褐色の猪 さんの感想・評価
5.0
- 原作を尊重し、原作を超える演出 -
当時はこんな感じにザックリと脳内区分けしてたと思う。
劇場版
高畑勲、大塚康生、小田部羊一、テレコム
TV版
高畑勲、小田部羊一、才田俊次、テレコム、オープロ
TV版2期(チエちゃん奮戦記)
片渕須直、才田俊次、金春智子、オープロ
いずれも噛めば噛むほど味わいの滲む良い作品達です。
褐色の猪 さんの感想・評価
5.0
当時はこんな感じにザックリと脳内区分けしてたと思う。
劇場版
高畑勲、大塚康生、小田部羊一、テレコム
TV版
高畑勲、小田部羊一、才田俊次、テレコム、オープロ
TV版2期(チエちゃん奮戦記)
片渕須直、才田俊次、金春智子、オープロ
いずれも噛めば噛むほど味わいの滲む良い作品達です。
Mi-24 さんの感想・評価
3.3
前向きで悲観しない小学生の主人公。
根っからの悪人ではないが、穀潰しのろくでなしな父親。
そんな父親に愛想を尽かして、別居中の母親。
賭場を仕切るやくざの親分。
二本足で歩き腕っ節の強い、用心棒をする猫。
個性的な面々が織りなす日常の物語。
それなりに楽しめました。
takato さんの感想・評価
3.5
この頃から総集編の映画版はかなり存在した。本作は10話のアントニオJr登場までのダイジェストな感じです。しかし、声優が違う…。しかも完全に全員違うんじゃないから余計に気持ち悪い。TV版が好きな身としてはコレジャナイロボな感じです…。
nk225 さんの感想・評価
4.3
『Dr.スランプ アラレちゃん』(ドクタースランプ アラレちゃん)は、漫画『Dr.スランプ』を原作とするテレビアニメ作品で、1981年(昭和56年)4月8日から1986年(昭和61年)2月19日まで、フジテレビ系列で水曜日19:00 - 19:30に放送された。劇場化もされた。テレビアニメ歴代視聴率第3位となる36.9%を記録した。東海テレビでは関東・関西以上に視聴率が高く視聴率40%超を視聴率を記録している。
アニメ終了後にも劇場版・スペシャルは制作され、放送(公開)している。
当時アニメ映画プロデューサーだった今田智憲が、「Dr.スランプ」のアニメ化を指示し、主な製作会社はもとより、在京キー局までもがアニメ化権利を巡って争奪戦を繰り広げたが、ジャンプ編集部と鳥山明はどちらかといえば乗り気ではなかった。当時多くの出版社がそう考えていたように、読者がアニメを見て事足りてしまい、雑誌や単行本の売れ行きが落ちるのではないかと懸念したためである。
その様な状況の中、フジテレビは当時編成局長の職にあった日枝久が何度も集英社を訪ねて要請したというほどの熱烈なオファーを続け、その熱意に集英社側が応える形でアニメ化が許諾された。また、この際にはテレビ局の局長級幹部が繰り返し訪れたことで、ついには集英社側の経営陣もことの成り行きを傍観していられなくなり、最終的には「もはや、雑誌編集部とテレビ局のアニメ部門の問題ではなく、集英社とフジテレビの全体の問題である」として、事実上の経営判断という形でフジテレビでのアニメ化を許諾したというエピソードがある。
このアニメの放映開始は、単行本の大幅な部数増、これに派生したキャラクター商品による版権収入など、集英社の想像をはるかに超える莫大な相乗効果を生み出した。それは集英社そのものの業績にまで影響を及ぼすほどの規模であり、これ以後、集英社は自社作品のアニメ化に積極的になり、後続の諸作品についても次々とアニメ化をされてゆくこととなる。 また、本作で組まれた「集英社・東映動画(現:東映アニメーション)・フジテレビ」の組み合わせの放映枠は、本作以後も『ドラゴンボール』『ONE PIECE』と四半世紀を超えて続き、現在でもスポンサーを含む関連各社にとって大きな収益源として機能している。
