心理戦おすすめアニメランキング 54

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの心理戦成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月21日の時点で一番の心理戦おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.4 1 心理戦アニメランキング1位
無能なナナ(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (554)
1754人が棚に入れました
「わたし、人の心が読めます!でも、ちょっと空気は読めません!よろしくお願いします!」孤島にある奇妙な学園。生徒、中島ナナオの前にあらわれたのは、転校生の柊ナナ。ここは、さまざまな能力を持つ少年少女が集う施設。炎や氷をあやつる者。自在に宙を飛べる者。空気を刃にして攻撃できる者――。生徒たちは、「人類の敵」と呼ばれる怪物と戦うために訓練を受けているのだ。だが、島にはいくつもの秘密が隠され、おそるべき罠が牙をむく。続発する怪事件。学園にひそむ殺人鬼。一人、また一人と姿を消してゆく同級生。予想を裏切る展開。知力、能力の限りを尽くした頭脳戦。そして友情。熱いドラマにいろどられた、「人類の敵」との死闘が、いま、始まる!

声優・キャラクター
大久保瑠美、下野紘、中村悠一、中原麻衣、増田俊樹、中島卓也、井上雄貴、大塚剛央、山谷祥生、手塚ヒロミチ、堤雪菜、小坂井祐莉絵、田丸篤志、富田美憂、二ノ宮愛子、大野智敬、鎌倉有那、髙坂篤志、遊佐浩二
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

MUNOで三択

原作未読


第1話からの引き込みが素敵な作品。
“人類の敵”と対峙すべく様々な異能力を持った少年少女が孤島に集められ訓練をおこなう、との設定。

なにかしらおおごとな感じがする事前予想は置いといて

 「そう来ますか!」

な冒頭に姿勢を正しての完走でした。ネタバレ厳禁系ですね。
事前の方向けに上澄み部分だけと思いましてのレビュータイトルです。


①“無能”なナナ

ひとつめのMUNOは文字どおり。異能力エリート達の学園において無能ってどゆことよ?を探る物語。

柊ナナ(CV大久保瑠美)
小野寺キョウヤ(CV中村悠一)
犬飼ミチル(CV中原麻衣)

主軸の声優さん皆さん10年以上のキャリアです。表向きの対応、心の声。わりと心理的な駆け引きに軸足を置いてまして、演技力を求めたキャスティングだったんだろうなぁと後から思いました。
声優といえばひとつ驚きのキャスティング{netabare}(藤原啓治さんのことね…){/netabare}がありましたけど、これは2020年秋クールをリアタイで視聴してたからこその感慨深さがありました。

一つの作品を作るのにだいぶ前から準備して、場合によっては部分部分で進行し最後に全体のバランスを整える。そんなパズルを組み合わせるような作品制作を地でいくキャスティングであり、また本編のお話展開もそれをなぞったかのようなものでしたよ。


②“『ムー』の”なナナ

だがすんなりとそうはいかない。衝撃の1話をきちんと踏まえてのその後の展開は穏当。しかしながらところどころ首を傾げたくなる場面ありで、精緻なパズルを組み合わせるのとは程遠いなぁという折り返し地点です。
ということでふたつめは近年創刊40周年を迎えたスーパーミステリー・マガジンから。絵面の印象もありましょうがやや出オチ感が先行した中盤でした。

とはいえとはいえ片や『ムー』は40年も続いているのです。ご都合や粗さが目立ってたとしても

 精緻なパズルを懸命に演じた何か

の需要を満たせはしますね。エンタメとして充分楽しめます。
要求レベルは上がりますが、異能力設定を消化しきった物語展開だったとしたら名作ともなりえたと思います。ここは惜しい点です。


③??なナナ

コアな部分に抵触するので伏字で(笑)
素晴らしいツカミと冗長で隙だらけながらされど緊張を失わない展開。わりと安心エンタメとの見立ててましたね。
ところがどっこい最後のひと盛り上がりを終えて完走して一息ついてみました。

 想像以上に深みとコクがある全13話


まあなんといいますか孤島が舞台と聞くだけで胸騒ぎしますでしょ?
ざわつきたい気分にはぴったり合いそうな良作。エンタメしてると申し上げた通りでして、なんとなく嫌な予感されてる方でもたぶん大丈夫なはずです。


みっつめのMUNOは『{netabare}“無脳”{/netabare}なナナ』となるのでしょう。続きは後述のネタバレにて…



※ネタバレ所感


■それいっちゃぁ

どうも主題歌『Broken Sky』が好きじゃない。
なんだよ「無能な僕は残酷」って…
いい感じのリフに厨二な歌詞が載ってるの苦手なのです。
ただON AIRされてない2番の歌詞を見るとまんざらでもなかったですね。

{netabare} ムノウ ナ ボクハ ザンコク?
 ムコウ ニ ミエル テンゴク ガ アル{/netabare}

韻を踏みつつ深みが増している。物語同様最後まで通すことで評価の上がる主題歌でした。

アニメ関係ないけど毎度CMで流れてたMVがあちゃーって感じでした。作品世界に合わせての濃いめメイクだと思うのだが童顔にはっきりした赤の口紅って冒険よね。チークもがっつり入ってるからケバく見えてしまう。メイク覚えたてな年頃の少女の危うさを表現したかったと最大限好意的に解釈しときます。富田さんは悪くない!


■パブリックエナミー

人類の敵というネーミングがパンチ効いてます。
{netabare}具体的に紐解かず、壮大なテーゼを用意し目の前にぶら下げる。曖昧であればあるほど良い。
さらに閉鎖空間。他の情報をシャットアウトするのがまず基本。そしてトリガーとなる強烈な原体験。

『洗脳』のなんたるかの表現においてこの物語に齟齬はありません

それを具現化してる存在が“閉鎖空間である孤島の住人”とは異分子なナナちゃんというのが興味深い。
そしてミチルのおかんだったか少年少女たちも異端児扱いされてここに集結しているというのもものごとが単純でないことを伺わせます。異端児と異分子の似て非なる者同士の化学反応。{/netabare}

{netabare}そして『人類の敵』について。現実世界でもプロパガンダーは具体性に欠け壮大に話を盛ってくるので要注意なのは同じこと。

 誰が真の人類の敵か?

そんな展開を匂わせながらアニメは終わっちゃいましたがこの塩梅で良かったように思えます。{/netabare}


■アレとの比較

同時期に『神様になった日』key×P.A.WORKSのをやってたわけですが、系列の始祖に『Angel Beats!』ってのがありましたよね。
※以下Angel Beats!その他のネタバレ注意。

{netabare}ABのゆりっぺと本作のナナって似たような境遇だと思うんですけどわかります?
二人とも肉親殺されてその原因を自分に求めてるところ。

その後の二人の違いって仲間の有無なんだろうと。あっちは戦線メンバーがいたから闇落ち圧力に抗う力学が働いたと仮説。ついでに『俺ガイル』高校時代雪ノ下姉の隣にガハマさんや八幡がいればあれほどこじらせなかったのではとも思います。

結果としまして、閉鎖空間に居て複数からの干渉を受けない状況下だと心のバランスを保つのが難しい。あまり濃厚に接触しちゃあかんよというご時勢なればこそ留めておきたい視座かもしれません。{/netabare}


接触は濃厚でなくてもドグマが濃縮されちゃわんように気をつけなきゃ!ってことをぼんやり思ったステイホーム。紙一重なんですよね。



視聴時期:2020年10月~12月 リアタイ   

------


2021.01.18 初稿
2021.09.28 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 53
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

天使のようなミチルにより氷のようなナナの心が融けてゆく物語

超能力者が集められた孤島にて、物語前半は無能力者のナナが超能力者を一人ずつ暗殺していく物語でした。
正直、ナナの心には暖かさのかけらもありません。だから途中で見るのをやめようと何度も思いました。

でも、天使のようなミチルちゃんにより、氷のようなナナの心が少しずつ融けてゆくのです。そこが感動します。


ナナはある機関に雇われた暗殺者。
ナナは超能力者に家族全員を殺されたため、超能力者を恨んでいます。

ミチルは誰の言葉でも信じる少女。決して相手を疑いません。
そして相手のためならば自分の身を犠牲にしてでも守り抜こうとします。

ナナが機関から受け取っている超能力者ごとの推定殺害人数を記載した情報。それがデタラメです。
例えば他人の傷を癒す能力を持つミチルの推定殺害人数が15万人以上と書いてあります。
ナナの頭脳であれば、それが実現不可能な人数だとすぐにわかるのですが、
家族を殺されたナナにとって、超能力者は全て殺人鬼にしか見えません。
正常な判断ができなくなっているのです。ナナは、無能なナナとして機関から利用されていたのです。


でも、ミチルの献身的な愛によりナナの心に人間らしさが少しずつ戻ってくる。
{netabare}
高熱で意識不明のミチルをナナが助ける際、助ける理由を言い訳のように述べて助けます。
きっとナナは、本心では今すぐにでもミチルを助けたかったのでしょう。
でも、超能力者を暗殺するナナには助ける理由は無いのです。

ミチルの熱が下がったとき、思わず「よかった」とナナはつぶやきます。
その言葉にナナ自身が驚きます。
なぜ「よかった」とつぶやいたのか…、ナナは考えます。
{/netabare}
そして…

最終回は大いに感動しました。ぜひ見てください。


私たちは誰でも間違いを犯します。
そのときに、間違いを気づかせてくれる友達がいたならば、とても幸せなことだと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 67
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

12話で号泣

原作未読

お話のざっくり概要
能力者たちが集められた孤島に
送り込まれる暗殺者
次々と消されていく能力者
人類の敵とは何なのか?
友情で人類の敵に立ち向かう…
だいたいそんな感じ

トリックとかはツッコミ処が満載ですし
何で暗殺者一人送るのか意味不明なんですけど
その辺は横においといて
割と声優さんの演技を楽しんで観てました。

全く事前情報無しに12話を見たんです。
ED見て驚愕しました。
何度もリピして聴きました…自然に涙出ました
もう一度聞けるなんて…思って無かった…

トリック関連は、「おいおいw」ってヤジいれつつ
コナンを見るような感じで寛容に許しましょうw
ジャンルは「知略サスペンス」ではなく
「サスペンス風多重人格演じ分け」を楽しむ感じ

大久保さんと中村さんの喋る声と内面声の
演じ分けとか豹変した時の中原さんとかw
そんな中で藤原啓治さん(´;ω;`)
おいおいそんなん泣くわ

13話は普通に良い話でしたし
内容的にはそっちの方で涙するのでしょうけどね

推定殺害は…{netabare}多分、ランダムじゃね?{/netabare}
と思われるぐらいざっくり雑な情報ですねぇ
能力的には{netabare}キョウヤ&ジン{/netabare}が強すぎるので
弱点が判明しないと無理ゲーに思います。

12話以降は必聴です。
あと、ミチルちゃんは天使
異論は認めません(`・ω・´)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 47

76.2 2 心理戦アニメランキング2位
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース エジプト編(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★★ 4.1 (769)
4432人が棚に入れました
ジョースター家の宿敵・DIO復活の影響で、「幽波紋(スタンド)」と呼ばれる能力を身につけた青年・空条承太郎。DIOの呪縛によって倒れた母・ホリィを救うため、祖父・ジョセフや仲間と共に打倒DIOの旅に出る。長き旅路の中で、次々現れる刺客を退けながら、ついにDIOのいるエジプト上陸を果たした承太郎たち。だが、そんな彼らの行く手を阻むかのように、奇怪にして恐ろしき新たなる敵の影が迫っていた――。

声優・キャラクター
小野大輔、石塚運昇、三宅健太、平川大輔、小松史法、福圓美里、子安武人、大川透

米麹米子 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

鳥肌♡

23話事、47話のOP見ました?
絶対にとばしちゃいけないよ。
鳥肌ものだったので書く事に決めました。
かっこいいよ、すごく
もう何度みた事か…
繫ぎとか入り方とかカメラワーク?とか
もう、もうねw

見逃した方は

JoJo's Bizarre Adventure Episode 47 【Special OP】で
検索してみて下さい。

JOJOの素晴らしさとかテーマとかを綴ってみる。

人間讃歌がテーマのJOJOですが
絵柄で見ないなんて損してると思うのです。
1期からOPとEDや作画、声優、音楽などなど
拘りや尋常ならざるスタッフの意気込みや
熱の入れ方が他のアニメと全く異なる。

見所は全部。
名言がぎゅっと詰まってるこのアニメ。
EDは多分、荒木先生の趣味だろうし
作画の色指定迄してるんじゃないかな?と思うぐらいの色使い。

喩えがおかしい事や真面目に描いてあるだろうけど笑っちゃう場面や
名言、場面、擬音、JOJO立ち沢山ありすぎてもう…♡
動物に厳しいとこや女にも容赦ない(何故か凄く柄悪いw)
荒木先生の当時のセンスで描いてるので
これは今時の人にわかるのだろうか…という昔風なところや
ちっちゃい”あ”に拘ってるところや
1部に関しては、それ台詞だったの!?とアニメ化になって
驚いた事も多々あり原作に忠実。
忠実すぎて余韻を残させてくれないところは
┐(´д`)┌ヤレヤレだぜって感じだけど
アニメ陣営の本気度がこれでもかと伝わって来る。
色んな思いがありすぎて書ききれないけれど
3部のヒロインはエンヤ婆だと私は断言する。

凄く愛されてるって思うアニメはJOJOが一番じゃないかな?
アニメで見れて良かったなって思うのも個人的には
JOJOが一番。
OPも最初は?って感じで見てても
いつのまにかしっくり馴染んで
歌ってしまうぐらいの溢れてこぼれ落ちる程の愛
キャラの面々も癖はあるけど愛着が出て来る。
系譜が好きな方には是非共オススメしたいアニメ。

一言で表現すれば「愛」
もう終わりが…ってなってくると胸が熱くなる。
多分、見終わって追記書くと思うけれど
終わって欲しくないのと、4部からまたないかなとか
JOJOファンにとっては良いアニメ化だったと思う。

書かないと決めていたJOJOレビュー
勢いで書いた後悔は(ちょっとだけしてる)

という訳?でall 5 です。
スペダン2期からの2作目の5です。
女でも面白いと思うけれど、ジャンプなのにオタ向き作品かもしれない。
アニオリ部分は評価が別れるけど
私個人で言えばアリでした。
(アリアリアリ、アリーヴェデルチ!なんて絶対に言わないんだからねっ!!)

では…

ノミっているよなあ・・・ちっぽけな虫ケラのノミじゃよ!
あの虫は我我巨大で頭のいい人間にところかまわず攻撃を仕掛けて 戦いを挑んでくるなあ!
巨大な敵に立ち向かうノミ・・・これは『勇気』と呼べるだろうかねェ
ノミどものは「勇気」とは呼べんなあ

それではジョジョ!「勇気」とはいったい何か!?

「勇気」とは「怖さ」を知ることッ!「恐怖」を我が物とすることじゃあッ!
人間讃歌は「勇気」の讃歌ッ!!
人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!!
いくら強くてもこいつら屍生人は「勇気」を知らん!
ノミと同類よォーッ!!
人間讃歌は「勇気の讃歌」ッ!!人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!! 




アリアリアリ、アリーヴェデルチ!

追記
48話でラストでしたがOPにSE入ってかっこよさが増したw
4部5部も好きで面白いけど個人的には6部を見たい。
アニメ化しないかな。
凄く良かった。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 49

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

david productionはジョジョだけではなく「魔法少女まどか☆マギカ」にも制作協力している。

マンガ好きが選んだ、「絶対に無理だろうけど…実写化してほしいマンガ」
昨今のドラマや映画は、原作モノが多い。とりわけ、小説ではなくマンガを原作としたものは、その“トンデモ設定”をいかに実写化するのだろう…と話題になりがちだ。最近でいえば、『暗殺教室』『進撃の巨人』『テラフォーマーズ』などなど。

そこで今回は、全国のマンガ好きを対象に、「絶対に無理だろうけど…でも実写化してほしいマンガ」についてのアンケートを実施してみた!

♠リアルなジョジョ立ちは、ぜひ見てみたいもの
3位:『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦/集英社)
20年以上にも渡り連載されている長寿タイトルもランクイン。ときに哲学めいた複雑な会話やストーリーが展開され、理解不能と脱落する者も少なくないが、ハマってしまえばもう抜け出せない。それゆえに、「登場人物の雰囲気を出せる人がいない」と、ファンの想いは熱烈なものだ。バトルシーンのカギとなる、精神エネルギーを具現化した能力“スタンド”に関しても、「CGだとしょぼくなる」という声が寄せられている。ちなみに、本作を語る上で外せないのが、“ジョジョ立ち”と呼ばれる、登場人物たちの奇妙なポージング。イラストだからこそ許されているが、これが実写化されてしまったら、どんなにシリアスなシーンでも爆笑してしまう自信がある。

どのアニメを視聴するか迷っている方に。今期アニメを制作会社からチェックしてみよう!

まだ単なるアニメ好きだったころ……どれくらい作品自体に惹かれるかで視聴を決定していた若者も多いだろう。しかし、アニメ好き→アニオタへと大人の階段をのぼったとき、気になるのがアニメーション制作会社。今期の「(会社名)の作品はコレか……視聴してみよう!」となっているファンも多いはず。

ひと昔は少々コアなアニオタたちが決める手法ではあったのだが、どうやら最近ではライトなアニメファンにも広がっている様子。筆者の周りのライトなアニメ好きの口から「来期のシャフトは~」といった話が出たときには驚いた。

思い返してみれば2006年あたり、「涼宮ハルヒの憂鬱」を京都アニメーション(通称:京アニ)が制作したあたりから、ライト層にも制作会社で視聴を決定する傾向が強まったように感じられる。

【david production】
今期放送中:ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 後半
過去の作品(例):超次元ゲイム ネプテューヌ(2013)、妖狐×僕SS(2012)、ベン・トー(2011)

とにかく毎回驚くようなクオリティの絵と動き、演出に魅了されるジョジョ。そのため、ジョジョのイメージが非常に強いのだが、実は「魔法少女まどか☆マギカ」や「黒子のバスケ」などヒット作にも制作協力している。

魔法少女まどか☆マギカ
魔法少女というモチーフとかけ離れた驚愕のストーリーは話題を呼び、社会現象にまでなった。
「自分が知る限り、これは完璧なアニメ!」と太鼓判を押すのが『魔法少女まどか☆マギカ』。
「ビジュアルは驚くほどクリエイティブで、サントラもパワフルで刺激的。
物語とあらゆる要素が完璧に細工されたオルゴールのように所定の位置に置かれている!」。

『ジョジョの奇妙な冒険』から「911」の描写が削除! 同時多発テロ事件への配慮か
2015年1月からスタートした、アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 ~スターダストクルセイダーズ~』のエジプト編。1989~1992年まで週刊少年ジャンプで連載されていた漫画シリーズの第三部が原作となっている。

・近い未来を漫画として予言する能力
三部には、未来を予言する能力をもった少年ボインゴが登場。彼は近い未来を漫画として予言することができるのだが、原作とアニメで一部の表現が変化しており、視聴者の間で話題となっている。

・Tシャツに書かれた911の文字
ボインゴの予言の漫画には、日本人漫画家が交通事故に遭い、電柱に刺さって死亡する描写がある。実際に登場する日本人漫画家のシャツにも「911」と書かれており、それが予言の漫画にも反映されているわけだ。

・飛行機の描写もなくなっている
しかしアニメ版には「911」の描写がなく、さらに予言の漫画に描かれていた飛行機の描写もなくなっているのだ(原作では、電柱に突き刺さる日本人漫画家の背景に飛行機の描写があった)。

・911に関するジョジョの噂話
日本人漫画家のTシャツに「911」の数字 → 2001年9月11日に同時多発テロ発生
日本人漫画家は「おっ10時半だ」と言ってバスに乗る → 世界貿易センタービル崩落が10時28分
日本人漫画家がバス事故で死亡した背景に飛行機 → 同時多発テロを連想させる描写
日本人漫画家が突き刺さったシーンに電柱が4本 → 同時多発テロでハイジャックされた飛行機は4機

・アメリカ同時多発テロ事件
そもそも、『ジョジョ』の911描写は、2001年9月11日に発生した「アメリカ同時多発テロ事件」よりも前に描かれたものである。よって、作者の荒木飛呂彦先生は事件をもとに911を描いたわけではない。

・たべっこドーナツにも注目!!
しかし、「911」と「飛行機」と「死亡」の描写が予言の漫画にあるため、テロ発生後、読者の間で大きな話題となった。そのため、アニメでは描写を控えたのかもしれない。

・忠実すぎて感動した!
この件に関してジョジョマニアに話を聞いたところ「それよりアニメにもしっかり『タベッコドーナツ』の描写があったのが素晴らしかった。ボインゴの漫画のほうだけ平仮名で『たべっこドーナツ』になっていたのも忠実すぎて感動した!」と言っていた。

2013年10月18日、テレビアニメ版公式サイトなど各メディアにおいて、原作のPart3『スターダストクルセイダース』のテレビアニメ化が正式に発表された。テレビアニメとしては第2シリーズということになる。『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』のタイトルで、2クールずつ分割で合計4クール放送。前半2クールが2014年4月から9月まで放送、後半2クールはエジプト編として2015年1月から6月まで放送された。
花京院がチェリーを食べる時に発した擬音のような台詞「レロレロレロレロ」は、2014年度アニメ流行語大賞金賞(第1位)を受賞した。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 31
ネタバレ

コエンマ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

原作:荒木飛呂彦

小野大輔:空条承太郎
石塚運昇:ジョセフ・ジョースター
平川大輔:花京院典明
三宅健太:モハメド・アヴドゥル
諏訪部順一:テレンス・T・ダービー(アトゥム神)
子安武人:DIO

41話
{netabare}ミニ四駆ゲーム対決?花京院敗れる。次は承太郎が野球ゲーム対決。コツを掴み勢いづくが、ダービーに何か読まれてるようです。承太郎はヤバくなるが最後になぜか投球予告外角高めストレート{/netabare}

42話
{netabare}承太郎の予告は嘘をついてないと分かる。ところがシュートw
魂までコントロールは絶対出来ないとダービーは思うが、かなりの動揺。承太郎がイカサマをしてることが分かる。ただどういうイカサマかダービーは分からない。
承太郎は、読心術がハイかイイエしかないみたいだなとダービーに話す。
段々追い込まれたダービーは、花京院の魂を解放してしまう。解放した時点で負けを認めたことになる。
コントローラーにジョセフのスタンドがのびていて、やっとダービーはイカサマの正体が分かります。勝ち!
DIOにダービーの負けを伝えに来たヴァニラ・アイスが登場。DIOが血を認めヴァニラ・アイスが自ら首をきる。DIOがお前の血はいらないことで、首を繋げてあげる。なんだ、この茶番劇は!
建物に入る前にポルナレフとイギーにアヴドゥルは、お互い目的のために助け合わず先を進むように約束し合う。
中に入り柱かな?「このラクガキを見て うしろを ふり向いた時 おまえらは 死ぬ」!!!を見つけたアヴドゥルは振り返り、両腕だけしか残らない状況に。ヴァニラ・アイスのスタンドで消された。
{/netabare}

43話
ポルナレフ死す!?
あばよ、イギー。

{netabare}実はポルナレフ、生きてた。

Dioの能力は、まさかの時を止める‼最強すぎる。
それを知らない花京院が死ぬ直前に時計台でヒントを。

はしょる
生き残り
ジョナサン・ジョースター
承太郎
ポルナレフ(フランスに帰る){/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

80.8 3 心理戦アニメランキング3位
コードギアス 復活のルルーシュ(アニメ映画)

2019年2月9日
★★★★☆ 4.0 (404)
2289人が棚に入れました
光和2年。世界は再編成された超合集国を中心にまとまり、平和な日々を謳歌していた。しかし、平和は突如として終わりを告げる。仮面の男・ゼロとして、ナナリーの難民キャンプ慰問に同行したスザクが謎のナイトメアフレームに敗れ、2人は連れ去られてしまった。シュナイゼルの密命を受け、戦士の国・ジルクスタン王国に潜入したカレン、ロイド、咲世子はそこで、謎のギアスユーザーに襲われる。そして、その場には襲撃者に“元嚮主様"と呼ばれる、C.C.が居た。かつて神聖ブリタニア帝国の大軍すらも打ち破った無敵の王国を舞台に、人々が描く願いは、希望か絶望か。果たして、ギアスのことを知るジルクスタン王宮の面々と、C.C.の思惑とは——。

声優・キャラクター
ゆかな、櫻井孝宏、名塚佳織、村瀬歩、島﨑信長、高木渉
ネタバレ

カネくれたら教える さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

一もつけたくない本気でクソ悲しすぎる

正直悲しみを通り越して怒りしかない、、
まず内容もペラッペラのじゅうたん並みに薄い
おかしいところが幾度もある
特に酷いのが、{netabare}シャルルのコードを受け継いだとかなんとか、なのにギアスが使えるのはおかしい、と言われていたところをなんの根拠もなしになんらかの不具合みたいな感じで丸め込み、みてるこっちからすると(は?)ただそれだけ、これが1番ひどかったみんなが1番知りたかった謎だと思うのだが、ただルルーシュが不老不死のギアス使えるチートキャラになっただけ。
2つ目時間戻したのにC.C.がギアス効かなくてルルーシュがギアス効くのも謎
しかも最初時間戻したときccの記憶は残っているはずなのだからギアスの能力をルルーシュに教えればそれでサクッと終わってないか?
世界の時間を巻き戻すんじゃなくて自分の意識だけを過去(6時間以内)ってのも考えたがそれだとまた違う矛盾がうまれる、C.C.が1つづつ選択してくって作戦も出来ない訳だし、他にも色々
3つ目そもそもルルーシュが築いた平和を!とか言って
テロリストと侵入させる警備性も意味不明スザクやら他の奴らに耳に入ってないのも
スザクがやられる理由はわかるが、他の機体が一体もないとか何考えてんのって感じ、どっかのピーチ姫かと思ったよ笑
4つ目俺がバカだからなのかもしれないがcの世界の話やらルルーシュの作戦とかが全く意味不明だった
5つ目ルルーシュをそもそも復活させる必要自体あったのかも謎 軍隊としては圧倒的に最強なわけだしシュナイゼルがいれば百パー勝てたギアスの存在自体も知ってるわけだし、ルルーシュを復活させたいのはわかるけども、、、 {/netabare}
特に謎なのはなぜこんなに評価がいいのか
普通にみて内容をしっかり理解していてコードギアスが本当に好きな人ならばこそ絶対いい評価にはならないはず。俺だけじゃないよね?
皆んな仲良くccイチャイチャ、ファンサービスの映画だとしてもこれはファンサービスではない本当のファンはこんなの求めているはずがないと僕は思う。
これでいい点数をつけている人は、すみませんが正気とは思えない。ccはもちろん半端じゃなく好きですよ!
他にも色々あると思う自分が特に気になった点を挙げました感情的ではありますが、
他にも 、
あまりにもキャラ一人一人の扱いが雑すぎる
臨場感やら何やら何もない、後半で悲しすぎて無心なっていたからかもしれない(個人的に)
まず復活のルルーシュを1つの映画だけで終わらそうってのが間違ってる、
本当はこんな評価もコメントも打ちたくないです。
コードギアスは映画版とアニメ版、完全に別物ってことに僕の中でしておきます。そうでなければ気が狂いそうだ、なので僕の中ではやはり反逆のルルーシュのみこそが神アニメですよ、あはは
ただこれだけは言わせてください曲は神、最初の3分だけは楽しめたかもしれない家入レオさんありがとう。あとccかわいいこれは間違いない。
アニメ版コードギアスは本当に好きだからこそのコメントです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

あの衝撃のラストは、これを見たらどうなる?

  タイトルにあるように復活のルルーシュだから、ルルーシュが再び帰ってくるのは、わかるお話だったです。

 ロロに殺されたはずの誰かさんが出てくるので、R2でなく興道の続きのお話になるです。ゼロレクイエムの一年後、ナナリー、ゼロとして生きるスザクが、突如どういう事に巻き込まれるかが、大きな始まりになるのです。

 一方で、旅をするCCは、どうしているのか?一緒にいる誰かさんは、あれっ?と誰もが思う光景です。

始まりに関連して、CCの旅先でカレン、咲世子、ロイド、セシル偶然の再開は、さらに誰かさんの真の帰還を促すのです。CCの目的の先に、再会を果たす2人は、余りにも次の展開に欠かせない運命としか思えない伏線だったです。

 私としては見事な展開だったと思うけど、ルルーシュの真の帰還が、上映開始から早かったように感じたです。今回のコードギアスで見せるルルーシュのギアスは、本当に戻ってきたという大きな興奮に包まれたのは、私だけだったのでしょうか?です。

 ルルーシュの大きな目的が、幕を開けるのです。ゼロレクイエム後、再び合流するゼロの騎士団、懐かしさやかなりいい感じです。

 ゼロ(ルルーシュ)の見事すぎるいつもの戦略、明らかに敵を圧倒し敵を追い詰めるです。そこからがかなり厄介になるのが、最大の見どころになると思うです。
{netabare} 敵のギアスは、予言と称した反則ともいえる能力だったです。見事な策略も読まれて??しまい苦戦を強いられるゼロでしたです。
 でも、普通は絶望と思うかもだけど、ルルーシュらしい多くの策略、敵を再び追い詰めるルルーシュの駆け引きは、想像を超すものがあったです。
 敵のギアスは、「Re:ゼロから始める異世界生活」に例えると菜月昴だったです。その力に対して{/netabare}ルルーシュの言葉は、どこか人としての生き方にも当てはまるようなセリフで、非常に良かったです。
 「これでいいのだ!」な終わりになるまでに、目的を達成してもただでは終わらない展開もgoodです。

 初めから通して、最後の最後まで何が起こるのか?予想もつかない見事な展開で、面白かったです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 10

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

なんですか?、これは・・。

なんですか?、これは・・。

「拾え」と言われた気分です・・><。

・・視聴者に都合のよい世界を。


視聴者が”ルルーシュを失った寂しさ”から逃れられる世界。

これではルルーシュが否定した”シャルルの世界”と大差ないのでは??。


もしくは”未来予想図の見れる「視聴者のための改良型リフレイン」”なのかもしれません。。


いずれにせよ”かりそめ”・・??。

いや、”まがいもの”の間違いでは?。


-------------------------------------------
とはいえ、せっかくの機会ですので

本作こと「視聴者のための改良型リフレイン」にはしばし楽しませていただきました^^。


どうしてもTV版本編(R1・R2)への思い入れが強すぎるため

場面によっては涙してしまうことも・・。。


・・・(うるうる)。。。


-------------------------------------------
ハイ。結論としては

ピクチャードラマやサウンドエピソードのうちの1作品として捉えるならば高評価!。

本編再構築版の正式続編として捉えるならば、超超低評価・・・といったところが本音です><。


とにかく、制作陣の方々からの作品愛が、とにかく感じられません・・・><。

”金のなる木”優先感が強すぎます・・(個人的感想です)。


とにかく、R1・R2から時間が経ちすぎ・・・・。

せっかく同じ声優さんが続投されてるキャラでも

「おまえ、誰!?」

と感じてしまう場面が多々・・・(キャラデザ劣化もあいまって・・)。

(演技とキャラを忘れてしまってる?・・というかもう再現できない??)



あと、本作での敵対勢力の多くの新キャラに対して、魅力を感じることができませんでした・・。


ギア〇設定をまた持ち出したのにも、若干、いや過分に閉口です・・。

ギア〇って、もう少し制限条件が厳しかったり限られてなかったりしてなかったですか??。


なんか、某なろう作品リゼロのような能力になってくると

もはやギアスの域を超えてしまってるのでは・・・??(ただの超常能力じゃんw)。


-------------------------------------------
本作を観終えての現在の率直な欲求としましては・・

「ピクチャードラマやサウンドエピソードをもっかい1から全部見たい!!!」・・・です♪。



音だけで映像の想像力をかきたててくれたあの作品群にはホント脱帽です!!!!!。


やはり当時の、艶と勢いのある演技で耳を幸せにしてくれたあのサウンド作品群の世界観に

再度没入させてもらいたいと思っています!!!(最高のリフレインなのかも?)。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

88.8 4 心理戦アニメランキング4位
ノーゲーム・ノーライフ(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (5455)
26694人が棚に入れました
ニートで引きこもりだがネット上では無敗を誇る天才ゲーマー兄妹の空と白の前に、神を名乗る少年テトが現れ、2人を異世界へと召喚する。そこは、一切の争いが禁じられ全てがゲームによって決まる世界だった。この世界で滅亡寸前の人類を救うべく、空と白の頭脳バトルが始まる。


声優・キャラクター
松岡禎丞、茅野愛衣、日笠陽子、田村ゆかり、井口裕香、能登麻美子、沢城みゆき、釘宮理恵、麦人、進藤尚美

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

白。11ちゃい。子供だから分かんない

原作未読。最終話まで視聴。

異世界ファンタジー&コメディ。
バトルはもっぱら頭脳戦。

主人公最強系だが、主人公の義兄妹それぞれに得意不得意があり、互いが補い合う事で、最強として君臨する。義兄妹の信頼関係が微笑ましい。

独特の画風は賛否分かれるかも。個人的には好きですけど・・・。

特筆すべきは声優陣の豪華さ。作品の魅力を格段に引き上げていると思います。

あと”白”と”ステフ”の可愛さはこの作品の魅力の一つかと。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 103
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

なにこれかわいい!!!

この兄妹かわいいかわいい!
超かわいい!

妹単体でかわいいのでなく、兄妹ワンセットで
かわいいのははじめて!

そして白ちゃんかわいいよヽ(▽`)ノ♪

そして日笠さんのキャラが貧乳じゃない・・・だと・・・?

かわいすぎて1話を2回見てしましました(*^ワ^*)
くぎゅううううってあんな声のキャラもできるんですね^^

■第2話
{netabare}
「俺に惚れろ」って効果絶大ですね(笑)
来週から人類の逆襲?かな^^
今週も白ちゃんかわゆす

★じゃんけん
どこまで先読みするかによって最適手が変わりますね^^
空=グーを予想して、ステフ=チョキを空が予想して、
空=チョキ(orパー)なら、それを予想したステフはチョキが
最適。
ステフがどこまで先読みするかを読んだ空が勝ちでした^^
{/netabare}

■第3話
{netabare}
イカサマすぎ(笑)
とてもヒッキーとは思えない戦いっぷりでしたね^^
かわいいは正義★
{/netabare}

■第4話
{netabare}
4話目にして王様になってしまいました^^
演説もやはりヒッキーとは思えない(笑)
テトは昔世界制覇したイマニティ?
まだまだ先が長そうです^^
{/netabare}

■第5話~第11話
{netabare}
白ちゃんかわいかった^^
ラストの白シャツ姿とかもうね^^
今後の展望を空が語って1期は終了です。
2期がすぐ始まることを期待しています。
今期一番楽しみにしてたアニメでした~♪

『空白に敗北はないの♡』
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 155
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

異世界ものでは突き抜けた面白さ!

2周目を完了!

