ラノベ原作で魔法なTVアニメ動画ランキング 183

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のラノベ原作で魔法な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月18日の時点で一番のラノベ原作で魔法なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.3 1 ラノベ原作で魔法なアニメランキング1位
俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (200)
528人が棚に入れました
「小説家になろう」年間総合ランキングで1位を獲得した人気タイトルが、待望のTVアニメ化! 世界をめぐり、怪物と戦い、人々を守る。 そんな冒険者に憧れる少年・ノールに下されたのは、「全てにおいて、一切の才能がない」 という残酷な判定だった。 でも才能がないなら、誰よりも努力すればいい! 身につけた最低スキル──攻撃を弾く【パリイ】を十数年もの間ひたすら磨き続け、ついには千の剣を弾けるように成長する。 しかし、どれほど極めても最低スキルだけでは冒険者にはなれず、ノールはいつの間にか世界最強クラスの力を手にしながらもそれを自覚することもなく、街の雑用をこなす日々をおくっていた。 そんなある日、魔物に襲われている王女・リーンを偶然助けたことで、ノールの運命の歯車は思わぬ方向へと回り出す……! ──これは、謙虚な無自覚最強男が、磨き抜いた最底辺スキル【パリイ】で、強者を薙ぎ倒していく物語。
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

!(ピコーン) \パリィ!/

原作未読

お話のざっくり概要
パリィします。
───全てをパリィします。
だいたいそんな感じ

概要がタイトル回収で終わってしまった…orz
と、いっても本当にその内容なんですよ。

ではネタバレ含んだ作品概要はどうなのか?というと…
まずは、パリィします。{netabare}
どんな物理攻撃もパリィします。
魔法攻撃の攻撃だってパリィします。
強力な毒や兵器だってパリィしちゃいます。
巨大ドラゴンも問題なくパリィです。
{netabare}
冒険者?そんな就職先はパリィです。
有用なスキル?そんな便利なものはパリィします。
教官たちの期待?まぁパリィしときましょう。
リーンの好意?若干ストーカーだしパリィです。
貴族への礼節や態度?面倒だからパリィ!パリィ!
王国からの恩赦?んなもんまとめてパリィですね。
あ、ドブ掃除にちょうど良さそうな板切れだけGET
安全な他国に逃げる?当然、パリィでしょ。
強いって認識?よくわからんがパリィしておこう。

有用なスキルが無いから諦めろ?
…俺に諦めるという概念は無い!───パリィ!
{netabare}
アニメ二期?色々意見はあると思うが…パリィ!
{/netabare}
{/netabare}
{/netabare}
ね?ざっくり概要の説明でだいたい合ってるでしょ?

こうして並べてみると、パリィとはスキルでなくて概念なのかも知れません。

特に他に語る事が無いな。
まぁ、勘違い最強系でパリィの一つ覚えです。
出オチものかな~と思ってみてたら「あ、全てをってそういう意味」って事でわりかし楽しめました。
話は分かり易いし、テンポも良い。戦闘も派手で見栄えがします。
特に悪い所は無いですね~。

真剣に見るよりは、シリアスギャグのネタを楽しむ感じでしょうか。
割と好きです(´∀`*)ポッ

投稿 : 2024/12/14
♥ : 16

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

鈍感勘違いファンタジーコメディ

ノールは憧れの冒険者を目指していたが、スキルはパリィしか取得できず、Fランク冒険者としてどぶさらいや土木作業などの雑用に従事していたが・・で始まるお話。

小説家になろう原作で俺Tueee系ではあるんですが、主人公ノールが超鈍感でかなりズレた感性の持ち主で、自分は弱いと思い込んでいたり、王様をただの貴族と思い込んでたりしてて、そういう勘違いがコメディとして面白いところでした。

ただ、そういうのが続くとくどくなったり飽きたりしがちなんですが、欲がなくて他人のためにどんな仕事も嫌がらずに頑張るノールに好感を持ちながら、最後まで楽しく見ることができました。

作画も安定してて見やすかったのも良かったですね。

余談ですが、見る前はタイトルのパリィってなんだろうって思ってたんですが、parry=受け流す、かわす、なんですね。
でもノールのやってることってパリィをはるかに超えることやってましたよねw

投稿 : 2024/12/14
♥ : 13

コーヒー豆 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

主人公ノールが、とても良い人でした!

作品のタイトルで最初観ていませんでしたが、
観てみると、とても面白かったです。

まず、主人公のノールが謙虚というか勘違いも激しいのだが
とても良い人でした。親しみのある良キャラ主人公です。
単なる俺強い系の主役ではなく、信念や自分の軸を持った
キャラでした。嫌味のない清々しいキャラです。

物語はとてもわかりやすい、魔法の使える世界のお話でしたよ。

2期があれば、ぜひ観たい作品です。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 11

66.0 2 ラノベ原作で魔法なアニメランキング2位
ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (151)
431人が棚に入れました
学校では空気な高校生、三森灯河はクラスメイトとともに勇者として異世界に召喚された。 女神ヴィシスによってクラスメイトたちが次々にS級、A級と能力を見出される中、灯河は最低ランクであるE級と宣言され『廃棄』対象となってしまう。 生存率ゼロの遺跡に廃棄された灯河はハズレ枠と貶された【状態異常スキル】を駆使して遺跡脱出を試みる。 その日から、女神ヴィシスへの復讐の炎を宿した青年は人畜無害な人間をやめ、心の奥底に隠していた本性を明かしていく…… 「はじめようか、生存競争を」

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

毒の勇者の成り上がり~序章~

クラス全員丸ごと異世界召喚されたけど外れスキルで女神からもクラスメイトからも蔑まれて処分されることになった主人公が嫌な人達を懲らしめながら女神に復讐する話

面白かったけどたぶん本格的に面白くなる前に終わったのが残念
仲間を丁寧に集めていくのがこの作品のいいところ、主人公の能力にも制限があるので味方の活躍する余地があるのもいいですね

面白さのほとんどは悪を懲らしめる爽快感に因るところが大きくて、シナリオには深みがない
低予算で作画もアレだし、音量の調整がダメでぼそぼそしゃべるセリフが聞き取りづらい
ヒロインとか仲間は性格がいいし好感もてるんだけどマジメで堅いから

清々しいくらい下衆い悪役ばっかりで魅力的な敵がいない、魔物も醜悪だし、クラスメイトも醜悪だし女神も醜悪なんだけど、まるで一撃で倒される賊みたいな安っぽい悪意ばっかり
悪の程度が低いのがこの作品の一番の欠点かな?
復讐の物語に納得するためにはあれくらい憎いほうが説得力あるけど、悪意がストレートすぎ、みんな小学生が考えた悪役みたい
こんなしょうもない人達に復讐するのが目的っていうのは残念
主人公は人間相手でも相手が嫌な人だったら容赦なく殺す系
状態異常を付与して倒すので、戦闘は動きが少なくて地味

女神が不快すぎて復讐したいって気持ちもよくわかるから主人公が成り上がるところが楽しみだけど、話の展開が遅くてなかなかその時間が来ない
盾勇者が成り上がり成功してから失速したこと考えればなかなか成り上がらないのは面白さの継続になってると思うんだけど復讐も成り上がりも2期持ち越しで2期があるかもわかんないのはつらい

投稿 : 2024/12/14
♥ : 11

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ありふれたスキルで最強になった俺

原作未読 全12話

ある日、クラスメイトごと異世界に召喚された主人公、勇者として召喚されたがレベルがS〜EまでありE級と評価をうけた主人公は生きて戻れない高レベルの魔物がいる遺跡へと強制転移させられます。唯一の固有スキル「状態異常スキル」でなんとかレベルアップし遺跡攻略して、異世界召喚し強制転移させた女神やレベルが低いと見下したクラスメイトに復讐するために異世界を渡り歩くお話です。

観ていて、何となく初期の「ありふれた職業で世界最強」に似ている感じですね。

剣や魔法は使えないようなので、相手を欺きながら「状態異常」のスキルで倒す感じです。

このスキルの能力が遺跡の魔物をたくさん倒すことでレベルが異常に高くなっていますのでどんな相手でも倒すことできます。

ただ、バトルがあっさりと終わってしまいますね。

旅をしていくうちに、窮地に陥ったものを助け仲間にしながら、女神を倒せるかもしれないヒントを元に旅を続けていき、その途中で終わっています。

続きがあれば観てみたいですね。

OPは超学生さん、EDはHakubiさんが歌っています。

最後に、魔物はCGでしたが、結構グロテスクでしたね〜

投稿 : 2024/12/14
♥ : 8

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

状態異常スキルいろいろ

パラサイト   血を吸われる
パラチオン   猛毒の殺虫剤
パラチフス   便所隔離
パラドックス  自己矛盾に陥る
パラノイア   エゴサーチを始める
パラパラ    急に踊り出す

…等々、恐ろしいスキルが目白押しだ。
                (2024/07/26)
「え〜っと…」
「パラライズ!」
「………」

投稿 : 2024/12/14
♥ : 4

65.8 3 ラノベ原作で魔法なアニメランキング3位
新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (107)
308人が棚に入れました
“別にいいじゃねぇか……。何歳から新しいこと始めたって!” 最強にして新人のオッサン、冒険者を目指す! 「夢を追うならできるだけ若いうちがいい」 人は皆、そう考える。だが、どうしても諦められない。そんな大人も、どこかにいる――。 10代で冒険者になるのが当たり前の世界で、30歳を過ぎてギルド事務員から冒険者を目指したリック・グラディアートル。 大陸最強の冒険者が集う伝説のパーティ「オリハルコン・フィスト」のメンバーによる想像を絶する訓練の日々を過ごしてきた彼は、新米Fランクながらも最高位であるSランク並みの戦闘力を有していた!? 叶えたい夢を追い続けるアラサー主人公が、なめてかかってくるエリート冒険者を、本人が気付かないうちに鍛え上げられた戦闘力で次々にねじ伏せていく痛快アクションコメディ!
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

シンプルで熱い展開!! →これは「異世界版『キン肉マン』」

【レビューNo.146】(初回登録:2024/10/13)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全12話。
とりあえず「オッサン」というキーワードに惹かれたのでw


(ストーリー)
英雄譚「ヤマト伝説」に憧れる少年リックは、極めて確率の低い「固有スキル
の因子」を保有しているものの、それが発動することがなかった。
そして気がつけば30歳になっており、冒険者ギルドの受付に就いたものの冒険
者への夢を捨てきれないまま、鬱屈した日々を送っていたのだった。
そんな中、リックは「S級」の資格を持つ冒険者リーネットと出会う。
リックは彼女から魔力量を育てないまま20歳を超えたことを理由に、今から
冒険者を目指しても無理だと断言されてしまう。
それでリックも一旦は諦めがついたものの、ある事件が起こり・・・
そこで冒険者の資質があると認められたリックは、リーネットから彼女が所属
する大陸最強の冒険者パーティー「オリハルコン・フィスト」に勧誘される。
そして2年間、地獄の修行を耐え抜いたリックは冒険者になるためにE級冒険者
試験に挑むだった。


(評 価)
・シンプルで熱い展開!! →これは「異世界版『キン肉マン』」
 出だしはいつものなろう展開ですね。
 E級冒険者試験でいろいろと常識外れの結果を叩き出すも、無自覚で
 「また俺なんかやっちゃいました?!」
 的なノリで。
 しかも同行しているリーネットは始めからリックに好意的だし。

 しかしリックが他のなろう主人公と違うのは、始めからチート能力をを付与
 されたのではなく、2年間めっちゃ努力してその域に達してるところなんで
 すね。
 ・冒険者を目指すリックはかなり出遅れていたため、「オリハルコン・フィ
  スト」のメンバーから死ぬほど鍛えられた
  (というか、実際修行で死んで蘇生魔法で生き返るを何度も繰り返してい
   るんだけどねw)
 ・ただ修行で鍛えられ驚くほどレベルアップしているものの、周りが超人だ
  らけなのでその強さを自覚する機会がなかった
  → 試験最中にようやく「俺ってもしかしてめっちゃ強くね?!」と認識
 ・リーネットの件についても回想で彼女との出会いから始まり、ある事件を
  きっかけに彼女が好意を寄せる過程も丁寧に描かれている

 そんな感じなので、いつもの「ご都合主義満載のなろう系作品」というより
 は「『努力・友情・勝利』のジャンプ作品」に近い感覚ですね。
 ちょうど同時期に『キン肉マン』をやっていましたが、ストーリーはシンプ
 ルだがバトルを通じての熱い展開など、同作品に通ずるものがあるという印
 象ですね。


・アンジェリカがいい味を出していた
 そこそこコメディ色の強い作品ですね。
 メインになっているのは上述の通り
 「また俺なんかやっちゃいました?!」
  →”その強さや感覚のズレから生まれる”無自覚系ギャグみたいな。
 しかし途中からリックが自分の強さを自覚しちゃうんですよね。

 で、次の仕掛けがアンジェリカによるツッコミです。
 途中からレギュラーメンバー化すると
 「『オリハルコン・フィスト』の”常識”は、一般人の”非常識”」
 ということで、切れ味鋭くどんどんツッコミまくるという。
 個人的に序盤の無自覚系ギャグはイマイチかなって感じていたのですが、
 アンジェリカの登場から「”ボケ”と”受け”」のキャッチボールでリズム
 が生まれ流れかよくなったという印象ですね。

 そしてアンジェリカ自身も
 {netabare}・はじめは貴族の鼻もちならない”お嬢さまキャラ”だったが
 ・E級冒険者の試験官だった兄のラスターがリックに一蹴されるのをみて改心、
  後にリックに弟子入り
 ・実は名門貴族だったが没落していたため、望まぬ婚約等実は苦労人だった
  こと、そんな運命に抗うために懸命に生きていることが明かされる
 ・リックとの交流を経て彼に惹かれていく様やリーネットとリックとの関係
  にヤキモキといった乙女な一面も
 ・そして自身の運命を変えるため臨んだ「拳王トーナメント」で強敵ギース
  に打ちのめされるも最後まで熱いバトルをみせ、リックの魂に火をつける{/netabare}
 という感じで、どんどん魅力的に描かれていくんですよね。
 冗長気味だった後半もそれなりに楽しめたのは、彼女の功績が大きいと思い
 ます。


ストーリー的には「異世界版『キン肉マン』」という感じで、死ぬほど努力し
たリックが
・”オッサン”や”努力”を馬鹿にする連中を返り討ち
・「E級冒険者試験」や「拳王トーナメント」での熱いバトル展開
 {netabare}そして最後はブロストンとの師弟対決{/netabare}
他のレビュアーさんも書かれていますが、昭和臭がプンプンする作品ではあり
ますね。
そういう意味では、文字通り”オッサン”には刺さりやすい要素がちりばめら
ている反面、「価値観の異なる”Z世代”とかにウケるのか?!」という疑問
は残るところ。
本作も最終目標は
「『ヤマト伝説」に出てくる怪物『カイザー・アルサピエト」の討伐」
らしいのですが、その辺はあまり話が進んでいないのかなっと。

ある意味”アンチ・ご都合主義のサクサクなろう展開”的な作品ではあるので、
ここに面白さを見出だせるかどうか感じでしょうか。
個人的には「理屈はいらねえ”拳で語り合う”」シンプルで熱い展開とアンジェ
リカのキャラが後半際立ってきたので、まずます楽しめた作品でしたね。


OP『荒野に咲けよ冒険者たち/串田アキラ』
・まさかの串田アキラさんとか。
 この辺りも「異世界版『キン肉マン』」って感じなんだよなw
 (狙った感がスゴイんですよね)

投稿 : 2024/12/14
♥ : 14

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

オレ、最強!

原作未読 全12話

主人公は冒険者になりたかったが、あることで一時は諦めていました。気がつけば30歳、冒険者ギルドの受付からS級ランクの冒険者に出会い、あることでその冒険者が所属しているS級ランクのパーティの冒険者たちに死ぬほど(死んでも)鍛えられます。

修行が2年経ち本人に自覚がないが、S級ランクに近い力を身に付けた主人公は冒険者最初ランクであるEランクの試験に挑んでいくお話です。

前半はそのEランク試験に挑むお話、後半はとあるもの奪取すべく格闘技トーナメントに参加します。

お話はコミカルな感じですが、ほのぼのとした感じでなく、敵になる者たちも結構嫌な感じのキャラで、闘い終わったあとはスッキリしますw

主人公は、とにかく尋常じゃない特訓を受けていたので、メチャクチャ強いですね。

前半で敗れたキャラも再登場してツッコミ役として出てきますw

オレ最強系作品ですが、最初は本人に自覚なくてランク試験のときも相手の攻撃が遅すぎて戸惑っていましたねw

トーナメントの闘いもそれぞれ持ち味を出していて、なかなか良かったです。

切りがいいところで終わっていますが、まだまだ目的までは遠いようですね。

OPは串田アキラさん、EDは藤川千愛さんが歌っています。

最後に、串田アキラさんといえばキン肉マンの曲を思い浮かべますが、ザブングルのOP/EDもいいですよ^^

投稿 : 2024/12/14
♥ : 12

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

オッサンを主人公にしている意味は?

オープニングの曲は昭和のアニソンを意識しているのだろうか。
最近中年を主人公にするアニメが多い気がする。
何歳からでも夢を追えるという趣旨だろうが、視聴者層もそうなんだろうか。
そんなことはともかく、宝玉を集めるという名目の元、
トーナメント戦に参加し、強敵と戦う。
最初は自信の無かった主人公だが、いずれ強さを認識する。
大会始まってからが面白い。
きっとこのトーナメント戦が最も描きたかったのだろう。
見せたいものがハッキリしている作品は分かりやすくて良い。
主人公がオッサンかどうかはあんまり関係なかった。
舞台設定は使いやすいし、トーナメント戦に参加する参加者たちも分かりやすくて良かったのでは。
よくある異世界系の物語といえど、見ていて面白い作品だった。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 7

55.3 4 ラノベ原作で魔法なアニメランキング4位
ひとりぼっちの異世界攻略(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.5 (49)
185人が棚に入れました
高校生活を“ぼっち”で過ごしていた遥は、授業中に突然クラスメイトと共に異世界召喚に巻き込まれてしまう。 チートスキルが並ぶリストから好きなスキルを選んで神様から与えられる――はずが、チートスキルは早い者勝ちで既にめぼしいものはクラスメイトに取り尽くされていた!? 神様の逆ギレで残ったバッドスキルを全て押し付けられた遥は、スキル『ぼっち』のせいで、異世界でも孤独に冒険することに……。 チートに頼らず、チートを超えてやる―― 最強”ぼっち”の異世界HARDモード攻略譚、開幕!

68.5 5 ラノベ原作で魔法なアニメランキング5位
転生貴族、鑑定スキルで成り上がる(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (191)
601人が棚に入れました
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、小さな領地を持つ弱小貴族の子として生きることになった。 アルスには特別な知力や武力はないが、生まれながらにして他人の能力・ステータスを見抜く“鑑定スキル”を手にしていた。 そのスキルを活かして世に隠れた「逸材」を発掘し、弱小領地から最強の領地へと変貌させていく。 心優しいアルスと、個性豊かな逸材たちの出会いと成長を描く異世界統一記が今、始まる!

声優・キャラクター
アルス・ローベント:藤原夏海
リーツ・ミューセス:坂泰斗
シャーロット・レイス:佳穂成美
ロセル・キーシャ:岡咲美保
リシア・プレイド:花澤香菜
レイヴン・ローベント:東地宏樹
ミレーユ・グランジオン:生天目仁美
ファム:戸松遥

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

地方領主の野望

人の能力を数値にしてみることができる能力を持つ地方領主の息子が主人公
ゲーム知らないけど能力の元ネタは信長の野望というゲームだそうで、高い能力の人を発見したときに戦国武将に例えていますね

主人公がバトルで無双しないので仲間達の活躍が中心、一人一人にスポットライトが当たっていい感じでした
面白かったけど、他の領地との駆け引きや人材集めばかりに目が行っていて、内政や外交は今のところあんまり考えてなさそうなので、これから面白くなるかどうかは半信半疑です

一期は仲間集めでほぼ終わり、他の領地や他国との闘いがどう描かれるのか楽しみですね

投稿 : 2024/12/14
♥ : 22
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

(最終)カタルシスが不足している『なろう』は『なろう』といえるのか

【レビューNo.131】((最終レビュー)初回登録:2024/6/29)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全12話。
今期も異世界なろうっぽい作品が多く、ほとんどタイトル切りですが、本
作は「鑑定スキル」が「何の鑑定やねん?!」と気になったので視聴。
出来れば「イセレべ」っぽい「ネタ実況枠」のレビューをやっていきたい
のですが、そこまで香ばしさがある作品かどうかw

(ストーリー)
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、小さな領地を持つ弱小貴
族の子として生きることになった。
アルスには特別な知力や武力はないが、生まれながらにして他人の能力・
ステータスを見抜く“鑑定スキル”を手にしていた。
そのスキルを活かして世に隠れた「逸材」を発掘し、弱小領地から最強の
領地へと変貌させていく。
心優しいアルスと、個性豊かな逸材たちの出会いと成長を描く異世界統一
記が今始まる!
(作品情報より)

(評 価)
・第1話:ゲーム「信長の野望」などを下敷きにした作品かな
 {netabare}・1話の大まかな流れですが、
  ・主人公が現実社会で心臓麻痺っぽい死に方(過労死?)。
   → 田舎貴族のローベント家に「アルス・ローベント」として転生。
  ・3歳になったアルスは鑑定スキルで、ある兵士の鑑定を実施。
   槍より弓矢の適性が高いので、そちらへの転属を勧める。
   → 試してみると一同「おおー!!」
  ・この世界の文献を調べると、中央政権の腐敗が進み、今後動乱の時
   代を迎えそう。
   → 領地を守るためにまずは優秀な人材を集めねば!
  ・町で鑑定スキルで人材を物色していると、武力が高いマルカ人の少
   年リーツを発掘。
   (マルカ人は通常奴隷等で差別対象)
   → 当然登用は周りから大反対。
  ・アルスの熱心な説得の末、この領地最強の父・レイヴンが試験する
   ことに。
   → リーツは才能の一端を示し、父や部下たちも彼の才能を認め、
     無事アルスの家臣に。
     リーツは自分を見出してくれた大恩に報いるためにアルスに忠
     誠を誓うのだった。
  (まだ大したことをしていないということもありますが)3歳で異常に
  しっかりしている点を除けば、悪くない無難な滑り出しだったのでは。

 ・個人的には光栄ソフトの歴史シミュレーションゲーム「信長の野望」や
  「三国志」を下敷きにしてるのかなっという印象ですね。
  これらゲームも武将の能力・ステータスが数値化されていて
  ・有能な人材を発掘し登用していく
  ・知力や政治力の高い武将で国力を上げたり、謀略で他国の戦力を削っ
   たりしながら戦争準備を整えつつ
  ・武力の高い武将で周辺国に攻め込んでいく
  って感じなので。
  この手のゲームは今でもたまにやっているので、なんか愛着が持てた
  というのも大きいですかね(笑)

 ・でも当面は人材発掘でエピソードが創れそうですが、このターンが終
  わるとどうみせていくのでしょうか?
  発掘した家臣は見せ場がありそうですが、アルスをどう扱っていくの
  かがちょっとわからないんですよね。
  ・ひたすら「アルス様にために!」で担がれる神輿になる
  ・「鑑定スキル」の拡大解釈でガバガバ設定にw
  ・現実世界の知見を活かした「領地改革」
   (それじゃ劣化「現実主義勇者の王国再建記」になりそうですがw)
  まあその辺含め、今後も見守りたい作品ではありますね。
  個人的には「イセレべ」のような香ばしい作品になればという感じで
  すが、そこまでのパワーはないかもですね。{/netabare}

・第2-3話:早くも手詰まりの予感。大丈夫か?!
 {netabare}2人目の人材発掘は、魔法の才をもつシャーロットでしたが・・・
 正直2話かけてやるほどの内容ではなかったなっと。
 ・1話は時間配分がちょうどよく面白く視聴できた
 ・今回は(極論でいうと)1話と同程度の内容を2話に引き延ばした感じ
  → そりゃ内容も薄くテンポも悪くなり面白くなくなるよね
 例えば象徴的なのが2話の冒頭のシーンですが、
 ・この国の歴史や現状の説明
  → 1話の説明と大分被ってるし、全体的に無駄に長いよね
 って感じなんですよね。まあ一事が万事こんな感じで・・・

 仮に1クールを12話と考えると
 ・5話位まで人材発掘に使いたいよね
  → 5人ほど逸材を発掘するぞ!
 ・ちょっと待て!OP映像では3人しかいなくないか?!
  → 1人を登用するのに2話使うしかなくない?!
 しかも
 ・鑑定スキルって、一目で適正見抜くのですぐに終わるよね
  → よっぽど上手く話を創らないと2話分引っ張るって無理があるやろ!
 結構構造的に詰んでいるのかなあって感じがするんですよね。
 更に前回懸念事項に挙げたように
 ・人材発掘した後、鑑定スキルどうするの?
  → 出オチで終わるのか?!
    (敵の弱点や外交交渉時の突破口捜し等に使えるかもしれないが)
 ・逸材3人で回すのキツないか?
 等疑い出すとキリがないんですよね。
 まあ始まったばかりなので、これからを信じて待ちたいと思いますが。
 
 ただ1話の好調の滑り出しから一転、評価は急降下で次回も構造的に詰んで
 ないか?という不安を感じる展開だったかなっと。{/netabare}

・第4話:テンポは戻ったが、今度は作画が・・・
 {netabare}前回から3年が経ったようです。
 シャーロットも魔法の才能を磨き、ランベルク軍のエースに成長したよう
 です。
 成長といえば食生活がいいのか、奴隷時代の貧相な体からこちらも立派に
 育ったようですが、「とりあえず胸は爆盛りにしとけばいいやろw」みた
 いなセンスはどうにかなりませんかね。
 またアルス様に双子の弟妹できたようで・・・
 2人とも将来有望で、なるほどそういう逸材発掘もあるんかと。

 3人目の逸材は、知力の才を持つロセルでした。
 まあ攻撃力の高い2人を登用したので、軍師ポジの人材は妥当なところで
 すね。
 今回はロセルの2人の兄も武人としての才ありというオマケ付きです。
 (元々2人の噂を聞きつけて訪問したのがきっかけ)
 これを今回は(予想に反して)1話で収めてくれたので、テンポはよく面
 白かったですね。
 やはり2話構成だと、それなりに緻密に物語を創り込まないと厳しいです
 からね。

 ただ今度は作画が・・・
 元々低予算アニメということもり、作画は多少やむを得ないところはあっ
 たのですが、「前回こんなに酷かったっけ?!」という感じで。
 特にシャーロットなんか、美少女キャラ台無しだよ!!
 今後が不安ですね。
  
 次回はEDを歌ってるリシア回でしょうか。
 しかしサブタイの「嵐、来る!」って何なんや?!
 まあここまでは「なろう原作」と思えないほど、実直に創られているとい
 う印象なので、ここらで1発はっちゃけるのもいいかもしれません。{/netabare}

・第5話:アルス様とリシアの相乗効果を生み出した、いい回だった
 {netabare}今回は許嫁のリシア回でした。
 サブタイ「嵐、来る」から、周りをひっかき回す”とんでも娘”を予想して
 いましたが、
 ・政治力やコミュ力が高く、思慮深く行動できる
  (外面を繕うしたたかさも持ち合わせている)
 ・観察眼の鋭さや野心の高さから、アルス様を見定めようとしていたが
  ・アルス様のを本質的な人間性を見極めて、きちんと内面を好きになる
   (打算ではなく、純粋に人を愛する真っすぐさもある)
  ・民のことを慮れる優しさや上に立つ者の器も持ち合わせている
  ・(今は弱小貴族だが)アルス様の将来性もしっかり見抜いている
  本質的な人間性に優れた、好感度爆上がりなキャラでしたね。
  ”脳筋・シャーロット”との対比も面白く描かれていましたし。
 
 またアルス様の鑑定スキルも人材発掘だけでなく、今後の外交交渉等でも活
 躍しそうかなという期待も膨らみましたし。
 (またリシアの鋭い観察眼との相乗効果も期待できそう)
 ただリシアにドギマギするアルス様は、一見年齢相応で可愛げがあるのです
 が、中身は「DTおじさん」だからなあ・・・
 まあそれはさておき、リシアをしっかり描くことでアルス様との相乗効果を
 生み出した、いい回だったのではないでしょうか。
 前回酷かった作画も持ち直していたように思いますし。

 人材発掘のターンは終了し、ここから動乱の時代に向けての準備が始まるの
 でしょうか。
 それに父・レイヴンの病は何かのフラグなんでしょうか。とりあえず介抱に
 は向かったようですが・・・
 これ無関係だったら逆に何なんやって話ですが。{/netabare}

・第6-7話:ついにアルス様の時代来たる!
 {netabare}中央では総督が暗殺され、後継者争いが本格化。
 それに伴い、各地にも戦火が及ぶ事態に。
 一方のランベルク領も
 >それに父・レイヴンの病は何かのフラグなんでしょうか。
 やはりレイヴンの病は回復せずに悪化した模様です。
 そんな中、レイヴンの代わりに戦場で指揮を取る決意をしたアルス様で
 したが、レイヴンの与えた試練
 ・目の前で罪人の処刑を見ても平常心を保てるか
  → 初めての衝撃的なシーンに耐えきれず
 で、戦場にはレイヴンが出陣。見事敵を蹴散らすもレイヴンも病に没し、
 ついにアルス様が当主として立つことに。
 ようやく1話冒頭のシーンを回収ですね。

 「鑑定スキル」自体は単なる「情報収集」のスキルにしか過ぎないので
 ・その情報をどう活かし見せ場をつくれるか
 って話になるのですが、(スキルの性質上地味な印象は否めませんが)
 地に足がつき、実直に創ってるなあという印象ですね。
 (試練で挫折を描くなども真面目だなって感じですし)
 また動乱の時代に突き進むところで、アルス様が当主になるもの上手い
 切り替えだと思いますし。

 ただここからの「成り上がり」展開をどうするのか。
 物語的には一応
 ・総督の後継者争いの”兄”側につく
 という世界観なので、ここでいう「成り上がり」とは
 ・自らが天下を統一することではなく、”兄”を総督の座につけるため
  奮闘することで認められるってこと?
 ってところに留まるのかなっと。
 (将来的には天下統一ルートもあるかもしれないが)
 尺的にも”兄”の要請に呼応し進軍して、強敵と対峙して「俺たちの戦
 いはこれからだ!」位で終わりそうなんですよね。

 よくも悪くも実直な作品なので、予想を超えてくるのは難しいのかも。
 となると創り込みの丁寧さでポイントを稼げるかという感じでしょうか。{/netabare}

(最 終)
1クール使ってまさか人材発掘だけで終わるとは・・・
よく言えば”実直で丁寧”なんですが、このテンポの悪さはさすがにダレる
かなっと。
それに丁寧というよりは、無駄に間延びしている感じもしますしね。
個人的には
・人材発掘以外のエピソードに面白みを感じなかった
 ・「鑑定スキル=情報収集」ってだけの能力なので、人材発掘以外の見せ
  場が創りづらい
  「鑑定、この領主さまは凄い人物だ!」→それで?!って感じ
・主人公に魅力を感じなかった
 ・ただの「いい人」ってだけ
 ・それに「信長~!」とか叫ぶだけで転生要素が必要だったのかと
 ・また普段は(中身はおっさんなのに)10歳児のリアクションしてるのも
  どうなのかと
・発掘した人材も魅力がイマイチ
 ・やっぱ戦がないと見せ場がないよね

『なろう』ってかなりガバガバでも、
「チート能力をぶっ放して、有無を言わさず(力業で)解決」
というカタルシスを得ることで、作品のバランスが取れてるように思うので
すが(ガバガバ設定へのツッコミを入れるところも込みでw)、本作はそう
いうのが圧倒的に不足している感じなんですよね。
ではその分(コミック原作のような)話が創り込まれているのかといえば、
そこは”所詮は『なろう』”という感じで、薄っぺらいという印象ですね。
なので通常の『なろう』なら
「ガバガバで都合主義のサクサク展開が『なろう』の醍醐味」
で笑って許せるところを、中途半端に実直に創っている分逃げ場がないって
感じなんですよね。

2期も決定したようで、次は戦のシーンもあるだろうから、そこで発掘した人
材が躍動すれば評価も変わってきそうですが、1期はあまりにもテンポが悪く
個人的には5話の「リシア回」がピークだったかなっと。

・チートで無双すれば「これだから『なろう』は┐(-。ー;)┌ヤレヤレ」と叩かれ
・チートせず実直に創れば「カタルシスが不足している」と文句をいう
視聴者ってホント面倒臭いなあ(笑)

投稿 : 2024/12/14
♥ : 18
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

タイトル通りの素直な作品です。

転生感をあまり感じられない異世界転生アニメ。
転生の痕跡は、人物評を戦国武将に例えるくらいです。
弱小貴族に生まれた主人公が、鑑定スキルで有能な家臣を集め徐々に・・・
のような内容で、チート感はあるけれど素直な作品です。

主人公アルスは人が良く、誰からも好かれる優しく素直な性格。
有能な人々に囲まれているので、普通が際立ちます。
しかし、彼の能力は人々に慕われるところ。
人種・身分・境遇・性別にかかわらず分け隔てなく接します。

{netabare}2~3年で1人の家臣をスカウトしています。
だから、時間がアッという間に経過している感覚。
家臣たちは剣士・魔法使い・軍師など、それぞれ秀でた能力を持っています。
1期現在の有能人物は家臣4人、許嫁1人、それにスパイ?1人です。

キャラ立ちは良く、彼ら彼女たちとの確かな関係を築く過程が描かれます。
どちらかと言うと、女性キャラの方が自由奔放で面白味があります。
中でも、許嫁のリシアが怖可愛いい。
間違いなくかかあ天下、良く言えば内助の功、良いパートナーになりそうです。

内戦勃発不可避のラスト。
皇帝への道が示唆されて、1期が終了します。{/netabare}
アニメタイトルの「成り上がる」
2期では、きっとなし遂げられるでしょう。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 17

58.3 6 ラノベ原作で魔法なアニメランキング6位
歴史に残る悪女になるぞ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.7 (35)
171人が棚に入れました
ヒロインにありがちな“いい子ちゃん発言”が大嫌いだった私が転生したのは、大好きな乙女ゲームの悪役令嬢アリシア。 念願叶って転生したからには、歴史に残る世界一の悪女になってやる!そのためには強くて頭もよくないといけない! ——と努力しただけなのに、悪役令嬢として頑張れば頑張るほど周囲は予想外の反応で……。 はたしてアリシアは歴史に残る悪女になれるのか⁉

90.3 7 ラノベ原作で魔法なアニメランキング7位
この素晴らしい世界に祝福を!(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (3271)
15667人が棚に入れました
ゲームをこよなく愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)の人生は、交通事故(!?)によりあっけなく幕を閉じた……はずだった。
だが、目を覚ますと女神を名乗る美少女・アクアは告げる。

「ねぇ、ちょっといい話があるんだけど。異世界に行かない? 1つだけあなたの好きなものを持って行っていいわよ」
「……じゃあ、あんたで」

RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ!めざせ勇者!
……と舞い上がったのも束の間、異世界に転生したカズマの目下緊急の難問は、
なんと生活費の工面だった!

声優・キャラクター
福島潤、雨宮天、高橋李依、茅野愛衣、原紗友里、稲田徹、諏訪彩花、安元洋貴、江口拓也、堀江由衣

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

華麗なるキャベツ泥棒

原作未読。

この期の作品としては初めは全くノーマークでしたが、人気があったので見てみたら、最後まで安定感のある面白さでした。

ジャンルとしては『異世界RPG+コメディ』といったところでしょうか。
物語のテンポと登場人物のキャラ設定が秀逸です。

ヒロイン(?)3人組役の雨宮天さん、高橋李依さん、茅野愛衣さんが、とにかく弾けています。

最終話、OP曲がBGMとして流れた場面では、少し、感動さえしてしまいました。
(騙されるな!決して感動するような作品ではない筈だ!)←私の心の叫び

疾走感のあるOP曲、ほのぼのとしたED曲とも最高。この作品の魅力を引き立てていたと思います。

唯一の難点は、演出とは無関係に、時折乱れる作画と、全10話と少し短かった事くらいでしょうか・・・。
しかし、そんな事が気にならないくらい、とにかく面白い作品でした。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 180
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

このすご!

