2019年秋(10月~12月)に放送されたTVアニメ動画一覧 59

あにこれの全ユーザーが2019年秋(10月~12月)に放送されたTVアニメ動画を評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月03日の時点で一番の2019年秋(10月~12月)に放送されたTVアニメ動画は何なのでしょうか?
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83.7 1 2019年秋(10月~12月)アニメランキング1位
慎重勇者 ~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (861)
3496人が棚に入れました
超ハードモードな世界の救済を担当することになった女神リスタ。チート級ステータスを持つ勇者・聖哉の召喚に成功したが、彼はありえないほど慎重で......?「鎧を三つ貰おう。着る用。スぺア。そしてスペアが無くなった時のスペアだ」異常なまでのストック確保だけに留まらず、レベルMAX になるまで自室に篭もり筋トレをし、スライム相手にも全力で挑むほど用心深かった!そんな勇者と彼に振り回されまくる女神の異世界救済劇、はじまる!

声優・キャラクター
梅原裕一郎、豊崎愛生
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

異界の診断基準

*極微修正*


まるでホストクラブの源氏名のような名前の主人公だが、名は体を表す(?)ようにルックスも態度も俺様ホストのようで、女神たちをたぶらかして最強ぶりを見せつける。
主演声優のせいか、主人公がコメディ化した「ゴブリンスレイヤー」に見えるのは気のせいだろう。


「俺TUEE」と称されるアニメは数多いが、TVアニメには、その歴史の最初期に、どんなピンチでも一切の説明抜きで表情も変えずに高笑いして粉砕する『黄金バット』という「強い!絶対に強い!!」先達が存在する。(いや、表情の変えようはないけれども)

後出しジャンケンのような追加設定の小出しや、作者が設定しておいたセキュリティホールを突かせて「主人公最強」を演出する、スケールの小さい「TUEE」たちに今更どんな感心のしようも無い。

無表情ぶりは先達を見習ったかのような主人公の「最強」は、「後出しジャンケン」の説明それ自体ではなく、「後出し」ではなく最初から準備していた「先読み」なのだという曲がりくねった理屈付けが主眼であり、要するに、どう「屁理屈」を捻り出すのかという無理やり感が笑いを生む面白さの源泉だ。

おそらく自分は「慎重」なのではなく「普通」なのだと思っているに違いない主人公が、案外と視聴者に違和感を持たせないのは、現代人の視聴者には、保険やリスク管理の仕組みが日常的なものであるからだろう。

保険料は基本的に、事故の起きる確率と発生する損害額を掛け合わせて算出されるが、確率が低くとも損害額が膨大であれば、保険料は高額になる。

あるいはリスク管理で「低リスク高頻度」と呼ばれる範疇。
ある作業で致命的な事態が発生する確率が1%であっても、毎日その作業を行うのであれば、1年に3回は致命的な事態が発生する。

「世界」と「生命」を賭けて「頻繁に」戦闘を繰り返すのであれば、手間暇を掛けてありそうもない事態に備えるのは、保険料を払うのと同じことだ。
主人公の度を越した「慎重」が、ほんの「ちょっとだけ」度を越しているに過ぎない程度に見える距離感は、現代人の普通の感覚に支えられている。


「異世界」では「病気」と言われてしまう主人公だが、精神科医が「異常」であるとの診断を下すためには、意外に社会通念や常識が大きく考慮されるものだそうだ。

もしも「世界中の人間が俺を見張っていて、悪口を電波で広めている」と訴えれば、30年前なら間違いなく妄想と診断されただろうが、誰でもスマホでツイッターする現代では、必ずしも病理学的な妄想とは診断できないかもしれない、らしい。

現代日本人の素人目には強迫神経症を発症しているほど「異常」とは見えない主人公の「慎重」ぶりが、「異世界」では「被害妄想」の「病気」と云われてしまうのは、つまるところ現実と「異世界」の社会通念=常識の違いを現しているという事になるだろう。

「異世界転生もの」では、「現実」と「異世界」の常識の違いは、現代人には「常識」であることが「転生先」の異世界では「特別」に凄い=有利に働くように描かれることが殆どだが、凄い「病気」と表現するところに批評性が感じられる。

必ずしも意図して込められた批評性ではないかもしれないが、「(現代)日本人なら説明抜きで異世界と転生の設定を納得する」という、ネタを割るような第1話の冒頭の女神のセリフからして「異世界転生もの」への批評的視線が織り込まれている。

「転生先で女神から聖なる天命を授けられ、剣と魔法の異世界で魔王を斃すべく戦いに挑む」

ゲームファンなら感涙にむせびそうな展開は、現代の日常語に翻訳すれば、

「未知の超常力で不可解な場所へ拉致され、物理法則さえ不確かな異次元で命がけの戦闘を強制される」
になるわけで、未知の不審人物=自称女神の言葉を鵜呑みにして、戦いに赴けるものかどうか。
ステータスに魔法が表示されているなら「異世界」の物理法則は「現実」とは異なることを意味する。まず石を落として万有引力が存在することを確かめてからでなくては、うっかり歩き始めることすらできないだろう。
賭けられているのは「世界」の命運以前に、自分の生命なのだから。

あまたの「異世界もの」の「勇者」が、女神の言葉のままにいきなり「冒険」に飛び込んでいけるのは、主人公を「病気」と診断する異世界の「診断基準」=常識をまるで疑わないからだが、「信憑」できるのは、女神のセリフのごとく「異世界」「クエスト」「魔法」「ステータス」「ギルド」などなどの「お約束」に無批判であるからだ。

「俺TUEE」系の異世界アニメの視聴では、とかく「感情移入」が特権化され、ヒーローに一体化して視聴できるかが問題視される。
一体化すれば全世界を手中にする全能感はあるものの、逆に言えば一体化に失敗すれば何も得るものが無いという事だから、それも当然かもしれない。
ヒーローに一体化するとは、視聴者が「お約束」と一体化する事でもある。

だが、本作の、現代日本人の普通の感覚を維持した主人公に「感情移入」して「世界」を眺めるとき、主人公=普通人の視線の前では、この「世界」は「創りもの」の「お約束」に乗っかった不確かなものであり、あまたの「俺TUEE」ヒーローの「TUEE」は、恣意的な「お約束」の上で「後出し」や「意図的なセキュリティホール」に演出されているだけに過ぎないことが、嫌でも意識化されてしまう。

主人公に一体化する「俺TUEE」アニメの視聴マナーで視聴することで、嫌でも「俺TUEE」の空想性が暴露されてしまうという本作の批評性が、「屁理屈」のこね合いに不思議な説得力と笑いを生み出すのだろう。



「診断基準」の差を強調する、(現代人には)当たり前の用心を「ありえない」と連呼する「異世界」人の描写は、後半へ進むに従い、連呼するシーンが増え、その分、わざとらしさも増えて屁理屈のひねりが無くなり、笑いのボルテージが下がるのが残念。

終盤では、{netabare}主人公や女神の前世などの設定が明らかにされ、なにやら、「あり得ない」の連呼は「現代」と「異世界」の差異を表現する仕掛けではなく、単純に「異世界」では「あり得ない」異常な能力だと示しているに過ぎないかのような印象に変わってしまう。


作画も展開も粗雑さを感じさせる物語を視聴し続けられたのは、「空気を読まない」主人公に、ある種の爽快感があったからだ。

往々にしてラノベの主人公は、異世界であろうが、学校であろうが、周囲の人間の顔色をうかがう「空気を読む」描写が過剰で、辟易させられることが少なくない。
俺TUEEの活劇の最中でさえ、見得を切りながら横目で顔色を窺って、「称賛」や「承認」を得られているかどうか、こっそり確認している姑息さが透けて見えて、うんざりすることも珍しくない。

「空気を読まない」爽快は、しかし終幕での数々の「設定」の暴露で、結局は主人公に「承認」をかき集めたい欲望には逆らえなかったのだな、と落胆を感じさせた。

前世「設定」の暴露は、主人公の「慎重」は異世界の「あり得ない」能力か、それとも「現代」の「ありふれた」常識か、という「診断基準」を巡る緊張感を無化して、「あり得ない」能力に一元化する。
現代目線では「ありふれた」用心ではないかという批評的な視線を放棄し、「あり得ない特殊能力だ」と特別視されて絶賛されるとは、まさしく恣意的な「俺TUEE」そのものだ。

「現代人」と「異世界の勇者」の差異の交点としての主人公に感じられていた「厚み」は、「暴露」によって、主人公が「異世界の勇者」へと一元化されて平面化することで、タイトル通り俺TUEEに回収され、消失した。

結局、類のない勇者という「承認」と「称賛」と引き換えに、「差異」が生み出していた主人公の「厚み」は消失して、「異世界もの」の物語群にありふれた「俺TUEE」勇者が一人追加されたが、凡庸な勇者の列の末尾に主人公を付け加えることは、差異の批評性の消失と引き換えにできるほどの価値はあったのだろうか。

それでも、最終話の後半では主人公は一切画面には登場せず、ドヤ顔で「称賛」を受け取る様を描写せずに主人公不在のまま幕を閉じたところは、かろうじて多少の批評性は残っていたという事かもしれない。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8
ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「きっと、今日この時のために、私は女神になったんだと思います」

あらすじ:
超ハードモードな世界の救済を担当することになった新米女神のリスタ。チート級ステータスを持つ勇者・竜宮院聖哉の召喚に成功したが、彼はありえないほど慎重で?
(http://shincho-yusha.jp/より引用)


これは良いタイトル詐欺!
近頃飽和する駄作なろう作品の要素を前面に押し出した良くも悪くもインパクトのあるタイトル。そんな俺TUEEE要素も展開次第ではどうにでもなることを思い知りました。内容はこのすば的なギャグかつバトル物。{netabare}だけかと思いきや、散々と見せられる聖哉の慎重さは失敗からの後悔と深き愛ゆえの行動、この物語は実は聖哉の因果を結ぶ愛妻物語だったのでした。このレビュータイトルは最終話のリスタルテの台詞です。思わず泣いてしまいました。{/netabare}ですが、個人的には惜しいところも少し。一つ目はバトルが毎回後出しジャンケンみたいになってることです。タイトル通りなのは良いですが、バトル物としてはなんでもありにも思えるので好きとは言えない展開でした。二つ目は作画が良くないこと。作品自体の評価にも現れてはいますが、動きは良く作画の崩れもギャグ的演出として活きてはいましたが、真面目なシーンでも崩れていたりシンプルに絵のクオリティがしょぼいので敵キャラにあまり迫力が無かったり、後半はかなり作画の悪さが気になります。
全体的な評価としてはギャグも面白く終盤の展開や伏線回収も見事。締め方も綺麗で予感の残るラストも良かったです。素晴らしい作品でした。



1話
{netabare}女神リスタルテは難度Sの世界を救うことになった。勇者としてチート級ステータスの龍宮院聖哉を召喚することに。しかし、聖哉はありえないくらい慎重なやつだった。

豊崎さんこんな演技も出来るんですねw演技の幅広くて凄いです。明るくて情緒豊かなリタルテと慎重すぎて冷たい聖哉のキャラが自然とツッコミとボケの関係になっていてバランスが良く、演技力の高さも相まって面白いです。この回の作画は良いですが、作品自体の作画評価があんまり高くないのが唯一の不安要素...{/netabare}

2話
{netabare}四天王の1人に急襲され、一時撤退する2人。その間、街に危機が迫る。

なろう感が出てきました。でも一応タイトル通りで安易に恋愛展開にならない設定があるのは良いところ。ハーレム展開にはなりそうですが聖哉の性格なら大丈夫そうですね。リスタルテのカットがよく挟まるのでギャグ感があるのは特徴、ギャグ顔も豊富です。最終的に2人が悪役扱いになるのは笑いました。作画はまあまあいい感じです。粘れ...{/netabare}

3話
{netabare}聖哉が筋トレではレベルが上がりづらくなり、神たちに稽古をしてもらうことに。次の街で竜族の末裔の2人(マッシュ、エルル)が仲間に。

立場逆転してて笑いました。演技もいい味出してる。1、2話単色背景だったのは単にED映像完成してなかっただけなんですねw{/netabare}

4話
{netabare}マッシュが人質に。

女神が飛んでからの流れが面白かったです。乳首映ってましたけどモザありだし酷いギャグ顔なので全くエロになってなかったですw女神様の髪の毛も優秀すぎるwギャグ回かなと思ったらシリアス。空間転位形の攻撃は女神もよくわかってないし聖哉の強さにもちょっと限度がなさすぎるかな。「成長しましたね...」ってことは聖哉は偉いおばあさんと関係があった?剣神が人間→神になったとかの話もあったしそれと関連があるかな。{/netabare}

5話
{netabare}マッシュとエルルが弟子(仲間)に。修行するもエルルのレベルが殆ど上がらない。

剣神が調子の良いやつで好感度下がりましたwマッシュも聖夜に染まりかけてるのがまた面白い。紫髪の女神もはや誰だよ。
{/netabare}

6話
{netabare}聖剣を求め竜族の里へ。竜族に歓迎されるも、聖剣はエルルの命を犠牲にしなければ手に入らないことを知る。

クッキーのくだりで女神と聖夜の信頼度が上がっているのが伺えていいですね。女神は可愛いのにギャグ顔が酷いwマッシュとエルルの純愛いいゾ〜^これ{/netabare}

7話
{netabare}騎士団に力を貸すことに。聖夜と考え方が真逆な女騎士と出会う。マッシュとエルルが封印の女神に稽古をつけてもらう(秘められた力を引き出してもらう)

なんとなくギスギスしたけどキャラの濃さでギャグに移るのが良い。あの女を見ているとイライラする、は伏線っぽい描かれ方。エルルが可愛い。アデネラのくだり面白かったです。ヒップホップは特にツボに入りました。{/netabare}

8話
{netabare}2人は無事秘められた力を引き出す。伝説の鎧の情報を教えてもらう

初っ端から面白かったです。おまけに封印の女神と聖夜の繋がりも匂わせる描写も。弓の女神も下品で面白いwしかし作画に陰りが...ギャグ演出で崩してるところもあると思いますが、時々ギャグじゃない所でも崩れています。絵のレベルも少し落ちたようにも感じます。ですが、今のところ作品自体はかなり面白いです。バトルは後出しみたいになってるのは気になりますが...他にもわざわざED削ったりして話を進めてるところがこだわられていて好きです。{/netabare}

9話
{netabare}道具屋の商人が四天王の1人で、謎の敵を召喚してしまう。

ヴァルハラさんがなんとかしてくれましたね。やっぱり聖夜は神達と関係があったのか。それと女神は臭いのかあ...まだ仄めかす程度ですけど。やっぱりギャグ演出と動きは全然悪くないですが絵のバランスやクオリティははあんまり。四天王の中でも最強のキャラに迫力が無いw{/netabare}

10話
{netabare}仮の魂と共に本来の魂をも破壊することもできる魔道具が先帝の手に。先帝は魔王に畏怖し、懐柔され武器を手に。

本来の魂は深海に保管されており、普段は仮の魂で生活している。それゆえに深海に本来の魂がある限り永久に生き続けることができる。


今回作画微妙だなあ、自分は作画の評価はちょっと甘いけど、今回絵のバランスが悪いところが多いし絵もあまり動かない。作画のことばかり気になっていたらまさかの展開。「まるで、幾度の死線を潜り抜けた戦士...」は伏線かな。看取るシーンキツい...{/netabare}

11話
{netabare}過去回

これは凄いなあ...過去のドラマ性、伏線回収が見事すぎる。でも作画はちょっと勿体無いw{/netabare}

12話
{netabare}ギャグ作品だと思ったら深い愛情の物語だった。ギャグではあるけど{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

いつもの異世界転生ね。と思っていたが

リスタは女神なのに扱いが雑で乳もろだしになるとか置いてけぼりにされかけるとか。イケメンじゃん、やったーだっただけに余計に可哀想。
結局、ところどころで興奮してるけども。

主人公は俺強ええなのに、石橋を叩きすぎる性格。
まず、自分の信念を貫く。リスタの言うことは聞かない。
ひたすら筋トレするだけで強くなるし、セルセウスが精神を病むくらいトレーニングに付き合わせる。そして、能力隠匿を徹底する。
ザコ敵でも塵になっても攻撃の手を緩めない。周囲を信用しない。それが功を奏したことも。
{netabare}司教に聖水をぶっかけてゾンビを見抜くとか。{/netabare}
それに、女子供に優しくするということがない。慎重さに関しては兎に角徹底する。
リスタの握ったおにぎりしか食事は信用しないというのも。リスタは嬉しかったみたいだが。

三石琴乃さん演じる淫乱ミティスとか尋常じゃないメンヘラのアデネラと強烈なキャラクターもいる。アデネラとかあれだけメンがヘラってたのに、簡単におちて許すのはなんでやねん。
アデネラはとても可愛かった。恋して可愛くなってくのも良い。扱いが酷かったのは残念だが。

こんな調子でいつもの異世界転生と思いきや、終盤の急展開よ。
{netabare}リスタは過去に聖哉を呼び出していて、世界を救うために戦っていた。その時の聖哉は敵との実力差は気合いでどうにかなるし、レベルを上げるよりも、先に進みたい気持ちが強かった。故に、ラスボスとの戦闘で倒したと思ったのに、復活して襲われ、妊娠していた恋仲のヒロインを失い、自らも戦闘に負けてしまった。この経験から慎重さを忘れるなというメッセージを残し、2度目の転生では過去の出来事を覚えていなかったにもかかわらず、徹底するに至った。辛い過去を記憶から消されたリスタが選ぶのも実は運命で繋がっており、必然だったというわけ。聖哉も無自覚にリスタを愛していたのだろうな。多分。{/netabare}

{netabare}必死の戦闘でラスボスを倒すも聖哉は必殺技の代償で死んでしまう。その後、喪失感に苛まれるリスタには泣けた。{/netabare}

綺麗に話を完結させていて、終盤は思わず感動してしまった。
最初、微妙だと思っても見続けると感動することもあるという教訓。


OP
TIT FOR TAT MYTH & ROID
ED
be perfect, plz! 安月名莉子
TIT FOR TATはdescribes actions taken as revengeでしっぺ返しという意味。
正直、この作品の楽曲はあまり響かなかったかも。
EDのダンスも割と謎。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
超ハードモードな世界の救済を担当することになった女神リスタ。チート級ステータスを持つ勇者・聖哉の召喚に成功したが、彼はありえないほど慎重で......?「鎧を三つ貰おう。着る用。スぺア。そしてスペアが無くなった時のスペアだ」異常なまでのストック確保だけに留まらず、レベルMAXになるまで自室に篭もり筋トレをし、スライム相手にも全力で挑むほど用心深かった!そんな勇者と彼に振り回されまくる女神の異世界救済劇、はじまる!

#1 この勇者が傲慢すぎる
駄女神リスタは超難度の異世界救済を任され、高スペックな勇者・竜宮院聖哉を召喚。だが聖哉は異常なほど慎重だった!リスタは用心深すぎる勇者に振り回されっぱなしで……

#2 新米女神には荷が重すぎる
魔王軍四天王に急襲される聖哉とリスタ。聖哉は持ち前の慎重さで一時撤退。神界に戻り、相変わらずのレベル上げに励む。だが異世界では四天王による、村人の虐殺がはじまっていた……

#3 この勇者は身勝手すぎる
村を後にした聖哉は、さらなる強敵に備え、またしても神界でのレベル上げ。剣神セルセウスを修行に無理矢理付き合わせ、新たな町で待望の仲間と出会うのだが……

#4 仲間なんて超いらなすぎる
聖哉は新たな仲間、マッシとエルルと合流。そんな折、アンデッドの大軍が村に迫っているとの情報が入る。聖哉は一人で戦いに向かうも、マッシュが敵に捕らわれてしまう……

#5 この女神が不気味すぎる
聖哉はマッシュとエルルを仲間にするも、いつものように神界へ。今度は不気味すぎる軍神アデネラに稽古をつけてもらった後に、伝説の武器を求め、竜族の村へ向かうのだが……

#6 竜王なのにズルすぎる
聖哉たちは最強の剣を求め、竜族の里へ。勇者として竜族の歓迎を受けるも、なんと最強の剣を手に入れるためには、エルルの命を犠牲にしなければならないという……

#7 この女騎士が犬っぽすぎる
竜族の里を後にした聖哉たちの前に、ロズガルド騎士団が現れ、力を貸してくれという。だが、そこで出会ったのは聖哉と正反対の無謀な性格を持つ女騎士のロザリーだった……

#8 清楚なくせに淫乱すぎる
難敵ベル=ブブを倒すため、神界にて修行する聖哉。弓の女神ミティスのもとで特訓するも、一見は清楚に見えるミティスには、とんでもない秘密があった……

#9 死神がとにかく無敵すぎる
聖哉は信じられない強さの死神と対峙。いつものように神界へ戻るも、死神は神界まで追ってくる。死神の圧倒的な強さに数多くの神々が倒され、絶体絶命の危機に……

#10 老人なのに強すぎる
聖哉とリスタは、再びゲアブランデへ。そこで戦帝ことウォルクス=ロズガルドなる、人類最強騎士の強さを目の当たりにする。だがウォルクスには、とある秘密があった……

#11 その真実は重すぎる
魔王に心酔する最強の敵、戦帝を退けた聖哉たち。その後、リスタは魔王との戦闘を前に、しばしの休息を提案。聖哉も珍しく休暇を受け入れるのだが……

#12 この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる
たった1人で魔王討伐に向かった聖哉。リスタは人間だったころの聖哉と自分の過去を知り、愛する聖哉のため、魔王のもとへ向かう。女神としての資格を剥奪される覚悟で……

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

81.8 2 2019年秋(10月~12月)アニメランキング2位
ハイスコアガール II(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (417)
1696人が棚に入れました
少年は好きだった、ゲームが。少女は出会ってしまった、ゲームと。勝利への渇望と、技術の探求心と、個人の自尊心が渦巻くゲームセンターで生まれ、育まれていく友情と恋。友人や家族、そしてゲームキャラクターに支えられ、少年少女たちは強く、大きく成長していった。あきらめなければ無限コンティニュー?ハルオ、晶、小春が挑むファイナルステージの行方は!?

声優・キャラクター
天﨑滉平、鈴代紗弓、広瀬ゆうき、赤﨑千夏、新井里美、興津和幸、山下大輝、伊藤静、チョー、御堂ダリア、中村悠一、植田佳奈、井澤詩織、鈴村健一、寺島拓篤、諏訪部順一、小野賢章、安元洋貴、三宅健太、武虎
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

14話までの感想{netabare}
原作未読、アニメ1期は評価高し。
二期スタートだやったー、と思ったら15話だか16話までは1期終了直後に配信されてたもの、らしい。
あれ?じゃあその感想どこに書けば良いんだ?と迷ったけどこちらに書きますね。

13話、相変わらず登場キャラが良いヤツばかりで泣ける、爺やお前両親以上に親してないか?
ゲーセンパートでは奇ゲー推ししてたのにデータイーストが無かったのが気になる、見落としただけ?、
なんでもこの作品は権利関係でグレーな部分を行ったり来たりしてたらしいのだけど…。
14話、うっはw夜ゲーかよ、大丈夫これ、時代は1985以降だよね?
ゲーセンってのはパチンコ店なんかと同じ風営法の対象で、深夜12時以降は営業しちゃイカンとかなんとか(更に東京だと開店は10時から)。
夜ゲーはあくまで友人宅での夜通しゲームの延長って扱い…になるのかな?とりあえずめっちゃグレーゾーン。
参加するには基本一見さんお断りで、もし紹介があったとしても…18未満かぁ、こええなぁ。
作中では上手いことスルーしてるけど無断外泊でしょ、アレ。
実は今までで一番アブない表現だったのかも?


余談
当時はまだ台がネットに繋がってるワケもなく、時限式の隠し要素なんてのは基盤一枚一枚に仕掛けられてた(調べたら「タイムリリース」って呼ぶらしい)。
中には「○時間起動して電源を落とすと一日としてカウント、それで△日カウントすると隠しキャラが出現」なんて数え方のものがあって、上記の風営法に当たるゲーセンでは問題無いのだけど、これが24時間営業のドライブインのゲームコーナってなると話が違う。
まぁ、いつまで経っても隠しキャラが出ないw
逆に内部日数を早回ししていち早く隠しキャラを使えるようにしたゲーセンなんてのもあって、そういうところを探すのがまた大変だったなぁ…という昔話。

余談2
首領蜂はボムを使えば使うほど上限値が増えるというヘンなシステムで、クリア優先だけなら回復ポイントを抑えつつ敢えてボムを使う方が良い。
そうはいってもやっぱスコア気にしちゃうんだよねーw{/netabare}

15話感想{netabare}
ゲーセンが思い切り登り調子でそろそろピークを迎える時期、逆に言えばそれを超えた後の蔭りの予感がチラホラと見え出す時期…。
東亜プランが倒産したのってこの頃じゃなかったっけ。
この後の凋落っぷりを知ってれば知ってるほど切ないというかノスタルジー感が増すんじゃないかな。
実際AOUショーで紹介されたソウルエッジもファイティングバイパーズも「予算かかってそう」系だったり、「家庭用ゲームがどんどん進化していくが、まだまだアーゲードゲームも負けてねーぜ」とヒヤっとする台詞が飛び出したり。
そこに反応する自分が過敏なだけ?
原作未読ですので、本編がそこら辺触れるのかどうか知らないけど…どうなんだろ?
楽しいところばかり追い続けるのも良いけど、だったら1期で止めとくべきだとも思ったり…。{/netabare}

17話までの感想{netabare}
前回の感想が言葉足らずだったのでそのフォローから。
15話まで内容は非常に良かったのだけど、自分だけかも知れないけど作中の時期的に不穏な予感を感じてしまって…正しい意味での二期(16話以降)は大丈夫かなぁ?と余計な心配が湧き上がってしまいまして。
「これだったら1期だけで終わらせといたほうが良かった」ってことにならないでくれよー、と祈るような気持ちだったり。
と、不安が先走って妙な文章になってしまいました。

で、肝心の二期、不安は杞憂に終わった?大丈夫かな??
OPに映るゲームが殆ど格ゲーで、確かに格ゲーに絞る分にはまだ暫くは(新声社が潰れる1999まで?)アーケード業界は安泰…かと。
けどなー、自分は格ゲー全然知らないんだよなー。
なんてことを思ってたら17話、ちょw渋谷会館ww頭と指先が鍛えられるwww
店内の描写がかなり正確(あの暗い階段とか特に)で笑える。
自分がギャラクティックストームが稼動してるのを見たことあるのはここだけですね。
カイザーナックルのジェネラルはbiimの動画でも扱ってるので有名かと、ミカドの動画でも特集やってなかったっけ?こっちが先なんかね?
ダラ外は連射付きかどうかで難易度が段違い、渋谷会館はどうだったっけ…ってなんでキングフォッスルで稼いでるんだw
ABDGLQVが一番簡単だと思う、パズルボブル2は死ぬほどやったなぁ。
というかこの回は妙にタイトー推し。
エレベーターアクションリターンズ・ルナーク・ダラ外・プリルラが並んでるのはある意味壮観。
もうちょっとしたらサイキックフォースでも扱うんだろうか。

先生のリングアウト描写は正にポリゴンゲーのアレ。
フワフワっというかぬるぬるっというか、お前重力と摩擦どうなってんだよとツッコミたくなるアレ。
まさか!これをやるために3Dアニメにした!?
なんて長い伏線なんだー!!!って冗談は置いとくにしても、再現度の高さに爆笑w{/netabare}

18話感想{netabare}
ずんずん教じゃねーか!
一期のピストル大名といい、メーカーが黒歴史にしたがるのをぶっ込むなぁ…それでいてやっぱしゲームdisは一切しないところが凄い。
ジェネラルがラスボスの風格?いやいや単なる設定ミスだよwテストプレイ不十分だっただけだよ?
アルゴリズムのスキを突いた攻略がたまたま「発見」されただけで、当時はクリア不能のクソゲー呼ばわりですよ、タイトーの汚点といってもいい(タイトー汚点多いんだけど)。
で、自分も詳しくないのだけど、ジェネラル倒せる可能性があるのはキャラも限定されてて、作中アキラは不可能とされてるキャラで倒したってことなのかな?
ここら辺ちょっとワカラン、解説あった方が良かったような?
でもって、これは2人で渋谷で夜を明かしたってことでいい…のか?
どうしてもね、色々と思うことがあって愚痴愚痴した話になってしまうのだけど…ってことで畳んでおきます、ただのオッサンの愚痴です。
{netabare}
最近“PSO2ジアニメーション”の感想書いて、「いま一つパンチが足りない」ってことで思い当たることを書いたんだけど愚痴が過ぎるかな?と思ってボツにした文章。

SAOのキリト的行為を現実のネトゲでやったら大問題で…ってか実際にそれで迷惑被った人も多いんじゃないかな?
判断能力の薄い中学生が18禁サイトの年齢認証を通過して「こんなん意味ねーぜw」「余裕だったぜw」とドヤる(※)のと同じノリでキリトごっこをするのが一時大量に居たのも事実、今は知らん。
少なくとも自分がネトゲ廃人してた頃はSAOの登場時人物をキャラ名で使ってる奴とは関わらないほうが良いというのが暗黙の了解で…今は知らん。
良い悪いは置いといてSAOにそれだけの影響力があったのは事実で。
そこら辺考えると、ちょっとハメを外す描写さえも描くことはできなかったのかなー、とつい思ってしまう。

↑ここまでがPOS2ボツ文章、以下がハイスコアガールについて↓

その一方でハイスコアガールが結構そこら辺攻めた内容になってて…マンガ原作の強み?
店からしたら台バン勘弁してくれ・台を蹴るなんてもっての外・夜ゲーは黙っててくれ…または16才未満は夜何時以降は保護者同伴じゃないとゲーセン居ちゃダメだとか、グレーゾーンに迫る描写が多くてヒヤっとする。
原作自体が元々著作権関係でモメただけのことはあるんだろうけど…ヤバいこと描いてあるから面白いとまでは言わないけど、なんだ攻めようと思えば出来るんじゃないか、とは思って。
それと同時に思うのは「まぁあの時代は大らかだったし」と、あくまで過去の世界だから許されてるのかなぁ、とも(JOJOがノーヘルでバイクに乗れてたのもそのおかげ?)。
なんつーかね、もしそういう理由だったら、現代を舞台にした作品がほんっと息苦しいモノしか無くなっちゃいそうでイヤ~なカンジ。


実際に遭遇したことがあるんですけどね。
その場で説教しない自分も大したことない大人だけど、「いやいやそれはあんたのためにあるんじゃなくて、親御さんに向けてのパフォーマンスだから」とは思って。
もしくは「何かあった時は責任そっち持ちな」という保険みたいなもので、その保険がどれだけ効力あるかは不明だけど実際に「何か起きるまで」はその(年齢認証の)存在理由は表に顕れないというか。
(「アニメを見るときは部屋を明るくして離れて見てね」ってのも、あれも保険だぞ?万が一ポケモンショックが再び起きた時に「注意喚起してたしー」とTV局側が言い逃れするための)
詳しくは伊織事件でググれと言いたかったけど…言えないよねー、現実に目の前で起きたら。
まぁぶっちゃけ、やっても構わんけど大きな声で話すな、と。
因みに“俺妹”について調べてみたら、どうやら作品世界は伊織事件より前と設定されてるみたいね、分かっててやってるわコレ、ホント悪質だわ…。{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

TM360 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

グランドマスターチャレンジ

1期からの続き。
大野のねーちゃんのうつけ者っぷりがとても魅力的。
ハルオのかーちゃんも竹を割ったような豪傑で魅力的。
この2人のコンビは良いね。

1期は「ゲームを通じてラブコメ進行」が主な流れだったと思うが
2期に入ると「ラブコメを通じてゲーム史実を重ねる」という逆転が起きてたと思う。
だからといってゲーム部分の描写が疎かになってるという訳ではないから問題無し。

舞台も溝の口に移ったり渋谷会館が出てきたり実在したゲーセンも出てきたね。
あの96年当時の渋谷を描写しててドリンクサーバーがあって寝っ転がりながらマンガ読める漫画喫茶の描写が入ったけどそんなのあったかなぁ?という所が気になった。
カラオケはシダックスというチェーン店があったけどマンガは今のようなチェーン店形態の店舗は無かったような気がする。ネットカフェなんか当然無かったし。
マンガだとどちらかと言うと貸し本屋という形態がまだ残ってたような年代だったかと。
史実を元に描写してるから気になってしまいます。

関西滞在時に登場した10円ゲーセンも本当にあった場所ですね。
確かフェラーリって名前のゲーセンだったと思います。
当時遠征先のゲーセンの場所を知るには伝聞か、タウンページを必死に探すかしか無かったと思うんだけど、ゲーメストの付録で「全国ゲーセンマップ」という冊子を付けた事があってあれはとても有能だったと思います。


気になると言えば唐突に出てきた「そーだよそーだよソースだよ」というセリフ。
これは80年代に流行った言葉で「旨い焼きそばソースだよ」まで続いて1セットになるセリフ。90年代に再ブームが起きたというわけでもないのにどういう意図で差し込んできたんだろう。

物語は終盤の3回くらいは駆け足になっちゃったね。
でも最後は色んなゲームのキャラを画面中に散りばめたり煌びやかで版権の垣根を越えてオールスターが揃った感じが良かった。

物語はここで終わったけどゲームの史実として96年は業界の最盛期だったろうね。99年頃になると格闘ゲームのブームは一度静まり2000年台初頭にギルティギアがカプコン格闘と肩を並べて第三次格闘ブームが始動したという感じ。
続編を描くとしたらどういう切り口になるんだろう。今後があるなら期待。



↓↓↓ 以下おまけコラム ↓↓↓



・90年代のゲーセンに大野さんや小春みたいな女の子は居たのか?問題。

クレーンゲームとかプリクラのアミューズメントを除いて純粋なビデオゲームを遊ぶゲーセンという場に女の子のお客さんが本当に居たのかどうか。
感覚的には100:1どころか200:1くらいの割合だったと思う。
ゲーセンに女の子が居た時点で二度見して開口一番「なんで?」って言葉が出るような時代だったと思う。
だからといって女子供は出ていけ!というヘイトが飛ぶような環境でもないんだけど、大抵はゲーセンのルールを把握しておらずに後ろに人が並んでるのに連コインとかしちゃってそこで嫌われる人が心折れてもう来なくなっちゃうとかそういったパターンがあったのかなぁと。

それと大抵のゲーセンは常に薄暗くてタバコの副流煙が滞留してるのを目視出来るくらい空気も悪いし、そもそもトイレが男女分かれてるなんてゲーセンもなかなか無かったですからね。
女がトイレ行くには男が小便器に用を足してる所の後ろを通って男の“大”用の個室を使うしかないという環境を強いられる場でした。

そりゃゲーセンに女が居るわけないんですよ。

でも女性ゲーマーがゼロだったというわけじゃなく女性ゲーマーはネオジオの方に多かったです。家庭でゲーセンと同じものが遊べるというネオジオは女性ゲーマーにとっての救世主だったろうし、当時のSNKはキャラや演出に関する表現が特に秀でていたのでこれも女性の心を掴みやすかったというのもあると思います。

そんな時代背景なのに当時ゲーセンにキャミィのコスプレをした女の人が来たのを強烈に記憶してて…。メーカー広報の販促かなとも考えたんだけどどうやら一般のお客さんのようで、いざ対戦に座ると何故か春麗を使用して「えっ?」となった感じがとにかく忘れられなくて。(特に上手くは無かった)
だからよっぽど強靭なメンタル持ってる場合そういう人も居た。
今だったらそういうのはすぐスマホで撮られて晒されるだろうから逆に今の時代ほど無いよね。
あの人今どうしてるんだろう…。本当に謎。



・スト2Xである理由

ハイスコアガールの作中でもメインに取り上げられた94年稼働のストリートファイター2X。やっぱりこのゲームが格闘ゲームの頂点だと思います。
操作やシステムが軽快である事もあるが、プレイを見る側もゲーム内で「今何が起きているのか」がしっかりと伝わるゲームだと思う。
それが稼働から30年近く経とうとして、今でも現役でプレイされてるゲームの持つ力です。
あまりゲームを知らない人がこのアニメを見てもちゃんと伝わるものだと思います。

そんなスト2Xも計算し尽されて出されたタイトルではなく時間の無い突貫工事で出されたタイトルであるというのが非常に面白い。

というのも遡って前作のスーパースト2が満を持して登場したが、正直実際の評判というものがそこまでのものではなく、瞬間風速的にライバルのSNK格闘ゲームが人気を追い抜いてしまったという事態になってしまいました。
当時挙がった第一の不満はゲームスピードの低下。初心者に向けて遊びやすくゲームスピードを落としたらそれが大衆の不評を受けて仇になってしまった事。
ライバルSNKのゲームが「龍虎の拳」より採用し始めた一発逆転の大技「超必殺技」に大衆が大ウケしてカプコンのゲームが地味に見え始めていた。
主にこの2点がスーパースト2に足りなかったものとして認識されました。
この問題点を至上命題として可能な限り最速のタイミングで改善版を市場投入する事がカプコンの生命線となり登場したのがスト2Xとなります。
その投入までの期間はおおよそ半年。
そんな余裕の無い突貫工事でそこから30年遊ばれるゲームは誕生しました。

これは開発陣のセンス、意地、そして運にとても恵まれたものだと言えます。
SNKゲームの多くは研究が進む事によってゲームシステムが破綻してしまうタイトルが多かったです。本当にキャラコンテンツや演出が上手くてあの当時の勢いで乗り切ってた感じ。
それに対してスト2Xは研究が進んだ上でバグも見つかったりするけど、ゲームの面白さに作用する前向きなバグになる結果が多く発見されてそれがスパイスになって更に遊ばれるという感じでここまで研ぎ澄まされたという感じ。
これはまさに運です。
製作者の手から離れて一人歩きを始めても未だに製作者が意図したゲーム性の範囲内で楽しく遊べるというのはもう金字塔というべきもので囲碁とか将棋とか、そういったものに一番近い格闘ゲーム。もはやスト2Xも学問のひとつであるという領域まで昇華しそうなくらいです。

そういったゲームがこのようなゲーセンを題材にしたアニメ作品のメインで登場する事はやはり納得という感じです。

ここから「このアニメを見てスト2X始めてみました」って人も出てくるんでしょうか?そういう人が居たらぜひ対戦してみたいですね。そして完膚なきまで叩きのめして欲しいです。そこでやっと次の世代にバトンが渡せます。
今からこのゲームやってみたいという人は「ストリートファイター30th アニバーサリーコレクション」のSteam版を購入するのが良いと思います。オンライン対戦が料金不要で楽しめますしね。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ゲームから始まる純愛ラブコメ完結編

第1期からの続きの第2期です。なので、第1期を見ていないと話がよくわからないと思います。
初見の方は第1期(1話~12話)とOVA(13話~15話)の視聴をおすすめします。
OVAのレビューは1期に書かせていただきました。

ゲームが詳しくなくても充分面白く見れてるので、ゲーム好きの方が見るとさらに面白いんでしょうね。
16話のアキラ視点からの導入はうまいなーと思いました。
OP変わったけど、雰囲気似てるから悪くない感じです。
最終話、見終わりました!ラストも原作通りで、すっきりした感じで終わりましたね。でもその後の話もちょっと見たかったなあ、という思いもあって、ネットでつらつらと検索してたら・・
「ハイスコアガールDASH」発表の記事が(゜o゜)な、なんですって!
しかも舞台はあれから10年後で主人公は中学教師になったコハルとか!
コハルびいきの私にとっては朗報でした(*^_^*)
各話のレビューは以下のとおりです。

16話
{netabare}まずは1期の頃のアキラ視点の話から始まったけど、これはこれでアキラに感情移入しやすくなって良いと思います。
奔放な姉の代わりにゴウダから容赦ない指導をされて身も心も疲れ果てるアキラ。
たまらず家から逃げだして街を歩いてるとそこには気になっていたゲームセンターが!
ゲームで不遇な扱いをされてるキャラに自分を重ねたのかな、そういうキャラを使いこなすアキラ。
あ、ここで1期1話につながるんだー。こういう導入いいな。アキラの心の応援キャラはザンギエフなんだね。
いちゃいちゃって何するんだ?って真顔で聞くハルオに笑った。。
コハルは色々あってご機嫌ナナメ。でもハルオの家に誘われて一緒に行くけど・・
そこにはアキラもいて、微妙な空気になるけど鈍感なハルオはお菓子食べてて平気な感じ(-_-;)次回どうなる?{/netabare}
17話
{netabare}重苦しい空気の中、突然始まったアキラとコハルの対戦!
密かにコハルを応援してる私。。コハルが恋敵としてだけじゃなくて対戦相手として純粋に勝ちたいと思ってるとこはいいなと思った。コハルがハルオに対してイライラしちゃう気持ちもなんとなくわかるなー。
コハルとの対戦から、ハルオを目の敵にしてる溝口勢が嫌で、渋谷のゲーセンに来るハルオ。
ハルオの腕が認められて渋谷勢に入っちゃうけど。。コハルとの再戦もある?
ガングロとか懐かしすぎる。。eggとかまだあるのかな?{/netabare}
18話
{netabare}ずんずん教の野望ってすごい名前のゲームだと思って調べたら、本当にあるゲームでびっくり(゜o゜)
渋谷に来たアキラ姉に怒られるハルオ。
でもアキラが寂しい思いをしてるって言われてるのに、ハルオはアキラのしているゲームと対戦することしか考えてないし(-_-;)
渋谷勢と溝口勢の対戦。コハルはすごく強くて、最後にハルオと戦うけど、あっさりコハルが勝っちゃって。。
コハルってホントにハルオが好きなんだね。こんなに思われてるハルオは自分が幸せ者だって気づけよ(-_-メ)
大雨で電車が動かなくなって、お泊りしたいコハルと、タクシーで帰りたいハルオはとりあえずファミレスへ。
コップの水滴を指でなぞったり、足を絡ませたり。こういう演出はコハルの気持ちを表してていいな。
コハルの話をごまかそうと必死にゲームの話をしようとしてるハルオくんかわいい(*^_^*)
朝になって・・コハルの感じだと上手くいかなかったのかな。
ぎゅっとしてと抱き着くコハル。でも目の前にアキラが立っていて(゜o゜)次回修羅場?{/netabare}
19話
{netabare}どうなることかと思ったけど、泣いて立ち去ろうとするコハルをアキラが引きとめて。
帰りの電車でハルオとコハルにアメを渡すアキラ。アキラは夜通しでハルオを探してくれてたんだね。
ハルオと一緒に過ごしたいと思ったアキラは黒服にハルオを拉致させてアキラの自宅に(-_-;)
アキラもコハルと一緒のハルオを見てヤキモチ焼いたのかな。。
じぃの買ってきた大量のゲームをプレイする二人。
お菓子が取れなくなってるアキラに、トレイをさりげなく回してあげるハルオ(*^_^*)優しいなあ。
次の日。コハルを訪ねるアキラ。なぜか一緒にゲーセンに行くけど、対戦ゲーじゃなくて普通に遊ぶアキラ。
次回、二人の再戦ある?{/netabare}
20話
{netabare}アキラと対戦するコハル。
コハルはすごく闘志を燃やしてるけど、アキラはちょっとわからない感じ。
なんとなく、アキラはコハルと勝負というよりも、一緒に遊びたかっただけなんじゃないかな。
ハルオママのホットケーキ食べたい(*^_^*)イチゴトッピングとか美味しそう。
なにこのおじさんのグラビア映像?で笑った(^○^)確かにそう思うよねー。
そしてラストのアキラの表情。。原作読んでるからちょっとせつない。。{/netabare}
21話
{netabare}アキラの思いつめた表情が気になって、なんとなく憂鬱なハルオ。
それをきっかけに、アキラのことが好きなんだとやっと自覚して。
ハルオは大阪のストⅡ大会でアキラに告白しようと思う。
でも・・アキラは今月末にロスに移住してもう日本に戻ってこない・・
古典的恋愛ものの展開ではあるんだけど、こういうストレートなのって最近あまり見ないから心にきますね。{/netabare}
22話
{netabare}新幹線の中の二人。アキラってほんとしゃべらないんだね(-_-;)
こんなアキラと楽しそうに動物数えてるハルオって優しいな。
表情としぐさだけでアキラが何言ってるか解読してくれるし(*^_^*)
ホテルの絵の裏のお札って本当にあるの?でもめくって確認するのは怖いかも(>_<)
結局一緒にシングルベッドで寝る二人・・これ寝れないでしょ(>_<){/netabare}
23話
{netabare}ベッドの中でハルオを見つめるアキラ。
手を握ってきたり、くすぐったり、ハルオを噛んだり。。もうハルオくん好き好きモードでしょ。
でもアキラに何もしないハルオくんって純粋というか何というか(-_-;)せめてキスくらいしてあげなよ。
寝不足だけど、アキラとの対戦を目指して勝ち進むハルオ。
でも・・アキラはなぜか1回戦で敗退・・しかし敗者復活戦で勝ちあがって決勝トーナメントに!
そして準決勝。ついにアキラとハルオの対戦に!{/netabare}
24話
{netabare}試合は僅差でアキラが勝利!
でも、勝って告白しようと思ってたハルオはがっかり・・
大会の後もずっと元気がないハルオ。アキラが遠くに行ってしまうと分かったのもあるのかな。
好きなんだったらうじうじしないで告白すればいいのにって思うけど。。
アキラからあの指輪がハルオに返されて、自分たちの関係は終わりなんだと思い込んでしまって・・
でも、コハルに会って、コハルに背中を押されて、アキラに会いに行くハルオ。
そんなハルオを見送って泣いちゃうコハル。。ここでちょっとうるっとしちゃいました・・
なんとか間に合って、アキラに告白して。。抱き合って涙を流す二人・・{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28

81.4 3 2019年秋(10月~12月)アニメランキング3位
ちはやふる3(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (341)
1643人が棚に入れました
クイーンになる夢も、将来の夢も諦めたくない! この一瞬に一生を懸ける―――――高校2年生の夏、新入部員と共に全国大会へ出場した千早たち瑞沢高校かるた部。団体戦では常勝校・富士崎高校を破り瑞沢高校が念願の初優勝、個人戦ではB級が太一、そしてA級では新が優勝を果たす。千早は団体戦で負傷した右指の手術も無事成功し、太一と共に富士崎高校の夏合宿に参加する。顧問の桜沢先生によるスパルタな指導にもめげず、名人・クイーン戦に照準を合わせ練習に励んでいた矢先、出場が危ぶまれるある事実を知ることに……一方、チームを持つことでかるたへの可能性が広がることが知った新は、かるた部創設に向け動き出していた。新たなるライバルの登場、これからの進路、クイーンになる夢……等身大の高校生によるひたむきでまっすぐな想いと情熱が溢れ出す第3期が開幕!

声優・キャラクター
瀬戸麻沙美、細谷佳正、宮野真守、茅野愛衣、奈良徹、代永翼、潘めぐみ、入野自由、坂本真綾
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

普通どこかでダレてくるもんですよ

原作既読 1期2期視聴済み

『アニメ3期決定!』

1期放送が2011年。2期2013年。ざっくり7年ぶりなわけであります。
この吉報は多くのファンから歓迎の意をもって迎えられました。自分も高揚感がハンパなかったっす。
聞けば、実写映画ヒットとメディアミックスでの収益化。福井での細く長いファンのバックアップ。単純に「原作のストックが…」というわけにはいきません。商売面でも企画を通すだけの材料が揃っての3期ということで大げさでもなく奇跡的な続編となりました。ひとえに感謝感謝です。
なお、どんな内容でどんなキャラがいてみたいな説明はばっさりカットであいすみません。
競技かるたに取り組む高校生らの奮闘記です。

 {netabare}方言指導 安済知佳{/netabare}

アニメに限らず映画『上の句』『下の句』『結び』もなんですかね。名も知れた華のある声優さんが裏方に回り後方から支援にあたる。細谷さんのセリフ部分を録音して毎度提供してたりしたんだとか。
福井南雲会と藤岡東高校。そこに確かな“福井”があった裏に福井人あり。
起用の経緯までは存じ上げませんが、このクレジットから役職や知名度に関係なく「良い作品作るぞーっ!」という熱のようなものが伝わってきます。
作品そのものも以前と変わらぬ熱量をもった安定の名作でした。

 ・質の高い原作
 ・継続したスタッフ
 ・変わらぬモノづくり

正直これ以外ではパッとしない『99RadioService』の継続起用もそうだし、2クールものでの楽曲使用では一般的な手法。1クールで曲交替をせずに2クール通して同じ楽曲を使い続けるやり方も1期2期そしてこの3期も変わることはありません。
1期から9年経過してるわけです。
キャストだってキャリアを重ね現在、皆一線級の活躍をされてます。監督さんはじめクリエイターさんだってそう。9年の蓄積を糧に色気を出したくなるのが本音でしょうに見事なまでにそのまんま。継続は力なりを実践されてますね。古典に向き合う上での“型”や“作法”を大事にしてるともいえます。

 {netabare}“作品制作の熱量”{/netabare}

 {netabare}“変えない勇気”{/netabare}

1期からの視聴者は変わらぬ様式美を堪能できます。
原作の信頼とそれを活かす勝利の方程式を知り尽くしたスタッフが仕上げる逸品にハズレはなしです。


 とかいって実は3期ってマンネリなん?


これがまた違うんですな。同じことやってても現状維持も覚束なくて“劣化”と捉えられることも少なくないシリーズもの。
瑞沢高校の面々。間違いなく本作の中枢を担う高校生たち使ってきっちりと掻き回してくれます。ざわつきの原因はしっかり1期からの流れを汲むもので納得感もある。本作の源泉、ちはや・太一・新のかるたを通じた三角関係のことです。
そしてこの三人が作品の根として、瑞沢高校かるた部を例に、同級の机くん・肉まんくんは第二波。1期25話で定評を得てからの第三波で筑波くん・花野菫。登場順で分けられると思うのですが…
想像してみてください。人気作であればあるほど通常は一→二→三と後続のキャラになるにつれ思い入れは浅くなってきます。『SLAM DUNK』みっちーやリョータ『俺ガイル』いろはすのように後から出てきてきっちり中枢に入り込んでくる事例は複数あるものの、けっこう難しい作業なはずです。
そんな『ちはやふる』3期は花野菫のターン。{netabare}この一年間過ごしたかるた部での時間が彼女を人間的に成長させました。“人間的に”です。未だ見ぬ4期ではかるた的な覚醒にも余地を残してたりします。筑波くんは変わらず筑波くん(笑){/netabare}


安定感のみならず、本流でしっかり動きをつけてきたわけでマンネリとも無縁な良作といって差し支えなく、これまで1期2期と視聴されてきた層が視聴を躊躇う理由は皆無と思われます。
ここまでで失速らしい失速も感じませんのでご新規さんも1期25話ずつとボリューミーではありますがこれらを安心材料とみてぜひこの世界に飛び込んできてくれたら嬉しいですね。お待ちしてます。



※ネタバレ所感

■この作品の恐ろしいところ

1.{netabare}もの凄く高いレベルで安定{/netabare}

これまで上のほうで書いてきたやつです。引退間際のイチローだって並の選手と比べれば高いパフォーマンスを残してたのにどうしても比較対象がイチローとなってしまうくらいには我々もマヒしてる。
ここではジョージ・シスラーの年間安打記録を更新した頃と変わらぬパフォーマンスを数年後も保っていて「いやー、良いシーズンだったね」と日常を楽しんでるのに似てるくらい普通の出来事。それでいて「内野安打減ったのは年齢じゃね?」とか無責任に放言してたりもする。
キープするための努力は確実にある。振り子足の幅が狭くなったことやサイズアップといったマイナーチェンジは言われてみないと気づかないレベルなんです。
 

2.{netabare}じじいと子持ちママを主役に!{/netabare}

まさにこの選択をできてしまうのが『ちはやふる』という作品の凄みだと心の底から思います。このレビューで一番訴えたいこと。
高校選手権の比重の高かったこれまでのシリーズからその上流工程、名人戦クィーン戦に重きを置いた3期でした。そして各々絶対王者に挑む挑戦者にこの人選。あり得ない(褒め言葉)。

{netabare}原田秀雄(CV三宅健太)猪熊遥(CV坂本真綾)両名のことです。
片や爺さん。初の名人戦。元々ナイス脇役の原田先生を無理に表舞台に乗せたところでという不安。
片や出戻り。3期初登場の元クィーン。坂本真綾さんで話題作り。はいはい分かりますとノーマーク。

ひとつ冷静になって、爺さんと出戻り以外の選択肢はなかったか?
例えば名人対綿谷新にしとけば新VS太一を活かした展開に容易に繋げられます。強い男子は他にもいます。須郷みたいな若手でも坪口(白波会)や村尾(南雲会)みたいな中堅どころでも不思議はありません。
そんな男子と比べて女子側。こちら対クィーンは新キャラで穏当だった気もします。めぐむたんやまさかの桜沢先生も選択肢としてはなくはないんですけどね。
挑戦者確定で思ったこと。原田先生は想定外。猪熊さんは桜沢先生との絡みも楽しく、とはいえ両名ともかませ犬ポジションを大きく逸脱しないだろうくらいで構えてました。

結果、

 {netabare}誰ぞ二人をかませ犬と誹ることができようか?{/netabare}

周防名人にとって初めて本気で闘わないと勝てない相手だったのが原田先生。
詩暢ちゃんにとって自分以上に札に好かれてるかもと思わせしめた相手だったのが猪熊元クィーン。
鉄面皮と言ってよい圧倒的な個性持ちだった二人の心をぐらつかせる激戦は本作のクライマックスだったと思います。それでいて、千早・新・太一ら若人の物語ともがっつり繋がっているというね。{/netabare}


あと超絶に好きだった猪熊さんのこの台詞。

{netabare}「やっぱりお腹の子、女の子だと思う。お願いしたのよ。男の子でもいいから勝たせてくださいって」

母になると○○ちゃんママの呼称を受け入れて折り合いをつけてく過程が生じます。この子には自分が必要だと思う母性の発動で徐々に消えてく個性や本人の意思。要は諦める作業です。
そんなして一度切り替えたスィッチを再度切り替えるのは旦那の協力があっても困難極まりないことでしょう。復帰するにしても自分なりのルールを決めて。とても納得感がある心の動きです。
そんな思いをして復帰して、マイルールをしっかり守って、でもやっぱり限界はあって子供にも負担をかけて、とクィーン戦を前にして無理がたたってるのも見え隠れしてきた猪熊遥。思い出できたからと気持ちが切れてもおかしくありません。彼女にとってあくまで日常は普段の家庭生活なんです。
そんな彼女がクィーンへの執着を示した精一杯の願い事が上のセリフ。男子三人はマジたいへん。ガキンチョの叫ぶ「一生のお願い!」とは比べ物にならない重みがあります。イマイチ理解できてなさそうな未婚の桜沢先生の表情もいい。{/netabare}



■名人戦クィーン戦に向けて

・名人戦
対立構図や対比がシンプル。
周防名人に新と太一が絡むのでまだ読めないところはある。

{netabare}「青春全部かけてから言いなさい」
を地でいき、かるたに人生を賭けた男と、かるたにしか人生を見いだせなかった男の対比だったのが原田VS周防でした。
全部かけて運命の女神は微笑んだか?運命戦の結末が一つの答えでした。
それでも試合後の清々しい先生の表情が素晴らしい。{/netabare}

{netabare}未来の挑戦者/太一と新はそれこそ一つに絞れないほど多くの場面で、行動言動の比較があったり、同じだったりしてました。その中で一つだけ印象的な場面を挙げると、周防名人のインタビュー場面。
名人を引き留めた新と名人の引退を望んだ太一がどうしようもなく二人らしい。
「真島 おめぇ 卑怯なやつやのー」
引退を望んでることが卑怯とはならないでしょうが、名人につっかかる新を目の当たりにして思うところがあったんだろうなとみられる後の展開です。
卑怯な奴である自分を克服するストーリーが太一自身には必要ですからね。{/netabare}

・クィーン戦
けっこう同じもの同士。

{netabare}若宮詩暢と綾瀬千早に絞られたと思われる。{/netabare}




そもそも最初のアニメ化の時点で紆余曲折があったものらしい。曰く、“売れなそうな商品”。
「セールス的な期待値は低いがアニメ化する意義ある作品」と関係者が企画を通し結果ヒット。

その後、ペイできる実写版がもう完結したし、3期をやる旨味がほぼほぼ無かったろうところをアニメ続編実現にこぎつけたことが至極ありがたい話です。
4期やってくれるかな!?根拠なく全幅の信頼をこの関係スタッフに置いときます。宜しくね!


最後に原田先生役での石塚運昇さんと宮内先生役での藤田淑子さんの訃報に際しあらためましてご冥福をお祈り申し上げます。
後任を見事に務めた三宅健太さん鳳芳野さんお疲れ様でした。



視聴時期:2019年10月~2020年3月 リアタイ

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2020.05.06
《配点を修正》-0.1


2020.03.30 初稿
2020.05.06 配点修正
2020.10.23 修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 54
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

時は流れゆく、波は砕け散る

アニメーション制作:マッドハウス
監督:浅香守生、シリーズ構成:柿原優子
キャラクターデザイン:濱田邦彦、
音楽:山下康介、原作:末次由紀

2008年に講談社の少女漫画雑誌
『BE LOVE』で連載を開始して10年以上。
現在では、コミックスが45巻まで刊行され、
累計発行部数は2500万部を超える。
その影響力は、全国に伝播し、
かるた競技人口を大幅に押し上げた。

私は2期が始まるタイミングで
アニメ1期の再放送を視聴し、
物語世界の虜になった。
2期の放送終了時には諸々の理由で、
アニメ化が当分は難しいことが確定していたため、
コミックスを全巻購入。現在も追いかけている。
ちなみに実写映画は未視聴。
映画ヒットの恩恵もあってアニメ化につながったので、
実写化が宣伝として大いに役立った好例だ。

綾瀬千早、綿谷新、真島太一という
幼馴染の3人が物語の中心。
それに加えて部活のメンバーや
ライバル、先生、主人公たちの家族までを
深く掘り下げて描写しているのが最大の特徴だ。
まさに、微に入り細を穿つという言葉が当てはまる。
もちろん、競技かるたの魅力も
余すところなく表現しており、
ポイントを分かりやすく解説。
勝負の分かれ目における思考法や作戦、
必殺技?までを描くことで、
地味と思われていた競技を魅力的に見せている。

3期における最大の見どころは、
これまで楽しく過ごしてきた日々や関係性も
永遠には続かないことを
多くのキャラクターが自覚することだろう。
特に3人の関係性はモラトリアムの状態が
長年続いていたが、決着をつけなければ
ならない時期が迫っていた。
作者がこの物語世界を終わりに向けて
動かし始めたことがはっきりと感じられる3期だった。

競技かるたによってつながった幼馴染3人は、
それぞれに競技に打ち込む理由がある。
千早は競技かるたに対する一途な気持ち。
強さを渇望し、遠くにいる好きな人を近くに感じながら、
クイーンの座を目指している。
新は永世名人の祖父の才能を受け継ぎ、
幼少から積み重ねた努力によって
祖父が辿った道を歩んでいる。
太一は、かるたとの決別を常に意識しながらも、
複雑な想いを胸に抱いて競技を続けている。
才能の面でふたりより大きく後れを取る太一だったが
競技かるた特有の「感じ」とは別方向の
記憶力と洞察力に磨きをかけて覚醒し、
千早を脅かすほどの実力を発揮する。

原田先生の活躍や猪熊遥の登場が、
このクールのもうひとつの大きな見どころ。
両者は膝の痛みや母乳の出る体を抱えた状態で、
年月がもたらす残酷さを何度も味わいながら
懸命に戦っていく。
原田先生は、千早と太一に対して、
いつも含蓄ある言葉を投げかけてくれる存在。
その戦いぶりに、特に太一は心を動かされる。

人は時間経過の必然として変わっていく。
高校卒業後の進路はもちろん、
3人の関係性も、ずっと同じではいられない。

太一は、小学生のとき
千早が好意を持っていた新にかるたで勝利するために
新の眼鏡を隠すという行動に出てしまう。
そのときの自身の暗い感情とずっと対峙しながら、
千早や新のような真っ直ぐな生き方を目指した。
そして、仲間とともに競技かるたに青春をかけてきた。
「青春全部懸けたって、新より強くはなれない」と
思っていた太一は「懸けてから言いなさい」と
原田先生から窘められる。
この言葉が、ずっと太一の心の奥にある。
千早のことが大好きで、ずっと一緒にいたい気持ち。
太一にとってのかるたを続ける理由。
それは千早の存在だけだと思い込んでいる。

{netabare}告白の前に開催された太一杯。{/netabare}
原作を読んでいたときは、
あまり必要のないエピソードだと感じていたが、
アニメで改めて観ると、
ある意味、このクールでいちばん重要な話だと感じた。
ここで行われた源平戦が3人の原点。
競技かるたが人生を豊かにしてくれるのだ。

{netabare}そして、太一の退部後にその気持ちに対して
千早が想う源重之の歌。
「風をいたみ 岩うつ浪(なみ)の おのれのみ
砕けてものを 思ふものかな}
(風が強くて波が岩に向けて砕け散るように、
私だけが心が砕けんばかりに、
あなたを思い悩んでいる)
「私が岩だったんです。岩で粉々に砕いていたんです。
太一の気持ちを。ずっと、ずっと」と
千早は言葉を絞り出す。
千早は太一のこれまでの気持ちを深く想像していた。{/netabare}

太一の行動と決断は、どのような結果をもたらすのか。
かるたを好きな人々の感情と
仲間に対する想いを掬い上げながら、
物語はいよいよ終盤に向かっていく。

3人の関係性の変化とともに、
クイーン・若宮詩暢と名人・周防久志の
生き方にもスポットが当たる。
新は、競技かるたに対しての深い理解を求めて、
千早や太一から1年遅れでチーム作りを始める。
競技かるたがもたらしてくれた大切なもの。
それはどんな形となって現れるのだろう。

感情が解き放たれるクライマックスが近い。
(2020年4月25日初投稿)

15年の連載を終えた原作
(2023年4月2日追記)

{netabare}昨年末に最終巻の50巻が発売され、
完結を迎えた『ちはやふる』。
実は読了したのは、つい最近のことだった。
最終巻のコミックスは購入していたのだが、
ずっと放置して、読めずにいたのだった。
それは終了するのが名残惜しいというよりも、
終わり方については、おおよそ想像ができていたので、
敢えてすぐに読まなくてもいいだろうという思いだった。
もちろん、そこには終わってしまう一抹の寂しさもあったのだが。

そして読了したあと、
納得できる部分も多かったし、驚かされることもあった。
改めて末次由紀氏の温かさに触れたような気にもなった。
この作品は、小倉百人一首のかるたを広く全国に広めて、
競技人口を増やすことに大きく貢献した。
また、読み手やトップの競技者、競技かるたを楽しむ
多くの人々の想いにもスポットを当てた。
競技に対する深い理解も作品のなかで表現した。
最終回を迎えるにあたり、作者が思っていたことは、
おそらく競技かるたとそれに関わる人々に対する
「感謝」だったのだろう。
いや、ある意味、当然のことかもしれないが、
15年間の連載を通して、マイナーな競技かるたに
関わった作者は、コミックスの登場人物のような人々と
ずっと交流してきたのだろうという気がした。
私がちはやふるを読んでいて、いつも感じていたのは、
登場人物たちの圧倒的なリアリティとそこにある深い理解だった。
どのキャラクターも、まるでそこにいるように、
楽しんだり、悩んだり、苦しんだり、そして仲間たちと
喜びを共有していた。
私にとっては、それは奇跡のようにも思えた。
人の気持ちに寄り添うというのは、
こんなにも辛いものなのだと思いもした。

そんなことを含めての最終盤。

作者が行き着いたもの、
選んだもの。

それが凝縮されているように感じた。
長年にわたる競技かるたの世界との関わりで
着地したところは、深い感動を与えてくれた。
ぜひ、アニメで最後まで表現して欲しいと願う。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 66
ネタバレ

匿名係長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

風をいたみ…

ちはやふる!
面白きですね(^^)

三期では恋愛模様に大きな変化が生じています。

個人的には全国大会の団体戦のような内容が1番好きなのですが、今回は登場人物の心情メインな感じでしたのでハラハラを楽しめました。

{netabare}
今期の見所は、やはり3人の恋愛模様!
自分は新推しですが、それとは関係なく、益々太一に対して苛立ちを覚えてしまったw

太一と新、どちらも千早に恋心があり、なんと2人とも千早に告白しております。

最初に新、そして太一。

千早は一体どちらを選ぶのか、太一に対しては、はっきりと「ゴメン」と言っています。

コレは『同じ気持ちになれない』の「ゴメン」なのか、『今まで気づかなくて』の「ゴメン」なのか、『すぐに答えが出せない』の「ゴメン」なのか、、、

しかし、新に「好きや」と言われた時の態度とは明らかに違っていました。

新に対しては放心、高揚、照れ。
太一に対しては動揺、「ゴメン」と即答。

『風をいたみ』のくだりからも、太一はフラれたと見るのが妥当でしょう。
まさに、千早フるですね。
(本当にすみません。)

しかし、新に「好き」と言われて喜んだ事=恋心とは決まっていません。

カルタの神様みたいに思っていて、尊敬する、追いつきたいと思っている人に言われて、単純に嬉しかっただけというベタな可能性もありますし。

さて、物語は千早達が高校三年となり、新たな部員を迎えようとしていた時、千早にフラれ、試験で一位を逃した太一はカルタ部を退部してしまいます。

新歓を抜け出し太一を追いかけ、太一がカルタ部を辞めるのは嫌だと泣く千早。

太一は千早にキスをした後、「お前は俺が石で出来てるとでも思ってんのか?」「やれねぇよ、カルタ」「今、100枚全部が真っ黒に見えんだよ」と告げます。

ここで登場する百人一首。
『風をいたみ 岩をうつ波の おのれのみ 砕けてものを 思ふころかな』

『風が激しくて、岩に打ち当たる波が自分だけ砕け散るように、私だけが心を砕けんばかりに貴方を想い悩んでいる』

そんな太一の気持ちを知り、千早もカルタが取れなくなり、カルタ部を去る事となります。

太一くん。キミは何をしているのか。

気持ちは分かる。

ずっと好きだった子に告白したが「ゴメン」と即答され、退部したが追いかけられて辞めないで欲しいと言われても、自分は感情のある人間だと言いたい気持ちは分かるよ!!

