変身で怪獣なTVアニメ動画ランキング 8

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の変身で怪獣な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年09月29日の時点で一番の変身で怪獣なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.0 1 変身で怪獣なアニメランキング1位
怪獣8号(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (213)
714人が棚に入れました
日常的に怪獣が人々をおびやかす世界。 怪獣を討伐する「日本防衛隊」への入隊を志していた日比野カフカは、いつしかその夢を諦め、怪獣専門清掃業で働いていた。 「二人で怪獣を全滅させよう」 かつてそう誓い合った幼馴染の第3部隊隊長・亜白ミナの活躍と、防衛隊を目指す後輩・市川レノとの出会いをきっかけに再び夢を追い始めるカフカ。 しかしその矢先、謎の小型怪獣によって強大な力をもつ“怪獣に変身”してしまう! 「怪獣8号」と名付けられ日本中から追われる存在になったカフカは、それでも防衛隊員への夢を諦めず、怪獣災害に立ち向かうのだった――。

声優・キャラクター
日比野カフカ/怪獣8号:福西勝也
市川レノ:加藤渉
亜白ミナ:瀬戸麻沙美
四ノ宮キコル:ファイルーズあい
保科宗四郎:河西健吾
古橋伊春:新祐樹
出雲ハルイチ:河本啓佑
神楽木葵:武内駿輔
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人間に対する敬意に溢れ、コメディの使い方にもセンスを感じる

【レビューNo.137】(初回登録:2024/8/4)
コミック原作で2024年作品。全12話。
コミックサイトの広告でよく本作が流れていたので、かなり気にはなっていた
のですが、アニメ化されて感謝ですね。

(ストーリー)
「怪獣大国 日本」
古来から怪獣が人々の日常生活を脅かしている日本が舞台。
主人公 日比野カフカも、幼いころに住む町が怪獣の発生によって破壊される。
そして幼馴染の亜白ミナとともに、防衛隊員になることを約束した。
時は流れて、ミナは隊長となり防衛隊員のヒーロー的存在となるも、カフカは
未だ防衛隊に合格できずにいた。
情熱を失いかけていたカフカだが、そんな彼の職場に市川レノが入社してくる。
彼の説得により、もう1度決意を新たにするカフカだったが、その矢先謎の生物
に寄生され怪獣化してしまう。
その場から無事逃亡できたものの、以降防衛隊からは「怪獣8号」と識別され追
われることとなる。
そして人間の姿に戻れたカフカは、レノとともに防衛隊入隊を目指すのだった。

(評 価)
・かなりの人気作ということで、アンチ的な意見も・・・ 
 おっさん世代の私には、「あー『ウルトラマン』の世界ね」ということでな
 んの違和感なく受け入れられたのですが、若い世代だとそうもいかないよう
 で、「説明不足!この世界観が理解できない!!」みたいな入口で躓く方も
 おられるようですね。
 (怪獣が自然発生するという感覚や怪獣の存在意義や目的がわからないとか)

 またキャラデザも「原作からの改悪だ!」とか不評のようですね。
 個人的には原作未読なので、「カフカの”おっさん臭”ちと強くないか?!」
 以外はこんなものかなあって感じで観てましたが。

 それと多いのが「既視感まみれ」「他作品からのパクリ」といったオリジナ
 リティに対する疑問の声ですね。
 よく挙がる作品名だと『エヴァンゲリオン』『進撃の巨人』『寄生獣』とか。
 個人的には
 ・別に既視感だらけでもきちんと料理されていて面白ければ問題なし
 ・(後述するが)本作の本質はそこじゃないと感じている
 ということで、かなり楽しめた作品だったかなっと。


・人間に対する敬意が溢れている
 本作で一番感心したのがこの部分ですね。
 怪獣を通して「人間に対する敬意」「人間の素晴らしさ」をしっかり描いて
 いるように感じました。
 その象徴ともいえるのが9-10話ですが
 {netabare}・保科副隊長回、彼を掘り下げつつ彼の活躍で怪獣を追いつめる
 ・ここで怪獣が巨大化
  → 「また”怪獣8号”頼みかよ( ノД`)」と興ざめしたが・・・
 ・しかし保科副隊長が決死の粘りをみせ最後に
  「怪獣・・・僕の勝ちや」
  「僕はこの基地の副隊長、あの人に繋ぐのが務めや」
  亜白隊長到着までの時間稼ぎをすると、期待通り亜白隊長が怪獣を撃破!!
 ありゃ、人間だけで怪獣倒しちゃったよ(笑){/netabare}

 人間は個々だと無力で弱い。でもだからこそ力を合わせて立ち向かうことで
 幾多の困難を乗り越えてきたわけで、全編を通じて「チームとして戦う」と
 いう姿勢が徹底して描かれているんですよね。
 (人間は手を取り合えるから尊く美しいのだと!)
 では「チーム=命令に忠実なロボット集団か」といえばそうではなく
 「チームに最大限貢献するために、自分の個性をどう活かすか」
 という個人もしっかり尊重されているんですよ。
 サブキャラに至るまで個性が端的に描写されて、皆きちんとキャラが立って
 いたと思います。
 1クールの尺の中で数多くのキャラを魅力的にみせていたのは、評価できる
 のではないかと。

 展開としてはよくあるパターンなんですが、何というか作品の端々に人間愛
 や敬意に溢れているというか
 「この原作者、本当に人間が好きなんだなあ」
 っていう描き方にセンスを感じるんですよね。
 (多少「愛が溢れ過ぎやろ!」って感じる部分もあるがw)

 
・コメディの使い方が抜群に上手い
 視聴してみると意外とコメディ色が強い作品でもあったかな。
 でも個人的には「コメディで狙って笑いをとりにいく」というよりは
 「コメディを上手く活用して作品のリズムを作っている」
 という印象ですね
 ・緊張感が高まっている
  → 小ネタを入れ、一度間合いを外してタメを作る(緩)
 ・ここでリズムを作りたい
  → ノリや畳かけのコメディでテンポを加速(急)
 だから既視感のある場面でも、上手くリズムをコントロールしているから、
 きちんとこの作品独自の面白さに繋がっているという印象ですね。


という感じで、
・既視感はあるかもしれないが
・原作者が描きたいこと(人間に対する敬意)がしっかり描れている
・コメディの使い方が上手く、作品独自の面白さを演出している
ということで、個人的にはかなり面白い作品だったかなっと。
(使い古された素材ながらも、原作者のセンスで上手く料理された作品なのか    
 なと)
そういう意味では「Production I.G」は原作のよさを引き出すいい仕事をして
いたんじゃないですかね・・・原作未読だから知らんけどw
ただ強力なカードを1期で切ってくるとは思わなかったな。
2期ではそれが吉と出るか凶と出るか・・・
{netabare}・カフカの正体が防衛隊にバレるw{/netabare}

ED「Nobody/ONEREPUBLIC」
・洋楽をあまり聴かない私のハートにも刺さりましたね。
 洋楽好きのスタッフがどこかで探してきたのかと調べてみたら、本作のため
 にわざわざ書き下ろしたようですね。
 洋楽アーティストがアニメのために楽曲提供とか何気に凄くないか?!

投稿 : 2024/09/28
♥ : 17
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

怪獣大国日本

原作未読 全12話

都市に怪獣が出没して人類を脅かす世界、特に日本は怪獣大国と呼ばれ発生率が高いと称される国です。

その怪獣を殲滅するための組織が日本防衛隊、主人公は防衛隊に何度も落ち、怪獣死体の解体清掃処理業者の社員となって燻っていました。

そこである人物との出会い、再び防衛隊へとある約束のために再度防衛隊へと試験を受け、怪獣を倒していくお話です。

また主人公は、あることで怪獣なることが出来るようになり防衛隊の仲間のピンチや人々を救うべく影で怪獣と戦っています。
{netabare}
キコルは、最初の印象が悪く余り好きではなかったのですが、でも後に仲間思いのとても良い人物と分かって好きなキャラになりました。

終盤でバレましたねw {/netabare}

怪獣は台風のようなナンバーリングをされていますね。

小型もいましたが、本体は怪獣ということだけあって大きいですねw

防衛隊との戦いのシーンも細かく描かれていて凄い迫力でした。(隊長のミナさんの武器は反則ですねw)

色々なタイプの怪獣が出てきて、戦いはこれからという感じで終わっています。

続編が決定しているとのことなので楽しみです。

OPはヤングブラッドさん、EDはONEREPUBLICさんが歌っています。どちらも外国の方ですが、洋楽で書き下ろしの新曲を提供するのは異例だそうです。どちらも好きな曲です。

最後に、お話の中でコミカルなシーンがあるのですが、怪獣の特性が描かれていて面白かったですね。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 19
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

過去作の「ごった煮」という印象を超えられるか

松本直也による原作漫画は、『少年ジャンプ+』(集英社)で連載中(既刊13巻、現在読書中)。「次にくるマンガ大賞2021」などを受賞。
アニメ1期は、全12話(2024年)。監督は、『鬼平』、『僕らはみんな河合荘』、『消滅都市』などの宮繁之と神谷友美。制作は、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』、『PSYCHO-PASS サイコパス』などのProduction I.G。2期の制作が決定済み。
(2024.7.9投稿 8.10一部修正)

本作は、簡単にいうと、怪獣を倒す(地球)防衛隊員が、敵であるはずの怪獣になる能力を手に入れ、その能力を使って悪い怪獣と戦うというお話(ただし、巨大化はしない)。

なので、大雑把なイメージとしては、ベースが「ウルトラマン」なんだけど、ウルトラマンが宇宙人じゃなくて、人間が「(初期の)仮面ライダー」のように敵側の能力を手に入れて、怪獣と戦うという感じ。

ただし、細かいことをいうと、本作に出てくる怪獣は、宇宙怪獣ではなくて、自然災害(地震)をモチーフとした近年の「ゴジラ」的な怪獣(例えば、本作で怪獣の強さを表す「フォルティチュード」は地震のエネルギー規模を表す「マグニチュード」由来。「本獣・余獣」という表現も「本震・余震」ぽい感じ)。
あと、防衛隊員がそこそこ強いので、オマージュ元と違ってウルトラマン頼りじゃなくても怪獣を倒せます。

ある意味、日本の「男の子」(かつて男の子だったを含む)にとっては、説明不要の非常に馴染み深いお話を組み合わせた感じになってます(※狙ってやっているようです。)。

もっとも、具体的な作風については、他の方も指摘していますが、『エヴァンゲリオン』、『進撃の巨人』、『マブラブ オルタナティブ』あたりの影響を感じます。
ただ、主人公が真面目で一生懸命なところがありつつ、コミカルなところがあるので、これらの作品より深刻な感じの描かれ方ではないです。


【あらすじ】
古来から怪獣が日常生活を脅かし、その出現率も高い怪獣大国・日本が舞台。
幼いころ、住んでいた町を怪獣によって破壊された主人公・日比野カフカ(CV.福西勝也)は、幼馴染の亜白ミナ(CV.瀬戸麻沙美)と共に、その惨状を目の当たりにして、一緒に防衛隊員になることを決意する。

時は流れ、カフカは、怪獣の死体解体清掃処理業者に就職しながら、長年に渡って防衛隊員試験の通過を目指すも年齢制限から、その夢を絶たれていた。一方、ミナは、防衛隊の隊長として日本中でスーパーヒロイン扱いされるほどの大活躍。

そんな中、カフカは、防衛隊の試験対策としてカフカの勤める処理業者にバイトとしてきた市川レノ(CV.加藤渉)から、少子化を理由に防衛隊の年齢制限が引き上げられたことを教えられる。
そして、いつものように怪獣の処理をしていた二人は、怪獣に襲われ絶体絶命のところをミナに救われることに。カフカは、搬送された病院で防衛隊員になる決意を新たにしていたが、突如病室に現れた謎の生物に寄生され、怪獣に変身してしまう。

その後、病室から逃亡したカフカは、防衛隊から「怪獣8号」と呼称されることになるのだった…


【過去作の「ごった煮」という印象を超えられるか】
上で書いたように、本作は、過去作の「ごった煮」という印象が強いです。

もっとも、作品の出来は、人気作に相応しく、すこぶる良好だと思います。例えば、長々しい説明セリフをあまり用いず声優の演技や演出だけで状況を把握できる作品を久々に観た気がしますし、アクションシーンも気合が入ってます。この辺は、さすが時代劇アニメ『鬼平』の宮繁之監督だと感じました。
また、本作は、そこにもう一人の神谷友美監督がいい味を加えていそうで、全体的な印象として若者受けしそうな仕上がりになっていると思います。

ただ、上で書いたように、どこかで見たような設定が多いため、細かい設定を説明する必要がない一方で(※架空の生き物である「怪獣」を一から説明しなくて済むということは、「エルフ」のような偉大な発明の1つだと思います(笑))、視聴者の期待に応えつつ「その視聴者の予想をいい意味で裏切るような展開をどこまで用意できるか」というのが、2期も決まっているため、今後の焦点になってきそうです。

