1988年秋(10月~12月)に放送されたおすすめアニメ一覧 35

あにこれの全ユーザーが1988年秋(10月~12月)に放送されたおすすめアニメを評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月10日の時点で一番の1988年秋(10月~12月)に放送されたおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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82.6 1 1988年秋(10月~12月)アニメランキング1位
トップをねらえ!(OVA)

1988年10月7日
★★★★☆ 4.0 (778)
3406人が棚に入れました
人類が宇宙に進出するようになった時代、地球は宇宙生物群(通称・宇宙怪獣 (STMC))による激しい攻撃を受けていた。その脅威に打ち勝つため、地球はマシーン兵器の後継機であるバスターマシン「ガンバスター」を製造。その搭乗員に選ばれたトップ部隊隊員の一人であるタカヤ・ノリコの双肩に人類の未来がかかる。

声優・キャラクター
日髙のり子、佐久間レイ、川村万梨阿、若本規夫、渕崎ゆり子
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

軽いかと思ったら重かった!

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。全六話のSFロボットもの。
 ワクワクさせてくれる非常に面白い作品でした。熱血ロボットものに見えるのですが、主題自体は熱血とはかけ離れたところにあるようです。物語の展開の仕方自体が特殊なので、王道とも言い切れないように思います。第一話は、「エースをねらえ」を基礎としたスポ根ものとして始まるのですが、後半になるとガラッと様相を変えてきていました。
 最終話を見てから、第一話を思い返すと、「こんな話だったっけ?」というような違和感みたいなものを感じてしまうでしょう。一言で言えば、話を徐々にスライドさせていく構成力の上手さなんですが、時間の概念を使っているところにこの作品の特殊性があるのだと思います。

 一気に見ても面白いのですが、個人的には各話ごとに何が描かれていたのかを丁寧に整理したほうが良いように思えます。各話でどんな要素が発生し、何が消されていったのかを見ていくと、この作品の方向性が熱血ものとは違うところにあることが実感できると思います。
 少しずつ変化していくSFの部分と、変わらないアナログ的な部分も非常に面白いので、注目してみてください。

 ロボットやSFの部分を説明できるほどの知識はないので、以下のレビューでは構成と人物に関することだけ書いていきます。


風呂敷の広げ方と畳み方:{netabare}
 この作品は、風呂敷の広げ方とその畳み方が異常に上手いです。
 第一話は、カズミの天才性を否定した上で、ノリコが努力の末に必殺技を会得し、それをもってライバルを倒す、というように綺麗にまとまっています。これは、「努力の大切さ」を軸としたスポ根ものの構造です。
 当初の「努力の大切さ」は、校庭50周や鉄下駄での階段のぼりという肉体的かつ精神的な根性を含んだものとして描かれています。これは、「人間における努力」です。しかし、第一話の後半では、「ロボットにおける努力」へとすり替えられています。ロボットがボクサーさながらに砂浜をトレーニングする姿などがそれです。このすり替えのフラグ自体は、冒頭から描かれている「ロボットの擬人化」にあります。つまり、「人間が努力すればロボットが強くなる」わけですが、「ロボットが擬人化されている」ために、「ロボットが努力すれば良い」となるわけです。ロボットが強くなる様を描いておけば、その裏にある人間の努力を描く必要がない、ということです。スポ根ものとして始まったものをロボ根ものにシフトさせているわけです。

 第二話では、必殺技を使ってくる天才型のライバル、ユングが登場します。スポ根ものを軸としてこの作品を描くのであれば、ノリコ達は、新たな必殺技を努力により会得し、ユングを撃破しなければいけません。ですが、ユングとの決着がつかないばかりか、ユングのライバル属性すら早々に消されます。さらには、第一話で否定した「天才」ゆえの強さを許容してしまっています。
 つまり、第一話では、スポ根ものを意図的にロボ根ものに仕立てておきながら、第二話ではそのロボ根ものを続けること自体を否定しているわけです。風呂敷のたたみ方が非常に速い。
 第三話ではさらに速くなります。オープニングで「男と女のラブゲーム」というカラオケが始まり、実際にノリコとスミスの恋愛が描かれますが、第四話を待たずにこの方向性も否定されます。つまり、恋愛ものへの展開が否定されているわけです。

 第一話で広げた風呂敷を、第二話で早々に畳み、第三話では新たな風呂敷を広げてかつ畳んでいるのが分かります。この流れで第四話に描かれているのは、第一話のやり直しです。

 第四話の冒頭では、仲間から陰口を叩かれるノリコ、ノリコの努力、ライバル(ユング)との戦いまでが短時間に描かれています。この流れは、第一話の流れを圧縮したものです。第一話も第四話も、ノリコが精神的に未熟なところからスタートしていることすら共通しています。ロボットの擬人化のシーンが再度描かれているのも特徴的です。作中内リメイクのようなものです。
 異なるのは、ライバルと戦えなかったことです。戦えなかった理由は、直接的にはノリコのトラウマなのですが、物語の構造上は、ユングがノリコのライバルではなかったからだと思います。カズミはユングに「ノリコをどうしたいの?」と問い詰め、ユングはそれに対して「別に」と答えています。これはライバルでないユングを乗り越えたところで、ノリコの成長は望めないという意味が込められているのでしょう。ノリコの望みは、パイロットになることから乖離し、父やスミスの仇である敵を倒し、カズミに並べるような存在になることへとシフトが完了しています。

 そして、ノリコはガンバスターに乗って、敵を倒しました。最強と称されるガンバスターは強さの象徴ですから、これを手に入れたノリコは、努力とは無縁の存在となります。第一話で提示されたロジックが逆方向から用いられ、「ガンバスターは強い」から「ノリコは強い」と言い換えられるわけです。強くなるためには努力が必要ですが、強くなってしまうと努力の必要性がなくなってしまうのです。これ以後、ノリコが努力をするシーンは出てこなくなります。

 以降で描かれるのは、第一話から第四話までの話とは全く違う話です。第四話は、第一話をリメイクする形で目的の全てを達成していますから、一般的な作品であれば最終回と同等のポジションに位置しています。一方で、第五話と最終話では、ノリコのポジションは強いものとして固定されています。この概念にカズミが到達するまでの物語となります。
{/netabare}

ノリコとカズミ:{netabare}
 ノリコの対比先はカズミです。ノリコとカズミの精神的な強さの差が、二人の時間の乖離の中で表現されています。

 ノリコは、先輩であるカズミを「お姉さま」と読んでいます。ノリコとカズミは、第二話で他の乗組員と6ヶ月のズレが生じますが、ノリコとカズミの間にズレは生じていません。このノリコがカズミを「お姉さま」と見る関係性は、ノリコが第四話で敵を倒すまで継続されます。

 第五話の冒頭で、地球との10年の乖離が語られます。ここでも二人は同時にズレていますから、「お姉さま」であることは変わらないはずでした。しかし、ここで描かれているのは年齢差があるはずの二人に同時に訪れた「卒業式」です。二人が同時に卒業を迎えることで、トラウマを克服し戦えるようになったノリコが、カズミと同等の位置まで到達しているということが表現されています。正確に言うならば、ガンバスターを手に入れたノリコは、カズミの上位概念へと到達しています。ある意味ノリコにとっては、カズミからの卒業式でもあるわけです。
 このあとで語られるのは、カズミの弱さです。後輩であるノリコに対して弱さを見せてこなかったカズミが、自分の上位の存在であるノリコに対しては弱さを見せるようになりました。ノリコとカズミの関係が逆転しているわけです。

 ここでもう一人対比される人物が登場します。子供を持ったキミコです。キミコは、自分の子供であるタカミに「未来を見せたい」とノリコに言っています。
 繰り返しますが、ノリコはガンバスターのパイロットとして、努力の果てにある「強さの象徴」へと到達しています。この象徴化の弊害として、努力と成長から隔離された「永遠の少女」にも固定されてしまっているということを忘れてはいけません。
 キミコの「未来を見せたい」という願望は、「強さにすがる弱きもの」であると同時に「成長できる弱きもの」という二面性を有しているのです。弱きものの象徴である子供のタカミは、未来を見ることができるのです。ノリコは「強きもの」になってしまったがゆえに「成長」から取り残され、未来を見れなくなってしまいました。この置き去り現象は最後まで変わりません。

 最終話では、15年が経過した後になります。この15年は、ノリコは固定されたままに、カズミが年をとった15年です。
 カズミは生徒たちからコーチと慕われています。大きくなったタカミからも慕われています。これが意味するところは、象徴として固定化されていなければ、自身が成長し、かつ他者の成長を見守ることができるということです。未来に向かって歩く側にいれるのです。
 ノリコとユングはガンバスターのパイロットとして到達「点」に固定化されています。ここに固定されているために、これらの「経過」を見れなくなってしまっています。
 ノリコはタカミからのメッセージを受け取って泣いています。この涙は懐かしさだけではありません。ノリコ自身の時間の経過を踏まえたとしても、タカミはノリコと同世代になってしまっているのでしょう。ノリコの涙は、四ヶ月しか高校生活を経験していないままに高校を卒業し、六ヶ月しか経っていないのに友人の子供が自分と同世代になってしまったという、、取り残された涙だと思います。このシーンの前では、艦長が人類の進歩に驚いたセリフがありますが、こちらも置き去りにされた側の発言で、ノリコの実情を補強するものです。

 このタカミのメッセージというのは、おそらく写真というべきものでしょう。このタイプの写真は二回出てきます。一回目は、ノリコが父に送ったもので、二回目はタカミ(キミコ)がノリコに送ったものです。これらに違いは作中で非常に効いていました。
 一点目は、人類の進歩の表現としてです。一回目は動画、二回目は立体動画になっています。艦長と同じように、ノリコも人類の進歩をおそらく感じたことでしょう。
 二点目は、子供から親へのメッセージです。一回目は言わずもがなですが、二回目は、タカミから自分の母の同級生であるノリコおばちゃんに宛てたものです。地球時間上では、親になっていてもおかしくない年月が経っているのに、受け取っているのは少女のままのノリコでした。
 いずれも置いて行かれたノリコを表現しています。

 ノリコはカズミのことを「お姉さま」と呼ぶことに戸惑っています。これは、相手が「お姉さまと呼ぶには相応しくないくらいに年を取っている」というよりは、「自分よりも下位の存在をお姉さまと呼べない」ということのほうが正しいと思います。カズミが「今まで通りでいい」というのは、ノリコと同じポジションに立つためにこの計画に志願したためです。

 カズミとユングはパイロットを交代しました。これにより、ユングは未来を作っていく側に回帰し、カズミは固定化される側になりました。結果、ノリコとカズミは一万二千年後という「経過」を飛ばした「点」に到達するしかなくなりました。この一万二千年後は二つの事柄を指します。
 一つ目は、カズミとノリコの時間差の圧縮です。カズミは、地上で15年を過ごすことで、結婚生活を送り、自身がコーチとして成長し、また生徒たちの成長を見守ることができましたが、象徴化されるまでには至っていませんでした。ガンバスターのパイロットになることで、象徴化へと至るわけですが、ノリコに先んじた15年という時間を消すことはできません。ですが、一万二千年という膨大な時間を二人にスキップさせることで、この15年という差が相対的に縮小化されています。つまり、20歳手前のノリコも、30歳過ぎのカズミも、一万二千年という時間の前では、大差がないということです。
 二つ目は、ノリコとカズミの孤立化です。「オカエリナサイ」というメッセージが地表に浮かんでいますが、このうち「イ」の部分が反転しています。これは、単純ミスの類ではなく、カタカナすら再現できない時代になっている、つまり、日本語自体が古典になるほど時間が経過していることを意味しているのだと思われます。「沖縄が確認できない」というセリフから、日本自体がなくなっている可能性すら考えられます。つまり、英雄として帰還する二人を迎えてくれるのは、見知った人も土地もないという極めて孤独な場所なのです。

 この時間差の圧縮と孤立化により、ノリコとカズミは同じ概念を共有しすることとなり、カズミはノリコに追いつくことができた、というわけです。
{/netabare}

 この作品は、物語の序盤では努力の大切さを謳っておきながら、終盤に至ると努力の到達点における孤独が描かれるなど、一般的な作品とは異なる視点を持っていました。エンディングはかなり泣けるのですが、冷静に見てみると非常に残酷な物語であったと思います。この残酷さは、宇宙を舞台にした作品でありながら、軸足は地球から離さなかったことによる、この作品自体の意図的な歪みからもたらされたものだと言えます。序盤の熱血もののような雰囲気から見ると、非常に落差の大きい作品でした。


対象年齢等:
 高校生以上の男性ですかね?テーマ的には性別を選ぶとは思えないのですが、無駄なサービスシーンが結構多いので、女性は倦厭するかもしれません。気にさえしなければ楽しめると思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

普段の日常生活とは全くかけ離れたデカいスケールの「ものさし」。(7年ぶりに追記あり)

タイトルは明らかに「エースをねらえ!」のパロですよね。
実際、1話ではいろいろ遊び心たっぷりな明るくかつシュールな話になっていますが、
1度最終話(6話)まで見終えてから見ると、1話冒頭でもいきなり涙あふれてしまいます。

さっきひさびさにレビュー書き直そうと思って2話まで見返してたのですが、
2話まで見た時点で、もう既に涙ボロボロになってしまいました・・(TдT) 。

もし、パロディっぽい感?がイヤで敬遠して見ていない方がいるならば
だまされたと思って1度ぜひ視聴してみてください。
話数も6話と短いので、時間のない方でもサクッと見れて、なおかつ感動できるハズです!!。
自分はDVDBOX持っているのに、BDBOXも買ってしまった者です。

ロボットもののくくり?として、今自分が人に最も自信を持ってすすめられるアニメです。
自分は実際はロボットが出てようが出てまいが全く関係なくて、
ストーリーや登場キャラに共感して感動できればどんなジャンルの作品でもいいんです^^。
今作品は、あえてジャンルは?と聞かれたら、SF・友情・感動ものといったところかな?。


普段の日常生活とは全くかけ離れたデカいスケールの「ものさし」で、
今の自分ってどうなの??って思わせてくれるアニメです。

よく空を見上げたり、すごく高いところから景色を見下ろして
「自分ってなんて小さい存在で、世界はどれだけ大きいことか」と思うことがありますが、
今作品では、そのスケールがさらに無限の宇宙の広さだったり、
失ってしまったら永遠に取り戻せない程大きな時間の壁だったりします。

失ってしまう恐怖、不安、悲しみ。
取り返せない時間、人とのつながり。


やっぱり最終話のことを思い返してしまうだけで涙がどんどんどんどんx∞出てきてしまいます。

自分にとって庵野監督の作品といえば、まちがいなく今作品です。
あと酒井さんの歌も今作品に合っていて、何気にかなり好きなんですよね♪。


「トップをねらえ!」単品作品でも十分楽しめますが、
「トップをねらえ!2」も最後まで見ていただけると、さらなるでっかい満足が待っていることと思います!!。


1人でも多くの方に知って味わってほしい作品ですね(∩.∩)/。


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7年ぶり?にレビュー追記です^^。

このコロナ禍で世の中の先行きが不安な中
まさかの本作劇場公開のお知らせ!!!!!。
これにはホンっト勇気付けられますね~。激・胸アツです!!。


それだけにとどまらず、さらにさらに!

岡田斗司夫ゼミで本作について語られるなんて!!!(驚愕っ)

1,3,5話は無料コンテンツですが
2,4,6話は会員限定(有料)コンテンツなのですね。

こんな機会がまさか令和になって訪れてしまうのであれば
もう当然、これ見たさだけに会員限定有料コンテンツ登録しちゃいましたw!!。
 (SHIROBAKO解説も継続中で、こちらも最高!!!。必見です!!)

たしかに現在のゼミ生の方々の大半は本作未見なのかもしれませんが
それでも本作の影響の大きさ・偉大さを考えれば

1話10分程度・・ってのは短すぎじゃないかなあ・・・・。
個人的には1話につき1時間以上かけてほしかったです!!!。

でも、それでもやはり製作の中心で携わっておられた方の裏話が聞けるというだけで
やっぱ結果的には大大満足させられてしまいました!!!。
感謝感謝ですね。

岡田さんが心底楽しそうに話しておられた姿が、やはり一番の収穫でした。
(こちらも笑顔にさせていただきました^^)


2点だけ、個人的に言わせてほしいことがありますw。


それは、例の合体シーンで使用された「♪fly high」。
まさか、そんな経緯の曲とはwww。

でも、自分にとってあれほど響いた楽曲は、他にはなかなか見つかりません。

岡田さんは「へにゃへにゃの~(以下略)」と語っておられましたが
たしかに立場が逆だったのかもしれませんが
それは表裏一体のものであり
その時点でどっちがどっちかなんて関係ないんです!!。
あっちが基本形なので、視聴者的にはあれでいいんです!!!。


それと、5話ラストのノリコのセリフが変だという指摘ですが

たしかにノリコが目の前の人物に対して発した言葉であるのならば
それはたしかに頭お〇しいのかもしれませんが
あれはその場にいない、もしくはもうこの世にすらいない大切な人々に対して
ノリコがココロの中で報告した場面なので
何の違和感も問題もなく
見事に成立してる名セリフなのだと思います!!。
日高さんの感情込め方が素晴らしく
本当に本当に胸をうたれたセリフでした^^。


ああ~、全然書ききれないけど
とりあえず取り急ぎ、これだけは書いておきたかったw。

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さらに追記。

レビュー追記ついでに、5話・6話を再視聴したのですが
もうずっと泣きっぱなしでした。。

やっぱキミ子とユングの描かれ方が素晴らしすぎます!!!!!。

キャラデザの美樹本晴彦様も素晴らしすぎます!!!!!。
とにかくキャラの瞳が多くを語っていて最高!!!。


岡田さんも、これほどの作品を作り終えたのであれば
その達成感はとてつもなかったことでしょう。


今、この時代になってもなお時空を超え続ける本作品に
めぐりあえて本当に幸せでした♪。

もし未見の方が多くいらっしゃるのであれば
ぜひとも何らかの形で本作を視聴されることを、切に切におすすめしたいです^^。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 33

kororin さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

『イナーシャルキャンセラー全開・・・よーし、やってみる!!』「死ぬ気?!」「うっ!」「やめてぇぇぇ!」  『パパ、スミス・・・私を守って。』

光速を突破したした宇宙船を作り出した人類は星々を食いつくす宇宙怪獣群体と遭遇。地球人類の存亡をかけて「時」を越える戦いが始まった・・・・


発表(発売)当時、1巻2話収録のOVA3巻全6話作品。
今更どうこういうモノでもない高評価作品ですが、「ロボットオタク(スパロボ系)」なら『一度』は見ておかなければならない『聖典』です。(大層かな?)

