不死で魔物なTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の不死で魔物な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月21日の時点で一番の不死で魔物なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

84.8 1 不死で魔物なアニメランキング1位
ダーリン・イン・ザ・フランキス(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1072)
4671人が棚に入れました
遠い未来。人類が荒廃した地上で生き抜くために作り上げた巨大移動要塞都市では、名前のないコドモたちが戦うことだけを教え込まれながら、毎日を過ごしていた。コドモたちの1人であるヒロは、角が生えた謎の少女ゼロツーとの出会いを機に彼女のパートナーとなり、命を懸けた戦いに身を投じることとなる。

声優・キャラクター
上村祐翔、戸松遥、梅原裕一郎、市ノ瀬加那、田村睦心、山下七海、後藤ヒロキ、早見沙織、市川蒼、石上静香、小西克幸、井上麻里奈、堀内賢雄
ネタバレ

oxPGx85958 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

なぜこんなひどいものが作られるのか私にはわかりません

序盤では、主人公の少年たちが生きている世界の描写にある矛盾点や不思議な要素が目に付き、それが制作側の不備なのか、後に解決される伏線なのか気になってしょうがなかったのですが、中盤から終盤に向けての雑な展開に、そういうのはどうでもよくなってしまいました。登場人物たちの人間関係のダイナミズムにおいても、SF的な世界構築の面においても、ちゃんと考えてない粗雑な脚本だった、で済む話と納得しました。

それでも、本作の物語の根幹にある、この「こども」たちの性の物語について1つ言わせてもらえば、{netabare}第1話から普通の萌えアニメと同じような性的テンションが満ちあふれているのに、「キスって何のこと?」みたいなセリフを言わせるだけで、性を知らない思春期前のこども、みたいなこと言われても困ってしまいます。百歩譲って、彼らがたとえばお風呂で平然と混浴している、みたいな描写が積み重ねられていれば、ゼロツーとヒロを発端とする気づきや目覚めに説得力が生まれたかもしれない。{/netabare}

これに関連して、このグループが異例なものであることを示すために、「正常」なグループがどんなものなのかという描写があるとよかった。でも、そこの線引きについて本作の製作陣は深く考えていなかったんじゃないかとも思います。

もう1つ、終盤の展開に関わる要素として、{netabare}ココロが妊娠したことに対する本人および周囲の反応が、現代日本社会におけるステレオティピカルな反応で、彼らが育てられてきた環境から想像できるものと違う。彼らが妊娠・出産を異常なものとして捉えるとしたら、人間は動物のような生殖はしない、と教えられてきたため、ぐらいでしょう。それでもあそこまでタブー的な扱いにはならないはず。ゾロメなんか「すげぇー! 俺たちにもこどもが作れるんだ!」と喜びそうでしょう? 自分たちで畑で野菜を育てようとするぐらいだし。{/netabare}

このように、人間関係に関わる大きな物語の根幹にある「性」についての世界構築の穴が大きすぎるため、これに関連する要素はまったく説得力を持てていない、と感じました。いまブームのLGBT的な価値観に真っ向からケンカを売ってるような設定なのに、ロクに理論武装していない点も含めて、発達心理学とかジェンダー学とかの面でのリサーチ、教養、思索が不足していると感じます。その界隈に目を配った感じの{netabare}ゲイのキャラクター{/netabare}の扱いは結局ひどくて、かえって藪蛇になっていると言わざるをえない。

もう1つのSF的な要素については、ツッコミどころが多すぎてお話にならない。設定の穴そのものよりも、次から次へと繰り出される脈絡のない新要素について、その解説役がどんどん出てきてセリフで説明するというご都合主義の方がきつかった。

とりあえずは何千万年もの昔からの存在を、同じく何千万年もの昔からの存在がアルファベット表記の名前で呼ぶというのはやめた方がいい。『正解するカド』で、何百億年かそれ以上のオーダーの存在が、現代日本の50音カタカナと1対1に対応する文字体系を使っていたのを思い出しました。

なんでこんなひどいものが出てくるのか、アニメに関する知識が浅い私にはよくわからないので、いろいろ読んで勉強中です。ネット上のレビューには、これを古いアニメ界の残滓であるとする見方や、特定の制作会社あるいはスタッフの問題だとする見方などがあるようですが、どうなんでしょうか。