そこで、重要になってきそうな仕掛けが、「カフカ」の「変身」なんだろうと思います。
ある日目覚めると、突然、怪獣になっていた。俺は「人間」なのか「怪獣」なのか(※カフカの小説では「虫」。)

1期では、残念ながら、その辺のテーマに迫る内容は最後の2話くらい、正に壮大な物語の導入といった感じで終わってしまいます。

ということで、個人的には、1期だけで「過去作のごった煮という印象を超えられるか」を判断するのは時期尚早だと感じましたので、引き続き2期を観てみたいと思いました。


【「人の心」ってなに?(※ネタバレ有りの感想)】
{netabare}最終話で、ミナは、カフカが「人の心」を持っているので、カフカを怪獣として処分すべきではないといっています。
また、日本防衛隊の長官である四ノ宮功(CV.玄田哲章)も、カフカをギリギリまで追い詰めることで、その本質が人であるか怪獣であるのかを見極めようとしたのでしょう。

もっとも、1期の内容だけだと、じゃあ「人の心」やその本質ってなに?というところまでは、きちんと描ききれていないというのが率直な印象でした。

「人の心ってなに?」や、「肉体が人でなくても精神が人であれば人扱いすべき」的な話は、他のアニメ作品でもアンドロイドやAIの出てくるSFもので度々テーマになっています。

また、その辺の葛藤は、本作のオマージュ元であろう仮面ライダーやデビルマンでも描かれています。
もっとも、個人的には、ウルトラセブンとアンヌ隊員とのエピソードが真っ先に頭に思い浮かびました。

というわけで「怪獣の存在理由」や「主人公カフカの今後」について、全て「愛」で解決してしまうのか、はたまた全く別の視点を提示してくるのかは、今後の本作の注目点の1つでしょうか。


そういえば、昨今アニメ界でも大流行りのチート能力を持った主人公の話。その元祖ってウルトラマンとか仮面ライダーだったんだと、本作を観て改めて気づかされました。{/netabare}

投稿 : 2024/09/28
♥ : 9

76.0 2 変身で怪獣なアニメランキング2位
SSSS.DYNAZENON(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (350)
1120人が棚に入れました
「SSSS.DYNAZENON」は、2019年12月14日(土)、15日(日)の2日間にわたって東京ドームシティで開催された「TSUBURAYA CONVENTION 2019」オープニングセレモニーにて、制作が決定したことが発表されていた、「円谷プロダクション」と「TRIGGER」がおくる完全新作アニメーション。2018年10月から放送された「SSSS.GRIDMAN」(グリッドマン)と同じく、原作を「グリッドマン」とし、監督は雨宮哲さん、脚本を長谷川圭一さん、キャラクターデザインを坂本勝さん、そして音楽を鷺巣詩郎さんが担当する。

声優・キャラクター
濱野大輝、榎木淳弥、若山詩音、梅原裕一郎、安済知佳、神谷浩史、内田雄馬、諏訪彩花、内山昂輝、伊瀬茉莉也、田所あずさ、小笠原仁、梶原岳人、土屋李央、遠野ひかる

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

以前はそれほどでも無かったですが、ユメに着目したら非常に面白かったです。

 1回目、本作はSSSSグリッドマンという名作の後継だったので、何か仕掛けがあると思い込んで視聴したのが良くなくて途中で断念しています。再視聴しましたが、やっぱり思わせぶりでよくわからず低評価とはいいませんが、それほど高い評価ではありませんでした。

 で、今回3回目ですが、視点をユメとカナの問題に集中して見たところとても奥行がある話でした。他のキャラの問題も同時に見えてきた気がしました。
 そして、本作については、他の作品とのつながりや、オマージュなどで楽しむ要素が盛りだくさんらしいですが、そういうところをほぼ無視して見たら本当に面白かったです。

 ユニバースをまだ見てないので、的外れな考えもあるかもしれません。

 グリッドマンとのつながりでは、ナイト君はまあわかりますが、それと水門と学校だけ着目しました。

 で、ユメとカナの問題ですけど、結局ユメは「カナとはどういう人だったのか」が知りたかった、という事だと思います。結果的に死の真相を追うような形になりました。が、本当はカナについて分からないことがユメにとっては納得できなかったのでしょう。
 これは見ている方からすると、ユメもよくわからないということにも通じます。
 結果的に10話で、この2人の本音の部分は解決します。が、死因ですね。こちらはグレー…というよりは…だと思いました。

 10話でコヨミと稲本さん、怪獣に見せられた過去の世界ではお金を持ってデートしていました。確かコヨミは逃げているので、これは無かった過去ということですよね。ですから、IFか願望だろうなと思いました。

 で、カナの水門での死はグリッドマンのアカネと重なるかなあという部分です。2つの作品で、非常に象徴的な場所である水門にいること。そして屋上を歩ける渡り廊下とか判断して、学校は2つの作品で同じ学校に見えます。
 つまり、アカネという女性のIFではカナだったのかなあ、という気はしました。ここは正直妄想に近い部分です。

 ユメの約束すっぽかしは、なんなんでしょうね?そこがまだ納得しきれていない部分はあります。自己承認が弱いので他人の承認が欲しいのでしょうか?ここが読み解けるともうちょっとすっきりするんですけど。
 あのメガネの親友が脳内親友だとするとものすごく納得感があったんですけどあえて、12話では実存させました。これはそういうミスリードをしていた気がします。2人の関係とユメのキャラの解読はしたいと思っています。
 ユメとメガネの娘、ヨモギと4人の友達たちは関係性の対比なんでしょうか?

 あとは、いろんなヒューマンドラマがあり、それぞれ妙なリアリティがあって共感はできるんですけど、それほど深い意味性は感じられなかった気がします。
 例えば、稲本さんとコヨミの関係も、ムジナを加えたとしても面白いしよく描けてはいましたが、じゃあ、何かテーマ性があったかと言えば、それほどでも…と思います。

 怪獣思想というのが、人間の解放と過去からの因縁です。あるいは生きる意味もありました。初めは人間社会のアナロジーかと思いましたが、どうもそこは読み取れません。
 ダイナゼノンサイドが過去のしがらみを持っている人ばかりだったので、面白くはありますが、しかし、ここに深いテーマ性を見すぎるのは牽強付会な気がします。
 搭乗した人物に成長と救済がありました。そこが本作で描きたかった事なんだと思いますが、不思議なことに新しい仲間たちによるヒューマンドラマでの成長なんですよね。決して戦いそのものによる成長ではないのが、新鮮でした。

 後はやはり、ユメとヨモギです。この恋愛は良かったし、とって付けた感があるわけではないんですけど、どちらかと言えばユメその人のパーソナリティーの方に興味が行ってしまいました。

 まあ、いずれにせよ10話がポイントでしょう。10話はOPを省略していましたので、そこが重要だよというサインでしょうし。


 ということで、視点が全然違って、21年6月までに書いた1回目2回目のレビューはかなり適当で的外れだと思います。したがって削除。23年7月に全面的に修正しています。
 続いてグリッドマンももう一度見たい気がします。

 評価は3.5でしたが→4.3に変更です。特にキャラ描写と言う点では、ユメは非常に興味深かったです。もうちょっと深掘りして、彼女についてまだ残っている謎の部分は理解したいです。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 9
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

鬱屈した令和の現代人が変形合体

往年の実写特撮ヒーローを元ネタに展開する『GRIDMAN UNIVERSE』2作目の1クールTVアニメ。

【物語 4.0点】
特撮あるあるとして、予算の都合上、最後の派手なバトルシーンにソースを集約するため、
それまでは子供が見ても退屈な日常ドラマが延々と続くという構成が挙げられます。

本シリーズは、“退屈な日常”→対巨大怪獣バトルによる解放という各話構成でオマージュ。
それが作品テーマにもなっています。

私の場合、その“退屈な日常”とやらに、バトル以上に惹き付けられました。

『DYNAZENON』では退屈を越えて、鬱屈から情動を掘り起こす濃厚な人間ドラマが展開。

日常のキャラ心理とバトルのパフォーマンスが相互に影響し合うのは典型的な設定ですが、
決してロボで怪獣を殴った余勢を駆って日常の鬱憤も晴らす乱暴なプロットではない。
登場人物各々が知恵の輪みたいに割り切れない自分や仲間の心理としっかり向き合って前に進んでいく、綿密なシナリオが渋くて好感しました。
終盤の(※わりと重大なネタバレ){netabare}蓬の夢芽への「好きです。付き合って下さい」は、近年の告白シーンの中でも強く印象に残っています。{/netabare}

ただし、人間心理だけでなく、敵勢力「怪獣優生思想」もまた各メンバー信条がバラバラで割り切れないためか、
倒してもスッキリ感はもうひとつ。
そこは看板だけでも掴みやすい統一イメージがもっと欲しかったかもです。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・TRIGGER

新設の“メカニックシークエンスディレクター”が巨大ロボの変形合体バンクを磨き上げる。
(上空に光の道を敷いてまで空中合体にこだわるエネルギーの無駄遣い感こそが様式美w)

車やビルがミニチュアと化しひっくり返るバトルシーンの迫力も相変わらず。
本作は怪獣VSロボの被害が消えない設定となっており、爪痕の描写も印象的。
大量の壊れたビニール傘が遺棄されたカットが妙に脳裏に焼き付いています。

日常の心理描写についても、顔は無表情が多いので読み辛いですが、演出には力が入っており上々。
{netabare}ちせが“ゴルドバーン”を発生させる{/netabare}件などはゾクッとしました。


【キャラ 4.0点】
一応の主人公で怪獣使いのガウマ。
この現代社会では目立つ(浮きまくる)5000年来の熱血ヤンキー属性で、
高校生の蓬(よもぎ)&夢芽、ニートの暦+ちせ等、気だるげな現代人共を率いて、合体ロボ活動の中核を成す。
感情のもつれを引きずってやる気なくすは、{netabare}風邪引いて咳き込みながらコールするは、{/netabare}
頼りない現代人だけでは合体維持など無理ゲーですw

ガウマさんを裏切り者と罵る敵勢力「怪獣優生思想」の面々。
自力では怪獣を創造できず、破壊活動は怪獣の発生頼み。
怪獣の種である人間心理の情動にアンテナを張る中で、敵対する「ダイナゼノン」乗組員たちとも交流。
蓬たちの深層心理を引き出すトリガーともなる。
{netabare}ムジナさんの酒に付き合わされる暦先輩の顛末{/netabare}がグダグダで結構好きw


前作とは直接の繋がりがない中で、シリーズファンにとっては{netabare}ナイト{/netabare}との再会が望外の喜び。
来年劇場公開予定の『グリッドマン ユニバース』でも作品世界を繋ぐキーキャラクターとなるのでしょうか?


