「どこにでもいる凡庸なわたし」が見出され、肯定される話は、少年少女向けの話ではよくある。
 「クラス一の人気者の彼に、ワタシなんかが告白されるだなんて…!」的な少女マンガのお約束展開でもある。肯定されるべき本人の自己評価の低さ、の種類はいろいろとある。少女漫画の場合は、多くの場合「ドジなわたし」「普通のわたし」だ(※4)。だけれども、多くのマンガやアニメでは、最初はドジで凡庸なわたし、が次第に精神的に成長し、努力家になったり、こころに余裕が出てきて周囲に配慮のできる人間になっていったりする。
 「努力」や「成長」によって、ヒーローになる話というのは「立派な人物」を称える話だ(※5)。
 「立派で善良な人物」を褒め称える話では、わたしは救われない。
 そういうことを思う人は、たくさんいただろう。全く立派ではないわたし、が生きていくしるべがあるのなら。それを見てみたい。立派ではないわたしが「いけない」ものではない、ということ。それをどうにかして肯定することができるのならば、その形を見たい。
 そう思っている立派ではない少年少女。そもそも「立派になりたい」とすら思うことのできない少年少女は、全国に何万、何十万といただろう。
 立派ではないわたし、が何がしか、世界にいていいのだ、と思わせてくれる。そういう物語がある。そして、その「立派ではない」わたしの、立派でなさ加減たるや、だいぶ徹底して救いがたい。そういう人間に救いがあるような世界観を提示してみせたこと。それだけで、エヴァは救いだったと思う。

■人を肯定してみせることの「闇」

 「あなたは、何も恥じることはない」
 そのことを強く感じさせてくれる経験は、強い力をもっている。
 だからこそ、実は、この経験は危うい力としても用いられる。
 うがった言い方をすれば、エヴァの熱狂は新興宗教の教義があたえる熱狂と同類のものである、というように言ってみせるひともいた。それもそうだと思う。当時で言えば、「オウム真理教にハマる若者」と、「エヴァへの熱狂」が同類のものだ、という評論家は、決して少なくなかった。
 自分なんて生きていていいのだろうか、という自分への自信のなさ。
 同時に、世界の役に立ちたいという底なしにピュアな善意。
 その二つを同時に兼ね備えた若者というのは、そこらじゅうに転がっている。そうして、どうやって世界と関わっていけばいいのか、その関わり方がわからなくなる。それは「若い」ということのもっているそもそもの性質なのだ、とわたしは思う。※6

 そういう若さ。
 それは「<しょぼいわたし>が、いきなり<世界の革命>に関わることができる」というストーリーに惹かれやすい。
 オウムが信者向けに用意していた話も、そういうものだった。
 オウムの信者と、シンジくんとほとんど同じじゃないか。そういう批判は、実際あった。※7

 こういう話は、いつしか定番のパターンとなり、二〇〇〇年代にはセカイ系、と呼ばれるようになった。
 こうしたお話、が新興宗教と類似の性質をもっていること。それはそのとおりだと、わたしも思う。
 だから、「エヴァなんて駄目だ」という人は、たとえば次のようなことを言う。
 「こんな浮世離れした話をみていないで、仕事で成功して、自分の自信をつけなさい」
 「こんなウジウジしたものを見て救われてないで、地元に親しい友達を見つけて、友達から認めてもらいなさい」
 と。

 それは、それで、そのとおりだということは、ある。
 その説教も、意味がある、と思う。この作品のラスト自体をそういうメッセージだと見て取るひともいる。
 
 一方で、その説教によってはやはり救われない人もいる。それもまた、もう一つの事実だ。
 仕事にも、友人にも、勉強にも、どう頑張れば、自らの居場所を得ることができるのかわからない。
 そういう少年少女は、溢れかえっている。そういう気分になっている人に、「あなたを肯定する物語」を与えることは、決して意味のないことではない、とわたしは思う。「新興宗教と同類の欲望を与えているのが事実だとしても、アニメという代理のもので欲望を昇華しえているのだから、問題はない」と、そう言うこともできる。

 一方で、
 「おまえらはみんな乱暴なんだ!おまえらは、ぼくのことなんか、ぜんぜんわかってないんだ!!」
 そう言い続ける人は、いる。
 そう言い続けたい人のための、免罪符として、エヴァのような物語があることにすがる人もいる。
 「ダメな自分」をいつまでも肯定し続けるためだけの装置になってしまっていたことも、もちろんあっただろう。
 そういうことの道具としてエヴァのような物語が使われたら、それはやっぱり不幸なことだと思う。

 エヴァはその意味で、危険な物語である。

■危険であり、重要な承認でもあるということ

 そういう、危険な物語。そういう未熟な人間のための物語に、ハマったということ。
 それは、今の視点でどう考えるにせよ、十代中盤の中学生のときのわたしが、どハマリした事実は、恥ずかしながら、素直に書けば承認欲求の問題だ。
 それは恥ずかしいとも思っているし、それは大事な「思い出」だとも思っている。
 この手の、そういう承認欲求の問題は、
 未熟なものとして否定してもいいし、
 しかしながら普遍的な悩みとしてもちあげてもいい。
 その二面性をもっている。

 未熟者を釣り上げるだけの話だといえば、「コンプレックス商法乙」という批判もでてくる。センチメンタルな表現による無内容な自己肯定とも言っていい。悩める日々を美しく描くことで、未熟さにとりあえず「青春」とか「思春期」とかいう名前をつけて肯定してみせる。そいういうやり方で、それは一部の新興宗教の与える物語とも実は近しい。
 普遍的な悩みなのだと言えば、「少年少女の繊細で、重要な問題の表現」になる。それは、実際、どこにでも転がっている凡庸な悩みでありながら、どこにでも転がっている凡庸んな悩みだからこそ、きちんと取り扱われることを要求する問題だ。


 わたしは、ダメで苦しい自分でしかいられないのか。もっと、立派でラクな自分になれるのか。
 そういうことは、人生のいつまで経ってもわからないけれども、
 若ければ、若いほどにそういうことは全くわからない。

 人生を少し生きていくと、「ああ、わたしはこういう自分でもありえたのか」と納得することもあれば
 「ああ、わたしにはこれが限界なんだなあ」ということをしみじみと思うこともある。
 若いということは、その範囲がまったくわからない。
 「自分」についての不安が、とても、とても大きい。

 だからこそ、「立派なわたしになる」ためのヒーローものや、成長物語が希望を与え、
 同時に、エヴァのような「立派ではないわたし」の抱える不安の物語も、一種の安堵を与える。

 どちらかの視点だけを強力に打ち出してくるようなタイプの考えは、わたしは非力だと思っている。
 どちらかが、完全に消去されることはない。
 そこのところのややこしさはある。
 立派であることを諦めるばかりでは、未成熟なまますぎるし、
 立派になれないことがある、ということを理解できないのも阿呆すぎる。
 自分ではなく、他人に対して「おまえも、もっと立派になれよ」としか言わない人間だったりすれば、それは無神経すぎる。
 何かに「立ち向かうこと」と、何かから「逃げること」との価値は紙一重だ。
 そのバランスが難しい。
 どうしても傷が深い人間には立ち向かえないことはあるし,
 だからといって逃げてばかりいてはいけない。
 そのバランスが難しいからこそ、いつまでも、人は脳天気に悩みから解放されない。
 「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ!」
 というシンジくんのテンプレートは、まさしく、そのバランスの難しさに直面した人間のそれだ。

 エヴァは、何かから「逃げるかどうかを迷う」話である。
 立ち向かってばかりいる人には「逃げる」ことの感覚を思い出す話は、それはそれで貴重なものだし、
 「逃げている人」には、世の中に数少ない(※8)何かから「逃げるかどうかを迷う話」は貴重だろう。
 迷っていい。

■沈黙のわからなくなってしまったわたしにとっての価値

 シンジくんは、基本、とってもウジウジとしていて煮え切らない。
 「凡庸」というよりも、もっといえば、自己評価が低すぎる人間、だといったほうがいいだろう。

 「自分など、生まれなかった方がよかったのではないか」
 そういうことを、思春期のときは何度も思った。
 自己評価の低さにあえぐ日々を送る人間にとっては、この人物描写はやっぱり深刻なものがあった。
 エレベータのなかで訪れる長い沈黙など、どうしようもなく、ささった。
 エレベータの「沈黙」や、綾波が雑巾を絞っているのを遠くから見つめている風景や、カヲルくんをエヴァから握り締めてながく沈黙する、あの沈黙の間の表現は、ひどく印象にのこっている。
 わたしは、この場にいて、何をすればいいのだろうか?
 そうやって、うろたえることが、わたしの昔の日常だった。

 わたしは大人になってから、
 「何をやっている人間なのか」を宣言することができる何者か、になった。
 何かの専門家であったり、何かの職業の人間だったり、会社の人間だったり、
 そういうものになった、ということだ。
 それはそれで辛いことは、もちろんあるけれども、
 行く先々で、わたしが何を期待されているのかが、だいたいは、わかるようになった。
 会議があれば、会議の時間で、わたしがひっそりと沈黙しなければいけないことはなくなった
 そうすると、不思議とこういった少しの沈黙や、人の微妙な言葉遣いなどがほとんど気にならなくなった。
 今はこういう沈黙の「重さ」がほとんど感覚的にはわからない。
 
 だけれども、かつてのわたしにとっては、こういう「沈黙」の重みこそが、切実な日常だった。
 こうした、きわめて自己評価の低い人間であっても、なにがしかの形で肯定されえたり、とんでもなく重要な問題の中心に置かれたりすることを描く。
 それだけで、これは、わたしにとっては、これがとても重要な物語たりえた。
 

 三〇を過ぎて、
 今になってみると、シンジくんに感情移入ができるかどうかは不安だ。
 いま、見たら、まったく違う感覚で見るしかないだろう、と思う。
 エヴァを見ることは、今のわたしにとっては、そのときの感覚を思い出すことになるかもしれない。
 それならば、それはそれで、今のわたしにとって貴重な物語だ。


 むろん、エヴァの全体のこうしたエポックメイキングな方向性は、描写の細やかさや、作話、作画の水準などの高さに支えられているのはいうまでもない。


 

■■■■注■■■■■

※1 なお、別途、エヴァの「解釈論」にかかわる感想を、「新世紀エヴァンゲリオン Air/まごころを、君に」のほうのレビューで書きました。「エヴァの「難解さ」ははっきり言って、ただのフェイクである」という一般に言われていることを全面的に肯定しますが、そのフェイクがどうして、機能したのか、ということのほうについての話です。

※2 いわゆる「セカイ系」
※3 シンジくんが、乗ったのは「必然」だったんじゃないか、というツッコミをいただきましたが、物語の受容のされ方によっては、そう感じられる、というのは確かにそうだと思います。なので、はじめの書き方だと、言葉遣いが適切でなかったかも…と思い、少し言い方を変えました。
 わたしがここで案に前提としている対比は次のようなものですたい
A:努力によって能力を得た人が必然的に選ばれる物語
B:たまたまの才能や、ほんとにただの偶然によって選ばれる物語
 との対比です。

 その人の自己評価などをめぐるさる社会調査で、努力・才能・運を分けて議論している話がありましたが、この三つは、それぞれ
・努力:後天的で、コントロール・選択可能なもの
・才能:先天的で、コントロール・選択不可能
・運:後天的だが、コントロール・選択不可能
 という分け方になります。(シンジ君は、デザイナーベビー的な側面がありますから、先天的にコントロールされた存在…とも言えますが)。要するに、ここでわたしが書いた「偶然」というのは、「運」という意味ではなく、本人によってコントロール・選択不可能な要因によって、エヴァにのるわけで、その意味で「偶然」と申し上げました。
 まあ、「努力する才能をどう考えるか」とか突っ込まれると、話がさらに混沌としていくというか、ディフェンスをするためにもってまわった言い方が必要になってくるわけですが、そこまで配慮した書き方をしようとすると、言葉の定義や選択をゼロから述べていく学術論文みたいな記述になってくるので、この程度の説明で許してつかぁさい。

※4 さらに言えば、シンジくんと、当時のわたしは、他のマンガなどで表現されている人格なんかよりも、だいぶ性格的にも近しかった。あそこまでいじけていたかどうかは、さておき、人の多い場所が慣れなかったり、会話に入れなかったりするコミュニケーションに対する自信のなさ、というのはだいぶ似ていたように思う。

※5 こういうものは、いまや誰もが古臭いと認める高度成長期的な価値観を、再強化するものでもある。その意味で、ヒーローの話しか存在しない世界と比べれば、こういう偶然性によって個々の人間の固有性を肯定する、という話の存在は、相対的には歓迎してもいいものだろう。(このような擁護の論理自体、ふるくさい)。こうした「高度成長期」の価値観への批判というのは、もう何週もしてしまって、賞味期限切れではあるけれども、一応、定番ものとしては見田宗介の時代区分「理想」の時代→「夢」の時代→「虚構」の時代あたりは、なんのかんのいいつつ何度も参照されるので、まあ一応、前提として確認しておきます、ということで。現代においても、「理想」を前提とする価値観こそを高尚なものと考える素朴な議論はあとをたたないですし。

※6 2012年現在においては、こういう「高度成長経済のメンタリティ」とからめてセカイ系を論じるという議論設定そのものがもはやきわめて古臭いわけだ。…が、いずれにせよ、こうした「高度成長」「バブル」の物語のあとにくる承認欲求物語はまったく空白だった、ということを論じていたのが、80年代後半~90年代の論壇だった。
 ある種の論壇人とかは、こういうタイプの「高度成長」「バブル」後の空白を埋める物語として、エヴァが機能した、というようなことをよく言っていて、それはまあ、確かにそうだといえばそうだろうということは、わたしも思っている。

※7 少年少女が、どのように世界と関わっていけばわからなくなる瞬間というのは、何度も訪れる
 青少年にむけて、こういった公共的な物語の空白というのは、90年代においてはじめて現れたものではなく、戦後1950年代~60年ぐらいの間にも存在していたものでもある、わけで。戦争のあとの空白感たるや、それはすごいに違いない。
 そういうのは繰り返す。
 最近だと、いまさらハルヒがそういう欲望を代替していた、と論じる人がけっこういっぱいいるけれども、こういうのは繰り返すものだから今だと確かにハルヒなのかもね。わたしがハルヒを見たときは、もうすでに承認欲求をめぐる問題からは、ほとんど自由だったので、ハルヒの中のそういう要素に対してはまったく反応できなくなっていたのだけれども。

※8 正確には、ジュヴィナイル小説だとか、青少年向けコンテンツに数が少ないだけで、純文学系だと腐るほどあって、それはそれでうんざりするような気分になることすらあるのだけれども…

投稿 : 2024/05/18
♥ : 44

米粉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

理解力を必要とする名作

話題になっているという
理由から見始めたアニメ、

面白いです!
設定が凄く変わっていて
ロボットアニメが苦手な私でも
全然抵抗なく見れました♪
まぁ、エヴァはロボットではなく人造人間なんですがね…
中身も(内蔵など)もちゃんと詰まってますしね!
そうゆうところ凄く好きです。

しかし
内容が少し難しいです
何回か見て解説サイトなどを
みて分からない部分を補ってくと
また新しい発見があって楽しめると思います!

投稿 : 2024/05/18
♥ : 12

88.7 5 侵略アニメランキング5位
進撃の巨人 Season3 Part.2(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★★ 4.1 (699)
3459人が棚に入れました
人類が永きに亘って壁の中に隠してきた、大いなる秘密――。 その真実に一歩近づいた調査兵団だったが、時の王政により反逆者の汚名を着せられてしまう。 しかし、人類はただ飼われるだけの家畜ではなかった。 真実を追い求めるエルヴィン・スミスの執念は兵団のトップを動かし、遂に現体制に対するク ーデターが勃発する。民衆を欺き続けた偽りの王は退き、真の王家の血を引くヒストリア・レ イスが即位。自ら巨人を討ち果たした勇敢な女王のもと、人類は新たな時代を迎えようとして いた。 エレン・イェーガーが得た硬質化の能力と、そこから誕生した対巨人兵器。 着々と反抗の準備を進める人類は、悲願のウォール・マリア奪還作戦を決行する。 人類と巨人、互いの生き残りを賭けた究極の戦い。 その先にエレンは、人類は、はたして何を手にするのだろうか?

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、谷山紀章、細谷佳正、橋詰知久、朴璐美、小野大輔、神谷浩史、子安武人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

俺たちの進撃よ お帰りなさいませ!

この絶望と高揚

つくづくこの作品は極限下の人間描写が素晴らしい。

進撃の巨人3期Part2は全10話。継続No.ですのでクレジットは#50~#59ということになります。極めて濃厚あっという間の10話でした。今クール(2019年春期)ひいては今年上半期の最優良物件と感じる自分はこうも思ってます。


 “途中で断念したみんな!戻っておいでよ!”


1期#01~#25、2期#26~#37、3期Part1#38~#49、そしてPart2とこれまで間隔を空けながらも足掛け5年は続いている長編物語は未だ道半ばにあります。
Finalと銘打たれたシリーズが2020年放送予定とのことでクール数不明ながらクレジット#70を超える大作として幕を下ろすのでしょう。

本作の良さはこれだけ長く続いているのに物語の整合性が保たれているところにあります。
私は原作組でもありますが、アニオリ入れても本筋から逸れることがない。その本筋は一本の線で筋が通っている。ブレがありません。
1期で提示されたのは未知なる巨人の圧倒的な力に抗う人類の意思でした。2期で巨人は見えない恐怖から見える恐怖に変わり、3期ではPart1&2を通じてこの世界の仕組みに踏み込んでいきます。
2期あたりから、外形的な巨人の恐怖が変わったことを面白くないとみる層が一定数いたのも事実でした。あまりこういうことは言わないのですがもったいないことをしてると思われます。出戻ってここまで辿りつけば報われる3期Part2と言えましょう。

やや説明的な3期Part1を踊り場にして、3期Part2では1期さながらの対巨人バトルが復活。これまでの物語の積み重ねによって闘う意味に極めて重たい理由が課せられた上での死闘が繰り広げられることになります。
さらにこれまでのあの場面に出てきたアレ。この場面でのあのセリフ。綺麗に伏線の回収がなされていきます。そしてFinalに向けての新たな謎撒き。ここまでくると、未回収の謎にもきっと答えを出してくれるのだろうとの信頼をこの作品に寄せることができてます。だからこそあらためて言いたい。


“途中で断念したみんな!戻っておいでよ!”


RevoさんもOPに返り咲きましたし。正直なところ曲単体での魅力は乏しいといいますかあんまりお上手ではない方ですよね。それでも進撃の物語にはしっくり馴染むのです。名曲「紅蓮の弓矢」を転調アレンジした「憧憬と屍の道」って、虎舞竜「ロード第二章」との既視感がハンパありません。
・・・褒めてんだか貶してんだか、こちらの曲は今から加速してくぞ!ついてこいよ!を宣誓する凱歌のように私は捉えておりました。


さて、全く未経験な諸氏向けにはどうか?
59話終わってなお続きが気になる物語です。長丁場は承知の上、Finalシリーズを共に楽しむために予習を済ませておきませんか?と推薦しておきたいところです。



■野球は巨人 対する阪神は新劇いや進撃
こんな危険球は嫌だ!の声が聞こえてきそうです。
※纏められなかったがこのエモさだけは残しておきたい!的な以下。

{netabare}#50~#55までの獣の巨人戦を軸とした戦闘描写は特濃レベルでした。ここまで6話分。辞書に無駄回という語が載っておりません。{/netabare}

観ていて苦しくなります。民族殲滅を目的とした強大な相手に対してどう対処すればよいというのでしょうか?
話せばわかるが通じない相手に非力な側ができることには限りがあり、“家畜の安寧”を甘受しようとも先細っていくのは避けられません。

{netabare}#54と前後の回は本作のピーク。

1.エルヴィン・スミスの諦観
「そして私は真っ先に死ぬ。地下室に何があるのか…知ることもなくな…」
これまで頼れる団長、超絶リアリストだったエルヴィンも事ここに至りて感情のある人間だったという事実に驚く。一呼吸置いてそりゃ人間だもんなの納得感に落ち着く。
「俺は選ぶぞ。夢を諦めて死んでくれ。新兵達を地獄に導け。獣の巨人は俺が仕留める」
#53はエルヴィンとリヴァイのやりとりだけで通常なら神回相当。

2.リヴァイの誓い
「待てよ…俺はあいつに誓ったんだ…必ずお前を殺すと…」「誓った!」
獣の巨人を仕留めにかかるリヴァイは作画の凄さも相まり冗談抜きで震えがきた。そして何回も観た。
死んでくれ!と自分が言った盟友との約束。死者(この時点では仮だが)との約束は限りなく重い。

3.アルミンの嘘
「エレン…わかってるよね?一緒に海に行くって約束しただろ。僕がエレンに嘘ついたことあった?だから何があっても僕の作戦守ってくれよ!」
「クソ…わかってたハズなのに…」
「わかってた…お前が誰よりも…勇敢なことぐらい…」
大人達から一転エレンサイド。ここまでしないと突破できない絶望的な状況というのがやるせない。エレンも泣き叫ぶでなく静かに咀嚼する。
#54は鋼、超大型、獣と無理ゲー級の負け戦からの大逆転ながらカタルシスはなし。これ凄いことです。

4.そして選択
リヴァイはアルミンを選んだのではなく、エルヴィンを選べなかったのだと思う。
壁の外。地下室に行きたいエルヴィンと海を見たいアルミンとが描く夢は一緒。諦めさせた夢を掘り起しもう一度地獄を見せることは出来なかったのだろう。団長R.I.P(T_T)
何を選ぼうがどれを選ぼうが地獄という世界は残酷この上ない。きっとこの後、“ここに団長がいれば”という展開が予想され、逆でも“ここにアルミンがいれば”となるのは必定な展開が透けて見える。
なにも時間をかけた選択ばかりを指さない。
・獣を足止めして生存者がいないかと逡巡したリヴァイ
・ライナーの取り扱いを巡るジャンとハンジの躊躇
瞬時に最適解が求められる戦場の非情さがものの見事に表現されているのだ。たまらん。

「アルミン、またな…」
リヴァイが団長を選ぶかという時にアルミンを前にしてのコニー。自身の死をも見越した別離の声掛けなんだよね。
#55 気持ち良さがまるでないが目の離せない展開が続きます。{/netabare}

ここまでお涙ちょうだいはないのですが泣けます。



視点を変えて、、、
こんな事態に陥る前に何ができたでしょうか?味方の損失を抑えるために何が必要だったのか? 諸々端折ると、正確な情報(インテリジェンス)が手元にあればということになるんだと思います。

{netabare}ミクロでならライナー達の潜伏位置や作戦内容。いくらこちらが弱くてもこれさえあれば何とかなりますし有能な指揮官なら次善策プランBプランCくらい練るでしょう。
マクロでなら巨人の正体。単に弱点突破の戦術のみならず、そこに係る利害関係者の思惑や力関係までも包括する情報を指します。{/netabare}

極地戦闘だろうが、国防外交だろうが情報をおざなりにして生き残った組織・国家は古今東西あるんでしょうか?答えは否。
戦争を起こさないために、有事に被害を最小限に食い止めるためにインテリジェンスを強化しないといけないのです。ここ無くして交渉もへったくれもありません。
アホが運用したら危険だ。その通りです。ただし仕組みが無ければやられ放題。仕組みを作った上でさっきのリヴァイの1000分の1程度の負担で糞の中からまだマシな者を選ぶ。我々だって当事者なのです。・・・あ、脱線してもうた。


「僕たちは圧倒的に情報が足りない」
アルミンが再三再四指摘していたことは本質を捉えているのです。


本作3期Part.2の後半は、足りない情報が埋められていく話。納得性のある超展開が待ち受けていることでしょう。
そして、来たるFinalシリーズでお会いしましょう。



視聴時期:2019年4月~6月 地上波リアタイ

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2019.07.10 初稿
2020.01.31 修正
2022.02.27 修正

投稿 : 2024/05/18
♥ : 71
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

壁を超えた先の遥かなる夢

アニメーション制作:WIT STUDIO
総監督:荒木哲郎、監督:肥塚正史、
シリーズ構成:小林靖子、キャラクターデザイン:浅野恭司、
音楽:澤野弘之、原作:諫山創

人類の歴史とともに生まれた壁に囲まれた城郭都市。
エジプト文明や古代ローマの時代から
外敵の侵入を防ぐための「壁」は、建設されていた。
エルサレムの旧市街やクロアチアのドブロヴニクには、
現在でも城郭都市が残っている。
そんな歴史を『巨人』が跋扈する架空の世界に置き換え、
見事なエンターテインメントとして成立させた作品。
いよいよクライマックスを迎え、
多くの謎が明らかになっていくPart.3だ。

シリーズは2010年代を代表する大ヒット作だが、
個人的には評価が乱高下していた。
異質な世界観は面白いのだが、
観ていると、作者の都合の良いように
ストーリーが展開しているように
より強く感じさせられてしまったからだ。
その違和感から冷めた目で見てしまう。
{netabare}特に女型の巨人が生き残る展開から
付いていけなくなり、興味がなくなってしまった。{/netabare}
それは、犠牲者が出るからということではなく、
人間の生きているストーリーとして
リアリティを感じられなくなってしまったからだった。

ところが、Part.3に入って、
様々なことが明らかになるにつれ、
Part.1と2の話が全て伏線としてつながっていく。
死んだ登場人物たちが意味のある存在として
物語のなかで浮かび上がってくるように感じる。
それによって、深く物語に没入することができた。
多くの事象がクライマックスに向けて収斂していく。
リヴァイを筆頭にエルヴィンや主役の3人の
キャラクター造形もいい。原作者が最初から
ほとんどの設定を決めて書いているだけに、
キャラの一人ひとりが、よりくっきりと
リアルな姿形で象られている。
主要人物の過去が語られることで、
それぞれの信念を追体験できるのが、
大きな魅力となっている。

同時にPart.3には、大きな柱がある。
それは全員が巨人たちによって支配された世界からの
脱却を求めているとともに、
各々が叶えたいと思っている夢が表出することだった。

アルミンの夢は、築いた壁の向こう側にある
遥かなる海を見ること。
未知の世界に対する憧れ。
またエルヴィン・スミスは、
世界を覆う未知の謎を知るためだけに、
全てを捨てて本心を隠し続け、偽りの世界に生きていた。
{netabare}そして、遥かなる夢を未来に見る者と、
全てを偽り続けながら真実に近づこうとする者との間で
命の選択が行われる。{/netabare}

本当に大切なものを守るために、
人は自分勝手になってはいけないのか。
戦時中の心情は、単純なものではないだろうが、
それでも利己的な物語のほうが好感を抱く。
大義で動くよりも、もっと個人的なことで
最終的には動いてしまうほうが
人間らしいと思ってしまうのは私だけだろうか。

ふたつの夢が交錯し、一方は潰えてしまう究極の物語。
SEASON3の最大の見せ場だ。

そしてもうひとつファイナルに向けて
示された大きな夢がある。
それは「進撃」を続けなければならない
人の使命とでも言うべきもの。
57話から59話で語られるエレンの父・
グリシャ・イェーガーの物語。
私はこの物語で、アルベールビル・オリンピックの
原田雅彦を思い出した。

スキージャンプ団体戦の決勝で原田は勝利を目前にした
最後のジャンプで大きな失敗をしてしまい、
日本は銀メダルに終わってしまう。
ジャンプが終わった後に頭を抱えて
うずくまる原田の姿は忘れられない。
日本中が落胆した日だった。
しかし、それ以上に脳裏に焼き付いているのは、
帰国した直後のインタビューだった。
そのときに原田は「私はこのことを背負って、
ずっと生きていきます」と覚悟を語ったのだ。
私は子供ながらに、凄い人だと思った。
帰国直後に、彼は全てを受け止めて前に進もうとしていたのだ。
後に長野オリンピックで、その覚悟を改めて示すことになる。

今回のラスト3話でクルーガーが巨人を託す相手として
グリシャを選んだ理由----
{netabare}それは妹を連れて壁外に出たことが原因で、
妹を殺されたからだった。
人は失敗を犯した日の後も生き続けなければならない。
クルーガーが初めて同胞を巨人にして崖から突き落とした日を
絶対に忘れていないことと同じだった。{/netabare}
何かをやり遂げるには、全てを受け止めて、
過ちの日からも進み続けなければいけない。
そんな強い意志が必要なのだ。

歴史は繰り返すと言われる。
しかし、過去を忘れ去ってしまい、
負の歴史を繰り返してはならない。
そのためには「痛み」が継承されるべきなのだ。
ラストに向けて人類の夢は、
どのような形で示されていくのだろうか。
(2020年2月15日初投稿)

投稿 : 2024/05/18
♥ : 57
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いつかの少年

原作、諫山創。

進撃史上、最も濃密な全10話、

悲願であるウォールマリア奪還作戦、
エレンの故郷、亡き家族との思い出の場所。
物語の鍵を握るエレン家、地下室の手記、
壁の外を夢見た勇敢なる少年が帰還する時、
物語は悲劇性を帯び壮大な歴史が開示される。

それぞれの思惑が強度を増し炸裂する。
{netabare}ライナー・ベルトルトとの因縁の対決、
アルミンの知恵、ミサカの葛藤、団長の戦略、
そして兵士長リヴァイと獣の巨人の頂上決戦。{/netabare}
心臓を捧げ、疾走する立体機動装置、
シリーズ屈指のエピソードが数多く描かれる。

多大な犠牲のもと選択を余儀なくされる兵士たち。
それは「正義」の遂行であろうか!?
原作でも物議をかもしたリヴァイの決断。
人類生存のわずかな望みと私情の狭間で、
それぞれが葛藤し、それぞれの「死」を問うこと。
大きな決断が、物語を駆動させていく。

メルヴィルの描く「白鯨」のように、
形而上学的・神話的悪魔であった巨人の存在が、
ここに来て、身近な存在へと移行し、
{netabare}民族・宗教を含む文化圏の闘争が始まる。{/netabare}

世界の一切は、やがて移ろい、
私たち自身も遠からず過ぎ行くことだろう。

美しい海が見たい、泣けてくる。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 71

68.4 6 侵略アニメランキング6位
クオリディア・コード(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (655)
3204人が棚に入れました
人類の敵――〈アンノウン〉と戦争を続ける世界。

 数十年前の〈アンノウン〉侵攻時、コールドスリープ施設に避難させられていた子供たち­は、その眠りから目覚めたとき、己の身に超自然的な力――〈世界〉が発現していること­を知る。東京湾ゲートから現れる〈アンノウン〉から国を護るため、少年少女たちは東京­・神奈川・千葉の各防衛都市で戦いを繰り広げるのだった。

東京をさがら総、神奈川を橘公司、千葉を渡 航が担当し、
“QUALIDEA”を作り上げる。

声優・キャラクター
悠木碧、福原綾香、斉藤壮馬、石川由依、内田雄馬、安済知佳

ぷらむ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

非常に惜しいアニメ

非常に惜しい、ポテンシャルが高すぎるアニメ。
最近見直したから書いてみる。

物語自体は今までに例を見ない実力作家3名が書いてるだけあって凄まじい設定。まあ千葉カス君は俺〇イル感強すぎたが。
そして制作側も声優のキャスティングもさることながら、LiSAとClariSというアニソン界を背負っていると言っても過言ではない実力者を前半と後半でそれぞれ2曲ずつ。

原作は作家3人が分かれて東京神奈川千葉の3つからそれぞれの物語、そして千葉カス君の両親の若き頃である原点の物語、最後にこのアニメの原作であり3作+1作を纏めあげた本編のクオリディアコード。
構想にどれだけ費やした事やら。
原作を読んでいればなおアニメが面白くなるだろう。

だがしかし、始めに書いた通りこれはクソアニメだ。いや正確には神アニメのポテンシャルを秘めたクソアニメだ。
そう、神アニメのポテンシャルを秘めながら何がこのクソアニメをクソアニメたらしめたか。
それは構成と作画だ。
あまり構成について触れている人は少ないので作画から言ってみるが、とりあえずCGはよく出来ていた。大抵の量産アニメは原画との分離感、作画の脆さが露呈する部分ではあるが関係者が関係者なだけに下手なCGは作れなかったんだろう。エフェクト部分なんかはとてもよかった。
しかし問題は原画の方で、影も無ければシワもない服や背景。極めつけは序盤はそこそこだった作画が中盤から終盤にかけて恐ろしいスピードで劣化していき、舞姫の巨大丼が縮小してしまうという作画崩壊まで起る始末。

まあ作画はこの辺にして構成の方だが、個人的に百歩譲って作画が少々ゴミでも別にさして問題ではなかった。終盤は許容レベルを超えていたが、構成がちゃんと出来ていれば無視できるレベル。
とにかく構成が駆け足で、特にカナリアが死ぬ(死んでないけど)ところとかコンマ何秒よあれ。

自分としては2クールに分けてでも24話構成にするべきだったと思う。
なんならクズと金貨のクオリディアは切るとして、本格的に本編に入る前の東京神奈川千葉それぞれの部分を多少混ぜ込んでもよかったまである。
まあ外伝的な感じで出してくれてもいいが、今となっては叶わんだろう。
とまぁ原作を読むことをおすすめ致します。特に千葉はおすすめなんでどうぞ。

珍しく長文を書いたがそんだけ惜しいアニメってこった!
以上。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 1
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

国破れて中二あり!?

三人のライトノベル作家が複数レーベルに跨がって、
共有した世界観にて、キャラをぶつけ合う。
三位一体メディアミックスの主軸を担う1クールアニメ作品。

ライトノベル展開の内、私は橘公司さんによる富士見ファンタジア文庫の小説
『いつか世界を救うために-クオリディア・コード-』をアニメ視聴後に購読。
(要するに{netabare}神奈川1位のヒロイン・天河 舞姫ちゃんの潜行調査(ストーキング)が目的w{/netabare})


時に中二と揶揄されるラノベバトルを思う存分やるには、
設定から大人の理屈ごと強制排除することが有効であることを、
改めて思い知らされる作品。

少年少女にしか使えない能力。少年少女にしか扱えない武器。
加えて本作では、未知の生命体に世界の大半が滅ぼされ、
多数の人類と共に大人社会が消滅!?

少年少女が人類抵抗組織の幹部にまで食い込み、能力者集団を指揮。
「さぁ、今日も世界を救おうか!」てなノリで、
おびただしい数の<アンノウン>を能力全開で撃破♪

で、終盤{netabare}やっと、まともな大人の女性幹部と巡り会えたと思ったら、
お母さんですらS方面に症状をこじらせて殲滅戦を叫ぶ有様w{/netabare}

さらには、少年少女の能力発揮には各々がコールドスリープ中に夢で抱いた<世界>を
どう具現化するかが重要。などと言う、お墨付き設定まで付いてきて、
あなたの妄想力を強力にアシスト♪

こういう雰囲気でスカッとしたい方には楽しめる作品だと思います。


難点は作画。何とも受け身が取れない作画だなぁ(苦笑)と思いました。

作画兵団が息切れして、描画が崩れたとしても、
変顔のセンスで誤魔化したりできれば、
大抵のダメージは軽減可能。

ですが、本作の場合は、視聴者がまだキャラを把握し切れていない序盤から、
誤魔化しのセーフティーネットもないまま、顔面から垂直落下。
クオリティ頂点のOPアニメーションから、日常シーン作画等の底辺への落差が凄まじく、
このキャラ誰だったっけ?という戸惑いと共に傷口が広がります。


三人の作家、主題歌、声優など、結構ゴージャスで、
ごった煮になりがちなメディアミックスの割に
シナリオ展開も良好に感じました。

それだけに、何故、作画だけ、
こんなに人員、補給が貧弱だったのか?という悔恨が残りました。
一度でいいからOPアニメ品質で、バトルシーン見たかったなぁ……。


個人的には金髪ヒロイン、刀×ヒロイン、銃×ヒロインなどの好物も美味しく頂けた。
その点では満足度の高い作品でした。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 32
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

物語は良いのに、作画が・・・

原作未読。

本来は近未来異能力バトル系の作品・・・なのだろうけど、個人的には人間関係を楽しむ作品かと・・・。

主人公の6人の人間関係が絶妙でおもしろい。
{netabare}6人は厚い信頼関係で結ばれた3組のペアで構成され、女性同士は仲が良いのだが、男性2人は顔を合わせれば言い争いが絶えない。それでいて実は厚い信頼関係で結ばれている・・・。{/netabare}
前半は6人の人間関係だけでも充分に楽しめる作品。

物語は後半に急展開!
毎週、続きが気になって仕方なかったです。

と、ここまでの評価だけなら『今期のバトル物No1!』って言いたいくらいなのに・・・。
とにかく”作画が残念”な作品です。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 51

70.7 7 侵略アニメランキング7位
戦闘員、派遣します!(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (401)
1335人が棚に入れました
秘密結社キサラギ。今や地球上の誰もが知る大企業は、自ら悪の組織と名乗ってさまざまな悪事に手を染め、ヒーローたちを打ち倒し、ついに世界征服を成し遂げようとしていた。しかし、世界を手に入れれば大勢の戦闘員たちは不要になってしまう。このリストラ問題を解決すべく、キサラギの最高幹部たちは新たな侵略先として宇宙に狙いを定める。そして地球によく似た環境の惑星へ、「戦闘員六号」と美少女型アンドロイドの「キサラギ=アリス」を派遣するが、現地の人々は“魔王軍"の侵略を受けていて――。

声優・キャラクター
白井悠介、富田美憂、菊池紗矢香、村上奈津実、髙橋ミナミ
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

面白い!と、つまらない!の、決定的な差

これ、言わずと知れた、「このすば」の原作者さんの作品です。

ファンタジー世界を舞台にした
おバカギャグアニメ、という点も同じです。

それなのに、{netabare} 「このすば」の、あの圧倒的な面白さに、全然かないませんでした。

どうしても比較してしまいますね、「このすば」と。
やろうとしていることは、大して違わないと思います。
それなのに、紙一重の差が、とても大きい違いになってしまう。

何が違うんだろう?

同じ作者による、二番煎じな感じ?
制作会社の違い?
アテレコ声優陣の実力差?
大げさに言って、SF要素っぽくしちゃった世界観?
あるようで無いようで、やっぱりあったストーリー展開?

