ライバルで王道なTVアニメ動画ランキング 3

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月08日の時点で一番のライバルで王道なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.7 1 ライバルで王道なアニメランキング1位
歴史に残る悪女になるぞ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (122)
356人が棚に入れました
ヒロインにありがちな“いい子ちゃん発言”が大嫌いだった私が転生したのは、大好きな乙女ゲームの悪役令嬢アリシア。 念願叶って転生したからには、歴史に残る世界一の悪女になってやる!そのためには強くて頭もよくないといけない! ——と努力しただけなのに、悪役令嬢として頑張れば頑張るほど周囲は予想外の反応で……。 はたしてアリシアは歴史に残る悪女になれるのか⁉
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アリシアVSリズが活かしきれない展開にがっかりです。

 ひょっとしたら結果的に最後まで見るかもしれませんが、原作7巻まで読んで急にアニメへの興味を失いました。原作もアニメ同様決して質は高くないです。
 本作の特徴は、アリシアのキャラの動きが非常に面白い、そしてリズがどうなるのか。その2点です。それがどうなるかが気になって読みました。

 リズの魅了の件ですが、これが機能しなかったですね。唯一面白かったアリシアVSリズの構図が崩れてしまいました。これが本作原作に対して最大の興味を失った原因です。アニメ以降の部分でそこを期待したのですが、どちらかと言えばラブストーリー、逆ハーレムになってしまいました。詳しく原作の展開をここで書いてもしょうがないので言いませんが、現状ではリズを膨らませられていません。そこが気になって読んでいただけに、展開にがっかりしてしまいました。

 それとロアナ村まわりは、何かを描く素材も下ごしらえもできていた気がするんですけど、調理に失敗してしまった感じです。ウィルが使いきれてなかったですね。

 悪役令嬢なろう系は構造的に初期設定はどの作品も面白いんですよね。ですが、この悪役令嬢ものは女性原作が多いせいか、ラブストーリーがどうしてもメインになります。これがエンタメとしての完成度を下げます。そこを味付け程度に切り捨てられなければ、悪役令嬢ものはほぼ100%失速する構造と言っていいと本作を見て改めて思いました。

 という事でモチベーションが激減して断念です。


1話 MAHOとは知らず…即切りのレベルだけど…大博打であと1話?

{netabare}  MAHOですか。実はそれを知らずにキービジュアルが可愛いので見出したら、1話とは思えない作画レベル、テンプレの悪役令嬢。説明だけじゃんという感じで、どこにも期待できる要素がなく、秒で切るべきというレベルでした。

 うーん、即切り…と言いたいですけど図書館で「魔法が見つからない」のとEDの最期の黒い薔薇がちょっと気になりました。青と金の対比で金に対する黒ですから、ヒロインが金になる話ではない示唆ですよね。
 そこが「悪役令嬢レベル99」のような絶妙な面白さになればなあ…ほぼ9割以上の確率でつまらないと理性ではわかっていますが魔が差して少し期待しています。レビューを始めた以上は、もう1話か2話は見たい気もします。大博打ですけどね。{/netabare}


2話 漫画動画よりもアニメのレベルは低いですが、展開は気になります。

{netabare} 少なくともアニメを見ている感覚にはなりません。ユーチューブの漫画動画みたいです。いや作画が崩れる分それ以下かもしれません。ただ、です。話自体とヒロインのアリシアのやっていることは結構興味深い気がします。ということは「原作者様、お気の毒です」と言うしかないですね。

「悪女」の定義はよくわかりませんが、OPで何故、アリシアは隻眼になっているか。ロアナ村と目が見えない元貴族らしき人はどういう役割なのか。そう、目が見えないのが何かテーマなんでしょうか。 貴族と貧民の差をクローズアップしていますので、それが彼女の成長がどういう展開になるのか。

 そう、話が展開しているんですよね。話自体のレベルが高いかと言えば細かいところはダメダメですけど、話の展開は気になります。

 どうなんでしょうね…わかりません。アニメのレベルが低すぎて苦痛ですが、内容はあるかも。話というかアリシアがどうなるかには興味があります。{/netabare}


3話 設定の説明ばっかり。聖女は馬鹿にしか見ない。でもちょっと面白い。

{netabare} やっと前提条件が整った感じですね。魔力は危ないもので暴走する可能性がある。貴族独特のもの。年齢とともに使えるようになる。図書館で魔法の本棚が突然見えたの話もこの年齢によって魔法の何か条件が整ったからでしょう。あの貧困の村の元貴族様も魔法の事故があるようで。
 そして少年の信頼をいきなり勝ち得ましたが、もう少し深掘りできそうなのにキャラの使い方が持ったいない気もします。