【声優 4.5点】
ガウマ役の濱野 大輝さんが「怪獣優生思想」ジュウガ役の神谷 浩史さん辺りとやかましくイキり合ったりする他は、
地声寄りのアンニュイボイスによるゆる~い掛け合いが繰り広げられる。

が、無気力に見えて、現代社会の病理に鋭く斬り込んでいるのが本作の凄い所。
特に夢芽の姉の死因を探る中で、“イジメ”と“イジり”の中間の掴み所のないグレーゾーンを演技で再現したのは白眉。

最近の若者は感情表現が苦手なのではなく、
平坦ボイスで、杭を打たれないように包み隠して防衛しているのだ。

ある世代から下の人間と接したことがあれば、非常に心当たりのある演技をしてくる。
私が本作でバトルより日常シーンに惹かれた主要因。

蓬(よもぎ)役の榎木 淳弥さんが、
{netabare}姉の過去の一端を受け止めた夢芽のことを想って泣く{/netabare}演技も繊細でグッと来ました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は鷺巣 詩郎氏の続投。
“退屈な日常”から解放される怪獣VSロボバトルを音楽でも演出するため、
日常シーンでは基本BGMなし、バトルシーンでは勇壮な金管、コーラスで盛り上げるという極端な音響方針を貫く本シリーズ。
たまに挿入されるピアノの心情曲も良好なだけに贅沢な使い方だなとも(苦笑)

OP主題歌はオーイシマサヨシ「インパーフェクト」
バトルシーンの挿入歌としても映える明快なメロディに、
世界の憂鬱をひっくり返すなどと、核心を捉えた歌詞を乗せた優秀なアニソン。

ED主題歌は内田 真礼さんの「ストロボメモリー」
どんだけ低音域に沈んで俯くんだ?って位の歌い出しの“タメ”から、
高音域のサビへと疾走していく解放感が心地よい一曲。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 32
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ゆる系日常ものと円谷式『様式美』の素晴らしい変形合体

はじめに懺悔しておきますが、
僕はロボや怪獣系がけっこう『苦手』です。
合体ロボを「かっこいい」と思ったことは一度もないし、
ガンダム系の作品だって、
モビルスーツ同士のバトルシーンは、たいていよそ見しています。

それは「ロボがよくない」と言っているわけではなく、
あくまでも僕個人の嗜好として、です。
トマトが嫌いと駄々をこねる、がきんちょと同じです。

そんなどうしようもない偏食家のワタクシですが、
本作と前作『SSSS.GRIDMAN』は、最後まで楽しく観ることができました。
というか、かなりお気に入りの作品です。

と言っても、バトルや合体シ-ンはやっぱよそ見してましたが……。


前作の『SSSS.GRIDMAN』は、
合体ものに『萌え』や『ゆるさ』を加味して評判になりましたが、
本作では、さらに一回り二回りネジをゆるめています。
{netabare}
  バイトで戦闘訓練サボるわ。
  遅刻しそうになってメカで学校行くわ。
  敵とわかってて学校で雑談するわ、
  一緒にプ-ル行くわ、
  お酒おごってもらったりするわ。

一応、怪獣優生思想との対立、みたいな図式はあるのですが、
本気で対立しているのは、
元・怪獣優生思想のガウマのみです。

そのガウマにしても根っこは「姫に会いたい」の一心なわけで、
勧善懲悪みたく立派な概念はありません。

あとのメンバーは、
怪獣が出てきたら周りに迷惑・危険だから戦っているだけで、
それよりも私的なこと、
  再婚しそうな母親からの自立だとか、
  おねえちゃんの死の真相だとか、
  やりたいことが見つからず逃げ回ってばかりいる自分とか、
そういう『日常』の方に、かなり体重かかっています。

また、前作のグリッドマンのときみたいに、
特撮オタでバトル志向の内海くんや、
戦うためにやってきた新世紀中学生みたいなのもいません。

だからまあ、対立構造が曖昧というかやる気がないというか、
主人公が怪獣との戦いを自分の『やるべきこと』と認識していた前作より、
設定そのものが、かなりゆるめになっています。

敵であるムジナにお酒おごってもらって酔っぱらい、
ダイナストライカーおとして盗られちゃうとか、ふつうないから。

お話も時々は怪獣から全く離れ、
  ヒロイン(夢芽)の姉の死の原因を調べたり、
  人妻になった元同級生とばったり出くわしてお酒飲んだり、
そういう関係ないことをしているうちに怪獣が現れて慌てて倒しに行く、
みたいな緊張感のなさが漂っています。

ただ、その一見関係ないような日常演出も、
怪獣によって『過去』と向き合い『現在』の自分を乗り越えていく、
という後半の物語の伏線になっているわけで、
このあたりの構成は、お見事、の一言であります。
{/netabare}

そういう、ゆるゆるの『日常』を過ごしている主人公たちですが、
怪獣とのバトルという『非日常』と対峙することによって、
少しずつ、日常に向き合う姿勢が変化していきます。

このあたりはいわゆる日常ドラマ系、
ぐだぐだな日常の中で『出会い』や『葛藤』『気づき』を繰り返し、
自分自身と対峙する機会を与えられて
一歩ずつ人間的な成長を遂げていくという構成と全く同じです。

  その機会が『怪獣』というのがシュールですが、そこがまたいい。

{netabare}
ヒロインの夢芽なんか、
最初は、死んだ姉との『守られなかった約束』に囚われ、
その姉の心情に近づきたくて自分も『守らない約束』を繰り返すという、
見事に方向性を見失い、
クラスの中でもほぼ孤立した困ったちゃんだったわけです。

それが怪獣バトルという非日常の中にあたりまえの『日常』を見いだし、
(ペタンと座ってダイナウイングを操縦するさま、かわいいです)
最後には主人公(よもぎ君)と付き合い始め、
まがりなりにも学園祭に参加するという、大進歩を遂げます。

これ、ドラマで大切な『振り幅』の典型例ですね。

よもぎ君だって、
最初は入学祝を募金箱に放り込むほど嫌いだった母親の交際相手と、
少なくとも表面的にはふつうに接することができるようになりました。

ダメニートだった暦くんなんか、
髪切ってスーツ着て就職までしてしまいます。
あんた誰? みたいな。

そして、その暦くん家に入り浸っていた中学不登校児、ちせ。
気分一新して左腕にタトゥーを入れ、
逃げではなく自信満々に、やっぱり不登校を続けていきます。
{/netabare}

この『人間的な振り幅』というのは、
前作『グリッドマン』にはほとんど見られなかった要素であり、
日常のドラマ性をパワーアップさせたいという監督の熱意が伝わってきます。



おすすめ度としては、かなり広範囲に向けたAランクです。
前作との関連度がけっこう密なので、
未視聴の方はそっちを先に見た方がいいと思います。
{netabare}
  イケメンになったアンチくんとか
  ス-ツ着た二代目とか、
  僕はけっこううれしかったです。おお、とか声でちゃいました。
{/netabare}
日常パートがまったりしっかり、そしてコミカルに描けているので、
僕みたく「あ~、ロボとか怪獣はちょっと……」という方も、
くすくす笑いながら、ゆるやかに感情移入していけるのでは、と愚考いたします。

ラノベ系妄想アニメみたいなご都合展開や人格破綻もなく、
一つ一つの言葉にちゃんと『体温』がありますし。

そしてバトルパートは、がっつりしっかり。
尺が短いので、僕みたくバトルが苦手な方でも大丈夫です。
というか、これがあるから、ゆる日常とのメリハリがついてる、みたいな。

  戦いの描写・演出はかなりの迫力です(たぶん)。
  円谷演出も、しっかりと踏襲しています(たぶん)。
  次々と変形合体してシャキ-ンと見栄を切る、
  というお約束もちゃんと果たしております(これは確か)。

戦いながらの会話もどこか力が抜けていて楽しく、
夢芽の「なんとかビームっ!」なんて小ネタも随所にはさまっています。

もちろん、会話時だの合体時だのには攻撃しないという、
こうした作品になくてはなない『様式美』も、
怪獣くんたちがきっちり守っています。いやあ、所作が美しい。

  ていうか、そもそも合体シ-ンというのは、
    ロボファンが喜ぶ
    尺と動画枚数が稼げて制作も喜ぶ
  というウインウインの関係なので、さすがに崩せないかと。


というわけで、日常好きでもロボ怪獣好きでもどんとこい、
両方好きなら一粒で二度おいしい、
という守備範囲のかなり広い作品となっております。

ただし、前作の新条アカネみたいに、
まったりかわいいくせに強烈な『毒』を持つような、
キレッキレのキャラがいないので、
女の子目当ての方にはちょっと物足りないかも知れません。

{netabare}
本作のヒロインである夢芽は、
いささか人づきあいが苦手な「ふつうかわいい」女の子で、
基本、男子なんか「どっちでもいい」ヒトです。
プ-ルで黙々とチュロスを食べるところなんか僕的に大好きなのですが、
萌えオタの方々よりは、
同性から共感を得やすいタイプではないかと思われます。

  中のヒト、若山詩音さんのナチュラルな芝居は、好感度大。
  前作で六花を演った宮本侑芽さんみたく、ブレイクしそうな感じです。
  ちなみにお二人とも劇団ひまわり所属ですね。ひまわり、侮るなかれ。

無駄にナイスバディなムジナにも特別なフックはなく、
基本はやる気がなくて、早く帰りたい系。
ただし、5000年前のヒトにしては水着のセンスなかなかです。

僕的に中の人とキャラがどハマりしていたのが、
安済知佳さん演じる飛鳥川ちせ。
三十路過ぎても中学生演れるっていうの、アニメの美徳です。
彼女の『ス言葉』とだるだるの喋り方、かなり好きでした。
  第五話Aパ-トの「無職の休みたい日ってどういうアレなの?」という台詞、
  何回聞き直してもめっちゃいいです。

  ちなみに、ちせのアームカバ-、
  Wikiでは「ボディペイントまたはタトゥー」と書かれてましたが、
  ふつうに考えるとリスカの跡だろうな、と。
  その上からゴルドバ-ンのタトゥーいれてカバーを捨てた、の方が、
  お話としてもつながりますしね。
{/netabare}

いずれにいたしましても見て損はない、おすすめの一本です。
人生における大切な何か、
みたいものはまるっきり見当たりませんが、
退屈しのぎにはもってこいの逸品です。

最終回のラスト、
いかにも『次』がありそうな演出でしたので、
ほんとうにあったらすごくうれしいですよね。


****************************************************************

ええと、あとは製作・制作目線のつぶやきです。
本編の評価にはほとんど関係ありませんから、
ネタバレで隠しておきます。

ご興味のある方、おひまつぶしにどうぞ♪

{netabare}
僕としては、本作を見ていて一番気になったのは、
  脚本、何枚(文字)ぐらいでやっているんだろう?
ということです。

たぶん、一般的な作品と比べると、一~二割減ぐらい。
『オカルティック・ナイン』あたりと比べると、
ひょっとしたら半分ぐらいであるかも知れません。

今回、音監の郷文裕貴さんがものっすごくいい仕事してますが、
それもやっぱり、
尺に余裕のある脚本だからできたことだと思うわけです。

だいたいのアニメ監督は、
どういう系統の作品で何分尺ならだいたい何枚ぐらい、
という自分なりの目安をもっています。

ただ、本作の雨宮哲さんは、前作のグリッドマンが初監督作品。
自分のモノづくりにおける縛りがない分、
思い切った方向付けができたのでないかと愚考しております。

その方向付けと音監さんの技量がマッチし、
さらに、そのディレクションに役者さんたちが応えた、
というのが本作の絶妙な空気感の源泉ではないかと思うわけです。

  これ、『ゆるキャン△』の京極監督にも通じる話ですね。

ゆる系だとか癒し系だとか言いながら、
実はヤマがないだけでただの萌えアニメじゃん、
という作品が少なくありません。

  ノー、コレは『Laid-Back』ではアリマセン、みたいな。

そういうの、個人的にはもうこりごりなんです。
本当の意味での『Laid-Back』系を確立するためにも、

  一度、尺と字数の関係を見直してもいいんじゃないか
  本作や『ゆるキャン△』が、その好事例になるんじゃないか

そんなことをついつい考えてしまいました。

実際のところで言うと、
脚本を一割削ると演出プランや『間』がガラリと変わってしまうので、
実績のある監督ほど大変だと思うんですけどね。

いや~、外野って好き勝手なことが言えて、ほんとラクチンです♪
{/netabare}

投稿 : 2024/09/28
♥ : 24

84.8 3 変身で怪獣なアニメランキング3位
SSSS.GRIDMAN(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (995)
4025人が棚に入れました
1993年から放送されたTVシリーズ「電光超人グリッドマン」。
まだパソコンが一般家庭に普及する前に制作された作品にも関わらず、 現代における「インターネット」「コンピューターウイルス」といった概念を先取りした内容で人気を集めた。

そして2018年秋「SSSS.GRIDMAN」が放送決定!
アニメーション制作は、2015年日本アニメ(ーター)見本市で公開された 「電光超人グリッドマン boys invent great hero」を制作したTRIGGERが担当する。
監督は、同作でも監督を務めた雨宮哲。
あの時の未来が現実になった2018年、グリッドマンがアニメーションの世界で蘇る――。

声優・キャラクター
広瀬裕也、緑川光、斉藤壮馬、宮本侑芽、上田麗奈、高橋良輔、小西克幸、悠木碧、松風雅也、鈴村健一、稲田徹、新谷真弓、三森すずこ、鬼頭明里

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

『電光超人グリッドマン』は1993年当時には新しすぎた(笑)! (第12話: まごころを君に(笑))

※↓以下を書いた時点でアニメ作品は始まってもいないので、未見でした。視聴終了後追記あり。

「あらすじ」にある通り、『電光超人グリッドマン』という円谷プロ製作の特撮作品(以下、「原作」)がありまして、当時の情報科学・コンピュータ関連の研究者や業界人の間では有名な作品でした。

原作では敵であるカーンデジファーがコンピュータワールドに「怪獣」を送り込み、その怪獣の破壊行為が実行プログラムの破壊、不具合として顕現するというお話になっています。

そしてカーンデジファーを追ってきたハイパーエージェントが、少年少女たちがパーツから組み上げた自作コンピュータとそこで実行されるプログラムと一体化することによって「グリッドマン」として怪獣と戦うことで地球の平和が守られるというストーリーになっています。

そしてカーンデジファー側にも協力者の少年がいて、「悪意あるクラッカーと戦うハッカー」という構図が怪獣特撮物としてビジュアライズされているという異色の作品でした。

根っこの着想は映画『ウォー・ゲーム(WarGames)』(←こっちは背景に冷戦がある実世界でのお話でストーリー自体は全く違う)あたりから得たような気もしますけど、こんなん当時子供にウケると思って企画したやつアホやろ。(← 褒めている)

また「怪獣やグリッドマンは通信回線を通していろいろなコンピュータに入り込める」とか、「怪獣とグリッドマンの戦闘は手元のコンピュータでモニタ出来る」とか、「グリッドマンの支援メカ(?: プログラムというかデータなのですが…)も通信回線を通して送り込める」とかいった設定があって、当時の若めのコンピュータ関係者の心を(もしかしたら本来の視聴対象のはずの子供たちよりも)掴んだのでした。

また15年ほど前でしょうか、安価なコンピュータを多数高速ネットワークで接続して高速計算させる「グリッド・コンピューティング」という技術が業界トピックとなり、「グリッド」という言葉が本作を想起させることでリバイバル・ブーム的なものもありました。

なので今50~60代くらいのコンピュータ関係者の間では『電光超人グリッドマン』はそこそこの知名度があると思います。

というところで個人的にはこのアニメがどんな作品になるか期待大ではあるのですが、現代に需要があるのかとか何でいまさらグリッドマンなのかとかはさっぱりわかりません(笑)。

2018.10.7追記:
第1話、観ました! ジャンクやグリッドマンのデザインは旧作準拠。ジャンクへの過負荷時の演出なんかはアニメっぽいです。いきなり謎を残しての引きで、期待を持たせる1話目でした!

