阿紫カービィ さんの感想・評価
4.5
何もかもが曖昧でも 何もかも 正しい
鬱アニメとして
必ずあがるこの作品。
はるか前に、漫画で読んだのですが、
その頃の私は…心が爛れていたのでしょうか?(笑)
特に何も感じなかった…ので
ずっとスルーしてました。
縁あって視聴。
…びっくりしました。
ファンタジー(AI)、戦争、高校生の恋愛、生死観。
異なる要素が
巧く絡み合って、もうひとつの『現実』を見た気がします。
(某、東京大震災のアニメがありますが、この作品の方がよっぽどリアルだと感じました。)
どんどん兵器化していく、ちせちゃん。
その姿に
恐怖を感じてゆく、シュウジ。
その恐怖から逃れたいためか、他の女性に安息を求め、余計に罪悪を感じる、
誰にでもある、現実からの逃避、負の連鎖。
自分に
何ができるのか、何をしたら良いのか、解らず苦悩するシュウジ。
一方、親友のアツシは、『好きな人を護るため』軍に入ることを志願します。
その時
シュウジがアツシに言った言葉は、とても重く、心に残りました。
戦争は
死にに行くのではない、人を殺しにいく事だ…
と
恥ずかしながら私にはない考えだったので。
戦争で、震災で、最期をむかえる人達
無念を残して 涙を流しながら…
どうも、ひっかかったのは
ちせちゃんの親友の アケミの行動。
彼女はズルい と思う私は、間違ってるのかな?
私は
拗れた(?)女性の気持ちに鈍感なんですよ…
ラストに向かっての流れはとても好きでした。
最愛の人と
二人だけの生活。。憧れます。
ちせちゃんとシュウジの蜜月は
とても短く…切なくて切なくて。
観て本当に良かった。
一人でも多くの方に観て頂きたい作品です。
きっと何かを得られるはずです
観るきっかけをくれた、貴方に、感謝とお礼を。
ありがとう。
後日
原作読み直しました。
素晴らしい、の一言に尽きる!
ぜひ、原作も読んでください。