戦闘で鎌倉なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの戦闘で鎌倉な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月14日の時点で一番の戦闘で鎌倉なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

88.2 1 戦闘で鎌倉なアニメランキング1位
エルフェンリート(TVアニメ動画)

2004年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2910)
13827人が棚に入れました
側頭部の対となる二本の角とベクターと呼ばれる特殊な能力を持つ女性型ミュータント、二角奇人(ディクロニウス)。彼女らは人類を淘汰する可能性を持つとされ、離島の国立生態科学研究所に国家レベルでの極秘機密として隔離、研究されている。
ある日、偶発的な事故によって、研究所に隔離されていたディクロニウスの少女ルーシーは拘束を破り、研究所からの脱走を試みる。海に飛び込む直前に頭部に銃撃を受けるものの幸い軽症で済み、彼女はそのまま海へ投げ出される。
一方、大学に通うため親戚を頼りに鎌倉にやってきた青年コウタは、いとこのユカと由比ヶ浜でルーシーに出会ってしまう。頭部に受けたショックでルーシー以外の人格に入れ替わり、「にゅうにゅう」としか喋ることの出来ない彼女をにゅうと名付け、コウタが住むことになる楓荘に居候することになる…。

声優・キャラクター
鈴木千尋、小林沙苗、能登麻美子、萩原えみこ、松岡由貴、細井治、中田譲治

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

海外最高評価も、日本では知る人ぞ知る名作扱い。

すべてが衝撃的すぎてインパクト大!!
知らない人は是非とも見て欲しいとオススメする作品!

海外ではアメリカを中心に数多くの賞を受賞している。
初開催のAmerican Anime Awards 2007では、
Best Short Seriesに5作品のノミネートを果たすほど!
また、フランスでもJAPAN EXPO AWARDS 2009のベストオリジナルアニメ賞を受賞という快挙を成し遂げた。

今、紹介したように海外では熱烈な人気を誇るこのアニメも日本では知る人ぞ知る名作。
その理由としては、主人公の圧倒的強さとグロテスクさにあると思う。
個人差はありますが、日本人は外人よりもグロさに抵抗がある人が多い。
そのため、一般大衆が好むアニメとは言い難いのは事実である。

しかしながら、アニメの質としては郡を抜いている作品だと言える!!
作品のシナリオ、作画、キャラの構成から全てにおいて素晴らしいクオリティを誇ってるのである!!

もし、この作品を知らない方がこのレビューを読んだら、是非一度観てほしい!!
作品の性質上、グロテスクな場面も含まれ個人差で合う合わないはあると思いますが…
とても感動できる、素晴らしい作品だと断言します!!

エルフェンリートは日本発祥のアニメです!
海外で評価を受けることは有り難いですが、我々日本人がもっと評価すべきなのではないでしょうか?

投稿 : 2025/01/11
♥ : 110
ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

一見てんこ盛り、破綻しているピースが、見事に収束していく。その先にあるのは感動だ。

俯瞰で記述しなおします。個別キャラとストーリーには触れません。

★どうしてもこの「絵」から好き嫌いがはっきり出やすいようなの難しい面もありますが)もっと評価されていい作品だと思います。わたしも絵は好みではありません。作品は絶賛ですが。

つまり、作画やキャラデザで、印象をもってしまうと、この作品のもつ深みに気づかずにおわってしまうかもしれません。それが問題だということです。

おそらくじっくり鑑賞するタイプの人向け。一級の「SFアイデアとミステリー要素」の融合が産んだ作品だとわたしは思います。

出会いです。また「萌」かよと思ったら違いました。(^0^;)

○悲しい物語です。(なぜか書くとはネタバレですね)
○いろいろな要素が盛り込まれています。ミスリードも同時に誘ってくれます。
○きちんと破綻なく物語が収束していきます。とてもそれが快感です。