2018.10.14追記:
第2話を視聴終了。視聴を続けるかどうかを判断するで必要そうな世界観の説明は2話でだいたい片付きました。シリーズ構成、有能…。

2018.10.28追記:
第4話、「Arcadia」のグループとメンバー4人の名前が玩具メーカー由来で笑ってしまいました。

2018.11.12追記:
第6話を視聴終了。旧作を観ていた人にはわかる「先代」とイヤホンで聞かされていた旧作楽曲「夢のヒーロー」のアレンジバージョンの旧作ネタがありました。ということは、一応旧作『電光超人グリッドマン』とのつながりもあるってことなのかな?

2018.11.18追記:
第7話目まで視聴終了。「不安定な神様」(笑)。

UFOが糸で吊られていたのって、あれもしかして特撮メタネタ(昔は空中戦の撮影時には糸で模型を吊っていた)なの?

2018.12.23追記:
第12話(最終話)視聴終了。いや、TRIGGERがGAINAXの末裔だとして、何もあんな形で示さなくても…(笑)。

あれがアカネだなどとは絶対に認めん、だがという視聴者もわりといそうだが、案外あれは円谷プロサイドにはウケているかもしれない…。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 76
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

特撮好きでないマン in N.Y

2018.12.28記


「電光超人グリッドマン」未視聴


レビュータイトルはSTING往年の名曲から。

前評判が高く、放送中も事前の好評価そのままに走りきった感のある良作です。が、なんかしっくりこない。
1993~1994年に放送された「電光超人グリッドマン」という特撮ヒーローものを母体とした新作アニメで、“円谷プロ”“TRIGGER"“音楽:鷺巣詩郎”そしてあの“グリッドマン”か!のワードが期待を寄せる根拠となってました。
主人公響裕太がクラスメイト宝多六花の家の前で倒れて、目覚めたら記憶を失っていた、という冒頭。六花の家が営むジャンクショップに置いてある古いPCから「自分の使命を思いだせ」と呼びかける声。声の主はハイパーエージェント『グリッドマン』。ほどなくして、街に怪獣が現れて破壊の限りを尽くす。どうする?どうする?裕太くん、という導入でした。

そしてこの私。電光超人を未視聴もさることながら、そもそもウルトラマンや仮面ライダー、戦隊ものをわくわくしながら観た記憶がありません。宇宙刑事シリーズも観てました。嫌いなわけではなく、ただ“わくわくした記憶がない”だけです。
おそらくこのわくわくした経験の有無が本作を捉える上でのスタート位置の差となって表れちゃったんじゃないかという感覚があります。もちろんスタート位置が後ろでも追いつき追いぬいた方もいると思います。特撮好きマンはすーっと本作に入り込みやすかったでしょう。
ちょっと煮え切らない感じですが、これは、前評判に裏切られながらも、自分なりの結論を探し続ける男の取るに足らぬ感想、と思って以下読んでいただければ幸いです。


なお結論は、“とはいえおもしろい”です。
理由は明確、日常パートが魅力的だから。
Aパート、Bパートのくくりが正しいかは微妙ですが、だいたい1話のなかで前半の日常パートと後半の戦闘パートに別れており、この系統の作品の流儀を守ってますね。

作品評価に与える分岐点は2つあると思ってます。
1.特撮作品との相性
2.主に日常パートで展開される物語の解釈

1.特撮作品との相性
アニメなのに特撮? アニメ作品ながら特撮作品の演出技法が散見されます。この、アニメなのに?がポイントで、良く出来た作画と合わせて見どころになります。さらに、グリッドマンのみならず旧作名作のあれやこれやを彷彿させるシーンがさり気なく描かれているため、これもわかる人には胸アツでしょう。
スタッフの特撮作品に対する愛情を感じることができることは好感ですが、{netabare}物語の展開上、闘う目的があるようなないような{/netabare}戦闘シーンの連続は、私にとっての付加価値にはなりませんでした。

2.主に日常パートで展開される物語の解釈
良し悪し以前に、例えば戦隊ヒーローもので展開される日常パートはほぼ蛇足です。ウルトラセブン等の例外を除いては、特撮ヒーローものの前半にしょぼい印象しか持ってない私ですが、本作にはそのしょぼさがない。
裕太、六花、内海将の3人組に新条アカネら人間たちと、グリッドマンと4人のアシストウェポン(新世紀中学生)、そしてアンチくん、アレクシスの人外さんらが絡む物語は濃厚です。全体的に暗いというか“不穏”な雰囲気を醸し出しながら進行する展開は私好み。
ただ演出の妙が冴える考察好きにはたまらん展開のため、シンプルに観てると、なんだかよくわからんなぁ、になりそうな感じでした。

これ1.と2.の相乗効果で天井知らずになったかもわからんです。そういった意味では残念でしたね。私は1.が欠落してます。
日常シーンと戦闘シーンそれぞれ高いレベルにありつつも有機的に絡み合っているかは微妙。1個で2度美味しいになるか、水と油だなとなるか、私は後者です。
{netabare}・アカネにスイッチ入って怪獣作ってドーン!の前後に繋がりがあるようでない。
・必殺技や合体技はあくまで戦闘特化というか説明がないためこちらも繋がりが・・・
・となると作画と特撮オマージュを堪能するしかなさそう{/netabare}


OPはTHEヒーローものと呼べるワクワクする曲ですこぶる良いです。EDだって負けてない。イントロのギターリフが好きですね。
「これ、お前の母校が何回も破壊されるアニメだで」と、都立井草高校出身の知人へネタふりも可能(実話)。
充分満足する一品でしたが、周囲の熱狂とはちょっと引いた場所にいるかなーっていう良作でした。



■良く出来た物語
※視聴済みの方向け

{netabare}第一話アバン、新条アカネのカットで始まり、ラストは見ての通り。一貫してアカネの物語でした。その視点での二周目(特に9話)はやばいですね。
SSSS.ってなんの略? スーパーヒューマン・サムライ・サイバー・スクワッド(Superhuman Samurai Syber Squad)と聞いて、超平和バ○ターズばりのネーミングセンスだな、おいと思ってましたが、案の定“フリ”でしたね。
グリッドマンへのアクセスコード『Special Signature to Save a Soul』。そしてフィクサービーム!見事なタイトル回収でした。{/netabare}

{netabare}「私の先代が君にお世話になった」と少女怪獣さん(6話)
こういったところは元ネタ知ってたら楽しかったんだろうなーと思います。{/netabare}

{netabare}アカネのバランスが崩れ始める第7話は隠れた良回。
裕太と中華料理屋の中で「(ここの娘を)あたしが殺したの」と言うアカネ。遡ることAパート。アンチくんとの一悶着の際、スペシャルドッグを踏んでたアカネ。このへんの自己矛盾描写は秀逸。{/netabare}


それと物語がいま一つと感じた人が二周目行くことはないと思うものの、二周目が面白い作品でもあります。


■(オマケ)けっきょく設計主義って
ルールを設計してその通りにすれば万事OK!・・・って少しでも考えれば無理難題。人間には自我というものがあります。
無理してこれをやろうとしたのが、{netabare}新条アカネであり、{/netabare}大失敗に終わった20世紀の社会実験であるのでしょう。

{netabare}本作は、不完全なるもの(アンチくんやグリッドマン同盟のみんな)が不安定な神様を救う物語でもありました。{/netabare}
{netabare}子供じみた設計主義はとっとと捨てて、早く大人になりなさい。てゆーか外に出なさい。人を知りなさい。{/netabare}

完全とは理論や対物には求めてもいいとは思いますが、対人間、社会に求めたり、統治の仕組みとして取り入れるのは無理がある、を再確認した次第です。



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2019.06.12追記
《配点を修正》


その後、『電光超人グリッドマン』も飛び飛びながら視聴。地上波で再放送をやっていたのです。

SSSSのほうはロボ好き特撮好きでなくても日常パートが良いし、六花とアカネのWヒロインも魅力的で、私のような“特撮好きでないマン”でも楽しめましたが、たしかに原題の電光超人おさえてるとニヤっとできる場面多数。

本作SSSSを気に入ったのならこっちに手を出して良いと思います。


追伸
『色づく世界の明日から』のOPとED同様、こちらのOPとEDは秋から冬にかけてヘビーローテーションで聴いてました。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 80
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ベイビダンダン輝け

2話までの感想{netabare}
元の特撮の方はフィルム撮り“じゃなくなった”影響がどうにも違和感であんまり見てなかった…と思う。
なぜか掃除機が暴走する話だけは覚えてるけど。

んでアニメの方は…グリッドマンの声ちゃんと緑川だ!
カーンデジファーの声ってどんなんだったっけ…これも同じ人?ってかカーンデジファーではない!?
確か脱獄囚みたいなんじゃなかったっけ?特撮の方は。
ってかこっちは現実で戦うのか。
やっぱ怪獣が出たらミニカー蹴飛ばしてナンボだよなぁ…この町破壊シーンはお約束っつーか“オーバーロード”見て「足りてねぇなぁ」と思った部分をガッツリ補完してくれた。
と思ってたら…グリッドマンの登場シーン、平成ウルトラマン(の一番カッコいい所)じゃーん!、「巨大化して登場して地面に着地した瞬間に地表がドバーンってなる」やつ(※)。
(ガイアより前にあったんだっけ?それがウケてかガイアではお約束化されたの…グリッドマン(特撮)ではまだ無かった気がする)
おお、わかってるねぇ。
ってことで1話は大満足、果たしてこのクオリティがどこまで続くのかが気になるトコロ。
でもって2話。
死者が出てても誰も覚えてないという思ってた以上にハードな展開、それでいて主人公達はイマイチ実感が沸かないってのも妙にリアル。
電脳世界じゃなくて現実世界で戦うって方針は正解だったと思う。
こうなってくると「バカヤロー」と言ってるくれる人が欲しくなるのう(ウルトラマンメビウス)。
とはいえ、ひょっとしたら現実に思わせといてーの実は電脳世界でしたって展開あるかも?
このままだとモモデビルークじゃなくてアカネが贖罪し切れないもの。
そんな敵は敵で早くもスペルゲン反射鏡(でいいのか?)を実装、強化はええ。
まぁこれはとっととグリッドマン側にアシストウエポン出させないといけないからね、仕方ないね。
ってかガイア的なドパーンって表現は…えっ、もう終了?
コンピューターの処理速度を重い・軽いって言うけど、それを重量(感)によって表してた?…とすると最適化後はもう重たそうな表現は無くなっちゃう??
悪くはないんだけど、どっちかっつーと特撮寄りではなく勇者シリーズに傾いた予感。
それと特撮の方はコンセントに繋いである・ないし機械制御されてるものが暴走を始めて町はパニックって内容だったけど、こっちはそういったパニック方面は薄味なんかのう?