本作は色々と逸話のある代物。
・発表された時分は「世間」では全然騒がれてなかったけど、オタクの内々では注目株だった「庵野秀明」氏の初監督ということで期待があったということ。(今じゃもう・・・ネェ)
・その仕事ぶりは当時のチープワンパターンな他作品と比べて「どこか一味違う・こだわりが面白い」というもので(オタクの内々では)定評がありました。
・当時の宣伝コピーは「『トッ〇ガン(ト〇・ク〇ーズの出世作)』と『エースをねらえ!』が一つになった!」というふれこみでしたが、
庵野監督は「エースをねらえ!」は見ていても「トッ〇ガン」は一度も見たことがなかったそうで、本作を見て判るように「エースをねらえ!」の特色が濃厚に出ていますね。
・主題歌は「酒井法子(ノリピー)」、主人公は「タカヤ・ノリコ」、中の人は「日高のり子」と、何かと『ノリコ』づくしなアニメ。
・「トップ」を狙うつもりはなかったのに、口コミ定評でOVAビデオ(VHS)の売上(アニメ部門)も「トップ」になったとか、ならなかったとか・・・etc、etc
・キャラ設定は「超時空要塞マクロス」でお馴染み、「目」が特徴的なキャラの「美樹本晴彦」氏。

SF考証も世界観も、古典SFの引用・1960年代の人間が創造したような未来。1988年に発表された当時から見て所謂「レトロフューチャー」な世界。
・宇宙空間も「真空」ではなく「エーテル」で満たされいるという設定。小難しい物理用語が多数出てきますが、これで宇宙物理学や古典SFに興味を持った人も少なからず多かったのでは? 私?私はサラっと流しましたヨ(笑)ウラシマ・エフェクトは多少判りましたが・・・
(後の太陽フレアが原因で発生したプラズマ雲「ゲドゥルトの海」に覆われた宇宙空間を漂流するハメになった少年少女の葛藤物語『無限のリヴァイアス』なんかを思い出します)
・敵対する「宇宙怪獣」も今まで我々が認識する動物の様な形態概念ではなく知性は無い様で生体本能のみで活動する「デッカイ珊瑚」のようなモノ(最小でも数十メートルの多足昆虫型のモノもある)。そんなモノが数えきれない群体で(体当たりで)襲ってきたらもう・・・ヤッパリ怖い!
・対する人類は「マシーン兵器」と呼ばれる「8m程のロボット」で対抗準備。日々特訓の続くノリコ達。しかしこのマシーン兵器(RXシリーズ)、恐ろしく視界が悪い上にアナログな計器類を読み取ってと勘と予測で動かす効率の悪い兵器。最大の立役者「ガンバスター」が出るまでの「かませ犬」みたいな存在でした(笑)

ドラマの方は主人公・ノリコの(戦いと)成長の物語。
憧れの先輩お姉さま「アマノ・カズミ」、トップ部隊に選抜し冷徹な猛特訓を強いるが信頼厚い「(オオタ)コーチ」、ライバル「ユング・フロイト」、地球に残した親友「ヒグチ・キミコ(名前の由来は周知の通り)」、華と散った初恋の相手「スミス・トーレン(ヤぁってやるぜ!)」、
様々な人と出会い、別れ、時間のズレた世界で再会したりして、ノリコは人類の運命を背負う覚悟を決める!
所々に庵野監督が気いった邦画の演出(「パクリ」じゃないよ「引用」だよ)が使われてたり、庵野監督が好きそうなオマージュがあったりと、思わずニヤリとしてしまったらあなたは間違いなく『オタク』です。

初めて見る方はチョット地味目なストーリーが淡々と続いて飽きるかもしれませんが、とにかく4話「発進!! 未完の最終兵器!」迄は我慢して、我慢して、我慢して~~見て欲しいものです。一気に目が覚めると思いますから。
それで本作を見直す(チョイと気に入った)気になれば後は怒涛の第5・6話に引き込まれることでしょう。

特に第5話「お願い!! 愛に時間を!」は・・・緊迫するドラマと早い展開もさることながら、スパロボ好きには鳥肌が起つ演出!今までの地味目な伏線を吹っ飛ばすような勢いです。(テーマ曲が流れる「アノ」シーンの虜になった人は多いハズ!)
そして第6話「果てし無き、流れのはてに…」は・・・スペクタクル大河ドラマの雰囲気を醸し出した構成。ワザと画面を「アレ」にして最後に・・・・もう涙と鼻水無しにはいられない締め方です。

とにかく「面白く見せる(エンターテイメント)」という意味で「伝説」、又は「教典(大袈裟?)」的な作品だと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

72.6 2 1988年秋(10月~12月)アニメランキング2位
銀河英雄伝説(OVA)

1988年12月1日
★★★★☆ 4.0 (57)
501人が棚に入れました
田中芳樹の手掛けた壮大なSF小説を原作としたOVAシリーズ。 遥か未来、宇宙に進出した人類は銀河系を二分する社会体制を構築していた。片や専制政治で統治された銀河帝国、そしてそれに対するは民主政治を敷いている自由惑星同盟である。この二国間は150年余の長きに渡り戦争状態にあったが、この停滞した状況に風穴を開けるべき逸材がほぼ同時に双方の軍にて頭角を現した。貴族社会を憎み自らが頂点たらんとする野望を抱く帝国軍のラインハルトと、卓越した用兵術を度々披露しながら本人は戦争嫌いという同盟軍のヤンである。この両雄の周囲にそれぞれ異才が集結し、やがて互いの国家の存亡を懸けた戦いが始まった! 音声だけ聴いていても十分楽しめる、といわれるほど超豪華なキャストによる掛け合いは絶品。外伝も含め計160エピソード以上もある圧倒的ボリュームは空前にして絶後だ。

声優・キャラクター
堀川りょう、富山敬、広中雅志、佐々木望、森功至、若本規夫、榊原良子、キートン山田、屋良有作

さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

観終わった

語りたいことはいっぱいあるけど、学が無いので話題に出しても墓穴を掘るのは目に見えてるからやめておく。
ただ、私の行動原理は観る前とそれからでは変わる予感がする。
ヤン・ウェンリーは理想の人物像だし、彼から発せられる言葉の一つ一つが心に刺さるので生き方を考えるきっかけが得られた。

お経とか聖書よりも有益だよ。原作買おうかな。
このレベルで扇動されたら釣られる自身あるので、そういう作品じゃなくて本当に良かった。

理想の上司は主人公のヤン・ウェンリーやラインハルト・フォン・ローエングラムではなく、帝国のオスカー・フォン・ロイエンタール提督。
ヤンは出来る男だけど、統制するだけの器が無さそうだから下についたら大変だろうし、ラインハルトはキルヒアイスしか信用してないから最高権力者としては理想の人間だけど、部下にとってはやり辛そう。
ロイエンタールは時に士気に関わるような発言を悪びれることなく言ってしまうような人間だけど、決して軽率な訳ではなく状況を冷静に判断し信念で物を言っている当たり、一番信用できるなと思う。
物資を横領した部下への制裁も自らの手を汚して行っているのが好感高い。
その横領した部下の理屈も、横領を除けば中々的を得ていて面白いのは、ロイエンタールの心情をある程度映していると解釈して良いんじゃないかと思う。

3期まで視聴。
EDムービーがずるい(それがどうした!)

4期を視聴。
ここが妥協点か。
矜持や伊達と酔狂で戦い始めて対価として利益を得た制作陣がこれで満足したなら、良くできたね。と褒めて上げるのが筋でしょうね。
お疲れさまでした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

琴吹みつる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

声優好きにはたまらない作品

田中芳樹先生のスペースオペラの名作をアニメ化した作品です。

こういうのも何ですが、
画面を観ていなくても大丈夫な作品です。

もちろん初回はちゃんと画面見ましたよ!
アニメーションも良い出来です!
しかしナレーションとキャラクターのセリフだけで内容がほぼ理解できるのです。
そのおかげでよく作業用BGMにしており、
何回も観る(聴く?)機会を得ました。

個性豊かな豪華声優さん方の演技が素晴らしいです。
今は亡き昭和の名声優の演技、
今を支えている声優の新人時代の演技を聴くことができます。
難点は女性が少ないことですかね(笑)

話の内容や、テンポ等好き嫌いの分かれる作品ではあるとは思います。
長い話なのにしっかりとまとまっていて、作画のクオリティも安定しているので、
安心して観られる作品です。

キャラクターの個性も強くて、一人一人みんな応援したくなります。
そしてその良いキャラクターの誰が生き残るか……
ハラハラしながら観るのが田中作品の楽しみ方でもあります。

アニメ界の歴史に名を残す作品であるので、
アニメが好きな人には話のネタにでも一つ観てもらいたいです!
長編の固い作品だからと言って、難しく気構えをせず観て欲しいですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

ストン さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

これを神アニメと言わずして何を言うか

数年前に一気に観ました。

仕事から帰ると観て、次の日に響かないギリギリまで観て寝る。
そんな生活を余儀なくされた作品です。

ラブコメ要素は皆無に近いが、ゼロではありません。

話数は多いけれど、
それでもこの壮大な物語を描ききるに必要にして充分な、
全く無駄がありません。

出てくるキャラのほとんどが魅力的で、
絶対的な善も悪もなく、
三国志に近いかもしれません。

バトル・戦略・英雄ものを観るなら、
このアニメを見ずに他を観る選択肢はないでしょう。

物語・声優・キャラに関しては未だコレ以上のアニメを知りません。

まだ見ていない人は、
食わず嫌いせずに観てください。
マジでショックを受けると思います。

観終わった時、壮絶な疲労感、喪失感、爽快感、充実感を味わえることを保証します。

{netabare} ヤンが死んだときは、リアルで泣きました。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

66.6 3 1988年秋(10月~12月)アニメランキング3位
冥王計画ゼオライマー(OVA)

1988年11月26日
★★★★☆ 3.7 (89)
316人が棚に入れました
大迫力のメカアクションと衝撃的なストーリーテリングで、数多のロボットアニメファンを魅了したOVA。秘密結社・鉄甲龍を率いる少女・幽羅帝は、配下の八卦衆に対し世界征服のための決起を表明した。しかしその前に立ち塞がるは、組織を離反した木原マサキが奪取した八卦ロボ・天のゼオライマー! 現在は普通の少年・秋津マサトによって操られているその機体が秘めた絶大なパワーは、次々に八卦衆の命を奪っていく。気弱なマサトが、ゼオライマー搭乗時に突如豹変するその冷酷さの正体とは? 原作となったのは18禁コミックで、時折挿入されるセクシャルな描写にその名残がある。とはいえ引用したのは部分的な設定のみであり、基本的にはアニメオリジナルといっていい作品となっている。

声優・キャラクター
関俊彦、本多知恵子、田中秀幸、荘真由美、鈴置洋孝、佐久間レイ、佐々木優子、勝生真沙子、玄田哲章、塩沢兼人、速水奨、辻村真人、政宗一成
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ややこしいよ!

 初見でした。全4話各30分のロボットもの。
 ロボットものなんですが、この作品の魅力はロボットよりも人物描写にあるように思えます。ストーリーもよく練られていますし、かなり堪能できました。その後の作品にかなり大きな影響を与えていることは間違いないでしょうね。影響を受けていそうな作品がいくつか浮かびました。想像したよりも平均評価が低くて少し残念です。

 私はロボット関連の知識は全くないので、その辺については言及しません。
 そもそも私がロボットものを見るときは、組織の相関図と人物の相関図がどう動いていくかしか見ていませんからね。この見方が常に正しいとは思いませんが、この作品に関して言えば正解だったように思えます。ロボット好きな方もそっちの方に目を向けてみると、違う視点で楽しめるかもしれません。

 この作品を一言でいうと、「ややこしい」です。陰謀系のストーリーなので、全体像が明らかになるのが後半になってから、というのもあるのですが、陰謀のネタの部分はその後の作品で流用されていたりするので、意外と何とかなると思います。それ以上にややこしいのが、首謀者のキャラクターですね。非常に読み難い。組織間の争いがあって、ロボット同士が戦って、人物描写もトリッキー、ということもあって、2時間作品にしては結構てんこ盛りだったように思えます。尺が短いというよりは、分厚いという印象を受けました。

 以下では、物語の骨子の部分とエンディングから入って、これを前提に個人の話に移っていこうと思います。全ての基礎はマサキにあり、です。以下ネタバレが過ぎるので要注意。


組織間の争い:{netabare}
 二つの組織が争っているように見えるのですが、この裏には常に第三勢力が見え隠れしています。この第三勢力の台頭が、エンディングにつながっていきます。エンディングを読み解くために、陰謀やロボットの要素を排除して、普遍化した全体像を掴んでおきます。

 世襲された王政に対し、軍事クーデターが起こって、さらに市民革命が勃興する。
 これだけですね。歴史的な流れと同一視で構いません。

 ユウラという人物。彼女は先代のもと、ゼオライマーに搭乗するはずだったわけです。つまり、軍事統帥権を持って後継するはずだった。それにもかかわらず、ゼオライマーの搭乗資格が備わっていないし、ゼオライマー自体も指揮下にいないわけです。軍事統帥権が毀損された状態で、女王に就いてしまいます。しかも、広く知られていたわけではないものの、種(たね)の不適格まで明らかになる始末。彼女には、女王たる資格が名実共に備わっていなかったわけです。これにより王政は弱体化していきます。

 これに対して反旗を翻したのがマサキという人物。彼は、女王の力を減退させた張本人なわけです。彼はゼオライマーを開発・管理し、パイロットも手中に収めています。軍事力しか持っていないものの、その軍事力に関してはハードもソフトも備わっている。この力を背景にして、王政に対してクーデターを起こします。そして、女王の近衛軍を蹂躙していきます。

 しかし、このクーデターにほころびが生じ始めます。協力者からの反発(イサオ)です。何とかこれを撃退するも、今度は「内部分裂」が生じます。取り込んでいたはずの弱きもの、第三勢力であるマサトの反乱によって、軍事政権は崩壊し、武装市民が戦場に現れます。
 マサキを取り込んだマサト(新マサト)は、ユウラのもとへと到達します。

 面白いのは、マサトもユウラもマサキであるということです。すべて同一人物を使って、上記のような疑似戦争が描かれているんです。
 つまり、<ユウラvsマサキvsマサト>の戦いは、<マサキ同士の戦い>である。こういう構造を持っているわけです。これを上記の例に当てはめると、<王政vs軍政vs市民>の戦いは、<人間同士の戦い>である、ということですね。
 無力なままのマサトでは、この戦争を終結させることは出来ませんでした。戦争を終結に導いたのは、ユウラでもマサキでもなく、武装した新マサトです。力無き者が力を得ることで、戦争を終結できると説明されています。その終結の方法とは?これがエンディングとテーマにつながります。
{/netabare}

エンディングとテーマ:{netabare}
 ユウラは新マサトに対して冥王決定戦を持ちかけます。「勝者こそが真の冥王」だと言っています。そして「全世界を破滅させるスイッチを入れる」ことを伝え、「止められるなら来るがいい」とまで言っています。破滅させたいだけなら宣言する必要はないわけですから、止めて欲しいわけです。

 それに対して新マサトは、「もう一人の僕(ユウラ)と決着を付け、たった一人の男(マサキ)の怨念を消さなければならない」と言っています。また、ゼオライマーの前で「お前が僕の宿命ならば、共に消えればいい」とも言っています。つまり、新マサトが消したいのはマサキ(ユウラと新マサト)であり、ゼオライマーなわけです。新マサトが消したいものに自分が入っているがポイントですね。

 そして、ユウラはスイッチを押し、その前に新マサトが現れます。このとき、新マサトが行ったのは、ユウラと新マサト、そしてゼオライマーの消滅を同時に達成できる手段、「自爆」なんだと思います。すべての発端であるテッコウリュウの本拠地を巻き込んで、終焉となります。

 世界は滅んだのか、というと滅んでいません。描写的にも地球の一部に大規模な爆発が起こっただけとして表現されています。ユウラの破滅スイッチによる効果が全世界に波及する前に、新マサトの自爆スイッチによる阻止が成立したんだと思います。そもそもユウラと新マサトの思惑は合致しています。二人とも世界を破滅させたいのではなく、マサキの遺産を無くしたいだけです。「勝者こそが真の冥王」なわけですけど、「自爆」によるマサキ同士の同士討ちですから、勝者なし、冥王なし、すなわち破滅なし、という終結なのでしょう。新マサトは確実に勝てる状況にあるんですが、勝者(冥王)になりたかったわけではない、ということです。


 で、テーマの話。前項で述べた例で言えば、市民が王政を打倒してハッピーエンド、というのが通常の流れだと思います。でもこの作品では、市民が王政もろとも自爆してしまったわけです。なぜ自爆しなければならなかったのか。それは、力無き市民ではなく、武装した市民だったからです。力無き市民というのは、マサトのことであって、新マサトのことではありません。市民であっても武装してたらダメなんだと、この作品は言っています。テーマって反戦力っぽいんですよね。例え出自が弱きものであっても、戦力を取り込んでしまったり、戦力自体を持ってはダメ、と描いているわけですから。
 ゼオライマーは、核を優に超える能力を持っています。こんな強大な戦力を描いておいて反戦力なの?と思ってしまったんですが、否定したかったからこその強大な戦力だったんでしょうね。戦争を悲惨に描かなければ、反戦は出てこない、というのと同じ論理です。
 ゼオライマーは、とことん強い存在でなければなりませんでした。ただ否定されるためにだけに。そんな悲しいロボットなんだと思います。
{/netabare}

マサキ①(ユウラ・マサト):{netabare}
 主人公はマサトなんですが、彼について考えていくと、最終的にはマサキという人物に行き着いてしまいます。一方、マサキを中心に考えていくと、マサト以外の人物もクリアに見えてくる。この作品は、マサキという人物が軸としてあるように思えます。彼はどういう人物だったのか。
 <ユウラvsマサキvsマサト>の戦いは、<マサキ同士の戦い>である。ここから始めます。

 ユウラ。彼女は、マサキのコピーの中で愛が一番強く描かれています。マサトとマサキで新マサキであるならば、彼女もユウラとマサキで新ユウラというべき存在であったはずです。新ユウラの中にマサキがいることを知っているルラーンは、彼女を「美しい」と言っています。

 マサキ。彼は、破壊衝動に駆られ、その願いを完遂するために、ゼオライマーと幾人かの人物を造った男です。これだけを見れば、悪の存在なんですが、必ずしも悪だけとは言い切れないところがあります。
 そもそも破壊衝動に疑問が残ります。単に世界を破滅するためならば、テッコウリュウの長になるユウラの破滅スイッチだけで足りたはずです。ユウラがゼオライマーに乗れば盤石です。でも彼は、マサトというもう一人の分身を用意してゲームを始めました。しかし、ユウラとマサトの行き着く先は、マサキの破壊で一致しています。自分の野望を止めるためにゲームを始めたのでは?そんな風にも勘ぐってしまいます。
 また、マサキは「愛」という言葉に拒絶反応を示しています。にもかかわらず、マサキが造ったゼオライマーのシステム(ミク)は人型です。しかも女性型。また、彼の分身であるマサトとユウラは「男と女」です。そして皮肉なことにも、彼らはいずれも「愛情」を知ることが出来ました。彼らがマサキの造ったものであることを踏まえると、「マサキは愛を求めていた」そんな風に写ります。