放送当時、日本テレビ系列で放送されていた『ズームイン!!朝!』の「朝のポエム」のコーナーでアラレと山吹みどりによる学園内でのショートストーリーが語られたことがある(声優も一緒)。これは『ズームイン!!朝!』のスポンサーとして集英社も関わっていたからできたことである。1982年9月27日放送された「オールスター春秋の祭典スペシャル」『秋の祭典』 では、本作の声優陣が出演、同番組では唯一のアニメ声優参加となった。1985年に公開された香港映画『大福星』では、則巻アラレの着包みを着込んだジャッキー・チェンが大立ち回りを見せたり、日本テレビ系で放送していている「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の「アニメキャラになってバスツアー」というコーナーで山崎邦正が本作のアラレのコスプレをしているなど人気を得ている。放送終了後の1988年7月9日公開された「ドラゴンボール」の映画 「ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険」 で本作のキャラクターが登場する。2006年12月30日放送の『 脳内エステ IQサプリ第100回超特大生放送』内のコーナー「IQミラー」で本作を基にしたアニメを放送し、 2008年12月15日放送の『SMAP×SMAP』内のコーナーでは、松たか子がアラレ、香取慎吾が、センベエを演じた。
2009年には、トヨタ・ポルテのCMにおいてアニメ版のオープニングテーマ曲『ワイワイワールド』(替え歌およびアレンジ)が使用され、 2011年春からサントリーウーロン茶のCMでも広東語版『ワイワイワールド』が使われている。サントリー烏龍茶の登場はアニメと同じ1981年である。また、原作とアニメが中国と台湾で親しまれていたことも理由に挙げられる。
また、2014年12月19日放送の「探偵!ナイトスクープ」で、「外国人の描く「うんこ」は」という質問で、本作を放映している国は、とぐろをまいたうんちを書くという結果が出り、本作の影響と言っている。
2014年9月11日にスズキ・ハスラーとのコラボ企画が行われ、ハスラーのCMに登場した。スズキはコラボのコンセプトは「ワクワク感」を最大限に伝えるために「Dr.スランプ アラレちゃん篇」のCMを制作したと述べており、アラレちゃんクリアファイルプレゼントやトイレットペーパープレゼントなどの企画が行われている。 雑貨店「ロフト」の各店舗で9月15日からアラレちゃんイベントを行っており、グッズの販売も始めている。東急ハンズ池袋店、おもちゃ専門店のヤマシロヤなどもグッズの販売を始めた。10月下旬には原作連載開始30周年記念のドラゴンボールの一番くじのF賞ゲストフィギュア3種類の品にアラレちゃんを登場させている。
アラレちゃんファイルプレゼントが好評だったため、さらにスズキはアラレちゃんファイルに続いて、11月20日からアラレちゃんトイレットペーパープレゼントを行っている。
2015年3月19日からLINEのスタンプとして登場している。4月25日には、原作が、『週刊少年ジャンプ』に連載されて35周年を記念し、バンダイより本作のデザインをベースとした「Dr.スランプ アラレちゃんスイング」を全国のカプセル自販機で、発売した。