今のところ非常に良い感じに思えますが、ど~しても旧作と比較してしまいますね、そんな詳しくもないのに。
あと※部分、気になってちょいと調べたらやっぱり「これが良いんだよ」って声は高いみたい、そこだけ編集した動画発見。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm30524641
アニメじゃないしお暇な時に見てやって、いやぁタマランわぁ。

ところで円谷といえば、アイゼンボーグはどうなったんだ?{/netabare}

3話感想{netabare}
おお、ガイア演出復活、2話でグリッドマンがスタっとビルの上に乗った時はヒヤヒヤしたぞ。
やっぱこれだねー、巨大怪獣つったらミニチュアをどれだけ派手に壊せるかだよなぁ、と昔特撮をワクワクしながら見てた頃の記憶が蘇る。

それはそうとやはり現実世界だと思ってる舞台は実は電脳世界って展開じゃないかな。
そう考えりゃ街が戻ったり記憶失くしたり、アカネは贖罪無理じゃね?って問題は全て解決。
怪獣なの人間なの?とか一旦負けた後どこに居たの?とか、それの伏線じゃないかなぁ。
そうなってくると問題はあの世界の住人はNPCなのか中身居るのか…「オレはデータだけの存在だったんだ!」ってなるんかのう?
ってかうっかり「怪獣は人間なのかも?」と洩らしてしまったウツミはどうやらウルトラマンヲタ、カネゴンやジャミラ辺りの知識からそういう推察を立てたんじゃないかなー、と思って調べてみたらウルトラシリーズには結構な数怪獣になった人間ってあるみたい。
じゃあ舞台が電脳世界って作品知っててそこから推察するってことは…無いかな?
大元の特撮版グリッドマンは見てないとして…映画TRONとか。
その、個人的に凄い恐れてるのは“ゼーガペイン”みたいになっちゃわないか、似通ってしまうのは仕方ないにせよ劣化コピーみたいになってしまうのはカンベン願いたい。
ダリフラの前科があるからそこんとこイマイチ安心できない。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
ああ、こう来るのか。
常日頃“なろう系”について考えてるワケじゃないけど、やっぱりそれ関係を思い起こしてしまう。
グリッドマンがなろう系ってことじゃなくてね、それへのカンターというか揺り戻しとでも言うべきか。
今やってるソレ系(ゴブスレと転スラ)でも感じてることなのだけど、なろう系でよく目にするのは「自分の作った箱庭世界で気に入らないヤツをぶっ殺す」だけで、そんなのただ見させられてもちょっと…ってのがありまして。
これは“オーバーロード”の感想でも書いたような…って見てみたら「自分が怪獣になったつもりで積み木やミニカーで築かれた町(時にはそれの設定あれこれ考える)を破壊する遊び」って書いてました、自分。
あはは、グリッドマンのアカネのやってることが正にコレ。
別に自分が賢い訳じゃなく、同じように思ってた人は沢山居て、当然アニメスタッフにも居て、そのうち揶揄ったの作られるんじゃない?とは思ってましたが、まさかグリッドマンってかトリガーで来るとはなぁ。
といいつつまだカウンターかどうかは不明か。
今後アカネの行為が正しいって展開になる可能性も…あ、あるのか?そこまでヒネくれてはないと思うんだが。
「こんなこと(なろう主人公プレイ)ばかりやってるとカーンデジファー(詐欺や新興宗教)に付け込まれますよ」って展開だと良いなぁ。

ところで大して詳しくないのに特撮どうこうをよく喋ってるけど、エッセンスとしては昭和ウルトラマンではなく平成ウルトラマン寄りってのはオタ友とも共通見解。
元の特撮グリッドマンもそっち側ってのもあるけど、昭和の方は庵野が使い果たしたからなーってのはオタ友の弁。
確かに実相寺っぽい演出は無くて──これは自分評価してる部分でもあるのだけど、戦闘シーンを明るい日中にやってくれてるのは助かる、その時間帯でないとジャンク屋が開いてないって設定のおかげもあるんだろうけど。
(極端な例では作中夜しか登場しないキャラ(敵でもロボでも)があって、それの玩具見てみたら「え、こんな色だったの?」とビックリする羽目になったり)
その一方でフィルム撮りからビデオ撮りへの移行で余計な部分までハッキリ映ってしまう(影で誤魔化せなくなる)って問題がCGもそんな凄くなかった頃の初期平成ウルトラシリーズにはあって、解決策としてスモーク炊いてたんだけど──防衛隊のコクピットの中を俯瞰で映すシーンとかね、破損してる訳でもないのに──特撮グリッドマンではその処理も無かったんじゃなかったっけかなぁ。
ってことで6話で霧が出たときは「あっ」って思っちゃったよw
で気になるのは…平成ウルトラシリーズにも怪獣が出ない回ってあったっけ?
でもって怪獣好きであるならぶっ壊し甲斐のあるコンビナートを創造しておいて欲しいが…範囲的にアカネの生まれ育った町があの世界の限界だったりするのかね?地元にないものは創られない?{/netabare}

7話感想{netabare}
空を飛んで行ったらバハムートもとい天井があって…おお、この天井のディテールって初代グリッドマンのソレじゃん。
これには初代にそんな思い入れの無い自分もつい感動、CM見てりゃ嫌でも気がつくけど。
ってかこれ、CGを使わず狭いセットものだった特撮とは違ってアニメではどんなに広くもできるぜ、っていう特撮とアニメの違いを見せ付ける演出(意図)なんじゃないかな。
今ならCGでいくらでも出来るんだろうけどさ。

それとアカネの部屋映すときシルバーブルーメと、そこから2つ挟んで(この2つは知らん)ノーバの人形が置いてあるシーンがありまして…前から出てた?
もしこの回が初出であるなら未確認飛行物体が登場する回で円盤生物出すって狙ってのことだろう。
更に深読みすると新章突入の暗示に思えなくもない…マックもといジャンク屋メンバー全滅とかよしてくれよ?
ところでこれまで怪獣はアカネが作ったモノって内容だったので、最後は今まで倒した怪獣を繋ぎ合わせたタイラントみたいなのが出るかも?と思ってたが、その可能性は下がったかな。{/netabare}

8話感想{netabare}
前回書いた円盤生物の件、CMで流れてる怪獣娘のほうで登場するみたい、ああそれでか。
ってかあのジャージ着てたキャラってブルーメだったのか…気付かんかった。

でもって今回の感想。
ウツミとリッカが意見が対立しケンカして、けど最後は仲直りして。
一方アカネは自分と意見の違うヤツは殺しちゃえばいいって考えで、それの対比だったのかな?
「果たしてアカネは、ウツミとリッカの時のように謝ることができるのか?」って方向に話は進むのだろうか。
また、怪獣は復活強化型が登場。
ありゃあ、これで前回も書いた合体型の可能性は更に低くなっちゃったかな?
ってか全合体グリッドマン金色になってるし…ホントこういうの好きねぇ。
最近?だと“フレームアームガールズ”も最後そうなってたのを思い出したけど、これもお約束として定着してると解釈したほうがいいのかね。{/netabare}

10話までの感想{netabare}
9話、ビックリするほど実相寺。
↑で「実相寺っぽさが無いから昭和ではなく平成ウルトラマン寄りっぽい」と書いてたのだけどちょっと訂正、平成に入ってからの実相寺だわコレ。
特に9話はティガの「花」「夢」リスペクト回じゃねーの?とさえ思えたり(もうちょっと頑張って「地平線と平行でないカメラアングル」を意識してくれたら完璧だった)。
ここじゃないどこかでウルトラマンマックスの胡蝶の夢がよく挙げられてるけど、あれも実相寺だし。
そこまでは良いのだけど、それプラス金田or板野要素が加わってプラマイゼロって感じ。
これまで金田臭さは無かったのになぁ…バリ臭はあったけど。
別に金田or板野が嫌いってワケじゃないのだけど安っぽい引用されると冷める、ってかそんなのは伊魔崎にやらせとけばいい。
そうねぇ、この気持ちは伊魔崎じゃないけどゾイジェネの3期ED見てもらえれば分かると思う。
細かいスタッフや制作のスケジュールとかサッパリ分からんが、この回作るタイミングでダリフラの制作が終わってそっちのスタッフと合流したのかな?と思ったり。
ってかね、「実相寺+(金田&板野)=エヴァ」であるならエヴァっぽいと思われてしまうのは仕方ないんだろうけど、個人的にはちと不本意。

そして10話。
心の奥で「アレやってくれないかなぁ…今の時代無理なんかなぁ」と、期待しつつも諦めてたアレがまさかの実現。

八 つ 裂 き 光 輪 キ タ ー

ウルトラスラッシュ?知らんなぁ。
個人的にウルトラマンはスペシウム光線よりも切り裂いてナンボと思ってる部分があって、それをやってくれただけで涙が出る勢い。
敵もケムール人…ってよりもメトロン星人じゃねーか?コレ。
縫いぐるみも最初はわざわざ覗き穴のあるデザインで、特撮好きはゲラゲラ笑うところだと思う。
ストーリーの方は、ゲーム“MOON”というか、アニメなら最近のだと“レクリエイターズ”のような、例え作り物であっても一度人格を与えたら作り手の意のままにはいかなくなる、って展開か。
まぁレクリはアレだったけど…かつてレクリの途中感想で書いた気がするけど、マンガのコマからキャラが飛び出してマンガ家をブン殴る、そんな話だったら良いなぁ。


参考・著作権的にアレかも知れんが消されずに残ってるしってことで…ってかエヴァが流行った頃アニオタなら実相寺作品はある程度チェックしてると思うので、あにこれでは「何を今更」レベルのものかも?
ウルトラマンティガ 夢
https://www.nicovideo.jp/watch/sm12565870
ゾイジェネ3期ED
https://www.youtube.com/watch?v=WKz6v8VX-BA
ウルトラマンは切り裂いてナンボ
https://www.nicovideo.jp/watch/sm22282002
メトロン星人
https://www.nicovideo.jp/watch/sm9932681
おまけ
https://www.nicovideo.jp/watch/sm11358810


それと今回参考動画探すに当たって以前書いた感想に間違いがあったことが分かったのでここで訂正。
フィルム撮り「じゃなくなった」ことで余計な部分までハッキリ映ってしまうことの回避としてスモーク炊いてると書いたけど、実際はそうじゃなくてレンズにワセリン塗ってたらしい。
ティガの「夢」を見ていただければ分かると思うけど…とはいえこれは実相寺回で特例、スモーク炊いてた回もあったような気がするんだけどなぁ。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
アカネの“外の人”は一体どんなんだろう?ってのは気になってて、ひょっとしたら“カリギュラ”のスイートP({netabare}正体は脂ギッシュなラーメン大好きプリパラおじさん{/netabare})みたいかも?なーんて意地悪なことも思ってて。
そして実際最後は実写になって…あはは、さすがにカリギュラまでは行かなかったか、これでも十分「配慮」してるんじゃない?
それと途中「扉を開く」って演出があって、前も書いたけどその時以上に自分ははどうしてもゲーム“MOON”を強く連想してしまい(そっちも実写エンド)、それのせいもあるのかな?
ラストは「まぁこんなもんだろう」と思ってたら…あれ、一部では不評なん?
自分的にはもっとキモヲタデブ使って視聴者に冷や水ぶっかけるオチでも良かったくらいなんだが…。
因みに「エロマンガは作者の顔を知るとヌけなくなる」ってのはよく聞く話で、その気持ちは分からんでもないけど「そんなもんだろ?」とも思ってて…さすがに親しくなったら辛いけどね。

──って、もうちょっと真面目に考えてみよう。
あの世界はアカネが逃避の果てに自分の殻(空想世界)に逃げ込んでたって説明はされている、「ただの夢」ではない。
自分の作り出したリッカに励まされてリアル世界で「外に出よう」と奮起する、つまりは自分で自分を奮い立たせたというオチで、これを「ただの自作自演」と取るか「作り物でもひとたび自我を与えたら制御しきれなくなる・自分の想定を超えた行動をする」と取るかで評価分かれそう。
後者であることの説明も十分されてたと思うのだが…ってかそんなんちょっとネトゲかじる位で分かるっしょ、「開発者の想定しなかった挙動」なんてよく聞くじゃん。
そうでなくても意識して作ったモノでも無意識下の意思が乗ってるとか(※)、自分の与り知らぬ場所で外部からの影響で変質したとか、まぁそんなのはよくある話で。
気になるのはそんな夢の世界に先住民(アノシラス)が居たこと。
夢はそれを見てる個人の内にあるものなのか、どこかとアクセスしてるのか。
多分「今回」空想世界に逃げ込む以前に、幼い頃にまだアカネがリアルに押しつぶされる前に作った存在なんじゃないかなぁ、と解釈してます。
欲を言えばリアルアカネは「自分は孤独だ」として夢の世界に閉じこもって、けど実は気にかけてた人が居て、それがユウタで、つまりユウタにも外の人が居て…って展開の方が良かった気がするが(ってかそういうのを予想してた)ベタすぎかのう、今はそれって嘘臭いになっちゃう?「どこかで誰かがきっと待っていてくれる」はアカン?
けどこっちの方が「キミは、ひ・と・り、じゃ・な・い」って前作グリッドマンのOPに合うような。



