逢駆 さんの感想・評価
4.3
~快刀乱麻~
複雑にもつれた出来事を軽快に処理し一つの結末に収束させた見事な作品。お洒落な世界観も魅力的。 またナレーションの人物が各回ごとに異なり、多くのキャラに感情移入できた点も良かったです。
日常の中に混ざり込む少しの非日常。これが作品に独特の魅力を与えているのかなと思いました!!
逢駆 さんの感想・評価
4.3
複雑にもつれた出来事を軽快に処理し一つの結末に収束させた見事な作品。お洒落な世界観も魅力的。 またナレーションの人物が各回ごとに異なり、多くのキャラに感情移入できた点も良かったです。
日常の中に混ざり込む少しの非日常。これが作品に独特の魅力を与えているのかなと思いました!!
cross さんの感想・評価
4.0
2010年冬から春にかけて、全24話とTV未放送回2話を含めた全26話で放送された作品。
東京、池袋を舞台にし、都市伝説やギャングの抗争などを描く群像劇
ギャングの抗争を描く以上、暴力シーン出血シーンは結構ありますので、その辺が嫌いな方はちょっとスルーがいいかもしれませんね。
池袋と言う現実の場所を舞台としながら、都市伝説などの所謂空想的な存在が本当に実在している。
現実味とファンタジーが混合していて、まぁ入り込みやすい設定にはあります。
登場人物が多く、前半ではそのキャラクターの多さに意味を見出せないのですが……
全ての話を視聴すれば、その登場人物の多さも納得、全てのキャラクターが様々な形で物語に関与しています。
劇中、視点がどんどん変化し、その最中で少しずつ、情報を得て物語の謎、全体図が把握できていく物語としてはとても良い作り
様々な人物の視点で、その人物の考えに触れ、互いに思いやりながらも事態がどんどん深みに嵌っていくのも見ていてもどかしくも面白い。
そして、各話ごとにナレーションも代わり、ナレーションの言葉を深く考察していくことで、よりこの作品を楽しめるのではないでしょうか?
そして、今まで得た情報が繋がって、一つの謎が明らかになったときの爽快感が非常に良かったですね。
以上のような物語の作りから、中々序盤だけではこの作品の魅力は伝わりづらいです。
なので、本当に全てを視聴してみないと、この作品は判断に難しいですね。
まぁ、全て見て面白くなかったと言うのも、オススメする身としては申し訳ないので……
12話まで視聴して頂ければ若干の判断は付くかと思いますね。
12話で一応の区切りも付きますので、11話や12話で明らかになる謎などに爽快感などを感じ面白いと思えれば最後まで視聴しても楽しめるのではないでしょうか?
ひとつの大きな区切りとして、2クールで収まっては居ますが、まだまだ話は広がるだろ、とも思ってしまいますね。
本当にひとつの大きな区切りであって、第二期があればそれはまた面白くなるのでしょうね。
そして、多くの登場人物が登場するこの作品、個性豊かなキャラクターを演じている声優陣が豪華なのでそこも必見ですね。
沢城みゆき、花澤香菜、宮野真守 、福山潤 、神谷浩史、小野大輔……
もう本当に豪華な声優陣、自分の視聴のきっかけもこの豪華声優陣による所が大きかったです。
物語、声優と来て更にOP、EDも非常に良いのです。
第一クール、第二クール、共にOP、EDの両方が素晴らしい。
2クールあって、全部のOP、EDが好きなのは自分としては珍しかったので、そこも印象的でしたね。
複雑な人間関係が織り成す物語、一つの謎が明らかになる度に得られる爽快感はとても良し
未視聴の方は是非とも一度視聴してみてください。
一気に視聴して謎の解明や伏線などの回収を爽快に楽しむも良し
ゆっくりと視聴して、得られた情報を自分で整理しつつ楽しむのも良し
ご自身に合わせた視聴方法を取ってこの作品を楽しんでいただきたいです。
suggest@休止 さんの感想・評価
4.5
内容は自分の知らない世界や珍しいものが好きな主人公が池袋の友達に誘われ、こっちの学校に通うことになったところから始まります。池袋の街で起きるいろいろな不思議な事に巻き込まれてく主人公や他の登場人物からの視点で話は進んでいき、話が進むにつれ、噛み合っていく凄さは圧巻です。
この作品は群像劇なだけあって、キャラ一人一人の個性が本当にすごい。数多くのアニメを観ているとキャラの詳細を忘れがちになりますが、この作品に出てくる人達はなかなか頭から離れてくれません。(^^)
2期の開始も決定したことから、これから観る方もいると思います。話の内容が難しそうととらわれがちですが、気負いせずにみれる作品となっております。また群像劇を観たことがないかたは観ていただけると、アニメの新しい世界に触れられはまると思います。(^∇^)