さて、

放映年の関係もあって、映像・作画に関しては、たしかにちゃちな気がします。それでも評価は高くしたい。 花まるなのです。破綻しているかのストーリー展開だったのもが見事に収束していく様に、設定だけのアニメではない本作の魅力が凝縮されているのではないでしょうか。
{netabare}
「スラン」のような超能力新人類の迫害を想起(日本のアニメは50年遅れてパクっています)し、ラストの一部(原作のほう)では、「ファウンデーション」のぱくりかぁ(すべからくぱくりです)と思いつつ、実際のところ、シリアルキラー要素もありーの、記憶喪失ありーの、おさななじみありーの、ネコミミにみえなくもない「角少女」ありーのです。てんこ盛り。
{/netabare}
そのてんこ盛りで破綻しているようで、実は物語としては前半はミステリーでもあって、とてもすばらしい作品に仕上がっています。

――(という具合に、カオスに表現したいし、実際、だんだんピースがはまっていく感覚が快感です)

素直に感心しました。めずらしくコミックスの方も合わせて読みました。本来のコミックスの作画ほうもあまりうまい人とはいえない気もしましたが、それはそれ。それとアニメ化の兼ね合いというのもあるんでしょう。

アニコレ評価システムではどうしても高評価にはならないのが残念ですね。(僕は全体的評価は、4.5クラスなんだけど、アニコレだと無理)。無理にあげてみました。※

投稿 : 2025/01/11
♥ : 80

魔女旅に出る さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ハマれば何度も観たくなります。

約8年前、中学生のときに、人生で初めて観た深夜アニメです。不意に見返したくなり改めて鑑賞しました。なので、この作品を観るのは二回目です。このアニメはグロテスクな場面が山ほどありますが、その一つ一つの場面がヒロインの心の痛みを表しているかの様で、なくてはならない表現だと思いました。ちょっとエッチな場面も多々ありますが、最初は抵抗がありましたが、テーマが重いため、途中から気にならなくなりました(笑)また、2回観ることによりテーマの深さが実感できたため、個人的に最低2回は観てほしい作品です。いづれ、また観たくなるんだろうな…。ハマれば何度も観たくなります。

投稿 : 2025/01/11
♥ : 75

72.4 2 戦闘で鎌倉なアニメランキング2位
逃げ上手の若君(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (203)
640人が棚に入れました
時は西暦1333年、武士による日本統治の礎を築いた鎌倉幕府は、信頼していた幕臣・足利高氏の謀反によって滅亡する。 全てを失い、絶望の淵へと叩き落とされた幕府の正統後継者・北条時行は、神を名乗る神官・諏訪頼重の手引きで燃え落ちる鎌倉を脱出するのだった…。 逃げ落ちてたどり着いた諏訪の地で、信頼できる仲間と出会い、鎌倉奪還の力を蓄えていく時行。時代が移ろう大きなうねりを、「戦って」「死ぬ」武士の生き様とは反対に「逃げて」「生きる」ことで乗り越えていく。 英雄ひしめく乱世で繰り広げられる、時行の天下を取り戻す鬼ごっこの行方は―――。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

イケメンの足利尊氏がCloverWorksでアニメ化!!!(※但しサイコパスなラスボス役w)

長年、北条氏が執権を牛耳ってきた鎌倉幕府。
その鎌倉幕府を裏切り滅亡に追いやった足利尊氏。
彼への復讐心を抱き、後に {netabare} 中先代の乱{/netabare} を引き起こす 北条時行が“逃げる”ことで志を果たそうとする。
松井 優征氏による週刊少年ジャンプ連載コミック(3巻まで購読中)の連続アニメ化作品。


【物語 4.0点】
私は時代劇観る際も相当に捻くれておりまして。
武士道を称えるシナリオよりも、
武士道を懐疑する、何なら滑稽だと笑い飛ばすお話の方を私は評価してしまいます。

この観点から、本作の逃げて勝つというコンセプトは変化球でしたが。
武士として栄誉ある死を選ぶより、生き長らえることを第一に考える。
“逃若党”の在り方は、私にとっては全然アリ。

