女子高生で小人なTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の女子高生で小人な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月04日の時点で一番の女子高生で小人なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.8 1 女子高生で小人なアニメランキング1位
終末トレインどこへいく?(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (189)
498人が棚に入れました
郊外のとある町。 ここはどこにでもある、ごくごくありふれた田舎……ではなかった。 住民たちに大きな異変が起きているのだ。 だけどそんな中でも千倉静留には、強い思いがあった。 行方がわからない友達に、もう一度会いたい! 静留たちは放置されて動かなくなっていた電車で、生きて帰ってこられるかどうかもわからない外の世界へと出ていく。 走り出した終末トレインの終点には、いったい何がある?
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

最終話でセリフで説明したのは失敗。もっと放り投げてほしかった。

 さて、最終話まで見ました。

 で、内容なんですけど…うーん、最終話の前半の2人で話し合った場面の内容は考察すればわかることです。見下していることを含め、ちゃんと描けていましたよ?なぜ、セリフにしてしまったのか?というのが最大のがっかりです。そして、和解の感情に説得力がいまいちかなあと思います。そこは余韻としてしこりを残しつつ、これからでいいんじゃないでしょうか。
 結末の方向性に不満はありませんが、かなり幻惑されている感じが薄まったかな。

 それと「終末」感が無くなってしまいました。不穏な感じは残りましたが、もうちょっと不穏にできなかったかな、と思います。12話でちょっとわかりやすさに迎合したかなと思います。水島監督らしく、もっと放り投げるような最後を期待しただけに、残念でした。

 11話までの出来は非常に良かったと思います。11話までで終了しても私は納得していました。その点ではこの1クール、かなり楽しませてもらったし、話もたためたし最後の作画レベルはかなり良かったので、この作品自体は挑戦的な作品として、高く評価します。

 まあ、ストーリーは11話までは5ですが最終話で4にせざるを得ないでしょう。キャラ、作画、音楽、声優は4.5とします。

 ただ、完全に戻りきらない意味に何か気づきがあって、発見するものがあれば、終末感を感じるものがあれば、評価を変える可能性はあります。




1話 なにこれ?メチャメチャ面白いんですけど?

{netabare} 現代の最先端のSFはどうあるべきでしょうか?設定や世界は科学的である必要はありません。メチャメチャでいいんです。その設定や世界観の中に含意があればいいし、人間が描ければいいと思います。

 その意味で24年冬のオリジナルSFがこじんまりと分かりやすくありきたりな世界観になっていた後、この作品が出てきたのはいいですね。

 大人になると動物になるという社会的なアナロジー、そして、情報の隔絶、ディストピアと組み合わせることで、かなりぶっ飛んでいますが面白い世界を構築しました。
 ただ、世界観的には最先端の物理学は情報物理学だし量子コンピュータの仕組みを考えると、7Gという情報空間で物理が影響を受けるという発想はSF的な意味では、現象としては滅茶苦茶ですけど、発想はそれほど荒唐無稽ではないと思います。JKが登場する意味も大人になる前という意味で、上手く理屈をつけましたね。

「アリスとテレスのまぼろし工場」をどことなく彷彿とさせる第1回でした。出落ちで無ければいいのですが。ちょっとスタッフ的には失礼ながら心配ですが…1話を見る限りではメチャメチャ面白かったので、今期の期待枠ができました。 {/netabare}


2話 さて「終末」の意味はやはり不穏なものとなるのでしょうか。

{netabare}  7Gが意識の反映だとすれば前に進むしかない状況というのは、多分ヒロイン静留が戻りたくない、という潜在意識が反映したのではないでしょうか。

 そもそも、「終末」トレインですからね。死出の旅なんでしょうか。水面を渡る電車って「千と千尋」にもありましたが、死後の世界に向かうイメージですよね。高麗川=「三途の河」と取れば、死の世界に入り込むということにもなりますし。

 夜空の描き方も幻想的で不穏ですよね。2話の冒頭のシーンの感じから言って「中富葉香」を探す旅とは…ちょっとインナースペースというか、一筋縄ではいかない仕込みがある気がします。

 それとゴーヤとか、1話で澁澤龍彦の「黒魔術の手帖」が何の意味があるかは気になります。澁澤はスルーしてたんですけど、わざわざ1話のEdにクレジットがあるんですよね。思わず買ってしまいました。

 EDソングが「ユリイカ」でソクラテスの「わかった」ですけど、その内容はどうも友達との仲違いというかそんな歌詞です。どういう意味なんでしょうね。あと映像ではつり革のシーンって、何か見えない人が乗っている感じもして不気味です。

 追記 途中でもらった地図で2駅目がキノコのマークになっていました。つまり、あの地図の通り話が進むのでしょう。

 それと、始めに到着の時間について話をしていたら、電車のスピードが上がってしまいました。食事の心配をしていたらゴーヤが育ちました。で、やはり戻ろうと言う話が出ると津波が起きましたね。{/netabare}


3話 キノコが何のアナロジーかはもちろん考えますが、時間経過が?