なお、アニメ作品としての他の要素に、物語上の欠点を補うだけのパワーは感じられませんでした。ゼロツー役の戸松遥は、ヒロインとしての存在感を備えた個性ある声を出していて良かったのですが、いかんせん与えられるセリフがダサいとどうしようもない。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 22
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

比翼の鳥

TRIGGER×A-1Pictures制作。

荒廃した地上で人類は移動式の要塞都市を築き、
襲い来る叫竜と呼ばれる巨大生命体との戦闘が続く。
戦闘を義務付けられた記号的な子供たちは、
男女が対となり命を懸けて戦いに身を投じている。

初回はロボットアニメの王道で、
{netabare}ボーイミーツガールからの搭乗、戦闘、勝利と、
基本に忠実な展開と演出で序盤は良好です。{/netabare}
ヱヴァにトップと既視感もありますが、
それよりも少々残念だと感じたのは、
フランクス(戦闘機体)に黒目(瞳)を入れたこと。
これで中途半端に機体に命が宿ってしまった。

13話視聴追記。
後半戦に繋がる非常に重要な回でしょう。
{netabare}子供たちだけが暮らす閉じた世界、
美しいものは絶えず外の世界にあり、
知りたいことだけが増える檻の中の日々。
ゼロツーの壮絶な過去…、{/netabare}
願わくば、世界を粉々にしてほしい。

最終話視聴追記。
後半、好みの展開もあるのですが、
{netabare}全体を通して心を動かされることは少なく、
今の時代はもう、指標に成り得る、
ロボットアニメは存在しえないのでしょうか!?
なんて、色んなことを考えていました。{/netabare}

主題歌は好印象で、今でも聴きます。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 90
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

男と女

環境汚染が進み、土地が荒廃した終末的な世界。
人類は万能なマグマ燃料に頼り、地上移動要塞都市の
プランテーションと呼ばれる街で暮らしていた。
しかし、突然、巨大生命体である叫竜が
現れるようになり、コドモの男女1組で起動できる
フランクスというロボットで対抗していた。
主人公のヒロは、ある日、鬼の女の子のゼロツーと出会い、
一緒にフランクスに乗って叫竜と戦うことになる。

アニメーション製作:TRIGGER・A-1 Pictures、
監督:錦織敦史、シリーズ構成:錦織敦史、林直孝、
キャラクターデザイン:田中将賀

個人的には、視聴中に評価が乱高下する作品だった。
回によっては感動的な話もあったし、
雑といえる設定や人間関係にうんざりすることもあった。

そもそも始まりから「オマージュ」というよりは
「コラージュ」と言ってしまえるほど
過去作を引用した設定のオンパレード。
世界観からロボットのデザイン、呼び名に至るまで
徹底的に引っ張り出している。

ロボットの造形は、「STAR DRIVER」にそっくりで、
物語の世界観はエヴァに似通っている。
「ダーリン」と「鬼」というのは、うる星やつらだし、
各キャラの関係性は、これまでの岡田磨里作品と酷似している。
新海誠を彷彿とさせるところもある。
なんとなく観ていると、そういう既視感や共通項ばかりが
目についてしまう。

ただ、ヒロとゼロツー、ミツルとココロに視点を置けば、
分かりやすく収斂していくようなストーリーになっている。
SF要素や背景、群像劇についても、
全て、この2組のカップルを補うための
要素でしかない気がする。

{netabare} ヒロとゼロツーの関係性が明らかになった13話から
物語は心象風景の世界へとシフトしていく。
「まものと王子様」という絵本をイメージさせながら、
ふたりの心の交流が中心になっていくのだ。

ここからは上手く物語が紡がれていき、
ひとつの方向性で落ち着いたように感じた。
作中絵本の展開も『MONSTER』などで
使い古された感はあるものの
デザインや物語がしっかり作り込まれていて、
一定の世界観を構築している。
ヒロとゼロツーのつながりが強固になっていくさまを
絵本の物語を通じて感じられるとても良い演出だった。