・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:


「この凄く楽しい作品に祝福を!」

略して

「このすご!」

はい、感想タイトル通りこの作品、すご〜く楽しかった。
うん、めちゃくちゃ楽しかったです。

第1話からぐいぐい引き込まれちゃって10話があっという
間でした。

もの凄〜く簡単なあらすじとしては、
ひょんな事故?(事故なのかどうかわかりませんが…
とってもバカバカしいです…いきなり笑えました)
で亡くなった主人公が天界で出会った女神に異世界で
魔王を倒したら1つだけ望みが叶えられると持ちかけられ、
次々と加わる仲間と共に異世界で起こる出来事を乗り越え
ていくドタバタギャグコメディかな。

私はこの作品は全くの前知識を持たずに見たので

「この素晴らしい世界に祝福を!」

というタイトルに何故か、
「これ絶対感動する作品だ」、「泣けちゃう作品だ」
と思って見てしまったので、第1話での私の勝手な作品への
思い込みとのギャプが凄いでした。
このギャプがある意味「はたらく魔王さま」と似た感じが
あって凄く嬉しかったかな。

RPGの様な世界でおバカなキャラがワイワイガヤガヤ。

作品の世界観やキャラ設定は今までの作品でもありがちと
言えばありがちみたいな作品なんだけど、こういう世界観
の作品で細かいツッコミとネタで最後まで笑えるのが凄く
なんだか新鮮な感じがしました。

キャラデは私的には「おっー!」って思うほど綺麗でも
可愛いくも無く逆に崩れてない?って思う時もあるけれど
基本ギャグ路線なので逆にそこが良かったりする感じ。

妙に合ってたりして…

お話が進むに連れてキャラの設定やおバカな世界観に
マッチした楽しい雰囲気に溶け込んでいく感じが不思議。
だんだんキャラが可愛くなって愛おしくなっちゃう感じ。
そんなデザインです。

ゲームとかあまり分からない私にもRPGの世界ってこんな
感じなんだなぁって、楽しみながら理解出来るのが嬉しい
ですね。

制作は「地獄少女」「Fate/stay night」「ひぐらしのなく
頃に」「薄桜鬼」「昭和元禄落語心中」などなど人気作の
多いスタジオディーンさん。

監督はアニメーターで「これはゾンビですか?」「東京レ
イヴンズ」「ルパン三世 princess of the breeze 〜隠され
た空中都市〜」などで監督を務めた金崎貴臣さん。

そしてシリーズ構成・脚本に上江洲誠さん。
もう私でも知っている方なので有名ですね。
「瀬戸の花嫁」「刀語」「宇宙兄弟」「結城友奈は勇者で
ある」「暗殺教室」「アルスラーン戦記」などなど、
私的には「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」が
最近では1番印象的な脚本家さんです。

声優さんでは私の最近視聴した作品の中では久しぶりに
雨宮天さんが出演されていたのが嬉しかったかな。
この雨宮さんのアクアの演技が楽しくて可愛くて。

茅野愛衣、堀江由衣さんは言うまでもなく、「俺ガイル」
のヒッキーこと江口拓也さん、「アルペジオ」刑部蒔絵
ちゃん役の原紗友里さんなど意外におっ!って思っちゃう
役者さんが楽しいです。

そしてそして何と言っても昨年あたりから活躍が目覚ましい
めぐみん役の高橋李依さん。
がっこうぐらし!の直樹美紀、それが声優の一ノ瀬双葉、
乱歩奇譚 Game of Laplaceのコバヤシなどなど主役、
準主役級に多数抜擢。
今年も当作品のめぐみんをはじめ魔法つかいプリキュア!
でも主人公:朝日奈みらいを演じるなどこれから凄く楽しみ
な声優さんなんです。
今年の3月に行われた第10回声優アワードで新人女優賞を
上坂すみれさん、田中あいみさんらと共に受賞。
私的にこれから要チェックな声優さんです。

オープニングテーマ「fantastic dreamer」を歌うのは
ホリプロで田所あずささんと同期のMachicoさん。
アップテンポな曲が楽しいオープニングアニメーションと
マッチしていて、見る前からワクワクさせてくれます。
オープニングの途中でお話しのタイトルが出るのもなんだ
か斬新でいいですね。

エンディングテーマ「ちいさな冒険者」を歌うのは
アクア:雨宮天さん、めぐみん:高橋李依さん、ダクネス:
茅野愛衣さんのヒロイン3人。
凄〜くのんびりした曲でいっぱい笑った後にこの曲を聴く
ととっても癒されます。
一回リセットしてまた新たな楽しみがあるみたいな。
最後は「ほけっー」とした気持ちにさせてくれるのが嬉し
いですね。
劇中でのBGMもシーンに合わせての細かい演出がとっても
ストーリーの魅力をアップしてくれてたと思います。

全10話で軽く笑えながら最後まで視聴出来ますので興味の
ある方は第1話だけでも視聴して欲しいな。
ハマる方は第1話でいきなりハマっちゃうと思います♪

私のハートを鷲掴みにした逸品。
早速、2期も決まっているみたい。
楽しみです♪


・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:


【作品DATE】
{netabare}
《staff》
{netabare}
原作 - 暁なつめ
原作イラスト - 三嶋くろね
監督 - 金崎貴臣
助監督 - 吉田俊司
シリーズ構成 - 上江洲誠
キャラクターデザイン - 菊田幸一
美術監督 - 三宅昌和
美術設定 - 藤井一志
セットデザイン - 青木智由紀(第6話 - )
色彩設計 - 吉田沙織
撮影監督 - 浜尾繁光
3D監督 - 今垣佳奈
編集 - 木村佳史子
音響監督 - 岩浪美和
音楽 - 甲田雅人
音楽制作 - 日本コロムビア
アニメーション制作 - スタジオディーン
製作 - このすば製作委員会
放送局 - TOKYO MX、BS11ほか
放送期間 - 2016年1月 - 3月
話数 - 全10話
{/netabare}

《cast》
{netabare}
佐藤和真(サトウ カズマ) - 福島潤
アクア - 雨宮天
めぐみん - 高橋李依
ダクネス - 茅野愛衣
ウィズ - 堀江由衣
クリス - 諏訪彩花
ルナ - 原紗友里
荒らくれ者 - 稲田徹
デュラハン - 安元洋貴
ミツルギ - 江口拓也
{/netabare}


《songs》
{netabare}
オープニングテーマ
「fantastic dreamer」
作詞・作曲・編曲 - 園田智也 / 歌 - Machico
第1話ではエンディングテーマ。
第10話では挿入歌として使用。

エンディングテーマ
「ちいさな冒険者」
(第2話 - 第10話)
作詞・作曲・編曲 - 佐藤良成 /
歌 - アクア(雨宮天)、めぐみん(高橋李依)、ダクネス
(茅野愛衣)
{/netabare}
{/netabare}

【mio's café】
ここからはネタばれですので
視聴済みの方だけ見てね♪

{netabare}
もう1話目からスっごく笑っちゃいました。

このお話し、ストーリー云々よりもキャラの魅力、セリフ
の魅力が8割方を占める作品だったかなって感じ。

カズマの死に方の滑稽さもさることながら、
(医者にも親にも笑われながら亡くなるって…
ある意味幸せ?)
女神・アクアの毒舌能天気ポンコツキャラに一目惚れ♡
私、こういうキャラやっぱり好き。
雨宮さんの演技が凄くいいですね。
声を聞いてるだけでウキウキしちゃう感じ。
声にならない絶叫してるところとかもう…

カズマCV:福島潤さんとの絡みが最高。
会話の間とテンポが凄く良くて笑いが止まりません。
変わり者が多いとされるアクシズ教の御神体。
変な意味で恐れられているのがなんとも…
職業はアークプリースト(上級職)で強気の発言でわがまま。

でも駄女神呼ばわりして突き放すカズマに最後は
必ずすがってしまうかまってちゃんぷりも可愛い。
誰かに似てるなって思ったら強気でワガママな性格と
スタイルバツグンで青くて長いロングの髪。
そうアルペジオのタカオちゃんだぁって思ったの私だけ?
タカオちゃんよりもっとポンコツキャラなんだけど…。
そんな2人の絡みだけでも充分楽しいのにこの2人に割って
入る様に登場しためぐみん。

凄いですね、魔法の威力もさることながらこのキャラの
魅力の破壊力。
魔法能力が高いと言われる紅魔族の中でもトップクラスの
実力を持つ天才魔法使い。
爆発系最上級魔法「爆裂魔法」の使い手で職業は
アークウィザード(上級職)。

「爆裂魔法しか愛せない」

なんとも…

1日1発しか撃てない「爆裂魔法」への愛情はただならぬ
ものがあり、中二恋のあのキャラを彷彿させる中二病ぷり
にさらにおバカ値を+10足した様ななんとも言えない
愛すべきキャラ。

登場した第2話からいきなり爆裂魔法を使った後動けなく
なってパタリ…。
「ヤバイです。喰われます。」
「すみません、ちょっと助けて…うっ、くぱっ…」
ってカエルに食べられるし、
「カエルの中って臭いけどいい感じに温いんですね。」
とか凄く笑っちゃいました。
って言うかセリフの1つ1つとキャラの表情、高橋李依さん
の演技がとても楽しくて笑いが止まりません。

これこそ、エクスプロージョン!

こんな3人にこれでもかととどめを刺す様に加わったのが
職業クルセイダー(上級職)でありながら、皆の盾になる事を
異様に好むドMの騎士、ダクネス。

最初は見た目と裏腹なそのキャラクターに目を奪われちゃ
ったけど途中からはちょっとドMキャラに飽きた感じも
したかな?
でも茅野愛衣さんの演技がアドリブも含めて本当楽しい!
デュラハンとの戦い、最終話での役所とても楽しかっ
た。彼女が高貴な貴族の娘っていうギャップも良かったで
すね。

そして後半で登場のウィズ。
堀江さんの演技もさることながら、そのキャラが私的には
結構ツボでした。
えーっと、なんだっけこのアクアとウィズの絡み、どっか
で見た事あるなぁって思ったら、ハルヒとみくるちゃんの
絡みみたいだぁって思っちゃった。
弄られまくり…。
過去の出逢いのお話をすっ飛ばしての登場だったから
??ってなっちゃう部分があったけど楽しかったです。

10話のバトルシーンなんだか凄くカッコ良く見えちゃう
不思議。
ウィズとめぐみんのダブル爆裂魔法!
バトルの途中で初めてOPが流れる王道的な演出や作画も
これが最後だと言わんばかりに気合いが入っている様に
見えたのはエクスプロージョン効果でしょうか…
初の1日2発目の爆裂魔法。

「エクスプロージョン!」

この作品を通して見てやっぱりギャグ、コメディのアニメ
ってテンポと間が凄く大事なんだなぁって思いました。
そしてこれだけの魅力的な女性キャラの中で空気にならな
かったカズマのキャラ立ち。

私の中ではカズマが「MVP」です。

まさに彼がこの作品の監督であるかの様に周りにいる魅力
的な女性キャラクターを上手く使って演出した様にも感じ
ました。
プレイイングマネージャーって感じ?

上げるところは上げる、落とすところは落とす。
毒舌で弄りながらも周りのキャラクターの魅力をアップ
させ、自身の存在感もさりげなく主張するツッコミが
楽しかったです。

そして助演男優賞はデュラハン‼︎
いいですねー!
特に私が好きなセリフが「きっちぃー!」です♪
アドリブのエピソードを聞いて思わず笑っちゃいました^ ^

2期もカズマを中心としたドタバタ、楽しみにしています♪
{/netabare}


【おまけ】
やっぱりこの作品の魅力大半ははおバカ?なセリフ数々。
名言?迷言⁇
2期放送開始を記念して言葉だけでもシーンが蘇る私の
お気に入りのセリフをピックアップ!
お気に入りといってもどのセリフも楽しいからいっぱいに
なっちゃったw
セリフを忠実に抜き出すのって大変ですね。でもこのすば
もう1回じっくり見れて楽しかった♪
かなり長いのでお時間と興味のある方は見てね♪
とりあえず5話まで。


{netabare}
(第1話)
{netabare}
カズマ「は?じゃあ何?俺の死因はトラクターに耕された
ってこと?」
アクア「いいえ。ショック死ですけど。トラックに轢かれ
たと勘違いして。」
カ「ショック死〜!」
ア「プッ!あっははははぁ、あははははぁ!
あたし長くやってきたけど、こんな珍しい死に方したのは
あなたが初めてよ。プークスクスクスクス!」
カ「初対面でなんだろう…この子…。」
ア「あなたは轢かれそうになった恐怖で失禁!
気を失い近くの病院に搬送。医者や看護師に笑われながら
心臓麻痺ぃ!」
カ「やめろぉぉぉ!聞きたくない!聞きたくない!
聞きたくなぁぁぁーい!」
ア「あなたの家族が病院に駆けつけ、その死因に家族さえ
も思わず吹き出し…。」
カ「あーやめて!やめてぇーーーへぇっーー!」
ア「さて、私のストレス発散はこのくらいにしておいてぇ…♡」
カ「コイツ…。」

*これだけのセリフで私のハートは鷲掴み!
このやりとりだけで視聴決定したと言っても過言ではない
ですね。
特に「プークスクス」が最高でしたw

ア「その世界は長く続いた平和が魔王の群勢によって
脅かされていた!
人々が築き上げてきた生活は魔物に蹂躙され、魔王軍の
無慈悲な略奪と殺戮に皆怯えて暮らしていたぁはぁっ!
いたぁはぁっ!」

ア「副作用として運が悪いとパァになるかもだけれど、
だからあとは凄い装備か能力を選ぶだけね。」
カ「今重大な事が聞こえたんだけどぉ、パァがなんだって
ぇ?」
ア「言ってない♡」
カ「言ったろ」

ア「ねぇ〜早くしてぇ、どうせ何しても一緒よっ。
引きこもりのゲームオタクに期待はしてないからっ。」

カ「コ、コイツ〜。ちょっとばっかり可愛からって調子に
乗りやがってぇ〜っ!」

ア「うっ、嘘でしょ!いやいやいやぁ〜っ!
ちょっと、あの…お、おかしいからぁ!女神を連れてく
なんて反則だからぁ〜。無効でしょ〜こんなの無効よねぇ
ー!待ってぇ!待ってへへぇぇぇぇぇ〜。」

カ「ふふふふふっ、散々馬鹿にしてた男に一緒に連れて
いかれるってどんな気持ちダァ?
あっははははぁ、あんたは俺が持っていく物に指定された
んだぁ。女神ならその神パワーとかでせいぜい俺を楽させ
てくれよぉ!」
ア「いやはぁぁぁぁー!
こんな男と異世界行きなんて、いやはぁぁぁぁーっ!」

カ「さようなら、引きこもり生活!
こんにちは、異世界!」

カ「見ろよこの格好。ジャージだよ。せっかくの
ファンタジー世界なのにジャージ一丁ですわぁ〜。
ここは必要最低限の装備…」
ア「あゔぇぇへっへっ…あゔぇぇへっへっへっー」
ーPAUSEー
「あゔぇぇへっへっ…あゔぇぇへっへっへっー」


ア「なっ、ゲームオタクの引きこもりだったはずなのに
何故こんなに頼もしいの?」

ア「女神なのよ、そんな下々のことイチイチ知るわけ無い
でしょ。」
カ「コイツ使えねー。」

ア「あっ、待って!こんなに出来る男の感じなのになんで
彼女も友人もいない引きこもりのオタクだったの?
なんで毎日閉じこもってヒキニートなんかやってたの?」
カ「ヒキニートはやめろ。クソビッチ!
引き篭もりとニートを足ぁすな!」

ア「いきなり頼り甲斐が無くなったわねぇ。
まぁしょうがないわね、ヒキニートだもんね。」
カ「ヒキニート言うな。」

ア「そこのプリーストよ!宗派を言いなさい!私はアクア。
そう、アクシズ教団の崇める御神体、女神アクアよぉ!
汝!もし私の信者ならば……お金を貸してくれると助かり
ますっ!」
プリースト「エリス教徒なんですが。」
ア「なゔぁっっ…!」
カ「なぁっっ…!」

ア「えふっふふふふ…。女神だって信じてもらえなかった
んですけど…。
ついでに言うとエリスは私の後輩の女神なんですけど…。
私後輩の女神の信者の人に同情されてお金貰っちゃったん
ですけどぉ……。」
カ「おっ…おうぅ…。」

カ「そういうイベントは俺に起こるんじゃぁ?」
ア「さぁ、今日から冒険者生活よぉ!カズマ!」
カ「お前心底嫌がってただろ。」
ア「そうだったかしら♡?」

カ「って、ちがーーーう!」
{/netabare}

(第2話)
{netabare}
カ「最低賃金?労働基準法?なにそれおいしいの?」

カ「あーーーっ!助けてくれアクア〜!ふぁっ!ふぁっ!
助けてくれ、うわっ!」
ア「プークスクス、ヤァばい!ちょーウケるんですけど!
カズマったら顔真っ赤で涙目でちょー必死なんですけどぉ
ぉぉ!」
カ「あいつ後で埋めて帰ろう!」
ア「助けてあげるわよヒキニート、そのかわり明日からは
崇めなさい!」

カ「喰われてんじゃねーーー!」
ア「うぇっっ…うっうっう…。
あっ、ありがとうカジュマー…ありがとぅ、ありがとうね
ーーーうぇっっへっへっへっへ…」
カ「生グセーーー!」

ア「私はもう汚されてしまたわぁ…。
今の汚れた私をアクシズ教徒が見たら信仰心なんてダダ下
がりよぉー!これでカエル相手に引き下がったとか知れた
ら美しくも麗しいアクア様の名が廃るわぁー。」
カ「日頃大喜びでおっさん達と汗まみれになって、風呂上
がりの晩飯と酒を何よりも楽しみにし、馬小屋で涎垂らし
て寝ている奴が汚されたとか今更…。」

ア「ウゥゥァァァァァーーーーーーーー!
神の力思い知れっ!私の前に立ち塞がった事、そして神に
牙を剥いた事、地獄で後悔しながら懺悔なさいっ!
ゴッドブロオオォーー!」
カ「おおぉっ!」
ア「ゴッドブローとは女神の怒りと悲しみを乗せた必殺の
拳っ!相手は死ぬっ!」
ア「クッ…。カエルってよく見ると可愛いと思うの〜♡
キャッ!」

ア「このあたしがいるんだがらながまなぁ…。」
カ「飲み込めー!飲み込んでから喋れ。」
ア「んっんっ、プハァーー!わたしは最上級職のアークプ
リーストよぉ。どこのパーティも喉から手が出るくらい欲
しいに決まってるわぁ!そんなわたしがちょろっと募集か
ければ、お願いです連れてって下さいっていう輩が山ほど
いるわぁ。わかったらカエルのから揚げもう一つよこしな
さいよ!はむっ!」
カ「へぇーーえ。」

ア「急募!アットホームで和気藹々としたパーティです♪
美しく気高きアークプリーストアクア様と共に旅をしたい
冒険者はこちらまで。
『このパーティーに入ってから毎日がハッピーですよ。
宝くじにも当たりました。』
『アクア様のパーティーに入ってから病気も治って
モテモテになりましたぁ♡』
採用条件、上級職の冒険者に限ります。」

めぐみん「募集の張り紙見させてもらいました。
ふっふっふっ、この邂逅は世界が選択せし定め。
わたしはあなた方のような者達の出現を待ち望んでいた!
我が名はめぐみん‼︎アークウィザードを生業とし最強の
攻撃魔法、爆裂魔法を操る者‼︎」
カ「えっと………。」
め「ふふんっ、あまりの強大さ故、世界に疎まれし我が
禁断の力を汝も欲するか。」
カ「ハァァァ?」
め「ならば我と共に究極の深淵を覗く覚悟をせよ!
人が深淵を覗く時、深淵もまた人を覗いているのだぁ。」
カ「冷やかしに来たのか?」
め「ちっ、ちがうわーいっ!」

カ「その眼帯はなんだぁ。怪我してるならコイツに治して
もらったらどうだ。コイツ回復魔法だけは得意だから。」
ア「だけぇっ⁈」
め「フッ…これは我が強大なる魔力を抑える、まずぃっく
あいてむぅ!もし外される事があればこの世に大きな災厄
がもたらされるであろう。」
カ「封印…みたいなものかぁ!」
め「まぁ、嘘ですがぁ。単にお洒落で着けてるだけ。」
カ「んーん‼︎
め「あぁ!ごめんなさい!引っ張らないでください!
やめ、やめろぉーーーっ!」

め「あぁぁ、ちょっとやめて下さい。今手を離したら…。
いいですか、ゆっくりですよ、ゆっくりいけば、
ちょっと、あぁーっ!いったい!目がぁーーっ!」
カ「悪い。からかってるのかと思った。訳の分からない事
ゆうしー、変な名前だしー。」

カ「因みに両親の名前は?」
め「母はゆいゆい、父はちょいざぶろーー!」

ア「見てなさいカズマぁ!今日こそは女神の力見せて
やるわぁーー!
震えながら眠るがいい!ゴッドレクゥイエムッ!
ゴッドレクイエムとは女神の愛と悲しみの鎮魂歌。
相手は死ぬっ‼︎やばっ…。」
カ「さすがは女神。身を呈しての時間稼ぎか。」

め「黒より黒く闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆を望みた
もう。覚醒のとき来たれり。無謬の境界に落ちし理。無行
の歪みとなりて現出せよ!踊れ踊れ踊れ、我が力の奔流に
望むは崩壊なり。並ぶ者なき崩壊なり。万象等しく灰塵に
帰し、深淵より来たれ!これが人類最大の威力の攻撃手
段、これこそが究極の攻撃魔法、エクスプロージョン‼︎」

カ「めぐみん!一旦離れてっ‼︎えっ……?」
め「プッ!我が奥義である爆裂魔法はその絶大な威力故、
消費魔力もまた絶大。要約すると限界を超える魔力を使っ
たので身動き一つとれませぇん。」
カ「へぇぇぇーー。」
め「近くからカエルが湧き出すとか予想外です。
やばいです。食われます。すいません、ちょっと助けて…
うっ、クパッ…!」
カ「お、お前らー喰われてんじゃねーーー!」

ア「なまぐしゃいよぉ〜なまぐしゃいよぉ〜。」
め「カエルの中って臭いけど、いい感じにぬくいんです
ね」

カ「爆裂魔法魔法は緊急の時以外は禁止な。
これからは他の魔法で頑張ってくれよぉ。」
め「使えません。私は爆裂魔法しか使えないんです。
他には一切魔法は使えません。」
カ「マジか…」
め「まぁじです。」

め「私は爆裂魔法をこよなく愛するアークウィザード。
爆発系統の魔法が好きなんじゃないんです。
爆裂魔法だけが好きなんです!
もちろん他の魔法も覚えれば楽に冒険が出来るでしょう。
でもダメなのですっ‼︎私は爆裂魔法しか愛せないっ‼︎
たとえ1日1発が限度でも魔法を使った後に倒れるとして
も!それでも私は爆裂魔法しか愛せないっ‼︎
だって私は爆裂魔法を使う為だけにアークウィザードの
道を選んだのですからぁっーーーー‼︎」
ア「素晴らしい!素晴らしいわぁー‼︎非効率ながらも浪漫
を追い求める姿に私は感動したわぁー!」
カ「まぁーずい、この魔法使いはダメな系だぁ。
よりによってアクアが同調しているのがその証拠だ。
俺はこの2回の戦いでどぉーもこの女神ちっとも使えないん
じゃないかと疑っている。
はっきり言ってこれ以上問題児は…。」

め「我が望みは爆裂魔法を撃つことのみ。なんなら無報酬
でもいいと考えています。
そう、アークウィザードの強力な力が今なら食費と雑費だ
けでぇ…。
これはもう長期契約を交わすしかないのではないだろうか
っ…。」

め「どぉんなプレイでも大丈夫でぇすからぁー‼︎
先ほどのカエルを使ったヌルヌルプレイだって耐えてみ
せ…。」

カ「年上の美人相手ということで緊張し若干上擦った声に
なってしまったぁぁ。長い引き篭もり生活の弊害だぁ。」
ダクネス「んっはぁ〜///私の名はダクネス、ク、クルセイ
ダーを生業としているものだ。んっ、はぁ〜はぁはぁは
ぁ…是非私を、是非この私をっ///パッ、パパパパパパパー
ティーにーー‼︎///」
{/netabare}

(第3話)
{netabare}
ダクネス「さっきのドロドロの2人はあなたの仲間だろ。
一体何があったらあんな目にっ!///」
カズマ「あーいえー、ジャイアントトードに捕食されて
粘液…」
ダ「なぁはっ‼︎想像以上だ…///」

ダ「ちょっと言いづらかったのだが…私は力と耐久力には
自信があるのだが、不器用で…その、攻撃が全く当たらな
いのだ」
カ「やはり俺のセンサーは正しかったらしい…」
カ「あーわかった…こいつも性能だけでなく、中身も駄目
な系だぁ…」

アクア「あっ見て見てカズマ。どぉーよ、新しく習得した
スキル。水の女神たる私にふさわしいと思わなーい?」
カ「宴会芸じゃねえか、この駄女神」

めぐみん「さあ!私と一緒に爆裂道を歩もうじゃないです
かっ!んんっ!」
カ「あぁ、顔が近い…。」

カ「ちょっ、おち、落ち着けロリっ子。つか今3ポイント
しかないんだがぁ…」
め「ロリっ子………」
カ「あれっ?」
め「プッ……このわれがロリっ子……」

カ「宴会芸のくせに5ポイント!高ぁーーー!」

カ「おぉ!当たりも当たり!大当たりだぁーー‼︎」
クリス「いっ、いやぁー!パ、パンツ返してぇーー‼︎///」
カ「いーやっはぁーはっははぁー!うわぁーはっはぁー
ー‼︎」
ダ「何という鬼畜な所業…。やはり私の目に狂いはなかっ
たぁーーっ‼︎///」!

ク「財布返すだけじゃダメだって、じゃいくらでも払うか
らパンツ返してって頼んだら自分のパンツの値段は自分で
決めろって…」
カ「待てよっ!お、おい!待てぇー!間違って無いけど。
本当待てぇーー!」
ク「さもないともれなくこのパンツは我が家の家宝として
奉られることになるってぇ…」
カ「ちょーっ、まわりの女性冒険者達の目まで冷たいもの
になってるから、本当に待てって!」
ク「べぇ♡///」

め「なんですか、Lvが上がってステータスが上がったか
ら、冒険者から変態にジョブチェンジしたんですか?
あの…スースーするんでパンツ返して下さい///」

カ「特にダクネス。女騎士のお前なんて魔王に捕まったり
したら大変だぞぉ。それはもうとんでもない目にあわされ
る役所だっ!」
ダ「あぁ、全くその通りだ。昔から魔王にエロい目にあわ
されるのは女騎士の仕事と相場は決まっているからな。
それだけでも行く価値はある!///」
カ「えっ、あれっ?」
ダ「なっ、なんだ。私は何かおかしな事を言ったか?」

カ「緊急クエストってなんだ、モンスターの襲撃なの
か!?」
ア「言ってなかったっけ?キャベツよキャベツ!」

ダ「倒れたものを見捨てるなど…できる、ものかー!」
ダ「見られている。むくつけき男達が私の肌を見て興奮
しているっ!
何という辱しめっ‼︎///汚らわしいっ!どうだっ‼︎///」
カ「悦んでるッッ!」
冒険者「あんなになってまで人を守るなんて!」
冒険者「俺も騎士として見習わなければ。」
カ「ちがーう!みんな誤解してるぞ!」

め「我が必殺の爆裂魔法の前において何者も抗うことなど
叶わず。」
カ「ここにもややこしい奴がぁーーーーっ‼︎」
め「ふふふふふ、あれほどの敵の大群を前にして、爆裂魔
法を放つ衝動が抑えられようかぁ………いや、ないっ!」
カ「いやあるよぉーーーーっ‼︎」
め「光に覆われし漆黒よ。夜を纏いし爆炎よ。紅魔の名の
もとに原初の崩壊を顕現す。終焉の王国の地に、力の根源を
隠匿せし者。我が前に統べよ!エクスプロージョン‼︎」

ア「あの鉄壁の守りにはさすがのキャベツたちも攻めあぐ
ねていたわ」

ダ「それではカズマ。これからも遠慮なく私を囮や壁がわり
に使ってくれっ、うっふっ♡///」
カ「こいつはアレだ。ただのドMだ…。」

ダ「パーティーの足を引っ張るような事があれば、強めに
罵ってくれっ!なんなら捨て駒として見捨ててもらっても
いい。
うっ…そ、想像しただけで武者震いが…///」
{/netabare}

(第4話)
{netabare}
ダ「カズマはどんな時でも容赦ないな…へへっ…///」
カ「今はかまってやる余裕はないぞぁ。お前を超えそうな
勢いのそこの変態をなんとかしろよ。」
め「ハァッ///ハァッ///魔力溢れるマナタイト製の杖の
この色艶っ…ハァッ///ハァッハァッー///」

ア「カーズーマーさん?今回のクエストの報酬わぁ、
おいくら万円?」

ア「カ、カズマ様~!前から思ってたんだけど、
あなたって、その…そこはかとなく良い感じよね!」
カ「特に褒めるところが思い浮かばないなら無理すんな
ぁ!」
ア「かじゅまさ〜ん!私、今回の報酬が相当な額になるっ
てふんで持ってたお金全部使っちゃたんですけどぉーー!
ていうか大金入ってくるって見込んでこの酒場に10万近い
ツケまであるんですけどぉーーー‼︎」
カ「知るか!今回の報酬はそれぞれの者にって言い出した
のお前だろ!」
ア「だって私だけ大もうけできると思ったのよぉ!」
カ「最低ぇーだな…。」

ダ「ハァッ!免疫まみれっ!///」
カ「お前今興奮したろ」
ダ「してない…///」

め「紅き黒炎、万界の王。天地の法を敷衍すれど、我は万
象昇温の理。崩壊破壊の別名なり。永劫の鉄槌は我がもと
に下れ!エクスプローーージョン!」
め「燃え尽きろ、紅蓮の中で………はぁっ…
最高…デェス」

め「エクスプロージョン!」
め「ロージョン!」
め「ジョン!」
カ、め「ばっくれつ!ばっくれつ!ばっくれつ!」
め「ン!」

カ「ナイス爆裂!」
め「ナイス爆裂!カズマも爆裂道がわかってきましたね
ぇ。」

カ「この宴会芸しか取り柄のない穀潰しがっ!」

ア「いやぁぁーーっ!回復魔法だけはいやよぉぉぉ!
私の存在意義をうばわないでよぉぉぉー!私がいるんだか
らいいじゃないーーっ!」
め「カズマは結構エゲツない攻撃力がありますから遠慮
なく本音をぶちまけると大概の女性は泣きますよ。」
ダ「ストレスが溜まっているのなら代わりに私を口汚く
罵ってくれても構わないぞっ///」

デュラハン「ハァッ…ハァッ…毎日毎日毎日っ!
おぉっ、俺の城に毎日欠かさず爆裂魔法を打ち込んでく
る、あぁ、あ、頭のおかしい大バカはどぅあれだぁーー
ー‼︎」

デ「お前が…お前が毎日毎日俺の城に爆裂魔法をぶち込ん
でくる大バカ者かぁー!俺がぁ魔王軍の幹部だと知ってい
てケンカ売ってんなら堂々と城に攻めてくるがいい。
その気がないなら町で震えてるがいいー!
ねぇ?なんでこんな陰湿な嫌がらせすんのぉー?
どうせ雑魚しか居ない町だと放置しておれば調子に乗って
毎日毎日ポンポン!ポンポン!ポンポン!ポンポン!
打ち込みに来おって!
あったまおかしいんじゃないのか貴様らーー!」
め「我が名はめぐみん!アークウィザードにして爆裂魔法
を操る者っ‼︎」
「…………」
デ「めぐみんってなんだぁ?馬鹿にしてんのかっ!」
め「違うわいっ‼︎」

め「無理です。紅魔族は日に一度、爆裂魔法を撃たないと
死ぬんです」
デ「おーい!聞いた事がないぞそんな事!適当な嘘をつく
なよ!」

め「余裕ぶっていられるのも今の内です。
先生ぇーーっ!お願いしますっ‼︎」

ダ「なんて事だ…。つまり貴様はこの私に死の呪いを
かけ、呪いを解いて欲しくば俺の言う事を聞けと…
つまりはそういう事なのかっ‼︎」
デ「はっ⁈」
カ「ダクネスが何を言ってるのか理解したく無い」
ダ「呪いくらいではこの私は屈しはしない。
屈しはしないが、ど、どーしよぉー!カズマーー!///」
カ「はい、カズマです。」
ダ「見るがいい。あのデュラハンの兜の下のイヤラシイ目
をっ!
あれは私をこのまま城に連れ帰り呪いを解いて欲しくば
黙って言う事を聞けと凄まじいハードコア変態プレーを
要求する変質者の目だっ///」
ダ「この私の身体は好きに出来ても心まで自由に出来ると
は思うなよっ!城に囚われ魔王の手先に理不尽な要求を
される女騎士とか…
あーどーしよぉー!どーしよぉーカズマ///」
カ「はいはい、カズマです」
ダ「予想外に燃えるシチュエーションだぁ!
行きたくはない!行きたくはないが仕方がない‼︎
ギリギリまで抵抗してみるから邪魔はしないでくれー///」
ダ「では、行ってくりゅー///」
デ「きっちぃー!」
カ「やめろ行くなー!デュラハンの人が困っているだろぉ
ー!」

カ「勝手に盛り上がっていた俺とめぐみんのヤル気を
返せぇ…」

ア「よっ!勝利の花鳥風月!」
{/netabare}

(第5話)
{netabare}
ア「もぉー限界!借金に追われる生活!クエストよ!
あのデュラハンのせいでキツいクエストしか無いけど受け
ましょう‼︎お金が欲しいのっ‼︎」
ダ「わ、私は構わないが…///」
ア「おっ、お願いよぉーー!もう商店街のバイトは嫌なの
よっ‼︎コロッケが売れ残ると店長が怒るの!頑張るから!
今回私全力で頑張るからぁーハァッハァッハー!」
カ「惨めだ……この自称女神……」

ア「あたし、今から売られていく希少モンスターの気分
なんですけど…」

カ「決して使えない女神を湖に投棄しにきたわけでは
ない。」

ア「あたし、ダシをとられてる紅茶のティーバッグの気分
なんですけど…」

カ「水に浸かりっ放しだと冷えるだろうー。トイレー、
行きたくなったら言えよぉー!」
ア「うぅっ…アークプリーストはトイレなんか行かないし
ーー!」
め「なんだか大丈夫そうですね。
ちなみに紅魔族もトイレなんか行きませんからっ!」
カ「お前ら昔のアイドルかっ!」
ダ「わ…私もっ…///くぅるせいだぁーだからぁ…///
トイレはぁ…トイレはぁ…///うっ…ぬぬっ…///」

ア「檻がぁー!
檻が変な音立てているんですけどぉーーーー‼︎」

ア「ヒァーッ!メキっていったぁ!
今、檻から鳴っちゃいけない音が鳴ったぁぁぁ!」

ダ「あの檻の中ちょっとだけ楽しそうだな…///」
カ「行くなよ。」

カ「お…おーい。いい加減檻からでろよぉー。もうワニは
いないからぁー。」
ア「このまま連れてって……。」
カ「なんだって?」
ア「檻の外の世界…怖い…このまま街まで連れてって…」

ア「るーるーるるる♪でーがらーしーめーがみが
運ばれてーくーよー♪
きーっとーこーのーまーま売られていーくーよー♪」
キョウヤ「女神様ぁーーーー‼︎」

ア「さぁ!女神の私に何の用かしらっ♪
あんた誰ぇ?」

カ「言いたい放題だなぁ、この野郎。アクアの事ろくに
知りもしないくせに。」

ダ「おい!いい加減その手を離せ!礼儀知らずにも程があるだろっ!」
め「ちょっと撃ちたくなってきました…」
カ「って、それはやめろ。俺も死ぬ。」

カ「だいたいこいつらが優秀?そんな…片鱗…
一度も…見たことが…なぁいんだがぁっ‼︎」

ア「ちょっとヤバいんですけど…
あの人本気で引くくらいヤバいんですけどぉ…
ナルシストも入ってる系で怖いんですけどぉ…。」
ダ「どぉしよぉ…あの男は生理的に受け付けない…
攻めるより受けるのが好きな私だが、あいつだけは無性に
殴りたいのだが…。」
め「撃っていいですか?撃っていいですか?」

カ「真の男女平等主義者な俺は女の子相手でもドロップキ
ックを喰らわせられる男…。
手加減して貰えると思うなよ…
公衆の面前で俺のスティールが炸裂するぞ!」
カ「ぬっ…へへへへへへへっ…さぁどうする…
ぬぁっははははぁー!ほほほーれっ…ほほほーれっ…
あっ…いや…」

ア「あの男!今度会ったら絶対ゴッドブロー喰らわして
やるんだからっーー!」

キ「探したぞ!サトウカズマっ‼︎」
「君の事はある盗賊の少女に教えてもらったよ。
パンツ脱がせ魔だってね!他にも女の子を粘液まみれに
するのが趣味だとか噂になっているそうじゃないか。
鬼畜のカズマだってね‼︎」
カ「おーい!待てっ‼︎
誰がそれを広めたのか詳しくぅーー‼︎」
キ「アクア様。僕は必ず魔王を倒すと誓います。
ですからこの僕と同じパ………」
ア「ゴッドブローォォォォォォォォーーーー‼︎」
キ「はぁぁぁぁぁぁぁーーーー‼︎」
ア「ちょっとあんた、壊したオリの修理代払いなさいよ!
30万よ‼︎30万‼︎」

カ「さっき20万って言ってなかったかぁー?」

デュラハン「きっさまらぁー。なぁーぜ城にこないのだぁ
ー!このぉっ!人でなしどもがぁぁぁぁーー‼︎」
カ「はぁいっ⁇」
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/12/14
♥ : 112
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

テンポ感と切れ味で勝負した日常系?の異世界コメディ

アニメーション製作:スタジオディーン、
監督:金﨑貴臣、シリーズ構成:上江洲誠
キャラクターデザイン:菊田幸一、原作:暁なつめ

昨年の6月に発表され、2019年の公開が決定している
映画『この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』。
これは、めぐみんの故郷である紅魔の里の物語となるようだ。
原作はシリーズ累計650万部の売上を誇る作品。
再放送が始まったことを機に少し振り返ってみたい。