来る宿敵・足利尊氏との決戦に向けて、
時行たちが、クセ強なモンスターと化した異様な鎌倉武士と対峙して、
急ピッチで成長して、これまた異様な逃げ上手モンスターへと覚醒していく展開は、
史実寄りの大河ドラマを観てきた私には、灰汁が強くて、やっぱり馴染みませんがw

第10話で、南北朝~室町時代初頭を、人と不思議が共存していた最後の時代、
祈りによる奇跡は公文書にも記された現実的な公共事業と位置付け。
諏訪頼重に時行の将来を予言する異能を持たせて、
予言を軸に時行育成プランを進行したり。

和風ファンタジー要素については、現代の常識からは思いも寄らない歴史を生み出す設定・世界観として、
私はむしろワクワクして、今後の超展開を楽しみにしています。
人が見えない領域にこそ神は宿る。
増え過ぎた人が現実しか見なくなったら、不可思議は無くなるという解釈、私は結構好きです。

懸念点は、1期では2年足らずの経過に留まった、歴史イベントの消化の遅さ。
2期制作も決定しましたが、時行の生涯を描き切るとなると、
一体何クール必要なのか気が遠くなりますw


【作画 4.5点】
アニメーション制作・CloverWorks

子供向けのギャグで盛り上がっていたかと思いきや、
部位欠損など凄惨な戦の描写が、血飛沫と共にぶち撒けられる、
極端なバランスが目立つ原作。

グロ表現どこまで踏み込むかが個人的に焦点でしたが、
同スタジオは容赦なく描き込んでくれました。

そんな中でも時行の逃げて勝つ描写には一際、魂がこもっていました。
正直、逃げ回るばかりの展開で、面白いバトル映像が出来るのかと、
私は訝しんでいましたが杞憂でした。
追っても追っても捉えられない若君に追い詰められる鎌倉武士の恐怖。
狂気のラスボス足利尊氏とも渡り合える、逃げ一手のポテンシャル(サイコパス)も存分に伝わって来ました。

尚、逃げ勝つことに興奮を覚える時行少年の紅潮した表情などを見て、
海外視聴者の中にはショタ属性に目覚める方もいた模様w
実は、男色等のエロ方面でも、性的コンテンツ認定寸前の、
スレスレのラインを狙っていたと戦慄しますw


個人的には、ちょっと古風な幅広の明朝体で打ち出されたタイトルロゴ、テロップも、
往年の足利尊氏主役の大河ドラマ『太平記』の映像も想起させられ、懐かしかったです。
と言うより、テロップを僅かに揺らす辺り、当時の字幕スーパーの性能限界の再現とか絶対に狙っているでしょうw

鎌倉幕府を裏切る覚悟を決めた尊氏なんかも、NHK大河ドラマ『太平記』で尊氏役を務めた真田 広之さんの姿に寄せて来たりと、
結構オマージュ要素があって嬉しかったです。
もっとも、本作では尊氏謀反の直後、{netabare} 幕府方が細切れにされる{/netabare} ので、性格の違いを思い知らされますがw


【キャラ 4.0点】
ついに現代アニメで躍動したサイコパスなラスボス・足利尊氏。
1期から暗殺にきた{netabare} 護良親王{/netabare} の手下共を、南斗水鳥拳でも体得しているのでは?
って位のチート能力を見せ付け蹂躙するなど絶好調w
人間照準器だの、探知機だの、“征蟻党”だの、イカれた輩しかいない武士の頂に立つのは尊氏しかいませんw

視聴者の中には、尊氏の能力を見て、んなアホなwとドン引きした方もいるとは思いますが。
足利尊氏のピンチ脱出能力と人心掌握術については、合理的な説明に研究者も難儀。
もういっそ漫画的な異能を持ってましたと開き直って楽になりたいと、
私もこれまで歴史関連本読みながら何度も思っていたので、
本作の尊氏像は、ラスボスにするならこんなもんだよなと妙に納得していますw