そして、ミツルとココロによって、
この世界でタブーとされていた
生殖が描かれたのも大きなテーマのひとつ。
男と女が存在し、その繋がりが
未来に向けた力になっていく。
現在の日本に対するメッセージでもある。
安っぽいと感じる人もいるだろうが、
私はこの2組のカップルを話の中心に据えたのは、
良かったのではないかと思っている。
物語の序盤から中国の伝説上の生物である
「比翼の鳥」によって、男女のつながりを
繰り返しイメージさせた。
男女の関係性を描く部分は、とても力が入っていて、
話に引き込まれることが多かった。

叫竜との戦いからVIRMとの争いに移行して、
スターエンティティが、ストレリチア・アパス、
ストレリチア・真・アパスに変貌していくさまは、
超展開といえるが、個人的には驚きと楽しさがあった。
進化にはいつもヒロとゼロツーの
心のつながりが重要なポイントになっていて、
そこではカタルシスを感じさせてくれた。
また、地球からゼロツーの入れ物だけを残して
旅立っていくのも個人的には好きなアイデアだった。 {/netabare}

永遠の時間が続く凪のような快楽。
限りある時間内での燃え上がるような煌めき。
どちらがより幸せな生き方なのだろうか。
作品のテーマは、今の時代をよく反映している。

音楽はエンディングや挿入歌を
レコード大賞・作曲賞の受賞経験もある
杉山勝彦が担当しており、物語の躍動感を増幅させる
良質な歌謡曲を聞かせてくれた。
これは作品の質を一段引き上げたといえるほど、
良い仕事をしていると思う。

色々な欠点があるものの、それを補って余りあるだけの
作り手のこだわりや執念が滲み出ている。
2クール分を存分にやり切り、
心に確実に何かを残してくれた作品だった。
(2018年7月14日初投稿)

投稿 : 2024/05/18
♥ : 83

67.8 2 不死で魔物なアニメランキング2位
Helck(ヘルク)(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (148)
404人が棚に入れました
魔界のとある国。一人の勇者の手によって魔王が倒され、新魔王の座をかけた競技会が開かれることとなった。 大会責任者の帝国四天王ヴァミリオは、敵であるはずの人間の勇者ヘルクの参加に激怒する。 決勝戦を前に魔王ウルムの城が陥落した一報を受け、ヴァミリオはヘルクを含む決勝に残った選手たちと共にウルム城奪還へと旅立った。 笑顔で「人間を滅ぼそう」と語るヘルク。 果たしてその言葉は本心か? 笑顔に隠された真実とは……
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ギャグとシリアスのバランスがいいファンタジー

[12.27見終わって]
各話感想をちょっとさぼっちゃいましたけど、後半の過去編もシリアス展開ながらもヘルクの笑顔の陰に隠された苦悩と「人間滅ぼそう」の意味が分かったりしましたし、相変わらずのヴァミリオやピウイなどのキャラも良くて最後まで楽しく見ることができました。
最終話のヴァミリオの決意で締める構成も、1話の頃と比較するとじんわりくるものがありました。
・・と楽しめたんですが・・
色々と伏線回収できてないし、そもそも敵との戦いが続いてる中での終わりはびっくり。
2期前提なのかなって色々と調べたけど何も情報なし。。
何かの形で続編があることを信じて待ちたいと思います。

[9.17追記]
後半クールのPVが公開されてました。
https://www.youtube.com/watch?v=M8Qq-pltl6Y&t=1s
これ見るかぎり、結構シリアス展開になっていくみたいですね。

[初回感想]※各話感想は下にあります。
勇者によって魔王の一人が倒され、魔界では次の魔王を選ぶトーナメントが開催されていた。
大会の責任者である四天王のヴァミリオは、参加者の中に人間の勇者ヘルクがいることに激怒して・・
で始まる物語。
原作はサンデー系のWebコミックで完結。全12巻みたいですが未読です。

調べてみたらアニメは連続2クールで全24話予定なので、原作すべてアニメ化される・・のかな。

夏アニメ選定の時からなぜか気になってたこの作品。
勇者が人間滅ぼそう!と笑顔で言ってるPVとか、ギャグっぽいんだけどその中に漂うシリアスな空気とか。
あとイケメンじゃない主人公とかw

でもあんまりハードル上げないようにしながら視聴開始。

怒りまくる四天王ヴァミリオと冷静な大会副責任者ホンのコントみたいなやりとりが面白いw
声優さんが上手なのもあるのかな。ホンの「あっつ!!」は可笑しくて笑っちゃいました。

