ぺー さんの感想・評価
3.5
狂気のマッド調整ニスト
アッ 凶真だっ!じゃなくて
橋田だお!ともちょっと違う
橋場で恭也(CV伊藤昌弘)なる人生の巡り合わせがうまくかみ合わなかった主人公。原作未読。
冗談でなく仕事できるダルと唯我独尊岡部が同居したような男に見えなくもなく、そんな相反する二人が同居しちゃった多重人格者とも見えなくもない。混乱不可避でございます。※注:シュタゲ参照
来たぜ来た来た!リーマン主人公。時期もありますが平均年齢高めアニメに飢えてたかもしれない今日この頃(2021年夏)。
社会に出て数年経ちなかなか上手くいかず「あーあの時の選択肢Bを選んでたら…」とふとよぎったらほんとに戻ってやり直すタイムリープものです。
これ自分もありますね。皆さんも大なり小なりありません?私は法学部行きたかったんですけど
A 第一志望の大学だったけど違う学部
B ややランク下がるけど念願の法学部
いやー迷いましたよ。もう今となってはこの主人公のように身悶えすることはないんですけどね。彼の場合、自分が合格辞退した芸大に行っていれば、そこの出身で同世代の綺羅星クリエイターたちといっちょ絡めたかも。なんなら自分も創作活動に打ち込めて違った未来が…みたいな憧れが動機です。
そんな憧憬をもとに過去に戻って芸大に入学してみたら綺羅星クリエイター“プラチナ世代”その人たちと同じ下宿先でした、、、から始まる全12話。
私が通ってた大学はその時期『名前聞いたらわかりそうなプロ野球選手4~5名』『サッカー日本代表』『キー局アナウンサー』『それなりに売れた歌手1人バンド1組』『3期以上続き映画化もされたアニメの原作ラノベ作家』プラチナ世代ばりに人材輩出してた頃合いでした。ただ全く絡みはなかったですよ。そんなもんです。
肝心の中身ですが…なんかねぇ…もう…すごいよ
鑑賞中は行ったり来たりしましたが結論としてはわりと好きです。ただ一般受けは全くしないでしょう。そんなジレンマ。ネタバレ無しで言える部分だと進行がクソなんです。
私「大谷選手HR王獲れるかなぁ パワー系で日本人競ってるの凄いよね?」 ※注 HR王争い中
誰「投手としても二桁リーチとか凄いよなぁ」
私「ああ…うん、凄いよね」
打者大谷で話を膨らませようかというところを投手大谷に転換される。まあ大谷だからいっか…
私「大谷投げても味方の援護なくて勝ち星つかないよなぁ」 ※注 10勝届くかやきもき中
誰「そうは言ってもダルビッシュも雄星も大谷より勝ち星少ないんだぜ」
私「そうそう…言われてみればそうだったね」
大谷に勝ち星積ませる方法論談義を期待しながら他の投手との比較。まあMLBだからいっか…
それなら少し対象ひろげて全方位で構えてみよう
私「打って投げてなんて100年ぶりの偉業でしょ?凄いよなぁ」
誰「100年前なんて渋沢栄一全盛期だし大河ドラマおもしれー」
私「一万円札にもなるしね」
とここまで3段階でズレが大きくなっていくような物語進行と言ったらよいのだろうか。
主人公が戻ってまでやりたいことと未来で得たい結果がぼやけたようなゴールポストが動いてるような
「こいつ何したいんだろう?」
となります。にしてはさわやかな主人公。突飛な行動と思考をするわりには本人は周囲に気を使っているつもりで悪意の欠片も感じないところにある種の狂気を感じます。あ!“芸術家”ということね、が落としどころ。
アーティストって凡人や常識人とは違う倫理観を持っていても別にいいかなぁと免罪符を渡したい私にとってはアリでした。ただし万人にはおススメしません。
なおOPはポピパ。聞いた瞬間ポピパ。上手い下手ではなく唯一無二の個性はもはやアートである。
※ネタバレ所感
■否定的タイムリープ
なぜ戻るか?どこに戻るか?なぜそう考えるのか?
経緯その他いくら考えても納得できやしません
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■肯定的タイムリープ
ただし本人の悪気はなさそうなのできっと悪いやつではないんだろう。
むしろ穏やかな微笑みの裏に潜む狂気を讃えたい。
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■クリエイターへの夢
この物語は主人公への評価次第です。
新進気鋭のクリエイターが集結しゲーム制作をするニュースがそもそものきっかけでした。
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■実は丁寧なんじゃ?
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視聴時期:2021年7月~9月 リアタイ
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2021.10.03 初稿