どれもありそうだけど、
なんか違う。

やっぱり。
このアニメ観て、不満に感じた人は、割とそうかもって思うのが、
キャラクター、なのかも、じゃないでしょうか。

「このすば」の主人公は、徹底的におバカでカスですけど、
この作品の主人公は、中途半端に小賢しいんです。
ヒロインたちも、
「このすば」では徹底的にポンコツだったり、変態だったり、人格崩壊してたりしていて、あり得ないくらい「自己中心」なのが面白かったりするんですけど、
この作品では、みんな割と利己的だったり、戦略的だったり、優秀だったり、野心的だったりして、普通に、存在していそうな感じなんです。

ここの差かな~?なんて思ったりしながら、それでも最後まで観ちゃったのは、作品の設定上、最後に司令官役の人たちが何かやらかしてくれるかも?って期待感だったかも知れないです。
でも何も、やらかしてはくれませんでしたw

なんだか残念でした。

それもこれも、
名作と言ってもいいほど有名になってしまった、 {/netabare}「このすば」があったればこそ。
なんですけど。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 34
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

クズマ多い

「このすば」作者さんのアニメ化。

主人公は、戦闘力が高く知能の低いクズマさん、
パートナーが、優秀なアクアな印象。

OPが爆死アニメプランダラのOPの人なのが気になる…

11話~12話
{netabare}
古代遺跡にいる魔王軍四天王から、
お宝横取りしよう作戦。

12話前半は、熱した遺跡内を表現したかったのだろうけど、
凄く見難かった。
MVPは、トラ男さんってことで。

2期ありきな終わり方だったけど、告知無いから、
やらないかな?
{/netabare}

10話
{netabare}
ここに来て水着回とか…キサラギ幹部の水着回より、
戦闘員六号とアリスのコンビ芸が見たいのだけど…
{/netabare}

9話
{netabare}
砂漠の王って巨大モグラだったのね。
水の確保に失敗した戦闘員六号隊は、
魔王軍四天王の邪魔をしに遺跡に向かうことに…
{/netabare}

8話
{netabare}
腹黒王女、外交官の人選を間違え戦火が広がる件。

スノウに任せてはダメでしょう。
付き添いに、戦闘員六号と愉快な仲間たち。
{/netabare}

7話
{netabare}
箸休め回。

惑星の生態調査と邪神調査と、
地球から怪人のトラ男さんが加勢にって、
怪人1体の増援とか少なすぎるような…
{/netabare}

6話
{netabare}
戦闘員六号、3枚目で悪になり切れず、
スノウの願いを聞き助けてしまう。

スノウがヒロイン枠に昇格かと思ったけど、
性格がアレなので拒否w
アリスがヒロイン枠に昇格するのかな?

そして、6話でタイトル回収。
最終回みたいな回だったなぁ。
{/netabare}

5話
{netabare}
金に汚いスノウだが、一応義理堅くはあるのね。
戦闘員六号が軍を辞めるという事で決着。

地球と惑星を繋いで、キサラギ軍を呼び出す準備をする
戦闘員六号とアリス。

そこに、王女が来訪し、明日で国が亡びるので、
それを見て他国に伝えて欲しいと。
王女、戦闘員六号とアリスがスパイだというのも見抜いていたし、
あわよくば、魔王軍と戦わせようとしているのかな?
{/netabare}

4話
{netabare}
戦闘員六号、アホ過ぎて、スノウに他国のスパイであることを
聞かれてしまう。

スノウのポンコツ化が、回を追うごとに進んで行くのは
気のせいではないだろうw
{/netabare}

3話
{netabare}
グレイス王国は、勝てない戦いしかしない国なのねー

戦果報酬と給与をスノウから渡され、
グレイス王国の給与の方がキサラギよりも、
すんごく多く、心揺らぐ戦闘員六号。

ブラックキなサラギにいたのは、やはり巨乳な幹部がいたせいなの?
{/netabare}

2話
{netabare}
戦闘員六号隊の隊員2名追加。
ロゼ:めぐみん
グリム:地雷女

そして、魔王軍幹部がいきなりの登場。
ガワ変えの、このすばではない事を祈る…
{/netabare}

1話
{netabare}
1回も成功していないワープ装置で、
他の惑星に飛ばされる戦闘員六号とアリス。

グレイス王国近衛騎士団の隊長スノウに拾われるも、
アーティファクトのパスワードを下衆なものにしてしまう。

王から咎めを受けるも、アーティファクトをアリスが修理した
貢献度から、国から出ていくだけで済むところを
国の実質的権限を握る王女ティリスが、戦闘員六号の戦闘力を
惜しいと直属の部下にすることを決める。
(尚、スノウは降格で、戦闘員六号の部下となる)

ティリス、凄く腹黒そう、スノウは戦闘員六号と同類な感も。

「このすば」作者さんなので、期待大。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 9

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

何だ、これってやっぱりSFなんじゃん…。

原作は読んでないけど、最終話最後の1カットの夜空でサラっと大きなネタを分かりやすくぶち込んできましたね!



……って、いきなり最終話を観てない人には意味不明な話で始めてすみません。一応ストーリーとしては、悪の秘密結社キサラギが世界征服を目前にして、征服後の組織維持のために宇宙の彼方に見つけた居住可能惑星を新たな征服地と定め、そこに組織古参の戦闘員六号と高性能美少女型アンドロイドであるアリスを先兵として派遣するというお話ですね。

侵略を目指した惑星には人間そっくりの知的生命体の他、魔族と呼ばれる存在がいて、自分たちが持ち込んだ科学技術とは別の「魔法」が存在するといった感じになっています。別の惑星上にある文明社会という意味では「異世界」ではありますが、人間や物が技術によって転送できている時点でいわゆる「異世界ファンタジー」ではありません。
(意思疎通も謎の能力ではなく翻訳装置的な物によってなされています。)

六号やアリス、そして二人が拠点とすることになったグレイス王国の王女ティリスなど人間的な外見の方が腹黒なキャラが多く、敵味方問わず「人外」キャラの方が純真な性格設定になっているのが特徴的です。

基本ゲスかったり腹黒だったりするキャラたちが時折見せる「悪に徹しきれない」ところや、逆に基本純真なロゼやハイネのようなキャラが欲望に正直すぎるあまり時々腹黒い連中をやり込めたりするドタバタ劇を楽しんでいた感じで、軽く流して観るような作品ですが、文物に関して軽い考察要素を入れることで設定に関して想いを巡らせる感じでもあります。

気付くと面白かったり気になったりする小ネタはちょくちょくあるので、そういうのを追いかけるのが好きな人には案外お勧めできる作品かもしれません。しかしニッチな需要とも言えるので、そんなに人気は出ないような気もします。

あと、ある意味古典的なアリスのツンデレはけっこうカワイイと思いました。

余談その1: 次回予告でキサラギ女三幹部が喋ってる内容に、案外情報量が多かった気もするしたいしたことなかったような気もします。とりあえずリリス様は非道い奴です(笑)。

余談その2: OP主題歌「No.6」のラテンっぽいアレンジが意外とハマります。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 40

67.7 8 侵略アニメランキング8位
ケロロ軍曹(TVアニメ動画)

2004年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (306)
1879人が棚に入れました
ガマ星雲第58番惑星「ケロン星」から地球(地球外の全宇宙人の呼称はポコペン)の侵略を目的に軍隊が派遣された。
その先発隊として隊長・ケロロ軍曹、機動歩兵・ギロロ伍長、暗殺兵・ゼロロ兵長(後にドロロと改名)、突撃兵・タママ二等兵、作戦通信参謀・クルル曹長の5人の兵士からなる宇宙侵攻軍特殊先行工作部隊・ケロロ小隊が地球に降り立った。
しかし、地球に降り立つ際に5人は散り散りになってしまう。隊長であるケロロ軍曹は、はぐれてしまった仲間たちを探し出し小隊の立て直しを図るべく一軒の民家・日向家に潜伏するが、偶然にもそこに住むポコペン(地球)人の日向夏美とその弟冬樹に発見・あっさりと捕獲されてしまい、秘密裏に進めるはずだった地球侵略は失敗に終わり、本隊は彼ら先発隊の5人を残して撤退してしまった。
こうして地球に取り残された5人のケロン人は、侵略するはずの相手と同居するという奇妙な生活を始めることとなる!?

声優・キャラクター
渡辺久美子、小桜エツコ、子安武人、草尾毅、中田譲治、斎藤千和、川上とも子、平松晶子、池澤春菜、能登麻美子、石田彰、藤原啓治

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

おつかれさま、おかえりなさい。

原作は連載時からのファン。まさにわたしも少年?wで・・
少年エースにおいてお兄さん、オッサンのオアシス。
超B級、漫画誌の脇を固める最強の漫画をめざして作られている。
内容は不二子先生、SF、アニメ、特撮、ゲームなどなどへの愛とオマージュ、そしてエロとロリです。
全然少年ではなくオッサン、オタクでないと面白くない超ディープなギャグ、一向に登場しない5人目ww


そんな作品がなにを狂ったのか朝アニメに。
第一期は原作を踏襲しておりかなり面白い。サンライズ以外のネタも使ってます。カトキハジメがなぜかメカデザインしてたりwエロにも甘い。キャスト決定後の声優ネタもwちゃんとやってたんですが・・・。
しかしながら1年目後期から子供たちにキャラクターが人気になってしまい・・・2年目はケロロ本来の作品性は失われ月刊誌である以上原作ストックもつきた。
自社のガンダムネタばかりになり、モアちゃんの制服姿もいつのまにか時代錯誤に。よく7年もったと思う。


すっかりベテランの斎藤さんも能登さんもすごく若かった・・亡き川上さんを初め、渡辺さん、石田さんと豪華キャストがメインを固める。ゲスト声優もものすごい贅沢。
よく斎藤さんが渡辺さんを師と仰ぐがケメコをはじめ・・イっちゃってる演技はうまさに。


あまりの忙しさ、作品の独り歩き、子供人気における原作に対しての制約(ちなみに子供向け単行本はエロ描写カット)などの数々のストレスか・・原作者が頭がおかしくなっちゃった(自身のHPに突然『助けて』って書いて大騒ぎになった)のも思い出。
原作中でもケロロ本人が遠まわしに独白して自虐ギャグにしてます。


そんなこんなでブームも人気も去り、アニメは終了。原作はとっくの昔に多少丸くはなったものの元通り。夏美ちゃんたちの健康的エロスの肉体がまぶしい。
出演者も言ってますがストックがたまったらきっと帰ってくるのでしょう。こんどはちゃんとした深夜枠で本来の姿で再びその雄姿をみるのを待っています。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 6

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おっさんホイホイのパロディがいい! そして1回限りの声優の無駄遣いはここから始まった

このアニメは角川さん系列の中で非常に完成度が高くて面白かった!
それとパロディも面白い!(理解できるのとできないのがあるけど)特に昔の戦隊ものは基本分からない。でも当時に流行ったアニメのパロディや芸人ネタもちょくちょく入っているので非常に笑えます。
そうかあれはゴレンジャーの必殺技だったのか

コゴローの「癒着!」は毎回笑ったわ・・・そして「ドゥーー!!」も・・・

夏美さんは性格的に好きには絶対なれません。むしろ大嫌いです(ケロロ達を「大したこと無い」と考え常に嘲笑するから、「かかってきなさい」の姿勢を崩さないから。ツンデレの部分はあるけれどシャナには到底及ばない。ほむほむやスバルの方が100倍まし)

何気に中の人的にテイルズ率とプリキュア率が高いし他の魔法少女アニメ率もある

話のネタで面白いのは桃華さんの恋ネタとウェットルマンネタかな。それとコゴローネタも。

2、4、6、7シーズンのみに放送されたオムニバス形式のゲロゲロ30分ネタは常に爆笑覚悟ですのでおすすめです!
でも俺の観点だと6シーズン以降から面白みがなくなるため気をつけてください。7シーズンは時折声優を無駄遣いしてます。
2シーズンの最後はエヴァのパロディっていかにも最終回!?って感じがしたので非常に良かった。
川上さんの演技も見事だし
(ご冥福をお祈り致します)

シーズンごとの面白さの順位は
1.2シーズン
2.3シーズン
3.4シーズン
4.6シーズン
5.5シーズン
6.1シーズン
7.7シーズン

だと考えています。3シーズンのアド街ック天国のネタは非常によかった。

ゴールデンアニメに対して桃華さんは俺の嫁です。他は多分いません

深夜アニメではフェイト、CLANNADの渚、けんぷファーの沙倉さんぐらいしかいないと考えています

ゴールデンで映えるヒロインは価値が高く
深夜アニメの方がとにかくアニメの数が多いため価値は低くなるのではないかと考えています。

それと最後のシーズンはどうもマンネリ化して面白みに欠けました(30分きっかりやらなかったから)

またオリジナルで放送再開してくれるよう願います
尚新ケロロの声はビッキーだとッ...!?

尚声優の無駄遣いに関してはニコ動で検索のこと

投稿 : 2024/05/18
♥ : 10

ふきゅ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

うん、面白いbb

暇なときにorたまに見る分にはいい作品ですねbb
ですが、毎回見ようとは思わないかな?
流れで見ることが多々でしたbb

毎回ギャグで笑わされてましたし、
もし宇宙人がこんなのだったら絡んでみたいかもw

声優陣は渡辺久美子さん、小桜エツ子さん、中田譲治さん、子安武人さん、草尾毅さん、
斉藤千和さん、川上とも子さん、桑島法子さん、広橋涼さん、石田彰さん
皆さんご存知の方は多いのではないのでしょうか?

音楽はEDが一時期、某吉本芸人が歌っていましたねw

投稿 : 2024/05/18
♥ : 3

88.8 9 侵略アニメランキング9位
マクロスFRONTIER[フロンティア](TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★★ 4.1 (3905)
18302人が棚に入れました
西暦2059年。「新統合軍」が擁する戦闘艦と一体化した居住艦を中心に、1000万人以上が住まう超巨大宇宙移民船団の一つ「マクロス・フロンティア」(通称「フロンティア」)は、銀河系の中心部を目指す航海の中にあった。
ある日、近隣で航行中の「マクロス・ギャラクシー」船団出身の歌姫・シェリル・ノームが、コンサートのためにフロンティアを訪れる。同じ頃、パイロット養成学校に通う少年・早乙女アルトは、シェリルのステージの一部であるエア・アクロバットに出演することになっていたが、彼女の大ファンだという女子高生・ランカ・リーとひょんなことから出会う。そんな折、フロンティアへ謎の宇宙怪獣が突如来襲。アルト、ランカ、シェリル、そしてフロンティアの人々は、否応無しに宇宙怪獣との戦いに巻き込まれていく・・。キラッ☆

声優・キャラクター
中村悠一、中島愛、遠藤綾、神谷浩史、福山潤、桑島法子、小西克幸、豊口めぐみ、大川透、小林沙苗、三宅健太、田中理恵、平野綾、福原香織、井上喜久子、西村知道、杉田智和

人工知能 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

これぞ現代のマクロス!

これを手に取ったのは、周りで人気だったから。そんな気持ちで手に取った作品だったのですが……。
やべぇ!こんなに続きが楽しみなアニメ、久しぶりだ!レンタルしにいかねぇと!続きがねぇ!ふざけんなぁ!
とかなり熱中し暴走したのを覚えています。
 ただ萌え要素だしただけかと思えば、そんなことはない。ちゃんとマクロスってました!シェリルとランカとアルトの三角関係、バジュラとの戦い、アイドルとして歌う二人の歌。ちゃんとマクロスの三原則守ってる!その上、前シリーズのオマージュもたくさん隠れていました。ZEROとか7とか。シリーズ見てから見るのもよし。初めてのマクロスシリーズとしてみるも良しかと。せめて初代マクロスの知識はあったほうがいいかもね。初代マクロスの劇場版を見てからをお勧めします。そのほうが世界観は共通なのでわかりやすいかも。歌、音楽が素晴らしいです。最終話なんか鳥肌ものです。キャラクターも魅力的です。
「ロボットアニメはちょっと…」と敬遠している方にぜひお勧めしたい作品です。
 ちなみに自分はクラン大尉が一番好きです。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 25

reverb さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

持ってっけー?!

主題歌、挿入歌の良さは認めます。イヤ認めさせてください。じゃなくて認めるなんておこがましい事を…
以下の感想は、ストーリーや絵に関しては皆無です(爆)

歌詞が変なんです。悪い意味じゃなくて、これまで聞いたこと無いんです。「持ってっけー」とか「生き残りたーい」とかあんまり歌詞に使わないし(笑)

でもって、ドッグファイトのシーンなんかでこの曲が流れると寒イボ(鳥肌?)が出るんすよ。
お気に入りは「ライオン」かな、菅野ようこさん凄すぎです。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 14
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

『初代マクロス』を見ているかどうかで評価が激しく変わってしまいました

(2018.11.19)レビュー全面改訂

◆『初代マクロス』完走前に視聴した時の個人評価(☆ 3.6)と、完走したあとに改めて視聴した時の個人評価(★ 4.3)が余りにも違い過ぎる・・・

初見時の私は、例えるなら、「古今和歌集」を読んでいない人が、いきなり「新古今集」を読んでしまい、頭の中がチンプンカンプンになって、どう評価していいのか分からない状態に近かった?

・・・つまり、本作は、その第1話から終盤の決着のつけ方まで、あるいは主要キャラの配置やメカの設定まで、『初代マクロス』を様々な形で「本家どり」していて、その「本家」の方をきちんと見ていないと、そうした様々なシーンや、主要キャラの行動パターンでさえも、いかにも“ワザとらしい・不自然な”モノにしか思えなくて、私のような一部の視聴者には、本作の全編に溢れるそうしたサービスが、却って意味不明で不必要、場合によっては不愉快なものにすら感じられてしまう作品ではないでしょうか?(もしかして私だけ?)

・・・というわけで、本作の個人評価を大きく変更します。
ファンの皆さん、長い間「マクロスF」をディスってて・・・ゴメンナサイ。

但し、ここで少しだけ弁明するとすれば、このTVシリーズの方は、後半のシナリオが若干甘いと思う(※とくに、後半になって急に存在が大きくなる{netabare}グレースとブレアのキャラ{/netabare}が何だかブレていて、いまいちシックリ来ない点)。

その後、制作された劇場版2本では、この欠点は見事に解消されており、とくに劇場版後編(サヨナラノツバサ)は、TVシリーズとはひと味もふた味も違ったドラマチッな展開で、私の個人評価もかなり高くなりました。

取り敢えず、しばらくして、TVシリーズ→劇場版の順に今度は落ち着いてもう一周して個人評価をキッチリ確定したい作品です。


◆視聴メモ(2回目以降)
{netabare}
・第1話視聴終了時点
展開の速さは◎、但しヒロイン(ランカ)の声演の下手さはやはり気になる。
・第2話視聴終了時点
アルトがランカを可変戦闘機から救助するシーンは『超時空要塞マクロス』で一条輝がリン・ミンメイを救助するシーンのオマージュ。
一瞬ながら大気の希薄な状態に投げ出されてしまったランカが無事だったのは、彼女がゼントラン(ゼントラーディ人)とのクォーターだったから→なるほど上手な理由付けだと感心。
・第7話視聴終了時点
バトル&歌融合回として◎
・第10話視聴終了時点
この回って『マクロスゼロ』をモチーフとしていたんですね。なるほど・・・。
またアルトが歌舞伎の家元の跡取り息子であることがランカにバレる回だけど、シェリルは以前からそれを知っていたらしいことが述べられる回でもある。
なお、ランカを襲った獣(ヒドラ)の原産地・惑星エデンは『マクロスプラス』にでてくる設定。
・第12話視聴終了時点
この回は『超時空要塞マクロス』全体をモチーフとしており、同作のブリタイ/エキセドル/カムジン似のゼントランが登場、またランカ=ミンメイが明確になる回。
・第15話視聴終了時点
ここで、黒幕グレイスによる「プロジェクト・フェアリーは失敗と判断。フェアリー・ナイン廃棄。本作戦はリトル・クィーンという重要な駒を得て新たな段階に進む」という宣言。
・第16話視聴終了時点
『超時空要塞マクロス』第27話の“ミンメイ・アタック”を本家取りした“ランカ・アタック”が描かれる回。
・第17話視聴終了時点
オズマのエピソードに絡めて『マクロス7』の曲が沢山挿入される回。
・第21話視聴終了時点
アイランド3誘き出し作品で使用される爆弾の名称が「リトル・ガール」というのは、いくら何でも安直で脚本家(吉野弘幸氏)のセンスを疑う。
・第24話視聴終了時点
次回予告が実写でアルバムをめくるシーンになってるのは明らかに『超時空要塞マクロス』のEDへのオマージュ。
・第25話(最終話)視聴終了時点
SMSオーナー(リチャード・ヴィルダー)がラスト付近でリン・ミンメイの写真入りのロケットペンダントを暫し眺めて閉じるシーンが入る点、およびその一つ前のシーンで子供時代のブレラ&ランカ兄妹と母親に交じって、『マクロスゼロ』のマオ・ノーム(※シェリルの祖母)が小さく映し出されている点、に注目。
{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作             河森正治/スタジオぬえ
総監督・ストーリー構成 河森正治
監督             菊地康仁
シリーズ構成・脚本    吉野弘幸
キャラクターデザイン   江端里沙、高橋裕一
メカニックデザイン    河森正治、石垣純哉
音楽             菅野よう子
アニメーション制作    サテライト{/netabare}


◆作品別評価

(1) TVシリーズ (全25話) ★  4.4 (2008年4-9月)
(2) 劇場版1(虚空歌姫)  ★★ 4.5 (2009年11月) ※119分
(3) 劇場版2(恋離飛翼)  ★★ 4.7 (2011年3月) ※115分
-------------------------------------------------------------
  総合          ★  4.4 (25話+劇2≒35話相当)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


============== マクロスFRONTIER (2008年4-9月) ==============

 - - - - OP「トライアングラー」、ED「ダイアモンドクレパス」他 - - - -
{netabare}
第1話 クロース・エンカウンター (最接近) ★ 移民船団マクロスF(西暦2059年)、歌姫シェリル公演、バジュラ来襲・SMS出撃、市街戦 ※ED「アイモ」
第2話 ハード・チェイス (猛追撃) ★ 続き、バジュラ撃退・再襲来、三人の鉢合わせ(早乙女アルト/シェリル/ランカ)
第3話 オン・ユア・マークス (位置について) ★ 閉じ込められた三人、オズマ負傷、アルトSMS入隊志願、ランカ歌手志願
第4話 ミス・マクロス ★ 入隊最終試験、ランカのミスコン参加、アルト初戦果、三角関係の始まり ※挿入歌「私の彼はパイロット」
第5話 スター・デイト ★★ 巨人都市、歌い始めるランカ、鹵獲バジュラの目覚め
第6話 バイバイ・シェリル ★ 非常事態宣言・マクロスギャラクシー救援作戦開始、キャシーSMS着任、戦闘艦SMSマクロスQtr(クォーター)発進 
第7話 ファースト・アタック (最初の急襲) ★★ シェリル・サヨナラライブ、バジュラ母艦VS.マクロスQtr、アルトのルカ救出戦、謎の機体(ブレラ・スターン搭乗) ※ED「アイモ」
第8話 ハイスクール・クイーン ★ ランカ美星学園1年転入、シェリル来園騒動、幼生バジュラとの出遭い、シュリル学園転入
第9話 フレンドリー・ファイア (誤射) ★ 狙撃手ミッシェルの迷い、バジュラの巣、謎の敵との遭遇戦
第10話 レジェンド・オブ・ゼロ ★★ ランカ&アルトの映画『鳥の人』出演、アルトの個人事情、ブレラのランカ救助、ランカ大抜擢(マオの気持ち、海中撮影) ※ED「アイモ〜鳥の人」
第11話 ミッシング・バースデー (失われた誕生日) ★ アルト誕生日(3つの選択肢)、アルトの選択(シェリル護衛)、振られたランカ ※ED「ねこ日記」
第12話 ファステスト・デリバリー (最速の移送) ★★ 惑星ガリア4慰問、シェリル体調不良・ゼントラン暴動、ランカ熱唱、不時着・旧世代型マクロス発見 ※ED「愛・おぼえていますか」
第13話 メモリー・オブ・グローバル (グローバル号の記憶) ★ 第117調査船団旗艦、バジュラの巣、囚われたランカ、グレイス豹変・ガリア4崩壊 ※シナリオの大味さは×
第14話 マザーズ・ララバイ (母の子守唄) ★ バジュラ大群来襲、マクロスF船団防衛戦、ランカの歌とバジュラの混乱、ブレラのランカ救出、バジュラ壊走、リトル・クィーンの涙 ※同上×{/netabare}

 ^^^^ 物語の便宜的な折り返し点(※ここでこれまでの総集編的な種明かし回が入る) ^^^^

{netabare} 
第15話 ロスト・ピース (失われた欠片)※半総集編 ☆ オペレーション・カニバル(黒幕の策謀進行)、三島レオン主席補佐官のランカ召喚、SMSオーナー(リチャード・ヴィルラー)のアルト召喚 ※ED「ダイアモンドクレバス50/50」
第16話 ランカ・アタック (ランカの攻撃) ★ ランカの新任マネージャー&ボディガード、魔法の石フォールドクォーツ、バジュラ殲滅成功、戸惑うランカ ※ED「ノーザンクロス」{/netabare}

 - - - - - - - - OP「星間飛行」、ED「ノーザンクロス」 - - - - - - -
{netabare}
第17話 グッバイ・シスター  ★ 義兄オズマの想い、常に進化する生物、オズマ負傷、シュエリルのグレイス問い詰め{/netabare}

 - - - - - - - - OP「ライオン」、ED「ノーザンクロス」他 - - - - - - -
{netabare}
第18話 フォールド・フェーム (折りたたまれた名声) ★ グレイスの実験体、シェリル凋落、超長距離フォールド作戦開始・成功、ランカの腹部激痛 ※挿入歌「愛・おぼえていますか」
第19話 トライアングラー (三角関係の者達) ★★ 美星学園ランカ公演、告白の決心(ランカ)、クーデター計画発動、屋上の鉢合わせ ※ED「トライアングラー」
第20話 ダイヤモンド・クレバス(ダイヤ 形の亀裂) ★★ 幼生バジュラ襲撃、大統領暗殺、絶望の中で立ち上がる歌姫、クラン告白、ミッシェル戦死 ※ED「ダイアモンドクレバス」
第21話 蒼のエーテル ★★ レオンの全権把握、アイランド3誘き出し作戦成功、アイ君の脱皮、ランカ告白、ブレラとの旅立ち ※ED「蒼のエーテル」
第22話 ノーザン・クロス (北の十字架) ★ シェリルの新しい可能性、新大統領就任演説、マクロスQtr離脱、バジュラ母星
第23話 トゥルー・ビギン ★ シェリル&アルトの共同生活、バジュラの習性判明、ランカの記憶回復、バジュラ母星侵攻計画開始
第24話 ラスト・フロンティア ★★ グレイスの謀略進行、最終決戦、シェリル絶唱、ランカの本当の力、アルト機被弾 ※挿入歌「愛・おぼえていますか」{/netabare}

 - - - - - - - - - - OP(なし)、ED「トライアングラー」 - - - - - - - - -
{netabare}
第25話 アナタノオト (貴方の音) ★ マクロスQtr来援、バトルギャラクシー出現、バジュラの女王乗っ取り(グレイス)、バジュラとの意思疎通成功、クィーン融合グレイス殲滅 ※挿入歌「アナタノオト」他{/netabare}
---------------------------------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)7、★(良回)16、☆(並回)1、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4


=== 劇場版 マクロスF 虚空歌姫 〜イツワリノウタヒメ〜 (2009年11月) ===

全1話 ★★ 4.5 ※TV版前半を再構成、シナリオ改変・新規映像も多い ※119分


==== 劇場版 マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜 (2011年3月) ====

全1話 ★★ 4.7 ※完全新規映像のアナザーストーリー ※115分


============== 娘クリ Nyan×2 Music Clip (2010年12月) ============

全1話 ★ 4.0 ※シェリル&ランカ両者のインタビュー付きミュージック・クリップ、映像は2/3新規&残り1/3は「マクロスF」及び「マクロスゼロ」より流用

投稿 : 2024/05/18
♥ : 40

74.9 10 侵略アニメランキング10位
終末のイゼッタ(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (796)
3903人が棚に入れました
西暦1939年、帝国主義国家ゲルマニア帝国は突如隣国に侵攻を開始した。その戦火は一気に欧州全域へと拡がり、時代は大戦の渦に巻き込まれていく。そして1940年、ゲルマニアはその矛先を美しい水と緑に恵まれたアルプスの小国エイルシュタット公国に向けようとしていた。

声優・キャラクター
茜屋日海夏、早見沙織、内田彩、東山奈央、花澤香菜、諏訪部順一、高橋広樹、花江夏樹、KENN、細谷佳正、遊佐浩二、置鮎龍太郎、間島淳司、平川大輔、森川智之、山寺宏一
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

愛が恐れているのは、愛の破滅よりも、むしろ、愛の変化である。終末に咲き乱れる美しき死生観にこそ我々は魅了されるはずだった。

■Staff
{netabare}監督:藤森雅也(代表作品:トライブクルクル)
脚本・構成:吉野弘幸(代表作品:マクロスF、ソ・ラ・ノ・ヲ・ト、マギ他)
キャラクターデザイン:BUNBUN(原案)、山下祐
アニメ制作:亜細亜堂{/netabare}

■Cast
{netabare}イゼッタ:茜屋日海夏
フィーネ:早見沙織
ビアンカ:内田彩
ロッテ:東山奈央
エルヴィラ:花澤香菜
ジーク:高橋広樹
ハンス:KENN
トビアス:間島淳司
ヘルマン:置鮎龍太郎
ベルクマン:諏訪部順一
リッケルト:花江夏樹
バスラー:細谷佳正
オットー:山寺宏一
他{/netabare}

グロス請のイメージが強い亜細亜堂制作のWW2を背景とした「魔法+ミリタリー+美少女」のオリジナル作品です。

(設定関係)
軍事関係の設定考証は戦車雑誌で有名な月刊PANZERがクレジットされていましたので、まず間違いないでしょう。
本作の軍事設定詳細は下記の雑誌で特集されています。
興味のある方は御覧になるといいでしょう。
なお、同誌の記事はまとめサイトへも転載されているようです。
『PANZER 2016年11月号/PANZER Nov.2016』

12月22日最終稿
12月22日文字数オーバーの為更に6話、7話メモも削除編集
【総評】
{netabare}美学なき物語は道標を失い、WW2の世界観を使い熟すことなく軽薄なストーリーとなった残念作品。期待倒れでした。
※本作は期待が大きかったばかりに、リアルタイムでの感想で長文が多かったゆえレビュー文字数がとうとうオーバーとなりました。
本来は残したいのですが、遺憾ながら個人的に盛り上がっていた6話までの感想を削除いたします。{/netabare}
(1)作画
{netabare}秀逸な3DCGによる、兵器の精密描写と圧倒的な迫力は認めざるを得ません。
しかし、空母ドラッヘンフェルスを2Dとしたことから、3Dとの繋ぎに違和感を感じてしまったことは少々残念です。
それと、ゲール軍の鉄兜シュタールヘルムの作画はいただけません。
側面の折り込みが分からず、ノペーとした感じとなっていることと、光沢感が表現されていない点が残念です、仕上げがべた塗りではいけません。
8、9話で一部、キャラの崩れもありましたけど、難易度が高い戦闘描写の高クオリティを維持していたことは、評価に値しますし、ミリオタ視点からも十二分に納得がいくものです。{/netabare}
(2)声優
{netabare}声優さんは熱演されていました。概ね満足です。
特に、フィーネ役の早見さん、ゾフィー役の雨宮さんの演技は頭一つ突き抜けていました。
しかし、肝心のイゼッタ役の茜屋さんの感情表現には課題が残りました。
イゼッタは設定そのものにも問題があるので、声優さんが役に成りきるに当たり感情移入へのネックとなっていたのかもしれません。{/netabare}
(3)キャラ
{netabare}ここでは、各キャラの私見を交え物語を振り返ります。
各話でも記述をしている通り、主人公イゼッタの設定が致命的にチープなので、評価は辛めになります。
本作はイゼッタとフィーネに共感が出来ないと、物語として楽しむことは出来ません。
私は10話まで終始イゼッタへはイラつきました。
その理由は各話で述べている通りですので、イゼッタについてはここでは省略します。

次に準主役のフィーネです。
大公の崩御で指導者の地位につきましたが、指導者というものは私情より先に国家、国民がが優先されるものです。
しかし、フィーネの公私混同は国家指導者となっても改るところがなく、私が懸念したようにイゼッタとの友情を超越した愛情関係(以後、百合と表記)が本作のストーリーを歪めてしまったと思います。
百合路線で行くのなら、そう割り切ったキャラ設定や現実を揶揄しないようにファンタジックな世界観の設定が必要です。
いくら国名を架空設定としても、ゲールはドイツ、アトランタは米国、ブリタニアは英国、テルミドールはフランスとWW2の当事国であり実在する国家がモデルとなっているのは一目瞭然。
事実として少なく見積もっても全世界で5千万人以上の死傷者を出したWW2のリアル史実を世界観とした場合、巫山戯た百合とフィーネの愛情ゆえにイゼッタの歪んだ大義との取り合わせは、アニメのみならず文芸作品にも精通し目が肥えている層には当然不評乃至顰蹙を買う取り合わせです。
本作の場合、大義を貫く凛とした君主のフィーネを設定し、その姿に魅せられたイゼッタの成長物語と合わせ、祖母の言い付けを破るだけの信念をイゼッタが自らの意思で構築し、自発的にエイルへの愛国心や忠誠心を抱くに至ったのであれば自然なストーリーでした。
または、大公を崩御をさせず、責任の軽い王女のままの方がよりフィーネらしい役所となり、世間知らずの王女の戯言としてなら、多少の百合展開には目を瞑る事も出来ました。
イゼッタの設定と合わせ、フィーネの設定も稚拙であったことが、本作を救いようがないB級アニメにしてしまったことを、監督の藤森氏、脚本構成の吉野は特に反省をして頂きたいと思います。

ゲール側のキャラを必要以上に邪悪に設定したのもいけません。
設定の都合で、邪悪に描くのはゲールの指導者皇帝オットーだけで十分であり、SSを登場させ、そのキャラでもゲールの邪悪さを強調し、他国のキャラは真っ当に描くことで、相対的にゲールへの敵愾心を煽る手法は、ハリウッド製B級映画と同じ手法で感心いたしません。
戦争というものは、開戦動機の如何に関係なく、ゲールに限らずも交戦国全てを狂気にします。

オットーのモデルは紛れもなくヒトラーですけど、それを皇帝としたことで、特に海外ではヴィルヘルム2世とも解釈できる誤ったメッセージにもなっています。
そも、ゲールを帝政設定にした理由は何だったのでしょう?
帝政であれば、近隣諸国の王家には養子や婚姻で血縁親族が必ずいます。
野望だけで他の王制国家への侵略などは起こせません。
WW1までは欧州王室会議が欧州の安全保障に大きな役割を果たしていた歴史を研究すべきですし、ゲールの隣国であり、同じ言語圏(ドイツ語)であり、かつ、王室があるエイルと王室間の繋がりがないとする方が不自然です。
制作側は欧州王室のことを何も理解をしていないようなので、野望を抱いた軍事大国が小国を侵略する程度の稚拙さで、本作のような設定を考えたのでしょうけれど、その図式を成立させるのであれば、ゲールは11月革命を経た後の共和国として設定し、史実の通りオットーはVerfassung(全権委任法体制)を達成した擬似皇帝"Führer"とすべきです。

さて、ゲール側の人物描写ですが、不足や矛盾はありますけれど、ベルクマン、リッケルト、バスラーを掘り下げていたことは評価いたします。

リッケルトは貴族の家庭でなに不自由なく素直に育てられた国家エリートであり、ウブで女(の恐ろしさ)もよく知らない真面目な人物であり、本来汚れ役の特務に向いている資質ではないでしょう。
貴族の威光に依らず、自らの実力で国家に貢献すべく志願してエールに潜伏した折、あろうことか、エールの近衛指揮官ビアンカに一目惚れをしてしまいました。
この安直な設定を批判する向きもありますけど、私はビアンカとの恋は、無自覚で意図しないハニートラップだったのかとも思い、自分を納得させて、このエピソードを流しました。
総じてサブキャラの掘り下げが少ない中で、リッケルトとビビンカ双方を描きキャラを立てたこのエピソードに一定の評価をします。

最終回でバスラーがベルクマンの言い分に対し怒りに任せてワルサーの引き鉄を引きましたけど、バスラーはベルクマンの自己中心主義をどう思ったのでしょうね。
情けなくなってトドメを刺さなかったというところでしょうか。
戦局が極度に悪化したなか、バスラーがBf109で飛び立つシーンがありますけど、超展開戦史でV1、V2まで登場したのですから、ミリオタサービスも込めてMe262で彼に花を持たせても良かったのではないでしょうか。

ベルクマンに関しては「最終回」メモに記述をいたしましたので省略します。

エイルの近衛兵であるビアンカ、ルイーゼ、アデーレ、クリスタですけど、近衛部隊が全て女性編成というのは非現実的であり、かつ、この中でキャラが立ったのは、リッケルトととの束の間の恋と悲劇的な結末を描いたビアンカ程度で、他のキャラは百合要員にしか思えないような過大設定です。
近衛という大風呂敷よりも、シークレットサービスや、SPのようなフィーネの護衛官程度で設定べきだったでしょう。
それであれば、女性だけの設定でも不自然ではありません。

エルヴィラ・フリードマンですけど、折角花澤さんを起用しながら後半は殆ど空気となっていました。
フィーネが指導者としての自覚が足りない部分をエルヴィラがフォローするなり、フィーネが国政を顧みず百合を満喫できる為の環境要員として、活用すべきだったと思います。

ジークハルト・ミュラー、白き魔女ゾフィーを死に追いやった家系の末裔。
最後はイゼッタの秘密を守る為に射殺した自国の兵士ヨナスと出合い頭のゲール兵が脳裏で重なり、油断した隙に射殺されますけど、ゾフィーに対して責任を取ったとも思えます。
国に殉じた彼の最後と国を裏切りなお生き延びているベルクマンの運命と対照的で、好印象を抱いたキャラの一人です。{/netabare}
(4)音楽
OP曲『cross the line』、ED曲『光ある場所へ』とも良曲です。
私事ですけどDLします。
{netabare}『エイルシュタット国歌』は疑問ですけど、『魔笛』他劇中曲はハイセンスです。
しかし、曲のセンスに物語が追いついていないのが残念です。
でき得れば『ゲール国歌』を原曲『皇帝讃歌』(ハイドン作曲)で聴きたかったものです。{/netabare}
(5)物語
{netabare}「終末」には様々な意味、解釈があるようですけど、本作の舞台ドイツ語圏から考えると、とってつけたようなこじつけかもしれません。
ストーリーから考えて素直にドイツ語タイトルの「最後の魔女イゼッタ」が本作のタイトルとして相応しかったと思います。
内容ですけど、百合と魔法と戦争群像の三兎を追った結果、物語の焦点がばらけて全てが中途半端に終わった感は否めません。
戦略でもそうですけど、焦点の拡散は各個撃破され敗北の道を歩みます。
妙に現実的な設定と百合を含めたファンタジーの接合が悪く、現実とファンタジーの振幅の激しさに多くの視聴者がついて行けなかったという印象です。
視聴者は雑多な福袋よりも一点豪華を求める傾向にありますので、このシナリオの失敗は如何ともしがたいでしょう。
また、1クールの尺であれば、WW2ではなく架空の地域紛争程度のコンパクトな世界観にするべきだったのではと思います。
なお、制作スタッフ(主として監督、脚本、設定制作)は当時の政治や世相の深淵を咀嚼せず、戦史中心でストーリーの時系列を組み立てています。
したがって、本作からは政治的なメッセージは得られません。
本作の詳細な問題点は各話メモに記述をしていますので、ここでは俯瞰的な意見のみとします。