これまで『アウトブレイク・カンパニー』『ログ・ホライズン』『問題児たちが異世界から来るそうですよ』等を視聴しましたが、やはり異世界に飛ばされる話では、本作が一歩も二歩も抜け出した面白さだと思いました。
(※『ソードアート・オンライン』もとくに第1期は本作と並ぶかそれ以上に面白いと思いますが、第2期の出来が個人的にはイマイチと思うので)

とくに第6話以降の展開が素晴らしいと思いました。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


========= ノーゲーム・ノーライフ (2014年4-6月) =========

{netabare}第1話 素人《ビギナー》 ★ 対テト戦(チェス)
第2話 挑戦者《チャレンジャー》 ☆
第3話 熟練者《エキスパート》 ☆ 対クラミー戦1(チェス)
第4話 国王《グランドマスター》 ☆ 続き
第5話 駒並べ《ウィークスクエア》 ☆
第6話 一手《インタレスティング》 ★★ 対ジブリール戦(具現化しりとり)
第7話 死に手《サクリファイス》 ★ 希望の鍵
第8話 起死回生《フェイクエンド》 ★★ 種の駒、※特殊ED
第9話 解離法《スカイ・ウォーク》 ★ 対クラミー戦2(オセロ)
第10話 指向法《ブルー・ローズ》 ★★ 対いづな戦(テレビゲーム)
第11話 誘導法《キリング・ジャイアント》 ★★ 続き ※OP「おねがい☆すにゃいぱー」
第12話 収束法《ルール・ナンバー・10》 ★★ 続き、対巫女戦(コイン・トス){/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)5、★(良回)3、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4


OP 「This game」
ED 「オラシオン」

===========================================
※以下は、2014年6月29日(TV放送終了直後)に書いたレビューです。

{netabare}第1話は上出来。90点上げてもいい。
マッドハウスさん制作で絵も綺麗で演出も良い。
原作なんて全く知らないけど、この調子でラスト回まで続いて欲しい。

第2話(今回は70点くらい)
異世界の設定それから登場人物たちの設定が色々と明かされる。
ゲームで負けて降格した元王女様もテンプレ通りだが悪くない。
ただ、今のところは面白いんだけど、今後も盛り上がっていけるか心配になる。
このまま一本調子だと視聴者に飽きられる危険が高そう・・・頑張って。

第3話(70点)
ゲームがちょっと酷いが、面白いからいいかな。
ジョジョっぽい演出はこれからも入るんだろうか?

第4話(70点)
ラストで唯一神テトが良い味出してる。

第5話「駒並べ(ウィークスクエア」(70点)
フリューゲルとはドイツ語で翼という意味らしい(英語のwing)。
ラストだけ見れば十分な回だったな。

第6話「一手(インタレスティング)」(80点)
クーロン力?知らない言葉だが、何か凄い!!

第7話「死に手(サクリファイス)」(70点)
ゲンドウ君パロ?

第8話「起死回生(フェイクエンド)」(90点)
ケモ耳種族との神経戦。チェス回が嘘みたいな面白さ。

第9話「解離法(スカイ・ウォーク)」(70点)
ちょっと中だるみ回。

第10話「指向法(ブルー・ローズ)」(90点)
ケモ耳種族と対戦開始。前回の中だるみ感を挽回する面白さ。

第11話「誘導法(キリング・ジャイアント)」(90点)
ケモ耳種族との対戦。

第12話「収束法(ルール・ナンバー・10)」(90点)
ケモ耳種族との対戦終結。今後への伏線。

第1話がかなり面白く期待したものの、第2~5話がそれほどでもなく失望しかけたが、第6話以降に持ち直す。
第10話以降のラスト3話はこの手のアニメでは今年最高に楽しめました。

早く続編が決まれば良いね。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 82

87.2 5 心理戦アニメランキング5位
絶園のテンペスト(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (2717)
15208人が棚に入れました
ある日、魔法使いの姫君が、魔法が使えない無人島に閉じ込められた。またある日、一人の少年が復讐のために魔法使いと契約した。復讐と魔法が織り成す前代未聞の戦いが始まる。

声優・キャラクター
内山昂輝、豊永利行、沢城みゆき、花澤香菜、小山力也、水樹奈々、野島裕史、諏訪部順一、吉野裕行、浅沼晋太郎
ネタバレ

よたる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「世の中の関節は外れてしまった。ああ、なんと呪われた因果か。それを直すために生まれてきたとは」

この作品は原作の漫画を先に読んでいました。
設定がしっかりとしており、真実の核心へと迫っていく場面では
よく考えながら見ないといけないからアニメです。
アニメだけだと展開がちょっぴり速いかも?

とはいえ、漫画の段階で大好きだった作品がアニメ化したものを観られたのは良かったです。

気になったので、視聴後、作中で度々引用されるシェイクスピアの『ハムレット』、『テンペスト(邦題:あらし)』を読みました。
特にハムレットは良かったです。絶園のテンペストで引用されている訳の方がかっこいい言い回しになっていました。
せっかくだったら同じやつ読みたかったな~

ちなみに、訳の違いはこんな感じでした↓
{netabare}
アニメ:「たとえ幾千幾万の兄があり、その愛情すべてを寄せ集めたとしても、おれ一人のこの愛には到底、およぶまい」

本(福田恆在訳):「オフィーリアを想う心の深さ、実の兄が何人集まろうと、引けはとらぬ」

ん~、やはり「たとえ幾千幾万の兄があり」という響きが好きなのでアニメの方の訳の方が好きだな~
本で出てないのかな
{/netabare}

あとは、愛花ちゃんまじ天使!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 16
ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「いいから黙って8話まで観ろ!いいか、8話までは絶対観ろよ!!」by俺の友人

友人に「絶縁のテンペスト」はマジ名作だから観ろと強く勧められたので視聴。

あらすじとしては、(知っている方は飛ばしてください)
ある日、魔法使いの姫君である鎖部葉風が魔法を使えない無人島に閉じ込められた。
葉風が海に流したボトルメールの中には小さな人形が入っており、声だけの通信が可能。
それを偶然拾った不破真広は
1年前に妹の愛花を殺した犯人を探す手助けをしてもらうことを条件に
葉風に手を貸すことになる。
一方、街では無数の蝶たちが舞う中、黒鉄病と呼ばれる奇病により人々は金属化していく。
真広の親友、滝川吉野も巻き込まれていき、壮絶な戦いの幕が上がる。

まず、キャラデザを見て友人に文句を言いました。

不破真広は金髪の釣り目でオラオラ系のオレイズム。
頭も切れるし、運動神経バツグン。
「チッしょーがねーな」とか言いつつ子猫を拾うタイプですw

滝川吉野は一見優男風なんですが、
非常に頭が切れ、いざという時は躊躇なく銃の引き金を引ける冷酷さもあり、
芯が強いタイプです。

その他出てくる男キャラ全員が美男ばっかりです。いや、美男しかいません。

俺 「おい、なんだこのイケメンパラダイスは!
   俺が腐女子だったらカップリングはかどりまくりじゃねーか!!」

友人「ポイントはそこじゃねー!ストーリーだ!!」

俺 「ストーリーってどうせ魔法バトルの復讐劇だろ。
   しかもテンペストって。どうせイケメンがシェイクスピア気取りの
   キザいセリフのたまうんだろ?なに?ハムレットもかよ。うぜー!」

友人「いいから黙って8話まで観ろ!いいか、8話までは絶対観ろよ!!
   文句はその後聞いてやる」

俺 「お前は上島竜兵か! そこまで言うなら観てやんよ!!
   だが、つまらなかったら熱々のおでんを鼻から食えよ!!」

ということでのろのろと8話まで視聴したんですけど・・・これは驚愕の展開!!
そこからは全24話のこの作品をほぼノンストップで完走でしたw 友人サーセン!!

この作品では、魔法バトルと言っても火や雷を使うというようなものじゃなく、
加速や防御といった地味なもので鉄パイプとかを武器にして戦うといったものです。
駆け引きや戦術といった面が大きく、バトルそのものもなかなかの迫力です。

ただ、この作品はバトルメインではないのです。
テーマは「運命」もしくは「運命への抗い」
そして一体誰が真広の妹愛花を殺したのか?

伏線の張り方やミスリードさせるような仕掛けが上手く
「続きはよっ!!」とのめり込んでしまうようなおもしろさがあります。
だだ、物語の後半(14話くらい)からはラブコメ要素が強くなる部分もあるのですが、
正直この辺はちょっとダレました。
ピークは8話から前半ラスト、後半は人によっては評価が分かれるでしょうが、
それでも引きつけられる展開だとは思います。
それに物語の幕も綺麗に下ろしてくれたので心地良い余韻に浸れると思います。

いや~おもしろかった~
ここ最近のアニメの中では、相当いい出来の作品だと思います。
今度友人にセブンイレブンのおでんでもおごってあげようと思います。


「ネタバレありの雑感」(未視聴の方は絶対に見ないで下さい)

{netabare}愛花が自殺したのは、吉野と真広の為というのは分かる。
愛花が生きていたら1年後に吉野と真広が生きている保証はないわけだし、
それこそ黒鉄病で死亡してたかもしれないしね。
でもやけにあっさり受け入れちゃったよね。
まぁ愛花らしいと言えば愛花らしいけど。
今思えば愛花の回想シーンがやたら多かったのも
愛花ってそういう人だからと視聴者に納得させる為だったかもね。

あとは絶縁の魔法使いが吉野だと完全に思ってましたw
でも、そっちの方がおもしろかったかもって思ったりします。
最後の戦いでは、吉野も真広もただの傍観者だったしね。
もうちょっと二人の活躍シーンが見たかったです。
でもあの二人が本気の殺し合いをするところなんて見たくないですしね。
難しいところですね。

最後に好きなキャラは鎖部左門です。
彼のリアクション芸はそれこそ上島竜兵、いやカイジばりでしたねw {/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 77
ネタバレ

泉 時雨@ゆーたくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

本当の主人公は・・

いつも予想ができなく、ハラハラドキドキしながら
続きが気になって「はやく来週にならないかな」とか思ってましたw

そして、さらに後半からシリアスや切なさも入ってきましたね。
特に最終回は切なすぎて涙が止まりませんでした。

なので、私が求めていたものも入っていて
素晴らしかったです。

この作品の主人公は真広と吉野だと思いますが、
私はこの作品の一番は愛花だと思いました。
最初から死んでいる主人公なんて見たことないですけどw

愛花がことを動かし、愛花のことで全て終わったといってもいいですよね。
だから一番愛花が好きな私にとってこの物語は愛花の話ではないかと。

この作品が放送された時期のもので一番切なくて
泣いたと言ってもいいぐらい泣いたアニメでしたね。

このアニメはいろいろ考えさせられました。

最終回を見終わった今でも涙が止まらないです。
原作で続きがあるそうなので買うとします。


~24話~(最終回)
{netabare}とっても切なかったです。

やっぱり愛花はもう戻ってこないんですね。
前へ進まなきゃいけなくて、、それが切ないんです。
切なくて涙が止まらなくて。

真広はメアドを交換した子と、吉野は葉風と
きっと付き合うんでしょうね。

辛い、切ない、悲しいです。
だけどこれが現実で前へ進まなくちゃいけませんね。

愛花が・・愛花が・・
涙が止まらなくて。。

「始まりは終わり、終わりは始まり。
さて、それぞれの物語を作っていきましょう。」
これを言う愛花も切なかったです。

原作ではこの続きがあるそうなので買いたいと思います。
涙が止まらないですね、ため息が付きたいぐらいw


正直言うと
私は愛花が戻ってきて欲しかったのは事実です。
どんな形でも不自然でも戻ってきて欲しかったんです。

たとえ吉野の気が変わって葉風と付き合うことになっても。

まぁ自分の個人的な気持ちぶつけたらダメですよねw
この展開も切なくて涙が余計に出たので、印象的に残りそうです^^{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 42

89.7 6 心理戦アニメランキング6位
DEATH NOTE-デスノート(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (2484)
12934人が棚に入れました
「そのノートに名前を書かれた人間は死ぬ」という力を持つ、死神が落とした恐るべきノート・デスノート。
天才的な頭脳を持ち、退屈を持て余していた高校生・夜神月(ヤガミ・ライト)がそれを拾った時から、すべては始まった。デスノートを使って、世の中に溢れる犯罪者たちに次々と死の制裁を下していく月(ライト)は、いつしか「キラ」と呼ばれるようになる。
果たして月=キラは、世界を救う救世主なのか。それとも独裁的な殺人者なのか。
キラを崇拝する者、その行為を否定する者。世界は大きく揺れ動いていく…。
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ジャンプらしからぬ作品。

原作 漫画 既読

週間少年ジャンプ掲載されてた作品です。

少年ジャンプには3原則があります。
1、友情
2、努力
3、勝利
このデスノートにはちょっと当てはまらない、云わば邪道作品。(良い意味で)

一言で言えば「面白かった!」
リアルタイムで観ていましたが、
毎回ドキドキハラハラさせられ、毎週楽しみでした。

名前を書くだけで人を殺せるノート
それを使って夜神月(やがみライト)が犯罪者を葬り、犯罪の無い世界を創ろうとします。
神でもない一個人が人を殺す・・・やっていい事ではない・・・。それは殺人です。

それを止めようとするLとの頭脳戦。
驚く展開&スリリング、難しい話作りに関心させられます。

個人的意見ですが~
ライトのしている事は間違っているけど・・・
自分には子供がいますが、もし、子供が事故とかではなく、殺害されたり、イジメで自殺したとして、その犯人をライトが葬ってくれたら、きっと感謝してしまうと思います。(自分はそんなにできた人間ではないので・・・。)
ライトがいなくても、自分が地獄に堕ちてでも犯人を殺してしまうかもしれないです。(子供が殺されたと考えただけでも気が狂いそう)

Lの登場により、ライトがどんどん悪者に(特に目つきが・・・)なって行ったのが、ちょっと残念でした。
もし、Lの様な人間が現われなかったら、どんな世界になったのか?
ちょっと観てみたいですね~。(こんな事考える自分はいけないかな?)

物語の最後は、 {netabare} 社会的モラルとしたら、やっぱりな結果で、何かもやもやするというか、いまいちスッキリしない最後でした。 {/netabare}

作品的には楽しめたけど、
もし自分がノート拾ったら・・・
もし自分の家族が犯罪者に殺されて、ライトがその犯人を裁いたら・・・
もし、自分の友達がライトだったら・・・
自分はどうする?どうしたのだろう?
など、いろいろ考えさせられた作品でした。

Lとの頭脳&心理戦もかなり熱く、続きが気になる作品です。

見る価値は十分あります。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 66
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

誰もが一度は考えるテーマ性。緊張感が途切れない!

原作既読。実写映画視聴済み。

名前を書き込むと人を殺せる「デスノート」。
夜神月(やがみ らいと)は、ふとしたきっかけでデスノートを拾う。
「世の中を良いものにする」という信念の元、彼は犯罪者を次々に殺害。
やがて「キラ」と呼ばれるようになっていく。

対するは、世界最高の天才名探偵「L(エル)」。
キラを捕まえるために全力を尽くす。

お互い、正体も居場所も分からない状態から、相手を出し抜き、見つけ出す。
そんな両者の頭脳戦を描いた物語です。

テーマは「正義とは何か、裁きとは何か」と言ったところでしょうか。
犯罪者がいなくなるのは喜ばしいことです。
しかし、人の手で、犯罪を犯した人間を殺すことは正しいのか?

横から見て楽しむ話なのですが、見所がたくさんあります。

・目的は変わらないものの、その手段が徐々にゆがんでいく、夜神月の心理描写
・誰も思いつかないようなLの作戦
・両者だけではなく、私たち一般人に近い周囲の人々の行動
・スピード感のあるアクションシーン。

頭脳戦がメインにもかかわらず、緊張感がいつまでも途切れません。


【テーマ性について】

私は現在、法律関係の資格取得を目指しています。
法文を読んでいると、法律のもつ矛盾性が見えてきます。

例えば、
・人にウソをついてはいけない
・人を傷つけてはいけない

この二つの法律があったとします。
「人をかばうためにウソをついた人をどう裁くか」と言われたら、何と答えますか?

単純化してみましたが、このように法律は矛盾でいっぱいです。
むしろ、矛盾が無ければ弁護士も裁判所も必要ありません。
どこかに価値基準=正義の基準を置かなければいけません。
これらを指摘する言葉が作中にあります。
{netabare}
夜神総一郎「確かに、法律は完全ではない、それは、人間が不完全だからだ。今の法律は正しくあろうとした人間が積み上げてきたものだ」
{/netabare}

しかし、キラはその基準を自分自身に置いてしまっています。

誰もが抱く、「悪人はいなくなって欲しい」という気持ち。
これは、キラの価値観にもつながります。
そして、その価値観に共感させつつも、キラを悪役として描く。
それには、「命はかけがえのないものだ」といった「倫理観」「道徳観」と対立させる意味があります。

ただの天才同士の頭脳戦に留まりません。
自分の価値基準を判断する材料にもなる、良くできた作品だと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 101

Hawaii さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

まだ40秒ある・・・

アニメより漫画のほうがおもしろいですよ。
夜神月のキャラが好きですねw
Lとの心理戦がハラハラします。
まぁ個人的にはアニメよりかは漫画推しですかね。
正直、原作と違うとこ・っ!
ウッ、、、な、なんだ心臓麻痺か?
批判レビューを書いたつもりはないのに!
てかどうして実名がバレてる?!くそっキラめ!
今からでも遅くない!
べた褒めレビューを書こう!
いや違うな、、そうだノートはどこだー!
ノーと・・・(バタッ)・・・。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 47

95.9 7 心理戦アニメランキング7位
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1731)
7554人が棚に入れました
家柄も人柄も良し!!将来を期待された秀才が集う秀知院学園!!その生徒会で出会った、副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行は互いに惹かれているはずだが…何もないまま半年が経過!!プライドが高く素直になれない2人は、面倒臭いことに、"如何に相手に告白させるか"ばかりを考えるようになってしまった!? 恋愛は成就するまでが楽しい!!新感覚"頭脳戦"ラブコメ、開戦!!

声優・キャラクター
古賀葵、古川慎、小原好美、鈴木崚汰、花守ゆみり、青山穣
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

とっとと 御くっつきなさい

原作未読

原作はタイトルを知っていた程度。『惚れたら負け』をどう料理するのか興味がありまして。
いわゆる“惚れた者の弱み”とは、熱量のあるほうが気を揉んで焦る機会が多く往々にして上手くいかないことを指すと思うのですが、本作はそれが先鋭化していって、

・自分から誘うと「負け」
・自分から告白するともちろん「負け」

誘うと負けってww
ラブよりはギャグ色強めかと。どんなものでも先鋭化するとお笑い要素が出てきてその美味しいところを掬った感じです。
四宮かぐや(CV古賀葵)と白銀御行(CV古川慎)。両主人公のゴールは、『相手に告白させること』。前段として、『いかに相手に誘わせるか』に権謀術数張り巡らせるお話です。
{netabare}序盤こそは『天才たちの恋愛頭脳戦』でしたが、徐々に意地の張り合いになっていくのがなんとも微笑ましかったです。{/netabare}


2019年冬期で最も笑った作品でした。いいですね平和で (^^)


さっそくのOPは鈴木雅之feat.伊原六花。  ・・・出オチです。いきなりそう来たか!
組み合わせがバブル過ぎて、ハイここ笑うところですよ~の狙いかと思いきや、回を重ねるごとに病みつきになってく大人の味でした。このねっとり感は久々です。
{netabare}第4話。『渋谷で11時』 そう今から恋が始まるわけでもなく、土砂降りで会えずじまいというのもこの二人らしい。いつか二人でサボタージュできる日が来ると良いな~っておっさんしかわからん。{/netabare}
それに『ラブ・ストーリーは突然に』の有名すぎるカッティングもろパクリだろって劇伴があったり、そんな古臭ささえも心地よく、去り往く平成に思いをはせてみました。


※こう見てました、の3つのポイント

■頭脳戦?ちゃうやろ
『天才たちの恋愛頭脳戦』の看板はちょい違いますね。天才をヘタレに置き換えるとしっくりきます。

{netabare}向こうが好意を持っているのを薄々感じているのに確証を得られないから動けないだけのことで、主人公二人を高スペックのヘタレと見て楽しんでました。
まじめにラブとして観てしまうと、「早くくっついちゃいなよ」か「はーめんどくせー」と思ってしまいます。「お可愛いこと・・・」ってかぐや様は一度たりとも言ったことない、というのがポイントです。やはりヘタレてるのであります。
ではイラッとくるかというとそうではない。白銀は筋を通すいい奴でかぐやは別の理由なんですが二人とも応援したくなるようなキャラなんですよね。{/netabare}

{netabare}むしろ時折登場する柏木さんと柏木さんの彼氏だけが普通にラブしてました。付き合いたて女子は成績落とし男子は上げるあるある。藤原書記の助言で『頑張って』最終話のエンドクレジットでは仲睦まじそう。絶対こいつら夏休みになんかあったな。カップルとしてはこちらがまともですしよっぽどストーリーになってます。{/netabare}


■テンポがいいよね
オムニバスみたいな一週につき3エピソードのサ○エさんスタイル。テンポの良さと合わせて物語としてきっちり進行していました。{netabare}ラーメン四天王ネタさえ回収する脚本の繋がりはお見事です。{/netabare}
1エピソード7分弱の計算になります。R-1で3分、M-1で4分、キングオブコントで5分の持ち時間。こうみると10分超えるネタ見せってないんですね。前の出番の組のネタを拾って繋げるリレー漫才を堪能するようなもんでした。


■狂言回しが優秀
脇役みんな優秀過ぎませんか?

藤原千花(CV小原好美) 石上優(鈴木崚汰) 早坂愛(花守ゆみり)の3名。 

空気の読みあい化かしあいの白銀VSかぐやが膠着状態に陥らないように波風立てるのは藤原書記と石上の両名。空気は読むものではない。“作るもんだ”藤原と“壊すもんだ”石上がいてくれてよかった。二人とも空気は全く読めません。
{netabare}弓道部からの胸の話で墓穴を掘りまくる石上に腹抱えて笑いました。{/netabare}


なんだかんだイチャコラを楽しむ作品になるのですが、ラブ ↓ コメ ↑ でテンポの良さと脇役たちの突っ込み突っ込まれが楽しい作品でした。

あと、かぐや様の声はしばらく茅野愛衣さんだと思ってました。



視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴

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2019.09.19追記

実写版公開。つきあいで鑑賞。
アニメを観るようになってから、実写とアニメの歴然たる差に気づくようになった。普段良いアニメ作品に私が触れてるということですね。



2019.04.14 初稿
2019.09.19 追記
2021.03.13 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 110
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

キャラ設定のしっかりとしたラブコメの秀作

原作未読。最終話まで視聴。

主人公2人は言うまでもなく、周囲の登場人物もキャラ設定がしっかりしていてとても面白かった。
味のあるナレーションも魅力です。

ショートストーリーが続く構成も、テンポの良さを生んでいて高評価です。

【天才たちの恋愛頭脳戦?】
{netabare}確かに序盤は、『いかに相手に告白させるか』という頭脳バトルが展開されていた気がするんだけど・・・。
途中から単なるツンデレというか、頭脳バトルとは違う展開になっている気がする(笑)。

だけど、この変化も含めて、コメディ色の強いラブコメとなっています。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 81

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

時が育てる想い、俺はお前のことが…。久々に現れたラブ「コメディー」の傑作。

最初はお前のことは虫が好かん奴だと思ってたよ…。今になって思えば、みんなに人気者で才色兼備なお前に対して天の邪鬼な態度に出ちまったな…。


 しかし、一年という時間を経てお前に再会してみて、自分でも驚くぐらい癒されてる自分に気付けたんだ。この間でお前がどれだけ多くの人を笑顔にしてきたかを知ることができた。そして、俺にとってどれだけお前が大きな存在だったか離れてみてようやく気付けたんだ…。だから、俺はお前のことが…


 というのが私の本作に対する想いです!。しかし、実写版、オメェーは駄目だ!。本当にうちに帰って反省しろよなマジに。俺のお前に対する想いは、新映画当たり屋のヨッシーさんが全て代弁してくれてるから、そっちも宜しくお願いします。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 46

88.7 8 心理戦アニメランキング8位
ようこそ実力至上主義の教室へ(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1452)
6955人が棚に入れました
『ようこそ実力至上主義の教室へ』の舞台となるのは希望する進学、就職先にほぼ100%応えるという名門校・高度育成高等学校。
ここは優秀な者だけが好待遇を受けられる実力至上主義の学校で、入試で手を抜いた主人公・綾小路清隆は、不良品が集まる場所と揶揄される最底辺のDクラスに配属されてしまう。
しかしそのクラスで成績は優秀だが性格に難のある堀北鈴音、気遣いと優しさでできた少女・櫛田桔梗らと出会うことで、状況に変化が生まれていく。

声優・キャラクター
千葉翔也、鬼頭明里、久保ユリカ、M・A・O、竹達彩奈、逢坂良太、岩中睦樹、日高里菜、日野聡、東山奈央、若山晃久、小松未可子、梅原裕一郎、小原好美、佐藤利奈、金元寿子、岩澤俊樹、竹内栄治、阿部大樹、郷田翼、水中雅章

陽太郎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「能ある鷹は爪を隠す」って感じの主人公天才アニメ

頭脳バトル×主人公天才 って感じのアニメ。1期は、まだまだ話は続きますよって感じの序章の状態なので、ちょっと不完全燃焼かな。

■良かった点
・設定が良い。特に前半は面白く、ワクワクした。
・途中で流れる音楽が素敵。

■残念だった点
・序章って感じなので、不完全燃焼感がある。特に中盤は微妙に感じた。
・主人公の声は、好みが分かれる気がする。個人的には、キャラに合っていたので、悪くはないかな。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

テンプレキャラVS天才風主人公=評価が難しい作品

原作未読。最終話まで視聴。

『これが本当に高校1年生か?』と目を疑いたくなるようなテンプレキャラ祭り状態のアニメ。
これがこの作品の第一印象。

見終わった感想は『この手の作品は評価が難しい』

物語に爽快感を出すため、敵キャラの大物感を演出するのは常套手段だと思うけど、大物感を出すための演出が稚拙。
主人公が天才なのを際立たせるため、周囲にお馬鹿キャラが多いとか・・・。

これを、『仕方がないこと』と受け入れるか、『ご都合主義』と批判するか・・・?

作画は回によって乱れることがある。

主人公の口調は好みが分かれるかも。
私は低評価。
普段は良いけど、驚いた時くらい、もう少し感情的が露わになった方がリアルかと・・・。

----------------------------------------

毎月10万円相当のポイントが支給される。
希望する就職・進学先にほぼ100%答える全国屈指の名門校。
{netabare}
【第2話】
そんな名門校で、1年1学期の中間試験から落ちこぼれって???
『優秀な生徒が集まっている』って訳でもないのかな?

【第4話】
C組の連中、何を飲んでんだ?
これがシャンパン以外なら逆に凄い!
龍園の隣にいる女子生徒はホステス的な人?
黒人の用心棒までいるし・・・?

須藤が売られた喧嘩を軽々しく買ってしまう???
やはり『優秀な生徒が集まっている』という訳ではないらしい。

【第8話】
レストランのくだり。
場違いな言動をとがめられ、挑発に乗って須藤が相手の胸ぐらを掴む???
反省ゼロ?

本当に、主人公の周りにはお馬鹿キャラが多過ぎる。{/netabare}

『全国屈指の名門校』って設定はどこへ行った???

----------------------------------------

さて、肝心の物語の方ですが、後半{netabare}の無人島の試験編{/netabare}の導入部は、わりと面白かった。
原作者はこういう話が書きたくて『クラス対抗』設定にしたのかな?ってくらい良い設定だと思った。

しかし、その後の展開が尻すぼみというか・・・。
もう少し、知恵比べが見られるかと思ったんだけど。
{netabare}
なぜどのクラスも1位を取りにいかないんだろうって思った。
A組はスポットの占有ポイント狙い。リーダー当てポイントはC組頼み。
B組も同様に、スポットの占有ポイント狙い。
C組はリーダー当てポイントのみ。

う~ん。複数の占有ポイントを狙う組は無し。
リーダー当てのために行動を起こしたのはC組だけ・・・。
主人公も正面突破で各組の動向を探りに行ったのが、唯一目立った行動・・・。

あとは、ひたすらD組の内輪もめしか描かれない。{/netabare}

最終話。
{netabare}結局、ポイントの事とか、いまいちよく分からなかった。
視聴者がポイント計算をする必要はないのかも知れない・・・。

A組のリーダーの件、葛城でない理由はともかく、戸塚がリーダーである理由が、主人公の説明では説明不足。
(あくまでも、主人公の想像の域を出ない説明)

C組のリーダーに至っては、主人公の説明の中に理由が無い。
こちらも説明不足か?

たった数日のサバイバルで{netabare}ヘビを食べるかな?しかも1匹じゃなかったよね?{/netabare}
必死な龍園を軽くあしらう主人公を描きたかったんだろうけど、演出としてやり過ぎでは?{/netabare}

あれ?褒めてるつもりがいつの間にかツッコんでいる?

まあ、この手の作品にはありがちですよね。
どうしても、限られた時間内では説明不足っていうか、主人公にとってご都合主義っぽくなっちゃったりとか・・・。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 62

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

タイトルが実力至上主義の「学校」へじゃないのは…(原作は7巻まで発売中(2017月12月現在))

なるほど、個人の評価じゃなくてクラス連帯での評価なんですね。
ラノベ原作未読でしたが超有名タイトルで気にはなっていました。

クラスに優劣があって個人評価でクラス替えって設定はわりと多いし現実の習熟度別クラスみたいなのも普通はそうですが、クラス全体が評価されるこの設定はなかなか面白いかも。

あ、でも『バカとテストと召喚獣』(バカテス)とかもクラスでの評価ですね。異能要素ゼロっぽい本作は楽しみではあります。

※評価は暫定で、視聴状況で変える予定です。

2017.7.21追記:
1話視聴後に原作を読み始めて、4.5巻まで読み終えた時点で2話目を視聴しました。

どうやら原作1巻には3話目まで使うようです。原作4巻くらいがキリが良さそうなので、アニメ化はその辺りまででしょうか。

シリーズ構成・脚本は原作物としては今のところ上手くまとめていると感じます。

2017.8.24追記:
1ヶ月近く前に原作の既刊分を読み終えていましたが、どうもアニメでは原作よりも堀北さんの扱いが良くなっているようです。逆に3、4巻あたりから目立ってくる軽井沢さんの扱いは悪くなりそうで残念です。

7話の元になるエピソードは4.5巻に収録の短編なのですが、原作では時系列的に3巻と4巻でそれぞれ「特別試験」(アニメではまだやっていないエピソード)があって、そこでメインキャラに浮上した軽井沢さんがアニメ7話で活躍した堀北さんに代わって活躍するエピソードなのでした。

個人的には原作の軽井沢さんが好きなので、ちょっと残念だったのでした。

2017.8.31追記:
8話で島編突入。残り話数を考えると、これは原作3巻までのエピソードで終わる可能性もありますが、4巻目まで到達するのかどうなのか…?

2017.9.28追記:
原作3巻相当のエピソードで終了。ということで軽井沢さんは活躍せず(笑)。

主人公の出自関連の情報は、もしかしたらちょっとだけ原作よりも多かったかも。なのでアニメでの原作からの改変についても、一応原作者との調整はついているのだと思います。

原作の販促アニメとしてはまあまあの出来だと思います。アニメ単体でどこまで評価されるか未知数ですが、私自身は原作の方が面白いと思います。ただ、原作への興味を持たせてくれたアニメ化にはありがとうの言葉を送りたいです。

2017.12.8追記:
原作は本編7巻+1(4.5巻)の計8巻が発売中です。アニメは3巻までの範囲でしたが、7話で4.5巻のプールエピソードを先取りした影響で(わりと目立つ)ストーリー変更がありました。

わりと各登場人物が頭を使っていろいろと画策する中、佐倉さんはすっかり癒し系キャラになっています。原作、面白いですよ!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 65

92.6 9 心理戦アニメランキング9位
約束のネバーランド(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1128)
5458人が棚に入れました
母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。ここグレイス=フィールドハウスは親がいない子ども達が住むところ。至って平穏なこのハウスでささやかながらも幸せな毎日を送る三人の主人公エマ、ノーマン、レイ。しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた…

声優・キャラクター
諸星すみれ、内田真礼、伊瀬茉莉也、甲斐田裕子、藤田奈央、植木慎英、Lynn、河野ひより、石上静香、茅野愛衣、日野まり、森優子、小澤亜李
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

原作既読組にとって、この手の作品は・・・?