戦後、反動で足利尊氏を英雄視する中で、割りを食って来たのが弟の足利直義であり、重臣の高師直であり。
後の室町幕府についても、将軍・尊氏は権威だけのお飾りで、実務を担当した直義が実質的な采配を振るっていたという政権像が定説となる中。
歴史関連本でも、大河ドラマでも、例えば(※核心的ネタバレ){netabare} 鎌倉獄中の護良親王暗殺{/netabare} など汚れ仕事は当然、直義が自分で決断してやった悪事だよねという流れが出来ていまして。

これは直義もちょっと不憫だなと私は思っていたので、
本シリーズでは、実直そうな直義に代わって、
戦前、戦中以来、久々に悪の尊氏自らが手を汚しまくる展開を期待したいです。


時行の郎党となる架空の“逃若党”の少年少女キャラたち。
私がジョーカーとして面白いなと思ったのが忍び担当の風間玄蕃(げんば)の、
誰にでも化けられる変装能力。

とかく時行の行く末については、(※核心的ネタバレ){netabare} どうせ史実では負けると悲観する声を耳にしますが、
玄蕃の特技があれば、最悪、史実で処刑された時行は影武者でしたというウルトラCも可能。

個人的には、史実に反して生き残った時行が、足利直冬や直義と組んで、
或いはウルトラEで時行が同年代の直冬に成り代わって、
観応の擾乱で足利尊氏を発狂させる超展開とかも期待したいです。

ただ、そこまで描いたら南北朝時代の主要イベをほぼ制覇する超大作となり、
コミック50巻突破しちゃいそうですがw{/netabare}


【声優 4.5点】
主演・北条時行役の結川 あさきさん。
先だって初主演となった、同じCloverWorks制作のアニメ映画版『トラペジウム』でアイドルの狂気を怪演し、片鱗を示した結川さん。
本作でも純朴な逃げの中に秘められた狂気を好演。
この濁声のホープは、今後も同スタジオ制作アニメの切り札として多用されるのかもしれません。

そんな結川さんと競演(狂宴)したのが風間玄蕃役の悠木 碧さん。
新旧濁声の使い手によるマッチアップで、私の耳は幸せでした。
ただ、宴の席での乱心演技は流石にやり過ぎだとは思いましたw

吹雪役の戸谷 菊之助さんも奥行きを感じる落ち着いた演技で、
TVアニメ版『チェンソーマン』主役抜擢のサプライズ以来、順調な成長を見せてくれました。
結川さんといい、戸谷さんといい、いきなり主演を射止める新人声優さんには相応の才能があるんだなと。

吹雪に関しては、私はネタバレを喰らってまして。
今後、中々のウルトラCを決める難しい役になると思われますが、
この声優さんならこなすと期待しています。


情報公開がもったいぶられていたラスボス足利尊氏役には小西 克幸さんが就任。
私にとって長らく尊氏と言えば真田 広之さんでしたが、
今後は柔和の中のサイコパスを好表現する小西ボイスにアップデートして行こうかなと思っていますw


【音楽 4.0点】
OP主題歌はDISH//「プランA」
和風なアレンジこそ施されてはいますが、内容はちょっとハメ外し過ぎなダンス・ロック。

ED主題歌はぼっちぼろまる「鎌倉STYLE」
こちらに至っては、もはやHIPHOPスタイル。
EDアニメも現代にワープしてますし。

最初、流石に奇をてらい過ぎでしょ?と引いていた私ですが、
今ではスッカリ馴染んで、お気に入りに。慣れって恐ろしいです。

ぼっちぼろまるは、この夏、『マケイン』OPでも存在感を放っていましたね。
同クールで、魂がこもったアニメ化作品主題歌を2つも射止めるとは、引きが強いな~と感心します。


