フルCGおすすめアニメランキング 24

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのフルCG成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月22日の時点で一番のフルCGおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.5 1 フルCGアニメランキング1位
モンスターズインク(アニメ映画)

2002年3月2日
★★★★☆ 3.8 (166)
1452人が棚に入れました
舞台はモンスターの世界。毛むくじゃらの青いモンスターサリーと、その相棒である一つ目モンスターマイクは、大企業であるモンスターズ株式会社(モンスターズ・インク)で働いている。モンスターズ・インクの業務内容は、無数に保持している“人間の子供の部屋へ通じるドア”からモンスター達を送り込み、怖がる子供たちの悲鳴をエネルギーに変換、モンスターの世界にへ供給するというもの。この世界では「人間の子供は危険」とされており、怖がらせるのが仕事であるモンスター達は、同時に子供達を恐れてもいる。サリーはこの会社で誰からも尊敬される「ナンバー・ワンの怖がらせ屋」である。

昨今、テレビやゲームなどの影響からモンスターを怖がらない子供が増え、会社の業績は悪化していた。そんなある日、サリーは人間の女の子(ブー)がドアの向こうからこちらへ入って来る場に居合わせてしまう。サリーとマイクは、彼女をなんとか人間の世界に戻そうと奮闘する。

声優・キャラクター
ジョン・グッドマン、ビリー・クリスタル、メアリー・ギブス、スティーヴ・ブシェミ、ジェームズ・コバーン、ジェニファー・ティリー、ボブ・ピーターソン、ジョン・ラッツェンバーガー、フランク・オズ、ダニエル・ガーソン
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いかした相棒

よく考えると

幼児が恐怖から泣き叫ぶ絶望のエネルギーを世界の糧とする とか

異世界に紛れ込んだ幼女をボストンバッグに詰めて持ち歩く とか

監禁して泣き叫び続けさせるための装置を地下で開発 とか

拉致、拉致に継ぐ拉致 とか

これジャパンアニメテイストで作ったらどんだけエグいんじゃ…


などと低俗な見方をしてはいけません。(しないよ)
すいません。
私は独身の頃 劇場で2、3回観ました。久々に、子供に観させるつもりが…自分が見入っていました。


コワモテのサリーが、紛れ込んだ見知らぬ子供を気にかけて、ただ面倒に気を揉んでいただけのはずが、いなきゃ心配いれば安心、それが愛着に変わって…という気持ちが、短時間の中で無理なくよく表現されているなぁと思います。

いつもその隣りにいた、口の達者な道化役、ひとつ目玉の奴。あいつとの友情がいいんですね。共に追放された先でブチ切れて感情を爆発させるところも、とても必要な事なんだなーと感じました。

決まりごとより優先すべきことを漠然と感じ取って、黙って身を投じられるサリーに対し、説明や瑣末な都合を気にしてガタガタとした考えのならし作業が追いつかない目玉の奴。
お互い生き方が違う事は承知だったのが、子供を挟んだ時に(そして、窮地だからだね)露呈する溝。付き合いの長い自分のことも、少しは振り返ってくれよっ!という主張も虚しく、相方は特攻にいっちまう…
サリーはもう少し優しいひと言をかけられたらよかったのか?
しかし、ここで友達でいることを諦めない目玉の奴が、偉かったと思う。こんな相棒関係、いいですね。

どこでもドア…じゃない、会社とつながる子供部屋ドアの使い方が便利すぎですが、無数のドアを駆け抜ける様子は圧巻で、使わなきゃ損ですね。

ラスト、エネルギー問題は{netabare}子供を泣かすより笑わせる って、笑いの{/netabare}センスが試される専門職になっていました。


エンディングが、さも俳優たちによる映画撮影だったように「NG集」なのもウィット効いてましたね。

それにしてもこの作品はケモノのモフモフ表現が秀逸でした!^ ^


(スミマセン、しばしサンキューのお礼にいけてません)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 25
ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ピクサーの名作 本当のキラは...

DVD買ってよく見てました
2枚組の奴で、制作秘話も全部ではないけど見ました
NGシーンは面白いですwww
アニメネプテューヌやブラックジャックにもあります

キラは{netabare}外にいるとは限りません
社長と社員の差し金です

会社を救うんだったら1000人だって誘拐する?

おい社長、アンタの経絡秘孔を突いた...{/netabare}

あの子と別れたけど...ありがとな、マイク
もっとアニメにNGシーン入れてもいいくらいだ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

世界中の子ども部屋のドアは、モンスターの世界とつながっている♪

2002年公開のピクサー製作映画。

15年前の作品というのが信じられない!

実は今まで観たことなかったのですが、
人気シリーズなのも納得しました^^

90分ほどの作品です。


● ストーリー
モンスターたちが暮らす“モンスターシティ”。

モンスターシティの社会を豊かにしているエネルギーを生産しているのは、
“モンスターズ・インク”という大企業。

「世界中の子どもの部屋へ通じるドア」をたくさん持ち、
そのドアを通じてモンスターが子どもをおどかし、
子ども達の悲鳴をエネルギーに変換していた。

子どもを怖がらせる半面、モンスターたちにとって、
人間の子どもはとても恐ろしいものだとされていた。

子どもの悲鳴を集める業績No.1のサリーと、
サリーの親友であり、アシスタントであるマイク。

業務が停止した作業場でサリーは、
残されたドアから1人の女の子が
モンスターの世界に足を踏み入れてしまう現場を目撃してしまう。

周りに見つからないように女の子(ブー)を家に戻すため、
サリーとマイクは奔走することになる。


設定はとてもお見事!

ドアを変えれば行く子ども部屋も変わるというのは、
おもしろいし、夢もある^^

そして子どもたちを脅かすのがモンスターの仕事、というのは、
すっと受け入れられる設定である一方で、

モンスターたちが徹底的に子どもたちを恐れているというのは、
普段抱いているモンスターのイメージとはギャップがあっておかしい♪


設定はとてもいいけれど、
ストーリーは中盤飽きました。

幼いが故に己の危機など全く気にせず好き勝手動くブーと、
冷や冷やしながら行動するマイク&サリー。

そんな、似た展開がしばらく続いたからです。

なので、ストーリーの評価はそこまで高くありませんでした。
途中までは…!!

山場({netabare} ブーとのお別れ {/netabare})、
そしてラスト({netabare} 子ども達の笑い声を集めるという方向転換&ブーとの再会 {/netabare})へのストーリーの展開の仕方が私はとても好きでした!

幸せな気持ちになれるように物語を着地させること、
ピクサーの映画はとても上手だと思います。

この作品が好きになりました^^


● 声優
日本語吹き替え版では、
サリー役は石塚英彦さん、
マイク役は田中裕二(爆笑問題)です。

どちらもいい!

特にマイク役の田中さん、うますぎww

マイクはうぬぼれ屋なロマンチストで、独り言がとても多いのですが、
そんなめんどくさいキャラによくマッチしていましたww


● エンドロール
作中にも笑えるギャグが散りばめられていましたが、
私が1番笑ったのは、エンドロールです。笑

エンドロールで流れるのは、
NG集&作中シーンのパロディ。

いやもう、これ面白すぎるww

本編を見た人だけがおまけで楽しめて、
最後の最後まで楽しませよう!という製作者の心意気が素敵♪


● 音楽
【 主題歌「君がいないと」/ 石塚英彦&田中裕二 】

この作品のための主題歌というだけでポイント高いのですが、
また曲の完成度が高いのよww

歌というより、
サリーとマイクのかけ合いデュエット。

ここでも石塚さんと田中さんの演技が光っています☆

原曲聞いたことないけど、
原曲より完成度高いのではないかと疑っていますw


● まとめ
ピクサーの作品は、
年代を感じさせないですね。

この作品の前作である『トイ・ストーリー』も、
次作である『ファインディング・ニモ』も…。

公開されてからかなり時間が経っていますが、
今観てもかなり楽しめました♪

続編である『モンスターズ・ユニバーシティ』も楽しみです^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 21

73.0 2 フルCGアニメランキング2位
BLAME!(アニメ映画)

2017年5月20日
★★★★☆ 3.8 (215)
1197人が棚に入れました
テクノロジーが暴走した未来。人類の希望は孤独な旅人に託された――。

過去の「感染」よって、正常な機能を失い無秩序に、そして無限に増殖する巨大な階層都市。
都市コントロールへのアクセス権を失った人類は、防衛システム「セーフガード」に駆除・抹殺される存在へと成り下がってしまっていた。
都市の片隅でかろうじて生き延びていた「電基漁師」の村人たちも、セーフガードの脅威と慢性的な食糧不足により、絶滅寸前の危機に瀕してしまう。
少女・づるは、村を救おうと食糧を求め旅に出るが、あっという間に「監視塔」に検知され、セーフガードの一群に襲われる。
仲間を殺され、退路を断たれたその時現れたのは、“この世界を正常化する鍵”と言われている「ネット端末遺伝子」を求める探索者・霧亥(キリイ)であった。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、花澤香菜、雨宮天、山路和弘、宮野真守、洲崎綾、島﨑信長、梶裕貴、豊崎愛生、早見沙織
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

撃ち抜いたものは何だ!?

弐瓶勉×ポリゴンピクチュアズ。

映画「マトリックス」の世界。
圧倒的な世界観と映像美に心が躍る。
シドニアの騎士よりキャラに表情が生まれ、
女性キャラも可愛いし最高です。
お勧めできる方も少ないかも知れませんが、
後世に伝えたい傑作ハードSF。

遠い未来、極限にまで発達したテクノロジー。
そこは正規アクセスする人々の、
要望を叶える理想郷だった。
{netabare}しかし破局が起こり、人々はアクセス権を失う。
暴走するテクノロジーと蔓延する感染症。
正常な機能を失い、増殖する巨大階層都市。{/netabare}
人々は都市から駆除される存在となる。
セーフガードの目を逃れ短い生を生きる人々。

無機質なアートワークと音響にも注目したい。
一時期の「廃墟」ブームや、
「工場萌え」の方々も絶賛するでしょう。
構造物や美術が主人公と言っていいぐらいだ。

いったいここの地下には何があるのか!?
いったいこの迷宮は何階層あるのだ!?
そんな事を想像してみると楽しい。

果てしなく続く暗黒の未来。
孤独な旅人、霧亥は人類の生き残りを賭け、
巨大階層都市を放浪する。
彼が求め、探しているのものは何だ。

重力放射線射出装置が撃ち抜いたものは…、
僕の心でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 67

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

3DCGの進化と可能性~すべての映画はアニメになる~

本作は、2017年5月に、
劇場公開と同時に、日本初のNetflixオリジナル映画として全世界へ配信されました。
「シドニアの騎士」で知られる弐瓶勉のデビュー作であり、
原作発表から20年後に、アニメ映画化。
制作を担当したのは、瀬下寛之監督とポリゴン・ピクチュアズという
「シドニアの騎士」の2期の制作タッグですね。

レビュータイトルの「3DCGの進化と可能性」というのは、
2014年に投稿した「楽園追放」のレビューで使用したものです。
「楽園追放」では、
セルルックの3DCGの出来にアニメの新たな可能性を予感させるものでしたが、
粗さも目に付きました。
比して本作は、画作りという点では、軽い衝撃を受けました。
日進月歩の3DCGの技術は、すでにハリウッド映画を視野に捉えているのかもしれません。

これは実写の話になりますが、SFを始めとするスケールの大きいストーリー、
ド派手なアクションシーンなんかは、邦画はハリウッド映画に後塵を拝していると思います。
なんてたって予算の規模が違いますからね。
ただ、日本にスケールの大きいストーリーを作り出すノウハウがないのかというと、
それは違うと思います。
その分野は、日本では主に漫画・アニメが担ってきたのです。

しかしいくら優れた原作があっても、いざ実写化ということになると、大概コケますw
観客が望むレベルに対して、映像の迫力、アクションシーン、演者の演技等の
クオリティが明らかに足りてないからです。

もしこれらを3DCGで補うことができれば・・・
ハリウッドのSFアクションに引けを取らない大作が作れるかもしれません。
演者の演技に関しては、動作を3DCGが担当すれば、後は声の吹き込みです。
そして、日本には、アニメーションによって鍛えられてきた
声優というプロフェッショナルが存在します。

これまでは2次元(漫画やアニメ)と3次元(実写)と明確に区別されていた壁を、
3DCGの技術の発展によって、取り崩されることにより各々のリソースを共有し、
新たな作品が生まれる可能性が拓けるはずです。

「現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)」
これは、庵野秀明が総監督を務めた「シン・ゴジラ」のキャッチコピーですが、
日本における稀有のSF大作「ゴジラ」を、
「新世紀エヴァンゲリオン」等の作品を作り出してきた庵野秀明が手掛ける。
その観点から言えば、「現実(実写)≒虚構(アニメ)」です。

このように現実と虚構のボーダレス化の兆候というのは既に存在している訳ですが、
3DCG技術の進化によって、より現実と虚構は接近することになると思います。
押井守の「すべての映画はアニメになる」という発言は、
実に先鋭的だと感じる今日この頃です。

おっと、まったく本作の感想を述べていないので軽く触れておきますw
話としては、連載前の読み切りのような位置づけです。
この劇場版だけでは、すべての謎が解ける訳ではないですし、
まー作品紹介みたいな感じですかねw
それでも充分におもしろかったですよ。
それに、「シドニアの騎士」の中性や光合成なんて設定もそうなんですけど、
弐瓶勉は作品の肉付けが非常に巧いです。
そうしたちょっとした設定の妙によって、ストーリーにぐっと引き寄せる力が帯びてきます。
ただ、本作はストーリー云々の前に視聴価値があると思いますよ。

日本アニメーションのルーツは大正6年(1917年)と言われていますが、
それから100年後に公開された本作は、新たな時代の到来を予感させるものでした。
それはアニメーションに限らず、日本映画シーンをも変えてしまうかもしれません。
現実と虚構の境がなくなっていく中で
「アニヲタ」なんて言葉はそのうち死語になるかもしれませんよw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 33
ネタバレ

おぼ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

バーン!ドカーン!

原作未読/105分間

[シドニアの騎士]の作者、弐瓶勉のデビュー作。
20年前には映像化出来なかった理由が良くわかる
良作でした。

( 'ω'o[ネタバレレビュー]o
{netabare}
弐瓶勉の作品が物凄く好きなので、期待どMAXで視聴しました。

ジャンルはもちろんSF(`・ω・´)
最初は微妙かな?といった感じでしたが、
後半は完全に世界観にのめり込んでいました!

なんといっても良かったのが戦闘シーン( ´'ω'` )
登場人物が銃を打っただけで映画館に音が響き渡り、イスが物凄く揺れましたΣ(・ω・)(本当に)

びっくりして、最初くしゃみをしちゃったぐらいです(;´Д`)

世界観は
{netabare}時代も場所も明らかでない超未来。コンピュータ・ネットワークは極限まで発達し、高度に階層都市化された世界は、堅牢な『超構造体』に内蔵された『システム』により支えられていた。『統治局』により管理された一大ネットワーク社会『ネットスフィア』は、実社会と同じか、それ以上へと拡大し、ネットワークへの正規アクセスを可能にする『ネット端末遺伝子』の保有そのものが市民権と同義となる。人々の生存圏はネットワーク・スペースへと置き換わり、その仮想空間の事象を現実世界へと反映させるなど、理想の世界を構築した。

しかし、厄災によりネットスフィアは機能不全に陥り、人々は『珪素生物』による感染症の蔓延によりネット端末遺伝子を失ったことで、ネットワーク社会は崩壊する。制御が失われた『建設者』により際限なく拡張され続ける都市構造物は、やがてその惑星系すら内部に取り込み、不安定な連結がネットのカオスを加速させる。ネットスフィアの番人である『セーフガード』は、管理規定にのっとりアクセス権のない人類を不法居住者として排斥し続け、珪素生物はネットの機能回復を阻止すべく人類を襲撃する。人々は繁栄の記憶を忘れ、全てが壊れた世界の片隅で、目を盗むようにして短い生を生きる。人類の黄昏の世界が舞台である。(wikiより){/netabare}

こんな感じ。

みたら分かる通り、とても練られた世界観なので、
SF好きの人は絶対見た方がいいと思います(*´ω`*)

それでは、短いですがここで終わります{/netabare}

( 'ω'o[観点事のレビュー]o
{netabare}[物語]/4.0★★★★☆
設定を生かしたいい物語でした。
ただ、終わり方が雑だった点や、短い間に仲間意識が高まりすぎている点など、気になる所もあったかな……(;´Д`)

[作画]/5.0★★★★★
これに関しては正直[神]としかいいようがないです。
作り込まれた世界観の中で繰り広げられる戦闘は、本当に圧巻でしたΣ(・ω・)

[声優]/4.0★★★★☆
皆さんキャラに合った声優さんだと思いました。
特に良かったのは花澤香奈さん!
いや~(*´ω`*)良かったです

[音楽]/5.0★★★★★
なんというか、効果音が物凄かったです!(表現力皆無)
迫力の音量で戦闘が見たい方は是非!

[キャラ]/4.0★★★★☆
キャラ自体はありきたりな感じですが、
この作品だからこその良さはあったと思います。

[総評]/☆4.4{/netabare}

点数【81点】

投稿 : 2024/11/16
♥ : 34

74.2 3 フルCGアニメランキング3位
トイ・ストーリー(アニメ映画)

1996年3月1日
★★★★☆ 3.9 (187)
1700人が棚に入れました
いずれは出現すると思われていた全編フルCGの長編アニメは、やはりディズニーからやって来た。CG工房として有名なピクサー社が、ディズニーのバックアップを受けて、オモチャを主人公に勇気と友情と笑いと感動の小品を作り上げたのだ。 カウボーイ人形のウッディ(声:T・ハンクス)はアンディ少年の大のお気に入り。だがそれも誕生日プレゼントでアクション人形バズ・ライトイヤー(声:T・アレン)を手にするまでの事だった。NO.1の座を奪われたウッディは何とかバズをこらしめようとするが、バズはバズで自分が本物のスペース・レンジャーだと思い込んでいる有り様。そんな二人がふとしたいざこざから外の世界に飛び出してしまう。なんとか我が家へ帰還しようとする二人だが、なんとアンディの隣に住む悪ガキのシドに捕まってしまった……。 ひょんな事で子供部屋から飛び出した二人のオモチャの奮闘が実に愉快に描かれているが、自分がオモチャだという事に気づき愕然とするバズや、シドの部屋に住むいびつな人形たち(まるでフリークス)など、子供向けとは割り切れない描写が多々あり、大人でも、いや大人だからこそ存分に楽しめる作品と言っていいだろう。フルCGアニメという技巧に溺れることなくしっかりとシナリオが練られているのが何より良い。もちろん、その技巧の部分も実に驚異的で、特に屋外の雰囲気など実写と見紛うようなクォリティだ。何度でも見たくなるような作品というのが、この映画の最大の褒め言葉のような気がする。尚、劇場にもかかった日本語吹替版ではウッディを唐沢寿明、バズを所ジョージがアフレコしており、想像以上に良い効果をあげている。

声優・キャラクター
ティム・アレン、トム・ハンクス、ドン・リックルズ、ジム・ヴァーニー、ウォーレス・ショーン、ジョン・ラッツェンバーガー、アニー・ポッツ、ジョン・モリス、所ジョージ、唐沢寿明、名古屋章、永井一郎、三ツ矢雄二、大塚周夫、戸田恵子、市村浩佑

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

名作の宝庫ピクサー映画の入門としてお勧め

日本では1996年公開のディズニーのフルCG映画です。
一言で言うとおもちゃの大冒険です。

もし自分の知らない間におもちゃたちが勝手に動いていたらという
多くの人が1度は思ったことがあることがこの作品制作の出発点だと思います。

例えばあなたが全長30センチくらいのおもちゃの人形になったとします。
あなたの部屋はたちまち巨大なアスレチック施設に変貌するでしょう。
犬や猫なんて虎のように恐ろしい凶暴な動物になるでしょうし、
おもちゃを乱暴に扱う子供なんてもはや悪魔です。
母親はさながら自分の運命を握っている神様のようなもので
「汚いから捨ててらっしゃい」なんて言われた日にはこの世の終わりです。

アメリカの中流家庭が舞台になっているのですが、
大きな家に大きな庭、
バースデーパーティーには綺麗にラッピングされた大きな箱のプレゼントの数々、
大きなテーブルに並ぶご馳走と
なんというか羨ましくなるような豊かさですねw

私も小学生の頃2週間程アメリカに行ったことがありますけど、
子供にとっては本当に刺激的で楽しい国なんですよねw
たくさんのおもちゃに囲まれ、アミューズメントパークも刺激的です。
ピザやハンバーガーといった子供にとっては大喜びの食べ物。
広大な公園でバーベキューパーティー。
肉が焼けるまでの間にフリスビーを投げながら公園内を駆けずり回ったり、
人もあまりいないので大声で叫んだりしても迷惑にならないですしねw

本作からはそういった如何にもなアメリカらしい豊かさとか楽しさとかを
端々から感じましたw 

ストーリー自体は結構単調なものなのですが、
キャラの大仰なしゃべりだったり、流石のアクションシーンだったり、
ただ観ているだけですげーおもしろいです。

子供向きの作品なのかもしれませんが大人も充分楽しめます。
というか私はこういう言い方はあまり好きじゃないです。
本当におもしろいものは子供も大人も関係なくおもしろいんです。
そりゃ理解の差はあるでしょうけど、
それでも名作というのは子供ながらになんか凄いって感じるものがあると思います。
大人が子供騙しだと思っているものは実は子供も騙せていないものが多いんじゃないですかね。

ちょっと話が逸れてしまいましたが、
「トイ・ストーリー」は1よりも2が、2よりも3の方がおもしろいと言われている作品です。
ピクサー映画は名作の宝庫と言われており、
それこそワクワクするようなおもちゃ(作品)がたくさん詰まった宝箱のようなものかもしれませんね。
もしあなたがピクサー映画に触れたことがないというのであれば、
その宝箱から最初に取り出すおもちゃに私は「トイ・ストーリー」を勧めたいと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 39

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

初めて好きになったディズニーアニメ

1996年日本公開の劇場アニメーション。
有名な作品なので長々と書くのは避けますが、1から3までどれも面白くて、たまに見たくなります。
最初に見たのは地上波放送だった記憶が。

ストーリーとしては王道でシンプルで、キャラクターの個性が状況を動かして行くところが好きです。ウッディにもバズにも葛藤や挫折があって、どちらにも感情移入しやすいです。

アメリカの生活感がしっかり描かれていたり、子どもの充実した楽しそうな姿が見ていて楽しいです。
子ども達はおもちゃを丁寧に扱っているわけじゃないですが、ある程度は当たり前のことだとおもちゃたちも受け入れているのが凄く良いです。私は見ててヒヤヒヤしちゃうんですけど、それは当たり前のことなんだよなあ、と。

だからシドは見ていてもっと怖い!w
懲らしめ方は確かに反則なんですが、はっきり怖い思いをして、「もう少し思いやりを持ってよ」と言われないとああいう子は理解しない気もする。視聴者の子ども達へのメッセージも強く含まれている感じですよね。


今はそんな事もないんですが、子どもの頃はディズニーあまり好きじゃなかったんですよ。
日本のリミテッドアニメが肌に染み付きすぎていて、海外のフルコマのぬるぬるした動きがどうも苦手でした。全体的に娯楽性に特化しているのも、子どもの頃は好きになれなかった理由だと思います。
製作がピクサーでフル3DCGだったからかもしれませんが、トイ・ストーリーって雰囲気がそれまでに見たディズニーアニメと違っていて印象に残りました。
おかげでディズニーに抵抗が無くなった気がします。
私としてはちょっとした記念みたいな作品かもしれません。(2016.3)

ティン・トイの感想を移動しました。(2018.3.15)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20
ネタバレ

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

世界初となるフルCGによる長編アニメーション映画

{netabare}私事として「紅の豚」を最後にアニメ(や漫画)を観ない生活をずっとしていたと記憶してましたが
これは観てます、当時VHSビデオソフトを購入してますw{/netabare}

アニメーション制作の旗手Wディズニー(&ピクサー社)の本気、

題材・主役たちが「オモチャ」という事が項を成し、
3DCG作品のウィークポイントと思われる質感重量感もクリア。

今視聴、考察してもこの時代にこのクオリティは流石です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

73.7 4 フルCGアニメランキング4位
空挺ドラゴンズ(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (301)
1236人が棚に入れました
空の覇者、龍<ドラゴン>。その存在は多くの地上の人々にとっては脅威・災害であり、同時に薬や油、そして食用としての価値がある“宝の山"でもあった。その龍<ドラゴン>を狩る存在がいた。捕龍船を操り、空を駆け、龍を狩り、旅をする。彼らは「龍(おろち)捕り」。これはその中の一艇“クィン・ザザ号"とそのクルー達の物語である。

声優・キャラクター
前野智昭、雨宮天、斉藤壮馬、花澤香菜、諏訪部順一、関智一、櫻井孝宏、鳥海浩輔、釘宮理恵、熊谷健太郎、古川慎、松山鷹志、武内駿輔、上村祐翔、赤﨑千夏、榎木淳弥、井上和彦、佐々木啓夫
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

開店!タキタ食堂

原作未読 +ultra枠

さて問題です。
「テロ等準備罪」を新設した『改正組織犯罪処罰法』が2017年7月11日に施行されてからの変化について次の選択肢より妥当なものを選べ。

1.居酒屋で政権批判をすると逮捕されるようになった
2.“共謀罪”という呼称が浸透し一般化した
3.{netabare}シー・シェパードが和歌山県太地町から退散した{/netabare}

答えは3.穏やかな海が戻ってきたようです。
もともと捕鯨問題を知ったのは『美味しんぼ』。小学生の時だったかなぁ。捕鯨国日本と国際包囲網との理不尽な関係に憤りを覚えたものでした。
本件に限らず、「原発問題」その他社会問題に鋭く切り込む原作者雁屋哲氏もきっと法案成立とその後の動きを喜んでいらっしゃることでしょう(鼻ほじ)。

「龍を守れ~」な愛護団体や環境活動家を登場させても面白かったかもしれませんがそれをしませんでした。英断だったと思います。舞台を穏やかな海から空に移し、喧しい外野の声を極力排除して人間と龍との関係からなにかしらを伝えたかった力作。

本作『空挺ドラゴンズ』についての視点の置き方。

狩猟対象を鯨から龍に置き換えてみて何かを訴えたいのかしら?
タイガーモス号ばりのイカした飛空船で龍の巣に突っ込む冒険活劇を見せたいのかしら?