RPGを土台にした異世界転生ものがいくつもあるなか、
全く違う方向性でストーリーを考案した作品。
引きこもり主人公の佐藤和真が田舎の道路で、
トラック(実際はトラクター)に轢かれそうだと勘違いして
女子高生を助けるつもりで飛び込み、轢かれてもいないのに、
ショック性の心臓発作で死んでしまう。
そこから異世界に転生して…という、
誰にでも考えられそうな展開だが、
転生する場所で、管理者の女神アクアを巻き込んで
異世界に舞い降りるという掴みがいい。
そして、最初に訪れた駆け出し冒険者の街から
ほとんど出ることなく物語が展開していくのが斬新だ。
一応、魔王を倒すという大きな目的があるのだが、
最初からそれに向かっていく気がない。

そして、キャラクターたちの性格づけが絶妙だ。
楽ばかりしようとするビール好きで宴会芸が得意な駄女神のアクア、
中二病をこじらせた魔法使いのめぐみん、
ドMの妄想癖がある女騎士のダクネス。
ヒキニート(アクア命名:引きこもり&ニートの意味)の
ずる賢い気質の和真を中心にした
4人のバランス感覚と掛け合いが面白い。
全員がそれぞれ勝手なことばかりを言っているのだが、
それでも破綻せず、どのキャラが喋っても
笑わせてくれるほど、個性が強い。

私は原作未読だが、このアニメはテンポ感も素晴らしい。
ギャグシーンがほとんどなので、匙加減を間違えると、
面白さが半減してしまいそうだが、見せ方のバランスが上手いのだ。
{netabare} 例えば、1話で金がなくて馬小屋に寝泊まりして、
土工として働いては酒を飲んで吐くという
セリフのないシーンが繰り返されるのだが、
その見せ方やテンポ感が軽妙で笑わされてしまう。
リピートの妙という点では4話でめぐみんの爆裂魔法を
廃墟の城に落とすという特訓に和真が付き合って、
爆裂魔法を撃つたびに動けなくなるめぐみんを
背負って帰るという一連のバリエーションが
よく考えられていて、視聴者は引き込まれてしまう。{/netabare}

また、ひとつのエピソードのなかでネタが細かく分かれていて、
シーンが終わるたびにキャラがそのときの感情を込めて
「このすば!」と叫ぶのもいちいち面白い。
テンポ感と切れ味で勝負して、成功している。
そういう意味では声優が上手いのも、かなり大きな要素だろう。
雨宮天がこんな面白い役をやるのは新鮮だったし、
高橋李依と茅野愛衣、もちろん福島潤もとても良い仕事をしている。
収録現場ではアドリブが飛び交っていたそうで、
声優の力で笑わせてくれる部分がたくさんあった。

{netabare}9話でのダクネスとの風呂シーンで
下品になるところをギリギリに攻めているのも面白いし、
10話での機動要塞デストロイヤーとの死闘という
締めくくり方も全体の構成として、とても上手くまとめている。{/netabare}
絵は低予算らしく動かない部分もあるが、
メリハリが利いていて、それを感じさせない作り。
完成度という部分でも高いと思う。

こんな異世界なら暮らしてみたいと思わせてくれる、
ゆるさと楽しさが詰まったファンタジーだ。
(2019年1月初投稿)

投稿 : 2024/12/14
♥ : 111

78.3 8 ラノベ原作で魔法なアニメランキング8位
無職転生 Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~ 第2クール(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (287)
1010人が棚に入れました
2012年から小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が開始されて以来絶大な人気を誇る“なろう系ラノベのパイオニア”『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』。理不尽な孫の手の著による本作は、多くの作品が生み出されている「異世界転生系ラノベ」「なろう系小説」のまさに先駆者的作品であり、幅広いファンを獲得している当ジャンルの代表作。働きもせず他人と関わりもせず、ただ部屋に引きこもってゲームやネットに明け暮れるだけの34歳のニート男が、ある日交通事故に遭い死亡…したと思った次の瞬間、剣と魔法の異世界に生まれたばかりの赤ん坊として転生!少年ルーデウスとして生まれ変わった男が、前世の記憶と後悔を糧に、出会いや試練に直面しながら「今度こそ本気で生きていく」姿と壮大な冒険が描かれる大河ファンタジー。

声優・キャラクター
ルーデウス・グレイラット:内山夕実
前世の男:杉田智和
シルフィエット:茅野愛衣
ノルン・グレイラット:会沢紗弥
アイシャ・グレイラット:高田憂希
アリエル・アネモイ・アスラ:上田麗奈
ルーク・ノトス・グレイラット:興津和幸
エリナリーゼ・ドラゴンロード:田中理恵
ナナホシ/サイレント・セブンスター:若山詩音
ザノバ・シーローン:鶴岡聡
クリフ・グリモル:逢坂良太
ジュリエット:諸星すみれ
リニアーナ・デドルディア:ファイルーズあい
プルセナ・アドルディア:田中美海
バーディガーディ:楠大典
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

クズの本懐

妻 「ねえあなた、会って欲しい人がいるんだけど」
夫 「へえ。誰?」
妻 「話したことなかったっけ、子供のころめっちゃ憧れてたセンパイ」
夫 「ああ……会うのはいいけど、なんで?」
妻 「あたしね……その人とも、結婚したいと思ってるの」
夫 「はいっ?」
妻 「ほら、こないだあなた出張中、あたしの父が死んじゃったでしょ」
夫 「うん」
妻 「あたし、めっちゃ落ち込んで……その時に再会して、優しくされて」
夫 「それ、つけこまれてない?」
妻 「で、なんか拒む気力もなくて……最後までしちゃったのね」
夫 「げふっ……だ、だからそれ、つけこまれてない?」
妻 「違うよっ。あの人はあたしのこと心配して、してくれたんだもんっ」
夫 「いや、だからそういうのを……あ~~もういいです」
妻 「で、すごく嬉しくて、あたしやっぱこの人、好きだなあって」
夫 「……で、僕と別れたい、と」
妻 「ううん、あなたのことも好き。だから彼を『第二夫』にしたいなって」
夫 「じゅ、重婚っすか。そそそ、それってもう、浮気ってレベルの話じゃないよね?」
妻 「うん、本気の話。あたし、自分に正直になりたいの」
夫 「あの~~正直過ぎませんか?」
妻 「ほら、あたしってオトコとかあっちなこととか好きでしょう?
   毎日好きな男二人に囲まれて生活して、
   かわりばんこにあんなことやこんなことって、サイコ-だと思わない?」
夫 「だから正直すぎるだろっ」
妻 「そっちの方が、あなたもコーフンするかも知れないし」
夫 「僕のため、みたいな言い方やめて。あと、そういう性癖ありません」
妻 「あたしも、最初はさすがにないかなって思ったのよ。
   でも、友だちが背中おしてくれて……」
夫 「お友だちのせいにするのもやめて。これ、キミの意志だよね?」
妻 「お願い、あの人のこと認めて。あなたのこともきっと幸せにするから」
夫 「いや、この話のどこに、僕が幸せになれる要素が?」
妻 「あなた、自分のことばっかり……。
   いっつもそうじゃない、ちょっとはあたしの気持ちも考えてよ。
   あなた、あたしのこと幸せにするって誓ったじゃない。
   あたしは、あの人のこともあなたのことも好きなの、
   だから三人で幸せになりたいのっ」
夫 「え~~~……」

げに恐ろしきは『ジブンに正直な人』であります。
がんばれ、旦那さん。


さて、大人気の異世界転生モノ『無職転生 Ⅱ』の第二ク-ルは、
平たく言っちゃうと、
前フリ会話劇のような論理がリッパに成立してしまうおハナシであります。

もちろん、いろいろオブラートに包んだり、
ちゃんと考えてるっぽいエピも散りばめられておりますが、
とどのつまりはそういうこと。ぜひもなし。

異世界モノガタリですから、日本の法律や倫理観は機能しておりません。
だからまあ、コトをコンプラうんぬんで語るのは詮無きことかと。
(てか、そもそもアニメだし)。
しっかし、
ED治ったと思ったら、いきなりなにやってんだ、ルディ。
(わかんない方は、第一ク-ルからどうぞ)


さて、この第二ク-ルは、
まんま第一ク-ルの『続き』なのですが、
ただ単にアソコのナニを克服するだけのことに13話まるっと費やして、
テ-マもへったくれもあったもんじゃなかった前ク-ルと違い、
ばくっとした大きなテーマをもっています。

拙は勝手に本作品の通奏的なテ-マを
  『人間の業と再生』
みたいなモノだと愚考しているわけなんですが、
その『ヒトとしての再生』過程における社会構成の最小単位、
いわゆる『家族』というものが、
本ク-ルのサブテーマとして流れているんですよね。

  13話から15話までが 『妻(結婚)』
  16話から18話までが 『妹(兄弟姉妹)』
  19話から22話までが 『親』

ここらへんあたりまでは、
好き嫌いは横に置いておくとして、
イッパン論的にわりとキレイな物語が紡がれていきます。

ただし、それで終わらないのが『無職転生』クオリティ。

ラスト二話、23話と24話でハナシがもっかい『妻(結婚)』に戻り、
  ちょっとは成長したじゃん、ルディ
といったそれまでの評価をブチこわしてくれやがります。
自己憐憫の次は自己陶酔かよって感じで、
なんかもういろいろセッキョ-したくなる話の畳み方なのでありました。


物語の前半部、
新婚ベタ甘生活から妹たち(ノルンとアイシャ)との同居生活のくだりは、
正直言って拙的にあんまり面白くありません。
もちろん、こういうのがお好きな方はお好きなのでしょうが、
ハナシの起伏が平坦でもったりしており、
拙は「いいから早よ、ツギ」とか思って見ておりました。

  ケッコンって素晴らしい、という甘々生活から始まって、
  いじけた妹を心配するおにいちゃん奮闘記、
  懐かしのホームドラマ異世界版がぐだぐだと続きます。

  全体的なハナシの進行や人物相関の明確化という点から、
  外せないプロットではあるのですが、
  ていねいに描きすぎてハナシが間延びしちゃった感が否めません。
  (それにしてもアイシャは、けなげでよい子ですね。鍛えられてます)


物語の中盤、
ギ-スからの『救援求む』の手紙を受け取ってから、
ハナシはがぜん面白くなります。
ただし、
すんなりベガリット大陸に行こうとしないルディがなんだかな。

  ヒトガミやエリナリ-ゼに何を言われようが、
  親がピンチで救援を求めてきていて、
  ジブンの家族は友人・仲間がしっかり守ってくれる環境なのだから、
  行く・行かないを迷うあたりでニンゲン失格。
  ごちゃごちゃとアタマの中で行かない理由を並べ立ててますが、

              いや行けよ

  としか思いようがありません。
  家長としてのセキニンカンみたいなハナシではなく、
  こんなの、単なる『守りに入ったおっさん』状態ではあるまいかと。

  で、自分で行こうとするノルンの姿をみて、
  ようやく覚悟をきめて重い腰を上げるとかね、もうね。
  ぜんぜん『いいお兄ちゃん』してませんやん。


で、ベガリット大陸行きを決めてからは物語がアクティヴになって、
テンポよく視聴者を惹きつけながら、
ダンジョンでの悲劇に向かって展開してまいります。{netabare}

  エリナリ-ゼとの砂漠旅。
  ラパンの町で父親(パウロ)、そしてダンジョンでロキシーと再会。
  ダンジョン攻略、ヒュドラとの死闘。
  パウロの死。
  救出に成功したものの、廃人化した母親(ゼニス)。 {/netabare}

  まさに『上質な異世界冒険譚』といった感じで、
  息つく暇もなく、
  リアリティのある残酷な結末へと物語が収束していきます。

  映像にもいちいちリキはいっていて、
  作画さん、
  描いていて楽しかったんじゃないかしら、と思いを馳せてみたり。

この間、ルディの言動はけっこうまともで、
ちゃんと異世界冒険譚の主人公ポジションをつとめております。
  おお、成長したじゃん、見直したわ
と思われた方も多かったのではあるまいかと愚考いたします。

ただまあ、ロキシーに結婚の報告をしない、という
  指輪を外してパ-ティに行き、女の子にコナかけるオヤジ
的なアレはあるんですが、
ちゃらちゃらしたお見合いパ-ティではなく、
ゼニス(母親)救出という目的を持ったガチパ-ティであるため、
この段階では「こらこら」程度でお目こぼし可。

ただし『けっこうまともなルーデウス』はこのあたりまで。

ダンジョン攻略終了後は、
ニンゲンとしての未熟さといいますか、
くすぶっていたヒキニ-トの思考回路が燃え上がります。まさに火の鳥。
{netabare}
  まず、ルディをかばって亡くなった父親(パウロ)について、
  まるで自分一人だけが大事な人を失ったように、
  周囲にカリカリしながら悲嘆に暮れているあたりで、なんだかな。

  そもそも心の中で『名前呼び』を続けて父親扱いしておらず、
  今回だって来るつもりなかったんですよこのヒト。
  それを『自分を息子と思ってくれていた』と気づいたからってアンタ。

  かたやパ-ティメンバーは、
  長年、パウロと命を預け合って苦楽を共にしてきた仲間たち。
  ロキシーだって第二の家族として慕っていたし、
  宿で待っていたリ-リャなんか、
  パウロの第二夫人であり、子ども(アイシャ)まで産んでいますしね。

  それぞれが気が狂うほど哀しい思いを抱えているのに、
  そういうのはガン無視。
  そして、オレだけがつらいんだヅラ。

       あんた、そんな顔する資格ないでしょうに。

  さらに、下心満載でなぐさめ夜這いをかけてきたロキシーを、
  ケッコンしている事実を伝えることもなく完食。
  で、翌朝すっかり元気になりましたとかね、なんかね、もうね。{/netabare}


でもまあ、それだけで済んでいれば「しゃ~ねえな」というハナシなんですが、
もちろんそれだけで収まるハズもなく、ここからがルディの本領発揮。
クズの本懐、重婚ハ-レムに向けて突っ走ってまいります。
{netabare}
  そもそも父親のパウロが妻を二人娶っていた理由というのは、
  愛情モンダイなどではなく『デキ婚』だったんですよね。
  リ-リャにうまいこと誘惑されて、デキちゃいましたごめんなさいという話。

  ですから、
  正妻ゼニスに対する『ニクタイ的な裏切り』はあっても、
  そこに『精神的な裏切り』はありません。
  もちろんニクタイ的な裏切りも決してよろしくはありませんが、
  そこはまあ、その、あの、えっと、ほら、なんだ。

  で、リ-リャを第二夫人として迎えることになったのも、
  なんにも言わせてもらえないパウロを尻目に、
  出ていこうとするリ-リャをゼニスが男前な判断で引き止めたまでのこと。

  かたや、ルディには『とるべき責任』がありません。

    むかし憧れていた年上のおねいさんとチョメチョメしちゃいました、

  ほんとそれだけの話なんです。

  ロキシーの方からベッドにもぐりこんできたわけだし、
  ルディが結婚していることを承知の上でのもぐりこみだったし、
  もちろん、できちゃった、なんてこともありません。

  そして相手は、見かけロリはいってるだけで100歳以上も年上。
  
  たとえお互いに好き同士であったとしても、
  こういうことは封印して鍵をかけ、
  黙って墓場までもっていくのが既婚者のたしなみではなかろうかと。
{/netabare}

ただですね、やっぱりと言うかですね、
ルディには持ち合わせがないわけなんですよ、既婚者のたしなみとか。

だってもともとキモデブヲタDTヒキニ-ト。
基本、ジブンのことばっかしで、
コンプラうんぬんのまえに『ヒトとしてのあれやこれや』が備わっておりません。
{netabare}
ロキシーを第二夫人にしていいかシルフィにお伺いを立てる、
ということで『正々堂々フェアにやっている』ように見せかけていますが、
それはただセキニンをなすりつけているだけのことかと。

  シルフィにしてみたら、
  帰らせていただく『お里』がないわけなんです。
  それどころか、
  ルディの屋敷を出たところで住む家も、
  乳飲み子を抱えて生きていくためのケーザイ力もありません。

  ですから『ぶち切れて出ていく』という選択肢は最初からないんです。
  身重のカラダであることが、
  オンナの幸せではなく『足枷』になってしまってるんですね。
  (そういうカラダにしたのはもちろんルディ)

  で、ロキシーを追い返したところで、
  ルディが未練たらたらでロキシーを思い続けるであろうことは容易に推察できます。
  この世界は重婚がコンプラ的にセーフですから、
  なんならシルフィの方が、
  独占欲で恋路をじゃました悪者ポジションにされるかも知れません。

  セ-ヨクに負けて××しちゃいましたあ、という話ならば、
  ぶち切れて何日かクチをきかず、
  可能な限り大きな『貸し』をつくって許してやればいいんです。

    それと『この女も好きだから第二妻にする』は全く別もの。

    ルディが選んだのは、
    一人のオンナを100愛するという生き方ではなく、
      ふたりのオンナを50:50で愛する
    という生き方に他なりません。
    (どっちも100というのはキレイゴトorうそっぱち)

  ゼロから50になるロキシーはともかく、
  100から50にされるシルフィにとっては
  たまったもんじゃありません。

  話を聞いてノルンがぎゃんぎゃん言ってたことは、まさに正論。
  かたや、
  自分の置かれた立場をすばやく計算し、

    あ~~それじゃあたしも50でついてけば、
    子どもと今の生活守れるのね

  という判断をくだしたシルフィは立派、男前、そして賢いかと。
  しゃあないな風に笑顔で認めるところが、
  オンナの強さとしたたかさを如実に表しています(てかちょっと怖いかも)。

  で、肝心のルディは、
  そういうことはなんにも理解せず、
  パウロの墓前で
    父さん、僕もこれでいっぱしの男になったよ
  みたいな感じに自己陶酔のラストシーン。

    ほんともう、後ろからバットでアタマ殴ってやろうかしら。
{/netabare}



それでも拙的な作品のオススメ度は、Aクラス。

映像・音楽・お芝居すべての面で標準を軽々クリアしており、
ほかのしょうもない『なろう系』見るぐらいなら、
ぜひぜひこっちを、と言えるレベルにまで達しております。

物語の根幹は
  もしも骨の髄まで腐りきったキモデブヲタDTヒキニ-トが
  金髪美少年として中世・牧歌的な異世界に転生したら
というものであり、
その背骨は一ミリたりとも揺らいでおりません。

社会経験・人生経験・恋愛経験なんもなし。
ジブンの受けた傷を理由に罪なき両親に寄生してぶくぶく肥え太り、
その親の葬式にも出なかったゴミ野郎。

そういうやつがパツキン美形に転生してモテモテになったら
そりゃあこのぐらいするわなあ、
ということをそのまんまいたしている物語にございます。

  もちろん平常運転のときは、
  周囲に気を配れるぐらいにニンゲン的な成長をしております。
  してはいるのですが、
  イザ、というときに前世の『業』が顔を出しちゃうんですよね。
  極端に視野の狭い、ジブン至上主義。

  ここのところは物語開始時から一ミリもぶれておりません。
  武道でも舞踊でも、
  正中線の揺らがない所作は美しいものであります。

  こんなの転生まったくカンケイないやん、
  という『エセ転生モノ』が横行する昨今のアニメ業界において、
  実に希少な『背骨のちゃんとした物語』だと拙は評価しています(←石丸ふう)。

  じわじわと『それなりに』成長している部分と、
  やっぱダメじゃんこいつ、という部分、
  その比率が回を追うごとビミョーに変化しているところが実によきです。


男性視聴者の多くを『いいなあ、うらやましいなあ』と唸らせ、
女性視聴者の多くに『死ねば?』と思わせたであろう本ク-ルですが、
物語はまだまだ続きます。

今後、どんなふうに視聴者の予想を裏切ってくれるのか、目が離せません。

  あくまでも拙的には、ですが、
  アイシャがどんだけ『いい子』に育つのか、
  秘かに楽しみにしております。
  (これ、高田憂希さんの手柄ですね)
  そこのところだけは、裏切って欲しくないかなあ。

いずれにいたしましても、
良きにつれ悪しきにつれ『人のカタチ』をしていて崩れない、
上質な異世界冒険譚に仕上がっております。
  はあ? なろう系転生モノ? いらんいらん。
という方にもオススメできる逸品かと。

未視聴の方がおられましたら、
ぜひぜひ第一話からご賞味あれ。

     けっこう気持ちよくイラっとできますよ。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 22
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

無職、家を買う。

【物語 4.5点】
【新婚編】、【転移迷宮編】を描くTVアニメシリーズ第2期の2シーズン目(第十三話~第二十四話)

【新婚編】、前世、引きこもりで自堕落な生活を送っていたルーデウスに、
新婚生活のためのマイホームを購入する甲斐性を見せ付けられ。
ルディは前世のトラウマも{netabare} ED{/netabare} も乗り越え、
魔術などの能力的にも、経済的にも、自立した一人前の男になった。

{netabare} シルフィとの第一子の誕生{/netabare} も予定され、手応えも得た矢先の【転移迷宮編】
(※核心的ネタバレ){netabare} 父の急死、母の廃人化、
そして傷心で魔が差したかのようなロキシー師匠との過ちと、
シルフィとロキシーへの重婚関係申し入れ{/netabare} という、波乱とド修羅場。

怒涛の如く続発する事象自体も衝撃的でしたが、
私は見ていて、ルディが内包するEQ(心の知能指数)と愛情の毀損という、
真の問題が改めて俎上に並べられたと感じられたのが一番痛切でした。

ルディと転生異世界での父・パウロとの間には家族に対する献身の温度差についての確執がずっとありました。

ルディは、前世、引きこもった自分の気持ちを理解してくれなかった家族という物への不信を引きずり。
この異世界で本気でやり直すと誓ったとはいえ、やっぱりグレイラット家は本当の家族ではないという感覚も拭い去れない。

家族は考える前にまず助けるのが当たり前と思っている父・パウロと、
しばしば家族愛が欠落したかのような言動を見せるルディとは中々分かり合えませんでした。

ところで、皆さんはパウロみたいに誰かのために自らの身を投げ出すことはできるでしょうか。
私は、何か困っている人が視界に入っても咄嗟には動けませんし、
すぐに飛び出して行ける人に劣等感すら覚える欠けた人間です。

よってルディとパウロの親子喧嘩では、私は終始、ルディ側に寄り添った視点で見ていましたし。
この観点から、{netabare} 重婚{/netabare} という今後の大問題に関しても、
ルディの能力的、経済的、嫁の性格的には不可能ではないのでしょう。
が、家族愛を引き受けるだけの器の大きさ、もっと言えば器にヒビが入ってるまであるルディが、
ひと家族分以上の幸福の重責に耐え得るのか。
倫理観より何よりまず、ルディのメンタルを心配してしまう私がいます。

ただ、思い返せば、ルディの前世から異世界転生のトリガーは、
トラックにはねられそうになっている高校生を身を投げだして救命しようと飛び込んだ決死の行動でした。
ドン底状態でも人間性を失わなかった前世の男だからこそ、
ワンチャン与えてみても面白いというのが、この転生の真意なのかもしれません。

制作決定している3期でも、{netabare} 父になって{/netabare} 身を賭して守る物を得たルディの心の成長に期待したい。
やはり本シリーズは、単なる異世界転生ファンタジーに留まらない、
視聴者に突き付けてくるだけの人間再生物語を含んだ壮大なドラマなのだと再認識しました。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・スタジオバインド

2期全体通じて学園生活のシーンも長かったため、バトルシーンやロケーションの多彩さは控え目。
が、【転移迷宮編】では部位欠損などグロ表現にも容赦なく踏み込み、
トラウマになるレベルのバトル映像を提供。

エロ表現については直接的な描写は自粛気味。
が、このシリーズ、キャラの肌艶の配色の調整等が素晴らしくて。
{netabare} ルディと新妻との混浴シーン{/netabare} なんて幸せ一杯な新婚生活過ぎますし、
事前事後のカットも、下手にエロを売りにしている作品の直接描写より余程、艶めかしい。

そんな血と心が通った人物作画で詳述される心情描写もハイレベルだったからこそ、
人間ドラマを、視聴する自分にも照らして考えさせられる程、引き込まれましたし、
{netabare} 我が子の誕生に感涙するルディや、ノルンの葛藤{/netabare} など、
体温を感じられる登場人物の涙には、こちらも目頭が熱くなる物がありました。


『無職』“専用機”として発足した同スタジオも、最近は、他作品元請けもするようになりましたが、
来年冬予定の武田 綾乃氏・原作のコミック『花は咲く、修羅の如く』TVアニメ化でも、
作画による繊細な心理描写に期待しています。


【キャラ 4.5点】
ヒロインズが良い娘過ぎるのは当然かつ、
詳述すると私もルディの爆発を願いたくなってしまうので自重するとしてw

ノルンとアイシャ。ルディの家に住まうことになった2人の妹。
特にノルン・グレイラットは、父を平然と殴っているように見えた兄・ルディへの恐怖と軽蔑、
にも関わらず学園内では羨望を受ける兄への劣等感。

ノルンの悩みは、ルディが前世で抱えていた物と共通点があり、
ルディがノルンにどう接するかを描いた中盤のシナリオは、
ルディの前世のトラウマ解消の現状を整理する上でも重宝。
ノルンは主人公拡張キャラとしても優秀でした。

主人公拡張と言えば、もう一人の日本からの転生者・ナナホシ。
異世界で第二の人生をやり直すと決意しているルディと異なり、
現世帰還を渇望し、研究に没頭する少女。
逆説的にルディの現世への未練の無さを浮き彫りにするのにも効果的な転生者でしたし。
何より、{netabare} 実験失敗した際の、発狂するCV.若山 詩音さんの熱演。{/netabare}
数多ある異世界転生アニメで、私が地味に不満な、
元の世界に戻りたい執着の不足を、
補給できる貴重な存在でもありました。


前世で孤独だったルディの人間性が広がる。
この異世界での出会いがもたらす実りは豊穣です。


【声優 4.5点】
主人公・ルーデウス役は外面・内山 夕実さんと、前世の男・杉田 智和さんの体制が継続。

もしかしたら、ルディが青年期になったら、男性声優に変わることもあるかもと身構えていましたが杞憂でした。
内山さんも、幼年期、少年期、青年期で段階的に声の高さを切り下げて行き、
大人の落ち着き成分も付加したりと、年齢調整も卒がないですね。
それでいて、{netabare} サキュバスの影響で発情した際には、エリナリーゼさんに「スケベしようや~」 と、
エロオヤジ成分ダダ漏れな呆けた演技を仕掛ける{/netabare} など、
“中身”を担当する杉田さんとの整合性を保つ連携も相変わらず上々w

主演・内山さんだけでなく、本シリーズは他のメインキャラも、
幼少期から担当声優が不変。
1期の時点から、この声優に長期に亘り、キャラクターの人生を丸ごと預けるという覚悟を感じるキャスティングです。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は藤澤 慶昌氏が1期から続投中。
こちらも学園生活が長かったのでロケーションのバリエーションは控え目でしたが、
【転移迷宮編】では、砂漠地帯のベガリット大陸のムードもカバーして来ました。

OP主題歌はヒトリエ「オン・ザ・フロントライン」
ルディの半生と内面の葛藤を綴ったアップテンポナンバー。

ED主題歌は大原 ゆい子さんの「守りたいもの」
大切にしたい人への感謝を歌ったバラード。

1期では異世界情緒が前面に出た主題歌の作風が目立ちましたが、
2期では、より心情にフォーカスした歌詞が増えた印象。
と言うより、EDなど『高木さん』でこっそり流しても違和感なくハマりそうです。

15話EDではナナホシ(CV.若山 詩音さん)に2004年のヒット曲・アンダーグラフ「ツバサ」をカバーさせ、望郷の念を演出。
最終24話では大原 ゆい子さんが「かげくらべの唄」で家族を繋ぐ意志を示して締めくくる。
など特殊EDによるキャラ拡張も意欲的。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 20
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

家族愛

原作未読 全12話

無職転生2期の第2クールです。事前に1期(全23話)・2期(12話)第一クールを観ることをオススメします。

1期の後の番外編である「エリスのゴブリン討伐」を観ると2期の重要人物の一人あるクリフ先輩が出てきますので気になる方は見ても良いかも知れませんね。結構面白かったです。

家族がテーマの一つであるこの作品、特にこのクールはルディを取り囲む家族たちの人間模様を描いています。

前クールでシルフィと結ばれたルディ、これから2人で新しい家庭を築いていこうした矢先に、ルディの2人の妹ノルンとアイシャをやって来て同居生活を始めます。

最初ノルンは、父親のパウロの件もありルディとはかなりギクシャクしていましたね。

前半はノルンとの和解を描いたお話がメインでした。ルディとノルン、2人の心情が深く描かれていましたね。{netabare}(ノルンが寮で塞ぎ込んでいて、ルディと対面するときの2人の心情、特に前世の記憶と今回の件を絡めたお話は心に響きました。){/netabare}
何でも出来るアイシャが少し不便でしたね。

後半はゼニス救出に向かうお話でした。この作品には珍しいダンジョン攻略でしたね。ゼニスが囚われているダンジョンへ、パウロたちと合流までの旅路から、パウロたちとのダンジョン攻略、そして師匠との思わぬ再会に心躍らせましたが、その後、悲劇が起こりました。{netabare}(パウロの死、ルディを庇って亡くなるシーンは観ている私もウルッときました。やっとの思いで救出したゼニスは記憶喪失の上、廃人ような感じになっているのを観て報われない悲しみでしたね){/netabare}

その後、ルディは立ち直り、シルフィが待つ家へと帰っていきます。

ここでも一悶着ありましたが、最後は{netabare}パウロのお墓で話しているルディを観て、{/netabare}やっと前世の男からルーデウス・グレイラットなったような感じがしました。

色々と賛否{netabare}(ロキシーを妻に向かい入れたこと){/netabare}分かれることもありましたがw、心に響くシーンの結構ありますので観て良かったですね。

また、3期の制作が発表されました。これからも起こるであろう困難に立ち向かうルディたちを観ることを楽しみしています。

OPはヒトリエさん、EDは大原ゆい子さんがメインで歌っています。

最後に、今回ノルンが色々と結構頑張っていましたね。そしてシルフィの心の広さに平伏しますw

投稿 : 2024/12/14
♥ : 19

64.3 9 ラノベ原作で魔法なアニメランキング9位
佐々木とピーちゃん(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (204)
572人が棚に入れました
佐々木がペットショップで購入したのは、異世界から転生してきた高名な賢者様だった。 『我が名はピエルカルロ、異界の徒にして星の賢者』ただし、文鳥。 佐々木はこの可愛らしいペットに「ピーちゃん」と名付けて生活を共にすることにした。 賢者様から与えられたのは、異世界に渡る機会と魔法の力。 会社から帰宅したのなら、二人は異世界ライフを満喫! やがては、現代日本で仕入れた品物を異世界に持ち込み、商人として活動することに。 異世界でお金を稼いだり、ピーちゃんから魔法の訓練と受けたり、美味しいものを食べたり。 社畜生活でくたびれた心身を、剣と魔法のファンタジーな世界で癒やされる。 すると、そんなある日。 佐々木は会社の帰り道で「異能力者」なる存在と出会う。 ピーちゃんから教わった魔法で異能バトルを切り抜けるも、異能力者と間違われて、国の機関「内閣府超常現象対策局」にスカウトされてしまう。 脱、社畜! 脱、ブラック企業! しかし、今後は安定した公務員生活......という訳にもいかなそうで......。 一羽の文鳥との出会いが、佐々木の日常に大きな変化をもたらす! 異世界と現代日本を舞台に繰り広げられる、異世界ファンタジー×異能バトルが幕を開ける!
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

異世界⇔現世界ごった煮アニメ

[2024.3見終わって]
1話を見た時点では、先が見えないごった煮な世界観がいい意味でわくわくさせられたんですが・・
んー。。ちょっとごちゃごちゃしてて、もう少し交通整理が必要だったかもと感じました。
新キャラが登場して、え?これからどうなっていくの?ってわくわくするところはあるんだけど、この作品は色んな系統のキャラたちをほぼ一気に出してしまったので、どうしても中途半端な展開になってしまいがちなところがあったかもと思いました。
例えば、ひとつのキャラの話がひと段落してから次のキャラを登場させるとかしたほうが良かったかも。
あの風呂敷の広げ方だと1クールでどうやって終わるんだろう?って思ってたら、2期の告知があって納得・・というか、さらにお隣さんも新キャラ引き連れてって・・w
果たしてこの大風呂敷は綺麗に畳めるのでしょうか。。
色々と書きましたが、佐々木さんの落ち着いたところなんかは好きだったし、ぜひ2期も見たいと思います。

悠木碧さんのピーちゃんの鳴き声上手でした。声優さんってすごいですね。

[初回感想]
アラフォーのサラリーマン佐々木が文鳥のピーちゃんと出会ってから波乱万丈な生活を送ることになり・・で始まるお話。
原作はラノベでコミカライズもあるみたいですが未読です。

PV見てなんとなく面白そうだなと思って見ることにしました。

1話がいきなり1時間!?気合い入ってますねー。
佐々木さんがマイペースでとぼけた感じなのがいいですね。
ピーちゃんの悠木碧さんも鳴き声とか上手。

異世界と現世界を行き来して品物を売ったりする展開って以前やってた金貨8万枚貯める異世界ものみたいかなって思ったけど、{netabare}異能者と呼ばれる魔法とは別の能力者が出てきたり、{/netabare}佐々木さんのお隣の女の子も訳ありでちょっと気になるし、色んな要素が絡み合ってて先の展開が見えないところに面白さを感じました。

佐々木さんのフルネームなんだろうって思って、公式見てみたんですけど、キャラ紹介見たら・・
ん?魔法少女??
・・そんなのまで登場するとか世界観がごった煮すぎてわけわかりません・・w
ちなみに佐々木さんの下の名前は不明でしたw

面白そうなのでちょっと期待しながら見たいと思います。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 27

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

リーマンとロリ美少女と剣と文鳥と魔法少女とサスペンスとメンヘラ少女とファンタジーと陰謀とオタクとスローライフと商談とロリ美少女とまたまたリーマン

色んなジャンルをごちゃごちゃ詰め込み過ぎてとても見づらいアニメ
作者の好きなもの詰め合わせた世界観の中で活躍して賞賛される自分っていう妄想をそのまま見せられている感じ
次々ジャンルの変わる物語の中でただ一つぶれないのは主人公がうまく立ち回って美少女からモテモテなところ
ごちゃごちゃしたものを丁寧につなぎ合わせる気もなさそうだし、どれも雰囲気だけで深みがなく、中途半端なまま終わって消化不良
ジャンル変化しても小説の一章二章みたいに整理整頓されていたら見やすかったかもですが、各章の第一話・二話だけを次々見せてくる
面白い話になっていたのに、急に全然違う話が進行、そっちがちょっと気になってきたらまた違う話になる、物語に浸ろうと思ったら何度も肩透かしを食らう気持ち悪さが評価を大きく下げているように思います
でも好きなものを詰め込んでるので、魅力があって面白いところもありました

2期放送の頃まで覚えてられるかな?
いったいどれだけの人が作者の劇場についていけるのでしょうか・・・
原作未読だけど、アニメよりもマンガのほうが追いやすいかもですね

投稿 : 2024/12/14
♥ : 26

イムラ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

杉田とおいちゃん

<2024/1/12 初投稿>
原作はなろうだそうです未読。
見始めなので評点はデフォルトの3.0

主人公の佐々木おじさんは杉田智和さん
相方のピーちゃんは悠木碧さん
安定の仲良しコンビですね

ちょっと変わった異世界なろう
設定が詰め込まれ、錯綜してる感じ。
単なる異世界に行けますモノかと思ったらそんなこたない。
お隣さんの女子高生がどんどん怖くなっていく。

あと、EDロールの声優テロップ見てギョッとしました。

これからおもしろくなるかどうかはまだわからないけどしばらく見てみます。

<2024/3/24 追記>
全話見終えました。
結局ご都合主義のなろうだったな。
設定盛りすぎな割に、それぞれのエピソードがバラバラ。
その場しのぎの取ってつけたような設定も多い。
なんの苦労もせず主人公は難局を乗り越える。
ストーリーやキャラクターの掘り下げもない。

つまんねえ

投稿 : 2024/12/14
♥ : 25

61.2 10 ラノベ原作で魔法なアニメランキング10位
即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (190)
475人が棚に入れました
全ての敵を即死させる!最強主人公爆誕!! 修学旅行中、高遠夜霧とクラスメイトたちは、突然異世界に召喚された。 召喚したのは賢者を名乗る女、シオン。彼女は《ギフト》と呼ばれる特殊能力を彼らに与え、賢者になるための試練をクリアしろと一方的に宣告する。 突然の事態に動揺しつつも行動を開始する一同。 だが、なぜか《ギフト》を与えられなかった夜霧や壇ノ浦知千佳ら一部の生徒は、 ドラゴンが迫る草原に囮として置き去りにされてしまう。 飛来したドラゴンによって次々に殺されていく残された生徒たち。 夜霧と知千佳も絶体絶命の大ピンチ! ……かに思われたが……。 「死ね」 夜霧はその一言でドラゴンを撃退。 なんと彼は、任意の対象を即座に殺せる《即死チート》の持ち主だった!!! 元いた世界への帰還を目指し、旅を始める夜霧と知千佳。 そんな彼らの前に現れるのは異世界にいるチート能力者たち。不死身の吸血鬼?   やり直しの勇者? 神に溺愛されし転生者? そんなやつら、即死チートの相手にはまるでならないんですが! 前代未聞のチート能力が武器のダウナー系少年とちょっぴり残念な美少女の異世界冒険が今、幕を開ける!!