{netabare}  いや、面白いです。今回もあっという間でした。

 キノコがなんのアナロジーかですね…まあスマホの電波の様に見えなくはないですが。何も考えなくなるというのは良いとして、その比喩が1,2年の命というのとぴったり重なるかは微妙ですね。むしろドラッグかな、という気もしますね。

 ゴーヤが苦手=明るさ、光り、生い茂る、成長と反対概念のキノコですから、ネガティブな生活の何かとも取れますし。ミストサウナはキノコの育成のためでしょうけど、サウナで整うとかいう不健康な流行もありますしね。

 ここで気になるのはたしか設定は7Gから2年経過後の話だったと思うのですが、1,2年で死ぬというのに、まだ沢山の人間が東吾野にはいました。これは時間経過に何かトリックがあるのでしょうか?それとも7G以降である程度の時間経過後にキノコが生えるようになったんでしょうか。この辺は次話以降に要確認です。

 それと、あの黒髪短髪の子のお尻に生えたのが何かが気になります。キノコなのか来週の話なのか。来週は地図によると狐の絵みたいな感じでしたけど。

 1夜だけ寝て、そこに地元の人間とドラマがあって、電車で旅立つのは999を思い出します。そんな感じで進むのでしょうか。もしかしたら銀河鉄道の夜の方なら、やっぱり死に向かう旅です。つまり、各駅ではいろんな死の選択を見せられることになるのかもしれません。

 最終的にはどうなるんでしょうね。どうもヒロインと葉香という子の仲違い…都会に出たい葉香と地元に残りたいヒロインの仲違いの結果、そのマインドが距離を生んだという話だとは思いますが、それだけだと露骨すぎますよね。じいさんの手術も気になるし。どうなるんでしょうか?

 終末…誰の終末=死なんでしょうね? {/netabare}


4話 地図の意味が何となくわかるよう説明してくれる回でした。

{netabare}  地図の読み方は、〇印が意思疎通ができない、□が意思疎通ができる、みたいですね。そうなると稲荷山公園駅の◇がどういう意味か。敵対なのか情報なのか。
 駅にいるのはその駅が象徴するものの感じです。稲荷山公園には自衛隊入間基地があります。その前のお地蔵さんのところは仏子というらしいです。となると胃腸のところは病院、ゴルフボールのところはゴルフ場があるのでしょう。つまり、出てくるものにはみんな意味があるよ、というメッセージです。

 こどものころの会話でキノコが食べられるようになる、というセリフがありました。Tシャツの柄がなぜかキノコでした。なぜあの子だけ幼児退行するのか。子供のころの何かとつながってきそうです。

 雲の形がはじめ逆向きの積乱雲でしたよね。ありそうで見たことがないイメージに関心しました。普通空気の層の上にのっかるので下が平になります。星のイメージなども含め、仕掛けがいろいろありますね。

 これだけいろいろあると、吾野柔術とか結構セリフが出てきますので、どこかで何かありそうです。それとシリウス、約束の星ですね。多分後で「ああ、なるほど」という種まきがいっぱいあるんでしょう。それを楽しむとこの作品は面白そうですね。

 そうそう後の駅に河童がいますね。きのこの件は尻から引っこ抜いたら魂が抜かれる尻子玉とか関係するのでしょうか。あるいはこのアキラという子は考えすぎで、死に対する恐怖が強いのかも。退行というよりも逃避の可能性もあります。


ポイント メモ 2話まで再視聴
1話
21年3か月で動物になる。なるほど…255か月か…2の8乗‐1あるいは8ビットですね。キノコの1年か2年も2の4乗から5乗、16から32という数字と関係あるのかな?