 前者だったかと。

ポリゴンピクチュアーズさんのごりごりな3DCG眺めて感心することも一興。美術は流麗。
メインテーマ『捕鯨』or『ラピュタ』どっちなんでしょう?
“龍捕り(オロチとり)”“捕龍船(ほりゅうせん)”とネーミングセンスいい感じ。
対して…“空中海賊(くうちゅうかいぞく)”。ラピュタ寄り案件のネーミングにやる気とセンスを感じなかったのが『ラピュタ』を後方に置いた理由です。そこは“くうぞく”でよかろうに。
別に「両方だよ」ってのでかまわないんですけど、主人公らと龍だったり、人間同士だったりの闘いに視点の重きを置いてしまうと後々に見誤ってしまいそうです。
そしてお待たせしました本題。露骨ともいえる捕鯨の比喩で訴えたかったもの。


 いただきます と ごちそうさま


生命をいただくこととは?をシンプルに感じること。
捕獲した龍を解体する場面がよう出てきます。肉・内臓・皮・脂、と余すことなく解体利用されます。
ウチの母親はウナギを捌いてるところと牛の解体を見たかなんかで両方とも食べられなくなったと言ってまして、半世紀くらい前まではそこらで見物できてた風景も町中から消えて久しい昨今。架空の龍を通して生命をいただくさまを拝める機会を得られたってことになるのかな。

主人公である龍を捕る人たち。龍を購入し潤う町の人々。そして狩られる龍。捕食する側される側。食料問題もさることながら、経済問題にも直結するのっぴきならない世界での持ちつ持たれつな関係を自然に描いております。
自然かつシンプルで根源的なテーマのためカタルシスには程遠い。つまり地味ったら地味。だがしかしけっこう後からジワってくる仕様。物語の地味さとバランスを取っての見ため担当は捕龍船“クィン・ザザ号”のデザイン、いろんな顔を見せる空特に雲や風を感じる背景美術、そのへん頑張ってる3DCGということなんでしょう。
原作はまだ続いているようで、それでも全12話で一定の結論を提示してくれたことも親切。

なんか『老人と海』の読後感だったり、『密着ドキュメント!大間のマグロ漁師』の視聴後感にも通ずる捕食者と被捕食者との対話の物語。地味であり滋味に溢れてる感じ。良作だと思います。
日々の営みを切り取っただけのシンプルさを評価してます。



※ネタバレ所感

■+ultra枠ということで

海外向けですから(笑)
レビュー冒頭で「テロ等準備罪」に触れてますが、そのような好戦的な煽りは一切ない本作ですのでご安心ください。
捕鯨で有名なネタだと、油目的髭目的で乱獲してた西欧と余すことなく利用してた日本との対比なんかありますよね。

{netabare}クオーン市で出会う別の龍捕りらの所業がその悪い意味での西欧趣味で興味深い。

 ・生態不明な龍への畏敬の念が薄い
  ⇒傲慢になる
 ・毒を盛って屠る
  ⇒ピンポイント利用の経済目的
 ・町への被害想定への無配慮
  ⇒共存共栄より略奪文化の反映

食文化を理由に捕鯨続行を訴える日本に対して「鯨は人間の次に賢い生き物」の謎ロジックで対抗してきたり、調査により生態系を犯すくらい鯨の頭数が増えていても捕鯨再開にストップかけたりするくらいに感情で動く人たちに向けた作品に期せずしてなってます。{/netabare}

さりげなく毒を仕込んでるくらいでちょうどよい。


■町娘カーチャ

{netabare}唯一といっていいラブ要素良かったです。波止場の娘みたいな。

 「見たかったな、ジローが龍を取るところ」

この世界においては漱石で言うところの「月がきれいですね」ばりの I love you . だと思ってます。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.03.27 初稿
2020.10.07 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 60

とまと子 休眠中 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最っ高~です!

NETFLIXでは全話公開されているので、一気見しちゃいました。

これは良い!
とても、とても良いです!

これは
お仕事アニメであり
グルメアニメであり
切ない恋アニメであり
生きていく力をもらえるアニメです。

働く、食う、愛する、生きる

シンプル極まりないテーマなのに、胸に迫って泪が出ます。
(*あくまで個人の感想です…)


登場人物がまたみんなとっても魅力的なんですよね。
主人公タキタ可愛すぎです♡
それとミカさんかっこよすぎ♡
ヴァニーさん素敵すぎ♡
あと他にも…あー語り尽くせぬ (#^^#)


「~っぽい」っていうなら、いろんな要素が見つかるのは間違いないです。
でも、そんなの全然関係ないくらい、このアニメの世界に没頭しちゃいました。
まるでわたし自身がこの捕龍船クィン・ザザ号に乗り込んで空を渡り龍を追う暮らしをしていたみたい。

…わたしならすぐ甲板から落っこちちゃいそうですが…(>ω<)


なんだか全く参考にならない感想でごめんなさい!

見終わって興奮覚めやらぬ
単なる好き好き報告でした ( ̄^ ̄)ゞ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 28

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

凄く素敵な、リアル感満載ファンタジー。最終回でいろいろ考えさせられました。

まず幕開けからの、
飛行船での狩猟、
とっても格好いい!

これだけならただのジブリ礼賛作品かも。

龍が 狩猟のターゲットって、
今までなかったような?

しかも仕留め方で肉の味が全く違ってしまうってシバリが、
捕龍船団の行動の仕方につながってて。


空での狩猟の緊迫感と、
陸上での日常感覚の対比。
凄く、いいですね(≧▽≦)

やっぱりジブリ礼賛作品なのかな?
主人公の子って、
なんだかおばあちゃんになったら
ドーラさんみたいになりそうかも( ̄▽ ̄;)

でもそれだけじゃないって感じ、
なんかしてます!

これからの展開が
楽しみです!!


♪♪♪♪♪♪♪♪クインザザ号が出港して、
クォンの街を旅立つ少し前、
ジローと一緒には旅立てないカーチャの涙に、
シンクロしちゃいました(T△T)

この作品、もう、
最高です!!!

作画も丁寧だし、お話も面白いし!

原作のストックだと、
今まだ序盤らしいので、
私には珍しいけど、BD買います!
ぜひずっと、
この素晴らしいファンタジーを、
紡ぎ続けていただきたいです(≧▽≦)


♪♪♪♪♪♪♪♪最終回、終わっちゃいました・・・
ずうっとクインザザ号メンバーの制服が、
ナウシカ&ラピュタ風だったのと、
空を翔ける姿が、
やっぱり、ナウシカ&ラピュタっぽいって思ってたけど、
最後の、
幼い龍にタキタが託すメッセージ、
相容れることでなく、
お互いの姿を認識しようとする言葉、
もののけ姫のラストのようで、
ずしん!と来ました。

オロチ捕りに仮託してるけど、
イサナ捕りのことを、
文化として、
生きる糧として、
命の意味を、
考えさせられて、
ああ、
素敵だなあ。
ってずっと思ってました。

今もずっと考えています。

素敵な作品でした!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 46

66.5 5 フルCGアニメランキング5位
ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン(OVA)

2005年9月14日
★★★★☆ 3.9 (160)
1026人が棚に入れました
RPGゲームとして発売された人気作『ファイナルファンタジーVII』の続編をゲームではなく、3DCGのオリジナル・ビデオ・アニメーションとして製作。
ゲームの世界から2年後、都市ミッドガルは廃墟と化し、人々は再建への道を歩んでいたが、星痕症候群という治療法もない謎の病気が蔓延。そして、かつての戦いで心傷つき、孤児とともに静かに暮らしていたクラウドの住む町に、カタージュという凶暴な男たちの魔手が迫り、ついにクラウドは戦う決意を固める…。

たにぐー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

作画神です!やべぇです!!半端ないです!!!

映像が美しすぎます!
これは本当にアニメなんでしょうかってぐらいです!

この作品は、友達がめっちゃ勧めてきたのでその人からDVD借りて見ました。
ちなみに、私はファイナルファンタジーは3と零式しかやっとことはありません。
なので、7はやったことなかったので話はよく分かりませんでしたが、キンハーやったことあるので登場人物にはなんとかついていけました。

もう凄まじいですねとにかく。
一番好きなのはバイクアクションですね。
今まで見てきた戦闘シーンは何だったんだってぐらいかっこいいです!

クラウドもセフィロスもイケメンすぎます!
二人のバトルは迫力が半端ねぇです!
このバトルの時に流れてきたセフィロスのテーマソングてきなやつが流れた瞬間テンションMAXでした!

笑えるとこもあってよかったです!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17
ネタバレ

キリン  さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

クラウド達にまた逢える

ファイナルファンタジーの最高傑作(と個人的に思っている)
Ⅶの続編

やはりFFⅦのゲームをクリアしてないと
観てもキビシイと思います。『その後』の話なんでね。

「おぉ~マリン成長してる」とか
「あいつら生きてたんだ」とか

ちょっとした感動が味わえなくなってしまいます。


冒頭に出てくるメッセージ

『かつて、この世界を愛し
この世界の仲間達と共に過ごした人々へ、』

ってとこが泣かすじゃありませんか。
ゲーム未プレイの方には
いきなり置いてけ感を喰らわされる事になりますが・・・

それにしてもCGの進化っぷりには驚かされます。
まだカクカクのポリゴンで
ポパイの腕みたいだったクラウドが
実になめらかに動きまわります。

私の友達なんか『スターフォックス』という
初期のポリゴンゲームで
気持ち悪くなってリバースした(高校生)ので
こんなの観たら死ぬんじゃないかと心配です。

ストーリーはゲームのスケールがでかすぎたせいか
それなりに凄い話の筈なのに
あまり心に響きませんでした。
どうしても当時のキャラに思い入れが強すぎて
今回の新参者の敵キャラを受け入れるには
時間が短すぎましたね。

音楽も、これまたゲームの音楽が大好きだったので
今回は印象が薄いです。
{netabare}
ただ『セフィロス』の曲『片翼の天使』が流れたときは
鳥肌でした。
いや、出ると思ってたよ。
思ってたけどいいもんなぁ。

鳥肌が立つと同時に、この曲を聴くと
どうしても
自称タレントの盗撮の神
吟遊詩人からシーフ最後はくすりしまで
けっこうマイナーなジョブをマスターされた
T代Mさしさんを思い出します。
彼は自分の調合した薬で自分にコンフュをかけるという
アクロバティックなアビリティで逮捕されましたが、
きっとまだ何かやってくれると信じています。
{/netabare}

こんな感じで懐かしい当時夢中になった
FFⅦが蘇る作品です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20

アイコン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

綺麗なバラには棘がある。

そんな作品です。
FFは全くやったことないですが、
PSのFFVIIの内容は全て把握した上で、
この作品を見させていただきました。
あとPSPのFFVIICCもやりました。

ブルーレイのコンプリート版を見ましたが、映像は本当にすごい!これは本当に革命的な美しさ!もうこれは感動ものです!音楽もよく作られていて、原作に使われていた音楽が今風にアレンジして作られているのですが、原曲の雰囲気が崩壊しているかもしれませんがかなりカッコいい仕上がりとなっていて、すごいなとほとほと感心しました。

だが、物語に難アリ(笑)

ちょっと稚拙すぎやしないでしょうか?
原作の物語から2年後の世界では、星痕症候群という謎の伝染病が蔓延し、人々を苦しめています。
そんななか、カダージュを含む三人の謎の男たちが出てきて、セフィロスの力をてにいれるため、「ジェノバの首」を狙ってクラウドやその仲間たちを襲います。それを止めるためにクラウドたちがカダージュたちを倒しに奮闘する....みたいな話。

「仲間の絆」を描きたいんでしょうが、絵にそぐわない稚拙なキャラ描写なのですごく軽い作品となっています。

でも、ファンの方々は綺麗になって帰ってきたキャラたちを見れることはとても嬉しいのではないのでしょうか、それぐらい、めちゃめちゃ綺麗です。

まぁ、やっぱりファンディスクですね。

それにしても、なぜバハムートは映像が綺麗になると反比例して顔が不細工になってしまったのでしょうか(笑) 体はカッコいいのに。

個人的にレノのキャラは好きです。
特に、ルードと一緒にセフィロスの幼体、
ロッズとヤズーの二人と戦ったときの、

レノ「母さん母さんって....ジェノバの首じゃねぇか」

ロッズ「おい!」

ヤズー「母さんをそんな風に呼ぶな!」

ロッズ「許さねぇ....!」

ルード「ん....悪かった....」

レノ「そうだな....ってなんで謝るんだぁぁぁぁ!」

と言いながら二人に殴りかかるシーン、とても好きです(笑)

そんなわけで、綺麗なバラには棘がある、
その名の通り、綺麗なだけで雰囲気に
騙されてはいけない作品でした。

でも、娯楽にはいい作品だと思います。
アクションシーンはすごいですし。
特にロッズとヤズーとの戦いで
クラウドがバイクに乗りながら
戦うシーンとカダージュとクラウドが
戦う時のスピード感は見物だと思います。

ただ、物語的にファンだけにしか楽しめない内容と
なっているのはもったいないですね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

63.8 6 フルCGアニメランキング6位
アップルシード APPLESEED(アニメ映画)

2004年4月17日
★★★★☆ 3.5 (178)
960人が棚に入れました
公安警察組織に所属しているデュナンとブリアレオスの活躍を描いた近未来サイエンスフィクション作品。
22世紀。世界は第五次世界大戦を経て荒廃し、北大西洋(アリゾナ州とカナリアの間)の人工島オリュンポスに設置された総合管理局が台頭、世界をその影響下に置いている。主人公である女性隊員デュナンと戦闘サイボーグであるブリアレオスは総合管理局の内務省部隊、ESWAT(ESpesialy Weapon And Tactics)に所属して対テロ作戦などに加わる。その中で巨大な計画、旧大国の策謀が明らかになっていく。

HIRO さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

荒牧伸志さんの監督デビュー作品。

2004年劇場映画アニメ

原作は士郎正宗さんのマンガ作品です。
アップルシード APPLESEEDは荒牧伸志さん監督デビュー作品です。
フル3Dライブアニメという表現手法によって映像化された作品です。

(フル3Dライブアニメ:3DCGをセルアニメのような画風に変換するトゥーンシェーダーと、登場人物のリアルな動きを可能とするモーションキャプチャ技術を融合させた手法を示す造語である。セルアニメに近い画風でありながら、従来のアニメーションと比べ、自由なカメラワークやよりリアルな動きが表現できる。)

まず驚いたのは2004年作品での画像クォリティーの高さ。2014年にアップルシード アルファを発表していますが、さらに進化しています。

難を言えば、3DCG作品全般に見られる機械の描き方や動きの速さに人の顔の表情がついてこれず主人公、ヒロインが人形のように感じてしまうところです。
そうはいえど2014年製作のアップルシード アルファにおいてはアバターやタイタニックの監督のジェームズ・キャメロン氏が「もはや新次元の領域だ」と言わしめているように次の時代を担っている荒牧伸志監督デビュー作は観ておいて損はないと思います。

あらすじ
世界大戦後の廃墟で生き延びていた女性兵士デュナンは、人類への奉仕者として肉体・感情を制御されたクローン人間バイオロイドの管理する理想都市オリュンポスに連行され、そこで全身サイボーグ化していた恋人ブリアレオスと再会する。彼の所属する元老院ESWATの一員となったデュナンは、やがてバイオロイドの開発とオリュンポス計画に自分の両親が関わっていた事実を知り、自身もバイオロイドの軛を解き放つ鍵「アップルシード」をめぐる陰謀に巻き込まれていく。

・スタッフ
監督 : 荒牧伸志
脚本:半田はるか、上代務
絵コンテ-:秋山勝仁、九市、吉田英俊、荒巻伸志
製作 - アップルシード・パートナーズ(ミコット・エンド・バサラ、TBS、ジェネオン・エンタテインメント、やまと、東宝、TYO、デジタル・フロンティア、MBS)

キャスト
デュナン : 小林愛
ブリアレオス :小杉十郎太
ヒトミ :松岡由貴
ウラノス将軍 :藤本譲
ハデス :子安武人
アテナ :小山茉美
ニケ :山田美穂
義経 :森川智之
ほか

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

che さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

MVA

核大戦後の荒廃した世界を舞台にした、SFガンアクションアニメです。
3DCGと表情までキャプチャーした、モーションキャプチャーを使用した、当時最先端の技術を使ったアニメでもあります。

大まかな内容としては、
大戦を経て荒廃した世界で、理想郷とも呼べる、文明を維持した都市に保護された主人公二人が、都市の治安維持機構に所属しテロ組織と戦う
というのが大まかな流れでしょうか?

アクションシーンはかなりのものです、アクションだけ取れは僕の中で10、いや5本の指に入るんじゃないでしょうか?

内容はないこともないですが、まあアクションアニメなんでそれほど濃い内容ということもないです。

楽しみ方は人それぞれかと思いますが、僕はミュージックビデオとしてみると楽しめるんじゃないかと思いますw
実際結構すきなアーティストが楽曲してて、よかったです。
Basement JaxxとかBOOM BOOM SATELLITESとか。
特にBasement JaxxのGood Luckは流れるシーンとセットでいい演出だったともいます!