物語本筋だけでしたら「2」が最大限の評価ですけど、本作は本筋以外に圧巻な3DCG戦闘シーンなど傍系の見所がありますので、下記のように項目を細分して評価をしています。
《物語評価の内訳》
・軍事考証4.5(史実に対し、兵器、軍装、軍事付属物のレイアウト設計、描写など主としてハード部分)
・戦史考証3.5(史実に対し、作戦のフローチャート、作戦の時系列的整合性、作戦の背景など主としてソフト部分)
・政治考証1.5(史実に対し、軍事作戦以外の政治、外交、インテリジェンスの設定など)
・物語の基軸2.0(物語独自の設定における脚本・シリーズ構成)
・演出、効果4.0
・Ave.3.1≒3.0{/netabare}
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【考察】「ドイツの核兵器について」
もう、本作のレビューを書く機会はありませんので、各話メモで未稿でした「ドイツの核兵器について」に触れたいと思います。※長文なので畳みます。
{netabare}現在、先端科学の中心地は米国ですけど、戦前、先端科学の中心はドイツでした。
これは、自然科学部門のノーベル賞受賞者を御覧頂いても、お分かりを頂けるかと思います。
ドイツの科学研究は19世紀後半に設立された「帝国物理工学研究所」から「カイザー・ヴィルヘルム研究所」、現在は「マックス・プランク物理学研究所」(現在は研究項目ごとに分立している)と変遷をしていますけど、国家を挙げて科学技術の育成に取り組んできた古い歴史があります。
なお、我が国の「理化学研究所(理研)」と「カイザー・ヴィルヘルム研究所」の設立はほぼ同時期で、後身の「マックス・プランク研究所」と研究連携協定を結んでいます。
特に、戦前期の「カイザー・ヴィルヘルム物理学研究所」の所長にはM.スブランク(前期量子論の父)、A.アインシュタイン(相対論)、F.ハーバー(毒ガス化学兵器の父)、W.ハイゼンベルク(量子力学)など全てノーベル賞受賞者である、そうそうたるメンバーが就任しており、量子論を確立したN.ボーアなどドイツ人外の欧米の一流科学者の多くが本研究所で研究に携わるなど、世界最高の研究機関でした。
当時、戦前ドイツの科学技術はナチス時代で突然開花したものではなく、19世紀から国家を挙げて積み上げてきた成果です。

さて、ドイツにおいて核兵器の開発はどういう状況だったのでしょうか。
まず、核兵器には核分裂エネルギーを利用した「原子爆弾」(*1)と、熱核反応エネルギーを利用した「水素爆弾」(*2)があります。
※1核爆発の爆風には「マッハステム衝撃波」という特性があるが、これは原爆の放射熱で周囲の空気がプラズマ化し生じるもの。
『オカルティックナイン』11話でアヴェリーヌ(稜歌)は電磁波を用いたプラズマ爆発によるマッハステムを暗示しているものと思われる。
※2中性子爆弾は水爆に含まれる。
核分裂エネルギーを効率よく取り出す為には「連鎖核分裂反応」を生じさせる技術が必要です。
「連鎖核分裂」は「原発」でも用いられており、ゆっくりと反応させる制御をしているのが「原発」、制御せず一気に連鎖核分裂をさせるのが「原爆」です。
「核分裂」により、膨大なエネルギーが放出されることは「特殊相対論」で既に示されております。
世界初の核分裂実験は「カイザー・ヴィルヘルム研究所」でO.ハーンにより濃縮ウランを用いて成功しました。
(原爆に必要な「連鎖核分裂反応」は後のマンハッタン計画で成功します。)
O.ハーンによる実験成功の事実が、「カイザー・ヴィルヘルム研究所」の実力を知り尽くしているアインシュタイン他米国亡命科学者の顎を外したのは、理学者の立場では容易に想像できますし、ナチスによる原爆開発の現実的な脅威と危機感から、ルーズベルトへの原爆開発の提言へと繋がります。
実際、アインシュタイン達の懸念通りドイツにおける核兵器開発は1939年「カイザー・ヴィルヘルム研究所」が中心となって開発に着手、プロジェクトのリーダーは戦中の所長であったハイゼンベルクが就任し、ハイゼンベルクはヒトラーの腹心で後の軍需大臣となるシュペーアに条件が整えば2年以内に兵器化可能と回答します。
しかし、種々陰謀論めいた怪しげな話も存在しますけど、技術的な可能性はあったものの、結果的には以下の理由で完成には至っていません。

1.ユダヤ人の大量追放と科学者の戦時召集で原爆開発に必要な科学者が手薄であったことから計画に遅延が生じた。

2.原爆開発方針を巡り、高濃縮ウランか天然ウランかで意見が割れ、結局、膨大なエネルギーを消費するU235の純度を高める高濃縮は取りやめ、ハイゼンベルクの重水炉案に則り天然ウランを用いることとなり、その為にドイツ国内では製造をされていない重水の確保が急務になった。
しかし、当のハイゼンベルクはこの決定で、兵器化にはウラン濃縮が必要で、重水炉は発電施設として考案したものであり、天然ウランでは小型化し、兵器としての原爆の実用化は困難と判断している。
※重水炉と旧共産圏で使用された黒鉛炉の燃料は天然ウランをそのまま用い、現代の原発の主流である軽水炉は高濃縮ウランを用いる。
なお、当時、高濃縮ウランの製造には膨大なコストがかかることを考えれば、天然ウランの使用もあながち非現実的とは言えない。
※天然ウランの成分の殆どは核分裂を起こさないU238で、核分裂を起こす同位体U235は天然ウランの中に僅か0.7%程度しか存在しない。
また、当時、天然ウランから核分裂物質のU235を抽出する最も効率が良い方法はサイクロトロン技術を応用したローレンツ力を利用する「電磁濃縮法(Y12P)」、ついで手間がかかる「ガス拡散法(K25P)」が主流だったがどちらも膨大な電力消費が課題であった。
マンハッタン計画ではウラン濃縮の為に専用発電所まで建設をしており、潤沢な資金に恵まれた米国以外は選択出来ない方式だろう。
我が国では、理研が「ガス拡散法」、京大が「遠心分離法」でウランの濃縮を試みているが成果が出る前に終戦となる。

3.英国でもドイツの核開発を知るところとなり、原爆の研究に着手をしているが、ドイツが重水を求める理由に二通りの解釈を持っていた。
※原爆の性能向上(小型化)と水爆の可能性
どちらも英国にとっては破滅的な脅威であり、重水製造プラントがあったノルウェーの工場を攻撃し、更に重水を積んだ運搬船を攻撃して沈めドイツ核開発の息の根を止めている。
なお、重水プラントの確保はドイツがノルウェーを占領した大きな理由でもある。

4.ヒトラーは原子物理学をユダヤの科学として忌避しており、原爆開発へは予算や人員などの政治的な支援が行われなかったこと。
結局、軍需大臣シュペーアは1944年2月、原爆は本戦争には間に合わないと判断し正式に開発を中止する。

5.ヒトラー、シュペーアの会談録でヒトラーは核開発について、ハイゼンベルクチーム以外にも研究を指示していると述べている。
これは国防軍のE.シューマングチームのことであるが、この詳細はシュペアーやハイゼンベルクにも知らされていなかった。
E.シューマングの研究については現在もなお不明な点が多く、物証もなく陰謀論的な憶測も多いが、特に以下の二点が注目されている。
★広島に投下された原爆と同様「ガンバレル型起爆装置の開発」
(マンハッタン計画では現代の原爆に採用されているプルトニウム爆縮型起爆装置の開発が主軸であり、世界初の原爆実験も爆縮型で、ガンバレル型起爆装置について米国は一切非公表としている。)
★重水素を用いた水爆理論構築。ただし、水爆を起爆する為には原爆級の膨大なエネルギーが必要であり、原爆の開発を断念したドイツでの完成は不可能。
なお、戦争末期、我が国に向かって出航した潜水艦U-234号は、ウラン鉱石の他「ガンバレル型起爆装置」の設計図も搭載されていたとする証言もあるが証拠はない。
なお、U-234号は大西洋上で米海軍に降伏したが、その際乗艦していた日本海軍士官2名は自決している。{/netabare}
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※第1話から第7話までのメモは文字数制限の為削除。

第8話メモ
{netabare}各論
今回は軍事考証の必要はないので物語のみ。
吉野氏はソラノオト気分で脚本を書いているのか、戦時と平日の区別すらついていないようだ。
それにしても、戦時下の防諜対策とはどういうものかがマトモに考証がなされていない酷い回だなコリャ。
古城→重要機密施設の警備体制にしては甘過ぎるし、近衛兵が女性だけという設定も含めて非現実的。
非現実的に加え、ゲールの特務リッケルトをビアンカ達が偶然に拾い、伏線なしで痴情展開を設定してカタルシスを押しつけるご都合主義にはいい加減辟易する。

まぁ現実と非現実のギャップはあってもいいが、その折り合いのつけ方が子供騙しで既に物語のチープ化は避けられない状況と思う。
この物語の課題点は5話、6話でも散々指摘をしたし、改善の意欲も感じられないので言葉を費やすだけ無駄だろう。

アトランタが都度登場しているが、この国が欧州情勢に関与する動機が描かれていないのは致命的なミスだ。
つまり、アトランタがゲールとエイル両国を排除する「国益」は脅威の排除などという上辺なものではないだろうし、また、その程度で軍を動員出来るほど史実の米国事情は単純ではない。

米国の正義は常に攻撃された被害者の事実から始まるのがお約束。
現に史実では被害者になるように我が国だけではなく、ドイツに対しても策謀していただろう。
なぜ、そうまでして欧州情勢に介入したいのか。
史実を追い、アトランタのドロドロとした野心を見せないと視聴者をジンテーゼに誘導出来ないだろう。
ストーリー構成に参加している戦争屋にとって史実の米英同盟関係は空気のように感じているのか、設定そのものすら考えていないかもだな。

ドイツのポーランド侵攻から大西洋憲章締結に至るまでの両国の外交史を全く調べていないのが見え透いているし、戦史には詳しくても背景の歴史に音痴だと本作のように薄っぺらい脚本になる。{/netabare}

第9話、第10話一括メモ
諸般の都合により第9話のレビュー時期を逃したので一括します。
{netabare}しかし、この作品のレビュー少々書き難くなった。
{netabare}理由は余りの物語の陳腐さに我慢しきれず7話視聴後に制作会社ヘメールを入れた訳です。
他にも似たような意見があったのか、誠意のある回答を頂いた。
端的に言えば「まあ観ていて下さい。期待は裏切りません。」とのこと。
なお、今後のネタバレについては一切返信には含まれていない。{/netabare}
いや、確かに9話でマトモな流れになったが、尺も詰まった段階では少々遅きに逸した感もする。

さて、本作を視聴して戦争を感じさせないとの意見もあるようだが、想像力を欠いているのではないか?
本作を好む層は概ね実写戦争映画や実戦記録フィルムを鑑賞している層も多いと思う。
イゼッタやゾフィーのチート能力で多くのゲール兵やロンデリアン(ロンドン)市民が死んでいることを黙殺出来るとは、平和ボケな我が国の一端を窺わせ、とても憂鬱な気分だ。
一度、実戦の記録フィルムでも鑑賞してみたらよかろう。

本作では『魔法少女育成計画』のように生々しく凄惨な殺人描写がされていないだけで、実質的に多くの戦死者が出ているし、実写記録フィルムと重ね合わせれば死者累々の悲惨な状況は想像出来る。
東京空襲やサイパン、硫黄島、沖縄の玉砕戦、ドレスデンやロンドン空襲などの実写記録フィルムをしっかり鑑賞するのがよかろうが、グロいから見たくないとか言いそうだな。
しかし、それが戦争というものの現実なのだ。

戦争に対して背を向けてきた教育の歪みも問題だが、死体が少ない戦争アニメだから見易いなどと宣えているから、今般、尖閣のみならず、九州でも我が国の領海に堂々と浸入してくるシナの脅威など微塵とも感じない有難い感覚なのだろう。
シナ空軍の挑発で沖縄上空のスクランブルも異常事態だし、命を削りながらも国防に勤しみ我が国の平和を守っている自衛官諸氏の苦労を少しは考えてみたことがあるのだろうか。

某フィギュアアニメを無条件で讃えている層にも言えることだが、戦争が身近に来ているかもしれない現実は逃避して、戦争の悲惨さを感じさでないと本作を讃えながら、シナの良いように国土を蹂躙されてから後悔をしても遅いのだがな。

ガルパンオヤジの怒りはこの程度にして、物語はどうなのかに移ろう。
8話でその存在を暗に知らしめる伏線の通り、9話で白き魔女のクローンゾフィーが登場し、イゼッタに対し圧倒的な力量差で打ち負かす。
この種はイゼッタが魔力を地理的条件に依存していることに対し、ゾフィーは魔石を利用して地理的条件に左右されず魔力を発揮出来る設定だ。

この設定は上手く考えたと思うが、ゾフィーの存在を匂わせたり、古城への浸入目的が魔石の取得であったのも今後に向けての伏線で必要な尺だったのだな。

あと、ゾフィーがクローン技術で生まれた設定に対する批判もあるようだが、遺伝子操作によるクローン技術の思想的な始点はナチスの優生学からであり、実際に「レーベンスボルン」という交配で人為的に優れたヒトを作る実験が行われている。
ユダヤ人絶滅収容所ではその為の基地外じみた実験に囚人が利用されてもおり、その意味では可能性の範囲で荒唐無稽な設定ではないと言える。

次に、10話で登場したV1であるが、これは時系列的に無理があるだろう。
寧ろV2の方が現実的だ。
なぜならば、V2の原型であるA型ミサイルは1940年には既に発射実験が行われている。
フォンブラウンで調べてみるといいだろう。
対し、パルスジェット搭載のV1の開発はバトルオブブリテンの終了後であり、今回の設定はどう考えても可笑しいだろうな。

まぁ戦史を完全に無視をしているのなら、大戦初期でタイガーやパンサー、Me262を登場させてもいい訳だが、大戦初期の定石通りに3号、4号戦車、Bf109を登場させているし、また、本作が戦史準拠である事はPANZER誌でも述べられている。

しかし、設定に細かくイチャモンをつけても「魔女」の設定が荒唐無稽なので目を瞑っているのも必要か。
それでも、あまり無茶な設定をすると全てで陳腐になるので、止めた方がいいのだがな。

8話でも記述したが、アトランタ(米国)がたかが一駐ブリタニア大使の一言で軍の動員を図ったとするのはご都合主義もいいところだ。
アトランタは現実に攻撃されないと軍は動員しないし、ゲールのような独裁国家とは違い、この国は動員が正義となる確固たる理由が必要な国だからな。
でも今回ゲールがロンデニオン攻撃に踏み切ったことで、アトランタ軍動員の正当化を図るのだろうな。
史実では、ロンドン空襲時点でも米国は対独戦線布告はしていないのだけど。

10話の作画だが、2Dの爆発シーン、MS406の墜落爆発シーン、MS406vsBf109の3D空戦シーンは圧巻だった。
航空機と戦車、火砲の作画(3D含む)はパーフェクトなのに、空母の作画に課題を残したのは惜しまれる。

また、捕られたイゼッタ救出の為に、エイルの陸軍部隊と近衛が突撃の準備をしているところ、絶対装備数が少ないMS406が地上部隊との連絡もなく唐突に出現したのは、よくあるご都合主義に思える。

シナリオに厚みを加えるなら、突撃→撃退後退→空軍支援→再突撃の尺を取るべきだろう。
特に名機関銃MG34(WW2最高傑作機関銃MG42の前モデル)の連射で、エイル兵がなぎ倒されるシーンが見たかったが。
この、イゼッタ救出は重大局面で見せ場なのだから、もっと救出に苦労をするよう工夫をするべきだった。

陳腐な設定を残したまま、物語は進んだが、もう本作では誰もハッピーエンドは期待していないだろうし、バッドエンドをどのように迎えるのか焦点はそこだろう。
10話でも十二分に分かることだが、ゲールは帝政に置き換えたナチスそのものだ。
皇帝オットーはヒトラーの置き換えと見た方がいいな。

海外評価サイトでは現実の国家にするべきだとの意見もあったが、もろにヒトラーを出すといろいろと面倒臭いことになるし、この設定は仕方がないだろう。
それと、何故か10話では不可侵条約を反故にし史実通りヴォルガ連邦(ソ連)侵攻を目論んでいるが、局面はヴォルガ連邦との戦いで何か変化があるのかな。
ゲールはゾフィーを使いこなせるのか?不安な一面を見せる描写もあったが、史実通りの予定調和やオレタタ終了は避けて欲しい。{/netabare}
もうクールも残り少ないし、11話は相当詰め込んでくるだろうな。

第11話メモ
{netabare}うーん、どこまでも御都合主義で物語を進めるのかな。
しかし、親衛隊(SS)を登場させてゲールの邪悪なイメージを増幅させ、相対的にエイルへの同情を誘う演出は稚拙過ぎる。

10話で伏線が張られたベルクマンの失脚の理由も暗喩を含めて説明不足である。
一般に重大な国家機密を握っている人物を何かの理由でパージするのなら、国内に軟禁して行動の自由を制限するのではなかろうか?
したがって、寝返る必然性を含めて今話の展開は首を傾げたくなる内容だし、更に輪をかけて核兵器もどきとV2のセットか…

ベルクマンが寝返るにしても、これだけの超兵器を取引に使えば、エイルを降伏させる流れの方が自然だろうな。エイルから情報に見合う膨大な金と身の安全の絶対的な保証でも取らぬ限り。
常識で考えれば裏切り者は裏切った国のみならず、国を売った事実だけで保護国でも信用はされない。
場合によっては保護国側が取引の材料に使うだろうけど、安直に信用して行動の自由を許すなどエイルは子供が運営している国なのか?
ベルクマンをゲールに手渡してはならないだろう。

魔石の持つ裏の現実を突きつけてもイゼッタには全く感情移入をしない。
寧ろ、フェーネの危機に都合良く間に合わせる御都合主義には辟易してきた。
本作のキャラの誰にも感情移入が起こらないのは、ゴルゴ13ほどのシビアさは求めないが、現実とファンタジーの接合が悪い上に振幅が激しいことと、間の悪い百合描写と御都合主義の展開が余りにも多いことに尽きるな。
国家の命運を背負った会議に向かうシーンが、フィーネの緊張感ではなく百合なら誰でも呆れるぞ。

もう、子供なら喜びそうな話にまで劣化してしまったな。

イゼッタの出撃シーンは特攻に飛び立つような雰囲気だが、緊張感も悲壮感も中途半端で全く共感しないな。
イゼッタへ感情移入が起こらないのはストーリーの拙劣さもだが、茜屋さんの演技力にも問題がある。

イゼッタのおっぱいアップのカットはサービスとして捉えておこう。{/netabare}

【最終回】
{netabare}結論から述べる。
最終回も残念賞。
粗を探せば多々あるが、しかし、広げた風呂敷の回収はしっかり成就させている点は認める。
そこに至るプロセスや、設定の甘さは除き、イゼッタは平和への対価としての犠牲とさせたが、あくまで救われない形で幕を引くということは、イゼッタの死か消滅であることを意味する。
戦争という苛酷な現実を世界観に設定したのであれば、一つの使命を果たしたイゼッタの殉死こそ世界観に見合った彼女の最後だろう。
ゲールという国家の滅亡とイゼッタの命の取り引きで物語は醍醐味あるバランスは取れるのだけれど、脚本は本質的に履き違えてしまったようだ。
2期を考慮していないのだから、視聴者に平和の使者イゼッタを印象づける意味でもバッドエンドにすべきだった。

幕引きに至るまでについては、以下の各論でこの作品の課題点を指摘する。

(アトランタについての軍事考証)
アトランタにとってはゾフィーもイゼッタも「戦略兵器」として捉えていた脚本は評価するが、派兵(動員)に関してはモデルとした戦前の米国の政治、とりわけモンロー主義をもっと研究するべきだ。
アトランタを物語の正面へ出す場合、ゲールの潜在的脅威のみならず、具体的な脅威がアトランタにあった事実を描写すべきだろう。
史実のWW2では我が国の真珠湾奇襲後にドイツは米国へ宣戦布告をしている。
つまり、民意が国家運営の土台である米国は、仕掛けられない限りは兵を動かせない、厳密に言えば(当時は)海外派兵のような大規模な陸軍の編成は戦時状態が生じた上での戦時動員が必要な国である。
国家の成立上、地方自治が高度に発達している米国における陸軍の平時編成は州知事に統帥権がある現役州兵が主体であり、ベトナム戦争以前までは、平時における州兵の動員は治安維持等法律の緊急限定事項を除き大統領統帥の範囲外にある。
州兵、予備役の動員は戦時状態が必要十分条件であり、大統領統帥権に基づく戦時動員をする為には「攻撃された」という既成事実と大統領判断のみならず、戦時状態(宣戦布告を含め能動であっても受動であっても)の議会承認が不可欠なのだ。
つまり、当時の米国のシステムでは戦時状態を認識し、陸軍の戦時動員を完成するには1年近くかかるはずだし、動員編成に関しては軍事マニアの基本的な常識。
余談だが、太平洋戦争においてガダルカナルから反攻を開始し、太平洋戦線で終始戦闘を繰り広げたのは海兵隊である。
現在は第4軍として独立した地位にある海兵隊だが、当時の海兵隊は海軍の指揮下にあり、海軍は陸軍とは異なり平時から大統領の統帥下にある。
海兵隊は有事発生の際に速やかに編成動員可能なメリットがあるが、戦術使用は可能でも一国家を軍事的に降伏させるのには戦力不足であり、戦争終盤では陸軍の役割となる。
太平洋戦争も終盤の海軍主導の中部太平洋戦線の硫黄島、沖縄では米陸軍も戦闘に参加しており、陸軍のマッカーサーが率いる南太平洋戦線が膠着気味であったのは、動員編成が複雑な陸軍の特殊性によるものだ。

ノルマンディーにしても、あれだけの大部隊を編成する為に宣戦布告から2年半近くの準備期間を要している。
本作では大使の進言から数ヶ月でブリタニアに派兵をしているが、アトランタの政治システムや軍事常識外の陳腐な設定であったことが窺い知れよう。
各国の政治や、陸軍の性質をもっと研究した脚本でなければダメだな。
特に米国は正当な理由に基づく徴兵拒否を認めている国でもあり、戦前の我が国のように赤紙1枚で簡単に頭数を揃えられない複雑な事情もある。
完全志願制の我が国自衛隊の悩みは予備役の不足であるが、いざ戦争となれば現役の員数ではなく、予備役や後備役の動員がどれだけ可能かで、その国の軍事力が決まる。

登場国家こそパロディではあるが、史的事実関係に沿った脚本を評価していた折に、アトランタ参戦プロセスの端折り方は軍事設定において致命的とも言えるミス。
WW1のように、ゲールのUボートがアトランタの民間船舶を攻撃したシーンでも挿入しておけば、アトランタの派兵には現実味が帯びたのだが、残念だ。

(ベルクマンに見る脚本の底の浅さ)
まず、ベルクマン失脚の動機が曖昧なのは前回にも記したが、単に知りすぎた人物というだけではなく、もっと具体的な説明が必要であっただろう。
結局、ベルクマンはゲールへ引導を渡した物語のキーパーソンなのだが、その描写が雑過ぎたのが頂けない。

フィーネとイゼッタの百合百合しい関係の尺を、ベルクマンという人物の掘り下げに当てればまた違った評価となっただろう。
愛国心より個人の命が優先するとした利己的なベルグマンの人物像の描き方は、倫理的な抵抗はあっても、ある意味では真理だ。
しかし、それをゲールの国民の一人として描いたことに、脚本の政治的な意図が感じられなくもない。

脚本が、史実として祖国敗戦後でもゲールのモデルとなったドイツ人気質とはとのようなものであったかは、シベリア抑留記で記述されているドイツ人捕虜だが、ソ連に屈せず最悪の環境を甘受してドイツ人としての誇りを抱きシベリアの土になった事実を知っていればベルクマンのような描き方ができたのであろうかな。
ドイツ人捕虜の高貴な態度に胸を打たれた著者は、自分可愛いさに次々と祖国日本を裏切りソ連へ忠誠を誓っていく周囲の日本軍捕虜の節操のなさを憂いていた内容だった。
これは、15年程前に『丸』が特集していたシベリア抑留記に書かれてあった。
おそらく、ヒムラーやゲーリングのような往生際が悪かったナチス高官や、連合国に脚色されたドイツ人のイメージでベルクマンの人物像を設定したように思う。
ドイツ人であれ、アメリカ人であれ、日本人であれベルクマンのような人物は確率的に存在するのは認めるが、ネガティブな人物であればこそ、人物描写を掘り下げなければベルクマンがドイツ人代表のような間違ったメッセージを与えかねない。
そう考えるとやはり脚本の底の浅さは拭いきれない。

危険人物として暗殺の対象とされたにも関わらず行動の自由を許したゲールの対応や、売国人物と知りつつエイルがベルクマンを利用した浅はかさは「国家」というものを脚本が理解をしているのか甚だ懐疑するお粗末な展開だった。
ベルクマンとミュラーは同じ情報を扱う者として、国家への忠誠に関しては対極的に描かれている。

ミュラーがエイルへ絶対忠誠を誓う背景には彼が貴族であることが挙げられよう。
爵位は国王から授けられるものであり、国家(というより君主)に対し絶対服従を誓う根拠ともなり得る。
ベルクマン部下のリッケルトも貴族家系ではあるが、彼の国家への忠誠心もミュラーと通じるところがあるだろう。
脚本はミュラーをリッケルトの隠喩としても表現し、ベルクマンとの応酬を通してベルグマンの性格を掘り下げたかったかな。
更に、バスラーの愛国心を強調し、ベルクマンという人物像を確立したかってのかもしれないが、これだけ物語のキーパーソンとして活用した以上、ベルグマンの直接的な掘り下げをしなかったことは脚本の怠慢としか評価が出来ない。
最後は生き延びて、アトランタへ魔女の力で得た核兵器を売却したようだが、この人物の生き様は、百合や他のサブキャラの描写を減らしても尺を取るべきだった。

(ゲールがヨーロッパ征服を試みた動機が意味不明)
さて、本作はWW2を背景とした世界観だが、ヒトラーが何故欧州大陸で戦火を拡大させたかを理解しているのかが甚だ疑問なストーリー展開である。
そも、ヒトラーは全欧州の覇権を握る意図があった訳ではない。
ヒトラーの目的はWW1で喪失した旧帝政時代の失地回復であり、ポーランドを占領したのもWW1の結果でポーランドが独立し、飛び地となった東プロイセンとケーニヒスベルクの回廊復活が目的だ。
ヒトラーの政策の第一目的は「ベルサイユ体制」の破壊であり、当時のドイツ国民が支持したのもこの政策を掲げたナチスに対してである。
ヒトラーとて、それ以上のことはドイツの国力を考えても出来ないことは重々承知をしていた。
したがって、ベルサイユ体制の守護者である英仏と本格的な戦争状態となることはヒトラーの本意ではなく、ポーランド侵攻までには相当の外交努力が行われていることは注視をすべき点である。
当時の英仏もWW1の後遺症から抜け出せてはおらず、可能な限り外交交渉で決着を図る姿勢でドイツの要求を呑んでいた。
ヒトラーはポーランド侵攻にあたり、ソ連と不可侵条約を締結し、モロトフ=リッペントロップ秘密議定書に基づき、西からポーランドに侵攻、東からはソ連が侵攻しポーランドは消滅した。

勿論、ソ連との不可侵条約は後に明らかになるようにドイツ側の欺瞞工作である。
東プロイセン回廊の確保でヒトラーの目的は達したが、ポーランドと軍事同盟を締結していた英仏は「集団的自衛権」に基づきドイツに宣戦布告をする。
ヒトラーはポーランドに関する英仏の感触や、ソ連もポーランド侵攻に同意したことで英仏との対立は避け得ると判断したが、英仏はソ連は黙殺しドイツのみに宣戦布告を行う。
ヒトラーとしては不本意な結果を招いている。
実際宣戦布告をした英仏もポーランドを直接助けることはせず、ドイツとの軍事衝突を避けていたのだが、ヒトラーのタイムスケジュールには第二段階としてソ連侵攻があった。

しかし、フランス侵攻をヒトラーが考えたのは、対独英仏宣戦布告が明確な動機であり、隣国であり大国であるフランスが宣戦布告を放棄しない限りは、常に軍事的な脅威に晒せれることとなり、今でいう「先制的自衛権」という考えから軍事侵攻に踏み切ったものだ。
フランス侵攻と同時に英国のチェンバレンが辞職し、対独強硬派のチャーチルが首班となり、これでヨーロッパでの全面戦争が不可避となった。
つまり、ヒトラーのフランス侵攻はドイツにとっては防衛であり、彼が描いていた大ドイツの図版には含まれてはいない。
中央ヨーロッパや東ヨーロッパには傀儡政府を樹立せず、ドイツ直轄の軍政であったが、フランスには傀儡政府(ビシー政府)を樹立した点、南ヨーロッパにはヒトラーの盟友ムッソリーニがおり、イタリアの勢力圏をドイツが奪う意思はなかった。
スペインは中立国だがフランコ体制の同国も、ポルトガルに対しても領有の意思は見せてはいない。
ただ、イタリアがあまりに軍事的に情け無い戦いを続けムッソリーニがヒトラーに泣きついてきたことから、南ヨーロッパやアフリカへも派兵をせざるを得なくなり、イタリアの降伏で南ヨーロッパ戦線の維持をドイツ一国が背負うこととなったのは、ヒトラーの意図以外の不確定要素から生じた出来事である。

ダンケルクでの詰めの甘さは、ヒトラーがなお英国との和平を切望していた証しでもある。
しかし、チャーチルの強硬姿勢に結局、対英問題解決は軍事的な勝利しかないと悟ったのでろう。

ソ連侵攻の目的は『我が闘争』にもあるように、ユダヤ人の抹殺とスラブ人種の奴隷化と天然資源の確保であり、これは政権に就く以前からの思想であるので、ソ連がどのように下手に出ても戦争は不可避であったと思う。
『我が闘争』を読んでも、また、現実のヒトラー政策を考えても、彼の大ドイツ構想は東方拡大であり、全欧州にまで野心があったものではない。
フランスが対独宣戦布告をしなければ、フランスへの迂回路であるベルギー、オランダの軍事占領が行われたかも疑問だし、フランスを含む、南ヨーロッパは元来、彼の図版の外にある。

本作ではゲールがヨーロッパ征服の野望を如何なる動機で抱いたのかが不明瞭であり、かつ当時のドイツを巡る欧州情勢や史実は上記のとおりであり、ゲール(ドイツ)を無条件に悪者とする姿勢は、ハリウッドB級映画のテンプレや、ニュルンベルク裁判史観や侵略者ゲールを設定したのは、安直かつ幼稚に思えてならない。
WW2の設定を用いるのであれば、ゲールの国家戦略も政治的に詰めて設定すべきであろう。

(フィーネ発言の真意)
アトランタの意見では魔女を抱える国は戦略的に絶対的な優位を誇ることとなるが、それはアトランタが述べるようにゲール亡き跡の安全保障に直結する課題だ。
アトランタがこの会議に参加した経緯には大きな疑問があっても、発言趣旨そのものは妥当だろう。
フィーネはここで、イゼッタ個人の死ではなく、レイラインの魔力を吸い上げた結果は魔法そのものがこの世から消え失せるとした発言をした。
しかし、フィーネの最後の涙はイゼッタは死ぬかもしれないとの絶望のメタファーであり、その死を以ってしてアトランタの懸念は取り除けるとした大義と私情の狭間で大義を取った指導者の意見であると私は考える。
反面、フィーネの本音は魔女イゼッタではなくイゼッタとなっても愛情には些かの変化がないことと、自らの力量不足をカバーしてくれたイゼッタへの感謝の涙でもあろう。
私情と大義の狭間に揺れるフィーネは、指導者としては未熟だが、人としては共感を得るものと思う。
このフィーネを描いた脚本は評価できよう。

(イゼッタとゾフィーの対決)
イゼッタとゾフィーの属性については「(イゼッタの忠誠をフィーネ個人への愛情で描写した短絡さ)」で述べるので、ここではラストの対決に的を絞る。
パリ上空を舞台に繰り広げられた、白熱のバトルシーンの描写に関しては、圧倒的な作画で十分に楽しめる内容だ。
イゼッタがエッフェル塔を折るところは凄い迫力だが、迫力においてはゾフィーも負けてはいなかった。
しかし、命が惜しいゾフィーに対し、イゼッタは自らの死を厭わずに最大魔力で応じている。
イゼッタの気迫勝ちだが、イゼッタが死をも辞さない覚悟を抱くプロセスがお粗末である為に、本来は十二分に感動するべきシーンなのだが、私には50掛けとなってしまった。

(オットーの自殺)
史実でヒトラーは自殺をしたが、その状況に合わせたのかな。
しかし、史実のドイツの末期はとても悲惨であり、ヒトラーはソ連兵が闊歩するベルリンの地下壕で自殺を図っている。
本作のノイエベルリンの描写では末期ベルリンの断末魔の悲鳴が伝わらない。
私は実際、壁崩壊直後のベルリンと壁の緩衝地帯にあった空き地のまま放置されていた、総統大本営地下壕跡を訪れているから、余計に陳腐に思えるのかもしれないが。
ノイエベルリン市民が参加している地上戦を描いた方が、追い詰められたゲールの直喩にもなったろうし、オットー自殺にも説得力があっただろう。
オットーにずっと付き添っていた側近エリオットは架空設定だが、自殺を確認したという意味ではボルマンがモデルだな。

(イゼッタの忠誠をフィーネ個人への愛情で描写した短絡さ)
本作で最も問題となるのは、イゼッタの立ち位置だろう。
本作では執拗にイゼッタとフィーネの過去の出会いを描写し、イゼッタはフィーネへ恩義を感じていることを強調している。
また、フィーネは一国の君主の立場を超えてイゼッタを大切にすべき友人から愛の対象として描いている。
本作も多くの視聴中断者を招いたが、その原因の多くは百合展開である。
世界観と百合のミスマッチが視聴者の嫌悪感を招いたと思うが、それには十分同意を出来る。
脚本の吉野氏には戦時と平時の見境がついていない旨の指摘を散々してきたのだが、平時が背景での百合展開ならば、そうとも割り切れる。
『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は平時における兵士達の日常を描いた内容であるから、百合要素もエピソードの一つとして受け入れることは出来る。

しかし、国が危機に際している状況で百合でイゼッタの忠誠心として描くのは、戦争という無慈悲で凄惨な現実を余りに茶化してはいないかな。
イゼッタはフィーネの存在がなくても、戦争を終わらせる為にはゲールと対決する心構えがあれば、平和の使者としての彼女に大きな共感が生じただろう。

しかし、フィーネという個人に陶酔する余り、彼女の理想を現実化したいという利己的な理由でゲールと対峙させても何も共感は生じない。
戦争というのは一個人の理想ではどうにも出来ない過酷な現実であり、魔法というチート能力の設定を用いるところを錯誤し、現実とは大きく乖離してしまったことは本作最大の失敗であろう。

魔法と兵器の対決はエンタメ的には間違えてはいない。
『ストパン』もそういうファンタジー設定で人気を博したのだから。
しかし、本作は『ストパン』よりも妙にリアルを追求しているが故に、ファンタジー設定をよく練らずに用いると、世界観との齟齬や乖離が生じるリスクと裏腹の関係となることも指摘済みである。
軍事オタが本作を評価しない点はこれに尽きる。

更に、イゼッタの理想は大義に立脚したものではなく、フィーネの理想の具権化であったこともWW2という大きな器に対しては説得力がないものとなった。
海外評価が辛辣なのは、イゼッタの正義はフィーネの借物の正義であり、百合感情で得た極めてストイックに反する俗物的で許容しがたい点にあることだ。
ゲール討伐という大風呂を広げず、フィーネとの愛情物語に路線展開をすれば、また別の評価を得られたであろう。
最後、イゼッタが生き残る点も、殺したくないスッタフの御都合主義だと思うが、殺した方が殉教者となる訳だし、魔女というキリスト社会においては極めてアグレッシブな存在に対する明確なメッセージとなったはずだ。

逆に、エイルで過去に魔女裁判にかけられ、命を落としたゾフィーに私に共感を抱いた。
だってそうだろう。
ゾフィーは本気で愛したかつてのエイルの国王の遺言によって異端審問の上処刑された。
異端審問が吹き荒れ、魔女狩りが横行していた当時の欧州情勢を考えると、この国王の判断こそ、フィーネが見習わなければならない、私情を捨て大義を守る指導者としての矜持だが、大義には犠牲が生じ、多くの私怨を招く。
その意味でも私怨でエイルを滅ぼしたい気持ちは正直で嘘偽りはないだろうし、イゼッタの偽善よりも遥かに自然な感情だ。
更に、感情移入はゾフィー役に雨宮さんの熱演もあったのだが、対しイゼッタ役の茜屋日さんの演技力には課題を残している。

イゼッタが述べた「みんなの命を預かる人はたった一人に拘ったらダメ」はそのままイゼッタへのブーメランとなり、このセリフを吐かせながら生き延びるのは余りに矛盾が過ぎるのではなかろうか。
更に、回想でフィーネが百合私情を振り切り涙ながらにイゼッタへ戦いを命じた描写を感動として活かし、イゼッタがゾフィーに語った大義(私情に揺さぶられた偽善的な大義だが)を衝突させたのであれば、ジンテーゼは視聴者へ判断を委ねる、双方生死不明のメタファーとして結論付けなかった方が良かったのではないかな。
よって、最終回でイゼッタも消えていれば良作ではあったと思う。{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 76
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

第二次大戦を下地にした魔女と王女の物語…信じ尽くす大切さを問う物語

この秋、ユーフォ二期とともに期待した作品でした。第二次世界大戦のヨーロッパをモチーフに、小国の皇女が大国に立ち向かう。それに加わる魔女、これは面白そうだし、1話で引き込まれてしまいました。展開しだいではそうとうな作品になる予感がしました。