練馬の国のアリスの登場人物が動物。シズルの家のコップがこの作品のキャラ
ギンバイカの意味 ギンバイカを包んでいた新聞にヨウカの写真がある。
黒魔術の手帳・澁澤竜彦の本の意味は?
コメが6回取れる。
稲荷山公園にいい医者がいる…というセリフの時、JKたちは聞いていなかったが…?(4話に関連)
なぞ電力、エネルギー
「シズルってそういう人だったんだ」というセリフ
ゼンジロウの素性とウニャウニャ手術婚、ボンタロウって?7Gは物理法則を破壊する。
クズリが父?
宇宙と星のモチーフが多用される。
EDがなぜユリイカなのか?
吾野柔術


2話 再視聴ポイント
冒頭、クラスメイトは5人以外にもっといっぱいいる。

池袋までどれくらいかかる?→電車が加速
食べ物の心配→ゴーヤが繁殖
戻ろうというと、津波がくる。→つまり、思考が現実になるという設定は間違いないと思われる。

パスタをはかる器具。食べ物が減っている?
Tシャツ柄が「練アリ」で「なんか家にあった」らしい。
問題はパンツ
霧が出たタイミングは?喧嘩中?なぜ、地図を持った人が来た?(流れ的にはポンスケ?)
西武池袋線以外は消えてしまった?池袋はあり得ないことになっている。何も信じちゃだめ。

ゼンジロウは吾野を出られない。ヨウカ・ハムスターの身内?ヨウカの写真が少し不穏。{/netabare}


5話 JKが双発ヘリのメインローターに縛られている図は本邦初?こういう見たことがない絵柄こそアニメの醍醐味です。

{netabare} なんか戦闘機とか無駄にすごかったですね。いまどきF4ファントムは飛んでない気がしますが、F2、C2などとと戦闘シーンはとても良かったです。
 それと双発ヘリのローターにJkが縛り付けられている図は本邦で初めての絵柄の気がします。非常に新鮮でした。こういう発想は素晴らしいと思います。ガリバー旅行記を意識しているのか澁澤龍彦でSMを意識しているのかわかりませんけど。

 全体として新鮮な絵柄でアニメの特性を生かした面白い回だったと思います。5話で気が付いたのは、モールス信号は、スイッチバックしたんだから線路はもうつながってない気もするんですけど、うまく接触してるんでしょうか?

 考察をしようと思いましたが、思ったより早めに種明かしが進むので、ほどほどにしておきます。21年3か月、澁澤龍彦、キノコ、ゴーヤ、練馬の国のアリス、キンバイカ、モールス信号等々気になる要素はたくさんあるんですどね。

 それよりもやっぱり「終末」の意味とヨウカとシズルの関係性です。池袋が恐ろしい、思ったことが現実になる、ということと絡めるとやっぱりかなり衝撃的な結末になるのかな、という気もします。{/netabare}


6話 心の距離が吾野と池袋の距離?

{netabare}  2人が仲違いしていること、宇宙が何かを象徴していることは初期から比較的わかりやすかったと思います。吾野と池袋の距離感と宇宙が取り巻く世界観はボタンを押した葉香の世界感で、電車がつまり静留ということなんだと思います。

 なぜ、静留がここまで露骨に性格が悪いかなんですけど、これは「我々」のことかなと思います。周囲を取り巻く友人たちはある程度まともですけど、やはりどこか性格の悪さと表現しています。一人でなんでもできるといいながら、結局は何もできないことなんでしょう。

 犬が吐くというのはなんでしょうね?静留の自分の身の回りのものはいつまでもいてくれるという恒常性バイアスなんでしょうか。
 自分と他人とは能力も考え方も違うということが理解できない、幼児性や自分勝手はしつこいくらいに表現されています。

 この性格の悪さ、他人への無理解が電車と絡めてどういう話になるのか、楽しみです。

 清瀬だとゾンビはなんでしょうね?昔結核療養所があったから?{/netabare}


7話 チャタレイ夫人とエロに弱いゾンビから読み取れることは?

{netabare} ゾンビが作品に出てきた場合、基本的には資本主義的な世界で意思を失った「生ける屍」ではあると思います。
 そのゾンビがJKとエロに弱いなら、それは生殖をあきらめた人間…つまり令和の時代の我々ということでしょうけど、ドラッグストアの感じを見るとJKとオタク男子に見えなくはないです。

 それが考えすぎかというとそうでもなくてアキラが読み上げていたのは「チャタレイ夫人の恋人」ですね。チャタレイ夫人の恋人は子供ができない貴族の夫人が労働者階級の男と通じて妊娠する話です。
 つまり、男の不妊と性と階級の話ですから、わざわざこの作品を選択した以上は、そういう読み取り方をするのが自然でしょう。思いのほか教養が試されている気もしますが、チャタレイを知らなくてもエロスとタナトスで読み取れるものはあります。