原作既読。最終話まで視聴。

週刊少年ジャンプは40年近い愛読書です(笑)。
連載開始当初から、緊張感満載のこの作品はお気に入りの作品でした。
お気に入りの作品のアニメ化なので、本作も、とても注目していました。

【原作既読組にとって、この手の作品は?】
原作既読組は、当然、先々の展開を把握しています。
そんな状況の中で、この作品の一番の魅力である『緊張感』を楽しめるかどうか?
そこが、この作品の評価の分かれ目だと思います。
{netabare}
言うまでもなく、私も先々の展開を把握しています。
それでもハラハラドキドキが止まりません。

力のこもった作画。
巧みな演出。
映画のようなカメラワーク。
声優さんの熱演。

全てが上手くかみ合った本作は、『名作』に分類されるべき作品だと思います。{/netabare}

【正直、原作と比べるとかなり話が省略されているんだけどね・・・】
{netabare}全ては、大感動の11話~12話へ繋げるため。
ここから逆算して、必要最低限の物語を紡いでいったという印象です。

エピソードはもっとたくさんあるんだけど、あえて必要最小限のエピソードに絞った。
第2期に回せるエピソードは第2期に回す。

そんな制作陣の苦渋の選択が伝わってきます。{/netabare}

【食用児・・・って、凄い単語ですよね】
{netabare}この単語だけで、この物語の世界観が凝縮されている気がする。
エマをはじめ、子供たちの必死さが伝わってくる。
何かが狂った世の中であることが、ひしひしと伝わってくる。{/netabare}

【ところで、各話のタイトルの意味って分かりました?】
{netabare}各話のタイトル、例えば第1話なら『121045』。
これの意味って分かりました?
{netabare}あれって、『日・月・年』なんですよね。
『121045』=『2045年10月12日』という意味。{/netabare}
要するに、1話から9話までは20日余りしか時間が経過していませんが、9話と10話の間だけでも2か月以上に時間が流れていることが分かります。

この間、エマたちはママだけではなくレイの目も欺き続けたことに・・・。
だから、11~12話にかけて、レイは驚きっぱなしだったんですね。{/netabare}


第2期も期待しています。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 78
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

生きていくんだ それでいいんだ

それは田園 こちらは農園 ・・・ふっ

・・・あ、ちょっと待って、{netabare}いやっ、行かないで~、、、{/netabare}な全12話。


原作も未読であれば、ジャンプももう何年も読んでませんね。週刊少年ジャンプの人気連載作品ということで、子供とTV前で待機。
第1話を観終えて彼らは静かに去っていきました。お子様と一緒に視聴するにはご注意ください。我が家でR12指定となった “ほんとに少年向けなんかいな?” な世界観です。


いやぁ毎週面白かったですね。なにせ間髪入れずもう一周しましたから。
導入良し→つなぎも良し→締め最高、、、と1話1話退屈せず、連載継続中ながら12話の尺で綺麗にまとめたことも好感です。結末を知って価値に気づきがちな序盤~中盤を面白く仕上げてもらってほんとにありがとう。2018年冬期の作品群の中でもトップクラスの出来でありました。
続きのある物語に対し早々に2期が決まったことで、今後の楽しみが一つ増えた幸福感もあります。


幕明けの舞台はグレイスフィールド(GF)ハウスと呼ばれる孤児院から。ママ・イザベラのもとで上は11歳までの子供たち30余名が一緒に暮らしてました。
ロケーションは大草原の小さな家。孤児院と聞けばあしながおじさんや若草物語のようなものを事前には想像してました。違うんだけどね。
そこの子供たちのうちエマ(CV諸星すみれ)、ノーマン(CV内田真礼)、レイ(CV伊瀬茉莉也)の3人が物語の主役。・・・それと彼らのみならずハウスの子供たち全員が主役の物語だったのでは?と思えるお話。
6歳から12歳までの間に里子に出されるとママから聞かされている子供たち。うち一人コニーとのお別れの日。別れを済ませた後、ぬいぐるみを忘れてることに気づいたエマとノーマンがコニーに届けようと後を追って。。。

そこから物語は一転。第1話ラストから最終12話までノンストップな子供と大人の心理戦?サスペンス?スリラー?またはホラー?が展開されます。
詳しくは本編で。農園の意味は早々にわかりますので、そこからハラハラドキドキを楽しみましょう。私的今期(2019年冬)のベストでした。


以下、思ったことを五月雨に。※ネタバレ

■ホラーやスリラーではなく心理戦でした
猟奇的な世界観で色濃く印象的だったのは、エマら子供たちとママ・イザベラ(CV甲斐田裕子)、シスター・クローネ(CV藤田奈央)の大人らとの駆け引きです。この腹の探り合いに集中できたのは不要なホラー演出を削いだからなんじゃないかと思ってます。
{netabare}例えば、子供らが謀議している最中に物陰からニュッとママやシスターが登場するような演出は皆無でした。双方に企みを盗み聞きしたり直接知るような描写がありません。状況証拠や間接的な言動からの探り合いに絞ってました。{/netabare}
{netabare}ママもシスターも元はと言えばフルスコア。さらにトレーニングを積んで派遣され実地で鍛えられた猛者です。直接でなくてもなんでもお見通し、一筋縄ではいかないラスボス感を十二分に引き出す効果がありました。{/netabare}


■絶望からの分岐
絶望を知った後にどう分岐していったか?の対比が好きです。
{netabare}言うまでもなくエマ、シスター・クローネ、ママ・イザベラの3名です。
エマ:抗う人。もちろんそこは主人公。けっこう身も蓋もない世界なのにエライよこの子!
シスター:堪えられなかった人。躁鬱の躁。壊れてましたね。選ばざるをえなかった道もイバラの道。自分♂ですがシスターやママやってたら正気を保てる自信がありません。
ママ:受け入れた人。ってまんまですが、シスタークローネが壊れてた分余計に底の知れぬ深い絶望を受け入れたことがわかり、そのことが最終盤効いてきましたね。{/netabare}
{netabare}一周めはノーマン、レイ、エマの3人を中心に観てました。最終回を見届けて今度はエマ、クローネ、イザベラの3人に焦点をあてて。けっしてクローネはネタキャラではないのです。{/netabare}


■イザベラ
{netabare}マンドリンの少年(レスリー)の曲が印象的な本作。イザベラにとってどういった意味を持つのか?
第1話コニーを門まで送る時の鼻歌が初出。第10話ノーマンとの別離。第11話でレイが火をつけた時。せめてもの手向けなのかレスリーの記憶を留めておきたかったからなのか。
ハウスで過ごした記憶の欠片を手離してなかったことに意味があったんじゃなかろうかと思います。{/netabare}

{netabare}「絶望に苦しまずに済む一番の方法は諦めることよ。抗うから辛い。受け入れるの。楽になれるわ。簡単よ。」

{netabare}かつてのイザベラが現在のエマだっていうのが、これまた切ないのでした(語彙力)。頼れる仲間がいたかどうかの差なんです。{/netabare}{/netabare}


■声優さんの演技
あらためてやっぱり声優さん凄いな~と思いました。
ノーマン役の内田真礼さん。ギルダ役のLynnさん。演技の幅って無限に広がるんですね。
それと短いセリフに込められ感情の豊かさでしょうか。※特定シーンのため閉じます。

{netabare}・「うん」エマ
ノーマンと別れの際、絞り出した「うん」その数8回。その短い言葉一つ一つどれも違っていて、ないまぜの感情が伝わってきた名演です。{/netabare}

{netabare}・「いってらっしゃい 気をつけてね」イザベラ
絵と音の力ではないと思うんだよな~。憑き物が取れた嘘偽りない「私のかわいい子供たち」に聞こえました。ダメねこういうの(T_T){/netabare}



次が気になる展開、裏をかいてまたその裏をかいての緊張感の続く化かし合い。
その根底で「絶望」との向き合い方で道の別れた3人に強いメッセージ性も感じました。
OPEDも作品に合った良いチョイスですね。


{netabare}・識別番号は連番ってことはなさそう。意味はあるのか?
・2期は頭脳戦からサバイバルみたいになるんだろうね。趣きはだいぶ変わりそう。
・イザベラ処分されるんだろうな。
・てかノーマン{/netabare}

きちんと謎や伏線は残したまま2期へと繋がるわけですが、もやっとした感情は無く、終わり方含めなんともすっきりした全12話でした。


それにしても、、、
{netabare}ヒーロー願望というか、男は死にたがるというか諦めが早いというか自意識が強いというか。女性の胆力の強さをまざまざと見せつけられた気分になりました。{/netabare}



視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴

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2019.09.17追記
《配点を修正》 +0.1

その後他のレビュアーさんとのやりとりでもやっとしたとこが解消しました。あざまーす!
2期前提ではあるものの、そこへの繋ぎ方と一作品としてのまとまり具合に嫌みがないこと。他の作品とのバランスを考慮し加点しておきます。



2019.04.13 初稿
2019.09.17 追記/配点修正
2022.01.30 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 83
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

幸せな一生

アニメーション製作:CloverWorks、監督:神戸守、
シリーズ構成・脚本:大野敏哉、
キャラクターデザイン、総作画監督:嶋田和晃
原作:白井カイウ、出水ぽすか

森の中に佇む、グレイス=フィールドハウスという孤児院。
そこでは12歳までの子供たちが楽しく暮らしていた。
周りとは隔絶された世界。
外部とつながっている場所には鉄製の大きな門。
そのほかは深い森に囲まれている。
優しいママのいるハウスは子供たちの楽園。
里親が見つかった子供たちは、
定期的にハウスから去っていくのだった。

タイトル名はよく考えられており、
ふたつの言葉を合わせたものだろう。
旧約聖書の創世記12章に記されている、
イスラエルの民に神が示した土地である「約束の地」。
そして『ピーターパン』で、
森林の奥地に住み、親のいない
年をとらなくなった子供のいる国「ネバーランド」。
物語のストーリーをイメージしやすくなっている。
「ネバーランド」というと、
マイケル・ジャクソンの邸宅も思い浮かび、
その内実を思うと、さらに印象深い。

主人公のエマ、ノーマン、レイの3人がいい。
ストーリーはもちろんだが、このキャラクターたちが
物語のなかにどんどん引き込んでくれる。
真っ直ぐな性格で頭が良く、運動神経に優れるエマ。
ずば抜けた頭脳を持ち、正しいことを知るノーマン。
冷静な判断力と鋭い観察眼、卓越した記憶力を持つレイ。
彼らの動きや考え方を見ているだけでも楽しい。
いわば、小学生のときのクラスにいた、
何かするたびに驚かされ、私たち凡人を
いつもワクワクさせてくれる同級生たちを想起させる。

3人が互いに想いをぶつけ合い、理解し、
不可能なことをやり遂げようとする。
そして、それぞれに対する複雑な感情を抱えたまま
自らが信じた道を選び取ろうとする。
この関係性の妙が、作品の最も優れている部分だ。

1話からの構成力も見事。
原作の良さはあるのだろうが、
アニメスタッフの力も大きいことが分かる。
大きな流れを1話目で理解させ、
そこから各話ごとに盛り上げていく展開力は出色だ。

良質なハリウッド映画を観ているような感覚。
時代を象徴するような物語も含め、完成度が高い。

幸せな一生とは、どのような人生なのか。
子供たちやママの一生を考えさせられる。

{netabare}最終回でのイザベラの描写が秀逸で、
この時点で物語は完結している。
後のことを描くことが蛇足にならないかのほうが不安だ。{/netabare}
ここまでで実写映画を作っても十分に成立するだろう。

※EDのCö shu Nie 「絶体絶命」がお気に入り。
ピアノの打ち込みとベースが抜群にカッコ良い。
(2019年4月19日初投稿)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 97

74.1 10 心理戦アニメランキング10位
逆境無頼カイジ 破戒録篇(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (947)
4703人が棚に入れました
伊藤開司=カイジは、帝愛グループとのスターライトホテルにおける争いに敗れ、借金はついに約1,000万円に膨らんで、逃亡生活を送っていた。そこでカイジは、金融会社社長でヤクザの遠藤に接近し、新たなギャンブルを紹介してもらおうとする。しかしそれは実現せず、結局地下の奥深くにある帝愛グループの強制労働施設へ送り込まれてしまう。なんとか地上に戻ったカイジは、元ゼネコン現場監督の坂崎孝太郎と知り合い、その紹介を受けて帝愛が経営する高レートの裏カジノへ案内されるが、そこでカイジは1玉4,000円のパチンコ「沼」で一攫千金を目指すことになり……。

声優・キャラクター
萩原聖人、内田直哉、津嘉山正種、立木文彦、浪川大輔

ligame さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

最高のクズ

カイジの2期です。
裏切りや騙し、人の欲望など人間のいやらしい部分がこの作品ではうまく表現されています。
人間の心理描写もとてもうまいです。
この作品独自のギャンブルはどれもすごく興味を引かれます。
福本作品はほんと観ていて飽きないです。
絵は独特なんですが全く気にならないくらい好きな作品です。

主人公の伊藤開司はクズなんですが逆境での勝負強さが半端ないです。
クズなんですが頭がいいです。
クズなんですがすごく熱いです。
クズなんですが鼻が高いです(笑)
クズなんですがかっこいいです。
クズなんですがよく泣きます。
クズなんですが泣いたときや喜んだときの顔にたまに萌えてしまいますw
カイジは最高のクズです。
登場人物のほとんどがクズですが、このクズっぷりは見ていて清々しいですw

前半は地下施設でのチンチロ対決、後半は裏カジノでのパチンコ沼対決です。
地下チンチロ編では班長大槻、沼編では裏カジノの店長一条との勝負になります。
どちらの対決も見どころ満載です。
カイジがどういった秘策を練るのかに注目です。
それに勝負の時の緊張感がすごくたまらないです。毎回ハラハラドキドキしながら観てました。
2クールで地下チンチロとパチンコ沼の2つのエピソードをやるためかなり時間がゆっくりと進んでいきます。テンポが悪いと感じる人もいるかもしれませんが、これこそカイジという作品だと自分は思います。

声優さんの演技もかなりすごいです。
カイジ役の萩原さんはもちろんすごくうまいんですが、特に印象に残ってるのはナレーションの立木さんですw
立木さんなくしてこのアニメは語れないです。
最終回にゲスト出演した藤原竜也さんもなかなかうまかったですね。

最終回はとてもいいラストでしたね。
1期のOP「未来は僕等の手の中」が流れたときはちょっと感動しました。
3期はあってもおかしくないとは思いますが、2期以上のテンポの悪さになりそうな気がするので3期はなくてもいいかなと思いますw
この作品は絵が嫌いな人にもぜひ見てほしいです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17

CC さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

カイジ

毎週ビール飲みながらカイジを視聴する私。
カイジの25分は短いww
50分アニメにしてくれww
物語:私のツボ♪ テンポ遅いとかぬかしてる奴は早漏なだけw
作画:批判する奴は原作見てみ。原作の絵はカナリひでぇからwwこのアニメの見やすさは異常

声優:おっさんだらけのスタジオで収録してるんだろうなぁw構成も違和感感じないし、最高でしょ。

音楽:カイジらしくて好きだ。OPかっこいい。

キャラ:びんびんに立ってんでしょw


こういう大人の深夜アニメ大好きだ。
ギャンブルもできねぇ餓鬼は糞して寝てろ。
平成生まれはこの作品の面白さはわからねぇよ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11

gao さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

原作は超面白い!

【観る前】
原作の漫画は、可愛い女の子も登場しませんし、絵もうまいとは言いがたいです。
ですが、シナリオが秀逸で、キャラも立っており、近年読んだ漫画の中で一番面白かったです。
ギャンブルを題材にしていますが、極めてシンプルなルールのゲームが多く、「その方面には興味ないよ」って人でも楽しめると思います。
シンプルであるが故に奥が深く、駆け引き、騙し合い、発想の転換による大逆転など、頭脳戦が好きな人に特にお勧めです。

原作の雰囲気をうまく出せれば面白くなると思うので、このアニメ版も観てみようと思っています。

【観た感想】
原作の雰囲気、うまく出ていると思います。
そして予想外だったのが、立木文彦さんの熱いナレーション!
予想以上に楽しめそうです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

83.6 11 心理戦アニメランキング11位
賭ケグルイ(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (967)
4696人が棚に入れました
舞台は、日本政財界有力者の子女が集う名門・私立百花王学園。この学園でもっとも重要な能力は、勉強や運動ではなく「駆け引き」「読心術」「勝負強さ」――つまりギャンブルの強さが全てを決める。学園はギャンブルによる階級制度(ヒエラルキー)で支配され、その頂点には絶対的権力を誇る「生徒会」が君臨。賭けるモノは「大金」「カラダ」そして「人生」。そして、本作の主人公となる謎多き転校生・蛇喰夢子(じゃばみ・ゆめこ)の登場により学園の階級制度に異変が起きていく。

声優・キャラクター
早見沙織、田中美海、徳武竜也、若井友希、奈波果林、伊瀬茉莉也、芹澤優、杉田智和、鵜殿麻由、福原綾香、沢城みゆき
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

酒と賭博と男と女(酒抜き)

原作未読 全12話


2019年冬クールの第2期を前に予習です。

良家のご子息ご息女が通う学園私立百華王学園。人を統べるにはギャンブルが強くないとネ、の校風でギャンブルの強さが学園内での処遇に直結。ヒエラルキーのトップに立つは生徒会長。底辺は奴隷扱い。そんな学園に転校生 蛇喰夢子(じゃばみゆめこと読む)がやってきて一波乱。学園を舞台にギャンブルに興じる高校生たちのドラマ!?です。

さすがギャンブル大国日本ですね。切った張ったの一寸先はわからないあの緊張感は当事者はもちろん、傍目から眺める分にも面白いものがあります。
『哭きの竜』あたりを祖に“酒”“賭博”“女”が絡んでやさぐれ感満載の劇画タッチ麻雀漫画が主流だった時代から、2000年代あたりからの『LIAR GAME』『嘘喰い』と知能ゲームに軸足を置いたものが市民権を得てきた分野です。
本作もそんな潮流に沿った原作を基にしています。年齢設定から“酒”要素は望めないものの“女”要素は表に出ていて、OPとEDの淫靡な雰囲気に表れてるように、豆生田楓(まにゅうだかえで)の言葉を借りれば“王道”の系譜にあたるギャンブル作品の佳作にあたるでしょう。

本作については、ギャンブルというか賭博の持つ毒は薄めではないかと思います。オサレなのです。
本編で展開されたゲームはあまり印象に残らず、親の金で好き勝手やってもなぁと一歩引いて見てたこともあり、大博打での一発逆転や人生一発アウトの緊迫感の描写にリアリティを感じられず、ギャンブルものとしての評価はあまり高くありませんでした。{netabare}なんだかんだ親が翻意してしまえば救われますからね。{/netabare}
どうしようもない輩が身を滅ぼしていく中で、神憑り的な天才性を発揮する主人公が活躍する旧来のギャンブルものから得られるカタルシスを期待していたのかもしれませんね。先入観といってよいでしょう。


「顔芸」 「イカレたキャラ」 「美少女もの!?」


賭博の毒を抜いた別物として、知能ゲーム+上記のなにかを楽しむ作品と理解しました。


好印象なのは以下、

・最終話しっかり纏めたこと
・{netabare}序盤第3話西洞院戦でヒロインの敗戦を描いたこと。また生志摩戦でゲーム勝利は何かを再定義したこと。と単純な勝ち負けに終わらなかった点。{/netabare}
・パートナーの鈴井くんの凡百な視点。イカレキャラばかりだと食中りを起こしてしまいます。

登場人物名の漢字がほぼ読めないのはツッコミどころでいいのかしら。
キャラの中では生志摩妄(いきしまみだり)がお気に入りでした。名は体を表すというか、いきは“イキ”で、しまは“締”“沁”で、みだりは“乱”“淫”と二重三重の掛詞がハマるJK!!
さらに声優さんイカレ感を出してくれれば良かったのにと思うものの、ヒロイン以外で唯一、人生全振りしてるなコイツと思えたキャラでした。


あまりにも「顔芸」で名を馳せてしまったために、キャラものの印象が強い本作ではありますが、1話あたりの構成は地味に良かったと思ってます。

・基本1話完結
・対戦相手がイカサマを仕込んでる。
・対する夢子はそれを見破る。

日常→ハプニング→対戦→決着→後日談、の大筋の流れがあり、そこでのトリック(イカサマ)ネタ明かしが毎回の楽しみだったりしました。

これは江〇川コナンくんや金田〇少年と一緒ですね。たぶんやらないしやる必要もありませんが、脚本家を複数用意できれば、延々と続けられる鉄板の構成です。
それに夢子が無双なので水〇黄門のような安心感も得られたりします。ギャンブルものとしてはどうかと思われるこの安定度合いがむしろ作品を支えていました。2期があるのも頷けます。


旧来のギャンブルものとして観ると肩透かしを食らう。
キャラを堪能するならレベルは高い。
ギャンブルの特性(不安定さ)と手堅い物語構成(安定さ)とのバランスの良さ。


独特な輝きをもった実に興味深い全12話でした。実家の資産食い潰すだけでしょ?のひっかかりがなければもっと評価を上げてたことでしょう。
また、パ〇ンコ屋や一時期の消費者金融の「私たち社会貢献してます♡」TVCMの胡散臭さを感じようものならむしろ評価を下げてたことでしょう。


人としての均衡はお世辞にも保たれてるとは言えない面々が織りなす非常にバランスの取れた作品ということになろうかと思います。
OPもEDも良いですね。狂気とエロスは表裏一体だぜーっ!を上手いこと表現できてました。


■余談
酒がもっと絡めばな~(しつこい)



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2019.09.06追記
《配点を修正》 -0.1


視聴時期:2019年2月 配信



2019.02.24 初稿
2019.09.06 追記/配点修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 68
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

お淑やかな美少女が実はギャンブル狂

原作未読。最終話まで視聴。

【物語】
イカサマや策略を張り巡らせた相手に対し、主人公が人並外れた洞察力、記憶力、交渉術など駆使して挑む物語。
しかし、最後の勝負所だけは{netabare}運を天に任せていることも多々あり{/netabare}、視聴者をドキドキさせます。

ある意味、主人公最強系と言えるかも知れない・・・。

【作画】
こういう物語の場合、細かな感情の変化を表情で表す必要があると思いますが、とてもうまく表現されていたと思います。
もちろん、”顔芸”も含めて良かった。(笑)

【声優】
主人公を演じた早見沙織さんと生徒会長役を演じた沢城みゆきさんはとても良かったです。
そういう意味で、最終話はとても見ごたえがありました。

【音楽】
OP、EDとも作品のイメージに合っていたと思います。

【キャラ】
「物語の性質上」ってことかも知れないけど・・・。
かなり「イッちゃっている」人が多いです。(笑)

【最後に】
{netabare}イカサマの無いギャンブルってないのかな?
生徒会役員って言っても、イカサマばかり・・・。
威勢の良い、カッコいいことを言っていても、結局イカサマばかり・・・。
イカサマで成り上がった生徒会役員が、偉そうにしている所がとても笑えた。

もしかしたら、大物ぶった小物をあざ笑う作品なのかも知れない。{/netabare}

{netabare}その点、イカサマではなく策略で勝負を挑んだ生徒会長は、もしかしたら本当にすごいのかもしれないと思った。
(本当は、多少イカサマめいたことはあったかも知れないけど・・・?)

まあ、そんな生徒会長相手に、運だけで”引き分け”を引き寄せた夢子(と鈴井)も大概だけど・・・。{/netabare}

第2期制作決定しましたね。
今から楽しみです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 74
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

狂気のゆくえ

MAPPA制作。

伝統と格式ある名門、私立百花王学園。
独自の階級制度を採用している。
生徒は将来を約束されたエリートばかりで、
この学園では勉強や運動の成績が評価されない。

将来「人を使う」立場になる彼らにとって、
それほど重要ではないとの考えからです。
大切なのは心理戦、駆け引き、読心術、
勝負強さ、つまりギャンブルの強さである。
{netabare}ヒエラルキーの最下層は家畜扱いで、
名前は男ならポチ、女ならミケとなる。{/netabare}

とにかく言葉も表現も過剰な作品。
オリジナルギャンブルの数々が出て来ます。
{netabare}ただ賭けるモノまで過剰になっていき、
この過剰さで好みが分かれるでしょう。{/netabare}

原作者そこそこ病んでいますね。
キューブリック監督の戦争映画的な病み方。

演出・音楽・声優の熱演など、
癖がありますが印象に残る作品です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 84

81.7 12 心理戦アニメランキング12位
りゅうおうのおしごと!(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (847)
3812人が棚に入れました
玄関を開けるとJSがいた―

「やくそくどおり、弟子にしてもらいにきました!」

16歳にして将棋界の最強タイトル保持者『竜王』となった九頭竜八一の自宅に押しかけてきたのは、小学三年生の雛鶴あい。九歳

「え?、・・・弟子?え?」

「・・・おぼえてません?」

覚えてなかったが始まってしまったJSとの同居生活。
ストレートなあいの情熱に、八一も失いかけていたモノを取り戻していくのだった。

声優・キャラクター
内田雄馬、日高里菜、佐倉綾音、金元寿子、茅野愛衣、久保ユリカ、橋本ちなみ、小倉唯

石川頼経 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

石川県の方言・文化の描写がかなり問題あります。

* 正直、ほとんど作品レビューとかけ離れた駄文考察ですが失礼・・・

第一にヒロインの小学生が七尾市和倉町出身だそうですが、盛んに「金沢弁」をしゃべってます。
七尾なら「能登弁」の筈ですので、微妙に違います。
まあ、金沢弁でも能登弁でもいいのですが、石川県方言としてはいろいろ間違いが多いうえ、
「あらへん」とか「せやから」とか石川県では絶対に使わないような関西弁が随分、混じっています。

それと、アニメでは端折られてますが、原作ではヒロインが金沢カレーを作る描写がありますが。
金沢カレーはとてもとても小学生どころか一般人が作れるような家庭料理ではありません。
地元金沢でも、金沢カレーは家庭で作られるものではなく、金沢カレー専門店でのみ作られて食べられるものです。
他には「金沢カレー」と商品名を付けたカレー弁当がスーパーで売られているくらいですね。
くどいようですが、今「金沢カレー」と呼ばれているカレーライスの歴史は30年程度、名称として「金沢カレー」が使われだしたのは2006年頃からご当地カレーの「よこすか海軍カレー」や「札幌スープカレー」の対比として「金沢カレー」という言葉が徐々に使われ始めたそうです。
原作者は「金沢カレー」なんていう名称から、かなり昔から金沢の家庭で金沢カレーが当たり前に作られ食べられている石川県定番料理とでも思ったのでしょうか?
金沢の一般家庭で家庭料理として食べられているカレーライスはバーモントカレーとかジャワカレーとか日本全国で普通に売られているカレー粉を使ったものや一般的なレトルトカレーばかりです。

かろうじて解釈するとヒロインはよっぽどの料理の天才で自分で金沢カレーに必要なスパイスを入手・ミックスして自己流金沢カレーを作ったのでしょうか?
そんな天才的料理技量があるなら将棋作品より料理作品にでもした方が良いです。

なんでも原作者は岐阜県出身で金沢大学(金大)出だそうですが、金大には関西人が多いそうなので、
金大のコミュニュティに属していた作者ゆえに、石川県方言や金沢カレーの誤解が生じた気がします。

石川県を舞台にしたアニメとして有名なのは「花咲くいろは」。
それと石川県に類似した方言を使う富山県を舞台とした「クロムクロ」のように
あんまり変に方言や地方文化を絡めすぎずに作った方が良いと思います。
岐阜県飛騨地方を舞台とした作品に「氷菓」や「ひぐらしのなく頃に」がありますが、あんなふうな作りで良いと思いますね。

追加
金沢カレーの件ですが、金沢カレー専門店から「計り売り」を購入してくる手がありました。
調べてみると作品の舞台の大阪にも金沢カレー専門店がありました。
それと「ヤフーショッピング」を調べると「ゴーゴーカレー」「チャンピオンカレー」などがレトルト形式で通販しているようです。
あいちゃんの作った絶品金沢カレーは計り売りや通販などで入手した金沢カレーに具を加えるなどの自分なりの工夫を加えて作ったと思われます。
ただし石川県内でも家で金沢カレーを食べる時に四話で描かれていたように、わざわざフォークを使ったりはしませんけどね。勿論、金属製の皿も使いませんし、キャベツを微塵切りにして乗せたりもしません。
普通の皿で普通にスプーンで食べます。

そもそも、金沢カレーはあくまでB級グルメであって伝統的郷土料理ではなく、金沢でも知らない人、食べた事の無い人の方が多いと思います。
ただ、大学生の間では非常に人気があるようです。大学生の間では昼も夜も金沢カレーという人もいるようで、金沢カレー専門店の混雑時間は大学生くらいの年代の若い人たちでびっしりです。
要するにこの作品のあいちゃんの言葉は「金沢弁」ならぬ関西からやってきた学生たちによる金沢弁と関西弁がミックスされた「金沢大学弁」であり、
金沢カレーの誤解は「金沢の大学生の食生活」から着ているようです。

* 金沢カレーの話しばかりしてしまいましたが、作品についても少し考察しまが、
三話で将棋初めて三か月の小学生女子が二枚落ちで七段のプロに勝つというのはちょっと無理があります。
続いて最強の女流棋士の銀子にも飛香落ち対局で優勢にすすめます。むしろこっちのほうはある程度、納得がいきます。
この時の八一の「優勢ですよ」という発言はあくまで駒落ちのハンディを加味してのものでしょう。
確かに大きな駒落ち将棋の場合は理論的には正しく指せば必ず勝てるものですから。
それから銀子が逆転したという事でしょうね。
銀子との対局はいろいろ言われてますが「もしや、勝つのでは?」くらいならありでしょう。

*2 「竜王は本当に最高の位か?」
今でも本音としては「名人」が最高の位と考えている人は多いですね。
昔、こんな話しがあります。王位戦だったかで、まだ六大タイトル制だった時期に羽生と米長にこんなインタビューがされました。
「もしも名人位か他の五冠かどちらが与えられるとしたら、どちらを貰いますか?」
羽生は「そりゃ、他の五冠でしょう」と軽い口調で微笑みを浮かべながら答えましたが、
米長は「言うまでもない事、名人」と重々しく答えたそうです。
それだけ、名人は重いタイトルなわけです。
名人位の歴史はなんと西暦にして1612年まで遡りますが、1935年の「実力制名人」が始まる以前までは江戸時代は世襲制、明治以降は名誉称号でした。
それに1948年の「全日本選手権戦(九段戦のちの十段戦の母体、広義では竜王戦の起源と言えなくもない)」、
1950年の「王将戦」などの諸タイトルが続いたわけです。

ちなみに竜王位が最高のタイトルという取り決めになったいきさつは、
読売新聞社が「十段戦を廃止し新たに最高賞金を設定した新タイトル竜王戦を始めるので、最高賞金なのだから、最大権威という扱いにして欲しい」と日本将棋連盟に訴えたので、
将棋人口の減少などから収入獲得の点でスポンサーが大切だった、日本将棋連盟がOKしたわけです。

なお、現代の位置付けでは事実上、「竜王と名人は同格」と言われています。
また名人戦に関しては「最も歴史が長く格式がある」とか言われています。

wikiからの引用ですが・・・
>竜王戦は棋戦として序列1位であるが、竜王在位者と名人在位者の序列はタイトル保持数が多い棋士が上位となり、同じ保持数の場合は棋士番号が小さい方(プロ入りが早い方)を上位とすることになっている[注 3]。なお、1名が竜王と名人を独占した場合は、「竜王・名人」と呼ばれる。これは、竜王戦は賞金が最も高額だが、名人位は他のタイトルと比べ圧倒的に歴史が長く権威があり、竜王と名人の序列をつけにくいためと考えられる。(中略)
なお、竜王および名人は将棋界の代表として、アマチュア段位の免状への署名等、対局以外の多くの業務を課せられる。

という事です。
しかし、作品的に言えば、名人は獲得するのにC2→C1→B2→B1→Aと順位戦を駆け上がりA級順位戦で最高成績をおさめると名人に挑戦できるシステムなので、獲得するまでプロ入りしてから最低、五年はかかるわけです。
それに対して竜王戦は竜王戦の予選は1組から6組までに分かれたリーグ(ただし下位リーグからの進出者には不利な構成だが)の優秀成績者のトーナメント戦で始まるので、最も低いリーグの6組の棋士でも
トーナメントに勝ちあがって竜王タイトル戦に挑戦でき竜王に勝てば竜王のタイトルを得られるシステムになっています。
つまり「17歳の名人」は事実上、無理ですが「17歳の竜王」はありえるわけです。

*3 「地獄の三段リーグ」について
このシステムについても説明しておきます(でも、今のアニメではあまり関係ない話しですがのちの銀子などの関門になります)、
女流棋士ではなくプロ将棋棋士になるには奨励会を抜けて四段にならなくてはいけません。
しかし、その最大の関門として立ち塞がるのが「三段リーグ」です。
奨励会三段にもなり、もうプロ棋士も同然の棋力を身に着けた棋士たちがここに数十人在籍していて、
彼らが半年に一度行われるリーグ戦を行い一位と二位の成績をおさめた者のみが四段になれるシステムで、まさに地獄です。
しかも25歳になったら退会しなくてはいけないという厳しい規定もあります。
一位と二位の棋士だけがプロ棋士になれるというのはあまりにキツいシステムで、多くの才能ある棋士たちがここで涙を呑んで退会していきます。
あんまり厳しいので「次点(三位)を二回取った三段棋士はフリークラスに編入できる」という救済措置もできましたが、やはり厳しいのには変わりはありません。

なぜ、こんなきついシステムになっているのかというと、「将棋プロ棋士があまりに増えると食っていけなくなるから人数制限している」に、他なりません。
医者とか弁護士のように「その職にふさわしい技能」を身に付ければ人数無制限でなれるというわけではないのです。
ちなみに奨励会三段の女性は二人居ます。一人は里見女流五冠(残念ながら一度も三段リーグで勝ち越す事も出来ず年齢制限で退会しました)、もう一人は女流棋士ではなく奨励会に専念している西山朋佳三段という女性の将棋棋士です。
西山三段は三段になった当時、三段リーグで六位だったかを取り騒がれ、その後も何度か勝ち越したりしましたが、
今はちょっと負け越しが続き、厳しいようですが、年齢制限いっぱいまではあきらめないそうです。

*作品と関係が薄い、いろいろ話しの長文を書き連ねてごめんなさいです。作品鑑賞の参考にしてください。

駄文 金沢では今は死ぬほどの大雪です。
綺麗に除雪した状態からでも、たった一晩で車の窓ガラスの半分に達する程の雪が降り、まず除雪しないと、ドアすら開けられない状態です。
しかも、そんな積雪が夜も昼も続いていて天気予報によると、だいぶ先まで続くのだから、ウンザリです。
「断続的な大雪」ならぬ「連続的な大雪」です・
仕事に行けない人やあちこちで車が雪にハマって動けなくなっている状態です。
融雪装置のない脇道は除雪用の雪上車やキャタピラの重機以外はほとんど動けない状態です。

*最後まで見ました。お話しとしては面白かったです。
最後の方は方言も出なくなってましたね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 49

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

16歳の竜王なんて原作1巻の頃はただの絵空事と思っていたけれど…。(追記: 10歳の囲碁プロ棋士(女子小学生)誕生に寄せて)

== [下記は第1話視聴時レビューで以下、視聴前レビューと追記レビューが続きます] ==
第1話を観ました。アニメの1話目として構成するための時系列の整理などはあったものの、欠落して拾われなかったエピソードは今のところないと思います。

作画も良く、『りゅうおうのおしごと!』のアニメのツカミとしてはほぼほぼ満点かと思います。

1巻目で八一が対戦する神鍋歩夢(かんなべ あゆむ)の他、JS研の面々が喋っていたり、他の女流棋士が台詞はないものの八一とあいの横を通り過ぎて行ったりしていました。この辺りはアニメならではの演出ですね。

通常OPがEDに使われていましたが、夜叉神天衣(やしゃじん あい)や祭神雷(さいのかみ いか: 通称イカちゃん)、釈迦堂里奈(しゃかんど りな: 別名エターナルクイーン)なども出ていました。イカちゃんや釈迦堂さんも本編で出番があるのでしょうか。楽しみです。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで] ==

== [以下、視聴前レビュー] ==
2017年冬アニメ本命候補作ということで、視聴前レビューです。

原作は同タイトルのライトノベル(GA文庫刊)で、作者は『のうりん』の作者として知られる白鳥士郎先生です。まだ原作は終了していませんが、おそらくアニメは区切り良く終われるものと思われます。

タイトルの「りゅうおう」は将棋の棋戦タイトル「竜王」のことです。主人公の九頭竜八一(くずりゅう やいち)は中学生でプロ棋士となり高校には進学しておらず、16歳4ヶ月で史上最速の竜王タイトル保持者となったという設定です。

この『3月のライオン』の桐山零よりも凄い経歴は1巻刊行当時は「まあフィクションだからね」と軽く流せたのですが、藤井四段の登場により絵空事とは言えなくなってきました。

まあ、それはさておき普通なら竜王とはいえ十代の男の子が容易に弟子などとるはずもないわけですが、あにこれのあらすじにもある通りそこに小学校3年生の雛鶴あい(ひなづる あい)が、弟子にしてくれと現れるところから物語は始まります。

本作の構成要素としては「将棋」、「ロリ成分」、「ラブコメ」が三本柱として挙げられると思います。加えて「成長物語」としての構造も持っています。

「将棋」については主人公の他、あいを始めとするヒロイン・サブヒロインがことごとく将棋関係者である点、「ロリ成分」についてはあいを始めとするヒロイン・サブヒロインを含めた女子小学生が多数出てくる点、「ラブコメ」についてはあえて「ヒロイン・サブヒロイン」という書き方をしている通り八一を男性主人公とするハーレムラブコメ的な構造がある点が該当します。

ヒロイン(と敢えて言ってしまう)の年代は小学生のあいと夜叉神天衣(やしゃじん あい)、中学生の空銀子(そら ぎんこ)、そして年上のおねえさんポジションの清滝桂香(きよたき けいか)と多岐にわたります。

そして少なくとも原作では加えて八一以外にも「ヒロイン」相当のキャラクターに関しては同時に「女性主人公」とも言える局面・エピソードがあり、各々の成長物語として読むことができます。

これら将棋/ロリ成分/ラブコメ/成長物語の4つのうちの2つ以上に乗っかることができれば、おそらく楽しく視聴できると思われます。

原作のの知名度や書籍売り上げ的にはもちろんですが、個人的には2018年冬アニメ本命候補の1つでお勧めです。
== [以上、第1話視聴前レビュー] ==

2018.1.16追記:
第2話目を観ました。ちゃんと八一と歩夢が対局している盤面が出ましたね。原作で具体的な盤面を想定していたか覚えていませんので後で読み直してみます。誰が監修しているんだろう?
→ アニメのホームページのスタッフのところに野月浩貴 八段がアニメ将棋監修としてクレジットされていました。にゃん^^さん、情報提供ありがとうございました。

2018.3.28追記:
全話視聴完了。序盤はキャラ萌え要素を強めに押し出して視聴者を掴もうと試みて、原作の「将棋に関する真剣勝負」的なシリアス成分は、ほぼ終盤の3話くらいに集めてきた感じのシリーズ構成でした。

1クールで原作5巻分は尺的にきつかったとは思うのですが、ここが話のひとつの切れ目でもありどうやら原作者の意向でも沿っていたようなので、こういうものだと思うことにします。

原作の知名度アップ、売り上げ増への貢献はたぶんそこそこ見込まれていてその目的は果たしたといえると思います。

改めて「原作は面白いですよ」と言っておきます。ただ、JS要素はだいぶん薄まってきている気がするのでそちらに期待の向きに対してはご期待には沿えないかもしれないのですが…。

あと、ご承知の通り現実の方が「原作殺し」にかかっていてそこは今後どうなるんでしょうね(笑)。

2019.1.31追記:
将棋と囲碁という違いはあるものの、つい先日10歳の少女である仲邑菫(なかむら すみれ)さんが4月からプロ棋士となることが決まりました。プロ棋士内定に際してや格上相手と目される対局に際しての記者会見がYouTubeで観られたりするのですが、この会見の様子などを観ていると雛鶴あいのキャラクター造形にはライトノベル特有の記号化を感じる一方、一面のリアリティも感じました。

仲邑さんは既に女流のトップ棋士や元世界最強棋士などと対戦しているのですが、「胸を借りる」などという様子は見せず普通に「負けて悔しい」、「もっと強くなりたい」と言い放つメンタルを備えています。

あいちゃん以外のヒロインやサブキャラクターの子供たちは「ライトノベル的に造られた」感じが濃厚ですが、あいちゃんの場合は何らかの道で天才と称されたり早くから第一人者として活躍する人に独特の雰囲気を湛えていて、常人の感覚からはかけ離れた部分があるのはある程度リアリティを原作者なりに検討した上でのものなのだろうなと思ったのでした。

原作は決着していないのですが、あいちゃんはラブコメ的な決着の如何によらず、きっと他の女性キャラとは一段違う八一と並ぶ「主人公」なんでしょうね。

……ということで、原作はけっこう面白いです(笑)!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 67
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

胸が熱くなる、熱血将棋アニメ(少々、ロリ系ラブコメ要素あり)

原作未読。最終話まで視聴。

最初の頃は『ロリ系ラブコメアニメか?』と思っていました。
しかし、3~4話辺りで、間違いに気付きました。

この作品は、かなり胸が熱くなる、熱血将棋アニメでした。
「3月のライオン」とは一味違う、熱血将棋アニメです。

盤上を見つめる真剣な眼差しに、心を鷲掴みにされます。

ただし、『ロリ系ラブコメ』要素も、かなり紛れていますけどね(笑)
”緊張”と”緩和”のバランスの取れた、かなり面白い作品でした。

【物語】
真剣な将棋モードとラブコメのバランスが良かった。
感動と笑いは相性が良いと再確認できました。

【作画】
非常に安定していたと思います。
特に、真剣モードの『目力』はとても良かった。

【声優・キャラ】
豪華な声優陣が、個性豊かなキャラを上手く演じていたと思います。

【音楽】
OPは曲も画も、とても良かった。
みんなの真剣な眼差しに、OPだけでも感動があった。
EDも、銀子ちゃんの恋心を描いた、いい感じのEDでした。


【以下は、各話レビュー的な「何か」です】(笑)
{netabare}
【第1話】
主人公は、弱冠16歳で竜王のタイトルと取った若き天才・九頭竜八一。
小学3年生の雛鶴あいと再会し、あいを内弟子として育てることに・・・。

掴みは満点。今後の展開に期待。

【第2話】
JS研ですか?小1もいるんですか・・・?
ロリ王確定ですね(笑)
JS&JC絡みのハーレムラブコメか?