 ライバルであろう聖女が登場しますが、彼女あるいは悪女たるヒロインの2人が危険な存在の可能性があるという設定は悪くないです。この2人の対立あるいは疑似的な仲間関係がおもしろそうなので、いきなり学園入学からスタートして2人のエピソードの中で過去が解き明かされるのでも良かったもします。

 それにしても…その聖女様のキャラ造形はなんとかならないんでしょうか。まあ、無垢な恐ろしさを演出したいのかもしれませんが、無垢すぎて痴呆にも見えます。それと貴族の男たち…オッサンはいいんですけど若い男が本当に誰が誰だかわかりません。

 ただ、相変わらず文句を言いながらも見ています。うーん。{/netabare}


4話 聖女の「理想論」対悪女の「現実論」かな?かなり面白くなってきました。

{netabare} 瀕死の少女を助ける場面でちょっと驚きました。まさか{netabare} 片足をぶった切る{/netabare}とは…治療魔法が万能でなく、できることが限られているということですね。
 これで、元貴族が「見えないけど見届けたい」と言うのと、なぜアリシアがOPで隻眼なのかもちょっと想像がつきました。これは今までにない厳しい展開です。そして、そこまでの覚悟があるヒロインはなかなかいません。まあ、想像どおりの展開ならですけど。

 また、悪女の意味もまだちょっと分かりませんが、聖女の理想論に対する現実論者としての悪女という見方はできます。ロアナ村がサブストーリーかと思っていましたが、メインストーリーになりそうですね。その点で言えばバラバラだった設定が収束して話になってきたような快感はありました。

 王が悪女サイドにつくのもなかなか面白い発想です。やはり作画も演出も褒められたものではないでですが、内容が面白いのは拾い物でした。

 原作が「なろう」にありました。600話近くありますが、1話50行くらいで合計30000行。面白ければ1日で読める分量ですのでちょっと読んでみるかもしれません。

 なろう系的な安易さも感じられますが、何かを考えて話を作っているなというちょっと読む価値がありそうな作品だと思います。{/netabare}


5話 粗削りで完成度は低いけど面白さと味があります。

{netabare} なろう小説を読みだしましたが、ちょっと文体が今時すぎて読みづらいので遅々として進んでおりません。その点ではアニメはわかりやすいと思います。正直、なろう原作と比較して制作会社ガチャに外れた…というほどレベルの差はない気もします。というか、結構アニメは上手く作っている気がします。

 この作品、なんていうんでしょう…細部の作りこみはちゃちなんですけど、全体の設定と話の流れは面白いんですよね。話の方向性もちゃんとあるし。そしてヒロインの独白が何とも言えない味があります。つまり、粗削りだけど見るべきものがある、という言い方が正しいでしょうか。

 原作者でも制作会社でもいいですけど、アニメ、小説…あるいはコミカライズ…なんでもいいですが、完成度の高い作品をどこかで提示できれば、かなりいいものができるのではないかと思います。
 正直「はめふら」はキャラ造形が段違いだっただけで、話の中身は数段進歩していると思います。{/netabare}


6話 聖女の気持ち悪さが主人公のいい子化のカリカチュアなら大したものです。

{netabare} いいですね。あえて聖女リズの性格造形の気味の悪さを意識しています。で、深読みするとこのリズって今のなろう系をはじめとした、マンガ、アニメ、ラノベのいい子ちゃん主人公のカリカチュアライズですよね。

 人の命を奪わない。信じれば解決する。非常に幼稚な正義論になっています。「ガンダムシード」とか「エウレカ」でもやってましたけど、(作品の出来不出来は別にして)短絡的な暴力否定でしか創作物として主人公のキャラ付けできないということです。
 最近感じている主人公の聖人、いい子化です。異世界転生もの全般、ラブコメ全般「ロシデレ」「負けヒロイン」などでも強く感じた部分です。