 もう1つの可能性として表現の自由のことかもしれません。というのはチャタレイ夫人の恋人は確かわいせつ表現で裁判があった作品です。このご時世でアニメのエロ表現の風当たりがひどいですから、こっちの方が自然かもしれません。あるいは両方ともとれます。

 つまり、この作品には風刺がやはり入っているんでしょう。本作の設定から言ってSNSは含まれるでしょう。電車の上の歌は出典がわかりませんが、調べてみましょうか。ただ、調べなくても昔は庶民の生活文化にユーモアとしてエロを楽しんでいた、という事だとは思います。規制するから不健全になるという事かな。

 で、女王が出てきました。なるほど…なかなか面白くなってきました。{/netabare}


8話 死を強く感じる不穏な感じに加えて社会・大衆批判を感じますが…

{netabare}  大泉学園ですからイコール撮影所でフィクションの世界という何かが含んでいる気がします。アリスですから「不思議の国のアリス」でトランプではなく将棋ということでしょう。

 そこは良いとして、この作品気になるのが澁澤龍彦もそうですけど、SMあるいは拷問などのイメージが強いです。あるいは自死も含まれます。墓もありました。凍らされている子は首に縄を巻いていました。復活できると思っていた魔法少女たちはみな死んでしまいました。

 冒頭の東久留米の賽の河原のようなイメージのところで、かゆみが発症しました。かゆみって、難しいですが賽の河原つながりだとダンテの神曲に痒みで苦しむ地獄があるみたいです(貨幣の偽造とか虚偽。つまり嘘をついたことがあるということ?)。ですので地獄を表現したのかなあという気もします。加えて次のひばりが丘ですが、団地というか墓地というか…多分もっともいやな出来事が思い出されるという感じでした。離婚、いじめ、暴力、別離等々ですね。

 どちらも、濃厚なネガティブイメージが漂います。その続きとしての練馬の国のアリスです。どう見ても死の世界ですよね。ブタはもちろん大衆のことですから自分で戦うことも判断することもできません。これはイコールゾンビだと思います。7G回線=ネットワークだとすると、つまり大衆とSNSそれは生きているといえるのか?という哲学的な問題。自分の過去の嫌なことと向き合うということ。

 ルールの上で戦う…ルールを変更されるとは社会なんでしょう。あの犬は社長のイメージですので将棋は会社のカリカチュアで、部下=コマですね。そしてルール内では社長は強いけど個人としては弱いと読めます。
 あるいは大泉学園の撮影所をもっとクローズアップすると日本の実写は死んだとも取れます。

 その他、ミニチュア自衛隊の回を思い起こすと、要するに戦う力がない軍隊が無能に支配されていた構図です。強烈な社会批判を感じます。ゾンビ回と魔法少女を合わせて考えると、オタクに対する批判も感じます。

 チャタレイ夫人もそうですけど、実は澁澤龍彦も「サド侯爵」でわいせつ表現裁判を受けていますので、表現の自由の話も入っていそうです。
 他には例えば東吾野の動物になった大人たちが本来人間の弱肉強食性を表しているのかもしれません。

 これらの批判の上に、女子高生たちの心の闇が組み合わさった時、どういう話になるのか。練馬の国のアリスだとすると女王様は結局意味がないことを繰り返して夢オチになるのか。ちょっと緊迫感がでてきました。今回はモールス信号もなかったし、どうなるんでしょうね?

 そうそう、つまり社会批判ですから、スウィフトのガリバー旅行記をやりたいのかなという気もします。ヘリの構図がそのものですもんね。

追記 そうか賽の河原ですから4人はもう死んでいるという事?生きているふりをしているという嘘をついているから痒いのかな。あるいは地獄めぐりのイメージなのかもしれません。{/netabare}


9話 つまり情報世界内の宇宙…ビッグバン特異点ということ?