その中で時々挟まれる人間の国の謎がいいアクセントになってて先が気になる感じも好きかも。

面白そうなのでほどほどに期待しながら見ていきたいです。

1話「勇者ヘルク」
{netabare}料理対決のパフェ食べてるヴァミリオの顔、なんとなく異世界おじさんのエルフみたいw
魔王を倒したのはヘルクじゃなくて弟で、ヘルクは弟殺しの大罪人とか、攻め込んだ翼の戦士たちとか
謎が多くて先が気になります。次回が楽しみです。{/netabare}

2話「運営スタッフのアン」
{netabare}ほらやっぱりきたー!!ってヴァミリオ、ヘルクのこと結構認めてますよね。
決勝は翼の兵士たちからウルム城を奪還することになり、ヴァミリオが運営のアンとして同行することに。
ヘルクと対面したヴァミリオのすごく嫌そうな顔としつこく握手を求めるヘルクが可笑しかった。
今回もギャグ風味な展開でしたけど、次回からシリアスな展開が待ってるのでしょうか。
ED結構いいですね。ヘルクとヴァミリオはいい友達になりそうな気がします。{/netabare}

3話「未知の敵」
{netabare}大地の毒を制御するために魔族がいるの?
そもそも毒ってなんであるんだろう。大昔事件があったとか?
新世界生物って何?などなど謎が多いですけど今後解明されていくのでしょうか。
そんな謎も気になるけど、キャラたちの掛け合いが面白くて。
身軽なケンロスやチョコ好きドルーシのボケに冷静なツッコミをするヒュラ、キレ芸が面白いヴァミリオなどなど、見てて楽しいです(^^♪
ホンのいつまでですか~!にも笑った。。
そんな中、ヴァミリオがヘルクにつぶやいた「戦え・・」にじんわり。
ヘルクの本心を疑いながらも信じたいヴァミリオの気持ちがわかる言葉でした。
次回が気になる引きも良いですし、これ結構良作かもしれないです。{/netabare}

4話「衝撃」
{netabare}翼の戦士って何かドーピング的なもので人間を改造したもの?
大地の毒や新世界生物と何か関係ありそうな・・でもよくわからないです。
やっとドルーシが活躍したと思ったら。。ヒュラのツッコミいいですねw
ヴァミリオと助けようとしたヘルクがどこかへ飛ばされて・・
この展開、無職転生を思い出しました。
ヴァミリオとヘルクの2人旅になるのかな?変な鳥も気になりますw{/netabare}

5話「孤島の村」
{netabare}知らない島に飛ばされてしまった二人。
この話で一番印象的だったのは・・あの鳥!!
かわいいへんてこな鳥ピウイが面白くて。。声も好き。
ヴァミリオのばかぁー!も定番になってきましたねw
海に沈む遺跡とかまたまた謎が深まったけど、実は結構壮大な話だったりする?{/netabare}

6話「襲来」
{netabare}ヘルクの悲しみみたいなものが少しだけど語られましたね。
ヴァミリオとヘルクの夕食でのお互いまっすぐな会話がいい。
翼の兵士になると人格も変わってしまうみたいだけど、なぜヘルクだけ逃れられたんだろう。そして弟の死の謎も。
アズドラ様、ギャグ要因かと思ってたら意外とカッコ良くて強い!
魔界の強さって、四天王>魔王みたいですね。
各地方に城が複数あって、そこの城主が魔王で、四天王は帝国ですごく強い人たちのことかな。{/netabare}

7話「人間の王」
{netabare}人間の王って不気味な感じだけど本当に人間?
北で魔族が戦ってる魔物って新世界生物?
なんとなくだけど、人間の王って新世界生物じゃないかなって。
ヘルクとヴァミリオのやりとりにほっこり。もう仲良しですね。
最後、ピウイにまたまた笑わせていただきましたw
ほんと、謎鳥いいキャラしてる。{/netabare}

8話「大陸へ」
{netabare}魔女に会えたヴァミリオとヘルクたち。
ヴァミリオによく似た魔女とピウイに似てる大きな鳥・・これって!?
ヘルクを危険な存在だと注意を促す魔女だけど、実は色々と知ってるような気がします。
島を出た二人・・こっそりピウイがついてきてやったーって嬉しくなるわたしw
帰れって言われて不服そうな顔しながらピーって鳴くピウイかわいい♡{/netabare}