【第3話】
あいの真剣勝負はなかなか目を見張るものがあった。
単純なハーレムラブコメではないのかも?

【第4話】
もう一人のあい(天衣)ちゃん登場。
やはり、将棋の時は真剣だ。
単純なロリ系ハーレムラブコメではないらしい。

【第5話】
うん!見誤っていた。
これは、ロリ系ハーレムラブコメなんかじゃない!
真面目な将棋アニメだ。
スポコン系だ!

ただ、主人公の周りが可愛い女の子だらけなのが少々気にはなる(笑)。

【第6話】
八一は苦手な相手の対策に勤しむ。
あいも新たな壁にぶち当たる。
相変わらず熱い物語。

【第7話】
桂香さん回。感動回。
研修会の年齢制限が近づいてきている桂香さん。
「20歳の私へ」~「10歳の私へ」
ありきたりな話かもしれないけど、感動した。

八一の姉弟子・銀子の「将棋星人」の話も良かった。
銀子の八一に対する本音。
普段はクールな銀子の熱い思いが伝わってくる。

順序が逆になったけど、八一の「諦めない将棋」も良い話だった。
弟子のあいから学んだ「あきらめない将棋」が窮地の八一を救い、八一は更なる高みへ更なる・・・。

相変わらず熱い物語。

【第8話】
女流棋界最大の棋戦「マイナビ女子オープン」
チャレンジマッチ(予選の予選)にあいと天衣、桂香が参加。
本戦で1勝すれば、研修会の成績とは関係なく、一気に女流棋士になれるので、桂香にとっては起死回生のチャンス。

【第9話】
マイナビ女子オープンの予選が始まる。
無事に1回戦を勝ち抜いたあいと天衣、桂香。
あいの2回戦の相手は女流帝位・祭神雷。
この日は8月1日。
あいにはどうしても負けられない理由が・・・。

あいが身を乗り出して「こう、こう、こう・・・」と呟きだすと、こちらも熱くなる。

後半、八一の竜王戦の相手が決まる。
現役最強の『名人』
タイトル100期・永世七冠を賭けて八一とのタイトル戦に駒を進めてきた最強の敵。
八一も最大の戦いが始まる。

【第10話】
竜王戦は7戦して先に4勝した方がタイトルに輝く。
現・竜王の八一は名人に圧倒され、3連敗。
後がなくなった八一は、余裕がなくなって・・・。

八一の絶望的な気持ちはよく分かる。
名人に今までの努力を否定されたようなものだから・・・。
小学生のあいちゃんに当たってしまったのも、理解出来なくもない。
それだけ八一は真剣だってことだし・・・。

『3連敗からの4連勝』この後の物語の展開は分かっている。(恐らくですけどネ)
大事なのは過程だと思う。
今後の展開から目が離せない!

【第11話】
マイナビ本戦開幕。(10話から)
あいは1回戦敗退。
天衣は1回戦突破。一足先に女流棋士の申請資格を得るが、とりあえず保留すると言う。

銀子は八一の元へ。
しかし、八一は「迷惑だ!」と言って追い返してしまう。

銀子からその話を聞いた桂香は・・・。

桂香のマイナビ1回戦の相手は「永遠の女王“エターナルクイーン”」釈迦堂。
起死回生で女流棋士を目指す桂香の最大の挑戦が始まる。
そして・・・。

今回も良い話でした。
言葉や態度で八一を励まそうとした、あいと銀子。
それに対して桂香は、{netabare}最強の敵との将棋で、八一を励ました。
「報われない努力はないんだ!」って。{/netabare}

ラストの前夜祭は、どう見ても{netabare}八一とあいの披露宴{/netabare}にしか見えないですよね・・・。
まあ、大人ばかりだから、誰も本気にはしていないんだろうけど(笑)
ただ、あいの両親のから見れば{netabare}嫁に出したようなものなのかも知れない{/netabare}、なんて思いながら見ていました。

しかし、銀子ちゃん。
なかなか苦労が報われないですねぇ・・・。

【第12話】
この作品の最大の魅力である、”緊張”と”緩和”のバランスが心地良い、とても良い最終回でした。

あいちゃん、可愛かった。
銀子ちゃん、可愛かった。
ただし、声を大にして言いたい!
私はロリコンになった覚えはありません!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 66

85.6 13 心理戦アニメランキング13位
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★★ 4.1 (600)
2022人が棚に入れました
秀才たちが集うエリート校・秀知院学園 その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行 誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!! “如何にして相手を告白させるか”という恋愛頭脳戦に知略を尽くしてきた歴戦の2人は各々、心の内にとある決心を固める…… 秀知院高等部の文化祭“奉心祭”の最終日までに、2人の恋愛模様は大きく動き出す事に!? 恋が天才をアホにする!! 新感覚“頭脳戦”? ウルトラロマンティックなラブコメ、再々始動!!


声優・キャラクター
四宮かぐや:古賀葵
白銀御行:古川慎
藤原千花:小原好美
石上 優:鈴木崚汰
伊井野ミコ:富田美憂
早坂 愛:花守ゆみり
柏木 渚:麻倉もも
大仏こばち:日高里菜
柏木の彼氏:八代拓
ナレーション:青山穣
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

UR-ハーサカ・愛

【物語 4.0点】
「恋愛は告白した方が負けである」と逡巡するうちに、
ライバル候補?が増えたり、周囲で他の色恋が花開いたりして、
{netabare}恋愛自粛ムードの懸念{/netabare}など、事態がさらにややこしくなっていく3期目。

前作、打ち消し線で消滅の危機に瀕したサブタイトル『〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』も
『-ウルトラロマンティック-』に取って代わられ、
白銀会長の{netabare}スタンフォード大学合格{/netabare}という区切りにより決着に向け動き出すが……。


前半戦はいつも通り生徒会周辺で方々に脱線して色々グダグダやってる感w
が新キャラや、既存キャラの新形態?などを、笑って楽しんでいるうちに、
恋は盲目。例えば藤原書記から見たら{netabare}死んだアルパカ{/netabare}みたいにダメダメな白銀会長でも、
恋に落ちた、かぐやには良い所ばかり見えるなど。
いつの間にか恋愛に関する視点の補強が下味として仕込まれて、
終盤、最終回1時間SPにはコクのある美味しい紅茶を頂ける。

徹底的な伏線の管理。目的のあるネタの扱い。
恋バナの上で悶え踊るような乙女心。ムズキュンな一言を絞り出す創意工夫。
作品に染み付いた愛ある仕事。間違いない。これは一流のラブコメだ。
(文化祭ネタ拝借。失礼致しましたw)

この辺りが、安定して面白い本作の隠し味でしょうか。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・A-1 Pictures

毎度、キャラ1体につき、何パターンのデザイン用意するんだ?
というくらい多彩なタッチを使い分けるギャグ対応力は健在。
最後の『サザエさん』タッチも交えたオチもズッコケポイント高しw

表情別に様々な形態が発見されて来たヒロイン・かぐや。
恋により豊かになってきた彼女の心模様を逆に実感するのが、
終盤前9話に挟まれた過去話「1年生 春」
“氷のかぐや姫”と評されていた頃の無表情。

赤~紫系の光による撮影処理も引き続きムード向上に貢献。
肌色率が高いわけじゃないのにドキドキするのは、
光源がエロいのもあるかと思いますw


【キャラ 4.5点】
四宮家の従者・早坂愛。
かぐやとの主従関係も含めた秘密保持のため、
校内ではクール系JKに擬態するなど、涙ぐましい努力で滅私奉公して来た早坂。
そんな彼女が見せた普通の乙女心が、前半戦で私のガードを崩した先制パンチでした。
これがあったからこそ終盤、かぐや様を応援する早坂の当たり前の忠誠心も映える。

成績学年3位のモブから、かぐやの周辺に出没し、準レギュラー格に浮上して来た、遠い親戚の四条眞妃。
(再従祖叔母(はとこおおおば)とか初めて見ましたw)
“おば様”のかぐやと似て高飛車?と警戒する間もなく、
秒でデレて自己完結する、不完全なツンデレw

一方で2期の過去話でキャラが立った石上の元には、子安つばめ先輩という春の予感が?
かぐや同様、竹取物語(「燕の子安貝」)がモチーフの学園のマドンナは高嶺の花ですが、
かぐや&白銀会長のロマンスと並行、共鳴するラブコメの波動でクライマックスを彩る。


【声優 4.0点】
恋愛頭脳戦を実況、解説するベテラン・青山 穣さん。
『かぐや様』?3期?もういいでしょう?と躊躇していても、
「ウソである(含み笑い)」などと抑揚が巧みな青山さんのナレーションを聴くと、
安心して結局、完走してしまいますw

早坂愛役の花守 ゆみりさん。
かぐや役の古賀 葵さん並に諸形態への対応力が求められた3期でしたが、
対F仕様の{netabare}ハーサカ君{/netabare}も含めてお見事でした。

出番がわずかでも、要所と見れば実力者をキャスティングする本気度も高ポイント。
白銀会長を生徒会に引き込んだ前会長役にも島﨑 信長さんを起用し、転機を印象付ける。

チョイ役に人気声優と言えば、
{netabare}伊井野ミコが“癒しBGM”として聴いていたイケメンボイスに
梅原 裕一郎さん&斉藤 壮馬さんをねじ込んで来たのもゴージャス。
両耳をイケボで挟まれて「君は偉いよ。とても頑張ってる」などと囁かれたら
男の私も危うく堕ちそうになりますw{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴担当は1期以来の羽岡 佳氏。
相変わらず往年のトレンディードラマや科捜研?情熱大陸?
と想起させられるパロディぶりで多彩なギャグを追撃。

本音を中々言えない本編とは対照的に、
主題歌では昭和歌謡曲風のメロディに乗せて、
先攻・白銀、後攻・かぐやで心情を吐露する構成も恒例。

OPは鈴木 雅之 feat.すぅ「GIRL GIRL」
“愛を 愛を 愛を 打ち明けてくれ"
"GE・N・KA・I・DA!DA!DA!DA!”
と語句を反復強調して熱を込めていく歌唱が熟練の味。

EDは鈴木 愛理さんの「ハートはお手上げ」
内容は素朴なラブソングなのに、流れるED映像は壮大なスペース・オペラw
『かぐや様』アニメも劇場版実現の暁には是非、
幕前10分で良いので短編冒険アニメとして制作上映しましょうよ。


5話特殊EDにまでエスカレートしたラップバトルも印象的。
ただ白銀会長。いくら歌が下手だからって、ラップでボエボエとはならんでしょうw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 38
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「ささ~げよ ささ~げよ! 心臓を捧げよ♪」

2022/09/10 初投稿
同日 お気に入りに追加
2022/09/12 ちょい足し
2022/10/01 さらにちょい足し

3期です!色々積み上げてきた物がさらに深化・拡充した感じです。
まず,キャラクターが出来上がってきて,各自生き生きと動き青春群像劇を描き始めました。数の上でも,適度にキャラクターが増えてそれぞれ活躍していました。欲を言えば男のキャラクターがもう一人くらい活躍してもいいかと思いました。意外と白銀と石上のハーレムっぽく無くも無いのでw
舞台的な広がりも見られ1期では生徒会室のシーンが中心でしたが,3期は校内のいろいろなところが舞台になっていました。特に校舎を外から描いたシーンと弓道場は美術的に,夜の町並みや校舎,キャンプファイヤーは演出的に美しいと感じました。

あとは,自分のちょっと苦手なナレーションは少し減って,登場人物の心中でのツッコミによって補完される場面も多く,いくらか見やすくなったと感じた反面,若干のキャラクターのぶれにも感じました^^;

ストーリー面では
伊井野がキャンプファイヤー実現のため奔走する話は率直に青春物として感動的でした。
また,第8話「四宮かぐやについて②」の終盤で{netabare}かぐやが白銀への思いを早坂に伝える場面の後は13話終了まで全編クライマックスに感じました。{/netabare}
全体的にほぼ,甘酸っぱい青春群像劇という路線でした。
いやー,高校時代懐かしい♪
自分の所はキャンプファイヤーは体育祭の後だったなぁ~(*´д`*)
文化祭はクラスの出し物以外は,いくつかの出し物に頭を突っ込んでいたけど,全部男子だけだった^^;

音楽・OP・ED的な面
後半ストーリーの盛り上がりに合わせてエモイ曲が多くなって良かったです。
挿入歌も昔のアイドルソング的(?)な「わたしのきもち」とかツボでした。
5話の特殊EDはとにかく,口角が自然に上がりまくります。アニメーション的にも元ネタは分かりませんが,アメコミ調の全然似ていないけど誰だか分かるwキャラクターデザインが秀逸でした。

通常EDのアニメーション既視感があると思ったら「スターシップ トゥルーパーズ」なんですねwそれと1期から登場している羽の生えたかぐやはスタジオジブリ制作のChage & Aska の「On Your Mark」のPVネタかと思っていたのですが単に秀智院の屋根に乗っている彫刻なのかも知れませんね^^;

マスメディア部取材終盤のナレーションからTG部までの流れなど,ちょいちょい押井守の影響を強く感じる場面が見られます。自分は好きですw

気になった点
やはりナレーション自分はこのナレーションがどうにも合わないのです。
そして謎のトレス線周りの白い部分。昔のダビングを重ねたビデオテープのような感じです。「86」でも気になったんですけど同じA-1Picturesですよね。CGなどでの技術的問題なのか?社内の流行なのか?とにかく自分はすごく見難く感じました。
この二つで0.5ポイント減点です。

突っ込み。作中かぐやが我慢したと思われる突っ込みの一つ
奉心伝説について
秀智院学園は東京都港区三田付近(つまり周知院は慶應義塾ですね。)だと言われているらしいのですが,「風土記」には東京に当たる部分は残っていません。念のためググると


現存するものは全て写本で、『出雲国風土記』がほぼ完本、『播磨国風土記』、『肥前国風土記』、『常陸国風土記』、『豊後国風土記』が一部欠損した状態で残る[4]。その他の国の風土記も存在したと考えられているが、現在は後世の書物に逸文として引用されるのみである。ただし、逸文とされるものの中にも、本当にオリジナルの風土記の記述であるか疑問が持たれているものも存在する。
ウィキペディア日本語版より
つまり,奉心伝説は誰かの創作ですよねw
そして,心臓を捧げるって・・・「進撃の巨人」を元ネタとして創作されたなんちゃって伝承では?w

2022/09/12 ちょい足し部分
5話 ラップ回に出てきた 「Mother 〇uker」 って言葉ラップぽすぎてすごく笑っちゃいました(笑)

2022/10/01 さらにちょい足し部分
後夜祭の時の白銀会長
「死神坊ちゃんと黒メイド」を見た後だと,坊ちゃんにしか見えない(笑)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 33

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

最後まで好きだとお互いに言っていないのでは?

これはかぐや様は告らせたいの第三部です。
今までのいきさつを知らない方は、先に第一部である「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」のほうを見てください。

この第三部では、ついに四宮 かぐや(しのみや かぐや)と白銀 御行(しろがね みゆき)との恋愛戦に決着がつきます。

かぐやは第一部の最初の頃に比べると、遥かに乙女チックに、そして可愛くなりました。
昔の氷のように美しく冷たく研ぎ澄まされていた瞳は、いつの間にか初恋に胸がときめく少女のようなつぶらな瞳に代わったようです。
そして、いつの間にか多くの友達と話ができるようになりました。

これはまぎれもなく人間としての成長です。
昔みたいに何でもできるけど友達が千花一人しかいなかった頃のかぐやとは、まったく違います。
これからは御行と共に幸せになってほしいと願います。

でも、よく考えると、かぐやも御行も、好きだと告白していないような…
言葉でなく既成事実で付き合い始めるとは…。結構大胆ですね!


また、この第三部は、かぐやや御行以外にも、いろんな人の魅力が表現されています。

まずは早坂 愛(はやさか あい)。
彼女は四宮家に仕える使用人でかぐやの侍女ですが、彼女の変装能力や性格を切り替える素早さは驚くべきものがあります。そして彼女の女性らしさは大変魅力的で、彼女のしぐさを見ていたら思わず鼻の下を伸ばしてしまいそうです。
早坂にその気があれば、御行を自分の彼氏にできたのではないかと、つくづく感じます。

そして石上 優(いしがみ ゆう)。
彼は子安 つばめ(こやす つばめ)先輩に恋しています。そして勇気を奮い起こしてデートに誘いますが…、
実は彼は、いつも犬猿の仲である伊井野 ミコ(いいの みこ)を陰でサポートしています。彼女が危険な目に会わないように、彼女が涙を流さないようにと…
石上はミコの前では気取らずに何でも気兼ねなく話せます(そのために、いつもケンカになるのですが…)
彼はもしかして、恋に恋しているのかもしれません。自分にとって最も大切な人が誰なのかを気づいていないのかもしれません。

そして伊井野 ミコ。
彼女はいつも正しいことをします。それは確かに正しいことなのですが、あまりにも厳しすぎるので、周りから誤解を受けます。(でも、いつも石上が助けてくれます)
今回、彼女の奮闘努力でキャンプファイアーが実現できました。
おそらくキャンプファイアーを楽しんだ人たちは一生忘れられない思い出ができたでしょう。それはとてもステキなことです。
いつかミコは、いつも石上が守ってくれていたことに気づき、石上を好きになる…そんな気がしてなりません。

そして藤原 千花(ふじわら ちか)
彼女はかぐやの親友であり5か国語を使いこなす天才少女。そして天才ピアニスト。
この物語で天才と呼べる人は彼女しかいません。(かぐやや御行は秀才です)
そして空気が全く読めなく、いつもとんでもないことをしでかす少女。
私は登場人物の中では千花が一番好きです。
千花が友達ならば、いつもとんでもない目に会いますが、悩みなど吹き飛びます。
でも今回は、今迄よりも千花の出番が少なかった。
それが残念でなりません。
もっともっと千花を活躍させてほしかったですね。


エンディングは鈴木愛理さんが歌う「ハートはお手上げ」
とても素敵な歌と描画でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 46

81.7 14 心理戦アニメランキング14位
ちはやふる3(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (346)
1659人が棚に入れました
クイーンになる夢も、将来の夢も諦めたくない! この一瞬に一生を懸ける―――――高校2年生の夏、新入部員と共に全国大会へ出場した千早たち瑞沢高校かるた部。団体戦では常勝校・富士崎高校を破り瑞沢高校が念願の初優勝、個人戦ではB級が太一、そしてA級では新が優勝を果たす。千早は団体戦で負傷した右指の手術も無事成功し、太一と共に富士崎高校の夏合宿に参加する。顧問の桜沢先生によるスパルタな指導にもめげず、名人・クイーン戦に照準を合わせ練習に励んでいた矢先、出場が危ぶまれるある事実を知ることに……一方、チームを持つことでかるたへの可能性が広がることが知った新は、かるた部創設に向け動き出していた。新たなるライバルの登場、これからの進路、クイーンになる夢……等身大の高校生によるひたむきでまっすぐな想いと情熱が溢れ出す第3期が開幕!

声優・キャラクター
瀬戸麻沙美、細谷佳正、宮野真守、茅野愛衣、奈良徹、代永翼、潘めぐみ、入野自由、坂本真綾
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

普通どこかでダレてくるもんですよ

原作既読 1期2期視聴済み

『アニメ3期決定!』

1期放送が2011年。2期2013年。ざっくり7年ぶりなわけであります。
この吉報は多くのファンから歓迎の意をもって迎えられました。自分も高揚感がハンパなかったっす。
聞けば、実写映画ヒットとメディアミックスでの収益化。福井での細く長いファンのバックアップ。単純に「原作のストックが…」というわけにはいきません。商売面でも企画を通すだけの材料が揃っての3期ということで大げさでもなく奇跡的な続編となりました。ひとえに感謝感謝です。
なお、どんな内容でどんなキャラがいてみたいな説明はばっさりカットであいすみません。
競技かるたに取り組む高校生らの奮闘記です。

 {netabare}方言指導 安済知佳{/netabare}

アニメに限らず映画『上の句』『下の句』『結び』もなんですかね。名も知れた華のある声優さんが裏方に回り後方から支援にあたる。細谷さんのセリフ部分を録音して毎度提供してたりしたんだとか。
福井南雲会と藤岡東高校。そこに確かな“福井”があった裏に福井人あり。
起用の経緯までは存じ上げませんが、このクレジットから役職や知名度に関係なく「良い作品作るぞーっ!」という熱のようなものが伝わってきます。
作品そのものも以前と変わらぬ熱量をもった安定の名作でした。

 ・質の高い原作
 ・継続したスタッフ
 ・変わらぬモノづくり

正直これ以外ではパッとしない『99RadioService』の継続起用もそうだし、2クールものでの楽曲使用では一般的な手法。1クールで曲交替をせずに2クール通して同じ楽曲を使い続けるやり方も1期2期そしてこの3期も変わることはありません。
1期から9年経過してるわけです。
キャストだってキャリアを重ね現在、皆一線級の活躍をされてます。監督さんはじめクリエイターさんだってそう。9年の蓄積を糧に色気を出したくなるのが本音でしょうに見事なまでにそのまんま。継続は力なりを実践されてますね。古典に向き合う上での“型”や“作法”を大事にしてるともいえます。

 {netabare}“作品制作の熱量”{/netabare}

 {netabare}“変えない勇気”{/netabare}

1期からの視聴者は変わらぬ様式美を堪能できます。
原作の信頼とそれを活かす勝利の方程式を知り尽くしたスタッフが仕上げる逸品にハズレはなしです。


 とかいって実は3期ってマンネリなん?


これがまた違うんですな。同じことやってても現状維持も覚束なくて“劣化”と捉えられることも少なくないシリーズもの。
瑞沢高校の面々。間違いなく本作の中枢を担う高校生たち使ってきっちりと掻き回してくれます。ざわつきの原因はしっかり1期からの流れを汲むもので納得感もある。本作の源泉、ちはや・太一・新のかるたを通じた三角関係のことです。
そしてこの三人が作品の根として、瑞沢高校かるた部を例に、同級の机くん・肉まんくんは第二波。1期25話で定評を得てからの第三波で筑波くん・花野菫。登場順で分けられると思うのですが…
想像してみてください。人気作であればあるほど通常は一→二→三と後続のキャラになるにつれ思い入れは浅くなってきます。『SLAM DUNK』みっちーやリョータ『俺ガイル』いろはすのように後から出てきてきっちり中枢に入り込んでくる事例は複数あるものの、けっこう難しい作業なはずです。
そんな『ちはやふる』3期は花野菫のターン。{netabare}この一年間過ごしたかるた部での時間が彼女を人間的に成長させました。“人間的に”です。未だ見ぬ4期ではかるた的な覚醒にも余地を残してたりします。筑波くんは変わらず筑波くん(笑){/netabare}


安定感のみならず、本流でしっかり動きをつけてきたわけでマンネリとも無縁な良作といって差し支えなく、これまで1期2期と視聴されてきた層が視聴を躊躇う理由は皆無と思われます。
ここまでで失速らしい失速も感じませんのでご新規さんも1期25話ずつとボリューミーではありますがこれらを安心材料とみてぜひこの世界に飛び込んできてくれたら嬉しいですね。お待ちしてます。



※ネタバレ所感

■この作品の恐ろしいところ

1.{netabare}もの凄く高いレベルで安定{/netabare}

これまで上のほうで書いてきたやつです。引退間際のイチローだって並の選手と比べれば高いパフォーマンスを残してたのにどうしても比較対象がイチローとなってしまうくらいには我々もマヒしてる。
ここではジョージ・シスラーの年間安打記録を更新した頃と変わらぬパフォーマンスを数年後も保っていて「いやー、良いシーズンだったね」と日常を楽しんでるのに似てるくらい普通の出来事。それでいて「内野安打減ったのは年齢じゃね?」とか無責任に放言してたりもする。
キープするための努力は確実にある。振り子足の幅が狭くなったことやサイズアップといったマイナーチェンジは言われてみないと気づかないレベルなんです。
 

2.{netabare}じじいと子持ちママを主役に!{/netabare}

まさにこの選択をできてしまうのが『ちはやふる』という作品の凄みだと心の底から思います。このレビューで一番訴えたいこと。
高校選手権の比重の高かったこれまでのシリーズからその上流工程、名人戦クィーン戦に重きを置いた3期でした。そして各々絶対王者に挑む挑戦者にこの人選。あり得ない(褒め言葉)。

{netabare}原田秀雄(CV三宅健太)猪熊遥(CV坂本真綾)両名のことです。
片や爺さん。初の名人戦。元々ナイス脇役の原田先生を無理に表舞台に乗せたところでという不安。
片や出戻り。3期初登場の元クィーン。坂本真綾さんで話題作り。はいはい分かりますとノーマーク。

ひとつ冷静になって、爺さんと出戻り以外の選択肢はなかったか?
例えば名人対綿谷新にしとけば新VS太一を活かした展開に容易に繋げられます。強い男子は他にもいます。須郷みたいな若手でも坪口(白波会)や村尾(南雲会)みたいな中堅どころでも不思議はありません。
そんな男子と比べて女子側。こちら対クィーンは新キャラで穏当だった気もします。めぐむたんやまさかの桜沢先生も選択肢としてはなくはないんですけどね。
挑戦者確定で思ったこと。原田先生は想定外。猪熊さんは桜沢先生との絡みも楽しく、とはいえ両名ともかませ犬ポジションを大きく逸脱しないだろうくらいで構えてました。

結果、

 {netabare}誰ぞ二人をかませ犬と誹ることができようか?{/netabare}

周防名人にとって初めて本気で闘わないと勝てない相手だったのが原田先生。
詩暢ちゃんにとって自分以上に札に好かれてるかもと思わせしめた相手だったのが猪熊元クィーン。
鉄面皮と言ってよい圧倒的な個性持ちだった二人の心をぐらつかせる激戦は本作のクライマックスだったと思います。それでいて、千早・新・太一ら若人の物語ともがっつり繋がっているというね。{/netabare}


あと超絶に好きだった猪熊さんのこの台詞。

{netabare}「やっぱりお腹の子、女の子だと思う。お願いしたのよ。男の子でもいいから勝たせてくださいって」

母になると○○ちゃんママの呼称を受け入れて折り合いをつけてく過程が生じます。この子には自分が必要だと思う母性の発動で徐々に消えてく個性や本人の意思。要は諦める作業です。
そんなして一度切り替えたスィッチを再度切り替えるのは旦那の協力があっても困難極まりないことでしょう。復帰するにしても自分なりのルールを決めて。とても納得感がある心の動きです。
そんな思いをして復帰して、マイルールをしっかり守って、でもやっぱり限界はあって子供にも負担をかけて、とクィーン戦を前にして無理がたたってるのも見え隠れしてきた猪熊遥。思い出できたからと気持ちが切れてもおかしくありません。彼女にとってあくまで日常は普段の家庭生活なんです。
そんな彼女がクィーンへの執着を示した精一杯の願い事が上のセリフ。男子三人はマジたいへん。ガキンチョの叫ぶ「一生のお願い!」とは比べ物にならない重みがあります。イマイチ理解できてなさそうな未婚の桜沢先生の表情もいい。{/netabare}



■名人戦クィーン戦に向けて

・名人戦
対立構図や対比がシンプル。
周防名人に新と太一が絡むのでまだ読めないところはある。

{netabare}「青春全部かけてから言いなさい」
を地でいき、かるたに人生を賭けた男と、かるたにしか人生を見いだせなかった男の対比だったのが原田VS周防でした。
全部かけて運命の女神は微笑んだか?運命戦の結末が一つの答えでした。
それでも試合後の清々しい先生の表情が素晴らしい。{/netabare}

{netabare}未来の挑戦者/太一と新はそれこそ一つに絞れないほど多くの場面で、行動言動の比較があったり、同じだったりしてました。その中で一つだけ印象的な場面を挙げると、周防名人のインタビュー場面。
名人を引き留めた新と名人の引退を望んだ太一がどうしようもなく二人らしい。
「真島 おめぇ 卑怯なやつやのー」
引退を望んでることが卑怯とはならないでしょうが、名人につっかかる新を目の当たりにして思うところがあったんだろうなとみられる後の展開です。
卑怯な奴である自分を克服するストーリーが太一自身には必要ですからね。{/netabare}

・クィーン戦
けっこう同じもの同士。

{netabare}若宮詩暢と綾瀬千早に絞られたと思われる。{/netabare}




そもそも最初のアニメ化の時点で紆余曲折があったものらしい。曰く、“売れなそうな商品”。
「セールス的な期待値は低いがアニメ化する意義ある作品」と関係者が企画を通し結果ヒット。

その後、ペイできる実写版がもう完結したし、3期をやる旨味がほぼほぼ無かったろうところをアニメ続編実現にこぎつけたことが至極ありがたい話です。
4期やってくれるかな!?根拠なく全幅の信頼をこの関係スタッフに置いときます。宜しくね!