1話…あっという間に引き込まれてしまいました
{netabare}小国の皇女(モチーフはスイス?…ではなくリヒテンシュタインだったようだ)フィーネが、大国で戦争しかけているゲルマニア(どう見てもドイツ)の脅威から自国を守るために、同盟を求めてイギリスっぽい国にいく話でした。
道中で敵から逃れるために奮闘するフィーネ。従者は倒れ、自国はとうとう戦争に巻き込まれ、自らも囚われとなっても信念を曲げないフィーネがカッコいいです。それからキャラデザインも良いです。最後に主役のイゼッタが登場してフィーネを救う場面で次回へ。箒でなく銃に乗った魔女のイゼッタ、こんな設定もありかと。

1話があっという間に終わった感じです。これは面白そう。最後までこの面白さが持続しますよう祈ります。{/netabare}

2話…二人の絆
{netabare}フィーネのピンチを救ったイゼッタ。国にたどり着いたは良いけど、フィーネは重傷。イゼッタとフィーネの関係が深いものだった事が分かり(1番肝心なところは後回しみたいだが)、イゼッタはフィーネの国を救うことを決意する。

魔女狩りのピンチをフィーネが体を張って救ったのかなと思いますが、イゼッタがどうしてゲルマニアに連れられそうになったのか、興味がありますね。とにかく深そう。まだ2話か、先が楽しみで仕方ないです。{/netabare}

3話…最終兵器魔女
{netabare}大国に攻められる小国、兵士たちのフラグたちまくりのなか、戦闘は圧倒的不利な状況。大国の軍は余裕降りまくり、これフラグだよな?
そこにイゼッタが参戦、なんだこの魔女は?圧倒的ではないか!ランスのファンネル?楯?おいおい、つえぇぇぇぇぇl!
ピンチはたった一人の魔女によって救われた。という展開。それと、フィーネの心の強さと王的資質いったら…惚れます。これは思っていた以上に面白い。つかみはすごく良かったです。でも、鬱な話も有るんだろうな…{/netabare}

4話…魔女の秘密
{netabare}魔法が使えるのは特定の場所のみ。そこから外れると使えないという。
フィーネの父、つまり王が亡くなり、フィーネが王位へ。そこでイゼッタを登場させて白き魔女の再来を告げ、他国への牽制も狙うという。
イゼッタとフィーネの過去が明らかとなり、イゼッタが忠誠を誓う理由が分かりました。それにしてもフィーネがカッコいい。

白き魔女の裏切り、気になります。イゼッタがゲルマニアに捕らえられていたこともあり、再び捕らえられて洗脳させられ…なんてことないよね? あまりにもフィーネとイゼッタの絆が強いから、イヤなフラグに感じます…{/netabare}

5話…探り探られ
{netabare}フィーネの王位継承式でイゼッタを面前に披露。その能力を世界発信して、他国を牽制させる狙いだ。
白き魔女の末裔の存在はやはり影響が大きく、小国を無視できなくなっていた。が、ゲルマニアはその存在を見透かし、イゼッタに弱点が有ることを察知する。
ゲルマニアの侵攻が再びはじまるが、そこは魔法が使えない場所。フィーネ達は策を練り、その侵攻を食い止める。という展開でした。

大国対小国の心理合戦、なかなかの筋書きでした。ただ、ゲルマニアの諜報部員が入り込み、イゼッタの弱点がバレそうな気配、眼鏡君も加わりそうな気配が…眼鏡君、いっぱいフラグ立てているからなぁ…。

ここに来て、ちょっと粗が見えてきた気が…。近衛が全員女子というのはさすがにないかと。しかも、先祖伝来って言うからね。近衛師団の女子団っていうことにしていいのかな? ま、細かいことだけど。{/netabare}

6話…貴重な眼鏡君
{netabare}小休止の日常回…と思ったのは前半だけ。ゲルマニアには何か研究施設があったり、新型戦闘機が製作されていたりと着々と準備始めてます。研究ってまさか核じゃねぇよな?
ブリタニアで会議が行われるためイゼッタ、フィーネが向かうことに。その頃、スパイの報告が入り、ジークが向かい、イゼッタの秘密を知っている眼鏡君を射殺…そうだ、この話は戦争の物語だったね。ジークの決意を聞いたときに、そういう役目を負う人間が必要だよねと思った。

バチバチ戦う以上に緊張感あるストーリーだったように思います。前半の日常も良かったですけどね。フィーネの可愛い部分が見えて。ただ、パイを食べているフィーネがどうしても小鳥ちゃんに重なったのは何故だろうか…。{/netabare}

7話…いっしょにおいで
{netabare}ブリタニアに到着したフィーネとイゼッタ、そこにはゲールに対抗する諸国のお偉いさんが会議をしていた。ゲールは空母を完成させ、さらに強力な力を手にしていたという。フィーネはイゼッタが空母を蹴散らすと告げる。
魚雷を従えて空母に向かうイゼッタ。しかし、空母はすでに出航、敵に動きが読まれていたのだ。待ち構えていた敵兵に狙われるイゼッタ。4発あた魚雷は2発失い、しかも海に墜落。魔法使える地場からずれたのだ。魔力使えるポイントには空母が、そこでイゼッタは空母の隙を狙い、魚雷をぶち込む。見事空母を撃破。しかし、その動きでベルクマンに弱点がばれてしまい、しかも、なぞのカプセル登場で次週。

ゲルマニアはイゼッタのほかにも魔女を捕らえていたようだ。ということは、イゼッタを逃してものうのうとさせていたのは、魔女の力がどんなものか、弱点は何かを探っていたということなのかなと思う。ゲルマニアも実際に魔女の力がどんなものか計りかねていたのではないだろうか。
イゼッタが戦っているシーンは痛快なんだが、服の汚れぐあいとか、一生懸命さとか見ていると、なんか切なくなる。不幸な話にならないでほしいと心から思います。{/netabare}

8話…スパイと近衛の小さな恋物語
{netabare}エイルシュタットに潜入したリッケルト。目指すは旧城、その途中で出会ったのがビアンカとロッテだった。ロッテの実家の宿屋に宿泊し、ビアンカとも仲良くなるが、目的である旧城に潜入。そして発見した白き魔女の秘密。その証拠を持ち帰る途中に近衛に見つかり、ビアンカに撃たれて絶命するリッケルト。ビアンカもまさかの展開に呆然とするしかなかった。リッケルトに証拠を託されたローレンツもまた、近衛に狙撃され死亡する。証拠は謎の住民に引き継がれ…
一方、ブリタニアでは仮面舞踏会が開かれ、フィーネとイゼッタが外で踊ろうとしたところに現れたベルクマン(なぜお前がここにいる?)と謎の少女。謎の少女はイゼッタの唇を奪い、口を切らせて血を吸う。その瞬間、謎の少女は白目を剥き気を失う。
イゼッタの力を知ったアメリカ…アトランタ合衆国ではこの戦争に本格参戦を決定した。それはゲルマニアとともに、脅威となってきたエイルシュタットも撃ち滅ぼすために…

後半の伏線を張った回でした。ゲールの魔女は何なんだろう?人工物?となると、イゼッタを捕まえていたのはイゼッタの魔力を抽出するためだったのか?
アトランタの本悪参戦で戦局ががらりと変わるんだろうな。エイルシュタットはどうなってしまうのか…。
なんだか悲しい結末待っているのではないかとハラハラします。ED物悲しいし…{/netabare}

9話…展開急変、あぁ…ヤバい…
{netabare}ブリタニアの会談から3ヶ月、包囲網が築かれつつあり、ゲールの動きが鈍くなっていました。イゼッタは世界から注目されるようになり、エイルシュタットも束の間の休息感に浸っていました。
そこから一転、ゲールが西を囮に東から攻めてきました。イゼッタは新兵器とともに向かいますが、打ち込んだミサイルが何者かに撃退されてしまいます。なんと、ゲールが送り込んだのは魔女。しかも、伝説の白き魔女(のクローン)なのです。クローン技術使ってきやがった! 伝説の白き魔女はイゼッタに止めよう説得しますが、フィーネのために戦うと言う。イゼッタは白き魔女と戦うけど、魔法使える場所なのに墜落、白き魔女はアンチ魔法の道具使えるものと思われます。敗れたイゼッタは鎖に吊るされ…
イゼッタの敗北により、空ががら空きとなり、ゲールはエイルシュタットに突入。首都がぼろぼろ…

急展開でした。どうなるのか気になって仕方ありません。いちおう、これまでの伏線を回収しつつ、次の展開に入ってきてますが、一気に重い展開になってしまいました。白き魔女の過去に何があったのか、戦争はどうなるのか、イゼッタはどうなってしまうのか…。

これ、一期で終わるのかな? どうせなら丁寧に描いてほしいので、二期までいかないかな? このままだと半端になってしまう気がします。面白いだけに、丁寧にいってほしいです。{/netabare}

10話…絶望か、希望か、どっちに進む?
{netabare}イゼッタが捕らえられ、エイルシュタットは首都が陥落。イゼッタを命がけで救うエイルシュタットの兵士たち。イゼッタはなんとか救われ、首脳陣たちが避難した防空壕兼秘密基地で療養。
そのころ、ゲルマニアはゾフィーの力を使い、ブリタニアに大量のミサイルを撃ち込み、ロンドン…ロンデニアを木っ端微塵に。ゾフィーがゲルマニアの兵器として確立したことにより、ベルクマンがお役ごめん。ほぼ捨てられて状況に。ゾフィーの量産化が図られ、さらにはどう見ても「核爆弾」を開発したゲルマニア。もはや怖いものなしとばかりに各国に講和の条件を突きつけ、さらには東の大国ソ連…ヴォルガ連邦と不可侵条約結んで(当然表面だけ、侵攻する気満々)、最後はアメリカ…アトランタを攻める気でいる。

ジークから白き魔女の秘密が語られ、その力の源になっている魔石の半分を見せられたイゼッタは…で次週。

フィーネがその先をどうするのかを迷い、イゼッタは姫を助ける決意は変わらない。どう転んでも魔石を使うんだろうね…となると、イゼッタの命は…。
ゲルマニアの先も見えてきたようです。二次大戦をトレースしているので、ゲルマニアは連合国から逆襲され、首都陥落、皇帝自殺(もしくは暗殺)という全体の流れなんでしょう。しかし、イゼッタ対ゾフィーの決着はどうなることやら…なんとかイゼッタが生き残れる決着にならないだろうか…イゼッタがあまりにもけなげ過ぎて、見ていると切なくなるんだよね…{/netabare}

11話…そういう展開になるよね…
{netabare}秘密の基地がゲール軍に発見され、急襲される。フィーネは投降を覚悟し、絶体絶命のピンチ。そこに魔法を使って救出するイゼッタ。魔石の片割れを使い、魔法を使えるようになったのだ。それはつまり、命を削ること。フィーネが弱気になっているのを檄するイゼッタ。フィーネも覚悟を決めて最後まで戦うことに。
ゲール軍に付いてきたベルクマン。ベルクマンは自分が生き残るためにゲールの情報を伝えた。その内容は国の終末を意味し、それを阻止する必要があり、フィーネとイゼッタは最後の決戦に向かう。

かなりすっ飛ばしましてつじつま合わせがスゴいのですがが、内容は濃かった回でした。ベルクマンとジークの会話が良かったです。
えっ?もう終わり?…やっぱり一期では短い…イゼッタ、生き残って幸せな結末になってほしい…。{/netabare}

12話(最終回)…「地球のみんな!ちょっとずつ元気を分けてくれ!」
{netabare}ゾフィーとイゼッタの最終決戦はこんな感じでした。
ゲールが主催する会談に向かうフィーネ一行に立ちはだかるバスラー。これを振り切り会場へ向かうが、その途中、ジークが倒れる。彼が最後に観たのは眼鏡君の幻だった…。
一方、ゾフィーとイゼッタの最終決戦は魔石の力を全解放した激しいものとなる。二人は信頼する者のために戦い、一方は裏切られ絶望し、一方は最後まで信じ抜くことで戦った。ゾフィーがイゼッタとの戦いから離れられないことに、ゲールの部隊はミサイルを発射する、クローンの力を使って。
ゲールと諸国の会談に現れたフィーネ。フィーネはイゼッタがゾフィーと戦っていることを伝え、終息させると宣言する。しかし、魔女が残ると同じことになると憂慮する首脳たち。それに対しフィーネは言う、すべての魔力をこの世から無くすと。これはイゼッタからの提案だった。
イゼッタはすべての力を使い、この世にある魔力の全てを吸い上げる。ゾフィーの魔力もゾフィーのクローンの魔力も、ミサイルに搭載された爆弾の魔力も…。
これによってゲールの力は弱まり、大戦の流れも変わり、3年後にはゲールが敗れる。フィーネはとある森にあるコテージを訪ねる。そこには成長したロッテに車イスを押される赤い髪の女性が待っていた。

終わっちゃった…どんな終わり方するかと思ったら、あるあるな感じでした。イゼッタが全てを背負い、最悪をを除去する。よくある。生きていたことを示唆する終わり、あるある。
ゾフィーが救われなかったのは可哀想かな。最後に何かしら笑顔にできるシーンがあってもよかったように感じます。{/netabare}

第二次世界大戦をトレースしたこの物語。キャラは本当に良かったです。イゼッタは最後の最後までブレませんでした。とにかくフィーネのために戦い、やり遂げました。綺麗な衣装着てボロボロになるイゼッタの姿は切なかったです。フィーネは小国ではあるが国王として苦労と悩みを抱えながらも国のために戦いました。エイルシュタットの幹部、ゲールの幹部、それぞれ曲者揃いだけど個性強くてそれが絡んで物語を盛り上げました。

ストーリーは12話でギリギリまとめた感じは否めません。世界観が大きいのに、こじんまりとテンプレのようなまとめ方です。これだけのキャラと内容なら二期とは言いません、せめて5話くらい余裕があったらもっといい作品になったと思います。映像は好きでした。特に戦闘の場面は滑らかで迫力ありました。

魔女と王女の世界を変えるための戦い。戦争をモチーフにしてますが、人間の物語が強くなってます。期待分のものは見れたように思います。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 53

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

西暦1940年…そして少女たちは、世界に挑む。

この作品は亜細亜堂さんの制作したオリジナルアニメだったみたいですね。
正直存じ上げない会社だったのでwikiでググってみたところ、制作元請の下で制作に協力する体制で制作に参画するケースが多い会社みたいです。
この会社が元請として入ったのは、直近では「北斗の拳 イチゴ味」が該当するようです。
でもはやみんと東山さんが出演される事を知り、早々に視聴を決めていた作品でした。

物語は第2次世界大戦時のヨーロッパのような世界を舞台としています。
ゲルマニア帝国は、欧州の中でも大国で圧倒的軍事力をによって周辺諸国の支配に乗り出します。
そしてそれは辺境の小国であるエイルシュタット公国も例外ではありませんでした。
欧州全域を舞台に激しい火蓋が切っておとされ…物語が動いていきます。

エイルシュタット公国の第一皇女であるフィーネは、ゲルマニアと敵対する隣国の要人と会談するため秘密裡に動いていました。
そんな激動の真っただ中…それぞれ敵国の囚われの身となっていたフィーネと…この作品の主人公であるイゼッタが劇的な出会いを果たし…物語が動いていきます。

この作品…枝葉を取り除いて幹だけを見ると、主人公であるイゼッタと、イゼッタの友人でエイルシュタット公国の第一皇女であるフィーネの…二人の物語だったと思います。

1話での出会い…本当は再会で、前に二人が会ったのはどちらも幼かった頃…
でもその頃には、現在のフィーネの下地は出来上がっていました。
大切な国と国民を守るためには、自分の身を厭わない強さです。
持って生まれた資質…といっても過言では無いと思います。

イゼッタの脳裏に焼き付いているのは、両手を広げて自分を守ってくれている幼いお姫様の姿…
ふと気づくと、目の前の状況はまるで昔をフラッシュバックしているかのよう…
きっとここで会うべくして出会った2人なんだと思います。

あの時と一緒…何度だってお前を守ってやる…
あの時は守って貰ってばかりだった…だから今度こそ私が絶対に姫様を守る…
お互いがお互いを思い合う気持ちが随所に感じられるんです…

イゼッタは魔女一族の末裔です。イゼッタは手に触れたモノは自在に操れる魔力を持っていますが、これは本来人が持ちえない力…だからイゼッタはこれまで力を隠しながら暮らしてきました。
これは一族の掟でもある絶対遵守事項…

だからイゼッタは人前で魔力を使う事は絶対しない…そんな女の子でしたが、フィーネが困っているとなると話は別です。
ゲルマニアの猛攻によりエイルシュタットは、選択肢が殆ど無くなってきています。
選択肢が無くなるという事は、それほそのまま国の敗北に直結するのです。

姫様が…国民が笑って明日に迎えるならと…禁忌を冒すのを厭わないイゼッタ…
本当は苦しい時こそフィーネが国民にかけてあげたい言葉があるのをイゼッタは知っています…
でもそんな状況を作れなかったフィーネは自分を不甲斐無いと責めるんです…
次期大公として背負わなければならない荷物は、フィーネにはまだ重すぎるのかもしれません。
でも自分の立場をわきまえたフィーネは国民に対してどこまでも真摯…
そんなフィーネだからイゼッタも心が動かされたんだと思います。

でもイゼッタの申し出を二つ返事で了承するようなフィーネではありません。
何故なら自分の命令によって、イゼッタを最も危険な最前線に送り出す事になる訳ですから…
いつ命に重大な危機が訪れるかもしれない最前線…大切な友人に「死んでくれ」と言っているようなものです。
だから一度は申し出を拒否はするものの…2度目は拒否できないのがフィーネなんです。
だって、イゼッタが最前線に赴かないとそこで苦しい思いをするのは同じエイルシュタットの大切な民なんですから…
只のお涙頂戴的物語ではなく、頭首の聡明さが垣間見えたところでもあったと思います。

数あるフィーネの命令の中で…やはり物語終盤のイゼッタへの命令が一番我が身を切られる思いをしたのではないでしょうか…
そう…イゼッタがフィーネにお願いする時って…いつも笑ってるんですよね…
一片の曇りのない本心からのお願いをしているんです…
この二人のやり取りには何度も目頭が熱くなりました。

だから後戻りのできない崖っ淵での最後の勝負…一筋の光を見てフィーネが号泣するのも納得です。
こうなる事は分かっていたし予見もしていた…けれど、想像と実際とでは雲泥の差がありますよね…
本当に悲しい時って…きっと人目を憚る事なんてできないんだと思います
こんな二人の絆の物語…こう書いてしまうと軽いですが中身のギッシリ詰まった重厚な物語の上で展開される二人の立ち回りの気になる方は、是非本編でご確認下さい。

オープニングテーマは、AKINO with bless4さんの「cross the line」
エンディングテーマは、May'nさんの「光ある場所へ」
どちらも物語の重厚さを支えた素晴らしい曲だったと思います。
これもアニソンBEST10行き決定です。

1クール12話の作品でした。
この作品の様な終わり方…大好きです。
世の中は絶望と悲しみだけで出来ている訳じゃない…そんな気持ちを持つ事ができました。
物語もしっかり纏まっていたと思います。しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 37

67.5 11 侵略アニメランキング11位
カワイスギクライシス(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (127)
363人が棚に入れました
あまたの星々を支配下に置く宇宙帝国「アザトス」から地球へと派遣されてきた調査員リザ・ルーナ。 はじめは文明レベルの低い地球を、さっさと滅ぼしてしまえばいいと考えていたが、立ち寄ったカフェで「猫」と遭遇する。 その異次元の「可愛さ」に衝撃を受けるリザ―― 果たして『カワイイ』は地球を救うのか!?

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

滲み出る低予算感も、原作のよさをしっかり理解した制作陣大健闘

【レビューNo.72】(初回登録:2023/7/8)
コミック原作で2023年作品。全12話。
交流ある〇ojimaさんが、「ペットとコメディーでなんと!30分枠!」と
いう、何ともキャッチーな中間レビューをあげておられたので、どこで飽きる
か試し観してたら、最後まで完走しちゃったというwww

(ストーリ—)
数多の星々を支配下に置く帝国「アザトス」。その目は今、地球へと向けられ
ていた————地球よりもはるかに優れた文明をもつこの宇宙帝国は、侵略の
前段として調査隊の一員である「リサ」を地球に送り込む。
初めは「原始的な星」と馬鹿にしていたリサだったが、食事のために立ち寄っ
たカフェで、他の宇宙の星々では考えられない「可愛すぎる」生物・猫と遭遇
するのだった。

(評 価)
・これで30分枠とは・・・制作陣の健闘が光る奇跡の産物
 ・内容としては
  ・地球では当たり前になっている猫の存在に、(初めて遭遇する)宇宙人
   の斜め上をいく反応に笑いを見い出す「コメディ展開」
  ・「ペット×宇宙人」の種族を超えた愛情物語に、微笑ましさを見い出す 
   「癒し展開」
  を見せるそれだけの作品です。でもそのバランスが上手い!
  コメディ:癒しは7:3という感じですが、制作陣がこの作品の良さをし
  っかり把握しているという感じで、1話の中でこの両者を上手く割り振り
  ながら、何故か30分飽きずに観れてしまうという不思議な作品です。
 ・【失敗作の典型例-3】でレビューした「氷属性男子」が、原作とアニメの
  「方向性の不一致」で盛大にやらかしたのと比較すると、制作陣は大健闘
  だといえるでしょう。
  本当によく30分にGoサインを出したなっとwその英断にも拍手ですね。

・滲み出る低予算感もテンポのよさや新キャラ投入等で全体を上手く構成
 ・いわゆる「低予算アニメ」って感じで、作画や演出等でどうしても見劣り
  しますが、肝心のペットは結構頑張ってかわいく描けていると思いますし、
  基本コメディなので、そこを進めていく上でのクオリティは確保されてい
  ると思います。
 ・作品としては、リサのリアクション芸に頼る部分は大きいですが(花守ゆ
  みりさんの好演)、1話前半で早くも宇宙人と暴露 →それをあっさりと
  受け入れる「猫カフェ店員たち」というサクサク展開といった感じで、全
  体的にテンポはいいので、視聴しやすいです。
 ・また(一気に情報公開すると、猫のかわいさに耐え切れずにキュン死者続
  出wという判断から)情報を小出しにすることで生まれる、宇宙人のすれ
  違いコントやオーバーテクノロジーの無駄遣い等、「宇宙人ネタ」も細か
  くぶっ込んできて、出落ちで終わらせない工夫も見られます。
 ・そして対象となる動物も猫だけでなく、犬やウサギ等の他、動物園回など
  で変化をつけたり、いいタイミングで新キャラを登場させるなど、1クール
  を飽きさせずに上手く乗り切ったなという印象ですね。
  ※個人的には、誰がなんといおうとも「フィアナ姉さん」推しです!!

他の方も書かれているように、基本「猫がかわいすぎる!!」と叫ぶ宇宙人を
見てるだけの作品で、「考えるより頭を空っぽにして感じろ!」系ではありま
すが、これで30分枠1クールを完走したのは素直に凄いなっと。
本当に制作陣は大健闘だったと思います。
〇ojimaさんの「怪情報?!」がなければ、完全にタイトル切りで終わって
ましたね。アザ━━━(*゚∀゚*)ゞ━━━ス!!

OPは「スペースキャットビッグバン/超学生」。
テクノ感溢れるサウンドとガナリヴォイスで結構インパクトのある曲ですね。
個人的には初見から耳に残るので、「アリ」な曲ですかね。
ED「にゃんぼりーdeモッフィー!!/DIALOGUE+」
こちらはかわいさ満載って感じの作品にピッタリって感じですね。
ネットでは「『DIALOGUE+』のあるところ『クソアニメ』あり」って結構ネタ
にされている模様w個人的に結構好きなんだけどね。
(「超余裕!」「友崎くん」「ひげひろ」「骸骨騎士様」などw)

投稿 : 2024/05/18
♥ : 17

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

・・・ねこベクトルのえりぴよ・・・!?

いやー昭和の時代からテレビ業界などで言われている「子供と動物には勝てねぇや」を実感。
この作品については動物ですがね。

さてと、この作品について言いますと、個人的には面白かったですね。
ちなみに私の家にも「猫さま」がおられます。
先代、今の猫(もうだいぶおばあちゃんですが)と長く飼っています、いや、仕えさせていただいているというのが正解かw。

まぁ、猫飼いさんたちから見ると、たくさんのあるあるに共感したり、猫自体の魅力についても共有できる部分が多く、それだけでも楽しいかもしれません。もちろん猫以外のカワイイ系動物も多数登場するのですがw。
ひるがえって、動物モノに興味関心が薄かったり、猫派閥でない方にはそれほど刺さらないかもしれません。

ただ、コメディとして見ても、そこそこの出来にはなっていると思います。
勢いも割とありますし、スピード感も、そっちいくんかい!!的なツッコミポイントも多くあります。

で、私のアタマに浮かんだのが「えりぴよ」でした。
もし、共感していただける方がいらっしゃれば、何となく嬉しいかもしれませんw。
ご存じない方には伝わらないかもしれませんが「推しが武道館いってくれたら死ぬ」というアニメ作品での主人公キャラです。
ノリと勢いとツッコミポイントが私の中では強烈に被りました。

あ、説明が前後してしまいましたが、宇宙人が地球へやってきて、地球でのカワイイ動物たちに遭遇してメロメロになるっていう流れでのコメディなのですが、このポイントも意外と斬新w。
また、これも、亜流にはなるのかもしれませんが私が個人的に好きな「異文化理解系」というポイントもプラスの評価に働いているのかもしれません。




個人的には敵をあまりつくらず、万人受けするタイプのコメディ作品ではないかと思っているのですが、どうでしょうw。
わたしは楽しく視聴できました。

機会がありましたら、ぜひ見てみて下さい。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 19

ポンゾ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

まだ一話でクッソ笑った

開始6分で声出して笑いました。
見た目は人間だが超高度文明の宇宙人にとって地球人はレベルが低すぎるから滅ぼそっかな…ん?なんだあの可愛すぎる生物は・・・!?っという話。どうやら宇宙には地球のようにかわいい動物はあまりいないようです。ベタですが猫はやはり強い。

原作は正統派のギャグ漫画なんでしょうか。主人公の声優さんの演技も素敵です。セリフも爆笑orクスッとさせてくれて、今期の癒しアニメが見つかりました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 4

83.4 12 侵略アニメランキング12位
GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1237)
7482人が棚に入れました
異世界戦争勃発!陸上自衛隊員達の運命は――? 20XX年、突如として東京銀座に「異世界への門(ゲート)」が開かれた。中からあふれ出た「異世界」の軍勢と怪異達。陸上自衛隊はこれを撃退し、門の向こう側『特地』へと調査に赴く。第三偵察隊の指揮を任されたオタク自衛官の伊丹耀司二等陸尉は、巨大な炎龍に襲われる村人たちを助けたことで、エルフや魔導師、亜神ら異世界の美少女達と奇妙な交流を持つことになるが……。

声優・キャラクター
諏訪部順一、金元寿子、東山奈央、種田梨沙、戸松遥、日笠陽子、内田真礼、安元洋貴、石川界人
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

レレイにまた会えてうれしい

原作はコミック版は既刊の第8巻迄、小説版は本伝全5巻は読了済です。

<2015年の夏クールにスタートしたアニメ、GATE>
原作小説の本伝全5巻のうち
2巻目途中までの描写で1クール12話までで一旦終了。

そして、しばらく間を置き、後半の2クール目スタート。
(あえて2期ではなく、2クール目とするのは、今作は、
はじめから分割2クール全24話として構成されて制作されたため)

2クール目は炎龍編~動乱編の物語。
原作小説3巻目までアニメは描かれました。
全体の流れは割と原作に忠実。
その影響で後半は、群像劇の色合いが濃厚になりましたね。

そのため正直、個人的に1クール目ほどには盛り上がれませんでした。
主人公、伊丹とメインの3人のヒロインたちの存在感が
希薄になる話が続いたりしましたから。

アニメで一番好きなキャラになったのはレレイでした。
そのため、彼女がほとんど出てこない回では、
欲求不満のストレスが溜まりました。

また群像劇としては、尺の問題もあり仕方のないこととは言え、
キャラ描写の大幅な簡略化が多かったのが不満です。

コミック版も含め原作で面白いと思えた部分のカットも散見、
単なるイベントの羅列で、ダイジェストを観ている気分になることも多々あり。
結果、特に19話以降に散漫な印象が強い。

そのため物語評価は、前半12話分までは4.5に対し、
後半12話分は4.0に下がりました。

キャラ評価も、キャラ自体は立ってて魅力あるけど
描写不足で魅力を十分引き出していたとは思えないので
視聴終了後に5.0→4.0で最終更新しました。

とは言え、最終回はとてもいいと思えました。
終わりよければすべて良し。
結果的には、お気に入り作品のひとつとなりました。
原作尊重の姿勢が好ましいラストでしたね。

<ぜひ第2期作って欲しい!!>

最終話までずっと、続編につながるフラグが立ち続きました。
大人の事情で制作が途絶えれることのないよう祈るのみです。

細かいことは、以下の各話レビューで記載します。


以下は、視聴開始の頃の投稿のアーカイブのためタグで閉じます。
{netabare}
分割され、3か月の休止期間があったため誤解を招きやすいですが、
これは第2期ではないでしょう。第1期の2クール目と思われます。
従って初回は、第1話でなく第13話です。

2クール目も京極監督と脚本の浦畑達彦さんはさすがに上手い。
特に、「ラブライブ」の監督さんが仕切ってるだけあって
萌ポイントは決して外さない印象で、相変わらずとても面白いです。

<原作の広範囲な内容をアニメ化>
ところで、BD/DVDの発売予定で判明しました。
この作品は分割2クール全24話ですが、
以下のような構成になってるよう。

・接触編:第01話~第10話
・炎龍編:第11話~第18話
・動乱編:第19話~第24話

てっきり炎龍編の締めが第24話だと思い込んでいました。
ふたを開けたら動乱編まで描くことになっていてとても意外。
どうまとめ、どう締めくくるんでしょうか?
非常に興味深いところです。

アニメの17話までは、ほぼコミック版の第7巻迄を基に
構成されていたように見受けられました。
しかし18話からは、小説版の本伝が基になっていると思われます。

<音楽>
新OP「GATE II 〜世界を超えて〜」
作詞・作曲:岸田 / 編曲・歌:岸田教団&THE明星ロケッツ

新ED「いつだってコミュニケーション」
作詞・作曲・編曲:山田高弘
歌:テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)

共にとても好み。

特に自分は、ロック大好きなので
岸田教団&THE明星ロケッツのロック魂が最高!!
音楽評価はこの1曲だけで、もう満点。
画も見事に嵌っててカッコいい!!

OP最後の集合写真で、栗林だけ接写ドアップなのも
彼女らしさが出てて上手いレイアウトだと思います。

EDは、自衛隊の一日入隊体験のスナップと思しき
隊員服着た3人のメインヒロインに釘づけ!
{/netabare}

以下は、かなりネタバレあります。
未視聴の方は読まないほうがいいでしょう。

<各話レビュー>
★ 第13話「開宴」{netabare}
コミック第4巻:第29話「講和への第一歩」、第30話「驕傲の皇子」
第31話「地揺れの夜」より(第4巻終了)

1クール目最終第12話は、
コミック第4巻第28話「絶望のヤオ」で締めくくられました。

2クール目も、今のところはコミックの流れに忠実。

貴族の令嬢シェリーをツインテールにして、
コミックより少女の可愛さを引き出した点、
小説版本編は未登場、コミック版では
ほとんどモブのミューティを
魅力あるキャラに昇格させた点など、
いい感触ばかりの2クール目のスタートでした。

○ンコ頭の伊丹とか、
ヤオがミューティと居酒屋で酒を飲み交わすシーンとか、
ほのぼのするアニメオリジナルの遊び心も、とても好い。

今回、キャラデザは違えど
言動は、ほぼ原作同様で存在感あった
天使の羽をもつ娼婦ミザリィも、
今後どう描かれるかちょっと楽しみ。

残念だったのは、
メイン3人のヒロインは
今回ほとんど出番なかったことくらい。
コミック版の流れを尊重するためでしょう。
でも、その不満はEDの彼女たちで一瞬で吹き飛びました。

次回、コミック第5巻の物語に突入。
今のところコミック原作すべての伊丹の行動の中で
個人的に一番好きなシーンが観られそうで楽しみです。
そこは栗林にも注目!
{/netabare}
★ 第14話「帝都激震」{netabare}
コミック第5巻:第32話「帝国の心臓」、第33話「栗林乱舞」
第34話「震える日」、第35話「賢愚の皇子達」より

地震により、裸足で着の身着のまま
外に飛び出したピニャが可愛すぎる!
伊丹を頼りにする乙女度マックスの彼女に萌えました~。

ここでの地震が、伊丹たちの皇帝謁見のきっかけとなりました。
(実は帝国での史上初めての地震は、炎龍編以降の物語の重要な伏線でもあります)

<ゾルザルと伊丹たちの邂逅>
「栗林君、しゃべりたくなるようにしてあげなさい 殺しちゃだめよ」(コミックでの伊丹の台詞)

栗林「やる気のない玉無しは武器を捨てなさい!」(コミック)
⇒「やる気がないなら武器を捨てなさい!」(アニメ)

アニメでは、望月紀子の存在そのものが
カットされるかもと少し危惧していたので
少しマイルドにはなってますが、
ちゃんと再現してくれてうれしい。

コミックでは、アニメ以上に紀子が悲惨に描かれいて
このシーンでは、ゾルザルが最高に忌むべき存在に思えたものです。

その上での伊丹の男らしい振る舞いと栗林無双。
アニメでもスカッとしました。

今回のF-4ファントムの作画も、力入ってて素晴らしい!