ビデオリサーチの関東地区での調査で、平均視聴率22.7%。1981年12月16日の回(第34話「地獄の使者チビルくん」)で、最高視聴率となる36.9%を記録した。これはTVアニメとしては「ちびまる子ちゃん」「サザエさん」に次ぐ歴代高視聴率第3位となる数値。関西地区(関西テレビ)での最高視聴率は35.7%(1982年01月27日の回)。上記の通り、原作者鳥山の地元である東海三県の東海テレビでは関東・関西以上に視聴率が高く視聴率40%超と「ちびまる子ちゃん」「サザエさん」を抜くを視聴率を記録している。このような爆発的人気により、それまで水曜19時台前半枠で民放トップに君臨していた「霊感ヤマカン第六感」(ABC制作・テレビ朝日系)は当アニメに視聴率を奪われてしまい、1984年に終了に追い込まれた。同じく裏番組だったアニメ第2作の『鉄腕アトム』(日本テレビ系)も視聴率が4%から5%と低迷し、1981年12月に終了した。TBS系の同時間帯では、本作と同じ日に放送開始した「刑事犬カール2」が視聴率が低く同年9月23日に終了し、その後の番組も、1984年開始のニュース番組になるまで1年から2年以内の短期間で、終了する番組が続いた。テレビ東京を除く民間放送局の同時間帯の番組を終了に追い込んだ。
本作を放映していたヨーロッパ、香港、台湾、中国、タイなどでも人気を博しており、その中のヨーロッパでは、平均視聴率が30%越えを記録している。原作が『週刊少年ジャンプ』1984年39号で連載が終了し、原作漫画のネタを使い切った1985年3月以降は、完全なアニメオリジナルストーリーとし、放送を続けた。翌年2月、放送を終了した(最終回の視聴率は27.6%)が人気は衰えず、1990年代に入り、再び本作の劇場作品が製作され1993年の春・夏と1994年春・夏に4作品が公開された。本作については、特別番組やスポーツ中継などで番組が返上されることがほとんどなかった。 オレたちひょうきん族のコーナーで ビートたけしが本作のパロディ「Dr.スランプ ヤラレちゃん」をやっている。1回だけ本作の声優陣がオープニングナレーションもやっている。
本作は女子中高生にも人気を博し、文房具関連の商品も絶好調で、ブームのピーク時の文具店では売上の50%以上を占めることも珍しくなかった。
この番組は1997年より北朝鮮でも許可を得ない違法ではあるが放送されており、1997年当時、これを報じた毎日新聞社会面の見出しは「北朝鮮でも『んちゃ』」だった。
ひげ さんの感想・評価
3.9
なにがすげえって主人公が女の子でメガネなんだよ!!
原作はDrスランプなので、博士が主人公ってツッコミはなし・・。
当時メガネっていったらガリ勉とかさ・・そういう印象。
再放送世代ですけど。
勉蔵さんとかズバリ!とか男はいわれるかもしれない、でもアラレちゃんがいたから・・メガネっ娘がフューチャーされる時代がきたと・・。
鳥山のおじっさ、マジとんでもないジャンルを開拓したよ。
あと『うんち』ね。
版権がいいかげんな素敵な時代の作品です。なんでこんなにうるさい世の中になったのだろうか。
まぁアニメは意味不明なミュージカルや小芝居がはいったり・・
さすがに前話回想で15分とかはないが。
原作おいついちゃう症候群だと思われる。
最終回は映画?だったけ・・?
漫画と同じ話で作者が出てくるってのもはっちゃけてますよ。
鳥山先生は登場時からキャラも素敵、メカ描写は天才。しかも実車おおし。
ゴルフかなんかで、バキュームカーとかあったよね・・ないから・・。
一番好きな話は博士の結婚。DBもそうだけど。
先生は恋愛話がキライらしい。気が合うな。
奥さんもドクタースランプで募集して結婚したしね。
山下達郎さんで『アトムの子』なんて歌があったけど、私達は『アキラの子』なんです。もう一個のAKIRAと並びとにかく影響うけまくりなんですわ・・。幼少期に脳みその大半を構成されたといっても過言ではない・・。
漫画、アニメ業界最強はだれか?ではいつもでてくる。
ゴクウとどっちが強いのか?と話題につきないが
アホな教授さんが計算するに地球割りや月に電柱ブッサスエネルギーはDBのそれとは比較にならないほどパないらしい。