他の作品でも同じ事を書くかもしれないので別枠で。
同じトリガー作品の“リトルウィッチアカデミア”の…何話だっけ?魔法のペンの話、超長編小説がリレー小説だったって話。
そこで触れられてたネタが結構印象深い、その内容は──
作家が何気なく書いた・意識してそう書いたワケじゃない描写が、ファンから見ると「このシーンは○○に繋がってる!」と賞賛されるポイントになってて、「え、そこ誉めるの?いやぁ気付かなかったわ」ってのを作者が認めるって話。
果たしてそれは「無意識の内にそう書ける自分は才能がある」と取るか「たまたまの偶然で別に才能があるワケではない」と取るか、どっちがいいのん?って問題提起とも。
モノを作ったことがある人間なら誰もが体験したことがあると思うのだけど、このテーマはエヴァで庵野が精神病患う(劇場版で「こんな糞内容でも誉めるのか?バーカバーカ」とケンカ吹っかけた件)原因だったり、“けもフレ”でいえばプロデューサーが「冷奴」と唾棄したものだったりと、かなり根深い闇を抱えている気がする。
または偶然を才能だと勘違いして天狗になってファンから煙たがられる作者とか…誰とは言わんけど思い当たる人居るんじゃない?
作家と読者の関係だけでなく、作家と創作物との関係でもそういうことは起こって、本気でモノ作りしてる人ほどこの問題に真摯に向き合ってる気がする。
ってかこの問題無視してる・気付かない人は作家として失格でしょう(要は「この場面はこのキャラにこう行動させると楽に展開させられるけど、このキャラはそんな行動しないよなぁ」ってのを気にしない人)、結構見かけるけど。
って書いてたら“ダリフラ”思い出しちゃった…あっちの感想で「いちいち突っ込んでいったらキリが無い」として書かずに居たのだけど、そんなツッコミの一つをここに書いときます。
自分は短命であるってのが分かってて、しかも同胞が次々と体調不良起こして「いよいよあと僅かか」と自覚してるハズの状態で、死ぬかもしれない決断をする時に「ここで何もしなかったら“一生”自分を許せない」と言うシーンがありまして。
ん?その台詞ってこの先何十年も生き続ける前提じゃね?そのキャラにとっての一生ってなんだ?明日をも知らぬ命だったら「生涯(生き様)に悔いを残したくない」とか言うべきじゃね?ってことを思ってしまって。
実際その体質は“後で”改善されるワケだけど、もうそれを知ってる前提での台詞になってて、キャラの声じゃなくて制作者の声が丸分かりで冷めた記憶があります。
些細なことだけどこういう積み重ねは重要でしょう。
なーんてことを考えると、グリッドマンは同じトリガーにしてはよく出来てると思います。


と、先にオチの感想書いてしまったけど、それ以外の途中の感想。
前作OPの挿入はやっぱりクるものがありますね、そこまで前作に思い入れ無くても。
最近だと“魔方陣グルグル”や“シュタインズゲート”が同じことやってて…ってかそれ以外も何かあったハズ…くそう思い出せん。
兎に角前シリーズの曲を流すのは良い文化だ、今後も続いて欲しい。
過去の出来事を写真風に流したアレ、出崎ってよりも自分的にはやっぱり実相寺(出崎だったら劇画タッチにするだろう)。
けどそこら辺意識してるなら(昔の)特撮好き?としては空中戦はもっとダサくして欲しかった、空中戦はヘボくてナンボでしょう。
ウルトラセブンの告白シーンリスペクトはやっぱりこれも最近何かのアニメで見たんだよなぁ…思い出せん、くそうくそう。
これも文化として継承して欲しい。

全体を通してでは、あんまりやり過ぎると「これ分かるかな?クイズ」になって、内輪受けが過ぎて不愉快になりそうになるところをギリギリ踏み止まった感じ。
自分が特撮寄りで(そうなのか?)甘い部分もあるかも。
とはいえ同じ映像作品でありながら特撮きらーいって人はアニメだけ見ててもしょうがない気が…(特撮畑がアニメに関わってることはよくある、雨宮とか井上とか荒川とか)。
ロボアニメ視点としては自分は“フレームアームガールズ”で書いたけど「プラモデル寄り」で物理的に頑丈であることを至上としてるキライがあって、即ち外部パーツはあんまり好きじゃなかったり(ってかフルアーマーだったらせめて鈍重にしてくれと)。
最後ゴチャゴチャ合体した姿じゃなくて初代の素体になってくれたのはホっとすらした。
でもってやっぱり、創作世界で怪獣ごっこ(児戯)をやってるだけのゴミカスヤローは死ね…ってほど強烈ではないにしろ、やんわりと「そうじゃないでしょ?」っていうアンチテーゼは感じた。
ってかこれでクソと断ずる人は「アニメしか見てない人」と分かるのでいい踏み絵かも?
一方で自分はデッドプールだと勘違いしてるゴブスレ作者は絶賛してるみたいだが「お前のこと言ってるんだよ」ってのは気付いてない模様、まぁ海老谷はそんなもんか。
とにかく、だ

視 野 を 広 く し ろ 、 外 に 出 ろ

という、ゲーム“MOON”と同じテーマだった気がする、多分。
そんなん富野がずっと言い続けてたことではあるんだけどね…(※)。
これがエヴァの亡霊を追い続けてる(少なくともダリフラ見た限りでは)トリガーが作ったってのはなかなかに興味深い。
個人的に今期タメを張れるのは“ゾンビランドサガ”だけだったけど、あっちは最後やや失速したのでこれが今期一番かなぁ。


これに関しては最近知ったんだけど、富野のこの主張に対し当時芦田豊雄は「それでいいじゃないか、アニメしか知らなくて何が悪い」と反抗したらしい。
ヲタ友の一人はそれを支持してたらしいのだけど、最近のアレっぷりにはいい加減辟易して「富野のほうが正しかったみたいだ」と考えを改め始めてる模様。{/netabare}

追記{netabare}
某所で考察が捗って、なにやら神様アカネは現実リッカをモデルにしてるっていう説があるみたい。
…。
……。
まんまカリギュラじゃーん。
↑でスイートPのこと触れたけど、それ以上にカリギュラ。
ってかカリギュラ知ってればすぐに思い付く内容で、むしろまさかそこまでのネタ被りは無いだろうと考えないようにしてたくらいで…。
その説を推してる人はカリギュラは見たのかな?
あいや、知らないなら知らないで良いんだ、自分だって見てないアニメは山ほどあるし。
ただちょっとシャレになってないのがアカネの声優が上田麗奈ってことでして…。
えーっと一応カリギュラの設定書いときます。
{netabare}・μ(ミュー):バーチャロイドで架空世界(メビウス)を作った神様的存在。
・リツ(主人公):ミューをプログラミングした人。現実はコミュ障で対人恐怖症でキョロ充でジト目でドモリ(それでもプログラムの腕は一流で社会人)、メビウス内では現実の勤め先の会社のチームリーダー(憧れのコミュ強イケメン)の姿…ってのが明かされるのは11話。{/netabare}
アカネはミューとリツを足したような設定。
テーマ似たようなものだしこれだけアニメの本数が多いとネタ被りは仕方ないことではあるけど、ミューの声、上田麗奈なのよ。
もしその説が本当ならさすがに声優替えるんじゃないかなぁ?どうかなぁ?
アニメの放送時期近かったし自分はパクりだとは言わないけど、カリギュラのゲーム自体は2016の6月発売で、そっちから拝借したら間に合う…のか?
う~ん、否定はしないけど、なんか危うい匂いが…。
ってかね、これを期にカリギュラの評価が上がるってことにはならないかしらん?
グリッドマン本気で考察したい人は見て損は無いと思います。

あーそれと六花ママはトリガーお約束というか…ガイナ時代だけど“まほろまてぃっく”の式条先生や“この醜くも~”のジェニファーポジでしょう(糞嫌いだった)。
今風にリファインされてグイグイ攻めてくるタイプではなくなったけど、なにかあったら(外伝や続編作るとか)そん時の都合に合わせて「実は○○だったんです」って設定追加が出来る便利道具ポジ。
作ってる側は保険として配置しただけでそんなに深くは考えてないと思うので考察するだけ冷奴だと思います。
ってか、ファンの間での考察が進んで「こういうことだろう」って解釈が形成されたところで「そそそ、そうです、そういうことです」とタダ乗りする気配がして、あーんまいい気分ではない。{/netabare}

投稿 : 2024/09/28
♥ : 21

58.6 4 変身で怪獣なアニメランキング4位
ノブナガン(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (358)
1888人が棚に入れました
2013年。 修学旅行で台湾に訪れていた女子高生「小椋しお」は、突如出現した怪獣「進化侵略体」に襲撃を受ける。軍隊も歯が立たない中、そこに現れた謎の男たち。彼 らは超国家機関「DOGOO」のエージェントで、偉人の魂を受け継ぎその力で戦う「E遺伝子(ジーン)ホルダー」だった。そして友人の危機に、しおの「偉 人の魂」も覚醒するのだった...

声優・キャラクター
武藤志織、鈴木達央、島﨑信長、浅川悠、石田彰、上坂すみれ、斎藤千和、保村真、津田健次郎、田村睦心、村瀬歩、井上遥乃、さとうあい、遊佐浩二、渡辺明乃、飛田展男

gagaga123 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

バトルアニメの娯楽傑作!

ノブナガンはアニメの教科書です。

低予算でもすばらしい原作とアニメ制作スタッフの創意工夫・頑張りによって傑作になった作品だと思います。

具体的に
1~3話の日常~戦闘~友情・決意~特訓の流れは、主人公のひととなり・世界観・キャラの立ち位置を提示し、各パートも楽しめて、導入としてお手本になる出来です。

4~10話では、進化侵略体との戦いを軸としつつ、主人公の成長、友情、仲間との協力・関係、(敵・味方)組織についても描き物語をより強化し、クライマックスに向けてのお膳立ては整っています。

10~13話でのストーンフォレスト作戦は、アニメ史上に残る戦闘だと思います。主人公を中心に各キャラの能力をフルに生かし連携・協力し、一般兵器にも活躍の場を与え、想像の上を行く作戦をチームで実行し、意外性もありハラハラドキドキで興奮は最高潮です。

こんなにも気持ちのいい洗練された作戦・戦闘は記憶にないです。
すべてのアニメの戦闘は、この作戦を基準・お手本にして作っていくべきです。

そう思う理由は原作の力でもあるのですが、

・凝った設定、ひねりが効いて飽きさせない戦闘、キャラの行動原理や活躍の理由がしっかり描かれている点
・各キャラのできることと、できないことがはっきりしており、役割分担があり組織で戦っている点
・敵である進化侵略体もシンプルそうで意外に賢く戦略を持っており、短時間でありえない進化をし、得体の知れない恐ろしさを十二分に発揮し魅力がある点

です。

それと積み重ねられた細かい真実と大胆な嘘もこの作品のよさです。

勝利に説得力が乏しいことが多い現在のバトルアニメに一石を投じる作品です。
勝利には納得感のある理由が必要です!