さて、今回もメインヒロインの3人の出番はほとんどなし。
しかし次回、テュカに赤信号が…。
{/netabare}
★ 第15話「テュカ・ルナ・マルソー」{netabare}
コミック第5巻:第35話「賢愚の皇子達」、第36話「紀子の帰還」
第37話「テュカの瞳」、コミック第6巻:第38話「任務放棄」より

かなり原作をアレンジして話を詰め込んでいましたが
とても素晴らしい演出だったと思います。
伊丹と同じ気持ちになって、
なんとかテュカを救いたいと思えました。
概ね満足です。

<悲しみのエルフ>
3人のメインヒロインの筆頭なのに、今までほとんど見せ場のなかったテュカ。

今回、テュカ役の金元寿子さんにとっては、
今迄では最も出番が多く、やりがいのある回だったのではないでしょうか。

今回、コミックと比べて、伊丹たちを取り巻くキャラを
必要最低限まで減らしたことが、テュカと伊丹の物語性を深めていたと思います。
デリラが出てこなかったのはちょっと寂しかったですが…。

雑味を減らし、スポットライトの当て方が巧みだったので、
伊丹たちが、非常に困難な炎龍討伐に向けて覚悟を決め、旅立つ流れが、
1話分という短い尺ながらも自然なものに感じられた。

伊丹の背中を押すことになった、エルベ藩王国のデュラン王との
初対面のシーンもなかなか味わい深く好かったです。

<伊丹のトラウマ>
残念だったのは、伊丹の学生時代の回想。
中途半端な描き方で原作未読だと解り辛いかもしれません。

アニメでは、もうあれ以上は描写しない可能性があるので
ネタバレというより、補足のつもりで書かせてもらうと…

伊丹の父親は、伊丹が中学の頃、
家庭内暴力が原因で妻である伊丹の母親に刺殺されます。

法廷では正当防衛が認められ無罪になったものの、
母は自責の念や罪悪感のあまり精神を病んでしまう。

病は改善されることはないまま母子家庭となった伊丹家。
伊丹の高校時代、アニメでも描かれたあの失言で
彼の母はついに精神崩壊。
彼は母の焼身自殺未遂の現場を見ることになってしまう。

アニメでは、焼身自殺までは触れられていない。
また、20年前ということになっていたので、
中学時代に既に母の精神崩壊を起こしたことに
設定変更したように見受けられます。

母は現在、措置入院として精神病院に入院中。
(措置入院とは、入院させなければ自傷他害のおそれがある場合について、
これを都道府県知事の権限と責任において強制入院させること。)

家庭内暴力と自分が母親を極限の精神状態に追い込んでしまった、というトラウマ…
私が伊丹というキャラに魅力を感じられるのは、そんな設定があるから。

重い過去があるからこそ、他人に本当に優しい大人の男、伊丹耀司。
この設定は、今迄と今回の伊丹の行動原理を察することができます。

理不尽な暴力には、立場を忘れるほどに許せず思わず手が出てしまうような彼。

自分を家族として慕ってくれる心を病んだテュカを、任務放棄してまでも救おうとする彼。

一身上の都合で部下を死地に追いやることは絶対にしたくない彼。

彼を慕う異性が多いにも関わらず、踏み込んだ関係を自ら積極的には出来ない彼。

ならば、現実から離れた、夢とロマン溢れるオタクの世界という
安らぎの場が彼にとって必要不可欠なのも理解できます。

単なるモテモテのラッキーなオタク、という設定だけだったら
それほど魅力を感じられないキャラだったかもしれません。

もしかすると、苦労した大人で、人の痛みがよく解るキャラだから
イタミという名前が与えられたかもしれませんね。

次回、いよいよメインキャラたちによる本筋スタート。
炎龍編は、事前の分類上、第18話までらしいので残り3話で決着つけるのかな?
{/netabare}
★ 第16話「炎龍再び」{netabare}
コミック第6巻:第39話「デリラの決断」、第40話「自衛隊、動く」
第41話「ダークエルフの谷」より(第6巻終了)

動乱編のための伏線も織り込んでの炎龍バトル第二弾の巻

前回でも感じましたが、原作のまとめ方に関しては、
コミックと比べてしまうとどうしても薄味な印象が拭えません。
尺の問題からやむを得ないんですけど…。

でも構成力は素晴らしい。

魅せ所のポイントを決して外さないので30分はあっという間。

作画に力入っていてた炎龍のシーンは非常に迫力ありました。
炎龍、ロウリィ、ファントムの真に迫る躍動感が見事です。

ゴジラのような下半身デブな炎龍。
そんなキャラデザが効を奏し、地上に降り立った時の威圧感も圧倒的。
ドラゴンというより、まさに怪獣です。

今回で、作画評価を満点で更新しました。
{/netabare}
★ 第17話「決戦」{netabare}
コミック第7巻:第42話「龍の巣」、第43話「死闘」
第44話「炎龍墜つ」、第45話「冥王の使徒」より(第7巻了)

炎龍バトル第三弾にして決着。
今回、第7巻の内容を駆け足で一気に消化しました。
せめて2回に分けて丁寧に描いて欲しかった所です。

一番残念に思ったのは、尊い犠牲者になったダークエルフの援軍が
人物描写がごっそりカットされ、ほとんどモブ化してしまったこと。

その変わり前回同様、作画が非常に素晴らしく、
バトルのテンポも良く、目が離せないほど観応えありました。
おかげで、いろいろ簡略化されてる割には意外と濃厚な印象が残りました。

<死ね!くそったれのトカゲ野郎>
レレイのキャラが一瞬だけ別人になるクライマックス。
実はこの台詞、原作の中でも非常にインパクトあったので
これを聞くのがちょっとした楽しみでした。
アニメで再現してくれてうれしかった。
ただ、もうちょっと感情を押し殺した方が好かったかな。

今回と前回、原作からのカットが多く展開が駆け足すぎて
興ざめした部分も多々あったので、今回で物語は5.0→4.0に評価下げました。
{/netabare}
★ 第18話「魔法都市ロンデル」{netabare}

<伊丹の運の強さと彼のハーレム絶好調!>
炎龍討伐を果たし、無事アルヌスへ帰還した伊丹たち。
伊丹は、任務放棄を冒したため隊長職は解かれ、2週間の停職処分となった。
反面、日本人拉致被害者救出の功績も認められ防衛大臣から一級賞詞も与えられる。
さらには、炎龍駆除の功績によりエルベ藩国、ダークエルフの部族などから感謝され
様々な形での報酬を得ることになった。

停職解除後は単独での資源状況調査を命じられる。
特地を好き勝手に移動して資源を探すという自由な役割。
現地協力者として、レレイ、ロウリィ、テュカ、ヤオも雇うことが認められて同行可能。

さっそくヒロイン4人を引き連れ、
導師号を目指すレレイの学会発表のついでもあって魔法都市ロンデルに向かう。
そこでは、レレイの物騒な姉と遭遇、ひと悶着起こすことになる。

一方、炎龍討伐はあらたな波紋を呼ぶ。
ゾルザルとテューレによる陰謀がうずまき、きな臭さの増す特地であった…。


OP前のアバンタイトルまでが炎龍編で、それ以降は動乱編。

今回と、次回も予定のロンデルでのレレイの姉のアルペジオとのエピソードは、
原作コミック第8巻では描かれていませんでした。

アニメは、この回含めあと残り7話分。
アニメで未消化のコミック版の残りは、2016年2月現在、第8巻+α(未出版分)しかないので、
ここからはオリジナル小説(本伝、外伝)の素材から限られた話数で構成していくのでしょう。

実は小説に忠実なら、動乱編だけでは、ゾルザルとテューレとの決着はまだつきません。

最終回を一体どう締めくくるのか。
動乱編以降のアニメ化未定でのオンエア中の今、
アニメがいろいろ宙ぶらりんで終わってしまう可能性もあります。

もし二期実現の目処が立っていないのなら、
アニメオリジナル展開でも構わないので上手くまとめて欲しいところです。
期待半分、不安半分で最後まで見守りたいと思います。

原作と比べてしまうと構成や演出に不満はありますが、
アニメでのメインの3人のヒロインや、ピニャ、シュリーは原作以上に可愛い。
また、前回初登場のジゼルなど、他の多くのキャラも魅力あるので観てて楽しい。
炎龍も素晴らしかったので、今回でキャラ評価を4.5→5.0に引き上げました。

今期中に、ロウリィの苦手とする冥府の王ハーディ神も登場しそうですね。
とりあえず次回、壮絶な姉妹バトルが観られそうで楽しみです。
{/netabare}
★ 第19話「危険な姉妹」{netabare}

現状は、ゾルザル主戦派vsピニャ講和派&日本、伊丹一行vs笛吹男の
二つのドラマが同時並行で描かれています。


テューレの暗躍により毒を盛られ意識不明となった皇帝。

この機に乗じ、クーデターを起こした主戦派ゾルザル。
彼は、帝国内の日本との講和派を弾圧、政治の中枢から排除することで元老院を掌握。
実権を手中に収め意のままに国を動かそうとする。

その状況でなす術もない講和派の皇女ピニャは孤立。
現状を憂い、唯一頼りな次兄ディアボに助力を求めるが彼は首都から逃げ出し途方に暮れる。

また、レレイは炎龍退治の英雄としてプロパガンダにその名を利用された。
そして、テューレは笛吹男(バイパー)を雇い英雄レレイを亡き者にしようとする。
笛吹男とは、人心掌握巧みに暗躍し、自ら手を汚さずターゲットを仕留める狡猾で超一流の暗殺者。

一方、ロンデルでは、街中でのはた迷惑なレレイvsアルペジオの喧嘩が始まる。
レレイ初登場時、カトー老師から「どうせのっかるならボン、キュ、ボンのレレイの姉」
と言われたほど容姿の成熟度はアルペジオが勝る。
しかし、8歳年下にも関わらずそれ以外は何事も敵わない妹に対する長年のコンプレックスがあった。
つにその確執が、姉を差し置き導師号に挑む妹との再会で爆発、火がついてしまった。
そのどさくさに紛れ、笛吹男の差し向けた魔の手がレレイに及ぶが……。

ゾルザルとテューレを中心に、情勢はあらたな動乱を生み出そうとしている。


バトルシーンは今作の最も得意とするところ。
姉妹喧嘩のシーンは流石でした。
レレイ1番大好きの私としては今回は大満足!
{/netabare}
★ 第20話「こいびと」{netabare}

12歳の令嬢シェリーに降りかかる突然の悲劇。
そこで明らかにされる彼女の運の強さと天才的な駆け引きの才能。
彼女の必死の行動は、結果的に戦争への引き金になってしまったようだ。
しかし、彼女は将来的に日本と帝国の外交上の重要なキーパーソンになっていくかも。

今回は、伊丹一行の出番は冒頭のみ。
まるで伊丹に感化されたかのような外務省官僚の菅原の男らしさが光る話でした。

今回は、1話の中で描くべき人物を絞り込んだ構成が効を奏し、
原作のいい部分をうまく再現していてとてもいい出来だったと思います。
{/netabare}
★ 第21話「デッドライン」{netabare}

前回同様、コメディ要素がほとんどなしのシリアス回。
いろいろなキャラの思惑が複雑に絡み合い展開する人間ドラマ。
特に今回は、描くメインキャラが明確だった前回と対照的に
群像劇の色合いが濃厚でした。

今回は、政治、利権、復讐などをめぐる人間の醜さ、愚かさをクローズアップ。
暗愚なゾルザルや、保身に余念のない森田首相、偏見だらけのジャーナリストなど、不快に感じるキャラでお腹一杯。
フィクションでも妙にリアルな生々しさ。
萌えや癒しを重視するアニメファンの一部の方々にとっては賛否両論ありそう。

しかし、伊丹や菅原を温かく見守り、必要とあれば
しっかりフォローしてくれそうな有能上司、権力者キャラ、
嘉納外務大臣や白百合副大臣、狭間陸将などが、
地味ながらも頼もしい存在に描かれたのが今回の救いですね。

次回、いよいよゾルザル派に対し自衛隊の実力行使が見られそうな予感。
今回再登場のニュースレポーターの栗林妹も活躍の場があるのかな?
{/netabare}
★ 第22話「奴隷服を着た皇女」{netabare}

相変わらず笛吹男に振り回される伊丹一行、攻防に疲弊した薔薇騎士団。
そしてとうとうピニャ殿下も囚われの身に。

話しの引きはとても上手い脚本だと思います。

19話~今22話に亘って、レレイのバトルシーンと菅原の決断以外は
カタルシスがなく、ストレスの鬱積もマックス。
今回のラストでようやく自衛隊と伊丹一行が帝都に向かい動き出した。

原作改変により残り2話でゾルザルとテューレの決着を前倒しにして一応の決着をもたらすのか?
それとも、原作通りに「俺たちの戦いはこれからだ」で終わってしまうのか?

個人的には『アルスラーン戦記』ように
「俺戦」で終わって1年以内に二期が欲しいところ。

・今迄が細かいところは別として大筋上は本伝の原作に忠実だった。
・一期は全24話で動乱編迄と明確に描く範囲を限定してる。

以上から個人的に、残りの総撃編・冥門編も作ろうという、
制作者の意志を感じ取れるのが今のところの救いです。

ロウリィの口からよく名前の出されたハーディとの絡みもまだだし、
ゲートの謎にまつわる伏線も回収出来てない。

原作付のアニメでは、原作ファンはどうしても期待値上がってしまう。

もし残り2話に、話を詰め込みすぎたり、
続編望み薄な無難な最終話で締めくくるようでは、
観終わった後にアニメの物語評価は下げざるを得ないでしょう。
{/netabare}
★ 第23話「空挺降下」{netabare}

無駄のない作戦行動を実行し、戦果を上げる自衛隊は頼もしい限りです。
これをご覧の自衛官の皆さんは、ご自身の職に誇りと自信を持たれることでしょう。
日々の国防の任、ご苦労様です。

ただ、自衛隊をせっかく取材できたんだからと
あれもこれも入れよう的な欲張りな脚本と演出だった気がして
今回は、ちょっとしらける部分がありました。
伊丹一行が帝都に到着間に合わずパッとしなかったこともあり
丁寧すぎる自衛隊描写に広報アニメ臭が若干漂う。

一番気になったのは、空挺部隊の降下時の機上のシーン、
特に、機上でお礼を言う件などアニメで描く必要なかったと思います。
自衛隊を格好よく描こうとすること自体はいいんですが
リアルとファンタジーの配分を間違えると、
ふと我に返って話に没入できなくなります。

次回はとうとう最終話。

伊丹たちの活躍をビシッと決めて
上手くまとめて欲しいところです。
最終話こそ、伊丹やヒロインたちの活躍を期待します。
{/netabare}
★ 第24話(最終話)「斯く戦えり」{netabare}

22,23話としばらく不満が続いたものの
最終話は、かなり楽しめて今迄の不満もどこかに消えました。

実は、原作(動乱編)と同じような締めくくり方だと
面白くないだろうと思っていて、最終話はちょっと不安でした。

<ロウリィ、レレイ、テュカと伊丹のパーティがメインでこそ面白い>
大好きなレレイの見せ場もしっかりあったのもポイント高い。
国境超えたカップル4組成立と、明確に描写したのもよかった。
続編あればボーゼズの愛娘、舞ちゃんにも会えるかも。
状況は殺伐としたままなのに、ちょっと和ませてくれてひと安心。

しかも、1話の冒頭と同じ状況+ヒロイン3人で締めくくるとは…
上手い締め括り方ですね。

梨紗の思わぬ登場もいい。
ヒロインたちがいつもの衣装で日本に来たらああなるのは当然。
まあ、ギャグなのでツッコミは無粋です。
ロウリィ様、そりゃ警察に連行されますよー。
パトカーのトランクからハルバートが飛び出してるのがwww

1クール時のOPで最後を締めたのも、
ありきたりな構成ながらベリーグッド!!

<続編ありき、俺戦エンド>
厳密には「女帝ピニャvsゾルザルの戦いがこれからだ」エンド。
私は、中途半端かつ強引な形ですべて決着などという終わり方より、
こっちの方が断然いいです。

嫌みなジャーナリストや栗林の妹など、
続編がないと登場させない方がよかったかなと思ったキャラもあった。
ハーディとの出会い、ジゼルや紀子などの今後など、
ゾルザル派との戦い以外に描くべきことは山ほどある。
テューレの悲しみの記憶を描いたのも、続編あること前提だからでしょう。
次巻、総撃編以降にテューレの物語が本格化しますので。

ゆえに、続編なければ中途半端過ぎて非常に悲しいパターンではあります。
{/netabare}

<後半クール:第13~24話の総評>{netabare}
コミック版第8巻から小説での外伝の話も加わるので
アニメでは、レレイの義理の姉アルペジオとのエピソード以降、
本伝の流れに沿って話が進みました。

どうしても描く範囲が広がると、ダイジェスト風味で物足りなくなる。
個人的には、1クールを炎龍編のみで丁寧に描いて欲しかったところです。

<キャラ描写の不満と良かった点>

一番の不満は、炎龍バトルのクライマックスが尺足らずで
尊い犠牲者となったダークエルフたちのキャラに深みがまったく無くなった点。

次に、伊丹と彼の母親との過去の確執描写もあっさりし過ぎた点。

コミック読んだ時、心温まり好きだったのにカットされたシーン。
炎龍討伐後に、伊丹はヤオを含むヒロイン4人と梨紗の合計6人で
車で母親の入院する病院にお見舞いに行く…
伊丹は、テュカを救うことでひとつのトラウマを
乗り越えたように思えた味わい深いシーン。
私が密かに期待していたのは、全24話をこのシーンで締めくくることでした。

他にも、デュラン王が炎龍討伐時に自衛隊に同行する件や
16話の柳田とデリラの件も簡略化しないで欲しかった。

以上のように、残念な点は多々ありましたが、
今クール新登場のキャラでは、特にシュリーがシリアスな役回りで
出色の存在感を放っていて一番魅力あった。
菅原と彼女の試練は、コミック版では描かききれていない部分の
映像化だったこともありとても好感持てました。
{/netabare}

以下は、さらに放映前に初投稿したものです。(2016.01.02 13:26)
これもアーカイブなのでタグで閉じます。
{netabare}
★★★★☆ 4.1
物語 : 5.0  作画 : 3.5  声優 : 4.5  音楽 : 3.0  キャラ : 4.5

放映前の物語&キャラ評価は、原作での評価です。

物語のゴールも明確だし、炎龍とのバトルシーンなど
炎龍編はアニメ化に最も向いている巻と思います。

一期の構成から察するに、
おそらく原作上の炎龍編をアニメ向きに毒抜きすることはあっても
改悪することはないと信じたいので評価高め。
作画評価も炎龍編PVでかなり期待できそうなのでやや高め。

異世界ヒロインズ・・・
今はレレイ、ロウリィ、ピニャにまた会えるのが非常に楽しみです。

伊丹の活躍も一期以上となると予測できるし、
一期では影がまだ薄かったテュカ、ヤオもどう描かれるか。
PVもいい感じで期待値どんどん上がってます。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 33

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作よりも政治色薄目(それでもTVアニメとしては濃い方?)

※本レビューを読む場合、原則として1クール目視聴済みであることを前提としています。

分割2クール作品の2クール目。原作は同タイトルのライトノベル(柳内たくみ著)。

原作(書籍版)は下記のとおり。下記は単行本形式での刊行単位で、各巻を上・下巻に2分割して刊行された文庫版も存在する。

文庫版にはカラー口絵が付いており、アニメ班のキャラクターデザインは主に文庫版イラストに基づいたものと思われる。

本編5冊:<接触編>、<炎竜編>、<動乱編>、<総撃編>、<冥門編>
外伝4冊:<南海漂流編>、<黒神の大祭典編>、<黄昏の竜騎士伝説編>、<白銀の晶姫編>
外伝+(プラス)1冊:<特地迷宮攻略編>

外伝4冊は事実上本編5冊の続編であり、いわゆる通常の意味の「外伝」は外伝+の<特地迷宮攻略編>のみである。

本作2クール目は原作の<炎竜編>1クール目残り(6話)+<動乱編>(6話)で計12話構成となっている。

2クール目は1クール目に引き続いての視聴で、視聴時に原作の本編5冊+外伝4冊&外伝+を読了済み。

1クール目終盤以降、皇女ピニャの仲介により日本政府と特地の帝国は非公式ではあるが外交交渉を持てる状態になっている。

2クール目序盤で炎竜退治には出かけるものの、この戦闘でも大規模な部隊動員は様々な事情によりできず、1クール目よりも「自衛隊無双」度は低め。

帝国が<講和推進派>と<徹底抗戦派>に分裂しかけており、この状況下で日本政府が「帝国との講和」という政治目標を達成できるかが物語のカギとなる。

特に<動乱編>以降、原作では地球側の各国の特地への介入を日本政府が防ぐ描写が増えていくが、アニメでこのあたりの細かい描写は省かれていると言って良い。

また<動乱編>で2クール目を終了するにあたり、原作では帝国側の状況が落ち着かないのでアニメオリジナルエンドに近い感じで<動乱編>終盤が原作からかなり改変されている。

おそらく2期目の制作は期待できないためこのような形になったと思われるが、原作の政治面や文化面の描写に面白みを感じている私としては、2クール目については1クール目よりも評価を下げざるを得ない。

1クール目終盤で新キャラとして追加されたヤオも、結局「原作に居るから居るだけ」みたいな感じになってしまい、アニメではあまり「ヤオの不幸体質」が実感できないので残念な感じがする。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 41
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

私はファンタジー側の住人です(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
自衛隊が異世界でドンパチ無双して、主人公がハーレムウハウハするアニメの2期です。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「自衛隊がタイムスリップして、オーバーテクノジーを駆使して大活躍する」というモチーフ自体は、これまでもいくつかあったと思います。半村良さんの「戦国自衛隊(小説)」や、かわぐちかいじさんの「ジパング(漫画)」などは有名どころですね。

「GATE」は、タイムスリップではなく異世界モノですが、同じようなもんです。すでに似たアニメに「アウトブレイク・カンパニー」がありますしね(アウトブレイクは文化的侵略でしたが)。設定が注目されることも多いですが、今述べた作品は全て観ているので、私は「ふ~ん」という感じでした。

「GATE」を見る場合、主に二通りの見方があると思います。現実の法律や外交、自衛隊の存在意義などを踏まえ待つつ観る「社外派アニメ」としての側面。もしくは、異世界と現代の争いを純粋に楽しむ「エンターテイメント作品」としての側面。

前者で観ると、例えば1期で銀座が攻められ、国民に被害が出たことから、日本は「自衛」を建前にし、あくまで「外交的解決」を目指していますが、現実的にはただの「侵略」だということが気になりますね。「外交」も、「武力を背景にした交渉」が基本で、対等な交渉とは言えませんし。このへん、集団的自衛権の拡大解釈やら、安倍さんの政治姿勢やら、何かと訴えがありそうです。

でもまっ、私はその辺、あまり知識がないですし、そもそも興味も薄いので、気にしていませんでしたw

私は後者の立場で楽しんでいました。なんか、ハリウッド映画を観るような感じ。単純に、ミリタリー格好よし! 剣と魔法格好良し! それが融合すると、最高! てな感じです。

が、心情的には帝国含め、ファンタジー寄りでしたw 如何せん、ロードス島戦記を愛する者としては、剣と魔法にもっとがんばって欲しかった(笑)!

例えば、単純な武力では勝てなくても、武器なしの身体能力では(毎日鍛えてるわけだから)勝てるわけだし、数は圧倒しているし。それに、魔法の中には精神操作系とか、姿を消す系とか、現代の科学を凌駕するものもあるはずだから、その辺を上手く使えれば、もう少しなんとかなったのでは?

個人的ベストシーンは、シェリーと菅原の結婚発表の場面! 別にロリ属性はないがw、シェリーの聡い感じは元々好きだったし、菅原も男らしくて良かった(犯罪臭いがw)! 菅原、ちゃんと責任とれよ(笑)

ベストバトルは、レレイVSアルペジオ戦w アルペジオ、好きだわ~。あの、ダメだけど芯にある優しさや強さ。最近、(このすばのアクアなど)ダメな人にばかり萌えている気がする(笑)

ただ、最終話付近の、自衛隊による敵軍の虐殺は、正直に言って不快だった。問題提起をしたいのだろうけど、作風に合わないと思う。だったらもっと、最初から社会派アニメに寄せていかないと。

それに、2期の最初のあのエロシーンも、(後々の大事な伏線になったとはいえ)作風に合っていなかったな、と。特に、最初にヤルことではないな、と。そこはマイナス評価です。

そこが残念ではありましたね。
{/netabare}

【余談~ ロードス好きの視点から ~】
{netabare}
ファンタジー好きとしては、一方的に負け続け、色々残念だった本作。

でもまあ、炎竜退治とか、ずっとロードスを思い出してニヤニヤしていました。原作者か監督か知らないけど、確実にロードス島戦記読んでるでしょw ファンタジー側の類似点挙げればきりがないけれど、特に、ロードスの中でもかなりページ数をかけて描かれた「魔竜(炎竜)シューティングスター」との対決。火山の火口に住んでいるのは定番として、ダークエルフ達の狼狽ぶりには、ニヤリ。あれは、ダークエルフがただ恐怖で混乱したように想われますが、多分違います。これまで炎竜と幾度か対峙し、死を覚悟した戦士達なので、あそこまでビビるのは不自然。しかし、ロードスでは、ドラゴンの固有スキルとして、「ドラゴンの咆哮」があり、これは、「竜の鳴き声は、人の心を恐怖に陥れるという、一種の魔法」として扱われ、同作では、「ドラゴンブレス(炎)」以上に厄介なものとして描かれています。なんか、そんな裏設定があったのかな(笑)

勿論、ただのパクりなんかではなくて、レレイの魔法(と隠れた本性w)は格好良かったし、テュカの雷撃魔法→C4の流れは心が熱くなった(ただし、ファンタジーファンからすれば、エルフの使う精霊魔法はその場に働くマナの力、つまり場所に大きく影響されるのが定番。あの場所は火口だから、火と土の精霊の影響が強いはずだけど、その中であのレベルの雷魔法は撃てるのかが疑問。空が見えていて曇っているから、ギリギリOKか?)。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 29

72.1 13 侵略アニメランキング13位
パプリカ(アニメ映画)

2006年11月25日
★★★★☆ 4.0 (830)
3943人が棚に入れました
医療研究所が開発した他人と夢を共有できる画期的なテクノロジー“DCミニ”。だがそれが盗まれ、悪用して他人の夢に強制介入し、悪夢を見せ精神を崩壊させる事件が発生するように。一体、犯人の正体は? そして目的は何なのか?事件の解明に挑む美人セラピストの千葉敦子は、クライアントの夢の中へ容姿も性格もまったく違う夢探偵“パプリカ”となって入っていくが、そこには恐ろしい罠が待ち受けていたのだった…。

声優・キャラクター
林原めぐみ、江守徹、堀勝之祐、古谷徹、大塚明夫、山寺宏一

Seabream さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今日の天気は夢見がち,晴れのち晴れ晴れ,ハレハレハレハレ~♪

夢を共有することができる装置DCミニ.ある日、そのDCミニが研究所から盗まれてしまい、それを悪用して他人の夢に強制介入し、悪夢を見せ精神を崩壊させる事件が発生するようになる.犯人は一体誰なのか!?

90分と割と短い作品ですが,ストーリーもわかりやすくなかなか面白かったです.
夢の世界ということで,少し不気味な描写が多かったのも個人的によかったです.

最近たまたま「インセプション」という映画を見ていたのですが,なんとなく似てる感じですね.

パプリカちゃんかわいいいいい.
けど最後うわああああああああ.時田うわああああああ.

投稿 : 2024/05/18
♥ : 10
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

バイキャメラルマインド

今敏監督作品、原作筒井康隆。

他人と夢を共有できる画期的なテクノロジー、
{netabare}DCミニが研究所から盗まれる。
人々は奇怪な夢を見始め暴走する。
夢が現実世界にも影響を及ぼし始めた。{/netabare}
夢探偵パプリカの追跡が始まる。

夢を共有し分析する精神治療の新地平、
誇大妄想患者の夢、壮大なブリキのパレード。
アニメ史に残る平沢進の狂乱のパレード。

やがて恐るべき未来が来る、
君の安易な行動のために。
いちいち気にすることはない、
既に手遅れなのだから。

コンラッドは「闇の奥」に記し、
マーロンブランドーはそれを恐怖だと震える。
フロイトが語った、心の底にあるものを、
エドガーポーはその50年も前から知っていた。

本当の悪夢とはどんなものだろう。
{netabare}心が2つに割れ、2つが4つに割れ、
やがて砂粒のようになり流れ落ちるが、
粒1つ1つにも意識が宿っているのならば、
いったい、いつ人の意識は死ねるのだろう? {/netabare}

今こそ凱旋の時だ、勇敢にも進軍の時だ。

外にも内にも、豊潤な物語である。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 61

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

故今敏監督の代表作の一つ

ストーリーを引き立てるために絵があるのではなく
絵を魅せるためにストーリーがある
まさにそんな映画

女医千葉敦子と夢世界での姿パプリカ
同一人物の二面性が見事に演じ分けられている
林原めぐみさんの好演にも脱帽です

ただしラストの部分は
見せたいモノは見せ終わったとばかり
かなり強引に手仕舞い
無理やりな展開に「?」となりました

全体としては非常に質の高い作品だと思います
特に夢の中の描写は出色の出来栄え
見て損はないと思います

投稿 : 2024/05/18
♥ : 16

66.1 14 侵略アニメランキング14位
うたわれるもの 偽りの仮面(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (538)
2712人が棚に入れました
目覚めたのは雪深き山間部。
過去も名も思い出せぬまま彷徨う男に、世界は優しくはなかった。
巨大な牙を持つ生物が襲い掛かり、闇に蠢く異形が男を追い詰める。
そんな男に差し出されたのは白く美しい少女の手……
その手を取った時、物語は始まった。

声優・キャラクター
藤原啓治、種田梨沙、利根健太朗、水瀬いのり、加隈亜衣、原由実、山本希望、櫻井孝宏、佐倉綾音

haiga さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ハーレムアニメの絶妙のバランスとは

今観終わりました。

元々は20年前くらいからアクアプラスさんが継続しているエロゲーが原作なんですね。
本作品は三部作の真ん中にあたるエピソードかな?(間違っていたらすいません、あえて調べずに書いています)

因みにうたわれるものの第1作はプレステ2のアーカイブスでダウンロードして、現在途中でストップ中。15年以上前のシミュレーションRPGですが今でも通用する絵柄は凄いですね。おっと豪快に脱線。

簡単に説明。記憶を無くしている状態で雪山でさまよっていた主人公。突然魔物に襲われます。危機を救ってくれた薬師の美少女クトリ。何故かほっとけない雰囲気の主人公に対しクトリは保護者宣言を行い面倒を見ると言います。名前も分からない主人公に「ハク」と言う名前を付けて共に旅をすることにします。
この2人の出会いが2つの大国ヤマトとトゥスクルの運命を左右することになるとは知る由もないのでした。

ーーーーーーー以下感想ーーーーーーーーーーーー

うむ~前半と後半でまるで違う物語ですね。私は前半の雰囲気が好きでした。前半のままだったら最高レベルのハーレムアニメとして私の中で上位にランクインしたでしょう。(何様だw)
水戸黄門みたいなクソジジイ(失礼、これくらい私はこのキャラが嫌いでした)が出てくるまでは理想的なハーレムアニメでした。途中クソジジイに対する嫌悪感が半端なくて視聴を迷うレベルでした。なんとか完走しましたが。

話が進む中でハクの魅力に引き寄せられて仲間が増えていく所は戦記物ぽくて良いですね。ハクもそれほど強くなくて、アイデアで難局を乗り切る展開は良かったです。

後半小難しい理屈と、生温い雰囲気の中での戦争シーンのアンバランスさで視聴が苦痛になりました。
生き死にがかかる戦争シーンにギャグっぽい描写は要らないんですよね。シリアスとユーモアのバランスって難しいですね。正直22~24話はなんとか流し見たレベル。25話で少し持ち直しましたが。

作画も音楽も素晴らしく、特にケモミミのかわいい女の子が出まくるので癒されます。しかしやっぱり普通にハーレム路線でまったり行って欲しかったなあ。残念無念。ハーレムアニメについてはデート・ア・ライブを参考にして欲しい(監督はデート・ア・ライブの監督の方でしたw)あれが理想的なハーレムアニメのバランスです。

主人公のハクは設定上カリスマ半端ないのですが、イマイチ他力によるとこが多く、また行動、言動で抜群の魅力が見えるわけでもなく、説得力不足でした。この辺はキャラの活かし方が上手ではなかったと思います。

ヒロインのクオンは独特の喋り方がとてもかわいいです。薬師で面倒見が良くて大食いの女の子。格闘が強かったりは余計だったかな。あくまで薬師でサポート役ってのに拘って欲しかった。

他にもかわいい女の子が沢山出てきますし、男性キャラも魅力的です。めちゃくちゃ途中で終わりますが、多分続編は約束されてるんでしょうから気長に続編待ちたいと思います。
☆少し点数を下方修正しました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 8
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

まずまず面白い。でも、前作への愛ゆえに低評価。だって「うたわれるもの」って冠をつけているのだもの

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
前作「うたわれるもの」の後の世界、違う国の話です。基本的には面白いです。でも、前作を愛してる故に、少し低めの評価です。

様々な方のレビューを拝見しましたが、共感できる部分と、自分には理解できない部分がありました。でも、評価を見てみると、一番好評価をしているのが、「原作未プレイ&前作未視聴」組(ご新規)で、一番酷評してるのが、「原作プレイ」組(古参ファン)。私のように「前作視聴済み&原作未プレイ」組(アニメ派)は、物足りなさを感じている、という方が多いように思います。(ということは、シリーズ構成が悪かったのかな? 監督はあえて原作未プレイらしいし。)

つまり、受け手側の経験や期待値に左右されやすい作品、と言えるのでしょう。しかし、みんなに共通してるのは、「うたわれるものシリーズを愛している」という気持ちではないでしょうか? 少なくとも、私はそうです(前作はお気に入り棚)。よって、レビュータイトル通り「愛ゆえの批評」です。

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
前半は日常系アニメ、後半はシリアスもありの戦国絵巻要素が入ってきます。前作からのファンは、後半は多少楽しめるでしょう。

ここからはただの推測ですが、前半を日常系オンリーにしたのは、(ゲームの)販促が狙いなのかな? キャラを掘り下げればゲームで使いたくなるし、ストーリーに隙間をつくればゲームで補完したくなるしね。だとすれば、まあしょうがないのかなとも思いつつ、やはり、うたわれるものなら、胸熱の戦場を観たくなってしまいます。

「偽りの仮面」の一番の敗因は、ハクとハクオロ(前作の主人公)の魅力度に差がありすぎたことですね。

ハクもハクオロも背景は似ていますし、なぜか強者が協力してくれるというモテ体質は同じですが、如何せん、ハクには説得力がありません。ただダラけてるだけじゃん、アイツw それを「不思議な魅力をもった人」「なぜかはわからんが、アイツは信用できる」では、いささか乱暴かと思います。

「ハクオロ」は実績で信頼を勝ち得ていました。だからハーレムも許されたのに。ハクは、序盤にあった水車小屋を直すみたいなエピソードを、ちょくちょく入れてくれれば良かったと思います。

だから、トゥスクルと戦争になった時も、正直トゥスクルに勝ってほしかったです。20話あたりなんかまさにそう。あんな(人質作戦なんて)ショボい策で、(前作より更に成長しているはずの)ベナウィやクロウが負けてしまうのは、はっきり言ってショックでしたし、前作を馬鹿にされている気さえしました。まあ、だから直接対峙して負けたのを、ベナウィでなくクロウにして、しかも最後はハクが逃げる形にしたのは、前作ファンへの配慮なんでしょうけど。

あと、大和側で唯一好きになれそうなのがムネチカを始めとした八柱将の面々なので、彼らをもっと掘り下げて欲しかったな~と。

とはいえ、ラストは流石に胸熱で、少しは感動できる展開でしたね。タイトルの伏線回収は、正直、かなり早い段階で予想ついてましたけど。

こうなったら、3期に期待ですね!(ゲームは三部作らしいし)。新旧キャラが登場しまくり、多面的な(様々な戦場や政治の場、個人同士の)戦いをくりひろげる、硬派なヤツを期待してます! こうなったら原作もプレイし、記憶を上塗りして、3期に向けて準備しておくんで!(制作の思うつぼw)

私はどこまでも「うたわれるものシリーズ」には付き合っていきたい所存です!
{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 26

beatle さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

クソつまらなくて途中で断念。これ何がおもろいん?

タイトル通り。観る価値無し。くっそつまんない。おもしろくない。飽きてくる。最初の二話を観てから、「オレのアニメ観が変わったのかな??」とか思っちゃって『オカルト学院』を観てみました。こっちはクッソ面白い。ファッキンホーリーシットで失禁するレベルの面白さ。このアニメとは華厳の滝の上流と下流ぐらいの隔ててるレベル差が存在しました。

この絵。キャラクター。顔が生きてない。顔がキャラデザのまんま。怖いぐらいに思いました。

台詞。主人公の上から目線に終始イライラ。命の恩人ぐらい敬語使えやカスってぐらいのドクズ。ヒロインっぽいパートナーの女の語尾。「~カナ」って。語尾のキャラ付けが許されるのはとある魔術のインなんとかぐらい。っていうかこの女の顔全くうごかねーよ。コエーよ!!

とってつけたような、カワイイ女の子出しておけば萌え豚が勝手に飛び付くとか思ってんじゃね?

あのさぁ~~。オレ達萌え豚はなんだかんだいっても高レベルのアニメ見てきたんだぜ?伊達に萌え豚名乗ってるんじゃねーっつーの!!!なんだこれ?おもしろくねーぞ時間返せや!!ってレベル。


その点『オカルト学院』は凄いよ。最後までネタたっぷりだもん。


これにゴー出した奴は最悪。特にシナリオがカス。脚本がゴミ。ストーリー展開が遅すぎて退屈しまくりんぐで欠伸連発。

ひっさびさにアニメ観て時間無駄にしてイライラとむかっ腹が出てきたわっ!!!このレベルのアニメを世に出してんじゃねーよハゲってレベル!

このアニメ観るの~~??悪い事は言わない。止めておけ。

一応ニコニコの一挙で観たでシークバー飛ばし飛ばしで12話まで観たけど、やっぱし展開がゴミ。

なんでこのレベルのプロットがゴーなのん???

給料泥棒レベルって話じゃないよ?世間様見てるんだよ??恥ずかしくないの???

マジでつまんないです。本当に。イライラしっぱなし。主人公が生理的に受け付けないのが発端なんだろうけど、マジでナイわー。これ。


なんていうか、表現したいものが無い。カルピスの薄味を延々飲まされてる感じが続きました。「これ水じゃねーか!!」って言っても、「いいえ、これはカルピス(アニメ)ですよ」って言われるようなもん。


主張したい表現が無い。ただキャラ出して萌え豚に媚びてるだけ。


アニメってもうちょっと、『どどーーーーーん!!』とか『これだあああああああああ』とかの情熱があって然るべきなのだと思います。

それがこれには無い。時間の無駄です。本当にありがとうございました。

最後に、「オカルト学院」は面白かったという旨をここに付け足して終らせて頂きたいと思います。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 2

61.3 15 侵略アニメランキング15位
異世界チート魔術師(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★☆☆ 2.7 (387)
1417人が棚に入れました
どこにでもいる普通の高校生・西村太一と、運動神経抜群でモデル体型の美少女・吾妻凛。平和な高校生活を送っていた二人はある日突然、不思議な魔法陣の光に包まれ、見知らぬ土地へ迷い込んでしまう。そこは恐ろしい魔物が生息し、獣人やドワーフ、エルフといった多様な種族が存在する、まるでファンタジーのような世界。異世界へと導かれた太一と凛は、ここで生き抜くために「冒険者」になることを決意するが、その適性検査で、二人が“チート"な魔力を持っていることが判明して……。

声優・キャラクター
天﨑滉平、高橋李依、田中美海、大原さやか、久保ユリカ

さえぽん さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.3

開いた口が塞がらない作品です。

毎回書いてますが私のレビューは超辛口です。

某人気アニメでラム(ピンクの髪)とレム(青い髪)という有名な双子姉妹のキャラがいます。

そのラムとレムと同じポージングをしながらピンクのブローチを付けた子と青いブローチを付けた子の姉妹が現れます。
背丈も同じくらい。
まるで中国パクリアニメレベルの作品です。

よくこんな堂々とキャラをパクれますね。
原作者の内田健という人はまるで才能がない人なんですね。
この姉妹キャラ以外にもいろんな作品で見かけた話やキャラばかりです。
もう見ててずっと既視感しか覚えません!

アニメを見ててこれほど「つまらなぃい…」と心底感じたアニメは初めてです。

アニメーションのクオリティもびっくりするくらい低いです。
火山の噴火級の大爆発を起こした攻撃だったはずなのにどこも怪我する事なく無傷でただ吹き飛んで行くゴブリン達!
ゴブリンって種族はホント丈夫なんですね!!ラスボスより硬いんじゃないですか?

普通だとハラハラするシーンで全くハラハラしない!
ヒロインが死にそうで大ピンチ!!ヒロインの目の前に超強化された攻撃が通じない身長5メートルはある巨大ゴブリンが!!
しかしヒロインが主人公との今までの思い出を語り終わるまで30秒間くらい何故か目の前で棒立ちで攻撃しないゴブリン!!
すごいこの子空気読める!!
というか数メートルくらいの超近距離に味方が2人もいるのにその子達も棒立ちで「凛!!」とか名前呼ぶだけ何もしない仲間!
そして同じ超近距離にいるのに「クッ!」とか言うだけで何もしない師匠!!
え!ヒロインちゃん実は嫌われてるの!?
しかしこんなにヒロインが大ピンチなのに全くハラハラしない!
→待たせたな!とお決まりのセリフを言いながら颯爽と主人公が現れる!
コントですか!?ヒロインは感動して号泣しています!!

あるキャラが主人公をかばってドラゴンのブレスを全身に浴びました!しかし浴び終わった後、なぜかお腹しか怪我してなくてお腹を押さえてます!
全身包むくらいのブレスだったのにペットボトルくらいの太さしか攻撃判定無いんでしょうか!?
だったらわざわざ自分がブレスの射線に入らなくても、主人公をただ突き飛ばすだけで2人とも助かったんじゃ!?

そして最後の戦いはドラゴンボールの舞空術使った物同士で物理的な殴り合いです!
え、魔法は??


これ演出やった人ってスタッフの身内の高校生とかがやったんですかね??

センスのないショボイアニメーションスタジオがゴミみたいな原作をアニメ化したらどういうアニメが出来るのかなんて作る前からわかりきってる事だと思うんですが。ほんとびっくりです。

円盤の初動の売上も300枚ほどだったらしいです。
もう制作スタッフの身内しか買ってないレベルですよね。

そりゃそうですよ。だって本当につまらないですもん。
もう私が今まで見た中で一番酷いアニメでした。
なんか高校のアニメ研究会とかがプロの声優を使って作ったアニメを12話見せられた感じです。

これ作った筑紫大介監督、自分で作って面白いって本気で思ったんですかね?
もしこれを作って本気で面白いと思ってるんだったらアニメ業界から足を洗ったほうが良いんじゃないかと思います。
視聴者も作ったスタッフも、アニメ化された原作者も誰も幸せになれない酷い作品だったと思います。
アニメ化されなかったら誰も不幸にならなかったんじゃ…。

見た時間をドブに捨てたいくらいどうしようもないほど暇な時間があって、とりあえず動画が動いててキャラが喋ってればなんでも良いというスクリーンセーバーレベルなアニメでも構わないよって人はどうぞ視聴なさって下さい。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 4
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

目覚めたそこは、戦乱の異世界だった(チェーイサー♪)

タイトルはトライネッター(クソアニメマニア)御用達の“IZUMO”のCMで有名な台詞。
あの頃ですらこういうのは「今更かよw」と小馬鹿にされる対象だったのに、令和に入ってもこれかぁw
転移までの経緯なら最近も“コンセプション”が同じ様なものだったのに、こっちのがIZUMOみを強く感じさせる、正当後継者?