9話「蛮族トースマン」
10話「地図を求めて」
{netabare}ギャグとシリアスのバランスがほどほどにいいかもって思うけど、できればもうちょっと世界観にこだわりがあるともっと面白くなると思う。
例えばトースマンの王を倒して元に戻ったのはいいんだけど、お姫さまだけ人間みたいなキャラデザだとちょっと違和感あるので、ちゃんとかわいい猪のお姫さまにして欲しかったかな。
吟遊詩人の女性がちょっと気になります。{/netabare}

11話「吟遊詩人の唄」
12話「信じる心」
{netabare}闇の戦士の不気味な力。
何度でも蘇る翼の戦士やトースマン王と何か関係あるのでしょうか。
それよりもいつもニコニコしていたヘルクの怒りに満ちた顔が闇が深そうな感じがして。
ピウイを見てると、森〇チョコボールを思い出すのは私だけかなw
次回から後半クール。PV見るとこれからシリアス展開になっていくのでしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 26

でえ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

誰がなんと言おうと神作品ですよ

原作は数年前に完結した漫画で、カルト的な人気を誇る名作です。
今まで読んだ漫画の中でもトップ5に間違いなく入るくらい好きです。

大好きな作品なだけにレビューを控えていましたが、アニメ2クール1話目(13話)みて素晴らしいアニメになることを確信。


コミカルなテイストで描かれる序盤、人間の勇者であるヘルクが「人間滅ぼそう」と魔王決定トーナメントにエントリーするところから物語が始まります。

話が進めば進むほど序盤のコミカルな雰囲気は徐々に反転しダークになり、その暗い中でも美しく回収されていく伏線に熱いストーリー、活き活きとしたキャラクターたちにどんどんと魅せられていくことでしょう。


作画はちょっと気になるけど、老若男女誰にでもオススメできる本当に良い作品なので視聴を強くオススメします。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 3
ネタバレ

いるかん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

シーズン1はテンポが悪かった、だが!

 結構期待してはいたんですが肩透かしをくらう出来だったので、1クール目途中で挫折しそうになりました。
 私と同じように感じた結果、1クール目で挫折した人たちのために、2クール目に突入した今、書いておきます。

 原作マンガは未見ですが、そこそこ面白いと推測できるんです。
 チート級の強さながら、ド天然の主人公。
 シリアス要素はつきなみ感はあるものの、ぶっ飛んだコメディ要素。
 一本調子にならない舞台設定と、それなりに伏線の含みのあるストーリー。
 ケンロスやピウイのような、バカキャラを使ったお笑いも、結構好きです。

 なので、毎日のちょっとした息抜き、として楽しむ程度なら、アニメも他の酷評した作品よりは良くなりそうなんですよ。
 だから、以降に書くように、1クール目にかなり不満があっても、何か切れないというか、期待を込めて、このレビューを書いている次第です。


 で、問題のアニメ1クール目なんですが、全体的にストーリーが間延びしている印象です。
 評価軸をストーリーか作画か悩んだのですが、今回はアニメ化の時の失策として、作画に減点しました。

 {netabare}
魔王の帝国での新魔王を決める大会、疑念を抱く四天王との転移直後の島でのあれこれ、帝国へ帰還するためのロードムービー的展開
{/netabare}
など、舞台ががらりと切り替わる割には、1話あたりの要素が薄く感じました。
 ストーリーのテンポが遅いわりに、主人公の伏線もろくに回収されないし、逆に舞台が変わった時の新要素は、ヒロインの信頼度以外には役に立たなそうなところとか。
 そもそも、レビューの時にも出てくる画像のキャッチコピー「人間 滅ぼそう」は、現時点でほぼその方向性が見えず、誇張しすぎた表現にしか見えないんですよね。

 特にコメディ要素については、間延びのせいで魅力が半減です。
 4割くらいはツッコミ無しの静止画。
 ツッコミがあっても、そのうち半分くらいは、タイミングが遅い。
 マンガだとこうした間(ま)は読者の好きに読めるので問題ありませんが、アニメで描いた時には、動画という性質上、時間の進行が強制的に画一化されるため「間の悪さ」は致命的です。