 今やっている「アオのハコ」も同様です。こちらは主人公ではなくヒロインですが、なぜあのヒロインって魅力に欠けるのかと言えば、やっぱり欠点がない聖女だからだと思います。はっきり言えばそこが本作同様に気持ち悪さに繋がっています。
 一方で「ダンダダン」を見ればモモが魅力的なのは欠点があるから長所が際立ちます。
 メタ的にそういう皮肉を込めてゲーム内部ということを意識してリズを描いたなら大したものだと思います。

 何度もいいますが、本作がいい出来のアニメだとは言いません。ただ、何か光るものがある作品だと思います。だからこのレベルの作画でも毎週見られます。{/netabare}


7話 やっぱり話は面白い。大きな枠組みがちゃんと感じられます。作画は…

{netabare} 衆議院選挙とかアメリカ大統領選挙とかあったので、ここに出ている貴族が少なくともノブレスオブリージュを自覚し、国を何とかしなければ…と憂いているさまを見ると何とも言えない気分になります。ただ貴族制はほぼ例外なく腐敗する宿命にあるので、権力というのは本当に難しいものです。

 という事が考えられる程度には話の構造がちゃんとしているんですよね。そしてやはり本作の聖女リズが現代的な日本人が望むヒロイン像の視点を変えたものだと思うと、そこも気持ち悪さもやっぱり描けています。

 それと障碍者がなかなか自然に描けています。キャラとして押しつけがましくないのがいいし、ちょっと訴えかけるものがあります。

 何度も言いますが、個々のエピソードは弱いですし、作画は紙芝居だしキャラの頭身はおかしいし、最悪です。しかし、大きな話の枠組みのレベルは高いなあと感心します。

 ひょっとしたら綺麗な絵でなめらかな作画は邪魔になる類の作品なのかもしれません。「なろう」掲載の小説をもっと読みやすい文章にしてくれたらなあ切に思います。{/netabare}


8話 アリシア最高です。ここまで強烈な印象になるとは…

{netabare} アリシア最高ですね。過去いろんなお気に入りキャラはいましたが、このキャラにはかなり惹かれました。OPで隻眼になっていたので多分そうだろうなと思う展開ですが、なんというかここまでとは…そのことについて悩むでもなく、あっさりした感じがかえって強烈な印象でした。この後、どういう展開かわかりませんが、8話までのアリシアの描写は本当に良いと思います。

 何となくですが、この原作者は身体障碍に何か思い入れがあるんでしょうか。隻脚のキャラもいますし。わずか8話の間にここまで肉体の欠損に着目しているのは本当に珍しいと思います。原作者の深層に障碍あるいは身体欠損の問題がある気がします。わからないですけどね。わからない分見ているこちらの胸に何かを残しました。

 大きな話の流れと、キャラは本当にいいですね。やっぱり原作を読んでみましょうかね。


追記 原作1巻読みました。「なろう」で読むより紙の文庫本が読みやすく一気読みでした。本作アニメのレベル90の課題を父親から言われるところまででしたね。

 結論から言って面白かったです。アニメで映像で見ている効果はあるかもしれません。この出来の悪そうに見えるアニメは結構忠実にアニメ化できています。つまり、テンポが尋常じゃないですね。1場面1場面の切り取り方が独特の時間感覚というか。ただ、15歳になったところなので、この後のペースはわかりません。

 やっぱりアリシアはいいですね。悪女の定義の勘違いが面白い云々というより、この娘の覚悟と一貫性がなかなか心地よいです。モノローグがあるようで感情が見えないのがちょっと描写不足感はありますけど、キャラにライドすると感情も感じられるようになります。
 キャラの深堀りはサブキャラについてはできていないですが、このペースは文庫本の形だとダラダラエピソードを入れられるより良かったです。たぶん、9話までに3,4巻くらいは読んでいると思います。

kindle unlimited加入で無料ですが、原作者にお金を回す意味で新刊を紙で買います。{/netabare}


9話 意図的ではないでしょうが、リズがキャラ論になっているのが面白い。

{netabare} 原作を5巻まで読みました。話の展開はネタバレになるので置いておきますが、キャラ萌えに関して言えば、やはり徹頭徹尾アリシアです。他のキャラはデュークからして、それほど自分を持っているキャラではありません。リズを除いてですが。

