マネージャーで恋愛なおすすめアニメランキング 11

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのマネージャーで恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月18日の時点で一番のマネージャーで恋愛なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.2 1 マネージャーで恋愛なアニメランキング1位
IDOLY PRIDE(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (168)
477人が棚に入れました
関東郊外にある星見市。「年に一度やってくる流星群の観測に最も適した町」であることからこの名前が付けられた。そんな星見市にある小さな芸能事務所、星見プロダクション。そこから華々しいデビューを飾ったアイドル・長瀬麻奈は、ライブバトルで連戦連勝を果たし、またたく間にアイドルランキング・VENUSプログラムを駆け上がった。数年後、星見プロダクションは新たなアイドルを見出すオーディションを開催。そこへ現れたのが、麻奈を姉に持つ長瀬琴乃と麻奈そっくりの歌声を持つ川咲さくらだった。ふたりをはじめ、続々とアイドル志望者が集まり、活気づく星見プロダクション。集まった10人は、寮での共同生活を始める。加えて、麻奈を超えんとするTRINITYAiLEや、麻奈に並々ならぬライバル心を抱くLizNoirが彼女たちの前に立ちふさがり、プライドを胸に競い合う。麻奈を取り巻く様々な思いが錯綜する中、アイドルたちは最高峰を目指していく。

声優・キャラクター
神田沙也加、橘美來、菅野真衣、結城萌子、夏目ここな、佐々木奈緒、宮沢小春、高尾奏音、相川奏多、日向もか、首藤志奈、雨宮天、麻倉もも、夏川椎菜、戸松遥、高垣彩陽、寿美菜子、豊崎愛生
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

6年に一度の超新星

サイバーエージェントグループ×ミュージックレイン×ストレートエッジ
アイドルを題材にした合同メディアミックス企画のアニメ展開作。

【物語 3.5点】
内容は正統派の新人アイドル成長物語。

いきなり、{netabare}かつてマネージャー少年が関わったソロアイドルが幽体になる。{/netabare}
という突飛な展開があり、それがメインストーリーの根幹を成す。
変化球ではあるが、これも、偉大なアイドルの影に対して自分たちは、ライバルはどう向き合うのか?
という王道の補強や、新人とライバルの実力差を覆す下剋上の一因として活用される。

舞台はアイドル物によくある近未来。
トーナメントの勝敗をAIが決する設定。
公平な判定により、弱小事務所でもアイドル活動に集中できる世界の黒子に徹する。

あと、{netabare}医学の進歩{/netabare}も偉大です。現代では不可能な展開もドンドン行けますw


デビューライブが折り返し地点と、やや遅め。
前半、新人たちは、そつなくこなしているけど何かが足りない。
そこを、追加メンバー加入により、人間関係の空気を変化させる。
繊細な心情描写により、アイドルマネジメントを体現した、
長い舞台裏の日々が、私は印象に残りました。

いや……でもアイドルはやっぱりライブでしょ?
という方は後半「VENUSグランプリ」再始動までは、やや退屈でしょうか?
そういう方は、思い切って、公式配信の前半総集編→後半話というルートもあり。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・Lerche

日常シーンは手描き、ライブシーンはCGも交えて。共にソース量は並。
天体やステージ演出に組み込んだ心情比喩などセンスは光るだけに、
ここで動かせばグッと来る!というシーンで止まるのは惜しい。

ライバルとなる先輩たちに、振り付けの手本を示されるシーンでは、
実力差が分るよう、モーションも奮闘。

キャラクター原案はQP:flapper。
このイラストレーターユニットが関わる美少女はカワイイ。衣装、制服含めて凄くカワイイ。
でも作品は今ひとつヒットしないw報われて欲しい……。


【キャラ 3.5点】
メインの星見プロダクションの新人アイドルは総勢10名。他、ライバル等。
1クールで個別回一巡は不可能と割り切り、グループの関係性描写に注力。

伝説のアイドル・長瀬麻奈。
彼女の影を追う妹・長瀬琴乃。受け継いだ物と向き合う川咲さくら。
辺りは物語を追っていれば把握できるが、
他は、私も結構、意識して覚えようとして、
終盤でようやく顔と名前が一致して来たくらい。

アイドル物なのに、もっとキャラを売り込まなくて良いのでしょうかw


推し……というより、そろそろソロアイドルに時代を変えて欲しい
との願望を持った私にとっては、
長瀬麻奈は待望のキャラだったのですが……。
彼女については外伝コミック展開もあり。


【声優 4.0点】
本プロジェクトの一角、ミュージックレイン。
およそ6年に一度「スーパー声優オーディション」を実施し、
多彩な活躍が見込める人材を選りすぐり、
ミッチリ育て上げて、世に送り出している(以下、敬称略)

第1回(2005年)寿 美菜子、高垣 彩陽、戸松 遥、豊崎 愛生
(スフィアとしても活動。本プロジェクトではLizNoirとして登場)

第2回(2011年)麻倉 もも、雨宮 天、夏川 椎菜
(TrySailとしても活動。本プロジェクトではTRINITYAiLEとして登場)

第3回(2017年)相川 奏多、橘 美來、夏目 ここな、日向 もか、宮沢 小春
(本プロジェクトでは星見プロにてユニットを結成)


ミュージックレイン3期生お披露目&3世代集結作でもある本作。
(※アニメでは寿 美菜子さんと、豊崎 愛生さんは{netabare}キャラがデビュー前{/netabare}のため出番少ないですがw)
レビュタイにも掲げた通り、私の視聴動機はほぼ声優目当て。

新人声優さんも、そつなく声を当て、歌える辺り凄い原石ですが、
プラス、オーラーをまとった演技を繰り出して来る先輩声優は格が違います。
特に第10話の{netabare}悔しさと嬉しさで感極まったCV.雨宮 天さんの{/netabare}演技は流石の貫禄。

他の事務所からも、歌って踊れる、売り込みたい若手が
星見プロの中の人として出演。

そんな中、目を引いたのは白石千紗(妹)役の高尾 奏音さん。
彼女もオーディションを勝ち抜きデビューしながら、
所属事務所に撤退されたりと苦労多きお方。
しぶとく活動し続けているのを見ると、嬉しくなります。


【音楽 4.0点】
清 竜人氏、大石 昌良氏らがアイドル曲を提供。
インパクトはさほどでもないが、クオリティは水準以上で、徐々にハマる感じ。

ロックチューンで発破をかけられる、LizNoir
お洒落ポップスで元気を補給できる、TRINITYAiLE
往年のアイドル路線を思わせる、月のテンペスト
動画見るとかわええ~~と萌えるwサニーピース

とユニットごとの音楽性も明快で、気分に応じて使い分け可能。

ただ、本作の一押しは何と言っても「song for you」

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アイドルモノなのに、ネタバレ厳禁。これ、如何に?

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ということで、あんまりオススメコメントは書けません(笑)

まあ、「基本シリアスである」ことと、「一風変わったアイドルアニメである」こと、「シナリオ重視なこと」ですかね、特色は。悪いアニメではないです。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
何気にシナリオが良く、終盤は見応えがあった。

死したトップアイドルの、「容姿と夢」を受け継いだ少女。「声と心臓」を受け継いだ、もう一人の少女。二人の出会いと交流、成長が一番の魅せ処だった。

やはり、幽霊が消えていくシーンって、自分は安定して好きなんだな~と再確認(笑) 

ストーリー重視の作品だけに、サブキャラの深まりは不十分。正直、長瀬琴乃と川咲さくら以外は、あまりキャラをつかめないまま終わってしまった。これは、アイドルアニメと考えるなら、大きなマイナスでしょう。

本来、こういうシリアスなストーリーにするなら、キャラ数を減らして、、、極端に言えば琴乃とさくらのユニットにしちゃった方が良かったんだろうけど、ゲームの販促アニメだからね。キャラ数ださなければいけないから、しょうがないんでしょうね。

あと、せっかく神田沙也加さんを起用したなら、もっと作中で歌っともらえば良いのに(苦笑) 最終話、琴乃と麻奈のデュエットでも良かっただろうに。

ラストはまあ、定番の流れというか、あざとく泣かせにきている感じはありましたが、1クールで綺麗にまとめているところは高評価です。

流石、「花田十輝さん(日常、シュタゲ、中二病、ラブライブ、ノゲラ、ユーフォ、よりもい、等)」が原案に参加し、シリーズ構成を「髙橋 龍也さん(アイマスシンデレラガールズ、ネトゲ嫁、エロ漫画先生、刀使ノ巫女、等)」が務めているだけありますね。安定感が違う。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
アイドルアニメ。最初に呼んでたけど、名前を覚えられない自信しかない(苦笑) ヒロイン、棒で誰かとおもったら、神田沙也加さんか。いきなりシリアスにドラマを魅せてきたが、単純に面白くなかった。5分で片付けても変わらなかった気がする。もしくは、2話くらいやっても良かった気がする。え? 幽霊、このままいくの?(驚)

2話目 ☆


3話目 ☆


4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆


7話目 ☆


8話目 ☆3
これ、どんな採点システムになるんだろ。ファンが採点するなら、単純にファンが多い方が勝つだろうに。

9話目 ☆3
売るためなら、話題性十分だけどな。少し面白くなってきたかな。

10話目 ☆3
自立。まあ、そうだろうな。

11話目 ☆4
かなりシリアスなストーリー。なるほどね、独白スタイルでの会話。相手を信じているからか。自分の為であり、相手の為か。握手を求める流れは、熱いな。

12話目 ☆3
最早みんか分かっていた、同点優勝と、麻奈の成仏。まあ、綺麗には終わっていたと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

その人は、私に夢をくれた。

この作品はメディアミックスの一環として制作されたみたいですね。
この作品の登場する星見プロダクションの「月のテンペスト」と「サニーピース」は実在するグループなんでしょうか。
アニメ化より先行してライブが配信されたようですので…

「月のテンペスト」と「サニーピース」に起用された声優さんは新人さんが多かったのでしょうか。
殆ど知らない声優さんでした。
知っていたのは「放課後ていぼう日誌」で主人公の陽渚を演じていた高尾奏音ちゃんくらい…

ですが2つのグループを取り巻くライバルや先輩は大物揃いです。
ソロアイドルである長瀬麻奈役を演じるのは神田沙也加さん。
3人組のTRINITYAiLEは「TrySail」の天ちゃん、もちょに夏川さん…
4人組のLizNoirは「スフィア」のハルカス、彩陽、みなちゃんにあきちゃん…
大先輩に囲まれてのアフレコはさぞかし緊張したことでしょう。


青春全部かけてアイドルの最高峰へ。

アイドルという「空間」をつくっていく喜び。
その過程では、誰しも汗を、涙を、時には血を流している。

それでもアイドルを続ける。
輝きたい。
稼ぎたい。
一番になりたい。
笑顔にしたい。
夢を叶えたい。
見返したい。
認められたい。
見つけてほしい。
乗り越えたい。

そんな、たったひとつの、プライドを胸に――。

最初からスポットライトを浴びる人なんていない。
誰しもみんな、弱かった。
屈しない者だけがアイドルの最高峰へ辿りつく――。

これは、大きな夢と、過酷な現実を前に青春を駆ける、
切なくも熱い、アイドルたちの物語。


メディアミックスのサイトのTOPページの記載を引用させて頂きました。

Twitterなどで本作のスマホゲームの事前登録の情報が流れてきていましたが、その背景には汗まみれになりながら歯を食いしばってレッスンしているアイドルが映っていました。
アニメの中では過酷な部分は殆ど描かれませんでしたが、これが実際のアイドルの在り方なんでしょう。
思いで手に入る程生易しい世界ではありません。
そして彼女たちを突き動かすのは様々な想い…

こういうアツさ…個人的には大好物です。
ですが、アニメの方はもう一捻り加えられていました。
ソロアイドルである「星降る奇跡」と呼ばれるようになった長瀬麻奈を取り巻く物語です。

後悔が無かった訳じゃないと思います。
誰よりも…彼女が一番悔しかった筈です。
手が届くはずだったのに届かなかったから…
目標が達成できなかったから…

でも最終話で見せてくれた彼女の思いはもっと繊細で複雑でした。
だけど、お互いの持ち場立場が足枷になっていて、一番伝えたいことがおざなりになってしまった…
これが悔しくない訳…ありませんよね。

だから「月のテンペスト」と「サニーピース」が輝きのてっぺんを目指すサスセスストーリーも悪くありませんでしたが、個人的には長瀬麻奈を取り巻く物語の方が印象に残りました。

「舞台裏のドラマが、ステージを輝かせる。」
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「IDOLY PRIDE」
エンディングテーマは、「The Sun, Moon and Stars」
どちらも星見プロダクションの皆さんが歌っています。

1クール全12話の物語でした。
近ごろのアイドル系の作品の中では、上位に食い込む作品だったと個人的には思っています。
しっかり堪能させて貰いました!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

65.6 2 マネージャーで恋愛なアニメランキング2位
WHITE ALBUM-ホワイトアルバム 前半(TVアニメ動画)

2009年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (392)
2267人が棚に入れました
平凡な大学生・藤井冬弥はアイドル・タレントとして活躍する森川由綺と交際していた。仕事や学業の合間を縫ってお互いの愛を確かめ合っていたふたりだったが、由綺の人気が高まり、仕事が増えるとともに徐々にすれ違っていくようになる……。浮気をテーマにした、切ない系の青春ラブストーリー。
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

1986年という時代だからこその物語

全26話のうち13話までを前編、14話から最終話までを後編としており
前編だけ観た段階の今は、総評できないものの、
シナリオがけっこう重厚なので、覚えているうちに感じたことのみ
ここに記しておこうと思う。

観始めてすぐ気になったのは、BGM。
メロディーは悪くないのだが、音量が大きくやたら前面に出てくるので
台詞に集中しづらかったし、雰囲気を盛り上げすぎてる音楽の挿入の仕方に
自分は少々しらけてしまった。