また、新人声優の武藤志織さんを主人公・小椋しお役に抜擢したのもよかったです。
新人声優とそれを支える実力派声優の配置とアニメでのDOGOOの新人・小椋しおと仲間達の構図及び武藤志織の成長と小椋しおの成長が見事にリンクし、他ではなかなか味わえない感慨に浸れます。

そしてなにより全13話できれいに締めた点も高評価です。

私の結論としてノブナガンは血沸き肉踊る快作で、アニメ史に残すべき名作だと思います。
さらに言えば、小学校4年生~6年生の男の子すべてに見せるべき作品です。昔、そうだった人にも見てほしいです。

PS 惜しむらくは低予算ということです。演出で補いながら作画も頑張っていたと思いますが、もう少しリッチな絵作りになっていれば、より魅力的な作品になっていたと思います。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 13
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

隠れた良作。低予算でも工夫次第で面白くなるお手本アニメ

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
レビュタイ通りですが、これはなかなかの掘り出し物。バトルものですが、しっかりとした工夫が見られます。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
能力系のバトルものは、各キャラに「出来ることと出来ないこと」があって、そういうの能力系同士をどう組み合わせるかというところに見処があると思うんだけど、そこがしっかりやられているんですよね。

小椋しお のキャラも良かったし、通常兵器がちゃんと活躍してくれるのが良かった。B級感が心地よい作品でした♪
{/netabare}

投稿 : 2024/09/28
♥ : 8

にゃっき♪ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

best is cheapest

史実にある人物をモチーフにした作品はたくさんありますが、アニメの世界では織田信長は一番人気かもしれません。

女子高生なのに何故かおっさんの遺伝子が覚醒した主人公の小椋しお(おぐらしお)が、ノブナガンという狙撃銃を武器にDOGOOという組織に参加して、通常の兵器では歯が立たない宇宙生物である進化侵略体と戦う異能バトル作品です。
敵の進化侵略体はその名のとおり、戦闘から学習してマッハで進化を続け、どんどん姿形を変えていく得体のしれない相手で、不気味な恐怖感を感じさせてくれる、よく練られた設定だと思います。

DOGOOの他のメンバーもそれぞれ偉人の遺伝子の継承者なわけですが、元ネタの偉人のチョイスがかなりマニアックで、知ってる必要がないというより、知っているとかえって個々の能力に困惑するような気がしないでもありません。
地味で渋い能力者たちが多いのが興味深く、力で押し切るような爽快感はありませんが、ものを重くする能力を、銃の反動を抑え命中率を上げるのに使うなど、勝つために考え、協力して作戦勝ちをおさめるような戦い方は、王道ではありますが、とても魅力的に感じられました。
運よく勝つシナリオを作るのは簡単ですが、やり方をひとつ間違えたら勝てなかったようなパワーバランスの匙加減が絶妙な作品には滅多に出会えるものではありません。
もちろん圧倒的な力の差を見せつける作品には違った魅力がありますが、溢れかえっているインフレ状態の能力を持て余すような異能バトル作品群には、ぜひ見習って欲しい出来栄えだったと思います。

作画についてはB級作品特有の臭いが漂う、低予算である事がまるわかりのチープな作品なのですが、見せる場所と手を抜く場所をちゃんと心得ていて、視聴しているうちに、狙っているとしか思えない野暮ったく垢抜けないネーミングさえも心地よく感じてる自分がおりました。

何の期待もなしに見始めた私は、主人公の成長に伴って白熱するバトルにいつも間にか夢中になってしまい、綺麗に1クールで終わってしまったのが残念に思えるような完成度の高い作品だったと思います。
目立たない場所にまでオカネをかけた、こだわりの作品が素晴らしいのは当然の事ですが、オカネをかけなくてもそれなりに楽しめる作品があることを、ぜひその目で確かめてください。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 26

60.6 5 変身で怪獣なアニメランキング5位
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (272)
1390人が棚に入れました
「もうひとつの日本」を舞台にした、「神化」という架空の年代の物語である。

戦後20余年の高度成長を遂げる日本で、数々の「超人たち」が実在していたらという内容だ。

主人公・人吉爾朗は厚生省の外郭団体「超過人口審議研究所」通称「超人課」のメンバーであり、「超人」を発見・確保・保護し、安全に管理する任務を行い、秩序確保を行う。

声優・キャラクター
石川界人、上坂すみれ、豊崎愛生、中村繪里子、川島得愛、金尾哲夫、鈴村健一、大川透、三木眞一郎

是正 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

凄まじい名作、神作といっていい。でも評価されない理由もわかる。

昭和史と昭和のコンテンツを用いていろいろな形の正義を問いかける作品。
ヒーロー、改造人間、怪獣、ロボット、魔女っ娘とオタクにはうれしいスーパー欲張りセットをふんだんにふるまってくれる。ストーリーもメッセージ性もあれば娯楽性もある素晴らしい出来。

評価が分かれる時系列サンドイッチも自分はむしろ演出としてすごく好きで、結果を先に見せ、過程をじっくり堪能させ、場合によってはさらなるオチまで用意している所が良い。

総合して万人に見せたいようなほど好きになったが、万人に見せても理解できる人が同じくらい好きになる。そういう作品だと思う。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 5
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

昭和ヒーローを取り揃えて、架空の年号を使った高度なメタフィクションアニメ

昭和ヒーロー、魔法少女、オバケ、ロボット刑事、ウルトラマン等それぞれ昭和をモチーフとしたキャラクターを思わせる内容になっていて、該当作品のファンはニヤリとさせられるんじゃないんでしょうか。
ここから考察です。
{netabare}今のところ、各キャラのモチーフはこんな感じに思えます。

人吉爾郎:サイボーグ009、人造人間キカイダー、超人ロック
星野輝子:魔法使いサリー、セーラームーン
風郎太:オバケのQ太郎
鬼野笑美:女鬼太郎?
柴来人:ロボット刑事、エイトマン、004
グロスオーゲン:ウルトラマン

更に、神化という年号がそのまま昭和の出来事とリンクしているような作りになっていて、色々考えさせられます。
例えば1話だと、神化41年を昭和と置き換えると、ジローのモチーフである009の劇場アニメ化、輝子のモチーフであるサリーのアニメ化などが進行されています。
また、その5年後。ジローが超人課を既に抜けているようですが。その頃に仮面ライダー放送がありました。ご存知のように、主人公が組織を抜けて孤独に活動する話です。
メタフィクションは数多くあれど、こんな風に架空の年号を使ってリンクしている作品はかなり珍しいように思えます。{/netabare}

また、ただのごった煮作品ってわけでもなく、話もちゃんとしています。
様々なヒーローが存在する超人課の中で、正義というものの在り方をうまく考えさせられる内容になっていますね。
サブキャラ1キャラごとに焦点を当てて、切ないエピソードを丁寧にまとめ上げながらキャラ紹介をしています。
時系列シャッフルのせいで多少わかりづらいが、結構丁寧に作られていて好感の持てる内容だと思いました。

3話。仕組まれたロボットの愛。
{netabare}今回も色々深い。ジローがギター弾いてるのは名前も含めてキカイダーのパロかなと思いました。全身全霊をもって石ノ森をリスペクトしまくってますね、この主人公。
それにしてもシバ刑事数年で変わったな~外見も思想も。一体何があったし。{/netabare}

4~5話。出現する巨大怪獣とそれを守るヒーローの話。
{netabare}今回も詰め込み過ぎで追っていくのが困難だが、相変わらず見ごたえのある話。
マグマ大使をアトム風にした感じのアースちゃんとか、鉄人28号のモチーフっぽいキャラまで出てきて、OPに登場したヒーローはひと通り出現したって感じですかね。
それにしても超人課連中黒すぎでしょ~、ジローと輝子ちゃんと風郎太以外はほぼ全員真っ黒ですやん。
そりゃジローも出たくなりますわ。
今回、こっそりキスしようとしてた輝子ちゃんが可愛かったです。
妖怪の人はどうでもいいんで輝子ちゃんルートでお願いしますよ!{/netabare}

6話。人を笑わせるバンド超人達の話。
{netabare}もし超人が増えたら、とその先を懸念して超人を管理しようと暗躍する黒い人達と、反対するお笑いバンド達。
シャーロットを思い出す話だった。
シャロは話の方向性としちゃ悪くないんだけど、他人の能力を勝手に奪ってもいいのかという点に結論をつける前に行動していた事が多少腑に落ちなかったんだよな。
この話も思想があっちこっちで何が正しいとも言えないけど、人を笑わせる超人という立ち位置だけはぶれないんだろうなと思います。
あの芸が笑えるかどうかはまた別の問題だけど。
あと、BL団ってアレか。普通の人はBLに反応するだろうけど私はそうはいかんぞ! すべてはビッグL(ご自由に想像ください)のために!{/netabare}

7話。超人ロボットアースちゃんの話。
{netabare}アースちゃんは本当に助けを求める人の声を感じ取れる。
その能力ゆえか、アースちゃんの味方に付いた者が世論を味方につける事になるらしい。
国民的というか地球的アイドルみたいな、普通の超人と比べても数段ランクが上の印象。
でも、完全無欠の存在ってわけでもない。
嘘には敏感なのだが、人には時に嘘をつくのが必要な時もある。
善悪は見分けられても、その嘘は正確に嗅ぎ取れるわけではない。
その彼女が嘘の味を感じ取るエピソード、という感じだった。

1話のエピソードとしてはかなり良くできていると思います。
それにしてもここまで伏線らしきものをやたらと点でバラまいているみたいですが…。
ちゃんと繋がって線になるんでしょうかね。2クールだし先は長そうですが、どうなるか楽しみではありますね。{/netabare}

8話。BF…じゃなかった、BL団。
{netabare}ギガンダー7は多分デザイン的にコンバトラーVが元ネタなのかな。操縦してるのが5人だし。
天弓ナイト関連の謎は色々深そうだし、これはまた後の話に引っ張るんでしょうね。
それにしても、対決~でブツ切りにする終わり方が多すぎw{/netabare}

9話。まさかのサザエさん回。
{netabare}まさかこの家族をネタにしてくるとはねww
しかも星の始まりから終わりまで生き続ける不死身超人という設定ww
まあ確かに永久に老いがないあのアニメは〝サザエさん空間”とまで言われてますしね。
最後、煙の中で蘇った彼らの姿がサザエさんEDのシルエットを象徴してましたね。何と言うか、とんでもない回でございましたよw{/netabare}

10話。ジャガーさん回。
{netabare}ジャガーさんの元ネタはスーパージェッタ―って奴だろうか。
私は知らないけど、多分タイムパトロール系なんだろう。
未来人で、超人課を組織したのもIQを組織したのも飛行船を作ったのもエクウスを作ったのも全部ジャガーさん。
ジャガーさんマジで万能すぎるだろ…。僕程度とか言われても普通に大物にしか見えません。

今回のジャガーさん、ややこしいので未来から来た順番に番号順で割り振ると。
ジャガー1、IQを組織して暗殺に加担
ジャガー2、一週間だけタイムパトロールでやって来る。輝子に捕まる。時計を奪われる。
ジャガー3、超人課を組織。ジャガー1を暗殺。
という感じでしょうか。
タイムトラベル系の話には多世界解釈型と世界収束型がある。
前者はDB等、過去を改変しても未来に全く影響を及ぼさず、未来世界は全くの不変。改変した過去と切り離された未来に分岐する作品。
後者はシュタゲ等、過去改変を行えば未来は世界ごと新たな形に創造し直される作品。このパターンだと歴史の改変時に強制力が生まれる可能性もありますね。
この作品は多分、条件付きで後者のパターンなんだろうな。
親殺しのパラドックスが生まれるとその人物は消滅するけど、歴史の重要人物であればその型に必ずしも当てはまらないと言う事になっている。
今回輝子ちゃんが時計を博士に渡すまでは、ジャガーさんは重要人物じゃないので暗殺時に消える可能性があったって事ですね。
あれだけの短い時間でジャガーさんが消えないように行動した輝子ちゃんのひらめきは、マジで凄いの一言である。{/netabare}

11~12話。ジローちゃん、キレるの巻。
{netabare}怪剣(字はこれであってるのか?)クロードを中心とした騒動の話。
今回はジローが超人課を離反した真相がわかる回なだけあって実に見ごたえのある話だった。
輝子ちゃんの悪堕ちはデビルマンレディー?
クロードの正体は輝子ちゃん既知の人だと言ってましたが、通院していた医者の人か…。もうちょっと驚ける正体の人ならと思ってたんですが…まあそれは私が多少ミステリー贔屓な所があるからかもしれない。
親父との電話で真相がわかる演出はなかなかゾクゾクしましたよ。
自分の父親が憧れの超人を罠にはめて殺してたなんて、流石にキレるに決まってますわ。
でも輝子ちゃんはあの後でも超人課に残ってるんだよな…。何でそうなってるのかは次あたりの話でわかりそうですけど。{/netabare}

13話視聴しました。
{netabare}前半の集大成回って感じで、出てきた超人がほとんど集合してましたね。
暴走初号機みたいになってたジローを止めるという胸厚展開。
クロードの最後はちょっとあっけないかなとも思いましたが、この世界観だと復活する余地もありって感じですかね。
前の回でヘルメットを量産してた描写も意味ありげだし、期待したいところ。
結局ジローは超人課には戻らず、独力で超人を守りたい路線についてるって事なのか。
大鉄君が彼の事をクズって言ってたし、ある程度荒っぽい事もしてる可能性もあるけど。

ほとんどの疑問も氷解してるし、1期の最終回としては十分に面白い回だったと思います。
後わからない事といえば、ライト刑事がグレた理由とかですかね。
ここからは時系列を未来にしてジローと他の超人課連中の戦いに移るって感じですか。うん、楽しみです。

……それはそうと最後のは、わざわざ20年と広島と書いてるって以上はあれのメタファーって感じですか。強大な力の象徴。
ん~、かなり際どいところを狙ってきてますね……。{/netabare}

1期の総評としては、超人の種類も多く勢力は複雑で時系列までいじってるので見る側はかなり集中してないと追いつけないでしょうね。
しかしその反面、見ごたえのある話が多い作品だと思います。
特に昔、昭和ヒーローにはまっていた世代にはどストライクな作品なんじゃないかと。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 22

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

好きなんですが、アニメで戦後昭和の回顧録をやっちゃうのってアリすか?