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

(最終)これは「呪術廻戦」に対するアンチテーゼwww

【レビューNo.110】((最終レビュー)初回登録:2024/3/22)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全12話。
まあ少し違った切り口からこの作品を語ってみようかと。

(ストーリー)
面倒なので省略

(評 価)
・大きな括りでみればよくある「低予算なろう作品」
 大括りでみれば、よくある「すっとぼけ系主人公がチート能力で異世界で
 無双する『低予算なろう作品』」になります。なので
 ・粗を探して観れば、いくらでもツッコミどころ満載
 ・「こういうもの」として割り切り脳死で観ればそれなりに楽しめる
 って感じで、視聴者が「どこにハードルを設定するのか」により評価が変
 わってくるという話でしょうか。

・「Z世代」を象徴したような主人公
 しかし見方を変えてみると、結構いろいろ斬新だなっとw
 すっとぼけ系「俺tueee」主人公ということですが、従来の「無自覚系」で
 「また俺なんかやっちゃいました?!」
 というのとまた違うのかなっと。何というか「無欲・淡泊系」というか、
 執着がないって感じなんですよね。
 ・仲間意識が希薄
  この手の作品にありがちな「仲間思いの正義感あふれる主人公」って
  感じが皆無。ヒロインと旅していても「成り行きで飛んでくる火の粉
  を振り払ってるだけ」みたいな。
  観ていて「ヒロインを守るために」って感情とかが薄いんですよね。
 ・恋愛感情・性欲が皆無
  巨乳でかわいいヒロインと2人きりで旅しているのに、「ラッキースケ
  ベにドギマギ」とかがあるわけでもなく、そもそも
  ・「異性として全く意識してないだろw」とか
  ・「根本的に他人に興味ないだろw」とか
  いう感じなんですよね。
 ・守りたいもの→「ゲームをする時間だけ」
  チート能力があっても無欲で、「ゲームをする時間だけあればいいや」
  で面倒ごとは「タイパ重視」でちゃっちゃと終わらせようみたいなw
 思うに原作者は「『Z世代』を象徴した主人公」を描きたかったのに違い
 ないとwww
 執着を持たないなかなか斬新な主人公だなっと。
 (「Z世代」は正確にいうと執着がないのではなく、「失われた30年」の
  あおりをモロに受け、執着をしたくてもいろいろあきらめざるをえない
  状況下にいるのだと思うのですが)
 
・これは「呪術廻戦」に対するアンチテーゼ
 「呪術廻戦2期」は1期以上に作画が凄かったですね。特にバトルシーンと
 か。もうTV版じゃなく劇場版レベルでしたね。
 しかしこのクオリティーを維持するために、人海戦術とかタイトなスケジ
 ュールで綱渡りとか制作現場はかなりの惨状だったという話も。
 (アニメーターさんがTwitterでぼやいていたとかw)
 本作はそんな「呪術廻戦」に真っ向から喧嘩を売っていきます。
 ・主人公が「死ね」とつぶやくだけで、敵がバタバタ死んでいく。
 ・なので本来なら見どころのひとつである主人公のバトルシーンに全く見
  どころがない。というかバトル自体成立してないだろうw
 って感じなのですが、しかし見方を変えてみると
 ・そもそも「低予算なろう作品」が体力ある「呪術廻戦」と勝負しても勝
  ち目あるわけないやん。
 ・それなら極力バトルシーンを省力化した方がいいやん。
  (どうせ低予算でバトルシーン描いても「作画ガー」で叩かれるし)
 ・バトルシーンが省力化できる本作は、お財布に優しい「低予算なろう作
  品」の救世主やん。
  (面白いとはいっていないw)
 思うにこれは「作画至上主義」ともいえる「呪術廻戦」に対するアンチテ
 ーゼに違いないとwww
 これも「コロンブスの卵」的な発想がなかなかに斬新だなっとw

まあ半分ネタとして書いてるわけですが、切り口を変えてみてみるとなかな
かに斬新で面白みのある作品なのかなあっと。
「呪術廻戦」が白鳥の如く、優雅な姿の水面下で必死に足掻いている様を横
目に、こういう作品をぶつけてきたのは個人的には結構ツボりましたね。
作品自体は脳死で観ているので、まあこんなもんかって感じですが。
ここにきて登場人物がかなり増え、いろいろな勢力が思惑をもって動いてい
るような描写もありましたが、あと数話でどう風呂敷を畳むのでしょうか。
バトルロイヤル的なもので主人公が一気に処分してしまうのか、投げっぱな
しENDで放り出してしまうのかw

あとOP曲「Killer Bars/Hilcrhyme」は個人的には耳に残り結構好きでし
たね。綺麗に韻を踏んでるのはさすがHilcrhyme。

一応中間レビューではありますが、最後まで観ても書きたいことは変わらん
だろうなっと。

(2024/3/22追記)
状態 →「観終わった」に変更

・とりあえず思い付くままいろいろねじ込み、カオスな状態にw
・収拾がつかなくなると主人公のチート能力で「処分」
・そしてお約束の「俺たちの戦いはこれからだ」END
しかし風呂敷を広げても、最後は「死ね」で解決できるんだから、制作陣
にも便利なチート能力だよな。
まあ何かと制作陣に優しい作品だったということでw

投稿 : 2024/12/14
♥ : 16

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

サイコパスと悪人しかいない最低な世界

他の異世界なろう系アニメのチート能力主人公を大集合させました!って感じでかなり反則なチート能力もった人がうじゃうじゃいて、みんな倫理観が壊れていて自己中で最低な人がどんどん出てくる中、敵意のある人を一瞬で殺せる主人公があっさり殺して「ざまぁ!!」、嫌な人達を皆殺しするなろう系アニメ

このアニメ、爽快感全振りで細かいことは無視、めっちゃ雑なので感想書くと悪いことばかり書くことになっちゃうけど、こんなアニメ他にないから新鮮で面白さはあると思う、すごく趣味悪いけど

反則チート能力持った性格悪いイヤーな人達があっさりやられていくのは爽快感があるし、主人公の能力を把握して対策をしてくる敵との駆け引きは面白いけど、これだけのチート能力を持ちながら能力の使い方が子どもみたいで工夫が足りないのが残念であっさり殺され過ぎてて命がとにかく軽い、敵にもう少し狡猾さが欲しい

大量にチート悪人出てくるけど頭のいい悪人なんていなくて、ストレートな悪意をぶつける子どもみたいな小悪党ばっかり
性欲にも忠実で女の子を殺してゾンビ化して好き放題する、奴隷の首輪をつけて好き放題する、屈服させて魅了して下僕にする
発想が最低ですね・・・
あと、「死ね死ね死ね死ね」ってまるで引きこもりの中学生みたい・・・

不謹慎でサイコパスで悪いところばっかりだけどつまらなくはないという問題作品

投稿 : 2024/12/14
♥ : 16
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

死と世界の構造と道徳と…思想的になる面白い話でした。秀作認定でいいかも。

 結論から言ってかなり面白かったです。秀作認定してもいいかもしれません。しかし、この何でもありのチート設定が、なぜ面白いのかは考える必要があるかもしれません。

 まず、世界観が恐らく作り込まれているんだろうな、というのは感じます。多元宇宙というより多層的な構造を上手く作り込んだのでしょう。
 元の世界のセーフティが干渉してきたと篠崎綺香の組み合わせ、シオンとマナの関係とか重層的な視点がなかなか面白い世界観だなあと感心しました。異世界の適当な設定に見えますが、SFマインドを感じるなかなか深い設定です。

 その多層的な世界の中で、それを相対化してしまうアルファオメガという概念ですね。これが上手く機能していました。まあ、深読みすると死というのは人間どころか宇宙ですら避けられない定めです。どんなに大きな構造をみたとしてもいずれ滅びがくる。それを上手くキャラ化したのは画期的ではないでしょうか。

 その死との付き合い方ですが、それを分かりやすくしていたのが高遠の名前を貰った(職員の)お姉さんのほうでしたね。壇ノ浦知千佳もそうでしたが、死の隣にいて平気だというのは言葉を変えれば「悟り」ですからね。

 ラストのお姉さんの道徳観は…うーん…もうお姉さんの行動で見せて欲しかった気もします…いや、もう見せてくれていた気もしますので無くてもよかったかな?まあ、ラスト数十秒がこの作品の意味だとすれば入れて良かったのかもしれませんけど。

 この物語の行く末がどうなるんでしょうね?私としては主人公が自分に対して殺意を持った場合を見たい気もします。

 まあ、そういうお堅いことを言わなくても、サブキャラが上手くできていたし、シオンという存在の謎も機能していたのでストーリーになっていたので、普通に面白かったです。
 偶然なのか意図的なのか…ワンパンマンに触発されただけなのか…更に上を行く思想があるのか…その辺はよくわかりません。
 普段から死とか強さとか世界とか漠然と考えているだけかもしれません。作者が意図的に思想を上手く物語化して、こういうチューニングにしたのだとしたら、大したものだと思います。

 例えば化物語シリーズに出てくる「暗闇」も絶対的な死ですが、あれは非常に観念的で説明的ですよね。その点では本作の方が死を上手く扱えている気がします。

 一応の結末を描けたのも高評価ですね。もちろん続くのでしょうが、主人公の生い立ちというか、主人公=死が描けていたのでここまででもいろいろ感じることができました。

 この作品を酷評すると殺されるかも…と想像してしまうくらいには作品に入り込みました。

 作画はまあそこそこですが、女の子は可愛かったですね。壇之浦さんは気合いが感じられました。
 世界観、設定、キャラ、ストーリー、思想…どれをとっても良くできていたと思います。音楽と作画が若干ついてこれなかった気もしますが、このくらいのデキの方が帰って見やすかったかもしれません。




 1話目からOP含めて情報量が多すぎてどんな話になるのかまったくわかりません。

{netabare} ちょっと見た感じだと、主人公は昔子供のころにこの世界に来たのか、能力を授かっていた?記憶が残ってない感じもあります。いつものあれ?なんかやっちゃいました?系の俺TUEEE…ですが、もうちょっと自覚的みたいです。
 賢者様のセリフで無能力者に何かがありそうな雰囲気はありましたね。

 魔法ファンタジー世界と未来ぽい感じが混在しているので「勇者、辞めます」みたいに昔に文明あって…になるんでしょうか?「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です」とか「聖剣学院の魔剣使い」みたいな設定上等で適当な異世界なのかわかりません。

 OPではヒロインは武道が出来るみたいだし、完全に和風の道場みたいなところでお化けと戦ってるし、お化けは後から仲間になる…みたいです。
 EDがここに来るまでの出来事の説明なんでしょう。サラリと流しておしまいにするのかな?次回からは別のEDになるんでしょうか?

 主人公がゲームをずっとやっているのもちょっと気になりますよね。田んぼとか出てくるから、現代日本が舞台でゲーム世界に入っている?かな、とも思わなくはないですが、なろう系なら題名が異世界である以上異世界だと思います。

 うーん…やっぱり、まだ情報が多すぎてよくわかりません。2、3話見て展開しだいです。

 主人公とヒロインの髪の毛の作画も、絵としての情報量がそこだけ多くて気になります。 {/netabare}


2話 相変わらずの情報量。ヒロインが可愛く見えてきました。

{netabare}  変なお化けでた!で、コンシェルジュ?吸血鬼?で、あのロボットはなに?侵略者ってことは自分で来たの?考察厨の私でも良く分かりません…というか考察する気にもなれず。侵略者?異世界に階層というか座標があるって言ってましたが…本当に情報量が多すぎて全然わかりません。

 ただ、1周回って逆にアリなのか?ヒロインがちょっと可愛く見えてきた…SFみたいな武器とか言っちゃってるし…働く魔王様の初期のチーちゃんみたいなキャラで、ちょっと癒されます。

 文明の設定どうなってるの?とか、キャラデザ適当過ぎるだろう?とか、作画は中盤は本当にひどすぎるだろう?とか、もうこういう話だから全然気になりません。文句言いながら見ちゃう感じでしょうか。{/netabare}


3話 壇之浦さんのメタ視点のツッコミがご都合主義を相対化している?

{netabare} なんだろう…ちょっと面白い…アニメを沢山見すぎて感覚がおかしくなったんでしょうか。シリアス要素がありながらも、世界観も主人公の能力は滅茶苦茶で、正直普通なら見てられない話なんですけど、妙に面白いんですよね。

 で、自分なりに理由を絞り出すと、ヒロイン壇之浦さんがこっちが思っているセリフを先取りして言ってしまうので、すべてのツッコミが相対化されてしまうからかな、と思いました。

 究極の俺TUEEEという点でワンパンマンメソッドと言えばそうなんですけど、違いはジェノスと壇之浦さんの役割の差ですね。ワンパンマンも本作も決して主人公に感情移入できませんが、そのサイドにいる人物の視点になります。

 ジェノスが戦いの主体で引き立て役・狂言回し・解説役であるのに対し、壇之浦さんが物語から遊離してメタ的な存在とマスコットという役割だからでしょう。

 ただ、本作とか「もふもふ」「悪役令嬢レベル99」「俺だけレベルアップ」とかが面白く感じている私は、ちょっと末期かもしれません。{/netabare}

投稿 : 2024/12/14
♥ : 14

74.7 11 ラノベ原作で魔法なアニメランキング11位
この素晴らしい世界に祝福を!3(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (303)
1032人が棚に入れました
交通事故(!?)によりあっけなく人生の幕を閉じるはずだったゲームを愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)は、ひょんなことから、女神・アクアを道連れに異世界転生することに。 「RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ!めざせ勇者!」と舞い上がったのも束の間、転生したカズマには厄介なことばかり降りかかる。トラブルメーカーの駄女神・アクア、中二病をこじらせた魔法使い・めぐみん、妄想ノンストップな女騎士・ダクネスという、能力だけは高いのにとんでもなく残念な3人とパーティを組むことになったり、借金で首が回らなくなったり、国家転覆罪の容疑で裁判にかけられたり、魔王軍幹部を討伐したり、たまに死んだり……。 そんなある日、紅魔の里から帰還したカズマたちのもとに、手紙が届く。 その内容は、王女アイリスが、魔王軍幹部を倒したカズマ達の冒険譚を聞きたいというもの。護衛兼教育係のクレアとレインを伴い、アクセルの街を訪れた王女アイリスは、カズマ達パーティとの対面を穏やかに終えたと思いきや――― 「また私に、冒険話をしてくれるって言ったじゃない?」 王女アイリスが、カズマに懐いてしまった!? カズマが目を開けると、そこはなんと王都! アイリスに乞われて滞在するうちに、王城でのセレブ生活に味を占め、これ幸いと居座ることを決めるカズマ。 しかし、ちょうど同じころ、王都では義賊が暗躍する事件が起きていて――!?

声優・キャラクター
カズマ:福島潤
アクア:雨宮天
めぐみん:高橋李依
ダクネス:茅野愛衣
ルナ:原紗友里
荒くれ者:稲田徹
クリス:諏訪彩花
ウィズ:堀江由衣
バニル:西田雅一
ゆんゆん:豊崎愛生
ミツルギ:江口拓也
アイリス:高尾奏音
クレア:矢作紗友里
レイン:上田麗奈
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

このあざとらしい世界に満腹を!

ちなみに『あざとらしい』という日本語はありません。
わかって書いておりますので、
つっこみはナシでお願いいたします。ほんとお願い、やめて。ごめんて。

さて、本作は大人気異世界ギャグアニメの第三期にあたります。
途中にスピンオフ作品『この素晴らしい世界に爆炎を』があったので、
シリ-ズとしては4作目になるのかしら。

原作は暁なつめさんのライトノベル(拙は未読)。
制作は、二期まではスタジオディーンさんだったのですが、
前作にあたる『爆炎』からドライブさんへ変更になっております。
その変更に合わせて監督も、
金崎貴臣さんから安部祐二郎さんにバトンタッチ。
(金崎さんは総カントクですね)

前作の『爆炎』はめぐみんしか出てこなかったため、
主役パ-ティの四人(カズマ・アクア・めぐみん・ダクネス)がTVで揃うのは、
二期の放送終了以来、なんと7年ぶり。

ちなみに劇場版から見ても4年半ぶりということでして、
ファンの方々は待ち焦がれていた、
前作を知らない方々は「なんですか、これ?」的な新シリーズになります。

拙は一期から見ておりまして、
劇場版ぐらいまではけっこう好き・お気に入りだったのですが、
その視点から本作の評価を申し上げますと
  なんか思ってたのとチガウ
というのが偽らざるホンネといったところです。

見ていて面白いっちゃ面白いんですが、
拙が勝手に期待していた『おハナシの核心的な魅力』みたいなものが、
どうにも薄まっちゃった感が否めないんですよね。

仲間をココロから大切にし、実はけっこうもてもてのカズマさん、
なんていうのは、
なんかこう『裏切られた感』があると言いますか……。

  もちろん、何をどう描こうが、
  それは100%、原作者や制作陣の自由であります。

  いやほんと自由っちゃ自由なんですが、
  けどさ、でもね、
  ・「それってあなたの感想ですよね」とか言ってジャイアンを論破するのび太くん
  ・お笑い番組を見て、テーブルをばんばん叩いて笑い転げるゴルゴ13
  ・裏アカでアスカをディスりまくってクックッと笑う綾波レイ
  ・「おまえさ、いいかげん『長いものに巻かれる』ってこと覚えろよ」
   とかなんとか飲み屋で後輩にセッキョ-するエレン・イエーガ-
  ・「SOS団はズッ友だよ」なんて言う涼宮ハルヒ
  みたいなのって、あんまり見たくないじゃありませんか。

  もちろんパロディならぜんぜんアリなのですが、
  本編でそういうのって、
  なんかちょっとアレじゃないかと思うんですわたし。


で、拙が勝手に思っている『本シリ-ズの核心的な魅力』はなにかと言いますと、
  あえてきれいにまとめない『逸脱感』
という点に尽きると思うんです。笑いのとれるグダグダ感、とも言えるかしら。

イッパン論として申し上げますと、
巷にあふれてる異世界転生ファンタジーものって、
なぜか『きれいにまとめよう』とし過ぎちゃってると思うんですよね。

  ゲンジツ世界ではぼっち、あるいは引きニートだった主人公が、
  異世界でステキで愉快な仲間に恵まれ、
  最初はちょいちょい苦労っぽいことはするものの、
  ゲンダイ知識やチ-ト能力を生かし、
  モテモテで楽しい異世界ライフを満喫するのでした。めでたしおひたし。

なんかね、もうね、
そういう『ゲンジツ逃避型ユメ物語』は、ほんとおなかいっぱいなんです。
そんなジブン全肯定の妄想にひたる前に、
  ちゃんと本読めベンキョ-しろ、そして働け
とかなんとか言いたくなっちゃいます。


その点、1~2期の頃の『このすば』は、
いい感じに『とんがっていた・逸脱していた』と拙は思うんです。

転生しようがなにしようがクズマはクズマ。
世のため人のために働こうなんて気もちはまるっきりありませんし、
パ-ティメンバーとの友情だの相互信頼だのは、ほぼゼロ。なんならマイナス。

タチの悪いお調子者かつストレートでお下品なスケベさんなので、
モテることもありません。
たまに成り行きでがんばって皆から喜ばれたりしてみても、
セケンによくある女性の評価、
  あ~~悪いヒトじゃないと思うんだけど、
  そっち系の相手としてはふつうにナシかな、ごめんね。
的なポジションが不動のもの。

二期でダクネスにお見合いのハナシが持ち上がった時だって、
今期とは全然違いましたしね。
{netabare}
  ダクネスはダクネスで
    あんな下卑たところのない清廉なオトコはいやだ
  なんて理由で話をぶち壊そうとします。

  カズマはカズマで
    ポンコツクルセイダーとおさらばするチャンス
  という理由で、話をぶち壊そうとするダクネスの邪魔に潜入します。

  これはもう、よしあし以前の、
  作品としての『個性』かつ、れっきとした『差別化』なんですよね。
  視聴者の斜め上を行く枠外思考、
  ファンタジー作品におけるパ-ティもののセオリーを逸脱し、
  ブレないポンコツっぷり、外道っぷりがたまりませぬ。

  ところが今期の結婚話は、みんなそろってウジウジめそめそ。
  いやいや、こんなハナシならそのへんになんぼでも転がってますやん。

  教会からダクネスを略奪するシーンなんかは、
  制作陣はカンド-して欲しかったのだろうと思うのですが、
    なにを見せられてるんだ僕は
  としか思いようがないぐらいありきたり、チープそのものでした。{/netabare}


こういう傾向というか『ふつう化・セオリー化』は、
劇場版のラストあたりから見え隠れし、
前作の『爆炎』から顕著になってきていたと思います。

あの『爆炎』って、あにこれの評価もけっこう低めだと思うのですが、
その要因は『他の三人がでていなかった』からではなく、
まるっきり『エッジが効いていなかった』からではあるまいかと。
{netabare}
  めぐみんは『アタマのおかしい魔法使い』なんかじゃなく、
  爆裂魔法にこだわるのにはちゃんと理由があり、
  周囲の声に惑わされず夢に向かってまっすぐ突き進む元気な女の子。

  ゆんゆんとめぐみんは、
  堅い信頼と友情で結ばれている真の同期生。

  クラスメイトも二人のキャラに戸惑っているだけで、
  いじめもないし、
  どこまでいっても『まあ、ふつう』。

  個々のプロット以前の問題として、
  基礎構成自体があまりにも『ふつう』過ぎて、だらだらの緩斜面。
  エッジを利かせるところがひとつもありません。
    ネット上でシロートが書きちらかしている魔法学校物語
  と、どこがちゃうねん、というハナシです。
  ちゃうちゃう、こんなん『このすば』ちゃうんちゃう?
{/netabare}


というわけで、
本作において久々に四人が揃ったわけですから、
むかしのキレが戻ることを期待していたファンが多かったと思うんです。

で、確かにギャグ要素は、四人そろったからよくなっています。
だけど核心的な部分で、
なんかこう……『このすば』らしい逸脱感が失われちゃってるんですよね。
{netabare}
  王女アイリスの話のオチだって、え゛、そういうハナシなん? て感じですし。
    カズマは失意。だけどアイリスは実はホの字だった。
  なんて、そのへんに転がってるコミカルラノベそのまんまじゃないですか。

  拙の期待するオチというのは、
    指輪のルール(魔王を倒したら王女と結婚できる)を知ったカズマは、
    いずれオレは王族の仲間入り、おまえらいまから跪け、と有頂天。
    その勢いで魔王討伐の旅へ出かけようとします。
    だけどアイリスはけっこうしたたか。
    最初からカズマのことを『面白いペット』ぐらいしか思っておらず、
    まさかの事態にそなえ、
    指輪のル-ルを廃止することを決定、街中におふれを出します。
    それを見てガックリし引きこもるカズマ、
    爆笑するアクア、
    よくも散々威張ってくれましたねと怒るめぐみん、
    いいから魔王討伐に行ってやられよう、とカズマを引きずり出すダクネス
  みたいなグダグダ、ぜんぜん『ココロ暖まらない』ものなのであります。

  最終話の締め方も、なんだかな。

  カズマが支払ったお金は領主から没収した財産から補填されることになり、
  なにもかもが元通り。
  カズマが知的財産権を失いダクネスに×がついただけで、
  これからも楽しいわちゃわちゃした暮らしが続くのでしたって……
  あんたは文科省推奨作品か。

    めぐみんの爆裂魔法で破壊された教会・町の修復費で、
    パ-ティは元の極貧生活に逆戻り。
    カネのぶんはそのカラダで払え、と迫るカズマにたいし、
      それは正当な取引であり、悪辣さも下劣さもないではないか
    と反論するダクネス。
    そこにダスティネス家の使いが来て、
    貴族社会のルールとして結婚した女性は、
    夫が承認するか死亡・失踪後三年経過するまで離婚が認められず、
    貴族と不倫をした平民の男はナニがちょん切られる、ということが判明。
      ほほう、ならば相手をしてやろう
    とニヤリと笑い、逃げるカズマを追いかけまわすダクネス。
    アクアとめぐみんは「切~れっ、切~れっ」の大合唱。

  ぐらいの『美しくない』締めの方が、
  逆に『らしさ』があって爽やかじゃとぬしは思わんかや?
  と賢狼さまも申しております。ウソですが。 {/netabare}



いろいろぐちゃぐちゃ書いてきましたが、
拙的な作品全体のおすすめ度は、B+といったところです。
決して『駄作』というわけではありません。

ほかの異世界転生ものよりはキレがありますし、
バカバカしいギャグそのものは健在でもありますので、
お気軽な時間つぶしとして好適かと。

ただまあ、拙みたく一期二期に引っ張られてるムカシの方には、
やっぱ薄味感は否めないんじゃないのかしらと愚考します。
  ・もてもてカズマ
  ・パーティの美しくも熱い信頼と絆
  ・勧善懲悪・エブリバデハッピーな世界観
ってのはやっぱちょっとな……。

  スケベで矛盾だらけでお調子者でちゃらんぽらんだけれど、
  やるときはやる、そして仲間をダイジにする。
  そんな主人公に、最初は毛嫌いしていた美女たちもメロメロ。

    そういう物語のスタイルって、
    申し訳ないけれど『古い』と感じちゃうんですよね。
  {netabare}
  二期みたく
  バスタオルがはらりと落ち、
  カズマのエクスカリバーを見てアクアが『フッ』と笑う。
  ああいうグダグダで『美しくない』のが、
  本シリ-ズの魅力ではなかったのかと思ってみたりみなかったり。 {/netabare}


映像は、はっきり言って『しょぼい』です。
キャラデもなんかジュニア作品っぽくなってますし、
9話で「いっそこのまま……」とカズマにせまるダクネスなんか、
  いや、別にいらんけど
とかふつうに言えちゃいそう(←悪しきルッキズム)。

  役者さんとOP・EDが安定しているだけに、
  映像のやすっぽさが、
  世界観の『ありきたり化』をブーストさせている感は否めません。


そうは言っても、
主役パ-ティ四人がそろうのはやっぱ懐かしいし楽しいです。
ファンの方なら『けっこう』楽しめる仕様ではないかと愚考いたします。
少なくとも、
  なんでこんなんアニメ化したの?
みたいな異世界転生ものよりは、見どころ・笑いどころが盛りだくさんかと。

ある意味、こういう逸脱感の消失、テイストの変遷というのは、
  カドが取れて丸くなった、オトナになった
という前向きな評価をすることもできると思います。
コンテンツ制作業界ではこういうキャラの変遷を『振り幅』といって、
ドラマ系ではマストな要素のひとつですしね。

ただ、それって『このすば』に要るのかしらん。

そこのところはもう、
まるっきりの主観、好き嫌いレベルのお話でして、
正解なんてどこにもありません。

  クズマさんはあくまでも、どこまでもクズマさんであって欲しい、
  カドがとれたりオトナになったりしないで欲しい、
  そういうのはファンの勝手なノスタルジーの『押しつけ』です。

  ただまあ実社会においては、
  望む望まないにかかわらず誰もが荒波にもまれてカドを削られていく、
  というのは『みんなわかっていること』であります。

    だからこそせめてギャグアニメのキャラぐらいには、
    変わらない・成長しないことを求めたい。

  そういうキモチってわからなくもないというか、
  むしろ共感できちゃうんですよね。
  少なくとも本作品に対する拙のスタンスはそうであります。

  いや、決してゲンジツトーヒのためにアニメを見ているわけではなく、
  作品のコンセプチュアルな部分に対し、
  マ-ケットのニ-ズの観点からあ~だこ~だ……って、

                 言いわけ聞き苦しいぞ、僕。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 22

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

4期あるなら詰めてやって欲しい

冒頭のカズマの回想シーンが、前回2019年の劇場版であり、リアタイ派だと5年前、劇場版って案外観てない方いてそうで、ちょっと不親切かなと思いました。
私なんかすぐ忘れるんで、レビュー書いてないこともあり1期から全て視聴しました。やはりもうアニメは配信で観るべきだと思いますね。月額も観れるアニメ数考えたら安いし、観返すこともできますし。

いきなり脱線しましたが、今回もスピンオフ爆焔をと同じく制作会社がドライブ、キャラが少し可愛く感じます、ただ怪しいキャラ絵はあり、特にEDのカズマ達の画像が怪しく、うーんこのすばの事分かってるねってなります(^^)

あまりストーリー性がなくギャグと下ネタで押し切るこのすばですが、3期は大きく2つのエピソードがあり良い話なんですよ、もちろんギャグと下ネタで笑かしてくるんですが、その辺が今までと違うと感じる方が多く少し評価が下がったのかもしれません。
私は良かったと思いました、もう3期だし話を進めることもしないとさすがに飽きられて来るのではて感じたので。

あと後付けっぽい伏線みたいなのがあります、これが良い話で私は楽しめたんですが、1期か2期と繋がります、7.8年前ですよね。
やっぱりアニメは配信で(しつこい)

今までのこのすばと同じく楽しめましたので
ぜひお勧めです。

2024年8月15日

投稿 : 2024/12/14
♥ : 21
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ララティーーーナ!

原作未読 全11話

この素晴らしい世界に祝福を!の3期です。関係性から1・2期、『映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』を事前に観ることをオススメします。

本編は約7年ぶり劇場版からでも5年ぶりの3期となります。

ただ、2023年にスピンオフ作品の『この素晴らしい世界に爆焔を!』がありましたのでそこまで懐かしさはありませんでしたね。

でも、この作品はカズマ・アクア・めぐみん・ダグネスの4人が揃わないと面白くないですね。

今回は、大きく前半後半と分かれていますが、両方ともダクネス(ダスティネス・フォード・ララティーナ) が物語のキーとなっております。

ダクネス役の茅野愛衣さんになんてことを言わせるんだ!というシーンがこれまで以上にありますw

お調子者のカズマ、普段は駄女神ですが結構凄い事をしているアクア、猪突猛進のめぐみんw、肝心な時にドMな本性が出てしまうダグネスと相変わらずのメンバーです。

楽しく観させてもらいました。最後はスッキリした終わり方をしていますね。

また、続きがあるといいですね。

OPはMachicoさん、EDはアクア役の雨宮天さん・めぐみん役の高橋李依さん・ダクネス役の茅野愛衣さんが歌っています。

最後に、「安楽少女」というモンスターが出てきますが、CVは小清水亜美さんでオーデションの時にあるアドリブをいれて受かったそうです。
本編を観ると確かにアドリブ{netabare}(舌打ち){/netabare}は見事なものでしたw(何回もさせられたそうですw)

投稿 : 2024/12/14
♥ : 20

68.2 12 ラノベ原作で魔法なアニメランキング12位
悪役令嬢レベル99 ~私は裏ボスですが魔王ではありません~(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (180)
602人が棚に入れました
乙女ゲーム『ヒカユウ』の悪役令嬢・ユミエラに転生してしまった主人公。 実は、ユミエラは魔王を倒したあとに登場する裏ボスで、レベルをカンストしていないと倒せないほどの強大な存在だった。 しかし、ただ倒されるだけの存在ではいたくはない。そう考えたユミエラは、ゲームのストーリーに干渉しないよう、目立たず生きていこうと決意するが、ゲーマー魂に火が付いて思わず自身のレベルを99 まで上げてしまった。 その強大な力のせいで、周囲の人々から「魔王」と疑われることになってしまう。 平穏な学園生活を望むユミエラが手にする未来とは――?

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

今となっては、よくある系ですが、フツーに面白かったです。

 なろう系が量産され、異世界系が量産され、小説やゲームの中への転生系も珍しくはなくなった昨今・・・。
 もはや目新しさは少ないのですが、この作品はコンパクトにまとまっていて面白かったという印象が残りました。

 要素という意味では、どっかで見たことのある様なキャラ設定が主人公のユミエラに上手にミックス、ブレンドしてあって独特の個性的なキャラに仕上げてあったと思います。

曰く、俺つえー系、私また何かやっちゃいました系、目立ちたくないんです系、普通に生活したいんです系、淡々、サバサバ系、少しずれてる系、などなど。

ユミエラのユニークなキャラ立ちは、大いに視聴の求心力となりました。

あとは、コンパクトにと表現しましたが、いろいろと過程がざっくりと省略されているはずなのですが、あまりそういった印象を受けなかったのも上手だったと思います。

物語は魔王復活への対処が大筋でありながらも、学園生活での友人(?)達とのあれやこれやや、ユミエラ自身の家庭の事情まで多彩でしたね。
いろいろとガバい要素もあったのですが、ここも流れの中でうまくつながっていたと思います。
ざっくりと端折られているのですが、一応、違和感なくつながっていたと言いますか・・・。

とは言え、特出するほどの物語のクオリティと言う訳ではなくやはり「流し方が上手い」という印象になります。

ライトな感じで、正にライトノベル感覚で見るのが正解の様な気がしています。


作画はモブキャラが多少雑に描かれていた印象を受けましたが、それほど破綻することもなく、それなりであったのではないかと思います。
個人的には、ドラゴンのryuの造形が好みではありませんでしたw。
100%好みの問題なのですけれども、ええ。

声優さんも特に問題はなかったように思います。

音楽も特段何かを言いたい事はありませんでしたw。


キャラクタは、総じてあまり嫌なキャラが居なかったのは良かったのか悪かったのかw。
序盤に対立したキャラとも和解をしていますし、最終盤の大団円的エンディングまで仲間感があってよかったのではないでしょうか。
ああ、ユミエラの両親、彼らはダメですね、瞬間的な登場ではありましたが、ダメ貴族、ダメ親、クズ親のダメっぷりでしたね。

ユミエラとパトリックの凸凹カップルの今後を観てみたい気もしますし、ユミエラ自身のキャラ立ちをもう少し観てみたい気もしましたが、どうでしょうね。
形としては、ちゃんと終わっていますしね。
ゲームとしても、ここまでなんでしょうw。


少しライトな感じの作品ですが、ユミエラが魅力的に感じたら、おもしろく観ることができるのではないでしょうか。
私自身はそうだったような気がしています。

このタイプが好きな皆様には、フツーに楽しめる作品ではないでしょうか。
機会がありましたら、どうぞw。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 18
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「悪役令嬢モノ」の中でも異彩を放つ「どこかズレてるぼっち主人公」

【レビューNo.121】(初回登録:2024/4/28)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全12話。

(ストーリー)
主人公の女性は前世でプレイしていた乙女ゲームのの世界に、悪役令嬢にして
ゲームの裏ボスでもあるユミエラ・ドルクネスとして転生した。
ユミエラはバッドエンドを回避するために、目立たぬよう平穏な日々を過ごす
ことを誓うのだったが、王立学園入学時のレベル測定でいきなり「レベル99」
を叩き出してしまう。
ユミエラは不測の事態に備えて、レベル上げを徹底したことから強くなりすぎ
ていたのだった。
こうしてユミエラの前途多難の日々が幕を開ける。

(評 価)
・「悪役令嬢モノ」の中でも個性が際立つ主人公
 通常の「悪役令嬢モノ」だと
 ・転生者の持ち前の社交的な性格で、転生前になかった人望や信頼を取り戻
  し人の輪に囲まれる
 という微笑ましい展開になりますが、本作の主人公ユミエラは
 ・親がダメ貴族の毒親で、親の愛情に恵まれていない
 ・入学早々に強大な力を見せつけるハメになり、周りから恐れられる
  しかもこの世界では忌み嫌われる黒髪の持主
 ・またユミエラの性格も
  ・冷静で表情が乏しく常にほぼ真顔
  ・空気や相手の感情を読むのが苦手で、周りと上手く協調できない
  ・また価値観等が独特(効率重視等)で周りとズレている
   (前世は「人付き合いが苦手な廃ゲーマー」だった模様)
 という、かなり個性的な「ぼっちキャラ」として描かれるというw
 それでいて話が暗く重くなることはなく
 ・真顔でいろいろやらかすのがなかなかにシュール
 ・他人とズレたところが新しい笑いを生み出す
 ・魔法だけでなく腕力も最強、そんな中で繰り出す「ユミエラパンチ」が
  ちゃんとネタになっている
 という感じで、この個性をしっかりコメディに繋げている演出が最高です!
 このユミエラの個性を楽しむだけでも、作品を視聴する価値アリですね。

・他のキャラも上手く配し機能させていた
 このユミエラの独特な個性に合わせて、他のキャラも上手く配置されていた
 ように思います。
 ・アリシア
  この世界の本当の主人公。周りから好かれる性格で王子等「攻略対象」も
  皆アリシアに夢中。
  魔法の属性の違い(光属性と闇属性)から始まり、「ぼっち」のユミエラ
  に対し、常に対極の存在としてユミエラの個性を上手く際立たせていた。
  (そういう意味では攻略対象の3バカも、アリシアを補完する存在として、
   程よい感じに配置されていたのでは)
 ・パトリック
  辺境伯家の出身。ユミエラの一番の理解者として
  ・ユミエラが物語から浮かないようにしっかり受け止めつつ
  ・ラブコメ要員として笑いもとりながら、ユミエラに認められるために努
   力を惜しまず、最後は王子様役までしっかり昇りつめ、視聴者のハート
   も鷲掴みという
  個性的なユミエラを支える「要」的な役割を担っていたと思います。
 ・エレノーラ
  ユミエラよりも悪役令嬢らしかった。
  (元のゲームではユミエラは彼女のとりまきの一人だった)
  それでいて根は
  ・天然ボケで他人の感情の機微に疎い世間知らずなお嬢さま
   (また他人に利用されやすい性格)
  で憎めないという。
  彼女も単独だと「ちょっとなあ~」って感じのキャラですが、ユミエラと
  絡んだ時の化学反応が凄くて・・・
  この辺は作品のいいアクセントになっていたように思います。

作品としてはユミエラのキャラで魅せるところがあるので、ストーリーの方は
少々味気なさを感じるかも。(特に最終決戦とか)
それでもユミエラの「どこかズレてるぼっちキャラ」は、これまでの「悪役令
嬢モノ」とは一線を画していると思いますし、それをしっかり笑いに繋げるな
ど、本作は独自の面白さをもった作品だと思います。
何気に他のキャラとも上手く相乗効果を生み出していたと思いますし。

OP「LOVE or HATE?/前島麻由」
・やさぐれ感のある歌詞にロックなリズムが前島さんの声とベストマッチで、
 インパク大
ED「好きがレベチ/エレノーラ&ユミエラ」
・まさかのエレノーラがメインだと?!
 2人のキャラを活かしたふわふわでキャッチーな食感がクセになるw

(追 記)
原作とアニメとの違いがYOUUBEにアップされていたのですが、例えばアリシア
は原作だと
{netabare}・ユミエラの寝首をかくために謝罪して油断させる
・自分の命か仲間の命かの選択で、迷わず自分の命を懇願
等結構クズキャラで描かれているようですね。{/netabare}
アニメ化にあたって、この辺りも改変されているわけですが、
「1クールアニメとしてどういう作品したいか」
全体像を考慮の上で、上手くチューニングしているなと評価していいんじゃな
いですかね。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 14

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

転生したのは乙女ゲームの悪役令嬢。レベル上げに興じていたらうっかり世界最強に…!