でも、やっぱり色々と自分勝手すぎる気がする。

告白するならもっと早く、もしくはもっと遅くじゃないのか。

告白するって事は2人の関係はどうしても変わるという事。

受け入れられると思っていたわけじゃないでしょう。
むしろ勝算は低いと分かっていたはず。
気持ちが盛り上がってしまったのはしょうがないにしても、それなら相手の気持ちも考えるべきなんじゃないかと。

撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだという名言があるように、
告っていいのはフラれる覚悟のある奴だけだ。

札が黒く見える、カルタ出来ないと言いつつもラストでは周防名人と一緒にいる太一くん。
まさか、自分はカルタしてる?

好きだと想い続けていた人が、笑顔が好きだと伝えた相手が、涙を流し、あんなに大好きだったカルタ出来なくなってるよ?

てか、何キスしちゃってんの?
フラれた相手に?
最後の思い出のつもり?
自分の中で好感度が爆下がりしました。

一方、新は、

名人戦では5連覇し、引退すると公言していた周防さんに対し、自分が倒しに行くから名人でいてくれと情熱を見せ。

学校ではチームを作るために各学年の全クラスを周り部員を集め。

千早と太一が退部したと聞いた時、2人の事を同時に心配して、2人に対して『かるた部作ったよ、近江神宮で会おう』とメールし『千早と太一に貰ったものを返す』と誓う。

新カッコいい!

結局太一はカルタや部員の皆ではなく、千早だけが目的みたいになってしまっていて、変な立場になってるのが残念だと思いました。

一途に思い続け、カルタ頑張っていけば好感度もいつか上がってワンチャンあるとか思っていたのですがw

まぁ自由奔放な千早に振り回されながらもずっと好きでい続け、結局フラれるし、不憫といえば不憫。

しかし、イケメン、モテ男、家が金持ち、勉強ができて、適当な彼女と付き合ってたりした太一は、一般的には不憫どころか、ただのリア充ですよねw

むしろ、菫ちゃんの方がよっぽど不憫だと思います。
てか三期での菫ちゃんは好感度爆上がりです!

好きな人に好きな人がいるのを分かっていて、自分が不利になると分かっていても、相手の気持ちを察し、相手の気持ちを尊重し、相手の為を思っての言動ができる。

菫の花言葉にピッタリな女の子ですね(^^)

でも太一は千早の為ではあるが、結局は自分の為の行動ばかりなんですよね。

太一が自分の友達なら、彼の行為はただのエゴだと殴ってやりたい所です。

作者様は太一をどうしたいのでしょうか。

新が東京の大学に来て、千早との距離が近くなり、太一が離れて、高校時代と逆の立場になる事で
『離れて気付いた』
『新への気持ちは尊敬や憧れ』
『太一はずっとそばにいてくれて、ずっとそばにいたい存在』
又は、『3人はずっと友達』
みたいなベタ展開は流石に無いですよね?

でも新とくっつく事になったとしたら、太一のキスは最悪の行為だと思うんですよねぇ。

キスシーンを見ると、ギリ唇では無く、唇に超近い所に見えますが、、、
(いや、イッちゃってるのかこれ??)

兎にも角にも、キスされたヒロインに変わりなし。
純粋な新とくっつくなら清いままでいて欲しかった。

今後、太一は結局戻ってきて、3人の関係にも決着がつくのでしょう。

キスもあったし、なんだかんだ結局最後は千早×太一エンドになるかもですが、
個人的には千早×新、太一×菫ちゃんエンドを期待しております。

菫ちゃん、色々とフラグをぶっ立てまくってましたからねw

色恋も良いですが、
千早vs詩暢ちゃんのクイーン戦が早く見たいものです。
{/netabare}

さて、関係性が大きく変わってきた『ちはやふる3』

どうしようもなく中途半端な所で終わってしまっていて、先が気になるなんてもんじゃありませんね。

原作未読な自分としては、是非『ちはやふる4』に期待したいです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

79.3 4 2019年秋(10月~12月)アニメランキング4位
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (515)
2045人が棚に入れました
現代の日本で生活している「本須麗乃(もとすうらの)」 は、念願である図書館への就職が決まったその日に亡くなってしまう。もっと多くの本が読みたかった、そんな未練を抱いたままの彼女は気が付くと異世界の幼女マインとしての身体を持って意識を取り戻した。物語の舞台となるのは 魔法の力を持つ貴族たちに支配された中世のような異世界の都市エーレンフェスト。厳格な身分制度の中、現代日本の知識を持つ少女マインが、本を手に入れるために奮闘する。

声優・キャラクター
井口裕香、速水奨、中島愛、折笠富美子、小山剛志、田村睦心、子安武人、日野聡、前野智昭、内田彩
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

題名の軛

[2019/10/15 v1:知識は紡いで繋いで使ってなんぼ]
[2019/12/06 v2:うつわとなかみ]
[2019/01/14 v3:題名の軛]

原作知らず。
全体としてかなり長くなってしまったので適当に畳んでおきます。

[v3 題名の軛(くびき)]
続編決定ということのようで、1期は区切りの良いところまでだったのでしょう。

アニメ作品として、絵柄が少々独特ながら異世界商工記として十分に面白く、最初の数話を問題なく視聴できるならそのまま全部見て損はない作品と思います。転生者である主人公にちょっと都合の良い幼稚化が感じられますが、「私TUEEEE」することはなく、地道・実直に下克上のステップを踏んでいます。これって昔のNHK朝ドラに通じるものがあるような・・・おしん的な?(憶えちゃいませんがね・・・)


ですが、僕個人にとっては、不満の残るお話の展開であり、終わり方でした。v1、v2で述べてきた「本とは何か」「何を残すのか」といった本の機能・役割、そこに記すべき情報・コンテンツに関する物語や展開は一切ないまま終わりました。本好きとはいったい何を指すのか。

とはいえ、この不満はタイトルを勝手に解釈した僕の妄想・期待と作品内容の不一致によるもので、原作者さんや制作サイドとしては「んなもん知るか」で終わる話でしょう。なにより、本作を楽しまれた多くの皆様にとっても同様のはずです。

―そも、タイトルに何を思ったのか
{netabare}
本作のタイトル「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~」というのが、僕にとってはミスリードをうみ、また、そうは言いながら僕自身がタイトルをちゃんと吟味していなかったのかな、と思います。ラノベやなろうものにしては珍しく、タイトルに強い方向性と状況の限定が盛り込まれたものだと思っています。

「本好きの下克上」という主題から、“本のない世界に本をもちこみ、本の力で何かしらを改変・改革していく”ようなものを読み取ってしまいました。もしもそうならば、当然そこには本によって(本のない世界と比べて)爆発的な勢いと実効力で拡散していく知識、情報による人々の変革、思想の変化と発展とを背景にした主人公の「下克上」が描かれるに違いない、、、と。

でも本作は、副題である「司書になるためには手段を選んでいられません」が本当に大事なことだったのですね・・・結局、本が身の回りにありさえすればよい、という選択を主人公が終盤でしたことで、そう判断せざるを得ませんでした。
{/netabare}

―でもこのタイトルだからこそ、観てみようと思った作品
{netabare}
タイトルって、大事だと思っています。作者がそれなりに考え、作品全体を過不足なく表すものとして付けるもののはずです。だからこそ「本好き」が「下克上」するんだ、というタイトルはこの上なく魅力的に思えたのでした。僕個人の性質ですが、副題は相手にしません。場合によってはなくとも成立するのが副題なので。

なので、無理やり文句を言うならば「タイトル、もう少し気を使って付けてほしかったよ。」です。もちろん、アニメ化されたのは原作の途中までで、今後の展開でいよいよ「本そのもの」を問うていくお話になるのかもしれませんが、それならそれで片鱗だけでも見せてほしかったです。
{/netabare}

――作品タイトル一考:一面的だし、まとまってないですけど
{netabare}
アニメやラノベにかぎらず、週刊誌連載の漫画などでも思っているのですが、作品タイトルってかなり局所的なものか、最大公約数的なもののどちらかが多いと思っています。そして、長寿作品や成功した作品って、上記のケースが多いように思っています(が、数字取ったらどうなるんでしょうね・・・)。

局所的というのは、端的には主人公そのものをタイトルにするケースです。あるいは、作品に欠かせないアイテム・物品をタイトルにする場合もありますね。他には、作品の舞台となる世界をタイトルにしているケースもこれですね。「鋼の錬金術師」「オーバーロード」「ナルト」などは主人公そのものを指す(実質)固有名詞で、作品が続く限りそのタイトルが作品の中で描かれるものであり続けます。ちょっと気になって週刊ジャンプ掲載作品の一覧を見てみたら、半分近くがこれですね。

最大公約数的な例としては「ガールズ&パンツァー」などがその例にあたると思います。「女の子と戦車」であり、この組み合わせは作品の最大公約数以外の何物でもないとおもいます。銀英伝なんかも最大公約数的な例ですね。最近だと「超人高校生~ようです」も無理やりですがこちらの例にあたると思います。死なない限り、とりあえず嘘にはなりませんから。

こういうタイトルって、作品そのものの展開が大きく変わってもタイトルと作品内容が大きくずれることってそんなにないと思います。ある意味、お話をどう転がしてもタイトル詐欺にならない、安直ではあるけど堅実なタイトルの設定だと思います。逆に言えば、設定・世界観の大枠しかまとまってない段階では、こういうタイトル以外につけようがないと思います(もちろん、すべて練り込んだうえであえて狭いタイトルをつけることはあり得る:例・はがれん)。なお、偉大な例外としてドラゴンボールを挙げておきます。存在忘れてましたよ、後半以降。たまに出てきてびっくりしたもの。

これらと異なるのが、行為や属性・性質を盛り込んだものだったり、作中の人物の状況を語るようなものでしょうか。いってみれば、中途半端に限定的な情報が付加されたタイトル。本作も「本好き」がこれにあたると思います。上で述べたことの反対に、こういうタイトルは、ある程度以上作品の方向性や描くメッセージなどが固まっていないと付けられませんし、読み手・視聴者の僕としては「結構練り込まれた作品の可能性が高い」と判断する材料ともなります。

ですが、現実にはタイトル詐欺に近い状態になることが多いようで、少々残念に思っています。繰り返しますけど、タイトルって大事だと思いますよ。

スマホ不要になった「いせすま」、ダンジョンに潜らない「ダンまち」、もはや成り上がる隙間の消えた盾の勇者とか、どうすんのよ(笑)
{/netabare}

[v2 うつわとなかみ]
{netabare}
10話まで観て。

観続けていて良かったと思える作品になってきた。
言うなれば「異世界商工記」とも言うべき形になってきたように思う。その視点で見れば、それなり以上に面白い。

また、ここに来て「マイン」という器と「麗乃」という中身の食い違いがドラマを生み出している。ルッツ君(6歳)の男前っぷりに驚喜しながらも、先々の不安も感じさせる展開は良いと思う。マインが抱える病の問題も決して楽観できるものではなく、先が気になるテンションを作品に与え続けている。

ただ実際のところ[v1]で述べた不満はなにも解決しておらず、現状もモヤッとしたままである。紙は完成したものの、肝心の「本」に至っていない。結局、紙・本という器を作ることにだけ精一杯で、今の段階でなお「何を本にするのか」「何を伝えるのか」という中身についての話がひとかけらも見当たらない。お母さんのおとぎ話でいいのか。

もしもこれが、「マインの器と中身」と「本の器と中身」とを対比的に紡いでいく物語になるのだとしたら、、、あるいは、僕はそれを期待しながらこの先を観ていくことになるのだと思う。
{/netabare}

[v1 知識は紡いで繋いで使ってなんぼ]
{netabare}
二話まで一気に見て、今後どうしようか判断に困っている状態です。とりあえず次回を見て判断というところなのですが、自分の中ではどうにもDrop気配が濃厚なので今のうちに記しておこうと思っています。

作品タイトルを見て、ふわっと心躍った作品でした。かなり期待しながら見始めたのですが・・・作品タイトルで期待したものと、実際に展開されているものとが違いすぎなのです。まぁ、こちらの勝手な期待なのですから制作・原作サイドからすりゃぁ「知ったことか」なのでしょうけれど。

今のところ、ネガティブに働いているのは本作の次の二つの要因です。自分の理解のためにも、文書にしてみる。

要因1=本当に[本]そのものの作成過程を描くだけなの?という疑念。

本作が「本」「活字」に執着しすぎているのに違和感を感じている、といってもよいかもしれません。「本」や「文字」を扱うものにとって、本は確かに重要ですが、最終のOutputは本そのものではなく、そこに書かれた「中身」です(出版社・出版業は「もの」を出す側面もあるのでその限りではない)。

{netabare}
人類の歴史において、確かに「本」が果たした役割はとてつもなく大きい。しかしそれは、「本」という存在そのものではなく「本」が担った役割にこそ意味がある。その役割とは、記録、保存、体系化と継承である。
結果的に恐ろしいまでの耐久力を持った紙という媒体(保存)に、文字によって記された知識・経験・思想その他もろもろ(記録)が、何らかの意図や目的をもって取捨選択され、束ねられたものが本となる(体系化)。それは当代の知識・文化を後世に伝えるものとなり、後世の人間はその「本」から知識・文化を学び、時に発展させ、それをさらに本へとまとめていく(継承)。これが「本」の機能。本は本のために存在しているのではなく、本が伝えるコンテンツ=情報にこそ意味がある。(蓄積、移動・波及、複製、なんてのもあるわね)。

およそ「文字」に関わることをやっていると、こういう考え方になっていく人は多いのではないかと思います。極端なことを言えば、上記のようなもろもろを、記し、残し、再現可能な方法が文字+紙以外にあったなら、それが「本」にとって代わっていた可能性はあると考えます(いわゆる「伝承」などがそれに近いわけです。保存と継承に難がありますが)。耳から得た情報の記憶が100%保持されるなんて機能をヒトが持っていたら、文字すら出てこなかったかもしれない。

しかし、2話までのところ、こういった話は一切現れず、ただ「本」が欲しいを繰り返しているだけなのです。

{/netabare}
今後の展開で「本」とは何なのか、「本」は何のためにあるのかといった議論が出てくるのならばもう少し見ていきたいのですが、今のところそのような気配を感じ取れずにいます。教育が云々という言葉が出てきたので、少しは期待しているのですが・・・どう転ぶかなぁ。

要因2=本当にその設定どおりの人物ですか、本須さん?という疑念。

端的に言えば、「司書として就職予定だった本の虫」という設定が成り立っていないと判断しています(「図書館に就職」だったか。だとしたら司書補?いずれにしても大差はないと思う)。

{netabare}

現状、私の眼には「ご都合主義の記憶と知識の封印、思考力の低下をお話の展開に使っている」と映っています。こういうのは嫌い(完全に好き嫌いの問題)。この子、都合よく頭悪い、もしくは、都合よく物事を忘れすぎに見えます。転移とともに5歳児並みの思考能力になり、さらに記憶も消し飛んだ、とかいうのならまだしも、そうではない(ちゃんりんしゃん作れる)。

司書になれるくらいならば、「本」の歴史くらいはおさえているはず。中世ヨーロッパ然とした世界における本の位置づけ(希少性)、その希少性がどうして生じるのかについては知っていて然るべき。そのターニングポイントとなる活版印刷の登場と普及、その前後での識字者の価値の変化、文字・本を媒体とした情報の伝搬速度の変化などは大前提としてお話を作ってほしかった。要因1で述べたことも、明言するかどうかは別にして、意識してほしかった。なんで本を読みたいのか。なんで「文字」を見たいのか。

もしかして、そういうのちゃんと調べず、考えずに書いているのだろうかという疑念にもつながっています。

一話で「本がない」→「何か読むもの、せめて新聞」みたいなことを言っていたけれど、彼女の「本の虫+司書」の設定が正しいのならこれはあり得ない発想。二話でも気軽に羊皮紙をねだる姿が描かれているが、これも腑に落ちない。また、「その世界の紙」が羊皮紙であることが判明した段階でパピルスが即座に出てこないのが本当に腑に落ちない。
{/netabare}

現時点での本須さん像が「ただの活字中毒で、本を読んでも知の獲得ができない、知の連結ができない、知の活用ができないお馬鹿さん」というところに来てしまうのです。そんな人物ならば、別に本なんてなくてもよいではないか。繰り返しになりますが、知識の活用と連結が「お話の都合に合わせて遅い、できない」というのが嫌なのです。そのうえ、「本の虫」設定が空虚に映ってしまっています。

演出や作画面にも少々苦手なものが見られたりするのですが、これらは僕にとっては小さな問題かと思っています。大逆転を期待しつつ。。。。他を探す感じかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 42
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

好感のもてる異世界転生♪

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
やや子供向けか?と思いましたが、、、いやいや、これは面白い。

異世界に転生した活字中毒主人公が、本のない世界で本作りに邁進するアニメなんだけど、数多ある「なろう系」異世界転生作品に、お手本にしてほしいアニメ。

ゆったりと時間が流れるアニメでありながら、ピリッと香辛料も効いてます。オススメです♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
異世界転生モノで、マインもチート。しかし、それを緩和させる上手い設定、ストーリーが光った。

まず、「マインが虚弱である」ということ。いかに知識があろうと、それを実現させるだけの体力がなければ無意味。特に序盤はこの性質を生かし、うまくジレンマを演出していた。

しかし、ジレンマばかりではストレスになってしまい、創作物としては単純に面白くない。

そこで、「マインが成長し、体力がついてくる」「ルッツなどの理解者」を通して、「虚弱」は徐々に解消していく。この辺のバランス感覚の上手さは、作者のセンスかな~と。

次に、「マインが身喰いである」ということ。ただの虚弱ではなく、命に制限があると分かったことで、作品に深みが増した。中盤の「命(本)か家族か」という葛藤。まさか、「家族」を選ぶとは思わなかったけど、ここが、二流と一流の分かれ目だったかと。

そして、「マインが平民の子供である」ということ。マインの身食いは、ぶっちゃけ金と権威でなんとかなる。でも、マインがどれだけ前世の、異世界の記憶をもっていても、どうしようも出来ない、身分の差。

13話目に、神殿に魔法具があることや、神殿が身食いを必要としていることをベンロが知っていることが示されました。その時、「なんでベンロはその事実をマインに知らせなかったのだろう? 魔力を売れば?」と思ったが、14話目で鮮やかに解決。ようは、「貴族は交渉できる相手ではない」という、圧倒的な理不尽。そして、理不尽な暴力に対しては、理不尽な暴力で応じていた。

これは凄くリアリティがあったと思う。

この作品で素晴らしいのは、「転生先の異世界に、しっかり時間が流れている」こと。

数多ある「なろう系異世界転生モノ」では、転生先の世界は、転生者によって蹂躙されるだけの「軽い」存在である。しかし、本当はその世界にも長い歴史と伝統、文化があり、人々はその世界の価値観の中で生活している。それは、とても「重い」ものだ。

本作には、この「転生先の異世界」に対する深い理解と、尊重する気持ちがあると思う。つまらない言葉を使うならば、設定がしっかりしているということ。

一見地味で、とてもじゃないけど高評価は得られなさそうに見える。

でも、じっくり観ていくと、このアニメの面白さ、凄さが「じんわり」とわかってくる。多分、たくさんのアニメを観てきた人の方が、刺さるんじゃないかと思う。玄人向きというか、オジサン向きというか(笑) たまにディフォルメされるマインも、可愛かったしねw ギャグとシリアスのバランスもよく、声優さんの演技も良かったしね。2期、楽しみ!
{/netabare}

【余談~ 司書って、なかなかなれないし、給料安い ~】
{netabare}
大学で文学部行ってれば、ある程度頑張れば、司書や司書教諭の免許はとれます。私も、司書はとりました。

覚えたな~、日本十進分類法とか(笑)

ちなみに、私は今の仕事ができなければ、「図書館」か「ジュンク堂書店」で働きたいと思っていました。

でも、非正規で図書館の職員というなら多少は求人があっても、司書で正規職員として図書館に勤めるのはめちゃくちゃ狭き門です。

調べてみると、(やや古いデータですが)2010年の調査で、専任で働いている司書・司書補は、全国でわずかに6,188人。2012年の求人は、公立図書館(公務員)に限れば、全国で36件。50名以下の求人です。県立・公立大学や公立学校の図書館での募集は5件、6名程度。それに対して、司書免許をとる人は、年間約1万人。

そりゃ、キツいわな。

しかも、平均給与は、300~400万。非正規の場合は時給900円程度であり、同年の日本の平均給与(422万)より低い結果に。

これでも司書になろうとするのは、本作の主人公のように、「本に囲まれていることが幸せ」って人ですよね~やっぱり。大変な仕事です。
{/netabare}

【余談~ 読書のススメ ~】
{netabare}
本作りというと、「舟を編む」が思い浮かびますね(あれは辞書ですけど)。私は原作で読んだので、アニメは観ていませんが、、、めっちゃ良い小説です。

三浦しをんさんは、「まほろ駅前多田便利軒」「風が強く吹いている」「舟を編む」と読みました。他2作ではあまり感じなかったんですが、「舟を編む」は、言葉のリズムが凄く心地よかったことを覚えてます。

平易な言葉遣いながら、スッと本の世界に没入させてくれる感覚は久々に味わいました。キャラクターも生き生きしていて、(実は去年読んだんですがw)なんか、久々に心から読書を楽しめました。

社会人になってから、本を読むことがものすごく少なくなり、今や、1ヶ月に1冊読むか読まないか(その分、アニメ観ていますがw)。たまに、東京に出張する時、新幹線の中で1、2冊読むのが、楽しみで楽しみで。そんな生活をしています(笑)

私が最も本を読んだのは、中1~高3にかけて。この時期は、最低でも年間200冊は読んでいました。

きっかけは、中1で出会った「ロードス島戦記」。そこから、貪るようにラノベを読みまくり、本が好きになり、中2くらいから、エッセイや小説、ノンフィクションや新書など、色々読むように。

読む基準は、「近所のBOOK・OFFで、100円以内で買える本」w。この6年間、雑多な本を読みまくった、「多読」が、自分の人生最大の財産だと思っています。

大学時代は、「精読」。近代小説を中心に、1冊の本や1人の作家と、じっくり付き合うような読み方になりました。

今は、「息抜き」ですかね。人生で一番ルーズな態度で、本と向き合っている気がします(笑)

ということで、もしよかったら、皆さんが最近読んだ本で面白かったのを教えて下さい♪ 純文学でも大衆文学でもどっちも楽しめますが、グロやホラー、サスペンス、ノンフィクションは、あんまり読まないっすね。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ある意味で、異世界無双か。元々のマインが、どうなったか気になる。記憶は統合されても、人格は完全にモトスウラノに入れ換わってる。マインが、病気で死んだところに魂が入り込んだ、とかなら分かるけど。これだけ言語や文明が発展しているのに、文字がないってのも、納得できないな。

2話目 ☆4
マインのツッコミが笑える(笑) ディフォルメされたところね。異世界転生しても、その世界の理に勝てないのは素晴らしいね。

3話目 ☆4
報酬もなしに、働く女じゃない(笑) ホッコリ、良い家族話だな~。

4話目 ☆3
きちんと努力してるし、出来ないこと、苦手なことがあるのが良いね。つい、計画的に(笑) 怒り。まあ、焼き物は簡単にはいかないわなw

5話目 ☆3
色々やるより、単純に、紙を作れないの? 繊維の強い植物と糊(デンプン)で、作れないの? てか、「燃やさないで」と言うので、なんとかならんの?

6話目 ☆5
市民権を得るために旅商人をやるのに、市民権を手放すのはあり得ない。非常に論理的な話。マインの夢を叶えるのが、夢。考え、作るのがマイン。売りあるのがルッツ。ここでも、マインの身体の弱さが生きている。急用を思い出さないか?(笑) 大人の時間を分かりながら、サラリと流すマインが大人(笑)

7話目 ☆5
契約の話、良いね。ちゃんと商人している。お前、マインだよな? そうそう、こういう流れが、「この世界の理の中でのチート」。ルッツにも、プライド。聞いてるふりして(笑) 確かに、マインとは読んでないな。こういう毒まで入れてくるか。

8話目 ☆4
子供にとっての1年は、大きいよな。「マインはほとんどお前だ」。なんか、泣けるな。マインの、達観したような、怒ったような、なんとも言えない表情と声色が素晴らしい。

9話目 ☆4
金の価値も分かってないのに、髪や髪飾りは作れるのは、びびるわな。マイン、あくまで客目線で考えられるから、商人向きってことね。新キャラのフリーダ、ここからどう生きるかな? 技術革新だもんな。身食いを治す相方になっていくのかな? フリーダも、生きることに必死というか、生き急いでいるわけやな。

10話目 ☆4
ストーリーが、しっかり進んでいくし、成長していく。マインの表情の作り方が上手い。涙が手に落ちる演出、良いな。男なら、金を稼げ。シンプルで、良い。

11話目 ☆4
フリーダ、キチッとしてるな。女子会、爽やかだね。マインが、さらっと「家族」って言うところとか、良いね。これ、Cパートで神官長を出してきたのがマイナスだな。多分、神官長がなんとかするんだろうし。

12話目 ☆4
ルッツ、デレる(笑) なるほど、洗礼式で神官長と繋がりが。マイン、ツボる(笑) ここに、図書室があるからです(笑) 神殿長ゲスイな~。テンション高いマインが、可愛い回だった!

13話目 ☆3
この回はいまいち。もし、ベンロが神殿のことを詳しく知っているなら、選択肢の1つとして提示しておくべきだと思う。なぜなら、命の問題だから。神殿に務めるとは、貴族の愛娼とは違うよね。家族とはなれるのは同じだとしても。それに、神殿に「魔力を売る」という交渉をする方が、本作らしいと思う。あの魔法具のことは、ベンロも知らなかった方が、設定として良いと思う。

14話目 ☆5
最善が図書室かい(笑) 家族の時間じゃないんきい(笑) 「生きるために足掻け」。なるほど、貴族相手の交渉が死の危険を孕むなら、私が13話で書いた感想は的外れですね。権力のもつ暴力性がちゃんと出ている。そして、暴力には暴力。まったくもって、納得する。よくこんなわけわかんない娘を。確かに(笑) 神官長は神殿長より偉いの? じゃないと成立しないよな。もしくは、神殿長がマジでビビったか(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 45

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

まだ離陸してない

本好きな主人公が異世界転生。本がないと生きていけないほどの本好き。その価値観はいまいち理解できないが、どうにかして本を読もう作ろうと工夫していくところは面白い。
というか井口裕香の声がぴったりな気がする。そこが良い。

きちんと格差も描かれているし、下克上がある。穏やかに作品が進むのかなと思ったけど、最後のほうはかなり不穏な感じになって少々びっくり。
まだ序章の序章くらいで終わってそうだから、これからに期待したい。さらに話が進めばもっと面白くなってくるだろうな。


OP
真っ白 諸星すみれ
ED
髪飾りの天使 中島愛


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
目覚めると、そこは本のない異世界だった--活字中毒で本を偏愛する大学生・本須麗乃は、不慮の事故で命を落とす。それは、念願である図書館への就職が決まってすぐのことだった。気が付くと麗乃は、貧しい兵士の娘・マインとして転生していた。そこは、魔法を持つ貴族が支配し、厳しい身分制度が存在する異世界の街・エーレンフェスト。マインは、本があれば生きていけると自分を鼓舞する。ところが、識字率が低く印刷技術もないこの世界では、貴重で高価な本はお貴族さまのもの。兵士の娘では、とても手が届かない。どうしても本が読みたいマインは決意する。「本がなければ作ればいい」体力もない。お金もない。あるのは麗乃時代に読み漁った読書による膨大な知識だけ。果たして、マインは本を作ることができるのか!?マインの本を作る冒険が、いま始まる。


第一章『本のない世界』
本が大好きな女子大生・本須麗乃は本に埋もれて亡くなり、気がつくと別の世界で、病弱な少女・マインとして転生していた。本があれば、どんな環境でも耐えられると思ったマイン。さっそく本がないか家中を探し回るが、どこにも本が見つからない。さらに母親のエーファと一緒に街へ出ても、文字すらなかなか見かけることができない。そこは識字率が低く、本がとても高価な世界だったのだ--。

第二章『生活改善と石板』
本が貴重なこの世界で、マインは自ら本を作ろうと決意する。だが、体が弱いマイン。姉のトゥーリと一緒に、父親・ギュンターの忘れ物を届けるため門へ行こうとするが、少し歩いただけで息が上がってしまう。そんなマインの前に、ルッツが現れる。マインと同い年のご近所さんだ。転んだマインに手を差し伸べてくれるルッツにマインは感激する。そして、門へ着いたマインはそこで古い石板をもらい、字を書ける喜びをかみしめる。

第三章『冬のできごと』
冬。雪に閉ざされる中、マインは本作りの第一歩としてパピルスもどきを作ることに。一方、姉のトゥーリは夏に洗礼式を控え、母・エーファから様々な仕事を教わっていた。マインも見習い仕事について考えるよう言われるが、相変わらず本のことしか頭にない。そんなマインと家族との距離は冬を過ごす間に徐々に縮まっていき、マインはトゥーリの洗礼式のためにある物をプレゼントしたいと思いつく。

第四章『初めての森と粘土板』
春になり、家族に森へ行きたいと言うマイン。だが、体力がないからと反対されてしまう。しばらく門へ通い、皆に遅れずに歩けるようになれば、森へ行っても良いと言うのだ。オットーの書類仕事を手伝うことになったマインは、門へ通いながら体力をつけることに。そして、次第に歩けるようになり、ついに森へ行くことを許されたマイン。さっそく森で、粘土板を作ろうとするのだが……。

第五章『洗礼式と不思議な熱』
季節は夏に移り、トゥーリの洗礼式の日がやって来た。マインが作った髪飾りをつけ、注目を集めるトゥーリ。そして森へ行く機会が増えたマインは、ルッツに手伝ってもらいながら木簡作りを始める。そんな中、マインはルッツに、オットーに会わせてほしいと頼まれた。ルッツには、旅商人になりたいという夢があったのだ。だが、度重なる紙作りの失敗にショックを受けたマインは、オットーとの会合を前に高熱で倒れてしまうのだった。

第六章『会合』
ルッツをオットーに紹介することになったマイン。だが、それはただの会合ではなく、見習い先を紹介してもらうという意味を持っていた。身なりを整え、緊張しつつ会合に臨むマインとルッツ。そんな二人の前に、オットーとベンノが現れる。オットーの旅商人時代の知り合いだというベンノは、値踏みするように二人を見、ルッツに商人になって何を売りたいかを聞く。果たして二人の答えは……。

第七章『不信感の芽生え』
いよいよ紙作りをすることになり、わくわくするマイン。そんなマインとルッツに、ベンノから呼び出しがかかる。紙作りに必要な材料を、ベンノが調達してくれると言うのだ。マインは、材料の担保や今後の援助についてベンノと交渉。そして不思議なインクを使い、契約魔術を結ぶ。だがその帰り道、いつもは快活なルッツの態度がよそよそしいことが気になるマイン。ルッツは、ベンノと平気で難しい話をするマインに違和感を覚えていた。

第八章『ルッツのマイン』
本格的に紙作りの作業が始まった。マインとルッツは作業用の倉庫を借り、必要な道具を揃えていく。さらに二人は森へ行き、木の枝を蒸して紙を作ることに。だが、慣れた様子で紙作りを進めていくマインに、ルッツはさらに違和感を募らせる。紙ができたら話をしたいと言うルッツ。そして最初の紙が完成した時、ルッツはマインに、これまでの疑念をぶつけるのだった。

第九章『ギルド長の孫娘』
ベンノに連れられて商業ギルドへ行ったマインたちは、そこでギルド長に会うことになった。マインが作っているという髪飾りを見て、驚くギルド長。それは、ギルド長の孫娘・フリーダが欲しがり、ずっと探していた髪飾りだったのだ。ギルド長から、フリーダの髪飾りを作るよう依頼されたマインは、フリーダに会いに行くことに。フリーダは、可憐で可愛らしい少女だったのだが……。

第十章『二度目の冬に向けて』
すっかりフリーダに気に入られたマイン。フリーダの話から、マインは身食いという病気だったことが分かる。治すためには、多額のお金がかかるらしい。そのことに気づいていたベンノは、商品についてのマインの情報を買ってくれる。さらに髪飾りの注文を受け、新しい商品のアイデアも次々と考えていくマイン。だが、そんな最中にも身食いの熱はマインを蝕んでいき……。

第十一章『究極の選択と家族会議』
気がつくと、マインはフリーダの家にいた。フリーダの持っていた壊れかけの魔術具のおかげで、マインは命を取りとめたのだ。だがフリーダは、これで身食いを治せたわけではないと言う。この先、魔術具を持つ貴族と契約して貴族に飼い殺されて生きるか、このまま家族の元で朽ち果てるか、二つに一つを選ばなければならない。マインに残された時間は、あと一年。しかし、マインは家族に本当のことをなかなか話せずにいた。

第十二章『洗礼式と神の楽園』
それぞれの進む道が決まったマインとルッツ。そして、二人の洗礼式の日がやってきた。初めて神殿に入ったマインは、神殿長が読む聖典に目を奪われる。その洗礼式の最中、ひょんなことからマインは神殿の中で迷子になり、偶然、図書室を見つける。転生してからはじめて目にする図書室に感激するマイン。しかし、中に入ろうとしても入れない。図書室には神殿関係者しか入れないのだ。その話を聞いたマインは……。

第十三章『巫女見習いという選択肢』
神殿の巫女見習いになりたいと言うマインに、激怒するギュンター。神官や巫女見習いは孤児がなるもの。しかも神殿に住み込みで、きつい仕事をしなければならないらしい。マインは、巫女見習いになるのを諦めることにする。そして再び神殿へやって来たマインは、神殿長と神官長のフェルディナンドに、巫女見習いの話を断ろうとするが……。そこで思わぬことが起こってしまう。

第十四章『決着』
神殿に呼び出されるマインと両親。交渉次第では、貴族に近い扱いの青色巫女見習いになれるかもしれないと聞き、ギュンターはマインを守る覚悟を決める。そして、交渉の日。神殿長は、マインの両親の貧しい身なりを見たとたん、これまでの温和な態度を一変。両親の言葉には聞く耳をもたず、マインを差し出すよう命じる。断固として断るギュンター。そんなギュンターに神殿長が牙を剥く!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

78.5 5 2019年秋(10月~12月)アニメランキング5位
この音とまれ! 第2クール(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (271)
1013人が棚に入れました
廃部寸前の時瀬高校箏曲部。一人になってしまった部長のもとを訪れたのは不良少年とその友達、そして箏の天才少女だった。それぞれの箏の音が紡ぐ青春学園物語―

声優・キャラクター
内田雄馬、榎木淳弥、種﨑敦美、細谷佳正、石谷春貴、古川慎、井口祐一、松本沙羅、浪川大輔、金尾哲夫、花江夏樹、朝井彩加、水樹奈々、佐倉綾音、安済知佳、寺島惇太、保志総一朗、山谷祥生、蒼井翔太、東山奈央
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

音の一粒 黄金一粒

原作未読


この度の初話。『関東邦楽祭』というワードをしっかり覚えていた視聴者はいただろうか。
“分割2クール”スタイルが定着した今日この頃。ぶつ切りの13話から早3カ月。14話はその13話から地続きでスタートしてました。リアタイ視聴も考えものです。まとめて一気に観たほうが良さげな放送スタイル。それが“分割2クール”です。
そういえば今回の2クールめ放送直前に1クールめを直前視聴されたレビュアーさんがいらっしゃって「その手があったかー!」と妙に納得しました。視聴する分には、間隔空けずまとめて一気にこしたことないですもんね。

だって、さとわも愛もなんなら武蔵だって1クールめ序盤の頃と明らかに違ってるはずですもの。
{netabare}※さとわは「あんたら踏み台。全国連れてくから素人は黙っといて」くらいの勢いだったよ(^_^;){/netabare}
観終わってから登場人物の成長に目を細めるには記憶が怪しくなっていて勿体ないなと心底思います。
良い作品であればあるほどその思いを強くするわけでありますが、本作がまさにそれ。


音楽もの特に演奏シーンと物語の融合という点で『四月は君の嘘』『響け!ユーフォニアム』音でも魅せた偉大な先達が壁となって立ちはだかります。
というより比較されます。ベンチマークが『ユーフォ』というのも後進のつらいところです。手書きorCG。モノローグ。心象風景の映像化。止め絵の配分。運指の正確さ。観客の反応。そして回想シーン。あの手この手を駆使しての“音楽もの”本作はどうだったんでしょうか。

作品の序列は置いときましょう。すごい良かったと思います。
箏奏者だった原作者。作中のオリジナル楽曲は身内が作曲。題材である“箏”が血肉となってる身内同士のチーム。どう考えても最強です。画力や話構成なら漫画家のポテンシャルでしょうが、それとは別のネタ帳レベルでのリアリティについて絶対の信頼を寄せられる“扱う題材のトッププレイヤーがそのまま書いてる”という事実。
前半1クール序盤での懇切丁寧な説明もそこで終わらずさらに踏み込んできた今回後半。

 一音(いちおん)

…わかるようでわかりません。視聴者がギリギリついていけるかどうかの技術の説明やプロの感覚を惜しげもなくプッシュしてきました。情報過多に思えますが不快さはありません。

わかりやすくないとぶーたれるところを、私は肩書き/略歴で平伏しときました。「プロのあなたがそう言うならそうなんでしょう」…この感覚は自分でも新鮮でした。


演出面でもぬかりなかったような。
※{netabare}「天泣」部室での練習シーン。晶から指摘された17弦と独奏の音のズレはしっかり耳でもわかりました。{/netabare}
上手と下手が素人でも感じられるのです。

{netabare}姫坂→珀音→時瀬と続く予選。姫坂の音圧に圧倒されました。珀音もまた別角度で。どんだけハードル上げるのさ、からそれらを超える時瀬の演奏でした。
ライバル校の演奏、その積み重ねもちゃんと説得力ある形で描きながら、さらにその上を描く。作品の中の観客と同じような感銘を自分は受けました。途中で姫坂の穂積先輩に横恋慕したのは私だけではありますまい。
第23回~第25回の3話はたいへん見応えがあったと思います。{/netabare}


偉大な先達との比較。“楽器”“演奏”への深い造詣という点では抜きんでていると思われます。演奏なんてたかだか作品を構成する一要素なんですけどね。それでもこの部分でエモく揺さぶられたい欲望を私は抑えることができません。



物語に戻ります。

■ラブは添え物程度で

顔をすぐ赤らめるWチョロイン(少年誌仕様)
女子が欲しい時に欲しい言葉(少女漫画仕様)

{netabare}失礼ながらモブ感の強い時瀬の3人組。味はあってたまに見せ場のあるこの立ち位置。古くは『スラムダンク』の水戸洋平ら。直近だと『からかい上手の高木さん』の三人娘。物語の核となる恋愛のプレイヤーにはまずならない人たち。部内三角関係とか恋愛複雑化を一切心配する必要がない安全パイです。{/netabare}
{netabare}真白先輩。成長した武蔵に胸キュンなんて展開にしないですぐに練習へ回帰。{/netabare}
{netabare}他校生。同じくちょっかい出したり出されたりもさることながら、他校内カップルの気配すら薄い。{/netabare}

主要ボジションでのキャラ配置からの推察。どんどんへし折る恋愛フラグ。おそらく恋愛は1体1でしかやる気ありませんね。恋愛仕様なキャラデザインはミスリードじゃないかしら。私は歓迎します。
{netabare}妃呂も部活引退するまで気持ち封印すると言ってるし、続編あるとしても時々顔を赤らめる程度でお茶を濁しとくぐらいでお願いします。{/netabare}



■一応弱小校でしたので

トップクラスのプレイヤー+有能な指導者+裾野が広くない=ジャイアントキリングの条件 

これすなわち↓

さとわ覚醒 + 滝浪センセ本気出す + 神奈川全14校

とこんな感じでピースが埋まっていくことは前半終了時点である程度予想され、このへんおざなりにすると「ご都合主義!」すかさずツッコミ入るでしょう。及第点与えて良いと思います。
{netabare}さらに堂島晶さんの登場で説得力が増しました。{/netabare}



■闇落ちと簡単にはいいますが

愛もさとわも妃呂も前半1クールで陽のあたる場所に出てきてしまったので闇キャラ不足を心配しましたが思わぬところから援軍が!

 堂島晶(CV東山奈央)先生

前半で切った方はもったいない。ややありがちな高校生らのものとは別格の上質な闇を覗き見ることができます。実はエンドクレジット見るまで日高のり子さんだと勘違いしてたりしました。



■“天泣”これだけはいいたい

1.{netabare}冒頭の一小節を奏でた瞬間に全てを悟るさとわ母がすこぶる良い。途中だったり全部聞いてからじゃないのが大事だったように思える。
一音(いちおん)を大事にするコンセプトが徹底されてるかのようでした。最高!{/netabare}

2.{netabare}ソロさとわは別格で周りが合わせられるわけない、を受けての17弦の一音がすこぶる良い。深いところから響く低い一音。うむ合っている。
“合わす”でも『大量の音の符を合わすことに特化した姫坂』『絶対的エースを際立たせるための合いの手としての珀音』らのトップ3校の違いを分からせる会心の一撃でした。{/netabare}

3.{netabare}3校の違いはあれど、エース(独奏)とどう絡ませるか?の課題は珀音と時瀬は似ており、アプローチの違いで時瀬に分があるという演奏結果でした。実質は姫坂と時瀬の一騎打ちだったように思います。
すこし遡って、珀音は数か月前『関東邦楽祭』で全国トップの東京の高校と同列評価を勝ち取った学校です。邦楽祭から珀音は底上げしてきた。それ以上に慢心を捨てた姫坂が上り調子で、時瀬も言わずもがな。若い人たちがそれこそ僅かな期間で化けるのを目の当たりにしたような爽快感があります。
私は野球をやってましたが、春の甲子園に出場した学校(前年秋の実績)と練習試合(当年夏前)を組んでもらって対戦してみて「あれ!?そんな強くねーな」という経験をしたことがありますがそんな感じ。{/netabare}




なんといいますか、、、
全26話満足の一品でした。



■オマケ

{netabare}さとわが愛のために買い揃えたいちごグッズ。“うまい棒いちご味”に興味津々。“ポテトチップス ショートケーキ味”が意外と美味だったのでわりとイケるかも!{/netabare}

{netabare}偉大なる先達を彷彿させるキャスティングがところどころに。ボケるには文量増え過ぎちゃったのでやめときます。{/netabare}



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------
2020.03.01
《配点を修正》+0.1


2020.01.23 初稿
2020.03.01 配点修正
2020.07.30 修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 54
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

弱小箏曲部物語 第二節

第1期からの続きの第2期です。なので、第1期を見ていないと話がよくわからないと思います。初見の方は第1期からの視聴をおすすめします。

第1期は、廃部寸前の箏曲部を立て直して、ほとんどが素人部員の中で、みんなが一生懸命頑張って練習して、徐々に部員たちの絆が強くなっていくところが面白く見れました。
第2期は基本的にそれの延長上の話ではあるんですが、他の強豪校との絡みの話なども増えていく感じもあり、メンバーが安定してきた分、1期よりも話の展開により工夫が欲しいかもしれません。
そこも含めて期待して視聴したいと思います。
最終話まで見終わりました。最後はすっきりと終わって良かったと思います。この作品を見る前は、琴の部活なんてめずらしいなあ、と思ってたくらいだったんですが、お琴の演奏で、こんなに感動するなんて思ってませんでした!お話も部員同士の絆や、うまくなろうと努力するところもきちんと描かれていて、そこも良かったです♪
各話のレビューは以下のとおりです。

14話
{netabare}どうなることかと思ったけど、演奏は無事終わった。。
姫坂のかずさに、こんなのさとわの音じゃない、汚された、と責められる愛。
それに愛は、さとわの音がやさしくなった、俺は今の音の方が好きだと言う。
そして受賞式。愛は後ろの席の男にしつこく言い寄られて(-_-;)愛の才能に気づいたから?
・・最優秀賞は無名の珀音高校が受賞・・愛の後ろの男の高校みたい。。
がっかりするメンバー。でも顧問にいい演奏だったと言われて泣くみんな。。
そして全国大会へ向けてまた頑張ろうと誓う!{/netabare}
15話
{netabare}大会の次の日。朝に部室に来てしまったみんな。と先生。
今までやる気のなかった顧問が曲の楽譜を作ってきて驚くみんな。やっぱすごい人っぽい。
部長の今までのイイシーン回顧。もしかして今回は部長回なのかな。
部長と妃呂が買い出しに行くことになって、途中で妃呂が昔関わった人に会うけど、部長がかっこよく手を引いて。。本気で惚れそうになる妃呂。部長すっかりたくましくなったね(*^_^*)
さとわ画伯の絵素朴でいいと思うけどな(*^_^*)愛とさとわもいい感じになってきた・・のかな?{/netabare}
16話
{netabare}部長と妃呂、愛とさとわ、それぞれ変に意識してしまって。
特に愛とさとわが変によそよそしくなってしまって・・ちょっと心配。
学園祭。部長に元部長が会いに来てくれて。二人が話してるのを見てちょっと嫉妬してしまう妃呂。
部長の今の自分たちを見せたいという気持ちがみんなに伝わっていい演奏に。あ、1期OPの琴バージョンだ♪
顧問から、2年の部長と妃呂が最後の大会になると言われて。
そしてさとわの持っている音源から顧問が見つける。全国大会に向けての曲を。
でもなんとなくいわくつきの曲のような気がするけど・・{/netabare}
17話
{netabare}顧問が大会の曲をさとわの音源から「八重衣」に決めたけど、さとわがそれを嫌がって。
回想で母親からあなたの琴は凶器だと言われたのが関係してるのかな。
優勝校の演奏をみんなで聞くけど、正確に計算されてるみたいなすごい惹きつけられる演奏。
優勝するにはそれを越えなければならないと言われて、それにはさとわのあの曲が必要なんだね。
音源のさとわの曲は、当時のさとわの気持ちが乗ってて泣きたくなるような感じだけど、顧問が編曲して笑顔になるような感じにしてくれて。でも十七弦の琴が2つ必要になったんだけど足りなくて。
さとわは実家の母親へ借りにいくけど、母親も周りの人も冷たくて。嫌な感じ。
部のために土下座して頼むさとわ。。さとわがかわいそうで、うるっときました。。{/netabare}
18話
{netabare} 部長の後ろの席になって嬉しそうな妃呂がなんかかわいい♡
琴の指導者として、鳳月会から堂島晶が来て。堂島はさとわと過去に何かあったみたいだけど。。
堂島から基本の1音1音をきちんと綺麗に弾くことが出来なければ全国なんて無理と言われて・・
妃呂たちメンバーは堂島の指導に不満だったけど、愛はそんな堂島の指導に反抗することなく向き合って。
そんな愛の気持ちを知ってあらためて練習を頑張ろうと思うメンバーたち。
次回、堂島の過去の話?{/netabare}
19話
{netabare} 堂島晶の昔の話。
天才型の兄に憧れて、兄のようになりたいと努力する晶。
でも両親が突然事故で亡くなって、兄は琴をやめて働くことに・・
そして椿会を晶が継ぐことになって。。
そして大会。最優秀賞を目指して自分の持つ最高の演奏をする晶。
でも・・さとわの鬼気迫る「八重衣」を聴いて自分との差に愕然とする晶。。
結果、さとわは規定通り弾いてないとして失格になり、晶が最優秀賞になるけど・・
周りからも失格に負けたと散々言われて・・悔しくて涙を流して・・
晶としてはとても空しい最優秀賞だったんだよね。
こういう話って私弱いんです。ちょっとうるっとしちゃいました。。
そして急に筝曲部の指導を辞めますと顧問に告げる晶。{/netabare}
20-21話
{netabare}晶が主役といっても良い回でした。晶が葛藤しながらも、筝曲部の部員のひたむきな姿に心動かされて、再び琴に向き合うようになる展開は良かったです。{/netabare}
23話
{netabare}ほぼ姫坂回でしたね。穂積さんが落ちたのは残念だったけど、それがきっかけでみんなの全国に行こうと思う気持ちが一つになって。そして大会では素晴らしい演奏に。いい話でうるっときました。{/netabare}
24話
{netabare}今回は珀音のお話かな。天才肌の神崎が、数学教師の山本顧問の曲を弾いて、覚醒してすごい演奏に。
次回、時瀬の演奏だけど、姫坂や珀音のすごい演奏の後で、どれだけ視聴者に演奏をすごいと思わせられるか、とても楽しみです。{/netabare}
25話
{netabare}いよいよ時瀬の演奏が始まる!
演奏前の束の間の静けさ・・
なんか見てる私までドキドキしてきちゃいます。。
演奏直前、さとわの母親が会場に入ってきたのを見て、さとわのテンションが上がり・・
そして「天泣」の演奏が始まって。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふぅー。
すごくいい演奏でした!!私も観客のみんなみたいに気づいたら目に涙が・・(>_<)
演奏後、さとわがお母さんに会いに行って・・
次回、最終話ですが、また泣いてしまいそうです(>_<){/netabare}
26話
{netabare} 「今度はちゃんと伝わったの?」さとわが今まで見せたことがないぐらい顏をぐしゃぐしゃにして。
ずっとさとわの心の中にあったお母さんへの気持ちを考えるとうるっときちゃいました。。
そして結果発表!審査員の中では三者三様の意見で割れていたみたいだけど・・
・・・見事、時瀬高校が1位になって全国大会に!
「まだ終わらねぇんだ、続けられんだ・・」by愛(*^_^*)
姫坂のかずさと穂積先輩の会話を聞いてまた涙腺が・・(>_<)かずさの時瀬へのエールにも!{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 29

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

それぞれの箏の音が紡ぐ青春学園物語―

関東邦楽祭の本番直前、突如時瀬高校箏曲部を襲ったアクシデント…
お互いの音が交わり音楽を紡ぎ出すことを信じて臨んだ本番でしたが、本来の実力を出すことはできませんでした。
時瀬高校を襲ったアクシデントは「そういう類」のモノでしたから…
結果、具合、気になることだらけでしたが、まさかあそこで1クール目が終わるとは夢にも思いませんでした。
まぁ、分割2クール作品なので前半1クール目の終わり方にルールは無いから仕方ないんですけれどね。

ですが、満を持して放送された後半2クール目で、そんな些細なことなんて吹き飛ばしたのではないでしょうか。
物語は関東邦楽祭の直後から翌夏に開催される全国大会への出場を目指した神奈川県予選までが描かれていますが、この作品の持つ熱にすっかり当てられてしまったようです。

完走して振り返ってみると、この作品の日常は非日常の連続だったと思います。
だって、彼らはあんなにも喜怒哀楽に溢れているんですから…
普通…私の場合、会社に行って仕事して帰ってくる、という日々の生活に、喜怒哀楽なんていう感情はそう簡単には起動しません。
勿論、ゼロじゃありません。
仕事を進める上でスマイルは必須ですし、時折同僚とお酒を嗜む時だって楽しいひとときです。
でも、彼らの様に全力全開で喜怒哀楽を表現することはそうそうありません。
だから、彼らが眩しく見えるのかもしれません。

そして、この作品は「気付き」をとても大切にしている作品だと思いました。
今回も様々な気付きが顔を覗かせるのですが、それを全身で一生懸命受け止めようとする言動には感動すら覚えました。

溢れんばかりの思いに必死に蓋をしようとしたり…
自分たちが今死に物狂いで頑張らなきゃいけない理由を共有したり…
何気ない言動に包み込む様な温かさが感じられたり…
筝曲部の部員たちの関係が本当の仲間へと昇華していくのが手に取るように分かるんです。

だから彼らは自分たちの大切を貫くために決して怯みませんし何をも厭いません。
そこで躊躇して立ち止まってしまう事の方がよっぽど怖かったから…
だって、今ここで立ち止まってしまったら、死に物狂いで頑張る気持ちに背くことになるから…
勿論、温度差だってありますし、それぞれの立ち位置もバラバラです。
ですが、スタート地点が人それぞれ違うのは当たり前…
ゴールが一緒だったら良いんだと思います。

後半クールだからでしょうか…
物語の熱量も序盤から半端ありません。

愛とさとわ、そして武蔵と妃呂の身に降りかかった思いがけないハプニング…
個人的には格好良い武蔵の雄姿が脳裏にこびり付いています。

ですが、この物語の熱が激しく迸るのはここからです。
滝浪先生が選んだ予選で弾く曲は、さとわがかつて母に届けたい一心で弾いて届かなかった曲だったんです。
でも、あの時、さとわは独りぼっちでした。
確かに箏の演奏に関して天賦の才を有する彼女ですが、一人で表現できる音色にはきっと限界があるんだと思います。
でも、今はかけがえのない仲間がいるんです。
仲間と一緒なら届くかもしれない…そう考えると、選曲はこの一択しか無かったように思います。

そして、鳳月会の傘下「椿会」の跡取りで、全国筝曲コンクールで最優秀賞を受賞した実力の持ち主である堂島 晶が外部講師としてやってきて、物語は一層熱を帯びていきます。
堂島先生の目的は最初は明らかに違っていて、もしかしたら筝曲部に良くないことが起こるんじゃないかと思っていました。

誰よりも一生懸命箏に向き合ってきた堂島先生だから気付いたんだと思います。
彼らが決して中途半端な気持ちで箏と向き合っておらず、寧ろ本気で直向きに取り組んでいることに…
練習はスパルタだったようですが、結果的に彼らを支え、背中を確実に押してくれましたから…

こうして神奈川県予選の本番を迎えます。
何度も全国に出場している私立姫坂女学院の演奏は圧巻でした。
あの人数で、あのピッチの音をピッタリ合わせてくるんですから恐れ入ります。
関東邦楽祭で最優秀賞を受賞した県立珀音高校の演奏も凄かった…

ですが、時瀬高校の「天泣」は他校の演奏より鬼懸かっていたと思います。
演出の影響も多分にあるんでしょうけれど、箏の演奏で涙を流したのは初めてです。
さとわの優しく軽やかな独奏に始まり、音の交わりの心地良さ、旋律の美しさがこれでもか…という感じで降り注ぐのですから半端も容赦もありません。
言葉で表現できる限界を超えた楽曲って、きっとこういう曲のことを言うんでしょうね。
もう数えきれないくらい繰り返し視聴させて貰いました。

2017年3月8日にキングレコードからリリースされたアルバム「この音とまれ!〜時瀬高等学校箏曲部〜」は、純邦楽のインストゥルメンタルCDは0.1万枚売れればヒットとされる中、本アルバムは、リリースから約2か月で約1.2万枚を売り上げたんだそうです。
平成29年度(第72回)文化庁芸術祭賞のレコード部門で優秀賞を、第32回 日本ゴールドディスク大賞で純邦楽・アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞したそうですが納得の結果だと思います(wikiより)。

それに中高生の中には本作をきっかけに箏を習い始める人もいるんだそうです。
十分に起爆剤たり得る作品だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、蒼井翔太さんの「Harmony」
エンディングテーマは、内田雄馬さんの「Rainbow」
前期から引き続きですね。

後半1クール13話で全2クール26話の物語でした。
思い切り堪能させて貰いました。
続きも気になりますけどね…
続編が制作されると嬉しいです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 25

77.5 6 2019年秋(10月~12月)アニメランキング6位
BEASTARS(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (353)
1530人が棚に入れました
肉食獣と草食獣の共存する世界。食肉が重罪とされるなか、名門校・チェリートン学園で演劇部の生徒が食い殺される“食殺事件"が起きる。犯人は見つからず、不安に揺れる生徒たち。そんな中、演劇部では死んだ生徒の代役を巡っていさかいが起きる。次期『ビースター』候補とささやかれ、演劇部のカリスマ的存在であるアカシカのルイに、逆恨みをした肉食獣の部員が襲いかかったのだ。それを庇ったのは、照明係の二年生・レゴシ。『鋭い爪』や『大きな体』など、強そうな外見とは裏腹に、心優しく無口で不器用なオスのハイイロオオカミだ。だが、当のルイはそんなレゴシを偽善的で気に食わないと言い、強引に夜間練習の見張りに任命する。夜。誰もいない講堂裏の裏庭で、ひとり見張りをしていたレゴシの前に現れたのは―――小さな白いドワーフウサギの女子生徒・ハル。その匂いを嗅いだ瞬間、レゴシの体を本能が駆け巡る。我を忘れて襲いかかり、気付いた時には、彼女を両腕に抱きすくめていた。腕の中で聞こえる鼓動が自分のものか、彼女のものかもわからない。しかしこのハルと、そして自分の本能との出会いが、静かで穏やかだったレゴシの人生を大きく変えていく。彼女へのこの感情は、恋なのか? それとも食欲なのか?オスとメス、肉食獣と草食獣。それぞれの痛み、そして強さや弱さに直面しながら、悩めるレゴシの青春がいま始まった―――

声優・キャラクター
小林親弘、千本木彩花、小野友樹、種﨑敦美、榎木淳弥、内田雄馬、大塚剛央、小林直人、下妻由幸、岡本信彦、落合福嗣、虎島貴明、渡部紗弓、室元気、井口祐一、原優子、兼政郁人、大内茜、山村響、あんどうさくら、大塚明夫、星野充昭、堀内賢雄
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

いろいろと生々しいのよ

原作未読


原作者の方。『バキ』を描いてる漫画家の娘さんらしいですね。すげー!
どうやら“動物の本能”を突き詰めたい血筋は変わらないようです。

“本能”を突き詰めすぎてもはやギャグ。荒唐無稽さを楽しむ良質なエンタメ作品を輩出している父。

対して本作『BEASTERS』では

“本能”を突き詰めたついでに社会の矛盾も浮かび上がらせる深みとコクを醸し出す娘。

サムネから想像するに、見た目重視。ケモナー優先。各動物の特性をなぞるかのようなキャラ設定。鳥獣戯画に毛の生えた擬人化ものを想像してました。とりあえず二足歩行させてやることは人間と一緒!みたいなやつです。

全然違いました。もちろん良い意味で、です。
草食動物と肉食動物を擬人化させて、彼らの特性を残しつつもそこに共存している世界を描いた作品。
食物連鎖をガン無視した統治機構を作り、そのための教育を施して理性キープしてますよという表部分と、蓋をしていても肉をどうしても食べたいという本能が見え隠れする裏の部分。その間で揺れ動くハイイロオオカミのレゴシ(CV小林親弘)が主人公です。揺れ動くのはレゴシだけでなく、肉食も草食も関係なく登場キャラたち軒並み葛藤している模様。そもそも本能に蓋をした社会は不健全であり、一見平和な世界そのものが揺れ動いている。そんな不穏さを孕みながら物語は進行します。これが大枠の背景。

そんなシビアな背景を原動力として、肉食動物の中でもそこそこ強い部類らしいハイイロオオカミとは対極の最弱の草食動物ドワーフ種ウサギのハル(CV千本木彩花)との恋物語がメインのストーリーです。一応この世界の恋のルールだったりその他常識については本編でお確かめ下さいね。
とりあえず二足歩行させてみた的な浅さとは程遠いと感じた次第です。


動物もの!?は無条件でパクッと喰いつく層以外でない、むしろ逆で安易な擬人化ものに辟易しているかもしれないあなた! …いいですよこれ。
やりとりされる会話の生々しさは2019年秋期もので断トツです。リアル世界に近いものがあります。そして、肉食と草食の両動物のフィルターを通した独自の世界観は新鮮に映ります。もの凄くファンタジーな世界で繰り広げられる生々しいやりとりと心の機微のリアルさ加減で充分楽しめるかと思います。

本能と理性という二項の対立/葛藤/調整なんて定番のネタでもあったりするので、いい感じでリアル世界の暗喩的なあれやこれやも感じる良作。
言い忘れてましたが、OPは音とアニメーション両方ともこのクールベストかも。ジャズファンク調リズムに乗った手のかかってそうなパペットアニメの組み合わせが素敵な一曲。
これは良いです(小並感) 2期決定したようなので今から楽しみですね。



※ネタバレ所感

■本能を無視すりゃ破綻しますよ

ナチュラリストを無条件で礼賛するほど極論には振れませんが、“自然”の対義語は“不自然”であるという常識(笑) 
この歪んだ世界は変わらずにいられるのでしょうか?