劇伴担当はGEMBI、立山 秋航氏。
GEMBIは和楽器も含めた世界各国の民族音楽、クラシック等からミュージシャンが集結したグローバルなバンド。
必然、本作BGMもジャンルを横断するフリーダムな、エンタメ重視の構成に。

近年、電子サウンドもアレンジしたアニメ版『平家物語』や、
田楽ロックンロールなアニメ映画『犬王』などを喰らい、
今年の大河ドラマでは、政治劇を煽るパイプオルガンも浴びたりしている私にとっては、
和風じゃない時代劇サウンドくらいヘッチャラなのですが。

そろそろ和楽器を全面に押し出した王道時代劇サウンドも恋しくなる頃なので、
カウンターで和風全開なサントラ仕掛けて来る作品も待ってます。



以下、放送前、尊氏アニメ化への期待に居ても立っても居られず書き連ねた勇み足長文。
長くなるので折りたたみw

{netabare}
私がハンドルネームに入れる程度には溺愛している武将・足利尊氏。
どこがそんなに好きなのか?ひと言で表すと意味不明な所に人間味を見出しているからでありましてw

鎌倉幕府から後醍醐帝、北朝、自ら開いた室町幕府などと、
勝馬に乗って、人生楽勝ムードであるはずなのに、
何故かいつも優柔不断としか思えない無為無策で窮地に陥り、
出家して全てを弟たちに丸投げしてみたりと、
周囲と天下を混沌に巻き込む。
それでいて、最後、窮地から反転攻勢に打って出る際は、多くの者や時代の流れを味方にしつつ切り抜けてしまう。

およそ行動原理に一貫性、合理性が見い出せない尊氏の言動は、
数多の研究者、作家を難儀させてきました。
挙げ句、足利家って躁鬱の家系なんじゃね?と大真面目に研究者から匙を投げかけられる始末w

最近も尊氏を題材にした時代小説『極楽征夷大将軍』が帯にて、
“やる気なし、使命感なし、執着なし
なぜこんな人間が天下を獲れてしまったのか?”
と銘打ち直木賞を奪取したりと、どいつもこいつも尊氏のことを好き勝手言ってくれやがるのでありますw
(余談ですが、この小説面白かったです。これで南北朝時代二度目の大河ドラマ作って欲しいくらいです。
但し、その場合、主人公は尊氏ではなく、彼に振り回される弟・直義と重臣・高師直が主役の青春群像劇になるでしょうが)


尊氏という難題をどう解釈するのか?
本作の尊氏は一見すると柔和な風貌をまといながらも、
望まぬカリスマ性を持ってしまって、
僕を誰か止めてくれといった感じで狂気を覗かせる、
ナルシスト方面にサイコパスなラスボス役に造形。

戦前・戦中、国家ぐるみのネガキャンの憂き目に遭ってきた反動か、
戦後は一転、英雄としての一面が再評価され、大河ドラマ主役にもなった尊氏。
そろそろ一周回って、こういう悪役を担っても良い頃合いかと。

尊氏の意味不明な言動は、公武二重支配体制の綻びや、
相続地枯渇により全国で多発したお家騒動に南北朝の御旗を利用されたが故の混迷を、足利家が象徴してしまったが故などと説明されたりしますが。

本原作の切り口で可能性を感じるのが主人公少年・北条時行の“逃げ上手”がもたらす焦燥。
鬼ごっこは絶対強者の鬼が断然有利。
が、追っても追っても捕まらないとなると、鬼も平常の采配だけでは手に負えなくなってくる。
乱心した鬼の尊氏が何をしでかしてくれるのか?