でもそれ以外の演出は、きめ細かくてなかなか良かった。
例えば会話が続かない間の悪さを、自販機の微弱な低音や時計の秒針の音で表現し
意味のある音響になっていたと思う。
作画も作品のサムネのようなタッチではなく、比較的万人受けする雰囲気だったし
キャスティングの配置も、純情可憐な同級生、冷淡でセクシーな大人の女性、
ボーイッシュな幼馴染、お姉さんタイプの先輩、ツンデレな女子高生。
また男性陣は主人公のほか、一途な同級生、嫉妬深くて嫌味な同級生、
小心者の大人、寡黙なダンディー、公私共にやり手の大人、
厳しく冷徹に見せている父親などなどわかりやすく、
また1980年代後半のファッションやTV番組などきっちり考証してあったのも好印象。

さて・・物語に関しては、まずテーマが「浮気」とのことだが、
前編は「浮気」よりも「すれ違い」のほうを強調していたと思うし
主人公が彼女を想う気持ちや、接し方は他の女性に対してと
違うものがあったから、好感までいかなくとも腹立たしさはなかった。

時代設定は、まだ携帯電話はおろか、ポケベルさえ持つ人が少なかった1986年の冬。
TVでは歌番組がまだ多く、アイドルもどんどん売れていたが
レンタルレコード店やCDの進出で、従来のレコード店が次々に閉店していた時代。
デートの待ち合わせに遅れそうになっても、携帯がないから
せいぜい公衆電話から自宅に電話するしかなかった頃。
すれ違いから誤解が生じてしまう関係は、今現在よりずっとずっと多かった。

メアドならぬ電話番号を書いたメモを渡すとか、
テレカを使った公衆電話で、残り数字を気にしながら話すとか
個人的にはなんとも懐かしかった。
しかし結論から先に言ってしまうと観る前の予想通り、
やっぱり主人公の大学生・藤井冬弥には少々イラっときた。
でも同時に、すごくリアルではあったと思う。
社会人ではない、大学生という時期の青年だからこその判断であり
苦悩や戸惑いであり、決して八方美人なお調子者ではなく
うそつき上手な遊び人というわけでもないからだ。
浮気する気満々で実行に移す男性もいるが、
彼の場合は{netabare}その場に流されてしまうタイプ。{/netabare}

自分の彼女が芸能界入りし、しかもアイドル。
それだけでも充分にすれ違いは目に見えているのだが
この作品では、次々といろいろなことが起き、登場人物たちは
あや織りのようにリンクしあいながら主人公を振り回していく。
そのあたりもメロドラマ、昼ドラ的と評される所以なんだろう。
ただ、後編はもっともっと泥沼になっていくらしい。
気になるところで終わってるので、間を置かず引き続き後編も観るつもり。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 34

るぅるぅ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

純愛とは決して呼べない物語ですが、あなたの恋はどんな形ですか?

全26話(前半13話,後半13話 2部構成)

首題について前半しか観ていない私から少し伝えたいです。
携帯電話がない日常を舞台に今の時代を考えると敬遠されますが、2009年に放映された意図は果たして何でしょうか。

それは恋と愛のすれ違いではないだろうか。

恋から愛に変わり、愛の形はそれこそ十人十色で、そこには必ずあなたの物語があります。
今作は浮気というテーマですが前半は、すれ違いにより愛を紐解く構成。

求愛・敬愛・恵愛・自愛・情愛・親愛・切愛
相愛・他愛・溺愛・博愛・深愛

とすれ違いによって生まれた冬弥を取り巻く愛の形です。(あくまで私の主観です。)
平凡な大学生・冬弥が由樹の心を離さないように見えない力に翻弄され様々な愛を見せてくれます。

この見えない力こそ、すれ違いとは簡単に片付けられない彼女達の愛の深さであり形ではないだろうか。人によっては共感できない、ハーレムに少しシリアスを脚色しただけと感じるかもしれないです。

冬弥が不快と感じるかもしれませんが、ふとあなたの空いた心を埋めてくれる人がいたらどうでしょうか? そして多くの人に純愛だけではわからない愛を感じて観て欲しいです。

また、リアリティを増す鮮やかな演出としては、心の声が文字表現。口に出したいけど、出せない気持ち。その歯がゆさ言葉にできない想いが、また切なくも痛感させられます。

何より無駄な演出・キャラがいないです。全てを凝縮させる1話の作りに圧倒されるはずです、細かい演出を重ねることで観る側を夢中にさせ回を追うごとに引き込まれてゆきます。

作画は2009年にしては古めかしいですが、暖かみのある柔らかな絵と感じれるかに尽きます。そして淡いアニメタッチな絵が瞬時にキャラの魅力として描かれています。

OP「深愛」水樹奈々
ED「赤い糸」Suara 
この歌を聴き入るほど歌詞の内容が深く気持ちが揺さぶれ、ざわつく心がやまないです。

と、褒めちぎり過ぎではないかと感じますが・・・恋のすれ違いをこれほど巧く表現した作品はないです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 28
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「1986年……俺達のモラトリアム」

本文は前半、後半通しての感想。

原作ゲームはオリジナル、リメイク共に未プレイ。

元々オリジナルの恋愛シミュレーションゲームでは、時代も何となく90年代くらい。
そこで携帯普及以前、固定電話が低性能である故の、すれ違う恋を描く……。
といった設定だったそうです。

一方、本作の原作となったリメイクでは、舞台をバブル前夜の1986年と明確化。
より時代の空気を取り込んだ内容に生まれ変わったとのこと。
そして、それが私の鑑賞動機となりました。

期待通り、心情が雰囲気に影響する様まで気遣いができている、
私好みの作品でした。

特に音楽面がお気に入り。主題歌もさることながら、ジャズ風のBGMが、
嫉妬や疑念でささくれ立つ男女の心理を捉えていて好感できます。

アナログレコードとコンパクトディスク(※正式名称。普通はCDと略すw)の交代期。
おしゃれなアナログ盤音楽が流れるサテン(※喫茶店の略語。死語w)に
出入りする男女の恋愛模様と共に、時代も表現して、いい味出してます。

表現が繊細故に、主人公並びにその他の面倒くさい男たちの痛さも際立ちますw
特に主人公の背信は十回地獄に落ちても足りないと私も思いますw

大体、主人公が語る各話タイトルからして優柔不断。

タイトル文が長いw結局何が言いたいのかはっきりしないw
どの娘が好きなのかもはっきりしないw
句読点が多いwお前の区切りは?けじめは一体どこにあるw

といった感じで、主人公爆発を願う怨嗟の声が
親父や各方面から聞こえてきそうですw

ただ、私はそれでも本作のまとめ方には不思議と納得しています。
{netabare}不倫を描いた作品には、不倫は文化だと開き直る物語も多いのですが、
本作の場合は、中途半端に他の女にお手つきする主人公の性癖を、
克服すべき病として描いている点が好感できます。

ラストについても、{netabare} 結局、誰を愛するかの選択は視聴者に丸投げw
との不評も聞こえてきそうな結末ですが、
私は幾多の逡巡と修羅場を乗り越えて、ようやく誰かを愛することができるようになった、
主人公の心情変化を描けていたので、
割とすっきりした気持ちで受け止めることができました。

……まぁ、その前に主人公には、あと十回ほど地獄に落ちてもらいたいな、
との歪んだ感情も、私の中には残ってはいますが(苦笑)

個人的には、不倫と裏切りの果てに心中して、周りに散々迷惑をかけておいて、
純文学を気取る諸作品よりは、遙かに誠意のある恋愛劇だったと思います。 {/netabare}{/netabare}


余談、、、
ヒロインの一人を演じ、OP主題歌も歌った水樹奈々さんは、
2009年、本作の「深愛」で、紅白初出場を果たしました。

その時はNHKもアニソンを取り込んで、視聴率維持を画策している……。
くらいにしか感じませんでしたが、そこから今年で途切れるまで、
奈々さんが6年連続紅白出場を果たすとは、思いも寄りませんでした。

奈々さんだけでなく、深夜アニメのアニソン枠は、紅白の定番になりつつありますね。
これも音楽配信、定額制の時代になっても、
律儀にかさばるコンパクトじゃないディスクを購入し続ける、
ファンの熱意の賜物でもあるのでしょうかw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 26

75.3 3 マネージャーで恋愛なアニメランキング3位
タッチ(TVアニメ動画)

1985年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (362)
2104人が棚に入れました
上杉達也、上杉和也は一卵性双生児。スポーツも勉強も真剣に取り組む弟の和也に対して、何事にもいい加減な兄の達也。そして隣に住む同い年の浅倉南。3人は小さい時から一緒に行動している、いわば幼馴染だった。そしてお互いがお互いを異性として意識し始める。

声優・キャラクター
三ツ矢雄二、難波圭一、日髙のり子、林家正蔵、銀河万丈、千葉繁、小宮和枝、増岡弘、塩沢兼人、鶴ひろみ、中尾隆聖、井上和彦、冨永みーな、田中秀幸

えんな さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

今みても面白い

101話もある大作、長いけど個人的にあだち先生の作品の中で一番だと今でも思ってる
(でもクロスゲームは見たことがありません^^;)

昭和末期の良作だと思います、この頃の日高さんの声はほんといいなぁ
グレーゾーンの人も・・・・

高校野球と兄と弟、幼馴染、三角関係、ライバル
青春が詰まってる
悲しい出来事もあるけど見ごたえあり!です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 54

お茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

南ちゃんが好きではないんだけど

タッチ。有名だけど、なんだか本作品を好きよって言えないはずかしさが自分のなかにありまず。青春期の行動なんてどれも恥ずかしいのかも知れないけれど、100話も使って告白までしかないわけで飽きてくるよそりゃw

しかも最高潮に盛り上がるは1、2話今となってはお決まりでなんも言えねーてな感じでござります。(誰を亡くす)

ただあっし、あだち充シリーズを時たま見たくなる。それはもう何処かに並んでいたら無意識にてを伸ばしてみたくなる位には。ただ恋愛にしても野球にしてもどれも満足感を得られるかと言ったら、反対に満足感が抜けていくような地味さに還る。よく青春爽快なんてゆう呼び名が付いてるけど、何が青春で何が爽快なのか、全く分からない。むしろ枯れ葉の青春みたいな、マヨネーズがかかった青春みたいな、どちらかと言うと、痛い香ばしさを感じてる。

前置きが長くなりましたが、自分は南ちゃんも達也も好きではありませを。ただ憎めないのです。あだち充の細かい特徴として、目だけ移されたカットとか、本人のいないとこでの吐き捨てるようなセリフだったりが、100話に渡り自分のなかに蓄積されてくる。それが好きん。別に南ちゃんが好きではないけれど、達也が好きな朝倉南が好きで、これが感情移入ってやつなのかな(遠い目)

あだち充は大体読んでいますが、野球少年だったので、野球ものがやっぱり好きですかね。一番好きなのはクロスゲームですが、なぜこの人の作品の主人公はいつも同じようなキャラなのでしょう。ただね、ただ。自分は同じで良いと思わされてしまっていますwタッチから始まり複数の主人公の統一性によって、これまた感情移入が増してきて、泣いたりなんかはしないけどね!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 43
ネタバレ

ダビデ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

最も,もっと評価されるべき作品

{netabare}和也が死んじゃう{/netabare}のは嫌な描写ですが、そこからの展開、ストーリー、画、キャラクターなどなど最高ですよね。
子どものころから学生の頃まで、再放送で何回も観ましたし、原作も読みました。


{netabare}柏葉監督と達也との信頼関係が構築されていくさまがとても好きです。
3年の地区予選の決勝,達也に対して,和也の妬みのような話をしながらも,達也のピッチングをさせるアドバイスをしたシーン。
それで,和也を追い求めていた達也が,達也のピッチングを始めたシーン。
ピンチになり,達也の鼻血を見て,柏葉監督が立ち上がり,バッターに指示を出し始めるシーン。
三塁打を打った後に達也に対して,見えないはずの眼でアイコンタクトで,ホームスチールをさせるシーン。
達也:「おれもたまにはホメられてみたいもんですね」,柏葉監督:「おれはおまえが嫌いだ」,達也:「どうせなら徹底的に嫌われてみたいもんですね」と言った後の,「だったら,甲子園に行くんだな」の柏葉監督のセリフ。
最後の最後で,新田に対する敬遠を決めたはずなのに,みんなで,達也に勝負をさせるシーン。
最後の一球。
達也が病院で柏葉監督に「リンゴ」を手渡すシーン。
その,余韻の,柏葉監督の「夏は好きなんですよ。」。

初めて観ていたときは,柏葉監督の正体がバレて,はやく監督が変わって欲しいと感情移入をしていました。
でも,最後の最後には柏葉監督が・・・,涙涙で,言葉にできない存在になっていました!{/netabare}

そして,{netabare}達也の浅倉南への告白は,(個人的には漫画の,開会式に達也がいないところからの,電気屋での抱きしめからの,つま先立ちの方が,南のピンチに必ず達也が現れるという意味でも,好きなのですが。)話の積み重ねの終着として,{/netabare}どんな恋愛アニメ・恋愛ドラマでも,超えることはできないシーンだと思います。


長いけど,名作であることは間違いないと思います。


☆の評価をするにも,物語は,あだち充先生の傑作なので,☆5.0は間違いありません。スポーツアニメとしての物語は最高なうえに,恋愛アニメとしての物語も最高です。
声優は,頭の中で,登場人物のイメージがそのまま構成されていますので,☆5.0は間違いありません。
キャラは,登場人物それぞれプラス要素しかなく,☆5.0で間違いありません。(浅倉南の性格があざとすぎて,万能すぎるとして,マイナス要素で評価する人もいるかもしれませんが,多くの男性には,浅倉南のキャラはプラス要素にしかならないはずです 笑。)
音楽は,「タッチ」のイントロだけでも☆5.0になっちゃいます。その他の挿入歌,ピンチの時の音楽などなど,含めても最高評価になるはずです。
作画だけは,時代的な理由で,☆4.0になってしまいますが,当時の他のアニメの中では素晴らしいと思いますし,試合の描写も素晴らしいと思います。