前も何かの感想で書いた気がするけど、最近そうでもなくなっちゃったが自分は所謂きれぼし脳(ゲームを意図的にバグらせた動画を好んで見る人種)で、チートと言われましても自分に都合のいい効果しか起きない状態ってのはピンと来ない。
やっぱ何か自分に不都合な不具合が起きてくれないとちょっとなぁ…そこら辺は最近“ユリシーズ”がやってくれたけど、あっちはあっちで別の部分でコケたというか。
チートコードを自分で作ったのならまだしも、所詮他人に与えられたものに乗っかってるだけなので何も自慢にならないしそれでイキがられると見てて辛い。
あくまで「与えられた強大な力」をどう扱うのか・振り回されるのかがエンタメとして見所だと思うので、そこんとこ触れてくれるかどうかでこの作品の評価が分かれそうな気がする。

2話までの感想{netabare}
1話冒頭「これってチートだよな」じゃなくて「なろうだよな」と言った方がウケたと思う。
あーはいはい、召還したエメロード姫がラスボスねー…って冗談は置いといて、召還(転生)に事情がありそうなのは好印象。
最近大した意味も無く転生するのが多かった気がするので…主人公が「なんでオレが」と自問する展開は欲しいなぁ、と。
とはいえこのタネ明かしはアニメ中にやってくれるのか?
2話は世界説明、何年前のアニメなんだか眩暈を起こす。
主人公組以外に転移者居ないのかいな、“エルハザード”の陣内兄みたいの出ても困るけど。

しっかしCMの「チートな特典」ってスゲー引っかかるなぁ、それウラがあるってことやん。
一昔前の「超」と同じノリなんだろうけど、それ以上に誤用が酷い。{/netabare}

4話までの感想{netabare}
お、おう…なんだこれ?
エラく地味。
3話はギルマス?がヒゲ面とはいえ喋ってる時に完全な止め絵でギョっとした。
と思ったら「相手の出方を見る」「それってこっちから仕掛けるってことですよね」と、日本語としての会話も変でクラクラした。
中華アニメだったら分かるんだけど…差別的な意味じゃなくて感性が日本のソレとは違うんだろうなと細かいことは気にならないのだけど、これって日本アニメだよね?
…。
本当にそうか?と思ってスタッフ調べたら(実は今まで調べてなかった)、監督は“アキ電”劇場版の制作進行やってたことがあるみたい。
わぁすげー、制作進行って一番過酷な印象あるけど…しかもアキ電って…TV版はかなり作画ヤバくててんてこまいだった気がするんだがチュチューン。
劇場版はそうでもなかったのかな?
でもってアクション監修としてクレジットされてる追崎史敏は制作のエンカレッジフィルムズの代表取締役。
直近では“メルクストーリア”の監督やってたけど、実際この作品でアクション監修やってるかどうかは謎だねぇ、社長としてどこかに名義載せないとアカンので仕方なく…だったりして?
だって、アクションが、ちょっとねぇ…4話戦闘シーン緊張感ゼロ。
(そういや“七星のスバル”のアクション監修もりやまゆうじも「え、本当に?」という出来で、アクション監修って肩書きはどこまで関わってるかピンと来ませんね)
多分これ俯瞰視点で5人の位置をずっと追ったらひょうきんなことになると思う、イメージしてみよう。
ってか風ってアンタ、“ブラッククローバー”のユノかよと、あっちが最近派手な戦闘見せてくれたせいで余計にショボく感じる…これはタイミングが悪い?
チートといいつつ派手さが無い、山一個くらい吹き飛ばして良いと思うのだが。
この地味さが余計に古臭い印象を強めてるんだろうけど…90年代までは行かないかな、2000年代のアニメっぽい。
ひょっとして意図的って可能性は…無いよね、まさかね。{/netabare}

5話感想{netabare}
アナスタシアでアナって、そこは「女に向かって穴呼ばわりなんて、あなたも相当な男ね」と返すんじゃないのか(“お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ”ネタ)。

ってかこの作品世界の常識がワカラン。
かつてアサシンやってても転職したら以前のしがらみチャラなん?アサシン取り仕切る組織とかないのん?「任務に失敗したら死ゾ」を強制してた力はどこ?
そんな呆気なく足抜けできるもんかな、実はスパイだったりして?
アサシンから足洗うのなら、抜け忍狩りの対象にならないように組織を壊滅させる話があるならまだ分かるんだけど…今後あるのかな?
もしくは鞍替えしたギルドの方が圧倒的に力が強くてアサシンギルド側は黙るしかないとか?
そもそもアサシン時代に働いた罪はどこに?被害者=恨みを持ってる人居るよね?人から恨まれる仕事だよね?アサシンって。
今後そこに触れてくれるなら別に構わないけど。
もう一個不思議なのは物資不足→価格高騰でよく暴動起きないな、と。
町人は粗末な食い物しか食えない・多少傷んでても無理して食う→病気の蔓延、とか無いのん?そんな長期的ではない?{/netabare}

6話感想{netabare}
あれ、同日放送してるリトライはツッコミどころ多すぎてツッコむ気力失せたんだけど、ひょっとしてこっちのがそれより酷い?
水蒸気爆発自体の原理とかは置いとくにしても、作中描写からは…それ、必要だった?
落とし穴だけじゃダメだったの?水攻めだけじゃダメだったの?熱した金属落とすだけじゃダメだったの?
何故水蒸気爆発「まで」しなければならなかったのかよく分からない、ちょいと近所のコンビニ行くのに戦闘機乗るみたいな違和感。
しかもそれが大して威力発揮したように見えない、爆発音も地味、緊張感が無い。
なんでこんな地味なんだ?とむしろ気になってもう一度見てみたけど、ああ、衝撃波(爆風・突風)が無いんだ。
どれだけ離れてたんだか知らんけど、リンの場所にはそよ風ひとつ立たない。
コンテ?演出?なんのせいかよく分からんけど、淡々と仕事でやってるだけで盛り上げようという意思を感じない。
制作スタジオの社長がアクション監修に名前載せてるんだし、あんまそれがヘボいとマズくね?
双子の懐柔も謎。
↑で「アサシンの余りにもお手軽な鞍替え」をどうにか納得できる形にしようと脳内補完頑張ったワケだけど、なんかこう、コトの成り立ちに対する常識的経緯が抜けちゃってるような?
せめて主人公からゲンコツ食らってビービー泣いた後に反省、だったら分かるけど…な、なんだ?その心変わりは?
ってか簡単に信用しちゃうの?
「敵対してた双子姉妹がのちに仲間になる」って展開は“モンストアニメ3期”のサンメタを彷彿とするが、あっちはちゃんと仲裁役のビマーに会うまで疑ってました、普通そうでしょー。
双子の掛け合いもサンメタの方が上、モンストアニメ、見よう。{/netabare}

7話感想{netabare}
↑でトライネットを挙げてたけど訂正、それより酷いやw
トライネットより前の時代の…あかほり作品…を酷くした感じ。
なろう系の多くはあかほり作品の影響を強く受けてると思うのだけど(そう思えば気が楽になる)これはそれより下、当時のクオリティ込みで。
あれだ、カシムが今にも「私は美しい」って言いそうなのが拍車かけてるwってか言わせてやっとあかほりと同等かと。
アナの死なんて長谷川勝己(あかほりの弟子筋)リスペクトかと思ったぞ。

しっかしスタッフはこの出来に「これでいい」と思ってるのだろうか。
現場がてんてこまいで各部署に連絡つけるヒマも無くて「これが精一杯、もう助けて」ってことなんだろうか。
なんせ数十秒前と後で話が矛盾してるわテンポがおかしいわ、こんなのそうでなきゃ起こり得ない気が…そういう作品って海外発注先にロクなのが無い90年代~2000年代にはちょくちょくあった気が。
コンテだか演出だか、その段階でもうダメダメってのは思いたくないのよね。
けど…そうはいっても…ドラゴンブレス食らって吐血!?やドラゴン撃退シーンの爽快感の無さとかは、もう見てるこっちが「うわあああ」と言いたくなる出来で…。{/netabare}

8話感想{netabare}
細かい話はまた後で、それより…
双子何処行った!?{/netabare}

9話感想{netabare}
双子はどうした?
「この世界で出会った仲間達」みたいなこと言ってたが、そこに双子は入ってないのか?
↑で指摘した通り、アナの件で「アサシンギルド(?)をそんな気軽に足抜けできるのか?」と思ったら案の定制裁された様に(実際はギルドの手によるものじゃなかっとしても)、ちゃんと後始末つけないとまーた消されるぞ。
戦争理由と政治理念はまた別問題だよね?片方が覇権主義でもう片方が侵略受けてるってことでもないし。
主人公が簡単に王様側についてしまったのに違和感なワケだけど、先に召還されて事情をそこそこ知るマーベルフローズン的立場の人間から「ホイホイ王様の言いなりになってお前はバカだ」と言われる展開にはならんのかな?
そもそもドラゴンから「あのお方」呼ばわりされた存在は何なのか探らないのか?
それこそあんまチートチート言うと人道に背く行為だと認めてしまった召還(この時点で違和感なんだが)そのものが禁断兵器の使用として王弟派につけ込まれない?
カシムにしても、名声を上げたいのか世を混乱に陥れたいのかよくワカラン。
普通に考えりゃ王弟派が「黒幕」にそそのかされて蜂起したってだけなんだろうけど、まんまと踊らされるにしてもちょっと頭が弱すぎる気が…。
このノリだと、黒幕側の手先が突如自白するまで気付かないって流れになるのかなぁ?


余談・園芸ネタ{netabare}
エンディングで描かれてる花はヒルザキツキミソウではなくネモフィラ。
但し花色がピンクで、品種改良で実在するかも知れないけど一般的ではない。
それが悪いってことではなく、創作作品としてアレンジ加えたのかな?と思ったら本編で一般的な水色のネモフィラが登場。
あれ?今後何かあって花色が変わる話でもあるのだろうか、そうでないとわざわざEDでピンクにした意味が…。
因みに同アニメ制作がひとつ前に作った“メルクストーリア”の最終回で出たお花畑のモチーフもネモフィラでしたね。
予算切り詰めで資料使い回しだったりしてw背景はまた別?{/netabare}{/netabare}

最終回までの感想・総評(↑と重複した部分もあるのでこれだけ見れば良いかも){netabare}
最初に「これこれこうだったらいいな」みたいなことを書いたけど、甘かった、それ以前の問題だった。
細かい部分すっ飛ばしても、とにかく

絵から緊張感が感じられない

絵だけの問題じゃないのだけど、とにかく致命的。
「アニメーションが死んでる」と言ってもいいかも知れない。
おっかしいなぁ、制作のエンカレッジフィルムズの前作“メルクストーリア”は出来良かったのに(※)…。
そっちで監督だった社長がこっちではアクション監修になってて、大きな期待はしないでも一定のクオリティは保障されるものだと思うじゃない?
何が違ったんだ?予算?スケジュール?
とはいえ、じゃあメルストと違ってこっちで監督になったのは誰かといえば、アキ電劇場版の制作進行で業界入りした人っぽい。
実際はどうか知らないけど制作進行が一番過酷な部署ってイメージなので、オーバーな表現になるけど「地獄を見てきた人間だから根性座ってるんじゃない?」と期待したのだけどなんか違ってた。
実際は「拘りなんか持たずに最低限見れる形(絵が崩れてなくて色が乗ってる状態)でさえあればいい」を重視したかのような出来栄え。
右から左のライン工の現場監督をしただけのような印象、実際の裏側は知らんけどね、作品から受けた印象として。
「ここは気合を入れる・ここは手を抜いても良い」みたいなメリハリが無くて、おしなべて絵が死んでる。
ある意味非常に制作進行っぽいっちゃあぽいのだけど、そっち側かぁ。

逆パターンとして記憶に新しい“賢者の孫”では、全体としては低クオリティなのに一部の戦闘シーンだけ妙に頑張ってる時がありました。
話の出来は置いといて、自分はそういう方のが好きですね。
恐らくそのシーンを任されたアニメーターがめっちゃ頑張っちゃったんだと思うのだけど、それと比較したらチートは必要以上に頑張りそうな現場に対し「そんな頑張らないで」とセーブをかけたかのような印象。
いや実際は知りませんけどね、これで一杯一杯だったのかも知れませんけどね。
長々書いちゃったけど、要は

ハナから真面目に面白いもの・良いものを作ろうという気はない、仕事として作業をこなしただけ

感がハンパない。
と、先に絵について語ったけど、その影響は話の方にも及んでて。

原作の頃から絶望的につまらないのかどうかは知らないけど、色々おかしいところが多すぎてツッコミが追いつかない。
事件の背景に鎮座する「あのお方」も、単に何も考えてないのを先送りするための方便にしか聞こえない。
意味ありげな描写により「アイツ怪しい」と視聴者にはアタリは付くけど、主人公がそれに迫ることは一切無いので「前進した感」が全然無い。
「○○締め上げて聞き出そうとしないの?」と思うことがしばしばで、けど基本「あのお方」について興味すらなさ気で、たまに聞き出そうとする時は「自殺してくれるアサシンが相手」というご都合っぷり。
ここら辺も最低限絵的に緊張感があれば「とてもそんなの尋ねられる余裕無いんだな」と好意的解釈もできるのだけど、余裕アリアリでくっちゃべってる感じ(というか突っ立ってるだけ)なので無理。

一番の違和感はタイトルにも使われてる「チート」の扱いだけど、これは途中入る円盤のCMからして大きく解釈がズレてるっぽい、自分とは。
ネット配信などで見てる方へCM内のセリフを書き出すと…

タイチ「リン、オレ達のブルーレイに付けるチートな特典考えようぜ」
リン「チートな特典?」
タイチ「んー、例えばオレ達の握手券」
リン「ヒーローだけに!」
タイチ「じゃあミューラの剣」
リン「それは大きすぎだよ」
タイチ「えー、ならレミーヤさんの特製手料理」
リン「それは欲しい!」

…。
うん、なんか「チート」の扱いがおかしい。
これは同期放送の“通常攻撃が全体攻撃~”でも感じたことなのだけど、ひょっとしたらアニメスタッフの中でもどう扱えば良いのか解釈が分かれてて、それが作品内容に一貫性が無い・散漫な原因になってる、ってことは…ないかなぁ?
そしたらそしたで「しっかり協議して意見の摺り合わせをしよう」なだけで、作品作りに真摯に取り組んでる感じがしない、に行き着いてしまうのですが…。
そして最後に、
双 子 ど こ 行 っ た ?



そうはいってもあの作品(メルクストーリア)は激しい戦闘も無ければ話の流れに違和感を覚えるシーンが無い訳でもない。
ただ、「決めポイントとして何度も使う気合の入ったバンクシーン」が使われてたので「これを差し込むために前後の流れが多少強引でも仕方ないか」とツッコミへのブレーキがかかったのも事実。
バンクシーンがあれば百難隠すというか、単に自分がホビー系に毒されてるせいかも知れませんが。
じゃあこっちでも、ひょっとしたらバンクシーンがあればマシに感じたのかな?と思わなくもない。
どうなんだろうね?{/netabare}

追記{netabare}
ふと思い出したんで追記。
散々チートチート言いつつ、実際には大して凄くないのが凄い。
かなりレアではあるんだろうけど転移先の世界に元からある透明マントにたじたじ、作中でこれを打ち破る描写は無かったと思う。
しかも運が悪いことに同期放送の“コップクラフト”で似た感じで透明になる術が出るのだけど、そっちは現代科学の知恵でサクっと看破、しかも暗視スコープとスプリンクラーで2回。
透明マントがどのセンサーまで目くらまし出来るか知らないけど、最強(≒チート)は透明マントであって主人公ではなかった…って所もクソ的にポイント高い。{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 14

鰺鱒 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

雑だなぁ(立派この上ないチート作品)

[2019/09/20 v1]
[2019/09/26 思い出し追記]
[2019/09/30 v3 cheatとは?追記]
原作知らず。

アニメ化における失敗のせいなのか、「もと」すなわち原作がひどいからこうなのかよくわかりませんが、結果として酷い。修行もしんどくなってきました。

いわゆる「なろうもの」も既に何作か拝見しましたが、僕が嫌だなと思う作品に共通しているものが見えてきたように思います。n数大事ですね。

昨クールのお孫さんもだったのですが、本作も登場人物に芯がないというか、その時々で簡単にぶれる感じがしんどいです。主人公(男)とお師匠さんがきつい。分単位で都合よく有能と無能を行ったり来たりするのもいただけないです。原作由来だとしたら、雑な設定のまま書き始めてしまったのかな。

作画がダメでも、物語とその演者(登場人物)がちゃんとしていればそれなりに楽しめるという好例が同クールに存在してしまったのも、運がなかったですね。

[思い出し]
Flash動画の、それも初期の頃のようなものを見せられて「アニメです」とは言わんでしょう。そのうえ、動画における手の抜き方が下手というか、センスが悪い感じがした。その点は、明らかにリトライより劣ると感じる(あっちは、なんていうか、純粋に絵が下手?)。

中盤でよく見られたのですが、近接格闘(打撃戦)を描くなかで、攻撃のインパクトの瞬間を見せないってかなり筋が悪いと思う。どう言えばいいんだろう・・・・
「ピッチャー振りかぶって→投げた〜→三振→スリーアウト・試合シューリョー」の投げたー振ったーあたりがインパクトだとすると、止め絵にするとしても投げたー振ったーは外さないと思うのです(リトライは、まさにそこで止め絵)。だのに本作は「振りかぶったシューリョー」っていう感じ。2枚で見せるにも、そこ?そこなの?

==cheatとは?
皆さんのレビューを拝見していて、違和感を持ってしまったので追記。ま、頭固い年寄りの意見として。

一部の他の方のレビューにもみられますが、チートという言葉の意味が良くわからなくなってますね。本作の主人公は全然「チート」じゃない、とか、もっと「チート」しろのような内容が散見されますが、それってどうなんでしょう。

っていうか、チートの意味が本来のcheatから離れて一人歩きしてますね。お若い方がラノベ・アニメ界隈における「チート」的用法で将来海外の方とお話しするかもしれないとか思うと、わくわくが止まりません。万が一にも英語圏で他人の成果や能力にチートなんて言おうものなら、(それが事実Cheatでない限り)フルボッコand/or総すかん待ったなしですがね。

で、この作品ですが、立派この上ないチートの結晶ではないでしょうか。
この作品をはじめ、昨今のラノベ作品の出来が悪いものはチートの固まりだと思ってます。

作家を育て市場を育てることをさぼり、なろうのただ乗り(cheat)を重ねる出版業の、
面白いもの・楽しいもの造りをズル(cheat)する放送業の、
Animateしていないものをアニメであるとごまかし(cheat)を重ねるアニメ業界の
総力を結集した作品の一つが本作ではないでしょうか。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 30

79.6 16 侵略アニメランキング16位
86-エイティシックス- 第2クール(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (421)
1397人が棚に入れました
東部戦線第一戦区第一防衛戦隊、通称スピアヘッド戦隊。サンマグノリア共和国から“排除”された〈エイティシックス〉の少年少女たちで構成された彼らは、ギア-デ帝国が投入した無人兵器〈レギオン〉との過酷な戦いに身を投じていた。そして次々と数を減らしていくスピアヘッド戦隊に課せられた、成功率0%、任務期間無制限の「特別偵察任務」。それは母国からの実質上の死刑宣告であったが、リーダーのシンエイ・ノウゼン、ライデン・シュガ、セオト・リッカ、アンジュ・エマ、クレナ・ククミラの5人は、それでも前に進み続けること、戦い続けることを選択する。希望や未来を追い求めようとしたわけではない。“戦場”が、彼らにとって唯一の居場所となっていたのだから。そしてその願いは皮肉にも、知らぬ間に足を踏み入れた新天地で叶うことになるのだった。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

原作読んで総評です。私はもういいかな…原作がちょっと合いませんでした。

 原作読みました…いや、なんとか読み終えました。アニメのレビューサイトなのであまり言いませんが、体言止めと漢字熟語にカタカナルビが多くて辛くて読みこなせませんでした。戦闘シーンが何やってるかわからないし、情景描写もあまりないし、時系列を置き換えている意味がわからないし…読み終えたというか、まあ、なんとかページは最後まで頑張ってめくりました。
 これは私がこのタイプの小説を読み慣れていない、読み方が分かっていないせいだと思います。


 で、アニメについてです。この読めないラノベを画にして見せてくれた功績は大きいと思います。アニメなければ1巻の半分で諦めてます。2、3巻に関してはそのままアニメ化した感じでしょうね。やっぱりちょっと原作を更に水で薄めていた気はしますけど。これはアニメが間延びしているだけではなく、ほぼ原作がそんな感じだったということでした。

 結果的にやっぱりあのロリの王女さまの意味がわかりませんでした。シンと兄の関係をなぞっているだけだし…脳をレギオンが取り込んでいるという説明に厚みを持たせたかったということ?

 うーん。ごめんなさい。私はこのシリーズはもう関わらないかも。アニメで次のシーズンが来たらレーナちゃんが活躍するかの確認はすると思いますが…


 

以下 初回時のレビューです。

 レーナちゃんに免じてぎりぎり及第点。テーマのブレ、長すぎ、読めすぎです。

 結末はこれ以外考えられないでしょうね。そのために2クール目のストレスを耐え忍んだのでそうでなくては困ります。

 本作について構造は「君の名は。」だ、ということでいいと思います。名前も素性も知っているけど直接会った事がない。生死の狭間で相手がどうなったかわからない。そして…ということでした。

 1回目が見終わった後です。

 悪い方からいえば、1クール目の冒頭の部分の冗長な日常描写、SF設定の甘さについては印象が変わりません。
 それでも1クール目は、シンの敵とシンクロできる部分や兄との関係などがありましたし、レーナちゃん覚醒の話なので、1クール目を見終えたときは、まあ、過小評価してたけど面白い部分もあったなあという感想でした。

 そして、2クール目に入って、86というストーリーが戦争もの…それも差別された人種の決死部隊という設定が吹き飛んでしまい、昔の仲間との約束、ロリ王女等々の要素が入り込んできたと思ったら、俺TUEEEの無敵兵士、狂気の自殺願望部隊から、そして「君の名は。」になりました。
 最後のほうの大きな作戦だった、地面効果翼機もなんか出てきただけで、作戦そのものにエピソードとして関心できるところも無かったし、周辺の登場人物の動きも心情も良くわからなかったし…
 テーマも視点もブレブレだったと思います。自分は何を見させられているんだろう、という感じが常に付きまとう展開でした。
 そして、1クール目の最後から2クール目の最後のシーンは完全に予想できました。予想外があるとすれば遅すぎです。

{netabare} そして5人のメンバーたちの様子を見ていると、その戦死した仲間たちの約束とかそういうものが無くなってしまいましたね。もちろんシーンとしては随所にいれてるんですけどお約束程度でしたね。
 長い割には個々のメンバーの内面の掘り下げが無かったと思います。あの背中の入れ墨とかどこに行ってしまったんでしょうか。平和な暮らしと兵役をはかりにかけた葛藤が、シンの狂気に引きずられてなかったことになりました。

 あとはレーナちゃんが最後に合流する部分のストーリー展開はいくらなんでも強引だろうと思います。22話が良かったのに23話でそれだけ?というずっこけはありました。

 ひょっとしたらですけど、原作とアニメの読者・視聴者側の体感時間つまり分量の差があるのではないかと疑っています。構成ですね。レーナちゃんとの邂逅のために時間調整があったのでは?と疑っています。そうでないと2クール目の内容が無さすぎの気がするんですけど…

 良い点と言えるか、まあ、このために見ていました、という点ですね。
 もちろんレーナちゃんとの邂逅あるいは再会といっていいのかもしれませんが、このカタルシスが欲しくずっと見ざるを得なかったのは、制作陣の思惑に乗せられたという気があります。そして、やっぱりここまで引っ張られるとカタルシスは確かにありました。
 2クール…しかも延期もありましたので、半年以上ですからね。この時間があったせいで、勿論最後のシーンはジーンときます。{/netabare}

 作画は昨今のアニメ事情からいって、悪い回、動かない回があるのは諦めてます。その点ではがんばって水準は保っていたと思いますし、良い回は良かったと思います。


 総評です。SFなのでもう1回チェックしたいところですが、2回目見るのに勇気がいります。この冗長なストーリーをまた見るのかあと思うと気が遠くなります。原作読んだ方が早いかなあ、という評価です。

 そしてテーマ性。差別問題がなくなりました。途中で平和OR約束も深掘りできませんでした。脳のつながりも謎からエピソードのネタになりました。シンたちのメンバーがもしかしたら誰か欠けるかもというドキドキも2クール目の前半で消えました。
 つまり2クールは細切れのエピソードの集合体になっていたと思います。

 ラストはもちろん良かったと思います。思いますけど、いくらなんでもそれだけかあ…という感想もあります。ただ、レーナちゃんって初めはミニスカの士官なんているかよ、とか能力低すぎだろう、とか騒いでるだけじゃん、ケーキ喰ってんじゃねえ、お前が戦場に行け、と思っていたのに、2クール目では心待ちにしていたのは、まあ、上手く乗せられたなあと思いました。そこは素直に上手く転換させたなあと思います。

 ということで、1回目の印象ですから後で何か発見があるかもしれませんが、レーナちゃんの涙に免じて及第点、だけどぎりぎりかなあ…SFだから評価は厳しめですけどね。






 17話までみました。まず、分割2クールでやったために、1クール目との物語の密度が違い過ぎるのは失敗だと思います。特殊な状況で制作の関係もあるのかもしれませんが。

{netabare} ストーリーについてです。1クール目に対して格段に面白くなっています。86たちの連邦の扱いに焦点を絞っているのでストーリーに展開があって、理解もしやすいと思います。
 レーナちゃんをもっと出せという気持ちにさせるのも、クリエータ側の意図なのでしょう。後を楽しみにしておきます。

 あのロリ女王さまはどうなのかと思いますけど。マスコットって…いやそれはやりすぎでしょう。1クール目のレーナちゃんもそうですけど、こういう女性の扱いをすると、せっかくのシリアスな物語に、潜在的な性的な願望の匂いを感じてシラケるので止めたほうがいいと思います。

 あと、ユージ?とかいう銀髪の図書館で会った男性の戦死ですが、フラグ立てすぎでしょう。演出なんとかしろよ、という感じでした。

 で、テーマ性です。86については、共和国の差別の中で選択肢がないからこそ、彼らの戦いに意味があったわけです。連邦で彼らは何度も軍は止めろと説得され、それでもなお彼らは軍人になりました。
 ここで死者に対する約束について揺れ動く人間が出るかと期待しましたがいませんでしたね。

 で、軍にはいれば、当然戦力を考慮し突撃部隊要員にされてもここはあまり悲惨さを感じません。それは彼らが軍人になった選択をしたからであって、ここで86だからと拗ねるのは、ちょっと違う気がします。

 そして、86の5人についてはいつの間にかスーパーマンになってしまいました。そこまで無敵な感じではなかったと思うのですが。話に安心感はありますが、1クール目のいつ死ぬかもわからない、という絶望感が無くなってしまいました。まあ、だからこそ誰かが欠けた時にストーリーになるんでしょうけど。

 ストーリー的には面白くなりましたが、テーマ性が1クール目に比べてぶれている気がします。彼らはもはや被差別階級ではない、から周囲の人の反応が、やっぱり差別はあるに急に方向転換したように見えます。
 差別に戻して民主主義のヒューマニズムの薄っぺらさとか入れればまだ良かったんですが。最後に「すまないな、少将」というのを入れてしまったので、本当は彼らに頼るしかないからあえて言った?に見えます。差別を敢えて誘導した?子供を戦場に送りたくないとか…うーん。なにがしたいんでしょう。
 で、妹からの手紙とか、シンの狂気とか、ロリ女王の騎士さまとか…戦争の狂気なら読み取れますか。

 今のストーリーだと、志願兵である以上86のテーマはもはや差別ではなくなりました。現状は以前の戦死した戦友との約束という名の自殺願望がある狂気に支配された集団にしか見えません。レーナちゃん登場で救ってくれる感じでしょうか。

 今後楽しみなのはレーナちゃん側ですね。孤軍奮闘のジャンヌダルクでしょうか。やっぱりレーナちゃんが正しかった?だけですかね。秘密の研究とか、貴族社会とかもう関係ない感じですか?

 結論から言って、話は2クール目で各段に面白くなりました。テンポもいい作画もかなりいいです。レーナちゃんがクールなのはいいし、86たちへの焦点の当て方も良かったと思います。
 ですが、テーマが消し飛んでしまった感じがあります。まあ、途中で何か見えてくればまた、レビューします。


追記 特攻の理由なんですけど、列車砲なら線路をもう1回、今度は滅茶苦茶になるまで攻撃すれば良くね?と思うのは間違ってます? {/netabare}


 18話。言わないようにしていましたが、被差別民族という部分、ロボットの多脚形態といい、今回の浸透作戦といい、指揮官が同乗するところといい、どうしても亡国のアキトの展開を思い出しますね。

 {netabare}そういうところは割り切って、たまたまということでいいですが、じゃあヒューマンドラマとしてはどうか…でも、あのロリ王女ちゃんとのやりとりは茶番にしか見えてきません。それなら早くレーナちゃん出して。

 で、でました。新兵器?地面効果翼機ですか。すごいものを引っ張りだしました。なかなか面白い発想です。ユーチューブの珍兵器とかでたまに見かけます。

 ただし、作中でも言っていますが、数メートルしか浮き上がれません。技術的な設定でいえば、翼が地面にぶつかるのでRの小さいバンク旋回ができないのでほぼ直線でしか飛べません。また、小高い丘も飛び越えられませんので、実用化したのはカスピ海で旧ソビエトが使っていたくらいで、それですら波が高い日は運用できなかったそうです。(ただ、今度海で運用されるみたいです)
 ですので、道中ほとんど湖にするとかそういう設定にすれば良かったんですけどね。

 さらに、地面効果翼機でレーダーを避けられるなら、より小さくて同じように地面すれすれを飛ばせる巡行ミサイルのほうが良いし、また、地面効果翼機で近づいて爆撃じゃあ駄目なの?と思います。

 正直、ロボットや兵器、AI等の戦闘のSF的、技術的、戦略的な設定は、たいしたことがないんだから、そこは短くして、被差別とかヒューマンドラマを深掘りした方がいいと思いますが、そこがブレブレかなあ。{/netabare}



19話 あれだけ決死の戦闘の前振りだったのに…これだけ?

 待たされた割には…心配した作画乱れはあんまりなかったですが、人が動かないこと…まあ、いろいろ厳しいのでしょうか。

{netabare} 地面効果翼機はあれだけ?ピンチにすらならなかったですね。とにかくロリはなんとかしてほしい、鬱陶しいだけ。

 やっぱり脚本かなあ。設定やテーマ、キャラ。どれをとっても悪くないんですけどね。うーん。1クール作品を2クールに伸ばした感というか、小説とアニメの媒体の差を考えずそのままやっちゃったか…他作になりますけど、転スラとか、オリジナルのアクアトープの方も引き延ばし感満載だからなあ。

 以前なら少し遊びが入った2クール作品もありだったんですけどね。昨今の密度が高いアニメになれると考え方が古い気がしますね。SFだから集中して見たいし。
 それに最近の2クールって、原作消化のペースを遅らせたりダラダラ展開がで引き延ばしてますからね。特に分割2クールにその傾向が多い気がします。以前の2クールは原作が溜まってからやってたので引き延ばしも少ないし、構成も無理がないし、感情移入も途切れないし。

 後はレーナちゃんかあ。最後あの列車砲やっつけるのに、レーナちゃん登場?多分あと3~5話くらいですよね?早くしてほしい。

 それにしてもテクノロジーの設定がわからねー…あの電磁砲的なやつももそうですけど、機体そのものがオーバーテクノロジーじゃん…って思うんですけどね。{/netabare}


20話です。残りは3月ですか…。

{netabare} 私は適当な作画で作品を作られるくらいなら延期賛成派なんですけど、だったら18話で決断すべきだったと思います。正直19話の作画は痛痛しかったと思います。

 さて、本作のここまでの総括ですが21話見てないですがどうせ話は進んでいないでしょう。2クール目後半はあまりにエピソードの密度が薄すぎです。

 1クール目は全体的に話がごちゃごちゃしてるしその癖間延びしているし、エピソードは当たりはずれが大きかったと思います。ですが、1クール目には中心のテーマがありました。2クール目はそれが吹き飛んでしまいました。86つまりスピアヘッドたちの行動原理に説得力が無くなってしまっています。

 無論、以前の仲間への約束で死を選択する、というのはあると思いますが、やっぱりシンの狂気に引きずられているというか、もっと悪くいえば単なる俺TUEEEになってしまっています。
 ロリ王女はそこに意味性を持たせるために登場させたのだとは思いますが、悲劇をいくら積み重ねても、1クール目の86の悲惨さにはかないません。

 何よりレーナちゃんですよね。ラノベで良くある手法ですが、待望のキャラのじらしプレイですね。人気キャラを出さないで引っ張って引っ張って、最後登場させてのカタルシスを狙ってはいるのでしょうけど、2クールのこの薄い密度の話でそれをやりますか?という感じです。小説とアニメのメディアの特性の違いは良く考えたほうがいいと思います。

 2クールを連続してやったとしても相当薄い内容で冗長感がある本作で更に延期ですからね。だったら1クール目+3月の2話で十分なくらいです。{/netabare}


22話です。つまり「君の名は」だったと。

{netabare}  油断しました。やってたんですね…23話もう見た方いるみたいですね。すっかり忘れてました。

 やはり2期はレーナちゃんとの再会というより初コンタクトが最大のカタルシスでしたね。1期の86とレーナちゃんの関わり方、2期の関わらないストーリーはそのための舞台装置だったということでしょう。つまり若干変形はしてますけど構造は「君の名は。」ですよね。

 関わり、対立、事件、別れ、想いの自覚、探索、葛藤、再会…ですね。探索部分が86では表現されていませんでした。

 ただなあ…戦場でいつ死ぬかわからない状況なら名乗れよ…それが3.11東日本大震災以降の人の関わりだと思うんですけどね。旧時代の別れが美しいとか秘めた想いは、命あってこそ、再会の期待があってこそですからね。「君の名は」で最後声をかけた意味ってそこにあると思うんですけど。

 一度邂逅するまでは、2人は絶対に死なないだろうなあ、という予測にもなってしまいますし…いくらハードな事件が起きようとも、そうしないと話にならないですからね。
 これが頭にあるのでちょっと2クール目の途中から冷めてしまいましたね。もうちょっと早く会ってから、展開してくれたほうが良かったかなあ。

あーでも、22話がカルデラ山の上のシーンだとすると、その先は…まあ、そういうことですね。裏切ってくれても面白いですけど、ここは順当にひねらないで行ってほしいかな…

 で、23話でなんかあるんでしょうか。楽しみです。{/netabare}




 

投稿 : 2024/05/18
♥ : 26
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

恋愛にオクテな二人が早く結ばれることを願います

この第二クールはギアーデ連邦を中心としてレギオンの大攻勢に立ち向かう様子を描いています。

正直、この物語は暗く陰気なイメージがありますが、最後は明るいハッピーエンドとなります。
特に第22話と最終話の23話はコロナの影響で半年待たされましたが、待った甲斐がありました。
この2話は大変素晴らしい内容です。
特に最終話の途中で、第一クールのエンディング「Avid」がBGMとして流れたときには思わず感動しました。
未来に希望が持てる素晴らしい内容となり、とても満足感がありました。


さて、物語の内容は…
シンたちが生きていました。
シンたちはギアーデ連邦に助けられていました。ギアーデ連邦はギアーデ帝国を打ち滅ぼした市民主体の政府です。
{netabare}
ギアーデ連邦の政府関係者の多くは、当初、得体のしれないシンたちを危険視して処分しようとしていましたが、暫定大統領であるエルンスト・ツィマーマンが、シンたちを救いました。
ツィマーマンがシンたちに話した言葉が感動します。
{netabare}
利益が無ければ目の前の子供たちを助けない社会を良しとするならば、その社会は誰にとっても不利益だよ。
それに、得体が知れないから、万が一…、そんな理由で子供を殺さないと生き延びられないのなら、滅んでしまえばいい。
{/netabare}
その後、ギアーデ連邦の軍部の人たちが戦歴豊富なシンたちを獲得しようとします。
彼らは、シンたち全員が戦場へ戻ることを希望していると言い、自分たちの正当性を主張しますが、ツィマーマンは、またしても彼らの要求を拒みます。
その説明も、大統領らしい素晴らしいものでした。
{netabare}
彼らが戦場に戻りたいという理由は、彼らが戦場しか知らないからだ。任務を全うした彼らには平穏が与えられるべきだ。
{/netabare}
しかもツィマーマンは、シンたちの後見人になったのです。
こんな大統領がいる政府は安心しますね。 {/netabare}

ギアーデ連邦の大統領はシンたちを軍隊から外して彼らに普通の幸せな人生を送らせたかったのですが、結局シンたちはギアーデ連邦の軍人としてレギオンと戦うことを選びます。

そしてシンにユージンという友達ができます。
シンは友達をつくりたがらない性格です。それはユージンが嫌いだからではなく。友達が先に死にゆくさまを見たくないためです。
でも…、{netabare}結局は友達となり、先に死にゆくさまを見届けることになります。レギオンに記憶を奪われないようにと、シンが自ら最後の一撃をユージンの頭に打ち込むことになります。
戦場で友達を安楽死させるために殺す行為は、どこの世界でも行われていますが、やりきれないものがあります。
おそらく、シンも同じ思いだと思います。{/netabare}

そしてレギオンの大攻勢が始まります。その大攻勢はサンマグノリア共和国に対しても例外ではありません。
サンマグノリア共和国の政府高官や軍部高官たちは、圧倒的なレギオンの数に戦うことを放棄し死を覚悟します。
だが、レーナだけは86地区の人たちと一緒にレギオンと戦います。
レーナは今まで一緒に戦ってきた86の人たちの死を無駄にしたくはなかったのでしょう。
そして、わずかでも希望があれば、必死に抗いたかった。自ら希望を捨てることはしたくなかった。

ギアーデ連邦でも、レギオンの本体をたたくためにシンたちを中心に攻撃部隊が特別編成されます。


この物語を見ると、レーナが顔も知らないシンのことを凄く慕っている様子がうかがえます。
最終話の最後に見せたレーナの涙にはウルッとしました。
そして生きる目的を見いだせないでいたシンも、ようやくレーナとの未来に希望をたくしていることがわかります。
シンは第22話で、無意識にそう宣言したのです。

ただ、二人とも恋愛のオクテですので、二人の恋はなかなか成就できそうにありません。
早く二人が結ばれることを願います。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 42

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「再開」というよりは、まさに「第2部開幕」の趣き。延期にめげず最後まで観て良かった!