この作品の原作は未読です。
最近、異世界転生×乙女ゲーム×悪役令嬢系の作品ってやたら増えてきたのではないでしょうか。

・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
・ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する
・彼女が公爵邸に行った理由
・悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました 等々…。

挙げたらもっと出てくると思います。
どの作品も「悪役令嬢」と謳っておきながら、微塵も悪役っぷりを発揮しないのが特徴であり、売りだと思うんですけれど…
まぁ、総じて楽しめる作品が多いので、個人的には嫌いなジャンルではありません。

そしてそれはこの作品においても然り…


乙女ゲーム『ヒカユウ』の悪役令嬢・ユミエラに転生してしまった主人公。

実は、ユミエラは魔王を倒したあとに登場する裏ボスで、
レベルをカンストしていないと倒せないほどの強大な存在だった。

しかし、ただ倒されるだけの存在ではいたくはない。

そう考えたユミエラは、ゲームのストーリーに干渉しないよう、目立たず生きていこうと決意するが、
ゲーマー魂に火が付いて思わず自身のレベルを99まで上げてしまった。
その強大な力のせいで、周囲の人々から「魔王」と疑われることになってしまう。

平穏な学園生活を望むユミエラが手にする未来とは――?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

ゲーマー魂(笑)
でもそれって、メッチャ賛同できます。
好きなゲームなら拘りたいし、レアアイテムなんかもゲットしたいと思うのは不思議じゃ無いと思うんですよね。

そーいや、私も学生時代にゲームにハマっていた時期がありましたっけ^^;
何作目かは忘れましたが、「Wizardry」は電源を付けっ放しで数日間ひたすら敵を倒す、なんてことやってました。
直ぐ仲間を呼び寄せる「グレーターデーモン」の習性を活用して、仲間を呼んでは倒しの繰り返し…
経験値がメッチャ貰えるだけでなく、確かSSR級のレアアイテムもゲット出来た様な覚えがあります。

ましてやユミエラの場合は、自身の存在にも深く影響するんです、そりゃ頑張りますよね~^^
ただ、王立学園入学時に、同級生とのレベル差があんなに開いていたとは思いもよりませんでしたけれど…

このユミエラが自身のレベルが99であることを周囲に納得させる下りの物語は本当に面白いです。
必死さ、余裕度とも言うのでしょうか、それがユミエラと周囲の人たちとの間に雲泥の差があるんです。

王立学園には第二王子とその取り巻きも同級生として入学してくるのですが、この方々が事あるごとにユミエラに突っかかってきては敗北するの繰り返し…
個人的には魔法の授業中にレベル99であることを証明するために、とある魔法を披露するシーンは大のお気に入りです。

この作品の面白さに拍車を掛けているのは、主人公であるユミエラを演じたファイちゃんの演技です。
ファイちゃんと言えば、「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」の空条徐倫や、「便利屋斎藤さん、異世界に行く」のラエルザなど、気持ちの熱いキャラを演じるイメージが強かったですが、ユミエラの様な飄々とした感じのキャラもとても良き感じだったのは個人的には新鮮でした。

しかし…原作は未だ連載中の様ですが、物語は良い感じで締まりましたよね。
ラストの展開はアニオリなんでしょうか?
最終話でラスボスと対峙しましたし…

も、もしや、最終話に登場したラスボスは真のラスボスでは無かったとか…!?
それなら、何となく説明はつきそうですが、そうするとアニメのラストは何だったんだろう、という話になりますよね。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、前島麻由さんによる「LOVE or HATE?」
エンディングテーマは、エレノーラ・ヒルローズ(ちゃんりな)とユミエラ・ドルクネス(ファイちゃん)による「好きがレベチ」

1クール全12話の物語でした。
毎週の視聴が楽しみな作品でした。
こういう肩の力を抜いて視聴できる作品は良きですね~。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 14

64.0 13 ラノベ原作で魔法なアニメランキング13位
魔導具師ダリヤはうつむかない(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (122)
293人が棚に入れました
彼女が最後に見た光景は資料が雑然と散らかるデスクだった。徹夜続きで働き、突然心臓が止まってしまったのだ。やりたいことがたくさんあったはずなのに、机に突っ伏して最期を迎えるなんて…。彼女は二度目の人生を魔法の存在する世界で送ることになった。名前はダリヤ・ロセッティ。彼女が暮らすこの世界には、人々の生活を便利にする「魔導具」がある。普段の生活はだらしないが魔導具師としては尊敬できる父のカルロ。ダリヤはカルロの作る魔導具に憧れ、自分も魔導具師になろうと決意する。これは彼女が魔導具師として前をむき、花開いていく物語。
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

どんな困難にあっても前向き生きていく異世界転生者の魔導具師物語

原作未読 全12話

魔法技術により魔導具が発達している世界、異世界に転生したダリヤは魔導具の娘として誕生しました。

魔導具師の父親の仕事見てダリヤも魔導具師となりました。

そんなダリヤが数々の困難を乗り越えて魔導具師として生きていく物語。

電気はないけど、魔石を使いそれを動力源として様々な魔導具を作ります。

ダリヤは前世の記憶から電化製品を魔導具として作ろうとしますが、電化製品の細かい構造が分からないので失敗ばかりしてしまいますね。

それでも周囲の人たちから助言をへて様々なこれまでこの世界にはない魔導具を作っていきます。

出会いもあり別れもあい、その度にダリアは成長していきますね。
{netabare}
婚約破棄のお話は、相手が酷すぎましたね。ダリアの髪を茶色にするようしたりと色々と強要してくるわりには、恋人をつくり婚約破棄してきたりと自分勝手すぎでしたね。

もう少しやりこめてほしいと思いましたが、結婚する前に別れて正解でした。
{/netabare}
お話が切りがいいところで終わっています。

OPは岬なこさん、EDは堀内まり菜さんが歌っています。

最後に、ダリアが住んでいる塔ような家が可愛い感じでした^^

投稿 : 2024/12/14
♥ : 9

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

約束と契約と

転生、憧れ、出会い、まさに王道の展開…。

とは言え、原作知らずが感じた若干の違和感、それから派生する期待を込めて、気になったことを少し…。

それは大人になった主人公ダリヤの“物分りの良さ”への違和感である。
彼女は、本来なら異議を唱えて然るべきところであっても、さらりと受け入れてしまう。
父親から受け継いだ気質なのか、魔道具師という職業がもたらす“何か”なのか。

そして3話のタイトル回収である。
またもや彼女は豹変するのだ。

穿ち過ぎは重々承知である。
しかし、それぞれのエピソードの間には必ずギルドが関わるのだ。
ここは、空気のように魔法と言う“法律”が介在する世界。

約束とは努めて果たすべき物事であり、道義的な責任が伴う行為である。
それを違えることは、相互の信頼関係ばかりか、社会的な信用までも失うことにもつながる。
とはいえ、そこにあるのは努力義務、当事者が被る損害を考えると、恩恵と代償がセットとなった契約の必要性が生じるわけだ。

『盾の勇者』の奴隷紋ほどでは無いにしても、『魔法使いの嫁』にある、何か心を縛るようなものがあるのでは、等と考えてしまう。
まあ九分九厘、甘々の展開が待っているだろうことは間違いないとしても、スパイス的な何かを期待してしまうわけである。

惜しむらくは、ここへきて作画の質が極端に低下してきたこと。
何とか踏ん張って欲しいものだ。
                (2024/07/30)

盛大にミスリードされつつも、結構楽しい視聴であった。
きっと原作者が感じて欲しいと心から願うこの世界の理(ことわり)。
親と子、パートナー、社会や環境など、全てを引っ括めた関係性、その理想的な姿を、“貸し”や“暴露”と言った振る舞いに置き換え、いわゆる概念武装的に“魔力付与”してゆく様が新鮮であり、それらを終盤の展開で何とか表現しようと腐心したであろう脚本と演出に好感を覚える作品でありました。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 9

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

魔導具と工業製品が錯綜する歪な世界!もう少し世界観を整理せよ!

 最終話(12話)まで観ました。2024.09.25

 水虫はこうして治療するんじゃ〜!ゴイスー!細菌の知識が無くても、ある程度は経験で知ってるだろ?異世界人アホ過ぎ…。治癒魔法とかあるのに、カビには勝てないのね…。

 まぁ、そこはさておき、最終話まで何となく淡々と物語が進んでいきます。そして、ダリヤは父の墓前で魔導具師としてさらに研鑽することを誓うのであった!父よ…あなたは偉大であった!

 ダリヤさん…。あなた転生者ですよね…。違ったら感動的なシーンなんですが、前世の記憶がある人間がやってもねぇ…。
 
 魔導具や転生設定、婚約破棄等が上滑りしたままワンクール終了してしまいました。スパダリとの関係も友情から進展しないし、盛り上がりに欠けたかなぁ。なんか微妙なアニメでした。

 結局、ダリヤ以外のキャラは、転生者でも無いのに婚約者以外は良い人しかおらず、現代人的な意味での紳士、淑女キャラで、個性が全体的に薄いのが良く無いのかなぁとは思います。

 転生者設定とは、そもそも現代チートと、過去の人間や異世界人みたいに偏見と因習に支配されていない、視聴者目線を持っているキャラを担保するもののはずです。

 スパダリ騎士のヴォルフにしても、淑女を慈しむ騎士道の持ち主ではありません。これでは現代的な理解ある彼氏です。異世界人の意味がありません。

 騎士道精神に則り、淑女の定義から外れる下層階級や労働者、職人の女など、そもそも人間では無いので、戯れに興味を持って、ちょっと妾か性奴隷の恩典を与えてやる位の態度で良いと思います。キャラも立ってますよ!

 異世界ほんわか日常ものにするなら、転生者設定は余分だった様です。
………………………………………………………………………
 10話まで観ました。2024.09.11

 唐変木ですがダリヤは嫌味では無く、過去の技術系俺スゲエエエエエなろうとの差別化を図ろうとしているのは良く分かります。

 前世の知識があっても、技術力や社会的な条件が異なる異世界で前世の製品が作れるかと言うと、絶対に無理です。

 なろうではマヨネーズを良く作ったりしますが、生で食べられる衛生状態の卵を技術力の低い世界で大量に買えるのか?現代でも国や地域によっては無理ですよ?

 反射炉とかも知識があれば作れるけど、良質な石炭を得られるの?韮山反射炉では、最後まで良い石炭を得られず、大量生産出来ませんでしたよ?常磐炭では駄目でした…。

 なので、前世の便利製品を異世界の技術である魔法を絡めて製作する魔導具師と言うのは、良いアイデアだと思います。

 さらに、特許やら工房との交渉、商売のライバルとの競争とかで主人公が奮闘するというのも、物語を面白く出来そうです。

 ただ、やっぱりなろうなんですよね。日本ゴイスー!を出さないと気が済まない様です。で、9話の泡ポンプボトルかぁ…。これは魔導具なの?

 こういったものは、特許とノウハウの塊なんですが、何となく完成させたダリヤさん、量産のために交渉をした工房のフェルモさんに、正論を吐かれます。

 敬意と金を払われるべきなのは、オリジナルを作った人間であるべきだ!

 おお!作品を否定しかねない痛烈な皮肉をダリヤさん、理解出来ない感じです。作者もか?

 技術力にリスペクトが無い作品では、やはり物語に芯が通っていません。大人しく、水虫のスパダリとイチャイチャしていれば良いのです。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 2

95.6 14 ラノベ原作で魔法なアニメランキング14位
この素晴らしい世界に祝福を! 第2期(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (2203)
11830人が棚に入れました
不慮の事故により異世界に転生した、ゲームを愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)は、「RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ!めざせ勇者!」という夢はイマイチ叶わないものの、なんとかそれなりに、異世界での日々を送っていた。転生特典として道連れにしてきた女神・アクア。一日一発しか魔法を撃てないアークウィザード・めぐみん。攻撃が当たらないクルセイダー・ダクネス。能力は高いのにとんでもなく残念な3人のパーティメンバーたちとも、なんとかそれなりに、クエストをこなしていた。―――そんなある日。機動要塞デストロイヤーの脅威からアクセルの街を救ったカズマたちに、王都からやって来た使者は言い放った。「冒険者、サトウカズマ。貴様には現在、国家転覆罪の容疑がかけられている!」……平凡な冒険者・カズマが過ごす異世界ライフの明日はどっち!?

声優・キャラクター
福島潤、雨宮天、高橋李依、茅野愛衣、原紗友里、稲田徹、堀江由衣、豊崎愛生、諏訪彩花、江口拓也、生天目仁美、西田雅一

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

2期も面白かった

原作未読。

2期も相変わらず面白かったです。
1期が面白いと2期は失速・・・ってアニメが多い中で、2期も変わらず面白いのは素晴らしいことだと・・・。

この作品を見ると、『声優さんって凄いなぁ』と感心させられます。
よくもまぁ、これだけ個性的かつ喜怒哀楽の激しい面々を演じられるものだと・・・。

この勢いで第3期も期待したいところです。

この作品の最大にして唯一の問題点は作画。
1期もそうだったけど、いい時と悪い時の落差が激しすぎ。
OP/EDの作画も個人的には首を傾げたいところ。
もう少し安心して、集中して視聴させて欲しいものです。
それでも、1期よりはマシになりましたけどね

投稿 : 2024/12/14
♥ : 103
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

どうやら祝福されたらしい

原作未読 1期は視聴済


1期に続きそのまま2期突入。後追い組は待つことを知りません。
1期と変わらず全10話の短尺に拍手!色気を出しても誰も文句言わなかろうにブレることはありません。
ついでにやや大雑把な作画具合もブレてはおりません。

大きな失点は無し!ノーマークだった昨シーズンで優勝し、他チームのマークも厳しくなってるのに連覇しちゃいました。そんな感じでしょうか?連覇の難しさはおおよそ想像はつくでしょう。
アニメ作品ならファンの期待値、制作側の気負い。おのずとハードルは上がってしかるべしの状況下、

 {netabare}“変わらない君でした”{/netabare}

うむ、手堅い・・・

1期では、
“笑点”“欽ちゃん”“ひょうきん族” 古典にして王道のコメディと評しました。すなわち、

笑点 : お題(クエスト)での珍回答
欽ちゃん : ウケてる間は同じボケを被せ続けること
ひょうきん族 : ED曲にクールダウンのしんみり曲

2期でも話数、作画もさることながら屋台骨を支える哲学がブレてないので、新ネタ{netabare}(逮捕~裁判、お見合い、温泉旅行){/netabare}を挟んでも安定感があります。
1期からの人気コーナーも健在でした。いやお笑い番組ではないんですけどー
{netabare}・蛙に飲み込まれるアクアさん達(しかも芸の幅が広がってる)
・爆裂ソムリエの日課(しかも威力も作画も強化されとる)
・カズマ死亡(しかも良い意味で死因が雑になっとる。エリス登場回数増え俺得!) etc{/netabare}
ちゃっかり底上げされるかたちでマイナーチェンジ。手堅さの中に改善も施されてるといったら言い過ぎでしょうか。

1期から観るにこしたことないですが、2期からの参戦でもさしたる問題はないでしょう。
2年目(2作目?)のジンクスを普段着野球で乗り越えました。連覇はマンネリと紙一重。その手前で踏みとどまった印象の本作は笑いの土台があるのでシリーズ化していけば、V9の巨人軍(生まれてないけど・・・)のようになるかもしれません。一時期のアントラーズ、箱根の青学に置き換えてもOK!
強すぎてつまらないと言われた先にリスペクトが生まれる可能性を秘めております。
そんな良作コメディの続編でした。


そして物語はあいかわらず進みません。{netabare}・・・と思いきや気づかないうちに匍匐前進してましたね。{/netabare}

※以下2期ネタバレ所感
■ルーツが明かされる主役たち
{netabare}ダクネスとアクアです。
ダクネスは名門ララティーナ家ご令嬢として描かれる回がけっこうありました。パパ(CV:井上和彦)も絡んでのキャラ掘り下げです。「自由に育てたら娘こんなんなっちゃった」って違うだろ!とこの父にして娘ありです。
アクアはそういえばこの人女神だったwwと思い出されるシーンが後半8話以降、随所にありました。ギャップ(落差)で人を笑わせるのに長けた人は泣かせることも容易だったり。たまに良い話が挿入されるので本作は侮れません。{/netabare}
{netabare}残りのめぐみんは自称ライバルゆんゆん登場はあったもののルーツ描写は希薄です。このへんは劇場版をお楽しみに!ということなんでしょうね。爆裂娘好きは“おあずけ”状態です。{/netabare}

■そもそも魔王討伐じゃなかったっけ?
{netabare}不可抗力とはいえ魔王軍幹部を個別撃破し続けてるんですよね。本人たちにその気がなくてもうっかりゴールまで辿り着いちゃうのではなかろうか。{/netabare}


ちょっと再評価したもの
■アクシズ教団の信徒たち
{netabare}1期で「あそこの教徒ってちょっとおかしい人が…」とまで言わしめた面々が満を持して登場。
とにかく営業が下手っぴ過ぎてツボでした。詐欺師ならもう少し上手くやりますもん。お馬鹿でも根はいい人そう。祀ってる女神様同様に憎めない信徒たちとそれを大切に想って行動するアクアに多少なりとも神々しさを感じた終盤です。{/netabare}

■「ララティーナって呼ぶな!」
{netabare}第1話アバンがふっかつのじゅもんの入力画面。ラストに「Thank you for playing」のドット文字。まんまですね。古き良きRPGへの敬意を感じます。{/netabare}
{netabare}結局ダクネスがララティーナ呼びを断固拒否してたのは4文字で私を呼んでってことだったのかな?
ゲームや競技を「する」「遊ぶ」を表す「play」。スタッフも作品で遊んでたように見えます。
(一緒に)遊んでくれてありがとう!って意味ならなかなか素敵だと思います。{/netabare}


お笑いには好き好きあれど、周回される方がぼちぼちいらっしゃることは、インパクトだけ一過性の作品でないことの証左でもあります。

未見の方はどうぞどうぞ。

個人的には、ダクネス知人の盗賊娘の登場時間が減らされてたのが残念で仕方ありません。



視聴時期:2019年3月 それと4月~6月の再放送

-----
2019.08.08追記
《配点を修正》+0.1(作画分)
 ※作画乱れを作品の特長としたことを評価


2019.03.21 初稿
2019.08.08 追記
2020.12.08 修正

投稿 : 2024/12/14
♥ : 100

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

良いアニメ化なんじゃないでしょうか。(第3期もあるといいなあ…)

[2017年冬作品1クール視聴終了時ランキング] コメントより
==
安定の異世界ギャグでレベルはしっかりキープしたものの、他作品が強かったのでこの順位に。 原作的にも今期アニメ化された3、4巻よりは前後の巻や爆焔スピンオフの方が面白いので今期は不利?
==

ライトノベル『この素晴らしい世界に祝福を!』を原作とするアニメの2期目。原作はスニーカー文庫から刊行されていますが、書籍化される前はweb小説投稿サイト「小説家になろう」に掲載されていたらしいです。

私は書籍化された原作は大好きでスピンオフも含めて既刊全巻を読んでいますが、web版は未読です。

1期目(全10話)では原作の2巻目相当までがアニメ化されていて、2期目では3巻目以降のエピソードがアニメ化されています。第5話の時点で、3巻の内容がほぼアニメ化されています。
→ 結局2巻/10話ペースを維持して原作4巻のほぼ最後までアニメ化されました。

なお、1期目のレビューにも書いた通りこんなバカ風な作品ですけど原作の構成はかなり緻密で、伏線っぽいものは基本放置されずにちゃんと回収される作品です。

キャラクターの把握などのこともあり1期目から観た方がもちろん良いですけど、たぶん「2期目から観たらまったくの置いてきぼり」という感じではないと思います。

一応「異世界転移」(日本では死亡だから「異世界転生」? でも子供からやり直すわけじゃないしな…)というカテゴリーのお話だとは思うのですが、主人公一行は「魔王軍と戦い、魔王を倒す」という目標を一応は掲げるものの基本的には異世界のかけだしの冒険者の街アクセルで日常生活を送りつつドタバタを繰り広げています。

シリアスな戦闘よりはギャグの要素が強く、また既存のファンタジー系RPGやライトノベルなどを揶揄したようなネタも多いです。

1期目はもちろん、2期目においても基本的にはこの感じですので1期目が好きだった方は安心して2期目もご覧になれると思います。

作中で「クズマ」とか「カスマ」とか揶揄される主人公のカズマですが、私はそんなに悪い奴だとは思いません。

なお、私は2期の5話目にアニメ初登場の見通す悪魔バニルさんは本作の中ではかなり好きなキャラです。

アニメ化にあたっていくつか原作からの改変がありましたが、続編制作に必要なキャラは一応出ていて、出そびれた人も「まあ、ここ出てなくても大丈夫か」という感じで致命的なものではなかったです。3期もあると良いなあ…。

また作画に関しては何かと物議をかもす本作品ですが、最終回のクライマックスなど力を使うところにはちゃんと使っているので個人的にはあまり不満はありません。

ただまあ、「もう少しなんとかならんか」とか「ギャグであえてやってるだろ、それ」とかツッコみたくなる場面もチラホラあるので、気になる人は気になるかもしれません。

おまけ: OPの背景アニメは、請けたクエストを果たしてギルドに帰り、皆に迎えられるまでのストーリー仕立てになっています。本編には出てこない爆弾岩は、1期目OPに続いて2期目でも登場(笑)!

投稿 : 2024/12/14
♥ : 78

75.7 15 ラノベ原作で魔法なアニメランキング15位
はぐれ勇者の鬼畜美学(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (1373)
9523人が棚に入れました
魔王討伐のために異世界に飛ばされた青年が無事任務を果たし、元の世界へと帰還する物語。現実世界から異世界に飛ばされ、そこでの話が舞台になるのではなく、異世界で役割を終えた後日談を描いているのが特徴である。

声優・キャラクター
岡本信彦、日笠陽子、植田佳奈、花澤香菜、井上麻里奈、佐藤利奈、櫻井孝宏、竹達彩奈、日野聡、阿部敦、石川英郎、寺島拓篤、小清水亜美、たかはし智秋

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

一言で言えば微妙。しかしエロ路線に突っ走った潔さは認めざるを得まい

ジャンル : ファンタジー / バトル / エロ

なかなかエロかったなぁ。
が最初にこのレビューを書くときに思い付いたことです。
てかそれくらいしか浮かばねぇ(。>д<)
特に2話の排尿プレイは…w
エロ耐性がそれなりにないと駄目かもしれませんね。

まぁこの作風は話には聞いており覚悟して観たので大丈夫でしたが、
ストーリーのほうは正直面白くなかったです。
設定は悪くないんです。
魔王の娘を魔王を倒したはぐれ勇者(主人公)が救う。。
なかなか良さげです。
でも展開にわくわくしないのが残念です。
主人公強すぎますし…。
でもバトルはなかなかかっこ良かったです。

ストーリーが微妙。
こうなったらキャラに頼りたいところですが、これもう~ん…。
ミュウのメインヒロイン力が足りないような。
好きな方には申し訳ないですが。
他にも女子キャラはたくさん出てくるのですが、
個人的には委員長くらいしか。。
ハーレムでこれは残念な感じです。



「Realization」 歌ー飛蘭
「愛のせいで眠れない」 歌ー美郷あき

EDはけっこう好きかもしれないです。



物語とエロの割合が同じくらいです。
内容はなるべく期待せずに。
私はエロアニメがべつに嫌いではないので、
この作品の潔さは受け入れたいと思いました。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 40

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

女の涙から逃げないのが俺の美学でね(`・ω・´)キリッ

鬼畜な美学ってどんなだろ(。-`ω-)ンー?

◆この作品の内容は・・・
現実世界では30年前から始まった超常現象によって、数千人の少年少女が異世界へ飛ばされ現実世界から姿を消していました。
異世界に飛ばされた人達の中には現実世界に戻ってこれた人達もいるのですが、そんな人達を一堂に保護する場所が国際教育機関『BABEL』です。
そして異世界から戻って来られた人達は異世界で習得した戦闘技能をそのまま使える模様です。
主人公の凰沢暁月もその一人。
彼は異世界で魔王を倒した勇者だったのですが、その魔王は死に際に『貴様に娘を託したい』と暁月に自分の娘を託しました。
そして暁月は魔王の娘である凰沢美兎を連れて現実世界に帰還する所からこの物語は始まります。
2人はさっそく『BABEL』に入学し学園生活を送るのですが・・・。
暁月は魔王から託された美兎の面倒をみて、そして美兎の方は自分の父親を殺した暁月をどんな人間か見定める。
鬼畜なエロとバトルが楽しめる学園セクハラファンタジーアニメです。

◆強くてニューゲームがこの作品の特徴・・・
この手のエロアニメは主人公がヘタレというのが多いですよね。
しかしこのアニメでは、すでに異世界で魔王を倒し現実世界に戻ってきた後の話なので主人公は既に圧倒的な強さと自信を持っています。
いきなり勇者のその後の話として始まるこの設定は中々斬新に感じました。

◆声優陣は・・・
凰沢暁月 : 岡本信彦(とある魔術の禁書目録の一方通行)
凰沢美兎 : 日笠陽子(けいおん!の秋山澪)
五泉千影 : 植田佳奈(Fate/stay nightの遠坂凛)
桐元葛葉 : 花澤香菜(ISのシャルロット・デュノア)
七瀬遥   : 井上麻里奈(みなみけの南夏奈)
氷神京也 : 櫻井孝宏(あの花の松雪集)
他。

◆総評・・・
タイトルの『鬼畜美学』という言葉を見た時には、ただのエロアニメかなと思っておりました。
実際序盤を視聴してみても、主人公は女の子の下着をスリ取ったり、女の子の胸を強調したお色気押しのお下劣な内容。
公式サイトに提供されている『ブラ選びゲーム』とかも┐( ̄ヘ ̄)┌ ヤレヤレ・・・でしたし。
しかしエロいけど面白いという評判だったので視聴を続けて見るとなるほど・・・確かに意外に面白い^^
女の子の涙を止める為には鬼畜行為だろうといかなる手段を用いる主人公、まさに女の敵なのですが、その奥にあるものはとっても温かい想いなのです。
これがヘタレな主人公だったら呆れてしまうような内容で終わってしまうのですが、主人公の絶対的な力と鬼畜に対する堂々とした態度が逆に気持ちいい^^;
(まぁ、いかなる手段を用いてもとはいえ2話のあれはやりすぎですけど)
このアニメ、『これを見ないと本当の“紳士=鬼畜”は語れない!!これぞ正しい紳士アニメの最終兵器!!』と謳っていますが、なんとなく納得です^^;
最終回は『今迄の話はまだ序章、これからもっと盛り上がるぞー!』っていうような感じで終わってしまいましたが、いろいろと続編への伏線を張ったような終わり方でしたし、2期が制作される事に期待したいですね♪

投稿 : 2024/12/14
♥ : 31
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

良い意味で、タイトル詐欺。わりと王道なラノベアニメ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
この「鬼畜」という言葉で敬遠するともったいないアニメです。主人公、大して鬼畜じゃないですからw

基本的には、主人公最強系のバトルものです。王道といえば、王道(良くも悪くもラノベらしい)。エロさはあるものの、そこまで極端ではありません。まあ、ラノベタイトルにありがちな、「最弱」とか「ロクでなし」と同じ感じですかねw


【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
世代的に?(他のレビュアーさんも触れてますが)鬼畜というと、某パソゲーのエロオヤジを思い出すので、それに比べるとぬるいエロです(てか、それ並みだととても放送なんてできないがw)。

私は露骨なエロは苦手ですが、ハイファンタジー好きなので、見事に消しあってw、普通に最後まで観られました。てか、設定はかなり良いよね?

異世界で勇者になった青年の後日談で、魔王の娘を別世界(自分の世界)で守るとか、行動原理が格好良いし、異世界で勇者にまでなっているんだから、主人公最強にも納得できます。

これ、「はぐれ勇者の美学」にタイトル変えて、エロを廃して、2期かけて、2つの世界を行ったり来たりして真面目になんやかんやしてれば、実は名作になったんじゃ? 実際、1期の終わり方を見る限り、(ないだろうけど)2期の方が面白そうでした。

タイトルは、少し攻めすぎたかな?と思います。タイトルに釣られてどエロを期待した人は、そこまでエロでもなくがっかりし、意外と硬派な作風なのに、本来食いつくファン層(王道ファンタジー好き)は取り逃がす可能性が高い気がします。

まあ、変わったタイトルやエロいイラストつけないとそもそも売れない(ということはアニメ化もされない)ラノベ作家の苦悩は、なんとなくお察ししますが。

自分の中ではかなり勿体ないな~という印象が強い作品です。主人公最強系が好きなら、普通に楽しめますよ。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/14
♥ : 22

78.2 16 ラノベ原作で魔法なアニメランキング16位
無職転生 Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (418)
1797人が棚に入れました
2012年から小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が開始されて以来絶大な人気を誇る“なろう系ラノベのパイオニア”『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』。理不尽な孫の手の著による本作は、多くの作品が生み出されている「異世界転生系ラノベ」「なろう系小説」のまさに先駆者的作品であり、幅広いファンを獲得している当ジャンルの代表作。働きもせず他人と関わりもせず、ただ部屋に引きこもってゲームやネットに明け暮れるだけの34歳のニート男が、ある日交通事故に遭い死亡…したと思った次の瞬間、剣と魔法の異世界に生まれたばかりの赤ん坊として転生!少年ルーデウスとして生まれ変わった男が、前世の記憶と後悔を糧に、出会いや試練に直面しながら「今度こそ本気で生きていく」姿と壮大な冒険が描かれる大河ファンタジー。


声優・キャラクター
ルーデウス・グレイラット:内山夕実
前世の男:杉田智和
フィッツ:茅野愛衣
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

キャプテンE.D.