 マサトとミク。「僕が造ったみんながきれいで、なぜ僕だけがこんなに薄汚いんだ」これは、新マサトの中にいるマサキの言葉。「あなたの中にきれいなものがあったから、それを生んだのよ」がミクの返しです。「造った」に対し、「生んだ」と返す。これはミクの優しさなのか愛なのか。少なくともマサキが単なる悪であるのならば、ミクのこのセリフは出てこないはずです。


 <ユウラvsマサキvsマサト>の戦いは、<マサキ同士の戦い>である、と述べました。これを今度は縮小側のベクトルで見てみます。<マサキvsマサキvsマサキ>の戦いは、<マサキ内部の戦い>である、となります。つまり、人間の内部にある破壊衝動と愛情のせめぎ合いが、別のキャラクターを使って描かれているのだと思います。
 象徴的なのは新マサトの「ゼオライマーがある限りキハラマサトになる」というセリフです。これはマサキの「戦力がある限り破壊衝動を持つ」という自戒なのだと思います。作中のマサキは、その悪の部分を担ったキャラクターだというだけであって、マサキという「人間」自体は、悪が全てではなかったのだと思います。

 新マサトや新ユウラが愛情を知ったことや、ルラーンの「美しい」という言葉は、元来のマサトとユウラの影響によるものだというのは、否定できません。しかし、マサキを悪に固定してしまうと、なぜマサトが生まれたのか、なぜミクに人格を与えたのか、という主人公達の存在意義が薄れてしまうのです。
 マサトは「自分が誰なんだ」と自問しています。マサトとマサキの間で揺れるマサトの姿というのは、愛情と破壊衝動の間で揺れるマサキの姿に他なりません。マサキという「キャラクター」は破壊衝動を担ったものですが、マサキという「人間」には、破壊衝動と愛情が混濁していたんだと思います。
 マサトはマサキを受け入れました。その上で自爆という選択をしています。つまり、人間の中には、愛情以外にも破壊衝動があることを受け入れ、そのうえで破壊衝動に飲み込まれないように、戦力を放棄したんだと思います。つまり、この作品は、一人の人間の中にある愛情と破壊衝動を、複数の人物に分離させることで、擬似戦争を描いている、とも言えるのです。
{/netabare}

マサキ②(テッコウリュウ):{netabare}
 流石に長くなってきたので簡潔に。テッコウリュウもマサキが求めた「男女の愛」という視点から見てください。個人のコンプレックスではなく、「男女の理想像」からの乖離として描かれているのが分かると思います。
 第一話のタイハは、本音は充足していますが、建前(社会性)の部分で不足しています。
 第二話のアエンとタウは、サイガ(男)を断り女性二人での出撃です。
 第三話のリツは、一人で男性と女性の役割を担っています。
 第四話のロクウェルとギソウは片思い、サイガは偽りの愛です。

 これをベースにマサキ・マサト・ユウラの「男女の愛」の部分を掘り下げていくと、「ゼオライマーは男女が乗っているから強いんだ!」みたいに見えてくると思います。
 マサキは他人の愛を否定していましたが、マサトとユウラのカップリング、つまり自己愛を目指していたわけではなかったんだということも見えてきます。
 「ゼオライマーのパイロット」という概念が、「男女の理想像」を担っていて、それを具体化したマサトとミクは、理想から乖離していってしまったということも分かると思います。

 少なくとも、ストーリーの骨子も、キャラクターの解釈も、全てマサキを起点に始まり、マサキに帰着するというのを忘れずに。何度でも言いますが、<ユウラvsマサキvsマサト>の戦いは、<マサキ同士の戦い>ですよ!
{/netabare}

対象年齢等
 ロボットものとして見るなら、中高生の男子が中心かな。サラッと見ようとすれば見れてしまうのですが、考察しようとするとかなりの高難易度だと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

脳髄に直接叩きつけられる衝撃。神と悪魔の如き聖戦。

これは、イクサー1と同じくレモンピープルという雑誌に連載されていた漫画作品(原作者は違います)を平野俊弘(現:俊貴)監督が映像化したアニメです。

こちらもやはり美少女が出てくるし際どい性描写も出てくるのですが、イクサー1のような娯楽要素はなく、むしろ対極のような存在であります。


原作からの改変もなされ(原作読みました)、より『人の業』が感じられる哲学めいたストーリーですね。

敵味方入り乱れる人間関係。
どのキャラも自分の欲望や感情を包み隠さずぶつけ合う、対立の連続。どこまでもドロドロな人の闇が描かれています。

そして愛し憎み合う中で発覚する驚愕の真実・・・!
自分は自分なのか?どこまでが自分でどこまでが他人なのか?
設定の妙によって黒幕の存在意義がますます高まっています。
(これに似た設定を平野監督はロウランでも使ってましたが、ゼオライマーの秀逸さには敵いませんでしたね。)


このアニメで最も揺さぶられるのは『自我』の概念だと思います。
非現実的な設定なのに、登場人物の心情描写が生々しい現実感を帯びているせいで説得力があります。
ここでも幽羅帝(ゆうらてい)を演じる荘真由美さんの好演が素晴らしいです。今回は主人公のマサキを演じる関俊彦さんの鬼気迫る演技も鳥肌ものです!!



僕はスーパーロボット大戦というゲームはやったことがありませんが、どうやらゼオライマーはその性能から有名らしいですね。
スーパーロボット、と呼ぶにふさわしいと思います。ゼオライマーは本編では人の業を裁く神のごとき存在です。搭乗する人間によっては悪鬼に姿を変えます。
どんなときでもゼオライマーを見ているとその異様なオーラに呑まれてしまいます。怖いし、身震いさせられます。



最後までどうか見届けて下さい。最後の晴れやかな三人の表情にこそこのアニメの真髄があります。
時間の都合上話の繋がりに雑な部分があるのは残念でならないですが、とても感銘を受けたロボットアニメです。



すごーーくどうでもいいこと。
{netabare}
駅の改札で他の利用者がICカードで通ろうとして。
そしたら残高不足で『チャージしてください。』って引っ掛かってたんですよね。
そのとたん頭の中に『チャージなどさせるものか!!』ってマサキの声が浮かんできて(笑)
笑いをこらえるの大変でした。


それだけです。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

もうちょっと尺が長ければな~・・・。それにしてもゼオライマーが強い!強すぎる!!なんか無敵すぎて物語がどうでも良くなってくるw

他の皆さんがもう書いていますが、私も書かせていただきます。

「ぜオライマー強すぎだろ!!ww」

強いんだろうな~って見る前から思ってたんですが、想像を絶する強さだった。
その強さは力が強いとか、破壊力が凄いとかそんなんじゃなくて、他の敵ロボットと比較してぜオライマーが圧倒的に強いって話です。

初めから敵の中でもずば抜けて強いんだろうな~って思わせる雷のオムザックはあれだけ引っ張っておいて一瞬で敗退。
一応オムザックは核ミサイルなんぞ効きもしないほどの強さなんですけどね~w
それを一瞬で葬り去るゼオライマーはどんだけ~って話ですな。


まぁゼオライマーの強さも、やたらに技術が高いのも(人格をデータとして保存してそれを他の人物に転送するとか)設定としてそうするしかなかったと割り切るべきなんだろう。
昔の作品は意外に技術が高くて理解に困る^^;


実は、ここまでロボットにことに触れてきたが、この作品の主なポイントはロボットではない。
この作品は1987年に放送された「破邪巨星弾劾凰」の合体アクションの陽性な雰囲気とは違うロボットアニメを表現しようと制作された作品だ。

主人公の秋津まさとと木原マサキという第二の人格との葛藤、各ロボットを乗りこなすパイロット達のコンプレックスに焦点を当てて、戦うことの意味や宿命というものの卑劣さを表現している。

まぁ、表現しているつもりなんだが、結局のところゼオライマーが強すぎてキャラたちの葛藤が単純で簡単なものに見えてしまうのも確かだ。


そもそも全4話で構成されている為、物語が超急ピッチで進み視聴者を感動させる前に次の戦いへと引きずり込んでいく。
多分、この作品は尺が長ければなかなか良いデキになっていたと思う。

ついでながら言うと、ロボットのデザインや攻撃の仕方などはかなりカッコイイ。
ちょっと勿体無いな~と思わずにはいられないが、それも全4話では仕方が無い。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

66.2 4 1988年秋(10月~12月)アニメランキング4位
機甲猟兵メロウリンク(OVA)

1988年11月21日
★★★★☆ 3.6 (26)
113人が棚に入れました
ギルガメスとバララント両国家によって展開された百年戦争の終結間近、濡れ衣という形で軍上層部の陰謀に巻き込まれた少年兵士メロウリンクは、戦友たちを死に追いやり、自らをも陥れた士官たちへの復讐の旅に出る。その後に待ち受ける過酷な運命も知らず……。

声優・キャラクター
松本保典、大塚明夫、玉川砂記子

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

メロウリンクはPSなのか?

復讐者メロウリンクが戦場で自分を裏切った者たちを次々と探し出し、復讐を果たしていく物語です。

メロウリンクは機甲猟兵なのでATに乗りません。言ってみればスナイパーの様なものなのですが、パイルバンカー付きの狙撃銃一本で※1ATと渡り合う姿にはどうしても説得力が足りませんでした。

これの親作品、装甲騎兵ボトムズの主人公のキリコも対AT用拳銃で無双する事がありますが、不意打ちや緊急回避的な場面でしか使用する事はせず、基本的には敵のを奪ってでもATで戦う事を選ぶので、それ故に現実味が有るのですが、メロウリンクの場合、敢えてATに乗らずに戦うので、場面によっては命のやり取りを軽視している様にも見える事がありました。

大体の場合、毎回の様に人間(メロウリンク)とATが一騎打ちするのですが(時には複数機と。)普通に考えれば※2PSでもない限りそんな事は到底出来る筈も無く、けれどもしてしまうので、描写的にもかなり無理がある様に見受けられました。取り分けメロウリンクがATのローラーダッシュと同等の速度で走っているシーンはどう足掻いても修正出来ない程の違和感が感じられ、何とかならなかったのかなぁと思います。また毎回のクライマックスの見せ場となっている、復讐の対象を確認した際に行われる血のペイントもやはり無用で、そんな暇があるならキリコなら無言で撃ってます。多分そうしないと死ぬからです。

ボトムズで描かれたキリコ・キュービーと言う人物は兵士としてもAT乗りとしても最強の主人公でしたが、どんなザコと戦う場合でも相手が殺傷能力のある武器を持って立ち向かってくる事を常に警戒している様で、全く油断せず、余裕の表情すら浮かべた事の無い様な男で、時にはそんな敵を相手にした時ですら綱渡りとも言える様な方法で、紙一重の勝利を掠め取る事も有るのですが、それ故に彼の生き残ろうとする必死さが伝わってきたのです。一方でメロウリンクの場合は脚本、演出などの関係なのでしょうが、やたらと無駄な動きが多く、上述の血のペイントもそうですが、復讐対象者への止めをどうしても※3パイルバンカーに拘る様な描写も有るなど、何となく嘘っぽく見えてしまうのでした。

以上酷評書いてしまいましたが、名優大塚明夫さんのデビュー作としては一見の価値が有ります。最初からスゴい貫禄です。

ボトムズが好きだったので視聴しましたが、リアリティに欠ける描写が多く、別物だと言う認識を受けた末に結局8話位で断念しました。曲がりなりにもボトムズシリーズなので、いつか気が向いたら再開する事が有るかも知れません。


※1:アーマードトルーパーの略。全高4m程度の一人乗り用の人型戦車。
※2:パーフェクトソルジャーの意。一種の改造人間。ボトムズシリーズで度々登場する。
※3:空砲の爆発力を利用して打ち出す杭打ち機。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

昔っからボトムズってのは閉鎖コミュだったのです

記憶ではビッグバトルの後、且つ野望のルーツの前だったと思いますが・・・
当時はボトムズのOVAなのに主人公がAT乗らないと聞いてガッカリしたんですよね。まぁ私もロボット大好きなお子様趣味を引き摺ってたのでw

陰謀にはめられ、最前線にAT無しで投入された小隊の唯一の生き残りが主人公メロウリンク。100年戦争終結後、その彼が陰謀に関与した上官達を探し出し復讐していく話なんですが、次第にその陰謀の陰に軍の上層部の関与がチラついて・・・って展開でして。
見せ場は、生身の体と対ATライフルとパイルバンカー(火薬で繰り出す槍)と機転でかつての上官達の乗るATを屠る様なんで御座います。

・・・地味に思いますよね?
実際、地味ですw
ボトムズ自体が地味なのに輪をかけて地味な話なんですが、これぞボトムズという世界だから成り立つ話なんすよね。
ガンダムも本編で数機のワッパと時限爆弾でガンダム追い詰める話も有りましたし、MSイグルーでも対MSミサイル部隊の話が有りますが、メロウリンクは一人生身でメインメカのATと戦うんですよ。
コレはATが4m弱の小さなロボット兵器だからこそ、嘘くささ感じさせず殺るか殺られるかの緊張感有るんですよ。
ボムムズ好きならば皆知ってる事ですがボトムズってタイトルの意味は、兵士の底辺(ボトム)に位置づけられたAT乗り達の蔑称な訳ですが、主人公はさらにその下、対ATライフルしか持たされなかった兵士です。
その兵士の底辺が、戦後に我が世の春を謳歌する元上官達に復讐していく爽快感。
若い方でもボトムズ見た事有る方ならば、見た方がイイです。
確か、陸戦型ファッティーもこの作品が初出だった筈です。

でもね、やっぱりボトムズ本編と無縁の方は見ない方がイイかと。
ボトムズってシリーズは、一見さんお断りの料亭みたいな作品ですしね。
ガンダムだって時代の要請に合せてかわいい女の子増やしてるのに、酷いもんです。マクロス見習えって私ですら思いますがw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

Mori さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

ボトムズ外伝である必要性なし

子供のころ一通り全部見ました。
復讐の物語であり熱い展開もある。
いろんな作戦や武器を主人公のメロウリンクが駆使して戦う死んだ仲間のために...
って感じの単品なら非常にいい熱い作品。
作画、声優、音楽これらは当時としても良いほうじゃないかなと思います。


しかしこれボトムズである必要あるのかなぁ
これ勧めるのってボトムズアンチなのかなぁ?

自称ボトムズファンの中に異様に推すコメントが色んなところで散見されるけれども正直やめてほしいぐらい本編と毛色が違いすぎて気持ち悪いです。

スーパーマンの主人公がブンブン超重量のものをブン回す80年代のハリウッドB級映画の劣化版を見せられてるような陳腐な演出。
「ラダァ・ニーヴァやイプシロンでもそこまでやらねえよ」
と微妙な感情と怒りを子供心に持ったのはよく覚えています。

本編も戦争モノや宇宙モノ等、様々な映画のテイストをふんだんに使われていますが、物語としてボトムズの世界観は一貫してました。

この作品はただ製作者がハリウッド映画ぽいものを作りたいけど作れないからアニメで表現したって感じの作品です。

主人公は若いころのスタローンやシュワルツェネッガーのようなムキムキマッチョマンで実はサイボーグとかのが良かったんじゃないの?

と設定やらなんやらツッコミどころが多すぎて、ボトムズすきになったからと言って世界観にどっぷりハマった人ほどみてほしくない作品です。

青の騎士ベルゼルガもそうですけれどこの作品もボトムズである必要性に疑問を持つ当時お金があったけど脳みそすっからかんの脚本家達が作ったオナニー作品です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

65.4 5 1988年秋(10月~12月)アニメランキング5位
戦国奇譚 妖刀伝 炎情の章(OVA)

1988年11月25日
★★★★☆ 3.6 (12)
34人が棚に入れました
謎多き「妖刀」を持つ3人の若者を主人公とした伝奇時代活劇OVAシリーズの第三作目にして完結編。本作のラストで多くの謎が明らかになる。 本能寺の変が勃発。この機に乗じて織田信長と森蘭丸を討たんとする綾之介たちはついに本懐を遂げたかに見えた。だが実は影武者で、本物の信長は妖魔の跋扈する安土城で魔神の力を手に入れんとしていた。だがその一方、綾之介の仲間の陰三流のひとり左近は戦いに疑問を抱き、綾之介の真の姿=女忍者の綾女に向けて愛を説く。これに動揺しつつも、安土城へ向かう綾之介と仲間の龍馬。途中で戦いに加わった左近の応援を得ながら、何とか安土城にたどり着き、綾之介はついに巨大な魔神と化した信長にとどめをさす。だがそこに現われた蘭丸の口から発せられた言葉は……。 本作の実制作もアニメスタジオの南町奉行所が担当。完結まで3年かかった本シリーズだが、巻を追うごとに制作期間が短くなったという。それでもこの第3作目は前作「鬼哭の章」より5分も収録時間が長かった。

テンガロン さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

3つの妖刀と織田信長との戦いを描いた力作!

古いアニメな上、マニアックなアニメなので
知らない人の方が多いと思います。
(一応、劇場版にもなってるんですけどね(^_^;))

本作は乱心した織田信長が3つの忍の里を襲い、
その復讐に伝えられてきた「妖刀」で信長を倒すため
主人公の綾之介が立ち上がるという物語です。

OVA3部作
炎上の章は最後の3作目になりますが
唯一サムネがあったのでこちらにまとめて書いてます(笑)
忍者モノなのでもちろんバトルはあるのですが
一番気に入ってるのは忍故の「儚い恋」という
何ともシビれる演出が魅力的でした!

当時は作画も綺麗で音楽も良かったです(^^)
個人的にはキャラデザが好きで見始めたんだと思います。
衣装デザインも好みでしたねぇ
おかげでドラマCDやサントラも購入して
聞くくらいハマってしまいましたね(^_^;)

綾之介の声がアンパンマンの人です!
いやー男前な声でした!カッコ良かったです!