 ストーリーの出来もそれほどではありませんが、それでも大きな物語が感じられるのはアリシアのキャラの出来とリズの極端な描き方によるものでしょう。
 リズは良い意味で非常に気持ち悪く描けて、かつ悪人でないのが面白いキャラ造形です。原作者が意識しているかわかりませんが、女から見て気持ち悪いいい子を象徴しているのでしょうか。それが期せずして主役キャラのキャラ論になっている気がします。リズが今のポジションでいる内は面白いと思います。

 アニメの範囲は中途半端だと思いますが、結構楽しませてもらいました。独自性という意味では出色だったと思います。{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 6
ネタバレ

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

チープなろうだが優れた部分がある

なろう系の悪役令嬢ものと言われるジャンルの一つ。
なろう系的なチープさは強い。ご都合主義的であるし、ストーリーの基軸もテンプレートの域を出ない。政治についてなどの議論も子供じみている。主人公は「悪女」と言いながら結局いい人ぶっているし、性格の悪い愚か者を踏みつけにし、主人公を際立たせることで話が進む。なろう系の中でも決して質の高い作品ではない。

ただ、自分も悪役が映えるタイプのストーリーが好きなので「悪女をこそ目指そう」という主人公の考えには共感できる。ストーリーで主人公が求める「悪女」像は違和感を感じさせるけれど、「正しい悪女」を求める思いには一部首肯できる部分もある。悪の美とは、既存の枠組みに付き従い、おとなしくするのをよしとせず、束の間の賞賛を求めず、自分の考えを持ち自分の責任でもって行動をすることにあるのかもしれない。だから陳腐ではあるにせよ「人間が正義を求めながら悪を求める」というそうした矛盾もあながち間違いではなく人間の中に本当にあることだろう。

プラトンは、「清濁合わせ飲む」といったことや「悪に利がある」といった考えには反対であった。賢く合理的に良いものは「正義」であり、愚かで誤っていて悪いものが「悪」であり、2つは交わらないのだと言った。「悪」を多少許容することが賢い生き方なのだとか、利己的な悪を用いたものが成功するのだといった考えを否定した。その考えもわかる。本質的には他者を害し、自分の利を追求するような「悪」とは弱さであり、結局本人に利をもたらさないのだろう。だから人間は正義を求めるべきなのだ。ただ本質的な「善悪」の話ではなく、外面上の、世間上での「善悪」の話をするなら、「正義」と呼ばれるのは「世間で良しと思われる事柄を守る」ということであって、「既存の価値観における善」と異なるところに善を求めるものは「悪」とみなされてしまう。ゆえに「正義である」というのは「因襲的で進歩のない」ことや「自分の頭で考えない」ことと繋がりを持ち「悪である」とは新しい道徳観を探す冒険を厭わない姿勢を示すと言う側面を持つ。また「正義を重んじる」というのは反転すると自分の道徳観を盲信し、そこからずれたものを一切みとめない厳しいあり方であり、これも危うさがある。
「悪とみなされる」のは「本質的な悪を行う」からではなく「既存の社会に対して反対し、対立する」からなのである。既存の社会に反対し対立することが善を生み出すこともある。
簡単な例を挙げるなら「魔女狩り」は当時正義に基づいて行われたのであるが、その行いは今日の価値観からすれば悪であり、当時魔女狩りを反対するものは悪とされたかもしれないが彼らが現在には正しいと言われる。
悪が善であることもあることを人間は本能的に知っているから「正義」を尊ぶと同時に「悪の美」に対しても惹かれるのかもしれない。
若者が不良になりやすかったり反抗的であったりするのもまさしく「既存の価値観にとらわれず新しいことを求める」というこの性質ゆえなのだ。
そうした風に考えるならアリシアの理想の悪女像も理解できる。


アニメの話に戻る。この作品において優れていたのは{netabare}黒幕としての聖女であり、この点、悪役にこだわった作者の面目躍如だったかもしれない。
描き方にはかなり荒削りなところがあったが、「善であろう」と求めていた人間が意図せず反対に無自覚に堕落し、悪を振り撒いてしまうというこうした皮肉めいた展開は個人的にとても好ましかった。
なろう系のアニメは大抵全く脈絡なく展開し尻切れトンボに終わるのだがこの作品は終盤解決しキリ良く終わっているのでその点も良かった。
女性向けなろうジャンルのアニメはいくつか見たけどその中では一番良かったかもしれない。
{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1