最後に原田先生役での石塚運昇さんと宮内先生役での藤田淑子さんの訃報に際しあらためましてご冥福をお祈り申し上げます。
後任を見事に務めた三宅健太さん鳳芳野さんお疲れ様でした。



視聴時期:2019年10月~2020年3月 リアタイ

-----
2020.05.06
《配点を修正》-0.1


2020.03.30 初稿
2020.05.06 配点修正
2020.10.23 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 55
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

時は流れゆく、波は砕け散る

アニメーション制作:マッドハウス
監督:浅香守生、シリーズ構成:柿原優子
キャラクターデザイン:濱田邦彦、
音楽:山下康介、原作:末次由紀

2008年に講談社の少女漫画雑誌
『BE LOVE』で連載を開始して10年以上。
現在では、コミックスが45巻まで刊行され、
累計発行部数は2500万部を超える。
その影響力は、全国に伝播し、
かるた競技人口を大幅に押し上げた。

私は2期が始まるタイミングで
アニメ1期の再放送を視聴し、
物語世界の虜になった。
2期の放送終了時には諸々の理由で、
アニメ化が当分は難しいことが確定していたため、
コミックスを全巻購入。現在も追いかけている。
ちなみに実写映画は未視聴。
映画ヒットの恩恵もあってアニメ化につながったので、
実写化が宣伝として大いに役立った好例だ。

綾瀬千早、綿谷新、真島太一という
幼馴染の3人が物語の中心。
それに加えて部活のメンバーや
ライバル、先生、主人公たちの家族までを
深く掘り下げて描写しているのが最大の特徴だ。
まさに、微に入り細を穿つという言葉が当てはまる。
もちろん、競技かるたの魅力も
余すところなく表現しており、
ポイントを分かりやすく解説。
勝負の分かれ目における思考法や作戦、
必殺技?までを描くことで、
地味と思われていた競技を魅力的に見せている。

3期における最大の見どころは、
これまで楽しく過ごしてきた日々や関係性も
永遠には続かないことを
多くのキャラクターが自覚することだろう。
特に3人の関係性はモラトリアムの状態が
長年続いていたが、決着をつけなければ
ならない時期が迫っていた。
作者がこの物語世界を終わりに向けて
動かし始めたことがはっきりと感じられる3期だった。

競技かるたによってつながった幼馴染3人は、
それぞれに競技に打ち込む理由がある。
千早は競技かるたに対する一途な気持ち。
強さを渇望し、遠くにいる好きな人を近くに感じながら、
クイーンの座を目指している。
新は永世名人の祖父の才能を受け継ぎ、
幼少から積み重ねた努力によって
祖父が辿った道を歩んでいる。
太一は、かるたとの決別を常に意識しながらも、
複雑な想いを胸に抱いて競技を続けている。
才能の面でふたりより大きく後れを取る太一だったが
競技かるた特有の「感じ」とは別方向の
記憶力と洞察力に磨きをかけて覚醒し、
千早を脅かすほどの実力を発揮する。

原田先生の活躍や猪熊遥の登場が、
このクールのもうひとつの大きな見どころ。
両者は膝の痛みや母乳の出る体を抱えた状態で、
年月がもたらす残酷さを何度も味わいながら
懸命に戦っていく。
原田先生は、千早と太一に対して、
いつも含蓄ある言葉を投げかけてくれる存在。
その戦いぶりに、特に太一は心を動かされる。

人は時間経過の必然として変わっていく。
高校卒業後の進路はもちろん、
3人の関係性も、ずっと同じではいられない。

太一は、小学生のとき
千早が好意を持っていた新にかるたで勝利するために
新の眼鏡を隠すという行動に出てしまう。
そのときの自身の暗い感情とずっと対峙しながら、
千早や新のような真っ直ぐな生き方を目指した。
そして、仲間とともに競技かるたに青春をかけてきた。
「青春全部懸けたって、新より強くはなれない」と
思っていた太一は「懸けてから言いなさい」と
原田先生から窘められる。
この言葉が、ずっと太一の心の奥にある。
千早のことが大好きで、ずっと一緒にいたい気持ち。
太一にとってのかるたを続ける理由。
それは千早の存在だけだと思い込んでいる。

{netabare}告白の前に開催された太一杯。{/netabare}
原作を読んでいたときは、
あまり必要のないエピソードだと感じていたが、
アニメで改めて観ると、
ある意味、このクールでいちばん重要な話だと感じた。
ここで行われた源平戦が3人の原点。
競技かるたが人生を豊かにしてくれるのだ。

{netabare}そして、太一の退部後にその気持ちに対して
千早が想う源重之の歌。
「風をいたみ 岩うつ浪(なみ)の おのれのみ
砕けてものを 思ふものかな}
(風が強くて波が岩に向けて砕け散るように、
私だけが心が砕けんばかりに、
あなたを思い悩んでいる)
「私が岩だったんです。岩で粉々に砕いていたんです。
太一の気持ちを。ずっと、ずっと」と
千早は言葉を絞り出す。
千早は太一のこれまでの気持ちを深く想像していた。{/netabare}

太一の行動と決断は、どのような結果をもたらすのか。
かるたを好きな人々の感情と
仲間に対する想いを掬い上げながら、
物語はいよいよ終盤に向かっていく。

3人の関係性の変化とともに、
クイーン・若宮詩暢と名人・周防久志の
生き方にもスポットが当たる。
新は、競技かるたに対しての深い理解を求めて、
千早や太一から1年遅れでチーム作りを始める。
競技かるたがもたらしてくれた大切なもの。
それはどんな形となって現れるのだろう。

感情が解き放たれるクライマックスが近い。
(2020年4月25日初投稿)

15年の連載を終えた原作
(2023年4月2日追記)

{netabare}昨年末に最終巻の50巻が発売され、
完結を迎えた『ちはやふる』。
実は読了したのは、つい最近のことだった。
最終巻のコミックスは購入していたのだが、
ずっと放置して、読めずにいたのだった。
それは終了するのが名残惜しいというよりも、
終わり方については、おおよそ想像ができていたので、
敢えてすぐに読まなくてもいいだろうという思いだった。
もちろん、そこには終わってしまう一抹の寂しさもあったのだが。

そして読了したあと、
納得できる部分も多かったし、驚かされることもあった。
改めて末次由紀氏の温かさに触れたような気にもなった。
この作品は、小倉百人一首のかるたを広く全国に広めて、
競技人口を増やすことに大きく貢献した。
また、読み手やトップの競技者、競技かるたを楽しむ
多くの人々の想いにもスポットを当てた。
競技に対する深い理解も作品のなかで表現した。
最終回を迎えるにあたり、作者が思っていたことは、
おそらく競技かるたとそれに関わる人々に対する
「感謝」だったのだろう。
いや、ある意味、当然のことかもしれないが、
15年間の連載を通して、マイナーな競技かるたに
関わった作者は、コミックスの登場人物のような人々と
ずっと交流してきたのだろうという気がした。
私がちはやふるを読んでいて、いつも感じていたのは、
登場人物たちの圧倒的なリアリティとそこにある深い理解だった。
どのキャラクターも、まるでそこにいるように、
楽しんだり、悩んだり、苦しんだり、そして仲間たちと
喜びを共有していた。
私にとっては、それは奇跡のようにも思えた。
人の気持ちに寄り添うというのは、
こんなにも辛いものなのだと思いもした。

そんなことを含めての最終盤。

作者が行き着いたもの、
選んだもの。

それが凝縮されているように感じた。
長年にわたる競技かるたの世界との関わりで
着地したところは、深い感動を与えてくれた。
ぜひ、アニメで最後まで表現して欲しいと願う。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 67
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

青春の色は匂へど

原作末次由紀、制作マッドハウス。

強豪富士崎高校指導者桜沢の招きを受け、
強化合宿に参加する千早と太一から始まる。

強くなりたい動機は人それぞれですが、
追い込まれた経験のないものは強くは成らない。
集中し葛藤し理想の自分へと近づいて行く。

ちはやふるが称賛を受けるのはここであろう。
自分に期待する力、そのことの清々しさ。
燻り続ける青春とは対照的に、
全力であることの真っ直ぐさが心に響く。
それにしても宮野真守は独白が上手な声優だ。
そして林原めぐみの気怠い声が最高に美しい。

18話視聴追記。
文化系競技にしてこの緊迫感が凄い。
{netabare}応援、期待、全てが雑音だと、
孤独にかるたと向き合うもの、
いつだって全盛期だと自身を鼓舞するもの、
白熱した試合を通じ成長するのは、
技術だけではなく、心技体全てであろう。{/netabare}

最終話視聴追記。
{netabare}私の好きな王座2人が活躍し、
概ね満足なのですが、やはりこの物語は、
千早の葛藤と飛躍が主軸なのでしょう。
脇を固めるキャラの陰影が色濃く演出され、
緩やかに形になり始める恋愛模様少々、
大人の群像劇としても楽しめましたね。{/netabare}

立ち止まればそこで悩み学びなさい。
こうやって私たちの月日は流れていくのだ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 60

76.3 15 心理戦アニメランキング15位
GREAT PRETENDER(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (364)
1514人が棚に入れました
自称"日本一の天才詐欺師“枝村真人。その日も相棒の工藤と2人で浅草観光に来ているフランス人に詐欺を仕掛けてひと儲け…のはずが、逆に騙され大金を奪われてしまう。その男はローラン・ティエリー、マフィアさえ手玉に取るコンフィデンスマンだったのだ。ローランが仕掛ける桁違いの<コン・ゲーム>に、枝村は巻き込まれていく…!!

声優・キャラクター
小林千晃、諏訪部順一、藤原夏海、園崎未恵
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

エダマメと金髪クソ野郎

confidence man(信用詐欺師)モノ。

背景が、たまに原色のみで構成されている場合があり、
個人的には、目が疲れた。

15話~23話
{netabare}
詐欺師引退をローランドに告げて、帰国する枝村。
しかし、ローランドに騙され、893のフロント企業に就職。

朱雀あけみをどう騙していくのだろうか?

しかし、金髪クソ野郎は、今回もエグイなぁ。
枝村の人身売買で捕まった父親と会わせるとは…

17話で、父親に裏切られ捕まり、アビーとシンシアを
父親が撃つのだけど、激昂した枝村が父親を撃ち、
朱雀あけみの多大なる庇護を受けることに。
ローランの過去を父親が知っているようだったけど、
上海以外、みんなグルなのかな?

19話、村枝父、昔からコンフィデンスマンとか…
上海マフィアは壊滅だろうけど、朱雀あけみは、
枝村家と関係あるのかな?

最終話で、エダマメが、あけみと失踪した息子を繋ぐのは、
甘いなぁお思ったけど、過去騙された奴らが協力するのは、
無いでしょ?と思った。破産させられたわけだし。

挙句、シンシアが生きていたとは…
一番面白い章だっただけにオチが残念。
{/netabare}

11話~14話
{netabare}
まーた、堅気の仕事がしたいって、枝村…

今回は、イギリスの画商を騙すみたいだけど、
シンシアと何かあるみたいね。

2000万の価値のある絵を2万で売った枝村も大概だけどw

シンシアの復讐と過去(元彼)との清算編だった。
そしてまたしても、枝村がやらかし、ホンモノをコールマンに渡すとは…
{/netabare}

6話~10話
{netabare}
2年間のお勤めを終えた村枝。

刑務官の紹介で行った先の小さな修理工場で働き、
親方から、空の世界で戦ってこい!と𠮟咤激励され送られた先は…

村枝が主人公というより、ローランだよね。
もしくは、巻き込まれ体質主人公か。
今度のターゲットは、産油国の2人の王子。

産油国の2人の王子から、金を騙し取るより、
アビーの過去と、そのシコリの解?解放回だった気がする。
{/netabare}

1話~5話 ハリウッド編
{netabare}
おっちゃんと組んで、外人をカモったつもりが…
逆に外人にカモられ、場当たり的にハリウッドへ行くことになった村枝。

ローランが、これから商談があると、村枝に告げると、どちらが、
大きな金額で騙せるか勝負へと…

しかし、そこは、ギャングのアジト。
結果、前々から仕込んでいたローランが勝つのだけど、
日本でも、村枝関連の人物全て買収しとくとか、
自称日本一の詐欺師村枝より、数段格上だよね。

まさかのFBIの敏腕捜査官ポーラまで、コンフィデンスウーマンだったとは…
凄く面白いハリウッド編だった。

村枝は、帰国し、自首したけど、今後の展開は、どうなるんだろう?
気になって仕方がない!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

アット ピンホール

WIT STUDIO制作。
キャラクターデザイン貞本義行。

ロス・シンガポール・ロンドン…、
世界を股にかけた壮大なコンゲーム開幕。
ローランが仕掛けた桁違いのマネーゲームに、
自称天才詐欺師・枝村は巻き込まれていく。
良質なクライムエンタテイメント。

絵の強さ、色彩の強さに驚きます。
巻き込まれ型のドタバタ劇の中で、
コミカルな演出が効果的に発揮されている。
カラフルなBLACK LAGOONでしょう。

音楽も素晴らしい。
ED曲がフレディマーキュリーって。
彼の透き通った伸びやかな声が夏に心地良し。

娯楽性抜群のシンガポール編から、
舞台はニース、そしてパリへ。
そこは本物の芸術と贋作の世界。
{netabare}若き日のシンシアと画家トーマスの記憶。
夢への情熱と悲哀、愛、決別。{/netabare}
きっと若き日への追悼の物語だ。
降り積もる雪のように心に染みて泣ける。
誇りを胸に生きたいと願う僕たちの物語である。

最終配信視聴追記。
チームはこうして生まれた。
愉快な面々の懲りない犯罪劇終幕。
楽しむには続けて観ることをお勧めしよう。
ラストカットも素敵ですね。

ぜひ皆さんもお楽しみ下さい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 44

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ふつーのぷりてんだー<59>

初回はコミカルな小口詐欺がバンバンと繰り返されたところからドカンと転換と、なんとすごい脚本引っさげてきたんだと思ったんだけどそれ以降はなんか普通って印象。

実写畑からということで違いを感じたのは、設定・キャラを練り込んでタダの絵に生命を吹き込むというアニメ・漫画の常道から外れてて、エピソードの積み重ねの結果がキャラです、みたいな。
実写だと俳優のキャラでまず構成されるみたいなところがあるからかな、例としては高倉健・吉永小百合で季節ごとにプログラムピクチャー作ってたのとかキムタクドラマとか。
であるからか、は定かじゃないけどなんか主役のキャラがぶれてたような。最初のヤマで稼いだ金を投げ出して前科つけて服役までして足を洗ったのに、騙されて連れてこられたらまた詐欺集団に逆戻りしたり。

あと、シンシアが困ってる人にあっさり金あげてきたり、ちょっと安易な行動も目につく。
安易といえば、最後の詐欺でいままで騙してた被害者が何故か和気あいあいと協力・見物しにきてたりとか、それ経緯の説明いるだろー。
えんえんガチャポン人形を出してたけど、小道具の域をでなかったりとか。そんなもんで最初に詐欺集団にのるかそるか決めちゃってるし。
そういう安易さは詐欺が成功するか?で作ってる話と相性悪いやね、結局相手が騙されましたーとか実はこんな用意してましたーでどうとでもなる話だし。
とはいえ、オリジナルアニメの中では面白い方ではありました。別業界からの刺激というあたりからも貴重でありましょう。

あるぇ?<65>
3話まで視聴。
主人公がデカイ詐欺案件から手を引かず食らいついた要因となってる?のが豊臣秀吉?
ん?2話まででなんか秀吉人形に思い入れポイント作ってたっけ?
なかったのか、あったとしても印象薄くて覚えてないのか、どっちにしても物語の主軸に伸るか反るかのところでそれはどーなのかな、と。
あとハル・ベリーちゃん入れた3人組で交渉に来てたらバレバレじゃないのけ?
脚本勝負の作品で脚本で躓いてるとこが目立った回だけど、まだまだ面白めではあるので復調に期待。

うむGREAT<75>
1話視聴。
ネトフリでやってたやーつー、と何回か書いてるけどこの作品で初めて「こんな面白いのがやってたのか」と思いましたわ。
まあ「やっと有料配信に見合う作品がでてきたか、たった一本・・・」という認識もございますが、まずはポジティブな言葉をね。
ドラマ映画畑の脚本家の起用が当たったのかしら。
割と鮮やかめの詐欺描写で主人公をアゲてからの、とお見事な初回の脚本。
トゥルー・ロマンス、ベストキッドと映画パロもハリウッドな背景に合ってていい感じでしたわ。
EDでは新人アニソン歌手のフレディ君(故人)が一生懸命歌ってましたね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

67.8 16 心理戦アニメランキング16位
トモダチゲーム(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (198)
654人が棚に入れました
何よりも友情を大切にする高校生・片切 友一は、仲の良い友人・沢良宜 志法、美笠 天智、四部 誠、心木ゆとりと充実した日々を送っていた。しかし、とある事件をきっかけに、突如5人は多額の借金返済ゲームに巻き込まれていく。「友達を疑わないこと」、それが唯一“トモダチゲーム”をクリアする方法。固い友情で結ばれた彼らにとって、それは簡単すぎるゲームのはずだったが――累計発行部数370万部突破の大人気コミック、待望のアニメ化! 大切な友達か、それとも金か。人間の本性が暴かれる、極限の心理ゲーム開幕!


声優・キャラクター
片切友一(かたぎりゆういち):小林千晃
美笠天智(みかさてんじ):濱野大輝
沢良宜志法(さわらぎしほ):宮本侑芽
四部 誠(しべまこと):大野智敬
心木(こころぎ)ゆとり:天野聡美
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

3話 刺激的なワードを散りばめただけの暴露合戦のどこが面白いんでしょうか?

1話 いまさらこんなテンプレのギャンブルゲーム系をやるとは…

 {netabare} 恐らくはゲーム理論における心理的な要素でしょうね。利他的なふるまいが結果的にパレート最適になるということ…ナッシュ均衡との差で話を組み立てるんでしょう。内面…というか疑う心を描くということでしょう。囚人のジレンマとか有名ですよね。

 2000万円の借金したのはだれか、旅行の200万円の犯人と同一なのか違うのかという謎を解もありますね。過去回想に意味があるんでしょうけど現時点ではよくわかりません。

 初め黒板に書いてある40万円の意味がわからないのでここに仕掛けがあると思ってたら、これ完全な勘違いですね。200万円の賞金を5で割って40万円ずつ減らすっていう意味でしたね。ただ、なんでわざわざ2行に分けて書いてあるのか不明でした。

 本作が一番やってはいけないのが、実はジョーカーがいてゲームを操作していた、という解答でしょうね。これが一番つまらないです。あの白いセーラーの娘はどういう感じなんでしょうか。

 ということで、面白さはこれらの解答…とくに今回のゲームの解答のクオリティで視聴継続かどうか考えますけど、基本作者が考えたゲームの答えをそのまま言われても感動はありません。謎解きと心理の方で何かないとすぐ飽きる気もします。 {/netabare}


2話 全然読みが違ったかなあ。まあゲームの内容はいいとして

{netabare}  これはゲームの内容より誰がゲームに参加したか、とその動機ですかね。あるいは実際陰とか秘密があるグループの内情のような。
 つまり心理ゲームですね。実際面倒な過去があるということかあ。主人公含めてみんなゲスっぽいですもんね。

 ただなあ、これって思いっきりテンプレですよね。どうしようかなあ…いくらみんなのゲス加減が面白いにせよ、2話の感じだと嘘、裏切り、犯罪、エロい系になりそうですね…これだけだとあまりに普通すぎますね。

 ちょっと1話で内容を読解力不足で勘違いしたので悔しいから一応見ますが、あとでまとめてになるかもしれません。{/netabare}


3話 なんか暴露合戦ばっかりですね。心理ゲームなんでしょうけど、お金の計算と合わせて理解が面倒です。

 賭ケグルイみたいな秀逸な演出とか、迷言とか、早見沙織さんの素晴らしい演技とかがあるわけでもないですし。

 武田鉄矢(さん)の人形とか、援助交際とかイジメとか…なんといいますか、アダルトコミック?というとアダルトコミックに失礼ですね。整形だからどうしたんですか?

 そういういろんなことを経験して成長するのであって、それを描く気がありますか?善悪の判断について独自見解がありますか?
 ステレオタイプの価値観で、読者・視聴者の興味を引きそうな刺激的なワードを散りばめて悲惨な話に仕立ててるだけな感じです。まして、それが悪者みたいに扱われるとか…まあ、ネット上のコメントのゲスさを皮肉っているというマインドがあればまだましですけど。

 評価点は物語、キャラの1点はしょうがないでしょうね。私の判断では、100点満点で18点くらいですね。
 時間の無駄だった気がします。気がしますが、一応後で皆さんのレビューを確認させていただいて考えます。一旦断念で。




 

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

これはゲームであって、ゲームではない

【感想】
最初の印象は今期でも最低に近いものでしたが、途中から一気に考察する楽しみができて面白くなりました
すごく陰湿でしょうもないなーって思ってたら実は裏の意味があったりとか予想を裏切られることも多くて面白いです
いろいろと細かいところは気になるけど、心理戦や次回への引きがうまく、この後どうなるの?って興味持たせるのが上手いと思った

最後はかなり中途半端な終わり方で先が気になる終わり方、2期前提のつくりですがやってくれますよね?

下のほうでいろいろと考察しています、見当違いなことを言っていたらごめんなさい

【欠点】
{netabare}
欠点は序盤だけだとすごく陳腐な騙しあいゲームしているようにしか見えないこと
それから主人公が「化け物」と評されていて、かくれんぼゲームも最後に結果がひっくり返るんだろうなって思ってしまったのはマイナスかなー
最後かなり中途半端な終わり方しているし、じゃんけんゲームはかなり微妙でした
それから信じる疑うの基準が甘くて、勝敗も敵が油断してくれたからうまくいったところも結構あったりしてちょっとモヤる
{/netabare}

【1期?最終話での各キャラの考察】 {netabare}
友一・・・いいキャラクターだけど魔王感出しすぎで、負けるところが想像できないのが難点、話に緊張感持たせるためにもたまには負けたほうがいいかも、実は運営だったなんてつまらないオチはやめてくださいね・・・

天智・・・今のところいいところないですねー、それらしいエピソードを語って友一をしほと対立させようとしている可能性も捨てきれませんが、たぶん誤解してるだけじゃないかな?

しほ・・・運営や天智から怪しい怪しい言われてて現時点で一番怪しそうに見えるけど、裏切り者だった天智が徹底して怪しまれる行動を見せないようにしていたのに比べて、裏切り者にしては目立つことや余計なことをしすぎなので、逆に信頼できると思う(下のほうで信用できそうな根拠も書いてます)

四部・・・現時点ではただのお調子者ですが、2期でなにか出てくるんでしょうね、こういうキャラが真の悪党だったパターンの話を知ってるのでちょっと怪しんでいますが、今のところほとんど掘り下げられてないので何とも言えないですねー

ゆとり・・・一番信用できないです、この後の最終話について思ったことでも話しますが、信用できない理由がいろいろあります

まず、最終話のエピソードでゆとりが裸で踊るか友一が手をえぐられるかって選択になったときに、手をえぐられるほうになったけど、周りに男のギャラリーがいっぱいいたけど誰も不満そうな声出さなかったの変じゃないですか? 最初からそうなるってわかってたような気がします

わたしがもしゆとりだったら、ツメ剥がされるのはかなり怖くて選べる自信ないけど他の2つは自分が犠牲になるほうを選べると思う
友達や両親だったら迷わず助けるし、絶交したのに命がけで助けに来てくれた人になら、代わりに殴られてもいいって思えるし、友達や親の手がえぐられるのを自分が裸になれば防げるなら私は迷わずそうする、そのあとに襲われることを考えてもね

いくら意思が弱い子って言っても特に手が抉られたら出血多量で死んじゃうかもしれなくて、そんな友達の命の危機になって「友一が決めて、従うから!!」はさすがにないんじゃないかなー? 

わたしはてっきりゆとりが意を決して服を半分くらい脱ぎ出してそれを友一が自分でナイフを刺して自己犠牲で止めるのかなー?って思ってたら脱がないどころかなにもかも友一任せだから、一気にゆとりの黒幕疑惑が深まりました

これってたぶん「自分で決断できないお荷物」って友一に指摘されたことへの意匠返しですよね?
自分で決断するのはきついんだよっていうことを友一に思い知らせようとしているように見える

一期ずっと見てれば友一が意外と友達想いなのはわかるけど、じゃあゆとりはどうなの?って思ってしまいます
ゆとりが潔白だったとしても、もう好きになるのは無理かも

援助交際のエピソードはちょっとリアリティがないので作り話かもって思ったのと、3話で襲っていた暴漢のセリフ「守る価値ないんだよ、そんな金のためなら何でもする女!」って言ってたのがやけに気になってて
援助交際してるだけでこんなセリフになるでしょうか? それにコスプレ撮影していたおじさんとは別の人たちですよね?
おじさんは自分の性犯罪のこと人に話すと思えないし、ゆとりも被害者なら話さないと思うのでどうやって知ったの?
たぶん、この人たちは援助交際のことを言っているわけじゃないと思うんですよね、「金のためなら何でもする女」それが彼女の本性なのでしょう
それをしほにばれそうになって、とっさに援助交際の話をしてごまかしたように見えました

紫宮たち・・・キャラが立っていたし、お兄ちゃんなんて有能さを匂わせただけで何もしてなかったので確実にまた出てくるキャラでしょうね
{/netabare}


【最終話について思ったこと】 {netabare}
あの暴漢達はどうやってトモダチゲームのことを知ったのでしょうか?運営にメリットなさそうだからたぶん4人のうちの誰かが仕組んだことですよね?

そもそもこの誘拐事件は何のために仕組まれたのでしょうか?
①友一をリタイアさせるため? ②二人の友情にひびを入れるため? ③友一と天智をこの場にくぎ付けにするため?
そう考えると普通に考えたらしほが怪しいようにも見えますが、①か②だとゆとりが何も知らない被害者なら、ゆとりがどう動くかわからないので思ったような結果にならない可能性が高い、だからしほ自身がゆとりの役をやるのが自然だと思うんです

それで結局何のために?って思ったら、ゆとりが友一に「何も決断できないお荷物」呼ばわりされて、傷ついたか怒ってちょっと友一を痛い目にあわせてやろうくらい思ったのかなー?って
これはただの妄想じゃなくて根拠もあるんです

ここでゆとりが悪意がないただの被害者なら、ゆとりは友一から「自分で判断できないお荷物、友達は絶交」だと言われて、ただの被害者ならその言葉で傷ついたはずなんですよね、でも誘拐事件では結局3回とも友一に決断をゆだねていて、友一に言われたことにショックを受けているなら意思を見せることくらいはするんじゃないでしょうか? 
これは少年マンガならゆとりの勇気や成長を試される場面で相手に選択してもらったほうが楽です、嫌な役を人に押し付けてる、友一の言葉は彼女に刺さらなかったのでしょうか?
援助交際のことがばらされてあれだけ必死に「友一しかいないの」みたいに弁明していたのは何だったの?って思った

手をえぐられた後に自分たちが解放してもらえる保障はなくて、友一が重傷負ったらどのみちゆとりは襲われると思うし、裸で済むならそっちのほうが助かる可能性高そう、さすがに羞恥より命のほうが大事ですよね?
でもゆとりはそういう可能性は考えてなさそうに見えて、友一が終わった後にまだやることがあるって残ろうとしたときも、普通は危険だから早く帰ろうよって止めるとこじゃないかな? 危険な状況だっていう緊張感がこの子にないように見えて、自分が仕組んだことなら緊張感ないのも当たり前なので

このエピソードでゆとりが黒幕じゃないかって思いました

結局ゆとりは傷つくこともなく、傷ついたのは友一だけ
このゲーム、もし友一がゆとりを庇わなかったとしても、ゆとりが仕組んだことなら何もゆとりにリスクないんですよね
友一がしゃべるのを防いでるし、殴るのは加減できるし、ツメはつけ爪って手があるのと、ツメを剥がす途中にしてはツメが変色してないのも気になりました、つけ爪の間に血のりでも仕込んでいたのでしょうか?

メタ的なことを言うとなんでこんな薄いエピソードで一期を締めたのかなー?って思うのです

じゃんけんで左手使えばいいじゃんって誰でも思いませんか?
あいこならどうなるんだ?って質問するくらい冷静なら、なんで左手は使えることに気づかないのでしょうか?
このエピソードが意味があるのだとしたら、友一を休場させるためか、ゆとりに何か秘密があるかのどちらかだと思うので
そんなわけでゆとりはすごく怪しいです
{/netabare}

【7話考察 〇〇は嘘つき?】 {netabare}
7話でしほとの過去の話を天智が語り出したけど、しほがぜんぶ仕組んだことかは確定してないですよね、むしろ可能性はとても低いと思っています

なんでそんなことを言い出すのかと言うと3つ理由があって

まず、シホが過去にけがをして整形したっていうエピソード、やけに設定と描写が生々しいのでひょっとしてトモダチゲームに関係するんじゃないの?って思った、無関係な話をこんなに注目させるわけない
天智と同じようにトモダチゲーム関係で過去に何かあって今回のゲームに何か別の目的があるのかもって思ったのがひとつ

2つ目は天智の話が真実ならさわらぎは借金が2倍になっていないのに2倍になったと特に言う必要のない嘘をついたことになります
あの時点でさわらぎが友一にそんなウソをつく必要があるとは思えません、何か企んでいるのだとしたらなおさら余計なことをいう必要ないです
さらにこっくりさんの時の金の流れは秘匿されたままなので、ここは他の2人の申告額が嘘の可能性のほうが高いように思います

3つ目は前回のトモダチゲームの裏に彼女がいたのなら、天智のシホへの態度に何かしら思うところがあるはずなので今回のトモダチゲームでのシホの天智への態度が不自然だと思うし、天智の父を自殺に見せかけて殺すだけの権力があるのなら、その息子である天智も念のため警戒はするはずで、天智がずっと尾行していたことに気づかないのは不自然では?しほの父親も、普通の警察官が危険だから事件に首を突っ込むなって普通のアドバイスしてくれてるだけなように見えるけど

さらにメタ的なことを言うと、他の2人がただ巻き込まれただけの被害者とは思えないし、こんなあっさり裏切り者の内訳が中盤?で確定するとは思えなくて、他の3人のこっくりさんでの金額上下が隠匿されたままなのに、そこに何かしらのカラクリが何も残ってないわけがないと思うのです
なので、逆にこのトリックで黒幕疑惑が出てきたシホは信用できるんじゃないかと私は思います

シホへの疑惑は①「シホのためにお金を使ったという2人の同級生は話をすると自分も消されると言っていた」②「シホの家の調査に行った天智父が何者かに殺された?」③「しつこく2人のことを尋ねられてくるシホがなんか怖かった?」④シホが借金額を偽った?
①はまずシホのためにどうお金を使ったかは話してないし、2000万借金を友達に押し付けようとする人(天智の元友達2人)の言うことを信じるの?
②はシホにそんな力あるの?そんな力あるならなんで天智はずっと泳がされてるの? トモダチゲーム運営に殺されたって考えたほうが自然な気がする
③は転校した2人と親しいはずなので純粋に気になったのか、上述した顔のケガがトモダチゲームに関係するなら天智が何か知ってるかもと思って聞いていたのかも、
それに天智に大して何か悪意があるなら2回目のトモダチゲームに巻き込まれた時点で天智に敵対的な行動とっても不思議じゃないけどそうでもないし
④についてはこっくりさん考察のところに書きました
これまでの状況から考えてしほも何か隠しているのだろうけど、天智が勘違いしているか、他の裏切り者か黒幕によって見事に誘導されているのではないかって思った
それから全部天智の作り話っていう可能性もあると思っています、ネームプレート裏の金額が天智の告白と合っていたからと言って信用できるとは限らないかな
辻褄が合うように話を考えた可能性も否定できないです
{/netabare}
【7話考察② こっくりさんについて】 {netabare}
こっくりさんは裏にまだまだ何か隠されてるんじゃないかな?
すごろく回はネタバレをやっていたけどこっくりさんは各自の動きが友一の視点での推測しかないですよね
そうなると、シホが嘘をついているのが確定とは言い切れないと思うのです
例えば、友一、天智、シホが本当のことを言っていたとして、残り2人の合計金額が+160万なら辻褄があいます
つまり両方が第二ゲーム終了までに200万ずつ帳消しにされているか、片方が400万帳消しにされて賞金で黒字になっていればいいわけです
※もちろんシホが友一に申告した第一ゲーム終了後~第二ゲーム終了までの間に400万円獲得していても良いです

それから、友一のターンならほぼ確実にクリアする方法があって、用紙には「はいを選べばクリア」って書いてあったと思うのですが、裏切り者はクリアの逆に入れようとしているわけですよね?
そうなると、いいえが正解になるような問題を出せば4人はいいえに入れて裏切り者ははいに入れるから、裏切り者が勝手にはいのほうに指を動かしてくれるからそれでクリアになるんじゃないのかな?
裏切り者がいるっていう確証が必要ですが・・・
友一のことをみんなが警戒している様子もなかったからたぶん成功する、ただ裏切り者が2人以下である必要はありますが

さらに言うと、5番目の質問で「はい」に動いたけど全員一致の可能性以外に、はいが2人以下でいいえが3人の可能性もあります、つまり裏切者が3人いるパターン
この裏切者は悪意があるとは限らなくて、いいえを選ぶと全員が有利になるような条件が提示されている可能性もあります

他の4人にも何らかの賞金が上下する指令が来ていると思うのですよね、天智の話によると誰かが借金額を偽っているという話ですが、
すごろくの時はアニメ見ている限りではすごろくのマス以外で点数が上下する要素なかったですよね、第2ゲーム中に秘密裏に引いている可能性もありますがその可能性は置いといて、そうなるとこっくりさんの個別に引いた指令に秘密があると思います
他の2人のどちらかが借金が400万減るような条件を満たした(あるいは両方が200万ずつ減額されてる)か、天智が嘘をついているかどちらかだと私は思っています
第二ゲーム中に実は借金が変更される条件を一人だけ引いていた可能性もあるけど、それはさすがにやりたい放題すぎるのでないと思いたいです
{/netabare}
【すごろく回の考察】 {netabare}
6話でタネ明かししてて、その前に気づいたことを話すと
友一がシホの肩に馴れ馴れしく手を乗せていたのがやけに気になってて、陰口カードでメッセージ渡しているんだろうなとは思っていて
BOX内にいれば誰にも悟られずにメッセージ読むことができるので、3分間は外に出られないってルールを見てそういうトリックあるだろうなーって思ってました
天智も同じように肩を寄せたりしてたから天智もシホにメッセージ渡していると思っていたけど、友一だけでしたね
天智はシホに信頼してもらうために馴れ馴れしくしてたのかな?

友一がシホを殴ったのと、ゆとりとシホの喧嘩、シホが友一に見切りをつけて天智に身を寄せたのは全部演技だと思っていたし友一が次にボックスに入る人を誘導しているのにも気づいていましたけど、
友一が一人一人信頼できるか確認していたことまでは想像できてなくて、ネタバラシみてそんな方法があったのかーって思いました

「シホにだけ伝えた秘密をシホが提出したから他の2つの暴露はシホが書いてないことになる」って言ってたけどそうかな?
一人一回につき何枚でも書けるからシホが2枚以上書いた可能性もあるのでは?って思ったらネームプレート預かってたって言われてなるほどーって思った。ネームプレートいつの間にかなくなってたのは全然気づかなかった
ただアニメ見ている人は気づきにくいけど、実際に会ってる人はネームプレートなくなってたら気づくんじゃないかな?

あと、ネームプレート預けたからって2枚以上書く工作をしないとは限らないと思うな、友一はプレートの裏を特に見ようとはしてないから第一ゲームで嘘ついていたとしても見られることはないですよね、かなりリスキーだとは思うけど
実際、天智の話が真実なら、シホは嘘ついていたことになるけどネームプレートを友一に預けてますよね?
わたしが裏切り者なら信用してもらうために預けておいてしれっと2枚書くかも、借金額が申告と違うことも裏切り者なら言い訳も考えてるでしょうし
それに、万が一見られた時のためにネームプレートの裏に細工をして数字を誤魔化す手もできるかもしれませんよね
{/netabare}
【3話について】 {netabare}
ゆとりの援助交際ですが、あの状況で女の子が怖くなって逃げだしたって言うのはちょっと厳しいんじゃないかな?うまく騙した?

それからゆとりの援助交際を知っても友一は許す? 
彼氏でもないのに許すとかないと思うけど、ゆるせるから友一は自分が汚れている自覚があるっていうのは作者の勝手な思い込みだと思う
あとは無償の愛情はあっても無償の友情はないって言ってたけどこれもそんなことはないと思う
友情で「一緒にいると楽しい気持ち」を「無償ではない」例として挙げてたけど、じゃあ愛情も一緒じゃないのかな? {/netabare}

【細部まで気を抜かないで】 {netabare}
1話の新聞配達の異常な部数は深く考えなかったのでしょうけど、配達に何時間かかるの?!っていうような部数でした
簡単に突っ込まれるような雑な設定を入れると評価が下がりかねないので気を付けたほうがいいと思う

給食費がなぜ現金徴収なのか?はたぶん何か意味があるんでしょうね、2期に期待です

かくれんぼエピソードも変なところはあって、紫宮達は百太郎だけを友一の近くになぜ置いて行ったのか?ってことです
リーダー含めて単純で利用されやすそうだって知ってるはずじゃないですか、本当に天才?
あの展開なら百太郎を連れてくかもう一人監視役をつけておくとおもう
このゲームは友一が凄いというより、ただの紫宮の油断のおかげな気がしてちょっと残念です
{/netabare}
【キャラクター】
1話のキャラクター紹介が一瞬かなりの長文で出てきて何書いてあるかさっぱりわからない

【主題歌】
OPの水樹奈々もEDのsajiもとても良かったです!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 18

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

2期目があれば、そちらで本領発揮してほしい感じ。

う~む。

「トモダチ」ねぇ。(カギカッコ付のトモダチです。)
ちょっとピンとこなかったかなぁ。

親友 >>> 友達 >>> 友人 >>> 知人  ?