機会があればまた見たいですねー!(^^)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19
ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

第三巻

三巻構成最終作。


朧衆の暗躍により伊賀は滅ぼされた、左近は自分の運命に従うかどうか悩んでいた、その一方綾之助と龍馬は織田信長を討つべく明智光秀の軍勢に紛れて本能寺に攻め入った。


{netabare}黒幕である蘭丸が正体を明かす、というか何で声変わった、まあ塩沢さんの方がラスボス感あって良いけど。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

作画や設定が良かったので、最後まで見てみれば、、、

全3話のOAVで、作画や設定が良いのでしっかり最後まで見てみれば、、
こんな終わり方。1話や2話が無駄。

逆に何の為に1話、2話のクオリティーで臨場感をしっかりと
盛り上げていただけに残念感が残る。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

65.3 6 1988年秋(10月~12月)アニメランキング6位
魔界都市<新宿>(OVA)

1988年10月25日
★★★★☆ 3.6 (34)
115人が棚に入れました
2030年、魔物の巣窟と化した新宿では、魔道士レヴィー・ラーが地球連邦首席の暗殺を企んでいた。首席の娘・さやかと出会った少年・十六夜京也は、父親ゆずりの「念法」と木刀"阿修羅"を武器に宿敵ラーとの闘いに挑む。原作は、SFホラーの第一人者・菊地秀行のデビュー作。『妖獣都市』に続いて、二度目の菊地作品のアニメ化を手掛けたのは、川尻善昭。作画監督には恩田尚之を起用。

声優・キャラクター
堀秀行、鶴ひろみ、小林清志、頓宮恭子、永井一郎、屋良有作、銀河万丈、青野武、阪脩、向殿あさみ、龍田直樹、掛川裕彦
ネタバレ

入入 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ぶ、

新宿で魔物とバトル/感想 {netabare}初っ端からトンでもねー規模のド派手な災厄が新宿を襲う。物語の舞台となる「魔界都市新宿」の誕生である。この大胆な展開には面食らった。いや玉ゲたねオレは。「最初にこんだけ派手にやっちまったらラスト厳しくなんじゃねーかな~」と心配になった程であった。でそのラストである。大苦戦の末に復活を遂げた主人公は、なんと一撃で敵の大将をブッ倒してしまうのであった。これにはやや拍子抜けではあった。だが、主人公にアレくらいの圧倒的な強さがなけりぁ、あのバケモンが倒せるワケが無い。何つっても相手は新宿区を丸ごと無理矢理地盤沈下させてしまうような過激な男なのである。だからあの終わり方でよかったのだ、と都合良く解釈してその辺はテキトーに処理した。走行中の電車が瓦礫に突っ込んだ際、電車の下に張り付いていた主人公は何故無傷だったのであろうか。電気代はどこの誰が負担しているのであろうか。とかそういうトコロをツッコンではならないのであった。もはやあの地は半分魔界と化しているわけだから、人間界の常識など通用しないのである。ところで、メフィストというキャラが良かった。彼は極めて切迫した状況下でも常に冷静な思考を保ち続けるデキる男。さらには大変に美しい顔立ちの持ち主でもある。清潔な身なりと気品漂う身のこなしの他、頭脳明晰にして喧嘩もすこぶる強いときた。肝が座っており、土壇場で見せる判断力の高さには目を見張るモノがある。負け無しで非の打ち所の無い男。激戦の最中でも表情を崩さない。口数も少ない。もはや "オーラ" が違う。こういった「デキる人物」を「ディスる」ことで、我々は「ひがみ根性丸出しな己の狭量を知る」ことにもなるであろう…、つーかまぁこういう美形でキザなキャラをギャグ抜きで描ききれる川尻監督の技量に、冗談抜きで深く敬服した次第である。とまぁそういう具合に、{/netabare}玉ラねえムード全開でoreのハートを熱く魅了してくれた作品であった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

魔界都市シリーズの原点の物語

原作既読 80分

AT-Xで放送していたので観てみました。
お話は、新宿区のみに起こる大地震で新宿は壊滅的な大打撃を受け孤立し、魔物や無法者たちが集まる場所としていました。その諸悪の元凶、魔道士レヴィ・ラーを倒すためその新宿に向かう「念法」を使う高校生 十六夜京也とヒロイン ラマ・さやかの物語です。

菊池秀行さんの原作(吸血鬼ハンターDなど)でデビュー作品です。その後菊池作品に出てくる魔界都市やキャラ(メフィスト)や念法などの原点になっている作品ですね。
1988年と古い作品ですが、作画は今とそんなに遜色ありません。もちろん手法はさすがに古いですが、そこまで気になりませんでした。

お話も80分とという短さでよく纏まってましたね。ただ唐突なところやあっけなさなどはありました。

魔物も出てきますが、吸血鬼ハンターDよりおどろおどろしくありません。
Dで菊池作品を好きになった方は原点を見るのに良いかも知れませんね。
ライト感覚で観れる作品だと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

tinzei さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

原作知らなくても・・・

この人の作品、他に妖獣都市しか見たことないけど、正直妖獣都市の方が面白い。

原作知らないけど、だいぶ端折ってるはず、話の進みが早すぎる。
内容としては悪くない、「超能力を持つ主人公がお嬢様を守るため、そして親の仇を取るために悪い奴をやっつける」簡単に言うとこんな感じ。

声優は堀秀行さん、屋良さん、鶴さん、青野武さんなど、今では超が付くベテラン組、まあ時代だよね。

この作品は原作者である菊池秀行さんのデビュー作、この人の作品は他の作品との共通点(登場人物や設定が同じ)がある(らしい)というか時代が繋がっている(らしい)。
主人公達を助ける役でメフィストというキャラがいるが、この人が主人公の作品があるらしい、なので原作やそのスピンオフ作品を知っている人にとっては良い作品なんだろうが、知らない人間からすると正直微妙、まあ上述した通り理解はできるからいいんだけど・・・

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

65.1 7 1988年秋(10月~12月)アニメランキング7位
きまぐれオレンジ☆ロード あの日にかえりたい(アニメ映画)

1988年10月1日
★★★★☆ 3.7 (37)
156人が棚に入れました
 2月、春日恭介と鮎川まどかが二人で受験した大学の合格発表の日。 二人で会場に向かう途中、恭介はある言葉を聞きつけた。「私の出るお芝居、見に来てくださいね!」 それは去年の夏に、檜山ひかるが恭介に言った言葉と同じものだった。
 その言葉と共に、恭介の脳裏に去年の夏の光景が再び浮かび上がってきた。それは二度と戻らない夏の、そして苦い――まどかとひかると恭介たちの三角関係の終わりが来た夏の……。 ひかるは芝居の特別公演のオーディションに応募することを決め、一方恭介とまどかは大学受験の受験勉強の最中。 その間にもひかるは「恋人ぶり」を発揮してどんどん積極的になるし、まどかはその様子を見て恭介から離れて行こうとする。しかしある日、ひかるはまどかの恭介に対する気持ちに気付いてしまう。 その頃、恭介はある決意を決めていた。それから三人の関係はだんだん揺れていき……
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

少年期の終わり

【2016/08/26 追記】


夏の終わりごろになると、ふと思い出されて見返したくなる。

思春期の終わりと一つの恋の終焉とが、夏の終わりと周到に重ねられて印象的だ。

三角関係の破綻と清算を丁寧に描く、というよりも、大仕掛けな物語を排してそれだけを追い続ける本作が、問答無用で二股恋愛への嫌悪をむき出しにする多くのアニメファンの感性にも関わらずあまり評判が高くないように見えるのは、原作やTVシリーズの世界観と断絶して感じられるからだろうか。

確かに、独立した映画作品であるという事を考えあわせても、同じタイトルを冠した「シリーズ」との不連続性はいささか行き過ぎている。
シリーズの締めくくりというよりも、「あり得たかもしれない物語」といったところだろうか。
しかし、この不整合は、製作者が原作やTVを蔑ろにして暴走したというよりも、主人公の春日恭介という「少年」に、むしろ深く愛着を覚えていたからではないか、と感じられる。


{netabare}原作を含めた「シリーズ」の世界観の中で「三角関係」を清算するとしたならば、おそらく「ひかる『が』恭介を振り、まどかを祝福する」といったあたりが落としどころとして妥当だろう。

これならば、少年マンガ的な、少年の自己愛的ユートピアを傷つけることはないからだ。

「罰」は、「罪」に対するペナルティであると同時に、それを受けることによって「罪」が贖われて「赦し」が与えられた、という事でもある。
少年のユートピアとして展開された「楽しい」三角関係は、少年の「罪」が「振られる」という「罰」を受けることで帳消しにされ、贖罪の済んだ安全なものとして解消されて、ユートピア性は少年の中に無傷で温存されるだろう。

だが、この「赦し」の先の未来に想像されるのは、自己愛的ユートピアを無傷で通過した、歳を重ね身長が伸びただけの「少年」に過ぎない。

少年マンガには相応しい「落としどころ」だが、製作者の恭介への過剰な愛着が、それを選ばせなかったのではないか。
「青年」として恋愛の官能を色鮮やかに生きる青春の黄金期を、恭介に与えてやりたいという思いが、本作の「逸脱」を決定づけているように思われる。


本作内で、仮想の「落としどころ」とは裏腹に、恭介には「罰」が与えられることはない。
製作者は「罰」という「赦し」を与えることなく、ただ自分の「罪」を噛みしめることしか恭介には出来ない。

自分が、言い訳も解消もしようのない「罪」を抱えているのだと骨の髄まで自覚し、もはや無垢の、「赦し」に浄化された「キレイな」少年ではないと思い知ること。
思春期の夢想的な恋を脱し、恋愛の恍惚を生きる青年へと至るための不可避の通過儀礼として、恭介の苦悩は描かれなければならなかった。
眼を背けたくなるほど無様に足掻く『ひかる』の失恋は、彼女にとっての通過儀礼であると同時に、何よりも恭介の「罪」を具体化するために、周到に配置されている。

製作者がここまで過酷にキャラクターを揺さぶる描写は、単に三角関係にオチを付けるだけにとどまらない意思を持っていたのだと思わされる。
三角関係は「いけないもの」だから解消させるという安直な規範意識では、一編の映画の半分以上も使って延々と恋の破綻を描写し続ける説明にはならない気が、どうしてもする。

そもそも近代的な情熱恋愛の観点からは、三角関係だろうが不倫だろうが否定されるものではない。
あらゆる規範や倫理に反していてもなお、とどめようもなく囚えられるのが近代的な恋愛というものだ。

だが、恋愛のプレイヤーとして恍惚と官能を生きる近代的恋愛の主体は、やはり大人でなければならないだろう。
たとえ三角関係であろうが、自らの選び取ったものだと倫理に背を向けて恋愛を生きるには、「自ら」を持つ成熟した内面が不可欠だ。
規範を知り「罪」を知ってなお、自らの恋愛を生きるためには。

少年マンガ的な自己愛のユートピアの住人には、それは不可能だ。
なし崩しに出来上がったユートピアに遊んでいる子供には。

「シリーズ」の整合性を超えて「ユートピア」の破壊とリセットを企図してしまったのは、製作者がキャラクターに、とりわけ恭介に接近して、子供の世界から先へ進ませたいと思うほどに愛着を抱いてしまった現れに思える。

あるいは、やはり本作はTVシリーズの影響下に構想された現れでもあるのか。

対象年齢の関係だろうか、アニメ作品の中の恋物語は、理念的な愛については語るが、恋愛の官能性にはまるで無関心であることが殆どだ。
(官能性は、単に性行為が描写されるかどうかという即物的なことではない)

記憶にある限りでは、官能性に自覚的な描写を意識していたのは冨野由悠季作品くらいだが、例外的に「TVシリーズ」では、物語の先に官能性をうっすらと予感させることがあった。
使用された数々の楽曲のイメージに影響されているのかもしれないが、この恋の「先」、加齢したキャラクターたちには次のステップがあると予感させるところが。


いずれにせよ、青年化と恋愛の官能は、製作者の中では結びついているようだ。

だからこそ、単に三角関係を解消するのではなく、思春期の終わりとして、青年期の第一歩として「罪」に慄く苦悩をキャラクターたちに科したのだ、とは牽強付会な妄想だろうが、今でも忘れがたく印象に残り続ける理由だと思う。

本作で恋愛の官能の入り口に立ったキャラクターたちは、もしかすると、いずれ三人での恋愛関係を結び直すかもしれない。
だがその時には、これが自分たちの選択であると、倫理規範など歯牙にもかけずに恋愛のプレイヤーとして恍惚を生きることができるだろう。
「自ら」の恍惚を。
少年期という夏の季節の終わりの物語は、そんな想像を膨らませてくれる。{/netabare}




シリーズ性を離れて、単体の作品として本作を振り返ると、脚本に力の入っていることが印象に残る。
活劇もなく日常描写に終始する映像は現代のアニメ表現力と比べるとかなりつらいのだが、脚本の力でストーリーを最後まで追わせることができる。特に、三角関係の破局が不意に到来するのではなく、時限爆弾がカウントダウンするように最初から破綻を内包しているのだと周到に構成されていて見事だ。
ひかるに「わたし、知ってたもん」というセリフを言わせるのは、何度観ても背筋を寒くさせる。


それにしても、メールもLINEもなく、公衆電話と親が取り次ぐ固定電話の距離感は、現代ではどう伝わるだろうか。
30年前の若者も、一生懸命恋愛していたのだ。


【追記】

上記の感想は、本作のテーマが原作およびTVシリーズよりも優れているという「評価」ではない。

原作の、大人になる直前に許された一瞬の「ユートピア」を切り取って作品世界として固定するというモチーフは別に悪いものではないし、劣っていると言われなければならないものでもない。
もしかすると、少年は社会規範の網の目に組み込まれた大人に「成長」しなければならない、という制度性への批判が「ユートピア」のモチーフを要請したのかもしれない。

本作と「シリーズ」と、一つのモチーフへの異なる方向からの愛着が、異なる物語を生み出したという事で、どちらが優れている/劣っているという話ではない。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ドラマのような3角関係の終止符に 原作ファンは納得できない・・・これはパラレルワールドです。(苦笑)

1988年10月1日に東宝系で公開された劇場版アニメ

DVD化されていない作品です。

原作ともテレビアニメとも異なる、恭介、まどかの大学受験の時期を中心に描かれた もう一つのストーリー

原作とは異なる もう一つのストーリーです!
(注 大事な事なので2度言います!笑)

TVシリーズで決着を見なかった三角関係の終焉がテーマ。


この作品は、今までの軽いラブコメ風とは異なり、
超能力が一切出てこない、真面目で重くシリアスな三角関係が描かれてます。


感想

酷評につき、この作品が好きな方はスルーして下さい。
{netabare}
当時見た感想は、「こんなのオレンジ☆ロードじゃない!」でした。
歳を重ね、今になって観た感想も・・・・・やっぱり同上でした。

自分は、この原作が好きでコミックもまだ持ってますが、
気まぐれ☆オレンジロードって、
まどかも恭介もひかるを大切に想っている訳で・・・
自分的には「ハッピートライアングル」(ギスギスしない3角関係)が、「きまオレ」ワールドだと思ってます。


この作品のまどかは、原作のまどかとは別人です!

まどかの「私達もう、3人では居られないんだね・・・」のセリフがありますが、原作のまどかはこんな事、絶対に言わないはず!

妹想いのまどかなら、自分の気持ちを押し殺してでもひかるに恭介をゆずるくらいの女性ですから。

恭介も、ひかるに対して酷い振り方していてビックリ。
ひかるの
「もう 私のこと 好きじゃないんですか?」
「先輩にとって私は一体何だったんですか?」
「答えてよーーー!」><
ひかるが可哀想過ぎます。

原作の恭介なら、泣きじゃくるひかるに対し、あんな「離せよ!」なんて冷たい言動はしないです。


脚本が 寺田憲史氏で、まつもと泉氏は手掛けていな事からこうなったのは仕方ないのか・・・
ε-(ーдー)ハァ
てか、寺田憲史氏って、ちゃんと原作読んだ事ないんじゃないの?って疑ってしまいます。
ε- (´ー`*) フッ


原作コミックのラストを気に入ってる自分には、
ファンにとって原作をぶち壊す残念な作品としか思えないです。
(`へ´;) 

これなら、「きまオレ」としてじゃなく、別のシリアスな作品として出せよ!っと。。。
それならば、普通によくある3角関係に終止符を打った恋愛作品として、アリだな・・・って思えるけど。

ともかく、こんなの「オレンジ☆ロード」じゃない!でした。

自分にとってこの作品は
原作でも何回かあった、恭介がパラレルワールドへ迷い込んだ別の世界の話だと思い込みますw(苦笑)

{/netabare}

この作品は、原作ファンにはオススメできません。
気になる方は・・・ どうぞ~的なw です。 ^^;

ってか、DVD化されてないから
VHSのビデオテープじゃ、今だと観たくても見れないよね・・・^^;



TV版(48話)を観て、3人の恋の結末が気になる方は、この作品より原作コミックを読む方をオススメします。
(=^・ω・^)キリ




余談で・・・
まつもと泉氏 自身も 酷評している事から、DVD化されない理由の1つかもしれない・・・(-ω-) 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 36

らすきき さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

きまぐれオレンジロード

久しぶりに原作読み返したらまた見たくなって再視聴。
1時間半ぐらいの映画作品。 原作知らないでこれだけで見るのはだいぶ厳しいかな。。

前に見たのは大学生だった頃だったと思うので、それから自分も年を重ね20代後半に・・前にみた時とは感じ方もまた違うものとなりました。
原作は週刊少年ジャンプで1987年まで連載された学園ラブコメ漫画。
ジャンプのラブコメではアイズの次に好きかな。 あ、いちご100%もけっこう好きですよ(´ー`)
古い作品ですがラブコメとか三角関係もの好きならおすすめです。
TVアニメもあり漫画の最後とアニメの最後では結末が少々異なる様です。ちなみに自分はアニメは見ていませんが、アニメの方の続き的感じらしいです。まぁアニメ見てなくても原作知ってれば問題なく見れます。
話的には三角関係に決着をつける話で終始重く暗い。 ジャンプ掲載作品とは思えない、ってかもはやラブコメではないです! 原作の明るく楽しい感じが全然ないのは寂しいですが、こういう昼ドラ的ドロドロの三角関係も好きなので個人的にはOK。
決着を着けるためひかるを突き放す恭介の心の痛みもよく伝わってきましたし、それを乗り越え成長したひかるを最後に見れたのもよかったです。
主役はひかるって感じでした。 自分はひかるより断然まどか派なのですが、さすがの自分でもひかるに同情してしまったほど可哀想でした。。が、少年漫画ではこんなのは描けないでしょうから、映画でやるからにはこういう感じなのもありだなーと思いました。
また、こういう昔の作品を見ると、連絡手段が公衆電話だったり、時代の移り変わりというものを感じるといいますか、そういうのもなんとも感慨深く面白いですね。
ちなみに一番印象深いのが恭介とまどかが見てた映画がタッチの映画作品背番号のないエースだったこと・・そんなんありなのか笑

続編的なものとして映画新きまぐれオレンジロード そして、その夏の始まり へと 続きます。 大学生・社会人になった恭介とまどかの話メインです。本作以上に大人向けな作品になってます。 続けて見たいところだが明日仕事だしどうしよっかな。。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

64.8 8 1988年秋(10月~12月)アニメランキング8位
名門!第三野球部(TVアニメ動画)