本作は史実に忠実な歴史再現ドラマというよりも、
多くのジャンプ漫画同様、時行と周りに集まる仲間の架空の少年少女たちが、
友情・努力・勝利の原則を踏まえつつ、ジャイアントキリングを果たしていく、
王道バトルコミックのシナリオパターンを踏襲。

特技を強調されたモンスターみたいにデフォルメされた敵武将役のキャラ造形が、
大河ドラマ等に馴染んだ私の脳には合わず。
これが私が3巻で原作購読止まっている一因となっていますが。
そこは素材を間口を広げる方向に料理するのが上手いCloverWorksの手腕に期待したい所。


尚、北条時行関連の歴史で一番生き様がイケメンなのは間違いなく北畠顕家だと私は期待していまして。
ですが、アニメでそこまでたどり着くには、
激戦区の今年の夏アニメで本作が頭角を表し、先々のスケジュールがパンパンと思われるCloverWorksに2期以降を作ると決意させるだけの反響を得る“ジャイアントキリング”が必須。

厳しい戦いになるとは思いますが、この尊氏もお供致します。{/netabare}

投稿 : 2025/01/11
♥ : 27

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ペンデュラム

エンディングが良い。
KA・MA・KU・RA への LOVE が溢れ出す。
歴史は川の流れ、水は人の思いである。
それは分岐し、時に地下水脈へと姿を変えることもあろう。
折々に顔を出す登場人物たち。
偉人、英雄、逆賊、その呼び名に大した意味はなく、ペンデュラムの如く揺れ動くものであり、時の権力者、あるいは時代におもねる空気のようなものに左右されてきたわけだ。
鎌倉(K)から令和(R)まで。
変わらぬ愛を貫く若君と観察俯瞰、ダウジングする水先案内人の旅路は続く。
                (2024/08/03)
悪人、盗人、変態にも三分の理である。
ただし、その本性には一分のブレなし。
痛快さ、潔さ、ノリの良さが光り輝く。
最高の、そして期待値MAXな俺戦エンドを観測せよ!

投稿 : 2025/01/11
♥ : 17

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

武士道と云ふは逃げることと見つけたり

鎌倉滅亡後、何度も足利尊氏に戦いを挑んだ北条時行の生涯を史実に沿ってファンタジーをいい感じに混ぜて脚色したファンタジー×歴史アニメ
高校で日本史履修してないと誰それ?ってなる人なので、そこに注目したのがいいですね
時代背景から容赦なく首が切られて生首が晒されたりとショックな映像が多いので苦手な方は注意
かなりファンタジー混ざってるけど面白い
緊迫感のある場面がほとんどだけど、キャラクターがみんなギャグ寄りに脚色されてるので重さは感じないです

今では共感しづらい武士の生き方、その中でも特に武芸に優れた武将の強さ、常識外れな芸当をファンタジー織り交ぜながら武士の恐ろしさをしっかり描き、エンタメ作品として昇華できています

史実を基にしているので結末がどうなるかは気になりますね

投稿 : 2025/01/11
♥ : 16

71.8 3 戦闘で鎌倉なアニメランキング3位
R.O.D READ OR DIE - リードオアダイ(OVA)

2001年5月23日
★★★★☆ 3.9 (459)
2061人が棚に入れました
読子・リードマンは、神田神保町で非常勤講師の仕事をしながら読書三昧の自堕落な生活を送っている活字中毒のビブリオ・マニア(蔵書狂)であるが、同時に大英図書館特殊工作部に所属し『ザ・ペーパー』と言うコードネームを持つエージェントである。\nある日、アメリカ議会図書館が何者かに襲撃され、大量の稀覯本が盗まれる事件が発生した。犯人が「偉人」と名乗る正体不明の異能者であるという事態を重く見た大英図書館特殊工作部は、読子に稀覯本奪回作戦を命令する。
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

短いが、作画・ストーリーともに完成度の高い紙アクションアニメ!