{netabare} クオークにダークマター、134億年に膨張ですからね。宇宙論です。つまり、特異点=ビッグバンを起こす可能性があるという話だと理解しました。ヨウカの行ったことがある範囲がヨウカにとっての宇宙ということで、世界が閉じたのでしょう。なので西に向かっても戻ってきてしまう、という感じなのでしょう。

 もし、ヨウカとシズル達が出会うとビッグパンが起きる=もとに戻るのか新しい世界が生まれるのか、という話だと思うと納得はできます。9話だけ見れば。21年3か月=255か月で動物になる、というのは桁数がオーバーフローするということでしょうから、多分コンピュータかネットワーク上の情報世界を意図しているのだと思います。

 あとは、今まで積み上げた話と同リンクするか、ですね。基本ヨウカのイメージが世界観に反映しているのだと思いますが…もう9話なのでもうとっとですね。面白くなってきました。 {/netabare}


10話 なんかもうメチャクチャですけど…

{netabare} リアルタイムで見ると見終わると深夜0時なので頭がクラクラ来ます。一番のカオス回のような説明が進んだような…茶碗蒸しとは何か?お父さんとなぜここであったのか?とか真剣に考えてもいいんですけど…もう、結末を素直に見ようかな。

 ヨウカのインナースペースが実体化したのか、むしろシズルなのかわからないですけど、狭い世界に閉じ込められた話ですからね。グリッドマン的な何かなんでしょうか。過去回で茶碗蒸しがだれかの好物とかいうセリフがあるなら話は早いですけどね。
 
 あの黒い男が1話のカラスだということは気が付きましたが、トキワ荘で思考を放棄したくなりました。創作論・表現論とかでいろいろ牽強付会はできますけど、もう考察はいいかなあ。頭がクリアな時間帯にもう1回みるかもしれませが…うーん。
 いったい「終末トレイン」のあの世のような感じと7Gが象徴するところをどうまとめるんでしょう。{/netabare}


11話 ここにきて最高に面白い。橋が伸びるシーンに心がざわつきました。

{netabare} デパートとは資本主義的欲望の究極。ファッションや名画の押しつけがありました。その欲望…つまり価値観はどこから来るのか。押しつけです。

 7GとはSNSによる欲望の刷り込みなのか、あるいは欲望の現実化なのか。今回のヨウカのごはんにも「何でゴーヤ?」がありました。9話でもやってましたね。つまり、郷愁があるわけでしょう。キノコのおかずがありましたが、3話と何か関係あるのか。ポチとカラスの関係は?

 フクロウは…イケフクロウ?

 天文学をやりたい、勉強をしたい。それをシズルに否定されたんでしょう。どこまで説明するかわかりませんが、とにかく面白い。最高です。橋のシーンで謎の感動がありました。

 最終回を見た後でもう一回見たいですね。

 なお、最近やっとスピンオフやっているのに気が付きました。「わんわんトレインどこへゆく」です。そのサブタイトルなんですけど、

お金と愛どっちが大切
無人島に行くなら何を持っていく
ケーキのイチゴいつ食べる
宝くじ当たったらどうする
タイムマシンで行くなら未来?過去?
占いの結果 信じる? 信じない?

です。この質問の共通項は?単純な2択も多いです。JKが好む話題というのか…ネットの底の浅い質問というか…ここからも大衆批判の匂いがしています。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 22
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

親友は遠きにありて思うもの

東京・池袋発“7G”の影響により大人が動物化するなど様々な影響が出た世界にて、
喧嘩別れした親友を探しに女子高生4人が、故郷の吾野(あがの)から池袋を目指して、
豪快に長距離化した西武池袋線に乗って旅立つ青春と冒険を描いた。
水島努監督らによる1クール・オリジナルアニメ(全12話)

【物語 3.5点】
展開ハチャメチャで意味不明だけど共感できる部分も多い、
現代および近未来文明へのカウンターパンチ。

世の中、何でも高速化し過ぎ。自動化し過ぎ。
この流れが続けば、早晩、人間は失われてしまうのではないか?
懸念を抱えた自分にとっては、毎回刺激的な作品でした。


例えば、5Gによって全自動運転が実現するという触れ込みは絵空事に終わる模様ですが、
このまま通信で物体を操るレベルの高速化が進めば、誰かの思念により、現実世界の情報が一瞬で書き換えられる、
本作の7Gみたいなカオスな世界になっても不思議じゃない。

例えば、新幹線のぞみで名古屋から京都に旅行すると最短38分で到着してしまいます。
私は余りに旅情がないので、最近は、こだまで50分かけるプランを選択していますが。

“7G事件”によって、また7Gの引き金をひいた親友・葉香のひとりになりたい意志も汲み取ったかのように、
西武池袋線で1時間で行ける吾野ー池袋間は超伸張して、何日もかかる大冒険となってしまいました。
そもそも7Gで通信が混乱していなければ、友だちとの謝罪と仲直りくらい
SNSで秒で終わる話。