 間延びの原因についてですが、ここからは完全に推測、というか脱線です。
 原作は完結しており、2クール予定。
 原作を2クール分に落とし込む時に、1クール目の分割をおざなりにした結果、間延びしたんじゃないかと邪推しています。
 「原作に忠実でさえあればいい」を低予算の言い訳に使い、必要最低限のカットだけで作った結果、編集時に時間余りが多く、間延びの多用という残念な結果になったんじゃないかと。
 

 音楽について、Op曲は2クール目まで見ましたが、特にメジャーなアーティストではないにしても、比較的やる気が感じられる曲だと思います。
 (確かに、ロック調が好きですが、ロックであればなんでもいいとは思ってませんw)
 なんなら、あまり好きじゃないイーリスの歌でも、曲調自体は手を抜いてない印象を受けたくらいです。


 ともかく、原作を無駄にしないためにも、2クール目が終わった時、少しでも評価軸が上向きになることを願っています。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 4

75.3 3 不死で魔物なアニメランキング3位
剣風伝奇ベルセルク-BERSERK-(TVアニメ動画)

1997年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (366)
1671人が棚に入れました
戦災孤児のガッツは、傭兵ガンビーノの気まぐれで拾われて育てられた。ガッツはガンビーノの役に立とうと懸命に剣の稽古をする。そして数年後ガンビーノは戦場で両足を失ってしまう。ガッツは一人前の傭兵になりガンビーノの面倒を見ていたが、当のガンビーノはガッツに養われるのは我慢ならなかった。酒におぼれ、ついには寝ているガッツに切りかかる。反応したガッツは、ついガンビーノを殺してしまう。育て親殺しとして追われる身となったガッツは、各地を転々として傭兵として生きていくのであった。身も心もすさんで行くガッツ。そんな時、連戦連勝の噂を持つ傭兵団「鷹の団」を率いるグリフィスと出会う。

ろき夫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

どうも、原作ファンです。アニメの方も観てみようかと。

劇場版公開に伴い、その比較を兼ねてまず旧アニメ版の方を視聴しました。

こちらの方も、劇場版3部作と同じく黄金時代篇がメイン。
コミックス(原作)でいうと14巻あたりまでの内容となっております。

気になった内容・作画・声優・音楽について触れていきたいと思います。

内容の方で残念だった点↓

1.主人公「ガッツ」の幼年期のエピソードが軽くしか触れられていない。
なので、ガッツの持つ悲壮感が表現しきれていません。育ての親「ガンビーノ」のガッツに頬を切られてカッとなるシーンや、飼い犬を蹴るシーンが省略されたことで、ガンビーノの持つ複雑な心境も伝わり難くなっています。
肉体派オラオラ系で圧倒的な強さにより敵をなぎ倒してゆくキャラは巷に溢れかえっており、ガッツもその部類ですが、薄っぺらさがなくどこか魅力的に感じてしまうのは、過去に絶望を味わってることがその理由のひとつだと思うのです。
なので、ダークヒーロー・ガッツのキャラ付けとして幼年期の忠実な映像化は欠かせないと思います。
でも‘貫通シーン’はさすがに無理なのかな?w

2.「髑髏の騎士」が登場しなかったということ。
髑髏の騎士は、重要な見せ場である『蝕』のキーパーソンです。
彼が出てこなかったため、『蝕』が締まりのない中途半端な格好になってしまいました。
あの終り方は正直なんのオチにもなっていません。
どうせ伏線回収しきれないから、という理由からかも知れませんが。

その他の省略された部分はそれほど重要なシーンではなく(個人的な判断ですがw)、それで妥当かなといった感じ。むしろ、上の二点を除けば押さえるべきところはちゃんと押さえており、すごく出来は良いと思います。