{netabare}レゴシと同族のジュノは「(対肉食への差別が)中学はそんなにひどくなかった」と高校に上がって社会の抱える歪みのひとつに直面。さらに別のシーンでは高校を卒業すれば闇市にも自由に行けることも。
人間と一緒。「お友達みんなと仲良くしましょう」の幼稚園時代から始まって徐々にやっかいな現実に触れていき、社会に出る頃には幼少期のそれは幻想と知る。段階を経て現実を知っていくのです。
ところがどっこい、BEASTERSの世界では幼稚園時代の理想がまかり通る世界。ライオン市長もいろいろ無理して“ライオンは怖くない”イメージ形成に成功したようですが、シシ組との棲み分け等々…蓋をしないとどうにもならないものを抱えざるを得ません。
“みんなと仲良くしましょう”という理想の実現のため歪みが肥大化しきって爆発しそうなのです。{/netabare}

{netabare}「メスは争いが嫌いです。(ジュノ)」に返す刀で「君ほど強欲なメスは違うだろ。(レン)」
矛盾を孕んだ世界を喝破する表現は随所にあるわけでした。{/netabare}



■ロミジュリを凌駕するほど二人を隔てる壁が

{netabare}「捕食者の本能があれば被食者の本能もある」{/netabare}
{netabare}「然るべき関係は体が一番知っている」{/netabare}

最終回で流れたテロップが示唆するところは?

{netabare}肉食草食同士、仲良くやろうという社会の中で、肉食草食同士の交合はご法度という世界観。
前者ですら危うい綱渡りをしているのに、さらにハードルが上がりもはや禁忌の世界。これを打ち破る可能性を秘めてるのがレゴシとハルの関係性ですわな。{/netabare}

どう畳むんでしょう。楽しみでしかありません。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.23 初稿
2020.07.16 修正
2022.01.23 修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 51
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ビースターズ! ビースターズ!! ビーーースターーーーーズ!!!!!!!!!!

世界観の創造、
フィクションにおける課題であり、野望みたいなものだろう。

価値観どころか、世界をみごとに創り上げた。最高のかたちで。



飲み屋のねーちゃんに、アニメや漫画の話をしているときに初めてビースターズを知った。

「登場人物がみんな動物で、主人公たちは学校に通っていて、ミステリーもあって恋愛もあってサスペンスもあって、とにかくすごい」
みたいな話を聴いて、必ず読もうと思った。
マジ、ありがとう。

あらすじを描こうものなら、
擬人化した動物たちが社会を形成している。
そこには肉食獣もいれば草食動物もいるのに平和な世界が築かれていた。
しかし、肉食獣には抑えられない欲求があり、主人公が通う学校で食殺事件が起こる。
主人公は肉食獣で高校2年生の演劇部員、
灰色狼でありながら静かに学校生活を送っていた・・・みたいな感じかな。

どうか知らんが、俺なら、
人間が擬獣化した世界の話、
特定の獣ではなく、一通りの動物に擬獣化した。
社会として秩序を形成するためには、肉食獣タイプが草食獣を被食者として捕食することは叶わない。
肉を食べることを禁じられた社会であっても本能に抗うことができない。
肉を食べたい、草食獣を食らいたい、
人間なら隣にいる人間を食らうだろうか?
食べたい相手を好きになってしまったら??
これは食欲なのか性欲なのか愛欲なのか、
灰色狼のレゴシが追う相手とは、求める世界とは!?・・・みたいな感じかな。

レゴシは世界を求めていないけどね。

レゴシ、主人公の名前、なんてステキな名前だろう。
舞台はなんかアメリカっぽい感じかな。チェリートン学園って学校だし。

俺が一番いいたいことは、

捕食者と被食者がいる社会を、世界を創ったのがこの作品、Beastars。
Beastarってのはこの歪な社会で与えられる優等生No.1みたいな称号。

例えば、鳥や豚や牛が人間の様になったとして、
人間と上手く生活を築けるのだろうか。
なんとなく彼らを美味しいと知っている人間が彼らを食べずに生きられるのだろうか。

カニバリズムとかエッチしているとき噛みつきたい、痛めつけたいとか、
そんな次元ではない。
肉や魚や米みたいのと学校で学んだり、一緒に仕事したり、腹減ったり、できるのだろうか。

設定が異常だ。
なのに、とても良く考えて、創られている。

擬獣化した登場人物らはその動物の特徴を大きく持っている。
基本的に身長80cmぐらいから200cmぐらいの人物が多い。
小動物たちは10cm、30cmぐらいだったりするが、
あまりにリアルな大きさにしたら物語を進めづらいのだろう。
主要人物らに小動物サイズはいない。
象も何mって大きさじゃないし、マングースが160cmぐらいはありそうだし、
とあるそんなに大きくない鳥が2mありそうなレゴシと同じぐらいだったりする。

その鳥、たった一話のAパートにしか出てこないが、メッチャいい声している。
マジでメッチャ声がいい、びっくりするぐらい声がいい!!!!!

そんなこんなで、大きさは動物のそれと合わせているわけではないけど、
姿形、その動作はそれっぽい。
ちょっとした動作や毛のふさふさ感や動きは、
動物のトレースが良くできている、ような気がする。

ふと、この作品が劇っぽいなぁと思った。
動きや場面展開、セリフが自然なのに際立っている。
どの登場人物もその声であることに違和感など覚えることはない。
主人公らが演劇部であることもあるんだろうけど、映えてるわー。

物語は途中、原作もまだ途中。
多分、今、原作を読んでしまったら続きが気になり過ぎて生きていられないと思う。
今期のアニメ作品で、正直Beastarsだけあれば生きれた。
他のどんな作品もいらない・・・ラディアンだけ欲しいけどw

さて、内容にはほとんど触れずに述べてました。
何か言うなら、R15にした方がいいかも、できれば20歳以上対象で。
若人が変な性癖に目覚めるかも。
あと倫理観が難しい、社会的なバランス感覚も難しい。
何か、変な錯覚が刷り込まれてしまいそう。

子どもには見て欲しくないなぁ。

なんなんだろうね、この溢れて漏れ出す感情は。

大好きだよ。


一つだけどうでもいいことを言う。
ヒロインのハルの{netabare}声優さんは、
【帰宅部活動記録】でデビューし九重クレア役を演じた千本木 彩花さんです。
帰宅部活動記録で生き残った千本木 彩花さんです。
帰宅部活動記録です、帰宅部活動記録、最高のアニメの一つです、
帰宅部活動記録で初演技をした千本木 彩花が声優さん{/netabare}だ!
・・・ふぅ、言いたいことは言った。

作品内容は見て確認してください。

この作品、原作が終わりを迎えるまでは生き永らえようと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

己の信念を貫け…

この作品の原作は未読ですが、千本木さん、種崎さんが出演されると知り視聴を決めた作品です。


肉食獣と草食獣が共存する世界。
食肉が重罪とされるなか、全寮制の名門高校・チェリートン学園では
生徒が食い殺される”食殺事件”が起きる。

不安の渦巻く校内で、演劇部の変わり者・ハイイロオオカミのレゴシは
『大きい身体』と『鋭い牙』とは裏腹に静かに生活していた。
しかし小さなうさぎの女子生徒・ハルとの出会いが、そんなレゴシの心を揺り動かす。

「彼女を求める気持ちは、恋なのか? 食欲なのか?」

彼が本当に出会ったもの、それは自分自身の本能だったーーー


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
そうなんです、擬人化しているとはいえ肉食獣と草食獣はそもそも共存できる存在じゃないんです。
公式HPのINTRODUCTIONにも記載されている通り、食肉は重罪…
つまり、彼らには食べる側と食べられる側の種としての本能が残ったまま、ということなんです。

異種族間でも友好の感情は生まれると思いますし、育まれるとも思います。
よく同じ場所で一緒に昼寝をする仲睦まじい犬と猫の姿などは、テレビなどでもよく取り上げられています。
ですが、猫とネズミが同じようにしている姿は見たことがありません。
当たり前です。眠気よりも種としての本能にどちらも突き動かされるのですから…
トムとジェリーですら、全然仲良くありませんしね…
だから私にとっては、物凄く違和感を感じる作品でした。

決して面白くなかったとは思っていません。
寧ろ、これまで知らなった動物の習性が知れたのは個人的に収穫だったと思っています。

ただ、主要登場人物の個性が強烈過ぎた感はあったかな。
ハイイロオオカミのレゴシですがもっと堂々としていれば良いのにと素直に思いました。
繊細で心優しい性格とオドオドした態度は、正直オオカミには分不相応に見えて仕方ありませんでした。
だって本来は高い狩猟能力を持っているのですから…

一方で、レゴシと同じくらい違和感を感じたのが、アカシカのルイです。
学園のカリスマ的存在なのかもしれませんが、普段の振る舞いが凡そ草食獣に似つかわしくないんです。
虚栄に見えるというか…私の中で少し可哀想な存在だったのも事実です。

一方、ハルさんは弾けていましたね。
ウサギの中でもドワーフウサギは特に小さいらしく、一般的に毛皮や食肉用とに用いられることはないそうですが、これは所詮人間の基準であり、動物に当てはめられるものではありません。
元来、ウサギは繁殖力が高いそうなので、そういうウサギ本来の性質を含めて、ハルの弾け方に納得感があった気がします。

ハイイロオオカミのジュノですが、彼女のことは正直未だ良く分かりません。
でも4匹の中で考え方は一番まともだったと思います。
物語の中や公式HPにも彼女の美貌について触れています。
妬まれるほどの美貌の持ち主との事ですが、私には擬人化した動物の美貌については、ラストまで理解できませんでした。
個人的にはハルの真っ黒なクリっとお目目に可愛らしさを感じましたが、動物の感性では違うのかもしれません。

この様にキャラについては違和感がありましたが、物語としては十分に堪能できる内容です。
ハルのピンチにレゴシが単身で向かった後を追ったルイの状況も気になるところですが、何よりレゴシが己の信念をどれだけ貫けるかが物語最大の鍵ですよね。
種の本能に真っ向から立ち向かい、どんな状況に追い込まれても決して欲求に負けることができません。
しかもたった一度の間違いすらレゴシには許されないのです。
間違ったら即、死に直結してしまうから…
でも、レゴシには己の信念を貫いて欲しいと思っています。

オープニングテーマは、ALIさんの「Wild Side」
エンディングテーマは、YURiKAさんの「Le zoo」「眠れる本能」「マーブル」「月に浮かぶ物語」
個人的にはエンディングの「月に浮かぶ物語」がお気に入りです。

1クール全12話の物語でした。
物語は伏線を残した状況で終わりましたが、既に2期の制作が発表されました。
そりゃそうですよね…ここじゃ終われないですよね。
続編の放送…楽しみに待っています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21

77.3 7 2019年秋(10月~12月)アニメランキング7位
ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (572)
2949人が棚に入れました
キリト、ユージオ、アリス。二人の修剣士と一人の整合騎士が最高司祭・アドミニストレータを打ち破ってから半年。戦いを終え、故郷ルーリッド村で暮らすアリス。その隣には、親友を失い、自らも腕と心を失ったキリトの姿があった。彼を献身的に支えるアリスに、以前のような騎士としての心は残っていない。「教えて、キリト……どうすればいいの……」しかし、アンダーワールド全土を悲劇へと誘う《最終負荷実験》へのカウントダウンは、容赦なく進む。それと呼応するように、《ダークテリトリー》の深奥で、暗黒神ベクタが復活した。闇の軍勢を率い、《光の巫女》を手に入れるべく、《人界》へと侵攻を開始する。《人界》軍を指揮する整合騎士ベルクーリらは、《ダークテリトリー》軍とのかつてない大戦争になることを決意する。だがその傍らに、いまだアリスは見当たらない。そして、《人界》を救った英雄二人の姿も――。『SAO』シリーズで最も長く、美しい戦い《アリシゼーション》編、その最終章がついに開幕!

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

流石の作画。最終クールに期待

世界観:8
ストーリー:6
リアリティ:6
キャラクター:7
情感:5
合計:32

<あらすじ>
キリト、ユージオ、アリス。
二人の修剣士と一人の整合騎士が最高司祭・アドミニストレータを打ち破ってから半年。
戦いを終え、故郷ルーリッド村で暮らすアリス。
その隣には、親友を失い、自らも腕と心を失ったキリトの姿があった。
彼を献身的に支えるアリスに、以前のような騎士としての心は残っていない。
「教えて、キリト……どうすればいいの……」
しかし、アンダーワールド全土を悲劇へと誘う《最終負荷実験》へのカウントダウンは、容赦なく進む。
それと呼応するように、《ダークテリトリー》の深奥で、暗黒神ベクタが復活した。
闇の軍勢を率い、《光の巫女》を手に入れるべく、《人界》へと侵攻を開始する。
『SAO』シリーズで最も長く、美しい戦い
《アリシゼーション》編、その最終章がついに開幕!
(公式サイトより抜粋)


待ちに待ったアリシゼーション編の後半です。最近、あにこれに感想投稿があまりできていないので、本作くらいは、小分けにすれば負担感も減るだろうという考えで、感想を随時書き足していきたいと思います。

SAOは評価が分かれる作品のようですが、私はツッコミも含めて楽しめている派。心を同じくする方は、ともにリアルタイム視聴を楽しんでいきましょう!

<1話>
{netabare}ユージオが幼いアリスの記憶とともに消え、キリトが現実世界のトラブルをきっかけにアンダーワールドで瞳に光を失い(廃人化)、アリスが主人公となって再開しました。
今回は3期前半時には敵だった整合騎士が味方になる模様。

今話において最も注目していたのはOPとED。OP「Resolution」は既に一部が動画公開されていたのですが、その動画を見ていたのに気が付かなかったです^^;
1話で2,3回聴いただけではまだしっくり来ない。戸松さんの歌はマザーズロザリオのOPは好みですが、本業が歌手の方と比べると弱い。少し前からSAO関連動画で、ASCAさんの「セルフロンティア」を聴いていて、これが3期後半のOPかと勘違いしていたので、若干まだ気持ちが乗れていません(SAOブレイディング(=ゲーム)の曲でしたが、今はゲームにも主題歌が付くんですね)。

3期前半の最終話にアスナもアンダーワールドに突入できたようなシーンがあったと思うのですが、アスナは登場せず。おそらくはアスナの活躍によって戸松さんがOP曲を歌う意味もわかるのでしょうから、今後に注目します。

廃人になってしまったとはいえ、アリスと一緒のベッドに入り、抱き付かれるキリトさん。このあたりがハーレム的甘々展開を思わるのですが、キリトを介護し続けてきたことを想像すれば泣きつきたくなる気持ちを理解できなくはない。着替えや沐浴(排泄も?)を対応していればもう家族みたいなものですよね。{/netabare}

<2話>
{netabare}1話時もでしたが、アリスと父親の関係が少々違和感。私情を見せず、終始ルーリット村の村長の立場で振る舞う父親は厳格な人間ですが、それだけこの世界の法(禁忌)が重い設定となっているということでしょうか。

格好良いアリスが見られる良回ですが、金木犀の剣のエンハンス・アーマメントによる金色の飛翔体がゴブリン等に突き刺さって血が吹き出るシーンは安易な表現(どんな血圧してるんだと)。

また、アリスが村から帰る時の飛竜にキリトを描いた意図が不明。飛竜が一回家に帰った時にキリトが乗ってきたってことでしょうが、必要か?

後半は現実世界側でした。最悪の状況の一歩手前(非活性化)となったキリトのことを知ったアスナが、キリトを助けるためにアンダーワールドに行く意志を固めるところまでが描かれました。

心配したOPでしたが、演奏してみた系の動画を見ていたら馴染んできました。

禁忌を破った被験者がアリスしかいないから、アリスの魂が狙われているということになるのでしょうから、ユージオが死んだのはストーリーに消された感がありますね。ユージオには何らかの方法で復活してほしいです。{/netabare}

<3話>
{netabare}今回は現実世界、オーシャンタートルの中で起きていた襲撃の話。
敵方の勢力や、今後のストーリー(War of Underworld)への展開を説明する内容で、落ち着いた回でした。
大枠を理解しただけで専門用語が飛び交っていたり、具体的な仕組みはふわっとした理解なんですけどね。
また、ダークテリトリー側はゴブリン等や獣人のようなモンスターばかりいる世界かと思いきや、文明ある人間が中枢におり、いきなり1組のカップルが結婚します。
和平の方向で意見をまとめようと考えていましたが、玉座の間に敵方2名が現れ、戦争は不可避でしょう。
カップルには暗い未来しか見えず、少々胸が苦しいです。{/netabare}

<5話>
{netabare}4話は、前回思った通りの暗鬱な回によりモチベーションが上がらなかったためレビューを割愛させていただきました。
ダークテリトリー側にはいくつか種族がおり、5万もの大勢力とのことですが、カップルが死亡した結果、ほとんどがモブキャラになってしまったように見えました。
(この、主要・脇役キャラとモブの差が激しいのがSAOの残念な所です)

5話はアリスや修剣士時代の後輩(ティーゼ、ロニエ)が登場したので楽しめました。
ツッコミ所として印象に残っているのは、戦えないキリトを後輩2人に預けたのに、迎撃のために動ける整合騎士が集まった大門の道にいるシーンですね。後ろのほうではありますが、「なんでそこに!?」と思ってしまいました。

アリスもすっかりキリトハーレムの一員となってしまったようで、そこはもう少しステイクールでいてほしかったのと、欲を言えばロニエがアリスとキリトの関係がどんなものなのか考えたり、ティーゼのショックをもっと丁寧に描いてほしかったところ。
アスナが合流した時にどんな展開になるのか楽しみですね。{/netabare}

<6話>
{netabare}大門前での防衛線が開始。右翼第1部隊長のデュソルバートのシ焔弓、爆発能力もあって最強と思いました。キリト・ユージオ戦ではあっさり負けてしまったように思いますが、この能力があれば圧倒できたのでは。

中央の第1部隊長ファナティオのエンハンス・アーマメントは高熱の光線。これも強力ですが、今回はライトキューブ?の異変か何かで一瞬動けなくなり、親しかった様子の護衛が犠牲に。

それらの堅陣に比べて、左翼は第1部隊長のエルドリエが山ゴブリンを迎え撃ちますが、ゴブリンが放ったけむり玉で混乱してしまい突破される勢い。左翼の第2部隊長であるレンリは逃亡。
ここで、あれだけたくさんの兵士たちに気付かれずに逃亡できるか!?ってツッコんでしまいました。

陣を敷く際に、弱いところをわざと作ってそこから攻め込ませて包囲することは戦術としてあり得ますし、キリトを目覚めさせるためのベルクーリの策略なのかもしれませんが、左翼の後方に補給部隊を置いているのでそれも違うか。

アリスの作る球体を元気玉と思ってしまったのは私だけ?
これが、アリスが最も神聖力を使えると言っていた技なのでしょう。{/netabare}

<7話>
{netabare} 前回、整合騎士として違和感のあったレンリが、臆病になってしまった理由等が説明され、力を取り戻す回でした。
しかし、刃が回転しながらブーメランのように戻ってくる武器は自身も傷付くおそれがあり(実際最後血を出していた)他の整合騎士の武装と比べて貧弱。
トラウマ回想についても、アリシゼーション編前半の時から思っていましたが、真剣で戦うことの意味を理解していなさすぎです。お互いに死ぬリスクがある、というか、相手を殺さなければ自分が殺されるくらいの切迫感があってしかるべきです。殺してしまったことが想定外みたいな理由付けはどうかなと思いました。

前回、ディソルバート最強と思いましたが違いましたね。アリスでした。
見たところアドミニストレータなしでも人界側の圧勝に見えますが、まだまだ山場はあるのでしょうか。そして引き続きアスナの登場が待ち遠しいです。{/netabare}

<8話>
{netabare}今回は、闇の軍勢側が3,000名もの自軍の犠牲を払って、整合騎士の遊撃部隊に強力な魔法を打ち込み、エルドリエが死亡する話でした。

オーク族の部隊はほぼ全滅する形となったのでしょうが、10種族がいるのであれば、300ずつ出す等の議論ができなかったのか。この部隊、若干可愛さのある容姿だったのが初見時より気になっていましたが、このような伏線だったのですね。しかし族長のリルピリンはディーアイエルを恨むのかと思いきや、人間を恨む発言。皇帝は絶対の存在だとしても…。

また、攻撃を受けて天命値が0になったエルドリエの背中を押す手の描写があり、その手は誰の手かという疑問があったのですが、見直して、直前に青バラの剣が映されていることから(OPでもアリスの背を押す類似シーンあり)、ユージオと考えるのが妥当と思います。これによって、強力な魔法攻撃を相当なマイナス値分までエルドリエが受け止め、他の整合騎士たちを救うことができたようです。表舞台から消えたキリトとユージオですが、アリスたちを見守って助けているのですね。

ディーアイエルは味方を犠牲にして生き残ろうと醜態を晒していました。悪者はとことんクズに描くのがSAOの流儀です。{/netabare}

{netabare}整合騎士シェータ・シンセシス・トゥエルブとダークテリトリー側の拳闘士イスカーンが闘う回でした。
シェータは既に顔は何回か出てきていましたが、私はなぜか男性キャラという先入観を持ってしまっていたので女性だったのがまず新鮮な驚きでした。

問答での反応(テンポ遅め)や話し方、過去エピソードと武器にも特徴があり、初登場ながら結構気に入りました。
エンハンス・アーマメントを起動させるシーンがなかったと思うのですが、使えばもっと強くなるのでしょうか? 今後の登場を楽しみにしています。

最後のほうでアスナがようやく登場。しかし、ステイシアというこの世界の女神のような姿で、異世界に転移していきなり設定を理解して力を使う状況に若干違和感。敵方のNo.2が穴に落ちながらアスナの二つ名(閃光)を言ってましたが、SAOサバイバーなのか?と混乱しましたね。アリシゼーション編冒頭のGGOで会っていたからとの説明もできそうですが、閃光の名は知らないのではないかと思ったので。

いずれにしても、面白くなってきそうです。{/netabare}

<10話>
{netabare}ついにアスナがキリトに再会。そして現地妻と接触、いきなり戦闘となりました。アスナは人界の整合騎士らと会議をした後、キリトのいる建物に近づきますが、そこでもアリスに止められます(アスナはアリスがいることに気づくの遅すぎ)。
お互いにキリトとの関係を説明すると、自分の知らない時間のキリトを知りたいと思ったようで、ロニエとソルティリーナ先輩も加わり、キリトのことを話し合う女子会となりました。本人がいる場でというのがシュールで、この展開は自分には読めませんでした。一般的に女子は恋バナ好きだと思いますが、この展開を納得できるのでしょうか?(笑){/netabare}

<11~12話>
{netabare}
1週間お休みして、更新も遅くなりました。つくづく、楽しみにしていたアリスとアスナの出遭いが女子会であっさりと片付いて、仲間になってしまったのが残念。深夜の語らいもカットですからね~。アリスは、キリトを世話した時間が長いものの、キリト自身がそれを覚えていないと思われるので、今後の展開に悲哀を感じます。

最終回は、米国からPKを楽しみに来たプレイヤーたちが人界軍、ダークテリトリー軍見境なく攻撃し、ダークテリトリー軍のイスカーンとは共闘、アリスがガブリエル(皇帝ベクタ)に捕らえられ、南の出口へ向かうのをアスナらが追撃したものの、米国プレイヤーに包囲されてしまったところ、他の神アカウント?でやってきたシノンに助けられる話でした。ここで1クール中断が入ることになり、区切りとしてもあまり良くはなかったですね。それを踏まえて評価を下げています。

最終クールでは感動が味わえることを期待しつつ、待ちましょう。
{/netabare}

(参考評価推移:3話4.0~12話3.9)
(視聴2019.2)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 25
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

キリト君出番なし

前回、キリト君が乗った船が襲撃されたところで幕を閉じたわけだが、今回はその続き。羨ましいくらいの{netabare}介護生活。襲撃の影響かな。キリト君はアリスの甲斐甲斐しい介護によってなんとか生きている程度。完全に足手まとい。{/netabare}

ようやく、メインヒロイン降臨したし、{netabare}襲撃犯がゲーム内に侵入して{/netabare}かなり物語が動いていくこと間違いなし。続きが楽しみである。今作は流す感じでもいいのが残念だけども、それなりの楽しさではあった。

見所が少ない気もするけど、キリト君以外のキャラクターが活躍しているのが見られるぞ。

OP
Resolution 戸松遥
ED
unlasting LiSA
unlastingのバラード感溢れるの好き。LiSAがかなり調子いいのかな。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
キリト、ユージオ、アリス。二人の修剣士と一人の整合騎士が最高司祭・アドミニストレータを打ち破ってから半年が経った。戦いを終え、故郷ルーリッド村で暮らすアリス。その隣には、親友を失い、自らも腕と心を失ったキリトの姿があった。彼を献身的に支えるアリスに、以前のような騎士としての心は残っていない。「教えて、キリト……どうすればいいの……」しかし、アンダーワールド全土を悲劇へと誘う《最終負荷実験》へのカウントダウンは、容赦なく進む。それと呼応するように、《ダークテリトリー》の深奥で、暗黒神ベクタが復活した。闇の軍勢を率い、《光の巫女》を手に入れるべく、《人界》へと侵攻を開始する。《人界》軍を指揮する整合騎士ベルクーリらは、《ダークテリトリー》軍とのかつてない大戦争になることを決意する。だがその傍らに、いまだアリスは見当たらない。そして、《人界》を救った英雄二人の姿も--。

1. #01 北の地にて
アドミニストレータとの激闘から半年が過ぎた。右腕を失い、廃人のようになってしまったキリトを連れたアリスは、故郷であるルーリッド村のはずれで静かに暮らしていた。彼と共に守った世界を眺め、これまでを思い返すアリス。そんな彼女の前に、整合騎士の同僚であり、弟子でもあるエルドリエ・シンセシス・サーティワンが姿を見せる。

2. #02 襲撃
ダークテリトリーの軍勢がルーリッド村を襲撃した。飛竜《雨縁》に乗り、村に駆け付けるアリス。そこには、《禁忌目録》によって衛士長の命令に逆らえず、ゴブリンたちから逃げることができない村人たちがいた。戦う目的を見失っていたアリスは、自らの家族のため、キリトとユージオが守ろうとした人々のために、再び整合騎士の鎧を身にまとい、《金木犀の剣》を振るう!

3. #03 最終負荷実験
《オーシャン・タートル》を襲撃した謎の組織--それはアメリカ国家安全保障局の極秘任務を受けた特殊工作部隊だった。部隊を率いるリーダーのガブリエルは、過去にキリトやシノンと交戦したことがあり…。《ソウル・トランスレーション・テクノロジー》で造られた人工の魂《A.L.I.C.E》=アリス強奪を狙うガブリエルは、《アンダーワールド》内にいるアリスを探し出すため、ある秘策を試みる。

4. #04 ダークテリトリー
ダークテリトリーの暗黒騎士団を率いる騎士団長シャスターは、アドミニストレータが死んだことを機に、人界へ和平を持ち掛けようとしていた。しかしその試みは皇帝ベクタの暗黒界帰還によって打ち砕かれる。ベクタのアカウントを使って《アンダーワールド》にログインしたガブリエル。彼は《A.L.I.C.E》を見つけ出すため、闇の軍勢たちに向かって人界との全面戦争を指示する。

5. #05 開戦前夜
人界とダークテリトリーを隔てる《東の大門》。そのすぐそばまで、闇の軍勢が迫ってきた。人々のために戦うことを決意したアリスは、キリトを連れて人界軍に合流する。しかし圧倒的なダークテリトリー軍の兵力に比べ、人界軍で戦闘可能な整合騎士は、わずか十三人しかいなかった。絶対的劣勢の中、前線でも廃人同様のキリトを帯同するかどうか迷うアリスだったが……。

6. #06 騎士たちの戦い
《最終負荷実験》が始まり、《東の大門》がついに崩壊した。皇帝ベクタとなったガブリエルにたきつけられ、大規模な軍隊を形成した闇の軍勢は、人界へと進軍する。迎え撃つ少数精鋭の人界軍は、部隊を分けて迎え撃つ。絶望的な戦力差にもかかわらず、人界軍の整合騎士たちは一騎当千の凄まじい力で敵を打ち倒していく。だが闇の軍勢はその圧倒的な兵数で徐々に人界軍を蹴散らしていくのだった。

7. #07 失格者の烙印
整合騎士レンリ・シンセシス・トゥエニセブンは補給部隊の守備を任されるが、初めての戦いに怖気づき、逃げ出してしまった。その結果、キリトがいる補給部隊のテントにまで、闇の軍勢であるゴブリンたちの侵入を許してしまう。

8. #08 血と命
整合騎士アリスの放った強大な術式によって闇の軍勢は大損害を受け、起死回生の策は成功した。人界軍が勝利に沸く中、アリスは敵の敗残兵に遭遇、皇帝ベクタの目的が《光の巫女》を探し出すことであると知る。一方、《光の巫女》の存在を察知した皇帝ベクタことガブリエルは、自軍の犠牲を顧みない非情な作戦を展開する。

9. #09 剣と拳
《光の巫女》アリスの姿を捉えたガブリエルは彼女を捕らえるため、全軍突撃の命を下す。闇の軍勢の一角を担う精鋭・拳闘士軍は本隊に先行して、アリスたち遊撃隊を追う。心意による強固な肉体をもつ拳闘士軍を迎え撃つための作戦を考えるアリスとベルクーリ。そこに名乗りをあげたのは、これまで無言を貫いていた整合騎士シェータ・シンセシス・トゥエルブだった。

10. #10 創世神ステイシア
《創世神ステイシア》のスーパーアカウントを使い、《アンダーワールド》へとログインしたアスナ。彼女が放つ神聖術は、七色のオーロラを帯びる。《地形操作》の効果を持つその術を使う姿は、さながら女神の顕現のようだった。降臨後、ロニエとティーゼの案内でキリトと再会を果たしたアスナ。しかし、その場にアリスもやってきて、二人はキリトをめぐって一触即発状態となり……!

11. #11 非情の選択
アスナが《地形操作》で作り出した底なしの峡谷。人界軍が待つ向こう岸にわたるべく、荒縄を橋代わりにして向かおうとする暗黒騎士と拳闘士たち。これを好機と見たベルクーリは遊撃隊を率いて出撃する。一方、現実世界のラース内部では、ガブリエル率いる米工作隊の一人・クリッターによって、奇妙な新規VRMMOの時限βテストが告知され……。

12. #12 一筋の光
ガブリエルの策略によって、暗黒騎士のアカウントを与えられた、現実世界の米国プレイヤーたち。彼らは、次々と《アンダーワールド》にログイン、人界軍と闇の軍勢の見境なく《人工フラクトライト》たちを殺害していく。殺戮集団の彼らが現実世界からログインしてきたプレイヤーだと気づいたアスナは、必死に止めようとする。そして、それを対岸から見ていたイスカーンは、仲間の死に無関心な皇帝に怒りを覚え……。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

我が陸自のォ科学力はァ世界一ィィッ?

1 24話 2018年9月~2019年3月
2 12話 2019年9月~2019年12月
3 ??話 2020年4月~2020年6月?

全4クールと長丁場です。おおむね50話前後のボリュームをもって完結予定。
ホップステップジャンプでいうところの“ステップ”。3段跳びの選手に話を聞けば、このステップ部分が技術的には面白いらしく、語りも熱を帯びるところ。我々素人も見よう見まねで一度くらいチャレンジしたことあるでしょうに、イメージ通りには絶対いかない2歩目なわけであります。

要はわかりにくいんですよね。それにまだ途中ですし評価のしようがないとも言えます。私自身も同じような感覚ですので今回は脱線しときます。


最初の2クール分はずっぷり『UnderWorld(以下UW)』の説明に終始。9割がた仮想世界を舞台にしてました。それを受けて此度の1クールは仮想世界に介入してくる現実の勢力についても描かれます。
むしろUWのなんたるかをしっかり意識づけさせた上でFinal seasonで描かれるだろう現実世界への作用を通して、問題提起されるものがおぼろげながら見えてきたといったところでしょうか。


いったい何故今回の12話で繰り広げられる事態が起こったのでしょうか?
・キリトがアドミニストレーターをやっつけたから

ってその通りなんですけど、さらにそもそもってところを考えるといたって明白。


 パワーバランス(軍事)が崩れちゃうから


古今東西、軍事衝突が起こるとしたらこれ。おそらく未来のSAO世界でもアメリカが超大国なんでしょう。そこに待ったをかける、パワーバランスを崩す恐れのある技術を菊岡さん達は開発中なんです。“プロジェクト アリシゼーション”のことですね。

例えばこの前テヘランで発生したウクライナ機の撃墜(2020年1月現在)を例にして、地対空ミサイルに作中用語である“ボトムアップ型AI”であるアリスちゃん(の知性)が搭載されてたとします。発射後にアリスは①対象を分析、②誤射である可能性をシミュレートし、さらに③撃墜した時の事後の影響まで試算した上で、④回避行動を採る、というところまでできちゃうとします。

そのことがどれだけヤバいのかってのがピンと来なくても、少なくとも「これまでそんなことはできなかったよね」ができるようになってしまうことはわかるかと思います。

 そうすると何が起こるか?

最近の例だと、通信も軍事技術の範疇と考えれば次世代規格“5G”を巡ってChinaと米国がキナ臭くなっている事実はなによりも説得力のある話でしょう。パワーバランスが崩れると戦争がおきます。そうならんように!死力を尽くすのが我々の責務だったりするわけです。

そんな事情がありますから
{netabare}日本の自衛隊の中に内通者がいる、という作中の設定もリアルで寒気がしました。
パワーバランスを崩す力を日本が持ってしまうと太平洋戦争の悪夢が!だから日本は敗戦国のままでOK!という考えの方は実在します。個人的には残念なことだと思ってます。
戦力の均衡を崩し日本が一歩前に出ようとすると上記の理由で足を引っ張る、平たく言えば裏切る奴がわんさかいることは戦後史をかじった方であればピンとくるところでしょう。
よって、内通者の発生→侵入部隊のUWへの介入→UW内のドンパチ、、、は必然だったのです。
SAOのくせに(笑) 妙にリアルなわけであります。{/netabare}


今クールにUWで展開された事態の背景にはこんなことがあったと思えば受け入れやすいでしょう。
背景をおさえて全12話を堪能したら次のFinalの展望ですね。

なお、アスナはボトムアップ型AIの軍事転用については否定的な立場ですので、この新技術を無かったことにENDも可能性としてはありえます。米国にさらわれるEND、日本が死守するEND、いづれもけっこう大きなお話なので風呂敷を畳むのが大変な作業だと思います。物語の根っこではありますので、あまりにもご都合だったり、軍事合理性を悉く無視しちゃうような結末だと個人的にはドン引きするかもしれません。逆に見事に畳むことが出来たら拍手喝采ですね。


Finalの展望でいえばもう一点。

アリスやユージオを人格と認識するか?プログラムと認識するか?

これまでさんざんとUW内の人々の営みが描かれてるわけでして情も移ります。
先ほどの地対空ミサイルでいえば、旅客機撃墜の回避行動をとった後、⑤安全圏で自爆、でミッション完了。ミサイル一基欠損/AI:コードアリス消失・・・と定量的にカウントされておしまいとはならないでしょう。
それで済ましてしまうには、UWの住人たちと過ごす時間が長すぎました。プログラムではなく現実世界の一人格と見做してしまうでしょう。少なくともキリトは簡単に見捨てられないでしょうね。


人工知能に代表される科学技術がある特異点を超えてきた時の世界を描くことはこれまで数多のSF作品で繰り返されてきました。
どんなところに帰着するのか2020年4月から始まる“Final Season”が楽しみです。



■余談 安定安心のSAO

{netabare}キリトさんがほぼ植物状態だというのにその傍らで…{/netabare}

{netabare}アリスとアスナとでマウントの奪い合い。からのお弟子コンビ闖入。ひとつテントの下、女子4人でキリトの取り合い(笑) 伝統芸能はしっかり引き継がれてましたね。
なにげにアスナのアリスへの態度って人格者のそれでした。正妻の余裕という表面的なものに非ず、どこまでいってもアリス如き“プログラム”の1つと理解している故の余裕だとしたら、アスナが最もドライだと言えますね。直情型キリトの相方にはぴったりのパートナーです。{/netabare}



視聴時期:2019年10月~2019年12月 リアタイ視聴

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2020.08.01 追記

コロナ禍によって遅れること1クール。Final開始です。


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2021.08.04 追記

『ハーレム』『俺TUEEE』というより、技術の延長線『SF』に軸を置いた鑑賞をしてます。このシリーズに何を期待するかってのはシリーズ重ねてくにつれより重要になってきてる気がします。



2020.01.13 初稿
2020.08.01 追記
2021.08.04 追記

投稿 : 2024/06/01
♥ : 56

76.5 8 2019年秋(10月~12月)アニメランキング8位
僕のヒーローアカデミア(第4期)(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (295)
1569人が棚に入れました
超常能力“個性"を持つ人間が当たり前の世界。憧れのNo.1ヒーロー・オールマイトと出会った“無個性"の少年・緑谷出久、通称「デク」は、その内に秘めるヒーローの資質を見出され、オールマイトから“個性"ワン・フォー・オールを受け継いだ。デクはヒーロー輩出の名門・雄英高校に入学し、笑顔で人々を救ける最高のヒーローになることを目指して、クラスメイトたちと試練の毎日を過ごしていた。林間合宿での敵<ヴィラン>連合による襲撃事件をきっかけに、オールマイトは宿敵オール・フォー・ワンと激突。オール・フォー・ワンを倒すものの、オールマイトは力を使い果たし、プロヒーローを引退。デクはオールマイトの意志を継ぎ、最高のヒーローになることを改めて決意する。新たな必殺技を修得したデクは、難関の「プロヒーロー仮免許取得試験」に挑戦。全国から集まったライバルたちに立ち向かい、見事試験に合格し、“最高のヒーロー"にまた一歩近づいた。そして、次なるステージは、プロヒーローの下での「インターン活動」。そこでデクは、新たな“脅威"と、新たな“使命"に出会うことになる―!

声優・キャラクター
山下大輝、三宅健太、岡本信彦、佐倉綾音、石川界人、梶裕貴、増田俊樹、悠木碧、井上麻里奈、新垣樽助、上村祐翔、安野希世乃、三木眞一郎、津田健次郎
ネタバレ

なっぱ‪‪𖧷‪‪𓈒𓂂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

壊理ちゃんの笑顔が泣ける、、

4期は新聞記者である特田種男による
1-Aの1日取材から始まる。#64
{netabare}
オールマイトに父を助けられた過去を持ち
オールマイトの大ファンである特田さんが取材にきた
本当の目的はオールマイトが最後に残した
「次は君の番だ」という言葉の真意を汲み取り
後継者が誰なのか知るためであった。

正体が出久くんだと暴いた特田さんは
その内容を記事にして大変な事になるのかと思ったら、
次の平和の象徴に期待し応援してくれて
この事実は秘密にすると言っていて安心しました!
最後に不意打ちで出久くんと撮ったツーショットが
将来素敵なものになるといいな‪(*ˊᵕˋ* )
{/netabare}

インターンの面接と始まり↓#65~
{netabare}
ルミリオンの紹介でオールマイトの元サイドキック、
サー・ナイトアイのところでインターンを
受けられることになった出久くん。
ヴィラン連合の調査をナイトアイ達が進める中、
初日のパトロールで出久くんとルミリオンは
オーバーホールから逃れる包帯まみれの壊理ちゃんと
ばったり出くわし助けを求められた。
だけどナイトアイ達のオーバーホールの調査に
支障をきたさないよう壊理ちゃんの手を離してしまう。
{/netabare}

壊理ちゃん救出作戦会議↓#69~
{netabare}
調査の結果プロヒーローたちが集められる作戦会議に
インターン中の出久くん、切島くん、
お茶子ちゃん、梅雨ちゃん、も呼ばれ参加する。
今回の作戦で最も優先すべきは
個性を消す銃弾の生産のため体を傷つけられ
再生させられ続けている"壊理ちゃんの保護"。

大きな戦いとなった今回、
壊理ちゃんを救出することに何とか成功したものの
半数が負傷しルミリオンは個性を失い
ナイトアイは命を落としてしまった。

とてもショックで涙が止まらなかった、、
オールマイトがヴィランとの戦いで命を落とす未来を
前に見ていたナイトアイは「未来は変えられない」と
大好きなオールマイトとの仲に溝ができていて
人の未来を見るのも辞めていた。

だけどこの戦いでナイトアイは重傷を負う中
出久くんがオーバーホールに負ける未来を見たが、
未来を変えると言った出久くんはオーバーホールを倒し
壊理ちゃんのコントロールがきかない戻す力に対しては
それを上回るスピードで自分が怪我をし続け
自身の消失をまぬがれながら戦った。
その姿を目の当たりにしたナイトアイは
オールマイトの未来も変えられるかもしれない
という希望を抱いて息を引き取った。
最後の最後まで元気とユーモアを大事にするナイトアイ
本当に好きだったな、、生きてほしかったです( ᵕ ᵕ̩̩ )

逮捕され運ばれてる最中のオーバーホールのところには
死柄木弔達が現れ個性を消失させる銃弾を奪い、
オーバーホールの腕を切断し個性を封じ去っていく。
{/netabare}

仮免試験リベンジ組↓#78~
{netabare}
オールマイトはグラン・トリノからの連絡で
黒霧を捕まえたと報告を受けるが、
同時にギガントマキアの存在と脅威も知らされる。

イレイザーは壊理ちゃんの個性の事もあって離れられず
かっちゃんと轟くんの仮免試験リベンジの補講会場には
オールマイトとプレゼントマイクが付き添い人に。
轟くんの応援にエンデヴァーが来ていて
オールマイトとの気まづい空気が漂うw

問題児の小学生たちを相手にする課題に
全員が手こずっている様子は久しぶりに肩の力を抜いて
見れる回でホッとしますね‪( ॑꒳ ॑ )

補講終了後のエンデヴァーと轟くんのやり取りや、
「応援してます」と言う士傑の夜嵐くんに
「ありがとう、血が出てるぞ」と返すエンデヴァー、
今まで交流のなかった雄英と士傑が
情報交換や合同練習を今後行っていこうとしていたり
みんなに明らかな変化が起こり出してる。
{/netabare}

青山くんと仲良くなる↓#80
{netabare}
今まで大人しかった青山くんが出久くんに構いだす。
出久くんにとってこの頃の青山くんへのイメージは
"好きな時に好きなことを言う自由人" 。
就寝時間に出久くんの部屋のベランダに侵入し
チーズを並べ「ぼくはしってるよ☆」とだけ伝えたり
授業時間にはお腹を壊すリスクがあるのに
レーザーで何かの文字を書いて伝えようとしていたり
出久くんの中で青山くんの奇行が目立ち始める。
{/netabare}

文化祭と壊理ちゃん↓#81~
{netabare}
久しぶりにガッポイのきました!!!(学校っぽいw)
ヒーロー科以外の人たちに楽しんでもらう
というところに重きを置いて轟の提案により
1-Aではバンド演奏とダンスを融合させることに♬.*゚
かっちゃんがドラムで八百万さんがキーボード、
切島くんと常闇くんはギター、ボーカルが耳郎ちゃん、
演出を担当するチームやダンスメンバーなど、
役割分担していくところめちゃくちゃ面白かったー!

壊理ちゃんの要望で出久くんとルミリオンは
保護してから初めての面会をすることに。
そこで出久くんは笑い方を知らない壊理ちゃんに
文化祭で楽しませられないか考え学校に許可を求める。

個性を失い休学中のルミリオンは
1日中デートできるねと壊理ちゃんに伝えるが
デートの意味がわからなかったみたいで、
蜜月な男女の行楽のことだと言い直してて笑ったw

社会と離れていた子を急に文化祭に参加させると
びっくりしちゃうだろうからと校長先生の粋な計らいで
文化祭練習中の1-Aに壊理ちゃんがルミリオンと
やって来たんだけど着てきた服が激カワ♡
いや、壊理ちゃんごと激カワです♡
{/netabare}

文化祭ステージ本番↓#86
{netabare}
ついに文化祭‪当日( ॑꒳ ॑ )
1-Aの演奏とダンスがフルで見られて嬉しかったー!
すごくキラキラしててみんなが素敵でした♬.*゚

ルミリオンの肩に乗って見てた壊理ちゃんも
どんどん楽しくなっていく様子が描かれていて、
なにより初めての笑顔が最高で涙が出ました( ᵕ ᵕ̩̩ )
壊理ちゃんにはこれからたくさん楽しいことや
嬉しいことを経験して幸せを知っていってほしいな。
{/netabare}

現役ヒーロー番付/エンデヴァーVS最強脳無↓#87~
{netabare}
年に2度行われる現役ヒーローの番付。
3位は活動休止中のベストジーニスト、
2位はホークス、そして1位がエンデヴァー。
1位ではあるが国民の支持率は4位のエンデヴァーは
「俺を見ていてくれ」とだけ話す。
エンデヴァーによって壊れた轟家だが、
その様子にも変化が見られる。

その後ホークスとエンデヴァーが会っているところに
今までとは強さの違うパワーもスピードも
エンデヴァーを超えた言葉も話せる脳無が襲ってくる。
脳無に押され負傷するエンデヴァーの姿は3ヶ月前の
オールマイトの激闘を国民に思い出させてしまう、、
その戦いを轟くんも兄弟もテレビ越しに見ていた。
初めて「頑張れエンデヴァー」と思うシーンです( ᵕ ᵕ̩̩ )

ホークスが自分の背中じゃ国民を安心させられない、
NO.1エンデヴァーの背中じゃなきゃダメだと
サポートし続ける姿も熱かったですね!

ずっとエンデヴァーを見てきたホークスという存在が
現れた事でエンデヴァーというヒーローの人柄が
少しづつ分かっていく感じがいいですね。
みんながオールマイトを越えようとしなかった時代にも
エンデヴァーだけは不器用ながらに越えようと
諦めず強さを求め続けてきたという話も素敵でした。

しかしその為、
家族をないがしろにしてきたという過去の事実も
同時に突きつけられてしまうのが悲しいお話です。
エンデヴァーの頑張りと強さの犠牲になった家族、
ここが今後どうなっていくのか見どころです。

勝利への執念で脳無を倒し、
スタンディングで終わらせたエンデヴァー!!
NO.1ここにありと知らしめたところで5期に続きます。

エンデヴァーの戦いを寮のテレビで1-Aみんなと
見ていた轟くんがエンデヴァー勝利の瞬間に崩れ落ち
相澤先生とクラスメイトに囲まれるシーンは、
最初の頃の轟くんからは考えられなくて
本当に良かったねと嬉しくなりました。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「架空(ゆめ)」は、「現実」に! これは、僕が最高のヒーローになるまでの物語だ。

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期から第4期は視聴済です。
劇場版が2作上映されていますが、そちらは未視聴なので、今度機会を作って視聴してみようかな。

この第4期では、雄英高校ヒーロー科1年A組がプロヒーローの仮免を取得し、「ヒーローインターン」を経て度重なるヒーロー襲撃事件に立ち向かうまでが描かれています。
流石週刊少年ジャンプ連載の作品…どうしてこんなに面白い作品が生む出せるのかが不思議でなりません。

物語を完走して調べてみると、この作品は世界的に評価されていたことを知りました。
日本だけじゃなく、アメリカやフランスでのセレモニーでも受賞しているようです。
この作品の面白さ…世界レベルだったんですね。

しかし、ヴィラン連合の強さも半端無く、ヒーロー側も大きな打撃を被ったのも事実です。
前期では「平和の象徴」であるヒーローを失ったのは記憶に新しいところです。

ですが、ヒーローに課せられた痛み…実は全然この程度じゃなかったんです。
確かに平和の象徴であるオールマイトは引退に追い込まれました。
でもオールマイトは未だ生きています。

今から発生する事件は、最後の一線をも超えた物語が展開されるということです。
決して生半可な気持ちでなんか視聴する事はできませんでした。
死穢八斎會への本拠地突入は、これまでの戦いの中で最も苦しかったと言っても過言ではありません。
ヒーローが傷付き倒れていく姿を見るのは辛いです。
でも、この戦いで一番辛かったのは、年端のいかない少女から考える自由を奪い続けた敵の親玉の所業でした。

ヒーローの本質を隠しつつ、周りで人が怪我をするのはお前のせいだと言われ続けたら誰だって周りが見えなくなると思います。
それを自分の目的のためだけに平然と続けるのだから始末に終えません。
そもそも誰かを傷付けたいと思う少女じゃないんです。
だからヒーローが助けに来ても反射的に身構えてしまう…
それは相手を傷付けるのが嫌だから…
結果的に敵の親玉を退けることはできましたが、かつてないほどの代償を支払わなければなりませんでした。

きっと今期の中で死穢八斎會の本拠地突入が一番のビックウェーブになると思っていましたが、物語のラスト…とんでもない置き土産を残してくれましたね。
現役プロヒーローのランキング「ヒーロー・ビルボードチャートJP」が発表され、エンデヴァーが1位となり新たな象徴となりました。
ところが、この件…これだけじゃ済まなかったんです。

エンデヴァーのイメージ…
轟焦凍(とどろきしょーと)の実父で普段から近寄りがたいオーラを醸し出しているランキング2位のヒーロー…
母や子供とは体質の相違の面から別々…所謂家庭を顧みないヒーローという感じでした。
原作を読んでいる方は違うのかもしれませんけれど…
ラスト2話…ここでエンデヴァーに対する評価がガラッと変わると思います。
新たな象徴たり得るのはどうあるべきなのか…
エンデヴァーの本気が見られますので、しっかり目に焼き付けて貰えればと思います。
この1件は確実にヒーローの心に熱い闘士を燃やしたことでしょう。

オープニングテーマは、BLUE ENCOUNTさんの「ポラリス」と、KANA-BOONさんの「スターマーカー」
エンディングテーマは、さユりさんの「航海の唄」と、緑黄色社会さんの「Shout Baby」
さユりさんの楽曲は鉄板ですね。
アニソンを聞いていると、本当に色んなバンドがあるんだと実感します。
私はアニソン主体で聴いているので、中々歌い手を追いかけることはできないんですけどね^^;

2クール全25話の物語でした。
5期の制作が発表され、公式HPも続編の期待に満ち溢れている感じがします。
最高に楽しませて貰いましたし、感動もさせて貰いました。
続編の視聴を楽しみに待っていたいと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

ねるる さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

今後の物語が更に加速しそうなアニメシリーズ第4期

アニメシリーズ第4期。
前半は新たな敵"死穢八斎會"との戦い、後半は学園モノの王道 文化祭のお話、ラストはこれからの物語の展開に繋がりそうなエンデヴァーの戦いが描かれていました。

前半と後半でガラッと雰囲気が変わってくるが、今期も泣き所が多く素晴らしかった。
捨て回がなく、どの回もグッとくるものがあって本当に良い作品。ギャグだなと思うストーリーの中にも、大事な事が詰め込まれてるので油断出来ないし目が離せない。

物語が進むにつれて、キャラクターそれぞれの繋がりや関係性が構築されているのが伝わってくるので本当に良い。みんな仲良くて泣ける。これも次のストーリーへの繋ぎになってくるのかと思うと熱い。

今期はOPとEDがとても良くて、飛ばせないOP、EDになっていました。前期とは大違い。後半の文化祭ストーリーのEDは特に飛ばせなかった。EDだけで泣ける。

4期までハマりにハマって続けて見て思うことは、ヒロアカは子供向けでもあるけど、大人が見ても面白い作品だなって事です。丁寧に丁寧に人間ドラマを描いてるって感じです。コスチュームもかっこいいし、ほんとなめてた。色んなアニメいっぱい見てる人にこそ見て欲しいかもしれない。伏線回収好きな人とか細かい心理描写とか好きな人はハマると思うな。
あっという間に5期まで追いついてしまった、見終わるのがこわい…。沼すぎるヒロアカ…。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

75.0 9 2019年秋(10月~12月)アニメランキング9位
PSYCHO-PASS サイコパス 3(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (441)
2205人が棚に入れました
「正義」は、新たな世界を切り開く。 魂を数値化する巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人々の治安を維持している近未来。シビュラシステムの導入後、日本は海外との交流を断ち、長らく事実上の鎖国状態にあった。2120年、開国政策により変革の刻が迫ろうとしている。変わりゆく世界で、犯罪に関する数値〈犯罪係数〉を測定する銃〈ドミネーター〉を持つ刑事たちは、犯罪を犯す前の〈潜在犯〉を追う。

声優・キャラクター
梶裕貴、中村悠一、櫻井孝宏、大塚明夫、諏訪部順一、名塚佳織、沢城みゆき、佐倉綾音、日髙のり子、宮野真守、中博史、田中敦子、日笠陽子、森川智之、堀内賢雄、矢作紗友里、関智一、野島健児、東地宏樹、伊藤静、本田貴子、花澤香菜

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「正義」は新たな世界を切り開く。

ノイタミナで放送されたこの作品もいよいよ3期…
ですが、この作品を視聴する前に2015年に上映された「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」と、2019年に上映された劇場版三部作『PSYCHO-PASS サイコパス | SS (Sinners of the System)』の視聴をお勧めします。
本作との直接的な繋がりは薄いのですが、登場人物や状況設定に繋がりがあるので…

そしてこのPSYCHO-PASSといえば、香菜ちゃん演じる主人公常守朱の活躍が楽しみな作品でもあるのですが、今回の主人公は梶さん演じる慎導灼(しんどう あらた)と、中村悠一さん演じる炯・ミハイル・イグナトフの二人という設定になっています。

常守朱が全く登場しない訳ではありません。
ですが、これまでとはだいぶ立場の違う形で登場することになるのですが、その真相は3期を完走しても未だ闇の中…
シビュラシステムの抱える闇の深さを物語っている気がしてなりません。


魂を数値化する巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人々の治安を維持している近未来。
変わりゆく世界で、犯罪に関する数値〈犯罪係数〉を測定する銃〈ドミネーター〉を持つ刑事たちは、
犯罪を犯す前の〈潜在犯〉を追う。
2012年にスタートしたオリジナルTVアニメーション作品『PSYCHO-PASS サイコパス』の
第三期シリーズとなる本作は、ふたりの新人監視官の物語。
慎導灼と炯・ミハイル・イグナトフは、厚生省公安局の刑事となり、変わりゆく世界で真実を求めていく。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

本作品を視聴して思ったこと…
1期から比べると、犯罪の狡猾さと裏で糸を引く巨大な組織の存在を感じずにはいられません。
元々、人間の魂を数値化して数値が悪化しないよう管理しているのがシビュラシステム…
大概の人はその大枠の中に納まっているのですが、様々な事情により著しく数値の悪化した犯罪者を執行するのがドミネーターであり、公安局の仕事だった筈です。

1期は、それぞれの事件に関連性が無く各個撃破すれば良かっただけなのに…
3期にもなると、繋がりしか見えなくなるのですから不思議なモノです。

そういえば、今期から耳慣れない単語がちょくちょく出てきました。
コングレスマン、インスペクター、そしてビフロスト…
目にすることもゼロではありません…寧ろ毎回必ず登場していましたっけ…
それにも関わらず、彼らが何をしようとしているかがさっぱり分からないんです。
分かるのは、良からぬことをしていることだけ…

一方、今回の主人公の2人は同じチームで動くことが多いのですが慎導灼の監視官への推薦者は常守朱で、炯・ミハイル・イグナトフの推薦者は、あやねる演じる霜月美佳なんだそうです。
常守朱と霜月美佳の関係も今となっては懐かしい限りです。
3期では霜月美佳は公安局刑事課課長、統括監視官にまで出世しているんです。

まだ分からない事だらけです…
常守朱の立場は変わってしまったようにも見えるけれど、そうじゃない一面が垣間見えたり、霜月課長も常守のことを「先輩」と慕っているようですし…
もう、一体これまでに何があったの…?
すっごいモヤモヤするんですけど。

モヤモヤすると言えば…
今回登場する組織は公安局刑事課だけじゃないんです。
花城フレデリカ率いる外務省海外調整局行動課も暗躍するんです。
これだけなら別になんてこと無いのですが、構成メンバーを見るとモヤモヤします。
・狡噛慎也
・宜野座伸元
・須郷徹平

狡噛は、劇場版三部作の内容を踏まえれば妥当だとは思いますが、後の二人はいつの間にか行動課に行っちゃったの!?
前にお断りするところを見た記憶まであるんですけど…
しかも、3人とも元・厚生省公安局刑事課一係の執行官ってどういうこと!?
花城フレデリカさん、ヘッドハンティングし過ぎなんじゃ…
って思いたくもなりますよね。

狡噛といえば、物語の終盤で炯・ミハイル・イグナトフに言い放った一言は意味深でしたね。
物語の今後の布石になる前に、自身の本分に従って留まって欲しいと思ってやみません。

彼らが刑事課にいてくれたら一体どれだけの戦力になるのか…ってことは、きっと考えちゃダメなんでしょうね。

オープニングテーマは、Who-ya Extendedさんの「Q-vism」
エンディングテーマは、Cö shu Nieさんの「bullet」
どちらの曲も好きですが、個人的にはエンディングの方が好みでした。

1話1時間構成で全8話の物語でした。
全8話とだけ聞くと短いと思いますが、普通のアニメの尺換算だと全16話分ですからね。
それに、アニメーション制作はProduction I.Gさんなので、終始安定したクオリティでしたし…
今回は中途半端なところで物語が終わってしまいましたが、公式HPでは2020年春に「PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR」が上映される予定ですし…
春と言ったら、もうあっという間じゃありませんか。
上映を楽しみに待っています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20

レタスの人 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

他アニメと比較するべきか、シリーズで比較するべきか

個人的な意見でシリーズで比較するならば
1>2>3≒case2>case1と3>映画1

と言った感じで、今回の作品に関しても言えるのは2と同じようにやれることが少なくなってきた結果なのかな、と感じた。
サイコパスという土台を踏襲した上での物語を形作る為のコングレスマン等新設定を持ち出し、様々な試みをしているのに関わらず、人々が魅了された1での演出はもう二度と復活させる事は出来ない。

あのムーブを形作るには全員復活させるか、キャラクターを一新させて同じような話を作るしかないのだが、それも不可能に近い。
限りなく人々が好むであろう展開をこのサイコパスという土台で一度取り行ってしまった以上、土台を変えるか別の形でそれを探すしかないのだが、やはり1程の衝撃を受けるには流石に至ることは無い。
事実外務省としてキャラクターの保護をしている時点で下手すると破綻する事も重々承知の上だろうし、ファンも暴走しかねない。

ただ、内容をシリーズから切り離して考えれば全然面白いとしか言いようがない。
俺は基本的にはアニメ見るの嫌いだし、好きな今回のサイコパスシリーズですら程よく流し見状態だった為、客観的に意見を述べやすいと思うのだが、他シリーズでこのレベルまで面白いアニメってあんまりないと思われる。
いくら暇つぶしになれど、アニメ自体を余り好まない人が率先して続きを見ようと思うかどうかに至ってをクリアしている時点で俺としてはなんら問題は無い。
総合評価は圧倒的Aと考えている。

少なくとも俺は映画一作目より面白かったし(あれは好きな人には申し訳ないが、点数あまあまな俺でも途中で見るの辞めようか迷ったレベル)、今後もまだ期待ができるような展開が望めるので、話題作になるようなものでなくとも鉄板で及第点である。

正直量産されている変なアニメより先も見る気になれば、時間を損した気分にならないと思うのだが、そこは人の好みなので強くは論じない。
としても、冒頭で述べた様にやる事がもう本当にない。
こーしたらいい、あーしたらいい。シビュラを倒したり、誰誰が生きていてどーのとか広がる妄想はいくらでもあるのだが、凡そそれを映像化して万人が首を縦に振るかと言うと、昨今の刃牙のようにかなり爆弾な物語になりかねない為、絶対に適うことは無い。今回の3が妥当としか言いようがない。
つまりサイコパスシリーズは3期伏線回収後で切り上げてもいいのかもしれない。

その点に於いては2で霜月をしっかりとぶち殺して、1のラストの様にシビュラに抗い続けて見せる!で切り上げるのが一番手っ取り早かった。
続編を出すに至り、霜月の存在がどうしても必要になる為、caseシリーズから霜月のイメージをガン上げして、ツンデレ可愛いキャラになってしまったが、2でやっちまった事についてが足かせな気がする。
そのせいでなお綺麗な終わりを目指すことが非常に難しい、これは狡噛を復活させた事についても大きな問題なのだが、ファンサービスとしてここはあきらめざるを得ない…。英断だと思う。
ここで言う足かせとは、

アニメや映画を好む人の9割以上が公正世界仮説をベースに自身の感情のカタルシスとしてその娯楽を楽しむ傾向にあると俺は考えているが、その上で敵と味方にどちらも同じ業と同じ条件を架すことにより、なお面白い劇が完成する訳だ。

槙島にはこういう業とこういう正当性がある。だから結末としてこうなった。
狡噛にはこういう業とこういう正当性がある。だから結末としてこうなった。

不慮の事故やキャスト同士のやり取り中での退出者以外は業と正当性により、凡そのその後の人生が作中で決まっていく訳だが、小悪党としてのキャストを全うした霜月をそのままにしたお陰で、かなりアンバランスな存在として成り立ってしまっている。
1,2,3期、全てで好き勝手性格や境遇弄られている霜月美佳の扱いは流石に酷過ぎないだろうか。
(※1、ちょっと達観した女学生。 2、自己承認欲求の為に周りを下げようとしたり、自己保身の為に知人を売りさばいたりするクソレズ。味方殺し。 3、規律とかに厳しいけどいざという時に助けてくれる頼りになるツンデレ。宜野座の嫁)

考察者よろしく、適当なあるある解釈をすればある意味それは彼女は「駒」としての意味を持つのかもしれない。

何れにしても霜月美佳の存在を何とかしない限り、凡そ本物の最終回という最後のステップにすら移行出来ない気もするので、俺としては早く彼女を救ってほしい。

最後に、
俺の大好きな禾生さんを引っ込める意味が余りわからないのですが…。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

前半は面白いが、犯罪係数=常森が扱えなくなったシリーズの残滓。

 本作の記憶があまりにも薄いので、見始めたら前半は相当面白かったです。ただ、後半の出来が今一つなのと尻切れトンボだったので記憶から抹消していたのでしょう。

 映画があるみたいなので今後はどうか知りませんが現時点で、常森、狡噛そしてシビュラシステムが完全に機能していません。世界観としてシビュラシステムはありますが、多分犯罪係数では話が作れなくなったのでしょう。これは1期から思っていましたが、シビュラシステム、犯罪係数、免罪体質が描けているようで表面を擦って言葉遊びをしているだけで、奥深さがないと思っていました。

 ですので、本作では選挙、移民、分断を扱うこと、サイコメトラーとビフロストという新たな対立軸をいれないと話が作れなかったのでしょう。別に「攻殻機動隊」でやってもいいし、まったく新しい話でもいい気がしますが、ガンダムと一緒でシリーズでやることが優先なんでしょう。

 脚本家の冲方氏はシビュラシステム、常森、犯罪係数、免罪体質では物語が描けなかったのでは?と思います。今回の話に関して言えば、シビュラがAIでバックドアとしてビフロストという話でも成立します。
 おそらく常森、狡噛を出すことでサイコパスであるという風に見せたかったのでしょう。特に狡噛はなんの機能も現時点では果たしていません。それは霜月も一緒で、霜月である必要はありません。
 ただ、霜月が可愛すぎて面白過ぎて清涼剤になっていたのは上手かったと思います。

 で、本作は前半はかなり面白いです。選挙のところです。ここは2人の新主役の能力や世界観を説明しつつ、カリナという魅力的なアイドル政治家を出すことで、エンタメとしては面白かったと思います。

 ただ、やっぱりいつも通り面白いだけ、な気はしますが。芸能人政治家やプロレスラー政治家を入れたり、AIを絡めたりしていますが、テーマ的に言えばだからどうした?です。
 移民の売春婦、貧困、祖国の戦争、隔離政策等々アップトウデートな話題ではありますが、じゃあ、そこに主義主張や問題提起が描けていたかと言えば、そうでもありません。テーマと深さがあるように錯覚させているだけです。

 正直言えば似たような話では「リコリスリコイル」の方が、まだ命と使命とは?公権力による正義の執行とは?のようなテーマがあったと思います。

 要するに灼と炯のパーソナルな謎と、ビフロストという秘密の凄いシステムが裏にあるんだぞ、という話です。ですけど、ビフロストの組織の説明はありましたが、何を基準に何をしているのかの説明がありません。また、常森がもったいぶって時々登場するだけです。

 ですので、テーマの持ちようがありません。感じられるのは、正義とは何かを言いたいだろ?です。ですが、正義に答えはない、それぞれに正義があるというのは機動戦士ガンダムや宇宙戦艦ヤマトで既に結論が出ている話です。あるいは正義は数字じゃ測れないにしても出涸らしです。

 で、後半に入っては、もうキャラがゴチャゴチャして名前と顔がわけわからなくなる、男のキャラは見分けがつかないし、最終回なんかセリフで説明しちゃってるしで、なんじゃこりゃあ?です。
 主役2人の対立も、なんか、今までの信頼は何だったの?演技?と思っていましたが、本気だったみたいだし。灼と炯の2人の監視官の適正ありって、結局何が適正だったんでしょう?