が、世の中、短文通信だけじゃ伝わらない想いだってあるはずでは。
遠路はるばる足労して、面と向き合ってこそ確かめ合える真意があってもいい。


余りに超高速過ぎる変化をもたらす7Gで警鐘を鳴らす一方、
7G副作用による長距離化、通信等の不便化で、
浮上した往年のゆったりとした習慣、コミュニケーション手段により、
忘れられつつある人間性の再度の掘り起こしが試みられた。
だからと言って、西武池袋線のレールを叩くモールス信号による、
うにゃうにゃ手術の影響で正気のやり取り制限時間5分の善次郎さんとのやり取りは、
不便すぎて私は毎回ツボにハマりましたがw

こうした観点で挑めば、折り合えるかどうかは別にしてw
得る思索の材料がある有意義なアニメ鑑賞になるかと思われます。


好きなエピソードは序盤3話の{netabare} 東吾野駅のキノコの話。
上記のような先行き不安感の、お手軽な払拭を願ったりする私にとっては、
ダメ。ゼッタイ。と釘を刺されるようなエピソードでした。{/netabare}


【作画 3.5点】
アニメーション制作・EMTスクエアード

7Gで混沌とした沿線を巡るため、多種多様なデザインを必要とする本作。
決して戦力豊富とは言えない同スタジオ。
鉄道、列車アポジー号などにはCGも当てつつ、無理のないソース配分で、
完走も見えたかに思えた終点直前。放送延期の総集編で白旗。
水島監督曰く「単に間に合わなかった」とのこと。
ま、善次郎さんの「ボボボ……」うにゃうにゃ化くらい、いつもの事ですねw

JK4人組の内、主人公・静留(しずる)は吾野柔術の使い手であり、
撫子は吾野弓術が得意とあって、
意外とアクション性があり、バトルアニメーションは水準以上。

もっとも私が一番印象に残ったバトルは、
{netabare} 敵を好きな“作風”に変更できるベレー帽を装備した、
時代に取り残された漫画家軍団との激闘?なんですけどねw{/netabare}

その他、ミリタリー、ゾンビなど、
戦力外候補のマニアネタ開陳で意地を見せる。
懐古趣味が作画からも滲み出ていました。


あとは{netabare} ゴーヤ糸電話?{/netabare} などゴーヤ推しがしつこかったので、
放送中、何度かゴーヤ料理を自作しました。
ただ、茶碗蒸しは製造する気力は湧いて来ませんでしたが。


【キャラ 4.0点】
千倉 静留…主人公。普通のJKだが身体能力はバトルヒロイン級。
星 撫子…流されているようでやる時はやる優しい飛び道具使い。
久賀 玲実…野生児型の金髪褐色ギャル。思考は不得手。
東雲 晶…頭でっかちな文学少女。玲実と喧嘩する程仲が良い凸凹を形成。

見てくれは凡庸なデザインですが、一緒に掛け合って旅してみると、
バランスの取れた良好なキャラ相関にまとまり、まずまず化ける。
この辺りもまた『ラブライブ!』などの西田 亜沙子氏キャラデザの確変マジック。

彼女たちJK4人の珍道中で、7G事件の震源地・池袋に、
親友・中富 葉香と腹を割って話に行く。


{netabare} キノコの教祖?様だの、ゾンビの女王{/netabare} だの、道中の“中ボス”も曲者ぞろいだった本作。
にしてもラスボスがポイズン・ポンタローってw
彼に{netabare} 「改革なくして成長なし」みたいに「姫なくして池袋なし」{/netabare} と吐かせて墓穴掘らせたり。
ここでも急進的な変革への抵抗勢力からの毒煙を感じますw


【声優 4.0点】
主演の安済 知佳さんを始め、メイン4人のキャスト陣に対して、
音響監督も兼任した水島監督から、リアルな芝居、自然な会話をとの執拗なディレクション。

それを受けての、ギャルに、文学に、ゴーヤと、方方にとっ散らかる掛け合いは、
贅肉が多いのですが、その生産性や合理性のないダベリからもまた、
人間性を失わせまいとするスタッフの矜持を感じました。

以前、『メタリックルージュ』レビューでも言及しましたが、
合理性のある会話脚本くらい、今やAIに命じれば瞬時に生成される時代。
説明調の無味乾燥な台本くらい自動音声でも読める。

今後もこうした迷走する会話劇を生身の声優に演じさせることにより、
人間性を主張するトレンドは続くのだろうなとの私の予感が強まる演技でした。
私も人間として、混迷するセリフ回しに喰らいついていけるよう精進したいと思いますw


