ハーゲンダッツアニメOVAランキング 1

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60.5 1 ハーゲンダッツアニメランキング1位
KITE LIBERATOR-カイトリベレイター(OVA)

2008年3月21日
★★★★☆ 3.6 (83)
368人が棚に入れました
前作「A KITE」で肉親の復讐を果たした殺し屋の砂羽は、忽然と姿を消して行方知れず…数年後、都会の闇に一人の少女が軽やかに舞う。死の天使は鮮やかな手口でターゲットを抹殺、再び闇の中へ消えて行った。ごく普通の高校生活を送る少女・百南花(もなか)。その地味で控え目な装いは彼女の一部分。表裏一体のもう一面……それが死の天使、百南花のもう一つの顔だった。彼女の知られざる過去と運命の皮肉に翻弄されながらも決して絶望しないその強さと同時にデリケートで繊細な彼女の心。その眼差しの先に見える未来は!?
少女・百南花が闇を撃つ!!

plum さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

作品としては0点だけれど個人的には好き

まず、ひとつの作品として、全く成り立っていません。

梅津氏がやりたいことを、詰め込んだだけの作品。最大の欠点は、ストーリーが完結していないこと。製作段階で続編の製作が決定していたわけでもないのに、この結末はありえません。ただ監督が自己満足するための作品でしかありません。OPで宇宙ステーションが出てきたときに、ちょっと違和感がありました。KITEを冠しているからには、前作「A KITE」の退廃的な世界観は同じだろうと思っていたから、SFって合わないんじゃないだろうか、と。見終わってみると、やっぱりストーリー的に無理がありすぎたと思います。

劇中に提示される多くの謎、伏線は、全く回収されません。人物の背景も描かれません。例えば主人公の百南花(もなか)は、普通に高校に通っている様子ですが、なぜ殺人を請け負うようなことをしているのか、全く描かれません。人物の掘り下げは放棄されています。DVDが投売りされるのも分かります。

と批判しまくりですが、実は私は好きだったりします。なぜかというと、梅津正臣のキャラクターデザインとアクションが好きだからです。そう、見所はアクションと作画しかないんです。ガンアクションを中心とした動きは、相変わらず素晴らしい。そしてキャラデザは、「A KITE」と比べるとデフォルメが進んでいますが、この人の絵は個人的にかなり好みで魅力的に感じます。特に美少女とおっさんキャラがいいですね。エセ京都弁のヒロイン、なかなか可愛いと思いますよ。逆に、若い男キャラは苦手なのか、興味ないのか、あまり魅力を感じないですけどね。

つまり、梅津氏のアクションとキャラだけである程度満足できるひとでなければ、見る価値はないかもしれません。本人は続編に意欲的ですが、実現する可能性は極めて低そうです。お蔵入りの企画が多いのも、本作を見ればやむを得ない気がします。脚本だけ本職の人を使って、他を梅津氏がやるアニメを期待しましょうか。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 8

じか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

梅津泰臣の絵を見るだけのアニメ

 前作A KITEはそこそこツッコミどころはあれど、それをなんとかできるほどのアトモスフィアがあってそれなりにちゃんとお話も纏まっているので見て損はありませんがこれはおすすめしません。
 今作では前作の魅力でもあった無国籍風の雑多な雰囲気がただのよくあるどこかの街になっていて前作とは繋がりのあるはずなのにまるで世界観が違うようです。
 また、お話も前作では暗殺者の少女を取り巻く環境でしたが今作ではなぜかSFというかモンスター的なものが出てくる方向性になり、お話も単純につまらないので前作がよい意味でのB級だとすれば今作はB級ですらないつまらない作品だと思いました。ちなみにこの作品は途中で終わっていますが前述したとおりつかみには大失敗しているので後編がでることはないんじゃないかなと思います。
 ただ、貶してばかりですがキャラが動いているところとかはすごくいいです。序盤の暗殺したあとに駅の屋根からホームにシュタッと降りてくるところなんかはホントに好き。アニメーター梅津泰臣のファンぐらいしか見る必要はないと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 4

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アダルトからSFへの転換が大失敗でしたね。中途半端だし。

梅津泰臣氏のキャラデザと作画は大好きなので、アニメーションという点ではもちろん言う事はありません。動きも演出もやはり洗練されており、さすがとしか言いようがないです。

 ですが、やっぱり本作は失敗作としか言いようがないです。前作A KITEは、銃器に少しだけSF的な要素はありましたが、映画「ニキータ」のようなテイストのアサシンもの…しかも復讐劇でした。

 アダルトアニメというセックスシーンの描写が入らなければいけない制約があるカテゴリーですが、そのアダルト要素が年相応の少女と裏の世界を生きる女の2面から恋愛も含めた内面を描くことに寄与していました。
 殺人や大胆な性行為の場面と青年といるときの少女の顔の違いが本当によく描けていました。ハリウッドに衝撃を与えた名作にした要因だと思います。エロスとタナトスという面もあるでしょう。

 本作については、SF要素がまずノイズになっていました。もちろん、そのSFの出来が良ければいいのですが、中途半端に終わってしまったために評価に値しなくなってしまっています。そもそもSF的な発想は凡庸でしたし。

 また、梅津氏の女性はMEZZOもそうですがアダルトあるいはそれに近い描写があると、映像も内面も人物が活き活きするので、一般向けにしてももうちょっとアダルトな感じで企画した方がよかったのかなあと思います。ちょっと全年齢を狙い過ぎましたね。

 ということで、作画以外の点数はかなり低いです。続きを企画してほしいけど、もう無理でしょうね。


 

投稿 : 2024/05/11
♥ : 4
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