作画の方について↓

古い作品なので今のアニメと比較するまでもないのですが、物語が進むにつれてどんどんレベルが上がっていきます。終盤には劇場作品(もちろん当時のレベルでw)と比べても遜色ないカットが増えてくるので興奮します。キャラの表情の描写が丁寧。グリフィスの狂気染みたときの表情が原作通り再現されていた。目の書き方とかもうバッチリ。
でも、戦闘シーンの迫力・疾走感は物足りないです。
昔の作品なので贅沢は言えませんが。ボリュームがあり、見応えは十分です。しかし血が飛び散る描写が多々あり、苦手な方は気持ち悪くなるかもしれないです。私も、コミックスだと全然平気だったのですが、映像で観ると案外気持ちの悪いものだなぁと思ってしまいました。
それでもエログロさは原作に比べると控えめ。てか、忠実に再現されると絶対オエッてなるw
映像化する際には、ある程度控えめにした方が観れる気がします。
なので、バランスは良かったと思います。

次に、声優さん↓

これに関しては、とにかくグリフィス役がすごくよかった!!
品のある二枚目なお声。高すぎず、低すぎず、ホント絶妙としか言いようがない。
グリフィスの中性的な美しさ、気高さ、強さ、脆さ、危うさ。その全てが声にしっかりとこもっている。
ここで声優さんに興味が湧きちょっと調べてみました。(一部、黒ペからのソースなので信用しないで見てねw)

グリフィス役の「森川 智之」さん→(出演作:純情ロマンチカ・世界一初恋…などなど)
って、どこかで聞いたことのある作品名だな…嫌な予感w(´・ω・`;)
と思ったらやっぱりBLの人なのねw しかも、アダ名がBL界の『帝王』だなんて、グリフィス顔負けの大物ぷりだなおいww 経歴見ると本気で大物でしたww 福山潤さんのボスなんですね。
恥ずかしながら、私はこのアニメで初めてその存在に気がつきました。
でも、意識してなかっただけでこの人の出演作品を結構観ていた(BLモノじゃない方ね)ことにも気がつきました。ホントいろんな作品に出てらっしゃるんですね!

そして、ガッツ役の「神奈 延年(のぶとし)」さん→(出演作:Fateのランサー役など)
兄貴声がすごく素敵。実はこの方も‘純情ロマンチカ’に出てらっしゃるんですよねwすごいww
(この方はリアルではないそうですが)
なにこれ、中の人面白すぎでしょーwww

ああっと、いけないベルセルクから話題がずれかけてるw
原作の方もガッツとグリフィス、二人の友情がBL臭く見えなくもないことから、
このキャスティングはキャラとの相性バッチリで、だからしっくりきたのだなと納得しちゃいました。
まあ、ベルセルクのアニメの方が古いので実際のところ関係はないと思いますがw

音楽の方は「平沢 進」さんが担当。脳が浸蝕されるような独特のエレクトロサウンドを展開する彼。
今作の劇中歌『BERSERK 〜Forces〜』でも、その片鱗をうかがうことができます。
平沢さんの曲が好きなので、視聴前から曲だけはよく聴いてました。
ベルセルクの世界観と相性バツグンです。
OPとEDは違う音楽グループによるものですが、力の抜けたダークな感じがなかなか良かったです。

長くなっちゃいましたね。スイマセン。
結局、この作品は原作ファンにとっては観て楽しめるものだと思いますが、原作から抜けてる部分が多いので、知らない人だと全然感情移入できず、つまらないのではないかと思います。
なので、ベルセルクに少しでも興味のある方は原作を読むことをおススメします!

劇場版ではどれだけ進化・改善されているのかとても楽しみです^^

投稿 : 2024/05/18
♥ : 29

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

映画版よりも鋭く繊細です

原作準拠の映画版と比べて余計なシーンが少なく、中だるみ無しで一気に見れます。クライマックスに至るまでの過程については端折りすぎなのではという批評も散見しますが、私個人としては、当時原作を未読であった事もあり、違和感無く視聴出来ました。ただ、余りにも目まぐるしく変化していく展開には戦慄を覚えた記憶があります。

戦闘シーンに関しても描写が極めてスマートで、多くの場面でポリゴンモデルを用いている鈍重な映画版と比べ、スピーディーかつ繊細で無駄がありません。取り分けグリフィスが剣を抜く全てのシーンは華麗の極みです。また本作の特徴の一つでもある凄惨な描写も、取捨選択がきっちりしているのでダダ漏れ感が無く、冷たいナイフの様な鋭さで心をえぐられます。オープニング、エンディング、劇中音楽も軽薄さが無く、作品の世界観との高い親和性が感じられます。

最後に声優についてですが、これは今更この場を借りて評価するまでも無く、キャスティングは非の打ち所無し、演技に関しても超高水準という事で満場一致なのではないでしょうか?