どうにも、友達(≒誰か≒人物)ではなく「トモダチ」っていう形態、システム、状態を維持しようと頑張っているように見えてしまって、どうにも「どこにこだわっているんだ?」という思いが拭えなかった。

まぁ、そういう状態を維持できている=信頼関係を持ってい人物、っていう事なんだとは思うのだけれども・・・。
たしかに、そういう人物たちがいるっていう事は大切で、幸せな事なんだと思うけど。

ここら辺がピンとこないのは、友達関係が貧相な我が身を呪うしかないですね。


物語自体は、このクールではすべてが見えず、主人公の過去についてもすべてが見えてくる訳ではありませんでした。

ですので、タイトルの「2期目で本領発揮してほしい」につながる形となります。

ただ、こういったタイプの作品は、
私の中では「ライアーゲーム」が一つの試金石になっていると思っています。
この作品を越えられるか、越えられないかが私のモノサシとなっているのです。
現時点では、
ゲームと運営の正体、パッケージとしての結末が見えてきていないので、評価は未定です。
あえて、この1クールだけで判断するとすれば、まだまだ、いろいろな点で足りていないと思います。
結局、ショートレンジでの一戦一戦での結末、どんでん返し、トンチを観たくて、視聴を続けてしまう事にはなるのですが、
個人的には、観て良かった、素晴らしかった、そう来るか!と思えるアイディアはまだなかったように思います。

これなら、赤の他人同士で権謀術数を巡らす戦いの方が「シバリ」が無く、自由度の高い展開ができるのでは?
と言われてしまいます。

「トモダチ」=友情関係の維持・破壊、友達同士のアレやコレや、「トモダチ関係を維持しなければ!」「~維持したい!」という思い=「シバリ」
をどうゲーム展開、物語に織り込んでいけるかが勝負になると思います。

ですので、2期でさらなる展開を期待したいと思います。
あるのかないのかは知らないのですが・・・ね。


時折、出現してくるタイプの作品になりますね。
いわゆるデスゲーム的な作品に近いものになるでしょうか。
ユニークな作品が今までもタイミングタイミングで出てきています。
それらの端境期にあたってしまって、この作品が「初」という方は新鮮に見えるかもしれませんね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

49.8 17 心理戦アニメランキング17位
ライアー・ライアー(TVアニメ動画)

★★★☆☆ 2.8 (112)
217人が棚に入れました
学生同士がランクを決める決闘<ゲーム>を繰り広げる学園島<アカデミー>。 俺、篠原緋呂斗は国内最難関の学園島編入試験で歴代トップの成績を叩き出し、昨年度の絶対王者・彩園寺更紗を転校初日で陥落させ、学園島史上最速で頂点に君臨する“7ツ星<セブンスター>”に成り上がった。 ――ああ、もちろん、そんなのは全部嘘だ。 大事をやらかした俺が学園島で目的を果たすためには、嘘でもトップに君臨し続けなきゃいけない。 そのためならば、俺を主人として補佐する美少女メイド 姫路のイカサマも、実は偽お嬢様だった彩園寺との共犯関係も何でも使ってやる。 じゃあ、世界を制する嘘を始めよう。 嘘と才知ですべてを勝ち抜け。学園頭脳ゲームがいま、始まる――!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

たいがいにしろやコラ!٩(๑òωó๑)۶脳が溶ける…。

 最終回(12話)まで観ました。2023.09.24

 特級愚物としか言いようが無いアニメでした…。「てぶくろ 」さんも書いていらっしゃいますが、ゲームのルールがガバガバ過ぎます。

 天才ハッカー設定のアホの子、百面相を口車に乗せて、アストラルから変なボードゲームへ無理矢理移行させます。

 何で百面相はこれを了承するの?相手の考えたクソゲー初見で勝てるわけ無いじゃん。しかも、ターン制で主人公は赤髪ヒロンインと二人がかりですよ?

 黒幕の倉橋が違法に介入してきますが、別働隊のメイドちゃん達が捕まえて退場させます。これで良いなら、百面相の正体が分かった時点で捕まえるなりして、ゲームから降ろせば良くね?主人公のすぐそばに無防備でウロチョロしてるんですが…。

 12話は全く必要ない茶番です。ゲームにログイン出来ない様に拘束するのが最適解なんて最悪です。

 主人公もドヤッてますが、見ようによっては、運営と百面相とつるんで不正にゲームをしている様にも見えます。

 あからさまな不正プレイヤーを良く他の学校の生徒は許しますね。物語の舞台そのものを破壊しかねない頭の悪さです。

 視聴者の知的レベルは小学生以下だと馬鹿にして作っているとしか思えないアニメでした。

 過去に戻って、観ても不快感しか無いよ〜と、過去の自分に教えてあげたい位です。全くオススメ出来ません。

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 11話まで観ました。2023.09.17

 ガバガバゲーのアストラル戦がまだ続きます。敵対チームの森羅学園の霧谷凍夜が一番まともなプレイヤーだという一幕もありつつ、順調に戦いが進みます。

 で、もってまた、登場人物が余計な情報をつっこんできます。聖城学園の百面相は違法チートキャラだから、最後まで連合してると失格になるよと…。

 これは主人公達の仕込みを正当化するための設定のようです。前話で疑問だった、そもそも他チームが主人公と同盟する理由が無くね?を説明出来ました!って、それでも百面相と組んだ方が良くね?

 途中で脱退すれば良いそうなので、主人公チームが全滅する直前に脱退して、みんなで百面相襲えば良いじゃん。それか、ダッシュで逃げまくるとか…。

 主人公チームの盾になって脱落するのが一番コスパが悪いです。裏切りとかも思いのままっていうのが良くないです。何のペナルティも無いのか…。

 イカサマ対チートの、何でもありで全ての設定が矛盾しているバカゲーもラスト1話です。良くここまで付き合ったなぁと、しみじみ思います。
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 10話まで観ました。2023.09.12

 アストラル編もいよいよ佳境です!このゲーム、キャラの移動力とか、陣取りとか、ジョブとか設定されているのに、全く活かされていません。

 何か、言ったもん勝ちみたいなガバガバゲームです。チームで連合出来るなら、数で押せば良くね?

 さらに、百面相とかいう、あからさまな違法プレイヤーまで参戦しています。学生ですら無いので、参加資格もありません。部外者が勝っても得るもの無いんじゃ?

 こんなん、高校野球の公式戦にアパッチ野球軍が参加しているようなもんで、参加資格無いですよ?で終わりだろが!

 しかも、この百面相、ソロプレイヤーで、相手キャラに化けて奇襲攻撃しか能が無いのに、何故か他チームは翻弄されます。対策しろよ…。なんで通用するの?

 更に意味が分からないのが、敗者復活戦です。細かい所は、「てぶくろ」さんのレビューが面白いです。まさに、バカがバカを活躍させるためには作ったバカなゲームです。

 このゲーム、先手のプレイヤーが相手の使い魔のレベルを当てれば勝ちのゲームなので、何故か主人公が常に先手です。

 しかも、運営からイカサマの便宜をはかってもらっています。このゲーム、レベルカードに自由度が全く無いので、主人公のように相手のレベルが分かるイカサマ使わないと、そもそもゲームになりません。

 最低レベル3のプレイヤーと、高レベルプレイヤーが戦っても、システム上どちらも数字を合わせられません。

 先手が相手のレベルを外したら後手が勝ちなのかな?どうも、ラスボスが他プレイヤーに後手で勝っているので、そのようですが、相手のレベル情報が全く無かったら、先手が不利すぎます。

 しかもラスボスは、レベルがマイナスでプレイヤーでは揃えられない数字だという…。
 
 クリア不可能なクソゲーじゃん!運営は敗者復活させる気があるのか?

 主人公サイドは明らかにイカサマしているのに、他のプレイヤーには分からんようです。脳みそ無いのかな?

 主人公、わざとアストラルから脱落して敗者復活戦に勝利して、復活、目立ったところで他プレイヤーを扇動して味方につけるという戦術を使います。

 どういう思考をしたらこういう結論に達するんでしょ?しかも、百面相は運営の用意した強い敵キャラに過ぎないよ〜とか、余計なことを主人公は言います。

 百面相の傘下に入って、百面相が勝ってゲームが終わったら傘下チームは全て2位になれるそうです。

 あれ?今の所最適解は、百面相の傘下に入ることじゃね?主人公チームに味方する意味がありません。

 百面相が運営の用意したキャラなら、主人公チームの傘下に入るよりプライドが保てそうです。どちらにしても2位だし…。それとも、同盟すれば同列1位になれるのな?

 学校ランキングが重要らしいので、主人公チームを勝たせるのは戦略的に美味しく無いです。ランキング上げるために主人公達は組織的不正を大規模にやってるんですよ?

 現時点で公開されている情報からまともな頭で判断するなら、勝っても部外者なので学校ランキングに関係なく、しかも有利にゲームを進めている百面相に味方する以外の選択肢はありません。

 登場人物全員バカという、銀河の歴史に残りそうなクソアニメが顕現しています。刮目して見逃すな!そして、時代の目撃者となれ!と、心の中の田中芳樹が囁いています。

 …嘘です。
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 6話まで観ました。2023.08.13

 4話以降戦っている、小悪魔乃愛とゲームをしますが、これまた、これまで以上にガバガバの酷いゲームで、視聴者馬鹿にしてる?と小言の一つも言いいたくなるデキです。

 校舎を使った盤上宝探しゲームで、相手に質問しながら相手の宝の隠し場所を当てるのですが、中々ヤバい代物です。

 まず、相手に出来る質問の範囲が不明確です。乃愛は主人公の思考を読むことの出来る星を持っているので、いきなり、どのマスに宝ある?と聞けそうな雰囲気です。嘘をつくと即敗北です。

 そして、アビリティが暴走気味です。発動条件も不明な上、負けても無かったことに出来たり、他のプレイヤーを巻き込んだりやりたい放題です。

 宝は人間で、回数制限付きで移動できるのですが、移動中にキャラクター同士話せたり、どのマスに移動したか合図を送ることも出来ないことはありません。実際やります。

 今回は、乃愛が違法アビリティを使っていると宣言しており、そもそも乃愛の宝が人質にして言うことを聞かせているメイドちゃんなので、主人公のイカサマは目立ちませんでした。

 ただ、メイドちゃん、洗脳されている訳でもなく、主人公の味方なので、もう少し上手く立ち回れるんじゃ?まぁ、ゲームが成立しなくなりますが…。

 こんな頭のおかしいゲーム、結局、勝負後に双方納得いかず、リアルファイトになるんじゃないでしょうか?

 話数が進むほど評価が下がっていきます。アニメ化には、もう少しゲーム内容を精査してからの方が良かったんじゃないでしょうか。

………………………………………………………………………

 5話まで観ました。2023.08.09

 ゲームのルールがガバガバなので、どうも緊張感がありません。不正をしてない敵キャラも、割と力技を使ってくるので、何でもあり感が凄すぎます。

 こんなガバゲームで負けても納得出来ず、結局最後はキレた敗者がリアルファイトを挑んできそうな世界は嫌だなぁと感じます。主人公のイカサマに良く対戦相手が納得しますねぇ…。

 4話以降の代表戦は、ゲーム以前の話で、生き残って上位5人に入れば良いけど、勝利数とかの制限が無いので、対戦を避けるのが最適解なんて、視聴者馬鹿にしてる?

 永遠に選抜戦終わりませんよ…。ワザワザ強い奴と戦う理由もありません。仲間内でドロー狙いの抗戦状態継続していけば、少なくても負けません。みんなやるでしょ…馬鹿なの?

 また、人質になったメイドも、デバイス使わない連絡方法くらいありますよね?意味不明なんですが…。

 ゲームものとしては、劣化〇〇ですら無いので、頭の悪いキャラクター達の猿芝居を楽しめる方にオススメです。

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 2話まで観ました。2023.07.16

 主人公、学校ぐるみの不正(ハッキング)でゲームに無事勝利しました。相手も一芸特化のアホなので、不正しやすいと言えばそうですが…。

 星を集めると学校の格が上がるので、組織的な不正をする動機になるようです。

 主人公は、赤毛のヒロインと自分の目的(人探し)のために、不正を重ねる決心をしました!

 良い話風ですが、世も末ですねぇ。オール裏口で一流学校から一流企業に入る人物を応援している様な話です。

 ラノベとかなら面白いのかも知らませんが、アニメ化するとチートなろうより酷い様な気がします。

 主人公が努力しているなら良いのですが、マジで無能で、人探しも本気でやる気があるのか不明です。しかも全くの操り人形って…。

 英雄は作られるものとは言え、ここまで他力本願だと、ヘイトを集めそうです。悲惨な罰でも最終的に受けないと、釣り合わない感じです。

 これからも、下らないゲームをくり返す展開なんでしょうか…。ハワヮヮ…脱落しそうです。

………………………………………………………………………
 1話観てのレビューです。2023.07.13

 いきなり不安になる展開です。主人公が学校に来た理由が浅いです。チュートリアルも無視している舐めプの無能なので、そもそも主人公に失う物がありません。

 ゲームを挑んできた赤毛のヒロイン?も、負けられない戦いをしてきた歴戦の猛者の割には頭が悪すぎます。

 相手が素人なら、初見殺しのゲームをすれば良いのに…。変なガバガバゲームをする理由が良く分かりません。

 ゲームで勝って成り上がる話と言えば、ノーゲーム・ノーライフがありますが、一応主人公達は有能設定で、ハッタリもかましますが、負けたら人類滅亡というヒリヒリ感がありました。

 本作品は、全く主人公に感情移入する理由がありません。負けたら転校すれば良いだけです。

 ハッタリヤンキー成り上がりマンガのカメレオンでさえ、主人公は命と体を張っていました。

 今後、面白くなるには、よっぽどゲームがイケてないといけませんが、かなりハードルが高い気はします。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

クオリティは微妙… 作画崩れも気になり、ゲームが全体的にあまり面白く無さそう。

1話感想 3.6 内容はなかなか面白そうですが、クオリティは微妙かな…

うーん、ラノベではCMも打っていてそれなりに力が入っている方なのかな? と思っていましたが、作りの方はややいまいち… 作画が安そうですね。
ただ絵柄は可愛いので、ヒロインは十分可愛らしいと思いました。

内容はなかなか悪くなさそう。まあ今後のバトルがどのように推移していくかという展開次第ではありますが。
能力のない主人公が偶然とハッタリで勝ち上がっていく展開は、カメレオンなど昔からある程度人気のあるジャンルですが、なろう系のように山程ありふれているほどではないので、多少目新しさはあります。

今は特段能力を持っていなさそうな主人公が、今後どのような活躍を見せるのか、興味はあります。
というわけで…
クオリティ的には微妙かと思いましたが、なろう系ではない普通のラノベにも頑張って欲しいので、応援の意味も込めて見ていこうかと思います。

全話感想
うーん、残念ながらかなり微妙でした。
ゲームが全体的に面白く無さそうなんですよね。

ただ一つ擁護するなら、元々あまりアニメ映えしない作品なんじゃないでしょうかね。
ゲームのルールって、小説であれば大量の文字でガッツリ説明できるわけで、過剰なくらい説明しまくれば内容を理解できて面白く感じられた可能性も高いのでは。

しかしアニメではそんな細かい説明をされたらそれだけで30分終わってしまいますので説明は省かざるを得ず、省けば理解できず意味不明に…。

せめて単純にバトルするだけ、かくれんぼするだけのようなわかりやすいルールじゃないと…。

つまりこの作品をアニメ化して面白いと感じさせるには、相当な実力が必要であるはずです。
しかし残念ながら本作のクオリティは、むしろ平均的なアニメより下の方で…。
作画は相当残念ですね。

まあ、このクオリティでは内容も残念にもなるよなー、という感じです。

しかしオリジナリティのある世界観にイカサマ中心とはいえ相手の駆け引きを駆け引きで打ち倒すなど、なろう系とは違うちゃんとした面白さも本来は存在する作品のように思えましたね。なのであまり低評価にしたくは無いですが…。

…まあ、原作を読めって話なのではないでしょうか。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

つきひちゃん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

予算が無いのか?

1クール作品

ノゲノラとか実力至上主義の〜的な要素のアニメなんですが、なんだか全てが中途半端な感じ。
凡人感がすごい主人公はそもそもなぜそんなに優秀なの??
という疑問が残りました。

描写はキャラデザイン自体はしっかりしているのですが、ところどころで雑さを感じます。
モブに関しては貼り絵のような描写になっていて気になる。

敢えてそうしているのかもですが、お金無かったのかなぁ…とか思ってしまいました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 0

85.4 18 心理戦アニメランキング18位
アクセルワールド(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (3715)
20040人が棚に入れました
どんなに時代が進んでも、この世から「いじめられっ子」は無くならない。デブな中学生・ハルユキもその一人だった。彼が唯一心を安らげる時間は、学内ローカルネットに設置されたスカッシュゲームをプレイしているときだけ。仮想の自分を使って“速さ”を競うその地味なゲームが、ハルユキは好きだった。季節は秋。相変わらずの日常を過ごしていたハルユキだが、校内一の美貌と気品を持つ少女“黒雪姫”との出会いによって、彼の人生は一変する。少女が転送してきた謎のソフトウェアを介し、ハルユキは“加速世界”の存在を知る。それは、中学内格差の最底辺である彼が、姫を護る騎士“バーストリンカー”となった瞬間だった。

声優・キャラクター
三澤紗千香、梶裕貴、豊崎愛生、浅沼晋太郎、戸松遥、鈴村健一

cross さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

『加速世界』側の凝った設定とバトルシーンは秀逸で続編を希望したいが、『現実世界』側に関しては……【総合評価:71点】

2012年春から夏に全24話放送され、OVAも2話発表された作品。

原作は全く読んだこと無いんですが、SAOと共にアニメ化決定から期待を寄せていた作品

携帯端末である『ニューロリンカー』を用いて仮想ネットワークが普及。
そのアプリケーションであり、思考を千倍に加速させる『ブレイン・バースト』
現実世界では理不尽な現実世界から目を背けている太ったいじめられっ子で本作の主人公、有田春雪が『ブレイン・バースト』のプレイヤー、『バーストリンカー』となり、『加速世界』を通して成長して行ったりするってな物語です。

物語は正に王道のバトルアニメ、その肝でもある戦闘シーンも見応えがありましたね。
恐怖や欲望、強迫観念がアバターの姿形として具現化するという発想は非常に良いなと思いましたね。
正直言いますと、自分は最初『加速世界』でのアバター全般がどうも微妙だなと思っていましたが、まぁ回が進むにつれ、その違和感も無くなって来ました。

アバターではなく現実世界でのキャラクターのデザインは、若干輪郭に違和感を感じます。
まぁ、そこを除けばまぁ上々、主人公のあのフォルムは正直ネタですよねww

音楽に関しても2クールでOP、ED共に2種類あります。
OPは作品のイメージに合った楽曲だと思いますし、映像面も実に良かったですね。
特に2クール目のOP「Burst The Gravity」 が映像面を含めて一番気に入っております。


そして、物語に関しては、やはりかなり練られていて奥深い設定が印象的
ですが、個人的な印象としては、どうにも凝った奥深い設定の割りにそれが活きていない印象を受けます。
まぁ、凝った設定故に2クールを用いてもまだまだその面白さの本領発揮に至っていないと言った方が適切かもしれませんね。
物語的には24話を費やしてもまだまだ序盤、今までの伏線などが回収されていく続編があってこそ活きてくる作品の様にも思えます。
王道のバトル展開、凝った設定、それらは続編があれば活きてくるだろうし高評価です。


『加速世界』側は高評価ながら、自分としては『現実世界』側での登場人物には全く共感が持てませんでした。
単純に、『加速世界』側でのみとなれば違和感を感じないのですが、一度『現実世界』側として登場人物たちが描かれると共感が持てません。

特筆すべきは主人公、太ったいじめられっ子、その設定は問題ないとしても、あまりにも『加速世界』を心の拠り所にし、現実以上に『加速世界』に重きを置いている姿勢に問題がある気がします……

現実世界では天と地ほどの差があるヒロインの黒雪姫に必要とされ、『加速世界』で唯一の飛行アビリティまで発現させる
現実世界で苛められ、劣等感を感じていると言うのは分かります、そんな中で彼の存在を肯定してくれる『加速世界』は確かに魅力的

ですが、所詮、ゲームでの事です!!
にも関らず、『加速世界』で劣等感を克服したんだよ、見たいな空気を醸し出されても共感できませんね。
現実世界に置いて確かに『ブレインバースト』で加速が出来る様になったかも知れませんが、別にそれを利用して世間の評価を変えたわけでもない。
加速を使って世間から高い評価を得る事を作中では悪事の様に描かれていました、現に敵キャラの能美はやっていた事ですね。
ですが、正直、自分としては現実世界でのメリットを求め、『ブレインバースト』をその為の手段として利用、それのメリットを維持する為に人を陥れていた能美の方がよっぽど理解できちゃいます。

現実世界で加速を使わないとなると、『ブレインバースト』ってただのゲームです。
そして、現実世界で加速を私欲に使わない春雪達は言ってしまえばただのゲームオタク、しかも現実世界よりもゲームに執着するかなり重度な……
そして、同じく重度なゲームオタクでしかない周囲の登場人物の中で、自信を着けて加速世界での有能さを現実世界に引き摺る様は、単純にゲームと現実の境が曖昧になりつつある深刻な状態になっているだけで苦笑しかできません。
好意的な見方をすれば、卑屈な性格だったが自信を得て、ポジティブになっていると、成長している風に捕らえる事も出来るのでしょうが、自分には無理です。
とまぁ、こんな感じに主人公の『ブレインバースト』に執着する様を捉えてしまいました。

非常に偏屈な捉え方をしたレビューとなってしまい、不快に感じる方も居たかもしれません。
ですが、この作品は『加速世界』側を楽しんでなんぼな作品だと思いますし、『現実世界』側を無視すれば、自分としては十分に楽しめたとも思っています。
最初に述べたように『加速世界』側に関しては、その凝った設定と王道のバトルアニメとしての展開は続編を希望する程に評価しております。
続編が出れば凝った設定もより活きてくる展開になるでしょうし、バトルアニメとしても順当に盛り上がって行く事でしょう。
ですので、この作品を総評すれば非常に良かったと思いますので、未視聴の方は是非視聴してみてください。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 83
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

SAOになれなかったのは、後半のストレスのせいでしょうね。

 黒雪姫、ハルユキ、ニコなど人間関係やそれぞれのキャラの背景は、ハーレムばっかりのソードアートオンラインより深みがあって面白いと思います。アクセルワールドは日常回もいいですし。

 ただ、アクセルワールドは、イジメとかコンプレックスがテーマになっているため、暗いんですよね。そこの敷居は少し高いです。でも、前半は上手くコンプレックスを話に取りこんで面白く仕上がっています。黒雪姫やニコのツンデレは最高です。面白さでいえばアクセルワールドの前半は、SAOにくらべても負けていないと思います。

 このTV版の最大の失敗は、24話しかないアニメ版の後半を能美という見ていて非常に不快なキャラに翻弄されて、登場人物たちがまったく活躍できないので、ストレスしかたまりません。黒雪姫の沖縄の話も正直、ローカルのモブとのからみで進行するので、何も面白くありません。最後、 {netabare}黒雪姫が駆けつける、チユが実は…がカタルシスのつもりでしょうが、せめて4、5話で終えて欲しかった。{/netabare}

 せっかくの可能性がある物語なのに、この能美のエピソードのせいで、原作も含めて非常に損をしていると思います。ここを超えるための精神力が半端ではありません。これがマルチメディア展開含めて、アクセルワールドがSAOになり切れなかった最高最大の理由だと思います。

 ハルユキとキャラの内面に焦点を当てて解決がないアクセルワールドと、キリト中心でキャラたちの問題を解決するSAO。話の好みの方向性としてはアクセルワールドなのですが、エンターテイメント性では圧倒的にSAOです。

 キャラは好みでしょうね。普通はSAOでしょう。私は女性キャラならアクセルワールドの方が好きです(アリス様除く)。

 キャラ自体はモブ含めて、アクセルワールドにはいっぱい魅力的な人物がいるのに(チョコの娘とか、アッシュローラーとか)、本当にこのアニメの後半の大失敗がおしいです。


 なお、原作の話になってしまいますが、この両シリーズに共通する心意。使い方を間違えると、SF設定にオカルトというかチート技が入ったイメージがあります。SAOのアリス様くらいカッコ良ければいいんですけど、どうだったのかなあ、と思います。それとも心意に絡んで両シリーズを統合するような大団円が待っているのでしょうか。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

飛べない豚はただの豚か

原作未読。
バーチャル世界で豚が超加速して戦うSFアニメ。

画像の丸っこいのが主人公です。
バーチャル世界では豚の姿or銀ぴかスーツ。
性格は映画版ののび太くんが近いかな?
他力本願だしいじめられっ子だし。
でもやるときはやる。
こういうキャラは好きですよ。


大まかに言うと、「克服」をテーマにしたバトルアニメです。
バーストリンカーというキャラ同士で対戦を行います。

出てくるキャラクターは小中高生。
しかし、加速された世界の中で生きているわけですから、実際の時間とはズレが生じます。
精神と時の部屋ですね。
中には語尾に「~じゃ」を付ける年季の入ったじいさんまで出てきます。
でも、現実では小学生かもしれないんです。
現実世界に戻ったらどうなるのか、気になって仕方がありませんでした。


……で、肝心のバトルですが、あまりひねりがありません。
主人公がピンチになったら、新たな力に目覚める。
作者がピンチになったら、よく使われるパターンです。
一応理由は付けられているのですが、後付け感が目立ちました。

それから、物語の肝になっている部分の掘り下げが足りない気がします。

具体的に言えば、
{netabare}
・加速世界の魅力
・先輩との親密感
・羽を奪われたときの絶望感
{/netabare}
「気持ちの移り変わり」という大事な部分が駆け足気味。
もっとじっくり描いて欲しかったですね。
想像力を加速しないと追いつけません。
感情を移入するというより「ああ、こういうキャラ関係や心情だったな」というように、設定と考えたほうがわかりやすかったです。
細かい伏線はしっかりしているので、もったいないですね。


それにしてもこの作者、悪役を描くのがうまいですね。
本当にイラっとくるような敵役を登場させています。
哀れになる外道っぷり。


さて、このアニメの主人公はへたれの豚マンという特殊なキャラ。
その時点で合わない人がいるかもしれないです。
少なくとも「主人公最強!!」ではありません。
また、前述のとおり、走ったストーリー展開です。
しかし、気にしなければ気にならない程度でした。
それよりじいさんキャラのほうが気になるよママン。


設定は面白いし、映像はキレイだし、音楽もいいです。
変わった設定のバトルものとしてはバランスのいい作品だと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 74

81.8 19 心理戦アニメランキング19位
BTOOOM!(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (2112)
11152人が棚に入れました
全世界で300万本以上売れているこのゲームの武器に、銃の類はない。
BIMと呼ばれる爆弾のみだ。
レーダーで相手を見つけ、8種類のBIMを戦略的に駆使して敵を爆殺する。
それが、このゲームで勝つためのポイントだ。

22歳になっても職に就けず、さえない日々を送るだけの人生。
それが俺、坂本竜太(さかもとりょうた)の人生――。
だが、この【BTOOOM!】というネットゲームの世界では、
俺は誰よりも強く、
誰よりも尊敬され、
そして、誰よりも偉かった――。

しかし今、俺がしているゲームは仮想(バーチャル)ではない。
現実(リアル)だ。
無人島で、BIMを持たされ、戦う意味すらわからないまま、人殺しを強要される。

理由もわからず連れてこられたプレイヤーたちによる、生き残り(サバイバル)ゲーム。

現実世界で行われる【BTOOOM!】(殺し合い)。

生への渇望。
失われていくモラル。
侵食する狂気。
肥大化していく欲望。

全てが混ざり合い、粉々に砕け、

爆殺遊戯の幕が上がる――。

声優・キャラクター
本郷奏多、三森すずこ、大川透、沢城みゆき、中村悠一、高橋名人

oxPGx85958 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

物語の序盤で終わったという点を差し引いてもつまらない

追記
その後、原作のマンガを(途中までですが)読んでみました。アニメを見たときに感じたどうしようもないつまらなさは感じなかったので、これはアニメ化にあたっての問題だったと言ってよさそうです。マンガであるがゆえに誇張されている表現を、アニメ化にあたっては抑えめにするべきだったのに、逆に行ってしまった、ということなのではないか、と。

-----

原作のマンガは未読。2018年に連載が終了したようで、2012年に作られたこのアニメは話の序盤しかカバーしていないと思われます。しかし、それを考慮に入れても、本作は物語の導入に成功しているとは言いがたいと感じました。

訳ありの登場人物たちが無人島に送り込まれて殺し合いをさせられるという話は手垢のついたもので、それへのプラス・アルファが、このアニメ・シリーズの範囲では特になかったため、作品の地力だけで勝負ということになるわけですが、そうなると特に強みはなく、演出・演技の陳腐さだけが目立ちました。

登場人物たちにバカな行動を取らせることでサスペンスを醸成するタイプの作品でもありました。現実の人間はバカな行動を取るものだから、それがリアリズムだみたいな論もありますが、そのバカさに現実味が感じられないから白けるわけです。

ただ、その説得力のなさが原作由来なのか、アニメ化の問題なのかを確かめるために、原作のマンガを読んでみようかなと思ったのはたしかなので、マンガのプロモーション・ツールとしてのアニメという機能は果たしているのかもしれません。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4
ネタバレ

ゼロスゥ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

爆弾型バトルロワイアル!

話の設定がすごく好きです。
キャラデザはあまり好みではないのですが、爆弾を使ってのバトルシーンの作画は迫力があって良かったです。

1話感想
{netabare}
敵があんだけ爆弾投げまくって死ななかったのに、こっちが一個爆弾しかけただけなのに殺せるってどーいうことなの?
圧倒的主人公補正ですねw{/netabare}

2話感想
{netabare}
今回はヒミコサイドの話ですね。
てかヒミコかわいそすぎんだろ・・・
ヒミコがあの部屋から逃げ出せたんだから事件が解決されたといってもいいのに、それで島送りにされるってどんなだよ。
てか先輩の部屋に行きたがったの友達の方じゃねーか!
理不尽すぎんだろ!

てことは主人公が島に連れてこられたのはお母さんのせいなんだろねきっと。
いや、お母さんは悪くないのか?
働かないのがだめなんだし・・・
まぁなんでもいいやw{/netabare}

3話感想
{netabare}
ついに本格バトル始動です!
にしても平のおっちゃんはいいキャラしてるわ。
普段頼りなさそうに見える人がいざという時には超キレる、そういう人は結構好きです。
でも、坂本も伊達に主人公やってないねw
武器持ってる奴らがいるのに動じないなんて、やっぱ主人公はこうでないと。
てか、部屋で引きこもっている時とのギャップがすごいなw{/netabare}

4話感想
{netabare}
何か危ない子が出てきたよ!?
親父の方は中々エグイ死にざまでしたね。
てか、親子なのに顔似てなさすぎw

あの近距離で爆弾受けても死ななかったってことはあの子も主要人物なのかな?
主人公並みの補正がかかってますねw
あのモブっぽい弁護士のおっさんは今頃どっかであっさり死んでるんでしょうか?(;゚∀゚)

ちょっと原作が読みたくなってきましたw{/netabare}

5話感想
{netabare}
ようやく正ヒロインと行動することになりましたね。
準ヒロインはおっちゃんってことでw
バトルというほどのバトルはなかったけど、たまにはまったり?と話をしてもいいじゃないか!
中々エグイアニメだしねw

てか、オオトカゲって何ぞ!?
あんなのが普通に生息してたら殺し合いをするとか以前にみんな食われてしまうんじゃないか?
実際爆弾とか関係なく死んでしまう人とかもこれから出てきそうですね(;゚∀゚){/netabare}

6話感想
{netabare}
坂本いいね!
やっぱ主役はこうでなくては!
まぁわざわざはしごに上らずとも、普通にとっとと爆弾投げてりゃいいような気もしますがねw

ところで仕事中のおっちゃん、悪い顔してたね~。
あんないい人なのに、信じられないです(;゚∀゚){/netabare}

7話感想
{netabare}
坂本の運動神経おかしいだろ!?
引きこもりですよね!?
毒ガスからの逃げ方がすごすぎんだろ!
一体どこにあんな力が・・・?