1988年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (10)
60人が棚に入れました
『週刊少年マガジン』に連載された、むつ利之による本格派高校野球漫画をアニメ化。アニメの制作は『ハイスクール!奇面組』、『涼風』のスタジオコメットが行っている。いつもいじめられてばかりの高校生・檜あすなろ。彼が通う私立桜高校は名門中の名門で、あすなろの所属する野球部も一流なのだが、彼を含む面々は野球部の3軍……落ちこぼれ同然であった。1軍選手や監督の鬼頭からバカにされるあすなろたち。だがある時、あすなろたち3軍は1軍との勝負を希望、自分たちが落ちこぼれのクズじゃないことを証明しようとする。はたして必死の特訓の努力は実り、ついに3軍は1軍に勝利をおさめるが。

64.3 9 1988年秋(10月~12月)アニメランキング9位
美味しんぼ(TVアニメ動画)

1988年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (115)
479人が棚に入れました
東西新聞文化部の山岡士郎と栗田ゆう子は、同社創立100周年記念事業の「究極のメニュー」作りに取り組むことになった。しかし、帝都新聞が「至高のメニュー」という企画を、美食倶楽部を主宰する海原雄山の力を借りて立ち上げた。実は山岡士郎は海原雄山の息子で、士郎は雄山に勘当されていた。それから「究極」対「至高」の親子料理対決が幾度か繰り返された。

声優・キャラクター
井上和彦、荘真由美、大塚周夫、阪脩、加藤精三、嶋俊介、加藤治、富田耕生、若本規夫、渡部猛、佐久間レイ、水原リン、福留功男、島津冴子

nk225 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

東日本大震災・福島第一原発事故に関する記述

『ビッグコミックスピリッツ』2014年22・23合併号に掲載された「美味しんぼ 第604話 福島の真実その22」で、山岡や海原ら登場人物が福島第一原発に取材に行った後、疲労感をおぼえたり原因不明の鼻血を出したりするなど、体調の異変を訴え、実在の前福島県双葉町長の井戸川克隆が「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」と言う場面が描かれた。これに対して読者から「風評被害を助長する内容ではないか」との批判が寄せられ、スピリッツ編集部は「雁屋の実体験に基づいた表現を尊重したが、風評被害を助長するような意図はない」との声明を出した。これ以前にも雁屋は自身のブログ上で同様の投稿をしており、この件に関して「私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして批判されなければならないのか分からない」と語っている。後に「責任は全て私にあり、スピリッツ編集部に抗議するのはお門違い」とした。

一方、双葉町は2014年5月7日に小学館に対して抗議文を提出し、抗議文中において、双葉町に対する公的な取材は全くなかった旨を示している他、同町に一部の読者から「福島の農産物は買わない」「福島に住めない」などといった苦情のメールが寄せられ、「県民や町民への差別を助長させかねない」と述べている。同日、福島県のサイトにも抗議文が公開された。

環境大臣の石原伸晃は翌9日の記者会見で鼻血と原発事故の因果関係を否定した上で、『美味しんぼ』の描写によって風評被害を呼ぶことはあってはならないと述べた。

さらにこの続き(5月12日発売号)で、井戸川が主人公らに対しこの鼻血について「(福島第一原発で)被曝したからですよ」と説明する件があるほか、福島大学の准教授の荒木田岳が除染作業の経験を基にして「福島を広域に除染して、人が住めるようにするだなんてできないと思います」と述べる件が描かれた。これに関連して福島県は「『美味しんぼ』において、作品中に対する特定個人の見解が、恰も(あたかも)福島の現状そのものであるような印象を読者に与えかねないとする表現があり、県内外の多くのみなさん方に不安と困惑を生じさせており、福島県としても大変危惧しております。」との見解を示した。更に同県知事・佐藤雄平は同日の会見で「登場人物が"福島県内には住むな!!"とする場面について、風評被害を助長するような印象で残念だ」と述べている。スピリッツ編集部はこちらについても「雁屋の意向を尊重し掲載した。騎西高校に避難した方が登場するが、鼻血と疲労の話とは関係ない。特集記事を25号に掲載するのでそれまで待って欲しい」と声明を出している。福島大学の荒木田が作中で述べたことについては、福島大学側では「個人の見解で、大学としての見解ではない」と公表している。

上記2014年5月12日発売号において、被災した3県のがれきなどの廃棄物の処分を行っていた大阪市でも舞洲など焼却場付近で約8割が健康不安を訴えているとする旨の表現が掲載された。同市長・橋下徹は「漫画でもやりすぎ。作者が取材に基づいているといってるので、事実なら根拠を示すべき」と、事実無根であることを示している。

なお環境省では5月8日より、これらの事柄に関して、省としての見解を示したページを公開している。

「ビッグコミックスピリッツ編集部」は5月19日発売予定号で「ご批判、お怒りは真摯に受け止めて、表現のあり方を今一度見直していく」とする見解を示すとともに、その次に発売される号から当作品を一時休載することを発表した(ただし、以前から休載は決まっていた)。

1988年10月17日から1992年3月17日まで、日本テレビ系列で放映。製作はシンエイ動画。全136話。キャッチフレーズは「究極のアニメドラマ」。原作の初期が描かれている。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

日本の食に対する考え方に多大な影響力があった作品です。

 観終わったにしていますが、全部拾えているかは?です。ただ、コミックは100巻くらいまでは読んでいます。一部、うなぎの金三(でしたよね?)のところでガスではなくて炭じゃないと駄目だ、というところがスポンサーの関係でしょうか、遠火じゃないと駄目だに変わっていた記憶はあります。

 美味しんぼは、今でこそ雄山と副部長のギャグの宝庫としてユーチューブとかネットニュースで見ますが、もともと美食の世界に自然と手作り、伝統的な調理法、日本産至上という概念を持ち込んだ思想的に画期的な作品でした。バブル時代の金に飽かせた日本の美食グルメ批判という明確なコンセプトもありました。その首尾一貫した主張と論理性が響いたのでしょうか、本作は日本人の食の考え方に相当影響があったと思います。

 料理そのものより、素材と調理法に着目したのも新鮮だったと思います。今でも化学調味料を毛嫌いしたり、海外からの輸入食材に対し嫌悪感を持つ人が多いのは、いろんな理由はあるでしょうが、本作の影響は非常に大きいと思います。それと養殖ものボロクソでしたね。いまは養殖もおいしいですけどね。

 また「まったり」という言葉を世に広めたのは本作だと思います。ただ、今世間で使われているまったりは、本作で使われていた意味とは明らかに違っています。昨今の「まったりいこう」的な使われ方は誤用の気がします。

 本当に面白いですよね。ヒューマンドラマ、親子の確執といったしっかりしたボディに美食…というより食文化を組み合わせて。それがいい話も多いんですよね。泣くほどではないですが、心に残る作品もあります。たばこ吸う奴とか。たばこ批判もすごかったですよね。そうそう、パスタの奴とかNTR回?もありました。年越しうどんのゴージャスな奴とか、書いているとどんどん思い出しますね。

 本作は筋が通った自然・手作り・伝統・日本産至上主義の上に、精神性までも持ち込みました。自分が教養を持っていないのを恥ずかしく思うくらい、登場人物が博識でしたね。

 コミック版は、思想性がどんどん強くなってゆき、登場人物の道徳的価値観が作者と重なりすぎた結果、主義主張が非常に強調されすぎて行くのは大変残念でした。本作の構造として社会について語ろうと思えばいくらでも語れますからね。残念ですがエンタメの域を逸脱していってしまいました。
 それと雄山を敵役から大いなる父性の象徴に変化させようと、腐心してましたね。究極VS至高の当たりからでしょうか。母親のキャラづくりで何とか乗り越えてましたけど。この点が不自然でした。(ほうじ茶の回とか…ほうじ茶ってそんな高級なお茶なんだ…と感心した記憶があります。自分でフライパンで作ってもおいしくなかったですけど)

 アニメ版については、思想が押しつけがましくない丁度面白いところまでで終わっているので、非常に良かったと思います。クジラとかちょっと危ない話もありましたけど。日米コメ戦争が最後でしたっけ?
 それにしても、良くできてましたよね。脚本がいいんでしょうね。かなり情報量が多い原作を上手にまとめていました。

 栗田さんは、あんまり可愛くないコミック版にくらべてアニメ的に可愛くなってましたね。雄山はコミック版がいいかなあ。山岡はビジュアル的にはどうでもいいですけど。副部長の声優がもうあれでしか想像できないくらいはまっていました。

 バブル期以降の日本の食文化…あるいは食に対する日本人のマインドに多大な影響を与えた本作は、アニメというよりコミックがメジャーですが、アニメも面白いしいい出来です。ユーチューブに公式のものがあったので見返して懐かしくなりレビューしました。アマプラにもあるようですので、少しずつ見返したくなりました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

Enchante さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

山岡さんが格好いい!栗田さんが可愛い!

原作は100巻以上の長寿漫画ですが、アニメ版は原作の冗長さがなく各キャラクターの彩りが一層冴えわたっています。

そもそも原作『美味しんぼ』の持ち味とは、ストーリー重視でもキャラクター重視でもありません。「本物は美味い」というテーゼがあり、その中で主人公・山岡士郎とライバルの父・海原雄山との対決によって、「食文化への理解」を促すのが醍醐味になっています。

ストーリーとなると、毎回、食べ物で物事が解決されるグルメ漫画特有のご都合主義的な面は否めません。けれど、素敵なエピソードも多くあります。

アニメ版も原作の再現度が高いものの、キャラクターの趣が原作と少々違い、そこが魅力です。

主人公の山岡士郎さんは原作同様お調子者ではあるものの、要所でビシッと決める好青年。声が井上和彦ということもあり、かなり格好いいです。原作と異なり、栗田さんのことを「栗田くん」と呼ぶのも、頼もしい男らしさを感じます。

ヒロインの栗田ゆう子さんも、当時のバブル景気を反映してか、毎回異なるお洒落な服装で、より若々しくキュートな女子となっています。原作よりキャピキャピした姿に好みが分かれるかも知れませんが、個人的にはアニメ版の方が好き。

富井副部長がピエロ役を一身に背負っているのもポイント。「激闘鯨合戦」の話はアニメ版でもクオリティが高く、ハイライトになっていますが、実のところ、海原雄山の前でヘタな前口上をして恥をかくのは原作だと三谷さん(男)です。富井副部長には気の毒ながら、これは当たり役だと思っています。

ライバル・海原雄山(山岡の実父)は原作と同様、畏怖させるような存在感が出ています。原作ではアニメ版の最終回が終わる頃から、もっと凄味が出てくるので、物足りなさを感じる人がいるかもしれませんが。

二木まり子さんに関しては原作のような一本調子のタカビー女性ではなく、初登場時は挫折した姿を山岡さんに励まされるなど、陰影ある小悪魔的な魅力にあふれています。

総じてキャラクターに関しては原作より優れているにも関わらず、あまり顧みられることがないのは、原作があまりにも大御所になっているからでしょう。これは『SLUM DUNK』や『花より男子』と通じるものがあります。
(『SLUM DUNK』は原画のクオリティを維持できなかったきらいがありますけど。)

また、原作の持ち味の方を好む人の方が多いためかも知れませんが、アニメ版も、別の意味で良かった、とだけお伝えしておきます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

63.2 10 1988年秋(10月~12月)アニメランキング10位
ひみつのアッコちゃん[1988年](TVアニメ動画)

1988年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (19)
152人が棚に入れました
アッコちゃんは、ニュースキャスターの父と絵本作家の母をもつ小学校5年生の明るくて元気な女の子。幼い頃パパからプレゼントされた手鏡をとても大事にしているオシャレな女の子です。ところがある日、この大事な手鏡をおっちょこちょいのママがうっかり割ってしまいます。アッコちゃんはガッカリ・・・・・きれいな満月の夜、壊れてしまった鏡を庭に埋め、泣きながら眠りに就いたアッコちゃんは優しい声に呼ばれて目を覚ましました。「初めましてアッコちゃん。私は鏡の国の女王です。いつも鏡を可愛がってくれてありがとう。壊れてしまった鏡の変わりにこのコンパクトをあげましょう」鏡の国に連れて来られたアッコちゃんは、女王から不思議なコンパクトをもらいます。「テクマクマヤコン、テクマヤコン、お姫様になあれ」アッコちゃんがコンパクトを開け、鏡に向かって呪文を唱えると、どうでしょう!!アッコちゃんはたちまち素敵なドレスを着たお姫様に変身してしまったのです。

声優・キャラクター
堀江美都子、杉山佳寿子、塩屋翼、つかせのりこ、上村典子、山本圭子、中原茂、銀河万丈、太田淑子、渡辺菜生子、佐藤正治、色川京子、増山江威子

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

☆魔法のコンパクト

アッコちゃんシリーズ第2作☆

魔法少女の変身アニメのルーツといえる作品。

女の子の変身願望を満たしてくれる楽しいアニメです♪


原作/赤塚不二夫

制作/フジテレビ、読売広告社、東映アニメーション


放送期間
1988.10.9-1989.12.24全61話
フジテレビ日曜18:00-18:30枠

追記欄_
平成と昭和の間にあたる2作目でパパがニュースキャスターに
変更点されている。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

63.1 11 1988年秋(10月~12月)アニメランキング11位
それいけ!アンパンマン(TVアニメ動画)

1988年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (82)
370人が棚に入れました
パン作りの名人、ジャムおじさんが作った最高傑作。それが、アンパンマン。正義の為には、どんな困難も乗り越えて大活躍するかわいいスーパーヒーロー!でも、そんなアンパンマンの事が大嫌いな悪い奴がいる。そいつの名前は、バイキンマン。汚れたものが大好きでバイキンたちの親玉的存在。いつも強気で迫っていくが、大好きなドキンちゃんにだけは頭が上がらない・・・。そんなアンパンマンとバイキンマンのやりとりを、たくさんの愉快な仲間たちと共に展開していくお話。

声優・キャラクター
戸田恵子、中尾隆聖、増岡弘、坂本千夏、佐久間レイ、山寺宏一

時崎 狂三 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

内容は薄いが、作品の設定は奥が深い【超長文注意】

幼児向けアニメなので内容は薄いです^^;

年の離れたご兄弟やお子さんが居る方が暇つぶしに観る程度でしょうか。

オチとして基本はアンパンマンが一度やられ
新しい顔で復活して元気100倍になり
アンパンチでバイキンマンをやっつけるという
お決まりのパターンで終わります( ̄。 ̄;)

たまにバイキンマンに顔の取り替えを阻止されたりしますが
その場合お助けキャラが必ず出てきて新しい顔をパスしてくれます。


バイキンマンが邪魔してアンパンが焼けないときが極稀にあり
そのときは他の食べ物で代用します。

私が見たのは攻撃力がまるでない大福マンとクロワッサンマン?
(名前忘れましたがクロワッサン星へ行く回でありました)と
濡れても大丈夫なコーヒーパンマンです。


あとバイキンマンと和解してそのまま
バイキン城に帰っていくオチもたまにあります。


オチはお決まりなので観ててもあまり楽しくないですが
ふと突っ込みたくなる場面がありました(`Д´)


アンパンマン正義の味方なのに不意打ちしすぎ(笑)
助け呼ばれてるから仕方ないと思うけど
いきなり登場して
「やめるんだバイキンマーン」
登場と同時に勢い付けた不意打ちの飛び蹴りw
当然避けれるわけもなく
バイキンマンは吹っ飛びますw

たまにだったらアンパンマンも疲れてるので許してあげたいですが
5話に1回くらいのペースでやってます。
これはやり過ぎじゃないかと思いましたw

ちっちゃい子真似するんじゃないかな(>_<)
こういうシュールな発見をして楽しんでました(笑)


アンパンマン公式サイトのQ&Aも突っ込みどころ満載です。
全部書くのは大変なのでイチオシの質問を幾つか載せます。
興味を持ったら見に行ってみてくださいw


Q.アンパンマンの汚れた顔は交換したときどこへいくの?

A.新しい顔に交換したときに前の顔は消えてなくなるんです。
(笑)怖いよ(T.T)



Q.ジャムおじさんとバタコさんの関係は?

A.無関係なんです。とは言っても、一緒に暮らしていますので非常に家族に近い関係でしょうか。
親子や肉親ではありません。
(えっw公式がこの回答ってwはぐらかしてるところが怪しいw
しかも無関係なのか家族に近い関係なのかどっちなんだw)


Q.カレーパンマンのカレーって、
甘口?中辛?辛口?

A.カバオくんやちびぞうくん、まちのみんなが食べて
「おいしい」っていうぐらいの辛さです。
これってどれくらいでしょうか?
(キターーwまさかの質問返し
「俺のカレーはピリッと辛いぜ」が
決め台詞なのに辛口じゃないんかいw
しかもカレーパンマン甘いのが大の苦手なのに
キャラ的にせめて甘口は除外して?)