shino さんの感想・評価
3.7
「さくら荘」の鴨志田一、
CLOVERWORKS制作。
思春期症候群なる不思議な現象に、
心揺れる少年少女の青春ファンタジー劇場版。
藤沢に暮らす高校2年生の梓川咲太は、
恋人の桜島麻衣と心踊る日々を過ごしていた。
{netabare}そんな咲太の前に初恋相手の牧之原翔子が現れる。
しかもこの世界に翔子はなぜか、
大人、子供の2人が同時に存在していた。
翔子という2つの存在の謎、{/netabare}
咲太の胸の傷跡の秘密が今明かされる。
様々な物理現象をライトモチーフにして、
青春の甘酸っぱさともどかしさが、
不思議な世界で同居する物語はここでも健在。
崇高な超ひも理論とひも野郎理論に苦笑。
小さい頃から病弱な女の子翔子、
{netabare}確実に訪れるかわからない未来の姿に、{/netabare}
思い悩み生きているか弱き少女である。
時間と記憶が物語の鍵を握る。
{netabare}人は人生をやり直せば、
同じ幸せを得られるのだろうか。
大事な思い出を全て捨ててまでも、
やり直す価値を持つものとは何であろうか。{/netabare}
そこに思いやりと覚悟を見たとき、
幾多の人との出会いが身に染みるのです。
ぺー さんの感想・評価
4.2
原作は相変わらず未読
もともと13話で構成されたTV版は原作小説をほぼ刊行順に並べたもの。
※TV版構成表
{netabare}1-3話 第1巻「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」
4-6話 第2巻「青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない」
7-8話 第3巻「青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない」
9-10話 第4巻「青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない」
11-13話 第5巻「青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない」{/netabare}
※劇場版構成表(今回のやつね)
{netabare}本編 第6巻「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」
第7巻「青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない」{/netabare}
TV版の続きであり、おそらくブタ野郎シリーズ中盤のピークとなるだろう今回の劇場版。
そしてこの劇場版を経てもなお原作ストックありの状態で道半ば。2期を期待したいところですね。
TV版で「なんかと似てる」と嫌気された方はおそらくこの場にいないと思います。
そちらを踏まえてる方か、当時の私のように元ネタ良く知らずにベタ展開の持つ力強さに心地よく踊った方が映画まで観ようとしてるはずです。むしろTV版を楽しんだ方は必見であると断言可能です。
牧之原翔子(CV水瀬いのり)と桜島麻衣(CV瀬戸麻沙美)のWヒロインでございます。
思い出してください。TV版での麻衣先輩のヒロイン力は無双でした。1~3話最初のエピソードがピークだった私の趣味も影響してるかもしれませんが(^_^;) 大黒柱ヒロインがしっかりしてるので、サブヒロイン達が自由に遊べてたのです。彼女らの魅力も引き立つ幸福な関係でした。それが、
メイン - サブ
ではなく
Wヒロイン
麻衣先輩が相対的に弱まったわけではありません。麻衣先輩の強靭さはそのままで、牧之原翔子が肩を並べたのです。これだけで観る価値ありでしょう。
かつサブヒロイン達も、TV版のネタをちょいちょい絡めながら本編にも影響を及ぼしてきます。
※サブヒロインズ
双葉理央(CV種﨑敦美)
古賀朋絵(CV東山奈央)
豊浜のどか(CV内田真礼)
梓川花楓(CV久保ユリカ)
内容に少し触れとくと 「どシリアス」 でした。しかもほぼ全編。
梓川咲太(CV石川界人)がブタ野郎ぶりを発揮する機会が無くて残念です。なにがブタ野郎なのかはTV版でもよくわかりませんでしたけどね。
ついでに双葉が言うところのブタ野郎通り越してゲス野郎ぶりもおそらく無縁だったかと思います。
89分とありますがそれよりも長く感じましたかね。
個人的なツボもありまして、麻衣さん一辺倒から崩しの入った咲太を拝められたの意外性があって良かったです。そう、翔子さんと麻衣さんとで揺らぐ咲太。
■青ブタⅤ~○○の花嫁~!?