 あと、ふと思ったのが、犯罪係数云々って暴力犯ならわかるのですが、知能犯だとどうなのよ?と思わなくはないです。それでもやっぱり殺しちゃうんでしょうか?

 作画はすごいと思います。音楽はまあサスペンスものだよね、という音楽です。OPは可もなく不可もなくよりもちょっといいかなくらいです。

 サイコパスシリーズである必要性がなく、常森を出せなかったこと、尻切れトンボ、後半急速につまらなくなるのは大きな減点要素です。
 前半はエンタメとしては面白かったし、霜月とカリナが可愛いのでちょっと加点しますが、世界観・テーマ性ははっきり駄目です。

 ストーリー、キャラは3.5と言いたいですが、霜月加点でキャラは4です。作画で点数はあがりますが、主観的には前半80点、後半50点、平均65点しかも尻切れトンボなので55点かなあ。

 映画も無料になってるみたいなので、見てみます。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

73.4 10 2019年秋(10月~12月)アニメランキング10位
ぼくたちは勉強ができない! 第2期(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (343)
1557人が棚に入れました
苦学の高校3年生・唯我成幸は、大学の学費が免除される「特別VIP推薦」獲得のため、学園が誇る3人の天才・古橋文乃、緒方理珠、武元うるかの教育係を引き受けることに。苦手科目にはとことんポンコツな彼女らを導き、志望校合格を目指すが…!?さらに、冷血に見えつつ超ドジっ子な教師・桐須真冬、メイドのバイトをしながら医学部を目指す先輩・小美浪あすみも加わり、成幸たちの勉強はさらなる追い込みへ!そして密かに恋の気配も…?「できない」天才たちが繰り広げるラブコメディ、 勉強も恋もまだまだ続く!!

声優・キャラクター
逢坂良太、白石晴香、富田美憂、鈴代紗弓、Lynn、朝日奈丸佳
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

確かにうるかも可愛いけど僕はやっぱり

9話と10話が好きだった。なんだかんだ親子。そして、父親と衝突しても説得しようと諦めずに努力しようとする姿勢に好感。やっぱり自分はつくづく古橋文乃派だなと思ってしまった。清楚系ヒロイン派推しは個人的に負けかなとか思ってしまうが、苦手な家事に奮闘したり、もたれかかったりと可愛い。
父親がまさかの大学で数学をしている人で数学の天才である妻を亡くしてから落ち込み、娘と向き合えなかった。でも、影で娘を心配してたし、遺品である論文をいれている(嘘)パソコンを通して関係も改善されて、めでたいことこの上ない。

成幸の進路気になるなあ。自分のしたいことやってほしいなあ。
稼ぎたいならパイロットかなあ。それかゴールドマンサックスとかの外資系いいよな。できる奴は収入が青天井で羨ましい限り。
と思ってたら{netabare}教育者かあ。大変やろうけど、ええやん。{/netabare}

高校3年生とは思えない勉強のしてなさ。受験あるんでないの?こんなもん?
全然わからない。{netabare}合格してるから、いいか。ポテンシャル高すぎ。{/netabare}

卒業して大学行った後まで描いていたな。{netabare}花火のジンクスはやはり、うるかだよね。大勝利。{/netabare}青春だなあ。あの展開はアニメオリジナル?

個人的には好きな終わり方したと思うし、良かった。ただ、もうアニメでは見られないと考えると寂しい。


OP
Can now, Can now Study
ED
放課後のリバティ halca
関係≧方程式 Study
挿入歌
ワンダー・ピュアマジック! 川瀬あゆ子(大地葉)、海原智波(阿澄佳奈)
星空のプレリュード 武元うるか(鈴代紗弓)
仰げば尊し


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
苦学の高校3年生・唯我成幸は、大学の学費が免除される「特別VIP推薦」獲得のため、学園が誇る3人の天才・古橋文乃、緒方理珠、武元うるかの教育係を引き受けることに。苦手科目にはとことんポンコツな彼女らを導き、志望校合格を目指すが…!? さらに、冷血に見えつつ超ドジっ子な教師・桐須真冬、メイドのバイトをしながら医学部を目指す先輩・小美浪あすみも加わり、成幸たちの勉強はさらなる追い込みへ! そして密かに恋の気配も…? 「できない」天才たちが繰り広げるラブコメディ、勉強も恋もまだまだ続く!!

1. 天才と彼はその[x]なる判定に銘々慮る
夏休みも予備校で勉強に励む成幸たち。この日は模試の結果が出て、理珠の志望校判定はE判定。「Eになった」と落ち込む理珠に文乃たちは騒然!…というのも、なぜか胸のカップ数と勘違いしていたからだ。そして理珠は、成幸が自分の胸に興味を示していると勘違いして…。後日、成幸たちは夏期講習の総まとめで予備校の合宿へ。勉強を終えて風呂に入った成幸は、なぜか男湯にいた文乃たちと鉢合わせ! そこに男子たちも入ってきて…!!

2. 先人の誇りは時に[x]どもの事情と背反する
あすみのバイト先のメイド喫茶が家事代行サービスを開始。成幸はあすみとともに依頼主の元へ向かうが、なぜか真冬やうるかといった知り合いばかり。しかもそれぞれ家事代行を恥じてか、あすみは仕事をさせてもらえずイライラ…!そんなある日の小テスト、普段以上に威圧のオーラを漂わせる真冬。実は徹夜でテストを作成したため、必死で眠気をこらえていたのだ。そして下校中、成幸は自動販売機の下をあさる不審な真冬を見かけるのだが…!?

3. 天才は変遷する季節と[x]模様に憂う
父親のせいで、うっかり前髪を切り過ぎてしまった理珠。最初の内は気にならなかったが、徐々に恥ずかしくなって成幸から顔を隠すように。被り物までして自分から顔を隠す理珠に、成幸は自分が嫌われたと勘違いしてしまう!また別の休日、親友・理珠とのお出かけにはしゃぐ紗和子は、完璧なプランで理珠を楽しませようと大張り切り! その途中、偶然に成幸と出くわした2人。紗和子は親友の恋のために身を引こうとするが…!?

4. 時に天才は限定された[x]において奮闘する
図書館で勉強する成幸の隣に、見知らぬ美少女が座って話しかけてきた。成幸は逆ナンと緊張するが、その正体は美容院でイメチェンした理珠だった。そうとは気づかない成幸は、勝手に誘惑されていると勘違い!翌日、英語面接に備えてスピーキングを練習するうるか。うるかの目も当てられない英会話に成幸は、この日の会話は英語以外禁止というゲームを提案する。しかしうるかとの英会話はかみ合わないどころか、勘違いの連発で…!

5. 心尽くしの賜物は時に[x]の錯綜となる
成幸の家で勉強した帰り、文乃は成幸から誕生日プレゼントを渡される。初めての男子からのプレゼントに「どんなもの」でも嬉しいと喜ぶ文乃。しかし開けてみると、そこにはブラジャーが…。果たして成幸の意図とは!?ある日、母親の代わりにバイトへ向かう成幸。そこはいつぞやのランジェリー店の店長が営むマッサージ店だった。あの時と同じく、着ぐるみでマッサージのバイトに励む成幸。そこに文乃と理珠が来店する!

6. 彼らは安んぞ面する[x]の志を知らんや
マンションの風呂が使えないため、真冬は銭湯に行くことに。途中であすみ、成幸たちと出会い、真冬とあすみは一緒にサウナへ。暑くて朦朧とする2人は、成幸との秘密を口走ったり、水風呂で戯れたり…。漏れ聞こえる2人の嬌声に、男湯の成幸は緊張しっぱなし!数日後、真冬を相手に模擬面接が行われる。文乃、理珠は弱点を突く真冬の質問に、すっかり心が折れてしまった。そして成幸の番…彼は真冬に何を語るのか!?

7. 人知れず天才は彼らの忖度に[x]する
オープンキャンパスを訪れた成幸、理珠、紗和子の3人。しかし成幸と紗和子はそれぞれ相手を理珠と仲良くさせるために、変に譲り合っては理珠を放り出すことに…。そんな中、理珠は数学の教授に才能を見出されて数学科に誘われる。あすみのメイドカフェでボードゲームイベントが開催! レアなボードゲームにつられた理珠は、メイドとなって手伝いで参加することに。メガネっ娘メイド・理珠に群がる客たち。理珠のゲームの才能が火を噴く!

8. ゆく[x]の流れは絶えずして…
成幸の体育の成績が赤点目前! うるかが成幸に水泳を教えるが、教え方があまりに下手で一向に効果なし。監督していた真冬が見かねてプールに入り、成幸の手を取るが…。プールの一件で真冬に勇気づけられたうるかは、全国水泳大会で見事に優勝! そして彼女には海外留学の話が。成幸に言い出せずに悩むうるかは、ファミレスで文乃に相談を持ち掛ける。そこに成幸が現れて、うるかはとっさにテーブルの下へ!

9. 最愛の星に[x]の名を(前編)
一ノ瀬学園で三者面談。家のために進路を決めようとする成幸に、母・花枝は自分がやりたいことをするべきと忠告。そんな中、オープンキャンパスで出会った数学教授が現れ、再び理珠を数学の道へ勧誘する。彼の名は古橋零侍、文乃の父親であった。三者面談で零侍と喧嘩した文乃。勢いで家出した彼女は、そのまま唯我家に居候することに。花枝の許可も得て成幸と寝食を共にする内に、どこか新婚生活みたいな雰囲気に…!?

10. 最愛の星に[x]の名を(後編)
唯我家での居候を続ける文乃。この日は花枝たちが出かけてしまい、家には成幸と文乃の2人きり。文乃は居候のお礼をすべく料理や掃除に挑戦するが、ことごとく惨敗! しまいには風呂に入ってきて、成幸の背中を流そうとする!?その後、星空の下で成幸に後押しされた文乃は、零侍と向き合うために家へ戻る。天文学への進路を認めようとしない零侍に、文乃は母が残した動画データを突き付ける。生前の母は何を語るのか…。

11. 祭のはじめは矢継ぎ早 彼らに[x]が降りかかる
文乃、理珠、うるかが希望進路を決める一方、成幸は「自分が本当にやりたいこと」を見出せずに悩んでいた。そんな成幸の悩みとは裏腹に、一ノ瀬学園は文化祭の準備で大忙し! そしてうるかたちは「後夜祭の1発目の花火を触れ合って見た男女は、必ず結ばれる」というジンクスを聞いて…。文化祭当日。理珠のクラスが出店するうどん屋にトラブルが発生! 理珠の父の勘違いで、模擬店の域を超えた大量のうどんが納品されてしまったのだ。

12. 祭の騒ぎは留まらず[x]どもは茨の道を往く
文化祭はますます大盛況! 水泳部のライブステージでは、なぜかフルピュア衣装を着た真冬が海原&川瀬と共演。真冬のダンスのキレに沸く観客。そして続いて登場したのは、見慣れない真っ黒な衣装に身を包んだうるか…!?うどんの宣伝で校内を周る成幸は、ある着ぐるみを着ることで、なぜか先生たちに追われてしまう。あすみの手引きで体育館へ逃れる成幸だが、そこでは文乃主演の演劇が修羅場を迎えていた!

13. 祭の終わりは寂しくも華やかに[X]どもを祝福する
着ぐるみの成幸の乱入により、文乃たちの演劇は大絶賛で終演。しかし着ぐるみ越しにキスした相手が分からず、文乃はただただ混乱…。一方、理珠のクラスのうどん店は、みんなの協力で大量のうどんが売り切れそうな盛況ぶり!そして「一緒に花火を見ると結ばれる」というジンクスがささやかれる、後夜祭の時間が近づいてきた。成幸と一緒に花火を見る、運命の相手とは…!?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

TAMA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

未来はわたしたちの手の中に!!

1期は『うるか』『古橋』がエピソード的にやや優勢だったと思いますが、この2期は結構『古橋』エピソードで応援する人が増えそうかな?と思います。
ただ個人的に最終話は原作全て見てる身としてはあまり好きじゃなかったですね。ま、アニメだけなら良いのかも?


原作・ジャンプで全て。
アニメ・全話視聴。(全13話・30分アニメ)


今年(2020年)で廃止される『センター試験』。来年からは『大学入学共通テスト』に名称が変更になります。
現実世界では受験生をただただ混乱させた文部科学省に絶望しましたよ。「この程度かよ…」って感じです。
だってこの変更をする文部科学省の連中の理由、「マークシートだから」ですからね。しかも出される問題やテストの用紙、やり方等も見ずにただ会議で「選択式はアカンやろ」みたいなノリで決まったみたいです。
ま、私が説明するより『池○彰さん』の本や番組で言ってたのでそちらをどうぞ。
本当、受験生は今後の人生をも変えるかもしれない事なのに文部科学省は何やってんだか(汗)


さて、思いっきり脱線したので戻しますね。
あらすじは2期だから書くのはやめときます。


今回はラブコメやコメディ部分が強かったかな。
ま、少年誌のラブコメ系としては丁度いいレベルだと思います。ただちょっとセクシャルなのが多かったのでそこを受け付けないと評価は下がるかなと思います。♯5と♯6が特に。
1期と比べると勉強系はあんまりだったなぁ。個人的には残念。ただ『桐須先生』の教え方や面接の部分は好きだったな。「大人でも自分の長所なんて…」や「才能あるものの特権」とか共感や感心しました。
後は『唯我』の「自分のやりたいこと」についてかな。指摘されるまで決めてなかった事、そしてちゃんと自分で答えを出せた事。教育係をやってたとしてもやはり『唯我』も一生徒なんだなと。

ツボだったのは『武本』の運動天才なのに教えるのがとても下手な部分やアイキャッチ、『古橋』の毒や『小美浪』のツッコミ等も面白かったです(笑)
歌はED曲の方がノリも良く、キャラも可愛くて好きですね。


♯9〜♯10は『古橋』の株が上昇したんじゃないかな。てかさ、もう新婚やん(笑)
家庭ってそれぞれ事情があると思うし、不器用だから伝わらない・伝えないで向き合えてなかったからこそこうなってたんだな。
詳しくは書きませんがここのエピソードはいい流れだと思います。そして『古橋』にとって今後大変だなと私は感じました。
だってねぇ…、『武本』と『緒方』のねぇ…。
これは『唯我』にとっても難題だな。合格通知は誰になるやら。


♯11からは文化祭なんですけど… …

ラブコメ物としてブッ飛んだ事が多いですね。

…文化祭ってこんなカオスだっけ?

ま、まぁそれは良いとしてもやはり賛否両論の3DCGダンス。これは好き嫌いがハッキリしそうですね。
ダンス後にアニメ絵に戻るから違和感は残ります。
他作品で例えるのは恐縮ですが『かぐや様○告らせたい』の♯3のED曲『チカっ○チカ千花っ♡』みたいなダンス表現だったら違和感もなくて良かったのかな。

でも後夜祭やジンクスもオチも「らしい」終わり方だなと思います。ま、これは後で書こうかな。


さて、原作を見てた私としては最終話のED曲後のエピソードは嫌でしたね。まぁリアルタイムに放送されてる時は連載中だったからこの表現になったのかもしれませんがこの終わり方だと3期は作らない前提な感じがして残念感が強いです。
何故かと言いますと私個人は『桐須先生エピソード』と『小美浪エピソード』が綺麗で好きなのでアニメで表現してほしかったです。それはもう叶わなそうだなと。
アニメだけの表現だと『小美浪』と『桐須先生』の魅力は伝わらないと思います。ただのサブキャラ感が(汗)『桐須(妹)』も出れずだし。

今現在(2020年3/15現在)は1つのストーリーとしては完結を迎えました。中々綺麗な終わり方だったので私個人は評価は良い方です。
ジャンプでは『ニセコイ』が散々な終わり方をしたので心配をしてましたが安心しました(汗)

明日発売(2020/03/16)のジャンプでは『ぼく勉パラレルストーリー』が開幕します。作者の『筒井さん』は「どの物語が本当の結末かは読者の皆様次第です」と言ってます。
やり方としてはギャルゲー・乙女ゲーみたいだなと思いますが試みは面白いかなと。
読者(ファン)に対し『X=???』と解はそれぞれに、って事ですね。
アニメでは♯11と♯最終話の『ジンクス』と『後夜祭』がキー、原作では『問69』のシーン。

なので題名は原作にも書かれた表現と一緒にしました。その意味は…原作見たら多分すぐ分かると思います。さて、最愛の『X』の解は如何に?
気になる方は明日本屋、もしくは電子ですね(笑)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

1期→うるか推し。から、2期→文乃推し。と、浮気w あ、物は投げないで下さい(汗)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
正統派のハーレムラブコメ。

難しいこと考えたり書いたりするアニメじゃないですね。

シンプルに楽しめる作品ですね♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
1期で私が好きだった順は、うるか→文乃→桐須先生→理珠→小美浪先輩。

2期を観て、文乃→うるか→理珠→桐須先生→小美浪先輩、に変わりました。

文乃、怒ってる時が一番可愛いって、どんなキャラだよ(笑) ツンデレのツンではなくて、ただ普通に怒ってるだけってのが良いよね。

でも実際、怒ってる時が可愛いらしい女性って良いですよね、リアルでも。あれ、(怒ってる姿みて、引いちゃう人と)何が違うんだろうね?

怒ってる時が魅力的な人って、愛嬌があるパターンと、サッパリしているパターンがある気がしますが、文乃姫には、その両面があると思います。

怒ってることは大抵正論だし、わりと他の人のためだったりするし、ちょっと照れるしw ガチで怒ってるのに笑顔ってのも、ポイント高いかも。

ナリユキともお似合いだと思うし。ナリユキは尻に敷かれてる方が良い(笑)

と、文乃さんの話ばかりになってますが、私の中の「歴代好きなヒロインランキング」でも、20番以内に入るかも? というくらいにお気に入りですね。

でも、なんとなく正妻にはなれないんじゃないかなと(汗) なんか、最後の最後に、自分(文乃自身)から引いちゃいそうな気がします。

以前からよく書いてますが、王道ラブコメは、展開よりキャラなので、良いキャラが揃ってる本作は、良いアニメです。受験(最終回)まで、追っかけたいですね。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
男子が胸ばかり気にしてるのは間違いないが、だからといって巨乳好きとは限らない。私は、CかBが好きですが、FよりはAです。だからといって、AAやAAAは、そんなにですが、、、って、何のカミングアウト?(笑)

2話目 ☆4
みんな、金で解決(笑) オプションなのか(笑) 居眠り(笑) 学園長の話、苦痛だよな(笑) てか、寝てる先生なんて普通にいたし、それにとやかく言ったりしなかったけどな。温泉卵(笑) ポンコツ先生(笑)

3話目 ☆4
てか、思春期男子が女子の変化に気付かないのって、鈍感ってのもあるけど、恥ずかしくて女子の顔をちゃんと見られていないってのもあると思うんだけど。関城紗和子、良い奴だよな~。回想、良いね。

4話目 ☆4
あのイメチェン姿を見た、文乃のハイテンションが見たかったな(笑) ランジェリー好き(笑) 意外な単語(笑) ①が(笑)

5話目 ☆5
これは予想できひんわ、ホンマに(笑) 文乃さんのツッコミが冴えるな(笑) イメージ伝わった(笑) 「文乃の巨乳化にナリユキ以外は気づくでしょ?」という視聴者の疑問を、アイキャッチで鮮やかに回収。素晴らしい。

デジャブ(笑) フニャフニャじゃねぇか(笑) 声優さんにエロい声を出させるためにやってんのか?(苦笑) ウルカさん、怒ってる(笑)

6話目 ☆3
どうも、キリス先生回は萌えないな~。ナリユキに贔屓しすぎ。

7話目 ☆3
酔いデレは安定的に萌えるな~。サイコロ倶楽部かな?(笑)

8話目 ☆3
うるか回。沈むのやめな(笑) もうちょい、プールでナリユキとうるかのラブコメ観たかったな~。海外留学か~。水泳の場合、日本も世界トップレベルにあるわけだし、うるかみたく英語で苦労してしまうより、日本で競技に集中した方が良い気がするけど。文乃のツッコミ(笑)

9話目 ☆4
文乃回。まさかのお父さん。そこで落ち込むのではなく、怒るあたりが、文乃(笑) 女子トーク、あかんでしかし(笑) よこそこに隠れられたな(笑) 文乃の怒りキャラ、好きだな~。

10話目 ☆5
ダメ文乃さん(笑) いやいや、風呂はやり過ぎ(笑) 「起きてる」は、なかなかの破壊力w これで文乃も正式参戦して欲しいな、ナリユキ争奪戦にw

11話目 ☆4
ダンスシーン、頑張ってますね。でも、やっぱり手描きが好きだな~。なんか、違うキャラにも見えちゃうな。だったら、先生出なくて良かったんじゃ(笑) 文乃の登場ばかり楽しみにしている自分がいる(笑) 先生、ちょろいw キス未遂から流れが楽しみ♪

12話目 ☆5
文乃さん、国語力生かしてる(笑) それもう、プロポーズやんけ(笑) 恋人食いwww ホンモノっぽくなったw 怒ってる文乃が一番輝いてる(笑) メインからサブまで、ほとんど全員に見せ場がある、素晴らしい最終回だね。時と場所と人数(笑) ハーレムエンド(笑) ん? シルエット的には、正妻はやはり緒方?
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 25

72.7 11 2019年秋(10月~12月)アニメランキング11位
俺を好きなのはお前だけかよ(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (479)
1921人が棚に入れました
ここで質問。もしも、気になる子からデートに誘われたらどうする? しかもお相手は一人じゃなく、クール系美人・コスモス先輩と可愛い系幼なじみ・ひまわりの二大美少女!! もちろん、意気揚々と待ち合わせに向かうよね。そしてそこで告げれれた「想い」とは――……「俺じゃないヤツが好き」っていう「恋愛相談」だった。ハハハ。……やめだ! やめやめ! 「鈍感系無害キャラ」から、つい本来の俺に戻ってしまった。でも、俺はここでへこたれない。恋愛相談に乗れば、俺を好きになってくれるかもしれないからな! そんな俺の悲しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。三つ編みメガネの陰気な少女・パンジーこと三色院菫子。俺はコイツが嫌いです。なのに……俺を好きなのはお前だけかよ!! 自分がモブだと気づけなかった主人公と個性的な華々しい女の子たちのちょっと刺激的な学園青春(?)コメディー、ここに始まる!?

声優・キャラクター
山下大輝、戸松遥、白石晴香、三澤紗千香、内田雄馬、三上枝織、東山奈央、斉藤朱夏
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

惰性で最後見たけど、別に悪くない

確かに3話で区切って終わらせても良いくらいではあった。
{netabare}兎に角、地区大会決勝が特異点になってるのは草。東口と西口でエースが負けて隠れて泣く様を見て惚れるひまわりとコスモス。そんで主人公にエースの太陽とくっつけてくれるようそれぞれ頼む。肝心なところであり得ないくらい緊張するし、安易に主人公に抱き着いたり、二人きりでデートしたり。ワンチャンスあるかもと主人公に期待させておいて地の底に突き落とす。
そんな主人公を好きなのがパンジー。僕もあんな娘が好きだけどね。主人公いい子ぶってるのは少々ムカつく。
そして、エースはパンジーが好きでこれまた主人公に手伝ってほしいと頼む。これまた、地区大会だし、例の白いベンチ登場。地区大会決勝で励まされたのが好きになった理由らしいけど、後で実はパンジーではないと明かされる。
断るとエースはひまわりとコスモスのあからさまな好意を利用して主人公に関することをあることないこと言う。好きな男の言うことしか彼女は信じないものだから、主人公は孤立していじめられる。
いじめかたが少しおしゃれ。机にゴルフコースできてたらむしろ嬉しいかもしれない。
パンジーだけは味方でエースのクズさを明らかにしつつ、主人公が下衆な面もあるけど、エースを親友と信じて串カツを大量に買って待つ良い男でそれが好きになった理由と語る。
{/netabare}
とりあえずスカッとした。ずっと主人公が可哀想で感情移入してもやもやしていた。普通のラブコメじゃないぞ。面白いぞ。

ニックネームが洒落ているところは好き。みんな花の名前とかだもんな。こんなあだ名で呼ばれたい。

残りは惰性で見てたけど、別に嫌いではない。通常ハーレムになってしまって残念な人多そうだ。
ただあんな仕打ちをしておいて、どの面さげて好きと言えるのかその心境は謎。
ホースは蛇足だったかも。とりあえず最後どうなるかに期待。


OP
パパパ 斉藤朱夏
ED
ハナコトバ ヒロイン、パンジー(戸松遥)・ひまわり(白石晴香)・コスモス(三澤紗千香)
斉藤朱夏のソロ活動を応援していきたい。


ここで質問。もしも、気になる子からデートに誘われたらどうする?しかもお相手は一人じゃなく、クール系美人・コスモス先輩と可愛い系幼なじみ・ひまわりの二大美少女!!もちろん、意気揚々と待ち合わせに向かうよね。そしてそこで告げられた『想い』とは---……「俺じゃないヤツが好き」っていう『恋愛相談』だった。ハハハ。……やめだ!やめやめ!『鈍感系無害キャラ』から、つい本来の俺に戻ってしまった。でも、俺はここでへこたれない。恋愛相談に乗れば、俺を好きになってくれるかもしれないからな!そんな俺の悲しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。三つ編みメガネの陰気な少女・パンジーこと三色院董子。俺はコイツが嫌いです。なのに……俺を好きなのはお前だけかよ!!

1. 第1話 僕ってほんと、どこにでもいる平凡な高校生なんだ
元気いっぱい笑顔がまぶしい幼馴染・ひまわりと、オトナっぽくて才色兼備な生徒会長・コスモス。そんな二大美少女からデートに誘われた超ラッキーな男子。……はい! それが僕、ジョーロこと如月雨露です! どこにでもいる平凡な高校生に、こんな素敵な幸運が訪れるなんて! よぉ~し、二人と素敵な時を……って、なんで僕、二人から恋愛相談されてるの!? ああ、僕の美少女ハーレムラブコメ計画がもろくも崩れ去っていく。ク、ククク……いいぜ! なら別の手段をとるだけだ! さぁ、準備はいいか? ここからは、平凡なラブコメの時間は終わりだ。

2. 第2話 俺に襲い掛かる負のスパイラル
まさかの『ダブル告白』によって、夢の高校生活が茨の道へと早変わりしてしまった……。あ、どうも。『俺』ことジョーロです。しかーし! そんなことでハーレム高校生活を諦める俺じゃねえ。ひまわりとコスモスの二大美少女の恋の手助けをしながら、おこぼれをもらう作戦を決行中よ。……にしても、目の前にいるこの毒舌ストーカー女はいったいなんなの? いやがらせひどくない? 名前もパンジーとかいうわりに可愛らしさゼロ。挙句の果てには、なぜか俺の大親友・サンちゃんからは、『パンジーとの恋を手伝ってくれ』とお願いされ……!

3. 第3話 俺はお前と会っていた
終わった、完全に終わったよ。誤解が誤解を呼んで、ひまわり&コスモスに愛想を尽かされちまった。それだけじゃねえ。パンジーの呼び出しで向かった図書室で、絶対に嫌われたくなかった親友・サンちゃんからも絶縁状を叩きつけられちまったんだ……。おまけで、俺の愚かで浅はかな『悪行』のウワサは瞬く間に広まっちまって、正真正銘、俺は何もかも失ってしまった。ハハハ……。けど、これでいいのかもな。俺みたいなクズには分相応の状況だよ。って、ちょっと待てよ、パンジー。……嘘だろ? 『そいつ』が俺を欺き、全てを裏で操ってた黒幕だったのか?

4. 第4話 俺がガンバった結果
『黒幕』の正体が発覚し、学校中を駆け巡った『俺の悪行』の誤解は解けて平和な日常を取り戻した。けど、まだ取り戻せてないものがある! それは、俺にとって大切な、サンちゃん、ひまわり、コスモスとの絆。そう、仲直りがしたい! 俺はみんなと仲直りがしたいんだ! でもどうしてもその方法が……あん? 何だよ、パンジー? いつもはムカつく毒舌ばっか行ってくる癖に、こういう時だけ優しい言葉で背中を押しやがって……。わーったよ。自分の素直な気持ちを正面からぶつけることにするよ。それでいいんだろ、パンジー?

5. 第5話「俺にしては、うまくいきすぎてると思ったんだよ……」
ときめけ青春! きらめけラブコメ! いやぁ~、いけちゃうよぉ~! 美少女達とキャッキャウフフだよぉ~! 今度こそ、素敵極まりないラブコメを……ってなんじゃこりゃぁぁぁぁ! ちょっと新聞部のあすなろさん! 俺が、ひまわり、コスモス、パンジーに三股をかけている『女の敵』ですって!? 違うよ! それは将来的な話で……え? その疑惑の真偽を確かめるために、百花祭まで俺に密着取材をすると? よーし! やってやろうじゃねぇか! 疑惑払しょくのために、徹底的にラブコメイベントを避けてやるよ! ……ぢぐじょう……。

6. 第6話「俺は、言う時は言う」
俺は不都合主義に愛されてる! ちょっとした手違いで、まだ真偽不明だった『ジョーロ君三股記事』が学校中に配布されちゃいました! そんな絶望的な状況の俺を助けてくれたのは、なんと記事制作者である新聞部のあすなろ。あいつのおかげで、どうにか状況を鎮静化することができた……のだが、これ以上誤解を重ねないために、俺はコスモス達三人と距離をおくことになっちまったんだ……。おかげで、百花祭でやるダンス練習もままならない毎日。そして迎えた百花祭当日、波乱につぐ波乱ってのはまさにこのことで……!はぁぁぁ!?

7. 第7話「俺は意外な一面を知る」
遂に来たぜ、この時が! 花舞展をやり遂げた俺達に訪れた束の間の休日。行く場所なんて一つしかねぇ! そう、プールだ! いつもはKYなパンジーも、今回ばかしはしっかりと空気を読んだしな! 煌めく肢体! 物理法則を無視した素敵な水着! 勝った奴が俺を煮るなり焼くなり好きにできる勝負! ……ねぇ、最後のおかしくない? どうして、平和に過ごさせてくれないの? ま、いっかぁ! だって、女の子達が俺のために色々とやってくれるんだもん! つうわけで、素敵極まりない水着回の始まりだぜ! もちろん、ボロリもあるよ!

8. 第8話「俺の悲劇は気づくと始まってる」
「これから、誠心誠意尽くさせてもらうよ」。突如現れた転校生が俺にそう宣言した! いやぁ~、遂にこんな俺にも優しい女の子が……って、んなわけあるかぁ! 知ってんだよ! どうせロクでもない企みがあるがあるんだろ! クケケケ! そう簡単に俺を利用できると思うな! 貴様の本性を暴き、完膚なきまでに潰してくれるわ! ……ん? なんだよ、パンジー? 俺と共通の話題が欲しいから、自分の大好きな本を読んでほしいだぁ? ……へいへい、分かったよ。んじゃ、家でゆっくりと……はて? なぜ、俺は借りた本を僅か一日でなくすんだ?

9. 第9話「俺なりに考えた結果」
パンジーの本を買い戻すため、ツバキの店でアルバイトを始めた俺! なれない仕事に苦戦したが、この調子ならどうにか……あ、あぁぁぁぁ!! とんでもない大失敗をやらかしちまった! しかも、俺がひた隠しにしてた秘密をパンジーに暴かれて、大喧嘩までしちまったよ……。く、くぅぅぅ! こうなったら、せめてパンジーの本だけは買い戻して……って、俺が買う直前で売り切れだぁ!? 誰だ、そんな空気を読めないことをしやがったのは!なんで俺は肝心なところでいつも失敗するんだ! ……ん? あの天然系ビッチは帰り道で一体何を?

10. 第10話「俺だってたまには活躍する」
さて、このアホはなんだろう? 突如として、俺を理科準備室に引き連れていった女は、野球部のマネージャー、蒲田公英……通称『たんぽぽ』。ややこしい花のあだ名を持つ女なんだから、可愛い女の子だと思うだろう? 確かにその通りだ。たんぽぽは可愛い。……だが、だがしかしだ! いかんせん、アホすぎる! こんなアホとかかわるのは時間の無駄だし、とっとと教室に……うっげぇ! な、なんで……なんで理科準備室に……ヤツが現れてるんだよぉぉぉぉぉ!!

11. 第11話「俺はいらないかもしれない」
大ピンチだ! 利用者が少なすぎるからって図書室が閉鎖されることが決まっちまったよ! コスモスがどうにかしてくれようとしたみたいだが、そいつも失敗。……だが、利用者を増やせれば閉鎖は免れるらしい! よっしゃぁ! こうなったら、俺が……すっげぇ都合のいい頼れる味方に手伝ってもらって、閉鎖を阻止してやろうじゃねぇか! つうわけで、頼むぜ葉月! かつて図書室の閉鎖を阻止した実力を俺達のために全力で振るって……おい、どうしたんだよ、パンジー? なんで、葉月を見てそんなに怯えてるんだ?

12. 第12話「俺が好きなのは……」
やるしかねぇ……。ホースによる『善意の呪い』からパンジーを解放するために、俺がパンジーに告白をしてやるよ! 俺達が恋人同士になっちまえば……は? どういうことだよ、パンジー? もう、恋人になる約束をしている人がいる? しかも、その相手は……サンちゃんだって! だから、俺はもう必要ない、図書室にしばらく来なくていいって。……分かったよ、俺は用済みってことか。コスモス、ひまわり、あすなろ、悪いが後は任せた。俺じゃホースに勝つことはできねぇ……、そんな俺はいたって無駄だよな……。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

観終わった

2話までの感想{netabare}
あれ?面白い?
八方美人を演じてたら窮地に陥ったって話…になるのかな?
今後、他人(主人公)を利用するだけ利用して、自分に都合が悪くなると責任を他人(主人公)に押し付ける連中を見返す展開になるのなら結構良いかも?

とりあえず2話での主人公の言い訳は、「オレもサンにパンジーは不釣合いだと思ってたんだ」「『パンジーなんかよりお前の方が良い』と振り向かせられると思った」じゃダメだったんかなー?
と思うが、あくまで俯瞰で見てるから言えることで当事者だと一杯一杯で難しいか。
まぁそれ言ったらラブコメが成立しなくなっちゃうけどね。
ぶっちゃけ「他の女より私の方が良いと分からせてやる・振り向かせてみせる」ってガッツの無いヤツが踏み台に利用した主人公に責任追及するのは身勝手だなぁとは思わなくもない。
他人を責められるほどお前はそんなに偉いのか?と。
ってことで復讐(カタルシス)に対する溜め(フラストレーション)パートだと思ってるんだけど、そうじゃなかったら単なる胸糞なワケで…いやぁどうなるんだろう?という意味では結構次回が楽しみな作品。
とはいえまだ2話なので、これから更に絡み合う話になってくのだとしたら…胸焼け起こすかもw{/netabare}

3話感想{netabare}
良い最終回だった。
2話で懸念してた「これ以上人間関係こじれるようだとさすがに胸焼け起こしそう」も杞憂に終わり、スキっと解決してホントに良い最終回だった。
但しあくまで問題が長引かなかったのが良かっただけで、その内容自体は「?」。
パンジーが実は巨乳の美人で…そこは「おいおい」と呆れ気味だけどまだいい。
巨乳は良くて貧乳はダメってのもよくワカランところではあるけど、問題は「そこまで嫌う?」のがイマイチ共感できない。
そうだなぁ、パンジーは折角ストーカーってことなので、もっと重篤で「期待に背く行動をしたらミザリーされかねない(こんなの私の好きなジョウロじゃない!、と殺されそう)」みたいな、なんか「この人と付き合うのは身の危険を感じる」という所を見せてくれないとあそこまで性格を嫌う理由が分からない。
または虚言癖で「レイプされました妊娠しました責任とってください」なんて言い出しそう、ってことなら関わらないようにする・図書館に行くのを避けるのも納得なんだけど、そうでもない。
これだったら“変態だけど可愛ければ~”のキャラの方がよっぽど付き合いたくないw
ってかそこまで嫌うならそれこそ2話でサンから相談受けた時「アイツだけは止めとけ」と言うでしょー、親友を第一に考えてることの説得力にも関わらない?
なんかトラウマでもあって「他の人は平気かも知れないがオレはどうしてもこういう性格はダメなんだ」って話でも今後あるのかなぁ?

と、自分の2話までの感想を読み返してみて気付いた。
この作品のキャラ達は「心変わりを許容する・期待する」価値観なのかそうじゃないのかがよく分からない。
恐らく物語の最後は「パンジーいいよな」になると思うので、作者は許容する精神でありながらキャラにはそれが無い前提で話を作ってる?{/netabare}

6話までの感想{netabare}
うん、まぁ…こんなだよね。
ジョーロが3話までに迷惑かけられた連中を許したことについては、下心があるんだしまぁって感じ。
そうはいっても…新聞部の言うことを一方的に信じるって、そんなことあるんかいな?
いやあるんだけど…新聞部の言ったことだから間違い無いだろうと思考が止まってるヤツ、そういうヤツが大半であるなら人を陥れ放題だなぁとは思ってて。
ってことで6話は案の定ソレだったってオチで。
そこまではいい、そこまではいいんだ。
ただ…なんでジョーロを良いヤツみたいに演出したがるんだろう。
自分を悪者にして背中を押した?いやいや、普通にガチ怒りしたでいいんじゃね?
記事を無批判に信用させられる新聞部という「権威」を傘に着たというか、その権威に傷がつくというか、場合よっては廃部にまで追い込めそうじゃん、女子ネットワークとはワケが違う。
パンジーに友達作るよう仕向けたのは感謝のお返し?いやいや、体は好みだけど性格が嫌いって話だったじゃん?
今までボッチだったので友達作れば性格変わるかも?と自分好みに仕立て上げようと画策した、でいいじゃん。

なんでそんなにジョーロを良いヤツにしたがるのかちょっと意図が分からない、これは3話の「親友思い」でも引っかかってたことなんだけど。
下心アリアリの下衆野郎だから気にしないで居たのに、良いヤツだとスルーした部分にケチが付くというか…う~ん…。{/netabare}

9話までの感想{netabare}
何やってるんだか分からなくなってきた。
なんかこう、イマイチ考え方に共感どころか理解すらできない。
ジョーロはハーレム目指しておきながら他人(他の女性)が何か下心ある素振り見せたらビッチ呼ばわりなの?
本絡みの一件は、キッズアニメでよくある「一人で抱えないで仲間を頼れ」って前提の元、そうでない行動をした主人公が責められてた…のか?
どうでもいいプライドにしがみついた結果誰かを傷つけたのなら責められても仕方ないけど、誰か傷つけたっけ?
まぁ本絡みに関してはまだ続くのかな?探すのを手伝ってくれた二人はこの後出てくる?{/netabare}

最終回?までの感想{netabare}
ありゃー、参ったね。
最終回の終わり方についてあれこれ下書き書いてたのだけど、そうしてる間に同期放送作品の“星合の空”の最終回が放送されて、そっちのがもっとアレだったらしい。
そっちの作品は私は1話で視聴切っちゃってたんだけどね…見続ければ良かった?
ってことでゴチャゴチャ書いてた下書きもどーでもよくなっちゃったw
それにしても今期ちょっとヤバいの多くない?
これまた他の作品の感想で触れたけど「ちゃんと締めてるだけマシなのかも?」という、我ながら基準がもう訳ワカラン。

と、とりあえずこの作品に関して言えば、3話まで見れば良いんじゃないかな?
そこから先は見ても見なくてもいい。
個人的に一番期待してたのは、前半パンジーが余裕ぶっこいてるポジションだったので、それが吠え面かく展開来ないかな~と思ってたのだけど…実際それに近い展開にはなったのだけど、その一方で今度はツバキという余裕ぶっこいてるポジが登場しちゃって。
じゃあ次はツバキが吠え面かく展開を…となるだけで、キャラの役割が変わっただけで構成は一緒なのを繰り返してる様に感じてしまった。
表現が辛辣すぎるかもだけど、引き出しが少なすぎじゃね?と。
主人公の心変わり自体はそれがテーマだろうからいいとしても、他のキャラの心変わりっぷりはなかなかついてくのが難しかった。
でも最後の恋敵を蹴落とすための裏切り投票は「ですよねーw」って感じで笑えた…のだけど、それがよりにもよって「続く」でウラがあるような無いようなで素直に受け止められない。
なんでこんな作りにしちゃったんだろう…それでも“星合の空”に比べればマシなのかなぁ?と思うと…う~ん…。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「俺は、すべてのすべてのラブコメを過去にする」

この作品の原作は未読ですが、キャラデザがブリキさんと知り視聴を決めた作品です。
それにハルカス、白石晴香さん、三澤紗千香さんに奈央ぼうと、これだけ役者が揃ったら視聴しない道理はありません。
この作品も期待値MAXで視聴に臨みました。


ここで質問。もしも、気になる子からデートに誘われたらどうする?
しかもお相手は一人じゃなく、クール系美人・コスモス先輩と
可愛い系幼なじみ・ひまわりの二大美少女!!
もちろん、意気揚々と待ち合わせ場所に向かうよね。
そしてそこで告げられた「想い」とは…

…「俺じゃないヤツが好き」っていう「恋愛相談」だった。ハハハ。
…やめだ!やめやめ!「鈍感系無害キャラ」から、つい本来の俺に戻ってしまった。
でも、俺はここでへこたれない。恋愛相談に乗れば、俺を好きになってくれるかも
しれないからな!

そんな俺の悲しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。
三つ編みメガネの陰気な少女・パンジーこと三色院菫子。
俺はコイツが嫌いです。なのに…
俺をすきなのはお前だけかよ!!
自分がモブだと気づけなかった主人公と個性的な華々しい女の子達の
ちょっと刺激的な学園青春ラブ(?)コメディー、ここに始まる!?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品…登場する女の子の可愛らしさが半端ありません。
キャラデザがブリキさん、という影響も多分にあるのですが、ちょっとした仕草など細やかな部分も配慮しているのが伝わってきます。

そして何より声優さんの演技が堪らないんです。
今回序盤から色々持って行かれたのはパンジーこと三色院菫子役のハルカスの演技でした。
今まで聞いたことの無い声質…
あの声質で「寂しいわ…」とかジョーロみたいに傍で囁かれたら、卒倒してしまうかもしれません^^;

私は専門家じゃないので詳しいことは分かりませんが、声優さんの完璧な演技って、きっとこういう作品の事を言うんだろうなぁ…とか思ったり。

今、公式HPのトップページを見ながらこのレビューを書いているのですが、物語の中での彼女たちの言動が、頭の中でフラッシュバックの様に蘇ってくるんです。
ジョーロへのアプローチの仕方は人それぞれ…
だけどどのキャラも素直に愛おしく感じれるんです。
パンジーさんには色々持っていかれたので推しキャラとしては頭一つ分抜きん出ていますけれど…

そういえば、先ほどこの作品のwikiをチラ見した時に、面白いことが書いてあるのを見つけました。
「本作はラブコメディ系のライトノベルではあるが、本作はライトノベルでありがちな主人公が複数のヒロインに好意を持たれる(落ちもの・ハーレムもの)という設定は否定的に描かれている。」

「落ちもの」って何かな…と思って調べたら、「ストーリーの導入部分において、平凡な主人公のもとに魅力的な異性が突然現れるところから物語が始まるというもの。」なんだそうです。登場する女の子は次第に増えていき、殆どの出会いはいつも突然だったように記憶していますが、確かに誰も空からは落ちてきてはいませんね。

ついでに「ハーレムもの」についても調べてみました。
主人公である1人の男性(女性)キャラクターに対して多数の異性キャラクターが対置され、多くの場合は大勢の異性が1人の男性(女性)に対して好意を抱く。
また、主人公はハーレムを構成する異性に対して好意を持っていて平等に接することも多い。

…この作品の作風とハーレムものとの違いが分からないです^^;
確かに「ハーレムを構成する異性に対して好意を持っていて平等に接する」という部分では違いがあるかもしれません。
でも疑念が残ります…
この違いがフェイクという路線がどうしても捨てきれません。
というより、捨てちゃいけない気がします。
何故なら、その展開を一番望んでいるからです。

主人公が誰の事も好きにならず、誰も選ばないのだとしたらハーレムの構図は不成立となります。
でもジョーロがこれを選択するでしょうか…そもそもの目的から完全に逸脱してしまいますよ。
個人的にはハーレムものは嫌いじゃないので、その違いへの拘りが理解できないんでしょうね。
これらを差し引いても十分魅力的な作品だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、斉藤朱夏さんの「パパパ」
エンディングテーマは、パンジー、ひまわり、コスモスによる「ハナコトバ」
エンディングの発売が12/25って遅くありませんか?
エンディングはまだちゃんと聴けていないので評価は止めておきたいと思います。
オープニングのノリは好きでしたよ。

1クール全12話の物語でした。
全体的に面白かったと思います。
後半登場したホースには登場キャラ同様に違和感を感じましたし…
唯一残念なのは幕の引き方でしょうか。
最終回のラストに「あともうちょっと続く」と言うのは、発売日未定のOVAの前振りだったんですよね?
これをOVAにしちゃいますか…というのが率直な感想です。
確かに「TVシリーズの完結編、ジョーロ(モブ)とホース(主人公)の決着を描くOVA」らしいので、気にもなりますし売上枚数もきっと伸びると思います。
でもできるなら気持ちの熱いうちに全13話として描き切って欲しかったのが本音です。
まぁ、後日発表される詳細に期待しましょう。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22

72.5 12 2019年秋(10月~12月)アニメランキング12位
魔入りました!入間くん(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (200)
836人が棚に入れました
ようこそ、楽しい魔界へ!!頼み事を断れない、お人好しの少年・鈴木入間は、ひょんなことから魔界の大悪魔・サリバンの孫になってしまう!溺愛される入間は、彼が理事長を務める悪魔学校に通うことに…。人間の正体を隠しつつ、平和な学園生活を送りたいと願うも、なぜか入間はいつも注目の的。エリート悪魔にケンカを売られ、珍獣系(?)女子悪魔になつかれ、さらに厳格な生徒会長に目をつけられてしまう!次々に起こるトラブルを入間は持ち前の優しさで乗り越えていく!

声優・キャラクター
村瀬歩、木村良平、朝井彩加、早見沙織、小野大輔、佐藤拓也、黒田崇矢、斎賀みつき、東山奈央
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

悪魔世界の学園コメディ

不幸な毎日を送っていた入間くんがふとしたきっかけで悪魔の孫になって学園生活を送るコメディアニメ。
全然期待しないでなんとなく見たんですが、これ意外と面白いかもです!
すごく弱そうな入間くんが悪魔の世界で成り上がっていく話になるんでしょうか?
設定は変わってて面白そうなので、今後の話の展開に期待したいです。
最終話まで見ました。こういう肩の力を抜いて見れる作品はいいですね。
途中ちょっと中だるみも感じましたが、全体的に気軽に見れるコメディって感じで面白く最後まで見ることができました。
来春の2期が楽しみです♬
以下、各話のレビューです。

1話
{netabare}なぜいきなり中学生がまぐろ漁船で働いてるの(・_・;)
で、なぜか悪魔に魔界に連れてこられた入間くん。
いきなり悪魔サリバンの孫になってくれと言われて。。なんか超展開すぎる(-_-;)
断れない入間くんは孫になって悪魔の学校に通うことに。
サリバンは学校の理事長で、その権力を使って生徒代表の挨拶を強引にさせられることに!
禁忌の呪文を言わされる入間くん。なぜかみんな大喝采。なんか面白いなこれ。
これを面白く思わないアスモデウスと決闘することになるけど、なぜか入間くんがジャーマン技で勝利!
今期のコメディ枠はジャーマンネタが多いな(-_-)で、心服して入間くんを認めるアスモデウス。{/netabare}
2話
{netabare}なぜ入間くんが悪魔サリバンにこんなに可愛がられるのか謎だ。
アスモデウス、すっかり入間くんの下僕になっちゃってる(-_-)
今日は使い魔召喚の儀式があるみたい。
入間くんを嫌うカルエゴ先生が担当みたいだけど、大丈夫かな?
アスモデウスが龍みたいなすごい使い魔を召喚して、次の入間くんのハードルあげてるしw
入間くんが召喚したのは・・え?なぜにカルエゴ先生が召喚?(゜o゜)あはは笑った(^○^)
で、モフモフ鳥みたいなのになった先生。1年は契約解除できないみたい。
緑髪の子も含めて今後色々新キャラ登場しそうな気配。うん。やっぱりこれ面白いな。{/netabare}
3話
{netabare}クララ、不思議ちゃん枠?でも何でもポッケから出せるからパシリにされてるみたい。
そんなクララに入間くんは何もいらないと言って懐かれて友達に。
入間くんすごい大食漢(・_・;)
クラス分け会議で入間くんたちは問題児を集めたクラスにされたみたいだけど。。次回から問題児クラスの面々との話になるのかな?{/netabare}
4話
{netabare}クラス発表の日。入間くんたちの問題児クラスは普通の教室じゃなくて洞窟の地下にあるし(・_・;)
クラスのメンバーも癖のありそうな人たちばかり。
そして担任がカルエゴ先生。。なんとなくそうかなと思ってた(-_-)
最初の授業でいきなり始まったランク決めテスト。レースみたいだけど、飛べない入間くんどうするんだろ。
いきなりカルエゴに崖から突き落とされてしまうけど鳥に運ばれて峠の主の巣に落ちる入間くん。
峠の主の子供の傷を治して懐かれて、またどこかへ運ばれるけど・・・
入間くんて不思議な力があるみたいだし、サリバンもそれを知ってて孫にしたような気がするんだけど・・{/netabare}
5話
{netabare}峠の主と戦うサブノック。必殺技とか使うけど、強すぎて全然敵わなくて。
サブノックは子供の頃から魔王になれと言われ続けてきて、それが自分の夢になってるんだね。
死ぬ!と思った時、入間くんが助けに来てくれて、峠の主たちを大人しくさせたのを見て入間くんを自分と同じ魔王を目指すライバルと認めるサブノック。
結局ビリで到着してしまったけど、ランクフクロウから変な指輪をもらう入間くん。。
中には凄いのが住み着いてるみたいだけど、大丈夫?
結局ランクは最低の1に。でも入間くんってランクとか関係なく凄い奴と周りから思われてるから意味ないかも。{/netabare}
6話
{netabare}人間の入間くんには魔力が無いけど、前回もらった指輪の力で魔法が使えるように。
植物の芽を大きくする授業で入間くんの芽は桜の大木に(゜o゜)
それを見ていた生徒会長のアメリは、以前から入間くんが人間ではないかと疑っていて。。
悪魔って人間を食べるとかいってたけど、普通の悪魔たちは人間って見たことないんだね。
アメリも見たことなくて、家に伝わる書物で人間のことを知ろうとするけど・・これって少女漫画だよね?
入間くんと偶然廊下でぶつかったシチュエーションが漫画とそっくりで動揺してしまうアメリ。
次回もアメリとの話が続きそうだけど、アメリに好かれちゃうのかな?{/netabare}
7-8話
{netabare} 初恋メモリーって300巻もあるんだね(-_-;)どんな長い初恋なのか気になる・・
アメリは入間くんに初恋メモリーを読ませたくて度々会ってるみたい。
アスモデウスとクララは入間くんがどこに行くのか気になって尾行することに。
この二人っていいコンビだね(*^_^*)で、アメリと会ってるのをクララは面白くなくて。
入間くんをメロメロにさせようと色々と頑張るけど、色気2%判定はちょっとかわいそう。。
クララがうざいなーと思うか、面白いキャラと思うかでこの作品の評価が変わるような気がする。。
私はちょっとうるさいと思うけど、面白いキャラとも思ったりしてます。意外と家族思いだし。
アメリの言葉がきっかけで、自分のランクをあげようとする入間くん。{/netabare}
9-10話
{netabare}入間くんはランクを上げるために昇級試験を受けることにしたんだけど
これってどう見てもドッヂボール(>_<)
よけるのは得意だけど、キャッチして相手に投げられるように特訓する入間くん。
試験が始まった・・けど、なんかだらだらした試合運びだね(-_-;)
結局、アスモデウスと入間くんの二人が残って、対決することになって。
全力で投げたアスモデウスの球を受け取って投げ返して、勝利!
おかげでランクが1つ上がった入間くん。{/netabare}
11話
{netabare} 使い魔授業の新任教師バルスがみんなの使い魔を召喚させて心の交流をさせようとするんだけど・・
入間くんの使い魔がカルエゴ先生だと知らないバルスは召喚させてしまい・・
カルエゴ先生の普段の性格とモフモフ使い魔のギャップが面白いです♪
バトラという部活みたいなものに次回は入ったりするんでしょうか?{/netabare}
12話
{netabare}上級生によるバトラのルーキーハント。
自分たちのランクを上げるために必死に勧誘してるんだね。
悪魔たちにとってランクの持つ意味は思ったよりも大きいみたい。
入間くんの指輪が突然何かに引き寄せられて・・そこにいたのは魔具研究会の人で・・
この流れは入間くんは魔具研究会に入るのかな?{/netabare}
13話
{netabare}偶然、魔具研究バトラを見学することになった入間くん。
部長のキリオは体が弱くて魔力も弱いので、魔具開発をするようになったみたい。
魔力が少なくてもハイレベルの悪魔と渡り合えるようにしたいとのキリオの想いに共感する入間くん。
アスモデウスとクララと一緒に魔具研究バトラに入ることに。
一生懸命に飾付けして入間くんを待ってたアメリ会長かわいい(*^_^*)
悪魔界の幹部たちの会合が始まって、誰を魔王にするのかでもめてるけど・・
精霊主パイモンのずーずー弁に萌えた(*^_^*)
人間界へ渡航した疑いで捕まるサリバン!入間くんが人間だってバレる?{/netabare}
14-18話
{netabare}後半に入りました!OP・EDとも変わりませんが、これでいいのかも。
次回予告前のスキ魔が何気に楽しいです。
魔具研究バトラに入った入間くんたちが、バトラパーティーで特賞を狙って
花火を打ち上げる計画をするんだけど・・
何話もひっぱるし、キリオ部長もいまひとつ魅力を感じず、中だるみかなぁと思ってたんですが・・
18話でキリオ部長の本性が明らかになって、それに対する入間くんがかっこいい!って思いました。
うん、いい話でした。最後でうまく話をまとめましたね。ラストの隕石がちょっと気になったけど・・{/netabare}
21-22話
{netabare}やっとEDの子が登場しましたね!
名前はクロム。正体はあの子。だから悔しがってたんですね。
入間くんたちが寝込んでしまったクロムの代わりにアクドルになって歌って踊るシーンは笑いました(^O^)
やっぱ入間くんは面白いな。肩の力を抜いて見れる良コメディだと思います。{/netabare}
23話
{netabare}最終話っぽい雰囲気だなーと思ったらホントに最終話でした(゜o゜)
アズアズとクララのコンビの料理対決が楽しかったですね。ほんといいコンビ。
ラストどうまとめるんだろって思ったら、入間くんが悪い子に変容?え?と思ったら・・
来春2期確定の告知が!さすがNHK。来年が楽しみです♪{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 31

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ようこそ、楽しい魔界へ!!

この作品の原作は未読ですが、第1話を視聴した際、主人公である入間の境遇に「ハヤテのごとく」のハヤテが重なったのが、結果的に視聴のきっかけになりました。
「ハヤテのごとく」といえば、やはり三千院ナギですよね…あの釘宮病における三大臨床病型の一つであるN型の元凶なのですから…
視聴していた当時、私も釘宮病に罹患していたんだと思います^^;
だから私はこの作品にもてっきり三千院ナギの様なキャラが登場するものと思い込んでいたんです。
残念ながら現時点でナギの立ち位置に相当するキャラは未だ登場してきていませんが、奈央ぼう、はやみんに本渡さんが演じているので結果オーライといったところでしょうか。


頼み事を断れない、お人よしの少年・鈴木入間は、ひょんなことから
魔界の大悪魔・サリバンの孫になってしまう!
溺愛される入間は、彼が理事長を務める悪魔学校に通うことに…。

人間の正体を隠しつつ、平和な学園生活を送りたいと願うも、なぜか入間はいつも注目の的。
エリート悪魔にケンカを売られ、珍獣系(?)女子悪魔になつかれ、
さらに厳格な生徒会長に目をつけられてしまう!

次々に起こるトラブルを入間は持ち前の優しさで乗り越えていく!


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

NHKの夕方枠の作品だけあって全体的に平和そのものという感じで、小さいお子さんが見ても何の問題の無い作品だったと思います。

深夜アニメのような作画へのこだわり、ミスリードな展開や超推理などはきたいできませんが、こういう人畜無害な作品は、何も考えずに視聴できるので箸休めにはちょうど良い作品でした。

ですが、入間を取り巻くアスモデウスとクララが兎に角元気一杯なので、視覚的な箸休めにはなりませんでしたけれど…

でもそれもはやみん演じるアメリが出てくるまでです。
「はやみん、キター!」
っという感じで心が躍ったのを覚えています。

はやみんが演じるアメリは普段は凜とした生徒会長なのですが、密かに人間界の少女漫画ファンで、時折入間に朗読して貰っている時のアメリの可愛いのなんのって…
ハヤミンパワー全開の心地良さが堪りません。
奈央ぼうの美声も堪能できますし…
本当に結果オーライの作品だったと思います。

オープニングテーマは、DA PUMPさんの「Magical Babyrinth」
エンディングテーマは、芹澤優さんの「デビきゅー」

2クール全23話の物語でした。
入間は人間であることを隠しながら魔界での生活を送ってきましたが、本当にすっかり魔界の生活に馴染んだようです。
人間界にいるときと待遇が真逆なので、馴染むのも分かる気がしますけれど。

そして本作は2021年の春に第2シリーズが放送されるとのこと…
ですが、入間の様子が明らかにおかしい状況で1期が終了したので、そのモヤモヤが残った状態で2期を迎えることになりました。
入間の身に何が起こったのか…来年の春が待ち遠しいです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

Eテレの隠し玉? 今期の大穴?

土曜日の夕方というとても恵まれた時間帯で放送されている、採算度外視みなさまのNHKがお送りする少年向けマンガ原作のアニメです。第4話まで視聴時点でこのレビューを書いています。

原作は読んでいないのですが、ここまで観たところでのストーリーの方向性としてはファンタジー風味の学園コメディーということになるでしょうか。

なお、11/2(土)の昼間に1~4話の再放送があるので、興味を持たれた向きはご覧になってみると良いかも。

お話としては、主人公のことを一切気に留めないクズ両親のせいで魂を悪魔に売り渡され魔界で暮らすことになったという入間くんのお話です。

入間くんが魂を売り渡された悪魔サリバンは魔界の貴族であり、入間を気に入って自身の孫として育てようという荒唐無稽なことを考えます。

入間はサリバンが理事長を務める魔界の学校に入学しますが、人間であることがバレてしまうと悪魔に食べられてしまうかも?

そんな危機と隣り合わせな学園生活を入間は知力・体力・時の運で乗り切れるのか…(笑)?