公式適当すぎるでしょw
まだまだいっぱいありますがQ&Aはこれくらいで。



アンパンマンは物語は基本面白くないですが
キャラ毎のテーマソングは幼稚な割に聞いていると頭に残るような
良い感じのテンポが多いです。

お勧めは、
タンポポちゃん、しらたまさん、SLマン、
カレーパンマン、しょくぱんマンですかね。



最近新しい話を見たら
バイキンマンの師匠にあたる?バイキン仙人や
ドキンちゃんの妹のコキンちゃんとかいうのが居ました(゚Д゚;)
どんどん新しいキャラ出てますね。
(アニメ作品の最多キャラクター数でギネスにも載ってるみたい)

コキンちゃんは嘘泣きが得意でコキンちゃんの青い涙を
誰かが浴びると涙が止まらなくなります。

私が観たときはバイキンマンが引っかかって大泣きしてました。
因みに声優は平野綾です。




【個人的おすすめ回】
バイキンマンとアンパンマンが入れ替わる回
バイキンマンとアンパンマンが幼児化する回
ロールパンナ誕生の回
しらたまさんの回(なんかテーマソングがハマる)
サラダ姫の回(サラダ姫役の沢城みゆきが個人的に好きなのでw)


ここからアンパンマンを詳しく紹介していきます。
アンパンマンのレビューがあまりないので
1つくらい詳しいレビューがあってもいいかなと思ったので。


{netabare}
【アンパンマン作品経歴】

アンパンマンの原型作品は1969年大人向け雑誌PHP誌の1~12月号に
短編童話集【こどもの絵本】として連載されました。

(因みに初登場は1968年10月1日発行の10月号だそうです)

この第一作は後に「十二の真珠」という童話集に収録されています。

初登場が10月1日ということでアンパンマンの誕生日を初登場した
10月1日とする説もあるのですが、
やなせたかし氏自身の誕生日2月6日を
アンパンマンの誕生日とする方が有力となっているようです。

この第一作のアンパンマンは現在のアンパンマンとは大きくかけ離れ
頭部は人型で大きなお腹をしていてたそうです。

更にこのお腹にはアンパンを入れられるようになっていて
お腹がすいて困ってる人を見ると
現在のように顔のアンパンをちぎって食べさせてあげるのではなく
お腹の中からアンパンを取り出して
食べさせるという設定だったようです(゚Д゚;)

その後1973年の「あんぱんまん」
1975~1976の「怪傑アンパンマン」を経て、
1975年11月に「それいけ! アンパンマン」が登場。

1977~1978年 にはしょくぱんマン、カレーパンマン、
そしてバイキンマンが次々に登場して
やがて読売新聞の日曜版で英語対訳の連載が始まると、
一気に人気は高まりました。
アニメは1988年から始まっていきます。



【アンパンマン誕生秘話】
ヒーローとしてのアンパンマンが誕生した背景には、
やなせ氏の従軍経験があります。

やなせ氏は第二次世界大戦を戦いそして負けた。

戦争中は「正義」の為に戦ったはずが
終わってみれば「正義」は相手にあったとなってしまった。

正義なんてのは人の価値観で変わり芯に持っている正義も
状況により二転三転してしまう。

そんな正義とは、いったい何なのか?
やなせ氏は戦いのなかで正義というものが
いかに信用しがたいものかを痛感したのだ。

これまでのヒーローは「正義」こそ口にするが
飢えや空腹に苦しむ人間へ手をさしのべることはしなかった。

戦中、戦後の深刻な食糧事情もあり、
当時からやなせ氏は「人生で一番つらいことは食べられないこと」
という考えをもっていた。

50代で「アンパンマン」が大ヒットする以前のやなせ氏は売れない作家であり
空腹を抱えながら「食べ物が向こうからやって来たらいいのに」
と思っていたという。

こういった事情が「困っている人に食べ物を届けるヒーロー」
という着想につながった。

アンパンマン の「正義」というテーマについて、やなせ氏は
「『正義の味方』だったら、まず、食べさせること。
飢えを助ける。」と述べている 。

さらに主人公をあんパンにした理由を
「外の皮はパン=西洋、内側はあん こ=純日本。
見た目は西洋でも心は日本人である。」
と解説している 。

これについて、やなせ氏がアンパンにしたのは
見てくれが悪くてもたとえ相手から差別されても人を思いやる気持ちは貫き通す。
ヒーロー見た目じゃなくて中身
アンパンをあげる度に中身が出てきて日本人特有の思いやる気持ちが強くなる。
そういった想いが込められているのではないかなと私は思います。

アンパンマンは空腹の者に顔の一部を与えることで
悪者と戦う為の力が落ちると分かっていても
目の前の空腹で困った人たちを見捨てることは絶対にしない。

アンパンを分け与えて力が弱まっても
悪者との戦いを放棄したりはしない。
例え負けると分かっていてもだ。

これらの点について「ほんとうの正義というものは、
けっしてかっこうのいいものではないし、
そしてその為にかならず自分も深く傷つくものです」
第1作『あんぱんまん』 のあとがきよりと自身が絵本のあとがきで語っている。

そしてアンパンマンは食べられることはあっても、食べることはない。
それは単純に(カレーパンマンやしょくぱんまんとは異なり)
アンパンマンが食事をする場面が一度も描かれないことにも現れている。

「飲食」が大きなテーマとなった世界で、
本来の「食べる」と「食べられる」の
食物連鎖的な循環を裁ち切り、
自らを食事としてのみ差し出す自己犠牲こそが
アンパンマンのヒーロー性を支えている。

これらのいろいろな深い気持ちを込めできた作品が
やなせ氏の理想とする「正義のヒーロー」
アンパンマンである。




【アンパンマンの主題歌アンパンマンのマーチに込められた想い】

アンパンマンのマーチ 作詞 やなせたかし

そうだ うれしいんだ 生きる よろこび たとえ胸の傷がいたんでも

なんのために生まれて なにをして生きるのか

こたえられないなんて そんなのは いやだ!

今を生きる ことで 熱い こころ 燃える

だから 君は いくんだ ほほえんで

そうだ うれしいんだ 生きる よろこび

たとえ 胸の傷がいたんでも

ああ アンパンマン やさしい 君は

行け!みんなの夢 まもるため

なにが君の しあわせ なにをして よろこぶ

わからないまま おわる そんなのは いやだ!

忘れないで 夢を こぼさないで 涙

だから 君は とぶんだ どこまでも

そうだ おそれないで みんなのために

愛と 勇気だけが ともだちさ

ああ アンパンマン やさしい 君は

行け!みんなの夢 まもるため

時は はやく すぎる 光る星は 消える

だから 君は いくんだ ほほえんで

そうだ うれしいんだ 生きる よろこび

たとえ どんな 敵が あいてでも

ああ アンパンマン やさしい 君は

行け!みんなの夢 まもるため


アンパンマンのマーチに込められたやなせ氏の想いですが
本人がこのようにコメントしています。

「なんのため生まれてなにをして生きるのか」という歌詞は、
当時、大学を出ても何をしたらいいのかわからない
無気力な学生が増えていると聞いたので、
子どものころから「何のため人は生きるのか」
しっかり頭に叩き込んでおかなくてはいけないと思い付け加えました。

「胸の傷が痛んでも」もね。
これはアンパンというヒーローは他のアニメのヒーローと違い
いつも傷つくからなんです。

バイキンマンに押しつぶされたりして
ジャムおじさんに「助けて」と弱音も吐いたりする。

でも作り直してもらうとまた元気に飛び立っていく。

そのアンパンが負う傷の全てを 「胸の傷」で代表させました。

苦しくても傷ついても、
ヒーローは人を助けるために飛び立つのです。

僕は物語を作るときも、歌を作るときも、
子ども向け・大人向けとか区別していません。

子どもも大人も一緒に感動しなくちゃいけない。

だから歌詞が子ども向けにしては難しいと指摘されるのかも知れませんね。



ここからは私が思う、やなせ氏のアンパンマンのマーチに込められた想いです。

実はやなせたかしさんの弟は海軍の
特攻隊として戦場でその生涯を閉じました。

その弟さんの遺書から詩を綴ったという説もあります。

その点も踏まえて誌を読み直すと自ずとやなせ氏の想いが通じてくると思います。

以下自分なりに歌詞を読み取った解説です。



戦争で心がひどく傷付いてしまった

生きていることの喜びが痛いほど実感できる

何の為に生まれて何の為に生きるのか

答えられないなんてのは嫌だ

生と死が限りなく近い

何の為に生まれて何の為生きるのか答えはもう出ている

戦場で生きることで決意が決まる

だから僕はお国の為にこの身を差し出す決意をした

お国のため皆の未来を守るため

何が僕の幸せ?何をすれば喜ぶ?

分からないまま終わるなんてそんなのは嫌だ

忘れちゃダメだ お国の為生きることそれが僕の幸せ

お国の皆の幸せでもある

泣いちゃダメだ

僕はお国の為に特攻すると決めたんだ

お国の為 皆の為

僕は速度を上げる

恐れちゃダメだ

僕の心の中は自国への愛と特攻する勇気だけだ

他のことは考えちゃダメだ

皆の未来を守るために僕はいく

敵の基地へもうすぐ着きそうだ

時間はいつもより早く過ぎていく

激戦地ということもあり仲間はどんどん倒れ

命の灯火が一つまた一つと消えていく

仲間の命を無駄にはできない

だから僕はいく

生きている喜びが痛いほど実感できる

でも僕は逃げない

どんな敵が相手でも僕は逃げない

皆の未来を守るため


自分なりの解釈でした。




おまけ
【アンパンマン主要キャラクター紹介】


☆アンパンマン(CV:戸田恵子)

ジャムおじさんが作ったあんパンの種に、
空から降ってきたとても綺麗な命の星が落ち
命が宿って誕生したこの物語の主人公。

パン工場でジャムおじさんたちとともに暮らしている。

普段は町のパトロールをしながら、
空腹の人や困っている人を助けたり、
悪さをするばいきんまんを懲らしめ たりする「正義の味方」である。


☆バイキンマン(CV:中尾隆聖)

アンパンマンの宿敵。

アンパンの種に命の星が落ちたのと同時期に、
ばいきん星から卵が送られてきた。

その卵に雷が当たり生まれたのがバイキンマン。

一人称は「俺様」

二人称は主に「お前」

バイキン城を根城とし、当初は一人暮らしだったが、
現在はドキンちゃんや、かびるんるんなどと生活している


☆カレーパンマン(CV:柳沢三千代)

アンパンマンと同様ジャムおじさんによって作られた

頭部がカレーパンで出来ている。

得意技は『カレーパンチ』と『カレーキック』 だが、
他にも、口から熱いカレーを飛ばして敵の目を潰す攻撃
『カレービュー』も出来る。

またアンパンマンと手を合わせ、
アンパンチとカレーパンチを同時に食らわせる技を
『ダブルパンチ』と呼ぶ。

お腹が空いた人にはカレーパンではなくカレーライスをあげる。


☆しょくぱんまん(CV:島本須美)

アンパンマン、カレーパンマンとは違い、
トースター山という山から生まれたらしい。

顔は一斤ではなくスライスされた一枚である。

普段はしょくぱんまん号と呼ぶトラックで
小学校へ給食用の食パンを運んでいる。


☆ドキンちゃん(CV:鶴ひろみ)

バイキン星から連絡も無く、突然卵型UFOに乗って
バイキン城に突撃しようとした女の子。

バイキン星でばいきんまんの噂を聞きやって来たらしい。

以後、バイキン城に居候としてばい きんまんと同居している。

体はオレンジ色で角は1本。


☆ ジャムおじさん(CV:増岡弘)

不思議なパン職人。

みんなに美味しいパンを食べてもらいたいと思いながら、
パン工場で「美 味しくな〜れ…美味しくな〜れ…」
と願いを込めてパンを作っている。

一人称は当初は「わし」だったが後に「私」となった。

パンだけでなく他の料理や食べ物も作ることができ、
また巨大メカの発明や歴史や地理にも博識である。

つたで上空からダイブするなど運動神経も抜群。

アンパンマンとそっくりな顔をしている。


☆バタコ(CV:佐久間レイ)

ジャムおじさんの助手をしている女性。
一人称は 「わたし」。

やなせたかしによると、彼女もジャムおじさん同様
人ではなく妖精に近い存在である。

バイキンマンが拾ってきた魔法の鏡によると
アンパンマンの世界で一番心が美しいのはバタコさんとのこと。


☆めいけんチーズ(CV:山寺宏一)

ある日、森の中で泣いているところを子供アンパンマンに助けられ
以来パン工場に住み着いてい犬。愛称はチーズ。

バタコさんが名付け親。

犬小屋はチーズが住み始める前から存在しており、
現在のチーズの小屋は3代目(一斤の食パンを象っている)で、
壊れたり吹っ飛んだりした時は自分で直すこともある。


☆メロンパンナ(CV:かないみか)

1992年(TV放送では200回記念)に初登場。

愛の花の蜜から生まれたジャムおじさん製のメロンパン。

ジャムおじさんが流れ星(いのちの星の流群と大変よく似ている)
を見て、作られることになった。

アンパンマンとは違い成長した姿で誕生している。

従来のパン工場関連のパンのキャラクターでは最初の女の子キャラク ター。


☆ ロールパンナ(CV:冨永みーな)

1994年(TV放送では300回記念)に初登場。

ジャムおじさんがメロンパンナの為に作ったロールパン。

白い布で顔を覆っており、額の部分には
赤い「R」の文字が書いてある。

黒い服を着ており、布と同じ白い手袋とブーツを履いている。

初め、ジャムおじさんは単なる仲間 を作るつもりだったが、
メロンパンナがお姉ちゃんが欲しいと言ったので、
メロンパンナより後に生まれたが姉になった。

一人称は「私」で、男性的に話す。

メロンパンナ同様、現在の姿で誕生している。

名前はメロンパンナに似せて名付けられた。

妹のメロンパンナが十年に一度咲く『 まごころ草』を偶然見つけ、
その花粉を加えて作ろうとしたが、
それを聞きつけたバイキンマンが
『バイキン草』のエキスも入れてしまったため、
善悪両方の心を持ったロールパンになってしまった。

そのため、基本的にはパン工場にはおらず、
高い岩山があちこちにある荒地にいることが多い。


☆クリームパンダ(CV:長沢美樹)

1998年に初登場。

ある日突然ジャムおじさんが呼んだパンの少年。

パン工場関連のキャラクターでは最後に登場したキャラ。

クリームパンに生まれてカスタードの国から来た。

家族や、職業・経歴も不明だが、
メロンパンナやロールパンナをお姉ちゃんとして慕っている。

一人称は、「ぼく」。

怖いもの知らずで意地っ張りな性格。

ジャムおじさんが作ったパンを届けるお手伝いをしている。

好物はカスタードクリームで、
カレーの代わりにカスタードを乗せた
「カスタードクリームカレーライ ス」を好む。

本人は「クリームパンだ!」と言っているが
クリームパンダと勘違いされ、
今は自分でクリームパンダと名乗っている。


☆サラダ姫(CV:沢城みゆき)

サラダ城のお姫様。

毎日のサラダ作りの勉強に厭き、
時々茶色の帽子と銃士の衣装と武器のトングで
「サラダ王子」に変身し白馬に乗って城を出るパターンが多い。




以上です。
最後まで読んで頂いた方居ないとは思いますが
ありがとうございました~(*^^*)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

メモと覚書

やなせたかし先生の絵本を原作とした幼児向けTVアニメ。1988年放送開始の国民的アニメとなりました。
日本人で知らぬ人がいないと断言できる作品ですね。

私は青木由香さんという脚本家をきっかけに2019年に視聴を開始しました。
アニメ監督・演出家の川越淳さんが参加しているのは知っていても追いかけるまではせずに来たのですが、最近ちょっと熱が入っていて(笑)アンパンマン自体も好きなのでレンタルで見られる回をちょくちょく視聴し始めました。
まあ川越さんは監督作品が増えた1997年頃からTVシリーズ参加頻度が減ってはいるのですが。
ツイッターでプチ感想として書くと捗りますね。生っぽくて面白いし編集も面倒なのでそのままで。
最初に視聴した日付を記載しています。

{netabare}
2019年12月8日
アンパンマン見てたら川越淳さんが「妖精バックとショウガナイさん」コンテ演出だった
映画のりんごぼうやとかも見たけど特徴的だ…風車の影とかアンパンマンがばいきんまんの攻撃を捌いたりとかガラスへの映り込みとか
アンパンマンの演出の基本はおさえて、かつ個性が出てる
もちろん生活描写も良いし、動きも良くて何よりばいきんまんが可愛い
脚本に演出と作画がしっかり応えていたと思う
りんごぼうやのアクションが何かの記事で取り上げられてて、アクションの醍醐味はあるのにショッキングな印象が無くて好きだった


2021年10月17日
アンパンマンの映画ブルブルがTV放送で録れていたのに見てなかったので視聴。2017年で矢野監督。カレーパンマンの活躍が多くて面白かった!
演出が川越さんと山内東生雄さん。山内さんもキャリア長い人だった。
アクションシーン川越さんぽいなと思ってたらやっぱり。そして原画にもいらっしゃる(笑)

矢野監督のアンパンマン映画は2作品目だと思うけど、優しい作風で安心して見られる。
ブルブルのお父さんが心配しつつ厳しいの凄い好き。最近にしては珍しくブルブルが少し古風なデザインで可愛かった。


2021年10月29日
川越監督の演出・作画ということでアンパンマン1996年のかつぶしまんと鉄火のマキちゃんを見ました。借りたのがセレクションだけあって他の7編も面白くて作画も素晴らしい。良いアニメーターさんが多い時代だったしね。
で、問題の回は表記からして1人原画…?15分だけど。なんか驚くなこれ…時代劇なんですよ。素晴らしい出来の。
脚本もその意図で書いていて、川越さんが全力で乗っかっていってる。私の記憶だと当時は時代劇の再放送多かったので、子供たちも比較的馴染みがあったとは思う。
でも正直見ていて笑うしかない。フォーマットも倫理観も間違いなくアンパンマンなのに…困惑するなこれ…
アクションも良いけどかつぶしまんの仕草に昔の時代劇の格好良さがちゃんと反映されてる。着物を着慣れてないとしない動き。森の中の演出やカットの繋ぎも、一工夫しつつわかりやすい。
あとなんせ絵がかわいい(笑)。
アンパンマンの作画班は皆さんそうだけど、全部のキャラを愛してるのが絵でわかる。


2021年10月30日
川越淳監督演出・原画(1人原画かは不明)の1994年のアンパンマンとカビとりを見ました。
前半はちょくちょく独特のレイアウトあるな~くらいだったのに終盤で巨大カビルンルンが出てきてソフトなロボットアニメみたいに…
まあ川越さんいなくてもたまにアンパンマンはロボアニになるけど(笑)
キャラの動きが全体的に賑やかだったり自然物を演出にがっつり絡めてくるのはすごくらしい。あとアンパンマンの回避動作が単調でない所とか。

それにしても脚本がめっちゃ凝ってて詰まってる。他の回にも言えるけどセレクションだから少し捻っていたり凝った回が収録されてて楽しい。
この巻のてんどんまんとてんどん母さんもめっちゃ良い。脚本もだけど、演出がまあ上手で作画もそれに応えてる。
人情話のお約束とアンパンマンのフォーマットを繋げるのは「何のために生まれて何をして生きるのか」という作品テーマなんだよね。脚本西園悟さん、演出篠原俊哉さん。


2021年11月17日
川越監督演出ということでアンパンマンのかつぶしまんとおことちゃんを見ました。2005年放送。
また時代劇始まった…(笑)
脚本もテンポ良くて作画も良いし、音響も工夫してる。おことちゃんの着物の衣擦れの音が入ってたり…。おことちゃんの品の良さとかばいきんまんの可愛さとか、アクションとか
作画班がいつも素晴らしい。川越さんも原画にいるけど。レイアウトの独特さは感じる。
セレクションDVDで見ているけど、同じ巻に入っている回も全部面白かった。ばいきんまんとバタコさんの回が凄い良かった。ほのぼので皆かわいいし優しい回。


・川越淳さん担当回を見て感じた大雑把な印象・
最近川越淳監督作品を色々見直してて感じたのがアクション演出の引き出しの多さ。
他の演出家をよく知らないので普通のことなのかも知れないし、私は触れたジャンルも作品数も少ないけど、他の有名監督のような突出した独自性よりも基礎的な技能と知識の積み重ねを感じるというか…

具体的には、ロボットバトル、チャンバラ、武器有り無しの格闘戦、銃撃戦などをきちんと知識の上に演出できる。敵との駆け引きや動きの流れが演出として組み込まれている。
アンパンマンではスポーツのアクションも結構あって、サッカー、野球のピッチングやバッティング、棒高跳び他色々。
年代を広げて視聴していくとわかるけど、時代劇や任侠映画、海外映画も好きなようだし、インタビュー等からは60年台~70年代SFにも触れている様子。{/netabare}
(2021.12.6)