あまり内容を気にせず、アクション、音楽、演出を楽しめば楽しめる作品だと思います。

タイトルは、Music Video Animationです。
そんなジャンルはないですよw、ただの僕の感想です。

こんな人におススメ

SFの人
ミリの人
ロボの人
アクションの人
エレクトロの人

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8

らびえぬす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

士郎正宗作品では一番好きです

攻殻機動隊も勿論好きなのですが、アップルシードの世界感・倫理観が一番好きです。

ヒトの幸福の追求・理想社会を目指した結果、バイオロイドを創造し全てがほぼ解決した社会を構築したつもりが・・・・

ヒトはやはり、争うことをやめることができず乱れる。

形は全然異なりますが、現実の人類社会を痛切に風刺しているのが本作品の源流だと思います。

そういった意味で、攻殻をより根源的に追求したアップルシードが私は好きです。

ただ、アニメ化にあたっては、かなり圧縮する必要があることから原作のそういった部分が、少し抑制されています。
また3D化については、人により善し悪しの判断が異なるため、ここも評価が分かれるポイントでしょう。

どちらを先にしても良いですが、原作も併せて観るとより世界感が理解できて楽しめるのではないでしょうか。

評価は本作品(アニメ)についてとして評価しています。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

62.2 7 フルCGアニメランキング7位
STAND BY ME ドラえもん(アニメ映画)

2014年8月8日
★★★★☆ 3.6 (129)
584人が棚に入れました
少し昔の東京郊外、10歳ほどのドジな少年のび太が暮らしていた。そこに22世紀からタイムマシンで4世代後の子孫セワシくんと、ポケットからひみつ道具を出して助けてくれる22世紀の世話係ネコ型ロボット・ドラえもんがやってくる。セワシくんは自分の世代までのび太がつくった借金に苦しんでいるといい、その悲惨な未来を変えるために、のび太を幸せにするためドラえもんをお世話係として連れてきたのだが、ドラえもんは乗り気じゃない。そこで、ドラえもんに成し遂げプログラムをセットして、強制的にのび太のお世話係をすることになる。のび太を幸せにしない限り、ドラえもんは22世紀に帰れなくなってしまう。こうして、のび太を幸せにするべく、ドラえもんとのび太の共同生活が始まる。果たして、のび太は幸せになり、ドラえもんは22世紀に戻れるのか。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

【泣かせるドラえもん】の完成形 いま改めてドラヲタは試されている どう受け止めるかはアナタ次第

実に33年ぶりの『夏ドラ』です
そして初の全編フルCG
さらには3D上映にも対応ということで一つの記念碑的になった作品だと思います


スタッフはまんま『friends もののけ島のナキ』の面々が再集結
初の3DCG、しかもこれまでドラえもんには携わったことのないスタッフと侮るなかれ
顎が落ちるように大開になる口や踊るような瞳の動きなどのコミカルな表情作り
吹き飛ぶように後退りしたり壁や天井に足を張り付かせて駆けずり回るオーバーなリアクション
まさに漫画、アニメシリーズに慣れ親しんだ人(もちろん子供がメイン)へ向けてのキャラ描写
よく研究されてます
完璧の一言ですねb


3DCGならではの見どころとして、一人称視点で街をアクロバティックに飛行するタケコプターのシーン、ムシスカンを丸呑みしてしまったのび太から漂うふゆかい放射能など、文字通り画面から飛び出す面白さが堪能出来ます


お話は『原作1話』、『雪山のロマンス』、『のび太の結婚前夜』、『さようならドラえもん』を軸に再構成したものです
まっさらな気持ちで見れるお子様や【泣きドラ】に触れたことのない方には率直に楽しめ、そして泣かせてくれる良い1作になったと思います
しかしまあドラヲタにとっては正直「またそれか」と呆れてしまうところです


これまでのテレビシリーズや『感動中編シリーズ』と呼ばれる2000年前後に公開された映画との接点は無く、意表を突くのがセワシが嫌がるドラえもんを強制的にのび太のところに仕向ける、という新設定です
これはドラヲタにとって賛否の分かれそうな部分ですね


映画全体としては序盤のコミカルな流れから中盤以降の感動シークエンスへと徐々にシフトしていき、終盤では佐藤直紀の劇伴に合わせて名シーン、名台詞のオンパレードとなりオイラも思わず【ドラ泣き】ですよ;;


素晴らしく完成度の高い作品になったと思います
近年の『春ドラ』は完全にドラヲタ向けのマニアックなネタの挟みとスペクタクル要素が中心ですが、今作は純粋に原作漫画に潜在していたドラマ要素を突き詰めていった結果でしょう
改めて藤子・F・不二雄先生の偉大さを感じると共に、ドラえもんを知り過ぎないスタッフだからこそこーゆー作品が生まれたのだと思います


これまでも作品毎に様々な要素や表情を許容してきた『ドラえもん』というシリーズはまさに“大きな器”なんですよね
今作をどう受け止めるか?で、今度はオイラ達ドラヲタが試されているのではないでしょうか


あからさまな【泣かせ】の雰囲気が嫌いだというドラヲタはあえて「見ない」という選択肢も大いにアリでしょう
実際そういう作品です
ですが間違っても3Dだから、とか
水田わさびだから、だとか
TOYOTAだから、とかいう下らん理由では倦厭して頂きたくないですね
【泣きドラ】というジャンル分けが存在するならば、今作はその完成形でしょう

投稿 : 2024/11/16
♥ : 33

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

君のために出来ることが 僕にあるかな。

3DCGの作画に魅力を感じず、
観るのが遅くなりました。

泣ける作品、思ったよりもよかった作品として
ちらほらと噂は耳にしていたので、気にはなっていたのですけれどね。

ドラえもんが好きな人にとっては
よく知ったストーリーだと思いますので、

総集編感覚で楽しむことになるのかな。

ちなみに私はきちんとドラえもんを見てこなかった人間なので、
(調子に乗ったのび太が最後には痛い目を見る、
 という展開が小さいころから苦手だったので^^;)

「ドラえもんって…すごい作品!!」と魅力に気づきました(笑)


● ストーリー
ドジでのろまで、勉強も苦手で運動も苦手。
何をやってもダメな、のび太という少年。

彼の前にドラえもんというロボットが未来からやってくる。

のび太が幸せになるよう、
傍で支えてくれるドラえもんとの日々。


ドラえもんとの出会い、
のび太としずかちゃんの関係、
そしてドラえもんとの別れを描いた本作品。

ストーリーは間違いないですね。

目新しさはないけれど、
きれいにまとめられていました。

涙腺へのダメージは特大でした。

後半はもう涙が止まらなくて、
視聴中に何度一時停止したことかwww

いつも傍で見守ってくれる、
大切な人の姿がふっと思い浮かびました。


≪ 子どもたちって、ドラえもん大好き ≫

ドラえもんって小さい子が好きかと思いきや、
大人でも好きな人が多い。

「アンパンマンとかだっせーよ!」と背伸びするガキんちょも、
ドラえもんは好きだと素直に言う。

その理由が、
この作品を観ていてなんとなくわかったかも。


のび太は、
ドジでのろまで勉強が嫌いで気が弱くて運動もまるでダメで臆病で…

悪口を挙げたらキリがない、何をやってもダメな男の子。
(ちなみにこの悪口、全部ドラえもんが言ったものです。笑)

だけど、
心の優しさと、たまに発揮する瞬発力には、
目を見張るものがあります。

のび太みたいな極端な子は少ないと思いますが、
どの子も自分の嫌なところを持っていて。

それと同時に自分を好きになりたいと思っていて、
人に受け入れられたいと思っている。

のび太と同じように、どんな子どもでも、
その子だけの魅力を絶対に持っている。

のび太のことを傍で見守るドラえもん。
時にはのび太の成長を大きく喜ぶ。

なぜ子どもたちがいつまでもドラえもんを好きなのかって、

悪いところもひっくるめて
ありのままの全部を受け入れてもらえるような、

そんな安心感を無意識のうちに持てるんじゃないかな。
「ダメなところがある?それでもいいんだよ。」って。


アンパンマンが正義や道徳心を語る存在なのだとしたら、
(だから成長すると「だせーw」と突っぱねる。笑)

ドラえもんはただ傍にいて、包み込んでくれる。
(優しい存在を突っぱねる理由はありませんからね。)

ここに、ドラえもんが
世代を問わず愛され続ける秘密があるように思います。

…まあ、ただ単にひみつ道具や、
あの丸っこいフォルムが魅力的なだけかもしれませんけどねw


● 作画
3DCGには違和感感じるだろうなーと覚悟していましたが、
身構えていたほどには苦痛に思いませんでした。

まるで遊園地のアトラクションを体験しているかのよう。笑
のび太目線のタケコプターフライトはものすごく楽しかった♪

3DCGになると
動きが細かくて、表情も豊か!

ドラえもんの表情がいいの…!
可愛い!泣ける!

気持ちがストレートにわかりやすく伝わるところはよかったです。


● まとめ
ドラえもんとのび太の絆を感じられる良作でした。

主人公はドラえもんだけど、
のび太もすごく魅力的なキャラクターだよなあ。

まだまだ子どもで、駄々だってこねるけれど、
なんだかんだで現実を受け止めて、

真に相手を思いやる行動のとれる少年。

のび太というキャラがいることもまた、
「ドラえもん」という作品を魅力的なものに仕上げていますね。


『STAND BY ME ドラえもん』

ドラえもんが傍にいる。
作品の中身が素直に表れた良いタイトルだと思いました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 25

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ガラクタだったはずの今日が ふたりなら 宝物になる

ドラえもんの中でも特に印象深い感動エピソードを詰め込んでCGにした作品。
劇場でも見たがTV放送されていたので久しぶりに視聴しました。

まず未視聴な人に一つ警告したい。

もしドラえもんにあまり詳しくないのなら、見ないほうがいい。
ある程度ドラえもんに詳しくなってから視聴することを勧める。

理由は、
あまりにも有名なエピソードばかりなのでドラえもんファンならだいたいどこかで見たことあるんじゃないかなって思う。
まあ、いくつか映画を見たことあるようなドラえもんファンは、十中八九結末を知ってるんですよ。

結末を知っていても楽しめる人は楽しめるのですが、
問題は知らない人。

確かにいいエピソードが詰まっているのだが、
ドラえもんのことをそんなに詳しくない人が視聴すると、
ドラえもんとのび太としずかちゃん、ジャイアン、スネ夫の絆の深さがこの映画だけでは十分に伝わって来ないから、
感動などたぶんしないと思うんですよね。
この映画が感動できるのは、彼らの絆の深さを知っていることが前提なんです。

むしろ、よく知らない状態でこの映画を見たら、第一話と最終回だけ見ているような非常にもったいないことになる。

つまり、ドラえもん初心者には絶対に見せてはいけない映画なのである。


主題歌のひまわりの約束は、平成でも屈指の名曲です。
正にこの映画のために作られた歌詞で、いい曲ですね。

なにげない瞬間が、ただそばにいることが、本当の幸せなんですよね。


この映画に出てくるエピソードは全部知ってるけど、それでも良かった。
何度見ても、結末知っていても、いいものはいい。

個人的にはとてもオススメです。

この映画を見て、誰もが泣くわけではないと思うが、
ただ、誰もが少しだけ優しい気持ちになれる。
家族や友達を大事にしたいって思う。

そんな作品だ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22

62.9 8 フルCGアニメランキング8位
アシュラ(アニメ映画)

2012年9月29日
★★★★☆ 3.6 (156)
577人が棚に入れました
15世紀中期、相次ぐ洪水、旱魃(かんばつ)、飢饉で荒野と化した京都。
それに追い打ちをかけるように始まった日本史上最大の内戦・応仁の乱。その死者数・行方不明者はあまりに膨大で、歴史のページには刻むこともできなかった。こんな時代に産み落とされたアシュラは、ケダモノとしてサバイバルを続けながら生き抜いていく。
 そんな時一人の少女・若狭の優しさと愛、そして法師の教えに触れ、アシュラは次第に人間性を備えていく。
言葉を覚え、笑い、喜ぶ日々。しかしそれは苦しみと悲しみの始まりでもあった。やがて天災と貧困が起こり、人間性を失っていく人々。ついには若狭さえも……。
果たしてアシュラの運命は?

声優・キャラクター
野沢雅子、北大路欣也、林原めぐみ、玄田哲章、平田広明、島田敏、山像かおり、山口勝平、水島裕

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ダークな情景とカニバリズムの中に確かに感じる“生きること”へのメッセージ・・・今こそ『まどマギ』以上の絶望へと目を向けよ

原作は1970年の週間少年マガジンにて連載されていたジョージ秋山先生のマンガ
その残酷な描写から有害図書指定され、当時は社会問題にまで発展したそうな曰く付きの問題作


というのも、物語のプロローグとなるのは大飢饉に見舞われた平安時代の京都
腹に子を宿しながらも貧困に喘ぐ妊婦が一人・・・
妊婦の周りでは飢えへの苦しみから、人を殺してその肉を食すことを覚えてしまった狂者が出る程の始末
いつしか妊婦も辺りに平然と転がる死体を喰らうことを意識しはじめる
やがて子は産み落とされ、一時は母性を目覚めさせるものの、飢えはすぐに女の理性を歪ませる
そしてとうとう我が子の肉を食さんと、焚き火の中に赤ん坊を投げつけてしまう・・・


このショッキングな幕開け、そりゃ問題作にもなるわな;


やがて顔の焼け爛れたその赤ん坊は、親の手も無しに育ち、人語も解さず、人を襲ってはその肉を喰らう、、、というまさに【ケダモノ】として生きていた・・・


さてさて、この物語の魅力はいよいよここからなんです
だいぶ原作とは異なる部分も多いようですが、この作品には強く“生きろ”というメッセージが込められているんです


【ケモノのような子】はある日に一人の屈強な法師と出会い命を救われ、『アシュラ』と名付けられます
しかしまだ満足に言葉も話せず、暴力を振るうことでしか感情を表現出来ないアシュラ
怒りに任せた結果、偶然にも地頭の息子を殺してしまうのです
追われる身となったアシュラを匿ったのは、貧しいながらにも慈愛に満ちた『若狭』という少女でした
法師から教わった道徳、若狭と触れて学んだ優しさ、、、やがて人間として感情豊かになっていくアシュラ
しかしそんなアシュラの成長とは裏腹に、天災と貧困が人々を徐々に追い詰めていくのです・・・










一見すると『ノートルダムの鐘』にも似た構図を持つ作品
ですが比較にならないほどあまりに過酷な世界観、過激な描写、そして終盤に押し迫る哀愁
どれをとっても一級品のシリアスドラマ


監督の『さとうけいいち』と言えばテレビシリーズ『タイガー&バニー』の監督でもありましたが、今年度のタイバニ劇場版の制作を、彼はあえて別の監督に託し、今作の制作に打ち込んだようです


昨年度の東日本大震災の影響からか、過激な描写をあえて避ける映画も多々あった傾向の中で、今作はあえてダークな世界観、シリアスなストーリー、過激な描写に挑戦し、最高潮の緊張感の中で改めて【命あっての物種】という言葉を思い出させようという明白な方向性が見て取れます


なにより、カニバリズムという非人道的な行為の裏に「食べなければ生きていけない」という切なくも力強いメッセージを打ち出していることに拍手したいです
特に「食べなければ・・・」のキーワードを全く偶然にも同時期に扱った映画『伏』と比較するとその差は歴然としていて、今作の説得力の強さに感服しますm(__)m
(そしてこの「食べなければ・・・」がラストシーンの悲劇を生む・・・)
また、『まどマギ』においての魔法少女の宿命の一つでもある「戦わなければ生きていけない体」と比較をしても、今作はより身近で深刻な問題として捉えることが出来ます










さとうけいいち監督作品らしく、全編はCGで描かれていますが、日本ならではの2D(作画)アニメの手法を欧米主流のCGアニメへと転用するべく、様々な新手法が今作のために発明されたのも見どころ


日本画のような毛筆タッチの背景画をパーツ化、立体化して動かす(細田守の『おおかみこども』でも近いことをやってました)
キャラの影にハッチング(斜線)を自動生成するソフトの新規開発
いわゆるアニメパース(遠近法のデフォルメ。近くの物を極端に大きく、遠くの物を極端に小さく描いて迫力を出す)をCGで作り出すために、カット毎に異なるキャラモデルを作成


これらに加え、CGアニメならではのカメラワークとエフェクトの自由度が駆使され、度々挿入されるアクションシーンを盛り上げています










そしてオイラが最も注目してほしいポイントなのが声優
今作の主人公、アシュラを演じるのは大ベテラン『野沢雅子』
物語の序盤でアシュラは人語もままならないというだけあって、前半のセリフが全て“雄叫びのみ”なのです
この難しい役どころを演じきれるのはやはり大ベテラン、全く持って御見逸れいたします;


さらに中盤から登場のヒロイン、若狭にはめぐさんこと『林原めぐみ』
実は中盤以降、ほとんどがこのアシュラと若狭の二人だけの会話で進むという昨今珍しい狭いやり取り
まさにこの二人のベテラン役者だからこそ成り立ったであろうレベルの高い演技は、アニメのみならず邦洋実写を問わずしても屈指の【魅せる演技】であったと思います!
とにかく凄いんです、是非ともチェックしていただきたい!


最後になりましたが、音楽はタイバニに引き続き『池頼広』さん
この劇伴がまた最高に素晴らしい!
ですが小南泰葉さんが歌うEDテーマにはちょっと疑問です;
キュートな魅力とダークネスな妖艶さを兼ね備えた小南さんのロックな楽曲は、実は個人的にもファンではあるのですが、今作の重すぎるテーマに対して少し前向き過ぎるし可愛過ぎたかな?と感じました;

投稿 : 2024/11/16
♥ : 30

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

真面目に感動しました。

いろんな方のレビュー拝見してて、偶然知りまして。
昔、マンガ夜話か何かでちらっと名が出たので、ジョージ秋山の古い漫画という事と導入部だけを知っておりました。
ただ、私世代でもジョージ秋山って人は浮浪雲の世代ですのでこの作品知ってるのは年上な方かマンガがホントに好きな方だけでしょう。

アニメ化されてたなんて露とも知らず見過ごしておりましたが、この度拝見しました。

有難う御座いました としか言いようがないです。
見た後のこの何とも言えない感覚。
私はしょっぱなから涙腺ウルウルで御座いました。

生きる為に食う事を是とするのか、人としての尊厳を守って果てるのか。
この物語の人々は快楽ではなく、究極の選択の上での事。
旅の僧も言います。誰も食べたくて食べる訳ではないと。
モラルの間で悶え苦しむのは心を持った人だからこそ。
80分弱に描かれる、獣のごとく人を食らう事で生き残って来たアシュラが"人"になってゆく過程での苦悩とラストの姿。
この作品見た後でも私は正直迷いますね。


けなすようで申し訳無いけど、グリザイアの果実のレビューでも書きましたが本来あんなに浅く描いてはいけないテーマです。あの3話を見る時間と同じ分数でこの素晴らしい作品が見れますので、ほんと見た方がいいです。

非常に重いテーマ故に軽い気持ちで見てはいけない代物ですが、出来ればお勧めしたい作品ですね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 9

ahirunoko さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

5項目だけでは評価をしきれない。ホントの総合評価は下がって4.0で

原作ジョージ秋山氏のかなり古い漫画。未読。

作画が素晴らしく綺麗!そして良く動く。
でも時々荒い画がチョロッと入るのは演出上?

これだけ背景がキレイなのに世界観に入っていけなかった。
理由は不明だがそれで評価を下げた。自分にとってそこはとても大事!

しかしこの、生きるとは他の命を喰うこと!というテーマをブレずに最後まで通し切ったのは見事!
分かりやすいがオーバーにすることなくリアリティある命のやり取りの描写は、まさに理性なき人(ホモサピエンス)の生態だなと。
人肉を食べなければならない理由もしっかりしているし。

声優さんで固めたCVもイイね!俳優さんやアイドル起用しない方が自分は好みだし断然良いと思う。野沢雅子御大はさすが!
あ!坊主のCVで北大路欣也氏出てるけどスマホCM観ての通り上手なので特別(^^)

かなりキツイ映像もあるので万人にはお勧めできませんが、出来れば広く観てほしい作品だと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 16

64.2 9 フルCGアニメランキング9位
ファイアボール チャーミング(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (103)
529人が棚に入れました
いかにも遠い未来、ありふれた惑星にて――。世界は、「ハイペリオン」と呼ばれる機械じかけの貴族たちに支配されていました。これは、「テンペストの塔」と呼ばれるお城に住む、おさなき君主と、その執事による他愛のない日常を描いた物語です。彼らは、世界をほんの少しだけ正しいかたちに導けると信じていました。

声優・キャラクター
川庄美雪、大川透

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

前作が肌に合った人はどうぞ

今作は前作の数百年前のお話
・・・といってもそこはメルクール歴
一話ごとに十数年間隔が空いているこの世界ですから
前作のほんのちょっと前のお話程度に受け止めておけばよさそうです

前作との違いとしては
まずキャラクターの造形の一部が変更され
同時にCGの質が高まり非常に美しくなっています
キャラクター以外は市松模様の床位しか
まともに描かれていなかった背景にも
今回はかなり力が入れられています

これにより、これまでどおりの会話のスピード感に加え
同時に視覚的な疾走感を駆使できるようになっており
いくつかの話でうまく活用されています
それ以外の話でも視覚的な部分はかなり強化され
CGによる映像美は前作とは比較にならないクオリティです

さて、思わずクスリとくるようなおかしな会話を
ロボットたちが大げさな言葉を使う割に
妙に淡々と冷静に進めていくところが
このシリーズの形容しがたい魅力の一つですが
今回はそれを逆手にとったリアクション芸で笑わせてみたり

前期は非常に短い時間制限の中
原則一話完結形式でオチまで持っていくというのが
もはや不文律となっていましたが
それを破るかのごとく
未来の話である一期をしっかり覚えていないとわからないオチや
次の話を見てからでないとわからないオチなど
ほかにもいろいろ新たな試みが加えられています

前作の良さを引き継ぎつつ新たな試みも加えられ
前作と比べてもかなりグレードアップした今作ですが
残念ながら前作を初めて見た時ほどの衝撃はありませんでした
前作で興味をもった方であれば視聴する価値はありそうです
前作を見ていない方はまず前作をどうぞ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

珠歌 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

意外と深かった・・・!!!

こちらはファイアボール(一期)と比較すると、ギャグ色が薄くなった気がしますが、その分ファイアボールという作品自体の物語が深くなったように感じます。

舞台は一期の過去の話で、一期に至るまでの過程が描かれています。もちろん、一期と変わらずの巧みな会話劇があります。ところどころ難しい表現もありますが・・・まぁ頑張ればなんとかなるでしょう!!

また作画と言いますか、背景やキャラクターなどのグラフィックが一段と奇麗になっていて、物語や二人の会話も合わせて完成度が高い作品でした。
流石大手アニメーション会社、ディズニー。

それから余談ですが、なまこを最初に口にした人類は尊敬できますよね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

前作よりグレードアップの画質と面白さ

前作『ファイアーボール』の続編です。
監督・脚本も前シリーズに引き続き荒川航氏。

前作に比べ、舞台となる背景も画質もグレードアップ。
ちなみにキャラクターデザインは
ツインテールからポニーテールに変わったり、
主人公のドロッセル嬢もよく動くようになりました。

物語としては、ドロッセル嬢が亡き父の残したお屋敷から
一歩も出ないまま、執事のゲデヒトニスとの会話により
人類とは生命とは、貴族の使命とは何かを学んでいく、というもの。
果たして、彼女は答えを出せるのでしょうか。

お屋敷とか貴族、執事・・なんて言葉が登場するとつい、
ゴシック調の洋館に住むロリータファッションの少女を
イメージしそうですが、登場人物は、みんなロボットですし、
お屋敷もメカメカしていますw
パッケージからくるイメージだけだと、
観る人を選んでしまう部分かもしれませんが、
会話自体はすごく面白いので、
先入観を捨ててご覧になることをおススメします。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 18

58.4 10 フルCGアニメランキング10位
山賊の娘ローニャ(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (116)
494人が棚に入れました
物語の舞台は、中世ヨーロッパ風の世界に広がる雄大な森。 主人公の少女・ローニャは、その森の巨大な古城に暮らす山賊マッティスの一人娘として生まれます。父、母、そして山賊仲間たちの愛情を一身に受けながらすくすくと成長したローニャは、ある日、一人で森に出ることを許されます。
初めて足を踏み入れた森には、不可思議な生き物たちが棲んでいました。自分の力で、時には両親の助けを借りながら徐々に森で生きる術を学んでいくローニャ。
そして、ビルクという名の少年との運命的な出会い・・・
子どもたちの未知なるものへの憧れと成長の喜び、子の成長を願う親の愛情、親子の葛藤と和解・・・ 本作では、ローニャという一人の少女の成長をとおして、家族の物語を描きます。

声優・キャラクター
白石晴香、宇山玲加、関貴昭、野沢由香里、佐々木梅治、赤星昇一郎、西凜太朗、小川剛生、杉村憲司、島田岳洋、手塚祐介、姫野惠二、谷昌樹、土井美加、加藤沙織、遠藤ふき子
ネタバレ

正直モノ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

素晴らしいのだが、第15話の残酷シーンには驚かされた。

素晴らしいアニメだった。

これはバッシングではない。1点、残酷なシーンに驚かされた。
{netabare}15話で子供の「ビルク」が大人達からボコられ、全身あざだらけになり縛り上げられているシーン。
これには絶句した。「これを子供向けアニメでやっていいのか!?」と叫びそうになった。大人の視聴者でも残酷すぎて目を背けたのではないか?

「ヒロインの父が集団で敵のリーダーの子供をボコる」などとは…{/netabare}
その直前までは、ほのぼの山賊物語だったのに、なぜここだけリアル山賊物語になるのだ!?

欠点として気になったのはローニャのわざとらしい女言葉のみ。基本的に名作だと思う。3Dの動きも慣れると何でもなくなる。

宮崎吾朗については、「ゲド戦記」がつまらなくて見下していたのだが、この作品で彼への印象はかなり変わった!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

宮崎吾郎さんは、本当はどんなアニメを作るのだろう?