ヨッシャア! さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.3

看板に偽りしかない駄作

【物語】 1.0 / 5.0
 乙女ゲーに登場する悪役令嬢キャラに転生し、異世界で悪女として生きていくことを決意するところから始まる「悪女転生」系の女性向け作品。
 しかし蓋を開けてみると、悪女らしい行動は一切なく、主人公が「悪女ならこうするだろう」というズレた認識で善行や人助けを繰り返すだけ。
「悪女転生」系作品のテンプレ通り、対立する者として聖女が登場するが、聖女にまつわる話が冗長で、女から女へのいじめ描写など「これ、こんなに長々とやる必要があるか?」と疑問に思うレベル。
 ただでさえテンプレ通りというか、既視感を強く覚える「悪女転生」系作品なのに、加えて構成がド下手くそという致命的な内容となっており、この点に関しては評価するところが一切ない。
 また、転生前のパーソナリティが極めて希薄であり、「転生」という要素すらまともに扱いきれていないのは、もはや原作のレベルの低さを疑う他ない。「中学生が聞きかじった知識をフル動員してそれらを継ぎ接ぎし、なんとか形にした作品」と言われても納得できるレベルに感じた。

【作画】 1.5 / 5.0
 なろう系の中でもやや質が落ちる部類だろう。
 崩壊とまでは言わないが、評価には値しない。

【声優】 2.0 / 5.0
 悪女キャラが主人公なのだが、主演声優の声が「可愛らしすぎる」という点はミスキャストに感じた。
 ストーリーは幼少期から始まるので、それ込みでのキャスティングなのかもしれないが、後半成長して以降はもう少し大人びた演技をしてほしかった。

【音楽】 1.0 / 5.0
 印象に残らない。

【キャラ】 1.0 / 5.0
 物語の項でも述べたが、作品のコンセプトであるはずの「悪女としての言動・立ち振舞」が一般的な認識と極めてズレており、主人公の「言っていること」と「やっていること」の不一致があまりにも多すぎるため、全てが茶番・おままごことに見える。故に、キャラクターの中に芯のようなものは一切感じられず、もっと言えば俯瞰でものを見れない頭の悪い人物のように映る。
 こちらもアニメをそれなりに見てきたので、いわゆる「なろう・転生」系の作品にそこまで多くを求めはしないが、せめて掲げた看板の内容は守るべきだろう。
 それができないなら、ギャグテイストでもいいので主人公が理想と実情の差に葛藤したり、自分にツッコミを入れるなどして、理想との乖離に何かしら言及すべきであったと思う。



【総括】 6.5 / 25.0 (平均 1.3)
 全ての点において評価に値しない。
 特に個人的に気になったのは、やはり「いつになったら悪女らしい行動をするのか」という点であり、そのせいで物語やキャラクターには一層魅力を感じられなかった。
 聞いたところによると「悪女転生」系作品は数字を稼ぎやすいらしいので、その流れで生み出された粗製乱造の一つなのだろうと感じた。

・追記
 最終回まで見たが、評価は変わらず。
 最後まで「歴史に残る悪女になる」を連呼するだけで、実情があまりにも伴っておらず、くだらない。
 あと、不意打ちでキスをされるシーン、不意打ちされた側がしっかりキス顔になってるのは普通に演出としてミスなのでいい加減にしてほしかった。最後の見せ場くらいはしっかり作ってほしい。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 2

59.7 2 ライバルで王道なアニメランキング2位
クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (116)
243人が棚に入れました
高校生の北条才人はクラスメイトと結婚した。 それも学校一苦手な、天敵のような女子・桜森朱音とである――。 「私と結婚してること、クラスのみんなに言ったら殺すから」 「俺だって結婚を知られたくはない。なんのメリットもない」 普段から嫌い合う二人の新婚生活が上手くいくはずもなく、なにかと衝突ばかり。 しかし、日々の暮らしの中で歩み寄ることで距離が縮まっていき、 一緒にいて楽しい時間が増え、少しずつお互いを理解していく。 才人は今まで知らなかった朱音の可愛い素顔を知り、 朱音は心の中に秘めていた想いに段々と気づき始め……。 素直になれそうでなれない二人が送る胸キュン新婚生活、ここに開幕――!