{netabare}
2022年1月30日
アンパンマン2019年コキンちゃんちゃんとすなおとこ
脚本友永コリエ コンテ演出川越淳 作画監督阿部淳子 原画川越淳
場面転換がかなり凝ってる。ちょっとしたシーンでもキャラに何か動き付けようとする。小さなコキンちゃんと巨体のすなおとこの対比にも拘る。水への写り込みとか、ばいきんまんが落とした岩を捌くシーンとか

アンパンマン号を持ち上げるアンパンマンとかアオリ・フカンのレイアウトとか密度も濃い。展開自体も移動もあり動きが多い。友永さんバランス良い脚本家という印象だけにキャラ多い展開で演出が良いと映えるなあ。

同じ巻に入ってたロールパンナとオーロラ姫も印象的な回だった。脚本岡村優子、コンテ葛谷直行、演出橋本敏一
こっちも景色が印象的な演出多い。あとばいきんまんが結構ガチで悪いことしてるー。
オーロラ姫の日高のり子さん昔から好きなんだけど声が変わらないな…
この回、動画の印象がめっちゃ良い


2022年1月23日
2021年アンパンマン、鉄火のコマキちゃんとねこの国見てる。久しぶりにマキちゃんが登場したなあ。私が録画始めてから初では…
マキちゃんとコマキちゃんの手つきの違いが作画に出てるのが丁寧。

後半はコキンちゃんとショコラおばさん。ほのぼの回。ばいきんまんとコキンちゃんがドキンちゃんに…めっちゃかわいい!ショコラおばさん品が良くて好き。
脚本友永コリエさん、コンテは矢野さん、演出佐土原武之さん。
脚本コンテ演出が行き届いていてちょっとした所でニコニコする。{/netabare}
(2022.2.27)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

顔が丸くないアンパンマン(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
うち、目覚ましも兼ねて、朝は決まった時間にテレビがつくようにタイマーかけてるんですが、

(地方によって放送時間や曜日は違うんだろうけど)「アンパンマンのマーチ」で目が覚める日があります。めっちゃ心穏やかになりますよ(笑)

ただ、起きたらすぐ風呂に入るので、アンパンマン自体を観ることはほとんどありません。

が、先日、少し二度寝をして、たまたまアンパンマン本編中に再び覚醒観。目を開けた瞬間にかなりレアなアンパンマンに出会い、笑ってしまったので、レビューに書きたいと思いますw

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
観た回は、『ホラーマンとホットサンドちゃん』。

驚いたこと①。いつものように、顔が欠けて力が出ないアンパンマン、、、が、欠けた顔の中が茶色一色。あれ? 中にあんこ入ってない!? これが作画ミスなのか、今はそれが普通なのか、この回はなんかあったのか、前後の話を観ていないので分からないが、とりあえず、目が覚めた(笑)

驚いたこと②。んで、アンパンマンに新しい顔をあげるんだけど、この回らしくホットサンドメーカーで焼いたら、なんと四角い顔のアンパンマンに(笑) 顔が丸くないレアアンパンマンはたまにいるけど、まさか十数年ぶりに眺めた回で観られるとは。

驚いたこと③。そして、バイキンマンに食らわす、レアアンパンマンの必殺技が、、、「ホットサンドア~ンパンチー!」って、名前変えただけで、ただのアンパンチwww これには少し笑ってしまいましたよ(笑)

にしても、私が古いだけですが、メロンパンナちゃんとホラーマンがレギュラー化していることに、やっぱり違和感がある。

てか、これは昔から思ってることですが、「食パンマンって、キャラ薄い」よねw カレーパンマンはまだ、カレーを使ったロングレンジ攻撃が出来るけど、食パンマンって、ドキンちゃんに好かれる以外に役割がなく、バトル的にもストーリー的にも、いてもいなくても、、、(笑)

それこそ、今回のホットサンド回なら食パンマンが活躍しても良かったのでは?

世の中ではここ数年、(カレーパンも焼きカレーパンが出るなど進化を遂げているし)高級食パンブームで、日本のパンの主役ですが、アンパンマンワールドではいつまでも脇役。

頑張れ、食パンマン! いつかアンパンマンにとってかわり、主役を奪えるその日まで(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

62.1 12 1988年秋(10月~12月)アニメランキング12位
1ポンドの福音(OVA)

1988年12月2日
★★★★☆ 3.4 (12)
44人が棚に入れました
人気漫画家・高橋留美子が20年の長きに渡って不定期連載を続けていた原作を、比較的初期の段階でOVA化した作品。素質はあるものの、旺盛な食欲に抗えず減量のままならない若手ボクサー・畑中耕作。そんな彼の想い人は、修道院で修行をしている見習いシスターのアンジェラだ。果たして、恋と試合で勝利を勝ち取れるのか? 監督のさきまくらは、名作ボクシングアニメ『あしたのジョー』を手掛けた出崎統のペンネームであり、その組み合わせも話題を呼んだ。

DEIMOS さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

高橋留美子ワールドとボクシング。

高橋留美子が描くボクシング漫画のアニメ化。
当然、高橋留美子にかかれば、ストイックなバトルが中心になるはずもなく、減量できない二流ボクサーとシスターとの絶妙な距離感の恋愛?関係を描く。

初期の高橋留美子作品では、「叶いそうでなかなか叶わない恋」がモチーフになることが多いが、本作では、「シスター」という存在が直接的にこの関係を表現している。また、主人公が「頼りない男」というのは、うる星やめぞんを連想させる。

ただ、本作は、他の名作に比して盛り上げに欠く。シスターが発破をかけて、ボクサーの減量を成功させられるかどうか、というのがメインのストーリー。それだけを描くのに1時間近くをかけるのは少し退屈。その辺りは、アニメスタッフの力量だろうか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

fuzzy さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

原作ファンには良いかも。

減量が苦手な有望ボクサー
よくある話

シスターを絡めて日常系で少しコメディタッチ

日常系に近いのであまり特殊効果はいらないので作画は普通ですが、ちょっと目の作画が変だったかな。。昔の作品としても。。もったいない

声優は
アムロにマクべ、ブルマ、チェリーと豪華でマッチしてました。

原作ファンにはいいかなと。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

☆ボクサーと修道女

減量が苦手な意志の弱い主人公と修道院の見習いシスター
アンジェラの物語。ちょっと短い(50分)のが残念でした。(*^^*)


原作/高橋留美子「週刊ヤングサンデー」

監督/さきまくら(出崎統)

製作-ぎゃろっぷ

1988年作品



追記欄_

2008.1.12日本テレビでドラマ化(亀梨和也主演)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

62.0 13 1988年秋(10月~12月)アニメランキング13位
竜世紀 神章 A.D.1990 璃子(OVA)

1988年10月26日
★★★★☆ 3.4 (10)
32人が棚に入れました
久保書店の青年誌「レモンピープル」に連載された、異才漫画家・竜騎兵の伝奇SF『竜世紀』が原作のOVA。 20世紀終盤の地球各地に、伝説上の生物と思われていた竜が突如、出現。人類は軍備を整え、無抵抗な竜たちを次々と虐殺していった。中でも日本自衛隊の青年兵士・相良匡は、竜との空中衝突で上官が死亡したのを契機に上層部に直訴。竜殺戮の特殊部隊「ドラゴンバスター」の編成まで敢行した。そんな中、人間嫌いでひそかに世界滅亡を願う高校生・璃子(りこ)は、親を殺された幼児のドラゴンを保護。カーマインと名付けてひそかに育てることにする。だが世界各地で竜が出現する裏には、謎の存在「悪魔」の秘めやかな暗躍があった。 アニメ制作はA.I.C.。物語は現代編の本章から未来編の「魔章」へと連鎖する。『鋼の錬金術師』『機動戦艦ナデシコ』の脚本家・會川昇がシナリオを担当し、その文芸性が強く出た隠れた秀作とするファンも多い。

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

シリアスかつ切ない話

アニメは二部構成でこちらは一部目の話。視聴後に原作にも興味を持って手に取ってみたが、どうやらこの一部目はアニメスタッフによるオリジナルだったようだ。内容としては竜と少女の出会いと交流、少女の抱える心の闇を描いており、個人的には引き込まれる話でした。作画としても当時としては高水準で良質なOVAだったと思います

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

60.3 14 1988年秋(10月~12月)アニメランキング14位
宇宙の戦士(OVA)

1988年10月25日
★★★★☆ 3.3 (10)
26人が棚に入れました
90年代末には実写映画化もなされているハインラインが著した古典SF小説を全6話のOVAとしてアニメ化。 21世紀。外宇宙への進出を果たして発展を遂げる人類だが、そんな彼らはついに異星人と遭遇。友好的な接触がなしえないまま地球人と異星人ははからずも交戦状態へ陥ってしまう。そんな中、高校生の少年ジョニーことジュリアン・リコは軍隊へ志願。かねてより反対していた母からも入隊を認められたジョニーは、実戦同様のパワードスーツ(機動歩兵)での訓練をこなし、ついに一人前の兵士として卒業する。宇宙艦ロジャーヤングに乗船したジョニーたちウィリー山猫隊の面々を待ち受ける過酷な運命は……。 本作の制作はサンライズが担当し、監督は『マクロス7』『ぶぶチャチャ』などのアミノテツローが手がけた。OVAでの完結後、1991年初頭にTV東京での地上波放送も行われている。

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

思想性が無く抜け殻。映像も残念。素直に原作を読みましょう。

「宇宙の戦士」は「スターシップトゥルーパーズ」として映画公開されていますし、スピンオフのアニメもあります。機動歩兵のパワードスーツは「機動戦士ガンダム」の元としても有名で、日本のパワードスーツ系の作品、リアルロボット作品に非常に強い影響があります。

 それ故、質の高い映像化が望まれますが、残念ながら難しいと思います。原作では主要な登場人物である元軍人の哲学の先生と、戦争に参加する意味とは?という問題についてのやり取りが、全体を貫く主要なテーマになっていました。また、軍隊経験者だけが市民権を貰えるような話になっておりしかも肯定的に描いていました。身近な人間に敵の害が及んだ場合の考え方など随所に思想的なテーマがあます。
 さらに、無数の軍隊虫、働き虫に思考できる虫が司令を出すような設定で、これが共産主義の揶揄のように描かれているというのもあるでしょう。

 また、訓練で教官にフリーズを命じられた生徒が、近くに毒蛇がいたという理由で動いてしまい、ひどく怒られます。そして、反抗して教官を殴り、軍事法廷にかけられるというシーンがあります。
 この時、結果として有罪でムチうちの刑になりますが、ここが体罰は必要悪であるという肯定的な雰囲気がありました(実際に自衛隊であっても、命令は絶対で同じ指導になるそうですけど)。
 そして、機動歩兵部隊は男の部隊として描かれており、女性の方が空間把握能力が高いためカルメンシータは宇宙船のパイロットなるという男女の区別的な描写も結構あります。

 要するに1960年の話なのでかなり古い上に、冷戦の影響で共産否定のような思想性、軍国化肯定が強く見られます。また、当時は女性解放も進んでいましたので、あえて逆行した男女の役割のようなストーリー展開にもなっています。

 これらの思想をリコは自らの経験の中で学んで行きます。この学びが、機動歩兵というタフな軍隊の中での精神的軍人的なリコの成長になっている部分が面白い話だったわけです。
 しかし、これは原作者ロバートAハインラインの軍国化、右傾化と見られています。その思想的な部分が「万人向け」の映像化にあたり、カットされてしまうからです。

 映画版はリコの部隊を男女混成部隊として表現してましたが、そうなるとカルメンシータとの関係性が非常に薄くなりました。
 本作アニメ版も、思想的男女差別的な部分は省いてしまい、非常に子供っぽい青春ストーリーになってしまっています。

 じゃあ、そういう思想性を除いたとして、パワードスーツの描写が優れているとか、成長物語になっているとか、カルメンシータ萌えとかなっているかといえば、正直駄目です。作画が1988年のOVAにしては物足りないです。

 敵の昆虫のような生物の迫力も描写もまったく不十分です。この点の映像化は映画「スターシップ…」が優れていたし、後のアニメ「レッドプラネット」はなかなかの映像でした。あるいは「かぐや様は告らせたい」3期のEDの後半部分が本作原作のオマージュになっていましたので、そちらも参考になります。

 肝心の思想・哲学の描写がなくて骨抜きな上に、SF的戦闘シーンの迫力も不十分、キャラ萌えも厳しいので、今更見る価値はないかもしれません。
 原作を是非お勧めします。SF好きならハインラインの「夏への扉」と本作はある種の基礎教養ですし。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

少年志願兵ジョニーの成長物語

軍隊での訓練期間を描いたのは良かったと思います。

その後の戦闘体験や、戦友の死を乗り越えていくという戦場の厳しい現実を通してジョニーの成長が掘り下げられていたと思います。

しかし、尺の問題なのか敵である宇宙人の正体は明かされないままだったのは個人的にスッキリしないものがあったかな。

また、作中でいわゆる絶世の美女的に持て囃されてたヒロインのカルメンシータですが、絵柄的に自分の好みではなく、そこまで心を動かされなかった。むしろ、関西弁が特徴的なアズマ(しかも中の人はシャア)の最期の方がショッキングでしたね。そういう意味でもやはり、軍隊での戦友との絆等、男臭い部分を強くした方が良かったんじゃないかなと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

内容は覚えてるし戦闘シーンは好きでした

随分古いですし、確か海外では公開しない約束のもとにアニメ化したと聞いたような。確かにSF小説(というより→寄小説)の金字塔ですしね。

アニメは程よく←に軌道修正されて違和感は感じませんでしたけど、当時もあまり話題には上らなかったような。
個人的にはパワードスーツはイメージ通り、でも戦場がちと明るくジメジメ感が足りなく感じてました。
作品を点で評価と言われれば凡作ですが、個人的には嫌いではなかったです。ハリウッドの某実写よりは好きですw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

56.6 15 1988年秋(10月~12月)アニメランキング15位
METAL SKIN PANIC MADOX-01(OVA)

1988年12月16日
★★★★☆ 3.1 (17)
54人が棚に入れました
機械工コージは、扱い方もわからぬまま大型パワードスーツに似た対戦車小型メカ・Madox-01にうっかり乗りこんでしまう。MADOX-01から降りられなくなった彼は、軍に追われる羽目となった。

おふとん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

古メタルスキンパニック!

88年制作のOVA。近未来(現在から見れば多分過去)の東京が舞台のSFロボットアクション。

ひょんなことから軍用メカ(パワードスーツ)を着込んで脱げなくなったミリヲタ大学生が、
軍に追われつつ元カノとの待合せ場所を目指すというお話。40分程度の作品。

はい、面白くないです。小学生が作文したようなストーリーに、随所で見られる設定破綻。
登場人物は追う方も追われる方も行動原理が乳幼児並み、目の前の現実を飛び越えていきます。
しかし彼らは大真面目、シリアスな雰囲気まで醸し出していて、お馬鹿な行動とのギャップが凄い。

これは酷い、大してセンスが良いとも思えないメカを眺めるだけの作品なの?いや、そうじゃない・・・
逆に考えるんだ!ツッコミのネタとシュールな失笑を提供する為の作品だと思えば良作じゃないか!

事実、文句言いながらも最後まで引き込まれるように視聴できたし、中盤からはネタアニメと割り切って観たので、シリアス顔で尽く予想の斜め上を行くキャラ達を、生暖かい目で見るのが楽しかったかも。
感動のラストシーンですら失笑せざるを得ないというのは、それが制作陣の狙いだからなのでは?

これ、狙ってやってるなら相当高度な作品。私のようなニワカが足を踏み入れるには早すぎたか?
いやいや、酷評書きたくなくて無理やり屁理屈捻り出してないかお前? 自分でも分からない・・・

ただし、音楽に関しては古臭過ぎてはっきりと萎えました。
80年代の音楽には詳しくないので上手く書けませんが、当時の流行を追った感じのBGM。
あっという間に廃れて時代を越えられなかった類のジャンル。

万人向け見所として挙げたいのは、センスは別として、良く動いている方だと思われるメカの作画。
冒頭、メカのテストシーンに既視感。劇パト2OPの元ネタかと思える演出。書き込みが変態レベル。
エンドロールで作画スタッフの中に「庵野秀明」の名前を発見して納得。無駄にいい仕事してます。

あとは超個人的な想いですが、自分から振った元カノに未練タラタラな部分だけ、
主人公にほんの少し(笑)、感情移入できました。

最後に、元カノのキャラデザインに萌え要素を見出し、ブヒれた事を記しておきます。


現代のアニメさえ満足に視聴できていないニワカ野郎が、事前に調べもせずベテラン上級者向けの古いマイナー作品群に手を出すのは、あまりにも無謀ではないか?('A`)
そんな自省をせずにはいられないカオスな逸品(?)でした。面白くないけど楽しかったです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

パワードスーツ、SFロリキャラ、庵野秀明…歴史を振り返るにはいいかもしれません。

 UNEXTにあったので視聴。 パワードスーツってSF設定としてロボットの1万倍自然な設定だと思いますが、あんまり作品数が多くないですね。その意味で本作のあらすじで興味を持ちました。

 人間サイズのパワードスーツって私は結構好きなんですが、あんまり一般的ではないですね。例外はありますが、結局18メートルのガンダムに進化しました。その他はインフィニットストラトスとかシンフォギアとかリアリティの無いデザインになりました。あとはエイリアン2ですか…リアリティありすぎですね。

 1979年ガンダムと同時期のSFオタク伝説のチャンピョン読み切りマンガ、神矢みのる「ラストチェイス」という作品が美少女パワードスーツものでした。これが日本SF史で美少女が水着的な衣服の上にメカを身に着けるという嚆矢だったのでは?と思っています(アマのkindle unlimitedにあります)。なお、神矢みのる氏はプラレス三四郎の人です。
 もちろん初出はロバートAハインラインの「宇宙の戦士」だと思います。

 閑話休題。本作です。作品に中身はありません。つまらないです。ただ40分なので結構ストレスなく80年代のSFアニメの技術を見るには面白いかもしれません。

 OPの原画が庵野秀明らしくて、パワードスーツのメカニックはすごかったですね。1分だけですけど。パワードスーツのカラーリングもトップをねらえに似ています。爆破シーンやエフェクト、画面の発色とかがいかにも80年代ですね。味があって悪くはないです。

 もちろん当時のOVAだけあって、TVアニメよりも動きやメカは各段にいいです。

 女子キャラについてはほとんど出ませんが、80年代後半のオタク界隈の萌え絵(当時無い概念ですが)を確認するのにいいかもしれません。今のSFロリキャラ、つまり萌えの原点は「あづまひでお」と言われていますが、その雰囲気が色濃く見られます。横顔の鼻の極端な造形なんかは、いかにもですね(実際に本作に出てくるのはロリではありません)。

 そんな感じ、でアニメの歴史を気軽に振り返るにはちょうどいいアニメですね。つまらないですが。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