== [下記は第2クール初回視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第1クール目は2021年4~6月の放送でした。3ヶ月開けての10月放送開始の第1話を観ました。

前クールで廃線となった線路に佇むレーナが出てきていましたが、それを受けての冒頭のシーンというところで、前クールからの物語の継続性が意識された演出だったと思います。

一方で前クールの最終話では一つの物語としてキッチリと綺麗に終わっていたともいえるので、続編として何をするかというところではこれまで明かされていなかったギアーデ帝国に関する事柄を知る驚きを、作中人物たちと試聴者が共有できる構成で、まさに「第2部開幕」といったスタートでした。

ということで、今後もこういう感じで驚きたいので原作はアニメで観た以降は読むのを保留したまま最終話まで視聴したいと思います。

取りあえず、1クール目が面白かった人には間違いなくお勧めです。
== [第2クール初回視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2022.3.31追記:
残り2話、モルフォとの決戦クライマックスというところで中断してから3/5に総集編で再開。以後、3/12、3/19の2回で無事最終話まで放送されました。

狙ったのか偶然か、放送の遅れにより作中の最終話時系列3/20と最終話の放送日時が重なる(3/19 深夜24時 = 3/20 午前0時)などという話題もあり大いに盛り上がった最終回でした。

最後のカットと作品タイトルロゴ『86』の出し方とか、演出面でもかなり凝った作品だったんじゃないでしょうか。

ライトノベル原作なのですが結構真面目に戦争をしていたり、深刻な人種問題があったり、革命政権下で旧皇族の扱いは面倒とかいう生臭い話が出てきたり、爽快一辺倒の話ではまったくありません。

原作を読んでいてもちゃんと集中して読まないと頭に入ってこず、流し読みはできない感じで電撃文庫らしさを感じる作品ですね。

本作とか『天鏡のアルデラミン』とかもラインナップに入っている電撃文庫は、他のライトノベルのレーベルと比べても少しばかり懐が深い気がします。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 35

65.8 17 侵略アニメランキング17位
ド級編隊エグゼロス(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (256)
892人が棚に入れました
謎の侵略者・キセイ蟲により、かつてない危機に瀕している地球。キセイ蟲は人々のエロスの源“H(エ)ネルギー"を吸い取り、人間の生きる活力を奪おうとしている。そんなキセイ蟲から地球を救うべく、高校生・炎城烈人は地球を守るヒーロー集団「エグゼロス」の一員として、キセイ蟲退治をすることに!

声優・キャラクター
松岡禎丞、加隈亜衣、矢作紗友里、桑原由気、茅野愛衣、三木眞一郎、大森日雅、岸尾だいすけ、小山力也
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

労基法ムシでフル稼働する白い謎光線

原作未読


なんか変なスイッチが入ってプラスにもマイナスにも転ぶことなんてよくあって本作がまさにそれ。


『誰かが言った。HERO(ヒーロー)は「H(エッチ)」と「ERO(エロ)」でできていると。』


プラスに転びました。ものすごい名言。これいままで誰か言ってそうで言ってなかった?
思わず首を縦に振ってしまった第1話です。

作品タイトル
 ド級編隊エグゼロス

第1話サブタイ
 光満ちるこのセカイで

ご理解いただけますでしょうか?この『金太の大冒険』ばりの悪ノリ感。
しっかりと期待値の低値コントロール及び思考の放棄をあらかじめ促してくれる親切設計です。主役の炎城烈人を松岡禎丞さんが演じる時点でなんかもうね。

タイトルから容易に戦隊ものを想像できる。主人公の名前もあからさまに“レッド”枠。敵は「生殖エネルギー吸い取っちゃえば絶滅しちゃうよね」と人類の滅亡を企む宇宙人。“キセイ蟲”対烈人らエグゼロスの果てなきバトルものになるかと思います。

他のメンバー↓

星乃雲母/エグゼイエロー(CV加隈亜衣)
桃園百花/エグゼピンク(CV矢作紗友里)
白雪舞姫/エグゼホワイト(CV茅野愛衣)
天空寺宙/エグゼブルー(CV桑原由気)

演者は桑原さん(29)以外over30。彼女らがJK役を演じるミスマッチが妄想膨らんでよい…かも!?
オープニング曲はヒーロー戦隊してて心地いいんですよね。そうして視聴回を重ねていくわけですよ。


 {netabare}途中からしんどい{/netabare}


折り返し7.5話時点で「出オチだったかも」と認識の修正が迫られます。後悔まではいかなくてももやっとするのよね。
例によって謎の白い光線だったりキラキラだったりが仕事をする場面が多くなりがちな作風なわけで、本作では労働基準法ガン無視ブラック企業並みに終始フル稼働しておりました。ずっと真っ白けっけだからつまらんということではなく、深夜に家族が寝静まってからこっそり視聴している身としてはうっかり鉢合わせたら即死級シーンの連続で気の休まるところがなかったことに若干クレームです。

次に焦点が定まらないこともイマイチですね。ヒロイン雲母との関係も序盤露出多めでも徐々にしぼんでいく。キセイ蟲とのバトルも中休み。のちに盛り返すことにはなるんですが、ラブコメ&バトルの合間日常回がだらだら続きます。それでいて気分転換にすらなってない。キャラ増えるけど繋がりが…東京支部の眼帯の子登場でイエローとのライバル対決みたいな様相を呈し、他のエグゼロスメンバー埋没してしまうし。忌み子キャラも出自を活かしてなんかするかと思いきや単なる賑やかしになってもったいないなと思います。

シンプルに敵をインフレさせてって、その敵の変化に合わせてこっちも四苦八苦対応するみたいなのでよかったんじゃないかな。
{netabare}特に眼帯の子が出てきてからつまらなくなった。{/netabare}ハーレムラブコメよろしく好きだなんだで顔を赤らめるのとか本作ではいらないでしょうに。てらいもなく脱ぐくせに「え!?そんなところで?」という意味不明なポイントで勝手に辱められた気になって身悶えてるくらいでちょうどよいのです。


 おバカなことを大真面目にやる


常識人の感覚。一般的な高校生の恋愛感覚みたいなのは他で供給を受けるのでここでは不要。夏(2020年8月)だし家で悶々としてる日が多かった上半期だったのでもう少しはっちゃけたもんが見たかったです。

 とことんアホになりきれなかった

腹をくくってないと足元見透かされますよね。
36協定違反が指摘されるかもしれない働き過ぎの謎光線たちはなんでもかんでも隠しておりました。スカートの中身も真っ白けっけでしたよ。たかがパンチラ如きでなにをビビってるんだか…
エグゼロスが“キセイ蟲”との闘いで戦果をおさめている裏で、製作スタッフは“規制厨”にでも屈し続けていたわけです。気合が足りません。


※余談

■キャラ一言

1.{netabare}東京支部の皆さんフェードアウトしていきましたね。やはり不要でした。{/netabare}

2.{netabare}ラスボスは永遠の17歳でお馴染みのあの方。作中でしっかり「オイオイ」されてました。{/netabare}

3.{netabare}ド級編隊のメンバーの名前を覚えられませんでした。{/netabare}



視聴時期:2020年7月~9月 リアタイ

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2020.09.27 初稿
2021.06.16 タイトル修正

投稿 : 2024/05/18
♥ : 43
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

サイタマ編隊H×EROS伝説

HEROはHとEROで出来ている!

エロでH(エ)ネルギーを溜めてキセイ蟲と戦う
高校生ヒーローたちの青春を描いた同名コミック(未読)のアニメ化作品。

【物語 3.0点】
構成はテンポ重視。一話~数話完結エピソードもあれば、一話二本立て風の回もあり。
普通は演出等を増量して一話に引き延ばしがちな各ヒロインのキャラ回も、
Aパートで短くまとめ上げたりして、
最終回は{netabare}女王討伐{/netabare}という一応の区切りまではやり切る。


一撃で怪人と自身の衣服を吹っ飛ばすH(エ)ネルギーは爆発力があるが、
如何せん効率が悪く(苦笑)ず~っとエロいハプニング等でHネルギー溜めている感じにw

私はエッチなヒロインが戦うよりも、戦うヒロインがエッチな目に遭う方が好みw
(いずれにせよ変態であることに変わりはありませんがw)
なので、戦闘シーンはやや供給不足感。
“キセイ蟲”共々、表現萎縮ムードをぶっ飛ばしたいという欲求も今一つ発散されず。
折角、色々、怪人設定を用意したのに勿体ないと思いました。


【作画 3.5点】
背景美術、人物作画とも安定度は凡庸。
ただ肉感があるヒーローたちの裸体&ハプニング描写には注力。

“キセイ蟲”だけでなく現実の規制との暗闘も苛烈を極める。
{netabare}豆乳で豊乳ネタも原作では牛乳だったそうでw{/netabare}
謎の光を、煌星としてデザイン化する開き直り?等とも合わせて
規制当局との駆け引きの激しさを物語りますw

因みにスタッフが一番描写に力を入れたのは乳首だとのこと。
確かに、烈人(れっと)&橙馬(とうま)。
両男子の胸部の描き分けを見ると、こだわりは感じますが……。
当方が視聴したのはBDの「Hネルギー限界突破ver.」でも、
dアニメの「Hネルギー解放版」でもない通常配信版だったので、
女子については規制に阻まれ、成果を確認することは叶わず。
目撃情報お待ちしておりますw


戦隊成分を期待していた私としてはXERO(ゼロ)スーツの活躍をもっと見たかったです。
{netabare}最終盤にやっと登場したと思ったら、あっさり破損しちゃうしw{/netabare}


意外とフェチズムを感じたのは、必ずしも腕に巻かない“XERO(ゼロ)ギア”。


【キャラ 3.5点】
主人公ヒーロー烈人(れっと)に
超絶H(エ)ネルギーを秘めた幼馴染の雲母(きらら)を始め、
エッチなヒロインが続々と押し寄せて来る非常事態w

サイタマ支部のキャラ一巡後に、
{netabare}チャチャによるハプニングの多様化。
雲母(きらら)の内面を黒雲母として外部化。
サイタマより進んでる?トーキョー支部との邂逅。{/netabare}
など次々と新キャラを投入して目先を変え、
パターン化されたエロ→バトルを消化しやすくしたのは〇。

多数の萌えキャラ襲撃を経ても烈人の雲母(きらら)へのキモチは変わらず。
正妻力を際立たせる構図もベタだが清々しい。


推しは叢雨 紫子(むらさめ しこ)。
褐色肌ヒロインの押しに弱い私の性癖を再認識w


【声優 4.0点】
主人公・炎上 烈人役の松岡 禎丞さん。
ハーレム状況でメインヒロインへの愛を貫く最適解。
(道中……{netabare}CV.陶山 恵実里さんに声変わりした気がしますが気にしてはいけませんw{/netabare})

その愛を受け止めるヒロイン・星乃 雲母役の加隈 亜衣さん。
メインヒロインの感情復活が一つのテーマとなっている本作にて、
幼少期、「鋼鉄の処女(アイアン・メイデン)」、黒雲母と、
目まぐるしい乙女心を演じ分ける。
{netabare}「閉じてた心が開いちゃう~」{/netabare}

その他、ヒロインズの演者も中々豪華で耳が幸せ。
さらに敵となる“キセイ蟲”役に一線級の女性声優を湯水の如く使い倒す。
どーせヤラれる時は一撃。無駄遣い(苦笑)


【音楽 3.5点】
劇伴はシンセやロック風サウンドも交えてヒーロー活動を無難に盛り上げる一方で、
決戦の最中だろうと楽しげなハプニングBGMを入れる、らしい構成w
まるでキスや濡れ場の前みたいな静かなメロディーに
ラン♪ラン♪と幼女風コーラス?を重ねたムード曲の多用も特徴的w

OPはBURNOUT SYNDROMESプロデュースによる
SPユニット・HXEROS SYNDROMES「Wake Up H×ERO! feat.炎城烈人」
恋愛だけでなく、広く“好き”の感情がもたらすヒーローの奇跡を歌い上げた良曲。
作品タイトルシャウトなど、松岡さんの熱いヒーローボイスを入れ、
古の王道アニソン復活を企てる。

ただ、願わくばOP映像で一度で良いから効果音を入れたver.が見たかったです。


EDは星乃 雲母(CV.加隈 亜衣)の「Lost emotion」
弾けるテクノポップが、幼少期奪われたはずの乙女心を蘇らせるキャラクターソング。
ED映像のキモチが表情アイコンとしてダダ漏れになるXEROギアの隠し機能?もキュート。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 30

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

戦隊モノを18禁にしてアニメ化したような作品。

第一話からツッコミどころ満載のネタアニメ。

一言でいうと、戦隊モノの実写をアニメ化してエロ全開にした感じです。
敵もなんたらレンジャーに出てくる怪人みたいな見た目とキャラとやられ方。

7割エロ、3割ギャグ。
クオリティは高くはなさそう、最後まで見てないですが。

何も事前情報なしで見てしまったので、最初はもっと真剣なヒーローものだと思っていたら、主人公が敵と戦う時に急に全裸になるシーンを見て目が点になりました。

よくよく見たらタイトルにど級編隊って・・・変態ってことなのか!
気づくのが遅すぎました。

かなりエッチなことを堂々としているので、逆に爽やかなのかもしれません。
本当にバカバカしいですが、こういうアニメもあっていいと思います。

私はそういうシーンには興味ないし、下ネタ連発の作風が見ていて「私は何をしているんだろう」って思ってむなしくなってきたので、途中で断念しました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 17

67.1 18 侵略アニメランキング18位
将国のアルタイル(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (188)
839人が棚に入れました
ここではない世界、いまではない時代。
将軍と呼ばれる為政者たちの治める草原と砂漠の国・トルキエ将国。
12年前、隣国・バルトライン帝国との戦争で母を失ったマフムートは、
平和な国にしたいと希い、トルキエ史上最年少で将軍となった。
しかし、交易で得た巨万の富をもって安寧を取り戻したトルキエに対して、再び帝国の侵略が始まる。
犬鷲・イスカンダルを相棒に国家間に渦巻く陰謀と策略を切り裂かんと動くマフムートは、
いかにして自分の国を平和へと導くのか?
―――理想と現実の狭間で彼のとる行動とは…?

声優・キャラクター
村瀬歩、古川慎、KENN、諏訪部順一、小西克幸、緒方賢一、津田健次郎、小林ゆう、櫻井孝宏、中井和哉、内山昂輝、茅野愛衣、島﨑信長、岡本信彦、佐藤拓也、日笠陽子

うにゃ@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

地図と人物相関図とにらめっこ

戦記物でキングダムやアルスラーンに比べると、漫画の内容を24話に詰め込み過ぎた感じが強い。
しかし少女漫画の色合いが強いためアルスラーンというよりBASARAの印象が強かった。
どちらかと言えば耽美。名前や人間関係相関図と地図を何度かにらめっこしないと把握できない。
大規模戦闘より政略策略といった所に重きを置いてる為、大規模戦闘が1000人単位でなく100人単位に見えてしまうのは残念であった。

イスカンダルとアズライールがどうしても被る。

100点中74点

投稿 : 2024/05/18
♥ : 3

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

貴種流離譚

いわばハイファンタジーで古くからある手法、「オデッセイ」です。英雄が国から追放され、仲間を集めて苦難を乗り越えて故郷に帰ってくるというやつです。原作は読んでませんが、設定が「アルスラーン戦記」そっくりですね。

序盤は非常に練られた演出と脚本で飽きませんでしたが、後半がいまいち盛り上がりませんでした。よくある国盗りものにしてしまったのがいけなかったのかも。

あと個人的に「アルスラーン戦記」もそうですが、ハイファンタジーとして徹底的に歴史考証してお話を作るのは良いのですが、いくらか堅くなりすぎて超自然的な能力や設定を持ってこないとすぐに飽きてしまう気がします。

パワーインフレを恐れてそういう方向に敢てしていないのでしょうが、「鋼の錬金術師」や「進撃の巨人」は頑張ってそこの設定や理屈を考えているので、理由にはならない気がします。

もっと読者なり視聴者を飽きさせない工夫が必要です。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 7
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

戦争を嫌う最年少将軍の話

トルキエ将国史上最年少パシャ(将軍)になった主人公が、
挫折(降格)を経て成長していく話

{netabare}
ヒロインがいない戦記ものってのも珍しいし、主人公が生真面目過ぎて、
和み的なシーンもないので、途中で挫折する人が多いかも。

あと、2クールあったのだから、俺たちの戦いはこれからだ!終わりではなく、
戦争を嫌う主人公だけど、相反して武力、統率力、知力も兼ね合わせた
主人公が最終的にどうなったかまでやって欲しかったかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 1

73.7 19 侵略アニメランキング19位
六花の勇者(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1248)
6691人が棚に入れました
闇の底から『魔神』が目覚めるとき、運命の神は六人の勇者を選び出し、世界を救う力を授ける。

地上最強を自称する少年アドレットは、その六人、『六花の勇者』に選ばれ、魔神復活を阻止するため、戦いへ向かう。

だが、約束の地に集った勇者は、なぜか七人いた。

その直後、霧幻結界が作動し、七人全員が森に閉じ込められてしまう。

七人のうち誰かひとりが敵であることに気づいた勇者たちは疑心暗鬼に陥る。

そして、その嫌疑がまっさきにかかったのはアドレットで―。

伝説に挑み、謎と戦う、圧倒的ファンタジー、堂々始動。


声優・キャラクター
斉藤壮馬、日笠陽子、悠木碧、鈴村健一、佐藤利奈、加隈亜衣、内山昂輝

コヤ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

バトル系と思って観たら・・・。

六花の勇者というタイトルの通り、一応バトル系ではあります。
魔神が復活する時、六人の勇者が選ばれる。
うん、ベタと言うか王道と言うか特に捻りのない設定ですね。
そう思って観ていたらびっくりするくらいサクサクとストーリーが進んで行きます。
1クールで魔神倒せんじゃね?くらいの勢いでしたね。
全くストレスもなく進んで行くので視聴のペースも上がっていきます・・・が!
この作品の本当のストーリーはそれではありませんでした。六花の勇者だから六人の筈なのに七人居る!!
まさかのミステリー展開!
あらすじすら見ずに視聴したらこういう事が起きるんですね(^-^)/嬉しい誤算です。
さらに恋愛要素までぶち込んでくるので至れり尽くせりでした。
俺たたエンドで終わるので続きが非常に気になるところですが、この展開を繰り返されるとちょっとダルい気はしますね。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 19
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

狼は誰だ

伝説は語る。
かつて世界を破滅に追いやった、
魔神を封印した聖者がいた。

魔神はいつの日かまた蘇るが、
その時、聖者の力を受け継いだ、
六人の勇者が現れるだろうと。
選ばれる勇者の数は常に六人である。

アステカ文明を模した、
世界設定のファンタジーでありながら、
人狼ゲームのような「狼は誰だ?」と言う推理モノで、
他に例も少ない新機軸を打ち出しています。

{netabare}此度、集いし勇者の数は七人。
誰かが嘘を言っている!?
その真意は何だ!?{/netabare}
 
サスペンスフルな展開が私的には面白い。
キャラデザも好きで、終盤まで一気に観れます。
{netabare}ただ欠点を言えば、敵が弱すぎるでしょうか。
進撃のように敵に理不尽な強さがあれば、
勇者が結集する意義に説得力が増したと思います。{/netabare}

ファンタジー世界に集いし、
勇者たちのコンゲーム(騙し合い)

内緒でこっそりお勧めしておきます。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 61

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

この中に1人、妹…、じゃなくて偽物がいる!

原作は同タイトルのダッシュエックス文庫から刊行のライトノベル(未読)です。放送当時に観ていただけで観直していない(いや、他のレビューもそうですが(笑))ので、思い出しながらのレビューですみません。

原作でどういう扱いになっているかは読んでいないのでわかりませんが、少なくともアニメで観た限り主人公はアドレットだと思います。

その昔、「一輪の花の聖者」が魔神に打ち勝ちそれを封じたそうです。以後、魔神が復活するたびに聖者の力を受け継いだ6人の「六花の勇者」が魔神と戦い、封印してきました。

また魔神が復活するということで六花の勇者が選ばれたはずなのですが、魔神を封じている地に向かう道中で徐々に勇者が合流します。さて、勇者が全員揃ったと思ったらなぜか勇者は7人いて、「誰かが偽物」ということに…。

まあ、この「偽物がいる」情報はアニメのコピー「この中に1人、偽物がいる」でも明らかなのでネタバレではないでしょう。

で、本物であれ偽物であれ皆「勇者」を名乗るにふさわしい異能や剣術などを持つ中でひときわ異彩を放っているのがアドレットなのです。
(ちなみに作中で異能を持つ人は「聖者」と呼ばれます。が、六花の勇者には必ずしも聖者が選ばれるわけではないようです。)

アドレットの戦い方は罠を仕掛けたり爆薬を用いたり、超ゲリラ戦法でおよそ勇者らしくありません。ですが本人は誰にも負けていないと自負し、「地上最強の男」と自称しています。

彼はその凡人っぽさで怪しまれるわけですが、少なくとも視聴者(原作だと読者?)には偽物ではないように演出されているわけです。じゃあ偽物の勇者は誰なんだ、というのが本作品のウリでしょうかね。

「偽物」の目的は自身を「本物」と思わせつつ本物の勇者同士を疑心暗鬼にさせて殺し合わせることにあるわけで、疑われないためには魔神側の魔物と戦って見せるとかもせねばならず、そこら辺の心理戦を楽しめるかどうかが本作品を楽しめるかどうかのポイントでしょう。

まあ、わたしは結構楽しめましたけど結局最終回を観ると続きが気になる…。(でも原作はまだ終わってないようですし、どうしましょう…(笑)?)

投稿 : 2024/05/18
♥ : 50

71.3 20 侵略アニメランキング20位
プラネット・ウィズ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (272)
969人が棚に入れました
「おれは、おれが味方したい人達の味方だ。そんだけだ!」
過去の記憶を失いながらも、平穏に暮らしていた高校生・黒井宗矢。だがある日、
世界は謎の巨大兵器「ネビュラウェポン」に突如襲われる。
猫のような姿をした「先生」とゴスロリ姿の銀子と共に、宗矢は戦いに巻き込まれる
ことになったが_________なんと相手は人類を護る7人のヒーローの方だった!
宗矢の記憶に隠された戦う理由とは?

気鋭の漫画家・水上悟志が贈るオリジナルアニメーション、ここに開幕!

声優・キャラクター
阿部敦、原田彩楓、井澤詩織、小山力也、乃村健次、後藤沙緒里、梅原裕一郎、大和田仁美、渕上舞、菅原慎介、石上静香、興津和幸、清川元夢、若本規夫
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

猫と犬

J.C.STAFF制作。

新感覚でどこかフリクリに似た、
センス溢れるぶっ飛び具合が楽しいです。
え?そっち?的なサプライズもあり、
集中力が途切れませんでした。
構成力の高い魅せる入りだったと思います。

ロボアニメに新機軸はあるのか、
火力一辺倒の戦闘ではないのが興味深い。
アニメーションらしい作品ですので、
あまり構えず、素直に楽しめれば嬉しいです。

4話視聴追記。
SF的なガジェット満載ですが、
広義ではコメディになるのでしょうか。
なるほど、この感覚、タイムボカンシリーズだ。

9話視聴追記。
力の籠った演出が増えて来ました。
{netabare}先生も閣下も信念のもとに最後はどう動くのか。
物語の総仕上げが、どうなるのか楽しみです。{/netabare}

最終話視聴追記。
緩急付けた演出にキャラと声優の相性、
{netabare}物語の構成も最後まで見事にまとまっている。{/netabare}
今年の夏上位作品で間違いないでしょう。

お勧めの作品となりました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 53

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

オレはオレの助けたいと思ったやつの味方だ!

視聴理由 特になし

序盤 ヒーローものかな

中盤 コレは...

終盤 正義とは何か

この話は普通の中学生に起こった非日常を描いた話
ジャンル的にはロボット・大戦
途中から宇宙に進出しちゃったり、なんか謎の原理で戦闘してたりするけど、キャラの信念とか考えとかは面白いから、4.5かな
決して主人公が圧倒的最強とかではないんだけど、やっぱここでも「信念」はカンケイあるんだよね

作画は普通。音楽も普通。
キャラの熱血度がわかるし結構好きだな

まぁ全体的に普通だけど熱血キャラとか好きな人は良いかもしれない

投稿 : 2024/05/18
♥ : 10

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

何をモチベーションにして戦ってるのか

設定やキャラが個性的で話の進め方も悪くない。
雰囲気は、一回りか二回り前の子供向けロボットアニメって感じで最近のアニメにしては珍しさもある。
全体的に平均越えの印象を受けるけど、どうも嵌れなかった。

登場人物は割と世界規模で戦ってるけど、全員物分かりが良すぎるせいか、葛藤やドラマが足りなかったからか、戦う理由がふわっとしていた気がした。
結果としてこじんまりとした世界での戦いに感じた。

原作の水上悟志さん、なんか見たことある名前だと思ったら、惑星のさみだれの人か。
話題のタイトルということで、おすすめされて読んだことあるけど、プラネットウィズと同じような感想だった。

単に好みの問題なのかな。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 2

69.2 21 侵略アニメランキング21位
勇者、辞めます(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (291)
944人が棚に入れました
魔王軍の侵攻から世界を救った勇者レオ。 しかしその強さは平和な世を迎えた人間にとっても脅威となり、ついには聖都から追放されてしまった。 地位も名誉も居場所も失い、彷徨う勇者が行き着いた先は――ボロボロの魔王軍!? 人への恨みか自暴自棄か、魔王に正体を隠しつつ、四天王と共に軍の立て直しに挑むレオ。 引退勇者の大仕事、その先に待つものは......?
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

いつもの、よくある、異世界ものではありませんでした^^

原作未読 全12話

勇者を辞めて、魔王軍幹部をサポートしながら魔王軍に入隊するために頑張っているお話です。

序盤から中盤までは、コミカルなお話が多くいつものよくある異世界ものと思って観ていました。

終盤になって序盤や中盤に撒いた伏線を回収しつつ次第にシリアスな展開になってきます。

あれ〜こんな作品でしたけwと実は観ていて急にシリアス展開になったので戸惑いましました。

何故勇者を辞めたのか、そして魔王軍に入ろうとするのか、そして主人公は何を望んでいるのか、結構深いお話でした。
{netabare}
3000年、ほぼ1人で生きるというのは、想像もできませんね。
{/netabare}
もし、観る機会がありましたら最後まで観て欲しい作品です。

OPは鈴木みのりさん、EDは東山奈央さんが歌っています。

最後に、展開がガラリと変わる異世界ものというので印象的だったのは慎重勇者以来のような感じがします。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 24
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

挑戦的な取り組みで、完結するのも良いです。エンタメが弱いかなあ。

 まず、完結する物語だったのは大変良かったです。こんなことで喜ぶのも何ですが、完結している物語は読み取れるものが多い気がします。だからこそ記憶に残ります。

 本作は加えて、SF的な発想と異世界を組み合わせて面白い話にしたてました。演出やエピソードが必ずしも優れているとはいいません。実際、単なる異世界ものとして見たときには「つまんなさそう」と2話切りしました。構成あるいは惹きつける何かが初期にあれば、もっと評価が変わっていた気がします。
 ただ、一方で意外性という点ではいい意味で騙されたということですね。冒頭のシーンの意味とか見返すと、なるほど…結構伏線もあるしがんばってたんだ…と分かりますが、ちょっとこの異世界ものが氾濫している中で誤解を受けやすいというか、私が実際見誤りました。

 ライトノベル等なら表紙や帯の情報で、おそらく読み進めるだろう話も、アニメになると1~3話でがまんできなくなりますから、その点では過小評価されやすいでしょう。もうちょっとアニメ化に際して工夫がなかったのかなあと思います。

 結果的にストーリーは面白かったと思います…知的には。あるいは、感心するとか興味深いという意味ですね。「人魚」「バンパイヤ」等の不老不死の退屈、AI的な使命の問題、火の鳥のような「文明」の栄枯盛衰など沢山の要素が盛り込まれていました。それが上手くマッチしていい話になっていたと思います。

 感覚的…つまりエンタメ的には若干弱いと思います。ギャグが弱い、演出が弱いので面白さ、バトルのワクワク、ピンチのドキドキがないですね。仕掛けのせいでダブル主役の2人の内面描写が弱くて、感情移入の相手先がブレブレだったので、没入感がなかったせいかもしれません。

 で、結末ですね。{netabare} 本作はバッドエンドをいかにうまく昇華して勇者と魔王の生きざまの集大成として死を選択するか、が作品の意味かなと思っていました。寂しいけど死をハッピーエンドとして処理する流れがどうなるのかが楽しみでしたが、違っていましたね。必死の魔王のワザが「命と引き換えじゃないんかい」という突っ込みをしたくなります。
 結果的にわかりやすい方のハッピーエンドにしました。これはこれでマイルドで楽しいですが、勇者や魔王のキャラと人生に込めた意味性が希薄になった気もします。その点で肩透かしでしたが、死を選ぶのも安易と言えば安易ですので、{/netabare}ここは原作者の選択を尊重すればいいと思います。

 ということで、想像以上に話は良かったと思います。エンタメが弱いのと、昨今の異世界モノの御多分に漏れず、アニメはちょっと安っぽかったのが残念でしたが、こういう挑戦的でしかも1クールで完結させる作品は嫌いじゃないです。

 このサイト基準の評価は低いですが、話の内容は80点くらいあげてもいいかも。


以下 視聴時のレビュー

{netabare} 1話 ストーリーというか設定を見る限りでは、面白くなるかもしれないと思いました。歴史ものでは強者に対する支配者の疑心暗鬼はよくある話ですし、魔王と勇者の組み合わせは「まおゆう魔王勇者」という例もあります。ギャグに振るなら「はたらく魔王さま」的な構造もあり得ます。

 ただ、実際作品を見ると、不思議なくらい作品の雰囲気に面白くなる可能性を感じません。演出なのか設定なのかキャラなのかストーリーなのか…全部?うーん。なんか違う感じが…感覚的で申し訳ないです。
 あんまり語ってもしょうがないですが、肝心の「強さ」と人間VS魔王の設定に関して世界感の作り込みが甘い気がします。あるいは主人公の造形なのかキャラ作りなのか。

 ぜひぜひこの感覚を裏切って欲しいところです。 

 作画から言ってさほど手抜きというわけでもなさそうなので、チェックはすると思います。


11話 あれ、SFだった?ちょっと再検討中です。 

 2話切りしてましたが、なんか皆さんのレビューが不穏なコメントが多いので興味でて10話、11話チェックしました。結構面白そう?SF?しかも、結構、テーマ性がある?ちょっとチェックします。


11話 なるほど…アイデンティティの問題かあ。

 つまり仕事の話をしていたのは、有用性の話ですね。一見、勇者の持つ宿命の話と乖離したお気楽な話で進行します。が、これって、自分が常に何かの役に立っていなければという勇者の行動原理の表れだったということでしょう。

 昔の話で出てきた悪魔とのやり取りがなかなかいいシーンで、10話につながります。
 不老不死の退屈、強すぎる故の孤独、やりがい、自己肯定…いろんなことが入っていますし、AIアンドロイド的な面白さが感じ取れます。
 善悪の相対化はちょっと陳腐な面もありますが、魔王がなかなか可愛いいし、四天王のキャラが立っているので、ちゃんと成立しています。

 ストーリーも設定もテーマも入り込めればかなり良作だと思いますが、エンタメの部分が置き去りだったというか、伏線の工夫が足りなくて、せっかくのいい話、いい設定が活かしきれなかったか…うまくいけば「慎重勇者」のようなカタルシスがある作品になりそうですが、どうでしょう?最終回、結構楽しみです。

 多分次回で最終回ですよね。見終えたらレビューします。{/netabare}

 

 

投稿 : 2024/05/18
♥ : 19
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

定年退職 次いで再雇用

原作未読

勇者を辞めて魔王側に鞍替え職替えするお話。ちょっと何言ってるかわかんないです。

 ハイスキルのフリーランスが競合で似たような仕事請け負うみたいな
 スクエニが任天堂でなくプレステでFF出すような

モラルやら商習慣的にどうよ?って疑義が残るのと、引き抜きではなく求職側の売り込みであることに現実味がなく「掴みはOK!」とはいきません。
それでも挽回したのかどうにか潜り込んでやってたことが

 日系大手からスタートアップベンチャーに転職しました
 バリバリ外資からレガシー企業に転職しました

けっこう面白い転職奮闘記でした。整った企業から未整備の企業へ。
DRIVE共有当たり前の時代に紙帳簿で頑張ってる姿を目の前にして、抵抗するリテラシー低めのおっさんを説き伏せたり、せめてEXCELぐらいはできるようになろっか、と段階に合わせ環境を整えていきます。
環境だけではなく仕事の進め方もですね。マネジメントが上手くできてない中間管理職の改善指導なんてのもありました。中身そのものは第二新卒くらいまでが対象の分かりやすさです。

転職の成功例なんだと思います。
未整備なところへ行くと、これまで当たり前に出来てたり環境が整ってたり用意されてたりしたものが無くなるわけでして「○○(前職)ではこうだったのに~」いわゆる“ではの神”と化して周囲と溝が出来ることもあるそうです。
ハードな環境に嫌気がさして年収を下げる転職してしまうと楽できると勘違いしたり、なんて失敗例を念頭に置いとくと、元勇者レオ・デモンハート/オニキス(CV小野賢章)が根っこでは真摯に立ち振る舞っているのがわかり好印象です。
そしてまた彼が失敗しない理由は良くも悪くも超ベテランサラリーマンだったという後半のネタ明かしと合致します。いろんなモデルケース見てきたはずの彼ならではの納得感でした。

やや強引な設定を嫌味なく消化して落ち着かせてからの後半での転回というのもあっての全12話。
1クールアニメの起承転結はおおむね2/3経過第8話くらいにあることが多いのですが、本作は前倒し{netabare}(第6話){/netabare}してます。ロングスパートが吉が出るか凶と出るかは観てのお楽しみ。
きちんと一定の結論は出してるし、全12話の中でも起伏があったりと好印象の佳作でした。



※ネタバレ所感

■ロングスパートの結果
凶と出ました。

{netabare}端的に勇者レオの自殺願望からのバトルと生き直しの意味を見出すまでのロングスパートでした。意外性があったこと、一定の結末を得てること、凶と出たと言っても酷評するほどではありません。
こりゃイマイチだなぁと思った点2つ↓

1.クライマックスのバトルが茶番
 {netabare}賢者の石のある土地に出向くつもりが…実は仕込みでした、はい。ここに至るまで託せる相手の見極めをしていた伏線回収はお見事です。
ただし不死3000年を倒してもらうにしてもレオが抵抗しなくてもなかなか倒せない設定であったはず。だからなおのこと、前半の日常パートがお仕事アニメ以上でも以下でもなかったのがもったいない。
レオの指導で戦闘力上がった具体的なネタをあらかじめ見せといて最終バトルで再現するなりしたら、ベタでも深みが出たのに。せっかくの『最終試験は俺を斃せ!』が茶番に見えた。{/netabare}

2.ピーク前倒し
 {netabare}6話で現代日本的な時代に魔物が溢れてきて…っちゅう時間軸が出しちゃった後がね。
7話。機械文明の遺物マシンゴーレム出す都合上6話以降である必然性あるんだけど、せっかく変化あった後に巻き戻しちゃった感ある。
8話。レオの成り立ちとインプとの交流は機械文明崩壊の流れを汲んでるので必然。
そして9話。「勇者、辞めたい」サブタイでタイトル回収重要回かつ本作のピーク。で続くバトル。

せっかく6話で変えた流れを戻す7話。ただし最後は外の変化球で打ち取りたいからいったんインハイ投げとくかの目線ずらしと見れなくもない。問題は10話以降のバトルですね。中身については前述してます。そんなのが尺も十二分にとるもんだからダレてました。{/netabare}{/netabare}


似たようなこと繰り返し言ってますがそういうことです。嫌なんじゃなくて惜しいなぁという感覚。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 25

65.6 22 侵略アニメランキング22位
ガーリー・エアフォース(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (208)
804人が棚に入れました
突如出現した謎の飛翔体、ザイ。それは、人類の航空戦力を圧倒した。彼らに対抗すべく開発されたのが、既存の機体に改造を施した「ドーター」と呼ばれる兵器。操るのは、「アニマ」という操縦機構。それは——少女の姿をしていた。鳴谷慧が出会ったのは真紅に輝く戦闘機、そしてそれを駆るアニマ・グリペンだった。人類の切り札の少女と、空に焦がれる少年の物語が始まる。

声優・キャラクター
逢坂良太、森嶋優花、大和田仁美、井澤詩織、白石涼子、Lynn

Dave さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

中途半端でちっとも面白くない

完走はしましたが、やっぱり最後まで面白くなかったですね。何をテーマにしているかわからないし、未回収の伏線・謎も多く(さりとて別に興味もわかなかったけど)、何もかもが中途半端。いろいろ欠けているものは多いのですが、致命的だったのは「アツさ」が全くないこと。日常系ではなく、まがりなりにも戦闘を描くわけですから、胸が熱くなるシーンがないと、じゃあ何のために命張ってるの?という冷ややかな気持ちになります。

1. 不必要・不十分なキャラ
そもそも、その登場人物必要だった?という登場人物が多い印象です。中国人の幼馴染とか、ギャグなの?って感じのウィークリーすっぽかされキャラだし、F-2も無理矢理登場させる必要はなかった。F-4の嫌な奴キャラが払しょくされたとはいいがたいし、F-15はパッパラパーのまま。F-18もなんだか未消化のまま散ってしまうし、ずいぶんと扱いが雑だなあという印象です。

2. 結局、なんやねん
謎の敵が謎のまま終わる…かつて幼稚園の頃に見た戦隊モノの敵のようですね。その出自も、正体も、目的も、能力もよくわからないけど、とにかく「敵」なんだ、と。ここらへんはせめてもう少し明らかになっていくのかと思っていたら、まさかの最後までほったらかし。

3. 残念ドッグファイト
同時期にやっていた【荒野のコトブキ飛行隊】、こちらも似たような感じで雑なストーリー×ドッグファイトでしたが、あちらはせめて実機への愛着とか、空中戦を描くこだわりとかがありましたが、本作は子供向けのどきゅーん!ちゅばーん!な感じの繰り返しで、リアリティもないし、わざわざ変な塗装と「それっぽい」だけのデザイン改変をしてるので、手抜きな感じ。別に空中戦を見せたかったわけじゃないのかな…じゃあ、見所はゼロじゃん。

4. やはり中国推しが気持ち悪い
もともと中国に住んでいて、中国人のガールフレンド(モブ)がいて、上海奪還とか言っちゃって、一体どうして中国をそんなに推すのか…。ここまでリアリティ放棄したんだからもう架空の国でも何でもよかったはずだし、やはり嘘でも自衛隊機を扱う以上、その相性の悪さはまるで牛乳と納豆のように喉元にまとわりつきました。

5. 作画は最後まで耐えきった
作画(キャラ)だけは、際立って良いとは言えないものの、最後までギリギリの線で踏ん張った感があります。結構危うい感じだったけど、そこは沢山のスタッフさんの努力で崩壊を免れた。もしそこを投げてしまっていたら、正真正銘のクソアニメになっていたところ、耐え抜いたプロ根性には敬意を表します。

---以下は5話時点での中間感想---

なぜグリペン…なぜ中国…
まだ5話までしか見てないので、メモ程度に。
●なぜグリペン…いや、好きだけど…好きっていえばビゲンが…じゃなくて、どうして航空自衛隊でいきなりグリペンなのさ!?(そういえばF-Xの出来レースで当て馬にはされてたっけ)さすがにF2なりF35なりにすべきだろ。
●百歩譲ってドラケンにするなら、せめて中身もスウェーデン人美女にしてくれ。
●実機の特性を活かした擬人化かと思えばそうでもない…では必然性がない。
●人物画は今のところギリギリ大丈夫だけど、常に崩壊しそうな危うさを感じる作画。このまま頑張ってくれ!
●ドッグファイトや航空機の機動に関しては全くリアルじゃない。「これは特殊なアニマという機体だから」という言い訳をしたいんだろうが、苦しい言い訳だ。特に番組にACE COMBAT 7のCMなんか挟まれた日には、本編のショボさが引き立つ。
●特にこういう軍事(自衛隊)モノで中国(人)という名前すら聞きたくない。反吐が出る。仮想的国だぜ?そこは最低限のマナーじゃない?必要性や必然性も今のところ認められず、中国の金が入ってるの?非常に違和感があって邪推したくもなる。
●せっかく実在の戦闘機だすのに、どうしてこんな手抜き塗装なんだ…戦闘機としての良さが台無しじゃないか。幼児向けの玩具かよ…。
●DTホイホイのキモイ展開、どうか勘弁してほしい。裸とかキスとか、鳥肌が立つ。
●まったく自衛隊感がない。だったらいっそ、全て架空の設定にすればいいのに。
●空自といえばやはり「まそたん」。陸自ならGATE。ああいうガチ自衛隊モノが欲しい。

※現時点では評価はせずにおきますが、低評価を付けたくてうずうずするw

投稿 : 2024/05/18
♥ : 12
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

されど気になる軍事合理性

原作未読


エアフォースカテゴリー。未知なる異能の敵(ザイ)への対抗手段として開発されたのが美少女でしたよ、っと。
どれくらい異能か。対抗馬の美少女については本編かどこかのあらすじをご参照ください。

空戦ものと触れ込みの本作。それとは別に次のお楽しみが待ってます。

 1.快活幼馴染み娘との日常を愛でる
 2.ポンコツ萌え娘を愛でる

少し影のあるグリペンちゃんが正妻枠だと思うのですが、二兎を追って空中分解した印象です。グリペン(CV森嶋優花)でもミンホア(CV Lynn)でもそれ以外の子でも引っ掛かりがあればキャラ萌えで押し切れるかも。なお、私は墜落です。
フォローするとしたら、けっこう雑な作りがむしろ安心材料となり気楽に鑑賞できることくらい。
このヒロインもそうですが主人公の鳴谷慧(CV逢坂良太)も幼馴染みのミンホアちゃんもけっこう重たいものを抱えてます。そしてその重たい設定を全く活かせない展開が続きますので、物語なし!萌えなし!されどキャラ特化型の作品として楽しめるかどうか。
この二人の女の子たち以外の子も順次投入されていきますのでその色は強まっていきます。繰り返しますが、“安心で雑な作り”です。気楽に観れちゃうのです。


■いっそファンタジーオンリーならよかったのに
現実との中途半端なリンクのさせ方をします。

{netabare}・中国は内戦中なのか“東シナ海上海脱出船団”のテロップから始まるアバン
・自衛隊小松基地、第七艦隊など実在する名称が登場
・大陸からの敵に対して「台湾と半島が健在だから」と地政学的な言及あり
・グリペン、イーグル、ファントムⅡ、そしてF-Ⅱと実在機は言わずもがな{/netabare}

中途半端と評したのはそこで描かれたあれやこれやが荒唐無稽なので。

{netabare}・そもそも敵国または政情不安定な国に長期間滞在、かつ同伴者ありで入国した人間を国籍を有しているからといって入隊(厳密にはゲストだが・・・)させる軍隊はありません。
・グリペンの所望でほいほい基地に入れるはいいとして(良くないが・・・)、内通の可能性を否定できないミンホアには監視付けるでしょ?
・グリペンってジャミング(妨害電波)に優位性のある機体だと思ってたが逆にやられてない?まあグリペン側は見破ってたので気にしなくてもいいか。
・人間せいぜい8Gが限界でF-Ⅱでもそれくらいでる。アニマの変態的機動なんて即死レベルでしょ、普通。
・ただし一点、アメリカ軍のお粗末さ。「馬鹿でヘタレでやるときはやる」の前二つ部分について的を得た描写になってるのは良い。{/netabare}

他にも突っ込みどころに事欠きませんが割愛します。それなりに説得力のある描写でした、とはいきませんでした。
本題としたいのはそこに見え隠れするラノベ原作のメリットデメリット。


 作者は取材を一切してないでしょ?