観た人の数も多いはずですし,評価をしたら高い評価となることは間違いありません。
なので,(平成27年11月14日時点でのランキングは334位の74.0点ですが,)個人的には最ももっと評価されるべき作品だと思います 笑

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19

70.2 4 マネージャーで恋愛なアニメランキング4位
満月をさがして(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (203)
1329人が棚に入れました
主人公・神山満月は、最愛の人・桜井英知との約束で歌手を目指している12歳の少女。ところが喉の病気が原因で、彼女は声を捨てて命を永続させる方を取るか、このまま命日を待つかの選択を迫られることとなる。
そして彼女の前に「タクト」と「めろこ」という、彼女の死を阻止する者を満月に出会わせないようにする役目を仰せつかっている2人組の死神が現れる。

声優・キャラクター
myco、斎藤恭央、本多知恵子、小川輝晃、木村良平
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

健気さが光る正統派変身少女&アイドルもの

◆『りぼん』連載マンガ原作の「歌う」変身ヒロイン

本作はいわゆる変身少女ものですが、『美少女戦士セーラームーン』の大ヒット以降に隆盛した「美少女戦士/バトル系魔法少女」では全然なくて、古き良き正統派変身ヒロインもののイメージを良く保った良作であるように思いました。

簡単に内容を紹介すると、本作のヒロイン満月(みつき、小学6年生)は病弱な12歳の少女から健康な16歳の姿に変身できるだけ、というシンプル設定で、その点で、魔法が使えず特殊な身体能力もないけど歌だけは上手い『こばと。』のヒロインとちょっと似ています(*注1)。

この満月ちゃんは余命があと1年しかない薄幸の身の上なのですが、彼女を看取りに来た死神コンビが「彼女が思い残すことなく死んでくれるように」と彼女の夢であるアイドルのオーディションの受験資格のある16歳の姿に変身する秘術を与えてくれ、そのオーデションで彼女は、{netabare}病弱なせいで普段は余り出せない声をここぞとばかりに振り絞って熱唱して審査員達を驚かせ、{/netabare}急遽アイドル・デビューが決まってしまう・・・というのが先ず第1話の展開です。

その後は、全52話(ちょうど1年分)かけて、満月ちゃんと死神コンビの1年間をじっくり描き出していく実に分かりやすいストーリーとなっていて、とにかく本作は、奇をてらわないこの王道シナリオと、これまたワザとらしいキャラ立ての皆無な自然派ヒロインの健気さが光る作品と個人的には思っており、それを評価されてか、本サイトでも、レビュー数こそ多くないものの、「物語」項目は4.1と高めの点数となっている点がちょっと良いと思いました。

(*注1)満月は、本当に12歳から16歳の「容姿」に変身できる「だけ」で、頭の中は全くの12歳のままなので、{netabare}英単語を全然読めなかったり、ラジオのインタビューで好きな食べ物を問われて「給食の・・・」と答えてしまい周りから「え???」って顔をされたり{/netabare}して、その点が天然のコメディになっている点も、何となく世間ズレした『こばと。』と似ていて、好感度が高い気がしました。

あと、このヒロインは、12歳のときの容姿が放送当時人気のあったミニモニの加護亜依に似せてデザインされたそうですが、16歳の変身後の容姿が、割と最近のアイドルものの人気作『デレマス』の島村卯月に似ていて、性格自体もどことなく島村に似ている気がするので、『デレマス』での卯月の描かれ方が物足りないと思っていた人はこちらの作品を試しに視聴してみると良いかも知れません。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
見やすい絵柄とテンポのよい脚本で掴みはOK。余命1年の12歳の少女が死神の秘術で外見だけ16歳に変身する(でも中身は12歳のまま)、という設定はなかなか面白いと思う。
・第2話視聴終了時点
16歳で12歳の女の子に「好きだよ」と告白する男子ってどうなの?というか、これ女の子の側の一方的な「告白された」思い込みにしか見えない気もするんだけど?
・第5話視聴終了時点
健気さが魅力の正統派ヒロインものと判明。これは侮り難い・・・
・第9話視聴終了時点
繊細な感情描写系と判明。これは拾い物の良作かも。
・第28話視聴終了時点
満月は小学6年生だったはずなのに、中学生っぽい環境に変化していてちょっと違和感あり(設定を途中で変更してる?・・・2nd OPの歌詞にも「High School Days」ってあるし???)
・第35話視聴終了時点
「来年の春から中学生」という同級生の発言があるので、やっぱり満月は小学6年生と確定。
・第36話視聴終了時点
ヒロインの健気さが光る回(本作初の★★(優秀)回)
・第50話視聴終了時点
ありがちの展開だけど、ちゃんと話を動かしてきたのは◎(本作2度目の★★(優秀)回)。
・第52話視聴終了時点
最終話を綺麗にまとめてきたので評価が更に上がる(本作3度目の★★(優秀)回)。
但し、欲を言えば、ここに来てようやく第2ヒロインに昇格した「めろこ」については、作品全体としてはもう少し早くからきめ細かくその《心の揺れ動き》を確り描き出して行って欲しかった気がする。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ      種村有菜(『りぼん』2002年1月-2004年6月連載)
監督         加藤敏幸
シリーズ構成     まさきひろ
脚本         まさきひろ、田村竜、中瀬理香、吉村元希、広平虫、杉浦真夕
キャラクターデザイン 種村有菜(原案)、工藤裕加
アニメーション制作  スタジオディーン{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

=========== 満月(フルムーン)をさがして (2002年4月-2003年3月) ========
 - - - - - - - - - - - - OP「I♥U」、ED「New Future」 - - - - - - - - - -
{netabare}
第1話 それでも歌いたい ★ 死神との出遭い、満月変身、歌手オーディション
第2話 英知くんとの約束 ☆ 満月の憧れの人、二人の約束、満月のラッキーデー
第3話 マネージャーさんが来た ☆
第4話 詩(うた)にこめた想い ★ 満月の作詞(デビュー曲)
第5話 はじめてのお仕事 ★ 雑誌インタビュー&撮影会、「16歳の丘」のアカペラ
第6話 スタジオの長い日 ☆ 寂しがり屋の少女(七海){/netabare}

 - - - - - - - - - - - - OP(変わらず)、ED「Myself」 - - - - - - - - - -
{netabare}
第7話 フルムーン、デビュー! ★ 初ライブ
第8話 ヒットって本当? ★ 満月の学園エピソード 
第9話 聞いてほしいのに ★ 若王子先生の授業参観・墓参り(満月の母・葉月&父)
第10話 芸能界の掟!? ★ 大御所演歌歌手(昆巻冬子)
第11話 危険なレンズ ☆ スクープ・カメラマン(三枝)
第12話 ねぎラーメンと聖者の石 ☆ 
第13話 ちっちゃなコンサート ★ 施設訪問、園児と交差する満月の想い
第14話 がんばれ!代理マネージャー ☆ 駄目マネージャー(秋葉さん)
第15話 ファースト・キス!? ★ 事故チュー回
第16話 ライバル登場! ★ 意地悪先輩アイドル(若松円)、シャンプーCMオーディション
第17話 すれ違う二人 ★ 
第18話 走れ!オーディションへ! ★ 交差点キス&エレベーター回
第19話 届かない歌声 ★ 逃避行、タクトの唄声、若王子先生・大重マネへの打ち明け
第20話 めろこ、ひとりぼっち ☆
第21話 新たな思い ☆ フルムーン芸能界復帰、円の意地悪再び
第22話 ワクワク!ソロライブ ★ 世界配信ライブ企画(ムーン&スターズ)、妨害、夜天ライブ
第23話 お引越しパニック × 大重マネvs.家政婦(田中さん) ※本筋に無関係な水増しエピソード
第24話 お父さんの歌 ★ ROUTE:Lの幻の名曲、円の横槍(高須プロデューサー)
第25話 若王子先生にお願い ★ 若王子のプロデューサー引き受け
第26話 伝えたいもの… ★ 満月の子供時代、母親(葉月)の写真とオルゴール{/netabare}

 - - - - OP「ROCK'N ROLL PRINCESS」、ED「ETERNAL SNOW」 - - - -
{netabare}
第27話 絶対に負けない ★ でっち上げスキャンダル、2人のレコーディング、何のために歌うのか
第28話 満月って恋の達人? ☆ 同級生の恋愛相談
第29話 新たな死神・いずみ&ジョナサン ★ 死神一のサディスト登場
第30話 英知くんを知る人 ★ 和美フランクリン(擁護施設の元先生)登場、英知君へのビデオ・レター、タクトの反対
第31話 学園祭の秋なんです ★ タクトの人間変身(ボディ・ガード)
第32話 素顔の円 ★ 落ち目アイドル若松円の立ち直り
第33話 忍び寄る病魔 ★ 満月の病状悪化、喉の手術の判断と満月の意思
第34話 ブランコのおじさん ★ 死神の見える人(真田さん)の魂の回収
第35話 英知くんからのメール!? ★ 満月の病状回復(英知君効果)、いずみの満月接近(死神の刻印)、新しい治療法
第36話 運命の新人賞 ★★ 2人の偽メール送り主、空港での謝罪、最優秀新人賞受賞
第37話 満月(フルムーン)からの贈り物 ☆ X'mas回、円の新曲リリース
第38話 おばあちゃんの過去 ☆ 満月の家出(アメリカへ)
第39話 太平洋を越えて ☆ アメリカ到着、英知君の思い出と募る想い
第40話 盗まれたペンダント ★ イーグル・ヴァレー観光、タクト告白
第41話 英知くんのいる街へ ★ 見つからない英知君、逆さ文字出現、桜井夫婦発見(タクト)
第42話 エターナルスノー ★ 事故死していた英知君、満月への手紙、雪の教会墓地{/netabare}

 - - - - - - - - OP(変わらず)、ED「Love Chronicle」 - - - - - - - - - -
{netabare}
第43話 もう二度と歌わない ☆ 帰国、変身しない満月、喉の手術拒否
第44話 共鳴する心 ★ フルムーン引退の噂、タクトの記憶、めろこの迷い
第45話 いずみの誘惑 ★ 永遠の月の世界への誘い、ROUTE:Lのキラ・タクト、病院屋上の夜
第46話 新月の夜に ★ タクト幽霊化のピンチ、満月立ち直り ※シナリオ自体は都合良過ぎて×
第47話 生きる希望 ☆ 運命を阻止する者
第48話 フルムーンになれない!? ★ 満月の変身が解ける、タクトが幽霊化しない方法 ※魔法少女のお約束のテーマがようやく・・・
第49話 満月の思い・めろこの思い ☆ 忘れ草(ミスティック・リリー)
第50話 どうしても言えない ★★ 満月の小学校卒業式、13歳の誕生日(4/4)、満月告白
第51話 運命の日 ★ フルムーン1周年記念ライブ、タクトの記憶消滅
第52話 満月(フルムーン)をさがして ★★ ※ED「New Future」{/netabare} 
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★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)33、☆(並回)15、×(疑問回)1 ※個人評価 ★ 4.1

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

めじな さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

感想

全52話。恋愛・アイドル・ファンタジー・感動もの。

最初観た時、子供向け?って思いましたが、大人でも十分観れました。
カレイドスターと同じようなカンジでしょうか。

声優さんですが、満月ちゃん(myco)の声が違和感がありました。
歌手を使うのは良いのですが、満月ちゃんの声の時だけは他の声優さんを使って欲しかったです。

ストーリーは全く先の読めないような展開が続いて、とても楽しめました。
特に後半が良いです。もう心を打たれる・心に響くようなカンジで泣けました。
最終回も泣けますね。ジーンと来ました。

めろこは好きなキャラだったのですが、
最終話のめろこ最高です!というかビックリでした^^;

この作品の目玉は、観ていて何度も聴くことになるフルムーンの唄う曲ですね。
ETERNAL SNOW、他2曲とも良いです。
悲しい展開に実によく合っていました。
とにかくED曲が良いです。

ストーリー重視、悲しい物語を観たい人にお勧めの作品です。
でも、52話あるので長いのが難点ですね。でも良い作品だと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

泣ける作品

最終回で泣いてしまった…

主人公満月は喉の病気から「声」と「命」のどちらをとるか選択を迫られている歌手を目指している少女。最愛の英知くんとの約束の為、声を捨てられないでいる満月の前に「タクト」と「めろこ」、二人の死神が現れて…(全52話)

個人的には、めろこと緒方さん演じるいずみくんがお気に入り…
特にめろこは本当に大好きなキャラクターになりました…

あと、原作とはほとんど別物みたいです。

 声優については、先ず、タクト役の斎藤恭央さん(やっくん)とめろこ役の本多知恵子さんのご冥福をお祈りします。
 タクトの演技は巧いとは思いませんが、魂のこもった演技だったのは間違いないと思います。
 めろこの演技は流石といったところでした。
 主人公の満月は歌手のmycoが演じていて、正直演技は変な感じはありましたが、流石は歌手の方、劇中に歌う曲(ED曲)は聴き心地のいい曲ばかりで、歌唱力はキャラの特性上必須であることもあり、悪くないキャスティングだと思いました。演技のつたなさも、満月らしいと言えば満月らしい気も…

それと、EDもですが、OPの2曲もすごく好きになりました。
THE★SCANTYの「I♥U」と「ROCK'N ROLL PRINCESS」
是非聴いてほしいパワフルな楽曲です

投稿 : 2024/05/11
♥ : 8

66.6 5 マネージャーで恋愛なアニメランキング5位
覆面系ノイズ(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (195)
918人が棚に入れました
歌が大好きな少女 ニノは、幼馴染で初恋の相手 モモと、作曲が得意な少年 ユズ、それぞれと幼いころに離れ離れになってしまう。
「いつの日か、歌声を目印にニノを見つけ出す……」
二人と交わした約束を胸に、信じて歌い続けてきたニノ。
高校入学の日、彼女たちの運命は音となり、唐突に鳴りはじめた……!