ドラクエでいうところのビアンカかフローラ選ぶやつですね。なんとなく頭に浮かんじゃいました。
FFでも7でティファかエリアスを選ばなきゃいけなかったりしますがそっちはややマイナーです。
{netabare}映画が原作第5巻の話でしたらレビュータイトル決定だったのですがずれてたので断念。{/netabare}
ただ気づきもありましてですね。※重度ネタバレ
{netabare}両方助かる世界線を見つけちゃった八方収まりの良いハッピーエンドで良かった良かったと。
それは小学4年生の翔子さんが咲太と会わないことで開かれる新たな世界線。蓄積は消えてしまい、咲太は麻衣さんともサブヒロイン達とも交差する確証なし。ってところを超えた二人。めでたしめでたし。
…そう思ってたのですが、これでどちらかを失うエンドはそれはそれでありだったのではないかと。
“選択をすることで失うものがある”
小学生か中学生くらいで学んだわけです。しかも自分で手を下す残酷さ。
気軽にシュタインズゲート見つけられちゃご利益も霧散。誰も傷つかない優しい世界の住人のまま。{/netabare}
失う怖さを知っているという前提でこそ輝く劇場版の結末ではなかろうか。
まあアニメだから楽しめればOKです。及第点ゆうに超えてるし不満と言う程でもありません。
■(余談)あ!?既視感?
海の見える結婚式場で挙げた結婚式にいくつか参加したことあるけどここだっけ?
『SCAPES THE SUITE』だそうです。
ここだ!と思ったのだが俺行ったの『シーサイド リビエラ』だったような。ま、どうでもいいっす。
■されど麻衣先輩は麻衣先輩
{netabare}翔子さんが肉薄したのは事実です。
それでも終わってみれば麻衣先輩の圧倒的なヒロイン力にひれ伏す私がいました。
愛だよねぇ、愛{/netabare}
視聴時期:2020年2月
-------
2020.04.22
《配点を修正》+0.1
2020.02.28 初稿
2020.04.22 配点修正
2020.09.22 タイトル修正
101匹足利尊氏 さんの感想・評価
4.1
6月に本作を劇場鑑賞した帰り路……。
俺は長い間、自己責任論に蝕まれ、
自分がどうにか助かればそれで良いと言う人生を歩んで来たけれど、
このままじゃお前、いくらなんでも、もうダメだろう……。
との強烈な観念に襲われました。
寄付や募金なんて学校や職場の同調圧力に屈した時以外、
ほとんどろくに手を差し伸べてこなかった男が、
この映画をキッカケに俄に毎回少額ながらネットで寄付とかやり出している……。
本作の評価は?と聞かれれば、
劇場鑑賞後の時点だと、TVアニメ版からの流れを汲んだ良くできた続編映画。
原作未読組の私にとっては想定以上に内容の濃い展開が詰め込まれて、
一回観ただけだと、ちょっと理解が追い付かない&忙しいかも?……位の感想。
劇場鑑賞後の自分の心に起こった現象と作品との因果関係解明などの難題を前に、
長らく書きあぐねていた本作のレビューを年内投稿するため、
寒気強まる季節の威も借りて、先日、レンタル配信で再鑑賞しました。
二回目観て、限られた尺内に、複数の"思春期症候群”が絡まる複雑なシナリオを、
破綻なく成立させつつ、しっかりとキャラ総出演&見せ場あり。
相変わらず毒キツめの"青春ブタ野郎”ギャグ?(笑)も散りばめられた。
私の作品理解度も上昇し、素晴らしい続編映画に格上げされたものの、
やっぱり、TVアニメ版振り返りもOP主題歌も一切ないまま濃厚な本編に突入して行く、
事前予習必須のご新規さんお断り映画なんだよな……。
今年は単体の良作アニメ映画も豊富にある中で、
他の方に広く薦められるか?と言う観点からは優先順位は高くはならないよな……。
との感想は変わらず……。
けれど、私の人生に影響を与えた作品と言う意味では、
本作は今年ぶっちぎりのNo.1でした。
ほんの小さな心境の変化が世界に奇跡を起こすと信じることができた。
私の人生が切り替わるタイミングとかち合ったこと等を考慮しても、
本作のシナリオには、完成度に裏打ちされたパワーがあったのだと思います。
本シリーズの正ヒロイン・麻衣先輩は
TVアニメ版でもサブヒロイン回を経る度に"正妻力”が増していった印象ですが、
本劇場版のそれは極め付けと言って良いと思います。
レビュータイトルは2004年アメリカ映画『バタフライ・エフェクト』より。
「ブラジルで蝶が羽ばたくと、テキサスで竜巻が起こる」