そして宮本・・・
今回は中々のグロ映像でしたね(;゚∀゚)
あいつ結構いいキャラしてるからもっと最後まで残っていて欲しかったのに・・・

弁護士のオヤジ?
ああ、いたね~そんなのも。(興味なし){/netabare}

8話
{netabare}
手が吹っ飛んでも生きていられるものなのか?
即死はないだろうが普通は出血多量とかでお陀仏な気がするんだが・・・(;゚∀゚)

伊達って奴はひどい奴だねほんと。
でもおっちゃんの治療をしてくれてたっぽいよね。
何が目的なのか・・・

あとは出てきていきなり裏切りおった女ですね。
もうこの島では裏切りがあたりまえなんだね。
俺がもしBTOOOMに参加させられたらどうなるんだろう。
誰か仲間を作ってもやっぱり裏切ってしまうのだろうか・・・
それ以前にビムの使い方を誤って自爆したり、オオトカゲに食われて人知れず死んでしまいそうな気がしますねw
我ながら情けない(;゚∀゚){/netabare}

9話感想
{netabare}
史上最強のニート、それが坂本だ!
とは言ってもさすがにここまでの主人公補正はやりすぎなんじゃないかなぁ・・・?
ファイヤーを使ってたオッサンは一個のビムであっさり死んだのに坂本は三個ぐらい一気にくらったのに生きてたよ!?
いやまぁくらってないから生きてるんだけど、あの状況でくらわないのはさすがに無理があると思うんだ俺は(;゚∀゚){/netabare}

10話感想
{netabare}
坂本さん、マジすみませんでした!
前回は主人公補正で生き残れたとかなんとかほざいてしまって本当にもうしわけございませんでした(;゚∀゚)
ちゃんと坂本は考えてたんだね。
今回もまたピンチな感じで終わったが坂本ならまぁ大丈夫だよねw
結果として坂本は織田に負けてしまったが、ほんとに良い戦いで、これからの二人の対決が楽しみです。
{/netabare}

11話感想
{netabare}
ヒミコ自重しろw
ヒミコが胸でビムを跳ね返した時に変な声を出しやがったせいでおもわず吹いちまったじゃねえかw
シリアス展開台無しだよ(;゚∀゚)

村崎さんは伊達を許してしまったのか。
どこまでいい人なんだよ。
俺にはいまいち理解できないが、ほんとに伊達のことが好きだったということだけはよくわかるよ。
てか、村崎さんも坂本に負けず劣らずの生命力を持ってますよねw
腕なくなったのに生きてるし、伊達のビムくらっても復活するしw

次回最終話か・・・
ほんとに最後のは平さんなんかな・・・{/netabare}

12話感想
{netabare}
まさか平さんが死んでしまうとは思わなかったよ(T_T)
てかその後すぐにラブコメってる二人ってどーなの?
大事な仲間が死んでしまったら普通はしばらく立ち直れないと思うんだが(;゚∀゚)

最後だけOPが変わってましたね。
なかなかカッコいい曲だと思いました。
変える必要があったのかいまいちわからんがw
流れてきた映像もこれまでの戦いの総集編って感じで中々良かったです。{/netabare}

総評

かなり楽しめたバトルアニメでした!
終わり方からしてこれは2期あるでしょうね。
大いに期待して待ちましょう!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 62

アシュコロン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

生き残るための、人間の本質が問われるゲーム

拉致された老若男女が
とある無人島で脱出を懸けてサバイバルゲームを行う。
ゲームのルールは端的に言うと
他の人を最低7人以上殺すこと
ただし武器は「爆弾」のみ。

このアニメの見どころは
・さまざまなタイプの爆弾を駆使した戦闘シーン。
・サバイバル且つ殺し合いという過酷極まりない状況下で
 人間の心理状態がどのように変化するのか
 というところです。

爆弾にはさまざまなタイプがあるので
戦闘のバリエーションが豊富でとても見ごたえがありました。

そしてこういう窮地に立たされると
人間は自身のより本質的な部分を晒すことがわかりました。
社会に対してのモラルや人の倫理観などの縛りが
この無人島では一気に解放され
どんな悪逆無道も善悪を問わずにひたすら殺し合う。
まさに地獄ですね。

こういう時こそ人は助け合うべきだ、という者。
またその逆もしかり。
人の協調性を逆手にとり利用し、裏切る者。
さらにはこの状況をゲームがごとく楽しむ者。

自分はもしこのような状況に陥った場合
はたしてどのような選択をするのか…
と心の中で問いかけながら見ると
より面白いかもしれません。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 67

86.9 20 心理戦アニメランキング20位
HUNTER×HUNTER -ハンターハンター(TVアニメ動画)

1999年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (1235)
7586人が棚に入れました
主人公のゴンは幼少期、森の中で凶暴なキツネグマに襲われそうになったところをカイトというハンターに助けてもらう。そして、カイトは父親・ジンの弟子であるハンターで、ゴンは父親の人間的な魅力・偉大さ、ハンターの素晴らしさを聞かされ、ハンターという職業について憧れを持つようになる。
ハンター試験をを受験することになったゴンは、クラピカ・レオリオ・キルアら仲間達と共に様々な難題を乗り越えて見事ハンター試験に合格するのだった。ゴンは悲願である父親との再会を果たすことができるのか、また行く手に待ち受けるものは何なのか…!?ゴンのハンターとしての試練まだ始まったばかりだった。

声優・キャラクター
竹内順子、甲斐田ゆき、郷田ほづみ、三橋加奈子、高橋広樹、木村亜希子、上別府仁資、日比野朱里、高乃麗、並木のり子、TARAKO、永野善一

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

富樫仕事しろ、富樫の世界、富樫の才能についてⅡ

流れはレベルEのレビューから、ちょっと思いついたんで続きを。

■お料理で比喩

1、普通の天才作家
新しい素材から新しい料理レシピを作ってしまう人達。食材は、本人の好み
基本的には一部しか食べれない高級料理か、一部が熱狂するゲテモノになる
不味ければ食うな、作りたいように作る系

2、超秀才系の(作家が書く)作品
その時代の客の好みを分析し、今まで存在した料理レシピ、素材を組み合わせ
美味しい料理、完成度の高い料理を作り上げる。ファミレス~高級料理まで様々。
料理のランクに関わらず「美味しさ」「完成度」「グルメの満足度」が全て。

3、媚びてる系作品
CMしまくって、主に舌の肥えてない人間程に美味しく食べれる物をを売る。
カップラーメン系。商業的、売れれば良いし、カップラーメンの研究も捨てた
ものではない。世の中にはカップラーメンこそ美味しいと思っている人が多い。
(オタ以外には単純な話、単純な美少女、感動、エロの方が売れるって意味)
が、舌が肥えているグルメではやはり美味しくはいただけない。

4、富樫の異常な才能
カップラーメン系~ファミレスクラスの素材を使い、
この世のどこにも存在しなかった「あれ美味ぇwwこんなの食べた事ねぇww」
なゲテモノかつ、一般受けし、グルメすらも満足させる新料理を作る。

■富樫の扱い方について

独創性、異常な発想力、やりたい事やったら天才的だったって面と、一般的な
読者、時代、どういうものが好まれるかよく見える秀才さが同居してしまった。
上に書いたように「誰でも食べれる素材を使って、一般人~グルメの両方を満足
させる新料理を作る」って行為が、いかに無謀か。

普通は「一般人」か「オタ」のどちらかを切らないといけない、どちらかの
属性を持っていて普通。「天才」か「秀才」かも普通はどちらかの属性になるし、
その片方があるだけでも十分に評価される、十分異常で、それは仕方が無い事

のはずなのに、一般人かつ、オタかつ、天才かつ秀才、それが富樫。


パクって来た資料だけど

「週刊誌のマンガ家のほとんどは、その週その週で物語を考えているものですが、
 富樫先生は連載開始の時点で、だいたいのプロットを作っているんです。
 それに、アシスタントを使うと、自分は中途半端な仕事しかしていないように思う
 らしく、なるべく全部自分でやろうとするタイプ。だからこそ、連載中は肉体的
 にも精神的にも苦しみやすいようです」(マンガ関係者)

まとめますと、
「最初から最終地点、展開を決めている」「全部自分でやろうとする」
出来る人間、ド有能な人間の典型的な傾向。あとは、

検索 冨樫仕事しろとは (トガシシゴトシロとは)

と異常な程に凝る癖に、大衆性を維持しようってのが無謀、膨大な時間の浪費。


しかも富樫さん好奇心旺盛、遊び心満載で、多分これを読んでる人や俺みたいに
アニメも漫画他も色々な遊びが大好きなダメ大人だから、そーゆーのも沢山やりたい
金も大量にある。無いのは時間だけ。なのに書いてくれてる。俺なら絶対書かないね
このレビューみたいに気の抜けた話なら書くだろうけど。

そんなド天才を上手く扱うには、上から押しても絶対に駄目なので、
ジャンプ編集の対応は適切だと思いますね。マイペースにやりたいようにやらせる。
凡人と同列に扱っちゃダメ、天才の中でも一握りの天才だもの。

やりたいようにやらせる、やりたい事をやらせるのが一番、仕事が遅延しようと
凡人作家が100年必死にやっても絶対に作れない、素晴らしい作品を作ってしまう。
集中力、発想力、ストイックさ、こだわり方が凡人のそれではない。

銀英の田中さんも同類ですけど、ド天才はそーゆー生き物なんですよ。
それを凡人のものさしで「プロが~」とか「読者が~」とか「怠けてる~」とか
「仕事しろ~」とか言う人間は天才を知らない人生を送って来たんだと思う。


■結論
冨樫仕事しろ、し続けろ
お前は才能があり過ぎるから、もう才能を生かすしかない、犠牲になれ
お前の状況とか知った事じゃない、灰になるまで働け、代わりに遊んでやる

検索 幽遊白書 総集編 ~あぁん?冨樫、最近だらしねぇな~(完全版)

懐かしーなー。このH×Hもだけど、富樫がそれを書いた時「何をして遊んでいたか、
何にハマっていたか」がよく分かる。人生楽しまなきゃダメだね、・・富樫以外は。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 16

ウィラード さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

旧ハンターハンターには魅力がある

演出や描写がとにかく凝っています
特に幻影旅団やイルミの怖さとかが上手いです

軍艦島での話なんかはアニオリなのにしっかりとしていて
ハンターハンターのキャラ達が束の間の団結をしていて面白いです
そしてその後に試験での殺し合い そのバランスが堪らなかったですかね

幻影旅団編は旧ハンターハンターの魅力がかなり描画されています
緊迫感が伝わってくるので、アニメの世界にどっぷりはまってました

旧ハンターハンターで見れるエピソードは旧ハンターハンターで見ておいて
見れないエピソードは新ハンターハンターで視聴推奨かなと思います

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

熱視線 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

op「おはよう」は名曲

ハンターハンター、実は原作もアニメの方も大人になってから見たんです。
一応昔から知ってたんですけど、絵や雰囲気からして熱い友情や感動を押し付けてくる有りがちな少年漫画作品だと勝手に思って避けてました。
でも、実際に読んで(見て)みると面白かったです。

少年漫画らしさも有りながら、難しいテーマや容赦無い予想外の展開をブチ込んで来る。
大人こそハマる作品じゃないかと思います。

このアニメは大体原作通りだけど、原作にはないアニメオリジナルの展開もあり。オリジナルの展開も作品の雰囲気を壊さず、上手く馴染んでいたと思います。
古い作画も味があって良いです。

あと、ヒソカとイルミの声がピッタリすぎる。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14

73.1 21 心理戦アニメランキング21位
デス・パレード(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1027)
5249人が棚に入れました
「いらっしゃいませ クイーンデキムへようこそ」
何も知らない二人の客を迎えたのは、不思議なBAR『クイーンデキム』と白髪のバーテンダー『デキム』。「お二人にはこれより、命を懸けてゲームをしていただきます」彼の口から語られるデスゲームへの誘い。やがて剥き出しになる客達の本性。
ゲームの果てに自らを『裁定者』と明かすデキム。
裁定者デキムが二人の客へ下す裁定とは…。


声優・キャラクター
前野智昭、瀬戸麻沙美、大久保瑠美、細谷佳正、内山昂輝、白石涼子、柚木涼香、玄田哲章
ネタバレ

田中タイキック さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

感情の果てには『愛』があったというお話

2015年1月~ 日本テレビ系列にて放送
全12話

突然、何も知らない二人の人物がたどり着いた不思議なBAR『クイーンデキム』
出迎えたのは白髪のバーテンダー『デキム』

「お二人にはこれより、命を懸けてゲームをしていただきます」

半ば強制的にデスゲームに参加させられ、二人はやがて人間の本性がむき出しになっていく
ゲームの果てに自らを『裁定者』と明かすデキム
人間の本性を暴いた先に下す『裁定』とはいったい…


まず物語の構成
2話完結のお話から始まり、1話完結の話もあれば
終盤に向けて含みを持たす繋ぎの回もあったり
展開の仕方が様々な作品です

また、あえて物語の結末や登場人物の行動原理
世界観の説明をぼやかすことで
物語の空白を作っているところが特徴です

一応、結論というのは導き出されますが
明確な答えを提示してくれることは無く
果たしてそれが正解なのか?
そんなことを考えてしまうような
文学的な趣きの強い作品でもあります


キャラクターデザインは決して流行りの絵柄では無いものの
洗練されていてカッコイイ絵柄
また全体的に作画がとても良く動きの激しいシーンや
細かい日常の仕草など細部にわたって作画レベルの高さが印象的
特に表情豊かな゛作画の芝居゛が声優さんの凄みのある演技と相まって
思わずおぉっ!唸ってしまう場面が多々ありました
特に9話のゲスト声優 藤原啓治さんの演技と11話のスケートシーンは
このアニメのベストシーンだと思います


そしてこのアニメには実に様々なテーマが内包された作品であると思っています

『既存の自動化された体制への反抗』であるとか
『見ている人の死生観に問いかける』ものであるとか
『正しい人生、より良き人生とは』みたいなものとか

しかしそのどれもがキャラクターや世界観と同じく
明確な回答を提示してくれる作品ではありません
視聴者がどれに重きを置いて見るのか
取捨選択が必要な作品だと感じました

それでも最終回の予告映像を見るとこの作品の主題が何となく感じとれると思います
最終回だけ2分程度のロングバージョンの予告が公開されていて
内容は劇場版の予告みたいな作りになっていて核心的なネタバレは無いので
この予告を見てから視聴すると印象が変わってくるかもしれません
もちろんフラットな状態で見たいという人は閲覧注意です


デス・パレードLast episode予告動画[Long ver.]

https://www.youtube.com/watch?v=40_pSjR_1OM


【総評】
一貫してダークな雰囲気で人間の黒い部分を暴いていく物語かと思いきや
ギャグに徹した回があったり素直に感動できる回があったり
作画・声優・演出が高いレベルで融合した物語の幅広さが印象的でした
それゆえにどっちつかずな展開が気になる人は多いかも
見終わった後、後味の悪いような感覚はありませんが
心によく分からない引っかかりが出来てそれが何なのか考えてしまうような
良くも悪くも簡単には消化できずに様々な感情を呼び起こす作品でした

あとOPがすごくファンクでキャッチーなノリの良い曲でお気に入りです
OPバンド BRADIOは他の曲もどれも素晴らしいです

多くの謎を残し、キャラクターがその後の展開を予感させる態度だったので
2期というものをどうしても考えてしまいますが
個人的には今回、原作・監督・脚本を務めた立川譲さんには
「俺の描きたい物はまだまだあるんだ」
という野心的な心意気を感じたので全く別の新しい作品を期待してます



以下、最終回を中心にネタバレ感想


感情の果てには『愛』があったというお話

{netabare}ずっと疑問だった『裁定者は感情を持たない』という設定
いや、あるじゃんっていう
怒ったり酒飲んで喜んでるのも感情ってやつじゃん
そんな疑問に自分なりの仮説を立てました

まず感情の分類をします
感情の分類は実に様々な人が行っておりいくつもの推論があります
この作品においては六情

喜 怒 哀 楽 愛(いとしみ) 悪(にくしみ)

の六つの感情で分類されると思っています
理由としてはまぁ一番メジャーじゃん?っていうのと
六情は六根とも呼ばれ仏教に由来した言葉であるということ
デス・パレードの劇中には仏教をモチーフにした描写が随所に見られました

喜怒哀楽は自分の内に秘める感情、愛と悪は自分の外 つまり他者に向ける感情であります
裁定者達には潜在的に喜怒哀楽と悪(悪意)の感情はあるけれど
愛、すなわち慈しむ心だけが無くそれを指して
『裁定者は感情を持たない』と定義しているんではないか?というものです

ノーナ以外の多くの裁定者は他者(人間)に対して無関心か悪意という感情しか向けてこなかった
ノーナ自身だって80数年の歳月を経てようやく裁定のシステムに疑問を持ち
裁定の在り方を変えるには人間の心に寄り添うべきではないか?と思うようになります

それだけにデキムの存在は非常にイレギュラーでした

「私は生を全うした人間を尊敬しています」

7話のクイーンとの裁定者の業務引き継ぎの場面で言ったデキムの発言はノーナにとって衝撃だったのです
尊敬という他者に向けた言葉、しかしデキムはその本質(感情)までは理解していませんでしたが
ノーナはそんなデキムに大きな可能性を感じ
『デキムを利用した裁定システム変革計画』が始まったのです

その変革計画を達成するためにはデキムに『愛』の感情を持たせる必要があった
そのためにわざと死の記憶を持たせた女(知幸)を送ったり人殺しの人間を送ったりと
裏で色々やってたわけです


結果、デキムは感情(愛)を手に入れることが出来ました

10話でノーナが「裁定者の記憶容量は気にしなくていい」と言って用意させた
普段の裁定ではありえないほどの膨大な知幸の記憶を元に
仮想空間を作ってまで極限状態を作りだそうとします
今までひたすら無感情に”ただ必要だから”という理由で極限状態を作りだしていたデキムが
初めて『悪意』をもって極限状態を作りだそうとしたのです
デキムはそんな知幸の感情の爆発を受けて心が痛みます
他の裁定者は標準で持ち合わせていた喜怒哀楽すら持っていなかったデキムにとって
知幸の膨大な記憶と感情が流れ込んだことにより『後悔』と『哀しみ』を覚え
慈しみを持って許されたことにより『愛』を覚えました

この一連の流れが演出と相まって素晴らしい最終回でした
特にデキムが笑顔で知幸を見送るシーン
知幸の笑った顔、泣いた顔、様々な表情をフラッシュバックさせた先に彼女に対する『愛』
それがデキムにあんなに良い笑顔をさせたのかと思うと涙が止まりませんでした

そして最後のOP

これから少なくともデキムの裁定は確実に変わっていきます
まだまだ不完全なシステム、不完全な裁定者ではあるけど
このFlyersの曲のように楽しい職場になっていくだろうと

「きっとなれるさ なりたい自分に」

これからのデキムを後押しするようなメッセージを残して
非常に前向きな気持ちいい余韻を残しながら終わったのも最高でした
詐欺OPではなく予知OPだったんですよ!!


ちなみにギンティも『愛』を少しだけ知ったのだろうと思いました
マユのコケシを残していたのもそうですが
黒猫のミーマインが消えていたこと

ミーマインが単純にアイマイミーマインのme,mineだとしたら
有田マユ=Mayu→My
I,my,me,mineのうちmy(マユ)とme mine(ミーマイン)が消えて

残ったのは I = 愛

ギンティにも『愛』の感情は芽生えていたんだよ!!

以上、言葉遊びにもならないこじつけでした


おわり
{/netabare}


11話までの各話感想
{netabare}
【1話までの感想】最後までリドル・ストーリーで行くのか!?
{netabare}リドル・ストーリー (riddle story) とは、物語の形式の1つ。物語中に示された謎に明確な答えを与えないまま終了することを主題としたストーリーである。 ※Wikiより

元々は「アニメミライ2013」の作品内の1つ「デス・ビリヤード」をもとにしたオリジナルアニメ。
原作・構成・監督を務める立川譲さんはTVアニメ初監督らしいですね。
このリドル・ストーリー、最後は視聴者のご想像にお任せしますよ方式は賛否両論ありそうですけど私は好きです。短いストーリー限定ですけど。引っ張りに引っ張って最後は視聴者の~ってやられた作品もありましたし…
この作品に関してはまだどっちに転ぶかわかりません。2話目で1話の答え合わせ的な話をするのかもしれませんし、まだ様子見といったところでしょう。

OPはノリノリな曲でしたね!クイーンデキムの従業員(レギュラーキャラ?)も沢山いるみたいだし日常回というか明るい話もあるんでしょうか。気になるところです(`‘ω‘´){/netabare}

【4話感想】中々見えない本筋に辟易しながらも、この世界観から抜け出せない
{netabare}3話ですっきりいい話で終わってたのに4話でまたモヤモヤが残る展開に。
黒髪の女に何度も突っ込まれる行動に『裁定に必要ですから』とデキムは返してましたが黒髪の女にも視聴者にも納得させるだけの描写が足りなかったので「このゲーム本当に必要なの?」という疑問が残りました。
最後のデキムの謎の包容力にちょっと笑いましたが死を受け止められない人にすべて吐き出させて死というものを改めて受け入れさせるのも裁定者の仕事なのかな。
どんな人生であったとしても最後に「お疲れ様でした」と言われるのはなんだか救われますね。{/netabare}

【6話感想】いったい何なんだこのアニメはぁ!?
{netabare}今回はデキムではなくギンティの所に死者が来るお話。
ゲームの内容はツイスターゲーム。アニメでツイスターゲームをするとエロ回かギャグ回にしかならないけど今作でも立派なギャグ回になってしまいました。
しかも裁定はせず終了!いったい何がしたかったんだ・・・
今回登場したギャル 有田マユは公式サイトのキャラ紹介にちゃっかりいたんですね。ということはレギュラーキャラってことでいいんでしょうか?

死んで悲しむのは残された人達で死んだ当人は案外楽しくやってるもんだよ!むしろ死後のほうが楽しいよ!!な回でした。
{/netabare}

【8話感想】本格サスペンスはじまた この引きは卑怯・・・
{netabare}久しぶりの前後編
人を殺めた人物が送られてくると聞いて自分には経験がないと心配するデキム
そういう人はやはり裁定の基準も変わってくるのだろうか
Cパートで二人とも殺人を犯していたと判明
黒髪の女にも二人の記憶が流れこんでいきそこで島田の妹が襲われている映像や犯人らしき金髪男の顔
辰巳のデスクには島田らしき人物の写真
二人の事件は明らかに繋がっています。では誰が誰を殺したのか…それは来週のお楽しみ
前提条件として裁定者のもとに来るのは「同時刻帯に亡くなった二人」
これを考えるとこのシリーズ史上最も胸くそ悪い展開もありえるかも
次回をドキドキしながら待ちたいと思います。{/netabare}

【9話感想】Q.面白かった?つまんなかった? A.すごかった
{netabare}凄まじい回だった
あれこれ考える間もなくこのドラマに胸ぐらつかまれて引きずられる感覚
声優さんの演技が鬼気迫る名演だったのも印象的でした。
今回でデキム自身にも大きな変化がおきそうです。
今一度裁定者とは何なのか見つめ直すきっかけの回でもあるかな
正直、故意に人の心の闇を暴くってのも相当むちゃくちゃだし辰巳にさらなる苦しみを与える場面は明らかに裁定者の領分を逸脱してる・・・
と思うんですけどねぇ
デキムにとって何が最適な裁定なのか見つけ出す物語なのかな
黒髪の女の件もあるし最後はどうなるんだぁあああぁ{/netabare}

【11話感想】最終話のサブタイは「自殺旅行」
{netabare}前回で名前が明らかになった黒髪の女「知幸」
今回でついに亡くなった原因が判明しました。
自殺…自分の全てを捧げ取り組んでいたスケートが奪われてしまって残ったものは何も無いと思ってしまって…
理解はできるけど心の中ではどこか納得できない部分があるのは私が命をかけて何かを成したことが無いからなのかもしれない
中盤4分くらいのスケートシーンは作画の凄さと相まってすごく綺麗で儚い
アニメでここまでのスケートシーンを見たのは初めてでした。
デキムは自分のすべきことが固まった様子
しかし爺さんが何やらきな臭い
マユが原田くんと共に虚無に落とされるシーンも切ない
しかし最後は原田くんと共にいられて良かったのかな
これがギンティによるせめてもの温情なのか
やはり人間とは理解できないものとしての行動なのかはわからなかったです。
最終話のサブタイトルはスーサイド・ツアー
穏やかじゃないタイトルだけどその真意は如何に!?
覚悟をもって見届けたいと思います{/netabare}

自分用に世界観と用語を整理

【トーテム】
大地から奈落の底へと伸びる巨大なタワー
タワーは無数の階層に分かれていて、それぞれに裁定者が存在する。
他にも裁定者に死者を振り分ける整理係、
死者たちの記憶を編集する情報部など様々な部署が存在する。

【クイーンデキム】
本作の主人公、デキムが管理しているBAR

【裁定者】
人間の魂を裁定し、「転生か虚無」に送り出す者
BARに訪れた客に死んでいることを気づかれないよう、ダーツやビリヤードなどの命をかけたゲームを強制し、その様子から裁定を下す。
{netabare}裁定の基準にゲームの勝敗は関係なく、ゲームの過程から人間の本心や心の闇を見て裁定を決める。そのため意図的にゲームを妨害するなどして「極限状態」を作り出すようにしている。 {/netabare}

【転生と虚無】
裁定を受けた者の魂が向かう場所。
死者の体は魂が送られた後、ただの人形と化す。
転生とは、 {netabare} その名の通りまた別の命となって現世に戻る。{/netabare}
虚無とは、{netabare}あらゆる負の感情と意識を抱いたまま何もない空間に永遠に落とされる。
※公式サイトでは転生と虚無の捉え方がこのようになっています。これを見るにデキムの言う「天国と地獄」は転生=天国、虚無=地獄ということになるでしょう。{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 52

manabu3 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

下品

夫と、おなかに赤ちゃんがいる妻に殺し合いをさせるアニメを見て感じるものは何だろうか。

一話で断念。
見ていてただ不快でしかなかった。
一話を見る限り、内容はよくある閉ざされた空間での否応ない殺し合いを描いものであり、テーマもよくある命がかかった状態においての人の性質を描いたものだろう。設定はありきたりなため、プロセスや結末が重要だと思うがとても見続ける気が起きなかった。

なにより、夫とおなかに赤ちゃんがいる妻に殺し合いをさせて何がおもしろいのか、全くもって理解出来なかった。
夫は妻に対しておれの子じゃないと言ったり、妻は妻で浮気しただの、あんたなんか好きじゃなかっただのと喚く。
とにかくそのようなやりとりが下品で卑しく見るに堪えなかった。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイトルなし

訳ありな死人が連れて行かれるBAR「クイーンデキム」
クイーンデキムでは死人同士でデスゲームをさせる。
デスゲームの中で、死人たちの本性があらわになる。

1話完結型のようです。
地獄少女的な?感じですね^^
こきみよく、テンポよくストーリーが展開していきます。

■第1話~第12話
{netabare}
予定調和な最終回でしたが、とてもよかったです^^
デキムは今後、どんな裁定するんでしょうか?

第1話:デス・セブンダーツ
第3話:ローリング・バラード
・・・あたりが面白かったと思います。
デス・パレードならではの展開でしたね^^
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 61

89.5 22 心理戦アニメランキング22位
ノーゲーム・ノーライフ ゼロ(アニメ映画)

2017年7月15日
★★★★★ 4.1 (862)
5185人が棚に入れました
それは一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる
《盤上の世界(ディス・ボード)》が
創造されるはるか以前の出来事。
世界を統べる唯一神の座をめぐり、終わりの見えない大戦が続いていた時代。
天を裂き、地を割り、星さえも破壊し尽くさんとする凄惨な戦争は、
戦う力を持たない人間たちに理不尽な死を撒き散らしていた。
強大な力を持つ様々な種族に追いやられ、
存亡の危機に瀕する人間を率いる若きリーダーの名はリク。
一人でも多くの人間が明日を迎えるために心を砕き、
擦り減らす日々が続くある日、リクは打ち捨てられた森霊種(エルフ)の都で
機械仕掛けの少女・シュヴィと出会う。
機械には持ち得ぬ心に興味を持ってしまったことでエラーを起こしてしまい、
仲間たちから廃棄されてしまったシュヴィは、エラーを修正するため、
リクに《人間の心》を教えてほしいと頼むのだが……。
これは六千年以上もの昔に紡がれた
《最も新しい神話》へと至る《最も古き神話》。
記録にも記憶にも残らない、誰にも語られることのない物語が今、幕を開ける——。

声優・キャラクター
松岡禎丞、茅野愛衣、日笠陽子、田村ゆかり、井口裕香、能登麻美子、沢城みゆき、釘宮理恵
ネタバレ

みむう さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

みんなジブリール嫌いにならないであげてね(´・ω・`)

僕は小説でも読んで映画でも見ました。
{netabare}神が生まれる前のお話なので空白の二人が出てこないと聞いていたので「つまらないんじゃね?」と思いながら小説を読んでみるとあらビックリ
面白さがあるいつものノゲノラでした。そこにシュヴィとの別れのシーンで感動という要素が入りとても良い作品だなと思いました。
映画では声優さんが演じているのでより臨場感あふれるものに。大スクリーンで見るのと小説で読むのはまた違った面白さがありました。
あとシュヴィ倒したからってジブリールを嫌いにならないであげてね!
今はいいやつだから!{/netabare}
2期が来ることを期待します!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 9

くまくまちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

涙が止まりません・・・

 映画館は苦手で、暗いとすぐ眠くなり、過去には気付いたら終わっていたなんてことも度々あり、行くかどうしようか悩んでいました。
 最初の20分間ぐらいは、睡魔との戦いです。2度ほど落ちかけましたが、主人公リクとオートマタの少女との出会いからは、眠気が飛んでしまいました。
 舞台挨拶で松岡さん達が「ネタバレできないけど、とにかく泣ける。スタッフ達は4回見ても泣き続け涙が止まらない。」と言っていました。ノーゲームには、楽しくコミカルなイメージしかなかったので、何を言っているのか、さっぱり分かりませんでした。ポスターの雰囲気ではなんとなく戦闘シーンとかあるんだろうなとは思っていましたが、とてもシリアスで切ない恋物語で純愛ストーリーでした。
 恥ずかしいから絶対に泣かないと決意して観ていましたが、後半は、とにかく涙が溢れ出て、ハンカチがビショビショになりました。隣の男性は鼻水垂らして泣いているし、隣の女性もすすり泣いているし、とにかく館内の皆が同じ気持ちを共有しているんだなとヒシヒシと感じられる素晴らしい時間でした。
 素敵な作品に出合えて感謝です。ヨガに行ったときに感じる、心洗われるような気分に浸れる秀作だと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 24
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

私の「感動したら負け」クリード(信条)を易々とクリアされてしまった!

この劇場版を見るまでは、異世界ファンタジー/異世界召喚ものジャンルで一番出来の良い作品は、『ソードアート・オンライン』シリーズで、対抗馬は『Re:ゼロから始める異世界生活』、そして『ノーゲーム・ノーライフ』は3番手かな、と何となく思っていたのですが訂正します。

①キャラクター&世界観設定の練り込み具合
②シナリオ自体の面白さ&作品から受ける感動ないし感銘の度合い

・・・を総合して考えると、同ジャンルでは、劇場版までを含めた『ノーゲーム・ノーライフ』が№1と考えます。

なお、上記3シリーズはいずれも原作未完(※アニメももちろん未完)であり、今後の展開次第で私の個人的評価もまた変わってくると思いますが、現時点で制作・放送(ないし配信・上映)されたアニメ作品を視聴した限りでは、個人的には本シリーズの今後に一番のポテンシャルを感じました。
というのも・・・

◆《トンデモ異世界ファンタジー》の顔をした《想定外の感動作》

本作は榎宮祐氏のラノベが原作ですが、アニメ制作スタッフは本年(2018年)の話題作『宇宙よりも遠い場所』(略称『よりもい』)とほぼ同じ方々です(監督・シリーズ構成・アニメーション制作会社が同じ)。
以前レビューした通り、その『よりもい』は“感動する”作品と事前に何度も聞いており、それなりに期待して視聴を始めたのですが、途中から「あれ?これハズレだな・・・」と気づき始めて、結局そのまま視聴し終えてしまいました。

因みに、英語表現だと“楽しむ”は have fun もしくは enjoy と能動態ですが、“感動する”は be moved と受動態となるのが通例で、私の場合も、アニメ作品は確かに大いに「楽しみたい」(※能動態)のだけれども、「はい、ここ泣くところですよ」みたいな制作側の誘導に簡単に引っかかって「感動させられ」(※受動態)たくないな・・・という拘(こだわ)りが以前からずっとあります。

⇒個人的に、これを「感動したら負け」クリード(信条)と呼んでいます笑。

私がアニメを見るときに一番大切にしている信条で、この「感動の壁」を超えるシーンに思いがけず出くわしてしまうと、その作品の個人評価が ★★ 4.5 を超えてきて、私の「お気に入り」作品の座に昇る可能性が出てきます。
(※実際には、この後さらに、その感動が「一時的なもの」に過ぎないのか、それとも「今後も継続的に感動できるもの」なのか、という厳格審査を実行するので、結局 ★ 4.2~4.4 程度の個人評価に留まる作品が大半ですが)

・・・で、本作なのですが、TVシリーズの時の視聴経験から、「はっちゃけた面白さには十分期待できると思うけど、感動できるタイプの作品ではないだろう・・・」と、さほど期待せずに見始めたところ、全体の2/3くらいを見終えたところで、思いもかけない《こころの震え》を覚えてしまい、「え?こんな作品に感動しちゃっていいの?」とビックリして、見終えて直ぐに、それが果たして正当な感動なのか、更に数回繰り返し視聴して自分に問いただしてみました。

結論からいうと、やっぱり本作は、

<1> よくあるような、音楽や演出などの技巧を凝らして視聴者の一時的な感動を喚起するタイプの作品(=一過性の感動しかない作品)ではなくて、
<2> 一見フザケた装いにも拘わらず、視聴者の感動が一時的なものでは決してない(=繰り返し見てもやはり確りと感動出来るくらいに)緻密に計算された設定&シナリオを備えた作品である、

・・・と思いました。

※なお、この「感動」には、前作であるTVシリーズ『ノーゲーム・ノーライフ』(※但し時系列的には劇場版の6.000年前の話)の事前視聴が、絶対必要とはいわないまでも、やはりある方がずっと良いと思うので、以下、併せて同TVシリーズの各話も再評価します。

《まとめ》
とにかく本作については、前作となるTVシリーズの、とくに第2-3話で、主人公たちの悪フザケに閉口して視聴を打ち切ってしまう方が多く発生している感じですが、そのTVシリーズが急に面白くなるのが第6話(ジブリール回)で、そのあとは最終話まで休みなしに駆け抜ける痛快さをもった《面白作》、そしてこの劇場版までくれば、視聴前は思ってもみなかった心の震えに出遭える《感動作》と思うので、これから初めて本シリーズを見始められる方は、何とか我慢してこの劇場版迄たどり着いて欲しいです。


◆制作情報
{netabare}
原作ラノベ      榎宮祐(『MA文庫J』2012年4月-刊行中)
監督         いしづかあつこ
シリーズ構成     花田十輝
脚本         花田十輝、あおしまたかし、下山健人、榎宮祐
キャラクターデザイン 榎宮祐(原案)、大舘康二(TVシリーズ)、田﨑聡(劇場版)
音楽         SUPER SWEEP(TVシリーズ)、藤澤慶昌(劇場版)
アニメーション制作  MADHOUSE{/netabare}


◆作品別評価

(1) 『ノーゲーム・ノーライフ』(TVシリーズ)  ★ 4.4   (2014年) ※計12話
(2) 『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』(劇場版) ★★ 4.7  (2017年) ※約1時間45分(4~5話相当)
----------------------------------------------------------------------------
  総合                    ★★ 4.5         ※計16~17話相当


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============= ノーゲーム・ノーライフ (2014年4-6月) ==============
{netabare}
第1話 素人《ビギナー》 ★ 対テト戦(チェス)
第2話 挑戦者《チャレンジャー》 ☆
第3話 熟練者《エキスパート》 ☆ 対クラミー戦1(チェス)
第4話 国王《グランドマスター》 ☆ 続き
第5話 駒並べ《ウィークスクエア》 ☆
第6話 一手《インタレスティング》 ★★ 対ジブリール戦(具象化しりとり)
第7話 死に手《サクリファイス》 ★ 希望の鍵
第8話 起死回生《フェイクエンド》 ★★ 種の駒、※特殊ED
第9話 解離法《スカイ・ウォーク》 ★ 対クラミー戦2(オセロ)
第10話 指向法《ブルー・ローズ》 ★★ 対いづな戦(テレビゲーム)
第11話 誘導法《キリング・ジャイアント》 ★★ 続き ※OP「おねがい☆すにゃいぱー」
第12話 収束法《ルール・ナンバー・10》 ★★ 続き、対巫女戦(コイン・トス){/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)5、★(良回)3、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4

OP 「This game」
ED 「オラシオン」


============= ノーゲーム・ノーライフ ゼロ (2017年7月) ===========

全1話 ★★ 4.7 {netabare}TVシリーズより6,000年前に星杯(スーニアスター)を巡る古き神々&15種族の戦争を終結させた人類(イマニティ)の少年(リク)と機械種族(エクスマキナ)の少女型個体(シュビ)の物語{/netabare} ※1時間45分