一瞬で地球をまわってくるその速度、地球がもたないとかなんとか・・。弱点としてド近眼と空がとべないが。
ドラゴンボールのゲームで最強キャラとしてでくるのは伊達じゃないみたいだ。そういえば超必に『んちゃ砲』がないと思ったら確かにDBでは使ってない。
まぁギャグマンガだからね・・・。
takumi@ さんの感想・評価
3.6
ペンギン村に住む発明家、則巻千兵衛(のりまきせんべえ)博士が
作ったロボット、則巻アラレのハチャメチャな日常を描いたギャグ漫画。
このアニメ、最初から観ていたわけではなく、
友達が「んちゃ!」とか「バイちゃ!」などと挨拶したり、
会話の途中で「ほよよ~」などと言うので、「なにそれ?」と聞いたら
「知らないのーーーーーっ????」と一度に5人からツッコまれ、
その週から観たというわけ。
で、何よりもまずこの作品で驚いたのは、
主人公の髪型や服装がコロコロ変わるということ。
今でこそ、そんなことは当たり前のアニメ界だけれど、
この作品を観るまでに自分が観てきたアニメにおいて、
せいぜい制服から私服に着替える程度はあったかもしれないけれど、
キャラとして服装も髪型も固定されていることのほうが多く、
また、年を経ても姿はそのままで、成長もしないというのが常だった。
しかも、ロボットであるアラレちゃんが変化するというのは、
すごく斬新で、自分の中のアニメへの固定概念を、
きれいさっぱり取り払ってくれた。
そして物語のほうも、濃いキャラの登場人物が続々登場して、
1人1人がまた面白かった。
中でも僕が気に入っていたのは、「梅干し食べてスッパマン」
だけどなぜ気に入っていたのか、思い出せないw
たぶん、この決め台詞なのかも。
それと、せんべいさんが発明した数々のものも、
あったらいいなぁ~と思うようなものが多くて楽しかった。
今観たらおそらく、これのどこが面白かったのか、と思う部分も
あるのだろうけれど、きっとそれが成長というものだよね。
ウィラード さんの感想・評価
3.7
物語としては年代が古いのに
今でも通用しそうな気がする
整合性とか変えるだけで
今のアニメと同じ名作に仕立て上げられそう
古いアニメはクールが長すぎるのと
やる事が決まってる物語だと
その途中の出来事がただのグダグダのように感じてしまいがち
それがこの1000年女王だった
物語としては本当に悪くないし
ただ取った取返しを終始やってたような気がする
1クールで整合性良くやってればもっと高評価になってたアニメ
しげ さんの感想・評価
3.4
30年前のアニメとは思えないほど斬新なストーリーですね。でもアニメとしての作画はやはり当時のレベルでしかたがない。松本零士先生の原作は今でも結構な読み応えがあると思います。
kuroko85 さんの感想・評価
3.2
アニメの棚になんで「タイガーマスク」が2つあるのか?
と怪しんでいたら、こっちは2世だったのですね。
こちらは初期の薄ら暗さがなくなり、
完全な勇者ものを目指していたのが
透けて見えました。
なんせ、オープニングの前に入る台詞が
「力が正義ではない、正義が力だ!」で始まります。
前回はジャイアント馬場を軸とした全日本プロレスが主体だったが、
今作ではアントニオ猪木の新日本プロレスが主体だった。
今回は派手な【現実的に無理な】必殺技が目立った。
栞織 さんの感想・評価
4.0
劇場公開当時は見ていないです。dアニで消えそうなので見てみました。公開当時は竹宮作品のアニメ化と豪華声優陣ということで、アニメ誌上で特集が組まれていた記憶があります。原作コミックは一応読んでいましたが、はるか昔に読んだのでラストのホモ→自殺の部分を忘れていました。ここが肝の話ですから、そこを忘れてどうするという感じです。まあその話が今回出てきて驚きました。やはりBLになるのですね、さすが竹宮先生です。