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
という興味だけでは、全26話ものアニメを完走するだけのモチベーションにはなりませんでした(汗)

内容的には、海外の童話のアニメ化ということで、子供向けだとは思います。とにかく退屈で、私は早々と離脱してしまいましたね。仮に、後半が面白いアニメだとしても、そこまでたどり着けないアニメは、やはり厳しい評価になってしまいます(汗)

《以下ネタバレ》

【視聴断念(レビュー)】
{netabare}
序盤を見た限りでは、家族愛が溢れるドタバタコメディー。

う~ん、なぜ、セルCGアニメにしたのだろうか? (手描きの達人)宮崎駿さんへの対抗意識か? 風景はジブリを感じさせるもので、80年代アニメのような作風なのだから、思いっきり手書き(セル画)でも良かった気もする。なんか、中途半端で残念な作品になってしまった。

CGにするならするで、もっと動きをつけるべきだと思う。CGが得意なのは360度をぐるりと見せるカメラアングルなどだが、少なくとも序盤を観た限り、うまく使えてない印象だった。

宮崎吾郎さんは、このアニメ制作を「武者修行」と言っている。好意的に解釈すれば、「CGのノウハウをジブリに活かしたい」ということなのだろう。宮崎駿さんも先日、初のCG作品(毛虫のボロ)に挑戦したし。

恣意的に解釈すれば、「ジブリの世界観を、CGでやることによる、ジブリ的手法(手描き)の否定」なのかな?とも考えてしまう。これを「父親殺し」と痛烈に表現している方もいた。

まあ、それはどちらか分からない(どちらでも良い)し、今後の吾郎さんの行動を見れば判断できるだろう。

とにかく、アニメとしてシンプルにつまらなかった。平和な世界を描くのは良いんだけど、序盤がまったりし過ぎていて、継続視聴の意思が湧かず、視聴断念。

しかし、「海外の原作を日本のアニメにする」のはジブリの得意技なんだけど、吾郎さんはどうなんだろう?

(これは吾郎さんだけの責任ではないが)思えば「ゲド戦記」は、33年間に渡る長期連載、長大な物語を、わずか120分足らずの映画に落とし込み、「内容が薄い」「背景が分からない」と批判された。

一方、「山賊の娘ローニャ」という1巻で完結している物語を、テレビアニメ26話に引き延ばし、「テンポが悪い」と批判される(原作は、海外ではかなり人気作のようですね)。確かに、逆の(ゲド戦記をテレビアニメでやった)方が良かった。このへんの、原作を選ぶセンスはどうなんだろう?

折角「初の」テレビアニメ、と冠がついて名を売るチャンスだったのにもったいたいな、と。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 23

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

宮崎吾朗監督の初テレビアニメ作品^^

この作品の原作はスウェーデンの児童文学作品との事ですが未読です。タイトルにも記載しましたが、宮崎吾朗監督初のテレビアニメ作品ということで注目していました。

この物語の主人公はローニャ・・・マッティス山賊の頭領であるマッティスの一人娘です。
今まで子供に恵まれなかったマッティス山賊にとってローニャの誕生はとても幸せな出来事・・・
小さい頃から皆んなに溺愛されて育てられてきました。
マッティス山賊の温かく家庭的な愛情に包まれながら、ローニャがハイハイからヨチヨチ歩き・・・そして元気に山を駆け回れるようになるまでの成長の軌跡がしっかり描かれています。
一方、マッティス山賊と同じ場所を縄張りにしているボルカ山賊とは昔からの対立関係にあったのですが、ある日、そのボルカ山賊が落雷で分断されたお城の片側に移り住んできたのです。
ローニャを自慢するマッティスでしたが、ボルカ山賊にもローニャと時を同じくして生まれたビルクという男の子がいたのです。
ローニャとビルクが出会い・・・物語が動いていきます。

ジブリの作風とヨーロッパ文学の独特な言い回し・・・これに抵抗が無ければ、MHKである事も相まって安心して完走できる作品だと思います。
でも安心し過ぎている面もあるので、視聴の優先順位は決して高くありませんでした。
正直冬アニメは視聴する作品が山ほどあったので、最後の数話は放送された週に見れず、後から纏めて視聴する・・・事もありました^^;
なるべく放送された週に見ることを心掛けていたのですが、冬は少しキツかったですね^^;

主人公のローニャ・・・小さい頃からマッティスを見て育ってきたので、気性の荒さは父親譲り・・・^^;
それでも性格が明るく素直なので、誰からも好かれるタイプです^^
そんなローニャなので、森でビルクと最初に出会った時の勇ましさといったら・・・モノに当り散らさない小さなマッティスを見ているようでした^^;
それでも、森での様々な出来事を通じてお互いの距離は徐々に近づいていくのですが、この辺りは是非本編をご覧頂ければ・・・と思います^^

ローニャ達が遊んでいる森には不思議が一杯です・・・^^
動植物に満ち溢れた森なのですが、灰色小人やずんぐり小人、或いは暗がりトロルの様な妖精がいたり、人間を見かけたら容赦無く襲いかかる女性の顔を持つ鳥女がいたり・・・
いかにも児童文学らしい設定でした。

なので、アニメ作品特有の萌えはありませんでいたが、ローニャのCVを担当された白石晴香さんの熱演が印象的でした。この作品の中でローニャはとても活き活きとしているのですが、それは多分に白石さんの功績によるものだと思います^^
気になってwikiで調べてみたら、声優としてだけではなく舞台でも活躍されているそうです。
まだ20歳と若い方なので、今後の活躍が楽しみですね^^
・・・と思ったら、この作品に出演されている声優さんは俳優・女優としての掛け持ちしている方が多かったみたいですね^^

2クール全26話の作品でした。
深夜アニメには無い安心感のある作品です。小さなお子さんに見せたらきっと喜ぶのではないでしょうか^^?
そして、宮崎吾朗監督の今後の動向が楽しみです^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22

70.1 11 フルCGアニメランキング11位
Mr.インクレディブル(アニメ映画)

2004年12月4日
★★★★☆ 3.9 (57)
462人が棚に入れました
「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」「ファイディング・ニモ」など数々のメガ・ヒット作を世に送り出してきたピクサー&ディズニー共同による長編フルCGアニメの第6弾。ピクサー初の人間キャラクターを主人公に据え、引退したスーパー・ヒーローとその愛する家族が世界の命運をかけて立ち上がる姿をユーモラスかつハートフルに描く。監督は「アイアン・ジャイアント」のブラッド・バード。 かつては世界の危機をいくつも救ってきたスーパー・ヒーローたちだったが、15年前にその桁外れの破壊力が問題視されて以来、スーパー・ヒーローとして活動することを禁じられていた。いまでは正体を隠し一般市民として暮らし、その大きな身体を持て余し気味のMr.インクレディブルもそんな元スーパー・ヒーローの一人。そして彼の愛する妻と3人の子どももスーパー・パワーの持ち主。彼らは普通の生活を送りながらも、それぞれに不満や悩みを抱えていた。一方その頃、巷では元ヒーローたちが次々と行方不明になる不穏な事件が続発していた。そんな中、インクレディブル一家にも陰謀の影が迫っていた…。

声優・キャラクター
クレイグ・T・ネルソン、ホリー・ハンター、サラ・ヴァウエル、スペンサー・フォックス、ジェイソン・リー、サミュエル・L・ジャクソン、ブラッド・バード、ウォーレス・ショーン、エリザベス・ペーニャ
ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

スピーディーで爽快なアクションの実現。そしてエンタメの真髄とは。

2004年公開、ピクサー制作のフルCGアニメーション映画です。
ピクサー長編アニメーション6作目であり、人間が主人公となる初の作品です。

例えばウルトラマンが怪獣をやっつけても
戦闘中に街を破壊して、怪我人も出してしまったという場合、
その損害賠償額を誰に請求するのかというと
ウルトラマンということになってしまうのかもしれません。
今の世の中はスーパーヒーローが活躍するには
あまり窮屈過ぎるということなのでしょうか。
本作の主人公Mr.インクレディブルことボブ・パーもそのような憂れき目にあってしまい、
さらには、政府の政策によってすべてのヒーローは引退に追い込まれてしまいます。
世間には正体を隠すことを余儀なくされた生活を送り15年・・・
ボブ・パーは保険会社に勤務、かつては同じくスーパーヒーローだった妻と
人並み外れたスーパーヒーローの能力を持つ長女と長男、そしてまだ赤ん坊の次男、
一家五人はなんとか普通の生活に馴染もうとしていました。

主人公のボブ・パーはかつての栄光が忘れられず燻っているというのに対して
その妻のヘレン・パーは非常に現実的で今の暮らしの安定に執着しています。
ロマンチストな男とリアリストな女と
この辺りは日本もアメリカも大差ないのかもしれませんねw

やがてこのスーパーヒーロー一家は事件に巻き込まれていくのですが、
家族一丸となって悪と戦うというのは、「劇場版クレヨンしんちゃん」っぽいですね。
日本の家族とアメリカの家族の違いという視点で観てみるのもおもしろいと思いますよ。

本作を観て私が感じたのは「やはり母は強し」ってことですかねw
常に我が子の安全を第一に考え行動する
ヘレン・パーは頼もしいとしか言い様がありませんでした。

さて、私は本作のストーリーについて深く言及していこうとは思ってはいません。
なぜなら、本作は実に単純明快な痛快アクションアニメ映画だからです。
仮にもレビューを書いているレビュアーとしてあまり言いたくない台詞なんですけど、
実際に観てもらった方が早いと思いますw

ただ、このアクションシーンが鮮烈なんですよね。
単純に凄い!爽快感が半端ない!!(まさに小並感)

一応どう凄いのか、その辺りを他のポイントと共に
ネタバレなしで語っていきたいと思います。


「不気味の谷現象」

{netabare}私は最近3DCGアニメーションに関心があり、
ちょこちょこと色々調べたりしているのですが、
その過程で知ったのが「不気味の谷現象」です。

これは元はロボット工学上の概念なのですが、
人間のロボットに対する感情的反応について、
ロボットがその外観や動作において、より人間らしく作られるようになるにつれ、
より好感的、共感的になっていくが、ある時点で突然強い嫌悪感に変わる。
人間の外観や動作と見分けがつかなくなると再びより強い好感に転じ、
人間と同じような親近感を覚えるようになる(wiki参照)。

この概念はアニメや映画でも用いられています。
3DCGアニメを観て「なんかキャラが気持ち悪い」って思ったことはありませんか?
単純な3DCGのポリゴンキャラなら「なんか人間っぽい!」と好反応を示すも、
徐々に人間に類似していった時にある境目を越えると
「マネキンみたいで気持ち悪い」というような拒絶反応に変わるというのが、
「不気味の谷現象」です。
「近親憎悪」に近い感情的反応だと思います。
私は「あるある!!」ともの凄く納得してしまいましたw

本作では人間が主人公ですが、デフォルメ化されており、
この「不気味の谷現象」を回避しているのですが、
ピクサーも不気味の谷を避ける試みであったと述べているようです。{/netabare}


「アクションシーンについて」

{netabare}本作のアクションシーンは、ヤムチャなら「目で追うのがやっとだ・・」と言うくらい
スピーディー且つ爽快なんですよね。

その素晴らしさについてここでは漫画のアクションシーンを引き合いに出して
語りたいと思います。

漫画のアクションシーンで特に重要なことは、
「誰と誰が」 「どこで」 「どのような」アクションをしているのか
ということになってくると思いますが、
例えば人気が出て安定期に入った作品によく見受けられるのが、
引き伸ばしの為か必要のない無駄なコマがやたらと多いというのがあります。
逆にコマをカットし過ぎても「何をやっているのかよく分からない」という
状況に陥ってしまうわけです。
その場合は何度か読み返してしまったりしますねw

過不足ないコマ割りで、どのような構図を取るのか
これが漫画におけるアクションシーンの肝と言えるでしょう。
そして、これが抜群に優れているのが鳥山明先生の「ドラゴンボール」です。
無駄のない必要最低限のコマ数で読者を迷わせることなく、
さらにコマ数以上のアクションを読者の頭の中で想像できるような構図取りと
言うなれば一切の無駄のない洗練された型と表現できるのかもしれません。

本作はキャラが画面上を縦横無尽に動き回るダイナミックさがあり、
細かいカット割りによって目で追うのがやっとというスピーディーな動きを実現し、
その上、「何をやっているのかなんとか分かる」という
視聴者を置いてけぼりにさせないようなアクションを実現していると思います。

アクションの流れの始点と終点(カットできない箇所)をしっかりと定め、
逆に、カットできるところはカットして作り出された
スピーディー且つ爽快なアクションは、
まさに「ドラゴンボール(漫画)」のような洗練されたアクションだと
思った次第であります。{/netabare}


最後に、とにかく視聴者はただ黙って観ていれば爽快さを感じるというのが本作の、
いや、ピクサー作品の凄さだと思いました。
分かりやすいフラグとなるシーンを提示して自然と次の展開を視聴者に予測させるよう
上手く誘導しているんですよね。
(例えば、岩にひびが入る→落石するだろうと視聴者に予測させるとかです)
だからごちゃごちゃと余計なことを考える必要なんてないんです。
作品に身を委ねてただ観ていればおもしろい。 
この辺は非常にハリウッド的な作りですねw

このような素晴らしいピクサー作品のあにこれにおける知名度の低さは
少し悲しくなってきます。

・単純明快なストーリー(テーマはどちらかと言えば大人向きです)。
・スピーディーで爽快なアクション。
・視聴者はただ観ていれば楽しめるということを実現させるきめ細やかな演出。

他にもキャラクターの魅力なんてことも挙げられますが、
これらは別に本作に限った話でなく、エンターテインメントの基本にして真髄なんです。
あとはそのクオリティをどれだけ高められるかなのですが、
そこに必要なのは、作り手たちの妥協なき姿勢、つまり灼熱の太陽の如き情熱です。
本作の放熱量は凄まじいですよ。そしてその熱に是非触れてみてください。
エンタメ王国アメリカから見習う点はまだまだ多いと強く感じた、ピクサー会心の1作です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 31

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ヒロイックファンタジーへの問い掛け

ヒーローは必要か?


ちなみにヒーロー≒ヒロイックファンタジーとするならば

高畑勲氏は監督第一作目「太陽の王子ホルスの大冒険」が(根底ではヒーローを否定してはいるが)唯一のヒロイックファンタジーで以後封印、
宮崎駿氏は「ホルス」後も作製していて「紅の豚」完成時になって漸く「この作品は作るべきでなかった」と後悔したそうですが、、
片渕須直氏は大学在学中既に「ヒーローは必要か」を考察されていて、職赴いてのち自身の作品としてヒロイックファンタジーは手掛けていない(と記憶)

他、アニメーターのみならず多くの小説家、漫画家等も一度は熟考した事があるかもしれません。
そして
この作品はディズニー自身への問い掛けになるのでしょうが、

「居てもいいんじゃない」と締め括るのがディズニーらしい。

まぁ余り気にせず(否定の先となるのは所謂ジュブナイルですから)、
認識ある大人が幼い子供達と一緒に観る娯楽映画として充分充実、
痛快アクションをたっぷり堪能しましょう。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これからもどうかスーパーヒーローたちが活躍できる社会であって欲しい。

2004年公開、ピクサー6作目の長編映画は超人的能力を身に付けた一家が主役のヒーロー映画。

しかし社会の異端者でもあるスーパーヒーローの世界観と
何かに付けて訴訟ばかり乱発する、かの国の現実社会との
衝突への着目から入っていく本作は、なかなかに世知辛いムードw


驚異的な対物理防御、怪力が自慢。一家の大黒柱である夫。

四肢がどこまでも伸びたり、膨らんだり。その他、飛行機操縦など多彩なスキルを持つ。伸縮自在な妻。

見えなさ過ぎて自ら自信喪失する程の透過能力や、絶対不可侵のバリア能力を誇る長女。

F1カークラスの超快足が自慢の長男。


表舞台に出れば世界新記録連発も間違いなしの超人一家も、
ヒーロー活動による損害賠償請求の激化からの、
スーパーヒーローを禁止する法律の成立により、
“普通”の家族であることを強いられ燻る日々……。
張り合いがないのか、パパもややメタボ気味w

けれど、やはりヒーローはリミッターなしのフルパワーで悪をとっちめてこそ。
その過程で、ちょっと?被害が出たくらいで、ガミガミとツマラナイことを言うもんじゃありませんw
お堅い現実とぶつかる中で、スーパーヒーローが再誕し、市民権を取り戻していく。
パパを始めとした家族のみんなも自分らしさと威厳を取り戻していく。
夢の再興に嬉しくなる良作CGアニメ映画。


そのCG技術が遺憾なく発揮されているな。と感じるのは、長男の全力疾走シーン。
カッチリと描かれた現実の風景や小物等が、
アニメキャラの干渉を受けることで、あり得ない形にヘコんだり、弾んだり……。
リアルからコミカルゾーンへ突入していく、
古のディズニー以来、連綿と受け継がれて来た米アニメーション作品ならではの躍動感。

それらの表現が、トップスピードに達して、
加速度的にエンターテイメント性が極まっていく。
ピクサーの実力の一端が窺えるワンシーンです。


……おっと、そう言えば、このヒーロー一家には、もう一人、末っ子がいたのでした。
まだ赤ん坊ですけどね……。
ただ、{netabare} 赤ん坊はある種のモンスター。こういう話って大抵、末っ子が一番侮れないもの。
家族の留守中、この子を世話するベビーシッターも決死の覚悟が必要です。
でも大丈夫。モーツァルトでも聴かせて落ち着かせておけば、きっと大人しくなりますよw{/netabare}


ヒーロー一家が現実の壁を突き破り覚醒してからも、
{netabare} 巻き込まれ事故のリスクが伴うマント付コスチュームは断固拒否する {/netabare}など、
シュールなリアリティを決して忘れないw

現代社会にチクリと一刺し二刺しするスパイスも効いている。イカしたヒーロー映画です♪

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

79.1 12 フルCGアニメランキング12位
スパイダーマン:スパイダーバース(アニメ映画)

2019年3月8日
★★★★★ 4.3 (90)
456人が棚に入れました
ニューヨーク、ブルックリン。マイルス・モラレスは、頭脳明晰で名門私立校に通う中学生。彼はスパイダーマンだ。
しかし、その力を未だ上手くコントロール出来ずにいた。そんなある日、何者かにより時空が歪められる大事故が起こる。
その天地を揺るがす激しい衝撃により、歪められた時空から集められたのは、
全く異なる次元=ユニバースで活躍する様々なスパイダーマンたちだった――。

声優・キャラクター
《日本語吹替版》小野賢章、宮野真守、悠木碧、大塚明夫、吉野裕行、高橋李依、玄田哲章

さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

こだわり過ぎなんじゃない?

アカデミー賞ノミネートされていたり
アニー賞とったり
ゴールデン・グローブ賞をとったり

まあ、わかりましたよ。
pv見たとき、動きカクついてるなーと思ったけど、それはこだわり。
チカチカして疲れるなーと思ったけど、それもやっぱりこだわり。
緩いアニメに見慣れてしまった私には刺激が強すぎましたね。

ストーリー、絵作り、どちらも客観的に見て面白かったです。
特にファンにはたまらないでしょう。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

スパイダーマンファンは必見のCGアニメ映画

この作品は、マーベル・コミックの中でも知名度が高いヒーローもの
スパイダーマンを原作としたCGアニメ映画である。スパイダーマン
の映画としては初となるアニメ作品であり、主人公が従来の
ピーター・パーカーではなく黒人のマイルス・モラレスと
なっているのが大きな特徴だ。また、複数のスパイダーマンが
登場するという設定も付与されている。

全体を通した感想だが、沢山の受賞・ノミネートを獲得するのも
納得の出来だった。特にアニメーションの出来が凄く、スタッフ
からスパイダーマン愛を心の芯から深く感じられた。誠に感服した。
但し、全てが良いとも言い切れなかったように感じたので、
それも踏まえたうえで書いていきたいと思う。

主人公にきちんと焦点を当てており、変にだれることはなかった
ように思う。従来のスパイダーマンと同じような展開では
あるものの、必要な要素の一つだと確信していたため
私はそこまで気にならなかった。

また、比較的テンポもいいので、途中で眠くなるようなことは
起きなかった。映像も目を見張るものがある。色だけに留まらず、
演出や音といった部分まで徹底されているのは素晴らしい。

個人的なお気に入りは、夜の街並みをスパイダーウェブ
で操作しながら、駆け巡るシーンだ。臨場感に溢れた光景を
劇場で見られて本当に良かったと思っている。

今作も、他のマーベル作品と同じようにスタン・リーがゲスト
として登場する。細かい部分は省略するが、違和感を感じること
なくうまい事登場させる場面は毎度毎度感心させられる。

ちなみに、キャプテンマーベルだとオープニングロゴが全部
スタン・リーVerに刺し変わっているため、そういう意味でも
違った楽しみ方ができるかと思う。

主人公である、マイルス・モラレスやピーター・パーカーには
きちんと焦点を当てられているが、彼ら以外のスパイダーマン
への掘り下げは足りなかったように思う。ただ、
スパイダーウーマンに関してはマイルスとのやりとりが事前
にあったのでまだ納得できるが。

問題は残りの3人。戦闘シーンや紹介以外でのピックアップは
全くと言っていいほどされてない。モブキャラと化
してしまっているのだ。まあ、マイルスの引き立て役として
作品に大いに貢献したと考えれば、問題はないか。

敵キャラに魅力を感じられなかったのは致命的だ。プラウラー
を登場させたことに異論はないが、なぜ悪の道に進んだのか
という動機が不十分だった。キーパーソンとして重要なキャラ
であったのは明確に書かれていたので、彼についてもっと
掘り下げるべきだった。非常に勿体ない。

勘がいい人なら物の数分で正体に気づいてしまう恐れが
あるが、そこは伏線回収に繋がるという理由で自らを
納得させることにした。

キングピンに関しては言わずもがな。ぶっちゃけ、只の
でくの坊と化している。動機の説明はされているのが
唯一の救い。もういっそのこと、ドクター・
オクトパスでいいんじゃないかなと思ったのは私だけではないはずだ。

書いていて思ったのだが、アベンジャーズを意識した作り
にしたかったのではないかと考えるようになった。

なんせ、今年の4月末にはアベンジャーズ:エンドゲーム
が公開されるのだ。詳細は省くが、アベンジャーズの
4作目という位置付けになっている作品だ。

前作の戦いから、ヒーローたちが再集結し、サノスに
再度戦いを挑むというシナリオになっている。心の底から
待ちわびているといっても過言ではない程
私が楽しみにしている映画だ。恐らく、劇場での視聴になるだろう。
どのような出来になるか気になって仕方ない。

また、夏にはスパイダーマン:ファー・フロム・ホームの
公開も予定されている。但し、これに関しても言い出すとキリが
ないので、wikiを参照してもらいたい。(許して)

スパイダーマン好きの人向けに制作されているのも相まって、
スパイダーマン入門作品としては適さないのは間違いない。
スパイダーマンシリーズが好きな方、あるいはマーベル作品が
好きな方ならば見る価値はある。
個人的には間違いなく良作だと思う。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 16

lll1 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

こりゃアカデミー賞とるわ

 今作を観る前までは、『犬ヶ島』が長編アニメーション賞を取るだろうと思っていました。
 『犬ヶ島』も非常に新しく、挑戦的なことをした映画でしたが、今作も今まで観た事もないようなアニメーションを作ってきた。
 