最弱系主人公が有能な仲間に出会いつつのし上がってくギャグ・コメディー作品というのは漫画だと『とっても!ラッキーマン』とか『カメレオン』とかいくつかありますが、私にとっては何気なく観始めてなんとなく目が離せない作品になっています。

作画面でも決して「超絶作画」とかではないですが作風には合っていると思うので、私は観ていて特に気にはならないです。ただ、こういう感じが苦手な人というのもいるとは思いますけれども…。

2020.3.9追記:
最終話まで視聴終了。それほど嫌味でない範囲で軽くハーレムラブコメなどを交えつつ、終始安定して面白かったと思います。けど、良くこの原作を見つけてアニメ化しようと思ったな(笑)。

最終話Cパートで何やら不穏かつ尋常でない雰囲気を漂わせつつ、しっかり続編制作のアナウンスもあったのでこれはこれでアリですね。続きを楽しみに待っています!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 34

71.9 13 2019年秋(10月~12月)アニメランキング13位
Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (295)
1219人が棚に入れました
人理継続保障機関・カルデアは、魔術だけでは見えない世界、科学だけでは計れない世界を観測し、2017年で絶滅することが証明されてしまった人類史を存続させるため日夜活動を続けている。人類絶滅の原因、歴史上のさまざまな箇所に突如として現れた「観測できない領域」――“特異点"。カルデアに唯一残されたマスター・藤丸立香は、デミ・サーヴァントのマシュ・キリエライトとともにこの特異点の事象に介入することで、これを解明、あるいは破壊する禁断の儀式――“聖杯探索(グランドオーダー)"を遂行してきた。今回、新たに発見されたのは七つ目の特異点――紀元前2655年の古代メソポタミア。不老不死の霊草の探索を終えた、“賢王ギルガメッシュ"が統治し繁栄を誇ったウルクの地は、三柱の女神と数多の魔獣による蹂躙で滅亡の危機にあった。そして、過去への時間旅行――“レイシフト"によってウルクの地に辿り着いた藤丸とマシュが出会うのは、魔獣の猛攻を食い止める要塞都市・絶対魔獣戦線と、脅威に曝されながらも懸命に生きる人びとの姿だった。襲い来る神々と魔獣。そして、それに抗う人類―。そこは人と神が袂を分かつ、運命の時代。六つの探索(オーダー)を駆け抜けてきた二人――藤丸とマシュが挑む最後の戦いが始まる。

声優・キャラクター
島﨑信長、高橋李依、川澄綾子、鈴村健一、坂本真綾、関智一、小林ゆう、櫻井孝宏、浅川悠、植田佳奈、早見沙織、稲田徹、三木眞一郎

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「Episode 0 Initium Iter」との繋がりを見い出せるのは、プレイヤーだけの特権なんでしょうね…

作品を完走した後にwikiをチラ見して改めて気付いたこと…
それは、2016年からかれこれ4年間も大晦日のテレビ特番が続いていた、ということです。

2016年の特番で「Fate/Apocrypha」と出会い、2017年の特番で「Fate/EXTRA Last Encore」と出会いました。
この作品との最初の出会いは2018年の大晦日でしたね。
そういえば、「ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-」の第0話が放送されたのも2018年でしたっけ。
そして、2019年に放送された「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」の第0話「Initium Iter」を見て心が躍ったのを今でも覚えています。
何故ならエンディングのテロップに「丹下桜さん」や「みゆきち」の名まえが掲載されていましたので…
だからこれまでフェイトを支えてきたキャラの総出演みたいな妄想を勝手に抱いていた訳ですが、残念ながらその予想はこれっぽっちも当たっていませんでした^^;


人理継続保障機関・カルデアは、魔術だけでは見えない世界、科学だけでは計れない世界を観測し、
2017年で絶滅することが証明されてしまった人類史を存続させるため日夜活動を続けている。

人類絶滅の原因、歴史上のさまざまな箇所に突如として現れた「観測できない領域」――“特異点”。

カルデアに唯一残されたマスター・藤丸立香は、デミ・サーヴァントのマシュ・キリエライトとともに
この特異点の事象に介入することで、これを解明、あるいは破壊する禁断の儀式――
“聖杯探索(グランドオーダー)” を遂行してきた。

今回、新たに発見されたのは七つ目の特異点――紀元前2655年の古代メソポタミア。
不老不死の霊草の探索を終えた、“天の楔・賢王ギルガメッシュ”が統治し繁栄を誇ったウルクの地は、
三柱の女神と数多の魔獣による蹂躙で滅亡の危機にあった。
そして、過去への時間旅行――“レイシフト”によってウルクの地に辿り着いた藤丸とマシュが出会うのは、
魔獣の猛攻を食い止める要塞都市・絶対魔獣戦線と、脅威に曝されながらも懸命に生きる人びとの姿だった。
襲い来る神々と魔獣。そして、それに抗う人類―。

そこは人と神が袂を分かつ、運命の時代。
六つの探索(オーダー)を駆け抜けてきた二人…藤丸とマシュが挑む最後の戦いが始まる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そうなんです…今回の物語は第一から第六特異点を全てすっ飛ばした第七特異点から始まるんです。
これには流石にビックリしましたよ。
それに、いきなり藤丸とマシュの最後の戦いという設定になっているみたいですし…
原作ゲームをプレイされた方なら話は通るのかもしれませんが、私の様にアニメでしか接点を持っていない視聴者は完全に置いてけぼりですよ。

確かに大晦日の特番ではゲームの押し出し感が半端無かったのは記憶に残っているといころですが、まさか、メインストーリーをすっ飛ばされるとは夢にも思わなかったので…
もし、アニメがこういう構成になるなら、せめて第0話「Initium Iter」の物語で幾星霜の展開を垣間見せるのではなく、第七特異点に絞っている説明が欲しかったところです。
そうしたら、妙な期待を抱くこともなかったのに…

この様に作品の在り方については正直残念な思いが強いのですが、一つの作品として捉えると戦闘時におけるキャラの動き、背景の緻密さなど作り手の気合が感じられた作品だったと思います。

やはり往年のキャラの格好良さは半端じゃありませんね。
ギルガメッシュは言うに及ばず…
藤ねぇそっくりで、何故かタイガーではなくジャガーマンが登場した時には吹きましたけれど…^^
CVも伊藤美紀さんでしたし、この設定は完全なウケ狙いですよね^^;?

そして豊穣と戦いの女神であるイシュタル…
CVは植田佳奈さんだったからだと思いますが、私は途中からイシュタルが遠坂凜に見えて仕方無かったですよ^^;
だからキャラ的には初お目見えの筈なんですが、既視感半端無かったのが逆に嬉しかったり…
加えてツンデレの性格まで遠坂凜にそっくりなんですから、可愛さも増し増しでしたよ。
だからかな…イシュタルの姉にあたるエレシュキガルも私の大のお気に入りでした。
俯いた時の表情はどこまでも寂しそうで…でもとても綺麗な笑顔を見せてくれていたのが印象的です。

そして盾の乙女であるマシュ…
りえりーの演技は限りなくマシュの誠実さや真面目さを前面に押し出していてとても好印象でした。
もうりえりーですっかり定着はしているのですが…種ちゃんのマシュも見てみたかったような気がします。
きっとイメージ変わるんだろうなぁ…

そして宿命を背負う少女であるアナ…
彼女を見ていると、時折ライダーとイメージが被ることがあります。
薄紫色の長髪で寡黙というところが似ているのも理由の一つですが、一番の理由は「heaven's feel」の第2章を見たからかもしれません。

こうして振り返ってみると、何だかんだ言いながら毎週の視聴を楽しみにしていた作品だったんですよね。
ですが、2クールの間に総集編が3回入って全21話で終幕って、何かをバッサリ切り捨てたのではと気になっています。
物語の展開的には気にならなかったので、問題はないんでしょうけれど…
でもそれなら順当に放送されていたら3週も早く終わっていたことになります。
3月の初旬に終わることは無いと思うですけれど…真相は闇の中ですね。

オープニングテーマは、UNISON SQUARE GARDENさんの「Phantom Joke」
エンディングテーマは、藍井エイルさんの「星が降るユメ」と、miletさんの「Prover」

2クール全21話の物語+総集編3話という構成でした。
振り返って思うことは、はやみんの出番はそこそこあったと思いますが、最後に登場した碧ちゃんの台詞があれだけって…近年稀に見る出来事なのではないでしょうか!?

そして公式HPのINTRODUCTIONには、本作が「藤丸とマシュの最後の戦い」と記載されていましたが、既にNEXT Orderとして「終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン」の制作が発表されました。
個人的には今回が「藤丸とマシュの最後の戦い」にならなくてホッとしています。
色々思うところもありましたが、総じてしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

Rodion さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

誰だねこの企画にOKを出した人は

まず前提として私は型月アンチでもないし、Fateアンチでもない
正直いってなファンくらいには入るとおもう。
映像化されたFate作品ならUBWの劇場版以外全部見ているし
FGOは3年ほどプレイしていて現在解禁されている章まですべてクリアしている
そのこのことをまず念頭において聞いてほしい

「なぜ作った、、。」

本作を一言で表すとこうなる。
正直本作は放送される前から問題を抱えていたのにも関わらず、
アニメとしても完成度が褒められないという悲劇的な出来になっている。
とはいえFGO未プレイだったり、よくこの問題点のわからない方も読んでいると思うので一つずつ解説しよう。

まず放送前からの問題。
これは二つある。
一つは主人公は基本的にイタイことだ。
なにいってんだこいつ状態なのはわかるが説明させてくれ、
FGOがゲームの性質上主人公はほとんどしゃべらないでストーリーが進行する
主人公=プレイヤーのゲームにおいてこれは問題にならないが
アニメとなると話は変わる、第三者視点になるからである。
となると本作の主人公はあんまりしゃべらないし、戦わないし、そのくせ
美少女をはべらせているなろう見たいな状態になるわけだ。
しかも本章は7章ラスボス戦の前の一番盛り上がっていく場所で味方の好感度もマックスなわけだ、、
しかし本作はここから始まってしまう、結果。
イキリ鯖太郎などといわれてしまったわけである。
しかもこれの悲惨なところは主人公=自分になってる歴戦のプレイヤーたちがいるわけで、、、(この先はわかるよね?)
反論の余地のない積んでる状態なわけでこれは明らかに制作陣が悪い。
(余談だけど他Fate作品の主人公がもれなく人格者で割と真面目に英霊になれそうな魅力的人が多いてのも大きいと思う)
さらに問題はある。
二つ目の問題はバビロニア自体が前6章の積み重ねがないと面白くない点だ。
この話を読んだことがある人はわかると思うが正直この章はかなりFGO一部の中でも変化球で、特に聖杯探索というメインの目的さえもかなりひねってある。
その為絶対に初見ではわからない。
せめてこの章より、ひねりは少なく聖杯探索がメインで王道の6章を先に映像化(舞台化は当然だが映像化とは言えないので却下)したらもっと評価は上がったと思うし、まあ見れるかなくらいにはなったはずだ。
一応誤解のないように言っておくと7章はFGO屈指の名シナリオだったと思うし、アンケートには7章と自分も書いた(こんなことになるなら映像化なら映えそうな5章にでも入れればよかった)一人なのでこのストーリーは好きだ。(ただしアニメが面白いかどうかは別)

とここまでアニメ化すると予想された問題がありながら今のところFate作品で駄作は一つもなかったため期待して見たわけだが、、、
結果は酷いものだった
いくつも理由はあるが大きな問題を二つ上げると
絵面の決まらなさとそのままの構成だろう。
絵面の決まらなさというのはどういうことかというと
アニメは原画という作業でカットの絵を決定するのだが、
それがかっこ悪すぎるおそらく原因は戦闘シーンにいい原画マンと期間を取り過ぎたことだと思う。
会話の多い作品で歩きながらしゃべったり、向かい合ってしゃべったりもっと工夫してといいたくなるようなシーンが山のようにある。
他にもウルクがだだっ広い平野にあるせいでどう頑張って兵士が頑張っても陳腐さが目立っところや、明らかにリアリティのない露店など突っ込み出したらきりがないので一番我慢できなかったところをいうと
みんなのママ(ネタバレ回避)がウルクに進軍してくるシーンの怖さや緊張感が待ったくない。
ゲームでは一枚絵でいかに絶望的なのか表現されていたので余計にがっかり感が強かった。
もう一つの問題点である構成はゲームからそのまま移植しただけのストーリーだった、この一言でわかるだろう。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

くどい。完結に申せ

序盤 おお

中盤 お?

終盤 ええと

この話は7つ目の特異点(時間の歪み)に突入した話
ジャンルはバトル・神話
まぁかの有名なFGOをアニメ化した話です。実は私FGOやっていないんですよ。が6章までの話は理解しています。ようつべでストーリーだけを上げてくれる優しい方もいらっしゃるらしく結構お世話になってました。バビロン(本作の該当章)ははじめだけ見てましたが飽きてやめました。それからずっとFGOのストーリーは知りません。
さてそんな私ですが、本作はFGOユーザーには歓喜の作品でしょうがFGOを全く知らない方は全くわからないとおもいます。なんせ7章ですから。いきなりなんの説明のないまま始まります。知ってる人からすればほとんどの人はこの章を知ってるので「知ってる文章が実際はどんな動きをしていたのか」を確かめる作業になりつつあるかもしれません。なのでこの作品をアニメだけで楽しもうとする人はあまり多くないかもしれません。それこそ私みたいな中途半端ものでないと。
ないようです。この作品ははっきり言って面白くはありませんでした。序盤に出会い、中盤にバトル、ラストシーンにお涙頂戴。典型的なものだと思います。これが奈須きのこさんの脚本なのか監督の勝手な判断なのか判別が付きませんが、つまらなかったの一言につきます。
改めて説明すると序盤のつかみが悪いです。キャラと声優と作画で成り立っているような薄っぺらさが目立ちます。ほのぼのとした日常をふくめながら舞台背景や時代設定を説明するのですが、悪く言えばそれだけです。それが一話や二話で終われば全然構わないのですが、何話にも渡って説明していきます。キャラに対して共感をもたせるために情報を多くしてるかもしれませんが展開に着目すればとても薄っぺらい展開となっています。中盤はバトルが多くなっていきますが終盤のほうが規模が大きくなります。全22話なので中盤は1クールの終わりなのですが、そこまで大した展開があったかといえばなかったような気がします。ダイジェストを組めと言われれば簡単にできてしまいそうな感じです。終盤ではくどいです。「やったか!?何!?まさか!第二形態だと!?」みたいな感じが出てきます。奥の手を本当に最後しかうってません。最初から打てよ!と叫びたくなりますが、まぁきっと何か事情があったのでしょう(諦め)。
先程も序盤は内容が薄いと言いましたが全体的に薄いです。作画と音楽と声優でなんとか頑張っている感じなのでまじで薄いです。なので見てて退屈します。
キャラは好印象です。はじめて見るキャラもちゃんと魅力が伝わり、途中の回想ででてきたキャラも懐かしさを覚えました。まぁ本作はキャラが目立てばあとはゲームに人が行くので集客的には良いかもしれませんが、どうにも解せません。
正直言ってがっかりです。

原作は奈須きのこさんとTYPE-MOONさん。
監督は赤井俊文さん。初の監督だそうですね。
キャラデザは高瀬智章さん。冴えカノやオカルティックナインのキャラデザをされた方ですね
劇伴は芳賀敬太さんと川﨑龍さん。
アニメ制作はCloverWorksさん。青ブタや約ネバを制作したところですね。

作画は良かったです。戦闘シーンも作りこまれており、かなり好印象です。
opは田淵智也さん作詞曲、UNISON SQUARE GARDENさん編曲歌唱の「Phantom Joke」めっちゃ好き
ed1は藍井エイルさん作詞歌唱、TAMATE BOXさん作曲、TAMATE BOXさんと三谷秀甫さん編曲の「星が降るユメ」
ed2はmiletさん作詞歌唱、miletさんとTomLowさん作曲、TomLowさん編曲の「Prover」
声優さんはとても合っていました。

総合評価 残念

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

71.3 14 2019年秋(10月~12月)アニメランキング14位
食戟のソーマ 神ノ皿(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (251)
1143人が棚に入れました
実家の定食屋「ゆきひら」を手伝いながら料理の腕を磨いてきた幸平創真は、超エリート料理学校「遠月茶寮料理學園」に入学する。学園の内外で、様々な料理人たちと出会い、成長を続ける創真だったが、薙切薊が遠月学園の新総帥の座に就いたことで状況が一変する。なんと新たに発足した中枢美食機関により、自由に料理が作れなくなるという事態に……。中枢美食機関のやり方に異を唱え反発した創真たちだったが、その結果、学園の反逆者とされてしまう。――そして迎えた2年生進級試験。嫌がらせを受けながらも、力を合わせて試験を突破していくが、中枢美食機関の妨害は止まない。ついには仲間たちが退学処分という憂き目に遭ってしまう!追い込まれた創真たちは事態を打開するため、薊政権の新遠月十傑と連隊食戟を行うことを決意する。初戦を圧勝で収めたものの、彼らの運命を決める激戦まだ始まったばかり。迎えた2nd BOUT!果たして創真たちは十傑の座を奪い、仲間たちを救えるのか!

声優・キャラクター
松岡禎丞、金元寿子、高橋未奈美、石田彰、伊藤静、花江夏樹、櫻井孝宏、梶裕貴、楠大典、小西克幸、釘宮理恵、花澤香菜、杉田智和、速水奨、小山力也

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

十傑 vs 十傑! 最強同士の連帯食戟!! 絶体絶命の危機を仲間との"絆"で乗り越えろ!

この作品は「食戟のソーマ」の第4期に相当します。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

タイトルに「神」という文字が使われていますが激しく納得…
これまでは、一般家庭でも料理の大好きな人がちょっと頑張れば再現できそうな料理が登場していましたが、物語の進行に伴い料理の難易度も上がっているのでしょう…
もう一般家庭では再現できる領域を超えてしまった気がします。
まぁ、これまで視聴を続けてきましたし、大好きな声優さんがたくさん出演しているのでラストまで完走するつもりですけどね。


実家の定食屋「ゆきひら」を手伝いながら料理の腕を磨いてきた幸平創真は、
超エリート料理学校「遠月茶寮料理學園」に入学する。
学園の内外で、様々な料理人たちと出会い、成長を続ける創真だったが、
薙切薊が遠月学園の新総帥の座に就いたことで状況が一変する。
なんと新たに発足した中枢美食機関により、自由に料理が作れなくなるという事態に……。
中枢美食機関のやり方に異を唱え反発した創真たちだったが、
その結果、学園の反逆者とされてしまう。

――そして迎えた2年生進級試験。
嫌がらせを受けながらも、力を合わせて試験を突破していくが、中枢美食機関の妨害は止まない。
ついには仲間たちが退学処分という憂き目に遭ってしまう!
追い込まれた創真たちは事態を打開するため、薊政権の新遠月十傑と連隊食戟を行うことを決意する。

初戦を圧勝で収めたものの、彼らの運命を決める激戦まだ始まったばかり。
迎えた2nd BOUT!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そう、今回でいよいよ連帯食戟に決着が付きます。
残るべくして残ったメンバー同士による最終決戦を心ゆくまで堪能すれば良いのですが、今回の食戟も相当熱かったと思います。

個人的なベストバウトは、反逆者サイド:田所 恵 vs 遠月十傑評議会:茜ヶ久保 ももの「リンゴ」対決かなぁ…
元々田所 恵は、退学寸前まで追い込まれていたんですよ。
それが今じゃ反逆者サイドの一角にまで上り詰めたんです。
アニメではそこまで表現されていませんが、どれだけの努力と研鑽を積み重ねてきたことか想像すらできません。
今回も四宮シェフの指導を受け…ちょっと恵の面白い一面を垣間見つつ、戦いに臨むんです。
大切な仲間の進退の懸かった勝負…だから相手が第三席の先輩だからといって決して怯みません。
それどころか、勝利を掴むため真っ向から立ち向かっていくんです。

これまでの恵ならきっとここに立っていなかったと思います。
幸平 創真に出会い、極星寮に入って様々な試練をみんなと一緒に乗り越えてきたから今の恵があるんです。
そんな恵の全力全開の勝負…
きっと見応えの詰まった熱い展開が期待できると思います。

幸平 創真と薙切 えりなの連帯食戟も凄かったですけど…
えりなっちは「神の舌」の持ち主ですから、もう既に人間技じゃないんですよ。
えりなっちが作る皿が勝負の決め手になったから、サブタイトルが「神の皿」だったのかもしれませんね。

薙切薊は一体何がしたかったのでしょうか…?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、STEREO DIVE FOUNDATIONさんの「Chronos」
エンディングテーマは、nano.RIPEさんの「エンブレム」
どちらも良曲なので、通勤中にヘビロテで聴く1曲になっています。

1クール全13話の物語でした。
「遠月十傑評議会」のメンバーがガラッと変わったのにはビックリしましたが、きっとこれが時代の流れなのでしょう。
原作は今年全36巻で完結したみたいです。
本作までに原作30巻分が使われました。
そして2020年4月より第5期「食戟のソーマ 豪ノ皿」が放送されるそうです。
きっと残り6巻分を最後まで描き切ってくれるものと期待しています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

料理漫画に限らず長期連載の弊害。なんでここで終わらなかったんや?。

 料理バトル漫画は大好きなジャンルなのですが、どれも最後の方になると壊れがちという問題があると思います(「ジャぱん」しかり、「鉄鍋のジャン」しかり)。長期連載におけるインフレ問題は、少年バトルマンガについてまわる問題ですが、料理という現実に近い存在の中で、次々に新たな発想を出さなければいけないこの手のジャンルはより厳しいのだと思います。結果的に作者が追い詰められ過ぎて壊れてしまう…。


 バトルだけじゃない方向性が拓けないと安定した長期連載は難しい。しかし、少年マンガ雑誌でやる以上は、インフレ上等で四天王的な強いキャラが次々に出てくるシステムじゃないと人気を取るのは難しい。このジレンマに本シリーズも絡め囚われてしまったように思います。未だにこの難問を解く作品はなかなか出ていないような…(バトル漫画なら「チェンソーマン」や「モブサイコ」は新たな回答になりえる感じ)。


 本作は、ソーマが若干ウザいというのがあるものの、2期まではかなりバランスが取れていたように思います。同年代のライバルな黒木場や葉山の存在は良かったし、スタジエールの話も興味深かった。少年マンガなワクワクと、料理バトルとしてもまだ地に足がついていた。


 ただ、十傑が本格的に出てきてからは明らかに雑!な展開が目につくようになってきた。良いキャラを雑に大量に処理したり、早送り的な展開も…。なによりキャラを掘り下げるのに「悲しき過去…」システム連発なのが、キャラが増えれば増えるほど明らかに…。


 まぁそれでも、いちおここまでで区切りがついてるし、最終回にはありがちとはいえ「その後…」なみんなの姿が描かれるとなんだかんだいってここまで追いかけてきた感慨が湧いて…と思ったら、なんでここで終わらんかったんや?。


 いくら商売とはいえ自己目的化してしまった長期連載は、肝心な作品のクオリティーに傷をつけるし、なにより作家生命も削ることになる。ジャンプは徐々にそこから抜け出そうとしてると思いますが、「あそこで終わっときゃあ良かったのに…」な悲劇はもうあんまり見たくない…。


 ちなみにこの評価は、ここまでのシリーズ全体の評価です。この後は「私は遠慮させて頂きます」。割りと好きなシリーズだからこその拒否権発動です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

のか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

原作は超えられないのか・・・(ため息)

原作既読(最終巻まで購入済み)  全12話

あらすじは・・・もういりませんよね^^
料理バトルアニメの一言で済みます


では感想を
原作既読組なので感想としては(あ~、うん。はい)ってぐらいですかね。
5期もやるみたいなので視聴するとは思いますけど^^

原作の流れがちょっと改変され、原作にはないカットも多かったのでまあまあ満足って感じです。
違和感はなかったので気にすることはありません。

う~ん、特に感想がないwww
って言うのも原作→アニメだと(おぉ~)とならなかったんですよね。

この前に(この音とまれ)を視聴していますので(苦笑)
あっちの音が凄すぎて、こっちの想像範囲内が物足りない感じです
(〃^∇^)o_彡☆あははははっ


作画は綺麗な方だと思います。
たま~に、本当にごくたま~に手抜き(らしき)があったかな^^

声優さんはまあ、うん。
ここまで来ると普通としか言えません。

音楽はOPとEDも普通
好みじゃなかったです^^

キャラは・・・多すぎ(笑)
アニメ組の皆さんは名前を覚えられるのでしょうか?


先にも言いましたが原作既読組です
正直、ここで終わっておいた方が良いんじゃないって思います。

アニメとしてはここまでで十分楽しめる作品だと思いますけどね。
次の・・・まあ気になる人はコミックスを読んでちょ

まだ1期すら見ていない人はぜひ視聴してください。
気になるなら4期まではあっという間に視聴できると思います。

これから4期を見る方は過度の期待をしないようにお願いします。
回想→食戟→回想→食戟のループです

原作既読組だと・・・正直飽きますwww
(もういいよ!)とツッコミを入れたくなるかもね
(〃^∇^)o_彡☆あははははっ



では最後に一言
絶望した~!原作の範囲内から飛び出せなかったアニメに絶望した~!
3期までは動く創真君や、えりな様、恵ちゃんに萌えていましたが、4期になると流石に飽きますよ~!
アニメならでは何かが欲しかったです~!
せっかくアニメになって動くし音もあるのですから、原作を越えてほしかったです~
絶望した~!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

70.5 15 2019年秋(10月~12月)アニメランキング15位
私、能力は平均値でって言ったよね!(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (440)
1693人が棚に入れました
とある事故をきっかけに異世界へ転生してしまった人よりちょっとだけ「できる子」だった女子高生・栗原海里(くりはらみさと)彼女がその新しい世界で望んだものは…「わたし、普通に友達をつくって、普通の生活を送りたい―」

声優・キャラクター
和氣あず未、徳井青空、内村史子、田澤茉純、羽多野渉、河野ひより
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

観終わった

2話までの感想{netabare}
原作未読。
原作にあるのかどうか知らんがいきなり“MAZE☆爆熱時空”ネタが飛び出して来たのはビビった。
スレイヤーズパロは実は最近多い。
…。
そりゃシリ構のあおしまたかしはSATZ所属(旧あかほり事務所、花田も所属)なので良く言えばホンモノ、悪く言えば手前味噌…ってか許可が下りやすいとかあるのかね?
ひょっとして今後もあかほり作品ネタが続いたりして?
というかパロについての所見は“けだまのゴンじろー”の24話感想で書いておいたので気が向いたら一読して頂けると幸い。

2話、一刀彫りでねんどろいど作成の上にタミヤカラーw
父ちゃん情けなくて涙が出てくらぁと思わせたところで鋼鉄ジーグだかガキーンだか。
あっこれ年齢言い逃れできないw転生前は女子高生…女子高生!?

パロネタは置いといて内容だけど、なろう転生系でよく見かけることに「転生者を持ち上げるために原住民の知能を下げまくる」があるが、これはそこら辺気にしてたりする?
主人公は能力の出所を隠し通せた気でいるけど原住民はお見通し、みたいな。
そこら辺のバランスを上手く保ってる限りは楽しく見られそう…スタッフ的に安心して大丈夫、かな?{/netabare}

3話感想{netabare}
4人で桃園の誓い回。
個人的に貧胸好きの女性キャラってどうにも“アキハバラ電脳組”を思い起こしてしまうのだけど、前期放送作品が妙にアキ電を想起させるスタッフ(“まちカド~”の監督が劇場版の監督、“異世界チート~”の監督が劇場版の制作進行でデビューっぽい(情報不十分))が居たせいで、たまたまそっちに頭が行ってしまうだけ…だと思う。
まさかアキ電が再評価されてるとかそんなことは無いだろう、劇場版LD出てないんだぜ。
(ついでに言うとあかほりは直接は関わってないハズ、ことぶき→セイバーマリオネット、長谷川&ふじもと→ラムネ40でカン違いされやすいけど。どっちかというと川嶋恵子(シュガー)→コゲどんぼ→坂Q(ぴたテン)の方が個人的には紛らわしい)
フィギュア販売ネタは“えんどろ~”でも見た気ががが。
これはパロじゃないよね、あおしま繋がりでネタ被りって…良いのか?
確かドラクエパロ作品の“ビキニウォリアーズ”のシリ構の玉井☆豪が“ぱすてるメモリーズ”もシリ構やってて、そっちでもドラクエパロ回があるのだけどその回の脚本は別の人を宛ててネタ被り(アイデア被り?)を避けてた気がする、確証は無いけど。
こっちでもそういう気遣いはしてるのかな?ちと調べが甘くてよく分からん。
あとワンフェス(立体物販売)とコミケ(同人誌頒布)は性質が違ってて…と細かいこと言ってもしょうがない気がするけど、ヲタ向け作品なのだから気になる人は気になるんじゃね?と思ったり。
とりあえず型取って量産と言ってたので、あの世界ではレジンキャストみたいなのがあるのかね?石膏??

被りといえば、ナノちゃんはどう見ても釘宮ボイスが鉄板だと思うのだが、同期放送にフェアリーテイルはまだしも“グランブルーファンタジー”があるので慌てて避けたんじゃないか?と思ったり思わなかったり。
{/netabare}

4話感想{netabare}
見た目ジーグで名前がガッキーンもといガッコーン…。
自分は一切やったこと無いのだけどゲームのスパロボや、これまた見たことないけどアニメのロボットガールズとか知ってれば御馴染みのネタなんですかね?
まぁ確かに光子力バリアをATフィールド呼びしたらイラっとしたと思うので正しいとは思うのだけど…。
とはいえヤマト2199と2202観たけど真田さんの「こんなこともあろうかと」はそんなに炸裂しなかった記憶が。
今の若い世代にはポケモンのシトロンの方が馴染みがありそう。
そして引きは修羅の門…は考えすぎ?
と思ったらこの回のシナリオやまだやすのりじゃねーか!

スタッフも新人じゃないんだし、それこそ“チアフルーツ”の荒川稔久みたいに自分が手がけた作品のパロでもやればもっとキレのある出来になると思うのだけど、やっぱ難しいんですかね?著作権的に。
妙に古いのが多いのは…ひょっとして、あくまでひょっとしてだけど“ぱすてるメモリーズ”の一件が絡んでたりして?
なんか凄く精彩を欠くというか、勢いが無いというか…。{/netabare}

5話感想{netabare}
これ、あかほりさとるが書いたんじゃないの?{/netabare}

6話感想{netabare}
前回から気にはなってたんだけど、商人の爺ちゃんの声が永井一郎に聞こえて仕方無い、ってか狙ってそう演技してるよね?
丸山智行…調べてみてもピンと来る役が殆ど無く、辛うじて“一人之下”の田晋中(車椅子の長老)がうっすら分かる程度…確かにその時から永井一郎っぽさはあったかな?
ほほう、今後永井一郎の代役この人で良いんじゃない?ってかそうしよう!(といいつつ更に調べたら映画の吹き替えを結構やってるみたい、既に永井の代役的なことはやってたりして?)
ヘタしたらこの件がこのアニメ見て一番の収穫になるかも知れない。

まぁ、その、やっぱり内容が…ねぇ…。
教えた新技で盗賊を殺戮してその殺傷力の高さにビビるとか、「こんなことするために教えたんじゃない」とかする展開ちゃうんかい。
盗賊(に扮した軍人)の首を帝国にお届けするとかしないんかい。
ドロンで撤退ってなんだよ…バインド魔法とかサクっと使えそうなのに(※)。
そして、なんで最後護送車と別行動かのような素振りで「王都へ戻りましょう」で〆るんだ?
輸送先は多分ティルス王国の王都…かどうかまでは知らんけど、それなりの権力のある場所だよね?裁かなきゃいかんとなると。
途中まで同行すりゃいいのに。
ヘタしたら口封じでまーた盗賊に扮した帝国の者に護送車襲われて皆殺しされかねなくね?数分前にあった出来事だろうに。
ってか村人も囚人に石投げようとしないんかい(※)。
帝国の者と分かった段階で帝国の誰の指令なのか、はたまたあの隊が勝手にやったことなのかどうかくらいは確認取って欲しかった(※)、ってか興味持とうよ。
普通に外交問題なので、この件で目立ちたくない主人公が更に目立たざるをえない立場に追い込まれるって展開なんでしょ?原作知らんけど。

あとやっぱ、転生前と転生後でどう違うのかワカラン。
転生前は能力が高くて近寄りがたくてぼっちになって、だから平均値を望んだハズで。
だけど修学旅行だとはしゃいでて、その行為内容はぼっちでも出来る程度で…あれ?
「前世はこんなに修学旅行(気分)を楽しむことはできなかった」ってのを見せて欲しかった(※)、今後あるのかね?


なーんかどうにもこうにもあかほりさとる臭いんだよね。
展開の都合に合わせて出来ること/出来ないことのラインがコロコロ変わったり、描写のひとつひとつの追求が足りてない感じが(それで話数稼ぐのがあかほりクオリティ)。
あと変なところででシリアスぶるのも長谷川勝己みたい。
冒頭でMAZEのパロがあったせいで自分の頭がそっちに固まっちゃってるだけなのかなぁ?{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
「今のはメラではないメラゾーマだ」もガックリだし戦闘のクライマックスを締める技まで幽白なのはかなりガックリ、禁則事項はもう…。
主役がこれだけオッサン臭い理由も弱い、「実家が喫茶店でそこに置いてある本が80~90年代のマンガばかり」ってことでもない(モンストネタ)。
先史文明ネタは枚挙に暇がないので「あの作品か」って特定には至らないけど、先人の作品に比べたらヌルいというか劣化コピー。
本家のドラクエですら転生したら転生されたボディの前人格がピンチを救ったりしてるのに…。

パロディの多い作品は幾つもあって中には自分の好きな作品もあり、じゃあこれとは何が違うんだろう?と考えてみたけど、結局はオリジナリティの無さになるのかな。
パロをするにしても上っ面だけ、本来パロとは呼べない小ネタ程度のものをメインに据えちゃってる違和感というか。
岩石オープンと口では言っても車や原始人は出ない、とか「わかってるねぇ」とニヤリとするものが無いのも辛い。

これだったら「作者が創造した世界」にした方がよっぽど…「どの作品もそうじゃん」ってことではなく、作中にそれを明かすって話で。
…と自分で書いてて気付いたけど、メタネタにもなってないパロがアカンってことかもしれない、詳しくは“ヘボット”を見よう。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

神様の勘違いからはじまる異世界転生ハンターライフ!

この作品の原作は未読ですが、一つ思い切り勘違いをしながら視聴していたことを、物語を完走してレビューを書くためにwikiをチラ見した時に初めて知りました。

実はこの作品のオープニング…特に「ワッハワッハ」のフレーズの合いの手が堪らなく大好きで毎回欠かさず見ていたのですが、兎に角夢中でキャラを追っていたのでテロップが目に入ってこなかったんですよね。
そんな中、強く記憶に残っていたのが「アース・スター エンターテイメント」の社名でした。

だからてっきりアニメーション制作もアース・スター エンターテイメントさんだとばかり思っていたんです。
アース・スター エンターテイメントと言えば「てーきゅう」が有名ですが、個人的に印象が残っているのが「世界でいちばん強くなりたい!」です。
何故なら「せかつよ」が初の30分枠アニメとして制作された作品で、当時「本当にできるのか?」という自虐ネタで作品を宣伝していたからです。

それが今じゃこんなにも面白い作品を…「アース・スター エンターテイメント! 凄いじゃん…」と思っていたら、アニメーション制作は「project No.9」さんだったみたいですね。
お恥ずかしい限りです^^;

project No.9さんと言えば、2019年秋アニメで「超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!」も制作されていました。
1社で同時期にフルサイズの作品を2本も制作するなんて凄いとしか言いようがありません。
しかも制作の遅れとかもなくちゃんと放送されましたしね…

監督とシリーズ構成・脚本は「ゆるゆり」「干物妹!うまるちゃん」を手掛けられた太田雅彦監督とあおしまたかしさん、アニメーション制作は、「ロウきゅーぶ」「りゅうおうのおしごと!」を手掛けられたproject No.9さんの組み合わせ…
これが面白くない訳…ありませんよね。


人よりちょっとだけ「できる子」だったため、
孤独で思う様に生きられなかった女子高生・栗原海里
とある事故をきっかけに、異世界に転生することになった彼女は

普通に友達をつくって、普通の生活を送りたい…
そう願って、神様にひとつお願いをする。

「能力は、その世界の平均値でお願いします!」

しかし、神様に授けられたのは「平均的な能力」などではなく…
魔法が存在する世界に生まれ変わった少女が
「普通の幸せ」を求めて大奮闘!

魔術師のレーナ、剣士を目指すメーヴィス、
そして商家の娘ポーリンとの出会いにより
少女・マイルの新たな異世界生活が始まる!


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

この作品を視聴して思ったことが二つあります。
一つは、「知らない」ということがどれほど恐ろしいことか、ということ。
そしてもう一つは、「能ある鷹は爪を隠し続けられない」ということです。

一つ目については序盤から如実に感じることになります。
そう、マイルはこの世界に住む人間の「普通」を知らないんです。
だから本人が控えめだと思っていても、やっていることが桁外れだったり…

そして二つ目ですが、これも割と序盤から明らかになります。
私はあまり気になりませんが、マイルはやたら胸の凹凸を気にする節があります。
「赤き誓い」のメンバーであるメーヴィスと、暴力的とも言えるポーリンのスタイルが抜群なのも少なからず影響しているようですけれど…

だからマイルの前で胸の話はご法度です。
何も知らず地雷を踏んで、餌食になった人間をこれまで山ほど見てきましたから…
マイルは逆上すると力の加減ができなくなっちゃうんです。
加減を知らない力が他人にどう映るか…もう言わなくても分かると思います。

そう、これは「実家の秘伝」だそうですから…
正直かなり無理を感じましたが、マイルはこれの一点張りでしたね。
これはこれで面白かったですけれど…

マイルを含む「赤き誓い」のメンバーは全部で4人…
それぞれのキャラに対してスポットが当てられている展開は良かったと思います。
それぞれに感情移入できるだけじゃなく、お互いの絆の深まりも感じましたから…

Cランクの冒険者ハンターとしての「赤き誓い」の物語は、笑いあり涙ありの
しっかり堪能できる構成になっています。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、赤き誓いによる「スマイルスキル=スキスキル!」
エンディングテーマは、マイル(和氣あず未さん)の「ゲンザイ↑バンザイ↑」
こういうオープニングのノリは大好きです。
楽曲とアニメの相性もバッチリだったと思います。

1クール全12話の物語でした。
ラストの方でやたら聞こえてきた「禁則事項」が気になります。
物語の中の禁則事項は止む無しですが、ラストのナノちゃんの禁則事項は意味合いが違いますから…
ですがキャラデザも可愛いし、パロネタもしっかり織り込んであったし、個人的には十分に楽しませて貰った作品でした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

おっさんホイホイ(第6話: うーん。これ、あかん奴や…。)

== [下記は第1話視聴時レビュー: 以下、追記あり。] ==
「小説家になろう」掲載 → 書籍化という流れの原作のアニメ化です。実は「小説家になろう」での更新もまだ続いています。

ということで、第1話を観ました。とりあえず第1話を観ればタイトル回収されますので、能力は平均値でうんぬんという話にはこのレビューでは触れません。

原作では栗原海里(くりはら みさと)→アデル・フォン・アスカム(ブランデル王国の子爵令嬢)へ転生→王都にあるエクランド学園を出奔してマイルを名乗りハンター資格を取得という流れを経ています。

しかし、アニメ第1話ではこの辺りをすっ飛ばして優秀な新人ハンターを育てる目的のハンター養成学校への入学のために、ティルス王国の王都にやってきたところからのスタートとなっていました。

ED主題歌ではエクランド学園時代の同級生3人の姿も見られたので、ハンター養成学校入学までの過去については作中でもそのうち何らかの形で触れられることにはなると思います。

原作ではマイルとメーヴィス、レーナ、ポーリンたちとの出会いは学校の寮でしたが、入寮前に出会う形にしてアニメオリジナルの事件によりそれぞれの人となりが分かるように改変されたようですね。

おそらくハンター養成学校卒業までは巻き気味にストーリーが進むものと思われます。

作画は、まあ良かったんじゃないでしょうか。

そこかしこにパロディー、小ネタが挟まれているのは原作由来と言えますね。「ドラまた」とか、とても古いネタもあって転生前は高校生だったはずの海里はいったいどのように育ったのか疑問です。原作でもはっきりとそのような記述はなかった(匂わす程度)と思いますが、もしかして親から英才教育を受けている可能性が…(笑)。
(原作を読んでいると、作者は50代以上なんじゃないかと思うことも…。)

※第1話の映画『ローマの休日』ネタは、きっとアニメオリジナルですね。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.10.29追記:
想定通り第3話で早めにハンター養成学校を卒業してからの第4話。

原作では「格子力バリアー」と書かれていたけど、アニメでは読みだけなので「光子力バリアー」と区別がつかず。マイル、恐ろしい子…。

合体ゴーレム「ゴ・キーン」は『鋼鉄ジーグ』のジーグの外見と『マグネロボ ガ・キーン』の名前が元ネタ。マイルの「チェンジ、サイボーグ!」のポーズまで出てきましたが、あんな物は原作には出てこないんじゃよ…。

というか原作の世界観準拠ならあんなものを魔術師が操れてはいけません。第3話までは「原作改変」のレベルにとどまっていましたが、この第4話で本作の原作からの大幅乖離が決定的になりましたね。

もう、これは「原作とは別物」として観ないといけないです。

2019.11.5追記:
第5話まで視聴終了。メーヴィスはさておき、レーナ、ポーリン、マイルの面倒な過去語りをよくぞこの1話に押し込んだ(笑)!

第4話のゴーレムと魔術師は未だに納得していませんが、大幅に下げた評価はちょっとだけですが戻したいです。

2019.11.12追記:
第6話まで視聴終了。再び評価大幅下げです。

原作ではマイルはついうっかりなだけで頭は悪くなく日本の高校の優等生並みの社会・歴史・経済・科学の知識はありますし、メーヴィスもお人好しなだけで貴族だけに政治・経済・軍事の知識レベルは高いです。

それに4人とも「依頼達成や仲間を守るためにどうしようもなければ躊躇なく人を殺すけど、殺さないですむくらいに己の力量を高めよう」という姿勢でした。

戦闘自体も戦闘後の処理も、原作の『赤き誓い』から考えると知能レベルが大幅劣化しています。

私は原作改変にそれほど口うるさくしようとは思っていないつもりですが、本作の原作理念を大きく変える脚本・演出には異論が多々あります。いや、一応今後も観ますけどどうしたものかな…。

2019.12.24追記:
最終話まで視聴終了。ラスト2話で、なぜか原作エピソードに帰ってきました。ということでウェンス、シェララ、ベレデテスが登場!

それまで散々オリジナルエピソードでつないでいたんですけどね。このラスト2話をやるなら、やっぱりアニメ第4話はやっちゃダメな奴だった。なぜダメかというと(禁則事項です)。

あ、キャラの評価はアニメに対してのもので、原作のキャラは大好きですよ。あと、CMにも使われていた戦闘時などにかかるBGMは好きでした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 49

70.1 16 2019年秋(10月~12月)アニメランキング16位
ポケットモンスター(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (20)
113人が棚に入れました
ポケットモンスター、縮めてポケモン。この星の不思議な不思議な生き物。空に、海に、森に、街に、世界中の至る所でその姿を見ることができる。これは、ポケモンバトルで最強を目指す少年“サトシ"と、すべてのポケモンをゲットするという夢をもつ少年“ゴウ"の物語である。サトシのパートナー“ピカチュウ"、ゴウのパートナー“ヒバニー"をはじめとするたくさんのポケモンたちとともに、今、無限に広がるポケモン世界への冒険がはじまる。さぁ…夢と冒険と!ポケットモンスターの世界へ!レッツゴー!
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

まずは自分語り、必要ない気もするけどどういった立場の人間からの感想かは明らかにしてた方が良いと思うので…「どうでもいい」って方はスルーしてちょ。
{netabare}えーっとサンアンドムーンの感想の方で触れたとおり、自分はポケモンはゲームやってないしアニメも初代見ただけで途中がスポーンと抜けてて、XY辺りから再び見始めた程度でしかない。
ってことでシリーズ間での設定の引継ぎってどうなってるのかよく分かってない。
特に今シリーズはタイトルが「ポケットモンスター」の後ろに何も付かない、更には前シリーズではサトシがそれまで一度も叶わなかったリーグ優勝を果たし、今作が続きであるならさすがに有名人になってもうただの小学生では居られないんじゃない?と思ってて。
そこから更に更に1話ではピカチュウがサトシと出会う前の話だったり、セレナとのなり染めがスルーされたり…ということがあって、てっきり「完全に仕切り直し」だと思ってしまいました。
が、2話以降を見たらどうやらそうではないっぽい。
うわ~、これは恥ずかしいw{/netabare}

5話までの感想
{netabare}自分語りの部分と被るけど、シリーズごとのカラーってのはあったりするんですかね?
SMは複数ヒロインが居てさながら男性向けラノベ調だったけど、今シリーズはヒロインが…居るような居ないような微妙なポジション。
その一方でゴウが、ゴウが…なーんか女の子っぽくない!?
まさか後半で「実は女の子でしたー」なんてことは無かろう、まさかねハハハ。
ひょっとして今シリーズは腐向け路線なのかなぁとさえ思えてきて、そういえばXY(Zも含む)も女の子向けっぽい雰囲気を感じたことがあったのを思い出したり。
トライポカロンとか、恋愛事になるとサトシは朴念仁になるのでセレナ視点になることが多かったり、とか。
ああそれと「プニちゃんのテーマ」、自分はもうオッサン視点で見てるから何とも思わないけど、リアル小学生男子にはこっ恥ずかしく感じそう、な気がする。
(むしろ「がんばリーリエ」の方がこっ恥ずかしいと感じてしまうのだが、これはオイラだけ?)
なーんてことを考えると、シリーズごとに男性向け女性向けを交互にやってるってことは…あるの?XY以前を知らないから分からない。
というかキャラデザインがゾイドのキャラっぽくない?確認してないけどOLMでスタッフ被ってたりする?

って感じでダラーンと見続けての5話。
モジモジするヒバニーがめっちゃ可愛かったんだけど…何処に力入れとんねーん!!
このカット描いたアニメーター誰だ?今すぐ萌えアニメに移ろう。
なんかすっごい不意打ちを食らった気分w
自分はどうやらトレーナーバトルよりもポケモンの生態観察的な話が好きみたい、特にポケモンのために体を張る系が好物で、今作は今のところ生態観察話が続いている。
…のだけど、所詮オッサンなんでね、ヲタですんでね、ヒロインなしの腐向け作品を見続けるのは厳しいかなぁと思ってたのだけど、ヒバニーのお陰でそこら辺は大丈夫かも知れない。
…。
けど進化しちゃうのかなー?SMでニャビーが進化してガッカリしたのはここだけの話だ。

体を張るといえば5話、巨大木の実に飛び乗ったサトシがスーパーマサラ人してて吹いた。
付き合わされるゴウはただの人で対比を出すのかなー?と思ったけど、そういや2話でルギアにしがみ付いてたか、身体能力は大差ない?{/netabare}

8話までの感想{netabare}
サンアンドムーンの感想に書くつもりだったけどすっかり忘れてた。
ナカチュウキターーー!!!
8話であれ?この回は…と思ったら本当にナカチュウだった、マジでナカチュウ。
何言ってるか分からない方はどれみヲタに尋ねよう…くっそ、ベルままで結構良い絵描いてたので見直したと思ったら相変わらずだった。
岩根はポスト青山っぽいし、ここにナカチュウ参戦されると本格的にうっ頭が…。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

shanpon さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

タイトルが原点回帰に戻り、舞台はまさかの全ての地方!

サン&ムーンの次に始まったシリーズ!今回の舞台はまさかの全ての地方!ガラル地方はもちろんですが、今までのカントーからアローラまでの地方も全て冒険します!そのため色々な世代のポケモンが出てくるので毎週楽しく見ることができます!前シリーズよりも面白い!ギャグ満載なので子供向けですが、今までアニポケを見てた人たちも楽しめる内容だと思います!旧シリーズに登場したキャラも復活する可能性もあり!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

赤羽カルマ最強 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

個人的評価 微妙アニメ

ストーリー 1点 面白い回はたまにあるが日常回がとにかくつまらない
作画 5点 崩れてはないがキャラデザがイマイチ、バトルの作画も過去作に劣る
声優 20点 内容に反して無駄に豪華
設定 2点 オリジナルキャラクターに魅了を感じなかった
音楽 18点 冒険感溢れるOPは聞いててワクワクする
総得点 46点
過去作要素がある話は力が入っていましたが日常回がとにかくつまらなかった感じですね。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

69.9 17 2019年秋(10月~12月)アニメランキング17位
旗揚!けものみち(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (350)
1251人が棚に入れました
最強覆面レスラー・ケモナーマスク。アリーナの大歓声に包まれて、宿敵MAOとの決着をつける世界タイトルマッチのゴングが今、鳴り響いた!はずだったのだが…試合の最中突如リングの上から異世界に召喚されたケモナーマスクこと柴田源蔵は、アルテナ姫から魔王と邪悪なる魔獣の退治を言い渡される。しかしケモノを愛する源蔵はその依頼を断固拒否!「魔獣だって愛情を持って接してやれば、無闇に人を襲ったりしない!」彼の真の夢は、ケモノに囲まれてペットショップを経営することだったのだ。源蔵はこの異世界で、輝かしい第二の人生をスタートすることができるのか!?

声優・キャラクター
小西克幸、関根明良、八木侑紀、櫻庭有紗、稲田徹

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

凄まじいズーフィリア

人間は好きではなく、人型でも獣要素があれば受け入れる。単に好きでは済まない愛情。どんなやつでも手なずけるのは凄いけど、行為をしそうな勢い。暁さんの作品は変態を出さずにはいられないのだな。
獣飼育し過ぎて家計を圧迫。シグレが唯一まともだけど、まともだからこそ被害をこうむるのが可哀想すぎる。いつの間にかいるアリの働きぶりには救われているだろうけど。それだけじゃなく、食費の点で家計を圧迫する花子に無能なカーミラにちょいちょいいらっとするな。カーミラのこと可哀想だと思うことも多いけれども。

プロレスラーって凄く強いのだな。あれって選手同士の共同作業かつエンターテイメントっていうイメージでしか見ていなかった。実用的な技とも言い難い気がするし。

見境なくプロレス技を男性女性の区別なく繰り出すものだから、特に女性が可哀想で見てられなかった。尻姫って可哀想すぎじゃない?

割とギャグとして楽しめた作品であった。なんだかんだ平和な世界でこのすばが好きな人なら楽しめるのではないかなあと思う。


OP
魂(ファイト)!ケモナーマスク 歌 NoB with ケモナーマスク(小西克幸)
ED
アネクドット 歌 ももすももす
OPでNoBが歌っていて作風にぴったり。OPの最後は主要キャラクター4人の誰かが正面を向くスタイル。
ももすももすはこの作品を通して初めて知った。これからはアニソンシンガーとしての活動が見込まれるのだろうか?期待している。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
最強覆面レスラー・ケモナーマスク。アリーナの大歓声に包まれて、宿敵MAOとの決着をつける世界タイトルマッチのゴングが今、鳴り響いた!はずだったのだが…試合の最中突如リングの上から異世界に召喚されたケモナーマスクこと柴田源蔵は、アルテナ姫から魔王と邪悪なる魔獣の退治を言い渡される。しかしケモノを愛する源蔵はその依頼を断固拒否!「魔獣だって愛情を持って接してやれば、無闇に人を襲ったりしない!」彼の真の夢は、ケモノに囲まれてペットショップを経営することだったのだ。源蔵はこの異世界で、輝かしい第二の人生をスタートすることができるのか!?

第1話「レスラー×召喚」
プロレスラーのケモナーマスクこと柴田源蔵は、宿敵MAOとのタイトルマッチの最中、突如として異世界に召喚されてしまう。エドガルド王国のアルテナ姫から魔王と邪悪な魔獣の討伐を依頼されるも、それを拒否して王国から追われる身となった源蔵は、逃げ込んだクラスタの街で狼の獣人であるシグレと出会う。

第2話「クエスト×魔獣殺し」
ペットショップ設立のため、資金集めを開始した源蔵とシグレ。さっそく街のハンターギルドへ赴くと、高額報奨金のサラマンダー退治のクエストを発見する。 報奨金目当てに意気揚々とクエストを受注する源蔵とは反対に不安気なシグレだが…。

第3話「家出少女×襲撃者」
念願の家を購入した源蔵たちだったが、魔獣の餌代で早くも赤字状態に……。そんなある日、庭で行き倒れていた少女を助けた源蔵。彼女はドラゴンハーフであることと名前だけ告げると姿を消してしまった。そこへちょうど街から戻ったシグレは、とある事件を解決させようと源蔵をハンターギルドへ連れ出す。

第4話「魔獣×バイト」
迷惑な住人が増えてますます貧困を窮める源蔵パーティー……このままでは銀行の融資が下りない! 源蔵たちは一念発起して働きに出ることに。しかし、金は増えるどころか減る始末……。現状を打開するべく、シグレはグリフォン討伐クエストをパーティーに持ちかける。

第5話「ケモナーマスク×MAO」
試合中にケモナーマスクが失踪したことにより、怒りを通り越してすっかり心を病んでしまったMAO。だが再試合に思いをはせるMAOなど知る由もなく、源蔵は異世界魔獣ライフを満喫していた。家に残ってペットの世話をしたがる源蔵をなんとか引きずってクエストへ連れ出すシグレ。ところが、留守を狙って悪事を企む妖しい影が……

第6話「ポンコツ×ご主人様」
MAOを異世界に召喚したイオアナ。彼女は花子と同じく魔界の四大公爵家の令嬢だった! 花子を憎むイオアナの過去……かつて二人は、お互いの家臣を勝負させたことがあった。そのときに、イオアナの従者であるローゼにカーミラはボロ負けしてしまい、イオアナは花子に屈辱的な仕打ちを与えたのだが……。

第7話「初弟子×めんどくさい人」
源蔵たちがいつも通り各々の仕事に励んでいると、セリスと名乗るハンターが訪ねてきた。“魔獣殺し”と称される源蔵に弟子入りしに来たのだと言う。はじめは断る源蔵だったが、セリスのある特徴に気づき…。

第8話「ケモナー×興行」
闘技大会開催に向けて準備が始まった! さっそく闘技場にリングが設置され、出場選手達が続々と集まってくる。しかし「何かが足りない」と厳しい表情を浮かべる源蔵。彼にとって無くてはならないケモノ要素が不足していると考えた源蔵は闘技大会に獣人を出場させようと奔走するのだが……。

第9話「プリンセス×パンツ」
闘技大会も終わり平和な日常を過ごす源蔵たち。源蔵に恥ずかし固めを決められ、しぶしぶひろゆきの散歩に出かけたカーミラは子どもたちに馬鹿にされながらも、無事散歩を終え帰宅する。そこに、突然予期せぬ訪問者が現れて…。

第10話「金×絆」
いつも通りの朝を過ごす源蔵たちだったが、またアルテナ姫が訪れる。アルテナ姫によると召喚された“異世界の魔王”が近隣のオーク村を襲撃したとのこと。このままでは街に住む人々も蹂躙されてしまうと必死に訴えかけるアルテナ姫。しかし聞く耳を持たない源蔵はひろゆきの散歩に出かけるのだが…。

第11話「誇り×忠誠」
ついに再会した源蔵に、MAOは再試合を要求。二人の決着は第二回闘技大会にて行われることになった! そして、カーミラもまた因縁の相手・ローゼとの直接対決を望んでいた。恥を忍んで源蔵にプロレスの指導を仰ぐカーミラ。対戦カードや屋台の準備も万端! 今、再び闘技大会のゴングが鳴る!

第12話「勇者×魔王」
ケモナーマスク対MAOの最後の戦いが始まった! 場の流れをつかもうとMAOは慎重になるが、これはプロレス。観客を楽しませないでどうすると、ケモナーマスクは定石を覆す闘いを繰り広げる! そして試合は場外乱闘へ発展、全てのモノを破壊し、全てが崩壊する大騒動の末……最後に二人が行き着く結末やいかに!?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

暁なつめ先生の「引き出しのなさ」と「最低限の笑いは押さえている」を如実に表わした作品

【レビューNo.52】(初回登録:2023/4/23)
コミック原作で2019年作品。全12話
(「暁なつめ」原作/「まったくモー助・夢唄」作画)
これも昨年ABEMA一気見放送してたのがきっかけですね。
今期「爆焔」は「クズマさん」の存在がレビューの大きなテーマになるかなっと思い、
その辺りが如実に表れている本作が比較的レビューしやすいのかなっと。

(ストーリー)
最強覆面レスラー「ケモナーマスク」こと「柴田源蔵」の夢は「大好きなケモノに囲まれ
てペットショップを経営する」ことだった。
そんな彼は、宿敵「MAO」との世界タイトルマッチの最中に異世界に召喚されてしまう。
彼を召喚したアルテナ姫の目的は「魔王と邪悪なる魔獣の退治」。
「魔獣だってケモノの仲間」 →彼がとった驚くべき行動とは・・・

(評 価)
ネタバレになるが、以降のレビューのためにストーリーを補足しておくと(完全ネタバレ)
 {netabare}・魔獣退治を拒否した源蔵は、狼獣人の少女「シグレ」を救い最初の仲間に
 ・魔獣を殺さない「魔獣ハンター」として資金をためたり、魔獣を集め飼育したりして
  、夢のペットショップの開業準備を始めるも芳しくなく。
 ・そのうち大食いドラゴン娘の「花子」を拾い、その従者「カーミラ」も住みつき主要
  キャラが出そろう。
 ・源蔵の強さを聞きつけ弟子入り騒動やペット盗難未遂等なんやかんやしつつ、源蔵の
  プロレス技に眼をつけた、銀行担当者クラウスが「プロレス興行」を提案
  → 第1回興行成功(だがいろいろやらかして源蔵たちの資金集めは失敗)
 ・以降ドラゴン族の権力争いやMOAも新たにこの世界の召喚される。これら全てに
  決着をつけるべく、第2回プロレス興行を敢行。最後に源蔵×MAOの因縁のカード。{/netabare}

・暁なつめ先生の「引き出しのなさ」と「最低限の笑いは押さえている」を実感
 ・「このすば」は奇跡の産物
  暁なつめ先生原作のアニメ作品としては、
  「このすば」→「戦闘員、派遣します!」→「本作」→「爆焔」
  という順番で視聴したのだが、(爆焔は毛色が違うが)基本「お下品でゲスいギャグ
  展開」しか「引き出しがない」というのが個人的な印象ですね。
  ・これを「クズマさん」と「駄女神アクア」という一線を越えた(向こう側の)ゲス
   &ポンコツキャラに他の2人を上手く組み合わせ、徹底的に弾けてハマったのが
   「このすば」
  ・(こっち側の)キャラだけで下手にストーリー性も入れて、中途半端に終わったのが
   「戦闘員」や「本作」って感じなんですよね。
  なので「所詮は『このすば』の劣化版」というのが本作の評価になりますかね。
  たださすがに最低限の笑いのツボは押さえているので、作品としてはそこそこ楽しめる
  レベルを維持してるとは思います。
  (だから「爆焔」は「めぐみんを愛でる派」にはウケても、「このすばの延長派」には
   物足りないという感じで評価が割れるだろうなっと)

 ・やっぱりキャラが弱い
  なので上述の補足ですが、本作の主要キャラを分析すると
  {netabare}・源蔵:ケモノ好きの変態ではあるが、ゲスさ等が中途半端
  ・シグレ:しっかり者の常識人でギャグ要員には不向き(ツッコミ役)
  ・花子:ドラゴンの有力者らしいが素性を隠しているため、普段は大食いキャラだけで
      「なつめギャグ要員」としては使えない
  ・カーミラ:花子の従者。大酒飲みで源蔵との折り合いも悪く、貴重な「なつめギャグ
        要員」だが、こちら側のためパワー不足。
  って感じで、結局「なつめギャグ」を活かせる突き抜けたキャラがいないんだよね。
  で、サブキャラもちょっと面白いキャラはいるが、通常のギャグ要員で色が出ない。
  (唯一「アルテナ姫」→「尻姫」としてその路線を継ぐ感じはあるが、やはり弱い)
  「なつめギャグ」が小出しになってる感じで、爆発力が全然足りてないんですよね。{/netabare}

・プロレスの魅力もイマイチ
 ・この作品のもう一つの弱点は、見せ場であるはずの「プロレスシーン」にあまり魅力
  がないところですね。作画の「まったくモー助・夢唄」先生も「プロレスが好きだか
  ら、この題材で画いている」って感じじゃないんだろうなっと。
 ・(これは作画先生のせいではないが)最後のメインイベントも、止め画のオンパレー
  ドで興を削がれたって感じだし。
 ・個人的には試合よりも、やり手のクラウスと「異世界でプロレスを『興行』として」
  イチから立ち上げていく様の方が面白かったという印象ですね。
  (まあストーリーを追う分には、試合も最低限の形にはなっているかなってレベル
   ですかね)

作品としては、頭を空っぽにして気軽にコメディを楽しむ分には、最低限の面白さは確保
されている感があるので問題ないかなっと。何というか
「毒気を抜いた『暁なつめ』作品を楽しむ」
って感じですかね。
やはり「このすば」は、「クズマさん」「駄女神アクア」という突き抜けたキャラに他の
2人を加えたパーティーが「奇跡の産物」だったと改めて実感した次第ですね。
本作も決して悪くはないんですが・・・

あと個人的には、作品よりもED「アネクドット/ももすももす」に心惹かれたところが
あり、今でも定期的にYOUTUBEの「ももすももす」で心癒されてる感じですねw

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

一度本気で、誰かにノーザンライトボムをくらわしてみたい(笑)

[文量→中盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
「このすば」の、暁なつめさん原作のアニメ。基本的にはギャグ。あと、プロレス。

正直、「このすば」と比べちゃうと数段落ちます。あまりハードルを上げないで観るのが吉かと。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
序盤は結構面白かったです。まあ、出落ちではあるんだけど。

結局、変態的に獣が好きっていうネタ以外は弱くて、笑いが持続しない(最初、兄貴がモフモフされて、獣に堕ちてしまったのは、笑ったけどw)。

プロレスの描写にしても、「そこだけは、ガチでやるんだよね?」と思っていた、ケモナーマスクVSマオ戦すら、なんか話しながらのお気楽バトル。作画はやや頑張っていたものの、、、とにかく印象が薄い。

というとこれで、熱さもなく、笑いもなく、なんとも中途半端な作品に。

良かった点としては、カーミラ関連の話が安定して面白かったし、感動もできたということ。

あと、細かいところでの笑い。例えば、悲鳴がBGMのように流れていたりだとか、背後で喧嘩しながら、いつの間にか関節きめてるだとか、そういう小ネタに関しては、面白かったなと。
{/netabare}

【余談~ プロレスごっこ ~】
{netabare}
小学生の時、かなり好きでした。当時の私にとってのアイドルは、「グレート・ムタ」。毒霧を友達に食らわして、嫌われまくった(笑) あと、「小橋健太」。今までのプロレスラーで、1、2番に好きですね。武骨な格好良さ。橋本も好きだったし、蝶野も好きで、、、つまり、そういう世代です(笑)

あと、「みちのくプロレス」。岩手の誇りなんです。ショッピングモールの駐車場とか町の体育館とか、色んな場所でプロレスをしてくれて。ホントにシンプルに格好よくて、面白くて、笑えて。サスケのサインもデルフィンのサインも、学校に持っていって自慢したな~。

ちなみに、当時のみちのくプロレスって、試合後も会場に残って、リングの撤去(力仕事)を手伝うと、サインとかカードとか貰えたんすよね、バイト代として(笑) 何度も手伝うとレスラーとも顔見知りになれたし。今はどうか知らんし、他の団体もよく分からないけど、ユルくて良い時代だったなと(笑)

多分、私が小学生だった時が、最後の「プロレスごっこ世代」なんだと思います(約25年前)。佐々木健介、ライガー、三沢光晴、川田利明。良い(オンリーワンの)レスラーがいっぱいいた時代。

休み時間や放課後に、よく戦ってましたね~。足四の字、コブラツイスト、モンゴリアンチョップ(笑)

流石に、「高跳び用マットを体育館に3枚重ねて、2階のギャラリーから雪崩式ブレーンバスター」を決めた時には、親を呼び出されて怒られましたが(笑)

プロレスごっこが危険な遊びだということは分かります。イジメを生む温床になりかねないということも。だから、すたれていった。それは社会全体として正しい方向性なので、特に不満はありません。

でも、今、道場で剣道を教えていて感じるのは、今の子は、極端に身体接触が苦手なんですよね。体当たりが出来ない。優しいというか弱いというか、微妙なラインですが。

個人的には、男の子はもう少し、ヒーローごっこやプロレスごっこで戦って、逞しくなって欲しい気もします。いじめに繋がるのは、ダメですけどね。

中学生~大学生くらいの間、しばらくプロレスから離れてましたが、今、またハマり中です。

最近のプロレスも面白いし、良いレスラー多いですよね。ちょっと「必殺技のネタ切れ」感はあるけれど。「レインメーカー」や「ハイフライフロー」とか、流石に厳しいというか、「ラリアットやん」「ボディープレスやん」みたいな。

いや、オカダも棚橋も、レスラーとしてはかなり好きですが。だからこそ、もっとこう、丸藤の「不知火」みたいな、オリジナリティある必殺技が観たかったというか。「デスティーノ」くらいなら、「オオッ」っなりますが。

あと、もう少し、「関節技」が観たいですね。関節技は、男の浪漫です(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
姫にジャーマンが(笑) てか、姫がある程度受け身とれてるのがなw アニキ、新しい世界の扉開いた(笑) 肛門を嗅ぐとか、犬の生態を生かすなや(笑)

2話目 ☆3
爬虫類もいけるんだな。今のところ、このすば程の破壊力はないな~。作画w ここはプロレスなんだな。そういうとこは上手いな。

3話目 ☆3
人型にはホントに容赦ないな。ジャーマン、そんなに強いんかい(笑)

4話目 ☆3
尻姫呼ばわりw 指輪固め、懐かしい(笑) カーミラ、魔王直属なのに、グリフォンより弱いんかい(笑)

5話目 ☆2
アリ、強いw 手編み、途中で気づくよなw

6話目 ☆3
いきなり回想。いけるんだな。良い話ではあるけどね。

7話目 ☆3
足四の字、子供の頃にアホほどやったな(笑) 手のひら返しw 怒りっぷりが、笑えるw

8話目 ☆2
プロレスの試合。どうせだったら、もっと本格的な試合にしても良かったと思うけど。

9話目 ☆2
姫様を何度も投げるだけの回。

10話目 ☆3
ヒロユキを巡る戦い。やや良い話な。

11話目 ☆3
悲鳴がBGM(笑) 尻姫、変態じゃねぇか。

12話目 ☆3
最後、猪木か(笑) たまに作画頑張ってたな。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 35

69.0 18 2019年秋(10月~12月)アニメランキング18位
バビロン(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (367)
1120人が棚に入れました
「その啓示は、静かにそっと訪れる―」東京地検特捜部検事・正崎善は、製薬会社の不正事件を追ううちに、一枚の奇妙な書面を発見する。そこに残されていたのは、毛や皮膚のまじった異様な血痕と、紙一面を埋め尽くすアルファベットの『F』の文字。捜査線上に浮かんだ参考人のもとを訪ねる正崎だが、そこには信じがたい光景が広がっていた。時を同じくして、東京都西部には『新域』と呼ばれる新たな独立自治体が誕生しようとしていた。正崎が事件の謎を追い求めるうちに、次第に巨大な陰謀が見え始め――?