話のあらすじとしては年上の女性とのアバンチュール話が主で、それは60年代当時はやった作品の「卒業」や「個人教授」などの洋画作品の流れにあるものです。レダニアの配置など、かなり「卒業」を意識した作品ではないかと思います。あの話のミセス・ロビンソンがこの話のサラということになりますが、ラストレダニアと駆け落ちはせずに、仲が悪くなっていた母親の元に舞い戻る主人公、なにやらしっくりしませんがいかにも日本的な話です。ただBGMなどやたら「或る愛の詩」などとよく似たものが流れ、ラストにたぶんフランスの詩人の訳詩が冠せられ、出だしと締めにフランス語の外人のナレーションが入るなど、当時としてはかなり精一杯に背伸びした内容ではなかったかと思います。自分自身を顧みても、あの当時劇場でこれを見て、これらのスタッフの盛り込んだものの元ネタや意識の高さに果たして気づけたかどうか。単にBLが出てくるあざとい作品としか思わなかったのではないでしょうか。
作画的には81年という年代ものですので、今見たら稚拙ですが、なんとか竹宮さんの作画の雰囲気を伝えようと努力しているのはわかります。結構止め絵など今見ても丁寧な画面の時もありました。私は竹宮さんの最近作の「地球へ」も見なかった口なのですが、今回この作品を見て、まあまったくリアルではないのですが、やはり文学的な少女漫画だったのだなあと思いましたです。
アニオタ王になる さんの感想・評価
3.3
第1話まで視聴。
古き良きアニメといった感じでしょうか。
登場人物達の人間臭さが良い味を出していました。
雰囲気的には「ロミオの青い空」に似ている気がした。
この作品の魅力は何と言っても主人公の心理描写が上手いところでしょう。
スガル72 さんの感想・評価
3.0
特に優れたところもない凡庸なアニメです。
ただ、そのエンディングを観た時に、納得出来ないものがありました。
【杜子春】は大正9年の芥川龍之介の小説【杜子春】をアニメ化したものですが、唐の牛僧孺(780-848)の小説にも【杜子春】があります。
つまり芥川龍之介は、中国の古典小説を、筋を変えずにエンディングだけを変えて、自分の小説として発表したということです。
エンディングを原作者の意図とは真逆にしているので、杜子春の原作者に対するリスペクトが少しも感じられません。
アニメも杜子春の原作者として、芥川龍之介の名前しか出てきません。
芥川龍之介は、牛僧孺の書いた杜子春のエンディングが気に入らなければ、オリジナルの作品を書くべきでした。
私は別の作品としてなら、芥川龍之介の情に流れるエンディングはありだと思います。
でも、(日本では仏教の方がメジャーなので仏教で例えますが)、仏教でも親子の愛や男女の愛は渇愛と言って執着に過ぎないと教えますが、もし日本の古典仏教文学の結論だけを改変したものを、外国人が自分の作品として発表したらどんな気持ちになるでしょうか。
以下二つの杜子春の粗筋の比較
{netabare}【芥川龍之介】①唐の時代。
【牛僧孺】①北周~随の頃。
【芥川龍之介】②洛陽の西門でたたずむ貧乏な青年、杜子春。
【牛僧孺】②長安の東市の西門でたたずむ貧乏な青年、杜子春。
【芥川龍之介】③通りかかった一人の老人から大金を貰う。
【牛僧孺】③通りかかった一人の老人から大金を貰う。
【芥川龍之介】④1~2年放蕩してまた貧乏になる。
【牛僧孺】④1~2年放蕩してまた貧乏になる。
【芥川龍之介】⑤門でたたずんでいると、再度同じ老人に出会い、大金を貰う。
【牛僧孺】⑤門でたたずんでいると、再度同じ老人に出会い、大金を貰う。
【芥川龍之介】⑥3年放蕩してまた貧乏になる。
【牛僧孺】⑥1~2年放蕩してまた貧乏になる。
【芥川龍之介】⑦門でたたずんでいると、再度同じ老人に出会う。