「ぼくたちは ほんとのこころを かくしてる」

声優・キャラクター
早見沙織、山下大輝、内山昂輝、小野大輔、高垣彩陽、福山潤

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「白泉社少女マンガ系原作アニメ化作品に外れ無し」は継続するか…(笑)?→ してるね、これはヤバい…。

いや、タイトルの話は私が勝手に言っているだけですけど。本作品はとりあえずロックバンドの話で、かつ恋愛モノのようです。

本作品は、原作は未読ですので具体的なストーリーは知りません。

「白泉社少女マンガ系原作アニメ化作品」の過去実績(順不同: 漏れあり):

『花とゆめ』
・赤ちゃんと僕
・フルーツバスケット
・神様はじめました
・暁のヨナ
・それでも世界は美しい

『LaLa』
・花咲ける青少年
・獣王星(LaLaにカウントしてよいか微妙だし少女マンガなのかと言われると…)
・夏目友人帳
・会長はメイド様!
・赤髪の白雪姫

いやまあ、たいしたことのない作品は覚えていないからヒット率が高いと誤認しているだけかも。だったらすみません。ただ、白泉社少女マンガ系原作のアニメ化には、個人的にはいつも期待しております。

余談:こちらの作品では、主人公が某作品で脚光を浴びた「キラキラ星」にトラウマ(笑)!
(↑実にどうでもいい…。)

2017.5.11追記:
絵柄とニノの歌う動機が完全に少女マンガのそれなんだけど、音的にはガチでロックだった…。

2017.7.1追記:
はやみん、歌唱的に新境地でした。『LaLa』掲載原作っぽさは弱いかと思ったりもしましたが、『赤髪の白雪姫』や『図書館戦争』のコミカライズが掲載されるような近頃の『LaLa』なら、こういう「普通に少女マンガっぽい」作品もまあ、ありなんですかね…。

幼少時のすれ違いと出会いがきっかけで、高校入学に伴い三角関係(四角関係?)に。でも深桜(みおう)が後半、(私の感覚では)ほぼ聖女と化してました。本当に良い人だ…。

私は好きでしたよ。あにこれでの評価は微妙なのかもしれないですけど私は元々、少女マンガは好きでしたし…。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 36
ネタバレ

にゃーん。@のんびり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

届け!私の声!

少女漫画原作の歌×三角関係がメインの片恋ストーリーです。

それぞれが好きな人を想う気持ちがしっかり伝わってきますので、
恋愛系アニメが好きな人におススメです♪
メインキャラのユズとモモがどちらも魅力的でした♡

歌は私にはあわず残念でした(>_<)

{netabare}
<歌>
ファンの方はごめんなさい。
歌うというよりただ叫んでいるだけに聴こえました…。
もっと透明感のある歌声の人に担当してほしかった。
歌系アニメで歌が好きになれないのは残念。

<ストーリー感想>
中盤までは面白かったのですが、ラスト近くはパワーダウンかな…。
原作が続いているので中途半端に終わるのは仕方ないですね(^_^;

一生懸命なユズを応援してました♪
でも主人公とモモが両片思いだから…(´;ω;`)ブワッ
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

恋の一方通行

原作未読 全12話

歌うことが好きな主人公ニノ、時期は違えど幼い頃ニノの元から突然いなくなったモモとユズ、高校でユズに会ったきっかけで再び動き出す恋とバンドの物語です。

お話はタイトル通りもどかしいくらい一方通行の恋愛ものですが、バンドがかなりの部分を占めていてアクセントになっています。

ニノたちのバンドは覆面系バンドin No hurry to shout(通称イノハリ)でヴォーカル、声は早見沙織さん、早見さんといえば柔らかな感じの曲を歌っていますが、この作品ではハイテンションな歌い方なので衝撃的でした。

ニノがアリスに変わったときの鋭い眼光が印象に残りました。

ライブシーンですが、なかなかの迫力でした。でもCGの部分はあまり好きではなかったですね。

主人公がニノが結構変わった性格なので、感情移入しにくいかもしれません。

お話は切りのいいところで終わっています。

OP・EDは、作中でも使われているイノハリの曲でした。

最後に、人の話はちゃんと聞いた方がいいですよ。ニノちゃんw

ココロを隠した片恋メロディ

足りない足りない、届け届け、この思いを

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

69.0 6 マネージャーで恋愛なアニメランキング6位
あひるの空(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (173)
697人が棚に入れました
バスケットボールでは決して有利ではない小柄な体格の車谷 空。身長を理由に中学時代スタメンに選ばれることのなかった空は、高校バスケ部に期待を膨らませて九頭龍高校、通称クズ高に入学。ところがバスケ部はほとんど機能停止状態。とてもバスケをできる環境ではなかった。しかし、空はバスケへの熱量で、クズ高バスケ部メンバーとぶつかり合いながらも、共に成長していく。次々に直面するあらゆる困難に、クズ高バスケ部メンバーはどのように立ち向かって行くのか…!?

声優・キャラクター
梶裕貴、内田雄馬、小西克幸、谷山紀章、宮野真守、八代拓、堀井茶渡、KENN、千本木彩花、谷口夢奈、遠藤綾
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

乙女と不良が交差するとき

原作未読


出た!“新丸子橋”
リアル正式名称は“丸子橋”

橋名板をでかでかと映してくれたおかげで一発判明。本作冒頭で登場して以降ちょくちょく顔を出すその橋は、渋谷-横浜間を繋ぐ東急東横線の途上にあり東京都と神奈川県の県境/多摩川にかかった橋です。
本作と同時期放送『フルーツバスケット』でも登場したり、少し前の『荒ぶる季節の乙女どもよ』ではヒロイン達の通学路で使われてました。これがさもありなんと言いますか。『荒乙』ヒロインたちは神奈川県川崎市側から橋を渡って、東京都大田区側にある高校に通っている設定なんですね。それがどういうことか『荒乙』未視聴者向けに少しだけ触れるとヒロイン達はとってもいい子で普通の高校に通学中って前知識が僕らにはある。
これが橋を渡らずに川崎に留まるとどうなるかはサムネからお察し。ヤンキーが出没するちょっぴりスラム感の漂う設定へと変貌します。
なお川を挟んだ東京都大田区側はズバリ“田園調布”お金持ちの住む所です。少し川崎をフォローするなら丸子橋を渡って次の次の駅“武蔵小杉”は住みたい街ランキング上位エリア。本作のメイン舞台です。


 川崎市中原区アニメ


高校では今はどうか知らんけどその昔ギャルが軒並み持っていた“法政バッグ”の法政二高が有名。
…のっけからすみませんでした。めっちゃ土地勘のある地域だったもんでつい(^_^;)


本題に戻ります。
神奈川を舞台にメインどころで不良がからむ高校バスケのお話です。あの金字塔との比較しそうなところをぐっと堪えて楽しみましょう。あっちが海近くならこっちは川沿い。
別物には違いありませんが、それでも気になる方向けに一つだけ優位なものを。少なくともヒロインは確実にこちらがかわいいかと存じます。

黒髪ロングなんです。近くの女子に聞いてみてください。加齢とともにロングはしんどくなってくる。若さや青春の象徴ロングヘアーです。それなのに部活だからと髪をまとめなければいけないのでだいたい束ねっぱなしと出し惜しみします。ロングな黒髪はところどころでしか披露しないというこの贅沢。
さらにこの子ひょんなことから女の命“前髪”を無残に切られてしまいます。しかもやらかした前髪のまんま物語はしばらく{netabare}(インターハイ予選一回戦まで){/netabare}続くのです。前髪決まらないから学校休むリアル女子を見てきた私には衝撃でした。で学校マジックが発動。決まらない前髪を気にしない美形女子はモテる結果に。高校生なんてまだまだ素材に吸い寄せられるのです。教室でぶーちゃんがその美形女子に「ぜんぜん前髪平気よ。それに○○そんなん関係なく美人だし…」と言ってるのに聞き耳たてて、心の中で「うんうん」と頷いた経験は皆さんにもおありでしょう。

 若さの象徴“黒髪ロング” + “前髪気にしない”女子

これを一例に距離感がより高校生(等身大)に近いバスケアニメになってます。全50話とけっこう長丁場ですよ。原作はまだ完結してないので途中までですが、これまで二回ほどアニメ化を断り今回は原作者納得のアニメ化だったとのことです。


少なくとも長編のスポーツものに期待するものは満たせるのではないかと思います。

バスケバカな主人公車谷空(CV梶裕貴)がいて(冒頭)
休眠状態のバスケ部を掘り起こしていく
主人公に感化されて才能が徐々に集結していき{netabare}(前半終了間際に揃う感じ){/netabare}
強豪との練習試合もやったりなんかして(当然序盤)
インターハイ予選に臨むことになる{netabare}(後半開始部分がここ){/netabare}

1クールものと違い展開を急いでません。このへんを“停滞”って捉えるのはちょっと違うと思っていて、豊富に話数がある分“弛緩タイム”が用意されてるくらいで捉えてます。計算されつくした50話を否定はしませんが、それってずっと緊張を強いられことになり集中がもたないのではと思ってます。
行ったり来たりを楽しみながら腰を据えて楽しむ話数と思って堪能するのにちょうどよい。


不良ものにありがちな家庭環境トラブルが影を落として…みたいなのは薄め。
一度は好きなバスケに背を向けてたり、そもそも何かに打ち込んだ経験の無い連中の物語です。
彼らがこれまでの人生の中で無駄にしてきた時間の重さを見せつけられる場面は多々あり。試練にさらされる回数は他のスポーツものと比較して多いほうでしょう。
ありがちな一つ勝ったらさらに強い相手、的なライバルのインフレがなく、その分バスケットボールに向き合うことで自身の生き方を見つめ直すような内容になってます。まだ高校生なのに。

やってしまったことは元には戻らない。
しかしそこから逃げたままで果たしていいのか?

自分で蒔いた種を刈り取るというべきか、自分で自分のケツを拭くというべきか…

 {netabare}自分の弱さから逃げず新たに(再び)挑戦する{/netabare}

スターティングメンバ―ほぼ全てがミッチー(※注:三井寿)みたいなもんですかね。バスケの技術的な側面よりもキャラ達のチャレンジする姿勢に心打たれる良作でした。
ゆるいところはゆるいのでそんなに堅苦しくはないですよ。
大人たちもこの未完成で危うい面々にしっかり向き合って導きます。顧問の先生。主人公空のお母さん。いい大人がいるアニメにハズレ無し。

see you next time で終わっていたし、ぜひとも2期を期待したいところです。



※ネタバレ所感

■きっと原作でも名場面だったのでしょう

とあるお別れのシーンがあるんですが、そこに至るまでの前フリ、渦中の演出、そして声優さんの演技。素晴らしいです。

{netabare}#24と#29-#33が該当。遠藤綾さんになんか賞あげておくれ。
艶っぽいおねーちゃん役のこれまでのイメージが吹き飛ぶくらいの名演。{/netabare}

{netabare}それまで終始笑顔の絶えない人だったからなおさら。病室に入る時の空くんも頑張って笑顔。…と思ってても顔がひきつってる。

…無理。こんなん耐えられん。。。{/netabare}



■(余談)川崎市中原区及び多摩川沿い

“新丸子”“(北)住吉”“千年”“新城”“小杉”等々、丸子橋を起点に3駅以内の狭いエリアが舞台。
番組最後のバスケット講座担当の川崎ブレイブサンダースの本拠地等々力アリーナや川崎フロンターレのホームスタジアムもこの中原区内にあります。
川崎って全国区の事件もあったりで物騒なイメージあるかもしれません。たしかに川崎駅周辺の川崎らしい川崎を舞台にした『RELEASE THE SPYCE』はやや物騒なスパイものだったり。『ゆるゆり』のキャラデザをもってしてもつい物語を物騒にしたくなるような魅力的な街です。ある程度エリア限られますけどね。ぶっちゃけ武蔵小杉近辺でヤンキーを見かけたことはありません。

首都圏でも山手線を起点に八王子方面、練馬や埼玉、千葉方面で土地の雰囲気は変わることでしょう。神奈川方面では多摩川を挟んで雰囲気が変わります。多摩川を横切る路線はけっこうあって

(品川発)→地名は多摩川を挟んでの地名
・京浜東北線/京急線 蒲田(東京)/川崎駅(神奈川) 
(渋谷発)
・東横線 田園調布/武蔵小杉近辺
・田園都市線 二子玉川/溝の口近辺
(新宿発)
・小田急線 狛江近辺/登戸
・京王線 調布や府中/聖蹟桜ヶ丘

けっこうあるんです。アニメの聖地でみるとイメージつきやすいかもしれません。
丸子橋起点にしましょう。
下流8kmくらいが川崎駅近辺エリアです。もうちょい下ると羽田空港。
逆に上流いってみます。北へ北へ! 丸子橋から5.0km遡ると田園都市線の二子橋。
『ハイスコアガール』ヒロインとのデート帰りに打ちあがる花火に遭遇したのがこの二子橋。“溝の口勢”という単語が踊っていたようにこのアニメは溝の口近辺が舞台でした。ここも実は川崎市。中原区ではなく高津区です。他にも『天体戦士サンレッド』もこのへんらしい。
その二子橋からさらに上流5.2kmほどいくと小田急線。川崎市多摩区へ。
このへんまでが川崎市、南北に広いのです。『さくら荘のペットな彼女』はここ登戸駅と隣駅がよう出てきます。河川敷に目を向けると『風が強く吹いている』で寛政大学駅伝部が寮スタートのトレラン目的地としたのがこのあたり。東京側ではあるんですけどね。

川崎市が関係する多摩川沿いの聖地だけでけっこうあるみたい。掘ればもっと出てくるでしょう。聖地同士が近いといろいろニアミスしてて妄想が捗ります。

小田急からさらに上流行ったら行ったで稲田堤の鉄橋『クズの本懐』、『ちはやふる』の府中、『一週間フレンズ』の聖蹟桜ヶ丘がぼちぼち多摩川沿いで、『とある科学の超電磁砲』学園都市のモデルとなった立川あたりまで範疇に入ってきますがまあこれくらいで。


最後に川崎に戻って…
この作品の刺身のつま:実写のバスケットボール講座。15秒にも満たない尺で毎回なにか1プレー動作付きで解説いれてくれるのですが、第3回目が“ダンク”と「おいおいできねーよ」と突っ込み待ちみたいな茶目っ気があって好きでした。
ブレイブサンダースの社長ってここにくる前は横浜ベイスターズの社長やってた人だったかと思います。横浜スタジアムに人を呼び戻した豪腕。あの手この手でアリーナに来てくれるような仕掛けを行っていてプロスポーツのマネジメントとしてとても興味深い教材です。あひるの空とのコラボもその一環なんだろうなと思いながら観てました。放送時間が平日の夕方と若年層ターゲットなのも関係してるかもしれません。等々力アリーナに足を運んだこともありますがバスケ観戦もなかなか面白いもんですよ。



視聴時期:2019年10月~2020年9月 リアタイ

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2020.10.04 初稿
2021.06.19 タイトル修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 28

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

いつまで休んどんじゃ、ボケ!