世の中、たいていのことには『良い点』と『悪い点』が混在いたします。
禍福は糾える縄の如し、とはよく言ったもの。
EDのもつ最大の良点は『腹上死する危険性がなくなる』ところかと。

死というものは万人に等しく訪れますが、
その価値は、ほんとそれぞれ。
欧米では『友のための死が最も尊い』とか言われます。

  腹上死というのはたぶん、
  その対極に位置する存在ではあるまいかと。

もちろん『性欲はオレの友だ』と言い張ることもできるにはできます。
キャプツバ的に『リビドーはトモダチだよ』と爽やかに言うこともできます。
ほんとできるっちゃできるんですが、
それはあくまでも『言論の自由』というケンポ-上の話であり、
うんうんそうだね、と言ってくれるヒトは、
早くその話題を終わらせたいから相づち打ってることをお忘れなく。

  実際の話、そういう大往生をしてしまうと、
  残されたご遺族の心境もけっこうフクザツでありましょうし、
  弔辞の書き方にも困ってしまいます。
  さらに、お葬式の雰囲気も微妙なものになってしまいかねませんので、
  オトコがなるべく避けたい往生の仕方の一つと言えるでしょう。

  その心配がゼロになる、というのですから、
  EDというのもなかなか捨てたものではないのかも知れません。
  (自分がなるのはゼッタイごめんですが)


さて、本作『無職転生Ⅱ』第一ク-ルは、
エリスに去られて自己憐憫をこじらせたルーデウスがEDになり、
魔法大学でシルフィと再会してそれを克服するまでを描いたおハナシです。
完全に前作『無職転生』の続きなので、
まだ見ておられない方はまるっとおいてけぼりですね。

今ク-ルはこれまでの血わき肉踊る異世界冒険譚とは趣を異にし、
どちらかと言うとせせこましい、
ぶっちゃけ半日常系みたいな話がちくちく紡がれていきます。

とは言っても、話のすすめ方がザツ、ということはありません。

0話まるっと使ってシルフィが魔法大学に入った経緯を説明してから、
1~4話がいわゆる『泥沼編』。
大切な放送期間まるまる一か月をかけて、
ルディ(ルーデウス)の見事な自己憐憫っぷりからのED発覚、
そして魔法大学入学までを描きます。

  これを『しっかりと経緯や心情を描いている』と評価するか、
  あるいは『展開が遅くてまだるっこしい』と考えるかは人それぞれ。
  きちんと物語を描きたいカントクの意図はわかりますが、
  昨今はやりの『なぜもへったくれもない』展開になじんだ方々は、
  早よシルフィだせやゴラァ、と思うかも知れません。

  まあ実際、
  そんなに面白い・引き込まれるエピソードでもないし、
  鬱モードに入ったルディがうっとうしいし、
  プロットヒロインのサラがええとこなしでかわいそうなので、
  半分の尺でもよかったかな、とは思うところ。

そして5話からがラノア魔法大学編。

基本的に『魔法学校』という舞台設定は、
おなかいっぱいというか、創造力のないラノベ作家が選ぶド定番であります。
あまりにも亜種が多すぎてよくわかんないほどなんですが、
本作は草分け的存在なので、
発表当時はまだ鮮度が残っていたかも知れませぬ。

ただし、ルディが魔法大学に入学した目的が
向学心のためとか祖国のためとか憧れの師匠に追いつきたいためとか、
そういう内面的かつふわっとしたものではなく、
  EDの治療法を探すため
という『はっきりしていて切実』なものなので、サベツ化は充分かと。
てか、ぶっ飛んでいて好きかもです。

で、ここからはおハナシの趣がガラリと変わり、
けっこう既視感の強い、下ネタおおめの異世界学園ラブコメふうとなります。
旧キャラに加えて新キャラもけっこう出てきます。
{netabare}
  ロキシーがパンツしか登場しないため、
  萌えという絶対領域はシルフィがほとんど一人でカバ-いたしております。
  ドワーフっ子のジュリエットもかわいいっちゃかわいいのですが、
  萌えとしては、上級者向けではあるまいかと。
  ケモナ-さん向けにもふたりご用意しておりますが、扱いがリョナ。

  ナナホシという、
  今後の物語展開でキーパ-ソンになりそうな娘も再登場しますが、
  今ク-ルで何かが大きく動くわけではありません。

  ヒトガミとルディの前世姿の登場も、泥沼編の一回こっきり。
  ルディがこまめに肉体を鍛え、
  ふつうのファンタジーヒ-ロ-っぽく、かっこよくなっていきます。

  つまるところ、
  小さなプロットがけっこうあるものの、何をやっても物語の主たる関心が、
    シルフィがいつ身バレするのか
    ルディがどんなふうにEDを克服するのか
  の二点に帰結してしまうという、
  わりとミもフタもない展開のク-ルだったりするわけです。{/netabare}


それじゃつまんないんですかと問われると、
決してそんなことはなく、
熱狂するような感じじゃありませんが、ふつうに楽しく見られます。

個々のキャラの心情もしっかりと繊細に描かれていますし、
『萌え』『笑い』『シリアス』『業』『バトル』
みたいなものがきちんと、しかもほどよく配合されておりまして、
  ヨ-グルトがけグラノーラ、オレンジジュースつき
みたいな、バランスの良い朝食的仕上がりなのではあるまいかと。

  ただし『ED』というクセの強いシードが含まれているため、
  とりわけ女性の視聴者さんにおかれましては、
    えっと……笑ったらいいんですか?
    それとも同情した方がいいのかしら?
  などと、咀嚼に困惑される場合もあろうかと存じまず。

  どうぞ笑ってやってくださいまし。
  そもそもルディの未熟な自己憐憫が原因ですから自業自得ですし、
  同情なんかされたらそれこそいたたまれませんから。


拙的な本作のおススメ度は、
前期を視聴済みという前提でAランクです。
(てか、第二ク-ルから見はじめる人ってあんまいないよね)

前期みたく、
エンタメ性を存分に発揮しながらも『人間の業』に深くえぐり込む、
というキレッキレ感はあまりありません。
もちろん、ヒトガミやナナホシとの会話などで片鱗は見せるのですが、
通して視聴すると、
やっぱ下ネタおおめの異世界学園ラブコメみたいな印象かと。

  なんでそうなるのかとと言うと、
  物語全体の印象というかインパクトを、
  シルフィ(茅野さん)が全部もってっちゃってるんですよね。
  ひさびさの茅野さん無双でありまする。
   {netabare}
  とりわけラスト二話、
  シルフィの身バレとED完治が同時ではなく別プロットになり、
  茅野さんがそれぞれのプロットで披露したお芝居、
  ゴジョ-先生もまっつぁおの領域展開が、インパクトやばいレベルです。
  
  ふつうのアニメだったら、
  身バレでソッコ-完治、愛はEDを救う、みたくなると思うんですよね。
  だけど本作では、
  『それはそれ、EDはED』
  ということで仕切り直し。キビしいです。

  え~~、やっぱあっちとそっちって違うもんなんですか?
  とか女性の方から聞かれても、なったことないからわかりませぬ。

    ほんとわかんないんですが、
    何となくわかるような気がするかも、
    というのがこっち側の大半の意見なんじゃないかしら。

  でまあ結局、ふたりでクスリ飲んでキメ〇ク、という
  かなり身もフタもない解決方法に至っちゃうわけでありまして、
  まさにディ-プインパクト。ぜひもなし。{/netabare}


作画は、相変わらずの高水準ですね。

ただ、前期に比べると粗くなったという声もあり、
そう言われると確かに、
ロングやモブの描き方がザツだとか仕上げがちょっとアレかなあとか、
前期になかった「ん?」は感じますが、
それでも他社との比較論で言うならけっこうなお点前ではあるまいかと。

  今ク-ルから監督が、
  前期まで副監督を務めていた平野宏樹さんに変わっております。
  また、成長したキャラを描くにあたり、
  キャラデの担当者も前期とは違う方になっており、
  そのへんの影響は、やっぱあるでしょうね。


役者さんは、キャラ替えもなく、全員ハイレベルです。

特にルディ役の内山夕実さん。
前期からルディの年齢が変わって肉体的に成長していますし、
おまけにEDという女性には理解がムズカシイ役どころなんですが、
うまく咀嚼して『青年ルディ』を創り上げています。

その他、今期からは新キャラで
上田麗奈さん(アリエル役)や若山詩音さん(ナナホシ役)など、
旬の実力派役者さんも参加していて百花繚乱。
プロットヒロインのサラを演じた白石晴香さんも、
けっこうアシリパ入ってたけれど頑張っておられました。

ただ、そんな中においても、
インパクトという観点においては、
すでに述べたように茅野愛衣さん(シルフィ役)が無双状態かと。

茅野さんって、
最近はご自身のyoutubeでお酒ばっか飲んでるイメ-ジなんですが、
もともと卓越した演技力をお持ちの方なんですよね。

  彼女のお芝居で拙が「マジすげえ」と思わされるのは、
  セリフの『硬度』と『温度』の使いわけです。
  これはもう、天性のものと呼んでいいんじゃないかしら。
   {netabare}
  本作でも物語冒頭、アスラ王国に飛ばされてきてすぐのときは、
  ガチガチに緊張した、バリカタの声ですね。
  それから『無言のフィッツ』として新生活になじんでくると、
  緊張がややほぐれて声の硬度が一段階さがります。
  (それでも初対面の相手と話すときは硬度かために)

  そして、フィッツとしてルディと会話している時には、
  リラックスできるのか、
  まったく同じ話し方なのに声のトーンはやわらかくおだやかに。

  こうした同じ話し方での『声の硬度』の使いわけ、
  『バリカタ』『かため』『ふつう』が自然にできてるんですよね。
  あの『氷菓』伊原摩耶花役でも披露してましたが、
  なかなかマネできない、ものすごい技術だと拙は思います。
  (たぶん、鳴らす場所や緊張させる筋肉を微妙に変えてるんでしょうね)

  で、それに加えて『声温度』の上げ下げができるんです、この方は。

  ナナホシとの会話などでは、声温度かなり低め。
  ルディとの会話でも、
  感情の起伏に伴って面白いぐらい上がったり下がったりいたします。

  そして、今ク-ルで最大の見せ場は、やっぱ最終話。
  ド-ピングの前後で声温度爆上り。
  その温度のまま究極の最終奥義、オトコ殺しの頂上セリフが炸裂します。

    どうぞお召し上がりください。

  これはあかん。
  わりと身持ちのかたい僕ではありますが、耳元でこれは殺られる。
  まさにアルテマウェポン。奥さんほんとごめんなさい。

  というか、マジなハナシ茅野さんって、
  『声バリカタ冷え冷えで』とか『声やわ激アツで』とか、
  どんなオーダ-にも応えられるすごい役者さんだと思う次第であります。
{/netabare}

音楽は、
劇伴は前期と同じく藤澤慶昌さん。
古楽器を駆使した安定した音作りで、世界観もドンピです。

OP/EDは、
前期は大原ゆいこさんが全部やってたんですが、
今ク-ルのOPはLONGMANさんが担当。
わりといいんじゃないかしら、世界観にもハマってますし。

あと、最終話のEDは大原さんの曲を茅野さんが歌唱しております。
ただし、セリフにかぶせてBGM的に使っちゃったので、
印象としてはかなり薄めかと。
(拙は初見のとき気がつきませんでした。お恥ずかしい)



いずれにいたしましても、
見て損をするようなアニメでは決してありません。
他の『なろう系』を見るぐらいならぜひこっちを、という感じかと。

ただ、前期については、
 『異世界転生もののハイエンドモデル』
と評価させていただいたのですが、
今ク-ルについては、さすがにそこまで言えませぬ。

既に述べたことだけど本作品の通奏的なテ-マは
  『人間の業と再生』
みたいなモノだと拙は愚考しているわけです。

そこんところ今ク-ルは、かなり薄味になっちゃってるんですよね。

そして『テ-マ』ではなく『ギミック』の一つである、
ルディのEDが前に出すぎちゃったことで、
なにがしたいのかイマイチわかりづらいク-ルになっちゃったなあ、と。
{netabare}

  もちろん、ルディがEDになったのって、
  エリスの真意をはかりきれないルディの『未熟さ』と、
  それがゆえの自己憐憫をこじらせちゃったのが原因であります。

  前世で死んだのが34歳だから通算年齢ほぼ50歳、
  ええ歳こいたおっさんがそんなんでええんか、自業自得やんかジブン、
  という意味では『業のなせるワザ』と言えなくもありません。

  ただ、その乗り越え方が、
  なんか頑張ってジブンの弱さを克服した、みたくリッパなものではなく、
    クスリでキメたらうまくいったぜキャホホイ
  という、リアルではあるけれどドラマ性のかけらもないものでして、
  え……あ……よかったね、としか言いようがありませぬ。

  人間の未熟さとか腐った性根というものはカンタンに治んないですよ、
  という背骨の部分は前期から一貫しているのですが、
  だからといってこの展開で、
    何かカンド-したり学んだりしろ、
  なんていうのは、さすがにムリ筋に過ぎるかと。{/netabare}


とはいえ、ルディくんの冒険譚は、まだまだ道半ば。
見てくれがいっぱしの青年になったとしても、
いきなり中身までリッパになられては、お話が回せません。

第二ク-ルは来年四月からとの由、
  とりあえず性的に充足したルディくんにどんな冒険が待っているのか、
  おパンツ以外のロキシーの姿は拝めるのか、
  ヒトガミやフィットア領転移事件の謎は明かされるのか、
  いいかげん下ネタを卒業してドラマにシフトしてくれるのか、
いろいろと興味の尽きないところであります。

今ク-ルはちょっとまあアレな感じでナニな出来ばえでしたが、
それでも面白いっちゃ面白いし、
物語自体はよく練られていてすごく興味深いものなので、
次ク-ルを楽しみに待ちたいと思います。

  あと、レビュータイトルがアレなので、
  某所からクレームが入り、
  BANされたらごめんしておくんなまし。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 31
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2つの物語

原作未読 全13話(0話を含む)2期第1クール

無職転生の2期第1クールです。第2クールは2024年4月より放送予定です。1期ともし機会があれば番外編(エリスと2期のあるキャラが出てきます。)まで観ることをオススメします。

第1クールは大きく分けて2つのお話に分かれています。泥沼編・学園編(ラノア大学編)です。

泥沼編は、あることで失意の底にある主人公ルーデウスは、あるパーティーに出会って立ち直るきっかけになるお話です。お酒はほどほどにいう感じでしたw

学園編は、1期のキャラが色々とでてきます。あることを解決する(この作品らしい悩みですがw)ためにラノア大学に入学します。紆余曲折ありましたが、良かったねって感じの終わり方でした。
{netabare}
なんといってもシルフィエットの登場ですね。彼女の行動や仕草、表情もゆたかでとても可愛く描かれていました。

終盤まで正体を明かすことに躊躇い、もどかしい気持ちが観ている私にもとても伝わりました。最後は2人が結ばれて良かったですね。
{/netabare}
作画は1期に引き続き綺麗に描かれています。演出も良かったですね。{netabare}(特にルーデウスとシルフィエット2人の場面){/netabare}

重要な鍵になるような人物{netabare}(ナナホシ・シズカ){/netabare}も出てきて、第2クールも楽しみですね。

OP はLONGMANさん、EDは大原ゆい子さんが歌っています。

最後に、神棚は早く処分した方がいいと思いますw

投稿 : 2024/12/14
♥ : 29
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

人生という長い旅路

残念なところとめっちゃ面白いところがあって、トータルでこれくらい

先に残念なことを言うと、生々しすぎる下ネタがストーリーと密接な関係があることですね
恋愛アニメだと最高に感動的な場面で愛よりも性が強調されてしまっていて、せっかくのムードが台無しで好き嫌いが分かれる部分です{netabare}
EDについてはよくわからないけど、サラの反応は疑問でした。
パートナーの女性は自分に魅力がないせい?とか悩んだりするでしょうけど、愛があるなら一度うまくいかなかったくらいで見捨てたりしないでしょう、何度頑張ってもうまくいかないなら愛想尽かされても仕方ないと思うけど・・・
パートナーの欠点や悩みを知ったうえで受け入れて、協力して一緒に直そうとするのがホントの愛だと私は思います。
そう考えると一度うまくいかなかったくらいで「最悪」とまで吐き捨てたサラとEDを知っても受け入れてなんとかしようと考えたシルフィの「愛の深さ」の差が対比されていたと思うのでストーリーはしっかりしていると思うんですが、やっぱりちょっとお下品すぎるネタですね・・・

それから、ルーデウスが前世のトラウマやエリスやEDのことで自信なくしているのはわかるけど、2期1クールは全体的に卑屈ではっきりしないから少しイラっとする
{/netabare}

よかったところはキャラクターと世界観と音楽そして作画
物悲しげな歌詞の主題歌が多いですが、どれも作品のストーリーやキャラクターの心情をよく理解して作られた素晴らしい主題歌でした!

一期のメインキャラのほとんどが2期前半クールでほぼ出番なくてガラッとキャラクターが変わったのに、一期にしか出ないキャラにも2期にしか出ないキャラにもちゃんと愛着がわいてくるんですね、キャラクターの魅力が凄い
なんていうか、ルーデウスの人生の旅を一緒に体験しているような感じ
彼が人生の旅路の途中で出会う人達、中には短い期間だけ濃い付き合いでも別れた後は二度と会うことがないキャラもいるかもしれません、でも二度と会うことがなくても彼らと一緒に旅したこと、笑いあったことはルーデウスの人生にとって大きな意味があったんだと思う
人生ってたぶんそういうものですよね

そんな感じでルーデウスが行く先々で魅力的なキャラクター達と一時的に人生をともにする感じが人生の縮図みたいで、メインキャラが固定されがちな他の作品にはなかなかない魅力だと思う

前世のこと、異世界転生や転移など物語の根幹をなす秘密、それから{netabare} 日本出身のナナホシが無事に帰れるか、それともこの世界を好きになるかっていうサブストーリーや動きが大きそうな王位継承争い {/netabare}も気になるし、4月からの2クール目がとても楽しみです

投稿 : 2024/12/14
♥ : 26

69.0 17 ラノベ原作で魔法なアニメランキング17位
精霊幻想記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (316)
1001人が棚に入れました
前世と現世が交錯――二つの記憶を持つ少年が運命に立ち向かう!!幼い頃、母を殺され孤児となったリオはスラム街で必死に生きていた。ある日、幼馴染との再会を夢見て事故死した《天川春人の記憶》と《強大な魔力》がリオの中で覚醒し、剣と魔法の異世界に転生していたのだと気づく。さらに、偶然出くわした王女誘拐事件の解決に貢献したことで、貴族の子女が集う名門学院に入学することに……。階級社会の最底辺から這い上がるリオは、出会いと別れを重ねながら過酷な運命を打ち砕いてゆく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、諏訪彩花、藤田茜、桑原由気、楠木ともり、原田彩楓、鈴代紗弓、本渡楓、金子彩花、浜田賢二、田丸篤志、遊佐浩二、東山奈央、新田ひより、首藤志奈、西明日香

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

現世しがらみ系異世界転生(?)作品 → 最終回:『卒業』(笑)!?

== [下記は第5話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第5話まで観終わった時点で、このレビューを書いています。

原作未読です。コミカライズ版はピッコマなどのサイトで無料でけっこう後の方(少なくともアニメ6話以降)まで読めると思います。
(私はけっこう後の方まで読んでしまいました)

異世界のスラムに転生した主人公が、早くに両親を亡くし不遇な幼少期を送りながら、王族絡みの事件に巻き込まれるというわりとありがちな物語の始まりになっています。

しかし主人公のリオは転生前の天川春人としての人生や人間関係にも未練があり、そのことが以降のストーリーにも密接に関わってくるというのは本作の特徴と言えると思います。

レビュータイトルで異世界転生の後ろに(?)付きなのは、主人公は転生なんですけどそうじゃないパターン(異世界転移など)で主人公のいる世界に現れるキャラがいるからです。とはいえ、そういうごちゃ混ぜパターンは他の作品でも使われている気がするので本作のみが特殊ということではないと思います。

取りあえず第1話のバス事故は以後のストーリーの伏線になっているので、後の方の話数を観てから見直すと何か発見があるかもしれません。

本作は、たぶん最終話まで観る予定です。
== [第5話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.9.21追記:
第12話(最終話)まで視聴終了しました。個人的には1クール単品のアニメ作品としては、あまり高い評価は付けられないですね。

尺として1クールしかないところで最終話でのカタルシスを求めて、大胆なエピソード順変更を図った感じがします。たぶん2期目を作る気はなさそう。

じゃあ2期目を作るのは無理かというと、万が一人気が出たら何とか軌道修正は出来そうではあるんですけど、最終話Cパートでいきなりブッ込んできて「え、ここで終わり?」みたいな最終回です。

もし観ていない人がいて観るかどうか考えているとしたら、続編が作られるまで観ないかもしくはアニメは観ずに最初っから原作かコミカライズ版を読むかをお勧めする感じではあります。

余談: テレビで視聴していると提供画面の後でコミカライズ作画担当によるおまけ漫画みたいなのが映るんですが、個人的にはこれが意外と面白かったです。でも、特に一般的にお勧めする内容でも無かった気がします。
(でも、おまけ漫画を配信サイト視聴で観ることはできないようです。)

投稿 : 2024/12/14
♥ : 23
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

時間経過、とは

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
異世界転生なろう系の、一般的な枠内に収まっている作品だと思います。なんだか色々とテンプレでした。

バトルに恋愛がメインであり、ややダークな要素もあり、設定としては悪くなかったと思いますが、作画がへたってたのと、なんかやたらに説明くさいセリフ回しのせいで、安っぽくなってた印象です。評価は☆2に近い☆3って感じですね(序盤は良かったので)。

レビューでは、作中に見られた時間経過について。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
これだけ、1クールの尺の中で(早送り、もしくはその間を描かない)時間経過がある作品も珍しいのかなって思います。

精霊の民の森で1年、カラスキ王国で1年だったかな。

個人的には、作中で時間経過があるのって好意的に捉えることが多くて、それは、その過ぎた時間の中で「重み」や「成長」を感じられるから。ONE PIECEとかもそうだったしね。

ただ、ONE PIECEの場合、「2年の修行で全キャラパワーアップ」と「2年たっても変わらぬ思いや関係性」を表現するための時間経過であり、再会を楽しく劇的に表現したために、なかなか効果的だったと思う(まあ、尾田さんが家族サービスするための休み期間という側面もあるけどw)。

とはいえ、100巻続く漫画の中で2年と、1クール12話の中で2年だからね。

本作の時間経過の意味は、精霊の民の森での1年は、「ラティーファがサラ、オーフィア、アルマと家族になるまでの時間」という意味では価値があったと思うし、旅を止めてまでそれに付き合うリオにも好感がもてました。

ただ、カラスキ王国での時間は、必要だったのかな? 色々考えても、しっくりくる理由が見当たらなくて。

ということで一勝一敗というか、まあ、時間経過の効果を考えるには良い素材になったかもしれない。

アニメとしては、1話目のスタートは丁寧な描写の中で分かりやすかったし、リオが少年時代の方が見応えがありました。あのまま学園モノでも良かったくらいに。

最終話は残念すぎて笑えました。クソ安っぽい展開に、言い訳がましいダラダラとした念話。崩壊した作画でのバトル。ビックリするくらい中途半端な終わりかた。急展開のCパート。

最近見た最終回でもだいぶヒドイ方だったと思います。

(もしやるなら)2期はおそらく三角関係メインでしょうね。ぜひ、作画は普通レベルくらいでやってほしいですね。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
すげぇリアルな事故シーンだな。転生モノのテンプレートながら、丁寧な作り。

2話目 ☆3
両方の記憶がある系。イケメン(笑) 

3話目 ☆2
崖落ちるとこの作画、ヤバいな。バトル全体、酷いな。

4話目 ☆3
ロリキャラ、味方になったな。

5話目 ☆3
亜人族達の、人間族に対する手のひらの返し方が、ちょいと気持ち悪いな。精霊の話を聞いた後なら分かるけれど。半年以上の時間経過か。

6話目 ☆3
ナウシカ戦法(笑) ワイバーンを素手でボコす。装備その他、パワーアップ。

7話目 ☆3
いきなり着いたな。ウルトラあっさり祖母に会うかい。そして余裕のハーレム。トラウマからのダークモード。

8話目 ☆3
祖父母、人間できすぎだろ。作画はかなりやばいね。

9話目 ☆2
何年経ちました、だけだからな、実質。んで、何したいか不明だな。

10話目 ☆2
面白い部分が見当たらないな。

11話目 ☆


12話目 ☆1
そこでダラダラと念話をするから、説明臭くて美化しすぎてつまんなくなる。やたら中途半端な最終回だし。Cパートの雑さは、ヤバイな(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/12/14
♥ : 20

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

わりと好き。

割と好きなタイプの作品でした。

視聴した印象としては、しっかりと作られているなという印象でした。
すべてが見えたわけでは無いですが、メインストーリーは少しぼんやり、その中で主人公の学生生活や、仲間との出会い、世界の広がりが描かれていくタイプ。
このクールでは割とオーソドックスな異世界転生モノのスタイルと言ってもいいかもしれません。

このメーンストーリーに含有されるそれぞれのエピソードが話数ごとにメリハリが効いていて、ちゃんと構成が設計されている感がありました。

ただし、主人公が優れた能力を持っているのは、この手の作品の常なのですが、話が進んでいくうちに、この世界でのお家柄等も明かされていき、どんどん特別な存在であることが明らかになっていきました。
この辺は「あーやっぱりスーパーエリート君的になっていくのかぁ」とは思ってしまいました。

そして・・・、スーパーエリートと言えば、
取り巻きのガールズたちですよねぇ。
こちらでも、スーパーエリートの様で、どんどん、愛されキャラになっていきますねぇ。
今のところ、ベッタベタのハーレム状態とまではいかないものの、コレも、この手の作品の常かぁ・・・と遠い目をしている私です。


ちなみに、この主人公さん、他の方のレビューを拝見した際に散見されるように、とあるソードな作品の主人公さんにえらく寄っていっている気がしますねw。

6話の旅立ちのシーン以降、途端に「何か」に似てきた気がする、とは思っていたのですがw。

メタな話どうやら、中の人が同じなんですかね(調べずに書いています)。
それで、キャラの方向性が似てくるってあるのかなぁ、とも思いながら眺めていました。



物語自体は、このクールではそれほど劇的に進捗した感は無かったですね。
~主人公の表向きの出自~

~学生生活期間での成長、出会い~

~旅立ち~

~冒険中のあれやこれや、出会い~

~精霊の里での交流~

~ヤグモ地方でのあれやこれや、出会い、交流、真の出自の開陳~

そして、学生時にお世話になったセリア先生を政略結婚から略奪(救出)。

ってところでした。

で、最後の最後に所々でカットインされていた、
転生前のかつての思い人(?)との突然の再会っと。

地固めが終わって、さあ、ここからって感じでしょうかね。
どうやら2期クールが既に決まっているそうなので、そこは安心して今後のストーリーを待つことにしたいと思います。


私的には、好みのタイプ。
しっかりと作ってあるという好印象。
各キャラも造形がしっかりしていて安心して観れる。
といった、好印象な作品でした。

機会がありましたら、ご覧くださいませ。
私も2期を楽しみに待ちたいと思っています。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 17

65.3 18 ラノベ原作で魔法なアニメランキング18位
実は俺、最強でした?(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (161)
531人が棚に入れました
「チート能力を授けて、異世界に転生させます! 第⼆の人生を謳歌してね!?」突如女神にこう告げられ、所謂引きニートだった俺は、異世界の王子の赤ちゃんとして目覚めたのだった。魔力が絶対的なこの世界、圧倒的な魔力と王族の地位を得た俺なら「悠々自適の引きこもりライフが満喫できるじゃないか!」と思った瞬間。あっさりと、遠くの森に捨てられた…。いきなりの大ピンチを迎えた、俺の目の前に現れたのは、とある勘違いから俺の従者になるフレイムフェンリルの「フレイ」と、辺境伯の「ゴルド・ゼンフィス」だった。それから9年、拾われたゼンフィス家で何不自由なく育った俺は、可愛い妹「シャル」をはじめ、前世では考えもしなかった家族というものに囲まれて、再び引き籠もりライフのための計画を図るのだが…。最強!?の俺に、平穏な生活は果たしていつ訪れるのでしょうか?

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

実は俺、引きこもりでした!

私は異世界転生アニメ嫌いじゃないので、結構楽しめました
ストーリーは中身ない妄想の話で全然面白くないけど、キャラクターが可愛くてのほほんとしているので異世界ファンタジーが好きならまったり楽しめるアニメだと思いました

やる気がない、ゆるい感じの異世界なろう系チートアニメ
働きたくない、努力したくない、楽がしたい、可愛い子と仲良くなりたいっていう願望が詰まっています、しょうもない妄想ですねー

いいから働いて!!Σ\( ̄ー ̄;)

主人公は引きこもりたいばっかりでしょうもない人だけど、ただ楽をしたい、身の周りの大事な人を守っていればいいくらいの毒がない人なので嫌な感じはあんまりしないです

投稿 : 2024/12/14
♥ : 20

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

実は俺、最強です!

原作未読 全12話

現世でいじめに遭い、引き篭もった生活をおくっていた主人公が女神にもの凄い魔法能力を与えられ異世界に王子として転生、魔法能力が凄すぎて魔力測定が出来ず逆に魔力のないものとして、森に捨てられ、不憫に思った貴族に拾われ、成長してその能力を隠し、裏で様々な問題を解決していくお話です。

主人公本人は全然やる気がなく部屋で引きこもりの生活したいのですが、巻き込まれ体質らしく不本意ながら様々問題に関わり合うことになります。

特に目新しさもない作品ですが、主人公が強いため危機的状況は起こらないので、お気軽に観ることができますね。

お話は切りがいいところで終わっています。

OPはLezelさん、EDはStar★Shiμʼne!!!さんが歌っています。

最後に、私も何方かと言えば怠惰な生活に憧れていますが、現実ではそう甘くありませんねw

投稿 : 2024/12/14
♥ : 16

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

あにうえさま!

この作品の原作は未読です。
事前情報無しで視聴に臨みましたが、思った以上に楽しめた作品だったと思っています。


「チート能力を授けて、異世界に転生させます! 第二の人生を謳歌してね!?」

突如女神にこう告げられ、
所謂引きニートだった俺は、
異世界の王子の赤ちゃんとして目覚めたのだった。

魔力が絶対的なこの世界、
圧倒的な魔力と王族の地位を得た俺なら
「悠々自適の引きこもりライフが
満喫できるじゃないか!」
と思った瞬間。
あっさりと、遠くの森に捨てられた…。

いきなりの大ピンチを迎えた
俺の目の前に現れたのは、
とある勘違いから俺の従者になる
フレイム・フェンリルの「フレイ」と、
辺境伯の「ゴルド・ゼンフィス」だった。

それから9年、
拾われたゼンフィス家で何不自由なく育った俺は、
可愛い妹「シャル」をはじめ、
前世では考えもしなかった
家族というものに囲まれて、
再び引き籠もりライフのための計画を図るのだが…。

最強!?の俺に、平穏な生活は
果たしていつ訪れるのでしょうか?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品には、基本的に心の底から腐っている系のキャラは登場しません。
主人公はチートですが、「いかにぐうたら生活を満喫できるか」、に言動が終始しており、嫌みの無い性格なので、チートに微塵もいやらしさを感じません。

でも、ここぞという時…暴力で物事を推し進めようとする輩や、自分の大切を守るために、正義の鉄槌を振るえる主人公でした。

そう…主人公はこんな感じなのですが、この作品を何倍にも面白くしているのが、妹のシャルロッテ・ゼンフィスの存在でした。

このシャルには、主人公のハルトも振り回されてばかり…
まぁ、その原因を作ったのはハルト本人なので、まぁ自業自得だと思いますけどね^^;

シャルの最大の能力は、ハルトの身になにか起きた場合は「面白そうなことが起きている予感」がする能力と言って過言はないでしょう。
与えられたインフラ環境を駆使してハルトの雄姿を見守る…
だけじゃ飽き足らず、色々と画策をするようにもなっていましたっけ^^;

そう、シャルはメッチャ頭が良いんです。
ペンネームで魔法の新理論に関する論文を学会に送りつけ、謎の天才学者という称号を貰ってみたり…
そして、シャルで一番ビックリしたのは、演じているのが種﨑さんだったということです。

正直テロップを見るまで全然気付けませんでしたよ。
流石、種﨑さん…
2023年の第17回声優アワードにて、史上初となる主演声優賞&助演声優賞のダブル受賞を果たす実力をお持ちなだけのことはあります。

他にもハルトの従者であるフレイムフェンリルのフレイや、ブリザードドラゴンのリザなど、個性的なキャラが決して私たちを飽きさせることがありません。

主人公は、基本的に怠けたいだけなので、このやり取りだけでは絶対物語が間延びしてしまいます。
シャルや周りのサブキャラたちが良いスパイスになってくれていました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Lezelさんによる「リセット ライフ?」
エンディングテーマは、Star★Shiμʼne!!!さんによる「ひみCHU★プリラブマジック」

1クール全12話の物語でした。
この作品も「レベル1だけどユニークスキルで最強です」と同様に、安心して視聴できる作品だったと思います。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 10

69.0 19 ラノベ原作で魔法なアニメランキング19位
変人のサラダボウル(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (144)
478人が棚に入れました
貧乏探偵、鏑矢惣助が尾行中に出逢ったのは、魔術を操る異世界の皇女サラだった。 なし崩し的にサラとの同居生活を始める惣助だが、サラはあっという間に現代日本に馴染んでいく。 一方、サラに続いて転移してきた女騎士リヴィアは、ホームレスに身をやつしながらも意外と楽しい日々を送る。 前向きにたくましく生きる二人の異世界人の姿は、惣助のほか、鬼畜弁護士、別れさせ工作員、宗教家といったこの地に生きる変わり者達にも影響を与えていき――。

声優・キャラクター
鏑矢惣助:古川慎
サラ・ダ・オディン:矢野妃菜喜
リヴィア・ド・ウーディス:M・A・O
プリケツ:大地葉
皆神望愛:藤田茜
愛崎ブレンダ:沼倉愛美
永縄友奈:高田憂希
閨春花:真野美月
草薙勲:上田燿司
タケオ:立花慎之介
鈴木:鳥海浩輔

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

謎の岐阜アニメ

作画は微妙だけど面白かった
岐阜が舞台のギャグアニメ
異世界から姫と従者がやってきて、姫が魔法をあまり使わず探偵事務所や学校でまっとうに暮らしているのに、従者は裏社会にどっぷりはまっていってそれぞれに異世界を堪能しているのが面白かった

【聖地について】
岐阜市周辺ですね
岐阜県は飛騨・東濃・中濃・西濃と4つの地区に分かれていて、古くから交通の要衝であった岐阜県は隣県の影響が強く、地区ごとの特色が強いのですが、それぞれの地区にアニメがあります。地域性の違いにも注目ください!

名古屋に近い中濃・岐阜市は河合荘と僕たちは友達が少ない、変人のサラダボウル、美濃加茂市ののうりん
山岳地帯の飛騨地区・飛騨市の天気の子、高山市の氷菓、白川郷のひぐらしのなく頃に
東濃・多治見市のやくならマグカップも、
関西の影響が見られる西濃地区・大垣市の聲の形

【岐阜のイメージダウン?!】
カルト宗教にパチンコに風俗店に橋の下のホームレスに競馬・・・
間違ってないと思うんだけど、岐阜のいいところも紹介してほしいな

投稿 : 2024/12/14
♥ : 25

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

岐阜ご当地コメディアニメ

探偵の鏑矢惣助は、ある日異世界から追われてきた姫サラと出会い・・で始まるお話。
原作のラノベは未読です。

見始めて思ったのは「ひなまつり」みたいだなって。
ある日突然現れた異能力者、もうひとりはホームレスになって生活とか似てる部分があったり。

でもこちらはあまり異能力(魔法)を使わず、何も知らないこの世界で頑張って生活する話がメインでした。

色々と話が飛ぶのでとっちらかったイメージでしたが、キャラが出揃ってそれぞれの関係もこなれてきて、これから面白くなっていくのかなってところで終わりました。

岐阜のご当地アニメだったみたいで、地元の方が見ると面白い描写とかあったんでしょうか。

お話では新興宗教の教祖が出てくるんですが、あんまりこういうキャラは好きじゃないかな。
宗教で集めたお金で色々やってると思うと・・ね。

でも気軽に面白く見れましたので、もし2期がありましたら見たいと思います。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 23
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ぶっ飛んだ”非日常”より、少し波風のある変人達の”日常”を描きたかったみたいな?!

【レビューNo.143】(初回登録:2024/9/22)
ラノベ原作で2024年作品。全12話。
最初はタイトル切りしてましたが、他の方のレビューを拝読すると思っていた
モノとは違いよさげだったので、視聴し始めて無事完走。


(ストーリー)
岐阜で探偵業を営む鏑矢惣助は、不倫調査の尾行中に異世界から転移してきた
皇女サラと出会う。
彼女は異世界で祖国が滅ぼされ、こちらの世界に逃げ延びてきたのだった。
こうして2人は成り行きで共同生活を送り始める。
一方サラの従者である女騎士・リヴィアも遅れてこちらの世界に転移。
彼女はホームレスからこちらの世界での生活をスタートさせるのだった。


(評 価)
・ホームコメディとしては◎
 原作者は『はがない』の平坂読先生。
 『はがない』が(時代の流行りもありますが)
 → 個性豊かなヒロインたちが枠からはみ出すドタバタ学園ハーレムモノ
 という感じだったのに対し、本作は趣向を変え
 → 収まりのいいホームコメディをベースにした群像劇
 をやりたかったのかなっと。

 ベースとなるホームコメディですが、主人公のサラは
 ・年令は12歳ながらも、皇女という立場や命の危険にさらされる等波乱万丈
  な人生を送る
  → そのため精神が早熟しており、妙に達観している面もある
 ・言動に高貴さがあり、上述の大人っぽさがより引き立つ
 ・それでいて年相応の子供っぽさも持ち合わせている
 ・また順応性も高くネットやオタク文化を満喫している
 キャラ造形がなかなかに秀逸。
 なので、惣助との会話だったり食事等の日常シーンなども
 ・小学生のそれでなくまた(精神年齢の高い)高校生とのそれでもなく
 ・当然実の親子ではないが赤の他人という距離感でもない
 サラという”特異なキャラ”だからこそ成立する、独自の空気感や面白さが
 心地いいんですよね。
 「これが平坂先生のやりたかったホームコメディか。なかなかええやん。」
 と納得させられるモノはありますね。

 あとサラは魔法が使えますが、それに頼って面白展開をガツガツつくること
 なく、必要最小限に留めたのも好印象ですね。


・他のキャラの群像劇は小粒感が・・・
 上述の通り、「惣助×サラ」の主役コンビは収まりのいいホームコメディと
 して機能していた分、他のキャラでもっと引っ掻き回してもよかったかなと
 思ったのですが、その辺少々物足りなかったかなあっと。
 全体的にソツなく単打が打てるアベレージヒッターはそろっているが、長距
 離砲がいないみたいな。

 ポジション的には、リヴィアなんかはガンガンバットを振って長打を狙って
 欲しいところなんですが
 ・”どちゃシコボディ”の下ネタではみ出し感はあるが
 ・基本他のキャラに振り回されて、ようやく持ち味を発揮するという感じな
  ので、ちょっと物足りない
 という感じですかね。
 (エピソード自体はソツなく創られており及第点だったと思いますが、味付
  けはもう少し刺激が欲しかったかなっと)
 むしろキャラとしては、ヒットや送りバントでリヴィアの支援という役割を
 きっちり果たしてたプリケツさんの方が好印象だったかな。

 ただこの辺も平坂先生が『はがない』でみせた勢いにまかせたはみ出し感を
 封印し、やはり収まりのいいコメディを目指したのかなと感じるところもあ
 るんですよね。
 (ぶっ飛んだ”非日常”より、少し波風のある変人達の”日常”を描きたかった
  みたいな)

 唯一の例外が永縄友奈でしょうか。
 {netabare}・中学生だがいじめ問題で探偵依頼して惣助とサラに助けられる
  → その経験を活かし今度は他のいじめられっ子を助ける
 ・そしてサラの初めての親友になったり、探偵業に興味を持ったり{/netabare}
 ハートウォーミングな展開で見事に長打をかっ飛ばしてくれました。
 

上述のように個人的には少し物足りなさがありましたが、サラのキャラ造形が
よかったので結構楽しめたと思います。
さすが平坂先生で、それなりのレベルは担保されていたと思いますし。

作画はコメディなので、そこまでハイレベルなモノを求められないとはいえ、
ちょっとチープだなと感じましたね。
それに女の子はもう少し萌えっぽさがあった方が見映えするだろうと。
あと岐阜アニメらしいが終わってみると
・長良川で勝手に鮎を獲ってはいけません(遊漁証が必要)
・岐阜タンメン食ってみて~
位しか頭に残ってねーなw


OP『ギフにテッド/和ぬか』
ED『今晩の喧嘩/名誉伝説』
・両曲とも面白い感じで、作品にはマッチしてたかな。
・あと作中でサラが歌う『レタスとキャベツ』も「なんじゃこりゃ?!」って
 感じがよき。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 17

52.1 20 ラノベ原作で魔法なアニメランキング20位
出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★☆☆ 2.3 (131)
307人が棚に入れました
「ようやく探しに行くことができる。前世から待ち望んだ平穏な暮らしを。」 神の恩恵『ギフト』を得られず、出来損ないと呼ばれた少年・アレン。 しかし、彼の正体は――前世の記憶と力を持つ元英雄だった⁉ 実家である公爵家から追放されたのをいいことに、自由気ままな旅を始めようとするアレンだったが、 元婚約者の暗殺未遂に遭遇することになり......⁉ 今世こそのんびりしたい元英雄の、望まぬヒロイック・ファンタジー開幕!

声優・キャラクター
アレン:蒼井翔太
リーズ:栗坂南美
アンリエット:鬼頭明里
ノエル:雨宮天
ミレーヌ:愛美
ベアトリス:潘めぐみ
アキラ:伊瀬茉莉也
クレイグ:子安武人
ブレット:逢坂良太
カーティス:子安光樹

レオン博士 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4

ホントに出来損ないでした

最後まで安定して絵が酷くて、絵以外も色々酷くて絶望的な低クオリティアニメでした
作画崩壊を楽しみたい人以外は安心して切っていいやつ

話も全然面白くなくて、個性がない俺TUEEEE+ハーレムなろう系

前世のトラウマがーって悩みながら仲間のピンチをじっくり観察して、まあ助けるかみたいな乗り気じゃない感じで出て行って、チート能力でさくっと敵を倒してドヤ顔でカッコつける主人公・・・
描写不足なんでしょうけどとにかく仲間が目に入ってなくて、自分のことしか見えてないので何も共感できません

原作知らないけど、ずっとぶつ切りで唐突で描写不足なので、原作の面白さが十分に伝えられてないのもあるかも

主人公がチートだし演出が酷いから緊張感ないし、作画が悪すぎて敵がショボく見えるから脅威って感じしないし、ピンチなシーンも落書きみたいな攻撃が飛んできて、苦しんでいても顔のパーツが歪んでるからギャグシーンに見える
酷い作品でした

投稿 : 2024/12/14
♥ : 21

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

今世こそのんびりしたい元英雄の、望まぬヒロイック・ファンタジー開幕!