 もう"圧巻"でした。ここまで完成された映画を観たのは久しぶりのような気もします。

 物語に感動したとかではなく、「なんて素晴らしい映画なんだ」と思い、観賞中涙ぐんでしまいました。

 
 以下の3点が高評価に繋がった点です。

 〈カメラワークがイカつい〉
 〈全く新しいアニメーション〉
 〈緊張と緩和〉


 〈カメラワーク〉
 スパイダーマンといえば、スパイダーウェブ(クモの糸)を使用しビル群を滑空するというイメージを持たれる方が多いと思います。今作はこれの魅せ方が抜群に上手い。

 言ってしまえば非常にマンガ的なんです。マンガは要所要所の大切な部分を描きますが、今作もその要所を印象的に描きながらも匠に繋げている。一瞬何が起きたのか分からなかった、ただただ圧倒された。
 
 アクションシーンや逃げ惑うシーンのカメラワークも素晴らしいんですけど、それ以外のシーンも凝りに凝ってます。
マイルスの父がパトカーから降り、路地裏に行くシーン。ここのカメラワークといい、彼の不安さ等を実に上手いこと表現できていて、思わずため息がこぼれました。


 〈アニメーション〉
 以前サンジゲン代表取締役の松浦裕暁著「アニメを3Dに!」という本を読みました。
 その中でかれは、サンジゲンのアニメーションを3DCGでありながら、セル画の様にも見える"セルルック"というアニメーションを目指しているといった記述をされてました。


 『スパイダーマン:スパイダーバース』は3DCGでありながらマンガ調のアニメーションの原点でありながら完成形であると言える。

 映像では省きたくなってしまう、マンガ的表現をマンガ調のアニメーションにしたことにより、何の違和感もなくそれを実現させている。
 
 今作は3DCG、マンガ的、この2点を完璧に実現させた全く新しいアニメーション映画。
 松浦裕暁はこれを"コミックルック"とも呼んでいる。(Twitterより参照)。便利なのでこの先も"コミックルック"と呼ばせて頂きます。
 観賞中に私は松浦裕暁は「やられた!」と思ってるんじゃないかと思ってしまった。

 
 NETFLIXで配信されている『ラブ、デス&ロボット』の第3話「目撃者」はコミックルック的な表現を使用した、大人向けアニメーションになっていますので、興味のある方はそちらも是非。
 (『ラブ、デス&ロボット』のレビューも書く予定です。)


 〈緊張と緩和〉
 アニメを観ているときに多くの人が、緊張感はあまり持たないと思う。全年齢向けともなればなおさら。「どうせ勝つ」といった安心感があり、緊張することはなかなかない。

 予告編でも公開されているので書きますが、スパイダーマンが序盤で死にます。緊張感を生む要因として、ここもとても重要なんだけど、その後の敵に追われるシーンなどに緊張感がちゃんとある。映像や色味のバランス、明るいシーンとの対比により実現させている。

 敵と対峙しているシーンでも、安心感はもちろんあるんだけど、アメコミ好きの私からすると、"これぞ待っていたモノ"だった。緊張感と安心感と求めていたモノの融合。「あぁ~、これだよ、これを求めてたんだよ」と。

 作戦がどうせ成功することは分かっている、逃げ切れることも。だけど、このコミックルックのアニメーションであったことで、そこから違和感や雑念が無くなる。本当に奇跡の作品だと思う。

 その緊張と緩和を生み出しているのは、ラップやヒップホップ音楽の使用であったり、キャラクターが支えているところもある。キャラクターについて書くのは、長くなるので割愛します。

 そして、言っておきたいのが、やはりこれは実写では出来なかった。アニメならでは、マンガならではの表現といい、ラップやヒップホップ音楽及びグラフィックアートやステッカーボムなどのヒップホップカルチャーの挿入。実写でこの表現は無理だった。

 
 これからソニーがこのコミックルックのアニメーションをどれだけ生み出すかは分からない。他会社が真似るかもしれない。

 NETFLIXは日本でのオリジナルアニメは3DCGを主としているし、3DCGの未来は明るい。
 ポリゴンピクチュアズはエミー賞を受賞しているので、いずれアニメ映画にも参入しアカデミー賞を狙ってもらいたい。サンジゲンはアカデミー賞を最終的な目標にしている。

 

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

63.6 13 フルCGアニメランキング13位
紙ひこうき(アニメ映画)

2013年3月23日
★★★★☆ 3.7 (61)
340人が棚に入れました
ある日、駅のホームで偶然出会った女性にひかれた男が、職場の向かいのビルにその女性の姿を見つける。男は紙ひこうきを飛ばして女性を気づかせようとするが、なかなかうまくいかない。そんな時、男の折った紙ひこうきに不思議なことが起こり……。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

全くもってやはりディズニーには敵わない、アカデミー賞とはこーゆー作品を讃えるためにある場なんだと再認識した珠玉の1作

第85回アカデミー賞短編アニメ賞を受賞
わずか7分の短編映画
日本では『シュガーラッシュ』の同時上映として公開されました


若い男女の出会いと奇跡的な再会を描いた心ときめく1作です


3DCG作品ながら往年のディズニー作品を思わせるアニメーターによる手描きのドローイングによって豊かな表情を見せるキャラクター達の躍動感が素晴らしい
そう、CGになってディズニーが失った伝家の宝刀を、今作で遂に取り戻したのです


全編に渡ってモノクロなのにヒロインの口紅だけが鮮やかな真紅なのは、恐らくかつての名作『白雪姫』から習った演出ではないかと思われます


全編セリフ無しのサイレントながら、物語の展開に合わせて高揚感を沸き立たせるBGMも秀逸


全くの偶然ながら今作が公開された翌年、宮崎駿監督の『風立ちぬ』の主人公とヒロインが再会するシークエンスが今作と丸被りしていたのには思わず苦笑いしてしまいましたw


いやはや全く;
CGになってディズニーは死んだ、と思っていたのですが・・・
とうとう獅子が眠りから目を覚ます時が来たようです

投稿 : 2024/11/16
♥ : 19

おなべ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

想いは中々伝わらない

上映時間約7分のモノクロサイレントショートストーリー。


主人公はプラットホームで一目惚れした女性を、会社の向かい側のビルで発見します。なんとか彼女に思いを告げようと紙飛行機を飛ばすのですが、あっちやこっちやに飛び、彼女の元に中々届きません。しかし主人公が折った紙ひこうきには不思議な事が起きるのでした…。


単純なお話でありながら、そんなシンプルな話を短い時間の中でギュッと凝縮して洗練されているのがこの作品の魅力。起承転結が出来ているので、短編作品のお手本になります。サイレントで台詞もないのですが、キャラクターが生き生きとしているので、物語に支障は何らありません。
製作会社ディズニーの毎度ながらの表情の豊かさはもちろん、細かい仕草や微妙な視線の移動等、キャラクターのモーションが本当に丁寧なんですね。また、登場人物が可愛過ぎず格好良過ぎない等身大のキャラクター像なのも私が感情移入しやすい要素の一つかもしれません。


多くの方のツッコミ所としては、何しろ会社の書類で紙ひこうきを折ってるので「仕事しろよ!」と思わず彼の今後の就業状況が心配になってくるのですが、そんな現実的な要素はこの際ちょっと傍らに置きまして。主人公が想いを必死で伝えようとしても中々上手くいかない、想いを伝えることの難しさを「紙ひこうき」で描いていました。ロマンチックなだけではなく、人並みで共感出来る物語の過程もちゃんと抑えているのが良かったです。


モノクロの世界も場面を盛り上げてくれる音楽も静かで綺麗で美しい。モノクロCGアニメっていうとフランスアニメ映画「ルネッサンス」を思い起こさせましたが、あちらはバリバリなシャープSF様式に対して、こちらの作品は柔らかな曲線で温かい印象があります。また違った表現方法があるんだなあふむふむと感心しました。閑話休題であります。


とても心温まるピュアな作品なので、ドロドロ愛憎人間ドラマにお疲れの方は是非ご覧になっては如何でしょうか。モノクロの美しい世界覧に短い時間ながら浸ってみて下さい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17

……keniee…… さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

紙ひこうきと共に フワァっと心が翔びます♡ アメリカ製作 アカデミー賞短編アニメ賞

ユーチューブで
一般公開されている 短編7分の作品です

ヒロインの顔を見て ふと
ディズニーの「美女と野獣」 ベル を思い出しました

それもそのはず 検索したところ
この作品は ディズニースタジオ製作 だったのです



モノクロの作品ですが
ある一部分だけ カラー なのです ♪♪

とても おしゃれな作りなので 
すぐに作品に惹きこまれました



ストーリーはリアルにはこばれると思いきや
かわいらしくSFチックに展開していきました

あたたかいストーリーです


言語 英語 
となっていましたが
無声映画ですので まったく問題ありません (*^_^*)

お勧めの作品です

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17

53.0 14 フルCGアニメランキング14位
EX-ARM エクスアーム(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★☆☆ 2.3 (126)
331人が棚に入れました
2014年、機械嫌いの高校生・夏目アキラは自分を変えたいと思い一歩を踏み出す。が、突如とトラックにひかれてしまう──。そして2030年。東京港湾部、未知の兵器「EX-ARM」取引現場に潜入した警察・上園美波とアンドロイド・アルマのコンビを、「EX-ARM」No.08を装備した敵が襲う。彼女たちは起死回生を賭け、敵から奪った「EX-ARM」No.00を起動させるが……!?

声優・キャラクター
斉藤壮馬、小松未可子、鬼頭明里、浪川大輔、上坂すみれ、石川由依、八代拓、左座翔丸、小林ゆう、富田美憂、新井里美、遊佐浩二

takato さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ハッキリ言って私は見ておりません。ただ、teruさんの解説動画が滅茶苦茶面白かった。

 クソアニメというのも色々ある。もう不快レベルの物も存在するが、本作は原作ファンの方以外はネタとして楽しめる点があるという点で良いクソアニメといえる。そこまで話題が爆発しなかったが、実態を知ると半端ねぇ…。


 teruさんが全話欠かさず解説動画をあげてくくているのだが、褒め殺しのようで的確に急所をつく解説には爆笑させて頂きました。見ないでレビューを書くのはどうかと思いますが、ちゃんと全部見るのは流石に精神的に危険なので。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14

waon.n さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

ドン( ゚д゚)マイ

 基本的に最後まで観ないってなったアニメはレビューしない方針だけれど、ひとこと書き残したい。

『ちゃんとした制作会社でリメイク待ってるやで!』



と以前書いたが、あれは嘘だ。


実はラジオ感覚で見るではなく、別作業中に流していたんです。
いやぁまじでストーリーは良いです。
あと、たまに見ると戦闘は良いです。
アイキャッチの絵も良いです。

じゃあ、何が駄目にしてしまっているかって言うと…演出が良くありません。
レイアウトが良くありません。

本当に演出がなぁ~。

原作絵が良いんだから、CGにしなくても良いと思うんです。
綺麗な作画で、素晴らしい演出が入った映像でこの作品が観たい!観たいんだよぉ!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

みんな目が死んでる~

3話までの感想{netabare}
原作未読、前情報一切ナシ。
視聴した瞬間の第一印象は「お?忍者コレクションCG導入したんだ」。
うん、まぁ作画っていうか映像クオリティは酷い。
思い切ってフルCGなら“RWBY”みたいに「この世界はこういうもの」と、抵抗あるかどうかは別として没入できそうなところを中途半端に挟まれる手描きアニメがそれを阻止する、素に返る。
ってか手描き部分が標準レベルのアニメで、そこはCGに合わせて死んだ表情にすれば多少は違ったんじゃないかなー?
まぁRWBYに比べたらアクションもガッタガタでとても見てられない部分もあるんだけど…2話のヘリなんてもうなんだよと、劇場版ゴルゴ13かよと。

けど、あくまで個人的にはだけど、“ジビエート”よりは随分マシ。
ちゃんとした原作のあるなしの違いなのかな?ストーリーや台詞の掛け合いは普通に出来ている。
ジビエートなんて内容スカスカで30分もたないから会話の途中に妙な間が空いたり、カーナビやカレー等のお寒い尺稼ぎしたり、アップ多用で位置関係が謎だったりしたもんだけど、こっちではそういうことは…無い、多分。
先述の2話のヘリも、作画スタッフのアレ加減を見て急遽差し替えたような感じで、コンテ段階まではマトモだったんじゃないかな?と予感させる。
どのシーンを切り取るか、どのシーンに何秒取るか、そういった辺りは普通に出来てて、それに作画が追いついてないだけな気がする。
その…酷いこと言っちゃえば、画面見なければ楽しめるかも?
ジビエは画面見なくても不愉快だったからね、この差はデカいんじゃないかなー?(物凄い底辺の争いではあるけど)

一番残念なのは、アルマって“ビートレス”のレイシアや“プラメモ”のアイラみたいな役所ちゃうん?
もっと突っ込んで言えば“楽園追放”のアンジェラ的な、「なんでそういうキャラってレオタードなの?」「いいんだよ!好きなんだから!!」と押し通す熱意が画面からは微塵も感じない。
…って、これ中国スタッフが大きく係わってんの?意図的に扇情的な描写を避けてる?キスシーンが全然嬉しくないのもそれ??ま、まさかね…。


んでストーリー。
死んで目が覚めたら異世界に転生ではなく、脳だけになって未来に飛ばされてました。
エクスアームっていう異能を巡って犯罪が横行してるらしい。
んで主人公はハルモニエ使いで“ビッグオーダー”みたいな夢をちょいちょい見てるんだってさ。

ワザと投げやりな書き方したけど、実は結構好きな設定だったりw
3話なんてメイドロボがギュケスに乗って襲ってきたのでブリアレオスを駆って対抗だー!ってところでのヒキで、抑えるところはチキンと抑えてる…と思うんだよなぁ。
予想としては事故死した弟を蘇生させようと研究してたらエクスアームってのが開発できちゃって、封印してる間にアンドロイドの実用化まで技術が進んだ、とか?
果たして主人公は肉体を取り戻すことができるのでしょうかー、ってところが見所になると思うのだけど、果たしてアニメがそこまでやるかどうかは知らない。
ブリアレオスがメインボディで固定化しちゃったら面白さ半減するかも。{/netabare}

4話感想{netabare}
一度交わした約束を頑なに守るのが美徳とするなら、一度受けた指令を実行し続けるロボットはある意味人間なんかより尊い?
というテーマはありがちっちゃありがちだけど、やっぱり良いもんです。
今回のメイドロボがそれだったって話で、しかも元人間の主人公が暴走して人ならざるものになりかけたのを電脳世界?から連れ帰って来れたのが皮肉にもアンドロイドのアルマだったといのもエスプリが効いてる。
どこかで見た話とはいえ映像が他に類を見ないので独自性を感じる…ってのは好意的過ぎ?9割嫌味ッス。
いやホント映像は酷い。
そんなでも戦闘シーンにしっかり尺を取ってて、比較に上げるのは悪い気がするが戦闘シーンをカットするのをカッコいいと思ってそうだった“ノーガンズライフ”よりも好感が持てる。
ってか無理にでも戦闘シーンを入れるこのノリは…香港映画の流れ?なんかそれっぽさは感じる。
また、ただドッカンバッキンを続けるのではなく逆転送や衛星ズラしてGPSの座標を変える等、攻略の道を切り開く辺りも…これまた比較に上げるのはアレだけど、ほぼ1話戦闘に使っといて結局力押ししかしてない“蜘蛛ですが~”の4話よりも全然面白い。
やっぱコンテまではマシな作りなんじゃない?というか原作がよく出来てるのか??

で、上でも書いた様に原作未読なワケだけど、表紙を見てみた限りとっても士郎正宗wそれは構わない。
アップルシードのブリアレオスみたいなのはオーガって名前らしいが、いっそ開き直ってヘカトンケイレスで良かったんじゃ?とさえ思えるw
原作がマトモでお約束をしっかり守るのであれば…今度こそ多脚砲台を期待していいのかな?
やっぱクライマックスにデカブツは欲しいところで、映像はどうであれ話の方だけでもやって欲しいなぁ、と。

まぁその…原作者はスタジオ訴えていいんじゃね?{/netabare}

5話感想{netabare}
伝えたいことを文章だけで表すってのはホント難しい。
ってことで「文章だけ」は諦めて、「これ見てくれたら簡単に通じるかな」というのがあったのを思い出したので貼ってみる。
他にもっと参考になるモノが転がってそうな気もするけど、ここに貼っていいものかどうかワカランし、公式が上げてるヤツってことで──

モンストアニメができるまで-アーサー編-【モンストアニメTV】
https://www.youtube.com/watch?v=sIvCC8GtJow

全部手描き・CGと手描きの合成・フルCG作品とで工程違うし、現場や規模によってもまた違う(特にこういったのが公表されるのは劇場作品が多いと思うのだけど、劇場版はTVアニメへの参考としては…)のであくまで話のネタ程度に留めておいて欲しのだけど…。
エクスアームはここでいうレイアウトアニメーションを見させられてる気分。
ゲームの開発段階で「そこに村人が立ってる」って場所に、村人グラが完成してないので仮のオブジェクトを配置してる感じ(と言った方が通じるのかな?)。
当然「未完成品を見せるな」という主張は尤もだし否定はしないけど、「レイアウトアニメーションとしてはよくできてる」というのが個人的な感想。
何度も比較に上げてアレだけど“ジビエート”はコンテ撮の段階からおかしい、作画をどんなに頑張ってもどうにもならないクラス。
作画崩壊で有名な“いもいも”はコンテ撮まではマトモだったような気がする、指示がいい加減だったか上がった原画が指示通りじゃなかっただけのような?
同じく作画崩壊で有名な“はてなイリュージョン”はコンテ撮からおかしかった上に急遽差し替えが発生したかの様。
一方、作画は頑張ってるけどレイアウトがダメダメと感じる作品は枚挙に暇が無く…分かり易い例ではキャラがワープするとかカメラに映ってない間はフリーズしてそうとか。
──と、完成品の出来の良し悪しだけじゃなく、工程のどの段階からどうだったのかを想像するのもアニメの楽しみ方としてはアリでは?と思ったり思わなかったり。
まぁ事実は関係者しか分からないんだけどねー。

とはいうものの5話はちょっとフォローし切れんかも。
内容は悪くないのだけど、お色気シーンはやっぱ当局からストップがかかってるのかな?
アルマを轢きかけたトラックが画面外で処理というカメラアングルで、これはモデリングが間に合わなくて急遽変更した?(ロイヤルリムジン使えばいいのにw)
そしてなんといってもアクションシーン、もう、うん、もう…「画像は開発段階のものです」「お使いのテレビは正常に作動してます」と画面にテロップ出しておいて欲しい。
画面に映ってる絵がおかしいだけで間の取り方はマトモなのでMMDで作り直した方が完成度高いのが出来そう、誰かやってくれんか?モデリングからやり直しで。


それと…これは考えすぎだとは思ってるけど、それでもやっぱり言わずには居られない。
日本アニメの評判を落とすために中華が仕掛けてきたんじゃないか?
そこまでではないにしろ、原作潰しを狙ったんじゃないかと邪推したくなる、だってこれでちゃんとした“エクスアーム”のアニメ化は無くなったでしょ。
失礼なこと書くけど台無しにしても構わない程度の原作なんて他にもっとあるし、かといってスタジオ変えて作り直しするほどこの原作が超人気って訳でもなさそうだし。
指差して「クソだクソだ」と笑い飛ばして終わらせてしまうだけでいいのか?とちょ~~っと心のどこかに引っかかりを覚える。
更には“鬼滅”の大ヒットで、それまでアニメに係わったことのない企業が首突っ込んでくる可能性もあるワケで、なんともかんとも…。
考えすぎであって欲しいけどね。{/netabare}

総評{netabare}
アニメを作る工程の、どの段階でアレだとこうなってしまうのか。
それを探るには良い教材だったと思う。
要はコンテ撮?Vコン?そこまではしっかりと作られてた…ような気がする。
最終工程の「仕上げ」がキレイなだけでシナリオやコンテがヘンテコな作品よりは見れるんじゃないかなー?と。
言い方変えれば「画面は開発中のものです」として、完成品を想像しながら見る分にはそこまで変ではなかった。
…。
とはいえそれも中盤まで。
台本ではどう書かれてるか知らないけど「ハッ」だか「ウッ」だか、息を呑む・ハっとする時に出す声、これが中盤以降妙に増える。
場繋ぎのテクというか急場しのぎというか…作画が間に合わない影響がとうとうコンテ・台本にまで及んでしまった、そんな雰囲気が漂ってきてガックリ。

話ちょっとズレるけど、糞作画だった放送版を円盤で修正した例(最初から放送と円盤では違うってのとは別)っていくつか見たけど、基本直すのは作画だけでコンテ・レイアウトの段階から~ってのは私は知らない。
ましてや台本(セリフ)を修正ってのは無いんじゃないかな?私が知らないだけ?
で、大抵作画が糞な作品ってのはそれに合わせた「手間のかからないコンテ・レイアウト」になってるモンで、例えば──。
巨大な戦艦が登場してキャラクターが「なんて巨大な船なんだ」と呆気に取られるシーンがあったとして。
戦艦がどれだけ巨大か見せるシーン──町のビルと戦艦を同じ画面に入れて対比を見せるとか──を描く手間が無くて、ひたすら呆気に取られてるキャラの顔だけを映すことで誤魔化しました、と。
そこのキャラの顔が作画崩れてたってことで後で円盤で修正したところで「どれだけ戦艦が巨大か見せるシーン」が省かれたことには変わりが無かったり。

で、話を本作に戻すと、中盤以降は「想像上の完成品」も限度が知れた感じになってしまいました。
「ハッ」や「ウッ」の間の取り方だけでなく、ストーリーの方も…いやでもこれはどうなんだ?原作からこうなのか?
ユグとか登場しても一体何が出来るのかまだよく分かってない(キャラの掘り下げが浅い)状態で「もうよく知ってるでしょ?」って体で話が進んだり、アルマがプログラムを書き換えられて敵に寝返ってもそこまで思い入れが無いので「な、なんてこった」とは思えず「ふーん」としか感じなかったり。
一癖もふた癖もありそうだったオークション参加者(※)があっさり退場したり、イリヤ博士が目覚めた必要性や議事堂に突撃した課長の安否など、投げっ放しに感じるシーンもチラホラ。
話を複雑にしようとして複雑に出来なかった感。
なんか…週間連載漫画で「次回で打ち切り」ではなく「あと4回で打ち切り」ってなった時の畳み方を彷彿とさせる、この原作がどうかは知らないけど。
アニメは無理やり話を詰め込んだ?掘り下げが浅いというか必要なシーンがスッポ抜けてる気がする。

とはいえ、多脚砲台が出たりハッキング能力で〆たりとお約束はしっかり守ってて、エンタメとして軽く流して見る分には楽しめると思う。
少なくともノーガ…ノーガン…いや言うまい、あれよりは面白い、作画班入れ替えて欲しい、もしくはキャラがみんなニヤけてるから炎炎と…ゲフンゲフン。
但し軽く流して見るには作画がねぇ…「完成品を想像して」って集中力が要るワケで、ここで思い切り矛盾が発生w
いやぁ誰向けになるんだろう?