声優・キャラクター
中村悠一、櫻井孝宏、小野賢章、M・A・O、堀内賢雄、興津和幸、宝亀克寿、置鮎龍太郎
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

萌えと怪事件

【2020/03/12 末尾に追記】


怪事件を巡り、架空の政治的特別区で、生と死や、正義と悪を揺るがす政治的/法的闘争が開始される。

といった展開を予期させる冒頭の数話だが、「重そうな」要素は、サスペンスの設定のために効果的にそう見せかけるための装置に見えるので、あまり本質的ではない「哲学」への拒絶感で視聴を遠ざけるのは筋が違う気がする。

政治特区や検察特捜部などの「道具立て」がリアリズム的な効果を期待されながら、現実の「特区」は首相や有力閣僚のお友達に利権を分配する装置になっているとか、現実のアメリカ大統領は知性や熟慮とは100パーセント無縁の人物であるといった、作中のリアリズムが「現実」に減殺されてしまうような事態は、本作のせいではないので少しばかり気の毒だ。
が、必ずしも作中の「フィクション」性と「現実」が分離しきれていないところが、同情だけしてはいられない視聴感をもたらす。(後述)


なぜ人を殺してはいけないのか、という難問が中二病的な空想の産物に過ぎないように、なぜ自殺はいけないのか、という問いも、現代の視聴者が感じるほどの「深さ」はない。

文明との接触が限定的な狩猟採集の伝統社会においては、嬰児殺し=子殺しが広く観察されていることはよく知られた事実だ。
が、入手可能な食料の総量と人口とのバランス調整の手段は、「子供を減らす」に限ったことではなく、「高齢者の自殺」という形でも行われている。
そうした社会では、老人が自主的に自殺していく、あるいは老人の自殺の幇助は、自然な決断や称賛されるべき名誉ある行為とされているらしい。

伝統社会で観察されるという事は、人類史において、広範な範囲にわたって「名誉ある自殺」(と幇助)が存在していたことが推察できる。
日本の「姥捨て山」のお話にしても、老母を「殺す」というよりも、老人の「自殺の幇助」という習慣であるとも見ることが可能だ。

状況によって評価が変わる行為が「深く」見えるのは、問い自体の「深さ」というよりも、語りの「レトリック」の問題だろう。
相対的に「評価」される行為を、絶対的な「善悪」の価値と結びつける「レトリック」は、もう一方では「絶対的」な価値を「相対的」に引きずり落とすレトリックでもある。



{netabare}世界には、「正義」も「悪」もない。すべては相対的なのだ。
とは、中学二年生が言いそうなセリフだが、いい年した大人でも、どうかすると口走る。

中二であれば、人生でこうした考えに一度は向き合うことも大切だと思えるが、大人で口にする者が、得てしてブラック経営するIT成金だったりするところに、どっちもどっち論の幼さや無根拠性が表れている。


たとえば、虹の7色と言われるが、実際の虹はスペクトルであって、境目のないアナログな連続体であることはよく知られている。

ためしに赤色から橙色へ変化を追うとき、境目を見出すことはできない。
特定の波長を設定して、それより長いものは「赤」、短いものは「橙」と「定義」することはできるし、そうされてもいるが、それは光や色について取り扱う利便のために設定された「方便」であって、境界線のすぐ両側の「色」を見比べても違いを指摘することは困難だ。

「設定」は恣意的なものであり、「赤」と「橙」を区別する絶対的な境界線はない。
が、だからと言って、「赤と橙には違いは無い」、さらには「色の区別は不可能」といったことにはならない。

「境界線」の両側では、確かに違いを識別できない。
しかし、誰でも、「明らかに〈赤〉としか見えない」色や、「どうしても〈橙〉にしか見えない」色があることは「疑えない」。

「これは明らかに〈赤〉だ/〈橙〉だ」という直観(直感、ではない)、両者の区別の根拠はこれだと現象学は主張する。
「赤」を見たときに感じられる「あの感じ」。「橙」とは異なる「あの感じ」が現れることが、「赤」という直観を支える本質だ。
本質洞察されたこの直観によって、「赤」と「橙」の両者は峻別されるし、この区別=違いが直観されて不可擬であるからこそ、事後的に「区別」できない領域という疑惑が生じる。
論理的に、最初に区別が「ある」という確信があるからこそ、区別は「無い」かもしれない=「ある」は誤りかもしれない、という懐疑が生じるのであって、逆はあり得ない。
「境界線」、「定義」、の発想自体が、「ある」の確信の上にしか生まれないのも明らかだろう。

境界線の付近ではどちらの色か決定が困難に、あるいは不可能になるが、それは「ここでは決定できない」という「明確な」判断が下されるのであって、区別の原理的な不可能や、ましてや一切の決定不可能性を意味するものではない。

「正義」と「悪」にも、まったく同じことが言える。上記の「赤」と「橙」に、正義と悪を代入すればいい。
「色」も含め、あらゆる知覚像が人間にはアナログなものとして現れることが、人間にとって世界がアナログとして存在する根拠であり、「正義」と「悪」もアナログなスペクトルとして現れ出る理由だ。
取扱いの「利便」のために「境界線」が引かれるが、境界の設定や曖昧性は、正義や悪という区分の存在の不可擬性を脅かすわけではないし、善と悪の区別が一切不可能であると証明するものでもない。

中二病の患者が主張するように、「正義」も「悪」も存在しないのではない。直観に対する懐疑と再確認が「世界」での人間の振る舞いの実質だが、中学二年生はその経験を重ねる途上にいるだけだ。
中二じみた言動をする大人は、いい年して直観と本質洞察に無自覚なだけか、自覚しているなら意図的に「ウソ」を吐いているという事で、どちらにせよ真に受ける必要がない。


ついでに、作中の「政治」要素についても記しておこう。

哲学や倫理といった根本原理が、物語る設定のために意図的に「法律」という「利便」のための道具に重ねわされているように、政治もまた、本作内では変形している。

「正義」が「法律」という「方便」と二重化されているように、作中では「政治」は「多数決」という「方便」と一体視されている。

作中の「日本」は民主主義の「政治」体制だが、選挙=多数決の「多い意見を集める」ことは、国民が国民自身を支配する民主主義「政治」を具体的に運営する「制度」=「道具」に過ぎない。
何らかの方法で何が「国民の意思」かを可視化しなければならないし、意思が複数存在するならどれかに決めなければならい。
が、それは「利便」の手段、あるいは運用上の「限界」=「制約」であって、本質である「国民による支配」そのものではない。

選挙の投票率が著しく低い、あるいは意見投票がしばしば「どちらでもない」が多数になることがあるように、多数決=選挙が、そもそも投票者=主権者の「意思」=本質を反映できていない事態は当たり前に存在する。
そもそも「選択肢」から選ぶという選挙=多数決は「デジタル」であって、「アナログ」の本質は原理的に再現できない。
少数意見を切り捨てずに議論するというのは、せめて「選択肢」を精緻化して少しでもアナログの再現度を向上させる「実利的」な方法論であって、綺麗事のタテマエ論ではないのだ。

民主「政治」が「多数決」と同一視されるのは、今のところ「本質」を具体化する「道具」がほかに考案されずにいるからに過ぎない。

本作内での「政治」が、「本質」から離れた「多数決」の言い換えなのは、言うまでもなくサスペンスドラマの設定がパワーゲームの要素を必要としているからだ。
本作内の「政治」は、本質的な意味での政治とはかかわりのない、「ゲーム」の「ルール」の一部をなしているだけに過ぎないし、それゆえ作中で「政治」を問うことは見せかけに過ぎない。

作中の「政治」という言葉は、全て「架空の数取りゲーム」と置換して構わない。


作中で主人公が追い求める「正義」が揺らぐように見えるのは、「法律」の本質がまさに「利便」のための「境界線」であって、「正義」の本質とは異なるという食い違いによる。
「正義」が揺らいでいるのは見せかけで、揺らぎは「正義」と「法」の、本質の範疇的な違いが生み出している。

「正義」と「法」の範疇が混淆するのは、主人公の職業意識が反映されているからであり、サスペンス性を主人公視点で演出するからだ。
だが、終幕に至って、所属組織を離れ、職業上の立場を離脱してもなお、主人公の思考と価値基準が変化しないことで、サスペンス性が急速に拡散してしまう。

「サスペンス」は、怪事件が「捜査」され「真相」を追うことで発生していた。
だが、終幕では、「捜査」は放棄され、主人公は「職場」を離れる。

職場=捜査を離れることで、サスペンスを発生させる支点=視点の特権的な「立場」が喪失されているにも拘らず、行動の核である「職業的」信念が変化しない主人公は、中二病の自問自答じみた空虚な詭弁の狂言回しのように迷走し、「サスペンス」は決定的に喪失される。



それにしても、原作は小説のようだが、事件のキーパーソンの曲世という女性の造形は、まるでアニメ化のために創られたかのようだ。

いっさいの作為なく、対面する男の性的な欲動を(強制的に)挑発する、とは所謂「萌え絵」(の概念)をキャラクター設定にしているとも云えるだろう。

「乳袋」に代表されるような、現実からは不自然な衣服の張り付きや、皺の強調。
殊更にまくり上げられたスカート、しかし下着を描かない「はいてない」。
あるいは身体のひねりや指の微妙な曲線、「乳揺れ」、などなどなど。

描かれている(女性)キャラには挑発する作為などないと見せかけるイイワケを担保しつつ、性的な印象を喚起する「萌え絵」の技法。
こうした技法の数々に支えられる「萌え絵」の概念が、そのまま彼女のキャラクター設定に重なる。
と同時に、アニメ化に際して、こうした「萌え絵」の技法をなぞった描写をすることによって、このキーパーソンの特異「能力」を、最小限の説明で視聴者に納得させることが可能になる。

「意図的に」この「異能」で事件を操作する曲世愛というキャラクターは、まさに「萌えキャラ」構造の可視化という事になるかもしれない。
作為は無いという暗黙のイイワケを投げ捨て、「キャラ」「自身」が「自覚的」に「萌え」るビジュアルを誇示してきたならば、男子オタクは能天気に「萌え」つづける事はできるのだろうか。
彼女に「犯された」という同級生男子たちの証言は示唆的だ。

こうしたところが、本作が「アニメらしくない」物語ではなく、アニメならではのものだと思わせる。


バタイユの有名なエロティシズム論では、エロティシズムは、禁止によって規定されている人間存在が、規定された「禁止」線を「侵犯」することで立ち現れるのだという。

正義と悪の境界線=「禁止」の境界線を揺さぶり、混乱させる「犯人」=曲世が、性的イメージを喚起する「萌え絵」の化身のようなキャラクターであるのは必然だろう。

だが、アニメやマンガに投げかけられる「エロい」が「エロティック」のカジュアルな短縮形であるように、「萌え絵」の「エロ」は、バタイユ流の「死にまで至る生の称揚」である「エロティック」に比べれば貧弱で弱々しく、言葉同様に内実もカジュアルに薄弱化しているようだ。

挑発はしていません、という「言い訳」で性的要素がないかのように見せかける「萌え絵」の概念。
大人の目を盗んで「怒られ」無いようコッソリと逸脱を楽しもうとする子供のような態度を思わせる「萌え絵」の「エロ」が、死にまで至る生命の燃焼を求めて「禁止」を正面から「侵犯」するバタイユの「エロティック」に到底及ばないのは当然かもしれない。

何かの拍子にたまたま「萌え絵」が公共の場に出て、批判的な意見に曝されたとき、まるで発狂したような勢いで批判者に罵言が集中して、なんとしても批判者の口を塞ごうとありとあらゆる屁理屈が並べ立てられるのは、どうしてでも「こっそり」侵犯している姑息な「仕掛け」を隠蔽したいからなのだろうか。

禁止線をめぐる「境界線」の問題を、表現や自由などの「絶対性」に結び付けて一切の批判を一挙に無効化させたいという自堕落な欲望は、まさしく正義や悪を持ち出して「境界線」を「絶対」化しようとする曲世=「萌え絵」キャラの欲望と共鳴している。

こうした騒動は主にネット上での「炎上」という形で現れ、様々な「論客」とやらが「議論」をかわしている、とみられているが、ネットの掲示板やSNSには、「議論」など無い。
掲示板の書き込みやSNSのつぶやきは、交互に書き込むことで「対話」や「議論」が行われているように見せかけられてはいるが、実質的には単に自分の「意見」を書きこんでいるだけに過ぎない。

現実に対面しているもの同士の会話では、おのずから「意味」が立ち上がり、交換され、それによって「議論」や「決着」も導かれる。
一方的に、相手の「意見」を無視して「議論」が成立することは、原理的にできない。

言語の「原理」とは、「意味」が発生していると相互に不可擬な間主観的信憑が発生する、という現象学の本質洞察であって、言語哲学者の「言語は定義できない」は転倒した錯誤に過ぎない。
だが、掲示板上では、間主観的な不可擬性の信憑がなくとも、一方的な書き込みで「議論」の形式を見かけ上捏造することができる。
論客とやらの「論破」「オレの勝ち」の勝利宣言は、要するに独り言の書き込みと本質的に変わりはない、端的に無意味だ。


アニメの感想にこんなことが浮かんでくるのは、本作のラスト数話で繰り広げられる「議論」や「思索」が感じさせる空虚感、空想性、空回り感が、まさにこうした「形式上」の形を整えただけの無意味感と同じ感触を感じさせてくるからだ。

日常的な会話では、「よい」は、「良い」「善い」「好い」「正義」「優れている」「悪くない」などなどの多様な意味の中から、その都度使用する人間たちの間主観的信憑において「意味」を相互了解しながら使われている。
「よい」という言葉を使っているという「形式」だけで、善悪という根源的審級における「よい」、法律上「よい」、政治的に「よい」、などなど、本質の異なる諸要素を同一平面において混淆してしまう形式主義の言葉遊びが、本作ラストの空虚さを支え、ネット「議論」を連想させる。

あるいは、意図的な「詐術」として形式化を利用しているのではなく、作者や製作者の中では「本気で」先入観のない幅広い思索を試みていると自覚されているのだろうか。
掲示板で「勝利宣言」する「論客」が、ともすれば自覚的に詭弁を弄しているのではなく、本気で「勝った」気になっているように見受けられるように。
だが、上述したような、正義についての本質洞察の確信を把握する普通の視聴者には、本作の「議論」も、ネット論客の「勝利宣言」のように、独り相撲のつぶやきにしか感じ取れないだろう。


作者や製作者が形式主義を自覚できず、詭弁の空論を「本気」で捉えているのかもしれないと疑ってしまうのは、掲示板やSNSのみならず、形式主義が現実に浸透しているような日常感覚があるからだ。

この数年、首相を始めとする有力政治家が、論理的には明らかに不法行為を行っていると推察されるのに、一向に追及が効力を発揮できない事態は、ネット同様に他者の意見や言葉の意味を一切受け止めることなく、一方的に妄言を並べたてる態度を、「議論」とみなしてしまう「形式主義」の呪縛にある。

「形式」上、議論であるかのような体裁があれば、本質を顧みることなく事実的な「議論」として取り扱ってしまう「形式主義」

昔話では、「王様は裸だ」と言えば下らない欺瞞は霧散した。
が、「奴は嘘つきだ」という単純な真実を言えなくする「形式主義」の呪縛が、際限なく空論を繰り返す下らない「議論」を無限生産する。

こうした「現実」が、ネット同様、本作のようなアニメにも浸透して、サスペンスが空論に落ち込む事態を招いたのかもしれない。
「性的な挑発はしていません」という「形式」主義の産物である「萌え絵」を体現したキャラの姿で幕を閉じるラストは、象徴的だ。



【追記】

萌え絵を愛好することは、別に悪いことではない。
いや、むしろ「萌え絵」の魅力は性的な要素があってこそなのだろうし、それを間接的な仕方で匂わせる処に「萌え絵」の技術性があるのだろうと考えている。

だが、「炎上」で不毛な「論争」が爆発するのは、擁護したい者が、自分は「エロいから」この絵が好きだ、という明らかな「事実」を否認=隠蔽したまま「擁護」しようとするために、「擁護」の立脚点が架空の「論点」の上に築かれざるを得ないからだ。
「架空」の土台上に重ねられる言葉に、間主観的な「意味」の共有が生じないのは当たり前で、再反論もどこまでも空論へ流されていくのは、これまた当然だ。

「萌え絵は性的な挑発をしている(だから好き)」と事実を認めるだけで、不毛な議論の大多数はたちどころに消滅するだろう。
「形式」的な「議論」(の体裁)にこだわって、どう見ても明らかな「事実」を無いことにする歪みが、不毛な言説の氾濫となって「炎上」は繰り返される。

本作では、「曲世愛」が、(作品内の「現実」では)「事実」として他者の思考や情動に影響を与える「能力」があることはどう見ても明らかであるのに、法律上の構成要件に該当するかどうかという「形式」にこだわり、危険な異能という「事実」性を基礎に置かないために実効的な対応が取れない。

終幕の「空論」の空転感を底で支えているのが、「事実」を見ないことにして「形式」上の体裁に縛られる形式主義であり、中心点である曲世愛が「萌え絵」(概念)を象徴するキャラであることは、やはり必然だと思う。

その意味では、時代と現実を反映していると云えるのかもしれないが、触発的に告発しているというよりも、単に時代に「取り込まれ」て呪縛されてしまっているだけという印象しかないのは、作者や製作者の自覚的な内省や能力の問題だろうか。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

生きることは善いこと

この作品の原作は未読です。
ここのところ、ツインエンジンさん制作の作品は面白いのが多いので、視聴を楽しみにしていました。
「甲鉄上のカバネリ」にはじまり、「クズの本懐」「ゴールデンカムイ」「からくりサーカス」「どろろ」など。
直近放送された「ヴィンランド・サガ」もツインエンジンさん制作の作品です。
このラインナップを見たら期待せずにはいられません。

この作品は全部で3章構成になっています。


第1章「一滴の毒」
その啓示は、静かにそっと訪れる―
東京地検特捜部検事・正崎善は、製薬会社の不正事件を追ううちに、一枚の奇妙な書面を発見する。
そこに残されていたのは、毛や皮膚のまじった異様な血痕と、
紙一面を埋め尽くすアルファベットの『F』の文字。
捜査線上に浮かんだ参考人のもとを訪ねる正崎だが、そこには信じがたい光景が広がっていた。

時を同じくして、東京都西部には『新域』と呼ばれる新たな独立自治体が誕生しようとしていた。
正崎が事件の謎を追い求めるうちに、次第に巨大な陰謀が見え始め――?


第2章「選ばれた死」
人々に拡散し始める、死への誘惑─
新域域長・齋開化による『自殺法』宣言と、64人の同時飛び降り自殺。
日本を震撼させる事件の真相と、暴走する齋の行方を追うため、正崎は捜査に動き出す。
後任の検察事務官として瀬黒陽麻も加わり、法務省・検察庁・警視庁をまたいだ機密捜査班が組織される。
さらに、事件の鍵を握る女・曲世愛に関する調査も進める正崎だが、その先にはさらなる絶望が待っていた——


第3章「曲がる世界」
絶望の先に辿り着く、「悪とは何か」の答えとは――
公開討論の末に域議選挙が行われ、新域では自殺法の運用が本格的に始まろうとしていた。
齋拉致計画の一件で捜査班全員の死に直面した正崎は、依然として絶望の淵に立っていた。

憎むべき人間はただ一人。“最悪の女”曲世愛を正崎は再び追う。
正義、そして悪とは何かを、己に問い続けながら——


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

レビューのタイトルでも触れていますが、本作品は人間の生死と善悪を結び付けて扱う作品です。
「善いこととは?」「悪いこととは?」「生きるとは?」「死ぬとは?」
キーワードはたったこの4つだけ…
でも、この4つのキーワードは如何様にも組み合わせることができるのが、物語をややこしくすると同時に、心の軋む元凶たり得るんです。

当たり前の様に生活を送っているので、普段こんなことは考えたりしないと思います。
だから真面目に考えてみると、答えを導き出すのが結構難しかったり…

でも完走して振り返ってみると、疑問点が二つばかり…
まず一つが登場人物の死について、こんなにも凄惨に描かなければいけなかったのか、という点です。
人に限らず、生物には必ず死が訪れます。
これは確実で不変的な事象で例外はありません。
そしてその生きている時間を決めるのは決して他の生物ではあってはならないと思います。

私はこれが世の中の一般常識だと思ってきました。
ですが、この作品ではその常識を根底から否定するんです。
しかも想定の範疇を軽々と凌駕する描写で視聴者に襲い掛かってくるのだから堪りません。

個人的には主人公の東京地検特捜部で検察官を務める「正崎 善」の部下として奔走していた彼女の死が一番痛ましく、視聴を続けるのが正直しんどかったかな…
よくもまぁ、そんな事が考えられると思ったと同時に、その愚行に及んだ犯人を心底憎いと思いました。
リアルでもそこまで憎いと思える人なんていないのに…

そしてもう一つが恐らく巷を騒がせているであろう最終回の展開です。
投げっ放しという感覚は無いのですが、あまりにも情報量が少なすぎるという印象です。
サミット会場の屋上では2発の弾丸が発砲されました。
ですが、その顛末が描かれているのがCパートのほんの一瞬で、そこには凡そ存在しないであろう人物が笑っていたのですから…
そしてその展開は最終回に相応しいとはとても思えなかったので、思わずネットをググっちゃいましたよ。
そしたら、原作は小説と漫画があるようですが、どちらも未だ続いていたんですね。
しかし、この消化不良感、何とかならないのかなぁ…
齋開化の件だって中途半端感が拭えませんし…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌は各章ごとに使い分けられていました。
第1章が「Live and let die」
第2章が「イノチ食ム魂」
第3章が「The next new world that no one knows(blood stained ver.)」
あまり気付きませんでしたが、一応歌詞と歌はあったみたいです^^;

1クール全12話の物語でした。
本当に壮絶な戦いが繰り広げられるのは、寧ろこれからなのかもしれません。
でも、人間は勝てるのでしょうか…?
最終話で明かされた「善いこと」を貫くだけでは、きっと彼女には届かないと思います。
今は彼女に勝利するためのピースが欠けているのでしょう。
それが何なのかは分かりませんけれど…
だって、曲世 愛の能力が正崎 善に効いていないのか、或いは曲世は正崎に対して能力を発動させていないのか、それすら私たちは分からないのですから…
続編の制作が待ち遠しいところですが、それには原作のストックが足りないのかもしれません。
寝て待つことしかできないのかな…?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 27
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

Fとか‥‥

5話までの感想{netabare}
やっぱりどうしても、“正解するカド”を知ってるとどうしても…ねぇ?
見る前から「この原作者の作品はクソだ」と決めて掛かることはないけど、警戒はしちゃいますw
栗T着た異方少女サラカちゃんが出てきやしないかヒヤヒヤ。
ヤンホモを殺すビデオレターが飛び出すんじゃないかヒヤヒヤ。

と思ってたらその片鱗らしきものが…。
曲瀬愛…一瞬で男を惑わす魔性の女…えええ、超常現象に頼っちゃう?そうしちゃう?
な、なんだろうな、しっかりした展開を望む気持ちとドッチラケで終わるのを期待する気持ちが混在してる自分に気付いた。
ある意味今後の展開に目が離せません、こんな楽しみ方で良いのか?{/netabare}

6話感想{netabare}
討論番組は“ダンスインザヴァンパイアバンド”の1話を彷彿とさせますね、あっちは作者本人がパネラー役やってたっけか。
少年の父親は「行方が分からない」と「誰だか分からない」とでは全然別だよね?
「父親とは連絡が取れておりませんが~」って、本当に存在するかどうかも不明なモノ(名前すら知らなかったんでしょ?)に勇み足が過ぎるなぁ、と。
まぁいいか。
野丸が少年を擁立させて当選を狙うって…元々齋開花を談合で当選させて傀儡にしようとしてたんだよね?
まんまと飼い犬に手を噛まれた形なのに、再び傀儡にしまっせオーラを隠そうともせずにぬけしゃあしゃあと懲りないねぇ…と思ってしまったので、親父の正体明かされても「ああやっぱり」って感じ。
まぁいいか。

「まぁいいか」として流しにくいのが、やっぱり誰にでも選挙権があるのが奇妙で…それこそ高校生総理大臣を笑えない。
とはいえ、それくらい現実離れした世界でないとこの作品のテーマが描けなかった…のかも?規制だなんだで。
但し、そうだったらそうでそれに見合ったリアリティはちと欲しい気が…感情論を語るなら、自分は子供に選挙権あるのはアカンと感情が動くぞw
自殺法の是非で討論番組開くなら、その前に子供の選挙権の是非で討論(※)してくれないとついていけない…前提から覆されて、そもそも論でちゃぶ台返しされた気分。


この作品でそれをやっても「自殺法を回避するために子供に選挙権は与えるべきではない」と循環論法になりそうではあるけどw{/netabare}

最終回までの感想(これだけ読めばいいかも){netabare}
人間の法律で裁けない化け物が超能力を使って人類を混乱させた──なんだい?パニックムービーになるのか?
繰り返し提起された善だー悪だーは、人間の間で考えるから人外は黙ってくれんかってノリで、本題になり切れなかった感じ。
そうさねぇ、マガセを人間だと捉えずに、見た目エイリアンやスピーシーズみたいなのに置き換えて考えれば通じるかな?自分はもうそうとしてしか見てなかった。
「どんな悪魔的な考えを持ってるヤツでも所詮は人間さ」とか「どんなに強力な化け物でも人間と共通の弱い部分を持っててそこを突かれて退治される」とかいった系ではない。
“ヴィンランドサガ”で実際に北欧の神サマが登場したら多分台無しになると思うのだけど、こっちではそれをやっちゃった感じ。
要はまぁ…マガセが万能すぎてそれ以外が茶番になってしまった。

一応まやかしのテーマ(善だー悪だーワオー)に沿って考えると…自殺法の是非より子供の参政権の方がよっぽど危なく感じて絵空事感が最後まで拭えなかった。
そして「よく考える」ってあーた…。
「良い」と「良く」は被ってる部分はあるものの意味としては別モノで、そこら辺混同させて煙に巻いただけ。
この手法、「少年の父親と連絡がとれない」を「行方が分からない」と「誰だか分からない」とで混同(バカには気付かれないようにそっと入れ替え)させたのと一緒で「またかよ」と。
殺人を敗北死だ救済(ポア)だと言い張るどっかのアレと同じで、そういう言葉遊びというか詐欺紛いの誤魔化しは止めてくれんかな。
と思ったら“正解するカド”も交渉官の主人公が最大の活躍をした交渉が性交渉というオチだったのを思い出した…そういうのが持ち味の作家なのん?落語家?
カドでは「ホモ死ね」、バビロンでは「生涯独身死ね」で一貫してるっちゃあしてるのかも知れんが、命を繋ぐを主軸に化け物が人類に干渉する作品なら“BEM”の方が数段上だったような…。
で、斎開花ってナンだったの?大統領夫人ってナンだったの?とかいう投げっ放しも持ち味として看過せにゃならんのかな?

最後のオチも…即座にマガセと対決しろやっつけろとまでは言わんが、正崎がマガセを追い詰めるのに「繋がる」ヒントやカギを何も残してないのってどうなんかね。
結局「続ける=継承する=繋げる」も放り出しちゃってブレッブレにしか思えなかった。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 24

69.0 18 2019年秋(10月~12月)アニメランキング18位
あひるの空(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (173)
698人が棚に入れました
バスケットボールでは決して有利ではない小柄な体格の車谷 空。身長を理由に中学時代スタメンに選ばれることのなかった空は、高校バスケ部に期待を膨らませて九頭龍高校、通称クズ高に入学。ところがバスケ部はほとんど機能停止状態。とてもバスケをできる環境ではなかった。しかし、空はバスケへの熱量で、クズ高バスケ部メンバーとぶつかり合いながらも、共に成長していく。次々に直面するあらゆる困難に、クズ高バスケ部メンバーはどのように立ち向かって行くのか…!?

声優・キャラクター
梶裕貴、内田雄馬、小西克幸、谷山紀章、宮野真守、八代拓、堀井茶渡、KENN、千本木彩花、谷口夢奈、遠藤綾
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

乙女と不良が交差するとき

原作未読


出た!“新丸子橋”
リアル正式名称は“丸子橋”

橋名板をでかでかと映してくれたおかげで一発判明。本作冒頭で登場して以降ちょくちょく顔を出すその橋は、渋谷-横浜間を繋ぐ東急東横線の途上にあり東京都と神奈川県の県境/多摩川にかかった橋です。
本作と同時期放送『フルーツバスケット』でも登場したり、少し前の『荒ぶる季節の乙女どもよ』ではヒロイン達の通学路で使われてました。これがさもありなんと言いますか。『荒乙』ヒロインたちは神奈川県川崎市側から橋を渡って、東京都大田区側にある高校に通っている設定なんですね。それがどういうことか『荒乙』未視聴者向けに少しだけ触れるとヒロイン達はとってもいい子で普通の高校に通学中って前知識が僕らにはある。
これが橋を渡らずに川崎に留まるとどうなるかはサムネからお察し。ヤンキーが出没するちょっぴりスラム感の漂う設定へと変貌します。
なお川を挟んだ東京都大田区側はズバリ“田園調布”お金持ちの住む所です。少し川崎をフォローするなら丸子橋を渡って次の次の駅“武蔵小杉”は住みたい街ランキング上位エリア。本作のメイン舞台です。


 川崎市中原区アニメ


高校では今はどうか知らんけどその昔ギャルが軒並み持っていた“法政バッグ”の法政二高が有名。
…のっけからすみませんでした。めっちゃ土地勘のある地域だったもんでつい(^_^;)


本題に戻ります。
神奈川を舞台にメインどころで不良がからむ高校バスケのお話です。あの金字塔との比較しそうなところをぐっと堪えて楽しみましょう。あっちが海近くならこっちは川沿い。
別物には違いありませんが、それでも気になる方向けに一つだけ優位なものを。少なくともヒロインは確実にこちらがかわいいかと存じます。

黒髪ロングなんです。近くの女子に聞いてみてください。加齢とともにロングはしんどくなってくる。若さや青春の象徴ロングヘアーです。それなのに部活だからと髪をまとめなければいけないのでだいたい束ねっぱなしと出し惜しみします。ロングな黒髪はところどころでしか披露しないというこの贅沢。
さらにこの子ひょんなことから女の命“前髪”を無残に切られてしまいます。しかもやらかした前髪のまんま物語はしばらく{netabare}(インターハイ予選一回戦まで){/netabare}続くのです。前髪決まらないから学校休むリアル女子を見てきた私には衝撃でした。で学校マジックが発動。決まらない前髪を気にしない美形女子はモテる結果に。高校生なんてまだまだ素材に吸い寄せられるのです。教室でぶーちゃんがその美形女子に「ぜんぜん前髪平気よ。それに○○そんなん関係なく美人だし…」と言ってるのに聞き耳たてて、心の中で「うんうん」と頷いた経験は皆さんにもおありでしょう。

 若さの象徴“黒髪ロング” + “前髪気にしない”女子

これを一例に距離感がより高校生(等身大)に近いバスケアニメになってます。全50話とけっこう長丁場ですよ。原作はまだ完結してないので途中までですが、これまで二回ほどアニメ化を断り今回は原作者納得のアニメ化だったとのことです。


少なくとも長編のスポーツものに期待するものは満たせるのではないかと思います。

バスケバカな主人公車谷空(CV梶裕貴)がいて(冒頭)
休眠状態のバスケ部を掘り起こしていく
主人公に感化されて才能が徐々に集結していき{netabare}(前半終了間際に揃う感じ){/netabare}
強豪との練習試合もやったりなんかして(当然序盤)
インターハイ予選に臨むことになる{netabare}(後半開始部分がここ){/netabare}

1クールものと違い展開を急いでません。このへんを“停滞”って捉えるのはちょっと違うと思っていて、豊富に話数がある分“弛緩タイム”が用意されてるくらいで捉えてます。計算されつくした50話を否定はしませんが、それってずっと緊張を強いられことになり集中がもたないのではと思ってます。
行ったり来たりを楽しみながら腰を据えて楽しむ話数と思って堪能するのにちょうどよい。


不良ものにありがちな家庭環境トラブルが影を落として…みたいなのは薄め。
一度は好きなバスケに背を向けてたり、そもそも何かに打ち込んだ経験の無い連中の物語です。
彼らがこれまでの人生の中で無駄にしてきた時間の重さを見せつけられる場面は多々あり。試練にさらされる回数は他のスポーツものと比較して多いほうでしょう。
ありがちな一つ勝ったらさらに強い相手、的なライバルのインフレがなく、その分バスケットボールに向き合うことで自身の生き方を見つめ直すような内容になってます。まだ高校生なのに。

やってしまったことは元には戻らない。
しかしそこから逃げたままで果たしていいのか?

自分で蒔いた種を刈り取るというべきか、自分で自分のケツを拭くというべきか…

 {netabare}自分の弱さから逃げず新たに(再び)挑戦する{/netabare}

スターティングメンバ―ほぼ全てがミッチー(※注:三井寿)みたいなもんですかね。バスケの技術的な側面よりもキャラ達のチャレンジする姿勢に心打たれる良作でした。
ゆるいところはゆるいのでそんなに堅苦しくはないですよ。
大人たちもこの未完成で危うい面々にしっかり向き合って導きます。顧問の先生。主人公空のお母さん。いい大人がいるアニメにハズレ無し。

see you next time で終わっていたし、ぜひとも2期を期待したいところです。



※ネタバレ所感

■きっと原作でも名場面だったのでしょう

とあるお別れのシーンがあるんですが、そこに至るまでの前フリ、渦中の演出、そして声優さんの演技。素晴らしいです。

{netabare}#24と#29-#33が該当。遠藤綾さんになんか賞あげておくれ。
艶っぽいおねーちゃん役のこれまでのイメージが吹き飛ぶくらいの名演。{/netabare}

{netabare}それまで終始笑顔の絶えない人だったからなおさら。病室に入る時の空くんも頑張って笑顔。…と思ってても顔がひきつってる。

…無理。こんなん耐えられん。。。{/netabare}



■(余談)川崎市中原区及び多摩川沿い

“新丸子”“(北)住吉”“千年”“新城”“小杉”等々、丸子橋を起点に3駅以内の狭いエリアが舞台。
番組最後のバスケット講座担当の川崎ブレイブサンダースの本拠地等々力アリーナや川崎フロンターレのホームスタジアムもこの中原区内にあります。
川崎って全国区の事件もあったりで物騒なイメージあるかもしれません。たしかに川崎駅周辺の川崎らしい川崎を舞台にした『RELEASE THE SPYCE』はやや物騒なスパイものだったり。『ゆるゆり』のキャラデザをもってしてもつい物語を物騒にしたくなるような魅力的な街です。ある程度エリア限られますけどね。ぶっちゃけ武蔵小杉近辺でヤンキーを見かけたことはありません。

首都圏でも山手線を起点に八王子方面、練馬や埼玉、千葉方面で土地の雰囲気は変わることでしょう。神奈川方面では多摩川を挟んで雰囲気が変わります。多摩川を横切る路線はけっこうあって

(品川発)→地名は多摩川を挟んでの地名
・京浜東北線/京急線 蒲田(東京)/川崎駅(神奈川) 
(渋谷発)
・東横線 田園調布/武蔵小杉近辺
・田園都市線 二子玉川/溝の口近辺
(新宿発)
・小田急線 狛江近辺/登戸
・京王線 調布や府中/聖蹟桜ヶ丘

けっこうあるんです。アニメの聖地でみるとイメージつきやすいかもしれません。
丸子橋起点にしましょう。
下流8kmくらいが川崎駅近辺エリアです。もうちょい下ると羽田空港。
逆に上流いってみます。北へ北へ! 丸子橋から5.0km遡ると田園都市線の二子橋。
『ハイスコアガール』ヒロインとのデート帰りに打ちあがる花火に遭遇したのがこの二子橋。“溝の口勢”という単語が踊っていたようにこのアニメは溝の口近辺が舞台でした。ここも実は川崎市。中原区ではなく高津区です。他にも『天体戦士サンレッド』もこのへんらしい。
その二子橋からさらに上流5.2kmほどいくと小田急線。川崎市多摩区へ。
このへんまでが川崎市、南北に広いのです。『さくら荘のペットな彼女』はここ登戸駅と隣駅がよう出てきます。河川敷に目を向けると『風が強く吹いている』で寛政大学駅伝部が寮スタートのトレラン目的地としたのがこのあたり。東京側ではあるんですけどね。

川崎市が関係する多摩川沿いの聖地だけでけっこうあるみたい。掘ればもっと出てくるでしょう。聖地同士が近いといろいろニアミスしてて妄想が捗ります。

小田急からさらに上流行ったら行ったで稲田堤の鉄橋『クズの本懐』、『ちはやふる』の府中、『一週間フレンズ』の聖蹟桜ヶ丘がぼちぼち多摩川沿いで、『とある科学の超電磁砲』学園都市のモデルとなった立川あたりまで範疇に入ってきますがまあこれくらいで。


最後に川崎に戻って…
この作品の刺身のつま:実写のバスケットボール講座。15秒にも満たない尺で毎回なにか1プレー動作付きで解説いれてくれるのですが、第3回目が“ダンク”と「おいおいできねーよ」と突っ込み待ちみたいな茶目っ気があって好きでした。
ブレイブサンダースの社長ってここにくる前は横浜ベイスターズの社長やってた人だったかと思います。横浜スタジアムに人を呼び戻した豪腕。あの手この手でアリーナに来てくれるような仕掛けを行っていてプロスポーツのマネジメントとしてとても興味深い教材です。あひるの空とのコラボもその一環なんだろうなと思いながら観てました。放送時間が平日の夕方と若年層ターゲットなのも関係してるかもしれません。等々力アリーナに足を運んだこともありますがバスケ観戦もなかなか面白いもんですよ。



視聴時期:2019年10月~2020年9月 リアタイ

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2020.10.04 初稿
2021.06.19 タイトル修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

存在意義を、示せ。

この作品の原作は未読ですが、有名なので作品名は知っていました。
今回、放送前から全4クールで放送されることを知り、視聴を楽しみにしていた作品です。


バスケットボールでは決して有利ではない小柄な体格の車谷 空。

身長を理由にスタメンに選ばれることのなかった空は、
高校バスケ部に期待を膨らませて九頭龍高校、通称クズ高に入学。
ところがバスケ部はほとんど機能停止状態。とてもバスケをできる環境ではなかった。

しかし、空はバスケへの熱量で、クズ高バスケ部メンバーとぶつかり合いながらも、共に成長していく。
次々に直面するあらゆる困難に、クズ高バスケ部メンバーはどのように立ち向かって行くのか…!?


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

完走後にwikiをチラ見した時に知ったのですが、この作品は「バスケットボールを題材にしたスポーツ漫画、ギャグ漫画」なんだそうです。
スポーツは理解できますが、ギャグの要素ってありましたっけ…--^^;?
皆さん至って真面目にバスケやっていたと思うんですけど…

私も小学生時代はバスケをやっていましたが、身長を理由に中学ではテニス部に入りました。
テニスもやってみたら面白いスポーツだったので、バスケットから離れたことに後悔はありませんでしたが、この作品を視聴すると、懐かしさからか身体がウズウズして仕方ありませんでした。
バスケやっていたのは、もうずいぶん前のことになるのに…

きっとこの作品の持つ熱量にあてられたからなんだと思います。
オッサンがはるか昔のいバスケ熱を思い出すくらい、この作品の熱量は半端ありませんでした。

身長が150㎝にも満たないという、バスケにおいて致命的なハンデを背負った車谷空…
そして、身長の低さを弱さの言い訳にさせなかった母の由夏さん…
身長159cmの元・女子バスケ日本代表プレーヤーに言われたら反論なんてできる訳ありませんよね。
でも、一番悔しい思いをしていたのは由夏さんだったのかも…

ですが、NBAの歴史上、最も背の低い選手の伸長は160㎝なんだそうです。
だから、空にだって努力次第では可能性がゼロという訳ではないと思います。

きっと、由夏さんもに日本代表の切符を手にするため、血の滲むような努力を積み重ねてきたんだと思います。
だから、もし出来得るなら同じ轍を踏んで欲しくいないと考えるのは当たり前です。
でも、結果的に自分と同じ道を歩ませてしまっている…これが悔しく無い筈がありません。
だからこそ、「大きく産んであげられなくて、ごめんね。」の一言が深く突き刺さったんだと思います。
この一言に私の涙腺は何一つ抵抗できませんでした…

この作品のもう一つのポイントは、主人公を取り巻きに魅力的なキャラが多いことです。
個人的一推しは、「トビ」の愛称で呼ばれている夏目健二です。
喧嘩っ早い性格と、協調性のないプレイスタイルが最初は好きではありませんでしたが、彼のバスケに対する情熱は人一倍強く、その強さは自らの性格をも変えていくんです。

それと、クズ高男子バスケ部の紅一点である七尾奈緒さんは絶対に外せません。
女子マネージャーと監督の兼業は正直尋常じゃないくらい大変かと思いますが、それをおくびにも出さず、常に一歩先を考え続けているんです。
女子力が高いのも彼女の魅力の一端だと思います。

個人的に早く立ち直って欲しかったのが藪内円先輩でした。
序盤~中盤における空の理解者…
出来ることなら、その路線を突き進んで欲しかったんですけどね。
その分、奈緒ちゃんの存在が際立ったと思っているのは、きっと私だけじゃないと思います。

オープニングテーマは、the pillowsさんの「Happy Go Ducky!」、flumpoolさんの「ネバーマインド」、BLUE ENCOUNTさんの「ハミングバード」、ACIDMANさんの「Rebirth」
エンディングテーマは、sajiさんの「ツバサ」、内田雄馬さんの「Over」、宮野真守さんの「光射す方へ」、阪本奨悟さんの「太陽ランナー」

4クール全50話の物語でした。
50話までアニメ化されましたが、彼らの本当の戦いはこれからです。
今回のアニメ化で原作のストックがどの程度残っているか分かりませんが、ここで終わってしまったらあまりにも中途半端なので、しっかり続編が制作されることを願っています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

スラムダンクっぽい

1話の感想 ★★★★★ 5.0
バスケ部は不良のたまり場
{netabare}
面白い!!
最後のバスケシーンの盛り上げ方がとくによかった!!
スラムダンク感があるね。
漫画既読の人たちには同じ内容だし、特に観る価値が無いのかも知れないけど未読の私としては十分以上に楽しめそう。
スポ根は好きだからね~~{/netabare}

2話の感想 ★★★★ 4.0
才能の差
{netabare}
いかつい双子はバスケ経験者だったのか。
千秋は絶対才能がある。
そして、百春は才能は無いけど努力はできるって感じなのかな?
才能にもいろいろあると思うけど、本当の才能は努力できる才能だと思うね。{/netabare}

3話の感想 ★★★★☆ 4.5
百春の過去
{netabare}
ようやくメンバーは二人となった。
百春はシュートの才能は無いけど、ジャンプ力と握力が優れているって感じかな。
体の大きさからもバスケ向きだよね。
練習試合先は不良高校のくせに、バスケはちゃんとしているのね。
しかも、超強そうだし…
彼らが後々までのライバルとなるのかな?{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
練習試合
{netabare}
空、試合初めてだったんだな……
泣ける……
それにしては、緊張は見られないな。
しかも、いつも通り、むしろいつも以上のプレーが出来てるし。
こういうところが主人公の器なのかな?
しかし、空よりも百春の方が評価高いのは意外だな。{/netabare}

5話の感想 ★★★★ 4.0
空の弱点
{netabare}
空は左が弱点なのか。
実際は左の方が打ちにくいのかな?
両手打ちは女子の打ち方なのか。
恥ずかしくても勝ちにいく……
かっこいいじゃん!!{/netabare}

6話の感想 ★★★★ 4.0
実力の差
{netabare}
ついに千秋が動き出した。
めちゃくちゃうめぇ!!
不良校の生徒、なんだかんだ才能あるやつ多いな。
結果は負けたけど、意味のある試合だったんじゃないかな。{/netabare}

7話の感想 ★★★★ 4.0
エース
{netabare}
厳ついの出てきたーー!!
しかも、めっちゃ上手いパターンやん。
コイツ、絶対モテる!!
中高生女子はこういう感じの人が好きそう。
それにしても、今までで一番暴力的だな~{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
退学の危機
{netabare}
夏目はええやつなんか、悪い奴なんか分かりづらいな。
百春や千秋とはまた違ったタイプの不良だわ。
空も上手かったけど、夏目はさらに上手いな。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

68.0 20 2019年秋(10月~12月)アニメランキング20位
放課後さいころ倶楽部(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (285)
918人が棚に入れました
とびっきりの「楽しい」を、キミと!いつもひとりでいること—。人付き合いが苦手で引っ込み思案な武笠美姫にとっては、それが当たり前の日常。そんな美姫が、天真爛漫なクラスメイトの高屋敷綾、クラス委員長の大野翠、ドイツからの転校生エミーリアと出会い、ボードゲームを通して友情を深め、少しずつ前に進んでいく。当たり前だった日常が、特別な毎日に変わっていく—。

声優・キャラクター
宮下早紀、高野麻里佳、富田美憂、M・A・O、黒田崇矢
ネタバレ

TaXSe33187 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

軸足が定まらない感じ

京都を舞台に女の子たちがボードゲームを通して友情を深めていく感じ…なのかな?
取り敢えず1話に関してはかなり微妙、というか有り体に言えば面白くなかった

まず京都弁いる?というのが一点
{netabare}京都が舞台だし京都弁もそりゃあっていいと思うけど、モノローグまで含めて無理に京都弁を話させる意味がない
つーか京都を舞台にしたアニメなのに京都弁を話すのが一人だけなので、むしろ京都弁であることが違和感になってしまっている
これが東京を舞台にして京都出身の転校生が主役になるなら分かるけど、京都が舞台だから逆に据わりの悪さばかり目立つ
{/netabare}

キャラの行動原理もストーリーありきでグチャグチャ
{netabare}内向的でクラスの親睦会すら嫌がる主人公というキャラ付け自体は気にならないけどその設定がマイナスにしか活きてこない
クラスメイト相手にまともに話せないまではともかく、ゲームで負けそうになって身動きが取れなくなるってどうなの?と
その割にほぼ初対面の相手に連れ回されて流れで仲良くなるのはゲーム仲間を作るための無理な展開に見える

そしてこの内向的な主人公を引っ張っていく牽引役のツインテも何から何までおかしい
グイグイ迫ってきて道案内を求める…までは分かるけど、「道案内してよ!→迷子ごっこをしよう!」って意味不明すぎる
結果として案内を求めた主人公を逆に引っ張って歩き回ることになるので言動のおかしさばかり目立つ
というか牽引役としてキャラ付けがされているはずなのに本筋のゲームに関しては素人そのものなので、正直存在意義は皆無と言っていい
前半はストーリーを進行させる役割だったのに、後半はストーリーを乱す場面ばかり出てきて単純な役割としても中途半端
もっと純粋にゲームを楽しむ役割とかでも良かったんじゃないの?

ゲーム屋でバイトする委員長と店長に関しては見るべき点もないので割愛
良くも悪くも普通のゲーム進行役って感じ
強いて言えばコワモテの店長ってキャラ付けが「マジで相手をビビらせる店長」となるのはゲーム進行を乱すだけで不要な設定だってくらい
{/netabare}

Aパートの展開が一つも必要じゃない
{netabare}実際のところは主人公と牽引役のツインテの出会いから仲良くなるまでを描いてるから必要なはずなんだけど、本筋を思うと尺の無駄
そもそも、上でも書いたけど道案内を(強引に)頼まれたそばから唐突に迷子ごっこなんて始められて「すごい!楽しい!」となるかって話
特に主人公は内向的で人と同じ楽しみ方が出来ないだなんだと言ってるわけで、そんな人間が一日振り回されただけで変わるかと言うと…

時間を割いてまで描いた二人の交流に説得力がない上に、本筋となる後半のゲーム描写が薄味になっているのでとにかくマイナス
これなら「学校から出た直後に案内を求められる→案内途中に偶々委員長を見かけてゲームの世界へ」くらいアッサリで十分だった
というか導入をどんなに短くしようと違和感は拭えないし、いっそ出会いのシーンはカットでゲームから初めて良かったんじゃない?とすら
{/netabare}

肝心のボードゲームの描写が全然面白くない
{netabare}ゲームのルール自体はちゃんと説明されているので、何をしたいゲームなのかは理解できる
ただ、初めてやるゲームなのに序盤の手探り感も全てカットしていきなり終盤のピンチだけを描写されても、こちらに緊迫感が伝わらない
ルール説明を終えてから少しでも良いので勝ち負けを気にせずプレイする楽しさを描くことは出来なかったのか?

ここまではまあゲームをオマケに皆が楽しむ様子を見せられるなら問題ないんだけど、プレイヤーが全然楽しんでないから雰囲気も悪い
店長が大人気なく一人勝ちしようとするって展開自体は普通に有りがちだから気にならない
ただ、それに対して青髪の主人公が本気で萎縮してプレイを半ば放棄するのは見ていて単純にイライラした
これが罰ゲームがあるような真剣勝負ならまだしも、今回のコレは店長主催のボードゲームお試し会なわけで……
萎縮する理由も無ければ視聴者にそのジメジメした雰囲気を見せる理由なんかもっと無い
観光案内を強要されたシーンでは唐突に仲良くなる癖に、こういうシーンだけ初期設定に沿った内向的な要素を持ってこられても、という感じ
{/netabare}

委員長が介入して主人公を勝利に導くシーンも爽快感がない
{netabare}結局の所序盤中盤がないままいきなり最後だけ見せられても没入できるわけがない
知らないチーム同士の野球の試合を9回から見ているような気分
そして、介入によって得られた勝利を経て主人公はボードゲームの楽しさを知るわけだけど、そこの説得力が全く無い

アニメ的な話で言えば、委員長が介入して勝たせるのはともかく、プレイ中萎縮させる必要はあったか?
ゲームの魅力を感じて少しずつ心を開く様子があるならともかく、プレイ中特に楽しそうにしている様子はない
そんな主人公と負けそうになって文句を言い出すツインテ、勝ちに拘る店長という三人の様子にゲームを楽しんでいる雰囲気は感じられなかった
ボードゲームって皆でテーブルを囲んでワイワイやるパーティゲームの要素が大きいわけで、ゲームの魅力を描くならまずそこだろうと
序盤中盤を丁寧に描いて少しずつ主人公が笑顔になっていって、最後に負けそうになったところを委員長がアドバイス、のほうが収まりが良い

これでは主人公が楽しみを見出だせた理由がただ勝てたから、というだけになってしまう
そんな曖昧な理由で楽しんだところで今後も継続的にプレイしたい!とはならないだろうと
そもそもボードゲームの魅力をテーマにしたアニメなのに楽しさの中核になるポイントを描けない時点で失敗じゃないか?という感じ
{/netabare}

京都を舞台にしたい、女の子同士の友情を描きたい、ボードゲームの楽しさを描きたい、を整理しないで適当に並べただけの展開
そこに繋がりがないから3要素を並べる意味がないし、無理につなげたことでキャラの動きや感情が不自然になっている
京都弁の違和感だったりツインテの声のキンキン感だったりを抜きにしても躓く箇所が多すぎる印象
2話以降はもっとゲームを通した交流を丁寧に描いて欲しい

2話視聴
{netabare}色々酷い

まず開始のモノローグ
絶対あんな陰気な始まりにする必要なかった
周りを見て「楽しいと思えない」とか語りだすと楽しそうに見えない
もちろん直後にノーパンが声をかけてくる所で転機が訪れたってのを表現するためなんだけど、
それなら最初から主人公を笑顔にすれば良いんじゃないの?
理由もなく周りを下に見たようなモノローグで初めて、結局その直後には同じ穴のムジナじゃねーか!…ってジョークにもならないんだが

で、今回初登場の男キャラ
まあ一言でいうと「要らない」
少なくとも、2話で出すキャラクターではない
メインの3人は前日に一回ボドゲを遊んだばかりで、まだまだ人間関係が固まりきってない状態
まずはこの3人(と店長のおっさん)だけでボドゲを進めていって、気兼ねない関係性が出来上がってから入れればいいだろうに
ボドゲ経験ほぼゼロ、友人関係はこれから、という段階で新たな人間を入れても3人の繋がりが薄い以上会話が広がることもない

肝心のゲーム描写
ここがやっぱり酷かった
「ごきぶりポーカー」というゲーム自体は心理戦が主体で面白い要素もある…はず
ただ、肝心の心理戦を行うのがノーパンvs男の間ばかりで、他二人はチュートリアル解説のキャラに終わっている
心理戦だし、女の子3人がトークをしながら害虫当てをするだけで性格の掘り下げもゲームの和やかな雰囲気を見せることも出来たはずなのに…

心理描写に関わる部分は
男→ノーパン「ノーパンは嘘がつけなそう」
青→男「ノーパンに惚れて接待プレイしてそう」
これだけ
委員長はマジでチュートリアルを語るだけのゲーム進行役でしかない

じゃあゲームの描写はどうかっていうと、委員長のゲーム解説と嘘の混ぜ方の注意を終えたあとはひたすら学校の背景を映すだけ
手札やテーブルの推移も見せること無く、階段だの廊下だのを映す画面に「これはゴキブリです」などの台詞だけが挿入されていく
1話でも書いたけど、ゲームの推移を見せないまま終盤だけ描かれても面白くもなんとも無いんだって……

オマケに最後の勝負は「ノーパンが負けないように接待する」っていうゲームの本筋から外れた部分の駆け引きがメインになってしまっている
もうね、ゲームを見せる気がないならゲームしなくていいよっていう
しかも今までのゲームがずっと顔も手元も見えないままだから、視聴者はノーパンが嘘を付いているか否かを想像することすら出来ない

ただまあここまでならまだ許せた
マラケシュと違って分かりやすいルールだし、接待プレイに徹しつつも自分も負けたくないっていう計算があるため多少のゲーム要素も見えたから

問題は結末の部分
ノーパンは勝負に負けて害虫カードが揃って敗北してしまう
ここで、負けたノーパンがマジで泣いて男キャラに詰め寄ってくるのは本当にキツかった
1話の繰り返しになるけど、ここでプレイしてるのはパーティーゲームなわけ
しかも1話同様初見ルールを覚えるための練習も兼ねたお試しプレイ
負けて悔しいのはともかく、それを理由に泣いて詰め寄る様子を見せられても説得力がないし、何よりゲームの印象が悪くなる

で、そうやって泣いたキャラがシーンが変わった瞬間「楽しかった!もう一回やろう!」と言い出すのはちょっと気味が悪い
そりゃアニメの序盤で友情ブレイクなんか出来るわけないのは分かるけど、そうならそうでもっと穏やかにゲームをしろよと

多分作者がゲームを舞台に話を作ることが出来なくて、適当にキャラを泣かせて無理にドラマを作ろうとしてるんだろうな、と
ならゲームをテーマにした話をそもそも作らなければ良かったんじゃないの?という感想しか浮かばないわけだけど

その後の勘違いネタが云々のラブコメもどきはどうでもいい
話の本筋ではないし、その辺が意味を持ち出すのはもっとあとだろうから
ただ、
「ゲームで泣いて空気を壊した挙げ句、男キャラの好きな相手を勝手な解釈で推測し、根拠のない推測をさも真実のように他人に言いふらす」
こんなキャラのどこに好感を持てる要素があるの?というのを作者はもう少し考えて欲しい

暴走キャラが扱いやすいのは分かるけど、ノーパンは1話から通して人の話を聞かず面倒に巻き込んで癇癪を起こしてばかりの最低な正確になってる
主人公もそうだけど、作者の都合で雑なキャラ付けをした挙げ句フォローが出来ないのは下の下だと思う
次回あたりもっとちゃんとしたキャラ設定に変更していて欲しい{/netabare}

4話視聴
{netabare}3話も大概アレだったけど、半ば諦めてたから感想は書かないようにしてた
4話はちょっと我慢もできないくらいキツかったから書いとく
もしかしたら5話途中辺りで見るの辞めるかもだし

生徒会副会長がピンク髪でピアスしてるってなんなの?キャラデザもうちょっと無かったの?
そして文化祭の会議だけど、そもそもなんで内容を大幅に変えようとしてるの?
というか生徒会長は入院していても会話が普通にできる状態なんだし、大枠の方針を聞くくらいしてないの?
文化祭の企画が例年通りになりそうってだけでなんで大ピンチみたいな空気感出してるの?
というか回想での生徒会長の描写、会議をほったらかしてお喋りって流石に不真面目すぎじゃないの?
そしてそんな会長に対して注意して、「校則を守れ」と副会長が言うわけだけど、自分の髪とピアスは何なの?
資料作成を指示する相手が適切じゃなかった、と会長がフォローを入れてるけどそもそもそれらの指示って会長の仕事じゃないの?
一年生で周りの人間を把握しきれてない副会長に仕事を丸投げして、自分は最後に横槍入れて仕事した気になるってむしろ会長は無能じゃないの?

もうね、アホかと
シーンが切り替わる度に違和感が増えていくって何を考えてるのかと
つーかここに挙げた違和感なんてどうでも良くなるくらい以降の展開がおかしいのって本格的にアホかと

いくらバイト申請の管理を生徒会が行ってるからって個人情報を漁るのが当然みたいな描写はどうなの?
そうしてやってきたバイト先に対して「金稼ぎは大学入ってからでいいじゃん」って、バイトしたこと無いのにその発言はどうなの?
そしてバイトしている理由として将来の目標を語った相手に対して、思い切り夢を馬鹿にする発言を繰り返すってどうなの?
拒否をされたから居座って出ていかない、と言うのはただの営業妨害じゃないの?
そもそも自分一人の我儘で文化祭を変えようとしてるのに、事情も言わず無理矢理協力を求めてる点はどうなってるの?