この作品の原作は未読です。
事前情報無しで視聴を始めましたが、あかりん、天ちゃん、あいみんなどお気に入りの声優さんが出演していて俄然視聴意欲が上がったのを覚えています。

今期の作品において、転生系の作品において共通しているのは今期が続編である作品を除き、作画が飛び抜けて良いと言える作品は無かったと思っています。
ですが、それは原作の良し悪しや、声優さんの頑張りとは関係無いと思っているので、そういうスタンスでレビューしていきたいと思っています。


「ようやく探しに行くことができる。前世から待ち望んだ平穏な暮らしを」

神の恩恵『ギフト』を得られず、出来損ないと呼ばれた少年・アレン。
しかし、彼の正体は――前世の記憶と力を持つ元英雄だった!?

実家である公爵家から追放されたのをいいことに、自由気ままな旅を始めようとするアレンだったが、
元婚約者の暗殺未遂に遭遇することになり……!?

今世こそのんびりしたい元英雄の、望まぬヒロイック・ファンタジー開幕!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走してwikiをチラ見して知ったのが、原作で小説版が2019年まで連載され、以降は漫画版に移行したそうです。
こういう変更って珍しいのではないでしょうか。
漫画の方が情報量が多いから表現し易かったとか…!?

好き勝手に生きるって、実際には難しいと思います。
と言うか、日本で普通に生きている限り無理ですよね。
仕事をリタイアした後の第二の人生なら可能性はあるかもですが、若い頃の無理が祟って、身体があちこち悲鳴を上げていると思いますので、きっと対したことは出来ないと思います。
ポ〇ンと一軒家の様なバイタリティも持ち合わせておりませんのでね^^;

平穏な暮らしかぁ…
確かに日本ではドンパチはありませんが、サラリーマンの方々は別名「企業戦士」と呼ばれ日々戦っていますからね。
個人的にはこの状況を平穏とは思えないですけどなぁ。

さて、リーズ vs アンリエットの様な構図が出来上がりましたが、この先どうなるんでしょうね。
アンリエッタは一見素っ気ない態度を取っているように見えますが、最終話での彼女の表情を見ると、それっきりで終わる気がしないんですよね。
それにこれまでのいきさつもありますし…

しかし、改めて見ると声優さんの布陣がメッチャ自分好み^^
それはこの作品に限ったことではありませんが、推しの声優さんが出てる作品は気になりますし、何だかんだ言って結局視聴していますしね。
この作品もその点に関しては申し分無かったかと。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、蒼井翔太さんによる「EVOLVE」
エンディングテーマは、あいにんによる「メリトクラシー」
個人的にはあいみんのエンディング曲が好きだったかな。

1クール全12話の物語でした。
総じて面白かったと思います。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 7

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

アレン君!凄いテンプレだよー!テンプレにもなっていない?

 最終話(12話)まで観ました。2024.06.19

 いや〜面白かったです。さすが今期ワースト候補作!ブッチギリで1位です。

 前世から因縁のある、4人目のチョロイン、アンリエットを助けるのは良いのですが、アレンさん、いつも通り殺される寸前にならないと行動しません。

 蒼井翔太さんのCVもアレンに合っており、サイコパス感マシマシでとても良い感じです。ぬらりひょんかなんかなの?いつもの様にヌルっと登場します。

 ラスボスは、昔のゲゲゲの鬼太郎に出てきた強欲な人間が祟りで妖怪化したやつみたいなキャラで、フンスカ言いながらアンリエットを襲いますが、作画と動きの悪さのために、80年代のギャグアニメみたいになっています。ここ、笑うとこ?

 そして、いつもの様にアレンさんにワールドエンドを叩き込まれます。ワンパターンだなぁ…。しかも一応ラスボスなのにこんなに弱いのは良くないですね。

 ラスボス「神の如き力だな。お前は一体何なんだ?なぜ何者にもなろうとしない?」本当にそうですね。今回の人生でやりたいことは、複数の嫁をゲットしてウロツクだけなんですかね?

 何が言いたいか最期まで良く分からない、やっつけ仕事の本作品…。それでも総集編無しでワンクール放映出来るのだから、日本のアニメ制作技術は優秀ですね。なろう原作も大したものです。
………………………………………………………………………

 9話まで観ました。2024.05.30

 エルフの国の問題も、いつもの通りアレン君は仲間がピンチになるまで待ってから登場して助けて何となく解決しました。色々関係者にぶん投げただけですが…。

 前世のトラウマで全ての行動に腰が重いそうですが、何かなぁという感じです。前世の件必要か?

 結局、ハーレム作って色々な事に武力介入しないと物語が作れないのだから、実家を継げば良かった気がします。

 物語中の人達はアレンの前世の事など知らないのだから、現状、何がしたいのか分からない不気味な集団としか思われて無い気がします。

 この、凄い薄味の物語に何らかのオチはあるのでしょうか?疑問です。
………………………………………………………………………

 8話まで観ました。2024.05.22

 実家は継がないよ〜!で、ハーレムヒロイン達と楽しく暮らすアレン君…。しかし、それでは話が終わってしまうので、ニューヒロイン登場からのいっちょカミでエルフの国へ…。

 全てがどうでも良い男、アレン君…。悪魔がどういう存在なのかをヒロインから聞いて、深刻な顔をしますが、仲間も含めてどうでも良いんだろ?

 家族にワールドエンドを容赦無く叩き込んで別に何のフォローもしない鬼畜に何かを期待してもな〜。

 何か、ポプテピピックのキャラが出て来ても大丈夫そうな虚無アニメですが、スマホ太郎の方がまだ面倒見が良い位、アレン君が人非人なので、これからどうなるのか凄く気になります。このまま、サイコパス街道を爆走して欲しいですね。

………………………………………………………………………

 6話まで観ました。2024.05.09

 今期の異世界なろう三銃士、ニューゲート、レベル2、出来損ない…ですが、毎週観ていると似たような内容なので印象が混ざってきます。

 本作品、出来損ない…は三銃士の中ではオリジナリティを出そうと頑張っている感じはします。しかし、圧倒的に作画と演出が悪いです。

 何でしょうね…。フェンリル戦、ゾンビ退治、オジサマ騎士の悲劇と、見せ場を作ろうとしますが、作画と演出が悪くてことごとくギャグみたいです。ガチの低品質さが何とも言えません。

 ゾンビ退治は酷かったなぁ…。往年のフラッシュアニメの方が迫力あるのでは?鷹の爪〜!

 今回でアレン君の因縁が片付きましたが、ワールドエンド!とクソダサ技を叫んで決着って…酷くね?

 敵味方の登場人物達が何をしたいのかイマイチ不明なままクールの後半へ…。人間性の欠如したアレン君に刮目せよ!
………………………………………………………………………

 初回視聴してのレビューです。2024.04.02

 転生チート、実家追放、スローライフを目指しての旅、美女戦士と婚約者の馬車がモンスターに襲われていたので助ける、美少女合流ハーレム、旅の途中でイキった奴らを懲らしめる…。

 観ていて、自分にも前世の記憶があるのか?それともデジャヴ?舞浜サーバでループしてる?いつの間にか死に戻った?と、不安になるほど既視感があります。コレはヤバい…。

 こんなにオリジナルティーの欠如した原作を良くアニメ化したなぁ〜と言うのが1話の感想です。

 タイムリープ感を味わいたい方にオススメです!寧ろ変なオリジナルティーを出さない方が良いかもしれません。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 7

58.1 21 ラノベ原作で魔法なアニメランキング21位
魔王軍最強の魔術師は人間だった(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★☆☆ 2.8 (93)
247人が棚に入れました
『魔王軍最強の魔術師』と呼ばれ、単身で砦をも攻略する魔族、その名はアイク。 絶大な魔術で敵をなぎ払う様は、まさしく『化け物』そのもので、敵味方から畏怖される存在だった。 しかし、そんな彼には、他の魔族にはいえない秘密があった。 「――俺、実は人間なんだよね」 人間であることを隠しながら魔族と人間の共生を目指す、成り上がりダークファンタジー!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

良くある魔王軍の中に人間がいて、人間ならではの活躍をするいつものやつ…。でも無かったです…。

 最終回(12話)まで観ました。2024.09.19

 主人公がメイドを連れて食糧調達のために外交していたら、ロリコン海賊団にメイドが捕まって助けるために色々していたら、魔女軍団長が敵に捕まってピンチになったりと、薄いエピソードが続きます。

 軍団長、主人公不在で食糧の備蓄も無いのに軍団を分散させて攻勢に出る意味は?食糧略奪目的か?主人公アゲのために、周りを無能にしすぎです。

 で、結局主人公の火縄銃と空からの火薬樽爆撃で敵を撃退します。主人公じゃ無くても出来る作戦です。

 この手の戦略モノは難しいです。軍団を動かす以上、勝つ時は勝つし、負ける時は負けます。個人の智略で何とかなるものではありません。戦争は数です。

 エピローグで、今後の展開も明かしてしまうし、2期を作る気はなさそう。う〜ん。

 人間側の魔法使いも結構強いし、魔女軍団長も最初の方で見せた大規模魔法を使わないし、主人公が魔族では無く、人間だというのも、最後の方は霞んできます。強ければ何でも良くね?

 内政もあまり詳しく描かないし、戦略面も弱く、見せ場が最後までありませんでした。何のためにアニメ化したのか不明な作品でした。見なくても良かった感じしかしません。

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 8話まで観ました。2024.08.22

 2000の守備兵で5倍の人類軍を撃退しました!どんなすごい作戦を使ったかと言うと…。はっきり言って期待外れも良いとこでした。これ、盛り上がる所ですよね?ツッコミ所しかありません。

 ローテーションで敵に当たれとか馬鹿なの?それは、数が多い方がやる作戦でしょうよ。少数兵力をさらに小出しにしてどうすんのよ?

 火縄銃の運用数も少ないし、こんなので敵を撃退出来ないでしょ。弩で撃たれて終わりですよ。ドワーフの下り何だったの?

 人類軍側も、バリスタやらカタパルトやらを大量に運用しているのに、無策に突撃したり、馬鹿すぎです。

 城内の民間人に被害が出るからあんまり撃てないとかでも無いのに(味方に誤射しても構わん系の運用をしている)なんで活用しない?何も考えずに撃ってるだけで落城したろ?

 魔王軍側に飛べる魔物がいて、そいつらにカタパルトが空からの投石で制圧されていますが、包囲される前にゲリラ的に攻撃した方が良かったのでは?

 空からの攻撃は、人類側の魔術師を無力化しないと無理だったのかもしれませんが、劇中、魔術師をどうやって無力化出来たのかは謎です。いつの間にか捕虜にしてました…。

 最後は師団長の大規模魔術だよりだし、主人公何かしたの?ドヤってますが、作戦もクソもありません。

 主人公アゲで周りの知能を低下させるの、恥ずかしいから辞めてくれます?作者の知能が並以下ってことですよね?

 いや〜、こんな視聴者を馬鹿にしたアニメを良く作りましたね。今期ナンバーワン糞アニメ候補は伊達ではないです。
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 6話まで観ました。2024.08.11

 人類連合との決戦に備えてドワーフを使役して、火縄銃の大量生産だ!火縄銃にこだわるな〜。発想が極めてチープです。謎の火縄銃推しは一体?

 広範囲攻撃魔法がある世界で密集隊形からの飽和波状攻撃で面的な制圧を図る滑空銃による戦法が役に立つのかね?メテオ的な魔法で瞬殺されそうです。

 まだ、ライフリング銃による分隊を基本とした散兵戦術の方が魔族向きな様な気もします。

 多分、滑空銃による戦闘法を理解していないんでしょうね。命中率なんてクソなので、とにかく集団で乱射乱射乱射です。

 一方、散兵戦術は四境戦争で幕府軍を圧倒した長州軍の戦い方ですね。機動力を活かした分隊単位でライフリング銃の命中率を効果的に使用していた長州歩兵の戦闘力は、まさに一方的な虐殺…。幕府軍は何も出来ずに崩壊しました。

 このアニメ、生産量を上げるための農法も含めて、馬鹿が馬鹿な話を一生懸命に作っている感じが微笑ましいです。もちろん面白くはないですよ?

 どうせ妄想思弁作品なのだから、ミニエー銃位作っても良さそうです。旋条加工程度ならドワーフにさせても無理は無い気がします。

 どちらにしても、極めて技術や人類史に対する侮辱を感じる時点で駄目ですなぁ〜。

 次回以降、どんな馬鹿な戦術で人類軍がやられるのか、とても楽しみな反面、馬鹿な役をやらされる声優さん達が可哀想でもあります。
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 5話まで観ました。2027.08.02

 結局、対戦相手がキレてクーデターを起こしました。銃云々の話はどっかに行ってしまいました。

 しかし、主人公の上司の魔女が、コレを見越して備えていたぜキリッ!っと援軍を率いて駆けつけます。魔王様も一時行方不明になっていたのに、この展開読んでいたぜキリッ!と、再登場します。いや、無事なら最初から出てこいよ!

 結局、今までのエピソードは何だったの?何でこんな茶番に尺を使っているの?馬鹿なの?裏切り者を探すのに何話使ってるの?結局、女騎士を助けるエピソードも意味が無かったし、尺稼ぎかなんかなの?つまんね〜話に尺稼ぎが必要なのかね?

 結構、見物していた魔族(オーク兵)が巻き添えをくって殺されていますが、茶番的殺戮劇の意味は?もう、分からんことだらけです。

 モブ敵兵がカクカクしたCGなので、戦闘に迫力も無く、視聴していると無駄な時間を使わされている感じがします。魔法も全然強そうじゃないし…。

 良くある物語なので、もう少しテンポを良くした方が…と、観ていて腹が立つより心配になるクソアニメですね。

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 4話まで観ました。2024.07.27

 主人公、旅団長の代理として決闘することに!傀儡(くぐつ)人形を操って模擬戦をするそうです。指揮能力が試されるぅ〜!

 ここで主人公はとんでもないことを口にします。銃を作ろう!コイツ、転生者でしたっけ?すごい魔術師の弟子ではあったと思いますが…。

 で、何故か魔王様が完成した火縄銃をサンプルにくれて、それを基に銃、弾丸、火薬を量産します。銃がある世界なの?それにしては、魔族に知識がなさ過ぎます。

 もう、ウィキペディア程度の知識で知識チート無双する百錬の覇王かよ!と、ツッコミを入れたくなります。しかも、傀儡人形が銃を使いこなしています。

 これ、魔族要らなくね?傀儡人形の戦列歩兵で人類だろうが他の種族だろうが蹂躙出来ます。火薬があるなら自爆傀儡人形を使うのもありです。

 いや〜、4話にしてクソアニメっぷりが牙を剥いてきました。最近のなろうでも珍しい位の頭の悪さです。

 人類の技術史とかに全くリスペクトがありません。硝石なんて、どうやって仕入れているんでしょ?汲み取り便所周辺の土でも集めて作ってるんですかね?

 鉛や硫黄だって、地域によっては入手しにくいのに、異世界で魔法があるからといっても、やり過ぎです。

 強い武器って言ったら火縄銃〜!ハイ!馬鹿確定!

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 3話まで観ました。2024.07.18

 相変わらず戦闘シーンが暗いです。特に接近戦が…。何かやましいことでもあるんでしょうか?

 2話から引きずっている裏切り者を探せ!ですが、まぁ、つまらんエピソードです。その過程で女騎士を助けに行ったり、それ要る?と疑問に感じます。

 また、なろうに良くある、収穫を増やすために麦を辞めてコメを作ろうとか主人公が言い出しますが、コメの調理方法も分からずメイドに丸投げなのに、バカなの?

 麦畑潰して水田にするの?パン食辞めるの?他の地域にそんな未知の穀物売れるの?

 主人公がバカなのに周りの知能を低下させて優秀に見せるいつものヤツでしかありませんでした。

 内政の話は辞めて、なろう馬鹿バトル物にした方が良さそうです。

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 初回観てのレビューです。2024.07.05

 もう、鑑賞状況観終わったにしても良い感じの既視感ですね。主人公は魔術師の弟子で転生者では無い様です。

 人間の心が分かるので、人間を上手く支配出来るといういつものヤツですが、ボロが出ないと良いですね。

 人間だから人間を上手く支配出来るなら、国家の興亡なんてありえないでしょ…。

 とりあえず、墨俣一夜城みたいなエピソードでお茶を濁してきましたが、この手の話は大体戦国時代のエピソードの焼き直しなんですよね…。

 ちなみに墨俣一夜城のエピソードは武功夜話という偽書にしかない嘘ですが…。

 どこまでオリジナリティを出せるのか見ものですね。多分、頭の悪い歴史薀蓄的なもの乱発になるんでしょうが…。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 5

こま さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

12話最終回視聴。主人公のおかげで世界は平和になりました終わり。

特に目新しさも無い何時もの異世界なろうアニメ!
と思ってマンガ確認したら異世界転生だった()
アニメでは魔族のおじいさんに育てられた事しか言っていないが、マンガは前世の記憶を持って転生した日本人。
としか書いていなかったが、見た目は制服着てて高校生くらいに見えた。
そこ高校生で良くね?
まあ気にしてもしょうがない部分ではあるけども。

アニメでは転生部分を完全にカットしてるので異世界アニメと勘違いしてた。
そしてこの転生部分を「異なる文明」に変えてるので日本が元々存在していたみたいな話しになってしまっている。

更に言うなら魔王ダイロクテンの事もかつて存在した日本の名残りくらいに思っていたら…
織田信長も転生していただけでした()
まあ織田信長のパロネタ(であるかなど)多いなとか思ってたしね納得()
それに日本の食べ物とか色々あったけど主人公が料理に詳しくなく、ほぼメイドの子に丸投げしてたし…マンガ読まなかったら気付かなかったかもねw

もう一つカットじゃなく変えた部分。
アニメではポッチャリブタだが、マンガでは見た目スッキリオーク。
もう1人のサキュバスと並ぶ事によってコメディ色が強くなったのでそれが狙いか?

後は…まあ何時ものハーレムアニメかなw
メイド、サキュバス、師匠、追加で1人。10話まででコレだからね。
主人公が真面目キャラなのが救いかな。

個人的に気になった部分。
主人公が人間である事が複数にバレるの早過ぎない?とか
魔法がどんな魔法を使っているのか分かりずらいし派手さが足りない、主人公が戦闘で善戦してるのか苦戦してるのかが分かりずらいとか、まだあるけどとりあえずこのくらいかな?

ここまで観てるので最後までは観るつもりだけど、果たして面白くなるのだろうか?

12最終回までの感想。
終わり方がタイトルの感じで終わったのでアニメ2期以降が作られる事はもう無いと思う。

上にも書いたがおじいさんから、出来る限り仮面を外すなと言われてたのに、何故かとにかく色んな場面で外す、挙げ句の果てにメイドにバレてしまうがその後も外す、外しまくるし反省も全くしないこの主人公の記憶力はどうなっているのだろう?
寝る時以外外さないとかで良かったはず。
ただこれだとメイドにバレる事は無かったので、ハーレム要因の1人に出来ないとかが理由かもしれない。まあ憶測でしかないのだけど。

物語に関しては。
ブタさん、魔法使いを不意打ちで倒せたかもしれないのに何もせず話し始めたのには笑った。その後普通に魔法使いが動き出したが、師匠に殺されたのでそう言う事なんだろうと納得した。他にも気になる部分があったけど忘れた。

この作品も数ヶ月後には忘れているかもしれない。
たとえ覚えてたとしても主人公の声優が福山潤と言う事だけかなと。
面白くはないけど観れないわけじゃないそんな作品でした。
終わり。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 5

64.3 22 ラノベ原作で魔法なアニメランキング22位
魔王2099(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (22)
165人が棚に入れました
未来すらも支配せよ 己が魔王であるために 統合暦 2099 年――新宿市。究極の発展を遂げた未来都市に、伝説の魔王・ベルトールは再臨した。巨大都市国家の輝かしい繁栄と......その裏に隠された凄惨な“闇”。新たな世界を支配すべく、魔王は未来を躍動する!第 33 回ファンタジア大賞――異次元の《大賞》受賞作、遂にアニメ化決定!

70.8 23 ラノベ原作で魔法なアニメランキング23位
くまクマ熊ベアー(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (366)
1260人が棚に入れました
悠々自適な引きこもりライフを満喫する美少女ユナは、
VRMMORPG『ワールド・ファンタジー・オンライン』の廃ゲーマー。
ある日いつものようにログインしてみると、なにか普段と様子が違う。
もしかして……ここってゲームの中? それとも異世界?
そして、その地に降り立ったユナの装備は
『クマの服』『クマの手袋』『クマの靴』で固められていて――んん?
くま……? クマ……? 熊……? ベアー……?

「なんじゃこれはーーーーーーっ!?」

クマっ子、爆誕!
しかもこのクマ、ただのクマじゃない。
世界最強クラスの魔法とスキルを秘めた、
とんでもなくスーパーなクマだったのだ!
そんな、世界征服だってできちゃいそうな
強大な力を手にしたユナの目的――それは!?
この世界でも、ひたすら楽しく自由気ままに生きること!

最強無敵なクマっ子による、クマな冒険とクマな日常の物語、始まります♪

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

私は世界を救わない。だが幼女だけは救う

くまの着ぐるみを着た美少女が異世界の子ども達のヒーローになる話。
特に面白いってわけじゃないけど、気軽に視聴できて癒されて、いいアニメでした。

ユナは世界を救うなんて大それた目的はなく、自分の気の向くままに好きに生きていて、ゴブリンスレイヤーの言葉を借りるなら
「私は世界を救わない。だが幼女だけは救う」

主人公のユナ、最初は冷たくぶっきらぼうで感じが悪かったけど、子ども好きで子どもの世話を焼くのに熱心なところがいいですね
ユナは15歳なので、大人相手だと斜に構えているのに相手が子どもだとお人
よしになるのは、思春期の大人への反抗心なのかも?

キャラが可愛いしまったりのんびりしていて好きかも

投稿 : 2024/12/14
♥ : 37
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

なろう系主人公を女にして、熊の着ぐるみを着せただけ

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
うん、なろうです。ちょっと違うかな~と思って観てみたけど、うん、なろうです。

レビューでは、本作を含めたなろう系作品の特色や、本作に見られる問題点などを指摘しています。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ONE PIECEでルフィの能力を何にするかを、尾田さんはめちゃくちゃ考え抜いたそうだ。

残酷に見えないように、斬撃系ではなく打撃系。構図として、ページを目一杯に使える技を使える。且つ、強すぎる能力にせず、子供に身近なもの。など、様々な理由が考えられているが、一番は、「どんな緊迫した場面でも少しふざけられる」というものだと、SBSで尾田さん自身が言っていた。

それが、愛をもってキャラクターを創造するということ。私は、それが作家にとってとても大事なことだと思っているが、本作にはそれが見られない。

だってこれ、「ねこ猫ネコキャット」でも、「サル猿サルモンキー」でも、なんでも良かったじゃん。

軽い、浅い。

というのは、なろう系と侮蔑される作品に共通する事項だろう。

なろう系の作者は、半分素人。

どんな世界でも、アイディアの一発勝負なら、素人がプロに勝つこともある。しかし、地力というか、実力は、その道のプロには絶対に勝てない。(大ヒットアイディア商品の開発で、普通の主婦が考えたとかあるじゃん。でも、その主婦が本職の商品開発部の人のように、何年にもわたり、たくさんの商品を安定的に開発することは出来ない構造に近い)。

小説の場合の実力とは、文章力やストーリー展開力、設定の作り込みなどだ。

だからなろう系には、1発のアイディア勝負の作品が多く、1話目や2話目は個性的で面白いが、回を重ねるごとに、似たり寄ったりの話になって、失速していく作品が多い。

例えば、「現代の一般的な知識や技能で、異世界(ゲーム世界)では無双する」という展開には本当に辟易とする。

本作でも、ハンバーグでどや顔、ピザでどや顔。

料理にしても科学知識にしても、本当の意味で深い見識があればもっと面白いものが書けそうだけど、そこを勉強して作品に生かそうという努力は感じられない。

だって、なろう系作者にとっては、転生した主人公にとっては、転生先の異世界(ゲーム世界)は、現代に比べれば下等で、蹂躙すべき対象でしかないから。別に努力なんかしなくたって、「現状で無双できる」のが、異世界に転成するメリットなのだろうから。

先日、「日本の素麺を世界中で食べてもらう」という企画をテレビでやっていたが、香りやソースを重視するフランスでは、めんつゆの鰹の香りを好意的に捉えて美味しいと感じる人が多く、パスタにアルデンテを求めるイタリアでは、素麺のコシの無さや、そもそも冷たい麺というのが受け入れられず顔をしかめる人が多かった(冷製パスタって日本発祥らしいです)。

地理的にはあんなに近い国なのに、これだけ違うのが面白かった。

料理1つとってみても、それまで食べてきたもので、これだけ良し悪しの基準が変わる。そこを描くことは、他の文化に対するリスペクトである。

例えば、「ログホライズン」や「本好きの下剋上」など、この点を大切にしている、異世界転生やゲーム世界系は面白い。

1つ例を挙げると、5話目の孤児院のエピソード。「単に金をあげるのではなく、職を与え自立させる」というのは、「本好き2」にも似たような展開があった。ただ、ほんのわずかな違いを感じた。

例えば、熊の方は、職は与えるが設備投資などは全部持ち出しという甘やかしっぷり。それから、もしこの話をやるなら、「孤児が育てた卵を市民が食べるのか」という差別とも戦うエピソードが本来必要で、本好きはそのあたりもかなりちゃんとやってると思う(本好きの灰色巫女は一応神職にあたるし、本だし販売も考えてないが、本作は「食品」であり、流通や衛生面など越えるべきハードルは高い)。

ピザ話にしても、あのキャパに対して調理のプロが1人ってのが。んで、従業員の9割が、まともな教育や研修を受けていない、飲食未経験の子供達で回そうって、商売なめてるよね。

まあ、本作がそういう作品でないことは、かなり早いうちに分かっていたけど、それでも見続けたのは、「プラスワン」がないかと期待していたから。

本作の主人公の、リアルは不登校&株で大儲けの世捨て人。少し変わった設定でもあるし、死んで異世界転生ではないから、現実に戻ることもあるだろう。そこのリアルとの繋がり、リアルでの変化や成長を知りたくて、視聴を続けていた。

しかし、それすら(少なくともアニメの中では)なかった。

というか、作者はその設定を活かす気があるのだろうか?

「ゆな」って当然、生前(ゲーム世界に入る前)は、恵まれない子供達に寄付とかしまくってたんだよね?

本作の主人公「ゆな」は、異世界では、自分の労力を厭わず、無償で多くの人助けをする、めっちゃイイ人である。でも、だったらなぜ、現実世界で「世捨て人」になっているのだろう? 熊装備ほど無双状態でなくとも、株で大儲けしてるのに、選んだのは、「慈善活動や寄付」ではなく、「引き込もってゲーム三昧」という、最高に利己的なもの。

いや、それを否定しているのではなく、そういう人物なら、転生先でももっと自分の利益や快楽に貪欲になるはずではないだろうか? これは他の異(ゲーム)世界転生作品でもそうだけど、彼らはなぜか、転生すると急に聖人君子になるようだ。

私だったらまず、エロ方面に全力疾走し、飽きたらついでに世界を救うかもしれない(笑) どうでしょう?「転生したからにはエロいことをしまくるぞ」という小説は(笑)

私は何も、なろう系全般を否定的に観ているわけではない。大好きななろう系作品もある。本作には、今のところ全く良さが見つけられないというだけだ。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ゲームログイン系か。どこまでゲームを楽しむのかと、リアルとの繋がりがポイント。熊装備とか、気楽な感じは良い。作画も謎の頑張り(笑) リアルは不登校&株で大儲けか。未来ある青少年には、あまり観てほしくないな(笑)  株で失敗して課金できなくなって、という展開なら別だが。

2話目 ☆3
結局、異世界転生? まあ、チートだから、底は知れている。解体屋とのパートナー契約は良いけど。

3話目 ☆3
食物連鎖の頂点(笑) ゴブスレさんに怒られるぞ(笑) 出た、現代知識でお手軽無双。

4話目 ☆1
イメージで魔法。回復に、病気まで。あまりにお手軽過ぎる。

5話目 ☆3
この辺、「本好きの下剋上」との違いだな。向こうは技能をつけ、職を与え、自立を促す。こちらも職は与えるが、設備投資などは全部持ち出し。例えばこの話をやるなら、「孤児が育てた卵を市民が食べるか」という差別とも戦うエピソードが、本来必要で、本好きはそのあたりもかなりちゃんとやってると思う。

補助金のクダリは、先生が悪用していると思ったけど、貴族の着服か。いや、補助金は貰おうぜ。

反省するのは、まあ、良いかな。

6話目 ☆2
再婚は、特に子供にとっては、そんな簡単に喜べるものではない。こんなところも、なろう。

7話目 ☆2
ハンバーグで無双。異世界ちょろい。料理も、我々現実世界人より下。ハイハイ。

8話目 ☆2
チートが無双して謙虚に格好つけて。

9話目 ☆2
そもそも、あのキャパに対して調理のプロが1人ってのが。んで、従業員の9割が、まともな教育を受けてきていない、飲食未経験の子供達で回そうって、商売なめてるよね。流石、なろう。

10話目 ☆2
同じ雪山を扱っても、俺100万と大分違うな。携帯も楽勝。

11話目 ☆2
クラーケン撃破、楽勝だぜ!

12話目 ☆1
ハイハイトンネルね、驚かない驚かない。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/14
♥ : 33

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「私TUEEEE」なのは、平穏な生活のために。

これは、
よくある感じの、
異世界転生/召喚系、日常アニメなんですけど、
ほかの同じ系列のアニメと違うのは、
主人公が異世界で、
達成する目標(魔王討伐とか異世界制覇とか)がいっさい無いんですね。

そして、
ここがキーポイントだと思うんですけど、
普通は
ほかの同種作品って、
現世で死亡して、とか、異世界の神に召喚されて、
物語が始まるんですけど、
ここがポッカリと抜け落ちているんです。

つまりは主人公ユナちゃんは、
ひきこもりの凄腕デイトレーダーで、
VRMMORPGに入り浸ってる子なんですけど、
ある日VRゲームにログインしてみたら、
突然、運営側の勝手なプレゼントで
クマのチート装備を強制的に持たされて、知らない冒険マップに飛ばされて・・・

ってこれ、召喚でも転生でもなくて、
異世界スリップ、ですよね?

で。
ここから始まる物語が、すごくノドカで、
穏やかなんです。
圧倒的に強くて無敵なユナちゃんは、どこかに旅立つのではなくて、
最初に来た街に、居ついてしまいます。
そこで、友達をつくったり、
友達の母親の病気を治したり、
貧困にあえぐ孤児院を救済したり、
商売を始めたりしながら、
仲間を増やし、理解者や支援者も増やしていきます。

クマの着ぐるみを着ていないと無力になってしまうという縛りはあるけど、
これはコスチューム姿が恥ずかしいってだけで、
何かクマの着ぐるみを巡る騒動とかも起こらないし、
ユナちゃんの希望通り、平和な日々が続きます。

日常系の究極進化版(笑)

私が、この作品で気に入っているのが、
ユナちゃんが現実世界では、ひきこもりの成功者=デイトレーダーとして大儲けしてる→だから、学校に行く必要もないし、そのつもりもない。ちゃんと生活しろ、と説教してくれるのは離れて暮らすおじいちゃんだけで、
ユナちゃんの両親は、ユナちゃんの経済的成功に便乗して、
おそらく仕事もやめてしまって、
ユナちゃんからたんまりと小遣いを貰って、遊んで暮らしてる、
いわば不健全な家族の典型として描かれているところ。

そんなユナちゃんを心配して、
神様が、運営側のフリして、
ユナちゃんを別の世界に行かせたのだと思います。

で、神様の目論見どおり、
ユナちゃんは異世界の街で、友達を作り、仕事に励み、仲間を増やし、社会貢献までしていくことになります。

お話はこのまま終わってしまうんですけど、
お話が終わったあと、現実世界に帰って来たユナちゃんは、
社会とか、世界とかについて、ちゃんと理解できるように、
成長できていると、いいなって思ってしまいましたねー。

楽しくにぎやかに、平和に暮らせるパワーがあるっていいなあって、
ニマニマしながら、毎週楽しい30分を過ごさせてもらいましたww


※あにこれ内に2つサイトがあります。共通の感想をアップしておきます。
https://www.anikore.jp/review/2107213/

投稿 : 2024/12/14
♥ : 32

73.8 24 ラノベ原作で魔法なアニメランキング24位
転生王女と天才令嬢の魔法革命(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (367)
1049人が棚に入れました
パレッティア王国王女、アニスフィア・ウィン・パレッティアには前世の記憶がある。 魔法が当たり前に存在する世界に転生し、魔法使いに憧れるアニスフィアが夢見たのは、魔法で空を飛ぶという、破天荒で非常識なことだった。けれど、なぜか魔法が使えないアニスフィアは日夜、キテレツ王女とあだ名されながら、怪しげな研究に明け暮れるはめに。 ある夜、お手製魔女箒で空へ飛び立ったアニスフィア。暴走する箒が飛び込んだのは、貴族学院の夜会。そこでは、魔法の天才と噂される完璧公爵令嬢ユフィリアが、アニスフィアの弟・アルガルド王子から婚約破棄を宣言されているところだった。声もなく流されるユフィリアの涙を見たアニスフィアはそっと手を差し伸べる。 ──この魔法はあなたの笑顔のために。2人の少女が未来を切り開く、「転生×天才」魔法ファンタジー!
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

あなたの笑顔を欲した、その先にあるもの

アニメーション制作:ディオメディア、
監督:玉木慎吾、シリーズ構成:渡航、
キャラクターデザイン:井出直美、
キャラクター原案:きさらぎゆり、音楽:日向萌、
原作:鴉ぴえろ (ファンタジア文庫刊)

王宮百合ファンタジー。

そんなキャッチコピーを知ったのは、
アニメを観始めて3話くらいまで経過したころだった。
個人的には、渡航の脚本ということで期待値を上げて
観始めていたので「百合」と知っても気にならなかったし、
3話まででは、そんな方向に進む雰囲気は全くなかった。

舞台は魔法やモンスターの存在する中世風のパレッティア王国。
そこで、王位継承権を放棄した王族女性の
アニスフィア・ウィン・パレッティアと
王位継承予定の弟、アルガルド・ボナ・パレッティア、
その婚約者であるユフィリア・マゼンタたちの間で起こる、
王位継承を巡る魔法社会を変えるための物語。

見どころは、現世から転生したアニスフィアの
破天荒ともいえる性格と目指しているものだった。
魔法を使用できなければ王位継承は事実上不可能という
閉塞感のある社会。
そこで革命的な変化を起こすためにアニスフィアは奮闘する。

再度、序盤を観てみたが、やはり面白い。
キャラの特徴がしっかり描けているし、
親子関係やヒロインふたりの憧れを絵で表現できているのがいい。
序盤は、ユフィリアの苦悩するシーンが長く、
あまり気持ちの良い展開とは言えないが、
それを底抜けに明るいアニスフィアが
助けていくところが心地良かった。
アニスフィアにも苦悩があって、
魔法を使えない自分に危機感を覚えながらも
前世の記憶から魔法石を活用した研究によって、
現代的な家電製品を生み出していくのは面白かった。
そして、魔法を使える者でも空は飛べない世界において、
魔法を使えないアニスが、空を飛ぶことに
果敢に挑戦する展開も楽しかった。

ただ、この作品が良かったのは序盤だけ。
{netabare}アニスフィアの前世の記憶が活かされるのは、
家電製品の発明以外はなく、
前世の出来事が現在に関わることは全くなかった。
(原作ではこの後に出てくるのかもしれないが)
また、アニスフィアの弟のアルガルドが反旗を翻した部分に
納得感が全くなかったし、なぜこんな話にしたのかと
首を捻りたくなった。
アルガルドが敵になる展開でもいいのだが、
理由や描写が浅すぎて付いていくことができなかった。{/netabare}
ここまでなら、まだ飲み込めたのだが、
やはりいちばん意味が分からなかったのが、
最終回の締め方だろう。

{netabare}ユフィリアが精霊になって犠牲になることで、
アニスフィアを自由の効く立場のまま研究に従事させるのは、
全くハッピーエンドでも物語として面白いものでもない。
もちろん、魔法が使えない人でも活躍できる
平等な社会を実現したといえばその通りだろうが…{/netabare}
この展開にするのであれば、
ユフィリアの決断における苦悩やマイナス面を
突っ込んで描かなければ、
物語として成立しないとさえ私は感じてしまう。
そもそも、なぜアニスフィアがそれほど平民に対して
心を砕かなければいけなかったのかという部分も
今ひとつ納得することができなかった。
作者は取ってつけたような「百合」を
やりたかっただけなのかとも思える。
また、百合をきちんと描いたのは最終回だけで、
そこまでの過程がないので、観ているほうとしては
唐突過ぎて驚いてしまった。
異世界ものとはいえ、あまりにもリアリティがなさすぎる。