Dave さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

モテない中学生男子向け

ティーンエイジャー男子、こういうの好きですよね。自分の努力ではなく、なぜか「なりゆき」でハーレム展開だったり、一方的に好かれてかわいい女子と同棲したり結婚したり。まあ女子と付き合ったこともない、付き合い方も分からない男子がそういう他力本願な恋愛に憧れる気持ちは分からないではないですが…でもこういうのばっかり見てたら一生DTになりそうだけど大丈夫そ?

本作は努力もなく●金持ちの御曹司で●祖父の会社を引き継ぐことが約束されていて●成績も上位で●かわいい女子と結婚して新婚生活を送ることになった…惜しげもなくDT男子の妄想が注ぎ込まれています。ついでにサブヒロイン的な2人の可愛い女子もどうやら主人公に気がある様子?僕の思い描いた理想の高校生活!みたいで大人としては設定だけでムズかゆくなります。

作画は急にコミカルになることはある(レンタル彼女っぽい)ものの、安定の可愛さで問題ないです。アニメとしては至って真面目に作ってるなあという印象ですので、DTドリームについていける人はきっと楽しめるんじゃないでしょうか。逆に努力で何かを勝ち取っていくようなストーリーを好む層には限りなく厳しいでしょうね。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 2

猫好き さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

絵は可愛い。話は、、、

お話は中高校生の男の子向け。いきなりステーキ!ならぬいきなり同棲物。この分野、転生なろう並みによくある設定なので、何かプラスアルファが欲しいんだけど、童貞少年達の妄想を満たすためのワンパターンで目新しさは無い

さっさと切ってもよかったんだけどまだ見ている理由は、私は萌系アニメの作風自体は結構好きで朱音ちゃんは割と好みの方だから。それにSD化した時の絵も可愛い。強いて作画の問題を上げると、北条君の顔。最近はどのアニメの男の子の顔も同じように見えてジェネリックアニメ男子顔と呼びたいくらい個性がない。ま、男の子は他の男の子の顔になんか興味が無いと聞くのでしょうがないのかな

でも、朱音ちゃんの怒ってたり焦ったりやたら元気なシーンが多いためか、キンキン声がキツい。そのためいつものTVの音量を半分に絞ってやっと見てられる

いずれにしろストーリーに共感できる部分は無いから消音して環境ビデオとしてみたほうがいいのかな

投稿 : 2025/04/05
♥ : 0

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

クラスの大嫌いな男子と結婚することになった

序盤からフラストレーションというか不快指数満載な展開、前世で大喧嘩して離婚した夫婦なんじゃないかと思うぐらい主人公とヒロインの口喧嘩が息を吸うように繰り広げられる。そんな二人を主人公の祖父とヒロインの祖母が結託して強制的に結婚させるという展開。

ただ、結婚して以降は喧嘩をしながらもまるで漫才をやってるように微笑ましいものがあり、ときにはデフォルメしたり顔芸をしたりとなかなか楽しい感じ。

個人的にはヒロインは割と常識人な方なのに対して主人公の色々とヤバい部分が露見されていくのが見どころだったかな。

第一話の冒頭時点ではどうなのかなと思ったりしたけど、意外と観られる作品でした。全話完走したいと思います。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 6

65.3 3 ライバルで王道なアニメランキング3位
プリンセスナイン 如月女子高野球部(TVアニメ動画)

1998年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (23)
129人が棚に入れました
早川涼は天性の野球の才能を買われ、名門お嬢様学校「如月女子高校」に特待生として入学する。理事長・氷室桂子は女子だけの野球部を創設し、男子と対等に甲子園で闘うことを狙っていた。しかし、足りない部員、野球部創設を快く思わない人々、大会参加に女子を認めない高校野球協会、涼や周囲に降りかかるトラブルなど、様々な困難が野球部の前に立ちふさがっていた。涼は大酒飲みの監督・木戸と共に、まず部員集めから始めていくが……。

声優・キャラクター
長沢美樹、金月真美、子安武人、岩永哲哉、榊原良子、島本須美、石井康嗣、氷上恭子、永澤菜教、矢島晶子、川澄綾子、笠原留美、飯塚雅弓、進藤こころ、川田妙子、井上和彦
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

仲間を信じて、夢を信じて!