主題歌 「THERE IS A REASON」

投稿 : 2024/11/16
♥ : 29

77.1 23 心理戦アニメランキング23位
ジョーカー・ゲーム(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (989)
5032人が棚に入れました
世界大戦の火種がくすぶる昭和初期を舞台に、帝国陸軍の“スパイマスター”結城中佐によって設立されたスパイ養成部門「D機関」の活躍が描かれている。

声優・キャラクター
堀内賢雄、下野紘、木村良平、細谷佳正、森川智之、梶裕貴、福山潤、中井和哉、櫻井孝宏、津田健次郎、関智一
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

映像もストーリーもよく練られたスパイもの<原作読了、追記あり>

本作は繊細な描写が魅力で小説や洋画(特に古い名作)のような印象の、スパイを主人公としたミステリー作品。
何回も視聴して想像や考察をしながらじっくり楽しむのが吉です。

アニメよりも実写向きと感じるような作りですし、エピソードごと時系列を入れ替えていたり、メインキャラクターを意図して見分けがつきにくくデザインしているなど、アニメとしては尖ったところもあります。

エンターテイメント的なアニメを好む人や、キャラクターの掘り下げを望む人には向かないかもしれませんが、シリアスなアニメや他の媒体の作品も好む人には逆に入りやすいのではないでしょうか。

【ビジュアル面】
キャラクター原案は三輪士郎さんで、キャラクターデザインの矢萩利幸さんがアニメの方向性に合わせてより地味なイメージに落とし込んでいます。
ことD機関のスパイ8名は全員目立たないモブ顔を設定するという方法を取りました。アニメキャラクターは一目で見分けがつくべき、という考え方からすれば思い切っていますが、機関員8名はスパイとして目立たず活動する作品なのでこれで正解だったと思います。

作画は安定感と美しさでリアリティを追求している点が最大の特長。動きもデフォルメが少なめ、色彩も暗めなので若干泥臭いイメージにもなっていて、そういう部分が好きですね。
安定した作画でキャラクターの仕草や表情が細かく、緊張感やリアルな雰囲気が途切れなかったことが一番素晴らしい点だと思います。

背景もやはりリアルで美しく、地に足の着いた映像作りがされていて、世界観をよく表現していました。


【キャラクターと声優】 {netabare}
大御所がいっぱいでしたw演技に関しては本当に素晴らしかったの一言です。

結城中佐はほんの僅かに人間味を見せることが実は少なくなく、長いスパイ活動を経てもその人間性を捨て去っていない点がかえって恐ろしいと同時に素晴らしいキャラクター。
堀内賢雄さんは感情を見せない語り口、時折見せるかすかな人間性、変装時の演じ分けなど最初から最後まで、本当に素晴らしかったです。個人的に賢雄さんはシリアスキャラがすごく好きなので嬉しかったです。

ゲストキャラクターではヴォルフ大佐と、その声を当てた銀河万丈さんがとても印象深いです。若い頃との演じ分けも好きですし、判断力に優れた面、冷徹な印象や威圧感、結城中佐に対する一種の執着などその人間性がとても感じられました。
{/netabare}


【ストーリー面】 {netabare}
オムニバス形式 で各話独立した物語として展開、八人の機関員にそれぞれスポットが当たる構成です。
あえて時系列を入れ替え最初(1,2話)と最後(12話)にキャラクターの人間性を描くタイプのエピソードを配置。3話がいきなり荒唐無稽なストーリーなのは気になるものの、話数が進むほど視聴者を引き込む作りになっており、おかげで右肩上がりに面白くなったと感じました。

そして最終話がいつも通りに始まりいつも通りに終わる、というのが実に本作らしい。そういう終わり方になるだろうとは思っていましたし、私自身それを期待していました。
スパイたちの人生にも活動にも終わりはなく、視聴者はそのいくつかの出来事を覗き見しただけと思っていましたし、時系列の入れ替えのおかげでそれが自然だと感じられました。

ラストの結城中佐の台詞は第1話最初の台詞と同じで、これが格好良かった!全体のまとまりも感じられて良かったです。
佐久間さんに対しては「これまでの考え方を捨てろ」、小田切さんに対しては「ここでの経験を忘れるな」という意味もありそうですね。
原作からは改変されているそうですが、スタッフが最後までアニメとしてより良い作品を作ろうとしたと思えて、なんとも粋で、正直燃えました。そういうアニメじゃないけどこれw
{/netabare}

【本作の2つの柱】 {netabare}
本作を1クールで展開する上での柱だと私が感じたのは「スパイの生き様」「虚構」の2つです。しかもその2つの要素は密接にリンクして、綺麗に全12話で起承転結にまとめられていました。

まず1、2話で佐久間が初めて機関員(スパイ)の「虚構」を認識します。佐久間は視聴者目線に立つ存在でもあります。
そして機関員は優秀なスパイで、その存在は「虚構」であり、影となって状況をコントロールするという、その仕事ぶりでスパイを語るという構造なのですね。
3話~7話で機関員たちが主役でないのは当然のことです。スパイの生き様は色々ですが、諜報戦から降りざるを得なくなった者だけが「虚構」を捨て去り(あるいは剥がされ)、初めて物語の主役になるわけです。
そういう意味では、軍人であることを捨て去れない風機関の人間はそもそも諜報戦に参加することすらできませんでした。

結城中佐は上に立つ人間ですし身体的ハンデが特徴になるので影にはなれませんが、逆に掴まれている情報を餌に「虚構」を構築することで状況をコントロールし、アーロンを引退に追い込んでいます。結城中佐の過去話かとおもいきや、10話の主役はアーロンさんなんですよね。
11話は三好が真木という「虚構」を被ったまま人生に幕を下ろす物語でもあり、同時に結城中佐の「虚構」が危うく崩れかける物語でもありました。ニアミスしたのがヴォルフ大佐だったら、一切偽装していない結城中佐は実体をつかまれていたでしょう。
そして、最終話では自己を捨てきれない小田切を描くことで、相対的に視聴者に機関員の「虚構」を再認識させているのです。(キャストの役名が「飛崎弘行(小田切)」になってることに今になって気がつきました。細かい!)

もともと虚構であるアニメーションでは、いかにリアリティを持たせるかが大切です。
本作は映像からはリアリティを追求しているように感じますが、実際は「虚構」を描く作品でした。本作中でキャラクターの語る偽情報すら映像が付いていたのは、視聴者を引っ掛けるフェイクだったのでしょう。原作ファンを引っ掛ける改変もあったようで、そう言われると原作がさらに気になりますw

実写ドラマでも面白いかも知れないと最初は思いましたが、人の手でゼロから創り上げられる虚構(アニメ)だからこそ、本作は魅力的なのかも。
{/netabare}


【雑感】 {netabare}
感情移入が出来ないとのめり込めない私が全話面白く見られたのは、一見淡白に見えても、ストーリー(ミステリー)の中に人情噺のような側面を必ず入れていたからだと思います。
ストーリーを引っ張るのは機関員ですが、他のキャラクターはきちんと人物描写されていて、仕草や表情も見逃せなくて毎回画面に釘付けになってました。

それから自分としては意外だったのが、三好の死がめっちゃショックだったこと。
原作ファンの方の書き込みを目にする機会があって、視聴前から知っていたのにズシンと来ました…普通なら嫌いなタイプのキャラクターなのに…
なんというか三好が、というより「人間の死」というもののあっけなさ、迷いも後悔も心の中に一切無いスパイの死に様が重かったですね。ドラマチックな演出が一切ないからこそ辛かったです…

考える頭脳があるのに日本軍人として生きると決意している佐久間、スパイとして秘密を保って死んだ三好、暗い時代に孤独と苦難の道を歩む機関員たち、それとはまた違う厳しい道を選択した小田切、誰にも見せない苦悩を抱えているであろう結城中佐。
キャラに感情移入するアニメじゃないのに私が嵌ったのは、彼らに想像の余地を残してくれているからです。
本作で何を見て何を考えるかは視聴者に委ねられています。そこがとても好きですね。
{/netabare}

本当にスタッフに恵まれた作品でした。
本作を見ているとわからないことも沢山ありましたが、本作の公式サイトには時系列表やコラム等があり、理解の助けになりました。かなり内容が充実していて頭が下がります。

振り返ると無駄な話はひとつもなかったと思いますし、繰り返し視聴するのが楽しい作品です。
こういう新作が定期的に出てくれると個人的にはとても嬉しいですね。(2016,6,27)


本日原作を読了しました。
キャリアのある作家さんだけあって読みやすく情報量も多く、描く要素も一貫していてとても面白かったです。時系列は原作もばらばらで、アニメだけではなかったんですねw
アニメ版が気に入った方には是非読んでみて欲しいです。

原作のひとつの特徴として、小説というビジュアルのない媒体だからこそ出来る登場人物の「無名性」があります。{netabare}登場するスパイ達は偽名しか付けられていませんし、スパイが主役となる物語は最後にその人物の"スパイとしての死"が示唆されることが殆どです。{/netabare}
アニメ版に私が感じた「虚構」は原作から引き継がれた重要な要素だったのですね。

アニメーションではビジュアルが絶対に必要ですから、やり方を間違えると本作の魅力を大きく損なう難しい要素だったんだなと読んでみて思いました。機関員のキャラクターデザインはとても良いバランスだったと思います。

物語としても、キャラクター数や情報量を減らしながらも物語の筋はきちんと通り、そのために原作を分解・再構築することを恐れないよく練られた作品でした。

動画配信サイトが再放送など行ってくれていることもあり、良い評価を受けているようで一ファンとしてとても嬉しく思います。
(2016.7.8追記)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 51

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ラストのセリフに痺れる

昭和初期の東京、横浜、
そして上海、倫敦で繰り広げられる、
歴史の闇に埋もれたスパイミステリー。

帝国陸軍内に創設されたD機関の暗躍。
歴史の舵取りはどこが握るのか!?
心の拠り所さえ、裏切り捨て去る、
それがスパイなのである。

スタイリッシュな映像美で魅せる、
美術や背景を見てるだけでも痺れる。
淫靡で雑多な上海や当時の伊勢丹、
ダットサン(初期の車)が最高ですね。
物語は結城中佐を軸に語られるオムニバス形式。
お勧めは「魔都」「ダブルジョーカー」です。

世界大戦の火種がくすぶる、
あの時代に興味のある方にぜひお勧め。
テーマや設定が重過ぎるように感じますが、
キャラも良く、音楽もセリフも粋な物語です。
各国の諜報機関も雰囲気持っていますね。
原作の評判も良いのでは試してみては。

最終話「XX」、
最後の結城中佐のセリフに痺れる。
見事な幕引である。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 63

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

趣の異なった『主人公最強系』?

原作未読。

ジャンルはスパイ&ミステリー系かな?
日本が世界大戦に参戦する直前頃、結城中佐の発案で作られたD機関と呼ばれるスパイ養成学校の8人の訓練生たちが活躍する話。

今まであまり見なかったジャンルなので、楽しさ半分、好奇心半分くらいで視聴開始。

まず、作画の綺麗さにビックリ。

OP、ED曲とも作品のイメージにぴったり。

登場人物の姿形に特徴が少ないため、誰が誰だか見分けにくいけど、表情が豊かな部分は高評価。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 59

79.3 24 心理戦アニメランキング24位
天鏡のアルデラミン(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (904)
5021人が棚に入れました
隣接するキオカ共和国と戦争状態にある大国、カトヴァーナ帝国。その片隅で一人の青年が戦乱に巻き込まれようとしていた。名はイクタ・ソローク。戦争嫌いの怠け者で女好きという、およそ軍人とはかけ離れた人物だ。幼馴染であるヤトリシノ・イグセムとともに高等士官試験を受けた彼は、二次試験への送迎船で、看護学校出身のハローマ・ベッケル、旧軍閥名家のマシュー・テトジリチ、そしてヤトリと同じく忠義の御三家の一角、レミオン家のトルウェイ・レミオンと出会うこととなる。道中、彼らと賑やかな時間を過ごしていたその時、突如船が座礁する。総員退艦となり脱出する5人……だが、そこで一人の少女が船から海へ落ちる姿が目に入る。ためらわず、大荒れの海に飛び込むイクタ。そして、彼は少女の小さな手を握った。時に帝歴905年。それが後に常怠常勝の智将と呼ばれた男と、帝国最後の皇女と呼ばれた女の初めての邂逅。“約束された敗北"へと向かう、物語の発端である――。

声優・キャラクター
岡本信彦、種田梨沙、水瀬いのり、金本涼輔、間島淳司、千菅春香

ヒロウミ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

転生したら盾の幼女の孫だった件

「まるで将棋だな」。甘い戦術考察、ぶれる時代軸、有明の干潟のごとく浅いカガク、何も残らないファンタジー戦記。


優れた戦術、掌握術を会得しながらも嫌みったらしくしているためになかなか正当に能力を評価してもらえない主人公が不利な戦争をしまくりつつ結局俺の味方TUEEEE頼み。

私はアニメはフィクションで絵空事と重々承知してるしその空想を楽しむようにはしているし楽しみたいと願望もある。しかし物語の内容がいくつか破綻してしまえば多くが瓦解しつまらなく感じてしまうのも私で悪い癖だと思っている。単純にそして素直に「すげー!カッケー!」とだけ感じることができればどれだけ有意義な時間となるのだろうかと心底自身のアホさを残念に思う。

主人公は知略に秀で(風)て口もたち更には科学に対しても博学(風)の本当は善行大好きなキャラクター。それに腕のたつ忠実な味方もたくさん居て、中世後期から第一次世界大戦の科学技術をぐちゃぐちゃに混ぜ騎士道やら精霊を利用した異能やらまでこねくり回したもんだからトンカツ海鮮オイスターソースがけブイヨン茶漬け丼状態。それぞれに独立性と合わさった旨味があれば面白い作品なのだろうがそうではないと闇丼でしかない。

序盤の物語については破綻なく面白かったのだがクソゲーになるのは中盤以降。精霊の力を使う銃の射程は40mと非常に短いのに対して火薬を用い大きなエネルギーが必要となる大砲と裂薬弾の存在が科学技術のアンバランスを発生させる。銃の考察をする上で火薬、信管、薬莢や弾丸などの金属加工技術こそが非常に密接なものなのだが主人公を引き立たせるためのこじつけが酷い。ライフリングとバレル延長で得られるものは直進安定性でありそれが大きいエネルギーを産み出す物でもないし弾丸、薬莢の進化無しには有効射程は劇的に延びない。
技術力が「対等」であるという無茶苦茶な設定を押し付けてしまっている意味も分からない。というか不要でしょ。しかも気球が高価ってwww主人公の頻繁に言う「カガク」ってイミフー(笑)

山岳民族蜂起の物語も最初から他国の干渉ありきなのは世の常でありながらそれすら念頭に置かずゴリゴリ自慰的に進めていく戦闘。がけの上に足場がありながらそれを用いず行われるゲリラ戦、情報戦を頻繁にアピールするくせに敵情の不明瞭と把握不足。双方にライフルの脅威がありながら「竜虎相搏つ」演出欲しさに前線で参謀が平然とチャンバラする稚拙な最終話などなど、これこそカオス。主人公の大好きな目隠し将棋が酷すぎて戦術と呼べる戦術でも無いのは嫌味なしにネタでしかない。


ぐちゃぐちゃな主人公のいう「カガク」が無ければ少なくとも楽しめる要素はあるのだが闇丼状態の物語で拒否反応を起こしてしまった。浅はかで短絡的なこじつけするならば精霊技術の進化による戦争形態の変化とそれを他者より上手く使う主人公って構図のファンタジーでええやんけ・・・などと不粋な思念に囚われてしまった。
弾丸もさぁ、貫通するような形状じゃないしさぁ、ペイント弾もどれだけの進化が要るのか。アニメって砲弾が簡単に爆発するよねぇ、何でもかんでも爆発しないんだけどさぁ。主人公持ち上げるために他の軍関係者の脳ミソをすんごい持ち下げて主人公だけまともにしてもそれって誰が騙されるんだよぉ。
ブラックラグーンほど銃器の描写に重きもおかず3DCGもショボいしなんだかなぁなラノベ販促作品。原作準拠ならばまさにラノベらしい作品だし制作サイドも兵器や戦争などの掘り下げての描写はさらさらする気が無かったのだろう。

岡本先生って笑う演技って一方通行縛りでもしてるんですかね?
そんなこんなな作品でもお耳に優しい種田ボイスはたまらんのです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

悪くないかな…。→ まともな戦記物で、面白い!(…ので原作買った。)

ライトノベル原作(電撃文庫刊)。既刊10巻なので不人気ではないはずですが、私は未読です。
→ 面白いので原作を買って読み始めました。現在既刊10巻すべて読了。(2016.10.1)

契約した精霊がパートナーとして各キャラについています。主人公のイクタは、同郷で名家の娘っぽいヤトリが仕官のために都へ上るにあたって、試験でヤトリを助けたり引き立て役になったりするために同行します。

途中で同じ試験を受けに行く人たちと一緒に乗った船が難破して…、ということで後は書きませんが、とりあえず主人公は軍師・参謀タイプです。

そういう設定で1話目から有能そうに見える主人公はなかなかいない気がしますが、イクタはちゃんと有能そうだったので視聴継続して完走しました。

かなりちゃんとした戦記ものです。

本作は主人公のイクタ以外の、「騎士団」を始めとする周辺キャラが魅力的です。原作では敵方も魅力的ですが、アニメ化範囲では顔見せ程度の感じで「続きが知りたければ原作で」になってしまいますね。

…作画は、崩れというよりは動きの点でちょいちょいダメっぽいですが(笑)。
2016.07.30追記: 力の入れ処をわかっているようです。これは大丈夫そう。

全13話で原作3巻まで+後の巻からの幼少期回想エピソードを消化しました。

原作はかなり長い話になりそうで、アニメ化部分はいわばプロローグみたいなものです。

2017.12.12追記:
原作は13巻に到達。もうすぐ終わるっぽいあとがきでした。そういえば原作ではわりと重要人物である気がするトリスナイ(カトヴァーナ帝国宰相)って、アニメではキャスティングされていないどころか、ロクに名前も出てこないですね…。

続編が作られれば登場するとは思うんですけど、まあアニメ化された範囲では名前は出ていても事実上出番はなかったですからね…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 59
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

内容の詰まった戦記物でキャラクターを見るのも楽しい

2016年夏アニメ。ライトノベル原作、全13話の戦記物です。
原作は2巻途中まで読了。ペースとしては原作3巻までのアニメ化のようですね。
原作より全体的に地味な印象に作られたアニメというのも珍しいかも。

キャラ物と戦記物のバランスの良さが良いですね。これは原作の良さでもあり、きちんとアニメにも反映されていると思います。
原作からのカットや短縮が沢山あるだろうと思っていたのですが、原作の内容もかなり詰まっているのであまりカットしていませんね。全13話でストーリーをキリの良い所まで進めるためにどうしても詰め込み気味になってしまった印象。
カトヴァーナ帝国の斜陽ぶりがわかりにくくなっていることと精霊の活躍が少なくなっていること、軍事関係のシーンが少なめになっているのも勿体無い点ですが、原作の進み具合からしてここしか切りようがなかったと思われます。
必要な情報を言葉での説明に頼らない(あるいは尺のために削らざるを得ない)ため、繰り返し視聴する人向きだと思います。

キャラクターは全体的に個性がわかりやすくイクタ以外のメインキャラクターが皆常識的なので、かなり見やすいと思います。人間関係もさっぱりしていてとても印象がいいです。
イクタは女たらしだったりと癖のある性格で、何話か進まないと良い所がはっきりと出てこないので苦手な人は苦手だったようですが、私はとても好きですね。{netabare}「人材の適材適所」という考えがイクタ本人にあるため、汚れ役を引き受けることが多くて痛々しいシーンもあるのですが、そこが良いバランスになっています。{/netabare}

キャラクターの配置も上手で、完璧系キャラと成長型キャラの両方が味方におり、それぞれに抱える問題・はっきりした美点欠点が設定されているため、誰にも感情移入できるし、好みのキャラクターは見つけやすいと思われます。

精霊も可愛くて好きですね!
見た目はちょっと癖がありますが動きや仕草が可愛らしく、主人に対する献身が健気ですし、物語に必要な存在として大切に描写されマスコット然としていないのが好印象です。……ねじまき要素は原作でも大分後にならないと出てこないという話。それはちょっと残念です。

キャラクターデザインに原作イラストよりずっと地味な絵柄を選択したのはチャレンジだったと思います。
でも堅実な世界観を作るという明確な意図が感じられて面白いですし、それぞれ良し悪しはありますが、個人的にはマシューのキャラクターがしっかり嵌っているのはアニメ版の絵柄だと思います。

戦闘シーンに作画全力投球というのが徹底していて素晴らしいです。接近戦に力が入るのは勿論ですが、長距離狙撃のシーンも本当に丁寧な作画ですし。
他の部分も常にきちんとしていて、コンテ演出も常に安定していて映像面で違和感は全くありませんでした。

OPは絵と歌詞の意味が物語が進むにつれ分かって行く作りで、最後まで見るととても感慨深かったです。じわじわ嵌って行きました。

{netabare}
第5話で子ども時代のイクタのヤトリに対する「君がいないと僕怪物に食べられちゃう」の台詞が色々想像させられますね…怪物とは狼の群れなのか、他の何かなのか。
むしろ人間を襲撃したものの返り討ちにあい、群れを崩壊させられた狼達のほうが喰われた側という描写なのが意味深です。
狼たちも幼少のイクタとヤトリも、戦った理由は生き残るため。弱肉強食ならぬ弱肉弱食とでもいうべき構図がやりきれない。
(※「弱肉弱食」という言葉は何年も前にどなたかのブログで見かけました。ブロガーさんのことも内容のことも今ではうろ覚えなのですが、酷く象徴的なこの言葉が忘れられません。)

人間もまた、正常な感性を持ち泥を被ってでも誰かを守ろうとする人(リカン中将、トァック少佐、カンナ、デインクーン)ほど腐った国に、あるいは周囲の大きな意思に喰われ飲み込まれていきました。
主人公であるイクタでさえ相手を納得させる言葉を用意することで自分の意志に他人を巻き込んでいくのですが、そこに理性と誠意があるからやりきれないものにはならずに済む。
他者と関わり合いながら生きていく上で人は「喰らわずにいられない存在」なのかも知れませんが、喰うか喰われるかの関係にならずに済む方法も、イクタの生き方によって明示されているのが良いなと思います。

第9話「ささやかな面目の行方」での食堂のシーンは正直その時は笑って見ていたんですが、「戦士」「勇者」にさらには「騎士」と次話で「ケダモノ」という言葉が飛び出したことで、人間のサガと理性、第5話で示された喰うものと喰われるもの、第8話「いつか、三度目に」から繋がる守りたいものと守れないもの、と明確にテーマ性が纏まっていく興味深い構成になっていると感じました。
……まさか伏線なんて思わなかったよ、あの猥談シーンw 考えてみれば尺がカツカツなんだから無意味なシーン入れるわけ無いですねw

「戦士」と「勇者」を飾らない自分だとすれば、「騎士」は他者にいかに誠実に向き合うかという理想を自分自身に課す在り方なのではないかと思います。
そして「ケダモノ」は自分のために他者を食い荒らすことに抵抗感を持たない存在。それは仔のために人間を襲った狼にさえ劣る在り方です。

シャミーユが願う国の在り方は、国を人に見立てるならば「騎士」に近いものなのでしょうね。しかし、シャミーユは自身の目的のためにイクタを喰らい飲み込もうとしています。敗戦国の軍事最高責任者なんて、正しく“すり減らされて捨てられる英雄”であるのは間違いないのですから。
イクタにとっては大事な存在(ヤトリ)を喰われないために逃げ出すか、人を喰らうばかりでない国を作るかという二択になるわけですが、どちらにせよ、仲間や身近な人が喰らわれる可能性は非常に高い酷な選択です。

イクタとヤトリの信頼関係を象徴する演出として二人の背中合わせの構図が一貫して強調されてきましたが、向かい合うシャミーユとイクタは全く正反対の関係性なのですよね。喰うか喰われるかという緊張状態にさえ見えてしまう。
第1話からずっと見て来たこのOP、本当によく出来ているなと思います。
{/netabare}

他の人の感想にもあるとおり、先がすごく気になる作品になってしまいましたが、本作単品でも十分に楽しめるようにはなっています。
色んな理由で1クールでの構成が難しい作品だったと思われますが、ヤスカワショウゴさんのシリーズ構成凄く良かったです。
物語の入り口という形にはなってしまいますが、気になる人にはオススメします。(2016.11.17)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20

76.0 25 心理戦アニメランキング25位
闘牌伝説アカギ 闇に舞い降りた天才(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (829)
4197人が棚に入れました
昭和33年。チキンランで生き残った少年・赤木しげるは初めて打つ麻雀でも異才を発揮し、ヤクザ相手の勝負に次々と勝利を収めてゆく。なかでも盲目の雀士・市川を破った夜は伝説となる。昭和40年“神域”と称され、天才の名を欲しいままにするアカギは、権力を利用して巨大な富を築いた怪物・鷲巣を狩るため、生き血を賭けた大勝負に挑む。

声優・キャラクター
萩原聖人、小山力也、玄田哲章、中田浩二、高木渉、田中秀幸、風間杜夫、古谷徹

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

これは名作ですよ・・・完結すれば゚。(*^▽^*)ゞ

■『闘牌伝説アカギ ~闇に舞い降りた天才~』ってどんなアニメ?( ^ー^ )/圜 一発自摸!
「逆境無頼カイジ」でお馴染みの福本伸行さん原作の作品!
裏社会に彗星のごとく現れた天才『アカギ(赤木しげる)』が数々の伝説を築き上げていく姿を描いたストーリなのです♪
僅か13才で賭博麻雀と出合い、その才能故に数々の勝負を請け負うことになっていくのです!
 
 
■総評
福本作品「カイジ」よりも前にアニメ化された作品なのですね♪
本作品もカイジ同様に人間の内面を緻密に描いた心理描写が絶妙で、対戦相手との命を賭けた心理戦が最大の魅力だと思います(*^-^)
ナレーションはガンダムのアムロ役でおなじみの「古谷徹」さんがキャスティングされているので、カイジよりも静かで落ち着いた雰囲気で緊迫感を醸し出していますね(ノ´▽`)ノオオオオッ♪
 
また、「カイジ」は強運を引き寄せる才能に長けているのに対して、「アガギ」の場合は、危険察知能力、洞察力、判断力等が常軌を逸している程に長けているのです。
「死」に対して恐怖も未練もなく冷静沈着に相手の心理を読み、相手の戦意をなくすように完膚なきまで叩き潰すことから『悪魔』と呼ばれるほどなのです♪
 
とにかく麻雀を少しでも知っている方なら、ちょっと見ただけでのめり込む事間違いなしだとおもいます。
超心理戦のアカギ伝説の数々は何度見ても色褪せる事のない名作だとおもってます♪
 
最後に残念なのは、鷲巣麻雀編が原作がまだ完結していないので、その影響でアニメの方もとっても中途半端な所で終わっている点なのです・・・Σ(^∇^;)えええええ~
1クールも使った鷲頭麻雀編・・・早く続きが見たいんですけど( #` ¬´#) ノコラ!
 
おわり!v(´ー`)o圄圄圄回回回圀圀圀囚囚囚團團o パタリ
 
 
2011.10.23・第一の手記

投稿 : 2024/11/16
♥ : 29

ligame さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

裏社会 伝説の雀士

カイジでお馴染みの福本伸行の代表作であるこの作品。
原作は近代麻雀で1992年から連載開始されていて現在も連載中です。
10年以上かけて連載された作品を全26話に収めているので完全に原作通りというわけにはいきませんでしたが、それでも完成度は素晴らしかったです。
福本作品は細かい心理描写や強烈な人間描写が特徴で最大の魅力です。
また、この作品の特徴としては女性キャラが一切登場しません。
福本さんは生命を賭けた極限の男達の勝負描くことが多いので女性キャラが出てくることが少ないのですが、一切登場しないというのはアニメ作品としては珍しいです。

ストーリーはヤクザや賭博といった裏社会に突然現れたアカギ(赤木しげる)の伝説を築き上げていく姿を描いたものです。
賭けとしての麻雀が当たり前、イカサマや暴力もありの裏社会でアカギがのし上がっていく姿は凄まじいです。
アカギの凄さは何といっても天性の才能です。また相手を呑み込む洞察力や判断力、そして死をも恐れない精神力などアカギの凄さを言い出したらキリがありません。
それぐらいこのアカギという男は常軌を逸していて周囲からは『悪魔』と呼ばれています。

物語の構成としては主に矢木編、市川編、浦部編、鷲巣編の4つに分かれています。
矢木編はアカギがその場で麻雀のルールと役を覚えただけで戦う姿に注目です。
市川編と浦部編はアカギの天才ぶりが存分に発揮されてるので、自分はこの2人との闘いが大好きです。
そしてこの作品の肝でもある鷲巣編ですが、正直に言いますと引きのばしすぎです。
アニメではおよそ1クール、原作も鷲巣編だけで10年以上連載中です。
アカギにとっての最強の相手なので話数を割くのは仕方ないとは思いますが、いくらなんでも長すぎるってのが正直な感想です。
原作も終了してないのでアニメでも決着はつかないのですが、もう少し終わり方を変えてほしかった気がします。
あまりすっきりしない終わり方でした…
自分は原作がどうやって終わるのかに注目しています。

この作品には名言と言いますか自分がとてもかっこいいと思ったセリフや描写がたくさんあります。
中でも自分が一番好きなのは浦部戦の「その牌には魔法がかけてある」というセリフとそのシーンです。
ここでアカギの常人じゃないほどの観察力を垣間見ることができます。
単なる確率ではなく理に適っているんです。
まさに究極の心理戦です。
大げさかもしれませんが、それほど自分にとってこのシーンは衝撃的でした。

主題歌についてですが、OPはまさに昭和といった曲でした。映像、音楽ともに作品の雰囲気に見事にマッチしていて哀愁の漂う曲でした。
EDは前期後期と2曲あるのですが、正直後期の曲は覚えていませんw
前期EDであるマキシマムザホルモンの『アカギ』の印象がかなり強いです。
なんだか耳に残る曲で自分は結構好きでした。

この作品は麻雀を知らない人にはあまりおすすめできません。
そして、賭博やイカサマなどが嫌いな人にもおすすめできません。
福本作品は好き嫌いが分かれると思います。
劇画のような作画、角ばった顔、尖った顎、鋭い鼻などかなり独特です。
自分も初めは抵抗がありましたが見ているうちに慣れました。
絵で敬遠しているけど麻雀が好きって人はぜひ見てみてください。
きっと好きになると思います^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 9
ネタバレ

アレク さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

真剣勝負というものは技量にかかわらずいいものだ、決する瞬間互いの道程が花火のように咲いて散る

点数計算もよくわからないし役もうろ覚え、そんな残念脳の自分ですが
岡目でも何となく伝わる勝負の駆け引き、緊張感、
さらに運が大きく作用するゲームで勝負を決する分水嶺を作者がどこに置いているか
そんな勝負ごとに対する作者それぞれの美学、哲学みたいなのが
うかがえて麻雀に限らずギャンブル物は好んで見ちゃいます。
{netabare}
麻雀というゲームは運の要素が強く例えばスポーツものなどにある
練習や積み重ねといったものがあてになりにくい
(まぁそんな中でも強い人はいるわけでそんな人がいわゆる玄人なわけだが)
とにかく不確定要素が多すぎるなか自分の判断を信じるメンタリティが要求されるわけで、
しかも今作では一回の勝負で大金が動き後々の人生まで大きく左右されるゆえ生じる
ひりついた緊迫状態とそんな重大事を水物であるのギャンブルで決めるという
矛盾、だからこそ躍起になざる得ない極限まで圧縮された時間
不条理が生み出した特異な空間。

それに主役のアカギ本人の根本の部分から
強い心、鋼の精神が引き寄せる謎めいたカリスマ性と牽引力
そんな諸々が融合し刹那的で破滅的ですが思わず
魅入られてしまう招き寄せられてしまう妖しい魅力を形成してると思います。


作画は常に暗めの色調、BGMも一貫して緊張感のあるシリアスなもので
光の当たらない深海の世界でのやりとりみたいな世界観を形作る好アシストになってるし
何よりナレーション、ガンダムのアムロ役で有名な古谷徹さんですが見物人が説明したりすると
緊張感が削がれ冗漫になってしまうであろう所を張り詰めた空気を保ったまま的確な状況説明
ベテランの仕事、たっぷり堪能させていただきました<m(__)m>
それにアカギ自身は戦略を組み立てているだろうがそんな独白をあえてカットする
ワンピースのルフィでもそうですがそうすることによって偶像性を高めてますね
(ニセアカギは頭の中でごちゃごちゃした確率を計算してる演出だったのでそこらへん対照的ですね。
彼もそれなりに優秀だったが魑魅魍魎がうごめく世界ではそれでは足りなかった、恐ろしい世界です)
時に絶体絶命な場面でもガタガタ騒がず身を削ることも厭わないブラフで流れを引き寄せる
黙って行動や背中で語る、かっこいい男はそうでなくちゃ。

あ、でも浦部戦の後でアカギは自分の手の内を明かしてたか、でもあそこは
このアニメの総決算ともいえるシーンで即ち人を観て癖を見抜きその裏に罠を隠せ
その理念があったればこそ代打ち矢木戦で小技を仕掛け迷いを誘う
こすいやせた考えを逆手に取り今度は自分がハメられる側だと思い込ませ勝負から降ろす
市川戦では合理的打ち回しの陰に牙を潜ませたった一筋の細い勝ち筋に狙いを絞り
喉を食いちぎる、浦部戦ではそれに加えて自分の情報を悟られないようにし
浦部自身の経験に頼らざる得ないよう誘導する
100%のオカルト麻雀ですがだからこそ色濃く炙り出されるアカギの活きた理、そして

圧倒的・・・悪魔じみた・・奸計っっ・・・!


勝負の中で避けようもなく晒されるその人の
奥底に息づく地金を看破する、なんだか
ハンターハンターでメルエムがそんなこと言ってたような気がします、
多面張の待ちの計算すらもたつく前提すらおぼつかない自分にとっては
雲の上のレベルですが何事も天上の域に達すると同じ結論に至るようですね
とにかく勝負事に関しては王と同等の境地のアカギさん
マジぱねぇっす

全編を通じて感じたことはなにより自分の頭で考え続け思考回数を重ね対策を練る
万物に通じる道理を刹那的快楽の極地
ギャンブルの世界で出会えたのは何とも不思議な心地でした。
しかしまぁそんな芸当を方程式が通じない、変わり続ける状況の中で人相手に
やってのける憑依するほどの洞察力と判断力、いやはや憧れちゃいます。

一番好きなシーンは一話の南郷に取引を持ち掛けるとこです
あそこは漫画ではもうちょっと詳しく描かれていて厄介ごとを
避けるためアカギを引き渡そうとする寸前なとこだったんですが
頼れる人が誰一人いない、それも本人が一番ひやひやする
そんな状況で取引の材料を用意する、独力で道を切り開く真の意味での
無頼。

タイトルにある言葉はこのアニメにも通じるものがあると思い
幽遊白書から引用させていただきました。厨二乙

あ、鷲巣編は・・・色々あるけどやっぱり適切な長さって大事だね(/・ω・)/
あと南郷さん借金背負ったダメ男で途中でフェードアウトするのにキャラ濃すぎませんかね・・・{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15
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