運動音痴の私が言うのもなんだが、バスケットボールはスリリングで面白いスポーツである。
双方合わせて10人の選手が入り乱れ、オフェンスとディフェンスを繰り返す。
怒られるかもしれないが、野球やサッカーのように、休んでいる“ように見える”選手がいないのだ。
いわゆる、ダレる暇のないスポーツであり、
そういう意味では、フットサルに近いかもしれない。

そう、休むことの許されないスポーツ、羽ばたき続けることを強いる競技のように感じるのだ。

そして、クズ高の連中は皆アヒルなのだ。
それもビッグマウスで“極振り”、しかし愛すべきアヒルたち。

そんな彼らがチームプレイを模索し、相手を信頼しようともがいてゆく姿に、何とか報われてほしいと願いながら駆け抜けた、あっという間の50話であった。

これは、とても清々しい気分を味わうことのできる、良質のスポーツコメディである。

大好きなトビくんの台詞、タイトルに続く一言を最後に。

「ワシ一人じゃ、どーにもならん、手ぇ貸せ!」

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

存在意義を、示せ。

この作品の原作は未読ですが、有名なので作品名は知っていました。
今回、放送前から全4クールで放送されることを知り、視聴を楽しみにしていた作品です。


バスケットボールでは決して有利ではない小柄な体格の車谷 空。

身長を理由にスタメンに選ばれることのなかった空は、
高校バスケ部に期待を膨らませて九頭龍高校、通称クズ高に入学。
ところがバスケ部はほとんど機能停止状態。とてもバスケをできる環境ではなかった。

しかし、空はバスケへの熱量で、クズ高バスケ部メンバーとぶつかり合いながらも、共に成長していく。
次々に直面するあらゆる困難に、クズ高バスケ部メンバーはどのように立ち向かって行くのか…!?


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

完走後にwikiをチラ見した時に知ったのですが、この作品は「バスケットボールを題材にしたスポーツ漫画、ギャグ漫画」なんだそうです。
スポーツは理解できますが、ギャグの要素ってありましたっけ…--^^;?
皆さん至って真面目にバスケやっていたと思うんですけど…

私も小学生時代はバスケをやっていましたが、身長を理由に中学ではテニス部に入りました。
テニスもやってみたら面白いスポーツだったので、バスケットから離れたことに後悔はありませんでしたが、この作品を視聴すると、懐かしさからか身体がウズウズして仕方ありませんでした。
バスケやっていたのは、もうずいぶん前のことになるのに…

きっとこの作品の持つ熱量にあてられたからなんだと思います。
オッサンがはるか昔のいバスケ熱を思い出すくらい、この作品の熱量は半端ありませんでした。

身長が150㎝にも満たないという、バスケにおいて致命的なハンデを背負った車谷空…
そして、身長の低さを弱さの言い訳にさせなかった母の由夏さん…
身長159cmの元・女子バスケ日本代表プレーヤーに言われたら反論なんてできる訳ありませんよね。
でも、一番悔しい思いをしていたのは由夏さんだったのかも…

ですが、NBAの歴史上、最も背の低い選手の伸長は160㎝なんだそうです。
だから、空にだって努力次第では可能性がゼロという訳ではないと思います。

きっと、由夏さんもに日本代表の切符を手にするため、血の滲むような努力を積み重ねてきたんだと思います。
だから、もし出来得るなら同じ轍を踏んで欲しくいないと考えるのは当たり前です。
でも、結果的に自分と同じ道を歩ませてしまっている…これが悔しく無い筈がありません。
だからこそ、「大きく産んであげられなくて、ごめんね。」の一言が深く突き刺さったんだと思います。
この一言に私の涙腺は何一つ抵抗できませんでした…

この作品のもう一つのポイントは、主人公を取り巻きに魅力的なキャラが多いことです。
個人的一推しは、「トビ」の愛称で呼ばれている夏目健二です。
喧嘩っ早い性格と、協調性のないプレイスタイルが最初は好きではありませんでしたが、彼のバスケに対する情熱は人一倍強く、その強さは自らの性格をも変えていくんです。

それと、クズ高男子バスケ部の紅一点である七尾奈緒さんは絶対に外せません。
女子マネージャーと監督の兼業は正直尋常じゃないくらい大変かと思いますが、それをおくびにも出さず、常に一歩先を考え続けているんです。
女子力が高いのも彼女の魅力の一端だと思います。

個人的に早く立ち直って欲しかったのが藪内円先輩でした。
序盤~中盤における空の理解者…
出来ることなら、その路線を突き進んで欲しかったんですけどね。
その分、奈緒ちゃんの存在が際立ったと思っているのは、きっと私だけじゃないと思います。

オープニングテーマは、the pillowsさんの「Happy Go Ducky!」、flumpoolさんの「ネバーマインド」、BLUE ENCOUNTさんの「ハミングバード」、ACIDMANさんの「Rebirth」
エンディングテーマは、sajiさんの「ツバサ」、内田雄馬さんの「Over」、宮野真守さんの「光射す方へ」、阪本奨悟さんの「太陽ランナー」

4クール全50話の物語でした。
50話までアニメ化されましたが、彼らの本当の戦いはこれからです。
今回のアニメ化で原作のストックがどの程度残っているか分かりませんが、ここで終わってしまったらあまりにも中途半端なので、しっかり続編が制作されることを願っています。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

71.4 7 マネージャーで恋愛なアニメランキング7位
MIX(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (172)
583人が棚に入れました
舞台は「タッチ」と同じ「明青学園」。「タッチ」の主人公「上杉達也」の伝説から約30年、今、運命の兄弟が物語の扉を開く・・・親の再婚によって、血は繋か?らないが誕生日が同じ、双子?の兄弟となった「立花走一郎」と「立花投馬」は、明青学園・中等部の野球部に所属する 中学2年生。走一郎は捕手、打者として活躍。投馬は「ある理由」から三塁手を務めているが、人並み外れた投手の才能を隠し持っていた。走一郎の実妹て?、投馬とは血の繋か?らない義理の妹「立花音美」も中学に入学し、2人の周囲はなにやら騒か?しい。やか?て高校に進学する2人は、甲子園の土を踏むことが出来るのか・・・

声優・キャラクター
梶裕貴、内田雄馬、内田真礼、花澤香菜、高木渉、井上喜久子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ものすごくいつものあだち充であった

原作未読
放送時間は土曜17:30!久々の深夜外アニメかもしれません。


「タッチと私」という題ならいくらでもいけるのですが我慢!
あの『タッチ』と比べてふんちゃらかんちゃらみたいなレビューにならないよう可能な限り気をつけます。ペコリ


あの上杉達也/和也と朝倉南の物語から30年後。視聴動機は説明不要の世代です。おいっ

・前期後期のOP『イコール』(sumika)『VS』(ポルノグラフィティ)歌詞の端々にあだち作品を彷彿させるワードが!
・各話サブタイトルは作中の登場人物のセリフ。鉄板です。
・ナレーションの天の声に反応できるキャラ達
・お待ちかねの作者いじり


 ものすごくあだち充であり
 安定のあだち充である


あだち作品特有の少し長めにとった会話の間であったり、思わせぶりな言葉のキャッチボールだったりは健在というかよく表現されており、そこはわかってるね~という話でした。
オールドファンには懐かしく、知らない方には新鮮に映ると思います。

なお、ありがたいことに本家『タッチ』の視聴を前提としません。もちろんセルフパロディ満載ですが知らなくてもまたは後追いでも問題ないでしょう。


あらすじ省略。『H2』『クロスゲーム』野球はもちろん『みゆき』『ラフ』『陽あたり良好!』etc

どれか一つでもあだち作品に触れていればすーっと入っていける本編。キャラの名前が変わっても相関が変わっても流れてる空気は一緒でもちろんこれは誉め言葉。この味は先生以外出せないものでしょう。


 ものすごくあだち充であり
 安定のあだち充である


私にとって『タッチ』は昭和でアニメに触れ、平成でコミックをむさぼり読んだ作品です。
連載終了してから数年経ってるとはいえ、部室に置いてある単行本をたまにめくりながら、ガチで甲子園を目指していた球児でした。

あれから20年ちょっと。令和の時代に続きの物語を拝めるのは感謝しかありません。現実の甲子園で応援曲の定番となった岩崎良美『タッチ』。アニメでは逆輸入されて主人公の妹がアルプススタンドで吹いてます。西村勇役の中尾隆聖さん。『タッチ』からの30年越しの継続登板です。ナレーションの日髙のり子さんと合わせて感慨深いものがあったことは想像に難くありません。もう歴史的文化遺産でいいんじゃなかろうかってくらいです。

{netabare}中尾さんが次の回に登場する際の予告で、「顔がパンのに殴られるアニメ?7つのボールを集めるやつ?」とさらっと内田真礼さんが煽ってたのがツボでした。{/netabare}


あの、朝からダラダラ再放送のアニメを見て過ごす夏休み。それと似たようなことを今年の夏は再体験することが出来ました。

{netabare}すげー中途半端なところで終わった気がしないでもないですが、このもやっとした後味もあだち節の一環です!と言ったらまるで信者だな、こりゃ(-_-;){/netabare}


『タッチ』ファンは必見。懐古趣味的にもアリ。
深夜アニメに食傷気味な方にも新たな南風を送る全24話です。



視聴時期:2019年4月~9月 リアタイ視聴

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2019.09.29 初稿
2020.04.12 タイトル修正/修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 39

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

SB千賀投手のテイクバックが気になる今日この頃

<2019/5/12 初投稿>
見始めなので評価はデフォルトの3.0です。

原作未読。
第6話まで見終えました。
あの名作青春野球漫画「タッチ」の30年後が舞台なのだそうです。


中学生の立花三兄妹、兄の走一郎、弟の投馬、妹の音美と、そして6話で出てきた大山春香を中心に進む
野球と青春と恋愛と軽いコメディを軸としたお話(たぶん)


と言いましても私。
実はタッチ、よく知りません。
アニメ観てないし、原作は和也が亡くなるところぐらいまでしか読んでない。
顛末はなんとなく想像つくけど、というぐらい。

なので「タッチ」の後継と言われても本作にはあんま興味湧かなかったんですよね。

ところがです。
いざ観始めたら意外や懐かしい既視感がそこかしこに・・・

本作「MIX」はどうやら「あだち充作品の集大成」のようです。

「タッチ」はもちろん、あだち充御大の過去の人気作「みゆき」「陽あたり良好」「ナイン」などを彷彿とさせる設定やエピソード、細かなガジェットなどなどエッセンスが散りばめられてる印象。
(上記の三作は既読です)

それも熟練・洗練され具合良く混ぜられてる。
だから「MIX」なのかな。

三兄弟のキャラクターも関係性もあだち作品らしく丁寧に深掘りされていて、そして魅力的。
ストーリーもゆったり進みながらもメリハリ効いてます。

これは面白くなりそう!!


ところで最近福岡ソフトバンクホークスのエース千賀投手の投球フォームが気になります( ・∇・)

テイクバックの時に右手の甲が三塁側向いてるんですよね。
普通のオーバースローピッチャーと逆。

ちなみに投麻の右手の甲は一塁側向いてました。

気になるわー( ・∇・)

<2019/10/6 追記>
昨晩は千賀投手が打たれて負けちゃいましたね。
ちなソフバンファンというわけじゃないです( ・∇・)

さて最終24話まで観ました。

徹頭徹尾あだち充でしたね。

野球のシーンでの投馬のピッチングの凄みを間接的に演出する他キャラの言動とか
日常の何気ない会話ややりとりにほんのちょっとヒネリを加えるところとか
ラブコメとか
サービスシーンとか 笑

全部30年前と変わらない。
もはや老舗名店の味

ラブコメなんてついつい「◯◯と◯◯」の組み合わせを応援してしまったり
そうしたカップリング(専門用語( ・∇・))を楽しみやすいのも、らしさ満開。

もちろん世代の人には超おススメですし。
そうでない人も絵柄とテンポが大丈夫ならおススメです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 29

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

あだち充はショート好き

あだち充ヒロイン総選挙、ヒロインの顔同じ…
ってちょっと話題だったけど。

ヒロインの基本ヘアースタイルはショートかショートボブ。
妹キャラ、主人公に一途のいじらいし系。
岸本かすみ(陽当たり良好)・若松みゆき(みゆき)・中里美夏(スローステップ)・月島青葉(クロスゲーム)古賀春華(H2)

もう1つのヒロインタイプ
肩まで掛かるセミロング系
お姉さんキャラ、才色兼備系で主人公の面倒見がいいタイプ。
中尾百合(ナイン)・鹿島みゆき(みゆき)・浅倉南(タッチ)・雨宮ひかり(H2)


主人公もだいたいタッチの上杉達也顔で才能が埋もれてるキャラ、出来のいい弟がいて弟に隠れてる…
長男の物悲しさがw

父親はちょび髭、ポンコツ系。
母は天然でおおらかな人が多い。
買ってる犬はポッチャリ、だいたい名前はパンチ。
主人公の友人は太ってるキャッチャーで主人公の良き理解者。
同級生に調子のいいお茶らけ系キャラ、H2の木根タイプ。
主人公のライバルはやたら男前で完璧な男子。

あだち充テンプレに今回どこまで当てはまってる?