総じて、原作の中途までしか描いていないアニメ作品としては非常に高級かつ完成度の高い作品だと言えます。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 16

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

衝撃のラスト

とにかく原作が素晴らしいので、アニメもかなり面白いです
古いアニメなので作画も古め。
まぁグロさと残酷さではアニメ史上でもトップクラス・・・いやトップといってもいいぐらいです
そういうのが苦手な人はおすすめできません
まぁ終盤以外はそう大したことないかも知れませんが

主人公のガッツが成長し最強の戦士となっていくストーリーなのですが・・・
ラストはもはや異常です。原作でいう前半のクライマックスなのですが
原作が未完なので、一番衝撃的なシーンでアニメが終了してしまいましたw

続きが知りたい人は原作で

投稿 : 2024/05/18
♥ : 6

65.8 4 不死で魔物なアニメランキング4位
EAT-MAN 98 [イートマン](TVアニメ動画)

1998年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (15)
120人が棚に入れました
 クールな世界観と意外な展開が人気の吉富昭仁の同名コミックをTV化したSFアクションアニメ。冒険屋のボルト・クランクは、ネジや歯車など、バラバラにした機械部品を食べて、それを体内で再生できてしまうという特異能力の持ち主だ。再生した機械は、右手が出現させることができるのだ。その能力を使って、今までにさまざまなトラブルを乗り越え、事件を解決した来た彼は、世界一の冒険屋と呼ばれている。そして、今日も彼のもとに仕事の依頼が…。

Вистерия さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

時間切れだ…一時間の、契約だった。

深夜アニメ黎明期の傑作。の、続編。
前作無印EAT-MAN(ラヴィオン篇)と違い、ボルトが原作通りの渋さを醸しだすEAT-MAN'98。
原作に則っているのは性格だけではなく、ストーリー、キャラデザも原作を踏襲。
よりハードボイルドになっています。

金属片(ネジなど)を常に食べていて、
体内で銃等任意の形で再構築して体外に排出できる特殊能力をもっている寡黙で依頼は絶対に熟す伝説の冒険屋(殺し以外の依頼を請け負うなんでも屋)、ボルト・クランクが狂言回しとなり、様々な事件に依頼を通して関わっていくというスタイルは不変。

ですが監督が真下監督からエルドランシリーズの川瀬敏文監督に代わったこともあり
前作とは全く別のアニメになっていましたね。
個人的にお気に入りのストーリーが3話の「BODY GUARD」と
9話10話の「MEGA MIX」。
この2つのストーリーがEAT-MANの醍醐味である、大どんでん返しの気持よさと
見えない設定から悲哀を導きだす構成、ボルトが契約という制約の中でどう人を救っていくのかを最も美しく描いていると思います。
2段階3段階のどんでん返しとサイバーパンクのエッセンスがある後者が特にツボでした。

声優もこの時代ならでは。使い捨てキャラたちがこれでもかってくらい豪華です。
宮村優子、鈴置洋孝、高山みなみ、玉川砂記子、子安武人、銀河万丈などなど。

無印に比べると全体の重さが減り、無印でハマった人や
原作を一度読んでいる人には少しもの足りないと思いますが、
初めて観る人にはオススメできますね。
特に攻殻機動隊やCOWBOY BEBOP系統が好きでまだ見ていない人は一期と併せて是非チェックしてみて下さい。
レビューどころか評価さえついていなかったので書いてみました。
あにこれは利用者層が若めみたいなのでおっさん寂しいです…

シャーリフ!シャーリフ!シャーリフ!シャーリフ!


投稿 : 2024/05/18
♥ : 15

ウィラード さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

opが凄くいいね

漫画はキャラクターの絵柄が被って同じキャラのように思えていて
書き分け出来てる感じが薄く思ったけど

ハードボイルドをライトにした感じのあの単話完結なエピソードが面白かった
アニメは、その中のエピソードを厳選してる?のか知りませんが
まあ面白かったです

アニメを見てから漫画見たんですけど
漫画が簡素的な進み方するんで
すらすら読みやすかったんで面白いです

ライトハードボイルドって感じですかね

投稿 : 2024/05/18
♥ : 0
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