小さな差異が大きな変化をもたらすカオス理論「バタフライ効果」をシナリオに取り込んだ、
野心的なSFスリラー映画。
私は主人公&ヒロインらのピンチを『バタフライ・エフェクト』の鑑賞記憶とも重ね合わせて、
ドキドキしながら本作を観ていましたが、
それだけに咲太&麻衣先輩の決断の凄まじさが倍増した感じ。
『バタフライ・エフェクト』では最後……(※重大なネタバレ)
{netabare} 主人公青年はヒロインと幸せになろうと過去をいじると、誰かが不幸になると悟る。
だからヒロインと親密になる過去をなかったことにして、皆を守る決断をする。
そして過去を改変する手段を処分し、ヒロインとは赤の他人として生きていく……。
と言う、運命を変えるリスクの重たさを思い知らされる、
かなり哀しい"ハッピーエンド”でした。{/netabare}
対して本作では最後……(※重大なネタバレ)
{netabare} 咲太は、翔子ちゃんの過去の心境を変えることで、
中学時代の咲太と翔子さんが出会わない未来を選択する。
これは『青ブタ』がここまで紡いできた物語を、
丸ごとリセットしてやり直すことを意味する。
決断前の未来も、咲太と麻衣先輩が二人でいられる割とマシな未来であったはずですが、
これを捨てて改変すれば、咲太と麻衣先輩が全く出会わない未来すらあり得る。
しかも、過去を変えた記憶は手段も含めてせいぜい夢で残り香として見る程度。
気に入らない未来だったからって、やり直しはまず出来ない。
それでも彼らは再び出会い、世界を善意で満たして、
正真正銘のハッピーエンドを掴み取ってみせました。
運命を変えると言う大きなリスクを取ってでも
咲太との未来を信じて決断した麻衣先輩マジ半端ないです。{/netabare}
麻衣先輩どんだけ咲太との運命の赤い糸に自信持ってるんですか!?
今後、"青春ブタ野郎”の眼前にどんな美少女が現れても
麻衣先輩にはまるで勝てる気がしませんw
6月の鑑賞時、夏を前に12月のシナリオなんて季節的にチョット……(苦笑)
と思ったのも事実w
けれどBD/DVD発売&配信レンタル等が始まったこの冬ならば、
おうちで聖夜のムード取り込みも含めて、季節の効果も見込めるはず。
私にとっては2010年代でも指折りの年末クリスマス映画としても、
心に残る作品になりそうです♪
レオン博士 さんの感想・評価
3.6
作画は微妙だけど面白かった
岐阜が舞台のギャグアニメ
異世界から姫と従者がやってきて、姫が魔法をあまり使わず探偵事務所や学校でまっとうに暮らしているのに、従者は裏社会にどっぷりはまっていってそれぞれに異世界を堪能しているのが面白かった
【聖地について】
岐阜市周辺ですね
岐阜県は飛騨・東濃・中濃・西濃と4つの地区に分かれていて、古くから交通の要衝であった岐阜県は隣県の影響が強く、地区ごとの特色が強いのですが、それぞれの地区にアニメがあります。地域性の違いにも注目ください!
名古屋に近い中濃・岐阜市は河合荘と僕たちは友達が少ない、変人のサラダボウル、美濃加茂市ののうりん
山岳地帯の飛騨地区・飛騨市の天気の子、高山市の氷菓、白川郷のひぐらしのなく頃に
東濃・多治見市のやくならマグカップも、
関西の影響が見られる西濃地区・大垣市の聲の形
【岐阜のイメージダウン?!】
カルト宗教にパチンコに風俗店に橋の下のホームレスに競馬・・・
間違ってないと思うんだけど、岐阜のいいところも紹介してほしいな
かんぱり さんの感想・評価
3.8
探偵の鏑矢惣助は、ある日異世界から追われてきた姫サラと出会い・・で始まるお話。
原作のラノベは未読です。
見始めて思ったのは「ひなまつり」みたいだなって。
ある日突然現れた異能力者、もうひとりはホームレスになって生活とか似てる部分があったり。
でもこちらはあまり異能力(魔法)を使わず、何も知らないこの世界で頑張って生活する話がメインでした。
色々と話が飛ぶのでとっちらかったイメージでしたが、キャラが出揃ってそれぞれの関係もこなれてきて、これから面白くなっていくのかなってところで終わりました。
岐阜のご当地アニメだったみたいで、地元の方が見ると面白い描写とかあったんでしょうか。
お話では新興宗教の教祖が出てくるんですが、あんまりこういうキャラは好きじゃないかな。
宗教で集めたお金で色々やってると思うと・・ね。
でも気軽に面白く見れましたので、もし2期がありましたら見たいと思います。
Witch さんの感想・評価
3.9
【レビューNo.143】(初回登録:2024/9/22)