初登場時は手描きだったのにその後CGになるキャラが居て、「手描きのキャラはモデリングが間に合わなかった脇役だろう」という先入観を良い意味で裏切られました。
現場がゴタゴタしてたせいの偶然だろうけど、これは面白い副産物だったと思う。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11

62.2 15 フルCGアニメランキング15位
カーズ(アニメ映画)

2006年7月1日
★★★★☆ 3.7 (47)
303人が棚に入れました
「ファインディング・ニモ」「Mr.インクレディブル」のピクサー社がクルマの世界を舞台に描く冒険ファンタジー。監督は「トイ・ストーリー2」以来6年ぶりとなるジョン・ラセター。主人公ライトニング・マックィーンの声はオーウェン・ウィルソンが担当、またハリウッドでも指折りのクルマ好きで知られるポール・ニューマンもメインキャラクターの一人、ドック・ハドソン役で登場。 そこは、クルマたちが人間と同じように生活している<クルマの世界>。ピストン・カップの若き天才レーサー、ライトニング・マックイーン。自己中心的な性格が玉にキズの彼は、レース会場への移動中にふとした事故から小さな田舎町“ラジエーター・スプリングス"に迷い込んでしまう。いまや地図からも消えてしまったその町には、オンボロ・レッカー車のメーターをはじめ、見るからに風変わりな住民たちばかり。思いがけずこの町に足止めをくらってしまい、早くレース会場に戻らねばと焦るマックイーン。しかし、のんびりとした時間が流れるこの町で、奇妙なクルマたちと一緒に過ごすうち、マックイーンの心にも少しずつ変化が見え始める。

声優・キャラクター
ラリー・ザ・ケーブル・ガイ、ボニー・ハント、トニー・シャルーブ、パンツェッタ・ジローラモ、ボブ・コスタス、ダレル・ウォルトリップ、オーウェン・ウィルソン、チーチ・マリン、グイド・カローニ、デニーロ・デ・ジローラモ、ポール・ニューマン、山口智充、戸田恵子、赤坂泰彦、福澤朗、土田大、樋浦勉、浦山迅

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ジョン・ラセターがセクハラ問題でDisney /Pixarを辞めた件

2018年6月8日にあがったニュースで、PixarAnimationStudioを牽引してきたアニメ監督ジョン・ラセターが
2018年いっぱいで退社すると発表されました。2019年6月21日に封切り予定である「トイ・ストーリー4」の
監督から降板された事を「D23 EXPO 2017」で発表された時も会場はざわつきました。その後休職を経て退職
退職発表のコメントでは活躍の場を変え何かをやるとだけ発言。ファンとしては再び新作が観られることを
期待できるようなコメントにも聞こえます。ジョン・ラセターの動向をこれからも注目していきたいですね。

宮﨑駿を崇拝するラセターは、世界も認める偉大な功績を持つアニメーターとして業界を牽引して来ました
状況は違うものの日本の代表的なアニメ監督、宮﨑駿が指揮を取らなくなったスタジオジブリのことを考え、
今回の出来事に重ねると多少の不安もある。今回の事は不祥事で退職なのが痛いが、世代交代は世の常で、
もしかするとラセターが居なくなり後続の才能が頭角を現すのだろうか? Pixarなので人材は豊富ですからね
彼がいなくなった後のDisney/Pixarが心配でもあり、新しい風の到来を待つ時期とポジティブに考えたい。

監督交代となった「トイ・ストーリー4」が初めてラセターが製作総指揮を取らない作品となっています。
ここが見極めのポイントかもしれません。

そんなラセターの作った世界で子供達に大人気の「カーズ(Cars)」第一作目です\(^^)/(どんな導入だ)
カーズは関係が悪化してきたPixarとディズニーが共同制作をしてきた歴史にピリオドを打つはずの作品であり、
ディズニー側の買収により完全子会社として安定的に制作を継続できたタイミングのタイトルでした。


『子供向け作品の定義』

舞台のモデルは「ルート66」

アメリカ、イリノイ州シカゴとカリフォルニア州サンタモニカを結んでいた国道で、現在は国道としては廃道
それを元にした架空の舞台、ハイウェイ沿いにある寂れ忘れ去られた街の名は“ラジエーター・スプリングス”
優勝決定戦を一週間後に控えた期待の大型新人“マックィーン”と、忘れ去られた街の住人たちの偶然の出会い
興奮しすぎてオイルの油圧が上がっちゃう~!なんて台詞があるすべてが車基準の擬人化世界に詰まっている、
夢。恋。友情。バランス良く様々なドラマが詰まった、Pixar作品の中でも人気のあるタイトルですね。

ドラマの作りは丁寧でノスタルジーな後味が秀逸で心を掴まれます。扱った題材や込められたメッセージが
懐かしき青春映画を想起させる分、擬人化を用いたポップなキャラクターで子供が楽しめるようになっている。
一方で子供向け作品に内包した大人向けなテーマの“全年齢”を論理的に構築した作りが引っかかります。

本作品をべた褒めする評論家等はとても多く、プロにカテゴライズされる批評が知識として参考になるでしょう
踏まえた上で個人の意見は“家族が映画館に観に来た時に平均70点をとれる映画”を目指した作品だった。

「技術革新がめざましい」「名作映画を想起させる」「大人も子供も楽しめる」なんて評は上辺にしか過ぎず、
観た時に“面白い”か“面白くない”か?ただそれだけが作品の評価であってそれ以上でもそれ以下でもない。
世間の意見はそれに尽きます。大人からするとマニアックに掘り下げたり複雑な感情の絡み合いや毒気が欲しい
シーンもあるし、ご都合主義で冷めてしまうものもある。子供は懐かしい雰囲気や旧車の知識なんてわからない
子供向けアニメをいくつか観てきた中、カーズに対する腑に落ちなさが何なのかを解決できないままでした。

無理やり答えを出せば、融合ではなく乖離した面白さを目指したこと。前述の大人も子供も楽しめるアニメに
成功したものは子供向けのテーマに大人が感動するもので、あくまでも子供が主体の作品でなければならない。
大人の感動は当たり前で、それは大人が作っているからです。“子供だまし”である事と“子供向け”なのは
全く意味が違ってきます。わかりやすく言えば「はじめてのおつかい」は子供に密着して主人公として撮る番組。
製作するのも子供が頑張る姿や親に感情移入し泣いたり感動するのも子供ではなく大人である。そんな感じw

ここまで言ってなんですが平均70点取るってとんでもない事ですし、大ヒットしてるのでこれは好みの問題。
トイ・ストーリーやモンスターズインクに続く玩具の展開をし易いコンテンツをつくろうとし成功したのでした。

子供向けの根底にあるであろう大人に向けたアプローチを摘んで拾っていくハードルで観ていただけるのなら、
太鼓判を押してオススメできます。それすら洒落臭えんだと、己の業を自覚してる方は合わないと思います。


映画に限ったことじゃないですが琴線に触れるものって難しいですね。万人受けなんて言葉は無いんだな。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

スカルダ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

いつも甥っ子と見るやつ

いつも6歳の甥っ子と見るやつ

真っ黒な画面から始まるオープニングのセリフ。
"Sigh...OK, here we go, focus, speed, I am speed.
1 winner, 42 losers. I eat losers for breakfast."
エースコンバット顔負けの無駄に中二病なマックイーンが大好きだ。

そしてギターを掻き毟りながらの、
シェリル・クロウのReal Goneは神曲。
アメリカンな雰囲気に一気に連れ込んでくれるオープニングは何度見ても神だ。

オープニングを過ぎると、何とも単調な場面が続いてしまう。
甥っ子と車種当てクイズをしているうちに、
二人で寝てしまう。

オープニングは何度も見ているのに最後まで見たことはない。
レースシーンが少なすぎて子供は途中で飽きちゃうんだよね。
子供には絶対見せられないが、TAXiやWild Speedの方が断然好き。
アニメだとサイバーフォーミュラとか(古

いつになったらカーズ2を見る日がやってくるのだろうか・・・
さ、シェリル・クロウ聞こうw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

2010sw さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ルート66!

クルマの動画の参考にしよーと何気に観てみたんだが・・
面白かった!

クルマしか出てこないってどうなん??って想ってたけど
自分はいろいろ見たよww

なにが見えたって、かつてアメリカ大陸を横断していた
国道66号、その周辺に栄えた街と、高速道路が出来た
ため人が来なくなったことによる衰退。でもそこで頑張
っている人達。 

人・・っていうのは、制作時にスタッフが旧道66号沿線を
取材してるから。(特典映像にはいってた)

たしかに、道が切り替わっただけでも旧道沿線の生活はガラっと
替わってしまうのをたくさん見ている。

廃業したガソリンスタンドのクモの巣だらけのガラス・・
閑古鳥の鳴く食堂の文字の欠け落ちた看板・・
雑草に覆われたパチンコ屋の広い駐車場・・

人々の生活は便利になったんだが、失われたものも
あるんだなと。

自分のクルマはデンキ自動車で、航続距離が100キロしかない。
だから遠出をするときは各駅停車だ。充電器に困ることは
ないが時間はかかる。だからお茶を飲みのみって感じになる。
しかしそれはかつて、ルート66を家族で、行く先々の街で
食事をしたり観光をしたりしたクルマでの旅行と似ていると思った。

速く移動するだけでなく、移動の過程を楽しむんだ。
今後クルマはデンキになるだろう。エンジン付きのクルマは
売っちゃダメって世界的になってきているから。
最新式のは航続距離は長いけど、スピードを出すとそれは激減する。

だからもしかしたら、かつてのルート66の旅行みたいな
やりかたが復活するかもしれないな。ほんとうにもしか
だけど。そこには人々のリアルな出会いや交流があって、
旅行が楽しくならないかな・・って期待したりする。

アメリカではルート66は廃道になったのだけど、名前を変えて
州道66として残ったり、歴史遺産的な扱いで観光地化している
らしい。そこにはきっと、マックを優しく受け入れてくれたような
クルマ・・いや人々が生きているに違いない。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 0

60.5 16 フルCGアニメランキング16位
団地ともお(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (70)
293人が棚に入れました
とあるマンモス団地の29号棟に、パートで働く母と中学生の姉と3人で暮らす小学生4年生、木下ともお。大好きな父は単身赴任中である。
家は中流、クラスでの人気はそこそこ。スポーツも勉強もさえないけれど、楽しいことには命を燃やし、毎日をたくましく生きている。
マイペースなともおが巻き起こすおかしな日常を、個性豊かな同級生や風変わりな団地の住人たちも交えながら、ユーモアたっぷりに描く。
団地を舞台にした、笑いあり、涙ありのファミリー・アニメーション!

声優・キャラクター
三瓶由布子、牧野由依、坂本千夏、利根健太朗、田村睦心、武田華、藤村歩、生天目仁美、一杉佳澄、アサコ
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

昭和の風情漂う団地生活

昭和の生活感そのままですね。
服装や風景だけでなくズッコケ等のリアクションまで古いです。
おじさん世代なら懐かしさも感じるのではないでしょうか?

大きな山は無さそうですが、
人が居て幸せな家庭の姿がある等身大の物語として楽しもうと思います。

声のイメージは三瓶さんだとまだ違和感が。
腕白な子供役が多いですけど、なぜかチョット違う感があります。
せめて田村さんと逆の方が良かったような…。
まあ慣れれば問題ないかな。

※9話まででの感想{netabare}
声の方は三瓶さんで慣れました。
上手な声優さんですし、やはり慣れてしまえばどうという事はなかったです。
CG感丸出しのぬらーっとした動きにはまだ慣れない所があり
未だにモヤモヤ感が残っていますが…。

ストーリーとしては短編の連続で、おばかな小学生の言動を笑いつつも、
ちょっとした暖かさ、優しさや哀愁が感じられ味わい深い作品です。
まる子ちゃんやサザエさん同様、
「大人」が子供心を感じたり思い出し共感するタイプの話なので
今の学生さんから観たらあまり面白味は無いかも知れません。
あにこれでは人気は出なさそう…、酷評とかも無さそうですが興味自体が薄そうです。

ともおがバカにされたり、手を繋ぐのを嫌がられる話など、取り扱い方を間違うとイジメ描写になりそうなのですが本人の大らかさと、
大人の考えも持ち合わせている同級生に囲まれている健全な環境により
嫌味が全く無く観られました。
(現実もこうあって欲しいのですがね)

特別に引きつけられはしませんがこのタイプのアニメとしては良い出来だと思います。
1クールか2クールか知りませんが気軽に観続けようと思います。
{/netabare}

※18話感想{netabare}
地味にいい話が多い本作ですが、Bパートで泣かされてしまいました。
幼なじみの悲しく優しい怪談でした。まさか『ともお』で泣いちゃうとは…。
アニメながらご冥福をお祈りいたします。
{/netabare}

※37話感想{netabare}
ふいに君子の幼なじみが再登場。
18話思い出して悲しくなるわーっ!(;。;)
話がブレちゃうだろうがーバカー!
{/netabare}

※64話感想{netabare}
相変わらず高いセンスで毎週笑いとほろっとさせる余韻を提供してくれている
ともおですが今回は忘れられない神回。
誰もが経験する便意との戦いをここまで正面から描くとは。
「や…やばかった、今、一瞬気を抜いたらヤツが顔を出しやがった!」
「これからオレは、4年ぶりにうんこを漏らした男になる」
『上体くの字屈み尻筋最強締膝合爪先刻み歩行』
など、思い出すだけで笑える名言も。三瓶さんのほぼ独演も秀逸。
「どうせ漏らすなら世の中の為になる事をしよう」という達観した発想のオチは天才。
2話目のマスクかぁちゃんも楽しく笑いが止まらぬ30分でした。
{/netabare}

※71話感想{netabare}
褒めて他人の才能を伸ばす天才トレーナーよしのぶ君の苦悩&
委員長の鉄道マニアな一日を描いた回。
この作品はメインはもちろんサブだけでなくモブキャラまで
一人一人を大切にしているのが本当に良く伝わります。
平穏な生活の中でも団地の人の数だけ人生があるのだと思い知らされ、
それは観ている者の実生活にも反射して鏡のように写し出してくれます。
ちょっと寂しくも温かい余韻も健在で優しく週末が迎えられる時間となっています。
{/netabare}

【総評】
あにこれでは評価の低い長編日常系の部類になりますが良アニメです。
「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」の様な雰囲気はありますが違いも幾つかありますので
今回はこれら長寿アニメとの違いを中心に紹介レビューさせて頂きます。

一つは余韻を残すセンス。
ちょっとした一言や仕草そして効果音を巧みに使い、ふざけた話でもキュッと最後を締め
不思議と味わい深い人情話に持っていく構成が見事で
ほんのりと暖かい余韻を数多く提供してくれます。

もう一つはサブキャラの幅広さ。
「ちびまる子ちゃん」も個性的なサブキャラは豊富ですが
あくまでも主人公(まるちゃん)有ってのサブという感じです。
しかし『ともお』の場合、主人公の目線から切り離し独自にサブキャラの視点で物語を作っていて
まるっきり別の生活を垣間見ることが出来ます。
更に時にはサブに限らず、カラスといったモブキャラにも焦点を当てる思い切りの良さもあります。
それにより団地だけでなく地域に住む者全てが主役となり、
それぞれが物を思い暮らしているという『生活感』がより色濃く出ていて
「窓の光の数だけ人生があるのだなぁ」としみじみと感じる事が出来る作風へと昇華させています。

最後の大きな違いは身近にある死を描いている事。
死をタブーとせず生活の中で出会う死をありのまま等身大に受け入れています。
おばぁちゃん、恩師、幼なじみというキャラをサラッと描いていますが
上記の通り『生活感』が良く出ているので重みもあり心に残ります。
個人的には君子の幼なじみがツボに入り涙してしまいました。

終わる時期が半端で少々驚いてしまいましたが
今後はセレクションや再放送があるらしいのでまた時折触れて観てみようと思っています。
そして何れまた続きが観られることを期待しています。
本当にキャラが生き、生活している事を感じさせてくれる良いアニメでした。
何気に曲も良いですし。(笑) オススメも出来る作品です!

因みにキャラではお姉ちゃんの君子がお気に入り。
のっぺり3Dのハズが何だか凄く可愛く感じてしまって…。
でも年取ると母ちゃんの様に逞しくなるんでしょうね…。(^_^;)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22
ネタバレ

ポロム さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

みんな昔は子供だったんだよね・・(*゚▽゚*)

ビッグコミックスピリッツ連載の
NHKで放送されたアニメ
「団地ともお」
団地を舞台に、マイペースな­ともおが巻き起こすクレイジーな日常と
ユーモアたっぷりなファミリーアニメ
子供向けかと思ったら、大人も十分楽しめる内容でした!

とまときんぎょさんのレビューを見て
とても気になってしまい、
たまたまディズニーXDで放送されていて
初めて見たのがお父さんへのプレゼントを考える11話で
予想外にハマってしまい前のを辿り見ちゃいました!

たまに??な回や、中にはすっきりしないオチの回も多いけど
逆に想像力が広がって余韻が残り面白いかも
一話から見なくても十分ついて行けそう。

年上の人に恋するとか、クラスの派閥同士の争いや
友達と喧嘩、面白いご近所さん達(特にかしのさんがツボw)
子供の時は何より遊ぶことが仕事!みたいな
小学生の時こんなことあったなぁ、とか共感することもあったり
時にシュールで(スポーツ大佐の話とか)
笑える回があったり、ほろっと感動する話があったり
友情や家族愛溢れるコメディだと思いました。

お気に入りの11話(笑)
「何なら喜ばれるだろうかともお」
{netabare}
友達の誕生日にレトルトカレープレゼントw
お母様が新しい台所が欲しいと言ったら
台所のプラモデルをプレゼントw
ともおのセンスが・・光ってる(笑)
薬用ボブwお父さん風呂なしアパートなのに
その発想はスゴイ 発想の勝利。
父の日~幼稚園編~のともおの絵に腹筋崩壊ww
肩たたき券でしかも全力で叩くとか痛いよ(笑)
宇宙りょ行券ww「そんなのウソだよ!w」って
開き直るともお、凄すぎるよ。将来が楽しみだよ(笑)
{/netabare}

「特に印象深いキャラ」
ともお;短パンTシャツ姿はポケモンの
フィールド上だけでなく主に森の中に出没している
「むしとりしょうねん」によく似ている(*´▽`*)
麦藁帽子に虫取り網身につけたらまさにそうだろう。

すぐ物を落としたり無くしたり走ったらコケるドジっ子だし
勉強苦手でスポーツもそれほど出来るタイプじゃないけど
責任感が人一倍強く、根に持たないさっぱりとした性格で
純粋なのがすごくなんか・・可愛い(笑)
見てるうちに何故か愛おしくなってきて
こんな弟欲しいと思っちゃうwともおの将来が楽しみ^^

ともおママ;{netabare} パーマからストパーになった時はすごく驚いた((((;゚Д゚)))) {/netabare}元プロレスラーで怒ったら怖いよ(;゚Д゚)!

ともおパパ;単身赴任中でちょっと優柔不断なとこあるけど
すごく優しくて家族思い。
{netabare} ともおの運動会に頭だけ着ぐるみで駆けつけたり
天井に家族写真貼っていたりする姿にホロリとくる {/netabare}
顔がハッキリとは書かれていなくていつもモザイクwぽいけど
きっと、顔はともお似なのかなー。

かしのさん;特に私のお気に入りED2の「スーパスマイラー」で判明
高性能おじいちゃん・・!(笑)
かしのさん回には腹筋が持って行かれました(笑)
まだまだ書きたいことがあるけどこのくらいでw

オープニングテーマ「団地でDAN! RAN!」がすごくユニーク!
近所つきあいとか地域の繋がりが希薄になっている最近も
こんなふうな面白い人達が近くにいたら毎日がもっと楽しいかもね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 29

nk225 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

基本的に全ての映像が3DCGによるトゥーンレンダリングアニメとして制作されている。

第76話「そいつはサンキューだなともお」は哲也のエレベーター、ドラ爆を連想させた。
勝負師伝説 哲也として、2000年10月から2001年3月までテレビ朝日で放送された。全20話。キャッチコピーは「喰うか喰われるか、負ければ地獄」。当初は土曜日18時30分の系列全国ネット放送が予定されていたが、表現内容の都合上などで深夜枠のローカルセールス番組に変更され、大半の地域では放送されなかった。ストーリーは房州との出会いからドラ爆の鷹との勝負までだが、5話と6話はアニメだけのオリジナルストーリーとなっている。また、原作では根津夫婦が登場したのがドラ爆の鷹の登場の後となっているが、アニメ終盤にあわせたのか、ドラ爆の鷹の登場が根津夫婦が登場した後となっている。

エレベーター
手中に牌を2枚握り込み、相手の捨て牌に合わせて当たり牌を変更する。1人でも可能だが、コンビ打ちの際には卓下での牌交換を行うことで最大4枚を使っての操作となるため、その真価を発揮して変幻自在の当たり操作を可能とする。名前の由来は、卓の下で牌が上下に行き交う姿をエレベーターの動作になぞらえたものから。

ドラ爆
正式名称「ドラ爆弾」。王牌(カン山)のドラ表示牌とドラに対応した手牌を積み込み、裏ドラやカンドラを異常な枚数で重ねる。名前の由来は、凄まじい攻撃力を爆弾の強烈な発破になぞらえたものから。なお、一部においては振り込んだ側が爆弾の被害に遭った様子を「ドラ爆撃」と位置付けており、共通の略称をそれぞれの意味で用いる場合がある。

2013年4月から2015年2月まで、NHK総合にて放送された。
2013年3月31日には特別番組『4月放送開始! アニメ「団地ともお」スペシャル ~よゐこがともおを大研究~』が放送。副音声で実況を交えながらのセレクション放送が2014年3月21日に『よゐこが選ぶオトナも見たい!団地ともおセレクション・濱口編』、2014年3月28日に『よゐこが選ぶオトナも見たい!団地ともおセレクション・有野編』を放送。

オープニングテーマ
「団地でDAN! RAN!」
コラボレーションのきっかけは、アニメ制作サイドから、主題歌制作の依頼を受けた怒髪天が、「MONGOL800のキヨサクなら「団地ともお」が描く「家族の絆」や「地域のつながり」といったイメージにぴったり合う」と提案して、この様なコラボが実現した。

エンディングテーマ
「スタートライン!」(第1-20話)
「スーパスマイラー」(第21-39話)
「アカネ」(第40-52話)
「フレンズ!フレンズ!」(第53-65話)
「ふたりで歩けば」(第66-78話)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

56.9 17 フルCGアニメランキング17位
ベクシル 2077日本鎖国(アニメ映画)

2007年8月18日
★★★★☆ 3.3 (58)
267人が棚に入れました
21世紀、バイオテクノロジーとロボット産業の急速な発展により人類の寿命は飛躍的に延び、日本は世界の市場を独占し大きくリードした。しかし同時に様々な危険性も浮かび上がったため、国際連合はこれらの技術に対して厳格な規制をかけようと動き出す。しかし日本はそれに従うことなく、2067年にハイテク技術を駆使し鎖国状態に突入。外国人は日本に入国できなくなり、その情勢を外から窺い知ることはできなくなった。
 それから10年後の2077年、アメリカ合衆国の特殊部隊・SWORD所属の女性兵士ベクシルが日本への潜入を試み成功する。しかし目の前に広がったのは、想像を絶する日本の姿であった。

声優・キャラクター
黒木メイサ、谷原章介、松雪泰子、大塚明夫、朴璐美、櫻井孝宏、森川智之、柿原徹也

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ハリウッドアクション映画のようなCGアニメ

フルCGで描かれる近未来SFです。
あらすじを読むと、なかなか面白そうなストーリー。
期待して視聴しましたが・・・・うーん、ハードルを上げすぎたせいか思った程驚きはなかったです。
決して面白くない訳ではなかったんですが。