やまだ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

OP原画/庵野 秀明

おおらかな時代のOVA。1987年製。タイトルが一番のセールスポイント。

冒頭からの現代ではもう作られることはないであろう超絶描き込み内部機構メカ描写でロボ好きはガツンと掴まれること間違いなし。「ムーバブルフレーム」とかの単語に反応しちゃう方は観て損は無いと思われる。正確に言えばロボットじゃなくてパワードスーツですが、外部装甲を外した状態のいかにもメカメカしい内部機構剥き出しのメンテナンスシーンでタービン、ガトリングガン、サスペンションなど様々なパーツを映しだし、「これはスゴイモノが観れそうだ」と期待感が物凄い勢いで急上昇していきます。

1話40分程度ですが、時間の殆どがバトルシーンに費やされる徹底ぶり。迎え撃つ相手は軍用ヘリや機動戦車、パワードスーツとバラエティに富んでおり、主人公の駆るパワードスーツ「MADOX」も多様な武装でこれらを迎え撃ちます。

この情報だけだと物凄く面白そうですが「物語の評価」には自信をもって1点を付ける事が出来ます。現代では100%通らない企画。まさにメカを描きたい為がだけ、それだけの作品。設定や構成、キャラ造形など他の要素を全てをぶっちぎって「俺の考えたカッコいいメカ」をドヤるだけの作品。潔し。

キャラデザも時代どおり古臭く、劇判もこれまた時代を感じるよくあるやつ。この時代のロボアニメは何見ても似たような劇判でしたね。

メカに関しても考証とかやってはいけない雰囲気です。庵野さんだし「カッコよけりゃデタラメでもよかろうなのだ」なのでしょう。


正直このメカあんまりカッコよく無い。


こういうロボ物は衰退する一方なので少し寂しい気はします。「アーマードコア」「フロントミッション」「ガングリフォン」これらの人気ロボゲーですらもはや過去の遺物。でも「戦闘シーンのカッコよさ」で言えばこれらのOPムービーを超えるような映像作品って地球上には存在しないと思ってるんですけどいいのがあったら教えてください。

ただOPだけは今見てもスゴイ。庵野恐るべし。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

計測不能 16 1988年秋(10月~12月)アニメランキング16位
ガルフォース3 スターダスト・ウォー<宇宙章・完結編>(OVA)

1988年11月2日
★★★★☆ 3.9 (7)
34人が棚に入れました
A.I.C.初期の看板作品(OVA)となった、美少女SF戦争ロマン「ガルフォース・宇宙章」三部作の最終編。 広大な宇宙を二分して戦う二つの種族パラノイドとソルノイド。その戦乱は双方壊滅の構図で終焉を迎えつつあった。老齢化した太陽系「シグマナース」の宙域を最終決戦場と定めるソルノイド側。だが同軍の精鋭で数奇な運命を潜り抜けてきた戦士ルフィーは、新たな仲間シルディ、スピア、アミィの3人とともに独自の行動に出る。それはパラノイドとソルノイド双方の完全滅亡を回避せんと努力してきたソルノイドの上官ネビュラート大佐との会見で、当のネビュラートはかつてルフィーが共に戦ったアンドロイド少女キャティのモデルとなった人物でもあった。最終戦争への時が刻まれる中、人類の未来を求めるルフィーたち。その想いはいずこへ向かうのか。 第1巻「Eternal Story」の時点から壮大な宇宙叙事詩を構想していたOVAシリーズの決着編。パラノイドとソルノイドの戦争の起源、宇宙人類の未来と希望を託された「太陽系・第三惑星」の存在、キャティの出自など、かねてから設定されていた伏線が収束すると同時に、大戦争の中、最後にまた「個」としての戦士に戻る主人公ヒロイン・ルフィーの描写に当時の多くのファンが涙した。世界観と劇中人物の想いは、時空を超えた「ガルフォース」第二章たる『レア・ガルフォース(「ガルフォース地球章」)』の物語にやがて継承される。

オパマ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

エンディングテーマの貴き力よ。

白井貴子『COSMIC CHILD』
未だに胸に残る名曲。
この一曲のお陰で作品の質が数段UPしてる。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

計測不能 16 1988年秋(10月~12月)アニメランキング16位
ハーイあっこです(TVアニメ動画)

1988年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (6)
29人が棚に入れました
ロングセラー漫画『小さな恋のものがたり』の原作者みつはしちかこによるファミリー主婦漫画のアニメ化。アニメ制作は『ドラえもん』のシンエイ動画。 さりげないふくよかさが魅力の女性「あっこ」ことあつこ。彼女はハンサムでスマートな恋人・坂本ジュンイチと結婚。晴れて同家の嫁となる。だが元来いっさいがざっくばらんだったあっこの実家と違い、坂本家は家風の格式も高い。とくに俳句が趣味で和風美人の姑セツコはなかなか気難しい印象だ。だが嫁として坂本家で暮らすあっこは、この義母が実は心の暖かい人間味ある女性だということに段々と気がついていく。そんな中、あっこの体に、一家待望のおめでたの知らせが……。原作は1980年から2002年まで新聞に長期連載された大人気作。アニメも3年強のヒット番組となり、原作の魅力とファミリーアニメに強いシンエイ動画の実力を再確認させた。あっこ役の小宮和枝ほか声優陣の好演も番組の人気に大きく貢献している。

計測不能 16 1988年秋(10月~12月)アニメランキング16位
ロジャー・ラビット(アニメ映画)

1988年12月3日
★★★★★ 4.6 (7)
26人が棚に入れました
全編に渡る実写とアニメの合成が話題になった超娯楽大作。アニメーションのキャラクターが現実世界の人間と共に生活を送る、47年のハリウッドを舞台に、彼らの住む漫画の町“トゥーン・タウン"の利権をめぐる殺人事件をミステリー・タッチで描いたコメディ作品。ストーリー自体も面白いが何と言っても合成技術の素晴らしさが目をみはる出来で、ドタバタコメディのスピーディさを維持した作りは圧巻! 登場する歴代アニメキャラクターの数もハンパじゃなく、ベティ・ブープからミッキーやドナルド、はたまた「ファンタジア」のカバのバレリーナまでと、どのシーンに誰が出てくるのか探すだけでも楽しめる。合成技術の成果は、アカデミー特殊効果賞・編集賞・音響効果賞、リチャード・ウィリアムズの特別賞受賞へと実を結んでいる。

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ミッキーとバックスバニーの共演

アメリカのカトゥーンのキャラクターたちと、「パルプマガジン」と呼ばれる1920年代から1950年代にかけて流行った「探偵もの」小説の実写化を融合したディズニーの実写+アニメ作品(配給はワーナー・ブラザーズ)

まずミッキーやバックスバニーが公式で共演しているという偉業だけでなく、アメリカンアニメーションの黄金期のキャラクターたちがかなり出てきたことでも話題を呼びました。

スティーブンスピルバーグやジョージルーカスの映画はインディージョーンズにしろ、スターウォーズにしろ全て実は元ネタがあり、

1920年代にアメリカで流行った「パルプマガジン」(クエンティン・タランティーノの「パルプフィクション」の元ネタでもある)に連載されていた三文小説から全て引用しているんですね。

「パルプマガジン」で連載されていた作品はスーパーマンやスパイダーマンなどのアメリカンコミックの原点とも言える小説で、SF、西部劇、ホラー、サスペンス、恋愛、社会派ドラマなどなど全てのジャンルを網羅する世界初の大衆向け雑誌だったのです。

現在におけるハリウッド映画や日本の娯楽作品全般はここから来ているといっても過言ではありません。

中でも1920年代当時はハードボイルド「探偵もの」小説や映画が大流行。フィルムノワール(暗く陰鬱な映画の総称)もこの時にできた言葉です。

この作品はそんな時代背景を舞台に公式でパロディ化した日本で言うところのギャグマンガみたいな作品です。

奇しくもこの映画が公開された1980年代当時の日本の空気感とソックリなので、そういう浮かれた気分で見る良作コメディ映画になっています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

実写とアニメーションの融合が絶妙。愛すべき名作。

アニメのキャラが実際に映画会社に
所属してるスターであるという設定がたまらなく好き。

映画としてはB級といってもいいが
アニメーションとしての革新だった。

人生の中でも印象的なアニメBEST50くらいに入る
ジェシカのセクシーさにやられてしまう。
私もせっせっせやりたい(笑)

イタチも好き。

セクシー&バイオレンスが子供向けでは出せない魅力。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

計測不能 16 1988年秋(10月~12月)アニメランキング16位
陽あたり良好! KA・SU・MI 夢の中に君がいた(アニメ映画)

1988年10月1日
★★★★☆ 3.1 (9)
22人が棚に入れました
あだち充の大人気青春コミックスの劇場版アニメーション。テレビ版で描かれた世界の後日譚を描く。下宿屋・ひだまりに住む、岸本かすみや高杉勇作たちのさわやかな青春模様を描く。かすみは国際的なバイク・レーサーを目指す克彦という年上のボーイフレンドがいたが、同級生の勇作の存在も気になっていた。そんな中、克彦が「2年後、君と結婚するために帰ってくる」との言葉を残しアメリカへと旅立っていった。それから2年、克彦が、約束通り一流のバイク・レーサーになって帰国してきた……。森尾由美、三ツ矢雄二、井上和彦、塩沢兼人ら、大人気声優が多数出演。

計測不能 16 1988年秋(10月~12月)アニメランキング16位
小助さま力丸さま コンペイ島の竜(OVA)

1988年10月10日
★★★★☆ 4.0 (7)
21人が棚に入れました
1988年に行われた週刊少年ジャンプ20周年のイベント「ジャンプアニメ・カーニバル」で上映されたアニメ。製作はJ.C.STAFF。上映時間は50分。『ドラゴンボール』で知られる漫画家・鳥山明が脚本、キャラクターデザインまですべてを手がけている唯一のオリジナルアニメ。
 世界で最後の竜がいる海に浮かぶ小さな島・コンペイ島。この島の自由と平和を守る警備隊・小助と力丸の兄弟は今日も夕飯の食料を得るために狩りに出ていた。そんな中「東京から来た学者を迎えに行く」という約束を思い出し港へと急ぐ。東京から来た学者・狸小路桜子は竜の研究のために、竜に会わせるように頼むが、小助は「竜は島の守り神で、竜がいなくなると人も生きてゆけない」と断る。その次の日、桜子の持っていたチョコを食べた二人は、竜と会わせる代わりに「チョコと自転車をもらう」という約束で、竜に合わせることになった…。その頃、島の上空では山田大八郎の一味が竜の額に輝く「竜の石」を自分のコレクションとするため、島に向かっていた。はたして小助と力丸は竜を守ることができるか……。

計測不能 16 1988年秋(10月~12月)アニメランキング16位
戦国奇譚 妖刀伝 鬼哭の章(OVA)

1988年11月25日
★★★★☆ 3.7 (7)
20人が棚に入れました
安土桃山時代を舞台とした伝奇時代活劇OVAシリーズの第2作目。本作は前作「破獄の章」からおよそ1年後の物語が描かれる。 天下統一を企む魔人・織田信長は妖魔忍者を従えて伊賀忍者の撲滅を計画。それは信長の覇業の邪魔となる「妖刀」を持った影忍・陰三流に、伊賀側が協力していたからだ。一方、綾之介たち陰三流は妖魔の入れない伊賀の里に信長をおびきよせる計画を進めていたが、それを信長の小姓・森蘭丸が看破。結局、伊賀の里は4万もの大群に囲まれてしまい、綾之介は密通者の存在をいぶかしむ。だがそんな綾之介たちを甲賀の女忍者が救出。彼女の顔がかつての戦いで命を落とした仲間の桔梗に酷似し、さらに甲賀が信長に組みしているという情報もあって動揺する一同。女忍者・佳代は自分が伊賀忍者の総代・百地三太夫の妹で、甲賀のすべてが信長に加担しているわけではないと訴えるが……。 本作は前作のスタッフ編成をそのまま移行して制作。アクションシーンには作画枚数の制限を設けていない、という点がセールスポイントでもあった。

計測不能 16 1988年秋(10月~12月)アニメランキング16位
宮沢賢治 名作アニメシリーズ どんぐりと山猫(OVA)

1988年9月30日
★★★★☆ 4.0 (3)
19人が棚に入れました
童話作家・宮澤賢治が著した同題ファンタジー絵本を約25分のOVA化。本作はコナミによる「バオバブレーベル/宮沢賢治名作アニメシリーズ」のひとつとして刊行され、同時期に『風の又三郎』も発売されている。 ある日、山猫から一郎君のところに一通の手紙が届く。山で裁判長を務める山猫は、めんどうな裁判があるので、一郎君に立ち会ってほしいというのだ。りすたちにたずねつつ、山猫のもとへ向かう一郎君。山猫の頼みとは、たくさんのどんぐりたちの中で誰が偉いのかを決めてほしいというものだった。一郎君はこれにどう答えるのか……。 本作のナレーターは音楽家のクニ河内が担当。実制作は映画『幻魔大戦』などのプロジェクトチーム・アルゴスが手がけ、またキャラクターデザインと作画監督は『楽しいムーミン一家』ほかの名倉靖博が務めた。通常のセルアニメとは一風違った絵画的な映像として仕上がっている。

計測不能 16 1988年秋(10月~12月)アニメランキング16位
悪魔(デイモス)の花嫁 「蘭の組曲」(OVA)

1988年10月5日
★★★★☆ 3.8 (3)
16人が棚に入れました
池田悦子原作、あしべゆうほ作画による大人気ホラーファンタジーコミックのOVA化。原作コミックの連載誌「プリンセス」の発行元・秋田書店から発売された。 妹ヴィーナスを愛したため天界から追放され、悪魔となった美青年デイモス。そのヴィーナスもまた罰を受けて、生きながら体が腐っていた。デイモスはヴィーナスの魂を宿す肉体の代替として、妹にそっくりな人間の美少女・伊布美奈子を発見。彼女の誘惑を図るが、実は時空を超えたヴィーナスの転生である美奈子に、デイモスは段々と心魅かれていく。そしてそんな彼らの周囲では、心に闇を抱く人間たちの悲喜劇が毎回のように発生。今回は大庭家の美しい姉・瞳子とその弟の美青年・要の間で切なくも忌まわしいドラマが……。 原作の一エピソード「蘭の組曲」を原作者の池田悦子自らがシナリオ化。マッドハウスのスタッフと監督・りんたろうが30分の小品ながら妖艶な雰囲気のOVAを完成させた。ちなみに本作のメインゲスト・大庭要役の塩沢兼人は、かつてドラマ版のLPでデイモスのCVを演じていた実績がある。今回のデイモスは野沢那智が担当。

計測不能 16 1988年秋(10月~12月)アニメランキング16位
夢見るトッポ・ジージョ(TVアニメ動画)

1988年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (2)
16人が棚に入れました
日本アニメーション制作のTVアニメシリーズ『トッポ・ジージョ』の続編。24世紀から1980年代にやってきた未来の英雄ネズミ、トッポ・ジージョ。彼は人間の少女ジーナやそのペットであるハツカネズミのミミたちと楽しく暮らしていたが、そこに船員だったジーナのパパが一年ぶりに帰宅。それはいいが、パパは船乗りネズミでキザな性格のホーリーまで連れてきた。男臭いホーリーにミミはよろめきかけ、ジージョは突然現れたライバルに対抗心を燃やすが……。前作が諸事情で急に終了したのち、放送局を変えて登場した第二シリーズ。世界観は前作から、ほぼそのまま継承されている。内容面では、ファンタジー系の回や冒険アドベンチャー風の前作より挿話が多くなった。

計測不能 16 1988年秋(10月~12月)アニメランキング16位
風を抜け!(OVA)

1988年12月16日
★★★★★ 4.3 (2)
14人が棚に入れました
原作は村上もとかの本格モトクロス漫画。主人公・一文字彗と、宿敵ジェフ・アネモスとの日本GPジュニア250ccクラスの激闘をピックアップし、映像化した作品だ。一足先にジュニアクラスへ特別昇格したジェフ。彼への雪辱を晴らすため、連戦連勝を続ける彗に、ついにジュニアクラスへの昇格が訪れた。ジェフとの再戦の場は日本GP。そこで彗を待っていたのは、最良のパートナーとなるメカニック・ジュンとの出会いだった。主人公の彗役に、俳優として活躍する真木蔵人を起用。さらに彗の父親役を、蔵人の父親である俳優・マイク真木が担当し、親子での競演となっている。
ネタバレ

まりす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

熱いモトクロスレース

オートバイ競技のひとつ、「モトクロス」が題材。
OVAは1本で、時間は40分程度。1988年の作品。
主人公 慧(ケイ)とライバル ジェフの熱いレースを描く。
モトクロスを扱ったアニメって他に無いのでは。

馴染みの薄い方向けに競技の解説をMFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)から引用↓{netabare}
「モトクロスとは、モーターサイクルによるクロスカントリー、
 つまり未舗装の周回コースにてスピードを争う二輪レースです。
 モトクロスのコースは通常、丘陵などの不整地に設けられているので、
 起伏に富んだ自然の地形を生かした勾配や、
 ジャンプ台などの人工的セクションが勝負どころ、見どころとなります。」
{/netabare}
そう、未舗装のダートコースを泥だらけになりながら走り抜ける。
高低差のあるコースで徹底的に軽量化されたマシン達が大ジャンプをする。
かなり立体感のあるレースなんです。
本作はそんなモトクロスの魅力がひしひしと伝わる作品でした。


早朝の鈴鹿サーキット。主人公「慧(ケイ)」が自主トレに臨むシーン。
静謐の中でブーツを履き、グローブを付けてエンジンを蒸かす。
気合いの入ったバイクの作画から ゴーグルを掛け真直ぐ前を見据える主人公・・・
序盤のこのシーンで一気に惹き込まれました。

OVAだけあって作中に色んなこだわりを感じます。
レースは様々な視点・角度から見せてくれていますし、
バイクは言わずもがな、植物や土の作画、或いは風景の描写に雰囲気がある。
中でもエンジン音は凄い。
レース開始直前、数十台のバイクが一斉にエンジンを蒸かすシーンの
臨場感には目を見張るものがありました。
音でここまで臨場感を演出できるんだ・・・というのが感想。

キャラデザはやや古めですが、途中からどうでも良くなってきます。
いや、むしろこっちのほうが可愛い(?)。


それと途中で気付きましたが、「サイバーフォーミュラ」の設定って
この作品と似てますね。{netabare}
・ヒロインがお嬢様
・主人公→白青赤 ライバル→紫ベース
・「風をぶち抜いたような感覚」≒「ゼロの領域」{/netabare}
サイバーフォーミュラのほうが1991年と後発ですが、
かなり影響を受けてる感じがするのは私だけでしょうか。

いずれにせよ、良作です。
そう、ブラスレイターみたいなゴツいやつだけがバイクじゃないよね。

何故こんなにも埋もれてるんだろう・・・

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
12
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