本当に、ただ単純にイライラした
「皆を笑顔にしたい!」とか言ってるその口で、夢を語って実際にそれに向けて努力をしている人間を馬鹿にするって普通有り得ないシナリオ
そしてこれに対する反論を委員長本人はほとんどしない上に、主人公の青髪は引っ込み思案を見せてろくな反論もできない
ボドゲアニメとかそういう諸々を抜きにしても、こんな展開をわざわざ行う意味がわからない
これが仮に委員長が主人公で、副会長がメインのライバルキャラっていう対立構造で1クール進行するならまだ分かる
ただ、副会長はこの回だけ(後半ででるかもだけど)のゲストキャラで、委員長はメインではあっても主人公キャラではない
何をどうしたら序盤のキャラ紹介レベルの回で脇役のギスギスをメインにすることになるんだろう

Bパートからはゲーム勝負
「勝ったらバイトを続ける、負けたらいいなりになる」ってどこの闇のゲームだよ…
再三になるけど、こっちは「ゲーム内の盛り上がり」を見たいわけで、「ゲームの外のいざこざ」ばっかり見せられても楽しいわけがない
そしてルールを聞いてなお馬鹿にした態度を崩さない副会長

最初に軽く3回分カードを並べるシーンを見せられた
ここで数字の小さなカードの利用法を示したり、不用意なカードの出し方が失敗を招くことを見せてくれたのはプラス
ただ、それ以降は恒例のダイジェスト…

結局中盤終盤の展開は数個の台詞だけで示されての結果発表
「放課後さいころ倶楽部」ってタイトルだし勝つのはそりゃ当然、しかも途中の展開が無いから駆け引きの盛り上がりもないただの予定調和
そして当然ながら副会長がビリ…なのは良いけど、負けた副会長が持っているカードを投げ捨てるのは悪印象にも限度がある

というか序盤からカードの出し方に失敗して、その後も一切挽回できずボロ負けしただけ
にも関わらず「このゲームが面白いのも分かった!」と半ギレ口調で言ってしまう副会長
最初からゲームを馬鹿にして空気を悪くして、いざゲームが始まると序盤から一切挽回できずボロ負け

こんな展開を受けて「面白かった!」なんて言われて誰が信じるの?
負けた腹いせに適当言って逃げてるようにしか見えないんだけど
負けた側に「面白い」と言わせたいなら、ある程度拮抗した勝負のなかでゲームの楽しさを感じさせないと駄目だろうと
今回で言えば駆け引きで相手にカードを押し付けるなり、ブラフで出したカードを騙して安全に置くなりやりようはあったはず
そういう「楽しんでいる副会長」という最低限の要素も描かずに、何をどうすればこのゲームの楽しさを描けると思ったの?
正直ここまでの話数ででてきたゲームはすべて印象が悪くなっているとしか思えない

4話は今までのモヤモヤと違って、ハッキリと酷い内容だった
一応メイン3人の人間関係は一通り描き終わったし、こっからはちゃんと和やかなゲーム風景を描くようにして欲しい
ゲームの外で問題を起こして、その問題とギスギスをゲームの内側に持ち込んで地獄みたいな雰囲気でゲームをする展開はもうウンザリ
もしも5話すらゲーム外でシリアスを描くようならいよいよ視聴を辞める予定{/netabare}

結局6話で断念
{netabare}5話は割と面白かったけど、やっぱりメイン3人の「外側」で起こったトラブルがゲームのきっかけになってたので微妙だった
そして6話冒頭で店長とその知人がやっぱり喧嘩腰になってて、ちょっと見てられなくてそこで断念

この回からボドゲ制作っていう新たな軸がでてくるのは粗筋で知ってたんだけど、そこまで見てられなかった
メインキャラの交流が薄味なのにトラブルだけはやけに豊富、そしてゲーム描写も薄味…
ちょっとこのパターンが多すぎかな、と

話をワンパターンにしないためにサブキャラのトラブルを持ち込んでいるんだろうけど、それが足を引っ張っている
トラブル発生→ゲームダイジェスト→なんかいい話風エンドとむしろワンパターン化を起こす主要因
しかもトラブル描写でAパートを使うせいでメインキャラの掘り下げが不十分
オマケにゲーム描写がBパートだけに追いやられ、一話完結形式のためダイジェスト化が免れない

この辺が解消されないまま、なおも店長が発端でトラブルを起こそうとしているのはあまりにも芸がない
シナリオに工夫がないまま紹介されるゲームのクオリティが下がることだけは確実なため、自作ゲーム云々は見ようと思えない
結局、半分近くを見てもテーマどころか「何をウリにしたいのか」すら伝わらないアニメだった{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ボードゲーム楽しい

ボードゲームを題材にした作品。ボードゲームを通して登場人物たちが仲良くなっていく。
作中でも述べられている通り、日本では電子機器でやるゲームのほうが圧倒的に人気でアナログなボードゲームの人気はない。アナログなやつってコミュニケーションツールとして優秀だからもっと流行してほしいと願っている。平成の最後くらいからちらほらボードゲームカフェが増えているということは少しずつ火がついているということなんだろうけど。この作品がアニメ化したのもそこを受けてかな。

アナログなボードゲームの代表格と言えば麻雀かなという感じあるけど、近年では雀荘も減少しているし、する人自体も減っている。それに僕はルールを覚えるキャパシティーがないので、主にカタンしてる。
カタンは結構、運要素があってビギナーズラック狙いやすいし、ルールも割とシンプルで1ゲームにそこまで時間がかからないから参加しやすい。この作品でも触れてほしかった。有名すぎて触れないんだろうけど。
翠が最後作っていたボードゲームはなんかキングドミノに近いものがある。シンプルで毎回異なる自分だけの作品を作りあげられるところも魅力。

1ゲームするのに5時間かかるようなヘビーなものから10分以内で終わるライトなものまであるし、運要素、チキンレース、完全に実力だけで決まるものまで幅広いボードゲームは楽しい。ただ、ネットでやるのはつまらない。人と対面して表情とか会話があるから盛り上がるし、楽しい。一人ではできないけど、そこが魅力なんです。実際、ボードゲームをやれば割とすぐ仲良くなれる気がする。誘うハードルは高いかもしれんけど。

人とあまり関わりたくない美姫でも人と打ち解けていってわけだし、ボードゲームの効力が発揮されている。友達が増えて、悩みがあって励まされて努力してというあたりを単純に楽しめた作品だった。綾は女の子の感鋭い発言からの猛烈な勘違い。恥ずかし楽しい。
なんだかんだ周囲の人間は優しくて見ていてほっとする。マキにもギャップ萌え。

文化祭の催しの良いアイデアにラップバトルが挙げられていたのは見逃せなかった。ラップバトルは人が死ぬ恐ろしいものだから禁止じゃあ!!


OP
Present Moment 富田美憂
ED
On the Board 武笠美姫(宮下早紀)、高屋敷綾(高野麻里佳)、大野翠(富田美憂)


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
いつもひとりでいること--。人付き合いが苦手で引っ込み思案な武笠美姫にとっては、それが当たり前の日常。そんな美姫が、天真爛漫なクラスメイトの高屋敷綾、クラス委員長の大野翠、ドイツからの転校生エミーリアと出会い、ボードゲームを通して友情を深め、少しずつ前に進んでいく。当たり前だった日常が、特別な毎日に変わっていく-。

1. 知らない世界
いつも引っ込み思案で人付き合いが苦手な武笠美姫は、ある日、天真爛漫なクラスメイト、高屋敷綾に声をかけられ、一緒に知らない場所をさまようことに。そんな奔放な綾に戸惑う美姫だったが、初めて人と一緒にいる温かさを感じる。帰り道、街でクラス委員長の大野翠を見かけ、あとを追ってみると、「さいころ倶楽部」と書かれたいかがわしい店にたどり着く。美姫と綾が恐る恐るドアを開けてみると、そこには見たこともない数々の美しいボードゲームが彼女たち待っていた…。

第2話
人付き合いが苦手な武笠美姫は、ボードゲームを通じて高屋敷綾、大野翠と親しくなることができた。ある日の放課後、3人でボードゲームをしようとしていたところに、翠の幼馴染みで、綾の隣の席の田上翔太が教室の入口に…。「忘れ物を取りに来た」と説明する翔太だが、綾に誘われ、ゲームに参加することに…。張り切ってゲームに参加した翔太だったが、なぜかそわそわと落ち着きがない…。それに気がついた美姫の胸に、ある想いが湧く。「もしかしたら、田上くんて…。」

第3話
ある日の休日、美姫は綾の家で遊ぶことになった。美姫が待ち合わせ場所に向かう途中、神社の境内を歩いていると、猫が軒下に隠れてしまって困っている綾の姉、花と出会う。綾の家に着くと、綾、翠、花と、花の友達の牧京子とボードゲームをすることに。見た目が不良風の京子に戸惑う美姫だったが、彼女は美姫と以前どこかで会ったような気がしていた…。ボードゲームを進める中、美姫は京子との出会いを思い出していく…。

第4話
楽しい時間を一緒に過ごせる仲間ができた美姫にとって、一学期はあっという間に過ぎ、文化祭の季節が近づいてきていた。そのころ、生徒会副会長の渋沢蓮は、文化祭の催しの良いアイデアが浮かばず悶々としていた。蓮は中学のときの後輩だった翠に協力をお願いするのだが、「他にやりたいことがあるから」と断られてしまう。諦め切れない蓮は翠のバイト先のボードゲーム店『さいころ倶楽部』に乗り込み、ボードゲームで決着をつけようと持ちかける…。果たして翠の『やりたいこと』とは…?

第5話
夏休みに金沢の海へ旅行に行くことになった、美姫、綾、翠の3人。美姫の叔母が女将の旅館で、美味しい食事や温泉を満喫する。温泉を出ると能登地方に古くから伝わり、今も遊ばれているゲーム、“ごいた”を見つけて、早速みんなでプレイすることに。叔母は、美姫が幼い頃にもこのゲームをやったことがあると言うが、美姫にその記憶はなかった。翌日、水着に着替えて海に行こうとした美姫たちだったが……。

第6話
翠がバイト先の『さいころ倶楽部』で自作のゲームを店長にテストプレイしてもらっていると、そこへ店長の友人で、有名なゲームデザイナーのジョージ・ペレスフォードが現れる。「俺にもプレイさせろ」と言うジョージだったが、翠は「未完成だから」と断った。すると、ジョージはそんな翠に「残念ながらそのゲームは完成することはない」と断言する。

第7話
喫茶店に一人でいた美姫は、突如現れたマキに半ば強引にツーリングに誘われる。風光明媚な山中で無邪気に川遊びを楽しんだあと、美姫のカバンに入っていた、“もんじろう”で遊ぶことに。ゲームの中で〝お互いに相手の悪口〟を言い合って遊ぶ2人。辛辣なマキの悪口にショックを受けながらも負けじとやり返し、次第に心が解放された美姫は「おおきに」とマキに感謝の言葉を伝える。その言葉の意味をマキもわかっていて……。

第8話
文化祭のボードゲームカフェの参考にするために、学校の近くに新しくできたボードゲームカフェを訊ねた美姫、綾、翠の3人は、そこでドイツから来た転校生、エミーリアと出会う。ゲームを通じてすぐに仲良くなる4人。そして文化祭当日、4人がメイド姿で接客するボードゲームカフェは大繁盛するが、それを快く思わない生徒会副会長の渋沢蓮は……。

第9話
美姫、綾、翠と『さいころ倶楽部』でゲームをしていたエミーは、共にゲームデザイナーになろうと約束した友人をドイツに残してきてしまったことを思い出し、思わず涙する。そんなエミーを見て自分と同じ夢を持っていると知った翠は、急に態度が変わってしまう。だが翠と仲良くなりたいエミーは、みんなで“だるまさんがころんだ”がやりたいと言いだすのだが……。

第10話
カメラマンをしている綾の父親、建司が二年ぶりに帰国した。綾はさぞかし喜んでいると思いきや、建司は仕事仕事でほとんど家に居らず寂しい綾。そこで美姫たちはエミーの家で行うクリスマスパーティーに招待しようと提案する。だが建司はその約束をすっかり忘れて撮影の仕事を入れてしまっていた。綾は、これまでの不満が爆発し、怒って家を飛び出してしまう。

第11話
NYの有名ゲームデザイナー、ジョージ・ベレスフォードが開催するゲームコンペに参加することになった翠は、オリジナルゲームのワンルームを完成させることに必死になるあまり、自分を見失いかける。そこでもう一度原点に戻ろうと思い出の場所を訪れる翠。そして遂に完成したゲームを美姫、綾、エミーと4人でテストプレイすることに。果たしてその出来は……。

第12話
終業式の日。美姫は、綾、翠、エミーと出会えたことでとても楽しい一年間だったと振り返る。だが二年生になればクラスが変わってしまう。それが寂しくてずっとこのままでいたいと思う美姫だったが、翠も綾もエミーも将来の夢に向かって歩み始めていた。立ち止まっているのは自分だけと感じた美姫は一人取り残されたような疎外感に見舞われてしまうのだが……。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

コミュニケーション、イマジネーション、タクティクス、ラック

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
ボードゲームを遊ぶ女子高生の日常アニメ。ゲームを通じた、夢や友情が描かれる。

基本的には、ゲームのルールを紹介して、遊んで、各キャラの成長や交流を描く。

わりと変わったテーマに取り組んでいるアニメだから、たくさんのアニメを観てきて、新鮮さを求める方にオススメですかなね。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
将棋、囲碁、オセロ、麻雀。

日本人に馴染み深く、代表的なボードゲーム。

その醍醐味は、戦略性と駆け引き。ルールがシンプルで奥深いものだからこそ、広く長く、愛され続けているんだろう。

そして、上記のいずれもが、日本において衰退(競技人口の減少)している(と思います)。

なぜボードゲームが衰退しているかと言うと、多分、「人と面と向かってプレイするのが面倒」だから(なんじゃないのかな?)。

ボードゲームは、演出などの面においては絶対にテレビゲームには勝てないと思う。

どんなボードゲームも、テレビゲーム化できないものはないだろうし、許可さえ出れば、「100以上のボードゲームを詰め込んだテレビゲーム」も簡単に作れる。ネットに繋げばいくらでも相手を探せる。

でも、それでもボードゲームに勝てないのは、「生でのコミュニケーション」だ。

勘違いしている人もいるかもしれないけど、ボードゲームは、「ゲームを楽しんでいる」以上に、「コミュニケーションを楽しんでいる」。少なくとも、私はそうだ。

私は、麻雀が好きだ。世界で一番面白いゲームだと思っている。でも、そこまで上手いわけではない。大体、頻繁にやったのは学生時代くらいだし。

私は麻雀自体も好きだが、麻雀中のダベりの方が好きだった。一人で雀荘に行くような強者ではなく、仲間とだけ卓を囲む、軟弱者。部活終わり、スーパーに寄って食材や酒を買いながら、同期の家に集まる。私は料理が得意なので、買ってきた食材で晩飯やツマミを作る(その代わり、食材代金は免除w)。その間、同期はマリカーやウイイレ、スマブラなんかをやりながら時間を潰す。ある程度のツマミが揃ったら、麻雀&飲み会開始。大体点5、時折点1すらある軟弱麻雀。

それでも、たまらなく楽しかった。

基本的には、悪口の応酬(笑) 酔っぱらってくると、うち間違いも多発するけど、それもまた良し。朝までうって、近くの立ち食い蕎麦屋に行って、〆のソバを食って解散したっけ。たまに、罰ゲームがレートの時もあったな。ドンキで買ったスカートで大学行ったバカもいた(笑)

そういう「全部を含めて」が、私にとっての麻雀である(ガチの方は、もっとストイックな楽しみ方をしているんでしょうが)。

そして、本作も、「ボードゲームの良さ」以上に、「ボードゲームをしている時間、空間の良さ」を押し出していると思う。

本作の特徴は、ルール説明やゲームの内容を最低限に抑えているところ。同じくゲームを題材にした「遊☆戯☆王」(のように、バトルを魅せる作品)なんかとは、真逆のスタイル。

それで作った時間(放送尺)で、彼女らの交流や、心の成長を描いていく。

ボードゲームに必要なのは、レビュタイにした4つな気がするけど、それらを非常にバランスよく配置したアニメ化。原作も良いんだろうけど、これはアニメ化に際しての切り取り方も良かったんだと思う。

きっと、日本人が(ドイツ人などに比べ)ボードゲームにハマりきれないのって、コミュニケーションとイマジネーョンが苦手だからだよな。

ゲームの世界にセルフで入り込むのが苦手だから、昨今のテレビゲームはあんなにも美しい映像をしているのかもしれない(と、少年時代にドット絵のゲームにハマった世代として、思うわけですよ)。

さて、最後にちょっとだけ、アニメそのものの感想を(笑)

メインキャラの四人は、それぞれにキャラが立っていて良かったです。個人的には、ミドリの不器用な感じは好みでした。キャラデザ的にはミキが可愛いけど。ただ、主要キャラが(アヤ以外はw)皆、わりと精神年齢高めというか、落ち着きがあり、常識的で、萌えという要素は少な目だったんじゃないかな~と。

なんか、同じ事を「けいおん」のメンバーで観てみたいなと思った、外伝として(多分、めっちゃヒットする)w
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
OP的には、低予算くさいが、まあ、あんまり気にしないし。まず、コンビニかどっかでパンツ買えと(笑) 「今日は迷子になろう」って、なかなか素敵なワード。遊ぶことが下手ってのは、分かるな~。

基本的には、ボードゲームを紹介する日常系アニメなんだろうけど、だからこそ、ここでキャラクターを立たせるのは上手いな。

2話目 ☆3
これ、パスするメリットが少ない気がする。高屋敷とのラブコメは意外だな。

3話目 ☆3
あれは、帰る帰らないの駆け引き、つまり、トーク力も大事だな。ボードゲームアニメで、ギャグにしないでストーリー、成長をいれるのは意外。

4話目 ☆3
ドイツでのゲーム文化、へ~だな。「賭ケグルイ」や「アカギ」とかも、どこかで発想のヒントにしてるのかな?

5話目 ☆3
京都から金沢て、女子高生なのに渋い選択だな(笑) そして、一瞬の金沢(笑) 主要キャラを3人した効果を上手く使ってるね。水着はチラ見せで、ボードゲームか。なるほどね、ばっこ、は鷲巣麻雀に近いな。

6話目 ☆4
日本だと、デジタルゲームが強い、が、ボードゲームの良さがあるということには、同感。確かに、たくさんの人に遊んでもらって、ブラッシュアップしていった方が手っ取り早いやな。「めちゃくちゃ怒ったくせに」て(笑)

家具ゲーム。相手を邪魔するか、自分の部屋を作るかだな。ただの点数稼ぎになって、部屋のコーディネートが出来ないのが難点かな。あと、相手を邪魔できないのがな。

未完成のゲーム、作者が自分で考えたの? だとしたら、えらいな。

7話目 ☆2
あのサイコロのヤツは、なにが面白いのか、? 脱出のやつは、もうちょい尺とって細かにやらんと、魅力が伝わらない。

8話目 ☆3
ゲームを紹介するバランスが良いね。吉岡君の小手、何気にディティールが細かい(笑) ボードゲームカフェ、、、一緒に遊ぶ女の子が可愛かったら流行りそう、、、って、すでにあるかな?

9話目 ☆3
今回はボードゲーム少なめ。ダルマさんが転んだを、ちゃんと分析(笑) 非常に正論。タッチされたら1pマイナスとか、助けるか助けないかの選択が出来たら、さらに面白くなるよな。

10話目 ☆4
上手くゲームとドラマを組み合わせたな。こういうのが、作風だよね。

11話目 ☆4
ミドリのゲーム作り。クリエイターと言われる所以。やりらなければならないことと、やりたいこと 。あとはバランスの問題だな。明らかに「この揃え方が良い」というパターンがあれば、ダメなわけだし。

12話目 ☆3
ここでタイトル回収。最後まで、ゲームより人物メインやったな。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 31

67.7 21 2019年秋(10月~12月)アニメランキング21位
星合の空(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (250)
696人が棚に入れました
舞台は、廃部寸前の男子中学ソフトテニス部。様々な想いを胸に抱く少年たちはソフトテニスを通してどこへ向かうのか。少年たちの等身大の青春ストーリー

声優・キャラクター
花江夏樹、畠中祐、松岡禎丞、佐藤元、山谷祥生、峯田茉優
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

子は、育てたいようには育たないが、育てたようには育つもの

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
爽やかなスポーツ&友情系、の皮を被った、ドシリアスな家族問題を扱った意欲作。

アニメのクオリティとしては高いものがあると思うけど、EDのパクリ騒動、衝撃の12話と、様々な問題を起こした作品。

2期があるなら観てみたいが、2期がないなら、評価をメチャクチャ下げなければならない。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まあ、後半は酷評するから、まずは、良いところから(笑)

序盤は、その踏み込んだ内容にかなり驚かされました。家庭の問題をかなりハードに、しかしリアリティをもって描いた勇気。

DV、いじめ、養子、LGBT。

そういった「目立った」問題だけではなく、「夫婦の不和」「過干渉」のような、「目立たない」が、深刻な問題の描写もあって良かった。

レビュタイの言葉は、自分の知り合いが言っていた言葉です。私に子供はいませんが、真理を捉えているような気がします。

もちろん、遺伝的な要因によっては、教育ではどうにもならない部分はあると思います。

でも、親の影響って何よりも大きくて、その人間の人格形成にもの凄く大きく関わると思います。

道場で子供を観て、親とも関わって、やはり、「この親にしてこの子あり」と思うことが多くあります。

親とすれば、「こう育ってほしい」というのはあるんでしょうが、もし、「こんな風になってしまった」というなら、「こんな風になるように育てた」のだと、少なくとも親自身が自分の責任として受け止めないとダメだと思います。

本作に出てくるクズ親は共通して、「なんであんたはそうなの?」と、「子供が悪い」=「自分は間違っていない」という感覚をもっている気がして、最高に不愉快になりました。

てことは、作品として、クズ親をキチッと描けているということ。それは狙い通りだから、表現したいことを表現したいように表現できている、良い作品だなと思いました。

ソフトテニスに関しては、まあ、可もなく不可もなく。ちょっと「ご都合」だけど、スポーツものなんて大概そうだし。

さて、では酷評です(笑)

まあとにかく、あの終わり方ですよね。

監督のツィートを簡単に示すと、

①元々は24話で制作されていた。

②なんらかの事情で12話になった。

③この物語を12話に縮めることは無理だと判断し、最初の予定通り、24話のつもりで制作し、12話目で最終回とした。

④自分としては13話以降も作りたいから、グッズやBDを買ってほしい。

、、、う~ん。①と②はまあ、よくあることなんでしょうが、③の判断と、④を自分で言っちゃうのはな~。気持ちは分かるけど。

つまり監督は、「プロ」ではなく、「アーティスト」であろうとしたのですね。

私が好きな漫画に、「雑誌などに写真を載せるプロの写真家と、個展を開くようなアーティストの写真家の違い」が描かれていました。曰く、「プロは、クライアントが求めたものを、限られた予算、日程、設備の中で実現する者」で、「アーティストは、自分の中に絶対的な個性、表現したいものがあり、どんな状況かは関係なく、自分の内面を表現しうる者」だそうです。

社会の歯車の1つとして働く者としては、この監督のやり方を羨ましく思いつつも、それで良いのか?と葛藤を感じてしまいます。

アーティストとは基本、社会に背を向けても自らの内面に向かうもので、その存在が社会的に許容されるかは、民衆にどんだけ指示されるか次第というのは、いつの世も同じでしょう。この監督の作った「中途半端な」作品を観て、多くの視聴者がBDなんかを買い、2期が実現すればそれは、「アーティスト」として成功したということだし、そうでないなら、「ただのオナニー野郎」ということになります。

さて、どちらでしょうね?

私自身は、2期を期待しているものの、BDを買うつもりはないという、一番どうしようもない人間です(笑)

てか、こうやって「社会の仕組み」に反旗を翻すなら、いっそクラウドファンディグで予算を募って、自主制作に近いカタチでお金を集めれば良いんじゃないかと思います。

また、厳しい言い方をするなら、「アーティスト」であろうとした監督が、他のアーティスト(ダンサー)を尊重せず、EDにパクったことは、ダメですよね。なんか、自分の作品(シナリオ)にはクオリティ求めて妥協しないくせに、そこはあっさりパクるんかい、という「言行不一致」感が出るというか、「おいしいどこどり感」というか、なんか、格好悪いっす(苦笑)

それに、穿った見方をすれば、「自分にはこんなに素晴らしい、表現したいことがあるのに、周りがダメだ(わかってない)から一期になった」と言い回ることは、本作の「クズ親」の「私の教育は悪くない。あんたがその通り育たないのが悪いんでしょ!」とキレている感じにも共通する、壮大なブーメランだなと。

だって、サブキャラの家庭問題は出さず、主人公のDVだけに絞れば、12話でも完結までいけそうですし、それをあえてしなかったわけですからね。

と、厳しい意見も出ることを覚悟した本作のラスト。それを背負った上で結果を出してほしいですね。

ただ、2期やるとしたら絶対にハードル上がるし、スッキリした解決の難しそうなテーマを扱っているから、「これなら12話で終わった方がよかった」とならないように、頑張って下さい。
{/netabare}

【1話ごとの感想】
アニオリ作品のみ、1話ごとに感想と展望を書いてます。
{netabare}
1話目 ☆4
{netabare}
作画はかなり綺麗だし、ソフトテニスの動き、音はかなりリアルな気がする。この闇の深さ、吉とでるか凶とでるか。

《今後の展望》
はねバド、みたいな感じになるのかな? 天才の闇深中学生が、色々と部内をかき回しながら、次第に友情を深めていくんだろうね。
{/netabare}

2話目 ☆3
{netabare}
どんな競技でもそうだけど、いくら運動神経良くても、初心者がちょっとやったくらいじゃあ、経験者には勝てない。そもそも、中学生のソフトテニス部って、シングルあるの? 家庭内暴力に、いじめ、BLまで、色んな闇を入れてくるのはよいが、処理しきれるか? EDで(本編にない)爽やかさを演出しようという、3年A組的な演出か? あのダンス。

《今後の展望》
仲間とすったもんだし、一人ずつの「闇」を描きながら、それを解決していく。んで、11話くらいから試合? 団体戦を、じっくり描いていくのかな。一進一退の。
{/netabare}

3話目 ☆3
{netabare}
中学生の不良なんて、あんなもんだよな。刺される覚悟、という危機意識があるのかな? まあ、ないんだけど。ポットのくだり。これは、エグい。確かに不良もわるいが、ラケットでぶん殴って額かちわった方が更に悪い。のわりに、処分が甘々。それはそれでどうかと思う。

《今後の展望》
外れて恥ずかしい思いをする覚悟で、新ペア予想を(笑)

現状のペアは、【前衛 晋吾・後衛 大洋】【前衛 凜太朗・後衛 翅】【前衛 直央・後衛 樹】だと思います。ヒントになるのは、「親分子分じゃん」「まるごと全部」なので、現状組んでいる相手とは組まないことは分かります。また、親分子分ペアは引き離すと。あとは、プレータイプと人間関係かな。


新ペア予想

【前衛 竹ノ内晋吾 ・後衛 曽我翅】
乱暴者ペアですね(笑) 口喧嘩を繰り返しながら、お互いに「テメエにだけは負けるか!」とプレーする感じ。テニプリでいうところの、「モモ&マムシ」ペアのイメージで。

【前衛 布津凜太朗・後衛 雨野樹】
現状、一番闇が深くてキレやすい、でも高い技量をもつ雨野樹を、人が良い布津凜太朗がなだめつつ、プレーする。暴力後の慰めをみていると、この二人は固い気がします。

【前衛 月ノ瀬直央・後衛 石上大洋】
不思議キャラの直央と癒し系の大洋。大洋は現状、晋吾の影に隠れ、全て言いなりになっている。そこで、ほとんど頼りにならない(笑)直央と組ませることで、大洋の積極性を引き出すことが狙い。
{/netabare}

4話目 ☆3
{netabare}
先週やったペア予想。ペアは全部当たった\(^-^)/が、前衛・後衛を逆にするとは思わなかった(汗) だって、あと何週間かで大会で、いきなり逆のポジションとか、キツいだろ。後衛で、ボレー練習とかしてきたん? 自信も適性も確かに大事だけど、基本的な技術はそれ以上に大事だし。

他の競技は知らんが、剣道に関しては、弱いチームは更に弱いチームと試合した方が強くなる。強いチームとやっても、何も見つからない。強いチームとやっていいのは、ある程度以上強いチームだけ。

《今後の展望》
次は、眞己が理由を言わず退部するとか言い出し、仲間がそれを止める、みたいな青春ど真ん中展開? あのクソ親父の「信じたいよな」は伏線だろうしね。最終的には、夏南子が警察に通報しそうですね、「こんなん警察に任せとけば良いじゃん」とか言って(笑)
{/netabare}

5話目 ☆3
{netabare}
自分のトラウマを、告白。母さんも、どういう感じなのかな? マインドコントロールされてるのかな? マキのため? 殺すの連打。名前が3つ。ここにも闇が。次は、養子。全力で奴等を潰しにいくぞ、は、ある意味で彼らの闇(家族の問題か)。そんな不遜な中学生いねぇよ(苦笑)

《今後の展望》
もちろん、ボコボコにやられるんでしょう。そっから、どう這い上がってくるか。と思ったけど、Cパートで喧嘩売られたから、そこそこ通用する場面もあるんだろうな。「負けたけど下手くそではない」とか、あの赤頭がツンデレを見せるのかな?
{/netabare}

6話目 ☆2
{netabare}
ソフトテニスなら弾道も高いから、確かにダブル後衛も、アリかもな。ドロップで前に落とされたらどうするのか、見たいけど。そこで蹴ったら練習試合中止だろ。あんなに騒いで、審判に注意されないの? ただ試合しただけの回だったな。

《今後の展望》
ちょっと思い付いたって、わざと少しスペース空け(隙を見せ)て、そこに打たせてカウンターとか、そんなんかな?
{/netabare}

7話目☆4
{netabare}
いやいやいやいや。ダブルスで二人の間を狙うなんて、当たり前のこと過ぎるから、今まで、練習であれ試合であれ、いくらでもやられてきたはずでしょ? そんなん解消できないようなペアが、強豪のエースペアになってるわけないやん。イツキの着替えのところの緊張感は、良かったかな。やる気がガス欠、、、ならんがな、たかが数ヵ月で、本気なら。イノシシは、脂身が旨いよな。今回はらしくなく、爽やかな青春モノだったな~。

《今後の展望》
今回、これまでで一番爽やかな回だったから、次はまたドシリアスかな~。
{/netabare}

8話目☆4
{netabare}
かなりリアルな母子の会話。分かるけど、ダメな親だな~。他の家庭みたいに、「ガチ(だけど一般的ではない)クズ親」ではなく、「リアルなダメ親」。モンペが自分の親ってキツいな。部活やめたって、成績なんて上がらんよ。出来るやつは部活やっててもできるし、出来ないやつは部活辞めたらますますできなくなるよ、大抵。女装趣味。性同一性障害の話までぶちこんでくるんかい。マキくん、イケメンだな~。子は、育てたいようには育たないが、育てたようには育っている。

《今後の展望》
家庭内暴力から始まり、虐待、いじめ、家庭内不和、性同一性障害まで、様々なシリアス要素をぶちこんできながら、ここまで破綻せずにやっていけるのは、すごいなと思います。が、多分この全てが、作品内で解消されることはないでしょう。もしかしたら、1つも解消されず、問題提起だけで終わるかもしれませんね。
{/netabare}

9話目☆4
{netabare}
あのクソ親父のDVなければ、マキの家良い家族だな。闇深いな~。女子だって、別に普通の練習して待ってれば良いやん。ナオが保健室の鍵かけた、、、なるほど、暑いから保健室開けといたっていうのが伏線か。虚言癖。過干渉は人格否定。確かに。てか、夏の大会まで、あと何日かを示してくれてないから、分からんのよね。再婚家庭か。

《今後の展望》
ツバサの怪我。これまでメンタル面の問題ばかりだったけど、ここにきてフィジカル面の、物理的な問題。メンタル面は一瞬で解消するかもしれないし、一生解決しないかもしれない。フィジカル面は、時間があれば必ず解決するけど、時間がなければ絶対に解決しない。だからこそ、解決策が難しいな~。まあ、団体戦は3ペアだから、なんとかなるかな? そこで勝てれば、新人戦(秋季大会)もあるだろうし(アニメではやれなくても)。となると、夏の大会で1勝し、部は存続。最終話のCパートとかで、新人戦や3年生の夏季大会で優勝旗掲げてるツバサの写真が写って終わりとか?
{/netabare}

10話目☆3
{netabare}
笑った生徒会長、超怖い(笑) カナコ、いつの間にかマネージャーポジション。タイヨウの家は、過保護ね。勝ちを意識すると、大抵勝てない。結果ではなく、過程を評価することは大切だね。子供のうちは。

《今後の展望》
個人戦は全敗かな? 部の存続が懸からないと、団体戦盛り上がらないしね。まあでも、このアニメなら、メインはテニスじゃないしな。ラスト1話で家族の問題を魅せるか?
{/netabare}

11話目☆3
{netabare}
攻略法というか、やたらシンプルなことだよな。前衛だけ強いなら、前衛をとばして後衛を攻める。実力差があるペアで、信頼関係もなければ。ジョイ、嫌いやな~(笑) 母親が息子に依存してるってことね。重い重い。2年で全中優勝は、伊達じゃないだろうな。

《今後の展望》
次は団体戦で、13話が家族の話? 2クールだったりする? 特にアニオリは事前情報入れずに観るから、分からんな。まさか、12話で終わりなら、ヤバイ最終回が予想できる(苦笑)
{/netabare}

12話目☆2
{netabare}
相手の自滅であっても、全中王者がそれはないな。相手、県王者くらいにしとけば良かったのに。最後にドシリアス。これ、2期やるよね?

《今後の展望》
調べたら、24話が12話になったけど、12話でまとめることをせず、12話までを流した、ということか。

う~ん、これは是非が分かれる。個人的には、「そんなの(内輪のことなんて)知らんがな」ですかね。色々削れば、12話にまとめられると思うけど。これ、クラウドファンディグとかした方がよくない?
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 34
ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

期待を裏切った“クソアニメ”オブザイヤー2019。

詳細は公式でも。

やる気なし、勝利なし、上級生下級生なしの
男子ソフトテニス部。そんな部に部費は出せないと
夏までに1勝できなければ廃部になると生徒会長
から言われた新城柊馬は、手っ取り早く運動神経の
いい生徒を探して入部させようとします。

そんな折、引っ越して転校してきた旧知の仲の
桂木眞己が、思いのほか運動神経が良いことに
目を付けた新城。勧誘に躍起になって……。
というお話かと思いきや、けっこうな闇もあり。

あらあら。サムネだけ見て、てっきり腐向けと判断
してノーマークでしたが、意外と悪くない。
なんとなく雰囲気は「ここさけ」的なトーン。
制作は「ヤマノススメ」「転スラ」のエイトビット
ですよ。

作画よし。演出そこそこよし。ストーリー悪くない
というところ。これはノーマークでした。
ちょいと追いかけてみますかね。

=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
真己がソフトテニス部に入り、いよいよ始動です。
が、他の部員のやる気のなさや負け犬根性に、
少し呆れます。そして煽って焚きつけることに。

というお話。

全体的にはかなり好印象です。
声優の抑えた演技も「月がきれい」っぽい感じで
いいんじゃないかと思います。

ただ一点、懸念材料が。
マネージャーになるなよなよ男子が、どうも
キャプテンの新城のことが好きらしいことです。
この話にBLをぶち込むのは、ちょっと…

今回、真己の親父は登場しませんでしたが、
これもどう展開するのか気になるところです。
とりあえず今期では上位争いできる作品ですね。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
練習試合で既存部員をコテンパンにする眞己。
そんな部員に愛想をつかす新城。
そんな中、同級生から片親のこと(虐待のこと?)
をからかわれた部員のひとりがラケットで殴り、
流血騒ぎになってしまう…

というお話。

うん、面白いですよ。なんか飄々としているという
か。観ているこちらが思っているテンションを、
ことごとくスカしてくる感じも悪くない。

悪くないからこそ、打ち切りになって欲しくない。
正直、トレースとかどうでもいい。作品になんの
関係もない。折り合いは当事者が裏で付けてくれ。
金が欲しいんなら、くれてやれ。弱みを見せたら
負けなんだから。
こんなくだらないことで、こちらの楽しみを
奪われるのが腹が立つ。以上です。
{/netabare}
=====第4話視聴後、追記です。
{netabare}
おや? EDの映像そのままでしたね。
作り直すのと、使用料どっちが安いかの選択で、
後者を選んだのでしょうかね。
ま、落着したならそれでいいや。

ストーリーは、メンツのガラガラポンして好結果。
顧問は後輩の強豪中学に練習試合を申し込んで、
すべてがうまく回り始めたその矢先、眞己の元に
父親が現れて…
というお話。最後に闇をぶっ込むんですよね、この
作品は。

でも、すべての面で高いレベルの作品だと思います。
今後の展開が楽しみ。
{/netabare}
=====第5話視聴後、追記です。
{netabare}{netabare}
父親にラケットを壊された眞己。新城は様子が
おかしいことに気づき、話すように促します。
そして、ついに眞己から父親から暴力を受けていた
こと、離婚後も金をせびりに来られることを告白。
そこで、金を用意して2人で父親を待ち構えます。

いろいろ煽られたりもしましたが、とりあえずは
追い返すことができた2人。そこで眞己は涙を流し、
新城と熱い抱擁を交わすのであった…
{/netabare}
というお話。
そこまで観た瞬間、「うわっ、そっちの方向へ行く
のかよ」と思いましたが、場面がガラッと変わり、
なぜかおデブちゃんの生徒会長・絹代の生い立ちの
話へと移り変わっていきます。ま、BL方面が強く
なるよりはいいか。

相変わらず、男子ソフトテニス部の面々は誰が誰だか
覚えられないというのはありますが、当面は眞己と
新城と「わたモテ」のもこっちみたいな御杖さんと、
父親ぐらい覚えておけばいいかなと。
{/netabare}
======第6話視聴後、追記です。
{netabare}
なんていうかなあ…

まず対戦相手の選手を、分かりやすく嫌な奴に
描写するのは安易じゃないですかね。
現実を知る僕たちには、あんなにハッキリと
嫌味や煽りを初対面の人に仕掛ける人間なんて
いないってことぐらい分かるんですよね。
だから、いかにもアニメのデフォルメって感じで
白けてしまうんです。

リアル寄りの作風だから、なおさら違和感。
味方ペアの、相手を大声で威嚇しながら試合する
作戦ってのも含めて「ンな奴いねーよ」になって
しまうんですよね。

ちょっとね、うん、ガッカリしましたかね…
{/netabare}
======第7話視聴後、追記です。
{netabare}
今回も、前回に引き続き、ほとんど試合のみ。
眞己・新城ペアvs.王寺アラシ・モブペア。
{netabare}
結果的にはフルセットまで持ち込んで、最後は
ネットに当たったボールが眞己たちのコートに
落ちてゲームセット。惜しくも敗れました。

そのあと、Bパートでは男子ソフトテニス部の
面々が多摩川の河川敷でBBQ。そこに犬を連れた
王寺アラシが通りがかり、合流して仲良くなり
ましたよ。
{/netabare}
というお話。
テニスのプレイ中の動きなどは、なかなかの良
描写です。躍動感もあり、作画も安定して美麗。

対して、ストーリーは淡々とテニスの試合が
続いていくだけ。途中、眞己が王寺ペアの弱点を
見つけて、そこを突くという話ですが……。

そもそも2ヶ月の初心者が、がっつり毎日練習を
してきた相手に善戦するのがおかしいんですよ。
それじゃ練習してきた意味ないじゃん。

そして、とにかくまあ御杖さんが口汚く皮肉を
言うのがねえ……。ま、そう言いつつ試合を観に
きたり、ポイント取るとガッツポーズしたりと
いう“おまけ”程度の心境変化を見せますが。
なんだろ、さすがに中学生男子ばっかりの絵では
地味だからということで、むりやり出している
のかなというくらいの、意味を持たせないキャラ
設定の女子です。今後、キーパーソンになる?

まだ面白いですが、序盤からの高評価からは、
一歩後退しちゃったかなという感じです。
{/netabare}
=====第8話視聴後、追記です。
{netabare}{netabare}
部員のひとりの母親がモンスターペアレントで、
学校にクレームつけて練習が1週間自粛になりました。
その間ヒマなので、大会初戦の相手校を偵察に
行こうという話になりますが、バレるとまずいと。
ラッキーなことに、相手校のエースはファッション
雑誌のモデルもしているスーパー中学生で、女子に
大人気。なら、御杖さんと一緒に女装して偵察に
行こうという話になります(なんで?)。

で、ラッキーなことに部員のひとりが性同一性障害
らしく、姉の服が借りられるよということで…。
{/netabare}
ものすごく、ご都合展開な回でした。

なんか、安易にそういう舞台装置としてLGBTを
扱うのって、どうなんでしょうかね…
モンスターペアレントとかDVとか社会問題を
アニメ作品に紛れ込ませるというのは、話題性を
考えてのことでしょうかね。

どれも扱いには慎重さが求められる話だと思う
ので、ただ出したというだけで投げっぱなしに
したら、まずい気がしますけどね…。
{/netabare}
=====第9話視聴後、追記です。
{netabare}{netabare}
部員Aの母親は過干渉でソフトテニス部をやめさせ
たい。Bの母親も反対していて幼女の妹を可愛がる。
Cの父親も反対して手を上げて、階段から突き落とし
骨折させる。Bの母親は後妻のようだ。
{/netabare}
とまあ、不思議なほど部員それぞれの親が、揃いも
揃ってカスという設定。眞己の父親もそうだしね。

こういうところがなあ…
{/netabare}
=====第10話視聴後、追記です。
{netabare}{netabare}
またまたクソ親です。今度は新城の母親が「母親に
なんてなりたくなかった」と言い、関西弁の部員D
の両親は「負けてもお前のせいやない。ペアの
もうひとりのせいや」と言い放つ始末。
この監督は、親に対して何か嫌なトラウマでも
あるのでしょうか。

そして、まるで「ツルネ」ばりの、いかにも嫌な
ヤツ的な双子のライバル登場。
なんでしょうなぁ。ライバルを嫌なヤツにするのは
太古の昔からアニメで用いられる手段ではあります
が、もう少し上手くできないものか。ベタすぎ。
で、嵐は味方になったものの、ただのバカという
設定に落としてしまいました。
ソーメンチャンプルーを食わせた(餌付け)だけで
てめえのチームのペアの弱点を言っちゃうとかね。
{/netabare}
もう少し、奥深いキャラ設定をできなかったかと
残念でなりません。親は子どものやることに反対
して邪魔をする。ライバルはめっちゃ嫌なヤツに
して、善戦してスカッとさせる。生徒会長はソフト
テニス部を目の敵にして廃部に追い込もうとする。
もうね、ベタすぎてベタすぎて…

そして、中途半端な深堀りのせいで部員のキャラ
が魅力もなければ名前すら覚えられない始末。
正直、ここまで主要キャラの名前を覚えられない
アニメは駄作なんだろうなと思います。

あら、なんか総括みたいなことを書きましたが、
たぶん残りの話数で劇的な上昇はないと見ました。
なんだろう、序盤はそうとう面白い作品になる
印象だったんだけど…
{/netabare}
=====第11話視聴後、追記です。
{netabare}{netabare}
モデルやってる長身褐色イケメンのジョイペアに
勝って、勢いに乗る眞己・新城ペア。
もう総集編は入れられんとばかり、過去の映像を
長尺でたっぷりとお見せして省力化しますよw
そして、お約束のライバルは嫌な奴設定はジョイも
同じでしたね。
で、いよいよ「ツルネ」ばりの嫌な性格のライバル
双子との対戦です。いやー、強いね。

で、こちらもお約束の肉親はクズ設定は、ついに
新城兄まで。母親と何か悪巧みをしているCパート
で、次週へ引きますよと。
{/netabare}
ここまで観たから最後まで観るけど、正直この作品
ほど初回から右肩下がりで評価を落としたものも
ありません。

そして次週、最終話。
適当に広げた風呂敷をどう畳むのでしょうか?
懸念材料は
・双子との決着
・眞己の親父問題
・新城の母親と兄貴問題
・過干渉母親の息子問題
・腕を骨折した部員の親父問題
・廃部とデブ生徒会長問題
などなど。

これ、全部最終話で片付けるの?
下手したら、全部ぶん投げる可能性も…

やれやれ。期待しないで次週を待ちます。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
最強双子ペアとの対決の続きです。

圧倒的な実力差を見せつけられ……るはずだった
のですが、なぜか、本当になぜかフルセットまで
もつれる善戦。チャンピオンって、こんなに弱い
の? でも、最終的には双子の勝利。
「次の対戦を楽しみにしてるよ」という清々しい
挨拶(笑)で決着がつきましたと。

で、EDが流れ、まさかこんなとこで終わり?
思いきや、新城は母親に離婚することを告げられ、
「あんたのことは嫌いだったのよ」と。
一方、眞己は意気揚々と帰宅すると、父親に蹂躙
され、金を奪われた後になっており……。
絵師の御杖さんは、ソフトテニス部の絵を描き、
Twitterに上げるも叩かれまくり。

そして眞己は、コンビニで包丁を買い、父親の元へ。
「終わりにするんだ」でラストでした。
{/netabare}
いや、これ、最近観た「魔法戦争」に匹敵する
くらいの投げっぱなしエンドですよ。
いやあ、ひどい。これはひどい。

なんか監督のツイートによると、もともと24話の
分割2クールで作る予定だったのが、1クールに
なったようで。おそらく、急に1クールって言われた
っぽい。もう13話はできているとか、眞己たちの
未来をお見せできる機会があるように応援して
くださいとか恨み節が……。

とにかく、キャラの描き方に悪意がありすぎです。
大人(親たち)は、誰一人としてまともな人間が
いません。眞己の母親と、男女ソフトテニス部の
顧問くらいですかね。
そして他校のソフトテニスのライバルたちも、これ
また誰一人まともな奴がいない。というより、
わかりやすく嫌な奴らに描くという。

そして、毎話必ずどこかに部員たちの家族の異常
ぶりを入れるという。モンスターペアレント、
DV、過干渉。さらにはLGBTの部員、ネットの闇…

何が悲しくて、アニメでこんなものばかり見せられ
なければならないのか。しかも、懸念した通り、
すべてが投げっぱなし。いくら「本当は2クールで
やるはずだったんだ」なんて言われても、言い訳に
しか聞こえませんし、商業アニメでは結果が全て。

なかなかに過去最大級の駄作オブ駄作。
クソアニメ認定されていいと思います。
期待を裏切ったオブザイヤー2019を贈呈します。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

受注請負で創作活動でもあるという歪み

オリジナルアニメ


全24話予定のうち12話分。全話分確保されてたらしい放送枠は方針変更で1クール分に縮小。監督は全24話を前提とした構成にしたためいかんせん中途半端な切り方となっています。
またED映像のダンス盗作問題も発生。なんともきなくさい事態になっております。
前者は無事2クール放送されれば問題なし。さもなくばそれまでのこと。
後者は粛々と法的にでも話し合いでもしっかり処理してくださいね~といったところ。以下作品としての評価です。


万人にウケる作品ではないと思いますが、自分は好きです。
ソフトテニス(軟式)に打ち込む中学生男子の群像劇で、廃部寸前の弱小ソフトテニス部に転校生(主人公)が入部してから歯車は動きだし…という使い古されたしかし王道のスポーツもの。これ第一の軸。
並行軸として家庭の問題。本人というよりいわゆる毒親の存在が子供たちに影を落としてます。この二つの軸があります。


■ソフトテニスについて

ラケットの持ち方、ボールの打ち方、ルールの説明。序盤に競技の説明が入ります。
となると本格的?と思いきや、部の目標設定が“一回戦突破で廃部阻止”なのでガツガツしたスポ根とはなりません。
ライバルというか強豪も{netabare}都合二組{/netabare}登場しますが、強敵にあるまじき豆腐メンタルでなんとなく緊迫感に乏しく、試合も駆け引きの引き出しに乏しく単調な繰り返しだったりでイマイチ。
主人公補正で上達曲線ハンパないとしても、選手層薄い競技ばりに県(都?)で名の知れた強敵と善戦してたりします。無理っしょ(笑) 今も昔も軟式テニスはどの中学にもありそうなメジャー部活筆頭です。

と文句だけかというとそればかりではなくて、絵面は好みです。腰を落としてのストロークの一連の動作やボールの動きはスピード感を感じます。
どうやら競技の魅力アピールもそこそこに、競技を通しての子供たちの成長や親との葛藤からの超克みたいなのに重心を置いてるものとして見たほうが腑に落ちます。


■家庭の問題について

在りし日の野島伸司脚本のドラマ群みたいな身も蓋もない感じが出てます。
子供が抱える問題の因子は全て親。子は被害者としての立ち位置が固定されてました。それも一人や二人ではなく全員というのがすごいです。よくぞここまで集めたなと感心するくらいの毒親のフルコース。彦○呂なら「宝石箱やーっ」辻本○美なら「総合商社やーっ」と吠えてくれそうな勢いです。


{netabare}眞己:離婚済み父親の常態化していたDVがトラウマ。金せびりにたまに顔を見せる。

柊真:母から得られない愛情。愛情の注ぎ先は兄へ。原因はちょっとわからんかった。

樹:身体的虐待経験者。背中にやけどあり。

凛太朗:里親家庭で育つ。育ての親というより生みの親がDQN。

翅:サッカーやめて父とぎくしゃく。兄と比較されてしまう立場。階段で怪我を負わされる。

晋吾:父は再婚。母は連れ子(晋吾)より妹を溺愛。

直央:過干渉母。モンペ母。精神的疲弊は部内トップクラスに見える。

太洋:過干渉親。ヘリペ両親。試合に来て「大丈夫?負けてもいいよ?」とある意味害毒。

御杖さん:親から(好きな)絵を描くことを否定されてる。{/netabare}


愛情足りてないです。
時代なのか、しょっぱい親は実在します。いやガキみたいな大人と言い換えてもよいのかもしれません。
外面良くすることや正論をぶることなんてどうでもよいのですよ。ポリコレとかほんと糞以下です。


“責任”を取る覚悟をもって“自由”を謳歌すればよい。

“義務”を果たす前提で“権利”を主張すればよい。


“責任”と“義務”をないがしろにしなければ“利己”から“利他”になってくるもんです。このへんは口うるさいおっさんと言われてもかまいません。

さてさて話を戻して、これだけ家庭の問題があると学校でもなにかしらSOSのサインが出てもおかしくなさそうですがそれがないです。わかりやすくグレるみたいなのがない。
たまに勘のいい仲間がそれとなく気づいて助け船を出すような関係性が成立しているのに驚きでした。
往年の名作、金八先生に慣れてると足元すくわれます。家庭事情でグレるというわかりやすさがありません。これを観て、問題を抱える子供たちの孤独は我々の時代の比ではないなと気分が暗くなります。

胸糞設定もリアリティがないとギャグとして消化できるもんで、こちらはしっかりと毒親への不快感を足跡として残してます。力ある監督さんだと思います。
そして唯一一人だけ、親起因の問題を抱えてない子がいてほっと一息つけます。

{netabare}悠汰(マネ):性自認。トランスジェンダー。金八先生でいうところの上○彩枠ですね{/netabare}



“競技”と“毒親”という作品を司る二軸について、来たるべき2クールめを期待しての備忘録となります。
いつの日か放送される時が来たら役に立つかもしれん。こちらがびっくりするくらいの中途半端なぶった切りぶりでした。さらに下手にTwitterで内情晒すから反感買うんです。
映像作品として見るなら、社会派の良い作品だと感じました(ただし途中評価)。
主人公だけでなく部員万遍なく風呂敷広げていってどう畳むかやはり気になるところです。繰り返しになりますが、胸糞を意識づける描写の確かさにも説得力がありました。身も蓋もない現況への光明みたいなのもあった気がします。
{netabare}※トランスジェンダーをカミングアウトした悠汰への眞己の視線が温かく極めて自然でした。名シーンだと思います。{/netabare}


あくまで全24話中の12話と半分経過しただけよ、ということでしたら

 後半に期待を持てる折り返し

なんです。イマイチな試合描写を補って余りある家庭問題のヴァリエの豊富さ。そりゃあ克服してのハッピーエンドがやや好みですが、鬱エンドもありですね。
続編期待してます。



■閑話休題

実務家と芸術家ってものを考えましたね。
整合性が合わない。段取りが悪い。仕事としてどうよ。とかく非があればさくっと攻撃されるこんな世の中はなかなかポイズンです。

本来作りたかったものを作れないのは悔しかろう。制作側にも多少の同情の余地はあると思うが、製作側の事情は視聴者側には関係ない。スポンサーからの告知が放送の半年前。どんな事情があろうが限られた時間で出来る限り視聴者を満足させる方向に舵を取るべきでぶん投げエンドは誠意無し。

正論です。大なり小なり制作サイドへのネガティブ反応が自然なことなのかもしれません。さらに放送最終回でのTwitterでの事情吐露もやんなきゃいいのに!と感じたりもしました。
露骨に「円盤買ってね」みたいな煽りも某“いきな○ステ○キ”の店内張り紙みたいな感じ悪さがありますね。あきらかにPRがへたくそです。

さはさりながら、マスでの非難轟々を通り越して話を完結せられたらいいっすね。
円盤買わない不良ファンですが、不器用な作り手さんへの好意の眼差しは捨てておりません。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

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2020.01.19 初稿
2020.07.16 タイトル修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 46

67.3 22 2019年秋(10月~12月)アニメランキング22位
兄に付ける薬はない!3(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (43)
180人が棚に入れました
中国での合計閲覧数が約30億回の人気Web漫画のアニメ化。バイオレンスな妹が…おバカな兄を殴る蹴る!?兄弟愛!恋!グルメ…? 全部入りの学園コメディ。

声優・キャラクター
中村悠一、雨宮天、小野賢章、花江夏樹

TAMA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

这也是我兄弟的职责(訳・これも兄の務めだ)

唯一中国アニメで残って3期までやってる作品。
ここまで来るとある意味凄い!
風土や風習の問題はありますが学園コメディとしては中々面白いと思います。


原作・未読。
アニメ・全話視聴。(全12話・5分アニメ)


あらすじ等は3期だし省きます。

監督・脚本を今回も『ラレコさん』がやってるので安定してました。コメディネタは好き嫌いや国の違いがあるのでそこは受け付けない人も居るかも。
実力のある日本の声優さんを使ってるので間のとり方や空気感は良いし、笑えました。
ま、裏を返せば有名声優さんに頼ってる部分があるって事ですが。


今回も『時分(シーフン)』はバカをやって妹の『時秒(シーミョ)』にドツカれてました(笑)
妹の為にやってる事も度が過ぎてて報われない事もありますがね(汗)

今回は班長の名前がやっと分かったのが収穫かな。てかヒロイン枠なのか?
ま、コメディだし名前を出してもネタバレにならないので書きますが『優楽(ユウラ)』です。
班長エピソードはちょっと(ラブ)コメディになってますね。2期の時もちらほらとね。


トイレットペーパーのエピソードがあるんですが都市部は分からないけどそれ以外のとこは中国ってトイレットペーパーは便器に流さないんじゃなかったっけ?ゴミ箱じゃなかったっけ?もう中国全土変わったのかな?
前に中国人のレイヤーさんがコミケに来て話した事があるんですが幼少の頃の教育でトイレットペーパーを便器に流すのは「非文明的行為」と習ったそうです。だから「日本のトイレ使うとビックリする」ってのも思いだしました。
こーゆー違う国の作品を観ると文化の違いを知れるのでそこが私は面白いと思います。
ま、調べてみると日本と違い中国の下水管の問題やペーパーの問題でそうなってるらしいです。詳細まではわかりませんが。
でも今も上海でも流せない場所は結構あるって聞いたしどうなんだ?

…あれ?トイレの話になったな。戻します。

コメディは1期や2期と変わらないですね。良くも無く悪くも無く安定してると思います。
国が違うので表現方法が日本のとは違いますが4コマ漫画みたいな流れのストーリーとしては観れる作品だと思います。
一話五分で一話完結のショートストーリーなので少し中国の風土をコメディチックに知りたい・笑いたい方にはオススメかな。


今回は主題歌ノリ良かったな。
3期は『万歳(バンザイ)』が面白かったです。
思考回路が…ププッ(笑)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

3期までアニメ化されたのが納得できる作品

この作品の原作は未読です。
まぁ、読もうと思っても中国語が読めないんですけどね。
…と思ったら、webマンガサイト「少年ジャンプ+」で連載されているとの事なので、試供版を覗いてみると…ちゃんと日本語で掲載されているじゃありませんか。
原作の作画はアニメ版より、少し柔らかいタッチでした。
ということで原作に試読は今回が初めてでしたが、アニメの方は2期まで視聴済です。


中国での合計閲覧数が約30億回の人気Web漫画のアニメ化。
バイオレンスな妹が…おバカな兄を殴る蹴る!?
兄弟愛!恋!グルメ…? 全部入りの学園コメディ。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

兎にも角にも、中村悠一さん演じる時分(シーフン)と天ちゃん演じる時秒(シーミョ)の掛け合いが抜群な作品です。
最近の時分は、クラスメイトである開心(カイシン)や万歳(バンザイ)との絡みが多く、2人の掛け合い度合いが少し低めなのは個人的に残念なところですが、小さい頃からずっと一緒だった2人です。
思わぬところで意見が合うのも、この作品ならではの魅力だと思います。

私的には天ちゃんの時秒が大好きです。
特に普段の冷静な時と怒った時のギャップが堪らないんです。
時折、「あの天ちゃんのどこからこんな声が出るんだろう?」とか思ったり…
これが声優さんの凄いところなんだと思いますけれど。

そして今期のお気に入りは第11話「節約的生活」と第12話「不都合的優勝」の2話です。
「ホント良い兄妹だよなぁ…」と思わせてくれる回だったと思います。
次点で第7話の「顔面的改変」かな。
こうして振り返ってみると、私のお気に入りは兄妹に焦点の当たった回を選択する傾向があるようです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

第3期の主題歌は、王玥さんの「進撃的青春」
歌詞が中国語なので意味はサッパリでした^^;

1クール全12話の物語でした。5分枠の短編なのでサクッと視聴できる作品です。
天ちゃんファンの私としては、同じ天ちゃんファンの方には是非チェックして欲しいと思います。
一方、物語の方ですが班長さん…時折不思議な態度を見せるのが気になります。
それらが続編で少しずつ明らかになっていくのを期待しています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

pooki さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

<50> 現代中国人兄妹の暴力的ショート ギャグ三期。質が落ちてる感じ。

現代中国人兄妹の暴力的ショート ギャグ三期。
原作こそ中国だけど、実質的にはラレコかな。ネタは力押し。国産に比べてガサツで荒々しい。
個人的にはリアル妹を拡張した感じが好きなんだけど、ネタの質が落ちてる感じ。続きがあるなら、もうちょっとチャイナ的な兄妹の絡みを観たい。

1 話視聴。
現代中国人兄妹の暴力的ショート ギャグ三期。
原作こそ中国だけど、実質的にはラレコかな。ネタは力押し。国産に比べてガサツで荒々しい。
個人的にはリアル妹を拡張した感じが好きなんだけど、二期よりさらにネタの質が落ちてる感じで、心配な初回。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

67.2 23 2019年秋(10月~12月)アニメランキング23位
超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (372)
1442人が棚に入れました
飛行機事故に巻き込まれた七人の高校生。彼らが目を覚ますとそこは魔法や獣人の存在する異世界だった。突然の事態に彼らは混乱― ― することもなく( ! ? )電気もない世界で発電所を作ったり、ちょっと出稼ぎに出ただけで大都市の経済を牛耳ったり、あげく悪政に苦しむ恩人たちのために悪徳貴族と戦争したり、やりたい放題! ?そう。彼らは誰一人普通の高校生ではなく、それぞれが政治や経済、科学や医療の頂点に立つ超人高校生だったのだ!これは地球最高の叡智と技術を持つドリームチームによる、オーバーテクノロジーを自重しない異世界革命物語である!

声優・キャラクター
小林裕介、桑原由気、日高里菜、日岡なつみ、金元寿子、金子彩花、石上静香、間島淳司
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

すべてが蛇足

[2019/10/05 v1 「そこで」の物語ではだめですか?]
[2020/03/30 v2 すべてが蛇足]

原作知らず。

1話切りをしていた本作ですが、皆様のレビューを拝見するにつれ、ちょっと見てみようかと思い直した本作です。v1は1話切り直後の、v2は最終話まで(一応)観ての感想となります。

― v1 「そこで」の物語ではだめですか?
{netabare}
(久しぶり(?)に口汚くなってしまった・・・・ごめんなさい)

冒頭のご紹介、ありがとうございます。おなかいっぱいです!

高校生にして「世界最高」の政治家、ビジネスマン、マジシャン、医者、剣豪、発明家、そしてジャーナリストですか。なるほど。

大変興味深いです。
高校生にもかかわらず総理大臣に指名されるまで(再選らしいから、中学生で?)、政界の狐狸たちを相手に立ち回る物語、どのような頭脳戦が展開され、そしてその絶大なカリスマはどのように獲得され、発揮されてきたのか。大河ドラマ級の物語があってしかるべきかと思われます。

深いドラマが見え隠れします。
高校生の身でありながら人の生死に関与せざるをえない身の上ときっとその中で培われてしまった医術の神技、剣術の妙技。何かを捨てざるを得なかった生い立ち。人を殺めることへの葛藤と救うことの喜びが織りなすドラマ。これは名作のかほりがします。

Drスト〇ンなんか目じゃないです。
あっちは37世紀巻き戻った世界だけど、こちらは今の先の世界で、発明家はさらにその先「数世紀」を行く。どんな科学マジック・発明マジックがでてくるのか。小型原子炉ですものね。もうガン〇ムやら旧設定のネコ型ロボット待ったなしです。手回しダイナモなんて目じゃないです!