序盤が面白かっただけに、
そのギャップによって、より大きなマイナス印象を抱かせた
典型的な作品といえるだろう。

OP曲の花たん『アルカンシェル』や
ED曲のアニス&ユフィの『Only for you』はお気に入りだし、
千本木彩花と石見舞菜香の演技も良かった。
序盤の脚本の流れや展開もスムーズで面白かったのだが…

この魔法はあなたの笑顔ために―――

しかし、未来を想像したときに
全く笑顔になれないお話だった。
(2023年5月5日初投稿)

投稿 : 2024/12/14
♥ : 30
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

異世界転生物のテンプレから何処まで自由に飛べるか肝が試される

原作小説は小説家になろうweb版、富士見ファンタジア文庫ラノベ版共に未読。


【物語 3.5点】
ま~た異世界転生物か?テンプレばっかしでツマラナイ。
こうした批判は声がデカくてよく響きますし、私も言いますがw

その実、いざ、お約束と違うことをされて自由に飛び回られても、
惰性で乗れずに、上空からふるい落とされる。

そんな感想がまず残った物語でした。


中盤までは、旧来の異世界転生物のパターンを踏まえて観ても付いて行ける程度に、適度な距離が確保。
今までにあまりない新鮮な異世界転生物だな。いい百合だった。5話で{netabare} ユフィはアニスに何度、愛の告白をするのかw{/netabare}
といった感じで、前半は、転生アニメ乱造を嘆きつつも、新味を期待して、つい観てしまう層に訴求。

ところが、後半に入ると、さらに捻りを加えつつ、新展開へと飛翔。
アニスもシナリオも暴走?と戸惑う方もいたかもしれません。


後半、折り合いのヒントにしたいのが、原作者・鴉 ぴえろ氏が『魔法少女リリカルなのは』の大ファンだということ。
“十分に発達した科学は魔法と見分けがつかない”を地で行く魔法及び「魔学」の設定、世界観。
何より終盤、{netabare} 泣いてる金髪のあの娘を助けるために全力全開で撃ち倒しに行く件などまんま『なのは』w{/netabare}

結局、異世界転生物のテンプレから自由になって、濃い目の百合で『なのは』みたいな萌え&燃え友情バトル作品がやりたかったのだろう。
というのが私の結論です。


私はアニスがユフィに贈った魔道具「アルカンシェル」を見て、
『なのは』2期の次元航行艦アースラの決戦兵器と同じ名だと嬉しくなる程度には『なのは』厨なのでwこの展開は大歓迎。

ですが理解の拠り所を持たない視聴者のためにも、もう少し伏線、誘導が欲しかったかなとも思います。
例えば終盤の{netabare} アニスの葛藤の裏には転生者ゆえの孤独もあったはず。
そこはテンプレを嫌わずに、折に触れて強調しておけば尚良かったかなと思います。
アニスからユフィだけに伝えた前世の記憶。アニスを娘として受け入れているとの母の涙。
この辺りはもっと感動度が上がったのではと愚考します。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ディメディア。

上々。

掛け合いにリズムを生み出すキャラの各種顔芸。

魔力を持たない転生者アニスが憧れるに値するきらびやかな魔法エフェクト。

魔法の有無により固定化された貴族制、身分制下で荒廃と矛盾を抱えた社会。
それでも、あなたがいる世界は美しい。

これらを作画、背景美術から体感できる水準にあるのは大きいです。


何より箒型の魔道具にまたがった金髪王女に自由の大空へと拉致されていく銀髪令嬢は最高に絵になります♪


【キャラ 4.0点】
アニス&ユフィについては【3話までの感想】で触れたので割愛して、ここでは脇について。

アニスに仕える赤髪の侍女・イリア。
主人のオテンバぶりに釘を刺せるのは、主従の信頼関係あってこそ。
世間と摩擦を起こしてばかりのアニスにとっては、
ユーモアの効いた毒舌が数少ない心を許せる場所だったのではないでしょうか。

そういう意味ではダウナーな呪い探究家・ティルティも、
魔学に理解を示す懐の深さで、アニスに毒づいてくれる貴重な友人でした。

イリアは特殊な事情を抱えるレイニの癒やしとなり、
ティルティはアニスとの関係に悩むユフィに助言を与えたりと、
脇が人間関係を動かす潤滑油として機能していました。

イリアの入れる紅茶。私も一杯頂きたいものです。


【声優 4.0点】
アニス役の千本木 彩花さん&ユフィ役の石見 舞菜香さん。
百合沼に落ちると溶解力が凄まじそうなボイスの持ち主。
実際、{netabare} キスまで昇りつめた{/netabare} 二人は尊かったです。
お二人とも自由を抑圧された苦しさと、自由を得た解放感も、落差のある表現で好演。

アニスの弟でアルガルド王太子役の坂田 将吾さん。
序盤はユフィとの婚約を破棄した無思慮な未熟者。
と油断させておいて、後半は、アニスの王位継承権放棄も含む、王国の諸々の歪みを一手に引き受けた故の狂気も体現。


興味を惹かれたのがレイニ役の羊宮 妃那さん。
ユフィからアルガルドを略奪するポジション。
だが悪役令嬢じゃない。
ここもテンプレ打破を狙った風変わりなキャラでしたが器用に対応。
感心の余り、私はこの春、羊宮さんがヒロイン役を務める『僕の心のヤバいやつ』見てます。

作家のみなさん。どんどん凝ったキャラ作って、羊宮さんに無茶振りしちゃいましょうw


【音楽 3.5点】
劇伴担当は日向 萌氏。
優雅なオーケストラにより宮廷や空中戦を演出。
百合が深化する場面では、恋愛作品の音楽提供のキャリアも活かし、
アコースティックギターなども交えムードを盛り上げる。

OP主題歌は花たん「アルカンシェル」
ED主題歌は本編終わってもまだイチャつきたいw
メインヒロイン2人によるデュエット曲「Only for you」

自由な空に飛び立つ歌詞世界が心地よい両曲。
EDは終盤になるにつれ、歌詞の真意と百合の味わいが滲み出る内容。




【3話までの感想】破戒と自由をもたらす異世界転生娘

長いので折りたたみw
{netabare}
相変わらず異世界転生、なろうファンタジーの乱造傾向が続く今期アニメ。
加えて今冬は人間不信に陥った主人公がどうこうという筋書きも目立ちます。
対人関係で負った心の傷と向き合う。
異世界転生物、ファンタジーとして真面目で良いとは思います。
が、揃いも揃ってウジウジされてもちょっと……。
人間を信じられないのは分かったから、もう少しパーッと明るい奴はおらんのか?
そこで本作である。


アニス……魔法の才能はないが、魔法への憧憬から奇妙奇天烈な「魔学」にのめり込む変人金髪王女。御自ら素材集めにものめり込み上級冒険者「狩猟の略奪姫(マローダ・プリンセス)」としても畏怖される超問題児。

ユフィ……魔法の才能にも恵まれたエリート銀髪公爵令嬢。将来の王妃となるべく研鑽に励むが、許嫁の王太子から婚約破棄を通告され途方に暮れていた所、アニスに攫われ、魔学の助手になるよう引きずり込まれる。

プロットは破天荒なアニス王女が、生真面目な令嬢ユフィに、道から外れた人生の楽しみ方を教えていく、定番凸凹お嬢様ストーリーのバリエーション。

本作はアニスの自由奔放な生き様の理由付けに、
異世界転生者としての前世の記憶を設定しアップデートを図る。
これが中々イケてる味付け。

伝統的な封建社会において与えられた役割を外されたユフィのような人間。
先もなければ、先を切り開く発想も文化もない。
もう「何もしなくても良い」と父から言われたら心の芯まで固まる他ない。

そこへユフィにもたらされるアニスというインパクト。
近代的自由が潜在意識にまで染み込んだ異世界転生者はタブーを知らない。
才能に基づいた魔法を根拠とした王国を根底から覆しかねない魔学も、
血縁に基づいた王宮貴族社会を解体しかねない百合の波動も、
好きなことを好きなだけやってしまう近代人アニスはお構いなし。

ハチャメチャで明るい作風の本作ですが、
その光源には人は誰もが自由に空を飛べるはずという人間讃歌が輝いているのです。
3話の{netabare} ユフィの涙{/netabare} には説得力があり共感しました。


魔法エフェクトなど作画水準も良好で、コメディ対応も顔芸を始めとして遊び心があって楽しい。
硬派な世界観に偏りがちな今期アニメの中で、希少なギャグ枠としても依り所にしたい作品。

ただ、アニス王女の奇行に振り回される国王陛下の心労が憂慮されますw{/netabare}

投稿 : 2024/12/14
♥ : 29

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おまえらみんな、真面目かっ!

見た目や言動がストレートにド真面目なマゼンタ公爵家令嬢ユフィリア(ユフィ)はもちろん、一見ふざけた魔道具を作り普段はおちゃらけた言動も目立つパレッティア王国第一王女アニスフィア(アニス)も含めて、彼女たちの親兄弟など主要登場人物のことごとくの根が真面目という、ある意味堅苦しいアニメ作品ですね。

アニスはいわゆる「異世界転生」キャラではあるらしいのですが、具体的な転生描写はなく、転生前の記憶も断片的な物であるようです。いわゆる「現代日本知識で無双する」系のなろう的な異世界転生作品ではありません。

アニメは一応区切りの良いところで1クール終わっていますが、コミカライズはアニメに追い抜かれているため、続きの話を知りたければ現時点だと原作を読まないといけません。

本作のキャッチーな部分はアニスとユフィ、あるいはその他の女性同士のカップリングによるいわゆる「百合」描写が担っているのですが、ストーリーとしては常に「相反するふたつのポリシーの衝突」という軸で作られています。

わかりやすい対立は「既得権益の維持か万人の利便性か」みたいな辺りだとは思うのですが、とにかく衝突する当事者同士は極めて真面目に生きているので、ストーリーにある程度集中しないと置いていかれそうになるアニメですね。

ところで『聖女の魔力は万能です』とかもそうだったんですが、最近のディオメディアってけっこう異世界物を作らせるとイケてませんか?
(そう思ってるのは私だけだろうか…。)

投稿 : 2024/12/14
♥ : 25

69.2 25 ラノベ原作で魔法なアニメランキング25位
魔法科高校の劣等生 第3シーズン(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (171)
638人が棚に入れました
魔法。それが現実の技術として確立されてから約一世紀が過ぎていた。 国立魔法大学附属第一高校、通称“第一高校”にとある兄妹が入学する。 魔法師として致命的な欠陥を抱える劣等生の兄・達也。 すべてが完全無欠な優等生の妹・深雪。 二人の学生生活は激動に次ぐ激動の日々だった。 政治結社《ブランシュ》の襲撃。 九校戦への香港系国際犯罪シンジケート《無頭( ノー・ヘッド・)竜(ドラゴン)》の介入。 大亜連合軍の横浜への侵攻。 人の精神に取り憑いて変質させる魔物パラサイトの出現。 そしてUSNA軍魔法師部隊スターズ総隊長アンジー・シリウスことアンジェリーナ=クドウ=シールズの来訪。 波乱に満ちた一年が終わり、二年生になった二人の生活も少しずつ変化する。 四葉家から使わされた桜井水波が達也たちと同居することになり、 達也は新設された魔法工学科、通称《魔工科》に転科する。 深雪と共に平穏な学園生活を送るはずだったが それを世界が許すはずもなく…。 そして、──波乱の日々が、再び幕開く。

声優・キャラクター
司波達也:中村悠一
司波深雪:早見沙織
桜井水波:安野希世乃
九島光宣:戸谷菊之介
千葉エリカ:内山夕実
西城レオンハルト:寺島拓篤
柴田美月:佐藤聡美
吉田幹比古:田丸篤志
光井ほのか:雨宮天
北山雫:巽悠衣子
黒羽亜夜子:内田真礼
黒羽文弥:加藤英美里
七草真由美:花澤香菜
七草香澄:喜多村英梨
七草泉美:悠木碧
七宝琢磨:橘龍丸
周公瑾:遊佐浩二
中条あずさ:小笠原早紀
十文字克人:諏訪部順一
九島烈:大塚芳忠

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

魔法科高校の秘密兵器

最高の「さすがですお兄様」をやるためだけに複雑すぎる設定、多すぎるキャラクター、シリアスなシナリオを用意した!!って感じの尖った作品
わかりづらくて微妙に感じるけど、やっぱり面白いところは多くて魅力のある作品だと思う

キャラは一期からずっといい感じ、お兄様が頑張っちゃうと学生は全員その他大勢になっちゃうので、お兄様以外の活躍ももっと見たい
難しいこと考えずに深雪と一緒に「さすがですお兄様」するのもいいと思う
アニメだけだと設定が複雑すぎて難しいので、凝った設定が好きならラノベ読むといいかも

シリーズ全体が魔法体系や十師族など設定が多すぎてハードルが高い作品ですが
どれだけ複雑な設定や反則な敵が出てきてもどうせ最終兵器のお兄様がなんとかしちゃう
二人を取り巻くキャラクターはとても魅力的で、設定も面白いんだけどお兄様が能力も思想も妹を守る最終兵器で
お兄様の生きる意味は「すべては深雪のために」だから
正義とは何か?自問自答することもないし、敵に惑わされることもなくて達也には共感しづらい

魔法体系の凝った設定とか、複雑な人物相関図が一気に吹き飛ぶほどの圧倒的な力は
それまで長々と見てきたことは何だったの?ってなる

気に入ったキャラクターがいるなら見てもいいと思う

投稿 : 2024/12/14
♥ : 19
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

21世紀末の情報工作の捌(さば)き方

引き続き原作未読で視聴継続。

達也&深雪2年度の部「ダブルセブン編」、「スティープルチェイス編」、「古都内乱編」
3エピソードを1クール全13話で描くTVアニメシリーズ第3期。

【物語 4.0点】
ライトノベル、特に電撃経由でアニメ化するSFファンタジーには、
魔法に関する独特な解釈が興味深い作品が多い印象ですが、本シリーズはその最たる物。

物理次元に重なる情報次元の書き換えによる事象変更こそが魔法である。
などというSF的な魔法解釈はかなりぶっ飛んでいますが、
魔法を技術として捉える方法としては説得力があり、その再現たる魔法戦闘には独特の渋味があります。

例えば、第四話は、ほぼ校内模擬戦が3戦続くだけの回でしたが、
その回すらも、今日も“脳汁”が出る素晴らしい話だったと満足してしまう私はスッカリ『魔法科』に沼ってしまっているのでしょうw


のみならず、本シリーズは魔法が夢や憧れではなく、現実の技術として確立されて1世紀。
100年も経てば魔法に、もはや夢の新技術がもたらす未来への期待感などはほぼなく。
今や魔法も、国家間の駆け引きの道具、社会分断の一因、支配者層の権力争いのコマ等として既存の世界にこべりついて陳腐化してしまっている。

魔法への夢が乾き切ってしまった21世紀末に、
主人公・司波達也が魔法の平和利用実現を通じて、戦場以外の魔法師の価値を確立し、
深雪との居場所をどう切り開いていくのか。
この渋さに惹かれて私は本シリーズを追いかけ続けています。


この3期では大人たちの陰謀、外国勢力も含めた情報工作合戦を背景にした魔法が掘り下げられ、いっそう渋味が増した感。

情報操作による世論誘導についても、自勢力の主張に沿った露骨なネタばかり流布させるのではなく、
燃え過ぎて事態が急進し過ぎて、火の粉を浴びないように、
時には反対の主張を反映したネタもばらまいて“火加減”を調節しながら慎重に世論を整えていく。

その文脈で展開された第三話。
反魔法主義を標榜する政治家と、その取り巻きのマスコミ関係者。
反魔法主義者たちは、魔法大学付属高校は魔法の軍事転用を目論み、生徒に教育しているという、自陣営の勢力拡大に有利な扇動ニュースネタが欲しい。
彼らに対して達也たちが{netabare} 魔法の平和利用の礎となる“恒星炉”実験の{/netabare} “おもてなし”を成功させ一泡吹かせる。
というこれまた渋味の効いたシナリオ。

私はこの三話を観て3期も面白くなるとの手応えを掴みました。


その土台の上に展開した「スティープルチェイス編」では恒例の九校戦の舞台裏で、
地政学的に日本と敵対する大亜連合も含む、各々の勢力が蠢(うごめ)く。
競技映像発信を通じて、世論に対して、
日本における魔法と軍事の関係性や、戦闘ロボット・パラサイトドールの可能性や危険性を、どう印象付けて、
自勢力のポジションを取っていくかが醍醐味でしたし。

3期の一連の駆け引きに絡んだ黒幕との決着を描いた「古都内乱編」では、
そこに名家・十師族間の駆け引きや伝統派らの内紛も絡んで来る。

詳述された複雑な近未来社会に、ぶっ飛んだ魔法設定が、しっかりと落とし込まれている。
ある種のシュールさも感じる作風がますます病み付きになった所で、
3期完結、新作劇場版の制作発表。

原作ファンからアニメ化熱望の声をよく聞く「四葉継承編」アニメ映画化。
私も公開を心待ちにしております。


【作画 3.5点】
アニメーション制作は劇場版『星を呼ぶ少女』及びTVアニメ2期からのエイトビットが続投。

群衆など作画カロリーが増大しそうな所はCGで補完しつつ乗り切る無難な映像構成。
3期では、これまでメカニック、CAD(≒魔法発動高速化デバイス)デザイン、副監督と叩き上げて来たジミー・ストーン氏が監督昇格。
本作の魔法世界観の勝手知ったるスタッフ布陣で、魔法エフェクトに派手さは無くとも、
伝わる人には伝わる魔法戦闘シーンを構築。

露出は少ないけど、シルエットを強調する衣装で控えめなエロスを表現するのも本シリーズの伝統。
今回も巨乳女子の揺れる所を揺らすカットを隙あらば滑り込ませて来ますw

{netabare} 桜井水波(みなみ)と九島光宣(くどうみのる){/netabare} ほのかな恋のバックで咲く花々など、
意外と奥ゆかしいのも、このSFの味わい深い所です。


【キャラ 4.0点】
3期のラスボス・周公瑾。
3エピソードを通じて黒幕として暗躍。
反魔法組織に連なる人物で、大亜連合のスパイも引き入れて事態を動かしていく。

日本の諸勢力の内紛に蛇のように滑り込んでいく周公瑾の搦め手も見応えがありました。
いわゆる“ネトウヨ”が普段ネット上で糾弾しているような生粋の反日勢力って実はあまりいなくて。
最初は反魔法の理念も共有する同志として協力しつつ、
助力されるのが常態化する内に無くてはならない依存関係の泥沼にはまり、
いつの間にかズブズブと、反日スパイを手引きするまでになってしまう。

諸外国勢力との外交では悪意はもちろん善意の裏にも警戒せねばならない。
ハイレベルな教訓を再認識できる駆け引きも仕掛けてくる手強いボスキャラでした。


四葉(よつば)家当主・真夜。
3期通じて、達也と深雪を“値踏み”するように立ち回る“魔王”ぶりが気色悪い彼女の言動が、
次の劇場版に向けた助走にもなっていた感。

達也も“平和で退屈な時代”に魔法師が生き長らえるため、
“精霊の眼(エレメンタルサイト)”による敵魔法師等の戦力分析だけでなく、
諸勢力のポジション分析にも骨を折る。
子供ながらに、相互の貸し借りを通じた大人の駆け引きにも好対応する。
が、四葉真夜に言わせれば、貸し借りをすぐに精算してしまう達也は未熟。
貸し借りを腐れ縁に発展させていく大人の関係を理解しき切れない辺り達也もまだまだ子供。

その辺りの政治力を達也がどう覚醒させていくのか。
居場所を掴み取るためには欠かせない論点の深化が、新作劇場版以降の私の注目点です。


今後もう一つテーマになりそうなのが魔法と血筋。
「古都内乱編」で新登場した九島光宣(くどうみのる)。
病弱ながら、莫大な魔法力を有する彼のルーツは、
(※核心的ネタバレ){netabare} 九島家当主・真言とその妹との超近親配合で生み出された調整体。
魔法力を追求し血統を追い求める狂気との対峙も意識していきたい所です。{/netabare}


反抗的で可愛いなwと思ったのが、今年の新入生総代・七宝琢磨くん。
{netabare} たった一年先輩なだけなのに何でこんなに差があるんだと悔しがるカット。
大人の一年とは違う、高校生活の圧倒的に濃密な一年間を想起させられ痛感を共感しました。{/netabare}


【声優 4.0点】
脇にまで主役級の豪華声優を敷き詰める盤石の布陣が、
どんどん補強されて大河ドラマ化していく本シリーズ。

七草(さえぐさ)真由美役の花澤 香菜さんが一高卒業して寂しくなるかと思いきや、
新たに次女・七草香澄役の喜多村 英梨さんのボクっ娘ボイス、七草泉美役の悠木 碧さんのおっとりボイスという双子成分が追加供給され、
七宝琢磨に喰ってかかるなど、耳が休まる暇もありませんw

九島家の元当主“老師”烈を演じた大塚 芳忠さんら、
各勢力の要所でベテランの好演が光ったのも政治ドラマ盛り上げの一助に。
その中でも私は七草家ボディーガード・名倉三郎役の上田 燿司さん。
文字通り爪痕を残した、いぶし銀のお仕事ぶりが光りました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は1期から岩崎琢氏が続投中。
『ヨルムンガンド』、『シン・仮面ライダー』などでも魅せた、電子音も交えたハードな戦闘曲のみならず、
21世紀末の音楽トレンドなど誰にも予測できない。
そう言わんばかりの国籍不明な謎BGMによる珍味な日常シーンも楽しめる本シリーズw
特にラブコメの波動を検知してBGMのネジが外れると、あぁまた『魔法科』が始まるんだなと微笑ましくなりますw


OP主題歌はLiSA「Shouted Serenade」
1期前半「Rising Hope」以来のタイアップ。
“Here we go”からスタートダッシュを決める、2番サビ前のBメロを変化させて畳み掛けていくなど、
「Rising Hope」も意識した構成で作品に発破をかけるアップテンポナンバー。


ED主題歌。
「ダブルセブン編」八木 海莉さんの「recall」
「スティープルチェイス編」三月のパンタシア「スノーノワール」
「古都内乱編」ASCA「紫苑の花束を」
エピソードごとにEDを切り替えてメリハリをつける。

八木 海莉さんはSPアニメ『追憶編』に続く主題歌起用。
『Vivy』ヴィヴィの歌い手役の二次元世界での活動は尚も継続していくようです。

頭にこべり付くのが「スノーノワール」
EDまで謎化したのかwという独特のリズムで『魔法科』EDの新ジャンルを開拓。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 17
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

古都内乱編は最悪でした。名作をメチャクチャにし続ける会社。

 原作ファンとしては、CG、演出、構成すべてにおいて不満でした。1話冒頭のシーンの映像が素晴らしいものだっただけに、非常に残念な結果です。
 途中までは真由美とかあずさとか使って面白い部分はありましたが、古都内乱編はほめるところはないです。

 もともと、原作時点でリーナ登場までとそれ以降では面白さのレベルに違いがありますので、そこをどうやって補うか楽しみでした。ですが、アニメが原作を全然超えられませんでしたね。

 省略したことが面白さにつながってないし、CGに時々とんでもない違和感があったりとで、シリーズを追うのをやめようかなと思うレベルでがっかりしました。
 劇場版来るらしいですが、今のエイトビットには何も期待できません。「ヤマノススメ Next Summit」「ゆるキャン△3」「転生したらスライムだった件3」と素晴らしいシリーズをメチャクチャにした前科と「SYNDUALITY Noir」の出来の悪さはちょっとどうなの?と思います。

 まあ、1話の冒頭のクオリティで全編作れるならと思わなくはないですが、エイトビットかあ…もうやめようかなという気がしてきました。

 ストーリーは原作通りといえば通りですが、省略の仕方が気に入らないので2.5点…というかオール3でストーリーだけ2.5にします。前半はともかく後半が心の底からがっかりでした。古都内乱編だけならオール2ですね。




1話 予想の斜め上の映像と演出でした。悪くないと思います。

{netabare}  映像的に面白いですね。人物もフル3DCGの様に見えます。その割に2Dっぽい良さがあります。髪の毛が若干塊になってしまったり、身体、特に女子の制服がヌメッとした感じはありますが、かなり自然でした。加えて構図や動き、魚眼レンズ効果など面白いことをやっています。
 強いて上げると深雪の横顔がどうかなあ、と思わなくは無かったですが、以前も同じだった気もします。

 3DCGは好きじゃなかったんですけど、もうここまで来れば毛嫌いする必要はないかもしれません。冒頭のシーンや最後の戦闘シーンを含め、かなり高度な水準ではないかと推察します。視覚効果を使った演出は面白かったと思います。テンポも声優さんも期待通りでした。

 さて、今回はどこまでやるのでしょう?2期の来訪者編が3冊分+アルファで中途半端な話がくっついた感じで1クールの完成度は低かった印象でした。
 ラノベはダブルセブン編から1冊が薄くなった気がするので、ちょうど4冊分、ダブルセブン、スティープルチェイス、古都内乱編2冊までの消化でピッタリでしょうか。1話を見る限り変な引き延ばしは感じられませんでした。

 ラノベのSF的ストーリー的な完成度で言えば1期の横浜騒乱編までが98点だとすると追憶編は85点来訪者編92点、この3クール目の(おそらく)3作は80点ぎりぎりかなあという評価です。ですが、面白さではなかなか良いパートです。その面白さを拾えていると思います。

 ここのパートは女子たちが面白く、特に七草真由美が面白いパートです。特に古都内乱編は最高です。登場シーンは少ないですけど。

 なお、Dアニメの1話のサムネの映像ですが、女子の胸のサイズが陰影でモロに分かるようになっています。これも遊び心なのか、3DCGのレベルの高さを見せつけているのか…{/netabare}


2話 幽霊みたいなモブはやめて。それとCGは良いけど画面がクリアすぎます。

{netabare} 後ろを歩いているモブが幽霊みたいで、あれはやめた方がいいですね。群衆の密度は確保できているのだから必要ないでしょう。他の出来の良さを全部打ち消してます。

 女性たちは美しいですねえ。深雪と真由美嬢、黒羽亜夜子は非常に良かったです。このCGモデルは本当に素晴らしい。それと映像としては冒頭の四葉家の深雪はかなり美しくできていました。このシーンのクオリティで全編作れれば感動ものですね。達也がちょっとおかしい気がする以外、主要キャラは本当に技術的進化を感じます。

  ただ、最大の欠点が画面が独特すぎて話に集中できません。CGは出来は良いんですけど、あまりにクリアです。ごくごく少しでいいのでエフェクトを使ってコントラストを下げた方がいい気がします。

 それと、九島烈役は声優さんが交代したんですね。他界されていたのを知りませんでした。

 内容は2期の最後のタワーの件をまだ引きずっているんですね。それほど話に影響しない感じですけど。 {/netabare}



3話 この話が理解できると本作の面白さがわかる。すごいが不親切でもある。説明なしにこの作品を理解できるのか?

{netabare} この作品がすごいと思う反面、不親切だと思うのは今回を見ればよくわかると思います。

 核融合の仕組みは今ホットな物資でああるトリチウム(3重水素、陽子+中性子2つ)と(2重水素、陽子+中性子)を超高温にしてプラズマ状態つまり電子と原子核が分離した状態にします。
 この状態で両方をぶつけると2陽子+2中性子のヘリウムの原子核と中性子になります。このヘリウムができる過程で、実は質量がほんの僅か減少します。これがE=mc2乗により莫大なエネルギーを生み出します。

 で、この状態は高温プラズマ状態のために飛び出した中性子が高速で動き回るあめ、いろんな衝突と分解、結合が起きます。3重水素原子核、2重水素原子核、中性子、陽子などさまざまな粒子が飛び回ります。次の原子核にぶつかることで連鎖反応がおき、核融合反応が継続することになります。

 この高温プラズマ状態は1千万度から1億度に近い状態でこの反応している場を閉じ込めるのが非常に困難になります。現在は磁力などを用いて閉じ込めることを想定しています。が、これを重力制御で閉じ込める、といっているのだと思います。

 核分裂ほどではないですが「ガンマ線」がでるので、これを防いでいます。プラズマとは固体液体気体の次の「第4の状態」ということです。「クーロン力」は原子核はプラスの電荷の陽子と中性子なのでプラスです。原子核同士、つまりプラスとプラスをぶつけようとしても反発します。これをぶつけるために高温にするわけですが、クーロン力を制御できれば炉の効率があがりますし、反応速度の調整もできるでしょう。

 こういう核融合反応の基礎知識が重要…とまでは言いませんが知っていると何をやっているのか、どんな話なのか理解できます。

 本作の主要テーマの1つとして、今までなぜ魔法でできなかったかといえば「重ね掛けはできない」という設定がありました。だから飛行魔法つまり飛び続けることができなかったわけですが、それをループキャストを機械制御することで継続的に魔法をかける技術で飛行魔法を実現しました。核融合炉は反応の連続なので魔法をかけ続ける必要があります。

 つまり、シルバーホーンという設定は俺TUEEEでなく、飛行魔法の発明から重力制御の熱核融合炉の実現につなげる設定ということです。これが一つのテーマとして魔法師と一般人の対立と絡めて、この作品を貫いています。
 達也のマテリアルバーストにより質量を消滅させることができますので、その魔法と対になっています。これが平和と軍事のアナロジーとなっているのも面白いところです。

 また、市川先輩の横浜の実験ですが、ちょっとわかりづらいのですが実験の様子を見るとクーロン力をゼロにすることで強引にぶつけに行っているのかなという気がします。さらにレリックによる常駐型魔法の実現もここにつながります。

 こういう風にSFとオカルトを融合させてかなり面白いストーリーになっています。核融合炉の仕組みがわからなくても、この軍事のみの魔法師の身分と一般人の問題、四葉家の内部闘争と外部対立など十分面白いのですが、達也が研究している内容のつながりの意味の説明、つまりSF的知識的な伏線の種明かしが弱い気はします。

 つまり「これで面白さが伝わるか」ですね。本作が酷評されるケースはこういう部分の説明不足なのかなあ、という気がしています。{/netabare}


4話 見せ所のチョイスが間違っているような気がします。

{netabare} あれ?今回はちょっと省略と説明不足で何をやっているのか原作勢以外は置いてけぼりのような…それと原作で、深雪の「身の程を弁えぬ愚か者です」っていうセリフに水波同調して、達也が頭を抱えるシーンが面白かったりするんですけど…完全省略ですね…楽しみにしてたのに。それとテレビ局の社長の娘のところもこれでは何をやっているのかわかりません。

 うーん、シリーズ構成はどうなんでしょうね?前回の核融合の説明不足は原作からの面白さの一つでもあるんですけど、今回のは原作の省略です。今回はダブルセブン編なのに2つの7の意味とドラマの説明が不十分すぎる気がします。

 たしかにダブルセブンはちょっととってつけたような話だし、水波登場シーンは2期でやってしまったしで、短くすることに異論はないんですけど、見せ所のチョイスに不満がありました。{/netabare}


5話 あまり好きじゃないパートですが、女子の作画がやたらとすごい。

{netabare} スティープルチェイス編は、正直全31巻の中でもあまり好きなパートではない…というよりパラサイトという設定があまり好きではないので、正直流し見かなと思ってたら映像と演出が思いのほかよかったです。

 特に女子を使ってなかなか見どころを作ってますね。あずさのデフォルメ絵はいいアイデアだと思いますし、七草真由美嬢もよかったです。
 それとやっぱり作画が妙にいいです。特に女子の作画は素晴らしい。多分3DCGモデルだと思うのですが、手書きとほぼっ遜色がないです。ちょっとその辺の詳細はわからないんですが、感心してみてます。EDの作画は注目です。

 今期はアニメが思ったより切れないので、本作のレビューは特記事項がない限り途中経過はこれくらいにします。とにかく作画を楽しんでいます。 {/netabare}


6話 原作の責任もありますが大量脱落が出ても不思議ではない回ですね。

{netabare} 通常ラノベ原作の場合、間延びしてテンポが悪くなることが往々にしてありますが、本作の場合、スティープルチェイスははっきり飛ばしすぎだし説明不足だと思います。これはアニメ制作陣というよりも原作からそうですからどうしようもないでしょう。

 それと5話とは演出も作画もレベルが落ちている気がします。まだ、スタッフのお名前は確認してませんが、スタッフの方には申し訳ないですが外れ回だった気がしました。
 構成が原作と若干違う気がしますが、まあ、それはシリアスとギャグを明確に分けて5話に資源を集中したのだと思います。

 私は原作読んでいるしファンなのでいいですが、大量脱落者が出ないか心配になりました。{/netabare}


7話 深雪の足が大失敗でしたね。

{netabare} やっぱりCGモデルは不自然さがでます。中盤の達也と深雪のいいシーンにおいて、深雪の足でやってしまいましたね。広角レンズ的な演出とはいえ、足の線の醜さは、やはりCGでよくみられる棒足で関節の不自然さが出ていました。重要でかなり緊張感があると同時に、ある意味最強のブラコン発露で笑ってしまうような緩急の狭間にあるような場面です。ここでそれかあ…という感じで、技術的に可能かわかりませんが、手で修正できなかったのかなあと思います。

 それと顎の線…というより顔と首の陰影ですね。ここのコントラストが今回は随分気になりました。

 話的にはあんなに面白かった9校戦なのに…という気がしますが、まあだらだら同じようなことをやられるよりは、いいのかな、という気がします。全員が仲良しグループになってしまう話が多い中、こういう裏表がある作品も少ないですし。
 そして演出面では最後の数分は結構よかったですね。{/netabare}


8話 話としてはあっさりですが、戦闘シーンは良かったです。

{netabare}  なるほど…話としてあまり盛り上がりのないダブルセブンとスティープルチェイス編をかなり意識してあっさり終わらせた感じですね。構成としては古都内乱編に力を入れるんでしょう。

 とはいえ8話はなかなか絵というかシーンとして戦闘シーンは面白かったです。アニメの出来はもちろんですが、特にピクシーのオペレーションの落ち着いた声が演出としてよかったと思います。ギャーギャー騒ぐオペレーターの作品はそれだけでシラケてしまうので、そういうところはツボをちゃんと押さえてます。それと東山奈央さんの機械的な演技が好きなので個人的にとても満足しました。

 それと七草先輩のコメディリリーフ的活躍が楽しみなのが3期に対応する原作3作ですね。水着もなかなかエロかったし次の登場が楽しみです。

 それと音楽があまりよくないなと思っているこのシリーズですが、今回のEDはなかなかいいですね。{/netabare}


9話 不気味の谷という言葉を思い出した回でした。

{netabare} 久しぶりに「不気味の谷」という言葉を思い出しました。なんでしょうね。この微妙感。EDが半クールで変ったし、初めの方にあった豪華な作画から判断して、お金はちゃんとかけていると思います。

 3DCGのモデルもいいところはいいので、それなりの水準で仕上げてきたなあと思っていたのですが、何か絵が気持ち悪い回があります。モブはもちろんですけど、6、7話が違和感があって、9話はそこまでじゃないんですけど、その微妙さが少し嫌な絵になっていました。

 まあ、この技術はこれからなんでしょうけど、私としてはAI生成動画の方が可能性は感じるかなあ…3DCGモデルは多分日本のアニメ絵、萌え絵だと限界がある気がしてきました。ガルクラくらいぶっ飛んでいるならいいんですけどね。

 話は原作既読勢には問題ないですが、やっぱり説明不足な気はします。{/netabare}



10話 作画も演出も急に劣化しました?シーズン通じて構成もなんか変だし。

{netabare}  んん???なんか作画も演出も急激に劣化している気が…楽しみにしていた古都内乱編なのに…という感じです。尺の使い方もテンポがいいというより、変な構成に感じます。
 それと水波への注目度が足りないので、構成というかキャラの焦点の当て方が大丈夫かなあと思っていたら、やっぱり今回違和感がありました。

 そして、光宣ですけど…モブ?今後注目キャラなのに…。

 うーん。ちょっとアニメの制作レベルがつらい状況ですねえ…今度1話2話当たりと比較してみますが…よくないなあ…{/netabare}


11話 もう見たくないけど、一応、チェックはします。また一つアニメ会社が…

{netabare} 出来がなあ…と思います。正直もう見たくなくなってきましたけど、一応、七草先輩のところは見たいので、チェックはします。

 エイトビットは2021年くらいから徐々におかしくなっている気がします。転スラ、ヤマノススメ、ゆるキャン△に続いて本作もなんかおかしくなっちゃったなあ。SYNDUALITY Noirとかやっている場合じゃあないと思います。

 資本関係がバンダイになったから?よくわかりませんが、また一つアニメ会社が…という感じですね。{/netabare}


12話 最悪。真由美との絡みがカット?そして面白くない。

 うーん、このシリーズで一番見たかったホテルでの真由美との絡みのシーンがカットなの?順番的にはもう場面が過ぎてしまいましたが…来週に持ち越し…はないかなあ…いや、回想という形はありえますね…それに期待しましょうか…

 ただ、そもそも面白くないなあ…古都内乱編は本当に面白くないです。アニメの作りが。演出かなあ…エイトビット…うーん…





 

投稿 : 2024/12/14
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