視聴完了
他の方のレビューでも触れられてる様に、Theあだち充のアニメ。
アニメとしては途中で終わった…

野球漫画だけど野球描写はファジー(雑)で日常や恋愛描写がメイン。

30年前は日常描写メインのスポーツ漫画が当時は無かったので受け入れられた。
当時無かったラノベなど新しいコンテンツが増えたから、若い人に今のあだち充が受け入れられるか微妙かも。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

66.5 8 マネージャーで恋愛なアニメランキング8位
ヒロインたるもの!~嫌われヒロインと内緒のお仕事~(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (122)
362人が棚に入れました
田舎育ちの女子高生・涼海ひより。好きなことは走ること。得意種目はハードル走。そんな陸上一直線女子のひよりは、陸上部のある学校に進学するため、地元を離れ、東京の桜丘高校へと入学することに。偶然クラスメイトになったのは超人気高校生アイドルユニット『LIP×LIP』の染谷勇次郎と柴崎愛蔵。街中の大型ビジョンで流れる華やかな姿とは裏腹に、ひよりは険しい顔でにらみ合う2人を目撃してしまう。アイドルなんて興味もないし、あんな怖い人たちと関わりたくない。そう思っていたはずなのに・・・。「どうして私が、この2人のマネージャー見習いに!?」新しく出会った友達、服部樹里や中村千鶴との楽しい学校生活。上京の目的だった部活動。そして、右も左もわからないアイドル業界で、マネージャー見習いとしても奮闘するひよりは大忙し。眩いステージで輝く高校生アイドル×努力と根性の陸上系ヒロインの、新しい青春が始まる――。
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ありのままの君が好き

【感想】
細かいところは気になるけど、少女漫画らしいシナリオで安定してて面白かったです
主人公の女子のアグレッシブな性格もキャラクターのビジュアルもシナリオも女子向けですがBLではないです
{netabare}
ただのラブコメで終わらず、他の芸能人とのトラブルやスキャンダル報道を通じて絆を深めていくのもいいし
最初はファンをないがしろにした二人だったけど、ひよりと関わっていくことでファンが大事なことに気づいてファンを愛するようになった二人の成長がとても良かったです
ファンが推しを愛して、タレントもファンを愛する、二人は本当の意味でのアイドルになりました

いじわるで嫌なやつだけど、ちょっと優しいとこあるかもー?からのやっぱり嫌なやつーってのが少女漫画のお約束みたいでいいですね
だいたい思っていた通りのシナリオで驚きはないけど、安心してみていられます
同じ田舎者としては、ひよりの眉毛だけ気になりました、田舎者はオシャレに無頓着なのではなく流行に年単位で遅れてるだけです!!だからバカにされるのですが・・・

{/netabare}
【アイドル】{netabare}
一般の高校に人気絶頂アイドルと同じクラスで影で支えるなんて、ファンの女子から「何あの子?」ってヘイト集める役になるの当たり前なのに本当に酷い事務所だなーって思います、いじめの標的にされるの避けられませんよ、どうしても普通の高校に通わせるなら普通は同姓をマネージャーにしませんか? 異性だと更衣室とかついていけないし!

男子の嫉妬女子の嫉妬両方出てくるけど、見ていて気分悪いですね

千鶴は陰湿でやりすぎだけどファン目線でひより達の様子みたら裏切られた気持ちになるのも無理はないかなーって思った、もちろんこんなことするのはファン失格だし陰湿すぎてすごく嫌いですが!
私はアイドルに興味ないのですが、アイドルファン活動って延々と続く片思いなんですよね、無償の愛に近いものがあります
決して両想いになることのない片思い、それでもファンを続けるのはきっと、大好きって素直に本人に伝えられるところにあると思うのです
リアルで大好きな人に好きだなんて言ったら関係が壊れてしまいますが、アイドルには直接会って大好きって言っても避けられるどころかありがとうって笑顔で返してくれる、それは理想的な片思いの形なのでしょうか?
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

HoneyWorks健在! めっちゃ面白い!

本作に出てくるアイドルグループLIP×LIPの結成を描く『FILM×LIVE』という劇場版作品もあるのですが、こちらは時系列的にはその後になる作品で、離島から東京の高校に陸上競技のために入学した涼海ひよりが主人公です。

実家からの仕送りに不安がある状況となりアルバイトを探すひよりが、なんとか採用されたのがなぜかひよりと同じ高校にメンバー二人が通うアイドルグループLIP×LIPのマネージャー見習いという、あるんだかないんだかわからないようなわりと強引な設定のお話です。

HoneyWorks原作ということで、楽曲面も充実しています。普通のシーンの作画とかも問題なく良いと思いますが、3DCGによるLIP×LIPなどのライブの作画は、ちょっとショボいです。まあ、本筋を楽しむ上ではあんまり関係ないので私はさほど気にはしませんが…。

キャスト的には主人公のひよりが水瀬いのり、そして親しい友人となる服部樹里に佐倉綾音、中村千鶴に早見沙織という布陣で、LIP×LIPの二人も染谷勇次郎に内山昂輝、柴崎愛藏に島﨑信長といったわりと豪華めな感じで、少女漫画的なビジュアルとストーリーで忌避しそうな層には大穴な良作です。

作中でひよりとの仲がこじれた千鶴の演技は最高でした!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

男性アイドルモノなら、過去イチで楽しめたかな?

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
二人組男性アイドルのマネージャーになった、冴えない田舎娘。3人の化学変化。

まあ、「野ブタをプロデュース」に少し似た設定ですが、恋愛要素はそれより薄目ですし、女性向けのアニメって感じです。

ただ、私は結構楽しめました。特に終盤。シリアスな場面が出てきてからは楽しめました。可愛い女子を眺めるアニメではないですが、それでも楽しめる方は是非(笑)

レビューでは、本作の問題点と良かった点を書きます。レビュー前半は批評レビューになっていますが、最終的には誉めますよ(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作の主役は、涼海ひより だと思いますか? LIP×LIPの2人だと思いますか?

文学作品における「主役の定義」は、以下のように言われます。

①作中で最も登場回数が多い人物。
②作中で最も変化(成長)する人物。
③作中で唯一の心象描写がある人物。

これら、①~③を総合的に判断します。これが一般的。

さて、これらの基準を当てはめると、①はひより。②はLIP×LIPの2人。③は、3人ともだが、ややひよりが多め。

これらを客観的にみると、ひよりが主役だと思います。が、多分、本作の主役はLIP×LIPです(さりとて、群像劇っぽくもないし)。

もう一つ、別の視点から考えれば、「対役」があります。対役は、

主役の人生や考え方に最も大きな影響を与えた人物(成長の原動力)。主に、師匠や親友、恋人、ライバルなど。

です。ナルトに対するサスケ。のび太君に対するドラえもん。ルフィに対するシャンクスなどがこれに当たります。

その観点で言うなら、対役は確実にひよりなんですよね。「LIP×LIP(主役)がひより(対役)と出会い、成長した物語」に見えます。

この辺の「ネジレ」が、個人的には気になりました。本来は、「ひよりが主役」であるべき物語だと思うし。

話はズレますが、私は個人的には、「ヒロイン」や「女優」という言葉にずっと違和感があります。「ヒロイン」は「ヒーロー」ありきだし、「女優」は「俳優」ありきだし(よって、個人的には「男優」という言葉を遣いたいのですが、それだと、AV っぽくなっちゃうから、流石に遣えないw)。

例えば、「アルテ」のアルテや「花咲くいろは」の緒花などは、恋愛要素があったとしても、「ヒロイン」とは言いにくくて、「主役」と表現したくなります。

その違いは、やはり「自立」してるかでしょう。AV だけ男優と言うのは、主役がAV 女優になるからでしょうし。

その辺の感覚から、「ヒロイン」という言葉には「依存」を感じてしまいます。これは固定概念かもしれませんが、マリオとピーチみたいに、「ヒロインはヒーローに救われる存在」みたいに、自分のなかこびりついている言葉で、なんか、男尊女卑的で、あまり好きな言葉ではないんですよね(勿論、単なる「女性側の主人公」という意味で遣われてるし、私も遣うことはよくありますが)。

ヒロインたるもの、、、どうなれば良いんですかね? 可愛くあれば良いの? 私は、LIP×LIPがファンを「ジュリエッタ」と呼ぶのは結構好きで、もしこの作品が、「ジュリエッタたるもの」だと、違和感なく観れました。ロメオとジュリエッタは、対等な関係のように思うから。

まあ、こういう些細な言葉の解釈で引っ掛かっちゃうのが、文系人間の悪さだと思ってください(苦笑)

閑話休題。

そういう観点からも、終盤、ひよりが主役になってからのシリアス展開は見応えがありました。こういうアイドルアニメではなかなか踏み込まない、ファンの暗い部分までちゃんと描いていた点が、見処ありました(詳しくは余談に)。

また、男性アイドルアニメにありがちな、とにかくたくさんのグループやキャラを出しまくって課金狙いにいく感じも、今のところはなくて、LIP×LIPと、ひよりの3人成長に絞って描いているのが良いです。

また、何気にLIP×LIPの曲も良かったです。どっかのレビューにも書いてますが、私は結構アイドルソング好きなんですよね、あまり良くない理由で(笑)

2期、あったら観たいと思います。いよいよ恋愛要素入ってくると思うし。

、、、でも、それ、どう処理するんですかね? ひよりが愛蔵と付き合うと千鶴に刺されるだろうから(苦笑)、勇次郎と付き合う? 個人的には、ひよりは幼馴染み君と付き合ってほしいけどね。それが1番、嫌われないでしょ?(笑)
{/netabare}


【余談~アイドルの功罪と責任~】
{netabare}
皆さんは、「アイドルの恋愛禁止」についてどう思いますか? 

私個人の希望を言えば、本来は、アイドルだろうが自由に恋愛していいと思うし、むしろそうであってほしいです。

でも、現実としては、「アイドルとして収入を得ている期間は、恋愛禁止であるべき(少なくともファンには完全に隠すべき)」だとも思います。

先日、某回転寿司チェーンでの、「おとり広告」の問題と同じです。私の認識は、「アイドル」の多くは、「疑似恋愛」を提供する商売だと思っています(もちろん、ファンにもアイドルにも色々いますから、全員がではなく、大多数がという意味で)。

そういう点では、ホストやキャバクラ、風俗に近いですが、水商売は「いくら払えばどんなサービスがあるか」の線引きが明確で、客と店が正確に共有しているから良いと思います(客も処女性なんか求めていません)が、アイドルは非常に曖昧ですよね。むしろ、わざと曖昧にするからこそ「夢」が生まれ、そこに経済が発生しています。

自分達が、そういうファン心理を理解して、そこに乗っかっているのだから、「推しには彼氏や彼女がいない」ことが前提での契約であり、そこはちゃんと守らなくては、たくさんお金を消費しているファンに対する契約不履行だと思うんですよね。

それを、「自分達はアーティストだ。歌で勝負しているんだ」というなら、堂々とオープンにするべきだと思います。それで残ったファンと自分達のカタチを作れば良い。

また、「恋愛禁止なんて明文化ないし」というの、ややズルい。絶対に、分かってやってるじゃないですか。そんな美味しいとこ取りはアカン。

難しいのは、その範囲がどこまで及ぶか、ということですよね。「仕事中」に限定されるならば、収録中やライブ中にイチャつかなければOKで、プライベートは自由になります。ただ、その理屈だと、バンバン風俗行ってる教師とか、酔っ払って緊急オペが出来ない医者とかも、許容するという理屈になるのかな?と思っていて。

何を言いたいかというと、「そういう仕事を選んだんだ」ということです。

常々思うのは、ジャニーズって大変だよな~、幸せなのかな~ということ。だって、あんだけ格好良ければ、一般人ならもっと遊べるじゃないですか、堂々と。チャラ男ヤリチン一途な愛、何でも良いけど。

でもその分、何万人からキャーキャー言われるとか、アイドルじゃなければ出会えないような人と出会えたり、出来ない経験をしたりできていると思うので、ようは、どちらの人生を自分が選択するか、ということなんですよね。

というのも、本作で千鶴が、「推しの為にやりたくもないメイドカフェで金を稼ぎ、アイドル側が自分を裏切った(一部の女子と仲良くした)から、酷い行動に出た」という、アニメでは描かれない「闇」の部分がちゃんと描かれていたから。あれは、、、なんか考えさせられました。

先日、南伊勢町の銀行員が不正経理で得た1億5千万を、「アイドルに貢いだ」とのニュースがありましたが、あれに近いですよね。

アイドル達にその気はなくても、結果として、犯罪や無理な労働、トラブルを生みかねない構造の(表向きの)頂点にあるのだということもまた、真実なのでしょう。良くも悪くも、人の人生を一変させるだけのすごい存在なんだと思います。

プラスの側面で言えば、それで自殺を思い止まったとか、そんな凄いことだってできる可能性がある仕事だとも思いますし(だからこそ、プロフェッショナルでいてほしいし、恋愛するならちゃんと引退して、公言して、再デビューしてほしいなとも思います。ステレオタイプの思考ですが汗)。

私自身、誰かを「推し」たこともないですし、「貢いだ」こともありません。好きなアイドルは人生で0人。強いて言えば、広末涼子が昔好き(好み)でしたが、1円も使ったことはありません(あ、1冊、写真集買ったわw)。