俺が脳内で考えた素敵なプロット・・・止まりなんですよね。あくまで自分がラノベを読まない人なので事実誤認あったらごめんなさい。
時に天才的な作家が現れ傑作を残すこともあるでしょう。その人の経験値が作品に反映されるのなら、読書を通じて咀嚼した疑似体験を筆に込めることだって多いはずなのは理解してます。
ただし、新作を練る時には作品に合わせて経験や知識を再構築/再構成しなければならず、それに合わせて不明点を埋める作業つまり取材をするものです。異世界やファンタジーものなら隠せるかもしれませんが、現実世界の成分多めの作品にするなら最低限の取材をすることは読者への礼儀でしょうね。
それで本作を捉えると、ネットからつまみ食いしたネタを切り貼りしてるかのような横着な印象を受けます。浅さが透けて見えると作品に没入するのは難しい。横着すると往々にして人物描写もたかが知れてくる。これはきっと原作が悪いのではないかと思われます。
下手に実在のオブジェクトを持ってこなかったほうが良かったのでは?


■そうは言っても完走しちゃうぜ
中途半端な現実とのリンクには閉口しましたが、いったんそれを横に置くと、迸るB級の波動を満喫することができます。
{netabare}・幼馴染の扱いがとことんひどかった。
・あのガラスがパキンパキンの最終回がめっちゃ唐突。
・ザイこの後どうすんねん?{/netabare}

「ははは、しょーがないなー」と「ダメだこりゃ」の二択であれば前者になります。
あまりにも変だと不思議と愛着が湧くものなのかもしれません。

リアタイとしては同クールの『コトブキ飛行隊』と女子の戦闘機乗りモノ系列の比較対象があるなど、リアタイ組ならではの楽しみもありました。
クールで誰しもが必ず一つは巡り合う?愛すべきポンコツ枠みたいなもんかしら。オススメはできませんし評点も低いですが、わりと自分が好きなダメさ加減でした。
ダメさを睥睨することに快感を覚える隠れSタイプの方にはお薦めです。



-----
2019.09.10追記


視聴時期:2018年1月~3月 リアタイ視聴


原作小説第1巻 - 第3巻と第8巻の一部を時系列順に再構成した内容となっている。(wiki引用)



2019.04.03 初稿
2019.09.10 追記

投稿 : 2024/05/18
♥ : 49
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

戦闘機を取り扱っているのに、空戦は見どころではない不思議な作品

原作未読。最終話まで視聴。

【中国押しが気持ち悪い】
{netabare}主人公の彼女をはじめ、終始中国押し。
本編最後のセリフも中国絡みと、とにかく中国押しが気味が悪い。
中華アニメでもあるまいし・・・。{/netabare}

別に中国が嫌いって訳じゃないんですけどね。

【ツッコミどころ満載のガバガバな設定】
{netabare}多くの人がレビューに書いているので、今更ですが・・・。
主人公の少年が国家機密レベルのメンバーに加わった経緯も大概。
”国家機密”が自由に基地を出入りできちゃう不思議・・・。
挙げればきりがない。

リアルとSFを中途半端にくっつけるから、色々と矛盾が生じるのでは?{/netabare}

細かいことを気にしなければ、とりあえず最後まで視聴出来るレベルの作品。
間違っても、他人様にお勧めできるレベルの作品ではありません(笑)。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 27

59.1 23 侵略アニメランキング23位
まけるな!! あくのぐんだん!(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (40)
123人が棚に入れました
声優・漫画家の徳井青空が『月刊ブシロード』(ブシロードメディア)で3年にわたり連載している漫画が原作。

宇宙征服をたくらむドン様率いる「あくのぐんだん」が、手はじめにやってきた地球で繰り広げるドタバタコメディー。侵略しに来たものの、乗ってきた宇宙船が消失。どこか憎めないドン様たちは、偶然であった地球人の晴太の助けを借り、アルバイトに励みながらも、地球征服はあきめないでいる。

声優・キャラクター
玄田哲章、山口勝平、石田彰、巽悠衣子
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

イカ娘とは、似て非なる作品(笑)

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
人ならざる者が、地球を侵略しようとするものの、いつも失敗する日常系ギャグアニメ。

と、これだけなら「え? イカ娘?」と思うけれど、全く違う作品ですw

何が違うんだろう? キャラが可愛いかどうかかな(笑)?

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ギャグが致命的につまらないのと、特に(マスコット的な)可愛さもないし。なぜこの作品をアニメ化したのかな?

バラバラになった3人が再集結するところは、まあ良かったかもしれない。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
豪華声優陣だな。笑い処がワカラン。

2話目
寿司って、毎日食っても飽きないな~。

3話目
千葉に失礼(笑) パンケーキって、ようはホットケーキだよね。

4話目
イカ娘とは、似て非なる作品(笑) 超展開w

5話目
60円じゃあな。

6話目
寿司屋でバイトは大変そう。

7話目
新キャラ?

8話目
モデルハウスのモニター、、、そんなに貰えるの?

9話目
四畳半とはいえ、15000円は激安だな~。

10話目


11話目
多分、感想ずれたけど、まあ、良いや(笑)

12話目
なんか、ドタバタして終わったな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 11
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ベテラン声優さんたちがはっちゃけていますw

原作未読 全12話 1話5分枠のショートアニメ

声優の徳井青空さんが原作の作品で、宇宙人であるドン様率いる「あくのぐんだん!」が地球征服のため侵略にいきますが、色々なことに巻き込まれなかなかうまくいかないところを描いたコミカルな作品です。

最初は地球侵略ぽく感じましたが、そのあとはどんどんスケールダウンして所帯じみてきますねw{netabare}(地球征服→コンビニ征服→商店街征服w){/netabare}

それと、何と言っても作中に出てくるメインキャラの声優さんが玄田哲章さん、山口勝平さん、石田彰さんと豪華でした。

内容はほのぼのとした作品なので、お気楽に観れる作品だと思います。

箸休めにどうぞ~

投稿 : 2024/05/18
♥ : 15

chariot さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

多くを望んではいけない。

漫画原作のショートアニメ、全12話。
ギャグ物です。


あらすじ。
地球を侵略しようとするドン様と手下のチクちゃんペプちゃんのお話。
あらすじなんて特に意味はない…


子供向けと言っても過言ではない作品。
最大の目玉は豪華声優陣。
ドン様に玄田哲章さん。
怖さも威厳もなくただただ可愛い玄田さんを堪能出来るのはこの作品ならでは!
ペプちゃんに山口勝平さん。
チクちゃんに石田彰さん。
その他千葉繁さんなども出演。
更にはナレーションが毎回変わるシステムで久保ユリカさんを始めとした女性声優陣も多彩。

EDは「ねばねばぎっぱー」も軽快で良い曲。
映像も凝ってて良い。

…お話はまあ……うん。。
時々くすっと笑えるかもしれない、です。
5分なので流していればすぐ終わる感じです。

個人的に石田推しなので観ましたが無理して観る必要は一切ないですね。。
ただ、これだけは言い切ります。
この石田キャスティングはナイスです。(笑)
そこここに僕の好きな石田色が出ていて満足でした。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 9

71.3 24 侵略アニメランキング24位
LEVEL E [レベルイー](TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (930)
4598人が棚に入れました
高校進学に伴って山形で一人暮らしを始めることになった筒井雪隆は、引っ越したその日に自分より先に自分の部屋で勝手に生活している記憶喪失の宇宙人を自称する男に出会う。追い出そうとする雪隆だが、男に言いくるめられ、結局男を同居させた上、宇宙人である事も認めざるを得なくなってしまう。落ち着く間もなく雪隆の周りに男をめぐって、人間の宇宙人研究機関員、宇宙からやって来た男を王子と呼ぶ護衛達、更には山形周辺を縄張りとする好戦的な宇宙戦闘民族ディスクン星人まで動き出し、風雲急を告げ始める。しかし雪隆達の不安をよそに、当の本人は全く緊迫感無く悠々とショッピングを楽しんでいた。

ねぎま さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

これはすごい!

リアルタイムでみてて今さらの感想。

レベルEはめちゃくちゃおもしろいアニメでした。
SFギャグアニメ?なんでしょうか。
初めてアニメで声出して笑っちゃいました。
ストーリーの展開が読めなすぎてビックリ。
笑いあり、笑いあり、笑いあり、のアニメ。
毎週一番楽しみだったアニメ。
一度もだれる事なく駆け抜けた感じのアニメだった気がします。
めちゃくちゃおすすめ。
最後も えーっ!? って感じの展開でした。
さすがななめ上を行く男。
飽きさせてくれませんでした。
そして、とてもいい子安が見られる作品です!
今現在(2011.8.9)はまだブルーレイで発売はされていませんが、出たらほしいぐらい好きです。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 29

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

富樫仕事しろ、富樫の世界、富樫の才能についてⅠ

この作品の原作者、冨樫義博さんについて、主観まみれのお話です。

■なぜ今更アニメ化か
主観ですけど、時代が富樫の天才さに追いついた。つまり、
「一般ウケしにくいけど見る人が見れば素晴らしさを理解できるタイプ
 の作品をアニメで流しても良い」時代になった。

幽遊白書やハンターハンターと違い、富樫の秀才的な面よりも天才的な
面が強い作品だから、中々ウケはよろしくない。自分は富樫作品じゃこれ
が一番好き。で、周囲のアニオタ連中もやっぱりこれを一番評価してる。


■天才と秀才(努力家)と、大衆に媚びる人間(作品)について

こっちも主観(周囲のアニオタ共とは見解が一致しているので完全な主観
って事でもない。)なんですけど、漫画やアニメを数見てる人だと理解して
貰えるんじゃねーかなと・・。この区別ができない人とはアニメ、漫画を
本気で語りたくはない。未熟者としてみてしまう。


天才系
田中芳樹、尾玉なみえ、富樫、福本、富野(ガンダムの監督)、あとは刃牙、
ジョジョ、蒼天航路、(攻殻)の作者、(多分、浦沢直樹もこっち)

超秀才系作品
(攻殻)、コードギアス、銀玉、とある魔術、ハルヒ、エヴァ、まどかマギカ

媚びてる系作品
テニプリ、ワンピ、コナン、けいおん、他大衆狙いの単純、萌え、感動、エロ作品
(あとコードギアス)


攻殻をどっちに分類するか微妙なんですけど、超秀才系作品は凡人の才能の
加算の延長線上にあって、天才のそれは加算では永久に届かない別領域。

秀才のそれは基本模倣と研究にあり、天才が生み出した作品、キャラ、個性、
世界をいかに上手く模倣、応用、バレないようにパクれるか。あとはその時代の
人、流行が何を求めているかを研究、推測しそれを適切に作品に反映させる事。

見ているものが天才の場合は自分の世界であって、秀才は読者、視聴者、時代。
媚びてる系作品は愚民、大衆を相手に悪く言えば「売り上げのみ」を見ている。
あとは作者自身がたまたま大衆の中で作品を書く程度の才能があった、とか。


で、上に上げた天才系の中で同時に超秀才でもある人間は田中芳樹、富樫の2人

この2人は「天才的に独自の世界を構築しつつも、その話で多くの人を楽しませて
あげよう」って意識がある。だから強い、だから話が面白い、評価する人が多い。

そして田中仕事しろ、富樫仕事しろと言われる、言われ続ける。


んじゃもう一回まとめますね。

富樫、田中の異常な才能
見ているものは自分の世界かつ、読者、視聴者、時代。天才にして秀才

普通の天才、
見ているものは自分の世界、やりたい事をやる、面白くなきゃ読むな、見るな系。
あるいは自分が面白いと思っているものが、一般的な感覚とはズレている。
悪く言えば傲慢、マニア向け、それ故に個性が目立ち一部の熱狂的なファンが付く
作品、他の誰にも作れない独創的な作品になる。

超秀才作品
見ているのは脳筋以外の一般的な視聴者、一定以上の年齢~大人、目の肥えた人
原作者1人~スタッフ全員にその意識があるか様々だが「これなら絶対面白いだろ、
完成度高いだろ、ここまでやってやったんだから買ってくれ」な作品。

媚びてる系作品
見ているのは脳筋、低年齢層、他作品と区別が出来ない人間、多数決的な大衆
重視しているのは「単純さ、楽しさ、(萌え、エロ、感動、愛他)シンプルな成分」
作品を書く、作るのが簡単かつ、売れやすい、商業的に見れば一番正しい選択。
特にコードギアスは凄いと思う。超秀才系作品でありながらも、こっちのユーザーを
かなり巻き込む形の、ある意味芸術。詳しくはあっちのレビューに書いたけど。
やり口が個人的には好みではないってだけで、作品の中身は色々な面で評価してる。


大分長くなったので、あとはハンターハンターの方に書きます。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 17

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

全てのSFファンは克目せよ シュールときどきピュア(?)な大人のための御伽噺

1~3話は素直に騙されてやってください^q^
オイラは原作読んでなかったので超騙されましたw
てっきり普通にSFミステリーかとw
まさに「常に予想の遥か斜め上を行く」アニメでしたねwww
ちょっと大袈裟かもしれませんが星新一の小説なんかにも通ずる感じの軽いノリ、だけど怖いところは怖い!っていうよぉ出来たSF作品集です^^


さてさて、どんな内容なのかと一言で言うと
「実は身近に宇宙人はいるんだお^q^」
って内容ですw
原作者の故郷でもある山形県を舞台に(笑)次から次へと予想の遥か斜め上を行く宇宙人たちが登場し、事件を引き起こしてくれますw
短い話の中にもアイデアは満載で、特にSFファンには必須で見ていただきたい


具体的には・・・
☆好戦的ですぐ戦争をおっぱじめたがるが野球狂な宇宙人
☆好きになった女性を食べちゃう衝動を起こす宇宙人
☆交配した相手種族の生殖機能を失わせ、いずれ絶滅させてしまう宇宙人
☆サイコ女とかバカ王子とかetc,etc・・・


ね?俄然面白そうでしょ?w
ぴえろ、david productionの共同制作で作画クオリティも申し分ない
ソエジマさんのCGも効果的
しかもOP曲は浅井健一プロデュースでめっちゃカッコイイ^^b

投稿 : 2024/05/18
♥ : 29

68.5 25 侵略アニメランキング25位
アンゴルモア元寇合戦記(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (241)
793人が棚に入れました
13世紀。モンゴル帝国はその版図を東西へ一挙に拡大。
後世ノストラダムスの予言書を研究する歴史家たちはこう唱えた。
「モンゴル―それは”世界を滅ぼす大王(アンゴルモア)”の出づる地である」と―
そして、モンゴル帝国の勢力が日本へと向けられる。

1274年、文永の役。

中世日本を揺るがす大事件「元寇」を斬新な視点で描く本作は、
率土の地・対馬で、圧倒的な勢力に対し、
逃げ惑い、抗い、奮起し、立ち向かった人々の姿を描く。

全てを失い罪人となった朽井迅三郎を筆頭に、
それぞれの「一所懸命」を貫く彼らの葛藤と覚悟の戦いが幕を開ける!

声優・キャラクター
小野友樹、Lynn、小山力也、乃村健次、斎藤志郎、堀江瞬、竹内良太、小林裕介、浜田賢二、柴田秀勝、鈴木達央、立花慎之介、小野賢章、ボルケーノ太田、小松未可子、米山明日美、原奈津子、子安武人、利根健太朗、松山鷹志
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

【対馬玉砕】いつの世も平和とは血で贖うものである。憲法9条信者は、古(いにしえ)の先人が残した遺訓を噛め現実を見よ!

☆作品概要
●原作:サムライエース、ComicWalker

●原作者:たかぎ七彦

●アニメーション制作
NAZ
{netabare}
監督:栗山貴行
【代表作品】
・演出
orange
Re:CREATORS
はじめてのギャル

シリーズ構成:ヤスカワショウゴ
【代表作品】
・構成
食戟のソーマ
食戟のソーマ 弐ノ皿
UQ HOLDER!!〜魔法先生ネギま!2〜
三ツ星カラーズ
博多豚骨ラーメンズ
あかねさす少女

キャラクターデザイン:小峰正頼
【代表作品】
・DRAMAtical Murder(総作画監督 共同)

キャスト(略)
{/netabare}
☆エピローグ

原作未読

アニメでは珍しい鎌倉時代劇で、元寇、対馬の戦(いくさ)をモデルにした作品。
それゆえに、独特の演出手法と合わせ、好き嫌いが分かれやすい作品である。

梓弓 手に取り持ちて 剣大刀 腰に取り佩き 
朝守り 夕の守りに 大君の 御門の守り 
我れをおきて 人はあらじと いや立て 思ひし増さる
大君の 御言のさきの 聞けば貴み 貴くしあれば
海ゆかば 水漬く屍 山ゆかば 草生す屍
大君の 辺にこそ死ねめ かへりみはせじ

『万葉集 陸奥国より金を出す詔書を寿ぐ歌一首 』より 大伴家持

『海ゆかば』あまりに有名だが、本作への想いはこの歌の「心」である「殉」に尽きる。
これ以上、多くの言葉で修飾する必要を感じない。

【物語】
本作は現実にあった「文永の役」をモデルにしたフィクションである。
従って、歴史的事実を考証する必要はさしてないことから、高麗軍の服装等設定に多少問題があってもスルーする。
また、本作の特徴だが、極めてメッセージ性が高い作品であり、濃厚な内容を1クールの枠で優れた演出と脚本で仕上げ、視聴者へしっかりと訴えており、視聴後にはしっかりと残響する。

織りなす人間ドラマ、恋愛、大義と恨、私欲の葛藤の描写と、エピソードの間合いを考えて構成も巧みであり、視聴者を飽きさせないテンポ感も俊一である。
また、ハリウッドのように、派手さや大袈裟を求める最近の一般的なアニメ演出とは距離をおき、黒澤作品に代表される日本映画独特の手法である「動より静」つまり、全体的には抑制的だが肝心なシーンではキャラの内面をしっかりと描写する、重厚な自然調和型の表現手法を採っている。

それゆえに、アニメ作品としては相対的な物足りなさもあるが、大衆に媚びるよりも、あからさまや、露骨な姿勢は控え目ながらも奥行きが広がる「わびさび」にも通じた伝統的な芸術性に重心を据えた制作姿勢を個人的に評価した。
これが、シナ人や朝鮮人が書くようなシナリオなら、あちらで盛んなステレオタイプの反日ドラマ同様B級娯楽作品に堕しただろう。

本作は日本人を一方的な善と描かず、また、侵略してくる蒙古人や高麗人も一方的な悪とは描いていない。
これが、日本映画の伝統的様式美であり、本作の脚本演出の特色である。
よって、戦闘描写も控えめであるが、同じく蒙古、高麗の残虐性も控えめとなっており、特に非戦闘員に対するレイプや住民虐殺描写は抑制されている。
これをどう受け止めるかは、黒澤世代の日本映画を鑑賞した経験値に大きく左右されるであろう。
少なくても、アニメファン受けをする手法ではないからね。

また、本作では映像に静止テクスチャーを用いて、和紙の質感を醸し出し絵巻として演出をしている。
つまり、様式美に徹底して拘っているのだが、映像としては違和感があったのは否めない。

物語の作り込みだが、源氏物語以来の我が国文学作品の王道でもあり、日本人の心にある原風景にダイレクトに訴える恋愛と悲劇の物語だ。
本作では二つの恋愛物語が進行する。

{netabare}主人公「朽井迅三郎」とヒロイン「輝日姫」、「阿無志」と「サナ」だ。
本作で私が最も胸を打たれたのは蒙古兵に刺され、海へ転落した「阿無志」を「サナ」が海中へと追いかけるシーンだ。まだ思春期を迎えたばかりの二人の淡い恋の末路は心中であることを予感させるこの演出は、見事だった。

原作を知らない私は、「輝日姫」の去就がもっとも気になった。
例えフィクション設定であっても、史的事実にはない皇族の最後は、よくよく考えて仕上げないと不味いことになるとも懸念した。
だが、杞憂で、制作スタッフは勘所は押さえていたらしい。
オチは演出として「余韻」を残したとしても、視聴する方の感性や立ち位置では、無難でつまらないオチに映るかも知れないが、我が国に於いて皇族設定の物語を制作するということは、時代の設定の如何関係なく慎重の上にも慎重を要求されるのだからね。
そして、その為に「鹿乃」を犠牲にしたのだろう…

プライベートが謎であった「朽井迅三郎」の生き様を、所謂「走馬灯」で表現した演出はお見事だ。
(それで、「迅三郎」も「輝日姫」との両思いであれば「不倫」の可能性もあるのだが、「輝日姫」の片思い設定や「迅三郎」の嫁を伏せたのが原作者やスタッフの深慮ならば、よく考えられたストーリーだ。){/netabare}
本作は1クールという尺を見事に巧く使った作品である。

我が国でバッドエンド物語に批判が多いのは、逆説的な意味でバッドエンドに対する情操が生活風習の中で刷り込まれ、深層では心に沁みながらも、表層では認めたくないとする心理に至る感受性が強い民族的特徴に所以すると、社会心理に関する論文か何かで読んだことがあるが、なる程なぁと思う。
批判をされても、記憶に残る作品とはそういうものだろう。

【メッセージ】
「物語」とは別にこの項目を立てたのは意味がある。
なぜ、この時期に、我が国が受けた最初で最後の侵略である「元寇」を背景にした本作が放送されたのかだ。
意図して放送されたとは思わないが、現在の我が国を巡る周辺国の状況を考えると偶然の一致とも思えないグッドタイミングだ。

{netabare}大陸シナの軍事的膨張、北のシンパ左翼大統領かつ反日国家の韓国が北朝鮮に媚を売る異様な展開で混迷する半島情勢、ますます好戦的になってきたプーチン率いるロシア。
このロクでもない連中が現在我が国の隣国であり、また、アメリカに叩かれて窮地に立たされている大陸シナに至っては、不満が高まり、いつ暴走するかも分からない。

現在の我が国を巡る国際情勢や地政学上、現代の「元寇危機」がかつてないほど高まっている。
北朝鮮の残虐性は周知の事実だが、韓国も民主化以前は北朝鮮とさほど変わらない民度であり、ベトナム戦争時には朝鮮人の特性である残虐性をいかんなく発揮している。
「ライダイハン」で検索してみるといい。

次はシナについてだ。
大東亜戦争時に悪名高い『戦陣訓』が公布された。
知らない方々も多いと思うから軽く説明すると、旧軍では捕虜になることを禁じ、自決を強制したのがその内容だ。
非人道的な『戦陣訓』は確かに責められても仕方がないものだが、この措置には実は立派な動機がある。

我が国は対米英戦に突入する以前からシナ大陸で戦争をしていた。
戦闘とは混沌を極めるから当然、我が軍からも捕虜が出る。
我が軍の捕虜に対して行ったシナ側の虐殺は常軌を逸脱した猟奇的なものだった。
内容はあまりに残虐で文章にすることも憚れるが、捕虜になればその身はおぞましい姿にされて殺されること軍は憚り、兵士の名誉を重んじ敵の捕虜になり残虐な殺され方をされるなら、自決を選び己の名誉を守れとしたのが『戦陣訓』の目的である。

その後に戦った米英はそれなりに捕虜虐待はあったとしても、シナのような猟奇的な虐殺はほとんど見られなかったことから、投降の自由を奪った『戦陣訓』が旧軍批判の槍玉に挙げられた経緯がある。
なお、当時の日本は捕虜に関する国際条約であるジュネーブ条約に批准をしていなかったことと、陸軍将校に対する国際法の教育が甘かったことも併記する。

シナの残虐性はその他にも「通州事件」、「文化大革命」、「天安門事件」などあげればキリがない。

最後にロシアだ。
プーチンは演説で「ロシアがない世界は不要だ。そのような世界は崩壊しても構わない。」アメリカと同等の核保有国である国の現役の大統領が真顔で述べたものだ。
これを聞いて皆様はどう思うか?
ロシアの残虐性はシナ以上かもしれない。
1945年当時の南樺太、満洲、ドイツでの所業や共産主義時代の粛清など調べれば幾らでも出るだろう。

このように、我が国の隣国はどれも国際基準で常軌を逸脱した過去(一部現在進行形)を持つ、スネに傷のある国ばかりだ。{/netabare}

《「元寇」は決して過去のものではなく、明日にでも起きても不思議ではないのが現実だ。》

本作は、北朝鮮からミサイルが飛んできても暢気な国民に重大な警告を発しているとも言える。

マトモとは言えない周辺国の侵略を受けたら、貴方の妻や子供、愛する者達がどうなるか、本作を視聴して認識を改める必要があるのではなかろうか。

【余談】
秋クール『ゴールデンカムイ』2期が始まったが、1期の制作スタジオを聞いて実は愕然とした。
そして、本作を視聴していたときにNAZは良い仕事をするな!と感じ、『ゴールデンカムイ』をNAZで制作したら、もっと良い出来になっただろうと思ったものだ。
本作の2期もだが、『ゴールデンカムイ』3期はNAZで制作をお願いしたい。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 37
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

歴史ものの中でも珍しい素材を使った意欲作

2018.09.28記


原作未読


歴史ものはスキ、と男の子にありがちな経緯で視聴を決めました。ありそうでなかった元寇の話です。
スキとか言いながら、TVものはNHKの大河ドラマ『北条時宗』くらいしか記憶になく、しかも観ていない。

となると押さえておきたい事前知識は、

【教科書レベル】

鎌倉時代、北条時宗政権下に元が2回攻めてきて鎌倉武士は九州で奮戦。神風が吹いて元は去っていきましたとさ。
1274年の文永の役
1281年の弘安の役


文永の役の発端である対馬と壱岐への侵攻のうち、対馬侵攻を描いた架空の物語。
ウマ娘における競馬知識と同様に、ベースとなる知識でこういったものは楽しみ方が変わってきます。
私の場合、知ってる情報と突き合わせし、「そうそう」か「違うけどまいっか」か「けしからん」を楽しむことになるでしょう。

この観点で作品全体をみると、「違うけどまいっか」とあまり気にしない結果となりました。
{netabare}・夜襲を行い進軍速度を遅くするのは戦術合理性がある。
・安徳天皇の登場にはびっくりしたが、つい数年前壇之浦を訪れたこともあってただただ感慨深いのでOK!
・防人最前線の意味で金田城を根城にする刀伊祓という設定も面白い。
・イマイチな兵として高麗兵を描いてるのは好感。ただし物語終盤でほぼ出てこなくなるが。主力なのに。
・半島含む大陸の兵って合戦時、一対一の名乗りあげってしてたっけ?
・義経流って誰から教えられたんだろう?
・多勢に無勢だから結末は推して知るべしだったが、希望の見える最終話でまあOK!
・最後のしゃべる白いサメは良く分からなかった。日本海だと“因幡の白うさぎ”に関連するかも。相関は不明。
{/netabare}


全編通して繰り返し本作が訴えてたことは

 あなたにとっての『一所懸命』とはなんぞや?

こちらを探る/明らかにする展開を見せます。
さすが鎌倉時代ってかんじですね。

譲れないもの、いわばマイルールを命を懸けて守り抜く、というテーマに共感を覚えるのであればすんなり入れると思います。
歴史ものとしてはいかんせん対馬侵攻に関する文献が少ないため、前後の文献で補完し想像しながらの鑑賞となりました。


なお物語と史実の整合性は置いといて、エンタテイメントとしてはいたって普通でした。
逃げ場のない島での撤退戦が全12話の大半を占めることになります。途中に何を挟むかが肝だったと思いますが、突拍子で変なものはありません。逆説的に言えば意外性のない展開でした。基本的に主人公朽井迅三郎の無双を堪能する作りになってます。


くすんだ色調の作画は本作独特のものでしょうか。他の多くの方のご指摘にもありました。
これまた大河『平清盛』と似たような演出ではありますね。こっちは平家ですけど。{netabare}安徳天皇も出てきたしちょうどいいか( ´艸`){/netabare}


自分はけっこう楽しめました。元寇という題材自体が珍しいためそれだけでも観る価値がありそうです。
題材に興味を持てないのであれば、背景絵を楽しんでもいいですね。





以下、ほぼ自分用の備忘録

【元寇に至るまでの経緯】
文献ベースで時系列を整理
※アニメ関係ないので畳みます。
{netabare}
1218年高麗(朝鮮半島)がモンゴルの朝貢国(準属国)になる。
1224年高麗領内でモンゴルの使者殺される。⇒激おこで国交断絶。
1231年降伏勧告。高麗王族と一党、民を放っといて江華島に逃げる。モンゴルには水軍が無い。
    ※一応、「攻めて来たら逃げてね❤」とお触れは出した。
   ↓
   強盗団、野盗団が半島に跋扈。なお3大勢力(左夜、右夜、神義)を三別抄と呼んでいる
    ※朝鮮半島の民衆がどんな悲惨な目にあったかは想像してみてね。
   ↓
   6回に渡りモンゴルが半島侵攻し制圧。なぜかモンゴルが民衆を保護する立場になる
   ↓
   民衆が今よりマシと半島を捨てモンゴル引き揚げ時についてく。その数人口600万人中60万人といわれる。
    ※彼らは「モンゴル人になっていーよ」とお墨付きを得てモンゴル人として半島南部で農業を営む 
1259年高麗がモンゴルに降伏しガチの属国となる。⇒江華島に逃げてた王族たちカムバック!

そして、
「高麗は見ての通り何もない国です。ところが海の向こうには、日本というたいへん豊かな国がありますので、どうぞそちらを攻めて下さい」
とフビライを焚きつける。by忠烈王

1271年元成立(といっても正確にはモンゴル帝国の一部。モンゴル人統治下の中国領のこと)
{/netabare}
{netabare}
かくして、「元・高麗連合軍」が攻めてきたのが1274年文永の役です。
で、この“元”が曲者でして、要はさっさとモンゴル人化した朝鮮族が大半を占めるので、ほとんど高麗に攻められたようなもんだ、というの私の解釈部分。

とその前に、「日本攻めたらえーよ」と進言したものの、返す刀で「じゃあ戦費はよろ!」と言われてしまい、忠烈王は日和ります。
日本へ降伏勧告を告げる使者の派遣をなんだかんだ理由つけて送りません。挙句フビライはchinese(国籍は元)趙良弼を使者として送る羽目になります。


前置き長くなりましたが、以下本作に関連する事柄で文献に残っているものになります。

1274年10月3日China(元)兵6千人、高麗兵2万4千人、合計3万の兵を乗せた船が、高麗の合浦を出発。
同年10月5日対馬、14日には壱岐に到着して、島民襲撃。島民は数千人と言われている。
同年10月19日元・高麗連合軍が博多湾に集結。翌20日上陸を開始。

とっとと壱岐・対馬を平定して九州に向かってるので、本作のように1週間もたなかったという時間軸も史実に近いですね。
{/netabare}
■壱岐・対馬の民衆に起こったこと ※グロ注意
{netabare}
壱岐・対馬の記録は残ってません。(私が知らないだけかもですが・・・)
ただ、九州に船団がやって来た時の日本側の記録が以下
「博多湾にやってきた元の船団は、壱岐、対馬の人々を、男女とも素裸にしたうえで、男は手に穴を開けて船縁に吊るし、女は髪の毛で船縁から吊るしてあった。」

この舷側に吊るしたという行動ですが、兵站としてという話が有力です。怖っ!
{/netabare}

ちなみに“元寇”という呼び方は明治時代からで、それまでは“蒙古襲来”と言ってました。
Chinaや朝鮮半島の「(その昔)倭寇にめっさやられたんだけど謝罪と賠償よろ」へのカウンターで「その前にお前ら襲ってきたじゃん。それこそ元寇」と言い返したのが語源。



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2019.03.09追記
《配点を修正》


男臭いOPとEDをヘビロテで聴いてたりしたので音楽を上方修正。

昨年2018年はこれまでの北緯38度線が対馬や沖縄にシフトしたことが目に見えてわかってしまった年でした。そのタイミングで本作が放送された巡り合せみたいなものを考えたいものです。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 48
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

猛き黄金の国

死罪の代わりに島の捨て石になる。
流人として対馬に流された鎌倉武士迅三郎。
モンゴル帝国の征東は対馬を呑み込むのか。
迫りくる蒙古軍を迎え撃つ歴史活劇。

一般教養としては文永・弘安と、
当時の幕府は二度の侵攻を阻止しています。
倭人の夜襲を怖れて船舶での生活を余儀なくされ、
このことが勝敗を左右したと言われますが、
数万の島民じゃ、防戦一方だったでしょう。
対馬だけなら、悲惨な現状でしょうね。
援軍到着まで持ち堪えられるかが見所でしょうか。

彩度を抑えコントラストを強調した、
銀残しの大和絵風味の絵柄が特徴的で、
歴史活劇には相性は良さそうだ。
敷居が高いなと感じましたがすぐ慣れました。

猛き黄金の国に蒙古襲来。
これは暑苦しい夏になりそうだ。

最終話視聴追記。
{netabare}惜しい作品といった印象を持ちます。
追い詰められ合戦は激しさを増しますが、
やはり島民だけでは限界がある。{/netabare}
原作を少し拝読しましたが、
紙媒体の相性は良く、合戦も筆致に迫力があります。

これは序章として見る作品でしょう。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 53
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