 BD1巻のオーディオコメンタリーが水島監督と脚本の會川さん、評論家の氷川さんだったんですよね。コメンタリーに評論家入るのって珍しいんではないですかね?
出し惜しみすると"切られる"という認識は有ったようで、あの世界観と前後する年号という見せ方を1話目に盛り込んだみたいで。
んで、それが世間的にはかえって判り辛いと言う感想を知って"判ると思うんだけどな~"なんて話でしてw
結構、視聴者側の反応意識してるんですね。
本編とは別の意味で面白かったです。ガッチャマンクラウズ・インサイトもですけど、製作者のコメンタリーはなんか得した気分でいいですね。
個人的には声優さんのコメンタリーより好き。

おそらく有り上げは大苦戦な作品でしょうけど、2期が決まってて良かった。
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観終えました。
春の2クール目次第で判断したいですが、毎週楽しみにしてた作品ですが全体としてはいささか判り辛い作品だったかと。
宇宙人も含めた超人各々の正義の定義が様々であるとした作品ではありますが、ちと数が多すぎな上に各個の個別回を作っちゃったのが余計に複雑さに拍車をかけて熱心な視聴者しか残らなかった結果に繋がってる様な。

やってる事は大好きな路線なんですが、作品全体としては楽しい類の作品じゃないとは思うんですよね。お膳の上の物語を味わう類の作品では無いし、作り手の考える答えも示されない物語にしかなり得ないでしょうしねぇ。
下手な答えを提示したらボロクソに叩かれる題材だと思うし(汗)
続く2期も気持ちのいい胸の空く展開・麗しい美談が無い事を承知の上で楽しめる方って限られちゃうんじゃないかと思うと、とんでもなくニッチなアニメじゃないかと思うし、ガッチャマンクラウズよりもチャレンジングすよね。
ガッチャマンクラウズ・インサイトは敵が"空気"ですし物語が一つの答えでは無い事を示す為にスマホ投票の結果をほぼイーブン若干サドラを地球に残すが上回ると言う結果として、よく言えばバランスをとり悪く言えば作り手側の思う答えをぼかしてましたし。
BDのコメンタリーでも最後のスマホ投票の結果はスタッフ内で調整したと言ってましたしね。
コレの場合、神化という架空の年号とは言え60年代の日本に紐づいちゃってますし・・・

ラストの締め方次第とは思いますが、こんな作品作ってくれた意気込みは称賛したいなと個人的には思ってます。

1月末に円盤発売ですが、売上やばそうな気がするw

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7話視聴
良かったです。こういう話好き。この作品の方向性が判り易く示されてたと思います。
今期の真面目な路線の作品としては、私もコレかなと。
ただ、すでにチラつく政治色に嫌悪感を感じる方も居るんでしょうね。
この作品の核心は"各々の立ち位置と正義"という柱でしょうから今後の話のもっていき方次第かなとは思います。
バランスを上手く取らないと難しいのは制作側も判ってるでしょうに、チャレンジャーよねw

醒めた目線で見るとこの路線と言うだけで人気作とはなり得ないとは思いますけどね。私はOP・ED、絵も含め好きです。今のところ。

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4話まで視聴
なんかED見てるとウィークエンダー思い出すのはオッサンだけですかねw
OP・ED共にいい感じですし、話の本筋も面白そうで今のところ気に入ってます。
 ただ、原作付きでない以上止むを得ないとは思うんですがキャラ・メカのデザインは昭和40年代的ではないと思う。まぁ本作は違う年号ではあるので別の世界ではあるんでしょうが、ノスタルジーを誘うのが戦略の一つならばもっと当時の作品へのオマージュを強めたほうが良かったような。
もっと色もラインもシンプルっしょ。どちらかというと50年代的だと思う。
けしてデザイン単独で見て嫌いなわけではないんですが。キッコちゃんかわいいしw

そういう点で行けば今川版鉄人28号は横山光輝且つ原作付きだったとは言え、時代を絵と雰囲気で上手く描けていたなと思ったり。
・・・ありゃ暗すぎてウケが悪いわけですがw

この手の路線として直近で血界戦線があった訳ですが、これはアレほどオサレに特化してないだけ評価できると思う。
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賛否ハッキリ分かれてる作品なので迷ってましたが、1話観ました。
私はアリな方でw
確かに昭和世代ホイホイな作品かと。

 男女関係なく近所の子が集まって遊んでた小さな頃の"何々ごっこ"を上手くアニメで見せてくれてる気がします。
自分が好きなモノを各々が勝手に演じて楽しんでた寄せ集め感が素敵と言うか。私も子供の頃、近所の子らとそういう遊びしてましたもんねぇ。
女の子の魔法モノに男の子のヒーロー物が混ざる的なカオスな世界観(汗)
女の子達がどの魔女っ娘だったかは覚えてませんけど、一つ上の近所の兄ちゃんは仮面ライダーかワイルド7の飛葉、私はジャイアントロボかゲッター2もしくはバビル2世のポセイドンでしたねw

今の子はいい意味で理屈っぽそうだから幼くてもそんな遊びしなさそうですが、自分らが子供の頃はそんな遊びばっかりだったなぁ と懐かしさ感じると言うか。個人的にはイイと思います。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 23

58.8 6 変身で怪獣なアニメランキング6位
絶対防衛レヴィアタン(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (267)
1203人が棚に入れました
水と緑の惑星アクアフォール。
突如降り注いだ隕石群は悪しきモノを放ち、それにより、大地に生きる全ての生き物に消滅の危機が広がっていった。「あたし、シロップ。早速だけど、あなた、<アクアフォール防衛隊>に入隊しない?只今、隊員大募集中なのっ。」お喋りでいつも腹ぺこな妖精<シロップ>が見込んだ隊員候補は3人の竜族の少女。笑顔を忘れた少女<レヴィアタン>、自由奔放なお嬢様<バハムート>、心優しい力持ち<ヨルムンガンド>。竜族の三人と小さな妖精が<アクアフォール防衛隊>として結束してゆくグローイングアップ・ストーリー☆

声優・キャラクター
早見沙織、喜多村英梨、竹達彩奈、花澤香菜、近藤隆、乃村健次、阿久津加菜、水野マリコ、金田朋子、笹本菜津枝、宮澤正、山本綾、長妻樹里

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

絶対この作品で毎週癒されたんだもん!

原作・・・気にせずにジャケットだけ見て視聴を始めましたが、元々はカードバトルタイプのRPGがアニメ化された作品なのだそうです。

そんなこの物語の舞台は、水と緑が織り成す惑星アクアフォール・・・このアクアフォールにある日宇宙から隕石が飛来し地上と激突します。その飛来した隕石から「ルーカサイト」という侵略者が出現するのです。この緊急事態に妖精のシロップ(CV:花澤香菜さん)がアクアフォールを守るため防衛隊の結成を決意し・・・物語が動いていきます。

主要人物は、防衛隊隊長のシロップ以下、下記の3名です。
・レヴィアタン(CV:早見沙織さん)
・バハムート(CV:喜多村英梨さん)
・ヨルムンガンド(CV:竹達彩奈)

どのキャラも強そうな怪獣がベースになっているのですが、実際はこれまで怪獣達に描いてきたイメージとは180度異なる、とても可愛らしいキャラばかり登場します。

彼女達は一生懸命頑張りますし、強くなろうと努力もします。でも、その一挙手一投足に可愛らしさが見え隠れしていると共に、戦いの緊迫感もそれなり・・・にはあるのですが、どこかホンワカしているような感じなのです^^

この作風だから・・・このキャラだったから、終始心を乱すこと無く視聴できたのだと思います。でも、緩い部分とキチンと締める部分とのメリハリも効いていたように思います。
タイトルにも記載しましたが、振り返ってみると私は間違いなくこの作品で毎週癒されていました♪

1クール13話で構成された作品でしたが、良く纏まっていたと思います。ラストもこれで終わってもよし・・・次期に繋げてもよし・・・というスッキリとした形で終わっていたと思います。
でも、少しだけ欲を言うと、世界柱の守りし神やお兄さんの事にもう少し触れる事ができるとなおスッキリできる作品だと思いました。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 24

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

『絶対防衛レヴィアタン ミニ 焚き火劇場』視聴済。

放送期間:2013年4月~2013年7月
視聴期間:2013年4月~2013年9月
視聴話数:1~13

第6話の翌週は特番『絶対防衛レヴィアタンスペシャル 絶対みせちゃいたいもん!』が放送された。
『絶対防衛レヴィアタン ミニ 焚き火劇場』
2013年7月から9月にかけて、テレビ東京での再放送の予告後に放送されたミニコーナー。ディフォルメのキャラがその回の反省会を行う。

オープニングテーマ「始まりのResolution」
エンディングテーマ「Truly」

投稿 : 2024/09/28
♥ : 3

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

オープニングや本編が始まる前の可愛い声の解説が最高でした。こういう解説は「作品が始まる!!」って気合を入れてくれます。

ストーリー

この作品の舞台となる「要と成りし柱あり、七拾と弐、星の礎を支う。要を守りし神、七拾と弐あり、その姿、幻の様なり。」と言う神が存在し、七種族の生命体が暮らす、水と緑の惑星アクアフォールにある日謎の隕石が降って着ました。そこからルーカサイトと言う謎の生物が世界を侵略しようと湧き出て来ました。この物語は主人公のレヴィアタン、 バハムート、 ヨルムンガンドが世界を救うたびを描いた作品です。

私の感想。

キャラクターそれぞれがとても可愛く、かなりたのしめました。本当にこの作品のキャラクターたちは愛でる可愛さです。けれど、女性キャラクター以外のキャラクターは少々無理がある感じで私的にはあまり好きにはなれませんでした。

この作品の原作はGREEで配信されているソーシャルゲームっと聞いてどんな話かと思いましたが、かなり楽しめました。ストーリーがきちんとしていましたし、キャラクターとの関係が最高でした。

しかし・・

これは少々言ってはいけない気がしますが・・

この作品のキャラクターの名前が何故・・

ギリシャ神話の神やUMAや神の名前なんだ・・・

まあ、かっこいいのは分かりますが・・

もうちょっとオリジナルの名前を考えましょうよ・・・

せめて、中田とか田中とか中村とか中井とかそういう個性あふれた名前にしろよ・・

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

この作品のキャラクターは先ほど言いましたが、かなり愛でられるキャラクターデザインです。ですので、是非皆さんもこの作品のキャラクターを愛でて愛でて愛でまくりましょう。(ちなみに 「愛でる」は「めでる」と読みます。)

オープニング

「始まりのResolution」
あまり他の人には高く評価されていませんが、私的にはかなり高く評価しています。かなりリズム感もありますし、そして、かなり脳内侵食度が高いです。私はかなりこの曲を気に入っています。キャラクター紹介もきちんとされていますし、世界観の紹介も最高です。このオープニングで一番最高なのははじめの所です。私はかなり気に入っています。

エンディング

「Truly」
可愛い曲です。キャラクターがなんだかかっこよくなっています。私はこのエンディングがもっと評価されてほしいです。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 9

56.1 7 変身で怪獣なアニメランキング7位
UG☆アルティメットガール(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (32)
208人が棚に入れました
21世紀初頭の東京ではなぜか月曜日ごとに、マニアックでどこかいやらしげな姿の怪獣が頻繁に出現していたが、その度ごとに謎のヒーロー・UFOマンが怪獣を倒してくれていた。怪獣とUFOマンとの闘いは人々の生活に馴染んでおり、人々は闘いを楽しんでいるようだった。

そんなある日、白絹たち3人が井ノ頭公園に来ていたところに怪獣が出現。UFOマンが現れるが、3人が怪獣に近づいていたためにあやまって3人を踏み潰してしまう。責任を感じたUFOマンは3人に自分の魂と身体の一部を分け与え、以後3人はUFOマンに代わって怪獣たちと闘うことになる。

ちなみに、UFOマンと白絹たち3人との出会いの部分のストーリーは『ウルトラマン』第1話のパロディとなっている。

声優・キャラクター
福圓美里、生天目仁美、古谷徹、徳永愛、松山鷹志、秦勇気、木村亜希子

57.4 8 変身で怪獣なアニメランキング8位
ザ★ウルトラマン(TVアニメ動画)

1979年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (16)
84人が棚に入れました
特撮作品の老舗・円谷プロを代表する「ウルトラマン」世界のアニメ化。独自のSF設定とアニメ表現がふんだんに用意された。宇宙ステーション隊員・ヒカリ超一郎は、謎の超人ウルトラマンと合体、地球に出現する怪獣群と戦う。平常も対怪獣組織・科学警備隊の一員となって活躍するヒカリだが、やがて宇宙の巨敵ヘラーが地球にも魔手を伸ばしてきた。だがそのヘラーとは、ウルトラマンこと戦士ジョーニアスと同じ星U40の宇宙人でもあった!

声優・キャラクター
富山敬、島本須美、森川公也、二瓶正也、兼本新吾、滝口順平、千葉繁、熊倉一雄、塩見竜介、伊武雅刀、蟹江栄司
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