だから、正直、「推し」や「尊い」「貢ぐ」等の気持ちはよく分からないのですが、まあ、本人がそれで幸せで、誰に迷惑をかけていないのであれば、人生をどう楽しむかなんて人それぞれ。全く否定する気はありません。

私が本作をわりと高評化しているのは、多くの(男性女性問わず)アイドルアニメが、あえてボヤかしてきたその構造にちゃんと踏み込み、最終的に、「ファンって可愛い」と言わせられるまで、LIP×LIPの成長を描けていた点にもあります。

ただ、だからこそ、2期になって彼らが恋愛に走りそうになるとき、、、どうするかが楽しみでもあります。怖くもあるけれど(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20

60.9 9 マネージャーで恋愛なアニメランキング9位
僕らの雨いろプロトコル(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (77)
233人が棚に入れました
母と妹との3人で暮らす高校2年生・時野谷 瞬。 事故による父の死と、妹の怪我をきっかけに、熱中していたゲームを辞めて、 今はeスポーツカフェ 「FOX ONE」で働いている。 幼なじみのゲーム友達と付き合いながら、バイトと勉強に明け暮れる瞬だが、 突如、「FOX ONE」に膨大な額の借金があることが発覚する。 借金返済のため「ザクセリオン・チャンピオンシップ」で優勝し、 賞金獲得を目指す瞬たち一同。 後ろめたい気持ちを抱えながら、 オンラインゲームの世界に再び飛び込んだ瞬の前に現れたのは、 かつて一緒にゲームをプレイしていた「ばくれつ君」だった。 未だ見ぬ出会いと経験、そして激闘… 瞬は時に悩みながらも、仲間たちと歩みを進めていく。 ゲームを通じて動きはじめる彼らの世界。 少年と家族。そして、仲間たちの物語──。

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

eスポーツをテーマにした青春ストーリー

eスポーツが題材なアニメは新鮮ですね、瞬たちの恋愛模様は気になるのでそういったドラマは面白かったけど、いろいろと細かい事が気になる作品

作画はかなり悪くて顔が歪んでいます、eスポーツのプレイ画面が昔のゲームみたいだし、ずっと同じゲームだからプレイ画面の絵に変化がないし、毎回同じような展開ばっかりで代わり映えしないので見ていても面白くない
eスポーツの専門用語?が多いけどまったく説明されないので何言ってるのかわかりません・・・
eスポーツは詳しくないですけど、本当にプロの大会なの?
洗練されてなくてプロには見えないです
あと、未来が見える設定もeスポーツの良さを伝えるテーマにしては余計だと思う、普通に対戦すればいいじゃないの

瞬のチームメンバーのキャラクターは良かったけど
瞬の家族関係の話は余計だと思った、妹のブラコンがかなりヤバいし、手術受ける受けないでぐだぐだしていたのも微妙、プロゲーマーになるのは反対だったのに手術代をもらったらちょっと考え方変わった母親にもモヤっとした。
私が母親だったら絶対受け取らない、子どもの友達からお金受け取るってどういう親ですか? 店長の経営のまずさもそうだけど、お金にだらしない大人しかいないのはかなり残念

清純派女優がeスポーツ出場はキャラじゃないって言ってたけど、芸能界って競争激しそうだし、意外な一面あったほうが人気出そう 
だらしない私生活していることがバレるほうがよっぽど致命的なような・・・
ドラマ何本も出ているような女優がドアノブ壊れてるボロアパートに一人暮らしもあり得ないでしょ
ガスマスクして電車乗ったら改札で止められるでしょう・・・
ユウが瞬とネットで話すとき、いつも同じ服着ているし肩が半分露出しているのは最先端のファッションなの?

そんな感じでいろいろ雑で残念だけど、瞬や女子2人のキャラデザはいい感じだし、チムメンの雰囲気が良いので見ていて嫌な感じはしないです

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

【評価辛目】コア層以外エイム不可

【物語 2.5点】
eスポーツを描いたというよりも、eスポーツを舞台にしたオリジナル青春アニメ。


シリーズ構成は、結末を決めて、そこから逆算して当てはめていく、一般的な帰納法ではなく、
作中を生きるキャラの織り成すドラマを積み重ねていく演繹法により構築。

演繹法は作品をつかめなかった視聴者にとっては、まとまりがないとの余韻が残りかねない諸刃。
本作はさらに視聴者を誘導する脚本が粗雑で、諸々“投げっぱなしジャーマン”を喰らった感覚で怪我するリスクが増大。


私は昔、とあるFPS(一人称視点シューティング)のオンラインお気軽クランにてヘッポコ一兵卒やってました。
そんな私の観点は適切かは分かりませんが、
架空のFPS「XAXXERION(ザクセリオン)」で競うeスポーツを描いた本作。
FPSの押さえる所は押さえていてニヤニヤさせられました。

即死判定のヘッドショットを決めるか回避するかがゲームの肝になるため
照準(エイム)を散らすためにジグザグに動いたり、
通路へはニャ~とジャンプで飛び出してみたり、逆にそのパターンを読まれて狙撃されたりw

ただFPSというゲームジャンル。世界ではメジャーでも日本ではマイナー。
そもそも“ライトユーザー”や普段ゲームしないアニメファンにとっては、
ヘッドショットで即死を大前提とした舞台設定の入り口で躓く危険性。

その上にさらにスポーツ系FPSにありがちな、陣取り要素も絡めたマッチアップが大会ルール。
終盤その駆け引きが熱い!と訴えてくるわけですが、ルールを完全理解した上で堪能できた視聴者がどれだけいたのだろう?との疑問が残ります。
私も細かい部分を質問されたら答えられる自信はありませんw


メイン題材であるゲームの解説(チュートリアル)ですらこの有様なのですからドラマ部分は言わずもがな。
ただ分かる人だけ分かれば良いという障害を乗り越えた先には、
興味深い人間模様が詰まっており個人的な視聴満足度は割りと高め。
特に幸福に関する価値の倒錯が生み出す雰囲気が独特で味わい深かったです。

主人公・瞬の妹・美桜は事故で下半身が不自由で不幸なはずだけど、
事故以来ゲームをやめて世話してくれる兄との日々は幸せ。

ヒロイン・悠宇(ゆう)は芸能活動しつつ事務所で内緒でゲーマーやってる。
世間的には芸能界の方が陽向で、ゲームなんて日陰のはずなんだけど、
瞬たちと一緒に青春できるゲームの方も幸せ。


かつて社会から落伍者と白眼視されたゲーマーたちが、ゲームを信じてプレイし続けて、
日陰を突き抜けた先に、“いい学校、いい会社”に入った大人たちより賞金が稼げるeスポーツの夢を掴む。
近年最大級の価値観の倒錯であるeスポーツ現象が、
上記の幸福の倒錯と混ざり合ってなんとも言えない風味を醸し出しています。


ただチュートリアルが不親切なゲームのことを世間一般ではク◯ゲーと呼ぶのもまた事実であり(苦笑)
普段、私は例えク◯ゲーでも自分さえ満足できれば高得点付けちゃうイカれた愛好家ですが、
本作の場合はそれで高評価は何か違う気がするので、ここは断腸の思いで基準点割れの物語2.5点で。


【作画 2.0点】
アニメーション制作・Quad

構図等は野心的だが画力が伴わず不発。

例えば、eスポーツカフェ「FOX ONE」周辺のきらびやかな蛍光色が目を引く、
サイバーパンクな川越市の街並みを表現した背景美術。

倒錯した幸福感が極まった時の雨天描写。
世間にとって陰鬱でも僕らにとってはこれが青春さ。

祭りの日、瞬にプロゲーマーの道を極めるため{netabare} 妹を捨てるよう{/netabare} 人生の取捨選択を迫る睦生。
示された夢は、祭りの非日常感とも混ざりあった朧気な幻影のようでもあり。

絵コンテレベルでは意気込みを感じる場面が多々あるも、
作画カロリー不足により心に刺さるまでは至らず本当にもったいないです。
金欠は「FOX ONE」店長だけで十分ですw


視聴者を唖然とさせたのはゲーム「ザクセリオン」の“しょぼいグラフィック”
イマドキのゲームってもっと超絶グラでリアルなんじゃないの?との悲鳴が多数聞こえて参りましたがw

こちらに関しては多少の擁護を。
多くの競技者を募るeスポーツに採用されるようなゲームは、
高性能PCやゲーム機だけでなく、低性能機やスマホでも接続プレイできる幅広いクロスプラットフォーム対戦を実現している物が多く、ザクセリオンもその一つ。

例えば初回グラボを“ロースト”して解像度向上させる描写など機器性能による違いの描き分けもできており好感しました。
しかし、ここもスマホ版ザクセリオンのプレイ描写で分かる人にはクロスプラットフォームだと分かる描写があるのが、後半というのが何とも手遅れ感。

またザクセリオンは圧倒的グラフィックで世界観に没入させるリアル系FPSではなく、
明快なグラフィックでゲーム性を高めるスポーツ系FPS。

例えばジャングルを超リアルに描かれたら標的が視認できずゲーム性が損なわれますw
高レベルプレイヤーは床の材質による足音の違いから索敵しショットを決めるというウンチクからも、
ちゃんとeスポーツ取材した上で敢えて壁・床の材質も把握しやすい簡素なグラフィックのゲームにした意図を汲める人は汲めるのですが……。

それでもやはり作画やグラがしょぼいことには変わりないので、
ここも泣いて馬謖(ばしょく)の作画2.0点で。


【キャラ 3.5点】
主人公高校生少年・時野谷 瞬

ヒロイン・三枝 悠宇(さえぐさ ゆう)
女優として人気を獲得しつつある少女。
瞬の中学時代のオンライン上のゲーム仲間“ばくれつ君”でもあり、
正体を隠して、想いを寄せる瞬に接近する。

もう一人のヒロイン・稲月 望
瞬とリアルでゲーム仲間やっていた一年先輩の幼馴染属性。
悠宇の瞬へのアタックにより、望自身も瞬への恋慕を自覚する。

この辺りの三角関係までなら、ゲーマーがそんなに簡単にモテますかいw
とツッコミたくなる都合の良い凡庸なメインキャラ構成。


スパイシーなのは、そのトライアングルに{netabare} 兄のワイシャツの匂いを嗅いで悦に浸るw{/netabare}
超激重ブラコン属性で割って入る妹・時野谷 美桜(みお)
(※核心的ネタバレ){netabare} 実は身体的障害は既に癒えており、歩行を妨げているのは兄との共依存関係という幸福への執着。{/netabare}
という幸福の倒錯という本作の作風を象徴するキャラクター。
特に第9話はブラコン史に残る怪エピソードとして記憶に刻まれそうです。


さらにキャラ相関の闇鍋感を高めたのが、瞬と同じ先読み能力を持ち、
瞬をゲームを極めるあっち側の世界へと誘う強豪「SLEEPING OWL(スリーピングアウル)」メンバー・睦生(むつき)

無駄を削ぎ落としゲームに集中するため、家族を捨て、友人を捨て、
さらに{netabare} 食事はカレールーをストローで吸引w全裸でゲームをプレイw{/netabare}
と能率追求の極端なデフォルメが目立つ睦生。
ですが、プロゲーマーとはストイックな物との印象を持つ私。
実は彼が一番プロゲーマーのイメージに近いキャラでした。

アマチュア高校生の瞬たち「team FOX ONE」がそんなに簡単にプロには勝てないだろ?
との不満を抱いていた私にとっては、ストイック変人・睦生は壁として溜飲を下げさせられる貴重な存在でした。

そういう意味では、後半ようやく壁にぶつかった「team FOX ONE」に
遊びの延長ではなく統計データに基づいた地道な練習を課した
佐藤 星詩流(さとう せしる)の“鬼コーチ”ぶりも良かったです。

ただ睦生にせよ星詩流にせよ主人公に試練を与えるのが遅すぎた印象も。
できれば彼らを序盤から活躍させ主人公を挫折させるか、
瞬たちの中学生時代を深掘りして、プロ級の才能の根拠を明確にするか。
ここも構成にもう一工夫欲しかったです。


【声優 4.0点】
脚本、作画の援護射撃に期待できない以上、キャスト陣にかかる負荷は大きい。

ですが主演・瞬役の小野 賢章さんの夢のため何かを捨てるか否かの葛藤。

ヒロイン悠宇(ゆう)役の雨宮 天さんの清楚な女優の外面、ズボラなプライベート、人が変わる凶ゲーマーぶりの多面性表現。

望役・水瀬 いのりさんの瞬たちの、包容力のあるお姉さん属性が恋に落ちて余裕を無くす時。

この豪華声優陣ならばカバーなき無茶振りもこなします。

正直ヒロイン天ちゃんじゃなければ私もリタイアしていたかもしれません。
平凡な三角関係に天ちゃんとか、いのりんとか無駄使いだしwと思うこともありましたが、
愚痴りつつ、{netabare} 自室で裸を見られて動揺する{/netabare} ラッキースケベな天ちゃんのヒロインボイスなどは美味しく頂くのが私の声優ファン魂でもありw


妹・美桜役の麻倉 ももさんは序盤と後半でガラリと印象が変わる難役を好(怪)演。

あとは松岡 茉優さんはイケメン無双主人公だけでなく睦生のような変態ラスボス役でも実に突き抜けた怪演で魅せてくれますw


【音楽 4.0点】
劇伴はMONACAの面々が、会話劇を軽快に後方支援する「Ordinary」などの日常曲から、
前面で決めに行く“処刑用BGM”「Wining Protocol」まで、
得意のエレクトロ成分で恍惚感あふれるサウンドを提供。
サントラは結構お気に入りです。


OP主題歌はSennaRin「S9aiR」
作曲・編曲・澤野 弘之氏がオーケストラと勇壮なコーラスという特色を削ぎ落として提供したエッジの効いたテクノ曲。
一度、澤野氏がシンセサイザーだけで劇伴担当したSFアニメとか観てみたいと思ってみたり。

ED主題歌はsomei「Another Complex」
無難な青春バンドサウンドが、雨と人間模様の憂鬱が深まるに連れ、徐々に心の拠り所にw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 14

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

品質は微妙なアニメですが、eスポーツには興味あり!ですが…微妙な展開に…。う〜ん。そして、勝ったら全て解決しました!