あとは、ゾンビたちのうめき声が淡々と律儀で、地味に癒やしでしたw


【音楽 4.0点】
劇伴担当はシンガーソングライター・辻林 美穂氏。
摩訶不思議な7G世界に合わせて、奇妙な電子サウンドも目立ちますが、
クライマックスでは、王道のピアノとストリングスの心情曲でしっかり盛り上げて来る。
やかましすぎない、良い塩梅のバックグラウンド・ミュージック。

OP主題歌は中島 怜さんの「GA-TAN GO-TON」
“GA-TAN GO-TON GA-TAN GO-TON しょっちゅう停止 停止”
敢えて不便にして人間性の再発掘を試みる作風とマッチしますが、
制作に、放送回を飛ばされた上で聞くと、申し訳ないですが自虐にも聞こえてしまいますw

ED主題歌はロクデナシ「ユリイカ」
サビの“何度傷つけ 間違って 失敗して 優しさ 蔑ろにしただろう”などと、
仲直りの決意を新たにして締めくくる良作バラード。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 16

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

西武池袋線は最高だ!

 最終話(12話)まで観ました。2024.06.29

 監督が暴走したのを何とか制作スタッフみんなで作品にまとめた感じのアニメでした。7Gって監督のことか!?

 西武池袋線沿線住人の私としては、大泉学園駅とか出てくるだけで大喜びですよ!ただ、狂った世界が舞台なので、聖地にはならない感じが…。

 ハチャメチャやり過ぎロードムービー系のアニメは最近少ないので、たまには良いかなぁと楽しく視聴いたしました。この手の話は、伏線の回収とか考察とかゴチャゴチャ言うのは野暮な感じなので、レビューしにくいです。

 一つ、好き嫌いが分かれそうなのは、登場人物達の性格が悪くて馬鹿な所ですね。

 主人公の静留はもちろんガチの性悪ですが、葉香も、「静留ちゃんなんて、人外魔境の東吾野で何も成せない、何者にもなれないまま、腐っていく口先だけのカスだと馬鹿にしていた!」とか言い出すし、青春のぶつかり合いにしては辛辣過ぎます。幼馴染に吐く台詞では無い様な…。

 主人公達が馬鹿なので、色々な事象に対して後手に回って事態が悪化し、最終的に全て肉体言語(暴力)で解決します。この粗暴でやましい感じが好き嫌いの別れ目になりそうです。

 ただ、ぽん太郎の持っていた拳銃が中折れ式のリボルバー(ムスカ大佐の愛銃、エンフィールドかな?)だったり、西武新宿線の復活を何よりも願っているモブが登場したり、装甲列車が活躍したりと、ピンポイントにマニア心をくすぐります。

 制作スタッフが楽しんで作っている感じはヒシヒシと伝わってきたのは高評価です。覇権は取れそうもありませんが、佳作以上の出来ではあったと思います。
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 6話まで観ました。2024.05.08

 突然四人娘達がギスギスし始めます。静留が葉香の夢に対してそこまで言うか?位の駄目出しをしたので、葉香が池袋へ行ってしまったとか今更言い出して静留を吊し上げます。

 静留の言動が異常かどうかは何とも言えません。青春ものでは大体巧妙に避ける場合が多い、主人公達が通っている高校のレベルが不明だからです。

 みんながアホキャラの黒ギャルと同レベルなら、葉香の夢は誇大妄想ですが、吾野史上最高の天才である可能性もあります。

 みんな同じ制服を着ていますが、世界崩壊後だからかもしれませんし、葉香だけ埼玉天才学園の生徒なのかもしれません。

 情報が無いので何とも言えない上に、静留の行動を誰も止めません。どう考えてもメイドインアビスのリコがレグ無しでアビスの底へ潜る位の自殺行為なんですが、何故、みんなイキナリ酷薄なサイコパスになる?

 シナリオの都合でキャラに異常行動をさせると、収拾がつかなくなります。このアニメ、カツカツで作っているらしいので、この先の展開が非常に心配です。
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 初回観てのレビューです。2024.04.02

 何と舞台は吾野駅!西武池袋線練馬駅へ向かって冒険が始まります!沿線住人は観るっきゃ無い!