星の数よりは満足度は高かったですね。でも、話の中弛みと作画の悪さが目立ってしまって評価としては低くせざるを得ないです。悲しい。



女子だけで甲子園に行こう!と思い立った主人公の女子高生早川涼が、部の設立からメンバー集めまで奮闘します。
{netabare}
正確には、如月高校の理事長である氷室さんの差し金なのですが・・・。まあ結局は涼のおかげってことで。
{/netabare}

結構この設立の経緯が生々しくて、理事会の猛反発を受けたり勝ち進めなければ廃部との条件を提示されたり、やはり女子野球部は逆境の象徴ですね。

そうした逆境を撥ね返すがごとく燃える、早川涼。
メンバーも運動神経の良い人材を連れてくるため、学校中を駆け回り説得。応じなければ野球勝負を挑んで強引に引き入れる。
テニス部のエース、氷室いずみとの対決も絵的に凄まじく、出だしからとんでもない勢いでした(笑)


スポ根丸出しの練習も試合展開も女子だからなんて関係ない位熱かったです。

この雰囲気を伝えるには言葉よりもOPを見てもらった方が早いです。
このアニメの熱さは何よりそれが物語っているので。名作揃いの90年代でもOPだけならタメ張れるんじゃないかと思ってます。↓
http://www.youtube.com/watch?v=dtVwG3IFLSg




ただ、問題は部設立を成し遂げた後。

そこから各キャラの掘り下げに入っていくのですが、前半の燃える展開との温度差が激しいです。
望月監督らしい繊細な女性の内面描写は単体としては素晴らしいです。
プリンセスナインでなければもっと評価されていたのではないでしょうか。
ちょっとドロドロだったり妙にファンタジーだったり、野球をやっていたときみたいに勢いで乗り切る事ができず、どれも後味が悪かったです。

何よりも涼の幼なじみである眼鏡の……誠四郎!地味すぎて存在感がほぼゼロでした。彼は不憫すぎる。
女子の中ではクール&ビューティーに見える東ユキのキャラ設定が色々とひどい(笑) なんであんな電波ちゃんに……。最後まで見せ場をことごとく奪ったのは最早嫌がらせとしか思えませんでした。

単純に尺の問題でしょう・・・けれど、もっと野球と恋愛や人間模様を上手く絡めていればより情熱的な内容になっていたと思うと勿体ないです。

OPで流れている涼と父親の関係ももっと深く物語に組み込まれていたでしょうしね。惜しいです。



そうした中弛みは分かった上で、最終話の決戦は素晴らしかったと思います。
{netabare}
決戦といっても甲子園予選ですけどね。
{/netabare}

恋愛での悩みが迷いとなって球に力が入らない涼。そのせいでピンチに追い込まれる如月女子高野球部。

そんなときライバルであるいずみの言葉が胸を打つ。
迷いを捨てて、いざマウンドへ!
そんな彼女の覚悟を表した演出が最高でした。
{netabare}
想い人である宏樹から貰ったメダルを外す。
それは今まで「お守り」として守ってもらっていた宏樹を倒すべき相手として認識した、彼女の意志の表れで。
目付きも変わって、勝負師の顔になった。ここでやっと面白くなってきたと思いました。
{/netabare}


ブーストがかかるのが遅すぎたと思います。まあ最終話のクオリティを連発する余裕もなかったんでしょう。

個々に絞れば秀逸なエピソードもありました。
スポ根路線では5話「荒波スイングと、対決!」や6話「いずみさん、あなたが欲しい!」
恋愛路線では21話「高杉くんなんて、嫌い!」や24話「Kiss…」


荒波スイングや稲妻ボールなどの、アニメならではのぶっ飛び演出が大好きでした。
それだけに、段々とスケールダウンしていったのが残念で。


プリンセスナイン自体は良作ではなかったかもしれませんが、伝説的なOPと女子野球の発想は評価されてもいいと思います。


あと、古臭いと言われようと寧々ちゃんは可愛い!ぶりっ子お嬢様で野球部のマネージャーでオタク体質って設定だけ見れば先駆的なキャラだと思います。
うん、プリンセスナインの魅力は寧々ちゃんにあり!寧々ちゃん最高!!

投稿 : 2025/04/05
♥ : 11

rurube さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

そっち方向行かないほうが良くない?