ラノベ原作で2024年作品。全12話。
最初はタイトル切りしてましたが、他の方のレビューを拝読すると思っていた
モノとは違いよさげだったので、視聴し始めて無事完走。
(ストーリー)
岐阜で探偵業を営む鏑矢惣助は、不倫調査の尾行中に異世界から転移してきた
皇女サラと出会う。
彼女は異世界で祖国が滅ぼされ、こちらの世界に逃げ延びてきたのだった。
こうして2人は成り行きで共同生活を送り始める。
一方サラの従者である女騎士・リヴィアも遅れてこちらの世界に転移。
彼女はホームレスからこちらの世界での生活をスタートさせるのだった。
(評 価)
・ホームコメディとしては◎
原作者は『はがない』の平坂読先生。
『はがない』が(時代の流行りもありますが)
→ 個性豊かなヒロインたちが枠からはみ出すドタバタ学園ハーレムモノ
という感じだったのに対し、本作は趣向を変え
→ 収まりのいいホームコメディをベースにした群像劇
をやりたかったのかなっと。
ベースとなるホームコメディですが、主人公のサラは
・年令は12歳ながらも、皇女という立場や命の危険にさらされる等波乱万丈
な人生を送る
→ そのため精神が早熟しており、妙に達観している面もある
・言動に高貴さがあり、上述の大人っぽさがより引き立つ
・それでいて年相応の子供っぽさも持ち合わせている
・また順応性も高くネットやオタク文化を満喫している
キャラ造形がなかなかに秀逸。
なので、惣助との会話だったり食事等の日常シーンなども
・小学生のそれでなくまた(精神年齢の高い)高校生とのそれでもなく
・当然実の親子ではないが赤の他人という距離感でもない
サラという”特異なキャラ”だからこそ成立する、独自の空気感や面白さが
心地いいんですよね。
「これが平坂先生のやりたかったホームコメディか。なかなかええやん。」
と納得させられるモノはありますね。
あとサラは魔法が使えますが、それに頼って面白展開をガツガツつくること
なく、必要最小限に留めたのも好印象ですね。
・他のキャラの群像劇は小粒感が・・・
上述の通り、「惣助×サラ」の主役コンビは収まりのいいホームコメディと
して機能していた分、他のキャラでもっと引っ掻き回してもよかったかなと
思ったのですが、その辺少々物足りなかったかなあっと。
全体的にソツなく単打が打てるアベレージヒッターはそろっているが、長距
離砲がいないみたいな。
ポジション的には、リヴィアなんかはガンガンバットを振って長打を狙って
欲しいところなんですが
・”どちゃシコボディ”の下ネタではみ出し感はあるが
・基本他のキャラに振り回されて、ようやく持ち味を発揮するという感じな
ので、ちょっと物足りない
という感じですかね。
(エピソード自体はソツなく創られており及第点だったと思いますが、味付
けはもう少し刺激が欲しかったかなっと)
むしろキャラとしては、ヒットや送りバントでリヴィアの支援という役割を
きっちり果たしてたプリケツさんの方が好印象だったかな。
ただこの辺も平坂先生が『はがない』でみせた勢いにまかせたはみ出し感を
封印し、やはり収まりのいいコメディを目指したのかなと感じるところもあ
るんですよね。
(ぶっ飛んだ”非日常”より、少し波風のある変人達の”日常”を描きたかった
みたいな)
唯一の例外が永縄友奈でしょうか。
{netabare}・中学生だがいじめ問題で探偵依頼して惣助とサラに助けられる
→ その経験を活かし今度は他のいじめられっ子を助ける
・そしてサラの初めての親友になったり、探偵業に興味を持ったり{/netabare}
ハートウォーミングな展開で見事に長打をかっ飛ばしてくれました。
上述のように個人的には少し物足りなさがありましたが、サラのキャラ造形が
よかったので結構楽しめたと思います。
さすが平坂先生で、それなりのレベルは担保されていたと思いますし。
作画はコメディなので、そこまでハイレベルなモノを求められないとはいえ、
ちょっとチープだなと感じましたね。
それに女の子はもう少し萌えっぽさがあった方が見映えするだろうと。
あと岐阜アニメらしいが終わってみると
・長良川で勝手に鮎を獲ってはいけません(遊漁証が必要)
・岐阜タンメン食ってみて~
位しか頭に残ってねーなw
OP『ギフにテッド/和ぬか』
ED『今晩の喧嘩/名誉伝説』
・両曲とも面白い感じで、作品にはマッチしてたかな。
・あと作中でサラが歌う『レタスとキャベツ』も「なんじゃこりゃ?!」って
感じがよき。