ネタバレになりそうなので、ストーリーについては詳しく語りませんが、例えるならバイオハザードみたいなものだと思っていただければいいです。
任務を遂行する主人公を中心に、謎が解明されつつドンパチやって、最後は・・・・という感じ。

CG作画は良かったです。
人間の表情の変化が乏しいのと、影の落とし方のせいかCGらしくない平面的な絵に見えてしまうのが気になりましたが、動きはスムーズで迫力もありました。
メカの描写は素晴らしい。
アクションシーンが結構ありますが、手に汗握る展開と魅せ方。
ハリウッド映画ように、見応えのある映像を次々に畳み掛けて飽きさせない構成。ヒネた見方をすれば、そうやって映像を強調することで中身の薄さを誤魔化しているとも取れますがw

主人公の声をアテているのが女優の黒木メイサ。
ヘタクソではありませんが、声優として上手いとも思えず。
映画興行の事を考えると、芸能人の声優起用で話題を呼ぶ手法を一概に否定はできませんが、やっぱり嫌悪感を感じざるをえません。
やるからにはちゃんと視聴したアニヲタどもを唸らせるような演技をしてもらいたい。声質じゃプロである声優より劣るの当たり前なんだから、凡庸な演技じゃダメでしょ。


多少の不満はあるものの娯楽性は充分です。
普通のアクション映画が好きな方にはオススメできます。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

aitatesoka さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

シリーズアニメ化のほうがよかったかも

近未来の日本が舞台のSFアニメであるが
劇場版ということで109分で視聴者を引き込むには設定が複雑すぎる嫌いがあるのではないだろうか

このてのSFは背景となる世界設定を理解したうえで楽しんだほうがより入っていけると思うのだが終盤やっと浸れるころにはENDクレジットが流れてしまっていてあまり記憶に残らない作品と言う印象だ

出来れば1クール物でもう少しゆっくり世界観を味わってみたかったのが正直な感想である

投稿 : 2024/11/16
♥ : 0

JJunuJJ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

ハリウッド映画にありそうなストーリーだけど。

日本がハイテク過ぎて諸外国から危険視されいじめられたため、ハイテクな鎖国状態にある近未来なお話。

ストーリーはハリウッド映画にでもありそうな感じでした。
良い意味で予想を裏切る奇想天外な流れ、悪い意味で底が浅くご都合主義。
あまり深く考えたり、突っ込んではいけないストーリーです。

絵もCGグリグリですが不自然さも少なめでお金かかっています。

そして、主人公の声優が黒木メイサです。
聞いていられないほど下手ということはありません....むしろ初めて?にしてはうまい方なのかも。
でも、他にもっとうまく出来るプロの人はいたと思います。
映画なので興業的理由で致し方ないのでしょうけど。


ハリウッド映画のようなスピード感、ストーリーが好きな方どーぞ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

66.4 18 フルCGアニメランキング18位
KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV(アニメ映画)

2016年7月9日
★★★★☆ 3.8 (40)
255人が棚に入れました
神聖なるクリスタルを擁する魔法国家ルシス。クリスタルを我が物にしようとするニフルハイム帝国。二国はあまりにも長い戦いの歴史を続けていた。ルシス国王レギス直属の特殊部隊「王の剣」。ニックス・ウリックら「王の剣」は魔法の力を駆使し、進行してくるニフルハイム軍を辛くも退けていた。

しかし、圧倒的な戦力の前に、レギスは苦渋の決断を余儀なくされる。王子ノクティスとニフルハイム支配下のテネブラエ王女ルーナとの結婚、そして、首都インソムニア以外の領地の放棄―。それぞれの思惑が交錯する中、ニフルハイムの策略により人知を超えた戦場へと変貌したインソムニアで、ニックスはルシス王国の存亡をかけた戦いに向かう。全ては“未来の王”のために。

声優・キャラクター
綾野剛、忽那汐里、磯部勉、山寺宏一、かぬか光明、関智一、藤村歩、飯塚昭三、銀河万丈、藤原啓治、中村悠一、小松史法、高木渉

アトランティス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ルナフレーナの声優がゲームと違っていて残念

FF15の映画作品で
時系列としてはゲームの前半
ノクトたちがインソムニアから出てガス欠を起こして停戦調印式破綻からのインソムニア襲撃のラジオを聴くところですね。

あの時インソムニアでは何が起きていたのかが描かれています。

ゲームより映画のほうが先に出ていたみたいですね。
だからゲームの方でここの展開が一瞬だけの訳のわからない描写になっていたのか…

感想としては
見るタイミングはゲームやってからでも、やる前でも、どちらでも
いいかなって思いました。
ゲームに比べてこちらは2時間程度の内容なので僕の中では
ゲームの補完作品っぽい位置づけです。

アニメでここまで素晴らしい映像の映画はそうそうないですね。。
普通に洋画を見ている感じでした。

ルナフレーナの活躍が光っていたので
ゲームをプレイされた方にはぜひ!
と勧めたいのですが……

この映画のルナフレーナ、
声優がゲームと違っていてこっちの方がちょっと棒っぽい…?

できることならゲームと同じ方でやってほしかったです。

作品としてはキャラクターたちも作品の中で完結した動きを見せていて
ゲームにも上手く繋がっていたので評価は高いです。
ただ、本当にルーナの声優だけが残念でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

世界最高の3DCGアニメを作れるスタジオはどこか?ディズニー?イルミネーション?ソニーピクチャーズ?いいえ、スクエニです!

9月発売予定のRPG『FINAL FANTSY XV』の前日譚となる3DCG映画
ゲームのムービースタッフがゲームと全く同じ手法とクオリティで贈る作品です
外国人役者のフェイシャルキャプチャー&モーションキャプチャーによってもはや実写と見間違うほどに鮮明なモデリングとモーション、そして美しい風景を描き出します
ココまで来るともう実写でいいんじゃないかな?w
そう思うほどの映像は【本当の意味で世界最高クオリティのCG】と断言できます


聖なるクリスタルによる保護壁で平和な都市を築き上げた魔法文明、ルシス王国
機械兵器を用いて他国を侵略することで領土を急速に広げてきた軍事国家、ニフルハイム帝国
二国は凄まじい戦いを繰り広げルシス王国領の一つであったテネブラエ国も戦火に巻き込まれた
ニフルハイムの侵略を受けた地から難民として王都にやってきた者達の中には、国王との契約により魔法の力を授かって国王直属の特殊部隊である「王の剣」と呼ばれる戦士として戦う者もいた
主人公ニックスとその仲間達も王の剣の一員として王都出身の者たちから「難民」と蔑まれつつも日々厳しい戦いや任務に従事していたが、戦いは泥沼化していた
しかし突如としてニフルハイムの皇帝から停戦協定が持ち込まれた
唐突な停戦協定には裏があると踏んだルシス国王は、この混乱の隙にテネブラエの令嬢ルナフレーナとルシスの王子ノクティスの婚約を進めるべく使者を送るのだが・・・


ノクティス王子はゲーム本編の主人公なのですが彼の出番はほぼ無く、王子不在のルシス王国の動乱と王の剣の奮闘を描いた物語となっています


前述の通り美しい映像が最大のポイントです
舞台となる王都インソムニアは、摩天楼を縫うような都市高速道路と一緒に古城が立ち並ぶという独特の情景
そこを疾走するアウディR8や空を滑空する飛行艇などメカとファンタジーが同居する構図が面白いです
ロボット兵などを駆使するニフルハイムに対して剣と魔法と体術で戦うルシスという明白に色分けされた世界観も魅力的


戦闘シーンは剣戟、魔法、「シガイ」と呼ばれる召喚獣など『FF』らしいアクションがスケールたっぷりに繰り広げられます
終盤の「光耀の指輪」と呼ばれる王の力が発動する様もカタルシスに溢れていて興奮しました
ただ火花のエフェクトや金属類の反射などで画面がやたらとチカチカする上に、動きが素早い割りにカットがコロコロ変わったりとあまり観易い戦闘シーンとは言えませんでした
この点はスクエニがアニメ屋ではない、映画というものを作りなれていないことが皮肉にも原因なのかなぁ?と思いました
昨今のCGアニメ映画は見得を張るように顔のアップのカットが多すぎですが、本作は逆に動きが早すぎて目で追い切れませんでした


主人公達を窮地に追い込む鎧の敵将軍、グラウカの謎に包まれた正体が最後まで物語を引っ張るなどミステリーの要素は評価したいポイントでした


現地役者のアフレコによる字幕版もあるらしいですがオイラは吹替版を観ました
磯部勉、銀河万丈、山寺宏一、かぬか光明、飯塚昭三、藤原啓治など燻し銀の魅力を放つ、渋い豪華声優陣の演技は聴きどころ
話題作りとしか思えない綾野剛のニックス役への起用については、「これまで声優の仕事を断っていた」と自ら述べる程、綾野自身もプロ声優との実力差は自覚しているようです
かなり無理に、ではありますが綾野と全く体格の違うニックスというキャラクターを、綾野は懸命に演じようという心意気は強く感じました
決して下手とは違います












ヒロイン、ルナフレーナ役に起用された忽那汐里が悲しくなるぐらいヘタクソなんです!
冒頭からあらすじをナレーションするのですが開始数秒でズコーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!って感じですよ!w
本当に酷い!!
本当に勘弁して欲しい!!!
コイツのせいでルナフレーナが喋るたびに物語に没頭していた集中力が削がれる、という地獄のような2時間を味わいました
そもそも忽那汐里といえば杉井キサブロー版『グスコーブドリ』で発狂するかと思うほどヘタクソな芝居をしてくれましたが、4年経っても彼女の声の演技は【1ミリも進歩してませんでした】
忽那汐里の名前はオイラの中で剛力綾芽と共にワースト声優の2TOPとして永遠に記憶されることでしょう
“もう二度と彼女が声優としてクレジットされる日が来ないことを祈るばかりです”
しかもタチが悪いことに、オイラはゲーム版でも同じキャスティングをしてるんだろうな・・・なら仕方ないなぁ・・・と思っていたのに、どうもゲーム版ではルナフレーナ役は北川里奈だそうじゃないですか・・・


どう考えても北川里奈でいいだろオオオオオオオがああああああああああ馬鹿ヤロおおおお!!!!!!!!!!!
余計に憤りを感じてしまいました;


なのでこの映画、声優陣が豪華なのに反して吹替版がオススメが出来ません;
美しい映像、魅力的な世界観、迫力の戦闘、そしてクソ声優忽那汐里・・・
なんなんでしょうか・・・これw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これは実写・・・?

アニメと一緒にしてはいけないものでしょうね。
一種の芸術作品。技術者の意地が詰まった作品になっていると思います。
正直日本でこのクオリティの作品が出来るなんて思ってもみなかったです。見くびり過ぎでした、ごめんなさい。
製作期間10年は伊達では無いのですね。

映像のクオリティは映画アバターよりも凄いと思いました。

まあ、中には物語の辻褄合わせに急遽作ったキャラなのかなあと思ったクオリティが若干他のキャラと比べて劣るキャラも出てきましたが、本当一部だけでしたね。
まさかうぶ毛まで作り込んでいるとは!驚きました。

一つだけ改善してほしい部分があるとすれば、見せ方の問題かなあ、
タコと戦っているとき物量が大くて、スピード感のある迫力な画面が出来ていたのですが、登場人物をちょいちょい見失ってしまったので、人だけもう少し目立たせられれば分かりやすかったかなあと思いました。

キャラ・声優に関しては、一部を除いてはホント素晴らしく、綾野剛さんは声優初挑戦とは思えないくらい馴染んでいましたね。

物語・音楽は言うことなし!
終始安定したクオリティでKINGSGLAIVEの世界観に浸ることができました。
{netabare}王宮は都庁っぽいなとか、道路標識・ナンバープレートは日本式だなとか、街並みも随分日本だなとか、その割に日本人は全く出てこなかったな…とかそんな背景に隠されたヒントから示唆する国家問題を推測するのも面白いです。{/netabare}

フォトリアル系のCGが嫌いじゃなければ是非見てみて下さい!
普段観ているアニメとは一味も二味も違った楽しみが生まれると思いますよ!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

59.3 19 フルCGアニメランキング19位
宇宙海賊キャプテンハーロックSPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK(アニメ映画)

2013年9月7日
★★★★☆ 3.5 (36)
157人が棚に入れました
はるかな未来、もしくは遠い過去かもしれない。 銀河の果てまで進出した時代、残されたフロンティアのなくなった人類は、戻るべき場所=地球への居住権をめぐり紛争を引き起こした。この紛争の切札として建造された四隻のデス・シャドウ級宇宙戦艦。その四番艦・艦長の名前をハーロックといった。 しかし、英雄と呼ばれたハーロックは終戦とともに姿を消した。そして次に姿を現した時、彼は艦首に巨大なドクロを刻んだ海賊船を駆る、呪われた宇宙海賊となって政府に叛旗を翻した。 なぜハーロックは姿を消し、海賊となって現れたのか?彼の目的は? そして今…、ハーロック暗殺計画が発令された!!

声優・キャラクター
小栗旬、三浦春馬、蒼井優、古田新太、福田彩乃、森川智之、坂本真綾、沢城みゆき、小林清志、大塚周夫

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

福井晴敏が描く宇宙海賊の世界「さあ、ハーロックの時間だ!」

一連の松本零士作品においてメーテルと並ぶ重要人物、「キャプテン・ハーロック」をリブートさせた新作3DCG映画


日本のCGアニメーション映画の最前線に立つ荒牧伸志が監督
『亡国のイージス』や『ガンダムUC』等で知られる福井晴敏が脚本
実制作はセガのゲームムービーや初音ミクのライブパフォーマンスに携わったマーザ・アニメーションプラネットが担当
主演のハーロック、ヤマ、ミーメには俳優の小栗旬、三浦春馬、蒼井優を起用
脇役は沢城みゆき、森川智之など豪華声優陣が固めます


舞台は星間移動が可能となった時代
宇宙開拓の目処が立たず、地球への帰還を余儀なくされた人類だったが既に宇宙で溢れかえった人口を許容できるはずも無く、地球への居住権を求めた人々の争い「カム・ホーム戦争」によって地球圏は疲弊していました
これを収めるべく結成された「ガイア・サンクション」は地球は何人たりとも犯してはならない「聖地」だとして地球圏を永久に封印することを決めた
時は経ち、戦争終結と地球圏封印から100年
戦争の遺産、デスシャドウ級宇宙戦艦4番艦「アルカディア号」は宇宙海賊を名乗る不死身の男、キャプテン・ハーロックの手で蘇る・・・


原作や過去のアニメシリーズとは設定が異なり無関係
純粋に【海賊の生き様】、【アクションエンターティメント】として楽しんで欲しい一作になっています


とにかく注目したいのは美麗なCGで表現される魅力的なキャラクター
不死身の男、ハーロック
かつてのテレビアニメシリーズの「台羽正」をオマージュしたと見れる41人目のアルカディア号乗組員、新主人公「ヤマ」
ハーロックと行動を共にする女性、ケイ


そして、ざっくり賛否が分かれそうなのがアルカディア号の秘密を握る異星人「ミーメ」
ミーメといえば登場する作品によってその容姿や設定がまちまちなことで有名
今作では青白い肌と緑の髪、瞳の無い大きな目と尖った耳
とまあ、思いっきり異形の人として描かれます
(これはオイラ的には正解だと感じてます
下手に媚びた松本美女っぽくならず、『美しい異星人』に仕上がったと思いますし蒼井優の声の演技もミステリアスな魅力を醸し出してます)


ゲスト俳優の演技は良くも悪くも中途半端
決して悪いとは思いませんでしたが物語の後半ではキャラクター達の心情が大きく揺れ動いていくのでその辺りもっと熱の入った声が欲しいとも感じます
かつてのシリーズに思い入れのある人には少し肩透かしを喰らってしまうかもしれませんね
ちなみにモーションキャプチャーを担当しているのは東映特撮ドラマなんかでお馴染みの若手の方々だったりします、こっちの方々は頑張ってますよw


お話の方は二転、三転と展開がスピーディーに切り替わっていくスペクタクル巨編ですが、オイラには少しのめり込める要素が薄かったです
映像は素晴らしいのでCG作品に興味がおありの方にはオススメしたい作品ですね
それとオープニングの酒場で加藤登紀子さん歌声が流れるのはなんかズルイw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

アトランティス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

フルCG映画。ハーロックが異常に格好いい♪

親が行きたいと言っていたので
家族で見に行きました。

主人公が三浦春馬、ハーロックが小栗旬
をモチーフにCGでキャラが作られているのですが
このハーロックが格好いいのなんの!
冷酷な感じな所とか皆を束ねる所とかが
見ていて本当に格好良かったです。

主人公はあっち側についたりこっち側についたり
忙しい存在でした。
見ているとハーロック側の正義と議会側の正義は相反するものであってどちらとも甲乙がつけ難い。

ハーロック側の真実を皆に分からせる正義、
議会側の真実を隠すことで民を安定させる正義、
皆さんはどちら側につくでしょうか。

それにしてもハーロックの宇宙船は強すぎますね。
普通ならフルボッコのはずなのにあの戦闘力(゜ロ゜;
この映画の紹介映像にある船を貫通するシーンはスクリーンでの一見物ですよ

あと声優で言うと
女主要キャラに沢城みゆきさんが起用されていたのが良かったなあと思います。
優しくも強いキャラでした。


まだ劇場で公開されているので
見に行くなら今がチャンスですね♪

投稿 : 2024/11/16
♥ : 21

ひげ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

これは・・・FFかな?

ハーロックとはキャプテンの中のキャプテン、男の中の男、松本ワールドの野郎たちのカリスマである。
その行動原理は常に人情、友情の難波節、友のためなら、約束のためなら黙ってどんなことでもやり遂げる、ストイックな無法者である。
無法者といっても自分の法はかならず守るのだ。
だから人前で後悔もしなければ愚痴も言わない。
そんな彼に友と認められるのが男の本懐。

アルカディア号とは故郷を捨てた男達の第二の故郷、望郷の中に存在する理想郷それがアルカディア。

と思ってた。

だからこの映画はぜんぜんハーロックじゃない。
ラムアタックのときに船外に出ないやつがSF界伝説のキャプテンだなんて認めない。
漫画原作なのだからキャラクター商売、キャラを知ってる人がもっと楽しめる、そんなアメコミ映画が必ずしている大前提を守っていない。
こんなことをして許されたのはジャッキーのシティハンターだけだろう。

トチローも蛍もミーメもちゃんとでてくる、そこまでやって肝心のハーロック、これはメーテルではないか、この映画は999のほうがよかったんじゃない?って思っちゃった。


映像はすごいのだけれど、実写とアニメの間で迷ってしまっている演出、全然おもしろくない戦闘シーン、トレーラーだけでよかったんじゃ・・・。

トレーラーといえばレンタル予告に聖闘士聖矢が・・・。地雷と思いつつも踏み抜いてみたい好奇心。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

61.5 20 フルCGアニメランキング20位
ねむれ思い子 空のしとねに(アニメ映画)

2016年8月6日
★★★★☆ 3.4 (28)
154人が棚に入れました
赤ん坊の時に両親を失った “織音(おりね)”。彼女はある事件で警察に追われる身となり、逃亡の手助けと 引き換えに「組織」の人間、蒼嶋ユリの要求をのみ、ある実験用宇宙ステーションへと連れて行かれる。なぜか織音しか入れないという無人の宇宙ステーションの奥に事故当時のままの20 歳の姿をした母、里美がいたという衝撃の物語が展開される。

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

「世界が驚愕した新たなる才能」・・・新人監督を生暖かく応援できる人なら楽しめるでしょう。

2014年頃(?)の劇場用(?)アニメ 50分くらい

監督 栗栖直也

国内のアニメコンペで多くの受賞歴を持つ栗栖直也監督が7年の歳月をかけてほぼ一人で作画を手掛けた3DCGアニメ

自主製作ながら、カナダ、アメリカ、イスラエルなど世界各地の映画祭やイベントで注目を集めた本格SFサスペンスヒューマンドラマ

と言ううたい文句なので自主製作に近い作品でしょうか。
声優は、
井上喜久子、田中敦子が好演しているのですが、
主役の福島おりねという人は声優業で成功せず芸能事務所の社長らしいです。
ここは大人の事情。

3DCGのみで作ったようなアニメで、全体の出来は丁寧ですがアニメとしてはゴミに近いような気がします。
同様に自主製作レベル(制作状況はこれ以下)の新海監督のほしのこえと比べても映像の価値は認められないような気がします。

3DCGなので自動的にSF設定になったような感じが嫌です。
唯一のテーマが母子愛のようなので、すべて妥協の産物のように見えます。

超一流プロと比べてはいけないんでしょうが、
「おおかみこどもの雨と雪」のアマチュア版っぽいです。

内容はすべてが駄目だと言うわけでもなく、CGにしては丁寧な部分もあります。
特にエンドロールはいいです。
我慢して本編を観終わったのなら必ずエンドロールを見てください。
序盤とエンドロール(時系列は逆)だけでもいいような。
本編は3DCGの練習でしょうね。

評価点通りお勧めは出来ないのですが、自主製作の妙なパワーや、
大人になり切れていない素直な表現に興味がある人なら楽しめるでしょう。
実を言うとノンストップで観たので楽しめていたのかもしれません。
過度な期待は禁物というか、頑張ってる若い人の作品を観るつもりなら。

追記
声優としてほとんどガヤしかやらせてもらえず挫折した人が、
社長になって初めての主役を演じるのも一つのロマンかも知れませんね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 23

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

海外で絶賛されたインディアニメ映画が凱旋帰国!SFサスペンスという戦慄と興奮の中に垣間見られる強いメッセージ性!!明日を担う逸材の誕生か!!!?