 最終話(12話)まで観ました。2023.12.31

 勝ったら全て解決エンドでした。まだ、スタートラインに立ったばかりの様な気もしますが…。問題はプロになってからでしょう。

 勝てばクララも立つし、ユウもゲームOKになるし、ゲームカフェの借金も返済出来るってもんよってこと?

 ラスト、チームは何か良い雰囲気で終わりましたが、キモウトちゃん、あれ程ウザかったのに改心早すぎじゃね?主人公の瞬が色々悩んだの何だったのかな?

 他チームのホモとは良いライバルになれた様です。ストーカー化しそうでしたが…。

 主人公の瞬さん、結局、ダブルヒロインのどちらも選ばないし、ドロドロした人間ドラマを展開していた割にはサクッと終了!これならeスポーツの方にもう少し力を入れた方が良かったかな?

 全てが中途半端で、印象に残るのが酷いゲーム画面だけと言う謎の作品でした。

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 7話まで観ました。2023.11.19

 チームは何だかんだで快進撃します。プロも視野に入ってきました。しかし、主人公がグチグチ悩みます。

 ライバルはゲームのために学校も辞め、人間関係も断った地獄鬼みたいな勝負師で、主人公はこのライバルの誘いにも動揺します。

 ただ…、日本のプロゲーマーはまだ賞金とチームの給料だけでは食えず、ゲーム配信やYouTuberとして稼いでいる現状なので、人間辞めた様なキャラは持て余しそうです。

 海外のプロも、選手としての寿命が短いので、現役中に名を売り、引退後は配信者的なインフルエンサーとして生きていくセカンドキャリアもあるそうです。

 そのため、暴言を吐いて炎上するたぬかなみたいな人も多いとか…。

 その点、本作品の主人公は安泰です。無条件に兄好きな妹、自ら口説いてくるダブルヒロイン、友達思いの男衆二匹…。
 
 何だろ…。観ていて涙が出るほど恵まれています…。無条件モテ男の良くある恋愛モノと、あまり変わりませんね。
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 6話まで観ました。2023.11.18

 青春+eスポーツな本作品ですが、皆様のおっしゃる通り、売物のeスポーツ部分すら上手く描けていません。

 主人公の悲惨な身の上話が6話で明らかになりますが、どうでも宜しい!eスポーツと何も関係あらへん!

 もう少し、eスポーツについて調べてからアニメ化するのが宜しいでしょう。

 青春モノとしてはダブルヒロイン+ブラコン妹で主人公の勝ち確定、他の男キャラはモブの優雅な世界です。これ以上の発展はあらへんのやー!(魂のシャウト)

 世界的に人気のeスポーツですが、少し調べれば抱えている問題は明らかです。

 まず、選手のピークが10代後半で、20代前半で引退する選手が多いことです。

 これは、選手の育成システムが確立しておらず、人間の生理的ピークが競技能力のピークだと言うことを示しています。

 運動競技でも、体力的ピークは20歳くらいですが、鍛錬と経験で肉体的ピークが過ぎても一流で通用するのは良く知られた話です。

 この、選手としての寿命が短いことと、アマチュアとプロの境界が曖昧なまま、高額賞金大会が開催されていることが、魅力と制御不能性から来るカオスな状況を産みだしています。

 10代がピークで一番稼げるとなると、部活とかの学校的秩序内でコントロール出来ず、ドロップアウト組を生み出す社会問題になっています。

 現在、学校内秩序でコントロール出来ないスポーツに取り組み、学校から離脱すると、一流選手になって稼げ無かった場合、出身階層から下降します。アウトローのスポーツ、スケボーではこの兆候が顕著だそうです。(米国の話)

 主人公がブランクがあったり、競技に専念出来ない環境にあるのに強いのは、超能力があるからと作中で説明されますが、ガンダムのアムロじゃ無いんだから都合が良すぎです。

 eスポーツの闇も含めて魅力を描けない、競技画面もショボい、チョロインが多すぎる…。今の所、良いとこがありません。
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 2話まで観ました。2023.10.18

 ハイ!美少女ゲーマー頂きました!他のレビューサイトでも話題になっておりましたが、こんな女子いね〜。しかも、片手間でゲームやっている奴がプロに勝てるのかな?

 eスポーツでも、負傷して引退する選手が多いそうです。コンタクトスポーツじゃないのに怪我をするということは、相当厳しい環境で戦っているんですね。

 何か、eスポーツを舐めている感じがしますが、大会メンバー揃った様なので、次回が楽しみです。

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 1話観ました。2023.10.10

 eスポーツを題材にした珍しいアニメです。肝心のゲーム画面が酷いということで、話題になっております。

 FPS(一人称プレイヤーが戦うシューティングゲーム)とか、やったことが無いので詳しいことは分かりませんが、確かにグラフィックがPS2レベルです。

 動きも悪く、棒立ちのマスケット銃兵が、相手の白目が視える位置まで行進して、装填!狙え!撃て!的なテンポです。ナポレオン戦争オンライン?

 贔屓目に言っても西南戦争オンライン位の雰囲気で、るろうに剣心なら刀だけで活躍出来そうです。キャラが持ってる銃はスナイドル銃かな?スピード感はありません。

 しかし、アニメとしての品質は微妙ですが、個人的にeスポーツ業界には興味があるので、視聴継続です。

 ただ…、美少女ゲーマーがゴロゴロしている展開になりそうですが、それはやり過ぎな気はします。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 6

62.8 10 マネージャーで恋愛なアニメランキング10位
水色時代(TVアニメ動画)

1996年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (20)
153人が棚に入れました
河合優子は12歳になったばかりの小学6年生。小学校では一番大人だけど、中学生とかと比べると、まだまだ子供。最近、優子のクラスでは、女子の間でブラジャーや生理が「まだ」か「もう」かの噂がうるさくて…。優子が小学6年生の冬を迎えた時に起きた3つの出来事がオムニバス形式で描かれる。

いりあん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

誰もが誰かに共感出来る、青春モノです!

まず、オープニングの歌から良いです!ストーリーは原作も良いですがアニメ版も・・・泣かされることが多いですwきっと現中学生は勉強になる!大人にはあったあったそういうこと!っていうエピソード満載です。国民全員1度は必見!!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 3

k-papa さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

リアルな小中学生の実生活

原作漫画。
原作既読。

いろいろと生々しいです。
キャラが皆そこそこ可愛いです。
それがリアリティを感じるところかしら。
まあ、なんでしょう。
ふーーんと思って、見てしまうドラマです。
そして、主人公頑張れと思ってしまいます。

人間、疎遠になるとなかなか繋がりを継続するのは難しいですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 1

63.8 11 マネージャーで恋愛なアニメランキング11位
ナイン(アニメ映画)

1983年9月16日
★★★★☆ 3.5 (18)
94人が棚に入れました
あだち充の躍進作の一つとなった青春野球漫画の傑作『ナイン』の劇場アニメ版。中学陸上で注目された新見克也、同じく中学柔道界の新星・唐沢進は周囲の期待をよそに、名門・青秀高校の弱小野球部に入部する。その目的は、同野球部監督の娘で美少女・中尾百合の笑顔を見るためだった。部の弱小ぶりを嘆く百合の哀しげな姿に心を痛め、同時に強く魅かれた克也と進は新生・青秀野球部で活躍。不振だった野球部の他の部員も勢いを盛り返していく。だがそんな野球部一同の前に、強力なライバルが出現。それは百合の幼なじみでもある、武南高校の強豪エース・山中健太郎だった!
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あだち充作品の原型

<2021/9/23 初投稿>
 たぶん本放送で見た気がするなー、とWiki調べたら
 1983年にフジテレビで単発のスペシャルで放送されてたんですね。
 1時間強の映画サイズ×全3話で完結。
 本稿ではその3回分をまとめてレビューします。

 もともと小学生の頃から本作の原作漫画(※)が好きで、何度も繰り返し読んでいました。
(※)あだち充作「ナイン」全5巻 1978-1980年に少年サンデー増刊号に掲載

 「ラブコメ×肩の力が抜けた平凡な主人公×高校野球」というあだち充の方程式の嚆矢です。
 それ以前も同氏は高校野球ものを描いていますが雰囲気は当時よくある劇画調熱血でした。
ナイン連載開始の前年に終了した「ああ!青春の甲子園」は(原作者付ではありますが)週刊少女コミック連載なのに熱血メインで肩に力入りまくり。

 肩の力が抜けた「あだち充メソッド」の始まりは間違いなく「ナイン」だと思います。

というわけで物語紹介

青秀高校への入学を控えた5人の男女が春に出会うところから物語は始まります。

登場人物
・新見克也
 主人公。100m走の中学生新記録保持者。
 でもそれ以外は普通。
 普通に優しいし。
 普通に正義感強く。
 普通にヘタレ。
 普通に思春期なので女の子にムラムラもする。
 でも優しさは普通以上かな。
 とある理由から青秀高校では陸上部ではなく野球部に入部。
 漫画復刻版ではかのイチローがあとがきを執筆していたのですが
 「克也の『俊足・粘って出塁するタイプの1番センター』という立ち位置が堪らない」というようなコメントしてました。
 ちなみに最終巻の最終戦では克也くん。
 0-0が続くひりひりするような投手戦の中、死球出塁からなんと{netabare}パーフェクトスチール{/netabare}決めました!
 {netabare}パーフェクトスチールとは二盗、三盗、本盗すべて盗塁で1点取るという離れ業!{/netabare}
 これは普通じゃない!
 そりゃイチローも堪んないでしょう。
 CVはアムロ・レイ、安室透、サボ、星飛雄馬の人

・中尾百合
 ヒロイン。
 青秀高校では野球部のマネージャー。
 監督はお父さん。
 黒髪ロングの美人。
 思いやりもありおしとやかな大和撫子。
 でも話すと案外普通だったり
 ニックネームは「百合ちゃん」「百合っぺ」
 ・・・「百合っぺ」って時代だなぁ
 水ダウで「〇〇っぺというあだ名の人、今はもういない」説とかやって検証してみてほしい。
 というかですよ。
 CV:石原真理子(1話)、倉田まり子(2話)、安田成美(3話)っておかしいでしょこれ 笑。
 本レビューで声優評価高いのはほかの皆さんが凄いから。
 あ、でも確か倉田まり子さんは割とちゃんとしてたような記憶があります。

・安田雪美
 もう一人のヒロイン
 明るいショートカットの女の子。
 青秀高校の陸上部・短距離のエース。
 とにかく明るくて可愛い普通の女の子。
 この子のエピソードは普段明るい分、じんわりきました。
 このキャラ造形はこの数年後に発表され大ヒットするあだち充作品「みゆき」の「妹の方のみゆき」の原型のような印象あります。
 CVは坂本千夏さん

・唐沢進
 克也とは中学時代からの親友。
 中学時代は柔道部で県大会優勝の猛者。
 仲良しだけあってヘタレなところもほどほどに優しいところもむらむらしやすいところも内面は二人よく似ている。
 克也と同じ理由で青秀高校では野球部。
 5番ライト。
 西武ライオンズのおかわりくんポジション。
 おかわりくんより煩悩多そう。
 打率は悪いです。
 美術部の高木さんとのエピソードは秀逸
 CVはヤン・ウェンリー

・倉田進
 中学時代、全国優勝経験もある野球部のエース。
 サウスポー。
 クレバーな頭脳と精緻なコントロール、回転の良いファストボールが武器。
 とにかく沈着冷静で誠実、穏やか。
 でも登場の仕方は最悪。
 青秀高校でも野球部で無事エースになりました。
 よかったよかった。
 CVはマ・クベでブンドルでブラスター・キッドでRの人

 そしてこの5人に後輩や年上のライバルキャラなどが加わって普段はのんびり、時々ちょっと切ないラブコメが野球とともに繰り広げられていきます。

 その後のタッチやみゆきなどのあだち充漫画の原型ともいえる作品ですが、肩の力の抜き方がまだ試行錯誤している感じでたどたどしいです。
でも自分はそのたどたどしさが結構好きでした。

好きなあだち充作品BEST3の一つなんです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

昭和フォーク時代の青春

まだ、私が蒼くてそこまで捻じ曲がっていなかった頃に、
「あだち充」という方のブームがそれなりにきました。
私は根っからのアニメ好き、漫画好きでしたので
ジャンプ、マガジン、サンデー、チャンピオンと手当たり次第に
手を出していましたが、優先順位は上記記載順で
サンデーからのブームは何故か乗り切れませんでした。
その筆頭が高橋留美子女史で、
あだち充氏はそれなりに喰いついた方だと思います。
私が喰いついた順は「ナイン」「陽あたり良好」
「みゆき」「タッチ」だったと思います。
この「ナイン」はあだち氏の初期作品だけに
垢抜けていないというか、
昭和フォーク時代の青春と言うイメージでした。
架空の町で各スポーツにおいて
全国クラスの実力を持った3人の男子が
とある高校に入学するところから物語は始まります。
陸上の中学記録保持者の新見、柔道の中学県優勝の唐沢、
そして中学野球での有名人倉橋の3人です。
3人が入学した高校の野球部は連敗記録を更新しており、
廃部直前の状態でした。
偶然見た野球部の練習試合で、敗戦後に涙を流す美女を見て、
新見は野球部への入部を決めます。
それにつられるように唐沢も入部するのですが、
何故か野球の倉橋だけは入部していなかった!
そんな設定で物語は進んで活きます。
あだち充の作品って男女間の微妙な精神の揺れを軸に進めるのが
通例ですが、設定自体は結構荒唐無稽で、
この話も恋のライバルとして、甲子園の優勝投手が出てきます。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 9
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