【牛僧孺】⑦門でたたずんでいると、再度同じ老人に出会う。
【芥川龍之介】⑧また大金をくれると言うのを断り、老人に仙術を教えて欲しいと頼む。
【牛僧孺】⑧また大金をくれると言うので、この金で世の中に対する義務を終えたら、老人の望むことを何でもしますと答え、大金を貰う。
【芥川龍之介】⑨大金を断った理由は、金のある内は人々が友人だと言って擦り寄ってくるが、金が無くなると皆去っていくので、人間に愛想が尽きたからだと言う。
【牛僧孺】⑨杜子春は一族に孤児や寡婦が大勢いたので皆呼び寄せ、多くの家を立て、田畑を買い、要所に店舗を設けて彼らに分配し、適齢期の者を結婚させ、墓地を整える。
【芥川龍之介】⑩老人は仙人で、杜子春に沈黙の修行をさせる。
【牛僧孺】⑩老人は仙人で、杜子春に沈黙の修行をさせる。
【芥川龍之介】⑪老人は、『いろいろな魔性が現れて、お前をたぶらかそうとするだろうが、決して声を出してはいけない。たといどんなことが起ころうとも、決して声を出すのではないぞ。もし一言でも口を利いたら、お前は到底仙人にはなれないものだと覚悟をしろ。』と言う。
【牛僧孺】⑪老人は、『神々や悪鬼、夜叉、猛獣、地獄、あなたの両親が縛られて数々の責め苦に苦しもうとも、すべては真実ではないのだ。ひたすら動かずに、無言でいなさい。』と言う。
【芥川龍之介】⑫杜子春は色々な幻の中で苦しめられ、最後に地獄で苦しめられる父母の幻を見せられる。
杜子春はこらえ切れずに、『お母さん』と叫んでしまう。
【牛僧孺】⑫杜子春は色々な幻の中で苦しめられ、最後に地獄で苦しめられる妻の幻を見せられるが堪えきる。
杜子春は閻魔大王から情が薄いと判断され、杜子春の魂は女として生まれ変わる。
女に生まれ変わった杜子春は、成人するまで一言も喋らないので迫害されながら育つ。
杜子春は結婚して聡明な男児を生む。
杜子春の夫は、結婚して子供が生まれても口をきかない妻に怒り、逆上して我が子を殺してしまう。
杜子春は子供に対する愛から、『ああ!』という声を漏らしてしまう。
【芥川龍之介】⑬幻が消えて老人が現れると、『もしお前が黙っていたら、おれは即座にお前の命を絶ってしまおうと思っていたのだ。』と打ち明ける。
【牛僧孺】⑬幻が消えて老人が現れると、杜子春が全ての感情を捨て去ることが出来なかったので、仙人にはなれないと告げる。
【芥川龍之介】⑭杜子春は仙人になりたいという気持ちが無くなったので、これからは『人間らしい、正直な暮らしをするつもりです。』と答え、老人から畑つきの家を貰って物語が終わる。
【牛僧孺】⑭杜子春は後悔して物語が終わる。{/netabare}
芥川龍之介に自身の青年時代の思い出を綴った『あの頃の自分の事』という作品があります。
学生の頃は作家を目指す友人たちと集まっては、プロの作家達を扱き下ろして批判していた毎日。
教室でよくタバコを吸い、先生に見つからないように、要領よく窓の外に捨てる。
大学の純文学科は無駄だ。これははたして学問だろうか。文学概論や何かは美学の授業で十分じゃないか。文学史なんかは歴史の授業で一緒に教えればいい。
大学の純文学科というのは、先生の読書感想を聞かされるだけの場だ。
こんな学科は廃止したほうがいいと芥川龍之介青年は思った。
友人の松岡の部屋に行くと、松岡は原稿を書き終わって寝ていた。
ふと松岡の顔を見ると、眠りながら睫毛に涙を一杯ためていた。
頬には涙の流れた跡が残っている。
『「莫迦(ばか)な奴だな。寝ながら泣く程苦しい仕事なんぞをするなよ。体でも毀(こは)したら、どうするんだ。」
「よくそれ程苦しんだな」と、内証で褒めてやりたかつた。さう思つたら、自分まで、何時の間にか涙ぐんでゐた。』
生意気ざかりの芥川龍之介の青春時代。それがプロになると、精神を病んで35歳で自殺します。