とても面白いと思います。
高校生でありながら、世界の富の3割に関与するまでのサクセスストーリー。本宮先生が歯噛みしちゃいそうです。世界の富の3割に関与するビジネスリーダーがドバイのヘリポートに降り立ちながら百億円の追加融資にあんな反応するんですね。融資される側なんですね。ところで関与とは?いやいや興味深いです。

わくわくしそうです。
高校生でありながら世界最高のマジシャンと呼ばれる人物のトリック、心理操作術や仕掛けと、それを考案していくまでの物語。

にんにんうるせーよ。espionage=journalismなのか。そうですか。
(飽きた)

っていうかですね。↑みたいなのじゃだめですか?
なんでことさらに別の世界にツアー旅行するのでしょう。

すでに「そこ」が異世界じゃん。年端もいかない子供に他人の命はおろか国家人民を背負わせることができる、我々の住む世界とは全く相いれない倫理観をもち、すでに宇宙ステーション(重力あり)があり、その他もろもある異世界じゃん。で、かつ皆様それぞれに「世界最高の」方々じゃん。
そこでの物語でよいのでは?十分に異世界俺TUEEEできるじゃんか。

すでに「超人」としてアドバンテージありありの人たちなのに、周囲・周辺にこれでもかのディスアドバンテージを付加し、極限まで差を広げないとお話紡げないものでしょうか?ケモミミエルフなきゃだめなんですか?開幕べろちゅー必須ですの?(っていうかあのシーンは純粋に吐き気)


きっとそういう方が書かれたお話なのだろう、おそらく僕にはつらいだろう、ということで今期初の状態確定(見ない)となりました。ありがとうございました。

「世界最高の」という形容がどうにもなんていうか、、、浅いというかな。{/netabare}

― v2 すべてが蛇足
{netabare}
通しで観てみようと思ったきっかけは、皆様のレビューを拝見して知った「大量殺戮兵器({netabare}作中ではそれがなんであるか明言していない、念のため避けたということかな?{/netabare})」の存在です。皆様のレビューでも批判のやり玉に挙がっているこの兵器がどのように、なぜ登場したのかにちょっと興味がわきました。その兵器の投入は最終話だったのですが・・・・視聴、しんどかったです。

一話を見た段階で思っていたことが覆ることも、逆により強くなることもありませんでした。何かが刺さることもなく、うすーくのばしたなにかの中を淡々と過ぎていく12話でした。

展開としては、
- 登場人物顔見世興行(1話)
- 市場経済(2~3話)
- リルル奪還・蜂起(3~4話)
- 神権政治・貴族の官僚化(5~6話)
- 対ギュスターヴ(7話~)
- 圧政と貧困・カニバリズム(7話)
- 兵装の近代化・司さんパネェっす(9話)
- 司さんパネェっす・惚れるっす(10話)
- ハイ出たーサルファ剤だー・桂音さんすげぇっす(11話)
- どっかーん・エイブラハムの真似事・司さんパネェっす(12話)

いやー。高校の政治経済の教科書まるごと詰めたんすかねー。でも、教科書すらちゃんと読んでないかんじだなー。サービスシーン満載の12話アニメに。。。そりゃぁ、薄くなるわけだ。2~3話の展開にもいろいろあるけど、経済は得意ではないので他の皆さんにお任せ。後半の「兵器」と「立国宣言」について中心に。

―― 大量殺戮兵器の件
{netabare}「平和のためには軍事力を放棄すべき」という思想には全く賛同できない人間です。平和を維持するための軍事力(抑止力・抵抗力)に対して、現状においてはほかに選択肢がないから肯定派です(当然、自衛隊も必要であるという立場)。以下、こういう思想の人間が書いた内容ですよ、と前置きをしてから。

司さんの考えには、基本的に賛同できません。大きな理由は以下二つ。

―――この兵器、および軍事力に対する司さんの考え方が、浅い
{netabare}国家は「軍事力」を必要とする、という発想自体は嫌いではありません。しかし、その手段たる軍事力を必要とする「目的」に同意できません。

「国家として対等な交渉の席に着くために、他者と同等以上の軍事力が必要(12話)」という司さんの考え方では、お近くにいらっしゃる北の将軍様率いる国のやってることと大差ありません。軍事力の効用は次の3つ。強制力、抑止力、抵抗力。{netabare}「平和のためには軍事力を放棄すべき」を主張する方々に面と向かって聞いてみると「軍事力=強制力(のみ)」と考えている方が多くみられる(自分の経験なので一般的にはどうかは知らない)。{/netabare}そして、司さんの物言いは、軍事力を背景とした強制力を意図しているように聞こえる。

違うだろ。国家が国民との契約履行(あるいは履行状態の維持)のために国家外から国家・国土・国民に向けられる強制力を抑制する、抵抗する手段というのが近代以降の軍事力の位置づけだろうが。こういうお話を書くんだったら、多少は勉強しろよ作者さん。{/netabare}

―――この兵器を選択し、実用化した意味が分からない
{netabare}作中で明言はされていないものの、まぁあの兵器はアレでしょうねぇ(原作では明言されているそうですが)。なぜそれ?林檎君の開発力をもってすれば、違うもので対応できたはず。どうせご都合主義てんこ盛りなんだから、そういうのでいいじゃない?何でアレなの?しかもその直後に領土併合って、そこまでやるんだったらなおのことアレはだめでしょうに(自国土化予定地にコントロール困難なダメージを負わせるって{netabare}(僕は一応、科学信奉者なので「コントロール不可能」とは言いたくない){/netabare}、、、あほなの?)。
{/netabare}{/netabare}

―― 政治的な変遷の件
{netabare}
作者さんの勉強不足が思いっきり露呈していて、ちょっと悲しくなりました。

それとは別に、これは完全に僕個人の主観なのですが、日本人的発想って民主主義を啓蒙するには不向き(日本人は民主主義を語る存在としては不適格)だと思っていて、その片鱗が最終話に至るまでの政治的変遷、司さんの言動にちょいちょい見えた感じがします。勘違いされたくないので言い足しますが、「日本的民主主義」自体は、これはこれでアリだと思っています。でも、アメリカやフランスにおける「民主主義」とは、違うんじゃないかなぁと思います。

以下、12話の司演説について。

―――「そのために必要なものが、国家だ(ドヤァ)」 ( ゚Д゚)ハァ?
{netabare}おいおい、その直前に「七光聖教は*、*、*領、すべての統治権を獲得したことになる!!」っておっしゃってますが。。。統治権を獲得し(統治権を獲得=統治権を行使する存在がある)、かつ、それがいかなる他の統治権にも属さない時点でそれ既に国家では?ドルト何とかの街をちゃんと統治しているわけでしょ?マジシャン(我々のお殿様とどこかで呼ばれていたはず)を頂点にいただく、立派な君主国家じゃん、すでに。{/netabare}

―――「一人一人が国家の主であり、国政に関与・・・共和国だ(ドヤァ)」 ← せめて民主共和国で。
{netabare}なんていうか、作者さんはもう少し政治体制に関するお勉強をしてからお話書いてほしかったかな。辞書くらい引いてほしい。

共和国(共和制)って、君主を持たない政治体制全般を指す言葉です。過去から今日に至るまで王・皇帝は君臨せずとも一党独裁・一集団独裁の国家って、軒並み「共和」してたじゃないですか。ソビエト社会主義共和国連邦、とか。形の上で「君主」を名乗らなければ、総じて共和国です。定義上、国民が全て市民である必要もありません(万民平等に沿わなくとも共和できる)。

「せめて民主共和国で」って書きましたけど、この時点で司さんたちが立国を宣言した「国」の政治体制って、どうやっても君主制なんですよ(いいとこ立憲君主制)。完全に「教団」主導で統治が行われ、その教団が仰ぎ見るもの=神(マジシャン)が実在の存在としてそこにいますんでね。これ君主以外の何物でもないです。確認したところ、バチカン市国は立憲君主制に区分されていますね。神そのものではなく、教皇がトップという違いはあるものの、司国家はほぼこれと同等なのでは(仮に天司の誰かが代表となったとしたら、なお一致)。{/netabare}

――― 「七光聖教は、エルム共和国の立国を宣言」( ゚Д゚)トドメの一撃だな
{netabare}なぜ、実在する神(=マジシャン)を有する「教団」が共和国立国を宣言するのか。

仮に「共和国」が正しくて、本気でかれが言うような民主主義的なことをしたいんだったら、同時に議会の制定と選挙実施の宣言がなければだめだろうに。立国の宣言と同時に、天司たちの正当性が失われるはずだしな(その時点の統治機構全て)。これと同様の問題・矛盾は、6話あたりの「身分制度の廃止」も同様。{/netabare}

――― 余談:個人的な日本の民主主義観・個人的な経験に基づく、かなり偏った一意見として
{netabare}仕事のうえで海外の方々とも話をするのですが、そんな中の一人に数年前(10年くらいは経つか・・・)、「日本って、民主的な封建主義ですね」と言われたことがあります(日本語でw)。ちなみにその彼も君主制を敷いている国のひとです。ショックでした、曰く「日本は僕の国よりも、君主制が強い感じする(原文ママ)」、「政治に対する闘争心が感じられない(主観的要約)」とのこと。僕も最後には「なるほどな」と思ってました。

なんていうか、日本的民主主義って、民主主義の綺麗なところだけ寄せ集めてる感じがします。とくに、政治の面における綺麗なところだけ。でも、民主主義やそれの前提となる市民革命ってものすごくドロドロとした生存権をめぐる闘争が土台にあって、もちろん最大の闘争相手はその時の権力者だったわけだけど、すぐ隣に次の敵である「自分たちとは異なる市民」が控えていたんですよね。そういう実際に起きた対立や、対立の芽に対して、それでもなんとか(比較的)平和裏に妥協し合うための仕組みとして試行錯誤された結果が民主主義である、ともいえるわけで、その成り立ち自体とても平和的とは言えない代物だと思っています。ここら辺の感情的なものは、さすがに当事者じゃないからわからないけど、いわゆる市民革命を経験した国では市民の端々までその観念がいきわたっているのだと聞きます。

翻って我々日本人、多分そういうの無いですよね。ある程度試行錯誤が済んだ段階の「民主主義」っぽいものを大正期に輸入のような形で取り入れ始め{netabare}(自由民権運動は特権階級同士の闘争という認識です){/netabare}、戦争突入で抑圧・沈静化し、そして敗戦後に現体制をトップダウン的に採用していったわけで、日本は市民革命を経験することなく「民主主義国家」になってるわけで。

およそ、欲求に基づく権利の主張とか、自然発生的に起こった革命ってものが、日本にはなじんでない気がします。{/netabare}

――― で、司さんだが
{netabare}最終話で語る彼の「民主主義」が完全に日本式トップダウン型民主主義に思えるのです。
「神託」というかたちで語りだすのは、下策中の下策ではないだろうか。これは「市民の自発的独立意識」とは言えない。最低限、神を背負わない、「我々の中の一人」という立場で語るべき。
次に彼は「万民平等という正義」を語るのだが、これも微妙。神権政治からの脱却において万民平等はそれ単体ではお題目たり得ない。なぜなら、民がすべて平等であることは、神権政治であっても実現可能だから。すでに、マジシャンを頂点とする宗教が存在しており、神=マジシャンの前ではみな平等をその段階で実現できていないというのならば、神権政治という過程を経た意味がよくわからない。。
そして、神と天司さまたちに依存する気満々の市民たち(The 本末転倒)。

一応、司演説の中で自然権・生存権に類する話も出てはきたが。。。繰り返しになるけど、それは教団・権力をバックに語ってはだめなものなんだよな(「まおゆう」のメイド姉の演説の本当に表層だけをまねた感じですね)。{/netabare}

――― 余談:超個人的な歴史教育観
{netabare}これ、日本の教育の敗北案件だと思っています。

なぜ日本の歴史教育は、伝承の時代から始まり、近代手前で終わってしまうのか。あるいはせいぜい、滅茶苦茶な詰込みスピードで近代~現代を突っ走るのか。同僚の話ですが、高校一年間をメソポタミアだけで終わらせた「歴史」の授業を受けたことがあるそうです。シンフォギア視聴にしか役立たねぇw

思想史・哲学史と政治史、時代を問わず薄くないですか?「考え方の変遷」を覚えろと言われて、なぜこんなことをしなければならないのかと思いませんでしたか(思っていませんか? to 現役世代)?

歴史教育って「今ある我々の社会が、どういう理由・必要性があってこうなっているのか」を知る場だと思っています。だとすれば、現在からさかのぼる形で授業や教科書が進んでいったって良いと思うのです。少なくとも、「今」に直結する近現代、とくに思想史・哲学史と政治史はしっかりこなしてほしいと思います。

なんて偉そうに書いてますが、僕自身もかなりの部分を社会に出てから(というより、先の海外の方の発言をうけて)自学した口です。はっきり言って、思想史とか哲学史は歳食ってからはどうにもならんです。

海外の方って(全員とは言いませんが、結構多くは)酒飲み話とか、仕事以外の話題で自国の「歴史」「政治」「宗教とその派生を含む文化」「思想」について突っ込んで聞いてきます。それに対して曖昧なことを返すと次第に相手にされなくなるってのも聞いたことがあります。仕事の都合で、それなりの頻度で国外の方と話すので、せめて砕けた酒の席でくらいは話し相手になれないと、と思っていろいろ読み漁りました。ごくまれに、バーカウンターとかでたまたま隣り合った外国からの旅行客さん相手に、結構盛り上がることもできます。ツボにはまれば(そもそもこういう感じの方は日本に興味があって来ていることが多い)。もちろん、アニメ談義もハマるとかなり盛り上がります。{/netabare}
{/netabare}

―― その他思いつくままに(あふれ出る。。。)
{netabare}
・結局シノビ頼りだよね
・結局リンゴ頼りだよね
・結局マヨネーズなんだね
・さ る ふぁ 剤 (笑)
・圧政と貧困にカニバリズムまで追い立てられた人たちって、そうでない人たちと共に暮らしていけるのだろうか。相当な闇だと思うのですが。それなりのアフターケアをしないと、物語としても闇を残すよ。ちょっとインパクトを、みたいな軽い気持ちで盛り込んだのかな?バカなのかな?
・桂音藪医者説:全く同意でござるよにんにん
・マジシャン超能力者説:全く同意でござるよにんにん
・侍意味不明説:全く同意でござるよにんにん
・司非凡人説:全く同意でござるよにんにん
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

天才児たちが異世界へ行くそうですよ?

1話感想{netabare}
タイトルから“問題児シリーズ”のスピンオフかと思ったら…えっ、全然違うの!?
そして1話を見てみたところ…おや?これはひょっとして…。
真面目に作ってる気がしない、いや真面目ではあるんだろうけど、真っ当ではないって言い方が良いのかな。
ひょっとして…あくまでひょっとしてだけど、これ、昨今のなろう作品に対する皮肉として作ったってことは…ない?無いかなぁ?
捨て鉢というか、「ホラお前らこういうのが好きなんだろ?喜べよ」と、ヤケクソ感すら感じる。
作画が妙に頑張ってるのも「絵さえ良けりゃ良いんだろ?ブヒブヒ喜べよ」みたいな。
考えすぎかなぁ?

いつかはカウンター狙った作品が登場する予感はしてたけど、どうなんかな。
というか、そういう系(皮肉った作品)は“ポプテピピック”みたいに明らかにそうだと分かるものだったり、レツ&ゴーやベイブレード等のホビーアニメに対する“カブトボーグ”みたいになんだかんだいいつつリスペクト感は残す、みたいなものだと思ってたのだけど…。
なんかこれ、過度になろう異世界系をおちょくった作りに見えてしまうのは…私が歪んでるだけかのう。
この直感が正解か不正解かはこの先見続ければ明らかになる…と良いな。

いやぁそうはいうけどさぁ、斜に構えずに真っ向から見て面白いと思うのは厳しいでしょー。
なにかウラがありそうと疑りながら見る分には面白いって話で。
「なにも考えずに見れば面白い」みたいな話はよく聞くけど、さすがにこれはケーキが三等分できないレベルで“考えない”をしないと無理かと。
なんで世界の3割牛耳ってる富豪が100億融資「されて」喜ぶんだ?、世界トップレベルの医者が居るのに1ヶ月寝たきりだったの(その間情報収集しなかったの?)?、その場合リハビリもなしに大立ち回りしたの?等々、ツッコミ出したらキリが無い。
キスはキモいし小型原子炉なんて設定作りを放棄したとしか思えない、が、「なろうってこういうモンでしょ?(鼻ホジオナラプー」とおちょくってるのかも知れないと思うと妙に納得できちゃったり。
もしそうであるなら「ボクまたなんかしちゃいました?」ネタが欲しいところだけど、主人公は聡明みたいなので難しいかな?{/netabare}

2話感想{netabare}
専売してちゃアカンのか?
それよりなにより品質管理がスゲー気になるうううう!!!
マヨに限らず工芸品にしたって「なんだこれで売れるんだ」と思うと途端に手抜きを始めるのが○○の低い(なんて言えば良いんだ?)連中の特徴で…っていうか、そういう連中だから搾取されてるって話ちゃうん?
良い意味でも悪い意味でも原住民バカにすんなよと。
それでいて作画は頑張ってるもんだから余計に笑えない、アニメだってレベルの低い海外丸投げで誉められるなら頑張らないでしょ?と。
次回に続くみたいなので、マヨに異物混入でもする話になるのなら良いのだが…。{/netabare}

3話感想{netabare}
えっ、委託販売って買い取り方式だったの?
在庫管理ががが…てっきり2話では売れ残った分は輸送費相手持ちで持って帰ってもらってたんだと思った。
仕入れと小売りがごっちゃになってない?
仕入れたら仕入れた分だけ即日完売とは夢のようだぁ。
ってか巨大な倉庫を必要としない程度の売買(流通)量であるなら、1週間でどうこうなるほどの影響力は無さそうな気がするが…。
それこそ仕入れを当て込んでた商人がモンスターに襲われて納期にやって来ない、がザラな世界じゃないの?
前も書いたけど品質管理が一番アレなんだって、○○が低い連中と商売する時って…段ボール肉マンとか緑肉とか知らん?
一括で販売して客から仕入先がどこか分からなくなったら更に悪化しそう。
豊凶の差が現代よりも激しいと思われるあの世界で先物買いかぁ…。
ってか農地改良で今後収量が上がるのが確実なのにそこはスルー?

これがキッズアニメだったら最後客から「これ不良品だぞ」「聞いてたのと違う」とクレーム殺到して「トホホ、もうこりごりでゴザルよニンニン」で終わるネタ。
タイムボカンの三悪やドラえもんで調子に乗ったのび太がよくやる…最近でも“ピカちんキット”で見た。
最近深夜アニメがキッズアニメより対象年齢低く感じることが増えてきてる気がする。
キッズ向けって細かいところはカットして(このカット具合がいかにも低年齢向け臭くて見れない人は見れないんだろうけど)話を押し通すんだけど、中途半端な知識をひけらかす方のがタチ悪いと思うんだがなぁ。
詳しい人が「それに触れたら長くなるんで敢えて触れない」を、ニワカが知った口利いて大火傷ってのはよくある話で…。
そうねぇ…“ドクタースト-ン”が、厳密な計量が必要なものやコンタミが入ったら上手く行かないものは意図的に避けてる気がするのだが、分かってない人は平気でそれをやってしまう。
子供騙しはもっと子供騙しに徹する、とでも言えばいいかな。

奴隷描写もなかなかにファンタジー。
作中の描写だけでは奴隷はいい値段で売れるぞとアピールしただけのような…。
これを期に奴隷狩りがより活発になり、「ヘヘヘ、また奴隷入荷したんで買ってくださいよー」と付きまとわれると思うのだが。
「はした金で大金を手放した大馬鹿野郎」とは言うが、窮すれば更に悪どい手口に走るのが世の常だろうに。
次いで宗教ネタ。
弾圧が厳しいのであればマヨネーズなんていう見慣れぬ食べ物が出たら一般市民はまず「教義に背くかも知れない(異教の食べ物かも知れない)」で手を出さないと思う。
当初ジャガイモが普及しなかったって話有名じゃん。
医療シーン。
それこそマヨネーズかけたら治ったでいいじゃん、モンスターがよく分からない病気持ってたりしないのか。
火刑マジック…意味が分からない。
ってか獣人に金貨渡した人も罰せられるよね?

結構頑張って書いてみたけど後半で失速wツッコミが追いつかない。
次回以降もツッコミ入れるかどうかは不明、疲れるわこれw{/netabare}

5話までの感想{netabare}
おぞましい。
お上の一存でマヨに関税かけられたら終わり。
で、そうならないようにお上と対等に交渉できる発言力を得るために同業者組合=ギルドってのがあって──みたいなことが某所で語られてて。
そこで飛び出した言葉、「ギルドって現実にもあるんだ」。
…。
冗談だよね?
アニコレ外の話をここでするのも卑怯かも知れんけど、「アーサー王って男なんだ」って言葉を聞いた時に並ぶくらいショック。
小学生なら分かるが、いい歳をした大人が、だ。
↑で書いた「ケーキを三等分できない」も、本を売るためのフカシじゃね?と半信半疑だったんだけど、なんか真実味を帯びてきて…コワイ。
ってかそれじゃあ“サクラクエスト”で商店街組合がなんであんなに態度デカかったのか理解できないじゃないか。
それってもうアニメすら楽しめないと思うのだけど…なんかカワイイ娘が動いて声出してエロけりゃそれで満足って感じなの?
そりゃね、異世界系のコミカライズをちょっと見てみたら小学校低学年でも読める漢字にまでいちいち振り仮名振ってある作品が多くて「へー」って思ったモンだけど、やっぱそういう人向けってことなん?
境界知能を割っちゃってる人向けってことなん?

そしてやっぱり気になるのは、それは意図的なのか天然なのか測りかねてること。
先に書いたコミカライズの振り仮名、単に編集ごとに決めてあるだけで深い意味は無いと思うのだけど(少年誌は仕方ないし)、この作品は簡単な漢字には振り仮名ナシ。
なんかそれだけで上等に思えてしまう自分も毒されてるなぁと思うけど。
まさかの万が一ではあるけど「なろうがクソだって?ハハハ甘いな、俺が本当のクソを見せてやる」って意図で作ったとか…無いかな?
えーっと、話ちょっと逸れるけど“ロクでなし魔術講師と禁忌教典”のアニメ、放送当時こういう系は濫発されててラノベテンプレだのテンプレだのとよく揶揄されてたのだけど、「本気のテンプレを見せてやる」とばかりにテンプレ益し益しで作ったかのような内容になってまして。
異能者学校だのクラス対抗戦だの女王と謁見だの強化人間だの映画卒業だの空中遺跡だの…これはある意味実験だったんじゃないかなぁと思ってます。
ってことで、こっちも実験してるんじゃないかなー、と…どれだけバカ向けにして大丈夫か、みたいな。
境界知能割ってる人にどれだけ購買力があるか、みたいな。
ひょっとしたら将来資料的価値が生まれる、かも?

でもって一応内容に突っ込んでみる。
資本主義と民主主義に夢見すぎ。
あと宗教ナメすぎ。
そこまでの能力があるならそもそも最初の飛行機事故が疑わしい、回避できそうじゃない?
最後のオチで、実は凡人以下の無能が死の間際に見た夢でしたでいいんじゃね?{/netabare}

6話感想{netabare}
ツッコミも疲れた(※)のでもうスルーしようかなと思ったのだけど、今までのツッコミとは別方向のツッコミが現れたのでそれについて。
幼女が鞭で打たれるシーン。
直接鞭が肉体に当たってるところを画面に映さない…まではまだいい、規制派がうるさいからね。
けど、画面の外での「当たる音」までカットって…なんじゃそれ?
ヒュンと振るう音はするけどバシーンと当たる音が無いの。
多分これも規制派に対しての配慮だとは思うのだけど…そこまで必要?
だったらもう幼女じゃなく少年にでも置き換えればいいじゃん、と思ってしまうけど、アニメ作業工程のどの段階でストップがかかったか分からないので、う~ん…。


そうはいっても、SFの定番、「一度高度に文明が進んだけど滅亡して、石器時代からやり直した現行の人類のうち一部が前文明のテクノロジーを独占している」ってことなら世界観についての違和感はかなり緩和されちゃう…かな?
この作品がそこまで考えてるとは思えんのだけどねぇ、どうなんだろうねぇ。
というか、なんで自分が「こういう設定だったら納得できる」とフォローめいたことをしてるんだろう?
それこそ主人公達が関与してない場所・来る前から存在してたものとしてレーザー兵器とかあれば良いのだが…。
ほらあれだ、“オーバーロード”は一応そういうところ匂わせてたじゃん?{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
某アニメーターは作画の仕事をしてる最中「あー今クソアニメの絵を描いてるんだよな…」と思うとモチベがダダ下がりすることがあるんだそうな。
それを考えるとこの作品のスタッフは鋼の精神なのか、むしろ完全に割り切って好き勝手やることでモチベを保ってたのか…。
つまりは話は酷くて作画は良い。
参ったね、これ総合評価どうしよう?

序盤各話感想でゴチャゴチャ書いてたけど、話が進むにつれ話の酷さは加速する一方。
サムライキャラがミサイルと一緒に走り出した時は「えっ、超人ってそういう!?」と思ったり。
これがアズールレーンやモンストのキャラだったら何も驚かないのだけど…それでいて作画スタッフ的には魂斗羅ごっこが描けて楽しかったのか妙にノリノリ。
でもこれだと異世界転移のキッカケとなった冒頭の飛行機事故が起こりそうも無い気が…。
10話で発明家が修理頼まれたのは体よくタダ働きさせるため(修理費は総理が全貰い)にしか見えないし…ここ最近アニメ業界で不払いがどうのって話を耳にするせいか、どうにも釈然としない。
やりがい搾取肯定かぁ、こんな内容を平気で描いちゃって良いのか?
11話はロボトミー肯定…民主主義とは…ってか阿片絡みだったらそれこそ商人の出番じゃないのか。

で、最終回まで見て一番モヤモヤしてるのは、司法府設けろ司法。
自ら作った制度(法律)に自ら縛られろよと、独立しても野党はロボトミーか粛清で事実上不在の一党独裁だし人治国家だし。
「君の意見に賛成できないが君が意見を述べる権利は死んでも守る」みたいなことなんかありゃしない。
皇帝と対峙する立場って話のハズなのに、やってることはその皇帝と同じにしか見えなかった、むしろ侵略者。
錦の御旗こそ民主主義と美しいけど実際見てみると看板に偽りアリ…前も何かの作品で書いた気がするけど「金正日の輝かしき軌跡」の物語を見てる気分。
汚職で死刑とか皇帝(≒米帝)に対抗するために核が必要だってのは正にそのまんまかと。
俺TUEEE系ってそういうのになりがちなんですかね?

そしてその一方で、まさかマジでそこら辺狙って作ったんじゃないか?と思わなくもないのだけど深読みし過ぎかなぁ?
まぁだったら転移者同士での粛清パーティー開いて欲しかったけど…本当は総理の失態なんだけど罪被らされて始末される、とかね。
そういう意味では原作に興味が……ないない、アハハww

絵だけはマトモなので音を消して観るのがお勧めかも、声優目当ての方は…が、頑張って。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

現実世界においては結果こそ評価されるが、空想世界においては過程こそ評価される。

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
いわゆる、「なろう系」の異世界転生モノ。前期に乱発したものよりは、やや見処(面白さ)はあったと思う。

が、「ムダなエロ」でマイナス1。「やっぱりなろう系じゃん」でマイナス1。ってところですかね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作は、「異世界で(民主主義の)革命を起こす」「建国する」ということをテーマにしている。この点は、とても良いと思う(好きな内容です)。

また、一人のチートに頼るのではなく、異なる才能を持つ7人が、それぞれの得意分野を生かしていくのも、良い展開だと思う。

が、やはり所詮は「なろう系」と酷評せざるをえない。

「なろう系」(と酷評される、異世界転生モノ)に共通しているのは、(作家自らが創造した)異世界に対する、リスペクト、愛情がないという点。

「なろう系」の異世界(転生先)は、現実世界(転生元)に生きる我々に蹂躙されるためだけに存在する、低次元、低レベル、低生活水準の世界である。

現実世界の「当たり前」を披露するだけで、「無双」できてしまう。だからこそ、現実世界では冴えない自分でも、活躍できるという簡単なロジックを用いる(本作は、現実世界でも超人だが)。

よって、その「異世界」で暮らしてきた住人達の意思や努力、積み重ねてきた歴史、人々の生活の息吹は全て、「取るに足らないもの」と一笑に付される。

この点を不愉快に感じる視聴者は多いのではないかと思う。少なくとも、私はそうだ。

それは、作品に愛を感じないから。

作者を親とするならば、転生者(勇者)は子供。愛情をもって当然。でも、敵役もモブも、役割は違えど、基本的には子供じゃないの? 転生者だけが可愛いの?

自由民権運動も良いし、産業革命も良いけど、それらは全て、「転生先の世界の理」の中で行われるべきで、「転生元の世界の理」を引用してはならない。

本作で唯一良かったのは、2話でノイツェランド商会を潰したあたり。(忍者が市長を脅すという反則技が残念でしたが)ある程度は相手の土俵で、この世界の経済体系の中で戦っていたし、結局は、ノイツェランド商会のこれまでの悪行(独占市場)による信用のなさが決め手になった。マヨネーズも、原材料があればなんとか作れそうな範囲だし。

つまり、創作物においては、「結果」より「過程」が大切であるということ。

創作物において、作者は、神に等しい。

PCのキーをひと叩きするだけで、世界を救えるし、世界を滅ぼせる。どんなショボい奴でもハーレムを築けるし、夢も幻も現実に出来る。

何でもできるからこそ、自らを規制しなければならない。どうやら、「なろう系」と酷評される作者は、このブレーキがぶっ壊れているらしい。

今作で言うと、林檎が一番顕著な例。ミサイルもバリアも作るのは良いけど、どうやって作ったかはオールカット。「天才(超人)だから」で全て解決。きっと、作者は、マヨネーズの作り方は知っていても、ミサイルの作り方は知らないのでしょう(まあ、私も知らんがw)。

今期、私が一番感心した作品は、「本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜」。詳しくは他作品のネタバレになるから書けないけど、「転生先の世界の理の中」で、「自らに枷を設けて」、世界の改革を行っていく。この作品がやらなかったこと、やれなかったことを完璧に行っていた。

また、偶然だろうが、同期に「サルファ剤」を作るアニメがあったが、あちらは「科学」で「じっくり」。こちらは「魔法」で「あっさり」。物凄い分かりやすく、作者のレベルの差を感じた(そういえば携帯電話も、こちらは5秒で作っていましたね)。

最終回も、「え? 最終回なの?」という、肩透かしラスト。。。

う~む。重ねて言うが、他のなろう系に比べれば、楽しくなりそうな要素はあったんだよな。それだけに、残念感が残ったかな。
{/netabare}

【余談~ CMにモノ申す(笑) ~】
{netabare}
自分、このアニメはBSで観てましたが、アニメの後に流れる栄養ドリンクのCMが、「高麗人参や生薬で取り戻す、男の元気、活力」って。

旦那にも自信が~とか、長持ち~とか、いやいや、このアニメ観てるのを、オッサンだと決めつけて提供してるがな(笑)

まあ多分、かなり当たってはいるんだがwww
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
高校生である必要性がよく分からんが。科学者、剣豪、医者、実業家、マジシャン、ジャーナリスト、政治家。つか、コイツら全員いなくなったら、日本、大変そうだけどな。

なぜ、ディープ? みじん切りにしろや。

じゃがマヨ。まあ、卵と酢と油だからな。携帯の改造、、、どうやって? 小型原子炉? 総理大臣、なぜ強い?


2話目 ☆3
ノイツェランド商会が全く同じやり方をしてきた場合、資本力の差で負けそうだけどな。もしかしたら、これまでの信用の差で負けるかもしれないけど。

3話目 ☆2
医療は一番、マジかと思う。衛生状況とか、大丈夫か? タネがあればマジック、なければ魔法。タネを提示できないなら、魔法。

4話目 ☆2
う~ん、これ、文明を進めたくないなら、超人達だけ、少数精鋭で攻めたら良かったんじゃね? レールガン的なやつ作れるなら、サブマシンガン持たせて、忍者と侍に突っ込ませれば、なんとかなるじゃん。結局、市民革命やりたいだけだな。

5話目 ☆2
出た出た、「現代の通常生活を見せるだけで、ショボい異世界では無双しちゃうぜ☆展開」。こうなると、一気につまんなくなるんだよな。マジックと宗教の結び付きは、悪くないけどね。この短期間での狂信的なまでの支持は、気持ち悪いな。宗教ってことは、教えや戒律があったりする? そこを具体的に欲しいな。教え=民主主義、なのかな。

バーナード、わりと、あっさり。

6話目 ☆2
死刑て、政治的な不正で?

7話目 ☆2
たらふく食わして動けなくして、、、薬を混ぜる方が、高くつくのかな? ミサイル迎撃て(苦笑) だったら、長距離ミサイル作って、先制攻撃かけて、ギュスターブを殺せば良いじゃん。

8話目 ☆2
ミサイルの速度で走れる人間は、ミサイルよりも強いと思う。バカみたいで笑えたけどw

9話目 ☆1
ただの蹂躙に、ムダな一騎討ちに、イミフなエロ。

10話目 ☆2
りんごとのデート回。なぜそこで、「私のため」になるんだろう? 状況的には、「りんごを利用して修理費を稼いでいた」だと思うんじゃない、普通。あそこで、「なぜいつも壊れた機械ばかり買うんだい?」「友達に、、、夢を見つけてほしくて」とかってやり取りが必要なんじゃ?

11話目 ☆1
奇しくも、サルファ剤を作るアニメが、同期(2019秋)にあったけれど、その過程を見せるレベル差がエグい(笑) あっちは「科学」、こっちは「魔法」だもんな(苦笑) 作者も、(同じ事をさせてるだけに)自分とのレベル差を感じたのだろうか? 頭のいじるって、医療で、しかも、あの設備で可能なのか? 催眠術(も広義では医療といえるから)で良かったんじゃない?

12話目 ☆2
ミサイル攻撃。まあ、武力がないと交渉にならないのはそうだろうな。でも、その武力がお手軽チートだからな。民主主義国家の旗揚げ。演説の中でいきなり「責任」と言われても、民主主義の概念すらないなら、意味不明だろうな。え? 終わり? というラスト。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 32

66.8 24 2019年秋(10月~12月)アニメランキング24位
ライフル・イズ・ビューティフル(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (152)
574人が棚に入れました
距離10m、直径1mm、弾数60発、競技時間45分硬いジャケットを身にまとい、見た目よりもずっと気力を振り絞る過酷な勝負の世界──ビームライフル競技。……のはずが、誰もわかってくれないのが知名度の低いスポーツのつらいところ。でも私、世界を目指してます!千鳥高校に偶然集った、小倉ひかり、渋沢泉水、姪浜エリカ、五十嵐雪緒の女子高生4人がおくる、ゆるーいけどひたむきな射撃部ライフ!!

声優・キャラクター
Machico、熊田茜音、南早紀、八巻アンナ
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

とりあえず、5話までは観てみよう♪

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
(ビームライフル)射撃部の女子高生達の日常系アニメ。自分的に今期(2019秋)のダークホースその3(くらい、今期は意外に楽しめたのが多かった)。

作風的には、「咲」や「けいおん」に近いものがあります。

(ビームライフル射撃の)導入系としても、わりとオススメできます。後半よくなるんで、とりあえず5話まで観て、視聴断念か継続か判断してほしい作品です。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
序盤は動きがなくてやや退屈に感じるかもしれませんが、中盤以降、尻上がりに面白くなります。

また、ユルいギャグに段々ハマってくるというか、妙にクセになるんですよね。

コレたぶん、笑いの基本、「緊張と緩和」の効果です。

このアニメのギャグは、最初っからユル面白いんですだ、ただユルかっただけなんです。それが、競技の緊張感の後や合間に挟み込まれることで、緩急が効いて加速度的に面白くなる。だから、5話(競技開始)以降は笑えるようになる。

これ、狙ってやってるんなら凄いけど、、、多分、偶然でしょう(笑)

あと、ガッチャン、可愛いしね♪ 2期、あったら観ますよ!
{/netabare}

【余談~射撃部を含め、あのアニメの部活がある高校はどのくらい?~】
{netabare}
ネットで拾った情報なので、どのくらい正確かは分かりませんし、この射撃部が「ライフル射撃」なのか、「クレー射撃」かのかは、分かりませんが。

「首都圏」に限定すると、

射撃部→26校。

実は、「思ったより多い」という印象です。ただ、ビームライフルなのか、クレー射撃なのかは不明です。

他に、アニメで取り扱ったイメージの強い部活動でいくと(首都圏にある高校数)、

☆運動部編☆
「SLAM DUNK」バスケットボール部→958校
「ハイキュー!!」バレーボール部→915校
「キャプテン翼くん」サッカー部→879校
「涼風」陸上部→864校
「はねバド」バドミントン部→861校
「テニスの王子様」硬式テニス部→829校
「バンブーブレード」剣道部→826校
「灼熱の卓球娘」卓球部→814校
「おおきく振りかぶって」硬式野球部→787校
「星合の空」軟式テニス部→525校
「ポッピンQ」ダンス部→512校
「Free」水泳部→479校
「YAWARA!」柔道部→457校
「ツルネ -風舞高校弓道部-」弓道部→313校
「オールアウト」ラグビー部→219校
「ヤマノススメ」山岳部→173校
「ガンバ!fly high」体操部→126校
「押忍!!空手部」空手部→121校
「アニマエール!」チアリーディング部→93校
「プロゴルファー猿」ゴルフ部→91校
「アイシールド21」アメフト部→54校
「タッチ」新体操部→53校
「弱虫ペダル」自転車部→45校
「ドキドキプリキュア」アーチェリー部→42校
「はじめの一歩」ボクシング部→28校
「つり球」釣り部→27校
「プリンセスラバー」フェンシング部→26校
「ライフルイズビューティフル」射撃部→26校
「ふたりはプリキュア」ラクロス部→26校
「火ノ丸相撲」相撲部→22校
「ゆるキャン」アウトドア部→21校
「銀の匙」馬術部→15校


★文化部編★
「この美術部には問題がある」美術部→843校
「響けユーフォニアム」吹奏楽部→825校
「ゆるゆり」茶道部→724校
「クラナド」演劇部→665校
「たまゆら」写真部→623校
「可愛ければ変態でも~」書道部→526校
「けいおん!」軽音楽部→492校
「マジキュンルネッサンス」華道部→415校
「荒ぶる季節の乙女どもよ。」文芸部→383校
「あいまいみー」漫画部→362校
「TARI TARI」合唱部→357校
「デュラララ」生物部→251校
「3月のライオン」将棋部→224校
「上野さんは不器用」科学部→212校
「ヒカルの碁」囲碁部→199校
「ネトゲ嫁」コンピューター部→158校
「この音とまれ!」筝曲部→129校
「宙のまにまに」天文部→118校
「BLEACH」手芸部→90校
「アニメガタリズ」アニメ部→86校
「恋する小惑星」地学部→77校
「人生」新聞部→77校
「ちはやふる」かるた部→68校
「神様のメモ帳」園芸部→60校
「この世の果てで」歴史部→56校
「ナナマル サンバツ」クイズ部→14校
「手品先輩」奇術部→9校

てな感じかな。他にも、マイナー部活はあるんだけど、調べたサイトにはなかったし、アニメも思い付かんし。

調べたらなかなか興味深かったので、分割してベスト10にも書いてます♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
部活動系の日常アニメね。みんなでオリンピックに出たいだけ(笑) ライフル射撃、ほぼ知らない競技だな。ギャグがイマイチだな。

2話目 ☆3
こういう、用具の話とかは、ちゃんとやっていってほしいよね。

3話目 ☆3
練習試合。確かに、凄さが分かりにくい競技だよな。

4話目 ☆3
日常系。まあ、普通。顧問話、ワンボックスのとこだけ、笑ったw 県内4校。まあ、そんなもんだよな。

5話目 ☆4
どう考えても、究極のメンタル競技だよな。集中力の持続。ミックスアップだな~。競技をガッチリ魅せる展開の中で、緊張感があった。

6話目 ☆4
もう今日はやることがありません(笑) ギャグもキレてきたな。胸も(笑) マスクに期待するな(笑) 別に高校懸けてきたわけじゃないけど、の後のワンカット、なんか、良いな。先生の、先生らしさ(笑) 闇堕ち、あるのは食欲(笑) 自我が崩壊(笑) 先生の心配の度合い(笑)

7話目 ☆3
マイナー競技あるある、全国いっても騒がれない(笑) 分かるな~。甲子園とか大騒ぎだけど、「所詮、全国大会の1回戦やん」とかね。それどころか、県大会ベスト8でスゲェスゲェ言われてるの見ると、「こちとら県8で負けたら、悔しくて寝れんわ」とか思う。そしたら、競技人口が~とか言いはじめるしね。雑魚が何人いても上位には関係ない、、、いや、ただの嫉妬だな(苦笑) 女子高生はちょろい(笑) スラダン展開。お前もか(笑)

7.5話目
総集編。ちゃんと新作のカットもあるし、次に繋げてるし、好感の持てる総集編。にしても、「咲」だな~(笑)

8話目 ☆4
身長の違いね。シークレットブーツとかで、的との高さを揃えた方が有利とかあるのかな? 胸ない方が有利、、、かもね(笑) エアライフル、どんくらい金かかるのかな? 姫w 完全に寝過ごした(笑) 恋ばなw 虫刺されって、ライフル射撃にとっては、致命傷では?

9話目 ☆4
なるほど、全国大会=オフ会(笑) ガッチャン、スゲぇな(笑) ギャグもキレてる(笑) 他校のキャラも生きてるしね。

10話目 ☆3
ここでタイトル回収。しかも、お前かい(笑) そりゃ、オリンピックはガチだよな(笑)

11話目 ☆4
熱い展開に、痺れるセリフ。の後に、おふろ入りたいw 抉りたくなる(笑) 一年生だけで2位は凄いが、なんだろう? ああいうキセキが起きることもあり得る競技な気はする。

12話目 ☆3
素直に良い最終回だった。続きあったら観るけど、ここでもちゃんと綺麗に終わってるな。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

試合・ワズ・ソーソー・エクサイティング

[2019/11/15 v1:第5話で化けた?じんわり熱い、遠赤外線部活もの。]
[2019/11/17 v2:第5話で化けた?じんわり熱い、遠赤外線部活もの。(5話は化けてた?)]
[2020/01/23 v3:試合・ワズ・ソー・エクサイティング]
[2020/02/09 v4:試合・ワズ・ソーソー・エクサイティング]

==v1&2 第5話で化けた?じんわり熱い、遠赤外線部活もの。(5話は化けてた?)==
{netabare}
ビーム射撃に情熱を。女子高生スナイパーたちの部活物語、といった感じでしょうか。

原作知らず。皆さんのレビューを拝見して、四コマ漫画がベースらしいことを知りました。なお、個人的には雪緒と泉水が良い感じです。ここ(あにこれ)では芳しくない評価がおおいですね。応援の気持ちも込めて、いま、投下です。

第一話から四話まで、四コマ原作特有の話題、流れの切れ目が悪い方に働いていたと思います。ギャグ・コメディーとしても微妙。でも、だらだら観ていました。

だらだらながら見続けているのは、僕個人の性質だとおもいます。思い当たる理由は二つ。

ひとつは、ダーツ。文字通り下手の横好きですが、なんだかんだ10年ほどやってます。「狙い・当てる」という行為が共通なので、(僕の勝手な思い込みですが)なんとなく彼女たちの心境に思い当たるものを感じながら観られます。そういう視点でみると、競技中の彼女たちのセリフに妙な納得感を感じます({netabare}ひとつ目小僧さんこっち向いて~、頼むわよ3号~、とか。5話でひかりが言った「うまくいく理由も駄目な理由もわからない」はダーツ投げてる僕そのもの。いや、これは真理だよ。{/netabare})。銃の支え方に個性があるように描かれているのも、ダーツと同じ(握り方、千差万別)で面白い。

もうひとつは、知らないスポーツ大好き気質。なんか楽しくありませんか?知らない競技・スポーツやってる人を観るのって。Youtubeとかで映像観たりして。。。いえ、知ってます。そういう人が少ないことは。でも、本作は結構うまく「ビーム射撃」を教えてくれていて、楽しめます。射撃服(?)の効果だとか(高価だとか)、ビーム銃の仕組み、試合の形式など、観ていて面白く感じます。45分で60発というのは正直びっくりしました。ゾーンに入って思考レスで行ける状態ならわかるけど、ちょっとでも思考モード入ったら打ち切れない気がします。あ、ちなみに最近のマイブームは「ファウストボール」です。

とはいえ、さすがにつまらなく感じ始めていました。微妙なテンポで続く部活日常ものという雰囲気が強くなっていたからです。

ところが、第5話で主人公・ひかりとともに、本作品そのものが覚醒した感じがします。5話に至って4コマスタイルから脱却した(?)のも良かったです(あるいは、原作が連続4コマだったのか?)。

ビーム射撃という、見た目が地味な競技の、しかしそれならではの盛り上がりを感じることができたように思います。一瞬で熱量が上がる、例えばサッカーのゴールシーンやバレーボールのスパイクやレシーブのような華々しさは皆無です。それとは対極の、緩やかで持続的な痺れを感じました。願わくば、この遠赤外線効果のようなじんわりした熱量を維持していってほしい。{netabare}そうはいっても、第五話はそれなりに上下動がありました。なぜだか「一番驚いているのは、私です!」にほろっと来ました。{/netabare}

ここに来て思うのは、部活ものの構成としては結構シビアで、現実路線だなということです。「隠れた才能が競技に出会って・・」のようなぽっと出サクセスストーリーはおそらくないのでしょう。もちろん、実力下位の主人公があれよあれよと、という展開にはなるのでしょうが、そんな彼女も(少なく見積もっても)競技歴五年なわけです。そして、まぐれかも知れないけど実績もある。

その点で、素人顧問の導入は必須であり効果的と思います。素人顧問のおかげで、観るべきところ、競技者の状態を視聴者に明示できるようになっています。かなりしらけた第4話ではありましたが、舞台のSetUpとしてやむなしだったのでしょう。彼女の趣味が生かされる場面も結構いい感じです。

評点は暫定、見終わったら感想を連ねていきたいと思います。

==6話リアタイ視聴直後に追記
え~・・・・・ って感じでした。
間の悪さ大復活です。。。
{/netabare}


==v3 試合・ワズ・ソー・エクサイティング==
{netabare}
やっと最終話を観られた。
最終話ふっとばし延期の上にdアニメ。時間がかかる。

日常パートは正直あまり楽しめなかったけど、競技もの、部活ものとして十分に楽しかった。ビームライフルものとしては他作品の追随を許しません(笑)。主たる感想はv1から変わらず。競技の描写がとてもよかった。動きのない競技なのに、なんか引き込まれました。実は凄いことなのではないだろうか。

最終話は拍子抜けするくらい「うすーい」展開から入りましたが、そういうことだったんだね。最後まで、「甘くない」部活ものでした。以前の僕の予想をさらに超えて甘くない終わり方。茫然自失は画面の前の僕もだよw。でも、これはこれでいいと思います。
どんなに思いが強くとも、ダメなときはダメ。ガッちゃんですらしくじる。そういうもんだよね、競技って。逆にここで甘くない終わり方をしているからこそ、「次」が欲しくなるところでもあります。かもーんщ(゚Д゚щ)。
{/netabare}

==v4 試合・ワズ・ソーソー・エクサイティング
レビュータイトル変更。冷静になって思い返してみると、そこまででもなかったかも、と思い直したから。 So excitingからso-soに。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

胸が高鳴る、ライフルらいふ!

この作品の原作漫画は未読です。
可愛らしいキャラデザから、勝手にキララ系かと思っていましたが、「となりのヤングジャンプ」と「少年ジャンプ+」で掲載されている作品でした。


距離10m、直径1mm、弾数60発、競技時間45分
硬いジャケットを身にまとい、
見た目よりもずっと気力を振り絞る過酷な勝負の世界

ビームライフル競技!

……のはずが、誰もわかってくれないのが
知名度の低いスポーツのつらいところ。

でも私、世界を目指してます!

千鳥高校に偶然集まった、
小倉ひかり、渋沢泉水、姪浜エリカ、五十嵐雪緒
の女子高生4人がおくる
ゆるーいけどひたむきな射撃部ライフ!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

恥ずかしながらビームライフル競技の存在を、この作品で初めて知りました。
円盤の様な皿を打ち抜くライフル競技ならオリンピックの種目にもなっているので知っていましたけれど。
…と思っていたら、国際大会では銃弾の鉛による環境汚染防止や銃規制が厳しい国での若年者への普及などを踏まえ、2010年(平成22年)にエアピストルからレーザーを使ったピストルに替えて導入されたそうです(wikiより)

「ライフル・イズ・ビューティフル」という作品名から、ライフルを扱う作品というのは分かっていましたが、ビームライフルとは思いもよりませんでした。

しかも、ライフル競技って殆ど動きが無いじゃありませんか…
だからお世辞にもアニメ向けの作品じゃないと思っていたのですが、そんな考えは稀有でしたね。

作り手の方々もビームライフル競技自体がマイナーであることは百も承知なので、公式HPに「ビームライフル競技とは?」というコーナーが設けられていて、競技の内容やルール、団体戦や個人戦に関して掲載されています。

視聴して分かったこと…
半端無い集中力とデリケートさが求められる競技だということです。
たった1mmしかない10点圏の標的を10mも先から狙うんですよ。
きっと呼吸しただけで的との関係がズレてしまうことでしょう。
「その日の調子」の影響が最も如実に表れる競技と言っても過言ではないと思います。

そして、公式HPの「ビームライフル競技とは?」のコーナーで書き下ろされている主要登場人物のキャラデザのクオリティが半端無いこと…でしょうか^^;
アニメのキャラデザ自体も悪くはありませんでしたが、こちらのコーナーのクオリティの方が数段上だと思います。

競技自体の動きは控えめですが、試合自体は激アツです。
しかも主人公である小倉ひかりは、実戦において並々ならぬ勝負強さと集中力を備えているんです。
勝負の世界において、これはきっと褒められるべき事では無いと思いますし、それを計算に入れて考えてはいけないと思います。
まぁ、実際には勝負強さを数値化することなんてできないんですけどね。

愚直に鍛錬を繰り返し、己の実力を底上げするといった万全を期して勝負に臨むことで、高位安定的な成績を得るのが常套です。

でも、それら全部をひっくるめたのが小倉ひかりなんですよね。
射撃が大好きで小学生の頃からずっと続けてきたんです。
練習だって決してサボっている訳じゃないんです。
だから決して彼女のことは嫌いじゃなかったですね。
ですが、私の個人的一推しはエリカお嬢様でしたけれど…

彼女たちの目標は全国大会出場!
その目標に対してどこまで手が届くのか、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「Let's go!ライフリング4!!!!」
エンディングテーマは、「夕焼けフレンズ」
どちらも小倉ひかり(Machicoさん)、渋沢泉水(熊田茜音さん)、姪浜エリカ(南早紀さん)、五十嵐雪緒(八巻アンナさん)によるユニット「ライフリング4」が歌っています。

1クール全12話の物語でした。
終わり方も綺麗に纏まっていて良かったのではないでしょうか。
それに4人は未だ1年生なんです。
だから、未だ終わりじゃありませんし、これで終わっちゃ駄目だと思います。
続編が制作されるかは分かりませんが、彼女たちの今後の活躍を期待したいですね。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23

66.8 24 2019年秋(10月~12月)アニメランキング24位
ラディアン 第2シリーズ(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (51)
256人が棚に入れました
カッコいい大魔法使いになることを目指す少年・セト。空からやってくる怪物・ネメシスを倒すため、毎日魔法の特訓に励むが、うまくいかずトラブル続き。村人たちに迷惑をかけ、育ての親・アルマからも叱られてしまう。そんなとき、超巨大ネメシスが村を襲う! 世界を救うためネメシスの根絶を決意したセトは、ネメシスの巣があるという伝説の地“ラディアン”を探す旅に出る。新たな仲間との出会いや、強敵との戦い、待ち受ける困難に立ち向かうセトの冒険が今、始まる!

声優・キャラクター
花守ゆみり、悠木碧、大畑伸太郎、渕上舞、遊佐浩二、子安武人、朴璐美、小市眞琴、ゆかな、石谷春貴、熊谷健太郎、白熊寛嗣、青山穣、木下浩之、千葉繁、根谷美智子、利根健太朗、小原好美、山崎たくみ、吉野裕行、東山奈央、稲田徹、三宅健太、緒方賢一、佐倉綾音、早見沙織、黒沢ともよ、木村良平、小野賢章、井上喜久子、島田敏、速水奨
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白かったけどまだまだ先は長そう

2019年秋アニメ。第2シリーズです。全21話(第1シーズンと合わせて42話)。

【あらすじ】
魔法使いとして幼少時に差別された経験を持つセトは、人間と魔法使いが一緒に暮らせる世界を作りたいと願い、「ラディアン」と呼ばれるネメシスの巣を探す旅に。1期ラストではランブル・タウンでの騒動は収まったものの、正体不明の自分の力が暴走したことを憂いて、セトは友人メリを残してアルテミス学園を去ります。
2期1話にて、魔法騎士の本拠地「カスラーン・マーリン」に「スペクトル・ネメシス」と呼ばれる今までと違うネメシスが現れました。


【第1話感想】
{netabare}
まず新しいOPEDがかなり好みでした。4クールアニメの後期OP・EDっぽくて良い。
あまりJPOPは聞かないのでHaloat四畳半さんは初見(?)だけど「ナラク」良い曲だと思ったし、映像もとても良かったです。
EDはNakamuraEmiさんの「ちっとも知らなかった」。うっわ嬉しい…!ちょっと切ないメロディ、しかも歌詞少な目なのが余計にしんみりさせる。どんなタイプの曲も作っちゃうなあ…。映像も凝っていて、爽やかだけど少し寂しげでとても合ってる。

これまでのお話!みたいなパートを入れることもなく、普通に22話目のように始まりましたね…。
半年も期間が開いているので少し不親切では?と思ったらyoutubeで「1分でまるわかり」というのを公式がやってた。そっちを見てね!ということかあ…。総集編とかもなんのかんのと楽しむ自分はちょっと寂しいです。

セトが沈んだ様子なのがなんか悲しいというか、元気出してよぉ!って思ってしまう…。
アルマは相変わらず偉大な師匠で母。セトには試練が多くて独り立ちはまだ先でしょうか。
ドグラノフ隊長今度はどんな貧乏クジ引…もといどんな奮闘ぶりを見せてくれるのか、楽しみにしてるw

それにしても、何だか無性に明るいメリが見たい…。
私がこの作品に求めてるのは癒しなのかも知れない。

1期の時には不安要素も少しあったし、続きを凄く楽しみにしてたつもりは無かったんですよ。でも雰囲気やキャラクターはもうわかっているので、2期には不安要素はほぼ無く、それが気持ち的にとてもありがたい。もう少し展開がハイテンポでも良い気はしますが。
なので物語がきちんと進めばのんびり楽しめるかなと思ってます。{/netabare}
(2019.10.3)


【視聴終了感想】
相変わらずエンドカードが凝っていて楽しかったです。
OP、EDがたまに変わったり、凝った挿入歌もあったり。
それぞれのキャラクターも深まりましたし、守るべき人や国が描かれたのがとても良かったと思います。

1期に比べてストーリーの連続性が高くなり、4クールアニメの後半という感じで良かったけど、やっぱり展開はゆっくりめ。まだ色んな謎が残っていますね(というか、謎が増えたw)。
私は謎が明かされることよりドラマ性がきちんとしていれば良い人間なので十分楽しみましたが、これは3期以降がないと勿体ないなあ。多分原作のストックも溜まっていないでしょうし、3期があるとしたら大分先になるかも。
{netabare}

今作は人間ドラマに見所が多く、セトとメリの関係は特に良かったです。
メリ、オコホ、アルマ、ジル、クイーン・ブーディカと、やっぱり女性が強い作品。
クイーンを怪しませるミスリード演出として、オコホに同じ女性としての忠告シーンを入れているのも良い。クイーンからすればオコホを評価しているからこそだけど、視聴者からすると怪しく見えるようになっていましたね。

呪いや差別が人間の意識の問題という描写になっているのがとても良いと思います。
呪いを宿す住人が多いカスラーン・マーリンの中でも結局差別があるのは変わらないんですよね。外見的に目立つ呪いを持っていると魔法騎士になれないというのが、すごく差別的。男社会でオコホがなかなか認められないのもそう。

ラディアンの発見は原因を特定したり理解を深めることにはなると思うけど、ネメシスが悪ではない可能性を1期で提示した以上、ラディアンもネメシスも諸悪の根源みたいなものでは多分ない。
今後のラディアンの扱いによっても、差別や拒絶を超えての共存が描かれたら良いですね。

17話でセトはドラグノフに「それはお前自身が考えて本当に正しいと思ったことなんだな」と問いかけています。以前アルマに「自分の頭で考えて正しいと思ったことをしな」と言われたから、セトは愚直に考え続けてきました。それに加えて、人間の社会だけではなく妖精たちの世界も知ったことがセトの視野を広くした。
1期では世界を俯瞰して見ていたドグラノフが、冒険を通して視野を広げてきたセトに、自身の視野の狭窄を指摘されるのは良かったです。

毎週楽しかったんですけど、個人的には現在のオコホ・モルドレッド・サグラモールのエピソードが序盤に一つ欲しかったかな。それがあれば後半の3人のドラマもさらに良くなったと思うので。
でも子ども時代の3人は描かれていて、可愛くて好きでした。

1期で「ネメシスは必ずしも凶暴なものばかりじゃない」という問題があったけれど、それは次回作以降かな。セトの暴走の制御・解決の物語が先ということでしょうね。
今期の内容は物語の起承転結の「承」の部分だった感じです。
{/netabare}


【気になることメモ】
先が長そうなので、思い出しやすいようにちょっとだけメモ。
{netabare}
グリムは世界から距離を置いている、という発言。グリムの正体。
「アヌマテック」と呼ばれるもの、書庫の大魔法使いの記憶の石のコレクション。その中の「マゴジア」という女魔法使いの記憶の石がグリムの手に渡る。「記憶の石」は持ち主の魔法使いの経験を記録する。
ピオドン、ディアバルはじめセトの兄弟たちのこと。セトの暴走は侵入してくる闇のせいで、感染者の呪いではなく人為的なもの。魔法使いを産める魔法使いである可能性。ディアバルはセトの迎えが間に合わず姿を消してしまった。ピオドンは結局ディアバルをどうしたのか?兄弟たちに侵入してくる闇は何か?
{/netabare}
(2020.3.5)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

その手が導くのは破壊か、創造か

言わずもがなですが、本作はラディアンの続演に相当します、
物語の内容に繋がりがあるので、前作未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

岸誠二さんが監督で、主人公のセトを演じるのがゆみりんという、私にとって凡そ最強と思われる組み合わせであるこの作品…2期の放送をとても楽しみにしていました。


魔法使い少年・セトは、
怪物ネメシスを倒すため冒険の旅に出た…。

道中、魔法使い少女・メリや情報屋・ドクと仲間になり、
魔法使いの天敵・異端審問所と衝突!
激戦の末、辛くも勝利を収める。

伝説とされるネメシスの巣"ラディアン"の手がかりを握る
魔法使い騎士団の本拠地へと到着したセトだったが、
ラディアンを探していたのは昔のことだと言われてしまう。

魔法騎士志願者の少女・オコホとの出会いや、メリ・ドクとの別れ、
セトを追う異端審問官、新たな敵・商人男爵との激突など、
セトの冒険はますます盛り上がっていく!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

どうして異端審問官はセトら角の生えた少年を執拗なまでに追い回すのか…
そして魔法使いを目の敵にするのか…
恐らく物語の核心の一つに相当すると思うのですが、実はこれが未だ良く分からないのですが、異端審問官が「奇跡の人」を投入して本気で魔法使いに戦いを挑んだらどうなるか…
その顛末が痛いほど伝わってくる展開であったことだけは間違いありません。

魔法使い…今回の場合は魔法騎士団になるのですが、彼らだって指を咥えて黙って見ていた訳でも一方的にやられた訳でもありません。
シファンディールを治める、麗しき巨大な女王であるクイーン・ブーディカを先頭に、空気中のファンタジアを操り勇猛果敢な突進を何度も何度も繰り返したんです。

ですが、異端審問官のやり方は魔法使い側からの視点で見ると周到で狡猾…
まるで、魔法使いの心と身体を同時にへし折る方法を熟知しているかのような場面が待っていましたから…

この様な大惨事が起こる前、とある事情で満身創痍だったセトは自らを森の妖精だと明かしたミルに「カイルトの森」という場所で一命を救って貰っていたんです。
そこにはミルの伴侶であるジルが暮らしていて、まるで家族にように接してくれたんです。
それだけじゃありません。
ミルは魔法を生み出す源であるファンタジア使い方…特に制御の仕方をセトに指南してくれたのです。
ミルとジルが育んできた森です。
セトにとって空気が優しくてとても居心地が良い場所だったに違いありません。

異端審問官の仕打ちが目の前で武器を取る騎士団に対するモノだったら…
降りかかる火の粉は払わなければならないのは理解できます。
ですが、彼らが引き起こしたのは目を覆う様な惨状だったんです。
怒りと悲しみに我を忘れたって全然おかしくありませんでした。
もちろん、私も涙で前が見えなくなりましたよ。

ラストの展開に少し希望の光が見えたのが唯一の救いでした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Halo at 四畳半さんの「ナラク」
エンディングテーマは、NakamuraEmiさんの「ちっとも知らなかった」

2クール全21話の物語でした。
物語は何度も急転直下しましたが、制作がNHKなので作品は安心・安定していたと思います。
原作は既刊12巻まで刊行されてるようですが、2期までで原作の10巻までが使われたようです。
せいさくがNHKなので続編はきっとあると思いますが、ストックが貯まるまで少し時間が掛かりそうですね。
ですが、しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10

hidehide さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

長旅、そして声優さんに…

2期続けてみました。
…長くなるなぁ…コレ…長旅だ…

けれど、
3期(あるなら…)さらなる成長、展開が楽しみですね。
今、無ければ…無いのかもしれませんが…
NHKも、
金ばかり請求せず、
きちんとヤリ切って頂きたい!

個人的に、ゆるキャン好きなのですが。

花守さんは、本当、幅の広い声の声優さんだと
実感しますね。
例を挙げるなら、今作 悠木さん早見さん、
メジャーで花澤さん、水瀬さん、本渡さん、天宮さん、
ベテランどころだと朴さん沢城さんは
声のトーンは違えど、各キャラ、判り易いのですが、
今作『セト』とゆるキャン『なでしこ』は
聞き慣れるまでは別人だと思ってました。
やはり、
起用率の高い人気声優さんは、流石ですね。

3期もあったらイイな、に★4
NHKの怠慢に-0.5 ですね。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0
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