私は野球観てサッカー観てスーパーボウル観て一年が終わる。基本的にスポーツは何でも好き。

でアニメにおけるスポーツものは少ないし評価されている作品はスラムダンクぐらいしか無い気がするが、簡単に設定や進行を大まかに決められるから作りやすい気がするのだが。

この作品は高校女子野球チームが甲子園を目指す話だ。まず仲間集めから始まり公式試合に女性は出られないという困難、最初の試合、男子選手との死闘、練習そして夏の予選とイベント盛りだくさんで既に面白そうに聞こえる。

だけど実際は昼どら。これ3クールあったら、たわしコロッケ2回は登場したね。仲間を探す時のスピード感の無さと選手を掘り下げるタイミングも疑問。全24話なのに20話で初めて掘り下げるキャラいたからね。前半に掘り下げないと試合のファインプレーが本当にファインプレーにしかならん。実はこの子は中学時代にいじめられててね‥とか隣の野球観ているおっさんに解説出来ないじゃん。

それと試合の映像を流そうとしすぎ。試合描写なんてスコアボードで数字いじりすれば十分。これはジョークではなくて本当に試合映像は極力誤魔化す方が良い。理由はリアリティーの無さがどう頑張っても出てしまう。それとスピード間が無くなり努力が圧縮される。

例えば、試合を丸々1話使うのと1話の中でボードいじりしてボロボロのナインが自分の力の無さを自覚し練習→ボードいじり→練習→ファインプレーだけ映して失点が減っているボードいじり これだったら絶対に後者の方が良い。後者はちゃんと練習して失点減ってるもん。前者は3回まで抑えてその後失点して最後に仲間の叱咤で9回を無失点で抑えるパターンだね。
1試合の中で成長するのって努力の部分が抜け落ちている。それは努力ではなく持っていた能力を開放しているだけ。

それと恋愛入れるのは諸刃の剣というかいらない。三角関係とかすると主人公の判断能力に疑問が持たれる。スポーツは感覚・判断能力が大事になる。スポーツは考える時間が無いから反復練習か判断能力で対処するしかないけど、恋愛入れるとどっちも無いキャラになる。良い選手じゃないしメンタルも弱い。ついでに観ている人は私のようにスポーツ好きだから観ているはず。恋愛アニメ観たい訳では全く無いからその辺気が付いて欲しい。そっちに行くな、戻って来い。

この作品、スポーツアニメの大枠が簡単に決められるという良い部分と、その設定を生かせない駄目スポーツアニメの両方が入り組んでいて非常に興味深い。

多分、大正野球娘はこの作品を反面教師にして作られたに違いない。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 10

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

青春は全てが同時進行で、決して待ってくれない。

某つべで期間限定配信されてることを偶然知り、興味が湧きました。
公式ってなってるけど本当に公式かどうかは知りませんw。

わー、20年も前のアニメですか?。
そんな前に既にあったのですね・・女子野球アニメが。
そんな存在、今まで全く知りませんでした。

本サイトでちらっとレビュー観てみましたが
あまり評判良くないようなので(特に後半の○愛展開?)
チラ観してすぐに断念するのかな?って思ってました・・。


っがッ!!

アツい!。アツすぎる!!(誉め言葉)。

基本的には、近年の9人そろえる某アイドルアニメ作品と同じ構造の作品ですね。
普通にその路線で行けば、無難に評価を得られる流れで来てたのですが
本作は、さらにさらに冒険してる作品ですね!!(誉め言葉)。

そこを受け入れられるかどうかが
視聴者の評価を分けてしまうと思います。

結論から言うと、自分は大満足の最大評価でした!!。

作画ははっきり言って制作時期が時期ですので、まあ古臭いです。
でも、めちゃくちゃ気持ちがこもった作画なので
躍動感・情熱・執念がたまらない!!(誉め言葉)。

恋愛要素が・・と気にかかることもあるかと思いますが
恋愛感情を抱かない青春なんてありえなくないですか??。

自分でどうしようもなくなってしまうあたりが
よく描写されてたと思います!。

スポーツにかける夢はそれはそれで大切。
恋愛に走ってしまう気持ちはそれはそれで止められない。
ライバルへの意識はそれはそれで譲れないけれども、どこかで認め合ってる。
友情は友情。
肉親の事情は自分の都合と関係なく、どこかで何かが起こってしまう。

若干、オカルトチックな描写もなくはないのですが
適度なスパイスという解釈でアリだと感じました。

ほんと数日で一気見してしまいました!。
本作に出会えたことに感謝感謝なのです^^。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 10
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