原作未読。

活字中毒だが、紙を自由に操る能力を持つ、読子・リードマン(よみこりーどまん)。
彼女がある一冊の本を手にしたところ、正体不明の何者かに襲撃を受けてしまう。
その本を巡って、世界を巻き込んだ戦いが始まる。


アクション・バトルアニメ。
一部では称賛の意味をこめて「紙アニメ」と呼ばれているとかなんとか。

見所は、アクションそのものですね。
人物の動き、動物の動き、物の動き、どれも丁寧、かつ、スタイリッシュです。
細かいしぐさから、アクロバティックな格闘まで、手抜き無く描かれているのが特徴。

また、主人公の読子さんは、ドジッ子、眼鏡、三つ編みという3属性をマスターしているキャラ。
しかし、一度紙を使わせるとかっこいいんだなこれが( ゚д゚)!

10年以上前の作品ですが、古くささを感じさせることなく、十分に魅せてくれました。
{netabare}
・読子とリリエンタールの戦い
・三蔵法師と潜水艦の戦い
・ナンシーvsクローンナンシー
・読子と平賀源内のチャンバラ

かっこよかったですねー!
どれも垂涎ものでした。
{/netabare}


ストーリーは、3話という短さ。
しかし、しっかりと伏線を張り、視聴者を騙すテクニックがふんだんに盛り込まれています。

設定も独特で楽しいですね。
短いので詳しくは話せませんが、敵は「偉人」と名乗っています。
これが何を意味するかは……。

そして、ユーモアも効いたやりとりに、熱いストーリー展開。
「うーん、ウマイな!」と何度うなったことか。
何気ないやりとりが、あとで大事な意味をもってくるので、視聴の際はお見逃しなく!

また、命がけの戦いなのに、笑ってしまうシーンもしばしば。
{netabare}
・リリエンタール「しねええええええ……しぬうううううう!!」
・大英図書館スタッフ「北朝鮮からの返信が届かない……あ、今来た」
・大統領「核だ! まだ核攻撃がある!!」SP「取り押さえろ」→大統領失禁(実は1話目でも……)
{/netabare}
ブラックユーモアが効いてますねー。

続き物の原作が元になっているので、全てが解決するわけではありません。
しかし、世界観の紹介から、1つのエピソードを完結させるまでの流れとしては、とても綺麗にまとまっている作品です。

3話合わせてもおよそ100分。
能力バトルもの好きで、短くて楽しめる作品を探している方にかなりオススメです!

投稿 : 2025/01/11
♥ : 39

momomax さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

読子・リードマンがいい!!日常のダメっぷりが好き。(≧∇≦)/

本を愛し、紙を自在に操って闘う紙使いの活躍を描く「文系アクション」。
Read or dieは直訳すると「読むか死ぬか」、
すなわち「読まなければ死ぬ」「読まずに死ねるか!」という意味。(Wikipedia)

OPがスパイアクションを思わせるような
ちょっと懐かしい感じで好きです。

主人公の読子・リードマンの重度のビブリオマニア(愛書狂)や
敵が覚えのある偉人たちだったりと設定が面白い!!

私は、やっぱりバトルには反応が薄いようです。
紙使いが印象的。
日常のダメっぷりが好きです!
楽しめました!!

投稿 : 2025/01/11
♥ : 22

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

『紙で戦う』 ビブリオマニア

あらすじは飛ばして感想。OVA作品で全3話です。

ストーリーはベタながらも飽きない展開で、スピード感があり、
テンポ良く進んでいくので見やすかったです。

それに、古い作品なんですが、意外に絵や動きもしっかりしてるし、
なによりBGMを含め音楽がすごく良かったです!!

紙を武器にして戦かったり、紙を自在に扱える能力を活かした色んな使い方は
見てて面白いし、敵の偉人達もその偉業にちなんだ能力を持っていて、
それらを使って攻撃してくるって設定も良かったと思います。

ただ、平賀源内やファーブルがすぐ分らない人は、歴史が苦手な事あらわになります!!
まぁ 自分もその中の一人で「だれだっけ!?」ってすぐ調べてましたが...w

とりあえず、全3話と短いながら全体的に良く出来ていて結構楽しめた作品です!!
続編として、TV版があるので気になる方は見てみてくださいねw

投稿 : 2025/01/11
♥ : 19
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