Youtubeや映画コンペなどで自主制作3DCGアニメを発表している栗栖直也監督が、7年間たった一人で制作した50分の中篇映画
2014年に完成し、世界各国の映画祭などで高い評価を受けるも当の日本ではほぼ未公開状態に等しかった
そして2016年、急遽ミニシアター系での配給が決定し、あの新海誠監督の『彼女と彼女の猫』がスタートを切った下北沢トリウッドを皮切りに公開されていく予定の作品です


舞台はレーザーディスプレイが普及した近未来
ある事件をきっかけに逃亡生活を余儀なくされていた19歳の孤児、入之波 織音(しおのは おりね)
彼女は急に得体の知れない視線に追われている恐怖を感じ始めていた
そこに現れた蒼嶋ユリと名乗る女性と黒服の男達
蒼嶋は逃亡者である織音の事情を知りつつ、ある作戦への協力を依頼する
衛星軌道上にあった宇宙ステーションで行われていたとある実験で、実験体が暴走しステーションを占拠したのだ
実験体は織音をステーションに連れて来るように要求していた
一方の蒼嶋は織音を使ってステーション奪還を企むのだが、ステーションの中にいたのは、なんと19年前に死んだはずの織音の母親、里見だった・・・


物語はとてもショッキングな幕開けから始まり、さらに織音に忍び寄る蒼嶋達、宇宙ステーションという閉鎖空間で得体の知れない実験体なる者との遭遇
と、とてもスリリングなサスペンス調になっております
画面のクオリティ自体はゼロ年代初頭ほどなのですが、とはいえ戦慄と興奮が物語の中に一気に惹き込んでくれるため、実のところあまり気にならなかったというのが率直な感想です


また、どちらかという昨今のCGアニメよりも二昔前のゲームムービーを彷彿とさせるモデリング、テクスチャなのでそちらに免疫のある方はすぐ好きになれると思います
さらにたった一人で制作したとは思えぬほど場面転換が多用で、宇宙ステーションという見慣れない情景をデザインしたというポイントも含めて、背景のモデリングは目を見張るボリュームになっています
間違っても“手抜き”ではないのがオイラにもよくわかりました


19年間、生と死に断絶されていた母娘関係
突然の再会、埋まらないギャップ、明かせぬ真実、そこから見えてくる強いメッセージ性が今作最大の魅力と言えます
親子とは何なのか?
人間とは何なのか?
目に見えているものが全てなのか?
本当に大切なものとは何なのか?
そして、生きるとは何なのか?
この作品はSFという大舞台が用意されてはいますが、何もSFファンに向けた難解な謎掛け、例えば『攻殻機動隊』のような作品だとは思いません
哲学的でありつつも、とても入り込み易い入門向けSF
『エイリアン4』のオマージュも観受けられました
そう、老若男女問わず万人に観て頂きたいメッセージが詰め込まれてると感じましたね


インパクトのある映像に加えて、親しみ易い確かなメッセージ
各国の映画祭で評価された理由はまさにココあると判りました


さらに音響制作と主役の織音役の声優を兼任した福島央俐音の尽力もあり、井上喜久子、田中敦子、平田広明といった超豪華声優陣が参加しているのも観どころです
名優達の芝居は物語のメッセージ性をより際立たせており、これだけでもチェックしていただくには十分な理由ではないかと思います
織音の母、里見を演じた喜久子お姉ちゃん(母役なのにお姉ちゃんとはコレ如何にw)が久々に痛快で可憐な芝居を観せてくれたのには脱帽モノです


最後に爽やかなテーマソングと共に流れるエンドクレジット中も映像が進んでいき、このED映像の為だけに起こしたモデリングもあったりと一体ドコまで作り込んでんだ・・・;と、監督の今作に掛ける情熱にスッカリとやられてしまいました
デジタルツールの進化と動画サイトの登場によって自主制作アニメ、の発表は新海誠監督の時代以上に容易になったのかもしれません
その反面、劇場公開まで辿り着く作品はほぼ絶滅してしまいました


そんな中、世界中で評価された本作の公開は力いっぱい歓迎すべきところでしょう
気負うことなく、先入観を捨てて、本当に純粋な意味で“イイ映画”に仕上がってました
是非チェックしていただきたい一本です

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これはすごい

栗栖直也監督が映像・物語をほぼ一人で作ったという作品。
構想に2年、制作に5年かけたそう。
モチベーションを保ち続けられる強靭な精神はバケモノだと思います。


さて、それでは作品の感想を

物語
始まって10分くらいは、急に変な人が出てきたw設定が厨二病っぽいなーなどと思っていたのですが、主人公織音のお母さんが出てきた辺りからどんどん物語に惹き込まれていきました。
義体とプログラムで動くお母さんの愛情に触れるうち、お母さんを機械とみるか、母とみるかで悩み始める織音の苦悩がドラマチックに描かれていて、織音とその周りの人々はどのようなつながり、どのように生きていくのか最後まで続きの気になる展開になりました。
物語の伝えたいテーマ(母の愛・データに依存する現代人)が明確に伝わってくるのも良いですね。
{netabare}思うところがあるとすれば結局お母さんを大切にした織音もデータに依存していたことになるんじゃないかということです。
そもそも、記憶も感情も電気信号…といったらお母さんに殴られてしまうでしょうか。
私はとても大事にしているデータがあるので、娘を守るためだとしても、お母さんの行動は、やり過ぎじゃないかと思います。価値観は人それぞれだよ!と言いたいです。{/netabare}

予想を裏切る展開もあり、物語の完成度は非常に高いと感じました。

声優
織音の声が時々引っかかるところを除けば完璧でしたね。

キャラ
キャラがとてもいきていました。
最初は最初は共感しづらいなと感じていたが、シリアス設定をいとも簡単に崩したお母さんの存在は偉大です。
その後からは段々とキャラが物語を引っ張っていく存在になっていきました。
このキャラ達で続編も作れそうですね。
特に先生と織音とユリとお母さんと彼氏はもっと観てみたくなりました。

作画
物量があって、細かいところまで作り込まれているのがすごいです。
単なるトゥーンシェーダだともっと影のエッジがはっきり出てしまうと思うので、テクスチャが相当頑張っているんだと思います。
そしてアニメーションとカメラワーク!
しっかり綺麗に動いています。モデルだけじゃなく、アニメーションまでできちゃう、編集も出来ちゃうなんて超人ですか!?
絵柄にしても動きにしても好みのど真ん中の作品でした。

音楽
劇中歌・効果音とても良かったです。子守唄が耳に残りました。良い曲ですね。

最後にED!
びっくりしました、どこまで作り込んでるんだ…

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14

62.5 21 フルCGアニメランキング21位
キャット シット ワン[Cat Shit One]-THE ANIMATED SERIES-(OVA)

2010年10月4日
★★★★☆ 3.7 (27)
122人が棚に入れました
『Cat Shit One』(キャットシットワン)は小林源文の漫画作品(フィクション)。テロリスト集団に捕らえられた人質を救出すべく、現場へ向かったウサギの特殊部隊員、パッキーとボタスキー。人質の命が危ないと判断したパッキーは、救援を待たず、たった二人での奇襲攻撃を企てるが…。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

みんなわかってると思うけど某リドリー・スコット監督作品の(高尚な)パクリ!w

なんか近所のヴィレバンがやたらプッシュしてるので今更感もアリながらご紹介


シュワちゃんでもなければ、スタローンでもない!
もちろんヴァンダムでもチャック・ノリスでもありません!w
この映画の主役はシルバニアファミリーよろしく擬人化された動物さんたち
【動物さんたちが銃火器乱射して血みどろの白兵戦を繰り広げる】約20分強の短編CG映画
ハッキリ言ってミリタリー映画に興味の無い方にはオススメできませぬ内容でつ><;


戦争映画の中身をアレコレ言うのは個人的にはナンセンスと思うのであんま言及したくないすw
アメリカの傭兵部隊をウサギさんに置き換え、中東のテロリストっぽいのをラクダさんに置き換えて物語りは進みます


テロリストに捕らわれた人質の救出をたった二人で試みようとする命知らずなベテラン傭兵パッキーと気弱なルーキーのボタスキー
スピーディーかつ緊張感たっぷりの地上戦や砂塵の描写、ヘリからの援護射撃などはさながら某ブラックホークダウンを髣髴とさせます
音楽の方向性とかモロに影響受けてるしw


映画公開前にようつべで全編を無料公開するっていうプロモーション方法も当時は斬新でしたね
セルソフト化してしまった現在でも予告編ぐらいは見れますんでチェックしてみてくださいな


バイオレンスな内容に賛否も分かれることでしょうが、そんなことよりオイラが後々に教えてもらったことですが、どうもラクダってイスラム教圏では下等な動物として捉えられてるくさいのです
原作者は知ってか知らずかただの無神経なのか、テロリスト=ラクダに仕立てやがってしまったわけなのです、はいw


そんな面でもソフトバイオレンスな作品ですw
ちょっと後ろめたい気持ちのある内容ですが、短いながらもかなり高いクオリティの映像は素晴らしい(リドリー・スコット作品の価値もそこにあるとオイラ思うのね)
オススメですよ^q^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14

しゅりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

殺戮のファンシー

フルCGでウサギ2羽とラクダ多数が銃撃戦を行う映像作品です。
YouTubeで展開されていたらしいですが、全く知らず、
つい最近、従兄にDVDを見せてもらって初めて視聴しました。

ウサギがアメリカ兵、ラクダが中東のゲリラってことで良いんでしょうか?
USA=うさ、ラクダの服装など発想が容赦ないですね。
何か色々と抗議を受けそうな印象のある作品です。
昔からファンシーな恰好をしたキャラに銃を持たせる発想はあった訳で
本作の主人公、ウサギのパーキンス(パッキー)とボタスキー(ボタ)を見た時には
のらくろとかボン太くんを思い出しました。


本編はミリタリー系アクション映画でよくやっていたような内容です。
荒野の廃墟で行われる銃撃戦はかなり迫力があり、多数の敵兵相手に
少数で奮戦する緊迫感はなかなかのものです。
リアルな噴煙や瓦礫、銃声や爆発のSEとキャラの台詞回しなども
相まってかなり雰囲気が出ています。(でもウサギなんですけどね)

ちなみにDVDには日本語Verと英語Verの音声がそれぞれ収録されています。
英語Verで字幕を表示して観るとより雰囲気が出ますが、
日本語Verのベテラン兵らしいパッキー役、土田大さんの演技と
ヘタレヒーロー的なボタ役、日野聡さんの演技は好対照で聴き応えがあります。


上記の通り、動物が武器を持って戦う映像に抵抗がなく、
興味を持たれた方がいらっしゃったら、わずか20分程なので
試しに観てみても良いのかもしれません。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

うさちゃんなのにカッコイイ

 20分ほどの作品ですが、まさに小林源文の世界w
ラストに飛来するのがMil-24ハインドなので、ウワ~終わってるぅと思ったらそう言う事なのねと言う感じで。
うさちゃんの毛並みのホワホワな感じとは裏腹に、映し出される映像はガチの銃撃戦。一体誰得?(汗)
ブラックホーク・ダウンの鬱な側面抜きで戦闘だけ観たいなと言う人にはお勧めかと。うさちゃんだけど。

短い作品なので物語とか無いので評価はしずらいですが、子供の頃から黒騎士物語や装甲擲弾兵等のHJ掲載の劇画で小林大先生にはお世話になった世代ですので評価は高めという事で。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

63.1 22 フルCGアニメランキング22位
ルドルフとイッパイアッテナ(アニメ映画)

2016年8月6日
★★★★☆ 3.6 (20)
76人が棚に入れました
飼い主のもとを離れて東京に来た黒猫のルドルフが、街を取り仕切る猫イッパイアッテナとの出会いをきっかけに、野良猫として成長していく冒険物語。

声優・キャラクター
井上真央、鈴木亮平、水樹奈々、八嶋智人、古田新太

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

びっくりするぐらい原作に忠実にアニメ化された名作児童文学 原作愛と敬意あるオマージュには拍手だが3DCG映画の引き出しの少なさを痛感;

1986年に斉藤洋が発表した児童文学をフルCG&3D視聴対応でOLMが長編映画化した作品
監督は湯山邦彦と榊原幹典
OLMが長篇フルCG作品を制作するのは今作が初


飼い主宅から一歩も外に出たことが無い小猫のルドルフ
ひょんなことから外の世界に飛び出すも、長距離トラックに乗っかってしまい見知らぬ土地にやってきてしまった
そこでルドルフを助けたのは野良の虎猫
ルドルフに名を聞かれた虎猫は「俺の名前は、一杯あってなぁ・・・」と返答したところ、虎猫の名前を“イッパイアッテナ”だと誤解する
イッパイアッテナはなんと人間の文字が読み書き出来るという才能を身につけていた
紆余曲折ありつつもイッパイアッテナに面倒を見て貰ううちに、野良猫としての生き様や文字の読み書きを学んでいくルドルフ
やがて故郷の飼い主宅への手がかりを見つけたルドルフは、猫仲間の協力を得ながらも自力で帰郷する計画を練る
そしていよいよ出発の前日
だがイッパイアッテナが猫達から恐れられる猛犬デビルに怪我を負わされたと聞いて、ルドルフは思い留まる・・・


原作はある一定層から下の人にとっては知らぬものは居らぬであろう大ベストセラーです
なんせオイラの小学校時代の国語の教科書に載ってましたからね


そして30年を経ての映画化、びっくりするぐらい原作に忠実というか内容は原作そのまんまなんです
ラストは少しだけ付け足した形にはなってますがね
斎藤先生としては、某ディズニー映画のように服を着た動物が二足歩行したりしなきゃいい、みたいな注文があったそうですが(笑)結果的に原作の雰囲気を全く壊さないお話になっていると思います


制作スタジオのOLMのCG技術と言えば、『ダンボール戦機』や『パックワールド』を観た人ならかなり高いことを知っていると思います
小猫らしい、頭でっかちでふさふさとした毛並みのルドルフの愛らしい造形やてくてく歩く姿は変なデフォルメでなく子猫の魅力そのものを伝えてくれるいい画になってます


ただ3D視聴に対応させたせいなのか;
アクションは基本的に空中に高く飛び上がって滞空スローモーション~そこから画面手前に向かって加速~手前に飛び出す、というお約束のような飛び出す系のアクションレイアウトにはウンザリでした
こーゆーのは今作に限ったことにあらず、白組制作『GAMBA』も似た様なもんでしたので、3D視聴対応CG映画が馬鹿の一つ覚えになりつつあることへの始まりの様な気がしてなりません


劇中で具体的な地名が登場するため、象徴的なロケーションがちょこちょこ映し出されるちょっとしたロードムービーにもなっています
基本的に猫目線なので、人間自体や人間目線のモノはあまり出てきませんが街並みや風景は観客への訴えかけとして頻繁に挿入されますのでお見逃しなく
看板や標識がなぜかやたらとアーティスティックですw


声優はルドルフを井上真央、イッパイアッテナを鈴木亮平、ブッチーを八嶋智人、デビルを古田新太が演じてます
特に変態仮面・・・げふんげふんw鈴木亮平は声優初挑戦とは思えない快演っぷりで、もはやイッパイアッテナの声は彼以外ありえないといったところでしょう
古田新太がデビルってのは絶対顔で選んだろw
脇を固めるのは大塚明夫、水樹奈々、寺崎裕香といったプロ声優
こういったごちゃ混ぜのキャスティングは湯山監督と三間雅文音響監督らしいですね
でもオイラが関心したのは途中にチョイ役で出てくる毒蝮三太夫です
ええ、オイラ世代なら忘れもしません!
毒蝮さんは90年代のNHK教育で原作を朗読するスチールアニメ作品のナレーターだったんですよ
25年前はルドルフもイッパイアッテナもブッチーも全部毒蝮さんが演じてたわけです
それがこのような形で復活するとは、いやはや感激ですね


さて、全体的に言ってみて平凡な作品になったと思います
『GAMBA』もそうでしたが原作を知っていると特になんのサプライズもなく、まあ『GAMBA』のネズミよりか猫は可愛く描けてたんでないかと思う反面、そんな可愛いルドルフの口から井上真央の声が聞こえてくるってのはなんとも釈然としない
グラフィックも、現代の世界水準にこそ達してはいるものの、既視感しかないレイアウトや演出は退屈しか生まない
この映画をキッカケに原作に触れてもらえる人が増えるとはいいと思うのですが、やはり長篇でやるならばもっとインパクトが欲しいと思いました
或いは子どもの純粋な目で観れば違ったのでしょうか?
オトナになるって悲しきかな

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

イッパイアッテナっていい名前だなぁ!です。

 3Dで見てきたです。全体的にCGも良かったと思うです。これの原作自体はもともと知ってるです。

 飼い主のりえちゃん追って家を出たけど、トラブルに会いトラックに乗ってしまいそのまま、東京のとある町に迷い、イッパイアッテナと知り合い一緒に生活していくお話です。ルドルフとイッパイアッテナが、互いを思いやり行動するところも見所です。家族向けでも通用するアニメだと思うです。

 私が学校行ってた頃、NHK教育テレビ(今のEテレ)で、たまたま絵本の紙芝居みたいなのをやっているのを偶然一話から見ることがきっかけで、面白いので全話聴取したです。科学特捜隊、ウルトラ警備隊の元隊員だった人が、ナレーション一人芝居をしていて面白かったのを覚えてるです。
 それをきっかけに私の兄弟も面白くて、本も買って読んだことがあるけど、今はどこへいったのか?です。2時間くらいで、読める子供抜けの本だったと思うです。
 続編の「ルドルフともだちひとりだち」の内容は、このアニメでやや少ない印象で、少し変えられていたです。

 印象に残っていたのは、原作だと「お前の耳をそぎ落としてドラえもんみたいな面にするぞ」だったかのセリフは、このアニメだとドラえもんという言葉を使わず、別のセリフになっていることです。

{netabare} あと紙芝居と本で記憶の違っていたと思うこのアニメでの印象は、ルドルフにとさかのような、白い毛があるです。あとブッチーが痩せすぎて、こんなにもひょうきんなキャラでなかったと思うこと。ミーシャなんて猫?いたかなぁ?です。
 あと、ルドルフの家ってこんな豪華かなぁ?と隣に猫のおばさんは、いなかったなぁです。りえちゃんが地元の方言でしゃべらない所かなぁです。
 イッパイアッテナの飼い主の戻りタイミングが原作とかと違い、このアニメにおいて美味しい所をついて、HAPPY ENDにつなげるところがうまいと思ったです。

 ルドルフがイッパイアッテナに文字を教えてもらえる内に、偶然家に帰る手がかりを見つけ、実行するけどイッパイアッテナがデビルにケガさせられてかたき討ちをしたため、帰る機会を一つ失ったのは、猫の友情を感じたです。
 で、違う方法で帰れたけど、ルドルフにとっていたたまれない事実と直面したです。でも、ルドルフに帰る場所があったことは、最後の場面でルドルフの心を救うことができたんじゃないかと見たです。{/netabare}

 これでいいのだ!です。動物にも文字分かったり書けたりできれば、人間との距離は、けっこ縮まるかもです。

 

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7
ネタバレ

ノリノリメガネ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

薄情な飼い主たち

飼い猫ルドルフが意図せず遠出しもどれなくなってしまい、野良猫イッパイアッテナと出会って、友情を育みながら自身も成長を遂げていく冒険もの。
{netabare}
全体的に悪くはないが、子供に媚びすぎているかな、と思う。完全に小学生までが対象かな、と。
設定や演出も甘い。特に人間の文字を覚えさせるってのはやりすぎな感じがした。せっかく猫や動物の視点で進むのに人間の分化にならっていくのがどうにもかっこ悪く見えた。猫のプライドってものはないのか、と。

後半はそれでも胸熱展開。
ラストはそれまでのゆるゆるストーリーと比べるとなんだか切なく厳しい感じ。

気になったのは、イッパイアッテナの元飼い主は、彼に文字を教えるほど熱心だったのに、アメリカに行く際にイッパイアッテナを野良猫として放っておいたのはなんでなの、という点。それなのに帰ってきてまた何事もなかったかのように飼うってのは虫が良すぎるのではないか。
リエちゃんもひどいし。

ルドルフとイッパイアッテナとの友情にはグッとくるかもしれんが、飼い主との関係は最悪と言っていい。ハートフルにしたいのか、切なくしたいのか良く分からなかった。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

63.0 23 フルCGアニメランキング23位
アキンド星のリトル・ペソ(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (21)
47人が棚に入れました
コンセプトである星づくりに沿って,上述したストーリーラインの元,ペソ一行がさまざまな星々で冒険していく様子が描かれる。

声優・キャラクター
原涼子、江口拓也、桜井敏治

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

経済の仕組みをギャグ仕立てで教えてくれるショートアニメ…?

同タイトルのスマホゲームがあるらしい。どうやら自分の星を成長させる箱庭型のゲームのようですけど、とりあえず良く知りません。

メインキャラの名前がペソだのマルクだのルーブルだの通貨単位由来(ユーロ統合でもう無いのもあるけど)ですね。とりあえずお金持ちな国の王子が無駄遣いばかりするのを父である国王にとがめられて、「商いとお金についてちゃんと勉強してこい」ということでお付きの人ふたりと一緒に旅をさせられるようです。

じゃあ自分の星を発展させるゲームキャラのペソ王子は、商いを学んだ後ということになるのか…?

1話では具体的な方向性がわかりませんでしたが、どうやら旅の過程のエピソードで視聴者も商いについて学べるような感じに見えます。2話のテーマは「ソ○ータイマー」(笑)。

観ててもあまり負担にはならなそうです。悪くないかも。

2017.6.22追記:
無事完走。自由主義経済をバックグラウンドに持つだけに、共産主義には批判的でしたね。古典的なケインジアン風の経済解釈だったように思いますが、一般人向けならこんなものですかね。わりと良く出来てたんじゃないでしょうか。

作画は評価し辛いですね。まあ、作品の世界観には合っていたと思うので悪い点はつけられないということで、3.5ということで…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12

ねるる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

思いがけず楽しめた、お金についてをファンシーに描いたショートアニメ

原作ゲーム未プレイ。
1話5分のショートアニメ。全12話

お金儲けのうまい星"アキンド星"の王子様が、宇宙の色んな星でお金儲けと商売についてを学ぶ話。

なんとなくタメになるような、通貨ってだけではないお金の1面やちょっとした怖さをファンシーに描いてた作品でした。
5話のイッショ星の話と8話のゲキヤス星の話はちょっぴり怖かった。

大事な事が分かりやすく簡潔にまとめられていて、絵柄もファンシーなので、小さいお子様がお金や商売について何となく知るには割といい作品だと思いました。

王子であるペソは「まいど~」としか喋らないので、付き人役の江口拓也さんがよく喋ってました。えぐぅの、ちょっとゲスくてめっちゃ喋る下っ端みたいな演技好きなので、そこも楽しめました。

テキトーに流し見する予定でしたが、思いがけず楽しめた作品でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

pikotan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

お金エンタメアニメ

キャラクター系アニメを多数手がける(株)ファンワークス制作。
本作は公式HPによると「笑えて、そこそこタメになるお金エンタメアニメ」とのこと。
内容的に小学校低学年位までの子供が観るのに丁度良い感じですが、大人が観てもそこそこ面白かったです。
ところで財務省が子供向け教材でうんこドリルとコラボしていますが、個人的には本作とコラボした方がキャラデザも可愛らしく好感度が高いですね。子供にはうんこの方がウケるでしょうけど。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

56.5 24 フルCGアニメランキング24位
夕やけだん団(アニメ映画)

2015年4月1日
★★★★☆ 3.4 (19)
66人が棚に入れました
2015年4月1日より109シネマズ全館にて幕間上映がスタート。毎月1本新作が公開される。


JR日暮里駅からほど近い場所に存在する、夕焼けを堪能できる階段が舞台。

女子高生の七海と不思議な猫のコトブキがノスタルジックな雰囲気の中、毒舌を混ぜつつもどこかホッとするトークを繰り広げていくショートアニメシリーズとなる。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

山ちゃん、器用…。

109シネマズで映画上映前に上映される『紙兎ロペ』的なポジションのショートアニメ。

メインキャラであるしゃべる猫のコトブキ(CV:山寺宏一)と女の子の七海(CV:柴紅音)の掛け合いを基本とした、江戸下町の風情みたいなものをテーマとした会話劇です。

稀に他のおじさんが出てきたり豆腐屋のラッパが鳴ったりしますが、そういうのは全部山寺さんが演じています。たまたま映画館で観る以外には観ないので区分を「未整理」にしていますが、私はけっこう好きですよ、これ…。

ちなみに公式サイト http://www.yuyake-dandan.jp/ で数話が期間限定配信されるほか、ビレッジヴァンガードでDVDを売っているらしいので、映画館以外でも観られるかも。

2017.4.19: 公式サイト情報を追加。

2017.1.16追記:
新作の発表も治まったようなので、鑑賞状況を「観終わった」に変更しました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22
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