 謎現象による文明崩壊後の女子高生達の活躍に期待大です。ちょっと、色々と狙い過ぎな感じもしますが、1話を観る限り、おもしろそうです。

 川越ボーイズ・シングみたいにブッコケないことを心から願っております。

 登場人物の女子高生達が少しウザい感じなのがちょっと引っかかりますが、変に百合とか恋愛とかブチ込まなければ、傑作の予感すらします。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 11

61.5 2 女子高生で小人なアニメランキング2位
ストレンジドーン - STRANGE DAWN(TVアニメ動画)

2000年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (33)
204人が棚に入れました
ある日、異世界に飛ばされてしまったふたりの女子高生・ユコとエリ。
強い日差しの下、奇岩が立ち並ぶ荒野をあてどもなく歩き、川で休憩してるところへ突然、小さな生き物が襲ってくる。
それはこの異世界での「ヒト」であったのだ。シャルと名乗る辺境警備隊隊長によって助けらた二人はシャルの村に案内される。村では「魔人」と呼ばれ、救世主扱いされ村人総出の歓迎の祭が開かれるのだった。
そんな折、魔人が村にやってきたという情報を得た他部族が村に侵入して戦いが始まり、ユコとエリたちはそこに暮らす小人たちの戦争に巻き込まれてしまう。

chance さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

【ガリバーFT】【ヒューマンドラマ】ファンタジーってそもそも逃避の文学って言われたし

小人だらけの異世界に召還された女子高生二人のシリアスファンタジー(ガリバー風)(ギャグほぼなし)

原住民からは魔人と恐れ崇められるものの、当人達は特異な力があるわけでもない唯の女子高生(いちおうデカイだけ)
”いや実際異世界に飛ばされても、ご都合能力が備わってなければ困る挙句不幸になるだけだよね”展開で、数多あるご都合ファンタジーに冷水をぶっかける様な対極作風です。

また主人公達含めリアリティある自己中人間描画は「俺こーいうタイプ嫌いなんだよね」キャラを数多く排出し、見応えあるドロドロのヒューマンドラマが楽しめます。
※社会人経験を積んだ人なら「あーいるいるこーいう奴」ってのに出会えるはず・・・って事は大人のほーが楽しめるアニメかも。

クライマックスはポカーンでしたが・・・

ご都合作風よりは、不快な人間心象描画があってこそ、物事は思い通りにいかず不幸がおしよせてこそのヒューマンドラマでしょと感じる人にオススメです。
あと、この作品を楽しむ上で、FTはあんまり関係ないです。たぶん。

ちなみに上記文は酷評ではなく私的褒め言葉です。面白いですよ。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 6

Moji さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

異色のファンタジー

気弱なエリ、自分勝手のユコ。
どちらに共感するかによって見方や感じ方が違ってくるだろう。
この二人、登場シーンから現代と違う世界にいて「?」状態だが、それは視聴者も同じ。
普通は異世界に飛ばされた人間がドッキューン、バッターン大活躍するのだが、この二人はまったく役に立とうとしない。
あっ、と言う間に3話(DVD1枚)を観終えてしまった。コーヒーを煎れて次へ・・・、と見始めたら止まらなくなってしまった。
たぶん、今までにないパターンで、現代からファンタジー世界に飛ばされてきた二人の考え方がヘンにリアルなためだろう。
恐らく、多くの現代っ子はそんな思考や行動ではないだろうか。
そのため、小人達との思考のズレがまた面白い。
エリとユコは現代に戻れるのか?結末はある意味衝撃のラストである。「ど~なっちゃうのぉ?」

投稿 : 2025/01/04
♥ : 1

taketake4 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

見た目はポポロクロイスみたいだけど

小人たちの暮らす異世界に呼び出されてしまった女子高生二人組

二人のいた現実世界の描写はまったくないので、それぞれの関係性など元の世界に関しては彼女たちのセリフ等断片的な情報しか与えられないのだが、あまり良好な関係ではなさそう。
と言うか親交があったのかどうかすら
そんな二人が理由もわからず異世界に放り出されて、あまつさえ魔神呼ばわりされて戦えとか言われてもそりゃあ困るだろう。
相手は小人と言っても膝丈くらいはあるし武器も持ってるしねえ

なろう以前の作品なので、無双どころか常に帰りたい連呼は今の視聴者には軟弱に映るだろうけど、当時の異世界物は元の世界への帰還が最大の目的なのが当たり前の時代でしたから

ARIAやたまゆらがホワイト佐藤なら、こちらはブラック佐藤なので癒やしを求めての視聴はおすすめしません

投稿 : 2025/01/04
♥ : 1
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